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--- ´ ` / \ / . ,ノ、 ,′ '. | \ / ヽ | .′ ,,.. ''" / | , -‐ '" ,.. / _ , ' , | ,. ' ,. ,. ' . . . . / ∨ \ ..' ,│ , ' , ' / , . . . . . / 〈 `丶 .. / __, !. . . . ./´'. { ミ\ 〉 f ''"´ ヽ. ./ 7/ _У ゝ=` 、∧ r\__,,,.. -rrrァ '’'' / / 小 '" } r''ヾミ¨三¨´ ミ、 /イ 、 ___// . . / } , r‐r‐ / | 、 // . . l \ / . . . ' . . ./ .ハ.!ト、_ ヽ__/ `7'' 、 / / l . . . ! . ..\ / . . i . . .' . l\ ` ー======イ / ィ . | . . . ! . . \´ . . ! . .l . .! lヽ´ ̄ ̄`ヽ イ´ / .│ l. . . \ ! .! . . l l . . .`ー― '" . . . ./../ . . | l . \ 名前:間桐臓硯(まとう ぞうけん)/本名:マキリ・ゾォルケン 性別:男 原作:Fate stay/night AA:TYPE-MOON作品/Fate/01 Fate/stay night/間桐慎二・間桐臓硯.mlt 間桐家の妖怪爺で本名はマキリ・ゾォルケン。 聖杯戦争の非道な所業でアインツベルンと共に大体こいつのせい枠になっている。 「stay/night」以外にも出演しており、パラレルワールドの「Apocrypha」では、 大聖杯をユグドミレニアに奪われ、廃人化した。 容姿が似ているため、「コードギアス」の桐原秦三役(というか代役)をよく任される。 キャラ紹介 やる夫Wiki Wikipedia TYPE-MOONWiki アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 ???は聖杯戦争に参加するようです。 Fateシリーズ 本屋「マキリ」の店長 脇 まとめ やる夫Wiki 完結 亜人はBARに居る オリジナル 間桐学園の理事長 脇 まとめ 予備 完結 あなたは衛宮士郎の代わりに五次に挑むようです Fate stay/night 本人役 脇 まとめ R-18 彼らは善行を重ね願望を叶えるようです。 オリジナル 里長 脇 まとめ 安価 あんこ完結 ギアス世界をダイスに任せて渡り歩く コードギアス 反逆のルルーシュ 桐原秦三役 脇 まとめ 予備 完結 コードギアス 反骨の無惨様 コードギアス 反逆のルルーシュ 桐原秦三役、無惨に日本解放戦線を委ねる 脇 まとめ 予備予備2 あんこ 完結 ダイスに委ねる皇女生活 in エリア11 コードギアス 反逆のルルーシュ 桐原秦三役 脇 まとめ あんこ 第一部完 ディエゴ・ブランドーがグランドオーダーに挑むようです Fate/Grand Order 本人役、ゲームと違い魔術王の意を受ける 脇 まとめ 予備やる夫Wiki ピクペ あんこ 第1.5部完 できない子はマスターソードを手にするそうです ゼルダの伝説 神々のトライフォース へブラ山に住む老人、ユウキの祖父 脇 まとめ 予備 完結 転生ワカメの聖杯戦争 奮闘記 Fate stay/night 本人役 脇 まとめ R-18G 完結 ドルティー・マリー婦人の末路を知る者は誰もいないアディション オリジナル マルベルト・リシュタルトという名で登場三姉妹の祖父で婦人の秘密を狙う 脇 登場回 まとめrss モルガンと往く人理修復 Fate/Grand Order 本人役でAZO編で登場する。その非人道行為がケイネスの怒りを買う形に 脇 まとめ 予備 あんこ やるおたちの異世界・世知辛チート物語 オリジナル シタノ村の村長 脇 まとめ 完結 やる夫は悪魔の子と呼ばれるようです ドラゴンクエスト11 イシの村の長 脇 まとめ 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考
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/ニ `ー - < >- - 、}ニニニニニニ l- < _ 」ニニニニニニ.\ニニニ ヽニニ .∨ `Yニニ }ニニニニニlニニ.\ニニニ\ニニ.| | ,ニ/ ニニ l\ニ |',ニニ.\ニニニ',ニ l , /ニニ./ニ / _\l ',ニヽニ .\ニニ ヽニヽ //.ニニ {ニく´ } ニ}ニニ }ニニ`ミ、丶∨ //ニ`} ニヽニ.゚. ノニ.人.ニ 人ニニ} 、.Y .'/lニニ/ニニ∧ ニ/ くニ.〈 _{ニ}.ニニニ ∨ {' .{ニ{ニニ. ̄_ヽ `}/ __} / /' }ニ .〈 `ヽ ヽニく.´「 ̄「` { くア'L ノ_ヽ / }ニ } 人 {`Y 入_ノ_ `ヘ{  ̄ ̄ }' .lハ} ヘ{ l , / .∧ ∧ 〈{ /-< 、 __ 7 , }.∧{ \ ./ }' l }' >- -< 「 ヽ / ̄\. |_/ _ > 、 _ l / -< \ / ∨ _ -― < ̄ 「/, \ ./ ∨ >-< {/ , \ / } ,' l .ヽ .く  ̄`ヽ. ヽ ∧ ,' l 47` 人 .>- _ ∨ ∧ ,' | 47 `l l__ .∧ ,' .l ./ 47 _ | | > 、∧ { .l / ..47 {ニニニニニ} .| ̄ ̄ ̄ ̄ _.l 〉 l Ⅳ 47  ̄ |___ - | {´ 【名前】間桐慎二 【パーティ名】《穂群原ヒーローズ》 ◆監督名:間桐慎二 ◆トレーナーステータス 指示:A 育成:B- 統率:C+ 能力:C ◆固有ポテンシャル 『発動する令呪の魔力』… 間桐慎二固有ポテンシャル。 「とんぼ」効果で交代したとき、味方の任意の能力を1段階上昇する。 ◆SP:遊城十代 《ヒーローの戦う舞台》… 遊城十代のサポート効果。 不一致の「ノ」技の威力を強化(1.5倍)する。 【備考】 指示型 【手持ちのポケモン】 仮面ライダー1号 ガリュー ザク ルナティック ハサン・サッバーハ ロックマンエックス 戻る
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│ステータス│入手方法|詳細情報|性能|性能比較│その他│コメント│ キュート・オランジェット No.421 礼装名 キュート・オランジェット 初期 最大 Rare 5 LV 1 100 Cost 12 HP 0 0 タイプ イベント期間限定/イベントボーナス ATK 500 2000 自身のNP獲得量をアップ 25% 30% &宝具威力をアップ 15% 20% +装備者の対峙クラスのコインチョコのドロップ獲得数を増やす【『復刻:チョコレート・レディの空騒ぎ』イベント期間限定】 5個 6個 詳細情報 イラストレーター bob 解説 とろけるチョコとオレンジの酸味。 後味は甘く苦く、 微笑みは熱と期待に蕩けていく。 密やかに流れる、恋人との時間のように。 入手方法 聖晶石召喚 バレンタイン2017ピックアップ召喚 女性サーヴァント1・2 性能 効果比較 NP獲得量アップかつ星5の礼装で比較 No. Rare Name Cost 初期HP 初期ATK MAXHP MAXATK 効果対象 上昇値 最大解放 備考 871 5 ペインティング・サマー 12 400 250 1600 1000 NP獲得量 8% [10%] Arts性能 8%[10%]開始時NP 30%[50%] 947 5 ビューティフル・ドリーマー 12 0 500 0 2000 Buster性能 8%[10%]開始時NP 30%[50%] 387 5 静穏なひと時 12 0 500 0 2000 10% [15%] Quick性能 10%[15%]Arts性能 10%[15%] 765 5 探偵ヱドモン~異邦潜入編~ 12 400 250 1600 1000 Arts性能 10%[15%]Buster性能 10%[15%] 792 5 彼方への巡礼 12 400 250 1600 1000 宝具威力 10%[15%]開始時NP 40%[50%] 796 5 トゥリファスにて 12 0 500 0 2000 クリティカル威力 10%[15%]毎ターンスター獲得 3個[4個] 803 5 帝都聖杯戦争 12 0 500 0 2000 Quick性能 10%[15%]Buster性能 10%[15%] 947 5 Gilgamesh in NY 12 0 500 0 2000 Buster性能 20%[25%] 097 5 聖者の依代 12 400 250 1600 1000 15% [20%] 弱体無効(3回) 296 5 カルデア・ライフセーバーズ 12 750 0 3000 0 ガッツ状態(1回・1回復) 569 5 我らが征くは星の大海 12 0 500 0 2000 Buster性能 15%[20%] 713 5 ファラオ・チョコラトル 12 0 500 0 2000 Buster性能 10%[15%]宝具威力 10%[15%] 931 5 笑顔のしるし 12 0 500 0 2000 Arts性能 10%[15%]宝具威力 10%[15%] 053 5 ハロウィン・プチデビル 12 0 500 0 2000 20% [25%] 開始時 NP50%[60%] 213 5 狐の夜の夢 12 400 250 1600 1000 毎ターンスター獲得 3個[4個] 309 5 蒼玉の魔法少女 12 0 500 0 2000 25% [30%] 開始時NP 40%[50%] 421 5 キュート・オランジェット 12 0 500 0 2000 宝具威力 15%[20%] 552 5 アズ・ユー・ウィッシュ 12 750 0 3000 0 無敵状態(1T) 643 5 サマー・リトル 12 400 250 1600 1000 宝具威力 10%[15%]クリティカル威力 10%[15%] 680 5 トリック・オア・トリートメント 12 0 500 0 2000 クリティカル威力 15%[20%] No. Rare Name Cost 初期HP 初期ATK MAXHP MAXATK 効果対象 上昇値 最大解放 備考 870 3 ライティング・ハイ 5 300 0 1500 0 NP獲得量宝具威力 5%5% [10%][10%] 1202 3 ゴッズ・ディール 5 300 0 1500 0 3%3% [5%][5%] 毎ターンスター獲得 1個[2個] 388 4 聖夜の読書 9 320 200 1200 750 15%15% [20%][20%] 684 4 黄金の翼 9 320 200 1200 750 5%20% [10%][25%] 767 4 黄金と太陽の勝負師 9 0 400 0 1500 5%5% [10%][10%] 毎ターンNP 3%[4%] 867 4 疾風怒濤 9 320 200 1200 750 8%8% [10%][10%] Buster性能 8%[10%] 924 4 リング・ザ・ベル 9 320 200 1200 750 15%10% [20%][15%] クリティカル威力 10%[15%] 1027 4 軍神 9 0 400 0 1500 8%8% [10%][10%] Arts性能 8%[10%] 421 5 キュート・オランジェット 12 0 500 0 2000 25%15% [30%][20%] 643 5 サマー・リトル 12 400 250 1600 1000 25%10% [30%][15%] クリティカル威力 10%[15%] 713 5 ファラオ・チョコラトル 12 0 500 0 2000 15%10% [20%][15%] Buster性能 10%[15%] 931 5 笑顔のしるし 12 0 500 0 2000 15%10% [20%][15%] Arts性能 10%[15%] 1092 5 プールサイド・バー 12 400 250 1600 1000 10%15% [15%][20%] Buster性能 10%[15%] 1115 5 双つ星の歌姫 12 400 250 1600 1000 10%10% [15%][15%] 毎ターンスター獲得 3個[4個] 1123 5 乙女たちの午餐会 12 400 250 1600 1000 20%20% [25%][25%] 1140 5 空を道とし 12 0 500 0 2000 15%15% [20%][20%] 無敵貫通 1150 5 チョコレート・ヘヴン 12 0 500 0 2000 15%10% [20%][15%] Quick性能 10%[15%] その他 イラストは間桐桜。HFルートのとあるシーン。 コメント カードアップと攻撃アップ持っているキャラが使うといいと思う。山の翁とか武蔵とか。 - 名無しさん 2017-02-18 13 50 52 Wave1でじっくりNP溜めできてWave2で宝具使いたいステージならNPチャージ礼装より役立つ気がする。 - 名無しさん 2017-02-19 02 37 28 通常と宝具が合ってないカーミラとかいい感じ? - 名無しさん 2017-02-19 04 29 31 サモさんのために頑張って(?)凸りました - 名無しさん 2017-02-22 00 21 57 結局最後まで出なかった。欲しかったなぁ - 名無しさん 2017-02-23 06 07 58 サマーリトルの登場により立ち位置が脅かされてしまう・・・ロリおそるべし - 名無しさん 2017-08-09 22 40 41 ホントこれ。ATKの高さでどこまで差別化できるか - 名無しさん 2017-08-11 01 29 02 星を吸えない鯖ならこっちじゃね - 名無しさん 2017-08-11 04 23 24 atk値の上昇量や宝具威力の倍率を誤差とみるかどうかだよ。こっちは純粋に腐らないけどサマーリトルはクリティカルをきちんと活かせる鯖じゃないとダメ。 - 名無しさん 2018-02-14 21 18 58 クリ出さなくてもこれ付けたらA宝具AAEXで100%リチャできたりする鯖とかもいるしね - 名無しさん (2018-09-08 00 30 22) ATK型かつNP獲得量アップと宝具威力アップのシナジーがありすぎて有用極まりない。 - 名無しさん (2018-11-10 20 25 48) 笑顔のしるしの実装で出番減りそう - 名無しさん (2019-01-07 01 27 02) 宝具色がAのやつはこっち使う理由がほぼなくなったな。そしてQ宝具のやつなら星も出せる事が多いからサマーリトルの方が良さげ、B宝具で宝具連発するタイプには大海とかNYがあると - 名無しさん (2019-01-23 00 14 14) B宝具連発系のやつにはチョコラトルが最強。 - 名無しさん (2019-01-23 00 27 52) おなかがくうくうなりました - 名無しさん (2019-01-17 21 03 28) 暫くぶりに見たら、HFのワンシーンみたいな説明文があるんだが・・・こんなシーンあったっけ? - 名無しさん (2021-02-02 18 10 49) 劇場版のお菓子おいしーなシーンのことでは? - 名無しさん (2021-02-03 14 03 19) 菓子食べているだけで、同じシーンにされるのかw - 名無しさん (2021-02-03 14 25 24) これ出たの劇場版公開前では - 名無しさん (2021-02-03 15 08 24) コメントの追記は、HF2章の後っぽい - 名無しさん (2021-02-03 18 43 10) 名前 すべてのコメントを見る
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DEAD SET/バースト ◆WAWBD2hzCI やがて烏月たちが辿り着いたのは遊園地近くの平地だった。 いくつかの民家が周囲にあるだけの特徴のない場所だったが、いまやそこは戦場だった。 初めに感じたのは轟音。 次に感じたのは威圧感と悪い予感。 最後は確信だった。 これは戦いの音であり、そして目の前にいるのは自分たちにとっての宿敵だ、と。 蛆虫の少女、と烏月たちが呼ぶ存在。 西園寺世界と衛宮士郎の殺し合いは苛烈を極めていた。 共に魔導書を使役する者同士であり、無限に攻撃する手段を持つ士郎と無限に修復する世界の戦いは互角だった。 いや、僅かに消耗していく分、士郎のほうが分が悪かった。 世界は腕を吹っ飛ばされようが、即座に蛆虫が肉を作り出す。酷い見た目になろうが、もはや関係ない。 彼は味方か、と疑問に思う烏月に対して、千華留は首を振る。 深優・グリーアの情報が正しいかどうかは分からないが、士郎は電車を破壊した犯人として情報を得ている。 それに彼の外見はいかにも死闘を繰り広げてきた、と証明するようにボロボロだ。 それでも戦い続けるのは優勝を目指しているからか、それともよっぽどの向こう見ずなお人好しなのか。 周囲を見るが、それ以外に人影は無い。 桂の姿が近くにはないことを確認して、烏月は溜息を漏らす。 彼女の手がかりがないことへの失望か、それともこの死地に彼女の姿が無いことへの安堵か。 「……新手か?」 そんなときだった。 士郎が烏月たちの姿に気づいて声を上げる。 それに呼応してぎょろり、と世界の瞳が烏月と千華留の姿を捉えた。 「あ~、いたいた! 見~つけたぁ♪」 先ほどは来ヶ谷の外見が烏月に似ていたため、来ヶ谷に『見つけた』と言ってしまった。 だが、世界が捜していたのは烏月だった。 最後に別れたときに柚原このみと一緒にいた千羽烏月の姿を捜し求め、このみの代わりに殺してやろうと思っていた。 目的の人物の発見に、世界が不気味に笑った。 対して烏月は地獄蝶々を抜くと、一歩前に出る。 千華留を庇うかのような立ち位置から、背後の仲間を振り向くことなく千華留に言う。 油断をしてはならないことを誰よりも彼女は知っていた。 「千華留さん、下がるんだ」 「……分かったわ」 無理に前に出るよりも、銃を持って後方で待機する。 元より隠れるつもりはなかった。 蛆虫の少女の討伐は目的のひとつであり、彼女は絶対に倒さなければならない宿敵なのだ。 そんな彼女たちを見て世界が笑う。 あのときは宿敵のこのみがいた。今はいないことに一抹の寂しさを覚える。 それでも世界のやることは変わらない。 とりあえず皆殺し、何を差し置いても全殺し、壊して殺して餓えを満たし、欲望のままに哂うのみ。 「あはははっ!! 今すぐグチャグチャにしてや――――――」 直後、世界が爆発する。 驚きに目を見開く千華留たち。下手人は左腕を赤い布でぐるぐるに巻いた少年だ。 少女の身体は爆風に揉まれて吹き飛ぶと、地面に強く叩き付けられた。 右肩が大きく抉れていたが、失われた肉体もぐちょぐちょと音を立てて再び再生していく。 突然の奇襲を受けた世界は乱暴に起き上がると、苛立たしげに士郎を睨み付ける。 「っ……痛いじゃない! なに、邪魔するの?」 「……ふざけやがって」 全く効果がないことに顔をしかめる。 悪態をつく士郎は何度目か分からない弦を引き絞る。 世界も敵意ある視線で士郎の姿を上から下までじぃ、っと観察して。 「あ―――――そっか」 ふと、ひとつのことを思い出してしまった。 この島に来たばかりのことを。 とある少女のことを。その彼女から聞いた一人の少年の話を。 一人の正義の味方のことを。 「そっか……そっかそっか! あはは! 思い出したぁ! あなた、衛宮士郎でしょ!」 ぴたり、と士郎の身体が停止した。 烏月や千華留には分からないが、世界は一人興奮しながら笑い転げるかのように大笑いを始めた。 すっかり忘れていた楽しみを思い出していた。 「あはははははッ!! 正義の味方ってわけ? 聞いてたとおりの莫迦だ、あははははは!!」 士郎としては烏月たちを助けようとしたわけではない。 致命的な隙を見せた世界に容赦なく攻撃を加えただけなのだが、世界はそう受け取らなかったようだ。 ただ、そんなことは気にならなかった。 そんなことよりももっと重要なことを世界は言ってのけたのだ。 「聞いてた……とおり……?」 その言葉にどうしようもなく揺さぶられた。 この地獄の島で士郎は一度も『正義の味方』として行動していないし、吹聴した覚えもない。 知人はと言えば『ただ一人の例外』を除けばあまり交流のなかった葛木宗一郎に、敵対していた真アサシン。 目の前の少女が知っている道理はない。 ただひとつの可能性。 唯一、かつての衛宮士郎が正義の味方であることを知っている、あの少女を除いて。 西園寺世界は笑う。それはもう、友人を自慢するように誇らしげに。 「うん、そう! この殺し合いが始まったばっかりのときにね、私が殺した女が教えてくれたんだよ?」 「―――――――、」 絶句した。 心臓が停止したかと思った。 驚愕だけで死んだのではないかと錯覚した。 様々な感情が入り乱れて思考の全てが処理落ちする。 「あ、でもね、安心して。ちゃんと残さず食べたから。私ね、行儀良いんだよ?」 「あ、あ……?」 得意げに語る世界の瞳が、凍りついた士郎を捉える。 そんな彼をいたぶるように世界は可憐に笑う。 心地いい空気と雰囲気、思わず笑ってしまうほどに衛宮士郎は滑稽だった。 「うふふ……私が食べちゃった桜さんが、どうしたの?」 「て、めぇぇぇええええええええっ!!!!」 思考が沸騰した。 全身の痛みも気にならないほどの怒りに震えていた。 衛宮士郎の身体が、心が、魂がその一瞬で燃えるように熱くなった。 考えないようにしていた。 誰が桜を殺したか、なんて考えないようにしていたというのに、目の前の女は残酷にも告げたのだ。 殺した。 食べた。 冷酷で残酷で無残な最期を。 全てを捨ててまで護りたかった少女の命を笑って奪った魔物が目の前にいる。 止まる理由などなかった。 止められるような憎悪ではなかった。 「うぅぅうぉおおおおおおおぉぉぉおおおおおおおおああああああああああああぁぁあああああっ!!!!」 獣の雄たけびが響く。 剥き出しの剣が苦しいと喚き続ける。 策などなかったし、勝算も考えなかった。 ただ突出し、誰よりも目の前の少女を殺したかった。 刀を構えて愚直に突撃する士郎を、世界は悪鬼の豪腕でアッサリと打ち倒す。 「―――――ッ!?」 ごうっ、と風を巻き込む拳が士郎を弾き飛ばす。 悲鳴もなく、苦痛の声もなく、士郎は何十メートルも吹き飛ばされて倒れた。 地面を何度もバウンドして動かなくなる。 それを満足そうに見やりながら、世界はゆっくりと口を開く。 「私は私を裏切った全てが憎い」 西園寺世界は独白する。 憎しみを食らって悪鬼という名の鬼となった少女が告げる。 正しきも間違いも関係ない、憎悪に心を囚われた少女が語りかける。 「私は私の思い通りにならない世界が憎い」 西園寺世界は独白する。 魔導書である妖蛆の秘密に精神を支配された少女が告げる。 腐食した身体に狂うことなく、魔導書の毒に心を破壊された少女が語りかける。 「だから全部、殺して壊して食べてやるのよ。全部、全部、全部、全部ッ!!」 西園寺世界は独白する。 間桐桜を食らったことにより、ついにはこの世全ての悪を宿した少女が告げる。 世界にとっての悪であれ、と願われた聖杯のように自身が悪であることに何の疑問も持たない少女が語りかける。 「桜さんたちみたいに殺して! 誠みたいに食べて! この島にいる奴らを全部壊してやるッ!!」 間桐桜や如月千早を爆殺したように。 愛する伊藤誠を一片も残さず喰らい尽くしたように。 葛木宗一郎や蘭堂りのを葬ったように。憎悪のままに、欲望のままに殺戮を続ける、と。 「死んだからって許してあげない。死体を見つけて、あの触覚女みたいに食べ散らかして、生き返らせて、また殺してやるんだから」 古河渚のように。 間桐桜のように。そして桂言葉のように。 死体を辱め、死者の尊厳を汚し、欲望と憎悪のままに混沌へと導こう、と。 そんな世界の言葉を呆然と聞いていた千華留が、次の言葉で士郎と同じように凍りつく。 「つい最近はね、りのって子を殺したの」 「……――――――!」 千華留は心臓が鷲掴みにされたかと思った。 どくり、と心臓が強く得体の知れない感情でざわめくのが感じ取れた。 「うーん、多分そんな名前だったと思うよ。蘭堂りの、だっけ。なんか周りの奴らも『りのちゃん』って言ってたし」 けらけら、と世界が笑って語る。 思い出すと憎悪が込みだしてくるが、それ以上に滑稽な逃げっぷりに頬が緩む。 ケセラセラ、クスクスクス。 「あんまり無様に逃げ回るもんだから、何度も何度も刺して刺して刺して刺して。 すごく楽しかったなー、死に際は見れなかったけど、さっき放送で呼ばれたし、何か放送の前は寝言とか言ってたし」 西園寺世界、という少女の原型はもはやない。 異なる世界で災厄を振るう力を、それも複数もの力を脆弱な少女の身に宿したのだ。 そこに『西園寺世界』という名の少女がいるはずがない。 憎悪のままに生きる悪鬼であり、魔導書に魅入られた愚者であり、この世全ての悪を受胎した悪なのだ。 千華留たちの目の前に立つのは化け物だ。 彼女はただ『サイオンジセカイ』という元の器を擬態しているだけ。 かろうじて残った理性も悪鬼であったことによる憎しみの感情のみ、本来の少女ではない。 西園寺世界はただの女の子であるはずだ。 根は素直で思いやりもある。多少、恋のことになると自分勝手で、それでも普通の女の子であるはずなのだ。 強気な態度を取るくせに思いつめる脆い側面もある、何処にでもいる学生だったはずだ。 この殺し合いの環境に酔い、多くの異能に触れて狂ってしまった哀れな少女がそこにいるだけだ。 彼女はもはや、西園寺世界ですらない。 「あは、あはははは、ははははははははっ」 哄笑が響き渡る。 無人のリゾートエリア。周囲に隠れる場所と言えば近場の遊園地と複数の民家ぐらい。 周囲には彼らしかいない。この鬼を止められるのは自分たちしかいない。 やがて、ゆっくりと立ち上がる人影があった。 眼前の悪鬼に挑むように、応えるように、一人の少年が真っ直ぐに憎むべき怨敵を睨み付ける。 「お前が、」 ぽつり、と短く呟いた。 さっきまで動くこともできなかった少年の身体に力がみなぎる。 何の問題もない。難しいことなどない。 今以上に立ち上がらなければならない時など、二度と来ることはないだろう。 「お前が桜を殺したのか……そうか」 ゆっくりと、弓の弦を引き絞る。 一矢に己の想いを込めて。どんなことがあろうとも、目の前の女は粉砕する。 言葉は多く語らない。そんなことができるほどの余裕もない。 朴訥に、一途に、不器用に。その行動だけで衛宮士郎の方針は決定する。 「行くぞ、悪鬼羅刹。覚悟の程は十分か」 初速、地面を踏み込んだ力は強かった。 驕る世界の隙をつき、彼女の視界から衛宮士郎という存在が消える。 驚きに目を見開く様は素人のそれと大差ない。 その好機を逃すまい、と引き絞った弦に弾かれて漆黒の刃が弾丸となりて世界の側面から襲い掛かる。 だが、いかに素人とはいえ基礎としての能力は悪鬼。 五感は鋭く、身体は頑丈になり、その腕力は向上した彼女の身体能力はヒトを超えている。 即座に反応し、士郎の攻撃を迎撃しようとする世界。 だが、その直後に銃声が響き、蛆虫に覆われた左腕が残骸どもの断末魔と共に弾けた。 驚愕に凍りつく世界はその直後、士郎の弾丸による激痛に絶叫した。 「あっ、ぐ、ぁぁぁあああああああああああっ!!!?」 拳銃の持ち主の名を源千華留。 新生リトルバスターズのリーダーは、その引き金を迷うことなく引いていた。 士郎を援護するつもりはない。信憑性は分からないが、深優より赤毛の少年は危険人物だと言われている。 だが、そんなことは関係ない、と思っている。 「りのちゃんを殺したのは、あなただったのね」 不思議と言葉に憎しみは篭もらなかった。 蘭堂りのの最期の言葉。不幸の押し付け合いはもうやめよう、と彼女は最後まで訴えていた。 誰よりも、源千華留は彼女の言葉を重く受け止めなければならない。 殺し合いをするつもりはなかった。 だが、いつしか烏月の言葉を思い出す。説得もできない相手を前にしたとき、あなたはどうするか、と。 これが答えだとは言いたくなかった。この引き金は私怨で引いているかも知れなかったから。 それでも引き金を引かなければならないときがある。 仲間の仇を討つためだけじゃない。仲間を守るために銃を撃たなければならないのだ。 「なら、私たちは負けられないわ」 世の中には引き金を引けない人もいるだろう。 だけど誰よりもリトルバスターズのリーダーたらんとする源千華留は引かなければならない。 会長とは、リーダーとは誰よりも責任を持たなければならないから。 それに、彼女は憎しみのままに引き金を引くわけではない。 もう不幸の押し付け合いなど起こさないために。せめて最期の願いだけでも叶えてあげなくて、何がル・リム仮面か。 悪鬼、西園寺世界には負けられない。 暴走する彼女を止めなければならない。悪を成敗する正義の味方、それがリトルバスターズだ。 「もう、終わりにしましょう。この悲しい悲しい人形劇を」 世界が誰かを憎しみ続ける因果の糸を断ち切ろう。 千華留は続いて拳銃を撃ち続ける。 一度、二度、三度、四度。射撃の経験などほとんどないが、千華留は指に力を込める。 これで悪鬼を倒せるなどとは思えない。 頼りになるはずの拳銃でも牽制にしかならない、という現実が千華留に圧し掛かるが、『牽制が出来れば十分』すぎる。 千華留には仲間がいる。 志を同じくする同志が、こと鬼を相手にする戦いでは誰よりも経験豊富な彼女がいる。 「鬼よ、人に仇なす蛆虫の少女よ。もはや語る言葉はない」 最後の一人が独特の構えで刀を構える。 地面を爆発させるように蹴り上げ、弾丸のように世界へと肉薄した。 世界は迎え撃とうとした。 だが、ときおり士郎の放つ致命的な矢が世界を貫き、そちらの対応で手一杯となってしまっている。 そして精一杯の抵抗すらも、千華留の牽制によって封じられていた。 「ちょっと! 三対一なんて卑怯……!?」 「お前が桂さんを害すと言うのなら、お前がこのみさんを辱めるというのなら」 西園寺世界は悪鬼へと堕ちた。そして千羽烏月は鬼を斬る者だ。 ならば、やることなど決まっている。護りたい者のために剣を取った。 地獄に放り込まれたそのときから、不器用な千羽烏月がやることなど決まっているのだ。 「千羽党が鬼切り役、千羽烏月が、千羽妙見流にてお相手いたす!」 破軍の構え、零距離の攻防。 名刀、地獄蝶々を横一文字に薙ぎ払い、続けて思いっきり彼女の腹部を蹴り付けた。 刃は世界の腕に阻まれたが、腹部を襲う蹴撃には対応できなかった。 「ぎゃっ!?」 想像以上の効力に烏月自身が驚いた。 呆気なく世界は蹴り飛ばされると、何メートルも跳ねて民家の中へと叩き込まれた。 リゾート地の周囲に点在する民家のうちのひとつだ。 烏月の脚力と言うよりは、世界が何かを嫌がって自分から建物に突っ込んだ、というほうが得心がいく。 思い出すのは蛆虫が住み着く彼女の腹部。 あまりにも頑丈な悪鬼と化した西園寺世界を打ち倒す可能性を持つ、ただ唯一の弱点とは。 しかし、思考をする時間はなかった。 衛宮士郎が愛しい人の仇を討つため、世界の突っ込んだ民家へと走り出したのだ。 生死を確認し、まだ生きているならトドメを刺すつもりなのだろう。 烏月は油断なく、千華留を背後に庇いながら事の成り行きを見守る。 そして――――――次の瞬間、信じられない光景に凍りつくこととなるのだった。 ◇ ◇ ◇ ◇ 許さない。 許さない許さない許さない。 許さない許さない許さない許さない許さない。 私の赤ちゃんがお腹の中に入ってるのに。 誠との赤ちゃんがお腹の中に入ってるのに蹴り付けるなんて。 信じられない、ふざけてる。 三人で寄ってたかってなんて卑怯じゃない。 殺す殺す殺す。 殺す殺す殺す殺す殺す。 殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。 ああっ、咽が渇いた。 あの泥棒猫にバッグを盗まれなければ美味しい血液が入ってたのに。 くそっ、くそ、くそっ! ああ、腹が立つ! あいつら、どうやって殺してやろう。考えられるなかで一番残酷な殺し方じゃなくっちゃね。 死ね死ね死ね死ね死ね。 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。 んー、あれ? あそこにあるのって私のバッグじゃない。 なんでこんな家の中にあるんだろ、ってそんなことはどうでもいいや。 中を確認すると結構物がなくなってた。 でも、一番欲しかったものはまだ残っていて、私は無我夢中で『ソレ』を飲み干した。 「あはっ……戻ってきた、戻ってきた! いただきま~すっ」 途端に身体の内側から燃えるような力が湧き上がってくる。 今まで飲んだどの飲み物よりも、濃くて、熱くて、何よりも美味で、それだけで身体の疲れが全部吹き飛んだ。 贄の血、とラベルのついた最後の一本を飲み干して。 「ふ、ふふ……あははははははははははははははははははははははッ!!!!」 もうどんな相手でも負けない気がした。 手始めに弓を構えたあの赤い布をぐるぐる巻きにした奴だ。 あいつは私を見るとギョッとした目を向けて何かに驚いている。 その顔がとてもおかしかったので、私はケラケラと笑って彼を思いっきり殴り飛ばしました。 「ぐっ、ぅうあああああぁぁあぁあああああああああああああッ!!?」 あれれ、なんか私の手が凄く変な形になってるけど。 ふと自分の姿を改めて見直すと、なんだか少し背が高くなったみたい。 身体が膨らんでて、少しショック。腰回りは細くしないと、太ってるみたいな見た目は嫌だなぁ。 でもいいや、とりあえず一人。 なんか凄く適当に殺しちゃったけど、あれ、死んでるかな? どうだろ、結構ぶっ飛んだけど。 まあ、いいや。 とりあえず、せっかく強くなったんだもん。後の二人も殺しておかないとね。 あっ、もう一人見っけ。 さっきの泥棒猫だ。 うん、じゃあ殺しちゃおう。残酷に、残酷に、グチャグチャにしてやる! あははははははははははははははははははは はははははははははははははははははははは はははははははははははははははははははは はははははははははははははははははははは はははははははははははははははははははは 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね ◇ ◇ ◇ ◇ (ふむ……) 来ヶ谷唯湖は、先ほどまで民家のひとつで息を潜めていた。 先の戦いでまともに世界や士郎たちとは戦えない、と判断したからこそ戦いに介入はしなかった。 修羅同士の殺し合いなら、生き残ったほうや倒しやすい相手を狙う漁夫の利が有効だからだ。 彼女は自身を過大評価はしないし、相手を過小評価することもない。 合理的な理論の元に、最善の手段を選択し続ける。 まずは武装の確認だった。 世界から奪ったデイパックの中から使えるものを選んで、自分のデイパックの中に入れる。 いらないもの、と判断したものは世界のデイパックの中へ。 人の血液のサンプルや、木彫りのヒトデや、スペツナズナイフの柄などはいらないものとして分類。 奪ったデイパックから手榴弾や、拳銃……他にも半信半疑ながら鴉天狗の塗り薬を使えるもの、として分類した。 外からは狂った笑い声と轟音。 来ヶ谷はある程度の武装の強化を終え、とりあえず自分のほうのデイパックを担ぎ上げる。 さて、と殺し合いの舞台へと視線を移したそのときだった。 西園寺世界が過剰反応とばかりに吹き飛び、来ヶ谷の潜んでいた民家へと窓を突き破ってきたのだ。 「っ―――――――!!?」 行動は迅速だった。 来ヶ谷は是非を問うような余裕もなく、即座に裏手から退避。 起き上がる世界が自分を視界に収める前に民家から飛び出した。 (……む、まあ……いいか) 世界のデイパックは民家に取り残されたまま。 自分にとって有益な物は全て回収した以上、未練はほとんどなかった。 強力な銃器や治療薬などを手に入れた今では問題ない。 そのはずだった。 (なっ……!?) 何が起きたのか、退却に意識を割いていた来ヶ谷は分からなかった。 再起した世界は別人のような圧倒的な力で衛宮士郎をぶっ飛ばし、異形の怪物へと変化を遂げた。 もともと人間とはとても思えない何かはあった。 だが、今の彼女は正真正銘、人間をやめた怪物として君臨している。 (あれが彼女の正体か……? いや、今はそちらではないな) 吹っ飛ばされた人影を視線で追う。 士郎は遊園地へと続く金網に叩き付けられたようだ。 怪物と化した世界と対峙する烏月たちから離れたところで、軋む身体を引きずって戦う意思を示している。 かなり傷が重いのか、身体は不安定に揺れており、瞳は怪物と化した世界だけを見据えている。 少し前、静留と共にいたときに彼には襲われた。 つまり彼は殺し合い肯定者であることは疑いなかった。 クリスを殺す可能性のあるものなら問答無用で殺害する、それが来ヶ谷の行動の指針のひとつだ。 「さて―――――ようやく一人になったな、少年」 それこそが、来ヶ谷唯湖が待ち望んでいた好機。 彼の注意、視線、興味の全ては異形の化け物だけを見ていた。 致命的な隙としか言いようがない。 来ヶ谷はデイパックからひとつの兵器を取り出した。彼女が知りうる限り、手持ちで最強の攻撃力を誇る切り札を。 「チェックメイトだ、断罪してやろう」 肩に担ぐのは携帯用の対戦車兵器。 支倉曜子の持ち物から回収した兵器の名前は、RPG-7。 人を相手にするようなものではない凶器を構えて、来ヶ谷は万感の思いで引き金を引いた。 これより、来ヶ谷唯湖は人殺しとなる。 ◇ ◇ ◇ ◇ (左腕が逝ったかっ……くそっ!) 衛宮士郎は激痛の走る左腕を抑えて歯噛みする。 油断してはいなかった、と言えば嘘になる。 だが、それ以上に士郎の動きを止めたのは仇である西園寺世界の変貌だ。 もう人ではない。変わってしまった、おかしくなって笑ってしまうくらい絶望的に変わってしまっていた。 身体は醜く膨れ上がり、全体的な体つきも自然に巨体となっていく。 少女の健康的な肌を蛆虫が至る所で増殖し、健常な者ならば見ただけで気を失ってしまうほどに惨い。 何処かのホラー映画の怪物のような姿。鬼よりもさらに上位の異形の怪物。 だが、殺す。 何であろうとも殺す。 誰よりも、何よりも殺してやる、と士郎は誓った。 愛する人を殺し、しかも喰らったという世界を全身全霊を賭けて殺してやる、と。 お前がいなければ桜は死ななかった、と。 せめて安らかな死を、と願っていたその最後の願いさえも踏みにじって。 救わなければならなかった少女は最後まで救われなかった。 ただそれだけの話に士郎が強く歯を噛み締める。奥歯が砕けてしまうくらい、強く、強く、強く。 (弓はもう使えない、剣じゃあの怪物には太刀打ちできない) さっきまでの世界なら、ひょっとしたら首を断てば殺せたかも知れない。 いかに怪物とはいえ、首輪で拘束されている状況は変わらない。 最悪、首を狙って起爆させてやればよかったのだが、どうにも五感が優れているらしく、肩や胸を抉るのが精一杯だった。 そして今、左腕が死んだ。 使えない弓は廃棄する。剣で断ち切るにしては、あまりにも彼女は巨大化してしまった。 右手だけの一撃で首を断てる保証はないし、あの腕の一撃を食らえば次こそこちらの首が折れてしまいかねない。 (決断のとき、か) ならば、使うしかない。 最後の切り札として取っておきたかったが、ここで使えれば本望だ。 一度の投影で烏月たちを含めて三人を殺すことができるのだから。それを思えば分は悪くない。 何より、あの蛆虫の鬼だけはこの手で殺さなければ気が済まなかった。 検索、最善の宝具は『射殺す百頭』――――大学を廃墟へと変えた追尾性の宝具。 破壊力、殲滅力、確実性共に問題なし。 何もかもを纏めて吹き飛ばし、周囲一体を瓦礫の山へと変えてくれるだろう。 「投影、―――――」 身体は剣で出来ている。 この身は一振りの剣となって桜のために命を燃やす。 待ち受けているのは串刺し刑。 それでも剣は敵を殺すために己を破壊させてゆくために言霊を唱える。 だが。 たとえ業物の剣であろうとも。 近代兵器の前には粉々に撃ち砕かれて廃棄されるのみ。 「は―――――?」 結局、士郎は何が起きたのか最後まで分からなかった。 不運だったのは士郎が世界だけに集中していたことと、その魔弾の主が士郎の死角に潜んでいたことだろう。 反応は一瞬、気づいたときには手遅れだった。 傷つき過ぎた身体では回避することも、折れた左腕では迎撃することもできなかったのだ。 ならば、結果の是非など聞くまでもない。 一振りの剣を完膚なきまでに叩き折る爆音がリゾート地に響き渡る。 抵抗はできなかった。 ゴォォォォオオオオオオオオオンッ!!! 衛宮士郎の身体は爆撃に晒され、何度も地面に叩きつけられる。 決して折れることの無かった剣が粉々になる。 身体中が真っ赤に染まり、或いは爛れ、そして最終的には十メートル以上も遠くまで投げ飛ばされて停止した。 彼の身体はピクリとも動かなかった。 本当にアッサリと、衛宮士郎はこの戦いから脱落した。 218 DEAT SET/イグニッション 投下順 218 DEAD SET/エンド 時系列順 千羽烏月 源千華留 西園寺世界 来ヶ谷唯湖 衛宮士郎
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【登場】KK聖杯戦争 【名前】間桐 雁夜(マトウ カリヤ) 【サーヴァント】バーサーカー(ランスロット) 【職業】主人公/伝承保菌者 【属性】混沌・狂(善) 【HP】8/8 【ラック】1/1 【令呪】3/3 【筋力】E(1) 【耐久】E(1) 【敏捷】E(1) 【魔力】E(1) 【幸運】E(1) スキル 間桐式インチキ令呪システム 聖杯戦争の開始時に特殊令呪一画を得る。 この特殊令呪は振り直し2回分、補正値に12、ダメージ減少に20点、HP回復に耐久×6、復活に使用でHPとラック全回復という通常の令呪より強い性能を持つ。 宝具 俺のバーサーカーは最強なんだ! キャラ作成時に発動する。 バーサーカーにスキル:湖の騎士とスキル:己が栄光の為でなくを追加する。 【容姿】 Zero時空を受信した平行世界の間桐雁夜 【願い事】 バーサーカーが最強であることを証明する
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【作品名】Fateシリーズ 【ジャンル】エロゲー(文学) 【名前】間桐臓硯 【属性】魔術師 【年齢】510歳以上(後述) 【長所】他の二家が気付かない聖杯システムの異常に気付く洞察力 【短所】無理な延命に延命を重ねて魂が腐れてるおかげで、かつての目的や意思が消え失せている 【備考】500年前の間桐家の当主であり、そこから現在まで生きているので500歳は確定 どんな天才でも年齢一桁で魔術師一家の当主にはならないだろうから510歳以上か vol.1
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【作品名】Fateシリーズ 【ジャンル】エロゲー(文学) 【名前】間桐臓硯 【属性】魔術師 【年齢】510歳以上(後述) 【長所】他の二家が気付かない聖杯システムの異常に気付く洞察力 【短所】無理な延命に延命を重ねて魂が腐れてるおかげで、かつての目的や意思が消え失せている 【備考】500年前の間桐家の当主であり、そこから現在まで生きているので500歳は確定 どんな天才でも年齢一桁で魔術師一家の当主にはならないだろうから510歳以上か vol.1
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各作品の参戦キャラが2人以上になった場合編集してください。作品名はアイウエオ順とします。 ARMS 赤木カツミ>キャロル アクセル・ワールド 黒雪姫>上月由仁子 アライブ-最終進化的少年- 楠奈美>御館華音>手塚葵 アルカナハート ミルドレッド・アヴァロン>朱鷺宮神依 イエロードラゴンがあらわれた! きみどり>ルッコラ=ラディッシュ 異界戦記カオスフレア エル・シャダイ>モニカ・ギデオン>ノエミ・バートリ 勤しめ!仁岡先生 河原桜>上原>川崎明日香>浅井withディアボロス 犬マユゲでいこう メモリン>初心者LV.3 11eyes 皐月菊理>リーゼロッテ VenusBlood-ABYSS- シャリーア>ルキナ=キキョウ ウルトラシリーズ デモンゾーア>パワードレッドキング(メス) 永遠神剣シリーズ 叢雲のサツキ>ミューギィ>ナル・イャガ>倉橋時深>ナルカナ>悠久のユーフォリア>カティマ・アイギアス >星天のエト・カ・リファ>ルプトナ>永峰希美>ナーヤ>エヴォリア>レスティーナ・ダイ・ラキオス 『エイリアン』シリーズ エイリアン・クイーン>エレン・リプリー>エレン・リプリーwithパワーローダー>アナリー・コール エヴァンゲリオンANIMA 洞木ヒカリwithエヴァEUROⅡウルトビーズ>アスカエヴァ統合体>綾波レイ・No.カトルwith0・0エヴァ=カトル機 >No.シスwith0・0エヴァ(シス機)>綾波レイ(No.トロワ)withエヴァンゲリオン零号機F型>No.サンクwith0・0エヴァ(サンク機) エレメントハンター(漫画) キアラ・フィリーナ>エイミー・カー>ユノ おまもりひまり 神宮寺くえす>緋鞠>各務森飛鈴 お・り・が・み フェンリルwithみーこ>名護屋河鈴蘭 マリアクレセル 空の境界 両儀式>浅上藤乃 刀語 鑢七実>敦賀迷彩 狂戦士 ズイナ>綾城万里 銀魂 志村妙>猿飛あやめ>神楽>柳生九兵衛>スペースウーマン>五郎 CLANNAD 坂上智代>藤林杏 GetBackers-奪還屋- アーカイバ>氏家火生留>蛮の母>間久部博士>HEVN>天野博士>工藤卑弥呼 ケロロ軍曹 アンゴル=モア>アリサ=サザンクロス>日向夏美>ヒララ>サツキ・メイ>西澤桜華>マザー 鋼炎のソレイユ 天導遥>蒼龍流 THE IDOLM@STERシリーズ 菊地真>如月千早 SIRENシリーズ 母胎>木船郁子>アマナ>ベラ=モンロー サザエさん フグ田サザエ 磯野フネ さよなら絶望先生シリーズ 巨大木津千里>加賀愛>木津多祢 されど罪人は竜と踊る ニドヴォルク>アナピヤwithムブロフスカ>ジャベイガ 死神のキョウ 黒谷鏡=ココロ 漆黒のシャルノス シャーロット・プロンテ メアリ・クラリッサ・クリスティ 灼眼のシャナ マティルダ・サントメール>シャナ 女子大生家庭教師濱中アイ 中村リョーコ>濱中アイ CYNTHIA THE MISSHON 羅彗中=羅麗香>久我阿頼耶>中塚侑実子>ブリギット・マクラウド 紫水ほたる 新世紀エヴァンゲリオン(アニメ&旧劇場版&分冊百科) 第2使徒リリス>エヴァンゲリオン初号機(暴走)>惣流・アスカ・ラングレーwithエヴァンゲリオン弐号機 >綾波レイwithエヴァンゲリオン零号機>葛城ミサト>洞木ヒカリ 神秘の海を解き明かせ 母海さま>ミーコ 侵略!イカ娘 イカ娘>相沢千鶴 人類は衰退しました わたしwith妖精さん>I(人類は衰退しました) 涼宮ハルヒシリーズ 長門有希>涼宮ハルヒ ストライクウィッチーズ(アニメ1期2期&劇場版&漫画(キミとつながる空)) 黒江綾香>シャーロット・E・イェーガー SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~ 当麻紗綾>古戸久子 零 ~月蝕の仮面~ 朔夜>亞夜子 ダンゲロス(架神BOX版) 両性院乙女>黒鈴>チグリス>ユキミ>ポイズンジャイアントパンダ>鏡子>片平大砲 >愁い崎トリコ>南崎シンリ>友釣香魚 男子高校生の日常 タダクニの妹>りんごちゃん 探偵オペラ ミルキィホームズ(アニメ) アルセーヌ>シャーロック・シェリンフォード>コーデリア・グラウカ>G4inパトカー >エルキュール・バートン=譲崎ネロ D.Gray-man リナリー・リー ロード・キャメロット ティンクル☆くるせいだーす イレア>サリー デモンベインシリーズ ナイアルラトホテップ>ネロwithネームレス・ワン>メタトロン(ライカ)>アナザーブラッド>覇道瑠璃>オーガスタ・エイダ・ダーレス DUEL SAVIOR 当真未亜>リリィ・シアフィールド 天地無用! 魎皇鬼 訪希深>白眉鷲羽>反作用体 天地無用!GXP 神木 瀬戸 樹雷with水鏡>マシスwith恒星規模戦艦「ちょび丸」 とある魔術の禁書目録 前方のヴェント>キャーリサ>神裂火織>ミーシャ>御坂美琴>ショチトル とある科学の超電磁砲 御坂美琴>白井黒子 To Heart2 XRATED 柚原春夏with車>向坂環 東方project 蓬莱山輝夜>伊吹萃香>鈴仙・U・イナバ>十六夜咲夜>フランドール・スカーレット>博麗霊夢>西行寺幽々子 >八意永琳=四季映姫>チルノ=霧雨魔理沙>稗田 阿求 DRAGON BALL 人造人間18号>ビーデル>魔法使いのクソババア とらドラ! 逢坂大河>櫛枝実乃梨>川嶋亜美 日常(アニメ) 東雲なの>立花みさと>長野原みお>相生祐子 ネプテューヌシリーズ イストワール>アイエフ 這いよれ!ニャル子さん ニャル子>八坂真尋 鋼の錬金術師-FULLMETAL ALCHEMIST- リザ・ホークアイ>ラスト BALDR FORCE リバイアサン>水坂憐 パワプロクンポケットシリーズ 大江和那 マゼンタ 吸血鬼ハンターD レイラ・マーカスwith戦闘カー>カラスwith大鷲>レディ・アン>グレートヘン博士 VenusBlood-ABYSS- キキョウ=ルキナ ひぐらしのなく頃に 羽入(祭)>園崎魅音>羽入>園崎詩音>竜宮レナ 緋弾のアリア ジャンヌ・ダルク>星枷白雪>神崎・H・アリア=理子・峰・リュパンⅣ世 FINAL FANTASY Ⅸ ガーネット・ティル・アレクサンドロス17世>レッドローズ ファイブスター物語 クローソー>カレン FATEシリーズ マジカルカレン>ライダー>アルトリア>バゼット>間桐桜>黒セイバー>遠坂凛 ブギーポップシリーズ ヴァルプルギス>アルケスティス>六嶺美登里>トラス・サウス BLACK LAGOON ロベルタ>レヴィ>ソーヤー フランケン・ふらん ガブリール>ヴェロニカ プリキュアシリーズ 巨大ウルトラキュアハッピー>ウルトラキュアビューティ>レジーナ>美翔舞 へんないきもの三千里 オオナガトゲグモ>イヴォンヌwithジョルジュ 忘却の旋律(漫画) 獣神ヘカーテ>市松のメデューサ 封神演義(藤崎竜) 女媧(藤崎竜) 蘇妲己(藤崎竜) 竜吉公主(藤崎竜) 胡喜媚(藤崎竜) ポケットモンスターシリーズ(第3世代以降) トウコ>シャンデラ(♀)>クサイハナ(♀)>ジャローダ(♀)>野生のケーシィ(♀) ポポ缶 ポポミ ミリンダZ まじしゃんず・あかでみいシリーズ 周防万尋>ガブリエル>タナロット 真剣で私に恋しなさい!!(アニメ) 川神百代>橘天衣 魔法少女育成計画 坂凪綾名>たまちゃん>カラミティ・メアリ>細波華乃>クラムベリー>人小路庚江with十脚戦車 >ラピス・ラズリーヌ>室田つばめ>キーク>久慈真白>姫河小雪>リオネッタ>天里優奈with天里美奈 >犬吠埼珠>不破茜=八雲菊>尾野寧々>岸辺颯太>園田かりん>三条合歓>安藤真琴 >魚山護>野々原紀子>鳩田亜子>アンナ・サリザエ>三田好>棚橋陽真理>亜柊雫>建原智香 >氷岡忍>木王早苗>羽二重奈々>酒己達子 魔法少女まどか☆マギカ(アニメ&小説&漫画&PSP&おりこ&かずみ) 鹿目まどか>巨大宇宙魔女>暁美ほむら>双樹あやせ&ルカ>杏里あいり>佐倉杏子 >巴マミ>美樹さやか>千歳ゆま>美国織莉子 呉キリカ 魔法少女リリカルなのは フェイト・T・ハラオウン>高町なのは>八神はやて>シグナム 魔法先生ネギま!+ラブひな エヴァ>桜咲刹那>青山鶴子>青山素子>成瀬川なる>浦島可奈子 名探偵コナン 毛利蘭>毛利蘭(アニメ)>毛利蘭(OP映像4)>毛利蘭(ED映像2)>毛利蘭(ED映像42)>毛利蘭(第2巻裏表紙)>佐藤美和子>キャンティ めだかボックス 安心院なじみ>黒神めだか>江迎怒江>名瀬夭歌>贄波生煮>古賀いたみ <物語>シリーズ(小説&アニメ) キスショット>千石撫子>ブラック羽川>神原駿河>阿良々木月火>阿良々木火憐>八九寺真宵 ももえサイズシリーズ 死神ももえ=ももえギャリア LIVE A LIVE レイ・クウゴ>べる らき☆すた 泉こなた>高良みゆき>柊かがみ=柊つかさ ラグナロク ベストラ>アングルボザ 遊戯王OCG 光の創造神 ホルアクティ>レプティレス・ナージャ 夜桜四重奏 ~ヨザクラカルテット~ 士夏彦八重>ヴィクトル・りら・フランケンシュタイン>槍桜ヒメ
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【名前】間桐雁夜 【出典】Fate/Zero 【種族】人間(魔術師/フリールポライター) 【性別】男 【声優】新垣樽助 【年齢】27歳 【外見】173cm、55kg。劇中ではよくパーカーを着ている。刻印虫で肉体を酷使した影響で髪は白くなっている。 【性格】魔術の名家に生まれながら感覚は一般人であり、魔術師を忌み嫌い出奔する。しかし間桐家の養子となった桜を救うため、第4次聖杯戦争に参加する。遠坂時臣の許に嫁いだ幼馴染・禅城葵への想いを今も断ち切れずにおり、それが彼の悲劇に繋がっていく。 以下、本ロワにおけるネタバレを含む +開示する 間桐雁夜の本ロワにおける動向 初登場話 019:憎みきれないろくでなし 死亡話 051:本能字の変(2) その覚醒は希望 登場話数 2話 スタンス 対主催(脱出派) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 衛宮切嗣 本ロワでは遭遇せず セイバー 本ロワでは遭遇せず 言峰綺礼 友好? 本ロワでは遭遇せず ランサー 本ロワでは遭遇せず 雨生龍之介 本ロワでは遭遇せず キャスター 本ロワでは遭遇せず 鬼龍院皐月 仲間 19話で遭遇。51話まで共闘 019:憎みきれないろくでなし 纏流子 敵対 51話で交戦。殺害される。 051:本能字の変(2) その覚醒は希望
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第一回放送 食らわれるは人の心、そして ◆wYjszMXgAo 新しい朝が来た。 希望の朝だ。あるいは絶望の朝だ。 あるものにとっては吉報に、またあるものにとっては悲報となる言の葉が。 ――――島中のありとあらゆる場所へと響き渡る。 もたらすものは何か。 もたらされるものは何か。 それを知るものは未だこの場にはいない。 ――――この声の主たる伝令者でさえも。 遠く、遠く。 明けの空にじっくりと浸透していくのは悦楽交じりの音の群。 言峰綺礼は喜色を隠すこともなく――――、己が切開のメスをさくりと入れていく。 「……さて、諸君。ご機嫌はいかがかね。 見も知りもしない赤の他人が息絶える傍らで、何事もなく朝を迎えられた喜びは耐え難いものだろう? 実に結構なことだ。とても君達は人間らしい。 人間でないものたちも含めて、な。 誰かを手にかけた時の優越感はいかがだったかな? 誰かに裏切られた時の絶望感はいかがだったかな? 誰かを助けられなかった時の無力感はいかがだったかな? 誰かと共にいる時の安心感はいかがだったかな? 誰かを騙す時の心苦しさはいかがだったかな? ……ふむ、まあ前置きはこのくらいにしておこう。 禁止エリアの発表に移る。 ……死者が知りたいかね? 誰が無残に散っていったか、愛する者がどれだけ悲惨な目に遭ったかを知りたいと。 ……くく、それを知ってどうすると言うのかな? せいぜい自己満足にしかならないだろうに。 君たちがいかに猛ろうが悲しもうが、死者は戻っては来ないのだぞ? ……話が逸れたな。剋目して聞くといい。 運悪く該当箇所にいるものは、自己の保身を露にしながら生き足掻くその姿を見せてみたまえ。 8 00よりE-2。 10 00よりF-6。 以上の二つだ。 ――――では、そろそろお待ちかねの死者の発表といこう。 大切な人間の死を味わうものは、その誰かが与えてくれた過去に感謝するといい。 喜べ、君は間違いなく満たされた人間だ。 失えるものがあるのは幸せな人間の特権だろう? 大切な人間の生に安堵したものは、その誰かを護る為の未来に感謝するといい。 喜べ、君は無力ではない。 彼ないし彼女の未来を掴み取る為に、騙し欺き殺し奪い、ありとあらゆる手段を用いて闘争できるのだから。 大切でない人間の死を悦を抱くものは、今自分の生きている事実に感謝するといい。 喜べ、君は実に典型的な感性の持ち主だ。 邪魔者が与り知らぬところで始末されたのだぞ? 偽善などに惑わされず、諸手を挙げて歓喜を表現してみせたまえ。 ウィンフィールド。 岡崎朋也。 リセルシア・チェザリーニ。 蒼井渚砂。 対馬レオ。 小牧愛佳。 向坂雄二。 間桐桜。 宮沢謙吾。 以上、9名だ。 ……さあ、どうだ? もう一度問おう。ご機嫌はいかがかな? ……ところで、君たちに一つ告げておくことにしよう。 人によっては朗報だ、心して聞くといい。 この殺し合いに優勝した暁には、君たちにはある権利が与えられる。 ……それが何かは、ふむ、いずれ分かることだろう。 その機を期して待ちたまえ。 そして告げよう。 君たちの中には結託し、我々に対抗しようとするものがいるだろう。 結構、……大いに結構だ。 ――――君たちが抗い苦しみ、我々との力の差に絶望する姿を見せてくれ。 それが実に楽しみだ。 ……ふむ、思い上がりと口にするかね? 我々とて人の子、勝てぬ道理はないと? では、証拠を提示しよう。我々の力の一端を。 諸君らの中には、すでに死の世界から蘇ったものがいる。 そのものたちは自分自身で気付いているだろう? ならば、教えてやるといい。 我々の力を以ってすれば、死人に今一度の生を与えることすら叶うのだということを。 生死すら自在にする力を我々が持っていることを、その手で証明して見せたまえ。 そして私は君たちに期待する。 愛するものを失った人間が、絶望に駆られるまま混沌を生み出すことを。 我々に立ち向かおうという人間が、我々に一矢報うことすらできぬまま、同胞たる参加者に踏み躙られる有様を。 もっともっと、人間の成し得るありとあらゆる感情と行動を、私に見せてくれ。 ――――最後に、もう一つ。 君たちの中には、私達の息のかかった者がいることを教えてやろう。 そのものは確かに息づいていて、この場において混乱を生み出すのだ。 会場内にいる人間全てを味方にしたとて、絶対に平和が訪れることはないことは理解頂けたかね? さあ、互いに疑いあいたまえ。 君の傍らにいる人間は、そ知らぬ顔をして君を利用した後背中を刺すかもしれないぞ? 預けておいた背中を、さくり……とな。 ……では、次の放送の時に会おう。 その時までありとあらゆる手段を持って行動したまえ。 我々に立ち向かうのでも、殺し合いを促進するのでも構わない。 掌の上で踊っているのがワルツかロンドかという違いでしかなく、 またそれこそが私にとってこの上ない愉悦となるのだから」 その言葉を最後に、ぶつりという音がなる。 後に残るのは静寂。 ……そして。 そして人々は――――。 いや、その前に、不意にノイズが走る。 ……だが、言峰の言葉は聞こえてこない。 チン、カチャカチャという何かをぶつけ合う澄んだ小さな音。 そして、やや荒い息遣いとごくりと言う何かを飲み込むような響き。 それだけが聞こえ、しかし静寂が破られたと言うにはほど遠い。 放送のスイッチが入れられたというのに沈黙が続くのは何故だろう、と、 誰もが思う頃合で――――、ようやく言峰は続きを告げる。 「は、ふ……っ。そうそう、もう、……ひとつ、だ。ん、ぐ。 もぐ、む……っ。優勝の、特典について、ふ……っ、ふ……っ、だが。 ……この殺し合いが、は、もぐ……、誰かの優勝に、ハフ、終わった、暁にはだ。 ――――先ほど言った『権利』、ムシャ、以外に、はふ、はふ、君たちに……ゴク、モグ、 ……は、ふぅ、……ふぅ。は……、ふ、んぐ。 と、失礼した。続きを告げよう。 ――――君たちに、この世のものとは思えない程のディナーを振舞うことを確約しよう。 ……以上だ。君たちも朝餉を楽しみたまえ。 食べるものも食べなければ、生き延びることなど到底出来はしないのだから」 ◇ ◇ ◇ かちゃかちゃと舞うのは蓮華。 中にあるのは白と赤の混成物。 はふはふと、バクバクと、モグモグと。 ぐつぐつと熱さに自己主張のないそれが飲み込まれていく。 コクのある豆板醤の、舌に残る辛み。 椒の香り高く、鼻を刺激する辛み。 それら二種が絶妙のハーモニーとなって、口中に吸い込まれて留まることを知らない。 咀嚼する。 ニンニクの葉は野菜のエキスを供給し、食欲を増進させる香りを放っている。 牛豚の合挽き肉は、たっぷりの肉汁を滴らせ、ウマみをもたらして止まない。 柔らかいが適度な弾力のあるクリーム色の豆腐は、他の具材に負ける事無くほのかな甘みを以って全体を調和させる。 ゴマ油の香ばしさはそれだけでご飯が一膳食べられるほど。 ベースとなる鶏ガラスープは滋養に溢れ、体に染み渡るようにダシの美味さを主張する。 中華料理特有の大火力で豪快に炒められたこれらは味の成分を活性化され、全ての要素を極限まで高めているのだ。 「……言峰神父。朝っぱらからそんな物を、胸焼けが……いや、それはいいか。 『この世のものとは思えない』辛さのソレを本当に優勝者に振舞うつもりなのかな?」 放送機材に向かったまま、ガツガツと食事を再開した言峰は振り返ることすらしない。 ただ、その問い掛けに――――、言峰はスープのこびり付いた口端をニヤリと歪めて表現する。 これ以上ないという、愉悦の表情を。 ソレを食らいながら、これから巻き起こされるであろう混沌に思いを馳せる。 ――――さて、言峰綺礼の愉悦の時間は始まったばかりだ。 参加者たちの悲鳴と言う美酒を肴に、彼は至福の食事を楽しみ続けることだろう。 073 影、ミツメル、光 投下順に読む 075 一乃谷 073 影、ミツメル、光 時系列順に読む 075 一乃谷 052 鬼神楽 言峰綺礼 094 記憶の水底 052 鬼神楽 神崎黎人 094 記憶の水底