約 1,539,558 件
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/280.html
パワプロクンポケットバトルロワイアル 概要 原作が自重しないことでお馴染みの野球バラエティゲーム(途中まではジャンル『スポーツ』)、 パワプロクンポケットシリーズのキャラでのバトルロワイアル。 マップはオリジナルのもので、参加者は『書いた者勝ち』形式を取っている。 なお、各作品の主人公の名前も、最初に書いた人間に決定権が与えられている。 一般人から超人まで何故か幅広く揃えられてしまう作品なため、今後どのようなロワになるのか未知数である。 現在は参加者枠50人分が埋まったところ(残りの2人はみせしめキャラ) 『書いた者勝ち』形式なためかギャルゲじみた原作のわりに奉仕マーダーが少なく、マーダー不足が懸念されている。 ちなみに初登場で人を殺した人間のうち積極的なマーダーは一人だけである。 その反面、反主催陣営に極度の人間不信者や夢だと思い込んでる者、主催と瓜二つな者からよく分からない生命体と地雷になりかねない要素が揃っているのが特徴と言える。 ちなみに参加者決めのシステムの欠点である、「主催者との因縁持ちが誰もいねえ……」という事態に陥ってしまった。 結局「マーダー少ねえ」「奉仕マーダーの奉仕相手がいねえ」「登場話死亡者が6人もいる」等の理由により、投票の末8枠追加(ただし、『主催登場作品の主人公で1枠消費すること』との条件付きなのでフリー枠は実質7人) なお、ニコロワでもこの参加者決定方式で増枠しているが、いずれも書き手が一定数いる事を見込んでの増員である事をここに記しておく。 今後このシステムで始めるロワも、単純に「多めに枠を取ろう」などと思わないように。 参加者 主催 【パワプロクンポケット7裏】 亀田皇帝 参戦者 3/3【パワプロクンポケット】 進藤明日香 / 平山紀之 / 教頭 4/4【パワプロクンポケット2】 二朱公人 / 荒井紀香 / 凡田大介 / 曽根村 4/4【パワプロクンポケット3】 三橋一郎 / 四路智美 / たかゆき / 鋼毅 1/1【パワプロクンポケット4】 天本玲泉 1/1【パワプロクンポケット4裏】 プレイグ 2/2【パワプロクンポケット5】 埼川珠子 / 塚本甚八 1/1【パワプロクンポケット5裏】 愛 4/4【パワプロクンポケット6】 荻原新六 / 島岡武雄 / 青野柴夫 / ほるひす 3/3【パワプロクンポケット6裏】 ヘルガ / 落田太二 / メカ亀田 7/7【パワプロクンポケット7】 七味東雅 / 倉見春香 / 芹沢真央 / レッド / ブラウン / 東優 / 野丸太郎 3/3【パワプロクンポケット7裏】 七原正大 / 黒羽根あやか / 布具里 8/8【パワプロクンポケット8】 八神総八郎 / 白瀬芙喜子 / 高坂茜 / 森友子 / 灰原 / リン / 上川辰也 / 黒野鉄斎 4/4【パワプロクンポケット9】 九条英雄 / 椿 / 夏目准 / 太田洋将 2/2【パワプロクンポケット9裏】 エリ / カネオ 7/7【パワプロクンポケット10】 十波典明 / 芳槻さら / 大江和那 / 神条紫杏 / 越後竜太郎 / 浜野朱里 / アルベルト・安生・アズナブル 2/2【パワプロクンポケット10裏】 タケミ / ピエロ 3/3【パワポケダッシュ】 小波走太 / 芽森わん子 / 二ノ宮金太 1/1【パワポケ甲子園】 甲子園児 参加者総勢60人(見せしめ含む) 外部リンク ■支援サイト パワプロクンポケットバトルロワイアルまとめwiki パワプロクンポケットバトルロワイアル専用したらば ■現行スレッド パワプロクンポケットバトルロワイアル パワプロクンポケットバトルロワイアル Part2 パワプロクンポケットバトルロワイアル Part3 パワプロクンポケットバトルロワイアル Part4 パワプロクンポケットバトルロワイアル Part5(現行スレ)
https://w.atwiki.jp/eru_across/pages/50.html
○<… -- (ブラホ○) 2006-08-06 14 08 54 勝手に持ち出したの誰wwww -- (音虚) 2006-08-07 12 35 24 ↑○<… -- (ブラホ○) 2006-08-07 23 20 30 自分でわざわざそんなめんどい事するかよ・・・ -- (音虚) 2006-08-09 16 16 24 ☆<ゴメンね、メドイ事をあえてする人間でゴメンね。 -- (ペンタゴン☆) 2006-08-12 16 54 17
https://w.atwiki.jp/terra_romance/pages/175.html
解説 チャットで話題に上った妄想話。 ドンだけ美しく散れるかが話の焦点に。 死に際予想 セラフィナ&カイカイがセラフィナを庇って死ぬ。そのカイの姿を見て、セラフィナが泣き崩れる。 まめ子木の上で周囲の様子を窺いながら、自分だけは生き残ってやろうと決意しているところを、鳥に食べられ死亡。
https://w.atwiki.jp/sinjitsurowa/pages/2.html
メニュー トップページ プラグイン紹介 メニュー 右メニュー 投下作品 OP 【候補作】 【候補作】(採用) 本編投下順 【0~50】 【51~100】 本編時系列順 【第一回放送までのSS】 書き手別SS 【書き手別SS】 追跡表 【追跡表】 基本情報 参加者名簿 ロワルール 地図 支給品一覧 死亡者リスト リンク @wiki @wikiご利用ガイド 真贋ロワ本スレ(part1) 真贋ロワ本スレ(part2) ここを編集
https://w.atwiki.jp/justicerowa/pages/148.html
とあるイカ娘の侵略目録《バトルロワイアル》 ◇tu4bghlMIw 北米のマンハッタン周辺をモチーフにしたこの殺戮舞台において、一際異彩を放つ施設が存在する。 実際には「その」建物以外にも、周囲の風景と全く馴染まない建物は複数存在する。 古代の王が眠る墓所として造られた方錐形建造物《ピラミッド》もそうだし、 数多の血が流れた戦いの跡、ある意味でこの殺し合いの原点とも言える円形闘技場《コロッセオ》もそうだ。 だが、それらの施設には確かな意味がある。 墓所やコロシアムは偉大なるモチーフであり、同時にランドマークでもある。 この催しが単純な「生」と「死」のせめぎ合いと言えない以上、 両者の存在が参加者になんらかの影響を与える可能性は無視出来ないだろう。 ――正義と悪。 その最後の終着点へと至る道程において。 しかし。 そんな会場において――ありとあらゆる形而上的な観念から乖離した施設が一つだけ存在する。 北米大陸をイメージした舞台としてあまりに不釣り合い。 建造物として特別大きな意味があるわけでもなく、また地図に名前を記す意味も理解出来ない。 ただただ、参加者に違和感だけを突き付ける――まるで、そのためだけに用意されたかのような。 もしくは――とある一人の少女に祝福をもたらさんがために。 海の家。少女にとって何よりも馴染み深い場所から――その「侵略」は始まる。 ▽ 「ライトーライトー! お腹が減ったでゲソ! 早く暖めるでゲソ!」 「……ちゃんとやるから、少し待っていてくれ」 「ふふっ。悪いですね、月君。私の分もよろしく頼みますよ」 「高遠さんまでそんな……分かってますよ。三人分ですね」 I-3、海の家。 看板に「れもん」と書かれたその店の中で、妙な三人組がテーブルを囲んでいた。 一人は若く、そしてハンサムな少年。名前は夜神月。 スラリと背が高く、引き締まった身体は何らかのスポーツを嗜んでいることが傍目からも伺える。 眼差しは理知的で、言葉遣いも丁寧だ。好青年と言えるだろう。 一人は二十代前半の痩せ形長身の男。名前を高遠遙一という。 口調は月のそれよりも数段落ち着いていて、むしろ丁寧すぎるようにすら見える。 この場に集められた者の中では最年長者ということもあって、まとめ役のような立ち位置を取っていた。 そして、最後の一人が。 「千鶴がいない今、この海の家は私の天下でゲソ! ここでは誰も私に逆らうことは出来ないでゲソ!」 白い三角頭巾のようなモノを頭に被り――頭から十本の触手を生やした少女だった。 背は低く、おそらく「人間だとしたら」歳は十代前半。 ウネウネと動く触手をメデューサの如く動かし、ふはははははははと高らかに哄笑している。 少女の名前はイカ娘。海棲人類という人間を超えた特別な種族であり、 海を愛し、海と共に生き、海を汚す人間を妥当すべく立ち上がった――将来、世界の支配者となる(予定の)絶対覇者である。 …………まぁ、現在は借金を返すために海の家でアルバイトをする日々を送っているわけだが。 「……イカ娘君。私と月君は貴女の支配下に入ったわけですが……一つだけよろしいですか?」 「む。どうしたでゲソ、高遠」 店の奥に設置された電子レンジの前で作業をしている月をチラリと一瞥した後、高遠は人差指をピンと立てて自身の唇に押し当てた。 そして、声を顰めて言い放つ。 「少しだけ、静かにしましょうか。食事の前に大騒ぎをするのはルール違反です。 地球の七割を占める海……引いては地球の支配者である貴女にとっては造作もないことのはず。 これは、ビーチでのマナーにも当たりますね。いかがでしょう?」 三人は共にこのI-3の海の家付近がスタート地点だった。 そして、開口一番。コレが殺し合いだということを欠片も理解していないイカ娘が高らかに宣言したわけである。 『私がこの海の家の支配者でゲソ! ここの建物を使いたければ、私に従うべきでゲソ!』と。 …………そう。イカ娘は自身がバトルロワイアルの舞台に放り込まれたことを、全く認識していなかったのだ。 結果、とても人間が出来ている月と高遠はとりあえず彼女のノリに付き合うことにした。 少なくとも、この中にすぐさま他人を攻撃しようという者が存在しないのはすぐに分かったのだ。 見た目だけならば、月は好青年であり、高遠は優男。イカ娘は無邪気な子供。 そこに策謀の影を見出すことの方が難しい。 ならば、物事を分かりやすく進めるために子供の顔を立てておこう――と考えるのが大人の思考である。 とはいえ、もちろん夜神月と高遠遙一という人間が隠し持つ――本質を除いた話ではあるが。 「むむっ。言われてみれば……確かに、これじゃあ私自身にレッドカードを出さないといけなくなるじゃなイカ」 しゅん、と少し落ち込んだ様子でイカ娘が頭を垂れた。 イカ娘は調子に乗りすぎる部分はあるが、基本的には素直な良い子なのである。 「流石に理解が早くて助かります。……おっと、月君が料理を暖め終わったようですよ」 「全く……どうして僕がこんなことを」 「一番立場が下の者が働くのは当然のことでゲソ!」 ババン!とイカ娘がテーブルを片手で叩く。 そんな彼女の様子を見て、お盆の上に三人分の食事を載せて現れた月が大袈裟な溜息をついた。 ひとまず三人は情報交換と腹ごしらえを兼ねて、海の家の設備を使って食事をすることにした。 灯りは使用していない。流石に周囲に施設の少ない海の家において、電灯を使うほど平和ボケはしていなかった。 それに、月明かりと輝く海を照明にして食事をする、というのも中々オツなものだ。 「すいませんね、月君。私は焼きそばを頂きましょう」 「エビカレー! このエビカレーは私のモノでゲソ!」 「慌てなくても誰も取ったりはしない。君はもう少し落ち着いた方がいいと思う」 月が用意してきたのはイカ娘の支給品である『海の家グルメセット』であった。 焼きそば、うどん、フランクフルト、おでん、カレー……。まさに「海の家」といった具合の素敵なメニューの数々。 種類も数も豊富で、月もそれなりの量に熱を通したのだが、未だに軽く数日分は残っていた。 「まぁまぁ。月君もお手柔らかに。これで準備は整ったわけですし」 「準備?」 「ええ」 イカ娘がスプーンを握り締めながら首を傾げた。高遠は大きく頷く。 「つまり、この世界に散りばめられた数多の謎を推理する――そのための環境が整った、ということです」 パチッと高遠が小気味よい音を立てて、割り箸を二つに割った。 そして僅かに口元を歪ませる。 高遠の言葉がまるで理解出来ないイカ娘が頭から疑問符を飛ばす一方で、対面に座る月が微笑でもって応えた。 「……そうですね。始めましょうか」 「二人とも、いったい何をやるつもりでゲソ?」 「簡単なことです。我々は何の力もなく、そして、開き直ることも出来ない臆病者だ。 けれど『頭を使うこと』は出来る。危機感を覚え、予防線を張ることも――ね。一言で言えば、」 スゥッと高遠が息を吸い込み、イカ娘と月を見回しながら言った。 「――とにかく、我々にはあまりにも情報が足りなさ過ぎる。そう思われませんか。月君、イカ娘君?」 ▽ イカ娘は目の前の二人の男を『頼りになりそうもないが、まあ感じの良い奴ら』であると認識していた。 彼女は海の支配者であり、同時に将来地球を支配するであろう侵略者だ。 海を守ることが彼女の最大の目的ではあるが、基本的に荒っぽいことは好みではない。 楽しく、そしてダラダラと過ごせることが一番なのである。 故に、こんなよく分からない所からすぐに脱出したいと思っていた。 それに殺し合い――などという行為は、正直イカ娘にはピンと来ない。 むしろ、どれだけ説明しても彼女がソレを理解することはないだろう。 なぜならばイカである彼女にとって、『正義と悪』という価値観はあまりに縁がないモノだからだ。 生きるために相手を殺し、それを食べる――俗に言う弱肉強食の原理こそが自然界の掟。 それ以外の理由で、どうして相手を傷つける必要があるのか……? イデオロギーや快楽のために生じる正義と悪は、彼女とはある意味で全く別方向に存在する理念なのだ。 会場に集められた者の中で、この二つの概念に最も遠い場所にいるのがイカ娘であること揺るがないだろう。 ――が、参加者達はコレが正義と悪を巡る闘争であることなど知る由もないわけで。 結局、イカ娘はカレーに入ったエビを美味しそうに頬張りながら、二人が積極的に言葉を交わすのを特になにも考えずに眺めるのだった。 「僕も同じ意見です、高遠さん。 あの声の主は僕達に殺し合いをさせようとしている……けれど、その目的はもっと他の部分に向いている。それは確かです。 少なくとも、いきなり武器を手に取って他者に襲い掛かる構図を積極的に奨励しているとは思えない」 ライトが割り箸を割り、ズズッとうどんを啜りながら言った。 うどんはプラスチックの容器に入っており、味付けは薄口の関西風味。 散らされた一味の赤と長ネギの緑が、透き通ったスープに鮮やかな彩りをもたらす。 「ふふっ……やはり中々話せますね、月君。いきなり君のような相手と出会えたのは大きな収穫だ」 高遠が眼を細め、同じように焼きそばを食べながら首肯した。 彼が食べている焼きそばは一般的なソース焼きそばだった。具材は豚肉、人参、ピーマン、赤ショウガ。 海の家の食べ物ということで多少ボソボソしてはいるが、まさにビーチサイドでの食事を象徴する一品であることに変わりはない。 「実際、今僕達が強制されているのが殺し合いであり、自分や元々の知り合い以外を信じにくい環境であるのは確かです。 ソレに僕達自身、自分がどの勢力に所属しているかが分からない……クリア条件の分からないゲームに参加しているようなものだ。 まずは情報を集めること。そして理知的な相手とコンタクトを取ること――この二つが最優先事項だと考えます」 「それとほぼ同じことを私も考えていました。そうですね……シンプルに言うならば、」 細切りにされた豚肉を咀嚼した後、高遠が言った。 「――知性は隠すべきではない。これは殺し合いなどではありません。むしろ化かし合い……情報戦に近いのですから」 高遠と月が視線を交わらせる。 両者が内心、現時点でどのような思考に至っているかを推し測る術はない。 だが、少なくともしばらくは『待ち』を行動の第一理念にすることだけは共通していた。 そして、同様に。 ,. -.、 ,⊿ ヾ 、 / / _ ', \. く _,.f‐'´ ``‐i..,_ <二人とも、私にも分かる言葉で話して欲しいでゲソ! ハハX_,∨,_メハハ ┌‐| io⌒ ""⌒o! |ー┐ ,.^ニニノノ\(⌒⌒)/ゝ、ニニ^ 、 く く. //| | o、 ̄/ | | | | 〉〉. く 〉| | | | `´ .| | | | く 〉 ̄ ̄ ` く X二) ̄ ̄ ̄(二X  ̄'´ ̄ 彡,ハ} {ヘ ミ´ ) ( ⌒γ⌒V⌒ヽf⌒ ――ただ一人。イカ娘だけが両者の会話に全く付いていけないことも確かなのだった。 高遠達が話すのを聞いているつもりだったが、あまりに二人の話が長いためイカ娘はあっという間に飽きてしまった。 しかも何について論じているのかイカ娘には難しすぎてサッパリ分からないのだ。 とはいえ、彼女の知性が低いというよりは『殺し合い』というモノに対する想像力が圧倒的に欠如していることが理由であるようだが。 「おっと、これはこれは……すいません。そうですね。 分かりやすく言うならば、いきなり相手に襲い掛かるような思慮の浅い者でなければ大半の参加者が情報を欲している――ということを言いたかったのです」 「更に言うと腹に一物抱え込んだ巨悪よりも、見境のない小悪党の方がこの場合は危険……とも言える」 「むむむ……」 「まだ難しいですかね?」 高遠と月の主張を裏付けるのは、やはりこの殺し合いが持つ特有の勝利条件だった。 イカ娘はそこまで頭が回らないし、逆に二人にとっては当たり前過ぎる。 故に決して言葉に出されることのない論理がいくつか存在する。 生き残るために積極的に殺しをする必要があるのは『Set』に属する者だけ。 三つのグループの人数配分は不明だが、上手く転がせば単純に考えて四十人近い生還者を出すことが可能。 などといった事柄についてだ。 そして、二人が特に重要視しているのが一つ目の問題点だった。 が――少なくとも、このイカ娘という少女はそのような論理とは全く異なる領域にいるわけで。 「というか、私にはあそこで話されたことがサッパリ分からないでゲソ。 だって他の人を傷つけるのはよくないことでゲソ。 殴ったり、蹴ったり、切ったりしたら血が出るでゲソ。人が嫌がることをするのはよくないことじゃなイカ?」 イカ娘がカレーを食べる手を止めて、当たり前のように言った。 彼女の言葉に高遠と月も思わず、動きを止めた。 微妙な沈黙。そして数秒後、口元に二人とも、微妙な笑いを浮かべる。 「……その通りです。人を傷つけるのは愚かな行為。決して許されざる行為です。ましてや殺人など……もってのほかですよ」 「ああ。だからこそ僕達は殺人者を止めなくてはいけないし、弱い人間を保護しなければいけないんだ」 月と高遠がキリッとした真面目な表情で言った。そして、力強い首肯。 その瞳はこのようなふざけたイベントに放り込まれた怒りで満ちている……イカ娘はそんなことを思った。 「おお、カッコいいことを言うじゃなイカ! さすが私の手下でゲソ! …………で、結局のところ、私達は何をすればでいいでゲソ?」 イカ娘が尋ねた。高遠が肩を竦め、その言葉に答える。 「基本的には『なんらかの方法』で自分達がどの勢力に属しているかを見極めたいところですね。 おそらく主催側がいくつか手段を用意しているはずですし……特に自分がSet陣営かどうか――というのは非常に重要です」 「先に説明しておくと、Set陣営だけは『積極的に相手を殺さなくちゃ生き残れない』という大きなハンデがあるんだ。 極論を言えば、Isiなら二日間逃げ回ればいいし、Horだったら今度はIsiと二人で逃げ回ればいい。 でも、Setだけは絶対に人を殺さなくちゃならない。しかも、この広い会場の中で隠れているHorも含めて皆殺しにする必要があるんだ。不利なんてもんじゃない」 Setが圧倒的に不利――これは間違いない事実だった。 「結局、この殺し合いの大前提が『Hor』と『Set』の間で行われる戦いにあることは確かです。 そうだ。ここで少し喩え話をしましょう。 イカ娘君のために分かりやすく言うと、HorがタコでSetがイカのようなものなのです。そして――」 焼きそばを食べる手を止めて、高遠はイカ娘が食べていたエビカレーのエビに視線を送った。 「喩えるならば、そのエビがIsiなのです」 「おお……!」 スプーンで三センチ大のむきエビをすくい取ったイカ娘が眼を見開き、ごくりと唾を飲み込んだ。 そしてなんとも複雑な視線でスプーンの中のエビを見つめる。 「イカ娘君はエビが好きでしょう。ですが、エビを食べるのはあくまでオマケ。目的は宿敵であるタコを倒すことなのです。 一方でタコ側もエサとしてエビを食べることは出来ますが、最低でも一匹は残さなくてはいけない。 さて――ここからが応用編ですよ。 私達は自分がタコなのか、イカなのか、エビなのか、分かりません。 なんらかの方法でそれらが明らかになる可能性もありますが、あくまで他力本願。確実性はありません。 無闇に時間を消費する以外に、どのような選択が望ましいでしょうか。分かりますか?」 「むむむ……」 イカ娘がエビを見つめながら、唸り声を上げた。 頭から伸びる触手がウネウネと微動する。が、大体十秒ほど経った後。 「…………全然分からないでゲソ。ヒント! ヒントが欲しいでゲソ!」 「ふむ……ヒント、ですか。なるほどソレは迂闊でした。月君。彼女に手頃な手助けをしてあげてくれませんか」 楽しそうに笑った高遠が月に話を振った。月は一瞬考え込むような表情を浮かべると、 「……分かりました。いいかい、イカ娘。僕達は非常にあやふやな状況に置かれている。 そうだな。水槽の中にタコとイカとエビがごちゃ混ぜになっているのを想像して欲しい。 そして困ったことに放っておけば、共食いを始める危険性がある。これは良くないだろう? 同じ種族は明確な仲間なんだからね。 だから、極端なことを言ってしまえば、全てのタコと全てのイカと全てのエビが一つに固まればいい。 当然、その後の戦いのことを考えれば気が重いけれど、味方が沢山いるのは心強い。安全にもなるだろう。ここまではいいかい?」 「タコとイカとエビ……うん、大丈夫でゲソ。私を嘗めてもらっては困るでゲソ!」 イカ娘が不安げながら小さく頷いた。言葉を彼女向けに入れ替えたのが効果的だったようだ。 ソレに勢力を生き物に喩えたことで、比喩的な表現がしやすくなる。 ロジックを組むのではなく、単に説明をするだけならば数倍分かりやすくすることが出来る。 「ところが――この水槽の中には『悪いタコ』や『悪いイカ』『悪いエビ』が混ざっている可能性があるんだ」 「――ッ!? わ、私は侵略者ではあっても悪いイカなんかじゃないでゲソ! そんなに悪いことをしたりはしないでゲソ! 潔癖でゲソ! この触手に誓って!」 立ち上がったイカ娘が両手を振り回し、取り繕うように言った。月は生暖かいモノを見守るような視線でイカ娘を見つめると、 「…………いや、君のことじゃない。たとえ話だよ、たとえ話。 そうだな……簡単に言うと、この悪いイカは、水槽の持ち主が『あえて』潜り込ませた存在なのさ。 頑張って他の勢力の参加者を減らすため……殺し合いを進めるため、のね。 実際、そう考えるとイカ……Setの参加者には他よりも悪い奴が多い可能性が高いかもね。 むしろSetに所属しているのは全員悪いイカだった……なんて考えたくないケースも十分有り得る。 彼らはどちらにしろ、人を殺さなければいけない立場にある。 何も出来ない子供を悪趣味に嘲笑うためにSetへ放り込んでいないとは言えないけれど、 やっぱり人を『殺せる』者がこの勢力に所属している確率はかなりあると思う。少なくとも、僕が水槽の持ち主だったらそうするね」 月は支給品の水の入ったペットボトルで唇を湿らした。そして言葉を続ける。 「だから高遠さんの質問の答えとしては、この『悪いイカ』を想定して動く……ということが重要になってくる。 さて、悪いイカはどんな悪巧みをすると思う? 彼らは頭が回るはずだ。 自分がSetの立場にあってその可能性が濃厚になった場合、タコを的確に殲滅出来るような状況を作りたがるだろう。 単刀直入に言おう。つまり――自分達が集団を管理してしまえばいいんだ。 例えば、本来はイカなのに、その悪いイカがタコ集団のリーダーになってしまう……こんなことになったら凄いと思わないか? ポイントはここでも『集団を作る』という点にある。集団――群れを作ること。コレが肝だ」 一つ一つ、ピースが嵌っていく。 心理の掌握。人間の分析。仮説の構築。 論理ゲームがこの会場においては強力な「武」になるのだ。 「さぁ話をまとめるよ。さっき言ったことと併せて考えて見るといい。 一つ・【生き残るためには同じ勢力で固まるのが最良】。一つ・【悪知恵の働く奴らは集団にちょっかいを出したがる】。 おや? ちょっと面白いことになってきたと思わないかい?」 「んむむ……? こんがらがって来たでゲソ……。 結局、人を集めればいいのか、集めたら危ないのかが分からないでゲソ……」 「いえ――正解ですよ。イカ娘君。ポイントはそこです。 『集団を作るのはハイリスクハイリータンである』という事実。そして避けて通れぬ道である、ということ。 これらの事実を認識し念頭に置いて行動すること――それが我々にとっての第一歩なんです」 一見、この殺し合いは「個人戦」であるかのように見える。 参加者は知り合いこそいるが基本的には個人単位で管理されるし、最初も一人でスタートする。 自分のスタンスを知る術は現時点では用意されていないし、容易く他の参加者を信頼するのも不安を伴う。 だが、勝利条件を満たすことが出来るのは「一人だけ」ではないのだ。 勝利出来るのは複数……ならば、力を合わせるのが道理。生き残るための最も分かりやすいやり方だ。 つまり「個人戦」をいかにして「団体戦」へと変化させるか。 もちろん、ソレは仲間割れや無駄な抗争などが起きない――他の団体に勝利するためではなく、生き残るための団体だ。 「さぁ、考えましょう。疑ってみましょう。観察してみましょう。 我々にコンタクトを取りに来るのはいったいどのような相手なのでしょうか? ゲーム破壊のために仲間を集める正義の使者なのか、それとも集団を食い物にしようとする悪の虫なのか。 なにも考えずに他人を頼ろうとする愚者なのか、それとも理性に基づいた秩序をもたらさんとする知恵者なのか。 そんな得体の知れない相手と遭遇した時、我々はどんな行動を取るのか? 極限まで追い詰められた時、我々の心に芽生える感情とは何なのか? ……非常に興味深い問い掛けです」 いつの間にか空になっていた焼きそばの容器の上に、高遠が割り箸を置いた。 辺りに薄気味悪い沈黙が満ちた。 月は黙り込み、何も発言しようとしない。高遠も同様だ。 少しだけ重苦しい雰囲気を感じ取ったイカ娘が、思い出しように言った。 「そういえば、ふと思ったでゲソが」 「どうしました?」 「――月と遙一がその『悪いイカ』だったら、私はとんでもないことなってしまうんじゃなイカ?」 瞬間、月と高遠が顔を見合わせた。そして。 「ま、そんなことあるわけないでゲソ! 二人ともヒョロヒョロしてて頼りないから、私が守ってやるでゲソ!」 「全くですね。『悪いイカ』がわざわざこんなことをペラペラ喋るわけがありません」 「ああ。常識的に考えれば分かることだね」 はははははははははははは、と。 三人は大口を開けて、楽しそうに笑い声を上げるのだった。 ▽ 「――イカ娘君はどうしていますか?」 「まだあっちでエビを食べてますよ。何も知らずに、呑気にね。ここを発つ時になったら声を掛ければいいんじゃないですか」 海の家の裏口。月の光が届かない暗がりの中に二人の男がいた。 夜神月。そして、高遠遙一。 が、二人の表情は先程店内で食事をしていた時とは全くの別物だった。 暗く――腹の中に一物を隠し持ったような顔つき。 「彼女の存在は貴重ですね。本当に、色々な意味で……」 「全くです」 が――コレが二人にとっての本当の顔なのだから。 夜神月。デスノートと死神リュークとの出会いが、一介の高校生だった彼を――新世界の神へと変えた。 彼は世界中の犯罪者を粛正することで、「犯罪者のいない理想の世界」を造り上げようとする存在だ。 月にはやらなければならないことが山ほどある。 それ故に、このようなクダラナイ催しに参加させられたことへ大きな不満を覚えていた。 そして、彼がこの会場で最初に出会ったのが――目の前の男、高遠遙一だった。 「Hor、Set、Isi……つまり『ホルス』『セト』『イシス』。 ホルスとセトの抗争。そしてセトの姉であるイシス……エジプト神話ですね。私としては『オシリス』という勢力がないことに若干違和感を覚えますが」 「神話では、最終的にはホルスが勝利しましたね。ということは――」 「……勢力の名前を神々から取った以上、何らかの考えがあることは確かでしょう」 月は高遠がどのような人間なのか、詳しくは知らない。 だが、ある程度言葉を交わしてみて、とある不可解な事実に気付いていた。 ――彼は、キラを知らない。 同じ日本人であるハズの高遠が、キラを知らない――そんなことが有り得るのだろうか。 考察を続けなければいけない部分だろう。実際、疑惑の種は尽きない。 「……しかし、僕達を勢力分けしている要素とはいったい何なんでしょうね」 「単純な戦闘力、という意味ならば、イカ娘君がSetで我々はIsiになってしまいますが……さて。 殺す能力、殺す意思……その辺りが妥当でしょうか。ただ、コレでは少々不細工であるようにも思えます」 同時に月も高遠に対して自身の情報を伝えてはいなかった。 二人の中では暗黙の内に『お互いのことを追求しない』という共通認識が生まれていた。 そう。月と高遠はあくまで仮初の協力関係に過ぎない。 互いがHorとSetであれば、将来殺し合わなければいけない。だが極論を言ってしまえば……それ以外の関係であれば、殺す必要はないのだ。 結局、誰を殺す殺さない――というのはスタンスにある程度の辺りを付けた上で考えること。 優先すべきは集団の結成と情報の交換。そして異分子の炙り出し……そちらになるだろう。 「イカ娘は僕達とはかなりタイプの違う参加者です。『比較例』としては中々悪くない……と思いますが。 『自分以外の人間全てを殺す』と考える者が、どれだけいるかにもよりますね」 「早い段階で脱落すると思いますがね、そういう人間は。 表立って他人を積極的に殺す者は、少なくとも参加者のスタンスが明らかになる前は誰にとっても『共通の敵』ですから。 やるなら少しずつ間引きしていく……程度でしょう。 SetにしてもHorにしても……そういう者を仲間にしたいとは思わないはずです」 現時点では「見」に回る――それが二人の結論だった。 イカ娘のように、自分達の常識とは異なる参加者が会場内にいる可能性も高い。 目立った行動を取るよりは、状況を把握するために動いた方が得策だと判断した。 また、二人がイカ娘と『仲間になった振りをしている』のも理由がある。 それが比較例――つまり、サンプル。そして「窓口」としての役割だ。 イカ娘は一言でいってしまえば、非常にバカっぽい。子供であるのもそうだが、単純に頭が悪いようにも見える。 だが、逆にバカであればバカであるほど、このような場においては意味がある。 彼女のようなバカと一緒に行動することで、コレから他の参加者と接触することが非常にスムーズになる。 加えて、彼女の行動を分析することで、自分達との相違点から所属勢力を導き出す助けになるかもしれない。 「仲間……か」 月にもいくつか思う所はあった。 同じくこの殺し合いに参加しているLと、妹の夜神粧裕についてだ。 Lの存在は厄介――ではある。が、所属しているスタンス次第では『非常に信用出来る相手』にも成り得る。 奴の目的はあくまでキラを逮捕することであり、殺害することではない。 が、逆に粧裕は早急に保護したい――と月は考えていた。 お互いがHorとSetで兄妹間で殺し合いをすることを望まれている可能性もあるが……。 「なにか、思い当たる節がおありで?」 「いえ……気にしないでください」 ……やはり、何を仮説にしても決定的に情報が足りない。 こんなお遊びに意気揚々と付き合っていられるほど、月は暇人ではない。 利用出来るモノは利用して、早い内に勝利条件を満たしてしまいたいものだ。 だが、それにしても……この高遠という男、一体何者なのだろう? 基本的な思考、方針などは月と似通っているようだが、まるで違う拘りを持ち合わせているようにも思える。 この殺し合いを単なる障害と捉え、他の参加者を蹴落として生き残ろうと考えている月に対して。 高遠からは、このゲームそのものに関する興味関心が存在する――そんな印象を覚えるのだった。 ……面倒なことにならなければいいのだが。 【I-3/海の家:深夜】 【イカ娘@侵略!イカ娘】 [属性]:その他(Isi) [状態]:健康、満腹 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、海の家グルメセット@侵略!イカ娘、不明支給品1 [思考・状況] 1:とりあえず月と高遠に付いていく 2:栄子、タケルがなにをしているのか気になる 【海の家グルメセット@侵略!イカ娘】 海の家の定番メニューの詰め合わせ。 レンジで調理するうどんやカレー、おでん、そのまま食べられる焼きそばやフランクフルトなど種類は多彩。 それなりの量がまとめられており、バトルロワイアル期間中に普通に飲み食いするには十分過ぎるボリュームがある。 【夜神月@DEATH NOTE】 [属性]:悪(set) [状態]:健康、満腹 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、不明支給品0~2 [思考・状況] 1:イカ娘を利用した、スタンス判別方の模索と情報収集のための集団の結成 2:「悪意」を持った者が取る行動とは……? 3:自身の関係者との接触 4:高遠の本心に警戒 [備考] ※参戦時期は第一部。厳密な時期は未定。 【高遠遙一@金田一少年の事件簿】 [属性]:悪(set) [状態]:健康、満腹 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、不明支給品0~2 [思考・状況] 1:??? 時系列順で読む Back Monochrome clearness Next ダイヤモンドvsダイヤモンド 投下順で読む Back Monochrome clearness Next ダイヤモンドvsダイヤモンド より強き世界 夜神月 仮面の下のバラッド 実験開始 イカ娘 実験開始 高遠遙一
https://w.atwiki.jp/mousouore/pages/111.html
スーパージャンルバトルロワイアル3のネタバレ参加者名簿 スーパージャンルバトルロワイアル3の第一回放送までの死亡者 スーパージャンルバトルロワイアル3の第二回放送までの死亡者 スーパージャンルバトルロワイアル3の第三回放送までの死亡者 スーパージャンルバトルロワイアル3の第四回放送までの死亡者 スーパージャンルバトルロワイアル3の第五回放送までの死亡者 スーパージャンルバトルロワイアル3のゲーム終了までの死亡者
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/2911.html
大変お手数ですが、真下から閲覧してください。 戻る ……ピィヨォン…ッ!(そして電源が落ちた) ジィーーー……………キュオン♪(しばらくしてディスプレイが真っ暗になり、真ん中に【COMPLETE】の白い文字が出現する) ジィー………(パソコンのディスプレイには訳の分からない文字コードがびっしりと、縦続きに下へ下へと高速スクロールしていく) ―――――――ピィヨォン…ッ!(暗いルームの奥側にある、支配人のデスクの上に放置されてあったノートパソコンの電源が自動でついた) その頃、会場ホールの奥深い地下の支配人の部屋『マスターズルーム』―――――――― リコル「いや~、しっかし実に面白い戦いだったね!はっはっはー♪(←(去っていく)」 ミナコ「みなさ~ん!ありがとうございました~!!(応援者達に手を振り、控え室へ去っていく)」 デデデ「 さぁて、一試合楽しんだところで…ワシは休暇を楽しむかZOY」 ミズキ「……。(苦笑し、控え室へ戻っていく) 」 ローベルト「僕達の出番は終わりだ、行こう。(ミナコを連れて控え室へ戻る)」 アルム「・・・ZZZzzzz。(なんとステージで寝てしまった、よほど疲れたのだろう) 」 ミズキ「いてて………(立ち上がる)あ、ありがとうございました………(応援者達に向かって感謝する) 」 DJ.オキマル「素晴らしい激戦でした!!!次のバトルにも注目だああぁーーー!!!」 ラーヴァ「本当に面白い見世物だな、この催しは…おめでとう。(すっと立ち上がって会場を後にする)」 スカーフィ「かぅー♪両チームとも凄かったよ♪ 」 ディーヴ「……もう、あの馬鹿ッ……!!(泣き出し、観客席から出て行く) 」 デデデ「 おぉっ、向こうのチームが勝ったかZOY?だっはっは、ワシにとってはどっちが勝っても構わんが…あっぱれだZOY!! 」 アルム「くっ・・・つ、疲れた・・・。(左腕がくたびれているものの、その疲れでステージに仰向けになって倒れる) 」 ウオオオオオオオオオオォォォォォォォォオオオオオオオオオオーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!!!!(歓声) DJ.オキマル「ビッグボムが大爆発!!!!これぞまさにビッグバン!!!!ななんとぉっ!!!ここで…タァァアアアイム・アアアァァァーーーップ!!!!!!!……ミズキ選手、タイムアップと同時に場外へ吹き飛んでしまいましたぁ!!!よって、Bブロック第七回戦、見事勝利を制したのは『潜在意識その3』だあああーーー!!! 」 デデデ「 タイムアップだZOY!どっちが試合を制したZOY?爆風でよく見えんな… 」 ラーヴァ「ヒュー(口笛)、まさか三つめがあったとは。驚きだな(爆発を見て)丁度試合も終了か… 」 キノピオ(審判)「ピピピ…ッ♪(首にぶら下げたタイマーが鳴る)両チーム、戦闘を中止してください!!!! 」 ミズキ「なっ………!?ッッッ!!!!!(爆発に巻き込まれてしまう)(ちなみに場外アウト) 」 デデデ「 さぁて、タイマン勝負を制すのはどっちだZOY!? 」 アルム「(瞬間体鎧で大爆発のダメージを約80%カットする)くっ・・・凄い爆発だ・・・。」 ディーヴ「本当は応援したくないけど、もうあんたしかいないのよッ!!ミナコの為にも頑張りなさいよッ!!!!(ミズキを応援する)」 リコル「二人とも吹っ飛ぶがいいさ♪……いや、この方が面白いかも知れない。(バットをステージに投げつける)さあ、どっちがとるかな♪」 ビッグボム「 カッ―――――――――ボッカアアアアアアアアアアァァァァァァァアアアアアアーーーーーーーンッッッ!!!!!!!!!!(リコルの攻撃により両者を巻き込むほどの大爆発を引き起こす) 」 アルム「これで決める!(ミズキに向かって走り出す、背中にさっきのホームランバットがある) 」 ミズキ「危なっ…(リコル、まさか乱入しに来るとは…!)(攻撃の術がなくなる) 」 ラーヴァ「このまま押し切るか、じり貧の状況で起死回生の一撃をお見舞いできるか…二つに一つ。面白い 」 アルム「(爆発で後方にズサーッと滑る)くっ・・・まさか無効化しすぎると爆発するなんて・・・。(左手がくたびれている)」 デデデ「また一人やられたZOY!低いダメージであそこまで吹っ飛ぶとは・・・攻撃性能が高い分紙耐久だZOY 」 DJ.オキマル「ローベルト選手も場外OUTおおおぉぉぉーーー!!!!!ここで一対一のタイマンとなったぁ!!さあ、残り時間も僅か!!両者どう決めるううぅぅーーー!!??」 アルム「だから異能の力は・・・(ビームを左手で無効化する、と左手の熱気が更に・・・)・・・なっ、よ・・・要領オーバー!?うわぁぁぁぁ!!(左腕が爆発する、が堪える)」 ローベルト「なっ……ミズキ、後は君に託すよ。全ては神の御名の元に…!(場外アウト)」 リコル「もう一回!!(ビーム銃をステージ一面に打ちまくる)(ボム兵を狙う)」 デデデ「 配管工の投げ技がまた決まったZOY!今度こそ決め手になる・・・ダメージじゃないな」 ミズキ「……ああ…神よ、あの愚かな怪力を憐れみ給え…!(しかし、ボム兵となると…行動範囲が限られていまいますね…)」 アルム「(ナイフが刺さるも)肉を切らせて骨を絶つ!(ナイフが刺さって動けない所を掴み、ローベルトをジャイアントスイングでステージ外にぶん投げる)」 現時点でのダメージ%―――――アルム:20% ミズキ:0% ローベルト:0% デデデ「 あと5分でタイムリミットだZOY!それまでに勝負が付くか、見物だZOY!」 ローベルト「ビーム銃だと…!?(避ける) ミナコ…これが蓄積戦でよかったよ。…!そこだっ!(アルムの左手にナイフをさすが)」 松岡修造「いい汗かけたじゃないか。ドンマイ!(ミナコに)」 キノピオ(審判)「(首にぶら下げたストップウォッチに目をやる)残り5分…!残り5分でタイムアップとなります!!」 モララー「いい感じになって来たじゃねえか。(バリボリ(煎餅を頬張っている) 」 デデデ「 センサー爆弾もバットも決まれば一撃必殺になり得るZOY! 」 ビッグボム「 (試合場内を歩く 起動状態なので触れたらドカン) 」 アルム「(レイガンを落としたと見せかけ、レイガンの真下にセンサー爆弾を仕掛ける)(左手でビーム銃のビームを無力化する)乱入かっ!(左手が更に熱気を帯びている・・・) 」 ミナコ「(応援客にお詫び中、場外にて)応援してくれたのにみんなの期待に応えられなくてごめんねっ!」 ラーヴァ「(厚着をして観戦に来ていた)おや、アイテムか。あれは役に立つ…私なら、センサー爆弾を取りに行くな。…ひとり脱落か。頑張れよ、少年少女」 デデデ「 一人やられたZOY!勝負も動いてきたZOY! 」 リコル「悪いな、ここで乱入するぜ……ッ!(ミズキ、ローベルト、アルムにビーム銃を撃つ) 」 DJ.オキマル「ななななんとここでぇー!!ミナコ選手場外へ吹き飛ばされてしまったあああぁぁぁぁ~~~~!!!!」 アルム「貰ったっ!(持ち前の貧乏性で全てのアイテムを掻っ攫う) 」 アルム「(左手でライトセイバーを掴み、エネルギーを無効化する)フォースだか何だか知らないが、異能の力は効かん!(左手が少し熱を帯びている・・・) 」 松岡修造「 もっと、熱くなれよおおおおおおおぉ!!!(ヒートアップ) 」 ミナコ「きゃぁああああああああッッッ!!キラーン★(星になりました♪)(場外アウト) 」 デデデ「 おっ、アイテムが続々と現れたZOY! 」 ローベルト「…ッ!妹に触るなッッッ!!(転がり落ちたライトセイバーを手に取り、アルムを斬りつける)」 フルル……パリィーンッ!(突然、先程子供たちがおとして言った玩具が割れ、中から「ホームランバット」や「レイガン」、「センサー爆弾」などといったアイテムが出現する) 松岡修造「ダメダメダメそんな応援じゃ!!もっと強く!根気よく!そしてもっと、熱く!!! よーし頑張れ頑張れできるできる絶対できる頑張れもっとやれるって!やれる気持ちの問題だよ頑張れ頑張れそこだそこで諦めるなよ絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張れ! 」 デデデ「 ジャイアントスイングが来たZOYッ!あれは決め技にも持って来いだZO~Y 」 ディーヴ「(観客席にて)(ミナコ……頑張って!!)(ゴットファーザーチームを応援中) 」 デデデ「だっはっは、あそこまでのガチバトルを観戦するというものまた一興だZOY、ワシ自身が楽しむのとは違ったのしみがある 」 アルム「っせぇぇぇぇい!!!(ミナコを掴んだまま、ハンマー投げのように回転してステージ外にぶん投げる) 」 ミナコ「……きゃっ!いや……っ…(掴まれて動けなくなる) 」 スカーフィ「かぅ、どっちもすごいね。(驚)」 デデデ「 まだ全体的にダメージが薄いな、タイムアップの可能性も高いZOY」 デデデ「 おぉっ!あのロマン光化学兵器が出たZOY!」 アルム「(ちょいと軸をずらしてライトセイバーを回避、してミナコの脚を掴む)声を出してどうするんだ・・・?」 現時点でのダメージ%―――――アルム:10% ミズキ:0% ミナコ:0% ローベルト:0% ミナコ「………(どこからともなくライトセイバーを取り出し)…フォースとともにあらんことを♪(アルムに少しずつ気づかれないように近寄り、後ろからライトセイバーを振り下ろす)」 アルム「お前は殺す気か!(蹴り飛ばしで少しのけぞるも、楔をしゃがんで回避してミズキを攻撃増強を発動して蹴り飛ばす) 」 デデデ「だっはっは、流石に決め手はそう簡単に当たる筈が無いかZOY 」 DJ.オキマル「ミズキ選手、難なく回避!それからカウンターで背後を討つぅー!! 」 ミズキ「そんな簡単にやられる訳ないでしょうが……。(かわして後ろから蹴り飛ばし、青の楔でアルムの心臓を突き刺す)」 アルム「(キュァァァオン!!)異能の力は効かん!(ブリザードを無効化させる)」 デデデ「おっ、早くも場外への危機だZOY!」 DJ.オキマル「アルム選手の巴投げ!!ここで一気に決めるのかアアアァァァーーー!?!?!?」 ローベルト「あっ……!!(杖がないとなると、不利じゃないか!)待てッ!!ブリザードッッ!!(アルムを凍らせる)」 アルム「遅い!(ミズキを掴む)せぇぇぇい!!(ステージ外に巴投げ)」 デデデ「 だっはっは、ただの玩具じゃないのは確かだZOY」 ミズキ「…………!?(私の杖を軽々折るとは、なんという怪力……)(素手で戦うとなると、不利です……!)」 モララー「な、なんて奴だぁ…!子供を盾にしやがるたぁ…!(汗)」 子供たち「(アルムにより一人消滅してしまう)ワハハハー♪♪(持っていた玩具をその場に捨ててハウスへと戻っていく)」 DJ.オキマル「この『ワイミーズハウス』では!!ある程度時間が経つとハウスから子供たちが現れて選手の邪魔をしてきます!! それっと、彼らの落とした玩具からは………???」 デデデ「クリボーみたいなのならブッ飛ばせるが子供とは厄介だな…下手にブッ飛ばすと外道呼ばわりされるZOY」 アルム「(酷な事だが・・・仕方あるまい!幸いにも殺傷戦とやらではないし)(子供を掴んで盾にしてミズキの攻撃を防ぐ)そこっ!(そしてミズキの杖を掴んでへし折る)」 ミナコ「子……子どもっ?!……あわわわわ(慌ててミズキとアルム周辺の子ども達をおびき寄せる)」 デュー「(あの餓鬼どもさえいなければ俺は勝っていたのによぉ…!!!)(←おいおい 」 ミズキ「(サマーソルトを杖でかわす)………いきなり来るとは、もう少し警戒心を持つべきですね。(杖を紫色の刃に変形させアルムを斬りつける) 」 デデデ「おっ、あのガキどもは何だZOY?まさかあれはこのステージのやくものかぁ? 」 DJ.オキマル「おっとここで…ギミックの子供たちが現れましたねー…!! 」 子供たち「キャキャッ♪(ワイミーズハウスから出てきてミズキやアルムたちにしがみついてくる)」 リコル「(観客席にてポップコーンを食べている)……おー!頑張れアルム!!(……さて、あの神父さんがまさかの乱闘ゲームか……フン、面白いじゃん……!) 」 デデデ「武道家がフォワード、魔術師がバックアップかZOY・・・基本に忠実なチームだZOY 」 ミナコ「………アクア・シールドッ!(こちら側に水の結界を貼る)」 アルム「行くぞっ!(攻撃増強を発動し、ミズキの目の前に一瞬でステップインしてサマーソルト)」 デデデ「さぁて、最初はどう動くZOY? 」 スカーフィ「…♪♪(わくわくしてる) 」 ミズキ「…………我等神の御名の元、そう簡単に負ける訳にはいきません。(杖を構える) 」 デュー「……(キラッ☆)(デデデに反応)」 デデデ「やや平坦なステージだな、落下の心配は少ないZOY 」 デデデ「スマブラ式戦闘かZOY、アイテム有りランダムステージか…でぇははは、司会者は分かっているZOY!アイテム無しでガチ戦闘だとつまらん試合になるZO 」 アルム「(両手をポキポキと鳴らす)勝つ・・・! 」 スカーフィ「かぅー…♪(撫でられて和んだ表情を見せる)あ、始まった♪(デデデの横の席に座る)」 DJ.オキマル「第七回戦のバトルステージは『ワイミーズハウス』だああぁぁーーー!!!……それではBブロック第七回戦……レディー?……バトル・スタート!!!!!」 平面なバトルステージが、青い屋根が特徴的な屋敷の外の芝生がステージである『ワイミーズハウス』にへと変化する デデデ「でぇははは、まぁ貴様も何時も通りで良かったZOY(スカーフィをわしわしと撫でる) おっ、ジャンケンの勝敗は決まったな」 キノピオ(審判)「第七回戦は蓄積戦に決定しました。続いてステージを展開いたします。両チームとも、合図があるまでしばらく待機を願います。」 ミズキ「………運試しで負けてしまうとは。(じゃんけんで負ける)」 アルム「ちく・・・せき?とりあえず蓄積戦ってので。」 キノピオ(審判)「では、バトルスタイルの選択権はアルム様に与えられます。殺傷戦、蓄積戦…どちらにいたしますか? 」 スカーフィ「ふぁんしー…??(傾げる)キノコ、食べたい…。(幸せそうな表情を浮かべながら、デデデの頭上で涎を垂らしてる)」 ローベルト「………。(ステージに上がり、周りを見回す)」 アルム「(チョキを出す)」 デデデ「 ジャンケンで…あぁ、そういえばジャンケンで試合方式を決める事も書いてあったな」 ミズキ「…………(パーを出す)」 デデデ「 あのキノコ頭が審判なのかZOY?地味な審判だZOY」 立華奏「………。……(これから試合が始まろうというのに、席をあとにする)」 アルム「・・・。(前に出る)(勝たなければ・・・!)」 デデデ「 おっ、スカーフィじゃないかZOY!お前も相変らずのファンシーさだな、でぇははは 」 ミナコ「………(頑張ろう、彼の為にも…)(ステージに上がる)」 キノピオ(審判)「ではまず、両チームの代表者、前に出てじゃんけんをしてください。」 スカーフィ「うん、ボクも久々に見るな☆(デデデの背後から現れて脅かす)」 デデデ「 それにしも両チーム共々シリアスな雰囲気を漂わせているZOY、こりゃ本気のガチバトルが楽しめそうだZOY 」 デデデ「 これはネットでも書いてあった「バトルロワイヤル世界大会」とかいう武道大会かZOY?これは面白そうだZOY!(席に座る)」 ミズキ「………(無言でステージに上がる)」 アルム「(ステージに出てくる)・・・勝たなければ、でなければ裕福な暮らしができないっ・・・!」 ワアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアーーーーーーーッッッッッ!!!!!!!!!!!(歓声) DJ.オキマル「それではあぁっ!!これよりBブロックの予選を開始いたしまーす!第七回戦は――――“『潜在意識その3』VS『ゴッドファーザー』”だああぁぁーーー!!!両チーム、ステージへどうぞぉ!!!!」 俊のユーザー「さて・・・次はなんだったかな?(スノボに乗って観客席に移り、カメラを取り出し録画の準備) 」
https://w.atwiki.jp/kyogokurowa/pages/63.html
ウィキッドとの交戦を終え、一旦の休息の為に身を隠した王。 彼は休憩の余暇として、支給品であるビデオカメラを弄っていた。 白衣を着た医者が拘束した男を意識のある状態のまま、つま先から順に切り刻んでいく。 響き渡るくぐもった悲鳴、飛び散る血しぶき、犠牲者の悲痛な表情、嗤う医者の後ろ姿。 ビデオカメラの小さな画面に映し出されるのは、そんなひたすらに陰惨で狂気的なものだった。 「ん~70点ッ」 画面を指さしながら、王は自分勝手に点数を着ける。 「人間解体ショーを撮影しようって趣味は悪くねえ。けどこのカメラマンたちは駄目だなぁ~。エンターテイメントって奴をわかっちゃいねえ。 今日日、ただのスナップフィルム垂れ流しなんざ流行らねーよ?もっと視聴者に愛を込めてみんなで楽しんで貰わなくちゃ」 このビデオカメラの主―――チョコラータは猟奇殺人鬼だが、王のように派手に暴れまわるのを好む性質ではない。無論、手段としては無差別な殺人も厭わないが、彼はあくまでも被験者の泣き叫び歪んでいく顔を眺めるのが目的であり、このようにカメラに保存しておくのも、あくまでも己が楽しむ為だ。他人からの視線など最初から眼中になく、暴れること自体を目的とする王とは趣向は違って当然である。 だがそんなことは王の知ったことじゃない。チョコラータからすれば傑作のこのビデオも王から見れば半端な作品にすぎないのだ。 手前勝手な批評を終えると、王はパタンとカメラを閉じた。 「そんじゃあ俺さまちゃんがいっちょう本当のエンターテイメントって奴を教えてあげちゃおうか!」 ☆ ガタンゴトン ガタンゴトン 弁慶、久美子、セルティの3人が電車に乗り込んで早10分。 東側の景色を眺めながら早めの朝食をとる弁慶。 万が一にも麗奈達がいやしないかと西側を眺める久美子とセルティ。 久美子は部の皆のことを考える。 あすか先輩は面倒ごとはのらりくらりと躱すあの容量の良さでなんとかやっていけるだろう。 希美先輩は快活な美人だ。緊張してる人をほぐして安心させているかもしれない。 のぞみ先輩は控え目がすぎるけど、それでも気難しいタイプではないのでトラブルはあまりないはずだ。 問題は麗奈。負けず嫌いのあの子のことだからこんな状況でも勝気でいるのは想像に難くない。 口が上手い方でもないし、問題ごとを起こしてないといいけれど。 セルティ・ストゥルルソンは考える。 新羅は変人で狂人だ。それは己でも認めているし私含む皆がそう思っている。 けれど私への愛情は本物だ。彼は私を護るためならば喜んで身を投げ出すくらいのことはしてしまう。故にいまの状況ではそれが恐い。 早く合流して護ってやりたい。 静雄は殺し合いを肯定することはないだろう。だが短気だ。 久美子のようなか弱い女の子ならいざ知らず、弁慶のような体格の男が恐怖で錯乱しようものなら必要以上の制裁を振るってしまうかもしれない。 臨也はいつも通りだろう。 あの手この手で状況をかき乱し人間観察を愉しんでいる姿が容易に想像つく。 武蔵坊弁慶は考える。 晴明は確実に闘争と混乱を巻き起こす。 それ以上に、奴は和尚様たちの仇だ。確実に引導を渡してやる。 竜馬はこんなゲームなんぞにビビる性質ではないし殺し合いに乗るとも思えない。 ただ馬鹿だ。馬鹿正直にしか進めない為、他の参加者と衝突が絶えないのも想像がつく。 隼人もまたいつも通りだろう。 だが非常に合理的だ。倫理観やらなんやらを平然と踏み越え策に至ってしまう可能性はある。 各々の想いはあれど、総括すれば『心配だ』のひとことだ。 これまでは比較的呑気にしていた彼らも、次第に殺し合いという現実の空気の重さに警戒心が高まり口数も少なくなっていた。 「あっ、セルティさん、弁慶さん、あれ!」 ふと、線路の先にあるものを見つけた久美子が声を上げる。 セルティと弁慶が窓から身を乗り出し確認すると、そこには一つの人影があった。 「おい!そこにいるとあぶねえぞ!!」 電車が人影のもとへと辿り着くまであと20秒も無いが、回避までには充分に余裕がある。 しかしピクリとも動かない人影に、万が一の事態を案じた弁慶は声を張り上げた。 その声が届いたのか、人影は寸前でピョンと飛び退き電車の射線から外れた。 誰の知り合いでもないが、自分たちが走らせていた電車で死人が出ては気が滅入る。 一同は思わずふぅと息を吐く。 瞬間。 空気を震わすほどの強い衝撃が走り、三人の身体が重力を失い世界が逆に回転した。 ☆ 『よいこのみんな!僕だよ、王さんだよ!今日も元気に【エイスチャンネル】やっちゃうよぉ~!』 ビデオカメラの画面に映る王が、にこやかにVサインを向けながら声を張り上げている。 『ではでは本日のコーナーはこちら!じゃじゃん!!王さんの、猿でもわかる電車の倒し方!!』 『電車に乗ってるとさあ、「満員電車とかマジダリィ」「会社を休む口実が欲しいなあ」なんて思っちゃうこと、あるよね。そんな沈んだ気分をスッキリ解決出来る方法をご紹介しまぁ~す』 『人間が一番スッキリ出来ることがなにかわかるかい?そう、モノを思い切りぶっ壊した時だね。それもデカイものなら猶更。けど電車ってのはとても硬いんだ。流石の王さんでもまともに殴ってたら壊せない。 それが出来るのは僕ちんの友達にいるけど皆が出来ることじゃあない。だからこそココを使うのさ』 とんとん、と王は己のこめかみを指でつついた。 『電車ってのは線路がないと動けない仕組みになっている。じゃあその線路が途切れたら...どうなるだろうねえ』 王がしゃがみ込み、足元の線路に向かって腕を一振り。するとどうだろう、線路は一瞬にして裂けてしまったではないか。 『これをもうちょっと弄って...ハイ完成!!さて後は電車がここを通過すれば完成です!ちょうど来てるみたいだしぃ、早速試してみようか!』 王はぴょんと軽快に線路から飛び退き電車の行く末を見守る。 『そんじゃ行くぞぉ!3・2・1...』 人差し指中指薬指の3本をカメラに向かって立てつつカウントする。そして 『0!!!』 カウントが0になるのと同時、電車は気持ちのいいほど脱線し宙を舞った。 『イェ―――イ大成功ォ!というわけでエイス式・電車ブッ壊し方でしたぁ!この番組を見てくれたみんなもやってみてくれよな!』 ☆ それはほんの数十秒の間の出来事だった。 線路から脱線した電車の衝撃は乗客の悲鳴を奪い去る。久美子はおろか弁慶やセルティでさえまともに立つことすら許されない。 視界はぐるぐると回り床と天井と身体が叩きつけられて。 ひたすら困惑し狼狽する久美子。身体の自由を奪われながらも必死に脱出経路を模索する二人。 このままでは危ない。セルティは身を投げ出される覚悟で、傍の窓枠を影で掴む。 逃走経路を確保したセルティは弁慶と久美子も共に連れて行こうと影を伸ばそうとする。 が、突如飛来したモノの衝突に身体が弾き飛ばされ影のコントロールが乱れ車窓から投げ出される。 ぶつかってきたのは久美子だ。弁慶が彼女を投げ飛ばしたのだ。 何故、などとは問わない。問うような余裕も無い。 セルティの影が彼らに届くよりも早く列車の崩壊が迫っていた。 故に弁慶は久美子を投げ渡した。自分はもう間に合わない、ならばせめて久美子だけでも助けようと。 宙を舞う久美子とセルティの視線の先で、崩壊する電車に弁慶が飲まれ、彼の姿が完全に消えるのと同時、赤色の液体が散った。 「......!!」 もはや弁慶に影は届かない―――届いても意味はない。 きっとあの壊れた車両の奥は見るも絶えない有様になっているだろう。 弁慶は自分たちを助ける為に命を落としてしまった。 だがセルティにそれを嘆く暇も悲しむ暇もない。 この速度で地面に叩きつけられれば、不死身のデュラハンである自分はともかく久美子はただでは済まない。 ここで彼女を死なせてはそれこそ弁慶の死は無駄になってしまう。 ならば。足掻く。足掻く。一筋の可能性に賭けて。 動かせる全ての影を久美子へと集中させ全身を包む。 本当ならば自分もまとめて包みたいところだが時間が足りない。 先に落下したセルティの背に激痛が走る。その衝撃で身体は何度も地面を跳ね、派手に吹き飛び影の拘束が緩み、久美子の全身がスポンと抜け出てしまう。 今度こそ地面に落下する久美子だが、影で勢いを殺された為に命を落とすには至らず背中を強く打つ程度にとどまり、小さく呻き声をあげた。 久美子のもとへ行こうとするセルティだが動けない。激痛と共に、立つべき足があらぬ方向へと折れ曲がっていたからだ。 おかしい、と彼女は思う。 デュラハンはほとんど不死といっても差し支えない存在だ。刃物で身体を斬り裂かれようが車の衝突で身体を破壊されようがたちまちに再生してしまうからだ。 その修復がかなり遅い。これも公平を期すために主催達が仕組んだのだろうか。 「カハッ!!」 久美子は痛みと共に溜め込んだ空気を吐き出した。 いましがた自分の身に起きたことに理解が追いつかず、目だけ動かしキョロキョロと辺りを見回す。 あまりにも短い間の出来事だった。 つい先ほどまで平穏だった電車が瞬きする間もなく地獄へと変貌していた。 「べ、弁慶さん...セルティさん...ッ」 同行者二人の名を呼ぶが、思っている以上に声が出なくなっている。 声を張ろうとする度に肺が軋み邪魔されるからだ。 息を荒げそのまま地面に倒れこむ。 でも。こんなところで寝てる場合じゃない。はやく二人のところにいかないと。 助けてくれたあの人たちの為になにかしないと。 久美子は這ってでも倒壊した電車へと向かっていく 「あわてんぼうのエイスのリーダー、クリスマスまえーにーやってきたー♪」 背後から歌が聞こえた。 ドスの利いた、低い歌声が。 「楽しくランランラン、楽しくランランラン、流しておくれよなみだー♪」 その隠す気もない下卑た声音に久美子の背筋は凍てつき、相手の姿を確認もしていないのに身体が震え始める。 「さぁて、子供向けの健全番組はお終いだ。ここからは思春期男子へのクリスマスプレゼントの時間だよお、可愛いお嬢ちゃん」 おそるおそる振り返る。 己を見下ろすその爬虫類のような目つきに、獲物を見つけた野獣のように吊り上がる口角に、久美子の喉がヒィと鳴った。 前話 次話 小さな反逆 投下順 炎獄の学園(下) 前話 キャラクター 次話 新(ひびけ!!)ユーフォニアム 変えたい未来、変わらない世界 黄前久美子 緊急!バトルロワイアル特別番組『エイスチャンネル』後編 新(ひびけ!!)ユーフォニアム 変えたい未来、変わらない世界 セルティ・ストゥルルソン 緊急!バトルロワイアル特別番組『エイスチャンネル』後編 新(ひびけ!!)ユーフォニアム 変えたい未来、変わらない世界 武蔵坊弁慶 緊急!バトルロワイアル特別番組『エイスチャンネル』後編 残酷な饗宴のmadness 王 緊急!バトルロワイアル特別番組『エイスチャンネル』後編
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/6847.html
怪盗ロワイヤル テレビドラマ版 コメント 携帯電話専用の無料オンラインゲーム。 テレビドラマ版 カイリキー:ジャック コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 キャラクター カイリキー:肉体派 ランクルス:頭脳派 ムウマージ:セクシー派 コマタナ:手下 -- (ユリス) 2015-03-25 15 37 46
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/56.html
どうして僕をいじめるんだ? 僕がいったい何をしたっていうんだ? 僕はただ平穏が欲しいだけなんだ。 ただそれだけなんだ。 なのにいつも誰かが僕を虐げる。 助けてよ。 誰か僕を助けてよ。 ミサトさん……アスカ……父さん……綾波……誰でもいいから、僕を助けてよ……。 「うっ……うぅ……」 碇シンジにとって、葛城ミサトは数少ない「頼ることのできる」人間であった。 実父の碇ゲンドウや義父からは執拗に遠ざけられ、第三東京市にやってくる前の学校では虐めにあっていたシンジ。 母性愛を知らず育まれた彼の精神は、硝子細工のように脆く仕上がった。 そんな中で授かったサードチルドレンの称号――それが彼の心にどれほどの重圧をかけたのか、想像に難くはない。 そんな時に支えとなったのが、葛城ミサトの奔放さであった。 端から見ればぞんざいな扱い方を受けていたと思われるだろう。炊事、洗濯、掃除――本来葛城ミサトが処理すべき家事の一切を任されていれば、それも当然である。 だが他人に頼りにされたことのなかったシンジにとって、それは苦痛などではなく、寧ろ喜びですらあった。 奉仕に次ぐ奉仕はエヴァンゲリオンのパイロットとしての疲れを忘れさせもした。もっとも、それも戦闘が激しくなってゆくにつれ意味を成さなくなっていったが。 兎に角、葛城ミサトのずぼらさが結果としてシンジを救っていたのは事実である。 だからこそ、信じられなかった。 自分の姉のような存在が一瞬にして目の前から消え去ってしまったなど、到底。 「ミサトさん……ミサトさん……」 暁の空に姿を見せる太陽は、やがて大海原を淡い琥珀色に染めてゆく。 しかし、彼は眼前に広がる絶景を前にして、細波打ち寄せる浜辺にうずくまり、一人悲しみに打ちひしがれるだけである。 「……もう嫌だ……こんなの」 ――ククク……馬鹿だな、お前。 「えっ……?」 そんな彼の背後から突然投げかけられる、冷たい、蔑むような一声。 振り向くと――いったい何時からそこにいたのであろうか、まるで渚カヲルを彷彿とさせるような美しい銀髪、制服を着た、同い年くらいの少年が、シンジのすぐ背後に立っていたのだ。 「うわあっ……ごぼっ!?」 とっさに後退るものの、打ち寄せる高波を頭上から浴びて体勢を崩したシンジは、不様に鼻から海水を飲み込むはめとなってしまった。 「げほっ、げほっ!!」 「ククク……しかもヌケサク……周囲にまったく気が利かない鈍感……」 咽せるシンジを嘲るように忍び笑いを漏らす少年。 その態度に思わずムッときたシンジは、普段よりきつめの口調で言い返す。 「な、なんなんですか突然……びっくりしたじゃないですか……」 ガシィッ! しかし少年は、そんなシンジの言葉に眉根を潜め、呆れたように深く溜め息をつくと、びしょ濡れになった彼の襟元に乱暴に掴みかかる――。 「ひいっ!?」 「びっくり……だと? ククク……なぁお前、何勘違いしてんだ?」 悲鳴を漏らすシンジを余所に、少年は不敵に笑って続ける。 「……寄せ集められた烏合の衆……右往左往、阿鼻叫喚……この世の地獄……! これはサバイバル……不条理な殺し合い……そんなことも、忘れたのか……!」 吐き捨てるように言い放った彼は、呆けたように開きっぱなしのシンジの口に、黒い果実――否、手榴弾をそのまま捻り込む。 「んんーーーっ!!!?」 「30分……30分だ……俺がお前を信用に足る人間か観察していたその間……あまりにも無防備……! まるで殺してくださいと言わんばかり……! 挙げ句の果てに、支給品を確認するどころか、デイパックにさえ指一つ触れない始末……ククク……舐めてるとしか思えない」 更に口内奥深くへと侵入する手榴弾。 シンジは極度の緊張に、吐き気を催すことはおろか、まともな思考すらもままならない。 それもそうだろう。同い年くらいの少年に突然胸倉を掴まれ、今まさに殺されそうな状況に陥っているのだから。 ――しかし、それでもシンジは彼の言い分に対し本能的に抗う。 「……はんはい、はにあ、あはうっへひゅうんは」 ――あんたに何がわかるっていうんだ。 父さんに捨てられて、ずっと一人ぼっちで、いざ必要にされたと思ったら、戦場に送り込まれて、そして、今度はこれ。 どうして。 どうして、僕ばっかり。 「ほっほいへお」 ――ほっといてよ。 もう殺されたって構わない。 どうせ僕なんか死んだって、誰も困らないんだ。 なんなら殺せよ……殺してよ! 今にも手榴弾のピンを引き抜きかねない少年の顔を、シンジは半ば自暴自棄になって睨み付ける。 どちらが殺しにかかっているのか判らなくなるほど、その瞳はぎらぎらと輝いていた。飢えた猛獣とも異なる――寧ろ、象の脚を噛む蟻のような無謀さを孕んだ眼。 「……ククク……だが」 しかし、シンジのその自殺願望が叶えられることはなかった。 少年は先程までとは違い、微かに温かみのある表情で、シンジの口から手榴弾を抜き出し、一歩後退する。 「……殺さ、ないの?」 「ククク……まさか。 その目……まるで死を恐れない狂人の目……それを持つ人間が、俺には必要だった」 「何を言ってるのかわからないよ」 「お前、死んでもいいと思ったことは?」 「……ある、けど」 「ククク……そこが丁度良い……! 『死にたい』じゃなく『死んでもいい』ってとこが肝……!」 ――この時、シンジは何故か渚カヲルとこの少年を重ねて見ていた。 「『死にたい』奴は生を諦めた人間……『死んでもいい』奴は死を覚悟した人間……! どんな横暴も澄ました顔で淡々とやってのける……!」 他人には理解することの出来ない領域にまで踏み込んだ存在。人をミステリアスな言動で翻弄する、例えば道化師のような。 「そんな奴ほど、不思議に生き残る。 誰もが生を得ようともがく底無し沼……そんな奴ほど沈む沈む、奈落の底」 「死にたい人間だって、沈みにくいですよ」 「ククク……そういう奴はわざともがいて死ぬもんだ……死んでもいい奴とは違う……断じて……!」 それでいて孤高。何人たりとも近寄らせない、気高さ、独自の哲学を貫く一匹狼。 「……お前……死んでもいいなら、いっそのこと賭けに出ないか……無論、負けた代償は死……!」 性格はまるで写し鏡だというのに、シンジはこの少年に惹かれつつあった。 「……殺し合いに、乗れって?」 「違う。もっと面白い……まさに狂気の沙汰……!」 ――渚カヲルと同族の、この少年に。 「下克上――主催者殺し……!!」 「っ!? そ、そんなこと言っちゃダメだよ、首輪が爆発しちゃう!!」 「ククク……これくらいじゃ爆発なんざしねえよ。バトルロワイヤルを放棄するってわけじゃねえんだからな」 そう、基準は首輪の犠牲になったあの女の言動。 アノンに暴言を浴びせた時ではなく、何故解放しろと言った直後に首輪が爆発したのか? そこから推測される、アノンに対する反逆――つまり爆発の鍵は、バトルロワイヤルから逃げ出そうとする意志を含んだ言葉。 この場をローマのコロッセオ……俺たちはグラディエーターで、アノンは観客だとしよう。 もしも俺たちが闘いを放棄したら、観客はどう思う? 興醒めもいいところだ。 観客に対する最大の反逆は、闘いの放棄。 こんなのは簡単に導き出される答え。 「でも……」 「無理だと思うか?」 「だって、首輪を外さなきゃどっちにしろ殺されちゃうよ!」 「ククク……たしかにそうだ……俺も最初はそう結論づけた……。 だが、アノンが俺たちに寄越した支給品……更に殺し合いを面白くするための措置だったんだろうが、これは大失敗……! 俺たちに反撃の機会を数%与えてしまった……!」 俺は腰にぶら下げたデイパックから「それ」を取り出し、彼に見せ付ける。 「これは……カード?」 「ああ。THE MOVE――軽い物を短距離だが移動させることが出来る魔法のカード……ククク……真偽のほどは定かじゃねえけどな。 おまけにセットとなる杖がないと、ただのガラクタときた」 「……魔法って、そんなの偽物に決まってるじゃないですか」 「ククク……お前、ワープされてここに来たことも忘れたのか?」 「あっ……!」 ハッとしたように目を丸くする彼に、俺は反対側にぶら下げた、もう片方のデイパックを投げてやる。 「やるべきことはわかったな」 「……ええ。その杖を捜すんですよね」 「ククク……その通り。 それとお前の支給品……どでかい銃が一丁と、バッジ型の無線機とやらが一つ……後で確認しておけ」 「勝手に開けないでくださいよ……。 あ、そうだ……君の名前……」 「赤木しげる」 「赤木くんか……僕は碇シンジ、よろしくね!」 「ああ……よろしく、碇シンジ」 ――俺は碇シンジに愛想笑いを送りながら考える。正直、上手く行き過ぎてると。 何故こんな、バトルロワイヤルの根底を覆しかねない代物を、わざわざ俺たちに支給する必要があるんだ? 観客席から高みの見物をする――それがアノンの目的だと俺は思っている。 しかし、もしや俺のこの行動すら、奴の予想通り――掌の上で踊っているに過ぎないのではないか? そうだとすれば……ククク……! 益々もって、このバトルロワイヤルに興味が湧いた……! 「ククク……狂気の沙汰ほど、面白い……!」 【東の海岸/1日目/06 38】 【赤木しげる@アカギ】 [状態]:健康 [装備]:手榴弾 [道具]:THE MOVE [思考] 第一行動方針:封印の杖の捜索 第二行動方針:仲間を増やす 基本行動方針:アノンを殺す 【碇シンジ@新世紀エヴァンゲリオン】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:カノン/探偵バッジ [思考] 第一行動方針:封印の杖の捜索 第二行動方針:赤木しげるに従う 基本行動方針:もうどうにでもなれ! Back 聖徳太子の楽しいバトルロワイヤル 時系列順で読む Next 冷めた人 Back 冷めた人 投下順で読む Next 魅惑の歌姫 GAME START 赤木しげる GAME START 碇シンジ