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デストロイド・ジャベリン ライディング・アーマー『スレイブハンター・ツヴァイ』の 肩部に装備されたジャベリン・ランチャーを取り外し、 ビームジャベリンとして使う技。出力が高いせいで、 たまに首だけ後ろを向くか、途中で一旦止めないと 誤ってヘッドパーツを融解させてしまう事があるらしい。
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ドラッヘンに破られし封印 ドラッヘンに破られし封印ツヴァイ・ドラッヘンに破られし封印 ドライ・ドラッヘンに破られし封印 フィーア・ドラッヘンに破られし封印 アイン・ドラッヘンに破られし封印 ツヴァイ・ドラッヘンに破られし封印 出現敵 経験値 取得G HP MP 攻撃 防御 素早さ 備考 ???(勇儀) 280億 5000万G 950兆 10億1112万9981 475万0000 9兆4999億9999万9999 855億 状態「四天王」 ???(シャッフル同盟) 9.025e+15 BOSS 経験値 取得G HP MP 攻撃 防御 素早さ 備考 闇ドモン 5000億 5000万G 90兆 10億1112万9981 450億 899億9999万9999 810億 状態「四天王」 闇勇儀 アンタラス 200億 7.2e+15 99万9999 225億 1兆8000億 90億 ヴァラカス 2000億 4.5e+15 450億 36兆 180億 状態「四天王」、魂の力0.5 ドライ・ドラッヘンに破られし封印 出現敵 経験値 取得G HP MP 攻撃 防御 素早さ 備考 ??? 800億 5000万 950兆 10億1112万9981 475億 9兆4999億9999万9999 855億 @にげだすを使用、命中率300%、状態「四天王」 封印石 100 1000 19 949 475 7600 2850 状態「魔無効」スキル光魔導士、魔銃士 状態「魔無効」スキルダークエルフ、蟲師 100 380 190 380 380 142 状態「魔無効」スキル眠り系統 状態「魔無効」スキル痺れ系統 状態「攻無効」スキルザキ系統 鬼 1000 19 949 475 7600 2850 状態「魔無効」スキル光魔導士、魔銃士 BOSS 経験値 取得G HP MP 攻撃 防御 素早さ 備考 闇巧之介 8000億 8000万 9e+15 10億1112万9981 810億 89兆9999億9999万9999 900億 状態「四天王」 闇ドモン 闇なのは ヴァラカス 5000億 2000万 4.5e+15 99万9999 450億 36兆 180億 命中率300%、スキル:専用技、状態「大結界」 アンタラス 200万 7.2e+15 225億 50兆 90億 アナキム 7500億 700万 8.1e+15 720億 9兆 リリス 7000万 7.2e+15 765億 81兆 900億 命中率300%、スキル:専用技、状態「大結界」、魂の力0.5 フィーア・ドラッヘンに破られし封印 出現敵 経験値 取得G HP MP 攻撃 防御 素早さ 備考 ???(シャッフル同盟) 8e+11 5e+8 1e+15 1.011129981e+13 8e+11 1.2e+15 9e+11 状態「四天王」 ???(巧之介) 2e+15 9.99999999999e+12 5e+11 3e+11 状態「蓬莱人」 ???(なのは) 1.5e+15 9.999999999e+10 3e+11 状態「四天王」 BOSS 経験値 取得G HP MP 攻撃 防御 素早さ 備考 闇巧之介 4e+12 8e+8 1e+17 1.011129981e+15 9e+11 2e+14 1e+12 状態「四天王」 闇ドモン 1.011129980000001e+16 闇なのは 地竜アンタラス 3e+12 2e+7 8e+16 9.99999e+5 2.5e+11 状態「大結界 火竜ヴァラカス 2e+8 5e+16 5e+11 2e+12 聖化の炎アナキム 4.5e+12 7e+7 8e+11 1e+12 深淵の聖母リリス 7e+8 8e+16 8.5e+11 闇の天真流使い・柴 2e+17 9.99999999999e+11 5.5e+12 1e+13 状態「四天王」 ザケン 1e+17 9.99999e+5 2.5e+12 5e+12 状態「蓬莱人」 バイウム アイン・ドラッヘンに破られし封印 ~ドラッヘンに破られし封印の寄生についてですが ツヴァイ、ドライはボスを撃破できたら。 フィーアはボスまで行けたら寄生にならないそうです。
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ズンッ! ズズンッ!! 幾重にもガードされたコクピットの中でさえ、腹に響く振動と音に襲われる。 何の装備もなしに外にいたいとは思えない。 当たらないと理屈ではわかっているものの、美奈代は不安げに空を眺めた。 青い群青色の空を、白い飛行機の軌跡が幾本も走っていた。 「当たってねぇ!」 振動が終わるかどうかのタイミングで怒鳴ったのは、都築だ。 「何やってやがるんだ、露助のヘタクソ共め!」 「わめくな都築」 長野が舌打ち一つ、教え子をたしなめた。 「成層圏からの確率爆撃では、この程度だ」 「そんないい加減な!」 ―――無理よ。 美奈代も、口にこそ出さなかったが、長野の言葉に同意した。 狩野粒子のせいで、アフリカの空ではレーダーが使い物にならない。 精密誘導装置なんて動きもしない。 爆撃機自体も、低高度で侵入しようものなら、地上から狙い撃ちにされて、目標に到達さえ出来ない。 魔族軍の弓兵部隊の攻撃が到達する最高高度は約1万メートル。 一発命中すれば重爆撃機でさえ粉砕する魔族軍の攻撃。 高度3千メートル以下の命中率は50%を遙かに越える。 そんな条件下での爆撃に期待する方がどうかしているんだ。 1万メートル程度からの爆撃を試みればどういうことになるかは、世界最高爆撃機B-52を投入して非撃墜率98%という、南米解放戦争におけるアメリカ空軍戦略爆撃部隊の悲劇を考えればわかる。 レシプロ戦略爆撃機としては世界最大であるTu-95を擁するロシア空軍の爆撃編隊が、高度1万5千という非常識な高度からの空爆を余儀なくされているのは、そのためだ。 「命中率5%……ですか」 レシーバーに、美晴がつぶやく声が聞こえた。 「……税金の無駄遣い」 「だいぶに風に流されたな」 二宮は何でもないという顔で言った。 「ついさっき、南風が北風に変わったばかりだ。爆撃コースに入る前に風が変わってくれれば……」 「じゃあ、どうするんです!?」 都築がくってかかった。 「支援もなしにやれってんですか!?露助共の空爆の他に何か支援は!?」 もうもうとした白煙を上げる爆撃跡は、本来の爆撃目標点の遙か数キロの彼方だ。 たかが数キロではない。 爆撃において、誤差1キロは1光年より遠いのだ。 「そう興奮するな」 長野は落ち着き払った声で言った。 「俺たちが配置されているのは第三線だ。第二線までが食い破られるようなことでもなければ、今日の所は出番はない」 「で、ですけど」 都築は不満げに答えた。 「それでも破られたら?」 「生き残れ。そういうものだろう?」 「……はっ、はい」 不承不承頷いた都築の前。敵と対峙する最前列のレオニダス達は、丘の斜面をうまく利用して敵からの直接照準による攻撃を避けていた。 丁度、歩兵達が敵陣地を攻撃するのによく似ている。 土嚢に守られた機関銃座やトーチカで待ちかまえる防御側に対して、遮蔽物に隠れて攻撃のタイミングを計る攻撃側という図式は、メサイアサイズの巨大な塹壕と土塁に守られた魔族軍陣地と、わずかな丘陵地形を利用して隠れるラムリアース帝国軍という目の前の光景と全く同じだった。 丘を迂回すれば、あとは魔族軍陣地まで遮蔽物は何もない、丁度、丘の陰になる場所に、ラムリアース帝国軍は、整然とレオニダス達を配置している。 そのレオニダス達が手にするのは、戦棍(せんこん)や戦鎚(せんつい)といったいかつい殴打用武器とシールド。 剣や槍といった精悍な武器を持つメサイアはいない。 「よく覚えておけ」 長野は言った。 「結局、メサイア同士の戦闘なんて言っても、やることは歩兵の殴り合いと変わらないってことを」 「……」 長野教官が言いたいことを、美奈代はその武器で何となく悟った。 無意識につばを飲み込むその目の前。 レオニダス達が手にした武器をしっかりと構えた。 突撃の体勢に入ったのだ。 丘に張り付くようにして魔族軍陣地を見張っていた指揮官騎のレオニダスの肩部から信号弾が打ち上げられた。 「来るぞっ!」 二宮の怒鳴り声にあわせたかのように、レオニダス達が一斉に魔族軍陣地めがけて突撃を開始した。 丘の陰から飛び出し、一斉に魔族軍陣地めがけて駆け出す。 ズドドドドドドォォォォォッッッッ―――!! 巨大な滝が流れているような錯覚さえ覚える爆音が周囲の音の一切を消し去る。 空高くまで真っ白になる土煙が立ち上り、大地がふるえ始める。 数百トンある騎体が、ともすれば小気味よい程、揺れる。 メサイアの集団戦闘時に発生する特殊な地震―――戦闘地震(バトル・アースシェイク)というのがこれだと、美奈代はようやく理解出来た。 「戦闘地震(バトル・アースシェイク)、現在、震度4」 牧野中尉の声も、心なしか震えていた。 「中尉は」 美奈代は訊ねた。 「戦闘地震(バトル・アースシェイク)の経験は豊富ですよね?」 「バカ言わないでください」 牧野中尉は言った。 「戦闘地震(バトル・アースシェイク)が発生するのは、50騎以上の集団戦闘とされています。そんな規模での戦闘経験者なんて、世界中の騎士やMC(メサイア・コントローラー)探しても、そうはいませんよ」 「そういうものなんですか?」 美奈代はどうにもピンとこない。 アニメだって、ロボットが戦闘すれば数十騎がぶつかり合うものではないか? 「とりあえず、よく見ておいてください」 牧野中尉が美奈代の疑問を無視する形で言った。 「我々も、下手すればあの中に入るのですから」 レオニダス達が、魔族軍メサイア(メース)、ツヴァイ達とぶつかり合う。 その光景を、美奈代達は食い入るように見つめていた。 しかし――― 「な……何……これ……?」 それまで、美奈代はメサイア戦というものを、何か特別で、崇高で、貴重で、かけがえのない儀式のように思っていた。 メサイア戦に関するテキストは、精神論的な表現を多く用いて、読む者にそんな思考を半ば強要していたし、。教官達もメサイアと騎士の気高さを強調する中で、メサイア戦とはそういうものだと語っていたのだ 美奈代は、それをまともに信じていた。 気高き騎士達が世界最強兵器たるメサイアを駆ることは、騎士と生まれた者の至高の栄誉であり、その戦いぶりは世界中の全ての勇者に勝ると。 だが…… 現実は――― 美奈代の空想を遙かに越えていた。 まるで煙幕でも焚いたかのような土煙の中。 ガギィィィンッッ!! 一騎のレオニダスが、ツヴァイの巨大な戦斧をまともに喰らって騎体を真っ二つにされた。 その戦斧が振り切られるタイミングを計っていたかのように、ツヴァイの背後からレオニダスが跳び蹴りを喰らわした。 避け損なったツヴァイがバランスを崩して大地に倒れた所を、他のレオニダス達がよってたかって戦棍(せんこん)や戦鎚(せんつい)で殴りまくる。 動かなくなった所で武器を奪った一騎が、まるで試すようにツヴァイの後頭部めがけて戦斧を振り下ろす。 また、別な場所では、戦斧をかわしたレオニダスが、背後からツヴァイの腰や腕に抱きつき、その動きを止めた所へ四方から戦鎚(せんつい)で襲いかかる。 一対一の正々堂々という言葉は、その戦いの中にはない。 「何よ……これ」 美奈代は唖然としながらその光景を見ていた。 美しくのなければ、崇高でもなんでもない。 戦い。 そう呼ぶにはあまりにも俗すぎる。 美奈代が見たメサイア戦とは、イメージしていた光景とはまるで違った。 全高30メートルの巨大なロボット達が繰り広げる殴り合い。 そういう光景でしかなかった。 「これが戦場です」 牧野中尉は言った。 「候補生が戦いにどういうイメージを持っていたかは知りませんが、戦場なんて、こんなものですよ?」 ツヴァイの戦斧が横薙ぎに走り、レオニダスの首がモロに吹き飛んだ。 その背後から忍び寄ったレオニダスが、別のツヴァイから奪ったのだろう戦斧で脚をなぎ払う。 他のレオニダス達が、脚を失ったツヴァイに襲いかかる。 「戦いというより……」 美奈代は言った。 「これじゃ集団リンチです」 「経験が?」 「ありません」 「―――じゃあ、ここでクイズです」 牧野中尉は言った。 「ラムリアース帝国軍が、これほどの規模でメサイアを投入した意味は何でしょうか?」 「え?」 突然の質問に面食らった美奈代だったが、それでも律儀に答えた。 「ですから……アフリカの解放」 「0点だったら―――お嫁にいけなくなりますよ?」 「何ですか?」 「ヒントは、敵の損傷カ所です」 「敵の……?」 美奈代は目を凝らして戦場を見た。 背後からタックルを喰らったツヴァイが大地に転がり、待ちかまえていたレオニダス達に袋だたきにされる。 「1分間したら、答えを教えてくださいね?」 主な狙いはツヴァイの右腕だ。 牧野中尉がカウントダウンを開始した直後、美奈代は、ようやくそのことに気づいた。 美奈代の見る限り、撃破されたツヴァイで、右腕が無事だった騎はいない。 つまり……。 「……武器の奪取」 「はい正解♪」 牧野中尉は楽しげに答えた。 「少し残念でしたね。あと3秒で、楽しい世界に行けたのに」 「楽しい……世界?」 「ええ。淫靡で卑猥な倒錯の世界」 「結構です」美奈代は言った。 「そんな宗像の世界に行きたいとは思いませんから」 「すごい言い分ですね」 「第3小隊沈黙っ!」 「後詰めの第6小隊をDポイントへ向かわせろっ!」 カーメン大佐は顔を真っ赤にして、指揮所の中で怒鳴った。 まるで檻に放り込まれた獣さながらに、指揮所の中をうろつき歩き、軍靴の音だけを無駄に響かせる。 「敵の数はともかく、単独の戦闘能力はこっちの方が上のはずだ!」 怒鳴ってみても、その答えは彼自身がわかっている。 メース部隊のクセだ。 メース使いという職種に属する者は、規則に縛られる集団戦闘より、個々人が持つ技能を自由に駆使出来る戦いを好む傾向が強い。 対メース戦闘自体が、一対一の個々の戦いを基本とすることも、それを助長させている。 つまり、戦いが個人プレーに偏るのだ。 メース使いは、個人の技量が戦闘の単位になると信じて疑っていない。 個人の技量を駆使して、優雅に戦い、そして華々しく敵を倒すことこそ、己が使命だと。 そう、信じているのだ。 特に、戦闘未経験者は……。 「バカ共めがっ!」 カーメン大佐は、それがどれほど戦場で無意味で有害な発想か骨の髄まで味わっている。 「相手が、自分達の発想に素直に従うと本気で信じているのか!?」 そう。 誰だろうと、一対一の戦いを求めても、応じる義理はないのだ。 「戦場で行われるのは戦いだ!」 カーメン大佐の前。 戦況を告げるスクリーン上で、新たに一騎のツヴァイの反応が消えた。 「戦闘であって決闘じゃないんだぞ!」 ツヴァイの反応が続々と消えていく。 「ええいっ!」 カーメン大佐は怒鳴った。 「部隊を後退させろ!」 「た、大佐!?」 「第3地区を放棄する!部隊を隣接する第6区画に後退させろ!それと、擱座した騎はすべて爆破処分しろ!」 「まだ!」 副官の一人が怒鳴った。 「メース使いが戦場に残ったままです!」 「人類風情に敗北した恥を、死んで償わせて何が悪い!」 交戦開始から約10分後。 魔族軍陣地のあちこちから信号弾が打ち上げられ、魔族軍メサイア部隊が後退を開始した。 ラムリアース帝国軍の勝利が確定したのだ。 勝利の鬨の声をあげる光景はない。 擱座したツヴァイ達から武器となりそうな装備を探すレオニダス達がいるだけだ。 ツヴァイが腰に下げていた剣を、あるいは戦斧を、とにかく使えそうな武器とわかるや、身内であるはずのレオニダス同士が奪い合いを始める光景があちこちで始まった。 ラムリアース帝国軍の通信は受信出来ないが、もし聞こえたらそれはすさまじい罵りあいだろう。 ―――まるで火事場泥棒だ。 美奈代は嫌悪感を感じるその光景をまともにみたいとさえ思わなかった。 擱座した騎体を蹴り飛ばし、あるいは足蹴にして背後に武器が隠されていないか調べあげるレオニダス達に、敵に対する敬意があるとは思えない。 ラムリアース帝国軍メサイアの振る舞いが、騎士としてのそれとさえ、思うことが出来ない。 「ひどいな」 誰かのぼやきが聞こえた。 レオニダスが、戦斧を握ったまま倒れたツヴァイから戦斧を奪おうと、右腕に戦棍(せんこん)を叩き付けている。 「……教官、あいつら本当にラムリアース帝国軍ですか?」 ラムリアース帝国は、騎士の発祥地とされる国だ。 それ故に、ラムリアース帝国の騎士となれば、騎士としての気位はかなり高く、同じくらい、誇り高いことで知られている。 その騎士がこんな振る舞いをすることを、驚かずにいられないのは、どうやら美奈代だけではなかった。 「武器を奪うという意味では」 二宮は自嘲気味に笑った。 戦斧をようやく奪ったレオニダスが、試すようにツヴァイの残骸にその戦斧を振り下ろした。 「……我々も同じだろう?」 「……っ」 美奈代はちらりと横の長野教官騎が持つ手斧を見た。 横のさつき騎と美晴騎の持つハルバードに、自分の他、皆が持つ剣もまた……。 「我々も、連中同様―――」 「教官っ!」 怒鳴ったのは都築だった。 「あれ!あそこで擱座したメサイアの物陰!」 都築騎が指さす先には横倒しになって擱座したツヴァイがいた。 頭を潰され、右腕を失ったツヴァイ。 問題は、そのツヴァイの腹部だ。 ハッチが小さく開かれ、その下にはしきりに周囲を見回す兵士の姿があった。 30代半ば位の男性だ。 「ラムリアース帝国軍じゃ……ない?」 二宮も、その見慣れない黒い戦闘服に見覚えはなかった。 ラムリアース帝国軍の騎士が着用する戦闘服は、迷彩色を施されていた。 「あれ……魔族じゃないんですか?」 ツヴァイの腹に潜り込むようにして隠れるその兵士を、二宮はズームでとらえた。 二宮も、魔族を初めて見た以上、それが本当に魔族なのかわかるはずもない。 ただ、彼がおびえていることだけは、わかった。 「噂だと、角があるとか」 「私、しっぽがあるとか聞いたけど」 皆が、好き勝手なことを言い出した。 「どうします?」 長野はそれに加わることなく、事務的に訊ねた。 「ラムリアース帝国軍に通報しますか?」 「そう……ね」 通報してとらえられた彼がどうなるか。 それはあまり考えたくなかった。 「唯」 二宮がMC(メサイア・コントローラー)に呼びかけたその瞬間―――。 目の前が完全にホワイトアウトしたかと思うと、激しい爆発音と衝撃が走った。 ズズズンッッ! 「なっ!?」 ビーッ! ビーッ! 戦闘地震より激しい衝撃と爆発音が騎体を襲う。 ドスッ! ドスンッ! ビュインッ! レシーバーにひっきりなしに意味不明な音が入り続ける。 騎体に激しく何かが連続してぶつかる振動が伝わる。 騎体のありとあらゆる警報が鳴り響き、騎体の状態を示すステータスモニターは真っ赤だ。 美奈代達にとって、とどめになったのは、MC(メサイア・コントローラー)達の警告だ。 「放射線及び中性子警報!」 「反応弾?」 「―――そうだ」 二宮は硬い表情のまま答えた。 「TNT火薬換算で約15キロトン。ウラン・タイプか、プルトニウム・タイプかは不明だ。幸い、メサイアのコクピットは耐熱耐爆に加え、対放射線、対中性子防御は完璧だ。原子炉の中に放り込まれても被爆することはない。安心しろ」 美奈代達女性騎士はそう言われつつも青い顔をしている。 「……生まれてくる子供が心配というセリフは、戦争が終わってからにしてくれ。コクピット内部で人体に影響するレベルの放射線障害は、記録(モニター)上、確認されていない」 「……心理的には大変ですが」 「他に質問は?」 「ら、ラムリアースは」 言いかけて、言葉を詰まらせたのは山崎だ。 フランケンシュタイン並の顔に、2メートル近い巨体を小さくさせている山崎自身、自分の質問が愚問に属することはわかっている。 “鈴谷(すずや)”に帰還した自分達の騎の状況を思い出せば、それで足りるのだ。 「知りたければ教えてやる」 二宮は肩をすくめた。 「全滅だ」 「……」 「いくらメサイアでも、その足下で15キロトンの爆発があってはひとたまりもない。第二線に配備されていた連中を、第一線に投入したのが致命的だったな。世論からは、部隊の前進命令が犠牲を増やしたと叩かれるだろう」 「しかし」 山崎は尚も訊ねた。 「一体、どうして魔族軍が反応弾を?」 「そんなこと」 二宮は笑いながら言った。 「知りたかったら魔族軍に聞いてくれ」 「特殊爆弾?」 ―――エチオピア戦線でメース部隊が全滅した。 その報を受けたユギオは、急遽訪れた司令部でカーメン大佐からそう聞かされた。 「そうです」 カーメン大佐は頷いた。 「先のアフリカ占領戦において、人類が大量に使用した“例の爆弾”です」 「人類が使用したのか?」 「そ、それが……」 美奈代達が真実を知ったのは、思ったより早かった。 エチオピア高原に向かう部隊へ物資を運ぶ補給ルート、別名“ジブチ・ルート”を移動していた補給部隊が、助けを求める東洋人の男数名を保護したのは、作戦が始まる数日前のことだ。 すでにメサイア部隊は上陸を完了し、エチオピア高原へのルートを確保していた。 補給部隊は、最前線へと放棄されたハイウェイを移動中に、彼等と接触した。 補給部隊の車列の前に飛び出してきた彼等は、魔族に襲われたのか、傷だらけの体をボロボロの服に包んでいた。 保護された時点で、重度の脱水症状を引き起こしており、すぐに国連軍の野戦病院に保護された。 メサイア部隊に物資を届ける補給部隊でさえ、徒歩で移動するはずはないから、アフリカにおける人類の生き残りかと思われた彼等だが、一切、自分達について語ろうとせず、頑ななまでに会話を拒み続けた。 当初は、極限状態におかれた結果による、精神的な影響で、他人と会話を拒んでいるだけとされたが、看護兵の目を盗んで互いに談笑しているのを、薄い壁越しに聞いた隣室の傷病兵が通報した。 会話はどうも、中国語らしい。 折しも中華帝国が勢力を拡大している最中だ。 事態を重く見た軍医達は憲兵隊と諜報部門に通報。 諜報部員が、彼等の会話を盗聴器で盗み聞きして、彼等の会話が中国語で行われていることを確認した。 彼等は、周囲に中国語がわからないだろうとタカをくくっていたのが災いした。 互いに階級で呼び合う程度なら、偵察部隊のなれの果てとして、捕虜収容所にでも送る程度で済む。 ところが――― 問題はその会話に出てくるキーワードだ。 反応弾。 起爆装置。 取り調べは、憲兵隊ではなく、諜報部が行った。 “国に帰れば殺されるだろう?なら、アメリカで暮らしてみないか?” そう耳元でささやかれた彼等は聞きもしないことまでベラベラと喋った。 自分達は、中華帝国軍特殊戦略部隊の兵士達である。 アフリカには、沿岸部から上陸艇を使って上陸した。 目的は、アフリカが失陥する10年前、某軍高級官僚が管理する軍需系輸出会社が不正取得し、不正に輸出したことが判明したミサイル兵器の回収である。 10年も整備せずに放置すれば使用不能になるはずだとする諜報部に、米国市民権をちらつかされた彼等は反論した。 欲しいのはミサイルではない。 元来、あのミサイルは失敗作で、発射と自爆の区別がついていない程度の代物だ。 問題は、その弾頭だ。 放棄された場所はすでに分かっていた。 だから、我々は命令を受けてその弾頭部分の回収に来た。 幾多の苦難と闘いを経て、ついにミサイルと接触した我々は、即座に解体を実施し、無事に完了する一歩手前で妖魔に襲われ、命からがら逃げ出してきたのだ。 以降、我々はお前らの捕虜になってやる。だから、ジュネーブ条約に基づく処遇を要求する。ありがたく思え。 「……つまりだ」 ここまで語った二宮は首を左右に振った。 「開戦前、中国人はアフリカのどこぞの国に、軍からちょろまかしたミサイルを売りつけたわけだ。 それが今頃になって発覚した。 それに驚いた中華帝国政府は、極秘のうちに弾頭部を回収し、証拠隠滅をはかろうとして、失敗した」 「あいつら、アホですか?」 都築は椅子にふんぞり返るように座りながら顔をしかめた。 「なんで、そんな厄介な代物を売りつけたんです?」 「売りつけたというより、間違って売ったというのが本音らしい」 「……はい?」 さすがに都築の目が点になった。 「面白い話だから、私も最初は信じられなかったが、聞くか?」 都築は無言で頷いた。 「その問題の軍官僚殿は、ミサイル運搬兵器をミサイルごとちょろまかしたわけだ」 「……はぁ」 「おそらく、そいつとその一味は、その弾頭が通常弾頭だろうとタカをくくっていたのだが」 「違ったんですか?」 「書類の上では通常弾頭、しかも解体廃棄の書類までついていた。その書類を偽造して、まだ使える兵器として、アフリカのどこかに売りつけようとした」 「き、きったねぇ」 「さすが中国人だとは思わないか?」 「真面目に商売してる連中に失礼ですよ。それは」 「……すまん。話を戻すか……さて、この解体と廃棄の書類はどこから出たと思う?」 「へ?……そいつの上層部?」 「少しはアタマがよくなったか?都築」 「よけいなお世話です」 「アタマが人並みになった都築クンの言うとおり、書類は上層部の一官僚が偽造したものだった。こいつは、さっきの官僚に輪をかけたワルだったようだな。廃棄されるミサイルに問題の反応弾頭を搭載して、全部をまとめてスクラップとして海外に持ち出そうとしたんだ」 「……は?」 「中華帝国政府の調べでは、書類上、廃棄される予定だった、つまり、海外に横流しされたミサイルは全部で20発。全てに反応弾頭が搭載されていたそうだ」 「質問」 片手をあげたのは宗像だ。 「今回、爆発した弾頭は?」 「その内のたった1発に過ぎない」 「何故、爆発したのです?弾頭を叩いた程度で起爆するとは思えませんが」 「……今回、捕まったアホ共のせいだ」 二宮は苦々しげに、深いため息と共に言った。 「このアホ共め。EU軍の専門技術者に解体方法を聞かれたら起爆方法を答えたそうだ」 「起爆……方法?」 「ああ……つまり、このアホ共は核の専門家を気取っているが、所詮は上層部におだてられて専門家を気取る連中で、ウランは元は液体で、中華帝国の特殊技術があって初めて固体になったとか、殴れば爆発するかと答える使い捨てにされた哀れな存在に過ぎない。 中華帝国政府は、回収を名目に、何も知らない兵士を送り込んで、実際には反応弾を起爆させて、証拠隠滅をはかろうとしたんだろう」 「そんな……」 「ひ、ひどい」 「下っ端というのは、どこの国でも同じ扱いさ。とにかく、起爆出来る状態で妖魔に襲われた連中は、ミサイルをほったらかしにして逃げ出して捕虜になった。弾頭は何も知らない魔族が回収。そのうちの一発が、どういう経緯か、あの陣地に運び込まれていた。 そして、それが―――ドンッ」 二宮は握った手を、ドンッ。という声と共に離した。 「それで」 二宮の子供じみた仕草に反応さえしなかった宗像は訊ねた。 「残り19発は?」 「教えてやろうか?」 二宮のその顔は、皮肉と悲しみがない交ぜになった、言いようのない色を浮かべていた。 「―――何発使われたか」 「悪くない戦果だね」 デスクの上に書類を置いたユギオは、嬉しげに微笑みながら、デスクの上で組んだ手の上に顎を載せた。 「何年ぶりだろうね。君たちが勝ったという報告を受けたのは」 「お戯れを」 引きつった顔を、精一杯笑顔に作り替えたのは、ユギオのデスクの前に立つカーメン大佐だ。 本気でぶん殴ってやりたいが、立場的に出来ない彼に許されるのは、そのイヤミを聞かされることと、何か理由をつけて、後で副官でもぶん殴ってウサを晴らす程度だ。 「各地で人類側メース部隊が壊滅的な損害……か」 「今回の使用で計15カ所で戦果をあげていますが」 「残りが?」 「エチオピアでの一発を加えて16発が使用されています」 「人類側は、残弾の数は知っているんだろうか」 「そりゃそうでしょう」 カーメン大佐は肩をすくめた。 「元は人類の代物ですからね」 「……ふむ」 「まさか、もうどこからか、仕入れているんですか?総帥」 「本気でやってみようかと思っている」 ユギオはふと思いついた様子で言った。 「残りは?」 「4発ですが……実は」 「ん?何か問題でも?」 「……全部、爆発しないんです」 美奈代がやっと眠りについた所をたたき起こされたのは、時間的にはエチオピア高原での核爆発から3日目のことだった。 ラムリアース帝国軍は半ば意地になってエチオピアを支配下に置いているが、肝心のメサイア部隊が投入時点の10分の1にまで激減した状態では、満足な戦闘は期待出来ない。 美奈代は、寝る前にようやく増援のメドがついたと聞いた。 「緊急事態が二つある」 二宮の瞼もかなり重たそうだなと、美奈代は思った。 「一つは、イエメンとオマーンが中華帝国に対して同盟を申請した。 つまり、アラビア海でEU軍に味方する国が無くなった。 また、トルコ帝国や中東各国もこれに同調する動きを見せている」 美奈代達は思わず顔を見合った。 アフリカで戦争をしているのに、中東が敵である中華帝国に味方したら、美奈代達は両側が敵になる。 「目下の我々にとって、これはどうでもいいことだ」 腫れぼったい顔で、二宮は書類をめくった。 「国際情勢が、世界を二分する世界大戦へと動くなんて、子供でも最初からわかっていたことだ」 「……」 「EUと支援国への原油の禁輸措置?やれるもんならやってみろ。自滅するのはお前らだ……アフリカの後はアラビア半島を焼け野原にしてやる」 「あの……教官?」 「眠い……いいか?これを言ったら私は眠る。誰も起こすな?」 「は、はい?」 「米軍経由の情報だ。魔族軍の核兵器使用に、連中も余程関心があるのか、それともこの辺で恩を売りつける方がいいと思ったのか……とにかく、米軍の軍事偵察衛星がついに捉えた」 二宮が黒板に貼り付けたのは、拡大された白黒写真だ。 「―――む?」 写真を前に、二宮はしばらく考えてから言った。 「……逆さまだった……よし」 「どこですか?それ」 あくびをしながら都築が訊ねた。 「池だか湖だかみたいですけど?」 「タナ湖だ」 「タナ湖?」 「青ナイル川の源流に位置する湖だ。水深は15メートル程度だが、面積は3千平方キロとかなりのものだ」 二宮は別な写真を貼り付けた。 「ここは、ナイル川の源流であり、ここからの水は、最大でナイル川の3分の2に達する。米軍はある方面からの情報を元に、ここに魔族軍の陣地があることを突き止めた」 スカンッ! 室内にいい音が響いた。 途端に悲鳴を上げて額を抑えたのが、美奈代とさつきだ。 その足下には割れたチョークが転がっている。 「タナ湖の西岸の拡大写真。今から6時間前だ」 かなり精密に映し出されたその写真には、長細い物体と、人らしき物体が数体、映し出されていた。 「この細長いのが、中華帝国軍の長距離ミサイル“東風”のミサイルケースで、人は全部魔族軍のメサイアだ。ミサイルケースは“東風”独特なそれなだけに、間違えようがないそうだ。私にはわからないがな」 「それで、こいつら」 「タナ湖で爆発されてみろ」 二宮は言った。 「タナ湖の水源が放射能で汚染されることになる。そして、それはつまり、そこから流れる水が汚染されることをも意味する。 エジプトやスーダンといった青ナイル川一帯が放射能に汚染されれば、綿花に牧畜、小麦の栽培に至る全ての沿岸部での生活、産業に壊滅的な打撃となるだろう。 これまで、水源地帯を反応弾の攻撃から除外してきた……いや、アフリカそのものを奪還することにつとめてきた国連軍の努力は水泡に帰しかねない」 「……」 「“そんな大げさな?”とか思っているだろう?だが、物事というのは、ほんの小さな出来事から、致命的な被害へとつながるものだ。今回の中華帝国政府高官の武器横流しが、何年もたってから、人類のために戦う我々に被害をもたらしたように」 「……」 「現在、各地で使用された反応弾により、EU軍の動きは止まっている。戦力を再編成して、再び、かつ、速やかに攻勢に出なければ、アビシニア作戦は完全に行き詰まる。 そうなればもう終わりだ。 アフリカ大陸の次の支配者には、魔族か中華帝国政府以外の選択肢がなくなるだろう」 「……それで」 宗像は冷たく言った。 「経緯はともかく、我々に核弾頭を奪還せよと?」 「その通りだ」 宗像は堅い顔で頷いた。 「核弾頭は、タナ湖付近の洞窟に運び込まれたことは、3時間前の偵察で確認されている。カシム大鍾乳洞だ」 二宮は、手元のノートパソコンを操作して、スクリーンに画像を表示させた。 「全長26キロ。長さはそれほどではないが、メサイアが出入り出来るほどの巨大な迷路状態になっている―――アフリカが平和だったら、お前達の戦闘訓練で使用したい作りだ」 「こんな所、他にないでしょう?」 美奈代はあきれ顔で言った。 「メサイアで室内戦闘をやれというんですか?」 「以外と知られていないが、皇居の地下は、こんな感じだぞ?」 「……へ?」 「EU軍からの要請に基づき、貴様等は、明日の1600をもってこの地下洞窟に侵入する。目的は核弾頭の奪取だ。各員の健闘に期待する―――以上だ」
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ツヴァイ メーカー アイラブヨーヨー ベアリングサイズ サイズL(ILYY,OXY5) レスポンス アイラブヨーヨーオリジナルパッド ボディ・リム材質 メタル 重さ 68.8g 直径 56.2mm 厚さ 46.3mm ギャップ幅 ??mm 名前 コメント
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プロファイル / 関連テキスト / キャラクターデータ / 考察 / コメント imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (000めたぼん.jpg) imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (000めたぼん.jpg) プロファイル 【フィアトロン】59回、それは第三世代自立型ドライバ【フィアトロン】の起動実験の数。動力源に悪しき炎を利用した実験は成功した。直後、機体を中心として発生した大規模爆発、炎に包まれた研究施設。凍結された計画、封鎖された施設、動力源に関する詳細な情報は伏せられた。そう、実験は失敗という嘘の真実を残して。 【フィアトロン:ツヴァイ】封鎖されていたはずの施設から漏れ出した橙色の明かりは燃える炎。その炎が溶かした計画の凍結。更なる強化が施され、牢獄を模した【フィアトロン:ツヴァイ】は開発された。その檻に囚われたのは、科学者が燃やした飽くなき探求心。全てを超越した動力源に魅せられて、願っていたはずの平和は忘れ去られた。 【フィアトロン:ドライ】計算が正しければ、第三世代自立型ドライバは正当進化を迎えるはずだった。その計算が狂ったのは、約束された未来の存在か、いや、約束された未来には、計算が狂うことすら約束されていたのかもしれない。これからを生きる世代の為に、愛する息子の為に、炎才は全ての【フィアトロン:ドライ】の破壊を始めた。 関連テキスト 関連テキスト出典元 キャラ名orエリア名テキスト 関連テキストについての補足があれば キャラクターデータ 名前 ☆n【名前】 → ☆n【進化後名前】 ドライバ ○○型ドライバ【名前】 → 【進化後名前】 スキル LS リーダースキル → 進化後リーダースキル AS アクティブスキル → 進化後アクティブスキル NS1 ノーマルスキル → 進化後ノーマルスキル NS2 スキル 元ネタ 元ネタ その他キャラクターについての情報。 セリフ 「目指すしかないんだぼん、開かれた扉のその先へ、れっつぼーん!」 考察 主にキャラの目的だとか、キャラの行動時系列だとか。 コメント 名前 コメント
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プロファイル / 関連テキスト / キャラクターデータ / 考察 / コメント imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (000めたぼん.jpg) imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (000めたぼん.jpg) プロファイル 【ウォタトロン】人間の過失、悪魔の所業、精霊の悪戯、あらゆる火種から発生する火災。街中に配備された自立型ドライバ【ウォタトロン】はいち早く現場へ急行し、消火作業を遂行する。扉が開かれたその日から、増え続ける火災の件数は消しきることの出来なかった争いの火種。もう、水だけで解決出来ることはなくなっていた。 【ウォタトロン:ツヴァイ】増え続ける火災、その火種を消すために強化された自立型ドライバ【ウォタトロン:ツヴァイ】は追加の製造を中止された。裏社会で行われていた取引、戦闘兵器としての利用価値、動いてしまった不透明な外貨、自らがなってしまった争いの火種。そして、聖暦の天才の元へ舞い込んだのは、次なる世代の開発資金。 【ウォタトロン:ドライ】共通化されていた第三進化の設計、そんな【ウォタトロン:ドライ】の目的に水才は気がついていた。もう既に自分の範疇ではない、だけどそれも好都合。思い通りにならないドライバが思い通りの世界を作ってくれる。だったらいっそ、行く末は誰かに任せようか。ばら撒いたドライバに、水才は多くの初恋を求めた。 関連テキスト 関連テキスト出典元 キャラ名orエリア名テキスト 関連テキストについての補足があれば キャラクターデータ 名前 ☆n【名前】 → ☆n【進化後名前】 ドライバ ○○型ドライバ【名前】 → 【進化後名前】 スキル LS リーダースキル → 進化後リーダースキル AS アクティブスキル → 進化後アクティブスキル NS1 ノーマルスキル → 進化後ノーマルスキル NS2 スキル 元ネタ 元ネタ その他キャラクターについての情報。 セリフ 「目指すしかないんだぼん、開かれた扉のその先へ、れっつぼーん!」 考察 主にキャラの目的だとか、キャラの行動時系列だとか。 コメント 名前 コメント
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プロファイル / 関連テキスト / キャラクターデータ / 考察 / コメント imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (000めたぼん.jpg) imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (000めたぼん.jpg) プロファイル 【ダクトロン】辿り着いたひとつの答え、負の感情により闇の力は増幅する。それはひとりの天才が行なった実験の結果。新たな発見に物議をかもしだす世間。ニュースが知らせる多数の行方不明者、研究所付近で見つかった身元不明の無数の抜け殻。その全ては闇の力を動力源とした自立型ドライバ【ダクトロン】の開発の礎となった。 【ダクトロン:ツヴァイ】繰り返された闇の力の増幅、強化の施された【ダクトロン:ツヴァイ】は罪のない人間の命を奪った。負の感情により増幅される闇の力、それは正しくも間違った答え。一時的に増した闇の力は制御出来ず暴走し、闇に魅入られ、そして収縮する。繰り返された罪、それこそが、辿り着いたひとつの、本当の答えだった。 【ダクトロン:ドライ】繰り返される罪の果てに、意味はあるのだろうか。辿り着いてしまった答えは叶わなかった恋の傷を癒せるわけもなく、闇才を失意の底へと突き落とした。そして産み出された【ダクトロン:ドライ】は誰かに命じられたわけでもなく、ただ淡々と命を刈り続ける。闇才の恋の傷は、いつか癒える日が訪れるのだろうか。 関連テキスト 関連テキスト出典元 キャラ名orエリア名テキスト 関連テキストについての補足があれば キャラクターデータ 名前 ☆n【名前】 → ☆n【進化後名前】 ドライバ ○○型ドライバ【名前】 → 【進化後名前】 スキル LS リーダースキル → 進化後リーダースキル AS アクティブスキル → 進化後アクティブスキル NS1 ノーマルスキル → 進化後ノーマルスキル NS2 スキル 元ネタ 元ネタ その他キャラクターについての情報。 セリフ 「目指すしかないんだぼん、開かれた扉のその先へ、れっつぼーん!」 考察 主にキャラの目的だとか、キャラの行動時系列だとか。 コメント 名前 コメント
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カタリーナ(14) 神聖ローマ帝国のプファルツ=ツヴァイブリュッケン公の系譜に登場する人物。 マリエンベルク修道院の修道女。 関連: アレクサンダー(3) (父) マルガレーテフォンホーエンローエノイエンシュタイン (マルガレーテ・フォン・ホーエンローエ=ノイエンシュタイン、母) オットーヨンセイ(2) (オットー4世、夫)
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一戦目 吉岡邪気のメタモルポットと手札抹殺で墓地が肥えると、すかさずロリカイザー亮は エルタニンで潰しにかかる。吉岡邪気はガイウスをアドバンス召喚しロリカイザー亮に 神の宣告を使わせると、洗脳でエルタニンとツヴァイを相打ちに取る事に成功。 ロリカイザー亮はDNA改造手術で機械族を指定しプロトサイバーで吉岡邪気の モンスターをキメラテックフォートレスで除去し直接攻撃を決める。 ロリカイザー亮はリビングデッドの呼び声でツヴァイを特殊召喚しサイバードラゴン扱いとし エヴォシューションバーストでセットモンスターを破壊するもダンディライオンであった為、 綿毛トークンを残してしまう。すかさず吉岡邪気は綿毛トークンをリリースしメビウスを アドバンス召喚。リビングデッドの呼び声と改造手術を破壊しフォートレスも戦闘破壊する。 返しのターン、ロリカイザー亮はエルタニンを出し直接攻撃を決めるもサイズが足らず 決定打とは行かない。吉岡邪気は帝デッキなだけありサイバードラゴンを入れており、 エルタニンをキメラテックフォートレスとし、そのフォートレスをリリースしガイウスを アドバンス召喚する事で伏せの改造手術を除外し直接攻撃を決める。ロリカイザー亮は なんとかオーバーロードフュージョンでキメラテックオーバードラゴンを出すも、再三の エルタニンのコストの為にサイズが足りず返しにガイウスに破壊され最後は ローンファイアブロッサムの直接攻撃で吉岡邪気がマッチ戦の第一試合を制した。 決め手:邪帝ガイウス 2戦目 ロリカイザー亮は積極的に攻めるも綿毛トークンが増えて行く展開。吉岡邪気は溜まった 綿毛トークンとセットモンスターをリリースしBloo-Dを特殊召喚し、モンスターを駆逐しつつ 無効化効果で場を制圧する。ロリカイザー亮もサイバーヴァリーと機甲部隊の最前線で なんとか食らい付くも防戦一方。吉岡邪気が洗脳でサイバーヴァリーを奪いここで勝負あったかに 見えたがロリカイザー亮は異次元からの帰還で勝負をあきらめない。そしてロリカイザー亮は パワーボンドでキメラテックオーバードラゴンを出しリミッター解除を発動するが、暴君も Bloo-Dの無効化効果の前には無力であり、最後はブラッディ・フィアーズで吉岡邪気が優勝を勝ち取る。 サイドに一枚だけ入れていたカードが勝利をもたらす形となった。 決め手:D-HERO Bloo-D
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200.激闘プロンテラ南フィールド 中編 ♀ローグは目標目がけて一直線に走る。 それを少し遅れて追う♂ローグ。 その行き先に気付いて♂ローグは♀ローグの真意を測りかねた。 ♀ローグの走る先、そこには♂BSが居たのだった。 ♂BS、そして対する深淵の騎士子もバドスケもかなり消耗しているように見えた。 ♀ローグはそんな♂BSに向かって駆け、その足音に気付いたそちらを見もせずに当てずっぽうでブラッドアックスを振る。 もちろんそんな甘い攻撃の通用する♀ローグではない。 スライディングの要領であっさりとそれをかわして♂BSの横をすり抜ける。 ♂BSにとってはそれだけで済んだ。 だがそれだけで済まないのは深淵の騎士子だ。 ♂BSの体が邪魔になって♀ローグの姿は完全に死角になっていたのだ。 『♀ローグだとっ!?』 スライディングから立ち上がり、勢いそのままに深淵の騎士子に斬りつける♀ローグ。 ツヴァイハンターを盾代りになんとかその一撃を受け止めるが、すぐに打ち込んだ短剣の軌道が変化する。 それはなめるようにツヴァイハンターの表面を滑り降り、深淵の騎士子の膝を切り裂く。 『ぐっ!』 ツヴァイハンターをその位置から力任せに振るって、♀ローグを振り飛ばそうと深淵の騎士子は試みるが、既にその位置には♀ローグは居なかった。 懐深くまで踏み込んだ♀ローグは、深淵の騎士子の肩に手を置くと、信じられない脚力で宙に飛び上がっていたのだ。 そして、振るわれるツヴァイハンターの柄の部分に足を置き、その動きを制する。 あまりの芸当に、深淵の騎士子も驚愕に目を見開く。 しかし、体は同時に動いてくれた。 ツヴァイハンターを全力で振り上げ、後ろに向けて♀ローグを放り出そうとする深淵の騎士子。 ♀ローグはその動きを読んでいたのか、振り上げられる勢いを利用して、深淵の騎士子の肩に置いた手を起点に、更に高く逆立ちの要領で足を振り上げる。 この隙に残った左手で短剣を振るえれば、深淵の騎士子も容易く討ち取れたのであろうが、左腕はバランスを取るのに手一杯でそれ以外の事は流石に出来なかった。 そして空中で半回転し、♀ローグが手を置いた肩とは逆の肩に着地すると、すぐに深淵の騎士子をその足で蹴飛ばしながら飛び上がる。 更にその先にも目当ての人物が居たのだ。 「バドスケーーーーッ!!」 空中から飛び降りざまにダマスカスを突き立てる♀ローグ。 バドスケはマンドリンを盾に、♀ローグの体重ごとそれを受け止める。 ♀ローグはマンドリンに弾かれた勢いと重力にその身を任せて、体を後ろに倒しながら片手を地面につく。 そして無防備なバドスケの下半身に、低い体勢から足刀蹴りを食らわせた。 ほんの一瞬、♀ローグが♂BSの脇から飛び出してからほんの一瞬で、深淵の騎士子、バドスケの二人は♀ローグに張り倒されてしまったのだ。 蹴飛ばされ、よろめいていた深淵の騎士子も体勢を整え♀ローグに対するが、既に♀ローグもダマスカスを構えた状態で、その場に立ち上がっている。 バドスケもすぐに立ち上がり、♀ローグを二人で囲むように位置するが迂闊に踏み込めないでいた。 『バケモノかこやつ……』 『人間じゃねえよこの動き……』 ♀ローグは、視線の片隅で望み通りの展開が繰り広げられている事に満足しつつ、なんとかこの二人を押さえる方法を考えていた。 真横をすり抜け、深淵の騎士子に向かっていった♀ローグの姿を一瞬視界隅に捉えた後、♂BSは振り向き、その視線の先に居る♂ローグに狙いを定めた。 ♀ローグが♂BSを簡単にスルーした事に驚いた♂ローグは、♂BSの動きに反応が遅れる。 ブラッドアックスの魔力を活かし、驚異のスピードで♂ローグに迫る♂BS。 そこから繰り出されるブラッドアックスの一撃は、小手先の技なぞ不要である。 ただ全力で打ち降ろす。それを繰り返すだけでよほどの手練れでも無い限りあっさりとカタがつく。 ましてや得物が短剣しかない♂ローグなぞ、物の数ではなかった。 ここにきて♂ローグは♀ローグの企みに気付く。 『あのクソ女! 対戦相手の交換たーやってくれるぜ!』 相性のより悪い♂BSを♂ローグにぶつけ、自分は時間稼ぎでもして♂ローグが殺され、形勢が変わるのを待つつもりなのだ。 ♂BSもあの深淵の騎士子を♀ローグが抱えていてくれるというのであれば、文句も無い。 「やべぇな……こりゃ」 ♂BSの間合いに入らぬよう、ブラッドアックスを捌きながら後退する♂ローグ。 足の速さは相当な物だが、それでもいざ攻撃を仕掛けようとする時は前進が止まる。 そのタイミングを外さなければ、攻撃の瞬間に間合いの外に逃げる事も可能だが、それは♂BSの動きの速さ故、とんでもない労力を必要とする作業であった。 ♂ケミはアラームの手伝いのおかげで、なんとか包帯を巻き終える。 「ありがとう、二人だと簡単に出来たよ」 ♂ケミの感謝の言葉に、アラームは照れた笑いを浮かべた。 そして♂ケミはすぐに立ち上がると、黒馬とぺこぺこの二匹に向かって言う。 「僕達も行こう! 深淵の騎士子さんを助けるんだ!」 駆け出す♂ケミに二匹は付いていく。 「はいっ!」 そして何故かアラームも後をついていった。 根がとても素直に出来ているらしい。 じりじりと、距離を詰める深淵の騎士子とバドスケ。 それを見ながら心の中で呟く♀ローグ。 『それが必要なら手段を選ぶな……あんたにはそう教えたよ』 ♀ローグはバドスケに向かって言う。 「なんだいあんた。人殺しは嫌だのなんだの言っておいて、私の事はエラクあっさりと殺してくれたもんだね~」 憎しみの篭った目でバドスケは言い返す。 「あんたがアラームに手を出すからだろうが! 大体姐さんばりばり元気炸裂パワーじゃねえか! どうなってんだ一体!」 深淵の騎士子に油断の無い目線を送りつつ♀ローグは答える。 「ふ~ん、じゃあその勢いで他の連中も殺したらどうだい? あんたが最初に言ってた通りじゃないかい。無抵抗のノビ君もアリスちゃんも、そして私も殺したんだ。まだまだイケるよあんた♪」 「ふざけんな! それはアラームの為にならないって俺はわかったんだよ! あんたがそう教えてくれたんじゃ……」 「待てっ!」 バドスケの言葉を遮って深淵の騎士子が叫ぶ。 ♀ローグはそれを見てほくそ笑む。 『ん~。やっぱり前からの仲間じゃないんだね~。なら、バドスケが無抵抗の人を殺したって聞いて心穏やかじゃいられないだろうね~』 にしても、バドスケが深淵の騎士子を説得するまでの間だけの話であろうが、それで♀ローグには充分な時間稼ぎになる。 そう考えていたのだが、事態は思わぬ方向に進み始める。 「お主……今アリスと言ったか?」 ♀ローグに訊ねる深淵の騎士子。 ♀ローグは肩をすくめる。 「ああ、言ったさ。バドスケが殺した相手って聞いてるけどね……知り合いかい?」 深淵の騎士子は憤怒の表情でバドスケを見る。 「……それは真かバドスケよ?」 バドスケは、アリスを殺した事を罪と自覚していた。 そして出来ればそれを償いたいと考えていた。 そんなバドスケが、この言葉に偽りを吐けるはずが無かった。 「ああ、そうだ。アリスは……俺が殺した」 突然、激昂した深淵の騎士子がバドスケに斬りかかる。 バドスケはマンドリンでそれを受け止めるが、深淵の騎士子の力にマンドリンごとはじき飛ばされる。 「貴様……アリスは無抵抗であったと? それを貴様が殺したというのかっ!?」 今の一撃から欠片の容赦も感じ無かった事から、深淵の騎士子はこの件を血を見ずに済ませる気は無いとわかった。 しかし、それでもバドスケは嘘はつけなかった。 「そうだ。俺は……無抵抗のアリスを殺したんだ……」 罪の意識はバドスケの心の奥底に根ざしている。それは理屈ではどうにもならない部分であった。 「外道めがっ! 死して償えっ!」 深淵の騎士子の言葉は納得の出来る事だ。バドスケもそうするべきだと心から思っていた。 だが、体はそうは簡単に納得してくれない。 必死になって身をよじり、ツヴァイハンターの重い一撃を辛うじてかわす。 冷静さを欠いている深淵の騎士子の剣は深く地面をえぐり、その隙にバドスケは立ち上がってマンドリンを構える。 「待ってくれ! 俺はそれでもアラームを……」 「これ以上貴様は何もしゃべるでないわーーーーー!!」 ♀ローグは仕掛けた罠が思わぬ効果を発揮した事に内心で喝采を送っていた。 『ここまで都合の良い事態は考えて無かったわね~。こりゃ、しばらくほっといても平気そうね。んじゃー私もローグ君殺しに参加するとしましょうか』 コレ幸いと♀ローグはこの場を二人だけにして、♂ローグと♂BSを追う。 ♂ローグは♂BSと交戦しながら、とうの昔にこの場から後退していたのだった。 ♂ケミ、黒馬、ペコ、アラームの二人と二匹が現場にたどり着いた時、二人の決着はつかんとしていた。 マンドリンを跳ね飛ばされ、大地に両手両膝を付くバドスケ。 立ち上がろうともがくが、打ち据えられた全身はまるで言うことを聞いてくれない。 そんなバドスケを冷ややかに見下ろす深淵の騎士子。 「地獄でアリスに詫びよ。ゲスめがっ!」 ♂ケミはバドスケが何者なのか知らない。ただ♀ローグが居ない事を不思議に思っただけだ。 だが、アラームはそうではなかった。 「バドスケさんっ!」 つい先ほどの話だ。 アラームの目の前で大事な人が殺されそうになった。 ここでは、アラームの知らない理由でいきなり大事な人が死んでしまうかもしれないのだ。 幼いアラームにもその時、その事がわかったのだ。 だから、今回もこのままであったなら、きっとバドスケは死んでしまう。 そうアラームは考えて、走った。 深淵の騎士子は加減も隙も無しの一撃を振り下ろす。 駆け寄るアラームに気づけなかったのは、それが復讐を成す最後の一撃であったからかもしれない。 この時、深淵の騎士子の脳裏には無惨に殺されたであろうアリスの悲しそうな顔と、惨めに倒れ伏すバドスケが粉々になる姿しか無かったのだ。 そんな深淵の騎士子の視界にアラームが飛び込んできたのは、ツヴァイハンターがバドスケを捉えるコンマ数秒前であった。 バドスケは自分の名を呼ぶアラームの声に顔を上げる。 一直線にこちらに向かうアラームに、バドスケは声を上げて言いたかった。 『来るなっ!』 だが、その声は打撃による衝撃と疲労のせいで音を作らず、ただ掠れた空気の擦過音にしか成り得なかった。 そんなバドスケに抱きつくアラーム。 直後に襲ってきたツヴァイハンターによる衝撃は、予想していたよりも遙かに小さい物であった。 二人で抱き合って転がり、それが止まるなりバドスケは体を起こし、アラームを抱える。 「おいアラーム! お前なんて事を……」 そこでバドスケの言葉が止まる。 アラームの脇腹から湯水のように血が噴き出している事に気付いたから。 慌てて傷口を上に向ける。 「アラーム! おい! なんてこった……ちくしょう!」 アラームは必死に振るえる手を上げる。 すぐにそれに気付いたバドスケはその手を握った。 「バドスケさぁん……死んじゃヤだよう……バドスケさんが死んじゃうのはヤだよぅ」 それだけ呟くと、アラームの全身から力が抜けた。 バドスケは振るえる手で、アラームの手を握り返す。 「おい、アラーム。何言ってんだよ……なあ、何寝てんだよお前……」 二人の様子を見た深淵の騎士子は、何かに圧されるようにその場から後ずさる。 その音を聞いたバドスケは、アラームを大地に横たえると、数歩先にあるマンドリンを拾う。 そして抑揚の利かない調子で深淵の騎士子に言う。 「なあ、アラームがお前に何をした?」 マンドリンを片手に持ち、それを引きずりながら一歩づつ近づく。 「アラームが、お前に、何をした? って聞いてるんだよ。答えろクソ野郎」 深淵の騎士子はツヴァイハンターを構え、バドスケをにらみ返す。 「飛び出してくるそやつが悪い。文句でもあるか屑」 「アラームが悪いだぁ? 言うに事欠いてこの野郎が……殺してやらぁーーーー!!」 疲労と怪我で動かなかったはずのバドスケが、鬼気迫る勢いで深淵の騎士子に迫る。 対する深淵の騎士子も、先ほどから微塵も怒りが消える様子は無い。 そして二人は激突した。 ♂ケミには事態が全く飲み込めない。 だが、深淵の騎士子が傷つけたこの子に罪があるとも思えなかった。 だから、♂ケミはアラームに駆け寄り、微かな可能性に賭けて治療を始めたのだ。 もう十回目になろうか、バドスケは深淵の騎士子のツヴァイハンターに跳ね飛ばされて、すぐに飛び起きる。 今のバドスケには深淵の騎士子しか見えていない。 そんなバドスケだったが、跳ね飛ばされ転がる間に見えた物の中で、とても見過ごせない物を見つけてしまった。 そいつは事もあろうに、倒れたアラームに何やらしているのだ。 「何してんだてめーーーーーー!!」 突然振り返ってアラームの治療に務める♂ケミに駆け寄る。 それを見た深淵の騎士子は頭から冷水をぶっかけられた様に我に返った。 アリスと同じくらい大切な♂ケミに危険が迫っている。 最後まで残って一緒に居てくれる大事な仲間に、バドスケは武器をかざして走り寄っているのだ。 「ま、待て! 逃げろアルケミ!」 悲鳴にも似た叫び声をあげる深淵の騎士子だったが、バドスケは止まらない。 ♂ケミもそんなバドスケに気付くが、その場から逃げようとしない。 奥歯をぐっと噛みしめて、大地に足を伸ばして待ちかまえる。 そうして振り下ろされたマンドリンは、♂ケミの頭部に叩きつけられるが、バドスケが全力で振るったそれを、♂ケミは頭で受け止め、全身で堪える。 再度マンドリンを振り上げるバドスケを♂ケミは怒鳴りつけた。 「治療の邪魔をするな! 今僕が動けないのが見えないのか!」 怒鳴り声もさる事ながら、言葉の内容に動きが止まるバドスケ。 その背後から深淵の騎士子が駆け寄ってくる。 大きくツヴァイハンターを振り上げ、バドスケを狙う深淵の騎士子に、やはり♂ケミは怒鳴った。 「深淵さん! そんな事は後にしてこっちを手伝え! 何よりも優先するのはこの子の命だろう!」 ♂ケミの怒鳴り声に、深淵の騎士子はびくっと身を震わせてその場に止まる。 それを見計らって♂ケミは指示を出す。 「深淵さんは水筒から水をありったけ持ってきて! そこの骨さん! あなたはリュックからタオルの代りになるものをなんでもいいから山ほど用意して!」 考える事が多すぎて、いきなり行動に移せない二人。 そんな二人を更に怒鳴りつける♂ケミ。 「さっさとしろ! この子が死んでもいいのか!」 有無を言わさぬ迫力に、二人は同時に♂ケミの指示に従って行動を始めたのだった。 <♂ローグ 現在地/プロ南 ( prt_fild08 )所持品:ツルギ、 スティレット、山程の食料> <アラーム 現在地/プロ南 ( prt_fild08 )所持品:大小青箱、山程の食料 備考:瀕死の重傷を負う> <バドスケ 現在地/プロ南 ( prt_fild08 )所持品:マンドリン、アラーム仮面 アリスの大小青箱 山程の食料 備考:特別枠、アラームのため皆殺し→焦燥→落ち着き> <♂BS 現在位置/プロ南 ( prt_fild08 ) 所持品:ブラッドアックス(罅あり)、ゴスリン挿しロンコ 備考/目的はGM秋菜への復讐の一撃> <♂アルケミ 現在位置/プロ南 (prt_fild08)所持品/ハーブ類青×50、白×40、緑×90、赤×100、黄×100、石をつめこんだ即席フレイル、無形剣> <深遠の騎士子 現在位置/プロ南 (prt_fild08)所持品/折れた大剣(大鉈として使用可能)、ツヴァイハンター、遺された最高のペコペコ 備考:アリスの復讐> <♀ローグ 現在位置/プロ南 (prt_fild08)所持品:ダマスカス、ロープ 備考:首輪無し・アンデッド> 戻る 目次 進む 199 目次 201