約 1,336,088 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/609.html
341 名前:親父の想い【SS】[sage] 投稿日:2011/04/23(土) 19 35 16.65 ID DN9R0JH5O [2/2] 312を読んで、こんな話を思いついた ピンポーン 「「はーい」」俺と桐乃が玄関に向かうと、そこにはお袋の姿があった。 「二人とも久しぶりね、元気にしてた?」 思わずお袋に抱き着く桐乃。 「あらあら、嬉しい歓迎じゃないの」 「…お袋、来てくれてありがとな。ところで、親父は?」 「うん、もうちょっと心の整理をする時間が欲しいって、今回はパスだって…」 ※※※ 久しぶりの会話に話が弾む母娘。そんな中、俺はお袋が訪問前の電話で言ってた話が気になっていた。 「お袋、そう言えば電話の時の話だけど」 「ああ、ちゃんと場所は空いてるみたいね」 「なになに、何の話なの?」 「もうすぐ分かるわよ」 ピンポーン 「こんにちは、〇〇家具店の者です」 大きな梱包を家具店の人が部屋に運び入れ、厳重な梱包を解くと、そこに桐の箪笥が姿をあらわした。 「立派な箪笥ね…」 「待てよお袋、俺は使ってない箪笥があるからって譲ってれるって聞いたつもりだけど これどうみても新品だよな?」 「そうよ、新品。その点については、京介にも嘘をついてたんだけどね」 「いったい、どういうことなの??」 お袋は俺たちに2枚の写真を見せる。 「うわー、この写真、お父さんもお母さんも随分若いね」 「ん、こっちは最近の写真みたいだな。今とあまり変わってない」 「お母さん、もしかして二人の後ろに写ってる木が…」 「流石は桐乃、察しがいいわね。18年前に植えた桐の木が、年月を経てこれだけ大きくなって、 そして今、立派な箪笥に姿を変えてあなたたちの前にいるの…」 ※※※ 桐乃の名前の由来であるキリは、軽くて湿気を通さず割れにくい高級木材だそうだ。そして何より、成長が早い。 それで、女の子が生まれると桐を植え、結婚する頃には立派に成長した桐を使って 嫁入り道具の箪笥を誂える、そんな風習があるそうだ。 「実はね、お父さんは箪笥作りを迷っていたわ。本来は『嫁入り道具』のつもりだったから…」 言葉が見つからず互いに顔を見合わせる俺と桐乃 「でもね、わたし達の孫の写真が届いたあの日、お父さんは決心して、箪笥を誂えることにしたのよ。 『桐乃に、そろそろ嫁入り道具を持たせてやるとするか』って」 「親父…」「お父さん……」 「とりあえずは、この箪笥が、今のお父さんのあなたたち兄妹、いや、もう夫婦と言っていいわね、 二人への言葉だと思って頂戴」 俺の隣で、桐乃はぽろぽろ涙をこぼしていた。 そんな桐乃の頭を撫でてやる俺も、正直に言うと涙を堪えるのに必死だった。 ※※※ 「今度はお父さんと、家族みんなで会いましょうね」 「うん、お父さんに、ありがとうって伝えて」 「分かったわ。京介、桐乃と子供を頼んだわよ」 「まかせておいてくれ」 「その言葉を聞いて安心したわ。じゃあ、またね」 俺は真新しい桐箪笥に目をやる。 親父の桐乃を想う気持ちに応えて、改めて桐乃と我が子を大事にする気持ちを強く抱く。 「桐乃。家族みんなで、いつまでも幸せに暮らしていこうな」 「うん!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/905.html
620 名前:ビキニの日【SS】[sage] 投稿日:2011/07/06(水) 00 20 24.72 ID r7HvDqTHO [1/3] 7月5日の夜遅く、俺は例によってエロゲーをやりに桐乃の部屋に入った…つもりだったんだが 「遅かったじゃん、京介」 「……て、何だよその格好は??」 「ハァ?これが水着以外の何に見えるワケ?」 「いや、そうじゃなくてだな…」 部屋の中にいた桐乃は、真っ赤なビキニを身につけていた。 「今日はビキニスタイルの日だし、それに今は頑張って節電やんなきゃいけないんじゃん。 だからこうして涼しい格好しているのに、なんか文句あるわけ?」 「…文句はねえよ、ただな……」 「な、何? 何か言いたいことあるなら言えばいいじゃん」 「いや、その何だ、やっぱ三次元は違うよな」 「ハァ?人をフィギュアかドールみたいに言うな、キモっ」 「だってお前のその姿、雑誌のグラビアでしか見たことないからな」 バレンタインデーにあわせたとある雑誌の企画で、桐乃はこの水着を身につけていたのだった。 ハートをかたどったチョコを掲げて、頬を赤らめていた桐乃。 兄貴がいうのも何だが、本当に可愛かったし、本当にセクシーだったよ! まあ雑誌ならこの姿を買ったいろんな奴らが目にしてたわけだが、 今は俺だけが、桐乃のこのエロ可愛い姿を独り占めにできてるわけだ。 あれ、これなんてエロゲー? 「…ちょ、アンタ興奮しすぎ…」 自分からそんな姿をしといてその言い草もないもんだ。 「だ、駄目だからネ。『オイル塗ってあげる』とか、『肩がこってるから揉んであげる』とか言って、 あたしの身体に触れようとかしても、駄目だから! 見るだけ、今日は見るだけだから!!」 いくらなんでも真夜中の部屋でオイルは塗んねえだろ!! まあいい、言葉どおり『見るだけ』で存分に楽しんでやるぜ!! 「わかった、その代わり見ている間絶対動くなよ♪」 俺は桐乃に承諾させると、その身体をなめ回すかのように至近距離から見つめた。前から、後ろから…… そして、普段なら心の中の声として黙ってるような妄想も今日は全解放した。胸も腰も尻も褒めちぎってやった。 どんだけひどかったのかと言えば、桐乃が顔真っ赤にして目を潤ませながら 「あたしを手を触れずに汚したあんたの事、これから一生『エロ介』って呼んでやるから!!!!」 と宣言されたことから想像してくれ。でも俺が 「一生ってことは、桐乃は俺の嫁確定ってことか?」 と返してやったら 「調子にのんな馬鹿!!京介はあたしの夫として一生尻に敷かれる運命なんだからね、勘違いすんな!!」 だってさ… 想像以上に凄いプレイのひとときはあっという間に過ぎ、気付いたら午前0時をまわっていた。 手は一切出してないのに、俺たちは顔を紅潮させ息を弾ませていたのだった。 「これでビキニの日は終わりだからね。エロ介」 「ああ、分かったぜ俺の嫁」 「ぐぬぬ…まだ言うか…それはそうと」 「何だよ」 「…ビキニの日は終わったから、あたしのビキニを脱がしてくれない?」 …こうしてエロゲー第二幕が始まったわけだが、みんなの平和の為に詳細はここでは差し控える。 まあ、しれっと一言 リヴァイアサン大活躍に俺の嫁はメロメロだったとだけ言っておくよ! -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/527.html
673 名前:【SS】欲しいものは……? 1/3[sage] 投稿日:2011/04/07(木) 13 23 22.71 ID 4IJZ1Sr7P [2/13] お昼なので。 「アンタってさー、物欲ないよね」 ある日の休日、何の前触れもなく俺の部屋に押しかけてきた妹はそうのたまいやがりました。 てかお前なんで俺のベッドに寝転んでくつろいでんの? 普段から香水使ってるお前がそういうことすると匂いが染み付くからやめて欲しいんだけど。 言っても無駄だろうから口には出さねえけどさ。 「いきなり何だよ?」 「だってアンタの部屋って何にもないじゃん。精々コンポとCD、あと少しだけ漫画があるぐらいでしょ? 何にお金使ってるわけ?」 「お前の感覚で物を言うんじゃねえよ」 「どういう意味よ?」 「俺はお前ほど裕福じゃねえの」 モデルのギャラや小説での印税をたらふく貰ってる桐乃とは違って、こっちはただの高校生だ。 毎月最低限の小遣いは貰えてるとはいえ、それだけだ。 バイトをやっているわけでもないし、高校になってからはお年玉ももらえてない俺は貯金もろくにない。 毎月好きなものを一つ、大きな買い物をしたら後は雑費でほとんど消えていく。 加えて、最近は桐乃達に付き合って出かけたりしてるから他にまわす余裕がないというわけ。 去年クリスマスに桐乃と出かけた時にピアスを買ってやったのも、実は断腸の思いだったのだ。 そういえばあのピアス今はどうなってるんだろうね? まさか捨てられたりとかは……してないよな? 「ふーん……じゃあアンタ今欲しい物とかないの?」 「あるっちゃあるけど……そんなの聞いてどうするんだよ?」 もしかして買ってくれるとでも言うのだろうか?……こいつに限ってそれはないな。 そんな優しい妹だったらどんなにいいことか。エロゲーで出てくるような妹とは天と地ほどの差だな。 「アンタ、今失礼なこと考えなかった?」 「…なんも考えてねーよ」 す、鋭いなこいつ。女の勘ってのは恐ろしいぜ……っ! 「……で?」 「ん?」 「だから、あるんでしょ? 欲しいもの。さっさと言いなさいよ」 「言ったからってどうかなるわけでもないだろ。それに妹に恵んでもらうほど落ちぶれちゃいねーよ」 「チッ、ウザ……アンタの都合なんてどうでもいいのよ。いいから早く言って。買ってあげるから」 「お前言ってることが無茶苦茶だぞ」 「うっさい! 妹が買ってあげるって言ってんだから、シスコンはさっさと自分の欲望を吐けばいいのよ!」 「おいおい…」 はぁ……ったく、こいつは何をムキになってんだ? めんどくせーな。 こうなった桐乃はちょっとやそっとじゃ引き下がりゃしないだろうし……どうしたもんかね。 ……しゃーない、有耶無耶にして丸め込んで帰ってもらうか。 幸いこいつには突拍子もないことに弱いって弱点もある。そこをつけばどうとでもなるだろ。 「わかったよ。言えばいいんだろ言えば。何でもいいのか?」 「あたりまえじゃん。ま、アンタみたいなのが欲しいものなんてたかが知れてるし? それぐらいどってことないわよ」 いちいち腹立つ言い方するねこの妹様は! ……ふふふ、いいだろう。気が変わった。当たり障りないことを言ってお帰り願おうと思ったが――やめだやめ。 そこまで言うなら俺も相応の反撃をさせてもらうぞ。お前のその余裕、後悔させてやるわ!! 「桐乃」 「なによ?」 「いや、だから桐乃」 「あたしが何よ?」 「だ・か・ら! 桐乃が欲しいって言ってんだよ俺は」 「…………っ!?!?」 ふははははは!! 見ろあの桐乃の顔を! 顔を真っ赤にして目見開いて口をパクパクさせてやんの! ザマーミロ! いつまでも俺がやられっぱなしだと思ったら大間違いだ! よし、このまま押し切って有耶無耶にしてしまえ。 「あ、あ、あ、アンタ!?」 「どうしたんだよ? 何でもくれるって言ったじゃねえか。アレは嘘か?」 「う、嘘なんかじゃないけど! で、でもそれは――!?」 よしよし、いー感じにパニクッてんな。ここらでダメ押しと行きますか。 俺は座っていた椅子から立ち上がって、桐乃に近付いていく。 絶賛混乱中の桐乃は、いとも簡単に俺の接近を許してしまう。 そんな桐乃に俺はそっと頬に手を添えた。 目を細めて、真剣な表情をしながら。――――演技だけどな! 「ダメか?」 「え、えっと……その……」 「そっか……ゴメンな、いきなりこんなこと言って。忘れてくれ」 いかにも残念だ、といった表情で言う俺。少しだけ悲しげにするのがポイントだ。 俺の迫真の演技にすっかり騙されている桐乃は、俺から目を逸らして口をもごもごとさせている。 ちょっとだけそんな桐乃を可愛いなんて思ってしまった俺の心中はともかく、そろそろ仕上げに入ろう。 俺は頬に添えていた手を離した。 「あ……」 「いきなりでびっくりしたよな。もう部屋に戻れよ」 お前の顔を見るのが辛いと言わんばかりに背を向ける。 落ち込んでいる様に見せかけて内心笑いが止まらない。我慢できずに体が震えてしまう。 「…………」 黙りこくってしまった桐乃は動く気配を見せない。 後ろを向いているせいで顔は見えないが、おそらく必死に頭を回転させているはずだ。 ここらが潮時か。そろそろネタバレして煙に巻いてしまおう。 そう思った俺はもう一度桐乃のほうを振り向き、 「な――――」 『なーんてな! 騙されてやんの、バーカ!』と言うつもりだった口は何かによって塞がれて言葉にならなかった。 唇に広がるのは暖かい感触。目の前にはドアップになった桐乃の顔があり、俺は一瞬我を忘れた。 え? 何? どうなってんのこれ? 今度は俺が混乱する番だった。 「ん、んふ……」 俺の頭はいつの間にか後ろに回された手によって固定され、桐乃から離れることができない。 そのまま10秒か20秒か。それとも5分か10分か。それとももっと長い時間だったのか、漸く桐乃が俺から離れた。 「こ、これでいいよね?」 「ぇ……」 「あ、あたしのは、初めてをあげたんだから、これであたしはアンタのもん。これで文句ないでしょ?」 言ってる意味がわからない。何を言ってんだお前は? 初めてをあげた? え? もしかしてさっきのこと? 「で、でもあたしだけがアンタにあげるなんて不公平よね」 何言ってんだ。もともとお前が言い出したんだろうが。何が不公平だよ。 「だから、あたしの初めてを貰ったアンタはあたしのもの! いい? これは決定事項だから」 何が決定事項だ。俺の意思はどうなるんだよ。でもあれ? 俺はさっき桐乃が欲しいって言って――― 「これからはアンタはあたしのなんだから、あたしの許可無く別の女と出かけたりしたら殺すからそのつもりで」 おいおい、随分物騒なこと言うじゃねえか。 「で、でもそのかわり、二人きりのときなら……その、あたしを……好きにしていいよ? だ、だってあたしはアンタのもんなんだから、と、当然の権利だもんね?」 す、好きにしていいって……どういう意味かわかってんのか? 桐乃は。 「あ。それと、今度から二人きりのときはアンタのことき、京介って呼ぶね?」 なんだ、この妙にこそばゆい感覚は。これじゃあまるで…… 「そ、それじゃあ、今日は一回部屋に帰るね。また……来るから」 「お、おう」 「ん。それじゃ、ね。京介」 パタン …………………………………………………………ええええぇぇぇえぇぇえぇええーーーーーー!?!?!!?? ちょ!? 何!? 何だこれ!? 何がどうなっちまったの!? ま、待て待て。落ち着け俺。お、落ち着いて素数を数えるんだ。123456789……ってちげぇよ!! 何? お、俺が桐乃のもんで、そんで、桐乃が、俺のもの? なぜに? why? まったく経緯が見えないんですケド!? と、とにかく、とにかくだ! まったくもって意味不明な事態になってしまったがとにかく! ――俺、明日からどうなっちまうんだろう……? END
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/572.html
134 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 18 39 43.53 ID ixDYnp2N0 [1/8] 桐「ちょっと、どこよここ!」 京「細かい話はなしwいいからちょっと来い!」 オリジナルサイズ 136 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 18 53 12.00 ID ixDYnp2N0 [2/8] オリジナルサイズ 桐「わぁ~桜!あんた何?妹をこんなとこに連れ出してー」 京「別に深い意味はねぇよ。ただ、まだ余震とか緊張した日が続いてるだろ?」 桐「うん・・・」 京「少しでも気分転換になればと思ってな。」 桐「うん・・・」(ありがと・・・) 137 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 19 04 30.73 ID ixDYnp2N0 [3/8] 京「確かにドンチャン騒ぎの花見には、賛否両論あると思うが・・・」 京「ほら、お前最近・・・元気なかっただろ?ちょっとな心配になって・・・」 桐「ちょっと兄貴!何ぶつぶつ言ってんの!ほらほら、満開じゃん~」 オリジナルサイズ 141 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 19 16 37.17 ID ixDYnp2N0 [4/8] 京「はぁはぁ、ふぅー」 桐「何バテてんの?自分からここ登れって言ったくせに。ったくもうー」 京「ふぅ~仕方ないだろ。俺は平凡な高校生だwそれより桐乃、後ろ見てみ」 オリジナルサイズ 142 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 19 33 23.13 ID ixDYnp2N0 [5/8] オリジナルサイズ 桐「すごい綺麗!」 京「だろ?」 京「どうだ?少しは気分転換になったか?あやせ達と行ったほうが楽しかったかもしれんが・・・」 桐「うん・・・あやせとはいつでも行けるしーあんたが来いって言ったから付いて行ってあげただけ」 147 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 19 55 15.28 ID ixDYnp2N0 [6/8] 京「さて、そろそろ行くか!」 桐「・・・うん!」 オリジナルサイズ 京「最後に1カ所だけ寄りたいとこあるんだが・・・」 桐「えーまた歩くの!」 京「ちょっとだけな。もう帰るか?」 桐「帰りたいなんて行ってないでしょ!」 京「へいへい。少し我慢してくれな」 149 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/13(水) 20 10 45.79 ID ixDYnp2N0 [7/8] オリジナルサイズ 桐「もう暗くなってんじゃん!どこ連れて行く気よ!キ、キモ!」 京「す、すまん、あれーこの辺なんだが・・・」 桐「な、何がよ!」 京「この辺に噴水があるんだが、決まった時間にライトアップされるんだよ。」 桐「キ、キモ!ライトアップ?い、妹と夜景なんてこ、こんなの、デ、デートじゃん!」 京「な、なに言ってんだ!他意はねぇ!せっかく来たんだから、見ても損はないだろ!」 桐「ふん!どうだか!」 京「あー・・・やっぱ時間終わったか、自重してるんかなー」 桐「それなら仕方ないよね。もう帰ろ?ライトアップはま、また、見にくればい、いいじゃん?」 京「お、おう!」 兄貴ときりりんのぶらり旅 「終」 ロケ地:滋賀県大津市 琵琶湖疎水 撮影者:高坂京介 おまけ:大津港周辺/琵琶湖疎水 オリジナルサイズ オリジナルサイズ オリジナルサイズ
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/99.html
218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 00 32 34 ID lU82DwwG0 [2/4] 「はあ?なんであんたにそんなこと言われなくちゃなんないの」 と、いつものようにケンカ腰に答える桐乃。 ことの発端はふと桐乃にこれからの進路について聞いたことだった。 「だから留学なんかすんなって言ってんだろ!」 「ウザッ!あんたが決めることじゃないでしょ!」 中学卒業と同時にまた留学すると言い出した桐乃。 さっきから話は平行線を辿っていて一向に前に進まないんだよね こいつが居なくなると親父やあやせ達が寂しがるしな そりゃ俺だってちょっとは寂しいしさ。 それに一度あんな姿になったこいつを見ているし余計に行かせたくないんだ。 「陸上だったら日本ででも出来るだろうーが!」 「あたしは海外で自分の力を限界まで伸ばしたいの!」 行く、行くなでもう30分は同じ話をしている どうにか説得しないとこいつ意地になってるし。 突然桐乃は黙ってしまった。なんだ?なにか考えている様だけど・・・ しばらくするとこちらを睨みながらこんなことを言った。 219 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 00 35 25 ID lU82DwwG0 [3/4] 「じゃ、じゃあ、あんた何とかしなさいよ!」 「はあ?」 「だ、だから!あたしがアメリカで練習している環境をココで再現しろっつってんの!」 「できるわけねーだろ。 んなこと」 すると桐乃は顔を真っ赤にして驚くことを言った。 「アメリカで挨拶とかするじゃん。 そ、そんとき抱き合ったり キ、キスとか・・その・・そういうので向こうにいる雰囲気を出せっていってんでしょうが!!!」 いきなりキレながらとんでもないこと言ってきたぞ。 こいつ頭大丈夫か? ところでなんで挨拶? 英語で話しかけろとか食べ物をあっち風にしろとかじゃなく? 俺がポカーンとしているのが気に障ったのか桐乃がまたキレだした 「い、言っとくけど!あんたがどーーーしてもあたしを留学させたくないって泣いて 頼むからこうすんだから! へ、変な勘違いすんな!!!」 た、たしかに頼んだのは俺だがなんかおかしくない? すると桐乃は 「あ、挨拶。・・して」 「い、今やんのかよ! ま、待て桐乃。 おちつけ。いいか、いくら再現しろっていっても 普通練習のほうだろ?そ、その・・キスとかは生活面だし・・・」 「はあ?あんたバカ?普通は練習前に会ったら挨拶するでしょ。そんな一般常識も知んないの? つーか挨拶できないとか、ガキじゃん」 おめーに一般常識うんぬん言われたくねー!! 日常的に兄を蹴ったり罵倒しているヤツ が言って良い台詞じゃねーからそれ! クッ。妹にキスとか無いぜ・・・でもやんなきゃ納得しねえだろうな。 俺は『これは挨拶』と自分に言い聞かせなるべく桐乃を抱きしめないようにして軽く頬にキスをした。 くぅ~やっぱ恥ずかしい! なんなの外国の人ってなんでこんな挨拶なの? 「馬鹿・・ちがう。それは友人とか親しい人とかの挨拶。か、家族とかは・・・く、口」 「ええええ!!!ちょ、さすがにそれはおかしいだろ!そもそもおまえキスとかしたことあんのか?」 「あ、あるわけ無いでしょ!!い、いいから早くして」 いや、まあ。キス初めてじゃないとか言われたら ソレはソレでショックだったわけなんだけど・・・ 220 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 00 36 19 ID lU82DwwG0 [4/4] 「じゃ、じゃあ。やるから・・・」 「う、うん」そう言うと桐乃は赤い顔を俯むかせ目を瞑った。 そんな桐乃を前にドキドキしながらそっと抱き締めた。 桐乃は一瞬ビクッっとなったがおとなしく立っていた いや蹴りでも飛んで来んじゃーかと思っていたわけよ しかしヤバイ。なんかいいにおいするし。こ、こいつの身体柔らかいし。なんかずっとこうしていたい。 「つ、次・・・」 「わ、わかったよ」 でもいいのかよ。こいつファーストキスなんだろ?そういうのって女の子にしたら大事なんじゃない? いや、俺も初めてなんだけどさ。な、なんか緊張してきた。しっかしファーストキスが兄妹て・・・ ふと桐乃を見ると・・・顔、超真っ赤にして目瞑って震えてるし。・・・か、かわいい。 その顔に見とれた俺は無意識に桐乃の唇に自らの唇を重ねてしまった。 「・・んっ。」 「うっ・・・。」 一瞬電流が流れたような気がした。なんだこれ・・・キスってこんなに気持ちのいいものなのか? 唇が敏感なのは知っていたがソレを重ねるという行為がこれほどの快感だとは 余りの感動にさらに桐乃を求めようと 一層力を込め逃さないように唇を求めた 桐乃は腕の中でもがいていたがとても離す気にはなれなかった ・・・すげえ・・桐乃とのキス最高・・・ん?? ・・き・・桐乃と?・・・キ・・キス??? は!・・・お、俺は何をして・・・・と桐乃を見ると、そこには・・・ うおおおおおおおおーーーー!!!!!! 我に帰った俺はあわてて桐乃を離した。 俺の腕から逃れた桐乃は後ろを向いてしまった。 俺も恥ずかしさのあまり桐乃を直視できずにいた 桐乃は赤い顔と乱れた息でこちらをちらちらと見て 「・・・あ、あのさ。挨拶なんだからもう少し軽いのにしてよ。がっつきすぎ」 は、恥ずかしすぎるーーー!!! 妹相手になにマジキスしてんの!!! 赤城を超ドシスコンとか言ってたけど、俺!俺の方が超ドシスコン!通報レベルの変態! 妹にダメ出しされて猛烈にヘコんでいる俺にさらに言葉が続く 「挨拶。明日から毎日だから」 そう言って呆然としている俺を置いて部屋に戻ろうとする我が妹。 えと・・・これで留学はしないという事でいいの? というか最低朝と夜はするの? え?これでいいの? 俺が混乱しているなかドアノブを握った桐乃が笑顔で振り向き 「あたしのこと何処にも行かせないでね」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1216.html
850 名前:【SS】海外旅行に向けて[sage] 投稿日:2011/10/19(水) 19 07 14.86 ID sKrphukF0 [5/6] 桐乃「今日は海外旅行の日なんだって」 京介「そうなのか。 とは言っても、いきなり海外旅行に行けるわけないだろ?」 桐乃「別に海外旅行をする日じゃなくて、1019で「遠(10)くへ行く(19)」……海外旅行について考えたりする日なんだってさ」 京介「そうか。でも海外旅行ねえ……親父が長期休暇取るのは難しいし、俺たちには縁のない話だよな」 桐乃「別に家族全員で行かなくても、あたしたちだけでもいいんだけど。 あんたも来年は大学生だし、あたしも高校生なんだからさ、あんたが保護者役になれば認めてもらえると思うよ」 京介「親父が認めてくれるかぁ?危険だって反対されると思うぜ」 桐乃「あたしは海外留学してたし、あんただって一人でアメリカまで来れたじゃん。 二人とも実績あるんだから、何か言われても簡単に押し切れるよ。 あとはお母さんを味方につけておけば確実だね」 京介「それもそうか。それなら他の奴らも誘って……」 桐乃「う~ん。さすがに黒猫とかあやせとか、他の家の子たちを誘うのは無理だと思うよ? なんかあった時に責任取れないから」 京介「親父一人を残してお袋がついてくるとも思えねえし、そうなるとおまえと二人きりか……」 桐乃「あんたと二人きりなのは嫌だけど、あたし一人だとさすがに認めてもらえないと思うし、仕方ないからついてくるのを許可してあげ る」 京介「へいへい、ありがとうな。 海外旅行か……春休みに行くにせよ、夏休みに行くにせよ、小遣いを貯めないとな。 受験に合格したらバイトでも始めるか」 桐乃「あたしから言い出したんだし、旅費くらいあたしが持つよ?」 京介「そういうわけにもいかねえだろ? 妹に海外旅行奢ってもらうのなんか恥ずかしいし、ただでさえ旅行中には言葉とか、おまえに頼ることが多いだろうからな」 桐乃「旅行中に妹に頼りっぱなしなのも十分恥ずかしいと思うけど」 桐乃(どうしよう……京介がバイト始めたら一緒にいられる時間が少なくなるし…… ……そうだ!) 桐乃「ねえ、それなら良いバイト紹介してあげようか?」 京介「良いバイト?」 桐乃「うん! あたしモデルに復帰したでしょ? だからあたしの付き人してくれない?」 京介「桐乃の付き人か……」 桐乃「無理にとは言わないし、できるときだけでいいからさ。 事務所の方からも少しはお給料出してもらうけど、あたしの方からもあんたの働き具合に応じて海外旅行用に積み立てるから。 そうすればあんたも今よりもあたしと一緒にいられて嬉しいし、 あんたが近くにいると美咲さんが海外スカウトして来れないしで一石四鳥でしょ?」 京介「俺におまえの付き人が勤まるかはわからんが……そういうことなら快く引き受けさせてもらうぜ!」 桐乃「じゃあ契約成立ね。 仕事は今日からしてもらうから」 京介「へ?今日から? 今から撮影があるのか?」 桐乃「ないよ?」 京介「じゃあなんで……」 桐乃「あたしは『モデルのときの付き人』じゃなくて『あたしの付き人』って言ったじゃん。 撮影の時以外にも色々しなくちゃいけないことあるから、それを手伝ってもらうの」 京介(『あたしの付き人』か……確かにそう言ってたな。 また色々と面倒なことにつき合わせるつもりか?) 桐乃「あんたは付き人見習いだから、まだ簡単な仕事しか頼まないから。 嫌なら断ってもいいし」 京介「例えばどんな仕事だ?」 桐乃「お風呂上りに髪を梳いてもらったり、マッサージしてもらったり、休日にショッピングに付き合ってもらったり……」 京介「それくらいなら問題ないな」 桐乃「あと、これから寒くなるから、あたしが身体を冷やして体調を崩さないように、抱きしめて寝たり……」カァァァァ 京介「へ?今なんて言った?」 桐乃「だから、ギュッとして寝るだけの簡単なお仕事! ……イヤなら断ってもいいんだけど……どうする?」チラッ 京介「……仕事に貴賎はないよな。 よし!その役目、喜んで引き受けてやるぜ!」 桐乃「うん! 京介の働き、期待してるからね!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1623.html
537 名前:【SS】:2012/12/30(日) 16 55 31.44 ID ph0olxSeO 528 さてと、今日は大掃除でもするか。 ……つか俺の部屋、大掃除するほど物がねえ! …………う~ん。せっかくやる気になったんだし、なんか片付ける物ねえかな? ……そういや桐乃が載ってる雑誌、読み散らかしたままだったな。あれの整理でもするか……。 ガサゴソ ……結構あるな。 ドサ! よし、バックナンバー順に並べるか。 えーと、桐乃がデビューしたときの雑誌は……と…………。 あった。 ペラペラ うぉう!やっぱ可愛いな。デビューしたてで笑顔が少しぎこちないところがまた………… おっと、あぶねえ。片付けの最中だって忘れるとこだったぜ。 さて、次は…………これだな。 ペラペラ うむ。これまた超可愛いぜ!他にも一緒に写ってる娘達もいるが、桐乃が断トツで可愛いな………… おっと、またまた気が逸れちまったな。 よし、次は………… お、この号は俺のお気に入りだから、一発で桐乃のページがめくれる自信がある! …………おりゃ! うしっ!ドンピシャ! …………………………………………ハッ!……やべやべ、ついつい見とれちまったぜ……。さてさて次は…………。 ~中略~ さあ!遂にウエディングドレス号まで来たぜ!! ペラペラ …………………………………………………………………………………………………………………………………………………。 「あんた、なにやってんの?」 「げ!桐乃!?いつからそこに…………つかノックぐらいしやがれ!」 「したし。てゆーかあんたあたしのウエディングドレスの写真に見とれて、ノックの音も聞こえなかったワケ?」 「…………ほっとけ。」 「ふ~ん。………シスコン。」 「うっせ。…………ところでなんの用だよ。」 「「今日はお父さんいないからいいけど、晩御飯抜きにするわよ。」ってお母さんが。」 「は?…………うおっ!もうそんな時間か!?」 「あたしが直々に呼びにきてあげたんだから感謝してよね。」 「へいへい。」 「それから、晩御飯終わったらあたしのメルちゃん達をきれいに磨いてもらうから。」 「…………へいへい。」 まったく…………やれやれだぜ。 ~終~ ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1083.html
283 名前:あやかさんが俺妹最新刊を読んでみた【SS】[sage] 投稿日:2011/09/11(日) 00 43 28.82 ID N9Gu+dlPO [1/10] 私の桐乃がこんなに…じゃなかった、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』も9巻目が出ましたね。 わたしは新垣あやせ…さんのファンなので、今回特に一章が割かれているということで、大変楽しみにしてたんですよ。 ※※以下ネタバレがありますよ※※ まず、楽屋での回し蹴りはあやせさんのちょっとした勘違いでしたが 今回の作品を読むかぎり、お兄さんはぶちのめされて当然だったと思います! さりげなく瀬菜さんの水着写真を盗もうとしたりとか、 まあ「桐乃を除けばたぶん世界最高の美少女」と言ってくれたのは、きっとあやせさんも嬉しいと思ってるに違いませんが それにしてもなんなんですか、お兄さんのシスコンぶりは…… 異性のきょうだいがいる人はみんなあんな風に壊れてしまうんですか?? というか、瀬菜さんが瀬菜さんのお兄さんのほっぺたにキスしたあと お兄さんは明らかに桐乃に同じことしてもらいたい気満々でしたよね この変態!!!! とは言え、あまり声を大にしては言いたくないのですが、 桐乃もその、変な態度の人になりつつあるのかな……と 五更さんの妹さんに向かって「ほおおおおおおおおお!」とか叫ぶ姿とか…… 「やばいやばいやばいやばい!」って、一番やばいのは桐乃自身だよ。 でも変な態度の人にも、上には上がいるようで まさか桐乃を男性化して……お兄さんに……絡ませるとか…… そしてあたし、じゃなくてあやせさんを「あいつか!」とか言い放った赤城瀬菜さん…… 大好きなお兄さんがあやせさんと結婚したいと言ったので嫉妬する気持ちはわからないでもないですが、 いずれじっくりとお話をしなければいけないようですね! しかし、桐乃が男なら、あやせさんも桐乃にあんなことやこんなことをされちゃったりして、 どうしようどうしよう、桐乃だめだってばあ…… さて、賢者タイムに戻ったところで…… 加奈子のお姉さんが漫画家で、マスケラの原作漫画を描いてたとか、 沙織さんのお姉さんと友人だったとかいうのには驚きましたが 一番驚いたのは、既に言及されている方もいらっしゃるようですが 「ランちんが桐乃のモデル仲間として登場」 いやあこれにはびっくりです(ごめんねランちん)。 そうそう、ランちんが桐乃スレの住人さんに言ってましたよ、あんまりネタにして遊ばないでくれって。 なんだかソビエトの指導者マレンコフみたいな扱いだって嘆いてましたよ。 さて、9巻発売早々の今、匿名掲示板ではやれオワコンだのつまらんだの否定的な話も飛びかってますが わたしはそうは思いませんでした。 とてもおもしろかったです。 とりあえず、作品中の行動についてお兄さんをとっちめてから、また読もうと思います。 ではこれにて そうそう、最後に一言だけ 「桐乃はあたしが守ります」 どういう意味か、桐乃スレの方々ならわかりますよね…… SS職人の方々、絵師の方々、そしてスレ住人の皆さん…… あんまりおいたが過ぎてはいけませんよ、えへっ -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1160.html
627 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 00 19 49.12 ID W+wlPiNZP [1/12] とある日の夜。 俺は部屋で悩んでいた。 他人からすればくだらないかもしれない。 しかし俺にとってはどうしても譲れないもの。 その悩みが何かと言うと―― 「くそっ、赤城のやろう。あんな写真があったんじゃ勝とうにも勝てねえ。 いや、桐乃の可愛さが負けてるなんて微塵も思っちゃいねえけど、 アレじゃあ勝ちだって言い切ることができねえじゃねえか」 ――とまあそういうことである。 先日赤城と争った『どちらの妹が世界一可愛いか』対決。 最終的に俺の携帯に貼ってある『ラブラブツーショットプリクラ』で勝負がついたと思ったものの、 瀬菜の介入により『妹が兄のほっぺにちゅー』という、ある意味最終兵器の登場で勝負は半ば引き分けに終わったのだ。 せっかく桐乃からも超気合の入った写メまで送ってもらったと言うのに、勝てなかったのはマジで悔しい。 ちなみに、その時送ってもらった写メは現在俺の携帯の待ち受けになっている。 「ちっ、どうすっかな。 どうにかして赤城の野郎に俺の桐乃が世界一可愛いと認めさせてやりたいところだが、 あの写メがある以上赤城の野郎もそう簡単に負けを認めないだろうしな」 あの勝負のあと、あまりの悔しさに帰ってから桐乃に同じことしてくれねえかなあと視線を送ってみたが、 「し、しないかんね!」と突っぱねられてしまった。 まあ、当然と言えば当然か。 確かに前よりは仲良くなったという自信はあるが、まだまだ仲がいいとは言えない俺たちだ。 あの時のデートのように特殊な事情でもない限り、プリクラのような仲睦まじい姿をゲットすることは難しいと言わざるを得ない。 俺としてはもっともっと仲良くなりたいんだが。 やはりもっとスキンシップを取るべきなんだろうか。 最近はなんとなく桐乃の抵抗もよわってる気もするし、もう一息と言うような気もする。 ――まあ今はそれはおいておこう。 今はどうやって赤城に負けを認めさせるかだ。 「う~~む」 とはいえ、そう簡単にいい案が浮かぶはずもなく、ただただ時間が過ぎていく。 ほっぺにちゅー、ほっぺにちゅー、ほっぺにちゅー・・・・・・ ――――! わかったぞ! そうか、初めからこうしてればよかったんじゃねえか! これなら完璧だ。そう思った俺は意気揚々と部屋を出た。 向かう先は桐乃の部屋。さっき思いついた案を実行に移すために桐乃の協力を得るためだ。 コンコン 「おーい桐乃。ちょっといいか?」 ガチャリ 「何?」 ひょこっっと扉の隙間から顔を出す桐乃。 風呂上りなのか、若干顔が上気してて色っぽい。 ついでにいい匂いも漂ってくる。 くんかくんか。ほほう、今日はお気に入りのやつか。 「こんな時間にすまねえな。今大丈夫か?」 「別に大丈夫だけど・・・・・・何?」 「ああ、ちょっと協力してもらいたいことがあるんだ」 「協力?」 「おう。赤城を打ち負かすためにな」 「赤城、ってせなちーのお兄さん・・・・・・? 打ち負かすって――!? ま、まさか!? あ、あたしはしないかんねっていったじゃん! い、いくら頼まれたってしないかんね! 変態! シスコン!」 「いや、ちょっと待て! お前は盛大な勘違いをしてるぞ!」 「勘違いって何? どうせあたしにほ、ほっぺにち、ちゅーしろとかいう気でしょ!? 直接いえばしてくれるなんて思ってんじゃないわよバカ! こういうのはもっと雰囲気っていうか、お互いの気持ちっていうのが――」 「だから待てって! 協力しろとは言ったけど、お前は何もしなくていいから!」 「――大切で・・・って、はぁ? それどういうこと?」 「ふぅ、やっと落ち着いたか。まあ、とりあえず部屋に入れてくれよ。 こんな所で騒いでたら親父達がくるかもしれないだろ?」 「・・・・・・わかった。ちゃんと説明しなさいよ」 「お前が説明する前にかってに暴走したんだろうに」 「う、うっさい!」 部屋に入ると、机に勉強道具が広げられてるのが見えた。 どうやら勉強中だったらしい。 「・・・・・・勉強してたのか?」 「え? あ、うん。でも丁度きりのいいところまで進んでたし、休憩ついでだから気にしないで」 「そうか」 「うん」 なんとなくウソかなあなんて思ったが言わないでおくか。 もしそうだとしたら、せっかく気を使ってくれたのを台無しにしちまうかもしれねえしな。 桐乃は自分のベッドに座り、俺にクッションを放ってきた。 それを軽くキャッチし、床に置いて腰を下ろす。 いつもの位置関係の出来上がりである。 「それで?」 「ん?」 「だからぁ、協力って何すればいいわけ? あんたさっきは何もしなくていいって言ってたケド」 「おう。さっきも言った通り、お前は何もしなくていいよ。ただ写メを取らせてくれればいいから」 「何? あんたまた妹の写メがほしいっていうわけ?」 「ちょっと違うがおおむねそんなところだ。 別にポーズとかもとらなくてもいいぞ。ただ動かなければいいからよ」 「ふーん・・・・・・わかった。いいよ」 「おう。じゃあ早速」 俺はポケットから携帯を取り出し、立ち上がって桐乃に近寄っていった。 しかし桐乃は俺が近付いただけベッドの上を後ずさる。 さっき動くなっていったじゃねえか。何故逃げる。 「おい、何で逃げるんだよ」 「あ、あんたこそなんで近付いてくるわけ? 写メがほしいだけじゃないの?」 「そうだが?」 「じゃあどうしてあたしに近付く必要があるわけ!?」 「お前とツーショット撮るためだけど?」 「はあ!? それならそうと初めにいってよ!」 「・・・・・・言ってなかったか?」 「言ってないっての! ま、まったく。こっちだって心の準備がゴニョゴニョ・・・」 なにやら桐乃が言ってるがよく聞こえないな。 顔を真っ赤にしてるあたり相当ご立腹らしい。 でも参ったな。この様子じゃやっぱ無理だろうか。 イヤって言うのを無理矢理強制わけにもいかねえし。どうすっか。 「スー、ハー・・・・・・よし。京介、いいよ。準備できたから」 「え? いいのか?」 「うん。さっきはいきなりだったからちょっと焦っちゃっただけだし。 だから大丈夫。それよりさっさと終わらせてくんない? 勉強の続き、したいし」 「わかった」 あまり時間をかけるのも悪いか。 そう思いつつ改めて桐乃に近付いていく。 今度はさっきと違って桐乃は動かずにその場にいてくれるようだ。 しかしベッドの上にいる妹に近付いていくってのは、何やらいかがわしいことを迫ってるみたいだな。 ・・・・・・しないからな? 「うし。じゃあ撮るぞ」 「ちょ、ちょっと、あんた近寄りすぎ! 肩! 肩当たってる! ドサクサにまぎれて変なことしないでしょうね!? このエロ!」 「このぐらい近付かねえとフレームにおさまらねえだろうが。 てか肩が当たるぐらい別にいいだろ。兄妹なんだから」 「あんた最近あたしにセクハラするのそれで誤魔化してない?」 「んなわけあるか。いいからホラ。動くんじゃねえぞ」 「んもう・・・わかったわよ」 よし、位置確保はオーケーだな。 カメラを準備してっと。 「うし。撮るから動くなよ桐乃」 「はいはい。わかったからさっさとして」 「なんだか投げやりだな」 どこかやけっぱちな桐乃が気になるが、今は気にしないでおくか。 相変わらず顔が真っ赤なところをみると爆発寸前かもしれん。下手につつかないほうがいいだろう。 携帯の画面を見ながら位置を調整する。 さっきよりも顔が近付いてるが、この後のことを考えれば好都合だ。 「んじゃ、撮るぞ?」 「どうぞ」 「よし、3、2、1・・・」 ちゅっ パシャッ 「・・・・・・へ?」 「うし! どれどれ・・・・・・おお、いい感じに写ってるな。これならばっちりだぜ!」 覗きこんだ携帯には、『俺が』桐乃のほっぺにちゅーしてる写真がきれいに写しだされていた。 「う、え、はえ?」 「桐乃、ありがとうな! おかげでいい写メが取れたぜ!」 「え? あ、うん」 「いそがしいところ悪かったな。俺は部屋に戻るわ」 「う、うん・・・?」 「じゃあ桐乃、おやすみ」 上々の戦果を手に入れた俺は、上機嫌のまま自分の部屋へと戻った。 ベッドに横になり、さっき撮った写メを見る。 真っ赤な顔をした桐乃のほっぺに自分がちゅーしている写メ。 驚いているのか、軽く目を見開いているのが新鮮で可愛い。 あとあと考えてみれば、これはまさに黒歴史とも言うべきものなのだが、このときの俺は全く気にならなかった。 それどころか、これを赤城に見せ付けて高笑いをする想像をしていたのである。 そうして俺は気分よく眠りについたのだった。 ただ、想像をしている途中、隣の部屋から何か倒れるような音がしたのはきっと気のせいだろう。 そしてその日、俺はいい夢を見た。 なんと桐乃が俺のほっぺにちゅーをしてくれたのだ。 恥ずかしそうに顔を赤らめる桐乃は超可愛かった。 その翌日。 俺は改めて赤城に勝負をいどんだのだが、何故か昨日の写メが携帯から消えていて、 引導を渡すつもりが、またも引き分けに終わると言う残念な結果になってしまったのだった。 くそ、何で昨日撮ったやつが消えちまってんだ? 昨日散々確認したのに。 帰り道のさなか、そんなことを考えていた俺の携帯がヴー、ヴーと震えた。 なんだ? と思って見てみると、それは桐乃からのメールだった。 桐乃から? 珍しいな。 メールを開いてでた文面は『これ誰かに見せたら殺すから』。 おいおいおい、なんつー物騒なメール送ってきやがる。 と、そこでそのメールに添付ファイルがあるのに気付いた。 ファイルを開くと、でてきたのは一枚の写真。 そこには、薄暗い部屋の中、顔を真っ赤にして、思いっきり目をつむりながら恥ずかしそうに、 寝ている俺のほっぺにちゅーをしている桐乃が姿が写しだされていたのだった。 END -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1898.html
13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/09/15(月) 16 46 02.46 ID XyUikEil0 SS『深夜の格闘技』 ※以下の内容は、全て新作ゲームである「エロマンガ先生」の格ゲーを楽しんでいるだけです。決してエロい話ではありません。 ぬるぬるしてるのも、最新作であるため、動きが良いだけのはずです。 よって、くれぐれも、エロマンガ先生の登場キャラである、紗霧、めぐみ、山田エルフの名前を、 それぞれの愛称である、「エロマン○」とか「お○ん○ん」とか「全裸」とかに置き換えないようにお願いします。 改めて言いますが、エロい話ではないので、地の文無しの会話文だけでお楽しみ下さい。 「じゃ、やろっか?」 「おおっ、さっそくすげーな?おまえの紗霧、ぬるぬるだな?」 「とーぜんっしょ?ちゃんと・・・準備していたんだから。 つか、あんた、さっきからめぐみんを立ちっぱなしにしてんじゃん!」 「しょうがねえだろ?初めてなんだし」 「はあ?あたしだって初めてなんですけど」 「って、おまっ!?」 「何よ」 「いきなり掴みかかってんじゃねえよ!?」 「だ、だって、あんたがめぐみんを立ちっぱにしてんのが悪いじゃん!」 「そりゃそうかもしれないけどよ」 「・・・てか、あんたのめぐみん・・・硬すぎない?」 「そうか?普通じゃね?」 「だ、だって、これしか・・・」 「つか、おまえ比べられるような経験あんの?」 「あ、あるわけないしっ!」 「わかったわかった」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 「で・・・」 「何よ」 「そろそろいいか?」 「・・・」 「ほら、おまえの紗霧、さっきよりぬるぬるしてるし」 「・・・あんたのめぐみんは固いままだけどね」 「じゃあ、いくぞ?」 「・・・来て、京介・・・」 「・・・こ、こうか?」 「・・・もっと下・・・うん、そこ」 「おっ・・・は、入ってく」 「い、痛っ!あ、あんた、いきなりっ!」 「す、すまん」 「言ったじゃん!初めてだって!」 「つか、すげぇな、おまえの紗霧、本当に血がでてるぞ?」 「・・・あたりまえじゃん」 「わかった、もうすこし優しくするからな」 「・・・ん」 「(つか、優しくったってどうすりゃいいんだか・・・俺だってはじめてなんだが)」 「・・・」 「(これか?これくらいでいいのか?)」 「・・・~~~っ」 「(真っ赤になっちまって、可愛いじゃねーか!)」 「!!・・・っ!」 「(それに、桐乃には言えねーが、ちょう気持ち良いし!)」 「・・・聞こえてんですけどー」 「・・・」 「ちょっ、めぐみん深いっ・・・!」 「どうだ?」 「だ、だからっ、さっきからっ、深い所にあたって・・・っ!」 「おまえの紗霧、さっきからヒクついてるぞ?」 「だ、だから、いきそうなんだってば」 「そうか、ここが弱いんだな?」 「やっ、やめっ・・・そんなに激しくされたらっ・・・!」 「桐乃。もう、諦めていっちまえよ」 「や、やだっ!あんたのめぐみんに負けるなんて・・・!」 「おらぁっ!俺のめぐみんの必殺技!『大海嘯』!!!」 「だ、だめぇっ!あたしの紗霧が・・・い、いっちゃうぅぅぅぅぅぅ!!!」 -----《20分経過》----- 「はぁっ・・・」 「つ、つかれたな・・・」 「結局、あんたにあの後3回もやられちゃうなんて・・・」 「・・・俺って、もしかしてめぐみを使う才能があるんじゃね?」 「はぁ?んなわけないじゃん?」 「じゃあ、どうしておまえは俺に3回もいかせられたのかな~?」 「~~~っ!」 「わかってるって、おまえが俺の事、好き過ぎるから、つい手加減しちまったんだろ?」 「キモっ!!!てか、今の『キモっ』は本気だから、別に他の意味なんてないからっ!!!」 「わかったわかった。それじゃあ・・・そろそろ終わりにするか?」 「ん~・・・あと、ちょっとだけ、したいかも」 「んじゃ、俺、今度はエルフがいいな」 「はぁ?あたしだってエルフでやりたかったし」 「じゃあ、お互いエルフでもよくね?」 「・・・うん」 「それじゃあ結構汗もかいちまったし、風呂に入ってからにするか」 「うん!」 <わかりにくい部分もあったハズなので、あやせたんによる解説> 「じゃ、やろっか?」 (ゲームを始めるだけです) 「おおっ、さっそくすげーな?おまえの紗霧、ぬるぬるだな?」 (新作ゲームでぬるぬる動くだけです) 「とーぜんっしょ?ちゃんと・・・準備していたんだから。 (他のゲームで練習していたようです) つか、あんた、さっきからめぐみんを立ちっぱなしにしてんじゃん!」 (お兄さんは動かし方がよくわからないようです。勝手に立ち上がったわけではないはずです) 「しょうがねえだろ?初めてなんだし」 (エロマンガ格闘は初めてのようです) 「はあ?あたしだって初めてなんですけど」 (桐乃も初めてのようです) 「って、おまっ!?」 (桐乃が何か仕掛けたようです) 「何よ」 (ゲームは既に始まってるわけですから、お兄さんの制止が不満のようです) 「いきなり掴みかかってんじゃねえよ!?」 (どうやら投げ技だったようです。それ以外に掴む場所などありません) 「だ、だって、あんたがめぐみんを立ちっぱにしてんのが悪いじゃん!」 (お兄さんが立ちっぱなしだったのが悪いのです) 「そりゃそうかもしれないけどよ」 (お兄さんも自分が悪いと理解したようです) 「・・・てか、あんたのめぐみん・・・硬すぎない?」 (キャラ性能が防御に偏ってるようです。たぶん) 「そうか?普通じゃね?」 (お兄さんはシスカリプス以外、格ゲーはほとんどプレイしたことがありません。他の人と比較しているわけでもないでしょう) 「だ、だって、これしか・・・」 (ゲージの減りの事を言っているようです、掴んだ事は関係ないでしょう) 「つか、おまえ比べられるような経験あんの?」 (あくまでも、格ゲーのプレイ経験の事です。たぶん) 「あ、あるわけないしっ!」 (桐乃もまた、格ゲー経験は非常に少ないです。他の経験も無いです) 「わかったわかった」 (お兄さんも理解したようです) 「・・・」 (桐乃は技の練習に夢中のようです。まさか掴んだままのわけがありません) 「・・・」 (お兄さんも技の練習に夢中なんだと思います) 「・・・」 (まだ、色々試してる所です。) 「で・・・」 (そろそろ我慢・・・もとい、練習に飽きたようです) 「何よ」 (やっぱり制止されて不満そうです。) 「そろそろいいか?」 (お兄さんは我慢できなさすぎです) 「・・・」 (たぶん、練習を中断させられて不満なはずです) 「ほら、おまえの紗霧、さっきよりぬるぬるしてるし」 (紗霧の動きがどんどん滑らかになってきたようです) 「・・・あんたのめぐみんは固いままだけどね」 (お兄さんのめぐみは当然の事ながら立ちっぱなしだったようです) 「じゃあ、いくぞ?」 (いよいよ本番です・・・ゲームの話ですよ) 「・・・来て、京介・・・」 (桐乃も勝負モードのようです) 「・・・こ、こうか?」 (・・・?どうやら、本気の勝負ではなさそうですね?) 「・・・もっと下・・・うん、そこ」 (ガード崩しの練習なのでしょう) 「おっ・・・は、入ってく」 (お兄さんのめぐみがクリーンヒットし始めたようです) 「い、痛っ!あ、あんた、いきなりっ!」 (紗霧はキャラ性能的に打たれ弱いのでしょう) 「す、すまん」 (いきなり大ダメージ与える技はダメですよ、お兄さん) 「言ったじゃん!初めてだって!」 (多少他ゲームで練習しても、初プレイは難しいですよね?) 「つか、すげぇな、おまえの紗霧、本当に血がでてるぞ?」 (なんと、流血有りのゲームだったようです。CEROレーティングも高そうです。他に出血する場所なんて無いはずです) 「・・・あたりまえじゃん」 (ゲームを買ってきた本人ですから、知ってて当然ですよね) 「わかった、もうすこし優しくするからな」 (何故か、お兄さんの方が少し上手だったようです。黒猫さんとシスカリプスで通信対戦した結果でしょうか?) 「・・・ん」 (お兄さんに優しくされる桐乃はとても嬉しそうですね) 「(つか、優しくったってどうすりゃいいんだか・・・俺だってはじめてなんだが)」 (さっきから「はじめて」「はじめて」としつこいです) 「・・・」 (多分、ゲームに集中して声も出ないのでしょう) 「(これか?これくらいでいいのか?)」 (妹に優しくするのは兄の義務です) 「・・・~~~っ」 (優しくされても勝てなくって、怒ってしまったようですね) 「(真っ赤になっちまって、可愛いじゃねーか!)」 (ゲームに集中してくださいこの変態馬鹿ドスケベお兄さん) 「!!・・・っ!」 (結局、お兄さんのめぐみに凹られてしまっているようですね) 「(それに、桐乃には言えねーが、ちょう気持ち良いし!)」 (妹に勝てて気持ち良いとか、情けない兄です。たぶん、他の意味はありません) 「・・・聞こえてんですけどー」 (さすがに、今のが聞こえると、桐乃も気分悪いですよね) 「・・・」 (さて、兄としてどうすべきなのか考えて下さい) 「ちょっ、めぐみん深いっ・・・!」 (結局、本気を出すことに決めたようです。激しく、深くえぐる攻めで考える余裕を与えないと言う事ですね) 「どうだ?」 (お兄さん余裕です。普段生意気な妹と思って見てますから、見ていて可愛く思えるのでしょう) 「だ、だからっ、さっきからっ、深い所にあたって・・・っ!」 (桐乃はめぐみの猛攻にタジタジです) 「おまえの紗霧、さっきからヒクついてるぞ?」 (ライフが減ると専用モーションに変わるようですね。弱ってきたことが一目でわかる良い演出です) 「だ、だから、いきそうなんだってば」 (負けてしまいそうなのですね。他の意味はありません) 「そうか、ここが弱いんだな?」 (さらに桐乃の・・・じゃなくて紗霧の弱点を攻めるお兄さん。鬼畜の所業です) 「やっ、やめっ・・・そんなに激しくされたらっ・・・!」 (ああ、桐乃の・・・じゃなくて紗霧のライフが・・・!) 「桐乃。もう、諦めていっちまえよ」 (しぶとく防御で粘る桐乃、お兄さんはさらに猛攻を加えていきます) 「や、やだっ!あんたのめぐみんに負けるなんて・・・!」 (日頃尻に敷いている兄に負けるなんて、そりゃあ嫌ですよね) 「おらぁっ!俺のめぐみんの必殺技!『大海嘯』!!!」 (酷い名前の必殺技です。白い波飛沫が目に浮かぶようです) 「だ、だめぇっ!あたしの紗霧が・・・い、いっちゃうぅぅぅぅぅぅ!!!」 (桐乃、ついに耐えられず、ライフ0です。このラウンドを落としてしまいました) -----《20分経過》----- 「はぁっ・・・」 (桐乃、さすがに憔悴しています) 「つ、つかれたな・・・」 (京介もさすがに疲れたようですね) 「結局、あんたにあの後3回もやられちゃうなんて・・・」 (結局2試合で4ラウンドだったのでしょうか?それにしては時間・・・いえ、たぶん桐乃が何度も勝ったのでしょう) 「・・・俺って、もしかしてめぐみを使う才能があるんじゃね?」 (たったの4ラウンドの勝利で自信過剰です) 「はぁ?んなわけないじゃん?」 (そうですよね) 「じゃあ、どうしておまえは俺に4回もいかせられたのかな~?」 (やっぱり自信過剰です。桐乃も初心者じゃないですか) 「~~~っ!」 (当然、怒っちゃいますよね?) 「わかってるって、おまえが俺の事、好き過ぎるから、つい手加減しちまったんだろ?」 (このっ・・・兄っ・・・!) 「キモっ!!!てか、今の『キモっ』は本気だから、別に他の意味なんてないからっ!!!」 (わたしもそう思います) 「わかったわかった。それじゃあ・・・そろそろ終わりにするか?」 (さっさと終わればいいんです。だいたい桐乃と遊びすぎです) 「ん~・・・あと、ちょっとだけ、したいかも」 (桐乃がそう言うなら、仕方ないですね) 「んじゃ、俺、今度はエルフがいいな」 (やっぱり、エッチで変態なお兄さん。いきなりエルフとか) 「はぁ?あたしだってエルフでやりたかったし」 (・・・) 「じゃあ、お互いエルフでもよくね?」 (もう、好きにして下さい) 「・・・うん」 (・・・) 「それじゃあ結構汗もかいちまったし、風呂に入ってからにするか」 (!?) 「うん!」 (ウソウソウソ、それはウソ・・・いえ、いくらなんでも、別々に入るはずです!) End. -----------