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. ジョン・エヴァンス・オードリヒ・ヴェンツェル――――本人でも噛んでしまいそうな名前だ――――は、憂いを帯びた表情で学院の廊下を歩いていた。 高い身長、整った顔立ち、優しい語り口。学院でも人気がある方ではあった。しかし最も人気を集めているのは彼自身ではなく彼の作る人形であろう。繊細で美しく、隅々まで作者の神経が行き渡ったそれは、帰省時の実家への土産、誕生日の贈り物として求められるのが常だった。まだ商売活動を正式には初めていないエヴァンスだったが、将来の成功の兆しは既に見え始めていた。 今彼は人形を作るための材料を買いに行った帰りだった。身体はそれなりに鍛えているので大きな荷物でも難なく抱えて長距離を歩くことができる。ちなみに、抱えているのは、材料だけではない。 部屋の前まで行こうと思っていたが、それより早く、目的の人物と遭遇する。 「あ……マリー」 「――――あ、エヴァンス! やっほー」 呼びかければ少女が気づいて足を止める。 もし自分が声をかけなかったら彼女はこちらに気づいただろうか。気づいたとしても、挨拶をされる程度だろうな、彼女は礼儀正しいが、自分とは親しくない。そんなことを考えながら、エヴァンスは社交的な笑みを作ってみせる。 「やあ、こんにちは。ちょうど君に会いに行こうと思っていたんだ。 ……この本、カロルス先輩に渡してくれないかな」 「えっ」 抱えていた『魔道甲冑・その特質と性能―序―』をオネッタに手渡す。人形作成に心血を注いでいるカロルスと言えど最近刊行されたばかりのこの高価な本はまだ手に入れてないだろう。魔道甲冑を元に魔人形を作成中だと聞くからこれは役に立ってくれるはずだ。自分はもう読み終わったし、どちらかというと装飾的な、少女の人形を注文されることが多いエヴァンスにとっては、もう必要のないものだった。だから、必要としている人物に所有してほしかった。 それだけではない。 本を受け取ったオネッタは頬を赤くしながら微笑んだ。今からカロルスに会えることに喜んでいるのだ。 エヴァンスはオネッタの恋を応援したかった。 「私はもう読み終わったから。返さなくて良いと、彼に伝えてほしい。 あと……この菓子も。皇都で最近流行りらしくてね。味は保証するから、話ついでに一緒に食べておいでよ」 「あ……ありがと! えっと、あの、本当にありがとなー! じゃあ、いってくる!」 「うん。いってらっしゃい」 ぶんと勢いよく一礼して、慌ただしく走っていく少女の背中に、ひらひらと手を振って見送る。 オネッタとカロルスの仲が発展するように祈りながらも、エヴァンスは心の中で泣きそうになっていた。 エヴァンスはオネッタのことが好きだ。 オネッタは覚えていないだろうが、ふたりは随分と前、歳が片手で数えられるほどの頃、一度会ったことがある。 場所はパーティ会場だ。貴族であるエヴァンスの父が開いたものだった。パーティには、親族を始め、ヴェンツェル家の所謂「お得意様」が集められていた。ヴェンツェル家はあまり位の高い貴族ではない。その地位を保っていられるのは、長く続いているという時間の保証と、細々と遺伝される魔人形師の腕のためだった。父は魔人形師ではないしエヴァンスの兄もそうであったが、エヴァンスの大叔父は優れた魔人形師で、町に住む一般人はもちろん、貴族や宮廷からよく注文を受けていた。そのためにパーティでは商売仲間やお得意様が集められ、親交を深めるとともに、魔人形師の才能を見せ始めているエヴァンスを、早いうちに紹介しておこうという狙いがあった。 幼いエヴァンスは聡く、それに気づいていた。父が、跡継ぎではない自分に才能が見えたのを喜んでいたことも、父にとって自分が将来のパトロンに過ぎないことも知っていた。 だからパーティはエヴァンスにとって息苦しくつらいものでしかなかった。彼はかわるがわる握手を求めてくる大人たちから逃れ、中庭で独り、誰にも気づかれないよう佇んでいた。 そんなときだ。オネッタと出会ったのは。 オネッタの母も優れた魔人形師だ。だからパーティに呼ばれたのだろう。汚い大人たち――――もちろんオネッタの母は違うが――――の中で、オネッタは純粋で、明るかった。パーティの目的など全く知らなかったらしいオネッタはエヴァンスの手を引いて一緒に遊んでくれた。 エヴァンスはそれが、十数年経った今でも忘れられない。 自分の恋は、叶わないだろうと思う。 オネッタがカロルスに恋をしていようがいなかろうが、結果は同じだ。何故なら自分はオネッタとは完全に違う部分がある。そしてその点について一生わかり合うことはできないだろう。 オネッタは魔人形を作ることに対して一直線だ。向上心もある。彼女の母のように優れた魔人形師になりたいと望んでいる。 だがエヴァンスは逆だ。 彼は魔人形を作るのが大嫌いだった。もちろん、作っている最中は、夢中になって、話しかけられてもわからないほどだ。良いものができれば非常に満たされた気持ちになる。そうでなければ素晴らしい魔人形を作ることはできない。作った魔人形のことは、我が子のように愛しく思う。だが同時に、強い嫌悪感と後悔、絶望に襲われるのだ。 魔人形を嫌いになったのは10歳のときだ。 エヴァンスは家の中で孤独だった。両親は自分の地位を保つためのパーティや様々な催し物の出席に忙しいし、例え時間があるときでもエヴァンスになど構いはしなかった。両親にとって大事で、愛するに値するのは自分たちの分身ともいえる跡継ぎの兄だけだ。エヴァンスに魔人形師の才があるとわかってからはその傾向が一層ひどくなり、外で乗馬などをして両親と遊ぶ兄とは違い、エヴァンスは魔人形作成に関する書物を与えられて、自室に事実上閉じ込められていた。 そんな彼にも、心の癒しはあった。 召使いのマーサだ。彼女は優しく、エヴァンスの側に両親よりも長い間いてくれた。 孤独に耐えきれず泣いてしまうエヴァンスを、例えそれが夜中であろうと、優しく抱きしめてあやしてくれた。 エヴァンスはマーサのことが両親よりも大好きだった。 そのマーサが、エヴァンスが10歳のときに、死んだ。 マーサはおかしくなっていた。かけられた言葉に対して適切な返答をしない。既に終わったはずの仕事を繰り返す。具体的に言えば、洗い終わった服を、もう一度洗濯して、乾かすなど。どう見ても異常だった。エヴァンスはそれが心配で、あるとき廊下を歩いているマーサの腕を掴んだ。ねぇどうしたの、大丈夫、と。 揺さぶった瞬間に、掴んでいたそれが、取れた。 ごとり。赤いじゅうたんの上に落ちた腕はエヴァンスの網膜に焼きついている。それは空洞だった。腕がとれたマーサはそのときに壊れた。「おやまぁエヴァンス様どうなさったのですか。可哀想に、お菓子を食べましょうね。お菓子を食べましょうね。おおおおおかおかお菓子をたたた食べ食べ食べましょしょしょしょしょお菓子お菓子お菓子エヴァンス様エヴァンス様エヴァンス様えヴぁんす様えばんスさまぁっああああアアああああ」。床に倒れ、あらぬ方向を見たまま、エヴァンスの名を繰り返したマーサの声は、エヴァンスの鼓膜から離れない。 マーサは魔人形だった。 エヴァンスが尊敬していた、優れた魔人形師である、大叔父が作ったのだった。 「ああ遂に壊れたか。長いこと持ったなぁ。お前が寂しくないように作ったのだが」 「う……嘘だ! だって、だってマーサは思考していた! 温かかった!」 「そりゃそうさ。あれは、生前ヴェンツェル家に仕えていた召使いの霊を降霊術で定着させ、アルカナで温めて人間らしく見せていただけの魔人形なんだから。なに、お前にもじきにできるようになる。才能があるんだからな」 新たな魔人形を作りながら何でもないことのようにそう言った大叔父が、エヴァンスの心にとどめをさした。 (どれだけ私が君を求めても、君が私を見ることはないだろうね、マリー。私は魔人形が嫌いなのだから…… 君は、魔人形を愛する者同士で愛し合った方が、幸せになれる) だからカロルスとオネッタの間に、自分は入っていけない。 オネッタが廊下の角を曲がり、その背中が完全に見えなくなってから、エヴァンスは振っていた手を下ろして、溜め息を吐く。 ああ――――注文が山積みだ。 早く、人形を作らなくては。 .
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10 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM:2008/01/27(日) 23 50 19 ――Interlude 「私の目の前に居る貴方は誰?」 耳に残るは波のせせらぎ。辺り一面に広がる白い砂浜。 空はいつの間に夜になったのやら、深い暗黒に染まり、星すら望めないくらいに深い闇色を呈していた。 遠くを眺めても、どこまで続いているのやら分からない、延々と続く波際。 ざざぁん、ざざぁん、と潮風もなしに反復する波の彼方に、白いヤドカリを見つけた。 常人の倍以上の大きさを誇る、足長ヤドカリ……。そこに知識として有する儚さは微塵も見受けられず、どうしてかそれが妙に可笑しかった。 充分に周囲の景観を楽しんだ後、未だ口を開かぬ少年に視線を戻す。 モノクロの異常な世界に対し、平然と構える白い少年。 否、白い、というのは語弊があるかもしれない。だって、少年が白いのは髪と肌ばっかりで――それ以上に自身を塗り潰すくらいに黒い服を纏っていたのだから。そうして私を見つめる瞳だけは、この白と黒ばかりの世界で、唯一蒼く輝いていた。 「誰なの? 貴方は」 今度はゆっくりと、聞き漏らしのないよう、慎重に問い質す。 少年は答えない。 喋らない。眉ひとつ動かさない。 半ば予想していた結果ではあったが、不思議と怒りは沸いてこなかった。 言葉がなくとも解る。この子は……私に何かを伝えたいんだ。 でも何を? 言いあぐねているの? ……言うのが怖いの? 彼は口を開かない。なら――私も喋らない。 今目の前の少年に必要なのは、言葉による督促ではなく、迷いを整理するだけの時間を与えてくれる、沈黙だ。 そうして私達は貝を噤んだかのように一言も発さず、ただ時間だけが流れていった。 ずっと。ずーーっと。 「…………」 「…………」 やがて幾許かの時が過ぎ、それが少年の迷いを吹き消すに充分な価値を含んでいたのか。少年は変わらず何かを語ろうとはしなかったが、代わりにそっと私の傍へと歩み寄り、想像通りに冷たい手で私の手を掴んできた。その際に、硬い物体を手の内へと潜り込ませる感触。 ――途端、頭に何処かの風景が流れ込んできた。 「――――!」 最初に感じたものは一陣の風。 頬を擽る柔らかさが去った後、視界に飛び込んできたのは虹の光。 木々豊かで、澄み切った湖が大地を潤し、透き通った風が千の恵となって地表を撫でる。――そんな世界。 もし理想郷が真に存在するのならば、と連想せずにはいられないくらいに世界は穏やかで――――反面、生命の輝きが欠片も見出せず、虚無的だった。 視界は私の意志に関わらず動き始め、何処かの神殿の麓に辿り着いて、ようやく元の白黒だけを色調とする虚しい風景へと戻る。 「……これは?」 やはり少年は答えない。 代わりに、次いで脳内へと流れる文字の羅列。蹂躙し尽すノイズの雄叫び。 命の洗礼。楼閣の下に。母なる石。西への誘い。忘却の町。隔たれし信仰。とこしえに響く歌。誓いの雄叫び。龍王の導き。主のなき都。瑠璃色の川。流転。累家の末流。ルーヴランスという者。をとめの記憶。をかしき祖国。をかしき再会。をかしき旅立ち。戦慄き。神を名乗りて。よりしろ。猛き者たちよ。礼拝の意味。そしりを受けつつも。鍔音やむことなく。願わくば闇よ。汝の罪は。南方の伝説。名捨て人ふたり。 なにゆえにその子は。永いお別れ。楽園を求めるは。螺旋。烙印ありて。礼賛者。羅針の示すもの。群れ立つ使者は。結び目。向かい風。迎え火。歌うは誰がため。ゐぬる場所。望むはあらゆる答え。畏れよ、我を。鎖と絆。闇に炎。眦決して。決別の前。武士道とは。古代の園。選ばれし死。天使たちの抗い。『暁』。 「う……」 不覚にも吐き気が込み上げ、全身を襲う立ち眩みが頭への衝撃を物語る。反射的に頭を押さえるも、無数の傷に犯されし我が身は、既に自身の支配下の外へとあった。 だが問い質さねば気が済まない。まるで掴みようのない少年の真意を。私が選ばれた理由を。 「何……コレ……。貴方、これは歌だとでもいうの? わからないわ……。貴方はいったい、私に何を伝えたいの?」 「…………」 少年は答えず。 だが、その質問は彼を失望させるに値するものだったのか。少年は無表情から一転、暗く沈鬱した表情へと変化し、こちらに背を向ける。 制止の言葉を紡ぎたくとも、顎が死んだみたいに動いてくれない。やがて闇は光により掃われ、閃光が網膜を焼くその先には――――。 「……神?」 ――Interlude out. 「――着いた。バストゥークだ」 汗に塗れた額を手の甲で拭い、溜まった疲労を少しでも誤魔化そうと息を吐く。 ふと顔を見上げてみれば既に空は完璧に昼の様相を迎えており、厳しい徹夜明けの身もあってか、爽やかな陽の光が自身を丸ごと浄化するような不快さを感じる。 「しかし思っていたより時間が掛かっちまったな。せめて朝方には戻れると踏んでいたんだが」 「仕方ないさ。いくらチョコボを乗り換えようとも、騎乗者自身に溜まる疲労はどうにもならない。むしろこんな短時間で国家間を往復する貴方の方が奇特だと思う」 そうは言うが、急いでいたのだから出来る限りの早さを求めるのは当然であろう。 とはいえ彼女――莫耶をぞんざいに扱うことも躊躇われ、どう返したものかと逡巡していると、こちらの視線に気付いた彼女が満面の笑みを浮かべてそれに応えてきた。 「~~~~ッ」 慌てて視線を逸らすも、火照った顔は隠しようがない。 ……何だろう。何というか、彼女みたいにこう、好意を前面に押し出すタイプはちょっと慣れない。いや、例えばイリヤだってよく俺に抱きついたりして純粋に好意を示してくれたけど、彼女のは兄妹としての慕情なワケで、遠慮のない抱擁は年が離れているからこそ許される期間限定の荒技だ。だというのに、まさか自分と背丈が変わらない相手がこうも一途に慕ってくれるってのは……正直反応に困る。 「どうした? シロウ」 「い、いや、何でもないぞ……」 半年振りに再会した彼女は、かつての幼い面影は払拭され、何故だか立派なレディになっていた。 いや、確かにそれも十二分に驚嘆すべき事柄ではあったものの、それ以上に俺を困惑させたのが、成長した彼女が俺の知っている『彼女』と瓜二つであるという事実だ。 幼い頃からその兆しはあったとはいえ、端正な顔立ちはかつて心通わせた彼女を否が応でも連想させ、心強く思う反面、言いようのない寂しさを感じてしまう。同じ時を共有していない分、より一層それが顕著に感じられてしまうのだ。無論、莫耶に落ち度など全くないのだが……。 ――いかん。せっかく行方不明になっていた彼女と無事見えることができたというのに、俺は何を考えているのだろう。今は素直に彼女との再会を喜ぶべきだ。彼女に他の誰かの影を重ねるなんて、失礼でしかない。 「とにかく急ごう。釣れたての新鮮なスッポンなんだ。生きのいい内に食べさせてあげたい」 「ああ……って、スッポン、とは? これはレッドテラピンという名だが?」 「んん? スッポンを知らないのか? これは――っと、あぁ……」 予想もしなかった返答に思わず首を傾げるが、すぐさま彼女がこの世界の人間だということに思い至り、得心する。育った環境の差というか、そんなちょっとした文化の相違が何故だか不思議と可笑しくなってしまい、不覚にも面に出して噴き出してしまう。 「……そうか。くっくっ、いや、そうだったな」 「む、何故笑う。言っておくが間違えているのはシロウの方だぞ。私はそれを注意してあげたというのに……」 「いや、すまん。ふふ。なに、こっちの話さ。気を悪くしたなら謝る」 「納得いかないなー……」 そう言って頬を膨らませながら早歩きでバストゥークの門を潜る彼女。やはりその様が尚更可笑しさを込みあがらせ、彼女が背を向けているのをいいことに、気兼ねなくクスクスと笑い声をあげる。次いで彼女に置いてけぼりを食らわされないよう、小走りで機嫌の悪い莫耶を追いかけるのだった。 そして丁度バスへと通じる門を潜った時。 Ⅰ:目の前の彼女について考えた Ⅱ:先に居るであろう、カレンのことを思った Ⅲ:ふと、セイバーのことを想った 投票結果 Ⅰ:0 Ⅱ:6(over kill) Ⅲ:0
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(`・ω・´)「もし異論がなければ、これにSCP--を割り当てよう」 (´・ω・`)「そこは昨日埋まってしまった」 (´・ω・`)「えっ」 (´・ω・`)「まあ別の番号でもつけとけ。SCP-2719とかどうかな?」 (´・ω・`)「そこも埋まったが」 (´・ω・`)「呼び名が決まらないな」 (´・ω・`)「しょうがない、適当に渾名でもつけようぜ」 (´・ω・`)「なら『Di Molte Voci(伊:数多の声から)』ってどうかな」 Di Molte Voci(SCP Foundation) 登録日: 2017/02/27 Mon 00 07 06 更新日:2024/04/06 Sat 10 51 00NEW! 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 Communism will win Di Molte Voci SCP SCP Foundation 情報災害 面倒くさい ああ、私は財団職員の一人だ。すまないね財団アニヲタ支部の職員の諸君。 Di Molte VociはSCP Foundationに収容されているオブジェクト(SCiP)である。 …多分ここで多くの人は「ん?あれSCiPって番号で呼ばれるんじゃなかったっけ?」って思ったと思う。 このオブジェクトは、Di Molte Vociと呼ばれている。何故か?上の寸劇の通りである。 こいつに何かしら、公式な呼び名を与えようとしても、何かしらのイベントによってそれが変更されてしまう。 これはDi Molte Vociの呼び名だけではなく、他のことにも適用されるのさ。 例えば、このオブジェクトにはオブジェクトクラスも、特別収容プロトコルも存在しない。 もっと言えば、このオブジェクトは「報告書」自体が存在していない。報告書を書いても、それが後述の理由で「影響を受けてしまう」からなんだ。 ここにこのオブジェクトを収容するまでの間にあった研究者たちのやり取りの記録がある。 まあ公式なものではないんだが、そもそも「公式なもの」がないんだ。 概要 このオブジェクトは、カーニバルガラスで作られた道化師のマスク、だ。 金属光沢のある虹色に光るガラスだと思ってくれ。それで道化師のマスクができている。 このオブジェクトは、自分について言及した文章に影響を及ぼす。 といっても書いたらどこかへ連れて行かれるとか、執拗にかつて図書館であったと言及を強いられるということはまあない。 単純に、「文章の内容をランダムに他のそれと入れ替える」とか、「文章に書いてある記号が揃えられる」とか、まあそういうものだ。 でだ、このオブジェクトが影響するのは、「権威付け」された文章である、もっと言うなら「合意に基づいた」文章がアウトのようだ。 しかも参照閾値は4。どういうことかって?まず権威付けされた文章を書くだろ?それについて言及した文章を書く。これが参照閾値1だ。 それを更に参照する。参照する。そしてまた参照すると参照閾値4だ。つまりここまでの文章は影響を受けるわけだ。 310m程度近くにマスクがないなら少し弱まるようだが。 これを収容しないといけないわけだが、当然ながら「特別収容プロトコル」を制定することはできない。 決めても変えられてしまうからだ。 だから代わりに、「網膜スキャンを使って仮面をパスワードを必要としない金庫にしまう」ことにした。 そして影響を受けた文書も適切に隔離し、サイト全体にクラス-3G記憶処理を施すことにした。 どうもスクラントン博士(*1)曰く今回のDi Molte Vociのようなミーム複合体に対して 試すテストケースとして考えているようだな。 発見経緯 このオブジェクトは休暇中のエージェント・コジョがたまたまアンティークショップで発見したものだという。 他のアンティークとは名ばかりのガラクタには値札があったが、その仮面は物々交換を望んでいた。 エージェント・コジョはそのアンティークショップの老婦人に金を払う代わりにランチをおごってそれを手に入れたわけだ。 ただし、エージェント・コジョはあくまで珍しい風変わりな宮廷道化師だなとしか考えていなかった。 彼はインスタグラムに写真をあげていたのだが、そのマスクについてのいくつかの感想を彼の母に伝えようとしたとき、 異常性を見つけた。 彼はいくつかをピックアップする代わりにインスタグラムの全てのコメントを読んでしまったのだ。 その時はエージェント・コジョは疲れのせいにして、そのまま電話を切った。 その後、エージェント・コジョは職場にもマスクを持ち込んだが、そこでもやっぱりおかしいことが起きたので、 エージェント・コジョはこれを財団が収容すべきだと考えた。 後に調査をしたところ、店は閉まっていたが、エージェント・コジョに預けた老婦人、グレタ・ランザはどうも仮面の性質を知っていたようだった。 それによれば、どうやらどこかの学校で仮面を見せびらかしていたら、そこのデータベースが影響を受けたようである。 そこでグレタ・ランザはエージェント・コジョにある種預けてほっとできたのかもしれない。 グレタ・ランザは最近は近所の人も動向を知らないという。 まあ、つまりエージェント・コジョはある意味で、この仮面の取り扱いを『間違った』わけだ。 本当ならばその異常性がわかった時点で、財団に持ち込むべきではなかったんだろう。 まあ、財団エージェントとしては、異常物品を財団で収容させよう、というのは当然のことだから別に彼を責めるつもりはないがね。 実際、財団はなんとかこれを金庫に入れているわけだし、下手に外にあるよりはマシだろうさ。 余談 「SCP-2864」のナンバーのアドレスにDi Molte Vociが登録されているが、 別にこれは財団世界でもSCP-2864にされてるわけではなく、 「ジョークオブジェクトではない以上ナンバーを当てはめる必要がある」ためナンバーを一つ潰して登録しているのだろう。 実際、原文では上の『もし異論がなければ、これにSCP--を割り当てよう』の部分は、 適当な本部サイト上に登録されたSCPのナンバーが(-ARC、-D、-EX含むが情報災害系オブジェクトと-J、001提言は除く)ランダムに表示される。 この記事では再現のため、アニヲタWikiの接続者数をナンバーに置き換えて表示している。 形式がTaleそのものだが、れっきとしたオブジェクト記事である。 簡単に言えば、「正式な報告書を残すと書き換えられてしまう(情報災害)ので、研究者たちのやり取りを残してあるマスク」ということである。 上の文章も、そのやり取りの記録を見ながら喋っているとでも解釈してくれ。 CC BY-SA 3.0に基づく表示 Di Molte Voci by Communism will win http //www.scp-wiki.net/scp-2864 http //ja.scp-wiki.net/scp-2864 この項目の内容は『 クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス 』に従います。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 面白いオブジェクトだね、正式な報告書にできないSCiPか -- 名無しさん (2017-02-27 06 56 11) タグに The SCP Foundation 追加お願い -- 名無しさん (2017-02-27 10 34 31) めんどくせーなwww大好きこういうの -- 名無しさん (2017-02-28 19 13 52) 元記事読んだときはこの効果のせいでチンプンカンプンだった思い出…こうして解説してくれるのが本当にありがたい -- 名無しさん (2017-02-28 19 16 47) 一部の単語が赤くなることについての解説もほしい -- 名無しさん (2017-03-07 16 19 47) 「数多の声で」ってSCP記事他にも無かったっけ? -- 名無しさん (2017-04-19 03 47 36) ↑2 元のやり取りの中でも赤くなっていて「直感はあるが、まだ確かではない。調査してみよう。- グラフ」という扱い。 -- 名無しさん (2017-04-26 19 43 19) ↑2SCP-939だな。 -- 名無しさん (2018-05-29 23 18 47) 近所の人すら老婦人の行方がわからないの怖くない? -- 名無しさん (2018-10-23 06 19 53) ディ・モールテ良いぞ!良く改変している!! -- 名無しさん (2020-02-01 00 13 37) こういうのこそGOCに任せたほうがいいんじゃないかな -- 名無しさん (2020-06-26 15 26 23) おーロードするたびにこれにSCP-○○を割り当てようの数字が変わる、面白い -- 名無しさん (2021-07-28 03 36 25) めんどくさいだけで良かったな -- 名無しさん (2023-11-22 08 56 47) 名前 コメント
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――数百年前・月面 単刀直入に言えば、彼は死にかけていた。 満身創痍の身体は鉛のように重く、傷口から溢れ出る大量の血が全身を真っ赤に染める。眼は霞み、手足の感覚すらない。 だが、彼は止まらない。朦朧とする意識を気力で繋ぎとめ、限界などとうに超えた身体を無理矢理動かして狂ったように戦い続けた。 敵のどてっ腹に銃剣を突き刺し、柄の根元にあるトリガーを引く。瞬間、零距離で放たれたビーム光弾が敵を撃ち抜いた。一発、二発。 断末魔の絶叫が耳をつんざき、漂う肉の焦げる匂いに吐き気が込み上げる。 辺りはまるで地獄のような有様だった。 荒涼とした大地には見渡す限りに血の海が広がり、散乱する肉片の山は最早敵の死骸か味方の亡骸かも分からない。 動きを止めた彼の隙を衝き、周りの妖怪達が一斉に襲いかかった。四方から殺到する弾幕から、彼は串刺しにした敵の死骸を盾にして身を守る。 同時に銃剣のエネルギーをチャージ。弾幕に撃ち抜かれ、盾としての機能すら失った肉塊を放り捨て、彼はトリガーを引き絞った。 瞬間、銃剣から放たれた大火力のレーザー光線が、周囲の敵を消し炭に変えた。足元に転がる肉塊に銃剣を突き立て、彼は獣のように咆哮を上げる。 その時、爆炎の中から金色の影が突如彼に襲いかかった。九本の尻尾を生やした狐の妖怪である。 瞬く間に距離を詰め、九尾の妖狐が彼に肉薄。鋭い爪の生えた右手が彼の腹を貫いた。おびただしい量の血が口から吐き出され、銃剣が手から滑り落ちる。 殺ったか? 右手に感じる確かな手応えに、妖狐は勝利を確信した。だが次の瞬間、まるで太陽のように激烈な光が妖狐の網膜を焼いた。 銃剣を手放した彼の右掌に、霊力の光が集束している。拙い! 妖狐は咄嗟に彼から離れようとした。が、引き抜こうとした妖狐の右腕を、彼の左手ががしりと掴まえる。 「吹っ飛べ……!」 血の気の失せた顔をにやりと歪め、彼は右手を妖狐に叩きつけた。瞬間、光が――爆ぜる。 眩い光が妖狐の視界を真っ白に染め上げる。だがそんな中で、自身を見据える彼の真紅の双眸だけは、彼女の眼に焼きついて離れなかった。 結果として、地上の妖怪・八雲紫による月面征服計画は、たった一人のイレギュラーによって失敗に終わった。 月侵略のために用意した妖怪軍団を壊滅させ、自らの計画を台無しにした謎の月人を、紫は畏怖と屈辱を込めて“月の獣”と名づけ、いつの日かの復讐を誓った。 そして、数百年後――。 東方儚月抄異伝~ツキノケモノ~ 第一話「楽園の女狐」 「――レミリアさん。月面旅行に興味はありませんか?」 紅魔館を訪れるや、八雲紫の式――九尾の狐の八雲藍は、開口一番にそう切り出した。突然の藍の言葉に、吸血鬼・レミリア=スカーレットの眉がぴくりと動く。 「話を聞いてあげないでもないわよ?」 傍に控えるメイド――名前を十六夜咲夜という――に紅茶の用意を命じ、レミリアは藍に話の続きを促す。 ちょろいな。レミリアが食いついたことに内心ほくそ笑みながら、藍はゆっくりと語り始めた。 月の都には、毎日遊びながら無限のエネルギーを得られるような技術がある。それは幻想郷の外の世界や、中途半端に外の世界を真似た天狗や河童の技術とはまるで違う。 藍の主人・八雲紫は停滞してしまった幻想郷の妖怪の生活向上のため、月の技術を盗み出して妖怪の技術に活かしたいのだという。 「実は紫様も数百年前に一度、その技術を奪おうかと思って月に行ったのですが、その時は「不慮の事故」で手に入れることはできなかったのです」 不慮の事故、ねぇ? 藍の科白をレミリアは鼻で笑った。 「聞いたことがあるわ。月の民にコテンパンにされて逃げ帰ってきたんですってね? ――何で今更そんな計画を持ちかけてきたの?」 レミリアの問いに、藍は人のよさそうな微笑を浮かべる。あ、これは誤魔化してくるな。レミリアが直感的にそう判断する中、藍は口を開いた。 「簡単な話です、あの頃に比べて妖怪の数が増えたからですよ。皆が協力してくれれば、今度は負けることはないでしょう。そう――」 不意に藍の顔から笑みが消えた。まるで仮面のような無表情で、しかし眼だけは激情に燃えている。今まで見たこともない藍の顔だった。 「――今ならあの忌々しい“月の獣”を狩れる。今度こそ、必ず……!」 ぽつりと紡がれた藍の呟きは、きっと誰にも聞かせるつもりのないただの独り言。だがレミリアの耳には、はっきりと届いていた。 「……どんな計画か、詳しく聞かせてくれないかしら?」 レミリアの言葉に、藍はハッと我に返ったように顔を上げた。「失礼しました」と恥ずかしそうに謝罪し、藍は計画の概要を話し始める。 計画を実行するのは今年の冬、満月の夜。紫の能力で湖に映った幻の満月と本物の満月の境界を弄り、月の都と幻想郷を繋げる。 レミリアの役目は、紫が結界を見張っている間に月の都に忍び込み、めぼしい物を盗み出してくることだという。 「何それ。私に空き巣をやれって言ってんの?」 不満そうに口を尖らすレミリアに、藍は「あはは」と苦笑いを浮かべる。返す言葉もなかった。 その時、レミリアが何か思いついたように「あ」と声を上げた。 「ちょっと訊きたいんだけどさぁ――」 藍の眼を覗き込むように身を乗り出し、レミリアはにやりと意地の悪い笑みを浮かべる。 「――忍び込むのは構わないんだけど、別にそのまま乗っ取っちゃってもいいわよね?」 藍は思わず息を呑んだ。レミリアの真紅の双眸が藍の眼を射抜く。 レミリアの言葉、それは紫への露骨な挑戦だ。かつて紫が失敗した月の侵略、それを自分ならば成功させると言っているのである。 数秒の沈黙の後、藍はにっこりと笑った。レミリアにとっては肩透かしの反応である。 「ええ。ご自由に」 「……言質は取ったわよ?」 念を押すレミリアに笑顔で頷き、藍はソファから腰を上げた。 「さてさて、では私はお暇させて頂きますね。これでも忙しい身分なので。――ああ、そうそう」 まるで何かを思い出したように、藍がレミリアを振り返る。 ぞっとするような笑顔だった。細められた双眸はギラギラと輝き、溢れ出る殺気を隠そうともしていない。 「――月を征服するのは構いませんが、紅い眼の月人には手を出さないで貰えますか? アレは私の獲物なので」 「あら? 私を脅すなんていい度胸してるじゃない」 「いえいえ。これはただのお願いですよ。私の個人的な、ね」 人を食ったような笑顔でぺこりと一礼し、藍は咲夜に連れられて退室した。応接室に残ったのはレミリアと――もう一人。 「……今の話を聞いた? パチェ」 声を落として囁きかけるレミリアに、彼女の腹心である魔法使い・パチュリー=ノーレッジが無言で頷く。 「月の獣、紅い眼の月人……。どうやらあの女狐は随分とそいつにご執心みたいね」 「……どうするつもり? レミィ」 淡々とした声で尋ねるパチュリーに、「決まってるじゃない」とレミリアは笑う。 「月の都に攻め込んだら、真っ先にその“月の獣”とやらを探し出してボッコボコにしてやるわ!」 天井を指差して高らかに宣言するレミリアに、パチュリーはこっそり溜息を吐いた。 現代の裏側に存在する楽園、幻想郷。結界で隔てられたこの世界には、妖精や妖怪、神などによる様々な勢力が存在する。 まず紅魔館。白玉楼の亡霊姫・西行寺幽々子が治める冥界。天狗や河童が支配する妖怪の山。他にも天界、地底、彼岸など、数え始めたらキリがないだろう。 勿論、結界を守護する幻想郷の要、絶対中立の博麗の巫女も忘れてはいけない。 幻想郷を文字通り飛び回り、藍が各勢力との交渉を終える頃には、夜もすっかり更けていた。 「お帰りなさい、藍しゃま! ご飯にしますか? それともお風呂にしますか?」 交渉の結果を主人である紫に報告し、重い身体を引きずって邸に帰宅した藍を、猫又の少女が出迎えた。藍の式・橙である。 「ただいま、橙。そうだな……疲れたし、今日はまず風呂にするよ」 暫しの黙考の後に答える藍に、橙は「あいっ」と満面の笑顔で頷く。橙の頭をくしゃりと撫で、藍は風呂場へ足を進めた。 脱衣所で服を全て脱ぎ去り、白い裸身が露わになる。豊かに実った胸の谷間、絹のように細やかな肌には、痛々しい大きな傷跡があった。 数百年前、月面での戦いで負った古傷である。 (布陣は済んだ……) たっぷりと湯の張った浴槽に身を沈め、藍は黙考する。 紅魔館は協力を確約してくれた。白玉楼も恐らくこちら側につく。博麗の巫女は紫が直々に鍛えている。竹林の月人達も動き出した。言わば盤上に駒が出揃った状態である。 ならば後は、駒を動かすだけだ。藍は胸の傷痕を指先で撫でた。始まるのだ。数百年前の戦いの続き――第二次月面戦争が。 (待っていろ。獣め……) 思い出すのは真紅の双眸。数百年前、深手を負いながらも毅然と睨み返してきた強い瞳。藍はあの眼を、欲しいと思った。 (貴様を屈服させ、私の前に跪かせてやる……!) 雪辱に燃える藍の顔は、どこか恋する乙女にも似ていた。 ――続劇
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朝倉涼子が輪郭線を完全に喪い、跡形も残さず消滅する。 長門の与えた彼女へのラストワードが、消え失せ乖離してゆく彼女の鼓膜にまで届いたかどうか、確かめる術は最早ない。己の力で滅した元同胞に対し長門が覚えた感情は、単純な勝利への喜びに満ちて終われるものではなかった。 他に選びようがなかったとはいえ、後味の悪さは付随する。葬った彼女に対し、寂寞と羨望を抱いていたかつての己を長門は思った。 言うなれば彼女は模範だったのだ。 後退して行く未来を憂いて、思念体の意向に反した行動を取った。ヒューマノイドインターフェースとしては欠落しているようでいて、其の実どの情報端末より活き活きと「人間」の感情を、それは主に負に傾いたものではあったけれども、自前のものとして持ち合わせていた。朝倉当人は、その事実を自覚しきらぬままに。 朝倉によって改変されていた空間情報は、スノードーム内に組まれていたプログラムによって自動修正が始まった。溶解した飴のように周辺一切を同色に染めていた銀が伸びあがり、うねりながら元の廊下を模って修復を行ってゆく。 連結を解除される寸前までいった長門自身の肉体も、プログラムの影響下にてどうにか回復するが、貫かれた足腰のために喪ったバランスまではすぐに取り戻せなかった。立ち上がろうとしてよろめき倒れ掛かった身を、さり気なく細い両腕が抱き止める。 「相変わらずの無茶ぶりですね、長門さん」 穏当な女性の声が、長門を労ってやんわりと降る。長門は瞬き、琥珀の瞳の表層にその姿を映した。 喜緑江美里――長門と同じくTFEIの一人。長門は自分を助け起こすようにする喜緑を物言いたげに見据える。 朝倉の言質が正しいのであれば、彼女も既に長門を切り捨てていておかしくない存在なのだ。喜緑は元々、長門の暴走を未然に阻止するための監査を目的の一つとして、此の学校に派遣されていたのだから。 「誤解があるようです。情報統合思念体は貴女を見捨てた訳ではないんですよ?」 お転婆な妹を案じる物静かな姉の様に、喜緑はおっとりと微笑んだ。 「朝倉涼子から急進派『主』の位置をトレース、捕捉を完了。一斉掃討が始まっています。――つまりは、この計画自体が釣堀ということです。主流派は元々、急進派を容認するつもりはありませんでした」 淑女らしい微笑のもと、紡がれる解説は長門の推測をまた、越えていた。喜緑ののんびりとした解説が正気ならば、主流派が急進派を滅する為に、古泉の「機関」とその救援に向かう長門の行動までを見越し、策を弄して急進派を『嵌めた』ということに他ならない。 「何故」 長門の問いは端的だった。 「涼宮ハルヒの情報フレアの観測が成せない事は、主流派にとっても致命的。急進派の主張にも思念体からすれば正当性はあった。それなのに主流派は敢えて、急進派を掃討までして現状維持を貫いた。……それは、何故?」 「自律進化の可能性は、涼宮ハルヒ本人のみでなく、その周辺に波及していることに思念体が気付いたからです。――長門さん、貴女のことですよ」 「……わたし?」 鸚鵡返しにするしかない長門の呟きに、長門の髪を梳かすように手をやった喜緑は何処か嬉しげでもあった。 「感情という概念。地球上で貴女が獲得したそれは、思念体に随時送信され、分析を受け続けました。それは人類に見るべき価値を持たなかった思念体にとって理解の範疇を超えたもの。貴女がそれを得たことによって、思念体は可能性を夢見た。――その『感情』こそが、涼宮ハルヒの力の源に直結し、進化の鍵足り得るのかもしれないと」 それは同時に退化の可能性をも含有するものではあるけれど。 進化の方向性を見失い、停滞していた情報統合思念体が見出した、小さな人間の奇蹟。 「長門さん。貴女の未来を『既定事項』にするのは、貴女の選択です。……もう、気付いているのでしょう? そのスノードームが、何時、どの時代から齎されたものかについても」 長門は、己の窮地を救った硝子の球体に眼を遣った。古びたアンティーク物、古泉一樹が長門に託した雪の結晶のような贈答品。けれど朝倉涼子を瞬時に打ち倒し、空間再生を図ることの出来るプログラムを内臓したそんなものが、この時代に残存している筈がない。 「貴女の規制は解除されました。全情報端末が貴女の支援に回ります。――長門さん」 巣立つ子を見送る親の眼差しをもって、喜緑は長門を後押しした。 涼宮ハルヒの可能性の波紋に飲み込まれ、『感情』を得た長門有希に朝倉涼子の他に。彼女らを見守って来た一端末の喜緑江美里までもが、確かに、人の持つそれと等価の親愛を形にする。存分に暴れて構いませんよと、茶目っ気を混ぜた一声と共に。 「貴女の大切な人を見つけに、いってらっしゃい」 憂慮する事項は、情報制御能力を再び取り戻した今、長門有希には何一つとして有りはしない。 長門は言われるまでもないと主張せんばかりに喜緑を見つめた。 「――同期を申請する」 『機関』傍に配置された情報端末に、その身をもって、古泉一樹を救いにゆく。統合思念体は愛娘の意思に、 ただ一言、 ―――「許可」の、返礼をした。 怒号と、叫喚が飛び交っている。 銃声に伏す仲間。機関銃の耳障りな騒音。古泉一樹は草叢に潜ませた身を縮め、散り散りになった仲間を案じながらグリップを握り直す。 非常時に備えて一通り、扱えるように訓練ならば積んでいたものの、まさか高校生の身分の内に手にすることになるとは思っていなかった拳銃。借り物のようにしっくり来ない黒光りするそれの重みが、古泉に否応なしに戦線を意識させた。 機関所有の山奥。他の支部との中継地が置かれた其処には、今から政府転覆を宣言しゲリラ活動に身を投じられそうなレベルの武器庫、弾薬庫があった。涼宮ハルヒ抹殺をもくろむ過激派が要所押さえにまず狙ったのはそこであり、機関の現状維持主張派と攻防戦が続いている。 応援要請は疾うに発されているから、暫く待てば各地から支援部隊が回ってくる。そうなれば過激派を抑え込むも容易だ。必要なのはそれまでの時間稼ぎであり、可能な限り犠牲を減らすことだった。 古泉はすっと深呼吸をする。 今回の彼等の反旗には、謎が多い。急に過激派が動き出したことも、それを機関の上層部が事前に察知し、食い止めることが叶わなかったことも、考えれば考えるほど奇妙な話だった。 立てられるのは一つの仮説。何らかの介入、人間の手に及ばないような上位の力が加わった事により、過激派が成功を過信し行動に踏み切ったとしたならば。 「死ぬ」未来を古泉自身に先に提示した未来人の思惑も気に掛かっていたが、手元にあるのは状況証拠ばかりで情報が不足している上、ゆっくり思考に浸る暇もなさそうだ。――敵が、倉庫を占領する為に近付いて来る。 古泉は身をやや持ち上げ、後退しながら低姿勢で狙いを定めた。 網膜の裏に、SOS団の面々の姿がちらつく。帰って、皆と一緒にパーティーを。長門さんを祝し、クラッカーを鳴らし、皆で騒いでケーキを食べて。涼宮さん、朝比奈さん、「彼」もきっと楽しく過ごせる一日になる。 解散時になったら、そう、改めて彼女に言おう。 「――!おい、向こうだ!」 古泉が引き戻した意識の先で、男が別方面の仲間に向けて銃を突きつけている。古泉はまずい、と反射的に引き金を引いた。乾いた音に、衝撃の反動が手首にかかる。ずうんと指先の痺れる感触、手が震えて痛んだ。弾は運よく反乱分子の一人の脚を貫通していたが、男の上げた痛烈な叫び声が、敵を此方に引き寄せていく。 古泉が慌てて視線を走らせると、仲間の方は無事に逃げたらしく、先程まで棒立ちになっていた姿は見えなくなっていた。 とはいえ、ぐずぐずしているとすぐにまた群がってくる。離れなければと古泉が踵を返すその先に、見慣れぬ男が血走った眼で走り込んできた。違う角度から攻め込んできていたらしい敵の一味。 「野郎!」 唾棄するような叫びが聞こえ、駆け付けた男の銃口が古泉に牙を剥く。逃げろ、走れ、叱咤すべき脚が動かない。 まるで時を逸したような、スローモーションの中のような光景だった。口径何ミリの弾丸か、そんな事までは把握仕切れなかったにせよ、一直線に走るその一撃が古泉に目掛けて飛来して来ることをほんの一秒僅かの間に、古泉自身が理解した。銃弾が己の胸に、吸い込まれるように飛び込んでくる。視界が、刹那に白く染まった。――激痛は、遅れて古泉の半身を灼いた。 「あっ……ぐ…!」 呻き声が漏れたが、それすら聞こえない。自分が倒れたのかどうかさえ、古泉には判断が効かなかった。フラッシュを焚かれたままの世界、視神経が焼き切れたように何も見えない。 か細く人の名を、彼自身が切望するように呼ぶ。現実に彼の腹部を赤く染めていた鮮血が、留まりを知らずに古泉の唇までも浸食して濡らし、地に染みこみゆく。 古泉一樹は遠退く意識をそのまま手放す寸前、――真っ白に埋もれたなかに薄い影を見たような気がした。 ひとひら春の日に舞い降りる、それは、雪のように。
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無機質な印象しか与えない廊下を全速力で走り抜ける女がいた。 おっとりした顔立ちに似つかわしくない吊上げたまなざしを貼り付け、 その動線にばたばたという激しい音を立てながら。 やがてその音は止む。 どうやら目的のものを見つけたようだ。 「―――これはどういうことですかっ!」 薄闇の中、心底面白そうな表情の女が鏡の前で何かを観察している。 その口元は弓型に歪み、最高のエンターテイメントを見やるのに相応しいもので。 そこにバンッ!と空を切り裂くが如く飛び込んだのはドクターマルシェ。 麗しい黒髪が衝撃で乱れるのも気に留めた様子はない。 「ノック位しなさい。マルシェ?」 ちらりと突然発生した音源を見やると腕を組み視線を元に戻す。 薄く笑うのを止めない女にマルシェは少しのいらつきを感じ、不快だというアピールをする。 女の視線の先。 それはマジックミラーになっており、その向こう側にはマルシェが先ほどまで血眼になり捜していた里沙の姿があった。 先ほど鍵がかけられていたため侵入できなかった部屋に居たことにマルシェは小さく舌打ちをする。 里沙の意識はあるように見えた。 だが意識の有る無しなどは別に、明らかに様子がおかしい。 身に纏うものは多少破れがあり、戦闘の後というのを伺わせる。 何よりその表情は……そう、必死で何かに耐えているような。 同時に湧き出す疑問。 この姿を見て女が何故こんなに面白いものを見るのような目線で見るのかが解せない。 ずれた眼鏡をかけ直す仕草もつい神経質なものになる。 ひとつ深呼吸をし、女に向き立つ。 「貴女とRが里沙ちゃんを浚ってきたと部下から聞きましたが?」 「あら、お耳が早いこと。でもあの子は自分から、自分の意思で戻ってきたの。 浚ったなんてどこから出た話かしらね?」 そんなはずはないだろう。 第一、こんなすぐに露見する嘘で誤魔化される訳にはいかない。 残された者たちがそれを知ったとあれば…… ―――ひと波乱どころでは済まないだろうともう一人の、かつての知人を想う。 「では、今の彼女の様子の原因は?」 「全ての質問にいちいち答えなければならない道理はないわね。私だって忙しいの。 ……あぁ、マルシェ。そうそう、薬品ちょっと借りたわ」 「……はぁ?」 会話が噛み合っているようには思えない。 ……完全に遊ばれている……もしくは本題をかわされている事にまた不快感。 それに薬品を借りたとは? 何を、とは言わない。 これ以上単純に聞いたところで答えは返ってこないだろうと踏んだマルシェは別の角度から攻めることにした。 「誰の指示ですか、一体向こうで何が起こっているんですか!」 「少し落ち着きなさい、あれは完全に向こう側に……敵側についている」 「そう言ったのですか!?里沙ちゃんが」 「啖呵きられたわよ。組織へは戻らないんだって。 一応言っておくけど手を出さないでね」 「……っ」 里沙が造反しつつある。 そんな噂ぐらいはマルシェも聞いていた。だが、まさかこんな方法をとるとは――― 目の前に広がる一方的な支配は仮定を肯定へと導くものでしかなく、苦々しいものが胸の奥から込み上げる。 しかし表情でそれを露出する程に場数を踏んでいないわけではない。 ポーカーフェイスは嫌というほど叩き込まれてきたのだから。 マジックミラー越し、里沙の姿から一時も視線を外さない女はそんなマルシェの意図に気付く筈もなく。 「なんてことを……」 「裏切り者だけど、せめて死体は奇麗な方がいいからね」 「……ほう」 「まぁ、3日後にはミティと同じね。何度も復活できる不死者(アンデッド)へと。 そして、永遠にその魂をあの方の為に捧げることになる」 あの方。 言葉どおりにとるならこの組織を統べる存在であるダークネスを指すだろうが それには弱冠……含みに違和感がある。 この女と里沙を繋ぐもの。推測が正しいならば。 「……前から聞きたかった、貴女が安倍さんをそこまで神聖視する、その理由を」 「………………答える道理も義理も貴女にはないわね」 重く、冷たく言い放たれる。 だが、一瞬瞳が泳いだのをマルシェは確認した。 お互い視線が正対していなかったからこその綻び。 正直、答えが返ってくることなど期待していなかったからこそ、 その態度で何か幾分かの思惑があるのだと推し量るには容易い。 勿論一瞬の後、ポーカーフェイスを繕う女も犯した失態に気付きばつが悪かったのだろう。 邪魔が入り気が削がれたと言わんばかりにこの空間で二度目の視線をようやく投げかけると その場を後にしようと、出口と女の直線上に立つ乱入者を横切りすれ違う。 「もう一度言う。あれに手出しは無用。聡明なマルシェ様」 そう、マルシェの耳元で言い残して。 ギィィ と錆び付いた蝶番の擦れる音が不協和音を奏でる。 まるでマルシェの心に渦巻く疑心を代弁するかのように。 マジックミラーの向こうでは里沙がハンカチかタオルのようなものを口に当て、 顔をしかめ必死に何かに耐えている。 暫く見ない間に、里沙は痩せすぎと表現されるほど、袖から覗く腕は細い。 外傷は額。脚。腕。だがあの様子からすると外傷は関係ない。 例えるならば、薬品を吸入しているかのような――― 女が言っていたことが本当ならばこのままだと里沙は……絶命するだろう。 それに思考が行き着いたと同時にマルシェの身体は必死に壁を叩いていた。 マルシェの耳に弱々しい空気音―――例えるならば風船から空気が抜けるようなそれが微かに聞こえた。 隣の部屋、つまりこちらからでも聞こえるのだ、向こうでは既にどれだけ充満しているのか。 こうしていてもらちがあかない。 そう判断すると同時に身体は動き出していた。 ……命は失われてからでは遅いのだ。 「里沙ちゃん!聞こえる?匂いはどんな感じ?」 壁を叩く。力の限り。 「答えて!痛い!?」 弱々しく、一時の猶予も持さないであろう里沙が弱々しく頭を上下に振る。 ガスは刺激臭の気体と仮定する。 かつ痛みを伴う毒性があり、うちのラボに存在していた薬品だとしたら…… (何だっけ、早く) (考えろ、思い出すんだ!) (何のためにこの頭脳があるんだ!) (守るためじゃないのか!大切なものを!) ……っ!! まさか、正体は塩酸ガス!? 気体の状態で吸い込むと肺の中の水分と反応し、塩酸と二酸化炭素を生む薬品! もしそれなら、早くしないと手遅れになる……っ! 「里沙ちゃん!今すぐ少しでも高いところへ上がって!聞こえる!?里沙ちゃん!」 あれは空気より重かったはず。 マルシェは全力で鏡を叩く。拳くらいで済むなら壊れても構わなかった。 鏡の向こうの身体はどうやら聞こえているのだろうか、ふらふらと口元を押さえ逃げ惑う。 危なっかしい足取りで簡素な机の上に這いずり上がる。 ほんの少し、時間が稼げたのか。 いや、実際問題彼女の命がは崖っぷちに立たされているのは未だ何も変わっていない。 馬鹿正直にこの部屋の鍵を取りにいっている間に里沙の容体が悪化して手遅れになってはいけない。 残された一つの方法。 この向こうにある、里沙を蝕み続けるものの正体の構成を突き止めることができれば。 直ぐにドアをこじ開けることは出来る。 だが根本的な解決にはならないだろう。 生身では薬品名が解ったとしてもどうにもできない状態だからこそ迷っている暇は無い。 かっと目を見開き、能力を解き放つ。 (能力……忌わしいチカラ……でも、でも) (助けたいんだ、里沙ちゃんを) (今から私は―――能力を使う) その網膜に映るもの全てを構築しているものの正体を―――視る。 勢い良く大量の情報が強制的に流れ込んでくる。 その眩暈を遣り過ごすとミラー越しの空間には 自然中の大気にはあってはならない種類・量の原子が暴れている様が写る。 ―――視えた。 「―――原子たち、私に従いなさい!」 宣言に応えるように暴れまわるそれらはぴたりとなりを潜める。 その様にニィ、と口角が無意識に引き上げられた。 「よろしい。君達は私の支配下にある」 まず行うべきは空間に浮かぶ水素と塩素を認めると分離させ、引き離す。 目に映る全ての物質はマルシェの操るまま式を変えていき 彼女の身体の周りに充満する劇薬物を中和させていった。 「いい子達ね。しばらくじっとしてなさい」 再び全力で壁を叩く。 満足に呼吸も出来ず、今にも崩れ落ちそうな里沙の顔色はチアノーゼが現れ始めていた。 「もう大丈夫。息をしてもいいよ!」 それが向こうにも聞こえたようで、瞬間ためらったのち大きく呼吸を取り返す。 酷い咳音がこちらまで届いた。 同時に崩れ落ちる彼女。 もし、自分がここに辿り着かなかったら――― と想像すると 背筋にぞくりと悪寒が走る程、恐ろしくなった。 リゾナンターは誰が欠けてもいけない。 彼女たちにとって一を失うこと、それは全てを失うと等しいから。 ……その中に己が居ることは既に叶わず、叶えるつもりもないけれど。 もしかしたら誰も見ることが叶わなかった世界に彼女たちなら辿りつけるのではないか。 非科学的な事は信用するに値しないが、科学ですら100%の事象など碌にありはしないのだし。 マルシェの思考はこの行動の理由をそう意味付けた。 何よりマッドサイエンティストに不可能はないのだ。 そう言い聞かせる。 白衣は翻り、今度こそ里沙の元へ赴くべく歩を進めた。 * * *
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ブラックキャット大地に立つ オーガスタ基地内にある施設のゲートの前で佇むナガモン ゲートには「立ち入り禁止 無断侵入者は射撃される 撮影禁止」と書かれた看板が掲げられ、周囲には鉄条網と高圧電流の二点セットが付けられたフェンスが続いてる ここも一応基地内なのにこんな看板表示に意味はあるのか?と疑問に思いつつ手持ちぶたさに佇むナガモン 前線では「天使の掃除機」とも称されるミデアのエンジン音もここでは耳障りだ 警備兵がチラチラと彼女の方を見ている それはそうだろう(ナガモンの容姿説明) 当の本人は気づいているのかいないのか、腕時計と手に持った紙を眺めていた 彼女の手に持った辞令書には「オークリーベースエリア88に赴任し、テストパイロットの任につくことを命ずる」と書かれている 待ち合わせの時間まで後15分ほど時間がある、施設に入るためのIDを持ってくる乃人が来るのを待っている 黒猫と出会う 「ねぇキミ、キミも新任の士官なの?」 視点はナガモンのまま黒猫の容姿説明 「オレのことなら、答えはノーだ。オーガスタ基地の人間だよ、ってこのベレー帽とジャケットを見ればわかるかお前は?」 亜人種の少女、おそらくケットシーだろう 尻尾フリフリ猫耳ぴょこぴょこ 「実はルナツーから来たところ。良かった、今日着任するもう一人のテストパイロットって君のことだね。わたしは黒猫。よろしくね。」 「オレはシン・ナガモンだ。よろしく。」 右手で握手。シン・ナガモンのほうがわたしより10センチは背が高い。わたしは終止彼女を見上げて喋っていた。 出身や戦歴などききたいことはいろいろあったが、お迎えが来た 容姿説明 ラコタトラックで迎えに来る乃人 許可証を渡され、セキュリティゲートを抜けるが許可証は回収される 「ねぇねぇ、あれ回収されたけどいいの?」 「ええ、あれはゲートを一回通れるだけのものですから、ちゃんとしたものはまた後で渡します」 「ご苦労なことだ」 ラコタトラックhttp //www.msigloo2.net/data/で基地内を進む http //item.rakuten.co.jp/card-museum/gw21-bl-u-369-uc/コジマ基地みたいな? MSの使用を前提にした格納庫が並んでいる 向こうには滑走路が見える Lー12格納庫と書かれた門の前で車をとめ、守衛室に入るが少しして出てくる乃人 社内で初めてIDカードが渡されるが、これはあくまでLー12格納庫内に入るためだけにしか使えないらしい。 というか、このエリア88から出るにはいちいち許可をもらわなければならないらしい。 黒猫が初耳だと文句を言っている、乃人は苦笑しつつ、この中に何もかも揃っているからそうそう出ることはないと宥めていた。 施設内に入り車を止め格納庫に入る、格納庫前には警備兵がいるのでもらったばかりのIDを見せて中にはいる 通路にもまた警備兵がいる、会釈し前を通る ナガモン(屋内なのにマガジンをセットしてる…いやな感じだ) 屋内では暴発時の危険があるため、マガジンは抜いているのが普通である ナガモン(射殺は警告じゃないってことか) 通路をしばらくいくとあるドアの前に立ち、IDと網膜、指紋照合でロックをひとりずつ外し中に入る。 中は真っ暗であった、足元だけが微かに照らされている 大きな機械が稼動状態にあるブゥーンという音がしている 「大きな機械…MSみたい、ていうかこれでMSじゃなかったら詐欺」 「面倒だから突っ込まないが…とりあえずザクじゃないな、初めて聞く音だ」 「ここです。度肝をぬかれますよ!」 乃人はそう言うと、壁際に移動し何かの端末を操作したようだ 「ッ!!」 黒猫が息を呑んだのは決して急に明るくなったからではあるまい。 目の前にはまさに鉄巨人が直立していた。 「これが・・・、ガンダムか。」 RX-79[BC]、BlackCatガンダム。RX-78の細身で流れるようなボディラインとは異なり、BlackCatのそれからはかなりがっしりとした印象を受ける。 機体はその名の通り全体に黒っぽく塗装されており、頭部の黄色いV字アンテナだけが妙に目立っている。 シーン変更 http //www.gizmodo.jp/2011/01/post_8343.html参考 オーガスタ基地地下監視司令部 「哨戒機からレーザー通信、『定期便』と接触した模様、座標データ受信開始」 「インターセプト部隊にスクランブル、目標地点が割り出しでき次第避難警報発令」 「座標データ、および画像データ受信メインスクリーンに出します」 「いつものごとくの定期便か…」 「ミノフスキーレベル上昇、レーダーホワイトアウトします。」 シーン変更 「その通り、RX-79[BC]、通称BlackCatガンダムよ」 ハルヒとMKⅡが登場 ハルヒ「はじめまして、SOS団団長涼宮ハルヒよ、あなたがシン・ナガモン?聞いてた印象とだいぶ違うわね」握手 ナガモン「男子3日会わざれば刮目して見よとも言いますから」 乃人「涼宮さんはここの技術「超」…超技術主任なんです」 MK「一応ここの整備主任をしているー…本名は長いからMK-Ⅱと呼んでくれ、他のもそう呼んでる」 ちらりと胸元のネームプレートを見る『M.K.Ⅱ』と略されていた、どうやら相当長いらしい 向こうで黒猫が超技術主任とやらに抱きつかれている、めんどうだからスルーしよう ハルヒ「あなたが黒猫ねーケットシーって初めて見るのよー」 ナガモン「よろしく、ところでこの機体はファーストロット系列のようですが、あれは今ジャブローにいると聞いてますが」 MK「敬語はいい、当たらずとも遠からずかな、あれの予備パーツを使って製作した機体だからな」 ナガモン「そういえば、腕や腰の部分が少し2号機と違うかな?腕は1号機ににてるが」 猫「どんどんガンダムって増えてるよね…なんでナガモンは知ってるの?」 ナガモン「前に映像と写真を見たことがある、シュミレーションで動かしたこともあるしな」 MK「腕と腰はオプションパーツ用のアタッチメントなんだ」 ナガモン「腕はともかく股間にねぇ…」 ハルヒ「別に人型だからって、何もかも「人間」の形に拘る必要はないわ、そろそろ他のみんなにも紹介したいから上まできてくれるかしら」 「ちょっと待ってくれじゃあなんでわざわざ格納庫に連れてきたんだ」 ハルヒ「出会いは劇的な方がいいからよ、後私が楽しいから」 黒猫「じゃあ、炉に火が入ってるのは?」 ハルヒ「さっそく乗ってもらうから」 乃人「ええ幾ら何でも無茶じゃ」 ハルヒ「なんで?黒猫少尉はルナツーのコバイユ隊でRGMに乗ってたテストパイロット、ナガモン少尉はそもそもセカンドロットシリーズのパイロット候補だった逸材よ」 爆撃音 ハルヒ「定期便…か」 黒猫「定期便?」 ナガ「なんだ聞いてないかったのか、ここオーガスタ基地は地球上ではジャブローにつぐ規模の基地というのもあるが、簡単にいえばジオンの重要拠点のど真ん中に取り残されてるんだ」 黒猫「取り残された地オーガスタ…自分で言ってりゃ世話ないよね」 こういう会話している間も爆撃音が続く。 ナガ「ルナツーの人間だけには言われたくないな」 乃人「でも今日はなんか近くないですか?」 ハルヒ「そう?」 再び基地司令部 「別方向からも航空部隊が侵入!」 「メイポート、ケープカナベラル両基地からの攻撃か!だからメガ粒子高射砲台を建設すべきだったんだ!」 「ドダイ部隊確認!ガウはMSを投下しているもよう」 『こちらA-1地区!MS投下を確認数は3機!数は3機、いや違う他のガウも投下してる!』 『Fー5地区、こちらはドダイに乗ったザクだ!数は数は…くそ!空軍はなにしてやがる!これも魔女のばあさんの呪いか!』 「Fー5地区、報告は簡潔にせよ」 ひときわ大きな爆撃音、司令部がゆれる 「なんだ!今のは!」 「ミサイル攻撃です!おそらくメキシコ湾からの攻撃です!」 「くそっ姉弟での共同作戦だとでもいいうのか!全基地防衛体制発令!白兵戦もあるぞ!ザクハンター共はどうした!?ファンファン隊もだせ!戦車隊はもう出てるな!?」 シーン変更 格納庫内にキョンが慌てて入ってくる 「あらキョン何そんなに慌ててるの?」 「何って、オーガスタ基地が今攻撃をうけてるんだ」 「定期便でしょ?」 「違う!たった今全基地防衛体制が発令された、ジオンの本格的侵攻…」 「・・・来る!」 「え?」 刹那、ものすごい爆音と同時に搬入口が爆砕した。オレ達は爆風でなぎ倒され、地面にはいつくばった。耳鳴りがひどい。 乃人がこっちを向いてしきりに何かを叫んでいるが、何を言っているのかまったくわからない。しきりに外を指さしている。 オレはそちらに目を向けた。灼熱の炎の中、悪魔か化け物のように、一つ目の巨人がこちらを睨んでいた。 キョンはハルヒを守るように覆いかぶさってる 「ザク!!」 外はドダイやドップに友軍機が飛び回っている 乃人「これがガンダムの力」 ナガモン「…乃人、今俺たちはエースが誕生する瞬間に立ち会ってるのかもしれない」 ぽつりとつぶやいた自分の言葉に、オレはなぜだかひどく納得したような気持ちになっていた。 はい黒猫無双 3機潰して、このシーンは終わり。 バルカンはペイント弾かな?メインカメラ潰すくらいはできるだろ ビームサーベルは訓練用のモードだったため一回切って、実戦モードで起動 ブラックキャット大地に立つ終了
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251 ねえたんファッション16 sage 2008/11/06(木) 17 26 14 ID PI0QYe1p 茶葉の香りだけが酷くのどかに流れている。 水を吸った綿のような沈黙が二人の上に重苦しくのし掛かっていた。 政人は湯呑みを机に置き、どこか遠くを眺めたままの未来の顔色を窺う。 唇を結び、陶磁器の仮面を纏っているかのように固く閉じた貌。 その冷たい面差しの奥には普段の未来が居る筈なのに、厚い殻に隠されて一片の熱も感じ取れない。 未来は静けさをもて余すように床に広がるスカートの裾を白い指先で撫でた。 やがて、唇から吐息程の声を漏らす。 「政人…」 「…うん」 未来は黒炭の髪を肩に滑らせ物憂げに俯く。 「今まではギャルを装っていたけど、これが本当の私の姿なのよ…」 「…」 政人の口がへの字に曲がった。 何故にその胡散臭い後付け設定を押し通すつもりなのか。 「でも、これからは髪も服装もありのままの私に戻すの。地味乙女系着回しコーデもバッチリ準備できているわ」 だからその言い回しが根本的に間違ってるんだってば。 (ギャルだった昨日までをなかった事にしてやがるな…) 何考えてんだか。ヤンキーだった過去を隠す芸能人じゃあるまいに。 政人は俊巡した。未来自身のためにも未来の仕事のためにも、ここは釘を刺すべきか。 252 ねえたんファッション17 sage 2008/11/06(木) 17 27 24 ID PI0QYe1p ―ああ、彼女は身内なのだから弟である自分が言ってやらなきゃならない。 皮肉な事に、未来の異変を前にして政人は初めて家族の絆を感じていた。 意を決し、未来の顔を真っ直ぐ見つめる。 「イメチェンは自由だけどギャルの方が未来ちゃんらしい――」 「違う」 政人の言葉を冷たく断ち切る低い声。まるで他人の声だ。 「違うよ、政人。私はギャルじゃない。今までもこれからも」 前髪の下からこちらを凝視する異常な双眸。まるで顔を覆いつくしてしまいそうに飛び出た白眼に浮かぶ縮み上がった瞳。 苦悶の末に事切れた死者の形相を思わせた。 この目…。限界まで膨張した風船が内側からの圧力をギリギリに抑えているように、未来は何かを耐えている。 今彼女に刺激を与えてはならぬと本能が訴えるが、政人は悔しさのあまり姉に歯向かっていた。 「何で嘘つくんだよ、別にギャルでいいじゃん」 ブツリ―何かが千切れた音がした。 未来が両手を机に叩き付ける。振動で茶筒が倒れ湯呑みの茶に乱雑な波紋が走った。 塞き止めていた感情を一気に決壊させた未来は、―笑っていた。 「政人はギャルより黒髪清楚が好きなんでしょ?私ギャルじゃないギャルじゃないギャルじゃない!!」 253 ねえたんファッション18 sage 2008/11/06(木) 17 28 18 ID PI0QYe1p 口元は笑みの形に吊り上がっているのに、その顔はどこか泣き出しそうにも見えた。 怒り、悲しみ、怨嗟。未来の髪の色よりもドス黒い物があっという間に部屋を覆い尽くす。 乱れた髪が顔に掛かるのも気にせず、未来は噛みつくように叫び続けた。 「ほら!ちゃんと見て政人!私古風な女の子だよ?私だってあの人と違わないよ!?ねえ、どうかな?ねえ!?」 ―いや、どうかなって。 今まで硬直していた政人の体は足元から徐々に震え出した。 痙攣する筋肉を抑えられず、やがて歯までガチガチと鳴らし出す。 未来の言う「あの人」。それはやはり、あの日あの街で政人が目を奪われた黒髪の女性の事だろう。 あれか。あれが発端か。 まるで雪山で雪玉を蹴り落としたら雪崩になってしまったようだ。何であんな小事がこんな大事に! 「政人ほら見て?政人政人政人の大好きな黒い髪!ねえ!政人!!政人政人、ははは、ほら!!」 鎌の形にぽっかり開いた口の向こうにあるのは、闇。 乱れた黒髪が顔の半分を覆い、眼窩から飛び出しそうな白い眼が隙間から覗いている。 (…チビる) さっき美味しく戴いたお茶が異常な回転率で排出されそうだ。 政人は恐怖のあまり固く瞳を閉じた。 254 ねえたんファッション19 sage 2008/11/06(木) 17 30 04 ID PI0QYe1p ―誰か、誰かうちの姉を助けて下さい!! その呼び掛けに呼応するように、政人の瞼の裏にうっすらと顔文字が浮かんで来た。 『我等が未来姫!大好き(*>∀<)』 一つ。 『o(=゚ω゚=)oイメガ決定おめでとにゃん.*☆・.;・ 』 二つ。 闇の中に明かりが点くようにメッセージを灯してゆく。 『コラボのポーチさっそくGETしたよ( -^*)b☆ハートのデコが未来チャンぽくて超かわいい(≧з≦)』 『今日の写真のみぃchanの前髪の編み込みヵゎぃぃ!真似したいです(癶∀癶)』 『未来ちゃんのポエム泣ける、、、(;_q)グス。詩集出してほしーな』 未来のブログに書き込められたコメントの数々が網膜に押し寄せる。 政人の恐怖に凍った体に、彼女達の言葉が血潮となって駆け巡った。 政人は拳を握り締める。 全国の未来ファンの英霊(生きてるけど)がこの背に付いて闘魂を注いでくれる。 この力強さはどうだ。まるで面の皮が二倍くらい厚くなったような…。これがギャルのパワーか。 政人は瞳を開き、前を見据えた。 「政人まさとまさと政人まさと…」 机の上に這うように身を伏せ、壊れた人形のように名を呼び続ける未来。 カリスマモデルの面影などない。ジャパニーズホラーの出涸らしだ。 255 ねえたんファッション20 sage 2008/11/06(木) 17 30 54 ID PI0QYe1p 政人は腹の底から一喝した。 「俺は、政人じゃない!!」 闇を孕む空気が払い除けられる。 未来すら息を飲んで呪詛の言葉を止めた。 「俺はまーちゃんだ!!ねえたんの弟のまーちゃんだ!」 政人は立ち上がり、胸を張った。 「俺の姉はねえたんただ一人。お姉さんなんて人は知らない! 俺の、俺のねえたんは! 緑茶淹れる練習をわざわざする時間があるなら爪の甘皮取ってペディキュア塗ってる人だ! 三つ折りソックスなんてない!くるぶし丈はスニーカーの時あるけど三つ折りは履かない人だ! こんな似合ってない服着るくらいなら下着で過ごすのを選ぶ人だ!! それなのに…なんだよ。たかが身内一人の好みに合わせて自分のスタイル変えるのかよ。 ファンの皆を裏切ってほいほいギャルの信念曲げるのかよ?ギャルの魂どこやったんだよ? 他人の見た目を丸々パクッてそれまでの自分を否定しちまうのかよ!? そんな人は俺の姉じゃない!!」 未来は肩で息をする政人を呆然と見上げていた。 目玉の中で瞳孔が緩やかに膨らみ生気ある眼差しを戻してゆく。 ―姉。姉。姉…。政人の言葉が胸の中に残響していた。 未来は政人のたった一人の姉なのだ。 256 ねえたんファッション21 sage 2008/11/06(木) 17 31 43 ID PI0QYe1p やがて、暗い海の底から人魚が海面に浮かび出るように、本来の美しい顔がゆっくりと表皮に蘇った。 綺麗だ。 さっきまでの顔が顔だけに、綺麗さ三割増の未来ちゃんである。 「…ねえたん」 そっと、壊れそうな桜の花弁に触れるように未来の呼び名を口にした。 「……まー…ちゃん?」 未来は未だ呆然としながらも、反射的に政人の名を返す。耳慣れたその響きに政人は思わず涙ぐむ。 ねえたんの帰還―。 あの怨霊は無事に黄泉へと帰ったのだ。 嗚呼。この和室は後ほど四隅に塩を盛ろう。今日のお風呂には日本酒を入れてお清めしよう。 そして、自らの肩からも、役目を終えた戦神達が引き上げて行くのを感じる。 (ありがとう…。ギャルの皆さんありがとう…) と、一見落着といった所で政人は気付いた。 先程溢れ出るアドレナリンに任せてつい熱血教師みたいに語ってしまったが、自分は何を言っていた? 声高にねえたん愛を叫んだ気がする……。 「嬉しい…!」 嫌な予感通り、未来がブワッと涙を溢れさせた。 熱烈な愛を受けたねえたんは幸せが爆裂して富士山から花火が噴火し桜吹雪が吹き荒れ大海原が桃色サンゴ礁だった。 対する政人は紙みたいに真っ白でカサカサである。 257 ねえたんファッション22 sage 2008/11/06(木) 17 32 56 ID PI0QYe1p 「まーちゃん!まあちゃああん!!」 叫びながら未来は自らも立ち上がろうとした。しかし足に力が入らず前のめりに倒れ込む。 「うぉあ危ねっ!」 熱湯の入った鉄瓶に激突しそうになった未来の上半身を政人が抱き止めた。 さては未来、足が痺れてるな。 …もう!慣れない正座なんか長時間するから!政人は悪い意味で泣きたくなった。 未来は政人に抱かれたままひっしと腕を首に絡めてくる。 「まーちゃんはこんなにもギャルの私を求めてくれてたのに…私、私…」 「ちょちょちょ、そっ、それは後で聞くから首離して」 今二人は机を挟んで見事な『人』の字を描いている。 未来は全体重を政人の首に預けてくるし、踏みしめた座布団が畳の上を滑っていって徐々に角度が開く。 政人の背骨はミシミシ鳴った。正に苦行。 「痛…痛い痛い痛い!首と腰に来た!」 「こんなにも…こんなにも私の事を見てくれてたのに……」 「あの!だから後で聞くから今はこの危機を乗り越えようね、ほらっ、お、降ろすよ。よいしょと」 政人はなんとか未来の体を机の横にズルリと横倒しにする。 しかし未来が首を離さないので政人も引きずられて被さるように倒れてしまった。 もみゅっ 続く
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【 魔技姫ラクティ☆パルプ VS 宇多津泡沫 】 ( 2ターン目 ) 戦闘地形:『T V 局 前』 . [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:50 MP:36 着衣:4 / 攻:2 防:0 反:0 回避:0 ガード:0 クリティカル:7 技ダイス 1:弱攻撃 2:クリティカル狙い 3:発勁 4:発勁 5:必殺技 6:必殺技 (スキル)幸運の星 ,大器晩成 , (アイテム) 高級ファンデーション (怪我) . [ 宇多津泡沫 ] HP:150 MP:12 着衣:3 / 攻:0 防:2 反:10 回避:20 ガード:10 クリティカル:3 技ダイス 1:必殺技 2:必殺技 3:気合 4:防御 5:発勁 6:弱攻撃 (スキル) 聖人 , , (アイテム) (怪我) トラウマ . スキルの効果適用 [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] 命中+10%(対戦相手の回避及びガードが-10%) [ 宇多津泡沫 ] 自分および闘った相手の怪我判定を2段階軽減 脱落時、相手に退場ボーナスが入らない . アイテムの効果適用 [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] 高級ファンデーションで防御力+3 . 怪我の影響 [ 宇多津泡沫 ] ダイス目 6 が出ると50%の確率で行動不能 . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第1ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:50 MP:36 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:150 MP:12 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : ∞(+10)〔必殺技〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 2(+0)〔クリティカル狙い〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 必殺技 ◆ 『夢幻泡影(むげんほうよう)』発動! 宇多津 泡沫は 迷ド探偵たまき へと姿を変えた (消費デメリット:MP‐12) HP:150 MP:0 着衣:3 / 攻:0 防:0 反:16 回避:32 ガード:0 クリティカル:9 技ダイス 1:神速攻撃 2:神速攻撃 3:神速攻撃 4:神速攻撃 5:発勁 6:発勁 (スキル) 追跡 ,幸運の星 ,逸脱者 . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: クリティカル狙い ◆ ∵クリティカル判定(17%):75 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(22%):98 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(0%):失敗 宇多津 泡沫に2のダメージを与えた (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第2ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:50 MP:32 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:148 MP:0 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 6(+16)〔発勁〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 4(+0)〔発勁〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 発勁 ◆ トラウマ判定(50%):96 ⇒失敗 宇多津 泡沫はトラウマの為、行動できない! . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: 発勁 ◆ ∵クリティカル判定(7%):43 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(22%):1 ⇒成功 ∵敵のガード判定(0%):失敗 宇多津 泡沫はカウンター状態になった (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第3ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:50 MP:30 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:148 MP:0 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 6(+16)〔発勁〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 2(+0)〔クリティカル狙い〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 発勁 ◆ トラウマ判定(50%):33 ⇒成功 MPが足りない! . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: クリティカル狙い ◆ ∵クリティカル判定(17%):71 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(22%):40 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(0%):失敗 宇多津 泡沫に2のダメージを与えた (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第4ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:50 MP:28 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:146 MP:0 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 2(+16)〔神速攻撃〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 2(+0)〔クリティカル狙い〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 神速攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(9%):46 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(0%):失敗 ∵敵のガード判定(5%):28 ⇒失敗 魔技姫ラクティ☆パルプに16のダメージを与えた . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: クリティカル狙い ◆ ∵クリティカル判定(17%):10 ⇒成功 宇多津 泡沫に2のダメージを与えた 宇多津 泡沫に1の着衣ダメージを与えた (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第5ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:34 MP:26 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:144 MP:0 着衣:2 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 3(+16)〔神速攻撃〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 4(+0)〔発勁〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 神速攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(9%):94 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(0%):失敗 ∵敵のガード判定(5%):54 ⇒失敗 魔技姫ラクティ☆パルプに16のダメージを与えた . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: 発勁 ◆ ∵クリティカル判定(7%):60 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(22%):神速攻撃デメリットによる失敗 ∵敵のガード判定(0%):失敗 宇多津 泡沫に20のダメージを与えた (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第6ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:18 MP:24 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:124 MP:0 着衣:2 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 6(+16)〔発勁〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 4(+0)〔発勁〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 発勁 ◆ トラウマ判定(50%):77 ⇒失敗 宇多津 泡沫はトラウマの為、行動できない! . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: 発勁 ◆ ∵クリティカル判定(7%):17 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(22%):54 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(0%):失敗 宇多津 泡沫に20のダメージを与えた (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第7ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:18 MP:22 着衣:4 [ 宇多津泡沫 ] HP:104 MP:0 着衣:2 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 3(+16)〔神速攻撃〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 1(+0)〔弱攻撃〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 神速攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(9%):2 ⇒成功 魔技姫ラクティ☆パルプに16のダメージを与えた 魔技姫ラクティ☆パルプに1の着衣ダメージを与えた . ◆ 魔技姫ラクティ☆パルプの行動: 発勁 ◆ ∵クリティカル判定(7%):17 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(22%):神速攻撃デメリットによる失敗 ∵敵のガード判定(0%):失敗 宇多津 泡沫に20のダメージを与えた (消費デメリット:MP‐2) . ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~【第8ラウンド】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [ 魔技姫ラクティ☆パルプ ] HP:12 MP:20 着衣:3 [ 宇多津泡沫 ] HP:84 MP:0 着衣:2 . ≪行動ダイス≫ 宇多津 泡沫 : 1(+16)〔神速攻撃〕 /魔技姫ラクティ☆パルプ : 6(+0)〔必殺技〕 ⇒ 宇多津 泡沫の先攻 . ◆ 宇多津 泡沫の行動: 神速攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(9%):11 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(0%):失敗 ∵敵のガード判定(5%):97 ⇒失敗 魔技姫ラクティ☆パルプに16のダメージを与えた . 宇多津 泡沫の勝利! . 【怪我判定】 宇多津 泡沫:ダイス目 13 - 残り体力補正 56 = 0 ⇒ 無傷 魔技姫ラクティ☆パルプ:ダイス目 80 ⇒ 網膜剥離 ⇒ 左腕骨折(聖人による補正) . 【再起不能判定】 ∵魔技姫ラクティ☆パルプの基本再起不能率:5% ⇒ 再起不能判定(5%):63 ⇒ 成功 魔技姫ラクティ☆パルプはまだ戦える! . 【成長判定】 宇多津 泡沫の成長 精神力: +1 FS : +1 魔技姫ラクティ☆パルプの成長 精神力: -1 防御力: +2 FS : +1 . 【獲得賞金】 ◆宇多津 泡沫 ◆ ≫ 基本獲得賞金:100万円 ∵ ランク差ボーナス:+0万円 ∵ 地形ボーナス:+10万円 ≫ 合計:110万円 ◆魔技姫ラクティ☆パルプ ◆ ≫ 基本獲得賞金:0円 ≫ 合計:0万円 . 活力残量(連戦用) 宇多津 泡沫 (勝利) HP:84 MP:0 着衣:2
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恋には色がある。 燃えるような赤。 淡い初恋のピンク。 悲恋の哀れな青。 戸惑いと驚きの黄。 幸せと喜びの緑。 嫉妬に狂う紫。 愛憎の黒。 それからそれから……。 ……。 じゃあ……私の恋は、何色ですか? 『 恋はバーミリオン -Mint Green- 』 私は……みなみちゃんが好き。 これはもう、覆らない事実。 じゃあ、どうするの? この想いを伝える? 誰が? 私が? 誰に? みなみちゃんに? あははっ、そんなの……無理に決まってる。 だってみなみちゃんには、好きな人が居るんだよ? それなら私の気持ちなんて……無駄でしかない。 なら、どうするの? 諦める? 誰が? 私が? 誰を? みなみちゃんを? あはは、そんなの……無理に決まってる。 だって。 だって……。 「どうか、した?」 「ふわぁっ!」 声に驚き、思わず声があがる。 そして視界一杯にみなみちゃんの顔が広がり、顔が火を噴く。 「具合……悪いの?」 心配そうな表情をされ、慌てて元気そうに振舞う。 「だっ、大丈夫。ちょっとぼうっとしちゃっただけ」 もう何時の間にか、昼休みは終わろうとしていたところだった。 ちょっと、考え事が過ぎたかな。 「保健室……行く?」 う……。 空元気なのが、見破られたらしい。 具合は……あまり、良くない。 昨日だって、一睡も出来なかったし。 全部、こなたお姉ちゃんの所為。 あんな事さえ、言わなければ……気がつかなかったのに。 みなみちゃんへの、想いに。 ……。 思い出したらまた、顔が熱くなってくる。 駄目だ、少し……頭を冷やそう。 「……うん、じゃあお願いしちゃおっかな」 そのまま保険委員となる彼女の付き添いで、移動。 保健室のベッドは固かった。 だけど授業をサボって眠るとなると、背徳感で何処か気分も良い。 「じゃあ私、戻るから」 「うん……ありがと、みなみちゃん」 扉を出て行く後姿を見送るのが、少し残念。 今だけは……私だけの、みなみちゃんだったのにな。 あ、駄目だ。 また頭の中が彼女で一杯に。 ……深く考えるのはやめよう。 今は少しでも、気分を落ち着けないと。 あ、ほらウトウトしてきた。 寝不足だったから仕方がないのかも。 このまま放課後まで休んでもいいかな。 今日はもうあと少ししか授業がないから一度くらいはいいよね? こういうのも。 ――夢を見た。 こなたお姉ちゃんが居た。 彼女は言う。 笑顔で言う。 「誤魔化すのは、良くないよ」 夢の中まで現れて、元凶の言葉を繰り返す。 誤魔化してなんかないよ、と私は言葉を返す。 それで……気がついた。 気がついてしまった。 認めてしまった。 だから、苦しい。 この想いは届かないと……分かっているから。 いつしか零れた涙は、止まることなく流れ続ける。 その涙が水溜りになって、池になって、湖になって――とうとう海になる。 そのまま私は涙の海に沈んでいく。 その私の頭に、またこなたお姉ちゃんの声が響く。 「ねぇゆーちゃん、何が見える?」 声に反応し、目をゆっくりと開く。 海の空に広がるオーシャンブルーが、私の網膜に焼き付いていくのを感じる。 「恋にはね……色があるんだよ」 色? じゃあこれが私の……色? この、青色が? 「青は悲しみの色、これに情熱の赤を加えると……どうなるかな?」 声に従い、青い海の空に一点の赤い染みが出来る。 それが広がり、世界を変えていく。 海は消え、赤と交じり合った世界が私の周りに広がっていく。 それは紫。 なんだろう、これ。 もう悲しくない。 今は――悔しい。 「紫は嫉妬の色。好きなのに振り向いてもらえない悔しさは――心を曲げる」 何だろう。 凄く……嫌な気持ち。 嫉妬? 私が、誰に? みなみちゃんに? いや、違う……みなみちゃんが好きな人に、だ。 「じゃあ、ここからどうすればいいと思う?」 いつのまにか目の前に現れたこなたお姉ちゃんが、悪戯に笑う。 「緑を混ぜる? 黄色を混ぜる? また赤を混ぜる?」 世界に様々な色の染みが広がり、世界を変えていく。 駄目。 駄目、駄目。 そんな事したら……! 「そう、色は色。混ぜていけば――いつかは世界は黒に変わっちゃう」 心に――闇が広がる。 ……憎い。 振り向いてくれない彼女が。 私から彼女を奪った誰かが。 そして……私自信が。 「おっととっと、危ない危ない」 パチンッとこなたお姉ちゃんが指を鳴らす。 すると世界は最初の、無色透明な世界に戻る。 まるでそう、キャンパスを洗い流したように。 「ね? 誤魔化し続けたら……いつかは壊れちゃうんだ、世界そのものがね」 色んな混ざり合った感情が私の中で溶け合うのが分かる。 そうか、今……分かった。 恋は――感情なんだ。 それを誤魔化すということは、キャンパスに無駄な色を混ぜ合わせていくこと。 そっか。 そういうことだ。 こなたお姉ちゃんの言った意味が、ようやく分かった。 ――誤魔化したらいけない。 ――無駄な色を混ぜてはいけない。 それはつまり……。 自分に――嘘をついてはいけない。 「よく出来ました」 私の答えに満足したのか、こなたお姉ちゃんが満面の笑みを見せる。 そして泡のように弾けて……消えていく。 そうだ、これは夢。 こなたお姉ちゃんなんて、居ない。 居るのは、私の作り出した偶像だけ。 なのに――私に教えてくれた。 でも分かる。 多分これは、こなたお姉ちゃんのあの言葉。 誤魔化すなという、私を芽生えさせた言葉。 それが私の中に残って……私が気がつくのを、待っててくれたんだ。 「自分の本当の色を、見つけてね……ゆーちゃん」 最後に一言、それを残して……彼女は完全に、消えた。 窓から漏れた光が暴力的に目を襲い、視界に天井が移る。 光の正体は、夕日。 ああ、もうこんな時間なんだ。 本当に放課後まで寝てしまった。 もう帰っちゃったかな……みなみちゃん。 「あ……」 「……おはよう」 体を起こすと、目が合った。 誰か――なんて愚問だ。 私を待っててくれるのは、彼女しかいない。 「ま、待っててくれたんだ」 「……」 コクリ、と無言で首を縦に振る。 そして鞄を差し出す。 ……どう見ても私の鞄。 どうやら、持って来てくれたらしい。 「じゃあ……帰ろ?」 そう言って立ち上がるみなみちゃん。 先生への連絡もしていてくれたらしく、もう後は帰っていいということらしい。 ……。 「ま、待って!」 「?」 その手を掴むと、彼女の視線が私に。 あ――今、私を見てるんだ。 私を、私だけを……。 ……もう、私に迷いはなかった。 「!」 みなみちゃんの手を思いっきり引っ張ると、それにつられて彼女の体が屈む。 そのまま唇を……奪った。 ほんの少し、短いようで永遠のような時間のあとに……彼女の唇が離れる。 抵抗しなかったのは、驚きから? いや、もうそういうのはいいんだ。 私は……迷わない。 「好き」 その二文字を、告げる。 彼女には、突然だっただろう。 まだ私の目の前で、目を見開いて驚いている。 でも次第にその表情が、朱に染まっていくのが分かる。 私がそうなのだから、向こうもそうに違いない。 そして俯いたまま、ゆっくりと。 静かに……言葉を紡いだ。 「私……も」 「えっ……」 もう一度。 今度は向こうに、唇を奪われた。 さっきのような刹那じゃない。 長い……深い、キス。 両手で、体で、唇で……全身で彼女と触れ合う。 彼女の全てが暖かく私を包んでくれる。 そうだ……分かった。 これが、私の……『色』。 それはバーミリオン。 あの窓から漏れる夕焼けのような。 私たちの中に静かに流れ続けている色。 紅く、熱い……暖かい朱色。 愛してるという――叫びたいほどの、感情。 それが私の……色。 私の、恋の色。 ……。 恋には色がある。 燃えるような赤。 淡い初恋のピンク。 悲恋の哀れな青。 戸惑いと驚きの黄。 幸せと喜びの緑。 嫉妬に狂う紫。 愛憎の黒。 それからそれから……。 ねぇ、貴方の恋は――何色ですか? (完) コメントフォーム 名前 コメント こなたかっこいい!GJ -- 名無しさん (2011-04-28 11 24 40) ゆたかみなみの良さは鉄板すな~ こんどはイチャラブなのが読みたいッス -- 名無しさん (2011-04-27 21 50 46) イイ!!!! これはイイ!!!!! -- 名無しさん (2008-05-19 18 12 36) ななついろを思い出した。GJ! -- 名無しさん (2007-10-26 14 28 29) GJ!d(=ω=.) -- 名無しさん (2007-10-23 03 40 46) かなりキタワァ これはいい! -- 名無しさん (2007-10-03 01 29 19)