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オルテンシア連合国国営報道局 2007年10月27日(土曜日) ニュース 08 04 orutensia 次の最高評議会議長選挙(10/31実施)の立候補受付が締め切られた。 今度の選挙にはイブキ議長が立候補せず、立候補者がイズハラ総務長官しかおらず、イブキ議長は引退、イズハラ氏への信任投票となる見通し。 [コメントを書く] この記事は役に立ちましたか? はい いいえ 2007年10月21日(日曜日) ニュース 23 51 orutensia 【日照の父木村総統引退】 友邦日照の父として我国でも有名な木村平八郎氏が総統を退任すると日照国営放送が報じた。 木村氏は我国がかつて旧風虎帝国に侵略され、危うく主権を強奪されかけた際、これを排除してくださった。まさに我国の恩人といえる人物である。 尚、木村前総統の引退と同時に一族も引退、ヤードに移住する模様。 投票結果 1件中 はい (1) 100% いいえ [コメントを書く] この記事は役に立ちましたか? はい いいえ メトラ教伝承師シャローム師来訪 13 07 orutensia 本日、エルテメルカーン首長国からメトラ教高等伝承師シャローム師が来訪、国内のメトラ教信者らによる歓迎を受けた。 我国とエルテメルカーン国は、まだ同国がエルタロット民族自治国を国号としていたころ友好関係にあったため、メトラ教が一部の国民に浸透していた。 その後の国土改造にて、メトラ教信者の多数が自然豊かなメガリス州(右側の島のこと)への居住を希望したため、メガリス州には特にメトラ教信者が多い。 メトラ教の趣旨に感銘を受けた人々の間でも教が広まっていることも今回の伝承師の来訪の理由の一つとも考えられる。 投票結果 2件中 はい (1) 50% いいえ (1) 50% [コメントを書く] この記事は役に立ちましたか? はい いいえ 2007年10月08日(月曜日) 【諸問題に関する政府見解】 00 24 orutensia 【諸問題に関する最高評議会見解】 発言はいずれもイブキ議長 〔ユーク問題について〕 「王政による封建体制を破壊し、民主化を進めるということは評価するが、革命政権の承認は慎重に判断せねばならない。」 とコメントし、明言を避けた。 〔セルヴァナント国防協定について〕 「政府幹部が我国の友好国であるアルベニックを『最大の脅威』などと評するような国と安保を締結してはたしてうまくやっていけるのか甚だ疑問。」 と、協定の締結には慎重な姿勢をみせた。 投票結果 1件中 はい (1) 100% いいえ [コメントを書く] この記事は役に立ちましたか? はい いいえ 2007年9月23日(日曜日) 国土改造計画変更される 16 37 orutensia 政府が先日実施した土壌調査で、政府設置予定地に基準量を超える有害物質の存在が明らかになった。 このため政府設置場所を新たに選定する模様。 [コメントを書く] この記事は役に立ちましたか? はい いいえ 2007年9月03日(月曜日) 【ニュース速報】 アルベニックと講和へ 16 31 orutensia 政府は先ほど臨時記者会見を行い、未だ戦争状態にあるアルベニック共和国と講和に向けて協議することで一致したと発表した。 首相は 「有志連合がシオンを倒し、ネルヴィルのパワーバランスが崩れた今、アルベニックとの講和、連携は必要にして不可欠であると判断した。」 との声明を発表した。 今回の講和に向けた協議の開催を賞賛する声もある一方で、依然として他の交戦国との講和のメドがたっていないと政府の対応を批判する声もある。 投票結果 4件中 はい (2) 50% いいえ (2) 50% [コメントを書く] この記事は役に立ちましたか? はい いいえ
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ジョアン・レベロ(宇宙暦730年代後半頃 - )は自由惑星同盟の政治家。原作登場人物である。 1 外見 2 略歴2-1 前世 2-2 新版 3 能力 4 性格 1 外見 長身で髪がふさふさな中年男性、端整だが神経質そうな顔、シャープなメタルフレームの眼鏡、ふさふさのロマンスグレーは、政治家というより学者のよう。 2 略歴 2-1 前世 帝国領侵攻作戦時の財政委員長であり、財政危機を理由に作戦に反対する。その後のトリューニヒト政権時も良心的な政治家として、ヤンの査問会からの解放に尽力するなど精力的に活動する。 バーラトの和約後、自由惑星同盟最後の最高評議会議長となるが、同盟を守る為に同盟駐在高等弁務官ヘルムート・レンネンカンプの圧力に屈し、ヤン・ウェンリー宇宙軍退役元帥を暗殺しようとする。 これによってヤン一党の暴発と、帝国軍の再侵攻を招いてしまう。最後は自己保身に走った統合作戦本部長ロックウェル宇宙軍大将に暗殺される。 死後も彼の支持者は表舞台で活躍し、バーラト自治政府時代にはバーラト立憲フォーラムを形成した。 2-2 新版 宇宙歴760年代後半に30歳でハイネセン記念大学経済学部准教授になったと思われる。その後、二つの星系で財政再建を成功させた。 宇宙歴781年頃から故郷である惑星カッシナで一期四年にわたり知事を務め、行政改革に手腕を振るう。 宇宙歴785年頃に進歩党から下院議員となる。 宇宙歴787年頃にウェーバー派の放漫財政を批判し、財政再建と利権構造打破を訴えた。 宇宙歴791年に連立与党の進歩党に所属している。下院議員であり、ホワン・ルイと共に左派のホープとして期待されている。(8話) 宇宙歴792年には財政委員長を務めており、国防予算削減案を提出しているが、国民平和会議の反対が強く、通過する見込みは薄いと言われる。が、見事に成功させたらしい。また、復興支援を求めるエル・ファシル星系に対し二三〇〇億ディナールの支援しか認めず、しかも、緊縮財政を推進するという条件を付けた。(12話) 宇宙歴793年には財政委員長を辞めている。(14話) 宇宙歴794年にヴァンフリート星域会戦が痛み分けに終わったことでエステル・ヘーグリンド最高評議会議長の辞任が不可避の情勢になると、与党議員は政権争いに没頭する。レベロは 「今は経済危機の最中だ。政権争いなどやっている場合か」 と痛烈に批判したが、彼と危機意識を共有する者は現れなかった。(20話)同年にムガルジ政権が発足すると議長補佐官(経済財政担当)に就任。経済危機を「冷水療法」で収束させる。(24話)同年の第六次イゼルローン要塞攻防戦後、軍縮と対帝国デタントを提言した。「ミスター・コストカット」と呼ばれている。(25話) 宇宙歴795年の第一次ボナール政権で財政委員長に就任。地方補助金の削減に取り組む。(34話) 同年には地方補助金の増額を求める辺境八星系に対し、 「財政赤字が慢性化しているのは、支出を減らせないあなたたちの責任ではないか。中央が金を出さないから赤字になっているわけではない。補助金 に甘えているから赤字ができるのだ。アーレ・ハイネセンが唱えた『自由・自主・自律・自尊』の精神を今一度思い出していただきたい」 と苦言を呈した。この頃には同盟政界の良心と言われている。(35話)が、地方からの批判は尋常ではなく、植民星への再配分を拒否した地球統一政府与党のリューブリック書記長と並べ、「冷酷な専制君主」と呼ぶ記事もある。(36話) 宇宙歴796年のエル・ファシル七月危機後、 「有罪にせよとは言わん。だが、無罪にするにしても手続きが必要だ。ヤン提督が民間人保護を怠ったのは事実。なし崩し的に免罪するわけにはい>くまい。査問会で是非を明らかにすべきだ」 とヤン・ウェンリー宇宙軍准将を公的な査問会にかけることを主張したが賛同するものはほとんど居なかった。(46話) 宇宙歴796年にレグニツァの悲劇が起こると盟友ホワン・ルイ人的資源委員長と共に最高評議会の総辞職を求めたが相手にされなかった。(48話) 宇宙歴797年頃、パトリオット・シンドロームの終焉によって盟友ホワン・ルイと共に政界での重みが増している。同年、レベロら進歩党左派が、反戦市民連合、環境党、独立と自由の銀河、楽土教民主連合など左派野党の幹部と会合を持ち、左派連立政権樹立に向けて話し合ったと報じられた。なお、レベロ、左派野党の幹部らは「人権関連法案に関する話し合い」としており、連立の可能性を否定している。 (51話) 宇宙歴797年の第三次ボナール政権でも財政委員長として続投。同年5月3日、国防予算を一五パーセント削減する方針を示した。(52話)同年には財政支出削減と大型増税を断行し、不景気が一層ひどくなった。フェザーン自治領主府の同盟国債購入額の減額、フェザーン政策投資銀行の投資資金の一部引き上げが追い打ちをかけた。(53話)同年には最高評議会で「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦の議会提出に盟友ホワン・ルイと共に反対した。(55話) 同年、リンジー・グレシャム副議長が紙幣の大量増刷を提案すると「インフレが起きる」と反対した。(55話) 宇宙歴798年には「出兵が一日続けば一〇〇〇億ディナールが消える。戦果を材料に講和した方が良い」と提案する。同年に同盟軍がオーディンを解放した後、帝国の「革命戦士」が貴族や富裕平民に暴行を加え、豪邸から金目の物を奪い取り、官庁や特権企業を破壊する姿をみて、 「オーディンで深刻な事態が起きている。憲章精神が復讐の名のもとに踏みにじられている。 同盟憲章第一条、人間の尊厳は不可侵である。 同盟憲章第二条、すべての人間は生命及び身体を害されない権利を有する。 同盟憲章第三条、すべての人間は法の前に平等である。すべての人間は性別、血統、出身地、身分、信仰、信条による差別や優遇を受けてはならない。 この大原則があるがゆえに、あらゆる自由と権利が保障される。人間はすべて不可侵の人権を有すると同時に、他者の人権を尊重する義務を負う。 ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムのような大罪人であっても、人権は尊重されるべきだ。罪を裁くのは法廷であって暴力ではない。圧政の罪は法によって裁かれるものではないか。 平民が貴族を殴るのを見て、気が晴れない者はいないだろう。だが、そんなものは一時の気晴らしだ。不朽の大原則を破った事実は、未来永劫消えない傷を残す。 暴力を止めよ。殴られた者を保護せよ。我々は復讐者ではなく解放者なのだ。同盟憲章の精神に立ち返るのだ」 と厳しく批判した。放任政策を主導するロブ・コーマックやカラム・ラシュワンとは、公的には良識派の同志であり、私的には友人であったが、それでも手加減はしない。良識派の名に恥じない態度と言える。しかし、あまりにも世論と乖離していた。(60話)同年には「財政負担の抑制」を理由に帝国領への増援を減らそうと努力した。(62話) 同年12月に行われた解放区選挙においてイメージ選挙に終始する解放区政党を批判した。さらに帝国を支援するフェザーンに対する出兵について議論が起こると対帝国講和を仲介できる者の喪失、そして二〇億人が住む惑星での地上戦を避けるべく反対派に回った。(63話) 宇宙歴799年には同盟本国で「財政危機」という炎が上がり始める。レベロは 「我々は最大の敵に直面している。その敵とは帝国ではない。財政危機だ。帝国には我が国を滅ぼす力などない。だが、財政危機にはその力がある。そして、滅びの時は間近に迫っている。どちらとの戦いを優先すべきかは言うまでもない。今すぐ解放区から兵を引こう。総力をあげて財政危機に立ち向かう時だ」 と、即時講和と財政再建を強く訴えた。講和に際し、悲観論者であったために楽観論者と財政委員長を交代させられる。(64話)同年には反戦市民連合が主導する反戦集会に参加し、即時講和を訴えた。(65話)ラグナロック作戦終了後、最高評議会表議長に就任する。統一正義党を除く全政党が与党となった。閣僚一一名も党派バランスは完全に無視し、ラグナロック反戦運動の功労者はほとんど入閣させず、良識派の実務家だけを選んだ。各委員会の副委員長や委員も実務型の人物が起用された。また、盟友ホワン・ルイを最高評議会書記に登用する。さらに、経費削減のため、最高評議会直属の諮問機関を一四個から八個に減らし、諮問委員を入れ替えた。政策的にはハイネセン主義への回帰を訴えた。政策実現のために健闘し、徹底的な緊縮政策でインフレの進行を食い止め、予備役二五〇〇万人の撤収と復員を二か月で完了した。「同盟は解放区・接収財産を無条件で返還し、帝国は無条件で賠償請求権を放棄する」という案を提示して講和交渉も合意させた。ラグナロックの敗因について、「戦争の長期化が敗因を招いた。兵力は十分だった」という公式見解を出した。(70話)当初は政府間の平和条約締結を望んだが、保守層の強い反対にあい、帝国が同盟の国家承認に踏みきれなかったこともあり、軍隊同士の休戦協定という形で決着した。その後、英雄への顕彰を求める声と敵役への断罪を求める声が高まったが、どちらにも応えようとしなかった。 「私は英雄や敵役を作ろうとは思わない。そのような存在は一時の気晴らしにはなるが、真の問題を解決する役には立たないからだ」 「今は再建に取り組む時だ。過去の行き違いは水に流そう」 と市民に和解を訴えた。この政策は反発もあったものの、予想以上に受け入れられた。また、同盟経済を治療するために二つの処方箋を選んだ。一つは緊縮財政、もう一つは軍縮である。自身を含む政治家自らが率先して身を切る改革を行い、さらに政府支出を大幅に減らし、社会保障費も自立を促進するための政策へと舵を切った。フェザーン自治領の提案した緊急融資も「無利子でも借金は借金だ」と言って断った。同時に提案された汎銀河貿易投資協定には、喜んで参加した。最大の障害である国防費の削減を断行するために軍部良識派と協調し、大幅な軍縮、軍人年金・遺族年金の削減、軍人の再就職制限など徹底した改革を行った。(71話)(72話) 宇宙歴800年には経済は悪化の一途をたどり、物価と株価は下落を続けた。多くの企業が倒産し、生き残った企業も賃下げや人員整理を余儀なくされた。失業率は二五パーセントに達し、失業を免れた者も賃金が大幅に下がっている。経済的な苦境が犯罪や自殺を急増させた。が、ハイネセン主義に基づいて直接的な救済を避けた。帝国からの亡命者を受け入れるなど、辺境を見捨てるような結果を招いた。これによって辺境では同盟からの独立を求める動きが激しくなり、レベロもこれに対して強硬な姿勢で臨んだ。これらの緊張状態の中、5月6日18時24分、対話集会の最中に銃撃を受けた。犯人は麻薬中毒者のマリーズ・エルノーという女性であり、単独犯とされたものの、真相は不明。同盟市民の怒りはエルノーに集まったが、病床のレベロ議長が「私刑はテロと同じだ。そんなことは望まない」と訴えたため、すぐに静まった。テロですらレベロ議長の高潔な精神を傷つけることはできなかった。6月10日、レベロ議長は病床から総辞職を発表した。この頃には「政策のレベロ、政局のホワン」と称されているらしい。(72話)なお、レベロ政権とホワン政権で財政赤字を半分にまで削減している。さらに詳しいレベロ政権の政策等はレベロ政権のページを参照されたし。 宇宙歴800年にホワン政権の後を継いだトリューニヒト政権が『ヨブ・トリューニヒトと市民の二〇の約束』と題された政策綱領を発表しすると、病床から「全体主義だ」と批判した。(74話) 宇宙歴801年、辺境正常化作戦で警察が重武装で活動したことを受け、「軍事力と警察力の一体化は、自由を侵害しかねない」と苦言を呈する。この時点で進歩党の代表を務めている。(75話) 同年10月、一〇月クーデター(民主主義再建会議のクーデター)の際、再建会議から協力を求められる。リオン・エルズバーグ都知事をはじめ、進歩党主流派が再建会議を支持する中、盟友ホワン・ルイと共に再建会議に退陣を求め、その後、首都防衛軍司令官エリヤ・フィリップス宇宙軍中将が組織した市民軍に合流した。この理由についてレベロは 「私は選択の自由を尊重したい。市民に改革を支持してほしいとは思う。そのための努力を惜しむつもりもない。だが、決定権は市民にある。独裁者が押し付けた改革よりは、市民が選んだ反動の方がましだ」 「私は何よりも自由を重んじる。改革は自由を拡大するための手段だ。手段のために目的を捨てるのならば、本末転倒としか言いようがない」 「もう一つ理由がある。リベラルを抵抗運動に参加させたい。再建会議はリベラルの右翼アレルギー感情を利用することで、支持を固めた。民主主義を優先すべきと考える者も、トリューニヒト政権を守るために戦う気にはなれない。私が市民軍に味方すれば抵抗感が薄れるはずだ」 「リベラルの間には、『抵抗運動は右翼を利する行為だ』という風潮がある。反戦市民連合党員のほとんどは、ソーンダイク議員らに背を向けた。市民軍にリベラルなイメージを付与できれば、ソーンダイク議員らも支持を拡大できる」 と語った。市民軍内部ではリベラルへの反発もあったものの、市民軍顧問という肩書きが与えられた。(81話)これは実権の無い肩書であったものの、政界で長く信念を貫いてきた彼の経験と影響力は実際には市民軍とエリヤの助けとなった。(82話)再建会議が市民軍に対し和解交渉を申し入れてきた際は、生命と原則という二択に対しあくまで原則を取る。現実的な視点から妥協も道とする盟友ホワンや感情面から徹底抗戦を主張するサンドル・アラルコン宇宙軍中将と激しく議論を戦わせる。(83話)ボーナム総合防災公園での最終局面では「市民が危険を冒しているのだ。代表者たる議員が隠れるわけにはいかない」と言い張り、エリヤに同行した。エリヤの演説によって絶体絶命の局面がひっくり返った後、「民主主義が勝ちました! 先生のおかげです!」と両手でレベロの手を握り締めたエリヤに対し、沈痛そうに首を振りながら「違う」「エリヤ・フィリップスの勝利だ」と言って立ち去る。(84話)クーデターが山場を越え、安全が確保された後現れたヨブ・トリューニヒト最高評議会議長に対し、サンドル・アラルコン宇宙軍中将が食って掛かると、「アラルコン君、彼は全市民の代表者だ。相応の敬意を払いなさい」と諭した。が、「指導者なくして国家は成り立たん」とトリューニヒトが発言すると「何もわかっていない」といった顔でため息をついた。(85話)クーデター終結後、国民平和会議(NPC)、進歩党、反戦市民連合、環境党の四党がテロ組織認定を受け、法秩序委員会から解散を命じられると「国政政党の強制解散は悪しき前例になる」と言って、最高裁に異議を申し立てた。解散請求が却下された後に、進歩党を自主解散させた。(86話)その後、反クーデター闘争の経験から、右翼と和解する必要性を痛感し、盟友ホワン・ルイと共に 「今は和解する時だ。憎悪を乗り越えよう。異なる思想を持つ者が共存できる社会を作ろう」 と、和解推進運動を結成し、代表に就任する。この路線変更は大多数のリベラルから反発を受け、一部からは負け犬、裏切り者とまで罵倒される。(88話)同年12月の統一補欠選挙において、和解推進運動は信じられないほどの敗北を喫した。「分断を煽る政治からの脱却」「批判ではなく相互理解が必要」というレべロの訴えは、党派対立に飲み込まれた。(89話) 宇宙歴802年に帝国のオットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵らが即時講和を口にし始め、同盟内部で徹底抗戦派と即時講和派の対立が起こると、即時講和派として反戦・反独裁市民戦線(AACF)に協力しようとしたが共闘を拒否されたため、独自の戦いを進めた。超党派を標榜し、反戦派、主戦派、中道派の結集を目指す。かつての同志はAACFに行ってしまった。孤独な戦いを強いられる。(93話)同年、財政危機の脅威が高まると、リベラル・保守・右翼に対し、「もはや争っている時ではない。挙国一致で緊縮財政を進めよう」と呼びかけた。そして、トリューニヒト議長と会談し、間接税の税率を三倍に引き上げるよう求めた。 「増税こそが唯一の景気対策だ。政府が緊縮に転じたことを知れば、投資家は安心し、金融市場が活性化する。間接税は公平に徴収されるため、市民の不満は少ない」 という彼の提言は学問的にも政治的にも非の打ち所がなかった。大衆党からも賛同の声が相次いだ。だが、トリューニヒト議長からは、「公約に反することはできない」と言って拒否された。それでも、レベロは食い下がった。今が国家滅亡の瀬戸際だと考え、財政再建に取り組むなら、全面的に協力するとも述べた。その為、政界ではレベロに対する支持がじわじわと広がり始めた。彼の立てた財政危機と戦う議員連盟には、民主主義防衛連盟(DDF)のコーネリア・ウィンザー代表、大衆党のシャノン前代表代行といった非リベラルの大物も名を連ねた。AACFのシュミット議員はレベロ批判の急先鋒であったが、涙を流して謝罪し、財政再建に協力することを誓った。(96話)同年に大手外食チェーン・スズカに対して超法規的攻勢がかけられると、「どのような理由があっても、私刑は許されない」と訴えた。下院に会長ミセル・ボースマの死を祝う決議案が提出された日には抗議演説を行い、 「ボースマ氏の死とは何か? それは民主主義の敗北だ。彼が犯罪者ならば、しかるべき手続きを踏んで告発するべきだった。 人間は等しく権利を持っている。犯罪者が相手であってもそれは変わらない。相手の権利を尊重することを忘れ、限度以上の罰を加えれば、権力は暴力と化す。 ボースマ氏と彼の会社に対して加えられた攻撃は、三〇〇以上の法律に違反している。ルールを擁護すべき立場にある者が、率先してルールを破った。政府と市民が超法規的なリンチを行ったのだ。これを恐怖政治と言わずして何と呼ぶのか? 悪を滅ぼしたいという感情が民意なら、議会によって作られた法律も民意の表れだ。法律を尊重しよう。理性を取り戻そう」 と必死の警告を行ったが、議場では野次を浴びせられ、死を祝う決議案は賛成多数で成立した。市民からは殺人企業擁護だと曲解された。(99話)さらに同年8月5日に軍人以外の公務員の思想調査を目的とする法律、良心法が提出されると、前日に下院において切実な危機感に溢れた演説を行った。 「トリューニヒト議長は、『我が国は危機にある。だから、非常手段もやむを得ない』と言う。だが、非常手段はあくまで非常のものである。非常手段が日常化した時、独裁が始まる。 四九二年前のことを思い出してほしい。銀河連邦の議会は、非常手段だと言ってルドルフ・フォン・ゴールデンバウムに帝冠を与えた。市民は自らの手で自由を投げ捨てたのだ。 法律が常に市民の味方であるとは限らない。条件が揃えば、誰でも法律を利用できる。独裁者が権力を握った時、法律は鞭となって諸君を打つだろう。良心法は未来のルドルフに武器を与える法律だ。決して容認するべきではない」 と必死に独裁の危機を訴えたが返ってきたのは大衆党議員の野次だった。結局、良心法は賛成多数で成立した。(100話) 3 能力 元々ハイネセン経済学派の学者であり、経済については精通している。逃亡者作中でもムガルジ政権下で経済危機を収束させている。また、牙城であった国防予算の削減を断行できたのは彼が初めてである。軍縮の必要性自体は穏健保守派もリベラル派も認識していたため、その功績は大きい。最高評議会議長就任後の政策に関しては評価が分かれるが、ホワン政権と合わせて、徹底的な緊縮策によって財政赤字を半減させたことは特筆すべき点だろう。 また、清廉で理想主義的な政治家だが、それだけではなくその理想の為に非情な策も断行するだけの器量を持っている。スポンサーを引っ張る力もある。 政策議論には長けているが、スピーチはうまくない。しかし、口下手だからこそレベロの言葉は信頼できると考える有権者も多い。 4 性格 私心無き政治家。その行動は全て同盟と民主主義への愛が原動力であり、その点に関して疑念を持つものは彼と対立する人間にも少ない。特にヨブ・トリューニヒトは彼にかなりの思い入れがあるらしい。例えテロの被害にあったとしても彼の高潔な精神が傷つくことは無い。自分が率先して痛みを引き受けるのがレベロ流。
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目次 概要 都市構造 塔クランナム・ステル(共立塔) 羽商業エリア 居住エリア 自然エリア 海洋エリア 歴史 軍事 姉妹都市(国) 関連記事 概要 航空宇宙都市パルディステル(正式名称:パルディステル連合直轄区)は、宇宙新暦5000年に再稼働を迎えた。 旧星間機構の首都にして、現在は共立機構の直轄都市。政治の中枢たる最高評議会を始め、代表総議会議事堂、その他の重要拠点が連なる。 共立公暦1000年.現時点においても都市区画の連結を可能とし、必要に応じて拡張している。 セクション毎に広大なエリアが広がることからタワートレインによる移動が主流で、区画内路線とともに増設された。 都市機能を守るための防衛拠点も増設され、艦隊戦力を含む多くの平和維持軍部隊が駐留する。 都市構造 共立公暦1000年.現時点では全長約4500km.全幅約2000kmもの面積を持つことから、国際法上の人道保護対象に指定されている。羽と呼ばれるシート状の区画に居住エリアが、「塔」と呼ばれる棒状の区画に工業地帯が密集した。リング状の部分は主に流体金属によるシールドコーディングが施されており、深層に平和維持軍の拠点が広がっている。初期の建設にあたっては極力曲線を描かないように工夫し、理論上の無限拡張を可能とした。紫外線、または内外からの重力に耐え得るための素材として、耐熱ナノチューブ、液状ベロゼア装甲、その他の特殊建材を採用する。全体構造のうち、「羽」にあたる部分は変形することも可能で、常時重力制御システムを稼働。内部の市民生活に影響が及ばないようにした。「塔」にあたる部分も必要に応じて分離したり拡張部分との連結を行うことができる。 塔 複数の棒型構造物からなる。強度の柔軟性を持ち合わせており、任意に分離可能。増設.連携することもできる。 クランナム・ステル(共立塔) 棒状区画の内部に収まる、巨大構造物。共立公暦1000年.現時点において600km以上の高さを誇る。 塔内には様々なギミックが仕込まれており、それ自体が一つの中枢拠点として機能することから厳重な警備体制が敷かれた。 羽 大きく分けて、宇宙空間に面する表面と裏側の多層エリアからなる。 多層エリアにおいては塔に繋がる複数の直通路線が敷かれており、任意に変形可能な構造となった。 商業エリア 主に羽の表側に集中している。多層構造の大都市。近代的な複合商業施設が連なることから最も栄えた。 (*1) 居住エリア 主に羽の裏側に集中している。多層構造の大都市。最高評議会の施策で多くの移民が定着した。 自然エリア 長きに渡る拡張から居住エリアと接した。広大な記念公園。羽の一画を占めており、多種多様な動植物が存在する。 海洋エリア 観光と食糧事情を兼ねて整備された。ここに世界中の海洋生物が養殖されており、独自の生態系を成立させている。 歴史 元々は星間機構が誇る力の象徴としてのイメージが強く、再稼働を予定していなかった。 しかし、その利便性に目を付けた時(*2)の有力者の投資によって増設され、共立世界を代表する記念コロニーとして生まれ変わった歴史を持つ。 今日では国家間の融和を象徴する一種の世界財産となっており、文明共立機構において強い存在感を持つに至った。 軍事 パルディステル自体は単独での戦闘を想定しておらず、対空砲など軽度の武装に留まる。一方、共立機構の中枢として機能するために大規模な戦力を蓄えており、事実上、難攻不落の都市型要塞となった。 [加えて、[フェノメノン・リプレーサー]]によるシールド展開を継続。恒星からのエネルギー供給によって持続的な防護体制を保っている。 姉妹都市(国) イェルバーニ特別行政区 関連記事 @Freeton2(執筆者) 文明共立機構
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←前作 一覧:仮面ライダー響鬼登場怪人 →次作 一覧:仮面ライダー電王登場怪人 ワーム 幹部級ワーム スコルピオワーム(最終的なワームの頭目)ワーム軍団 カッシスワーム ディミディウスカッシスワーム グラディウスカッシスワーム クリペウス ウカワーム 黒装束の女 戦闘員 サナギ体白いサナギ体 ワーム成虫態 アラクネアワームアラクネアワーム ルボア アラクネアワーム フラバス アラクネアワーム ニグリティア ランピリスワーム ベルクリケタスワーム エピラクナワーム プレクスワーム ベルバーワームベルバーワーム ロタ コレオプテラワームコレオプテラワーム アージェンタム コレオプテラワーム アエネウス コレオプテラワーム クロセウス ミュスカワーム セクティオワームセクティオワーム アクエレ フォルミカアルビュスワームフォルミカアルビュスワーム マキシラ フォルミカアルビュスワーム オキュルス ビエラワーム セパルチュラワーム タランテスワーム パープラ ブラキペルマワームブラキペルマワーム ビリディス ブラキペルマワーム オーランタム ジオフィリドワーム キュレックスワーム ジェノミアスワーム アキャリナワームアキャリナワーム アンバー フォリアタスワーム キャマラスワーム カンポノタスワーム マキシラカンポノタスワーム オキュルス コキリアワーム レプトーフィスワーム サブストワーム ネイティブ 根岸 グリラスワーム シシーラワーム 本拠地 ZECT評議会 敵側のマスクドライダー 仮面ライダーザビー 擬態天道総司/仮面ライダーダークカブト 黒崎一誠/仮面ライダーコーカサス 大和鉄騎/仮面ライダーケタロス 織田秀成/仮面ライダーヘラクス その他用語、設定等 クロックアップ 擬態(カブト) 脱皮(カブト)アンチミミック弾 NEO ZECT 天空の梯子計画
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概要 場所 北クリーニングラード共和国 ブロック島 クリシチェルノエスク市 交戦勢力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 北クリーニングラード青衛軍 クリシチェルノエスク黒色青衛軍 新ソビエト社会主義共和国 アークランド大帝国 戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍陸戦部門 第1軍 第1戦車師団 黒色青衛軍 5800人 青衛軍コマブロイド部門 第1陸戦兵団 15000人 新ソビエト社会主義共和国 国民義勇軍 800人 アークランド大帝国 900人 計30000人 計6600人 損害 北クリーニングラード共和国 クリシチェルノエスク自由地区 アークランド大帝国 841人負傷/13人死亡または破壊 1400負傷または逮捕/18人死亡 197人負傷または逮捕 結果 クリャコフ首相が療養から復帰し戦闘停止を命令 クリシチェルノエスク自由地区の自治に関する条約を締結 北クリーニングラード共和国=クリシチェルノエスク自由地区=アークランド大帝国間での条約を締結 説明 自治体戦争とは、北クリーニングラード共和国 ブロック島 クリシチェルノエスク市で発生した暴動とそれに対する鎮圧行動の通称。 2023/11/19に、クリシチェルノエスク市周辺の海域を領海内巡視中であった、青衛軍海戦部門所属のモニター艦"鉛丹"が、クリシチェルノエスク市の治安維持機構より、「領海への侵入」を理由に機関砲で砲撃された事件を発端とする。 暴動であるにも関わらず、"戦争"と呼称されているのは、ブロック島の自治体であるクリシチェルノエスク市が、自らを自由地区という独立地域と称して、"独立性を保つための全面戦争"と主張しているからである。 しかし、クリシチェルノエスク市は国際上は北クリーニングラード共和国を構成する都市の一つに過ぎず、 また、国家としての三要素の一つである主権が極めて希薄であることから、正式に国家承認をされたことがない為、その正当性は微妙なところであった。 暴動の鎮圧は、実質的な内戦レベルに発展していたが、青衛軍は装備が暴動鎮圧火器がほとんどであった事、黒色青衛軍は低すぎる練度が幸いし、死者は事故や黒色青衛軍の実弾の直撃によるもの以外には殆ど出ていなかった。 一連の"戦闘"は5日間続いたが、 その間に北クリーニングラード共和国首相であるクリニード・クリャコフが復帰し政府機能が回復。 軍部でも、青衛軍最高司令官クリテリーナ・クリツィナが事態の回復が見込めなかった事により帰国。 クリャコフ首相とクリツィナ最高司令官らが直接現地に赴き、戦闘停止と、今後の関係についての講話を北クリーニングラード共和国・クリシチェルノエスク自由地区・アークランド大帝国(2024/3/9現在のアーデルフィア大軍議国)の三者で行ったことにより、鎮圧は中止され、暴動も終結した。 三者での講話は暴動時とは異なり、大変に平和的に進行され、北クリーニングラード共和国とクリシチェルノエスク自由地区の間では"クリシチェルノエスク条約"、北クリーニングラード共和国・クリシチェルノエスク自由地区・アークランド大帝国の間ではスウィーニー=シュワルツ条約"が締結されることとなった。 0日目(11/19〜21) + ... 北クリーニングラード共和国評議会ならびにクリコロド管区評議会は、黒色青衛軍を名乗るクリシチェルノエスク市の防衛機構が、同じクリーニングラード国民の乗る軍艦に危害を加えたことについて、 同市の防衛機構は目的外のことに利用されており、存在意義は皆無であると結論付け、モニター艦"鉛丹"の砲撃に関与した人物の逮捕と、黒色青衛軍の武装解除と解体、クリシチェルノエスク市の行政機能の回復を目的とする、軍の鎮圧部隊の動員を決定。 また、クリシチェルノエスク市評議会に責任問題を追求した。 クリシチェルノエスク市は一貫して、「自由地区として、その独立自治を維持するありとあらゆる手段を用いており、今回の"防衛措置"は、黒色青衛軍として、また、自由地区民の意思として、誤ったものではない。」という認識を明示した一方で、 「国軍の武力鎮圧による解決というのは、人民の自由を軽視する危険な思想であり、北クリーニングラード共和国首相たる同志クリャコフの思想に反する。 電脳無政府主義の有り様を分かろうとしないのであるならば、我々は一切の譲歩はしない。」 と、徹底抗戦を唱えている。 各陣営の動き 北クリーニングラード共和国 クリシチェルノエスク市の一連の発表と意思表示について、「一国の自治体が何を言っているんだ」と困惑しながらも、11月21日までを猶予とする最後通告をクリシチェルノエスク市評議会に通達。 一応は民衆暴動であるため、クリョンヌイ大将司令官代理を中心として、1個戦車師団と1個コマブロイド師団の動員を決定した。 また、これに際し、具体的な行動計画も策定されたが、インフラが未整備であることから、クリシチェルノエスク市へのアクセスは困難であり、コマブロイドおよび重コマブロイドを駆使した、南部からの強襲上陸を計画している。 装備は、実弾を3割ほど持ちながらも、可能な限り被害を抑えるため、ゴム弾や煙幕弾といった殺傷力の低い武装が用意され、共和国評議会より青衛軍へ、 "抵抗する市民の無力化と逮捕を主目的とし、市民の殺害および設備の破壊は可能な限り回避するように。"という、あくまで暴動鎮圧の為の準備を行っていた。 内容は新ソビエト社会主義共和国で経済開発プロジェクトに参加するクリツィナ青衛軍総司令官にも伝えられたが、当初はクリョンヌイ司令官代理でも遂行可能として、帰国命令は出なかった。 兵士達は、この事態に呆れと戸惑いを持って見ており、また、国として総指揮を取るべき立場である首相クリニード・クリャコフは、本件の前日に過労により休養状態であり、「クリャコフ大将がいれば…。」という言葉で溢れ返っていた。 兵士と考えている事は共和国評議会も同じであり、クリャコフ首相が居れば起こり得なかった事件だったかも知れないと、現状を憂いていた。 20日、新ソビエト社会主義共和国より"暴動に対する過剰な措置"として軍事行動の中止を求める声明があるが、"これは自国民の問題であり、貴国は我が国の友好国である故、どうか静観していただきたい"と返答するのが精一杯であった。 これほどにも弱い反応しか共和国評議会が出来なかったのは、クリャコフ首相が不在の中で、諸外国との関係悪化につながる行動を控えたいという共和国評議会全体での消極的な空気があり、これが、後に新ソビエト社会主義共和国の国民義勇軍のクリシチェルノエスク市への進入を許す事となる。 クリシチェルノエスク自由地区 北クリーニングラード共和国からの最後通告を受け、広報チャンネルや外国の配信サービスを利用して、自由地区の危機的状況を公表した。 サービスを利用している殆どの国の国民からは、「お前等が悪いじゃないか」「自由地区、あれって冗談じゃないの?」と、まともに相手にされずにいたものの、新ソビエト社会主義共和国の国民にこの情報が流れ着いた事から、新ソビエト社会主義共和国より、国民義勇軍を称する正規部隊1個大隊の協力を取り付けることに成功した。 19日から21日までの間に、黒色青衛軍の部隊配置をほぼ完了させ、地図の通りの配置で北クリーニングラード青衛軍を迎え撃つ準備を整えたが、民間人が武器を持っただけの民兵である黒色青衛軍は、陣地構築や武器の配置が悪く、"中世の戦いのようだ"と酷評されていた。 新ソビエト社会主義共和国 クリシチェルノエスク自由地区の広報チャンネルについて、自国民の中で話題になっているのをKGBが把握。 指導者ヨシフ・V・スターリンも参加する臨時の評議会を開き、友好国の中で起きている事について議論を行った。 最初は冗談と受け止められていたが、スターリンは「内容は概ね事実であると考える。とするならば、クリャコフ首相が不在である北クリーニングラード共和国での問題について我が国が仲裁しなければ、恐れるべき事態に繋がるだろう。」という見解を披露し、評議会の満場一致での軍事介入を決定した。 しかし、露骨な正規軍の介入は、北クリーニングラード共和国との決定的な外交的亀裂を招きかねないとし、 北クリーニングラード共和国には作戦の中止を求める声明を出しつつ、クリシチェルノエスク自由地区には、国民からの志願者によって結成された"国民義勇軍"とする実質的な正規軍を送る旨を、クリシチェルノエスク評議会へ通達した。 この一件、クリシチェルノエスク自由地区を支援するかのような働きには、北クリーニングラードに対する策略があるという憶測が飛び交うことがあったが、"スターリンが危険視していたのは、北クリーニングラード青衛軍よりも、過度に戦意が高いクリシチェルノエスク黒色青衛軍の方であった"と、スターリンの側近の一部は証言しているため、巷の陰謀論は否定されている。 クリシチェルノエスク市の両軍の配置 1日目(11/22) + ... 場所 北クリシチェルノエスク市南部 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍コマブロイド部門 第1陸戦兵団 15000人 南方集団 500人 南方補助集団 500人 西方補助集団 500人 計15000人 計1500人 損害 第1陸戦兵団 黒色青衛軍 23人損傷 損害無し 結果 青衛軍が上陸 最後通告の後も、クリシチェルノエスク市評議会および黒色青衛軍は「抗戦あるのみ」とする声明を発表し、猶予とされた11/21 24 00を迎えた。 青衛軍は所定の作戦通りに、南部へとコマブロイド第1陸戦兵団を展開、黒色青衛軍南方集団の守る海岸へと強襲上陸を開始した。 戦闘自体は、ほぼ一方的に黒色青衛軍が攻撃を加え続けた形となっていたが、青衛軍へはほとんどダメージになることは無かった。 主な要因としては、青衛軍の装備の強さや練度によるものがあるが、それ以上に、黒色青衛軍の兵士たちの練度が壊滅的に酷く、前線を指揮していた上級コマブロイドは"弾の無駄"と評価している。 とはいえ、橋頭堡を確保した青衛軍は、作戦の第一段階として、黒色青衛軍の南部戦力を一手に引き受ける事となった。 両陣営の動き 黒色青衛軍 黒色青衛軍は、最後通告に明記されている期間を、兵力配置の時間に使用しており、降伏するつもりは毛頭なかった。 この3日間の間に、黒色青衛軍は部隊配置を概ね完了させており、各所持ち場に由来して、 ①都市集団・②西方集団・②-a西方補助集団・③東方集団・③-a東方補助集団・④南方集団・④-a南方補助集団・⑤北方集団 とした。 黒色青衛軍は軍事知識に乏しく、全方位警戒を理由に、その戦力を大きく分散させていた。 特に問題だったのは、重装備の不足であり、唯一の機甲戦力であった戦車は、Cp-95P改5輌とCp-5D3輌のみで、それも、都市集団か、主要な4方位の集団に分散配置されていたため、戦車の火力・突破力はほぼ活かされていなかった。 黒色青衛軍の司令部は、暫定的に共営製鉄所が選択され、戦力の配置は ①都市集団 司令部300人 兵士500人×3グループ Cp-5D3輌 Cp-95P改1輌 山砲2門 対戦車砲9門 機関砲15門 ②西方集団 兵士500人 Cp-95P改1輌 山砲2門 対戦車砲3門 機関砲5門 ②-a西方補助集団 兵士500人 対戦車砲3門 機関砲5門 ③東方集団 兵士500人 Cp-95P改1輌 山砲2門 対戦車砲3門 機関砲5門 ③-a東方補助集団 兵士500人 対戦車砲3門 機関砲5門 ④南方集団 兵士500人 Cp-95P改1輌 山砲2門 対戦車砲3門 機関砲5門 ④-a南方補助集団 兵士500人 対戦車砲3門 機関砲5門 ⑤北方集団 兵士500人 Cp-95P改1輌 山砲2門 対戦車砲3門 機関砲5門 だった。 青衛軍 鎮圧に際し、犠牲を伴わないあらゆる行動を実施する事とし、 段階的に、偵察並びに示威行動→部隊展開→上陸→可能であるならば黒色青衛軍のメンバーの逮捕を計画した。 また、後続の第1戦車師団を安全に上陸させるためにも、これらを黒色青衛軍により分かりやすく、大げさに行う必要があった。 これらの作戦は予定通りに実施され、良くも悪くも黒色青衛軍を引き付けることに成功した。 黒色青衛軍の部隊配置 戦闘の推移 午前6 00、青衛軍は偵察と示威行動を兼ね、戦術機動砲5体をクリシチェルノエスク南部に展開。 黒色青衛軍南方集団に見つかるように横陣で海上に展開した。 南方集団は戦術機動砲を視認すると、上陸ポイントはここであると判断。 クリシチェルノエスク評議会を介して、南方補助集団と西方補助集団に連絡を取り、"敵が現れた"と伝えた。 南方補助集団と西方補助集団は、南方集団の援護のため、南への移動を開始した。 青衛軍の戦術機動砲は3分弱留まったが、その間黒色青衛軍の兵士と見られる人物は、配置に付いたり周りの兵士に呼び掛けたりと慌てふためいており、その場で右往左往する人の数から、戦術機動砲は海岸を防衛しているのは少なくとも200人、多くて600人と結論付けた。 出現から5分後、戦術機動砲達は海中に戻り、陸戦兵団に情報を共有した。 午前6 00〜9 00の間、青衛軍第1陸戦兵団は、高速輸送型重トーピードによって輸送されたコマブロイドが海中にて概ね布陣を完成させ、10 00より5000人による強襲上陸を開始した。 第1陸戦兵団は、戦術機動砲と自走赤石実包発射管、高機動遊撃型コマブロイドといった重コマブロイドに護衛されながら海岸へと進出し、概ね準備万端であった黒色青衛軍の攻撃を受ける事となった。 黒色青衛軍南方集団は、銃から山砲に至るまで、ほぼ全火力で第1陸戦兵団を攻撃した為、兵団の前進こそ阻んでいたものの、総戦力は兵団の十分の一以下である事はおろか、重火器の位置まで全て露呈してしまう体たらくであった。 また、南方補助集団と西方補助集団はこの間まだ移動中であり、防衛線は未だに貧弱であった。 しかし、第1陸戦兵団も順調とは言えなかった。 重コマブロイドのシールドにより、機関砲などの攻撃の殆どは防げていたものの、一応民間人扱いであった黒色青衛軍兵士への殺傷は厳禁とされていたため、コマブロイド達はゴム弾での応戦しか出来なかった。 そして、そのゴム弾も、直撃によって黒色青衛軍兵士を幾らか怯ませることに成功しても、かえって反撃を煽る格好となってしまっていた。 兵団の上級コマブロイドはこの状況について「馬鹿馬鹿しい」と呆れ、相手の眼前への威嚇発砲を命令。 戦術機動砲達によって、南方集団の防衛陣地付近へ砲撃を行った。 戦闘経験のない黒色青衛軍兵士達は、あまりの威力に装備を持って一目散に後退。 兵団の戦力を収容できるだけの上陸スペースの確保には成功した。 14 00、兵団は上陸を完了し、クリシチェルノエスク市を目指し前進を開始。 その間、密林内で部隊の再配置と、南方補助集団・西方補助集団との合流を完了した黒色青衛軍は、それぞれで兵団の5000人からなる連隊群に対する攻撃を再開した。 上陸戦と異なり、インフラが未発達で樹木の生い茂る内陸では視界が非常に悪く、兵団の前進は更に鈍化、また、黒色青衛軍が散発的に銃撃を行ってきた事から、一部連隊は、相手は兵数を3000人程度に増強したと誤認。 より慎重な進軍を余儀無くされていた。 18 00、黒色青衛軍南方集団に配置され、上陸戦時には後方で待機していた、当集団唯一の戦車であるCp-95P改が150名の兵士を率いて兵団中央に突撃。 鎮圧武装では戦車を破壊ないし停止させることはほぼ不可能であることから、最前衛のコマブロイドは後退。 一時的に、重コマブロイドが待機する海岸線付近まで下がることとなった。 この攻撃によって、数人のコマブロイドが損傷している。 以降は完全に日が暮れ、黒色青衛軍が臨戦態勢を解除するまで睨み合いを続けることとなった。 2日目(11/23) + ... 場所 クリシチェルノエスク市 南部 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍コマブロイド部門 第1陸戦兵団 14977人 南方集団 500人 南方補助集団 500人 西方補助集団 500人 都市集団 500人(途中参戦) 損害 第1陸戦兵団 黒色青衛軍 コマブロイド77人損傷 58人逮捕 結果 膠着 新ソビエト社会主義共和国 国民義勇軍が参戦 1日目の上陸戦に続き、2日目も終始黒色青衛軍が主導権を握っている(というよりは暴れているだけの)状態であり、青衛軍としては、黒色青衛軍の抵抗が弱まるのを待つ他無かった。 しかし、状態の打開と、これ以上の無意味な緊張状態を継続させたくなかった兵団の上級コマブロイドは、昨日と一転し、積極的な前進を実行。 全体的に黒色青衛軍を大きく後退させたうえで、引き際が分からず、取り残された黒色青衛軍の兵士の小集団を包囲、逮捕することに成功している。 その間、西部海岸では、新ソビエト社会主義共和国の国民義勇軍が到着、西方集団と合流し、より秩序を持った組織的な戦闘を行えるように簡易的な訓練を施すことになった。 戦闘の推移 4 00、海洋を巡視していたUCG-0420より「他国籍船舶あり」との連絡が青衛軍にもたらされた。 船は新ソビエト社会主義共和国の物であり、海域に進入する直前に「クリシチェルノエスクへの非平和的な介入に対し抗議の意を表する人民が、クリシチェルノエスクへのアクセスを求めている」という連絡を送り付けてきていた。 青衛軍としては、新ソビエト社会主義共和国からの武力介入であることは明白であり、本来ならば友好国とはいえども入国を拒否すべきところであった。 しかし、国としての有り様に大きく貢献する新ソビエト社会主義共和国との関係悪化に繋がる可能性を否めなかった共和国評議会は、これらの判断をクリャコフ無しで決めることが出来ないでいた。 結局、返答は「クリシチェルノエスク市は現在、民衆暴動の影響で安全の確保が困難であり、危険な状態である。 全ての行動は、貴国の国民個人等の自己責任のもとで行うよう。」という、どちら付かずの曖昧な物であった。 国民義勇軍出兵前の段階において、新ソビエト社会主義共和国の指導者スターリンは、ここまでの北クリーニングラード共和国の対応は全て織り込み済みであり、 「恐らくだが、首相がいない中で、首相に匹敵する統率力を持った者は、現状北クリーニングラード共和国にはほとんど居ない。」 と評価。 その反面、「映像からの推測に過ぎないが、黒色青衛軍の動きは素人である。 このような無秩序な組織は、かえって危険に晒すことになるだろう。」とクリシチェルノエスク自由地区の危険性も分析していた。 5 00、クリシチェルノエスク自由地区に到着し、黒色青衛軍西方集団と合流した国民義勇軍は、クリシチェルノエスクの街に向けて西方集団とともに移動を開始した。 7 00、国民義勇軍はクリシチェルノエスク郊外に到着し、都市集団の2つと合流した。 国民義勇軍は黒色青衛軍に、武力介入の意図と、 黒色青衛軍に、正規軍に匹敵する統率力と練度にするための初歩的な訓練を行うことを伝えた。 内容は、歩兵には射撃と突撃の簡易演習、戦車や砲を扱うものには砲撃戦に対応した訓練を実施するものとした。 手始めに、短時間での標的射撃が実施されたが、命中率は20%以下という有り様であり、国民義勇軍は事前に聞いていた以上の衝撃と呆れを覚えたという。 北西で国民義勇軍が黒色青衛軍に訓練を施す間の9 00、 青衛軍の兵団は前進を再開。 前日とは打って変わり、司令官の上級コマブロイドは積極的前進と、前線での局所的な分断と包囲を開始。 重コマブロイドを先頭に、防御を中心としつつも、機動的に南方集団を圧迫した。 この動きに対し、西方補助集団と南方補助集団は比較的速やかに後退することで対応できたが、初日の始めから戦闘を続けていた南方集団は、疲労により抵抗が弱く、また、後退に際しても他の2集団より遅く、兵団に確実に距離を詰められていた。 12 00、遂に兵団の中央部隊が南方集団と接敵、一部で近接戦に移行するほどの近距離での戦闘となった。 この間に、24名が抵抗不能となり逮捕、兵団に収容されている。 それより前の11 00、南方集団の行動鈍化の報告を西方補助集団より受けた都市集団の一隊がクリシチェルノエスク市を進発。 迂回機動を開始した。 13 00、南方集団は全面的な後退を開始。 前衛にCp-95P改を配置し、重武装の兵士以外はひたすらの後退を行った。 戦車の再登場により、兵団は反撃を警戒していたが、牽制射以外に殆どまとまった攻撃が見られなかったことから、引き続き積極的な前進を続けた。 15 00、黒色青衛軍都市集団が戦闘区域に進入、兵団右翼へと攻撃を開始した。 UCG-0380の哨戒によって、都市集団の参戦は既に気づかれていたが、 Cp-5Dを率いていた都市集団は、一時的にとはいえ、この中戦車による主砲の連射によって、兵団のUCG-0380のシールドにダメージを与え、一部部隊を後退させることに成功。 兵団は今度こそは黒色青衛軍が攻勢に出てきたと判断し前進を中止、隊列を整えた。 16 00、兵団司令官の上級コマブロイドはこの状況を利用するべく再度前進、突出した黒色青衛軍の隊を視認すると煙幕を展開。 黒色青衛軍の殆どは煙幕外に退避することで難を逃れるも、視界不良の中で黒色青衛軍南方集団70人の集団が包囲され近接戦に移行。 半数が辛うじて包囲を脱したものの、34人が無力化され、逮捕された。 17 00、兵団は今後の作戦との調整と、配下のコマブロイド達が戦闘参加に消極的になり始めていることから攻勢を停止した。 黒色青衛軍都市集団は、兵団が停止すると同時に全域から離脱し、南方集団の下へ移動した。 南方集団は2日間の無秩序かつ後先見ない攻撃と移動によってほとんど弾薬が無くなっている他、疲れがピークに達しており、都市集団との交代が必要な状態であり、明日以降は、都市集団と戦力を統合し、戦闘における持久力を高める事とした。 北西では、国民義勇軍による黒色青衛軍の複数集団への簡易的な教育と訓練を一旦終え、前線で戦う部隊との交代と、自軍の参戦も計画していた。 上から各時間ごとの両陣営の部隊配置 3日目(11/24) + ... 南部攻防戦 場所 クリシチェルノエスク市 南部 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍コマブロイド部門 第1陸戦兵団 14900人 南方集団 432人 南方補助集団 500人 西方集団 500人 西方補助集団 500人 都市集団 1000人 損害 第1陸戦兵団 黒色青衛軍 コマブロイド94人損傷 64人逮捕または負傷 結果 膠着 新ソビエト社会主義共和国国民義勇軍が帰国 北部攻防戦 場所 クリシチェルノエスク市 北部 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍 第1戦車師団 15000人 北方集団 500人 東方集団 500人 東方補助集団 500人 都市集団 500人 帝国軍 900人 損害 第1戦車師団 黒色青衛軍 帝国軍 134人負傷 50人逮捕または負傷 18人負傷 結果 膠着 アークランド大帝国が参戦 停滞が続いていた戦況が大きく動いた日であり、南部では青衛軍が徐々に前進し圧力を強め、北部では青衛軍第1戦車師団が上陸。 戦力的に余裕のない黒色青衛軍。 また、活動凍結により継続参戦不可能となった新ソビエト社会主義共和国国民義勇軍が撤退し、黒色青衛軍の戦線崩壊の機運が高まっていた。 戦闘開始直後、今度はアークランド大帝国が参戦。 上陸間もない第1戦車師団と激突し、激しい戦闘となっている。 しかし、戦力差は圧倒的だったものが、青衛軍が更に2倍になったことから、戦線に綻びが起き、第1戦車師団の2個連隊がクリシチェルノエスク市に直行していた。 戦闘の推移 8 00、11/23の簡易訓練を終えた西方集団と都市集団は、それぞれ南部の増援および予備兵力として各所に散開を完了させていた。 8 30、北方集団より「未確認の煙」の報を受信。 北東部に北クリーニングラード青衛軍第1戦車師団が上陸、 南部に戦力を集中させ、防備が手薄となった黒色青衛軍を無力化、都市を制圧するべく同時攻勢を開始した。 総勢30000人の大部隊を相手するのは5000人弱の黒色青衛軍のみ。 新ソビエト社会主義共和国の国民義勇軍は、祖国の危機的状況に対処するべく、1日の教導を終えた後に撤退してしまっていたため、ほぼ単独で6倍の兵力を相手せねばならず、戦局は極めて不利であった。 9 30、第1戦車師団は概ね上陸を完了させ、クリシチェルノエスクを速やかに制圧すべく前進を開始した直後、師団の真正面にワープゲートを介し、大型人形兵器を伴って正体不明の部隊が出現。 第1戦車師団へ攻撃を開始した。 第1戦車師団麾下の連隊はCp-5改他重装甲戦車を最前衛にして応戦。 双方被害をなかなか与えられないも、激しい砲撃戦となった。 戦闘は数十分で収束し正体不明の部隊は後退。 第1戦車師団は、クリシチェルノエスク市が保有する部隊についての再考察と、鎮圧計画の修正を強いられた。 10 30、正体不明の部隊の装備について青衛軍最高司令部に報告。 部隊はアークランド大帝国の物であると結論付けられ、 直後、アークランド大帝国の公式声明が発表され、 「我が国は先日よりアークランド大帝国として帝国の大々的な革新を行い、世界へ闘いの咆哮を轟かせ、戦争の世界の前哨者となる礎が整った。 この度の自由地区の独立戦争は、その新たな帝国の権威を象徴する第一戦とし、自由地区と共に存分にその力を振るうものとする。 北クリーニングラード共和国と自由地区の諸君。 武運を。」 という内容の映像がネットワークに拡散された。 北クリーニングラード共和国評議会は、積極的に外交問題を拡大させる存在に頭を抱えざるを得ず、クリョンヌイ総司令官代理に出来る限りの戦火拡大の阻止を指示した。 対するクリシチェルノエスク評議会も、唐突な援軍と言ってよいのか分からない帝国軍に対してどのように振る舞ってよいのか分からず、黒色青衛軍司令部としても、 都市集団の一部隊へ帝国軍との一旦の合流を命じるに留まった。 11 00、戦術計画の見直しを完了させた青衛軍は、南北から同時に進軍を再開した。 戦術変更後の青衛軍の作戦としては、黒色青衛軍の無力化ではなく、 大軍を利用して黒色青衛軍をその場に拘束させ、司令部があるとされるクリシチェルノエスク市内に余剰戦力を用いて一気に侵入。 黒色青衛軍の抵抗能力そのものを停止させるというものであった。 第1陸戦兵団の担当する南部は、都市集団を主力としておおよそ戦線が構築され切っており、 期待されるべきは新たな戦線となった北部であった。 北部は比較的兵力に乏しく、装備も南部よりは劣っていた。 しかし、真正面に帝国軍の小部隊が立ちはだかっており、進行には多少の困難が予想された。 帝国軍は最初の戦闘の後、戦力を500人からなる主力、200人からなる別働隊2つに散開し、 それらに戦車10輌、随伴機械化歩兵5体が装備として加えられている。 戦力としてはそれなりに強力ではあったが、兵士の総数・装備の質・戦略的優位性全てがある程度整っていた青衛軍と比べると、この強力な援軍があってもなお不利であった。 11 30、帝国軍は主力と別働隊それぞれを緊密に連携させ、第1戦車師団の先鋒を半包囲する隊形を取った。 森林の視界の悪さは、現地の北クリーニングラード兵ですらも索敵に苦労する程であり、 到着間もなく、土地勘のない帝国軍でも第1戦車師団の動きを制限するのに十分だった。 12 00、都市集団の一隊が帝国軍と合流。 共同防衛線を張り、進軍を更に遅らせるかと思われたが、 第1戦車師団はここで中央の主力を更に2分。 1000名と複数の戦車・自走砲などからなる連隊によって戦線を更に広げた。 既に全戦力が戦域に展開されていた黒色青衛軍は、これをカバーする方法がなく、黒色青衛軍によって最も使われてはいけなかった戦術であった。 また、南部でも第1陸戦兵団も前進を再開。 練度が上がったとはいえ、数で劣る黒色青衛軍は全ての部隊が一杯一杯であった。 13 00、クリシチェルノエスク評議会より西方集団へ、「北部の青衛軍の一部、クリシチェルノエスクに急速接近」の報があり、防衛戦力が殆ど出払っていたクリシチェルノエスク防衛のため、やむ無く北部に向けて転進を行った。 その他の戦線においては、押しては押されての繰り返しであり、その中では帝国軍が受け持つ北部中央が特に激しい攻防となった。 先の半包囲隊形により、少しでも隊列から突出した北クリーニングラード戦車は、アークランド製戦車・機械化歩兵の集中砲火を受けることとなり、Cp-5改等の主力戦車は撃破こそ無けれども、装備の一部が破損で使用不能になった他、足回りを損傷し、その場で立ち往生する事態が頻発した。 第1戦車師団では、予想以上の戦闘の激しさと、コマブロイド以上に強い厭戦の雰囲気から、前進は更に鈍化。 15 00になっても、前進は殆どできていなかった。 師団司令官は「ここまで戦車を盾に、如何に死傷者を出さずに来れたかと思うと、それだけでも上出来。 2個連隊がこの碌でもない戦いを終わらせてくれることを期待する。」 と、クリーニングラード人と相対することへの嫌悪感を述べている。 18 00、青衛軍が前進を停止。 戦闘を中断した。 それに合わせて黒色青衛軍も戦闘を止め、装備の補充と部隊の再編を行っている。 第1戦車師団から分離した連隊は、クリシチェルノエスクの眼の前まで前進していたが、黒色青衛軍の西方集団も辛うじて到着が間に合っていた。 しかし、戦力差は西方集団500人に対し第1戦車師団別働隊は2000人であり、規模こそ小さいものの、他の戦線と戦力比は殆ど変わらなかった。 アークランド大帝国の部隊は、戦闘停止の中で救援に来た黒色青衛軍都市集団とコンタクトを取り、次の戦闘以降の動きについて方針を決定することとなった。 南部では、第1陸戦兵団の秩序だった動きと、黒色青衛軍側にも戦いに対する慣れが着いてきた事により、戦闘による負傷や捕虜以外では目立った損害は無かったが、陸戦兵団は800m前進しており、このままでは明日にはクリシチェルノエスクに突入されることは避けられなかった。 南部を担当する黒色青衛軍は、クリシチェルノエスクから補給を受け取ると、密かに編成を変え、明日に備えていた。 上から各時間ごとの両陣営の部隊配置 4日目(11/25) + ... 黒色青衛軍の南部攻勢 場所 クリシチェルノエスク市 南部 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍コマブロイド部門 第1陸戦兵団 13906人 南方集団 424人 南方補助集団 488人 西方補助集団 489人 都市集団 967人 損害 第1陸戦兵団 黒色青衛軍 コマブロイド190人損傷/7人破壊 518人逮捕・負傷/9人死亡 結果 黒色青衛軍が攻勢に失敗 北部攻防戦 場所 クリシチェルノエスク市 北部 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍 第1戦車師団 12866人 北方集団 489人 東方集団 488人 東方補助集団 488人 都市集団 485人 損害 第1戦車師団 黒色青衛軍 101人負傷/4人死亡 220人逮捕・負傷/5人死亡 結果 クリシチェルノエスクを巡り混戦 クリシチェルノエスク攻防戦 場所 クリシチェルノエスク市 交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 第1戦車師団別働隊 2000人 西方集団 500人 第1戦車師団本隊の一部 帝国軍 882人 損害 第1戦車師団 黒色青衛軍 帝国軍 130人負傷/2人死亡 95人逮捕・負傷/4人死亡 73人逮捕または負傷 結果 黒色青衛軍が市の防衛に成功 3日目に続き、戦局が激変。 遂に死者が出るほどの激しい戦闘となった。 南部では黒色青衛軍が第1陸戦兵団を押し返すための一か八かの攻勢を、 北部では早期に暴動を鎮圧するべく第1戦車師団による兵数を活かした多方面攻撃とクリシチェルノエスクへの直進が行われた。 帝国軍は黒色青衛軍と連携し、クリシチェルノエスクへ向かう第1戦車師団別働隊への背後からの挟撃を実行。 それに呼応して、第1戦車師団は更に部隊を捻出して追撃、敵味方がはげしく入り乱れた。 この戦闘での死者の内訳は、 青衛軍は、混戦や攻勢の過程で黒色青衛軍や帝国軍の実弾が命中した事による致命傷。 黒色青衛軍は戦闘の混乱による事故だった。 帝国軍は、兵士それぞれの生命力の強さによって致命傷は免れたものの、青衛軍が十分に手加減をしなければ、クリシチェルノエスクの戦闘で数十人が木っ端微塵となっていたと考えられるほどの大混戦となった。 これほどの犠牲の結果、黒色青衛軍は、南部での攻勢が兵力差で頓挫したことによって南部戦線が完全に崩壊。 青衛軍は、クリシチェルノエスクの攻略に失敗し、戦闘の長期化を覚悟せねばならず、兵士たちの中での厭戦機運はピークに達するという、双方に救いの無いものとなっていた。 戦闘の推移 5 30、昨晩に北部の黒色青衛軍都市集団は帝国軍とコンタクトを取った後作戦会議を実施、本時間を持って作戦を決行する同意を取り付けていた。 青衛軍の第1戦車師団は2000名程度からなる別働隊を編成しクリシチェルノエスクへ直行している事について、クリシチェルノエスク評議会を介して西方集団が転進する事でこの別働隊に対応しているが、兵力と装備の質両方からして、早期陥落が予想され大変危険な状態だったからだ。 北部黒色青衛軍と帝国軍の合同での作戦内容としては、900人程度からなる帝国軍部隊を移動、クリシチェルノエスクに向かった第1戦車師団別働隊を西方集団と挟撃。 別働隊の撃破か、そうでなくとも、都市への侵攻を断念させるというものだった。 しかし、露骨に移動しては勘付かれるのは間違い無かったことから、帝国軍は、部隊を小隊以下の単位にまで散開させ、第1戦車師団本隊との攻防を継続していると見せかけながら徐々にクリシチェルノエスク方面へ移動。 最終的には同様に散開した都市集団と入れ替わり、第1戦車師団本隊を足止めしつつ、別働隊の迎撃に参加するというものだった。 先に帝国軍兵士200名ほどが散開した後移動開始、そこから50人ずつ、30分ずつかけて後方へと下がりつつ、別働隊後方へと移動していった。 それと同時刻の南部では、黒色青衛軍は第1陸戦兵団を押し返すべく、各集団から部隊を抽出。 500人の部隊を形成し、兵団が形成する3グループの内、西側の2グループの間を打通させる準備を整えた。 9 30、両軍での戦闘が再開された。 青衛軍は前線線で同時に攻撃を開始する事で、黒色青衛軍に行動の余裕を与えないままその陣形を圧迫させようと試みた。 また、ここまで使用を控えていた催涙ガス弾も積極使用を許可し、防御手段を持たない前線の黒色青衛軍は大いに怯んだ。 しかし、黒色青衛軍も負けじと南部全域で積極攻勢を開始。 青衛軍と違い全て実弾である事もあり、15000人のコマブロイドの軍団は流石に多少の後退をせねばならなかった。 北部では帝国軍が移動中であったが、徐々に散開する兵数を増やし、後もう少しで黒色青衛軍との入れ替えを完了させる状態であった。 クリシチェルノエスクでも攻防戦が開始。 戦車や自走砲が多かった青衛軍は、装甲防御力を活かして市街地前で簡易陣地を構築していた黒色青衛軍を圧迫したが、西方集団にも軽装備ながらも対戦車火器や軽戦車1輌がおり、少ない兵力でもしっかりとした抵抗が行えていた。 10 30、南部の黒色青衛軍は捻出していた部隊を攻勢に投入。 全速力で第1陸戦兵団の隊列の間へ突撃した。 第1陸戦兵団は、「相手の一隊が部隊への急接近を開始」との方を前線の戦術機動砲より受け取り、敵砲火の分散のため、部隊を左右に散開。 最初の猛攻撃を受け流そうとした。 この動きにより、第1陸戦兵団の後退は加速。 黒色青衛軍は機を逃すまいと、更に攻撃を強めた。 北部では、クリシチェルノエスクにて攻防戦が継続され、帝国軍は戦力の完全な入れ替え・離脱に成功。 第1戦車師団別働隊背部への再集結を行い、別働隊を完全に挟み込む形となった。 11 00、帝国軍が再集結を完了させ、別働隊への攻撃を開始。 別働隊は攻略に時間を掛けすぎたと痛感する羽目となり、戦力の一部を後方に向けざるを得なくなった。 第1戦車師団本隊は、前線から帝国軍が居なくなったことを不審に思い、直後別働隊より帝国軍の攻撃を受けているという報告が伝達されたことから、帝国軍は別働隊を包囲殲滅させようとしていると確信。 麾下の連隊を更に派遣し、帝国軍を逆包囲させようと試みた。 第1戦車師団の移動が激しくなった事を察知した都市集団は、北部の部隊全てに事前に通信によって伝えた作戦を実行するよう命令。 北部の黒色青衛軍すべての部隊が、第1戦車師団の攻撃を受け流しつつクリシチェルノエスク方面へと横移動を始めた。 これは、黒色青衛軍全体が一列にまとまることによって、第1戦車師団が兵力密度が高まった相手に専念せざるを得ず、別働隊の救援を断念することを意図してのものだった。 南部では黒色青衛軍の抽出部隊が勢い衰えずに突進。 第1陸戦兵団を分断するか否かの所まで進んでいた。 しかしここで第1陸戦兵団は北部同様に部隊を分離。 2500人のコマブロイドが抽出部隊に立ちはだかった。 正面から受け止める形となり、黒色青衛軍から激しい銃撃を受ける事となったこの部隊は、数人のコマブロイドが破壊される程の攻撃を耐えねばならなかった。 12 30、挟撃に耐えかねた第1戦車師団別働隊は左右に分離、各個で黒色青衛軍西方集団と帝国軍を対処することになった。 戦力差の縮まった西方集団は、ある程度余裕を持って対処できるようになり、帝国軍もほぼ同等の戦力での交戦によって、ある程度の優勢を確保することに成功した。 北部戦線も、別働隊の救出と帝国軍の捕縛を試みる第1戦車師団に呼応して黒色青衛軍が横移動を継続。 ほぼ一直線に戦線が纏まった事で、黒色青衛軍は各隊で連携が取りやすくなり、戦線の安定化が見込まれた。 南部では未だに黒色青衛軍の激しい攻勢が続いており、弱い人間ならば放棄するであろう任務を兵団のコマブロイド達が耐えていた。 14 00、黒色青衛軍側に好転するかに思われた戦局はこの時に一気に破綻したと言える。 第1戦車師団は最終手段として、部隊を1500人単位まで細分し、黒色青衛軍が対応不能な規模にまで攻勢範囲を拡大。 黒色青衛軍の一部が敗走し始めたのである。 特に酷かったのは東側であり、別働隊へのアクセスを防ぐべく薄く広く展開していた黒色青衛軍は、新たに展開された1500人の敵連隊を止めることが不可能だった。 南部では、黒色青衛軍とその抽出部隊との距離が開ききった所を見計らい、戦術機動砲を中心とした重装備部隊が前線に展開。 手持ちの戦車では到底重装備が足りていない黒色青衛軍は、これらの兵団からの突出戦力を止めることが出来なかった。 16 00、南部では兵団による黒色青衛軍抽出部隊の包囲が概ね完了。 包囲下の部隊は必死で抵抗を続けるが、短時間に多くの弾を使用したことにより装備が枯渇。 組織的抵抗が不可能となりつつ合った。 抽出部隊のリーダーは、比較的体力のあった兵士に武器と残った弾薬を渡して包囲からの脱出を命令。 数十人のみが包囲が比較的薄い地点から脱出し、残りは兵団に投降した。 これを期に南部の黒色青衛軍は全面的に敗走。 兵団を混乱させ、戦線を押し戻すどころか、クリシチェルノエスク手前まで押し込まれることとなった。 北部では、ただでさえ薄くなっていた黒色青衛軍の防衛網を第1戦車師団が最後のダメ押しで一部突破、2箇所から合計3000人がクリシチェルノエスクへ進軍した。 ここで黒色青衛軍北方集団は100人程度を引き抜き、突破した敵への対処へ当たらせる事にしたが、最早焼け石に水でしか無かった。 17 30、クリシチェルノエスク郊外では戦線を一部突破した第1戦車師団の連隊が先行していた連隊と合流。 一部は帝国軍と放火を交わした。 しかし、先行していた連隊は長時間の戦闘と、それよりは短いとはいえ包囲状態にあったことから披露しており、過度な戦闘継続は危険と判断され攻撃を停止。 特定のポイントに集まり防御態勢へと移行した。 この結果、クリシチェルノエスクの攻略は一旦中止され、黒色青衛軍は辛うじて命脈を維持したが、殆どの地域で敗走寸前、または部隊が壊乱状態になっていたことから、次の攻勢に耐えることはまず無理であった。 また、北方集団から捻出された部隊は、戦線が薄く広がっていた都市集団の1隊が敗走した事によってこれ以上の前進を断念。 急遽都市集団が守っていた地点を引き継ぐ事になった。 この1日の戦闘によって、800人強が戦闘不能または投降した黒色青衛軍の勝敗は決したが、黒色青衛軍は徹底抗戦の考えを崩さなかった。 青衛軍にとっては陰鬱な、自由地区にとっては絶望的な戦闘は5日目に入ろうとしている。 上から各時間ごとの両陣営の部隊配置 5日目(11/26) + ... クリャコフの復活 場所 クリシチェルノエスク市全域 南部の交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍コマブロイド部門 第1陸戦兵団 13709人 南方集団 313人 南方補助集団 381人 西方補助集団 383人 都市集団 762人 北部の交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 青衛軍 第1戦車師団 12761人 北方集団 435人 東方集団 430人 東方補助集団 439人 都市集団 421人 クリシチェルノエスクの交戦戦力 北クリーニングラード共和国側 クリシチェルノエスク自由地区側 第1戦車師団別働隊 1868人 西方集団401人 第1戦車師団本隊の一部 帝国軍 809人 結果 クリャコフ首相が復帰 クリツィナが戦闘停止を命令 クリシチェルノエスク内のすべての戦闘が終結 この日の戦闘は午前まで継続された。 黒色青衛軍は崩壊した戦線を組み直し、辛うじて形を保っていたが、練度の差と減少した兵力から、その陣形はゲリラの基地程度のものでしか無かった。 戦いそのものは勝利同然だったものの、11/25の内にクリシチェルノエスクを鎮圧出来なかった青衛軍は士気はかなりひどい状態であり、これ以上進軍することに何の意味があるかを多くの兵士が思っている状態であった。 戦闘はほぼ一方的であり、各所で黒色青衛軍の防衛線は突破され、遂に青衛軍がクリシチェルノエスクに突入を果たしている。 クリシチェルノエスク市内の製鉄所に拠点を構える黒色青衛軍司令部との戦闘に入る直前、 療養から復帰したクリャコフ首相、 新ソビエト社会主義共和国の活動凍結と、事態の改善が見込まれないことから、急遽帰国したクリツィナがクリシチェルノエスク市の港から市内に入り、戦闘の停止と講話を持ちかけたことにより、自治体戦争は終結した。 この後は、クリシチェルノエスク評議会・クリャコフ首相以下共和国評議会・アークランド大帝国3者での会談が行われ、今後の関係性について議論する事となった。 戦闘の推移と終結 7 00、夜間から早朝にかけて両陣営は、部隊の再配置を済ませていた。 青衛軍は、当初の構想は基本的には継続しつつも本日中の完全な制圧を目指すべく、第1戦車師団は各所に散開した敵戦力を拘束。 2個連隊が引き続き黒色青衛軍西方集団を鎮圧する事でクリシチェルノエスク内へ突入することとなった。 南部では数百人に及ぶ黒色青衛軍の逮捕者を後送しつつ、隊列を完全に統一。 再度の攻勢が行えないよう、軽装のコマブロイドと重装備のコマブロイドを適切に配置することで、いかなる地点からの黒色青衛軍の攻撃にも対応可能とした。 これ以上の戦闘継続は、死者が更に増加すると言う懸念から、実弾の急所以外への使用も視野に入れており、5日目で終息したことは幸運だったと言える。 黒色青衛軍は、戦力の2割を失い、全くと言ってよいほど勝てる見込みは無かったが、「抑圧され隷属するくらいならば、最後まで戦い抜く」と言う考えにより、士気だけは高かった。 しかし、戦線はその場しのぎの様相が強く、また、混戦状態から一部部隊には補給すら届いておらず、充足切れによって今にも敗走しそうな状態だった。 7 30、この日の戦闘が開始された。 北部では概ね戦線は一定のラインを維持していたが、南部では第1陸戦兵団の画一的に統制された動きにより、黒色青衛軍は付け入る隙が無く、特に中央では複数のコマブロイド部隊によって著しく圧迫された。 中央の戦力差はおおよそ7倍であり、突破は時間の問題となっていた。 前線では、放水・煙幕・催涙弾・ゴム弾等如何なる鎮圧火器も使用され、機会があれば格闘に持ち込み、ここに黒色青衛軍兵士を無力化させていった。 9 00、遂に南部黒色青衛軍の都市集団が圧力に耐えきれず敗走。 散り散りになってクリシチェルノエスク市内へ退却を開始した。 第1陸戦兵団は、軽装部隊を左右の集団に差し向け、救援を出来ないよう分断を維持しつつ、重装部隊をクリシチェルノエスクへ進軍させた。 北部でも、兵力不足と弾薬の枯渇により2箇所の黒色青衛軍部隊が潰走。 戦線をクリシチェルノエスク手前まで交代させるべく、帝国軍は移動を開始していたが、既に交戦中だった第1陸戦兵団の連隊の拘束によって、その移動は鈍重なものとなっていた。 10 30、この時初めて青衛軍がクリシチェルノエスクへ突入を果たした。 南部黒色青衛軍は全面的に交代し、クリシチェルノエスク手前で戦線を再構築していたが、青衛軍の方が前進と配置が早く、黒色青衛軍の半数がろくに態勢も整わないままに戦闘が再開された。 北部でも、戦線崩壊の報を受けた黒色青衛軍部隊が殆どの地点において撤退。 特に中央では、帝国軍がクリシチェルノエスク手前への移動を完了させていたが、この撤退によって、中央の第1戦車師団の連隊がすべて帝国軍に向くことになり、練度はともかくとして全く兵力が足りていなかった。 11 00、結局南部の都市集団は態勢が整いきらず再度敗走、黒色青衛軍司令部がある製鉄所まで後退した。 北部は北部でもはや満身創痍であり、クリシチェルノエスクへの侵入を防ぐのが精一杯であったし、西部の黒色青衛軍部隊が全てクリシチェルノエスクに向けて撤退していたため、そちらに向けていた第1戦車師団の兵力もクリシチェルノエスクに殺到することは目に見えていた。 12 00、製鉄所に逃げ込んだ都市集団は最後の抵抗のため戦線を再々構築した。 しかし、度重なる敗走によって保有していたCp-5Dは放棄しており、重装備が極めて不足。 対する第1陸戦兵団中央部隊は、重コマブロイドを広範囲に展開して製鉄所を半包囲した。 北部では、黒色青衛軍北方集団の一部が前進中の第1戦車師団の一隊と遭遇してしまい、最終手段として後方で温存していた実弾を師団の兵士が発砲してしまい、黒色青衛軍兵士に負傷者が出ていた。 事態は最悪と言って良く、製鉄所の黒色青衛軍と相対する第1陸戦兵団も早期決着のため、実弾使用も視野に入れており、現場の緊張が高まっていた。 12 30、クリシチェルノエスク東部の港にUCG-0420 2体が出現、内部に搭乗していた乗組員が上陸した。 乗っていたのは、それぞれ療養から復帰したクリャコフ首相と、新ソビエト社会主義共和国から帰国していたクリツィナ青衛軍最高司令官であり、 青衛軍と黒色青衛軍双方に戦闘の停止を通信で呼びかけ、講話を求めた。 これをもって、青衛軍と黒色青衛軍、帝国軍は戦闘を停止した事により、自治体戦争は終結した。 上から各時間ごとの両陣営の部隊配置 講話とその後 + ... 共和国と自由地区によるクリシチェルノエスク条約 北クリーニングラード共和国とクリシチェルノエスク自由地区についての講話は、北クリーニングラード共和国からはクリャコフ首相・クリツィナ青衛軍最高司令官・第1戦車師団および第1陸戦兵団の司令官、クリシチェルノエスク自由地区からはクリシチェルノエスク評議会の選挙で選出された外交員によって行われた。 クリシチェルノエスク自由地区は、市民による市民の為の場所を造りたいがために、周囲の理解を置き去りにした事についてクリャコフ首相に謝罪。 クリャコフ首相は、いくら自治に至るまでのプロセスをすっ飛ばしていたとはいえ、自分含め評議会がクリシチェルノエスク自由地区に対しての理解が欠けていたことを謝った。 鎮圧に参加した両師団の司令官は、死者が出てしまったことについては残念だとしつつも、暴動とその鎮圧が虐殺に繋がらずに済んだことを喜んだ。 今後同じような事態が起きない為にも、クリシチェルノエスク市民の意向を尊重する為にも、クリャコフ首相を中心に以下の提案を提示した。 クリシチェルノエスク自由地区は市ではなく、市民による市民の為の政治機能を有する、小さな政府を実施する独立地域である 北クリーニングラード共和国とクリシチェルノエスク自由地区は対等の関係である クリシチェルノエスク自由地区は、北クリーニングラード共和国経済圏への"自治体"ではなく、"政府またはそれに相当する独立機構"としての参加を認める 安全保障の観点より、北クリーニングラード青衛軍と黒色青衛軍は相互支援の関係にあり、防衛産業の共有を責務とする 外交面でのクリシチェルノエスク自由地区の自己決定を認める。 しかし、この決定には、北クリーニングラード共和国との関係を視野に入れ、結果的にクリシチェルノエスク自由地区と北クリーニングラード共和国が共倒れになるリスクを避けねばならない 北クリーニングラード共和国,クリシチェルノエスク自由地区間での往来に制限は設けない これらに双方が納得した事により、提案はクリシチェルノエスク条約として締結され、自治体戦争は正式に終結。 北クリーニングラード共和国とクリシチェルノエスク自由地区は以降対等な関係を約束され、友好関係を結ぶ事となった。 共和国・自由地区・大帝国とスィーニー=シュワルツ条約 クリシチェルノエスク条約の件が満足の行く形で終わった後、北クリーニングラード共和国とクリシチェルノエスク自由地区の代表は、引き続きアークランド大帝国を加えた3者による講話を開始した。 クリャコフ首相は、大帝国の参戦理由が武力の誇示である事には難色を示しつつも、大帝国が黒色青衛軍と共闘したことによって、結果的にとはいえ、自身が復帰するまで自由地区が持ち堪え、その自治能力を維持し、クリシチェルノエスク市内を巻き込む大火とならずに済んだ事を感謝し、これからも一定の関係を維持してはどうかと持ちかけた。 アークランド大帝国首脳陣はまさかの呼び掛けに驚きつつも承諾。 それぞれの国情の違いを考慮して以下の条文において、3者の国交を結び、それはスィーニー=シュワルツ条約として公認された。 条約の詳細は以下である。 国交樹立 アークランド大帝国(2024/3/9現在のアーデルフィア大軍議国。以下略)=北クリーニングラード共和国およびクリシチェルノエスク自由地区との政府・民間両方における国交を認める 相互不可侵 アークランド大帝国=北クリーニングラード共和国およびクリシチェルノエスク自由地区での武力的衝突を認めず、両勢力間での平和維持に務める 部分的経済連携 アークランド大帝国=北クリーニングラード共和国およびクリシチェルノエスク自由地区での戦争関連を除く経済連携を可能とする 非武装経済都市の建設と共同運営 アークランド大帝国内において、戦災復興と民間レベルの経済活動を最優先とする非武装都市を形成し、アークランド大帝国政府および北クリーニングラード共和国による共同開発と運営を実施する(治安維持機構の在地は認める) 自治体戦争以降の関係 2つの条約は締結後も問題なく継続されており、特に、北クリーニングラード共和国とクリシチェルノエスク自由地区は、互いを異なる方向性からのアプローチを行う有意義な交友相手と評価し、北クリーニングラード共和国からは人材と進んだ技術と素材。 クリシチェルノエスク自由地区からは再生可能エネルギー技術を中心とした循環性の高い産業が齎されている。 北クリーニングラード共和国とアークランド大帝国とは、一定の距離感がありつつも、交友国という事実は両国民の安心材料であり、アークランド大帝国では度重なる内戦と政権交代により2024/3/9現在ではアーデルフィア大軍議国と名を変えつつも、外交は未だに変わらず続いている。
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生徒会は、千葉県立船橋高等学校の生徒のうち、全日の課程に通う生徒全員が所属する自治組織。 正式名称 千葉県立船橋高等学校生徒会(会則第1条) 英名は、The Student Council of Chiba Prefectural Funabashi Senior High Schoolである。 目的 生徒が相互に協力して、理想的民主主義の成員としてふさわしい品性および技能を育成すること。(会則第2条) 各種機関 議決機関(会則) 生徒総会(The General Meeting of The Student Council) 評議会(The Conference of Representatives) 執行機関(会則) 生徒会本部(The Head Office of The Student Council)総務局(The General-Department of The Student Council) 会計局(The Account-Department of The Student Council) 事務局(The Secretary-Department of The Student Council) 委員会(The Committee of The Student Council) 臨時機関(必要に応じて生徒会長が設置し、また廃止する。)生徒会制度整備部会(Special Section for the Reform of the System) 生徒会会則審議会 会則制令審議会 各種団体 生徒会公認団体(会則) 委員会 部 同好会 臨時機関 予算執行団体(会計に関する細則) 生徒会本部 委員会 部 ホームルーム(会則) 1年A組~H組 2年A組~H組 3年A組~H組 有志団体(慣例) 公認していないため調査実態なし
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『砦』(施設) 人類最後の生存圏であり、龍に対抗する人々が住まう最後の街。 海に面した半島になっている都市であり、その周囲は3重にも分厚い防護壁がかこっている。 かつて地球で最も栄えた都市のひとつをそのまま要塞化している だが、大半の施設はインフラすら整っていない不便さを強いられている。 中心部には『砦』の評議会の会館があり、自家発電機で電力が恒久的に賄われている。 その他、学校や病院などは旧都市のものをそのまま使っている。 広さは東京23区程度が範囲だが、「防護壁」があるのはそれよりも内側であり、ちょうど山手線程度の範囲をぐるりとおおわれている。 そのため防護壁の外側はスラム街となっていて、人類の生き残りがほかの人間を追い剥ぎしているようなありさまである。 砦の防護壁の大きさは25メートルの超高層コンクリート製。 「核ミサイル3発程度の直撃なら耐えられる」ほどの頑強さだと伝えられている。 そこに反魔力科学コーティングがなされているが、【龍の眷属】の本気の全力攻撃の前には「張り子」程度の防御力だと揶揄されている。 (ロールの展開次第で破壊もOK)
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SPeaking(すぴーきんぐ) 歌手 Mrs. GREEN APPLE 作詞 大森元貴 作曲 大森元貴 遊戯王ARC-V四代目エンディングテーマ。 アニメーションは遊矢の揺れるペンデュラムからはじまり、柚子シリーズの手つなぎメリーゴーラウンド。 そしてシティの街並みが見える丘でみんなが寝ている映像に切り替わる。 作画監督は原憲一。 寝ているのは ランサーズの面々 デュエルチェイサー227 杖を放り出したメリッサ・クレール、 評議会の五人 クロウと彼が面倒見てる孤児たち シンジとトニー 紫雲院素良 徳松長次郎 ユーリ などなど。この辺はシンクロ次元に来ている人や原住民なのでわかるが、 何故か遊勝塾のメンツと榊洋子がいる。どうやって来たんだあんたら。 また、遊矢シリーズはいずれもヒロインと一緒に寝ているが、ユーリのみ一人ぼっちである。デニスは? その後、ふと目を覚ました沢渡が隣で寝ているセレナに見とれていたらセレナに無言の顔パンを食らうというギャグシーンがある。 ちなみに本編ではそういった関係の描写は一切ない。 ニコニコ生放送の配信では冒頭の「ねぇ聞かせて 君の好きな歌は何?」に合わせて自分たちの好きなうたをコメントするのが恒例となっている。
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レンズマンシリーズ5 ファースト・レンズマン 書名: ファースト・レンズマン 著者: E・E・スミス(小隅 黎 訳) イメージをクリックするとamazonに進みます 紹介 恒星間飛行が可能になるとともに犯罪の規模も拡大の一途をたどった。これに対処するため、太陽系評議会議長ヴァージル・サムズと公安委員長ロデリック・キニスンは三惑星連合部隊を再編し、銀河パトロール隊の創設を企図する。そして謎の惑星アリシアへ赴いたサムズは人知を超えた働きをもつレンズを授かった。人類初のレンズマンの誕生である。黎明期パトロール隊を危機が襲う。 評価 評点:★★★★☆ ( 7/10点) レンズマンシリーズ新訳第五弾.E・E・スミスの手によるレンズマンシリーズ・サイドストーリーです。正直レンズマンシリーズのサイドストーリーたちは成功したとは言えないのですが,この作品だけは,サイドストーリーと言うよりはレンズマンシリーズの一部として『レンズの子供たち』の直後に執筆されているだけあってレンズマンシリーズのおもしろさをダイレクトに引き継いでいます.ここまで来たのであれば,迷わず読んでください. おまけ 帯によれば,『スペースオペラの会心作』だそうです..
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198 :ひゅうが:2012/02/12(日) 05 21 56 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「6月の新政府」 その1 ――宇宙暦789(帝国暦480=皇紀4249)年6月20日 銀河系サジタリウス腕 自由惑星同盟 首都ハイネセン 同盟最高評議会ビル 第1議場 「諸君。まずは参集御苦労と言っておこう。2週間にわたる選挙戦を経て当選し、この議場に集った諸君はまさに時代を切り開くものであると確信している。――前おきはこれくらいにして。」 自由惑星同盟最高評議会 ジョン・ハッブル議長は咳払いをした。 「さっそく初の評議会会合に移ろう。まずはサンフォード副議長、現状の討議すべき問題を言ってくれ。」 はい。と少し力の入った声でロイヤル・サンフォード副議長が立ち上がった。 彼はハッブル議長にいち早く呼応して支持を表明し、与党内でその声望を高めた男である。 辺境星系上がりで今後の貿易増大を考慮すると重要な役割を果たすと期待されていた。 先の「エア回廊会戦」に伴う大規模疑獄で疑われたフリーダム・パートナーズグループとの収賄疑惑からとられた賭けにも似た行動だったが、現状はそれだけ彼の政局を見る目が確かである証拠だった。 ただしシンクタンクの意見に過剰に耳を傾けるきらいもあるために今後はその改善が次の議長就任の条件となるだろう。 「目下自由惑星同盟が直面している問題は3つです。 一つは慢性的な戦争状態による人口減少。もう一つは定期的に辺境航路を荒らされるために安定していない辺境星域の経済、そして最後はこれらが足を引っ張る形での同盟経済全体の疲弊とフェザーン資本の台頭です。」 「ありがとう。副議長。これに関し、人的資源委員長から報告と提案がある。レベロ君。」 は。と真面目そうな男が立ち上がる。 ジョアン・レベロ。 今回の政界再編により野党の非主流派から合流した人物で、これまで長らく民間企業を経営していたことから同盟の人的資源委員長に抜擢されていた。 当選回数は少ないが実直という評価を受けている。 「みなさんご存知のことと思いますが、現在銀河帝国は皇帝の交代の真っ最中です。 また、我々が友好関係を確立しつつある日本帝国および銀河系内郭国家連合との外交関係を確立すべく帝国は退位した皇帝フリードリヒ4世あらためジッキンゲン=ゴールデンバウム大公を特使として日本帝国へ派遣することを決定していると外務委員長から報告が入っています。」 外務委員長をつとめるヨブ・トリューニヒトが肯定の意を示し一礼する。 閣議に参加した面々はそれぞれ驚きを交えたざわめきで議場の円卓を満たした。 「これにはひとつ問題があります。フェザーンを経由するにせよイゼルローンを通るにせよ、わが同盟がその通行を許可するかという問題です。」 「当然だろうな。さすがに心情的には厳しいものがある。」 ホアン・ルイ国防委員長が独特の「ネズミのような」と称される声で茶々を入れた。 このホアンはレベロの盟友であるが、野党の主流派に属していた男でなかなか老獪との評価を受けていた。 現議長ジョン・ハッブルが利権に関しては白に近い灰色といわれるのと同様というのがその風評である。 「はい。そこで、先日フェザーンの同盟高等弁務官府に対し、帝国国務尚書リヒテンラーデ候から『捕虜交換』と『一定期間の停戦』が打診されております。」 ざわめきが大きくなった。 「捕虜として帝国にとらわれている同盟市民は現在のところ我々の名簿では170万人あまり。帝国側の資料においては150万から130万となります。 対して我々同盟が収容している帝国軍捕虜のうち同盟へ帰化を表明していないものは102万と4901名。これを一気に交換せしめようというのです。」 「それでは帝国側の方が返す人数が多くなりません?」 交通・警備委員長をつとめるシェーン・ランズフィールドがそう言った。 警察官僚上がりである彼女は、最高評議会の不文律で最低1人はいる女性入閣者の一人である。 「はい。その分を皇帝――いえ大公の同盟領通過でカヴァーしたいと。」 「しかし、そうなると元皇帝に同盟領を好き放題のぞかれるわけですが。それは保安面から考えてもあまり得策とは。」 そこです。とレベロは声の音量を強める。 「大公は別命や新たな協定の結ばれない限り、帝国へ帰還することはないと。その覚悟をもって赴任するとのことです。」 今度の驚愕は声にならなかった。 199 :ひゅうが:2012/02/12(日) 05 22 49 「人的資源委員長としてはこの申し出を受けるべきと考えます。――ああまだそのまま聞いてください。 そもそもこれまでの捕虜交換の形式においても外交官の役割を果たしている軍人の同盟領内への入国と外交官特権は保障されていますし、フェザーンにおいてのみでですが我々も外交官特権を相互に保障しあっています。 そして日本帝国とは外交官協定として『外交官特権』つまり身体の自由と通行の自由を保障しています。 銀河帝国政府はあくまでもフェザーン自治領が身許と安全を保障した者に限ってですが、同様の権利をわが国外交官にも保障する用意があるとのことです。これが何を意味するのか、分かりますか?」 レベロは熱のこもった眼で周囲を見渡した。 いち早く気付いているのは、外務委員長トリューニヒトであった。 「つまり、銀河帝国は少なくとも帝国内の大公国や公国、さらにはフェザーン自治領と同様の存在、『国家に準じる』存在として自由惑星同盟を暗黙の裡に承認する。そういうことです。」 「外務委員長の仰る通り。これは革命的といってもいい。 我々は、あのコルネリウス1世の『大親征』時の交渉でもなかった『自由惑星同盟の国家承認』の獲得に成功しつつあるのです。あくまで暗黙の裡ですが。」 委員の顔が明るくなった。 「また、このままではフリードリヒ4世が帰還する際には帝国はさらなる譲歩を行うともとれます。しかし当面それはあり得ない。つまり彼は、人質としての役割も負っているのです。『帝国・同盟間の和平』という最終結果に向けて交渉を行うという。」 「確かに、これは受けた方が得策であると私は思うが、委員諸氏は如何か?」 委員たちは、渋々にせよ、そうでないにせよ納得の表情で頷く。 「ではその方針でいこう。レベロ君、提案の方を。」 「ああ、そうですね。人的資源委員長としては、現在の同盟の民生部門の年齢構成ピラミッド『8の字型』を描きつつある現状から、大規模な構造改革を実行すべきだと提言いたします。 具体的には、日本帝国の民生技術、特に自動化や電子知性の採用、それに電脳化をもって。」 「まってくださいませんか。それではわが同盟はその産業や社会の基盤技術を日本帝国に頼ることになる。いざとなれば電子攻撃で同盟が制圧される悪夢はご免ですよ?」 「まさにそうでしょう交通・警備委員長。この点に関しては、日本側からブラックボックスを設けずに技術供与を行う用意があるとの返答をもらっております。 さすがに最新型とはいきませんが、特許の切れた諸技術とその周辺技術については『日本知的財産管理機構』が許可を出しています。 また、三菱電子情報、四海電算、Sonyマシンナリーブレイン、倉崎電子工業その他大企業8社がプロジェクトチームを編成し、現在我が国の電子企業各社とシステム概要について協議を行っています。」 さらに。 「国防委員長からも申し上げる。私が国防委員長に任じられたのは日本帝国からの技術導入を図り、わが軍の質的強化と省力化を両立するためだが、今回の日本側からの提案は乗るに値するものと考える。 単純計算で日本側と同様の省力化とはいかずとも、現状の改装でも同盟軍の主力戦艦乗組員を少なくとも半減させ得ることが明らかだ。少なくとも改装完了で1個艦隊あたり80万から90万名の人員が浮く。この分の人件費に加え、危機的状況を迎えつつある同盟軍遺族年金その他の支出をもってすれば我々は国家予算の20パーセント近い費用を浮かせることが可能となる。」 「それはこっちの台詞ですな国防委員長。財務委員長としても先年から発行が開始された国債の用途――軍人の給料から天引き分で強制購入という荒っぽい手段をとったが――を辺境星系開発や、現状軍事費で圧迫されつつある民生や新技術導入に回す方が今後の財政状況としては現実的であると思う。 私はインフレーションを起こし強制返済という手段しか後世に残すつもりはないからな。」 財務委員長ユーリ・クロパトキンがふくよかな腹から張りのあるテノールで援護射撃を行った。 もともと辺境星系のエル・ファシル自治政府首相を務める前は財務省の官僚であった彼は軍事費に関しては少々ではなく厳しい。 自治政府に転職したのも「軍拡予算を削りに削った報復」とさえいわれており、それが事実である為だ。