約 713,972 件
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/83.html
##ネタバレ(ほとんどオーラスまで)注意!## 以下、指標を簡単に。 すごく:複数プレイ・着エロ わりと:SM やや:百合・陵辱・サブタイ関係ないな Chapter3 [信念 Faith] あの戦いのことは、できれば多くは語りたくない。そも、語れることもほと んどない。竜としての能力をほぼ限界まで解放した俺は、自分があそこで何を したのか、まるで覚えていないのだ。ヴァイスとシュヴァルツにリンクして戦 闘記録を読むことは可能だが、とてもその気にはなれなかった。 俺が言えることは、ただひとつだけ。勝ったのは、俺たちだ。 そして俺は今、H国の政府が経営する病院――の近くの安宿で缶詰になって いる。「敵」の攻撃がカガリに集中した結果、彼女は大きな怪我を負って、今 は病院の集中治療室にいる。辛うじて一命はとりとめたとはいえ、元来彼女を 守るのが俺の最大の仕事のはずだ。戦闘のさなかに理性を吹っ飛ばした俺には、 その基礎の基礎を保つことすらできなかった。 俺は言葉にできない自己嫌悪を噛みしめながら、かといって何ができるわけ でもなく、ぼんやりとテレビを見ていた。虚ろな笑い声が響く、深夜のバラエ ティ番組。きわどい水着を着た若い娘が、小麦粉の中に埋められた飴玉を口で 拾っている。 発作的にテレビを殴りつけようとして、辛うじて堪えた。これ以上備品を壊 したら、いくら「政府が秘密裏に支援するエージェント」だからといっても、 宿を追い出されかねない。俺は深呼吸しながら、右の拳を左手でねじ開け、チ ャンネルを変えてみる。 歌番組。 スポーツニュース。 グルメと旅。 前世紀に作られた映画。 子供向けアニメーション。 どこを見ても戦争の気配はないし、そもそも人類が陥っている危急存亡を感 じさせる画面すらない。 ――もしかしたら、本当は世界の大部分はこんなふうに平和で、俺たちだけ がごくごく閉ざされた世界で決死の戦争をしているのかもしれない。そうでな いという保障が、どこにある? 俺は脳裏によぎった思いに慄然として、叩きつけるようにテレビを消した。 馬鹿げている。世界の真実は極限状態ともいえる戦争であって、作り物はこっ ちだ。こっちの、はずだ。 俺は安っぽいベッドにどさりと腰を下ろすと、両手を膝につき、悲惨と陰惨 を詰め合わせられるだけ詰め合わせたかのような日々を思い出そうとする。幼 い子供が巨大な竜に向かって石を投げ、両足を失った兵士が自分が無くしたの は膝から下だということを聞いて安堵の表情を浮かべる、この世の地獄のこと を思い出そうとする。だがその記憶は、再放送が繰り返されすぎたメロドラマ のようで、どうしてもリアリティを伴わなかった。 ゆっくりと、上体をベッドに沈める。ベッドはギシリと嫌な音を立てたが、 こんなに柔らかで暖かな空間に横になるのは、もしかすると初めてかもしれな い。そしてこれが、この国の日常であり、この国の平穏なのだ。それを、文字 通り命を賭けて、ギリギリのところで守っている連中のことを、本当に俺は否 定できるのだろうか? ドアをノックする音がした。俺は起き上がると通路に対して遮蔽が取れる場 所に立って、枕元に置いてあったリモコンのような機械でドアロックを解除す る。ドアの鍵なんてドアまで歩いていって開け閉めすればいいじゃないかと思 ったものだが、使ってみると悪いものではない。本来の用途からは離れている 気もするが。 扉を開けて入ってきたのは、ヴァイスとシュヴァルツだった。二人とも野戦 服を脱いで、ドレスシャツにスカート、ふんわりとした大きめの帽子と、比較 的カジュアルな格好をしている。街の様子を偵察すると言っていたから、現地 に最も溶け込める服装に着替えたというところだろう。普段とは逆に、ヴァイ スが黒系、シュヴァルツが白系でまとめているせいで、脳が煮えそうになる。 「こんばんは、シンラ……。その、報告に」 「歯切れが悪いな。まあ、入れよ。入れって堂々と言えるような部屋でもない が、そこはお互い我慢しよう」 「はい。失礼します」 二人はどこかもじもじとしながら部屋に入ってきた。この宿は素晴らしくあ りていにいうと、ラブホテルというやつだ。俺の部屋はそのなかでも「特殊な 趣味を持った紳士淑女用」らしく、これはどうなのかなと思うような物体が並 んでいる。 「で、カガリの容態は?」 「安定しています。このぶんならば3日後には完全に回復する見込みです。正 確な時間は不明ですが」 「中央はアクセス拒否か」 「はい。Center of Military Intelligenceは昨日から私たちのアクセスを拒 否しています。最低限の計測処理およびローカルでの同期処理は可能ですが、 CMIのサポートが必要な機能は事実上死んでいます」 「予想の範囲だ。安心しろ、それで俺たちの戦闘力が決定的に低下するわけじ ゃない」 「はい。ただ、その」 「何だよ」 「あの……」 「不安なのは分かるが、消耗戦をしなければいける。自信を持て、ここまで深 くH国に浸透できたのは俺たちが初めてなんだ。CMIとのリンクが切れている のも、切れているからこそヘイズに感知されずに済んでるってことを忘れるな。 このまま一気にヘイズを叩く。奴らが対策を講じる前に、だ。 ヘイズを叩いてしまえば、この国に他の竜が攻撃を仕掛けるまでの時間的猶 予ができる。この国には、地力はあるんだ。エメルならばこれまでの行きがか りなど完璧に無視して、この国を橋頭堡にして攻勢をかけるだろう。最終的に この国が受ける損害は最小で済ませられる」 「ええと……はい、シンラの計画は杜撰ですが、現状ではそれ以外にこの国の 決定的な崩壊を食いとどめる手段はないと思います」 「杜撰ときたか」 「すみません」 「見通しが甘いのは認めるが、大局として間違っちゃいないつもりなんだが」 「ええ、その、ええと、そうではなくて」 「おいおい、はっきりしてくれよ。さっきから随分らしくないぞ」 「あの……。CMIへのアクセス遮断によって私たちが失ったのは、量子コンピ ューティング能力だけではないんです」 「わかってる。対精神汚染防御だろ」 「はい」 「不安定なのは自分でも認めるが、まだまだなんとかなる範囲だ。急いだほう がいいのは間違いないが」 「そこは、信用しています。でも、あの、ええと……」 「じゃあ何だよ」 「……私たちも、精神汚染防御の閾値に限界が、きているんです……」 「はあ?」 沈黙が落ちた。ヴァイスはもじもじし続け、シュヴァルツは顔を真っ赤にし ている。 「すまん、物凄く察しが悪いのが自分でもわかってアレなんだが、それに、な んだ、お前らに何かとんでもないことを言わせようとしているような予感もあ るんだが、それはそうとして、俺にも分かるように説明してくれ」 ヴァイスの耳がパタパタとはためく。興奮したとき独特のしぐさだ。 「ええと、ですね。わたしたちには、その、猫の遺伝子が導入されているんで す。それで、聴覚や暗視能力、運動能力が飛躍的に向上していますが、あの、 CMIの援護がないと、その、猫の――うう、本能的な生理サイクルの影響も受 けてしまう……です」 「分かった。よく分かった。クソ、なんてこった」 「そそそそれで、私は、その、一応いろいろ経験もあるので、なんとか自分で 処理しようと思ってたんですけど、でもその、現地民間人を拉致とかあり得な いですし、かといって帽子を被ったまま和姦とか考えられませんし、それにい ま妊娠してしまうわけには」 「処理ってお前」 「で、で、問題がもういっこあって。あの、わたしは、いいんです! その、 最悪、なんか道具とかこの宿舎で見つけちゃったから、その、あの、もう我慢 できなくって、さっきちょっとお風呂で、その、少し解消とか、その」 「解消ってお前」 「シュヴァルツなんです。困っちゃったんです。彼女、経験がないんです。サ カっちゃう時期にCMIの援護がないのも初めてで、何から何まで全部初めてな んです。それで、どうしていいか分からなくて、でも本人に聞いたら、やっぱ り最初は男の人がいいって言い張って」 「……どういう用語集を買ってくれば、こういうときの対応が可能なんだ」 「『女性の求めをエロカッコ良く押しとどめろ!』ですかね」 「何だそれ」 「錯乱しました」 「医者に鎮静剤とかを処方してもらうのでは対処できんのか」 「この状態は1週間から1ヶ月くらい続きます。その間ずっと鎮静剤の投与とい うのは、無理です。電撃的な作戦遂行が必要な時期には、特に」 「で、何か、性交渉が行われれば、その時期は終わる、と」 「はい。その、一発ヤれば、おさまります」 「ストレートすぎる表現をどうもありがとう」 「たたたたた隊長が説明しろって言ったんですからね!」 「そこまでぶっちゃけろとは言ってねえよ。何だよこの全自動羞恥プレイは。 それよりシュヴァルツ。さっきからずっと黙ってるが、お前の本心はどうなん だよ。最長で1ヶ月程度なら、潜伏を続けるのも手だぞ。カガリだって少しは 休養させないといけない」 「……それは、ダメ、です。この作戦は、1分1秒でも、時間がかかるごとに、 幾何級数的に成功率が、低下、します」 「そういう問題じゃねえだろ。お前はこんなことでいいのかって話だ」 「あ、ああ、あの、ふつつかものですが、よろしく、お願いします……」 「変な辞書にアクセスしてるんじゃねえよ」 「うう……。で、でも、うう。 あの、カガリさんのことは、信頼してますし、大好きです。私たちが、こう やって戦える、のは、カガリさんがいてこそ、です。でも、ずっと――ずっと、 うらやましい、うらやましかったんです。シンラを独占、できるのが、とって も、うらやましいんです。 わたしは、何にも、知らずに、ここまできちゃいました。男の人とは、キス も、したこと、ないんです。でも、それは、シンラ、あなたを、あなたを最初 に見て、しまったからなんです。 お願いです。今夜限りで、もう、こんなことは、言いません。こんな我侭も、 こんな無茶も、言いません。お願いです。助けて。助けてください……つらい んです……苦しいんです……ずっと、ずっと……こんなことって……」 俺は盛大にため息をついた。 「いいか。俺が精神的に不安定なのはお前らが一番よく分かってるはずだ。今 だって、俺はかなり理性が軋んでる。お前らにしてみれば、それこそ望むとこ ろなのかもしれんが。 だがな、俺自身、突っ走り始めたらどこまで突っ走るのか、想像できない。 シュヴァルツ、お前が特に問題だ。何の経験もない小娘が相手にするには、下 から何番目かに悪い相手だ。それでも、なのか?」 彼女たちは微妙に怯えの表情を浮かべたが、それでも、揃ってこくりと頷い た。なんて――なんて馬鹿げた話だ。 「いいだろう。見たところ、それしか選択肢もなさそうだしな。まったく。カ ガリにバレたら殺されるぞ、俺は」 「す、すみません……」 「気にするな。あいつには俺からちゃんと説明する。あいつだって、任務と私 情を切り分けるくらいのことはするさ。それより、一線を越える前に、一つだ け聞いておきたいことがある」 「ななななんでしょうか。あのその私は経験があるといっても、片手で数えら れるくらいの、ノーマルな相手しか知りませんし、えええええSMとかアナル とかの経験はまだ」 「何を一人で突っ走ってんだよ」 「あれ。そこじゃないんですか」 「落ち着け。俺が聞いておきたいのは、お前らの名前だ」 「……え」 「ヴァイスとシュヴァルツはコードネームだろ。名前が『シロ』に『クロ』っ て、犬や猫じゃあるまいし。俺は、チームメイトを犯すんじゃなくて、俺を好 きになってくれた女と寝たい。お前らはどうだ」 「気持ちはありがたいのですが、本名の開示は軍規で固く禁じられて」 「何を今更」 「でででででも」 「……私は、グレイスです」 「シュヴァルツ!」 「シンラの、言うとおりよ、ヴィオレッタ」 「ふむ、ってことはヴァイスの本名がヴィオレッタか」 「わたし、たちは、双子の姉妹、でした。わたしが、ちょっとだけ、姉です」 「シュヴァルツ……」 「オーケー。じゃあ、はじめよう。グレイス、ヴィオレッタ」 おかしなこともあるものだ。俺の理性は、全力で状況を否定していた。だが ここまできて引き返すことなど、できるものか。 「さて、と。折角なんだから、忘れられない夜にしてやるよ」 俺はそう宣言すると、すばやくシュヴァルツ=グレイスの腕を取って逆手に 極める。そうして彼女をずるずると不思議な形をした椅子へと引っ張り、その 上に担ぎ上げた。俺もこの道の達人というわけではないが、さすがにこれの使 い方は見れば分かる。 おどおどしているグレイスの両手をベルトで肘掛けに固定し、両足をなにや ら特別なパーツにこれまたベルトで固定する。パーツの間隔を広げてやると、 彼女は自然とM字型に足を開く格好になった。もともと真っ赤だった顔がさら に朱に染まり、必死で膝を閉じようともがく。しばらくはそうさせておくとし よう。まずは、おいたをした部下へのお仕置きからだ。 「さて、ヴァイス君」 「は、はい」 「君は軍規に詳しいな」 「は、は、はい」 「俺の記憶が正しければ、任務中には自慰行為を含む一切の性的行為が禁止さ れていたと思うんだが」 「は……は、はい……あの……でも」 「でも? 偉くなりましたな、オペレーター・ヴァイスどの! 貴君は上官に 口答えしようと言うのか」 「い、い、いいえ」 「何だその返事は。口からクソを垂れる前と後には」 「さ、サー、ノー、サー!」 「聞こえんな」 「サー・ノー・サー!」 「白い淫乱娘さん、君はここに来る前に自慰行為を行ったと聞きましたが?」 「そ、その……」 「返事は」 「サー……イエス・サー……」 「聞こえんな」 「サー・イエス・サー!」 「重大な軍規違反だ。処罰が必要だと思わんかね」 「……サー……イエス・サー」 「よろしい。ではそこで豚のようにもがいているグレイスお姉さまと共有回路 をオープンしろ。防壁一杯までシンクロさせるんだ」 「そ、それは」 「急げ、急げ、この愚図が! それとも努力してこのザマか! 竜を殺す前に 戦争が終わっちまうぞ!」 「さ、サー・イエス・サー。共有回路オープン。シンクロシティを48%に上昇 させます。臨界まで12秒」 ヴァイス=ヴィオレッタの額にうっすらと汗が滲む。彼女はいま、自分自身 の感覚と同時に、心臓をバクバクさせながら椅子に拘束されているグレイスと 感覚を共有している。共鳴率48%はほぼ限界で、これを越えると自我崩壊の危 険性がある。統計で言うと、52%を越えたら確実にアウトだ。相手の感覚のほ うをより強く感じ取るなんて状況に、人間の精神はそう長くは耐えられない。 ま、本当は彼女らは49.8%までシンクロできるはずなんだが、そこは言わない ことにしよう。そんな非常事態専用の回線までオープンさせる必要はない。 ちなみに完全に余談だが、男女でシンクロしたままでセックスすると、それ はもう凄いことになるらしい。興味本位で試した奴は何人かいるが、俺たちの 間で一番有名な談話は「ナメクジの交尾に参加してる気分だった(タケハヤさ ん・職業:人類戦士)」であるあたりから、その惨状は推して知るべし。 「シンクロシティ47.6%。維持します」 「よろしい。さて貴腐人さま、貴女はどの道具をお使いになられたのですか?」 俺は部屋の戸棚に飾ってあった様々なグッズを床にぶちまける。言っておい てなんだが、俺にも使用法がさっぱり分からないものも多い。なんともはや。 ま、俺に分からなくて、こいつらに分かるってことはあり得ないだろう。あり 得ないことを祈る。 幸い、ヴィオレッタは躊躇いながら、床にしゃがみこむと、小さなプラスチ ックの器具を手に取った。ありふれたローターだ。助かった。 「俺はお嬢様のようなインテリじゃありませんので、それをどうやって使って いいのかわかりかねますね。実演してたいだけますか、ヴィオレッタお嬢様」 彼女はおどおどとしながら、小さな器具のスイッチをオンにした。羽虫が飛 ぶような音がする。彼女は風呂で自慰に至ったというが、こんな派手な音がす るものを使ったら同室のグレイスだって気が気じゃなかったろうに。未経験と いっても状況を推測する能力がないわけじゃないんだし、聴覚だって鋭敏なん だから、どんなにヴィオレッタが声を押し殺していたとしても……。 ちょっとの間、彼女は動悸を抑えるように左手で心臓の上に手を添えていた が、意を決したようにスカートをめくり上げ、ショーツの上からローターを秘 所へと押し当てた。途端に、椅子に縛り上げられたグレイスがひっと短い悲鳴 をあげる。 ほほう。想像した以上に面白いな、これ。 低い唸り音をたてる器具を、ヴィオレッタはゆっくりと秘所に這わせる。グ レイスは自分に襲い掛かる初めての感覚に、必死で首を振りながらよくわから ないうめき声をあげた。構わず、ヴィオレッタは自分の秘所をローターでまさ ぐり続ける。 「ヴィオレッタ、ああ、ヴィオレッタ、お願い、やめ、ああ、だめ、だめ」 グレイスは涙声になって哀願する。何を言ってるんだか。ここで止められた ら困るくせに。 俺はローターを2個手に取ると、グレイスの背後に回った。彼女が着ている ドレスシャツの前ボタンを、時間をかけて外していく。上気しつつある白い肌 と、ストラップレスのブラジャーがあらわになった。ほのかに汗の匂いと―― メスの匂いが漂い始めている。 ブラジャーのホックを外し、するりと抜き去る。綺麗に発達したバストが外 気に触れた。乳首は既に固いしこりのようになって、天を向いている。俺は背 後から乳首をつまみ上げると、やわやわと胸全体を揉みしだいた。新たな刺激 に、二人が同時にうめき声をあげる。そこそこの男性経験があるヴィオレッタ にとってこれは快楽の前兆だが、何もかもが初体験のグレイスには苦悶の体験 なのだ。それが二人に同時に降りかかっている。 適当なところで乳房への責めを終えると、俺は手元に持ってきていたロータ ーのスイッチを入れた。微細な振動を続けるそれを、ヴィオレッタの乳首にひ とつずつあてがう。ここまで唇を噛んでなるべく声を抑えてきた彼女も、これ にはたまらなかった。「あうっ」と一声叫ぶと、細いおとがいを宙へと突き上 げる。グレイスはもう声も出ないようで、酸素を求めて口をパクパクさせた。 活きの良い魚のように身体を痙攣させ始めたヴィオレッタを、背中からしっ かりと抱きしめる。彼女は俺のほうを振り返ろうとした。潤んだ瞳が俺を見る。 俺は軽く笑うと、彼女の唇に自分の唇を重ね、荒々しく舌を差し込んだ。貪る ように、彼女も自分の舌を俺の舌に絡めてくる。 ヴィオレッタはそのまま絶頂を極めようとして強くローターを自分の秘所に 押し当てたが、こんなところで勝手にイってもらっては困る。俺は彼女から唇 を離すと、ローターについていたクリップをつまみ、これ以上はないほどツン と突き立った乳首をクリッピングする。 「痛いっ! いた、痛い、です、隊長っ、あ、だめ、痛いっ!」 「いた、いたい、ああ、あああああ、ヴィオレッタ、痛い、シンラ、ダメ、ダ メ、痛い、ああ」 突然の激痛に、二人がまとめて悲鳴をあげた。俺は構わず、二つのローター がヴィオレッタの乳首にあたるように調整する。激痛と快楽が混濁し、二人の 女は悲鳴と嬌声をあげ続けた。 「まだまだオードブルだぜ。もうギブアップか」 笑いながらヴィオレッタの耳元で囁くと、椅子に縛られたグレイスがガクガ クと首を横に振った。「シンラ、ああ、シンラ、もっと、もっと、ああ、怖い、 なんだか、凄い、凄い、もっとして、ください」。 「お姉さんはずいぶんマゾッ気があるな。妹はどうだ」 ヴィオレッタは完全に涙目になって、荒い息をつきながら首を横に振った。 自分を慰めていた右手は、力なく投げ出されている。ローターだけがむなしく 地面で振動していた。 「痛いのはイヤか。どれどれ、本当かね」 俺はニヤニヤ笑いながらヴィオレッタのスカートを大きくたくしあげ、ショ ーツの内側に手を入れる。ショーツはもうぐっしょりと濡れていて、彼女の女 性自身はドロドロになっていた。俺はその裂け目にそって、やんわりと指を這 わせる。二人は同時に全身を引きつらせた。俺は手をショーツから引き抜くと、 ヴィオレッタの鼻先に愛液塗れになった指先を突きつけた。 「こんなにメス臭い匂いをさせてるくせに、イヤだとは恐れいる」 ヴィオレッタの顔が真っ赤になる。俺は体内の竜をほんのわずかに呼び覚ま すと、指先を鋭利な鍵爪に変え、ヴィオレッタのショーツを引き裂くと、素早 く鍵爪を元に戻す。うむ、変身技術がこんな使われ方をしていると知ったら、 開発者は三日三晩涙で枕を濡らすに違いない。 俺はヴィオレッタの両足を抱え、赤ん坊におしっこをさせるような姿勢で抱 き上げた。自然と彼女の秘所が曝け出される。痛みと快楽と羞恥が入り混じっ て、彼女は我を失っていた。俺はその姿勢のまま、椅子に拘束されたグレイス の近くまで彼女を運んでいく。 「グレイス、見ろ。これが男を何人も銜え込んできた妹のアソコだ。お前のと は全然違うだろう? 安心しろ、お前のも朝にはこうなってる」 グレイスはおどおどとしていたが、妹の淫らな花園に視線が釘付けになって いた。ヴィオレッタの顔は赤らむのを通り越して、青ざめている。 「よし、ヴィオレッタ。姉さんに指での自慰の仕方を見せてやれ」 ヴィオレッタは軽く息を飲んだが、従順に命令に従った。おそらく、もうほ とんど正常な判断ができなくなっているのだろう。むしろ下腹部への刺激の源 を失ったいま、快楽を自分で掘り起こしてよいというお墨付きを得た彼女は、 興奮するそぶりすら見せている。 目の前で、細い指先がぬぷりと肉裂に忍び込んだ。つかのま、中指で裂け目 を愛撫していたが、すぐに物足りなくなったのだろう。人差し指と薬指を自分 の内側に侵入させ、身体の内側をじっくりとこね回し始める。二人の表情が、 苦悶と快楽に歪む。そうなってようやく、ヴィオレッタは自分の指が姉の体内 をもかき回していることを思い出したようで、僅かに躊躇して――そして、悪 戯っぽく微笑むと、中指も一緒に深々と自分の内部へと打ち込んだ。絶叫にち かいグレイスの悲鳴があがる。 ヴィオレッタはその声にうっとりとしながら、さらに激しく自分の内側で指 を蠢かせた。やがて彼女は両手を動員し、ぐいっと膣口を広げてみせる。グレ イスはそのたびにじたばたと悶え、悲鳴をあげ、全身を痙攣させた。ふむ、妹 はSか。 やがて、ヴィオレッタの呼吸が浅くなり始めた。口がわななき、下半身が震 えている。絶頂が近いのだろう。いやいや、まだ早い。 俺はヴィオレッタの足を片方ずつ離して床に立たせると、彼女の両手をがっ ちりと掴んだ。高みに到達しようとしていた彼女はイヤだとか酷いとかわめき ながら、必死で腰をうねらせる。グレイスはゼイゼイと喘いでいたが、それで も快楽が途切れたことにどこか不安げな表情だ。 俺はヴィオレッタの頭をぐいと押し下げ、その両手をグレイスの開ききった 両膝につかせた。即座に、彼女はこれから何が起こるのかを理解する。俺は彼 女の期待にたがわず、両手をグレイスのショーツにかけると、力任せに引きち ぎった。さらけだされた秘所からは、妹のそれに似た、しかし若干淡い匂いが たちのぼる。グレイスは今更ながら羞恥に打ちひしがれ、俺と目線を合わせな いようにしようと横を向いた。だがヴィオレッタが、曝け出された姉の肉裂に 舌を這わせると、端正な顔は一気に喜悦に侵食される。 ヴィオレッタは姉の秘所を舌でちろちろと舐め、淡い翳りを楽しむように唇 を添え、ほころびひとつ見えない割れ目にわずかばかり舌を差し入れると、あ ふれ出してくる愛液を音をたてて啜った。グレイスは全身を圧倒する未知の快 楽に溺れ、その快楽はヴィオレッタに伝わる。ヴィオレッタは嗜虐の喜びに浸 り、その興奮はグレイスの悦楽をさらに掻き立てる。なんとも無駄のない永久 機関だ。 俺はヴィオレッタの背中をぽんと叩くと、ズボンのベルトに手をかけた。わ ざと大きく音をたててベルトを外す。ヴィオレッタの背中が期待と興奮に震え ているのがわかる。 残念。ヴィオレッタ君、ちょっとハズレ。俺はベルトを手に巻きつけると、 スカートの上から軽く彼女の尻を撃った。突然の痛みに、「あぐぅ」とか「は ぐぅ」とかいう悲鳴があがる。俺は無言でヴィオレッタの尻をもう一度撃つ。 彼女は苦痛に耐えながら、一層激しくグレイスの秘所を責めた。 もう一撃。また一撃。一発ごとに、悲鳴が丸みを帯びていく。ごぷっという 音がして、ヴィオレッタの足元に大量の体液が滴った。足が小刻みに痙攣して いる。 嗜虐の楽しみをそこそこに満喫したので、俺はズボンとトランクスを脱いだ。 息子はもう十分に元気になっている。今度こそ、と思ったのだろう。ヴィオレ ッタが腰を突き出す。 俺はヴィオレッタのスカートをめくりあげ、愛液でぐしゃぐしゃになった尻 のあたりを、肉棒でぺたぺたとはたいてみる。ヴィオレッタは悩ましげに腰を 振り、両足を広げた。 よし、じゃあもうちょっとその格好でいてもらおう。 俺は彼女のスカートを元に戻すと、ゆっくりとグレイスの頭の側に回った。 妹に延々と責められて焦点を失った虚ろな目が、俺の姿を写す。俺はグレイス の顔を掴むと、口を開けさせて、いきりたったイチモツを突き込んだ。彼女は 激しくむせたが、俺はゆるやかに彼女の口のなかで息子をピストンさせる。 ヴィオレッタが低く呻くのが聞こえる。彼女はいま、姉にクンニリングスを しながら、口のなかには俺のペニスを感じているのだ。混乱するどころではな いだろう。それでも、ヴィオレッタはすばやく状況に適応した――グレイスの 秘所にぴったりと口を押し付けると、フェラチオをするかのように吸い始めた のだ。グレイスはこれまでになく激しく悶え、息苦しさと初めて目にする男性 自身に圧倒され、めくるめく快楽に押し流されていた。初めての体験には、ち ょっと過激すぎたかもしれない。 つたないフェラチオを味わったところで、俺はグレイスの口からイチモツを 引き抜く。ヴィオレッタが大きく息を吐き、グレイスは壊れた玩具のようにゆ っくりと首を前後に振っている。 俺はギンギンに膨らんだ息子をブラつかせながら、枕元にあったコンドーム の箱を手に取った。箱をあけて銀色のケースに入ったそれを1つ取り出すと、 姉との行為に没頭していたヴィオレッタの頭を押し上げて、その手に取らせる。 「たいちょぅ、ゴムつきなんですかぁ……」 脳が溶けたような調子でヴィオレッタが呟く。 「アホ。最初の一回はゴムつきってのが相場だ」 「だってぇ……やっぱりぃ……ナマですよぉ……ナマがさいこーですぅ……」 「お前、今ままで全部ナマか」 「はぁい……あたしぃ……はじめてのひとは……げーのーかいのひとだったん ですよぅ……。しゃしんをとるときに……それでぇ……ハマちゃってぇ……」 「お前、本当にアホだな。広報部には芸能界あがりのクズ野郎が多いとは聞い てたが。よく妊娠しなかったもんだ。いいから、さっさとしろ。姉貴が冷めち まうぞ」 「ぁぁぃ……」 ヴィオレッタは舌の上にコンドームを乗せると、俺のイチモツを口に含みな がら、器用にゴムをかぶせていった。 「お前さ、どこで覚えた、こんなの」 「えへへぇ……こんなことにぃ、なったらいいなぁっておもってぇ、いんすと ーるしといたんですよぅ」 「本物のアホだな。まあいい。そら、さっさと姉貴にご奉仕しろよ。まずはお 前を犯ってやる。一度疑似体験すれば、グレイスも気が楽だろ」 「えへへ、やったぁ、うれしぃ……もぅ、さっきからぁ、じらさぇすぎてぇ、 あたまぉかしくなりそぅでしたぁ……」 「もう十分におかしい」 「ぷんぷん……ぉかしくなんてぇ、ないもんねぇ……びおれったはぁ……おか しくなんてぇ……ないれすよぅぅだぁ」 ふらつきながら彼女はもう一度グレイスの股の間に顔を埋めた。金魚みたい に口をパクパクさせながら天井を向いていたグレイスが、突如蘇った快楽に身 体を痺れさせる。ヴィオレッタは姉を愉しませながら、姉と共有される快楽に 酔い、そして全身を期待に震わせて腰を突き上げた。 俺はヴィオレッタのスカートの裾を彼女の背中にまでめくりあげると、人差 し指と中指を彼女の秘所に侵入させる。今更ながら、彼女は快感のあまり下腹 部を痙攣させた。まったく、自分でヤるのと原理的には一緒だろうに。 俺が指をピストンさせると、彼女もそれに合わせて腰を振る。身体の一番深 いところを突き上げられる衝撃に、グレイスが激しく身悶えた。俺とヴィオレ ッタはその様子を楽しみながら、さらに女陰を責める。 皺がよらんばかりにどっぷりと濡れた指を、ずるりと引き抜く。挿入の予兆 を感じたヴィオレッタは、ぐっと腰を突き上げる。だが俺は抜いた指を、彼女 の菊穴にじわりと差し込んだ。ヴィオレッタの背中が揺れる。 「た、た、たい、たいちょぅ、そ、そこ、ちが、ちが……」 「ん? 聞こえんな」 俺はやんわりと彼女の菊穴をマッサージする。やわらかく息を吹きかけ、少 しずつ、少しずつ、中指を差し入れる。ヴィオレッタの全身から、冷たい汗が 吹きだしているのがわかる。 「たい、ちょう……っ、たい、ちょう……っ、そこ、だめ、だめ、おねえちゃ ん、まだ、ひどい、それ、ひど、あうっ、ああ、あうううううぅ」 ヴィオレッタもだいぶ錯乱しているが、もっと酷いのはグレイスだ。彼女は 目を大きく見開き、自分の身に起こっていることを理解しようとして、果たせ ずにいる。菊穴の内側と、膣の内部、その未知の領域双方を同時に責められて いるのだ。理解できるほうがおかしい。 「ヴィオレッタ、ちゃんとグレイスのケアをしろよ。このままだとお前も姉貴 も痛いだけだぞ。姉貴をきちんと悦ばせていれば、お前だって気持ちがいいん だろ? なら、すぐにケツの穴でも感じるようになるさ」 「た、たい……ちょぅ……ダメ……むり、むり、で、すぅ……あぅぁぁっ」 「無理なもんか。カガリはすぐに馴染んだぞ。それとも、所詮、第三世代って のはこんなものなのかな」 「ひ、ひど……ぃ……ぁぅ……っ……」 ヴィオレッタはもう一度グレイスの秘所にしっかりと唇をあてると、強く吸 った。そして背後から襲い掛かる違和感と痛みを追い散らそうと、姉の愛液を 貪っていく。俺は彼女らの呼吸にあわせて、じっくりと菊穴を責める。少しず つ、少しずつ、二人の呼吸に熱さが伴い始めた。 俺はもう一本、指を増やす。二人の背中が跳ねたが、彼女たちはそれを受け 入れた。ゆっくりと抽送を繰り返す。そして、さらにもう一本。 いつしか、二人はアナルを犯される快感に溺れ始めた。正確には、彼女らが 感じている快楽は、ヴィオレッタがグレイスの秘所を犯している、その快楽だ。 アナルに刺さった指からは、痛みと違和感しか感じていまい。だが今の二人に、 その区別をつけるのは無理だろう。 頃合だ。俺はヴィオレッタのアナルから指を抜くと、すかさず自分のイチモ ツを押し当てた。一瞬の抵抗があったが、じわりと押し込むと、空気が抜ける 音をたてながら彼女の腸のなかに俺の息子が飲み込まれていく。 「息をつめるな、ヴィオレッタ」 ヴィオレッタは肩で息をしながら、アナルに突き込まれる痛みに耐えていた。 口はお留守になっている。そのせいか、グレイスはほとんど気絶寸前だ。 やむをえない。俺はまだヴィオレッタの乳首でぶらぶらしていたクリップつ きローターを外すと、クリップを元に戻して、ヴィオレッタの秘所にローター を押し当てた。途端にぎゅっと息子が締め上げられる。だから、息を詰めるな って言ってるだろうが。 軽くイラっときたので、俺はヴィオレッタのクリトリスを指で探り当てる。 さんざん自慰だのなんだので愛撫され倒されてきたそれは、いまなお固く充血 していた。俺は軽く彼女のクリトリスをつまむと、2個のローターで挟むよう に愛撫を始める。これは不感症の治療プログラムで使われることもある愛撫だ が、普通の相手にだってもちろん有効だ。とても、とても、有効だ。 果たせるかな、数秒もたたずにヴィオレッタが快楽の絶叫を上げた。グレイ スもそれにシンクロする。 「あああああっ……!! ああっ! あああっ! そ、すご、た、たいちょっ! そ、そんぁ、ああぅああっっ!」 「ひ、ひあ、ひぐ、ぐ、あう、あ、へんに、へんなの、シンラッ、へんになる、 あ、あああ、シンラッ、あああああっ」 「とっととイケよ。我慢すんな」 ヴィオレッタの耳元で囁く。 「ひ、ひぁ、ひあぁぁぁっ、イク、イキます、イク、イク、ぁあぁぁあっ、ダ メ、ダメ、ダメえええええええっ」 「うああ、へんなの、なに、これ、ああ、これ、だめ、だめ、おちる、おちる ぅ、ああ、あああ、いやああああああっ」 ヴィオレッタとグレイスの身体が激しく痙攣した。だが彼女らがちょっと暴 れた程度で、俺の腕力にかなうはずもない。俺はきっちりとヴィオレッタの腰 を固定し、ローターをあてがい続けた。 足が小刻みに痙攣し、細かな痙攣は腰に、そして腹部に伝わる。こうなった らもう止められないだろう。グレイスの手が椅子をぎゅっと掴み、ヴィオレッ タはグレイスの足首をしっかりと握り締める。 「ひ、ひぁ、イク、イキます、すごぃっ、イク、イクううううっ!」 「いやあああ、いや、いや、いや、いやああああっ、だめえええええっ!」 二人の絶叫が部屋に響き、そして同時に二人の身体からがっくりと力が抜け た。まだまだだよ、お嬢さん方。 「……ぁぅっ……な……ぁ……ま、また、イクよぅ、なにこれぇ、イク、イッ ちゃうよぅ、あああああっ、だめ、いやあああぁっ、また、あ、イクううう」 「う……うぁ……だめ……ダメ……ひ、ひいいいぃ、いや、いやあ、また、ま たくるぅ、また、だめ、もう、むり、むり、むりぃあああああぁっ」 絶頂の波に攫われた直後に、次々に絶頂が襲い掛かる。こうなるともう止ま らない。 「……ぅ……ぃ……くっ……イク……だ、だめっ、うあ、あ、ああああ、ああ、 ああああッ」 「いや……もう……いや……あ……ああ……あ……また……いや……いやあ… …いやああああッ」 「ふぁ……ま、まって、ダメ……ah... no... no, no, no, oh, ahhhh!」 「だ、だ、だめ……please... no... no more... no, no, no, noooo!」 彼女たちの言語処理野が飽和したようだ。自動翻訳機能が停止している。 “comin...comin....no.....no, oh, please...no...comin...” “no... no.. oh... no... god... no... oh my.... no....” 俺はローターを床に落とすと、一気にヴィオレッタのアナルを貫いた。二人 が同時に声にならない絶叫を放つ。 ヴィオレッタはグレイスの身体にもたれかかるように倒れた。全身、どこに も力が入らないようだ。いい具合に菊門の力も抜けているので、俺は彼女のア ナルをたっぷりと楽しむ。二人は目を見開いたまま、俺の動きにあわせて腰を 振っていた。オペレーターの象徴とも言える、鋭利な刃物を思わせる知性の煌 きはどこかに飛び去り、ただのメスになった二人を俺はじっくりといたぶる。 やがて、ぐっと射精感が盛り上がった。俺は歯を食いしばりながら激しくヴ ィオレッタの尻に腰を打ちつけると、二人は「ひぃ」とか「はぁ」とか繰り返 しながら腰をよじらせる。そして二人が極限まで高まったところで我慢を緩め ると、俺の愚息は大量の精液を吐き出し始めた。 しばらくして愚息が一段落ついたので、俺はヴィオレッタのアナルからイチ モツを引き抜く。ヴィオレッタが低く呻いた。コンドームを外し、ゴミ箱に投 げ捨てる。 ヴィオレッタは、完全に息も絶え絶えという様子で、ずるずると床に崩れ落 ちた。気絶しているわけではないし、眠ってしまったわけでもない。だが、半 開きになった口からは涎が滴り、目は1キロ望遠状態になっている。今しばら くは使い物にならないだろう。 俺はグレイスを拘束していたベルトを外した。彼女もまたぼうっとした表情 で天を仰いでいたが、直接犯されていたヴィオレッタよりは余裕がある。何も 知らない乙女にとっては、あまりにも刺激的過ぎたかもしれないが。 椅子からグレイスを抱き上げると、何も言わずに彼女の唇を奪った。彼女は 驚いたようだったが、おずおずと俺の舌に自分の舌を這わせてくる。俺とヴィ オレッタが交わしたキスの感触を覚えているのだ。 そのまま、しばらくキスを続けた。初めは戸惑っていた彼女も、少しずつ積 極的になってくる。十分に彼女がキスの味を知ったところで、俺は彼女から唇 を離す。二人の舌のあいだを、つつっと唾液の糸が伝った。 「……I... no, rebooting language setting... ready. 言語システムが飛 ぶなんて、初めてです……」 「お気に召してくださったようで」 「……ずっと、あこがれてました……カガリさんと、シンラが、キスしてると こを……こっそり、覗き見しちゃったり、とか……」 「そりゃまたどうも。でも、キスだけじゃイヤなんだろ?」 「は、はい……」 「しかしお前もアホだな」 「はい……」 「言語システムの再起動とかさ。どうせまたすぐぶっ飛ぶのによ」 「……え」 俺は彼女をベッドの上に放り出した。 「さて。覚悟はいいかな、お嬢さん」 まずは彼女の上にのしかかると、ゆっくりと胸を愛撫する。部屋に入ってき たときから気にはなっていたのだが、彼女はノーブラだ。俺はそこらへんを聞 いてみることにする。 「お嬢さん、どうしてブラジャーをしていないのかな。そんなにヤられる気マ ンマンだったってこと?」 「あ、あの、発情期が……突然、きてしまって……。初めてで……。胸の、あ、 あの、ええと」 「胸の?」事情は分かったが、ここは聞くところだろ。 「む、胸の、そ、その、ち……乳首が、ブラジャーに、あたって、しまって… …痛くて、その」 「こんな感じで、か?」 俺は服の上からでもわかる突起をぎゅっとつまむ。クリップで挟まれる痛み を間接的に味わってきたとはいえ、じかに触られるとなればまた違うのだろう、 彼女は下唇を噛んで痛みに耐えた。俺は執拗に彼女の乳首を撫で回し、つねり、 胸全体を愛撫した。少しずつ、少しずつ、彼女の呼吸が熱さを取り戻し始める。 「お姉さんのほうが、妹よりもサイズは小さめだな」 わざと意地の悪いことを言ってみる。が、事実なので否定もできまい。案の 定、彼女はぷいと顔を背けた。 「気にするなよ。揉まれると大きくなるって話、聞いたことないか」 「医学的じゃありません、そんな都市伝説」 「ふーん。なら、やめとこう」 グレイスはあわてて俺の方に向き直ると、俺の手をとって自分の胸に押し付 けた。 「俺にどうしてほしいわけよ」 「そ、その」 「どうしてほしいのかなー」 「う、うう、あの、もっと……して……くだ……さい」 「何をもっとすればいいのかなー」 「わ、わたしの、おっぱい……を……触って……」 「今だって触ってるだろ」 「さっき……みたいに……あ、愛してくだ……さい」 「もちろん愛してるぞ、可愛い部下のことは」 「だ、だか、ら……揉んで……ください……お願いです、やめないで……」 「何を揉めと」 「わたしの、おっぱいを……揉んでくださいっ……」 「ふーむ。おっぱいを揉んでほしいとはねえ。常に冷静沈着、気品と知性を兼 ね備えた美貌のオペレーターさまのお言葉とは思えませんな」 「い、い、意地悪っ。シンラの意地悪っ」 「はは、冗談だ。だがまあ、リクエストしていただいたからには、ご要望にお 応えしよう」 俺はたっぷりと時間をかけて、グレイスの胸を開発していった。そもそも、 ついさっきまでローターとクリップの刺激を強烈な快感とあわせてシェアして いたのだ。やわやわとした愛撫は、着実に彼女のなかの女を刺激していった。 ぼちぼちと柔らかな声が漏れ始めたところで、俺は片手を彼女のスカートの なかにもぐりこませ、剥き出しになった彼女自身に触れる。随分前からそこは ぐちゃぐちゃに潤っていて、いつでも男を受け入れられる体勢になっている― ―が、急ぐ必要はない。俺は押し殺したうめき声を上げ始めたグレイスの耳元 で、月並みな言葉を囁いてみる。 「おいおい、本当に処女なのかよ。初めてにしちゃあ、あり得ないくらい濡れ てるぞ」 「……そ、それは、その……」 「それは、何が、どの?」 「……シンラ……だから、です……」 「また変な辞書を入れたのか」 「え。あ、あの、さっき言語システムを再起動したばっかりですから、辞書関 係のリンク修復はまだしてないんですけど、もしかして、なんだかすごい…… 場違いなことでも言っちゃったんでしょうか」 「そうか。場違いってわけじゃないさ」 いやいやいや、正直これは結構クる。小説なんかで目にした日には吹き出し てしまう類の言い回しだが、俺の中で、折角だから優しくしてやろうという気 持ちと、折角だから徹底的にヤらなくちゃという気持ちがグラグラとする。折 角だからってのは、実に便利な言葉だな。 「そういえば、ヴィオレッタとの共有回路はまだ開いてるのか」 「はい。シンクロシティは29%くらいに低下していますが」 「調度いいかもしれんな」 「調度いい……?」 戸惑うグレイスをよそに、俺はまだあっちの世界にイったままになっている ヴィオレッタの身体をベッドへと運び上げた。まずは仰向けに転がし、テラテ ラと光っている陰唇の中に指を突っ込む。グレイスが額に皺を寄せ、ヴィオレ ッタは軽く喘ぎながら腰をよじった。 しばらくヴィオレッタの内側で指をピストンさせたあと、今度は彼女をうつ ぶせに転がして、もう一度指を挿入しなおす。ヴィオレッタが「むーん」と低 く唸った。グレイスの額には皺が寄ったままだ。俺はまた緩やかに指を動かす。 「さて、グレイス。最初のと、次のとで、どっちが痛みが緩かった」 「え……ええ……えと……二番目の……ときの……ほうが?」 「そうか。じゃあ、シンクロシティを上げろ。33%ちょいだ」 「は、はい」 俺はじっくりとヴィオレッタの内側を愛撫していく。微細な襞に指先を這わ せ、細かな凹凸を刺激した。ヴィオレッタはとろんとした目のまま、湧き上が ってくる快楽に浸っている。グレイスは体内を侵食される感覚にいまだ馴染め ないようで、苦悶と苦痛が入り混じったような顔だ。 俺はぐっと力を入れて、ヴィオレッタの身体の一番深い部分に刺激を与える。 「はぐぅ」とか不思議な声をたてて、ヴィオレッタの顎が落ちた。同時に、 グレイスが苦痛を訴える。 「妹は本当の色魔だな。ここで感じるってのは、相当ヤってきた証拠だ」 涙で潤んだ瞳で、グレイスが俺を睨みつける。 「心配すんなよ。だいたいアタリはついてきた」 指先をじりじりと入り口に向かって引いていく。ヴィオレッタがイヤイヤと 首を振った。今はお前のことは聞いてないんだよ、まったく。3/4くらい引い たあたりで、グレイスが軽く下唇を噛むのが分かった。ここか。 俺は同じ場所を執拗に責め始めた。小刻みに指を震わせ、指先で軽く叩くよ うに刺激し、少し強めに襞を擦ってみる。ヴィオレッタは「たいちょぅ……も っとしてぇ……おくにほしぃ」とか寝言を言ってるが、華麗にスルー。 グレイスの表情が、少しずつ切羽詰り始めた。苦痛の皺はどこかに消え去り、 目には怯えの影が見える。呼吸がいい感じに熱くなってきた。 「お姉さんはここが弱点なんだな。さ、気持ちがいいなら気持ちがいいって言 っちまえ。妹みたいに鳴けば、もっと気持ちよくなるぜ」 あらん限りの痴態を見せる妹を横にして、グレイスは快楽の淵に飛び込むこ とを躊躇していた。俺はわざと愛撫の手を止める。途端に、グレイスの表情が 変わった。彼女は何かを堪えるように下を向くと、妹を犯している俺の手に、 躊躇いがちに手を重ねる。 「……きも……ち……ぃ……ぃです」 「痛いって?」 「きもち……っ……い……ぃ、です……っ」 「そうか、そんな痛いのか」 「き、きもち、いい、ですっ! ああっ!」 グレイスの言葉にあわせて、俺は愛撫を再開する。うーむ。しかしまあアレ だ。処女の上付き・下付きの調査だとか、Gスポの探査だとかに感覚共有シス テムを使ったなんてことが知れたら、R Dでデスマーチしてる開発者たちは発 狂するんじゃなかろうか。 ――うむ、あれだ、人類の科学は戦争によって発達するという説があるが、 科学を普及させるのはエロ力(えろぢから。えろりょくでないことに注意)で あるという仮説もあってだね。前世紀におけるDVDの普及にせよ、インターネ ットの普及にせよ、エロ力なしにはここまでの急成長はあり得なかったという 論文がどこかにだな。 ……まあ、いいか。言い訳は、必要になってから考えよう。そもそも必要に なるのかどうかすら怪しいのだから。 最先端の科学技術をエロい目的に使って遊んでいるうちに、俺に装備された 最も原始的な主砲も再装填が完了したようだ。もっと激しくしてほしがってい る妹の秘所を指でやわやわと犯しつつ、俺の膝に額を乗せて快楽の波を堪えて いる姉を眺めるという図は、なかなかそそるものがある。 俺は左手の指でグレイスの顎をとらえると、俺のほうに顔を向かせた。切れ 切れに快楽を訴える彼女の口を、自分の口で塞ぐ。そうしながら、右手は一層 激しくヴィオレッタを責めた。グレイスは何かから逃れようとするように、必 死で俺の口を吸った。 さて、もう、十分だろう。 グレイスに、妹と同じ方向を向いて四つんばいになるように命令する。彼女 もこれから何が起こるのか、よく分かっている。不安そうな表情を浮かべなが ら、俺に尻を向けた。 「もっと高く尻を上げろ」 ヴィオレッタがくいっと腰をもたげる。お前じゃねえよ。 「尻を上げろ。足を開け」 意を決したように、グレイスが腰を上げ、僅かに足を開いた。 「足をもっと開け」 やはり羞恥が勝るのだろう。グレイスは躊躇っていた。俺はヴィオレッタへ の愛撫を止める。 「足を開け。妹のを見てれば、どれくらい股を開けばいいのか分かるだろうが。 それともここで切り上げるか?」 目の前で、ゆっくりと両膝の間が開かれていく。俺は愛撫を再開し、空いた 左手でグレイスのスカートをたくしあげる。彼女が軽く息を呑むのが分かった。 俺は右手をヴィオレッタの中に突っ込んだまま、左手でグレイスの腰をしっ かりと押さえつける。そして、熟れすぎたメロンのようになったグレイスの秘 所に、俺自身をぐいっと押し付けた。 「痛いっ! シ、シンラ、痛い、痛いっ! ひ、ひぃっ!」 うーむ、これだけ濡れてればそこまで痛くもないだろうと思ったんだが。と はいえ考えてみれば、これだけ感じているとはいっても、彼女の体の構造自体 は未通のままなわけで、そこに物理的に異物を挿入すれば痛みが勝るのもやむ をえないかもしれない。 と、姉の痛みがシェアされたせいか、ヴィオレッタがこっちに戻ってきた。 「はぅ……いたぃ……いたぁぃ……でも、だいじょぅぶだよぅ、おねえちゃん、 いたいのはぁ、さいしょだけだよぅ……すぐに、すごく、すっごく、きもちよ くなるよぅ……」 「ヴィオレッタ、そう思うならお姉さんをサポートしてやれ。そこで自分勝手 に腰を振ってるんじゃねえよ」 「ぁうぅ……びおれったも……おねえちゃんといっしょに……はつたいけん、 するです……いっしょがぁ、いいれすぅ……にゃんこみたいに……うしろから ……すてきですぅ……」 ダメだこりゃあ。俺はちょっとだけ嘆息すると、グレイスへの侵入を再開し た。痛い、いたい、が綺麗にユニゾンするが、彼女らが訴えるほど大きな抵抗 はない。締め付けはきついが、にっちもさっちもいかないというほどの感じで もない。ふふ、タケハヤ君、君とは違うのだよ、君とは。 それほど時間をかけることもなく、俺の息子はグレイスの体内に収容された。 グレイスは涙声になって痛みを訴えているが、ヴィオレッタは、いたい、いた いと言いながら腰をガクガクさせている。 俺はじわりと腰を引き、そしてまたじわりと腰を押し込んだ。男根の突起部 が細かな襞を刺激していくが、そんなことよりも今は異物感と圧迫感のほうが 強いのだろう。 「たいちょう……もっと……もっと、つよくぅ……つよく……ついてくださぃ ……」 「アホ。姉貴がぶっ壊れるぞ」 「だーいじょうぶれすよぅ……あたしの……おねえちゃんなんだもん……」 根拠があるんだかないんだか良く分からない断言をされる。いやいや、それ はまだまだ先のお楽しみだ。俺はヴィオレッタの訴えを無視して、あくまでも ゆるやかにグレイスの内側を抉り続ける。 そうやってじっくりと抽送を繰り返すうちに、グレイスの涙声に甘さが混じ り始めた。気をよくして、ピストンのストロークを長めにとる。最初の数回は 息を詰まらせていたが、すぐに馴染んだようで、今はもう犬のようにハッハッ と喘いでいる。 だいぶ動きに余裕がでてきたので、俺は事前調査しておいたグレイスの弱点 を重点的に責めることにする。グレイスは激しく首を振りながら、堰を切った ように「気持ちいい」を繰り返した。ヴィオレッタは、「初めてなのにそんな に感じるなんて羨ましい」とかなんとかブツブツ言っている。 そんな感じで、20分ほどゆっくりと腰を動かし続けただろうか。グレイスは 言葉が出なくなってきたようで、両肩をベッドに落とし、シーツを噛みしめて いる。細かく震え続ける右手がいい雰囲気だ。 「たいちょぅ、おねがぃ、おく、おくを、つよくついてぇ……っ! あたし、 こんな、ダメ、もっとほしぃよぅ、たいちょうぅ、ひどいよぅ……!」 ヴィオレッタが半泣きになり始めた。まあ、そろそろいいか。いくらゆっく りとしたピストンとはいえ、俺もそろそろいい感じに気分が高まっている。 「グレイス、そろそろいくぞ」 俺はそう宣言すると、返事を待たずに大きく腰を引いて、ぐんと強くグレイ スの身体の奥深くをえぐった。 「ひぎぃぃぃっ!」 不思議な悲鳴がシンクロする。なんだその声は、とか突っ込みを入れはじめ るときりがないので、俺は自分の性欲を満足させることだけに集中することに した。長いストロークで、激しく怒張を突き立てる。 こめかみの辺りが軽くぴくつきはじめた。ぐっと歯をくいしばって、がつん、 がつんとピストンを繰り返す。グレイスは目を大きく見開いて固く固くシーツ を握り締め、ヴィオレッタは激しく腰を振っている。 限界は唐突に訪れた。グレイスの胎内に、どっと俺の体液が噴出していく。 グレイスはぜいぜいと荒い息をつき、ヴィオレッタが「あうっ」と声をあげた。 俺は軽く抽送を繰り返して、残滓を吐き出す。 やがて息子が欲望を吐き出しきったところで、わざとゆっくりとグレイスの 中から引き抜いていく。グレイスが微かなうめき声を上げた。俺の息子も、グ レイスの秘所も、血と体液でぐちゃぐちゃになっている。俺はベッドの上にあ ぐらをかいて、「どうだった」と声をかける。 「すごぃ……すごかった……れすぅ……」 「お前の感想は聞いちゃいねえ」 「ひどぉい……」 「どうだ、グレイス。女になった感想は」 「……よ、よく、わかりません……」 「そうか。ま、そんなもんだな」 「あ、ああ、あの、でも……」 「ん?」 「嬉しかった……です……それから……あの……きもち、よかった……です… …。ありがとうございます、シンラ……」 「どういたしまして」。俺は苦笑を禁じえない。 ――が、ヴィオレッタは別の感想を抱いていたようだ。 「ずるーい! おねえちゃんだけ、ずるいんだぁ! いぃもん! おねえちゃ んなんかには、できないこと、やるんだもん!」 言うが早いか、ヴィオレッタは俺のイチモツを口に含むと、あり得ないほど 慣れた様子で舐め始めた。いやこれは……俺もプロに性欲処理をしてもらった ことはあるが……普通にその道で食っていけるレベルだ。思わずうめき声が漏 れてしまう。 俺の声を聞いて、ヴィオレッタは勝ち誇ったような表情になると、一層激し く息子をしゃぶり始めた。あっとういまに息子が元気になる。彼女は俺の男性 自身の太さと硬さを確認すると、笑みを浮かべてフェラチオを止めた。 「えへへへぇ、おねえちゃんには、こんなこと、できないもんねぇ……だ」 グレイスは妹の暴走っぷりにぽかんとした表情を浮かべている。フェラの感 覚は共有されているはずだが、さすがにここまで本人たちの技術差があると、 何が起こっているか理解できなかっただろう。 ヴィオレッタは張りを取り戻した俺の息子を片手で握ると、俺の上にのしか かって、ぎゅっと自分の陰部に押し当てた。そして、うっとりとした表情のま ま、腰を沈める。感覚共有をしていたグレイスが悲鳴を上げた。 「だめだよぅ、そんなおしばいしても……おねぇちゃん……もう、きもちがよ くなってるの……しってるんだから……」 俺を下の口で銜え込んだまま、ヴィオレッタは姉を抱き寄せ、俺の腹の上に 座らせた。重いな、クソ。ヴィオレッタは、腰を振りながら背後から姉の胸を 揉み、それからふっと息を耳の後ろに吹きかける。 「ひゃふっ!?」 グレイスが妙な声を出した。 「しってるんだもん……おねぇちゃん……ここがよわいんだよねぇ……」 ヴィオレッタは俺の分身を締め上げ、ねっとりと腰を動かしながら、姉の胸 と耳を責めたてる。何かを必死に堪えるような表情だったグレイスは、妹が耳 をぱくりと咥えたとたん、決壊した。首を大きくのけぞらせ、自分から妹にあ わせて腰を動かし始める。 「たいちょぅ……あたしのなか……きもちいぃ? ちゃんと……きもちいぃ?」 俺は曖昧に頷く。 「おねぇちゃんと……どっちが……きもちいぃ?」 そらきたぞ。 「そりゃお前、中古品よりは新築未入居のほうがいいに決まってるだろ」。シ レっと言ってみる。 「……!! ひっどーい! きづついたんだからね……きづついたんだからね ぇ……こーしてやるぅ! どうだっ!」 ヴィオレッタは綺麗に発達した腹筋を総動員して俺のイチモツを締め上げる。 グレイスが口の端から泡を吹きながら、ガクガクっと痙攣した。俺は急に高ま ってきた興奮を散らそうと必死になる。 「おねぇちゃんだってっ……もう、ちゅうこひん……だもんねーだ。でも、お ねぇちゃんには、こんなこと、できないもんねぇーだぁ」 ヴィオレッタはグレイスの両耳の裏をくすぐり続けている。快楽のあまり意 識が朦朧としているグレイスのバストを鷲掴みにすると、胸に走った痛みで彼 女はこっち側に戻って――そして再び悦楽の波に攫われる。 ……とまあ、そんな感じでヴィオレッタにもナカでのフィニッシュを強要さ れてみたり、 疲れ果ててグダグダになっているグレイスを二人がかりで責め立てて、勢い にまかせてアナルの処女も頂いてみたり、 3人でシャワーを浴びていたら、成り行きでピンクっぽい雰囲気が再燃した ので立ちバックで姉妹を交互に犯してみたり、 そうこうしているうちに、俺もちょいと疲れてきたので、三人で川の字にな ってベッドに横になった。時計を見てみると、そろそろ夜も明けようかという 時間だ。随分長丁場になったもんだ。 グレイスはもう半分眠っているようで、目がとろんとしている。ヴィオレッ タはまだ元気だが、軽く欠伸をかみ殺したのは見逃さない。俺もやや眠気を感 じたので、二人に腕枕を提供すると、そのまま眠ろうと思った。 が、眠りに落ちる寸前、ふとした疑問がわきあがる。 「……あのさ。寝る前にひとつだけ聞きたいんだが」 「ふぁ……なんですかぁ、たいちょぅ……あたしわぁ、もういっかいせんくら いならぁ、なんとかいけますよぅ」 「アホ。いやさ、お前ら、トシはいくつだ」 「れでぃーにねんれいをきくのはぁ、まなぁいはんですよぅ」 「いいから」 「……18です、シンラ。正確には、あと5分くらいで19になります」 「助かった」 「たすかったってぇ、たいちょぅ、どーいうしんぱいしてたんですかぁ」 「ロリコンの汚名は御免だ」 「えへへ、そんなにかわぃく、みえますぅ?」 「幼く見える」 「ぷんぷん!!」 「……マジな話さ。俺はガキを地獄に連れてきたんだと、ずっと思ってた。ま、 だからって許される選択でもないとは思うがな」 「シンラ……」 「ヴァイス、シュヴァルツ、正直なところを言ってほしい。この作戦の成功率 は、1%以上残るか?」 「……いいえ、シンラ。CMIの量子コンピューターを利用して計算できた段階 で、0.4%という数字でした」 「だよな。すまん」 「いいんです、隊長。わたしたちのことは、気にしないでください」 「思うのさ。世が世なら、お前らは人生を一番楽しんでる時期だ。お喋りして、 カフェを食べ歩いて、恋人を作って、ケタケタ笑って、くだらないメールに一 喜一憂して。そういう人生を送ってる人間だって、まだまだいるってのにな」 「シンラ、わたしたちは、志願して」 「だからさ。だから、まあ、なんだ。アホな指揮官ですまん。すまんついでに、 運が悪かったと思って――死んでくれ。俺やカガリや、エメルのためじゃなく、 ましてや防衛戦線だの、人類だのいうわけの分からん集団のためなんかじゃな く、脳みそスッカスカな恋バナだの、スイーツ食べ放題なランチバイキングだ の、そんな……そんな、くだらねぇ未来のために、死んでくれ」 「アイ・サー。武運を。とびっきりの、武運を」 「悪いな……しかしまあ、ハイティーンか……。 ああ、5分経ったな。ハッピー・バースディ、グレイス、ヴィオレッタ」 「ありがとうございます、シンラ」 「たいちょぅ、さんきゅ~でありますぅ」 俺は軽く笑うと、腕枕をしたまま二人の乳房に手を這わせた。 「シ、シンラ?」「たい、ちょう?」 「何キョドってんだ。誕生日ったらプレゼントだろ。寝るには早えぇよ」 さて、追撃戦といきますかね……。 (chapter4に続く) → イカルガ chapter4 ← イカルガ chapter2
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/85.html
##ネタバレ(ほとんどオーラスまで)注意!## 指標を簡単に。 すごく:非エロ やや:欝 実に自己満なお話を読んでくださった方、どうもありがとうございました。 とりあえず満喫したので次からは普通のエロ書きます。 最後に、斑鳩の便利リンクなどを。 動画 ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm5816012 Final chapter [輪廻 Metempsychosis] ■2月14日18 34 H国海防軍正規空母“鶉”艦長室 「――艦長、彼らの提案を、どうされるおつもりなのですか」 「どうもせんよ。我々はただの軍人に過ぎん。この国では、軍人の指揮を執る のは国法が定めた文民だ。あやつらに指揮権はない」 「は、はあ。仰るとおりですが」 「それに、そもそも我々では竜には勝てん」 「しかし」 「もちろん、非常事態となれば民間人の救出に最大の努力を払わねばならん。 それだけは心しておいてくれ、副艦長」 「イエス・サー。ですが、その、お言葉ですが」 「なぜ儂が勝てないと言うのか、わからんか」 「……はい。本艦には最新鋭の軍事衛星、“不動明王”のコントロール権があ ります。巡航ミサイルも十分なストックを持っていますし、護衛となる飛行隊 は高い錬度にあります。むしろ我々が先制攻撃に参与しないことによって、民 間人への最終的な被害は拡大するものと推測されます」 「最終的、と言うかね。最終的には人間はみな死ぬ」 「それは極論です」 「いいかね、副艦長。覚えておきたまえ。人間が犯す最大の過ちは、いつだっ て『緊急時における特別な措置』から始まるのだ。それは、臨機応変とは異な る。臨機応変というのは、十全な準備があった上で、準備の範囲内で対応を変 えることを言う。準備の範囲を超えるのであれば、それは負け惜しみの無駄な 足掻きと言うのだ」 「……は、心します」 「すまんな、年寄りはすぐに説教臭くなる。それよりどうかね、将棋でも一局、 打っていかんか」 「申し訳ございません、まだ軍務中ですので」 「仕方ないな。またコンピューター相手とするか」 「失礼いたします」 副艦長が敬礼して出て行くのを、艦長は退屈げに見送る。だが艦長室の扉が 閉められたあとも、艦長の視線は扉を見つめたままだった。彼はしばらくそう していたが、やがて手元のコーヒーカップに手を伸ばす。 「まったく。臨機応変についてのお説教をしたばかりだというのに、臨機応変 な対応ができんとは」 ■2月16日04 43 防衛戦線中央司令室 「その後、α6からの通信は?」 「約51時間前にアクセスを試みた形跡がありますが、それが最後です」 乱雑に散らばった書類が層を成しているテーブルを前に、エメルは厳しい表 情で立っていた。 「α6の現在位置は」 「追跡不可能」 「なんだと?」 「約60時間前から、彼ら自身に搭載された通信機からのパルスが、まったく感 知できません。こちらのセンサーにも反応なし」 「なぜ報告しない!」 「問題発生時に報告されています」 「――そうか、すまない。彼らが任務遂行不能状態になっている可能性は?」 「計算不能。データが少なすぎます」 「分かった。H国の動きは」 「探知不能」 「――後手を踏みすぎているな、我々は。連絡途絶時のデータと、51時間前の アクセス記録を見せてくれ」 エメルの手元にあるディスプレイにデータが並んでいく。とても人間の眼で は追えない速度だが、彼女はそのすべてを理解しているようだった。 「第6軍を緊急動員しろ。どれくらいかかる」 「18時間以内に75%が動員可能です」 「十分だ。第6軍に命令、ヘイズおよびH国の竜を攻撃する」 「ですが――」 「評議会の意向など知ったことか。今動かなくては間に合わん。タケハヤは回 復したか?」 「アイテルからの報告では、まだ不十分だと」 「タケハヤに第6軍の指揮を任せる。4時間以内に出頭させろ。それから、基地 の全員に通達だ。第6軍の上陸から24時間以内に、本部をH国首都に移転する。 引越しの準備を始めろ」 「アイ・サー」 無表情なオペレーターたちが、命令を伝達していく。エメルは重いため息を ついた。30分とたたないうちに、ヒステリーを起こしたアイテルを引きずって タケハヤがここに来るだろう。鎮静剤を用意させるか? いや、無駄だ。まっ たく、なぜこんなことまで考えねばならん。 エメルは歯を食いしばると、拳を固めた。 「敵は、竜だ。我々は断固として彼らを殲滅する」 ■2月17日12 23 H国山岳地帯 4人の男女が、崖の上にいた。全員匍匐体勢で、カモフラージュネットを被 っている。 「シュヴァルツ、あれがヘイズさんのお宅の入り口だ。分析しろ」 「分析中です――熱探知の結果から、地下5階前後まで掘り下げてあると推定 されます」 「思ったより浅いな」 「各フロアの床厚は相当のものです。ちょっとした核シェルターですよ」 「そこはまあ、想定済みだ。念のため聞くが、例のアレが貫通しない確率はど れくらいある?」 「ほぼ皆無です、隊長。ヘイズ本人が妨害しない限り、この程度の防壁では話 になりません」 シンラはやや落ち窪んだ印象のある目を細め、口をへの字に結んだ。 「使わずに済ませたいもんだな」 「シンラ。迷いがあるなら、ここで引くのも勇気よ」 「それはできない。俺たちはこの国のタカ派の連中に、突入すると宣言してる。 その約束を違えれば、防衛戦線とこの国の関係はさらに悪化するだろう。俺た ちの突入を契機として防衛戦線が上陸作戦を展開し始めた段階での、再離反ま であり得る。やるならそのタイミングしかあり得ないからな」 「そうね。彼らは――やりかねない。でも、本当にいいのね?」 「お前らこそどうだ。状況が状況だ。一人でも拒否するなら、俺は作戦を撤回 する」 「ここまできてそれはありえないですよ。やりましょう、隊長」 「シンラの見解に賛成します。それに、タカ派のクーデターは規定の路線です。 その前にヘイズに一定以上の打撃を与えておかないと、タカ派の要請で到着す るであろう防衛戦線の主力が、上陸中に襲撃される危険性が高まります」 カガリは、沈黙していた。目を閉じたその姿は、まるで眠っているかのよう だ。 「……あたしは、あなたが行くところに行く。作戦を撤回したら、あなたは一 人で突入するつもりなんでしょう? あたし、その手の後悔をするのは絶対に イヤ」 「分かった。すまん、迷ってたのは俺だけだったみたいだな」 「いつものことじゃない。指揮官なんて迷うのが仕事みたいなものなんだから、 いまさら謝らなくていいわよ」 「りょーかい。移動するぞ。今のうちに食っとけ。18 00に作戦を開始する。1 4 00の段階でトラップを確認しておけよ」 「アイ・サー」 「で、シュヴァルツ」 「なんでしょう?」 「そこの山小屋の自販で缶コーヒーを買ってきてくれ。人数分な。俺とカガリ は無糖のブラックで暖かいやつ。釣りはお駄賃にくれてやるよ」 「サー・イエス・サー。ふふ、なんだか遠足みたいですね」 ■2月17日13 16 H国某所 正しいか間違っているかで問われれば、儂はおそらく間違いを犯した。 この国は、まもなくその長い歴史に終止符を打つ。その場に居合わせること になった我が身の不幸は嘆くに値するとはいえ、それでいて自分がただならぬ 興奮を覚えていることもまた告白しなくてはなるまい。 世界は変容している。我々が用いてきた旧式の理論は、細密化によってその 再現力を高めているように見せかけつつも、実際には偽りしか描けていない。 偽の水晶球に移るのは、何をどうしたってまがい物だ。 時代はうつろい、世界は変わった。もはや、1/2と1/2を足し合わせる計算で すら、かつてのような結論では間に合わぬように感じる。 老人の妄言と思うか? 1/2と1/2を足したら1、そんなことは小学生だって 知っている、そう思うか? そう思うのであるならば、それは我々がまさに今、 限界に向き合っているということの証左だ。我々は、1/2と1/2を足した本当 の答えを、探さねばならない。人と人ならざるものを足しあわせて生まれた彼 らが、単純にそれの合計や、あるいはその合計以上以下であるといったところ とは違う世界に飛び立とうとしているように。 ■2月17日17 00ごろ H国首都 「まもなく小学生が下校する時刻となります。できるかぎり子どもたちに目を 配り、安全に帰宅できるよう、皆様のご協力をお願いいたします」 ■2月17日17 58 H国海防軍正規空母“鶉”メインブリッジ 「副艦長、ちょっとよろしいでしょうか?」 「何だ」 副艦長は何気なく返事をしたものの、電子戦オペレーターの困惑した表情を 見て眉をひそめた。 「どうも……何か妙な感じがするのです」 「感じ、ではわからん。正確に報告したまえ」 「は、はい。失礼しました。4日ほど前から、アメニティ関係のネットワーク が重くなっておりまして」 「ウィルスのチェックは」 「もちろん行いました。おそらくは物理的な機材の損傷があると思われるので すが、なにしろアメニティ部門ですので」 副艦長の表情が曇る。アメニティ・ネットワークは、艦のあらゆる部分に繋 がっていて、部分的には戦闘コンピューターとのリンクも行われている。今す ぐ致命的な何かが起きることもないだろうが、根が深い問題になっている危険 性はある。 「何か悪影響が出ているのか?」 「いいえ。いまのところ、若干のネットワーク遅延が発生しているだけです」 「空調関係は」 「異常ありません。緊急気密処理や、対放射能汚染対策装置にも干渉は確認で きません」 「問題ない、ように思えるな」 「はい。しかし」 「気持ちが悪い」 「そうです。平均すると遅延は200μs程度ではあるのですが」 「……分かった。艦長に報告して、この週末のシステム再起動時に徹底してネ ットワークの調査を行うことにしよう」 「なんだか余計な予算を使ってしまうようで、申し訳ございません」 「貴官が謝罪することではない。むしろ不具合を発見したことを誇るべきだ。 だが、次は4日前に報告するように。200μsが20μsであっても、だ」 「イエス・サー」 耳をつんざく戦闘警報が鳴り始めたのは、まさにそのときだった。 「どうした! 何が起こった!」 副艦長が叫ぶ。 「不明!」 「不明とは何だ! そんな馬鹿なことがあるか!」 「ほ、本艦は、攻撃を受けています! 艦橋の防御シャッター起動しました」 艦橋のガラス窓が、一斉に真っ黒なシャッターで覆われる。 「ミ、ミサイル! ミサイル接近、フレア間に合いません! 着弾!」 ミサイル接近の声に全員が対衝撃姿勢をとるが、船はいたって静かなままだ。 「何が起こっている! ミサイルはどうなった! 不発か?!」 「わ、わ、わかりません」 「ミサイル着弾の衝撃を検出できず。外部装甲に損傷ありません!」 「第一級戦闘態勢を宣言する。事態の把握を急げ」 「イエス・サー!」 「無駄だよ、副艦長」 「無駄とは何だ、無駄とは!……し、失礼しました、艦長。冷静さを、欠きま した」 いつの間にか、艦長が艦橋に置いてあったパイプ椅子に座っていた。オペレ ーターは必死に制御卓をチェックするが、あらゆる情報が矛盾を訴えている。 混乱は広がるばかりだ。艦長だけが、一人泰然としていた。 「副艦長。いつからかな、軍人が――いや、危機に瀕した人間が、真っ先にや ることが、電子機器のスイッチを入れることになったのは」 「艦長、申し訳ございませんが今は」 「副艦長。無駄な努力を今すぐ止めて、儂の話を聞きたまえ。そして私の質問 に答えてくれないか。 なぜ君の部下は、いつまでもその無用の長物と向き合っているのだね。彼ら には二本の足がついていないのか? ミサイルが着弾しただと? 君は着弾し たという事実を、着弾衝撃だの損害自動報告だのを見て信じるのかね? 着弾 したのは、この船だ。君の身体は、着弾を感じたのか? 君はなぜ、目に見え るものを信じずに、目に見えないものを信じようとする」 「は、はっ……それは」 「なぜ君は、君の命令を正確に伝えているという保障もないその無線機に向か って、声をからしているのかね。冷静に観察したまえ。我々は、もう負けてい るのだ。この船は電子的に制圧された。違うかね? だのになぜ君は、この船 の電子機材を使って命令を出そうとしてる」 「そ、それは……その、いえ、私の失態です」 「君の、ではないよ。儂のミスだ。この船には伝声管を取り付けないと聞いた とき、もっと真剣に抵抗しなくてはならなかった。手旗信号用の旗を積まない と聞いたとき、乗員が手旗信号を知らないと聞いたとき、儂が自分の金で手旗 を仕入れて、部下を教育すべきだった。晴れた日にでも、甲板の上で、皆で旗 を振るのだよ。楽しいぞ。だが、遅い。我々は、目も、耳も、口も失ってしま った」 「艦長――」 オペレーターたちは次々に報告を叫び、互いの報告を否定しあっている。艦 橋はまるで機能していなかった。 のそり、と艦長が立ち上がる。 「儂らが未だ生きておるということ、船の指揮権すべてを奪われているわけで はないこと、周囲に竜の気配がないこと。これらを鑑みるに、この船を乗っ取 った輩には、この国の誰とも共通しない目的があるのだろうな」 「それはつまり、まさか防衛戦線が」 「それ以外にあり得ん。しかるに彼らの軍隊の姿も見えぬことを考えれば、お そらくはあの政治屋どもが言っていた、『防衛戦線の使者』とやらが仕組んだ のではないか」 「そんなことが可能なのですか? 彼らはたった4人であるという情報が」 「飛行機をハイジャックしてビルに突っ込むには、テロリストが4人いれば十 分だった。まあ、いい。犯人探しをしたところで詮無いことだ。今は、我らに できることをしなくてはならん」 「は、はい。しかし」 「どれどれ、そこの女の子、ちょっとそのテーブルの上に登らせてもらうから、 場所をあけてくれんかね。それから、この無意味な防御シャッターを開けてく れ。今すぐにだ」 「その席を外せ。艦橋の防御シャッターを開けろ。偏光設定も解除だ、急げ!」 オペレーターたちが機材と5分ほど格闘して、ようやく艦橋のシャッターが 開いた。混乱は、飛行甲板にも広がっている。あちこちでパイロットと整備員 が口論し、なかには殴り合いの喧嘩をしている者もいた。 艦長はオペ卓の上に立つと、甲板の上を眼で追う。と、誰かの姿を見つけた ようで、手を振った。そして一呼吸置くと愛用の双眼鏡を目に、なにやら複雑 な身振り手振りをする。 「……艦長は、その、何をやっておられるのでしょう……?」 席を失ったオペレーターが不安そうに副艦長に囁く。 「おそらく、甲板にいる誰かと手話で通信しているのだ。原始的だが――クソ、 艦長が何を伝えていらっしゃるのか、私にはわからん。なんということだ」 「わ、わたしも、ハンドサインを覚えたほうがよかったのでしょうか」 「貴官が、ではない。我々全員が、だ。なんと――なんという、ことだ。艦長 の仰られた通りだった。我々は、戦争などできる状態ではなかった」 しばらくして、艦長は机から降り、盛大にため息をつく。 「話はつけた。飛行甲板は儂の代理が仕切る。艦載機を対竜装備に換装、順次 発艦させる」 「か、艦長、お言葉ですが、それは」 「できる。飛行甲板のエレベーターはシステムが独立しておる。弾薬庫周辺の 機材は完全に独立させるべし、と儂が強硬に主張したからな」 「申し訳ございません、存じませんでした――」 「暇ができたら、一歩でも多く艦内を歩いておくことだ。散歩がてらにな。健 康にもいい」 「赤恥ついでに伺いたいのですが、飛行甲板で艦長の代理を務めてられている のは、どなたでしょうか」 「おお、そうだったな。勝手に人事を差配してしまってすまんの。甲板を仕切 っているのは、ナナミ二等海兵だ」 「ナナミ――二等海兵?」 「おうよ。名前に聞き覚えくらいあるだろう」 「――いえ、二等海兵となりますと……しかし、ナナミ――ま、まさか、その、 本艦の設計者の、ナナミ博士ですか!?」 「ああ。途中で主任設計者を外されてしまったがな。儂の力不足だ。しかし奴 は最後まで『自分の船』を見届けると言い張ったから、1週間ほど前に儂のコ ネで乗船させておいた」 「こうなることが、わかっておられたのですか?」 「ナナミの奴は予想しておったよ。だが、儂がタネを仕込めたのはここまでだ。 ここから先は、英雄様たちのお慈悲にすがる以外、できることはない」 「そ、そんな、この絶望的な状況で、艦載機だけでも救出できるなど、そのほ うがよほど英雄的であります、艦長」 「絶望か! いいかね、こんなものはまだまだ絶望的な状況とは呼ばん。 おっと、どうやら次のリクエストが届いたようだな。ふん、派手にやってく れる。ここまでおおっぴらに負けると、いっそすがすがしいというものよ」 艦橋の統合ディスプレイに、赤い文字が浮かんだ。全員がその文字を見上げ、 そして呆けたように口を半開きにする。 カウントダウンが始まった。 ■2月17日18 26 H国山岳地帯 ヘイズが根拠地としている穴倉には、一面にフロワロの花が咲き乱れていた。 人間の侵入を阻むのであれば、これが一番面倒がないということだろう。もっ とも、ここの主人はフロワロだけでは飽き足らなかったのか、入り口付近には いかにも剣呑そうな雰囲気を漂わせる竜が守りを固めている。 「ヴァイス、着弾まであとどれくらいだ」 「1分以内です。誤差30秒前後」 「オーケー、そろそろ衝撃に備えろ」 そのとき、地平線の彼方で何かが光った。遠目には数機の飛行機が飛んでい るように見える。見張りに立っていた竜たちが、威嚇するような顔になって、 飛翔体群を睨みつけ―― 次の瞬間、天と地がひっくり返った。 正規空母“鶉”から発射された巡航ミサイル6発は、ヘイズの基地の地表部 分を一瞬で焼き尽くした。地上にいた竜たちは、悲鳴をあげる時間すら与えら れなかった。音速を超える速度で飛来した裁きの矢のうち、数発は最後の最後 で急上昇し、そのまま急降下するように軌道を変更、大地に深々とした穴を抉 る。 崖の上で着弾を観測していたシンラたちは、想像した以上の破壊力に一瞬絶 句したが、次の瞬間には翼を生やしたシンラにつかまって全員が宙に舞い上が っていた。 「すげえな、こりゃ。さすが一発2億だけのことはあるぜ」 「そんなするの!? じゃ、じゃあ今の一瞬で12億!?」 「おう」 「なんかもう、一生分の浪費をした気分」 「給弾システムがジャックできれば第二波も撃てたんですが」 「十分だ。これ以上は俺ら庶民には弁償しきれん」 「今だって無理でしょ、12億なんて」 「連帯責任って言葉があってな、一人4億だろ、頑張ればもしかして……と、 あの穴から中に入るぞ。環境シールド起動まで3秒。起動、いくぞ!」 「アイ・サー」 彼らが突入した先は、闇に包まれた通路だった。ミサイルは地下2階までの ショートカットを作ってくれた一方で、爆心地近くは天井の崩落も激しく、あ まり安全とはいえない状況だ。 それでもなんとかシュヴァルツが瓦礫の隙間を見つける。シンラが通り抜け るのに一苦労したものの、辛うじて彼らはヘイズの拠点内部への侵入に成功し た。さすがに、彼らの表情からも余裕の色は消えている。ここは文字通りのパ ンデモニウムであり、ヘイズが待つであろう最下層までは地獄と遜色のない世 界が待ち受けていることを、彼らは知っていた。 「シンラ、やばいのが来る気配がする」 「ヴァイス、シュヴァルツ、周辺警戒だ。カガリ、ステルスモードを起動」 「ステルスモード起動完了。ダメね、こっちに来てるみたい」 「余計な雑魚がついてこないだけでも十分だ」 「隊長、敵影確認。データにはないタイプです」 「わかるのは、厄介だってことだけか。二人とも、正面を取るなよ。俺が攻撃 をひきつける。あとはいつもどおり、だ。武運を」 「ご武運を」 じゃらり、じゃらりと、鎖を引きずるような音ともに、闇の向こうから巨大 な刀身を模したような姿の竜が現れる。シンラは理力楯をかざして走り、ヴァ イスとシュヴァルツはその姿を闇へと溶かした。カガリは精神を安定させる効 果のあるフィールドを展開していく。 「来い、バケモノめ! 貴様のその刃が伊達じゃねえってなら、かかってくる がいい!」 シンラが咆えるように絶叫する。 かくして、絶望的な消耗戦が幕をあけた。 ■2月17日21 48 H国山岳地帯 「……! ……ラ! シンラ!」 耳元で自分の名前を呼ぶ声を聞いて、シンラは意識を取り戻した。頭蓋を捻 じ曲げるような鋭い頭痛と、全身を苛む鈍痛に、顔をしかめる。 「クソ、頭ん中で……魔女の婆さんが、ルンバを踊って……やがる。状況の、 報告を」 「仮称『ヘイズ・シールド』は倒したわ。あの壁みたいな奴。あなたは最後の 一撃を受けきれなくて、私の治療も間に合わなかった。幸い、ヴァイスとシュ ヴァルツのカウンターで始末できた。あなたは心肺停止状態だったけど、蘇生 を試みて、今ようやく成功したところ」 「死んでたのか――どうりで」 「精神汚染が進んでる?」 「――脳みそを、万力にかけてる、みたいだ。っと、シュヴァルツ、絶対に― ―共有回路を、開くなよ? 発狂しかねん」 「で、でも」 「すまん、時間がないのは、わかってるが、1分だけ、休ませてくれ。それか ら、動こう。ステルスモードは――維持、できているな? 環境シールド、は、 今ちょうど……動かしたところだ」 シンラは荒い息をついて、背を壁にもたれかからせる。カガリは彼の額に手 をあて、僅かでも苦痛を緩和しようと治療フィールドを活性化させた。ヴァイ スとシュヴァルツは不安そうな顔でそれを見守っている。 彼らは、限界に達しつつあった。 もとより彼らは敵陣に深く潜入し、そこで長期間活動することを前提に編成 されたチームではあったが、この場所は彼らをして常識外れの消耗を強いられ る場所だったのだ。治療フィールドを維持しているカガリも顔面は蒼白で、ヴ ァイスとシュヴァルツは全身のあちこちに怪我が目立つ。 だが、一番状態が悪いのはシンラだ。彼が生きているのは、皮肉にも、意識 を失ったことによって体内の竜が活性化したためだ。その代償は大きく、彼の 右手は竜のような鍵爪に変形したままになっている――もっとも、そういうこ とがあり得るから、彼らは時代錯誤にも思える剣や斧といった武器を得物とす るのだが。 「あと……どれくらいで……ゴールだ」 「現在のペースで進軍した場合、推定で2時間です、隊長。敵の襲撃が激しく なることは予想できますので、3時間はかかると思われます」 「3時間は……まずい」 「なるべく戦闘を避けるしかないわね」 「だな……よし、オーケー……動ける」 シンラはよろよろと立ち上がった。どうみても大丈夫ではないのは明らかだ。 しかし、彼にはそれしかなかったし、チームメイトにしてもまた先に進む以外 の道を持ち得なかった。 だが、ヘイズが用意した防御網は、疲弊しきった彼らに追い討ちをかけ続け た。シンラの護衛能力は、レーザーですら「見てから止める」と言ってはばか らないほど高度なものだったが、『ヘイズアーム』と名づけられた巨大な剣型 の竜が振りかざしてくる一撃は、彼をして片膝をつかせる威力がある。 さらに問題になったのが、『ヘイズシールド』だ。ヴァイスとシュヴァルツ が振るう、単分子ワイヤをコートしたナイフは、あらゆる竜の装甲をやすやす と切り裂くが、この巨大な壁にも似た竜は彼女らの一撃を受けてなお平然とし ていた。大地をゆるがすような衝撃波は彼らを打ちのめすのに十分な破壊力を 持ち、身をもってその攻撃を受け止めるシンラはほぼ常に極限状態での戦いを 強いられている。 連戦に次ぐ連戦のなかで、一番焦りを感じていたのはカガリだ。彼女は数回 に渡るヘイズシールド戦の中で、彼女の内に潜む竜が持つ力をほぼ使い切って いた。竜の力を借りて医療用ナノマシンを通常の100倍近い効率で働かせるそ の技は、文字通り奇跡そのもののような威力を発揮するが、この「奇跡」には タネも仕掛けもあるぶん行使できる回数に限界がある。 それでも、彼らはひたすらに前に進んだ。群がる敵をなぎ倒し、切り払い、 叩き潰して、返り血と自らの出血に塗れながら、ただ、前に進んだ。誰一人と して、絶望の言葉を漏らすものはいなかった。彼らには、勝利か、さもなくば 死しかないのだから。 ――だが、ついに彼らの足が止まった。地下5階、ヘイズが待ち受けると推 測されるフロアに下りる階段の前に、ヘイズシールドが鎮座していたのだ。シ ンラは音速で振動する刃を備えた剣を起動しようとして、カガリにその手を止 められる。誰もがわかっていた。やれば、倒せるだろう。けれどそれは、ほぼ 相打ちに等しい勝利になる。ヘイズに立ち向かう余力は一滴たりと残るまい。 彼らは来た道を若干引き返し、そして、誰からともなくその場に座り込んだ。 「……俺が、あいつを引きつけよう。お前らはヘイズを直撃するんだ。それ以 外に手はない」 「シンラ、それは無理です。シンラのサポートがなければ、私たちは一瞬で殲 滅させられてしまいます」 「わたしも同意見です。あれを全員でなんとかするほうが、任務達成の可能性 は向上します」 「それで、全員でヘイズの顔を拝んで、一斉に死ぬか?」 「それは……」 「シンラ、落ち着きなさい。この子たちの言う通りよ。シンラ抜きでヘイズと 対峙しても、あたしたちには何もできない」 「じゃあみんなでここで死ぬのか?」 「――シンラ。あたしに作戦がある。ただし、成功する確率はかなり低いわ。 それでも、成功すれば全員がほぼ無傷であそこを通り抜けられる。どう?」 「勿体ぶるなよ、プランを話してくれ」 ■2月17日23 19 H国山岳地帯 彼らは、ヘイズシールドの近くまで忍び寄った。ヘイズシールドがさほど高 度な知覚能力を持っていないのは、これまでの戦闘で確認している。 『始めよう。準備はいいな?』 『……アイ・サー』 『いいわ』 シュヴァルツが熱光学迷彩を起動する。彼女の姿が闇に溶けた。 『いきます、カガリさん』 『ひと思いにお願いね』 ヴァイスはきっと奥歯を噛みしめると、ナイフを閃かせた。音もなくカガリ の左手が付け根から切断される。間髪いれずカガリは医療フィールドを起動、 大量出血を抑止した。 シュヴァルツは(傍目には透明人間だが)切断されたカガリの腕を握ると、 通路に飛び出し、ヘイズシールドに向かって投げつける。 ヘイズシールドは、突然、自分の目の前に投じられた人肉の断片を見つけた。 「この状況で、何の前触れもなく人間の肉が放り出されるなど、罠以外にあり 得ない」という思いと、「ひさびさのご馳走だ」という本能が交錯し、一呼吸 ほど闘争を繰り広げた結果――本能が勝利した。 ほんのちょっとだけ。ほんのちょっと、目の前の肉を拾って食うくらいのこ とで、何が変わるだろうか! ヘイズシールドは触手をはためかせ、カガリの腕を拾い上げた。 その瞬間、翼を展開していたシンラは、3人の仲間をぶら下げ、ヘイズシー ルドの上にわずかに生まれた空間に飛び込む。触手が侵入者を叩き伏せるべく 振り上げられるが、間に合わない。コンマ数秒の差で、シンラたちはヘイズシ ールドの頭上をフライバイすることに成功していた。 階段に着地したシンラたちの背後で、怒りの咆哮が響く。シンラは3人をぶ らさげたまま、躊躇なくもう一度宙を舞った。飛ぶというよりは、ジャンプす るのに近い。あちこちの壁に派手に身体をぶつけながらも、彼は長い階段をす さまじい速度で降下していった。徐々に咆え猛る声が遠くなっていく。 「ここ、が、最下層、か――カガリ、大、丈夫、か?」 カガリの白い顔は、輪をかけるように蒼白になっていた。出血を止めた直後 の激しい運動で、塞いだばかりの傷が開いたのだ。医療フィールドによる治療 で出血を食い止めているが、またいつ傷口が開いても不思議ではない。 「酔った。でも大丈夫」 「は、は、す、まん――な」 「あなたたちは怪我はない? ひどい運転だったから」 カガリが床にしゃがみこんでいるヴァイスとシュヴァルツに声をかける。 「だ、大丈夫、です」 「……うう、ちょっと酔いました……」 「あなたこそ大丈夫、シンラ? こんなに長時間翼を出してる予定じゃなかっ たのに」 「大丈夫、ダ。っく、どこガ、だな、クソ。侵食、されテ――いく、のガ、止 まラん」 シンラの呂律が怪しくなってきた。カガリは、彼の舌が爬虫類を思わせる尖 り方をしていることに気がついく。シュヴァルツがシンラに手を伸ばすが、カ ガリが慌ててそれを止めた。 「やめなさいシュヴァルツ。いま何の外部サポートもなしにシンクロしたら、 即死しちゃうわ。シンラ、翼を戻せない?」 「……だめ、っポい、な。急ゴ――う。ソれしか、なイ」 シンラの両手は、完全に竜のそれに変化していた。顔にも鱗のような模様が 浮かび上がっている。裂けたボディーアーマーから垣間見える皮膚は、やや緑 がかって見えた。一歩を踏み出そうとして、よろける。背骨も微妙に変形して いた。 「シンラ……」 「ダいジょうブ、だ―― 雨の、よウナモ……のさ、やガ――ては、過ギ去、ってイく。そンな、こと モアッタ、なト、思イ出し――消えテいク…… さあ、イく、ぞ、コれが、ラス、と、ダ」 「ええ――いきましょう」 あたかも竜のように、やや前のめりの姿勢で歩くシンラの後を追いながら、 カガリは心の中で絶叫した。 これが、人類の業だとでもいうの!? 竜に会っては竜と成りてこれを殺し、 人に会っては人と成りて人を殺す。それが、そんなことが、人類の歴史だとで もいうの!? 彼女は情動制御回路をコールし、とめどなくこみ上げてくる感情を押し殺し た。今は、泣くなどという贅沢は許されない。そしてきっと最期まで、そんな 贅沢は、仲間たちの誰にも許されない。 ならば――ならば、それでいい。涙を流すのは、別の人に任せよう。 あたしたちは、血を流すので十分なのだから。 ■2月17日23 37 H国山岳地帯 地下5階には、敵の姿は見えなかった。フロワロは咲き乱れているが、シン ラが放出する環境シールドが彼らを守っている。4人は真紅の花畑を踏みしめ ながら前進し、やがて通路の突き当たりにある巨大な扉の前にたどり着く。 「これ、かしらね」 「間違いありません。内部から強烈な竜の反応。ヘイズか、さもなくばヘイズ 級の竜である確率は95%を越えています」 「ヘ、いズ、だ、よ――オレには、わカる。ヨんでルのが、きこエ、ル」 「『良くここまで来たな、虫けらども。褒めてやろう』って感じ?」 「せイかイ」 「お呼ばれとあっては仕方ないわね。行きましょう。覚悟は――いいわね?」 「はい。想定よりも我々の消耗は小さいです。現時点での任務達成確率、3%」 「お姉ちゃん、もうちょっとサバ読もうよ。マニュアルにも、士気が鼓舞でき ることが予想されるならば倍くらいまでは嘘を言っていいと書いて」 「あー、もう。元気ね、あなたたち。 ……さ、みんなやる気マンマンみたいだし、始めましょうか、シンラ」 シンラは無言でドアに力を込めた。音もなく、扉が開いていく。 扉の向こうは、広大な空間が広がっていた。打ちっぱなしのコンクリの壁が 寒々しさを感じさせる。天井は高く吹き抜けていて、この部屋の主が悠々と過 ごせるだけの空間が確保されていた。 部屋の真ん中には、全身を武装した巨大な竜の姿があった。どこかぬめりを 帯びたメタリックな輝きは、竜と人間の技術を融合させて作った合金だろう。 あちこちに大口径の機関砲がマウントされている。 「良く来たな、人間ども。ちょうど退屈していたところだった。ここまで来れ るとは思っていなかったが、少しは楽しませてくれそうだな」 「月並みな脅し文句ね」 「貴様らの『月並み』は、我々が作ったものだ。所詮、貴様らは我らの餌よ。 ニアラの命令ゆえ、やむなくつまらん政治屋の真似事をしていたが――今日で 終わりにしても良いというわけだ。貴様らは、祝杯代わりにしてくれよう」 「御託は十分よ。政治屋みたいに無駄口叩いてないで、ちゃっちゃとやること をしましょう」 「いいだろう。安心しろ、すぐには殺さん」 4人は一斉に散開する。シンラは剣と楯を構え、カガリは片手に拳銃を抜い た。ヴァイスとシュヴァルツの手には、鈍く光るナイフ。 『ヘイズは強力なECMを展開している。可能なタイミングがあれば、ECMを潰し ていけ。うまくいけば、“鶉”からの支援砲撃が期待できる。奴がここから逃 げ出した場合も、追跡が容易になる』 シンラが生体通信で指令を下す。3人は、シンラの内部で渦巻く狂気を通信 ごしに感じ、彼が生体通信においては普段と変わらない口調を保てていること に改めて驚嘆していた。 ヘイズが30ミリ機関砲を乱射する。あちこちでコンクリがえぐれていくが、 カガリへの着弾はすべてシンラがカバーしている。ヴァイスとシュヴァルツに は、かする気配すらない。 シンラが左手に持つ楯は、実体としての楯ではなく、空間の連続性を量子論 的に遮断する兵器だ――その威力と効果範囲は、彼の内部に渦巻く竜の力に比 例して大きくなる。 シュヴァルツとヴァイスが熱光学迷彩を起動する。彼女たちの姿が消え去っ た。カガリは自分とヘイズの間に常にシンラが入るような位置をキープしなが ら、空間全体にナノマシンを発散させていく。 銃撃では埒があかないと悟ったヘイズは、まずは邪魔な壁を排除すると言わ んばかりに、シンラに向かって巨大な鉤爪で襲い掛かった。 が、その懐でシュヴァルツの姿が実体化する。カウンター気味に打ち込まれ た一撃は、ヘイズの装甲をやすやすと切り裂き、傷跡からは緑の体液が噴出し た。一瞬の隙もなく、ヴァイスがヘイズの背後に姿を現し、背中に搭載してい た武装ラックを叩き斬る。火花が散って、コンデンサーが焼ける特有の匂いが 充満した。 ヘイズは、そんな彼女たちを無視して、シンラに向かって巨大な鉤爪を振り 下ろす。シンラは楯をかざし、真っ向からその一撃を受け止めようとした。 「おおおおおオオッ!」 シンラの雄たけびが響く。楯の構造的に、物理的な衝撃が彼に伝わることは ない。だが楯への打撃は、そのまま彼の精神を揺さぶる。無意識のうちに彼は 両足を踏ん張り、ヘイズの巨体を支えるように全身に力を込め―― そして――ヘイズの鉤爪は、シンラのかざした楯の前で静止した。禍々しい 色に染まったヘイズとシンラの瞳が、互いの瞳を凝視する。シンラは楯の効果 範囲をコントロールすると、空間の隙間から剣を振るう。ヘイズの鉤爪が1本、 ゴトリと重たい音をたてて地面に転がった。 状況の不利を悟って、ヘイズは大きく飛びのく。だがそこにヴァイスとシュ ヴァルツが襲い掛かった。彼女たちは血に飢えたジャッカルのようにヘイズの 手傷に向かって攻撃を集中するや否や、シンラの援護可能範囲から飛び出すぎ ないように素早く後退する。ヘイズは苦痛と不快感に低く唸った。 「ここまで来るだけのことはある、ということか。面白い。面白いぞ。どれ、 その楯は初めて見るな。どんな武器なのだ」 ヘイズがシンラを凝視する。シンラは反射的に楯で自身をカバーしたが、想 像されたような攻撃は来なかった。口から火炎もなければ、目から怪光線もな い。ヴァイスとシュヴァルツはシンラを睨みつけるヘイズに対して更に攻撃を 加えたが、何があるか分からないという判断が彼女たちに深入りを避けさせた。 「……ふん。玩具としてはなかなかだ。どうれ、お前たちにこいつの使い方を 教えてやるとするか」 ヘイズの正面に、空間の歪みが出現した。その中心には、シンラが持つ楯と 同じようなものが見える。 『シンラ、あれは、まさか』 『ヴァイスは分析を急げ。シュヴァルツ、無理に手を出すなよ』 ヴァイスは軽く後退して、ヘイズがかざした楯の特性分析に入る。シュヴァ ルツは散開して、ヘイズの隙を伺った。 「どれ、人間どもは、これをこうやって使うのだろう?」 ヘイズは尊大に言い放つと、左の鉤爪を大きく振った。その動きにあわせて 楯が動く。本能的に危険を察知して、シュヴァルツが大きくサイドステップを 踏んで――そして突然、すさまじい勢いで跳ね飛ばされた。投げ捨てられた人 形のように地面を激しく転がり、ぴくりとも動かなくなる。 カガリはシュヴァルツの生命機能に重大な損傷が発生したことを感知し、緊 急蘇生措置を起動した。ややあって、激しく咳き込みながらシュヴァルツが上 体をもたげる。彼女は口から大量の血を吐いていた。ヘイズは彼女を踏み潰そ うと突進したが、行く手をシンラに阻まれる。 『分析完了、あれはシンラの持っている理力楯とまったく同じものです!』 『そんな。あの楯は最高機密クラスの』 『事実は変えられん。シュヴァルツ、動けるか?』 『大丈夫です』 『二人で180度逆側から攻撃を続行しろ。この楯は、ニ方向を同時には止めら れん。殴りつけてくるようなら、俺がフォローに入る』 『アイ・サー』 戦況は彼らにとって一気に悪化した。ヴァイスもシュヴァルツも、あの一撃 があることを前提にすると、思い切った踏み込みができずにいる。シンラもま た、チームの打撃力である彼女たちの半分を封じられた上、いつどちらが狙わ れるか分からない状況にあって、思うようなポジショニングができずにいる。 カガリは治療と回復フィールドの維持にかかりきりだ。 「ハッ、どうにも飽きてきたな。ニアラの好物でも試してみるとするか」 ヘイズは楯を防御的にセットすると、高らかに咆哮する。その身体が青白い 光に包まれた。 『シンラ、ヘイズが回復フィールドを張ったわ』 『カガリ、こちらの打撃速度と、やつのフィールドの回復速度を比較しろ』 『ヘイズの回復力の方が上よ』 シンラの顔が険しさを増す。今のところシュヴァルツが一度大打撃を受けた 以外、失策といえる失策はないものの、このままではジリ貧だ。それに全員が 無視しようと務めているが、ここまで来る間に彼らが負ったダメージは深い。 どこかで誰かの緊張の糸が途切れたが最後、一瞬でチームは全滅しかねない。 シンラはヘイズが次々に繰り出す攻撃を捌き、受け止め、チームに指示を下 しながら、打開策を考え続けた。だが少しずつ、頭の回転が散漫になっていく。 竜の狂気は、戦闘という好物を与えてなお、彼の内面を激しく蝕んでいた。 集中を途切らせないように、途切らせないようにと意識しながら戦うシンラ に、再びヘイズの鉤爪が振り上げられた。気を引き締めなおして、鉤爪のコー スを読み、楯を構える。図体が馬鹿でかいぶん、フェイントだの攻撃の変化だ のを考えなくてもいいのはありがたい―― 次の瞬間、シンラは壁に叩きつけられていた。脊髄が軋み、息がつまる。カ ガリの叫びが彼の脳裏に木霊する。 地面に倒れたシンラの耳に、ヴァイスの悲鳴が聞こえた。立ち上がろう、立 ち上がらなくてはならない。どんなにそう念じても、彼の身体はまるで動かな い。むっとする血の匂いが鼻をつく。 ■2月17日23 46 H国山岳地帯 カガリは、シンラが見当はずれなところに楯をかざしたのを見て警告の声を あげたが、間に合わなかった。精神汚染が、彼の視覚に再び影響したのだ。ヘ イズの鉤爪に直撃されたシンラは戦闘続行不能なダメージを受け、そしてカガ リが動く隙もなく尻尾の一撃がヴァイスを捕らえた。装甲版がヴァイスの首筋 から右顔面をざっくりと切り裂き、彼女は脳震盪と出血性のショックでぱたり と仰向けに倒れる。 チームが半壊する事態にあってなお、カガリは落ち着いていた。意識を集中 させて自分の内に眠る竜を刺激すると、大気中に散布しておいた治療用ナノマ シンを一気に活性化させる。シンラは本能が命ずるままに立ち上がり、ヴァイ スもまた、片目は失ったままだがショック状態からは脱した。 シンラは翼を羽ばたかせると、一足で戦線に復帰する。シュヴァルツを狙っ たヘイズの一撃は、彼の楯が食い止めた。そしてチームは再びシンラを中心と したフォーメーションを組みなおす。ヴァイスの顔に刻まれた深い切り傷は、 カガリが展開した回復フィールドによって迅速に修復されていった。 カガリは、内心で敗北を意識し始めていた。今の「奇跡」で、奇跡のタネは 打ち止めだ。あと1回、なんとか捻出できないことはないが、そのためには彼 女の内なる竜を無理矢理たたき起こす時間が必要になる。現状、そんな時間的 余裕はどこにもない。 だがそれでも、彼女は諦めなかった。チームの誰か一人でも諦めれば、その 諦観はチーム全体に波及する。決壊寸前まで追い込まれた状況であるとはいえ、 そんな無様な最後を迎えるなどということは、彼女のプライドが許さなかった。 無意識のうちに下唇を噛みしめていた彼女の脳裏に、シンラの声が響く。 シンラは、事態の打開策を悟っていた。実のところそれは、ヘイズがあの楯 を出現させたその瞬間から、彼の脳裏によぎっていたものだ。しかしそれはあ まりにも馬鹿げた、リスキーな策であり、彼はそれを竜の狂気の産物として却 下してしまっていたのだ。 そして今、彼は奇妙に冴えた頭の中で、その直感が正しかったことを――正 確には、それ以外の手がないことに気づいていた。 ヘイズの猛攻を受け流し、チームのカバーに走りながら、彼は作戦展開図を 脳裏にまとめ、生体通信で画像を共有させる。彼の内側で一層激しく荒れ狂う 竜の狂気は、あわや画像リンクに接続したチーム全員の脳を焼くところだった が、それでも彼らはそのプランが勝利に続く唯一の小道であることを直感的に 理解した。 そしてシンラは、このプランの要となる一手が打てるのかどうか、カガリに 問い…… ――カガリはただ一言、「できるわ」と答えた。 ■2月17日23 47.5 H国山岳地帯 彼らはフォーメーションを変更し、攻撃正面を固定した。ヴァイスとシュヴ ァルツは同じ方向からヘイズに襲い掛かり、巧みなフェイントとコンビネーシ ョンで楯による防御をかいくぐる。 ヘイズは、シンラがやってみせたように、理力楯の一部に任意の穴を開ける ほど扱いに慣れているわけではない。いきおい、二人の猛禽類からの攻撃を防 ごうとして楯を展開すると、攻撃は防げるがヘイズもまた彼女たちを攻撃でき なくなる――シンラとカガリは攻撃陣の背後を完璧にキープしており、ヘイズ はイラつき始めていた。 かくして、ヘイズの頭に自明の結論がよぎる。二人が同じ方向から襲い掛か ってくるのだから、その二人をなぎ倒すように楯を振ればいいではないか。ま さに一網打尽。勘違いした小蝿二匹が壁の染みになるところは、さぞ爽快であ るに違いない。 このアイデアは、ヘイズを魅了した。そして、さして深く考えることもなく、 それを実行することに決める。もう勝負は決しているのだ。攻撃力を失った防 御チームだけをじっくりいたぶって殺すのもオツなものだろう――ニアラは 「この絶望感こそが、最大の美味」と言うが、一度それを徹底的に試してみる のも悪くない。 ヘイズは一歩後ろに下がると、執拗に追いすがるヴァイスとシュヴァルツに 向かって楯を振り上げ、そして、全体重を乗せて振り下ろした。 そのとき、シンラが飛び出した。彼は楯を可能な限り広げると、ヘイズの楯 に向かって叩きつける。 突然、ヘイズは自分が罠にかかったことを知った――そして、罠から逃れる にはもはや手遅れだということも。 量子化された二つの隔離空間が、凄まじい速度で衝突する。 ひとたび、その2つは何事もなかったかのように互いを通り抜けさせ、 しかし本来そのようなことがあり得ないということを思い出したかのように 激しく排斥しあい、 そんなこともあっていいんじゃないかと言わんばかりに空間があいまいに捻 じ曲がり、 負荷に耐えかねた空間そのものがガラスのように砕けて、 風景そのものが細かく舞い散り、降り積もっていき、 そして、一瞬でも不可能が可能になったことを糊塗するかのように、現実世 界において大爆発が起こった。 ■2月17日23 48.2 防衛戦線中央司令室 「エメル総指揮官、H国にて空間断裂の振動が確認されました」 珍しく、オペレーターが緊張した表情を浮かべる。 「シンラだな。無茶をする。本当に、無茶をする」 タケハヤが呟く。 「振動だけか。ふむ、我々が幸運だったのか、それとも彼が不運なのか、判断 に悩むな。私の試算では、空間断裂が共鳴して、7割程度の確率で地球がブラ ックホール化するはずなのだが」 エメルが悠然と言う。 「モニタを続けろ。今のはただの――ただの、『臨機応変』の範疇だろう。あ いつらの蛮行が、この程度で終わるとは思えん」 ■2月17日23 49 H国山岳地帯 カガリは、シンラのダッシュにあわせて大きく後退すると、対量子障壁を展 開していた。爆発の威力は凄まじく、彼女は派手に吹き飛ばされ、左肩からは 大量の出血が始まったが、それでもなんとか彼女は生きていた。第一段階はク リアだ――そして、彼女にとってのすべてのステップはクリアされた。 爆発の粉塵が吹き上がるなか、彼女のセンサは仲間の命が重篤な危機にある ことを探知し、脳に埋め込まれたプラントはその情報に基づき自動的にアドレ ナリンを噴出させる。 ――まったく、あんな大爆発に巻き込まれて、身体が残っているってほうが、 そもそも奇跡よね。ま、シンラが守ったのだろうけど。 唐突に、妙な嫉妬心がカガリの心をよぎる。まったくもう、あたしのことは 守ってくれないんだから。 この期に至って自分がそんな感情を抱くことに苦笑しながら、カガリは自分 の内なる竜を覚醒させるべく集中する。粉塵の向こうで、深手を負ったヘイズ がゆっくりと立ち上がるのが見える。 ヘイズは苦痛の雄たけびをあげ、辛うじて生き残っていた30mm機関砲をカガ リに照準した。禍々しい銃口が、カガリを捕らえる。 「それ故に……悔いの残らぬよう、やり遂げなさい。我、生きずして死すこと なし。理想の器、満つらざるとも屈せず。これ、後悔とともに死すこと無し… …わかっていたはずだった……あたし達は、自由を見られるかしら?」 機関砲の最初の一発が発射される前に、カガリは内なる竜の狂気を完全に解 放し、空間に残滓のように残っていた医療用ナノマシンを活性化させた。視界 の隅で、三人が蘇生したことを告げるメッセージが点滅する。 その直後、ヘイズが放った直径3センチの弾丸はカガリの右足を捕らえ、足 そのものを吹き飛ばした。そして次の一発が左半身を直撃し、彼女の身体の半 分を大穴に変える。 彼女は着弾の衝撃で跳ね飛ばされ、地面に転がったが、その身体が最初のバ ウンドをする頃には既に息絶えていた。 ■2月17日23 49.7 H国山岳地帯 カガリが死んだ瞬間、意識の奥で、シンラは自分の絶叫を聞いた。それなの に、身体はどこまでも冷静に、彼がすべきことを進め続ける。 『シンラ、制御装置の解除を申請します』 シュヴァルツの声が聞こえる。 『解除を許可する』 自分がそんなことを言えることが信じられなかった。一度。一度しかできな いのだ。この意味がわかっているのか!? そう、心が叫んでいた。だが、そ の声が心の外に出ることはなかった。 『制御装置を解除。生体の持つ特殊機能が一時封鎖されます。 ...Good luck, Shinra』 カガリを血祭りにあげたヘイズは、全速力で間合いを取ろうととするヴァイ スを次の獲物と決めたのか、機関砲を撃とうとする。しかしヘイズが照準を定 める寸前、シンラはヘイズに生体通信を繋げた。そんなことをすれば普通なら ば即座に発狂して死ぬところだが、限りになく竜に近づきつつあった彼は、そ の不可能を乗り越えた。 『ヘイズ。神を自称する者が、人間の武器で大火傷をした挙句、それでも最後 は人間の武器頼みか。語るに落ちたとはこのことだ』 ヘイズはぴくりと動きを止め、シンラを睨みつける。 『自称ではない。我らは人間の創造主。神そのものだ。貴様らが何をやったと ころで、我らには勝てん』 『しゃらくさいことを言うなよ、ヘイズ。お前たちが神でなどないことは、簡 単に証明できる。お前たちは、命の危険を冒してまで、俺たちを食いにやって きた。確かに、なかにはお前のような戦闘狂のスリルジャンキーもいるが、大 半は俺たちを食うのが目的だ。ニアラすらそうなんだろう?』 『――大半、ではないな。俺以外の竜はみなお前らを食うのが最大の目的よ。 今更、何を言っている』 『命がけで狩りをして、生きるために食う。そんな神がいてたまるか。お前ら は、ごく普通に、食物連鎖の上のほうにいるというだけに過ぎん。この宇宙の どこかを探せば、きっとお前らを捕食する生物だっているだろう。神だ? 馬 鹿馬鹿しい。お前らもまた、どこにでもいる、弱い生物の一員さ』 『遺言はそれだけか、餌よ。さて、いよいよもって――死ぬがよい』 『はは、俺はね、意外とお前のことを尊敬してるんだよ。お前は、あらゆる竜 のなかでただ一匹だけ、食うことよりも戦うことを好む。さぞ、肩身が狭かろ う。だが――お前だけは、神を名乗る資格を持っていると思うぜ。たった一つ の問題を除けば』 ヘイズは奇妙な表情を浮かべた。あるいは、それはシンラに対する不思議な 共感だったのかもしれない。それでも、ヘイズはその感覚を無視して、機関砲 の照準をシンラに合わせた。楯を失ったシンラに、この攻撃を耐える術はない。 『なあ、ヘイズ。お前、神を名乗るには、注意力散漫過ぎるんだよ。ママに習 わなかったか? 喧嘩ってのは相手を殺すまでが喧嘩です、途中でお話し合い なんかしちゃいけません、ってな。 神竜ヘイズよ……そして、さようなら、だ』 ヘイズは、はっとしたように周囲を見渡した。そういえば、あの蝿どもはど こに―― シンラの目の前で、白い光と黒い光が交差する。ヴァイスとシュヴァルツだ。 彼女たちは持てる身体能力すべてを解放し、目にも止まらない速さで次々にヘ イズを突き刺し、抉り、破壊し、切り刻んでいく。 白い光は次の瞬間に黒い光と入れ替わり、黒い光は白い光を導くように入れ 替わる。最初から人間離れした速度だったそれは、徐々に速度を上げていく。 ヘイズは必死で攻撃に対処しようとしたが、ヘイズの繰り出したあらゆる攻撃 は空を薙ぐだけだった。 そして二人がヘイズの頭上に立って、その頭蓋にナイフを打ち込んだ瞬間、 シンラは脳裏に無機質な声を聞いた。 "System boot... Final check. Energy max" "2 seconds after shooting from the sword of Fudoumyouoh" "You did your best. Was I helpful for you?" "I am deeply grateful to you." シンラは左手をかざすと、人間の理性と竜の狂気を調和させ、ドーム型の空 間遮断壁を構築する。究極を極めれば、楯は飾りに過ぎない。そう言っていた 戦士の言葉を、ふと思い出す。 攻撃型軍事衛星「不動明王」から放たれたエネルギーの束は、大気圏を貫き、 正確にヘイズを――より正しくはヴァイスとシュヴァルツをマーカーとして、 地上を撃った。ヘイズを電子的に守っていたECMは二人の猛攻によって破壊さ れ尽くされており、ヘイズは照準波に対し完全に丸裸だった。 衛星に蓄積されていたエネルギーは、5層の地殻を貫通し、ヘイズを直撃す る。シンラは、あまりのまばゆさに思わず目を閉じる。 光の後を追うようにして高熱が押し寄せ、あらゆるものを溶かし、蒸発させ ていった。空間障壁に守られていない世界が、瞬く間に崩壊していく。 エネルギー照射は、プログラムどおり、正確に2秒間行われた。 ■2月17日23 52.6 H国山岳地帯 シンラが目をあけると、周囲は灼熱の地獄と化していた。彼が生きているの は環境シールドと空間障壁が機能しているからに過ぎず、その空間障壁はまも なく効果を終える。 シンラは、がっくりと膝をつくと、激しく吐血した。いままさに、彼は一匹 の竜に変容しようとしている。そしてそれを拒もうとする人間の理性とのせめ ぎあいのなかで、身体が崩壊しつつあるのだ。 そのとき、彼の視界の隅で、大きな影が動いた。 ヘイズは、まだ生きていた。 シンラはぎこちなく立ち上がると、剣を構えなおす。 ヘイズはボロボロになった身体を引きずりながら、シンラの前に立った。 シンラは確信する。ヘイズは、本当に馬鹿なのだ。本当に、本物の馬鹿なの だ。ほぼ竜と同化しているシンラの頭の中には、ニアラが状況の報告と至急の 帰還をヘイズに求める声が響いている。 だが、ヘイズはシンラの前に立った。 シンラは確信する。俺は、本当に馬鹿なのだ。本当に、本物の馬鹿なのだ。 ヘイズには、もうまともに動く力は残っていない。このまま頭上に空いた大穴 に向かって飛べば、俺は生き延びる。 だが、シンラはヘイズの前に立った。 言葉は、必要なかった。 ヘイズはいまだに燃えている己の鉤爪を、緩慢な動作で振りかざす。シンラ は、両手で剣を構えなおした。 ヘイズの鉤爪が振り下ろされ――シンラは、凍りついたような時間の中で、 それをがっちりと受け止めた。衝撃で腕の骨が砕け、内臓がはじける。それで も、彼は巨竜の一撃を受け止めた。 そして、コマ落としのように流れる時間の中で、渾身の力を込めて、ヘイズ に己の剣を叩きつける。 怒りも、憎しみも、なかった。 悲しみも、絶望も、なかった。 ただ、すべてを失った彼に残されたすべてが、そこにあった。 その一撃はヘイズの胴、心臓の真上を直撃し、 そして―― 鈍い音を立てて、剣は折れた。 ■2月17日23 55 H国山岳地帯 ヘイズは去った。 シンラは剣の残骸を投げ捨て、そしてふと、自分の心臓がもう動いていない ことに気づく。 折れた右足を、前に差し出す。動いた。いいぞ。その調子だ。 そして左足を出そうとして、転倒する。左足は、原形を留めていなかった。 地面に倒れた彼は、ぐちゃぐちゃになっているがなんとか動く左手と、折れ た右足を使って、ずるずると這い進む。 シンラの視線の先には、カガリの青ざめた死体があった。 死んだら、さすがに静かだな――そんな戯言がシンラの脳裏によぎる。 もう、あらゆるものは問題ではなかった。 人類の未来も、 竜との戦いも、 暴走する理性も、 内なる竜の狂気も、 そんなものは何一つ問題ではなかった。 シンラは意識を極限まで集中させ、人間だった頃の自分の手を思い出そうと する。ゆっくりと、しかし着実に、彼の左手はごく普通の、ありふれた人間の 手に変容していく。 よし。第1ステップはクリアだ。 彼は止まってしまった心臓を叱咤しつつ、 のろのろとカガリの体に這い寄り、 混濁する意識のなかで、 思い切り腕を伸ばして、 カガリの手に、 自分の手を、 重ねようとする。 (完) ← イカルガ chapter4
https://w.atwiki.jp/fvstreamergta5/pages/376.html
imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ここに画像のURLを入力) 名前 ポール・イカルガ(ぽーるいかるが) 出身地 アフリカのワカンダ 誕生日 1988年07月04日 (35歳) 転入日 2024年02月10日 (0年10日) 職業 メカニック(3rdの下っ端) プレイヤー ポルンガ【ぽっぽ屋】 告知等 Twitter 配信場所 YouTube + 目次を開く 閉じる 基本情報 日別エピソードこれまでのエピソード アーカイブyyyy年mm月のアーカイブ 基本情報 【これまでのあらすじ】 ワカンダ出身のポール・イカルガ(36)は、地下アイドルのライブを見に日本へ向かった。しかし、間違った飛行機に乗り換えてしまい、ロスサントスへ来てしまった。さらに、空港内で追い剥ぎに遭い、金品や身分証明書、ワカンダへの通信手段「キモヨビーズ」まで奪われてしまう。 帰る手段を失い、路頭に迷っているポールは、ワカンダへの通信できる装置を作ろうとするが、それには希少鉱石ヴィブラニウムが必要になる。まずはロスサントスでヴィブラニウムを入手しなければならない。 ポールは無事に故郷ワカンダへと帰国することはできるのか・・・? 【ワカンダとは】 アフリカの発展途上で貧しい国。希少な超金属「ヴィブラニウム」の産出国とされている。自然が豊か。・・・というのが、世間のイメージだが、実は世界から隔絶された、高度な科学技術を持つ超文明国。※参考までに映画『ブラックパンサー』を見ることをオススメするが、このRPはマーベル作品とは全く無関係。似て非なるフィクションです。 日別エピソード これまでのエピソード - 開く 2024/02/08 0日目ポールの容姿やこれまでのあらすじを語る。 + 開く ●キャラメイクのみ。 ●キャラメイク後は、オリジナルGTA5ストーリーズをプレイ。 2024/02/10 1日目 - 開く ●アパートから出られなくなり、タコスへ助けを求める。 ●中野カズ(第1村人)に普通車ディーラーへ連れていってもらう。 ●ラムダで原付を購入。 ●ぬくもでセダン「アセア」を購入。 ●ぬくもの唐夢千代を口説こうとするが、彼氏が出てきてヤバい感じになる。 ● ● ● 2024/02/11 2日目 - 開く ● ● 2024/02/14 3日目 - 開く ● ● 2024/02/14 4日目バレンタインデーの逆チョコ配りポール&鉱山深夜ラジオテンション - 開く ●ロスサントスで四月一日なびあから初めてチョコをもらい、ちょこっと好きになってしまう。(※友チョコ) ●JK2人(峰むち子&あびぃ)に逆チョコを渡すために爆走する。 ●喫茶ONEで、一発芸の無茶ぶりをかまされる。 ●佐々忌笹人へ彼女募集中フライヤーのデザインを依頼する。 ●柏木るいと共に鉱山へ。鉱石掘りを教わりつつ、テンションは深夜ラジオの感覚へ。 ●猫又夜叉丸、ジゼルファース、めたりかにバレンタインプレゼントを渡し、バレンタインデーはエンディングへ。 02/18 5日目 ふれあいパレト市&サッカー&建築バイト&パパ活。 - 開く ●北部でパレト市があった。たくさんの人とふれあい。パルクールを教わる。ジョージと出会う。人助けのため、五所川原と一年生と共にお笑いトリオを結成する(?)。 ●初瀬蘭へ100万円のギャラクシーケーキをプレゼントする。お返しに指輪をもらい、勘違いするポール。(実は、ポールに指輪を渡したのは隣に居た一 年生である) ●あたまめておからサッカーに誘われる。みんなでワイワイサッカーする。さくらんぼちゃんと出会い、少し気になり始める。 ●コスプレや変装を作る。お披露目は後日の予定。 ●8000万のブリトーカスタムを買うため、鉱山で働く。→じっぽめーんがさくらんぼちゃんが建築バイトを募集していることを聞き出してくれる。→急いで向かう。 ●さくらんぼちゃんがZR350(高級車:3000万円)を欲しがっていることを知る。 ●建築バイト代(140万円)は全てさくらんぼちゃんに渡し、ZR350を買うために鉱山でコツコツ働くことに。 ●しゃろくさんと出会う。シャーロック・ホームズの話で勝手に熱くなるポール。 02/20 6日目 - 開く ●海鮮レストランに初めて行った。 ●鉱山バイト ●駒城れんの様子がおかしかった。女を抱いたり、女のために指輪を作ったり。。。なんか婚約したらしい? ●こびと真奈と出会う。 ●ニック・タケナカ長官のコスプレを披露する。 mm/dd 7日目 - 開く ● ● mm/dd 8日目 - 開く ● ● mm/dd 9日目 - 開く ● ● mm/dd 10日目 - 開く ● ● アーカイブ yyyy年mm月のアーカイブ - 開く 配信日 # 配信タイトル 備考 yyyy/mm/dd 1 配信タイトル 🔝ページTOPへ
https://w.atwiki.jp/hogwartslife/pages/93.html
/ / // / /\\\ \ \ / / // // ヽ \ \ ヽ / / / / _彡イ ヽ 、 /j /  ̄ ̄ 、 l ; l / l l l l l l l j l ∥ | | j j { } ! ハ| {| /| l l |l / /} /l l l / l l -―l |l l l /_ノ/ V l { / j l/__,,,,从い { ///  ̄ ヽ } l 八 / /j / x''゙ん_)价、乂 //-ァ气zzx\! l `、 / / // { {、_弋てソ `トミ∨ /{rr少l} `Y / /! ヽ _彡 / //} l  ̄ ̄~~ l )ノ 込ニシ _,、! / /^l `、 \  ̄ ̄ / / l 八  ̄~~// / | \ \ // { l\ // / /} } ヽ ̄ ̄ { { /l l l | 人 } // / ̄ ノ j/ } い 八乂 { 从 l l \ 、__ _,, / / / j ハ }  ̄ 弋 ト、 l| \ ゚ ̄ // ノ } // }ノ \ Y゙、 l从斗‐\ イ|// ノ ノ ∥} / / }/\ l . . . . . . . l \_ // . . . .\ /// 人( \ . . . . . . .l  ̄ l . . . . . . . ./  ̄ -‐ァー---―弌 . . . . . .} { . . . . . . / / / l .V . . . .j / l . . . . ./ .7ー-----―ァ--、 / / l . . V . ./ / l . . . / ./ / Y┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 【TIPS】:スリザリン 3つ上 女性 クィディッチ親善試合で実況を務めた。 反則が多く退場が多いためかマリサにチームから外されてしまった。 対戦相手をかなりの人数再起不能にしてきているようで、すこぶる評判が悪い。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ +二年次以降 空をとぶことに異様な執着を見せており、それが彼女のラフプレーに繋がっているらしい。 最近は少し丸くなったようで、テイルレッドにも歩み寄りを見せたりしている。 ネロのライバル枠。
https://w.atwiki.jp/aquarianagetcg/pages/3262.html
Break Card [[WIZ-DOM]] 3F/3C [[ウォリアー]]♂/[[ミスティック]]♂ 4/(4)/4 [[ブレイクスルー]] 3:[[メインフェイズ]]終了時まで、目標の≪[[キャラクター]]1人≫は、[[アタック宣言]]・ガード宣言・[[エフェクト]]の使用宣言をすることができない。 No.EX0101/EX200 Rarity R Illustrator 絵師名 Expansion エキストラエクスパンション BLAZBLUE(ブレイブルー) カード考察 精神攻撃力なのでぶるらじの効果を十全に受けることは出来ない死神“ラグナ=ザ=ブラッドエッジ”の実弟。階級は少佐。 六英雄“ハクメン”の過去の姿でもある。 目標の行動を封じるエフェクトを持つがお世辞にも燃費がいいとはいえないのは必殺技の使用にも超必殺技ゲージを使用する原作と同じ。
https://w.atwiki.jp/h_session/pages/4580.html
スーパーロボット大戦TRPG キャラクターシート 【プロフィール】 名 前:ライト=イカルガ(斑鳩 頼斗) 二つ名: 種 族:人間 年 齢:22 性 別:男 外 見:180cmの長身。黒の短髪・黒の瞳で、鋭い顔つき。顔立ちそのものはかなりのレベル 出 身:地球・極東地区関東圏 C V:檜山修之(イメージ:『TOR』のヴェイグ) 性 格:±0 タイプ:パイロット レベル:2 総CP:76 消費P:70 残CP: 6 所持金:1395 【能力値】 【操縦レベル:3LV】 :初期:現在:ボーナス:対応:成長:操縦 体力 :12:12:( 3 ):近攻: :+2 技量 :15:16:( 4 ):回避: :+2 知力 : 8: 8:( 2 ):遠攻: : 意思力:12:12:( 3 ):命中: :+2 魅力 : 9: 9:( 2 ):防御: : 【アビリティ】 名前 :CP:効果 《鋼の魂》 : 0:命中時、命中に6ゾロを割り振った場合、その攻撃は自動命中となり、ダメージに1D6追加できる。 《強気》 : 4:敵を一体撃墜するたびに、気力が+1 《集中力》 :10:あらゆる気力消費や気力へのダメージが-1され、気力がマイナスの状態での修正を+1分打ち消す 《第6感》 : 5:何となく危険を察知できる 《サイコドライバー》:20:判定の直前に「パイロットレベル×3」点までの任意の気力を減点させ、判定の達成値に「消費した気力÷3」追加する事ができる 《ライバル》 :-3:キョウスケがライバル。同系統機に乗る好敵手として 《ニュータイプ》 :15:命・回に+1修正。同技能を持つ者同士での念話が可能になる 【技能】 名前 :習得:LV:効果 《家事》 : B : 1 :洗濯・掃除など、家事全般を扱う技能です。また、その辺り全般の知識も示します。 【精神コマンド】 【所持品】 ・調理器具 ・食材×5 ・栄養剤 【戦いの理由】 大事だと思う人を守る(12) アンリ[妹分](3) マイ(3) 【設定】 ▲テスラ=ライヒ研究所所属のテストパイロット。階級は中尉 先天性の念動能力者であり、サイコドライバーである事が最近判明した。 そのため、T-LINKシステム搭載機の試験運用・実戦試験のパイロットに選ばれている ▲学生時代からの生活環境(男子校から、男性ばかりの軍隊の訓練所)のため、女性が少し苦手 怖いという訳ではないが、慣れていないために言葉に詰まったりする ※マイといい仲になった事もあり、だいぶ改善はされた。意識が飛ぶなどの事は起きないが、やはり赤面はするしどもりもする ▲キョウスケ=ナンブ中尉とは、同系統機に乗る者同士としてのライバル 実績では大きく水を開けられた形になっている。 スーパーロボット大戦TRPG ユニットシート 【プロフィール】 名 称:ゲシュペンストMkⅢ-T・R-EX[PTX-003T-R=EX] 二つ名:アルトレックス 外 見:ボディカラーを黒を基調にし、チェーンガンをジェットマグナムに変更したアルトアイゼン 総GP:140+22 タイプ:HW 改造費:『能力値:2800』『ユニット特性:2400』 【能力値】 最大HP:12 最大EN: 2 装 甲 :10 運動性 :13 【ユニット特性】 名前 :消費:効果 《★活動限界:5[[ターン]]》:**:5ターンまでしか継続活動が出来ない。GPを60得る 《★修理困難》 :**:修理をする際、基準値が「-2」され、回復量も半分になる。GPを7得る 《トロニウムエンジン》 :40:回避・追加ダメージ・イニシアチブに+1 ※BHエンジン相当 ターン開始時にフルドライブを宣言可能。そのターン中、ENを消費せずに行動が可能 ただし、宣言したターン中にダメージを受けた場合、ターン終了時に「現在減少しているHP×2」を目標値とした 「操縦」技能ロールを行い、失敗すると目標値に足りない分のダメージをさらに受けることになります。 このダメージによって、さらに前述の操縦技能判定を行う必要はありません。 《飛行》 : 8:飛行状態になれる。その時は近接攻撃が無効 《★専用機》 : 1:サイコドライバー専用調整+ピーキー過ぎて、他者が使いこなすのはほぼ不可能 【近距離攻撃】 【基本攻撃力:13】 名前 :命中:攻撃:オプション スラッシュホーン :19:19: リボルビングバンカー :17:21:ヘビーアタック ジェットマグナム :19:19:ガード不能 T-LINKダガー :19:19:長距離格闘 バーストクレイモア :**:**:回数制限(2回) T-LINKブレード :20:20:複合武装[突撃・ガード不能・長距離格闘] 【遠距離武装】 【基本攻撃力:10】 名前 :命中:攻撃:オプション T-LINKリッパー :20:13:精密攻撃 【必殺兵器】 距離:近距離 必要気力:20 消費EN:4 名前 :命中:攻撃:オプション(◎のみ) ラスト・ジョーカー :19:23: 【設定】 ▼「ゲシュペンストMkⅢにEOTを組み込んだらどうなるか?」というコンセプトの元に開発された機体 ゲシュペンストMkⅢのTタイプをベースに、T-LINKシステムを始めとする様々なEOTを組み込んで完成した。 アルトアイゼンよりも更に突撃タイプの機体になっており、両腕の武装は共に近接型の仕様に変更された。 機体バランスはリーゼのそれよりも酷くなっており、一度破損するとバランス調整からやり直さなくてはいけないと言う、整備班泣かせの機体となっている ▼武装は以下の通り ■スラッシュホーン…頭部のホーンで切りかかる。コールドメタルナイフと同じ素材でできており、強度は折り紙つき ■リボルビングバンカー…アルトアイゼンリーゼのものと完全に同じ ■ジェットマグナム…ゲシュペンスト系列に付いているのと同じ ■T-LINKダガー…R-1のT-LINKソードの小型版。複数同時に作成し、それを投擲する ■T-LINKブレード…R-1のT-LINKソードの出力向上型。両手持ちサイズの剣を投擲する ■バーストクレイモア…アルトアイゼンのクレイモアとほぼ同じ。違うのは、ベアリング弾の中に小型爆弾も混ざっている事 ■T-LINKリッパー…ゲシュペンスト・タイプTTのもののと同じ ■ラスト・ジョーカー…リッパー&ダガー→ホーン→マグナム→バンカー→クレイモア→ブレードでの近接攻撃という流れで行う必殺コンボ
https://w.atwiki.jp/skullgirlssc/pages/115.html
Skullgirl スカルハートへの願いと引き替えに、異形の怪物と化した「不浄」な女性。スカルガールは至聖三者の意志に従い世界を破滅に導く使命を与えられているが、例外としてマリーだけはスカルハートの意志に抵抗することができた。スカルハートは性格まで影響を及ぼし、どんな者でも時が経つにつれ冷酷で無慈悲な性格に変わってしまう。同じく生の感覚はあるがこれも徐々に失われていってしまう。宿主がスカルガールとなった場合パラサイトも同様に堕落していく。スカルガールの能力は至聖三者に由来しており、アンデッドを操ることができる。 特徴 青白い肌と眼窩が暗く髑髏の形をした赤色の瞳を持ち、髑髏や骨を模した装飾品を身に付けている。時が経つにつれスカルガールとなった体は徐々に骨が露出していく。 歴代スカルガール(願い) アニーの母(アニーを永遠に子供のままにしてほしい)セレネ・コンティエロ(家族を返してほしい)ナンシー・ルノアール(偉大戦争の終結、キャノピー王国の平和)マリー(メディチマフィアへの復讐) この他にストーリーではフィリア、パラソール、ペインホイール、ヴァレンタインがスカルガールになることが示唆されている。 トリビア スカルガール化の過程には痛みが伴う(フィリアのストーリーにて)
https://w.atwiki.jp/bbst/pages/47.html
バングについて イカルガ内戦で難民となった忍者の頭領。 イカルガ内戦でジンと戦い、顔に傷をつけられた。 内戦後は生き残ったイカルガの民と共にカグツチへ移住し、咎追いとして得た稼ぎを糧としている。 背中に背負っているのは、殿の形見の「五十五寸釘」 ライチの事が好きだが、迷惑がられている様子。
https://w.atwiki.jp/quizmagicianblackcat/pages/3834.html
盗賊頭 イカルガ 属性 火 MAX Lv 50 Aスキル ドレインソード 潜 在 能 力 (1段階) (2段階) ランク A HP 1,481 Sスキル コンセントレート (8) (3段階) (4段階) コスト 29 攻撃 1,576 進化元 女盗賊 イカルガ (A) (5段階) (6段階) No.1367 種族 戦士 編集 進化先 大盗賊 イカルガ (A+) (7段階) (8段階)
https://w.atwiki.jp/quizbc/pages/2043.html
No.1354 暗黒の馬輪カデシュ No.1355 闇炎の馬輪カデシュ No.1356 煉獄の馬輪カデシュ No.1357 黙示録の馬輪カデシュ・ウル No.1358 悪戯少女エイラ No.1359 狡猾な魔術師エイラ No.1360 邪智に長けた魔術師エイラ No.1361 邪智賢者エイラ・ナルヴィ No.1362 少年剣士ルシオ No.1363 少年勇者ルシオ No.1364 聖剣に選ばれし者ルシオ No.1365 聖剣の勇者ルシオ・アーク No.1366 女盗賊イカルガ No.1367 盗賊頭イカルガ No.1368 大盗賊イカルガ No.1369 天下の大侠イカルガ・ゼム No.1370 魔法使いの少年アルフ No.1371 砂漠の魔道士アルフ No.1372 熱砂の賢者アルフ No.1373 魔神の主アルフ・ガラン No.1374 調香師ファム No.1375 魅惑の調香師ファム No.1376 胡蝶と舞う調香師ファム No.1377 舞蝶の奏香師ファム・リリー No.1378 想いを運ぶ香りフェルチ・リリー