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終わらない夏 【投稿日 2006/08/22】 カテゴリー-現視研の日常 荻上会長の下、無事に終了したコミフェス後のこと、お盆も過ぎて 日暮れとともに涼しくなるかと思われたが、暑い日々が続いていた。 「予約していた9人っすけど……。あと、焼き網も2つお願いします。」 「お待ちしておりました、テーブルこちらになりますので、ご案内いたします。」 半袖カッターにネクタイを外した姿で、斑目を先頭にゾロゾロと歩いて 案内された席に向かうのだった。屋上にテーブルと椅子が並んだホールには 少し時間が早いのか、まだ斑目たち以外は2組ぐらいしかお客は来ていない。 荻上さんが斑目のすぐ後ろを付いていく。 「斑目さん、ココはよく来られるんですか?」 「あー、まぁ、先月会社で来てネ――。ところで笹原遅れるけど来れるって?」 「ええ、あと1時間ぐらいで来られるそうです。」 「集合時間を遅くしても良かったかねぇ。」 「いえ、仕事が終わる時間も確定して無かったそうですから。」 そんな斑目と、荻上さんの後ろから歩いてきてた春日部さんも話に入ってくる。 「平日の夜だし時間も早いし、最初に言い出したアタシの都合だかんねぇ。」 「俺はだいたい定時に帰るから良いけどサ。コーサカも休みだって?」 「遅い盆休みなんだよ。後ろで歩きながら寝てっけど(苦笑)。」 椎応大にほど近いデパートの屋上のビアガーデン。コミフェスで顔を 会わせたりしたが、飲み会では久しぶりに集まる現視研の旧メンバー達だった。 「お料理お飲み物、バイキング形式でセルフになっております。 こちら焼き網になりますので、肉とお野菜もあちらにございます。 それでは閉店22時まで飲み放題になりますので、ごゆっくりどうぞ。」 暑い中かっちりと洋食のウェイトレス姿をした店員の説明を受け、 各自まずは料理やビールを取りに行くのだった。 朽木はビールを皆の分まで注いできたが、泡が半分以上だったので 春日部さんは自分で注ぎ直しに行こうとしている。 「あぁ、俺が注いで来るよ。朽木君も教えてあげるからおいで。」 そう言って田中がビールサーバーの方へ向かった。 二人で運んできたジョッキには、綺麗な泡の比率が出来ていた。 「こういうサーバーだと本当はあんまり難しくないんだけどなぁ。」 「ありがとうございますっ!感謝感激にょ~。勉強になりました。」 そこへ大野さんと荻上さんがサラダや点心、焼き鳥などを。恵子と斑目が生肉を 持って戻ってきた。高坂は枝豆や刺身を確保していた。 2往復ぐらいでとりあえずは乾杯となる。 「ゴホ…、我々は一人の英雄を失った!―――。」 思わず左手を胸に当て、右手を掲げた演説ポーズを取りかける。 「おいおい!早くしないと呑めないぞー。」 田中から素早くツッコミが入る。 「いやいや、じゃなくって……(苦笑)。んじゃ、まぁ、 OB会?の開催とお互いの残暑見舞いの為に、乾杯―――。」 「「「乾杯~~~。」」」 現会長の荻上ではなく、斑目の音頭でそれぞれジョッキを掲げるのだった。 カルビやハラミ、ウインナーやイカなども焼き始め、しばらくして肉の臭いと 煙が立ち昇ってきた。だんだんと周りの席も騒がしくなってきた。 「あー、今日は適当なシャツ着てきて良かったよ。なんか風向きで 煙がこっち来るかんね。屋外だけど。」 「咲ちゃん、席変わろうか?」 そんな二人の様子を目の端に映しながら、荻上や恵子と話す斑目だった。 「で、最近どうなの?現視研は?俺はたまに昼休み行くのと 朽木君や笹原から聞くぐらいなんだけど。」 「部員は2人入ってきましたけど、それよりもうすぐスーが来るのが 心配というか、不安というか―――ですね。」 「アメリカの子だっけ?あたし初めてだけど、なんつーか 向こうにも オタクって居るんだねぇ。しかも女の子って…やっぱホモ好きなの?」 「なんでそこに直結するんですかっ!」 「えーーだってそうじゃん。あたしだって読むしさぁ。」 「スーが引っ越して来たら歓迎パーティーしましょうね!」 テーブルの向こうから大野が言ってくる。地獄耳か。 「ん?大野―――。その左手の包帯、どうした?」 「え?まあこれはおいおい話しますぅ。」 そう言ってジョッキを一気に空けるのだった。 しばらく呑み進み、焼き網に焼き過ぎた肉の成れの果てである炭の塊が 数個出来てきた頃になって、春日部さんが立ち上がって提案した。 「さてそれじゃあ、皆はコミフェス?行って会ってるだろうけど アタシは久しぶりだから、近況報告と暑気払いも兼ねて、最近有った 涼しくなるような話か怪談でも一人ずつ言ってみようか?」 「はーーい、じゃあワタクシめが一番槍でっ!」 「あー、クッチー=(イコール)寒い芸風だもんねぇ。」 春日部さんのツッコミで既に出オチ状態だ。 「朽木学ことクッチー、現視研の風物詩と言いますか毎年恒例ですが また、就職が決まっておりませんっ!」 「………名前とあだ名の『こと』の前後が逆じゃねぇか?」 「彼の中ではクッチーが真の名なんですよ、きっと(笑)。」 「勝手に風物詩にしないで欲しいですね。人聞きの悪い。」 「うーん、なんかキレが無くなったような気がするね。最近どうなの?」 「知りませんよ。私も最近会ってませんでしたから。」 数秒の沈黙の後、皆口々に就職出来ていないことそのもの以外について 批評し始める。すごい滑りっぷりだ。 (うわーーー僕チンの心はブリザードですぅ~~~。) 一応、クッチー自身の納涼は果たされたようだ。 その後、春日部さんが近くの峠の古寺に深夜ドライブに行って 一人減った話や、恵子がトンネルでの人柱と血の手形の話など、 生暖かい夜の風と焼肉の中、屋上ということで少し雰囲気が 有るような無いような感じで、定番の怪談を披露した。 そしてビールや黒ビール、酎ハイなど呑み進み、だんだんと一同ともに 酔いが回ってきた。 斑目の寒い話もダブルオチが効いている。朽木に負けていない。 「えー。ネタがマジで何もアリマセン………。」 「うそー?」 「空気読めよ。」 「で、オチは?」 皆のツッコミの冷たさもかなりのものだ。 「あ、そういえば、誰も久我山呼んでねえの?俺も忘れてたけど………。」 その斑目の一言で、予定調和的な滑り芸の域を一気にブッチギリだ。 どうやら今日は本当に誰も久我山に連絡してなかったようである。 斑目は灰になったジョーのようにテーブルの端の席に座ってしまい、 横目で少し心配そうに荻上さんがチラ見している。 そこへ田中が話し始める。 「あー、じゃ、じゃあ次は俺ね。洋裁でミシンを使ってるとね、色々と―――。」 「ストップ!!もうオチは判ったから!」 今日も春日部さんはツッコミに大忙しだ。 「ん?俺はわからねぇけど?」 「ほらほら、聞きたがってるよ。えー、指の爪をね…。」 「だからヤメロつってんだろ!」 立ち上がって春日部さんのチョップが炸裂する。 「おおーーっ、久しぶりに見たっ。」 男子諸氏の歓声が上がる。 「あつつ。こういうのって斑目や朽木君の役回りじゃないか?」 「俺かよ!しかしお前の話もう俺もわかったぜ。痛い話はゾクっとするからなぁ。」 「おい、斑目。なんか羨ましそうじゃないか?」 「馬鹿かおめーわ!俺がドMみたいな事言うんじゃねーよ!」 そして殴られた田中をジト目で眺めていた大野さんが立ち上がった。 「では私の話を。コミフェスのあと、山に撮影に行ったんですけど 田中さんたら『クヌギの樹液の匂いがする』とか言い出して、 どんどん林に入っていったんですよ。それで本当にクワガタを 見つけたのは良いんですけどね―――。」 話が始まるやいなや、田中は新たにビールを注ぎに席を離脱してしまった。 「私は知らなかったんですけど、樹液ってスズメバチも居るんですね。 それで何故か私だけ襲われて…。それでこの左手ですよっ! あとから『黒いものが襲われるから』とか 『香水の匂いに寄るらしいよ』 とか、知ってるなら先に言って下さいって話ですよ!」 そこへ冷や汗なのか暑さなのか、汗を流して田中が戻ってきた。 「だから埋め合わせはするって―――。ま、まあ呑んでよ。 ハーフ&ハーフ作ってきたからサ。」 そう言われて田中からジョッキを受け取ると、グビっと呑んで座る大野さんだった。 「あうー。そう言ってから何日経つんですかぁ。」 「……なんだこの夫婦漫才。」 今日、何回目かわからないツッコミを入れる春日部さんだった。 そこへ遅れてやってきた男が登場した。 「お待たせ―――。荻上さんに、みんなも。しかし暑いねぇ。」 「あぁ、笹やん久しぶり。」 「えーと、春日部さんだけ久しぶりかな。こないだコミフェス有ったから。」 当然のように荻上さんの横の席に移動するかと思いきや、まず田中の方へ 歩いていく笹原だった。荻上さんだけが少し不思議がる。 「田中さん、この荷物ですか?例の。やー楽しみですね。 俺も少し恥ずかしいですけど―――。」 「任せてよ。これは俺自身の為でもあるからな。」 「「何の話をしているんですか??」」 大野さんと荻上さんがハモって疑問を投げかける。 「え?俺が蛍野先輩のコスプレしたら、荻上さんが鍬形ハサミの コスプレしてくれるって聞いて来たんだけど。」 「言ってません!!!」 0.5秒で否定する荻上さん。 「いえ、是非やってください!田中さんGJ!」 その否定に0.5秒で被っていく大野さんだった。 「えーーもう、早く二次会のカラオケボックスで披露しましょうよ~。」 ジョッキを空けながら笹原は少しのんびりしている。 「もうちょっと呑んで食べて良い?俺まだ腹ペコなんだけど。」 「あーもう、笹原さん弱スギ!!そんなの一気に詰め込んでください! それよりも荻上さんをもっと詰めて下さいよ!見たくないんですか!」 「え―――?『きっと可愛いヨー。俺も見たいなー。』こんな感じ?」 相変わらずのヘタレっぷりが健在なようで、それを見て少しホッとする 斑目と朽木であった。希望の星でありながら身近な存在であって欲しい。 複雑な男心とともに、残暑の夜は更けていくのであった。
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【検索用 そつろんかおわらないうた 登録タグ VOCALOID そ 曲 曲さ 深坂 鏡音レン】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:深坂 作曲:深坂 編曲:深坂 唄:鏡音レン 曲紹介 卒論とかレポートとか課題が終わらない歌。自然な音階で広い音域を目指した。ぜひ(歌えるものなら)歌ってみてください。 曲名:『卒論が終わらない歌』(そつろんがおわらないうた) 歌詞 (PIAPROより転載) 覚えてないこれまで浪費した時間 どれだけ経ってもこの課題は未完 分かってるさどこにもない逃げ道 刻一刻と迫る締め切り 君のことを考えてると 僕の心は暗澹とするんだ 思わずにはいられないよ 誰か代わりに終わらせて 僕のこの機械は 君のためにあるのだと わかってるでもね 今日も現実逃避するんだ この課題が終わる 未来はあるのかと 自問自答して 眠る コメント 名前 コメント
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しゅくだいがおわらない!【登録タグ し 初音ミク 曲 麻痺】 作詞:麻痺 作曲:麻痺 編曲:麻痺 唄:初音ミク 曲紹介 積んだ宿題で頭がパンクしそうになったあの頃の事をふと思い出していたら出来ました。(作者コメ転載) 今回動画初挑戦。 歌詞 宿題が終わらない! 宿題が終わらない! 全部まとめて 爆発しろ! 無条件に課されたミッション やる自由とやらない自由 フィクション いつもいつも今頃になってどうしよう 宿題なんてもう、 嫌だ やりたくない 期間限定 使い捨ての知識 たった2.3年 賞味期限 DEADLINE 伝聞 推定 漸化式 平衝定数 ええじゃないか! 読書感想文(名前はまだ無い!) 数学ドリル(余白が狭い!) 英文エッセイ(This is a pen!) G●●gle先生お願いしまーす! 自由研究(助けてパパー!) 観察日記(天気が来い!) 税金作文(キレイゴト!) 「やってきたけど忘れましたー!」 宿題が終わらない! 宿題が終わらない! 全部まとめて 爆発しろ! オワラナイ 始まったと思ったら 既にラストスパートで 計画表 そんなもの 最初から無いです 軌跡を辿り 振り返るとそこには アニメにゲームに 漫画にニコ動 外は 蝉と蚊と リア充たちばっかで 海に祭に 浴衣に花火 キラキラカラフル ハートフル一方 眼前 白い白い白い 課題 今年も 何も無かった はずなのに 宿題が終わらない! 宿題が終わらない! 全部まとめて 明日からやろ! コメント お疲れ様です! 俺のことですね、はいww -- 名無しさん (2011-08-30 10 50 33) 俺もだなwwww -- 名無しさん (2011-08-30 10 55 34) 俺のことですね分かりますwww -- 名無しさん (2011-08-30 11 24 31) ハッ!!! 俺の事じゃん!! 何処かで見てたんですか?wwww -- 清玉・H・華依璃 (2011-08-30 12 14 25) 本気で終わらないwwwww -- 名無しさん (2011-08-30 12 16 31) 夏休みの宿題があるのって世界から見たら珍しいらしいですよ... なぜ日本には宿題があるんでしょうねww やってられんよ -- なこる (2011-08-30 12 33 45) なんだ、ただの俺じゃん -- 名無しさん (2011-08-30 12 36 52) 何これ私www -- 名無しさん (2011-08-30 14 20 27) 宿題なんて爆発すればいいんだ・・・もうだめだ・・・ -- 名無しさん (2011-08-30 15 27 01) 宿題なんて出す方が悪いんだよ ね? -- 名無しさん (2011-08-30 15 33 43) 「税金作文(キレイゴト!) 」で吹いたwww -- 名無しさん (2011-08-30 15 43 43) 宿題なんて爆ぜろ! -- 名無しさん (2011-08-30 16 54 44) 魔法の言葉 「やってきたけど忘れましたー!」 -- 名無しさん (2011-08-30 19 45 12) 七月中に終わらせて遊ぶなんざ夢のまた夢だったなぁ・・・ -- ういぇい (2011-08-30 20 00 10) ↑×2使い勝手がいいですよねww -- 名無しさん (2011-08-30 20 16 42) 夜遅くになるとやっと集中力がわくって人私の他にいる? -- 名無しさん (2011-08-30 20 36 54) 宿題を黒鉛で汚したくないんだ。 -- カーター (2011-08-30 20 41 52) なんだ俺のことかw -- 名無しさん (2011-08-30 22 14 31) 別にやりたくないって訳じゃないんだ。ただやったら負けだって思っry -- 名無しさん (2011-08-30 23 46 45) 東方アレンジにも宿題が終わらない!て曲あったね。似たような歌詞だったねたしか。 -- グフ (2011-08-30 23 58 01) 何これ私。宿題考査あるけどもうどうでもいい\(^o^)/ -- 名無しさん (2011-08-31 00 51 06) なんだ、ただの俺か -- 名無しさん (2011-08-31 01 34 53) 深夜1時まで頑張ってやったけどまだ数学がいっぱい残ってるよ? -- 名無しさん (2011-08-31 08 56 06) 宿題終わってる奴爆ぜろ みんなで忘れれば怖くない☆ -- 名無しさん (2011-08-31 09 23 44) 東方かと思ったw -- 名無しさん (2011-08-31 09 54 06) あるある!今の俺www -- 名無しさん (2011-08-31 10 21 52) いたよな〜こういう奴。毎日コツコツやってた俺みたいなのは少数派なんだよな。 -- 名無しさん (2011-08-31 14 18 46) ↑尊敬しますwww 私はもちろんおわってなry -- 名無しさん (2011-08-31 14 41 59) もうだめだ -- 名無しさん (2011-09-01 05 19 52) 終わっちまったぜ・・夏休み・・・そして俺の宿題は終わらないぜ・・・ -- 名無しさん (2011-09-01 07 20 33) 私は最後の1日にかける!! -- 名無しさん (2011-11-05 19 43 19) 新学期入ってもやってたりねwwあるある。 -- 名無しさん (2011-11-05 19 53 19) なんだ、俺の事じゃねぇか。 -- 課題終わらず・・・夏休み残り4日!!(^q^)プギャー!! (2012-08-13 19 36 03) プギャアアアアアアアァッァァァァァァアァァァァァァッァァアァアア -- 名無しさん (2012-08-13 19 38 20) これは・・・私のことですね☆ドウデモイイヨネ☆☆キラッ -- 名無しさん (2012-08-20 21 19 54) 東方かよ -- 名無しさん (2013-05-23 20 13 43) 東方ワロタwwwww -- 名無しさん (2013-05-23 22 08 42) 気付けば最終日…この曲は共感できるな -- アイス (2015-01-01 16 06 40) 名前 コメント
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終わらない夏休み 夏休み初日から最終日まで美少女に拷問をする小説、最後まで絶望しか無い。 美少女が深夜アニメのヒロインレベルなら、副管理人は奪還して即行俺の嫁になってもらいます。
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終わらない明日へ [部分編集] プロモーションカード COMMAND B2B/C WT006P 5-白2 ユニーク (自軍配備フェイズ):全てのユニットを持ち主の本国の下へ移す。 移動 白-S B2のBOX封入特典として封入。 コールド箔加工仕様。
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終わらない夢(前編) ◆EHGCl/.tFA 「キャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 二人の人間が空を飛んでいた。 物凄い速度で。 風を切り。 一直線に。 少女は自分の成し得る最大の声量による絶叫、少年は右手で麦藁帽子を抑え左手で少女を掴み、その飛行がさも当たり前のように平然とした顔で前を見続けている。 それどころか―― 「な、早ぇえだろ?」 ――笑いながら脇に抱く少女へと語り掛けていた。 勿論、恐慌状態の少女にそんな言葉が届く筈もない。 返ってきたのは恐怖を伝える絶叫のみ。しかし残念な事に空中を滑走する速度は一向に弱まらない。 文字通りロケットと化した二人が地面に降り立つのはもう数分後。 少年にとっては慣れっこの、少女にとっては地獄のような数分―― 「アアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ…………」 ―――果たして少女は意識を保っていられるのか。 ―――ロケットは止まらない。 ○ 「――ゴムゴムの風船!」 「ヒャア!」 永久にも思える程の数分は唐突に終わりを告げた。 麦わら帽子の少年が突如膨張、迫る地面と少女の間に身体を滑り込ませた。 数瞬の抵抗感の後に、ベクトルの掛かる向きが真上へと変換され少女は二メートルほど宙を浮き、そして地面に叩き付けられた。 「なはは、結構飛んだな~。大丈夫か?」 この期に及んでも全く悪びれた様子もなく笑顔を見せる青年――モンキー・D・ルフィ。 対する少女――エルルゥは時が止まったかのように地面へ突っ伏したまま動かない。 その獣耳だけがピクピクと揺れていた。 「エルルゥ? どうしたんだ―――」 「―――いきなり、何をするんですかぁッ!」 瞬間、スパンという小気味良い音が深夜の森林を駆け抜ける。 それは、三億ベリーの賞金額を賭けられることとなる男でさえも反応しきれない 神速の張り手。 完璧に頬を捕らえている。 並みの人間なら悶絶もの。 痛い顔の一つでもすればエルルゥの鬱憤も少しは晴れるだろうが、 「効かん!」 残念なことにこの男は普通じゃない。 加えて空気を読むこともしない。 その一撃を堂々と耐え抜き、誇らしげに胸を張った。 これにはエルルゥも肩を落とすしかない。 エルルゥは呆れ顔で深い深い溜め息を一つ吐く。 「はぁ……もう良いです。先に進みましょう」 「おう。早くエルルゥの仲間を見つけねぇとな」 仲間という言葉を出した一瞬、ルフィの表情がほんの少し精悍なものへと変化した。 あの時、ホテルで見せた時同様の真剣な表情。 さっきまでの陽気な面とはまた違うルフィの一面―――船長としての顔がそこにはあった。 「なぁエルルゥ、さっきの『たんちき』って奴には何か映ってねぇのか?」 その言葉にエルルゥはハッと顔を上げ、デイバックの中へと手を伸ばす。 ―――忘れてた。 先ほどの飛行と言うには無理やり過ぎる飛行に、その存在を完璧に失念していた。 慌てて取り出したそれには山のような光点が灯っている。 「……どっちに行きましょう?」 横から覗き込んでいるルフィへと問い掛けるエルルゥ。 光点が密集している所に向かえば沢山の人とも会えるが、それは殺し合いに乗っている参加者とも遭遇する確率が高くなるということだ。 言うなれば命の懸かった選択。 選ぶ方角を間違えれば死が待っているかもしれない。 一人で決断するにはあまりに重すぎる選択。 そう考え、エルルゥはルフィへと問い掛けた。 「こっちに行こう!」 答えは即答。 指した方角は北東―――光点が最も密集している地点であった。 「人も一杯いるし、エルルゥの仲間と会える確率高いだろ?」 「でも殺し合いに乗っている人が居たら……」 「大丈夫だって! 危ねぇ奴がいたら俺がぶっ飛ばしてやるから」 その眼光には恐怖など欠片も感じられない。 あるのは自信と決意。 不思議と人を引き付ける光、誰よりも純粋な光がそこにはあった。 「分かりました……でも無理はしないで下さいね」 「おぉ! 任せとけ!」 力強く胸を叩くルフィ。 そんなルフィを見て微笑むエルルゥ。 凄惨な殺し合いの場だというのに、二人の間には朗らかな空気が流れている。 これもまた、誰よりも自由な海賊を目指す青年が持つ力か。 二人は深淵の森へと足を踏み出した。 ● バラライカは引き金を引いた。 僅かな躊躇いも感情の起伏も見せずにきっかり二発、手に持った銃器から鉛玉を排出した。 だがしかし、それらの鉛玉は標的を捕らえることは叶わない。 ――女が狙撃に失敗した? それは絶対にない。 生ける死者の集まる街ですら恐れられる女帝が的を外すなど、唐突に現れたゴジラがペンタゴンを壊滅させるくらいに有り得ない。 ――女がわざと外した? それも、いやその方が有り得ない。 女は殺し合いに乗ることを決めた。 そんな女が今更狂人相手に情を見せるなど、ゴジラがペンタゴンを(ry ――ならば何故二発の銃弾は外れたのか。 答えはシンプル且つ明快。 男が銃弾を避けたのだ。 常人には到底不可能な反応と動きで大きく横に飛び、飛来する弾丸を二発、回避したのだ。 そして、再度地を蹴り女へと距離を詰める。 その疾走もまた尋常ならざる速度。 女が再び引き金を引くよりも早く、自身の拳が届く間合いへと足を踏み入れる。 「さっきは、よくも、やりやがったなぁぁぁあああああああああああああああ!!!」 放たれるは右ストレート。 肩口から標的へと一直線に走る、惚れ惚れするような見事な一撃が女の顔面へと向かっていく。 女は首を傾け、それを回避。 掠めた拳が頬の皮膚を僅かに削ぎ、一筋の血が流れ出た。 そして女は―― 「キャンキャン喚くな。耳が痛くなる」 ――身を屈め、男の右腕を潜るように前方へと動き、男の背後に回り込んだ。 そのまま女は男から距離を離す。手には何時の間にかサバイバルナイフが握られていた。 「痛ぇな、この野郎」 先程までの憤怒とは対照的に、男は気味が悪いほど静かに女の方に振り向く。 それを見て女は舌打ちを一つ。 一瞬だけ、手の中のサバイバルナイフに視線を落とした。 既にサバイバルナイフからは笑顔狂の血と脂は拭き取られていて、新品同様の輝きを見せている。 だが、その輝きを見て女は再度舌打ちをした。 予想が確信へと変わったからだ。 ―――男と交差した一瞬、自分はサバイバルナイフで男の右脇腹を斬り付けた。 相手の動きに支障が出るくらいには深く、しっかりと、刃を通した。 だというのに男は平然と振り向いた。 サバイバルナイフにも血痕がない。 それらの事象が語ることは一つ。 この男は不死者―――先の笑顔狂と同様の化け物だ。 「次から次に化け物ばかりが現れる……ここはゴーストシップの中か?」 「おいおい、なにシカトこいてんだよ!! てめぇはこのラッド・ルッソに不意打ちをかました!! このラッド・ルッソから物を奪った!! このラッド・ルッソにナイフを掠めさせた!! このラッド・ルッソに痛ぇ思いをさせた!! この手で殺す筈だった女を!! 誰とも分からねぇ糞野郎に殺され!! 傷心状態のラッド・ルッソにだ!!!」 脇腹を斬り裂かれた痛みなど、この怒りの前には消えてなくなっていた。 ラッドはただ前方を睨む。 目の前の女を殺す為、恋人を殺した男に辿り着く為、そしてその男を殺して殺して殺しまくる為に、ラッドを拳を構える。 「だから何だと言うのだ、イタ公。駄々をこねる子供のように叫ぶことがお前の攻撃方法か? ハッ、そういうのはママの目の前でやるんだな。もしかしたら玩具の一つでも買ってくれるかもしれんぞ?」 男が見せる烈火の如く憤怒に、女は氷の如く冷徹で返した。 その挑発に、男の表情が愉悦に歪む。 なかなかどうして骨のある女。 自分の死を理解していない糞共とは違う。 自分の力に酔っている糞共とも違う。 血も涙も感じさせない殺戮機械(キリングマシーン)。 それが目の前に立つ女の本性だ。 「へ……言うねぇ、言うねぇ。ま、影から殺そうとする臆病者(チキン)よりは数十倍マシだけどな」 「残念ながら、私は貴様のような単純な脳みそを持ち合わせていなくてな。暗殺を臆病者(チキン)呼ばわりする思考回路がどうにも理解できないようだ」 女に銃を使うつもりは無かった。 不死者を相手に銃撃など、ただの弾の無駄遣いに過ぎない。 狙いは首。 このサバイバルナイフで奴の首と胴体を斬り離す。 首輪がついてる以上、それで死ぬ筈だ。 とはいえサバイバルナイフで首を斬り落とすのは些か心許ない。 ならばどうするか? 答えは簡単―――相手の力を利用すれば良い。 つまり奴の突進の勢いを利用し、カウンターの要領で奴の首を両断。 それであの男は死亡。撃墜マークに星一つだ。 「いいね、いいね、いい感じだ!! やっぱぶっ殺すならお前みたいなムカつく奴に限るぜ!! こっちも罪悪感が残らねぇからなぁ!!」 「ほぅ、これは驚いた。罪悪感を感じるだけの脳があるのか」 だから今すべきは挑発。 頭に血が昇るほど攻撃は直線的になり、単調となり、カウンターを取り易くなる。 「いいぞ、その感じだ!! やっぱてめぇは殺りたくなる性格してるぜ!! てな訳で――」 小刻みに、リズムを取るように、男は身体を上下に揺らし始める。 そして両の拳を上げ、俗に言うファイティングポーズを取った。 「――死ね」 その一言と同時に男は地を蹴る。 それは女でさえも目を見張る程の速度。 だがそれでも女の身体は自然に動作を始めていた。 生き抜く為に覚えた技術を、無意識の内に身体の奥底から呼び起こす。 サバイバルナイフを地面と水平に構え、男の襲来と共に振り抜こうとし―― 「バレバレだぜ。火傷顔(フライフェイス)さんよぉ」 ――動きを止めた。いや止めざるを得なかった。 男が直進を止めたから。 交差点まであと数メートルの地点で、男が立ち止まったから。 女はナイフを振り抜くことが出来ない。 驚愕に目を見開く女へと、男は羽織っていた真っ白なタキシードを投げつけた。 (目隠しか) 女はデイバックからマシンガンを取り出すし、躊躇うことなく引き金を引く。 既に、男のイレギュラーな行動により弾の節約などと言っている場合ではなくなっていた。 轟音と共に放たれる弾丸が、視界を占領するタキシードをただの布切れへと変貌させる。 だが血が噴出することはない。 目隠しを利用し拳を叩き込んでくると予想していた女は、虚を突かれた表情を浮かべる。 (奴は――) 「――甘ぇなぁああ!!」 ―――結果だけを言うならば、女の予想は外れていない。 確かに男は目隠しを利用し距離を詰め、拳を握っていた。 だがその接近は、女の予想したタキシードの後ろから、ではない。 まるで地を這う獣のように、または地面スレスレを飛行する戦闘機のように、限界まで身体を屈め頭を低くし女へと接近していたのだ。 顔の高さは地面から十数センチの位置。 身体は今にも崩れ落ちそうに傾いている。 だがそれでも男は駆けた。 そして―――遂に自身の距離へと入ることに成功する。 「死ぃぃぃぃぃいいいいいいいいねぇぇぇぇぇええええええええ!!」 身体を起き上げる反動を利用しての右アッパーカット。 女の策を読み取り、裏をかき、超人的な肉体を存分に駆使しての一撃。 ―――だが迫る拳を前に女は笑っていた。 ―――何のことはない。 僅かなイレギュラーはあったが、事態は何も変化していない。 右手はマシンガンで埋ましまったが、サバイバルナイフは左手がしっかりと握っている。 相打ち、もしくはカウンターを失敗する確率が高まったが、そんな事は大した問題ではない。 自分はただの死人。 動き、息をする死人。 命など紙よりも軽く、儚いもの。 そんなモノを守る必要など皆無だ。 (及第点だ、イタ公) 風を切り迫るアッパーカット。 月光に煌めくサバイバルナイフ。 両者は徐々に近付いていき、遂に交差する。 どちらが先に獲物の喉元に食らいつくのか。 その答えは―― 「―――スタンプ!!!」 ――一人の青年により闇の中へと消え去った。 ● バラライカが見た物は二つ。 自分の直ぐ横から突如飛び出した肌色の何かと、それに吹き飛ばされていく不死者。 不死者は接近してきた時の何倍もの速度で後方に飛び、肌色の何かも物凄い勢い で収縮を始め背後に戻っていった。 「ル、ルフィさん! や、やり過ぎですよ!」 「なんだよ、エルルゥが止めなくちゃって言ったんだろ」 「そ、そうですけど! 加減ってものが……!」 そして聞こえてきた二人分の声。 バラライカはゆっくりと油断なく振り返る。 そこに居たのは二人の男女。 獣耳を生やした少女と麦わら帽子を被った少年。 どちらもまだ子供と呼べる容姿である。 「よ! 大丈夫か、バアサン」 「ルフィさん! そんな失礼なこと言っちゃ駄目ですよ!」 片腕を上げ、屈託なく笑い掛けてくる少年。 それを諫めるように言葉を飛ばす少女。 そのどちらにも敵意は見られない。 自分が襲われてると勘違いし、助け舟を出したのか。 成る程、この二人組がどのような人物なのかが、バラライカには良く分かった。 だから答える。 至極簡単な解答を二人へと見せ付ける。 「俺はルフィ! こっちはエルルゥだ! よろし―――」 その答えは少年の挨拶を遮るように、発せられた。 少年の声より何十倍もの音量を有した破裂音―――即ち銃声。 バラライカは、呑気な表情を見せる少年へと弾丸を見舞ったのだ。 驚愕に固まる獣耳の少女。 不意に音速で身体を貫かれ身を反らす少年。 先程の不死者を吹き飛ばした攻撃力を見るに、この少年は相当な実力者。 だが甘い。 何を勘違いしたのか自分を助けてしまった。 獣耳の少女も同様、全てを甘く見ている。 ここが殺し合いの場だと分かっていない。 甘い。 甘過ぎる。 だから死ぬ。 だから殺されるのだ。 バラライカは次の標的へと銃口を向ける。 獣耳の少女は未だ驚きから抜け出ていない。 これで四人目。 バラライカは再度引き金を引こうとする。 ―――が、そこである異変に気付いた。 麦わら帽子の少年が倒れないのだ。 銃撃を受けたにも関わらずしっかりと両の足に力を込め、立っている。 そして、 「効かーーーーーーん!!」 その腹から、弾丸が放たれた。 いや、放った訳ではない。弾丸を返したのだ。 まるでゴムのように伸びた腹が衝撃を殺し、パチンコのように弾き返したのだ。 「なんだと……?」 返品された弾丸はバラライカの右頬、先程ラッドの拳に裂かれた箇所の直ぐ上を通過する。 計二筋の血液が頬から流れ始めた。 だがバラライカはそれを気にも止めず、麦わら帽子の青年を睨み付ける。 「あービビった。何すんだよ、いきなり」 「貴様は一体……」 バラライカは、不死者を見た時同様の驚愕を覚えた。 必殺の銃弾を跳ね返した男。 少なくとも自分の世界にはこのような人間は居なかった。 「俺はルフィ。海賊でゴム人間だ!」 「海賊……ゴム人間……?」 ゴム人間―――とても信じられる物ではないが実際にソイツは居る。 ということは、先程不死者が吹き飛んだ時に見えた肌色はコイツの身体の一部か。 「不死者と同類……また化け物か。笑えてくるな」 「あ、そうだ。バアさんは殺し合いに乗ってんのか?」 「乗ってる……と言ったらどうするのだ?」 「ぶっ飛ばす」 ルフィはパキパキと指を鳴らし、楽しそうな笑みと共に拳を構える。 バラライカは自分の見立てが外れていた事を理解した。 ―――コイツはただの脳天気な餓鬼ではない。 ―――コイツは命のやり取りを知っている。 ―――餓鬼ではない兵士だ。 「……面白い」 「ん?」 「教えてやろう、小僧。私は殺し合いに乗っている。そこに転がっている餓鬼共を殺したのは私だ」 「そうか。んじゃ、行くぞ」 グルグルと右腕を回すルフィ。 バラライカは、拳銃を懐に収め、サバイバルナイフを取り出す。 数秒後、ルフィの右腕が回転の勢いを加え飛び出した。 その拳はさながら銃の如く。 「ゴムゴムの銃(ピストル)っ!!」 互いに、数メートルの距離を開けていた。 だがその伸びるパンチに間合いなど意味を成さない。 風を砕き、一直線にバラライカへと迫る。 「ッ!」 その超速の拳をバラライカは横に跳ぶ事で何とか回避。 伸びきった右腕をナイフで斬り裂こうと身を翻し―― 「ゴムゴムの……鎌!」 ――猛スピードで迫る麦わら帽子の少年が視界を埋めた。 ほぼ反射的に身体が防御体勢に移行する。 重心を低くし両腕を十字に構え、身体と顔を護る。 ―――衝撃。 ゴムの収縮を利用した身体ごと叩き付けるラリアットがガードの上にぶち当たった。 宙を舞う身体。 まるで木の葉と化したかのように軽々と一回転、二回転、縦方向にロールし、地面へと背中から落下。 まるで車と激突したかのような衝撃が身体を駆け巡る。 防御した両腕は痺れてしまい感覚がない。 背中から伝わった衝撃は内蔵にまで響いていた。 受け身に失敗していれば命に関わっていたかもしれない。 少なくとも数分は行動不能―――バラライカは客観的に判断した。 「うっし、終わり!」 勝利を確信したルフィの声が辺りに響き渡る。 そんなルフィに走り寄るエルルゥ。 地面に倒れ伏すバラライカ。 その誰もが気付いていなかった。 先程、宙を舞っている時、バラライカの肩から一つのデイバックが抜け落ちた事を。 そのデイバックをある男が拾った事を。 全長十数メートルの海王類すら仕留める前蹴りを喰らったことにより、男の殺意を示すメーターは限界値を軽く天元突破している事を。 男が、デイバックからある支給品を取り出し三人へと照準を合わせている事を。 ―――三人の誰も気付いていなかった。 そしてその時は唐突に訪れる。 「―――てめぇらこう思ったろ? 敵は全員倒した。俺達は死なない、ってな」 真っ先にその声に反応したのはモンキー・D・ルフィ。 しかしルフィが振り向いた時には「それ」は発射されていた。 「それ」とは砲弾。 男が背負ったバズーカ砲から飛び出した砲弾。 それは真っ直ぐにルフィ達の方へと進み、そして――――炸裂した。 急速に広がる『ぐれん』が森林を染め上げる。 木々に燃え移った炎が男を照らす。 「ヒャハハハハハハハハ!! 甘い、甘いねぇ!! 甘すぎるぜ、この馬鹿共が!! ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」 男は笑っていた。 これ以上なく楽しげに、顔を歪め、狂ったような爆笑を続ける。 立つ者は男以外、誰も居ない。 辺りに残るは物言わぬ二つの死体と笑い続ける不死者だけであった。 ○ 「いやービビった、ビビった。危なかったなエルルゥ」 そしてそこから数十メートル程離れた木の上にルフィとエルルゥの二人は居た。 ルフィは不安定な足場の上に楽々と立ち、エルルゥはルフィの脇に抱え込まれている。 流石は三億の賞金首と言ったところか、ルフィは眼前にまで迫った砲弾を超人的な身体能力で回避した。 横にいたエルルゥというオマケ付きで。 「は……は……」 「? おい、大丈夫か?」 声にならない声を出しているのはエルルゥ。 襲われてる女の人(エルルゥの勘違いだが)を助けたと思ったら突然の発砲、戦闘、そしてバズーカによる砲撃。 あまりに密度の濃い数分間にエルルゥは茫然自失であった。 「エーールルゥーー? 寝てんのかーー?」 そんなグロッキー状態などお構い無し。 ルフィはエルルゥの耳元に顔を近付け、声を挙げた。 その大声にエルルゥも漸く自分を取り戻したのか、ゆっくりと顔を上げる。 「ルフィ……さん?」 「大丈夫か? 疲れたんならどっかで休むか?」 「いえ、大丈夫です……」 エルルゥを抱えたまま、器用に木から降りるルフィ。 木へと寄り掛からせる形でエルルゥを地面に座らせると、ルフィは辺りを見回し、自身もその隣に腰を下ろした。 「ルフィさん……?」 「疲れた」 「は?」 「エルルゥが疲れてなくても俺は疲れた。休憩タイムだ」 そう言うと、ルフィは「シッシッシッ」とエルルゥへ笑い掛ける。 その笑顔を見てエルルゥは、ルフィの真意に気付いた。 そして心の底からの微笑みを浮かべ、隣に座る少年に聞こえないよう小さく呟く。 「ありがとうございます」、と。 「ん? 何か言ったか?」 「フフフ、何も言ってませんよ」 「……よし、飯にしよう!!」 「いきなり何を……駄目ですよ。何があるか分からないんですし、食料は節約しなくちゃ」 「ばかだなー、お前こういうことわざがあるんだぞ?『腹が減ったら食うんだ』」 「そんなことわざありません。兎に角ダメです。せめてもう少し経ってからにしなくちゃ」 「何だよ、ケチだなー」 「ケチじゃありません! ……全く」 この人といると安心するな、とエルルゥは思った。 凄く強くて、ゴム人間で、でも子供みたいに無邪気な男。 心強く感じる。 こんな怖い殺し合いの中でも、この人と一緒なら皆と再開できる気がしてくる。 (ハクオロさん、アルルゥ、カルラさん、トウカさん、ベナウィさん……) 必ず再開する。 誰一人欠けることなく、この殺し合いを脱出してみせる。 「……ルフィさん、そろそろ行きましょう」 「大丈夫か?」 「私なら大丈夫です。アルルゥやハクオロさん達だって頑張ってる筈ですし、私だけが休んでる訳にはいきません」 「……よし、分かった! 行こう!!」 ―――それはあまりに突然過ぎた。 ルフィが立ち上がり大きく両腕を上げる。 その様子に苦笑しながらエルルゥも立ち上がる。 そして、轟く―――銃声。 まるでビデオの逆再生のように、エルルゥの身体が後方へと傾く。 先程まで寄り掛かっていた木にぶつかる。 大量の血を木に塗り込みながらエルルゥは地べたに倒れた。 「エル……ルゥ? おい!! どうした、エルルゥ!? おい!!?」 ルフィの絶叫が、綿が耳の穴に詰まっているかの如く、エルルゥにはボンヤリと聞こえた。 視界の中では、ルフィが驚愕と焦燥をない交ぜにした顔を見せている。 それはエルルゥの見たことのないルフィであった。 「大丈夫ですから……」そう言おうと口を動かすが、口からは生暖かい液体が湧き出てくるだけだった。 「エルルゥ、待ってろ、今すぐチョッパーんとこ連れてってやっから!!! チョッパーはすげぇんだぞ!! そんな傷、簡単に治しちまうんだ!!! だから……だから我慢しろ、エルルゥ!!!」 何故だろう、瞼が重い。 目を開いていられない。 とても寒い。 身体に力が入らない。 「エルルゥ!! エルルゥーーーー!!!」 何時しか視界は黒色に包まれていた。 体験したことのない濃度の暗闇。 明かりのない場所で目を瞑った時よりも遥かに暗い。 これは何なんだろう。 そんな疑問を思い浮かべることでさえ億劫に感じる。 ふと闇の中に誰かの姿が浮かび上がった。 それはエルルゥも知っている人物だった。 男の人にしたら長い、肩まで掛かる髪の毛、小さな角が二つ付いた白色の仮面を被った男の人。 「ハクオロさん……」 ―――エルルゥが最期に見た者は再開を望んだ愛しの人であった。 後編へ
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終わらないお茶会 フロア1 ○○○○ 消費AP:△△ 出現トランプ数:△△△ 取得経験値(変動あり) 取得WG(変動あり) トランプミッション Bronze Silver Gold トランプ画像 属性 クローバー Rarelity NORMAL トランプ名 **** HP **** 攻撃力 **** AttackTurn 1 トランプ画像 属性 スペード Rarelity Rare トランプ名 **** HP **** 攻撃力 **** AttackTurn 1 トランプ画像 属性 ハート Rarelity SRare トランプ名 **** HP **** 攻撃力 **** AttackTurn 1 トランプ画像 属性 ダイヤ Rarelity SRare トランプ名 **** HP **** 攻撃力 **** AttackTurn 1
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SOSは終わらない 前編 SOSは終わらない 後編
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終わらないメモリー 藤崎诗织以虚拟偶像的名义演唱的曲目之一。 有与此曲部分同名的CD,详情请参阅終わらないメモリー/鼓動を止められなくて。 由于曲目标题与Memory有关,此曲亦被重置后收录在了藤崎诗织的专辑Memories中。 歌曲信息 作詞,作曲:小比類巻かほる 編曲:根岸貴幸 Drums:Atsuo Okamoto Bass:Hideki Matsubara Guitar:Makoto Matsushita Piano:Ichiro Nagata Chorus:Junko Hirotani, Yasuhiro Kido, Kiyoshi Hiyama All Other Instruments:Takayuki Negishi 演唱:藤崎诗织 歌词 両手だけじゃ抱えきれない 重さを感じた 君の背中追いかけた ここから始まるメモリー ポプラ並木続く 帰り道 放課後も 朝焼けも 同じ 時空の におい タイムカプセルはあの 出会えた日 フェミニストの君は今 何をしてどうしてるの? 恋するって思うほどときめきはあふれて 別れぎわ 手を振るシーン 初めてキュンとなる 世界中でたったひとり めぐり逢えたの この想いに負けないように 君だけ見つめてたいの 緩やかな坂道 駆けてゆく 「ひたむきな 私かな?」何度も言い聞かせて 君と待ち合わせたあの場所へ 偶然が 運命に 変わる瞬間だきしめる 恋に、恋していたの その笑顔に会うまで 胸の奥 永遠に 終わらないストーリーね 両手だけじゃ抱えきれない 重さを感じた 君の背中追いかけた ここから始まるメモリー 世界中でたったひとり めぐり逢えたの この想いに負けないように 君だけ見つめてたいの 両手だけじゃ抱えきれない 重さを感じた 君の背中追いかけた ここから始まるメモリー 收录CD 藤崎诗织 終わらないメモリー/鼓動を止められなくて (1997/09/26) 藤崎诗织 forever with you (1999/12/03) 藤崎诗织 Memories (1997/11/06) (Remix) 相关页面 音乐
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終わらない夏休み(エログロ小説注意) ├「プロローグ」 ├「胸に咲いた花」 ├「焼ける処女」 ├「餌づけ」 ├「食事は残さずに」 ├「長距離走者の孤独」 ├「三角あばれ馬」 ├「背伸びする年頃」 ├「処女喪失」 ├「血を吐く菊花」 ├「火のないところに煙立つ」 ├「母乳」 ├「血を吸う糸」 ├「家庭科地獄」 ├「美少女サンドイッチ」 ├「安易な逃亡」 ├「地獄を越えて」 ├「開く穴」 ├「腕がはえる」 ├「血乳吹く」 ├「白状しなさい!」 ├「血尿ラブレター」 ├「休養日」 ├「110番」 ├「うらぎりの代償」 ├「スーパーレシーブ」 ├「死してなお」 ├「ただのレイプ」 ├「解体の序曲」 ├「歯医者さんごっこ」 ├「指切りげんまん」 ├「石を喰う」 ├「蛇」 ├「恐怖のイス」 ├「出口なし」 ├「ラブラブ眉ちゃん」 ├「レンジでチン」 ├「焼き肉パーティー」 ├「弁慶の泣き所」 ├「太股ステーキ」 ├「散りゆく花」 ├「花火」 ├「裂果」 ├「風船」 ├「拷問の果てに」 └「エピローグ」 外伝1 └「残照」