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253 名前:【SS】愛妻弁当の秘訣?1/2[sage] 投稿日:2011/11/16(水) 00 28 56.46 ID AeOTdAtC0 [1/7] 最近愛妻弁当とかきりりんが料理下手とかって話題があったので あと今日の七五三の両親のバカップルぶりを読んで思いついた 細かいことは気ニシナイ気ニシナイ ~夕食時~ 「大介さん、あ~ん」 「お、おぃ……桐乃が見てるんだぞ……」 「あら良いじゃないですかたまには。ふふ」 「う、うむ」パク 「おいしいですか?」 「……ぁぁ」ボソリ 「…………」 「ったく……、見せ付けてんじゃねーよお袋も親父も。……ん?」 「……どうした桐乃?」 「…………別に?」 ※※※ 「お母さんとお父さんってホント仲良いよね~」 「あら、そうかしら?」 「うん。新婚夫婦みたいってゆうかあ……超ラブラブだよねー」 「もう桐乃ったら! うふふ」 「ホントだってばー!」 「さっきだってさー。あーんって、見てるこっちのほうが恥ずかしかったし!」 「あの人ったら本当に可愛いから。たまにああやってね……ふふ」 「昔からああなの?」 「そうねえ。初めてあの人にお弁当作ってあげたときとか……っぷ、ふふふ」 「顔真っ赤でねえ? 『あああ、あり、ありがとう佳乃さん……』ってそれはもう喜んでたわねえ」 「……お弁当、か」ボソ 「なあに? ……あらあらぁ? 桐乃もそういう年頃~?」 「も、もう、そんなんじゃないし」 「可愛い子がお弁当作ってくれるなんて結構ポイント高いわよ~?」 「だから違、……それに、あたし料理、あまり得意じゃ、ないし……」 「……桐乃ったら。ほら、一緒にお母さんが教えてあげるから」 「男の子はね? 大好物を作ってもらえると喜ぶのよ? ちょっと失敗したって平気よ」 「う、うー……。でもぉ……」 「……あの子はねぇ~?、トンカツ大好きだからきっと喜ぶわよぉ?」 「んなっ!? ……な、な、な??!」 「な、何言ってるのお母さん!!? そんなわけ……! そんなわけないじゃん!」 「はいはい。でもあんたいつもあの子に助けられてるんでしょう? お返ししたいって思ってるんじゃない?」 「……ぁぅ」 「どうする? ちょうど冷蔵庫に材料入ってるけど?」 「……」 「それにね? あたしも明日のお弁当手伝ってくれると助かるんだけどな~?」 「……ぅん、じゃあ、その……作り方、教えて、……欲しいん……だケド……」 「はい♪」 254 名前:【SS】愛妻弁当の秘訣?2/2[sage] 投稿日:2011/11/16(水) 00 29 47.12 ID AeOTdAtC0 [2/7] ※※※ 「そろそろ時間か。ごちそうさん」 「……ごちそうさま」 「いってらっしゃい二人とも」 「ああ。いってきます」 「…………ね、ねえ!」 「ん? どうした桐乃?」 「………………」 「?」 「ほら! 桐乃!」 「ぅ……ぁ、あの、コレ……」 「え? こ、これ俺に??」 「ちょっとたまたまお母さんのお手伝いしてあげただけだし! キモいこと考えないでよね!?」 「いっ、言っとくけど! 完食しないとブッ殺すから!」 「あああ、あり、ありがとう桐乃……」 「ふんっっだ! 行って来ます!!」 「お、お袋?? これはい、一体?」 「っぷ、なあ~に驚いてんのアンタ? ホラ早く京介も行かないと! 桐乃もう行っちゃったわよ! 追っかける!」 「あ、ああ……行ってきます」 「いってらっしゃ~い」 -------------
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283 名前:あやかさんが俺妹最新刊を読んでみた【SS】[sage] 投稿日:2011/09/11(日) 00 43 28.82 ID N9Gu+dlPO [1/10] 私の桐乃がこんなに…じゃなかった、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』も9巻目が出ましたね。 わたしは新垣あやせ…さんのファンなので、今回特に一章が割かれているということで、大変楽しみにしてたんですよ。 ※※以下ネタバレがありますよ※※ まず、楽屋での回し蹴りはあやせさんのちょっとした勘違いでしたが 今回の作品を読むかぎり、お兄さんはぶちのめされて当然だったと思います! さりげなく瀬菜さんの水着写真を盗もうとしたりとか、 まあ「桐乃を除けばたぶん世界最高の美少女」と言ってくれたのは、きっとあやせさんも嬉しいと思ってるに違いませんが それにしてもなんなんですか、お兄さんのシスコンぶりは…… 異性のきょうだいがいる人はみんなあんな風に壊れてしまうんですか?? というか、瀬菜さんが瀬菜さんのお兄さんのほっぺたにキスしたあと お兄さんは明らかに桐乃に同じことしてもらいたい気満々でしたよね この変態!!!! とは言え、あまり声を大にしては言いたくないのですが、 桐乃もその、変な態度の人になりつつあるのかな……と 五更さんの妹さんに向かって「ほおおおおおおおおお!」とか叫ぶ姿とか…… 「やばいやばいやばいやばい!」って、一番やばいのは桐乃自身だよ。 でも変な態度の人にも、上には上がいるようで まさか桐乃を男性化して……お兄さんに……絡ませるとか…… そしてあたし、じゃなくてあやせさんを「あいつか!」とか言い放った赤城瀬菜さん…… 大好きなお兄さんがあやせさんと結婚したいと言ったので嫉妬する気持ちはわからないでもないですが、 いずれじっくりとお話をしなければいけないようですね! しかし、桐乃が男なら、あやせさんも桐乃にあんなことやこんなことをされちゃったりして、 どうしようどうしよう、桐乃だめだってばあ…… さて、賢者タイムに戻ったところで…… 加奈子のお姉さんが漫画家で、マスケラの原作漫画を描いてたとか、 沙織さんのお姉さんと友人だったとかいうのには驚きましたが 一番驚いたのは、既に言及されている方もいらっしゃるようですが 「ランちんが桐乃のモデル仲間として登場」 いやあこれにはびっくりです(ごめんねランちん)。 そうそう、ランちんが桐乃スレの住人さんに言ってましたよ、あんまりネタにして遊ばないでくれって。 なんだかソビエトの指導者マレンコフみたいな扱いだって嘆いてましたよ。 さて、9巻発売早々の今、匿名掲示板ではやれオワコンだのつまらんだの否定的な話も飛びかってますが わたしはそうは思いませんでした。 とてもおもしろかったです。 とりあえず、作品中の行動についてお兄さんをとっちめてから、また読もうと思います。 ではこれにて そうそう、最後に一言だけ 「桐乃はあたしが守ります」 どういう意味か、桐乃スレの方々ならわかりますよね…… SS職人の方々、絵師の方々、そしてスレ住人の皆さん…… あんまりおいたが過ぎてはいけませんよ、えへっ -------------
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626 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/14(月) 07 52 43 ID 4rIZM49r0 [1/3] チョコかと思いきや、婚約指輪とかw 627 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/14(月) 07 58 35 ID aipcCAqJ0 バレンタイン・ブライドだな。問題無い。 651 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/14(月) 16 28 29 ID burwn3dR0 626-627 今日はバレンタインデー 男達の沽券をかけた戦いの日だ 受験を控えたこの季節、クラスメイトにも会わないし、本来チョコを貰うのは難しい。 だが、俺には幼馴染も部活の後輩もいる。 そう、安心していた。 ………それに、一応俺の彼女―――俺の妹様もいるしな。あんまり期待はしてないが……… ピンポーン 朝早くから、家のベルを鳴らす音 「おはよー、京ちゃん。」 扉を開けると幼馴染が立っていた。片手には少し小さめの袋をもっている。 これはさっそく、期待して良いのかっ!? 「この袋ね〜、桐乃ちゃんにわたしておいてね〜」 がくっ 「お、俺には?」 「えっ?」 「………あー、いや、なんでもないぞ?」 こいつの表情をみるに、何の事か全然わかってないようだ。 まあ、おばあちゃんだもんな、バレンタインなんて横文字、頭に入ってないよなー そんな事を思っていると――― 「おはようございます。お兄さん、お姉さん。」 「おはよーあやせちゃん。」 「おう、おはよう」 「お姉さん、お兄さんにバレンタインのプレゼントですか?お熱いですね〜」 あやせは、とっても悪戯っぽい目をしてこちらをみている……… こいつ!分かってやってんなっ! 「あっ、えーと、その、ごめん京ちゃん。今年はチョコないの。」 「ま、まあ、し、仕方ないよなっ!受験勉強忙しいもんなっ………ははっ」 「お姉さんからもチョコもらえないなんて、かわいそう〜」 「そんな哀れっぽく言うなっ」 ひでえよ、こんな朝早くから………俺の心はもう俺そうだよ。 だ、だが、まだ希望はある。 マイラブリーエンジェルあやせたんも、綺麗に梱包された小箱を持ってるじゃないかっ 「あ、あやせは俺にチョコくれないのか?」 「えっ?………ああ、これですか?桐乃に渡してください。頼まれてたものです。」 「お、俺には無いのか?」 「お兄さんにバレンタインチョコあげるなんて、気持ち悪いじゃないですか〜」 一筋の希望にすがるつもりだった俺は、地の底にまで叩き落されたさ。 それにしたって酷くね? 「きょ、京ちゃん。げ、元気出してね?」 「………………………」 俺、もう、切なくなって死にそうだよっ! 「そ、それじゃあ、桐乃ちゃんによろしくね?」 「中身見たらブチ殺しますよ」 「あ…あ…」 俺は精気を全て失って家の中に戻り……… 俺の貰えなかったチョコを、桐乃に渡したさっ! そこでまた心に傷を負ったけどねっ! 「あんた、地味子にすらチョコ貰えなかったワケ?マジウケるっ♪」 か、彼女とはいえ、妹がチョコくれるとは思ってなかったけどよっ! みんな………ひでえよぉ……… その後、桐乃は学校に向かい、俺は受験勉強の追い込みに集中する事にした。 そういや、何であやせは朝早くから桐乃にチョコ持ってきたんだろうな? 学校でも渡せた気がするんだが? まいっか、俺には………関係ねーよ その後も俺は勉強を続け、気がつけば夕方の五時半になっていた。 ピンポーン 今度は誰だ?誰が来たんだ? 「こんばんは、先輩」 あらわれたのは黒猫だった。 手には袋を持っている。今度こそっ!? 「この袋、あの女に渡しておきなさい。」 「………………………」 「な、何よ?」 「おまえなら………チョコをくれると信じてたのにっ」 「ハッ、真祖の血を引く私が、たかが変態ごときのためにチョコを持ってくるわけがないでしょう?」 「変態っ!?俺っ、人間以下に堕ちたのっ!?」 「当然でしょう?こん………いえ、何でもないわ。」 「そうだよな。どうせ俺なんて………俺なんて………」 「せいぜい、あなたの妹に慰めてもらう事ね」 そう言うと、黒猫はこちらを振り返る事も無く去っていってしまった。 今日は一体みんな、どうしたっていうんだよっ! この俺が何をしたって――― まあ確かに、セクハラ先輩だの変態シスコン兄貴だの、 色々思われるほどには「何か」してるかも知れないが… でもっ、バレンタインデーは今日一日だけじゃないかっ… 今日くらい優しくしてくれたって………うっうっ……… 夕食の後、更に俺の心を挫くイベントが待っていた。 「京介〜?あんた今年はいくつチョコを貰ったのかしら〜?」 「………お袋。聞かないでくれ………」 「麻奈実ちゃんからも貰えなかったわけ?」 「一個も………一個も貰えなかった………」 「ぷっ………可哀想ね〜。可哀想だから、あたしがチョコあげたいとこだけど、 もうお父さんにあげちゃって無いのよ〜ごめんね〜♪」 この親っ、俺が試験前と分かってやってののか? ………ストレスで、実力が出せなかったら、全部お袋のせいにしてやるからなっ! 「それにしても、おかしいわね?」 「何だよ」 「京介。あんた本当に一個も貰ってないの?」 「いや?」 「おっかしいわねぇー」 お袋?何か心当たりでもあんのか? それにしたって、今日は酷い一日だったな……… 俺は再び受験勉強を続けるために、自分の部屋に戻り――― 「あ、兄貴?」 えーと? ここは俺の部屋で、ベッドの上に居るのは俺の妹で、何故か裸リボンでベッドに横たわっていて? コレ・ナンテ・エロゲ? 「あ、あんたがっ、誰からもチョコ貰えなくて可哀想だからっ!」 そう言って、桐乃は綺麗にラッピングされたチョコを差し出してくる………って 「田村屋?」 「しょうがないでしょっ?手作りだからっ、袋が無かったのっ」 「手作り………なのか?いや、それより何だその格好はっ!」 「だって、うまく出来なかったから、せめて、喜んで………欲しい………じゃん」 「そんな事しなくたって、嬉しいんだよっ………泣きたいくらいっ」 気がつけば、俺の目からは涙が流れ落ちていた。 「な、泣くことっ………ないじゃない………」 そう言う桐乃の顔も、今にでも泣き出しそうになってしまっていた。 「それと………コレっ」 桐乃が差し出したのは、今朝、あやせが持っていた小箱だった。 「本当は、あたしが自分でお店に取りに行くつもりだったんだけど……… チョコ作るのがうまくいかなくって………」 「開けて………いいのか?」 「今、開けて」 「ああ」 厳重な梱包を開けていくと、中から可愛らしい縦開きの小箱が現れた。 これはまさか――― 箱を開くと……… そこには、綺麗なペアの銀のリングが、少し控えめに佇んでいた。 「これは………」 「あんた、お金持ってないし、甲斐性だってないし、鈍感だし、 いつになるか分かんなかったんだもん………」 桐乃は顔をこれ以上ないくらい真っ赤にして泣き崩れて――― 世界で一番顔が台無しになってしまってるじゃないか……… 「だ、だからっ………」 これ以上言わせるなんて、男じゃないよな? だから、俺は、ペアのリングの片方を手に取り……… 桐乃の左手を取って、薬指にはめながらこう言った。 「桐乃………結婚しよう。」 -------------
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217 名前:【SS】夫婦の日のはじまり[sage] 投稿日:2011/11/22(火) 00 43 34.92 ID M9m6megY0 [1/2] 桐乃「お母さん達、今日遅いから夕食は適当にって」 京介「そうか?なんだかんだでお袋も忙しいのか?ん?親父も一緒ってことか?」 桐乃「…あんた、今日何の日か知ってる?」 京介「?…明日は勤労感謝の日だよな…前夜祭とか?」 桐乃「はぁ…ぜんぜん違う…今日はね…あ」 京介「?」 桐乃「ヒント出すから、当ててみてよ」 京介「なんだよ、面倒くせえなぁ」 桐乃「ん~…じゃまずソファに座って?ここね」 京介「桐乃のとなりかよ」 桐乃「何か文句ある?」 京介「いやいや、ないけどさ…?」 桐乃「じゃ、今から、あんたを何かに見立ててあたしが何か言うから あんたとあたしを何に見立ててるか当ててみること、ね」 京介「へいへい」 Pattern 1 桐乃「えっと…その…こ、子供は何人欲しいっ?」 京介「ぶほっ!?いきなり何いいだすんだよっ!?」 桐乃「ま、真面目に考えて!(答えを)」 京介「え、え?…(子供は何人欲しいかって?)ふ、ふたりくらい?」 桐乃「!!!!」 228 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/22(火) 07 10 25.89 ID fSyQW3K+P [1/9] おはようきりりん 217 Pattern 2はこんな感じだろうか 桐乃「あ、あんたは何を答えてんのよ!? 聞いたのは今日が何の日かわかったかってこと!」 京介「! そ、そっちのことかよ!? まぎらわしい聞き方するから勘違いしちまっただろうが!」 桐乃「う、うっさい! それより、今日が何の日かはわかったの?」 京介「むぐ・・・・・・わからん」 桐乃「あんたも相当バカよね。さっきのは大ヒントだったのに」 京介「あれが!?」 桐乃「しかたないわね。じゃあヒントその2ね」 京介「出来たらわかりやすくしてくれ」 桐乃「大丈夫。じゃあ、い、いくよ? す~、は~・・・・・・ こ、この後はどうする? ゴハンにする? お風呂にする? そ、それとも・・・・・・あたし?」 京介「ぶはっ! こ、今度は何いってんのお前!?」 桐乃「こ、こっちだって恥ずかしいの我慢していってんだっての! (今日が何の日か)早く答えて!」 京介「(この後何をするかってことか? 風呂やメシはともかく桐乃って・・・・・・もしかしてエロゲのことか?) そ、それじゃあ、とりあえずメシ食ってから風呂だな。 桐乃は・・・・・・その後で寝るまでで」 桐乃「!!!」 243 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/22(火) 13 49 27.99 ID e1spZt4A0 [1/3] 228 Pattern 3を書いてみた。 桐乃「あ、あんたは何を答えてんのよ!? ききき聞きたいのは今日の予定じゃなくて、今日が何の日かでしょ!!」 京介「そ、そうだったよな! けどよ、おまえが紛らわしい言い方するからいけないんだぜ」 桐乃「ぐぬぬ…… それより、今日が何の日かはわかったの?」 京介「むぐ……わからん」 桐乃「あんたも相当バカよね。さっきのも大ヒントだったのに」 京介「あれも!?」 桐乃「しかたないわね。じゃあヒントその3ね」 京介「わかりやすい、直球なのを頼む」 桐乃「わかってるって。 それじゃあね…… ねぇ……元気なときも、病気のときも、嬉しいときも、悲しいときも、 お金があるときも、貧乏なときも、ずっとずっと愛して、助けて、一緒に支えあって生きてくれる?」 京介「!!!!! ……ようやくわかったぜ、桐乃」 桐乃「ほ…… 鈍いあんたでも、流石にここまで言えばわかるわよね。 それじゃあ、あんたの(今日が何の日かの)答えを教えて。 ちゃんとわかったんでしょ?」 京介「ああ。完璧だぜ。 (おまえの気持ちは)完全に理解した 俺から言えることは一つだ。 俺はずっとおまえと生きていく。 桐乃、結婚しよう」 桐乃「!!!!!」 249 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/11/22(火) 17 39 20.49 ID 2PGSw51g0 [2/4] 仕事の合間ずっと妄想してしまったw パターン2からの妄想だけど パターン3妄想… 「あんたこれでもまだわかんないワケ?!」 「うう…」 「はあ、じゃあわかった」 「次いくから。もう答え言うようなもんだケド…」 「大大大ヒントだかんね」 「お、おう」 「今からそういう関係の二人の間での呼び方するから」 (そういう関係のって…なんの日か当てるんじゃないっけ?) 「い、言っとくケドこれは大サービスだかんね!」 すぅ~~はあ~ 「き、桐乃?あまりくっつく…」ピト 「…あ、愛してるから……あなた…」 「…………」 「…これでわかった?」カアア 「京介?」 「ハッ?!…すまん桐乃一瞬気を失ってた」 「田村家の爺が向こう岸で手を振ってるのが見えたぜ…」 「なにそれ?」 「とにかく!これで分かった?」 「あ、ああ、ようやく分かった。今日は1122でいい夫婦の日か」 「はあ、正解。どんだけバカなのよあんた」 「うっせ。…でもよ、新婚夫婦なら名前で呼び合うイメージあるな。どう思う『桐乃』?」 「あ、うん…それは確かに『京介』の言う通りカモ?」 「うんうん。だよな」「だよねー」 「…………なあ桐乃?もっかい『あなた』って言ってくれよ」 「な?!絶対言わないかんね!!」 -------------
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969 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2011/02/27(日) 23 50 17.66 ID 0wN+yf4M0 ー深夜1時京介の部屋ー 京介「ど、どうしたんだ桐乃?人生相談か・・・?」 桐乃「私だけの・・・お兄ちゃんっ♪」 京介「・・・は?お前何言って・・・」 バキッ!! 京介「っっぐうぅおっ!!!」 -------------
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848 名前:【SS】 1/3[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 23 41 27.39 ID rsdhmYRgP [9/11] 何とか間にあった! と言うことでSS投下 タイトルは「Trick and treat~きりりんはただいま悪戯ちゅう~」 とある秋の日の夕暮れ。 外へ出かけた帰りの道すがら、今日がハロウィンだと言うことを思い出した。 「ハロウィンねぇ。つっても特別何かあるわけでもないか」 ハロウィンと言えばTrick or treat、お菓子くれなきゃ悪戯するぞ、って言うのが定番だ。 とはいえ、ハロウィン自体それほど日本でも流行ってる行事でもなく、田村屋でその手のセールをやってたり しなければ俺も知ることがあったか怪しいもんである。 家でその手のイベントをしたがるやつと言えば真っ先に桐乃の顔が思い浮かぶが、今までそんなことをしていた記憶がない。 ま、桐乃はこういったイベントにはあまり興味もないだろうし、お菓子は用意しなくても平気だろう。 ―――そんな風に思っていた時もありました。 「Trick or treat! お菓子くれないと悪戯するわよ」 その日の晩、いきなり俺の部屋へと押しかけてきた桐乃の第一声がそれだった。 おいおいおい、これはちょっと予想外だぞ。というか桐乃、お前ハロウィン知ってたのか。 それに桐乃、なんだその格好は。何やら頭に耳をつけていて服が、その、毛皮みたいなものだ けってのはどうなんだ。 大事なところは隠れてるようだが、それにしても露出が大きすぎるだろう。 これはコスプレか? コスプレなのか? 狼男ならぬ狼女ってか? 襲い掛かっちゃうぞこのやろ う。 ・・・・・・冗談だからね? 本気にするなよ? 「――ちょっと、何か言いなさいよ」 「ああ、スマン。お前の格好に見とれてた」 「な!? ふ、フン! まあ? あたしのこの格好が可愛すぎて見とれちゃうのもわかるケド~。 でもなんかあんたの視線、いやらしい」 「お前はなんてことを言うんだ!?」 「ふぅん。じゃあお菓子持ってないわけね」 「そういうことになるな」 「じゃああんた、悪戯決定ね」 嬉しそうに口端をあげる桐乃。 きっと頭の中で俺にどんな悪戯をするかを考えてるに違いない。 なんともいやしい理由で笑顔になっているにも関わらず、その笑顔を可愛いと思ってしまった俺はもう手遅なんだろう。 だがな桐乃。そうは問屋がおろさないんだぜ? ハロウィンを仕掛けるってことは、自分も仕掛けられるってことを忘れちゃ困るな! 「それより桐乃」 「何よ」 「トリックオアトリート! お菓子くれなきゃ悪戯するぞ!」 ふっ、決まった。 どうせ桐乃のことだ。仕掛けることばかりに頭がいって仕掛けられることまでは考えは回っていな いだろう。 そう踏んだ俺のこの作戦だったのだが―― 850 名前:【SS】 2/3[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 23 42 11.29 ID rsdhmYRgP [10/11] 「はいコレ」 「・・・・・・なんだと?」 悩むそぶりさえ見せずに差し出されたのは一箱のポッキー。 そう、桐乃はちゃんとしっかりお菓子を用意していたのである。 「どーせあんたのことだから、やったらやり返してくるだろうなあと思って用意してたの。 そしたら案の定だし。さっきのあんたのドヤ顔ちょーウケたんだけどw」 ・・・・・・どうやら俺の行動は完全に読まれていたらしい。 俺ってそんなにわかりやすいんだろうかとちょっと凹むが、気を取り直す。 「ちっ、お菓子あるんだったらしかたねえな。悪戯してやろうと思ってたのに」 「残念でした~。あんたに悪戯されるなんて何されるかわかったもんじゃないし~? 悪戯と称して襲われちゃたまんないもんね」 「んなことするか!」 せいぜいおっぱいタッチさせろとかそれぐらいしかしねえよ! ・・・・・・冗談、冗談だからね? イヤだなあ、妹相手にそんなこと考えるわけないだろ? ・・・・・・タブンな。 「それより早くお菓子よこせよ。じゃねえと悪戯すんぞ」 「はいはい。・・・でもあたしだけあんたにお菓子あげるなんてなんか損した気分になるわね」 「んなこといわれてもな」 そういうイベントなんだからしかたねえだろ。 つかお前は俺に悪戯できるんだからそれぐらい多めに見ろと言いたい。 しかたなさそ~にポッキーを差し出す桐乃からそれを受け取ろうとした瞬間、ポッキーが引っ込められた。 「おい、なんで引っ込める」 まさか今更名残惜しくなったとでも言うつもりか? どういうつもりだ、とポッキーに落としていた視線をあげて桐乃の顔を見てみると、何やら顔が赤くなっていた。 「? なんで顔赤くしてるんだ桐乃」 桐乃に問いかけるものの、桐乃は黙ったまま答えない。 そのかわりに、俺にくれるつもりだったはずのポッキーの箱を無言のまま開けてしまう。 まてまて、何でお前が開けちゃうわけ? それ俺にくれるつもりじゃなかったのかよ。 なんてことを思ってる間にも桐乃の手は止まらず、とうとう中のビニールまでをビリッと開けてしまった。 桐乃は中に入っているポッキーのうちの1本をつまみ上げて・・・何故か元に戻した。 出しては戻し、出しては戻しを繰り返す桐乃。 俺はその間、何故か邪魔をする気にもなれず、ことの成り行きを見守っていた。 そうしているうちに桐乃はようやく一本のポッキーを袋から抜き出した。 それは半ばで折れてしまっているやつで、長さは他のポッキーの半分ほどになってしまっている。 一体それをどうするつもりだ? と思っていると、桐乃はパクッとその先端を自分の口にくわえてしまった。 結局自分で食うのかよ! と心の中で突っ込みを入れる俺を誰が責められようか。 そして桐乃はポッキーを加えたまま俺のほうを向いた。 その顔はさっきよりも更に赤くなっている気がする。 851 名前:【SS】 3/3[sage] 投稿日:2011/10/31(月) 23 43 19.42 ID rsdhmYRgP [11/11] 「ほ、ほら!」 「あん?」 「お、おかひ! さっさほたべなはいよ!」 「はい?」 ちょ、ちょっと待て、マ、まさかと思うが・・・・・・ 「そ、その口にくわえてるポッキーを食え、と言うのかお前は!」 「ほ、ほう!」 「バ、バッカ! んなことできるわけねーだろ!」 ただでさえそんなに長くないポッキーが半分になってんだぞ!? そんなものを直接食うようなことしたらお前・・・! 「い、いいはら!」 「いやいやいや! よくねーだろ!」 「くっ! いいからくいなはいよ! ほれはあたひのいたふらなの! だからあんははコレを食べなくちゃはめなの!」 「なん・・・だと・・・!?」 つまり、コレは俺にお菓子を与えると同時に悪戯をしてるというのか桐乃は!? ・・・・・・まあ、それならしかたないな、うん。 だって俺はお菓子持ってなかったから悪戯されるのはしょうがないし? そんでもって、桐乃はお菓子持ってたから俺にあげるのはおかしくないわけで。 だから俺はコレを甘んじてうけるほかないわけだ。 その際に生じるアレコレはまあ、目をつむらなくちゃいかんのだろう。 うん、しかたないもんな。しかたないしかたない・・・・・・ 「――わかった」 「あ・・・・・・」 覚悟を決めて、桐乃が動かないように肩を掴むと桐乃が声をあげる。 「じゃあ、いくぞ?」 「う、うん。――ねえきょうふけ」 「なんだ?」 「はっぴーはろうぃん」 とりっく、あんど、とりーと その後のことはあえて語る必要もないだろう。 俺は桐乃から悪戯を受けて、お菓子を貰った。それだけである。 強いて言うならば、桐乃からお菓子をすべてもらう頃には既に日付が変わっていたとか、 『何故か』異様に疲弊していた桐乃とそのまま一緒に寝ることになったとかその程度のことである。 まあ、こんなハロウィンも、悪くないな。 そんなことを思ったあるハロウィンの夜のことだった。 -END- -------------
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881 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 23 47 39 ID 3S7bPAWT0 「あのさあ、昨日貸したエロゲーの事なんだけど…」(ガチャ) 「おい桐乃!ノックしろって何回言えばわかるんだよ!!エッチスケッチワンタッチ!」 「は?上半身裸で体にリボン巻きって、何キモイ格好してんの?」 「しょうがねえだろ、キモイくらいの方がインパクトがあっていいって言われたんだよ」 「誰に?」 「友達にだよ」 「あ、あんたまさか、その格好でプレゼントは俺だ!なんてやるわけじゃないでしょうね。キモッ!」 「悪いかよ…そういうのが喜ばれるって言われたんだからしょうがねえだろ…」 「キモッ!マジキモッ!そんなんであたしが喜ぶとか本気で思ってるの?」 「だからキモイのはわざとなんだよ!お願いだからあんまり傷口を広げないで! というか、なんでお前が喜ぶって話になるんだよ」 「うっさいな…まあ、どうしてもって言うなら貰ってあげない事も無いけどさ…」 「…は?」 「そのプレゼント、貰ってやるっていってんの!何度も言わせんなバカ! わかったらさっさと目を閉じておとなしくして」 「いや、俺あんま時間ないんだけど」 「じゃあさっさとやって、早く!」 「いったい何をするつもり?」 「動くと長くなるから、終わるまでおとなしくして」 「はぁ……わかったよ……………………桐乃さん?ちょっと苦しいんだけど……………… あと何か、吐息が顔に………」 「だまれ」(ガスッ) 「………」 「………」 「………!!!!」 「………」 「………」 「京介ー!赤城くんが来てるわよー!これからクラスのクリスマスパーティーで 何か余興やるんだって?頑張りなさいよー」 「京介ー、準備できたか?とびっきりのキモい奴を期待しているぜ!」 「あのさ桐乃、俺そろそろ行かなきゃいけないからさ…」 「………」 「桐乃…さん?」 「紛らわしいのよこのバカ京介!死ねっ!」 -------------
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627 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 00 19 49.12 ID W+wlPiNZP [1/12] とある日の夜。 俺は部屋で悩んでいた。 他人からすればくだらないかもしれない。 しかし俺にとってはどうしても譲れないもの。 その悩みが何かと言うと―― 「くそっ、赤城のやろう。あんな写真があったんじゃ勝とうにも勝てねえ。 いや、桐乃の可愛さが負けてるなんて微塵も思っちゃいねえけど、 アレじゃあ勝ちだって言い切ることができねえじゃねえか」 ――とまあそういうことである。 先日赤城と争った『どちらの妹が世界一可愛いか』対決。 最終的に俺の携帯に貼ってある『ラブラブツーショットプリクラ』で勝負がついたと思ったものの、 瀬菜の介入により『妹が兄のほっぺにちゅー』という、ある意味最終兵器の登場で勝負は半ば引き分けに終わったのだ。 せっかく桐乃からも超気合の入った写メまで送ってもらったと言うのに、勝てなかったのはマジで悔しい。 ちなみに、その時送ってもらった写メは現在俺の携帯の待ち受けになっている。 「ちっ、どうすっかな。 どうにかして赤城の野郎に俺の桐乃が世界一可愛いと認めさせてやりたいところだが、 あの写メがある以上赤城の野郎もそう簡単に負けを認めないだろうしな」 あの勝負のあと、あまりの悔しさに帰ってから桐乃に同じことしてくれねえかなあと視線を送ってみたが、 「し、しないかんね!」と突っぱねられてしまった。 まあ、当然と言えば当然か。 確かに前よりは仲良くなったという自信はあるが、まだまだ仲がいいとは言えない俺たちだ。 あの時のデートのように特殊な事情でもない限り、プリクラのような仲睦まじい姿をゲットすることは難しいと言わざるを得ない。 俺としてはもっともっと仲良くなりたいんだが。 やはりもっとスキンシップを取るべきなんだろうか。 最近はなんとなく桐乃の抵抗もよわってる気もするし、もう一息と言うような気もする。 ――まあ今はそれはおいておこう。 今はどうやって赤城に負けを認めさせるかだ。 「う~~む」 とはいえ、そう簡単にいい案が浮かぶはずもなく、ただただ時間が過ぎていく。 ほっぺにちゅー、ほっぺにちゅー、ほっぺにちゅー・・・・・・ ――――! わかったぞ! そうか、初めからこうしてればよかったんじゃねえか! これなら完璧だ。そう思った俺は意気揚々と部屋を出た。 向かう先は桐乃の部屋。さっき思いついた案を実行に移すために桐乃の協力を得るためだ。 コンコン 「おーい桐乃。ちょっといいか?」 ガチャリ 「何?」 ひょこっっと扉の隙間から顔を出す桐乃。 風呂上りなのか、若干顔が上気してて色っぽい。 ついでにいい匂いも漂ってくる。 くんかくんか。ほほう、今日はお気に入りのやつか。 「こんな時間にすまねえな。今大丈夫か?」 「別に大丈夫だけど・・・・・・何?」 「ああ、ちょっと協力してもらいたいことがあるんだ」 「協力?」 「おう。赤城を打ち負かすためにな」 「赤城、ってせなちーのお兄さん・・・・・・? 打ち負かすって――!? ま、まさか!? あ、あたしはしないかんねっていったじゃん! い、いくら頼まれたってしないかんね! 変態! シスコン!」 「いや、ちょっと待て! お前は盛大な勘違いをしてるぞ!」 「勘違いって何? どうせあたしにほ、ほっぺにち、ちゅーしろとかいう気でしょ!? 直接いえばしてくれるなんて思ってんじゃないわよバカ! こういうのはもっと雰囲気っていうか、お互いの気持ちっていうのが――」 「だから待てって! 協力しろとは言ったけど、お前は何もしなくていいから!」 「――大切で・・・って、はぁ? それどういうこと?」 「ふぅ、やっと落ち着いたか。まあ、とりあえず部屋に入れてくれよ。 こんな所で騒いでたら親父達がくるかもしれないだろ?」 「・・・・・・わかった。ちゃんと説明しなさいよ」 「お前が説明する前にかってに暴走したんだろうに」 「う、うっさい!」 部屋に入ると、机に勉強道具が広げられてるのが見えた。 どうやら勉強中だったらしい。 「・・・・・・勉強してたのか?」 「え? あ、うん。でも丁度きりのいいところまで進んでたし、休憩ついでだから気にしないで」 「そうか」 「うん」 なんとなくウソかなあなんて思ったが言わないでおくか。 もしそうだとしたら、せっかく気を使ってくれたのを台無しにしちまうかもしれねえしな。 桐乃は自分のベッドに座り、俺にクッションを放ってきた。 それを軽くキャッチし、床に置いて腰を下ろす。 いつもの位置関係の出来上がりである。 「それで?」 「ん?」 「だからぁ、協力って何すればいいわけ? あんたさっきは何もしなくていいって言ってたケド」 「おう。さっきも言った通り、お前は何もしなくていいよ。ただ写メを取らせてくれればいいから」 「何? あんたまた妹の写メがほしいっていうわけ?」 「ちょっと違うがおおむねそんなところだ。 別にポーズとかもとらなくてもいいぞ。ただ動かなければいいからよ」 「ふーん・・・・・・わかった。いいよ」 「おう。じゃあ早速」 俺はポケットから携帯を取り出し、立ち上がって桐乃に近寄っていった。 しかし桐乃は俺が近付いただけベッドの上を後ずさる。 さっき動くなっていったじゃねえか。何故逃げる。 「おい、何で逃げるんだよ」 「あ、あんたこそなんで近付いてくるわけ? 写メがほしいだけじゃないの?」 「そうだが?」 「じゃあどうしてあたしに近付く必要があるわけ!?」 「お前とツーショット撮るためだけど?」 「はあ!? それならそうと初めにいってよ!」 「・・・・・・言ってなかったか?」 「言ってないっての! ま、まったく。こっちだって心の準備がゴニョゴニョ・・・」 なにやら桐乃が言ってるがよく聞こえないな。 顔を真っ赤にしてるあたり相当ご立腹らしい。 でも参ったな。この様子じゃやっぱ無理だろうか。 イヤって言うのを無理矢理強制わけにもいかねえし。どうすっか。 「スー、ハー・・・・・・よし。京介、いいよ。準備できたから」 「え? いいのか?」 「うん。さっきはいきなりだったからちょっと焦っちゃっただけだし。 だから大丈夫。それよりさっさと終わらせてくんない? 勉強の続き、したいし」 「わかった」 あまり時間をかけるのも悪いか。 そう思いつつ改めて桐乃に近付いていく。 今度はさっきと違って桐乃は動かずにその場にいてくれるようだ。 しかしベッドの上にいる妹に近付いていくってのは、何やらいかがわしいことを迫ってるみたいだな。 ・・・・・・しないからな? 「うし。じゃあ撮るぞ」 「ちょ、ちょっと、あんた近寄りすぎ! 肩! 肩当たってる! ドサクサにまぎれて変なことしないでしょうね!? このエロ!」 「このぐらい近付かねえとフレームにおさまらねえだろうが。 てか肩が当たるぐらい別にいいだろ。兄妹なんだから」 「あんた最近あたしにセクハラするのそれで誤魔化してない?」 「んなわけあるか。いいからホラ。動くんじゃねえぞ」 「んもう・・・わかったわよ」 よし、位置確保はオーケーだな。 カメラを準備してっと。 「うし。撮るから動くなよ桐乃」 「はいはい。わかったからさっさとして」 「なんだか投げやりだな」 どこかやけっぱちな桐乃が気になるが、今は気にしないでおくか。 相変わらず顔が真っ赤なところをみると爆発寸前かもしれん。下手につつかないほうがいいだろう。 携帯の画面を見ながら位置を調整する。 さっきよりも顔が近付いてるが、この後のことを考えれば好都合だ。 「んじゃ、撮るぞ?」 「どうぞ」 「よし、3、2、1・・・」 ちゅっ パシャッ 「・・・・・・へ?」 「うし! どれどれ・・・・・・おお、いい感じに写ってるな。これならばっちりだぜ!」 覗きこんだ携帯には、『俺が』桐乃のほっぺにちゅーしてる写真がきれいに写しだされていた。 「う、え、はえ?」 「桐乃、ありがとうな! おかげでいい写メが取れたぜ!」 「え? あ、うん」 「いそがしいところ悪かったな。俺は部屋に戻るわ」 「う、うん・・・?」 「じゃあ桐乃、おやすみ」 上々の戦果を手に入れた俺は、上機嫌のまま自分の部屋へと戻った。 ベッドに横になり、さっき撮った写メを見る。 真っ赤な顔をした桐乃のほっぺに自分がちゅーしている写メ。 驚いているのか、軽く目を見開いているのが新鮮で可愛い。 あとあと考えてみれば、これはまさに黒歴史とも言うべきものなのだが、このときの俺は全く気にならなかった。 それどころか、これを赤城に見せ付けて高笑いをする想像をしていたのである。 そうして俺は気分よく眠りについたのだった。 ただ、想像をしている途中、隣の部屋から何か倒れるような音がしたのはきっと気のせいだろう。 そしてその日、俺はいい夢を見た。 なんと桐乃が俺のほっぺにちゅーをしてくれたのだ。 恥ずかしそうに顔を赤らめる桐乃は超可愛かった。 その翌日。 俺は改めて赤城に勝負をいどんだのだが、何故か昨日の写メが携帯から消えていて、 引導を渡すつもりが、またも引き分けに終わると言う残念な結果になってしまったのだった。 くそ、何で昨日撮ったやつが消えちまってんだ? 昨日散々確認したのに。 帰り道のさなか、そんなことを考えていた俺の携帯がヴー、ヴーと震えた。 なんだ? と思って見てみると、それは桐乃からのメールだった。 桐乃から? 珍しいな。 メールを開いてでた文面は『これ誰かに見せたら殺すから』。 おいおいおい、なんつー物騒なメール送ってきやがる。 と、そこでそのメールに添付ファイルがあるのに気付いた。 ファイルを開くと、でてきたのは一枚の写真。 そこには、薄暗い部屋の中、顔を真っ赤にして、思いっきり目をつむりながら恥ずかしそうに、 寝ている俺のほっぺにちゅーをしている桐乃が姿が写しだされていたのだった。 END -------------
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137 名前:【SS】立冬 1/2[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 19 03 28.04 ID X2m+HGjQ0 [1/8] 京介「ただいまーっと」 桐乃「おかえり」 京介「おう。 ……ん?おまえスリッパ変えたか?」 桐乃「うん。 今日は立冬。 冬が訪れてますます寒くなるから、モコモコスリッパに変えた」 京介「そのくじらスリッパあったかそうだよな」 桐乃「そう言うと思って、あんたの分も用意しておいてあげたよ」スッ 京介「おお! ありがとうな」ハキハキ 京介「だいぶあったかいな。人肌のような温かさだ。 まるで今まで誰かが穿いていたみたいだぜ」 桐乃「キモ!あたしがあんたのスリッパを直前まで履いてたみたいに言わないでよね」 京介「だれもそんなこと思っちゃいねえよ。 豊臣秀吉じゃあるまいし……」 桐乃「というか、あたしのスリッパが変わっただけですぐに気がつくだけでもキモいんだけど。 帰ってきてすぐにあたしの全身を嘗め回すように見たってことでしょ?」 京介「ソ、ソンナコトシテナイゼ? 偶然たまたま気づいただけだって」 桐乃「ふ~ん」 京介「それより、冬となればあれだな。 コタツの出番だな」 桐乃「露骨に話題をそらしてきたね。まあ、いいけど。 コタツだけど、今日メルル仕様のコタツ入手してきたから」 京介「メルル仕様のコタツだと……? 相変わらずオタクの感性は理解できんな。 それより、メルル仕様のコタツなんてどうするんだ? リビングじゃ使えねえし、おまえの部屋もオタクだってばれちまうから駄目だろ?」 桐乃「平気。 あんたの部屋に置いといたから。 これならあたしのオタク趣味もばれないし、部屋も狭くならないし問題ないでしょ?」 京介「俺にとっては問題しかないわ!」 桐乃「コタツを自分の部屋で独り占めできるんだからいいでしょ?」 京介「たとえメルル仕様だとしても、コタツ独り占めは魅力的だな」 桐乃「あ。でも、あたしのなんだからあたしも使わせてもらうよ」 京介「独り占めじゃねえし!」 京介(まあ、コタツを理由に桐乃とずっといられるなら文句はねえか) 桐乃「それじゃあ、あんたの部屋に行こっか」パタパタ 京介「ちっ。仕方ねえな」 138 名前:【SS】立冬 2/2[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 19 03 51.08 ID X2m+HGjQ0 [2/8] 京介「メルル仕様って聞いたからもっと小さい子供用かと思ったらそうでもないんだな」 桐乃「うん。子供用だからって子供だけで入るわけじゃないでしょ?」 京介「ガラももっと派手かと思ったけど、大人しめだな」 桐乃「これだとちょっと寂しいから、今度御鏡さんにデコってもらうつもり」 京介「全裸の幼女がデカデカと書かれたコタツなんか家に置いといたら親父に殺されるぞ」 桐乃「うっ……じゃあ、小さいのを書いてもらおう」 京介「それじゃあ、コタツに入ってみるか」モゾモゾ 桐乃「あたしもあたしも」モゾモゾ 桐乃「スイッチ入れてないけど、ちょっとだけあったかいね」 京介「二人ではいるとちょっと狭いか?」コツン 桐乃「足伸ばすときには気をつけないとね」コツン 京介「言ってる側から伸ばしてくるなよ。足が絡まるだろうが」コツコツ 桐乃「変に伸ばしてるのはあんたでしょ?」コツコツ? ???「きゃん!」 京介「ん?」 桐乃「あれ?」 京介「おまえ何か言ったか?」 桐乃「なにも? あんたじゃないの?」 京介「気のせいか? ……とりあえず、今から勉強するから、飲み物にホットミルクでも用意するか」スクッ 桐乃「あたしの分もよろしくね。 あたしはノーパソ持ってこようっと」スクッ テクテク ばたん モゾモゾ あやせ「ふぅ。やっぱりコタツだと狭すぎますね…… 桐乃、思ったとおり、加奈子から貰ったコタツを悪用してるけど、どうやって止めよう。 お兄さんがコタツの中で桐乃にいやらしいことしても、外からじゃわからないし、どうにかしないと…… とりあえず今日はベッドの下で監視を続けて、その結果から対策を立てましょう」 モゾモゾ あやせ「やっぱり、ベッドの下の方が落ち着くなぁ。 でも、冬の床は冷たいから、今度ホットカーペットを持ち込もっと。 あと、桐乃とおそろいのくじらさんスリッパも買わなくちゃ♪ そうすればお兄さんともペアルックですね!」 157 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 20 15 01.90 ID X2m+HGjQ0 [4/8] 137を書いた後に変な電波を受信した。 佳乃「ねえ、京介。 あんたお母さんたちに隠れて、変な動物飼ってないでしょうね」 京介「動物? 犬も猫も飼ってないぞ。 なんかあったのか?」 佳乃「あんたの部屋を掃除してたら、ベッドの下からこんなのが見つかったのよ」 京介「だからベッドの下の掃除はしないでくれって…… って、なんだこりゃ」 佳乃「ホットカーペットでしょ、枕でしょ、毛布でしょ…… あと中学校の参考書とか、ビデオカメラとか、手錠とか……」 京介「女物の衣類まであるな」 佳乃「京介。 怒らないからちゃんと答えなさい。 これらはどこから盗んだの!?」 京介「盗んでねえよ!」 桐乃「そうだよ! 京介は部屋に置いておいたあたしのパンツだって着服せずにあたしの部屋に戻すんだから、他の女の服を盗んだりするはずないじゃ ん!」 佳乃「え?」 京介「え?」 桐乃「え?」 佳乃「……とりあえず今の話は置いておくとして、それじゃあこの服とかは一体なんなのかしら?」 京介「あ~…… 野生のあやせでも住み着いてるんじゃないか?」 ※野生のあやせ※ ・野生のあやせはベッドの下に住みます。 ・不用意にベッドの下に手を伸ばすと切り付けられたり、手錠を嵌められたりする場合があります。 ・部屋や家えの施錠は無意味です。 ・警戒心が強いので、滅多に人の前に姿を現しません。 ・昼間は学校に行っています。 ・妹とイチャイチャしているときに視線を感じた場合、まず間違いなく貴方はあやせに狙われています。 ・好物は親友や親友の兄の衣類や生写真です。 好物を罠の中に仕掛け、部屋を出たフリをすると、簡単に引っかかります。 ・加奈子を埋める修正があります。 ほとんどの加奈子は後に掘り起こされますが、掘り起こされなかったものは春になると新たな命として芽吹きます。 ・ベッドの下を覗いた時に目が合ったとしても、騒がずに「コンビニに行ってくる」等の口実で部屋を出て、 その後部屋にいる人を速やかに携帯等で呼び出しましょう。 いたずらに刺激するのはとても危険です。落ち着いた行動を心がけましょう。 ・あやせは人に馴致しにくい動物ですが、愛情をもって接すればちゃんと懐きます。 根気良く接して、見事DEAD-ENDを回避しましょう! -------------
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441 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/05/22(日) 15 43 01.49 ID 73O86J7j0 少し怒ったような、恥ずかしそうな、そんな顔で 「なにニヤついてんの・・・・・・キモ」 と桐乃は静かに言った。 何いってやがる、お前だって笑う寸前じゃねーか。必死で隠したって頬が緩んでるつーの。 「いちいち言わなくてもいいんだろ?」 キッと睨み付けてくるが口元がそれじゃ迫力もなにもあったもんじゃない。 構わず何度も繰り返すうちにとうとう桐乃が笑い始めやがった、笑うタイミングか? 失礼なやつだ。 もちろん笑われたぐらいでやめてやったりはしない。 夕日がまぶしい。 顔から火が出るように熱い。心臓の鼓動が煩くてなにも聞こえない。頬が筋肉痛のように痛い。 笑いすぎて顔が痛いなんてのは何年ぶりだろうか。 桐乃は 無理! 無理! 限界! もう降参! ってな感じでフラフラしながら部屋に戻っていった。 「・・・・・・やべーなんかすげえ楽しかった」 本当にヤバイ感想だよ。普通の兄妹ならこうはなるまい。もし彼氏彼女なら・・・・・・もっとならねーかW。 なんにせよもうすぐお袋達も帰ってくる。顔でもあらって頭を冷やさないとな。 ――1時間ほど前―― 「ああ! もうやめやめ!」 受験勉強ってやつは我慢大会だな。 本当にそれが身になったら確かめることが出来るのは当分先のまま自分が出来ない部分をひたすら探して穴埋めしていくって感じだ。 ――あらかたつぶした大量のプチプチ(お菓子に入っている緩衝材ね)につぶしモレがないかをチェックするような感覚―― 毎日理解度やら応用力やらが数値化されてパラメータ表示でもされりゃいいとは思わないか? 反応してくれない相手に同じ姿勢を保って努力するってことは本当に難しい。 リビングの扉を開けると例の如く我が妹が携帯片手にソファに踏ん反り返っていた。 タオル生地みたいな超短い短パンをはいてスラリとした足を放り出している。薄手だが吸水性のよさそうなキャミの上からペラいパーカーのようなものを羽織って――というより肩丸出しで腕だけ通してる感じか。暑いなら脱げばいいのに。 まーあれだ。もはや毎度の光景、目が吸い寄せられるのにも慣れたってもんだ。肩紐がやたら細いけどまさかノーブラ? (あ、ヤベ・・・・・・) 一瞬目があってドキリとする。女って男の視線に敏感だよな。 麦茶を飲んですぐに部屋に戻れば良かっただけの話なんだが、もう一つのソファーで粗方読み終わった雑誌を読み直すことにした。 無論深い意味も浅い意味もないぞ? 特に危機感もない状態で受験勉強を一日やってりゃわかるだろうが、一息ついたら中々再開するのは難しいんだよ。 そうじゃないか? 人生の先輩諸君よ。もしもいるなら後輩達は覚えとけよ、何事もぶっ続けでやるより休み休みやるほうが逆に難易度が高いんだ。昔から言うだろ? 『デカいエンジンは動き出すまでが大変なんだ』 ってさ。え? 言わない? 「んー、へー、そーなんだ」 電話の会話ってのはどうしてこう気になるんだろうね。相手の分のセリフが聞こえない上に桐乃はほとんど聞き役に徹していて どんなヤツが話しているか検討もつかない。しかし随分おしゃべりなヤツもいるもんだ。あやせあたりがよからぬことを吹聴してなきゃいいが・・・・・・ 桐乃はチラリとこちらを見ると電話を中断もせずゆっくりと立ち上がりこちらのソファーに近づいてくる。 あれ? なんか怒らせたか? なんてビビっていると、そのまま静かに俺の横に座ってきた。 尚、先ほど迄桐乃が座っていたソファーより狭い。 「な、なんだよ、あっちに」 と言いかけると桐乃は声には出さず口の形だけで (で ん わ ちゅ う) と、さも当然のように主張してきた。殆ど密着状態で右半身がやたら熱い。 腕も下手に動かせないから漫画も読みにくいったらないし、なにより気が散って頭にはいらない。 妹相手になにを緊張してるんだって? ここ一年の俺たちの軌跡をしらない奴ならまあそう思うだろうな、なんとも説明しにくいがこいつは妹であって妹じゃないんだよ、勿論赤城じゃあるまいし妹つかまえて天使だなんて事は言わないが…… じゃあ天使じゃないの?っていわれたら返答に困る。 そんな事を考えながらオタオタしていると、桐乃はさらに密着してきて、俺を背もたれみたいにしてきやがった。 (お、おい) 桐乃に顔を向けながら僅かに威厳を込めて(小声なのが情けないが)講義すると、ん? なに? と言わんばかりにコチラに振り向き目をパチクリさせてやがる。 顔が近いんだよ! もうちょっとで当たるところだったろうが! あぁぁぁもぅ無防備過ぎんだよこのバカ! 俺はちょっと大げさに上体をそらして距離をとることしか出来なかった。 ……もう少し顔寄せてから同じ事をしたら桐乃は同じように振り向くのだろうか、そしたら事故が起こるわけだ。兄妹でも事故なら仕方ないよな。だってワザとじゃねーもん、多少位置を調整したってそれは…… ――その時桐乃は『どんな顔』をするのだろうか―― おっと俺としたことが思考ループに落ち入ったぜ、慌てて目線をあげると、桐乃は唇に人差し指を当てて静寂をもとめていた。 なんだよその余裕の態度は、いつもならとっくにキレてね? なに意識しちゃってんの? シスコンきもっ(←可愛い)とか言ってくれたほうが気不味くないんだけど! 結局桐乃が超密着状態の間、俺が何をしていたかと言うと、妹の胸元やら足やら横顔やらをチラッチラみてた。 ええ、みていたんですよすいませんねぇ。 だってほら、あんた、あんなもん目の前にあったら見るでしょ!? 野球に興味なくてもイチローが目の前にいたらみるよね? アレだよアレ。 ほら、うちの妹の美少女具合って世界クラスなんでしょ? ほーら仕方ない。うん仕方ない。 まあ、待て。言っとくけどな、俺だって一年前まで妹萌えとかありえねー畑の人間だったよ? 本当だよ? でもこいつったらココ一年急に可愛くなりやがってさ、いや、前から顔だけは可愛かったんだけどよ。性格はそりゃもう最悪だったね。 都合のいい時ばっり「お願~い」なんて言ってくるしよ、目が合っただけで顔真っ赤にして怒るし、取材とかいってあちこち連れ回すし、いきなりアメリカなんぞに行っちまうし、兄に彼女が出来ても反対しないし、自分だけ我慢すればいいなんて生意気な事考えるし…… とにかく全く可愛げが無い。最悪『だった』なんて言ったが今だって『似たようなもん』だ。 俺だけドギマギしてこいつは平然としてやがる。実に面白くない。 桐乃が電話を終えた瞬間だったと思う。 「俺さ、お前の事好きかも」 口をついて出た言葉だった。多分対した意味はないんだろう、緊張もせず恐怖も無かった。 あぁ以前逆の事があったなそういえば、こいつは俺から好きだのなんだの言われると大層嫌がるから、もし動揺でもしたらあの時の桐乃のように笑ってやろう。「なんて言うとでも思ったかw」ってな。 あの時の俺のようにさぞ悔しがるだろうぜ。 「ハイ ハイ 知ってる知ってる~いちいち言わなくていいってば」 やれやれ、知ってるときたか。 何処までも可愛く無い妹だよ全く。俺がお前のことをどれだけ『好きじゃない』か、お前にわかるわけがないだろう? なにせ俺にだってわからないんだからな。 「あ~やっぱ撤回するわ」 「は? なにそれ、けっこうムカつくんですけど」 終始余裕だった妹がやっと表情を変えたので俺は少しうれしくなった。 この前から達観したみたいな顔しやがって、そんなんは俺が好きな桐乃じゃねーんだよ 「好きかも じゃないな」 桐乃の表情がさらに変化する。何かを期待した顔ってやつだ。いいねいいね。たまらないね だけどよ、この石頭にどんなセリフを言ったって無駄、そんなことも同時に感じていたんだ。 「桐乃」 だから俺は『どんな顔』をするか確かめてみることにした。 ――そして―― 何がおきたか把握できてないといった表情の桐乃の目を見てこう言った。 「俺さ、お前の事好きだわ」 少し怒ったような、恥ずかしそうな、目にいっぱい涙を浮かべたそれは俺が望んだ表情そのものだった。 そして、これは勘なのだが・・・・・・多分俺も似たような顔をしているに違いない。 ――END―― -------------