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チャプター1 カイキョウトコウキョカキョク 検問所でけんもんがかりと会話。パスポ申請のため渡航許可局へ。 渡航許可局内部、画面右の机の上にある「もうしこみフォーム」を取る。 左の窓口に「もうしこみフォーム」を提出。目的地は「シティ」または「エメラレラ」のどちらでも可。 左の窓口でスタンプを貰ったら中央窓口へ。「うけつけのおばさん」に騒がれ「ガードウーマン」につまみ出されるので、「ガードウーマン」、「うけつけのおばさん」の順でラブ・プッシュ。 「うけつけのおばさん」に「おしごとしょうめいしょ」を持ってくるように言われる。 チャプター2 おしごとゲットだぜ! ラブやから「おしごとしょうめいしょ」に関するレクチャー。 ひろったよこぞうはイーストサイドほどうきょう階段で喧嘩してる猫。50ルピーで地図購入。 ほどうきょう中央で何か光っているので拾おうとすると「ゲキトツばあさん」出現。 横取りされるのでラブ・プッシュ、「さびたカギ」を譲ってもらう。 【就職活動】 +ライオンのお仕事 ウエストサイドで力仕事中の二人組み船乗りのところの右手にある大きな荷物をライオンに怪力で持ち上げさせる。 +ブリキのお仕事 ウエストサイドでオレンジのつなぎを来た人に「さびたカギ」を渡すとひよこの選別の仕事を始めるのでブリキに分析させる。 +チンクル&カカシのお仕事 ウエストサイド奥に進むとイーグルが揉めているので話しかける。「シーシーちゃん」と入力、「おしごとのこと」を聞いて「イーグルのメモ」を貰う。 地図上イーストサイド上部の倉庫(渡航許可局に最も近い倉庫)上部にある円形プレートの中央の白っぽい部分はチン、その周りの青い部分はゴンと鳴るので、「イーグルのメモ」どおりにパチンコを当てるとエージェントが出現する。 エージェントと会話して「エージェントのメモ」を貰う。 ウミネコこうえんに行き一部床が亀の甲羅に酷似している部分があるので、公園釣り場で空き瓶に水を汲みそこにかける。 エージェントと会話して「エージェントのメモ・2」を貰う。 ウエストサイドに行き二つ目の課題スタート。5つの間違い探し。 エージェントと会話「エージェントのメモ・3」を貰う。 ほどうきょう上にある望遠鏡を1ルピー払ってのぞく。一つだけ豚の鼻の雲があるのでタッチする。 エージェントと話をして「エージェントのメモ・4」を貰う。 イーストサイドウミネコこうえんへの道の近くにいるアイスクリーム売り(グリオ)に話しかけ「エージェントのメモ・4」どおりのオーダーでアイスの注文、グリオと会話して指令を聞く。 ウエストサイド中央の倉庫でグリオの依頼をクリア。 グリオからチンクルとカカシ分の「おしごとしょうめいしょ」を貰う。 チャプター3 レッツゴー まどぐち ふうせんでページ8へ ページ8 そのごのせかい レンタル畑へいくとヨクリーバが取材を受けているので、しんぶんきしゃに話しかけ写真を撮ってもらう。 (これ以前にウエストサイドほどうきょう階段付近でオレしんぶん31ごうを取っているとイラストのチンクルが見られる) ページ10に戻る。 ライオンに話しかけ、ライオン分の「おしごとしょうめいしょ」を貰う。 ブリキに話しかけ、ブリキ分の「おしごとしょうめいしょ」を貰う。 ウエストサイドほどうきょう階段付近にある「オレしんぶん31ごう」を取る。 (これ以前に取った場合も、ここで写真の載ってる31ごうと交換する) 渡航許可局・中央窓口で「うけつけのおばさん」に「おしごとしょうめいしょ」を提出、スタンプを貰う。 三番窓口で「もうしこみフォーム」を提出、パスポを発行して貰う。 渡航許可局を出たところで、カカシが「すりしょうねん」にメダルを盗まれる。 チャプター4 ぬすっとたけだけシーサイド 「すりしょうねん」と話す。 グリオから50ルピーで「アイスモナカ」を購入。 ほどうきょうを渡りウエストサイド中央にいる「デブふなのり」に「アイスモナカ」を渡し「マシンダーロボ」と交換する。 (時間をかけるとアイスモナカは溶けてしまうので寄り道せずに直行する) 「すりしょうねん」に「マシンダーロボ」を渡し、メダルを取り返す。 渡航許可局入口で「ガードウーマン」からメダルについてのレクチャー、カカシにメダルのコマンドが追加される。 チンライナーに乗り込み検問所へ。 「けんもんがかり」に「パスポ」を見せフェリーに乗り込む。
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佐世保基地 -食堂- 「はい、せっかくだからベルタもどうぞ」 そういいながら、クララは食堂に来るなり用意したグラスに先程の酒をなみなみと注いでベルタに渡す。どこから持って来たのか、ちゃっかりつまみに乾パンを用意している所が抜け目ない。 「あ…ありがとうございます」 普段、飲み会でもお酒は適当に断りながらすり抜けてきたベルタではあったが、正面からこうして酒を勧められるのは、実のところ初めてであった。 (やっぱり、こういう時は飲まないと失礼ですよね) 自分からお願い事をしてきた手前、この酒を断ることは流石に出来なかった。見ればクララも既に飲み干さんばかりの勢いでグラスに口を付けている。 その様子を見たベルタは意を決してグラスに口をつける。次の瞬間、ベルタはその事を激しく後悔した。 「―――う、ぁ」 感想を一言で言うなら『お酒』。味わいがどうだとかいう以前の問題として、ベルタを襲ったのは強烈なアルコールの衝撃だった。 「へぇ、面白い味ねぇ。でも少し物足りないかな?…ってなんだ、ベルタも意外といける?」 この一杯で終わらせよう。そう思っていたベルタだったが、予想をはるかに超えるアルコールに反応が遅れてしまう。ベルタとは対照的に平然と飲み干したクララは、自分と同じように空になったグラスを見ると慣れた手つきで再び注いでいた。 「いえ、中尉。私はもう十分―――」 「まぁまぁ、そう言わず。いい機会だから一緒に飲みましょうよ」 もはや完全に飲兵衛と化したクララは、笑いながらもう一度グラスに注いだ酒を飲み干す。 (これは、話をする前にせめてこのビンを空けないとダメみたいですね) そう見切ったベルタは、意を決してもう一度自分の目の前にあるグラスに口を付ける。 宴の夜は、まだまだ始まったばかりだった―――。 「あー疲れた、誰か居るかしら?」 「姉さん。いくら小腹が空いたからって、食堂から御裾分けを期待するのはダメだと思う」 「いいじゃない、ユニット弄ってると思わず時間を忘れるのよ」 そういいながら食堂に入ってきたのは、勇音と御影の二人だった。 どうやら勇音が格納庫に篭ってユニットを整備しているうちに時間を忘れたらしい。御影が呼び掛けなければずっとそのままだったのだろう。 「それは姉さんの自業自得じゃないかなって思うんです。たまにそのまま一日過ごして朝倒れてることもあるし」 「何よ、いいじゃない。あんただって…ってあれ?何か珍しい面子が居るわね?」 御影の言葉に言い返そうとした勇音だったが、食堂に普段見かけない人物が、それも二人も居る事に目を留めた。 「あれ?勇音じゃない。どうしたのよこんな時間に?」 「それはこっちの台詞よ。ベルと酒とか、何珍しいことやってんのよ」 「いや、ちょっと誘われてねぇ…あんたもどう?まだ酒もつまみもあるわよ?」 勇音が見てみると、テーブルの上には既に空になったビンが二本転がっていて、クララはちょうど三本目を空けているところだった。 「…まさか、二人で開けたの?」 体質やペース配分等にもよるが、普段から飲み慣れているクララはともかくとしても、飲み慣れていないベルタにとっては、下手したら致死量である。 「ベル、大丈夫?」 案の定、顔を伏せたままピクリとも動かないベルタを心配した御影が呼び掛ける。 「ぅうん……あ!」 まだ完全には落ちていなかったのか、御影の呼び掛けにヨロヨロと頭を上げる。そして、ベルタはそのまま目に映ったものに目を輝かせた。 「大丈夫?立てる?ダメそうならこのまま…」 「…いさねおねぇちゃん!」 「「「…ゑ?」」」 隣に居る御影には目もくれず、ベルタは椅子の上に立つとそのままテーブル越しに居る勇音に飛びついた。 「ゲフッ!…な、何事ぉ!?」 小柄とはいえ、いきなり人間に飛びつかれて平然と受け止める事は難しい。勇音もとっさに反応したとはいえ、余りにも予想外の事態に軽くパニックを起こしていた。 「えへへ、おねぇちゃん」 そして当の本人はそんなこと気にも留めず、とても嬉しそうに勇音の胸に顔をうずめていた。 その余りの事態に、御影は目を丸くして完全に固まっており、クララも自分がグラスを倒してしまったことに、全く気付いていなかった。 「―――ベル、あんたいきなり何して…っていうか酔ってる?酔ってるわね!?」 ようやく何が起きたのかを把握した勇音は、母親に抱きつくコアラのように自分にしがみ付いているベルタに問い詰める。 「…むぅ、Berよってないもん」 頬と膨らませて、酒臭い息を出しながら出したベルタの答えは、完全な酔っ払いの常套句だった。 (ああ、もう完全に出来上がってる…ベルって酔うとこんな感じになるんだ) 勇音はそんなこと思いながらクララを睨みつける。剣呑な目に睨まれたクララは、慌てて目を逸らしながらテーブルに零れた酒を拭きだした。 (まったくこの子に一体なにしてるんだか、この呑み助は…) 「…あー、ゴメンゴメン。お姉ちゃん間違えた」 勇音は笑いながらベルタの頬を軽く押す。風船から空気が漏れたような音がベルタの口から漏れると、ベルタは途端に上機嫌になって 「えへへ、おねぇちゃんまちがえた」 と笑いながら勇音の頬をつつき始めた。 「あははは…ん?」 無邪気に笑うベルタにつられて一緒に和みはじめた勇音だったが、不意に横から不穏な気配を感じてそちらを見る。 そこには、なにやら険しい表情を浮かべた御影の姿があった。 「だめでしょうベル、姉さんに迷惑かけるようなことしたら。ほら、私と一緒に行きましょう?」 そう言うと、御影は勇音からベルタを引き受けるように。と言うよりはむしろ奪い取るようにベルタを引き寄せた。 「えっと、御影?」 「えー、 Berいさねおねぇちゃんがいい」 「姉さんは疲れているんだからダーメ。ほら、こっちで私とおつまみ食べましょう?」 勇音から引き剥がされたことがよほど不満だったのか、ベルタは御影に不満そうな顔を向けたが、やがて御影の腕の中も心地良いと思ったのか、コロコロと表情を変えながらベルタは御影と残った乾パンをつまみ始めた。 「…フフン♪」 そして、唖然としている勇音とふと目が合った御影は、なにやら勝ち誇ったような笑顔を勇音にむける。そこで、勇音はようやく御影の狙いに気付いた。 「やられた…人の言葉を逆用するとは」 あれで意外に嫉妬深い御影である。友達なのに、ベルタが自分ではなく勇音を選んだことがそこまで気に入らなかったのか。どちらにしても、もう手遅れだった。 「…ええいバラヌ、酒よ酒!その酒よこせ!!」 「勇音、そういうのを世間では自棄酒って言うのよ?」 クララは冷静に突っ込むと、手近にあったグラスに先程あけた焼酎「霧島」を注ぐ。 「うるさい!あんたに妹を取られた姉の気持ちが分かるっていうの!?」 「…貴女、まだ素面よね?」 いろんな意味で変貌を遂げた勇音に、クララは内心冷や汗を浮かべながらグラスを開ける。 そんな中、扉から食堂を覗く人影があった。 「気になって探してみたら、何かとんでもない事になってしまっている…」 扉を少し開けながら中を覗いていたのは、モルガンだった。 酒を進めた手前、やはりベルタの事が気になって影からこっそり様子を見ようと思い立ったモルガンだったが、そこで彼女が見たものは、ある意味とんでもない修羅場の予感だった。 「どうしましょう。なんだか関わったらいけない気もするし。かといってこのまま見過ごす訳にも…」 「何やってんですか、中尉?こんなところで」 ハラハラしながら中の様子を伺っていたモルガンの後ろから声をかけたのは、フライトジャケットを肩にかけたジャンヌだった。 見れば、ジャンヌ以外にもノーラと環、皐月の四人―――アサルト02の面々が揃っていた。 「いえ、私はその―――皆さんは一体どうしたんですか?小隊揃ってどちらに?」 「私達?もうすぐ欧州に出発するから、その前に小隊の結束を深めようかと思って。ちょっと飲み会でも開こうかと思っていたんだけど」 モルガンの疑問にノーラが答える。古今東西、部隊の結束を高める手段として酒は付き物である。 「どうやら先客が居たようですね。せっかくですし、ここは混ぜてもらいましょう」 「べアール中尉もせっかくなのでどうですか?余りたくさん持って来てはいないですけど」 食堂から聞こえる声に気付いた環が、ノーラの後ろからそう呟く。モルガンがふと下を見ると、中につまみが入っているのだろう、小ぶりなかごを抱えた皐月がそばにいた。 「いえ、今食堂に入るのは余りお勧めできないと言いますか、何と言いますか…」 「ここで様子を伺っていても仕方ないじゃないですか、入りましょうよ」 それでも何となく煮え切らないモルガンの態度に、ジャンヌが背中を押しながら食堂に入った瞬間、二人が目にしたものは――― 「わーん。いさねおねぇちゃんとみかげおねぇちゃんがこわい~」 「わ゛…分かったから、ベル…お願いだから、ちょっと離れて…」 「ちょっと、何でここであんたが出てくるのよ!」 「そうです、バラノワ中尉は下がっていてください!」 「…中尉、一体何が起きているんです?」 「さ、さぁ…いつの間にこんな事態に?」 二人が眼にしたのは、ベルタに首を極められて落ちかけているクララと、そのクララに詰め寄っている勇音と御影の姿だった。 「なんだか込み合っているみたいね。これは邪魔しちゃ悪いかな?」 「修羅場のようですね。皐月、余り見ないほうがいいですよ?」 遅れて入ってきたノーラと環は大体合っている見解を述べつつ、環は手に持った一升瓶で皐月の視界を器用に隠していた。 「―――あ、Norraおねぇちゃん。みんながこわい~」 「お…?おーよしよし。もう大丈夫だからね」 やがて、入り口にいる五人に気付いたベルタが半ベソをかきながらノーラに抱きつく。ノーラもいつもとは正反対のベルタの様子に多少眼を丸くしつつも、すぐに対応してのけていた。 「…三人とも、一体何事ですか?エッカート少尉が妙に怯えているようですが」 「環…えーと、分かりやすく言うとベルが酔っちゃって」 「楽しくお話したくて」 「…お花畑と死んだおじいちゃんが見えました」 熱くなりつつあった食堂の熱が下がりつつあるのを確認した環は、皐月をジャンヌに預けつつ先客の三人に話かける。三人の返答は、この場の状況を端的に説明していた。 「えへへ、 Norraおねぇちゃんだいすき」 「はいはい、分かったから。ほら、こっち行くわよ?」 「うん!」 ベルタはベルタで、今度はノーラにコアラのように抱きついている。ノーラもベルタの性格を把握したのか、いい感じに構いつつ席に向かった。 「…なんか、珍しい事が起きてるな」 「ベルタさん、お酒そんなに強いほうじゃないのかなって思ってましたけど。すごく意外です」 そのベルタとノーラの様子を、ジャンヌと皐月は唖然とした表情で見守っていた。 「とりあえず、私達も混ざっていいですか?そちらの酒もつまみも、まだ残っているようですし…ベアール中尉、貴女はどうするんです?」 「…え?ああ、では私も。このまま戻るわけにも行きませんし」 何となく場の空気に一区切りがついたところで環がクララに提案を持ちかける。モルガンも引き下がるわけにも行かず、その場に残る決断を下した。 かくして、宴の夜はいよいよ本番に近づきつつあった。 数分後。そこには、食堂に置いてあったミカンで、いつの間にかベルタにお手玉を披露する羽目になった皐月の姿があった。 「わぁー、さつきちゃんすごーい!」 「そ、そんなことないと思うけど…ベルタさんは、こういうのやったことないんですか?」 無邪気に感心しているベルタに、ほんの好奇心から皐月はベルタに聞いてみた。 「おとうさんとテニスやってた!」 「そ、そうなんだ…他には、何かやってなかったんですか?」 ベルタが幼いころから父とテニスをやっていたことは、昨年末の六六六空テニス大会のベルタの姿を見れば十分すぎるほど分かる。 皐月は、それ以外のベルタの遊びについてもう少し探ってみた。 「えーと、えーと…きのぼりでしょ、マラソンでしょすいえいでしょ、あと…」 「分かりました、もう分かりましたから…ちょっとお手玉練習してみましょうか?」 「うん!」 ベルタの体力の源泉が分かったような気がした。後に皐月はこう語っている。 「…しかし意外ですね。ベルタ、酔っ払うとああも変わるとは思いませんでした」 「そうですか?普段から抑圧されているものが、表に出てきただけだと思いますけど」 つたない手つきでミカンを握るベルタに手取り足取り教える皐月を見ながら、ノーラと環、そしてジャンヌの三人は清酒『大漁旗』を煽っていた。 「そうきたか…お酒でも飲まないと、他人に甘えることも出来ないって事?」 「どちらかと言うと、子供のころにやり残した事を今清算しているようにも見えますが」 「大尉、うまい事言いますねぇ…でもってこのイカもうまい」 ノーラと環の話に相槌を打ちつつ、ジャンヌは環手製のイカの干物を頬張る。持ち寄ったつまみの三分の二はジャンヌが用意したものだが、既にその半分近くが食い尽くされていた。 「―――ちょっとジャンヌ、もうちょっと考えて食べて」 「いつの間にかなくなりかけてる…」 話をしている間に、目の前のイカが減っていることに気付いた二人は慌て自分の分を確保しはじめた。 「すみません、美味しいもんだからつい」 対するジャンヌも、多少の反省の色は見せつつも右手でゴッソリとナッツを掴み取っていた。 その三人を尻目に、モルガンはミカンを宙に投げるベルタと皐月に近づいていた。 「楽しそうですね。ベルタさん、皐月さん」 「あ、ベアール中尉。なんだか子供のころに戻った気分です」 お手玉に夢中でモルガンに気付かないベルタに代わり、皐月がモルガンに挨拶を返す。モルガンも、真剣な表情でミカンを投げているベルタが、本当に妹のようにも見えていた。 「…ねぇねぇさつきちゃん、みてみて!」 何度か失敗しながらも、やがてコツを掴んだのか。酔って多少足元がおぼつかないながらも、ベルタは少ない回数ながらお手玉を成功させてみせた。 「うわぁ、ベルタさんうまい!」 「本当にお上手ですね、ベルタさん」 初めてやったにしては十分上出来な腕前を見せたベルタに、二人は拍手でベルタに応じる。ベルタも、褒められて嬉しかったのだろう。 「ありがとう。さつきちゃん、おにいちゃん」 そんな、喜びの中にとんでもない爆弾を投げ込んできた。 「おに…ベルタさん、モルガンお姉ちゃんですよー?」 爆弾を叩きつけられたモルガンも、それがただの言い間違いだと信じたかったのだろう。やや引きつった笑いを浮かべながら、やんわりと訂正した。 しかし、ベルタはそれに対しきょとんとした顔をすると、おもむろにモルガンの胸に手を当てると 「…ペッタンコ」 年代を問わず、世の女性の大半が抱くであろう悩み。そのど真ん中を打ち抜いてしまった。 「……グスッ」 ベルタの前では意地があったのだろう。モルガンは何も言わずに二人のそばを離れると、そのまま――― 「うええぇぇぇん!ジャンヌざぁぁぁぁん゛!!」 一直線にジャンヌの元に駆け寄り、そのまま泣き崩れてしまった。 「うわぁ!どうしたんですか、中尉!?」 「エ゛グエ゛グ。私だって、私だってもう少ししたら成長するのに。成長ずるのに~!」 「あーもう、分かりましたから離れてくださいよ!」 「だって、だって~!!」 よりにもよってベルタに言われたのがショックだったのか、モルガンはジャンヌの言葉に耳も貸さず、ただ泣きながら己を主張を訴え続けるだけだった。 「あれ、おにいちゃんどうしたんだろ?」 「あの、ベルタさん…流石にあれは言ってはいけない事だと…」 いまいち自分が何を言ったのかが分かっていないベルタに、さつきも流石にまずいだろうと口を開いた時、またも食堂の扉が開いた。 続く***
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勝利条件 勝利条件 静葉、穣子、リリーホワイト、リリーブラックの撃破 敗北条件 チルノの敗走大妖精の敗走レティの敗走 マップ 色分け 地形名 守備 回避 回復 平地 0 0% 0% 森林 1 15% 0% 通行不可全般 ユニットデータ 仲間になるユニット 座標 名前 出現 条件 レティ・ホワイトロック 最初から 風見 幽香 ステージクリア後 友軍初期配置: 座標 名前 所持アイテム スキル 6,6 上級妖怪 大型氷塊弾 吸奪 4,8 上級妖怪 大型氷塊弾 吸奪 8,15 怨霊 凍結高速弾 幽霊回復 13,14 怨霊 凍結高速弾 幽霊回復 14,9 怨霊 凍結高速弾 幽霊回復 8,14 幽霊 氷結弾 幽霊治癒 12,13 幽霊 氷結弾 幽霊治癒 13,9 幽霊 氷結弾 幽霊治癒 敵初期配置: 座標 名前 所持アイテム スキル 敵増援:(2,20)-(14,29)に1人以上進入 座標 名前 所持アイテム スキル 8,17 春妖精 爆炎追尾弾 回復 7,18 春妖精 爆炎高速弾 連続回復 8,18 春妖精 極炎術弾グリモア 精神結界回復 9,18 春妖精 爆炎高速弾 回復 8,19 春妖精 爆炎追尾弾 すり抜け回復 15,19 春妖精 爆炎追尾弾大天狗の羽 回復 14,20 春妖精 極炎術弾 精神結界回復 15,20 春妖精 極炎術弾 精神結界回復 14,21 春妖精 爆炎高速弾 見切り回復 16,25 春妖精 爆炎高速弾 回復 17,26 春妖精 極炎術弾 精神結界回復 18,26 春妖精 爆炎追尾弾翡翠 回復 19,26 春妖精 爆炎追尾弾 回復 第三軍初期配置: 座標 名前 所持アイテム スキル 第三軍増援:(1,19)-(14,30)に1人以上が進入 座標 名前 所持アイテム スキル 22,3 秋妖怪 大型連紅弾 獣潜伏 23,4 秋天狗 追尾連紅弾 獣飛行潜伏 26,7 秋天狗 追尾錯乱弾進化の宝玉 獣飛行潜伏対魔特性 27,8 秋妖怪 雷鳴大型弾暗黒大型弾翡翠 潜伏金剛 28,9 秋妖怪 大型猛毒弾 獣潜伏 ステージ攻略 穣子のお芋を敵が食べるイベントが起きるたびに、秋軍団のレベルが上がり体力が全回復する(静葉、穣子には適用されない) このイベントで妖怪がお腹いっぱいになるまで放っておいてからルーミアで穣子を倒すとお芋を奪えるので有ると便利。 (お芋を食べるとexp100取得) 戦闘前会話 チルノvsリリーホワイト 大妖精vsリリーホワイト レティvsリリーホワイト 上記3人以外vsリリーホワイト チルノvsリリーブラック 大妖精vsリリーブラック レティvsリリーブラック 上記3人以外vsリリーブラック チルノvs静葉 大妖精vs静葉 上記2人以外vs静葉 チルノvs穣子 大妖精vs穣子 ルーミアvs穣子 ←チルノ戦記二章 さいきょーのライバル →チルノ戦記四章 サイキョーの理由 画面がバグってキャラがまったく見えないバグが出たんだけどどうすれば直るのかな? -- 名無しさん (2013-08-07 11 59 58) 再起動で治せますよ -- 名無しさん (2015-01-12 08 54 41) 名前 コメント
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サバゲーでやった、やってみたい、そんなカスタムルール記載所 コンシールドキャリーや終末世界サバゲなど 例:僕の考えたさいきょうルール 生き抜けゾンビ戦 例:僕の考えたさいきょうルール 以下ルールなどを記載 名前 生き抜けゾンビ戦 予めくじを引きゾンビ役を決める、誰がゾンビかは内緒(割合は人数により変動) 開始後生存者とゾンビはフィールドに散る 制限時間内生き残れば生存者の勝ち、全滅させられたらゾンビの勝ち 生存者側ルール ハンドガンとスポンジブレードで攻撃可能 フレンドリーファイア無効 ゾンビの復活待ち禁止(倒して復活するまで待って再度倒すなど) ゾンビに攻撃された場合その場に倒れ、10秒後ゾンビとして復活、以後ゾンビ側ルールが適用される ゾンビ側ルール スポンジブレードでのみ攻撃可能、ハンドガン携行可(使用不可) フレンドリーファイア無効、走行不可 ヒットしたらその場に倒れ、30秒後その場で復活 生存者をスポンジブレードで攻撃成功した場合、その生存者は10秒後ゾンビとなって行動 名前
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一九四五年二月 佐世保基地 -格納庫- 昼休み目前の格納庫の一角で、中島はベルタからの相談を受けていた。 「シールド出力の上昇、ですか?」 「はい、欧州への出兵も近いですから。今の内に不安なところは対処したいなと思って」 中島の問いかけの言葉に、ベルタははっきりと答えた。 間近に迫った欧州派兵。ベルタが懸念していたのは、ネウロイの攻撃力。特に、ウラジオで遭遇した新型の凄まじい機動力と、桁違いの火力だった。 その化け物に対抗する為のベルタの答え、それがシールド出力の上昇だった。 そのベルタの意思を汲み取った中島だったが、その表情は険しかった。 「…不可能とは言いません。しかし現在の調整で、限界ギリギリまでシールド出力を上げていますから。これ以上を望むなら、メーカに依頼してのユニットの改装になりますが…交渉しても、決着がつくのは最低でも一年は先のことでしょうね」 「そうですか…分かりました、ありがとうございます」 申し訳なさそうに答える中島に対して、ベルタは落胆の表情を見せる。その答えは、ベルタ自身分かっていた答えだった。 「どうにかできないか試してみます。午後から訓練でしょう?その時に感想を聞かせて下さい」 その中島の言葉と入れ替わるように、午前中の訓練を終えた部隊の面子が格納庫にやってきた。 「あーーもうヤダ。どう考えても嫌がらせって言うか、私に何か恨みでも持ってるのかって言うか…」 暗い愚痴を呟きながら帰ってきたのは、泥人形―――改め、全身ペイント弾で泥だらけになったアサルト04の小隊長、クラーラ・バラノワ中尉だった。 「仕方ないんじゃないんですかぁ?隊長機落とされたらその時点で終了って扱いですし。むしろそれだけ泥だらけの癖に、直撃は半分だけって事の方が驚きなんですけど」 クララに続いて帰ってきたのは、小柄な体とは対照的な大型の双発機『タイガーキャット』を履いたクラリーチェ・アルベティーニ少尉だった。 「海面に当たるとね、意外に飛び散るのよ。眼鏡も泥まみれで前もろくに見えないし、むしろ途中からずっとその状態で飛んでたのよ」 「それでも逃げ回れる中尉はすごいと思うけど」 「少尉、それでは中尉を馬鹿にしているように聞こえますよ」 クララの言葉に、褒め言葉ともけなし言葉ともつかない中途半端な言葉を返したのは、オティーリエ・ハーケ少尉、それを後ろからとがめたのは副隊長の大槻千早中尉だった。 「あれ?今の褒め言葉にはなりませんでしたか?」 「人にもよるとは思いますが。けなし言葉にも聞こえますね。気をつけないと、今日の昼食に納豆を余分に追加しますよ?」 「うわぁ、ごめんなさい」 普段から『好き嫌いはありません』と公言するティーではあるが、流石に納豆は未だに苦手らしく大慌てで謝った。 「皆さん、お疲れ様です。確か、今日はアサルト01との模擬演習でしたか?」 「…ああ、ベル。お疲れ様。あのオーガに追い掛け回されてこの様よ」 「バラノワ中尉は隊長にじきじきに追い回されましたからね。ハーケ少尉が比較的マシな方でしょうか」 千早の言葉にベルタが改めて全員を見てみると、確かに泥に塗れていない所が殆どないクララは別格として、リーチェと千早が全体の半分近く、ティーが三分の一近くが泥に塗れていた。 「流石は出雲ンよねぇ…頭数だけならこっちの方が上の筈なんだけどなぁ」 「戦力的には出雲隊長が三人分に、エリーと勇音だから五人よ」 リーチェのぼやきに、眼鏡をタオルで拭きながらクララが答える。 「流石は隊長だよねぇ。皆に出来ないことを軽くやってのけてるし」 「そのくらいでなければ、この部隊の隊長は務まらないでしょう…そういえば、エッカート少尉はどうしてここに?確か貴女は午後からの訓練だったと思いますが?」 ユニットを脱ぎ、水筒に入れてきた水を飲みながら、千早は思い出したようにベルタに尋ねた。 「ユニットの調整をしたくて、中島さんと相談していたんですが…どうもうまくいかなくて」 「何かあったの?簡単な計算くらいだったら相談に乗れるけど」 「いえ、小手先の調整では効かない問題なもので、別のアプローチを考えていたところです」 「何、オーバーホールでもしないといけない状態にでもなったの?年末にやったばかりじゃなかった?」 手早く大まかな泥を落としたリーチェがベルタに尋ねる。同じユニットを使うもの同士、気になることも多いのだろう。 「シールド出力を上げたかったのですが、既に限界ギリギリになっていたらしくて。これ以上はユニットの改装になるということでした」 「…貴女のシールド、この部隊にある機銃位なら殆ど防ぐじゃない。これ以上上げてどうするのよ」 ベルタが気付くと、クララが呆れた様子でベルタを見つめていた。 人によってユニットの調整にはある程度の傾向があるが、ベルタは部隊でも特殊な調整を施しており、シールドを誰よりも強く展開できるように調整を施していた。 クララが言うように、ベルタのシールドを破れる重火器類は六六六の中でも数が限られている。 「だからこそです。ウラジオに現れた新型、あの砲撃の前には並大抵のシールドでは意味がありません。欧州で、あれと同等以上の砲撃を持った新型が出てくる可能性は高い、常に万全の備えをしておきたいんです」 それに対してまっすぐに答えるベルタの目に、クララは言葉を失った。あのクラスの攻撃を、既にネウロイ全体に行き渡らせている可能性を既に見据えている、その油断の無さはクララにはおそらくは追いつけないだろう。 「その前に避けた方が早くないですか?いくら万全の備えをするにしたって、まだ出来ることがあるのに試さないのは、貴女らしくないですよ」 やんわりと諭すように、千早がベルタの肩を撫でる。まるで肩についたゴミでも取り払ったのかのうな動作だったが、それだけでベルタの気迫は嘘の様に消え去っていた。 「あ…いえ、そうなのですけど…そ、そういえば出雲中佐達はどうしたのですか?もう帰ってきていてもおかしくないですけど」 千早の言葉に何かあったのか、ベルタは唐突に話題を変える。もう昼休みになろうと言うのに、格納庫には未だに涼達の姿は無かった。 「多分、まだベネックス中尉とじゃれ合ってるんじゃないかしら?私たちが帰るときも『低空飛行訓練だ!』とか言って低空に貼り付けてたし」 ベルタの言葉に、リーチェが空を見上げながら答えた。その予想は当たっていて、数時間後に帰ってきたエリーは『海が、海が上がってくる』とうわ言を呟きながら担架で運ばれていったと言う。 「ベルゥー、お腹すいた」 色々と話していた矢先、唐突にティーがベルタに覆いかぶさるように抱きついてくる。気付けば既に昼休み、訓練で消耗した身ではお腹がすくのも無理は無かった。 「そっか、もうこんな時間ね。じゃあ、私たちは先にシャワー浴びてから行くから、ベルタは先にお昼とっててちょうだい」 「分かりました。それでは、失礼します」 格納庫を出てベルタとクララ達とで二手に分かれる。食堂に向かいながら、ベルタは先程の千早の言葉を思い返していた。 「やはり、回避するしかないでしょうか。しかし、天山よりも性能は上がったとはいえ、タイガーキャットも旋回性能は劣る機体。私で避け切ることが出来るのか…」 ベルタが懸念していたのはその事だった。もちろんシールドにばかり頼るつもりは無い。しかし、いざと言うときに回避できなかったら。 その懸念が、ベルタが殊更防御を重視するようになった理由でもある。 だがその懸念を取り払ったのも、また千早の言葉だった。 「…いや、違う。回避はまだまだ使える手段の一つ。それを試さないで諦めるなんて、そんなのすべてが終わっちゃう」 具体的な目標を定めたベルタは、軽やかな足取りで食堂を目指す。 一人では出来ないこと、それは重々承知しているが、ベルタは既に最高の教官の存在に目を付けていた。 佐世保基地 -廊下- 「べアール中尉、少しいいですか?」 外での訓練も終わった夕方、廊下を歩いていたモルガン・べアールは、後ろからの声にその足を止めた。 「おや、ベルタさん。どうかしましたか?」 モルガンが振り返ると、そこにはいつもの真面目な表情を少し崩して、少し困った表情をしたベルタの姿があった。 「はい、一つお尋ねしたことがあるのですが、よろしいでしょうか?」 「私でよければ、答えますが…?」 ベルタの様子に、若干不安な表情でモルガンも答える。ベルタがこういう言い方をする時は何か厄介な問題を抱えていると、ヘレーナとアーディがぼやいているのを聞いたことがあったからだ。 「その…バラノワ中尉の好きなお酒の銘柄などをご存知でしょうか?」 「バラノワ中尉のですか…?何でいきなりそんなことを?」 色々な意味で意外な質問に、モルガンも面食らったように聞き返す。 好きな酒の銘柄を聞くと言うことは、その酒を手土産に持って行こうということは想像がつくが、ベルタがそこまでしようとする経緯が気になった。 「別に、何か失敗したから謝りに行くのに使うとかではなくて…ちょっとお願い事をしたいなと思って、その時に何も持たずに行くのはやっぱりダメかなと」 モルガンもベルタの性格は知っている。同じ対地支援を行っていた者同士、よく相談しあうことが多い反面、ベルタの真面目すぎて思いつめやすい性格のことは気にかかっていた。 妹が居たらこんな感じかな、とモルガンは密かに思っていたが、もちろんベルタには内緒である。 「お願い事、ですか…そうですね、それでは酒保に行って見ましょうか。言葉でどうこう言うよりも、まずは現物を見るのが一番です」 「いえ、そこまでして頂かなくとも…中尉は、お時間は大丈夫なのですか?」 「大丈夫ですよ、ほら、早く行きましょう。あそこの鍵は多少厄介ですので」 ベルタの言うお願い事も気になるが、妹のように思っている部下が珍しく仕事以外のことで頼ってもらえたことが嬉しかった。 モルガンも深くは詮索せず、ベルタを引っ張って酒保へと急ぐのだった。 佐世保基地 -酒保- 「うわぁ…たくさんお酒がありますね」 「一般将校の方たちも飲みますし、皆で集まって楽しく騒ぐのに一番簡単な道具…というべきでしょうね。特に、お酒が好きな人が主計に居ると入れ替わりが途端に変わります」 余り入る事のない酒保に感心したベルタの様子に、モルガンは笑いながら中へと進む。 「九州では焼酎と言うお酒が好まれていて、この基地では全体の三分の二を占めます。あとは扶桑ですから、清酒…扶桑酒と呼ばれるお酒とビールが一般的ですね。ここは私達(六六六)がいますから、その他のお酒も多いですけど」 中を案内しながら、モルガンはベルタに簡単な説明をする。こういった所に入ったときの癖なのか、ベルタは整理状況を確認しながらモルガンの説明を聞いていた。 「ビールは分かるのですけど、その扶桑酒と焼酎というのはどういうお酒なのですか?」 「扶桑酒はお米で造ったお酒。焼酎はサツマイモや麦等で造ったお酒で、ウォトカと同じ蒸留酒です…全体的には焼酎の方が強いお酒ですね。細かく言えば色々とあるのですが、今はそれだけ覚えていたらいいでしょう」 決して広いとはいえない酒保の中を進みながら、モルガンは説明を続ける。宴会以外で酒と関わる事の少ないベルタは、そのお酒の量に圧倒されていた。 「さて、肝心のバラノワ中尉の好きなお酒についてなんですが…実は、私もよくは知らないんです」 「そうなんですか?」 モルガンの意外な言葉に、ベルタは面食らったように聞き返す。あの酒飲みで有名なクララの好みを、酒の管理を担当しているモルガンが知らないのは予想外だった。 「あの人、実は一人で飲むことが多い人でして。もちろん誘われたら一緒に飲むのでしょうが、どちらかと言うと自分の部屋で飲んでいることのほうが多い人だと思います」 「そうだったんですか…」 モルガンの言葉に、ベルタは棚を見つめながら考え込む。モルガンの言葉から分かるクララの好みは、強い酒。オラーシャのウォトカ等が妥当だということくらいだった。 「ですが、単純に強いお酒を渡せば良いだろう、というのは面白味がないですね」 「というと?」 「良いお酒があるのを思い出しました。ついてきてください」 唐突に酒保を出たモルガンは、そのままベルタを引き連れて基地内を歩いていく、そのまま宿舎に入り、着いたのはモルガンの自室だった。 「どうぞ、入ってください」 「し…失礼します」 上官の自室に入ることになるとは思っていなかったベルタは、いささか緊張した面持ちで部屋に入る。質素ではあるが、時折話に聞く、彼女の先祖が使っていたと思われる壁に掛けられた年代物のカトラス等を見る限り、彼女の出自が分かる様な気もした。 「これなどどうでしょう?実家から送られてきたのですが、とても味わい深いお酒です」 部屋に戻ったモルガンがチェストから取り出したのは、『クレーム・ド・カシス』と呼ばれるリキュールだった。モルガンの言うようにカクテルにしてよし、ストレートでよしの良酒である。 「実家からって…そんな、そこまでして頂かなくても―――」 自分のために、わざわざ自前の酒を譲り渡そうというモルガンの意図を理解したベルタは、すぐに断ろうとしたが、その前にモルガンはその口を指で軽く押さえながら、ベルタに続けた。 「いいんですよ、お酒は飲むためにあります。私自身少し持て余していたお酒ですので、いい機会ですから、バラノワ中尉に飲ませてあげてください」 「べアール中尉、ですが…」 「どうしてもというなら、今度結果を教えてください。もちろん、言いたくないお願いなら構いませんが、貴女がそこまでして頼みたいお願い事というのも、少し気になりますから」 なおも食い下がろうとするベルタに、モルガンは穏やかな微笑を浮かべながらベルタの頭をなでる。その様子は、傍から見ると姉と妹の様子のそれだった。 「中尉…ありがとうございます。このお酒は頂きます…失礼します」 モルガンの言葉を受け、ベルタは礼を言うとそのまま自室に向かう。おそらくは包装でもするつもりなのだろう。どちらにしても、律儀なことに違いはなかった。 「頑張ってください、エッカート少尉。いい結果を期待していますよ」 後に、ベルタに渡したあのお酒が六六六の中でも一際大きな騒動の原因になるとは夢にも思わないモルガンは、ベルタの背中を見送っていた。 佐世保基地 -廊下- 「さーて、そろそろ部屋に戻りますか…今日は何飲むかしらね」 全ての仕事を終えた夜。風呂にも入り、後は寝るだけとなったクララは、部屋に戻りながら今日の寝酒について考えていた。 ちなみに、こういった発言が勇音達から『酒飲み熊』等と言われる所以でもあるのだが、今のところ本人にその自覚はないらしい。 「…バラノワ中尉!」 「ん?あら、ベルタじゃない。どうしたの?」 不意に後ろから呼ばれて振り向くと、そこにはなにやら包装紙で包まれた何か…大きさとしてはちょうどお酒でも入っていそうな物を抱えたベルタがいた。 「一つ、お願いしたいことがありまして…これ、お土産ですので、受け取ってください」 そういってベルタはクララに荷物を渡す。渡されたクララも何の意図があるのかは分からないが、渡された以上は受け取るしかなかった。 「あ…これはありがとう。開けてもいいかしら?」 「はい、ぜひ開けてください」 「それじゃぁ、失礼して…」 そういいながらクララは包みを開ける。こういった贈り物を受け取ったのはいつ振りだったか、少し思い返しながら、クララは中から出てきたベルタのプレゼントに目を丸くした。 「…これ、どこで手に入れたの?間違いなく扶桑では流通していないはずよ?」 クララ自身、初めて見る酒ではあったが、貼ってあるラベルからガリア原産の酒であることは一目で見当がついた。 ネウロイによって、ほぼ全土が侵略されたガリアの製品はその殆どが希少な物である。特に、酒は原材料の全てがこだわりぬいて作られる物であるため、現在ではネウロイ侵略以前に作られた酒を除いて、殆どが流通どころか作られてすらいない。 ましてや、遠い極東の扶桑ではクララ自身一度もお目にかかったことがなかった。 「色々とありまして、偶然手に入ったものですから。バラノワ中尉に是非にと思いまして」 「そう…立ち話もなんだし、食堂に行きましょう。とりあえずはゆっくり、ゆっくりとね」 そういうとクララはベルタを率いて食堂を目指す。その姿は、非常に落ち着いたものに見えるが、内心クララはその手の中にあるお酒が気になって仕方がなかった。 (うわー、始めてみた。ガリアの酒とか、しかもこれってリキュール?リキュールよね?どんな味なんだろう。ウォトカみたいに強さ一本な訳ないし…) ベルタに気付かれないように平静を装いながら、クララはそんなことを考えていた。 実はこの時、ベルタはある重大なミスを二つも犯していたこと、そしてある残念な不幸が重なっていたことに気付いていなかった。 ベルタの一つ目のミスは、ベルタが酒飲みという人種の理解が足りなかったことである。 お願い事をするときには、まずプレゼントを渡してから話した方が相手は断りにくい。しかし、酒飲みが相手になると、目の前にある酒が気になって仕方がなくなってしまう。しかも、その酒が初めて見る物となれば、もはや相談事など上の空である。 ここで更にもう一つのミス。よりにもよって、その酒をすぐに飲める夜に渡してしまった事が、ベルタのミスを更に致命的なものにしてしまった。 そして、ある残念な不幸とはよりにもよって食堂の近くでクララを呼び止めてしまった事である。 せめてクララの部屋でやってさえいれば、その悲劇はクララの胸の内に留めておくだけで済んだのかも知れない。 後々、六六六でこの騒動を知るもの全員が思わず苦笑いを浮かべることになる惨劇。その扉が、あろう事かベルタ自身の手で開けられるのであった―――。 続く*****
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2009年09月20日22時36分のバトル キャラ名 作者 体力 TYPE LIFE 勝利数 島山 真人 大津の守護神 25 攻撃重視 1 1 チルノ 魔理沙 9 堅守高速 1 0 東風谷サナツー サンダース 27 堅守高速 1 0 夕方王子ユウヒ ケータイ騎手 25 攻防強化 1 0 第5953回D-BR杯がスタートです! 前回優勝したのは島山 真人です! 果たしてタイトルを防衛できるでしょうか!? チルノの攻撃!(命中率95%/会心率5%) チルノ 「あたいの さいきょうとしての ちがさわぐ!!」 東風谷サナツーに3のダメージをあたえた!! 東風谷サナツー 「ちょ、ちょろちょろウルサイ雑魚どもめ(照れ)!」 残り体力( 島山 真人 25 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 25 ) 東風谷サナツーの攻撃!(命中率95%/会心率5%) 東風谷サナツー 「あなたに、奇跡を……」 島山 真人に4のダメージをあたえた!! 残り体力( 島山 真人 21 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 25 ) 島山 真人の攻撃!(命中率95%/会心率5%) 島山 真人 「今から吉原軍総司令官ともににっくきハゲタカに襲撃を賭けます!襲撃開始!」 夕方王子ユウヒに4のダメージをあたえた!! 夕方王子ユウヒ 「危機のときは事態を隠したりせず透明性を保つ!」 残り体力( 島山 真人 21 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 21 ) 夕方王子ユウヒの攻撃!(命中率80%/会心率5%) 夕方王子ユウヒ 「解のない問題はない!」 島山 真人に5のダメージをあたえた!! 残り体力( 島山 真人 16 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 21 ) チルノの攻撃!(命中率95%/会心率10%) チルノ 「あたいの さいきょうとしての ちがさわぐ!!」 夕方王子ユウヒはギリギリかわした。 夕方王子ユウヒ 「問題解決に責任をもっているか?」 残り体力( 島山 真人 16 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 21 ) 東風谷サナツーの攻撃!(命中率95%/会心率6%) 東風谷サナツー 「あなたに、奇跡を……」 島山 真人に3のダメージをあたえた!! 残り体力( 島山 真人 13 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 21 ) 島山 真人の攻撃!(命中率95%/会心率7%) 島山 真人 「今から吉原軍総司令官ともににっくきハゲタカに襲撃を賭けます!襲撃開始!」 夕方王子ユウヒに3のダメージをあたえた!! 夕方王子ユウヒ 「危機のときは事態を隠したりせず透明性を保つ!」 残り体力( 島山 真人 13 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 18 ) 夕方王子ユウヒの攻撃!(命中率84%/会心率8%) 夕方王子ユウヒ 「解のない問題はない!」 島山 真人に3のダメージをあたえた!! 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 18 ) チルノの攻撃!(命中率95%/会心率18%) チルノ 「あたいの さいきょうとしての ちがさわぐ!!」 島山 真人はギリギリかわした。 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 18 ) 東風谷サナツーの攻撃!(命中率65%/会心率10%) 東風谷サナツー 「あなたに、奇跡を……」 チルノは素早くかわした。 チルノ 「あたいは おはらいぼうをてにもち 東風谷サナツーのこうげきを かわした!」 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ 18 ) 島山 真人の攻撃!(命中率95%/会心率22%) 島山 真人、会心の一撃!!! 夕方王子ユウヒに39のダメージをあたえた!! 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 24 , 夕方王子ユウヒ -21 ) 夕方王子ユウヒのLIFEは0になった! 夕方王子ユウヒはやられた・・・ 夕方王子ユウヒ 「達成した時点でなら、後ろめたくなく辞められるさ」 チルノの攻撃!(命中率95%/会心率24%) チルノ、会心の一撃!!! チルノ 「あたいは すいかばーを てにいれた!! 東風谷サナツーをたおすことができる!」 東風谷サナツーに19のダメージをあたえた!! 東風谷サナツー 「ちょ、ちょろちょろウルサイ雑魚どもめ(照れ)!」 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 9 , 東風谷サナツー 5 ) 東風谷サナツーの攻撃!(命中率68%/会心率26%) 東風谷サナツー 「あなたに、奇跡を……」 チルノに3のダメージをあたえた!! チルノ 「まさか! なぜ? さいきょうのあたいが?」 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 6 , 東風谷サナツー 5 ) 島山 真人の攻撃!(命中率85%/会心率28%) 島山 真人 「今から吉原軍総司令官ともににっくきハゲタカに襲撃を賭けます!襲撃開始!」 東風谷サナツーに4のダメージをあたえた!! 東風谷サナツー 「ちょ、ちょろちょろウルサイ雑魚どもめ(照れ)!」 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 6 , 東風谷サナツー 1 ) チルノの攻撃!(命中率95%/会心率28%) チルノ 「あたいの さいきょうとしての ちがさわぐ!!」 東風谷サナツーはギリギリかわした。 東風谷サナツー 「当たらないですよ!」 残り体力( 島山 真人 10 , チルノ 6 , 東風谷サナツー 1 ) 東風谷サナツーの攻撃!(命中率95%/会心率60%) 東風谷サナツー、会心の一撃!!! 東風谷サナツー 「ここから先は行かせないって言ってんのよ!」 島山 真人に23のダメージをあたえた!! 残り体力( 島山 真人 -13 , チルノ 6 , 東風谷サナツー 1 ) 島山 真人のLIFEは0になった! 島山 真人はやられた・・・ チルノの攻撃!(命中率95%/会心率30%) チルノ、会心の一撃!!! チルノ 「あたいは すいかばーを てにいれた!! 東風谷サナツーをたおすことができる!」 東風谷サナツーに19のダメージをあたえた!! 残り体力( チルノ 6 , 東風谷サナツー -18 ) 東風谷サナツーのLIFEは0になった! 東風谷サナツーはやられた・・・ 東風谷サナツー 「ニトリーの馬鹿ぁ!」 勝ち残ったのはチルノです! チルノが見事にD-BR杯を制覇しました! チルノ 「あたいこそ しんの さいきょうだ!」
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勝利条件 勝利条件 ミスティアの撃破リグルの撃破(勝利条件変更後1)ルーミアの撃破(勝利条件変更後2) 敗北条件 チルノの敗走大妖精の敗走 マップ 色分け 地形名 守備 回避 回復 平地 0 0% 0% 森林 1 15% 0% 水溜り 0 -10% 0% 川 2 30% 0% 丸太 0 0% 0% 灯籠 0 0% 0% 通行不可全般 ユニットデータ 仲間になるユニット 座標 名前 出現 条件 16,18 ミスティア・ローレライ 最初から ミスティア撃破後 15,9 リグル・ナイトバグ ミスティア撃破後 リグル撃破後 4,4 ルーミア リグル撃破後 ステージクリア後 敵初期配置 座標 名前 所持アイテム スキル 16,18 ミスティア 高速蒼弾 獣飛行突撃 15,24 野良妖精 追尾蒼弾 12,26 野良妖精 高速蒼弾(落) 20,27 野良妖怪 大型蒼弾 14,22 野良妖精 術式弾回復札(落) 11,24 野良妖怪 大型蒼弾 13,22 野良妖精 追尾蒼弾 16,20 野良妖怪 高速蒼弾 14,19 野良妖怪 高速蒼弾 18,19 野良妖怪 高速蒼弾 20,21 野良兎 追尾蒼弾 獣壁抜け 敵増援1:ミスティア撃破後 座標 名前 所持アイテム スキル 15,9 リグル 追尾蒼弾精密追尾弾 待ち伏せ努力家 9,18 野良妖精 追尾蒼弾 9,19 野良妖精 追尾蒼弾 12,14 野良妖怪 大型蒼弾 20,14 野良妖精 高速蒼弾 19,12 野良妖精 高速蒼弾 16,13 怨霊 精密高速弾 幽霊 15,10 怨霊 遠距離高速蒼弾傷薬(落) 幽霊 14,9 怨霊 精密高速弾 幽霊 16,9 怨霊 精密高速弾(落) 幽霊 13,9 野良妖怪 遠距離大型蒼弾 14,19 野良妖怪 大型蒼弾 16,19 野良妖怪 大型蒼弾 17,9 野良妖怪 遠距離大型蒼弾 敵増援2:リグル撃破後 座標 名前 所持アイテム スキル 4,4 ルーミア 大型紅弾 闇 10,8 野良妖精 高速紅弾 11,6 野良妖怪 高速蒼弾 7,13 野良兎 大型蒼弾 獣 6,13 野良兎 遠距離大型蒼弾 獣 5,10 野良妖精 術式弾 7,5 野良妖精 術式弾 6,6 上級妖怪 暗黒大型弾 敵増援3:ルーミアの周囲7マス以内に侵入、またはルーミア以外全て撃破後 座標 名前 所持アイテム スキル 4,8 ルーミア 火炎大型弾 闇 8,4 ルーミア 大型蒼弾 闇 8,8 ルーミア 遠距離大型蒼弾 闇 ステージ攻略 ボス格である三人は初期位置から動かない。 こちらの攻撃手段も近接のみなので反撃を受けずに倒すことは難しいが、大妖精の回復札があるのでチルノは多少無理ができる。 大妖精は自身のHPに気を使いつつ、危なくなったら傷薬を惜しまず使おう。 チルノはもちろん大妖精の敗走も敗北条件に含まれている。一章からいきなりやられてしまうことの無いよう注意。 ミスティア、リグルは加入時に装備品が追加される。 ミスティアには高速霊撃弾と傷薬、リグルには雷鳴追尾弾と傷薬がそれぞれ追加。 ルーミアは攻撃範囲に近づくか周囲の雑魚を全て片付けることで、4体に分裂する。 本物はもちろん初期座標に配置されたルーミアだが、ニセモノもボス扱いなので倒せば経験値を100貰える。是非倒しておきたい。 この際、左下の偽ルーミアだけにはくれぐれも注意すること。本物と違い動く上に、ミスティアが特攻を受けるので一撃で落ちかねない。 戦闘前会話 チルノvsミスティア 大妖精vsミスティア チルノvsリグル 大妖精vsリグル ミスティアvsリグル チルノvsルーミア 大妖精vsルーミア ミスティアvsルーミア リグルvsルーミア →チルノ戦記二章 さいきょーのライバル 名前 コメント
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プロローグ(鶴来 鞘華) 鶴来鞘華は、対峙する。 目の前の男、天野翔は鞘華に対して剣を構えながらゆっくりと見定めた。 「……なるほど、鶴来鞘華。噂に違わぬ強者らしいね」 「いやあごめんね、果たし状なんか受けてくれてさ」 「あはは、むしろこのご時世に果たし状なんて受け取れるとは思わなかったよ」 軽口をたたきあいながらも二人は一切の油断をしていない。 空気が張り詰めていく。 「……聞いてもいいかい?何故わざわざ僕に挑戦を?」 「剣の世界での最強を目指している。だから強そうな人に片っ端から挑んでるんだ」 「お眼鏡にかなったわけか。光栄だな……それなら」 鞘華は、空気に亀裂が入るかのようにぴしりと張りつめた何かが砕ける感覚を覚える。 幾度の戦いを経ても、この刹那にはぞくりとさせられる。 「本気で戦う必要がありそうだ」 その言葉を皮切りに、鶴来鞘華は剣を振るう。 次の瞬間、鞘華の剣筋以外の時は停止する。 "超最強必殺剣"。時を止めるその剣筋で一撃を狙い…… 動き出した世界に金属音が響く。 翔は鞘華の剣を自らの剣で受け止めている。 当然だ。それが出来るであろう相手に戦いを挑んだのだから。 しかし鞘華は負ける気はまるでしなかった。 鞘華は、再び剣を振るう。最強を名乗るその日まで。 「あたしはさいきょうの剣士だ!!」 「ほえー」 それは鞘華が7歳の頃の話だ。 調子に乗りやすく、暴れん坊であった鞘華が剣道を習い始めてからそう宣言するまでに長い時間はかからなかった。 「そんなに簡単になれるものじゃないんじゃない?」 「さいきょうったらさいきょうなの!!あたしはさいきょうだ!!」 鞘華は腕をぶんぶんと振り上げる。 それを傍らの少女がおかしそうに笑いながら見ていた。 「さいきょうかー、すごいね鞘華ちゃんは」 「全然信じてないでしょ潤子!!」 鞘華の親友である小向潤子はそんなことないよと目を細める。 「鞘華ちゃんだったら本当にさいきょうの剣士になっちゃいそうだよね」 「なっちゃいそうじゃなくてなる!つーかもうなった!」 「そっかー」 「……」 「鞘華ちゃん……」 鞘華が12歳の頃、小学生最後の大会で鞘華は敗北を喫した。 「あんまり落ち込んじゃだめだよ鞘華ちゃん」 「別に落ち込んでないし!」 鞘華は潤子に抗議するようにぐっとしかめ面を近付ける。 「あたしはこんなことで負けてないの!あたしが負けてないって言ってるから負けてない!」 「えー」 そのように詰め寄られても潤子は微笑みながら鞘華と接する。 その様子を見た鞘華は少しだけ落ち着いたような顔をして、おもむろに立ち上がる。 「あたしもう負けないからね、もう優勝しかしないから。そしたら潤子もあたしを最強だって認めるよね?」 「別に私は……」 「いいよね!!潤子!次優勝したらあたし最強だからね!!」 「あはは、うん。わかったよ」 それを聞くと鞘華はにっと笑って拳を振り上げた。 「じゃあ早速修行だ!あたしは最強の剣士になるぞ!!」 「うん、頑張ってね鞘華ちゃん」 そして鞘華が15歳の頃。鞘華は剣道の全国大会で優勝する。 鞘華はすぐさまその報告をすべく、潤子の元へ急ぎやってきた。 相手は強く、試合はずいぶんと長引いてしまったが、それでも勝ったのだ。 金メダルを抱えた鞘華は急ぎ、その白い扉を開く。 白い壁、白い床、白い部屋、白いベッド。 昔から見慣れたその光景はしかし、いつもとは様子が違い、誰かのすすり泣く声だけが響いていた。 「……潤子……?」 潤子の母親が、まるで動かない潤子を目の前に泣いている。 看護師が鞘華に近づき、何かを細々と語り掛ける。 "容体が急変した"とか、"本当につい先程息を"のような言葉だけがかろうじて、しかし鞘華の心に突き刺さるようにはっきりと刻み込まれていく。 『鞘華ちゃんだったら本当にさいきょうの剣士になっちゃいそうだよね』 『なっちゃいそうじゃなくてなる!つーかもうなった!』 『そっかー』 『あたしがさいきょうの剣士になったからな!潤子もびょーき治るんだぞ!な!』 『……!うん!』 『じゃあ早速修行だ!あたしは最強の剣士になるぞ!!』 『うん、頑張ってね鞘華ちゃん』 『ん!!……だから潤子も病気に負けるんじゃないぞ!!負けないと思ってれば負けないから、ね!』 『うん、私も頑張るね』 鞘華の体から力が抜けて、手に持っていた何かを取り落とす。 何かが落ちた音を最後に、その日の記憶は途絶えた。 《ああ、あたしの剣が"時を止めるほどに"強く、速く……最強だったなら……》 ――翔の光り輝く剣は鞘華を追い詰めていく。 魔人能力、光迅剣。 強く、速く、輝くその剣はまさに光のようであった。 「……ッ」 「……!」 二人の間にもはや会話はなく、鳴り響く金属音だけが戦いを語っている。 時を止める鞘華の剣を物ともせず、的確に翔は鞘華のわずかな隙をつき、体力を削っていく。 翔は一気に勝負を決めるべく、一気に鞘華の剣をはじき、がら空きになった胴を狙い、斬りぬいた。 「それでも……ッ」 鞘華の腹部から鮮血が溢れる。 鞘華はぎりぎりのところで身をひるがえし致命傷を避けた。 「まだ負けてない……!!」 「……!!」 鞘華は、その剣を一気に振るう。 能力は使っていなかった。 しかしその剣はまるで、時を止めたのかのように、速く、鋭く―― ――翔はその場で倒れ伏した。 「……そ、そこまで……勝者!鶴来鞘華!」 立会人がそう宣言し、二人の元に治癒能力者が駆け寄る。 勝負がつき、鞘華もその場で片膝をつく。 「……まだまだ、こんなんじゃ足りない」 「ははは……足りないか。僕の立つ瀬がないな」 「あ、いや、ごめん違うの!すっごく強かったよ!」 今回の勝因は、これが正式な決闘であり、戦後の治癒が確定していたからこそできた捨て身の戦法であった。 こんな戦い方じゃ、最強にはまだ遠い。 そんな鞘華の様子に翔は苦笑を浮かべる。 「そんなに最強を求めるなら、やはり『魔人闘宴劇』には出場するのかい?」 「……」 魔人闘宴劇。それはずっと願ってやまなかったチャンス。 真の意味で最強を名乗るために。 ……あの日、出来なかった最強の報告をするために。 「……私は、最強を目指すから、ね」 鶴来鞘華の"次の大会"が、また、始まる。 鶴来 鞘華 参加キャラクター
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L:最強緑茶={ t:名称=最強緑茶(アイテム) t:要点=湯のみ,湯気,緑茶 t:周辺環境=職場 t:評価=なし t:特殊={ *最強緑茶の位置づけ =個人所持アイテム。 *最強緑茶 =側面:このお茶を飲んだACEは怒りやイライラが収まり、一旦ほっとする。 } t:→次のアイドレス = 最強茶菓子(アイテム),楽しい歓談(イベント),みんなにお茶を(イベント),グレートエンディングチャレンジ(イベント) }
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システム:指定なし タイトル:ぼくのかんがえたさいきょうのうちゅうかいじゅう 「ねぇねぇおかあさん!! ぼくね!! おかあさんがおしごと すぐおわるように すごい かいじゅうかんがえたんだよ!!」 幼き少年は使い始めたばかりのクレヨンで 大きな画用紙に黒と黄色の怪獣をえがいた。 子供の頃の記憶の隅にあった記憶… もう忘れてしまった、忘れてしまいたかった。 でもそれは今、目の前のテレビに映っている。 私が悪いのだろうか? 解らない…でも責任を取らなければ行けない気がする… お願いだ、アレを倒す協力をしてくれないか? 最初で最後の頼みだ。 テレビに映る、非現実的な「ソレ」は どことなく悲しい顔をしていたのかもしれない…