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やけ買いなんかするもんじゃない ----*** 1・やけ買いなんかするもんじゃない ***---- 「ごしゅじんさまー。ごしゅじんー。あるじー。マスター。おーい」 「だー! うるさい、暇なら先に寝てろ! ……っひいいいい」 背中の毛がわさわさ一気に立った。ついでに裏声を出してしまった。いきなり後ろから耳にやわやわ噛みついたヤツがそのままの位置でうひひ、と笑うものだから、その息の圧力がまた耳にかかって首筋の毛まで立った。細い指が視界の隅に入ったかと思うと今度は 目元をマッサージされた。 「目の上ひげー。目の上ひげー」 「引っ張るなー! 頼む、邪魔しないでくれ、明日朝まで最低これだけは書類作っとかなきゃいけないんだよう……」 俺、なんでこんなの買っちゃったんだろう。 窓と戸を開け放ったままゆっくりと裏通りを進む馬車があった。中に詰めこまれたヒトメス奴隷の一人と目が合った。俺はその直前に結婚を考えていた彼女に別れを告げられていた。なもんで結婚用だったのに使う当てのなくなった、分割払い頭金にするくらいの金はあった。したたかに酔っていた。ヤケをおこした。 ゆえにこいつがここにいる。お嫁さんもらってもしばらくはここで住めるよなー、とか ほわほわ考えていた2LDKの賃貸住宅に、小市民には不釣合いな贅沢品が。 「ここだけの話ですがね、『落ちてきた』ばっかりの新品なんですよ。肌もきれいで健康体、お買い得商品」 黄色い目の口の臭いヒト売りはそう俺に耳打ちして、言い値より遥かに上の値を示した。値切りきれなかったもので、分割払いの先の長さを考えると貧血を起こしそうになる贅沢品になってしまった。 向かい合った俺をきつい目で睨みすえ、ヒトミと名乗ったヒトメスは、今は後ろから手をまわして俺の頬ひげを引っ張っている。 「抜けないもんだね」 「抜かないでお願い」 ……俺、ほんとなんでこんなの買っちゃったんだろう。 ヒトってのは脆弱で魔力がなくてすぐ死んじまうけど、夜の相手に絶品で従順で頭が良くて小器用で特にメスは料理が上手いとか俺、聞いてたんだけど。誰だそんな噂を流したのは。責任取れ。 ヒトミを買った次の朝、遠慮がちに仕事の間の掃除と夕飯を頼んだら、特にメシが大変な事になっていたもので俺はつい、そんな噂を流した奴への怒りもこめてヒトミを怒鳴りつけてしまった。そしたら逆ギレされた。 「文句があるなら電子レンジとレシピ集持ってこい!」 お前は何を言っているのだ。 俺の、頭が一瞬真っ白になった呆れ顔を見てヒトミは逆ギレで紅潮した頬を更に赤くした。 「すみませんね料理下手で。でもコンロも調味料もよくわかんないんですよ! わかったのマタタビ風味塩くらいだよ!」 それで、何かお祝い事があったら食べようと大事にとっておいた青猫印の高級干物が更に塩にまみれているわけか。全体的に塩っぽい食卓に悲しくなってひげを下げたら、へんな形の耳まで赤くなっていたヒトミが青筋を立てた。 「仕方ないでしょ、前のゴシュジンの所じゃちゃんとした料理人がいて私が料理する事なんてなかったんだから」 こちらこそすみませんね料理人なんて雇えない身で……って待て。待てやこいつなんて言った。 前のゴシュジンの所? 「中古かよ!」 「車かよっ」 俺が思わず叫んだ言葉に軽く、よく意味のわからないツッコミを入れながら、瞬時に鋭く吊り上がったヒトミの切れ長の目と、その瞳の奥に見えた光の色は一生忘れないだろう。忘れられないだろう。 「まさか『ワタシ、初めてなの』っていうヒト奴隷を期待してた訳じゃないよね。ガバガバじゃない事は確めたでしょ? 前のゴシュジンサマが大事にしてくれたから、傷もないし。……自分で言うのもなんだけどお買い得だったと思うよ」 喋る声と、喋る間に目を伏せていったヒトミの表情も忘れないだろう。 「いいかげんコタツ片付ければ? コタツ布団抜け毛だらけじゃん。ひえー、コタツ布団が白黒になってる」 「どーせ掃除すんの俺だろ、好きにさせてくれ。コタツに座布団が一番集中できんの」 身の丈に合わない贅沢品を購入してしまったもので稼がねばならんのです、頼むから計算に集中させてください贅沢品さん、尻尾足指でつまむなー頼むー、せめてこの入荷予定表だけは仕上げておかないと……。 付根からリズミカルに尻尾を踏まれたら、俺の理性が俺にさようならー、を告げて去っていった。そのこだまがまだ響くうちに、カギ尻尾ー、と楽しそうに言うヤツの足が、カギ部分を踏む前に。 腕だけ後ろに回してヤツの胴体あたりを抱え、コタツ布団に引きずりこんだ。 家に連れ帰った後俺の、ひそかに気にしているカギ尻尾を見た時ヒトミはそれまで動かさなかった表情を少しだけ緩めて呟いた。 「ミーコもカギ尻尾だったっけなあ……」 「ミーコ?」 「子供の頃うちにいた三毛猫」 ……「落ちモノ」が元いた世界に「猫」って動物がペットとして飼われている事は知っていたが、なんだか複雑な気分になったものだ。そのミーコはどうした、と軽く聞いたらとっくに老衰で死んじゃってる、と答えられたものだからなおさら。 「尻尾さわっていい?」 今にして思えばその時、「ご主人様に対してその口のきき方はなんだ」とでも言って冷静にしつけておけばよかったのだ。だが脳味噌では異世界の猫という動物に思いを馳せ、下半身ではいきなり押し倒してもいいもんかなー柔らかそうだなーなどと考えていた俺は、 実に気さくに「ほいよ」とヤツに背を向けて座ってしまった。 結果、俺は「尻尾で感じちゃうのボク」という新しい自分を発見し、ヒトミは口では「ごしゅじんさま」なんぞと言うものの俺を主人などとは全く思っていないであろう態度となり、現在に至る。 指の第一関節から先を右手から順に十本口に含んでいる間、ヒトミは何も言わない。動かない。じっと俺の口にまかせている。二度目にこれをやった時面白いのか、とだけ聞いてきた。ヒトの指と爪は柔らかくて面白い、と答えたら黙った。それ以降なんとなく抱く際の儀式のようなものになっている。その後ははだけさせた肩に舌を、そのまた後は首筋 にやわやわと牙を。 ……尻尾で興奮して押し倒した最初の日、ヒトはどこがいいのだろうかと慎重にいちいち聞いていたら「くそやかましい!」という声とともに急所を蹴られそうになったもので、試行錯誤という安全策を取らざるを得なくなった。誰だこんなのを買ったのは。俺だ。 「ふ……ん……」 こーいう声を上げさせてからは俺が強い。特に鎖骨がヒトミの弱点。座布団の端を握りのけぞって舌から逃れる体が、布地ごしでも胸の突起を目立たせている。舐めろといわんばかりなので舐めるしかないだろう。ヒトミが勝手に引っ張り出して着ている俺のパジャマを鼻先でまくりあげたら、ひげがくすぐったかったらしく露になった腹が波打った。 何度抱いてもヒトの柔らかさには感動する。こいつだけかもしれないが。胸も尻も太股も、二の腕もしっとり触りごこちがいい。中でもたゆんと揺れている胸がいい。齧りつきたくなるのを我慢してやっぱり我慢できなくて、思いきり口を開けて甘噛みしながら舌で 乳首をつついてやると今度は、くすぐったさへの反応ではない吐息が返ってきた。吐息と、耳をそっと探る指が。 「ああ……耳の毛すべすべ……腕の毛きもちいい……」 「……俺の長所は毛だけかよ」 ヒトミが恍惚とした表情で目を細めているから、まあいいんだけど。肌から離してしまった口をこれまた柔らかい唇に押しつけて、毛にばかり言及する声を封じながらだぶだぶのパジャマズボンと下着を一気に脱がせ、ようとした。コタツに引きずりこんだのは失敗だった。可動範囲が狭いったらない。肘天板にぶつけた。痛い。至近距離で見上げるヒトミが喉で笑って、体をずり上げてくれなかったらもっとお互いの足と腕に青痣が出来るはめになってたんじゃないだろうか。 女の裸が寒そうに見えるのはネコもヒトも同じ、けれど華奢な分こいつの方が痛々しい。こっちも慌てて脱いで覆い被さったら、待ちかねたように肩に顔を埋められた。本気で毛だけか、俺の価値。 それでも緩く抱えこんだ体を膝までゆっくりとなぞり、戻って足の間を探るとヒトミの息で肩が熱くなる。指に感じる液体を粘膜に戻そうとする動きには背に回された腕の力が弱く返ってくる。体温低いくせに、沈めた指の先はねっとりと、荒くなる息より熱い。 「……ヒトミ」 「ん」 「あ、そのまま」 大きく広げようとした両足を跨いで、少しずつ捻じこんでいく。まだ下半身の大部分コタツの中、コタツに当たって痛い思いをするのは俺だけでいい、と冷静なふりをしてみた。 そうでもしないと、苦痛なのか快楽なのか判断のつかないかすかなあえぎと締められる感覚にあっけなく暴発しそうになる。どうしてこいつはこんなに、こらえているような甘い声を出すんだろう。叫べばいいのに。動かしながら、敏感な箇所に根元を押しつけて腰を揺らしてやったらのけぞった喉から鋭く息を吸い込む音がした。コタツが邪魔で大きく動けないの、幸いしたかも。 「ちょっと、うあ、もう、だめかも」 「おれもっ……」 ただでさえ狭い肉の道で、突き入れた奥から順に、太股の筋肉まで総動員して絞り取る動きに耐えきれなかった。のけぞっていた上体が震えてしがみつくとほぼ同時に俺も果ててしまった。今度こそこいつをいかせていかせていかせまくってやる、と思っていたのに。 細かく打ちつけるのをヒトミは好むらしい、と頭の中にメモメモ。出したばかりの冷めた頭の一端では……なんで高い金出して買った相手を必死になっていかせようとしてんの? とかも考えてしまうわけですけれども。 窓と戸を開け放ったままゆっくりと裏通りを進む馬車があった。中に詰めこまれたヒトメス奴隷の一人と目が合った。腕と足を剥き出しにした粗末な服に、手枷足枷首輪鎖が不釣合いにごっつく見えたヒトたちの中、そいつだけは窓と開け放された戸から血走った目を離していなかった。だから、見物人の一人だった俺と目が合ってしまった。反抗的なのがいるな、大変だろう、とからかい混じりに値をつけたらヒト売りがこれもまたからかい混じりにさすがにその値じゃあ、と返した。そのうちついむきになって名刺を出したら即座に分割払いの話になった。俺はその直前に結婚を考えていた彼女に別れを告げられていた。ヤケをおこした。したたかに酔っていた。買ってしまった。「落ちてきた」ばかりだと言ったヒト売りの言葉を信じてしまったのは合った目の鮮烈な印象からだろう。 腹の下であえぐ顔を見ても、胸に「うははもふもふの面積広い」と頭をすりつける声を聞いても、あの時の、隙を窺う目と全身に緊張感をあらわした姿はいまだにはっきりと記憶に残っていて、たぶんずっと消えない。 「おい」 胸元に眠そうな顔をうずめながら、手を伸ばして背中の和毛を抜いているヒトミの腕を軽く押さえる。ついさっき抜け毛だらけとか言ったくせに、何をやってるんだ。 「二十年? 三十年? そんくらい後か、指差して笑ってやるからな。お前の胸がどんだけ垂れたとか、皺が増えたとかいちいち笑ってやるからな」 「ほう」 「ほうじゃねえ。本気でやってやる。シワシワになったら思いきり笑ってやる」 「へえ」 「今のうちにほーとかへーとか言っとけ」 「ふーん」 「いででででで抜くな、まだそれ抜けない毛!」 柔らかくて頼りない腕が、押さえていた俺の手をすり抜けた。眉間をすりすりと撫でられて俺は瞼を閉じた。 自分で発した言葉に目頭が熱くなったのをごまかすため、なんて絶対言わねー。 ほんと、ヒトなんて買うもんじゃない。 ----*** 幕間・ある日の朝と夜 ***---- 雨が降っている。 「ごしゅじんさまー、もういいかげん起きないと」 雨が降っている。石畳を被った水膜が滴を弾く音か、細やかな刻む音が私を更に苛立たせている。私の記憶が確かなら、起きないと遅刻するんでないかいごしゅじん。うーだのひにゃーだの唸りながら毛布抱えてる暇ないよ。 ミーコがでろんにゃろんと雨の日寝てばかりいたのは覚えている。前のゴシュジンも雨の日はよく居眠りをしていた。しかしこのごしゅじんは勤め人(勤め猫?)だ、本能に負けて遅刻したらいかんと思うのだ。元の世界では、這ってでも無遅刻無欠勤を貫こうとした私の責任感が許せない。 「ごしゅじん……ぬぐぐぐぐぐ」 毛布ひっぺがし失敗。ならば寝台の下に引きずり落とそうとしたが失敗。重い。目も開けやしねえ。ふなふなとか言ってるんじゃないー。 せめて朝ご飯でも用意しようかと、戸棚を開ければ一斤塊のパン、切って売られるべきだろう常識的に考えて、と歯軋りしてパンを戻し、またごしゅじんに声をかけるも答えはないのでブラッシングと洗顔の準備、済ませてもやはり白黒猫はヨダレをたらして寝くたれており、足踏みをしながら果物などコタツに並べ、致し方なく改めてパンを取りだし切ってみたら、「一枚なのに直立する食パン」なる末広がりの立体作品になってしまい、もうなんだか絶望した。 「ごしゅじぃん! 起きないとひげ引っ張るよ!」 「むー……ちゅー」 なに、この子猫がおっぱい吸うみたいな口。 「……お目覚めのちゅーしてくれたら、起きるかもしんない」 「…………」 皿に直立するパンを見て一瞬目を点にしていたごしゅじんは、まだ眠そうな顔のままもそもそそれを食べ終えて、言った。 「俺の勤め先、国内向けの商品しか扱ってないから、従業員みんなネコなんだよね。つまりほとんどみんな雨の日眠いの。今日も三分の一くらい遅刻してくるんじゃないかなー。俺、特に雨弱いから、珍しく早いなってびっくりされると思う。んじゃ、いってきまーす」 ……歪んだ逆台形になってしまったパンを見て湧きあがってくるこの黒い感情は何だろう。 雨はやんだが、ごしゅじんは夕食後もまだ少しぼーっとしている。 「ごしゅじん、そろそろちゃんとお風呂入ったら?」 「ん? 入ってるだろ」 嘘だ。私が湯を使った後に、申し訳程度にぴちゃぴちゃ要所要所を洗っているだけだ。ブラッシングは欠かさないとはいえ、今日のような湿度の高い日は特に、毛先まで脂がまわってぺっそりしているように見える。だいたいこの図体で蚤でもわいた日には、大変な事になるのではなかろうか。 「ヒトミ、そうは言うけどな、厄介なんだぞ男は」 ごしゅじんは短毛じゃないか。長毛にゃんこよりずっとマシだ。濡れるのが嫌なだけだとみた。 「う。うーんと」 何か反論があるのですかごしゅじんさま。 「ヒトミが一緒だったら、ちゃんと風呂入るかもしんない」 「…………」 先に風呂場で待っていたごしゅじんは、ものっすごくわくわくした顔で私を見てから私が手にした物に目を落とし、首を傾げた。 こちらのネコも、悲鳴は猫のそれに似ている。 「おま、お前、お前の世界じゃタワシでネコこするのかよおおお!」 「こするわけないでしょ」 力と体格では到底敵わない相手だが、幸いこちらは弱点を知っている。つかんでいる泡だらけの尻尾の主が、非難するように私を振りかえった。 「こするわけないでしょうが。向こうの猫は小さいんだから」 「大きさが違うからって、みぎゃー!」 「何悲鳴あげてるのごしゅじん、向こうの世界で、タワシ健康法ってあったんだよ? こーんなひ弱いヒトの肌でも耐えられるのに」 こーんな鍋底こすり用の固いタワシは使わないだろうけどね。 「ほんと、か……? ぎゃあお!」 ああ、お風呂での健康法といえば、粗塩こすりつけるってのも、あったっけなあ……。 ----*** 2・ベッタベタでもいいじゃないかよ ***---- 明るいオレンジからだんだん薄紫へと変わっていく空に、今日は月が両方とも白く目立つ。家々から漂ってくる夕食の匂いに腹が鳴った。ヒトミも腹を減らしているだろう。自然足が早まった。「いきなり暴走したり爆発したりしそうで怖い」と魔洸エネルギー器の使用を拒否するのはともかく、メシくらいは作れるくらいになって欲しいよ。昼は果物でしのいでいるらしいが、ある日帰ったらひっそり餓死していそうで怖いったらない。……今更ながら分不相応な買い物をしたもんだ。いや、ヒトミだけの話なのかもしれない、これ。ヒトって料理上手なんじゃなかったのか。 「おっ」 「ぴにゃ」 考えながら歩いていたら、太股のあたりに軽い衝撃がきた。見下ろせばまだ産毛の残るちびネコ坊主。ぶつかった俺を見上げた銅色の瞳がまんまる。すみません、と慌てて追いかけてきた母親らしき人の目も同じ色をしていた。こーいう時だ、結婚してえーと思うのは。 少なくとも分不相応な贅沢品の分割払いが終わるまでは嫁さんなんか貰えませんけどね! 通りから家の窓を確認したら、くせっ毛を風に揺らしながら夕空をぼんやり眺めている、黒髪黒耳の横顔がそこにあった。よかった、ちゃんとネコ女性に見える。ようやくヒトの耳を隠せるくらい髪が伸びたので、付け耳付け尻尾を渡しておいたのだ。「二十五で……ネコミミデビュー……」とかなんとか言いながらヒトミはがっくりうなだれていたが、要らないトラブル防止だ仕方がない。 それにしても。こうして家の窓から、まるで俺の帰りを待つように女性が外を見ているのって……。 なんだかおよめさんがいるみたいだ。 ヒトだよ、ヒトだけどよ。少しくらいひたってもいいじゃないか。 ヒトのヒトミも俺に気付いた。軽く手を上げたら、ヒトミはそれに応じるどころか、窓枠を握りしめて俺をまじまじと睨んだ。傷ついた。いや、傷ついたって言ってもちょびっとだけど。 「……で、ごしゅじん、今度は何持ってきたのかなあ?」 慎ましい夕食(作成者:ほとんど俺)をとり、片付け(担当:半々)を終えるやいなや ヒトミは俺の前にきっちりと座ってこう言った。笑っているけど目が、目が鋭い。なんで。 「ごしゅじんさまがヒゲを全部ぴんと張って尻尾立てて早足で帰ってきた時は、大抵ろくでもない物かろくでもない知識を『猫井』のお友達から仕入れてきた時です。今日は小脇に、朝は持っていなかった包みを大事そうに抱えていました。更に、普段なら『稼がなきゃいけないんだ』と持ち帰り仕事を出すため鞄に手をかけるところなのに、今日はその包みにまず顔を向けてから慌てて目をそらしました。ゆえに、またろくでもない物を持って帰ってきたのだと推測した次第です。以上、何か間違いがありますか?」 ヒトミこわい。俺ちょっと涙目。どっちが主人なんだこれ。いや俺だ俺が主人だ。 「猫井技研からのもの、全部ろくでもないと思っていたのか」 はいここ重要です。一旦言葉を切って物憂げに視線をそらしましょう。 「……『落ちモノ』を、お前を理解しようとして、やっていた事なんだがな……」 「ニーソックスに絶対領域の概念、四十八手図解、ふりふりエプロンと裸エプロンの概念、裸に男物のシャツ概念、裸エプロン派と裸シャツ派対立についての熱い考察、電池切れのあやしいおもちゃ、フランス書院、みさくら語、そんなもんばっかり繰り出された挙句『ヒトってこういうの好きなんだろ?』と言われ続けた日にゃあ、ろくでもないの一言で一括りにもしたくなるっちゅーねんエロヒトオタ猫」 マンガと小説には大喜びしてただろうがよっ! 仕事関係で知り合った猫井技研の奴と心友になって、調査後資料的価値のなくなった落ちモノを格安で譲ってもらっているだけだ。エロヒトオタとかゆーな。 「お前の事を考えて」演技をすぐやめるのは業腹なので、物憂げな顔のまま包みを手に取る。 「お前、泳げる?」 「なに、突然」 「ヒトの健康には水泳がいいって聞いてきたんだよ。穴場でほとんど人がいない場所があるっていうから、連れて行こうと思ってこうやって水着もらってきたのに、全部ろくでもない物扱いか」 ……あれえ。 一瞬反省の顔になったのに、どうしてヒトミさんは包みから紺色の布地が出てきたのを見た途端に正座の姿勢からおでこがゴンっていうくらい思いきり床に突っ伏してるんだろう。 「す……スクール水着か、それ……ベタだ、あまりにもベタだエロヒトオタ猫……」 ベタかよ。エロヒトオタ呼ばわりやめないのかよ。でも負けない。 「ほら、これ、字は違うけどヒトミって書いてあるんだろ? ヒト用だぞちゃんと」 広げた前面に縫い付けられた白布の、滲んだ字を示したらまたヒトミが呻いた。 「うん、高橋瞳って書いてあるね。でも、その上の『5-3』っていう数字には気付いて くれなかったのかなあ?」 「ぬ?」 「子供用! 思いっきり小学生の五年三組瞳ちゃん用! サイズ見てわかんない?」 暴れられました。 「え、でもこれ、伸びるよ、ほら」 「そら獣人の力で伸ばしたら伸びるだろうけども……」 ヒトミは頭を抱えて床を転げています。どうしよう。 それでも、まあ濡らせばもっと伸びるかもね、と言って渋々ながら着てみようとしてくれるあたりが、ヒトミの良い所。 「戸ガリガリするとミーコって呼ぶよごしゅじん!」 風呂場に閉じこもって内側から閂をかけるのは悪い所。しばらく戸のガリガリも我慢して待っていたらドタバタした音の後、低い声がした。 「……大惨事」 なにごとだ。 「……男子レスリンググレコローマンスタイル48キログラム代表……」 だからなにごとだなにが起こっている。 俺は家主だから知っている。この風呂場の戸は、一定のリズムで揺すると閂が外れるのだ。音を出さないようにしていたつもりだったが、地を這う声が返ってきてしまった。 「今開けたら寝ている間にお前のひげを全部切る」 ヒトミまじこわい。紳士であるよう努める事にしますすみません。 無理、と最後に吐き捨てた響きを残したまま扉が開いた。頬を赤らめたヒトミの顔が出てきた。残念ながら着衣ずみ。 「何があった」 「着れなかっただけ」 切れ長の目がいつもよりずっとすわっているので言及するのはやめておく。何を見たのだろう。 そうか、スク水プレイは無理だったか……。 「……スク水プレイ、だとう……?」 あ、あ、頭の中の呟きは途中から声に出ていたようです。瞬時に変わったヒトミの目の色! 怖いすげえ怖い! 「確信犯カッコ誤用カッコ閉じるだったのかエロヒトオタ猫!」 「ぎゃーカッコとか声に出して詳しく怒られた!」 詳しく怒らないで下さい耳捻られると痛い。 それでも俺の方がずるい。ヒトミが絶対にその要求に抗わないのを知っていて、彼女の指を口に含んで黙らせる。 即座に黙って順に指を舐めるに任せている、筈だったが、今回は途中でおずおずヒトミが声を出した。 「あのさごしゅじん。するのはいいんだけど……なんで片手にまだスクール水着握ってん の?」 「大惨事なんだってば! なんでそんな着せようってこだわるのヒトオタ猫!」 一つの萌え要素らしいから。ってのは置いておいて今は嫌がるヒトミに興奮してますすみません。 きつい水着に無理やり両足を通させて太股までずり上げたら拘束プレイみたいで更にいいですね。足が開かない分上体を倒させ、脱がせた肌を撫で下ろして後ろから入り口を探る。と、大人しくなったヒトミが風呂場の壁に向かって言った。 「なんか、この頃足閉じたままの、多くない? 私……ガバガバになってる?」 何バカ言ってんだこいつ。 「何バカ言ってんだ」 爪がかりのない漆喰に空しく立てられた指を観察しながら、滑らかな背に胸を伏せて擦りつける。 「なってねえよ」 今触ってるふくふくの胸とか突っ込んだらキュンキュン締め付けてくるであろうあそことか、ヒト最高ーヒトミいいーとか一々言うのはあほらしいから言わない。壁についていた腕もろとも抱きかかえて、肩に噛み付いて、もしゃもしゃさすって笑い声と甘い声を上げさせるだけ。 「大丈夫か? 入れるよ」 「……あ、う」 上体を抱きかかえて、後ろから具合を見計らいながら入れればやっぱりキュンキュン締め付けられた。のけぞった頭が俺の顎にクリティカルヒットを与えそうになったのを辛うじて避け、首筋に歯形をつけ、思いきり突き上げてやった。 終わった後太股につたう精が紺の布地にわだかまるのを見下ろして、ヒトミが吹き出した。 「結局スク水プレイされてるし」 いやこれは厳密にはスク水プレイとは言わない。 「不満そうな顔しないでよヒトオタ猫」 だからヒトオタとか言うなっての。 ****** 人気のない純白の砂浜、柔らかな風、黒い髪によく合う真新しい淡い色の水着、尻尾の穴をふさいだ部分はちょっとばかり見苦しいかもしれないけれど、似合っていますヒトミさん。なんでそんな怖い顔しておられるのでしょう。鳥肌立てて。 「……海かと思ったら避暑地の湖だし。避暑地。とっても涼しい」 うん。俺もここまで涼しいとは思ってなかった。目吊り上げないで怖いから。 「しかもまだ初夏の高原」 だから穴場で人気がないわけです。あなたも付け耳外して過ごしていられます。 「風邪で殺す気ですかご主人様」 ごめんまじごめん。そんなつもりはなかった。また今日の天気、曇り空で肌寒いときてる。 「さっぶいんじゃー!」 うん……俺も寒いと思う。 「悪かったってばよ!」 「しかもこの湖、火口湖? すごい冷たいよ!」 足指の先で波打ち際をかき混ぜて、水着姿のヒトが口を曲げた。 「お……泳がない、の?」 「三秒後に心臓麻痺で死ぬこの水温で泳いだら」 一応水に入りかけたヒトミが、戻って俺を湖に引きずりこもうとした。確かに冷たいですねごめんなさいごめんなさい濡れるの嫌。 「脱げ」 おお、ヒトミ積極的……じゃないんだな。唇紫色。 「脱げバカ猫!」 おいら暖房器具扱いであります! 毛! 毛だけ求められてる! 「……人肌で暖めあうって、スク水よりベタじゃねえか?」 「うるさい。さむいんじゃ」 ベタでもなんでも震えているので毛で覆うしかない。 涼風の中傾く日の光が湖面を輝かせているのを眺めながら、寒そうな女を後ろから抱えてるのってなんだかあんまりにベタベタだ。 「……ごめん」 「あ、いや、いいよもう」 「お、これってツンデレ?」 「だからなんでそんな概念ばっか詳しくなるかなこのヒトオタ」 どれだけヒトミが暴れても俺の力で軽く押さえる事ができる。でもなんだかじたばたしてるの可愛いんで胸揉んどこ。 「なに、エロ猫、するのお……?」 軽く息を荒げて肩越しに振り返るのそそるからやっちゃお。 胸を揉むうちいつのまにか、最初は醜いと感じていた筈のヒトの毛のない耳がすっぽり俺の口の中に収まっていた。舐り尽くして、胸と肩触って、指駆使して水着の股ずらして、やっちゃう時にはどちらの声が大きいのかわからなくなっていた。 歯を食いしばって声を殺した背が目の前で動く。どれだけ声を出せと言ってもうつむく。 水着脱がせればよかった。入れたのこすれまくり。 「どしたの、ごしゅじん」 いきなり動きを止めた俺に驚いてヒトミが首を捻り、こちらを見た。 「名前、呼んで」 「はいい?」 かなりの間。こいつ俺の名前忘れてるのかひょっとして。 「今更どしたの、キャパ」 「別に」 「なに鼻の頭赤くしてんの」 「うるせ」 ……だんだんと上下する腰の動きにひねりが加わるのはサービスなのだろうか。 「ヒトミ、こっち向けよ」 「ん」 もふっとしたいんだろう? 動きながらさかんに腕の毛撫でてるし、こいつ。 繋がったままもたもたと足を上げ(途中でひっくり返って後頭部を強打しそうになっていたので慌てて抱きとめた)、向かい合うなり、ヒトミは俺の胸に顔を埋めた。 それから背を一杯に伸ばして唇を押し付けてきた。 まだ冷たかった唇が俺の体温と同じになるまで、俺たちは付き合いはじめのガキがするような、不器用に触れ合うだけのキスを続けた。 細かく揺すり上げるたびに胸に感じる息が荒くなる。真っ黒い髪が胸元でがくがく揺れる。水着ごしに乳首を俺の体に擦りつけて、肩の毛を痛いほど握る指。熱く締め付ける脈動は間を狭めるばかり。虚空に放たれる言葉に意味はあるのか。感じる顔を伏せて見せようとしない頭。顔上げて、とかなんで懇願してるかな俺。やだって繰り返す声、いい。 「あう、やあ、だめ、もうだめ……」 いきそうですねいきそうなんですねヒトミさん、今日こそいかせまくってやる頑張れ俺。 「きゃ、キャパあ……いくっ……」 もちませんでした。そんな声反則。 風が立ち、湖面に小波が光る。そのほとりで冷たいー、とやかましく叫びながらヒトミが水着を脱いでいる。 「何もすぐ洗わなくても」 「カピカピになっちゃうでしょ。ざっとすすいどく」 照れたように笑う裸のヒトミかなりイイ、と鼻の下を伸ばしているうちに運命の瞬間が訪れていた。しまった忘れていた。 水着を湖水につけたヒトミが固まっています。 「何、これ」 どうみてもスケスケです本当にありがとうございました。 そう! これこそが、猫井技研がその知識と技術を結集して生み出した、濡れるととっ てもよく透ける水着! 男の欲望は技術を発展させる! 人気の無い場所を選び、じっく りゆっくり堪能しようとした深慮遠謀は今一瞬にして台無しになった! ヒトミの三日月型に開いた口に、無いはずの牙が見えるのはなぜでしょう。 「それで寒いのに泳がせようとしてたんかこのクソエロ猫ぉー!」 ヒゲは抜かないでお願い。あと、 もっかい名前呼んで。 ----*** 幕間・表紙に律儀に名前が書かれた日記 ***---- (以下、抜粋) ○月×日 晴れ 三日前、売り渡された。 こんなもんなのだろう。 新しい主人が細かく気を遣う。日記もその一つ。 前のゴシュジンより気楽にもふもふできる。 キャパシティという名前だそうだ。聞いた瞬間に笑いそうになった。色んな意味でいっぱいいっぱいそうな白黒猫。カギ尻尾。 △月○日 くもり これをごしゅじんに読まれた。ずっと読んでいたのだろうか。読めないとごしゅじんは言っている。本当かどうかは知らない。 まさか人の日記を読んで楽しむような恥知らずではないと、信じている。と書いておく。 ×月×日 雨 猫井のリードさんにキャパは仕事上日本語を少し読めるのだと教えられた。切る。ひげ全部切るくそねこ。 ×月○日 雨 今日は逃げ回るでっかい猫を追いかけて楽しかったです。 もう日記は読まないと耳を伏せて誓っていましたが、今ひとつ信用がなりませんのでここにもきっちり書いておきます。 今度読んだらひげでは済ませない。口でもそう言ってにっこり笑ってみたら涙目で尻尾を膨らませていました。弱え。あんたの方が強い筈なのに弱えよごしゅじん。 -------------------- 「大したこと書いてないだろお……」 「だからって普通読む?」 確かに私はこの猫の所有物で我侭を言える立場ではない。しかしこのごしゅじんは箒の連打を許すので、心置きなく大きく振りかぶって振り下ろせる。 「日記書かせたのは読むためだったんか」 「違う違う違う!」 箒のケバで二人とも咳き込んで一時休戦。 「お前をより良く理解するためにだな」 「斜め四十五度見たポーズで格好つけるなごしゅじん」 あ、また尻尾膨らませた。何というか、Sっけを自覚したよこのごしゅじんの所に来てから。柄は痛いからやめて、とか自分から言うあたり、ごしゅじんはMなのかもしれない。 「せめて、せめて名前呼んでグレッチでぶって」 『グレッチでぶって』って……椎名林檎もこの世界に落ちてきているのか。聞いてみた。ボロボロの歌詞カードだけ落ちてきたのだそうだ。猫井の担当者が解釈に苦労していたとか。だろうなあ。 さて。舞い上がった埃もおさまってきたようだし。 「結局ぶたれるのかあ!」 「ぶってって言ったのはお前だ、キャパシティ=スミス!」 まあ色々あってもこのご主人様の事は気に入っている。言わないけれども。 「で、グレッチでぶつって何?」 「ほんとは私も知らない……結構前の歌だよ、好きだけど」 「どんな曲なのさ」 そうか、たとえCDが落ちてきても再生手段がないのか。 「歌え」 げ。 ***しばらくおまちください*** 「ヒトミ……言っちゃなんだけど、歌下手……」 コロス。 ---------------------- (戸棚の奥に隠された日記帳より) ×月△日 ミーコの夢をみた。正座した私の前にきっちりと座って、うみゃごみゃとかなり長くお説教をしていた。 「やりすぎだ」と言いたかったのだろうか。賢い猫だったから、「立場をわきまえなさい」と言っていたのかもしれない。 ----*** 終・甘バカップルであと数十年 ***---- ヒトミがずっと俺の顔色をうかがっている。ひげを引っ張ったりカギ尻尾を遠慮がちにいじったりしても、こちらが芳しい反応を見せないとすぐに手をひっこめる。気を遣わせてしまっている、と思っても溜息はとまらない。それ以前はほぼ毎日手を出していたのがめっきり、という点が彼女には一番不審なのかもしれない。 原因は一週間前にさかのぼる――。 奇跡のような、とでも言おうか。この世界にはほとんど知り合いがいないだろうヒトミが、ある再会を果たした。 「ヒトミ、なのか?」 「え、御主人様?!」 ヒトミの驚いた声はその時の、付け耳付け尻尾でフードを深く被っていた格好には、不自然な台詞ではないかと俺は慌てた。だが相手の男が……。 御主人様、と呼ばれるのにまことに相応しい風貌だったもので、失礼にも開いた口が塞がらなくなった。 まず彼の出てきた場所が、小市民に縁のない高級品ばかりを取り扱う商会、その威圧感ある本社建物。扉の前で見送っている人とか、いるんですけど。横付けられた彼の迎えらしき馬車は金具から馬具までぴっかぴか、一分の隙もなく着こなした服は一目でわかる高級布地。 相当の実力者らしい上、その顔も体格も。喧嘩も強そうな厚い胸板に、毛色はレッドタビーと言うのだろうか、半長毛がつやつや光を放っていて、黄金の瞳にはくっきり凛々しく白のアイライン。首周りのみ長く伸びた毛並みはご立派の一言につきる。ヒトミと軽く立ち話をしている尻には、曲がってなどいない優美な尻尾がふさふさと伸びていた。 要は圧倒されたわけだ。 ヒトミが彼と話しながら、紹介するように何度か俺の方を振り返っていたが、何も耳に入ってこなかった。正直言うとその場から消えてなくなりたかった。 帰宅するなり付け耳をむしりとったヒトミの頬は、外出の興奮だけでなく赤らんでいるように見えた。 「いやあ、妙な離れ方をしたから気にしてたんだよね」 そうしてこっちが聞いてもいないのに、「前のゴシュジンサマ」の話を始めた。 生まれから毛並みのいい、その上辣腕家のゴシュジンが、別宅に囲っていた妾――ヒトミは「お嬢様」と呼んでいた――の、世話係兼話相手をしていたのだそうだ。 「だから正確には『前のゴシュジン』はお嬢様なんだけど、あの御主人様にも大事にはしてもらったし」 「……大事にされてたなら、どうしてまた売られてたんだ。あんな金持ちっぽい奴だったのに」 普通の顔をして聞いてはいたが、俺の尻尾は座布団をはみ出して床を叩いていた。ヒトミは肩をすくめた。 「御主人様がお嬢様との愛に燃えあがって駆け落ちかました。二人の仲については私も関ってたけど、まさかそこまでいくとはと驚いたっけなあ。……ちょうど、正妻さんの実家が落ちモノ詐欺にひっかかって大変な事になってた時期で、そこから逃げる意味もあったんじゃないかって話だった。案の定すぐ後に正妻さんと借金取りが突撃してきて、お屋敷大騒ぎ」 置いていかれた上売られた身なのに、ヒトミは二人とも幸せそうでよかった、と笑っていた。 「お嬢様を隠して落ち着いてから、堂々戻って正妻さんちに掛け合って、無償で走りまわって借財整理から家業立て直しにまで携わって、正妻さんとはきちんと別れたんだってさ。お嬢様の事、心配だったから安心したよ」 「そりゃあまた男前な話だ」 「御主人様」は察するにあの高級商会の役員か、駆け落ちの醜聞をものともせずにいる様子だったあたり、確かにやり手らしい、などと考えていたので、適当な相槌をうった。ヒトミはそれを興味がないしるしととったらしく、ぽんと立ちあがって夕ご飯にしよっか、と実に珍しい事に俺より先に台所へ向かった。 その夜、寝床の中で「ふかふかのびのびー」と口で言いながら俺の頬を伸ばしているヒトミを見ていたら「御主人様」の立派な鬣状の首周りを思い出してしまい、更にはヒトメスだしなー御主人様ともやっちゃってるよなーと下世話な方に頭がいき、ヒトミの指を咥える事ができなかった。 それから、一週間。 「ごしゅじん、どうしたのさ」 とうとう痺れをきらしたのか、夕食後仕事を広げようとしたちゃぶ台(さすがに夏になってからはコタツを片付けた)を強引に横に押しやったヒトミに、向かい合ってきちんと座られた。どうしたと言われても。 「……ひょっとして、前の御主人様の事?」 こいつはこいつで、様子がおかしいと気付いても言い出せずにいたらしく、「前の御主人様」は口の中でもごもごと発音されている。そのとおりなのだが説明が難しい。 「むー、やはり中古はいやでしたか」 「違う違う違う」 かといってこんなとんでもない誤解をさせたままにしておくわけにもいかない。 ……要は圧倒されたという事。それが一番近い。 むろんこちらも小市民とはいえ勤め人、「御主人様」のような、いやもっと貫禄のある人物(ヒトミが「猫物ではないか」と茶々を入れた)に会った事もある。それでもヒトミと御主人様が向き合っていたあの時、胸によぎってしまった言葉がある。俺ショボい。 「オットコマエだったな御主人様」 呆れたように口を開けてから、何やら言葉を探しているヒトミの顔を見ていたらもう一つ、ずっともやもやしていた思いがはっきりした。 「分不相応な買い物をしてしまった」 「俺なんかが買っていい贅沢品じゃなかったんだ、ヒトってのは。あんな金持ちにまた買われてりゃ、ヒトミもでっかい家に住めてきれいな格好して、美味い物食べてたまに奉仕して」 「そんないい暮らししてるヒト奴隷なんて、ほとんどいないと思う。別に私、ここでの生活に不満なんか、ないよ?」 言おうとした、「もっと幸せだったろうに」を遮って身を乗りだしたヒトミの黒髪が頬で揺れる。指が敷物を擦っている……と思ったら無意識のうちにだろう、俺の抜け毛を集めていた。 「ああ、そう言えば最近掃除もしてくれるよな。ありがとな。こんなさえないエロヒトオタに」 「それは、昼間ヒマだし他に取柄もないから……あーもー、だー、うっとうしい!」 ヒトミが思いきり腹に抱きついて、腕を尻尾に回してきた。落ちこんでいても尻尾は気持ちいいあたり、俺ほんとなんだかなあ。 「ごしゅじん、らしくないよ。エロヒトオタでいいよ、今私を買ってるのはごしゅじんでしょ?」 いつになく積極的に、俺の下半身を服ごしに鼻先で探ろうとしたヒトミを、しかし俺はできるだけ柔らかく止めた。尻尾のカギ部分を扱いていた彼女の指を外して、口に含む代わりに爪の先で撫でた。 「こういうのも、さ」 眉をよせたヒトミの、まっすぐに睨んでくる目からも逃げた。 「今まで甘えてたけど、ヒトの生理以外の時だって、嫌だと思ったらはねつけてよかったんだ。体もきれいで傷もない、具合はもちろんいい、本来なら金持ちに買われるような高級品だったんだろう?」 あの「御主人様」に買われるような。 沈黙の後、ヒトミは俺の指からそっと自分の手を離して……片膝を立てた姿勢になった。どっかりと。 んなわけないでしょう、というのが前置きだった。 曰く、向こうの世界ではごく普通の生まれで中小企業事務員、お嬢様だの御主人様だのがぞろぞろいる上流階級には縁も無し、そういう世界の教養も礼儀も無し。器量も普通で色黒と軽いくせっ毛を気にしていて、高級品などと呼ばれるいわれはまったく無し。ならば、なぜ前のゴシュジンサマがあれだったかというと。 ……曰く。落ちてきた途端えらい目にあって、売り飛ばされて、なんだこの理不尽な扱いはとぶち切れて、ヒト売りをなけなしの色気で油断させ逃げだしたらその通りにたまたま、ぴっかぴかの馬車があったのだと。 「中にいたのがいかにもひ弱そうな猫の『お嬢様』だったからさ、これなら私でも人質にして逃走に使えるかなー、って火事場の馬鹿力で馬車に突入しちゃったんだよね」 突入? ……おいおいおいおいおい! 「すぐ取り押さえられたけど」 「お……お前、よくその場で殴り殺されなかったな……」 そらしていた目をヒトミに戻して、身を乗り出してしまった。ヒトミの話は続く。 お嬢様のやさしさと好奇心、御主人様の鷹揚さと「これが欲しがっているらしいから」の一言で、命拾いして屋敷へ連れて行かれたが、売られる前よりはるかに待遇が良くても、御主人様はじめ周りがその手のモノ扱いをする事には変わりがないものだから。 「もう大暴れ」 大暴れ。どんどん聞くのが怖くなってきた。 「特に、お嬢様もモノっていうか、『着飾ってたまに来る御主人様のご寵愛を受けていればいい者』扱いされてるのが気に入らなかった。御主人様を頭っから怒鳴りつけたり」 あれを怒鳴りつけたのか……尊敬する、ヒトミ。 「仕舞いにはお嬢様つれて逃げようとした。これまたすぐに連れ戻されたけど、御主人様は自分の傲慢に気付いてなかっただけで根はいい人だったから、素直に反省してくれて、このとおりヒト奴隷なのに無傷無罰。運がいいんだろうな私は。また売られたって、いいスジからのモノだからって一応、格上の扱いをされたしね」 ――自分をごく普通だという小柄な頼りない腕力の、柔らかい女性は、どれだけの怒りと絶望を抱えて暴れていたのか。逃げてもどうしようもないと理解し、諦めに至るまでの心の動きは、俺にはとても想像できない。主人で遊ぶようなとんでもないヒト買っちゃった、とはじめ後悔したものだが、あれは丸くなった後どころの話ではなかったのだな、などとぼんやりバカな事を考える。 己の現状を嫌というほど理解させられてもなお足掻こうとして、ヒト奴隷の詰めこまれた馬車から隙を窺っていた彼女は、立てた膝に頬杖をついて微笑んでいる。 「らしくないよごしゅじん。本当に、本気で、ここの生活に不満はないって。庶民出身としましてはお屋敷よりずっと気楽に過ごしてるし。ごしゅじんの尻尾いじるのも面白いし。お買い得品だけど高級品なんかじゃないって、わかった?」 すっかり反省した俺が、謝ろうと口を開く前に、ヒトミがふっとうつむいた。 「ここで最初にごしゅじんに抱かれた時、どこがいいかここがいいか聞かれて、あんまりやかましかったからつい蹴ろうとしちゃったけど」 しだいに小さくなっていく彼女の呟きが、最後にかすかにこう、聞こえた。 ……たとえ少しでも、私の事を対等にみてくれているんだなって、嬉しかったんだよ。 黙って部屋の隅を見ているヒトミの目に映っている絵と、同じ物を見ている筈の俺の目が認識する絵はきっとずいぶん違っていて、どれだけ言葉を費やしてもお互い説明しきれないのだろう。 遅くなった、寝よか、と目をそらしたまま立ち上がったヒトミを、色々もやもや考えてから追いかけると、彼女は寝台の上でうつぶせに寝転がり、行儀悪く足をぱたぱたさせていた。そして、俺に少し前の表情を忘れさせそうになるほど、ごく普通の顔を向けてきた。 「あ、ごしゅじん、言い忘れた。飽きたらさっさと売り払っていいよ。高級品ではないけど大丈夫、優秀な勤め人のごしゅじんなら、きっと買値より高く誰かに売りつけられる! がんばれごしゅじん!」 「なあ?! 何言ってんだバカ!」 バカは俺ですな。 「シワ指差して笑ってやるって言っただろうが!」 ……バカを重ねていますな。どれだけ考えても、謝るのは間が抜けていて、慰めるのは彼女が望んでいないだろうという答えしかでてこないので、更にバカを重ねる事にする。 今こいつはここにいる理由を、行為にのみあると思っていて、行為に飽きられるのが不安なのだとエロヒトオタは今更ながらそれだけは理解した。なのでヒトミをひっくり返してガリガリ指をかじってやった。 「飽きないって」 痛みに顔をしかめても声を出さずにいるヒトミも積み重ねてバカ扱いにしておこう。左手指五本省略。ボタンが飛んでも繕うのは俺だと力でパジャマの前を開いて、 「ガバガバになったって飽きないよバカ」 はだけた肩に一週間ぶりに鼻を強く押しつければ甘い肌の香り。 素裸になってから体をくっつけるのが、最初に抱き合った時よりぎこちないのがなんだかおかしい。まあそれはつかの間で、すぐヒトミは目を細めて俺の首にすりすりと頬ずりしてきたわけですが。やっぱり毛か、毛なのか。 「『御主人様』にもこんな事やってたのか? ああごめん違う、気にしてるんじゃなくて、あの首毛は撫でごこちがよさそうだったから」 「んー、もふるどころか引き千切ろうとしたからなあ」 ……なんだか、ざまみろという気分。しかし凄えなヒトミ。畏縮する俺の方がおかしいんだな。 覆い被さる俺とヒトミ、どちらがより肌の多くの面積を相手に押しつけるか選手権……になってしまった。とにかく互いの体温と感触を貪り、巧緻な技などなんにもなくて、なのに勝手に高まっていく。 ヒトミの息と鼓動、俺の急いた腕の動き、いや逆かもしれない、わからなくなってくる。 あー柔らかいなーいいなーと言ったのが俺で、あったかいよもっとすりすりしてーと言ったのがヒトミだとは辛うじて判別できたがこれも逆だったかも。 彼女の足が腰に絡みついたのと、先っぽ涎だらけになった俺のあれが突き立てられたのはどちらが先だったのやら。 「あうっ、奥、奥いい、もっとお、あ」 だったら締めるなもたねえよ! 奥も入り口も! 「むり、や、きて、きてえ!」 言われなくてもあっけなく。吐き出される脈動と、ヒトミの顎が天を突く動きが同調した。 もそもそ後始末を終えて、もう一度横のヒトミを抱き寄せた。 「およめさんにー、なれー」 「今度は何事だごしゅじん?!」 腕に力をこめて、跳ね起きようとする体を押さえつける。 「うるせーくそ、お前ほんとの心は見せないから悔しいんだよ。嘘でいいから、もっと俺の名前呼べ。およめさんになれー」 俺を主人扱いしなくても抱こうとすると従順になるヒトミ。やけを起こして買ってしまったヒトのヒトミ。 「落ちつけご主人様、キャパ、ちょ、キャパ、何言ってんのいきなり!」 「いきなりじゃないよ」 説明は苦手で、出した金の分後ろめたい。それでも指先の毛で唇に触れた時、ヒトミの目に浮かんだ表情は嫌悪ではないと直感で思う。俺の長所、毛だけでもいい。 「誓えー。ずっと俺の傍にいるって誓えー」 「ヒトだよ私」 いいから。 嘘でも良かったのだけど、ぎゅうぎゅうに抱きしめて口付けた後のヒトミの顔はなんか可愛かった。 「……キャパシティ=スミスとこの世界の神に誓います。私、佐伯仁美はどんだけこのごしゅじんがバカでもエロでも、こいつの傍にいるって、誓います。って、こんなんでいいの?」 「うわー誓いっぽくねえー!」 一緒にげらげら笑っていながら、肩に伏せて顔を上げない頭を抱え込み、胸毛と腕毛でもっふもふにしてからこっちも。 「俺はヒトミに誓う。ひげ抜かれても、エロヒトオタとか言われても、何回でも好きだって言います。おっぱいが垂れてもシワシワになっても好きだよ、ヒトミ、だから……」 この世界の神には誓えなかった。抱きしめて、できるだけ大切にして、あとはこいつに何がしてやれるだろうか。 「だから、泣くなよう……お前が好きなんだよう」 ヒトオタ結構。エロネコ上等。口に出したら胸が軽くなった。 二人で暮らすようになってから伸びた分はどれくらいだろうかと、黒くしっかりした髪を指に巻きつけていじくっていたら、ようやく掠れた声がした。俺の肩毛にしみこんだ跡を見せつけてもこいつは自分が泣いていたのを認めようとしないのだろう。いいけど。いいけど、顔、俺の抜け毛だらけになってるんじゃないか? 「ヒトオタここに極まるって感じ……」 「悪いか。もう開き直ったからな俺。あと二百年くらいもっふもふにしてやんよ」 「二百年て、私ミイラだよバカ」 ヒトなんかほんと買うもんじゃない。でも多分、バカだのヒトオタだの繰り返しながらしがみついてくるこいつは、生まれ変わってきてもすぐに見分けられそうな気がする。シワシワになってからさっさとネコに生まれ変わって、また俺の傍にくればいいんだ。 バカバカ言ってたヒトミが唇を結んで、顎に額を擦り付けてきた。 少なくともあと何十年かは一緒だ絶対に逃がしてなんかやらねえ、覚悟しろ。 誓いの夜から数日。今度はヒトミが挙動不審。今夜は裸エプロンがいいなー、と言っても反撃がこない。 「エロヒトオタとか、言わないの?」 視線をそらすし。なんだか口を開き辛そうにしているし。 やっちまったか、俺。ひげと尻尾を下げたらヒトミが大慌てで見上げてきた。 「いや、あのさ、ごしゅじんだと思ってた人、あ、ネコか、におよめさんとか言われたら妙に意識するっていうか……うあー二十五にもなって私何やってんだ、ごしゅじんがバカ言うからだ!」 照れてた。照れていましたヒトミさん。だからって逆ギレするなよ。 「なんという萌えツンデレー!」 「叫ぶなヒトオタ猫!」 ようやく勢いが戻ったけれど、彼女の顔は真っ赤だった。 先の事は先の事として、今の所、 やけ買いも悪くないのかもしれない。 ----*** 幕間・酔っ払いの拾いもの ***---- 「たらいまあ~~」 「うわ、くっさい。ちょっと玄関で寝ないでよごしゅじん、……うあ?」 「呑んじゃったあごめえんヒトミぃ」 「はいはい、ほんっと弱いんだね、んで、これ、何」 「ヒトミお酒好きぃ?」 「まーね。どーせ通じないだろうけどアイレイ大好きだったよほらごしゅじん、ぐにゃぐ にゃしてないで袖から腕抜いて。もうとっとと寝なさい。水飲んでから。スモーキーマテ ィーニもう一回飲みたかったなあ」 「す……何?」 「スモーキーマティーニ。あっちの世界のカクテル。くっさいアイラ島のモルトウィス キーを、って別にどうでもいい話だよ、ほらほら転ぶよ、足元気いつけなってば」 「ふにゃー……モルトって、ル・ガルの地方から輸入されてるよ、今度買って来るねえー そっかヒトミ酒好きなんだあ、くっさいかはわからないけど、買って来るよお……」 「それはどうでもいいのよ、この、足元にいるの、何」 「ひろったー」 「……明日それは問い詰めようと思うけど、とりあえず何これ」 「知らないー、落ちてたー。お前の世界の『猫』ってこんなんじゃねえのー?」 「違う違う断じて違う! 何この生物! 何食べるのこれどうすればいいの! なんか一 つ目開いた! 目からなんか出した!」 **小ネタ1彼は誰とすれ違ったのか** 今度は何持ってきた。 そろそろ帰ってくる頃かと窓から外を覗いた私の頭に、太ゴチック体で黒々と浮かんだのはそんな文章。 日の暮れるのが早くなり、しんしんと地面から藍色に沈んでいく小路なのに、ネコのように目が良いわけも ない私が瞬時にエロヒトオタ猫を見分けられたのは、彼のスキップせんばかりの足取りがあまりに帰宅途中 の人々(ネコネコ?)の中で目立っていたからだ。特徴あるカギ尻尾は高く上がり、藍に溶け込むハチ割れ 模様の黒部分にきらきら光る黄褐色の瞳、白い鼻面からぴんと伸びるひげ、流石にそこまでは見えなかった がおそらく小鼻が膨らんで鼻の頭がピンク通り越して赤くなっているのだ。 寒気を全く感じていないかのような浮かれた様子、こんな風に帰ってきた時はー、エロヒトオタ歓喜のブ ツか知識を仕入れてきた時であってー、それはたいてい私の眩暈を喚起するようなしろものでー。 あの調子だとかなりのブツかいらん知識だ、と早くも立ちくらみを起こしている私を見上げ、でっかい白 黒猫な夫はものっすごいイイ笑顔で手を振ってよこした。私は窓枠にもたれてずるずると崩れ落ちながら力 なく手を振り返すしかなかった。 「ただいまー! あのな、ヒトミ、あのな」 その手のものを繰り出す場合、今まではどれだけ浮かれていても、夕食後の落ち着いた時間帯だったのだ が今回は違った。そーか玄関開けるなり話題にするほどのシロモノか。覚悟しておこう。 「おかえりごしゅじん。ご飯それともまずその話?」 「ええ?! いきなりいっちゃってもいいの?!」 「……まずご飯にしようね。野菜は切っておいたから」 腹をくくる猶予くらいはくださいごしゅじん。 しかしくくった腹は緩む事になった。 「すっげえ素的な人に会ったんだよ!」 「は?」 これは予想外。普段の倍速で鯵に似た魚に塩をふり天火に放り込み、並行して野菜炒めを作りながらごし ゅじんであり内縁の夫であるでっかい白黒猫はいまだ興奮覚めやらぬ様子で、結局ご飯作りと「話」を並行 した。薄い耳の内側も鼻も、目の縁まで濃いピンク色。あれ? 素的な人って、もしかして出会いってや つ? およめさんにしてもらったとはいえ、私はヒトで彼はネコ。皿を用意しながら私は覚悟のベクトルをずら した。 「お近付きになりたいなー、どーしよーどーすりゃいいのかなあ」 「仕事の関係で会ったんじゃないの?」 「それがすれ違っただけなんだよ」 長身をくにゃくにゃ揺らしていても、でっかい白黒猫の手は的確に調味料を加えていく。小まめで料理も 上手いし気配りもできる、仕事も遅刻以外は真面目らしいごしゅじん、なんで独り身なんだか不思議だった んだ。外見の印象については、ネコの美醜感覚がよくわからないんで横に置いておいても。恋は良い事だ。 ヒトオタになるよりずっと良い事だ。 「まず、声をかけるタイミングだよね。今日初めてすれ違ったの?」 「そう、今度いつ会えるのかもわかんない」 ようやく私もうまく塊のパンを切れるようになった。ニホンジンの感覚では鯵の塩焼きと野菜炒めにパン はいかがなものかと思うが、いまだに自分一人では米を炊けないもので仕方がない。竈の使い方は何とか覚 えたんだけどね。パンも温めておけば良かった、と頭の半分で反省しながら、もう半分では別の事を考えて いる。 さーて、ネコの彼女はヒトメス奴隷のいる家におよめさんに来てくれるものなのかなあ。前の御主人様は お嬢様と私がふにゃふにゃしているの、面白がっていたけれど。 ネコのおよめさんにはネコがいいに決まっている。はじめに聞いたとき比喩でなくひっくり返ったもんね、 ヒトとネコの寿命の違い。ずっと傍にいると誓ったけれども、ごしゅじんが――この極まったヒトオタ猫が、 私が寿命でも病気でもさっさと逝った後どうなるのかを想像して、早いとこネコのちゃんとしたおよめさん をもらった方がいいんでないかいと、常日頃悩んではいたのだ。覚悟のベクトルはまた売られる方向へ向い ている。ヒトオタグッズもきっと高く売れるよな。私は改めて腹に力を入れた。 「そんなに素的な人だったんなら、願え、祈れごしゅじん。努力すればまた会えるかもしれない!」 「うん、今日すれ違ったあたりまたうろついてみる!」 野菜炒めを皿に移し終えたおたまを握りしめ、彼はシャッキーンと上方を見つめていた。 鯵(に似た魚)の塩焼きを頭から齧りながら、でっかい猫がうっとりと頬を緩めている図はなかなかにシ ュールだ。私は箸を使っている。ちなみに私の残した頭や骨も彼が食べる。 「高級そうなスーツ着てたんだよ……どこに勤めてるんだろう、やっぱ猫技かなあ……」 「猫井技研なら伝手があるじゃない」 「なにせあそこ大企業だから。リックと違う部署じゃあ名前も顔も知らない可能性が高い」 どう味付けしたらこんなにパンに合うようになるのか、私には見当もつかない野菜炒めを飲みこんで、つ いでに売られるならどこまで自分用に買ってもらった服を持っていけるのか、まで先走った頭の中の仮定を 一旦飲みこんだ。 「もう一度会えるといいね」 「応援してくれるのかヒトミ!」 「もちろんだとも! で、どんなひと?」 仲人モードにチェーンジ! 情報が得られない事には想定も対策もできん。集中するため大急ぎで残りの 野菜炒めをパンに盛り、行儀が悪いのを承知で口に詰め込んだ。 「まず、センスがいいんだ。ウロコの色にスーツが合っててなあ」 センスはごしゅじん、正直言ってあまり良くないようだからその人と釣り合うかどうか……もぐもぐ。 ん? 今ウロコって? 聞き違い? 「首輪も鎖も着せる服のチョイスも」 ちょっと待った。なんだか、おい、嫌な予感が。口の中のものを一気に飲みこもうとして、胸が詰まった のは重い予感のせいだ。首輪と鎖て、おい。 「ごしゅじん? 素的なひとって、具体的に言ってみ?」 「んだから、洗練された仕草と眼光の」 具体的じゃねえよ。 「こらえきれない歓喜を僅かに出入りする細い舌が表してたりして、それが実にウロコに映えて」 たしかにウロコと言っている。はい消えたー、ネコのおよめさんの線消えたー。予感は黒くなっていくよ。 「クールな彼の表情と斜め後ろの彼女の遠い目との対比が、またこれが」 こ、こ、「これが」とか瞳孔開いて回想するなバカエロ猫。帰宅前の予想と腹くくりの方が正解でしたか、 もしかしなくても。黒い予感が、脳裏に描いた想像図に変わりましたよくそエロねこ。 「……早い話が、首輪鎖の羞恥プレイをしているとっても素的な人とすれ違った、と?」 「そーなんだよすっげえカッコイイヘビ紳士だったんだよ、どうにかしてお友達になれないかなあ?」 「なるなー!」 卓袱台返しならぬコタツ返しをしなかった私の理性を自分で誉める。後片付けの手間を考えて思い留まっ た。 ネコの好奇心に感謝した事もあれども今回は恨む。特にエロ方向に走ってしまったごしゅじんの好奇心を 叩き潰してやりたい。こんだ羞恥プレイかよ。 「応援してくれる筈じゃ……」 皿を洗いながらぽそぽそ呟く声を一切無視して私は拭いた皿を棚にしまった。尻尾がまだふくらんでいる あたり、さっき私どんだけ恐ろしい顔をしたのだろう。 「ヘビ紳士の彼女がさ、ニーソックスはいた時のヒトミと、似た表情でさあ、それで余計」 ……そらそうだろうとも。彼女さん、力一杯同情するよ。二十五でふりふりエプロンだのニーソだのって プレイも十二分に羞恥だと、このネコには理解できんのだろうな。 「ごしゅじん、そーいうSMちっくなのにも興味あったの?」 努力してにっこり笑ったら、エロな夫は後ろに倒していた耳をぴんと立てて何度もうなずいた。 「ほら、もっと尻尾しごいて欲しかったらにゃーって言いなさい」 「えーっと……なんか、違うくねえ?」 うつ伏せの背中に私をまたがらせ、でっかい白黒猫は枕の上で首を傾げている。違いませんごしゅじん。 後ろ手でカギ尻尾を、もう一方の指先で耳の中をくすぐられてひげがさかんに動いているじゃありませんか。 あ、羞恥プレイでしたね。素早く体を180度反転、おしりの白い部分を重点的に攻めてみまーす。 「ふかふかのおしりがぴくってなったよ。本当はたまたまも見て欲しいんでしょ? ふっふっふ」 「ふおお?!」 起き上がろうとした上体にヒップアターック。文字通り尻に敷く体勢は、私のお尻も気持ちが良いことが わかった。天然毛皮クッション体温付き、冷え込む季節に最適です。ぐぎゅ、とか雑音が聞こえたけれども 気にしない。しかしほんとにごしゅじんのお尻可愛いな、悔しい。つるつるの自分の尻が醜く思えてくる。 下でじたばたもがく感触を細かく感じ取れるのも楽しい。 「ヒトミー! いい加減に、ひゃああああ」 「『ひゃあ』じゃないでしょ、『にゃー』でしょ」 ……いや、本気で調教する気は無かったんだ。尻尾とたまたまをさわさわするのは楽しかったけれども。 なのでこんな声が返ってきた時にはどうしようかと思った。 「にゃあ……」 いささか掠れた声で、それでも確かににゃーって言いおったよこのごしゅじん。 ごしゅじん……本気でMか……。 -------------------------- 触発元作品:「The snake under the bed」(作・タダノサケビ氏) タダノサケビさんすみませんすみません。 -------------------------- *小ネタ2過去には暗い穴がある** 繰り返される日常の中、ふと感じた疑問が好奇心が、ひとつの切欠となる事もある。 下手くそな鼻歌など歌いながら、手際よく皿を拭いて片付けているヒトミを見ていたら口から勝手に言葉 がこぼれ出た。 「ヒトミ、向こうの世界で結婚してた?」 料理に関しては、調理器具に慣れてきてもその、あれな、腕だと嫌というほど知っているもので、たぶん そりゃないなーとは思ったけれども、なんとなく。 「はあ? 未婚だったよ、ごしゅじんにまだ言ってなかったっけ? 独り身仲間で飲み会やってアパート帰 ってきたらいきなりこっちに落ちたんだもん」 鼻歌が消え、笑みが消えた。まずいやはり触れるべきでない事柄だったとシャツの下で脂汗が吹き出た。 「言っておくけど、ヒトの25って別に嫁き遅れじゃないよ」 機嫌が悪くなったのはそれを疑われたと思ったせいかよ。今度は安堵の汗が出た。 ……そこでつるっとまた余計な事を口走ってしまうのが俺というネコだ。 「んじゃ、恋人とかいた?」 ヒトミの茶の瞳が焦点を無くした。手は皿を持ったまま止まった。そこでやっとまずい、と口を閉じたが 発してしまった言葉は取り消しがきかない。 ぼく、ふみこんじゃいけないところをふんだみたいです。 「……二年」 ぽそ、とヒトミが食器棚の中に向かって呟いた。 「いっつも二年、続かなかったんだよねえ……」 ふんじゃいけない……けど、ちょっとちがう種類の踏んではいけない場所だったらしい。ヒトミの背後に、 家の中なのに吹き荒れる木枯らしが見えた。 二股かけられた挙句、「彼女には俺が必要なんだ! ヒトミは強いから!」と捨てられる。 受験失敗から自暴自棄になって心中を持ちかけられる。 いきなり辞表を出してアパートに転がり込みパチプロになるとごろごろするばかり。 少し会わなかったら出会い系にはまって性病をうつされてくる。 「もてなかったわけじゃないんだけどねー、なんでかねー、あはははは」 淡淡と話された内容と乾いた笑い声に、俺は背中の毛を逆立てていた。彼女の背後に見える木枯らしは、 猛吹雪に変わっていた。よーするに、ものすごく男運が悪かったらしい。 「んじゃ、恋人とかいた?」 軽く聞いているつもりなのだろうが、開いた口の形が左右非対称だった。コタツで改めて向かい合い、話 してやったらその、牙をのぞかせた口のまま固まっていた。でっかい白黒猫な夫は、お調子者のきらいはあ るもののヒトの私にも気遣ってくれるいいネコだ。 「ごしゅじんこそ、なんで彼女も嫁もいないのさ」 声に出してから、外に内証にしている恋人がいてもおかしくない、と思いついたがそれは要らない想像だ ったようだ。……ごしゅじんの視線が、何もない空中で止まっている。遠い目という表現はあるが近い目と いうのは初めて見た。瞳孔が開いていてちょっと怖い。 「えーと、ネコにも結婚適齢期ってあるのかな?」 ……そこで追い討ちをかけてしまう自分の性格が恨めしい。反省より先に、つるっと言葉が出てきてしま った。 「うん……まあね……俺は、それ、過ぎてるよ……」 開いた瞳孔に灯りを反射させて中空を見るごしゅじんの後ろに、砂漠が見えた。 つまんないそうです。 二百年近い年齢のネコは、それまでの女性遍歴を一言ですませた。そのぽそりとした声色で、彼の背後の 砂漠は更に乾燥を増して細かい砂を巻き上げるようだった。思わずお茶で口を湿してしまいましたよ私は。 「ええ? ごしゅじん、こまめで優しくて真面目でいいひとだよ、もてないわけじゃないでしょ?」 「ん、でも、つまんないんだって。イイヒトだけど、って、だけどが付くんだよーうふふふふふ」 わたし、おもいっきり地雷をふんだみたいです うふふあははと背後に砂嵐を吹き荒れさせる白黒猫に、私はお茶の杯をを放り出しコタツから出てハイハ イで近づいた。 「ごしゅじん、つまんなくなんかないよ、いいひとでいい男だって、白黒はっきりした毛並みもふかふかだ し、かぎ尻尾も可愛いよ!」 「ヒトミ……!」 がっしと抱き合う図は絵に描いたようなバカップルバカ夫婦なのだろうが、誰も見てないからいいよもう。 ざりざりの舌で頬を舐めるのは正直勘弁して欲しいけど。 「ヒトミい、お前もいい女だよう、『サゲマン』なんかじゃないよう」 「……どっから覚えてきたのそんな言葉」 お互い存分にすりすりもふもふぎゅうぎゅうした後、ごしゅじんは私に目を合わせた。下がっていたひげ がようやく元に戻っている。 「俺、賭け事もしないし酒も弱いし浮気もしない、ずーっと真面目な夫でいるからね、ダメ人間になんかな らないからね」 優しいテノールの声と腕の力と、真摯な目、だけれども……。 私を買ってから。 ――マッハでエロヒトオタになってしまったのは誰だ。 「……あれ?」 「……ん……いや、ごしゅじん、これからは少なくともつまんないって言われる事はなくなるかもね……」
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なかったら 0. なかったら 万が一圧縮ソフトが入ってなかった時に使われるページである。しかし、プリインストールされているソフトが多すぎるwindowsOSでそれはないとは思う。私がこのページを作りたかっただけという説もないことはない。 1. どうすんの しつもんください(´・ω・`)つ m1yabinka@gmail.com 2. あとがき これだけの内容であとがきを書く意味は、ない。そんな事は分かっている。しかし物語で重要なのは、結の部分、締め或いはオチである。起こした以上はどこかに落とさなければならない。 しかし、万が一オチがなかったら・・・・落とすべき内容すらなかったら・・・・どうすんの。 内容が・・・・ないよう・・・・・・・・。 すんませんした。
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―音楽室― 鵺野(君のお姉さんは今保健室で安静にしている。よっぽど君のことを心配していたようだ) 憂「お姉ちゃん…私がこんなことになったばかりに…」 鵺野(君のせいじゃないさ…とりあえず、君の肉体を探さないとな…) 憂「お願いします!このご恩は忘れません!」 鵺野(しかし…なぜこの子は霊子体なしで霊体となりえるんだ…?) 鵺野(それに、あの悪霊といい、周囲の人間の記憶喪失…全くわからん…) 憂(霊体)「お願いします!私の肉体を探して下さい!」 鵺野(しかし、なぜこの子は霊体でいられるんだ?) 鵺野(あの悪霊と関係があることには違いないが…) ―保健室― いずな「だいぶ良くなった?唯ちゃん?」 唯「はい…もう大丈夫ですよ…」 いずな「まだ休んでなって…憂ちゃんは知らない所に行ったりはしないからさ…」 唯「でも…!憂のために何かしたいんです…私…」 いずな「霊的な現象だし、仕方ないさ…」 唯「………」 いずな「だからね、憂ちゃんの身体を捜す手伝いぐらいなら…」 唯「憂に私たちの演奏を聞いてもらいたい…」 いずな「えっ?」 唯「憂は悲しそうだった。かわいそうだよ。励まして…あげたい…」ヒック いずな「………」 ―音楽室― 鵺野(君は自分がこのようになっていたと気づいたのはいつからなんだい?) 憂「昨日…目が覚めてからです…」 鵺野(それまでの異変は?) 憂「いえ、全くです…」 鵺野(手がかりなしか…) 憂「あっ、そういえば、その前日に下校途中で知らない人から身体について言われたんです…」 鵺野(!?何て言われたんだ?その人はどんな感じだった?) 憂「『身体を大切にしないとね…』と。あと、その人は綺麗な女性でした…」 鵺野(やはり、あの悪霊なのか…?) 鵺野(悪霊の仕業なら…夜まで待つしかないな…) ガラッ いずな「戻ったよー」 唯「!!ぬ、ぬ~べ~さん…その手…!?」 いずな「そういえば、唯ちゃんには鬼の手は初めてだよね」 唯「鬼の手…?」 いずな「まぁ、あの鬼の手で悪霊や妖怪を倒せたりできたのよ…」 いずな「そして今は霊体状態の憂ちゃんと話しているの」 唯「すごい……」 鵺野「君はもう大丈夫なのか?」 唯「はい!寝ていたらすっかり!あの…ぬ~べ~さん?」 鵺野「ん、何だ?」 唯「憂と話しってできます?私、憂と話がしたいです!」 唯の要望に応え鬼の手を唯から憂を通す。 鵺野「念じながら話してごらん?」 唯(憂、私の声、聞こえる?) 憂「聞こえるよ!お姉ちゃん!」 唯(ごめんね~憂~、憂を見つけ出すことが出来なくて…ダメな姉でごめんね~) 憂「そんなこと言わないで!お姉ちゃん!お姉ちゃんだけ私を覚えていたんだから…」グスッ 唯(憂…ごめんね…憂がいなくてとっても寂しかったよ…) 憂「グスッ…私もよ…お姉ちゃん…」 唯(憂の励ましのために演奏を放課後に聞いてくれるかな…) 憂「グスッ…うっ…うっ…お姉ちゃん…ありがとう…」 ―放課後・音楽室― 唯「皆~!今日はリハみたいに全曲通そ~よ~!」 律「唯もたまには良いことを言うもんだな」 唯「律っちゃん、たまには余計だよ~!」ぶー 澪「それも良いかもな。気合い入れにもなるし…よし、やってみよう」 梓(唯先輩のやる気が上がっている!?) 唯(憂…聞いてね…) ―演奏中― 鵺野「ふむ…楽しそうに演奏をしているな…」 鵺野(どうだい?君のお姉さんが一番気合い入っている。君をよっぽど励ましたかったんだよ) 憂「お姉ちゃん……」 唯・澪「あぁ、カミサマお願い二人だけのDream Time♪」 いずな「くっ…泣けるじゃないか…」 鵺野「兄弟ってそういうもんかもな…」 全曲通し終える頃だった。 ブツッ 唯「あれ?照明が落ちたよ?」 紬「停電かしら?」 律「何だよー今日はミスなかったのにー」 澪(怖い…怖い…)ブルブル ガタガタガタガタッ 澪「!!ヒィィィ!!」 いずな「ねっ…これ、ヤバくない…?」 鵺野「くそっ、結界がこんなに早く破られるとは…!!」 鵺野「南無大慈大悲救苦救難広大霊感…ここにいる霊よ!姿を現せ!」 霊「………」 いずな「昨日見た幽霊…!」 鵺野「ふむ、やはりな…いずな、あの子達の守りを頼む!」 ガシャンッパリンッ 窓の破片がぬ~べ~の頬をかすめる。 鵺野「やってくれたな…!南無!!」 ズバッ 霊「グギャアアア!!!グゴウウゥゥ!!!」 鵺野「はぁ…はぁ…(なぜあれほど攻撃を受けても効かない)」? 霊「………」にたにた 鵺野「万事休すか…?」 霊「………」にたにた ―「もうよい…」 鵺野「!?」 声の主は大猿であった。しかし、風格がある。 ―「もう…良い…いけにえはもういらん…」 鵺野「貴様がこの事件の張本人か?」 ―「いかにも…ワシは猿神じゃ…」 鵺野「猿神だと…太陽神の使者である猿神がなぜ…」 猿神「それは昔の話じゃ…今は何の力のない老いぼれ妖怪じゃよ…」 猿神「ワシらは太陽神の使者であるが、所詮猿と違いはない。猿神信仰の時はまさに神として振る舞っておった…」 猿神「今はどうじゃ…田畑に太陽の力を与えても感謝されることもない」 猿神「お供え物を人間から貰えた時はさも喜んだものじゃ。人間に何かをすれば感謝されたからな…」 猿神「しかしな…段々、人間は横柄になりよった…豊作にしてもお供え一つもよこそうとしない!」 猿神「挙げ句の果てにワシらの住まう神社まで潰しよる…」 猿神「ワシらは荒れた…人間に裏切られたんじゃ…ある者は凶作の神になり、ある者は人間をいけにえに災いをもたらした…」 猿神「しかしな…ワシらは行き過ぎたんじゃ…太陽神の怒りに触れ…今はこの有り様じゃ…」 鵺野「しかし、なぜこのようなことを…?」 猿神「人間に気づいて欲しかったんじゃ…今自分達がいるのは誰かのお陰であり…」 猿神「その存在がまた誰かのためになるということをな…」 鵺野「………」 猿神「今回は大層な計画じゃった…他の妖怪にも協力して貰ったしな…」 猿神「フフ…皮肉にも、人間にではなく、ワシら妖怪のほうが伝えたいことを実感してしまったわ…」 猿神「すまんな、そこの人間よ。お主の肉体はまだ保存しておる」 憂「ほ…本当ですか…?」 猿神「本当じゃ…」にこっ 鵺野「しかし、この子の霊子線が切れている…戻すことは出来るのか?」 猿神「あぁ…それか…人間の霊にも心ない奴がおろう…」 猿神「そんな輩に感ずかれないように工夫しておったんじゃ…戻ることは出来る…」 唯「あ…あの…お猿さん…」 猿神「何じゃ…」 唯「私…お猿さんの伝えたかったこと、伝わったよ…」 猿神「ん?」 唯「私…憂がいなかったら私ってどうだったかな…なんて考えてしまったの…」 唯「だって、私…勉強とか料理とか苦手だし…憂にいつも優劣つけられていたの…」 唯「でもね!そんな考えは間違っていたよ!憂がいない世界なんてやだ…」 唯「世界でたった一人しかいない私の妹なんだもん!」 憂「お姉ちゃん…私だってお姉ちゃんがいなかったら嫌だ!」 唯「憂……」 憂「お姉ちゃんは人を幸せにできる暖かい心を持っているんだよ!」 憂「私が一人で悩んでいた時も励ましてくれたし…私もお姉ちゃんの存在が必要なの!」 猿神「フフ…フハハハ…!」 唯・憂「!?」 猿神「どうやら、ワシらの計画は骨折り損じゃなかったようじゃな…」 猿神「人間は確かに醜い…が、同時に美しいものを持っておる…」 猿神「それはワシら妖怪にはなく、ワシらにとっては恐怖に近い…だが、同時に引き寄せられる…」 猿神「妖怪が人間にいたずらをするのはそうしたものを覗こうとしているかもしれん…」 唯(お猿さん…) 猿神「さぁ、ついて来い!元に戻すぞ…」 唯「憂~行こう!」 憂「うん!」 律「………」 梓「………」 紬「………」 梓「な、何だったんですか…今の?」 律「う~ん…わかんね!」 澪(怖い怖い怖い怖い…)ガクブル ―某神社― 唯「あ~!こんな所にお猿さんがたくさんいる~!」 鵺野「ここは猿神を奉る神社なのか…」 猿神「さよう…ここは数少ない猿神の神社じゃ…もうすぐ取り壊される…」 鵺野「そうだったのか…」 猿神「フフ…気にすることはない…ワシらはまたどこかへ移動すれば良いのだ…」 猿神「おお、着いた。ここじゃ…」 キイィィ 唯「あっ!憂の身体だよ!」 憂「でも、どうやって戻ったら…」 鵺野「鬼の手でくっつけるさ…」 自分の身体に合わせる憂。 ぬ~べ~は鬼の手と経文で離れないようにした。 憂「ん…あ…私……」 唯「憂~!憂~!」ガバッ 憂「お姉ちゃん苦しいよ~」 唯「ごめんね…本当にごめんね!グスッ…うえーん……」 いずな「ふふ…」 鵺野「おーい、お前ももらい泣きか~?」 いずな「ち…違う!!目にゴミが入ったんだよ!!///」カァー 猿神「フハハハ…」 鵺野「だが、周囲の人間のこの子に関する記憶は……」 猿神「そんなもん、神通力でもう治しとる…もう、これで元に戻ったじゃろ…」 唯「お猿さん!」 猿神「ん…?まだやり残しておったか…?」 唯「ううん。ありがとう!お猿さん!」 猿神「フフ…久しぶりに人間に感謝されおったわ…フハハハ…」 こうして事件は終幕を迎えた。 唯たちは今までの日常に戻ったのである。 ―朝― 憂「お姉ちゃーん!早く起きないと遅刻するよー!」 唯「うーん…あとちょっと~」 憂「お姉ちゃんってば!」ガバッ 唯「憂~おはよ~」にこ 憂「も~!お姉ちゃん起きてたの~!」 唯「エヘヘ…いつもありがと~憂~」 憂「ふふ…さてご飯食べましょ!」 唯「いずなお姉さんとぬ~べ~さん今なにしているかな~?」パクパク 憂「今も幽霊や妖怪と戦っていると思うよ~」 いつもの日常は誰かの存在があって成り立っている。 その人の存在はまた誰かの存在によって成り立っている。 それを実感した平沢姉妹だった。 おわり 戻る
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485 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/01/27(月) 23 48 01.67 ID Ve+uZjwQ0 プチだと思うけど困報告 オンラインセッションで女性キャラをやったら中の人も女性と勘違いして 近づいてきたプレイヤーがいた。何度言っても男性と信じてもらえずネナベと決め付けられていた。 最終的にボイスチャットで男だと知らせると騙された詐欺だ訴えると騒ぐ。 はいはいワロスワロスで済ませていたら困がサイトの管理人クレームを入れる。 管理人も私を女性と思い込んでいたらしく、僕も騙されたといってサイトから私が追い出された。 ポルナレフAA状態だった。 486 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/01/27(月) 23 57 43.77 ID BUOfI4f7P 騙すも何も勝手に勘違いしてただけじゃねーか。 これだから下半身直結厨は困る。 487 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/01/27(月) 23 58 29.15 ID XFzf9bw60 [3/3] 報告乙。馬鹿の相手はマジお疲れ様 488 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/01/27(月) 23 58 56.06 ID ymlt2IkdP 485 報告乙 プチじゃない気がするのは俺だけか ネカマっぽい事してなくても女性だと思われる事ってあるよな それはまあ仕方ないのかもしれんが、証拠突き付けたら騙したとか…勝手に想像して勝手に被害受けててそりゃないよね 489 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/01/28(火) 00 05 53.66 ID 7uM5e8wO0 [1/5] ですますで話してると勝手に勘違いされることはよくある。匿名掲示板じゃねーんだから丁寧に話すのは当たり前だっつーの まぁ、そんなサイト出て行けてよかったんじゃないかな 496 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/01/28(火) 01 27 26.22 ID 8ZEPYATR0 [1/2] 本当に女子だった日には何するかわからんな スレ372
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詳細情報 【ハンドル】実は危ないものなんじゃ ◆PwYy9.yeoY 【パートナー・ガイド】金髪のねーちゃん。外国語か片言の日本語しかしゃべらんかった 【初成功までの訓練期間】6ヶ月 【離脱回数/頻度】1 【離脱方法】 まずは頭の中を空っぽにする。何も考えないでリラックス、照明、音楽等は無し 軽く睡魔に襲われたらまどろみと一緒に自分が体から抜けてくのをイメージ。 【離脱直後の状態】目は見えない。元々部屋くらくしてるからかもしれんが。 あとすげー浮遊感。プールとか海に浮かんでるときの感じに近い 【集中開始から離脱までの時間】わからん 【禁則事項】 現実世界での知合いにあったらかかわらんほうがいいって言われた 【離脱前後の状態】 [精神面]五感が狂いまくり。しばらくすると普段に近い状態に。 [肉体面]だるい。脱力感と疲労がかなり。 【備考】 詳細は後記。 とりあえず、パートナーにヴォルホラだかビャルハルだかなんかって所に行こうって進められたんだが 片言だし発音が英語っぽくなかったから誰か実在する単語で心辺りあったらよろ 離脱時体験談 109 名前:実は危ないものなんじゃ ◆PwYy9.yeoY 投稿日: 2006/07/12(水) 22 46 26.65 ID 9jKXOlIq0 とりあえず忘れると困るから書きなぐりだけどスマソ。まとめてから書いたほうがいいなら言ってくらはい まだ入りたてだからかもしれんが空も飛べんかったし壁とかも抜けられん 魔法もダメだった。パートナーっぽい人は最初から近くにいた。 やり方聞いたけどまずは世界に馴染むのが先って言われて教えてくれんかった。 あと、空は普通飛べないらしい。日本語がすごい下手だった。 パートナーの人は英語とは違う言葉喋ってたけど、こっちがわからないってそぶりをみせたら 片言で日本語喋り始めた。名前はたしかドリュスって言ってた。 あ、目覚めたところは自分の部屋じゃなかった。どっかの貸しビルの空き部屋っぽい所だった。 117 名前:実は危ないものなんじゃ ◆PwYy9.yeoY 投稿日: 2006/07/12(水) 22 56 46.77 ID 9jKXOlIq0 んで、とりあえず魂をこっちの世界に馴染ませないといけないって言われて とりあえず日本っぽい所の、中途半端に開けた田舎つれ回された。 イメージ的には軽井沢とかの避暑地みたいな。 んで、ほいほいついていったんだけど、前情報とちがって全然こっちの言う事聞いてくれないし 言葉がみょうに頭に響いて聞いてるだけでぼんやりほいほい頷きそうになるから ちょっと警戒心が生まれた。 で、つれまわされてるときにもし現実世界での知り合いに合ったら気づかない振りしてその場からなるべく 離れろって言われた。理由はよくわからんかったけど、なんか、お互いを認識すると色々まずいらしい。 精神がどうのっていってたかも 121 名前:実は危ないものなんじゃ ◆PwYy9.yeoY 投稿日: 2006/07/12(水) 23 01 11.11 ID 9jKXOlIq0 で、つれまわされてるうちにどんどん人気のない山奥つれてかれて、 ヴァルハラにいかないかみたいな話振ってきて どんなとこって聞いたら楽園だみたいな事いってて行ってみようかなって思ったんだけど なんか入口が洞窟じゃないけど、そこの見えない暗い穴だったから怖くなってやめた。 そもそも聞いてたパートナーと様子が全然違うし正直不安だったから拒否したんだけど その瞬間目がさめた
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159 携帯デイリー sage 2008/10/14(火) 21 15 21 ID CRrvZmHq0 10月14日 (大阪市内のホテルで坂井オーナーと面会後、甲子園室内での練習。ホテルからは秘密の通路を使って出たもよう) 「(ホテルで)変なエレベーターに乗れいわれてな。あんなんあるて知らんかったわ」 (その後「やっとこか」とオーナーとの会談について囲み取材に応じ) ―オーナーと会ったことで、すっきりしてCSを迎えられえる? 「すっきりいうか、どういう形であれ、オーナー報告いうんはあるし、勝っても負けても会うてたと思うけど、話の内容が変わっただけや」 ―オーナーからは慰留の言葉があった? 「それはあったけどな。あと2、3年(やってほしいと)言うとったけど、そんなムチャなこと」 ―辞意は変わらない? 「まあ、まあ、うーん、そんななあ、辞意いうんは、そんなコロコロ変える問題じゃないからな」 ―最後は“ごくろうさま”という言葉も? 「別にケンカしてやめるわけやないし、そんな形やないいうかな」 ―今後のチームについての意見も? 「オレは今年で辞めるいう話を長々しても、しゃあない。いろいろ話したよ。組織とかファームとか。一番分かってるんはオレやからな」 ―描いていた来年のチーム構想も? 「来年こうせなアカンとか、考えてたことやから。勝った負けたでこうなっただけで、ホンマは(事前から)コーチの入れ替えとか、ドラフトとかも(フロントと)話しとったんよ。 優勝したら辞める気なかったから。それ(構想)をオーナーに言うたんや。いつもの話やで。来年こうせなアカンとか、外国人とか補強部分とか、1時間ぐらいな」 ―後任監督についても意見を求められた? 「言うといたよ。来年どうなる(どうするつもりだった)とかいう、コーチの評価から、そういうのが出てくるわけやからな。参考意見としてな。オレは内部(昇格の場合の意見)のことしか分からんけどな」 160 携帯デイリー sage 2008/10/14(火) 21 16 01 ID CRrvZmHq0 ―オーナーは来季以降も岡田野球のスタイルを基本戦略と話している。 「やっぱり(戦略は)戦力(次第)や。5年、守りの野球やってきたし、外国人とかFAとかですごいの連れてきたら(戦略も)変わるかもしれんけど、なかなか変わらんよ。 野球はチーム編成やんか。(新監督が)ぱっとチーム入って、このメンバーで甲子園で150本ホームラン打ていうても打てんよ。巨人と同じ野球しても勝てるわけないやん。やったらムチャクチャになる」 ―コーチの評価に戻るが、1人1人について評価を話したのか。 「1人1人は言うてないけど、結構したよ。今まである程度、入れ替えとかの話もしてて、その話をいうたわけであってな」 ―監督個人の思いとしては、一緒にやってきたコーチに岡田野球を引き継いでほしい? 「それは分からんけどな。それはその人(新監督)の考えがあるわけやからな」 ―球団からフロント入りの打診は? 「ないない」 ―CSに向けてだが。 「キャンプでも言うたんやけど、クライマックスは関係ない。シーズンで勝とういうてたし。144試合が区切りでな。でも、CSはオレも賛成やなかったんやけど、チャンスあるんやったら。 選手もそうやろけど、オレかて負けたこと悔しいわ。ぶつける場所あるんやったら、もう一回、やるしかないしな」 ―やはり技術より精神面が大事? 「ここまできたら、気持ちの問題や。もう、144試合は終わったことや。まだ頭の中に13ゲームひっくり返されたことあったら、勝てんよ。あれはすぎたことや。 もう、何でもできるやん。選手かてそういう気持ちと思うよ。みんな、クライマックスへの気持ちは、去年なんかよりもっと強いよ。オレももっと強いわ。去年なんか問題ないくらい強いよ」 ―チーム状態は? 「去年はけが人とかおって、3戦目のピッチャーがおらんぐらいやったけど、今年はまだ万全で臨めるからな。去年より、やってやるいう戦力ではあるよ」
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春香メール「寂しかったんですよぉ」 取得条件:数日間プレイしない プロデューサーさーん!どうして最近、事務所に来てくれなかったんですか? 私、すっごくさみしかったんですよー(>_<)!! 私、まだまだ一流トップアイドルとして大活躍☆```ってわけじゃないですよね? こんなにノンビリしてたら、他のアイドルの子達にどんどん置いていかれちゃうんじゃないかって、 なんかあせってるっていうか```、ちょっと、コワイんです。 ```って、今日、プロデューサーさんに会ったら言おうと思ってたんですけど、 会えたうれしさで、すっかり忘れちゃってました。あはは```☆ 私って、とことんドジかも(^^;) でもでも!プロデューサーさん!次のレッスンは、今回みたいに、日にちをあけないで下さいね? できるだけ早く、お願いします☆ねっ?きっとですよ? 春香メール一覧に戻る トップページに戻る
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411 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 10 39 41.81 ID DmcqMEMs0 ちょっとした報告 不老不死のヒロインが世界崩壊の原因で 下地としてはヒロインのシスコン兄貴が 星のエネルギーを吸い上げて人間を不老不死にする装置を完成させ ヒロインに永遠の美を与えた でも不老不死っていう世の摂理から外れまくった行為なので 人一人を維持するだけで星一つが枯れそうになってる ヒロインはその事実を知っていて どこかにある装置の本体を探して壊すか、自分が死ねる方法を探し続けている なんやかんやあって、装置を発見してさあどうするという所で ヒロインが急に「星の意思」なるものに乗っ取られる 星のエネルギーが流れ込むことでヒロインは星の一部と化していて 星の意思は自由に動く体や諸々の刺激を堪能していたらしいが エネルギー供給が切れると接続が切れて これらを堪能できなくなるのが嫌だから妨害するよ、ということだった このままじゃ星が滅びるぞとか言って説得はしたんだけど 死んでもいいから自由を手放したくないとか言って決裂しラスボス戦に強制突入 数ターン戦ったけどリソースは無尽蔵ぽかった 結局の所、装置を破壊する以外の選択肢が無かったのでそうしたら 星の意思は退散、そしてヒロインは不老不死化が解除された反動で本来の年齢の戻ったとか言われた 実年齢は実に百歳 骨と皮だけのしわくちゃなおばあちゃんとの感動のラブコメ最終シーンを強制されて ヒロインとくっつく雰囲気だったPC1のPLが困惑と助けを求めるような視線でこちらを見てきたのが印象深かった GMは最初は年をとらせる予定はなかったけど PC1とくっつく展開になってきたので 美女じゃなくなってもその愛を貫けるかどうかを見てみたくなって急遽展開を変えた すごく引いてたってことはやっぱり真実の愛じゃなかったってことですねとか言ってた 412 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 10 54 50.24 ID sHl6gvK40 [3/8] 411 なんか、それで「ふざけんじゃねぇっ!」って大笑いできる面子なら、クロちゃんに割りと近いステージに立てると思いました 乙 413 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 10 57 40.28 ID Wke7BPAV0 後半の4行さえなかったら別に問題無いと思ったが よく考えるとラブコメを強制、吟遊一本道と微妙要素はあるな 415 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 11 10 55.38 ID UhHfUwqO0 [2/2] 411 止まっていた時間が急激に進んで爺さん婆さんって、伝奇やSFジャンルでよくあるけど たいてい、その瞬間に寿命尽きるって事が多いよねー PC1の腕の中で幸せそうに事切れるくらいに出来なかったのかなぁ? 個人的には、真実知った段階でヒロインにその旨(解決したら私の時は戻る)を告げさせなかったGMに非有りかなぁ 416 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 11 45 35.61 ID pKF98OPd0 [3/3] 411 GM「(ヒロイン死ぬ予定だったけどPC1といい感じだし)よし、 ヒロインは骨と皮だけになって死ぬところだったけど、 幸い、百歳程で持ちこたえたよ!PC1はラブラブ出来るよ!(ドヤァ」 これだったら素敵にダメなんだがw 417 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 11 57 02.68 ID 9FQSkNT00 [1/2] 411 やっぱり真実の愛じゃなかったってことですね PC1のPLは「真実の愛ロール」なんか求めてなかったってだけだろうに。 418 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 12 00 24.44 ID z0XWWzn/0 [2/7] クライマックスで真実の愛じゃないんですねあーあなんてやって何がやりたかったのか 419 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 12 15 51.77 ID 0du0wCS5P [1/2] 話自体は良かったのに最後の最後でか…。 なんかモヤッとするなぁ。 420 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 12 29 51.88 ID SE96LKbM0 別にどうでもいいというか、別に困らないと言うかw それともプレイヤーの皆さんはそんなにラブラブで美しい話がしたかった、 GMはいかにもそれに応じているように見えた、ってことでしょうか。 421 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 12 39 45.19 ID HRYbPJR00 [1/2] 420 まー少なくともPLのモチベーションが上がる展開じゃないよね 時が戻るとヒロインどうなるか?って調査項目があってそれをスルーした結果がこれだよ!!なら自業自得だけどさ 422 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 12 43 13.33 ID HRYbPJR00 [2/2] 417 時期にもよるが劇場版00ガンダムかヱヴァQでも見てきて洗脳でもされたに一票 425 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/12/16(月) 13 01 00.38 ID 6mcX91KiP [1/2] 411 乙 最初からその結末が決まってて、PC1とのシーンでヒロインの口からそれが語られてたりしたらありかなとは思うけど 後付けで不意討ちの試練ってのはもやっとするな スレ369
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603 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/06/25(木) 13 20 33 ID Ti9/4bpD0 【プロフィール】男 30代 会社員 【博物館、美術館】bunkamura 【常設展/企画展】だまし絵展 【行った理由】 面白そうだったので、休日にだまし絵展目的で行ってきた。 【評価】★★★★ 【評価の理由】 だまし絵が数多く見れた、視覚効果で動いているように見えるものとか 面白い 【感想】平日の午前中に行ったのだが、結構人が多い、休日や会期末ならさらに混雑しそう 普段、美術とか興味がないのだが、この展示は飽きずに最後まで回れた。 最後のショップのものも見ていると面白い 604 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/06/29(月) 23 44 36 ID HrR7+ucZ0 【プロフィール】 男 30代 無職 【博物館、美術館】 パシフィコ横浜 【常設展/企画展】 海のエジプト展 【行った理由】 海中から遺跡! おもしろそう 【評価】★★★ 【評価の理由】 結構マジメに出来ている。 もっとデカいのが沢山あるのかと思った。 乳香・没薬を実際に体験できるのは楽しい。 大スクリーンでアレキサンドリアの再現CG映像も見られる。 【感想】結構マジメに出来ているので、夏休みの宿題にいいかも。 デートにはどうだろう。会場が広いので女子は飽きちゃう可能性あり。 会場出口近くのレストラン「トゥーランドット」のマンゴープリンを奢れば 女子の機嫌も直るかも(マジうまい)。 608 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/07/13(月) 22 14 28 ID WKLAIRUU0 【自分の属性】女30歳 【博物館、美術館】東京都水道歴史館 【常設展/企画展】常設展 【行った理由】近所に立ち寄ったついで 【評価】 ★★★ 【評価の理由】無料の割には楽しめた 【感想】 水道あまり関係ない、長屋の復元コーナーが一番面白かった。 館内は静か。学生らしき人が結構いた。 職員の応対も感じが良かったし、無料の割にはいい施設だと思う。 あと館内では水の流れる音が聞こえるので、今の季節は特に涼しげでいいw 609 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/07/18(土) 15 38 14 ID lvpxBrRa0 【プロフィール】38歳男 【博物館、美術館】メナード美術館 【常設展/企画展】なつやすみ企画展「美術飛行」、コレクション・コーナー 【行った理由】 ここは良質と知人から聞いて、旅行の行程になかば無理やり組み込んだ 【評価】★★★★ 【評価の理由】 企画展は「イントロダクション」「陸」「水」「空」「特別出品」に分かれていて 個々には力のある作品もあり、また「水」の展示は(ややベタ気味とはいえ) 一つの方向性を示していて良くまとまっていた。ただ全体には正直いって あまりピンと来なかった。しかしピンと来る来ないは半分趣味の問題であって 全国の美術館の中では質が高いほうであるのは間違いないと思う。 コレクション・コーナーは、感覚的な表現で恐縮だが 「うちはいいものたくさん持ってるぞ」という自信に裏打ちされたチョイスで、 「うちにはこれしかありません」という所にはない余裕が感じられ、 肩の力がほど良く抜けていて大変結構。 【感想】 確かに良質。こんなにイイ美術館が名古屋通勤圏の住宅地の中にあるとは 信じがたい。小牧でもどこでもそうだが、地元の人は案外この良さを 知らないのだろうと思うともったいない気がする。 610 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/07/18(土) 16 04 48 ID lvpxBrRa0 【プロフィール】38歳男 【博物館、美術館】瀬戸蔵ミュージアム 【常設展/企画展】企画展「瀬戸のタイル」、常設展 【行った理由】知人を訪ねる旅行の一環で 【評価】★★★★★ 【評価の理由】 博物館はかくあるべしと思うような展示の数々。 工場、道具、発掘調査、陶片、瀬戸焼の変遷と至れり尽くせり。 企画展も江戸・明治からの美しいタイルがひたすら並ぶ。 市営などとは到底思えない充実ぶり。 【感想】 旅行最終日で体力が切れていたのが悔しい。 初日に行けばよかった。瀬戸市には 瀬戸焼関連の施設が他にもいくつかあるようなので そのへんを回るのも良さそう。 612 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/07/26(日) 01 54 28 ID Ore4IdvJO 【自分の属性】女 OL 【博物館、美術館】神戸ファッション美術館 【企画展】超絶刺繍展 【行った理由】手仕事大好き 【評価】★★★★ 【評価の理由】精緻な作品に感激! 8月16日(日)までは無料だしw 六甲ライナーも楽しかった!w 【感想】照明が少し暗いのは仕方ないかな 614 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/07/31(金) 11 31 29 ID gBlisCme0 【自分の属性】女 30代 【博物館、美術館】八戸 帆風美術館 【常設展/企画展】江戸時代動物園展 【行った理由】「樹花鳥獣図屏風」が地元紙で紹介されていて見たかったので。 【評価】 ★★★★ 【評価の理由】 実物が展示されているのではなく、復元物の展示なので、真近で見て触れて撮影もできる。 【感想】複元物といっても2億画素のカメラで撮影し、高度なデジタル技術で原寸大に復元された作品とのこと。 動物好きの自分には動物画の特集も魅力だった。作品を真近で見て触れられるのがいい。 小さな美術館だけど見応えあり。そのうえ入場無料。 青森県八戸市、場所がわかりにくいのが短所。 616 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/08/01(土) 22 47 12 ID FeYgsb4q0 【自分の属性】男 40代 【博物館、美術館】高野山霊宝館 【常設展/企画展】第30回高野山大寶蔵展・高野山の名宝ー山内寺院の秘宝ー 【行った理由】運慶作(監修)の八大童子立像が見たくて 【評価】 ★★★★★ 【評価の理由】 さりげなく名品がずらり、 しかも信じられないくらい人がいなくて、じっくり観られる。 【感想】ここは例年、メインの展示を真夏に行う。 しかし下界とは気温が3~4度違うので、しのぎやすい 今回の目玉は八大童子立像と五大力菩薩像図。 前者は動きの一瞬を捕らえた、力強さにあふれた像でありながら 童子の幼い可愛らしさも併せ持つ、不思議な魅力を持っている。 後者は絵の大きさも相まって、迫力に満ちている。 他にも諸尊仏がんの精緻さ等々、見ごたえ充分 平常展の展示仏の中にも名品があり、今回特にに目を引いたのが 深沙大将像(伝快慶作) 髑髏を首に巻き、蛇をまとった異形の神 しばらく見つめてたら、動いたような気がして その時、館内に誰もいなかったので怖ろしくなったw とにかく、観光客は山内にたくさん居るんだけど ここには殆ど来ない。 国宝が6件、重文27件も展示されてるのに 信じられないぐらいの過疎状態(監視人もいない) 名宝を独り占めで堪能しました。 620 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/08/03(月) 12 36 24 ID hIGrU9TH0 【自分の属性】30代、女 【博物館、美術館】諸橋近代美術館 【常設展/企画展】ダリの作品が中心。企画展ではピカソやシャガールも少し。 【行った理由】福島の裏磐梯という観光地にあり、旅行のついで。 以前にも一度行って、良かった記憶があったので。 【評価】 ★★★★★ 最高、何度でも通いたい 【評価の理由】ダリの彫刻がたくさん見られるのは珍しい気がする。 個人的には、昨年上野でやってたダリ展より見ごたえがあると思う。 また美術館前には大きな池があり、美術館の中から見える外の景色も綺麗。 950円という料金も良心的。 【感想】 広い敷地と池、その奥に建物があり、外観も素敵。 美術館だけ目当てに行くには少々不便な場所だが、観光地にあるので、 旅行のついでになら立ち寄りやすいと思う。 621 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/08/15(土) 22 07 40 ID m/mwtgy30 583さんと同じ所へ行きました。 【自分の属性】24才、女、会社員 【博物館、美術館】明治大学博物館 【常設展/企画展】常設 【行った理由】①御茶ノ水を散歩していたらたまたま発見して。②無料だったから。③学生時代を思い出したくなった。 【評価】 ★★★+0.5 なかなか良し。 【評価の理由】明治大学の学科に因んだ展示コーナーがあり、1つ1つが充実している。学生には勿論、一般客でも楽しめる。 【感想】とにかく学内が綺麗で静かなので居心地が良かった。 跡地から発掘された陶器などが多く飾られていたので見ごたえがあった。 法学部コーナーにある処刑グッズや描写絵が生生しく、強く印象に残っている。 他にも色々と展示物があったが、法学部コーナーの印象が強すぎて 打ち消されてしまったのが残念。思い出すためにもまた行きたい。 622 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/08/22(土) 22 41 50 ID vvNWUBa10 【自分の属性】 会社員 30代 【博物館、美術館】東京大学総合研究博物館 【常設展/企画展】鉄 137億年の宇宙誌 【行った理由】小石川の別館が良かったのでこっちも行ってみた 【評価】★★★★ 【評価の理由】小石川同様、スタイリッシュな展示かつアカデミックな内容 正統派博物学の世界にひたれる 量もじっくり見て2時間位で疲れずちょうどいい かつ無料 しかし閉館前に館内係員がぴったりマークで追い出してくる 「入り口閉めますよ?いいんですか?」ってなくね? なので -1 639 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/08/31(月) 16 14 41 ID Qd7/zgG30 岐阜各務原の航空宇宙博物館行った。 レプリカの飛行機やヘリが展示してあっただけ。 実際に飛ぶところを見たり、乗ったりしたほうが100倍価値あるよ。 航空オタやその手の職がある人ぐらいしか、見ても感想が出ないと思う。 640 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/08/31(月) 16 25 17 ID Qd7/zgG30 【自分の属性】21 男性 【博物館、美術館】岐阜各務原市 航空宇宙博物館 【常設展/企画展】 航空機、宇宙機器の展示 【行った理由】科学博物館が好きだから 【評価】★★ 【評価の理由】レプリカの飛行機やヘリが展示してあっただけ。 実際に飛ぶところを見たり、乗ったりしたほうが100倍価値あるよ。 【感想】航空オタやその手の職がある人ぐらいしか、観ても感想が出ないと思う。 航空機に全く興味の無い人は、無理して行ったら損するだけよ。 644 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/01(火) 00 55 40 ID MZcwioRP0 639 実機の展示も沢山あったでしょ? YS-11とかUS-1Aとか。 645 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/01(火) 01 43 08 ID nRRFWWyC0 ああ、あったね。勝手な情報流しそうになってゴメン。 「スゲー。」って思う人もいれば、「動かないの?」って不満に思う人も いる博物館だな。 火星探査機の実物大ジオラマが観れたのは、個人的に満足したかな。なん と言っても夢の火星上陸だから。 641 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/08/31(月) 16 41 01 ID Qd7/zgG30 【自分の属性】21 男性 【博物館、美術館】名古屋市科学館 【常設展/企画展】主に科学物理を実際に体験する 【行った理由】科学博物館が好きだから 【評価】★★★ 【評価の理由】 安い。展示数が超多彩なのは素晴らしかった。 でも子供が喜ぶような幼稚な展示ばかり。 実物体験というより、科学を玩具にしてるような展示だった。 はっきり言って、中学生以上の人は全く観る価値無いよ。 659 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/05(土) 21 55 23 ID akfJDUml0 641 ひょっとしてプラネタリウム見てない? 名古屋市科学館はプラネタリウムこそが見所なんだけども。 生解説で前半がその季節の星空の話(と神話)、で後半が月ごとのテーマに 添った宇宙の話という構成。 前半とあとは子どもだましのムービーでごまかすプラネが多い中、独自の 番組づくりをしている貴重なところだよ。 常設展示は確かに子ども向けばっかだな。 だからリニューアルするんだろうが。 650 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/03(木) 02 25 32 ID hCCpJNen0 【プロフィール】30代男 【博物館、美術館】牧野富太郎記念館(牧野植物園内) 【常設展/企画展】常設 【行った理由】高知旅行で 【評価】★★★★ 【評価の理由】気持ちの良い空間 【感想】とにかく落ち着く癒し空間で、行くと帰るのがいやになる 正直、展示はろくに見ていないが見なくてもいるだけで十分 地元民が多くて観光客は少なく見えたのはバスの本数が少ないのが難点か 車なら桂浜のついでにでもぜひ行くべき カップルでしっぽりするなら最適 656 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/05(土) 02 17 06 ID D0J8YXLZ0 650のつづき 【博物館、美術館】高知県立坂本龍馬記念館 【常設展/企画展】常設 【評価】★★ 【評価の理由】内部のショボさ 【感想】観光なので例によって展示はろくに見ていない 桂浜の崖の上にあり立地はよく外観も未来的で晴れた日に建物写真を撮ると映える ただし中に入ると安っぽくてショボい 地下は展示品はそれなりにあるが狭くていまいち 2階は展示もいまいち全面ガラス張りで糞暑いだけ 他県ナンバーの車も含め観光客は多い 【博物館、美術館】高知市立龍馬の生まれたまち記念館 【常設展/企画展】常設 【評価】★★★ 【評価の理由】展示より雰囲気のよさ 【感想】展示は県立の記念館に劣るがたいして興味ないので気にならない 高知市中心部に近くて夜までやってるので立ち寄りやすい 木造で中庭に面した縁側が特に落ち着く 観光客か地元民かわからないが客はいくらかいた 663 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/06(日) 23 17 23 ID 4PFqLfQI0 【自分の属性】自営業 男 【博物館、美術館】講談社野間記念館 【常設展/企画展】企画展 【行った理由】文京区をぶらっと 【評価】★★★★ 【感想】 日本の洋画展をやってました。人が少なくゆっくり見れた。 良い作品が多かったけど、山本森之助という人の風景画が特に気に入った。 ピサロやシスレーにも負けない! とか言ったり言い過ぎ? 664 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/06(日) 23 18 37 ID 4PFqLfQI0 【自分の属性】自営業 男 【博物館、美術館】永青文庫 【常設展/企画展】企画展 【行った理由】文京区をぶらっと 【評価】★★★ 【感想】 「白洲正子と細川護立」という企画展ですが、「白洲正子と細川擁立」 かと思ってました。。 美術品より書簡から垣間見える上流階級間の華麗な交流に嘆息。 665 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/06(日) 23 19 32 ID 4PFqLfQI0 【自分の属性】自営業 男 【博物館、美術館】鳩山会館 【常設展/企画展】常設展 【行った理由】文京区をぶらっと 【評価】★★★ 【感想】 結構きつい坂を登る。本来歩いて登るものでは無いのだろう。 小綺麗な洋館に感心。見学者多数。 一郎氏の部屋で大勲位の勲章を拝む。 書架にグッゲンハイムや日本の美術館の図録があったのは好印象でした。 666 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/07(月) 11 51 13 ID rREwPYay0 【自分の属性】20代・女 【博物館、美術館】東京オペラシティ 【常設展/企画展】鴻池朋子展‐インタートラベラー神話と遊ぶ人‐ 【行った理由】サイトで見た絵に一目ぼれして 【評価】 ★★★★★ 【評価の理由】 荷物を預けるロッカーがありゆっくり鑑賞。 かなり細かいタッチで近くで見るとすごくきれい。 襖の奥~世界観が素晴らしく好きです ファンになりました。前回の展示会も見たかったなー 新宿駅から歩いたのですが迷うと凄く疲れる・・・ 668 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/09(水) 05 40 16 ID OQGV3Szw0 【自分の属性】男 大学生 20代 【博物館、美術館】中国・河北省博物館(石家庄) 【常設展/企画展】5つの企画展 (河北の重点文物、北京五輪、四川地震とあと何かのパネル展示+中国で著名らしい書家の作品の展示) 【行った理由】『歩き方』で、満城漢墓(前漢中山靖王劉勝墓)出土遺物が展示されていると紹介されていたため。 【評価】★ナシ 【評価の理由】大部分がパネル展示で、見たいと思っていた遺物が全く無く、参観する価値がないと判断したため。 【感想】ガイドブックやHPでは、満城漢墓ほか河北地域で出土した遺物が展示されていると謳われていたが、 今年の2月に訪れたときには、そんなものは全く無く、ただのパネル展示ばかりだったので、正直失望した。 推測するに、博物館ではちょうど拡張工事が行われていたので、遺物の展示を控えていたのであろう。 ゆえに、入場料は無料であるが、工事が終わるまで(2010年?)は足を運ばない方が賢明だと思う。時間の無駄。 670 名前: 今迄行った所 1/2 投稿日: 2009/09/10(木) 16 59 29 ID uqao5cjf0 2003年民博:仏像特集だったと記憶しているが、今調べたら曼荼羅展だった様だ。 何故か学校からポランドに行くことになった時に、 友達とこっちのほうがいいんとちゃうのということで訪れた。 男の仏様と女の仏様が絡み合う像からエネルギーを感じた。 無料の日にこんな展示があったら賑やかになるだろな。 2005年大阪市立美術館:書について結構展示があった。 まぁまぁ良かった気はするが、ロケーションが結構独特だったと改めて思う。 2005年京都市美術館:ルーブル展に。 人は多かったけど、混雑の中わざわざ行って見れるだけのものだったと思う。 民博とはまた違った方向で作品から何らかのエネルギーを感じられた。 帰りは平安神宮で和んだ。 2006年国立アメリカ歴史博物館:NYとDCの観光ついでに。 全体的に栄光ある歴史を綴っている印象だった。まぁ当然か。 最後にイラク戦争のこともちょこっと展示があった。 上手くいかない戦争と金融恐慌のダブルパンチをこれからどう展示するのやら。 671 名前: 今迄行った所 2/2 投稿日: 2009/09/10(木) 17 16 26 ID uqao5cjf0 2009年安重根記念館:韓国旅行のついでに。(ソウル国立博物館は行ったら休みで、 ソウル大学博物館はアイヌ展をやっていたが内輪の人が少数だけ居る様だったから 入らなかった)社団法人が運営主体だからか結構小さな建物。 何でハルビンなんだろとは思っていたが、沿海州で活動していたのね。 漢字で書かれたメッセージに頗る魂が篭っている。(日本語と英語でしか読んでない。) 学術的にはどうなんでしょね。 2009年大阪歴史博物館:何か最近大阪ルネッサンスみたいな気運を感じるので行ってみた。 10回の難波宮の展示をまず最初に見るように設定されている。 内容はかなりガッツリ。でも、発掘中だし、不明な部分も多いようなので、 また更に展示物は増えるのだろう。アジアとのつながりをかなり意識しているようだが、 英文や中文やハングルは標題+αぐらいしか無かったような。また、難波宮の柱を そのつながりを意識してか、取り敢えず赤だとしていたが、ほんとのところは不明らしい。 スーツ姿のお兄さんが「これ真面目に見てたら相当掛かるな」 おばあちゃんらが「大阪にも都があったんやね。歴史でなろても忘れてるわ」 と言っていた。自分も難波長柄豊埼宮は覚えてたけど奈良時代のは忘れていた。 まぁ正直なところ、大阪市も財政がやばい中ある種啓蒙の意図もあって がんばっていることが伝わっては来るのだが、 あっちこっち遷都が行われる中での仮の宮に傾注しているという印象は否めない。 近世のコーナーのナレーションは、 子供向けとか耳の遠いお年より向けなのか知らないが結構うるさい。 評価は5段階で3.5くらいかな。4までは行かないな。 673 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/16(水) 16 27 19 ID qqiNP4qU0 【プロフィール】30代男 【博物館、美術館】まつだい農舞台 【常設展/企画展】越後妻有アートトリエンナーレ大地の芸術祭2009 【行った理由】大地の芸術祭を見に 【評価】★★★★★ 【評価の理由】里山と一体になっていて楽しい作品が盛りだくさん 【感想】大地の芸術祭の中でも屋外含めて一番作品が集まった場所で見ごたえ十分 「棚田」がこの施設の良さを象徴している もしかすると金沢21世紀美術館以上の名美術館かもしれない 他も回りたかったので2時間しかいられず見残した作品が多いのが残念 常設が多いので芸術祭期間外も楽しめるはず(ただし豪雪地なので冬は屋外作品は見れないらしい) 677 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [1] 投稿日: 2009/09/19(土) 21 31 23 ID JoH7yn6j0 NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]はやっぱりよくない。 今日行われるはずだったシンポジウムは、何と前代未聞の中止・・・。 ブリックス(コープ・ヒンメルブラウ)の都合が急に代わったから、がその理由! どんだけなめられてるんだICC。 そしてどんだけ客をなめとんのかICC。 他の出演者でもある、八束はじめ、鈴木了二、阿部(なんだっけ建築家)まで 全員のみこんでの中止って・・・アホか。聞いたことないわ! もう2度と行かん!電車賃返せ!この詐欺センター! 679 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/20(日) 15 55 20 ID EMgMnr+/0 【プロフィール】30代男 【博物館、美術館】英国大英博物館 【常設展/企画展】エジプトアラブイスラム中国インド展示 【行った理由】スフィンクスを見に 【評価】★★★★★ 【評価の理由】珍しい展示が多くてしかもわかりやすい、絵画好きならナショナルの方が楽しめる 【感想】展示は良く特にエジプトメソポタミア文明は詳しい ただ日本館が離れにあり、分かりにくい 韓国コーナーでさえ本館にあるのに残念、印度中国はアジアでは別格 博物館で働いている人もインド人多くて気軽に質問に答えてくれたのは好印象 680 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/21(月) 11 32 42 ID umAsXb+a0 【自分の属性】しゅふ 【博物館、美術館】エジプト カイロ博物館 【常設展/企画展】常設(一部 早稲田の吉村先生の企画展あり) 【行った理由】王家の紋章のファンだから。紅海ダイビングの帰り道に行きました。 【評価】もちろん ★★★★★ 【評価の理由】 展示物の質と量 【感想】全般的な感想 朝一番に飛び込んだので、ツタンカーメンの黄金のマスクを独り占め。ちょっと自慢です。 しかし、この博物館は暑い!クーラーとかないし。 やっとクーラーのある部屋に入れたと思ったらミイラ室(別料金)。 涼しいのはいいけど、何十体のミイラと自分だけが一つの部屋にいるってのも。 『王家』に出てくる「カプラー神官」「ハサン」のモデルとおぼしき像(そっくり!)もありました。 カイロ博物館は、もうすぐ日本の資金援助もあり新館ができるそうです。 今度は全館冷房にしてほしい。 695 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2009/09/26(土) 14 39 46 ID DI04VmZz0 【プロフィール】 【博物館、美術館】野田市郷土博物館 【常設展/企画展】平成21年度特別展「建築家山田守と野田市郷土博物館」 【行った理由】シルバーウィークに一日空いたのと、無料なこと。 【評価】★★★ 【評価の理由】自身が特に興味ある内容ではなかったので。 【感想】期間は、平成21年8月1日(土)~10月12日(月・祝) 入口は引き戸で自らガラガラガラと開けて入るw 入ると係員からチラシとアンケート用紙を渡され自由に鑑賞 狭く展示数も少ないため、じっくり鑑賞しても1時間あれば充分 2階は野田市の特産である醤油に関しての展示がしてあった。
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蒼「えへへへーー」 紅「……ちょっと……ちょっと翠星石…」 翠「………なんですか真紅」 紅「…なんですかじゃないわよ…蒼星石よ蒼星石…練習中ずっとニヤニヤしてるじゃない」 翠「……うー…翠星石にも詳しいことはわからんですぅ…でも」 紅「でも?」 翠「なんか『よかったよかった…釣りでよかった』とか『ロックは不滅だ』とかずーっと口ずさんでるですぅ…」 蒼「フフンフンフ~ン♪」 紅「……ちょっと…ちょっと蒼星石!」 蒼「~♪♪?どうしたの?真紅?」 紅「どうしたもこうしたもないわ…今はバラードをやってるのだから…その轟音スラップは止めて頂戴」 蒼「ごっごめん真紅……ふふ…えへへへーー」 紅「ふう…今日はもう練習にならないわね…」 翠「…まったくですぅ」 VIPの閉鎖騒動も落ち着き、今日もPCの前みんなの前 ーとびっきりの笑顔で あおのこは幸せそうです 短編連作SS保管庫へ