約 495,193 件
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/106.html
882 名無しさん@ピンキー sage 2008/07/23(水) 12 30 02 ID /weS3Gqa アルト×シェリル×ランカで、トライアングラー投下 883 Night of the Triangular sage 2008/07/23(水) 12 31 29 ID /weS3Gqa アルトがバスルームから出てくると、部屋は真っ暗だった。 僅かにバスルームから漏れてくる照明の光が、アルトの背後から室内をほのかに照らしている。 「どうしたんだ?」 ベッドのある辺りへ向けて声をかけると、シェリルが返事をした。 「ランカちゃんが恥ずかしがっているの。明かりを消して、来て」 アルトは言われた通りにバスルームの照明を消してドアを閉じた。 室内は暗闇に包まれているので、手探りでゆっくり歩く。 爪先が何か薄いものを踏みつけた。 「おっと…」 なめらかな肌触りのそれは、たぶんシェリルのランジェリー。脱ぎ散らかす癖がこんな時にも出てくるんだと、少し可笑しくなった。 「どうしたの?」 シェリルの声が行く手から聞こえてくる。 「なんでもない」 つま先がベッドのシーツに触れた。 手でベッドの高さを確かめると、慎重にシーツの下へ滑り込んだ。 「あっ」 喉に引っかかったような声はランカのものだ。すぐ近くにいるらしい。 手を伸ばし温かく柔らかいものに触れると、びくっと震えた。そのまま抱き寄せる。 「アルト君…」 名前を呼ぶ声で位置の見当をつけると、アルトはランカに口づけた。 「んっ……」 唇を合わせながら抱き寄せると、腕の中で体を固くした。 まだ、緊張が取れないらしい。 「ランカちゃん……私も」 耳元でシェリルの声がした。 ランカが唇を離し、シェリルと唇を合わせたようだ。 「んぅ……」 くぐもった声は舌を絡め合っているらしい。 アルトは火照って来たランカの肌に唇を滑らせた。愛らしい胸の膨らみにキスし、指先で内またをまさぐる。 「ん……んぅ」 シェリルと唇を合わせたまま、ランカは喉の奥から声を漏らしている。 (ああ、そんな……二人からキスされたら……) ランカの意識は唇で触れられている場所に集中していた。 シェリルの甘い吐息が口腔に流し込まれる。ランカは、砂漠を旅する人がオアシスの水で喉を潤すように、すすり、飲み下す。 敏感な部分にアルトの唇と指が触れると、背筋が反り返った。 「ああっ」 その声はシェリルの唇に吸い込まれる。 アルトの長い指が内側に入ってくる。男性にしては繊細な形の指がランカの内部を探った。 「ああっ」 敏感な箇所に触れられると、ランカにはコントロールできない動きで指を締め付ける。アルトの指は、その箇所を捉えるとリズミカルに刺激し、潤いを引き出していった。 シェリルはランカと唇を合わせ、舌を絡めながら、アルトの息遣いに耳をすませた。 「はぅ……ん」 ランカが甘い悲鳴を上げる。 アルトが肌を重ねたようだ。 快楽に弾むランカの胸を愛撫していた手を下へ滑らせる。アルトがランカを貫いている結合部に触れた。 濡れそぼった花びらが固いものに貫かれている。指先に動きが伝わってきた。 「……ランカちゃん、入っているわ」 囁いて耳にキスする。体中がビクビクと痙攣した。 「イイの?」 「いい……シェ……ルさぁん」 ランカが、すがりついてきた。抱きしめ返し、唇を合わせる。 「んーっ」 シェリルの唇からも声が漏れた。アルトの指が、やや乱暴に花びらをまさぐったためだ。しかし、その乱暴さに滴るほど感じている。 「アルトっ……ん」 息をつめて、ランカの中に欲望を解き放った。 アルトは熱いため息をついてランカの上に覆いかぶさった。 「アルト…くぅ……ん」 ランカが首に腕を絡めキスしてくれた。懸命に舌を絡めようとするその動きに、何となく子犬を連想した。 「アルト…」 シェリルの声が耳元でした。うなじに唇が這う感触。背筋がゾクゾクする。 背中に柔らかいものが二つ押し当てられた。柔らかくて、熱い。 「シェリル」 暗闇の中手探りで抱き寄せる。 「ぁん…」 体を離すと、ランカが悲しげな声をたてた。 いきり立ったままの男性でシェリルを貫いた。花びらは、これ以上の前戯が必要ないほどに濡れていて、アルトに絡みつく。 「あああっ……」 高く甘い響きを帯びた声がシェリルの喉から迸った。 ランカが眠りから目覚めると、部屋の中は暗闇のままだった。 一筋の光が漏れている。バスルームのドアが僅かに開いていた。 扉の向こうから、シェリルの声が聞こえる。 「あっ……あっ…あああっ……」 ランカは生まれたままの姿でベッドから降りると、足音を忍ばせてドアの隙間をのぞいた。 そこから見えたのは、全裸のアルトとシェリル。 シェリルは洗面台に手をついて尻を突き出していた。 背後からアルトが貫き、突き上げている。両手は豊かに揺れる乳房をこねまわしていた。 「くっぅ………うう……」 鏡に映った自分たちの姿を悩ましげな視線で見つめるシェリル。 抜けるように白い肌が上気している。 その美しさに声を失うランカ。思わずへたりこんでしまう。だが、視線は扉の向こうに、ひたと据えられたまま。目が離せない。 「くるっ……」 シェリルの腕から力が抜け、洗面台に突っ伏してしまう。足から力が抜け、ランカと同じように床に座り込んだ。 「もう……」 婀娜っぽい目つきでアルトを振り返る。手を伸ばして、濡れているアルトの男性を手で包んだ。何もつけなくても色づいている唇を寄せて、先端を含む。 「ん……ん…っ」 絶頂を極めた直後で過敏になっている粘膜にシェリルの舌が絡みついた。指で扱きながら唇で締め付ける。 「お前っ……う……」 アルトは、思わず呻いた。 シェリルの動きはランカからまともに見えた。 体の奥が、ウズウズしてくるのを感じる。掌を胸に当てると、乳首がツンととがっているのがわかった。自分の手で胸をもみしだく。 「シェリっ……ル…」 アルトの手がシェリルの頭を抱えるようにした。腰をゆるやかに動かして、唇を怒張したものが犯す。 「んっ…んっ…んっ…んっ…」 シェリルは指と唇と舌の動きを止めなかった。 アルトの呼吸が切迫したものになり、一瞬息を殺した。 「んぅっ……」 シェリルの動きが止まった。喉が小さく動いている。 (アルト君のを……) 「ああ……」 無意識の内に声を漏らしてしまった。 シェリルが口元を手で覆ったまま、ランカの方を振り返った。 アルトがドアのところまで歩いてくると、扉を開けた。 「ランカ」 差しのべられた腕に飛び込むように、ランカは身を投げ出した。 逞しい胸板に受け止められて、涙が出るほど安堵する。 浴槽は三人で入っても余裕があるジャグジーバスだった。 アルトを挟んで、シェリルとランカが座っている。 「ん…」 シェリルとランカが口づけをかわし、ランカがアルトにキスする。 アルトはシェリルにキスして、シェリルは、またランカと口づける。 泡立つ湯に半身を浸しながら、余韻を味わっている。 ランカが手を伸ばして、アルトの男性を愛撫した。 「お……」 アルトは驚いてその横顔を見た。妙に真剣な表情で手を動かしている。 「私にもさせて…」 シェリルが肩にしなだれかかり、ランカと指を絡めるようにしてアルトを愛撫した。 大人しくなっていた男性器は、二人の指の間で徐々に猛ってきた。 「来いよ…」 アルトはランカを抱き上げると、自分の膝の上へと導いた。 シェリルの指が男性器の位置を合わせると、ランカがゆっくり腰を下ろす。 「ああ……アルト君」 体の中にアルトを収めると、甘い響きを帯びた吐息が出る。 「ランカちゃん……もう、恥ずかしくなくなった?」 シェリルがランカを背中から抱きしめながら囁いた。 「あたしっ……もぅ……あ…わかんないっ…よぉ」 アルトがランカの腰に手を添えて、緩やかなリズムで突き上げた。 「いいのよ、とっても可愛いわ。アルトに抱かれているランカちゃん」 囁きとともに、シェリルの手がランカの胸を愛撫した。人差し指と親指で乳首を挟み、転がす。 「もっと可愛いお顔見せて」 アルトの突き上げを受けとめて、シェリルの腕の中で背筋を反らせるランカ。 ベッドに戻って、しばらく三人で戯れていた。 そのうち、アルトが寝息を立て始める。 ベッドサイドのシェードランプを点けて、寝顔に見入るランカ。 目覚めている時は、皮肉屋で、気難しいところのあるアルト。寝顔は、険がとれて穏やかだった。 「……美人」 最初に出会った時を思い出しながら、目を細める。 「そうね。こうしていると、とっても美人」 シェリルがランカの肩を抱いた。艶やかな唇が、耳朶をくわえた。 「ね、ケダモノ・モードのアルト、どうだった?」 「あ……いっぱいドキドキして……言葉にできない…です」 「抱かれていた時のランカちゃん、とっても可愛くて綺麗だったわ」 シェリルはランカをベッドにそっと押し倒した。 「シェリル…さん。シェリルさんも綺麗」 「ふふ、嬉しいわ。ランカちゃんに褒めてもらえて……ねえ、可愛いランカちゃんを見ているうちに、私もケダモノになりたくなったの。いい?」 「え?」 シェリルは戸惑っているランカに口づけすると、その唇をうなじへと滑らせた。湯上がりのさらりとした肌にキスの雨を降らせる。 「あっ」 乳首にキスされて、ランカは思わず声を立てた。 唇は胸から腹へ、ヘソにもキスされた。 「ダメっ」 更に下へと唇が降りようとして、ランカは足を閉じた。 「今はケダモノ・モードだから、許してあげない」 からかうような囁きとともに、シェリルの指が足の間にねじ込まれた。 既に何度も濡れたスリットを愛撫されると、膝から力が抜ける。 足を広げられ、感じやすい場所にキスされる。 「あっ」 くぐもった声。それは甘い響きを帯びていた。 「ああ、ランカ……ちゃん…ここが」 「ひんっ……んーっ」 アルトは薄く目を開けると、声のする方を見た。 寝起きのボンヤリした視界の中、ふた色の肌が絡み合っている。 シェリルとランカが69の形で抱き合っていた。 「あっ…あっ…あっ…」 ランカの唇に吸われて、シェリルの体がガクガクと踊った。濡れた音が微かに聞こえてくる。 アルトは自分の体が滾っているのに気がついた。 互いの愛撫に夢中になっている女たちの所へと、シーツの海を泳ぐ。 ランカの中を指で愛撫しているシェリル、その頤を掴んで顔を上げさせた。 「あ…」 蕩けた青い瞳がアルトを見上げる。 キスと愛撫で濡れた唇にキスすると、ランカの足を掴んで広げさせた。張りつめた男性を握ると、ランカの中に挿入する。 「あーっ……アルト…く……ぅ」 目の前でランカが貫かれるのを見たシェリルは上体を起こし、アルトの首に腕を絡めた。濃厚なキスで舌を絡める。 「ん……んっ…んん」 キスしながら、ランカが与える刺激で背筋をふるわせた。 三人の作る淫らな三角形は組み合わせを変えて続いてゆく……。 <終>
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/151.html
503 名前:your trick or treater [sage] 投稿日:2011/10/30(日) 01 11 04.67 「楽しかったわね、アルト!」 ベクタープロモーションが企画したハロウィン・イベントは大成功の内に幕を閉じ、シェリルは上機嫌だ。 元々は抽選で選ばれたファンのみが参加できるイベントであったが、シェリルとランカの希望により別枠で子供達を多く、特に戦災孤児を優先して招待した。 子供達を代わる代わる抱いて慈しむような微笑みを絶やさないシェリルに、アルトは自分達の未来を重ねて目を細めた。 ーーいつか、俺たちの間にも子供ができる日が来るんだろうな… 警備という名目でSMSの隊員も招集され、打ち上げは飲めや歌えのどんちゃん騒ぎとなった。 その打ち上げも終わり、早乙女邸に帰宅したシェリルはアルコールも回って上機嫌だった。 夜半過ぎということもあり、裏口からこっそり離れに入る。 「おい。上がる前にコート脱げよ」 作法に厳しいアルトに咎められ、シェリルが口を尖らせる。 「お行儀が悪いのはわかるけど、ここで脱いだら寒いじゃない。もしかして、あたしの衣装もっと見たいの?」 コートの下はセクシーなハロウィン・ウィッチ。魔女の衣装だ。 (こいつの酒癖の悪さは直らないな…) アルトは大きくため息をついて、シェリルを室内に押し込んだ。 こんな所を兄弟子に見られたら何を言われるか分かったものではない。 「Un bonbon sinon un mauvais tour?」 「は? 何て言ったんだ?」 「知りたい?」 打ち上げ前までの聖母のような表情はどこへやら。 今や小悪魔的な微笑みを浮かべている。 「キャンディをくれないと、魔女が攫っちゃうってことよ」 コートを脱ぎ捨て、アルトの首に腕を絡ませる。 魔女というより、女王様と呼びたくなるようなボンデージ衣装。 そして、今にも唇が触れ合いそうな距離。 アルトは酔っ払いの戯れ言に惑わされるな、と己に言い聞かせながらも、シェリルから目が離せなかった。 「攫うってどこにだ?」 「イ・イ・ト・コ・ロ!」 「うわっ」 シェリルが勢いのままにアルトを布団に押し倒す。 「うーん、キャンディはどこかしら?」 アルトのジャケットを剥ぎ取り、シャツをたくし上げる。 「これ?」 シェリルはそう言うなりいきなりアルトの乳首を舐めた。 「お前…!」 シェリルの思いもよらない行動に狼狽える。 「甘ーい」 舌で突ついたり転がしたり。 アルトの腹部にはたわわな胸乳が押し付けられ、その眺めは壮観だ。 「でも…もっと美味しいの、隠してるでしょ?」 シェリルの細い指が腹部を撫で、それを追うように唇が這う。 アルトの背中をゾクゾクとしたものが走る。 「お前酔い過ぎだろ、水持ってくるから」 「酔ってないわよ! このあたしを誰だと思ってるの? シェリル・ノームがあの程度で酔っ払うわけないじゃない!」 言い終わるや否や、ベルトに手を掛けあっという間にアルトのペニスを引っ張り出した。 「みーつけた」 アルトの愚息は既にパンパンに膨れ上がり、血管が浮き出ている。 当然のことだろう、普段プライベートでは性的なことに稚いと言っても差し支えないほどのシェリルが、これだけ積極的に変貌して、興奮しない男がいるだろうか? シェリルは竿をねっとりと万遍なく舐め上げながら、アルトのボトムスを剥ぎ取る。 双球を片方ずつ口に含みながら、アルトの顔を見上げた。 「気持ちいい?」 「ああ…」 刺激による気持ち良さもさることながら、シェリルの姿に何より興奮していた。 数える程しか口淫を経験していないというのに、この淫らさと技巧。何事も飲み込みが早いシェリルに舌を巻く。 そして、アルトを焦らすことまで覚えている。肝心な部分は避けたままだ。 「シェリル…キャンディが欲しいんだろ?」 半ば強引に先端をシェリルの口に含ませる。 初めは苦しそうにしながらも、くびれや鈴口、そして亀頭全体に隈なく舌を這わせる。 舌での刺激の合間に、シェリルの熱い吐息が股間にかかる。 たまに覗く赤い舌が何ともエロチックだ。 それが全て相成って、アルトを追い詰めた。 「シェリル…! ダメだ、出る…!」 「ん…!」 シェリルはその全てを口の中に受け止め、亀頭からちゅっ、と音をたてて唇を離した。 アルトは放精感とそのくすぐったさに魂が抜けるかのような感覚を覚えたが、我に返った。 「わ、悪い! まずいだろ、口から出せよ」 慌ててタオルを差し出す。 しかしシェリルはきょとんとしている。 「飲んじゃったわよ」 「は!? 」 「だってミシェルがくれたビデオではこうしてたわ」 あいつ…! と心の中で苦々しく思いながらも、僅かに悪友に感謝しないでもなかった。 「それに…」 シェリルが覆いかぶさるようにして耳元で囁いた。 「アルトのものは…全部私のものにしたいの」 アルトの胸に締め付けられるような愛しさが込み上げた。 「お前の言葉は心臓に悪い」 「きゃっ!」 瞬時に身体を起こして、シェリルがアルトの腿に載せられる形になった。 アルコールと羞恥と興奮が綯い交ぜになってシェリルの頬は紅潮している。 シェリルの後頭部を支えるようにして深く口付けた。嗅ぎ慣れた自分の精液の青臭さがシェリルの口腔内にあることに不思議な感覚を覚える。自分で飲めと言われても到底飲めるとは思えない。それをシェリルが何でもないことのように自ら受け入れてくれた事が胸を熱くした。 「アルトがイくところ初めて見たわ。ああいう顔するのね」 照れ隠しにぶっきらぼうに返す。 「いつもは見てないのかよ」 「見てる余裕なんてないもの」 赤い頬を更に染めて恥ずかしそうに顔を背ける。 「じゃ、次は俺がその顔を見せてもらう番だな」 向き合ったまま、下着の隙間から蜜壺に指を差し入れる。 「ちょっと…! あ!」 「俺のを舐めてるだけで興奮してたのか?」 下着は既に濡れそぼっており、用を成していなかった。 「ここもすごいな」 「いやあ…っ!」 愛液で濡れた指でクリトリスを撫で付ける。そこは硬く膨れ上がり、シェリルが興奮していたことは明らかだった。 「…だって…いつもこれが入ってきてるんだって思ったら…」 アルコールが入っているせいか、シェリルの言葉は普段より素直で赤裸々だ。 「可愛いな、お前」 耳朶をねぶり、片手でクリトリスと膣口の間を愛撫しながら、ビスチェを外すと白い乳房が目の前にこぼれ落ちた。ガーターベルトも外し、ショーツも取り去る。 「や…アルト…こんな明るいところで恥ずかしい…」 シェリルはアルトを跨いだまま膝立ちになり、絶えず与えられる快感に身悶えた。 「お前が先に仕掛けたんだろ? 」 アルトは乳房の感触を愉しみながら、陰部を掌で包み一番敏感な部分を強く刺激した。 「そこ…! 気持ちいい…! あると…イっちゃう…!」 シェリルはアルトの肩を爪痕が付く程強く掴み、全身を震わせたかと思うとそのまま崩れ落ちた。アルトの胸にぐったりと身体を預けて肩で息をしている。 シェリルはアルコール弱く、酔うと虎になることに辟易していたアルトだったが。たまには酔わせて乱れるのを愉しむのもいいものだ、と独りほくそ笑んだ。 その今までにない痴態に、既にアルトの雄は復活して欲望の行き場を求めていた。 「シェリル、入れるぞ」 「…もう…?」 少し呼吸が落ち着いたシェリルの腰を支え、十分潤っている泉に己を沈めた。 「あああ…!」 自らの重さで思いがけない深い部分にアルトが到達し、シェリルは身体を強張らせた。 「どうした?」 「おく…アルトが…あたって…!」 その間にもアルトが下から突き上げ、痛みと快感と何か分らないものが渦になってシェリルを襲う。 シェリルは無意識に腰を揺らし、更なる快感を求めている。 その愉悦に歪む美貌も、白磁の肌に玉のように浮き出た汗も、しなやかな肢体も、伸びやかな喘ぎ声も、全てがアルトを狂わせる。 このままではあっという間に果ててしまいそうだった。 体勢を入れ替え、シェリルを組み敷く。 「あん…!」 アルトはシェリルの細いうなじから乳房へ口付けを落としながら、滑らかな肌を二の腕から背中や脇腹まで忙しく撫でる。 愛おしい。シェリルの全てが。 「アルト…アルト…!」 触れられた部分から粟立つような痺れを感じて、シェリルは瞼を震わせた。 そして、今まで一体感とぼんやりとした気持ち良さを感じていただけの挿入から、別の何かを呼び覚まされそうな予感が生まれていた。 「シェリル…もう持たない…!」 アルトの熱い吐息と、切なげな表情が胸を高鳴らせた。 彼を興奮させているのは、快感を与えているのは、他でもない自分なのだと。 「アルト…中に…ちょうだい…」 アルトに激しく揺さぶられ、背中に縋り付きながら途切れ途切れに言葉を紡ぐ。 「シェリル…!」 抽送がより一層激しくなり、より深いところを犯され、そのまま欲望の全てが吐き出された。 抱き合ったまま横に転がり、アルトはシェリルに甘い口付けを送る。 「愛してる、シェリル」 「あたしのほうがいっぱい愛してるわ、アルト」 アルトが愛おしげに目を細めてストロベリーブロンドの髪を梳くと、シェリルはくすぐったそうにする。 「ねえ、アルト…あたし、ノルプラントを摘出しようかと思って」 思わずアルトが目を瞠る。それはつまり… 「お前、まだ酔ってるのか?」 「とっくに醒めたわよ! 酔ってそんなこと言うわけないでしょ! ばか!」 シェリルは咄嗟にアルトの頬を張ろうとしたが、アルトに手首を掴まれ、その手の甲に口付けられた。 「きっとお前はいい母親になるよ」 「ほんとに?」 「ああ」 「アルトは…あたしでいいの?」 「今更そんなこと聞くな。お前以外いないだろ」 アルトの穏やかな微笑みに、シェリルは嬉しさで胸が一杯になり、何も言えなくなってしまった。 「どうした?」 「…あたし、すごく幸せだわ」 そのままアルトの胸にしがみついて、涙を隠した。 「何年か先のハロウィンは賑やかになるな」 アルトはシェリルの頭を優しく撫でながら、額に唇を落とした。 アルトはバレンタインやクリスマスに並んで企業戦略に踊らされた行事など子供じみて馬鹿馬鹿しい、と思い込んでいた自分が滑稽に思えた。 愛する人と一緒なら、何もかも大切な時間になる。 今年のハロウィンも、その次も、またその次も。 シェリルとの思い出が紡がれていくのだろう。 【 the trickiest 兄さん 】 幸せな時間を過ごした翌朝は、大抵災厄が待ち構えている。 現に、まさしくその元凶が母屋に続く長い板間の先に立っている。 「おはよう、兄さん」 「おはようございます。有人さん」 この笑顔の下にどんな刃を隠しているやら。 「有人さん、シェリルさんはあまりお酒がお得意ではないのですから、程々になさるよう有人さんが留意なさってくださいね。あとで離れに軽い朝食を運ばせますから」 「…ああ」 今朝のシェリルは二日酔で、朝餉の席に着くことができなかったのだ。 「それと」 きた! とアルトは身構えた。 「シェリルさんは声量がおありですから、お酒が入った時は特にお気を付けくださいね。若い弟子も多いですし、人払いする身にもなってください」 アルトはまた、言い返す言葉を見つけられず押し黙るしか無かった。 そんな兄にも慣れてきた、晩秋の朝だった。
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/70.html
913 名前:えっちな18禁さん[sage] 投稿日:2009/05/18(月) 01 36 46 ID ihxi0OWh0 昨日、全裸待機してくれてた同士の方々へ。 風邪を引いていませんか?もし、よければ風邪薬の代わりにどうぞ 『アルシェリ 風邪曜日』 ******* 「っ・・・くしゅんっ」 春から初夏へと移りだすこの季節は様々なことが重なって体調を崩しやすい。 例えば、進級しただとか、新しい学期になったとか、住居を変えたとか。 人によってその理由は様々だけれど、症状は大抵同じだ。 早乙女有人もその例に漏れず、体調を崩した一人だった。 「アル・・・」 「絶対、来るな・・・」 「でも・・・」 「お前が俺の側に来ないでいいように、実家に移ったんだぞ・・・」 境界線は畳の縁。 それを真ん中にして、アルトを心配そうに見守るシェリルと布団に寝たままのアルトがにらみ合っている。 すぐ近くに寄ってアルトの看病をしたいシェリルとそれを頑なに拒否するアルトのにらみ合いはもう何時間も続いていた。 正直なことをいえば、早く眠ってしまいたかったのだけれど眠ったら絶対にシェリルは縁を越えてやってくるに決まっている。 自分一人ならまだしも、シェリルにまで風邪を引かせるわけにはいかなかった。 人を呼ぼうにも、矢三郎はシェリルが看病をするのだといって張り切って散らかした自分たちの家を片付けに行っているし、他の者ではきっとシェリルの迫力に負けてしまう。 っとなると、自分が頑張るしかなかった。 「!!。そうだ。シェリル」 「何?」 「りんご。」 「えっ?」 「りんごが食べたいんだ。・・・買ってきてくれないか?」 アルトがそう言えば、すぐにシェリルの瞳が輝きだす。 まるで初めてのおつかいを頼まれた子供のように嬉しそうになった。 「いいわよ!すぐに買ってくる!あと、欲しいものある?」 「・・・桃缶」 「分かった。・・・ちゃんと寝ててね?」 「分かってる。」 りんごと桃缶を頼んだときはあんなに嬉しそうに笑ったくせに、次に自分に寝ているようにいう様はすこし偉そうで、見ていて飽きない。 くるくると変わる表情に苦笑しながら、アルトはシェリルを見送った。 障子戸が閉まり、パタパタと軽い足音が遠ざかってゆくと、途端に部屋が静かになった。 ようやく得られた安息のはずなのに、やはりどこか寂しく感じる。 ぼんやりと天井を見ながら横になっているとやはり睡魔がすぐに迫ってきた。 夢の中でまた会えるだろうなどと、本人には絶対に言えないことを考えながらアルトはその心地よい誘いに身を任せた。 ********* 「あっ、起きた?」 冷やりとした感覚を気持ちよく感じた瞬間、アルトの意識が浮上する。 まだ重たいまぶたを押し上げると、目の前には先ほどまで夢の中で一緒だった彼女の笑顔があった。 「・・・しぇりる?」 「なぁに?あっ、今だけよ。後でちゃんと向こうに行くわ」 ぼんやりとしたまま名前を呼ぶとすぐに返事が返ってくる。 口を開こうとするアルトに何かを察したのか、すぐにシェリルが『今だけ』っと付け加える。 まだ納得はできなかったけれど、側にいて欲しい気持ちも確かにあったから、アルトは何も言わなかった。 病にかかると無性に人恋しくなるのはどうしてなのだろうか? 相手を巻き込みたくはないと危惧するくせに、いてもらえるとほっとする。 身体はまだずっしりと重く、動くのも億劫だったから、手の届く範囲にシェリルがいてくれることが嬉しかった。 「りんご買ってきたの。食べられそう?」 「・・・あぁ。少しもらう」 「そう。よかった」 アルトの返事にシェリルがにっこりと笑い、側に置いていた器を手に取る。 小さなティースプーンで中身を掬うと、ゆっくりとアルトの口元へ運ばれた。 器の中のりんごは、アルトが飲み込みやすいように摩り下ろされ、パウダー状になった氷の粒が入っている。 ほのかに甘いりんごの果汁と冷たい口当たりが、火照った身体に心地よい。 アルトが軽く咀嚼して飲み込むとシェリルが新たに一口分を掬ってくれた。 「・・・悪いな。」 「んー?でも、アルトが動けないのってなんだか新鮮だわ。いつも私がしてもらってるし、たまにはいいじゃない?」 1/4個分ほどを食べ終えたアルトがそういうとシェリルが嬉しそうに答えた。 優しい手がアルトの頭を何度も撫ぜる。 幼い頃を思い出させるその感覚にアルトが笑えば、シェリルも小さく微笑む。 何気ないことのはずなのに、それが異様に嬉しくて、でも、それをシェリルにあまり悟られたくなくて、アルトは顔が隠れるくらいまで布団を引っ張り上げた。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 アルトが隠れてしまったがために、二人の間には沈黙が下りる。 どんな顔で出て行けばいいのかも分からなかったから、そのままもう一度眠ってしまおうとしたアルトの額にコツンと何かがぶつかった。 おそるおそる布団をずらせば自分の顔のすぐ横にシェリルの顔があった。 「・・・・っ・・・」 反射的に叫びだしそうになった自身を必死の努力で押し込めると、アルトはドキドキしながらそっとその様子を眺めた。 アルトの好きな空色の瞳は閉じられ、何かを感じ取ろうとするかのようにシェリルはじっとしている。 髪と同じストロベリーブロンドの長い睫毛が時々ぱさぱさと音を立てた。 肌理の細かい白い頬。 すっと通った鼻。 ふっくらとした唇。 眺めれば眺めるほど愛おしくてたまらなくなる。 言ったらキスをしてくれるだろうかと一瞬考えたけれど、アルトはすぐにその考えを霧散させた。 「・・・・分からないわね。」 瞳を開いたシェリルが少し困ったように呟く。 何がだ?っと問えばシェリルが苦笑しながら『体温』と答えた。 意味が分からず、さらに問えば、矢三郎にそうするものだと教わったという。 違うの?っと首を傾げて訊くシェリルに一瞬どう答えたものかと考えたが、ある意味間違ってはいないので結局そのままにしておいた。 「だいぶ楽になったから、大丈夫だ。」 「ならよかった。明日には全部下がってるといいわね。」 「下がらなきゃちょっと困るな。」 「どうして?」 「軍も学校もできるだけ休みたくないからな。」 「そうなの。」 「まあな。」 アルトの答えにシェリルが少し考えるようなそぶりを見せる。 もう少しだけ寝るよっと言えば、シェリルがオヤスミっと言って、額に口付けてくれた。 ******** 唇に口付けて、その瞳を見つめれば少しはにかむ。 それを見つめた後で唇を割ると、甘い吐息と舌が絡む。 髪に手を差し入れて何度も何度も梳きながら、深く深く口付ける。 そして、お互いの熱が高まっていくのを肌で感じる。 首筋を辿って、胸元へ下り、乳房の先を愛撫する。 ピクン、と返ってくる反応を嬉しく思いながら下へ、下へと降りてゆく。 締まった腹部に頬を寄せて、下腹部を撫ぜ、もっと下へと下る。 秘部に口付ければ、恥ずかしそうに膝小僧を擦り合わせ、ぎゅっとシーツを握り締める。 そして、自分はソコを侵すのだ。 指をナカへと差し入れてクニクニと動かしたり、射しぬきを繰り返せば、甘い声が漏れる。 逸る心を精一杯押しとどめながら自分はその声を聞く。 指と舌に絡む愛液をナカへ塗りたぐりながら、奥へ奥へと入っていく。 しばらくそうしていると、やがて耐え切れなくなったシェリルがアルトを呼ぶ。 『おね・・が、い』と。 『いれて』と。 じんわりと涙が浮かぶ瞳に見つめられ、そう言われれば、アルトは優しくその頭を撫でる。 それが答えだ。 手と手を繋ぎ、ゆっくりとゆっくりと埋めていく。 離さぬようにと絡みつく内壁。 動くたびに震える身体。 途切れ途切れになりながら、何度も呼ばれる自分の名前。 全てがアルトを高めていく。 夢中でアルトもシェリルを掻きまわした。 けれど、何かがいつもと違う。 これ以上どうにもならないほどに熱は高まり、後ははじけるだけだというのに、何故か上り詰めることができない。 熱い感覚も絡む感覚もいつもと同じなのに最後の坂を駆け上がることができない。 もどかしくてたまらなくなり、ついつい手を伸ばす。 『ん?』 手に触れたのは、いつもと違う感触だった。 っと急に、心地よかった感覚が引いていく。 急いで後を追ってももう戻ってきてはくれない。 欲張りすぎて全てを失ったのだと実感したら、全身から一気に力が抜けた。 「・・・あぁ、夢か・・。ったく、なんてリアル・・な・」 目を開けた瞬間、映ったものは見慣れた天井だった。 残念そうな、少し切なそうな声でそう呟くとアルトは額に手を当てる。 先ほどの夢のせいかそれとも熱のせいかは分からなかったけれど、額には汗が滲んでいた。 「・・・はぁ・・」 思わず零れそうになった疑問。 風邪でダウンする前はほとんど毎日のようにシェリルとベットで戯れていたというのにこんな夢を見てしまうほどに自分は欲求不満なのだろうか? 限界を知らない自分の欲求が少し怖くなる。 シェリルが気付いて怯えたりしなければいいなとアルトはぼんやりと思った。 「・・・・ん?」 「ッタ・・・」 ごろりと寝返りを打とうとした自分の下半身が何かを蹴る。 慌てて布団の足のほうを見ると、こんもりと膨らんでいた。 「!!シェリル?!」 「・・・いたい・・」 一瞬真っ白になった頭を必死に動かし、とりあえず布団をめくるとソコには小さく身体を曲げたシェリルがいた。 っということは先ほど自分が足蹴にしたものは、必然的に彼女ということになる。 よく見ればしきりに頭を撫でていた。 「お前、何してんだっ?!・・・ってか、なんで肌蹴て・・・えっ?!」 自分の足元に蹲っていたシェリル。 そして肌蹴た自分の浴衣。 それから、気付かれたくない先ほどの夢。 いろいろなことがアルトの頭を一杯にしていく。 呆然としながらシェリルを見ると、涙を浮かべたその空色の瞳と目が合った。 一瞬の沈黙の後、ボンッと軽い爆発が起きたようにシェリルの顔が赤く染まり、視線が下へと反らされる。 それでもストロベリーブロンドからちょこっとだけ覗く耳たぶは同じくらい真っ赤になっていた。 それを眺めていたアルトが噴出しそうになる。 とりあえず、身体を丸めたままシェリルを上から被さるようにして抱きしめてみた。 途端にシェリルがジタバタと暴れだす。 その様子に笑いながらアルトはもう少しだけ力を込める。 布越しに感じる体温。 甘い髪の香り。 丸く、柔らかい肌の感触。 全てが愛おしい。 「また、兄さんに何か言われたのか?」 「・・・・っ・・・なんで、起きてるのよ。」 「眠っただけだからな。そりゃ覚めれば起きる。」 「だって・・・薬飲んでたじゃない・・・。」 「あれも調整してあるんだよ。・・・で、今度は何を言われたんだ?」 悔しいのか恥ずかしいのか、どっちなのかは分からないけれど、シェリルが下を向いたままもごもごと言いよどむ。 自分とシェリルのこととなるとアルトさんのために!と妙な使命感を燃やし、どこか間違った方向へ暴走しがちな義兄の考えることなど、今更シェリルに問わずともある程度は予想がつく。 それでもすこし騒ぐイタズラ心のままにアルトはシェリルをいじめてみる。 シェリルがすぐに答えられるはずもなく、また少しの沈黙が下りた。 「・・・アルト・・・と・・・」 「俺と?」 「~~~~~~っ」 「何?」 「・・・エッチ、したら、熱下がるってっ!!や、矢三郎さんが・・・」 「・・・・」 しどろもどろになりだしたシェリルが最後はやけっぱちのように早口でそう言った。 あらかじめ予想はしていたが、やはり間違いないことが分かると少しだけ複雑だ。 アルトは静かに天を仰ぐと、そんなことをシェリルに堂々と宣った矢三郎の脳内を半分本気で見てみたいと思った。 そして、そんなことにこんなにも簡単に引っかかるシェリルの頭の中も。 ミシェル。 俺は、流石にココまで世間知らずじゃないぞ。 俺よりひどいヤツがココにいる。 ばたばたと暴れるシェリルを抱きしめながら、心の中でアルトはそう呟いた。 「離しなさいよっ!風邪移るって言ってたじゃない!!」 「・・・・・・そうだな。」 抱きしめたまま離さずにいるアルトに向けてシェリルから非難の声が上がる。 必死にもがくシェリルの指摘にそれもそうだとアルトは我に返った。 力を緩め、敷いた身体の上から退いて床に座る。 するとすぐにシェリルがアルトをにらみつけてきた。 少しの時間とはいえアルトに羽交い絞めにされ、それを解こうと懸命に暴れたせいで、その瞳は潤み、頬はバラ色に淡く染まっている。 迫力など皆無だ。 思わずアルトが笑うと、シェリルが悔しそうに顔を背けた。 「・・・・離れるんじゃなかったのか?」 「言われなくてもそうするわよっ!!」 アルトがそう言うと反射的にシェリルがそう言い立ち上がる。 すたすたと歩く様子に少し寂しさを感じたけれど、シェリルは縁の先まで歩くとその場に正座した。 律儀にアルトの言うことを守りながら、あの場所で看病を続けるらしい。 未だに顔を顰めながらも自分が面倒をみるのだっといわんばかりのその態度に、嬉しさと笑いとが一気にアルトの胸にこみ上げてくる。 一瞬本気で息ができなくなった。 「ぐっ・・・げほっ・・ゴホッ・・」 思わず噴出しそうになったけれど、そんなところをシェリルに見られでもしたら今度こそ怒って部屋を出て行ってしまうに違いない。 アルトは慌てて笑いを噛み殺すけれど、間に合わず、それは盛大な咳がとなって部屋へと落ちる。 震える身体を見られるまいと、アルトはいそいそと布団に潜り込んだ。 「ねぇ、大丈夫?」 「・・・・・・・」 「・・・・アルト?」 急に潜ってしまったアルトにシェリルから心配そうな声がかかるけれど、答えは返ってこない。 当人は咳や熱に苦しむわけでもなく、笑いを抑えるのに必死なわけだから答えられるはずもないのだけれど、それをシェリルが知るはずもない。 自分が先ほど無理をさせたのだろうかと一瞬青ざめたシェリルは急いで席を立つと、矢三郎の元へと走った。 「・・・・っ・・・あれっ、シェリル・・・・?」 ようやく笑いを押し込めてのろのろと布団から這い出たアルトは先ほどまでいた場所にシェリルの姿がないことに驚き慌てて身を起こした。 布団から起き上がり、開いたままの障子戸の隙間から廊下の先を窺ってみても、耳を済ませても足音一つ聞こえない。 しんっと静まり返った部屋の様子に軽く息を吐くとアルトは身体から力を抜き、パタンッと布団へ倒れこむ。 自分の熱に温まった布団は火照った身体に少しだけ不快だった。 瞳を閉じて腕を伸ばし、布団の先をまさぐる。 どれだけ手を伸ばしても手に触れるのはシーツばかりだ。 頭では分かっているはずなのに、 誰 にも触れられないことがもどかしかった。 彼女 をこの手に抱きしめられないことがとても不満だった。 「アルト?」 自分を呼ぶ声にうっすらと目を開けると、開けっ放しの障子戸に手をかけるような形でシェリルが立っている。 慌てて身体をそちらに向けると、シェリルが目を丸くし、ほっと息を吐いたように見えた。 そして、そのまま障子戸を閉めるとゆっくりとアルトのほうへ歩いてくる。 傍に来てくれるのだろうと思ったアルトは急く気持ちを必死に抑えながらそれを待った。 アルトの枕もとに正座すると、シェリルはそっとアルトの額へと手を伸ばす。 触れたシェリルの手はヒヤリとしていて、氷のように冷たかった。 よく見ると、もう片方の手で小さい氷嚢を持っている。 「熱、上がったわけじゃないのね?」 「・・・なんで、そう思うんだ?」 「さっき、いきなり咳き込んで布団に潜ったまま返事をしなかったのは誰?」 「・・・・・・・・」 子供を嗜めるような口調にアルトが少しつまらなそうな顔をする。 無言のままこちらに来いという仕草をされ、シェリルがそっと顔を寄せると腕を一気に引き寄せられた。 咄嗟のことにシェリルがバランスを崩し、アルトの上へと倒れこむ。 シェリルが軽いためか、間に布団があるせいかあまり衝撃は伝わらなかった。 「・・った・・・もう、アル・・・」 背中に回された腕が強く、強くシェリルを抱きしめる。 引き倒されたことに文句を言いそうになったシェリルの口がゆっくりと閉じられ、小さく笑った。 「・・・なぁに?今度は甘えるわけ?」 「・・・・・」 シェリルの少し得意そうな問いかけにアルトは答えない。 アルトがシェリルを抱きしめたまま離す気がないことを悟ると、シェリルはゆるゆると肢体から力を抜いた。 抱きしめる力強い腕の感触に、シェリルがそっと目を閉じる。 やがて、シェリルの背中に回っていた片方の腕が離れ、その手が愛しむようにシェリルの頭を何度も、何度も撫でた。 一度撫でられる度に、温かな気持ちが胸に込み上げて来て、嬉しくてたまらなくなる。 抱きしめてくれる相手が愛おしくて、愛おしくてたまらなくて、少し胸が苦しくなった。 それを押し込めるように、シェリルは小さく足をバタつかせながらそっとアルトの胸があるあたりに顔を寄せる。 規則正しく布団が上下する。 アルトの体温が布団を通して伝わる。 頭を撫でる優しい手が、何度も何度もシェリルの心を一杯にしていく。 ずっと、ずっとこうしていたいと思った。 「・・・・シェリル?」 優しく名前が呼ばれる。 ゆっくりと顔を上げるとアルトがシェリルを見つめていた。 「何?」 問うシェリルに答える声はない。 けれど、アルトの言葉を伝えるように優しく右手がシェリルの横髪を撫ぜた。 一瞬の沈黙の後、シェリルがそっとアルトに近づく。 そして、静かにその唇が重なる。 触れるだけのキス。 気持ちを伝えるように。 言葉を伝えるように。 答えるように。 また、一つキスをする。 そっと触れ合うだけのキスをそうやって何度も何度も繰り返した。 「あっ・・・」 「?・・・んんっ――――!」 アルトの声に一瞬不思議そうに目を見張ったシェリルが、今度は少し苦しそうな表情になる。 いつの間にか髪に触れているだけだったアルトの手がシェリルの頭をがっちりと固定し、ほぼ無理やりのような形で唇を割られたのだ。 驚きに一瞬シェリルの身体がビクッと震えるけれど、口内を蹂躙する舌は絶え間なくシェリルを煽り続ける。 一度は拒むように突っ張った手からいつの間にか力が抜け落ち、されるがままになるシェリルの瞳がじんわりと潤んでいく。 アルトはそれをぼんやりと見つめた後で瞳を閉じ、手探りでシェリルの手を見つけ出す。 引き寄せ、繋いだ。 「っ・・・・・」 一度火のついた欲望は止まらない。 触れたいと思う気持ちが加速していく。 柔らかい髪 甘い匂い 潤む瞳 もっと、もっと見たくて、 もっと、もっと感じたくて、 もっと、もっとシたくなる。 一応抗ってはみたものの、うまくはいかなかった。 「ちょ・・・・と、アルトっ・・・」 「悪い・・・」 唇を離すとちゅっという軽いリップ音が立つ。 途切れる息を必死に整えながらなんとか声を発するシェリルをアルトがぎゅっと抱きしめるとシェリルが押し黙った。 「・・・シェリル」 「・っ・・・・・・ずるいんだから・・」 耳元で紡がれる切ない声に、ぞくりとする感覚が走る。 きっとこの先の行為に自分たちが溺れていくしかないのだということだけは分かっていた。 アルトがシェリルを布団の中へと引き込み、組み敷く。 一瞬の間をおいてもう一度キスをする。 先ほどまではそのことで頭の中が一杯になるほど緊張して、焦っていたというのに実際にこうやって向き合ってしまえば、不思議と心は安らぐのだ。 見つめた先の空色の瞳が小さく笑み、アルトもそれにつられる。 身体を繋げる行為がただ互いの欲望だけを満たすことでないのだと、毎回毎回教えてもらえる。 自分もシェリルに与えることができ、そして、シェリルも自分に与えてくれるのだ。 自分一人では得られない感情。 本当に愛する者としか分かつことのできない感覚。 ゆっくりと満たされていくその感覚は、何モノにも変えることができない。 愛しくて、 愛しくて、 ただ、愛おしくて。 その気持ちだけで一杯になる。 目を開ければ、少し恥ずかしそうにしながらも笑うシェリルにアルトの心がきゅっと縮む。 たまらないと思った。 止まれないっと思った。 「シェリル」 名前を呼んだ。 それから、布団に両手を付きその間に閉じ込めるようにしたシェリルの唇と額に軽くキスをした。 くすぐったそうに、でも嬉しそうに目を閉じて笑うシェリルにまた、アルトの心臓が軽く跳ねる。 首筋に頬を寄せて、ゆっくり、ゆっくり下へと降りていった。 シェリルのお気に入りの桜色のワンピースは胸元の切れ込みが少し深いから、軽く胸の谷間が見える。 外をシェリルと歩くたび、男共の視線が集まるような気がしてあんまり好きだとは思わなかったけれど、こうして自分だけの前ならやっぱり可愛いと思った。 つくづく若い男の独占欲なんて、子供の持つ独占欲の延長線上にあるものなのだと実感する。 自分だけに笑って欲しい。 自分だけを側において欲しい。 自分だけに、全てを預けてほしい。 きっと言葉にしたら笑われてしまうだろうから、絶対に口にはできないし、見せたくもない。 けれど、それでもやっぱりそういう感情は心にあるのだ。 こういう感情はいつか消えるものなのだろうか? それは分からなかったけれど、でも、それはそれで少し寂しい気もした。 「アルト・・・?」 「ん?」 「今、どっかに飛んでなかった?」 シェリルがアルトの名前を呼び、問いかける。 飛んだとしても一瞬のはずなのに、どうしてか分かってしまうのか、少し不思議だった。 視線でそれを訊くと軽く鼻先を摘まれる。 そして、『アルトもそうゆうときあるでしょ?』といわれた。 答える代わりに顔を肌へ寄せると、甘い匂いがする。 柔らかな膨らみの上部を啄ばみ、鼻先を使って服の内側へと押し入っていく。 小さい子犬みたいだとシェリルが笑った。 その首筋に軽く歯を立て、甘噛みする。 今度はその痕を優しく舐めると、シェリルが身をよじった。 左ひじを突き、シェリルの頬に触れながら、アルトは右手を使って服を引き下ろす。 まだ、下着に収まったままの右胸が覗いたとき、シェリルがアルトの手を止めた。 恥ずかしそうに視線を外しながら、服がダメになると小さく呟くシェリルにそれもそうだと思ったアルトが少しだけ身体を起こすと、シェリルもゆっくりと起き上がる。 裾に手をかけ、おずおずとワンピースから身体を抜いた。 淡い色をした上下の下着がほんの一瞬だけ垣間見えたのだけれど、すぐに着ていたワンピースをその胸元に押し付けるようにして隠してしまった。 今更だろ?っというアルトに、シェリルが慣れないのっと小さく反論する。 頬を真っ赤に染めたその様子がなんだか可愛くて、アルトはそのままシェリルを押し倒す。 ふわりとした浮遊感に、シェリルから小さな悲鳴が上がった。 鎖骨、右胸、わき腹、腰、そして、太もも。 なだらかなその流線を覚えるように手を這わせ、同じように胸元に唇を滑らせる。 触れるシェリルの身体はどこも柔らかく、そして、熱い。 まだ触れているだけなのに、ときどき『んっ』と息を詰める。 もっと、もっと聞きたくて、アルトは唇を下のほうへと滑らせていく。 少しだけ、シェリルに体を浮かせてもらって、背中のホックを外した。 下着を押し上げ、その柔らかさを堪能する。 先端を口に含んで転がせば、ぷっくりと立ち上がる。 シェリルの身体が震える。 感じてくれていることが嬉しかった。 だから、何度も、何度も、触れた。 「・・・シェリル。舐めて」 シェリルの口元に指を差し出すと、一瞬迷うように視線が揺らいだ。 それでも口を開き、先を少しだけ口に含ませる。 少しだけ覗いた真珠色の歯が反抗的にアルトの指先をカリッと齧った。 惑いながら窺うも、アルトの表情は変わらない。 やがて罪悪感が勝ったのか詫びるように丁寧にその痕を舐め始めた。 その様子はたまらなく艶やかだった。 「もっと。」 そう言って、もう少し指を押し込む。 自身しゃぶるソレが何に使われるかを感じ取ったシェリルは、少し複雑そうな表情を見せたけれど、もう抵抗しなかった。 ペロリ、ペロリと丁寧に舌が指を這う。 それを感じながら、アルトは再びシェリルを愛撫する。 胸を撫で上げて、揉んで、舌でくすぐる。 指を銜えさせられているせいで、閉じることのできない唇からしどけない声が上がる。 それがひどく耳に心地いい。 頃合を見計らって指を引き抜くと透明な液体が伝った。 それを乾かさぬまま、下肢を覆う下着の中へと入れると自分の指先に絡むものとは違う濡れた感触がする。 すぐに中に入れずに表面を撫で上げるとシェリルの身体が一際大きく震えた。 シェリルをそっと窺うと、羞恥に顔を真っ赤にして必死に目をつぶっていた。 そんな様子を見てしまうと、どういうわけかイタズラ心が刺激される。 アルトは静かに息を飲むと早く重なってしまいたいという欲望を必死に押し込めた。 「や・・やだっ、アルトっ・・・ぁっ・・・ンッ・・・」 指を上下に動かし、時々強く擦り上げると甘い声が漏れてくる。 くちゅくちゅと卑猥な水音が響くたびに声を殺すような音が聞こえてくる。 けれど、数秒後には堪えられなくなってまた零れだす。 あふれ出した愛液にアルトはそっと唇を寄せた。 舌でくすぐり、そっと吸うと口内に蜜の味が広がる。 指を這わせたり、舌で舐め上げるとシェリルの白く細い腕がシーツの上を滑り、シュッという音を立てた。 「ある・・・と・・あっ・・も、・・」 「まだ。」 「・・っ・・・」 途切れ途切れになりながら、先を願うシェリルに、アルトはそっけない態度で返す。 自分自身の押さえももうそれほど利かないことは分かっていたけれど、アルトは素知らぬ振りをした。 もっと、声を上げさせたい。 もっと、求められたい。 もっと、辱めたい。 膨らむ欲はその終わりを知らない。 ツプッと小さな音を立てて指を押入れかき回すと、シェリルの腰が揺れる。 アルトが教え込んできたから、アルトと繋がってきたから そう なるのだ。 くわえ込んだまま離さぬ様子を覚えながらアルトはナカを擦り上げる。 声になりきらない悲鳴の数々がねこの鳴き声のようにも聞こえた。 「・・・・ちょ・・だい?・・・あ・・・のっ・・・」 ギリギリの声にアルトが苦く笑う。 これ以上自分ももう我慢ができなかった。 下着を完全に取り払い、自分も下着を引き下ろす。 着ていたのは浴衣だったから思いのほか早く解くことができた。 太ももを抱え込み、自らの先走りに濡れたモノをその入り口へと押し当てるとソレを感じ取ったらしく軽く引きつく。 宛がわれたものを早く飲み込みたくてたまらなかったらしく、シェリルがもどかしそうにピクピクと反応する。 ほんの一瞬だけもっといじめたいとも思ったけれど、本当に泣かれてしまいそうだったから止めた。 代わりに勢いよく埋めてやる。 「や・・・あ、あっ・・・・・ん」 上がる甘い吐息と音にアルトの中の何かが沸き立つ。 ゾクッとする感覚が背筋を這い上がると共にアルトを達させようとうごめく内壁に思わず息を呑んだ。 熱い。 頭に浮かんだのはソレだけだった。 身体が熱くて、 触れているシェリルの身体が熱くて、 互いを繋ぐ部分が熱くて、どうにかなってしまいそうだ。 トロトロに溶かされてしまいそうな思考を必死に掻き集めながらアルトは必死にナカを穿った。 狭い中を奥へ奥へと押し分けて進み、より深い場所へと潜り込む。 きゅうきゅうと締め付けられるたびに強くなる吐精感を必死に押さえ込んだ。 「くっ・・・・あっ・・・」 「ン、ぁ・・・はぁ、・・・ぁ・・」 揺さぶられ、声が掠れる。 否応なしに寄せる官能の波に全てを持っていかれそうになる。 それは何度経験しても同じものはないから、次にどうなってしまうか分からないという不安は消えない。 律動の速さはだんだんと増していき、次第に何も考えられなくなる。 うっすらと開いた瞳に映ったアルトの姿だけがシェリルを少し安心させてくれた。 「ぁあっ・・・・っ」 安心した途端、箍が外れた。 押し寄せる波はその限界で飛沫となり、シェリルを押し流してゆく。 自身を取り巻くふわふわとした心地よさを感じると共に、アルトの熱が自らの内で弾けたのを感じた。 とくとくと注がれる感覚に意識が再び霧散しようとする。 それに必死で抗ってみたけれど、その攻防も長くは続かなかった。 優しい腕が自分を包み込んでくれるのをぼんやりと感じながらシェリルはそっと夢の中へ落ちてゆく。 柔らかく波打つストロベリーブロンドに埋もれながら眠るシェリルの頬にアルトが大切そうに触れ、影を落としていた横髪を軽く撫でてやる。 露になった顔に満足げに微笑むアルトにもゆるゆると眠りの誘いが下りてきた。 少し前の季節に咲き誇った花と同じ色と甘い香りに包まれながら二人は安らかにまどろむ。 END 09/05/24 加筆完了です。長い文にも関らず、読んでいただいてありがとうございました。
https://w.atwiki.jp/directors/pages/4653.html
シェイニー・ゲイベル シェエン・キャロン シェカール・カプール シェリル・デュニエ シェリー・ホーマン シェルドン・ウィルソン シェルドン・レティック シェン・トン シェーン・アビス シェーン・カルース シェーン・クーン シェーン・ブラック シェーン・メドウス ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/utamacross/pages/1.html
愛・おぼえていますか 天使の絵の具 小白竜 TRY AGAIN アナタノオト ダイアモンド クレバス 星間飛行 アイモ 私の彼はパイロット ねこ日記 What bout my star? トライアングラー ニンジーン Loves you yeah! インフィニティ Welcome To My FanClub s Night! ユニバーサル・バニー ノーザンクロス ギラギラサマー(^ω^)ノ ルンがピカッと光ったら 不確定性☆COSMIC MOVEMENT いけないボーダーライン 一度だけの恋なら 恋! ハレイション THE WAR AXIA~ダイスキでダイキライ~ ジリティック♡BEGINNER ロックされた楽曲名 解除に必要な楽曲名 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 愛・おぼえていますか 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 天使の絵の具 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 小白竜 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ TRY AGAIN 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ アナタノオト 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ ダイアモンド クレバス 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 星間飛行 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ アイモ 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 私の彼はパイロット 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ ねこ日記 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ What bout my star? 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ トライアングラー 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ ニンジーン Loves you yeah! 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ インフィニティ 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ Welcome To My FanClub s Night! 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ ユニバーサル・バニー 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ ノーザンクロス 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ (ギラギラサマー(^ω^)ノ) ギラギラサマー(^ω^)ノ 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ ルンがピカッと光ったら 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 不確定性☆COSMIC MOVEMENT 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ いけないボーダーライン 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 一度だけの恋なら 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ 恋! ハレイション THE WAR 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ AXIA~ダイスキでダイキライ~ 恋! ハレイション THE WAR 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ 〇 バサラ ミレーヌ シェリル 〇 ランカ フレイア 美雲 〇 カナメ 〇 レイナ マキナ ジリティック♡BEGINNER 縦軸がロックされた歌姫 横軸が解除に必要な歌姫 ミン バサ ミレ シェ ラン フレ 美雲 カナ レイ マキ ミンメイ バサラ ミレーヌ シェリル ランカ フレイア 美雲 カナメ レイナ マキナ
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/98.html
明かりを8割ほど落とした寝室のベットの背にもたれながらぼんやりとしていたアルトの元に、ようやく支度を終えたシェリルがやって来ると勢い良くアルトの胸に抱きついてきた。 久しぶりのシェリルのオフに合せてアルトが休みを取っていてくれたのがよほど嬉しかったらしく、一緒に出かけないかと誘った夕食の時間からシェリルの機嫌がすこぶる良い。 普通にデートするだけなのに、しかも行き先はアイランド3のカバウシ牧場という色気もへったくれもない場所でのピクニックという健全極まりない企画だというのに、シェリルは話を終えたときから終始ニコニコ顔だった。 スタイリストから新しく買ったのだといって可愛らしい感じの白地に青のリボンがところどころに通されたワンピースを着て見せ、嬉しそうにしながらアルトに感想を聞いてくる。 誘って本当によかったなと、はしゃぐシェリルを身ながらアルトはほっと胸をなでおろし、優しく胸の辺りに顔を埋めているシェリルを優しく抱き返す。 柔らかい肢体の感触と巻き起こった小さな風に乗った甘いシャンプーの香りがアルトの鼻腔を刺激し、胸をぐっといっぱいにする。 ほんの少しだけ苦しくなる感覚をかみ締めながら、アルトはシェリルを大切そうにもう一度抱きしめた。 ************** 「・・・・で、もう最高なんスよ!!」 「へぇ~。今度会わせろよ」 「いやっスよ~。大~丈夫ですって!先輩にもすぐに彼女できますから~そしたら”して”くれますってw」 「ッノヤロー!!!お前、ちょっとばかし可愛い彼女ができたからって調子乗ってんなぁっ?!」 「テテテテテテテテッ!!ギブギブギブ!マジギブですって!!!ッ、だぁ~死ぬぅ~!!!」 「何やってるんだ、お前達?」 「あぁっ!!たいちょーコイツ彼女が出来たからって自慢してるんですよ~」 「へへっ!でも、マジ可愛いんスよ!!潤んだ瞳で、こっち見上げて『キスして…っ』っとか言っちゃうんですよ?! もう俺爆発しますって!!!隊長ならあの時の可愛さ分かってくれますよねっ!!」 「・・・・・・・」 「隊長?」 「えっ、あ、あぁ・・・まぁ・・って、俺まで巻き込むんじゃないっ!!!」 「だぁって、普段女王様なシェリルがどんなになるのか知りたいじゃないスかぁ~!つーことで、そこんとこ詳しくお願いします。」 「言うわけないだろっ?!っというか、お前たち訓練終わってそんなに騒ぐ体力残ってんなら明日からメニュー変えた方がいいな。」 「「げぇっ・・・・あーそうだ俺たち用事がまだ・・・・ってことで失礼しまぁすっ(するっス)!!」」 訓練を終え、シャワールームで汗を流していたアルトが脱衣所に戻ってきた時に繰り広げられていた会話がコレだった。 初めは一体何のことかと思っていたのだけれど、どうやら 彼女のキス の強請り方についての自慢らしく、あまりの五月蝿さに注意に入ったはずのアルトは気が付けばその会話に巻き込まれでいた。 思わず流されそうになっていた自分にはっとし、うやむやなまま答えを与えたまま後輩達をシャワールームから追い出すことに成功したまでは良かったのだけれど、その時からアルトの中には一つの疑問が浮かんでいた。 不安 と言ってしまえるほど大きなものではない。 けれどやはり不確かな ソレ は確かにアルトの心を揺り動かす。 自覚によって生まれた小さな寂しさにも似た感情にアルトは小さくため息をついた。 早乙女アルトはシェリルと正式に付き合うようになってからというもの、彼女からのキスやキスのおねだりをされた経験がなかったのだ。 シェリルからの キス はむしろ付き合う前にだけもらっていた。 ほとんどが不意打ちと言われるようなもので、きちんと付き合う前のキスはどれもそんな感じで一方的に奪われていたのだ。 けれど、最近を思い返すと自分からのキスだったり、挨拶程度に頬や額に軽くされることしかない。 唇同士を触れ合わせようとするのはいつも自分からだった。 *************** 「なぁ、シェリル。」 「なぁに?」 アルトが呼べば、胸へ押し当てるようにしていた顔を上げてシェリルが笑う。 背中に回されたままの腕に捕まえられていることを少し嬉しく思いながら、アルトがそっとシェリルの輪郭を指でなぞればくすぐったいのか小さな声が上がった。 空色の瞳がまっすぐアルトを見つめ、どうしたの?と優しく問うように小首が傾げられる。 その様子に頬を緩ませながら、アルトはそっと言葉を紡いだ。 「その・・・・キス、してくれないか?」 「・・・・・・・」 ストンッと滑り落ちるようにして言われた静かな言葉に、シェリルの瞳が見開く。 何を言われたのか分かっていないようだった表情にゆっくりと色が生まれ始め、やがて頬が赤く染まった。 いつもしていることを改めて言葉にされると恥ずかしくなるのか、目に見えてうろたえ出したシェリルにアルトが笑う。 耳まで赤く染まった様子はどうしようもなく可愛くてたまらなかった。 相手の好意が本物なのだということを知ると嬉しくなる。 どんなに一緒に居ても、どんなに心を許しあっていても、そうやって好意を示されると嬉しくなる。 アルトはそれを伝えるように優しくシェリルの髪に触れた。 「・・・・どうして・・急に・・・」 「・・・ダメ、か?」 「だ、だめじゃないわよっっ!!そんなわけないじゃないっ!」 「じゃあ、シて?」 「ッ・・・・・」 アルトの言葉に僅かな沈黙が二人に降りる。 アルトのおねだりに恥ずかしさからかシェリルはぱっと瞳を反らしてしまったけれど、アルトの上から逃げたり、離れようとはしなかった。 着ている夜着を通してシェリルの熱が上がるのを感じる。 アルトはシェリルをそっと抱き寄せるとその肩口に顔を埋めた。 湯上りの良いにおいがアルトをくすぐる。 ふわふわの髪がアルトの吐息にゆらゆらと揺れる。 それをぼんやりと見つめながら、アルトはシェリルに甘えるようにしてすりよった。 こうして相手に触れることはとても気持ちいいのだということをアルトは初めてシェリルで知った。 肌や手を重ねるのとはまた違って、温かくひどく心地よいのだ。 触れる全てが優しく、自分を受け止めてくれるということは何にも変えがたい安らぎをくれる。 欲を言えば頭を預ける先がシェリルのふとももで、頭をなでてもらえればもっと嬉しかった。 「なぁ、シェリル。」 「・・・・・・・」 耳元で囁くアルトの声は甘く、シェリルの母性本能を刺激する。 滅多に見られないアルトの姿にシェリルの心がざわつき、思わず笑みがこぼれた。 抱き寄せられたままの状態からゆっくりと手を伸ばし、アルトの髪紐を手探りで探す。 日ごろから良く触れていることもあってか、簡単に見つかったソレの端をそっと引けばサラッという音を立てて髪が解けた。 いつ見ても雅やかだと思える光景にシェリルの口から感嘆の声が零れる。 そのまま優しく手を伸ばし、触れられる範囲で髪を撫でてやれば肩口に顔を埋めたアルトから漏れた満足そうな吐息が聞こえた。 まるで、警戒を解いて日向に寝そべる大きな犬のようだ。 一度心を許されればどんなに無防備な様子さえも自分に見せてくれる。 ありありと分かる自分への信頼がシェリルには嬉しかった。 いい子。 いい子。 と言うようにシェリルの手が優しく何度もアルトを撫でる。 アルトに触れている部分から心地よい体温がじんわりと伝わってくるのがなんだかとても幸せに思えた。 「なぁ、シェリル。キース」 「・・・・・・・。」 せっかくいい雰囲気だったというのに、それをなんとも無遠慮なアルトの言葉が見事にぶち壊してくれた。 シェリルの背中にまわされていたアルトの手はシェリルの髪の毛を一房ほど絡めとり、忘れないでというように2,3度引く。 無粋すぎるアルトの行動に少しだけ腹が立ったけれど、そんな感情もすぐにこみ上げてきた可笑しさに掻き消されてしまった。 トン、トンとアルトの背中を叩きアルトの体を起こさせ、アルトの腕の中から逃げ出してからそっとアルトの頭を両手で包み込む。 キスをしようにも高さがほんの少し足りなかったからアルトの足を跨いで膝で立った。 琥珀色の綺麗な視線がじぃっと子犬のようにこちらを見上げる。 その一途な様子が可愛くて、シェリルは小さく噴出すと同時にたまらず破顔した。 そのまま顔を近づけ、唇でアルトに触れた。 最初は額。 次に瞼。 それから頬。 大事な宝物を扱うように静かに触れながらその感触を確かめ、丁寧にキスを落としていく。 一つキスをするごとにアルトの視線が少しだけ恥ずかしそうに、そして嬉しそうに揺れるのが嬉しかった。 ほんのりと染まった頬を見ながらシェリルは自分から言い出したくせにっと心内で呟く。 けれど、思い返せば出会った頃のアルトはいつもこんなかんじだった。 何気ないことで頬を染め、ぱっと視線を反らしては動じてない振りをするのだ。 格好付けで、まっすぐで、時々妙に意地悪で、でもとても素直で可愛い男なのだ。 手を繋いで一緒にファンから逃げただけで真っ赤になっていた自分たちを思い出すと、なんだか微笑ましくなる。 そんなに昔のことではないはずなのに、あの時の記憶がなんだかとても懐かしく思えた。 照れるアルトをバレないように観察しながらシェリルはゆっくりとキスを落とし続ける。 こめかみや鼻先などいつもアルトがしてくれる場所に全て触れながら唇へと下っていくとバランスが取りにくくなってくる。 ぐらつく体をアルトの肩や胸に手を置くことで支えると、シェリルは最後にそっと唇を啄ばんだ。 ふるんという弾力のある感覚がシェリルの唇を押し返す。 しっとりとした口付けは甘美で、ただ唇を押し当てているだけなのに頭が熱に当たったようにくらくらする。 離れてしまうのがなんだかとても寂しかった。 「なぁ、もう一回。」 閉じてられていた琥珀色の瞳が開かれ、シェリルの空色と絡むと、アルトは幸せそうに笑んでからもう一回と囁いた。 名残惜しいと感じたのは自分だけではなかったのだと安堵したシェリルはそれを嬉しく思いながらアルトのリクエストに唇で応える。 触れ合っているだけのキスはいつの間にかとろけるように甘いキスへと変わっていった。 軽く開いた唇の隙間から舌先がねじ込まれ、もう一つを見つける。 愛しげに触れてくるそれに触れ返してやれば、途端に勢いを増して絡み付いてきた。 息苦しさと嬉しい感情が頭の中で互いを主張し合う。 シェリルの背中に回っていたアルトの腕がゆっくりと背中を這い上がりやがて首筋へと優しく絡みつく。 角度を変えて舌先で触れ合う度にくちゅくちゅという水音が零れた。 『もう一回。』 息が続かなくなって離れる度に、アルトがそう耳元で囁く。 少しだけ荒く、熱く火照った声が耳へと流し込まれる度にシェリルの背筋にぞくりっとする感覚が走る。 どれだけ長いキスをしてもアルトの想いは満たされないようで、濡れたように見える切なげな瞳でそう繰り返すアルトは独特の色香を放ち、その妖艶さはその命に従って喜ばせてみたくなる程にシェリルを虜にしていった。 二人分の唾液を口内に流し込まれながらシェリルは必死にアルトに応える。 時々擦りあわされ、きつく舌を吸い上げられるとジンッと腹の奥が疼いた。 もう何度目か分からない濃厚なキスに、体の奥で熱が燻り始めている。 アルトの指先が肌に強く押し当てられたり、硬い爪が当たるのを感じるたびに、もっと強く ソレで 擦り上げられたいという欲求がシェリルの奥底で静かに生まれ始めていた。 息が上がるのにつられて体温も上がってゆく。 熱い息が肌にかかると、思わず先ほど放したばかりの唇を塞いでしまいたくなる。 頭が徐々に回らなくなり、思考がどろどろに溶け、唇をむさぼることしか頭の中に残っていない。 惰性のままに全身に広がっていくそんな感覚がひどく気持ちよくて堪らなかった。 口内をくすぐり上げ、舌先を舐め合い、ちゅっというリップ音を響かせながらもう一度口付ける。 唇の先で食んだ相手のソレがほどよい弾力を伝え、軽く吸い上げると今度は自分が絡め取られる。 攻守がくるくると入れ替わりながら、弄び時に本気になって相手を攻め立てる。 抜けそうになる力を必死に留めすがり付かせていた指先は流れ落ち、アルトの胸に頼りなく置かれたままだ。 すとんとアルトの太ももの上に堪えられなくなったシェリルが座り込むと、首筋に巻かれたアルトの腕が抱き込んだストロベリィーブロンドがふんわりと緩く撓んだ。 唇が離れた隙を狙ってアルトが膝を持ち上げ、シェリルの体を自身に持たれかけさせる。 体制を整えた上で再びシェリルを抱きしめれば、荒い呼吸を整えていたシェリルの瞳が少し嬉しそうに微笑む。 それに優しく笑い返しながら、アルトはシェリルの顎を持ち上げ再び唇を塞いだ。 さすがにこれだけ長いキスをしていると、疲れてきたのかシェリルが少しぐったりとしてくる。 アルトはゆるゆると手を滑らせると、今度は腰を抱き寄せた。 自分の太ももの上で僅かに体制の崩れたシェリルの背中はいつもより妖艶な曲線を描いていた。 アルトの胸に頭を寄せて体を支えているせいで胸元はアルトに近く、腰は胸元から少し遠い位置にある。 アルトは何度もそのラインを確かめるようになぞった。 「ッ、はぁっ・・・んんっ・・」 息も吐かせないアルトからのキスにシェリルの肢体の自由がゆっくりと奪われていく。 アルトに助けられなければ、体を起こしていることすらできないのだ。 酸欠と舌で弄ばれる感覚に溺れそうになりながらシェリルは必死にアルトを受け止める。 アルトに触れられているところが、異様に熱く感じた。 ドクン、ドクンと打つ心臓の音が酷く耳にうるさい。 熱い体温がもどかしく、火照った体が妙に疼く。 体の奥底でジリジリと燻る熱が、ゆっくり、ゆっくりとアルトの欲を飲み込んでいく。 熱と快楽にすでに溺れかけていた理性が己を飲み込んでゆく欲望に太刀打ちする力など、今のアルトには残っていなかった。 腰を抱き寄せていた腕が段々と舌に落ちていき、柔らかな双璧を撫でるとシェリルがぴくんっと反応を返す。 そのまま手をゆっくりと動かし、滑らかな太ももを擦って感触を楽しみながら足の付け根に這わせばシェリルの体が再び震えた。 下着の上から軽く爪を立てて秘部の上を滑らせる。 爪の硬い感触が柔らかな布を引っ張りながらその感触をダイレクトにシェリルに伝えた。 アルトの唇に塞がれたシェリルの口から、意味を成さない声が漏れる。 けれど、アルトはそれに気づかなかった振りをしながら何度も指先でカリカリと布を掻いた。 シェリルが震え、止めて、助けてと救いを求めるようにアルトの胸に置かれたままの手に力を入れようとするけれど、すでにアルトの力に抗うだけの力はシェリルに残っておらず、逃げようにも逃げられない。 アルトにしつこく触られるたびに、熱くなった体が勝手に反応して危うく腰が揺れそうになってしまう。 シェリルは羞恥と恥辱に焼かれながら、必死にアルトのイタズラが終わることを祈った。 が、アルトはシェリルが逃げようと腰を僅かに浮かした瞬間を見逃さずそのまま下着の隙間から押し入ってくる。 左手でがっちりと体を支えられ、唇を塞がれていたシェリルはアルトの指に犯されることを止めることができなかった。 細い、繊細な指がぐちゅりという淫乱な音を立ててとろとろの暖かな海へと沈む。 腰を下ろせばさらに奥へと指が突き立てられてしまうためにシェリルは腰を浮かせたままでいるしかなかった。 己を暴かれた恥ずかしさが身を焼くけれど、顔を背けることすら許してもらえず、シェリルはアルトにされるがままだ。 秘部を煽られる度にくちゅくちゅという水音と荒い息遣いが部屋に零れ落ちる。 まともな思考はすでにそのほとんどが奪い去られ、己の欲のままに突き進む男とそれを受け入れる女の色情にまみれていた。 長い口付けから開放された唇からは、しどけない声が上がりさらに男を煽る。 どこまでも情欲に溺れていく感覚が気持ちよくてたまらない。 「んぁ・・・・っ、はっ・・・あぁ、・ぁ・・ん」 漏れてくる甘い声をもっと引き出してやろうとアルトは指で掻きまわした。 ようやく顔を背けることを許されたシェリルは下を向いたままで、その表情が見えない。 いやいやと頭を振る様子は大変可愛らしくアルトの嗜虐心を唆す。 赤く染まった耳元に下を這わせ、ねっとりと舐め上げてやれば、びくっと体が震えた後で戸惑うような視線が僅かにすがり付いてきた。 「アッ・・・ルト・・・ん・・・あっ、やぁっ・・・」 『普段女王様なシェリルがどんなになるのか知りたいじゃないスかぁ~!』 ふっと頭の中にリフレインする声。 それに物騒に笑いながらアルトは心内で言葉を返す。 シェリルの こんな 姿を誰が教えてなどやるものか、と。 俺だけが知っていればいいのだ、と。 俺以外は知らなくていいのだ、と。 最大限に潤んだ瞳や真っ赤に染まった頬。 荒い息と零れる嬌声。 敏感に反応を返す身体。 その全てを組み敷いてしまいたいという乱暴な欲求がアルトを満たしていく。 そんなアルトに翻弄され、乱れた服の隙間や裾からシェリルの白い肢体が覗く。 滑らかな石膏のような肌はところどころが浮かんだ汗にしっとりと濡れ、ほんのりと赤く染まっていた。 「んっあッ・・ァ・・ッ・」 アルトが中を掻きまわしていた指を止め、抜いてやるとこわばっていたシェリルの身体から力が抜ける。 まだ、軽くしか煽ってないというのにすでにとろとろのそこからは抜いた指にはたっぷりとシェリルの愛液が絡み付いていた。 倒れこみそうになる身体を支えてやりながらアルトはシェリルを胸に抱く。 肩紐は緩み、半分ほどあらわになっていた乳房は柔らかな光を受けてたまらなく艶やかだ。 アルトはそっとその肩紐を落とすと、すでにぷっくりと立ち上がっていた先端の蕾を口に含んだ。 寝る間際だったために下着を着けていなかったシェリルにとっては全てが刺激となっていたのだろう。 舌先でころころと転がしてやれば、気持ちいいのか再びシェリルが震える。 この期に及んでもまだ逃げようとするするシェリルをの右手を引き止めることで静止しながら、アルトは乳房を指先で弄り倒しつつ舐り、豊満な胸を揉みしだきながらシェリルを高めていく。 柔らかいふにふにとした感触も温かさも少しだけしょっぱい肌の味も全てが気持ちいい。 アルトはシェリルに夢中で触れた。 乳房や先端を指先で煽り、首筋にキスを落とす。 なだらかな膨らみに沿って舌を這わせ、所々に歯を立て吸い付く。 ビクビクとシェリルが震える様子を楽しみながら、気の向くままに唇を落とせば各所に赤い花が咲いた。 胸元を滑り落ちたワンピースは腰の辺りでを露にして止まり、ほのかな光の中に照らされた肌が浮かび上がる。 赤い所有印に染まった胸元と違い、下腹は滑らかなまま光を受ける。 アルトは大切そうにシェリルに触れると、捕らえていた右手をそっと離した。 開放されたことにほっとしたのか、シェリルがそっと息を吐く。 アルトはシェリルに優しく微笑みながら、言葉を発した。 「全部、見せて。」 口調だけは穏やかなもののそこには有無を言わせぬ独特の雰囲気がある。 それでも断ることはできるのだけれど、ここで放置されれば後まで辛いのは自分だということをシェリルは知っていた。 なんとか立ち上がろうとするのだけれど、うまく力が入らずその場にへたり込んでしまう。 どうしようかとアルトを見れば、綺麗な琥珀色がじっと自分を見つめていた。 「止めるか?」 すでにほとんど裸に剥かれ、身体を覆う布は下肢に落ちたワンピースと汚れた下着だけだ。 アルトの思うがままに翻弄され、今ですら行動の一つ一つまでを視姦されているというのに、さらに追い討ちをかけるかのようなアルトの声にシェリルが慌てる。 ここまでは好き勝手に脱がせてきたくせに最後は自分で脱がせようとしたり、引き返せないところまでこちらを高めていることを知りながら途中で放り出すかもしれないなどという可能性をチラつかせるこんな時のアルトは本当に意地が悪いとシェリルは羞恥に潤んだ瞳でアルトを憎らしげに見つめた。 けれど、そんな反応すらアルトにとっては楽しい見世物らしい。 シェリルの視線を楽しそうに受け止めながら、お前がいいならと言って今にも布団の中へと包まってしまいそうになる。 体中で燻る熱を開放させるための手段はシェリルにはもう他に残されてはいなかった。 ワンピースの裾に手をかけ、ゆっくりと持ち上げていく。 濡れた下着がアルトの視線にさらされることが何よりも恐ろしかったけれど、ここで止めたら本当にアルトは途中で止めてしまうかもしれないという恐怖心だけがジリジリとシェリルを動かしてゆく。 少しめくり上げるたびに、心臓がどくどくと五月蝿くなり、顔が火照った。 「そのまま、止まれよ。」 半分ほどワンピースが持ち上がり、ちょうど下着が全て露になりかけた頃にアルトから静止の声が掛かる。 愛液に濡れ、紫色の濃淡でその様子がありありと相手にも伝わるだろうということがシェリルをさらに辱める。 うろたえるシェリルにアルトは不敵に笑う。 不意に伸ばされたアルトの綺麗な指が再び濡れた下着に触れるとぷちゅっという気泡の弾ける音がした。 そのまま下着の上から執拗に触られ、シェリルの下着から愛液が染み出していく。 とろみを帯びたそれは潤滑油のように指のすべりをよくするばかりで、決定的な刺激を与えてはくれない。 緩急をつけて煽られる度にシェリルの身体にアルトに触れられる嬉しさと気持ちよさが広がっていった。 「・・やぁ・・っ ・まっ・、ふぁっ・・・ッある・、・と」 「もうぐちょぐちょだな。そんなに感じた?」 「んっ・・・んっ・・・・ぁ・・や・・はぁッ・・」 「シーツまで染み込みそうだ。」 倒れそうになるシェリルを左手で支えてやりながらアルトはそのままシェリルの秘部を煽り続ける。 そのままイってしまえない強さで次々に攻められる度にシェリルの口から嬌声が零れ、注ぎ込まれる艶やかな声がシェリルをさらに刺激する。 しがみ付くことを許されないもどかしさとともにシェリルはワンピースの裾をつかんで耐えるしかなく、布越しでしか触ってもらえないことに切なさが増した。 「ると・・・・あるとッ・・・・ぁ・・待・・っ・」 「っ、・・・何だ?気持ちいいんだろう?」 「・も・・だ・・めぇ・・・・・脱、がせ・・て・・・・もっと、・・・・シて」 シェリルがとうとう堪えきれなくなり、絶え絶えになりながらアルトに懇願する。 アルトは僅かに瞳を見開くと、愛撫の手を緩めた。 「そのまま体重を後ろにかけて。」 「足、閉じるなよ。」 「そう、いい子だ。」 アルトの言葉に従って、シェリルが体制を崩していく。 最初はなんとか支えていた身体も徐々に力をなくし、それを見越したアルトがベットの上へと押し倒した。 押し寄せる快楽の波から逃げ遂せておることで無防備になった身体にアルトが静かに覆いかぶさり、軽く胸を食む。 肌に再び優しく触れてやりながらアルトはシェリルの下肢から下着を静かに取り払った。 すでにアルトによってとろかされた秘部からは愛液が溢れ出し、シーツへと零れ落ちようとする。 アルトは身を屈めると愛液の溢れ出す秘部へ優しく口付けた。 くちゅという水音が跳ね、シェリルの身体が軽くしなる。 ぴちゃぴちゃと舐め取る音がシェリルを十分に辱めることを知っていたアルトはわざと聞こえるように音を立てながら舌を這わせた。 長時間のキスと愛撫によって弄り倒されたそこはすでに盛大に潤んでおり、このまま腰を薦めても十分受け入れられるように思えてしまう。 アルトは軽くくにくにと秘部に指を這わせた後で、ゆっくりと中に挿しいれていった。 シェリルのナカはすでに熱くとろけており、待ちわびた侵入に内壁がすぐに絡み付いてきた。 出し入れを繰り返しながらシェリルの準備ができていることを確かめると、アルトは着ていた服を乱暴に脱ぎ捨て、裸になる。 挿入する前にシェリルに覆いかぶされば、切なく潤み、熱に犯された瞳がアルトを誘った。 「くッ・・・・・」 狭さの取れきっていないナカへと己を押し込むと、先ほど指に絡みついたのとは比べ物にならないくらいの熱さが迫ってくる。 ナカに押し入れれば入れるほどキツく絡みつかれ、どれだけシェリルが自分を欲していたのかが分かった。 いじめ過ぎたのかもしれないっとアルトは小さく苦笑する。 けれど、そんな余裕もすぐに押し寄せてくる波に飲み込まれてしまった。 熱くうねる壁がアルトを逃がさぬようにと絡み、締め付けてくる。 息を吐く一瞬も気が抜けなくて、動けないもどかしさがさらに自分を辛くする。 力任せにナカを穿てば、擦れあう感覚に思考が飛びそうになってしまう。 アルトは必死に意識を繋ぎとめながら、シェリルを蹂躙した。 奥へ、奥へと侵入し、ギリギリのところで引き抜いてやる。 強く扱かれる感覚に背筋が泡立ち、一気に持っていかれそうになる。 それをやりすごしながら、アルトは何度もシェリルのナカを掻き回した。 溢れてくる愛液がアルトに絡み、動くのを助けてくれる。 奥へ自身を突き立ててやるとシェリルが震えながら何度も自分の名前を呼んだ。 自分だって限界だろうに、必死に自分にしがみ付いてこようとする様子は可愛くて堪らない。 もっと気持ちよくなりたくて、 もっと気持ちよくさせてやりたくて、 感じるままにアルトは腰を振った。 甘さを増した嬌声がアルトの耳を侵して行く。 空色の瞳から零れる涙も、上気した頬も綺麗で美しい。 ふるふると揺れる乳房を吸えば、自分を包むナカが一際強く絞まった。 「あっ・・・あっ・・・ぁぁぁッ!!」 強く、弱く擦り上げればシェリルが逃げる。 腕の中でシェリルが乱れる様子は、アルトをさらに高めていく。 シェリルが自分しか見ていないのだと分かるこの瞬間が嬉しくてたまらなかった。 名前が呼ばれるたびに幸福な感情が心に満ちていくのが分かる。 もっともっと激しくしてやりたい、乱してやりたいという感情と身体の奥底から生まれる愛おしい気持ちとがぶつかり合いたまらなくなる。 アルトは夢中でシェリルを揺さぶった。 額にキスをして、 瞼にキスをして、 頬にキスをした。 体中に触れて、 落とした赤い所有印を撫で上げて、 白い肌をまさぐった。 熱いところも、 しっとりとしたところも、 やわらかいところも、全てが気持ちよくて、大切に思えた。 髪の毛はいつの間にかくしゃくしゃに乱れ、 荒い息遣いと汗に濡れていた。 舌で触れると、ところどころが少しだけしょっぱかった。 シェリルの指が、時々背中に甘い痛みを植えつけた。 限界に近づくたびに頭の神経が焼ききれるような感覚が走る。 体中に乳酸がたまり、くったくたになっていくのが分かる。 アルトは優しくシェリルの唇に触れた後で、一気に己を追い詰める。 引き抜き、押し込むたびにシェリルの足がシーツに擦れ、白い波が広がった。 擦れるたびに生まれる摩擦の熱で解けてしまうような気さえした。 ジャンプ台までの距離が段々と縮まっていくのが分かる。 背中に走る感覚が徐々にアルトを限界へと押し上げていく。 とうとう限界だと感じた瞬間、遠くなっていたうねりが一気に押し寄せてきた。 シェリルがイったのだと感じると同時に、硬く膨らんだ自身が弾けた。 腹が震え、その度に白濁がシェリルの中へと注がれていく。 熱いほとばしりは何度もアルトを震わせ、そしてその全てを繋がったシェリルへと流し込んでいく。 強い波が起こる度に白濁が吐き出され、それを受け止めたシェリルは少しだけ嬉しそうに微笑むとアルトに向かって甘えるように手を伸ばしてきた。 細い腕が自分の首筋あたりに絡みつく。 それを甘んじて受け入れながら、アルトは肘を突いたままシェリルの上に覆いかぶさる。 荒い呼吸音だけが部屋を満たしていた。 「ねぇ、キスして?」 ふっと沈黙を破ったのはシェリルの声。 ベットに横たわったままアルトを見上げ、そして少し恥ずかしそうにしながらもう一度同じ言葉を口にする。 シェリルの言葉にアルトはあぁ、なんだっと苦笑した。 この女王様は素直でないときと素直なときとのギャップが激しいことを忘れていた。 だから、こうして妙に可愛くなってしまう時でないとあんなセリフが聞けるはずがなかったのだ。 アルトは自分の思い違いを苦く笑いながら、シェリルに優しく口付ける。 開いた唇に舌を差し込んでやれば、子犬のような仕草でぺろぺろと舐め返された。 誘うようなそれを思い切り、ディープなものに変えてやった後でアルトベットに寝転がり、シェリルを上にして抱きしめる。 アルトの胸の上に寝転がったシェリルは幸せそうに笑って言った。 ねぇ、アルト。ずっとそばにいてね ―――と。 END
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/20.html
295 名無しさん@ピンキー sage 2008/05/14(水) 20 27 59 ID NEOvaLM0 バジュラとの戦闘は激しさを増す一方だった。 SMSマクロス・クォーターは激戦のさなか、補給と乗員の休養のため母港アイランド・ワンへと帰投していた。 乗員には半舷上陸の許可が出され、それぞれ短い休暇を街で過ごす。 アルトが向かった先は、シェリルのコンドミニアムだった。 出迎えたシェリルは、長い髪をまとめ、エプロンを着けた家庭的な姿だった。 「お帰りなさい」 「あ……た、ただいま」 意表を突かれて、一瞬絶句したアルト。 「さあ、入って。食事作ってるから、座って待ってて」 アルトの手をとって、居間へと導くシェリル。 「作れるのか…料理」 「失礼ね」 苦笑気味に振り返るシェリル。 「銀河の妖精は何でもできるのよ」 アルトをソファに座らせると、キッチンへと向かう。 かすかに流れてくるのは、美味しそうなチキンとバターの匂い。 シェリルの後姿を見送ったアルトは、手持ち無沙汰を紛らわせようとAVセットのスイッチを入れた。 チャンネルを音楽番組に合わせて、ボンヤリと見る。 こうして、艦内でない場所でくつろいでいると、手足が鉛のように重くなっているのに気づいた。 (疲れているんだ……) 連戦に続く連戦。果てしない激戦。 無意識のうちに、戦場を回想していた。 不意にスピーカーから、ディトーションのかかったギターの音色が飛び出した。 歪んだ音色が、アルトの心を直撃する。 ビクンと胸郭の中で心臓が飛び跳ねた。 (シェル・ショック!) 病名だけは知っていた。兵士の間で戦闘神経症と呼ばれる状態がアルトに襲い掛かってきたのだ。 理性では分かっているが、傷付いた深層意識から湧き上がる恐怖の衝動が体を支配している。 「どうしたの? 顔色が…」 気がつくと、シェリルが心配そうに顔を覗き込んでいた。 ここはシェリルの部屋だ。 しかし、アルトの心はバルキリーのコクピットに戻っている。 「……耳から離れない。アイツの声が」 うつむき、両耳を手のひらで覆うアルト。 戦闘ノイズで歪んだ声が、ヘルメットのスピーカーから響いてきた。 「何もできなかった……すぐそばに居たのに…っ」 ソファの上で崩れるようにかがみ込む。 シェリルはしゃがみ込み、アルトに顔の高さを合わせた。 耳をふさいだ手をそっと外し、唇を寄せる。 アルトの肩をふわりと抱き寄せて、歌い始めた。 「A gentle breeze from hushabye mountain Softly blows o er lullaby bay...」 古い子守唄を、優しい声に乗せて。 戦友の断末魔が刻み込まれたアルトの聴覚に染み込んでゆく歌声。 やがて、アルトの浅く早い呼吸が、ゆったりと深いものになってゆく。 意識と心がようやく現在に戻ってきた。 「かっこ悪いところ、見せたな」 アルトはシェリルから視線をそらして、照れくさそうに呟いた。 「私ね、リン・ミンメイが羨ましくてたまらないわ」 アルトの視線がシェリルに向けられた。 唐突に思えた言葉の続きを待つ。 第1次星間戦争で、ゼントラーディたちの心を溶かした伝説の歌姫の名前が、なぜ出てくるのだろう? 「あの人は、自分の歌で運命に立ち向かったの。本当に、本当の意味で歌に命を賭けたんだわ」 アルトの肩を抱いた腕に、ぎゅっと力が籠った。 「今の私は、アルト達に守られているしかない。ミンメイが羨ましい」 アルトは、いつかシェリルとランカの三人で シェルターに閉じ込められた時を思い出していた。 運命を切り拓いてきた自分に、強烈な自負心を抱いているシェリル。 「アルト……かっこ悪いなんて言わないで。 私たちを守って、戦って、傷ついた人をかっこ悪いなんて言わせない、誰にも」 その夜、アルトとシェリルはベッドで抱き合った。 アルトは性急に求めた。 まだ十分に潤っていなかったシェリルは鈍い痛みを感じた。 だけど、それで良かった。傷付いてもかまわない。 アルトの痛みを少しでも共有できるような気がした。 照明を落とした部屋で、荒々しいアルトの息遣いと、声をこらえたシェリルの呻きが満たしている。 その中で、シェリルは別の音を聴いた。 「…ル……シェリル…っ」 アルトが名前を呼んでいる。まるで、それしか縋るものがないかのように必死に。 その瞬間、何かが弾けた。 体の奥から波が広がり、二人が一つになっている所が潤いを増した。 痛みは無くなり、意識が白熱してゆく。 シェリルは手足をアルトの体に絡め、精一杯抱きしめた。 次の瞬間、体中から力が抜け、頂に達した。 アルトも同時だったようだ。 携帯端末の控えめなバイブ音で目覚めたアルト。 ベッドから起き上がり、時間を確かめる。 原隊復帰の時刻が迫っている。 居心地の良いこの部屋でもう少し長居することもできたが、決心が鈍りそうなのでベッドから抜け出した。 振り返ると、シェリルがこちらに背中を向けて眠っている。 起こさないように静かに着替えてから、ひとめシェリルの寝顔を見ようとベッドの反対側へ回った。 シェリルは両腕で顔を覆うようにしている。 その手をどけようと触れると、ピクンと震えた。 眠った振りをしていたらしい。 「見ないで…」 ベッドの上で寝返りを打って、アルトに背中を向ける。 アルトはシェリルに覆いかぶさると、シェリルの顔から腕をどけた。 その下から現れたのは、涙に濡れた妖精の顔。 「見ないでって言ったでしょ」 大粒の涙が頬を流れている。 アルトは唇を頬に寄せて雫を吸った。涙は熱かった。 「こんなの……私じゃない……シェリルじゃない」 シェリルの腕がアルトの首に巻きついた。 「かまわない。俺もシェリル扱いしないからな」 嗚咽の間から、シェリルが訴える。 「行かないで……ここに居て…ここじゃない…どこか二人きり……」 さっきまで慈母のようにアルトを受け止めてくれていたシェリルが、今はただの少女に戻っている。 バジュラとの戦いはシェリルの心にも影を落としていた。 アルトは腕に力をこめて抱きしめた。 「いいぜ……逃げちまおう。 バルキリーかっぱらって、フォールドブースター積んだら、どっかの移民惑星にたどり着けるだろう」 シェリルはハッと目を見開き、囁く。 「嘘つき……そんな事、考えてもいない癖に」 「本気だぜ」 「アルトは、飛ばないではいられないわ」 シェリルの口調ははっきりしたものに戻っていた。 アルトはシェリルの髪を撫でながら頷いた。 「お前が歌わずには居られないように」 「……そうね」 「おまじないをしようか」 アルトの提案に、シェリルはきょとんとした。 「なに?」 「古くから伝わるおまじない。このジャケットやるよ。 代わりに、シェリルが身に着けてたものをくれ」 アルトはSMSのロゴマークが入ったジャケットを脱ぐと、それをシェリルの肩に被せた。 「それじゃ、イヤリング…」 アルトは首を横に振った。 「イヤリングのご利益は、もうもらったからな。 そうだ、これがいい」 昼間、シェリルの髪をまとめていたバンダナを手に取る。 そして、自分の髪をバンダナでくくった。 「これは、後朝(きぬぎぬ)っていう千年以上昔から伝わるおまじない。 身に着けてたものには、その人の心がこもっているっていう信仰なんだ。 離れても心は一緒に居るっていう意味と、必ず戻ってくる約束でもある」 「きぬ…ぎぬ……不思議な響きだわ」 アルトは立ち上がって、ドアのところまで歩いた。 「行ってくる。必ず戻ってくる」 シェリルはその背中に向けて、いつもの口調で言った。 「戻ってくるのよ。 戻ってこないと、アルトよりいい男見つけて付き合うから。 覚悟なさい」 アルトは手を上げて振ると、振り返らずに部屋を出た。 シェリルは閉まるドアをしばらく見つめていた。 それから、アルトのジャケットを抱いて、ベッドに仰臥した。 ジャケットの上から、下腹部に両手を当てる。 「パパ以上のいい男になって生まれていらっしゃい」 以前、シェリルスレにあげたやつを エロパロ風味を添加して再アップ こんなのシェリルじゃないやいという方は スルーしてくださいませm(__)m
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/36.html
3スレ304 幼馴染3 晩御飯 304 名前:fusianasan[sage] 投稿日:2009/01/19(月) 18 00 59 話ぶったぎってごめんよ。幼馴染の続き↓ 晩御飯は、ほぼ手伝いの者が作ってあったので、それを温めるだけだった。 かぼちゃの煮つけや焼き魚を皿に移しながら、アルトはシェリルに謝らなくてはと思った。 程度をわきまえろと言われておきながら、またもや突っ走ってしまった。 まだ中指の先に残っている、ひだっぽい生温かな感触を思い出して、 アルトは慌てて前かがみになった。 でもなぁー、とアルトは溜め息をつく。シェリルも過剰反応すぎるのではないか。 恋人どうしが一緒に風呂入って、何もしないなんてそんなのありえるのかなぁ、と 中学生のアルトは思うのだった。 ぶすっとした顔で、パジャマ姿のシェリルが表れた。 「よ、よお、さっきは、悪かったな・・・」 アルトは慎重に声をかける。 じろっとアルトを一瞥すると、シェリルはぷいと横を向いた。 「いきなりああいうことする、アルト嫌い」 「ごめん」 赤くなって、うつむいた。 けど、前もって言うのも、なんか変だぞ?シェリル。 「まあ、もういいけど。今日のご飯はナニ?」 いい匂いに興味が移ったのか、シェリルはいそいそとテーブルに着いた。 「かぼちゃと、さばの塩焼きと、ひじき」 料理をシェリルの前に並べていく。 そうだ、とアルトは冷蔵庫にプリンを冷やしておいたことを思い出した。 シェリルの食後のデザートにと、昨日作っておいたものだった。 冷蔵庫から取り出し、ガラスの容器に乗ったプリンを、シェリルに差し出す。 と、シェリルの二の腕に、アルトの手が当たった。 途端にびくっとシェリルが動き、怯えたようにアルトを見上げた。 「・・・なんだよ、なんもしねーって!」 心外のあまりアルトは声を大きくする。 「わ、わかってるわよ!当たり前でしょ・・・!」 耳まで赤らめ、眉を吊り上げたシェリルが叫ぶ。 結構傷ついたアルトがふらふらと食卓につき、二人は重々しく 「いただきます」と言い黙々と食べ始めた・・・。 むすっとしていたシェリルも、アルトのお手製プリンを口にすると それがあまりに自分好みの味だったので、次第に機嫌よくなってきた。 それを目ざとく見てとったアルトは、「悪かったな、風呂場で。怖がらせちまって」 ともう一度謝った。 「怖いですって?あたしが怖がるわけないでしょ、ちょっと驚いただけ」 余裕ぶってシェリルが答える。 「うん、だよな。ごめん」 「もうしない?」 「うん、しない。・・・・・・え?」 「もうしないんでしょ」 念を押すように聞かれて、アルトは返答に詰まる。 そんなこと言ったって、遅かれ速かれするんじゃないかなぁ? しばし言葉の意味を頭の中で反芻する。おそるおそるシェリルに聞いてみた。 「何を、してほしくない?」 「ヤダ。だから、さっきみたいなエッチなことを、よ」 顔を赤らめたシェリルは、スプーンを握り締めてアルトを睨んだ。 今度はアルトが睨む番だった。 「おまえさ、本当に俺のこと好き?」 シェリルは急に何を聞くかと言わんばかりに眼をしばたかせ、 やがて赤面したまま下を向き、好きよ、と呟いた。 このシェリルの反応に嘘はないと、アルトは信じたい。しかし、だからこそ 確かめておくことがあった。 「好きなら、そういうことしたいって思うのが、当たり前なんじゃねーの」 俺たち、キスだってしたじゃねーか。情けない気持ちでアルトは呟く。 「俺のこと、ほんとに好きなのかよ」 シェリルが怒った顔でアルトを睨んだ。しまった、とアルトは思う。 「好きよ!アルトとなら、キスだってしたいし、おっぱい触られたって別にいいし、 子供だって産みたいもん!」 ちょっと最後は話が飛躍したが、まあ分かってるんだなとアルトは少し安堵する。 「じゃあ、なんで?。もうしちゃだめとか言うんだよ」 だ、だって・・・と急にシェリルは指をもじもじさせた。 「アルト、お風呂で変なとこ触ったでしょう」 「ん、ああ」 また、下半身に血が集中し始める。 「あんなとこ触るなんて、信じられないわ。いくらあたしたち付き合ってるとは言っても やっていいことと悪いことがあると思うわ。」 「・・・・・・」 親しき仲にも礼儀ありってやつか・・・?いやいや、違うだろそれ。 だっていずれは触る場所なんですけど、って、え? 「俺、おまえにもう一つ聞きたいことがある」 「あたしも、この際だから聞きたいわ」 真撃な顔でシェリルが、アルトを見つめた。 なんだよ、とアルトが気圧される。 「どうして、あんなところを触ったの?」 しばらくの間を置いてアルトは、シェリル、とかすれた声を出した。 「子供って、どうやって作るか知ってる?」 ぽかん、としたシェリルがすぐにカッと紅潮して叫んだ。「知ってるわよ、バカにしないでよね」 頬に手を当てて、うっとりと言う。 「大人になってもずぅっと好きあってたら、神様から授かるんでしょ」 一瞬すごい頭痛に見舞われたアルトは、額に手を当てて黙り込んだ。 嘘だ、13歳って性教育がまだとか、嘘だ。 アルトは知らなかった。シェリルの通うお嬢様学校では、性教育は 花のおしべとめしべに例えられて教えられることを。 どうしよう、どうしたものかと煮詰まる頭で考え込む。 アルトのパンツの中では、小さなおしべが靜かに受粉の時を待っているのだ。 一旦おわり
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/51.html
シェリルとランカ、2人揃っての写真撮影、その合間の休憩時間。 まだ名前の知らない花ばかりが咲いている中に、ランカはしゃがみ込んでいた。 人工の物ではないせいか、この星の花々はとても自由に、咲き乱れている。 写真撮影の為に用意された愛らしいワンピースが皺になっても気にしない。 ランカの意識は、手元で徐々に形になりつつある花の首飾りに集中しているからだ。 「作るの久しぶりだからかな。どうしても不格好になっちゃう……」 「こんな所にいたの。探したわよ、ランカちゃん」 「シェリルさん!」 聞こえてきた最愛の人の声に、ランカはすぐに手を止め、顔を上げた。 同じように撮影用の衣装に身を包んだシェリルが、近づいてくるのが見える。 咄嗟に花を手にしていた手を後ろに回し、ランカは曖昧な笑みをシェリルに向けた。 「ごめんなさい、勝手にこんな所まで来ちゃって」 「謝る事はないわ。どこで休憩を取ろうと自由なんだし。 ただ、私はランカちゃんと一緒にゆっくりしたかったんだけど?」 すぐ側までやって来たシェリルが、腰を折ってランカを見下ろしてくる。 その目が、「ランカちゃんは私と一緒に休みたくないのかしら?」と問いかけていた。 勿論ランカとて、気持ちは同じだ。仕事の時もプライベートの時も。シェリルといたい。 だが、今この時だけは、そういう訳にもいかなかった。 とは言え事情を明かす事も出来ず、ランカは誤魔化すように笑いかける。 「え、えへへ」 「ランカちゃん、何を隠してるの?」 「何も隠してなんかいませんよ?」 「う、そ、つ、き。ワルイコにはお仕置きしちゃうんだから」 自分も野原に座り込んで、シェリルがランカの顎に手をかける。 徐々に視界を占領していくシェリルの柔らかそうな唇にランカが気を取られた瞬間、背中に回していた手から、花がすり落ちた。いや、シェリルによって奪われてしまったのだ。 「あ! シェリルさん、ずるい!」 「キスぐらいで油断する位じゃ、まだまだよ、ランカちゃん。 そこが可愛いんだけどね……って、お花?」 「はい。花の首飾りです。まだ、途中なんですけど」 「ひょっとして、私に?」 目を丸くしたまま問いかけてくるシェリルに、ランカは頷いて見せた。 まるで小さな子どものような真似を、と思われるかもしれない。 だが、ランカがシェリルと過ごす休憩時間を諦め、更に幼かった頃の記憶を手繰り寄せてまで、こうして首飾りを作っていたのにはそれなりの理由があった。 「今日、バレンタインですから。シェリルさんに、贈り物をって、思ってて。 昨日作ったお菓子を持ってきたんですけど。それが……ダメになっちゃったんです。 代わりの物を買おうとしても、今日中には用意できそうに無いですし。 だったらせめて、お花をって」 「ダメになったって。失敗したって事?」 「いいえ、出来上がりは大丈夫だったんです。 ただ、私が紙袋に入れてきちゃったから。ここに来る途中、袋の中でこんなに」 傍らに置いていたバッグから、ランカは紙袋を取り出した。 中身は、手作りのクッキー。いや、クッキーだったもの、だ。 見た目の可愛さで、ランカが入れ物としてこの紙袋を選んだのがそもそもの間違いだった。 まだ舗装が完璧ではない荒れた路面のせいだろう。 此処に来るまでの車中でクッキーが粉々になってしまったのである。 「すっかり崩れちゃったのね。元はどんな形だったの?」 「星の形とか。ハートの形とか。色々です」 「あぁ、この欠片なんか、星っぽいわね」 「本当ですね」 「折角だから、食べさせてよ、ランカちゃん」 「え?」 比較的大きなクッキーの欠片を手にしたシェリルが笑う。 食べさせてと言いながら、シェリルはその欠片をランカの口元に押し付けてきた。 星の欠片の、尖った部分を少しだけ唇で挟んだまま、ランカは目を白黒させる。 これは、どういった流れなのだろう。 「お仕置きの続きよ、ランカちゃん」 「ふぁ……」 ひどく嬉しげな顔をしたシェリルが、ランカの唇に自らのそれを重ねてくる。 いや、正確には、ランカが銜えているクッキーの欠片を、シェリルが食べているのだが。 欠片が小さいせいで、鳥のする啄ばみなのか、キスなのか、よく分からなくなってしまう。 1つ目の欠片を唾液で柔らかくしてから飲み込んだシェリルが、唇を離してまた別の欠片を取り出そうとする時、ランカは自然に問いかけていた。 「あの、シェリルさん。まだ……するんですか?」 「もちろんよ。袋の中身が空になるまで、ね」 「ええ!? でも、殆ど粉々なのに」 「じゃあ、粉々になった欠片をランカちゃんから口移ししてもらおうかしら」 「口移し!?」 「折角ランカちゃんが作ってくれたんだもの。もったいないじゃない?」 あまりの恥ずかしさに、ランカは顔を覆いたくなった。 しかし、楽しそうなシェリルの表情を目の当たりにすれば、拒否など出来るはずも無い。 渋々次の欠片を銜えさせられながら、ランカは考える。 ようやく上手く焼けたクッキーが台無しになって、とても悲しかった。 けれど無駄になったと思われたクッキーが、シェリルに食べてもらえるのは望外の喜びで。 普段のキスとは少し違う、独特な唇の感触も、また新鮮で心地良い。 思い描いていたのとは、違う形のバレンタインになってしまったけれど。 シェリルも、ランカ自身も。こんなに蕩けそうな感触に身を任せられるのなら、 これはこれでいいのかもしれない。 結局休憩時間中に欠片全てを食べる事は出来なくて、残りは翌日に持ち越される事になる。 その後撮影現場に戻ったシェリルの襟元には、少し歪んでいるものの可愛い花の首飾りが。 ランカの首元には、シェリルが贈ったペンダントが輝いていた。 バレンタインSS蛇足 シェリランのバレンタインは互いに贈り物をし合うといいと思って書いた。 ランカ→シェリルはクッキー……が粉々になったので花の首飾り。 シェリル→ランカはペンダント。 ラストでランカがつけてるのは、シェリルからのバレンタインの贈り物って事で。
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/81.html
285 バカップル・5年もの sage 2008/06/19(木) 03 05 25 P8rHPInh アルトは居間でくつろいでいた。 久しぶりののんびりとしたオフは、シェリルのオフとタイミングを合わせていた。 三日ほど、ゆっくり過ごせるはずだ。 シェリルお気に入りのシェリー酒(フロンティア産の天然物で貴重品!)を傍らに、ソファに座ってBGMに流しているジャズに 耳を傾ける。 窓の外は、都会の夜景。そろそろビルの照明が消えつつある。 サックスの音色が途切れたところで、玄関のロックが外れる音がした。 アルトは立ち上がって迎えに出た。 「お帰り……って、お前」 アルコールの匂いが開いた扉の向こうから漂ってきた。 「ただいま」 真紅のドレスをまとったシェリルは、明らかに不機嫌だった。その上、酔ってもいる。 足元はしっかりしていて、大またで部屋に入ってきた。 「どうした?」 その背中に向かって、アルトが呼びかけると、シェリルは大きな窓を背にくるりと振り返った。 袖を通していた、ボレロを勢いよく投げ捨てて、ポーズをとって見せる。 「アルト、見て」 「あ、ああ……この前、注文してたドレスだな。似合ってる」 控え目な室内の照明の中で、街の灯りを背にしたシェリルの輪郭線はハレーションを起こしているかのようだ。 豪奢なストロベリーブロンドの髪が金色に近い色で輝いている。 ドレスの胸元と背中は大胆に肌を見せている。 「お世辞はいいから、もっと見て」 アルトはシェリルの目の前に立った。 「目に焼き付けたぞ……何があった?」 先ほどまでシェリルは仕事関係のパーティーに出席していたはずだ。 「目が二つあるのは同じなのに……もぅ」 シェリルは一人がけのソファに、ストンと座った。 「イヤなヤツがいたのよ……あぁ、思い出すだけでも厭だわ」 アルトはボトルの栓を開けて、シェリー酒を二つのグラスに注いだ。 片方をシェリルに渡し、自分も手にとってシェリルの座っているソファのひじ掛けに、軽く腰かけた。 「もう、人のこといやらしい目で見て。本物の蛇には失礼だけど、爬虫類みたいな目って言うの? ……あら、お気に入りの銘柄、覚えていてくれたのね?」 アルトは黙ってボトルを掲げた。ラベルを見たシェリルは目を細めた。 「うふふ……それでね、アルトの視線で消毒してもらったの」 表情に柔らかさが戻ってきた。 「周囲を巻き込まなかっただろうな?」 アルトの質問に、シェリルは唇をへの字にした。 「失礼ね。ちょっとだけシャンパンぶっかけてやろうかって思ったけど、実行はしなかったわ」 「それなら、ヒールで踏んづけてやったか?」 「……さりげなくね」 シェリルはペロリと舌を出した。 「でも、どう? このドレス。アルトに見せるのが、今夜の楽しみの一つだったのよ」 「いい色だな……深みがあって。お前の髪によく似あう」 アルトはグラスを持ってない方の手でシェリルの髪を緩く絡めた。 「それだけ?」 シェリルが上目づかいでアルトを見上げた。 「このまま食べてしまいたい」 「きゃぁ」 シェリルは笑いながら首をすくめた。 アルトはかがんで、シェリーで濡れた唇に唇を重ねる。甘くて強い滴を舐めとって、舌を絡める。 「ん……」 シェリルも応えた。 唇を合わせたまま、アルトは互いの持っているグラスを手探りでサイドテーブルに置く。 グラスに残ったシェリーで人差し指の先を濡らし、それでシェリルの首筋をなぞった。 「あ…」 濡れた軌跡が間接照明にきらめく。 アルトは床に膝立ちになって顔を寄せ、素肌を濡らした酒精を舐めとった。 「もぅ…ドレスが汚れるわ」 笑いを含んだ声で詰るシェリル。 アルトは唇を、ドレスの胸元からのぞく谷間へと滑らせた。 「んっ……」 快い刺激に、身をすくめるシェリル。 アルトの手がドレスの裾をまくりあげると、色味を合わせたレースのガーターベルト。 その狭間から見える、眩しいほどに白い肌。 アルトは強引に、シェリルの足の間に顔を埋めた。 「やだ」 シェリルは身をよじり、手をアルトの頭に当てて押しのけようとした。 アルトの手が伸び、ドレスの上から胸を鷲掴みにする。 「ん…ぁ…」 力が緩んだ一瞬の間に、シェリルの脚は歪んだM字型に押し広げられ、 その中心にアルトがランジェリーの上から唇を押し当てた。 「くっ…ダメ……」 ヒールを履いたままのつま先が反り返った。 薄いレースの布地越しにアルトの唇と舌が蠢く。 背筋を駆け昇る刺激は、ほろ酔いのハートを踊らせた。 頬が上気するのを自覚するシェリル。 「ね、直接……」 シェリルの指がショーツのサイドストリングを解いた。 あらわれた花びら、その奥からトロリと滴る蜜。 アルトがディープなキスをし、啜りあげると、背筋が反り返った。 「あああああ」 いつの間にかシェリルの手は、アルトの頭を自分へと強く押し付けていた。 「あっ…あっ…あっ…あっ…」 過敏な芽を甘噛みされる鋭い刺激に、スタッカートを歌う。 アルトの唇と舌が花びらを愛撫し、密に濡れた指が芽を覆う包皮を剥いて愛撫する。 シェリルが、焦点が合わなくなってきた視線を下に向けると、見上げるアルトの視線と重なった。 「ベッドまで我慢できない」 囁きと同時に、芽がつままれる。 「ああっ……は…あ……いい…わ。汚してしまって……ドレス」 シェリルはソファの上で体の向きを変えた。 背もたれを掴んで、尻を突き出す。 見なくてもわかる。 アルトの手が裾を大きくまくりあげた。 濡れた場所に空気の流れを感じる。 そして、挿入。 「んっ……」 それだけで軽く達してしまう。腕から力が抜け、頬を背もたれに押し当てる。 横目で後ろを見ると、アルトがのしかかっていた。 アルトの手が体の前に回され、胸をもみしだかれる。 「あん……イイっ……」 ドレスの背中のホックが外され、あらわになった背中にアルトのキスが降る。 最初の高みは、すぐに訪れた。 ベッドの上に場所を移すと、シェリルはアルトの上に乗った。 上半身は生まれたまま、下半身はガーターベルトとストッキングをつけ、ヒールも履いたままだった。 左の足くびにサイドストリングのショーツが絡まっている。 「強引……もう…ン………愛する人にレイプされたみたい。桜姫だわ、まるで」 「そうか」 アルトの両掌が、シェリルのくびれた腰から胸へと滑る。 「そういうお話でしょ?……かぶき…ああっ……さくら…姫っ……て」 「そうかもな……っ」 アルトの手にシェリルの手が重ねられ、大きな動きで乳房を揉む。 「イヤだったか?」 アルトが腰をうねらせると、シェリルは甘いため息をついた。 「……わざわざ…聞かないのぉ……ああああ」 シェリルは自分の胸からアルトの手を外させると、ベッドのヘッドボードを握らせた。 「私が…ぁ……許すまで、手、放さないで……乱暴なぁ……あ、アルトにはお仕置きしないと」 息を弾ませながら、シェリルが微笑む。目には淫靡な光が宿る。 「それは、コワいな……っ」 シェリルはアルトの胸に顔を近寄せた。形よくすっきりと通った鼻筋で、アルトの胸板を愛撫する。 下半身からこみあげる快感のリズム以外に、胸を愛撫する微妙なタッチに小さく声を立ててしまったアルト。 シェリルはアルトの乳首に吸いつくと、軽く歯を立てた。 「アルトに触れるのも……ん…く……触れられるのもスキ……」 体位を入れ替え、シェリルを下に、アルトと向かい合う形で繋がる。 ストッキングの光沢に包まれた脚が、アルトの体に絡みつき、膝で脇腹辺りを愛撫した。 「きて、アルト……」 アルトは声を立てずに頷くと、徐々に腰の動きを速めていく。 短い呼吸と、ため息、かすかにきしむベッド。 朝までは、まだ十分に時間がある。 <終> 付き合って5年ぐらいたてば、こんな感じかなと。