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概要 数字の世界、キュッキュ君の先にある扉をあけると、ノイズの中に顔が映ったような恐怖映像が流れ、強制起床となる。 この赤の王様が居る扉は、マイルームの扉と同じであるのは有名。 考察 マイルームと赤の王様の部屋の扉が同じ、つまり窓付きは現実世界扉の外に、赤の王様と同じくらいの恐怖を感じている。 という考察はもはや定説のように言われている。 薙もそう考えている。 一説では、赤の王様とは父親のことで、親から虐待を受けた窓付きは扉の外に対してあのような恐怖を感じているとも言われている。
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「王様だーれだっ!?」 無言で色のついた割り箸を置く長門。王様は長門か。 一体何を命令するんだ?などと考えていると、なぜか古泉が長門に向かってウインクをした。 すると長門はほんの数ミリだけ首を動かして頷いた。こいつら何を企んでやがる……。 「……2番と3番がポッキーゲーム」 2番?俺じゃねーか!長門からポッキーゲームなんて単語が出てくるとはな。 ところで3番は誰だ?……まさかイカサマハンサム野郎じゃねえだろうな。 「2番は俺だ。3番は誰だ?」 正直に名乗り出よう。3番が古泉だったら俺は今日限りでSOS団を退団させてもらう! 「……む」 不機嫌そうな顔をして名乗り出たのはハルヒだった。 あぁ、そうか。古泉は何かにつけて俺とハルヒをくっつけようとしてたからな。 それよりハルヒよ、そんな顔するのは構わんが、顔が真っ赤だぞ。ちくしょう、可愛いじゃねーか。 ハルヒは何度も何度も俺とポッキーを交互に見ていた。そして 「あ~!今日はもう解散っ!!みんな、早く帰ってちょうだい!」 逃げやがった。 「……王様の命令は絶対遵守」 「団長の命令は王様なんかよりはるかに強いのよっ!!」 長門のつっこみもむなしく、今日は解散になるらしい。安心したような残念なような、そんな気分だな。 「ちゃ、ちゃんと王様の命令は聞くわよ。キョン、あんたはここに残りなさい。」 結局やるのかよ!?しかも二人きりでする方が恥ずかしさ倍増だろうが!! 「そういうことでしたら仕方ありませんね。では帰りましょうか」 「そ、そうですね~」 「………」 古泉はそう言うと、なぜか顔を赤くさせている朝比奈さんと無表情の長門に帰りを促した。 「………2番は3番を押し倒した後に○□△×する」 帰り際、長門は俺の耳元に信じられない言葉を残した。 古泉、お前は長門に何を吹き込んだ? 部室には俺とハルヒだけになった。俺は緊張して落ち着かなかったが ハルヒもそわそわしている。 「さ、キョン。……はい、ポッキー」 「おいハルヒ、本当にするのか?みんな帰ったことだしバレやしないぞ。」 「ダメよそんなのっ!!」 いきなり怒鳴られて俺はかなり驚いた。ハルヒ自身も自分が何を言ったか理解してあわあわしている。 「べ、別にポッキーゲームがしたいわけじゃなくて…、王様ゲームに負けたから… そ、そうよ!これはゲームなんだから、罰ゲームはしっかり実行しないとあたしのポリシーに反するわっ!!」 「ならみんなを帰すことはなかったんじゃないのか?」 「う、うるさいわね!このバカキョンっ!!」 そう言ってハルヒはポッキーを箱ごと俺の口に突っ込みやがった。 そりゃ痛いですよ団長さん。 良かった、血は出てないようだな。 二人になってからも色々言い争いをしたが、とうとう始まるようだ。 「いい?あんまり急いで食べちゃダメよ?」 「なんだ?そんなに俺とポッキーゲームを堪能したいのか?」 「っ!違うわよバカっ!!あたしはあんたが、勢い任せであたしに変なことしようとしないように って釘を刺してるだけなんだからっ!」 「ならこんなことやめりゃあいいだろうに」 ハルヒに聞こえないようにボソっとつぶやくのと同時に 「…んっ」 ハルヒがポッキーを咥えて顔を俺のほうに突き出していた。 目は閉じていて、顔は真っ赤だ。これはかなりいい。カメラカメラ。 まぁ、この顔をカメラに収めようとしたら鉄拳制裁が待っているだろうな。 俺はおとなしくポッキーの反対側に食いついた。 ポリポリ ハルヒの息が俺の顔にかかる度に気がおかしくなりそうだった。 …このまま押し倒してやろうか?なんて度胸は俺には無いがな。 ん? チラっと窓から外を見ると長門がこちらを向いて立っていた。 何してんだ?しかも手をこっちに突き出して、口をものすごい速さでパクパクさせている。 これはもしかして呪文ってやつか? 何のためにしているのかを考える間もなく、俺は知ることになった。 「うおぁっ!」 俺の体は勝手にハルヒを押し倒していた。 ちょっと待て!一体なにがどうなって!?…っ!長門か。ってか古泉の仕業か。 とにかくなんとかしないと。このままじゃ俺の命が……。 ん?ハルヒの奴やけに静かだな。てっきり玉を握りつぶされるかと思ったが。 そう思いながらハルヒを見ると、ハルヒは目を閉じたままで、さらに顔を紅潮させておとなしくしていた。 はぁはぁ、と呼吸も荒くなっている。 おいおい、そんな姿見せられたら自制がきかなくなるぞ。 と言っても今は俺の意思で動くことが出来んのだがな。 それより俺はこのまま長門のエスコート?に身を委ねるしかないのか? 俺の体よ、動け!動くのだ! ダメでした。 俺はハルヒを押し倒したままそっとキスをした。 約一年ぶりのハルヒの唇は、そりゃ反則的なまでに柔らかかった。 「ん……んっ…んぅ」 そして俺の手はハルヒの胸を触り始めた。 初めて触るハルヒの胸は、そりゃ反則的なまでに柔らかかった。 「ふぁっ!?」 そんな声を出すな。今だって理性を保つのに必死なんだ。 俺はあきらめていなかった。こんな形でハルヒとこういうことはしたくなかったからだ。 突然体の自由が戻ってきた。 俺は瞬時にハルヒから離れ、5歩下がった。 「その……、スマンかった」 「………」 無言のままハルヒは体を起こし、乱れた制服を整え始めた。 「あ、ハルヒ……。本当に悪かった」 俺はもう許してもらえないかとかなり気が滅入っていたが、ハルヒはいつもの調子になっていった。 「バカキョン!いきなり押し倒して何なのよ!?しかも……あんなことまで。」 「本当にスマン」 「……エロキョン」 俺はスマン以外の謝罪の言葉を考えていたが、結局いい言葉は出てこなかった。 「ま、まぁいいわ!キョン、今のことは全部忘れなさい!」 こいつがこんな性格で助かったな。 次の日古泉を問い詰めたところ、機関のお偉方と情報統合思念体のお偉方が 俺とハルヒを恋人にしてしまおうという考えに至ったのだそうだ。 理由はさっぱり分からんが。 「いやぁ、それにしてもよく理性を保てましたね。賞賛に値しますよ。 僕の予想ではあなたはすぐに涼宮さんを……、おっと これ以上はあなたの気分を害してしまいそうなので、やめておきましょう」 もう十分害しているけどな。 「しかし、なぜ長門さんは途中でやめてしまったのでしょうか? これはもしや……あなたをめぐる三角関係に発展するのではないですか!? ふんもっふぅ!そうなったらぜひ僕も混ぜてもらいたいですね!」 誰かこいつをヘンテコな空間に閉じ込めておいてくれないか? エピローグ 「王様だーれだっ!?」 あれから数日後、団長様は懲りずに王様ゲームをしようと言い出した。 さてと、俺はまた2番か。じゃあ王様は…… 「じゃーん!!あたしが王様よぉっ!ふふ~」 ニヤリと不気味な笑顔の王様がそこには立っていた。 いやな予感がする、激しくいやな予感がする! ハルヒは俺の顔をチラ見すると、命令を言った。 「キョ、キョン!放課後あたしの家に来なさいっ!以上!」 「は?」 「だ、だから!今日の放課後にあたしの家に来なさいって言ったのよっ!!」 待て待て、なんだその命令は?っていうかそれ番号とか付いてる意味がないだろうが! 「分かったわね!?じゃあ今日はこれで解散!キョン!早くついて来なさい!帰るわよ!」 ハルヒは俺の手を優しく握って部室を出た。俺もハルヒの手を優しく握り返す。 夕暮れ、俺とハルヒはまるで恋人同士のように並んで帰った。 今はまだ違うだろうが、すぐにそういう関係になるんだろうなと、俺は考えていた。 実際それを望んでいるわけだが。 沈黙が続いていたが、ハルヒは驚くべき言葉でそれをぶち破った。 「………今日、…家に誰もいないし、帰ってこないから」 おしまい
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王様と猫 原題:The Cat That Looked at a King 発売:2004年12月14日 監督:ピーター・シュナイダー* ストーリー 白い猫が絵の中に入っていく瞬間を目撃した女の子。それを信じようとしない男の子と口論になるが、通りかかった女性(ジュリー・アンドリュース)が女の子を擁護し、絵の中に入って猫たちの物語を観察しようと誘う。 絵の中では世界中の知識を追い求める王様が誰よりも物知りであると豪語していた。これを見かねた猫は自分の命と王様の王座を賭けて知識対決を挑む。 概要 『メリー・ポピンズ』(1964年)の劇場公開40周年を記念したソフトのボーナス・コンテンツとして収録されたアニメーション作品。制作はディズニートゥーン・スタジオ*が担当。 実写パートのストーリーテラーはメリー・ポピンズ役のジュリー・アンドリュースが担当。メリーと同じく、絵の世界を体験して興奮する子供たちに「そんなことあるわけないでしょ」とコメントする役どころとなっている。 プロットには原作に存在したエピソードを使用している。オープニングテーマには「2ペンスを鳩に」が使われている。 キャスト 女性 ジュリー・アンドリュース 谷育子 男の子 ディラン・キャッシュ 女の子 オリヴィア・ドローレンティス 黒葛原未有 猫 トレイシー・ウルマン(声) 小原乃梨子 王様 デビッド・オグデン・スティアーズ(声) 王妃 サラ・ファーガソン(声) 大臣 デビッド・オグデン・スティアーズ(声) 楽曲 2ペンスを鳩に 収録ソフト タイトル 収録ソフト メディア 音源 王様と猫 メリー・ポピンズ スペシャル・エディション DVD 新吹替版 The Cat that Looked at a King ★Mary Poppins 45th Anniversary Edition DVD 英語版 王様と猫 メリー・ポピンズ 50周年記念版 Blu-ray 新吹替版
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梟の王様(King of the owl) 設定 梟の国の王様。一応王様。たぶんいちばん強いんじゃないかな。 一夫一妻制なのに頭が弱いのでよく解ってない。 外見 黒鳥のマントとホットパンツとキャミみたいな黒いインナーとコルセット。ピンヒの編み上げブーツ。獣の毛皮っぽいマフラーとか。ぐるぐる。 髪は結べる程度に長め。 梟の目の色(金、橙、黄色、赤、黒とか)が入れ替わり立ち替わり。 黒梟。頭丸い。ふこふこ。 性格 頭弱い。女王が好きなんだけどあの顔に弱くて他にもフラフラ。 烏がお気に入りなんだけど最近会えない。しょんぼり。 白鳥黒鳥もかんわいいなあとかなんとか。 なんか病気持ちっぽい。
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youtube ニコニコ動画(王様オリジナル動画) ニコニコ動画(王様オリジナルソング) ニコニコ動画(王様公認動画) ニコニコ動画(王様公認CM) youtube あやしい王様、セシウムさん 王様の謝罪 『東方MMD』キラメキキラリ『おぜぅさま』 ニコニコ動画(王様オリジナル動画) 王様のありがたい新曲 『踊る豚捜査線』 王様のありがたい新曲 『ギャンブラー』 http //www.nicovideo.jp/watch/sm14281608 http //www.nicovideo.jp/watch/sm14224755 王様のありがたいラジオより ブタジーニ応援歌 http //www.nicovideo.jp/watch/sm10809829 http //www.nicovideo.jp/watch/1274612428 王様の水道水&自転車宣言 http //www.nicovideo.jp/watch/sm16818346 ニコニコ動画(王様オリジナルソング) 独立国家王様国歌 It sOver http //www.nicovideo.jp/watch/sm15825844 http //www.nicovideo.jp/watch/sm15825947 王様のありがたいラップ かけ算九九のうた http //www.nicovideo.jp/watch/sm15825919 http //www.nicovideo.jp/watch/sm15825962 ニコニコ動画(王様公認動画) 空手部 性の裏技 世界くら寿司三誓タイムアタック選手権 朗読の部 記録32秒3 http //www.nicovideo.jp/watch/sm13956466 http //www.nicovideo.jp/watch/sm11997575 豚さん殺してソーセージにします。 王様の故郷グンマーで行われたフジテレビ抗議デモ http //www.nicovideo.jp/watch/sm1463645 http //www.nicovideo.jp/watch/sm15698250 ニコニコ動画(王様公認CM) 短時間でわかる王様 王様から学ぶ借金 http //www.nicovideo.jp/watch/sm15826152 http //www.nicovideo.jp/watch/sm15826217
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「ぽりぽりと共に」に載ってなかったので「がいど?」の情報提供版より引用。 【裸の王様】 1)【王様の服】終了後、童話内時間で10日ほどたってから、レインボーの仕立屋にいるお抱え仕立て屋と話す。 2)老大臣と話す。招待状(すぐ使ったため名前に自信なし)を貰う。 3)衛兵ジョンデルに招待状を渡し、城に入れるようになる。、 4)城1階一番奥にいる衛兵ヒューズ(7 102)に話しかける。 5)衛兵ラファ(23 120)と話す。 6)スズキが釣れる所にいる料理長ダニエルを探し、話す。マグロを10匹持ってくるように言われる。(ランダムでいるところが変わるようです) 7)マグロ10匹を持って、料理長ダニエルと話す。 8)寝ている衛兵ヒューズを起こし、王様がいる衣装室にいけるようにする。 9)衣装室に行き王様と話す。 10)お抱え仕立て屋に王様の服の依頼をする。デシエルトの羽1枚、ガルトマーンの羽10枚、花1束、至高のスープ1杯を持ってくるよう言われる。 11)アイテムをそろえ、お抱え仕立て屋と話すと、3日後に来るよう言われる。 12)3日後、お抱え仕立て屋に服を貰い、王様の所へいく。 13)王様に新たに着る服のデザインをアドバイスする。(4択を何度かし、最終的に王様が得点をだしますが、意味はわかりません) 14)お抱え仕立て屋に、事情を話す。イブニングドレス、特急ウィスキーを持ってくるよう言われる。(イブニングドレスはソルマーギからドロップ) 15)イブニングドレスと特級ウイスキーをお抱え仕立て屋に渡す 16)王様に、新しい服を渡して終了。 報酬は80点の場合で、超経験人形・経験値30万・名声3000・現金3万メム 飾り気の無い質素な王冠 装飾を抑えた上品な服 スマートで洗練されたズボン 品のあるシックな革靴 アドバイスはこれで90点だそうです。
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王様募集中です 王様になったかたには毎日国からの税金が入りまくり 鬼畜だwww 王様になるにはある程度の金が・・・ -- dadada (2011-11-02 18 12 55) 王様になりたい -- しりたい (2011-11-02 20 09 51) 名前 コメント
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autolink P4/S08-046 カード名:王様ゲーム カテゴリ:イベント 色:緑 レベル:1 コスト:1 トリガー:0 あなたは自分のクロック置場のキャラを1枚選び、手札に戻し、自分の山札の上から1枚を、クロック置場に置く。 相手のスタンドしているキャラがいないなら、あなたはこのカードをストック置場に置く。 オトナは、こういう場合。王様ゲームするの。 法律で決まってるの・・・ヒック レアリティ:U illust.- 何とも言い難いカード。 1つ目の効果のクロックからキャラを回収するというものは優秀な効果ではあるが、回収した後デッキトップから カードをクロックに置くためクライマックスが行く可能性もあるというデメリットがある。 2つ目の効果がさらに曲者。 ペルソナ4には相手のキャラをレストさせるカードも多くこのカードを回収できるカードにも 相手キャラをレストさせる効果があり成功はしやすいがこのカードを回収できるカ-ドは後列向きとも言いがたく場持ちも悪い。 さらに、D.C.P.Cにて夢見ていた情景という互換カードが登場。 消費ストックの補填や回収こそできないが、キャラ以外のカードも回収でき、思い出に飛ぶ為圧縮にもなる。 ペルソナ4でなければ真価を発揮できないこのカードと違い、条件指定などもない。 何とも言い難い上に影も薄くなってしまった。 ・関連カード カード名 レベル/コスト パワー/ソウル 色 備考 芸能人りせ 0/0 500/1 緑 サルベージ
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王様ゲーム 海斗と薫がキスすることになった原因。 尊徳「ぬ、ぉおおおおおっ……」 侑祈「完・全・勃。起!!」 雷太「気持ち悪いはずなのにエロいんだなぁ!!」 名前 コメント
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王様物語 【おうさまものがたり】 ジャンル 王国ワラワラRPG 対応機種 WiiWindows XP・7・8.1 発売元 【Wii】マーベラスエンターテイメント【Win】XSEED Games(Marvelous USA) 開発元 【Wii】CING、タウンファクトリー【Win】マーベラス 発売日 【Wii】2009年9月3日【Win】2016年8月6日 定価 【Wii】7,140円(税込)【Win】2,480円 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 良作 バカゲー ポイント ピクミンライクの箱庭ゲーほんわかコミカルながらゲーム性は骨太 概要 物語 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 『ピクミン』の亜種のような、団体操作型アクションRPG。 プレイヤーはとある王国の少年国王となり、国民を集めて「親衛隊」を結成し世界統一を目指すことになる。 『moon』や『チュウリップ』など、いわゆるラブデリック系のゲームを開発してきた木村祥朗氏が中心に 関わっているためハナモゲラ語のボイスや、見た目とは裏腹に風刺のきいた黒いストーリーが共通している。 物語 僕は君より偉くて 彼は僕より偉い?お金持ちは 貧乏人より偉くて 働き者は なまけものより偉い?世界で一番偉いのは 一体誰なんだろう?昔々のその昔一人ぼっちの臆病な少年がおったそうな少年の名は コロボ。ある朝コロボは、いたずらネズミを追いかけるうちに、森に迷い込んでしまいました。まっくらけの森の中で少年が見つけたのは光り輝く不思議な王冠!不思議な王冠をかぶったその日から…少年は立派な王様になってしまったとさ人間も動物も どいつもこいつも少年の家来になったとさそうゆうわけで、どうゆうわけか少年はひとりぼっちじゃなくなった…?(公式サイトから引用) システム プレイヤーはアルポコ王国国王「コロボ(名前は変更可能)」になり、様々な職種の国民を集めて親衛隊を結成し冒険を進めることになる。 最初の親衛隊メンバー数は5名と非常に少ない。シナリオ進行によりお金を払って連れて行ける人数を増やすことが可能になるが、それでも最大30人とかなり少なめである。その代わり一人一人の国民に体力が設定されており、ピクミンと比べるとそれなりに強い。 戦闘システムもピクミンと同様の物を想像すればいい。敵の体力ゲージもピクミン同様の円グラフ型である。 ピクミンと違い「投げる」ことはできない。突撃命令を出すだけなので、間に障害物があれば当然遮られてしまうのでこの辺りも考慮する必要がある。 敵を倒したり障害物を壊すと様々なお宝が手に入る。これを換金すれば資金になり、資金を消費して様々な施設を作ったりパワーアップを図ることができる。 最初の国土は狭いが、各地を支配する「ヌシ」と呼ばれるボスを倒すと、そのヌシの支配地域が王国の国土になる。広がった地域にも様々な施設を建てることが出来る。 各地の王を倒した際もその国の国土が領土になるが、こちらは特に施設などを建てることは出来ず敵キャラも消えない。 評価点 コミカルでユニークな世界観。 基本的な世界観は童話風で、2頭身のキャラクターがちょこまか動き回る大変愛らしいものになっている。グラフィックレベルもWiiとしては上質で、光の表現などがかなり巧み。 随所で流れるムービーはパステル風の独特な絵柄になる。 各キャラクターの台詞回しもすっとぼけた感があって世界観に良く合っている。 ヒロインとなるお姫様は全部で7人もいる。さらに隠しでもう一人…? その内訳も普通の美少女から不思議ちゃん、大人のお姉さんや子供、元人妻のデブ非常にふくよかなお方などバラエティに富んでおりよりどりみどり。 国民は単なる使い捨ての兵隊ではなく、一人ずつに名前がある個人になっているのも印象的。仲良くなった国民同士を教会に突撃させると結婚して子供も生まれる。また国民の残り体力が1になるとヨボヨボの老人になってしまう(回復させれば戻る)。 一人の国民を何度も体力ゼロにすると、その国民は死亡してしまう。そうなるとお葬式が開かれることになる。町中を喪服の国民が歩く様は見ていて非常にいたたまれない(何せ殺したのは自分なので)。 ちなみに国王の体力がゼロになった場合もお葬式である。表記は普通のゲームのような「GAME OVER」ではなく「LIFE OVER」。 世界統一のために倒すことになる7人の王様がいずれも非常に独創的。最初に倒すオニーキング(オニーという全編通して出現する雑魚敵の王様)はまだまともだが、 よいどれの国のドブローク王…花見で宴会ばかりしているオッサン。酒を飲んで火を噴くという見た目に反してやたら危険な人物。 たべごろの国のシシカバブウ王…お菓子の食べ過ぎでまん丸の体型になった王。体重はなんと1,500㎏。ピンボールを模した特殊な戦場で戦うことになる。シシカバブウの体重を釘に当てて減らし、一番上のフォークにシシカバブウを突き刺せばクリア。 テレビの国のTVランチ…テレビの国の王にして一番人気のニュースキャスター。頭がテレビになっている。世界地図を模したフィールドの地下を縦横無尽に動き回り、画面下のヒントを頼りにTVランチが隠れている国を当てて戦う。 ちなみに主人公と戦う理由は主人公がテレビの受信料を滞納しているから(TVランチ本人が言っているだけなので真偽は不明だが)。地味にブラックである。ついでにこの国で放映されている番組では日本人っぽい侍が間抜けな顔でひたすら「戦争反対」を叫んでいる。…何かの皮肉だろうか。なお、番組内で戦争反対を訴えている割にTVランチ本人は軍用機で爆撃したり兵隊を召喚する攻撃を使ってくる。 悩める国のオムレット王…巨大卵の中のトイレに閉じこもってひたすら悩んでばかりいる国王。直接戦闘はせず、彼が出してくるクイズに答えることが戦いになる。 背伸びの国のロングソバージュ王…「物理的に高い人が偉い」という独自の考え方により、世界一高いソバマンジャロの山頂にいる国王。オムレットと同じく本人と戦うことはなく、各種妨害をかいくぐりソバマンジャロ山頂にたどり着くのが勝負になる。 できかけ島のジャンボチャンプルン…常に工事中の島にいる巨大な王。「子供が適当に身の回りの品を組み合わせて作った巨人」のような外見をしており。体力が減ると頭を付け替えて行動パターンを変えてくる。 …とどいつもユニークな攻略方法を要求されるボスばかりである。それでいながら難易度調整は絶妙で、初見ではほとんど手も足も出ないボスでもキチンと戦略を練れば勝てるようになっている。 シンプルながら奥深い戦闘とゲームシステム。 基本的に戦闘でできる行動は「突撃」と「撤退」の2種類だけなのだが、撤退タイミングの見極めが戦闘の要になる。大抵の敵は自分の周囲をなぎ払う攻撃を持っているため、そのような攻撃のモーションを見切って回避する必要があり、読み合いが熱い。 「たたかう」「よける」「まもる」の3種の隊列の使い分けも必要になってくる。いずれも一長一短なので、それぞれの特徴を把握しなければいけない。 割と序盤から即死攻撃持ちの敵が平然と出現するため、油断は一切できない。雑魚でも即死持ちは結構いる。 国の発展にどのように資金を振り分けるかのバランスも重要。国民の転職にもお金がかかるので、需要と供給のバランスは意外とシビアである。 難しいと感じたら難易度EASYにできる。作成済みセーブデータでも変更可能。 一度クリアすると難易度HELLが解禁される。王様含めた全ての味方キャラの体力が1という超高齢化社会の強制オワタ式モード(ただし国民の体力は補強する手段がある)。もちろん、クリアは可能である。 やりこみ要素が非常に豊富。 各お姫様には個別に趣味があり、救出するとその趣味の物を集める依頼をされることになる。 各地の名所巡りや敵キャラの情報収集、食品系お宝を集めたり…と各地を巡る要素が多い。 全100枚の絵画収集もある。イラストは一般公募されたもので、作者の名前もゲーム中で確認できる。 絵画や写真は城の中に飾ることも出来る。 BGMはクラシックの名曲をアレンジした物で、いずれも使用場面も適切で雰囲気が非常にいい。 聞けば誰もが知っている名曲ばかり。それでいながらゲームのBGMとしてうるさくなく、背景の音楽に徹している。 賛否両論点 本作のストーリーについて。 + 以下ネタバレ 簡単に言うと本作の結末は夢オチである。しかし単純な夢オチではなく、ある種逃避行動とも言えるどこか切ない雰囲気の物語になっている。 頼りになる腹心の老人は死んでしまったおじいちゃん、各地を支配する王様は周辺の大人。そういった目線で見ると本作のメタファーは非常にわかりやすいものになっている。 悩める国では人生について悩み続けるある一人の人間の物語が読める。本編中では「なんにでも悩み続ける悩める国を構成する一要素」に過ぎないが、その意味は非常に深い。 純粋に物語としてみれば完成度は高いが、それまでの本編とかなり雰囲気を異にする部分があるので、賛否は分かれるところだろう。 直前でラスボスに食われたヒロイン始め、王国国民全てをスルーしてのエンディングなのも違和感がある。夢オチということを考えれば仕方ないのかもしれないが…。 問題点 説明されない操作が結構多い。 説明書の操作説明がかなり簡潔な上、ゲーム中でもあまり詳しくは解説されないため、「プレイして覚えろ」と言わんばかりの突き放した部分が多少ある。 例えば民家に親衛隊を突撃させると税金を徴収できることや、国民の友好度の具体的な効果などは説明してくれない。 操作の融通が利きにくい。 国民はまっすぐ突撃した先に目標物がないとそのまま隊列に戻ってしまう。微妙にズレただけでも目的を達成できないことがあるので、スティックでの微少な方向転換を要する。 ピクミンで言う「フリー化」に当たる操作がないため、すぐ隣にある目標物を破壊するために少し離れた所から突撃させたり結構面倒。 国民の職業が全20とかなり多い。下位互換や無能力もいるので実際に20種全部隊列に入れる事は無いが、突撃させる国民の変更が一種ずつ順繰りしかないので、何種類も入れていると戦闘中の切り替えが難しくなる。うっかり行きすぎたらまた選び直しである。 突撃させた国民を手元に戻すと完全に戻るまで隊列がめちゃくちゃなので切り替え機能が正常に機能しない。「大技を見て退避させる」→「逃げている間に次の国民選択」というのは難しい。 国民が地形にひっかかりやすい。ある程度距離を置くと勝手に戻ってくるが、逆に言うと至近距離では絶対に戻らないので全ての親衛隊を連れ歩くのは意外と難しい。数が増えれば増えるほどこの傾向は強くなる。 ポインター操作がないにもかかわらず、クラコン非対応なのも謎なところ。操作スタイルは強制的にリモコン+ヌンチャクである。 『朧村正』『アークライズファンタジア』もそうなのだが、マーベラスエンターテイメントのWiiソフトは完成度は高くてもWiiの操作性を生かしていない作品が多い。 国民の体力は成長させる手段があるのだが、王様の体力は3固定。終盤は敵の猛攻に対して、かなりこころもとなくなってくる。 ムービーが長い上に飛ばせない。王ボス戦で敗北した際はムービー無しで再挑戦できるが、親衛隊を組み直したりしたい場合は、再度同じムービーを見せられることになる。 セーブには必ず城に戻る必要があり手間がかかる。 総評 コミカルほんわかなキャラクター性ながらハードなゲーム性というのは、ピクミンと同様。 全体的な完成度の高さもピクミン同様で、やりこみ度が高くオリジナリティも十分発揮された内容になっている。 この手の集団操作型ゲームが好きな人にオススメできる一本である。 余談 本作は海外先行タイトルであり、日本に先駆け欧州圏及び北米圏にて『Little King s Story』のタイトルでリリースされプレイヤーからは概ね高い評価を得ていたが、日本版は新型PS3等と発売日が重なったこともあって初週セールスは5900本と奮わない結果となった。また日本版発売前、本作を担当したマーベラスの広報担当者が自身のブログにおいて本作の予約数が芳しくないことから「まだ死にたくないからこのゲームを買って下さい(意訳)」と泣き落としのような書き込みを行い、ちょっとした物議を醸した。 開発元のCINGも本作リリース後程なくして倒産し、続編は絶望的と見られていたがPS Vitaでまさかのリメイクが発表。『王と魔王と7人の姫君たち ~新・王様物語~』のタイトルで2012年3月29日にリリースされた。パブリッシャーはコナミデジタルエンタテインメントに変更となりキャラクターデザインは一新、ストーリーも新規のものとなっている。 なお、Wii版スタッフの木村祥朗氏は関わっていないようで、Twitter上の一般ユーザーへの返信にて「嬉しいような悲しいような…温かい目で見守っていきます」という旨の複雑な心境を発言していた。 2016年8月5日には、オリジナルのWii版を元にHD化したSteam版がリリースされた。 しかしPC向けの最適化が不十分で不具合が多く、評価を下げてしまっている。