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餡子遺伝子の深淵 12KB ※DelPASSは"yukkuri"です。問題があったら削除してください ※スレの流れに触発されて書きました ※独自設定垂れ流しです 餡子遺伝子の深淵 「君はなぜゆっくりがあのような生物だと思うかね? 「はあ……生物、ですか?」 生物、という言い方にひっかかりを覚え、私は教授に思わず聞き返していた。 ゆっくり。 近年になって突如降って湧いたように現れた謎のナマモノ。 外見は人の生首。知能は低いながらも産まれた直後から言語を操る。それなのにその身体 を構成するのは餡子やカスタード、つまりは菓子という、ふざけたことこの上ない不思議 にして不条理な存在。 誰もが驚き、そのうち大半はバカバカしさに呆れてその生き物の在り方について考えるの をすぐにやめた。やがてその存在は当たり前のものとなり、人々は慣れていった。 だが、一部の人間はこの謎のナマモノの真相を明かそうと、日夜研究を続けている。まっ たくもって酔狂な話である。 それ自体は私にはどうでもいい。いや、どうでもよかった、というべきか。残念なことに 無関係ではなくなってしまったのだ。 私の所属する企業がゆっくりの究明という酔狂な研究に出資しており、私がその研究所の 監査員に任命され、そして今日が初めての視察日なのである。 憂鬱だ。 「今日はゆっくりの在り方についてじっくりとご説明しよう」 さらに憂鬱なのが、この研究所を取り仕切り教授がこの監査に際し、とても乗り気である ことだった。ただの監査なのだ。研究所は出資に見合うだけの研究を続けているか、その 成果と研究態度を示せばいいだけなのである。 本来ならばせいぜい研究所を軽く見て回り、規定のレポートさえ受け取れればそれで私の 仕事は終わりなのである。 それなのにこの教授ときたら、「研究は生で見てもらわなくては理解してもらえない」と 言い、学生の社会科見学よろしく研究所を見て回るハメになってしまったのだ。 バカバカしい。 あんな不思議生物調べるだけ無駄なのだ。事実、多くの研究者がこの謎に挑み、そのあま りのバカバカしさに早々に匙を投げた。 この教授はその難題に正面から取り組んでいる。ゆっくりを「生物」と呼称する当たり、 その本気度は相当なものなのだろう。 「まずはこれを見てくれたまえ」 案内された研究所の一室。そこにはいくつもの計測機器があり、私が促された先にはモニ ター画面があった。 まあ、こんなバカバカしいことはさっさと終わらせよう。そう思い、モニターを覗き込む。 そして、呆れた。 「なんです、このラクガキ?」 モニターの中には変なものがあった。 子供がクレヨンで書いたよういい加減な線で描かれた小豆色の鎖。それが二本絡み合って いる。そしてその鎖ひとつひとつの表面には「ゆ」だの「く」だの、これまた子供のクレ ヨンレベルの汚いヒラガナが書かれている。 「ゆっくりの遺伝子だよ」 教授は大まじめに応えた。 「ラクガキでしょう?」 「いや、確かに遺伝子だ。それは電子顕微鏡の映像だ。ゆっくりの体組織のいずれを拡大 してもそのような遺伝子が見られる。 笑い飛ばせばいいのかつっこめばいいのか。 悩むうちに、教授の講義が始まった。 「人間の遺伝子は4種類の塩基――A、T、G、Cの組み合わせによって規定されている。 それに対しゆっくりは4種類の餡子――ゆ、っ、く、りの組み合わせによって規定されて いるのだ」 「4種類の……餡子、ですか?」 「餡子だ」 「ゆ、っ、く、り、ですか?」 「ゆ、っ、く、り、だ」 私はしばし瞑目し、言葉を選び、でも結局一つしか思い当たらずそれを口に出した。 「……正気ですか?」 「狂気だ」 「………」 「わしも狂気の沙汰だと思うね。だが、事実なのだよ。餡子の配列によってゆっくりはそ の種、形状、お飾りの微妙な違い、初期の記憶までをも決定されているのだ。遺伝子は神 の設計図とも表現されるが、餡子でこの生物を作ったのはどのような狂える神なのだろう ね。科学者の言うことではないが、是非一度その神と話をしたいものだ」 そして、教授はカカと笑った。 血の気が引いた。これはまずい。本社に緊急に報告しこの研究所を潰さねば。いや、それ より黄色い救急車を呼ぶべきだろうか。 目の前のこの教授は、狂っている。 「信じられないようだね。では次には研究結果を証明してみせよう」 私は慎重に頷き、教授の後に続いた。 正直今すぐ立ち去りたいところだったが、狂人を怒らせるのはとても危険だ。 教授の処分はあとまわしにし、私はとにかくこの視察を恙なく終わらせることにした。 「ゆっくりしていってね!」 連れてこられた部屋には無数のゆっくりがいた。ガラス張りの壁面は格子状に仕切られ、 それぞれに様々なゆっくりが入れられていた。その様は一面ガラス張りのビルをイメージ させた。 「これを見たまえ」 教授に促され見たケージの一つ。そこにはれいむ種のゆっくりがいる……らしい。 らしい、と言うのも、 「ゆくりゆくりゆくりゆくりゆくりゆくりゆくりゆくり!」 そんなことを叫びながら高速にケージのなか転がっている生首。あまりの速さによくわか らないのだ黒髪と紅白のリボンをつけているのは見て取れた。だかられいむ種だと思われ る。だが、全くゆっくりしていなかった。 「教授、これは……?」 「餡子遺伝子から”っ”をいくつか抜き取ったれいむ種のゆっくりだ。”ゆくりれいむ” と呼称している」 「はあ……」 からかわれているのだろうか。 ふと、別のケージが目にはいる。 「ゆっへっへ、ばかなにんげんが、またまりさにつられてのぞきこんできたのぜ! つら れおつ!」 うざいゆっくりまりさがいた。 「なんです、このむかつくの?」 「それは遺伝子の”っ”、”り”の割合を増やした”つりまりさ”だ」 「……バカにしてるんですか?」 「そうだ。そのまりさは人をバカにする性質を強くしている。まったくゆっくりの遺伝子 は不可解この上ない」 あなたが私のことをバカにしているのではないか、といったつもりだったのだが。研究バ カの学者というものは、どうにも常識が通じないことがある。そもそもこの教授は狂人に 違いないのだ。 「やだ! とかいはなありすをいなかくさい”おす”がみないでほしいわ!」 ふと目があったのはゆっくりありすだった。 妙に大きな瞳はキラキラといくつもの星が飛び交い、その後頭部から無数の花を生やして いる。 「これは”ゆりありす”ですか?」 「よくわかったね」 「そりゃ、背負ってる花を見れば」 後頭部から生えている花はユリだった。なんて直接的な。比喩になっていない。 「遺伝子から”っ”と”く”を抜いて調整したありす種だ。通常ありす種は性欲が強くれ いぱーになりやすい傾向がある。だがこの”百合ありす”はすっきりーを拒み、精神的な つながりを求める。多種のツガイを見て満足することも多い。人間の男を嫌うのも特徴的 だ」 「あー、そうですか」 ゆっくりがバカバカしいものだと思っていたが、その認識は更に強まった。 だが、同時に空恐ろしいものも感じていた。 それからも、いくつもの奇形のゆっくりを教授に見せられた。 奇形、奇形、奇形。奇形ばかりがこの部屋には集められているのだ。 「これらのゆっくりは餡子遺伝子操作の産物だ。どうだね? 餡子遺伝子、信じてもらえ るかね?」 私は答えられなかった。 見たことはないが、知識としては奇形のゆっくりが生まれると聞いたことはある。飾りが なかったり、目が見えなかったり、あるいは「たりないゆっくり」と呼ばれる知能障害の ゆっくり。 だが、ここにいる奇形ゆっくりは今まで見たことも聞いたこともないものばかりだ。広い 研究室、ケージの数は百は軽く超える。そのいずれにも見たことも聞いたこともないない ゆっくりがいる。これだけの数、これだけの特殊な奇形が集まるなど、「意図的に生みだ した」と言うこと以外説明がつかなかった。 私の沈黙を肯定と受け取ったのか、教授は満足げに頷く。 「さて……こうしてゆっくりは餡子遺伝子によってその性質を大きく変えると説明してき たが、実はそれ以外にもゆっくりの性質を変化させる方法がある」 「まだあるんですか」 「まだまだ、だ。ゆっくりの生態は実に奥が深いのだよ」 そしてまた別の研究室に連れてこられた。 そこも同じようにケージが並んでいたが、ゆっくり特有の、あのやかましい「ゆっくりし ていってね」の声がない。 「この研究室のケージは防音処理が施されている」 そう言いながら、教授はケージの一つにつけられたスイッチを押した。 「ゆっくりー! ゆっくりー!」 途端にゆっくりの声が、部屋に備え付けられたスピーカーから響き渡る。どうやらスイッ チはケージの中の音をこちらに流すものだったらしい。 私はホッとした。その鳴き声は普通のゆっくりのものであり、中にいるのも見たところ奇 形ではない、「まともな」ゆっくりれいむだったのだ。 思わず安堵の息が漏れる。 「ゆっくりー! ゆっくりー!」 今までうざったいと思っていた普通のゆっくりの鳴き声でこんなに安らげるとは思わなか った。 ゆっくりの声にしばらく耳を楽しませ、そして、ふと疑問が湧いた。 「こいつは”ゆっくり”としか言わないんですか?」 ゆっくりは普通、野良なら人間を見れば「あまあまをよこせ」だの「ここはれいむのゆっ くりぷれいすだよ!」だの身の程をわきまえない要求をしてくる。躾られた飼いゆっくり なら挨拶ぐらいしてきそうなものだ。 しかしこのれいむは先ほどから「ゆっくり」としか言わない。 「ゆっくりは思いこみの生き物と言われているのは知ってるかね?」 「ええ、まあ。そんな風に言いますね」 少しは聞いたことがある。 例えば、ゆっくりは「うんうん」という餡子を排泄する。これは成分自体は普通の餡子で あり、見た目も匂いもそうなのだがゆっくりにとっては排泄物に感じられるらしい。 ところがこのうんうん、ゆっくりが出すところを見せなければ、ゆっくりは普通の餡子と 思って食べてしまうらしい。 人間なら自分の排泄物と食べ物を間違えることなんてまずありえない。それはつまり、ゆ っくりが思いこみでその認識を変えるということの証明だ。 「ゆっくりはお互いに”ゆっくりしていってね”と挨拶をするが、あれには重要な意味が ある」 「重要? あんな決まり文句が?」 「そうだ。あれはゆっくりがゆっくりであるために必要な言葉なのだ。あの言葉なしに、 ゆっくりはゆっくりではいられない。ゆっくりは常に自分をゆっくりだと思いこまなけれ ばならないのだよ」 「はあ……」 生返事を返す。正直、よくわからない。 「このケージ内は防音処理が為されており、くわえて常ににゆっくりの聴覚を麻痺させる 音波を発している。すなわち、ゆっくりは”ゆっくりしていってね”という言葉を聴くこ とができない」 「それが、なにか……?」 「この”ゆっくり”としか喋れないゆっくりはこのケージで育成されて一週間のものだ。 わかりやすいように、日数の浅いものから順に聴かせよう」 教授は次々にケージを移動し、スイッチを切り替えていった。 最初は「ゆっくりしていってね」という声が聞こえていったが、やがて「ゆっくり」だけ になり、「ゆっく、ゆっく」と徐々に言葉が欠けていった。 そして、何匹目だろうか。 「ゆっ、ゆっ」 そのゆっくりは、ほとんど口を開かずうめくだけだった。 「教授、こいつは……」 「このゆっくりは、生後二ヶ月ほどのものだ。サイズは見ての通り成体まで育ったが、ほ とんど動かん。食事もなかなか口にしようとせん」 そして、ケージを移動は続く。 やがて、部屋の端に辿り着いた。 「………」 そのケージの中のゆっくりは、一言も発しない。それどころか身動き一つなく、瞬きすら しない。 「こいつ……生きているんですか?」 「生きている。通常の生菓子よりずっと長持ちする。しかし動きもしなければ食事を摂ろ うともしない。これはもうゆっくりじゃない。ただの饅頭だ」 「ゆっくりじゃ、ない……?」 「”ゆっくりしていってね”。この言葉なしに、ゆっくりはゆっくりたりえないのだ」 ここまでくれば認めなければならなかった。 不思議にして不条理なナマモノ、ゆっくり。 それを、この研究室はしっかりと研究している。教授のことを狂人と疑ってしまったが、 こんな不可思議なものをこうして解き明かしているなんて天才なのかも知れない。 その後も様々な研究室を巡り、恙なく視察は終わった。 「いや、実に勉強になりました。ゆっくりの研究がこれほど奥深いものだとは!」 初めこそその異常さに圧倒されたものの、その研究内容はじつにまともなものだった。細 かい資料は後日送付してもらうことになったが、この分なら本社への報告は問題ない。研 究は今後も継続だろう。 お土産に研究所特製のゆっくり菓子を持たせてもらったし、私はすっかり上機嫌だった。 「ゆっくりは、研究に値するものだ。きちんと扱えば、危険はない。決して。決して、な」 「え? ええ……」 妙な念の押し方にひっかかりを覚えたが、まあ気にすることはないだろう。私は教授に見 送られ、変えることになった。 その途中だった。 それは、おそらく不幸な事故だったのだろう。 通路の途中、唐突に鋼鉄製の扉が破られた。 ――そこから、這い出てきたもの。 それと目があった瞬間。私は意識を失った。 私はあのことを本社に報告しなかった。 研究報告にそのことは含まれていなかったし、ゆっくりが鉄の扉を破ったなどと言ったと ころで誰も信じまい。 だが、私は見てしまった。 おそらく研究の成果の一つなのだろう。想像はついた。おそらくアレは生き残ったのだ。 餡子遺伝子の操作、そのツガイによる世代交代、”ゆっくりしていってね”の断たれた環 境。そんなゆっくりには生き残ることのできない冒涜的な研究の中、生き残ったのだ。 いや、生き残ったのではない。生まれた、というべきだ。ゆっくりとは別種のものが生ま れたのだ。 ああ、ああ、ああ! 私はもはや安らかに眠ることなどできないだろう! 忘れることなどできはしない。夜が来れば、闇が来れば思い出してしまう。 目が合ってしまった。あの無垢なる深淵に私の魂は囚われてしまったのだ。 あのおぞましい姿が、あの異形のシルエットが目に焼き付いてしまったのだ! ありえぬほど無垢で、つぶらで、それでいてこの世の何も映していないかのような二つの 瞳。 本来なら額のあるはずの場所にしまりなく開いた、まるで煉獄に繋がっているかのような 紅い口。 丸い頭を、その漆黒のモミアゲで不自然に持ち上げ、おぞましく垂れ下がる黒髪を引きず り蠢く異形。 それなのに、元がなんだったかわかってしまう。れいむだ。ゆっくりれいむだ。アレは元 々ゆっくりれいむなのだ! 常識という薄皮一枚剥いだ先にある、その深淵の暗さを知ってしまった私に、もはや安寧 などあり得まい。 どんなに酒をあおろうと、どんなに薬に頼ろうと、耳から離れないのだ。 あの冒涜的なその声が、私の正気を波にさらい、狂気の海へと引きずり込むのだ。 あの言葉が。 『ゆっりくてしねってい!』 了 by触発あき 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ものすごく感動した -- 2015-08-22 23 28 20 冒涜的でワロタ -- 2014-06-19 13 58 51 ゆっくりとクトゥルフって相性いいね。面白かった。 -- 2013-08-12 16 31 41 想像したらとてつもない悪魔が出てきた、何気に面白い話だった -- 2012-12-10 13 53 48 なんかクトゥルフになってるぞ -- 2012-11-24 14 42 48 いや、そんな!あのもみあげはなんだ! -- 2012-06-13 21 41 00 窓に!窓に! -- 2011-11-10 20 07 00 これなんか好き。 -- 2011-06-05 13 40 15 なんで最後だけクトゥルフ風にw -- 2011-05-22 10 38 45 何かのSFか…? よくわからなかった -- 2010-12-11 19 08 49
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※スレで以下のようなレスをいただき、触発されて書きました 餡庫のゆっくり害獣駆除ってSS読んだ これはいい! ゆっくり目線で書いたやつも見たいな ※『ふたば系ゆっくりいじめ 56 ゆっくり害獣駆除』の続きですが 一応前作を読んでいなくてもわかるように書いているつもりです ※独自設定垂れ流し 『ネズミサンヲクレテアリガトウネ! オレイニアマアマヲアゲルヨ!』 機械音声と共に取り出し口が開き、そこにはアンパンがある。 それを見て、ゆっくりありすは、「ゆふぅ」満足げなため息を吐いた。 「これでれいむとおちびちゃんをゆっくりさせてあげられるわ」 そして、おうちへ帰るため跳ね出した。 この街ではゆっくりがネズミの駆除に協力している。 ゆっくりは殺鼠剤入りのダンゴをネズミの通り道に仕掛ける。その結果、死んだネズミを この自動交換機に入れると、アンパンと交換してくれるのである。 ダンゴも自動交換機も、人間が害獣であるネズミを駆除するために用意したものだ。 このありすも、たった今ネズミの死体を交換したばかりだ。 最近はネズミもその数を減らし、なかなかアンパンを手に入れる事ができなかった。久し ぶりのごちそうなのだ。 ありすは喜んでいた。家族でゆっくりできると、無邪気に喜んでいた。 なぜなら、ありすは知らない。ゆっくり達は、誰も知らない。 人間にとって、ゆっくりもまた排除すべき害獣であることに。 ごちそうであるアンパンの中に、ゆっくりを滅ぼす「殺ゆ剤」が仕込まれていることを知 らない。 だからありすは実にゆっくりした笑みを浮かべ、家路を急ぐのだった。 ゆっくり害獣駆除・餡子サイド ――殺ゆ剤。 種類は様々だが、今回この街で使われたものはかなり特殊なものだ。 摂取してもすぐには効果が発揮されない。ただ、うんうんやしーしーで排出されずにゆっ くりの体内に留まり続けるだけだ。 その毒性が増すのは生殖時だ。 たとえばあるゆっくりが殺ゆ剤に侵されていたとする。そのゆっくりがすっきりーすると、 相手のゆっくりは元のゆっくりより少し強い毒性の殺ゆ剤に侵される。そして、赤ゆっく りは更に少し強い毒性の殺ゆ剤に侵された状態で産まれることになる。こうして毒性を徐 々に増していくのだ。 ただし、毒性がある一定以上を越えるまでは全くの無害である。しかしその一定ラインを 越えたとき、ゆっくりは永遠にゆっくりすることになる。 こんな特殊な変化をするのはゆっくりの不思議のひとつ、餡子の変換能力を利用している からだ。ゆっくりは食べ物を餡子に変換するだけでなく、餡子を皮や活動のエネルギーに 変換する。殺ゆ剤はこの能力に潜り込み、利用するのだ。 殺ゆ剤の広まり方は、薬剤でありながら伝染病に似ている。なにしろ殺ゆ剤を直接摂取し なくても殺ゆ剤に侵されることになるのだ。それも、本来なら種の保存のための生殖行為 こそがその根源となる。 一般に、ゆっくりを全滅させるのは困難とされている。ゆっくりはいくら潰そうと、その 旺盛な繁殖力ですぐ元の数以上に増えるからだ。 だが、この殺ゆ剤を使えば別だ。その旺盛な繁殖力によって殺ゆ剤の汚染は容易に広がる からだ。 試算によれば、殺ゆ剤に侵された数匹のゆっくりを送り込めば、大規模な群れでもおよそ 一年もあれば全滅させることが可能だと言う。 世代を重ねるという効き目の遅さが欠点ではあるが、今回はプラスに働いた。 人間の計画は、害獣であるゆっくりとネズミの除去だった。ゆっくりはアンパン目当てに ネズミを殺し、そしてゆっくりは殺ゆ剤で全滅する。計算によれば、ネズミが害にならな いほどに数を減らし、そしてゆっくりが全滅するタイミングはほぼ同時になるだろうと予 想されていた。 そして、その予想は今や実現しようとしていた。 ネズミは数を減らした。ゆっくりが街に入り込んだことにより、ゆっくりを餌として爆発 的に増えたネズミ。そのネズミも、最近はあまり見かけられなくなっていた。 ゆっくりもまた末期に来ていた。既に街のほとんど全てのゆっくりが殺ゆ剤に侵されてお り、その毒性の強さも高まった。殺ゆ剤の毒性で永遠にゆっくりするゆっくりも増えてき た。全滅は時間の問題となっていた。 * * * 「ゆっ、ゆっ、ゆっ……!」 路地裏をありすは進む。その口にはアンパンをしっかりとくわえている。先ほどネズミと 引き換えに得た、久しぶりの上等なあまあまだ。 ゆっくりは普通、食べ物を得れば脳天気かつ無警戒に跳ねて進むものだ。だが、このあり すは違った。 時折立ち止まっては空を見上げる。跳ねる道も、なるべく狭いところ、あるいは屋根のあ る場所を選んでいた。実に注意深かった。 「ゆ!」 なにかに気がついたのか、あわててありすは物陰に隠れる。 その上空を飛んでいくものがあった。 漆黒の翼とくちばし。カラスだ。 かつて、街のゆっくり達の天敵はネズミだった。鈍重で栄養価の高いゆっくりはネズミに とって格好の獲物だったのだ。 そして、ネズミは爆発的に増えた。しかしひとつの生き物の増加はそれを捕食する生き物 を引き寄せる。カラスはその一つだった。 カラスは当初、ゆっくりには手を出さなかった。 ゆっくりは人の顔をしており、拙いながらも人語を操る。カラスは賢い。人間を危険な生 き物として認識している。だから、人間に似たところのあるゆっくりのことも警戒してい たのだ。街にはネズミという食料が豊富にあったこともあり、あえて手を出すカラスはい なかったのだ。 ところが、ゆっくりが人間の差し金でネズミ退治を始めてから事情が変わった。 ネズミが、すなわちカラスの食料が減ってしまったのである。 そうなると、カラスがゆっくりを襲うようになるまで大して時間はかからなかった。 「……いったようね。まったく、からすはとかいはじゃないわ……」 再び、ありすは進み始める。 ありすは憂鬱な表情だ。カラスを見るたびに思い出す。子供の頃、ありすは身体が弱かっ た。そのありすを愛情を込めて育ててくれた両親――まりさとありすは、共にカラスにや られたのだ。 仲間達も次々とやられた。特にまりさ種はめっきり数を減らした。 まりさ種はカラスに狙われやすい。その理由は、まりさ種特有の帽子にある。 まず、帽子は大きくて目立つ。そして広い帽子の鍔は、空を見るのに邪魔になる。他のゆ っくりに比べ、カラスの接近に気づきにくい。 ありすが物心ついた頃は、平和で暮らしやすい街だった。ちょうどネズミ退治がうまくい っていた時期で、安定してアンパンが手に入った。両親も元気だった。なんの心配もなく ゆっくりできた。それが今や、カラスに脅え食べ物もなかなか手に入らない過酷な生活だ。 「ゆっくりできないわ……」 ありすは呟く。しかし、ゆっくりできない理由は、街が危険になったことばかりではなか った。 * * * 「とかいはなありすがいまかえったわ! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね……」 「ゆっ……」 ありすがおうちに帰ると、元気のない声とうめき声が迎えた。ツガイのれいむと、子れい むである。 ありすが路地裏の隅にダンボールを組み合わせて作った「とかいはなおうち」。そこは、 建物の屋根や突起物が組み合わさり雨から守られたゆっくりぷれいすだ。 だが、その中の様子はあまりゆっくりしたものとは言えなかった。 まず、ツガイのれいむ。 普通の成体ゆっくりではあるが、眉をひそめ元気がない。肌もがさがさだった。ありすと 出会ったときは健康なれいむだったが、赤ゆっくりを出産後すっかり病弱になってしまっ た。あまり跳ねることも出来ず、どうしても家に籠もりがちだった。 そして、子れいむ。 こちらはもう動くことすら出来ない。目をキョロキョロと動かし、時折うめくように喋る ――それが子れいむができることの全てだった。 殺ゆ剤の毒がほとんど限界まで高まってしまった結果である。 殺ゆ剤の毒――その効果は、ゆっくりの「餡子の変換能力」の破壊だ。 ゆっくりは食べたものを何でも餡子に変換する。そしてその餡子を変換し、皮や活動の為 のエネルギーを生成する。コレが出来なくなると言うのは、人間で言うなら消化器系の内 臓と筋肉が全てダメになるようなものだ。まさに致命的な毒なのだ。 ありすは知らない。自分の注ぎ込んだ精子カスタードが濃度の高い殺ゆ剤を含んでおり、 それがれいむから元気を奪ってしまったことを。子れいむに重い障害を負わせてしまうこ とになったことを。 そんなこと、夢にも思わない。 「さあ! きょうはとかいはなあまあまをてにいれたわよ! ゆっくりみんなでたべまし ょうね!」 ありすは務めて明るく言う。おうちの中のゆっくりできない空気を「とかいは」に変える には、自分が明るくなくてはならないと自負していた。 そんなツガイの想いを受け、れいむは暖かく微笑んだ。 「ありす、れいむはいいよ。おちびちゃんにあげてね……!」 「さすがれいむはとかいはね! さあおちびちゃん、たべましょう!」 「ゆ……」 子れいむはうめいて答える。 と言っても、子れいむは自分で食べることが出来ない。だからありすはアンパンを割ると、 中の餡子を口移しで子れいむに食べさせる。 「はい、とかいはなすいーつよ! おちびちゃん、あーんして、ゆっくりたべてね!」 「ゆ……むーちゃむちゃ……しあわちぇ……」 ありすはほっとした。子れいむが久しぶりに食べ物を食べてくれたからだ。 餡子の変換能力の低下した子れいむはほとんどの既に食べられるものがほとんどない。口 に出来るのは変換の負担が少ない餡子ぐらいなのだ。 子れいむが食べてくれて、ありすは嬉しくなって笑った。れいむは微笑んだ。 子れいむも、うまく動かない唇を歪に曲げ、どうにか笑みの形を作った。 それは見方によっては痛ましい有様と言えるかも知れない。 しかし、互いを思い合う心がある。家族の絆がある。暖かな空気がある。 そこには確かに、「ゆっくり」があった。 「う……う、ん……うん……」 食事を終え、ありすが休んでいたとき、子れいむの声を聞いた。 とぎれとぎれだが、ありすは察した。子れいむはうんうんがしたいのだ。 ありすは素早くおうちの隅から小さくちぎった新聞紙を取り出す。子れいむは動けないの でこの上にうんうんをさせるのだ。 「ほら、ままがぺーろぺろしてあげるから、ゆっくりうんうんするのよ!」 ありすは子れいむのあにゃるを舐める。子れいむの皮はすっかり固くなってしまい、こう しないとなかなかうんうんが出来ないのだ。ありすはこの行為を汚いと思ったことはない。 愛しくてたまらない子供のどこを舐めたってゆっくりできるのである。 「う……ん、……しゅるよ……!」 やがて、あにゃるがひくひくし始めるとありすは舐めるのを止めた。 あとは、うんうんの片づけをするだけだ。そう、次の行動に思考を切り替えたときだ。 何かが、致命的に、裂ける音がした。 ありすは一瞬その音に気を取られた。だから目の前のものを理解するのに時間がかかった。 目の前に、うんうんがあった。それだけなら驚かない。問題はその量だ。あまりにも多い。。 成体ゆっくりが普通にするものの、ゆうに三倍近くはある。 なんで、こんなに……? 混乱にありすの思考が止まる。 「おちびちゃぁぁぁん!」 れいむの絶叫に我に返る。 子れいむの様子を見るにはうんうんが邪魔だ。ありすは素早く回り込み、愛するわが子の 元に向かった。 そして……そこには、愛するわが子の姿はなかった。 しぼんだ風船のような皮があった。おりぼんを見なければ、ゆっくりが飾りで個体を識別 する能力が無ければ、わからなかったかも知れない。 それが子れいむのなれの果てである、と。 ゆっくりのうんうんとは、体内で古くなり不要となった餡子を排出するという生理現象だ。 子れいむは殺ゆ剤により、体内の殆どの餡子が喪失していた。そして、わずかに生きてい た機能がその餡子を「うんうん」と認識し、排出したのだ。 通常ならばありえないことだ。これは言わば、体機能の暴走だった。ありすの聞いた音は、 あまりに大量の餡子の排出によってあにゃるが裂けた音だったのだ。 「おちびちゃん、ゆっくりしてぇぇぇぇぇぇ!」 ありすは絶叫し、子れいむにすーりすりをした。すがるように、そうすれば子れいむが元 気になるかというように。 ありすがすーりすりした分だけ皮がへこんだ。その振動で、子れいむの目玉が空っぽの身 体の中に落ちた。 子れいむは、もう完全に「永遠にゆっくり」していた。 * * * ありすは街中を駆けていた。 子れいむはいない。だが、その悲しみに負けていられない。まだれいむがいる。動けるの は自分だけだ。休んでいる暇はない。 それに……休んでいる方が、きっと辛い。 だから早くおうちに帰りたかった。ひとり待つれいむはきっと自分より辛いに違いないの だ。 そんな思いが天に届いたのだろうか。 「ねずみさん!」 ネズミを見つけることが出来た。これでアンパンが手に入る。ありすは一目散にネズミに 向かった。 ネズミもまた、ありすに向かってきた。 ありすが違和感を覚えたときは遅かった。 「ゆうぅぅぅ!? いぢゃあああああいぃぃ!!」 すれ違いざま、ネズミはその鋭い前歯でありすの頬を切り裂いたのだ。 凄まじい痛みだった。だが、ありすは痛みに浸ることすら許されなかった。 「ゆぎゃああああああ!!」 今度はネズミが頭の上にのっかり、頭の天辺に前歯を突き立てたのだ。 痛みと混乱でありすは走り出すが、突き刺さった前歯とがっしりありすをつかむ四肢は外 れそうにない。 理解できなかった。ありすの知るネズミは二種類しかいない。すなわち、死んだネズミか 殺鼠剤の幻覚作用で千鳥足のネズミだけだ。こんな風にゆっくりを攻撃してくるネズミな ど、ありすはしらない。 「いぢゃいいぢゃいいぢゃいぃぃぃ!」 痛みは永遠に続くかと思われた。 しかし、不意に。頭にのしかかる重みと、前歯の刺さる痛みが消えた。 おそるおそる後ろを見ると……ネズミと目があった。 「ゆぴぃぃぃ!」 だが、不思議なことにネズミは襲いかかってこようとしない。路地からこちらの様子を窺 うだけだ。 そしてありすは気づく。ネズミが狭い路地に留まり、自分が広い通りの真ん中にいること に。それが、何を意味することかを。 ひどく、ゆっくりできない予感。 そして。予感を、黒い羽音が確たる現実に変えた。 漆黒の翼。 鋭くて大きな暗黒のくちばし。 ありすの目の前に、カラスがいた。 カラスはくちばしを天に向けていた。 くちばしの先に、ガラス玉のような綺麗なものをくわえている。 くちばしに力がこもり、それを砕いた。水っぽい音がして、汁が垂れた。 砕いたそれを、漏れ出る汁を。カラスは全部、とてもうまそうに呑み込んだ。 どうして食べてしまうんだろう。 あんなに綺麗だったのに。 あんなに大切だったのに。 食べていいものじゃ、なかったのに。 ありすは思った。 一部始終を、残された右目で見て、思った。 そして、叫んだ。 「ありずのとかいはなおべべがぁぁぁぁぁぁ!!」 カラスは一瞬でありすの左目をえぐり出し、喰ったのだ。 そして、一方的な虐殺が始まった。 ありすはなにもできない。カラスの獰猛にして素早いくちばしは、ゆっくりにはどうする こともできない。逃げることもかわすことも防ぐこともできない。それ以前に、見ること すら出来ないのだ。 「いぢゃいぃぃ! やべでやべでやべでぇ! ごんなのぜんぜんとかいはじゃないわぁぁ ぁぁ!」 カラスは人間の言葉をある程度理解するほど賢いとも言われる。ありすの言うことも、あ るいは理解できたかも知れない。 だが、理解できたにせよできなかったにせよ、なにも変わらない。カラスのくちばしは止 まらない。 ありすはなすがままに全身をついばまれた。 やがて。 痛みが、止まった。 そして、身体が浮き上がった気がした。 ……おそらをとんでるみたい。これが、えいえんにゆっくりってすること……? その疑問に応えるものはなく、ありすの意識は暗黒に呑み込まれた。 * * * 「……ゆ!?」 不意にありすは目覚めた。 ぼんやりとした意識のなか、ネズミとカラスに襲われた恐ろしい記憶が甦る。 一瞬夢だったのではないかと思う。 だが、全身に走る鈍い痛みと開かない左目が、現実を教える。 「目が覚めたようだね。どうだい、傷はだいたい治療できたと思うけど、大丈夫かい?」 見上げると、そこには男の姿があった。 「おにーさんが、たすけてくれたの……?」 「そうだよ。さあ、おなかが空いたろう? これを食べるといい」 そう言って、男はありすに餡ドーナツを差し出した。 疑問は尽きなかったが、本能があまあまの匂いを優先させた。 「むーしゃむーしゅ……ゆゆっ!? し、し、しあわせぇぇぇ!」 とてもおいしいあまあまだった。ありすは夢中で食べ続けた。 あっという間にぺろりと全て食べきった。 「なかなかとかいはなすいーつだったわ! おにーさん、ありがとう!」 「いや、いいんだよ。別にただであげたわけじゃないからね」 「ゆゆっ!?」 「ああ、そんなに構えなくていい。ちょっとした頼み事があるだけさ。君は、さっきカラ スに襲われていたね? 私達もカラスには困っているんだ。それに、最近はネズミもダン ゴに耐性ができたり警戒して食べなくなったらしくてね……それで君達ゆっくりに協力し てもらいたいんだ」 ありすは目を白黒させた。 ゆっくりできないカラス。そして、さっき出会ったゆっくりしてなかったネズミ。どちら も、ゆっくりにどうにか出来るようには思えなかったのだ。 「あはは、困らせるつもりはないんだよ。君達のすることは今までとあまり変わらない。 ネズミ退治に、ダンゴを置いていたよね? あれを改良したものを置いてくれればいい。 やり方は今まで通り、カラスやネズミのいる場所に退治用の新しいお菓子を置いてくれれ ばいい。ほら、見てごらん」 促された方をありすが見ると、そこにはネズミの自動交換機あった。気を失っている間に 連れてこられたようだ。 今まで、交換機には「あまあまあげるから、ねずみさんをちょうだいね!」という看板が ついていた。 それが、「あまあまあげるから、からすさんとねずみさんをちょうだいね!」と変わって いる。自動交換機の隣には、かつてはダンゴが山積みだったが、今は饅頭が積み上げられ ていた。 「これで……からすさんをやっつけられるの……?」 「ああ、ぜひやっつけてくれ」 「あまあまをもらえるの?」 「ああ。カラスやネズミの死体を持ってくれば、さっき食べた餡ドーナツと同じものがこ の機械から出てくるよ。ネズミならひとつ、カラスならみっつも出てくる。どうだい?」 ありすの残った右目が輝いていた。 両親の敵が討てる。れいむのためにあまあまも手に入る。ゆっくりできる! 「やるわ! おにいさん! とかいはなありすがみんなやっつけてあげるわ!」 「はっはっはっ、これはたのもしいな。じゃあ、このことを他のゆっくり達にも報せてや ってくれ。証拠として、もうひとつ餡ドーナツを持っていくといい」 そう言って、男はありすに餡ドーナツをもう一つ渡した。 ありすはそれをくわえると、巣へと駆けだした。 だが、途中で立ち止まった。 そして、満面の笑顔で男に言った。 「ありがとう! な、なかなかとかいはなおにいさんね!」 お礼を言おうとしたのに、照れが出てしまった。 ありすは顔を真っ赤にして、この素敵なニュースを愛するれいむに伝えようとおうちへと 急ぐのだった。 * * * 「なにか、前にも似たようなことがあった気がするな……」 ありすの走り去る姿を見ながら、男は呟いた。 男はかつて、殺ゆ剤によって死にかけたありす親子にアンパンを渡したことがあった。 そのときの子ありすが成長したのが今のありすだと、男は気がつかない。男は害獣駆除の 研究員ではあったが、ゆっくりの個体を見分けることなどできなかった。 奇妙な縁だった。 「ま、どうでもいいか。なにより、ちゃんと成果はあったしな」 傷ついたありすを治療したのは別に善意からしたことではなかった。 ひとつは、男の興味からだ。殺ゆ剤が実際の現場でどう機能しているか個人的に知りたか ったのだ。ありすの傷口から採取したカスタードは既に採取用の試験管に入れ、カバンの なかに収められている。 もうひとつは、餡ドーナツが受け入れられるか調べ、そしてゆっくり達に広めてもらうた めだ。 ゆっくりは極端な痛みの記憶はなかなか忘れないと言うから、死にかけた記憶は忘れず、 その後の男の言葉もちゃんとゆっくり達に伝えられるのではないかという計算があった。 アンパンと違い、今回の餡ドーナツには、殺ゆ剤は入っていない。 代わりに、ゆっくりをカラスやネズミにとっての毒と変える薬が入っている。 害獣駆除もネズミとゆっくりの数を減らし、次のステージに移った。次の対象はカラスだ。 ゆっくりには今まで通り毒の餌をばらまいてもらうではなく、自身も毒の餌になってもら おうという計画だった。 新しく用意した饅頭も、実はゆっくり加工所製の安物の饅頭だ。ネズミもカラスもゆっく りの味を覚え、ゆっくりを襲うようになっている。おそらく効果的なはずだ。 調査によれば殺ゆ剤は十分に浸透している。ゆっくりはもう放っておいても滅ぶ。だが、 せっかくゆっくり用にネズミの自動交換機まで作ったわけだし、そもそも現在の害獣大量 発生の元凶はゆっくりなのだ。 「せいぜい死ぬまで役立ってくれよ」 男は酷薄に呟いた。 * * * ありすは駆ける。 自らのすみかへと。 ありもしない希望を抱いて。 絶望しかない未来に夢を見て。 何も疑わない、無垢な笑顔で、ありすは街中を駆ける。 そこだけを切り取ってみれば、とてもしあわせな、実にゆっくりとした光景だった。 了 by触発あき
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プレミアムゆン ~餡子~ 10KB 観察 考証 実験・改造 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 独自設定 ゆぶぶ ドキュメンタリー風 二行作 ゆっくり、脆弱かつ不可思議な生き物。近年、その驚くべき生態が明らかになりつつあります。 『YHKスペシャル・プレミアムゆン』 この番組はそんなゆっくり研究の最先端をご紹介致します。 なお、当番組の内容はいずれも研究途上のものであり、いわゆる独自設定であることをご了承下さい。 『YHKスペシャル・プレミアムゆン ~餡子・儚き生命に秘められた驚きのメカニズム~』 ある野良ゆっくりが、廃材置場で暮らしています。れいむ種が4匹。3匹が赤ゆで、もう1匹も子ゆっくりです。 どんな生き物においても赤子は食欲の体現者。ゆっくりならばなおさらです。3匹の幼きれいむも、空腹を訴え続けています。 しかし、どんなに泣いても叫んでも、親ゆらしき姿は現れません。恐らく、子供を残してずっとゆっくりしてしまったのでしょう。 子ゆっくりの姉は、妹達のいるところから少し離れて、何やらもぞもぞと体を動かしています。盗み食いでもしているのでしょうか。 カメラを寄せて、その動きを見てみましょう。 なんとこのれいむ、トタン板の端で自分の頬を傷付けています。割れてギザギザになった破片が皮膚に食い込む度、その顔が苦痛に歪みます。 見れば、姉れいむの表皮には到るところに自傷の痣が残されています。どれも餡子の手前で止まっているものの、浅い傷ではありません。 痛みには恐ろしく弱い生饅頭。そのショックは当然、体を蝕んでいきます。 姉れいむが遂に、ゆぶぶと餡子を吐き出しました。吐餡と呼ばれる、深刻なストレス状態です。 しかしこのれいむは、一風変わった行動に出ます。自分の餡子をアイスクリームの蓋めがけて吐いているのです。 吐餡が落ち着いたのか、紅饅頭が上下に伸びて息を整えています。 しばしの後、姉れいむは蓋の縁をくわえ、満載された餡子ごとずーりずーりと運んでいきます。 たどり着いた先は、3匹の妹。姉が自分の中身を差し出すと、赤ゆ達は大喜びで食らい付きます。 餡子で汚れた妹の顔。それを、姉は青ざめたままにこやかに眺めています。 姉れいむは這いつくばりながら、またも妹から離れます。そして、自分は辺りに生えている雑草を舐め取り、長い時間をかけて咀嚼していくのです。 この映像は、世話品大学の雨宮助教授が撮影したものです。 助教授は、ゆっくりの暮らしぶりについて研究しています。ゆっくり種の社会生活から、生態の秘密を探ろうとしているのです。 今回も、土地の所有者の許可の元、半月に渡って隠しカメラで野良れいむ姉妹を撮り続けました。 雨宮助教授に、お話を伺います。 「どうやられいむ達は、親なしでの生活を強要されているようです。原因までは分かりません。 そこで子供だけの狩りとなるのですが、4匹のうち3匹が赤ゆ。しかも、この赤ゆは既に舌が肥えているようですね。 撮影初日には、姉がペースト状の草を与えていたのですが、全て吐き出してしまいました。 次に姉れいむの取った行動は、ご覧の通りです。もしかしたら、親も同じような行動を取っていて、それを真似たのかもしれません。 それにしても、ゆっくりとしては理に適った行動といえます。仮におたべなさいや類似する方法で餡子を与えるとなると、回数は大幅に限られてしまいます。 しかしこの吐餡による方法なら、幾度も上質のあまあまを与え続けることができるのですから」 そもそも、吐餡とはどういったメカニズムで起るのでしょうか。 そのきっかけは強いストレスであることは知られています。加えて今までの説では、『ゆっくりできない記憶を餡子と一緒に吐き出している』とされてきました。 しかし、世話品大学は少し変わった視点から、吐餡を探ろうとしています。 強いストレスを受けたゆっくりの餡子は甘くなる。彼らはこの定説からとらえ直すことにしました。 生きた餡子の糖分が上がるのは、これまでストレスによりホルモンバランスが変化するためとされてきました。 しかしそれが『甘くなる』ということと、どう結びつくのか。何故、苦くなったり辛くなったりしないのか。世話品大学の研究陣は頭を悩ませました。 その疑問に一石を投じたのは、大学の重鎮・滋賀教授の呟きでした。 「ストレスの対極は、リラックスではないか。ならば、ゆっくりにとってのリラックスとは?」 その言葉がカギとなりました。ゆっくりが最もリラックスできること、それは甘いあまあまを食べることです。 そこから、こういった仮設が導き出されたのです。 まず、強いストレスを感じた餡子は、ゆっくりが最も好むあまあまに近い物質に変化します。 そして、それを口内を通じて排出しようとします。『吐餡』です。 この時、吐しゃ物が口内を通過する時に感じる甘味によって、ストレスを和らげているのではないか、という説です。 雨宮助教授は語ります。 「端的にいえば、『あまあまを食べている気になって、嫌なことを忘れようとしている』ということです。 ゆっくりしていない記憶が吐しゃ餡に含まれているという説は、吐しゃ餡を食べたゆっくりがストレス状態になることから考えられたものです。 しかしいくら甘味とはいえ、目の前で醜く吐き出されたものを食べれば強いストレスを受けるのも当たり前です。 だからこそ冒頭の野良れいむは、こっそりと吐餡をしていたのでしょう。現場さえ見られなければ、姉が持ってくるのは単なるあまあまなのですから」 さらに、この吐餡新説は、ゆっくりのショック死の解明にも繋がるといいます。 以下は、世話品大学がまとめたレポートによるものです。 ショック死のパターンは2つ。まずは、過剰な吐餡による出餡多量死です。 これは、激甚なストレスを打ち消そうとする余り、次々に口蓋めがけて変換されたあまあまが排出されるために起る現象です。 そしてもう1つは、吐餡を伴わない完全なショック死です。 ここに、あるゆっくり実験のデータがあります。使われたのは、1つの茎に実った2体の実験用まりちゃです。 まりちゃの茎は採取後、特殊な砂糖水に付けられて、生れ落ちるまでの期間を調整されています。 落下までの間、このまりちゃ達には催眠を施しました。 まず過去の実験時に録音したゆっくりの断末魔を延々と流し、潜在意識化に刷り込みます。 そして、オルゴールが鳴るとそれを徐々に思い出すように、チャイムが鳴ると全て一気に思い出してしまうように暗示をかけたのです。 ある日、遂にまりちゃが生れ落ちました。ほぼ2匹同時です。 「「ゆっくちしていっちぇね!!!」」 ただちに1匹を透明な小箱に入れ、睡眠ガスで眠らせます。 「ゆ? まりちゃのいもーちょは?」 どうやら箱に入った方が妹だったようです。 妹を案じる可愛い姉まりちゃに向けて、オルゴールを鳴らします。 「ゆげぇ・・・にゃにきょれ・・・」 心休まるメロディーが、姉まりちゃにとっては地獄の旋律となりました。減らず口を叩く間もなく、まりちゃは吐餡を繰り返します。 「もっちょ・・・」 断末魔も言い終えぬまま、短いゆん生は幕を閉じました。体は萎み、お飾りさえ飲み込むほどの吐しゃ餡がまりちゃを包んでいます。 じっくりと締め上げるような深いストレスが、このような事態を招いたのです。 次は、妹まりちゃの番です。まずは小箱に覚醒ガスを吹き込みます。 小箱の蓋を開けると、まだ寝ぼけ眼のまりちゃが、研究員に向かってご挨拶をしようとしました。 「ゆ・・・ゆっきゅりおひゃよ」 すかさずチャイムを鳴らします。一気に突き抜けるようなストレスを呼び起こすものです。 すると、妹まりちゃは『おひゃよ』と言った表情のまま、固まってしまいました。どうやら、一撃でショック死したようです。 この2匹のまりちゃの成分を調べたところ、姉の吐しゃ物と同じものが、妹の体内にみっちり納まっていることが分かりました。 つまり、姉がじわじわとあまあまを吐き出したのに対し、妹は一瞬にして体内があまあま化してしまったのです。 あまりにも急激なストレスは、排出運動に必要な分の餡すらも変換してしまうようです。 生きている饅頭が一瞬で単なる饅頭に変わる。これも、ゆっくりならではの生態なのです。 ゆっくりの餡子は、或いは幹細胞に近いものなのかもしれません。運動も思考も記憶も切れ目のない1つの餡子で行われ、しかも時には食料にさえ変わります。 未だ分からないことだらけのゆっくり餡ですが、これを医療分野に役立てようとする動きがあります。 世話品大学でも、筋肉や神経が渾然一体となったこの餡黒物質を使って、義手を作ろうとしています。 まず、シリコンで作られた外装の中に、大学で培養された生餡子を詰め込みます。 生餡子はペットボトル内で育てられた、半融解状態で生きているゆっくりです。目や口などのグロデスクな器官はなく、栄養チューブで育てられた純粋な餡子生物です。 この餡子が詰まった腕の付け根に、制御チップを埋め込まれた中枢餡を取り付けます。制御チップは体内から流れる信号や物質に反応し、餡子の腕を動かすのです。 未だ臨床にはほど遠いものですが、既に簡単なものをつかむことには成功しています。 ただ、普通のものとあまあまを並べると、スリのような速度であまあまを取ってしまう不具合があり、この調整に難航しているそうです。 大学の滋賀教授は、ゆっくり餡の医学的な可能性を認めつつも、ある懸念を表します。 「・・・ゆっくりはその餡によって、消化も解毒も心肺機能も賄います。 これは、将来においてゆっくり餡を臓器として利用できる可能性も示唆していると私は考えます。 しかし、もし人間の体内を餡で補うようなことになれば、人間と胴付きゆっくりの境界はどうなるのでしょうか。 そして、餡子でできた体は簡単に傷付き、簡単に修復します。この簡便性は生命の尊厳を脅かしかねません。 近い未来、人造人間ならぬ餡造人間が現れた時、我々の研究はどう評価されるのでしょうか・・・」 YHKは取材の最終日、再び雨宮助教授の元を訪れました。 「ゆっくり餡による臓器の生成ですか。 私は息子を医学部に通わせているんですがね。医者になっていざ体を切ったら中身が餡子だった、なんて馬鹿な目には合わせたくないですね」 そう言いながら、雨宮さんは我々にあのVTRの続きを見せてくれました。 映し出されたのは廃材置場。微笑んだまま動かない姉れいむ。文字通り、ずっとゆっくりしてしまっているようでした。 「所詮、子ゆっくりです。あのような生活に耐えられるわけはなかったんです。 赤れいむどもですか? いつの間にかいなくなってましたね。 餌をくれなくなった姉を見捨てて、どこかに行ってしまったのか。それとも守ってくれるものが死んで、自分達も後を追う羽目になったのか」 それでも、姉れいむの死に顔は幸せそうでした。敢えて自分を傷つけて得た餡子によって、幼い妹をゆっくりさせたれいむ。 或いはその場しのぎであり、自己満足であったかもしれません。 しかし、今、れいむは正にゆっくりしています。それは『ゆっくり』という感情で動くお饅頭にとって、最も望ましいゆん生だったのかもしれません。 『YHKスペシャル・プレミアムゆン ~餡子・儚き生命に秘められた驚きのメカニズム~』 製作著作:YHK(ゆっくり放送局) 脚本:二行 協力:世話品大学 (有)砂利廃材 『プレミアムゆン』、いかがでしたでしょうか。 この春には、『プラネットゆース ~密林の戦争~』も公開予定です。知られざる秘境で展開する脅威。ご期待下さい。 (終) 【過去作】 ※YHKアーカイブス 本作 ふたば系ゆっくりいじめ 840 プラネット・ゆース ~ドスまりさ~ ふたば系ゆっくりいじめ 675 プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ ふたば系ゆっくりいじめ 658 緊急特別SS ゆっくり割れる窓ガラスさんの謎 ふたば系ゆっくりいじめ 594 プラネット・ゆース(うーぱっく&すぃー) ※世話品市のカオスな面々 ゆんやー ふたば系ゆっくりいじめ 947 はげの復活(上) ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ※ほんの少し未来の話 nue082 「現実には起こりえない話」 ふたば系ゆっくりいじめ 1146 ゆっくりしていただけの群れ ふたば系ゆっくりいじめ 906 蟷螂の斧 ※単発物近作 ふたば系ゆっくりいじめ 1124 おひさまさんをつかんでしまった ふたば系ゆっくりいじめ 1059 でか帽子まりしゃと姉まりしゃ ふたば系ゆっくりいじめ 1055 さげゆん ※続編準備中 ふたば系ゆっくりいじめ 560 なずーりんに祝福を ふたば系ゆっくりいじめ 796 Detroit Yugyaku City 2 ※どろわ&ぬえ draw006 「パラダイゆch」 nue079 「素晴らしき世界」 nue059 「スキャット・ゆん・ジョン」 nue022 「ゆナッフTV」 nue009 「ブラックペーパー・チャイルド」 その他の作品に関しては、ふたばSS@WIKIの『二行の作品集』をご覧下さい。 餡娘ちゃんとWIKIあき、感謝。 二行の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 赤ゆっくりにあまあま食べさせたら餓死するか、同属殺しのゆっくりにしかならないだろうに・・ -- 2010-08-20 01 58 43
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568見て思いついた 1.固定したゆっくりに金属製の管を深めに突き刺します 2.管にホースを取り付けます 3.そのホースの先を、壁一枚区切った場所にいるゆっくりに咥えさせます。 4.さらにそのゆっくりにも管を突き刺して別のゆっくりに咥えさせて・・・ 5.それを十匹分くらい繰り返します。多彩な種類を取り揃えるとなお良いでしょう。 6.全てのゆっくりに「それを吸うと甘いお菓子が出てくるよ!」と教えます ゆっくりがホースから吸い上げるのは勿論同族の餡子 自分の中身が吸い出されていることを知ると、自分が吸っているものがなんなのか 深く考えもせず、生き延びたいがためにゆっくり達はホースを吸い続けます さてそんな無限ループを一時間くらい続けてみたあと、 ゆっくり達は自分がどのゆっくりなのか、まだ憶えているのでしょうか
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/2290.html
ここはゆっくりが集まる森。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。 色んなゆっくりが平和に、仲良く暮らしていた。 ただ、ひとつの家族を除いて……。 「さっさとごはんをとりにいくんだぜ!!!」 親まりさがれいむに怒鳴りつける。 「でも、まいにちれいむばかりがかりにいってつかれるんだよ!たまにはやすませてね!!!」 れいむが抗議するのは当然である。 普通の家族は親が休んで子供を狩りに行かせるなんてことはないからだ。 「もっとおやをだいじにしないとだめでしょおおおおおおおお!!!」 そう言ってれいむを外に追い出す。 「ゆぅ…。まいにちかりにいくのはつかれるけど、みんなのためだよ…。」 「ゆ!れいむごはんをあつめてるの!とかいはなありすおねーさんにすこしわけてね!!」 「むきゅ!ちしきじんのぱちゅりーおねーさんにもすこしわけるのよ!!」 出てきたのはありすお姉さんとぱちゅりーお姉さん。 「もうすこしでかえるからそれまでまっててね!」 「けちはいなかものがすることよ!さっさとわけなさい!」 「むきゅ!れいむのくせにわがままいっちゃだめでしょ!」 お姉さん達に逆らえないれいむは、しぶしぶ集めていた食べ物を地面に置いた。 「それがとかいはのたいおうよ!ごほうびにぜんぶもらっていってあげるわ!!」 「どぼじでぞんなごどずるのおおおおおおおおおおおおお!?でいぶがいっじょうげんめいあづめだんだよおおおおおおおおお!!!!!?」 「またあつめればいいじゃない!これだからちしきじんじゃないこはいやなのよね!!!」 集めた食料を全て奪われて泣き叫ぶれいむ。 だが、そんなことは知らない顔をしてお姉さん達はどこかへ行った。 「ゆっ…これじゃまたおとうさんとおかあさんにおこられるよ…」 「どうしたんだぜ!そんなかなしいかおはれいむらしくないぜ!」 でてきたのはれいむの唯一の友達のまりさ。 「ちょっとごはんをおとしただけだよ!」 「それはこまったんだぜ!まりさもいっしょにごはんをあつめてやるんだぜ!」 お昼過ぎ。ようやく食料を集め終えてれいむは家に帰った。 「ゆっくりあつめてきたよ!おくれてごめんね!」 「おそすぎるんだぜ!もうとっくにみんなむ~しゃむ~しゃしたんだぜ!」 「そうだよ!わたしのかわいいおちびちゃんたちがあつめてくれたんだよ!」 親まりさと親れいむから事実を聞かされた。 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんは、 れいむから奪った食料をさも自分が取ってきたかのように持ってきていたのだ。 「ゆゆ!そのごはんはさっきれいむがとってきたものだよ!」 「なにいってるの!れいむはずっとあそんでたんでしょ!おちびちゃんたちから聞いたよ!」 「うそをつくれいむはごはんをおいてそとにでるんだぜ!!!」 外に叩き出されるれいむ。 「ゆぅ…これじゃゆっくりできないよ…」 夜空の下で震えるれいむ。ご飯もろくに食べていないので余計に寂しさを感じる。 「ゆゆ?どうちたの?おしゃんぽちてりゅの?」 そこに子ありすが現れる。 「ゆぅ、そうだよ…。ありすはこんなところでなにをしているの?おかあさんは?」 「おかあさんはようじがあるからって!ありしゅはみゃみゃがきゃえってくりゅにょをみゃっていりゅんだよ!」 「それはおりこうさんだね!れいむおねえさんといっしょにあそんでゆっくりまとうね!」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!」 まるで妹が出来たかのように思い、少し幸せなれいむだった。 それと同時に、なぜこんな時間に子供を連れて、しかも一人にしているのかも疑問だったが、 餡子脳なのでそれほど気にはしなかった。 「おちびちゃんはなにをしてあそびたいのかな?」 「しゅっきりあしょびがちたいよ!」 「ゆぅ?それはどうやるの?」 「おねえしゃんはうちろをむいちぇにぇ!」 聞いたことのない遊びに少し戸惑いながらも言われたとおりに後ろを向く。 「おきゃあしゃんがね、こうすりゅとなかよくなりぇりゅって!!」 「やべでえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 予想通り(と言っても、れいむは予想していなかったが)子ありすにレイプされるれいむ。 まだ子供とはいえ、精力は他のゆっくりの5倍はあり、子ありすのそれは処ゆっくりのれいむにはきつすぎるものであった。 「きょわれりゅほ~ぢょあい~ちてみょ~、しゃんぶんのいち~もちゅた~わりゃにゃい~♪」 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 どこから覚えてきたのか、懐かしい曲を歌う子ありす。 「おちびちゃん!ちゃんとままのとかいはのあいをみてくれなきゃだめでしょ!!」 子ありすの親のありすがやって来た。 「あら、さすがままのこね。おしえなくてもりっぱにとかいはなあいができてるわ!!」 「みゃみゃ!おねーしゃんとあしょんでちゃよ!たのちきゃっちゃよ!」 「それはよかったわね。さぁ、はやくおうちにかえりましょ」 子ありすを頭に乗せて帰って行く親ありす。 自分より年下の子に抵抗出来なく犯されてしまったれいむ。 次の日の朝。 「ゆぐぅ…。ゆっくりかえったよ…」 「ゆゆ!いままでなにしてたんだぜ!れいむがにんっしんしてこどもがうまれそうなんだよ!」 「ゆぎぎぎぎ…もうすぐでうまれるよ…はやくあーんしてあかちゃんをうけとめるじゅんびをしてね…!」 「きこえたんだぜ!?はやくくちをあけるんだぜ!」 親に命令されて、赤ちゃんのクッションにするために口を大きく開くれいむ。 「もうずぐでうばれぶよおおおおおおおお!!!!」 ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶり れいむの口は、親れいむから出た黒い物体で満たされた。 親れいむから出たのは、赤ちゃんではなくうんうんだった。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!でいぶど、でいぶのあがぢゃんがあああああああああああ!!!」 親れいむのうんうんを全身で浴び、しかも口にまで入って酷く慌てるれいむ。 「しずかにするんだぜ!ゆっくりできないくそやろうはゆっくりしっかくなんだぜ!!!」 親まりさの頭突きを喰らい、壁に激突するれいむ。 その拍子にれいむの赤ちゃんが全て潰される。 「ゆわあああああああああ!!!でいぶのずでぎなあがぢゃんがあああああああ!!!!!!!」 「そんなことしらないんだぜ!かってにつくってくるれいむがわるいんだぜ!!あやまるんだぜ!!!」 「ゆふぅ…うまれるきがしたけどそんなことなかったみたいだよ!それときたないれいむはどっかいってね!!!」 その時、外かられいむにとって見慣れたゆっくりがやってきた。 「あそびにきたんだ…………。れいむ、いったいどうしたんだぜ!」 れいむの唯一の友達であるまりさだった。 「ばりざぁ…。だじげで…でいぶを…でいぶは…」 「れいむになにをしたんだぜ!こんなゆっくりできないかぞくはおいてどこかへいこうね!!!」 「むきゅ!それはけんめいなはんだんじゃないわよ!」 「んほぉ…ともだちをおもうまりさをみてたらすこしこうふんしてきたわぁ…」 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんがまりさの前に立ちはだかる。 「れいむをみすてたほうがけんめいなはんだんよ!」 ぱちゅりーお姉さんの言葉を聞き、ありすを見て体を震わせるまりさ。 このままれいむの味方をしてしまったらありすにレイプされてしまう。 ならばどうすれば自分は助かるのか、まりさの本能は分かっていた。 分かっていたが、れいむはまりさにとっても唯一の友達だった。 そんなに簡単に切れる仲ではない。究極の選択を目の前にしてまりさは悩んでいた。 「いいことをおしえてあげるわぁ、あなたのだいすきなれいむは、きのういなかものとこどもをつくっていたのよぉ」 「あたまについてるのをみればちしきじんじゃなくてもわかるわね!!」 事実を聞かされたまりさは、今まで信頼していた友達に裏切られたと感じていた。 お互い一人しかいない友達同士。それはゆっくりにとっては恋人同然だ。 「れいむはくずだぜ!こんなにきれいなおねえさんのわるぐちばっかいってたぜ!きのうだってむりやりまりさにごはんをあつめさせたんだぜ!!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおおおお!!!どぼだぢでじょおおおおおおおおおおお!!!!!」 「こんなにきたないれいむはともだちじゃないんだぜ!かんちがいしてはずかしいね!くさいからしんでね!!!」 「ヴぁりずぁ…」 「もうおうちかえるぜ!」 そうまりさが言い残して帰ろうとしたが、お姉さん達はそうはさせなかった。 「せっかくここまできたんだからとかいはなおねえさんとすっきりしましょお~」 「やくそくがちがうぜ!まりさはおうちかえるんだぜ!!!」 「むきゅ!だれもれいむをみすてたらたすけるなんていってないわよ!」 「うぞづぎいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 れいむの目の前で唯一の友達だったまりさがありすお姉さんによって犯されている。 何度もれいむに助けを求めていたが、れいむはぱちゅりーお姉さんに掴まれて、助けることはできなかった。 しばらくして、ありすが満足した。 ありすの下にあるのは今にも死に絶えそうなまりさの姿。 「でいぶぅ…だ…じ…げ…」 「もうこのくずはいらないね!そとになげすてるぜ!」 そう親まりさは言い、まりさを掴んで外へ思いっきり投げつけた。 空中に舞うまりさとれいむは、ずっとお互いを見つめ合っていた。 そして、空中に舞っていたまりさは、木に激突してただの餡子になった。 嘘のような一時だった。 妹だと思っていた存在にレイプされてにんっしんして、うんうんを全身に浴び、唯一の友達に見捨てられた直後にその友達が犯され、目の前で殺された。 正に生き地獄だった。 れいむは、ただ呆然と宙を見つめていることしかできなかった。 そこに、聞き慣れない声がした。 「ゆっくりお菓子があるよ!食べたい人は集まってきてね!」 それは人間のお兄さんだった。 「ゆ!おかしだって!みんなでもらいにいくんだぜ!!!」 「きっととかいはなおかしがたくさんあるのよ!」 「むきゅ!だがしじゃなくておかしだからね!きっとこうきゅうよ!」 「ゆぅ…れいむはにんっしんしてるからうごけないよ…」 「あんしんするんだぜ!まりさがれいむの分までもらってくるよ!」 家族は、少し興奮気味にはしゃぐ。 「ちっ…集まったのは三匹だけか。ここらへんはゆっくりが少ないのかな」 「いいからあまあまをさっさとよこすんだぜ!」 「さいしんのりゅうこうのさいせんたんのとかいはなこうきゅうおかしをちょうだいね!」 「むきゅ!はやくよこすのがけんめいなはんだんよ!」 「まぁ、いいか。れみりゃの腹が膨れれば。」 「れみりゃ!!!そんなこと聞いてないよ!おうちかえるうううううううううううう!!!」 「とかいはなおかしはどぼじだのおおおおおおおおおお!!!!!?」 「このちしきじんなぱちゅりーさまをだまじだのねええええええええええ!!!」 「元気があっていいなぁ。れみりゃも満足するだろうな」 「「「いやあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!」」」 叫ぶ三匹の足をナイフで切り付け、袋に入れてお兄さんは帰って行った。 「おなかがすいたよ!れいむはごはんをとりにいってきてね!!!」 親れいむがれいむに命令するが、れいむは何も言わない。 「きこえてないの!はやくごはんをとりにいってきてね!!!!」 うるさく叫ぶ親れいむに、れいむは近付く。 「やべでええええええええええええええ!!!!!」 「うっめ!うっめ!めっちゃうっめ!めがうっめ!まいうー!」 れいむが親れいむを食べる。 憎しみと空腹に任せ親れいむの全てを喰らい尽くす。 「しあわせー!」 親れいむの中にいた赤れいむごと食べ終えたれいむは、体を洗うために川へと向かった。 そこに、一人の老人がいた。 「おじいさんゆっくりしていってね!!!」 「あぁ、ゆっくりれいむか。ゆっくりしていってね」 「おじいさんこんなところで何してるの!?」 「いや、特に何も。ただの散歩じゃよ。ところで何で餡子塗れなんだい?」 「おかあさんにうんうんかけられたんだよ!れいむのあかちゃんをゆっくりできなくされたんだよ!おともだちを…」 「あぁ、それ以上言わなくて良いよ。どうだい、これから家に来ないかい?実はわしも一人で寂しいんじゃよ」 「いく!ゆっくりさせてね!!!」 「それじゃ、行こうか」 おわり 「むきゅ!いいおはなしだったわね!さいごにいいこがゆっくりできるのよ!」 飼い主のお兄さんの本棚から取り出した本を閉じて、子供の方へ振り向く親ぱちゅりー。 だが、子ぱちゅりー達にはその本は刺激が強すぎたのか、子ぱちゅりー達は泡を吹いて絶命していた。 「むきょああああああああ!!!おあっぢゅでぃーのずでぎなごどもだぢがあああああああああ!!!!」 親ぱちゅりーも、絶命するのは時間の問題だろう。 本当に終わり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3686.html
ここはゆっくりが集まる森。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。 色んなゆっくりが平和に、仲良く暮らしていた。 ただ、ひとつの家族を除いて……。 「さっさとごはんをとりにいくんだぜ!!!」 親まりさがれいむに怒鳴りつける。 「でも、まいにちれいむばかりがかりにいってつかれるんだよ!たまにはやすませてね!!!」 れいむが抗議するのは当然である。 普通の家族は親が休んで子供を狩りに行かせるなんてことはないからだ。 「もっとおやをだいじにしないとだめでしょおおおおおおおお!!!」 そう言ってれいむを外に追い出す。 「ゆぅ…。まいにちかりにいくのはつかれるけど、みんなのためだよ…。」 「ゆ!れいむごはんをあつめてるの!とかいはなありすおねーさんにすこしわけてね!!」 「むきゅ!ちしきじんのぱちゅりーおねーさんにもすこしわけるのよ!!」 出てきたのはありすお姉さんとぱちゅりーお姉さん。 「もうすこしでかえるからそれまでまっててね!」 「けちはいなかものがすることよ!さっさとわけなさい!」 「むきゅ!れいむのくせにわがままいっちゃだめでしょ!」 お姉さん達に逆らえないれいむは、しぶしぶ集めていた食べ物を地面に置いた。 「それがとかいはのたいおうよ!ごほうびにぜんぶもらっていってあげるわ!!」 「どぼじでぞんなごどずるのおおおおおおおおおおおおお!?でいぶがいっじょうげんめいあづめだんだよおおおおおおおおお!!!!!?」 「またあつめればいいじゃない!これだからちしきじんじゃないこはいやなのよね!!!」 集めた食料を全て奪われて泣き叫ぶれいむ。 だが、そんなことは知らない顔をしてお姉さん達はどこかへ行った。 「ゆっ…これじゃまたおとうさんとおかあさんにおこられるよ…」 「どうしたんだぜ!そんなかなしいかおはれいむらしくないぜ!」 でてきたのはれいむの唯一の友達のまりさ。 「ちょっとごはんをおとしただけだよ!」 「それはこまったんだぜ!まりさもいっしょにごはんをあつめてやるんだぜ!」 お昼過ぎ。ようやく食料を集め終えてれいむは家に帰った。 「ゆっくりあつめてきたよ!おくれてごめんね!」 「おそすぎるんだぜ!もうとっくにみんなむ~しゃむ~しゃしたんだぜ!」 「そうだよ!わたしのかわいいおちびちゃんたちがあつめてくれたんだよ!」 親まりさと親れいむから事実を聞かされた。 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんは、 れいむから奪った食料をさも自分が取ってきたかのように持ってきていたのだ。 「ゆゆ!そのごはんはさっきれいむがとってきたものだよ!」 「なにいってるの!れいむはずっとあそんでたんでしょ!おちびちゃんたちから聞いたよ!」 「うそをつくれいむはごはんをおいてそとにでるんだぜ!!!」 外に叩き出されるれいむ。 「ゆぅ…これじゃゆっくりできないよ…」 夜空の下で震えるれいむ。ご飯もろくに食べていないので余計に寂しさを感じる。 「ゆゆ?どうちたの?おしゃんぽちてりゅの?」 そこに子ありすが現れる。 「ゆぅ、そうだよ…。ありすはこんなところでなにをしているの?おかあさんは?」 「おかあさんはようじがあるからって!ありしゅはみゃみゃがきゃえってくりゅにょをみゃっていりゅんだよ!」 「それはおりこうさんだね!れいむおねえさんといっしょにあそんでゆっくりまとうね!」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!」 まるで妹が出来たかのように思い、少し幸せなれいむだった。 それと同時に、なぜこんな時間に子供を連れて、しかも一人にしているのかも疑問だったが、 餡子脳なのでそれほど気にはしなかった。 「おちびちゃんはなにをしてあそびたいのかな?」 「しゅっきりあしょびがちたいよ!」 「ゆぅ?それはどうやるの?」 「おねえしゃんはうちろをむいちぇにぇ!」 聞いたことのない遊びに少し戸惑いながらも言われたとおりに後ろを向く。 「おきゃあしゃんがね、こうすりゅとなかよくなりぇりゅって!!」 「やべでえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 予想通り(と言っても、れいむは予想していなかったが)子ありすにレイプされるれいむ。 まだ子供とはいえ、精力は他のゆっくりの5倍はあり、子ありすのそれは処ゆっくりのれいむにはきつすぎるものであった。 「きょわれりゅほ~ぢょあい~ちてみょ~、しゃんぶんのいち~もちゅた~わりゃにゃい~♪」 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 どこから覚えてきたのか、懐かしい曲を歌う子ありす。 「おちびちゃん!ちゃんとままのとかいはのあいをみてくれなきゃだめでしょ!!」 子ありすの親のありすがやって来た。 「あら、さすがままのこね。おしえなくてもりっぱにとかいはなあいができてるわ!!」 「みゃみゃ!おねーしゃんとあしょんでちゃよ!たのちきゃっちゃよ!」 「それはよかったわね。さぁ、はやくおうちにかえりましょ」 子ありすを頭に乗せて帰って行く親ありす。 自分より年下の子に抵抗出来なく犯されてしまったれいむ。 次の日の朝。 「ゆぐぅ…。ゆっくりかえったよ…」 「ゆゆ!いままでなにしてたんだぜ!れいむがにんっしんしてこどもがうまれそうなんだよ!」 「ゆぎぎぎぎ…もうすぐでうまれるよ…はやくあーんしてあかちゃんをうけとめるじゅんびをしてね…!」 「きこえたんだぜ!?はやくくちをあけるんだぜ!」 親に命令されて、赤ちゃんのクッションにするために口を大きく開くれいむ。 「もうずぐでうばれぶよおおおおおおおお!!!!」 ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶり れいむの口は、親れいむから出た黒い物体で満たされた。 親れいむから出たのは、赤ちゃんではなくうんうんだった。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!でいぶど、でいぶのあがぢゃんがあああああああああああ!!!」 親れいむのうんうんを全身で浴び、しかも口にまで入って酷く慌てるれいむ。 「しずかにするんだぜ!ゆっくりできないくそやろうはゆっくりしっかくなんだぜ!!!」 親まりさの頭突きを喰らい、壁に激突するれいむ。 その拍子にれいむの赤ちゃんが全て潰される。 「ゆわあああああああああ!!!でいぶのずでぎなあがぢゃんがあああああああ!!!!!!!」 「そんなことしらないんだぜ!かってにつくってくるれいむがわるいんだぜ!!あやまるんだぜ!!!」 「ゆふぅ…うまれるきがしたけどそんなことなかったみたいだよ!それときたないれいむはどっかいってね!!!」 その時、外かられいむにとって見慣れたゆっくりがやってきた。 「あそびにきたんだ…………。れいむ、いったいどうしたんだぜ!」 れいむの唯一の友達であるまりさだった。 「ばりざぁ…。だじげで…でいぶを…でいぶは…」 「れいむになにをしたんだぜ!こんなゆっくりできないかぞくはおいてどこかへいこうね!!!」 「むきゅ!それはけんめいなはんだんじゃないわよ!」 「んほぉ…ともだちをおもうまりさをみてたらすこしこうふんしてきたわぁ…」 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんがまりさの前に立ちはだかる。 「れいむをみすてたほうがけんめいなはんだんよ!」 ぱちゅりーお姉さんの言葉を聞き、ありすを見て体を震わせるまりさ。 このままれいむの味方をしてしまったらありすにレイプされてしまう。 ならばどうすれば自分は助かるのか、まりさの本能は分かっていた。 分かっていたが、れいむはまりさにとっても唯一の友達だった。 そんなに簡単に切れる仲ではない。究極の選択を目の前にしてまりさは悩んでいた。 「いいことをおしえてあげるわぁ、あなたのだいすきなれいむは、きのういなかものとこどもをつくっていたのよぉ」 「あたまについてるのをみればちしきじんじゃなくてもわかるわね!!」 事実を聞かされたまりさは、今まで信頼していた友達に裏切られたと感じていた。 お互い一人しかいない友達同士。それはゆっくりにとっては恋人同然だ。 「れいむはくずだぜ!こんなにきれいなおねえさんのわるぐちばっかいってたぜ!きのうだってむりやりまりさにごはんをあつめさせたんだぜ!!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおおおお!!!どぼだぢでじょおおおおおおおおおおお!!!!!」 「こんなにきたないれいむはともだちじゃないんだぜ!かんちがいしてはずかしいね!くさいからしんでね!!!」 「ヴぁりずぁ…」 「もうおうちかえるぜ!」 そうまりさが言い残して帰ろうとしたが、お姉さん達はそうはさせなかった。 「せっかくここまできたんだからとかいはなおねえさんとすっきりしましょお~」 「やくそくがちがうぜ!まりさはおうちかえるんだぜ!!!」 「むきゅ!だれもれいむをみすてたらたすけるなんていってないわよ!」 「うぞづぎいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 れいむの目の前で唯一の友達だったまりさがありすお姉さんによって犯されている。 何度もれいむに助けを求めていたが、れいむはぱちゅりーお姉さんに掴まれて、助けることはできなかった。 しばらくして、ありすが満足した。 ありすの下にあるのは今にも死に絶えそうなまりさの姿。 「でいぶぅ…だ…じ…げ…」 「もうこのくずはいらないね!そとになげすてるぜ!」 そう親まりさは言い、まりさを掴んで外へ思いっきり投げつけた。 空中に舞うまりさとれいむは、ずっとお互いを見つめ合っていた。 そして、空中に舞っていたまりさは、木に激突してただの餡子になった。 嘘のような一時だった。 妹だと思っていた存在にレイプされてにんっしんして、うんうんを全身に浴び、唯一の友達に見捨てられた直後にその友達が犯され、目の前で殺された。 正に生き地獄だった。 れいむは、ただ呆然と宙を見つめていることしかできなかった。 そこに、聞き慣れない声がした。 「ゆっくりお菓子があるよ!食べたい人は集まってきてね!」 それは人間のお兄さんだった。 「ゆ!おかしだって!みんなでもらいにいくんだぜ!!!」 「きっととかいはなおかしがたくさんあるのよ!」 「むきゅ!だがしじゃなくておかしだからね!きっとこうきゅうよ!」 「ゆぅ…れいむはにんっしんしてるからうごけないよ…」 「あんしんするんだぜ!まりさがれいむの分までもらってくるよ!」 家族は、少し興奮気味にはしゃぐ。 「ちっ…集まったのは三匹だけか。ここらへんはゆっくりが少ないのかな」 「いいからあまあまをさっさとよこすんだぜ!」 「さいしんのりゅうこうのさいせんたんのとかいはなこうきゅうおかしをちょうだいね!」 「むきゅ!はやくよこすのがけんめいなはんだんよ!」 「まぁ、いいか。れみりゃの腹が膨れれば。」 「れみりゃ!!!そんなこと聞いてないよ!おうちかえるうううううううううううう!!!」 「とかいはなおかしはどぼじだのおおおおおおおおおお!!!!!?」 「このちしきじんなぱちゅりーさまをだまじだのねええええええええええ!!!」 「元気があっていいなぁ。れみりゃも満足するだろうな」 「「「いやあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!」」」 叫ぶ三匹の足をナイフで切り付け、袋に入れてお兄さんは帰って行った。 「おなかがすいたよ!れいむはごはんをとりにいってきてね!!!」 親れいむがれいむに命令するが、れいむは何も言わない。 「きこえてないの!はやくごはんをとりにいってきてね!!!!」 うるさく叫ぶ親れいむに、れいむは近付く。 「やべでええええええええええええええ!!!!!」 「うっめ!うっめ!めっちゃうっめ!めがうっめ!まいうー!」 れいむが親れいむを食べる。 憎しみと空腹に任せ親れいむの全てを喰らい尽くす。 「しあわせー!」 親れいむの中にいた赤れいむごと食べ終えたれいむは、体を洗うために川へと向かった。 そこに、一人の老人がいた。 「おじいさんゆっくりしていってね!!!」 「あぁ、ゆっくりれいむか。ゆっくりしていってね」 「おじいさんこんなところで何してるの!?」 「いや、特に何も。ただの散歩じゃよ。ところで何で餡子塗れなんだい?」 「おかあさんにうんうんかけられたんだよ!れいむのあかちゃんをゆっくりできなくされたんだよ!おともだちを…」 「あぁ、それ以上言わなくて良いよ。どうだい、これから家に来ないかい?実はわしも一人で寂しいんじゃよ」 「いく!ゆっくりさせてね!!!」 「それじゃ、行こうか」 おわり 「むきゅ!いいおはなしだったわね!さいごにいいこがゆっくりできるのよ!」 飼い主のお兄さんの本棚から取り出した本を閉じて、子供の方へ振り向く親ぱちゅりー。 だが、子ぱちゅりー達にはその本は刺激が強すぎたのか、子ぱちゅりー達は泡を吹いて絶命していた。 「むきょああああああああ!!!おあっぢゅでぃーのずでぎなごどもだぢがあああああああああ!!!!」 親ぱちゅりーも、絶命するのは時間の問題だろう。 本当に終わり
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ごく最近、幻想卿で大量発生している謎の生物。 通称「ゆっくり」 名前の由来は彼等の口癖「ゆっくりしていってね!!!」からとられたものである。 人間の顔のような形をしており、手足もなく某有名RPGゲームの雑魚敵のような姿形をしている。 異常な繁殖力と横暴さを持っており、畑や人家を荒らし、「俺の物は俺の物、お前の物も俺の物」精神で人々を困らせていた。 と言っても力は無く、徒党を組んでも小学生に負けるほどだ。 知能も幼稚園児並みで、成ゆっくりになってもさほど変わりはないので実質幼稚園児以下である。 一見どうしようもないように思える生物だが、ゆっくりの内臓は餡子で出来ていて、普通のそれとは格別に美味しいので食べ物としては人気が高い 近頃はゆっくりの研究が盛んで、餡子をより美味しくする技術が発見されるまで発達してきていた。 だが、まだまだ謎の多い生物なので、どれほど小さい発見でもその情報をゆっくり加工所に提供すればそれ相応とは思えないほどの多額の金や、ゆっくりが貰える。 俺は先日、空き巣に入られた。 ここいらで泥棒なんてする奴は大抵ゆっくりなのだが、今回は少しばかり違っていた。 大事な貯蓄を奪ったのはゆっくりだが、それを仕向けたのは俺と犬猿の仲にある奴だった。 嫌がらせという枠を超えている。俺を殺す気か。 だが、そのおかげでちょっとした興味が湧いた。 俺が慌ててゆっくりを追い出す時のことだ。 台所には2匹のゆっくりが居た。 「む~しゃ、む~しゃ♪しあわせ~♪」 「おいてめえ何やってんだ!」 「おじさんいきなりはいってこないでね!れいむたちはいまゆっくりおしょくじちゅうなんだよ!」 「もういい、焼き饅頭にして食ってやる」 「おじさんやめてね!まりさもみてないでたすけてね!」 「つかまるれいむがわるいんだよ。おじさんのおなかのなかでゆっくりしんでね!!!」 「どぼじでぞうい゙うごどい゙うの゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!!!」 無言でゆっくりまりさを足で踏みつぶす。 絶叫する間もなく絶命する。 泣き喚くれいむを部屋に連れて行く途中でふと疑問に思った。 あいつらはさっきまで野菜を食べていたのに、中には餡子しかなかった。 気になった俺はれいむを自室の床に置いた。 「お前にチャンスをやろう。これから俺の言うことをなんでも聞けば、お前を俺のペットにしてやる。」 「ゆゆ?なんでれいむがきたないおじさんのいうこときかなきゃいけないの?ゆっくりしゃざいとばいしょうをちょうだいね!!」 ためいきをついた。 まずはこいつを俺の奴隷と言っても過言ではないくらい躾けなければならない。 なるべく効率的な躾を考える。 「ゆぎゃあああああ!!!おじさん何するの!?はやくやめてね!!!」 死なない程度に壁に思いっきり叩きつけるのを繰り返す。 少し繰り返したところで手を止めて話しかける。 「お前が俺のペットになるんだったら、これから甘い食べ物をあげるよ。でもペットにならないんだったらこのまま死ぬまで壁に叩きつけてるよ。」 「いやだよ!れいむの友達をゆっくりさせないおじさんのぺっとにはならないよ!ゆっくりりかいしてしんでね!!!」 このゆっくりはなかなか強情なようだ。 だが、叩きつけては優しく質問を繰り返している内に、すぐにゆっくりは俺のペットになった。 その後は、ゆっくりを思いっきり可愛がった。 だが、それでゆっくりは自分はこの人間にとって特別な存在になったのだと勘違いするだろう。 調子に乗られて大惨事になる前にしっかりと躾をしないといけない。 「それじゃ、その部屋でゆっくり待っててね」 「うん、ゆっくりまってるよ!!!」 部屋には大事なものは何一つ置いていない。 置いてあるのはダンボールや壊れても汚くならない物、こぼされても後片付けが楽な餌くらいだ。 30分後、部屋を開ける。 やはり、部屋は汚くなっていた。 だが、壊れても気にならないもので、後片付けもすぐに終わる程度だろう。 ゆっくりに怒りの形相で質問する。 「おい、なんでこんなにちらかした。」 「ごめんなさい、ゆっくりしてたらちらかっちゃったよ!」 悪びれた様子もなく答えるれいむ。 「お仕置きが必要なようだな」 ゆっくりに爪を立て、握りつぶす。 「ゆ!?やめてね!もうしないからゆるしてね!ゆっくりやめt・・・あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ごべんばばい゙い゙い゙やああああああああああああ!!!!」 今まで聞いたことのないくらい大きい声で謝罪をしてきたら、離す。 「もう部屋を汚さないね?」 「うん、れいむのへやをよごさないよ!」 「どこも汚さないでね。またやったら今度はもっと酷いことするからね」 「ゆっくりわかったよ!」 もう数回時間を置いて部屋を開けたり自分の部屋に放置したりして、何回も拷問を受けさせて、ようやく理解したようだ。 次はいよいよ実験だ。 「お~い、ご飯だぞ」 「ゆっくりまってたよ!」 「口を開けろ」 口を開けてご飯を待つれいむ。 そこに人参を入れる。 「む~しゃ、」 「待て、そのまま口をずっと開けてろ」 「ゆゆ?」 待つこと数分、人参が徐々に唾液で溶けてきたが、それ以外の変化は見当たらない。 「もういいでしょ!はやくたべさせてね!」 「待て、噛んでも良いけど飲み込むな」 そして飲み込んだれいむを思いっきり蹴飛ばす。 「今度は絶対に飲み込むなよ」 「ゆゆ・・・わかったよ」 しばらく人参を噛ませ、口を開けさせる。 「これは・・・」 ゆっくりの口の中には人参はなく、代わりに餡子のような何かが入っていた。 ゆっくりの唾液は食べ物を餡子にする性質があったのだ。 「おにいさんもうたべていい?」 「ああ、食べて良いよ」 ここで用済みだからぶち殺そうと思ったが、まだ使い道はありそうなのでそのままにしておいた。 続くと思う...
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ごく最近、幻想卿で大量発生している謎の生物。 通称「ゆっくり」 名前の由来は彼等の口癖「ゆっくりしていってね!!!」からとられたものである。 人間の顔のような形をしており、手足もなく某有名RPGゲームの雑魚敵のような姿形をしている。 異常な繁殖力と横暴さを持っており、畑や人家を荒らし、「俺の物は俺の物、お前の物も俺の物」精神で人々を困らせていた。 と言っても力は無く、徒党を組んでも小学生に負けるほどだ。 知能も幼稚園児並みで、成ゆっくりになってもさほど変わりはないので実質幼稚園児以下である。 一見どうしようもないように思える生物だが、ゆっくりの内臓は餡子で出来ていて、普通のそれとは格別に美味しいので食べ物としては人気が高い 近頃はゆっくりの研究が盛んで、餡子をより美味しくする技術が発見されるまで発達してきていた。 だが、まだまだ謎の多い生物なので、どれほど小さい発見でもその情報をゆっくり加工所に提供すればそれ相応とは思えないほどの多額の金や、ゆっくりが貰える。 俺は先日、空き巣に入られた。 ここいらで泥棒なんてする奴は大抵ゆっくりなのだが、今回は少しばかり違っていた。 大事な貯蓄を奪ったのはゆっくりだが、それを仕向けたのは俺と犬猿の仲にある奴だった。 嫌がらせという枠を超えている。俺を殺す気か。 だが、そのおかげでちょっとした興味が湧いた。 俺が慌ててゆっくりを追い出す時のことだ。 台所には2匹のゆっくりが居た。 「む~しゃ、む~しゃ♪しあわせ~♪」 「おいてめえ何やってんだ!」 「おじさんいきなりはいってこないでね!れいむたちはいまゆっくりおしょくじちゅうなんだよ!」 「もういい、焼き饅頭にして食ってやる」 「おじさんやめてね!まりさもみてないでたすけてね!」 「つかまるれいむがわるいんだよ。おじさんのおなかのなかでゆっくりしんでね!!!」 「どぼじでぞうい゙うごどい゙うの゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!!!」 無言でゆっくりまりさを足で踏みつぶす。 絶叫する間もなく絶命する。 泣き喚くれいむを部屋に連れて行く途中でふと疑問に思った。 あいつらはさっきまで野菜を食べていたのに、中には餡子しかなかった。 気になった俺はれいむを自室の床に置いた。 「お前にチャンスをやろう。これから俺の言うことをなんでも聞けば、お前を俺のペットにしてやる。」 「ゆゆ?なんでれいむがきたないおじさんのいうこときかなきゃいけないの?ゆっくりしゃざいとばいしょうをちょうだいね!!」 ためいきをついた。 まずはこいつを俺の奴隷と言っても過言ではないくらい躾けなければならない。 なるべく効率的な躾を考える。 「ゆぎゃあああああ!!!おじさん何するの!?はやくやめてね!!!」 死なない程度に壁に思いっきり叩きつけるのを繰り返す。 少し繰り返したところで手を止めて話しかける。 「お前が俺のペットになるんだったら、これから甘い食べ物をあげるよ。でもペットにならないんだったらこのまま死ぬまで壁に叩きつけてるよ。」 「いやだよ!れいむの友達をゆっくりさせないおじさんのぺっとにはならないよ!ゆっくりりかいしてしんでね!!!」 このゆっくりはなかなか強情なようだ。 だが、叩きつけては優しく質問を繰り返している内に、すぐにゆっくりは俺のペットになった。 その後は、ゆっくりを思いっきり可愛がった。 だが、それでゆっくりは自分はこの人間にとって特別な存在になったのだと勘違いするだろう。 調子に乗られて大惨事になる前にしっかりと躾をしないといけない。 「それじゃ、その部屋でゆっくり待っててね」 「うん、ゆっくりまってるよ!!!」 部屋には大事なものは何一つ置いていない。 置いてあるのはダンボールや壊れても汚くならない物、こぼされても後片付けが楽な餌くらいだ。 30分後、部屋を開ける。 やはり、部屋は汚くなっていた。 だが、壊れても気にならないもので、後片付けもすぐに終わる程度だろう。 ゆっくりに怒りの形相で質問する。 「おい、なんでこんなにちらかした。」 「ごめんなさい、ゆっくりしてたらちらかっちゃったよ!」 悪びれた様子もなく答えるれいむ。 「お仕置きが必要なようだな」 ゆっくりに爪を立て、握りつぶす。 「ゆ!?やめてね!もうしないからゆるしてね!ゆっくりやめt・・・あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ごべんばばい゙い゙い゙やああああああああああああ!!!!」 今まで聞いたことのないくらい大きい声で謝罪をしてきたら、離す。 「もう部屋を汚さないね?」 「うん、れいむのへやをよごさないよ!」 「どこも汚さないでね。またやったら今度はもっと酷いことするからね」 「ゆっくりわかったよ!」 もう数回時間を置いて部屋を開けたり自分の部屋に放置したりして、何回も拷問を受けさせて、ようやく理解したようだ。 次はいよいよ実験だ。 「お~い、ご飯だぞ」 「ゆっくりまってたよ!」 「口を開けろ」 口を開けてご飯を待つれいむ。 そこに人参を入れる。 「む~しゃ、」 「待て、そのまま口をずっと開けてろ」 「ゆゆ?」 待つこと数分、人参が徐々に唾液で溶けてきたが、それ以外の変化は見当たらない。 「もういいでしょ!はやくたべさせてね!」 「待て、噛んでも良いけど飲み込むな」 そして飲み込んだれいむを思いっきり蹴飛ばす。 「今度は絶対に飲み込むなよ」 「ゆゆ・・・わかったよ」 しばらく人参を噛ませ、口を開けさせる。 「これは・・・」 ゆっくりの口の中には人参はなく、代わりに餡子のような何かが入っていた。 ゆっくりの唾液は食べ物を餡子にする性質があったのだ。 「おにいさんもうたべていい?」 「ああ、食べて良いよ」 ここで用済みだからぶち殺そうと思ったが、まだ使い道はありそうなのでそのままにしておいた。 続くと思う...
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2313.html
ごく最近、幻想卿で大量発生している謎の生物。 通称「ゆっくり」 名前の由来は彼等の口癖「ゆっくりしていってね!!!」からとられたものである。 人間の顔のような形をしており、手足もなく某有名RPGゲームの雑魚敵のような姿形をしている。 異常な繁殖力と横暴さを持っており、畑や人家を荒らし、「俺の物は俺の物、お前の物も俺の物」精神で人々を困らせていた。 と言っても力は無く、徒党を組んでも小学生に負けるほどだ。 知能も幼稚園児並みで、成ゆっくりになってもさほど変わりはないので実質幼稚園児以下である。 一見どうしようもないように思える生物だが、ゆっくりの内臓は餡子で出来ていて、普通のそれとは格別に美味しいので食べ物としては人気が高い 近頃はゆっくりの研究が盛んで、餡子をより美味しくする技術が発見されるまで発達してきていた。 だが、まだまだ謎の多い生物なので、どれほど小さい発見でもその情報をゆっくり加工所に提供すればそれ相応とは思えないほどの多額の金や、ゆっくりが貰える。 俺は先日、空き巣に入られた。 ここいらで泥棒なんてする奴は大抵ゆっくりなのだが、今回は少しばかり違っていた。 大事な貯蓄を奪ったのはゆっくりだが、それを仕向けたのは俺と犬猿の仲にある奴だった。 嫌がらせという枠を超えている。俺を殺す気か。 だが、そのおかげでちょっとした興味が湧いた。 俺が慌ててゆっくりを追い出す時のことだ。 台所には2匹のゆっくりが居た。 「む~しゃ、む~しゃ♪しあわせ~♪」 「おいてめえ何やってんだ!」 「おじさんいきなりはいってこないでね!れいむたちはいまゆっくりおしょくじちゅうなんだよ!」 「もういい、焼き饅頭にして食ってやる」 「おじさんやめてね!まりさもみてないでたすけてね!」 「つかまるれいむがわるいんだよ。おじさんのおなかのなかでゆっくりしんでね!!!」 「どぼじでぞうい゙うごどい゙うの゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!!!!!」 無言でゆっくりまりさを足で踏みつぶす。 絶叫する間もなく絶命する。 泣き喚くれいむを部屋に連れて行く途中でふと疑問に思った。 あいつらはさっきまで野菜を食べていたのに、中には餡子しかなかった。 気になった俺はれいむを自室の床に置いた。 「お前にチャンスをやろう。これから俺の言うことをなんでも聞けば、お前を俺のペットにしてやる。」 「ゆゆ?なんでれいむがきたないおじさんのいうこときかなきゃいけないの?ゆっくりしゃざいとばいしょうをちょうだいね!!」 ためいきをついた。 まずはこいつを俺の奴隷と言っても過言ではないくらい躾けなければならない。 なるべく効率的な躾を考える。 「ゆぎゃあああああ!!!おじさん何するの!?はやくやめてね!!!」 死なない程度に壁に思いっきり叩きつけるのを繰り返す。 少し繰り返したところで手を止めて話しかける。 「お前が俺のペットになるんだったら、これから甘い食べ物をあげるよ。でもペットにならないんだったらこのまま死ぬまで壁に叩きつけてるよ。」 「いやだよ!れいむの友達をゆっくりさせないおじさんのぺっとにはならないよ!ゆっくりりかいしてしんでね!!!」 このゆっくりはなかなか強情なようだ。 だが、叩きつけては優しく質問を繰り返している内に、すぐにゆっくりは俺のペットになった。 その後は、ゆっくりを思いっきり可愛がった。 だが、それでゆっくりは自分はこの人間にとって特別な存在になったのだと勘違いするだろう。 調子に乗られて大惨事になる前にしっかりと躾をしないといけない。 「それじゃ、その部屋でゆっくり待っててね」 「うん、ゆっくりまってるよ!!!」 部屋には大事なものは何一つ置いていない。 置いてあるのはダンボールや壊れても汚くならない物、こぼされても後片付けが楽な餌くらいだ。 30分後、部屋を開ける。 やはり、部屋は汚くなっていた。 だが、壊れても気にならないもので、後片付けもすぐに終わる程度だろう。 ゆっくりに怒りの形相で質問する。 「おい、なんでこんなにちらかした。」 「ごめんなさい、ゆっくりしてたらちらかっちゃったよ!」 悪びれた様子もなく答えるれいむ。 「お仕置きが必要なようだな」 ゆっくりに爪を立て、握りつぶす。 「ゆ!?やめてね!もうしないからゆるしてね!ゆっくりやめt・・・あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ごべんばばい゙い゙い゙やああああああああああああ!!!!」 今まで聞いたことのないくらい大きい声で謝罪をしてきたら、離す。 「もう部屋を汚さないね?」 「うん、れいむのへやをよごさないよ!」 「どこも汚さないでね。またやったら今度はもっと酷いことするからね」 「ゆっくりわかったよ!」 もう数回時間を置いて部屋を開けたり自分の部屋に放置したりして、何回も拷問を受けさせて、ようやく理解したようだ。 次はいよいよ実験だ。 「お~い、ご飯だぞ」 「ゆっくりまってたよ!」 「口を開けろ」 口を開けてご飯を待つれいむ。 そこに人参を入れる。 「む~しゃ、」 「待て、そのまま口をずっと開けてろ」 「ゆゆ?」 待つこと数分、人参が徐々に唾液で溶けてきたが、それ以外の変化は見当たらない。 「もういいでしょ!はやくたべさせてね!」 「待て、噛んでも良いけど飲み込むな」 そして飲み込んだれいむを思いっきり蹴飛ばす。 「今度は絶対に飲み込むなよ」 「ゆゆ・・・わかったよ」 しばらく人参を噛ませ、口を開けさせる。 「これは・・・」 ゆっくりの口の中には人参はなく、代わりに餡子のような何かが入っていた。 ゆっくりの唾液は食べ物を餡子にする性質があったのだ。 「おにいさんもうたべていい?」 「ああ、食べて良いよ」 ここで用済みだからぶち殺そうと思ったが、まだ使い道はありそうなのでそのままにしておいた。 続くと思う...
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『泡と餡子の雅な出会い』 小ネタ・ゲス・制裁・調理・家族崩壊・妊娠・うんしー 「ゆぅ……おそとにいきたいのじぇ」 「れいみゅもおしょとでちゃい! どぼちておしょとにでれにゃいのぉ!?」 「ごめんねおちびちゃん。おかあさんもおそとにでたことがないんだよ」 豆電球の明かり一つで照らされた薄暗い籠の中で、ゆっくり家族が過ごしていた。 窓一つないその部屋からは、外の様子は窺い知れない。 「まりしゃ、もりにかえりたいのじぇ! いっぱいともだちをつくってゆっくりしたいんだじぇ! ちょうちょさんをむーちゃむーちゃしたいんだじぇ!」 「きゃわいいれいみゅたちをゆっくちさしぇるのがおやのちゅとめでしょおおおおっ!? しょんなこちょもわきゃりゃないの? ばきゃなの? ちぬの?」 「ゆうぅ……ごめんね! ごめんねおちびちゃんたち!」 「おちびたち、れいむおかあさんをこまらせちゃだめなんだぜ。みんなもりにかえりたいんだぜ」 このゆっくり一家、森に帰りたいと盛んに主張しているが、この部屋、この籠で生まれ育ったゆっくりなので、森に行ったことなどない。 全ては餡子の記憶に刻まれた、先祖の思い出なのである。 「おきゃーしゃん、ありちゅももりへきゃえりちゃいよぉ……ゆっぐ、ゆええ……っ!」 「ごめんね! ごめんねおちびちゃんたち! いつかとかいはなおうちにかえりましょうね!」 「ゆああああん……っ!」 「もうやじゃあっ! おうちかえりゅううううううっ!」 部屋の中を、悲しげな鳴き声が交差する。 棚にずらりと並べられた籠には、それぞれゆっくり家族が詰め込まれているのだ。 「いやじゃ! もりへかえるんだじぇ! こどもをゆっくちさせられないむのーなおやなんてちんじゃえ! ゆっくちちね!」 「ちねちねー!」 年が若ければ、本能に衝き動かされるのもまた早い。 子まりさも赤れいむも、生まれてこのかたゆっくりが真にゆっくりする為に必要なものが圧倒的に足りなかった。 お日様のぽーかぽーか、枯葉さんや乾し草さんを敷き詰めたおうちのふーわふーわ、虫や草花を狩って楽しむむーしゃむーしゃ。 そういったものの一切を享受できておらず、もはや我慢の限界であった。 「ゆああああん! おちびちゃんたちがふりょうになっちゃったよおおおっ!」 「ちがうんだぜ! わるいのはまりさたちをとじこめてるにんげんなんだぜ!」 「にんげんなんてゆっくちのどれいなのじぇ! どれいにいうこともきかせられないゆっくちなんて、むのうなゲスなんだじぇ!」 「れいみゅおこっちぇるんだよ!? ぷきゅうううううっ!!」 親ゆっくりたちの釈明など、少しもゆっくりできていない子ゆっくりにしてみれば何のいい訳にもならない。 ゆっくりにはゆっくりする事が何よりも重要であり、それを子ゆっくりに提供できない親ゆっくりに、親ゆたる資格は無いのだ。 ドアが開いた。 部屋に人間が入ってくる。 「ゆゆっ! にんげんがきちゃよ、おねーちゃん!」 「じじい! まりしゃをここからだすのじぇ! まりしゃのいうことをきかないと、いたいめにあわせるんだじぇ!?」 「ゆううっ! だめだよおちびちゃんたち! にんげんさんにそんなこといったらおしおきされちゃうんだよ! ゆっくりできなくなっちゃうよ!」 毎日、餌やりと水の交換、籠の掃除にと定期的にやってきて、黙々と作業する人間。 子まりさも赤れいむも、そんな人間を奴隷だと思っている。 親ゆっくりたちも、かつてはそう思っていた。 「ゆっ?」 いつも入ってくる人間は一人だ。 しかし、今日はその人間の後に、ぞろぞろと入ってくる。 一人、二人、三人、いっぱい。 子ゆっくりたちのゆん生において、数え切れないほどの人間がこの部屋に入ってくるのは初めてだ。 親ゆっくりたちには、二度目の経験となる。 「ゆっゆっ! どれいがいっぱいきちゃよ! これでおそとにでりゃれるね!」 「まりしゃのいうことをきいたんだじぇ! やっぱりにんげんはどれいなんだじぇ!」 「しゅごいよ! さしゅがれーみゅのおねーちゃんだよ!」 勘違いした子ゆっくりたちがやいのやいのと騒ぐ中、親ゆっくりたちは戸惑い、かつ怯えていた。 自分たちの親と別れたのは−−−前に人間がいっぱい来た時ではなかったか? 「ゆうううっ!? ゆっくりやめてねっ! はなしてねぇっ!」 「ありすをはなすんだぜっ! ゆびぃっ!?」 向こうの棚から、ゆっくりありすが人間によって籠から引き出される。 それを阻もうとしたゆっくりまりさが容赦なく殴りつけられ、籠の端にぶつかって鳴く。 「ばでぃざああああっ! ごんなのどがいはじゃないいいっ!」 「おきゃあしゃああああん! ゆっくちしちぇえええっ!」 「ゆっゆっ! おきゃーしゃんをたしゅけるんだじぇ!」 「やべでよぉっ! おがあざんづれでがないでぇっ! ゆんやあああああっ!」 追い縋ろうとする子ありす、子まりさたちを、人間は傷つけないようにやんわりと押しのけ、奥で餡子を吐きながら呻いているまりさのおさげを乱暴に掴み、外へと引き摺り出す。 「ゆぎいいいいっ! いだいんだぜっ! おさげさんがぁっ! がわさんやぶげぢゃうっ!?」 引き摺られてボロボロになったまりさが、番のありすを追うようにして「回収BOX」と名付けられた大きな箱に投げ込まれる。 「ゆべぇっ!」 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……!」 底の深い箱へと真っ先に投げ込まれ、底面に叩きつけられたありすとまりさは白目を剥きながら悶絶していた。 そんな光景を見て、親まりさははっきりと思いだした。 自分たちの親も、こうして籠から引き摺りだされて、二度と戻ってこなかったのだと。 「ゆひいいいいいっ! いやなんだぜっ! おそとにいきたくないんだぜぇっ!」 「おちびちゃんたちとはなれたくないよぉっ! れいむはここにいないよ! ゆっくりさがさないでね! あっちにいってねぇっ!」 親まりさと親れいむはもちもちの肌を真っ青にして、籠の奥へと逃げ込んだ。 隅っこで固まり、ガタガタと震えている。 「どれいをこわがるなんて、ほんとうにむのうなおやなんだじぇ!」 「こんなだめなおやきゃらうまれちゃなんて、れーみゅはじゅかちいんだよっ!? ゆっくりはんせいしちぇね! ぷきゅううううっ!」 子ゆっくりたちは知らない。 人間にぶたれた事がないのだから。 親が連れ去られてから、一転して虐待されるというのに。 子ゆっくりたちは知らないのだ。 「おちびちゃんたち、にんげんからはなれてね! にんげんはゆっくりできないよ!」 「はやくにげるんだぜ! おかあさんたちのおくちのなかにかくれるんだぜ!」 叫びながら、親まりさは舌をベロンと伸ばした。 その先にいる子まりさと、赤れいむをお口の中に避難させる為に。 しかし。 「ゆっ! おくびょうなだめゆっくちのいうことなんかきかないんだぜ!」 「しょーだしょーだ! れーみゅたちはもうおとなにゃんだよっ!」 「おちびちゃああああんっ! まりさのいうことをきいてねえええっ!」 積み重なったストレスに耐えきれなくなった子ゆっくりたちは、もはやその捌け口を親に求めるしかないのだ。 親たちが何を言っても、何をしようとも、子ゆっくりのストレスを加速させるばかりだった。 「ばかなゆっくちは、いちゃいめをみにゃいとわきゃらないんだね!」 「こんなきたないしたなんて、こうしてやるんだじぇ! ゆううっ!」 遂に子まりさは、親まりさの舌に噛みついた。 「いひゃいいいいいっ!?」 たまらず舌を引っ込める親まりさ。 「まりさああああっ! ゆっくりしてぇっ! ぺーろぺーろ!」 親まりさの腫れた舌先を、親れいむがぺーろぺーろして癒そうとする。 「まりしゃたちはもういちにんまえのゆっくりなんだじぇ! ばかでむのうなおやはいらないのじぇ!」 「ぷー☆くしゅくしゅ! おやなんていらにゃいよ! ゆっくちりきゃいできたら、ゆっくちちんでね!」 勝ち誇る子ゆっくりたちの後ろでは、人間たちが次々と成体ゆっくりを掴まえ、箱に投げ込んでいく。 「ゆっぐりいだいよっ! おりでねっ! れいむのうえがらおりでねぇっ!」 「ゆぎぎ……っ! づぶれるぅ……あんごさんがもれぢゃうっ!」 「ゆびいいいいっ! おそらとんでるみたいぎゅべっ!?」 「ゆべぇっ! ぐるじいんだぜっ! いだいんだぜぇっ!」 放り込まれるゆっくりの事など労わる風もなく、人間達は次々と無造作に箱の中へとゆっくりを放り込んでいく。 「いやじゃああああっ! おきゃあしゃあああんっ!」 「わからないよぉおおおっ! ちぇんをおいてかないでえええっ!」 「だめなおやはゆっくちちね! ちんじゃえ!」 「おじしゃん、ありちゅをゆっくちさせられにゃいゲスをしぇーさいしてね! ゆっくちさせにゃいでね!」 籠から、親と引き離されて泣き喚く子ゆっくり、親を見捨ててせせら笑う子ゆっくりと、二種類の反応が混ざり合って雑然とした騒ぎとなっていた。 そして遂に、親まりさたちの籠に人間の手が伸びてきた。 「にんげんさん、おねがいでずがらここでゆっぐりざせでぐだざいっ! おねがいじばす!」 「おちびたちにはまだおやがひつようなんだぜ! ちゃんとこそだてさせてほしいんだぜ!」 「にゃにいっちぇるの? おまえにゃんかもうおやじゃにゃいよ! ゆっくちでてけ!」 「れいみゅのいうとおりなんだじぇ! じじい! こいつらをさっさとつれてくんだじぇ! これはめいれいだじぇ!」 「「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおっ!?」」 大いに騒ぐゆっくりとは違って、人間は黙々と親ゆっくり二匹へと手を伸ばす。 掴み上げ、引き摺り出す。 「ゆんやあああああっ! はなじでねっ! ゆっぐりさせでえっ!?」 「いやなんだぜぇっ! まりさはっ! まりさはここでゆっぐりじだいのぜっ!」 親まりさと親れいむは泣き喚きながら足掻く。 絶望的な体格差では、空しい抵抗だ。 煩わしいと思ったか、人間の握力が俄に強まる。 「ゆぎいいいいっ! やべでぇっ! つぶれぢゃううううっ!」 「ゆぎゅえっ!? ゆるじでっ! ゆるじでぐだざいっ! ごべんなざいっ! ばでぃざがわるがっだでずっ!」 「でいぶまだじにだぐないっ! にんげんざんごべんなざいゆるじでぐだざいいいいっ!」 子を宿すより前、激しく虐待された恐怖が餡子の芯にまで染み付いている親ゆっくりたちは、人間が暴力性を剥き出しにしただけで心を折られてしまう。 おそろしーしーまで漏らしながら、親ゆっくりたちは人間に平謝りを続けた。 従順になったのを確認した人間が、親まりさと親れいむをあっさり籠から引っ張り出す。 「ゆっぐ、えぐ……れいむ、なんにもわるいことしてないのにぃ……っ!」 「おちびたち……まりさがいなくてもゆっくりするんだぜ……っ!」 涙しながら子ゆっくりとの別れを惜しむ親ゆっくりに対して、 「おとなのくせにちーちーなんかもらしてるんだじぇ! おーぶざまぶざま!」 「おもらちなんかしゅるはずかちーおやがいなくなって、しぇーしぇーしゅるね!」 清々したとばかりに悪態をもってそれを見送る子ゆっくり。 それはいつか見た光景。 親まりさと親れいむが、自分達の親ゆっくりをそうして送り出したように。 この二匹が最後の回収であり、箱に山と積まれたゆっくりたちの、一番上に乗せられた。 成体ゆっくりの回収を終えた人間達が、箱を押しながらぞろぞろと部屋を出て行く。 子ゆっくりから引き離されていく事を改めて感じた箱の中のゆっくりたちが、口々に泣き叫ぶ。 が、中には人間に媚びて飼われようと足掻くゆっくりもいた。 「に、にんげんさん! ありすはこーでぃねーとがとくいなのよ! にんげんさんのおうちもとかいはにしてあげるから、ありすをかってね!?」 「かりがうまいまりさは、にんげんさんのごはんもとってくるんだぜ!」 「むきゅ、ぱちぇはごほんをよめるのよ。ごほんをよんであげられるわ」 「れいむおうたがうたえるよ! おうたでにんげんさんをゆっくりさせるよ! ゆ~ゆゆ~♪ れいむは~ゆっくり~して~る~♪」 ゆっくりたちの哀願も、れいむのおうたも、人間たちは聞いていない。 ゆっくりの言葉など、風音程度の扱いでしかないのだ。 やがて、箱とゆっくりと人間達の向かっていく先から、甘ったるい匂いが漂ってくるようになる。 変に甘ったるい、薬品のような匂い。 生まれて初めて嗅ぐそんな匂いに、ゆっくりたちは気持ち悪さを覚えて怯える。 あまあまが大好きなゆっくりであるにもかかわらずに。 この匂いは、なんだかゆっくりできない。 そう感じ取っているのである。 箱が止まる。 目的の部屋に着いたのだ。 「……ゆ?」 親まりさが恐る恐る脇を見ると、先にこの部屋に連れて来られたらしい同じような箱詰めのゆっくりたちが、狭い苦しいと苦悶の声を上げていた。 「ゆっくりしていってね!」 初めて会うゆっくりに挨拶しようと、親まりさが声を上げたその時。 声を掛けた先であった箱が前へと傾けられ、中のゆっくりたちが一斉に前の坂へと落とされていく。 坂の下には、赤茶色のお水さんが満たされており−−−− 「ゆぎゃあああっ! ごぼがぼっ!」 「おみずさんゆっぐりじでええええっ! ごぼぼっ! がぼばぁっ!」 「あんよがどげぢゃううううっ! いやじゃあっ! でいぶまだじにだぎゅぼぼぼごぼっ」 「ゆひいいいいっ! あわさんがぁっ! あわさんいじわるじないでぇっ!」 ごぼごぼと沸き立つように泡を噴き上げた水面が、ゆっくりたちを捕らえ、浸し、溶かしていく様が、まりさから一望できた。 「ゆああ……あ、ああ……ゆっぐり、ゆっぐりぃ……っ!」 「ごわいよぉ……っ! まりさぁ、れいむまだじにたくないよぉ……ゆええええ……っ!」 地獄のような光景に、ただ圧倒されるばかりの親まりさ。 怯えきって、ひたすら番のまりさに縋りつく親れいむ。 「なにぃっ!? なんなのぉっ!?」 「ゆっくりしてないなきごえがいっぱいだよぉっ! ゆっぐりでぎないよぉっ!」 「もうやだっ! おうちかえるうううううっ!」 二匹の下に詰め込まれている他のゆっくりたちは、何が起こっているかもわからずに悲鳴を上げるばかりだ。 親まりさと、人間の目が合った。 「にんげんさん……」 何かが吹っ切れたように、親まりさは人間に語りかけた。 「おねがいだよ。まりさのおちびたちを……ゆっくりさせてあげてね」 次の瞬間、箱が跳ね上げられた。 「やじゃあああっ! だじゅげでええええええっ!」 ひたすら泣き喚く親れいむ。 親まりさは人間に我が子を託し、悟りきったような顔で坂を転がり落ちていった。 人間達は、勿論ゆっくりの願いなど聞き取りすらしないというのに。 「ぎゅ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛っ゛!!??」 餡子と皮だけのナマモノが、そう簡単に忘我の境地に至れる筈もなかった。 親まりさは、己が身を灼くかのように荒ぶる炭酸水の気泡によって現実へと引き戻された。 泡がもち肌を撫でる度に、餡子が焼き切れるかのような激痛が走る。 それが親まりさの息絶えるまで、途絶える事なく続くのだ。 「ゆっゆっ! まりさはかわにうかべるんだぜ! これでにげるんだぜぇっ!」 一匹のゆっくりまりさが、咄嗟にお帽子を逆さにして着水、水面に浮かんで難を逃れていた。 どこに仕舞っていたのか木のオールまで取り出して、それをもって漕ぎ出そうとしている。 しかし、工場の水槽からどこへ逃げようというのか? 「ゆぎぎぎっ! ばでぃざものぜでえええええっ!」 親まりさは、水上まりさのお帽子のつばに噛り付いた。 「ゆゆっ!? はなすんだぜ! これはまりささまのおぼうしなんだぜ!」 驚いた水上まりさが、木のオールで何度も親まりさを叩く。 「ゆぎぃっ!? やべでるんだぜっ! ばでぃざもじにだぐないんだぜぇっ!」 「まりさがのってきたら、おぼうしがしずむんだぜ! そんなこともわからないゲスはゆっぐりじねぇっ!」 「ばでぃざああああっ! ありずもだずげでねえええええっ!」 「わがるよぉおおおっ! ぢぇんもだずがりだいよおおおっ!」 まだ生き残っている水中のゆっくりたちが、次々と水上まりさのお帽子のつばに噛り付く。 皆、生き延びようと必死だった。 結果。 「いやなんだぜえええええっ! もっどゆっぐりじだいんだぜええごぼがばばごばっ」 お帽子と水上まりさごと、ゆっくりたちの塊は水中へと沈んでいった。 (いだいいだいだいいいだいいだいいいいいいっ! どぼじでぇっ!? どぼじでごんなごどにぃいいいいいいっ!!!???) 親まりさは気絶する事すら許されずに、その身が溶けきるまで痛みと苦しみで苛まれ続けるのだ。 「という経緯から、これが生まれたんだよ。そうに違いないよ」 休日のとある公園。 お空から舞い降りてきた落ち葉が散らばったり吹き溜ったりと、寒々しい雰囲気を醸し出している。 そうした中で、二人の男がベンチに腰掛けて駄弁っていた。 「つまらねぇ都市伝説だなぁ、おい」 聞き手に回っていた男が、目の前につきつけられた小豆色の炭酸飲料を面倒臭そうに見ながら、投げ遣りに返す。 MJとかMCハマーが飲んだら元気になる方、社長に招いたスカリー捜査官を「このまま一生砂糖水売ってんの? 馬鹿なの? 死ぬの?」とカリスマオヤジに横から引き抜かれた方のヤツだ。 カリスマオヤジからあんま酷い事を言われたせいか、最近は砂糖が入ってなかったり、発作的に胡瓜とか紫蘇とかぶちこんだり、毒々しい原色に染め上げてくるようになった。 そしてもって、この秋はAzukiである。 ミスマッチという、これまた遠い昔に流行った前世紀の遺物を想起させるような、よく分からない組み合わせだった。 「頭の良い奴らの考える事は、よく分からんな」 「おう、もっと褒めてくれていいぞ!」 「いや、お前の事じゃないから」 もしかしてゆっくりが原料だったりして、などと同じ発想をちょっとでも思い浮かべてしまった事を、男は何とも言えない気分で飲み下した。 「仮にそうだったとしたら、こいつは激甘になってる筈だが、もう飲んだのか?」 「いんや、まだ飲んでねぇよ」 「じゃあ飲んでみろよ」 「それもそうだな!」 男に煽られた相方が、キャップを外して景気よくペットボトルをぐびり呷る。 「どうよ、甘いか?」 「いやぁ……ちょっと、薄いわ、これ。つか、匂いきっつ! ゆっくりできえねよ!」 「ま、そんなもんだよ」 「なんだよ、夢がない奴だなぁ」 「何言ってんだ。ゆっくりなんてナマモノがゴロゴロしてるだけで、夢があるってもんだろ」 「そりゃ、なぁ。こいつらのおかげで、明日からもまたひと仕事頑張れるってもんだぜ」 かくいう男たちの足元には、 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ」 「ばでぃざぁ……ごぼっ、ゆっぐりっ、ゆっぐりぃ……っ!」 「も゛っぢょ……ゆ゛っぎゅぢ……がぼっ」 お飾りを破られ、もみあげもおさげも千切られ、ボコボコに殴打された死に掛けのゆっくり親子が転がっていた。 自分たちの垂れ流したしーしーとうんうん、吐き散らかした餡子の海に溺れながら、もはやお迎えを待つばかりだ。 そう、男たちは鬼意山、公園は街の野良ゆたちの溜まり場なのである。 「あと何匹か、遊んでやろうぜ」 「流石にもう逃げてんじゃね? こいつら、デカイ声で泣き喚いたしさぁ」 「なぁに、逃げやしないさ。こいつらが自分で“おうち”を捨てたりなんかできねえよ」 皮肉たっぷりに口元を歪めた男は、立ち上がるやいなや、ベンチ裏の茂みの中から不自然に飛び出している段ボール箱を軽く蹴っ飛ばした。 「おうコラ、出てこいやコラァ!」 「ゆひっ!? れ、れれれれいむはここにいないよ! こないでね! あっちいってね!」 「きょわいよぉ……ゆっぐ、ゆえええん……っ!」 「……マジかよ。すぐ後ろでヒャッハーしてたってのに!」 「ゆっくりしてるやつらだよなぁ」 「おお、ゆっくりゆっくり(笑)」 「よっしゃ、持ち上げんぞー!」 男と相方が、段ボール箱の両端を持ってベンチ前まで引き摺りだし、横倒しにする。 転がり出てきたのは、ゆっくりれいむの親子二匹。 「ゆぴぃっ! ゆっぐりいぢゃいっ!」 「や、やめてね……? れいむはかわいそうなしんぐるまざーなんだよ……? ゆっくり、させてね……?」 「ああ、いいとも」 「一緒にゆっくりしようぜ」 男たちは、満面の笑顔でゆっくり母子家庭に応えた。 「「ヒャッハー!! 虐待だぁッ!!!!」」 季節は秋。 この時期特有の高いお空に、ゆっくりたちの高らかな喚声が木霊する。 「ゆびゃあああああっ! やべちぇえええええっ!」 「いぢゃいのやぢゃああああっ! ゆっびいいいいいっ!」 豆電球の明かり一つで照らされた、薄暗い籠の中。 「ゆぎぃっ! だぢゅげでえぇ! おがーぢゃああんんっ! ぶびぃっ! ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ!」 「どぼじでぇっ!? おぎゃーじゃああんっ! ゆぎゃっ! ぎゃわいいでいびゅをだじゅげでよおおおっ!」 独り立ちしたばかりの若い、ようやく大人になりかけたばかりでしかないまりさとれいむが声も嗄れよと泣き喚く。 黒光りするゴム製の棒っこで何度もぶたれて、頬も目蓋もぷっくりと腫れ上がっている。 「ごべんなぢゃいっ! まりぢゃがわるがっだのじぇっ!あやまりまじゅっ! あやばりましゅがりゃあっ!」 「ゆるぢでぐだじゃいっ! にんげんしゃんごべんなぢゃいいいっ!」 痛い。苦しい。 痛いから謝ろう。 謝れば許してくれる。 許してくれたら痛くなくなるから謝ろう。 まりさもれいむも、ただただそれだけの思いで何度も謝罪を繰り返す。 度重なる虐待に餃子の芯まで怯えきって、すっかり赤ちゃん言葉に戻りながら。 だが、人間は応えない。 そもそも、ゆっくりの声にも視線にも関心がない。 「いぢゃああああっ!? ゆぎぃっ! おねがいじましゅっ!」 「ゆひっ、ゆひぃ……っ! ぢぬぅ、ぢんじゃうううぅぅ…………っ!」 「ゆげぇっ! ゆるじでぇっ! もうぢんじゃうのじぇええっ!」 ゆっくりたちは、まだ懇願を繰り返している。 このただの鳴き声が止まるまで。 死を望むようになるまで、虐待は止まらない。 それが、ゆっくりの心を折るという作業の締めくくりなのだから。 「ぎっ……もう……もう、ごろぢでぇ……っ!」 「もうやじゃあ……ぢにぢゃい……ゆああ……っ!」 遂に、折れた。 ゆっくりたちが本当に死んでしまう前に、人間は手早くオレンジジュースをブッカケた。 やや間を置いて、ゆっくりたちの息が落ち着きかけたところを掴み上げ、互いの頬を擦り合わさせる。 「やあああ……っ! しゅっきりしたぐにゃいいい……っ!」 「れいみゅたち、しまいにゃのにぃ……っ!」 れいむもまりさも、身じろぎ一つする余裕もなく、泣きながらされるがままとなる他ない。 「「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっ」」 すっかり発情しきって濡れた鳴き声を上げるれいむとまりさを、人間は更に激しく擦り付ける。 「「すすすすすっきりいいいいいいいっ!!」」 ガクガクと痙攣しながら体液を撒き散らかしたゆっくりたちを、そっと籠の中に戻す。 まりさの額からにょきにょきと蔦が伸びてくるのを確認して、その実の数を記帳すると、人間は籠を棚の中に戻した。 次の籠を取り出す。 棚には、まだ手付かずの籠が半分は残っている。 あとがき 三ヶ月ほど前にコンビニ界隈に出没した、ファン○グレープみたいな色したアレです。 今探してもどこにもないと思う。寝かせ過ぎたなぁ……。 小ネタという事で、読み流していただけたら幸い。