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「知った者の姿はない、か」 放送を終え、魔王は坂田銀時を殺したことによって手にした、組み合わせ名簿を見ていた。 名簿で彼がまず気にしたのは、肉体に知った者の姿があるか、ということだ。 別に感傷ではない。 むしろその逆、知っている者の肉体なら戦闘能力なども把握していてやりやすいと考えたからだ。 しかし、名簿には知っている姿はなかった。 ケロロ軍曹というカエルは少し引っかかったが、あのカエルとは明らかに別人もとい別カエルであるし、放送で呼ばれたので気にすることはないだろう。(ちなみに放送でケロロ軍曹の名前と姿が呼ばれたように、この組み合わせ名簿もギニューの入れ替えが反映されている。今後ギニューが再び姿を入れ替えた時この名簿がどうなるかは不明だ) となると次に気にするべきは、この場で出会ったものたち。 まずは、最初に出会った大男。 精神の名は志々雄真実といい、肉体の名はエシディシ。 彼らで気になるのはやはり、志々雄の包帯だ。 「怪我か…いや、火傷か…?」 自分の肉体であるピサロは、自分と同じ異界の魔王だったらしい。 似た存在の肉体を与えられたのだとすると、この男は炎繋がりでエシディシの肉体を与えられたということか。 この包帯もあるいは、志々雄自身が持つ炎の能力が強力で、それを抑える特殊な布、という可能性もある。 次はホイミン。 精神の見た目は…なんというか雑魚魔物という感じだ。 そういえば奴は、自分の姿を見て、ピサロの名を叫んで驚いていた。 ということは、ピサロの配下の魔物か。 志々雄にあっさり武器を渡して逃げ出したところを見るに警戒する必要はなかろうが、しかし怖いのは肉体が強力な力を持っている可能性だ。 ホイミンが自身の身体に順応した時、脅威となる可能性はある。 「…死人とはいえ、こいつも無視するわけにはいかん」 次、坂田銀時。 この男は、既に自分の手によって殺している。 故にこの男自身を警戒する必要はない。 問題は、この男の肉体を持った参加者がいるということだ。 あの坂田銀時という男は、かなり手練れの剣士だった。 そうなると、その男の肉体を与えられた悲鳴嶼行冥という男も同じく手強い剣士という可能性が高い。 警戒が必要だろう。 そして最後は…空条承太郎。 魔王は、この男を志々雄以上に警戒している。 あの戦いの最後にされた…いつの間にか至近距離まで詰められた謎の能力。 いったいあれはなんだったのか。 それについてはまた後で考えるとして、この組み合わせ名簿を見て考えたこと。 それは、あの能力が肉体に由来するものなのか、精神に由来するものなのか、だ。 まず、肉体に由来する能力だった場合。 その場合、あの能力は燃堂力の肉体が持つ能力だということになる。 そして、燃堂力は参加者としても存在している。 あれが肉体ベースの能力であるなら燃堂本人はその能力を使えなくなっているだろうが、しかし、参加者に与えられる肉体は精神となにかしらの共通点があるという可能性がある。 故に、燃堂の肉体、堀裕子が似た能力を持っている可能性もあるため、この燃堂力という男も警戒する必要があるかもしれない。 そして次に、あれが精神に由来する能力だった場合。 その場合、あの能力は空条承太郎のものということだ。 戦闘の中での能力の使いこなしようからみて、こちらの方が可能性が高いと踏んでいる。 もし精神由来だったとして…魔王には気になることがあった。 「この杉元佐一という男…空条承太郎に似ていないか?」 魔王は考える。 この二人は、兄弟なのではないかと。 承太郎が能力として叫んでいた『スター』プラチナと、杉元の軍帽の『星』に無意識に共通項を見出した辺りも、そう認識させてしまった原因かもしれない。 もし、承太郎が使ったあの能力が精神に由来するもので、なおかつ遺伝的なものであるとすれば、この杉元という男(今の肉体は女だが)も同じ能力を使うかもしれない。 「…こんなところか」 組み合わせ名簿を見終えた魔王は、地面に横になる。 疲労も魔力も多少は回復したとはいえ…万全には程遠い。 優勝するために重要なことは殺すことではなく生き残ること。 回復しきっていない状態であの承太郎や志々雄と対峙してやられてしまっては元も子もない。 故に、もう少し休もう。 「姉上…待ってください。私は…必ず…!」 誓いを胸に、魔王はしばし休息を取る。 【F-8 草原/朝】 【魔王@クロノ・トリガー】 [身体]:ピサロ@ドラゴンクエストIV [状態]:疲労(中)、魔力消費(大) [装備]:破壊の剣@ドラゴンクエストシリーズ、テュケーのチャーム@ペルソナ5 [道具]:基本支給品、精神と身体の組み合わせ名簿@オリジナル、ランダム支給品0~1 [思考・状況]基本方針:優勝し、姉を取り戻す 1:充分戦えるようになるまでもう少し休む 2:承太郎は次に会えば殺す 3:ホイミンと志々雄も、後で殺す 4:悲鳴嶼や燃堂、杉元にも一応警戒 [備考] ※参戦時期は魔王城での、クロノたちとの戦いの直後。 ※ピサロの体は、進化の秘法を使う前の姿(派生作品でいう「魔剣士ピサロ」)。です ※回復呪文は通常よりも消費される魔力が多くなっています。 ※燃堂、杉元がスタープラチナ・ザ・ワールドと似た、あるいは同等の能力を持っているかもしれないと考えています。
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ジョジョの奇妙な冒険とは、集英社の少年向け漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』に1987年から2004年まで、集英社の青年向け漫画雑誌『ウルトラジャンプ』に2005年からと長期にわたって連載されている荒木飛呂彦の漫画作品である、略称は「ジョジョ」。 単行本のシリーズ累計販売部数は7000万部を超え、2006年の文化庁による文化庁メディア芸術祭10周年記念アンケート企画、「日本のメディア芸術100選」にてマンガ部門で2位に選ばれた。 作品全体のテーマは『人間讃歌』とされ、現在までにPart1からPart8までの8部(Part8は連載中)が発表されている。 ここではそのジョジョのキャラクターを解説して行く ジョナサン・ジョースター ロバート・E・O・スピードワゴン ジョセフ・ジョースター カーズ 空条承太郎 DIO ジョセフ・ジョースター(老) 花京院典明 ジャン=ピエール・ポルナレフ モハメド・アヴドゥル ホル・ホース 東方仗助 虹村億泰 吉良吉影 ジョルノ・ジョバァーナ ディアボロ キャラクター紹介へ戻る
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吉良吉影は静かに暮らしたい 階下から聞こえた物音に作業の手を止める。 何事だ、と耳を澄ませたところどうやら一階にて別行動をしている男が何かを見つけたのか、それ以上の音は聞こえてこなかった。 本日何度目かわからない深いため息をつき、彼は『馬鹿馬鹿しい』と投げ出したくなるのをグッとこらえなんともなしに時計に目をやった。 長針は九の数字を通り越し、対角にある相方の短針も四に近づきつつあるのが見える。 もはやのんびり過ごす時間もない。そう暇つぶしのように時間を費やすわけにはいかないだろう。 こんな時間に起きている、成人男性にしては珍しいほどの早寝に執着する男はそのことに違和感を覚えつつも、今の自分の泥棒じみた行動を思えば、と自嘲気味な笑みを浮かべた。 ベットの下を覗き込む。 奥に光るのはなんだろうか。硬貨か、はたまたただのボタンか、それ以外か。 スーツを埃まみれまでにして取るようなものなのだろうか。ナンセンスだ、そう呟き這い蹲ると言う選択肢を切って捨てる。 代わりといってはなんだが、近くにある本棚に手を伸ばす。見事に空っぽであるが、その下にある戸棚の中身はどうであるか。 両開きの扉をゆっくりと開き、中身を確認する。 予想していたとはいえ、ここまで何もないと落胆すると言うもの。なにもない狭く浅い暗闇が男、吉良吉影を見返していた。 その下の戸棚も。横の開きも。奥の小物入れも。 舌打ちをした後、一晩中動き続けて疲れがたまった体をほぐすように伸びをする。肺の空気をゆっくりと吐き、深呼吸を繰りかえす。 イライラの蓄積を本人も自覚している。無駄な心労が彼の最も望む平穏な生活とかけ離れていることはそれを忌み嫌うことからもわかるだろう。 探索を終えた部屋から出ようとする吉良はもう一人に何か文句でも言われるだろうと、覚悟しながらも数少ない自らの戦利品をデイバッグの中で整理していた。 だが、ふと目に入った未確認の段ボール箱。あたかも見てくれ、とふんぞり返ってるそれは明らかに怪しい。 というかあの荒木がわざと置いたとしか思えない。 自信分身であるキラークイーンを傍に出現させ、そろそろと近づいていく。 見た目は何の変哲もないダンボールであった。しかしこの世界で視覚一本に頼るほど愚かなことはないだろう。 万が一に備えなる吉良。少し自暴自棄気味になりながらも決心したようにその箱を、思い切りよく開いた。 コロコロと軽い音を立て転がるボールペンが一本。 なぜか彼の脳裏に浮かんだ荒木飛呂彦はしたり顔で、腹を抱えて吉良を馬鹿にしていた。騙されただろうと、いたずら小僧のような無邪気な表情と共に。 数秒の沈黙。 男がボールペンをまじまじと見つめるその光景は確かに滑稽であった。 吉良は青筋を立て、堪えることなく振り上げた腕をそのまま下ろし、数秒後手近なところにあった人形がその愛らしい顔を無残なものとした。 ◆ リビングの机の上に並べられた戦利品をじっくりと見る。 折り畳み傘、ボールペンが三本、クリップが二つ。マグカップに紅茶パックが半ダース、手に収まるサイズの手鏡が二つ。 チラッと承太郎の非難めいた視線を吉良は受け、芝居がかったようにお手上げだと言いたいのか、肩をすくめた。 大の男二人が夜中に赤の他人の家に入り、物色。その結果がこうであってはやれやれと呟きたくなるのも致し方ないことだろう。 微かに落胆しつつも、承太郎はきっちりと吉良の持ってきたものに触れることなく自分が持ってきたものだけをデイバッグに詰めた。 デイバッグの中身を綺麗に整理する。 言葉を発するわけでもなく、その足取りを玄関へと向け出発の意思を示す。 それを見た吉良も動かないわけにはいかなく、のろのろと自らが持ってきたボールペンが三本と紅茶セットを詰め込んだ。 廊下にコツンコツンと革靴が音を奏でる。出てきたリビングの時計が伴奏するかのようにチクタクと秒針を走らせた。 玄関のドア、それのガラス越しに人影がないことを確認しようと覗き込む。 道路まで目を走らせ、とりあえずの安全を確かめる。 そうして彼は混沌と殺戮の待つ世界へと踏み出そうとドアノブに手をかけた。 未だ廊下にパタリパタリと響くその足音を耳にし、そのまま振り掛けることなく声を荒げるわけでもなく呟くように言った後に。 「時間を稼ごうって思ってるならもっとうまくやりな…。平穏な生活を望むのはお前の勝手だが俺は我慢強いほうではないぜ………」 「私とて、こんなオンボロな家で朝を迎えようとほ思っていない。 他人のあら捜しをしている暇があったらもっと視野を広くしたらどうだ?リビングの椅子は引きっぱなし、カーテンは止めないままだらしなく垂れ下がってる。 おまけに土足で家に入った、その行動で廊下は泥だらけ。これではみすみす後から入ってきた参加者に『ここに人がいました』と主張しているようなものだぞ…」 低く、それでいてどこか皮肉めいた調子の声。ドアノブを握ったままの彼の鋭い視線はその声の持ち主の姿を睨む。 廊下の窓から入り込む灯りがスポットライトのようにどこか劇画的に男を照らし、吉良吉影は壁に背を持たれかけひとつの彫像かのような形を取っていた。 沈黙で答えること十数秒、やれやれと本日何度目かわからない口癖を呟く。 有無を言わせぬという強制を含むわけではなく、相手を小馬鹿にしたような承太郎、彼らしからぬ口調で言葉を返す。 「いいか、吉良吉影。俺が言いたいことはもう既に言ってある。 一度でいいことを二度言わなけりゃいけないってのは、そいつが頭が悪いってことだからだ…。 今、お前の殺人鬼であるという証拠が入った携帯を持ってるのは誰だ?俺だ。 今、脅されて、脅してるのは誰だ?俺だ。 お前の首根っこを掴んでるのは誰だ?俺だ 勘違いするな…、そして三度目はないぜ…吉良吉影。正体をばらされたくないようだったら俺についてこい。いいな…」 それっきり一度として後ろを見ることもなく、承太郎は闇へと溶けていった。 後には能面のような表情をした男がひとり残され。身を守るように組まれていた腕が解け。彫像のような壁にもたれていたその優雅な姿勢は崩され。 先を行った男が道路にて改めて現在位置を確認していたとき、背後の家から何かを叩きつけるような音と共に家が揺れ、小汚い悪態が辺りに響いた。 ◇ ◆ ◇ 山岸由花子は恋をする 視線の先には老婆がいた。 月が空を半分ほど横切るその間、濃霧にゆらりと揺れる影を由花子は追い続けていた。 疲労から息は乱れ、彼女の額には汗が浮かんでいた。 老婆も同様であった。同じく疲労からか、休息をとるように年相応のどっこいしょ、という掛け声を一人吐き、やれ腰が痛いだやらなんでスタンドが広がらないんだ等等…。 悪態に耳を傾けつつ、随分と街の中心地に来たものだと由花子は思った。 同時にそうやって街の中心地に来ながらもほかの参加者との突然の遭遇が起きないように老婆がゴミ箱の陰に潜むように座り込んだあたりに彼女の老獪さを感じた。 追うべき物が一息ついてることもあり、由花子もこの機を逃しては到底休めまいと、休息を取るために手近にあった段差に腰を下ろす。 頬杖をつきながらいま自分の現状を考える。体は休めても頭は休むべきでない、特に彼女のような弱者は。 尾行がばれれば自分の立場は危うい、それがあの老婆をずっと追けてきた由花子の率直な感想であった。 例え自分が彼女に髪の毛を植え付けていて、いつでも爆破することが出来たとしても、だ。 それほどまでに老婆の異常性、落ち着き、立ち振る舞い、そしてその目的。 彼女は幾つの修羅場を潜り抜けてきたのであろうか。何度死線を越え、間一髪のところで生を掴んできたのだろうか。 一介の女子高生である彼女は自分ながらによくもまあ、あの狸婆の注意を誤魔化してるものだ、そう思った。 そして、嗚呼、そうだ。一般的な女子高生の彼女は、またもやこれはあの『愛しの人』のおかげだと。 盲目的にまでその精神に浸っているのだ。彼が私を守っている、そんな根拠のない『愛』の力に。 こんな緊張状態であるにもかかわらず。 嗚呼、恋とは、愛とは素晴らしいものだ。 広瀬康一、愛しの人。 どこかこの舞台にいるであろう愛しの彼。 無事でいるだろうか。お腹をすかせてはいないだろうか。この夜風で体調を崩してはいないか。怪我はしているのだろうか。 もしかしたら、と由花子の脳裏に悪夢がよぎる。 殺戮者に襲われ窮地に落ちいる彼。謎のスタンド使いが彼に襲い掛かる。善人面した姑息なものが彼の寝首を掻こうとしている。 けれでもと。そんな自分を否定する。由花子は拒絶する。 いつだって彼は機転を利かせ悪を打ち倒すだろう。黄金に輝くその精神で道を切り開くだろう。 だって自分はそんな彼が。たまらなく好きで、愛しているのだから。 しかし夢は覚めるから夢という。そんな由花子の夢想の時間は突如破られた。 表情を一瞬で相応しくない戦士のそれに変え、どこかから聞こえたのだろうかと音源を探り耳を澄ませる。 同時にエンヤへと視線を向けると同じく物音を聞いた彼女は突然のことに腰を抜かしたのかその場動けないようであった。 由花子の口元には意図しなくてもそれを見て老婆を見下したような冷めた笑みが浮かんだ。 少し遅れながらも老婆は経験からスタンドを再発。澄んだ夜空の空気が立ち込め、純白の世界を形成していく。 またもあの霧の世界に身をおかなければならないかと思うと由花子はいい加減うんざりしてきた。 しかし。 今の由花子の目には白の世界が映っている。 しかしその白に変わる僅かな時間の間に彼女の視界に映ったものが彼女の心を驚愕と疑惑の灰色の世界に変えていた。 吉良吉影と空条承太郎。 いてはならないその二人組みに、あってはならないその組み合わせを由花子だけが見ていた。 由花子、彼女だけが見ていた。 ◆ 疑惑と驚愕の真っ先に思ったのが何故吉良吉影と空条承太郎が共に行動しているのか。 杜王町に恐怖をもたらした吉良吉影。杜王町に希望をもたらした空条承太郎。 言うなれば表裏一体、決して相容れことのない二人が何故。 しかしその前に、度重なる衝撃の中、新たに由花子の頭に浮かぶ疑問。何故吉良吉影が生きているのか。 確かに名簿を確認した際に名簿にその名前があったことは覚えている。 しかしだ。 普通死んだ人間が参加しているなどという非科学的な事実を導き出すだろうか? 結論から言って自分が目にした事実は信じる以上ほかならない。人が生き返る、そんなびっくり超常現象、仮にもスタンド知らなかったら鼻先で笑っていただろうに。 しかし確かに男、吉良吉影は生きていた。 それは否定できない事実だ。 霞む霧の中、エンヤの影はじっとしたままだった。一方の疑惑の二人組みも突然の濃霧に警戒からかその場を動いてないように見えた。 聡明な彼女は考えた。今最も優先しなければならないことはなにか。 老婆は二人に気づいていない。 二人は老婆に気づいていない。 ならばなにをすべきかは。 おまじないのように今の考えをすばやく呟く。いける、大丈夫、絶対うまく行く。そう自分に言い聞かせる。 絶対的弱者は自分。 その絶対的なスケールの大きさの霧のスタンド。史上最強の二つ名を持つスタンド、スタープラチナ。杜王町の殺戮の女王、キラークイーン。 恐怖を自覚している自らの体。見ると手が震えていた。押し隠すように、優しくもう片方の手でぎゅっと握る。 かつて彼がやってくれたように。 もう一度あの温もりを。 もう一度あの温もりを。 全ては康一のために。 再び歩き出した彼女はもう震えていなかった。 ◇ ◆ ◇ 警戒からか、細められた目を更に薄くする。向かってくる人影が濃くなるにつれてエンヤは自分の表情を極めて無表情であるように努めた。 支給品であり、自らの人形となった死体を盾のように自分と人影の直線上に配置し、飛び道具や銃弾などへの配慮も忘れない辺りにこの老婆の狡猾さが知れる。 そうして彼女の警戒が最高潮にたったころ、人影は霧の中からその形をあらわにし場違いともつかない言葉が彼女の耳に入る。 「こんばんわ、お婆様…。愉快な夜とは言えない天気ですけど、散歩でも楽しんでるのかしら?」 見たところ東洋人のようであった。年は幾つであろうか、十代後半といったところか。 何の躊躇いもなく姿を見せた割には警戒態勢になってるわけでもなく、場慣れしていないのがエンヤの目から見ても取ることが出来た。 しかしながら、その美貌は別であった。 世の中の女性が溜息と共に感嘆するほどのそのプロポーション。 すらっとした鼻立ちにハリのある若々しい肌。そして何より目を惹くその美しい髪。 ひとつの完成された芸術作品かのような細部までの美しさ。そのうねりはまるで上質の絹で作った絨毯かのようで。包み込む霧、それが宝石かのように見えるかのように。 「残念ながらわしも年でな、お嬢ちゃんとは違うんじゃ…。夜風の冷たさが膝に堪えるし、なにより恐怖で胃がもたんわ」 しかしながら、暢気な返答をしながらもエンヤはどこかに違和感を感じていた。 笑みを浮かべながら目にはその感情を一切宿さず、肉食動物が獲物を前にするかのようで。 何か策のにおいを感じずにはいられなかった。 相手が絶対的だ、と確信できるほどの。 偽りの表情を貼り付け、互いに腹の探りあいは続く。 経験と長年の積み立てからアドバンテージは圧倒的にエンヤの手中にあると言えるだろうに。 けれでも。 「あら、そうかしら…?北のタイガーバームガーデンでゆっくり観光を楽しんだり、大きなお友達とお喋りしたり。 おまけに気の利いた付き人までいるのに…。羨ましいわ、やっぱり人脈の広さは年の功かしら…」 「ッ!?」 「追けてきたなんて人聞きの悪いこと言わないでよ、心配してたのよ?お婆様が殺されたらどうしようってそればっか考えてたのよ?」 未だ笑顔の少女と対照的に自分の笑顔が解け去り、崩れていくのをわかっていながらエンヤは止めることを出来なかった。 一方で狼狽の表情を洩らしながらも、彼女の脳は冷静にも相手と自分の状況を分析していた。 この手の場合、こうした告白の狙いはほにんの有利性を主張したいがためであることは明白。 なにしろ伏せたままであれば切り札にもなりうるその情報と言う強力なカードをこの短いやり取りの中で何枚も切ってきたのだから。 それだけの自信があるのだろう、今の自分との交渉、または脅しに。 ならばここは従うほかあるまい。仮にブラフだとしても、自分のスタンドならばあらゆる攻撃に対応できる。 ならば今は『何を持って』彼女が自分を脅そうとしているかを見抜くべき。 それが自分にとって重要な情報になりうるかもしれないのだから。 「…これはまいったのう、お嬢さん、貴女のほうが一枚上手だったようじゃな。なんなりと申して御覧なさい」 「話が早くて助かるわ。伊達に歳は取ってないのね」 だがらだ。 そんな言葉とは裏腹に、エンヤには従おうという意思は更々なかった。例え首輪付けられようとも自分の主はただ一人。 飼い犬に成り下がろうとも、隙あれば飼い主の首を噛み千切るであろうと寝首を掻く、その意思を握り締める。 たがそんな凶暴な意思も。彼女の醜い笑顔の一睨みに。 悪寒と共にザワザワと不自然に伸びる自らの髪の毛は彼女の中同時に恐怖として植えつけられた。 「どう、操る立場から操られる立場になったのは? 貴方の首輪を爆破するに十秒もかからないわね…。まぁ、死にたくなかったら余計な事を考えずに隣にいるその人形みたいに私の言うことを聞きなさい」 気まぐれひとつで顔を覗かせる死への恐怖。孫ともとれない年端も行かない女に手玉に取られる怒り、屈辱。 エンヤは数多の感情に顔を赤らめたり、青ざめたり、白くさせたりさせた。 だが最後には疲れた様子で観念し、操り師の命令を聞く人形になり下がるほかなかった。 「わかった…、どうすればいいんじゃ?」 その滑稽な光景。化けの皮がはがれた老婆の萎れた様子。 由花子は艶やかに、そして楽しそうにサディスティックな笑みを浮かべ強者の愉悦に浸る。 その感情に充分すぎるほど浸った彼女は満足そうに息を洩らし、髪の毛を掻き揚げると『三つの命令』を与える。 1.近くに二人組みの男がいるので其々を分担させる。 2.参加者を出来る限り減らす。ノルマは今夜10時までに二人。証明のためその死体を引きつれD-4にあるスペースシャトル前にてその時間に。 3.自分のことを他言しない。 ペナルティは聞くまでもない。死、それが待ち受けている以上エンヤは頷いた。反抗的な口調は慎まなかったが。 「まったくもって忌々しい小娘じゃ…」 「あまり減らず口を叩かないことをお勧めするわ。今生きてられるのは誰のおかげかしら? 悪態ついてる暇があるならさっさと二人のとこに行きなさい」 顔を醜い魔女か何かのように歪め立ち去るエンヤの背中を見ながら由花子はまたしても愛が一歩近づいてきたのを感じた。 ここで一息つきたいところだ。しかし何より愛しの康一のためだ。 数分か、それぐらいか経った後、その表情を緩んでいたものから、これから成すべき事をやるに相応しく緊張が走った顔に変え由花子は霧の中へと向かっていった。 ◇ ◆ ◇ 思い出させてあげる 空条承太郎が戦士であったことが第一の不運だった。 突然の濃霧を前に慌てることなく殆ど反射と言うほどのスピードでスタンドを発現、臨戦態勢となる。 その構えは正に歴戦の戦士に相応しく、パワー・スピード・精密機動性においてナンバ-ワンと言われるスタープラチナの力もあいまって一部の隙も作り上げなかった。 例え霧に紛れて何者かが奇襲を仕掛けたとしてもそれはもはや奇襲としての意味を成さず、拳ひとつの前にただの返り討ちとなりえる。 しかしながら。 携帯電話のブラフによる吉良吉影への牽制。それは即ち吉良を封じ込めると共に常に彼に命を狙われると言うリスクを負うことを意味していた。 その点承太郎は不運であった。優秀な戦士であるがためにリスクを抱え込み、吉良への対処を考える羽目になり、一瞬の行動が遅れた。 彼の不運、それは言い換えれば吉良と組んでいた、その一言で言い換ることができた。 二つ目の不運、それはあまりに空条承太郎の危機判断能力が優れていたこと。 数々の修羅場を潜り抜けてきた彼がその経験から培ったもの。 その中で戦闘において最も大きなスペースを占めていたもの。 それは「常に最悪の場合を考えること」。 彼が瞬時に想定したもの。 それは先程目を通した際にも要注意人物として彼が特別注意していたその『二人』が組んでいたという仮定。 この霧という天候、そして殺し合い、『二人』の残忍さに狡猾さ、そしてただ殺しを楽しむだけでなく機転を利かすことが可能と言う共通点により導き出される共闘という可能性。 何よりもその『二人』のスタンドの相性。 二人が遭遇する可能性、手を組む可能性、更に承太郎と出会う可能性。それら全てを計算すればそれは微かなものであろう。 しかしながら、走り霧の外に出ようとしながらも承太郎は。 彼が想定したスタンドの組み合わせ、DIOの腹心エンヤの「正義」、それと杜王町の狂気アンジェロの「アクア・ネックレス」。 間に合わない。彼らが姿を現す頃にはもうどうしようもなくなっているであろう。将棋やチェスで言うチェック・メイトでしか彼らは姿を見せないだろう。 ならば今彼がすべきことは。 彼の不運、それは彼があまりにも知りすぎていたこと。その一言に尽る。 一刻も早く霧から出ようと我武者羅に足を走らせる。風が唸り湿った空気が彼の顔を叩く。霧に紛れ民家が現れては消え、消えては現れる。 けれども。 ―彼が安堵に胸を撫で下ろす前に。 ―二人の殺戮者が霧より姿を現す前に。 ―二つのスタンドに襲い掛かかられたときの対処法を考える前に。 ―霧からその身を脱出させる前に。 ―足が止まった。 ―見覚えのあるその後姿を前に。 瞳は大きく見開かれ。脳は考えるのをやめ。ただそこにあるものに承太郎は。 微かに残った理性が騒ぎ立てる。緊急の警報をかき鳴らす。戦闘態勢の構えを見せろ。 だがその声はあまりに小すぎて。 死んだ人間は戻らない。 彼自身が言った言葉だ。彼自身が一番理解している言葉だ。身をもって受け入れた言葉だ。 けれども。 それでも。 もう一度だけ、名前を呼び、名前を呼ばれ。 もう一度だけ、微笑を交わし、その身を抱き。 もう一度だけでもあの温かさを。 もう一度。 そうして思った。 ―振り向く彼女を見て。残酷な現実を前に。彼は思った。 ああ、あの時どうして彼女を救わなかったのだろう。 ああ、あの時どうして彼女の後姿など見てしまったのだろう。 そして、あの時どうして希望を持ってしまったのだろう。 ただもう一度だけ希望にすがりたかった自分は。 とんでもない大馬鹿者だ。 二度と流すまいと誓ったはずなのに。二度と弱みを見せまいと思ったはずなのに。 彼はみっともなく泣くまいとしていた。 唇をかみ締め、口奥から漏れる声を押しつぶす。 そんなことしても涙が止まるわけないと自分でわかっているのに。 雫が頬を伝い一滴だけ大地に水溜りを作る。 こんなに、こんなに、こんなに。 醜い現実を。美しい光景を。 見ることになるなら。 神よ、笑ってくれ。自分は二度と涙を見せないだろうから。 ◇ ◆ ◇ 吉良吉影の新しい事情 思わず緩みそうになる頬の筋肉を引き締める。そうでもしないとだらしない笑みが零れ落ちそうで。 ぴくぴくと痙攣しそうになるのを傍らに歩く同行者に悟られまいとなんでもない民家に興味惹かれたように顔を背けた。 足は今にでもスキップを始めかねないほど軽やかで。 口からは鼻歌を上機嫌に任せ、大音量を奏でかねないでいて。 十数分前に同行者、山岸由花子が持ち込んできた話、それが彼をルンルン気分にさせている。 『貴方に話があるの…』 突如霧の中から現れた彼女の言葉に承太郎の失踪によりイライラの爆発寸前だった彼は返す言葉が見つけられなかった。 第一声が『貴方に話がある』であるということは。 相手が自分の顔と正体を知っていることは間違いない。それ以外であるならば第一声はこの場に相応しくない。 そう吉良吉影は考えた。 自分の正体を知るものがまた一人増えたことは腹立だしいが、荒木の時間操作の弊害だろう。自分に対するしわ寄せの怒りはこの場で納めることした。 だがそれでも。 情報が足りなさ過ぎる今、返答次第ではろくな目にあわない。もしかしたらの可能性も考え吉良は慎重に事を運ぶためにも沈黙と言う返答を返した。 『さっきまで貴方、空条承太郎と一緒にいたでしょ………』 『………………』 『何が理由で貴方があの空条承太郎と一緒にいるのかしら…?ありえない組み合わせでしょ、普通だったら…。 好奇心から聞くけど教えてくれないかしら?最初に言ったけど大切な話があるのよ、だんまりばっかりじゃわからないわ』 『………答える義務はない』 『…ふぅん。まぁ、いいわ。そんなことより本題に入りましょう。私と手を組まない?』 純粋なまでに吉良は驚いた。どうせこの狂った女だ、殺し合いをどうこうだとか、あのクソカスの広瀬康一がどうのこうのだと予測していた彼は予期せぬ協定に目を見張った。 自分をはめる罠かもしれないと閃きのような考えが浮かび、慎重な男は尚も返答を返すことなく彼女の目を見た。 そしてそれだけで充分だった。 強い意志を秘めるそれは、黄金に光り輝くことなく血に塗れたダイヤのようで。 黒く深く静かに輝く殺意に吉良は自分自身を見た気がした。 『貴方だって空条承太郎のこと邪魔だと思ってるんでしょ?正義の味方が悪を引きずり回すならまだしも、悪に首輪を付けられて俯くヒーローはいないでしょ? なら弱者は貴方で、振り回されてるのは貴方。私と手を組みましょうよ、悪い話じゃないと思うけど…?』 いつのまにかイライラは収まっていた。それどころか自分の正体を知る邪魔者を二人同時に消し去れるかもしれないと思うと彼の胸は期待で膨らんだ。 『いいだろう…せいぜい利用しあおうではないか、山岸由花子』 『協力に感謝するわ、でも友好の握手は遠慮するわよ。私だってまだ死にたくないもの…』 とりあえずの情報交換を始めようとする二人。 微笑を浮かべ、見つめあい談笑するその男女二人組み。 親愛や友好。そんな恋人、家族、親子が交わすような感情は一切そこになく殺伐とした空気が流れていた。 爪がまた長くなったように思いながらつい今しがた交わした会話を反芻する。 じっくりと観察すると確かに爪が伸びている、と吉良は先程までなら溜息をついていたであろうこの問題になんら脅威を感じなかった。 ちらちら視界に映る女の手と自分の中に湧き上がる欲望を前にしてもその殺意は留まることがないのはやはり先の協定で余裕が生まれたのだろう。 「清清しい朝だ…」 思わず呟いてしまったその言葉に冷めた目線で応じる由花子。 適当に受け流しつつも、余裕の笑みを浮かべ、そろそろ本腰を入れて承太郎の行方を追わなければと吉良は意識を切り替える。 承太郎がどう動くかわからない以上、霧が去った今しかそのチャンスはないだろう。 姿が見えなくなった時間から考えてもそう遠くはいってないだろうと判断できる。 (できることなら放送までに合流したいものだ………) 時計に目をやり思う。 ここが禁止エリアとなったら承太郎の消息は不明となり、合流は絶望的になる。 さすがにそうなっては今のこの高揚感も冷めてしまうし、なによりこれ以上自分の正体を知られたら流石に不味い。 吉良は少女の背中を追い走りだした。 (承太郎を殺したら…その次はお前の番だぞ、山岸由花子。フフフ…美しい髪が自慢のようだが手にも自信を持ってもいいぞ…フフフ……ハハハハハハハ!) (無茶はしない…。互いに潰し合わせて最高は同士討ち、最低は消耗したところを私が止めをさす。焦っちゃダメよ…絶対にまちがってはいけない。勝てる勝負だけ勝てばいいのだから…) 杜王町を走る男女。ブレーキが壊れたトロッコのように彼らの殺意と狂気は止まらない。 【E-4 中央部/1日目 早朝(放送前)】 【吉良吉影】 [時間軸]:限界だから押そうとした所 [状態]:掌に軽度の負傷、ハイ、爪の伸びが若干早い [装備]:爆弾にした角砂糖、ティッシュケースに入れた角砂糖(爆弾に変える用・残り5個) [道具]:ハンカチに包んだ角砂糖(食用)×6、ティッシュに包んだ角砂糖(爆弾に変える用)×8、未確認支給品×0〜2個、支給品一式 、緑色のスリッパ、マグカップ,紅茶パック(半ダース)、 ボールペン三本 [思考・状況] 基本行動方針:植物のような平穏な生活を送る 0.承太郎と合流したい。 1.由花子を利用できるだけ利用する。 2.手を組んだ由花子と協力して承太郎を暗殺する。ただし無茶はしない。 3.当面はおとなしくしていて様子を見る。そのためにまず情報の入手。 4.自分の正体が吹き込まれた携帯電話を破壊したい 5.他に自分の正体を知る者がいたら抹殺する 6.危険からは極力遠ざかる 7.2が終わった後、または利用価値がなくなったと思ったら由花子を殺して手を愛でる。 [備考] ※バイツァ・ダストは制限されていますが、制限が解除されたら使えるようになるかもしれません。 ※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。 ※場合によっては対主催に移っても良いと考えてます。 ※平穏な生活を維持するためなら多少危険な橋でも渡るつもりです。 【山岸由花子】 [時間軸] 4部終了後 [状態] 健康、強い覚悟 [装備] なし [道具] 基本支給品、不明支給品1〜3 [思考・状況]基本行動方針:広瀬康一を優勝させる。 0.承太郎と合流したい。 1.吉良吉影を利用できるだけ利用する。 2. 康一には絶対に会わない 3. エンヤがたくさん人を殺すことに期待 4. DIOの部下をどうにか使って殺し合いを増進したい。 5.正直知り合いにはなるべくあいたくない。けど会ったら容赦しない。 6.今夜10時にD-4のスペースシャトルにてエンヤと合流。残り人数次第でそこで始末する。 7.康一と自分だけになったら自殺して康一を優勝させる [備考] ※エンヤの頭部に髪の毛を植えつけました。 ※エンヤの能力が死体操作であることを知りました。生きた人間も操れると言う事はまだ知りません ※二人がどのぐらい情報交換したかは後続の書き手さんにお任せします。 ※二人が何処に向かうかは次の書き手さんにお任せします。 ◇ ◆ ◇ 霧は晴れていた。 窓ガラスに映った自分の顔をまじまじと見て思う。この数時間で随分と歳を取ったように見えるその顔は確かに疲労の色が濃く、エンヤは休息を取ることにした。 数多くある民家から適当にひとつ選ぶ。 先にほかの参加者が潜んでいるかもしれないと言う警戒を忘れ、倒れるようにリビングのソファに身を沈める。 緊張の糸を解きぼーっとこの数時間のことを考え、そしてこれからのことを考える。 何気ないように髪の毛を掻き揚げようと挙げた手を中空で止める。 思い出されたその事実から警戒をあらわに、恐る恐る手を伸ばしゆっくりと指を沈めていく。 いつものように少し水分の足りないパサついた髪の毛がそこにあった。 全身に走るこの安堵感とともに霧のかかったようにぼやける目を休め、眠りに付けたらどれだけ楽な事か。 放送が近い以上、そういうわけにもいかず眠気を紛らわそうとエンヤは心地よい空間より身を起こし台所へと向かった。 「『正義』はもうひっこめたほうが面倒に巻き込まれないかもしれんのう……」 弱気な独り言をひとつ吐き、その背中を小さく老婆。 ふと湧き出た疑問。 (そう言えばさっきあの小娘に言われて引き離した参加者、どうしてわしの人形を見てもなにひとつ行動をおかさなかったのかのう?言葉ひとつも吐かなかったし…まぁ、いいか…。) いつだって苦労するのは一番上に立つものでなく腹心のナンバー2。 DIOの腹心エンヤ、今の彼女には悩みがあまりにも多すぎた。 (はぁ…早くDIO様とJ・ガイルと合流したいもんじゃのう…) 【D-5 南部 民家/1日目 早朝(放送前)】 【エンヤ婆】 [時間軸] 聖痕で全身に穴が開いた直後 [状態] 全身穴だらけ、精神疲労(中)身体疲労(小) [装備] なし [道具] 基本支給品、承太郎の妻の死体 [思考・状況] 基本行動方針:ディオ様の元へ馳せ参じ、帝王の手下と共に荒木を地獄へ 0.休息をとりつつ、放送を待つ。 1.『正義』を展開したまま行動するか考え中 2. 最低でも後二体死体が欲しい。 3.ポルナレフとホル・ホースを地獄の苦しみの末に殺す 4.ジョースターの奴ら(ジョセフ・ジョースター、モハメド・アヴドゥル、花京院典明、空条承太郎)も殺す 5.なんで“正義”が広がらないんじゃ? 6.今夜10時にD-4のスペースシャトルにて由花子と合流。 [備考] ※スタンド“正義”が制限されていることに気づきました。主な制限は次のふたつです。 ・射程距離が50メートルほどに制限されています。 ・原作より操る力が弱体化しています。人間はともかく、吸血鬼や柱の男たちにはエンヤ婆の精神が相当高ぶってないと操れない程度に制限されています。 前者はわかっていますが後者は気づいていません。 ※頭部に由花子の髪の毛が埋め込まれています。 ※放送後何処に向かっていくかは次の書き手さんにお任せします。 ※現在『正義』は出現されていません。また今後『正義』を展開したまま行動するかは次の書き手さんにお任せします。 ※山岸由花子の名前を知りません。また、空条承太郎と吉良吉影両名の姿は確認できませんでした。 ◇ ◆ ◇ ダイヤモンドは砕けない かつてジョセフ・ジョースターは言った。怒りに身を任せてはならない、と。 だが彼は思った。怒りに身を任せるのと怒りを押さえ込むのは違う、と。 友の死、仲間の死、家族の死。 そして。 愛する人の死。 真理はいつだって残酷だ。けどいつだって正しい。それだから美しい。 死を知り、生を謳歌する。怒りを覚え、人を愛することを知る。悲しみに涙を流すから、幸せを掴もうと手を伸ばす。 十字架を背負ってきた彼はこれからもそれを忘れることはないだろう。 そのひとつひとつが彼、空条承太郎が彼であり、自分が自分であるためなのだから。 寂しげな笑みを口元に残し男に、第一幕のベルが近づく。 その時彼が何を思うかは彼自身しかわからないだろう。 【D-4 南部/1日目 早朝(放送直前)】 【空条承太郎】 [時間軸]:4部終了後 [状態]:??? [装備]:なし [道具]:支給品一式 携帯電話 折り畳み傘、手に収まるサイズの手鏡二つ、クリップ二つ [思考・状況] 基本行動方針:徐倫を自分の命にかけても守り、荒木をぶっ飛ばす 1.??? [備考] ※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。 ※吉良の参加時間軸を知りません。 ※携帯電話に吉良との会話が録音されています。通話相手に聞かせる機能があると言うのは承太郎のハッタリです。 ※妻との遭遇が承太郎にどのような影響を与えたかは次の書き手さんにお任せします。 ※スタンドの状態は不明です。 ※放送後何処に向かうかは次の書き手さんにお任せします。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 87 空条承太郎V.S.吉良吉影 空条承太郎 112 LOVE LOVE LOVE 87 空条承太郎V.S.吉良吉影 吉良吉影 112 LOVE LOVE LOVE 70 過去への遺産、暗黒の遺産 ① エンヤ婆 123 幸福の味はいかがです 70 過去への遺産、暗黒の遺産 ① 山岸由花子 112 LOVE LOVE LOVE
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J-103 ジョナサン&スピードワゴン J-103 C キャラ ファントムブラッド 波 P1 S(5) T3 ☆☆☆☆ 友・友・○ ジョナサン、スピードワゴン 人間 出典:JC2巻 125 攻撃力特化のJ-010 ジョナサン&ツェペリと、初期ステージにも出れるJ-106 ジョナサン&エリナの中間に位置するようなバランスを持つコンビカード。 中途半端な性能もさることながら、極めて優秀なサポート能力を持つ各種スピードワゴンとキャラ名が重複しているため、あまり使われることのないカードである。 利点はリネージの並びに制限がない事と、Tが3である事ぐらいか。 第8弾現在、コストに波を含まない『ジョナサン』は、このカードと、J-200 ジョナサン&ディオ、PR-007 ジョナサンVSディオの3種。その中では最も軽いコストで出すことができる。 波コストを払うことが難しく、『ジョナサン』で強化可能な、J-646 空条徐倫を軸にしたデッキになら採用の余地があるかもしれない。
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第1弾 記念すべきジョジョABCの第1弾。 基本的なカードを多数収録。 レアカードは箔押し仕様。 全94種類。(スターター3種類、コモン62種、アンコモン20種、レア9種) 2007年3月9日発売 スターター 1260円(税込み) ブースター 420円(税込み) ジャンボカードダス 200円(税込み) ☆はスターター専用 ★はジャンボカードダス専用 ヒーローカード J-001 ジョナサンジョースター☆ J-002 ディオブランドー☆ J-003 ジョセフ・ジョースター☆ J-004 カーズ J-005 空条承太郎 キャラカード J-006 ジョナサン・ジョースター J-007 波紋戦士ジョナサン J-008 少年ジョナサン J-009 ウィル・A・ツェペリ J-010 ジョナサン&ツェペリ J-011 ロバート・E・O・スピードワゴン J-012 エリナ・ペンドルトン J-013 ダニー J-014 トンペティ J-015 ダイアー J-016 ストレイツォ J-017 ジョセフ・ジョースター J-018 クラッカー・ジョセフ J-019 シーザー・アントニオ・ツェペリ J-020 ジョセフ&シーザー J-021 エリザベス・ジョースター J-022 波紋戦士リサリサ J-023 スピードワゴン老 J-024 エリナばあちゃん J-025 ルドル・フォン・シュトロハイム J-026 機械のシュトロハイム J-027 メッシーナ J-028 ロギンズ J-029 スージーQ J-030 スモーキー J-031 空条承太郎 J-032 時を止める承太郎 J-033 ミスター・ジョセフ・ジョースター J-034 承太郎&ジョセフ J-035 花京院典明 J-036 知恵の花京院 J-037 J・P・ポルナレフ J-038 怒りのポルナレフ J-039 モハメド・アヴドゥル J-040 イギー J-041 ディオ・ブランドー J-042 吸血鬼DIO J-043 少年ディオ J-044 DIOヘッド J-045 ワンチェン J-046 ジャック・ザ・リパー J-047 黒騎士ブラフォード J-048 タルカス J-049 怪人ドゥービー J-050 ペイジ J-051 ジョーンズ J-052 プラント J-053 ボーンナム J-054 屍生人・住民 J-055 屍生人・罪人 J-056 屍生人・騎士 J-057 闇のストレイツォ J-058 ドノヴァン J-059 鋼線のベック J-060 サンタナ J-061 復活のサンタナ J-062 ワムウ J-063 風のワムウ J-064 エシディシ J-065 炎のエシディシ J-066 カーズ J-067 完全生物・カーズ J-091 ジョナサン・ジョースター★ J-092 ディオ・ブランドー★ イベントカード J-068 山吹き色の波紋疾走!! J-069 もうひとつの波紋をッ! J-070 銀色の波紋疾走! J-071 ズームパンチ! J-072 石仮面 J-073 おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか? J-074 エイジャの赤石 J-075 死のウエディングリング J-076 そして時代は流れる J-077 またまたやらせていただきましたァン! J-078 血管針攻撃! スタンドカード J-079 星の白金 J-080 隠者の紫 J-081 法皇の緑 J-082 銀の戦車 J-083 魔術師の赤 J-084 愚者 ステージカード J-085 ジョースター邸 J-086 喰屍鬼街 J-087 エア・サプレーナ島 J-088 風の騎士たちの町 J-089 双首竜の間 J-090 骸骨の踵石 J-093 メキシコ実験場★ J-094 大西洋上★
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東方仗助 1(1) 021 ダイヤモンドvsダイヤモンド ◆KKid85tGwY 空条承太郎 4 (4) 015 .詳細不明 ◆4UHhlFQr2I 033 殺戮の黎明、岩におおわれた境界(はてし)ない ◆2RguXBg.P2 049 この世界に反逆を開始せよ ◆KKid85tGwY 058 Forest Of The Red(前編)(後編) ◆CMd1jz6iP2 吉良吉影 5 (5) 013 いつか降るKILLER QUEEN ◆2XEqsKa.CM 034 進行 ◆LKw84Dp5Ls 043 記憶の欠片 ◆EHL1KrXeAU 051 幼気 ◆2XEqsKa.CM 075 とるにたりないもの ◆yCCMqGf/Qs DIO 4 (4) 018 正義の/悪の・ヒーロー/救世主 ◆0BN8XNoM6s 032 〜悪意は極力隠すこと、それが……〜大宇宙の真理 ◆2XEqsKa.CM 050 混沌の落とし子たちに捧ぐ僕からの鎮魂歌 ◆JR/R2C5uDs 067 幸せは歩いてこない だから歩いてゆくんだね ◆JR/R2C5uDs
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第二回放送までの本編SS 【朝】 話数 タイトル 作者 位置 登場人物 092 Underworld ◆zUZG30lVjY B-7/ホテル 地下エントランス DIO 093 貴方に穏々日和(やわ)らぐ ◆7fqukHNUPM B-5/市街地 坂田銀時、絢瀬絵里、鬼龍院皐月、桂小太郎、コロナ・ティミル、結城友奈、宮内れんげ 095 あげたかったのは、未来で ◆gsq46R5/OE F-6→F-5 蟇郡苛、平和島静雄 096 ノーゲーム・ノーライフ ◆zYVQHcA5i. G-3/宿泊施設 アザゼル 097 アイス・ブルーの瞬間 ◆KKELIaaFJU B-5/市街地 坂田銀時、絢瀬絵里、結城友奈、鬼龍院皐月、桂小太郎、コロナ・ティミル、宮内れんげ 098 誰かの為に生きて ◆3LWjgcR03U B-6/本能字学園 ランサー、犬吠埼風 099 世界一歪んだ親孝行 ◆45MxoM2216 F-6 ジャック・ハンマー 100 それでも『世界』は止まらない ◆eNKD8JkIOw B-7/ホテル 地下通路 DIO 101 この花弁は悪意 ◆DGGi/wycYo G-4/アナティ城 東郷美森、浦添伊緒奈 103 狂気の行方 ◆zUZG30lVjY C-5/電車内・海上、C-6/駅周辺 保登心愛、雨生龍之介、リタ、入巣蒔菜、犬吠埼風 104 MAN WITH MONSTERS ◆NiwQmtZOLQ G-3/宿泊施設付近 セルティ・ストゥルルソン、ホル・ホース、アザゼル 105 溢れ出る瑕穢 ◆DGGi/wycYo B-2/駅付近、B-3/地下通路 本部以蔵、ラヴァレイ 106 孤軍 ◆3LWjgcR03U E-4/道路 範馬刃牙 107 まわり道をあと何回過ぎたら ◆X8NDX.mgrA C-2/市街地 宇治松千夜、高坂穂乃果、蒼井晶、カイザル・リドファルド 108 Sacrament ◆zUZG30lVjY E-6/北岸 言峰綺礼、ジャン=ピエール・ポルナレフ、東條希 109 二度殺された少女たち ◆DGGi/wycYo B-2/駅構内、B-2/駅付近 雨生龍之介、リタ、蒼井晶、宇治松千夜 110 前哨戦 ◆45MxoM2216 E-1/放送局近辺、E-1/放送局 花京院典明、神楽、ファバロ・レオーネ、ヴァニラ・アイス、キャスター 113 わるいひとなどひとりもいないすばらしきこのせかいで ◆eNKD8JkIOw F-3/エリア北部 三好夏凜、アインハルト・ストラトス、桐間紗路、小湊るう子 114 La vie est drôle(前編)La vie est drôle(後編) ◆X8NDX.mgrA C-5/海岸近く、C-6/市街地 神威、纏流子、セイバー 118 震えている胸で ◆DGGi/wycYo E-3/エリア南部、F-3/エリア北部 三好夏凜、アインハルト・ストラトス、桐間紗路、小湊るう子 119 進化する狂信 ◆gsq46R5/OE E-1/放送局 花京院典明、神楽、ファバロ・レオーネ、ヴァニラ・アイス、キャスター 120 変態ではない!変身だ! ◆45MxoM2216 E-4/T字路 蟇郡苛、平和島静雄 【朝・午前】 話数 タイトル 作者 位置 登場人物 094 女はそれを我慢できない ◆NiwQmtZOLQ G-5/映画館外、G-5/映画館・女子トイレ 針目縫、紅林遊月 【午前】 話数 タイトル 作者 位置 登場人物 111 和を以て尊しと為す(上)和を以て尊しと為す(下) ◆3LWjgcR03U G-7/ラビットハウス、G-6/駅付近、H-5/東端の海岸 空条承太郎、一条蛍、香風智乃、風見雄二、天々座理世、折原臨也、衛宮切嗣、針目縫 112 覚醒アンチヒロイズム ◆zUZG30lVjY D-4/沿岸、???/波打ち際 範馬刃牙、蒼井晶、宇治松千夜 115 高坂穂乃果の罪と罰 ◆3LWjgcR03U C-4/北西の端、D-2/墓地付近の道路 高坂穂乃果、カイザル・リドファルド、本部以蔵 116 Mission Impossible ◆KYq8z3jrYA G-6/映画館、G-6/市街地 ジャック・ハンマー、紅林遊月 117 哭いた赤鬼 ◆G33mcga6tM D-3/基地 本部以蔵、宇治松千夜、範馬刃牙 121 Trouble Busters ◆KKELIaaFJU C-5/海岸沿い 坂田銀時、絢瀬絵里、結城友奈 122 勝てるわけねえタイマン上等 ◆eNKD8JkIOw C-2 纏流子、高坂穂乃果 123 Spread your wings(前編)Spread your wings(後編) ◆gsq46R5/OE F-2 セルティ・ストゥルルソン、ホル・ホース、アザゼル、三好夏凜、アインハルト・ストラトス 124 黄金の風 ◆45MxoM2216 C-6/駅周辺 犬吠埼風 125 スコープ越しの怪物 ◆gsq46R5/OE G-5、G-6/線路周辺 東郷美森、浦添伊緒奈、ジャック・ハンマー 126 三人揃えば雌雄決裂六人揃えば群雄割拠 ◆eNKD8JkIOw G-6/駅付近 針目縫、空条承太郎、衛宮切嗣、言峰綺礼、ジャン=ピエール・ポルナレフ、東條希 127 そして騎士は征く ◆gsq46R5/OE C-6/市街地、D-6 セイバー、鬼龍院皐月、桂小太郎、コロナ・ティミル、宮内れんげ 128 悪魔と吸血鬼! 恐るべき変身! ◆45MxoM2216 B-4/地下通路 DIO、ラヴァレイ 130 変わる未来 ◆gsq46R5/OE C-2 リタ 131 お話をするお話 ◆DGGi/wycYo G-7/ラビットハウス 香風智乃、風見雄二、天々座理世、紅林遊月 133 色即絶空空即絶色-Dead end Strayed-(前編)色即絶空空即絶色-Dead end Strayed-(後編) ◆gsq46R5/OE D-2、E-1/放送局 花京院典明、神楽、ファバロ・レオーネ、ヴァニラ・アイス、キャスター、纏流子 135 ルールなんてあってないようなもの ◆X8NDX.mgrA C-2/地下通路 ラヴァレイ 141 知らぬが仏 ◆NiwQmtZOLQ C-3/電車内、C-6 坂田銀時、絢瀬絵里、結城友奈 【午前・昼】 話数 タイトル 作者 位置 登場人物 132 One after another endlessly ◆NiwQmtZOLQ G-4/道路、G-4/エリア南東端、G-4/南部 桐間紗路、小湊るう子、蟇郡苛、平和島静雄、折原臨也、一条蛍、東郷美森、浦添伊緒奈、ジャック・ハンマー 139 弓兵なき戦場 ◆3LWjgcR03U D-4/橋上、F-5/東部、G-6/駅付近、G-7/西部 針目縫、空条承太郎、衛宮切嗣、言峰綺礼、ジャン=ピエール・ポルナレフ、東條希 【昼】 話数 タイトル 作者 位置 登場人物 129 誰かの為の物語 ◆gsq46R5/OE D-3/基地、D-3/海周辺 宇治松千夜、本部以蔵 134 無辜の怪物 ◆gsq46R5/OE B-7/ホテル DIO 136 騎士の誓いは果たせない ◆G33mcga6tM D-6 セイバー、犬吠埼風 137 猿の夢 ◆gsq46R5/OE G-4/エリア南東端 ジャック・ハンマー 138 心の痛みを判らない人 ◆45MxoM2216 F-2 セルティ・ストゥルルソン、ホル・ホース、アザゼル、三好夏凜、アインハルト・ストラトス 140 あなたの死を望みます。 ◆DGGi/wycYo G-3/宿泊施設付近 浦添伊緒奈、東郷美森、小湊るう子 142 殺し合いに春の雨 ◆3LWjgcR03U A-4とB-4の境界付近 神威 143 キルラララ!! わるいひとにであったキルラララ!! あの子を愛したケダモノ二匹折原臨也と、天国を ◆eNKD8JkIOw E-4、G-4 蟇郡苛、平和島静雄、折原臨也、一条蛍、纏流子 144 反吐がでるほど青い空 ◆wIUGXCKSj6 G-4 纏流子、蟇郡苛 145 Not yet(前編)Not yet(後編) ◆X8NDX.mgrA G-6/市街地、G-7/ラビットハウス 香風智乃、風見雄二、天々座理世、紅林遊月、空条承太郎、言峰綺礼、針目縫 146 退行/前進 ◆3LWjgcR03U E-1/地下通路(放送局真下)、E-2/地下通路 ヴァニラ・アイス、ラヴァレイ 【第二回放送】 話数 タイトル 作者 位置 登場人物 147 第二回放送 -カプリスの繭- ◆DGGi/wycYo ??? 繭、ヒース・オスロ、テュポーン Back【第一回放送までの本編SS】 Next 【第三回放送までの本編SS】
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上条当麻がまず始めに感じたものは、近場から聞こえる爆発音の如く轟音であった。 幾度となく発生する爆音は、彼に覚醒させるには十分過ぎた。 目を覚まし、真っ暗な周囲にパニックになりかけながらも顔を上げる。 そこは暗闇の中で、上条はぼんやりと靄が広がる思考で、何が起きたのかを思い出そうとする。 たっぷり十数秒の時間を掛け、上条は思い出す。 自身に降りかかった災いと、災いを引き起こした張本人達との邂逅とを、思い出す。 思いだし、上条は勢いそのままに跳ね起きて周囲を見回した。 見覚えのない景色に、近くから聞こえる轟音。 身体は生臭い何かで濡れていて、首元には焼けるような熱い感覚があった。 意識を失う前まで会話をしていた老人と女は、影も形もない。 上条は悔しげに顔を歪ませ、唇を噛みながら行動を始める。 近くで聞こえた轟音の方へと、迷うことなく足を踏み出した。 そして、見た。 力無く膝を付く大男と、十数もの刃を従えて大男を見下ろす白色の異形。 上条は異形が醸し出す存在感に息を呑み、だが前に躍り出る事に躊躇いは覚えなかった。 眼前で人が襲われていて、今にも殺害されようとしている。 前に出ぬ理由はない。 恐怖を無視し、己を鼓舞するように声を張り上げ、上条当麻は異形の前へと踏み出した。 「何やってんだよ、お前……! お前はあんな奴等の言いなりになって、本当に殺し合いなんて始めちまうつもりかよ!」 上条当麻は、揺らがない。 殺し合いの場にあって、明らかに人外の域にいる存在と対面して、それでも一切の揺らぎはない。 殺し合いなんて間違っている。 あんな奴等の言いなりになって殺し合いをするなんて、そんな未来は許せない。 だから、止める。 ただ、それだけであった。 「他の人たちを殺して、ただ巻き込まれただけの人たちを殺して、それで生き延びて、お前はそんな悲しい結末で良いのかよ! お前だって巻き込まれただけなんだろ? なら、ダメだ! あんな奴等の言いなりになるなんて、間違ってる。そんな事をしても喜ぶのは、あいつらだけだ! 殺し合いなんてしちゃいけねーんだ!」 上条の言葉は力強く、不思議と胸の奥深くへと突き刺さるものであった。 だが、この場においてその言葉がどれだけ場違いなものか、誰よりも深く知っていたのは承太郎であった。 眼前の存在は、今更こんな説得に耳を貸すタマじゃない。 それだけじゃない。 この化け物が念じれば、今この瞬間にもあのウニ頭を死亡する。 ウニ頭が行っている行動は、ピンを抜いた手榴弾の前で呑気に突っ立っているようなもの。 何とかせねば、殺される。 「……消えろ……てめぇは今お呼びじゃねえ………死にたいのか……!」 ようやくひり出した承太郎の声は、だが受け入れられる事はなかった。 変わらぬ表情で上条は立ち尽くしている。 承太郎の声は聞こえている。聞こえてはいるが、引くつもりなど微塵もなかった。 今にも死にそうな瀕死の人物を見捨てて逃亡を選択する事など、上条当麻に行える訳がない。 上条当麻が『上条当麻』である限り、そんな選択肢はあり得ない。 上条は、ボロボロの身体でそれでも他者を案じた男へと一瞬視線を送り、再びナイブズを睨む。 決意が固まっていくのを感じた。 このボロボロの男を助ける、上条当麻はそう決意する。 「お前は、強いんだろ? 近くにいるだけで分かる。正直今すぐにでも逃げたしたいくらいだ。お前は途方もない力を持っていて、それを自由に操ることができる。 俺なんかが立ち向かったところで傷一つ付けられるかも分からねぇ。俺なんかよりずっと強くて、すげえ存在だ。……なのに、そんな力を持ってるのに、あんな奴等の言いなりになっちまうのかよ。 簡単に他者を見捨てて、自分だけ生き延びて、それで良いのかよ。こんな事は間違ってるって、そう思わねえのかよ!!」 止まることなく吐き出される言葉に、ナイブズが耳を貸すことはない。 沢山の人々の心を揺さぶってきた上条の言葉を、右から左に聞き流す。 ナイブズからすれば、所詮上条も排除すべき種族の一人でしかない。耳を貸す道理がなかった。 ナイブズは上条を無視して、承太郎の殺害を行おうとする。 承太郎を包囲する刃の群れが、ゆっくりと進み始めた。 「ッ!!、止めろ!!」 今まさに殺人を執行しようとするナイブズへ、上条は叫びと共に一歩を踏み出す。 上条からすればおそらく全力の、だが超人達からすれば拍子ぬけする程の速度での突進。 それでも真っ直ぐに、最短距離を突っ走って男は進む。 異形を止めるため、一つの命を救うために、上条当麻は走り出す。 そんな上条に対して、ナイブズは視線も向けずに己の『力』を振るった。 『持ってくる力』を発動させ、万物を切り裂く刃を数本形勢する。 ナイブズからすれば、近くを飛びまわる羽虫を振り払うようなものだ。 邪魔だから殺しておく。ただそれだけの行動であった。 確かに、最初の邂逅時、この人間は一度自分の『力』から生存せしめた。 しかし、先の攻撃は全方位に放たれたもので、男一人を狙いとしたものではない。 謎の制限を掛けられた今ならば、幸運に幸運が重なり生き延びたという可能性が、万が一ほどはあるのだろう。 気に止める必要もない。 『時を止める』男は『プラントの力』を回避したが、それはこの男が別格なだけだ。 おそらくは、自らの側近たる魔人とも渡り合う事が可能な男。 人間としては最強に近い『力』を有しているのだろう。 だからこそ、自分の『力』から生還することができた だが、所詮はその程度。 何度『時』を止めようが、自分に勝利する事は不可能であり、プラントが『力』からは逃げる事しかできない。 どれだけの制限が科せられていようと、『プラントの力』は人間如きに打ち破れるものではない。 『力』が、振るわれる。 全てを切り裂く『力』が―――。 (……マズ、い……ぜ……) 上条の突撃に対して焦燥を覚えたのは、助けられる立場にあった空条承太郎であった。 ナイブズの力を知る承太郎には、上条の突撃が無謀以外の何ものにも見えない。 迫る白色の刃を無視して、承太郎はスタープラチナの視線を動かし、周囲を観察する。 そこに、あった。 最初の遭遇時、投石攻撃を消し去った『暗き穴』。 その『暗き穴』が、自分を切り刻んだ『揺らぎ』へと変化していく。 射線上にある、ありとあらゆるものを切り裂く『刃』。 スタープラチナの拳すらも切り裂いた、絶対の『斬撃』だ。 上条を救わねば、という思いが承太郎の内に湧き上がる。 「スター……プラチナ……ッ!」 他を想って動く時ほど、『黄金の精神』はより強く光り輝く。 自己を省みず他人を救おうという想いは、瀕死状態にある空条承太郎へ、奇跡とも云える力を与える。 もはや指一本と動かぬと思えた身体で、承太郎は己の力を発動させた。 己の力……すなわち『時を止める』力を。 『世界』が、止まる。 限界を越えて発現した能力で、世界はまたもや二秒間の静止を迎えた。 ミリオンズ・ナイブズも、何物をも切り裂く『揺らぎ』も、何もかもが止まった。 この二秒間が、空条承太郎に与えられた猶予の時である。 だが、その瞬間に―――糸が切れた。 限界を超えた中で、承太郎は己の内にある『何か』が切れる音を聞いた。 プツンと、儚げな音が、鳴る。 同時に、身体の芯から、力が抜けた。 それまで必死に塞き止めていた疲労感が、溢れ出す。 ここに来て、と承太郎は己の無力を呪う。 全てが脱落していくかのような感覚の中、承太郎はそれでも上条を救う為に動こうとする。 だが、空条承太郎をもってしても、もはや抗いきれるものではなかった。 首を回し、上条がいる方向へ視界を向ける事が精々であった。 視界には、上条当麻がいた。 握り拳を固め、異形へと直進しようとしている男が。 『時』が動き出すと同時に死亡する男が。 そこで―――、 (な……ッ!!?) ―――走っていた。 時の止まった世界で、その男は何ら変わった様子も見せずに、走っている。 先程までと同様に、強固な意志に瞳を滾らせて。 他を助けるためだけに、ミリオンズ・ナイブズへと突っ込んでいく。 (馬鹿な……そんな訳がッ……!! まさか、コイツもスタープラチナと『同じタイプ』のスタンドを……!!?) そう、『止まった時』の世界で、上条当麻は動いているのだ。 ただ一人、世界の理から抜け出したかのように駆ける上条当麻の姿を、承太郎は薄れかけた意識の中で見る。 確かに『時』は止まっている。 あの白色の異形も動きを止め、異形が作り出した『揺らぎ』も直進を止めている。 なのに、どうしてあの男は動いている。まさか、本当にスタープラチナと『同じタイプ』のスタンド使いとでも言うつもりか。 『時』の止まった世界で、承太郎を殺害しようとしているミリオンズ・ナイブズへと突き進む上条当麻。 『止まった時』の中で動く上条の姿に驚愕し、呆然としていた承太郎であったが、思い出す。 ナイブズに接近するということは、その間にある『揺らぎ』にも接近するという事。 その一歩一歩は、絞首台へ登る階段と同意義だ。 時が止まっていようと、関係ない。 あの『揺らぎ』に触れれば、全てが切り裂かれる。 上条の突撃は、止めねばならない。 だが、どれだけ念じようとスタープラチナを動かす事はできなかった。 やはり、限界なのか。 腕を伸ばし、足でも服でもそのどれかを掴めば良いだけなのに、身体は動かない。 そして、遂に上条は足を踏み入れる。 異形に手が届く距離へ―――すなわち『揺らぎ』が在る場へと。 躊躇いなく振るった右拳を先頭にして、足を踏み入れた。 それはまるで、数分前のスタープラチナと同様の挙動であり、だからこそ承太郎は後に訪れる惨劇が予想できる。 上条の右拳が縦に割れ、痛みと失血により意識を失う。 数分前の自分の姿を、空条承太郎はどうする事もできずに見詰めていた。 不甲斐なさに、唇を噛み締める。 承太郎の視界の中で、上条の拳が、『揺らぎ』とぶつかった。 ―――キィン そして、 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 上条当麻の拳が、ミリオンズ・ナイブズの頬を打ち抜いた。 同時に、『時』が動き出す。 世界は元通りに時を刻み始めた。 上条は、ナイブズの頬を貫いた姿勢のまま止まっていた。 承太郎も、ナイブズも、『時』が動き出したというのに、固まったままだった。 誰もが誰も、胸中に浮かんだ疑問に動きを忘れていた。 上条当麻は考える。 コイツは一体何なのだ、と。 腕を通して伝わる、ナイブズの圧倒的な堅牢さ。 ビクともしない。ほんの数センチと後退させることができない。 『幻想殺し』の反応はなく、つまりは眼前の存在は『異能』も何も関係ない状態だという事。 この堅牢さも、特異な外見も、『異能』ではない。 つまり、素の状態でコレなのだ。どれだけの力を有しているかなど、考えたくもなかった。 空条承太郎は考える。 何が起きたのか、と。 あのウニ頭の拳と『揺らぎ』とが激突した瞬間、何か甲高い音が鳴った。 次の瞬間には、『揺らぎ』は消失していた。 スタープラチナの拳すら切り裂いた『斬撃』を、眼前の男は消し去ったのだ。 理解不能なことだらけであった。 『止まった時』の中で活動し、不可視にして異常な切れ味を誇る『斬撃』をも消した男。 このウニ頭は一体何者なのか。 スタンド使いだとして、どのような能力を使用したのか。 疑問が尽きる事はなかった。 ミリオンズ・ナイブズは考える。 有り得ない、と。 男へと撃ち放った数本の『刃』。 何物をも切り裂く『刃』が、消失していた。 何も、攻撃対象であった男をも、切り裂くことなく、消えていた。 『プラントの力』が、消えた。 無効化、された。 有り得ない。有り得る訳がない。 『プラントの力』を打ち破るものは、同様に『プラントの力』でしかない。 『持ってくる力』と『持っていく力』。 その二つを相反させる事によって、初めて無効化する事ができるのだ。 それ以外に、『プラントの力』を打ち破ることなど……できやしない。 殴られた事など、どうでも良い。 何故『プラントの力』が消失したのか、それだけがナイブズの心中を波立たせていた。 ―――そう、全ては、上条当麻の右腕に宿る『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が齎したものであった。 神の奇跡だろうと何だろうと、あらゆる異能を問答無用で打ち消す事のできる、謎の『力』。 空条承太郎が発動させた『時止め』、果ては『プラントの力』すらも打ち消した、上条当麻の『力』。 そう、『幻想殺し』は『スタンド能力』も『プラントの力』すらも異能と区分し、打ち消したのだ。 空条承太郎の『時止め』は、己を光速に加速させる事で発動する力だ。 つまりは、究極的なまでの肉体強化により相対的に発動する『時止め』なのだが、『幻想殺し』はそれすらも無効化した。 持ち主たる上条をも『止まった時』の中で活動させ、その命を救ったのだ。 『幻想殺し』の正体を知らぬ二人にすれば、まさに青天の霹靂といったところか。 どちらも、己が絶対と信じていた『力』を容易く打ち破られたのだ。 驚愕するなという方が、遥かに無茶だ。 特に『プラント』の優越性を信奉としているナイブズからすれば、その衝撃は如何ばかりか。 想像する事すら難しい。 ひと先ず、上条当麻は己の脅威性をナイブズ達へと知らしめた。 この事で場はどのような変化を来すのか、兎にも角にも視点を再び場に戻してみよう。 それぞれ三者三様の思考に停止する争乱の場。 停止した場において最初に我を取り戻したのは、比較的衝撃の少なかった上条であった。 拳を引き、一歩二歩と距離を取る。 座する承太郎を庇うように立ちながら、沈黙を貫くナイブズを見詰め、次にどう行動すべきかを考える。 渾身の拳もまるでダメージが見えず、『幻想殺し』も通用しない。 これまでも数多の実力者と戦ってきた上条であったが、その殆どが『法具』や『魔術』ないし『超能力』といった『異能』を使用していた。 どれほど防御力の高い相手であろうと、『幻想殺し』であれば、その防御魔法ごと殴る事ができた。 それが、今回は、通用しない。 『幻想殺し』を当てようと手応えはまるでなく、微動だにしない。 どう戦っていけば良いのか、これまでの経験がまるで活かす事ができない。 上条は、焦燥を覚えながらナイブズを睨んでいた。 その、次の瞬間であった。 上条は反射的に右腕を突き出す。 何か考えがあっての行動ではない。本当に無意識の中で、身体が勝手に動いた。 直後、パキンという何かを割るような音が響く。 『幻想殺し』が異能を打ち消した音だ。 打ち消した上条自身、何を打ち消したのかは分からない。 それ程までに異能は唐突に発生し、また上条の知覚できぬ速度で飛来したのだ。 驚きを顔に貼り付かせながら、上条は己の右手とナイブズとを交互に見る。 「……何をした」 そんな上条へ、声は唐突に発せられた。 地の底から響いたような、暗い声。 声に身体を震わせ顔を上げると、視線と視線とがぶつかった。 思えば、眼前の存在と視線を合わせたのは初めてだろう。 上条は殆ど思わずといった様子で構えを取っていた。 警戒せずにはいられない。理性と掛け離れたところで、否応なしに身体が動く。 「答えろ」 冷や汗に体を濡らしながら、上条は大きく息を吸った。 口内が痛いほどに渇いていて、唇が上手く動かない。 それでも一度の深呼吸は上条にある程度の落ち着きを与える。 「……俺の右手には『幻想殺し(イマジンブレイカー)』っていう力があってな。どんな異能だろうと、てめぇが出す異能だろうと、打ち消す事ができるんだよ」 意を決して口を開き、上条は己の力を語った。 答えに、ナイブズは黙りこくった。 眼前の存在が何を思考しているのか、上条には想像が付かなかった。 ロシアで見た大天使・ミーシャ=クロイツェフと同じような、人類が理解できる範疇の外にある存在。 上条には、ナイブズがそのような存在に思えて仕方がなかった。 「ハッ、俺なんかに消されるような異能を武器にして、お前は殺しあいに乗るつもりかよ。勝てる訳ねえな。俺なんかよりも強くて、俺なんかよりずっと真っ直ぐで人を思いやれる参加者が絶対にいる筈だ。 それにな、例え一人では敵わなくても、人っていうのは協力する事ができる。皆で手を取り合い、強大な敵に立ち向かう事ができる。俺は知ってるぞ。そうやって世界は一度救われたんだ。自分達だけで大丈夫だと、上から目線の救いを蹴っ飛ばしてな。 お前じゃ、殺し合いに勝つ事なんてできねーよ。どんなに強くても、たった一人じゃあな」 だが、ナイブズを脅威の存在と判断して尚も、上条は語る口を止めなかった。 一人で孤独に戦おうとする怪物へ、自分が見てきた世界を語った。 力強い、迷いのない言葉であり―――だからこそか、返答は熾烈なものであった。 ゴバ! と音が聞こえたかと思いきや、衝撃が世界を揺らした。 気付けば視界が白色に染まり、景色がなくなる。 直ぐ近くにいた筈のナイブズの姿すら見えなくなり、身体を凄まじい衝撃と浮遊感が襲う。 まるで車に引かれたかのような衝撃に、意識を保つことすら出来なかった。 意識が白色から漆黒に染まる。 訳も分からぬままに、上条は本日二度目の意識喪失を味わう事となった。 ◇ その瞬間を、空条承太郎は見極めていた。 語る上条へと向けられるナイブズの表情が、僅かな変化を見せた事に、承太郎は気付いた。 その顔から読み取れるのは、不快感と怒り。 自分に対しては何ら感情を浮かべる事のなかった顔貌が、僅かに色めき立っていた。 同時に承太郎は危険を察知する。 もはや、スタープラチナを用いるまでもなかった。 肉眼で視認できる程の、巨大な『暗き穴』。 『揺らぎ』の前身としてあった形が、ナイブズの側に浮かんでいた。 上条や承太郎に向けて放たれた『揺らぎ』を発生させた時も、確かに『暗き穴』は発現していた。 だがそれは、スタープラチナの認識力でようやく発見できた程の微小なもの。 今回のように、明確な視認など出来る筈がなかった。 承太郎は察知する。 今発現している『暗き穴』に込められたエネルギーを。 視認できる程に巨大な『暗き穴』に込められたエネルギーを。 瞬時に察知し、最後の力を振り絞ってスタープラチナを出現させた。 刹那の後に、『暗き穴』が加速した。 銃弾をも越える超加速で放たれた『暗き穴』に、どんなトリックがあってか上条は反応し、右手で迎え撃った。 しかし、『幻想殺し』をもってしても、今回ばかりは勝手が違った。 『幻想殺し』に触れた瞬間、『暗き穴』が爆発したのだ。 白色の極光と共に膨張し、全てを飲み込む暴風と化した。 規模は凡そ直径百メートル程で、暗闇の森林にてドーム状に広がる。 爆発に秘められた、膨大かつ連続的なエネルギーは、『幻想殺し』であっても一瞬で消し去ることは不可能であった。 爆風に押し負ける形で、骨が軋むような音と共に上条当麻の身体が後方へと吹き飛んだ。 その衝撃は凄まじいもので、直ぐ後ろにいる承太郎もスタープラチナで受け止めようとするも、それでも寸分の障害とすらならなかった。 上条と承太郎の身体が、爆風に押されて宙に舞う。 重力から解き放たれて、二人の人間が夜天の空を一直線に進んでいく。 気絶した上条を抱える承太郎は、自身も意識を失わないようにと気を強く持つ。 スタープラチナで着地の衝撃を受けなければ、おそらく二人とも助からない。 着地するまで意識を保たねば、そう考えながら承太郎は唇を強く噛む。 十数秒の飛行が、まるで何時間にも感じた。 地面が近づいてくる事を認識しながら、薄れ行く意識の中でスタープラチナを動かす。 繰り出すのは左拳。着地の勢いを打ち消すように、地面へと拳を振るった。 衝撃が身体を揺らす。 もう、限界であった。 身体を響かせる衝撃を感じながら、遂に空条承太郎は意識を手放した。 【一日目/黎明/E-8・森林】 【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]疲労(極大)、右腕断絶、気絶中 [装備]スタープラチナ・ザ・ワールド [道具]基本支給品一式、ランダム支給品×1~3 [思考] 0:気絶中 1:殺し合いを止め、兵藤をぶちのめす。 2:学生服の少年を守りつつ、目の前の異形をぶちのめす。 [備考] ※三部終了後から参戦しています 【上条当麻@とある魔術の禁書目録】 [状態]疲労(小)、気絶中 [装備]なし [道具]基本支給品一式、ランダム支給品×1~3 [思考] 0:気絶中 1:殺し合いを止める。 2:仲間と合流する。 [備考] ※原作22巻終了後から参戦しています ◇ 消えていく二人を見詰めながら、ナイブズは一人佇む。 現状で放てる渾身の一撃は、たかだか百メートルの破壊を産んだだけであった。 本来の力であれば、地球(ホーム)よりも遥かに巨大な月を破壊し、その月より更に巨大な砂の惑星すら揺るがす程の力だった筈だ。 その力が、この散々たる結果。忸怩たる思いを感じずにはいられない。 「『幻想殺し』……」 加えて、渾身の一撃はたった一人の人間すらも消し去ることができなかった。 『幻想殺し』―――異能を打ち消す、謎の『力』。 爆風により吹き飛んだにせよ、制限があるにせよ、『幻想殺し』とやらは全力の発動すらも耐えきった。 無敵である『プラントの力』を、正面から。 「く、くく……はははははは」 ナイブズの心境には、もはや自嘲しかなかった。 融合に次ぐ融合の末に手に入れた『力』。 人類へ反旗を翻す為に入手した『力』をもっていながら、気付かぬ内に拉致され、謎の制限を架せられ、たった一人の人間すらも殺害できなかった。 あまりに矮小な自己に、滑稽な気持ちを抑えられない。 笑いが止まらなかった。 「よォ、お楽しみかよ。クソ野郎」 そうして笑い続けるナイブズの前に、その人物は現われた。 押したら折れてしまいそうな程に細い身体。 不健康さを思わせる白い肌に白い髪。 全てが白色の様相の中で、瞳だけが赤色に染まる。 少年は、赤色の瞳を敵意で満たして、ナイブズを睨む。 一方通行(アクセラレータ)。 学園都市が誇る最強の超能力者が其処にいた。 一方通行は見ていた。 闇を照らし尽くす爆発の直後、空を吹っ飛んでいく二人の人間。 その顔までは見えなかったが、あの高さから落下すれば一たまりもない事は確かだ。 おそらくは、この存在。 人間だかどうだかも分からないコイツが、先の爆発を引き起こし、二人の人間を殺害した。 誰がどう見ても危険な存在であった。ならば、一方通行が取る手段は決まっている。 迅速な排除。後を追ってくる女性が辿り着くよりも先に、この化け物は潰しておく それだけであった。 「てめェがどこの何者で、何でそンな愉快な身体をしてるのは知らねェ。どうでも良い事だ。ただ、てめェが邪魔な存在だってのは分かる。だからよォ―――潰れとけ」 『最強』と『最弱』が消えた場に、また一人の『最強』が現われる。 果たして、『最強』のスタンド使いが苦戦した相手に、科学の化け物は太刀打ちできるのか。 ただ一つ言える事は、『ヒーロー』はもうこの場にいないという事だけ。 人外の怪物達による戦闘が、再び繰り広げられようとしていた。 【一日目/黎明/D-1・森林】 【ミリオンズ・ナイブズ@トライガン・マキシマム】 [状態]融合体、疲労感(大) [装備]なし [道具]基本支給品一式、ランダム支給品×1~3 [思考] 1:会場にいる全てを殺し、バトルロワイアルの主催者どもも殺害する 2:眼前の人間を殺す 3:制限の源を解析し、制限を解く 4:『幻想殺し』……。 [備考] ※原作12巻・ビースト殺害の直後から参戦しています ※ジュエルシード@魔法少女リリカルなのは×5が体内に埋め込まれ、力を大幅に制限しています。 【一方通行@とある魔術の禁書目録】 [状態]健康、能力使用状態(残り26分) [装備]チョーカー型電極@とある魔術の禁書目録、一方通行の杖@とある魔術の禁書目録 [道具]基本支給品一式、ランダム支給品×1~3 [思考] 0:打ち止めを探し、守る。 1:目の前の異形を潰す。 2:周辺を探索し、打ち止めを探す [備考] ※原作22巻終了後から参加しています Back 『最強』×『最弱』×『絶対』(前編) 時系列順で読む Next [[]] Back 『最強』×『最弱』×『絶対』(前編) 投下順で読む Next 『 『最強』×『最弱』×『絶対』(前編) 空条承太郎 Next [[]] 『最強』×『最弱』×『絶対』(前編) ミリオンズ・ナイブズ Next [[]] 『最強』×『最弱』×『絶対』(前編) 上条当麻 Next [[]] 『最強』×『最弱』×『絶対』(前編) 一方通行 Next [[]]
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解説 小悪魔が進行役を務めるタッグトーナメント。 元々は「12チーム制Re Born」というタイトルのトーナメントだったが、OPにて小悪魔が需要の無さを 理由に大会を乗っ取ったらしい。 出場キャラクター 主役 草薙京 アサギ 恋色爆裂波 霧雨魔理沙 安栖頼子 科学者カオス ネコアルク・カオス トロン・ボーン 満塁ほーむらん 神崎十三 七瀬留美 新説居合いコンビ ジョニー セシリア 博士と教授 ハルク 岡崎夢美 罠を仕掛けておいたのさ! スパイダーマン 北条沙都子 氷の祭典 アイスマン フリズ・エメラルド 俺のターン! 武藤遊戯 恋するドラゴン まじ☆すた 空条承太郎 パチュリー・ノーレッジ 零の戦士と炎の戦士 オメガ クレア・フォスター 上天の使者 ワルキューレ ドラゴンクエスト5主人公の娘 コメント 無かったので作りました。大体こんな感じでよろしいでしょうか? -- 名無しさん(2009-06-27 14 55 27) むごいタンデムを見たwwww -- 名無しさん (2009-06-27 20 52 33) 名前 コメント マイリスト