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[19 18 02] DIOの発言 死ぬ直前のジジイでも遺書確認できるのにw [19 18 31] DIOの発言 ちなみにwを連発してるけど [19 18 44] DIOの発言 今日、家にいるの見て一気に食欲落ちたぞw [19 19 15] DIOの発言 負けちゃダメだ!負けちゃダメだ!と念じながらテークアウトのタイ料理食べた [19 19 38] DIOの発言 ここでタイ料理食ってるあたりにシリアス感が足りないんだろうなwww [19 20 11] DIOの発言 まさかいるとは思わないから仕方なす [19 22 09] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 タイ料理かよw [19 22 19] DIOの発言 偶然って恐ろしいw [19 22 36] DIOの発言 あー、そうだ [19 22 48] DIOの発言 一応マジメに聞いときたいんだけど [19 23 03] DIOの発言 これは止めとけみたいな行動とか言動ってある? [19 23 18] DIOの発言 これ以上ややこしくなるのは避けたい [19 23 29] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 相手を批難することかな [19 23 35] DIOの発言 女心はわからん [19 23 38] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 よけい感情的になるからね [19 23 43] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 むしろ愛してやれよ [19 23 44] DIOの発言 ふむ [19 23 52] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 気持ち悪くなって引くぐらいにw [19 24 12] DIOの発言 別に俺は向こうが批難してこなければ何も言わないんだがな [19 24 33] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 変に反論するなよ [19 24 36] DIOの発言 あまりに批難されるから、引いてしまってるだけだ [19 24 59] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 必要以上の愛で追いかければ相手は逃げるぞ [19 25 07] DIOの発言 むう [19 25 11] DIOの発言 たとえばだな [19 25 20] DIOの発言 俺はそれなりに寝るのが早いわけだが [19 25 44] DIOの発言 隣でうるさかったら「静かにしてくれ」って言うのはおk? [19 25 58] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 普通だろ [19 26 05] DIOの発言 そういうのは良いんだな [19 26 07] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 何聞いてるんだよw [19 26 12] DIOの発言 いやあ [19 26 23] DIOの発言 メルヘンの扱いわからん [19 26 29] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 そんなんで逆上はしないだろwwww [19 26 34] DIOの発言 しかねんぞ [19 26 45] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 命たりねーよ [19 26 48] DIOの発言 何でもネタにして怒ってくる [19 26 56] DIOの発言 だから俺が引いてるんだろw [19 27 30] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 隣にきたら [19 27 32] DIOの発言 先日シドニーが真っ赤になったのも、俺のせいらしいからなw [19 27 32] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 うぜーなw [19 27 42] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 はいはいw [19 28 07] DIOの発言 聞いてるほうは笑えるが、絡まれてるほうは堪らんぞw [19 28 18] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 漫才のネタだろ? [19 28 29] DIOの発言 むしろそう思いたい [19 28 47] DIOの発言 まあとりあえず感情的になったら黙っておくわw [19 29 02] ฺ♠♥Goncha♣♦の発言 感情的にさせられないの? 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659 :フォレストン:2014/04/05(土) 12 59 40 豪州陸軍はガチで本土決戦志向。 提督たちの憂鬱 支援SS 憂鬱豪州陸軍事情 南半球唯一の有力な国家であり英連邦に所属している豪州であるが、この国の歴史は建国以来血にまみれていると言っても過言ではない。 入植時に先住民族であるアボリジニを虐殺し、さらに英国本国からは犯罪者の流刑地とされていたため、やってきた犯罪者達に狩猟をするがごとく、これまた殺戮されたのである。 1920年代になると、豪州政府はこれまでの方針を転換して保護政策を始め、彼等を白人の影響の濃い地域から外れた保護区域に移住させたのであるが、これは実質的に人種隔離政策であった。 長年住んでいた土地を追われるとあって、当然アボリジニ側も抵抗したのであるが、時の豪州政府は反乱を軍隊をもって鎮圧したのである。 土地を追われて、荒涼な大地で細々と生活することとなったアボリジニであるが、彼らには希望があった。眠れる獅子と言われた清と、列強であるロシアに勝利した東洋の新興国。すなわち日本である。 『何時の日か同じ有色人種である日本が我々を助けにきてくれる。それまで何が何でも生き延びよう』 これが、当時のアボリジニの共通認識だったと言われている。 夢幻会の人間が知ったら驚愕すること請け合いであろうが、この認識はアボリジニ特有のものではなく、当時の有色人種全てに当てはまるものであった。 開国してから瞬く間に列強の座を射止めた日本は有色人種の希望であり、同じ有色人種からは尊敬と、そして期待の大きさゆえに余計な問題も抱えることになるのである。 アボリジニの日本に対する期待感を豪州政府は察知しており、当然ながら日本に対する警戒を強めていった。 日本軍がアボリジニと内通して豪州軍を挟撃する。 当時の日本の実力を鑑みれば絵空事であるが、豪州の軍関係者にとっては悪夢そのものであった。 いっそアボリジニを絶滅させるべきだと言う意見も当時は強かったのであるが、さすがにそのようなことをすれば国際的な非難をあびる可能性が高く、さらに日本軍侵攻の呼び水と成りかねないとして却下された。 「人種問題と豪州の豊富な資源を日本が放置しておくはずがない。」 当時の豪州政府関係者の発言である。 豪州政府がいかに日本に対して危機意識を持っていたかがよく分かる発言である。 軍部は政府以上に危機感を持っており、1930年には国防省で陸海空3軍合同戦略会議が開催され、対日防衛戦力整備要綱がまとめられた。 この要綱は年を経るごとに修正が加えられて第2次大戦終了時まで適用され、豪州軍は要綱に沿った戦力整備に勤しむこととなる。 肝心の要綱の内容であるが陸軍だけ抜粋すると大まかには以下の通りである。 歩兵用小銃の開発 対戦車兵器の開発 新型戦車の開発 1932年の上海事変、1939年のソ連軍のフィンランド侵攻時に見せた日本軍の実力を意識した内容となっているのが興味深い点である。これが可能だったのは、英国本国からの情報提供があったからである。世界有数の情報収集能力を持つ英国情報部は、世界に先駆けて日本軍の最新兵器の情報を不完全ながらも掴んでおり、その情報は豪州政府にももたらされたのである。 英国本国では半ば以上半信半疑とされ、まともに検討されなかったのであるが、日本脅威論に凝り固まっていた豪州軍上層部は真剣に対策を検討し、新世代の兵器開発と実戦化に心血を注いだのである。 660 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 07 36 歩兵装備の小銃であるが、豪州軍では史実よりも早くリー・エンフィールド小銃(Rifle No.4 Mk I)が全部隊に配備されており、新型小銃はこれをベースに開発することになった。 当時の日本軍の主力小銃であった昭5式自動小銃と同じく、自動小銃として開発が進められたのであるが、ちょうど隣国ニュージーランドのフィリップ・チャールトンが、エンフィールド小銃をベースにした自動小銃のアイデアを売り込みに来たのでこれを採用することになった。 オーストラリア・エレクトロラックス社で機関部を含む一部部品の交換、重心バランスを適正化したモデルを開発したのであるが、銃本体のみで7kg以上という重量は取り回すには重量過大であり、自動小銃としては不適格と判断された。しかし、その重量ゆえにフルオート射撃時でもコントロールは容易であり、バイポッドを追加して軽機関銃として採用された。 チャールトン自動小銃改め軽機関銃は、不足していたブレン軽機の穴埋め目的でそれなりの数が量産された。自動小銃としては失敗作であったが、軽機関銃としてはむしろ成功した部類であり、豪州陸軍では1960年代まで現役であった。 チャールトン自動小銃が失敗に終わった原因は使用弾丸にある。 .303ブリティッシュ弾(7.7×56mmR)は反動が強烈過ぎて、単発ならともかく連射には向いていない弾丸だったのである。この問題を解決するには小口径弾を選択するしか方法は無いのであるが、弾丸の選択は兵站に直結するため、たとえ平時とは言えど、おいそれとは出来ない相談であった。 661 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 08 39 チャールトン自動小銃が事実上の失敗に終わった後も、自動小銃の開発を継続した陸軍であったが弾薬の問題は如何ともし難く、最終的に自動小銃の開発は中止されたのである。 豪州陸軍が念願の自動小銃を手にするのは、戦後英国で開発されたジャンソン・ライフル(Rifle No.9 Mk1)を制式採用してからになる。 自動小銃の実用化に見切りをつけた陸軍が、次に目をつけたのが短機関銃であった。 当初の構想では、南下してくる日本軍をニューギニア方面で迎え撃つことが考えられていたため、ニューギニアの大半を占める見通しの悪いジャングルの中で威力を発揮する短機関銃が求められていたのである。 AIB(Army Inventions Board,陸軍発明局)所属のエヴリン=オーウェンが、1940年に完成させたオーウェン・マシンカービンの特徴はその特異な外観にある。銃身の上部という型破りな位置に装着される弾倉、水道管に銃床やグリップを付けたかのような姿は他の銃と見分けるのは容易であった。 使用する弾薬は45ACPが採用された。 在フィリピン米軍との弾丸の融通を考慮したとも言われているが、少しでも威力を稼ぎたいために採用されたのが本当の理由である。 作動方式にはシンプルブローバック方式・オープンボルト撃発という当時の標準的な機構を採用していた。 単純な部品構成によって分解清掃も容易であり、テストでも高い耐久性が確認された本銃は直ちに大量発注された。 自動小銃と短機関銃、どちらも連射能力があるという点では共通であるが、射程、威力、命中精度において短機関銃は劣っており、自動小銃とまともに撃ちあえば短機関銃に勝ち目は無い。 短機関銃の本来の用途は、見通しの悪い場所や狭い場所での取り回しの良さや、突発的な遭遇戦における瞬発火力の展開にあるのである。 上述の短機関銃のメリット・デメリットは陸軍上層部も一応理解はしており、全てのエンフィールド小銃を置き換えるようなことはせず、当初は一部の歩兵中隊の中にSMG小隊を設けるのみであったが、その火力と使い勝手の良さから配備を熱望する兵士が後を絶たず、全ての歩兵中隊にSMG小隊が設立された。 さらには海軍歩兵から、偵察部隊や空挺部隊などの特殊部隊、果てはホームガードに至るまで幅広く使用され、特に戦車兵ではクルー全員が装備している部隊もあったほどである。まさに豪州陸軍を代表する短機関銃となったのである。 ここまで大量に、大々的に採用されたのは豪州という戦場の特異性も忘れてはならない。 そもそも豪州は、そのほとんどが不毛の地であり居住地域は都市部に限定されているため、陸軍部隊を維持するためには都市部かその近郊に陣を構えざるを得ないのである。 豪州の占領・維持は都市部の確保にあるといっても過言では無いのである。 そのため陸軍の戦闘は必然的に市街地での戦闘がメインであり、日本軍侵攻の際には都市に篭って防衛に徹して持久出血を強いるのが豪州陸軍の基本戦略だったのである。 市街地での防衛戦であるため射程距離は必然的に短くなり、短機関銃でも問題無いとされたのである。 防衛戦において、建物内での制圧戦闘が多発することを考えると小銃よりも取り回しの良い短機関銃が好まれたのである。 オーウェン・マシンカービンは豪州陸軍のほか、隣国ニュージーランド軍でも使用され、戦後はカリフォルニア共和国や南アフリカ連邦でも使用されて最終的には50万挺以上生産された。 豪州陸軍では1970年台まで現役であり、数々の紛争で使用されてその有効性を実証した後に後継のサブマシンガンに道を譲ることになる。 662 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 18 06 過去の上海事変やフィンランドへのソ連軍侵攻の際に、日本軍が有力な機甲部隊を保持していることが明らかになったため、豪州陸軍ではその対策に追われることになったのであるが、この時代の陸軍における戦車への対抗手段は2つである。一つは対戦車兵器であり、もう一つは戦車である。 前者の対戦車兵器であるが、英国陸軍で採用されていたボーイズ対戦車ライフルを、豪州陸軍でも制式採用してそれなりの数を保持していたのであるが、昨今の戦車の大火力重装甲化によって威力不足が叫ばれていた。 新たな対戦車兵器を模索していた陸軍では、英国の砲兵将校であるスチュアート・ブラッカー中佐が個人的に開発を進めていた戦車擲弾発射器のアイデアを元に、29mmスピガット・モーターを開発し、開発者の名前にちなんでブラッカー・ボンバードとして1941年に制式採用したのである。 スピガットモーター、直訳すると差込型迫撃砲となるこの兵器は、元をただせば第一次大戦時にミーネンヴェルファーやストークス・モーターと共に多用された曲射砲の一形態である。 歩兵の直協支援用としては砲弾が重過ぎて少量しか携行できない上にストークス型ほどの速射はできず、第一次大戦後はストークス型の迫撃砲に淘汰されてほとんど用いられなくなったのであるが、構造が簡易で生産が容易なため、火砲など重火器の不足していた豪州陸軍においては貴重な対戦車火力として重宝されたのである。 この手の兵器としては大型であったため可搬性に難があったのであるが、可搬性の悪さも上述の砲弾の重さによる携行性の悪さも、市街地で陣地を構築して立て篭もるのが基本である豪州陸軍では問題にはならなかった。 構造に起因する命中精度の悪さは、数を揃えることによる大量投射によって補うこととされた。 ブラッカ-・ボンバードは対戦車用に安定翼付き榴弾を発射でき、日本軍の戦車に対して十分な威力を有すると考えられていた。他に対人用の榴弾も用意されていた。 663 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 19 01 防衛戦に徹するという基本戦略故に、機動性の悪さは度外視されたブラッカー・ボンバードであるが、市街地戦においても迂回しての奇襲戦術は有効であり、歩兵単独ないし数人で運用出来る対戦車兵器が望まれた。 当時豪州陸軍が採用したばかりのNo.68AT擲弾は、いわゆるライフルグレネードであり、エンフィールド小銃に装着して発射するものであった。 理想的な状態で着弾すれば50mm程度の装甲板を貫徹する威力であったが、過去に日本軍の戦車がKV-1の76mm砲弾を弾き返した事例が報告されており、より大威力で携行性に優れた対戦車兵器を開発することになったのである。 新たな対戦車兵器の開発は難航し、そうこうしているうちに日米が開戦して陸軍上層部の焦燥も色濃くなってきた1942年。英国本国から対戦車兵器販売の打診があり、迷わず飛びついたのである。 PIAT(Projector, Infantry, Anti Tank:歩兵用対戦車投射器)は、バトル・オブ・ブリテン時に、本土に上陸してくるであろうドイツ軍の重戦車対策として開発された。 史実のバズーカやパンツァーファウストのように、発射に薬莢に充填した装薬や弾体内部の推進剤の噴射を用いる兵器と異なり、PIATのバネを使う機構は簡易かつ軽量な対戦車兵器を実現し、それが短期間の大量生産につながったのであるが、諸々の事情で実現した枢軸側との早期停戦のために使用する機会もなく、大量の在庫が倉庫で埃をかぶっていたのである。 頭を抱えた補給科将校らであったが、豪州陸軍が対戦車兵器を欲しているとの情報が入ってきたために、渡りに船とばかりにバーゲン価格で在庫を一掃したのである。 英国は不良在庫が掃けて大喜び。豪州は対戦車兵器が手に入って大喜びと、どちらにも損は無いWinWinな取引であった。 PIATの特徴を挙げると以下の通りである。 強力なスプリングと極少量の装薬で発射するのでバックブラストが発生しない。 装薬が少ないために発砲炎が極めて小さく発見されづらい。 低初速なため、弾道が山なりとなり命中率が低い。 コッキングするのに強い力(90kg程度)が必要。 史実ではほぼ同時期に開発されているバズーカや、パンツァーファウストに比べて多少メリットも有ったものの、それ以上に運用性に難があり、英軍ではもてあまし気味だったPIATであるが、豪州陸軍で運用するにおいては特に問題にならなかった。 この手の兵器の代名詞とも言える史実のRPG7は、その派手なバックブラストと発砲炎により敵に即座に発見されてしまうため、別名自殺兵器とまで言われているのであるが、技術的に上述のブラッカー・ボンバードの流れを汲むPIATは迫撃砲に近い構造をしており、バックブラストが発生せず発砲炎も発射音も極めて小さいことは、市街地戦において有利となると思われた。 強力なスプリングと少量の炸薬で発射する構造は、発射時における被発見率を低減させたのであるが、その代償としてPIATの初速は遅く、その分砲弾の弾道が山なりとなり命中率が低下したのであるが、待ち伏せて十分に引き付けてから攻撃するので問題無いとされた。 PIATは発射前に内部スプリングをコッキングする必要があるのであるが、このスプリングが曲者であった。スプリングの圧縮のためにはある程度の引きしろが必要であり、小柄な人間だと充分な引きしろが確保できない恐れがあったのである。 コッキングに必要とする力もかなりのもので、非力な人間が行なうと背骨を痛める可能性があっ たため、豪州陸軍ではPIATを扱う兵士を体格の良い者(180cm以上)に限定していた。 (史実では)半ば以上欠陥兵器であり、ほとんど活躍することが無かったPIATであるが、環境と運用の工夫によって豪州陸軍では個人運用出来る対戦車兵器として重宝された。 その単純な構造故に改造も容易であり、信管形状の改良による不発率の低減や、シアと連動した砲弾の滑り落ち防止装置の追加、新型砲弾の採用による威力増進などの改良が加えられて上述のブラッカー・ボンバード共々1970年代まで豪州陸軍では現役であった。 664 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 21 51 補助的な意味合いも兼ねて、対戦車地雷の開発と埋設方法も研究された。対戦車地雷ならば装甲に関係無くキャタピラを吹き飛ばして戦車を無力化することが可能であるし、停車状態や低速機動している戦車ならともかく、高速機動している戦車にブラッカー・ボンバードやPIATを命中させるのは困難だったからである。 対戦車地雷は中央に踏圧板のある扁平な円筒形の鉄板から構成されており、踏圧板の中央には起爆プラグがあり、使用時にはセーフティを解除するようになっていた。 踏圧板は信管の上にあるベリビルスプリング上に位置しており、踏圧板に一定以上の圧力がかかると、コンサーティーナスプリングが圧縮されて信管を起爆させるようになっていた。 初期ロットには側面および底面に地雷除去対策用に第2信管を設置できる孔が設置されていたのであるが、後期タイプは量産性を考慮して省略された。 現在もそうであるが、戦車というものは視界が極端に悪いシロモノであり、対戦車地雷を埋設するのに高度な偽装は必要無い。しかし随伴歩兵には簡単に発見、除去されてしまうため、対戦車地雷と一緒に対人地雷も設置することが提言された。 当時の豪州陸軍の地雷運用マニュアルでは、対戦車地雷の周囲に数個程度の対人地雷を敷設することと明記されており、状況に応じて信管(感圧式、ワイヤー等)を使い分けて適度な偽装することとされていた。 市街地における陣地の構築、地雷の埋設などには専門の知識技能を持った工兵が必要であり、工兵の大量育成が行われた。合わせて機械化も大々的に行われ、それでも不足する分は民間から徴発することで補うこととされたのである。 日米開戦後には日本軍の空襲も想定されたため、空襲被害からの復旧を迅速に行うためにも工兵の存在がますます重要となり、さらなる工兵の育成が行われた結果、豪州陸軍はその規模に比して異常なほど工兵部隊が多い陸軍となり、数万人規模の工兵を統括するために豪州陸軍工兵司令部が設置された。 戦時の陣地構築や地雷埋設、平時には軍関係の施設の建設管理が主な任務だったのであるが、インフラ整備関連企業の少ない豪州において、道路工事その他のインフラ整備のために幅広く活動を行った。 戦後には英連邦諸国の復旧活動のために各地に派遣されて活躍し、その知名度を上げることになるのである。 665 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 37 22 陸戦の王者たる戦車の敵は、やはり戦車である。 既に対戦車兵器が実用化されているとはいえ、その運用には制約があるために可能な限り戦車には戦車で対抗することが望ましいというのが、当時の関係者の常識であった。 1940年末、試作案であるAC Ⅰ(MK.I Australian Cruiser Tank Mark.I)は、オードナンスQF2ポンド砲を装備したデザインに始まった。初めに意図した設計は、正統派の巡航戦車を目指したものであった。 豪州軍の巡航戦車は、アメリカ軍の中戦車M2のエンジン、変速機、下部車体、砲塔を基礎に用いた。さらに英軍のクルセーダー巡航戦車の設計に沿い、一体構造で作られた上部車体と砲塔を組み合わせた設計となっていた。 豪州軍期待の新型巡航戦車AC Ⅰは1942年初頭にセンティネルと名付けられた。開発そのものも順調に進み、年内に量産を開始するメドも立っていたのであるが、ここで凶報が飛び込んできたのである。 1942年9月16日。 日米が開戦して1ヶ月経ったこの日、上海に続いて満州の要衝たる遼陽が陥落した。 現地メディアの情報を収集し、さらに英国本国経由の情報も統合すると、在中米軍の戦車M2は日本軍のタイプ97に全く歯が立たずに一方的に撃破されたという衝撃的な結論に至ったのである。 センティネル戦車はM2をベースに開発したといっても良い戦車であり、性能もそれに準じていた。裏を返せばタイプ97には絶対に勝てないということである。 この事態に陸軍上層部は恐慌状態に陥ったのであるが、すぐに立ち直るとセンティネルの改設計を命じた。 原設計からの変更点は以下の3つである。 より大出力なエンジンへ換装 大口径砲の搭載 装甲厚の増大 シンプルであるが、王道とも言える。 王道ゆえに確実な効果が見込めるのであるが、簡単に出来れば苦労しない。王道とはそんなものである。 まずエンジンであるが、原設計では330馬力のベリエ・キャディラックを積んでいたのを、より大出力なエンジンに換装することになった。 ちなみにベリエ・キャディラックは、3基のキャデラックV8エンジンを結合した24気筒マルチバンクエンジンである。 初期の案ではプラット・アンド・ホイットニー R-1340単列星型ガソリンエンジン、またはギバーソン星型ディーゼルエンジンがあったのであるが、当時の豪州の工業技術水準その他諸所の事情で豪州ではこれらを使用することができなかったため、苦肉の策としてこのような形式のエンジンを搭載することになっていたのである。 改設計案では、400馬力クラスの出力が求められたのであるが、適当なエンジンが見つからなかったため、戦闘機用のエンジンであるロールス・ロイス マーリンをデチューンして使用することが検討されたのであるが、当然ながら空軍から猛反対を受けることになった。 結局、エンジンを改良することで出力を確保することになり、クランク・ケースを共通化する等の改良を施したベリエ・キャディラックは397馬力を発生することが可能になったのである。 エンジンの確保が出来たら次は武装である。 豪州において火力向上に利用可能な砲は、オードナンスQF25ポンド砲(87.6mm)であった。 砲弾に一般的な榴弾以外にも徹甲弾が用意されており、戦車砲に改造するのに都合が良かったのである。 25ポンド砲は金属製の薬莢を使用する薬莢砲であるが、弾頭と薬莢が分離された分離薬莢式の火砲であった。対戦車戦闘用の徹甲弾を高初速で発射するためには、スーパーチャージと呼ばれる強装火薬を使用する必要があるのであるが、反動が強すぎるため戦車砲に改造する際に砲口にマズルブレーキが装着されている。 高出力エンジンに大口径砲、この2つを積むにはM2をベースにした原設計案では車体が小さすぎたため、車体の全面的な設計変更が行われた。全長は1m近く延長され、全幅も広げられた。 当然重量も増大したため、M2戦車に倣って採用されたVVSS(Vertical Volute Spring Suspension:垂直懸架サスペンション)からHVSS(Holizontal Volute Spring Suspension:水平懸架サスペンション)に変更された。 666 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 41 07 豪州で戦車を作るにおいて、その工業水準の低さに起因する数々の問題が発生したのであるが、その中で最大の難物だったのが装甲板の作成である。 計算上の重量限界が30t弱であり、そこから逆算すると40mm~60mm程度の装甲板が必要だった。 原設計案では厚いところでも30mm以下であり、この程度なら既存の設備を活用すればなんとかなったのであるが、それ以上となると設備も人材もノウハウも無かった。国内でなんとか出来ないなら他所を頼るしか無いのであるが、アメリカは津波被害で半壊してそれどころでは無かったので、結局英国本国に頼ることになったのである。 英国も余裕は無かったのであるが、豪州からの申し出を意外とすんなりと了承している。もちろん、もらえる物(資源&食糧)はきっちりもらったのであるが。 欧州枢軸側と停戦していた英国では、津波被害からの復興と海軍の再建が最優先であり、本土決戦にしか使えない対戦車兵器や戦車、それを造るための設備などは重要視していなかったのである。 英国からしてみれば豪州の申し出は、休眠状態の施設をロハ同然で稼動出来て、戦車作りのノウハウを得る絶好の機会であった。 改設計案ではセンティネル巡航戦車は、4つの大きな鋳造ブロックから構成されており、最大のものはメイン車体でそれにノーズパーツがボルト止めされ、機関室カバーと砲塔が取り付けられていた。 戦車部品でこれほど大きなものを鋳造したことは英国でもこれまで無かったことであり、貴重なノウハウを得ることが出来たのである。この時の経験が英国の次期主力戦車の開発で生きることになる。 667 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 41 51 さて、英国で戦車というと当然17ポンド砲である。 自国の戦車が軒並みこけている英国では、17ポンド砲搭載の戦車の開発も当然難航していた。 そこに鴨がネギしょってウェルカム状態だったのが、豪州から持ち込まれたセンティネル巡航戦車だったわけである。 英国陸軍ではセンティネル戦車が17ポンド砲搭載に足ると見ており、豪州陸軍から試験用にセンティネル戦車を譲り受けて、17ポンド砲搭載型を試験したところ結果は良好で、英・豪州両陸軍の上層部を歓喜させたのである。 改修の結果、重量は若干増大したものの、トーションバーサスペンションの採用により、接地長も増したため接地圧は改修前より低くなり、路外機動性が向上した。反面、最高速度が低下してしまったため、日本軍の戦車の機動力に対抗するためにエンジン出力の向上が図られることになった。 開発に英国も参加しているとはいえ、生産は豪州で行うので現地で調達出来るエンジンが望ましかった。 そこで航空機用エンジンであるジプシー・メジャーを4基結合して、マルチバンク化することになったのである。このエンジンは練習機用のエンジンとして当時の豪州で生産されており、その信頼性は折り紙つきであった。 開発者からは『カルテットエンジン』と呼称された新型エンジンは、ジプシー・メジャーを扇状に4基結合した複列16気筒空冷ガソリンエンジンであった。 空冷エンジン故に狭いエンジンルームに搭載すると冷却不足に陥る可能性があったので、強制空冷ファンを追加装備している。 定格出力は420馬力であるが、このエンジンには水噴射装置が装備されており、エンジンルーム内に水噴射することによって、短時間であるが500馬力近い出力を出すことが出来た。 空冷エンジンだからこそ可能な荒業であるが、豪州の地で運用した場合、噴射した水に埃が混じり、さらにそれがエンジン熱で熱せられて泥状になってこびりつくので、整備兵泣かせのギミックであった。 エンジン出力を強化した結果、最大速度は56km/h(緊急最大出力で65km/h)にまで向上し、これは中戦車としては当時世界最速であった。 反面装甲がやや薄かったので、後期生産タイプではボルト締めで増加装甲を追加している。 17ポンド砲を搭載し、各部を改修したセンティネル戦車は英国側でサンダーボルトの愛称がつき、それがそのまま豪州側での制式名となった。 改良というより完全な新規設計となったセンティネル改め、サンダーボルト巡航戦車は、1943年8月に豪州ニュー・サウスウェールズ州のチュローナ工廠で組み立てが開始され、英国本国から送られてきた鋳造ブロックを組み立て、エンジンや武装を組み込んで完成させたのである。 豪州陸軍では対日戦用として月産70輌、総計で2000輌という途方も無い大量生産計画を立ち上げたのであるが、その場合ネックとなるのが装甲板製造関連施設である。 英国本国からの輸入に頼っていては生産が頭打ちになるのを恐れた豪州側は、設備の移転を強く働きかけたのである。英国にしてみれば戦車開発ノウハウが手に入ったうえに、老朽化した設備を買い取ってくれるわけで悪い話ではなく、早速施設移転の計画が立てられた。 1944年半ばごろまでには、英国から関連設備が移転されて完全一貫体勢で生産が可能となるはずであった。関係者の誰しもがそう思っていたのである。1944年1月10日までは…。 豪州陸軍関係者の、英国まで巻き込んだ戦車開発は1944年初頭に開催されたサンタモニカ会談によって水泡に帰した。曲りなりにも終戦となったため、軍事予算は真っ先に削られることになり、サンダーボルト巡航戦車の大量生産計画は破棄されたのである。 最終的に120輌生産されたサンダーボルト巡航戦車は、豪州陸軍機甲部隊に編入されて改良を加えられながら、1970年代まで現役であった。その後は予備兵器として現在でも保管されている。 サンタモニカ会談による第2次大戦の終結と、英国本国からの度重なる忠告(警告)により強硬路線から一転、対日融和路線に傾かざるを得なかった豪州政府に対して、陸軍上層部が政府に対して強い不満を抱き、後に事件を引き起こすことになるのであるが、それはまた別の話である。 668 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 46 49 あとがき というわけで、豪州陸軍について書いてみました。 海軍はどうしようも無かったですが、陸軍は弄り甲斐がありました(オイ 戦闘が市街地戦メインという設定は、豪州の人口が都市部にほぼ限定されてしまっているからです。ここらへんの設定はガンダム外伝から引っ張ってきてます。 水も電気もその他インフラも都市部でないと手に入らないため、都市部の確保が重要となるわけで、それを逆手にとって豪州陸軍は都市に篭って防衛をするわけです。 戦略としては、都市近郊で機甲師団が主力となって日本軍を迎え撃ち、劣勢になったら都市部篭って持久出血戦法をとります。仮に都市部で戦闘になった場合、それこそ史実のスターリングラードの再現となることでしょう(怖 以下登場した兵器です。 チャールトン軽機関銃 重量:7800g(弾薬除く) 全長:1150ミリ 使用弾薬:.303ブリティッシュ(7.7×56mmR) 装弾数:ベルト給弾 作動方式:セミオートマチック・ガスオペレーション 発射速度:600発/分 銃口初速:744m/秒 有効射程:910m 最大射程:1830m フィリップ・チャールトンのアイデアを元に、リー・エンフィールド小銃をベースに機関部を含む一部部品の交換、ハンドガード、ピストルグリップ、バイポッドを追加したモデル。 当初は自動小銃として開発が進められたが、重量過大のため軽機関銃として採用された。 史実では豪州モデルとニュージーランドモデルの2つが存在したのであるが、本銃は豪州モデルにニュージーランドモデルの機構を組み込んだ折衷案となっている。 オーウェン・マシンカービン 重量:4210g 全長:806mm 使用弾薬:45ACP 装弾数 27発(箱形弾倉) 作動方式:シンプル・ブローバック 発射速度:700発/分 銃口初速:280m/秒 有効射程:200m エヴリン=オーウェンが開発した短機関銃。 開発時期と使用弾丸が9mmから45ACPに変更されているのが、史実からの変更点。(史実での生産開始は1942年。45ACP使用モデルは試作のみ) 特異な外観が特長であるが、構造がシンプルで分解整備が簡単に行えるうえに耐久性も高いという理想的な短機関銃。シンプルな構造故に大量生産向きでもあり、憂鬱世界では最終的に史実の10倍である50万挺以上が生産された。 ブラッカー・ボンバード(29mmスピガット・モーター) 重量:156kg 要員数:3人 口径:29mm 発射速度:12~15発/分 最大射程:対戦車弾頭で91m以上 対人弾頭で457m以上 史実のブラッカー・ボンバードそのもの。 スチュアート・ブラッカー中佐が個人的に進めていた設計案を、AIB(Army Inventions Board,陸軍発明局)が入手して開発、1941年に実用化というのが拙作SSの設定。 構造が簡易で生産が容易なため、火砲などの重火器が不足気味だった豪州陸軍では重宝された。威力はともかく、砲弾が重過ぎて少量しか携行出来ず命中精度も悪いため、市街地で強固な陣地を構築して大量運用するのが基本であった。 No.68AT擲弾 重量:894g 弾頭:リッダイト、ペントライトもしくはRDX/蜜蝋 炸薬量:156g 信管:着発 史実では世界で初めて実戦使用されたとされるHEAT兵器。 豪州陸軍でエンフィールド小銃が全廃されなかった原因の一つである。 669 :フォレストン:2014/04/05(土) 13 47 31 続きです。 PIAT 口径(弾頭直径):76mm 全長:99.04cm 重量:14.4kg 砲身長:86.4cm 弾体長:38.1cm 弾体重量:1.35kg 対戦車有効射程:90m 最大射程:685m 使用弾種:対戦車成型炸薬弾、破片榴弾、煙幕弾など 史実では散々な評価だった対戦車兵器。 バックブラストが発生しないという利点を生かして、隠れて至近距離から側面を狙えばタイプ97だって殺れるはず…。 対戦車地雷 重量:9.1kg 直径:333mm 高さ:83mm 爆薬:TNT 4.45kg 作動圧力:160~340kg 性能的には史実米軍のM6対戦車地雷そのもの。 タイプ97を擱坐させるには十分な威力…なはず。 サンダーボルト巡航戦車 全長:6.32m 全幅:2.77m 全高:2.56m 重量:32t 懸架方式:トーションバー 速度:56km/h(65km/h) 行動距離:290km 主砲:オードナンス QF 17ポンド砲(弾薬50発) 副武装:7.7mm ヴィッカース機関銃 1挺(弾薬2500発) エンジン:デ・ハビランド ジプシー・メジャー × 4 420馬力(緊急出力480馬力) 乗員:4名 装甲 砲塔前面:63.5mm 砲塔側面:50.8mm 砲塔後部:50.8mm 車体前面(上部):63.5mm(傾斜66度) 車体前面(下部):50.8mm(傾斜付き) 車体側面(上部):44.45mm 車体側面(下部):44.45mm 車体後部(上部):44.45mm(傾斜70度) 車体後部(下部):44.45mm(傾斜70度) 史実ではアメリカからM4が大量に供給されたので、試作のみに終わったAC?そのもの。 名前はAC?からそのまま使用。英国でも少数生産された。 17ポンド砲の威力はタイプ97を殺るには十分な威力であり、大量配備が熱望されたが終戦のため生産は少数で打ち切られた。
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645 :フォレストン:2014/02/09(日) 15 22 39 現実だったら無理ゲーにもほどがある… 提督たちの憂鬱 支援SS 憂鬱豪州海軍事情 英連邦の一つであり、南半球に存在する有力な国家。それが豪州(オーストラリア)である。 広大な国土に、豊富な鉱産資源、農業と牧畜も盛んであり、自らを賄って余りあるほどであった。 これだけを聞くと、何の問題も無さそうなのであるが、豪州は人口が少ないことに起因する国内市場の狭さゆえに、製造業の発展が立ち遅れていた。 農業国というほどでは無いのであるが、生活に必要な機材や消費財かなりの部分を輸入に頼っていたのである。 食糧を輸出し、引き換えに作業機械などを輸入するのが、豪州の貿易スタイルであった。 それゆえに貿易が出来ないことは、国家の死活問題であった。 このため、豪州海軍は早い段階からシーレーンの確保に乗り出していたのである。 そのこと自体に問題は無いのであるが、白人優越主義である豪州の行き過ぎた行動は、周辺のニューギニアやインドネシアと摩擦を引き起こしていた。 20世紀初頭からの日本の急速な発展拡大が、豪州の過剰な行動に拍車を掛けた感があるのは否めない。 有色人種の国家であるため、気に喰わないという感情的な面もあるのであるが、日本の日清、日露戦争の勝利は、豪州政府首脳部を警戒させるのに充分過ぎたのである。 1942年8月16日。 大日本帝国政府は米国に対して宣戦を布告し、太平洋全域が戦争状態となった。 豪州政府は、人種的にも心情的にも米国の支援に乗り気であり、様々な面で便宜を図るつもりだったのであるが、開戦直後に巨大津波で米国は甚大な被害を受け、その後も中国大陸では在中米軍は連戦連敗、さらに米海軍はアジア艦隊が壊滅させられたのである。 開戦前までは、想像もしていなかった日本軍の強さに、戦慄した豪州政府であるが、支援を頼もうにも、同じ白人国家である米国は既に津波による被害で半身不随であり、英国本国の反応も鈍かった。それどころか、余計なことをするなと暗に釘を刺してくる始末であった。 事ここに至って、結局最後に頼れるのは、己のみと悟ったかどうかは定かでは無いが、豪州は陸海軍共に、急速な軍拡に走ることになるのである。 646 :フォレストン:2014/02/09(日) 15 29 29 1942年の時点で、豪州海軍で最大の軍艦は、ケント型重巡洋艦であるキャンベラである。 元々、英国で建造されたこの艦は、植民地警備用であったため、航続力の長さに重きを置いており、その分装甲と火力が犠牲となっていた。 日本海軍の攻撃機による、アジア艦隊壊滅を知った豪州海軍は、経空脅威の増大に対応するために、英国を拝み倒して技術者を派遣してもらい、高出力機関に換装して、装甲と火力を増強することを目論んだのであるが、豪州の造船インフラでは無理無茶に過ぎ、結局のところ、対空機銃の増設だけでお茶を濁している。 外観上の特徴は、舷側にずらりと配置された、AN-M3 20mm機関砲である。 両舷合わせて、60丁が追加配置されており、これによる弾幕で、接近してくる日本機を叩き落とすことを狙っていた。 ちなみに余談ではあるが、搭載されたAN-M3 20mm機関砲は、本来フランスからライセンス供与を受けた、イスパノ20mm機関砲である。 1940年のノルウェー侵攻の際に、英軍がフランス軍艦隊に対して、最後通牒を突きつけたあげくに撃沈した事件が、英仏関係を致命的なまで破壊してしまった。 その後のフランスの対英感情の悪化にともない、イスパノ社からのライセンス生産権の剥奪と、技術的サポートの停止、無断で生産した際の懲罰的罰金の制定など、問題は拗れに拗れたのである。 そこで、米国がライセンス生産していた、AN-M3(実質イスパノMK-V)の名前だけ借りて生産を継続したのである。 後の米国崩壊後には、技術的資料その他機材も含めて、生産権を丸ごと接収し、きっちり帳尻を合わせていたりする辺り、狡猾な英国紳士の本領発揮と言えよう。 キャンベラ (ケント級重巡洋艦) 性能諸元 排水量:基準11150トン 満載13750トン 全長:192.02m 179.8m(水線長) 全幅:20.8m 吃水:4.9m 機関:アドミラリティ式重油専焼三胴型水管缶8基+パーソンズ式ギヤードタービン4基 4軸 推進 最大出力:80000馬力 最大速力:31.5ノット 航続距離:12ノット/13300海里 31.5ノット/3150海里 燃料:重油3400トン 乗員:679~700名 兵装 1942年改装時 アームストロング Mk8 20.3cm(50口径)連装砲4基 アームストロング Mk5 10.2cm(45口径)単装高角砲4基&連装高角砲2基 ヴィッカーズ 40mm(39口径)八連装ポンポン砲2基 ボフォース 40mm(56口径)機関砲12基 AN-M3 20mm(76口径)機関砲74基(うち60基は両舷配置) 53.3cm水上魚雷発射管四連装2基 装甲 舷側:140mm(水線面主装甲)、63.5mm(機関区隔壁) 甲板:35mm(水平面) 主砲塔:51mm(前盾)、38mm(後盾) 主砲バーベット部:25mm 主砲弾薬庫:25~110mm(壁面) 航空兵装:水上機1~2機(カタパルト1基) 史実のキャンベラの両舷に60基の20mm機関砲を配置。 なお、同時期にパース型軽巡であるシドニーも、キャンベラに準じた改装を受けており、こちらは両舷に40基の20mm単装機関砲の増設を行っている。 647 :フォレストン:2014/02/09(日) 15 32 42 第1次大戦時に、英国がドイツのUボートの活躍により、干上がる寸前にまで追い込まれた例にもあるように、潜水艦による通商破壊戦術は脅威であった。 日本が潜水艦による通商破壊戦術を採用して、豪州を封鎖した場合、その結末が悲惨なものになることであろうことは、早くから予見され、豪州海軍上層部も対策に着手していたのである。 日本海軍の潜水艦対策のため、史実よりも早く建造された、英国のリバー型フリゲートの図面を手に入れた豪州海軍では、シーレーン防衛の名目の元に、1940年から全力で建造を開始しており、数が揃いつつあったのである。 戦時急増モデルとして設計されたため、船体は商船構造基準が用いられており、機関もコストと調達のし易さを考慮して、旧式なレシプロ機関が搭載されたが、ヘッジホッグや爆雷投射機などの対潜兵装は護衛駆逐艦なみの数が搭載されていた。 リバー型フリゲート 性能諸元 排水量:基準1370トン 満載1550トン 全長:91.74m 全幅:11.27m 吃水:3.96m 機関:三段膨張式往復動蒸気機械×2基 2軸推進 最大出力:5500馬力 最大速力:20.0ノット 航続距離:12ノット/7200海里 燃料:重油(搭載量不明) 乗員:140名 兵装 1943年 4インチ単装高角砲2基 AN-M3 20mm(76口径)機関砲10基(うち4基は連装配置) ヘッジホッグ投射機1基(爆雷126個搭載) リバー型フリゲートの大量配備により、想定される日本海軍の無制限潜水艦作戦に、対応出来ると、海軍上層部は安堵したのであるが、彼らの想定した潜水艦の性能は、あくまでも第1次大戦時のUボートの性能から推定したものであり、当時の日本海軍の主力潜水艦であった、潜高2型潜水艦の性能は、その遥か上を行くものであった。 戦後、日本の潜水艦の性能を知った豪州海軍関係者は、そのあまりに反則染みた性能に卒倒したと言われている。 648 :フォレストン:2014/02/09(日) 15 37 04 日本海軍の本命とも言える、戦艦と空母への対策であるが、まともに殴り合おうにも、実働している艦艇は重巡キャンベラと軽巡パースを除けば、護衛駆逐艦がせいぜいであり、海上決戦など夢物語であった。 空母戦力も、今年に入って商船改造空母が就役したものの、訓練は未だ途上であり、しかも運用する機体は複葉機であるため、これまた論外であった。 どうしようもなく絶望的な状況であったが、この事が逆に海軍上層部を吹っ切れさせた。 まともな手段で敵わないなら、まともじゃない手段を使えば良いのである。彼らが出した結論は、地の利を生かした、多方面から同時襲撃であった。 接近されるまで島影に潜み、機を見て多方向から一斉に攻撃、戦艦と空母を撃沈して、日本海軍に出血を強いて、厭戦気分を盛り上げて早期講和につなげる。これが豪州海軍の基本戦略となった。 戦略というよりも希望的憶測に基づく願望といっても良い類であるが、彼らにはこれしか選択肢が無かったのである。 襲撃に使用する戦力であるが、短期間に大量に揃えられ、高速で運動性に優れ、かつ大型艦艇を撃沈出来る攻撃力を備えた艦艇が望ましかった。 そしてそのような要求を実現出来る艦艇が一つだけ存在したのである。 PTボート。 魚雷を搭載した高速モーターボートと言ってよいシロモノであるが、それだけに構造も簡易で大量生産が可能であり、攻撃力も(命中すれば)高かった。 英国本国に頼み込んで、ヴォスパー社が開発した魚雷艇の生産権を得た豪州海軍は、直ちに大量生産を開始したのである。 大量に生産された本艇であるが、想定される戦場であるサンゴ海、アラフラ海、ティモール海に存在する点在する小島に秘匿配備される予定になっていた。 日本海軍が接近するのを見計らってから配備する予定だったのであるが、結局無駄に終わってしまったのは言うまでもない。 ヴォスパー 72フィート6インチ魚雷艇 性能諸元 排水量:満載49トン 全長:22.10m 全幅:5.94m 機関:パッカードVM-2500×3基 3軸推進 最大出力:1350馬力×3(4050馬力) 最大速力:40ノット 燃料:ガソリン(搭載量不明) 乗員:不明 兵装 1943年 533mm単装魚雷発射管×2 連装12.7mm ビッカース機関銃(50口径)1基 この時代の魚雷艇としては、最速の40ノットを発揮可能であったが、木製船体に高出力ガソリンエンジンの組み合わせは、火災に弱く、訓練中に火災が発生して放棄する事故が多数おきている。 649 :フォレストン:2014/02/09(日) 15 40 15 ハワイ沖海戦における一方的な虐殺劇や、ハワイ攻略に派遣した大艦隊の威容、とどめにメキシコへの原爆投下を見せ付けられた豪州政府であるが、それでも軍拡をやめなかった。 日本がインドネシアやニューギニア、ベトナムを分離独立させるとの情報が入ってきたからである。 それはすなわち、自国の周辺が、親日国家となることを意味していた。これまで散々、日本と敵対してきた豪州政府からしてみれば、とても許容出来ることではなかった。 しかし、現実問題として、英国からの支援は期待出来ず、米国も崩壊しているため、自国を支援してくれる国家は存在しなかったのである。 英国からの度重なる忠告もあり、豪州政府は日本に対して融和的な政策を取ることを決定。 以後、少しずつではあるが、歩み寄る姿勢を見せ、日本との交流を増やしていくことになる。 政府が宥和政策に転じる一方で、陸海軍上層部は強硬派が占めており、政府の政策に反発していた。 クーデターも辞さない覚悟の軍人も実際にいたわけであるが、そういった人間は、『不慮の事故』や、行方不明になったりしたため、事なきを得たのであった。 その後、日本海軍の支援を受けた豪州海軍は、世界でも有数の親日的な海軍となり、日本に親善航海を盛んに行うようになるのであるが、それはまた別の話である。 あとがき というわけで、豪州海軍について書いてみました。 なんというか、はっきり言って無理ゲーですねw 史実以上に英国が疲弊しているので、回されるはずだった重巡や軽巡は英国防衛に使用されてしまい、米国は崩壊して頼れない。何をどうやっても詰んでいます。 それでも悪あがきをさせてみましたが、悪あがきにすらなっていないのがなんとも…(汗
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トップページ 新聞論評 新聞論評 2012 新聞論評 20120213 this Page updated 2012-02-12 20 01 34 (Sun) 2012年2月13日締切 新聞論評 200914029 平中隆義 1.新聞情報 見出し 牛丼に豪州産米 松屋フーズ試験導入 発行日 2013年2月12日 新聞社 日本経済新聞朝刊 面数 1面 2.要約 牛丼大手の松屋フーズは東日本大震災後の高止まり状態である国産米から、豪州産玄米を試験導入する見通しを発表した。業界内での価格競争は熾烈であり、消費者の反応が気にかかるが利益維持のための大胆な試みである。(100文字) 3.論評 数ある牛丼チェーン店の中でも広島にも数多く展開している企業だけに今回の試みは興味深いものである。震災以降国産米の価格が高価な現状と、現在も大きな問題であるTPPを視野に入れての外国産米の使用にふ踏み切ったのではないかと推測する。ライバル店舗である吉野家とすき家との価格競争において値下げをやりやすく利益の減少を最小限に抑えられる状況は大きな利点と考える。しかし、未だ外国産の食品に対する風当たりは依然強く、消費者が今回の試みをどのように考えるかが焦点となるだろう。 扱う商品と営業形態から他社との差別化が行いにくく、新商品の考案も難しいため価格競争にならざるを得ない状況が歯がゆいところである。米にかかるコストを抑えただけでは業績を伸ばすには至らないのは明白である。松屋の商品は「丼物」というより定食が多いきがするためそこで大きな差別化が可能なのではなかろうかと私は考える。(383字) 4.コメント 要約ですが,やっぱりこれって大胆なことになるのでしょうか。窮余の策に思えますが。みなさんいかがです? -- (相生 祐子) 2012-02-13 14 17 12 論評の1段落目で「ライバル店舗」って用語を使われてますが「ライバル企業」ですよね。今回の件はTPPとどう関係あるのでしょうか。教えてください。 -- (相生 祐子) 2012-02-13 14 19 51 論評2段落目の論理がいまいち不明です。松屋ってすでに多彩なメニューで差別化を進めているのでは? -- (相生 祐子) 2012-02-13 14 24 01 名前 コメント すべてのコメントを見る
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7 :ooi:2016/04/11(月) 21 34 54 豪州+新西蘭転移ネタ1 夢幻会の面々は2度目の転生を果たした。 2度目の転生に際して、本編の時期に生きた面々は日本のすぐ近くに豪州大陸とニュージーランドが転移している事を知る。 そして、自分たちよりも昔に転生した人々によって入植が行われ日本の領有になっている事も。 これを知った時、夢幻会のメンバーはそれぞれ戦艦や空母が多く作れる、戦車も多く作れる、お嬢様学校も増やせると思い思いに妄想を膨らませていた。 領土 豪州大陸:初め霧から現れた事から霧生大陸(きりゅうorむう)と呼ばれたが、その後日本に大きな恵みを齎した吉兆の象徴として瑞州(瑞州大陸)に改名した。瑞州の資源は日本の財政、産業、生活において無くてはならない存在である。 ニュージーランド:本世界では新金州と命名された。瑞州と共に現れ、日本史では5回目のゴールドラッシュが起きた島と認知されている。史実より豪州大陸に近づいたのでタスマン海はタスマニア島、ミッドウェー諸島で囲まれた内海となった。 ミッドウェー諸島:立地環境から中間諸島と命名された。ノース岬と史実プリスベーンのほぼ中間に転移した為、新金州北方航路の休憩場所として発展。 ハワイ諸島:本世界では布哇と表記。ニュージーランドから上陸し領有。1901年に起きた布哇事変では、東郷平八郎連合艦隊司令長官率いる日本海軍が米海軍太平洋艦隊を(一部は撃沈ではなく拿捕ではあるが)全滅に追い込む輝かしい戦果を挙げた。 南洋諸島:マリアナ諸島、マーシャル諸島、パラオ諸島、ギルバート諸島、フェニックス諸島、ライン諸島、パルミラ島へ順次上陸し入植を進め領有する。 アラスカ、アリューシャン列島:有力な資源地帯である事を知っている幕末の夢幻会メンバーによってロシア帝国から史実より若干上乗せした金額で購入。日本最大の石油産出地として認識されている。 フィリピン:豪州大陸転移による交易路寸断で大損害を被ったスペインが短期的な赤字補填と欧州における戦争の軍資金を得る為に日本に段階的に売却した。 外満州:アロー戦争における仲介料として清国から割譲した。但し、奥まで行きたくなかった夢幻会の考えで割譲地域は東経130度までにした。 また、本編では日本人視点で度し難い裏切りを働いた英国との関係は一層シビアに行く事で一致した。 とは言っても、英国が裏切る可能性は無いとは言えないが、日本の地位を上げる為に利用するだけ利用するという考えで日英同盟は締結するべきであろうと結論に至る。 裏切った場合は言うまでもなく衝号作戦再びになるだろう。 しかしながら、日英同盟締結は大きく遅れる事になる。 それは、ロシア帝国の皇帝ニコライ2世が憂鬱本編からの転生者だった事で、日露戦争を回避する事が確実となったからである。 また、ニコライ2世が身銭を切って国内の立て直しを頑張っている事が日本人の琴線に触れた事で日露協商でお互いに発展していこうという機運になった事も挙げられるだろう。 なお、日英同盟は第一次世界大戦前の1912年に英国の強い要望で締結される事になる。 この時の夢幻会は予想だにしなかっただろう。 英国にも、本編から転生した人間が居て本編より半世紀以上早く利害調整組織「円卓」が作られている事を…。 第一次世界大戦前の円卓による接触で英国に自分達と同様に本編世界から転生した人々が居る事を知った時、夢幻会のメンバーは辻を含めてお茶を吹く事になる。 豪州+新西蘭転移ネタ2
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92 :ooi:2016/04/13(水) 22 11 26 豪州+新西蘭転移ネタ10 李氏朝鮮について 日清戦争後、中国から切り離され大韓帝国となる。 日露が清国を薙ぎ払った後は命の危険を感じて、日露を新たな中華として認め表向き大人しくなった。 日露は夢幻会の意見から朝鮮を世界から隔離して「永世中世国」にする事を決定した。 隔離すると言っても、一応は若干農業支援を行い、簡単に凶作等による一揆が起きない対策はしていた。 なお、この農業支援は江戸時代に行われた効率的な農法と天候不順に強めの作物の提供なので中世の技術力でも一定の効果は出た。 ちなみに、向学心が高い人で外国に向かおうとした者は国境線で永遠の休暇を取らされてしまっている。 大韓帝国政府も日露の許可以外で国外に出なければ自由な国家運営が妨害されずに出来たので、権益を侵されない事を理解した王族や両班は甘んじて受け入れた。 この判断が21世紀まで殆ど中世と変わらない生活を送っている国として注目され、史上初となる国土、国民丸ごとが世界遺産になると云う快挙を達成した。 なお、世界遺産である「永世中世国家~大韓帝国~」に観光する際は韓国の伝統衣装を露韓の国境沿いで事前に購入し、これまた朝鮮王国風の武装を付けた兵士数名が盗賊対策として護衛に付く事が規則となっている。 これは、護衛が居ないと盗賊等に誘拐されたり、身包みを剥がされたり、殺されたりする事案が発生する為である。 また、個人による現代的機器、製品の持ち込みは禁止であり、紹介の為に現地を撮影した映像も小型の隠しカメラで撮影すると云った中世を維持する為の対策が厳重に行われている。 豪州+新西蘭転移ネタ11
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8 :ooi:2016/04/11(月) 21 42 03 豪州+新西蘭転移ネタ2 円卓について 憂鬱本編においては、日米戦後に設立された円卓であるがこの世界においては本編よりも早く誕生した。 円卓の設立は詳細は不明だが1700年代後半と言われている。 円卓に所属していた人物は憂鬱本編から転生した人物が中心で、中にはこの世界に複数回にわたって転生した人もいた。 そして、円卓は未来で日本との連携が取りやすくなる様に1767年から英国民の人種差別意識を抑える教育も行った。 これは、植民地政策、第一次、第二次世界大戦等において大きく役立つことになる。 初めは、転生チートを使って英国を発展させる事を主題にして史実以上の発展を遂げる事に成功した。 また、前世の知識を利用して、英国最大の英雄であるホレーショ・ネルソン提督がトラファルガー海戦で戦死する事を防いだ。 そして、1828年にフランスに戦争を仕掛け勝利を収め、賠償金5000万ポンドと仏領ギアナ、グアドループ島、マルティニーク島を獲得した。 当時の英国にとって5000万ポンドは年間予算を超える大金であり、これを元手に更なる技術開発や軍拡を行うのである。 また、この戦勝でフランスの対外進出が鈍った事を良い事にニューカレドニアを先に領有した。 1880年にプエルトリコをスペインから購入し、1910年にハイチ、ドミニカが英連邦加盟でケーマン諸島から小アンティル諸島まで繋がる事となる。 しかし、日本に夢幻会が居た事、それも自分たちと同じ世界から転生していた事を情報部の努力によって確認した時、円卓の面々は凍り付く事になる。 この世界の日本は江戸時代に太平洋へ転移してきた豪州、ニュージーランドに入植し、周囲の南洋諸島やフィリピン、ハワイ、挙句の果てにアラスカまで領有していたからだ。 本編と違って圧倒的な物量を備えた状態で夢幻会が存在している…。 それは、本編で日本が米中を屠った事を知っている円卓の面々からしたら、日本を敵に回した瞬間インドやカナダが危機に陥り、日本海軍連合艦隊や日本の強力な戦闘機に護衛された富嶽に本国を焼かれる光景を幻視させるには充分であった。 これ以降円卓は如何にして国力の低下を抑えるか、そして少しでも早く夢幻会と繋がりを持てるかの2点に力を注ぐ事になる。 円卓が日本との繋がりを持つ為の手段と考えていたのが史実や本編でも締結していた日英同盟である。 初め、英国はロシア帝国との関係上本編同様に日英同盟が締結出来ると考えていた。 だが、その目論見は円卓のメンバーさえ予想だにしていなかった出来事で潰える事になった。 ニコライ2世の行動で満州をロシア帝国勢力圏とし、ロシア帝国は満州を経済特区として日露両国の経済、技術交流の場として発展させる事が決定したからである。 また、この取り決めに反発した清国が日露両国に宣戦布告、この戦争で日露両軍が連携して清国を降伏させた事がロシア帝国を戦友と意識させ日露関係を好転させる要因にもなっていた。 しかしながら、此処にいる円卓メンバーは転生によって不屈の精神も強化されたジョンブル魂を持っていた。 そこで、英国は開き直って第一次世界大戦前に夢幻会へ直接アタックをするという手を使った。 これが功を奏して、日本だけではなくニコライ2世一家やトハチェフスキー等のロシア帝国の転生者とも繋がりが出来たのである。 夢幻会と接触が出来た時、まずは夢幻会に前世の行いについて謝罪する事から始まった。 幸い、夢幻会も転生者で構成した円卓と敵対するのは得策ではないと考えたので円卓の面々が想定した最悪の事態は避けられたのである。 このアジア地域の変化によってアジア進出を諦めた米国による南米進出に繋がったのだが、この出来事で英連邦に新たに5ヵ国が加盟する事となる。 加盟したのはグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ハイチ、ドミニカである。 夢幻会との繋がりを第一次世界大戦前に持てた円卓は駆け足で第一次世界大戦の準備を始めた。 まず、ユトランド沖海戦における戦艦の喪失を抑える為に装甲の強化を行う事は既に実施していたから心配はそれ程無かった。 次に、陸軍の被害を抑える為に夢幻会の助言を参考に近代戦の対策を陸軍全体に徹底させた。 そして、日本にも支援を要請し、英国の150年近くにわたる徹底した教育のお陰で日英両軍が綿密に協力し合う光景が至る所で見られた。 こうして第一次世界大戦を最低限の被害に抑える事に成功した円卓は次の場面に挑む事になる。 この時、ある円卓のメンバーはこう言った。 「前世で大英帝国の名誉を大きく傷つけた植民地人にはそれ相応の報いを受けて貰おう。」 第一次世界大戦後に米国が軍縮会議を開く事を知っていた円卓は米国が文句を言う前に日本と協力して新型の戦艦建造を行う事になる。 豪州+新西蘭転移ネタ3
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64 :ooi:2016/04/13(水) 17 34 15 豪州+新西蘭転移ネタ6 フランス共和国及びフランス連邦共和国について2 フランスは、史実と違い英国海軍に対抗して海軍の整備を比較的早く行う事になる。 第一次世界大戦後、フランス海軍は六六艦隊計画を掲げて戦艦6隻、巡洋戦艦6隻の配備を目指した。 フランス議会は戦災復興の途中である事から過度な軍拡への反対意見が多かった。 しかし、軍拡に賛成している議員は「ラマンシュ海峡(イギリス海峡)海戦後の悲劇を防ぐ為に軍拡は必要だ!」と言った。 これを言われると軍拡に反対する議員も下手に反対は出来なくなった。 この軍拡計画にはフランス国民も反対していたが、前述の強硬派議員の発言から徐々に賛成意見が増えていった。 フランス国民にとってラマンシュ海峡海戦で海軍が壊滅した後の、英国海軍による沿岸部焼き討ちは感情的に許せるものではなかったのである。 但し、一気に軍拡を行うのは本国の復興を行う事を考慮したら厳しいと云うのは強硬派も認めたので年間3隻の建造を4年間行う事が決定された。 なお、この計画はワシントン海軍軍縮会議の煽りを受ける事になる。 ちなみに、史実フランスが莫大な予算を掛けていたマジノ線であるが、本世界では40mm機関砲までなら防げる塀+機関銃陣地の様なものとなった。 元々、第一次世界大戦時に建設した要塞と防御線がドイツ帝国陸軍を圧倒した事から、現防御線の修復及び改築による強化で問題ないと考えたのである。 その為、マジノ線は敵の前衛部隊を重機関銃で疲弊させて主要防御線からの攻撃を自軍有利に展開させる攻撃的外周陣地と位置付けられた。 この防御線が実際に機能したかどうかはドイツ陸軍が攻めてこなかったので不明であるが、ドイツ陸軍の資料から防御線を迂回して攻め込むと云う幻の攻略案が発見されている。 なお、迂回して攻め込んだとしても精兵擁するフランス空軍によって大打撃を被る可能性が高いとも攻略案には記されていた。 ラマンシュ海峡海戦と沿岸部焼き討ち 1805年、トラファルガー海戦でホレーショ・ネルソン提督は円卓の努力で戦死を免れた。 また、当時の円卓メンバーは転生チートを使い英国が強化された事で強気になり、フランスの弱体化を狙って戦争を仕掛けたのである。 1828~29年にかけて2回行われた、ラマンシュ海峡海戦でホレーショ・ネルソン提督率いる英国海軍に海軍主力を壊滅させられた事でフランスは制海権を喪失、続いてやって来た英国海軍別動隊にルアーヴル、ディエップ、カレー、シェルブール、サンマロ、ブレストと云った沿岸部諸都市を焼き払われた。 1830年に7月革命が起きた事を契機にフランスは上陸作戦が行われる前に英国と講和条約を締結。 フランスは講和条約で賠償金5000万ポンドに加えて、仏領ギアナ、グアドループ島、マルティニーク島を英国に割譲されられた。 この敗戦による海軍壊滅と賠償金支払いによる財政の悪化は、史実や本編で領有したニューカレドニアを英国に先取りされる遠因となった。 豪州+新西蘭転移ネタ7
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93 :ooi:2016/04/13(水) 22 13 15 豪州+新西蘭転移ネタ11 米国のアジア進出の野望から布哇事変への経緯 米国はヨーロッパ諸国から聞いた日本の情報を信じず、史実同様にペリーが来航したがペリー艦隊は日本の蒸気軍艦で構成された艦隊にお迎えされた。 ペリーも一瞬言葉を失う位に驚愕し、米政府に写真付きでレポートを送ってヨーロッパ諸国の情報が正しかったと報告した。 米政府も有色人種である日本が西欧と同等以上の力を持っている列強国である事を知って、一先ず商売をしようと通商条約を締結した。 この条約は他の列強国と同様に完全な平等条約であった。 米国は日本から輸入されたアジア各地の嗜好品を見て、図らずもアジア進出の野望が生まれたのである。 勿論、米国も日本に喧嘩を売るのは危険と判断し、技術後進国になっていた中華王朝の清国に進出しようと計画した。 しかし、清国に向かった米国の使節団や調査団の報告は米政府の希望を打ち砕く内容であった。 清国には日英独露の利権が細かく絡まっており、対応を間違えると上記列強との戦争になるかもしれない。 仮に清国の権益を得たとしても、周囲は日英仏蘭の拠点ばかりで戦争になればすぐさま奪われる。 また、西海岸から中国に向かうには必ず日本で補給しなければならず、燃料代や港湾使用の費用だけで莫大なものになる。 アジア進出を狙うのであれば、日本の領土の何処かを橋頭保として確保するのが絶対条件である。 但し、日本との戦争は合衆国の国力を疲弊させるだけであり、正直言ってアジア進出は止めた方が良い。 この報告に唖然とした政府は当面棚上げする事にした。 しかし、この報告の記憶が薄れた米政府は日露関係の緊張下によって日本海軍が瑞州から本土へ向かった事に注目した。 「日本の艦隊戦力が居ない今なら行けるんじゃないか?」 この安易な考えで、米国は日本から布哇を奪えないかと画策したのである。 この画策は、植民地拡大のスピードが世界と比べて遅いと云う米国の焦りが関係している。 英仏は世界に膨大な植民地を得た事で国力を大幅に伸ばしていたし、米国が後進国と勘違いしていた日本も清国から外満州、台湾、海南島を仲介料や戦争で手に入れていた。 つまり、植民地獲得スピードでは日本より遅れていたのである。 これは、史実米国が米西戦争でスペインから分捕った植民地の内、フィリピン、グアム、プエルトリコは既に日英が購入乃至先取りしていたので獲得出来なかった事も焦りを助長していた。 だからこそ、アジアと云うヨーロッパ諸国が手を出す場所が米国も欲しくなったのである。 そして、瑞州に日本艦隊が居ないからこそ布哇を奪い取って既成事実を作ろうと考えた。 豪州+新西蘭転移ネタ12
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65 :ooi:2016/04/13(水) 17 36 55 豪州+新西蘭転移ネタ7 英露仏以外の各国状況1 アメリカ合衆国 海流変化による西海岸寒冷化やアラスカを購入出来なかった事、そして第一次世界大戦でそこまで稼げなかったので史実より本土の自力は低下している。 1901年、一度はアジアの橋頭保を得る為に布哇事変を起こしたが大失敗した。(詳細は後述する) この躓きによりアジア進出の夢を断念するが、これを機に南米を米国勢力図とする野望が生まれて1902年から本格的に進撃を開始する。 手始めにメキシコ、キューバを実質的な保護国とし、次にコロンビアをパナマから分離させずに実質的な保護国としたが、史実で領有したプエルトリコは英国がスペインから先に購入した事によって領有出来なかった。 加えて、ニカラグア、コスタリカ、エクアドル、ペルー、ベネズエラを米経済圏に取り込む事を実施する。 この様子を見たグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ハイチ、ドミニカは、人種差別が無い白人国家で最も近かった大英帝国に使者を派遣し保護を求めた。 これによって、この5ヵ国は1910年に英連邦の一員として加わる事になる。 ちなみに、スペインはこの5ヵ国がかつて自国の領土であった事から不満であったが、大国である日露までもが英国に味方した事もあり文句を言える状況になかった。 世界恐慌では、自国勢力圏とフランス植民地に資本を投入する事で一定の成果を上げる事となった。 しかし、オスマン帝国が超巨大油田で石油を生産し始めた事が米国の石油産業に打撃を与える事となる。 なお、日英同盟締結後から日英に対抗しうる戦力を揃える為に武力とドル札で従えた南米の国家への様々な梃入れを開始した。 この梃入れは来たるべき決戦でより多くの戦力を欲した米国にとっては効果が出た。 イタリア王国 第一次世界大戦前、日英露に接近した事が影響し経済と技術が若干発達する。 そして、フランス海軍が強化された事に反応して、フランス国境沿いの防備を強化すると共に海軍の整備を行う事になる。 また、日英露の資本投入でリビアの開発を行った所、史実より早く石油を見付けて一躍産油国になった。 世界恐慌ではフランス同様に被害は軽く、また周辺国に石油を売りさばき十分な利益を上げて徐々に経済を立て直していった。 ドイツ国 第一次世界大戦の敗戦によりヴェルサイユ条約で本編同様に絞られると思いきや、大幅に賠償金が減額された。 これによって、史実のハイパーインフレが回避出来た為、ドイツの国民生活は比較的早く持ち直せたのである。 世界恐慌で人、物、金が日英露にかなり吸われたが、最初の賠償金が少なかったお陰で史実よりマシな状況である。 また、軍備の制限も少し軽くなったお陰で若干ではあるが大型水上艦艇の研究も行えた。 加えて、米国の梃入れで史実と異なり、航空母艦と海軍航空隊を第二次世界大戦までに揃えられた。 豪州+新西蘭転移ネタ8