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2024年2月17日 出題者:従業員よっしー タイトル:「つながり」 【問題】 普段と違いヒモがなかったので、マイは何度もディナーを食べた。 どういうこと。 【解説】 + ... タカフミが購入した小説にはスピン(紐状の栞)がなく、どこまで読んだのか その都度わからなくなってしまったタカフミが「だいたいこのあたりかなあ」と開くと 「マイがディナーを食べる場面」だったのだ。 公式生配信切り抜きチャンネル(ゆいさん) 配信日に戻る 前の問題 次の問題
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テスト - 野々原花穂 2009-02-20 15 40 03
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論理的思考とは~前回までの話とのつながり 論理的思考 論理積(AかつB)・・・A,B両方「正しい」ときに限り「正しい」 論理和(AまたはB)・・・A、Bのうち少なくとも一方(両方でもよい)が「正しい」とき、「正しい」 推論(AならばB、「A⇒B」) A(仮定)、B(結論) AとBの両方「正しい」⇒「正しい」 A「正しい」B「正しくない」⇒「正しくない」 ※A「正しくない」ときは、Bはすべて「正しい」 A B A⇒B (A⇒B)でない Bでない Aかつ(Bでない) T T T F F F T F F T T T F T T F F F F F T F T F 上記のことから、「A⇒B」の否定は「Aかつ(Bでない)」 仮定Aに対して、結論Bを否定し、これらが同時に成り立つ(かつ)とき、結果が矛盾して間違いになると、 「Aかつ(Bでない)」が否定され、「A⇒B」が正しいことになる。(背理法) 統計的検定とは 次の相対する(必ずどちらかが正しくなり、同時には生じない)2つの仮定を立てる。 「平均値の差の検定」・・・2つの集団の平均値が同じかどうか(差があるかどうか)を検定する。 帰無仮説H0 2つの平均値は等しい 対立仮説H1 2つの平均値は異なる まず、帰無仮説を仮定する。 この仮説に基づき、統計量を計算する。 その統計量が生じる確率を求める。(正規分布、t分布、F分布、・・・) 有意水準=珍しさの度合い 5%=5/100 100のうち5、生じる程度の珍しさ 1%=1/100 100のうち1、 0.1%=1/1000 1000のうち1 統計量の生じる確率が、0.05より小さいならば「5%で有意」、0.01より小さいならば「1%で有意」、1.001 より小さいならば「0.1%で有意」という。 有意のとき、めったに生じない現象が起こった。 ⇒帰無仮説が正しくないから生じた。 ⇒対立仮説が正しい。 有意でない(確率が有意水準より大きい)とき、帰無仮説を採択することになる。 回帰分析とは 直線回帰=散布図の上でのデータに「近い」直線を求める。 回帰分析=y軸に平行な方向で近さを測る 主成分分析=平均の位置を通る直線で垂直方向に図る y=a1x1+a2x2+...+akxk+b を立てて、係数a1,a2,...,akを決める。bは切片である。 DMの問題の場合、 DM数=103.71x1-0.32x2+44.26x3+20.09x4-3.00x5+104.19 であるので、B君(x1)とD君(x3)が出席した時は、 x1=1,x2=0,x3=1,x4=0,x5=0 とおいて、DMの予測数103.71+44.26+104.19=252.16となり、B君とD君で252通作成できることになる。 この形で、出席を1、欠席を0とする形で回帰分析する方法を「数量化1類」といわれる。 これらの分析がエクセルでできることは非常に有効である。 「分析ツール」の使い方を知ることは有効である。 どのような値が出れば、どう判定するか、がわかればだれでも使える。 今後は、 クラスタ分析=2つの集団に分類する。 などを題材にして、「ビッグデータ」の分析にチャレンジしたい。 質問は、下に記入してください。 こんな風に使います。 -- 先生 (2015-12-08 17 40 04) 名前 コメント
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938 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/05/20(金) 21 36 19.34 ID Gqn077nhP [5/7] 932 こんな感じか 京介「血のつながりなんかなくったって俺達は兄妹だろ?」 桐乃「うん。そうだね、京介。でも……」 京介「でも……なんだよ?」 桐乃「それだけじゃイヤ、っていったら……どうする?」 京介「? どういう意味だよ?」 桐乃「はあ、やっぱこれだけじゃわかんないか。そうよね。あんた察し悪いもんね」 京介「わるかったな。鈍くてよ」 桐乃「もう、拗ねないでよ。しかたないなあ……つまりね――こういうことっ!」 ちゅっ 京介「!? な、ななななな!?」 桐乃「ぷっ、なぁに顔真っ赤にしてんの?」 京介「いや、だって、え、うえ?」 桐乃「ま、そういうことだから。覚悟してね。京介!」 -------------
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差し込む日の光。 懐かしい匂い。 微笑いあう声。 壁に掛けられた小さな制服。 テーブルに乗せられたお菓子。 それを挟んで私と向かいあう、二つのリボンをした可愛らしい女の子。 ゆたかと出会って以来、何度この部屋に足を運んだだろう。 私の家からここまでは、電車に乗っても結構な時間がかかってしまうけれど、 今どこどこの駅を過ぎたところだとか、今日は何をしようかなんてことをメールでやりとりしながら、 この後過ごすことになるであろうきっと楽しい一日を思い浮かべ、ゆたかに思いを馳せていれば、 そんな移動時間なんて些細なもので、逆に言えば、ゆたかに会ったときに感じる心躍る気持ちを増幅させてくれて、 帰りの時にはその日ゆたかと共に作った思い出を一つ一つ、丁寧に思い出させてくれる、 とても大切な時間にさえ感じられる。 だから私は休日にこうして時間をかけてまでゆたかのお家におじゃまさせてもらうし、 ゆたかもきっと、私と同じようなことを思っているから、同じくらいの頻度で私のところに遊びにくる。 二人でいる時間はあっという間に過ぎてしまう。 前に一度、昼食を食べた後についうとうとして、二人で眠ってしまったこともあった。 起きたらすっかり日も落ちている頃で、あの時はさすがにしまったと思ったけれど、 考えてみるとそんなことは学校で一緒にいるときでは出来ないことだったので、 なんだかその日はいつもの休日よりも特別な日に思えた。 結局のところ、私はゆたかと一緒に居れればそれでいいのかもしれない。 外は雲一つ無い快晴で、季節的には秋なのだろうけど、 今日はそれほど厚着をしなくても十分暖かい天候なので、ゆたかも長袖一枚で過ごしている。 泉先輩も、私がここに到着したとき、丁度柊先輩のところへ遊びに行くところだったようで、 ショートパンツにスリーブが色違いのTシャツを着て、元気に私の来た道を走って行った。 「ゆーちゃん、おじさんちょっと出版社の人と打ち合わせに行ってくるから、しばらくお留守番いいかな」 ノックの音の後、少し開かれたドアからそうじろうおじさんがゆたかにそう伝えた。 「はい、わかりました。みなみちゃんも居るので、大丈夫です。ね、みなみちゃん」 ゆたかはにこりと笑って私のほうを見た。 私はこくりと頷いた後、おじさんのほうを向いて会釈した。 おじさんは少し微笑んだ後、 「夕方頃には戻るからね」 と言って時計を確認し、やや急ぎ足で一階へ降りていった。 窓からゆたかが外の様子を見て、 「おじさん、行っちゃったみたい」 と微笑わずに言った。 微笑わずに、というのは何も怒っているというわけではなく、 その表情の下に隠された感情を含んでいて、それを抑えているということ。 そしてその感情は、おそらく、きっと、私が抱いている感情と全く同じもの。 それは即ち――『愛する人と、肌を重ねたい』という、ひどく単純で、人間的な感情。 とてとてと可愛らしい音を立てて私のそばに寄り、腰を下ろし、 えへへと微笑んでそっと目をつむるゆたかに、私は迷い無く唇を重ねた。 ひやり、というほのかに冷たい感触も初めのうちだけで、 キスをしているうちに、だんだんと、おそらく体温の上昇も手伝って、 暖かいと感じるようになってくる。 そして、とくんと脈を大きく打ち始めた心臓は、それ以降ペースを落とすことなく、 まるでゆたかを早く感じたいと急かすように、いつもより速く鳴り続ける。 少し湿ったゆたかの唇。 そしてふわりと感じる、少し甘いゆたかの香り。 私はそんなささいなことだけですぐに我慢できなくなってしまい、 ゆたかの口の中に私の舌をするりと滑り込ませた。 「ん……あむ……ちゅく……」 ゆたかは動じることなく私を受け入れてくれた。 私とゆたかの舌が、どちらの口の中ともつかない場所で絡まりあい、 その様子は舌先の感覚と、口の隙間からかすかに聞こえる水音で、頭の中に鮮明なビジョンとして写り、 私はそのいかにもエロティックな映像に、なすすべも無く興奮してしまう。 「ん……ふぅ……ふぅ……」 鼻と口の隙間から吐息が漏れ、それが自分でもはっきり分かるほどに荒くなっているものだから、 少しがっつきすぎている気がして恥ずかしくなるけれど、 それでもゆたかを求める気持ちには勝てずに、むしろ私達の舌の絡まりはより一層激しくなっていく。 そのうちに頭がぼんやりとして、 目をつぶっているものだから、一瞬自分の重心がぐらぐら揺れているような感覚に襲われる。 その感覚はジェットコースターに乗っているときのそれとは違って、 ゆらゆらと意識が揺さぶられているのに、 まるで穏やかな水面の上にぷかぷかと浮いているみたいな、心地良い感覚だった。 「んっ……んん~……」 ゆたかが我慢できずに漏らす声に私の体は疼き、 もっとその可愛らしい声を聞きたい、 そしてもっとゆたかを愛したいという、激しい衝動に駆られてしまう。 「ぷはぁっ……みなみ……ちゃん……」 少し苦しくなったのか、ゆたかが唇を離し、やや潤み、とろんとした目で私を見上げ、 求めるような声で私の名前を呼んだ。 はぁ、はぁ、と深く息をするゆたかの頬は少し赤みがかっていて、 普段のゆたかからは想像も出来ないような、「色っぽい」という印象を受ける。 「ゆたか……」 私は自分を抑えることができず、またゆたかに口付けをした。 歯止めの利かなかったのは気持ちだけではなく、体もそうだったようで、 私は唇を重ね、手をゆたかの後ろにまわし、 そのままゆたかを頭を打たないようにゆっくりと、抱きかかえるように反対側に押し倒した。 「んん……ちゅくちゅく……ぴちゃ……」 ゆたかの上に覆いかぶさる形になりながら、今度は舌を絡めるだけではなく、 まるでゆたかを食べるようにゆたかの唇を舐めたりしながら、 私は一心不乱にキスをした。 「ん~……ぴちゅ……んふぅ……」 ゆたかの体がぴくんと小さく跳ね、段々と息が乱れていく。 私の口から流し込まれる唾液がゆたかのそれと混ざり合い、 二人分の体液で出来たそれはごくりという音と共にゆたかの中へ入っていく。 その音が聞こえる度に私はまたどうしようもなく興奮してしまい、暴走してしまう。 自分がこんな風に誰かを愛すことに一生懸命になるなんて、考えたこともなかった。 ゆたかと愛し合っている時は、自分を抑えられない。 堪らなくゆたかへの愛情が爆発してしまい、ゆたかを自分のものにしたくなってしまう。 今だって、そう。 ゆたかは私のこんなにも凶暴な愛を、受け止めることができない。 分かっているのに、けれど私は自分を律する手段を知らない。 二人の繋がった部分から、一粒の光が零れ落ちてゆく。 私はそれを自分の口で掬うことで、一先ずゆたかとの繋がりを断った。 これ以上ゆたかを、傷つけてしまわないように。 「はぁっ……はぁっ……」 ゆたかの虚ろな瞳には私がちゃんと映っているだろうか。 ゆたかは細かく体を震わせ、全身の力が抜けたようにぐったりしている。 「ごめん、ゆたか……また私、やりすぎ……」 「ううん、そんなことないよ、みなみちゃん……。すっごく……嬉しかったから……」 私の言葉を遮るようにして、ゆたかはそう言って笑った。 その笑顔に私はいつも救われる。よかった、嫌われてはいなかった。 ゆたかが無理をして嘘を付いているときは、目を見ればすぐに分かる。 今のゆたかは、間違いなく本当のことを言ってくれた。 私はゆたかの手をとり、体を起こし、おぼつかない足取りのゆたかを支えながら、 まだシーツがきれいなままで敷かれているベッドに向かった。 「ん……ちゅ」 ベッドの縁に腰掛け軽いキスを交わした後、ゆたかの頭を静かに枕の上に乗せ、 再び唇を重ねながらTシャツの隙間に手を掛けて、ゆたかの地肌に触れた。 するすると手を上の方に移動させながらTシャツを捲り上げると、 ゆたかはそれに反応するようにして小さな体をふるふると震わせた。 やがて手はゆたかのブラに行き当たり、私はゆたかの口から一旦離れ、 両手をゆたかの背中に回してホックを外した。 「あ、待って、みなみちゃん。全部……脱いじゃうね」 「寒くない……? 平気……?」 「うん、大丈夫」 ゆたかが体を起こし、すでに半分以上が捲れているTシャツと、 ホックが外れてストラップだけがかかっているブラを取り外すと、 純白の肌が見え、二つの小さな膨らみと、先端のピンク色が露になった。 まるで人形のようなゆたかの体。 本当に、綺麗。 「あ、あの……みなみちゃん、あんまり見られると……その……」 「あ……ごめん、ゆたか……」 「まだちょっと恥ずかしいかな、やっぱり……」 ゆたかは少し照れ微笑いをして、両手で胸を隠し、 私の心臓はその仕草に、またドクンと大きく脈を打った。 可愛すぎる。 もう駄目。 我慢の、限界。 私は右手をゆたかの頭の後ろに回してゆたかをゆっくりと押し倒し、 キスをしながら左手でゆたかの手を退け、親指と人差し指の付け根の辺りで ゆたかの小さな胸の先端を挟み込むようにして刺激した。 「んんっ……!! ひはひひゃぁん……」 びくんと大きく体を反応させ、ゆたかの塞がった口から途切れ途切れによがった声が漏れる。 けれどゆたかは抵抗しないので、私はそれを、もっと好きにしていいんだ、と勝手に解釈し、 指をこねるように動かしたり、舌を必要以上に大きく絡めたりした。 「ぅ……ん……んん~……ぅぅん……」 ゆたかのくぐもった声が口の中に響き、私の体は無意識にもじもじと疼く。 足がショーツに擦れる度に感じる冷たい感覚は、少し前から時間を増すごとにどんどんひどくなっている。 やっぱり代えのものを持ってこればよかったかな、とそんなことを頭の片隅に置きながら、 私はくにくに、ぐにぐにとゆたかを攻め続けた。 「ゆたか……もっとよく、見せて……」 暫くの後、体を上げてゆたかの手を軽く押さえ、 ついさっきまで私の玩具にされていたゆたかの胸を晒した。 「は、恥ずかしいよぅ……みなみちゃん……」 ゆたかはそう言っているけれど、やはり無理に隠そうとはしなかった。 真っ白な雪の大地の、ほんの少し積もった山に咲く、一輪の花。 そんなイメージが、頭の中に浮かぶ。 右手でゆたかの肌を撫でるとすべすべとしていて、本当に雪を触っているような感覚になる。 いつまでも見ていたい、そんな気にもさせられる。 けれど私は水をあげなくてはいけない。 雪の中に咲く、小さな花に水を。 「ひゃあっ……! み、みなみちゃ……あ、あぁっ……」 左手はさっきと同じ位置に置き、今度は口を反対側の胸に移して、 舌で転がしたり、吸ってみたり、私の好きなようにして弄んだ。 ゆたかの口はちょっと前までとは違い、塞がれていないので、 可愛らしいゆたかの声は、直接私の耳に入ってくる。 私が吸ったり、舐めたり、触ったりして、ゆたかが出してくれる声。 それが聞きたくて、その声を出してくれるのが嬉しくて、 私はもっとゆたかを攻めてみたくなる。 肌に触れているところから、ゆたかの体温が直に感じられ、 また左手から、ゆたかの打つトクン、トクン、というリズムが伝わってくる。 いけない、また、止まらなくなりそう。 「ぁはぁっ……! だ、だめ……」 私が歯で軽く噛んでみると、ゆたかは今までとは調子を変えて大きく反応し、 私の悪戯心に小さな火を灯した。 「んっ……はぁっ……あ、あっ……ああぁっ……」 ゆたかの胸を大きく口に含んで、根元の部分をカリッと噛み、 弱く噛んだり、強く噛んだりを繰り返しながら、舌でコロコロと転がしてあげる。 そうするとゆたかは思ったとおり、可愛い声をたくさん出してくれた。 私は自分でも不思議なほどに、ゆたかを愛すことが上手くなってきている。 ゆたかの好きなことも、嫌いなことも、大体は分かるし、 なにより、ゆたかの反応でそれの見分けが出来ることも知っている。 ゆたかは嫌なことをされているときは、自分から少し抵抗するのだけれど、 それ以外のとき、特に、本当に好きなことをされているときは、 ゆたかが「駄目」と口に出していても抵抗したりはしない。 「や……みなみちゃん……ぁ、んんっ……」 おそらくそれは無意識的なこと。 私だけが知っている、ゆたかのサイン。 「みなみちゃんも……脱いで、ほしいなっ……」 少し震えたゆたかの声で、私は顔を上げる。 「私も……みなみちゃんのこと、触りたいから……」 ゆたかは無邪気な顔で、そう言った。 私はこの世でゆたかほど可愛らしい存在を知らない。 冗談でも大袈裟でもなく、本当にそう思う。 今のゆたかの仕草も、やはりそう思わせるほど反則的に可愛かった。 抱きしめたくなる衝動を抑え、私は自分のシャツのボタンに手を掛けた。 「待って、みなみちゃん。私が脱がせてあげるね」 そう言って、んしょ、んしょ、と可愛い声を出しながら、 ゆたかは一つずつ私の服のボタンを外していき、 やがて全てのボタンが外れ、するりとシャツが背中側に落ちると、 ゆたかは私のブラのホックに手をかけ、そっと私を裸にした。 「……やっぱり、ちょっと大きくなったよね、みなみちゃん」 「うん……そう、かな」 実はゆたかと体を交わすようになってから、 わずかではあるけれど私の胸に変化が表れているようだ。 それが行為の所為なのかどうかは分からないけれど、 それでも例えるなら「無」から「極々小」くらいの大きさの変化はあるようで、 私よりも先に「触る側」のゆたかがそれに気付いて教えてくれた時は、 自分でもはっきりと分かるくらいに気分の高揚が感じられ、 その日の夜はなかなか寝付けなかったのを覚えている。 それまで『一応』付けているだけだったブラも、 それ日以来私にとって重要な意味を持つものに変わり、 毎日ブラを付けることがちょっとした楽しみにもなってしまった。 「これって私のせい……なのかな?」 「わからないけれど……そうだと……嬉しい」 「えへへ……なんだか照れちゃうね……」 ゆたかは人差し指でほっぺをかく仕草をして、 「……触ってもいい?」 と上目使いで私を見上げた。 私がこくりと頷くと、ゆたかは小さな両手で私の胸に手を当て、 決して強くはない力で、ふに、ふに、と断続的に二つの手を動かして 私にぴりぴりと微弱な刺激を与え続け、 その焦らされているかのような心地に、私の体は一層疼かせられた。 ゆたかの手から伝わるのは、温もりと、私への愛情。 「みなみちゃん、すっごくドキドキしてる……」 そして私からゆたかには、高鳴る私の鼓動が伝わり、 ゆたかに自分の心の声を聞かれているような気になって、私は少し恥ずかしい気持ちにさせられる。 初めは胸だけに感じられた刺激も、じわじわと波紋のように広がっていき、 やがて体全体をちくちくとつつくような、大きな感覚へと成長していた。 「……っ……ゆた、かぁっ……」 塵も積もれば山となり、やがて私の体は重心を失い、ゆたかのほうへと傾いた。 けれどゆたかは私を支えず、そのまま背中側に私と一緒に倒れ、 それでも私の胸からは手を離そうとはせずに、 ゆたかは先ほど私に愛された時と同じ体勢になっても、相変わらず私を攻め続けた。 「……ぁ……はぁっ……ゆたかっ……」 「みなみちゃん、気持ちよさそう……」 「み、ないで……ゆたか……」 ゆたかに顔を見られるのが恥ずかしくなって、私はゆたかの頭の右に顔をうずめた。 しかし私もやられてばかりではなく、お返しするつもりで、 私は左手をゆたかのスカートにもぞもぞと忍ばせ、ゆたかの一番敏感なそこに指を沿わせた。 「ひゃっ……み、みなみちゃん……あっ……だ、だめだよぅっ……」 ゆたかのそこはショーツの上からでも十分分かるくらいに濡れそぼっていて、 私が指を少し押し付けるようにして動かすと、 そこから染み出るように冷たいそれがじわりと私の指を濡らした。 動かす度にじゅくじゅくとゆたかから愛液が出てくる様子は、 指先の感覚だけでも相当にいやらしいもので、 そのイメージは、アドレナリンを枯渇させてしまいそうなほどに私を昂らせた。 「ん……は、ぁっ……やっぱり、だめっ……。脱いでからにしよっ……?」 ゆたかにそう言われ、私はまた、既の所で理性を取り戻した。 スカートから這い出た指はほんのりと湿っていて、 私がそれを見つめていると、ゆたかは恥ずかしそうに私の指を隠した。 ゆたかはそれからスカートのホックを外してファスナーを下ろし、ショーツ一枚だけを纏った姿になり、 私もベッドに腰掛け、デニムジーンズを脱いで床に置き、ゆたかと同じ格好になった。 いつからだったか「ショーツだけはお互いが脱がせあう」というルールが私達の間に出来ていて、 ゆたかは準備万端といった具合に、先にベッドに体を寝かせている。 「それじゃあ、ゆたか……」 「うん、お願い、みなみちゃん……」 私はゆたかの腰に手をあて、そっと少しづつ、ゆたかのショーツをずり下げていった。 ショーツとゆたかが離れるときに、つつ、とゆたかから一本の透明な糸が引き、 二つを繋いでいたそれは、やがて距離が開くと、 真ん中から下に引き寄せられるようにしてシーツに落ちていった。 ゆたかのしま模様のショーツには、中心にくっきり染みが広がっていて、 普段の純粋な、小さな女の子というイメージとは違い、 ゆたかの体が一人の女性として、私を求めていたという事実がはっきりと残っている。 「ゆたかは……やっぱりすごくえっち……」 私がそれを見つめながら少し意地悪にそう言うと、 「そ、そんなことないもんっ! みなみちゃんのが……えっち、だもん……」 ゆたかはぷくっとほほを膨らませ、私をうるうると見つめた。 「ふふ、ごめんね……冗談だから……。私もお願い、ゆたか……」 ゆたかは「んもうっ」と、もう一度だけ頬を膨らませた後、 私の言ったことが冗談だと分かっているからか、すぐに元のゆたかに戻り、 仰向けに寝ている私のショーツに手を掛け、私と同じように少しずつ下ろしていった。 「わっ……みなみちゃんも、すごいことになってるね……」 「きっと……二人ともえっちなんだね……。昼間から、こんなことをしているんだから……」 私がそう言うとゆたかは少し寂しそうな表情になって、 「やっぱり……こういうことって、いけないことなのかな……? 私達、女の子同士だし……」 「ううん、そんなことは、関係のないこと……。 私は、ゆたかが好き。ゆたかは……私のことが好き?」 「うん、もちろんだよっ」 「じゃあきっと、いけないことじゃない。好きな人同士なら、それでいいと、私は思う……」 そう、私達は愛し合っている。 愛する人との繋がりを求めることを、誰が止めることができるだろうか。 ゆたかは段々と顔を晴らして、 「そっか……そうだよね。私達、好きな人同士なんだもんねっ」 「うん……大好きだよ、ゆたか……」 「私も、大好きっ、みなみちゃん!」 私達は座ったまま足を交差させ、裸で向き合ってキスをした。 温かい、と何故かそう思わせられたキスだった。 「んっ……あ、はぁぁっ……み、みなみちゃぁん……」 ゆたかを自分の前にひきよせ、私は左手でゆたかの敏感な部分を撫でた。 指でひだになっているところをなぞると、間に溜まっていた愛液が雫となって垂れ、 シーツに小さな染みを作った。 中指と人差し指を中心に、上へ下へと手を動かすと、 ぐちゅぐちゅという生々しい水音が聞こえ、小さく体を震わせるゆたかから甘い声が出される。 私は敢えてゆたかが大好きなところには触らず、焦らすようにゆたかを愛した。 ゆたかの目は遠くを見ていて、薄く開けられた口からは不規則な吐息が漏らされている。 そのうちにゆたかは、軽い刺激では飽き足らなくなってきたのか、 「みなみちゃん……もっと……たくさんしても、いいよ……」 と腰をややもじもじさせながら言った。 私は待っていたと言わんばかりに、「そう……それじゃあ……」と言って、 指先に少し力を込め、ゆたかの一番敏感なそこにそれを当てた。 「あっ……あぁぁ、あっ……!! やっ……みなみちゃっ……ぁんんっ……!!」 ぐりぐりと、周りから挟み込むようにしてゆたかのそこを撫でると、 ゆたかはさきほどまでと調子を変えて反応し、 びく、びくとゆたかのそこが伸縮して、血液が集まっていくのが分かった。 新たに湧いてくる泉の口から、私はそっと指先で愛液を掬い取り、 まだ小さな蕾をたくさんのそれで濡らしてあげた。 そして染みこませるように指でそこを触ってあげると、 またどんどんと泉から愛液が湧き出てくるので、私はまた指先で掬いとって、蕾へと運んでいく。 そうして育っていくのは、ゆたかの快感。 生まれてくるのは、ゆたかが発するよがり声。 ゆたかは私の背中に手を回し、頭を私の胸のあたりに押し付けて、 私が生み出すそれらに必死で耐えているようだった。 「今はお家の人が誰もいないから……そんなに我慢しなくてもいいんだよ、ゆたか……」 「で、でもっ……あっ、ああぁっ……!!」 私はゆたかが顔を上げた瞬間を狙って、ゆたかに少し強めの刺激を与えた。 ゆたかは恥ずかしがるので、こうでもしないとゆたかのこういうときの可愛い顔が見られないからだ。 「可愛い、ゆたか……」 私がそう言うと、ゆたかはやはり照れた様子で顔を下に向けてしまった。 それがたまらなく愛おしくなって、私はより一層ゆたかを愛すことに一生懸命になった。 初めは弱かった愛撫も、少し強く、けれどゆたかを傷つけないように、優しく。 私の愛が伝われば、ゆたかはそれに応えてくれる。 もっと、もっとゆたかを愛したい。 「みなみちゃん……わ、私……も、う……あ、あぁあっ……」 ゆたかの中の快感が高まってきているのが、ゆたかの声と体で感じられた。 私はぐっとゆたかの体を寄せて、二人の感覚をもっと密にした。 ゆたかは以前、自分が達する瞬間が少し怖いと言っていたので、 こうすることで、少しでもゆたかに安心感を与えられると思ったからだ。 ゆたかはぎゅっと私の体を抱きしめ、頭を私の胸に埋め、 「あ、あ、あっ……だめ、も、わた、し……」 「大丈夫、ゆたか……怖くないから……」 ゆたかが私を抱きしめる力がぐっと強くなり、そして、 「あっ、あああぁっ……みなみ、ちゃ……あっ、ああぁあっ――!!」 普段めったに聞くことのない大声を部屋中に響かせて、ゆたかは絶頂に達した。 それと同時にゆたかの体がびくっ、びくっ、と小刻みに震え、 私はゆたかが壊れてしまわないように、しっかりとゆたかの体を抱きしめた。 しわのよったシーツには、私達の行為を物語るかのように、手のひら大ほどの水溜りが出来ていた。 「んっ……んはぁっ……みなみ、ちゃん……」 「大丈夫……? ゆたか……」 ゆたかはしばらく息を乱したまま、なかなか落ち着かなかった。 ゆたかは体が強くないので、あまり激しいことをすると、具合を悪くしてしまうかもしれない。 「もう今日はやめる……?」 だから私はあくまでゆたかの体を優先した。 けれどゆたかは、 「ううん、大丈夫……ありがとね、みなみちゃん」 と顔を上げ、 「こういうことすると、すっごく気持ちよくなっちゃって、 体がおっつかなくなっちゃうけど、でも、みなみちゃんと一緒にこういうことした日に、 体の具合が悪くなったことは一回もないんだよっ?」 と言って、いつもの可愛らしい笑顔をにこりと私に向けた。 「だから、大丈夫。それに……まだ、みなみちゃんが、気持ちよくなってないでしょっ? 今度は、私がしてあげる番だから……」 「ゆたか……」 そう言うとゆたかは少し背伸びをし、唇をほんの少し突き出したので、 私は背中をちょっと曲げ、ゆたかに口付けをすると、 ゆたかはとても嬉しそうにえへへと笑うので、私はその笑顔になんだかすごく安心してしまって、 自然と私の顔にも笑みが浮んだようだった。 ゆたかはそれからそっと私のそこに手を伸ばし、優しく私のことを撫で始めた。 「……は、ぁっ……ゆたか……あいかわら、ず……上手……」 とても意外なことだけれど、ゆたかは私を愛でることがすごく上手い。 つぼをついてくる、というか、的確に、私の弱いところを、 最初から知っているみたいに優しく撫でてくる。 それは私が感じやすいということなのかもしれないけれど、 それを考慮したとしても、ゆたかはそう私に思わせるほど私を愛でることに長けていた。 「そ、そう、かなぁ……? えへへ……なんだかそう言ってもらえると嬉しいね」 無邪気に微笑みながら、ゆたかは私のことを変わらず愛し続けた。 私のそこは先ほど焦らされていたこともあって さわれば溢れてしまいそうなほどに濡れていたので、 ゆたかがかすかにその指を上下に動かすだけで ぐちゅぐちゅと私の羞恥心を掻き立てるような音が鳴り、 矛盾するようだけれど、その音は私を興奮させる音でもあるので、 さらに音の元が私のそこから分泌され、そうして止まることのない永久機関を築いていた。 「ゆたか……私も……」 「ぁっ……だ、だめだよ、私さっきしてもらったばっか……あ、あぁっ……」 私はゆたかの背中に回していた左手を、さっきのようにゆたかの秘所に忍ばせた。 ぴちゃぴちゃという水音が、自分とゆたかから、ちぐはぐなステレオ再生となって 私達の耳に入り、それに割り込むようにして二人分の喘ぎ声が絶え間なく発せられている。 「ゆた、かぁっ……」 「んん……みなみちゃぁん……」 愛し合っているときにお互いの名前を呼びたくなるのは何故だろう。 相手を思う気持ちが爆発して、それが名前を呼ぶという行為となって口から出ているのだろうか。 ゆたかが私を抱く力が、そして私がゆたかを抱く力が、ぐっと強くなった。 だんだんと何も考えられなくなってきて、 ゆたかを求めること以外の全ての思考が中断された。 「ゆたか……ゆたかぁっ……」 「みなみちゃん……大好きっ……」 二人のボルテージが上がっていく。 愛する人を互いに高めあっているというこのどうしようもなく甘美な状況では、 私達が達するのはそう時間のかからないことだった。 快感が全身にあますところなく行き届き、許容量を今にも超えてしまいそうだ。 ぶくぶくと私の中で大きな怪物が膨れ上がっていき、 今にも私という殻をやぶって外に出てしまいそうな、そんな感覚だった。 「ゆたか……私、もう、げんか……い……」 そうして私の中で決定的な何かが弾けた。 一度水に浸ってしまった紙が、水を吸い上げるのを止められないように、 私の中の絶頂感も、止められようもなく私の体を侵食していった。 「私もっ……また、だめ、みた、い……」 ゆたかの手と私の手が激しさを増した。 一瞬、私達の体が強張り、そして、 「ゆたかっ……大好きっ……あ、ぁぁっ……あああぁっ!!」 「みなみちゃぁん……はぁぁっ……ふあああっ……!!」 私達は、みっともないくらいの大声をあげて果てた。 体がはち切れそうなほど全身を強い快感が襲い、 行き場を失った快感はびくびくと私の体を震えさせながら、しばらく私の中に居座り続けた。 ゆたかは達した瞬間に私を押し倒すようにして倒れこみ、 快感に耐える私に強く抱きしめられながら、ゆたかもそれと必死に格闘しているようだった。 頭がどうななってしまいそうなこの感覚は、いつになっても慣れそうにないけれど、 いっそどうにかなってしまうほどのそれを、いつか感じられたら、 と頭のどこかで思ってしまっているのは、ゆたかには内緒にしておこう。 私の元に思考が回復するまでどれほど経っただろうか、 ゆたかが頭をあげ、少し力の抜けたまなざしでこちらを見て、 「みなみちゃん、大丈夫?」 と言って微笑った。 私はなんだかそれがおかしくって、 「それは私のセリフ……」 と言ってゆたかの頭に手を置き、優しく撫でた。 「みなみちゃん、すごく気持ちよさそうだった……可愛かったよ、みなみちゃん」 ゆたかがそう言ってくれるのはありがたいのだけれど、 可愛い、と言われるのはやっぱり少し恥ずかしい。 「私はまだ大丈夫だよ」 ゆたかが次に発したこの言葉が何を意味しているのかは、すぐに理解できた。 「どうなっても知らないよ、ゆたか……」 私らしくないセリフだな、と思いながら、私はゆたかを抱いて、体を起こした。 しわのよったシーツには、二つの染みが繋がって、一つの大きな水溜りが出来ていた。 「ゆたかはこれが好き……?」 「うん……温かくて、何だかみなみちゃんを感じられてるって気がして」 足をまたぐように交差させ、私達は一つになっている。 「そう……私も、好き。少し恥ずかしいけれど……」 触れている部分から、微弱ではあるけれどゆたかの熱が伝わってくる。 「じゃあ、いくよ……ゆたか」 「うん……私も頑張るね」 少しの間見つめあったあと、私達はまた快楽の旅へと船出した。 この体勢は思ったよりも密着度が高いので、 ゆたかのそこの感触がとてもリアルに感じられる。 ゆたかの花びらと私のそれが、ぐちゅぐちゅと生々しい音をたてる潤滑油によって ぬるぬると擦り合せられて、手で触りあったときとは違う、羞恥にも似た快感を生み出す。 そしてゆたかのことも、手で覆われない限りははっきりと見えるので、 ゆたかが気持ちよさそうな表情も、可愛らしい胸も、ちゃんと見ることができる。 「ふあっ……あああぁっ……」 そうしてゆたかが良い反応をしたら、その気持ちいいところを重点的に攻めてあげる。 不思議とそういうポイントは私自信も好きなようで、 ゆたかと一緒に声を混じらせることも少なくない。 「ゆたか……気持ちいい?」 「うん……もっと、しても……いいよ……?」 ゆたかがそう言ったこともあって、私は少し腰の動きを速めた。 「あぁぁっ……みなみちゃ……」 ゆたかの体が大きく揺れ、小ぶりな胸が少し上下に揺れている。 ぴちゃぴちゃと音を立てるそこから、シーツのほうに向かって蜜がこぼれ落ちていった。 ゆたかの体は私の視覚を刺激し、さらに私を昂ぶらせ、 部屋に立ち込めている女の子独特の香りが、私の嗅覚を刺激して、私の頭をくらくらとさせる。 花びらの触覚は十分なほど官能的だ。 「んっ、んっ、んっ、ああっ……きもち、いいよぅ、みなみちゃん……」 けれどやはり私を一番興奮させるのはゆたかの声で、 ゆたかの甘い声はこういうときにしか聞けないので、ついもっと聞きたいと思ってしまい、 必要以上にゆたかを攻めてみたくなる。 「あっ、はぁっ……ん、ん、んん~……」 こうして少し切ない顔をされたときなどは、堪らなく可愛いと思ってしまう。 ゆたかは気付いていないかもしれないけれど、 ゆたかは私なんかよりもずっと艶っぽい表情が出来るし、そういう声だって出せる。 けれどそれを知っているのは私だけで、 みんなの知らないゆたかを知っていることが、私はなんだかとても嬉しかったりする。 「はああっ……ん、ん、あああああっ……」 ゆたかが自分からも、まるで更なる快感をを求めるように動き始め、 私の中の快感も、それによってふつふつと湧き上がってきた。 ゆたかがシーツをぎゅっと握りしめ、その周りにくしゃりとしわがよった。 私達が動いてベッドが軋む音、ゆたかと私の声、 私達のつながったところから生まれる水音、 それらが部屋中を埋め尽くして、耳から私の脳を刺激する。 今、泉先輩も、そうじろうおじさんもいなくてよかった。 もしいたら、私達の秘め事は簡単にばれてしまっていただろう。 「はぁ……はぁ……ふああぁぁっ……」 ゆたかの呼吸が深くなって、体が少し震え始め、 目はどこか遠いところを見ていて、ゆたかの掴んでいたシーツにはさらにしわがよっていた。 ゆたかは、本日三度目の絶頂を迎えようとしているようだった。 「ゆたか、もう……限界?」 私がわざとそう聞くと、 ゆたかは息を乱したまま、もう声を出す気力も残っていないのか、首だけを動かし、 私はゆたかを果てさせるつもりで、最後のスパートをかけた。 「んっ、んっ、ん、ああっ、あ、あっ……」 ゆたかは着々と絶頂への階段を上っていき、 私自信も、一歩一歩、ゆたかのいる場所に向かっているのを感じた。 そして、 「あ、あっ、あっ……! ああぁああぁっ……!!!」 と、ゆたかは頼りなく声を張り上げて、体をぐったりとさせた。 直後に私自身も絶頂感が最大まで高まり、 「あ、ああっ……ゆたかぁっ……!!!」 と愛する人の名前を呼んで、私の体も快楽に包まれた。 体をベッドに倒すと、 少し西側に傾いた太陽の光が、部屋を照らしているのが見えた。 「今日はなんだかいっぱいしちゃったね」 温かいシャワーを浴びながら、ゆたかは照れた様子で言った。 「うん……けれど、シーツが……」 結局あのシーツは二つの大きな水溜りを残して、くしゃくしゃになってしまった。 毎度気をつけてはいるのだけれど、今日は少し羽目を外しすぎてしまったかもしれない。 今、シーツは洗濯機の中でぐるぐると音をたてて回っている。 「うーん、まぁ次は気をつけよっか」 ゆたかはあまり気にしていない風に、にこりと微笑んだ。 その無邪気な笑顔が、さきほどまでの艶っぽいゆたかとあまりにも違っていたので、 私はくすりと、ゆたかに気付かれない程度に笑った。 「ふう、温かかったね~」 「うん」 シャワーを浴びた後は、タオルで体の拭き合いをした。 私達はあの後、そのまま降りてきたので、 服は二階のゆたかの部屋に置きっぱなしになっている。 「じゃあ早めに戻ろうか……ゆたか」 「うん、そだね。でもなんかまだふらふらしちゃって……うわっ!」 「!!」 「ただいま~、いやーかがみ達が家の手伝いがあるっていうから早く帰ってきちゃっ……」 バランスを崩してこけてしまったゆたかと、 そのゆたかを支えようとして一緒にこけてしまい、 丁度ゆたかに覆いかぶさるようになっている私を、 柊先輩の家から帰ってきた泉先輩に目撃されたのは、 今日、私達が好き勝手やってしまったことへの罰なのだろうか。 「ご、ごゆっくりぃ~」 ガチャリ、と扉が閉まる音がして、泉先輩は外の世界へと消えた。 「ま、まって、お姉ちゃん!」 「ゆたか、まず服を着ないと……」 泉先輩の後を追って、そのまま外へと飛び出していきそうなゆたかを止めながら、 私はこの後どうやって泉先輩に弁明しようかと、まだ回りきらない頭で必死に考えるのだった。 洗濯機がシーツを回す音を聞きながら、私は何となく、今日の帰りは遅くなりそうだなと思った。 コメントフォーム 名前 コメント
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2017年5月、水野佐彩さんの紹介がきっかけで、水野さんのお友達(真由さん)と某カラコン会社の社長が結婚。 2018年2月、真由さんと旦那さんが新婚旅行。 その際、オランダで宿泊した場所が関東連合の関係者が所有する家であることが発覚。 ※旦那さんのInstagramより もともと旦那さんと交流のあった水野さんについても、関東連合との繋がりが浮上する。 ↓ 水野さんの知り合いとされる人物が、水野さんは未成年の頃から関東連合と繋がりがあったということを掲示板に書き込む。 また、未成年の頃には親に隠れて葉っぱ(大麻)をやっていたとも書き込んでいる。
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最近は、フィギュアスケートも人気がありますよね。男子も女子も、日本選手のレベルは高くなり、それにつれてフィギュア人気も、どんどん高まっています。 フィギュアはスポーツでありながらも、表現力が問われるものであり、音楽の捉え方や柔軟の重要性など、バレエとの共通点が多くあるスポーツです。 今は浅田真央選手や韓国のキム・ヨナ選手が強いですが、それまでフィギュアと言えば、ロシアの独壇場でした。(今でもペアなどでは強いですが。) それは、ロシアの選手はいち早くバレエのレッスンにより表現力をつけてフィギュアをしていたからです。 またフィギュアや他のスポーツで素質を見出されて、バレエ学校に入るダンサーもいます。 それだけ、ロシアはバレエが根付いている国だったんですね。 実際、浅田選手もバレエのレッスンを取り入れてからますます表現力に磨きがかかりました。 また、シンクロナイズドスイミングや体操、新体操にもバレエが取り入れられています。これらのスポーツには共通点があるような気がしますね。 スポーツでこのように取り入れられるのですから、そのほかのダンスに取り入れられているのは当たり前です。 ミュージカルのダンサーが一歩前に出るときに、バレエのレッスンを受けているのと受けていないのとではまるで動きが違いますからね。 今ではバレエレッスンが当たり前にされているようです。 バレエ教室に通うのを躊躇している人のなかに、「体が硬いから」という理由を挙げる人がいます。 でも練習によって、柔軟性は確実に増します。柔軟性をつけて、表現力を磨きましょう! 最新クロックス情報
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赤い翼の輪舞曲 第4話――ひとつながりの世界―― 半透明のフュージョンの体躯、その胴体の中心部にパッションは取り込まれていた。 意識はハッキリしているが、身体がまるで動かない。高密度の体液は、強烈な水圧となって彼女の全身を締め上げる。 端から見れば、化け物の臓器の一部にでもなったかのようだった。それも、残りわずかの時間でしかない。 やがては溶けて混ざり合い、吸収されてしまうのだろう。 濁った視界に映るのは、瓦礫の山と化した無人のライブハウス。 もう、何度繰り返したことだろう? 幾多のダンサーの夢を打ち砕き、大勢の観客の笑顔を恐怖に染めてしまった。 イースとして、この手で壊したこともあった。プリキュアになって守ろうとして、力及ばなかったこともあった。 そのどちらも、自分が招いた災厄という意味では、大差ないのかもしれない。 どうして、こんなことになったんだろうと思う。 とても平和な世界だった。笑顔と喜びに満ち溢れた街だった。 ラブたちにしてもそうだ。優しい人々に囲まれて、戦いとは無縁の、楽しい日々を送ってきたはずだった。 全ては自分が、ラビリンスが、この地に足を踏み入れたのが始まりだった。 強大な悪の力は、それを防ぐ正義の力を呼び起こす。 スウィーツ王国が立ち上がり、伝説の戦士プリキュアが覚醒した。 激しい戦いの末に取り戻した平穏な日々。それも、長くは続かなかった。 強すぎる力は、それに対抗する力を呼び寄せてしまう。この敵もまた、自分とアカルンを狙って現れたモノ。 「お前の力を寄越せ!」 フュージョンは、パッションを包み込み、吸収しようとする。 「パッションを……離して……」 「アタシが……相手よ。まだ戦えるわ!」 「もうやめて! 全てを吸収して、一人だけになってどうするの?」 仲間を取り戻すべく、気力を振り絞って、ピーチ、ベリー、パインが立ち上がる。 もう、戦える力なんて残っていない。もちろん、パッションにも―― 「私の能力を吸収して、どうするつもりなの?」 「全ての世界に渡り、全てを一つにする」 絶対に認められない。 そんなことは、絶対にさせない。たとえ、勝ち目など無いとしても―― 生きることに、絶望したことならあった。 生きることを、諦めたことならあった。 だけど、生まれてきたことを、呪う最期なんてまっぴらだ。 (私の命に代えても!) なんて……都合のいいセリフだろうか? 全ての世界を救う代償には、そんなものではまるで足りない。 かと言って、釣り合うものなど、自分が持ち合わせているはずもなかった。 (いいえ、あるわ。今の私には、命より大切なものが!) 大切な、仲間との絆。最愛の、家族との繋がり。大好きな、優しい街の人たち。 手放そうとしていた自分に、捧げる資格なんて無いかもしれないけど……。 パッションは、ある者に呼びかける。酷いことをしていると思う。その相手は、決して自分の頼みを断わらない。 それは、最初にイースを信じてくれた友達。最後まで、パッションと運命を共にしてくれた戦友。せつなに戦う意味を教えてくれた、最高のパートナー。 幸せの赤いカギ――プリキュアの妖精アカルンだった。 「キィ――!」 「跳べる――のね? 一度だけ? ええ……それで構わないわ」 アカルンの声もまた、苦しげな響きを伴っていた。今の状態も、何時まで保つかわからない。 だけど、一体どこに行けばいいのだろうか? 活火山の火口に放り込むのか? 深海の底に飛び込むのか? いや、相手は灼熱と絶対零度の支配する、宇宙空間を渡ってきた化け物だ。その程度で倒せるとは思えない。 いっそ、ラビリンスのデリートホールに身を投げるか? しかし、アカルンごと吸収されては、脱出も時間の問題だろう。 (うんと、遠いところがいい。誰も行ったことのない、誰も戻って来られないような場所) そんな都合のいい場所なんてあるはずがない。 それでも、アカルンはパッションの意思を汲み取って力を蓄える。 それに伴い、フュージョンが苦しみの形相を浮かべる。鉛色に濁った体内から、幾筋もの閃光が奔る。 もう、考える時間も体力もなかった。これが最後の力、そしてチャンス。 刻一刻と、心も身体も蝕まれていくのだから。 (守りたい……。せめて、――だけでも!) 腰のリンクルンに意識を集中させる。これは、異世界の壁すら越えて仲間との絆を繋ぐもの。 フュージョンに聞かれぬように、会話を交わすこともできるはず。 「離れていても、心は繋がっている。私たちは、いつだって四人。そう教えてくれたのは、あなたたちだったわね。 だから、私は大丈夫。――この街のことは、お願いね」 パッションは、臨界まで力を蓄えたアカルンに命じる。 世界を繋ぐ奇跡の花、プリズムフラワーの力が作り出す虹の回廊。 その果てに秘められた可能性。あるかどうかもわからない、まだ見たことのない、異郷の地に望みを託す。 「どこか、別の世界に! こいつを倒せる可能性のある、力ある世界に!」 アカルンが赤色の光を放つ。パッションですら、これまで見たこともないほどの強烈な輝きだった。 本来は、アカルンが行ったことのある場所か、一緒に居る誰かが知っている場所でなければ、瞬間移動は発動しない。 まして、悪しき力と一緒に転移するなんて、限界を遥かに超えた力の放出だった。 空間はありえない方向に歪み、通常は開かれるはずのない道に繋がる。そして、パッションとアカルンとフュージョンは、四つ葉町から完全に姿を消した。 『赤い翼の輪舞曲――ひとつながりの世界――』 チッ、チッ、チッ、 耳元で、小鳥のさえずりが聞こえる。 サワサワとそよ風が吹いて、森の葉が揺れる。 穏やかな陽気の、春の昼下がり。 せつなは、優しい自然の調べに意識を呼び覚まされる。 爽やかな空気を胸いっぱいに吸い込みながら、「うーん」と両手を突き出して背伸びした。 「あれは……夢だったのね。悪夢なんていつ以来かしら」 口に出してつぶやく。そうして確認しないと、現実の出来事になってしまいそうだったから。 今でも震えが走るほどに、リアリティに溢れた夢だった。 (それにしても……)と、せつなは不思議に思う。 どうして、自分はこんな所で寝ていたのだろう? そもそも、ここは一体どこなのだろうか? 起き上がり、自分の身体を眺める。そこで――一気に顔色が青ざめた。 着ている服は、普段の洋服じゃなくて、もちろん制服でも、パジャマでもなくて―― 練習用のジャージですらない、全国大会に備えて祈里が作り上げた、本戦用のダンスユニフォームだった。 ハッと気が付いて、せつなは腰に手を当てる。 しかし、期待していた感触は得られなかった。せつなのリンクルンは、ホルダーごと消失していた。 「夢じゃ……なかった。でも――どうして? アカルンだけ居なくなって、なぜ私は無事でいられるの?」 せつなの表情から笑みが消え去る。愛らしい少女は、刃物のような鋭さを持った戦士へと変貌する。 動揺したのは、ほんの一瞬だけ。彼女にとっては、戦いも日常の一部でしかない。 全身の神経を研ぎ澄ませて気配を探る。 フュージョンは、殺気を持たない。相手を滅することを目的としていないからだ。 それでも、生きて動くものであれば、気を発し体温を宿すものであれば、近くにさえ居れば気付かないはずはなかった。 「何も感じない。本当に、私一人だけ? だとしたら、ここはどこなの? どう見ても、ラブたちのいた世界じゃない!」 あえて、四つ葉町とは言わなかった。少なくとも、せつなはこの場所を知らなかったからだ。 だけど、望んだような異世界だとは、とても思えなかった。 ラビリンスでは失われてしまった自然を、山や、森や、海を備えた異世界ならいくつも知っている。 しかし、これは間違いなく人間の作り出した世界だった。 それも、文明の進み具合と方向性において、不自然なまでに四つ葉町に酷似した世界。 森には、人の足で踏み固めた林道があり、丸太で組み上げた階段もあった。 何より、遠くに見えている巨大なアンテナ。あれは図鑑で見た、天文台と呼ばれる建築物の一部に違いなかった。 「とにかく、ここがどこなのか確かめなければ……」 せつなは周囲に気を配りながら、慎重に森を下る。見れば見るほどに、そこは四つ葉町に似ていた。 そして、足元に決定的な証拠を発見する。 「これは……」 上向きに付いた蕾から覗く、小さな白い花びら。ハート型の、三つに分かれた葉っぱ。 せつなのよく知る、シロツメクサの花畑が広がる。稀に幸せの素を生み出す、クローバーの群生地だった。 「こんな異世界なんてあるはずがない。ここは四つ葉町? 少なくとも、その世界のどこかってことね」 似たようなことは、以前にもあった。占い館でソレワターセに襲われた時、絶体絶命のピンチを救ったのはアカルンだった。 その時も、アカルンはイースを無事に外に運び出してから、行方を眩ませていた。 今回の状況から考えて、異世界への転移は失敗し、どこか別の街に跳んだと考えて良さそうだった。 その後、アカルンはパッションをフュージョンの体内から排出し、再び、別の場所に瞬間移動したのだろう。 しかし、その場合、アカルンは既にフュージョンに取り込まれた可能性がある。 アカルンは、せつなが一緒の時にしか瞬間移動を発動させたことはない。しかし、完全に吸収されたとしたら、単独での能力使用も不可能とは言い切れない。 「だとしたら……。ゆっくりは、していられない!」 リンクルンを失った今の自分に、フュージョンに対抗できる力があるとは思えなかった。一刻も早く四つ葉町に戻って、ラブたちと合流する必要がある。 それが無理なら、せめて通信手段だけでも確保したい。そうすれば、ラブたちだけでなく、ウエスターやサウラーとも相談できるかもしれない。 せつなは、下り坂となった林道を一気に駆け下りる。 その先には、四つ葉町に勝るとも劣らない、大きな街並みが広がっていた。 「異世界ではないとしても、隣町ってわけでもなさそうね……」 せつなが街に入り、最初に抱いた感想がそれであった。 街の規模としては、恐らく四つ葉町と同じくらいだろう。面積と人口密度なら、大差はなさそうだ。 違うのは、纏った空気。華やかで陽気と言えばいいのだろうか? あたたかくて素朴だった四つ葉町とは、確かに趣の異なる街であった。 具体的な特徴としては、西洋風の建築物が多いこと。イベント等に使用されると思われる、施設や設備が多いこと。 そして、何より目を引いたのは、交通手段が充実していることだった。 道路は全般的に広く作られており、歩道もただ歩くには、不自然なほどの幅があった。 なぜか、車道の真ん中に線路が敷かれており、車やバスに並走して、単一車両の電車が走っていた。 視線を上げると、変わった電車はそこにもあった。高架橋が街の中心に立ち並び、橋の上ではなく、外壁の下側に線路が走っている。 見ていると、その線路に釣り下がるようにして、車両が通過していった。通常の鉄道ほどの速度は出ないだろうが、あれなら街の機能を損なわず、騒音も立てずに走行することができる。 まるで、大きなイベントのために、大勢の人が移動するのを前提に作られた街であるかのようだった。 「みんな楽しそう。クローバーフェスティバルの雰囲気に近いのかしら」 街には、至る所で陽気な音楽が鳴り響き、大通りには、派手な衣装で路上パフォーマンスを行う人々も見受けられる。 そのおかげで、せつなはさほど不審に思われることなく歩き回ることができた。 それでも気恥ずかしくなって、隠れるわけがないのに両手で身体を覆いたくなる。今のせつなは真っ赤なユニフォーム姿であり、それなりに他人の注目を集めているのだ。 せめて羽織る物くらい手に入れたかったが、残念ながらお財布はライブハウスのロッカーの中だ。 目立ちたくはないのだが、この格好では人通りの少ない場所ほど違和感を持たれるだろう。自然と、足は人の流れる方向を目指していた。 所持金も持ち物も一切なく、衣服も、街には馴染めないダンスウェア一着だけ。やれることはあまりにも少ない。 ここから歩いて帰れる距離に、四つ葉町があるとは思えない。連絡を取ろうにも、それにすらお金は必要だろう。 途方に暮れながら歩いていると、交番の前にさしかかった。ここなら、無料で位置情報と連絡手段を確保できる。 自分の格好に躊躇しながらも、せつなは交番の門をくぐった。 「すみません、お尋ねしたいことがあるんですが」 「はい、なんでしょう?」 交番としては比較的小さいようで、まだ若い、温和そうな警察官が一人で事務作業を行っていた。 せつなは少しだけ緊張を解いて話しかける。 「ここはど……いえ、四つ葉町にいる友人と連絡を取りたいんですけど、携帯をなくしてしまったんです。電話をお借りしたいんですが。それと、最短の時間で帰れるルートを教えてもらえませんか?」 「四つ葉町とは、どこの県に所在する町でしょうか? そのような場所は聞いたことがないのですが」 「えっ? そんな……」 「少々お待ち下さい。……検索しましたが、やはりそんな地名は存在しないようですね。お嬢さんはどこから来たのか、住所とお名前をお聞きしてよろしいですか?」 穏やかで親切そうな警官の態度が、やや緊張感を帯びる。その表情には、明らかに警戒の意思が感じられた。 「名前は、東せつなです。住所は四つ葉町の……」 「四つ葉町ねぇ……。どうして、そのような服装で歩いているのかも聞きたいですね。こちらに座っていただけますか」 警官は、そう言ってせつなに歩み寄ってくる。 家出少女か何かと勘違いしたのだろう。言葉使いは『お願い』の形を取っているが、それは明らかに命令であった。 「すみません! 失礼します!!」 「あっ! 待ちなさい!」 警官の足は、思ったよりも速かった。地の利も向こうにある。せつなの運動能力をもってしても、巻くのは中々に大変な作業だった。 たどり着いたのは大きな広場だった。中央には垂直に聳え立つモニュメントがあり、その先端には釣鐘が下げられている。 その手前の階段状になった場所に腰をかけて、せつなは呼吸を整えた。 (一体、何をやっているのかしら……) せつなは体操座りをして、おでこを膝の上に乗せる。 可能な限り身体を小さくして、人目に付かないようにするためだ。 一息ついて、自分が置かれた状況を省みる。それはまさに、救いようが無いとしか表現できないものだった。 どうにも悔しくて、情けなくて、心細くて、泣きたいような気持ちになる。 ここは、四つ葉町のある世界ではないらしい。だとすれば、自分には頼れる者は誰も居らず、行くあてもない。所持金も無ければ、着る物もない。 先ほどの迂闊な行動のせいで、今頃は手配されているかもしれない。もう、この街を自由に歩くことすらできないだろう。 フュージョンが健在なのは間違いないが、こちらから探す方法はなく、発見したところで対抗手段すらない。 こうしている間にも、どこかで誰かが、襲われているかもしれないというのに……。 (私の考えが、愚かだったのかもしれない。だけど――) 他に、どんな手段があったと言うのだろうか? 戦って、勝てるような相手ではなかった。捕まって、脱出する方法すらなかった。 ただ、力尽きた仲間を助けたくて。大切な人たちを守りたくて。可能な限り、敵の脅威から遠ざけるしかなかった。 思えば、ラビリンスのイースだった頃からそうだった。 いつだって、同じことの繰り返しだった。 後悔しないように、精一杯生きようとしたところで、 自分には……正しい選択枝なんて、始めから用意されていなかった。 ―――――――――――――――――― ―――――――――――――――― ―――――――――――――― ――――――――――― ちゃん……おねえちゃん…… おねえちゃん……おねえちゃん…… 「お姉ちゃん、お姉ちゃん、どうしたの?」 何度目かの呼びかけに、ようやくせつなは、自分のことを指しているのだと気が付く。 顔を上げると、小学生くらいの男の子が、心配そうにこちらを覗き込んでいた。 呼ばれているのに気付かないほど、深く考え込んでいたわけではない。 ただ、自分は一人だから――独りきりだから、誰かに呼びかけられるなんてことは、想定すらしていなかったのだ。 「ごめんなさい、大丈夫よ」 無理やり笑顔を作って、安心させるように微笑みかける。そこで、お腹がキュ~っと鳴った。 今朝はダンス大会があるから、軽くしか食べてこなかった。お昼はもちろん抜いている。その上で、激しい戦いを繰り広げたので、随分と疲弊していたのだ。 「なんだ、腹が減ってたのか。じゃあ、はい。これ食べて!」 「えっ? これは……」 少年がせつなに手渡したのは、ピンク色の箱に入ったお菓子と、紙コップに入れられた温かいコーヒーだった。 「へへっ、おれんちで作ってるケーキなんだ。ほら、そこで歌ってるねーちゃんに差し入れで持ってきたんだけど、また取りに帰ればいいからさ」 「でもっ、私はお金なんて持ってないし、タダでもらうわけには……」 「いいから食べなよ! うちの店には売るほどあるんだからさ。じゃ、すぐ戻るから、遠慮なんかしちゃダメだぜ」 新しいケーキを取りに帰るつもりなんだろう。少年は、背を向けて元気よく走り出した。 せつなは、何か声をかけようとして、その子に向かって手を伸ばす。 その時、その子の身体が――その子の身体の周囲だけが―― 円形の影に包まれた。 “ようやく、見つけたぞ……” 殺気とは違う、何か強い視線のようなものを感じて、せつなは上空を見上げる。 モニュメントの頂上から、球状の物体が落下してくる。それこそが、少年の周囲に影を作り出した正体だった。 「フュージョン!? 危ない、逃げてッ!!」 既に、少年とは十メートル以上の距離が開いていた。せつなの足で全力で駆けても、敵の落下速度には及ばない。 そう悟った瞬間、せつなは叫ぶ! 両手を胸の前に合わせて、大きく開く! “スイッチ・オーバー” 体内に電流が駆け巡り、全身の細胞が戦うための配列に切り替わる。 柔らかな白銀の髪が風に流れる。純白の衣は淡く光り、真紅のダイヤが胸に輝く。 それは、鋼の檻を切り裂く刃。友の愛を剣に変え、イースが手にした新たな力。大空を翔ける自由なる翼。 ユラリ、とイースの身体が揺らぎ、次の瞬間には姿を失った。 同時に、フュージョンが落下する。しかし、予想された惨劇は起こらなかった。 遠く離れた場所で、イースは少年をそっと地面に降ろした。 「お姉ちゃん……だよね? 一体、どうなってるの?」 「話は後で。危険だから、できる限りここから離れるの。いいわね?」 それは――体重を消して、一瞬の内にトップスピードに乗せる、神技と呼べるイースの体術だった。 イースは油断なく構えて、フュージョンと対峙する。 勝ち目など無くても、戦いは避けられない。ただ、その前にどうしても確認しておきたいことがあった。 「一つだけ教えて。アカルンは、あなたの中なの?」 「そうだ。次はお前と一つになる」 「その様子だと、私が居なければアカルンの力は使えないみたいね」 「……吸収すれば、同じことだ」 「そう。残念だけど、これであなたの目的は叶わなくなったわ!」 戦端を開いたのはイースからだった。心に一つの決意を秘めて、フュージョンに特攻をかける。 放出系の技は吸収されるとしても、元々イースにはそのような技の持ち合わせがない。 イースが得意とするのは、高い機動力を生かした肉弾戦だ。そして、物理的な攻撃ならば、ある程度の効果があることも確認済みだった。 イースは息を大きく吸い込み、筋肉を限界まで引き絞る。小柄で軽い体格を活かした、たった一つの戦闘方法。 精神を統一し、集中力を極限にまで高める。体内時間が加速し、相対的に世界の速度が引き下げられる。 そして、矢のように、否、弾丸のように肉体を撃ち出す。 あまりの疾さに、通常は抵抗を持たない空気が、壁となってイースを阻む。 歯を食いしばり、大気を切り裂いてイースは跳ぶ。 瞬発力を武器として戦う、イースの本領が発揮される。 数多の生命の寄せ集めである、フュージョンの唯一の弱点。それは、反応速度だった。 無限の意思を内包するが故に、一瞬の判断が遅れる。統一人格と、単一人格の、それは決定的な違いだった。 大技を捨てて、体術に特化したイースの拳が、蹴りが、弾幕となってフュージョンに襲いかかる。 「ハァアアア――!」 「調子に――乗るなッ!」 フュージョンの、渾身の拳がイースを襲う。それは、まるで幻であるかのようにイースの体を素通りする。 イースの、超高速の回避だった。 しかし、攻撃はそれで終わらなかった。勢い余ったフュージョンの拳は、そのままコンクリートで舗装された地面をえぐる。 爆砕音と共に、瓦礫が無数のつぶてとなって追撃をかける。 そのことごとくを、イースは両腕で打ち払い、高速の体捌きで凌ぎきった。 「見事だ。だが、そんな動きはいつまでも続くまい」 「続く限り、戦うまでよ!」 押し気味に戦いを進めていたイースだったが、その言葉通り、余裕のあるのはフュージョンの方だった。 打撃は有効ではあるが、決定打にはならない。体勢をいくら崩したところで、止めを刺す手段がイースにはない。 やがては体力が尽きる時がくる。フュージョンは、それを待つだけでよかった。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」 ついに、イースが力尽き、バランスを崩す。パンチを放ったはずが、体が泳いで転倒してしまう。 膝が震えて、そのまま立ち上がることすらできなかった。 「苦しいか? 私と融合することで、その苦痛からも解き放たれる」 フュージョンは右手を突き出して、五本の指を触手のように伸ばす。 「言った……はずよ。あなたの目的は、叶わなくなったって!」 イースの瞳が、決意の炎で赤々と燃え上がる。此処に至って、もう、迷いは無かった。 結末を見届けることはできなくなるが、ここが望んだ通りの世界なら、こいつの命運はとっくに尽きている。 ならば、自分は最後の役目を果たすのみ! イースは右手の拳を開き、手刀を握りこむ。同時に、五本の触手が襲いかかる。 決着の瞬間――運命の刻。その緊迫した戦場を、美しくも猛々しい声が、真っ二つに切り裂いた! 「ちょーっと待ったぁ――ッ!!」 せつなと同じくらいの年頃の、四人の少女が駆けて来る。 先頭は、クセっ毛の、長い茶髪をツーサイドアップに括っている子。見るからに快活そうで、今の声も、この子が発したらしかった。 次に、柔らかそうな薄茶色の髪を、ハーフアップに結った、大人しそうな子。 続いて、黒髪をワンサイドアップに結んだ子。先ほど、広場で歌っていた子だった。 最後は、橙色の髪をショートボブに切り揃えた子。この子だけは背丈も小さくて、小学生だと思われた。 駆け付けた四人は、イースを庇うようにフュージョンとの間に割って入る。 体長三メートルを超えるフュージョンの異形を見ても、恐れる様子はまるでない。 黒髪の少女が振り向き、イースに申し訳なさそうに謝った。 「あなた、大丈夫? 遅くなってごめんなさい。コイツ、なんかヤバイ感じがしたから、街の人たちの避難を優先してたの」 彼女と同い年くらいの二人も、揃って振り向いた。一人は瞳に強い光を宿し、もう一人は穏やかな空気をまとって語りかける。 「もう心配いらないよ。後はわたしたちに任せて、そこで休んでて」 「エレンから聞いたわ。私の弟を助けてくれて、ありがとう」 最後に一番小さな少女がチラリとイースを見て、一番大人びた口調でこう言い放つ。 「あなたのこと、アイツのこと、後でちゃんと聞かせてもらうからね」 「あなたたちは……?」 その問いには答えず、四人はフュージョンに向かい合う。 一人は、激しい闘志を浮かべて。一人は、強い意志を湛えて。一人は、緊張感を漲らせて。最後の一人は、慎重に様子をうかがいながら。 「みんなの大切な広場をめちゃくちゃにして……。あなたは誰? 何が目的なの?」 「お前たちがこの世界を守る力か? ならば、その力もいただこう」 「……あなたにも、音は聴こえるんでしょう? 楽しかった音楽は鳴り止み、みんなの笑い声も聞こえなくなった。 こんなことは――」 「「「「絶対に許さない!!!!」」」」 四人は、ハート型のコンパクトを取り出して掲げる。 「ドドッ」「レレッ」「ララッ」「ドドッ」 ジュエル型の小さな生物が空を舞い、四つの音と光を放って、コンパクトに装着される。 “レッツプレイ・プリキュア・モジュレーション” 変身の掛け声と共に、空にト音記号の模様を描く。 コンパクトの中央部から浮かび上がった始まりの記号は、光り輝く五線譜を伸ばして少女たちの身体を包み込んだ。 四色の光から紡ぎ出される新しき姿。 茶色のツーサイドアップの髪は、鮮やかなピンクのツインテールに。 薄茶色のハーフアップの髪は、レモンイエローのポニーテールに。 黒いワンサイドアップの髪は、紫色のサイドテールに。 橙色のショートボブの髪は、緩やかなカールのかかったロングヘアーに。 衣装だけではなく、身体まで変化させるそれは、まさに変身。 ドレミファソラシド……と軽やかなオクターブの響きと共に、聖なる儀式が完結する。 “爪弾くは荒ぶる調べ! キュアメロディ!” “爪弾くはたおやかな調べ! キュアリズム!” “爪弾くは魂の調べ! キュアビート!” “爪弾くは女神の調べ! キュアミューズ!” 「「「「届け! 四人の組曲! スイートプリキュア!!」」」」 ピンク、ホワイト、ブルー、イエロー。可憐なる衣装に身を包んだ、美しき女神たちが光臨する。 全パラレルの中でも、スウィーツ王国のみに存在すると伝えられる―― 『伝説の戦士プリキュア』 それは、存在しないはずの、二組目の神秘であった。 起こり得るはずのない奇跡を目の当たりにして、ただ立ち尽くすイースの前で、激しい戦いが繰り広げられようとしていた。 赤い翼の輪舞曲――異世界からの来訪者――へ続く