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「命がかかってれば称賛するやつもいるけどな、あれはいけない。命を懸けるんだから見合ったもんがなくちゃね。やる意味がない」 と、伝説のスタントマンは言った。 エンジンが噴かされる。ライダーはまっすぐ、採石場のガードレールを見すえている。 ここは町はずれの採石場――正確には跡、か、重機の類はなく、布袋に入れられた石仏がむなしく放置されている。ライダーは荒い道の片側、ガードレールから十m離れた場所にいる。目指すは反対、100と数十メートル先。 「まあ俺の持論なんだが、見合ったもんというとだな、命に見合ったもんなんだ、形あるものじゃいくらあったって足りん。金はすぐヤクにでも消えちまうからな、俺の場合、あくまで俺の場合は楽しさだ。楽しくないものに参加したって仕方ないだろ?」 ライダーは同意を求めて腰に回された腕の主に訊く。 栗色の毛を二つに結んだ気の強そうな少女である。ライダーの中身を搾り取らんばかりに腰に抱き着き、顔は蒼白、黒目が若干上を向いている。それもそのはず、ライダーは町はずれに採石場があると知るや否やマスターを載せて全速力で飛ばしてきたのだ。 元々危険運転を職業にしていたライダーが安全基準の厳しい現代で運転すれば、それはもうただ走るだけでスタントといえよう。 そんなバイクに乗せられていたのだ、少女――遠坂凛の肝はずっと冷えっぱなし、尻は感覚がないし、耳も若干聞こえが悪い。 「私は全然楽しくないんですけど!頼むからおろしてよホントに!セイバー狙いだったのに出てきたのはライダー!それもこんなイカレ野郎だなんてもう最悪よ!どうしろってのよ!」 「なに?馬鹿だなおまえは。俺の後ろに乗ったやつは生涯でも数えるほどしかいないんだ多分死にゃしないから大人しく乗せられとけ」 「たぶん…今たぶんって言った!?もーやだ、もういやだ」 「へっへっへ」 後ろからではどういう表情をしているかは知らないが、きっとあの神父を思い出すような意地の悪い笑顔に違いない。凛はますます顔面の色を落とし、神に祈った。 「さあ!二人乗りでまともなジャンプ台なし、距離は目測で、え~、163m?かな?間違いなく人類初だ。間違いなく不可能さ、いくぞ!」 宣言とともにバイクのエンジンが大きくがなり立てる。後輪が砂利を弾き飛ばし、気付いた時には宙に浮いていた。 凛がその日に発した悲鳴は、生涯で一番大きなものとなった。 ▼ 数m先でバイクが逆さまになって炎上している。 ライダーはそれを笑顔で眺めている。彼の足元では放心状態の凛がしゃがんでいる。 スタントは結果として失敗に終わった。向う側までは行った、むしろ行き過ぎたほどで、着地の際、タイヤがぶつかったのは地面でなく岩壁。直前に気が付いたライダーは凛を抱えて脱出、今に至る、というわけである。 「いや、マジで危なかったな。サーヴァントなめてた。あと二人乗りだとあんなに姿勢を保つのが難しいとは思わなかった。死ぬとこだ」 ライダーがあっけからんと言い放つ。この場にもう一台バイクがあればもう一度やろうと言い出しそうな雰囲気を察知した凛は大急ぎで話題を変えた。 「ら、さっき…あんたが言ってたことだけどね」「うん?」 「目的があるの…楽しさなんて必要ないわ…」 ライダーは目的?と聞き返す。 「ああ、聖杯か。なんでも願いが叶うっていう」 凛はかぶりを振って否定した。 「願いなんかに興味ないわ…そういうのは自分でやるもの」 「いい心がけだ。気が合うな」 凛はじとりとライダーをにらみつけた。お前みたいのと一緒にされてたまるか、と思いを込めて。 ライダーは笑う。さも愉快そうに。 「私はね、戦いたいの。勝ちたいのよ。そうしなくちゃいけないの」 「なぜ」 「私がそういうものだからよ」「へえ」 ライダーはただ笑ったままで、炎上したバイクを持ち上げて採石場に落下させた。表通りに向かって歩き出すので、凛はライダーに不満を抱きながらも後を追った。 そうさ、勝たなくては。出てきたのがライダーだろうがイカレスタントマンだろうが関係ない。遠坂凛は自分の能力を信じている。自分ならあれを使っても勝ち残れるはずだ。 凛は決意した。改めて決意した。 「…歩いて、帰るのよね?」 「歩きたいのか?俺はどっかからバイクを調達しようと思っていたんだが」 訊いてよかった! 【クラス】ライダー 【真名】ロバート・クニーブル 【出典】20世紀アメリカ 【性別】男 【身長・体重】178㎝74㎏ 【属性】中立・中庸 【ステータス】筋力:Ⅾ耐久:C敏捷:A++魔力:E幸運:A宝具:C 【クラス別スキル】 対魔力:E ライダーは現代のサーヴァントであるため、魔力に対する耐性はほとんどない。 ランクEはダメージを多少軽減させる程度。 騎乗:A+ ランクこそA+だが、ライダーは絶対にバイク以外には乗らない。ランクA+相当のバイク操舵技術ということ。 【保有スキル】 尻軽男:B ライダーは道具を選ばない。ライダーが乗ったバイクはすべてランクB相当の耐久力とランクC相当の対魔力を得る。ただし原付はその限りではない。 単独行動:B マスター不在、魔力補給なしでも長時間現界していられる能力。 ランクBならマスターを失っても二日間は行動可能。 向こう見ず:A 不可能に挑戦し続けるライダーの生きざまそのもの。ライダーの行動すべてに実現の可能性が残される。逆説的に理論上絶対に成功する事柄でもライダーが行えば失敗する可能性がある。 仕切り直し:B 戦闘からの撤退にボーナスを得る能力。 矢除けの加護:(C) 宝具の発動条件を満たすことによって発動。 宝具を除いた投擲タイプの攻撃は使い手を視界に納めた状態であれば、余程のレベルでないかぎりライダーに対しては通じない。ただし超遠距離からの直接攻撃、および広範囲の全体攻撃は該当しない。 【宝具】 『不死の跳躍(イーブル・クニーブル)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大補足:- ライダーそのもの。二十年に及ぶスタントマンとしての活動と前人未踏、スタントによる433回に及ぶ骨折と世界最長のスタント記録を由来とする。ライダーの駆けるバイクに追いつくことはできない。サーヴァントがいる空間で敏捷に二つのボーナスとスキル『矢除けの加護:C』を付与。またライダーの受けたダメージは傷としては現れず、その身に蓄積される。 【特徴】 金髪のオールバック、爽やかで紅白のライダースーツを着ている。スタント界のプレスリーと呼ばれる由来は開いた裾と首回り。パフォーマンスを職業にしているスタントマンらしく、見た目は派手。 【人物背景】 伝説のスタントマン。1938年生まれ。12の時にモトクロスショーを見てスタントマンを志し、1966年からスタントショーの仕事を始める。以後スタントの記録を打ち立て続け、幾度となく成功と失敗を繰り返す。70年代スタントのアイコン、バイクに乗ったプレスリーと言われた。2007年、老衰で死去。 スタントマンという職業は当時アメリカンフットボールに次ぐ人気を持っていたと言われているが、その派手さゆえに低俗で品位がないものとして白い目で見られることも多かった。ライダーが跳び続けたのはもちろん人々からの称賛もあっただろうが、純粋にスタントが好きだったというのが最大の理由である。相当な自信家で、変態。 ライダーとしてはこの上ない適性を持っているはずだが、兵士でなければアウトローでもないため戦闘能力らしい戦闘能力は薄い。しかし同じく戦闘を得意としないマリー・アントワネットの例もあるので全く戦えないということはないだろう。 【サーヴァントとしての願い】 ない。強いて言うならこの体で出来ることがしたい。 【マスター】遠坂凛 【出典】fate/stay night 【能力】地水火風空の五つの属性を過不足なく使いこなす超一級の魔術師。同年代の魔術師と比べると魔力量もけた違いで、家督も高い、筋金入りのエリート。 特異な魔術は呪いの弾丸を打ち出す「ガンド撃ち」。本来は物理的破壊力を持たないガンドだが、極めて高い才能がその威力を拳銃に匹敵するものとしている。 専門は宝石魔術で、宝石に魔力を込め、武器や等道具として扱う。大量のストックがある。 また八極拳の使い手でもある。近接戦闘もそれなりにこなせる。 【人物背景】 上記参照。6代続く魔術師の家柄、遠坂家の現当主。能力に裏打ちされた高いプライドと気の強さを持ち、敵対する者は周回送りになるまで、やるときは徹底的にやる。 参戦はstay/night本編より数か月前。 【マスターとしての願い】 聖杯を手に入れる。願いは特にない。
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遠坂凛&ライダー◆HOMU.DM5Ns 静かな夜だった。 空には月と星。地には天と対称するように眩く灯る人口の煌めき。 アメリカ、スノーフィールド。ここは地球の未来における都市の形を理想とした街。 とはいえそこに住む人々までもが未来を見て過ごしているわけではない。 大半の者は今を生きるのに懸命で、それは時代が進んでもそう大きく変化もしないだろう。 今日もまた仕事を終えて家に帰っている時刻に、その少女もまたひとり路地を歩いていた。 一言に言ってしまえば、宝石のような少女だった。 傍を通り過ぎたら振り返って二度見したくなる美貌。 思春期の愛らしさを理性という光で彩った、完璧な仕草。 生まれて持った天性の輝きを放つ原石を、時間をかけて丹念に研磨させて黄金の比率を保った最高純度の紅玉(ルビー)。 日本人だが一部北欧の血が混ざってる顔立ちは、外様のはずのスノーフィールドでも異物感を与えない。 何より、慣れぬ異国への萎縮が一切見られない少女自身の堂々たる振る舞いに街も諸手を挙げて受け入れていた。 遠坂凛 しかし夜更けにうら若い少女一人が道で歩いているのは、些か無防備に見える不安な場面でもある。 日夜犯罪の報道がなだれ込んでくる銃社会のアメリカだが、治安という市民移住に重要な案件にスノーフィールドは力を入れている。 人通りが多い地域の警備は万全を期しており街の平穏は守られているとはいえ、防犯を心がけるのに越したことはない。 当の本人も足取りは普段通りに見えて僅かに遅く力みがあり、危機意識が働いているとわかる。 ……尤もそれは。一般的な子女が抱く危機意識とはまったく違う意味合いが込められていたが。 「……はあ。懐かしみたくもないのに、しっくりきちゃうものなのね。この空気って。 ヘンに張り詰めてるっていうか」 ため息を吐いた遠坂凛は、この空気を知っていた。 人世の裏に潜む魔術師である少女にとって、あまりに馴染んだ雰囲気。 魔力の充満とはまた違う、街の空気そのものが入れ替わったとしか思えない違和感がある。 「人生に二度体験する羽目になんてね。セイバーと同じかあ。 そういや、綺礼もそうだったっけ」 聖杯戦争。 奇跡の願望器を求めて七人のマスターとサーヴァントが殺し合う魔術儀式。 マスターとは魔術師。神秘を修め真理を目指す魔を統べる術を操る者。 サーヴァントとは英霊。過去から未来の人類史に功績を残した偉人を現在に呼び起こす超人的な使い魔。 その知識を、凛はこの舞台に招かれる以前から、ずっと前から知っていた。 何故ならばといえば、他ならぬ彼女の家系こそがその儀式を成立させた立役者。 魔術師、遠坂という『冬木の聖杯戦争』御三家の一であるからである。 数十年周期を経て都合四度行われてきた大儀式に、彼女もまた若き当主として五度目の戦いに身を投じた。 聖杯を勝ち取りこそしなかったものの、聖杯戦争の生還者として彼女は戦い抜いたのだ。 「けど一体なんなのよこれ……冬木とは別の聖杯戦争?誰に断ってこんなこと仕出かしてるのよ。 しかも十五組のマスターってなによ、ていうか電脳空間ってなんなのよ……!ああまずい大声出しそうだった」 しかしその知識は、『彼女の知る聖杯戦争』のものであって、この地で行われようとする聖杯戦争とは違った形態だった。 だから余計に混乱する。正統な魔術師である凛にとって、今の状況はあり得ないと言う他なかったのだ。 「……無様ね、凛。そうじゃないでしょ」 今すぐ大声を出して抗議したい感情を頭の中で抑えるうちに、気付けばここでの自分の家に着いていた。 それなりに豪邸だが西洋式である元いた遠坂邸とは趣の違う、知らないはずの家。 日本の建築風だが完全な和風の屋敷というわけでもない。異民の受け入れに寛容なスノーフィールドとはいえ、建築の文化そのものが違っているのはかなり珍しい。 自分の家ではないここの違和感が、思えば最も強かった。 ホームシックを憶えるわけでもない。ただやっぱり凛にとっての帰る場所とは遠坂の家……よりも先に浮かんだ場所だった。 参加状も拒否権もなしに強制連行された事、頭に勝手に記憶を書きこまれた事、 電脳という神秘も魔術もない空間が舞台とかいう事への諸々の主に怒りの感情は一端、ひとまずは置いといて。 かつて聖杯戦争の名を冠する儀式に、まさに当事者として関わった自分が再び呼び込まれた意味をまず考える。 経験がある自分を意図して選んだというならまだ楽だ。問答無用でぶっ飛ばせばいい。 手袋を投げたのはあっちなのだから、こっちには受け取って拳を振り上げる権利がある。 ただ無作為に選んだとしたら、それはもう最低だ。 仮にも聖杯戦争なのだ。宝くじを引くような感覚でランダムに参加者を引っ張る真似をする輩なんて全魔術師への冒涜、宣戦布告に等しい。 「……あ、いやいたんだっけ、たまたま引いたくじで一等賞当てたヤツ」 思い浮かべた顔。 呆れるほど未熟で強い、放っておけない少年を脳裏に起こす。 それだけで、不思議とスッとして揺らぎが消えた。 「ちょっとだけ待って、士郎。一発ぶん殴ってすぐ帰るから」 そうだ。ここで自分が消えているって事は、あいつの隣にいない訳だ。 隣に立って支えると言いながら自分が先にいなくなるなんて、最も忌避すべき事態だ。 歪で、愚かで、けど尊い、ある少年の誓い。 その目指す道がどれほど傷だらけになると分かったからこそ、傍にいると決めたのではなかったのか。 朝焼けの空で微笑んだ彼。 叶わぬ理想に心が磨り減って、それでもいいと笑うしかなかった背中。 自分を失ったあいつか、いつか自分を好きになれるようにと。 だったら、こんなところで躓いてなんかいられない。 この聖杯戦争がなんであろうと関係ない。必ず生き残り、帰ってみせる。 「まあ結局やることは変わりない、と」 聖杯戦争が願いの潰し合いであるのは知っている。 マスターもサーヴァントも譲れぬ願いがあり、ひとつしかない奇跡の席を賭けて戦う。 聖杯がろくでもないモノであると身に染みて理解してる。 ここの聖杯がそれとは違うとしても、それでもまだ疑念の方が強い。 その理屈を他人に押し付けるほど傲慢にはなれない。 それでも自分は遠坂凛なのだから、やっぱりこうするしかないのだろう。 「そうと決まったら、とにかくサーヴァントの召喚……か」 ……正直に告白してしまうと、その時、少しだけ期待はしていた。 聖遺物なんて用意してるわけがない。召喚のために準備だって何一つ整えられてもいない。 だいたい前の戦争で召喚用、戦闘用にストックしていた宝石はあらかた消費してしまってるので用意のしようがないのだけど。 つまりは、だ。 何の保護も仕掛けもないまま、ただ遠坂凛(しょうかんしゃ)のみを縁とした簡素な召喚にするしかなく。 自分と縁のあるサーヴァントなんて一人しか思いつかないのが自然というもので。 そう思った瞬間、本当に屈辱的この上なかった現象を、悪くないなと考えてしまったのは、否定できなかった。 「まさか、ね。そう都合よくあてがってくれるわけないか」 声に隠しきれない嬉しさが乗っているのが自覚できる。 肩透かししないように努めて否定するが、どうしても期待してしまっている。 とりあえず調子のピークを間違えて失敗(うっかり)して天上から落とす羽目にならないように考えながら、家の扉を開けた。 「……?」 開けた途端、暖かい香りが鼻孔をくすぐる。 記憶にある限り、この家には凛一人しか住んでいない。 家に招く友人もいないではないかもしれないが、家主より先に上がらせる仲がいたとは思えない。 なのに居間に通じる通路には明かりが灯り、香りはその先から漂ってきている。 カタカタと小刻みな金属音は、きっと鍋が煮たって蓋が震えている音なのだろう。 ―――そういや、白紙のトランプって……どうしたっけ? この聖杯戦争で召喚されるサーヴァントの核となる触媒。 マスターが記憶を取り戻した時点で手に戻ると知らされたものを、どこに所持していたか。 そう気づいた瞬間、急ぎ足で駆け出した。 今の今まで感じなかった、家の明かりや魔力パスの繋がりも放って居間に飛び込んだ。 中にいる相手に、この中途半端な感情をぶつけたい理不尽さを抱えて。 「やっと帰ったか。女の子が夜に独り歩きとは感心しないな」 聞いただけで、相当な自信家だと分かる声だった。 それだけで声の主がどんな人物なのか理解できるだけの、強烈な我を嫌が応にも感じさせた。 台所から出てきたのは、癖の強い黒髪の青年だ。 端正で力強い表情だが格好は現代で見られる普通のもの。 だが既に英霊との邂逅を幾度も果たしている凛には分かる。 膨大な魔力の濃さだとか、そういった要素を抜きにして、こいつはただの人間とは違う、英雄だと確信させるだけの圧倒的な雰囲気を持っている。 持っているのだが……その両手で掴んでいるのが熱を持った土鍋というのが所帯じみた感想を持たざるを得ない。 とにかく声と合わせて、唯我独尊という言葉がこれ以上なく似合う男だ。 ……思い出したくもない、金色の影が脳裏を掠めた。 「だが丁度いい。夕食も今できたところだ。早速食べるといい。美味いぞ」 そう言って、土鍋をテーブルの空いていた鍋敷きに載せる。 蓋を開ければたちまち湯気が沸き出して、中にある白い肌の君が湯船に漬かる姿を現す。 即ち、湯豆腐である。 昆布だしをベースにタレはゆずポン酢、薬味のみとシンプル。 それ故に作り手の腕如何でどこまでも進化する無限の可能性を秘めた料理。 これを出すということは己の腕に自信を持っているということである。 「いやちょっと待ちなさい。なんなの、あんた?」 料理に目が行って最初の疑問が頭から抜けてしまうわけもなく、凛は我が物顔で居座っている男へと向き直る。 それを聞いた男は、心底残念そうに顔を顰めた。 「なんだ。俺の名を知らんのか?世間に疎いにも程があるぞ、それでも俺のマスターか? ……まずいな、あまりの不憫さに涙が出てきたぞ」 「そういうことじゃないわよ!召喚も契約もすっぽかしてひとん家でご飯作ってるあんたの精神構造を聞いてんの! だいたいあんたの名前なんか知るわけな、―――?」 ズレた反応を返すサーヴァントに烈火の如く食いかかる凛だが、当の本人はどこ吹く風と返している。 それどころか何か同情した目で見てやがりすらいた。 『もっかい令呪使ってやりましょうか!』と我を忘れて握り拳を上げようとして―――頭に浮かんだ謎の文字に告げる言葉が失せた。 「あれ……?なんで私、あなたの名前、知ってるの?」 この男とは間違いなく初対面だ。 それなのに凛は男の名前を"既に知っていた"。 銘打たれた名が何を意味するかまでを、正確に。 偽の記憶を刷り込まれたように、ここの聖杯戦争の形式かと思ったがそうではない。 冷静になった頭で、改めて目の前のサーヴァントを見やった。 視線を受け止めたサーヴァントは、おもむろに緩く伸ばした右手の人差し指を頭上へと掲げる。 指先がちょうど天上の照明と重なって、まるで指そのもに光が灯っているように見える。 太陽の夜明け。 その男を介してるというだけで、ただの照明は神秘的な幻想という光景を凛に錯覚させた。 「……そう。俺の名は、天の道を往き、総てを司る男―――」 天に突き上げた光の中心で真名が名乗られる。 己が世界の真理、この世の正義そのものだと確信する絶対の自信を込めた声で。 「――――――天道、総司」 ◆ 「……なんで私のサーヴァントってこう、みんな無駄に家事が万能なのかしら」 振る舞われた料理を食べ終えて、ごちそうさまの次に凛がこぼしたのはそんな言葉だった。 「それは、つまり俺以外のサーヴァントとも契約していたということか? この聖杯戦争以前の、また別の聖杯戦争の生還者というわけか。詳しく聞かせてもらおうか」 自負するだけあって、ライダーのサーヴァント―――天道の料理は非常に美味であった。 一人は例外として、自分や士郎、桜でも分が悪いと危惧してしまうぐらいに。 まさかそれが自分との縁ではないだろうか。そういう意味でも危惧した凛だった。 「……ええ、そうよ。色々話し合うことはあるけど、まずそのあたりの話もしなきゃね。 ていうか、最初にその話しようと思ったのにそっちが無理やり黙らせたんでしょ」 「おばあちゃんは言っていた……。食事の時は天使が降りてくる、そういう神聖な時間だ。 食事時に物騒な話はするものじゃない」 凛が聖杯戦争絡みの話題を始めようとしても、この台詞と共に話を続けるのを禁じられてしまう始末。 これで料理が美味しくなかったら、ひたすら無言で豆腐を食べる時間を過ごす羽目になるところだった。 そのごく短い合流でもよく理解できたのが、この天道という男がひたすら自分本位の性格ということだ。 こちらの事情などお構いなし、己の都合を優先させる。そのくせまったく悪びれない。 凛もまた自我が強い方であり、当然気に食わない。なのでここでペースを掴むため本題を切り出した。 「じゃあ改めるけど、さっきも言った通り、私は一度聖杯戦争を経験してる。 率直にいって、その聖杯は碌な物じゃなかった」 魔術師の家系としてサーヴァントを召喚し冬木の聖杯戦争に臨んだ事。 そこで知った聖杯の真実。マスターとサーヴァントがこぞって求めていた願望気が、人類を殺し尽くす呪いの塊でしかなかった事。 凛が知る聖杯戦争の概要と共に、かいつまんでそのあらましを説明した。 「だから、この聖杯戦争もまるきり信用はしてないわ。 冬木のとじゃつくりが違うだろうから何とも言えないけど、胡散臭いのは変わりないし」 前提を伝える。 遠坂凛がこの舞台で動く上で最低限の方針を。 サーヴァントとして呼ばれる英霊は聖杯に願う理由がある。だからこそ使い魔に身をやつしてさえ人間に服従する。 聖杯の破壊を視野に入れるマスターに対して、目の前の英霊はどうするのか。 場合によれば、このサーヴァントとの契約を断たれかねない道。 「戦いがあるなら当然勝つ為に動くし、やるからには徹底的にやるけど、最終的に願いを叶える気はないわ。元々そんなもの、持ってないし。 少なくとも、これを作って無差別に人を集めるような奴は一発殴らなきゃ気が済まないわ。 それできちっと元の場所に帰る。それでおしまいよ」 見た事もない誰かの為に、なんて正義感を振りかざすつもりはない。 凛とて魔術師であり、一般社会の人にとっては異端の類だ。人の道理を語れる立場にはいない。 目的は極めてシンプルだ。売られた喧嘩は買う。無論、勝つ。そして生きて帰る。 なにひとつ取りこぼさない事が凛にとっての勝利だ。 「なるほどな」 凛の話した内容にも反応薄く、机に手をついて天道は瞳を凝らした。 「つまり、元の世界に恋人や家族でも待たせているのか?」 「んにゃ!?」 まったく予想してなかった返しに、喉からなんか変な声が出た。 「な、なななに言ってんのよ!恋人とか、あいつとはそんなんじゃ……………………なくもない、とは言える、けど。 ていうか!それは今関係ないでしょー!?」 ひとしきり喚き散らして、墓穴を掘った、と自覚した瞬間、顔から火が出るほど赤くなる。 取り乱した凛を見て天道はからかうでもなく、真剣な面持ちのままで続ける。 「おばあちゃんは言っていた……。人は人を愛すると弱くなる。けど、恥ずかしがる事は無い。 それは本当の弱さじゃないから。弱さを知ってる人間だけが本当に強くなれるんだ」 傲岸不遜を地で行く台詞。 受け売りを前置きにして語る言葉はしかし、何よりも本人の底から出た言葉にも聞こえた。 自分がその強さを知っているが故なのだとでも言うように。 「弱さを受け入れてお前はお前の道を突き進む。それこそが何よりも大きなお前の強さだ。 まあ、及第点だな」 「……それって、要するに私をマスターとして認めるってこと?」 「いつ俺がお前をマスターにしないと言った? 俺を呼び出せるほどのマスターだ。世界を汚し、人を害する下衆な願いを持った愚か者の筈がない。 他人に縋る願いなどない以上召喚されることはないと思っていたが……やはり俺が望みさえすれば運命は俺に味方するようだな」 凛を評価してるのか、自画自賛しているのか。 どちらが正解なのか分からなくなる。 どうやら天道もまた聖杯に託す願いはなく、凛の意に反する気もないらしい。 「そして喜ぶがいい。俺が来た以上、この聖杯戦争は俺達の勝利で確定だ。世界で一番強いのは俺だからな。 お前の望みは、必ず現実のものになる」 そしてなんとも大それた宣言をした。 驚くべきことに、その言葉は本気だった。 本当に、この空の下で自分が最強なのだと疑っていない。 その姿勢を不思議と妄言だと感じさせない。それもまたこの英霊の強さの根源か。 「うわ、そこまで自分中心なんだあんた」 「おばあちゃんは言っていた。世界は自分を中心に回ってる。そう思った方が楽しいってな」 「ああ、それは納得。……けどあなた、本当に強いの?」 ほんの少し値踏みするような目線に、不機嫌そうになるライダー。 意外と子供っぽいところもあるらしい。 「……そうか。まずは直接俺の強さを見せつけるしかないようだな。 その時こそ自分と契約した者が何者なのかを思い知るといい、マスター」 「ええ。期待してるわよ」 挑戦的な笑みに、柔らかい微笑で返す。 それが、二人の契約の本当の始まり。 願いの為ではなく、勝利の為に。しかし紛れもない誰かの為に戦いを始める。 閉じられていた箱庭の中で、新たなる運命の扉が今、開こうとしていた。 【クラス】 ライダー 【真名】 天道総司/カブト@仮面ライダーカブト 【パラメーター】 筋力E 耐久D 敏捷D 魔力E 幸運A 宝具A+ 【マスクドフォーム時のパラメーター】 筋力B 耐久A 敏捷D 魔力D 【ライダーフォーム時のパラメーター】 筋力C 耐久C 敏捷B+ 魔力D 【属性】 混沌・善 【クラススキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 騎乗:A+ 騎乗の才能。獣であるのならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。ただし、竜種は該当しない。 幻想種への騎乗の逸話がないライダーだが、下記スキルと「時の流れに乗る」という特例によりランクアップしている。 【保有スキル】 天の道:EX 天の道を往き、総てを司る男。 世の中で覚えておかなければならないただ一つの名前。 ライダーを認識した相手は「天道総司」の真名を即座に認識する事になる。 他のサーヴァントやマスターにすら効果は発揮されるが、「仮面ライダー」としての能力は明かされず、 スキルや宝具などの詳細は明かされない。そのため変身時はこの効果が適用されない時がある。 心眼(真):B+ 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 後の先を取るカウンターを得意としており、相手の攻撃後の行動の成功率が上昇する。 仕切り直し:B 戦場から離脱する能力。 不利な状況から脱出する方法を瞬時に思い付くことができる。 また、不利になった戦闘を戦闘開始ターン(1ターン目)に戻し、技の条件を初期値に戻す。 戦いが水入りになりがちな仮面ライダーには必須のスキル。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 【宝具】 『日緋色に輝けし天の道(ネクストレベル・カブト)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 光を支配せし太陽の神。マスクドライダーシステム第一号。 使用者を全身装甲の戦士、カブトへと変身させる。 カブトムシ型自律変身ツール「カブトゼクター」を腰に巻いたライダーベルトに装着するまでのプロセスそのものが宝具として成立している。 天道の戦闘はこの宝具を使用してのものが前提となる。 厚い装甲を纏った「マスクドフォーム」と、装甲を排除(キャストオフ)し軽快な動きができる「ライダーフォーム」に形態を変えることができる。 ライダーフォーム時には対人奥義「ライダーキック」と「クロックアップ」が解禁される。 『瞬迅の超速戦輪(フルフォース・エクステンダー)』 ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:50人 カブト専用の特殊強化バイク。カブトのクロックアップにも対応しており天道の意思で自動走行が可能。 この宝具にもキャストオフ機能が搭載されており、巨大な角が生え戦闘的となるエクスモードに変形する。 空中飛行も可能で、大気圏の離脱にも耐えられる。 『時翔ける運命の超進化(ロード・オブ・ザ・スピード)』 ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- スキル天の道により、その世界における天道総司の知名度を上げることで時空を歪ませる。 カブトの強化ツール「ハイパーゼクター」を召喚させ、強化形態「ハイパーカブト」への変身が可能となる。 さらにスキルの効果が高まれば最終兵器「パーフェクトゼクター」も追加され、これによりカブトの能力の全てが解禁される。 聖杯戦争の場で天道総司の名が知れ渡ってない限り、どれだけ魔力があってもこの宝具は発動できない。 【weapon】 『カブトクナイガン』 ガンモード、アックスモード、クナイモードの三形態を取る武器。 『パーフェクトゼクター』 剣型のソードモード、銃型のガンモードの二形態を取る武器。 ザビー、ドレイク、サソードの各ライダーのゼクターを呼び出し、その能力を行使する。 全てのゼクターを結集させることで対軍奥義「マキシマムハイパーサイクロン」(ソードモード)、対城奥義「マキシマムハイパータイフーン」(ガンモード) が発動される。 【SKILL】 『ライダーキック』 対人奥義。最大補足1~5人。 「仮面ライダー」と呼ばれる戦士が備える必殺の蹴り。 使用者によって千差万別の手段で仮面ライダーはこの技を習得している。 一号の仮面ライダーの原初の逸話から、「改造人間」「異界の魔獣」等の異形相手に高い特攻能力を持つ。 天道が得意とするのはカウンター気味に放たれる回し蹴り。 ハイパーカブトに変身中は威力が跳ね上がる『ハイパーキック』へと進化する。 『クロックアップ』 時間流を操る超高速行動システム。 使用者は近くで戦おうとも他者に気付かれない別世界にいるに等しい。 時間の流れに干渉しているため、加速で攻撃の威力が上がるわけではない。 人間ではまず視認不能だが超常の存在たるサーヴァントであれば補足することは可能。 高い戦闘力と機転、空間や時間に干渉する能力を持つ者がいれば対抗が可能となる。 ……規模と範囲こそ驚異的だが、時間遡行に比べれば時間の加減速はまだ魔術の領域にある技術である。 『ハイパークロックアップ』 ハイパーカブトに変身して使用可能。 クロックアップすら止まって見えるほどの超々加速能力。未来・過去・異空間への跳躍すら可能。 ……即ち魔法の領域そのものであり、時間の改竄による世界の枝分けは第二魔法、平行世界の運営に分類される。 しかし過度な世界の改変は修正すべきバグとされ、自己の消滅に繋がる危険がある。 これは使い手である天道は魔法の真の使い手ではなく、時間改竄の干渉を受けない存在(特異点)ではないからである。 【人物背景】 宇宙から隕石と共に飛来し人間に擬態する怪物「ワーム」と戦うマスクドライダシステム一号、カブトの資格者。 傲岸不遜で唯我独尊、自分が世界で一番偉いと本気で思っている。(曰く、そう思った方が楽しい) 「おばあちゃんが言っていた」に始まる格言を持ち、尊敬に値すると認めた者は素直に評価し敬うがそうでない者には常に上から目線で接する。 万事(特に料理)に優れ何事も独力でこなせてしまうため、他者に中々秘密を打ち明けようとしないのが難点。 冷淡であるが冷酷ではない。「俺が正義」と称するだけあって使命感は強く時には体を張って他者を助けたりする。 旧姓は日下部。父母がワームに殺され祖母の家に預けられ天道姓となる。 両親に擬態しされた際、ワームは母が既に身ごもっていた妹・ひよりも揃って擬態していた。 後のワームの隕石が墜落した現場で両親に再会、復讐の機会を得るが生まれていた妹の声で踏み止まる。 その時からたとえ怪物であっても妹を護るべくワームと戦う事を決意。以後七年の歳月を特訓に費やした。 義理も含めた二人の妹が最大の戦う意義だが、同時に最大の弱点でもある。 【サーヴァントとしての願い】 自分が最強である事は分かり切ってるし他者に縋るような願いもないが、それはそれとして呼ばれた以上勝つのは当然の事である。 当面は凛に自分の強さを見せつける事が目的。 【マスター】 遠坂凛@Fate/stay night 【マスターとしての願い】 聖杯が胡散臭いのは痛感してるのでまともに乗る気はない。 ただ売られた喧嘩は買わねば気が済まない。やるからには勝つ。聖杯は碌でもないものなら破壊する。 【weapon】 ストックした宝石の大半、魔術刻印の一部は先の戦いで喪失している。 だがそれに代わる経験は失ったものと釣り合わないほど得難いものであった。 【能力・技能】 遠坂家当主に相応しい魔力資質。全ての属性の魔術を扱える天才。五大元素使い(アベレージ・ワン)。 宝石に魔力を込め即座に大魔術を使用できる宝石魔術の使い手。 有り余る素質故多くのジャンルに手を出せてしまう上媒介が媒介なため金食い虫なのが難点。 これとは別に、指に魔力を込め放つ北欧の魔術「ガンド」を習得している。通常では体調不良に留まる効果が魔力の濃さで物理的な破壊力を持つに至っている。 兄弟子に護身術として八極拳を仕込まれてるため、近接戦闘もこなせる。 【人物背景】 聖杯戦争を開始した御三家の一角、遠坂家の六代当主。 学生生活では才色兼備の優等生で通ってるが、その本質は某へっぽこに曰く、「あかいあくま」。親しい間柄には見破られている。 「あらゆることをそつなくこなし、そして一番大事な場面でうっかり失敗する」という先祖代々の悪癖がある。 家訓として常に余裕を以て優雅たれ、魔術師として冷酷たれと心がけてるが人間的な甘さが多分に多い。 しかしその甘さは一人の男を救い、一人の英霊の時空をも超えた縁となった。 実は妹がいるが、魔術的な多々のしがらみによって幼少期に引き離されている。頻繁に顔を合わせられる関係だが僅かな蟠りが残っている。 なお、とても機械音痴。 凛ルート終了後、高校卒業を控えた時期から参戦。
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5A 150(85%) 底ダメ30 5B 280(90%) 底ダメ56 5C 300(90%) 底ダメ60 6C 300(90%)・300(90%) 底ダメ60・60 2A 200(83%) 底ダメ40 2B 300(90%) 底ダメ60 2C 400(90%) 底ダメ80 JA 250(85%) 底ダメ50 JB 300(85%) 底ダメ60 JC 450(85%) 底ダメ90 通常投げ 400(70%) 宝石魔術A(空中) 600(90%) 底ダメ120 宝石魔術B(空中) 500(85%) 底ダメ100 宝石魔術C(空中) 1HITにつき200(93%) 底ダメ1HITにつき40 エアグレネード 650(90%) 底ダメ130 アイスグレネード 500(85%) 底ダメ100 スタングレネード 800(85%) 底ダメ160 連環腿A 200(90%)・400(90%) 底ダメ40・80 連環腿B 300(90%)・450(90%) 底ダメ60・90 連環腿C 200(90%)・400(94%)・500(90%) 底ダメ40・80・100 崩拳A 400(90%) 底ダメ80 崩拳B 500(90%) 底ダメ100 崩拳C 600(90%) 底ダメ120 崩拳追加 500(90%) 底ダメ100 裡門頂肘 400(90%) 底ダメ80 功程四拍 2000 底ダメ1000 カッティング・セブンカラーズ 2400(20%) 底ダメ1200 宝石剣ゼルレッチ 固定4000 各キャラの体力について (※アルカディアの情報を元に近々修正します。) CPU相手に投げをしつづけ、体力ゲージが半分になるまでの回数をカウント。 (投げの固定ダメージ400)×(投げた回数×2) 上記の方法で大体の体力値を算出する() セイバー 10500 衛宮士郎 ランサー 9600 ライダー 9600 バーサーカー 11500 ギルガメ アサシン 9600 キャスター 遠坂凛 9700 アーチャー 言峰綺礼 間桐桜 9200
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「承知した、ミス・トオサカ。貴女は今から依頼者であり、私のマスターだ」 「そうね、まずは……ミス・トオサカって呼び方は好きじゃないわね。マスターか、嫌なら凛でも良いわ」 聖杯戦争に参加させられた少女、遠坂凛に与えられた役職は、学生だった。 よく学び、よく遊べとはよく言ったもので、学生ならばまずは登校。 東京とは言われるものの、本来所属する学び舎ではない、本来の日本とも東京とも異なるらしい なんだかよく分からない、真面目に通い上げた所で単位にも免状にもならない仮初の所属ではあるのだが、 いかなる時でも優雅たらねばなるまいという堅い信条の下、彼女は学生を演じきる。 演じるとはいったものの、彼女は元々学生であり、また、学業において優秀な成績を修めてもいたので、 日常の振る舞いにおいて、また、教授される学問においても、困らされるという事はなかった。 困るというならば、むしろ他の事柄にある。 「お帰り。今日は早いのね」 「ただいま。ええ、今日は先生からの頼みごとや友達の誘いは無かったから」 「あら、そう。じゃあ今日は家にいるの?」 「呼ばれたりしなければね。早めに課題を終わらせようかな、って」 「あら、なら邪魔しちゃ悪いわね。お父さんも今日は早いって言っていたから、帰ってきたら呼ぶわね」 学業を終えて帰った彼女を迎えたのは、母という名の赤の他人である。ついでに本当に真っ当な人間であるのかも怪しい。 知った顔くらいにはなった女性といかにもなやりとりをし、誰かに用意された自室に入る。 知識としては家族の仔細や思い出が頭に入れられてはいるので、彼女はそれを受け入れた。 偽造された団欒に彼女が憤ったのか、それとも本来失われた物の代替として良い感情で受け入れたのかは定かではないが、 それはそれとして、彼女の抱える問題は別の物だ。 ――お金が、無い。 彼女は魔術師だ。魔術を使う。魔力というおおよそ意味の分からない超常のエネルギーを操り、 手から呪いを飛ばしたり、重力干渉してみたり、体中の筋力を強化したり、愛と希望が飛び出す非凡な現象を起こす。 一括りに魔術といっても起こす現象の分野は多岐に渡り、魔術師と呼ばれる人間たちは各々の求める分野を研究し、掘り下げる。 科学ならば起こった現象を基に法則を解明し、洗練させ、汎用性を持った人間社会全体の利用する技術となるのだが、魔術は違う。 起こしたい現象を起こすために各人が研究する。根源という物に到達するために。 そんな魔術で彼女が研究するのは、宝石魔術といういかにも乙女チックで煌びやかな、まさしく優雅な魔術である。 これが石コロや土塊を宝石に変換する魔術ならばよかったのだが、残念ながらそうではない。 遠坂の魔術の基幹は魔力の流動・変換で、宝石を媒介として魔力を貯めこみ、 本来ならば魔力の用意が難しい大魔術を行使したり、大量の魔力で本来は起こせない現象を無理矢理起こしたりする。 ン万ン十万ン百万ン千万ン億ン十億……、宝石というのは学生には手を出しがたい値段の物だ。 高ければ魔力を宿しやすいという訳でも無いのだが、高い物は由緒があったり大粒であったり、魔力を宿しやすい要因を持ちやすい。 用意された中流家庭の子女という役職では、たとえ親を唆して資産を全て処分したとしても大した足しにはならないだろう。 それでも、元々の場所から彼女が持っていたものをいくらか持ち込めていたり、 あるいは丁寧に術を織り込める時間が有ればまだマシだったかもしれない。 もちろん、今の彼女は宝石など持っていなければ、この聖杯戦争にどれほどの猶予が有るかなど彼女に知る術は無い。 ならば、あらかじめ聖杯戦争に用意された無双の英傑、サーヴァントを軸に戦略を組み立てるのが筋というものなのだが。 「リン。課題はやらなくていいのかね?」 「知っているんだから嫌味ったらしく言う必要はないんじゃない?」 「これは失礼」 部屋に入り、上着を掛け、学習鞄を所定の場所に置く。彼女の部屋は、必要以上に整理されていた。 本来の自室や、気の知れた知人の家ならばまた所作も変わるのだろうが、意識してか、無意識なのか、他所行きの振る舞いを彼女はする。 とはいえ、一応魔術師の工房として整備された空間ではあるので、他よりはいくらか気の許せる場所ではある。 なので、サーヴァントとの会議が必要であれば、基本は自室で、ということになる。 「今日は何かあった?」 「私が敵ならば、君がマスターであると知れば何か行動を起こすだろうな。 そして、魔術的な干渉を試みるなら、私よりリンの方が気が付くだろう」 「サーヴァント同士の気配の干渉があるでしょうが」 「あったら状況を問わずすぐに知らせなさい、と言うのは君の発言だったように思うが」 「自分の意思を持った英霊から、1日の報告でちっとも有意義な意見を貰えないというのはどうなのかしら?」 「霊体化して今日のディナーでも調べてきたら良いのかな」 「いいわよ、紅茶を淹れるついでにでも聞いてくるわ」 「立派な機具を、とわ言わないがせめてミルとフィルターぐらいはこの部屋にも用意してもらいたいものだ。 インスタントコーヒーも随分と質が上がったとは思うが、どうにも口に合わない」 不仲という訳ではないのだが、彼女のサーヴァントには聖杯戦争について話せる事が無い。 なので、これは互いに会話を繋ぐためのなんということのない無駄話だ。 持論だとか、方法だとか、価値観を論ずるならば語り明かす事も出来るかもしれないが、 彼のそれは戦略だとか戦術だとかに成りうるものではなく、雑誌や新聞のコラムだとか、小説の後書きに近いものだ。 それでも軍警察に所属した経験はあるので、科学的な捜査は幾らかの心得があるだろうが、 魔術だとか聖杯だとかの超常的な事象にどれほどの効果があるのかは彼の知る所ではない。 そして何より彼は暴力的な方法での解決を好まないので、物語の英雄の如き圧倒的な武力は持ち合わせていない。 彼の生業、そしてクラスも――交渉人(ネゴシエイター)である。 そんな彼が、聖杯「戦争」でいかほどに戦えるものだろうか。 故に、マスターである遠坂凛は宝石による備えを用意したい。 「できる限りの魔術的な備えはしたいんだけど、アンタのスキルで値切ったりできない訳?」 「アンティークなら七掛け……いや、相手を選ぶなら半値までにはできるだろう」 「半値、ねえ……」 凛はベッドに、ネゴシエイターは学習机の椅子に腰かけ話をする。 男を彼女の寝るベッドに座らせるか、彼女が椅子を諦めるかと言われれば選ぶまでもない。 来客用のクッションぐらいは用意されているが、椅子やソファーまでは備えられていない。 彼女の趣味ではない、いかにも女の子です、という明るい色合いの部屋だ。 可愛らしいぬいぐるみやら小物やらがあちこちに配置され、衣類にはこれまた彼女の趣味に合わないような、 いかにも「少女」といった感じの物が、箪笥からクローゼットの中までキチッと整理された状態で用意されていた。 化粧品ならば仮の母からある程度融通してもらえたが、資金難のおり、少ない小遣いといえど無駄にはできず、 用意されたものに袖を通していたが、ネゴシエイターが半笑いで可愛らしい、とても良く似合っている、 どこのお嬢さんかと思ったなどと褒めそやすもので、彼女は思わずその綺麗な長い足をネゴシエイターに叩きつけた。 とにもかくにもお金が無い。女子高生らしいといえばいくらかの女子高生は否定するような、 可愛らしいデコレーションが施されたピンクの長財布の中には諭吉が二人。 宝石どころか彼女の好みの衣類を数セット揃えるのも難しい。学校での交際費も考えるならさらに少なくなる。 たとえ半値に値切ってもらえたとしても焼け石に水である。 薄いだとか香りが悪いだとか文句を並べながら気取ったようなしかめたような面白い顔でインスタントコーヒーに 口を付けているネゴシエイターも、やれコーヒーが飲みたい、ワインが飲みたい、レストランのディナーが食べたいなどと結構な我儘を言う。 もちろん、サーヴァントに食事などさせる必要などないのだが、ネゴシエイターはあまり放置すると、直接的な文句こそは言わないものの、 段々と語り口が厭らしくなっていくし、彼女も狭量であると思われたくないので、家族に魔術を使って多少は融通する。 外で使うお金は無い。 あくまで聖杯戦争に差し障りのない範囲で精一杯聞いてあげていますよ、というポーズである。 ネゴシエイターにしても、半分はマスターの値踏みであるので、ある程度要求が通れば何も言わない。 もう半分はただの欲望だ。 「はあ……なんだってアンタみたいなのがサーヴァントなのよ、よりにもよってこの私の」 「リンには他の聖杯戦争の経験があるのだろう? この趣味の悪い催しの主催者の嫌がらせかもしれない」 「せめてハンデって言いなさいよ。しかも自分で役立たずです、なんて宣言する? 普通」 「私の仕事は交渉でね。暴力や戦争で訴えるものではない。いざとなれば宝具があるが」 「巨大なゴーレム……というかロボットを召喚・維持する宝具なんて魔力的にも街への被害的にもそうそう使えるもんじゃないわよ」 「使えるだけまだマシというものだ。優秀なマスターのお陰だよ。並のマスターなら呼ぶだけでも魔力が尽きるだろう」 「アンタ自身できる限り使いたくないんでしょう?」 「交渉が通じない、あるいは交渉する気が無い相手への最終手段だな」 「現状の備えだと、後手に回ったらまずチャンス無しで死ぬわよ、私達」 「過去に聖杯戦争を経験した君がそう言うならばそうなのだろうな」 この聖杯戦争に参加してから何度目かも分からない現状確認をし、遠坂凛は溜息を吐く。 ネゴシエイターは知らぬ顔をしてインスタントコーヒーの粉を自らのティーカップに入れお湯を注ぐ。 どうせ不味いというなら飲まなきゃ良いのに、と凛は思う。 ネゴシエイターはやはり文句を口にする。 凛に用意された紅茶の茶葉は結構上質なものである。仮の母に言えば買ってきてもらえる。 あらあら、紅茶なんか飲むの? と言われた時は多少癪に感じはしたものの、ちゃんと言い付けた銘柄通りの物を用意してくれるので、 慣れてしまえばそう悪い物でもない。 食事にしても何にしても、用意してもらうという経験は彼女の知己である衛宮士郎の家に お邪魔するようになりまではあまりあるような事でも無かった。母らしき人間と街で買い物をするというのも、これまた幼い頃に 母を亡くしてからはある事では無かった。後見人の神父から人の食べる物とは思えない激辛の中華を振舞ってもらう事はあったが。 コーヒーメーカーや豆も言えば買ってもらえるかな? と彼女は思ったりしたが、豆から挽くコーヒーメーカーとなると数万円はする上、 彼女自身、機械に疎く壊すかもしれないと、イマイチ乗り気にならない。 かといってこのサーヴァントの口からでるうように手動のコーヒーミルを買い与えても、自分の飲んだコーヒーのカップ一つ 言われるまで片づけようとしないこのネゴシエイターが、どれほど飽きずにコーヒー豆を挽く作業を続けるかは信用にならない。 飽きた所にネチネチといってやるのもそれはそれで面白いかもしれないなどと彼女が考えている内に、すっかり外は暗くなっていた。 ネゴシエイターはというと、霊体化を駆使して台所からこっそりくすねてきたのか、あるいは凛が部屋に置いておいた物なのか、 買い置きらしいカップ麺にお湯を注いでいた。 最初にネゴシエイターにカップ麺を与えられた時には、私にこのような粗末な物を食べろと言うのか、と呆れた顔をして言ったものである。 彼女は思う。 あるいは、本当にこのサーヴァントは、この聖杯戦争に疑問を持った自分への当て付けで聖杯が充てがったのではないかと。 以前彼女の参加した聖杯戦争の聖杯は、汚染されていた。 ならば、自分がいつの間にか参加させられたこの聖杯戦争はいか程の物か、と考えるのも自然な物である。 「ねえ、ネゴシエイター」 「なにかね?」 「貴方は自分が『ロジャー・スミス』であるために召喚に応じた、って言ってたわよね」 「その通りだ。私はロジャー・スミスであり、ロジャー・スミスである以上交渉をする。どのような舞台であったとしても」 「ロジャー・スミスは聖杯には求めない」 「私が求めるのはロジャー・スミスであるという過程と結果であり、その報酬は内容とから決められる物だ。 聖杯が手に入れるための交渉が君の依頼なら、聖杯は依頼人たる君の物だろう。あまり報酬を安く見積もられても困るがね」 「そうね。貴方はロジャー・スミス。私は遠坂凛。遠坂家の当主としてこの戦争に勝ち抜いて聖杯が何なのかを見極めるわ」 「貴女が何をすべきか決めているならば、私が口を挟む所では無い。貴女には確たる意思と誇りがある」 どんな話をしたところでカップ麺とインスタントコーヒーが合うハズが無い。 多くの学生は、課題やレポートをこなしながらカップ麺を食べ、インスタントコーヒーを啜る事もあるだろう。 学生ならば文句は言わないが、彼はロジャー・スミスである。 仮初の父が帰り、遠坂凛はこれ幸いと文句を聞かずに偽物の団欒に赴いた。 【クラス】ネゴシエイター 【真名】ロジャー・スミス@THE ビッグオー 【属性】秩序・中庸 【パラメーター】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:E 幸運:A 宝具:B 【クラススキル】 交渉:EX 言葉が通じ、交渉に臨む態度を示す相手であれば、世界であっても交渉を可能とする。 ただし、言語を理解しない相手や、交渉に応じない相手と無理矢理交渉できる技術ではない。 単独行動:EX 宝具を使用しない限り、聖杯戦争の継続中は聖杯から得られる魔力のみでも現界を続けられる。 英霊としての人を半ば逸脱してた能力を持たない事に対しての代償としての高ランク。 【固有スキル】 ドュミナス:A 巨大な機械仕掛けの神、メガデウスを操縦できる。 Aランクならばメガデウスと心を通わせる事もできる。かもしれない。本人の気のせいかもしれない。 騎乗 E 自動車やバイクなど一般的な車両を普通に乗りこなせる。 ロジャー・スミス EX 彼はロジャー・スミスである。 ロジャー・スミスは交渉人なので宝具を使用するまでは対峙しても英霊とは思われない。 もっとも、サーヴァントとしての気配は隠されず、あくまで対峙した際に彼がそうであると思われないだけである。 【宝具】 『大いなる“O”(ザ・ビッグオー)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 メガデウス「ビッグオー」を召喚する。 操縦自体は乗り込めば誰でもできるが、ドュミナスのスキルを持たない場合は操縦席を機械的な触手で覆い操縦者を圧殺する。 たとえ騎乗スキルを持とうが武芸や機械に対する技能を持とうがドュミナスとして認められなければ圧殺する。 ビッグ・オーには額の装甲から光線を発射する「アークライン」、 パンチとともに圧縮空気を噴射して破壊する「サドンインパクト」など 様々な兵器が搭載されている。 高層ビル並の巨体を持ち、召喚・維持には大量の魔力を必要とする。 操縦者ヘの宝具なので対人。 『此度の舞台に幕は下り(ザ・ビッグオー ファイナルステージ)』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人 ビッグオーの操縦席に機械人形を召喚し、連結することで一発限りの巨大砲塔を起動させる。 砲塔から放たれた光線はあらゆる物質・事象を飲み込み消滅させる。 世界が作られたものであれば、光線により抉られ生まれた歪みから舞台裏を覗く事もできるかもしれない。 使用後はビッグオーの召喚・起動は不能になる。 【weapon】 無し。 【人物背景】 記憶を忘れた町「パラダイムシティ」に必要とされる仕事、交渉人ロジャー・スミス。 その辣腕はパラダイムシティNo.1との呼び声も高い。 ゲームへの外部出演では巨大ロボの修理費を0にすることからその交渉能力の高さが伺える。 映像となった作中では失敗している描写もあるが、これは相手が交渉に臨む態度を持たないのと、 THE ビッグオーという作品にビッグオーを登場させるための作劇的な理由が大きいだろう。 外面は良いが、少し付き合うとすぐに子供じみた面を覗くことができる。 彼の様々なこだわりからくる流儀、作法を視聴者がそのように感じるだけかもしれない。 服装はいつも黒のスーツで、敵役からはカラス野郎と罵られ、女性からは趣味が悪いと不評。 【サーヴァントとしての願い】 「ロジャー・スミス」である。 【マスター】 遠坂凛@Fate/stay night 【マスターとしての願い】 勝ち残り、聖杯を見定める。 【能力・技能】 魔術 五大属性、アベレージワンを持っている。魔力量も並の魔術師の10倍あるとのこと。 遠坂の魔術の性質は流動・変換。宝石魔術を専門に扱う。 【人物背景】 冬木の聖杯戦争を生き残った魔術師の少女。 その際、聖杯の性質を知り、破壊に加担したため聖杯には懐疑的。 候補作投下順 Back 成瀬翔&セイバー Next アインハルト・ストラトス&アーチャー
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「問おう――――」 現代における『聖杯戦争譚』という名の騎士物語は、騎士が己の仕えるべき主を見定める所から始まる。 これがサーヴァントとマスターの契約が結ばれる、彼らの聖杯戦争の狼煙である。 英霊の座から呼び出されたサーヴァントは、魔術式から現界して、マスターの姿を初めて前にする。 このサーヴァントも長い眠りから覚めたように目を開けると、――初めに、この問いかけを突き付けた。 「――――貴方が私のマスターか」 顎髭を蓄え、毅然とした表情が、鋼鉄の鎧の中から微かに覗いた。 その眼差しは、『遠坂凛』を見つめていた。 凛も、その視線に返すように、即座にその男の外観を捉えた。 年齢は中年ほどであるように見える――彼のもっともサーヴァントたる姿がこの頃であるらしい。 戦士として脂の乗った頃合いが、この少々老け込んだ時代だったのだろうか。 そのサーヴァントの面持ちに、遠坂凛は、かつて自身がイメージしていた中世騎士の姿を思い出した。 ――時刻は確かに、二時だった。 これは、意図して聖杯戦争に参戦したかつてと違って全くの偶然によるものだが、凛の魔力が最も高まるのはこの時刻なので、丁度良い頃合いだ。 作為的に自分の魔力が高まる時間を狙った時よりも、全くの偶然の時の方がコンディションが良いというのも奇妙な話だが、結果オーライという所だろう。 「……ええ。私は遠坂凛――貴方を呼んだのは私よ」 その為、今度こそ、『セイバー』を引いていてもおかしくはない筈――かに思われたが、サーヴァントはその手に長い槍を構えていた。 そこから察するに、彼は『セイバー』ではなく、『ランサー』のクラスであろうか。 念の為に、しっかりと彼に訊いて再確認もしておく。 「そう言うあなたは、ランサー――でいいのかしら……?」 そう凛が問うと――彼は、深く頷いた。 「――うむ、その通り。 我がクラスはランサーである。 その証は、この長く鋭い名槍で充分であろう」 ああ、やはり、その英霊に与えられたクラスは、槍使いの『ランサー』であるらしい。 と、なると――どうやら三大騎士クラスのうちの一つを手元に預かる形になったようだ。 本来ならセイバー、次点でアーチャーが好ましい所だったが、比較的使いやすいサーヴァントを引いたのでこれ以上の贅沢も言えまい。 ……だいたい、こんな事前準備もろくにない予定外の聖杯戦争なのだ。 触媒らしきものもまったく準備していない現状、どんな貧乏くじを引いてもおかしくない状態である。 比較的マシな物が引けただけありがたく思っておこう。 いずれにせよ、今回は本格的に聖杯を得ようと言う心意気はない。 「で、私の方は何を以て、貴方のマスターだと証明すれば良いのかしら」 過去の聖杯戦争の反省から、凛は自身がマスターたる証拠と矜持をしっかり提示しようとした。 どこかの誰かは、始めに凛のマスターとしての価値を問うた覚えがある。 令呪という形式上の主従関係だけでは納得してくれないのが、この偏屈なサーヴァント連中だ。 だから、こいつも同じじゃないだろうな、と呆れ半分に凛は訊いてみたのだ。 ……が。 「……いや結構。 右手の令呪に、ドゥルシネーアの次に美しいその美貌、仕えるべき相手としての条件は充分に整っている!」 何やらその「どこかの誰か」とは違い、凛がマスターだとあっさり納得してくれるらしい。 尤も、なんだかその理由が珍妙で、褒められているのにあまり嬉しくないように感じるところでもある。 ドゥルシネーアという名前をどこかで聞いた事があるような、ないような……このサーヴァントの正体を知る手がかりであるのは間違いなさそうだ。 「あー、そう……。えっと……」 ……さて、自らが召喚したサーヴァントの正体は、何なのだろう。 いきなりだが、凛にはこれが気になった。 つまるところ、このサーヴァントの真名は何で、如何なる逸話を持っているのかという点だ。 ランサーの口調は毅然としているものの、何だか、よく見ていると異様な胡散臭さが醸し出されている。 顔だけは少々厳ついが、反面で鎧に包まれている体は華奢でどこか頼りない。 これまた過去に見た事があるランサーのように、長い槍を軽々扱うような柔軟性もこの外観からは感じられなかった。 本当にこの体に、サーヴァントらしい剛腕が詰め込まれているのだろうか? しかし、現実にサーヴァントとして彼はここにいるのだ。 何というか、本当の強者というよりも、どこか強者としての威厳を取り繕っている、別の人間であるかのような……。 ……いやいや、それは気のせいだと思いたい。 凛がそれを悟れないだけで、彼は真の強者なのだと。 しかし、見れば見るほどに、以前の聖杯戦争で会ったサーヴァントたちとは――何かが違う。 (気のせいかしら……なんだか、この態度以外は英霊然としていないっていうか……なんか、変人?) まあ、技量はまだ不明瞭であると言わざるを得ないが、やはりなんだか疑わしい。 始めはアーサー王的な何かが呼ばれたのだろうと思ったものの、以前の聖杯戦争で見かけた英霊特有の超然とした感じがあまり見られなかった。 勿論、今回は意図して召喚した訳ではないので、真名周りが全く絞れず、マスターとしても少々困惑しているところである。 再び聖杯戦争に参じる事になってしまった自分の、背中を預けなければならない相棒が、やはりそれなりの誉れ高き強者である事を疑いたくはない。 しかし、どうしても気になる。 たとえば―― 「…………ねえ、まず一つ訊いていい? ランサー……。なんか、その鎧、ボロくない……?」 ――こうして改めて見ると、鎧と言い、槍と言い、あまり光沢がなかった。 というか、ところどころ錆びていて、かつてセイバーが纏っていた鎧のような、重たいオーラはまるで感じないのである。 言ってみれば、なんだか全てが安っぽい。 有名企業の作った街で見かける炭酸飲料パッケージと、田舎の自動販売機で見かける炭酸飲料パッケージとがまるで違うように、それは誰が目にしても一瞬でランクの違いを感じさせる本質的なセンスの差があった。 だが、それも飲むまではまだ味の差はわからない。 凛はまだ、もう少し信じた。 これだけの魔力を持つマスターが呼んだのだから、もっとサーヴァントとして使いようのある英霊が来てくれてもおかしくはないはずだ。 ――すると、ランサーは答えた。 「フッ……良い所に目を付けたな、マスターよ!」 「……はい?」 「この鎧も私が歴戦の勇者たる証である! 多くの敵と戦い、多くの不正を正してきたのだ。 ゆえに、こうして鎧は傷み、槍は錆びていったのである。 しかし、それでも折れぬ魂――これが我が最大の誇りにして武具なり!!!!!」 「いや、魂だけで戦われても困るんですけど……」 「――はっはっはっ! そう心配するな、我がマスターよ! 我は騎士! 怪物を屠り、人を助け、正義を貫いてきた英雄よ! そう――これが噂の、これが噂の……理想を目指す、さすらいの挑戦者!」 「――」 「何を隠そう、この清き魂で戦ってきた信頼と実績の持ち主――」 と、ランサーが前口上を置き始めると、どこからかドラムロールのような音が鳴り始めた。 もしかすると、これは凛の頭の中だけで聞こえているのかもしれない。 ジャカジャカジャカジャカ……と音がし始めたような空気。 何か少し溜めた後で、ランサーは決めポーズを取りながら、したり顔で名乗った。 「――そう、ラ・マンチャのドン……! ――――キホーーーーーーーーテとは私の事である!!!!!」 …………それを訊いて、少しだけ、凛が唖然として時間が止まった。 ドン……キホーーーーーーーーテ。 ドン・キホーーーーーーーーテ。 ドン・キホーテ。 そうだ、この名前ならば聞いた事がある。 「ドン・キホーテェェェェェェェェェェェェ!?」 ドン・キホーテ。 それは、どこかの国の創作上に出てくる、「騎士道物語に憧れて騎士のふりをするおっさん」の事である。凛も、なんとなくあらすじくらいは知っている。 最近は、どちらかというとその創作よりか、なんでも揃うお店のイメージが強いが、凛の知ったところでは「お店」は英霊になれない筈だ。 しかし、彼も創作上の人物だ。英霊たる資格があるのか否か、凛からしてもグレーゾーンである。 「小説の人物じゃないの!? 英霊ってそんなのアリ!? ……っていうか、百歩譲って実在してたとしても、自分をヒーローだと思い込んでいたただの妄想癖のおじさんじゃない!!」 「はっはっはっ! マスター、大事な事を忘れてはならないのである。 私は、『英霊の座』から来た英霊。つまり、私は英雄として認められた一人の騎士である。 まあ、英雄と呼ばれるほど大それた事をした覚えはないが――いやはや、はっはっはっ!」 「いやはやはっはっはっじゃないわよ! アンタ多分、本当に大した事してないわよっ!?」 「うむ! 確かにその通りである。 今日までの私は大した活躍などしていないかもしれない。 ――だが、我が伝説は常に未来に綴られる物なり! 私にとって、過去の伝説などは、小さな物語。 真の英雄とは、これから未来の伝説を作っていくものなのである!! はっはっはっはっはっ!!」 びっくりするほど話が通じない。 底抜けにポジティブで、凛の言葉が一切入って来ないかのような物言いである。 本人は大満足で、高笑いをしている。困惑している凛の表情が視えないのだろうか。 「撤回撤回撤回! やり直しやり直しやり直し! 認めないわ! こんな聖杯戦争――」 堪え切れずに、凛が叫んだ「認められない」という言葉は―― 「はーーーーーっはっはっはっはっはっはっ!!!!! この私が応じたからには、いかなるマスターももう安心だ!!!!! はっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!!!!」 ――全て、ランサーの笑い声にかき消されていった。 ある意味、誰にも負けない(というか負けたと本人が思わない)ような最強の騎士であり――、詠唱の狂化の一説を加えればよかったと思えるくらい最狂のヒトであり――、まともなマスターにとって最凶なサーヴァント。 それが、このランサー――ドン・キホーテなのである。 【CLASS】 ランサー 【真名】 アロンソ・キハーノ(ドン・キホーテ)@『ドン・キホーテ』 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運EX 宝具EX 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 対魔力:E 魔術の無効化は出来ない。 ダメージ数値を多少削減する。 【保有スキル】 騎乗:D 乗り物を乗りこなす能力。 一般人でも乗りこなせるような動物や乗り物に限り騎乗できる。 精神汚染:D 精神が錯乱しているため、他の精神干渉系魔術をシャットアウトできる。 ドン・キホーテの場合は、意思疎通が出来なくなる場面は限られており、「騎士」としてのスイッチが入ってしまった時のみである。 その時、極度の妄想に取りつかれて、自分を物語の主人公であるかのように思い込み、実力不相応な戦いを挑もうとしてしまう。 また、他の精神汚染と異なり、残虐行為に対してはむしろ強い抵抗心や怒りを燃やす、「騎士」への憧れによる精神汚染。 栄光の騎士:A+ 騎士道を歩む挑戦者の強固な意志。 あらゆる猛攻を受け、あらゆる理不尽に出会い、あらゆる精神攻撃を受けても決して折れない心を持つ。 人の話を聞かない、現状を理解しない、重度の妄想癖とも呼ぶ。 また、このスキルのお陰で耐久値の限界を超える攻撃を受けても幸運値の判定がかかって、何故か高い確率での生存が可能となる。 【宝具】 『騎士の道を疾駆せよ、誉れ高き我が愛馬!(ロシナンテ)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1~2人 ただのくだびれたロバ。 ランサーはこのロバを召喚する事で、長距離を歩いていても疲れにくくなる。 旅の相棒の一つであり、共に長き日々を歩み続けた相棒。 もう一つの宝具の上では、その能力もただのロバではなく、真の名馬へと変わる。 『理想の中の騎士伝説(ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ)』 ランク:EX 種別:結界宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:∞ ランサーの固有結界。厳密には、彼の発動した結界が内包した『現実世界』を、ランサーの『妄想世界』へと改変する宝具。 この宝具が発動されている間は、周囲の景色と形のみが全て、ランサーの目に視えている世界へと変わっていく。 つまり、「ランサーの視界・脳内風景を共有する」形になり、空間に招かれた全ての存在は中世の騎士道物語を再現した空間に困惑を隠しきれなくなる。 また、この結界が発動されている内では、ランサーの能力もまた、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャという妄想の中の騎士と同レベルになり、サーヴァントと拮抗しうるレベルにまでパラメーターを上昇させる事が可能。 ただし、ランサー及びその宝具・スキル・装備のみが現実と大きく異なるレベルに上昇するのに対し、敵のサーヴァントや周囲の物体は「形」だけを変えて「実力」「思考」などは一切変更されない。 この宝具による効果で敵のサーヴァントを一方的に屠れるレベルにまで自身の能力を上昇させる事も物理的には可能であるが、ランサーの美学の上でそれが行われない。 【weapon】 『騎士の道を疾駆せよ、誉れ高き我が愛馬!(ロシナンテ)』 『無銘・ボロい槍』 単なる古い槍。名槍と呼ぶにはあまりにも弱い。 また、ランサー自身は別に槍の名手でもない。 風車と戦った逸話が存在する。 『無銘・ボロい鎧』 単なる古い鎧。ろくに使えない。 【人物背景】 1605年、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスが記した小説『ドン・キホーテ』の主人公――あるいは、彼のモデル、あるいは、彼の作者、あるいは、彼と似通った妄想に駆り立てられている人間。 小説内のドン・キホーテは、田舎の村に住んでいる郷土であるが、騎士道物語を読み過ぎた結果、現実と物語の区別がつかなくなり、騎士になりきって老馬ロシナンテと共に世の中の不正を正す旅に出る。 近所の農夫サンチョ・パンサを従士、百姓娘のドゥルシア・デル・トボーソを貴婦人、風車を悪い巨人などと思い込むような重度の妄想癖。 この妄想が暴走して周囲を大きく巻き込んでいくという意味では、ある意味カリスマ性の高い人物かもしれない。 普段は思慮深く、騎士(?)としても情に厚い性格でもあるので、意外と周囲に認められている。心だけは一応英雄で、悪い奴ではないが、狂人には違いない。 バーサーカー等の適正もあったが、今回はランサーで呼ばれた。 【特徴】 顔だけはワイルドで、顎髭がイカすそれなりにカッコいいおじさん。 しかし、その実、体は華奢で、鎧の下は凡人ばりの細い体をしている(固有結界内のみ少し筋肉質になる)。 憂い顔がよく似合うが、呼び出された彼は普段は陽気である。 【サーヴァントとしての願い】 騎士道の貫徹。 マスターに従うのみ(彼女の言う事を正しく認識して従ってくれるわけではない)。 【マスター】 遠坂凛@Fate/stay night 【マスターとしての願い】 やるからには勝ち残るつもりだが、最終目的は聖杯を入手する事ではない。 どちらかというと、この聖杯を見定める事が最終目標となる。 【weapon】 『宝石』 魔力を込めた宝石。 魔弾として戦闘に使用する事が出来るが、使う側も少々経済的に痛い。 【能力・技能】 五つの属性全てを兼ね備えた「五大元素使い(アベレージ・ワン)」と呼ばれる超一級の魔術師。 ガンドや宝石魔術を得意としており、八極拳の手ほどきを受けた事から近接戦闘もこなせる。 日常生活でも才色兼備、文武両道といった扱いを受けるが、肝心なところで凡ミスを犯す。 あと機械オンチ。 【人物背景】 魔術師。遠坂家の六代目当主。 容姿端麗、文武両道、才色兼備の優等生を演じているが、実際の性格は「あかいあくま」。 参戦時期は、第五次聖杯戦争の生還後。 今回は本意で聖杯戦争に巻き込まれたという訳ではないらしい。 【方針】 勝ち残り、聖杯を見定める。 ただし、聖杯戦争を行う意思のない相手まで無理に倒していくわけではない。
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【台詞集:遠坂凛】 音声有り選択 登場 勝利 攻撃通常攻撃 必殺技 超必殺技 聖杯必殺技 魔力開放 受け身 喰らい K.O. コンティニュー ゲームオーバー 音声無し勝利台詞 コンティニュー ストーリー 音声有り 選択 よーし、行くわよ! 常に優雅に…、ボッコボコよ! 登場 オーケイ、始めましょう ハデに決めるわっ! やるからには本気でいくわよ? Anfang… 手ェ抜いたら、ケガじゃ済まないんだからねっ(VS士郎) 行くわよ、アーチャー(VSアーチャー) ここまでバカとは思わなかったわ(VS桜) 逝き場に迷えクソ神父!(VS綺礼) お金の匂いがするわ…(VSギルガメッシュ) せいぜいほざいてなさい…(VSルヴィア) 勝利 非決着時休憩終わりっ…、さっさと立ちなさい 今の内に準備、準備っと 結構やるじゃない? 決着時私に勝てると思ったの? ふふっ、こんなモンよ まぁ、こんなトコね 私がセイバーのマスターだったら、こんな戦い勝ったも同然だったのに…(VSセイバー) 士郎はもう戦わなくていいわ(VS士郎) 私の勝ちね(VS桜) ざんねーん、三回目と同じになっちゃったわね(VSルヴィア) 攻撃 通常攻撃 汎用ついて来れる? お生憎様 はっ それっ とおっ たあっ ていやっ 消えろぉっ 寝てろぉっ ガンドこんにゃろっ 投げ:内臓一発! 必殺技 宝石魔術(A):neun (ノイン/9) 弾けろっ! 宝石魔術(B):Fünf(フュンフ/5) 冷たいの!(B) 宝石魔術(C):Acht(アハト/8) 行けえーっ! エアグレネード:よっと ほいっ アイスグレネード: スタングレネード: 連環腿:はいっ ていやっ 絶対領域っ!(C) 崩拳:はあっ! 裡門頂肘: 超必殺技 功程四拍:行くわよっ! はっ! ここだっ! 飛んでけえーっ! カッティング・セブンカラーズ:かわさないでね、高いんだからっ! Schuss schießt Beschuss Erschliesung!(シュッス シスト ベシュッス エァシュリースンク) 聖杯必殺技 宝石剣ゼルレッチ:Paradigm Cylinder!(パラダイムシリンダー!) 溶かし切れ!七色(にじ)の極光! Paradigma Zylinder! Ersts, Zweite, RandVerschwinden!(パラダイムシリンダー! エーステ! ズヴァイテ! ラントヴィアシュビンデン! ) 魔力開放 行くわよっ! とどめっ! 受け身 軽い軽いっ 喰らい アンタねぇ! きゃあぁっ! もー怒った! K.O. 痛ったぁー…(1本目) そんな!?(決着時) コンティニュー ゲームオーバー 音声無し 勝利台詞 よし、快勝!この調子で次、行ってみよ~! お生憎さま。いまどきの魔術師ってのは、格闘戦もこなすのよ? 魔を以て魔を制す。七色(にじ)の宝石は、相手が何であろうと撃ち倒すわ。……お金かかるけど じゃ、そーゆーコトで♪お互い、命あっての物だねだしね よく生きてるなって?当然よ、おなかと背中に五つのルビーを付けてるんだもの。十トンの衝撃にだって耐えられるわ 女の細腕だからって甘くみないでよ。腕に七つのサファイアをつけて魔力武装してるんだから よし、完全勝利!約束よセイバー、これで貴女はわたしのものね♪(VSセイバー/CPU戦) すごい上達速度だけど……まさか、追い抜かれるとかないだろうな、わたし(VS士郎) ……魔力を湯水のように使う、神代の魔術師か……勉強になったわ(VSキャスター) あれ、腕が落ちたんじゃないアーチャー?手加減するなんて心の贅肉がついた証拠よ(VSアーチャー) もったいないな……なんで偵察役なんてやってるの?もしかして、貴方のマスターって並はずれた性格破綻者?(VSランサー) ―――夢から覚めた?まだ寝ぼけてるなら更にきついの、お見舞いするわよ(VS桜) ……アンタとの腐れ縁もここまでね綺礼。神父としてはともかく、兄弟子としては文句なしだったわ(VS綺礼) な、なんてアンタがここにいるのよ!?ロンドンに帰れ、ロンドンに(VSルヴィア) ぅ……な、なによこの胸の高鳴り……わ、わたし、あからさまな美形はまず警戒するんだけど……あれれ?(VSゼロ・ランサー) コンティニュー ストーリー オープニング アーチャーのヤツ、なにが君は屋敷に隠れていろ、よ。ほんと勝手なんだから 過保護というか、わたしの事を甘く見てるというか…… よし、決めた。もうあんなヤツに頼らない 守りに入るのは性に合わないし、なんか、屋敷に引きこもって様子を見ているだけっていうのは、遠坂的によくない気がするし! えーと……たしか、大師父の魔導書(グリモア)の中で、宝石による近接格闘礼装全種ってのがあった筈だけど…… あ、あったあった、これこれ!よーし、見てなさいよアーチャー! わたし一人で聖杯を手に入れて、ぐうの音もでないようにしてやるからねー! 4人目 凛!?貴女一人で何をしているのです!?(セイバー) 何って、見てわかるでしょ?聖杯戦争よ、聖杯戦争(凛) アーチャーのヤツが勝手やってるもんだからちょっと、マスターとしての威厳を見せ付けてやろうかなって(凛) そんなわけでお手合わせ願えるセイバー?今のわたし、そう退屈はさせないわよ?(凛) ば、バカな事を言っている場合ですか!危険です、すぐにアーチャーと合流してください!(セイバー) いくら敵同士といえ、一人きりである貴女と戦うのは騎士道に反します!(セイバー) むう。もう、相変わらずあったま堅いわねセイバーは(凛) でもまあ仕方ないか、わたしもここまで大師父の魔導書(グリモア)が覿面に効くとは思ってなかったし……(凛) あ。……よしよし、セイバーが油断してるならホントに一本とれちゃうかも……(凛) いいわセイバー、貴女が勝ったら大人しく屋敷に帰ってあげる(凛) その代わり―――わたしが勝ったら、今日からセイバーはわたしのサーヴァントだからね!(凛) 凛!?くっ、悪ふざけにも程がある。挑まれたなら剣は止められないというのに……!(セイバー) 8人目 ………………はあ(綺礼) なによ。露骨にイヤそうな顔しちゃって(凛) ……いや、少々予想外だったものでね。おまえが勝ち残るのは分かっていたが、まさか、サーヴァント抜きとは思わなかった(綺礼) 時臣師も、やっかいな魔導書を隠し持っていたものだ(綺礼) 父さんは生粋の魔術師だったからこの手の野蛮な魔導書はお気に召さなかったんでしょ(凛) 言っておくけど、わたしが荒事に長けたのは兄弟子の教えがあってこそよ?この事態は、アンタ本人が招いた事とも言えるけど?(凛) ―――なるほど。覚えがいいので教えに熱が入ってしまったが、確かに余分な事だったな(綺礼) よかろう。自らの精神の贅肉、ここで搾り取るとするか(綺礼) 心の贅肉っていうより税金ね。わたしに武術を教えた事、高くつくわよ綺礼?(凛) なに、まだ十分払いきれる金額だよ。では来たまえ凛。数年ぶりに、本気で拳を交えるとしよう(綺礼) エンディング ってコトで聖杯は無事入手、と。やっかいすぎて今のわたしじゃ扱えないから、しばらくは封印してるしかないけどね?(凛) それは賢明な判断だが…………これはどういう事かな、マスター(アーチャー) どういう事って、見ての通りだけど?ぜんっぜんマスターの役にたたなかったダメサーヴァントはその大きさで十分でしょ?(凛) しばらく反省してなさい。(……ま、実際はまともに契約してるとすぐ魔力切れになっちゃうからなんだけど)(凛) いや、それにしてもだな。こういうのは私の芸風でないというか……(アーチャー) いいじゃない。案外お似合いよアーチャー?(凛) これで冬木で一番強いのは誰か証明されたし、次は正義の魔法少女でもやってみましょうか!うん。ちょうどマスコットもいるし!(凛) ますますもって恥ずかしいっ!ああ、こんな事ならさっさと聖杯を壊してしまえば良かったなあ!(アーチャー)
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No.011 遠坂凛 私服ver. (Rin Tohsaka Plain Clothes Ver.) 「えへへ。キス、しちゃった」 情報 作品名 Fate/stay night 価格 2,500円(税込) 発売日 2008年08月29日 再販日 2008年11月上旬 商品全高 約140mm 付属品 表情:通常顔、叫び顔 手首:×12(握り手×2、開き手×2、持ち手×2、平手×2、指差し手×2、宝石所持手首×2) 武器:アゾット剣、宝石剣 共通付属品(スタンド、スタンド用アーム、収納袋) その他:魔術刻印が刻まれた交換用左前腕 写真 キャラクター概要 魔術の名門、遠坂家の後継者でありサーヴァント「アーチャー」のマスター。 学園内では非の打ち所のない優等生として通っており男女を問わず生徒からの人気も高いが、イジワル好きで小悪魔的な本性を持ち、衛宮士郎は「あかいあくま」と揶揄している。 亡き父・時臣の遺志を継いで現代に生きる魔術師として聖杯戦争に参加。 魔術師としての実力は高いが、ここぞというところで凡ミスを犯すことも多い。 共同戦線を張っている士郎が素人同然の為、彼の家に居候までして魔術指導をする等、意外にお人好しな面がある。 商品解説 良い点 悪い点 不具合情報 ツインテールが折れやすいので扱いに注意 関連商品 セイバー 甲冑ver. セイバー 私服ver. セイバー Zero ver. セイバーオルタ セイバー・リリィ セイバーエクストラ セイバー・ブライド 衛宮士郎 私服ver. 衛宮切嗣 アイリスフィール・フォン・アインツベルン アーチャー ライダー セイバー・モータード・キュイラッシェ コメント そろそろ制服コートバージョンを出しても良いんじゃない? -- 名無しさん (2014-08-19 22 04 49) 名前 コメント
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ヽ///////ヽ/ _ ,、 ヽ//// | \////// , lミ、イ、 、 ', ム/\ | '>、// / / | マ | | | | {///\ }//イ l { | |! | | } }| |! ! |//ィTム. ,ィ/// | | ! |マ |Ⅵ | | /ィ7 } リ-| イ_// { . / ー、/ { | | -リ- |-マ{ }イ,ィて㍉、} /リ, ム 、 | {/∧{マ | { ィ斥㍉ 之z ソ/イィ } ハ \ } {从、 弋zソ ¨´ ム / ム \ j! ト、 ム , /-' }ヽ . , | ゞハ _ イ! j ;' . . .ヽ . , ! ヽ、 ´ / . {Ⅵ / . . . . . ., i. j | /´ .ヽ> _ .. '/ . // ,. ' . . . . . . . } ! { _ | / . . .|\ . . . .─ .´ . . . .,. ' / . . . . . . . . .,' / ∨ rヽ ` / . . . . . . . ` . . . . . . . . . , ' / / / . . . . . . . . . . ./ { マ . . `ー i´ . . . . . . . . . . . . . .r, . . ./ ,' { // . . . . . . . . . . .,' | ヽ . . . . .', . . . . . . . . . .o . || .r/ { ∨' . . . . . . . . . . . ., \┏━━━━━┳━━━┓ 遠坂凛 女性┣━━━━━┻━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┣《スキル名/ランク/効果》┣━━━━━━━━━┳━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃生産指導 B 宝石の生産力が上がり、ランクも上げることができる┣━━━━━━━━━╋━━╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃錬金術 B 錬金術が得意┣━━━━━━━━━╋━━╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃宝石魔術 B 宝石を1つ消費することで敵全体の戦力-300┣━━━━━━━━━┻━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┣《備考》┃南の国出身。┃┃┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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人物詳細 士郎と同じ穂群原学園(2年A組)に通う女生徒で、魔術師。 アーチャーのマスター。 亡き父・遠坂時臣(とおさか ときおみ)の遺志を継いで聖杯戦争に臨む。 家訓「どんな時でも余裕を持って優雅たれ」を実践する。 学校では男女問わず絶大な人気を誇る美少女であり、優等生を演じているが、その本性は士郎曰く「あかいあくま」。 アベレージ・ワンと呼ばれる五大元素使いの魔術師として高い実力を誇るも、肝心な所で凡ミスをする悪癖(先祖代々の遺伝らしい)がある。 遠坂家の魔術である「力の転換」によって宝石などに魔力を貯めこんだり一気に開放したりすることや、相手を指差すことで人を呪う北欧の魔術「ガンド」を得意とする。 料理の腕前は、少なくとも得意の中華料理に関してなら士郎より上。趣味は士郎弄りと宝石磨き。寝起きはかなり悪い。 遠坂の魔術の性質上、高価な宝石を多用する必要があるため、見た目とは裏腹にお金に細かい。 士郎と共同戦線を張り、彼の魔術を指導するため衛宮邸に居候するが、家主の士郎よりも権力を振るう。 プライドの高さゆえに誤魔化しているが、実はかなりお人好しな性格である。 特別な能力 「ガンド」 指差した相手に対して呪いの弾丸を放つ魔術。 呪いの種類は様々だがそれ自体で致死に到るものではない。 しかし、膨大な魔力を有する事から機関銃の如く放たれる呪いは 人間に対しては驚異的な威力を誇る。 「宝石魔術」 宝石に蓄積していた魔力を解放し、破壊や治癒など様々な用途に利用する。 溜め込まれた魔力の量によっては致命傷の傷を癒したり、 サーヴァントの頭を吹き飛ばすほどの破壊力を誇る。