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がんばれ!大工の源さん 【がんばれ だいくのげんさん】 ジャンル アクション 対応機種 スーパーファミコン 発売・開発元 アイレム 発売日 1993年12月22日 定価 8,900円 プレイ人数 1人 判定 良作 ポイント SFCによりサウンドやグラフィックが大幅グレードアップ新しく必殺技も追加後のセカンドヒロイン「刃渡ミカ」のデビュー作 大工の源さんシリーズリンク 概要 内容 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 1993年12月にアイレムからスーパーファミコンで発売されたアクションゲームであり『大工の源さんシリーズ』6作目にあたる。 またシリーズ最初で最後のスーパーファミコン作品でもあり同時にアイレム最後のスーパーファミコンソフトとなった。 2ヶ月前の10月22日に発売されたファミコン作品『大工の源さん2 赤毛のダンの逆襲』、1992年7月発売のゲームボーイ作品『大工の源さん ゴーストビルディングカンパニー』ではシューティングのモードがあったが本作は完全にアクション一本に戻っている。 ストーリーはFC版2作品から続いている形でGB作品とは直接の繋がりはない。 内容 あらすじ 源さんの手によって新築された家に、どこからかミサイルが撃ち込まれ新築の家は瞬く間にバラバラに破壊された。 あまりの思わぬ出来事に放心していると源さんの上から爆風に乗って紙切れがヒラヒラと落ちてきた。 手に取ってみるとそれは以前、源さんのよって地上げの企み阻止されたことで改心したはずの黒木組社長からの挑戦状。 どうやらドクターパラレルにそそのかされた社長の子孫「雷蔵」が未来からやってきて泣きつかれたことで社長は再び悪の心がよみがえり源さんへの復讐に乗り出したものだった。 源さんは再び黒木組と戦うことになるのだった。 システム 上記の通りストーリーまわりはFC版から引き継がれておりGBのシリーズとの関連はない。 初のSFC版ということでこれまでの操作を受け継ぎつつ、様々な技も加わっている。エネルギー消費の方式で必殺技も新たに追加。反面、十字の下ボタンで木槌を構えての防御はできなくなった。 FC・GB版から引き続きライフ制だが、ダメージが常に均一だったFC版と違い敵の攻撃の種類や、源さん自身の装備によってダメージに差異が出るようになった。 そのためライフ表示はマス目から、ゲージ表示に変更されている。ボス戦ではボスのライフも見ることができる。 今までは源さんの「いくぜぃ!」「てやんでぃ!」だけだったが敵キャラにもボイスがかなりふんだんに使われるようになった。 アイテムが一部変更。 ハンマーを360°高速で一回転させるアイテムは、それまでの薬のようなものからハンマーを回しているようなパネルに変更。 1UPはそれまで源さんの人形だったのが「1UP」と書かれたハンマーになっている(一見すると立て札のようにも見えるが)。 体力回復アイテムが「おにぎり」に統一。小さいものと大きいものがあり、大きい方が回復量が多い。 木箱を壊すとアイテムだけでなく敵が飛び出してくることもある。カエルなどはまだしもドリルを持ったおっさんがどうやって入っていたのかなんてツッコムのはヤボなので気にしないこと。 従来の「ハイパー木槌」や「デカハンマー」などと名称を変えてきたパワーアップ武器は金属製の「メタリックハンマー」となった。相棒の木槌が金槌に。 ジャンプ中に地面を殴ると地震ではなく左右に衝撃波を放つようになった。メタリックハンマー装備時に地面を殴れば標準で衝撃波が起こる。 これまでの作品と異なり、ステージとエリアによる2弾構成になっている。 1エリア目には中ボスがいて、2エリア目にステージボスがいる。 ステージ「1-2」「3-1」では源さん愛用のスクーター「源チャリ」で進むことになる。止まることはできないが前後でスピードをコントロールできる。特定のポイントで段差にぶつかって消える(必ず)。 FC版2作品は2ループだったが、本作は1ループでエンディングとなる。 エリアクリア時、残り体力がスコアに還元されるようになった。 タイトル画面でセレクトボタンを押すとオプションが表示され、難易度も「BEGINNER」「NORMAL」「EXPART」の三段階から選択可能。 ただし、イージーモードにあたる「BEGINNER」でクリアしてもスタッフロールが見られなくなっている。 ステージ間にはイベントデモと会話シーンが追加。更にステージボス前にはボスと源さんのやり取りも描かれる。 特殊な技が追加 男の木槌シュート(必殺技カード不要) 上から右へ1/4回しながらYで発動。木槌を投げて遠くの敵を倒す技でブーメランよろしく戻ってくる。 男の木槌ボンバー(必殺技カードを1つ消費) ジャンプしてXで発動。地面を叩くと同時にフォースが爆発し画面内の敵全部にダメージ。 男の花火(必殺技カードを1つ消費) 立ったままXボタンで木槌を投げ上げ、その木槌から火花が飛び画面内の敵全部にダメージ。 新しいアイテム ハッピ 攻撃によるダメージを軽減(数回有効)。赤と緑があり緑の方が強力。 桐島組の印 一定時間無敵になる。体当りでの攻撃も可能。 毒の壺 取るとダメージを受ける罠アイテム。 必殺技カード 必殺技が1回使える(最大9までストック)。 カンナちゃんの愛(「LOVE」の文字がある赤いハート) カンナちゃんがやってきて触れると弁当をくれて体力が全快する(木槌で叩くと怒るが弁当を渡すまでは帰らない)。 ステージ 1章 前編「町を守れ!!」 後編「走れ、源さん!!」 ステージは「てやんで町」。鎖鉄球があるぐらいで他に際立った特殊なギミックはないが足場が、基本は道路の上を足場とし、建物の屋根などにも上がることができる。 ボスは「なにわ大介」。野球好き(恐らく阪神ファン)ということでロケット風船や応援用のプラメガホンを飛び回りながら投げてくる。「なにすんねん!」というダメージボイスも印象的。 2章 前編「森があぶない!」 後編「やつらの目的!」 ステージは「べらんめ森林」。木や金網を登ったりして進む。また杭が出ているところがありこれを叩いて引っ込めると対応した別の杭が飛び出し実質的な足場の切り替えや、木にはハチの巣がぶら下がっている個所があり数回叩いて落とさなければ進めない(もちろんハチが出て襲ってくる)。 ボスは「刃渡ミカ」。黒木組の女大工で、チェーンソーを振り回して襲ってくる。直接斬りかかるだけでなくジャンプでチェーンソーを岩盤に入れて岩を落としてくる。 3章 前編「走れ!!走れ!!」 後編「来い!勝負だ!!」 ステージは「がってん谷」。1エリア目は「源チャリ」を使うだけで大したギミックはない。2エリア目は落ちる足場が多い。 ボスは「ダイナマイト・ダン」。ご存じ前作でライバルキャラとしてその地位を固めた「赤毛のダン」こと「八波弾」が改名。巨大なガスコンロの上で戦い、ダン自身は左右の柱の上を飛び交いながらダイナマイトを投げてくる。床にあたるガスコンロは火の出ている上に立っているとダメージ。 4章 前編「時をこえて!」 後編「未来の戦い!」 ステージは「黒木アジト」。上り下りが多く、針山床や平行に滑って来たり高速で叩くハンマー状や放電機などダメージ系ギミック道中が盛りだくさん(大多数は破壊可能)。リフトは上から乗る分には足場だが下からぶつかると棘になっているのでダメージ。 マグマだまりのような溶鉄の池があり落ちると実質的な即死(*1)その中に落とそうとするコンベアのような足場がある。 エリア1をクリアするといつの間にかカンナちゃんを捕まえた黒木社長を追い、タイムマシンで未来の黒木アジトに移動する。それにより、エリア2は雰囲気もBGMも大きく異なっている。 ボスは「ドクターパラレル」。FC『2』のラスボス。1・2エリアどちらでもマシンに乗ってビームなどで攻撃してくるが、彼自身が乗っているコクピットを叩くことでダメージを与えられる。 終章 「改心しやがれ!!」 ステージ自体は前のステージの簡易版のような作りでギミックはない。少し進むとすぐにラスボス戦が始まるので、実質ラスボス戦専用のステージのようなもの。ステージ名はラスボスの名前の「らいぞう」になっている。 ボス「黒木雷蔵」。黒木社長の子孫で本作のラスボス。まるでバトルスーツのようなものを身にまとい、半ばワープのような高速の体当りやビームで襲ってくる。 評価点 アクションは多彩化しつつも、ちゃんととっつきやすい操作性など良い部分は継承。 FC版やGB版でアイレムらしいスムーズな操作性も相変わらずで、技の出し方もやりやすいなど初心者でも慣れやすく直感的で複雑な操作がほとんどない。更に新しく必殺技が追加され、それもまた扱いやすいものになっている。 特に必殺技はその演出も爽快な気分にさせてくれる。 様々なギミックも見た目通りで、ややこしいものがない。 個性豊かなキャラ達。 エリア1にも見た目から個性的なキャラが多く、それらがボイスを交えて繰り出す特有のアクションはいずれも被るものがなくいずれも個性が光っている。 従来のような黒木組の作業員達は勿論、ポリバケツから手足を出して走ってくる変人や一輪車で源チャリに追いついては鉄球を投げてくる敵が居たりと、グラフィックが進化した事もあって従来以上に濃い敵が襲い来る。 ボスも黒木一族に加えて従来シリーズで戦ってきた八波弾やドクターパラレルも登場し、FCシリーズの総決算のような内容となっている。 新キャラでは特にステージ2のボスでありボスの中で紅一点「刃渡ミカ」のキャラの濃さは後述の通りで、人気が出るのも道理。 他にもステージ1の中ボスで猫の着ぐるみを纏ったのに妙に素顔が厳つい「猫吉」、ボスの阪神ファンそのものな外見の「なにわ大介」と、際立った個性を持つ。この二人も後のシリーズに登場している。 やられた後のアクションまでも、そんな個性が多彩に現されており単なる消化演出であっても抜け目がない。 エンディングでそんな彼らがオールスターで顔を見せてくるのだが、それを見ているだけでも改めてキャラの個性の多さを実感できる。 ステージ1.2は自由度が高く、それでいてお手軽でチュートリアルにもなっている。 まず始まりのステージ1は基本は道路上を走っていくだけでもいいのだが、屋根の上にアイテムの入った木箱があったり階段の上や軒先に乗れたりといろいろ気が向いた寄り道ができる。 ステージ2では1ほどではないものの迷路状に入り組んだ中で、行く道を選択できる余地がある。 更にこの2ステージはかなり難易度が低く、慣れのない初心者でもクリア自体簡単ということもあってモチベーションを維持しやすい。 また王道なギミックである金網や源チャリなどもこの2ステージでしっかり網羅できるため以後のステージにも対応しやすい。 いろいろテクニックが活かせる部分や、それらによる発見が多い。 何の気なしにやっていると、どうしても届かない所に木箱があり、壊せてもアイテムが取れないなど悔しい思をすることが多々ある。 だが、それは直前にソノチャンスを逃していることがわかると、新たなる発見につながる。 いい例が「源チャリ」でギャップにぶつかって源さんが今まで通りの走りに切り替わるタイミングで勢いを抑えることで、意識しないプレイでは上記のアイテムを取れる足場を確保するにつながる。 これらが生きてくるのが「1UPハンマー」で、それらを意識しなければならない所に多く隠されている。こういったものがセカンドプレイなどの楽しみにもなる。 問題点 必殺技の2つが同じカード1消費でどちらも効果の差異があまり感じられない。 「男の木槌ボンバー」と「男の花火」は見た目こそ違うものの、どちらも画面内全部にダメージと効果が実質同じ。 ここはもう片方が狙う必要がある代わりにダメージ特大のような仕様であれば、もっと確定的な差別化ができていただけにもったいない部分。 アクション一本に逆戻りしたことやボーナスステージがなくなり単調になった一面も否めず。 相対的ではあるが『ゴーストビルディングカンパニー』や『赤毛のダンの逆襲』では簡易的ながらシューティング、FC2作品ではボーナスステージなどを搭載していたにもかかわらず、それらが一切不採用でレギュラーステージのみというのは寂しいものがある。 撤退しなければ次作品で搭載する予定もあったとして「あくまで基本形」というスタイルを取ったのかもしれないが。 シリーズ恒例だったエンディングの一枚絵が無くなった。 オープニングをはじめ各種演出は強化されているものの、エンディングのラストはイベントシーンを映していたアルバム(*2)を閉じる演出が入るだけ。余韻は残るものの寂しさも否めないラストになった。 総評 シューティングステージやボーナスステージこそなくなったもののアクションに関してはFC2作品から順当に継承+進化しライフの細分化や新しく必殺技の搭載、もちろんグラフィックやサウンドまわりもハード性能のアップで順当進化系に間違いない。 キャラクター面においては更にFC版よりも多彩化し、特に敵ボスキャラをはじめ皆いずれも個性的なものばかりで見ているだけでも面白いものばかり。 ストーリー面は「自分が建てた家を壊される」「黒木組を改心させる」という初作を繰り返していることになるが、それに関してもSFの要素を織り交ぜており事実上全く別物のような形にアレンジできている。 それだけに、これが「基本形」ということでアクションゲームとしてベーシックな作りに仕上げたとしたら「発展形」を見られないまま終わったことは残念の一言に尽きるだろう。 その後の展開 まだまだスーパーファミコンが主役の時代はこの後3年ほど続くのだが、翌年にアイレム自身がゲーム開発事業から撤退したため概要の通りスーパーファミコンのシリーズ作品は本作のみに終わる。 この次は1994年3月25日発売の『大工の源さん ロボット帝国の野望』がゲームボーイソフトとして発売。 1992年に発売された『大工の源さん ゴーストビルディングカンパニー』から続いたストーリーになっており、やはり左記の作品を受け継いでかなりぶっ飛んだ世界観になっている。 上記撤退の都合により本シリーズはこれを最後に一旦ストップとなる。 本作と同時期に『源さんのクイズ・トライアスロン』がファミコンソフトで発売される予定だった。 開発中の情報では4人対戦可能なアクションゲームを織り交ぜたクイズゲームとのこと。 本作発売時点では1994年1月に予定されていたが、そのままお蔵入りとなり発売されることはなかった。 余談 今では恒例の源さんのスタイルである青の半被や、カンナちゃんのセーラー服といったスタイルは本作で確立された。 ただこの後発売される『ロボット帝国の野望』では、それ以前に発売された『ゴーストビルディングカンパニー』から続いている関係か、まだ定着しきってはいない。 本作のステージ2のボス、チェーンソーを振り回す黒木組の女大工「刃渡ミカ」はへそ出しの大胆な格好、イカれた顔でチェーンソーを振り回して飛び回り、それでいて攻撃を受けると「きゃう~ん」と妙にかわいい声を出すというこのギャップでかなり濃いキャラとなりコアな人気を得た。 後述のアニメではチェーンソーに快感をおぼえている描写もあるが、本作中ほどヤバイ顔はしていない。 「刃渡ミカ」がパチンコシリーズで登場したのは、スピンオフ2機種を挟んで再び『CR大工の源さん』(M3・M56)として登場した2004年の4作目。通常大当りした後お祭りのような大団扇で図柄を吹き飛ばして確変に昇格させるという役目で、それが転じて次作にあたる2005年の『CR新大工の源さん』(M56Z・M61)では「どんな場面でも出るだけで確変確定」という要素が付加され、出れば一番嬉しいキャラ(演出)という美味しいポジションを獲得した。以後のパチンコ作品でもそのスタイルは受け継がれている。 大本のゲームでは敵方の立ち位置だったが、パチンコで敵方だったことは一度も無く、いつの間にかすっかり源さんの仲間キャラとして定着した。それに合わせて設定も「黒木組に嫌気が差して桐島組に移籍した」というものへと変わっていった。 なお上記2004年機種はアイレムのパチンコシミュレーターパチパラシリーズの一作『三洋パチンコパラダイス10~源さん おかえりっ!~』(2004年5月27日発売・PS2)に収録されている。 2008年3月からアニメが放送され、その中では敵方だったがその期間は3ヶ月と短い上に表立ってライバルとして戦った話は少なく、そもそも地上波ではなくGyaOでの放送のため地上波放送ほど視聴の幅は広くない。 そんなわけで彼女が元々は敵方で、しかもチェーンソーを振り回していたヤバイお姉ちゃんであることはパチンコ・パチスロで知った世代からはあまり知られておらず、本来のヒロインであるカンナちゃんとは性格が相反した「気が強い姉御肌なセカンドヒロイン」のような立ち位置になっている。 それはゲーム作品でも逆輸入され2008年5月15日に発売された『いくぜっ!源さん~夕焼け大工物語~』(PSP)では仲間の扱いになっている。 片やパチンコやパチスロではいつも大団扇ばかり持っており愛用のはずのチェーンソーを手にすることは2020年の『P大工の源さん 超韋駄天』までないという、ちょっとかわいそうな一面もある(*3)。 また本作ではアイマスク型の仮面をして登場(戦う前に外して投げ捨てる)するのだが、そのような姿は本作のみで以後ゲーム、アニメ、パチンコでも一切見られない。
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がんばれジャイアン! ◆lbhhgwAtQE こんなはずじゃなかった。 今までの冒険だったら、どんなにヤバくなっても最後はみんなで力を合わせりゃなんとかなった。 俺達はそうやって、恐竜ハンターや独裁者、ロボットの軍団みたいな強い奴らを倒してきたんだ。 ギガゾンビだって……まぁタイムパトロールが大体は何とかしちまったけどよ、俺達が動かなきゃどうなってたか分からなかったんだぜ? ……とにかく、そういう訳だったんだ。 ……だけど、今回は違った。 脱獄して、俺達に再び姿を見せたギガゾンビはいきなりしずかちゃんを殺しやがった。 しかも、俺達を離れ離れにしてこんなところに放り出しやがって……そして直にスネ夫や先生も誰かの手に掛かって……。 だから俺は心に決めたんだ。 翠星石や梨花ちゃん、それに魅音姉ちゃんを守ってみせる。 そして心の友ののび太とドラえもんを絶対見つけ出して、そんでもって力を合わせてギガゾンビをギッタギタのメッタメタにしてやるってな。 ……それなのに。 それなのによぉ……。 ――まさか…こんな形で…繰り…返し…のさんげ…きは…と……め…ら……れ………な…………… ――許さないです。全部っ、ぜんぶおまえらが悪いです! ――あんた仲間を! 殺してやる!! ちくしょう! 何であんなことになっちまったんだよ! 俺達は仲間だったんだろ……! なのに……何で……何で…………。 梨花ちゃん……守れなくって本当にごめんな……。 魅音姉ちゃん……無事でいてくれよ……。 翠星石……お前に一体何があったんだよ……。 魅音姉ちゃんも気になるけど、今は翠星石を何としても見つけ出して、話を聞かなくちゃいけない。 何であんなことをしちまったのか――ってな。 俺は自分にそう言い聞かせて、灰色のビルの中へと入っていった。 「おーい、翠星石ー!!! いるかー!? いるなら返事しろー!!!」 薄暗いビルの中に俺の声がこだまする。 「翠星石ー!!! さっきのこと怒ってるなら謝るからよー!! だから出て来いよー!!」 ……だけど、いつまで経っても返事は聞こえてこない。 やっぱ、こんなところにあいつはいないか……。 俺はそう思いつつも、やっぱり気になって、すぐ傍にあったドアを開けてみた。すると―― 「うわっ!!」 ドアを開けて入った中には、凄い瓦礫の山があった。 いや、それだけじゃなかった。その瓦礫の山の上には…………焼け焦げた何かがあった。 何か? 違うな。 そいつには手足みたいなのがついていて、頭みたいのも当然ついていた。 そんでもって、その頭みたいな部分には見間違えるわけがないあの変な髪型がへばりついてた。 そう、これは…………。 「ス、スネ夫ォォォォォ!!!!!!」 ……これは、俺の心の友の成れの果てだった。 ――ジャイア~ン、今日ボクんちこない? 新しいゲーム買ったんだ! ――や、やっぱりジャイアンの歌は最高だな~、あ、あはは……。 ――さっすがジャイアン! よっ、この日本一! あいつは……スネ夫は俺の心の友だ。 ちょっとお調子者だったかもしれないけど、憎めない奴だった。 ……こんな酷い死に方をしていいような奴じゃなかったんだよ……! 「ちくしょう……スネ夫……スネ夫……」 俺はスネ夫の手を握る。 ……当たり前だったが、もう冷たい。 スネ夫が死んでたのは放送で聞いてたけど、だけど……こんな死に方はないだろ……。 悔しくてたまんない。 スネ夫をこんなにした奴が許せない。 もし見つけたらギッタギタのメッタメタにしてやりてぇ。 ……翠星石もそんな気分だったのか? あのジュンとかいう兄ちゃんが死んでるのを見て、殺した奴が許せなくなって、それで訳分からなくなって梨花ちゃんや魅音姉ちゃんを…………。 だったら尚更早くあいつを見つけて、止めないとな。 ……このまんまだとあいつ、また何かするかもしれないからな。 それに、確かにスネ夫を殺した奴も許せねぇけど、一番悪いのはあのギガゾンビの野郎なんだ。 あいつを倒さないとこんなふざけたゲームから出られないんだよ。 翠星石の妹や仲間だって、死んじまうかもしれない。 だから翠星石……さっさと姿を見せてくれよ………………。 それから少しして。 俺は、スネ夫の体にはビルの窓についていたカーテンを引き剥がしたやつを掛けてやった。 ……本当はちゃんと埋めてやるべきなんだろうけど、道具もないし俺一人じゃ時間が掛かりすぎる。 もしかしたら、そうやっている間に翠星石がまた何かをするかもしれないし……だからせめてもの気持ちだ。 「そんじゃ、俺はそろそろ行くからな」 そして俺は、何も言わないスネ夫に背を向けて、部屋を後にした。 ……スネ夫、俺はお前の分まで生きてやる。 そんでもって、お前の分までギガゾンビをメッタメタにしてやっからな。 そして、そうこう街を探しているうちに空はオレンジ色になってきた。……もう夕方かぁ。 結局、翠星石は見つからなかった。 ……俺の足も歩きっぱなしで痺れだしてきている。 だけど、ここで足を止めるわけにはいかないんだ。 翠星石を探す為にも……もう二度とあんなことを起こさせない為にも…………。 するとその時だった。 正面向こうにあったビルの中に何かが入っていくのを俺は見た。 「……まさか翠星石!?」 本当は遠かったからそれが何かも分からなかったし、確信なんて無かったけど、あそこに誰かいるのは確かだ。 誰かがいるなら、もしかしたら翠星石や魅音姉ちゃんと出会っているかもしれない。 だったら、そいつの話を聞くだけでも意味はあると思う。 だから俺は急いでそのビルに向かって走った。 そして、ビルに到着してその中に入ると、俺はまた中にいるかもしれない翠星石に向かってこう叫んだ。 ◆ 「お~~い、翠星石~~~!!! いるか~~~!! いたら返事しろ~~~!!」 ◆ ……気のせいだろうか? 放送を待っていた俺の耳には確かにそんな声が聞こえてきた。 声の方向は部屋の外……廊下だ。 「キョン殿……今の声は……」 よかった。どうやらストレスから来る幻聴ではないようだ。 ――いや、いいのか? 「トウカさんも聞きましたか。聞いた感じじゃまだ子供っぽいような声ですけど……」 「子供……。このような場所に幼き子までもを放るとはおのれギガゾンビめ……」 トウカさんが何だか怒っているようだった。 ま、確かに子供なんかにまで殺し合いをやらせようとする神経がどうかしてるとは思うけど……。 「誰かいないのか~~~? 返事してくれ~~~!!!」 どうやら、声の主はこのビルにいる人間を探しているようだ。 声がだんだん近づいてくる。 「声からして、向こうは一人みたいですね」 「一人……幼き子がこのような場所で一人でいるなど危険極まりない! 今すぐに保護しなければ――」 「え? あ、ちょっとトウカさん!?」 確かに言ってることは確かだけど、だからってそんな安易に飛び出したら……!! 「キョン殿はしばしお待ちを! 子の保護なら某一人で十分です」 「いや、そうじゃなくって……!!」 「では、行って参りまする」 ドアを開けて、トウカさんは出て行く。 ……ちょっと待て。相手がどんな人間か分からないのに油断して出たら――!! 「どわぁぁぁ!」 「ふぁあああ!!!」 ――って、言ってるそばから何か叫び声がしてるし!! しかもついでに何か倒れる音がしたような……。 俺は慌てて、トウカさんを追って部屋を出る。 「トウカさん! どうしま――」 俺の言葉は最後まで続くことなかった。 何故なら、部屋を出てすぐに俺の目には、廊下の角で重なるように倒れるトウカさんと見ず知らずの少年の夕陽で照らされた姿が飛び込んだからだ。 ……トウカさん、だから急に飛び出たら危ないって何度も言ったのに。 さて、ここで状況を整理しよう。 まず、トウカさんが部屋に戻ってきて余り経たない内に、いきなり廊下の方から声がしてきた。 相手は子供。そして恐らく一人。 そんな子供を放っておけないということでトウカさんがいきなり声のする廊下へと飛び出した。 そして、廊下を走っていたトウカさんは、その角で突如飛び出してきた少年と正面衝突。 こうして二人は、ともに床に頭をぶつけて揃ってこぶを作ったという訳だ。 「某としたことが……面目ない」 トウカさんが耳をしゅんとさせながら、聞きなれたフレーズを口にする。 ……本当にこの人は凄い人なのかうっかり者なのか分からなくなってきた。 そして、目をその横に向けるとこぶのできたところに濡れタオルを当てている少年がいた。 「……大丈夫か、こぶの方は」 「うん。ありがとよ、えっと……」 「キョンだ。キョンでいい」 本当は本名もあるんだけどな……まぁ、今はこれでいいや。 「某はエヴェンクルガのトウカと申す者。以後よろしく頼む」 「俺は剛田武。皆からはジャイアンって言われてたよ。よろしくな、キョン兄ちゃん、それにトウカ姉ちゃん」 ジャイアン――見るからにガキ大将なこの少年にはぴったりかもな。 妹がいたりしたら、ジャイ子とかってあだ名を付けられそうだが。 って待て。剛田武って確かどこかで……。 ――――そうだ、名簿だ! さっき掲示板に書き込まれてた名前を確認するときに見た名簿の中で『野比のび太』のすぐ隣に書かれていたのが確か『剛田武』……!! ってことは、この少年、のび太って少年と何かしらの関係がある可能性がある。 ……一度、確認とってみるか。 「……なぁ、君ってもしかして、野比のび太って参加者と知り合――」 「――!!! 兄ちゃん、のび太のこと知ってるのか!? そ、それじゃドラえもんは!?」 「い、いや、どっちも見たことはないけど、名簿で君の近くに名前が書かれてあったから……。友達か?」 「あぁ。……俺の心の友だよ」 名前を聞いた瞬間の変わり様。 ……恐らくは、本当に仲のいい連中なのだろう。 だったら尚更今は、その『のび太』とやらが何度も危険な目に遭ってきたなんて言って刺激しない方が良いか。 ――と、そんなわけで今は別の話題を振ることにする。 「……なぁ、そういえばさっき、スイセイセキとか言ってたけど、それも知り合いなのか?」 「スイセイセキ……そ、そうだ! 俺、翠星石を探してるんだけど、兄ちゃん達見てないか!?」 「いや、だからそのスイセイセキってのは何なんだ?」 「だから翠星石ってのは――」 どうやら、スイセイセキ――翠星石っていうのは参加者の一人の事らしい(名簿で確認したら確かにいた)。 緑色の服を着ている小さな女の子で……動く人形だという。 一昔前の俺だったら、動く人形と聞いてもテレビの見すぎだと一蹴しただろうが、SOS団を通じて不思議体験をしまくった今の俺なら何とか信じることが出来る。 まぁ、こっちに来てもコスプレ侍やスーパーマンバトルを見てきた訳だしな。 ……だけど、俺とトウカさんは未だそのような不思議人形を実際には目にしていない。 俺がそのことを告げると、ジャイアン少年は肩を落とした。 「……そうか。くそぅ、どこに行ったんだよ、翠星石……」 そして、そんな少年に俺は問いかけた。 「……なぁ、お前はどうしてその翠星石ってのを探してるんだ? ……何かあったのか?」 それは二人の名簿での距離が余りにも離れていたということから始まった推測。 まず、このジャイアン少年と翠星石という人形とやらは俺とトウカさんのように、ここで初めて知り合った仲だという可能性が高い。 ここで知り合った人物のパターンは大きく分けて3種類だ。 1つ目は俺とトウカさんのように、行動を供にしている同行者。 2つ目はロックさんや君島のように、顔を合わせて互いの意見を交換しつつも、行動を別にした人物。 そして3つ目はあの西洋甲冑の金髪騎士のような襲撃者……。 この落ち込んでいる様子からして襲撃者を探しているということはありえない。 また、元々行動を別にすると決めていた人物ならば、こんなに無理に探そうとはしないはず。 ……ということは考えられる結論は、翠星石が元は同行者であったということ。 そして、同行者だった人物が今はいないということはつまり何かがあったということだ。 そう、離れ離れにするような何か――例えばさっき俺達が巻き込まれたガス爆発のような大きな出来事が……。 ……って、こんな時になんでこんな推理が出来るんだ俺。 あの孤島での時だってこんなに頭が働かなかったというのに。 だが、推測出来てしまったものは仕方が無い。 今後の為にも少しでも参加者の情報が欲しかった俺は、迷わずこう尋ねていた。 ◆ 「……なぁ、お前はどうしてその翠星石ってのを探してるんだ? ……何かあったのか?」 ◆ キョン兄ちゃんに言われて、俺はあの時の事を思い出した。 あの思い出したくもない出来事を。 ……だけど、キョン兄ちゃんとトウカ姉ちゃんは俺の手当てをしてくれた。 ここで黙っていたら、恩返しになりゃしない。 そんなの男の俺がすることじゃねぇ。 ……だから、俺は言うことにした。 あの時、何が起こって、どうして俺が翠星石を探すことになったのかを。 「あ、あのよ、実は……」 そして、俺が全部話そうとしたそんな時だったんだ。 あのギガゾンビのヤローの声が外からしてきたのはよ……。 【D-4・雑居ビル 1日日・夕方(放送直前)】 【剛田武@ドラえもん】 [状態]:健康、仲間の分裂に強い後悔、額にこぶ [装備]:虎竹刀@Fate/stay night、強力うちわ「風神」@ドラえもん [道具]:支給品一式、エンジェルモートの制服@ひぐらしのなく頃に ジャイアンシチュー(2リットルペットボトルに入れてます)@ドラえもん シュールストレミング一缶、缶切り [思考・状況] 1:キョン達に何があったかを話す。 2:急いで翠星石を見つけ、落ち着かせる。梨花の件についての理由も聞きたい。 3:手遅れになる前に、のび太とドラえもんを見つける。 4:逃げた魅音もなんとしても守る。 基本:誰も殺したくない 最終:ギガゾンビをギッタギタのメッタメタにしてやる 【キョン@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:全身各所に擦り傷、ギガゾンビと殺人者に怒り、強い決意 [装備]:バールのようなもの、わすれろ草@ドラえもん、ころばし屋&円硬貨数枚@ドラえもん [道具]:支給品一式×4(食料一食分消費)、キートンの大学の名刺、ロープ、ノートパソコン [思考・状況] 基本:殺し合いをする気はない、絶対に皆で帰る 1:ジャイアンから事の顛末を……って、こんな時に放送かよ 2:『射手座の日』に関する情報収集。 3:トウカと共にトウカ、君島、しんのすけの知り合い及び、ハルヒ達を捜索する。 4:朝倉涼子とアーカードを警戒する。 5:あれ? そういえばカズマってどこかで聞いたような…… [備考] ※キョンがノートパソコンから得た情報、その他考察は「ミステリックサイン」参照ということで 【トウカ@うたわれるもの】 [状態]:左手に切り傷、全身各所に擦り傷、額にこぶ [装備]:物干し竿@Fate/stay night [道具]:支給品一式(食料一食分消費)、出刃包丁(折れた状態)@ひぐらしのなく頃に [思考・状況] 基本:無用な殺生はしない 1:ビル内に留まり放送を聴く。 2:キョンと共にキョン、君島、しんのすけの知り合い及びエルルゥ達を捜索する 3:エヴェンクルガの誇りにかけ、キョンを守り通す 4:ハクオロへの忠義を貫き通すべく、エルルゥとアルルゥを見つけ次第守り通す 時系列順で読む Back 「救いのヒーロー」(後編) Next 鉄の鎧纏った僕を動かしてく Going on 投下順で読む Back 「救いのヒーロー」(後編) Next 鉄の鎧纏った僕を動かしてく Going on 178 最期の四重奏―それぞれの誓い― 剛田武 209 苦労人 181 「ミステリックサイン」 キョン 209 苦労人 181 「ミステリックサイン」 トウカ 209 苦労人
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登録日:2011/05/14(土) 02 23 15 更新日:2024/04/16 Tue 06 54 12NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 DX DX抽選王 おみくじ おみくじ五兄弟 がんばれゴエモン サワムラー スパロボ新規参戦予備軍 ルーレット ロボット 一人五役? 巨大ロボット 抽選 残像 獅子重禄兵衛のからくり卍固め わっはっは!! おどろいたですかっ!! いままで さんざん ばかにされたですが… もう いままでの われわれとは ちがうですな!! これまでの おれい たーっぷり させてもらいますなっ!! 「あい」と「せいぎ」の おみくじ5きょうだい!! でらっくす・ちゅうせんおう いかしてもらいますなっ!! これは『がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め』に登場する巨大からくりメカ。 『DX』の部分は「デラックス」と読む。 決してダブルエックスではない。 制作者及び搭乗者は本作の敵であるからくり盗賊団の獅子重禄兵衛の部下・ばか頭巾……じゃなくておみくじ五兄弟。 最大エネルギー残量は1000。 ストーリーで初登場するのは未来のはぐれタウンの町外れにある牢獄脱出後。 からくりうぉーかー(人間サイズより少し大きいメカ)に乗って脱出しているゴエモン達を追いかけてくる。(2度目のパニックうぉーかーステージ) ゴエモン達は巨大からくりメカのゴエモンインパクトで対抗しようにもインパクトを呼び出す法螺貝を敵に奪われているので出来ない。 からくりうぉーかーでは歯が立たないので1000mの距離をひたすら逃げるしかないのである。 その後、終盤のダンジョン・はんにゃ砦をクリア後、ゴエモン達の前に再び現れ、からくり盗賊団の本拠地の侵入を阻止するために立ちはだかる。 ゴエモン達はこの時既に法螺貝を取り戻しているのでインパクトに搭乗し対決する。 この時戦闘前の激震インパクトステージはなくインパクトのエネルギー残量は500、金(鼻小判)残量は300、キセルボムは2発と固定されている。 DX抽選王は手足を伸ばした攻撃や素早い動きが特徴。制作スタッフ曰くバリーエーション豊かな攻撃を作るのが大変だったとか。 でもキセルボムが2発あるのでそれ程苦戦はしなかったりする。 その見た目や登場の仕方で本作の巨大からくりメカの中でも一、二を争うカッコよさを誇っている。 搭乗者は残念以外の何者でもないが… ○武装及び技 マーブル弾 口部分から出す多色の飛び道具。 パニックステージ時は腕から出し、色は黄色に固定されている。 残像 機体の残像をインパクトに直接ぶつけてダメージを与える。残像を飛ばす時の姿がかっこいい。 残像はマーブル弾やクローと違ってインパクトのレーダーに標示されない。 これぞ質量を持った残像である。 パンチで迎撃しよう。 クロー インパクトに接近しそのまま引っ掻くが、両手足はビヨ~ンと伸びるので遠距離からも攻撃できる。 パニックステージでは避けるタイミングが悪いと体力がごっそりと持ってかれる。 足を伸ばすその姿はサワムラーやスーパーチェンジ中のコブランダーにそっくりである。 ルーレットゴマ攻撃 腹からルーレットゴマを出す。ルーレットゴマはインパクトの目の前に回転しながら止まり、パンチを当ててルーレットゴマの回転を止めるのだがドクロマークを当ててしまうと抽選王が一定時間無敵になり大暴れする。『当』マークを当てるとキセルボムを残量関係なしに放つ事が出来る。(漫画版では逆の設定になっている) その他の面を当てると止まった面に応じて攻撃する。 緑の面はルーレットゴマを直接インパクトにぶつけて攻撃、黄色の面は左右に動きながらマーブル弾を連射、青の面は残像を4連続で飛ばす。 追記・修正は爆弾と法螺貝を間違えないようにお願いします。 ぐぬぬうっ!! おぬしたちの つよさは ほんもの! われわれの せいぎのみかたごっこも ここまでですなっ! あとは 重禄兵衛さまに まかせるですなっ!! われわれは いんたいして ほんらいの しがない らくごか・きょうだい に もどるですなっ! おぬしたちも よければ よせを みにこいですなっ! それでは おあとが よろしいようでっ! ドゴーン!! ボヨン…ボヨン… ドーン! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] レーダーに表示されないなら質量を持った残像じゃないと思うんだけど。 -- 名無しさん (2015-08-10 21 53 20) 名前 コメント
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がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固めデータ 概要 関連商品 裏技エンディング分岐 ゴエモンインパクト最強の必殺技・スーパーボムラッシュ 他作品との関連 データ コナミ:2017年08月27日配信(New3DS) コナミ:2013年10月16日配信(Wii U) コナミ:2009年09月15日配信(Wii) コナミ:1994年12月16日発売 ジャンル:ACT プレイ人数 1~2人(協力プレイ) コントローラ:GC・クラコン(Wii)、Wii UPROコントローラ・クラコン(Wii U) 使用ブロック数:28 攻略ページnJOY 紹介ページVC公式 コナミ公式 このソフトが遊ばれた時間・回数(ニンテンドーチャンネル2011年4月27日更新分)全国の合計:53,514時間 36,984回 1人あたりの平均:7時間49分 5.4回 概要 SFCゴエモンシリーズ第3弾。 『タイムトラベル』をテーマとしたSF要素の強い作風となっており、未来のギャルの追っかけに赴いたあげく、未来のネオ大江戸を支配するからくり盗賊団にさらわれてしまった物知りじいさんを救うため、ゴエモン一行が時を超えた壮大な冒険を繰り広げる。 アクション要素が強かった旧作から打って変わり、謎解き要素満載のアクションアドベンチャーとなった。 江戸編、未来編の2部構成となっており、街中で情報を収集してダンジョン(アクションステージ)を攻略して進めていく。 今作では、ある程度進めると好きな時にキャラクターをチェンジできるようになる。 特定のキャラクターでないと攻略できない箇所や仕掛けも満載だ。 前作ではデモでしか登場しなかったヤエちゃんが正式に仲間になってくれる。 新要素として「からくりうぉーかー」が登場。 ゲームを進めていくと火炎放射や液体窒素を使えるようになる頼もしいメカだ。 もちろん、ゴエモンインパクトも登場。 ゲストキャラとして『ツインビー』のパステルや『ときめきメモリアル』の藤崎詩織が(声付きで)出演しているのも必見(?)だ。 関連商品 故・帯ひろし氏が書いたヤエちゃんのエロいKCボンボン『がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め』が発売されているが、現在は絶版となっている。 裏技 エンディング分岐 本作の特徴として、エンディングが分岐する点が挙げられる。 とはいっても…最後に隠しボスが出現しエンディングの台詞が変化することと、スタッフロール後にエピローグが追加される程度なのだが…。 ただ、その分岐条件が初見では難しい。 リアルタイムで遊んだ筆者も、VC購入後に攻略サイトを見るまで条件を満たせなかった…。 その条件とは…各地に隠されている「金のまねきねこ」と「銀のまねきねこ」を全部入手すること(つまり、ライフを最大にすること)である。 かなり意地悪なところに隠されているものもあるので各地をくまなく探そう。 江戸編をクリアして未来編に行ってしまうと2度と後戻りできなくなるため、 序盤の段階で招き猫の取りこぼしがないように注意。 ゴエモンインパクト最強の必殺技・スーパーボムラッシュ 燃料50以下、キセルボムが残っている時に↑↑↓↓←→←→Xと入力する。 まさに起死回生の一撃。狙って出すのは難しいが、一度は拝んでおきたいものである。 他作品との関連 どの作品からプレイしても楽しめるようになっている。 本作以降はプレイキャラの選択が可能になっている。 ゴエモンシリーズの他にもパロディウスシリーズを中心にゲスト出演する事が多い。 VCで配信されているソフトがんばれゴエモン!からくり道中(FC) がんばれゴエモン2(FC) がんばれゴエモン外伝 ~きえた黄金キセル~(FC) がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻(SFC) がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス(SFC) がんばれゴエモン さらわれたエビス丸(GB) がんばれゴエモン 黒船党の謎(GB) VC配信が期待されるソフトがんばれゴエモン!からくり道中(MSX版)(MSX2)FC版と同じタイトルだが細部がかなり違う。 がんばれゴエモン外伝2 天下の財宝(FC) がんばれゴエモンきらきら道中 僕がダンサーになった理由(SFC) それいけエビス丸 からくり迷路(SFC) がんばれゴエモン ネオ桃山幕府のおどり(N64)N64のソフトだが、コントローラーパックにしかセーブ出来ない。 がんばれゴエモンでろでろ道中 オバケてんこ盛り(N64) ゴエモンもののけ双六(N64)がんばれゴエモン ネオ桃山幕府のおどりと同様。 がんばれゴエモン 天狗党の逆襲(GBC) がんばれゴエモン もののけ道中 飛び出せ鍋奉行!(GBC) がんばれゴエモン星空士ダイナマイッツあらわる!!(GBC) コナミワイワイワールド(FC) ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城(FC) 極上パロディウス(SFC) 実況おしゃべりパロディウス(SFC) 現在入手できる中でお勧めソフト傑作選!がんばれゴエモン1・2 ゆき姫とマッギネス(GBA) がんばれゴエモン 東海道中 大江戸天狗り返しの巻(DS) がんばれゴエモン!からくり道中(携帯アプリ版)(各社携帯アプリ) 過去に発売されていた関連作品極上パロディウスだ! DELUXE PACK(PS/SS) がんばれゴエモン大江戸大回転(PS) がんばれゴエモン宇宙海賊アコギンク(PS) ゴエモン 新世代襲名!!(PS) ゴエモン ニューエイジ出動!!(GBA)
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ここは「がんばれ!ストライク君」の過去のお話 が置いてある場所を紹介する場所です。 今は準備中なので過去のお話が見れなくなっています。 ご了承ください。}
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福島がんばれ。リンク (個人ブログなど) ツイート リンク 福島関連サイト 福島在住の方や出身の方、福島に関するブログを紹介します。 掲載ご希望の方や、情報のある方は掲示板でお知らせ下さい。 福島 信夫山ネコの憂うつ http //shinobuyamaneko.blog81.fc2.com 「反原発」による「福島壊滅、逃げてください!」デマを除染するにゃ 処理水戦争に「○○を守る福島ネットワーク」登場 これは「××民主党」みたいな「悪夢」だにゃ 内堀知事賞味期限切れ?「処理水」を「汚染水」と呼ぶ風評加害者「立憲共産党」には投票しない 豊洲を思いだしたよ 韓国の福島「風評加害」に対する渡辺県議の「声」&福島の「傷心」を無視する朝日記者が風評加害を「言葉狩り」 韓国「福島県知事発言 韓国のメダリストに花束を渡さないで」報道 今や内堀知事のダンマリは通用しない 強いメッセージが必要だ 追記:哀れな玄葉光一郎の自己矛盾 8/2追記:韓国の福島攻撃第三弾 8/5追記 :更なる「風評加害」が 福島をエラそうに代弁するフレコン三浦 放射脳韓国「戦士・特攻隊」 福島の甲状腺がん「過剰診断」の新証拠 追記:オリ・パラ辞任「のぶみ」の放射能デマ記録 JAファーマーズマーケット はたけんぼ。 「農家のこと、分かって欲しい・・」このエントリーを見る 「風評被害のこと」このエントリーを見る 「風評被害のこと」読んでみてください。泣けます。 知らない間に「多くの農家さん」を傷つけしまっていること。多くの人にこの「福島の農業、農家の人たちの事情」を。
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登録日:2011/02/17(木) 14 52 41 更新日:2024/06/10 Mon 16 02 34NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 1991年 5周年 GBA KONAMI SFC おたふく がんばれゴエモン がんばれゴエモンシリーズ ゆき姫 ゆき姫救出絵巻 アクション ゲーム ゲームボーイアドバンス コナミ ゴエモン スーパーファミコン 全国行脚 敵も味方も変な奴 神ゲー 般若 般若バグ将軍 金策ゲー うわぁーーーっ!!! た アップは た じ やめろってば!! じ っ っ がんばれゴエモンシリーズ、1991年7月19日に発売されたSFC第一弾。 後年GBAにて、同じくSFCで発売された「がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス」とセットでリメイクされている。 CM ※推奨BGM:ゴエモン音頭 5thAnniversary ゴエモン5周年! (冒頭の文言が書かれたゴエモンののどちんこがズームアウトする) スーパーファミコン がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻 全九面のライフ制アクション。 1ステージは町エリアと拠点エリア、ボスエリアの3つに分かれており、町で武装を整え、拠点エリアを進んだ先でボスと対決という流れでゲームを進めていく。 ○プレイヤー 今作ではゴエモン (1P) とエビス丸 (2P) のみ。2コンのみを使うことで、エビス丸の一人プレイも可能。 ゴエモン サメに追っかけられたり、屁をかがされたりとなかなかひどい目にあう。 基本武器:キセル→長キセル→ヨーヨー 投擲武器:小判 お助け術:とら丸 必殺の術:怒りの一撃 飛行の術:しーぱーマント 無敵の術:しし丸変化の術 エビス丸 サメをけしかけて逆襲されたり、煙に炙られたりと、こちらもひどい目に会うが、分身したり、風船と化したり、果てにはバレリーナになったりとなかなかカオス。 誠に残念だが正体が女ではない 基本武器:笛→長笛→ピロピロ笛 投擲武器:手裏剣 お助け術:べこ丸 必殺の術:桜の舞い 飛行の術:パタパタ 無敵の術:ヒロインの術 基本武器は敵を倒すとたまに得られる招き猫で強化され、ダメージで弱化する。 お互いに武器のダメージ判定はどの強化段階においても先端にあり、 更に約縦3キャラ分の当たり判定があるので固まった敵を1度に倒しやすいが、 3段階目のヨーヨーとピロピロ笛では、ピロピロ笛の方が隙が少なく使い勝手がいい (ヨーヨーは先端にしかダメージ判定がないが。ピロピロ笛は先端から根元までに判定があり、 なおかつ攻撃判定が発生してから消えるまでの間隔と硬直時間がヨーヨーよりも小さい) このため、この点が実質的なキャラ性能差となっている。 投擲武器はお金を消費して発射する。消費金額は素の状態で4両と若干多めな上に 次回作と違って消費金額を減らすことはできないので、十分な金額を貯められるまでは節約しながら撃とう。 他にも店や隠し通路で爆弾を入手できるが、活用できる場面は限られる。 術はライフ4メモリと大金を引き換えに習得できるが、次のステージではまた覚え直しになってしまう。 ○アイテム ☆敵やツボから得るもの 小判 一つ10両。 巻物 10個集めると術の回数が一つ増える。最大10回まで。迷路でも入手可。 招き猫 マリオのスターの如く跳ねていく。武器一段強化。最大だと10両入手。 千両箱 そのまま置いてある。迷路でも入手可。 名に偽り100両入手。 金の招き猫 ライフを2増加。取ったステージのみ限定。 これぞうくん アクションステージでミスをしたとき、取った場所から再開できる。 長いステージでは複数個置いてあり、ミス後にどの地点から再開するかを任意で選べる。 町ステージに戻って体勢を立て直したい場合に便利。 ☆店で買うもの 一つの種類を同じ店で2つ買うと、3つ以降、その店でぼったくりもいいとこな値段に跳ね上がる。 後半になるにつれ、値段は上がっていく。 いかに防具で身を固めるかが攻略の鍵となっているため、サブウェポンの有無が攻略に及ぼす影響が大きいこともあって お金稼ぎは攻略上、ほぼ必須事項となっている。 わらじ 1つで一段階、歩くスピードとジャンプが増え、二段階まで上昇。10個まで持てる。 町ステージでダメージを食らうごとに減っていき、初期1個で最低に戻る。 ファミコン版同様、隠しステージのアイテムはジャンプ力がないと届かない場所にあるため最大化が必須。 ハンバーガー、おにぎり、うめおにぎり ライフ0時に自動発動で体力回復。回復量は左から右に行くほど増えていく。 ハンバーガーのみ、からくりアイランドのハンバーガー屋でお持ち帰りメニューで購入可能。 ハンバーガーのみ、1個入手の度に外に出る羽目になるので面倒くさい 爆弾 斜め下への爆弾攻撃が可能に。コストが高く30個までの所持数制限がある上、横方向への飛距離が短いので武器としては使いづらい。 迷路でも入手可。 みの、かたびら、きんのよろい 特定回数、敵本体や敵弾のダメージを無効化。 防御回数は右に行くほど強力だが、後続作と異なり防御回数は表示されない。 かさ、てつのかぶと、きんのかぶと 特定回数、落下物によるダメージを無効化。 防御回数は右に行くほど強力だが、後続作と異なり防御回数は表示されない。 こちらもコストは高いが、一部のボスの攻撃も防げるので役立つ。 ちなみに、各種回復アイテムと防具は最大で3つまで買い溜め可能。 装備フルコンプはロマンだが、それは事実上のノーダメージで進む事と同意味となる… 1あっぷ ストックが1つ増える。 ゴエモンとエビスの顔のものがあるがどちらでも買うことができる。 ただし、超高額な上、通常アイテム同様値上がりする。 迷路の大入り袋でも増え、お店の入場料100両という格安で手に入るが、 一定数残機が増えるとお店に入れなくなる。 最初に店で買えるのはステージ4のよろず屋だが、金策に苦労するため、 ステージ1の拠点エリアクリア後にお金を稼ぎつつ迷路屋に入れなくなるまで取りまくって稼いでおくのがベスト。 手形、辞書 中盤からのシナリオ進行に必要。 手形はステージ6の、辞書はステージ8の拠点エリアに入るために必要。 値段はそれぞれ980両と、非常に高い。 しかもいくつでも買える。 間違って余計に買うと涙目。 ○ステージ(ゲーム内での表記は すてえじ ) 各町ステージには、金の招き猫などが置かれた隠し通路への入り口がある。 ステージ1 「謎の女ゆうれい」江戸 バイト斡旋所・迷路・占い・賭博屋は、アクションステージ攻略まで利用できない。ここのみ入り口がアクションステージに存在。 自宅に戻ると誰もいないのにどこかから「ここは あんたのいえだす!」と言われる。 ステージ2 「こばん猫を探せ」讃岐、伊予、土佐 舞台が四国なので、道後温泉と坂本龍馬像があり、土佐犬が敵キャラとして登場。 ちょうちんまじんは獅子舞顔に提灯と足の異様な外見。後に『大江戸天狗り返しの巻』で再登場した。 クリア時に現れるこばん猫は初代外伝以来の顔合わせである(ただし既に顔見知りかどうかは曖昧)。 ステージ3 「からくり遊園地」阿波、淡路 隠し扉はないものの、ミニゲームが充実しておりここだけでも長く遊べる。 一部を除くミニゲームと、ここ限定のミニゲームが一堂に会する唯一の場所。 ボスというボスのいない骨休め的ステージ。 ちなみに後半に登場する明石海峡大橋はゲーム発売当時はまだ開業していなかった。 ステージ4 「打倒おたふく隊」播磨、摂津、河内、大和 おたふく顔ですっぽんぽんな変態だらけのアクションステージ。ボスはスゲェ怖い。 外伝以来の再登場となるヤエちゃんと意外な形で再会を果たす。(コバンネコ同様、既に顔見知りかどうかは曖昧)。 ステージ5 「侵入!忍者屋敷」伊賀 サスケ、物知り爺さんがシリーズ初登場。 店などは道中の洞穴にある。 飛行の術が活躍。この術を利用しないといけない場所に黄金の招き猫が隠されている。 ここからアクションが難しくなる。 まさかの南斗人間砲弾。 ステージ6 「恐怖天狗山の怪」山城 気は抜けないものの、一通りの施設が揃うため、ここで金を稼いでおきたい。 アクションステージ・ボス共にかなりの難易度。ゴエモンの宿敵となるカブキが初登場する。 見せ物小屋はおとっつぁん御用達。しかし残念ながら途中でお時間に。 ステージ7 「伝説の白鏡」出雲 町ステージは左右のループ。敵の攻撃を避けにくく、また隠し通路への入り口もない。 反面、アクションステージは金の招き猫が取りやすいため非常に楽。 ステージ8 「ゆき姫を救え!」琉球 あらかじめ金を稼いでこないと、辞書を買うのに苦労する(ただし、地下通路のお金を一通りとれば購入資金は捻出可能。1人プレイの時のみだが)。 小さい足場、嫌らしい敵配置、強制スクロール、クセのあるボス戦、と作中最高難易度。 ステージ9 「ゆき姫救出絵巻」?? 敵の3WAY弾が脅威。 拠点エリアのマップ構成は仕掛けが少ない平坦な構成なので前ステージより楽。 ただし、道中はとにかく敵が多いため、余計なダメージはなるたけ避けよう。 ラスボスの倒し方は、ステージ1ボスがヒント。 初心者にとっては金稼ぎ必須でシビアなジャンプアクションを要求されるため難しいが、習熟すれば店での買い物がなくとも突破できるバランスである。 また、SFCのズーム機能をフルに生かした演出・ボス戦など、SFC初期の名作にふさわしい出来。 今作では控えめであるものの、あちこちに仕込まれたネタ、豊富なミニゲームなど、ただ攻略する以外に楽しめる部分が多々あり、 世界観含め、今後のシリーズの方向を決定付けた要素となっている。 なお、本作はROMが初期版、後期版の2種類に分かれており、初期版ではステージ4の金の招き猫が一つ多くラスボスでよくバグる。 後期版では修正されたが、それ以外にも出現したアイテムが消滅するまでの時間など、細かな点が修正されている。 また、パスワードは初期と後期で互換性がない。 セーブにまつわる重要事項 本作はファイルセーブではなくパスワードによるセーブ方式だが、実は、説明書に記載されていない仕様が存在している。 本作では旅日記をつけた状態でゲームオーバー(ゲーム内での表記は げーむ・おーばー )になった場合、 コンテニュー画面に「たびにっきをつけたところから」が追加され、旅日記をつけた時点から再開できるようになっているが、 これは実は、パスワードを表示させた時点でその時点までの情報が一時的にバックアップされることによって可能になっている。 そしてこの状態でゲームオーバー後にタイトル画面に戻った後・もしくはリセット後に タイトル画面の「つづきから」の項目から「たびにっきをつけたところから」を選ぶと、保存済みのパスワードから再開するかどうか尋ねられるので、 「はい」を選ぶことでパスワードの入力を省略して再開切るようになっている。 つまり、電源を切ってゲームを止める以外のタイミングでパスワードをメモする手間を省いてくれるという、地味に便利な仕様が搭載されているのである。 (1度付けた日記の情報は、新しく日記をつけ直すか、電源を切るまで有効) しかし、この仕様が説明書やゲーム内でも皆無なため、この仕様に気付かなかった人は多いはず。 旅日記を1度もつけずにゲームオーバーになると「前の旅の終わりから」となり、所持アイテムや所持金が全てリセットされた上で そのステージの冒頭からやり直し(あるいは以前にセーブした場所からのパスワードをいちから入力し直し)となるため、 このコンテニューの仕様を知っているかいないかでリカバリーの手間が鬼のように変わってしまう。 なかなかクリアできない人の中でこの仕様を知らなかったという人はぜひ活用してみよう。 活用法 町ステージでは敵が多くてダメージを受けやすいため、次のステージ開始直後や、装備やお金を整えて拠点エリアに向かう前に旅日記をつけておくとよい。 また金策面では、賭博を利用する前に旅日記をつけておき、「損をしたらリセット」→「日記つけた場所から再開」を繰り返せば、 時間は少々かかるが、最終的な入手金額がそこそこな他のミニゲームを繰り返すよりも安定して稼げる。 (その場合は、敵が少なめで旅日記やとの距離が短いステージ3の賭博屋がオススメ。ミニゲームが多いエリアなので元手も稼ぎやすい) エビス丸 「ここはひとつ、 わての この 追記・修正ぶりで・・」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 祝!漫画新装版発売\(^o^)/ -- 名無しさん (2013-11-30 09 17 59) ↑忍者屋敷で痔になって、エビス丸の屁で一度倒されて……文字通り、がんばれゴエモン(笑) -- 名無し (2013-11-30 14 56 26) 帯ひろ志先生が亡くなられて早2年近く…もう新装版はでないのかなぁ…。 -- 名無しさん (2016-05-21 20 45 52) 辞書と手形は980両もするので、ゲームオーバーになってやり直ししたら、金稼ぎから始めないといけないので苦労する -- 名無しさん (2017-03-21 11 06 38) 小学生の誕生日になぜかこれのラストステージへのパスワードを教えてもらった。 -- 名無しさん (2017-09-23 13 24 21) 資金稼ぎのノルマもきつく、アクションステージも高難易度で、なかなか辛口なゲームだったなあ。幼かった自分も散々苦戦したものだ -- 名無しさん (2017-10-29 10 59 02) シナリオの筋運びが後続のシリーズと比べてサスペンスフルでドラマチックだよね。贋金事件と人さらい事件という一見関係のない2つの事件が、ゆき姫失踪事件というキーワードで結び付けられていき、徐々に背後の黒幕が明らかになっていくという異色のパターン。 -- 名無しさん (2017-11-07 18 47 44) 龍馬像が平然と置いてある無茶苦茶っぷり凄く好き 最初何の違和感も抱かなかった -- 名無しさん (2018-01-03 07 10 43) この前の年末休みでじいちゃんばあちゃんの家で挑戦したら、出雲で詰んだ…なにあの爆弾落としカラス!? -- 名無しさん (2018-02-05 11 18 47) ↑すげーわかる、距離と位置が掴み難くて弾の位置がわかり難くいから避けにくいんだよね。イライラしながらやってたわ -- 名無しさん (2018-03-14 08 44 14) 5面の忍者屋敷から、難易度がグンと上がるので、プレーヤーの腕が試される。8面の琉球は般若が投げてくる、トンカチが避けにくく苦戦した -- 名無しさん (2019-10-04 06 30 33) 存分に金を補充したら、町エリアの敵は基本的にサブウェポンで倒してくのがベスト。大量の敵が画面内にひしめく前に倒しまくらないと処理落ちがひどくなって余計にダメージもらいやすくなる。 -- 名無しさん (2021-06-04 15 27 09) ラスボスが何故悪事に手を染めたかを詳しく説明してほしかったなぁと思う。同時にあのキツネももうちょい説明が欲しかった -- 名無しさん (2023-10-16 14 48 21) 名前 コメント
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『ちぇんはがんばった(飼いゆ編)』 36KB 飼いゆ 現代 10作目 「ねぇおにーしゃん。しちゅもんがありゅんだねー」 「はいなんですか?」 「ちぇんのパパやママにはいちゅあえるようににゃるのー? わからにゃいよー……」 ゴルフボールサイズほどの赤ちぇんはゆっくりトレーナーの青年にそう質問し、少し寂しげに尻尾を垂らした。 赤ん坊のゆっくりが好みそうなおもちゃやベッド、それに《まよひがハウス》が揃った十畳ほどの部屋に、青年と赤ちぇんは一人と一匹だけで対面して座り込んでいた。チリ一つないカーペットに染み一つない真っ白な壁はペット用部屋でないとしても清潔なものであり、逆に言えば生物的な匂いが全くしない人工的な空間とも言える。 この部屋でちぇんは茎から産まれ落ち、この部屋で産まれてからの三日間をちぇんは過ごしてきた。 その間、他の個体のゆっくりは見てもいない。 (目は開けたまま……しかしぼくの目を見て言っていない。尻尾は元気が無い。ため息は……あったな。しかしぐずって喚き散らすほどではない。ぼくの言いつけをきちんと守ろうとする意思の方がまだ勝っているというわけか。生後三日目だから両親への想いを断ち切れないのは当然だな。その気持ち、どの程度のものか確かめてみるか) にこりと優しく笑った眼鏡の奥の瞳で青年はちぇんの様子からそれだけの情報を読み取ると、穏やかな声で話しかけた。 「ちぇんはお父さんやお母さんに会えたら、何をしたいんですか?」 「すーりすりしちぇ、ゆっくりしちゃいんだねー! わかりゅよー!」 「そうですね。きっとゆっくりできますよ。ところでちぇんのお父さんやお母さんは、どっちかはちぇんだというのは間違いないとは思うんですが、もう片方はどんなゆっくりだったらゆっくりできますか?」 「え? しょれは……やっぱりらんしゃまにゃんだねー! わきゃりゅよー!」 そう元気よく言ったちぇんに、青年はそうですねきっととってもゆっくりしたらんしゃまに違いないですよ、と適当に流しながら (自分の両親も受け継いだ餡子から読み取れもしないし、平凡だなぁ……。せっかく希少種の中の希少種のゆかり種と、プラチナバッジのらんの交配に成功したっていうのに、せいぜい平均的な金バッジクラス程度のちぇんしか産まれなかったなんてな。これだから希少種同士の交配はリターンが少ないんだ。これならぼくがどれだけがんばっても五十万くらいが限度かな……全く、こんな奴のせいで丸々一週間もこんな所に拘束されるなんてやってられないよ。違う職場探した方がいっかなー) などと考えていた。 「らんしゃまは、パパがいいんだねー! ちぇぇぇん! っていっちぇもらっちぇ、たきゃいたきゃいさんしちぇほしーんだねー! それから、それから……」 ちぇんの語る夢をうんうんと青年は相槌を打ち、きっと優しいご両親ですよ、きっとちぇんがいい子にしていたらいつか会えますよ、などと言って流していた。 ちぇんはがんばった ブランド物でフル装備したその女を出迎えて、青年は「あ、こいつドラクエ5やると息子に天空装備させたまんまエスタークに突っ込ませるタイプだな。吹雪の剣とかわかんねーんだろーなぁ」と直感的に判断した。 どこぞの社長夫人だとかいうその女はソファに脚を組んで座り込んだ。その靴がヒールだということに気づき、青年はげー、とげんなりする。ゆっくりを飼いに来た人間が、ヒールなんて赤ゆっくりを一撃で踏み殺しそうな凶悪なものを履いてくるなどありえない。 「お客様はちぇんをご所望でしたね」 「ええ、ええ。いいですよねー、かわいいですよねー。あの『わかるよー』っていうのが。あとあのネコっぽいお耳とか尻尾さんとか! あ、でも、あれ、なんていうですか。ほら、えーと……あの緑色の髪の……そうそう、ゆかりんにゃんでしたっけ。あれはなんか嫌ですわよね。『ゆかりんにゃんだにゃん』だなんて、まるでキャラ作っているみたいじゃありませんか。こういってはなんですが、まるで下品なメイド喫茶の風俗嬢のようではありませんか。やはり人間もゆっくりも自然が一番ですわ」 「ええ、まことそのとおりです。我が社で育てたゆっくりは皆一匹一匹のんびりとトレーナーと一対一で育てた、ゆっくりらしい自然さと行き届いたしつけを兼ね備えた個体ばかりです」 「ねぇあなた」 「はい?」 立て板に水と話していた最初の言葉と打って変わって冷たい口調で社長夫人は営業の青年に話しかける。 「その『個体』っていうの、やめていただけませんこと?」 「もうしわけございませんでした」 「わかればいいのよ。なんというんですか。その、まるで研究機関のようじゃありませんか。悪趣味な加工所じゃないのですから、もっと愛を持った言い方をしてくださらないと、気分が悪くなっちゃうじゃありませんの」 「以後、気をつけます」 「それで、いつになったら私のちぇんちゃんを見せてくれるのかしら」 「はい。登嶺くん、入ってきて」 「はい」 眼鏡の青年が隣の部屋から入ってきて、二人の間を挟むテーブルの上に胸の前に抱えていたバスケットを降ろした。 その中に入っているものを見て、社長夫人はいやーん、と黄色い声を上げる。 「まぁかわいらしい!」 「んにゃ……?」 バスケットの中で眠りこけていたちぇんは、社長夫人の声で目を覚まし、物音のする方へと体を向けた。 野球ボールほどのサイズまで育った生後二週間前後といったところの赤ゆっくりである。ちぇんはまだ短い尾を立ててにっこり笑い、社長夫人に挨拶した。 「おはよーなんだねー! ゆっくりしていってねー!!!」 「はぁい、ゆっくりしていってねー」 「わかるよー! おねーさんはとってもゆっくりしているんだねー!」 既に赤ゆ言葉が抜けた饒舌な口調でちぇんは会話していた。「おいおいこりゃどこからどう見てもおばさんだろうがよ。お姉さんっていうように躾けたの俺らだけどさ」と青年二人の内心のツッコミは当の本人たちに届くはずもなく、社長夫人はトレーナーに声もかけずちぇんをいきなり手の平に抱き上げた。 しかしちぇんは初対面の相手の手の平に乗せられても驚いたり慌てたりすることもなく、器用にバランスを保ち、にこにこした笑顔を維持し続けている。 「ちぇーんちゃん。今日から私があなたのママでちゅよー」 「うにゃあん、くすぐったいんだねー! でも、気持ちいいんだよー、わかるよー!」 「あ、お客様。他のちぇんもご用意できますが。一通り見てから決めていただいても――」 「もう! 黙りなさいよ! 私は今ちぇんちゃんとお話ししているの! そんなことも見てわからないのかしら!?」 結局、一通りの手続きを終えて一時間後にはちぇんは社長夫人のリムジンに載せられて行ってしまった。 後に残された営業の青年とトレーナーの青年はうんざりした様子で息を吐く。 「でいぶってさ……いるよな」 「うん、人間にもね」 「いや、俺はさ。あのババァに実の子どもいなくて、ゆっくりを代用品にしようってんなら、めっさ歓迎するわ。俺いくら金持ちでもあれおふくろってイヤ。絶対イヤ。死んでもイヤ」 「あのちぇん、ロクなゆん生送らないだろうけどね」 「あー、まぁそうだな。って、あのちぇん育てた登嶺くんにこういうこと言うの無神経だったか。ごめんな」 「いや、別にいいよ。いちいち情なんて持っていたらこの商売やってられんし。それにしても、隣の部屋で聞いていたけどあれは傑作だったね」 「んあ?」 「ほら、ゆっくりも人間も自然が一番って」 「ああ、あれな。俺もフォローするべきか吹くべきか迷ったわ」 「生まれてから一切他のゆっくりには触れさせず、人間に飼われやすい金バッジゆっくりだけを卸す……ウチってそういう所でしょ? そんなところに来ておいて、何が自然だよ。自然がいいなら野山のちぇんに会いに行って、わかれよーって言われて来いって話さ」 「わかんねーだろうさ、あの手の人間は。自分の気持ちを理解するのは求めるくせに、自分は誰の気持ちも汲み取ろうとはしない。そんな奴は人間でもゆっくりでもゲスに違いないが、なぜか人間の場合そういう奴はそのまんまでしあわせー、な一生送れたりするからわけわかんねーよ」 「わかるよー」 死んだ目で愚痴をこぼし合った二人はため息をつき、各々の仕事に戻って行った。 社長夫人に買われたちぇんは彼女の多大な愛情を注がれながらすくすくと育っていった。 生まれ育った部屋以上に広いお部屋がいくつもある邸宅がちぇんの新たなおうちとなった。毎日メニューが変わる美味しい食事にねだらなくても数え切れないほどに買い与えられるおもちゃ、ちぇん専用のふかふかクッションが与えられ、毎晩夫人と同じベッドで眠る。毎日のシャワーとブラッシングは欠かされたことがなく、いつもさらさらヘアーにふっかりとしながらピンとしたおぼうしを被る実にゆっくりとした姿をしていた。 そしてちぇん自身もそんな全てが過不足なく与えられる生活に驕ることも調子に乗ることもなく、夫人に対する感謝と愛情の気持ちを忘れることがなかった。十世代以上に渡って続けられた躾と性格の選別の餡子血統は、値段相応の価値をちぇんに付与していたのである。 ゆっくりでなくとも人間ですら羨む生活を送るちぇんだったが、しかし不満が一切無いと言えば嘘になった。 「ちぇんちゃーん。ママと一緒におでかけしまちょーね!」 「わかるよー! お出かけさんはゆっくりたのしみなんだねー!」 昼寝をしていたちぇんは夫人の手に載せられ額にキスをされた。その際、例えばゆっくりに対する観察眼が鋭いトレーナーやブリーダーならちぇんのわずかな表情の強張りに築いただろう。 人間にとっても香水の匂いは好き嫌いがあり、子どもならば大抵の銘柄は『嫌な臭い』とバッサリしてしまうことは珍しくない。ゆっくりも例外ではなく、至って普通のOLが捨てゆっくりをかわいそうにと思って近づいただけで「くしゃひぃぃぃ~~!!」と逃げられることすらもあるのだ。 夫人にキスをされたり頬ずりをされるたびちぇんは鼻がひん曲がるような思いをするハメになっている。それを飼われてからの一ヶ月間、一度も言葉にするどころかわずかに唇を引きつらせる程度に抑えている根性は、人間で例えるなら夏場常時サウナに入っているかのように汗気を立ち昇らせているメタボな上司に笑顔で対応し続けているリーマンを想像していただければわかっていただけるであろうか。 「それじゃちぇんちゃん、いつもの所にお座りしてね。じゃ、しゅっぱーつ♪」 「出発なんだねー、わかるよー!」 車のダッシュボードに乗せられたちぇんは、徐々に加速していく風景を窓ガラス越しいっぱいに見ながらやっぱり唇を引きつらせていた。もはやプロでなくとも、普通のゆっくり好きが観察していればわかるほどに笑顔が堅くなっているのだが運転に集中している夫人は全く気づいていない。 彼女はただ単に自分が運転している時もちぇんを愛でたいから視界の端に置いているだけなのだが、ゆっくりを車のダッシュボードに載せるなど虐待も同然の所業である。すぃーを用いたゆっくりレースが世の中にはあるが、そのすぃーですら最高速度は概ね水平な道路におけるママチャリの本気漕ぎ程度とそんなに差はない。にも関わらず、レーサーになれる素質を持つゆっくりは少ない。なぜならその速度で感じる吐き気を催すほどのストレスを抑えられる個体はごくごく限られるからだ。 ましてや時速60kmにも80kmにもなる車などにまだ生後三ヶ月かそこらのゆっくりを載せれば、死に至ってしまう個体すら珍しくない。 「ねぇちぇんちゃん、このバッグなんかどうかしら?」 「ママさんは何でも似合っちゃうんだねー。わかるよー!」 到着したデパートのブランドバッグ売り場で夫人は肩に載せたちぇんに話しかけ、人間のファッションセンスなどよくわからないちぇんは適当におだてて流していた。 するとその様子に気づいた店員が少し困ったように愛想笑いを浮かべながら、夫人に話しかけてくる。 「お客様。申し訳ございませんが、当デパートの中にペットの連れ込みは……」 「何? うちのちぇんちゃんの金バッジが見えないの!? そんじょそこらのゆっくりと一緒にしないでくれる? うちのちぇんちゃんは一個だって粗相なんかしたことがないんですからね!!」 「いえ、ですが……」 耳の奥がキーン、となるほどの大声に店員は肩を小さくした。そしてけたたましく喚いた夫人の肩で何事もないかのようにバランスを保ち、けろっとしているちぇんの様子に内心で舌を巻く。 もちろんちぇんが一切ストレスを感じていないわけではない。それ以前に、がやがやとやかましく自分より何十倍も大きい人間という怪物がひしめくように右往左往し、時には子どもが喚き散らしながら駆け回るようなデパートという空間自体がゆっくりにとってはストレスなのだ。 車での移動から始まり、ここまで来るともはやちぇんのストレスは飽和状態となり一時的に何も感じなくなっているのである。その反動は当然他の所に出ており、ちぇんが夫人の気配に気づいて素早く目を覚ますのも勘が良かったり感覚が鋭いだからというわけではなく、単に眠りが浅いからである。 また、生後三ヶ月にもなっていくら体格の小さいちぇんと言えど、中年女性の肩に余裕で乗れるというのは少々成長不全といえる。このままちぇんが成体となれば他の個体よりずっと体力が無く、病気にかかれば対抗する力もなく一発で逝ってしまう貧弱な体に育ってしまうだろう。 「ゆっくりだからってこの店は追い出すの!? 支配人呼びなさいよ! 直接話しつけてやりますわ!」 大声で喚き散らす夫人は周囲の人々から好奇の視線を浴びていた。その中にはちぇんに対する視線も含まれており、同情や感心といった感情が含まれていた。 と、その感心の目を向けていた若いスーツ姿の男が、にこやかな笑顔で店員と夫人の間に 「素晴らしい!」 と歓喜の声を上げながら近づいてきた。 男は夫人から険のある視線を向けられたが、次の瞬間彼女の態度は軟化した。理由は一つ。イケメンだったからである。 「なんてしつけの行き届いたちぇんちゃんでしょう。感激しました。あ、すみません、申し送れました。わたくしこういうものです」 出された名刺を夫人は読み上げた。 「ペット芸能プロダクション ゆっくりん事務所所属プロデューサー 風路(ふうろ)出由(いずよし)……?」 「はい。おたくのちぇんちゃん、芸能ゆにしてみませんか?」 爽やかな笑顔を浮かべる風路という男を、ちぇんはハイライトの消えた目で見上げた。 海面に直立する鳥居は夕焼けに照らされオレンジに輝き、潮風がそよいでいた。 テトラポッドに乗って二本の尻尾を垂れ流し鳥居を見つめていたちぇんは、やがてがっくりと下げていた表情をキッ、と上げた。 「落ち込んでちゃだめなんだねー。ここにもママはいなかったけど、きっと次の街にはいるはずだよー。次の街にもいなくたって、次の次の街にはきっと……」 そう自分に言い聞かせてテトラポッドを駆け下りたちぇんは夕陽に向かって叫んだ。 「ちぇんは絶対諦めないよー! 明日もきっと、がんばるんだねー! わかるよーーー!!」 そしてちぇんは駆け出した。いずこともなく―― エンディングの流れ出した液晶画面の傍で、ちぇんはくわえたハンコを朱肉に突き、続いてサイン色紙にぺったんと押し込んだ。 「ありがとうなんだねー! 来週も絶対見てほしいんだねー! わかるよー!」 「はい、絶対見ます! ありがとうございます!」 サインを貰った女性は握手のかわりにちぇんの尻尾を軽く握った。 そして列の次の相手がちぇんの前に現れ、再びサイン色紙が机に置かれる。 厳島神社の見える海岸に用意されたサイン会場には長蛇の列ができていた。中にはちぇんの画像がプリントされたTシャツを着込んだ人物も混じっており、熱狂的な人気があることが伺える。 ちぇんの姿が地上デジタルの電波に乗り、全国のお茶の間に現れるようになってから二ヶ月ほどが経過した。 芸能ゆっくりとは俗称で、タレントゆっくりともモデルゆっくりとも言われている。主にCMやポスターなどの仕事をこなすゆっくりであるが、時にテレビ番組に出演することもある。ちぇんはその中でも異例の速さで人気を獲得した天才俳ゆんと言えた。 ちぇんが最初にテレビ番組のオファーを獲得したのは「ありす探偵事務所」というゆっくり主演の連続ドラマ番組のゲスト役であった。たまたま子ちぇんの役が必要とされており、そのオーディションに受かったことでちぇんの人間の言うことを忠実に聞く能力の高さが評価されたのだ。 そしてその時、もう一つゆっくり主演のドラマ番組の企画が進んでいた。「らんを訪ねて三千ゆん」というその番組のストーリーは、不治の病気を治療するためと親元から離された飼いゆっくりの子ちぇんが、母親のらんを探して日本全国を放浪するという内容である。旅先でちぇんは様々なゆっくりと出会い、助け助けられることで成長してゆく冒険譚であるのだが、脚本は既に最終回まで完成していても主演の子ちぇん役が見つかっていないのが問題であった。 何せ脚本の出来は良い分ゆっくりに要求される演技力の高さも大きかったのだ。生後三ヶ月からせいぜい九ヶ月程度といった短い期間の間にそれだけの演技力を獲得できる子ちぇんなどそうそうおらず、企画側は設定の根本的な変更を考えていたところにちぇんが業界にデビューしたのだ。 ちぇんの熱演は日本全国を駆け巡り、放送一ヶ月でブームが起きていた。それはこのドラマのコラボ企画である、放送した週で舞台となった日本の観光地にちぇんが行きサイン会を催すというイベントも当たったと言える。 何度かの小休止と昼の休憩を挟み、とっぷり日も暮れる頃になってようやく解放されたちぇんは一仕事終わった後のオレンジジュースをストローから吸い上げていた。 飼い主の夫人は現在、次のちぇんの行く先でのサイン会の段取りの相談をスタッフとしている。一匹だけ置かれたちぇんは、へとへとに疲れた体を机の上に横たわらせてひたすらにぼーっとしていた。 「おつかれさま、ちぇん」 「んにゃ……?」 頭上からゆっくりした声をかけられ、ちぇんは視線を上げた。するとそこには美しい顔立ちをしたありすを連れた人間さんがいる。 見覚えのある顔にびくんと反応したちぇんは、垂直に起き上がってびしっと尻尾を立たせた。 「ありすさんお久しぶりですなんだねー!」 「楽にしてていいわ。ちょっと様子を見に来させてもらっただけだから……」 ちぇんの体を労わるようにありすは言い、机の上に降り立った。 このありすはただのありすではない。見る人が見ればわかる大女優のオーラを放つ、かの五年連続放送し続けている人気ドラマ「ありす探偵事務所」の主演役のありすなのである。 一度ゲスト役としてしか登場していないちぇんはロクに話すこともできない相手だったが、偉大な先輩として尊敬していることに変わりはない。頭を下げて挨拶するちぇんにありすは苦笑いを浮かべた。 「今売り出し中のアイドルがそんなに安く頭を下げちゃいけないわ。それよりちぇん……あまりオレンジジュースさんばかり飲んではいけないわよ」 「え? にゃんでー? オレンジジュースさんを飲むと、疲れもばっちり吹き飛ぶんだよー。これを飲んでないととてもじゃないけど明日もお仕事なんてできないよー。わからないよー?」 飼い主の夫人から与えられたオレンジジュースは、ちぇんにとって欠かせない栄養ドリンクだった。しかしありすは首を振り、飼い主に視線を向ける。 ありすの飼い主であるお兄さんは困ったように笑いながら言った。 「君はまだ生後半年くらいの子ゆっくりだからね。成長途上の体にムチ打つのはいい。けど、それで消費したエネルギーは正規の食事でまかなった方が健康的なんだよ。オレンジジュースは栄養満点だけど、これに頼りすぎるとそのうちオレンジジュースでしか栄養が吸収できない体になるんだ。それも成長途上の体だと、一生に響きかねない」 「ゆにゃー……じゃ、あんまり飲みすぎるのはやめるんだねー。わかったよー」 「それでいいのよ。ところでね。今日は挨拶に来ただけだけれど、このドラマに出るようになってから一度ちぇんにありすは聞いておきたいことがあったの」 「ちぇんにわかることなら、なんだって答えちゃうよー」 「あのねちぇん。ちぇんはなんで、こんなに演技は上手なの……? いえ、本当に演技なの?」 ありすの問いにちぇんは首を傾げた。 ブームの理由は巷で色々と話題にされているが、その一つとして揺るぎないものは「ちぇんの演技力」に尽きた。らんを探し回って時に泣き時に笑うちぇんの姿はとても演技では思えない迫真の出来であり、大女優といわれるありすですら気圧されるものだったのである。 ちぇんはうーん、と考えてからこう言った。 「ちぇんは、本当にパパかママのらんしゃまに会いたいだけだよー。それを忘れないでいれば、みんなが褒めてくれるだけなんだねー。わかるよー」 「そう……いつか本当のパパママに会えるといいわね」 微笑んでそう言い残したありすに、ちぇんは再び頭を下げてさよならと尻尾を振り続けた。 そのちぇんに手を振り返し続けていた飼い主のお兄さんは、ありすがふぅとため息をついたのに気づく。 「おや、どうかしたのかい、ありす?」 「いえ……お兄さん。あのちぇん、この業界にあと何年いられると思う?」 「そうだね……来年の今頃にはいないのは絶対だろうね」 「やっぱり……ああいう純真な子は、ここじゃやっていけないのよね。かわいそうだけれど……」 「飼い主がもう少しまともなら話もしようがあるんだけれどね。ま……ぼくらには、せいぜい引退が幸せな幕引きであることを祈ることくらいしかできないよ」 「りゅうせいに~またが~ってぇ~♪」 「違う、違うわよちぇんちゃん! もっとね、腰はこう! こうよ!」 「わかったよー! がんばるんだねー!」 広間の絨毯をぴょこぴょこ跳ね回りながらおうたを歌うちぇんに、夫人は身振り手振りでダンスの指導をしていた。 ちぇんのデビュー作である「らんを訪ねて三千ゆん」は無事最終回を終え、日本全国の視聴者たちに涙と勇気と感動を与えた。一方、ちぇんはあっちこっちから引っ張りだこのオファーの嵐を受けており、現在は特に歌って踊れるゆっくりを目指して猛特訓中なのである。 ゆっくりが人間に感動を与えるレベルの歌を習得することは至難の業とされている。歌詞をきちんと覚えきることが難しいこと。リズムやメロディに乗せて歌うという概念を理解すること。そもそもゆっくりと人間の音楽感覚は違っているため、人間にとって耳心地の良いメロディは決してゆっくりにとってはゆっくりできるものではないということ。これにさらにダンスが加わるのだから並大抵の努力では公共電波に乗せられるものにはならない。 「だめよ、だめよちぇんちゃん! そんなんじゃてんでダメ! いい!?」 指導に熱が入る夫人のバッグから携帯電話の着信メロディが流れ出した。ちぇんに対する仕事の依頼はまず飼い主である夫人を通してから始まるので、夫人も決して暇ではないのだ。 「ちぇんちゃん、ママはちょっとお電話があるけれど、練習をサボっちゃいけませんわよ?」 「わかったよー! もっともっとがんばるんだねー!!」 全身からだらだら砂糖水の汗を流しながら、ちぇんは夫人の声に応えた。 夫人はちぇんの練習のために流している楽曲の音が会話の邪魔になるので、その場から離れて電話を始める。ちぇんはそんなことにも気づかずひたすら練習に明け暮れており、サッカーボールにも満たない体で広場中を駆け回り跳ね回り歌いまくっていた。 「……やっているね。最近、家にいる間はずっと練習浸けだな、ちぇん君」 「あ、パパさんなんだねー! こんばんはなんだよー!」 夫人の旦那であるこの屋敷の主人に、ちぇんは元気良く挨拶した。 主人もまたちぇんの飼い主の一人ではあるのだが、彼は彼で仕事が忙しくちぇんと顔を合わせ話し合う機会は少なく、今回を含めても片手の指に数えられるほどである。そのためちぇんは少しばかり緊張していた。 ソファに座った主人はそんなちぇんの様子に気づいたのか、自分のネクタイを緩めてにやりと笑う。 「楽にしたまえ。君が私に粗相などすることはないと確信しているし、したとしても追い出しなどしやしないさ」 「は、はいなんだねー。わかったよー」 「まぁ……あれの面倒を見るのはしんどいだろうな。君には本当に感謝している……君が来てからあれに振り回されることが少なくなってね。君の収入もまた、あれの散財を埋めるには十分な額だ。本当に助かっているんだよ」 「きょ、恐縮なんだねー」 「ははっ、君はテレビで見るより思った以上に謙虚だな。いや、私も一応君の主人だからな。普段の君の姿を聞かれて、困ることがあるのさ。……ところでね、ちぇん君」 「んにゃ?」 「あれの指導は真面目に聞かない方がいい」 主人の言葉をいまいち理解できなかったちぇんは、体全体を傾けて「わからないよー?」と答えた。 「アレって……なんなのかわからないよー?」 しかしこの疑問に主人は答えることなく、話の続きを一方的に始める。 「あれの指導はめちゃくちゃだ……ただ君を叱咤激励しているだけで、それだけで自分が頑張っている満足感に浸りたいだけなのさ。君はただ、見本のビデオやきちんとしたダンスや歌の教官たちの言うことを素直に聞いていればいい。そうでないと出る成果も出ない」 「え、えーっと……」 「本来なら無理な練習もやめて、きちんとしたスケジュール通りに休養と練習を繰り返すべきなんだがね。君の場合、他の仕事も掛け持ちしているから自然本来なら休むべき時間を練習に割り当てなければいけない……あれにはそれとなく私から言っておくから、君はあまり無理をせず手を抜くということも覚えた方がいい」 「わ、わからないよー? 手抜きはダメなんだよー。どんな時でも一生懸命がんばらなきゃいけないんだよー?」 「それは違う……いいかいちぇん君。サッカー選手がなぜ90分もあんなに広大なフィールドを走り続けることができると思う? 一人一人の選手をよく観察すればわかる。彼らは自分が必要とされるタイミング、場所を読んで走る速度を緩めたり歩いたりしているものなんだ。そうでなければここぞという時に全力を発揮できない。スタミナ体力に限らず、リソース管理は重要だ。君に欠点があるとすれば、そのリソース管理が下手だということだよ」 「パパの言っていることは難しくてよくわからないよー……だって、がんばれば……がんばれば……」 「ちぇん君。がんばってもどうにもならないことも、世の中にはあるんだよ」 「それは違うよー!!!」 突然叫んだちぇんの様子に主人は目を見開いて驚いた。 ちぇんは自分の中の大切なものを守ろうというかのように、自分に言い聞かせるように呟き始める。 「だって、がんばれば、がんばればいつかきっとママやパパに会えるんだよー……お仕事で会ったらんしゃまは本当のパパでもママでもなかったけど、ちぇんががんばればいつかきっと会えるって言ってくれたんだよー……わかるよー! だから、だからちぇんはいつでもどんな時だって手なんか抜かないよー! がんばってがんばってがんばり続けるよー!!!」 「……そうか。すまない。失言だったよ」 「ゆにゃ……? い、いえちぇんこそパパさんに失礼だったんだねー。ごめんなさいなんだねー」 「いいさ。……ま、それより練習の邪魔をしてすまなかったね。引き続き、がんばってくれたまえ」 「はいなんだねー!」 威勢よく主人の励ましの言葉に答えたちぇんは、再び練習に没頭し始めた。 一方席を立った主人は携帯電話を取り出し、手持ちの手帳をめくりだした。 「……確かあれがあのちぇんを買ったところはどこだったかな……」 「お疲れ様でしたーっ」 「おつかれさまでしたーっ」 スタジオの収録が終わり、ゆっくりも人間もめいめいに楽屋裏へと戻り帰り支度や次の仕事の用意を始めていた。 そんな中、ちぇんは自分にあてがわれた部屋のクッションでぐったりと横たわりか細い呼吸を繰り返していた。 「何やってるのちぇんちゃん! ほらっ、立ちなさい! 今日のここの番組が終わったら、次は雑誌のインタビューがあったでしょ! それからその後はラジオに出て、新曲の練習もしなきゃいけないんだから! 休憩時間はまだ! サボろうったってダメよ!」 「わ、わかる……よー……で、でも。あと、あと10秒でいいから……」 「いいえ、今すぐ立ちなさい! 早く!!」 ばしっ、と夫人にビンタを入れられたちぇんはクッションから転がり落ち、べっちゃりと床に這いつくばった。 ちぇん自身は全身に力を入れ、立ち上がろうとしている。しかしなぜか全く力が入らず、まるで陸に揚げられたクラゲのようにちぇんは力なく倒れこんでいるのだ。 (なんで? どうしてなのー? 番組さんを録っている時はなんにもなかったはずなのに……わからないよー!!) 心の中でちぇんは叫ぶ。いや、本当は声に出したいくらいなのだが、それすらできないほどに体が言うことを聞かないのだ。 もしゆん医がちぇんの普段の生活を知り、この状態を見たのなら原因は一発で特定できただろう。 ちぇんは精神性脱力症状にかかっていた。日々度重なる苦労と疲労に心労、それを癒すことも許されない詰め詰めのスケジュール、飼い主にファンや仕事に関わる人々への期待に応えなければいけないとうプレッシャー、いつ限界が来てもおかしくないはずだったのだ。 その張り詰めていた限界の糸が今、一仕事が終わって楽屋裏に入りほんの少しだけ気を緩めたとたんに切れ、ちぇんの体の制御権を奪った。 現在ちぇんは、もうこれ以上の仕事をこなすと死んでしまうという本能的な直感から体を強制的にスリープ状態にしたのである。 だが残念なことに、その事実を理解している者はこの楽屋裏にちぇん自身を含め一人もいなかった。 「ママ、ちぇんちゃんには失望しました! こんなことしてママに迷惑かけるだなんて! 疲れているフリなんかしたってダメよ!」 (ママが怒っているんだねー! 早く起きなきゃだめなんだねー! ちぇんはもっともっとがんばるんだよー! がんばらなきゃいけないんだよー! なんで動けないんだよー! わかれよー!) 必死の心の叫びも虚しく、ちぇんの体は一ミリ足りとて動かない。そんなちぇんの様子にヒステリックな声で渇を入れようとする夫人の声に気づいたのか、ドアが開き一匹のまりさを連れた若い女が入ってきた。 「どうしたんですかー……って、ちぇんちゃん!? わ、だ、大丈夫なんですか!?」 「何よあなた、勝手に入って来ないでちょうだい! ほらちぇんちゃんも、みっともない格好晒してないで早く立ちなさいってば!」 夫人が地団駄を踏むようにちぇんの目の前にヒール靴を叩きつける。それをまぁまぁと若い女はなだめ、その間に女の手から床に下りたまりさはちぇんを見下ろした。 「ゆー。ちぇん、無理しすぎたんだぜ。ありすが言っていた通りだったんだぜ」 (ゆにゃ……まりさ先輩?) そのまりさは、先ほどのバラエティ番組でも共演し、ちぇんにとってのデビュー作である「ありす探偵事務所」でもレギュラーとして出演しているまりさだった。 まりさは夫人と女のやり取りをちらりと後ろ目で見てから、こっそりと帽子から三角に折られた紙包みを取り出した。 「ちぇん、これをやるんだぜ」 (……なぁにこれぇ? わからないよー?) 「この白い粉さんを吸えば、疲れだって一発で吹き飛ぶんだぜ。……でも、誰にも内緒だぜ? また欲しくなったらまりさに声をかけるといいんだぜ……」 そう言いながらまりさは自分の体で紙包みとちぇんの口元を隠し、中身の粉をちぇんの鼻や口に吹きつけた。 ちぇんの半開きの舌が白い粉――小麦粉を受け止め、唾液で溶かし、喉の奥に滑り込んだ。すると見る見るうちにちぇんの体に精気が漲り、肌に艶が照り、帽子は張りを取り戻し、尻尾は力強く立ち上がった。 「わっかるよおおおおーーー!!!」 「ちぇんちゃん? もう、いつまでもふざけているんじゃありませんよ! ママ、本当に怒ってしまいますからね!」 「ごめんなさいなんだねー! でも、もう大丈夫なんだよー! 問題ないんだねー!!」 元気良く立ち上がったちぇんはそんな調子で夫人に抱きかかえられると、何事もなかったかのように楽屋裏から出て行った。 その時わずかにちぇんはまりさへと振り返ったが、まりさはいたずらっぽくウィンクするだけで飼い主の若い女も人差し指を唇に当てていた。 残されたまりさとその飼い主は、一人と一匹でくつくつと笑い出す。 「……うふふ、なんてバカな子。なーんて餡子脳なババァなのかしら。ねぇまーりさ♪」 「おねーさんの言うとおりなんだぜ。へっへっへ、このまりさ様を差し置いてあのちぇんはちょっと調子に乗りすぎたんだぜ」 「そうよねぇ~、わかるわー。さ、これから私たちであの子に芸能界の素晴らしさってものを教えてあげなくっちゃね」 それから三日後、再びちぇんは同じように倒れた。 今回ばかりはまりさの助けが入らず当日の仕事を全てキャンセルしゆん医に運び込まれたちぇんは、一週間の療養を言いつけられた。 だが大人しくちぇんが休むはずもなかった。 「ねえママ~。まりささんと連絡を取りたいんだよ~」 「何? ちぇんちゃん何か用なの?」 「まりささんは健康の秘訣を知っているんだねー。ちぇんはそれを教えてもらいたいんだよー。わかってねー」 「うーん……そういうことなら仕方ありませんね」 そうして、当日まりさとその飼い主の女はちぇんの見舞いにやってきた。 人間は人間同士、ゆっくりはゆっくり同士で話を、と女は夫人に話を持って行き、ちぇんとまりさは応接室で向かい合って話を始める。 「まりささん~。あの白い粉さんがまた欲しいんだよー。わかってねー」 「ゆへへ、いいぜちぇん。かわいい後輩が困ってるんならまりさも放っておけないんだぜ。それじゃ、今日はこれだけ置いていくんだぜ。一気に吸っちゃだめだぜ? 一日一回一つっきりだぜ? まりささんとの約束だぜ」 「約束なんだねー。わかったよー」 そう言って一週間分の包みを受け取ったちぇんだったが、結局粉は五日で切れた。 ただでさえちぇんの体は既に限界を迎えたのである。それを無理矢理動かしているのだから、規定の量だけで補えるものではない。ましてや常用すれば麻薬というものは耐性がつく。 ちぇんが渡された粉は、ただの小麦粉だ。だがゆっくりにとってはなぜか人間にとっての麻薬と似たような効能を示し、疲労や痛みを和らげ精神状態を良くする効果がある。適切適量をゆん医の指示の下に使用すれば健康に害を及ばさないが、常用し続ければやがて小麦粉無しでは精神状態が落ち着けず、常に倦怠感を伴うといった禁断症状に悩まされることになる。 一週間後、まりさと落ち合う約束をつけていたちぇんは二匹っきりになった楽屋裏の個室でまりさに縋りついた。 「まりささぁ~ん! たすけてほしいんだよ~! しろいこなさんがほしいんだねー! わかってねえぇ~~!」 「はぁ……あの白い粉さんも結構高いんだぜ? それをタダで何度も貰おうだなんて、ちぇんは都合が良すぎるんだぜ」 「それならママにいってくれればおかねははらってくれるんだねー! もう、しろこなさんをすわないとちぇんはあたまがぐーるぐるしてげーろげろなきぶんでいーらいらするんだよー! あしたもがんばれないんだねー! わかってよぉ~~!」 「ゆへへ……お金なんていらないんだぜ」 「ゆにゃ……? わからないよー。それじゃ、ちぇんはなにをはらえばいいのー?」 「それは……ちぇんの体で払ってもらうんだぜ!!」 「ゆにゃああ!?」 突然覆いかぶさってきたまりさを避けきれず、ちぇんは壁に押しつけられた。はぁはぁとまりさの荒い息が耳をくすぐるが、ちぇんは抵抗する体力など残っていない。 「まりささん! やめてほしいんだねー! かってなすっきりは、ゆ、ゆっくり、できな、できなぁっ」 「ゆへへ、そう言いながらちぇんのまむまむはまりさのぺにぺにを咥えて離さないんだぜ! す、す、すっ」 「「すっきり~~~~~!!」」 そして、結局ちぇんはまりさに強制的なすっきりを強要され、三回ほどその胎内に精餡を流し込まれた。 息も絶え絶えで動けず、実ゆをぶら下げた茎を三本生やしたちぇんにまりさは帽子の中から大量の粉が入った包みを落としてやる。 だがちぇんはそれを拾い集め吸う気力も体力も残っていなかった。 「ちぇん、中々良いまむまむだったんだぜ。お礼の粉さんはそこに置いておくから、いくらでも吸えばいいんだぜ。あ、でもぐったりしているみたいだから親切なまりささんは人を呼んできておいてあげるんだぜ~♪」 そして十分後、まりさの飼い主の誘導で部屋の中に入ってきた数人のゆっくりの飼い主とスタッフたちはまむまむから精餡を垂れ流し麻薬に溺れ妊娠中の体でぐったりするちぇんの姿を見つけたのであった。 ちぇんのスキャンダルなその姿はまりさの飼い主によってデジタルカメラで撮影され、ゴシップ雑誌に売られ、ネットに流出し、テレビで幾度も放送された。 「らんを訪ねて三千ゆん」で素直で純真でひたむきに夢を追いかけ続けるちぇんが、肉欲とドラッグに溺れ堕落しきったようにしか見えない姿につい昨日までちぇんのファンであった人々は好奇と嫌悪の視線を浴びせかけた。また、今までちぇんに対して一言も言及したことのなかった『事情通』はこの行いと体たらくをなじり、今まで全く顔も声も出なかった『関係者』は訳知り顔で過去ちぇんが犯した些細なミスを誇張表現で伝えた。 そんな世間の評判を知らず、堅牢なケージの中に閉じ込められたちぇんは傷だらけの体を這いつくばらせ、あふれ出る涙を流れるままにしていた。 既に生後一年近くになるちぇんは成体と言っても良いサイズなのだが、ただでさえ小柄なちぇん種の中でも半回りほど小さい体で成長が終わってしまった。その小さな体の皮膚にはあちこちに引っかき傷が刻まれ、打ち身のせいでへこんでおり、テレビの中で笑顔を振りまいていた美しい面影はなく、まるでそこらの野良が人間にボコボコにされた後のようだった。 そんな満身創痍のちぇんの傷の中でも、特に痛々しいのは額の皮膚ごとひっぺがされた直径十センチほどの傷痕である。 ちぇんはその傷痕をいつまでも見上げ、時折 「おちびちゃん……ちぇんのおちびちゃん……かえしてよぉ……」 と嘆くのだった。 ちぇんの惨状の第一発見者が事態を仕組んだまりさの飼い主だったことは、ある意味ちぇんにとって不幸中の幸いと言えた。 第一発見から即ゆん医に運び込まれ治療を受けてから、ようやくちぇんは夫人と面会できた。信頼していた先輩役者に裏切られ、処女を奪われ、望まぬ子を孕まされ、身も心もズタボロになったちぇんは世界中で誰よりも敬愛し絶対なる信頼を寄せる飼い主の夫人に会ったとたん、今まで張り詰めていた緊張の糸が切れ「ままぁ~~!!」と飛びつこうとした。 そのちぇんを、面会を許可したゆん医の前で夫人はしばき倒し踏みつけネイルアーティストにケアさせている爪で引っかき何度も床に投げ落とした。 『よくも私に恥をかかせてくれたわねェえ!!』 ぽかんとして呆気に取られるゆん医が夫人を取り押さえようとしたとたん、彼女はちぇんの額の茎を掴み取り、全て引っこ抜いてしまった。 再び治療を受け、ちぇんは一週間後退院させられた。ゆん医はちぇんの身柄を要求する夫人を拒否したが、法的に訴えるという脅しを跳ね除けることはできず、引き取られ家に帰ったちぇんはまるっきり虐待用に飼われたゆっくりと同じような生活を送らされている。 それでもちぇんは、自分の体の痛みならいくらでも耐えられた。どうしても耐えられなかったのは、失った我が子たちのことであった。 「おちびちゃん……おちびちゃあん……」 ちぇんには夢があった。それはいつか両親を探し出し一緒にゆっくりした幸せな暮らしを送るというものである。 だが、自分が大人になっていくにつれ、子どもを作れるようになったと自覚し始めてからやがてもう一つの夢が芽生えてきたのである。 それは、自分が受けられなかった親の愛情を我が子に思う存分与えてあげること。一緒に幸せな暮らしをすること。 もちろん、ちぇんの望むお婿さんは格好のいい素敵ならんしゃましか考えていなかった。それが予想外の悲劇で望まぬ子を抱えてしまったわけだが、それでも我が子であることに変わりはない。 ちぇんは夫人に何度も我が子を返してくれと頼んだ。そのたび夫人のちぇんに向ける暴力は苛烈さを増した。 『この淫売猫め! 育ててあげてあれほど人気者にしてあげた恩を仇で返して!」 皮肉にもひっきりなしに夫人あてにかかってくる電話がなければ、ちぇんはとっくの昔に死んでいただろう。もっとも、その電話がまた夫人を苛立たせることになっているのではあるが。 アイスピックでずたずたに突き刺しまくられた耳が、かつ、かつ、という靴音をとらえた。それに怯える気力も体力もちぇんはもう失っていた。ただ、おちびちゃんを守れず一緒にゆっくりさせてやれなかったという申し訳なさでいっぱいだった。 「ちぇん君。しっかりしたまえ」 そういう低い声と共に、ちぇんの頭にびちゃびちゃと何かがかけられ全身の傷が塞がり体に力がみなぎるのをちぇんは感じ取った。 頭から流れる雫を舐め取ると、それは濃縮されたオレンジジュースだとわかった。 額の傷痕から焦点を少しずらすと、そこには上等なスーツを着た主人が空になったオレンジジュースのパックを付き従っている秘書に渡している姿が見えた。 「……ぱぱさん?」 「いや、今日から私はもう君のパパではない。ただのおじさんだ。いいかい、ちぇん。今から君をここから出してやる。そのかわりバッジは貰う。君は今日からうちの飼いゆっくりではなくなる。ただの野良ゆっくりだ。……そうだ。私は君を捨てるんだ」 「……そんなこと……しなくていいんだねー……ちぇんはもう……おちびちゃんをなくしたちぇんは……なにもしたくないよー……」 それを聞いた主人は秘書に目配せした。すると秘書は抱えていた小さな箱を開け、中身のピンポン玉ほどのボールを主人に渡す。 そのボールを、主人はケージの隙間からちぇんの前に置いてやった。 「ゆや!? わきゃりゅよー! おきゃーしゃんにゃんだねー!!」 「ゆえ……おちび……ちゃん?」 「わきゃりゅよー! ゆっくちちぇいっちぇね!!!」 小さな小さな赤ちぇんが、これ以上ないほどゆっくりした笑顔を浮かべていた。 長い間離れており、誕生の瞬間にも立ち会えなかった。それでも親子は一瞬にして、お互いを親子だと認識した。 「おちびちゃん!! ちぇんのおちびちゃんなんだねー! わかるよーー!!!」 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃーん! あいたきゃったんだにぇー! わきゃりゅよー!!」 「すまない。オレンジジュースに浸した茎から無事生まれたのは、その子だけだった。今日から野良ゆになる君には大きな負担となるだろう。だが、それでも君には何よりも力強い今を生きる希望となるはずだ」 「はい! はいいぃぃ! ありがとうなんだねー! とっても、とってもありがとうなんだねー!!」 「にゃんだねー!!」 「それじゃあちぇん。バッジを、貰うよ」 主人はちぇんのおぼうしに手を伸ばし、ピンで留められたバッジを外し胸ポケットに入れた。 ケージの鍵を開け、主人はちぇんを秘書に持たせていた箱の中に入れる。そうして秘書だけをこの場から送り出し、入れ替わって部屋の中に入ってきた部下が持ってきた傷だらけのちぇんにバッジを着け、ケージの中に閉じ込めた。 「社長、このようなことをして奥様にバレないのでしょうか」 「問題ない。あれがほしいのはただのサンドバッグだ」 「では、ないと思いますがあのちぇんが芸能ゆのちぇんだと言って、信じる人間が現われたならばいかが致しましょう。そうなれば我が社の信用にも響きかねないスキャンダルに発展しかねません。あのちぇんを助けて、一体社長になんのメリットがあるのか私には理解しかねます」 「何を言ってるんだ君は。私は本気であのちぇんを助けるつもりなら、信用できる部下……例えば君に飼ってもらうよう頼むよ」 「はい? ならば、なぜ」 「君に負担をかけたくなかったからな。迷惑だろう?」 「はぁ」 「端的に言って、どうでもいいんだよ私は。野良ゆっくりの言うことを真に受けて我が社に影響を与えるほど大きい声で叫べる人間がいるのならば、むしろぜひお目にかかりたいものだ」 そう言って社長は煙草をくわえた。 (野良ゆ編へ続く)
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がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~ 【がんばれごえもん ゆきひめきゅうしゅつえまき】 ジャンル アクション 高解像度で見る裏を見る 対応機種 スーパーファミコン メディア 8MbitROMカートリッジ 発売・開発元 コナミ 発売日 1991年7月19日 定価 8,800円 (税込) プレイ人数 1~2人(同時プレイ) 配信 バーチャルコンソール【Wii】2007年3月13日/800Wiiポイント【WiiU】2013年9月4日/800円【New3DS】2016年6月7日/823円(税8%込) 判定 良作 がんばれゴエモンシリーズ 概要 ものがたり ゲーム内容 キャラクター 評価点 問題点 総評 移植 余談 概要 コナミの人気アクションゲーム『がんばれゴエモン』のSFC版シリーズ第一作目。シリーズ生誕5周年記念作品として制作された。 ゲームシステムはこれまでのシリーズを踏襲しつつ、ハードの移行に伴って正統進化を遂げている。 システム面での大きな特徴は、従来の見下ろし型マップステージの他に、横スクロールの2Dアクションステージが追加された点で、「場面によって見下ろし型視点と真横視点が切り替わる」というこの作風は以降のシリーズにも受け継がれていく。 また、江戸情緒溢れる和風世界に近代文明的要素とコミカルテイストをプラスした独特な世界観が確立され、後に続くSFCシリーズの作風の礎となった。 前作に当たる『がんばれゴエモン2』同様、2人同時プレイが可能。 ものがたり いつも平和な江戸のはずれのはぐれ町、ここにはゴエモン達の住み家がある。いつの間にやら近所に住みついた、自称「忍者」のエビス丸も、今ではすっかりはぐれ町の住人である。この所、北のはずれのほろほろ寺に、美人の幽霊が出るという噂があった。ある日のこと。「ゴエモンはん、知ってはりまっか!」とエビス丸が駆け込んで来た。「なんでぃ!やぶからぼうに!」「噂のべっぴんはんのことなんでっけど。」「ああ、ほろほろでらの女幽霊さんね…。」「そーでんがな! そのべっぴんはんにちょっかいを出そうとしたもんが、イタイ目におうたっちゅうて…。」「てやんでぃ! 幽霊の分際で人間様をイタイ目に逢わせるたぁふてえ野郎だ!」「ここはひとつ、わてのこのプレイボーイぶりで…。」「ごちゃごちゃ言ってる暇はねぇ!いくぜエビス丸。」やにわにキセルを手にして飛び出すゴエモン。「あっ、わてまだ頭のセットが…。」後を追うエビス丸。こうしてまた、三度めの旅が始まろうとは、二人には思いもよらないことであった。 (説明書より) ゲーム内容 旧作からの変更点 旧作同様、予め指定されたステージをクリアしていく面クリア型ゲーム。全9面構成。 本作では横スクロールによるアクションステージが追加されており、各ステージ毎に敵を倒してお金や装備を整える旧作同様の見下ろし型マップの「町エリア」、ボスの拠点を突き進む横スクロールの「拠点エリア」、ボスと戦う「ボスエリア」から構成されている。 町エリアでは旧作と同じく民家の住民と会話できるが、単なる雑談やネタ話しだけでなく、拠点ステージやボスの攻略ヒントなど、ゲーム進行に関わる情報が多くなっている。 本作では、基本的にボスを倒せばステージクリアとなる。(*1)このため、それぞれのステージで手形を集めて回る必要が無くなった。これに伴い、過去作では手形を入手するためにほぼ必須であった3D迷路はミニゲームのひとつに変更されている。 手形そのものは特定ステージの町エリアを通過するために必要になるのみとなっている。 拠点エリアから町エリアの方へ任意で引き返すことが可能で、プレイ途中でアイテムを失った場合などに立て直しを図ることが可能になっている。 その他 敵を倒した際のお金の入手経路が「敵を倒した時点で加算」から「敵が落とす小判の取得による加算」に変更された。 武器パワーアップの一形態であった飛び道具が独立した武器となり、お金を消費して放つようになった(後のサブウェポン)。 アクション 基本アクション A(Y)ボタンで攻撃、Bボタンでジャンプ、Xボタンで術の発動。Rボタンで武器を飛び道具に切り替えられる。飛び道具での攻撃時はお金を消費する。 1P・2P共通の飛び道具として「爆弾」を使用可能。使用の際はお金は消費せず手持ちの爆弾の個数が減少する。所持可能数は30個まで。よろず屋や迷路屋の3D迷路内で補給可能。 拠点エリアでは十字キーの上を押しながら攻撃ボタンを押すと画面上方向に向かって攻撃する。また、段の上にいる時に十字キーの下を入れながらジャンプボタンを押すと、下の段に飛び降りる。 2人同時プレイ 「ふたりで遊ぶ」で始めるもしくは1プレイ時の途中参加により、2人同時プレイが可能。 片方がゲームオーバーになってももう片方の残機が残っていれば、それをもらって復活することができる。 おんぶシステム 2P同時プレイ時にのみ可能な新アクション。地面に伏せた相手にもう片方の相手が飛び乗る事により、移動と攻撃を分担する「おんぶ状態」となる。 上に乗っている方がジャンプボタンを押すと相手から降りる。 術 各地にある道場にて様々な術を覚え、アクションステージで使う事が出来る。 習得には所定料金がかかる他、ライフを一定値消費するため、お金があってもライフが足りないと門前払いされてしまう。 ゴエモン・エビス丸双方でそれぞれ術の名前や発動中の演出が異なるが、術の内容自体は同一。 術の使用には術ポイントが必要で、敵を倒したりすると出現する巻物を10本取るごとに1増え最大10まで貯められる。 術を使えるのは拠点エリア及びボスエリアのみ。また、おんぶ状態中は術は使えない。 スタートボタンを押した後、画面下の術一覧から十字キーで選んで選択すると、ライフゲージ横に選択した術名のアイコンが表示される。この状態でXボタンを押すと術が発動する。発動中はアイテム欄に表示されている赤いゲージが時間経過と共に徐々に減っていき、0になると効果が切れる。また、発動中にもう1度Xボタンを押すと任意で解除可能。 術を使えるのは習得したステージのみで次面へは持ち越せない。 + 術一覧 一撃必殺の術 ゴエモン 怒りの一撃の術 怒りの気を空中に解き放って攻撃する。 エビス丸 さくらの舞の術 エビちゃん分身で舞を舞って攻撃する おたすけキャラの術 ゴエモン とら丸の術 お助けキャラに乗り込み、ジャンプして前方や下方の敵を倒せる。しゃがみ移動で敵を倒したり障害物の破壊できる他、ダメージ地形も耐えられる。この術のみダメージ制で、敵やダメージ地形との接触の度にゲージが消費されていく。 エビス丸 べこ丸の術 空中飛行の術 ゴエモン シーパーマントの術 一定時間、空を飛べる。ダメージを受けると強制解除される エビス丸 パタパタの術 無敵変化の術 ゴエモン しし丸の術 しし丸に変身して無敵状態になる エビス丸 ヒロインの術 バレリーナに変身して無敵状態となる ライフゲージ 初期値は8メモリで、アイテム「黄金のまねき猫」の取得により最大で16メモリまで増やせる。(ライフの最大値が上昇すると共にゲージがMAXになる)。ただし、次ステージへの持ち越しは不可能。 1ダメージにつき2メモリ、一部のボスの攻撃では3~4メモリ減少する。 ボス戦ではボスのライフも表示され、最大32メモリある。 買い物システム 旧作同様、お店での買い物によりアイテムを入手しゲームを有利に進める事が出来る。その他、進行上購入必須のアイテムも存在する。 食べ物 ライフゲージが0になった時に自動で回復するおにぎり類・ハンバーガー(*2)と、その場でライフを回復する飯屋の料理が存在する。 おにぎりとハンバーガーは、それぞれ3つまで所持可能。飯屋の食べ物は値段が高いものほど回復量が多い。 装備 落下物から身を守る「かぶと」類、敵の攻撃から身を守る「よろい」類の2種類で、各種3種類ずつ所持可能かつ各種3つずつまで買い溜め可能。 それぞれに防御回数が設定されているが、後続シリーズと異なり防御回数は表示されない。 ジャンプ力と移動速度をあげる強化アイテム「わらじ」は入手手段がよろず屋での購入のみとなった。 移動速度は『からくり道中』と同じく初期状態含めて3段階。1ダメージにつき1つ減少する。最大で10個まで買い溜め可能。わらじの効果は町エリアでの移動速度・ジャンプ力双方にのみ影響する。拠点エリアでは移動スピード・ジャンプ力共に一定でわらじの影響は受けない。また、拠点エリア内ではダメージを受けてもわらじは減少しない。 回復及び防御アイテムは同系統のアイテムを複数持っている場合、効果の高いアイテムが優先してプレイ画面のアイテム欄に表示され、効果の高いものから順に消費されていく。 プレイ中にセレクトボタンを押すとアイテム欄が表示され、手持ちのアイテムの個数を確認できる。(防具の防御回数はこちらでも確認は不可) 招き猫 「招き猫」 敵を倒すもしくは隠し通路で獲得可能。取得すると武器が1段階パワーアップする。最大2段階まで変化し、ダメージを受けると1段階パワーダウンする。最大までパワーアップした状態で手に入れると10両加算される。 「黄金の招き猫」 隠し通路と拠点エリアにのみ落ちており、ライフゲージの最大値が2メモリアップする。 ただし、効果は取得したステージ限定で、次のエリアに移るとライフは初期化される。 ミス条件 ライフゲージが0になる・穴に落下・制限時間切れのいずれかにより1ミス。残機が0になるとゲームオーバー。 町エリアでのミス時にはその場復活で再開する。拠点エリアとボスエリアでのミス時にはスタート地点に存在する「たぬきくん」からとなる。中間地点に存在するアイテム「これぞうくん」を取得した場合に限りコンテニュー画面に移行し、「たぬきくん」と「これぞうくん」のどちらで再開するかを任意で選択可能。2人プレイの場合はその場復活で継続となる。 これぞうくんは黄色と赤と青の3種類があり、長丁場のステージほど多く置かれている。再開の際にはどのこれぞうくんから始めるかを任意で選ぶ事が出来る。 2人プレイ時に拠点エリア及びボスエリアに入る際は、「1人で進む」「2人で進む」のどちらかを選ぶことになる。 参加しなかった方は待機状態となり、改めて途中参加することにより復帰できる。 ゲームオーバー ゲームオーバー後は「まえのたびの おわりから」となり、所持金・アイテム・術が全て初期化された上でゲームオーバーになったステージの冒頭から再開となる。 旅日記をつけていた場合に限り、コンテニュー項目に「たびにっきを つけたところから」が追加され、旅日記をつけた場所から再開できる。 コンテニューせずにゲームを終了した場合は6文字の簡易パスワードが表示され、これを使用すると「まえのたびの おわりから」となる。 残機数は迷路屋の3D迷路内に落ちている大入り袋の入手もしくはよろず屋のアイテム「1あっぷ」の購入により増やせる。 ただし、迷路屋は残機数が一定上あると入れなくなる。 残機の上限は表示上は4までだがそれ以上増やせる。 旅日記 本作のセーブ手段。バッテリーバックアップではなく、パスワードによるセーブ方式。文字数は31文字(2人プレイの場合、文字数は増加する。) 各町ステージに存在する旅日記屋(*3)に入ることでパスワードを聞ける。 パスワードを表示させた時点でそれまでの進行状況が一時的に保存されるようになっており、ゲームオーバー後もしくはリセットボタンを押してタイトル画面に戻った後に「続きから」の項目より「旅日記をつけたところから」を選ぶことで保存済みのパスワードから即再開することが可能。 1度保存したバックアップデータは、電源を切るか新しく旅日記を付け直すまで有効。 今作では残機も保存される。 キャラクター ゴエモン はぐれ町に住む天下の義賊。エビス丸の誘いに乗ってほろほろ寺の女幽霊退治に出かけたところ、お江戸を揺るがす一大事に巻き込まれていく。 武器:「キセル」。招き猫を取る毎に「長キセル」→「ヨーヨー」の順にパワーアップする。 サブウェポン:「小判」。投げる度に4両消費する。 エビス丸 正義の忍者を自称するゴエモンの相棒。「ほろほろ寺」の幽霊退治の話を持ちかけ、ゴエモンと行動を共にする。 武器:「笛」。招き猫を取る毎に「長笛」→「ピロピロ笛」の順にパワーアップする。ピロピロ笛はゴエモンのヨーヨーよりも攻撃判定が広めで、かつ攻撃を出してから次の攻撃を出すまでの間隔が短く隙が小さい。 サブウェポン:「手裏剣」。直線状にまっすぐに飛んでいく。投げる度に4両消費する。 2Pコントローラーで1人プレイを始めると操作キャラになる。 この他、上述の通り「爆弾」が共通サブウェポンとして存在する。 評価点 やり応えのあるボリュームと難易度 全9面で、面毎に町エリア、拠点エリアのマップ構成は様々な様相を見せ、バラエティ豊かな仕掛けが待ち受けていて歯ごたえある難易度になっている。 ゲーム構成の改善 面数のボリュームと周回制の食い合わせが悪かった『からくり道中』や、『2』のラストステージの無限回廊での足止めのような理不尽な要素がなくなったので、ゲーム構成のバランスも大きく改善し万人向けになった。 また、過去作ではベルトスクロール風の見下ろし型画面によるアクションという構成に馴染めないという意見も少なからずあり、町と拠点エリアの2部構成となり、アクションのメインステージが横スクロール基調となったことで、横スクロールアクションに慣れている人にもある程度馴染み易くなった。 2人同時プレイの改善 前作ではキャラパワーアップや所持アイテムが共有だったため、お互いに腕前の差があると遊び難くなるという欠点があったが、本作ではキャラ毎に独立するようになったので各自のペースで動き易くなった。 拠点エリアでは1人で行くか2人で行くかを選べるため、自信のない人はうまい人に任せておくことで足を引っ張らないよう配慮できる。 2人同時プレイならではの「おんぶシステム」による未知の楽しさも本作の醍醐味である。 息の合った操作が要求されるが、噛み合わずにダメージを受けてしまうのもそれはそれで笑えたりする。また、息を合わせて動く必要がある場所でも得意な人に移動を任せれば安心できる。 セーブ機能の実装。 パスワード形式なので若干面倒だが、『からくり道中』や『2』ではセーブ機能が存在しなかったことを考えれば大きな進歩である。 ハード機能を活かしたギミック 4面のおたふく隊基地の回転するマップに回転機能が取り入れられている他、縮小拡大機能を活かし、攻撃する度に画面奥に後退してから戻ってきたり攻撃する度に膨張して巨大化していくステージボスのおたふく仮面には度肝を抜かれた人も多いだろう。 独特で味のある作風と世界観。 ファミコン版アクションシリーズの頃のリアルな時代劇の雰囲気を残した和風の世界観だが、ゲームセンターや遊園地などの時代にそぐわない近代的な文明要素が多数登場し、コミカルかつどこかシュールな雰囲気となっている。 それらの要素が出てきたのはファミコンでリリースされた外伝RPGシリーズが初だが、本作で大々的にフィーチャーされ、後のシリーズにて開花するSF時代劇的世界観の先駆けとなった。また、「術の名前」「地名などの固有名詞」「アルバイトでお金稼ぎ」「ハンバーガー屋で回復」など、外伝第1作から継承された要素も多い。 質の高いグラフィックとサウンド ファミコン版シリーズの純和風なグラフィックを引き継ぎつつより一層引き立てる美麗なグラフィックや、旅情豊かな日本横断の旅に彩りを添える和の情緒と日本各地の特色を表現した和のサウンドは、スーパーファミコンの発売からわずか数か月ながらハードの性能を存分に引きだしており、非常に質が高い。 特に、BGMは和楽器の音色を基調とした和風色をメインとしつつ、和風だけには終わらせないバラエティ豊かな曲がそろっており、矩形波倶楽部の手がけた作品の中でも評価はとても高い。 秀逸な演出の数々 ステージクリア後の幕間ではゴエモンとエビス丸二人によるユニークな寸劇が繰り広げられ、クリアの合間にほんわかと和ませてくれる。 終盤の展開が熱い。 + ネタバレ ゴエモン達の旅は大江戸はぐれ町から始まって日本中を回る訳だが、ゆき姫救出後にまさかのどんでん返しが待っており、旅の出発点であった大江戸を舞台に最後の戦いが繰り広げられる。 最初に探索した町が最後の最後で横スクロールステージとなって再び登場するなど誰が想像出来ようか。襲って来るザコ敵も最初に現れる役人達である(その上、自在にマップ上を飛び回ったりと地味に強化されている)。 しかも最終ステージの町マップでは『からくり道中』の第1ステージのアレンジ曲「お江戸でSwing」が流れる。初代からのファンには非常に嬉しい演出。 多種多様なミニゲーム。 「絵合わせ」「アルバイト3種類(もぐら叩き、ペンキ塗り、鬼退治)」「クイズ大会」「3D迷路(*4)」「ゲームセンター」や、見世物小屋にて(今となっては表現規制上まず無理であろう)ちょっぴりエッチなアトラクション(場所によってはエビス丸のぷりてぃな踊り)が拝めたりなど、バラエティ豊か。総数はシリーズ最多の11種類。 特にステージ3の「からくりアイランド」は作中登場するミニゲームが一堂に会する唯一のステージであり、ミニゲームだけでも長く遊んでいられる。厳密には3D迷路と宝くじがなく、このステージ限定でクイズ(なぞなぞ小屋)が配置されている。このステージはおまけ的な意味もあるのかボスもいないし(それっぽいのはいるが普通にスルー出来るし、倒してもスクロールで戻って来たらまたいるのでボスというより強ザコのような感覚)、とことんたのしめるように万屋ではタイムを伸ばす砂時計も売られている。 本作仕様にアレンジされた『グラディウス』のステージ1を丸ごと遊ぶこともでき、ステージ最後には火山地帯とビッグコアまで登場。さらにこの『グラディウス』用に3曲も原作からのアレンジBGMが用意されるなど気合が入っている。また、これ以外のどのミニゲームも大変手が込んでいる。 旧作からのゲスト出演 NPCとして出演しているヤエちゃんとコバンネコは、前作に当たる外伝作『きえた黄金キセル』からのゲスト。 以後、後のシリーズでも旧作キャラのゲスト出演や他作品からのゲスト出演が恒例となる。 問題点 金策に苦労するゲーム性 本作では、初心者やアクションゲームが苦手なユーザーから見ると「アイテムを買い込めば有利に進められる」というよりも「アイテムを買い込まないと攻略すらままならない」といったシビアなバランス取りとなっている。その一方で、とにかく要所要所でお金がかかるため、金策に非常に苦労させられ易い。 回復アイテム、防具アイテムはステージが進むに連れて高額になっていく上、よろず屋で同じアイテムを2個買うと値上がりしてしまう。一部、先に進むために高額なアイテムの購入が必須なステージもあるまた、サブウェポンの消費金額が1発4両と大きい上に、サブウェポンの有無がボス戦の攻略に大きく影響する局面が多いこともあり、お金稼ぎは攻略上ほぼ必須事項となっている。一度ゲームオーバーになるとゼロからお金を稼ぐハメに陥る上、ミスしないよう注意しながらお金を稼がなければならず、初心者だと詰みかねない。また、金策にはお金を稼げるミニゲームの利用が必須だが、最終的な入手金額がそこそこなものや結果によって入手金額が変動してしまうものが多いため、まとまったお金を一気に稼ぐには賭博や宝くじなどのギャンブル性の高いミニゲームをチョイスする必要がある。ただし実際のところ宝くじの方は…(後述) 効率の良い稼ぎやゲームオーバー後のリカバリーの手間の削減には上述の旅日記に搭載された一時セーブ機能の活用が不可欠で、これを使うのと使わないのではコンテニューの手間が鬼の様に変わる。パスワード制である分、好きな地点からやり直しがきくのでその点はまだ救いではある。 一応、飯屋も同じ食べ物を2回食べると値上がりする仕様であるが、こちらは他の食べ物を選んだり別の回復施設を利用すればいいことからそこまで問題になっていない。 ちなみに、所持金額の上限はシリーズ中、唯一にして最高の9万9999両である。(最低は999両) 宝くじに関してはギャンブル性が高いように見えて、実はかなり安定して稼げたりする。 仕組みとしては10枚1セットを100両で買う形で、3等50両が1/10(〇~九の数字・連番買いなら必ず1つ当る)、2等200両が1/40(3等の条件に「い」「ろ」「は」「に」)、1等の1000両が1/160(2等の条件に「とら」「うし」「かめ」「つる」)で 1回あたりの期待値は投資100両に対して162.5両 (*5)になるので、ここで連打で買いまくっていればクリアに必要な金は簡単に貯めることができる(*6)。そのため元手としてある程度まとまった金(1000両程度、念を入れるにしても1500両もあれば充分)を持って宝くじにつぎ込みまくれば結構安定してお金がたまってくれる。連射パッドで粘れば数万両もラクラク稼げる。 これはこれでどうかというところだが、真面目に稼ごうとすると苦労する点を考えれば、一種の救済措置と言っていいだろう。 購入必須アイテムが何個でも買えてしまうため、間違って余計に買ってしまうとお金の無駄遣いになる。 ラストステージの町エリアではミニゲーム屋が一切存在しないため、敵を倒すしかお金を稼ぐ手段がない。 狭いマップに敵が密集する上、画面の縦の領域を広く占拠する3WAY弾を放ってくる敵が出てくる(画面外からも弾を放ってくる)のでダメージを受け易く、ここでゲームオーバーになると金稼ぎが非常に辛くなる。 ラストステージということもありアイテムや術はかなり高額で、わらじを必要数確保するだけでも苦労する。そして、せっかく購入したアイテムが敵の容赦ない猛攻によりあっさり消滅してジリ貧に陥ることも。 セーブ地点(旅日記屋)の位置が分かりにくい いずれもスタート地点から離れた場所にある上、外観からは店の種類が判別できないため、場所を覚えておかないといざという時に困る。(特に町マップが広くなる後半) 運用の難しい術 何といってもまず、習得が困難。 術を習得するためはそれなりに高額なお金が必要な上、上述の通り、習得直後に体力が減少するというデメリットがあるのであまり気軽に覚えられない。前述の通りゲーム進行には高額なアイテムの購入が必須なため、後々までお金を温存しておかなければならず、ミニゲームなどで相当お金を稼いでいない限り余裕を持って術を習得することはできない。 更に、苦労して術を習得してもそのステージ内でしか使用できず、次のステージに移ると術を忘れてしまう。 ゲームバランスとの兼ね合いを考えればこれ自体は必ずしも悪いわけではないが、術の扱いにくさに拍車を掛けている。 ステージの構成によっては、せっかく覚えた術が全く役に立たないこともある。ボス戦しかない2面などは術を覚えるお金をサブウェポンに回した方が余程楽にクリアできる。 「お助けキャラの術」の性能が微妙。 上述のように敵との接触やダメージ地形に耐えることができるのである程度は安全に進めるものの、術ゲージの消費がダメージ制となっているためすぐに効果が切れてしまう。しかもその間は自身の武器による攻撃ができない。 飛行の術や無敵の術、必殺の術は使い所を間違えなければ非常に有用で、習得難度に見合うだけの価値はある。 拠点エリアの難易度 1面から4面辺りまでは比較的どのプレイヤー層にも楽しめる程度の難易度に収まっているが、ステージ5以降から徐々に難しくなっていく。 特にアメリカンクラッカーのような動く足場を乗り継いでいくステージ5、不安定な足場を移動しつつ容赦なく襲って来る敵を掻い潜るステージ6など、後半からの難易度が非常に高い。不安定な足場を渡る局面が多い一方でジャンプ性能があまり良くなく、ギリギリのジャンプを要求される場面が多い。 これらの難所が存在するステージの内、5・7・8面ではいずれも「飛行の術」を覚えることができるので苦手な人への配慮はされているが、前述のように金策慣れしていない限り余裕をもって術が習得できない。 ゴエモンの3段階目の武器「ヨーヨー」が扱いづらい リーチこそ長いものの、当たり判定がヨーヨーの先端にしかない上、伸ばす距離も調整不可。手元に戻ってくるまで次の攻撃を出せず連打が効かないので隙が大きく、敵の攻撃を打ち返して反撃するタイプのボス戦では特に扱いづらい。 2段階目の「黄金キセル」の方が扱いやすいが、なにぶん中間なので段階を維持するのが中々難しい。 逆にエビス丸の3段階目の武器「ピロピロ笛」は先端から根元にかけて攻撃判定がある上に、攻撃の出戻りの間隔も短く隙が小さいと妙に高性能で、この点が実質的なキャラ性能差となっている。 セーブ機能の不備 31文字と文字列が長いため、メモしたり再開する時に入力するのが面倒。2人プレイ時の時は更に長くなる。 上述の一時セーブ機能により、ゲーム終了以外のタイミングでメモを取る手間を省けるよう配慮されているのだが、この仕様に関しての説明が説明書でもゲーム中でも皆無なのが不親切で、仕様をしらなかったというプレイヤーも多い。 ゲームオーバー時にゲーム終了を選んだ際に表示される簡易パスワードではステータスがすべて初期状態(『前の旅の終わりから』扱い)となるため、こちらから始めた場合はお金やアイテムを稼ぎ直さなくてはならない。 これ自体は、パスワードの文字数を減らすために記録情報を極力抑える必要があるので仕方ないことだが、本作の金策重視というシビアなゲーム性からすると不便なのは否めない点である。 バグ ラスボス第一形態のグラフィック、およびエンディングが高確率でバグる。 ラスボス第一形態は放ってくる矢を打ち返してダメージを与えるのだが、こうなると矢を当てる弱点の位置を自力で掴まなければならない。幸いこの形態は左右にしか動かないので、高さを覚えてしまえば撃破は十分に可能。 これは初期ROMに見られる現象であり、後期ROMでは修正されている。(初期版と後期版ではパスワードに互換性は無い。) また、初期版と後期版とでは特定ステージ内に存在する黄金の招き猫の数(*7)や、敵を倒して出たアイテムが消滅するまでの時間など、バグ修正以外にも若干の相違点があり、全部で3バージョンの存在が確認されている。 ライフゲージ増加の制限 上述のようにライフゲージの増加はステージ限定であり、エリア毎に黄金のまねき猫を捜し当てなくてはならない。 場所が分からないと初期値のまま挑まねばならないため、装備をきちんと固めていないと余計に苦戦させられてしまう。 一部、特定の術を利用しないと到達できない場所に隠されているものも存在している。 その他 鎧系のアイテムで一定回数攻撃を防げるのは旧作通りだが、今作ではライフの減少を防ぐ一方、武器は通常通りパワーダウンしてしまう。 ただし、前作『2』では使い難い武器をとったまま鎧を手に入れてしまうと防御回数を使い切るまで武器チェンジできず不便を強いられるという問題があった。今作でもゴエモンの武器の3段階目が使いづらいものになっている上に、鎧自体を大量に買い込めるようになっているので、良し悪しではある。 ダメージを受けた瞬間の無敵時間がかなり短い。 ダメージ後の点滅表現もないので視覚的に分かり難い上、被ダメージの際のリアクションから復帰するまでに地味に時間がかかるため、敵が密集する個所やダメージ床などでハメ殺しに合い易い。 町エリアでダメージを食らいやすい。 敵味方共にサイズ・当たり判定が大きめであり、比較的狭いマップにたくさんの敵が出現するため、無敵時間の短さも相まってダメージを食ら易い。また、画面内に大量の敵や弾が出現すると処理落ちが起きる。 共通サブウェポン『爆弾』の性能 威力と攻撃範囲が大きいという特徴がある反面、射程が短い上に弾数制限があるため、純粋な武器としては使い難い。 安全地帯が存在するボスが多い ボスの多くに「画面端の安全地帯」が存在し、ラスボスすら半分これに当てはまる。逆に安全地帯が存在しないボスは強敵と評されることが多く、ボス戦の難易度は割と両極端である。 ラスボスは第一形態は手強いが、第二形態は安全地帯を利用すればかなり簡単に倒せてしまうため、バランス的にはやや拍子抜けである。(*8) 4面ボス「おたふく仮面」戦では、ボス自体のサイズが大きい上に画面全体を広く使ったインパクトある攻撃を繰り出してくるため、安全地帯を利用せずにダメージを防ぎつつ倒すのは難しい。 GBA版公式サイトの攻略情報でも画面左端からの攻撃を攻略法として掲示していることからも、それを前提としている節があるため、安全地帯の存在が一概に問題とは言い切れない(*9)。 6面ボス「つづら助六」はラスボス同様の第2段階戦だが、第1段階目にやはり安全地帯があり、画面端に陣取っていると画面内の移動を繰り返すだけで一切攻撃してこなくなる。 一方、第2段階目では避け辛い攻撃を連続で繰り出してくる上に画面端の安全地帯が通用しなくなるため、一撃のダメージが他のボスと比して大きいことも相まって一筋縄ではいかない。 ストーリーがやや中途半端。 + ネタバレ 本作のラスボス「はんにゃ大将軍」は、「一国の姫を誘拐する」「大江戸城を乗っ取り贋金造りの拠点に利用する」「海外の国一つ(琉球)を丸々乗っ取る」「贋金で得た金で琉球城を空飛ぶ城に改造し拠点にする」など、後続シリーズのラスボスに劣らぬ規模の悪事を働いているのだが、そこまでの一大事を引き起こしたそもそもの目的がゲーム中では一切説明されないため、ストーリー的にはやや中途半端である。 また、はんにゃ大将軍に協力していたキツネのごん太に関しても、存在に関する一切の伏線がなく、初めて姿を現すのがラスボス第1段階の撃破時なので唐突である。 はんにゃ大将軍にしても、背後に潜む黒幕として早くから存在は仄めかされるものの、「はんにゃ一族」というキーワードやはんにゃ大将軍自身が出てくるのは8面クリア時点なので、ラスボスとしては影が薄い。 ストーリー初期の段階から黒幕の存在が明らかになっている後続シリーズと異なり、旅の中で徐々に黒幕の存在が明らかになるというドラマチックな筋運びであり、上述のどんでん返しという意表をついた展開にも繋がってはいるのだが。 この点は良くも悪くも、プレイ中における詳細なストーリー描写が存在しなかった『2』に近い。 総評 ファミコン時代のテイストを受け継ぎつつ、SFCのハード性能に合わせた様々な新要素が追加された本作は、シリーズものとして順当な進化を遂げると共に完成形を掲示しており、その後に受け継がれた要素も数多い。 難易度面では同じ面クリア型アクションであるFC版2作同様にややシビアだが、ゲーム単体としてみれば十分に良好なバランスをキープしており、理不尽な要素もない。セーブ機能の実装のおかげで非常に遊びやすくなっている点も大きい。 後のシリーズにも継承されるコミカル路線が大きく取り上げられたことも含めて本作で新シリーズの基礎が打ち立てられ、SFCを舞台にした新ゴエモンシリーズの初代作品として、高い評価を得ることとなった。 移植 『Legend of Mystical Ninja』(SNES、発売日:1992年2月) 海外版。お金の単位が「両」から「ドル」に、自動回復アイテムの「おにぎり」が「ピザ」になっているなど、細かい部分が洋風に変更されている。ただし、「江戸」や「大和」などの地名はそのまま。 また見世物小屋がなくなっており、3面の所は宝くじに、6面の所は絵合わせに変更されている。 『傑作選! がんばれゴエモン1・2 ゆき姫とマッギネス』(GBA、発売日:2005年4月21日) 『がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス』とのカップリング移植。詳細はこちらを参照。 『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』(バーチャルコンソール Wii/3DS 配信開始日:2007年3月13日 / 2016年6月7日) SFC版の忠実移植。初期版ROMにあったバグを修正した後期ROM準拠の移植となっている。 3DS版はGBA版同様1人プレイ専用となっているが、SFC版の移植のため、GBA版での変更点や追加要素は存在しない。 その他、2017年10月15日発売の『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』にも本作が収録された。 日本版のみの収録であり、海外版『SNES Classic Edition』では代わりに『悪魔城ドラキュラ』が収録された。 余談 概要で述べたとおり、本作はシリーズ生誕5周年記念作品として制作されており、発売告知ポスターでもその旨が押し出されていた。 コナミコマンドネタ。 4面のある家に入ると住民が「ここだけのはなしじゃが うえうえ したした LRLR BA このコマンドをにゅうりょくするとすると」と思わせぶりなことを言ってくるが、Aボタンを押してセリフを送ると「なんもおこらん! ざんねんじゃ」と肩透かしを食らわせてくる。 当たり前だが本当になんもおこらん。 当時、60才で歌謡歌手の大御所であった三橋美智也氏を起用し、CMソング「ゴエモン音頭(おとがしら)」が制作された。氏の名義でシングル版がリリースされた他、サウンドトラックCDにA/B両面が収録されている(*10)。シングルCDには音頭らしく踊りの振り付けも載っている。 本作のタイトル曲にも用いられており、後年の『東海道中 大江戸天狗り返しの巻き』タイトル曲にも流用されている。また、本ソフト購入者に抽選配布されたOVA『がんばれゴエモン 次元城の悪夢』の主題歌にも使われている。 『月刊コミックボンボン』誌上にて、帯ひろ志氏による漫画版が連載された。厳密にはシリーズの公式コミカライズが始まったのは前作『がんばれゴエモン外伝 ~天下の財宝~』からで、ネオ桃山幕府まで連載が続いた。 この漫画は、ゴエモンらしいコミカルな作風を作者ならではの弾けたノリで味付けした独自の作風とヤエちゃんのお色気の相乗効果で人気を博し、現在でもがんばれゴエモンを語る上でよく語り草にされる。 単行本には攻略情報が巻数を分けてカラーページで載っていた。また新しい取り組みとして漫画内に実際にゲームで使えるパスワードが記載されたこともあった。(*11) また後発作では漫画版の要素が逆輸入されることもあり、漫画版がゲーム本編に与えた影響はかなり大きい。 本作オリジナル要素の一つとして、おみっちゃんがゴエモン達の旅に同行している。しかし終盤はそのおみっちゃんがゆき姫と共に囚われの身となり、更にはゲーム中では終始別行動だったヤエちゃんが三人目の仲間として共に戦うと言った後のシリーズを見越したような展開がある。 「おみっちゃんが拐われる」「ヤエちゃんが仲間になる」という展開は本作前に発売された『がんばれゴエモン外伝 ~きえた黄金キセル~』が初出であるが、SFC以降のシリーズにおいてそれらを先んじて取り入れたのはこの漫画である。 他にもつづら助六との戦いがプロレス対決だったり、当時まだ明確なキャラクター性が無かったサスケを「風の久慈丸」というキャラにすると言ったオリジナル展開がある。 この「風の久慈丸」と、途中に登場する「上薗屋」というオリジナルキャラはどちらも作者の担当編集者がモデル。当時のボンボン漫画は作者ばかりか担当編集者の露出が少なくなく(*12)、『ゴエモン』は以降も単行本のおまけページで編集者に焦点を当てていたり、この「風の久慈丸」と同人物がまた別キャラのモデルになったりなど、その中でも特に顕著であった。 本編の展開はもちろんの事、ハンバーガー屋、競馬場、アルバイト、見世物小屋などの各地のプレイスポットも相応に描かれている。 コミカライズの一企画として、日光江戸村においてゴエモンとエビス丸による劇中イメージ撮影がなされた。ゴエモンは被り物であったが、エビス丸は帯ひろ志氏自ら素顔で演じている。 長らく絶版だったが、2013年に『復活ボンボンシリーズ(*13)』の一環としてゆき姫救出絵巻編の全3冊をまとめ描き下ろし短編も入った新装版が発売された。 ゆき姫編以降についても、遠からず復刊される事が帯氏から語られていたが、その帯氏が2014年8月に急逝してしまい、以降は復活ボンボンシリーズの方でもゴエモンに関しては音沙汰が無くなってしまった。 しかしそれから約10年後の2024年2月にシリーズの電子書籍化が発表され、同月8日より販売開始された。 配信はマッギネス編からネオ桃山幕府編までで、それ以前のゆき姫編、オリジナルの地獄編、天下の財宝編はまだ配信されていない。ゆき姫編は前述の通り新装版が出ており、電子書籍化もされているので問題なく閲覧可能。 電子書籍化決定の際にはイラストレーターの伯井乃博士氏が発表と共に、自身が帯氏の実子である事を告白した。 本作の公式ストーリー内では「こうして三度目の度が始まるとは思いもよらぬことであった」との記述があり、本作がファミコン版の外伝シリーズ2作品の後日談という位置づけになっているようだが、外伝シリーズ1作目からのゲスト出演であるコバンネコには元々「隠密集団・忍者猫の首領」という設定は存在せず、彼と同じく外伝第1作からのゲストであるヤエちゃんも含めて会話内容がゴエモンと初対面と受け取れる内容になっているため、この辺りは曖昧になっている。 キングレコードからサウンドトラックが出ていたが現在は廃盤。プレミア化しており、オークションの中古でも万単位の金額で取り引きされている。 2017年にはシリーズ30周年を記念し『がんばれゴエモン さうんど玉手箱 ~オリジナル・サウンドトラック BOX』がEGGMUSICより発売され、事実上の再販が実現した。 テーマソング及びそのカップリング曲は権利上未収録となっているが、代わりに1ループ収録から全曲2ループ収録でレコーディングし直されている。 本作の購入者を対象に抽選でOVA『がんばれゴエモン 次元城の悪夢』が配布された。 ゴエモンとエビス丸がおみつを救う為に次元城へと乗り込む…と言う筋書だが、『グラディウス』や『悪魔城ドラキュラ』、『ツインビー』と言ったコナミ作品のパロディが満載の非常にカオスな内容となっている。 ゴエモン達がパロ元の作品の絵柄に変わったり、元ネタのプレイヤーしか分からないようなネタを盛り込んだりと正にやりたい放題。あるシーンでは「次元」というテーマに引っ掛けて無関係の次元◯介がチラっと登場するというカオスぶりである。 尚、後の作品とは声優が異なり、ゴエモンには中村大樹氏、エビス丸には梅津秀行氏がそれぞれ担当している。 また、この作品はSFC版『3』の発売時にもキャンペーンで抽選配布されている。 ステージ5のボス「サスケ」は、次回作である『奇天烈将軍マッギネス』でプレイヤーキャラクターとして登場。以降の作品でレギュラー化し、ゴエモンシリーズに欠かせないキャラとなった。 ただし上述の漫画版ではサスケではなく、代わりに「風の久慈丸」というオリジナルキャラ(*14)が登場した。 外伝作『きえた黄金キセル』からのゲストキャラクターである「ヤエちゃん」も第3作目「獅子重禄兵衛のからくり卍固め」にてプレイヤーキャラクターに昇格し、レギュラー化して人気キャラクターになった。 因みにヤエの髪の色は初登場となる『きえた黄金キセル』では黒髪で、本作で青に変更されたが、本作以降の作品では緑で定着し青は2Pカラーとして残った。衣装も「もののけ双六・道中」以降は新しいものに変わっている。 ステージ6のボス「つづら助六」は本筋とは一切関係無い脇役ボスながら本作屈指の強敵で、後のシリーズにもゴエモンの宿敵「カブキ」としてたびたび登場する名物キャラとなった。 漫画化の際には「グレートル・カブキ」という悪役レスラー風キャラになり、その後も「カブキリターンズ」「カブキフォーエヴァー」と名前の雰囲気を踏襲して行った。
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・がんばれ!ストライク君 まとめwiki がんばれ!ストライク君まとめページにようこそ。 こちらは今まで二次裏で掲載された話をまとめたり、登場キャラをそれなりに紹介しているwikiです。 当サイトは管理人であるとしあきが1人で頑張って管理しています。 だから荒らしはイヤン。 とあるとっしーの凄まじいセンスによってスレ立て画像にロゴをつけてもらいました。 あまりにも出来がいいのでこのトップページにも使わせていただいておりますドゥフフこれ凄いよウフフ 次回スレ立て予定日 2015年 5月24日 19時 その前に5月17日にお試しでスレ立てるかも