約 4,270,764 件
https://w.atwiki.jp/gs23/pages/490.html
バレンタインデー(普通)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高チョコ 上手チョコ 普通チョコ 下手チョコ バレンタインデー(友好)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高チョコ 上手チョコ 普通チョコ 下手チョコ バレンタインデー(好き以上)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高チョコ 上手チョコ 普通チョコ 下手チョコ バレンタインデー(親友)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高、上手チョコ 普通、下手チョコ バレンタインデー(普通) ●●「琥一くん! 琥一「あぁ? ●●「はい、これ。 バレンタインのチョコレート。 義理チョコ 琥一「いらね。 ルカにやれ。 ●●(ダメか……) 高級チョコ 琥一「オマエこれ…… 高ぇやつか? ●●「まあね。 琥一「こんなもん、 俺が喰っても しょうがねーだろ。 ルカにやれ。 ●●(ちょっと張り切り 過ぎちゃったかな……?) 手作りチョコ 最高チョコ 琥一「おっ? ワリとうまそうじゃねぇか。 こんなチョコもあんのかよ。 ●●「手作りだよ? 琥一「マジかよ!? 確かに、俺でも喰えそうだ。 オマエこれ、 店開けんじゃねぇか? ●●(琥一くんに よろこんでもらえてよかった) 上手チョコ 琥一「おぉ? オマエ、これ…… ●●「うん、手作りだよ? 琥一「スゲェな、おい…… なんだよ、 俺でも喰えそうじゃねぇか。 もらっとくわ。 ●●(琥一くん、 よろこんでくれたみたい。 よかった) 普通チョコ 琥一「おっ? へぇ、手作りかよ。 ●●「ちょっとはりきっちゃった! 琥一「あ? オマエこれ…… なに入れた? ●●「どうかした? 琥一「どうもこうも…… まあ、もらっとくわ。 ●●(どうしたんだろう。 あまりよろこんでなかった ような……?) 下手チョコ 琥一「なんだこりゃ…… ●●「一応、手作りなんだけど…… 琥一「まあ、そうだろうよ…… 琥一「オマエらしいっちゃ、 オマエらしいけどもだな。 ハア…… ●●(もう少しちゃんとしたの あげればよかった……) バレンタインデー(友好) ●●「琥一くん! 琥一「おぉ、 なに浮かれてやがんだ? ●●「はい、これ。 バレンタインのチョコレート。 義理チョコ 琥一「チョコだぁ? 甘いもんなら、ルカにやれ。 ●●(やっぱりダメか……) 高級チョコ 琥一「オマエ…… カネ余ってんのか? こんな高ぇチョコよ…… ●●「ちょっと 奮発しちゃった。 琥一「つってもなぁ、 甘いもんはどうにもよ…… ルカにやるか。 ●●「えっ? 琥一「まあ、 俺も一口もらうか。 ●●(琥一くん、 ちょっとは よろこんでくれた?) 手作りチョコ 最高チョコ 琥一「おぉ!? なんだこりゃ…… 本格的だな。 ●●「一応、手作りだよ? 琥一「マジかよ? オマエ、アレか、 ほらなんだ、ショコ…… ショコラッテか。 ●●「? ショコラティエ? 琥一「どーでもいいんだよ。 ああ。 悪かねぇ。 俺でも喰えそうだ。 ●●(琥一くん、すごく よろこんでくれたみたい。 やったね!!) 上手チョコ 琥一「へぇ…… 手作りかよ? ”いかにも”だな。 ●●「やっぱり、わかっちゃう? 琥一「悪かねぇぞ。 それによ、ほら、 俺でも喰えそうに 出来てんじゃねぇか。 琥一「面倒かけたな? ●●(琥一くん よろこんでくれたみたい。 よかった……) 普通チョコ 琥一「手作りチョコかよ? へぇ、やるじゃねぇか。 ●●「まぁね? はりきっちゃった。 琥一「……ン? オマエこれ、 はりきんのもいいけどよ…… ●●「……どうかした? 琥一「オマエが悪ぃワケじゃ ねぇからな…… 琥一「気にすんな。 もらっとくわ。 ●●(もしかして、なにか 苦手の入れちゃったかな? 悪いことしちゃったかも) 下手チョコ 琥一「またスゲェことに なってんな、おい…… ●●「一応、手作りなんだけど…… 琥一「まあ、 そうだろうけどよ…… ●●「あの…… 琥一「ガキの頃から 腹は丈夫なんだよ。 心配すんな。 ●●(琥一くん、顔が 引きつってたような……?) バレンタインデー(好き以上) ●●「琥一くん! 琥一「●●。 あ、いや…… なんだ? ●●「はい、これ。 バレンタインのチョコレート。 琥一「メンドクセーな、おい…… 義理チョコ 琥一「……これか? ●●「うん。 琥一「まあ、甘いもんは 喰わねぇからよ。 小せぇほどいい。 ●●(あんまり 喜んでないみたい……) 高級チョコ 琥一「おい、 オマエこれ…… いくらしたよ? ●●「ないしょ。 琥一「バカ、オマエ…… わかんねぇぞ、俺は。 チョコの味なんてよ? ●●「でも…… 琥一「年に一度くれぇ、 喰うか。 な? ●●(琥一くん、 よろこんでくれたみたい。 やったね!!) 手作りチョコ 最高チョコ 琥一「おぉっ!? おいおい…… 高そうだな。 ●●「手作りだよ? 琥一「ウソつけ。 ●●「本当だってば! 琥一「そういや、 俺でも喰えそうに 出来てんな…… おい、上手く出来たな? ●●「食べられそう? 琥一「喰う。 喰わなきゃバチが当たる。 ほら、 オマエも半分喰え。 ●●(琥一くん、 気に入ってくれたみたい。 がんばった甲斐あったな) 上手チョコ 琥一「おぉっ!? オマエこれ…… 作ったのか? ●●「うん、 あんまり上手じゃないけど。 琥一「バカ、 このくらいのほうが アジがあんだよ。 琥一「それに、 ちゃんと俺でも喰えそうな チョコになってんじゃねぇか。 な? ●●「まあね。 琥一「よし、喰うか。 オマエも、喰え。 ●●(やったね!! 大変だったけど がんばって作った 甲斐があったよ!!) 普通チョコ 琥一「おぉ、手作りかよ。 やるじゃねぇか! 琥一「ン? オマエ、これ…… ●●「もしかして…… 嫌いなもの入ってる? 琥一「あぁ……いや、 まあ、あれだ。 有体に言えばな。 ●●「……ゴメン。 琥一「そんな顔すんな。 年に一度だ。 喰うから。な? ●●(もう少し違う感じに すればよかったかな……) 下手チョコ 琥一「おぉっ!? スゲェなこりゃ…… ●●「ごめん、 上手にできなくて…… 琥一「こういうのはオマエ、 気持ちの問題だ。 気持ちはこもってんだろうが? ●●「うん…… 琥一「じゃ、そんな顔すんな。 胸はってりゃいいんだ。 どっちみち俺は、 味なんてわかんねぇんだ、な? ●●(やっぱり、ちゃんとしたの 渡したかったな……) バレンタインデー(親友) ●●「琥一くん! 琥一「おぉ、 なに浮かれてやがんだ? ●●「はい、これ。 バレンタインのチョコレート。 義理チョコ 琥一「シケたチョコだな、おい。 もうちっと友達に感謝しても、 バチは当たんねぇぞ? 高級チョコ 琥一「おぉ? なんか高そうだな、おい…… 俺が食っても意味ねぇだろ。 いいのか? 手作りチョコ 最高、上手チョコ 琥一「なぁ、こういうのはよ、 本命に渡すもんだろうが。 あんまりいい加減なこと、 すんじゃねぇぞ。 普通、下手チョコ 琥一「へぇ、手作りかよ。 気合入れやがったな? ま、おこぼれに預かるか。
https://w.atwiki.jp/magicschool/pages/175.html
【孝輔編 その1】 1時間目、中等部1年の被服の授業を終え、次の授業の準備を始める。 次の時間は高等部3年だ。今日から魔法繊維の編みこみの勉強に入るから、その素材を用意しなくてはいけなかった。 「せーんせっ」 素材を取りに行こうと準備室の扉に手をかけた瞬間、背後から緩く浮遊しているような声がかかる。 何も考えずに反射で振り向くと、そこにはA組の伏見灯が笑顔で立っていた。 「伏見か。なんか用か?」 他の生徒はとっくに帰った。 被服室は教室のある棟から少し離れているので、なるべく移動は急ぐのが普通だ。 「もー、せんせーってば解ってる癖に。白々しいっすよ」 とことことこちらへ歩み寄りながら、伏見は楽しそうに唇を歪める。 白々しい、とは。 こいつとは特に約束事をした覚えは無い。 何か忘れている?その何かに心当たりはない。忘れているのなら、心当たりなんてあるわけ無いが。 「どうせ美緒せんぱいとかからしか貰えないんでしょう、・・・はいっ」 服に手を突っ込んでごそごそと懐をまさぐり、手のひらサイズの小さな箱を出してきた。 ・・・何処に入れてたんだそれ。 「は・・・?・・・あぁ、なるほどな」 そういや今日は2月14日。世に言うバレンタインデー。 なんとかさん、誰がってとこは割とどうでもいい。要はそいつが処刑された日だ。笑える。 「俺にくれるの?」 「じゃなきゃこんなの突き出しませんってー」 ほらほら、とその箱を俺に押し付けてくる伏見。 くれるってんならありがたく貰っておこう。「ありがと」と礼を言って、素直に受け取った。 「・・・って美緒からしか貰えないって、何気に失礼な事言ってくれるじゃねーか」 「だってせんせー、顔の割に女子人気高くないっすよ。低いわけでもないっすけどー」 どうでもいい現実をさらっと言ってくれる。低くないならいいじゃねーか、この野郎。 「お返し、期待してるっすよー」 そう言って、伏見はさっさと被服室を出て行った。相変らずつかみ所のない奴だ。 「チョコレート、ね」 2月14日であることすら、この1時間目まで忘れていた。 甘い物は大好きだ。毎年美緒や母さんから貰っているから、楽しみにしていたはずだったのだが。 今年は恋人の代わりに生徒から貰った。 恋人なんて言っても、何処も彼処も繋がりの無い他人でしかなかったけど。 どうでもいい所でだけ繋がった気で居ただけで、未練なんて残らなかった。 「溶けてんじゃないだろうな」 懐から出したってことは授業中ずっと服の中に入れてたって事だろ。溶けてるじゃねーか常考。 箱を開ける。案の定、見るからに柔らかそうな球形のチョコレートが数個、ココアパウダーをまぶされて転がっていた。 「ん」 摘んだら指がべっとりと茶色くなった。主にココアパウダーで。 チョコレートは指に押されて、楕円に歪む。溶けたというか、これは生チョコだ。元々柔らかい。 伏見の体温で余計に柔らかくなってはいるようだが。 「・・・美味いな」 掛け値なしに美味かった。あいつも調理部なだけあって、料理は上手いのだろう。 いつまでたっても美味い飯の作れない妹に見習って欲しい。 勉強はしているらしいが、一人で作らせるとなんとか食べられる程度に不味い物が出てくる。 箱を持って、準備室へ入る。 持ち込んだ小さな冷蔵庫に箱を入れ、机の上のウェットティッシュで指を拭った。 残り5分。扉の向こう、廊下から人の声が聞こえてくる。次の授業を受ける生徒だろう。 「お返し・・・」 ギブアンドテイク、ってか。俺だって菓子には自信がある。しっかり返してやろうじゃねーの。 魔法繊維が収納された棚をがらがらと開けた。 引き出しの一つ一つに貼られたラベルを順繰りに見ながら思う。 もしも俺が明日、臨時講師をやめたら。 きっと来年のこの日に、生徒からチョコレートを貰えないことを惜しむのだろう、と。 【孝輔編 その2】 「七坂先生」 今日の授業を全て終え、帰りに屋外訓練場の高層鉄棒へ寄らんとする俺を呼び止める声。 鈴の鳴るようなこの声には、聞き覚えがあった。 「春原か」 胸の前で手をもじもじさせながら、少し離れた場所から俺を見る春原がそこに居た。 カフェオレ色のツインテールに、少し丈の長い緑色のスカート。全くそうは見えないが、これでも男子だ。 廊下に人気はなく、儚げなその声でも十分に俺に届いている。 「どうした?なんか聞きたいことでもあるのか」 今日、高等部3年は新しい勉強に入ったばかりだ。 編みこみは少しコツのいる所だし、教えて欲しいと言われれば、放課後でも俺はちゃんと教えてやるつもりでいた。 「えっと・・・その・・・」 鞄の取っ手をきゅっと握り、今度は全体的にもじもじする。 聞きづらいのだろうか。被服はただでさえ難しい科目だし、わからないことを恥じる必要もないのだが。 「ん?」 返答を促しながら、春原の前まで歩み寄る。 そして、俺が足を止めるのと同時に、春原は慌てたように鞄を開けてその中に手を突っ込んだ。 「こ、これ、・・・先生に・・・」 鞄の中から取り出された、ピンク色の物が俺に差し出される。 これみよがしに可愛らしく、赤いリボンと小さな花の飾りがくっついて、どうやらピンク色の包装紙で包まれた箱のようだ。 ・・・いや、待て待て。 「・・・春原、一応聞くが」 「は、はいっ」 箱を俺に差し出したまま声を裏返す春原。落ち着け。 「これはなんだ」 「え・・・あ、あの、今日は、バレンタインデー、ですから・・・」 「・・・俺にか」 こくこくと無言で首を縦に振られる。マジかよ。 「いや、お前男だろ」 『友チョコ』とか言って女子同士で渡しあう生徒はちらほら見たが、男が男に渡すなんて聞いた事がない。 理由は当然『先生だから』だろうけど、それでもだ。 「・・・ぼくが渡しちゃ、いけませんか・・・?」 箱を少し引っ込めて、不安げな目で見つめられる。ちょっと泣きそうだ。マズい。 「あ、そうじゃなくて・・・男から貰ったことは無いからちょっと驚いたっつーか」 慌てて取り繕い、箱に手を伸ばす。それを見ると、春原はすぐに俺の方へまた箱を差し出して来た。 「ありがとな」 できるだけ優しく、と意識しながら礼を言った。 春原は安堵したように、嬉しそうに顔を上げて、少し微笑んだ。 「あの、いつも授業、ありがとうございます。・・・失礼しますっ」 ぺこりと頭を下げ、そそくさと廊下の向こうへ駆けて行ってしまった。 春原が作った時点で美味いことは確定なのだから、感想の一つでもいってやりたかったのだが。・・・仕方ない。 また次の3年の授業の時にでも言えばいいだろう。 「・・・意外と貰えるもんだな」 伏見と被服の生徒数人、それと春原。去年より多いじゃん、と少し嬉しくなる。 あとは、多分郵送されてくるであろう母さんのと、部屋に持ってくるであろう美緒の。 「いいな、臨時講師って」 本来の被服教師、吉田先生が帰ってきたら御役御免な臨時講師。 だけどそれまでは、俺はこの魔術学園の教師。甘味の数だけで教師の立場にメリットを感じる安い俺が、ご立派なことだけど。 それでもいいか、と上機嫌に、俺は屋外訓練場へと歩いていった。 【総一郎編】 「ねー、西園寺」 「はい」 植物園の一角で、いつものように僕は織部先生の手伝い。 なんだかよくわからない、小さなアロエのような植物を、まっさらな土の中へ植えていく。 その最中に突然名前を呼ばれたので、僕は一旦手を止めて、織部先生の方を向いた。 「なんですか」 これもなんだかよくわからない、業務用の冷凍庫みたいな四角い塊の上に寝そべり、先生はこっちを見ていた。 塊の端から白衣の袖がだらしなく垂れている。 「西園寺、いくつチョコ貰ったー?」 チョコ。今日は2月14日、日本では女性が男性に好意を込めてチョコレートを贈るバレンタインデー。 僕がいくつそのチョコレートを貰ったのかと、先生は聞きたいのだ。 「3つです」 美緒と、あと、名前の知らない人。剣道場で素振りしてたら、何故か僕にくれた人が居た。 知らない人だったから、誰かと間違えているんじゃないかと思ったけど、どうやら僕であっているらしい。 お疲れ様ですって言われたから、ありがとうと言って受け取った。優しい人だと思った。 「意外と貰ってるんだねぇー」 だらりと溶けるようにうつ伏せになって、ぷらぷらと白衣の袖を振っている。 会話はそこで終わりっぽいので、また植物を植える作業に戻った。 「ねぇ」 また呼ばれた。 「はい」 もう一度同じように、僕は織部先生の方を向く。 「あとでチョコレートあげるー」 「・・・えっ、いいんですか」 先生も僕にくれるのか。なんだか悪い気が少しする。 「ありがとうございます」 だけど、嬉しい。好意を込めて贈ってくれるということは、少なからず僕を好きでいてくれているのだろう。 僕も織部先生が好きだ。変な人だけど、植物の面白い話をたくさんしてくれるし、生に対する意見も合う。 「先生料理は出来ないから、溶かして固めただけだけど。ふふふ」 にやにやと、何が楽しいのかわからないが楽しそうな顔だ。 だらりとした姿勢の影響か、いつもより少しのんびりとした雰囲気を纏っているように思える。 「じゃ、頑張ってお仕事終わらせます」 額に薄く滲んだ汗を拭って、また作業を再開する。 残り僅かだ。 「嬉しいなぁ、そんなに先生のチョコレートが楽しみかぁ。くくっ」 くつくつと小さく笑って、先生は脇に置いてあったノートパソコンをかたかたと弄る。 キーボードを叩く軽快な音を背に、僕はひたすら、なんだかよくわからない植物を土に植える。 「ふー」 もう少しだ。ご褒美があるとなんだかやる気がでてくるなぁ。 「これはどういうことですかー!」 「あーっはっはっはっはっは!西園寺、ロングヘアーも似合うじゃん!」 チョコレートを食べて5分で僕は後悔した。 急に体が細くなって髪が伸びて、一言で言うと僕は女の子になっていた。 織部先生が普通にご褒美をくれるわけないだろ、馬鹿か僕は。何を考えているんだ。 「面白いように引っかかるなぁ西園寺!先生笑い止まんないよ!」 高らかに笑い転げる織部先生。立ち尽くして唇を戦慄かせる僕。酷い図だ。 「これいつ戻るんですかっ!」 「ちょっとした悪戯だし、一時間もしたら戻るけど、くひっ、見たら笑っちゃうよー!」 やや引き笑いに移行してきたので、そろそろ落ち着いて欲しい。 「・・・僕もう先生から食べ物は受け取りません」 「えーっ、普通の差し入れもしてあげるってばぁ」 「何がなんでも受け取りません!」 恩を仇で返すとはこのことか。手伝ったのに酷い。 いつかの美緒のように、何日も変化したままじゃないだけマシと思うことにした僕だった。 【桜庭編】 玄関。玄関。玄関。 毎朝入ってきて毎夕出て行く生徒玄関。 たったそれだけの場所へ向かう足取りは硬く、心臓は痛いほど拍動する。 落ち着け。落ち着くのよ桜庭綾乃。 ただ、このチョコレートを下駄箱へ入れるだけなのよ。それだけ。 すーはーと深呼吸。深呼吸と早足を同時進行。 顔の熱さで汗をかきそうなくらいに、体の何かが狂っている。二の腕や背中からも熱を感じる。 最も人気の少ない時間を狙って玄関へ。ここまで完璧。 あとは速やかにお姉様の下駄箱へこ、このチョコレートを・・・ 改めて自分のチョコレートを見つめると、恥ずかしくなってきた。 ハート型の箱だなんて、どうして私はこんなのを選んでしまったのか。熱さが加速する。 ええい、儘よ、という気持ちで、高等部二年B組の下駄箱へ足を速める。 「はぁ・・・はぁ」 お姉様の下駄箱。ここで間違いない。 緊張で呼吸が乱れる。おそらく、もう下駄箱はいっぱいいっぱい。 見守る会の他の会員達はどうやって詰め込んだのだろう・・・ とりあえず、私は下駄箱の扉と自分のチョコレートに『透過性である』という概念を刻む。 無論、この2つの物質の間でしか成立しない透過。 ぐっと、チョコレートをその扉へ押し当てる。 ・・・入りにくい。 「んっ・・・」 ぐぐ、と他のチョコレートの隙間を探すように押し込み、透過性を解除。 そして数分後、無事にチョコレートは下駄箱の中へ。 数分が数時間に感じた。時計を見て、まだ5分も立っていないことに驚愕してしまう。 そして弾かれたようにダッシュ。ひたすらに走る。 ああ、お姉様。お姉様の中では、数居る見守る会の中の1人としか認識されないのだ。 なのに私は、そして誰もが必死になって、お姉様に贈るチョコレートを作る。これ以上なく切ない。 教室まで走って、まだ誰も居ない教室へ、息を切らしながら飛び込んだ。 自分の席に座って、冷たい机に突っ伏す。頬の熱が凄まじい勢いで吸い込まれていく。 冷静になれ。普段の私はこんな、こんなのではないはず。 廊下で足音が聞こえて、すぐに起きて姿勢と髪を正す。 思ったとおり、私のクラスの男子だった。 普段あまり話さないし、席も離れているので特に挨拶はしない。 窓の外を見つめて、朝のHRが始まるのをじっと待つ。 恋煩い、なんて言うにはあまりに、殺伐としている。 見守る会に所属している限り、過激派の抗争や騒ぎとは縁が切れない。 私も元は過激派寄りだったが、以前西園寺先輩を襲撃してしまった時に目が覚めてからは穏便派だ。 ・・・美味しいと、思ってくれたら。 少しだけでも、美味しいと思ってくれたなら。 私は幸せで、努力だとか、時間だとか、そういうもの全てに、おぼろげで、それでいて確固たる何かが見える。 クラスメートの声で徐々に教室が賑わい始めて、HRまであと5分。 ほんの少しだけ、私の想いが報われてくれる事を祈って、私は鞄の中から教科書を出した。
https://w.atwiki.jp/gs23/pages/453.html
バレンタインデー(普通)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高チョコ 上手チョコ 普通チョコ 下手チョコ バレンタインデー(友好)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高チョコ 上手チョコ 普通チョコ 下手チョコ バレンタインデー(好き以上)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高チョコ 上手チョコ 普通チョコ 下手チョコ バレンタインデー(親友)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ最高、上手チョコ 普通、下手チョコ バレンタインデー(普通) ●●「あ、琉夏くん! 琉夏「××ちゃん。 どした? ●●「はい、これ バレンタインのチョコ。 義理チョコ 琉夏「サンキュ。 あ、これ 流行ってるやつじゃん。 ●●「あ、そうなんだ? 琉夏「うん。 今年は義理の人は、 みんなこれだ。 ●●(やっぱり 分かっちゃうよね……) 高級チョコ 琉夏「スゲェ、 高そうなチョコ。 俺が喰ってもいいの? ●●「どうぞ? 琉夏「××ちゃん、いい人だね。 ●●(よかった。 よろこんでくれたみたい) 手作りチョコ 最高チョコ 琉夏「スゲェ…… ●●「ちょっと はりきってみました。 琉夏「え!? これ、手作り? あ、しかも俺の好み。 ……職人? ●●(よかった。 気に入ってくれたみたい) 上手チョコ 琉夏「スゲェ、 手作りってこと? ●●「ちょっとはりきっちゃった。 へぇ…… しかも俺の好みだ。 趣味、似てんのかな? ●●(よかった、 よろこんでもらえて!) 普通チョコ 琉夏「へぇ! これ、手作りじゃん! ●●「ちょっとがんばっちゃった! 琉夏「あれ? これって…… ●●「えっ? どうかした? 琉夏「なんでも? じゃ、これもらってく。 ●●(もしかして、 嫌いなものが 入ってたかな……) 下手チョコ 琉夏「!? これって…… ●●「手作りだよ? 琉夏「それはわかった。 すぐわかった…… ●●「あの…… 琉夏「そっか、あれだ、 ドジっ子キャラみたいなこと? ●●(もっとがんばれば よかったな……) バレンタインデー(友好) ●●「あ、琉夏くん! 琉夏「××ちゃん。 あれ、なんでだろ。 今日は一段とカワイイ…… ●●「わかってます。 はい、バレンタインのチョコ。 義理チョコ 琉夏「あ、これ 流行ってるやつ。 ●●「あ、そうなんだ! 琉夏「うん。 琉夏「……え? 一個? 一袋とかじゃなくて? ●●(ちゃんとしたチョコ あげればよかったかな……) 高級チョコ 琉夏「わっ、スゲェ! なにこれ、 OLさんのチョコみたい…… ●●「ん? OLさんから もらったこともあるの? 琉夏「え? まさか! 俺そんなこと言った? ●●「怪しい…… 琉夏「えぇと…… 半分こする? ●●(まあ、 よろこんでくれたみたいだし。 奮発した甲斐あったかな) 手作りチョコ 最高チョコ 琉夏「スゲェ…… 俺の好きな トッピングばっかり。 オーダーメイドってこと? ●●「手作りだよ? 琉夏「マジ!? オマエってさ、 チョコの職人—— なんだっけ、ショコ人だ。 ●●「ショコラティエでしょ? 琉夏「それだ。 俺、ちょっと自慢してくる! ●●「えっ!? 待って—— ●●(ちょっと恥ずかしいけど、 琉夏くん、 よろこんでくれてよかった!) 上手チョコ 琉夏「スゲェ…… 手作りだ。 しかも俺の好みだし。 ●●「ちょっとはりきっちゃった。 琉夏「俺のために…… そんな健気キャラだったの? ●●「そうだよ? 琉夏「サンキュー。 なんかもう、 泣きながら喰おっと。 ●●(琉夏くんが よろこんでくれてよかった) 普通チョコ 琉夏「おっ、手作りだ! ●●「うん、 はりきっちゃった。 琉夏「……あれ? ●●「あれ? どうかした? 琉夏「わざと? ●●(琉夏くんの 好みと違ったみたい…… 悪いことしちゃった) 下手チョコ 琉夏「!? これは…… ●●「そう、手作りだよ? 琉夏「大丈夫大丈夫…… ●●「えっ? 琉夏「えっ? ●●「あの…… 琉夏「サンキュ。 よかった、俺。 不死身で…… ●●(もっとがんばれば よかったな……) バレンタインデー(好き以上) ???「××ちゃん。 ●●「あ、琉夏くん! 琉夏「ハァ…… やぁ、偶然! ●●「どうしたの、 そんなに走って? 琉夏「走ってって、俺のこと? そうだった? ●●「ふふ、 はい、チョコレート! 琉夏「ウソ、俺に? サンキュ。 義理チョコ 琉夏「えぇと、これは…… そういうあれ? なんとかプレイみたいな。 ●●「え? 琉夏「走って損した…… ●●(もっとちゃんとした チョコレートあげれば よかったかな……?) 高級チョコ 琉夏「スゲェ! これ、食べてみたかったやつ。 ●●「ホント? よかった。 琉夏「俺さ、安いのでいいのに。 高いでしょ、これ? ●●「ちょっとね? 琉夏「よし、 じゃあ半分おあがり。 おいしいよ? ●●(琉夏くんが よろこんでくれてよかった) 手作りチョコ 最高チョコ 琉夏「スゲェ…… これ、ショコなんとかの 人のみたいだけど、 でも俺の好みになってるし…… ●●「手作りだよ? ちょっとはりきっちゃった。 琉夏「そっか。 うん……そっか。 ●●「あの…… あんまり気に入らない? 琉夏「まさか、 そうじゃなくて…… 琉夏「ありがとう。 俺、世界で一番 すごいチョコもらった。 ●●「よかった。 琉夏「独りで食べんのもったいない。 一緒に喰おう? ●●(琉夏くんが すごくよろこんでくれた! やったね!!) 上手チョコ 琉夏「手作りだ…… ●●「うん、 ちょっとはりきっちゃった。 琉夏「スゲェ、ちゃんと 俺の好みになってる。 ●●「まあね? 琉夏「俺さ、このチョコの 食べかた知ってるよ? ●●「食べかた? 琉夏「2人で一緒に、 はじっこからかじんの。 やってみよ? ●●(もう…… でも、よろこんでもらえて 本当によかった!) 普通チョコ 琉夏「スゲェ、手作りだ! ●●「うん、 ちょっと がんばってみました! 琉夏「……っと。 うん、スゲー旨そう。 琉夏「スゲェ…… けど、あれ? あぁ…… ●●「え? どうかした? 琉夏「そっか、逆にアレだ。 好き嫌いなくして あげようていう、アレ? ●●(琉夏くんの 好みと違ったみたい…… 悪いことしちゃった) 下手チョコ 琉夏「スゲェ…… けど、これ…… ●●「一応、 手作りなんだけど…… 琉夏「だな。 それはよくわかった。 ●●「なんか、ゴメンね? 琉夏「なんで? 世界一欲しかったチョコだよ? ●●「そんな…… 琉夏「大丈夫。 そういうとこも好き。 ●●(やっぱり、もっと がんばればよかった……) バレンタインデー(親友) ●●「あ、琉夏くん! 琉夏「××ちゃん。 あれ、なんでだろ。 今日は一段とカワイイ…… ●●「わかってます。 はい、バレンタインのチョコ。 義理チョコ 琉夏「……これ? まあ、友達だからね。 気にしてないけど。 でも、これ? 高級チョコ 琉夏「お、ウマそう。 なんか悪いね、友達の分際で。 遠慮なく食うけどね。 手作りチョコ 最高、上手チョコ 琉夏「これさ、手作りだろ? すごくウマそうだけど、 俺、勘違いするかもよ? 普通、下手チョコ 琉夏「あ、手作り。 おすそ分けだ。 さすが、気合入ってんね?
https://w.atwiki.jp/lcss/pages/195.html
あらすじ………… 親衛隊編の後の話。本国から戻って来たライは、特区日本政府と在日ブリタニア政府の仕事を両立する日々。 この日は特区で働いていたのだが………… 政庁にある仕事場で書類をまとめていたライ。 書類を持ってきた兵士から、政務室にゼロがいないために部下が困っているという話を聞いたライは、散歩も兼ねて彼を探す事にした。 しかし、歩けど歩けどゼロがいない。 作戦会議室、格納庫、寄宿舎、談話室、技術研究室。 ゼロがいそうな所は探したものの、見つからない。 見つけるのを一旦断念したライは、突如空腹感を覚えた。 昼食の時間では無いが、お腹が空いては働けない。 彼は食堂で何かを食べようと決めた。 「無責任だとは言わないで欲しいな。僕は育ち盛りなんだから……」 此処には居ない誰かに言い訳をしてみるが、少し虚しい。 ――スパゲティ、ハンバーグ、和洋折衷定食。お任せBセットでも良いかも知れない。特区の食堂は美味しい物が多いから楽しみだなぁ………―― 真面目な顔をしながらそんな事を考え、食堂に向かっていたライが、そこらに漂う甘すぎる匂いに気づく事は無かった。 入口に近づいたライは、食堂が混んでいる事に気が付いた。 普段の食堂は弁当を持たない独身男性が多いが、今は何故か女性が多い。 その女性達は、食堂の真中に円を作っている。 不思議に思って円を覗き込んだライは、不気味な光景を見てしまった。 彼が探していた仮面の男がエプロンを装着しており、千葉とヴィレッタを伴って「お料理教室」を開催していたのだ………… 「最後に今までの作業をお復習しよう!」 ゼロが手をくねらせて言った。 千葉が後ろで文字ボードを掲げる。恥じらいは無い。 ゼロが話している言葉は、ライには全然意味の分からない物だったが、一生懸命メモをとる女達を見れば随分と為になる物なのだろうとは理解出来た。 ゼロがエプロンを翻した。 「運悪くメモを忘れたという其処の貴方達!そう、そんな貴方達の為に今までの作業を分かりやすく纏めたプリントを配布する。各自で上手く活用してくれたまえ。では……第一回、ル・ル・ル。楽しくチョコレートを作ろう作戦♪、を終了する!!」 ゼロの言葉と同時に、職員が女性達にプリントを配った。 ライは、群がってプリントを貰いに来る女性達に辟易しながらも、頑張って配る職員に感心の念を抱いた。 五分程すると、ゼロの周りから女性がいなくなった。 「やぁゼロ。終わったようだな」 見計らってライは彼に話しかけたのだが、ゼロは何処か疲れた様に首を振った。 「私は疲れたぞライ。まさかあんなに人が来るとは思わなかったからな」 「私には、君が料理を出来るということにこそ驚きを感じたが………」 「料理は男のたしなみだからな。出来て当然だろう?」 ライは理解出来ない、という風に首をかしげた。 「男子厨房に入らずが日本の風潮じゃないのか?」 「ふっ、何を言っているのだ。今の日本は旧日本では無い」 「しかし、卜部と朝比奈が厨房で料理しているのを見て、他の四聖剣と藤堂隊長が嫌そうにしていたぞ?」 「…………君は、セシル・クルーミーが料理を作っていたら嫌な顔をするだろ?それと同じだ」 ゼロが何を言いたいか気付いたが、それには触れたくないので軽く頷いただけの反応に済ませた。 話を変えよう、と仮面の男が提案したので、ライは何かを考えた末に言った。 「仮面とエプロンの組み合わせは合わないな」 瞬間、ゼロは固まった。 「なにを言って……」 「仮面は外す事が出来ないから仕方がないというのは理解している。しかし、ミスマッチであるというのは事実だぞ?せめてエプロンも黒に………」 「エプロンが白いのは清潔感を出すためだ、これも仕方がないことなんだ」 「そうなのか?」 「あぁ。エプロンが茶色い人間と、エプロンが白い人間では清潔感が違うだろ?黒も駄目なんだ」 「仮面とマントが黒いじゃないか………」 「これは清潔な漆黒だ。何時も私自ら洗っているから大丈夫なんだ」 ふーん、と気のない返事を返したライは、それより………と気にしていた事を質問した。 「なぜ料理教室の題材がチョコレートなんだ?」 ライの質問に、ゼロは唖然とした。 「もしやと思うが………バレンタインデーを知らないのか?」 「バレンタインデイ?」 仮面が首を振る。 「私が最初から教えねばならないのか。……まぁ良いだろう、教えてやる。バレンタインデーとは……………」 そこから十分、ゼロはライにバレンタインデーの事を余すことなく教えた。 ライは熱心に聞いた後、感嘆を洩らした。 「それは女性陣が張り切るわけだな。意中の人間に想いを告げるキッカケになるのだから…………まぁ大変そうだがな」 「人事だな」 「事実、人事だからな」 「…………本当に言っているのか?」 ゼロはライに仮面を向けた。 「は?」 「いや、分からないなら良い」 ゼロの言葉に首をかしげたものの、この時はたいして気にもせずにいた。 2月14日AM7 50 前日が完徹だったが故に仮眠室で寝ていたライは、息苦しさを覚えたので跳ね起きた。 窓が閉まっているとはいえ、あまりにも酸素が足りな過ぎる。 慌てて窓を開けて深呼吸をしながら外をみると、既に沢山の人間が出頭しているようだった。 「今日も頑張るか」 先程の息苦しさを不思議に思ったが、気にしてばかりも居られず、そう呟いて窓を閉めたライはドアノブを軽く捻った。 しかし、ガチャという音はしたのだがドアが開かない。 ――あれ?―― 不思議に思いつつ再びドアノブを捻って押す。 ガチャガチャ……… 開かない。 何故かイラッとしたライはノブを捻りまくった。 ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ…………… 無益な事を数回繰り返し、やがてライは気付いた。 これはノブのせいではなくて、ドアの向こうに何かがあるのだと………… ならば自分だけの力で何かが出来るわけでもない。 ライは部下に内線を入れて、ドアを調べに来るよう命じた。 待つこと10分。 ようやく仮眠室のドアが開いたのだが………… 「一体これはどういうことなんだ?」 天井に届くのではないかと思える程に積み上がった小包を指差して問うと、自称【ラインハルト・ディザー太尉の】右腕のクーランジュが当然の様に答えた。 「小包ですね」 「これが小包ということは分かっている。私が言いたいのはなクラン……」 部下のずれた回答に、思わず愛称で文句を言ってしまう。 「はい、分かっております。なぜ大量の小包が廊下に有るのか、ということでしょう?」 「そうだ、分かっているならどうして最初から言わない…………まぁ良いが、どうしてこんな所にコレが有るんだ?」 不機嫌な上官の態度にクーランジュは笑った。 「仮眠室のドアの前に溜まっていたんですよ。しかも、どう詰め込んだのか誰にも分からない程ギッシリとね。………いや、本当に窒息しないで良かったですね」 クーランジュの言葉に溜め息を吐いてライは言った。 「それで?中身はなんなんだ?」 「チョコに決まっているでしょう?人気者は辛い」 「ほぅ、それは良かったな。………で、なぜ小包が此処にある」 「は?」 「だから何故此処にチョコレートが有るんだ?」 そりゃアンタ………ねぇ?、とでも言いたそうな空気がその場を支配する。 「………」 「…………」 「……」 部下達の沈黙に耐えられなくなったのか、ライは唸った。 「なんなんだ、その痛い子を見るような眼は!!」 クーランジュが呆れた様に言う。 「いや、実際痛い子ですからね?貴方って人は」 「私の何処が痛い子だ!?」 「自分に対するバレンタインチョコの山を見て、なぜ此処に有るだなんて言ってる所ですよ」 ライは鼻で笑った。 「バレンタインチョコとは下駄箱か手渡しする物なのだ。コレはそのドチラでも無いじゃないか!」 更に固まる空気。 クーランジュでは無い部下が恐る恐るきいてきた。 「それは学校での事なのでは?」 「ん?しかしゼロは下駄箱が手渡しが一般的だと………」 「それは学校での常識だと思います………ですよねクーランジュ卿?」 「そうだな」 「……そうかなのか?」 「「えぇ」」 ライはまたもや唸った。 ――ゼロめ。間違った事を堂々と教えたな―― 「ライ卿。とりあえずこのチョコレートはどうしましょうか?」 クーランジュに問われたライは悩んだ末にこう言った。 「捨てるのは忍びないが、私は彼女以外の物を食べる訳にはいかない。誰か欲しい者が居たら好きなだけ持って行けば良いさ」 空気が固まった。 クーランジュが手を挙げる。 「それは捨てられるよりもキツイですよ」 「捨てる方が資源の無駄になる」 「想いが詰まったチョコを、好きでも無い人間に食べられたら悲しいでしょう?」 「何を言ってるんだクラン。これは義理チョコだぞ?私が上官だから義理として渡してくれたのだろう…………そんなに強い想いは詰まっておるまい?」 クーランジュは思った。 ――駄目だ。この方は根本を理解していない―― 呆れて何も言えない部下達を尻目にライは、名案だとでも言うように手を叩いた。 「いまでもゲットーは食料不足の筈だ。このチョコを配れば少しは足しになるに違いない!そして、それと同時に配給も開始しよう…………名付けてバレンタイン配給。どうだ、良い考えだとは思わないか!?」 部下達はどうにでも成れと頷いた。 これがAM8:10の事である………… 主だった人間を会議室に呼んだライは、先程考えた事を発表した。 「という訳なんだが………どうだろう?」 ライが提案した事を、二人が真剣に悩み、他多数が呆れた。 「副隊長、貴方は突然何を言っているんですか?」 朝比奈が手をあげた。 「確かにゲットーに食料を供給しようと言うのは立派ですよ。けど現実には問題があります」 朝比奈の言葉に皆が頷く。 しかし…… 「………砂糖だけでは駄目です。塩分……醤油も付けなくてはね!」 朝比奈の言葉に千葉が突っ込んだ。 「そっちか!しかも醤油!?どんだけお前は醤油が好きなんだよ!!」 「うっさいなぁー千葉は。そんなんじゃ嫁さんには成れないよ?」 「う、うるさい!」 仙波が二人を止める。 「ほら二人とも。皆が迷惑そうにしておるぞ、少し黙らんか」 「「はーい」」 藤堂が真面目な顔でライを諭す。 「日本人の私達としてもゲットーに食料を供給したいと言う君の心は嬉しく思っている。しかし、今の特区には日本全域のゲットーに食料を渡せるだけの力は無いんだ」 「私にもそれくらい分かってますよ」 「ならなぜ………」 「私達の国はただの特区ではありません。行政特区なんですよ。独自の行政を行って良い半独立国家!ならブリタニア………エリア11の政府と連絡を取って食料を買い、ゲットーに分配する事だって許される筈ですが?」 ライの言葉に卜部が言う。 「食料だってタダでは無いし、そもそもゲットー全ての人間に行き渡る程の食料を買える財力もないぞ?」 ライは軽く笑った。 馬鹿にしたつもりは無かったが、卜部は少し無然とした。 「何が可笑しいんだい?」 朝比奈が眼を細めた。 「あなた方は行政特区最大の武器を忘れてませんか?」 この場にいる全ての者がライを見た。 「富士にはサクラダイト資源が豊富に有るんですよ?しかも、ほぼ無尽蔵に!!」 あ!!と言う声が上がった。 「確かに、アレとの交換であれば、幾らでも食料を貰えますね。」 ディードハルトが頷いた。 「俺はこの件、試す価値が有ると思う」 扇が小さく呟いた。 その呟きに、これまで黙っていたゼロが口を開く。 「その理由は?」 扇は立ち上がって言う。 「ゲットーにはいまでも沢山の人間がいる。しかも食料は依然足りないままだ。特区成立以前なら耐えられた空腹も、成立した今では耐えられないと思うんだ………」 朝比奈が手を挙げた。 「良く意味が分からないんだけど?」 そんな朝比奈を手で制して扇がまた話す。 「以前なら――自分達は虐げられる立場にあるから仕方がない………耐えるしかないんだ――と思えただろう。けど、成立した今では――特区が有るんだ、俺たちはもう、一方的に虐げられる側の人間では無くなった――と考えて略奪に近い行為を起こす連中も出てくると思うんだよ。…………そうしたら今より更に日本人に対する反感が増えるだろ?そうなったら困るから、今食料を配るべきだと思う」 千葉が反論する。 「このままでも略奪など起きないかも知れないだろ?」 ディードハルトが答えた。 「残念ながらウツノミヤゲットーで起こってますよ。駐在していたブリタニア軍の指揮官が、貯蓄してあった食料を放出したので大事にはなりませんでしたがね」 藤堂はゼロを見た。 「どうするゼロ?」 藤堂の問いに答えず、ゼロは室内に居る全ての人間に顔を向けた。 「民主主義で決めよう……お前達はこのライの案件をどうしたい?」 「やるべきだと思います」 と、ディードハルト。 「反対する理由はない」 と、藤堂。 「右に同じ」 と、四聖剣。 「やらない理由が思いつかないな」 と、扇。 その他の人間も頷いたのを見て、ゼロは何も語らなかったユーフェミアに眼を向けた。 「賛成多数です。ユーフェミア代表」 ユーフェミアは頷いた。 そして一言「認めます」と言った。 ライは満足げに笑ったが、ユーフェミアはシニカルな笑みを浮かべて続けた。 「しかし、一つだけ削除すべきところがありますけどね」 「それは………」 「貴方が貰ったチョコレートを配るという所ですよ。貰い物の処理くらい自分でやりなさい」 厳しい言葉にライは激しく項垂れた。 カナリア 44 *
https://w.atwiki.jp/suzuka/pages/8.html
もぉすぐバレンタインだー・・・ 「ボクは彼をギャクサツするために仕方なくあげるんだ。 今年はタバスコ入りチョコでギャクサツするからね! 別に好きとかじゃ無いからね!」 それだけ言って彼女、ギャシャは去っていった。 正直、いきなりでしかも早口だから何いってるかよく聞き取れなかった。 まぁアイツ(ギャシャ)の考えることだ。 どうせ僕を虐殺するコトだろう。アイツの脳みそにはソレしかなさそうだし。 あいつのコトだ。バレンタインのコトなんて忘れてるだろう。 もぉすぐでバレンタインデーだ。 この日の意味をボクは今日、初めて知った。 この日は特別な人にチョコをあげるらしい。 だからボクはモララーにあげることにしたんだ。 去年は何となくでマスターにもあげたけど、今年は・・・・・バレンタインデーの本当の意味を知った今年は、モララーだけにあげる。 彼はコノことに気づいてくれるだろうか。 でもきっと彼のコトだ。ボクが虐殺のためにチョコを渡すって思ってるだろうな。 彼 彼女に 思いが伝わるのは 一体いつになるんだろう 真面目に意味が分からないよorz とにかく(ギャシャ→←モララー) お互い鈍感すぎて気づかないという罠 こういうベタな恋愛モノは書く方が恥ずかしいですね(゜д゜;
https://w.atwiki.jp/gs23/pages/72.html
バレンタインデー(普通)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ◎チョコ △チョコ ×チョコ バレンタインデー(友好)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ◎チョコ △チョコ ×チョコ バレンタインデー(好き以上)義理チョコ 高級チョコ 手作りチョコ◎チョコ △チョコ ×チョコ 傷心で受け取ってもらえない バレンタインデー(普通) ●● 「若王子先生。 若王子「はいはい。 なんでしょう? ●● 「あの、これ…… バレンタインのチョコレートです。 義理チョコ 若王子「義理チョコ。 ●● 「えっと、あの…… すいません。 若王子「いえいえ。 ありがとう。 ●● (う〜ん…… 受け取ってくれたから、 まあいいかな?) 高級チョコ 若王子「や、これは…… 随分高級そうです。 ●● 「はい、 結構フンパツしちゃいました。 若王子「先生達は義理チョコしか もらっちゃいけないことに なってるんです。 ●● 「そうですか……。 若王子「大丈夫。高級な義理チョコという 抜け道があります。 いただきます。 ●● (義理チョコにされちゃった……。) 手作りチョコ ◎チョコ 若王子「これは…… 手作りの義理チョコです。 ●● 「えっ!? あの、 がんばって作ったんですけど……。 若王子「そうでしょう。 本当に。おいしそうです。 若王子「先生、義理チョコしか もらえない決まりなんです。 だからそういうことにしてください。 ●● (よかった、上手く出来て!) △チョコ 若王子「これは…… 手作りですね? ●● 「はい、 がんばって作りました。 若王子「なるほど……。 若王子「先生、義理チョコしか もらえない決まりなんですけど、 食べちゃいます。 ●● (よかった、がんばって作って!) ×チョコ 若王子「これは…… 手作りチョコです。 違いますか? ●● 「はい、 ピンポンです! 若王子「そう……ピンポンでしたか。 ●● 「結構、がんばったんですけど。 若王子「うん。 がんばったで賞をあげよう。 ●● 「あの……。 若王子「そうか、教頭先生、 義理チョコだけにしろって、 こういう時のことも考えて……。 若王子「あ、いや、 ありがとう。 ●● (もうちょっと 上手く作ればよかったな……) バレンタインデー(友好) ●● 「あ、若王子先生! 若王子「●●さん。 なんですか? ●● 「あの、これ、 バレンタインのチョコレートです。 義理チョコ 若王子「義理チョコ。 ●● 「えっと、あの…… すいません。 若王子「や、実は教頭先生から、 義理チョコしかもらっちゃ いけないって言われてるので。 ●● 「へぇ、 そうなんですか。 若王子「そうなんです。 だから、いただきます。 ありがとう。 ●● (まあ、こんなモンだよね。) 高級チョコ 若王子「や、これは…… 随分高級そうです。 ●● 「はい、 結構フンパツしちゃいました。 若王子「先生、義理チョコしか もらっちゃいけないことに なってるから……。 ●● 「そうですか……。 若王子「じゃあ…… これは、特別な義理チョコだ。 それでいい? ●● 「はい! ●● (よかった、受け取ってもらえて。) 手作りチョコ ◎チョコ 若王子「これは……手作り? ●● 「はい、 がんばりました! 若王子「本当に。おいしそうです。 若王子「実は、先生たちは義理チョコしか もらえない決まりなんです。 教頭先生から厳しく言われてるんです。 ●● 「そんな……。 若王子「でもおいしそうだから 食べちゃいます。 ありがとう。 ●● (よろこんでもらえたみたい。) △チョコ 若王子「これは……手作り? ●● 「はい、 がんばって作りました。 若王子「う〜ん……。 ●● 「あの……。 若王子「先生、義理チョコしか もらえない決まりなんだけど、 もういいや、そんなの。 ●● 「やった! ●● (よろこんでもらえたみたい。) ×チョコ 若王子「これは…… えぇと、手作りチョコ、 ということ? ●● 「はい、 がんばりました! 若王子「そう。 そんなに、がんばらなくても 良かったのに……。 ●● 「あの……。 若王子「あ、いや、 食べるよ……ありがとう。 ●● (もうちょっと 上手く作ればよかったな……) バレンタインデー(好き以上) ●● 「若王子先生! 若王子「●●さん。 待ってました。 ●● 「はい? 若王子「や、こっちのことです。 え〜と……なんでしょう? ●● 「はい! これ、お待ち兼ねの、 バレンタインチョコです。 義理チョコ 若王子「義理チョコ……。 ●● 「えっと、あの…… すいません。 若王子「いいんです。 教頭先生から、義理チョコしか もらわないよう言われてるので。 ●● 「そうですか。 若王子「どうせそうなんです。 どうせ……。 ●● (う〜ん、 やっぱりがっかりしてたみたい。) 高級チョコ 若王子「や、これはまた…… 随分高級そうな義理チョコだ。 ●● 「えっ!? あの、 結構フンパツしたんですけど……。 若王子「先生、義理チョコしか もらっちゃいけないことに なってるから。 若王子「でもこれは、特別な義理チョコだ。 学校中のチョコ全部と取り替えて くれるって言われても交換しない。 ●● 「はい! ●● (よろこんでくれたみたい。) 手作りチョコ ◎チョコ 若王子「これは……手作り? ●● 「はい、 がんばりました! 若王子「うん。 本当に。おいしそうだ。 料理が得意なんだね。 若王子「教員は義理チョコ以外、 受け取っちゃいけない ことになってるけど。 ●● 「あの、じゃあ……。 若王子「このチョコは僕のものだ。 誰にも渡すもんか。 ●● 「若王子先生! ●● (すごくよろこんでもらえたみたい。) △チョコ 若王子「これは……手作り? ●● 「はい、 がんばりました! 若王子「ハァ……。 ●● 「あの……。 若王子「義理チョコしかもらわないよう、 今朝も教頭先生から 厳しく言われたんだけど。 ●● 「じゃあ……。 若王子「まさか。君の手作りチョコと、 教頭先生の小言を 比べられるワケがない。 ●● 「やった! ×チョコ 若王子「これは……手作り、だね。 どう見ても。 ●● 「はい、 がんばりました! 若王子「そう…… がんばったんだ。 ●● 「あの……。 若王子「念のために聞くんだけど、 これ、自分で食べてみた? ●● 「まだですけど。 あ、じゃあ、ちょっと味見を—— 若王子「ダメだ、やめた方がいい! いや……ほら、 僕ひとりで独占したいから。 ●● 「……はい。 ●● (もうちょっと 上手く作ればよかったな……) 傷心で受け取ってもらえない ●● 「若王子先生! 若王子「●●さん。 ●● 「はい! これ、バレンタインチョコです。 若王子「うん……。 ●● 「若王子先生? 若王子「これは受け取れない。 ●● 「えっ!? あの……どうしてですか? 若王子「今これを受け取ると、 何か埋め合わせをされたような 気分になる。 若王子「どうやら僕にも、 人間らしい感情があるみたいだ。 ごめんね。 ●● (わたし、若王子先生を 傷つけるようなことしてたんだ……。)
https://w.atwiki.jp/ningenbyouin/pages/79.html
あずおとのお二人によって、男が気にするほど女性はこの病気に罹っている男に気づいていないことが判明した。それどころか、意中の男以外のことなんか全く視界に入っていなかったという現実を突きつけられた orz.. 症状 バレンタイン当日の朝だけジェルで髪型を整えて出かける。 普段使い慣れていないので量が分からずつけすぎてテッカテカになったりドラゴンボールのゴクウのようになってしまう。 類症 人前では虫を手づかみ病 コブシで扉開けちゃう病 番組 第013回 「興味ないフリしちゃう病 」、「バレンタインデー当日だけジェル付けていっちゃう病」 第083回 コブシで扉開けちゃう病 第030回 人前では虫手づかみ病
https://w.atwiki.jp/shienki/pages/1207.html
※バレンタイン、ネタ? ※※やったらめったら酷い話 龍門渕一:【朗報】ともきーに本命チョコ【拡散希望】 亜空間:つ 月を見るたび思いだせ 龍門渕一:…ともきーが送る方じゃなくて受け取る方だってば 亜空間:つ ネトゲ仲間 龍門渕一:違うって 龍門渕一:ウチの学校の1年の子からだよ 亜空間:お! 龍門渕一:「ともきさんに渡してくださいっ!」って 亜空間:おぉ! 龍門渕一:キレイにラッピングされた高いお店の高級チョコ 亜空間:おぉぉ!! 龍門渕一:どう見ても本命チョコです、本当にありがとうございました 亜空間:やったな国広くん!今日はお祝いだ!! 龍門渕透華さんが入室しました 龍門渕透華:盛り上がってますわね、何の話ですの? ~で~ 龍門渕透華:うちのともきがバレンタインのチョコを貰いましたのよ 龍門渕透華:純は毎年のように貰ってますけれども、まさかあのともきがねぇ… 龍門渕透華:あ、いえ、悪い意味ではなくてよ? 龍門渕透華:ついでに、これを機にその後輩の女子と仲を深めようと学校に行く頻度を上げてくれればと のどっち: namber: ステルスモモ:すみません、もう二人のライフは0なんすけど 紫炎姫さんが入室しました 紫炎姫:使えない子ノs 紫炎姫: 龍門渕透華:あら、ごきげんよろしゅう 龍門渕透華:ちょっと聞いてくださいな、うちのともきがバレンタインのチョコを貰いましたのよ ~で~ 龍門渕透華さんが退室しました 紫炎姫さんが退室できませんでした 紫炎姫さんが退室できませんでした 紫炎姫さんが退室できませんでした ~で~ ステルスモモ:で、覚えはあるんすか? 紫炎姫:…知らないってば ステルスモモ:まぁまぁまぁ ステルスモモ:おっぱいさんと南場さんには席を外して貰ってる今の内にっす 紫炎姫:……だから本当に知らないのよ ステルスモモ: ステルスモモ:質問を変えるっす 紫炎姫:… ステルスモモ:人に恨まれる覚えは? 紫炎姫: 紫炎姫:毒物!? ~で~ 紫炎姫:…調べによると毒物・劇物の反応は出なかったそうよ ステルスモモ:人の純粋な好意を疑うとか酷くないっすか? 紫炎姫:……人に恨まれる覚えはないけど人を恨む事なら出来そうよ ステルスモモ:まぁ、さておきっす 紫炎姫:…… 紫炎姫:手紙 ステルスモモ:? 紫炎姫:手紙、入ってた ステルスモモ: ステルスモモ:チョコの中にっすか? 紫炎姫:……包装紙の中によ ステルスモモ:うp早よっす 紫炎姫:……人の純粋な好意を晒すわけ無いd 紫炎姫: 紫炎姫:前言撤回、今から送るから一緒に読んで ステルスモモ:!? ~ 愛しのTomikiさまへ愛をこめて 嗚呼、Tomoki様、どうして貴女はそんなに美しいのでしょう。 透き通るような白い肌にその艶やかな黒髪、世界中の誰よりも美しいです。 でもそれは貴女のほんの表面に過ぎません。 貴女の美しい所はその内面。 私はそれを知っています。 他の誰もが知らない本当のTomoki様を私だけが知っています。 ~ ステルスモモ: 紫炎姫:…どう思う? ステルスモモ:なにこれ怖いっす 紫炎姫:……私が一番怖いんだけど ステルスモモ:いや、こう、え、 ステルスモモ: ステルスモモ:クレイジーなデンパさn 紫炎姫:やめて言わないで ステルスモモ:……いや、でも 紫炎姫:……まだ断定するには早いと思うの ステルスモモ:……遅すぎるくらいだと思うんすけど 紫炎姫:……厨二病をこじらせてるだけの純粋な娘かもしれないじゃない ステルスモモ:……それもそれでアウトラインだと思うんすけどね ~ Tomoki様は学校にお越しになる事が少なくて私は寂しく思っています。 毎日は贅沢ですが、2日に1度くらいはお姿を拝見したいです ~ ステルスモモ:……コレに関しては全く持ってそのとおりだと思うんすけど ステルスモモ:南場さんあたり心底同意するんじゃないっすか 紫炎姫:…… ~ でもコレはきっと私のエゴ。 Tomoki様が毎日を忙しく過ごしていることを私は知っています。 日々、戦い続けていることを私は知っています。 世界中の誰もが知っていなくても、私だけは知っています。 Tomoki様の戦いを。 日々の聖戦を。 ~ ステルスモモ: ステルスモモ:厨二病かデンパで言うなら後者だと思うんすけど 紫炎姫:…… ステルスモモ:いや、聖戦ってなんすか 紫炎姫:……私に聞かれても困るんだけど ステルスモモ:……このデンパさんはむらさきさんの何を見てるのか気になるっすね ~ だから、Tomoki様が学校にお越しになるのは休息が必要な時だけ。 わかっています。 ~ ステルスモモ:わかってないわかってないわかってないっす 紫炎姫:……この手紙読んでると余計学校に行きたくなくなってきたんだけど ~ でも、そんな休息時にでもTomoki様は戦いを忘れていない。 戦う事をやめたらTomoki様はTomoki様じゃなくなってしまうのでしょうか。 そう、泳ぎ続けていないと生きていれないマグロのように。 ~ ステルスモモ:SAS!!! 紫炎姫:ハウス ステルスモモ:いや、ラブレターに書く例えではないっすよね 紫炎姫:……旨い例えだと思ってどうしても入れたくなったのよ、きっと ~ そんな多忙極まる日々の中を過ごすTomoki様はきっと覚えていないでしょう。 あの日、あの時。 困っている私に手を差し伸べてくれた事をきっと覚えていないでしょう。 広い広い校舎の中で迷ってしまった私を助けてくれたこと。 でも、私は覚えています。 ずっとずっと、大切な思い出として覚えています。 ~ ステルスモモ: ステルスモモ:突然純愛路線にシフトしたっすね 紫炎姫:……思い出せない ステルスモモ:むらさきさん的には大した事じゃなかったんすよ ステルスモモ:でも、この子にとっては手紙の通りに大切な事だったんす 紫炎姫:…… ステルスモモ:まぁでも良かったじゃないっすか ステルスモモ:多少めんどくさそうでも、キッカケがあって慕ってくれるんなr ~ Tomoki様、愛しています。 いえ、ずっとずっと愛し続けていました。 この学校に入る前から、ずっと。 ~ ステルスモモ: ステルスモモ:あれ? ~ Tomoki様の孤独な聖戦を日々見つめ続けてきました。 Tomoki様が北の大地に拠点を構えていた頃から、見つめ続けてきました ~ ステルスモモ:……北の大地? ~ Tomoki様が私の住むこの地に拠点を移られた時、私はこの愛が通じたのだと確信しました。 Tomoki様は私の愛に応えてくれるのだと。 同じ中学に入学されなかったのは私の愛を試すため。 分かっています。 だから同じ龍門渕学園を外部受験で入学したんですよ。 ふふっ、わかってくれてますよね。 あの日、私だからこそ手を差し伸べてくれたんですものね。 ~ ステルスモモ:むらさきさん ステルスモモ:コレ、わりとガチでやばくないっすか 紫炎姫: 紫炎姫:こわい ~ 私と出会った夏の頃をキッカケに聖戦に赴くことが少なくなりましたよね。 やっとTomoki様にも安寧の日々が来るのかと私は喜びました。 でも、違うんですね。 世界を変えて戦ってらっしゃるんですものね。 流石のTomoki様も新世界では苦労されているご様子。 だから、日々修行しているんですものね。 ねぇTomoki様 うぅん、紫炎姫様 ~ ステルスモモ: ステルスモモ: ステルスモモ: 紫炎姫:……最初からどうして私の名前がローマ字表記なのか気になってたけど 紫炎姫:私のハンドルネームだったのね ステルスモモ: ステルスモモ:じゃあ、さっきの北の大地って 紫炎姫:……北海道のことでしょ ステルスモモ:住所特定されてるじゃないっすか!? 紫炎姫:……透華にもやられたから余り驚きはしないけど ステルスモモ:いや、驚く所っすよ!? ~ でも、新しい世界には紫炎姫様の美しさに惹かれて群がる豚が多すぎると思います。 紫炎姫様は私しか見ていないのに迷惑ですよね。 わかっています。 紫炎姫様が迷惑がっていること、分かっています。 優しい心の紫炎姫様が言わないだけって、私は分かっています ~ ステルスモモ: ステルスモモ:気のせいか、マズい流れになってきてないっすか 紫炎姫: ~ だから、豚は私が何とかします! 手始めに、のどっち、namber、ステルスモモ みんなみんな、紫炎姫様のジャマにならないように―― ~ ステルスモモ: 紫炎姫: ステルスモモ: 紫炎姫: ステルスモモ: 紫炎姫: 紫炎姫様の永遠の伴侶†堕天使暗黒姫†さんが入室しました そんなこんなな話 ……… ともきー逃げて早く逃げて ちなみに、最終的には万能執事にお任せEDだったとか 取り敢えず、龍門渕学園に通ってる生徒で身バレしてて色々としやすかったぽい ……… そう言えばあのゲームの前にやってたゲームで馬鹿正直に住所登録してたな、とか そう言えばそのゲームで適当に慣れ合いしてた奴居たな、とか ……… 結構根が深いのだったとかそうでないとか。 ついでに、どこぞの岩手の学校でも似たようなケースが起きかけてるとかそうでないとか 智紀さんどいて!その女◯せない!ですね、よくわかりません -- 名無しさん (2013-02-15 01 35 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2470.html
バレンタインデー それは、女性が男性に求愛できる日 新しい愛が生まれ、そして、改めて愛を築ける特別な日 この物語は、バレンタインによって、淡く、切なく、そして喜びに満ち溢れた人間模様が描かれている さぁ、覗いて見ましょうか? 「ふ~ん、あっそっ。じゃっ、次の収録もこの調子で、頑張りなさいよ」 「わかりました。では次も、お願いします」 「……じゃあ、私、先に……」 「あっ!あきら様。控え室に、待ってもらえませんか?」 「えっ、何でよ?」 「渡したい物が有りますので、すみませんが、控え室で少し待って下さい。すぐ取りに行ってきますから」 白石は、それを言い残し、あきらの元を離れた 「?、何だろ、とりあえず待っとくか」 あきらは、白石に言われたとおり、控え室室に移動した 10分後ーー 控え室で待機していると 「すみませ~ん。遅くなりました!」 白石は控え室のドアを開け、入室した 「遅いわよ!白石!一体、どこに行ってたのよ。私を待たせるなんて、いい度胸してるわね!」 「すっすみません……」 「まったく……。でっ、何を持ってきたのよ」 「あっ、これです。あきら様」 白石はそう言い、鞄から綺麗に包装された小包みを取り出した 「何よこれ」 「あきら様……」 「んっ」 「誕生日、おめでとうございます」 「えっ、嘘?白石、覚えててくれたの?」 「はい。収録後に、渡そうかと思いまして……どうぞ、受け取って下さい」 「あっありがとう……開けて良い?」 「どうぞどうぞ」 あきらは、白石に渡された小包みの包装を、丁寧に剥がし蓋を開けた 「これは……ペンダント?」 「はい、そうですよ。あきら様に似合うと思いまして、……気に入りませんか?」 「えっ、いっいや!とっても可愛いわよ。……私が貰って良いの?」 「はい、よろしいですよ。あきら様の為に、色々と探して来ました」 「大事にするね。白石……」 「あっ!すみません!飲み物持ってくるの、忘れてました。今すぐに、買って……」 「まっ待って!白石っ」 「どうしたのですか?あきら様」 「実は……私も、渡したい物が有るの」 「何でしょうか?。渡したい物とは……」 「こっこれ……」 あきらは、ポーチから綺麗にラッピングされた小包みを取り出し、白石に渡した 「これは、何ですか?」 「開けてみて……」 「はい……」 あきら同様に、ラッピングを剥がし、蓋を開け、中身を確かめた 「これは……チョコ……ですか?」 「そうよ。手作り……だけど……」 「あきら様の手作りですか!?」 「うん(コクリ)」 「食べてみても、良いですか?」 「良いよ。食べても」 「では、頂きます(パクリ)」 「どう?」 あきらは、心配そうに見つめている 返事を待つ 「美味しい……」 「えっ」 「美味しいですよ!あきら様。お世辞ではなく、本当に美味しいですよ!!」 「ほっ本当!?良かった……」 安堵の溜め息をついた 「ありがとうございます!あきら様。こんな、美味しい物を頂けて。」 「誉めすぎよ、白石。そんなに大した出来ではないのに」 「本当ですよ、あきら様。お上手ですね」 「そっそれは……白石の事を思いながら、作ったし……」 「えっ、なんですか?あきら様」 「////なんでもない」「はぁ」 「じゃっ、私、先に帰るねっ。……次の収録は、2日後だから、遅れずに来なさいよね!わかったっ」 「はいっ。わかりましたっ」 「じゃあね。また!」 あきらは、控え室から出て行き、その場を後にした 「帰りましたか……どうしたのですかね?こんなに慌てて……んっ、何かありますね」 そこには、一枚の紙が同封されていた 「これは……メッセージカードですか?」 メッセージカードを開き、文を読んだ 内容はこうだ 『お疲れ!白石 本当にあなたのお陰で、どんな仕事でも、楽しくこなせる事が出来たわ。 あなたが、懸命にサポートしてくれたお陰でもあるんだからね。感謝してるわよ!あなたがずっと、隣に居てくれたから。どれもこれも白石のお陰…… 時には厳しく、辛くあたっているけど、それでも、文句や小言を言わずに、私に付いてきてくれるあんたに、本当に感謝している。 だからこれは、ほんの感謝の気持ち、時間掛けて作ったんだから、ありがたく頂いてよね。残したら次の仕事は絶対容赦しないわよ。良い?わかった? じゃっ、また会おうね。 私の大切なアシスタントへ あきらより』 「あきらさま……」 白石は、メッセージカードを読み終え、ポケットにしまい込んだ 「よ~し!次の仕事も頑張るぞ~!!」 白石は、決意を新たにし、その場を後にした ひとりの男は、実に幸せに満ちていた 少し時間を遡り、舞台は柊家宅 「ふー、仕事も無事に終了!いやー、少し疲れたね」 「ただおさん、お疲れ様でした。はい、お茶ですよ。」 「あぁ、すまないね」 みきに渡されたお茶を、一口飲む 「ふぅ、美味しいよ。温まるねぇ」 「そう、良かったわ。ゆっくりと休んで下さいね」 「あぁ、そうするよ」 「そういえば、ただおさん。今日は何の日か、わかります?」 「んっ、今日か。何の日だったかな?ごめん、忘れたよ」 「もう、今日はバレンタインですよ」 「そうかそうか。今日はバレンタインだったか。すまないね、忘れてたよ」 「別に良いですけど……はい、どうぞ。これも召し上がって」 みきは、だだおにそれを渡した 「これはなんだね?」 「チョコですよ」 「私にかい?」 「そうですよ。ただおさん以外、誰に渡すと言うのですか?」 「いや、子供達に渡すんじゃないのかい?」 「違いますよ、これはただおさんだけ。子供達なら、他に渡す相手がいるみたいですよ」 「あっ、そうか。だから昨日の夜、台所があんなに騒がしかったのか」 「そうですよ。かがみとつかさとまつりが一緒に、一生懸命作ってましたから。 いのりは……作ってないわねぇ。あげる相手が居ないのかしらね」 「そうかぁ、まつりとかがみにつかさは、チョコをあげる相手が居るのかぁ。 少し寂しいような……」 「何言ってるのですか?だだおさん。時間が経てば、子離れしないといけない時は、来るんですよ」 「判っているんだか……」 「もうっ。まつりとかがみ、それにつかさも、もう恋する年頃なんですよ。親が心から娘を、応援しないといけませんからねっ」 「でも、変な男性に引っかかれて、騙されたりしたら……」 「だだおさんっ!いつまでもそうやって、心配してないで。 かがみなら、しっかりしていますし……まつりとつかさは……少し信用出来ないけど……、その時なったら私達が、支えてあげればいいんです!」 「そうだな、支えてやらないとな」 「そうですよ、だだおさん。でも……逆に、いのりの方が心配だわ。本当に好きな男性が居ないのかしら」 「いのりはまだ若いから、慌てなくても良いんじゃないかな?」 「そうですけど……」 「大丈夫だ、問題ない。娘達を信用するのが、親の義務ではないのかな?」 「あらっ、だだおさんったら」 「ははは」 「ふふふ」 「では、少し洗い物が有りますから、片付けますね」 「うん、頼むよ」 「はいはい」 「みきさん」 「何ですか?だだおさん」 「愛してるよ……」 「私もですよ。……だだおさん」 こうして、二人の絆がまたひとつ、深まった 同時刻――いのりの部屋 コンコン 「いのり姉ちゃん、居る?入って良い?」 「良いわよー。入ってー」 「……入るね」 部屋の扉を開け、室内に入るまつり 「どうしたの?まつり。少し表情が暗いわよ」 「うん……えっとね……これ、渡すね」 まつりはいのりに、包装された小包みを渡した 「これは、何?」 小包みを手に取り、中身を聞いた 「バレンタインチョコだよ……」 「バレンタインチョコ!?まつりが……私に……」 「うん……開けてみて……」 「うん、開けるね」 いのりは、包装を丁寧に剥がし、蓋を取り外した 「うわぁ。これ本当に、まつりか作ったの?」 「そうだよ。変かな?」 「いや、良くできてるわよ」 「本当?じゃっ、食べてみて」 「うん。食べるね」 チョコを取り出し、一口食べた 「どう。美味しい?」 「美味しい!美味しいわよ!見た目もさることながら、凄く美味しいわよ。本当に良くできてるじゃない」 「そう、ありがとう。いのりお姉ちゃん」 「でも、どうして私に、バレンタインチョコを?」 「それは、日頃のお礼とお詫びに……作ったの」 「お礼とお詫び?」 「そう。いつも、いのりお姉ちゃんに、助けて貰ってるから」 「まつり……」 「私が、かがみと喧嘩している時、間に入って仲裁してくれたり、恋人にふられた時だって、あんなに落ち込んだ私を、誰よりも一番に慰んでくれたり……」 「……」 いのりは、黙って聞いて、次の言葉を待つ 「どんな時でも側にいてくれて……どんな時でも優しくしてくれた……。 私は、私は、感謝してもしきれない程、いのりお姉ちゃんに助けてもらってる 私には……してやれる事は限られているけど、でも、でも!それでも!いのりお姉ちゃんにお礼がしたい! これから、ずっと、いのりお姉ちゃんが私にしてきたように、助けたい!」 まつりは、瞳に涙を溢れさせ 「だから、だからぁっ……ひっく、本当に……ありがとう……。いのりお姉ちゃんは私にとって、大切な、大切な……『お姉ちゃん』だよ……ぐすっ」 「まつり……ありがとう……。その気持ちだけ、充分、嬉しいよ……」 「うううっ……いのりお姉ちゃぁぁぁん!」 まつりは、泣きながらいのりに抱き付いた 「ほら、泣かないで。可愛い顔が台無しよ……」 いのりは、まつりの涙を、そっと指で掬った 「へへへ。ずずっ、年甲斐も無く泣いちゃったね。私」 「良いのよ。まつり。泣いても良い時だってあるから」 「ありがとう。いのりお姉ちゃん」 「これ、頂くね。まつりの特製のバレンタインチョコ」 「うん、良いよ。全部食べてね」 「ありがとう。あっそうだ!……ちょっと台所に行って、紅茶淹れて来るわね」 「あっ、私が淹れて来るよ」 「良いのよ。まつりは、部屋で待ってて。すぐ戻って来るから」 「うん。判った」 いのりは、部屋から出ようとした時 「そうだっ。ねぇまつり」 「んっなーに?いのりおねえ……」 名前を呼ばれた所を振り向いた瞬間、 『チュッ』 「!!」 いのりはまつりの右頬に、口付けした 「おねっ……お姉ちゃん……」 「これは、バレンタインチョコのお礼よ。じゃっ、行って来るわね」 それだけを言い残し、台所をへと向かった 「……」 まつりはしばらく、放心状態をした後、口付けされた所に指で触れ、自分の唇になぞった 「いのり……お姉ちゃん……」 これが、姉への愛情が芽生えた瞬間だった 続く コメントフォーム 名前 コメント 白石が幸せなのって珍しい気がする -- 名無しさん (2009-08-18 22 38 00)
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1095.html
199 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/14(水) 14 47 16.90 ID yKswYgXb0 [2/3] 『メンズバレンタインデー~桐京サイド~』 さて、みんな。今日は9月14日。 『メンズバレンタインデー』の日だ。 こんなマイナーな記念日、俺を含め、殆どのヤツは知らなかっただろう? だが、俺は知っている。と、いうのもだな・・・ 「ね、京介。明日なんの日か知ってる?」 学校から帰った俺をリビングで出迎えた桐乃は、開口一番そう言った。 相変わらずソファーに寝転んで、俺の方を見向きもせずだが・・・ 正直、今はその方がありがたい。 なにしろ、寝転んだ桐乃のホットパンツの隙間からチラリと覗く、 白い至高の布きれを堪能できる、数少ない時間なんだぜ? 女の子のぱんつを覗くなんて変態じゃないかって? いや、桐乃は妹だろ? 妹のぱんつなんて、別に見たり触ったり匂いを嗅ぐくらい、 兄妹だから問題ないだろう? それはともかくとしてだ。 「明日?明日は14日だろ?・・・祝日でもないしな」 「祝日じゃなくっても記念日って色々あるでしょ? 例えば・・・バレンタインデーとか・・・」 「ふむ・・・」 確かにバレンタインデーに限らず、クリスマスだの妹の日だの、 祝日ではない記念日は色々あるのは確かだ。だが・・・ 「いや、わかんねー。一体何の日だってんだよ」 「マジ?わかんないの?ヒントだってあげたじゃん」 「・・・ヒント?」 「あーもうっ!なんでわかんないかなー?」 いや、わかるわけねーだろ? つーか今までのおまえとの会話のどこにヒントがあったんだよ? 「とりあえずっ!」 桐乃はソファーから起き上がり、こちらを向く―――俺の癒しタイム終了――― 「ちゃんとネットで調べとく事!」 って感じの事が昨日あったんだよな。 そして、ネットで調べて行き着いたってわけだ。 この『メンズバレンタインデー』とやらに・・・ 世の中には、あまりに馬鹿みてーな記念日が多い。 ブラジャーの日、ビキニスタイルの日、キスの日、妹の日、おっぱいの日etc・・・ その中でも、とりわけ馬鹿な記念日が、この『メンズバレンタインデー』だったりする。 だってよ?この記念日の内容って 『男性が女性に積極的に愛を表現する日。 バレンタインデーにチョコレートを贈るのに対し、この日にはプレゼントとして下着を贈る。』 だって言うんだぜ?制定者頭おかしいだろっ!? ・・・いや、問題は、『なぜ桐乃が今日の記念日の事を聞いてきたか』って事だ。 やっぱ、俺から下着を貰いたいってことなのか? 新品の妹ぱんを買いに行くべきなのだろうか? いや、桐乃の下着は十分過ぎるくらいにある。 昨日確認したばかりだ。 それとも、俺のぱんつをプレゼントすべきなのだろうか? いや、今朝起きたら5枚くらいぱんつが無くなっていたハズだ。 俺のぱんつの補充は十分なんだろう。 つまり、桐乃は、普段は手に入らないようなぱんつを望んでいる? そうか、それなら・・・! 夕食の後、俺は桐乃の部屋に来ていた。 以前とは違って、近頃は桐乃の部屋に入る機会も多い。 というか、毎日入ってる気もする。 ほとんどの場合は深夜、親父たちが寝静まってから、妹ぱんを取りに行くためなんだが、 結構廊下で桐乃とすれ違う事も多い。 その後部屋に戻ると、大抵俺のぱんつが減ってるって具合さ。 まあ、桐乃も自分のぱんつが減ってる事を知ってるだろうし、 やっぱ、兄妹だからこれくらいお互い様って事だよな。 「で、なに?なんか用でもあるワケ?」 相変わらず口調は高圧的な妹様だが、今日はいつもと何か様子が違う。 態度がおかしいってわけじゃねーんだが・・・ 「用っつーか、記念日の件でな」 「ふーん。妹の命令ならなんでも聞いちゃうんだー。このシスコンまじキモーい」 ああ、そうか。普段だったら俺を見下ろすように、俺を正座させて、自分は椅子に座ってるもんな。 あの位置、桐乃のぱんつが良く見えて、嬉しかったんだがなぁ。 それが今日は何故か自分も地べたに、しかも正座していやがる。 一体どうしたってんだ? まさか、俺がいつも覗いてる事がバレた!? 内心の動揺を隠しつつも、俺は用件を済ませる事にした。 隠し持ってた白い布地を桐乃へと差し出す。 「桐乃。おまえへのプレゼントだ」 「・・・あ、あんたっ、こっ、これっ!?」 「おう。おまえのぱんつだ」 「ばっ、馬鹿じゃん?なんであたしのぱんつがあたしへのプレゼントになるわけよ?」 「ふっ・・・ただのパンツじゃないぜ?何しろ、俺が使ったばかりの新品だ! 即ち、妹のパンツに兄のエキスの染み込んだ、兄妹パン!!!」 決まった! 俺も最近、ある種の格好良さが分かるようになってきたからな。 「京介・・・ホントは馬鹿でしょ?」 「ひっでぇ!?」 まあ、そうかもしれないな・・・ホントに馬鹿なくらいのシスコンだぜ、俺はよ。 目の前の桐乃が立ち上がり、俺の手からプレゼントを奪い取る。 ・・・あれ?今、桐乃のパンツの隙間から、白い布地が見えなかったようなー・・・? 「とにかくっ!」 完全には照れた調子を隠す事ができてない声で、桐乃はこう言ってきた。 「ありがと、京介」 俺の妹は、こんなにも可愛い。 ところで・・・なんでおまえ、ぱんつを見て睨んでるんだ? 「うー・・・・・・・・・」 つか、せっかく手に、俺からのプレゼントを持っているんだろ? 早くはいてくれよぉっ! 「ちょ、なにチラチラみてんの!?は、はかないかんね!」 End. -------------