約 80,208 件
https://w.atwiki.jp/welovejapan/pages/261.html
http //www.amazon.co.jp/dp/B000HOL7I8/ LIMIT OF LOVE 海猿 スタンダード・エディション [DVD] 出演: 伊藤英明, 加藤あい 監督: 羽住英一郎 価格: ¥ 2,793 http //www.amazon.co.jp//dp/B0001X9D3Q/ 海猿 スタンダード・エディション [DVD] 出演: 伊藤英明, 加藤あい 監督: 羽住英一郎 参考価格 ¥ 3,990 価格: ¥ 2,793
https://w.atwiki.jp/kouteieki2010joho/pages/1202.html
西日本新聞社の記事へ飛ぶ (魚拓) 家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」で宮崎県川南町などに災害派遣されていた自衛隊の撤収式が16日、同町役場で開かれた。同日に感染被害が集中した県東部の制限区域が一部解除されたことに伴う措置。自衛隊は連絡調整要員約10人を残して被災地から撤収した。 派遣は5月1日から77日間に渡り、延べ1万8420人が家畜の埋却地の掘削や消毒作業に従事した。被災地で最後まで作業にあたっていた陸自都城駐屯地と空自新田原基地の約250人がこの日、任務を解かれた。 撤収式では河野俊嗣副知事が「目に見えないウイルスの危険の中で作業にあたってもらい、感謝します」とねぎらい、九鬼東一連隊長は「未曾有の大惨事の中で制限解除を迎えられたのは感慨深い」と述べた。式典後、役場を出発する車列を、町民や町職員約300人が見送った。 =2010/07/17付 西日本新聞朝刊= 7月 自衛隊活動
https://w.atwiki.jp/1855528/pages/234.html
この戦法ガチで強い/今105位 - ??? (2023-08-25 12 44 53) そこに現れるやどりぎとぶそうと俺文字ぬ攻め... - はるよし (2023-08-25 13 39 23) コアラって奴が使ってた - 名無しさん (2023-02-25 12 18 41) ぽいんせちあ、ぽどふぃるむに要注意 - 名無しさん (2023-01-30 08 34 47) 下位勢でよく使われる単語の6倍弱点を追記しました - そら (2023-01-30 08 31 14) この戦法で100位になれました。感謝感謝感謝感謝ドーーーーーン!!!!!!!ふぅ。 - 勇者ガラマサ (2023-01-29 21 20 46) ぽ攻めはロクロ封じ(全てに6倍以上あり)や医療がないからまぁまぁつおい。ぽんずされたらしゃーないけど。 - 名無しさん (2023-01-29 12 12 40) この戦法やる人は弱い人はよく使うぽぽ、ぽか、ぽりの即死、ぽり、海上自衛隊(俺文字)略奪愛(俺文字)覚えた方がいいかも - 狐面のソラ (2023-01-29 12 11 22) 追記させて頂きます! - 名無しさん (2023-01-29 13 41 33) ポ攻めやってみます! - うっちーの弟子 (2023-01-28 16 57 10) ポ攻めって強いんですね! - 粉の舞 (2023-01-28 14 57 05) ぽから始まる単語に6倍弱点があったので単語を編集させていただきました - しゃけ (2023-01-28 12 12 17) ありがとうございます!! - 名無しさん (2023-01-28 13 07 42)
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5174.html
注意書き 現代・自衛隊アリ・ドス殺・通常種殺・希少種殺・殲滅作戦くらいかなぁ ではでは 『巨大な群れとドスと自衛隊と』 ある日・・・ 自衛隊の宿舎 《緊急事態発生!緊急事態発生!》 「なんだぁ?」 と隊員達。 《湯虐県北西の方角からゆっくりの群れが侵入を開始》 「「「ちょッと待てよwwゆっくりごときにk・・・」」」 笑う隊員達。 「黙って聞けッ!」☆ 一 ☆ 喝 ☆ 「はい・・・」 《ドスまりさと思われる物体がおよそ5000》 「な・・・」 「嘘だろ・・・」 とまどう隊員達。 《及び通常種、希少種が5倍の大きさになっている。ドスはおよそ15m》 「「「「でぇえええええええええええええええええええええ!!!!」」」」 《ただいま町を侵略中。出撃準備せよ。また死傷者もある》 ーーーーーーーめんどい割愛するわゴメンーーーーーーーーーー 「ゆへへっへここをまりささまの基地にするのぜ」 ギャララララララララララララ 「んぁーーーうるさいのぜぇしずかにするのぜぇ」 ギャララララララララララララ 「静かにし」 ダォン・・・ 「偵察中のドスを攻撃。すぐに殺せる」 「了解。突撃せよ」 湯虐市の南から自衛隊が突入してきたよww 部隊編成 普通科部隊:3000人 武装:89式小銃、62式機関銃、64式狙撃銃、MK2手榴弾 特科連体:2000人 武装:84mm無反動砲、110mm個人携帯対戦車弾、81mm迫撃砲L16、120mm迫撃砲、01式軽対戦車誘導弾 92式対戦車地雷、89式小銃 施設科大隊:2000人 武装:89式小銃 戦車大隊:2000人 車両:74式戦車、90式戦車、10式戦車、89式装甲戦闘車、73式装甲車、96式装輪装甲車 87式偵察警戒車、軽装甲機動車、99式自走155mm榴弾砲、203mm自走榴弾砲 87式自走高射機関砲、多連装ロケットシステムMLRS、トラック、特大型運搬車、87式砲側弾薬車 99式弾薬給弾車 、トレーラー、アパッチ だよぅ ゆ達の基地(笑) 「みんな聞いてね!偵察がクソ人間に殺されたよ!やりかえすよ!」 「「「「「「「「「「ゆっゆおーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」」」」」」」 こいつらアホです 「こちら通信部隊敵兵力9割突入開始」 「ラジャー攻撃を開始する」 「「「「ゆぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!」」」」 「うティ☆」 ドドドドドドドドドドドドドン ありとあらゆる砲が火を噴き、機関銃がうなり、ロケットが発射された。 ゆっくり達は大変だった。 「ゆぎゃああああああああああああ!!!」 「いだいいいいいいいいいいいい!!!」 「んほおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「ゆっへっへっへっへっへっへ」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛」 痙攣、興奮、痛みが全て合わさっている。 穴が開き、吹き飛び、千切れ、砕け、散々な結果だ。 しかしまだ終わらないのだ。 いや終わらせない。 潰す。 徹底的に。 120mm滑空砲、150・203mm榴弾、105mm砲、84mm砲、110mm対戦車弾 81mm・120mm迫撃弾、25mm機関砲、12.7mm機銃弾、5.56mm小銃弾 7,62mm弾さらに手榴弾、地雷の爆発、対戦車ヘルファイヤ これらが一斉に雨あられのように降り注ぐ。 「ゆわぁ・・・」ズッドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド 最初は火柱、その次黒煙で何も見えない。 煙が・・・・消えた・・・。 餡子、クリーム、カスタード、チョコ・・・・・・・ ゆっくりの中身がぶちまけられている。 一面に。 だが まだだ まだいる まだいた 「た・・・・・・・・隊長おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 「あ・・・・ああ・・・・」 「まだ・・・・います!!!」 いたのだ。 残り・・・・・数万・・・!!! 「う・・・・撃てえええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「「「う・・・・っわああああああああああああああああああああ!!!!!!」 撃つ!撃つ!撃ちまくる!!! 撃って撃って撃って!!! 撃ち終わり装填して撃つ!!! 凄まじい轟音だ。 爆音、発射音全てが鳴り響いている。 終わることない 音が しかし 終わった 「隊長・・・・・弾が・・・・・」 「・・・・・・・・分かっている」 「切れました」 弾が切れたのだ。 まだ黒煙がある。 隊員達は思った。 もういない。 いないだろう。 いやいないんだ。 煙がはれた・・・・・。 だが・・・ やはり・・・ いた・・・・ 「ああ・・・・・・」 ため息が鳴り響く。 まだ30000はいる。 突進してくる。 だが弾がない。 残された道は・・・ 「撤退だ・・・早く・・・・早く!!!」 「り・・・・・了解!!!」 逃げることだった。 「どうするんですか?」 「まだ陸だけだ」 「と・・・いうと?」 「空と海がいる」 「ですが・・・」 「あぁ・・・そうだ・・・空海は戦力が低い」 「・・・・・」 「全滅は無理だ」 「数は減らせます・・・」 「だがな!!!今もゆっくり共は進行中だ!!!空海が準備してたとしても・・・!!!」 「はい・・・・いわなくても・・・」 退却する陸軍!!! 湯虐県は・・・・いや・・・・日本の運命やいかに!!! 続く・・・・続きたい!!! あとがき むしゃくしゃしてたので書きました なんか滅茶苦茶でもいいですよねww では
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/180.html
133 名前:<平成日本召喚> 投稿日:2006/06/03(土) 22 47 16 [ 4RIt9r86 ] ○メクレンブルク王国編3 -1/2 メクレンブルク王国の港。 それは国家規模に比較して巨大過ぎる。そう評してよい程の規模を誇っている。 元々、石油及び米の輸出拠点として“帝國”が整備を行っていたのだから当然なのかもしれない。 石油パイプラインや大型クレーン、貨物倉庫群など。 だが、それらが完成する前に“帝國”はこの世界より消滅し、その帝國本領より持ち込まれた各種機材が失われて 以降、この港は時折り訪れる商用帆船以外は小規模な漁船しか停泊した事は無かった。 そこに再び、旭日旗を掲げた船舶が入港したのだ。 それも、この世界では見たことも無いような巨艦の群れが。 今まで、どんなフネがこの様な大きな港を使うのかと悩んでいた、帝國を直接知らぬもの達は、共に得心していた。 あの巨艦たちの為にあるのか、と。 町の住人達は期待と不安とが混ざり合った表情で、その船団を眺めていた。 塔の上より、その船団を眺めているカナ女王。 「予定通りに入港か………相変わらずね、帝國海軍は」 言葉には呆れにも似た響きがあった。 条約の公表日に合わせて部隊を進駐させると云うのが日・メクレンブルク安全保障条約の補足条項に記載されて いたのだが、まさかここまで律儀に到着させるとはと、カナ女王も思ってもいなかったのだ。 「それだけ石油に困ってたのかしらね?」 問いかけに答えるのは老ダークエルフ。 今回の平成日本とメクレンブルク王国の安全保障条約締結に伴って、駐メクレンブルク連絡武官として正式に カナ王女の傍らに立つ事となったエドリック大佐だった。 其処には、初の海外進出を円滑に行う為の“会合”からの要請もあった。 エドリックは笑いながら答える。 「かの国が出現して3ヶ月。彼らの備蓄はまだまだ余裕があるでしょうが、それでも安心は出来なかった― ―そういう事でしょうね」 会合の一員として、平成日本の内情を知ってはいたがそれを欠片も見せずに言葉を連ねる。 「でしょうね。彼らの外交官が示した、輸出の要請希望量は呆れる程の量だったわ。帝國よりも彼らは遥かに浪費家 なんでしょうね」 「浪費家、と云うよりも国の規模が違い過ぎました」 首を左右にふって、呆れる様に呟く。 「まぁ、あの“帝國"よりも?」 嘆息よりも窘める風の言葉。 列強の全てを敵に回して尚、折れる事の無かった大国家、それが帝國だったのだ。 それを遥かに上回ると聞いては、流石に鵜呑みには出来なかった。 そんなカナ女王の反応に、エドリックは苦笑する。 当然そう思うでしょうね、と。 「ですが事実です。“帝國”は首都こそ壮大ではありましたが、地方はそれ程でも無かったのですが、今の国は、 東京こそ帝都に劣りますが地方の発展では比較になりません」 自身が渡った平成日本の様を克明に伝えていくエドリック。 そして最後に、本土とは違う。と付け加えた。 その本土と云う言葉の響きは、をとても切なげであった。 その事を礼儀正しく無視してカナ女王は、そう言えばと尋ねた。 重要な資源地帯であるメクレンブルク王国を護る為の部隊は、どれ程のものが用意されているのかと。 条約締結時には“適切な規模の部隊を”と云う曖昧な表現で合意されており、その点が疑問であったのだ。 その事を深く追求しなかったのは、平成日本が原油と食料とを渇望している事はカナ王女も理解していた為、 それをみすみす失う――失わせる様な規模の部隊を派遣はして来ないだろうとの判断があったのだ。 「リクジョウジエイタイの1個連隊です」 「1個連隊? では3000名に各種支援隊で5000名程度の部隊ですか」 少し少ないのではと思い、それを自分で否定する。 自身の若い頃、帝國が繰り広げていた戦争を思い出したのだ。 精強を誇った帝国陸軍は倍程度の戦力差など用意にひっくり返していた事を。 だがそれはエドリックが否定する。 「ジエイタイの連隊は1200名が基本だそうです。で、今回のは増強連隊としてですんで、2000名程度だそうです」 彼我兵力差1対5。 その余りに数値にカナ女王は思わず、勝つ気はあるのかしらと漏らしていた。 134 名前:<平成日本召喚> 投稿日:2006/06/03(土) 22 49 04 [ 4RIt9r86 ] ○メクレンブルク王国編3 -2/2 派遣先の最高指導者から、その規模故に懐疑の念を向けられている陸上自衛隊第1独立装甲連隊ではあったが、 彼らには彼らの言い分があった。 運べないじゃないか、と。 メクレンブルク王国の港湾施設はかなり大規模なものではあったが、とは云えクレーン等の設備は台座を残して 存在しておらず、深さも浚渫工事がどれ程行われていたのか判らなかった為、長距離航海を行える様な大型の LOLO船を輸送に投入出来ず、自前で揚陸できる艦――海岸からすら揚陸出来るLCACを搭載するおおすみ型輸送艦 が中心とならざる得なかったのだ。 故に、この装甲化された増強1個連隊と云う数すらも、実はかなりギリギリの数字だったのだ。 「あれが異世界の地か。余り代わり映えはせんもんだね」 飄々とした雰囲気でそう呟いたのは、その第1独立装甲連隊の指揮官、福田1佐であった。 学者の様な風貌で、その顔立ちを裏切らず表情には好奇心が溢れていた。 場所は、今回のメクレンブルク派遣部隊を輸送した自衛艦隊の旗艦、ヘリ搭載護衛艦あまぎのブリッジにてだった。 16DDHとして計画建造されたあまぎ型護衛艦は、その能力の特徴として、ヘリ搭載能力よりも情報管制能力に 秀でている事が上げられるフネだった。 それが今回は、姉妹艦のあかぎとの2隻ともが参加している。 又、防空艦としてDDGあたごとDDGあしかがとが参加しており、他にも期待の新鋭、汎用DDゆきかぜ型が2隻も 参加している辺り、日本政府が今回のメクレンブルクを如何に重視しているのかを如実に物語っていた。 「あの地は元々、帝國が開発していた様なものですから、日本から見て違和感が無いのは当然かと」 独り言に答えたのは陸上自衛隊の冬期常装を着込んだ二尉であった。 否、日本人では無い。 ダークエルフの若者だった。 平成日本の人間には初の地故に混乱を招かぬようにとの配慮で配置された、即製の自衛官であった。 士官としてでは無く、アドバイザーとしての任官。 故に職種徽章は特務情報科と云う、新設されたものが襟に付けられていた。 「うん、そこら辺の事情は報告から聞いているけどねライル二尉………如何に主導したのが日本人だっても、 建築物はその地方の特性が出てくるものなんだよ。だからまぁ期待していたんだけどね」 なんと言うか、表情以上に学者的な風に言う福田。 中隊長時代の渾名が“センセイ”と云う辺り、どうにも何かの筋金が入っているのかもしれない。 ライルは学生時代の、指揮官というよりも教師に相対した時の様な気分を味わっていた。 その時、きびきびとした動作で、海上自衛官が2人の元へと駆け寄ってきた。 「福田一佐! 艦隊司令官の野洲崎海将補よりです」 示された有線通信機の向うで今回の統合部隊、 第1次メクレンブルク支援 内陸地の詳細な地形情報を得る為、UAVを飛ばすのでCICに降りてこられてはどうですかとの話であった。 福田と野州崎は防衛大学校時代の同級生であり、気心の知れた仲でもあった為、その意図を福田は誤解しない。 とっとと来て仕事をしろと、そう言う意味だった。 「物見遊山の気分は終わりですね」 ふと視線を異世界から現実――あまぎの甲板を見る。 そこでは偵察に出すイーグルアイUAVの発進準備と並んで、OH-1及びAH-64の整備が行われていた。 紛れも無い戦争準備。 自分の成すべき事を確認した福田は、制帽を被り直し、それから背筋を伸ばして歩き出した。
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/103.html
田中茂人(たなかしげひと)はある国の親善大使に会うために総理官邸まで来ていた。 たぶん新興国の要人なのだろう。 相手はエルブ王国という聞いたことがない国の人物らしい。 外務省も経済産業省や内閣府が忙しい例に漏れず、在留外国人の相手で一杯一杯である。 暇なのは文武科学省と環境省ぐらいだ。 特に文武科学省は日本ユネスコ会長が運営資金を流用していた罪がお流れになって歓喜している。 自衛隊と海上保安庁の共同による、国境封鎖から忙しい。 各国大使館には駐留外国人がずらりと並び、外まで長い列を作っている。 最後尾は5時間待ち、甲高い声ネズミランドのアトラクション待ち並だ。 駐留外国人の滞在許可延長の手続きや、海外の家族を心配する外国人への返答、 怒鳴り込んでくる海外要人への対応など、元々少数精鋭、 予算が減らされギリギリの人員で廻していた各国大使館は 通常業務のほかに急速に増えたクレームを処理する力はなかった。 クレームを処理すると同時に通常業務は行えない。大使館の仕事は特別な知識や資格がいる。 大使館員は替えが効かない。緊急雇用も難しい。 他部署からの増援も望めず、仕事はの必要性加速度的に高まっている。 日本人と外国人との金利格差の訴えや、差別云々に関する“いつもの業務”は全て無視して 増えた仕事に対応しているのが現状であった。 クレームの中で面倒なのが株と為替の問題である。 海外と連絡が取れなくなった影響で、海外口座の確認や資金運用の相談 についての電話がひっきりなしに電話に掛かってくる。 「株と為替の件については金融庁に一任しています」と話して電話を切っても。 数時間後、同じ相手から「金融庁につながらないからアンタらに電話した」と返って来る。 結局、問題はたらいまわしで処理はできない。 そうした件が何件もあった。 しかも相手は金のことだから簡単には諦めず、他の案件処理の時間がとられる。 人間の欲は恐ろしい。 数日前から大使館の固定電話と個人的な携帯電話が鳴りっぱなしだ。 うるさくて眠れないので音と振動を切り、ピカピカ光るのが邪魔なのでカバーを掛けて 携帯電話の電源を付けっぱなしにしたまま家に放っておいた。 今頃、恐ろしい勢いで留守番電話サービスに転送されているだろう。 事態が収束してからの電話が怖い。一週間連続、頭をさげて電話を掛け続ける破目に陥るのは確実。 それだけ忙しい中から引き抜かれたのだから さぞ、エルブ王国大使とやらの会談は重要なのだ。 会談内容は実務者会談でもなく政労使交流でもなく、ただの交流に留まる程度だそうだ。 交流程度なら他の部署にやらせておけばいいし、緊急性もない。 自分程の役職が出張る仕事でもない。 暇になったらささっとやっておけばいいだろう。今は殺人的に忙しい。 新興国家相手がどうしてそこまで重要な仕事であるのか見当も付かない。 「失礼します」 「よく来てくれた。君が茂人君だね。館長からの紹介で知っている」 総理官邸に入ると武原総理が直接出迎えた。 「挨拶はいい、時間が勿体無いからな。 2、3質問があるから答えてくれるかい?」 面食らう田中を前に武原は言葉を続ける。 「確か君はエルフ語が出来たんだったね」 「はい。イギリスで学びました」 大学で適当に単位を埋めるためとった教科だ。 「他にも話せる言語があったね」 「英語、イギリス英語、中国語、ドイツ語です」 「大した物だ。私なんて20年以上ほぼ毎日、中国語やドイツ語の通訳を聴いているが、 いまだに彼らが何を言ってるのかわからん。英語しか話せんよ」 「中国語は広東かな」 「北京語です。父に連れられて一時期住んでいました」 「茂人君の父上は知っているよ。昔、随分お世話になった」 「話は変わるが、君はファンタジーが好きかい?」 「ええ。指輪物語やD&Dも好きですね。やりもしないのにルールブックを買ってますよ」 「D&D?」 「有名なファンタジーゲームですよ」 「するとエルフやドラゴンについても詳しいわけだ」 「かいつまむぐらいですが、それなりには」 「神話や怪物はどうだね?例えばワイバーンとドラゴンの違いは知ってるかい?」 武原は胸ポケットから写真を出した。 写真に写るワイバーンは生き生きとしていて、まるで本物だった。 茂人の目線が上に向いた。答えを考えている。 「違い―――ですか」 「そうだ」 「世間一般の認識としては、ワイバーンとドラゴンは別物、又は亜種とされています。 ワイバーンはドラゴンより力の劣るものとされていて、知能が低く 竜騎士に代表されるような家畜やペットとして扱われている場合があります。 大抵は大きな翼を持ち空を飛びます。 ドラゴンとの外見の区別として前足が短い、もしくはないものが多く 噛み付きが主な攻撃手段であり、炎や酸、氷などを吐きません。 細かい点は作品によって色々ですが。だいたいこんな感じです」 ワイバーンは、ゲームによっては棘のある尾を持つトカゲのような動物であったり 空を飛ぶトカゲの総称であったりと様々だ。また、日本語ではワイヴァーンと 表したりもする。ドラゴンも同様にドラグーンや龍と表すことがある。 ペラペラ 「ドラゴンの亜種として他に、ドレイク、レッサードラゴンがあります。 厳密には違いますが、これらはどれも力の弱いドラゴン としてワイバーンひとまとめにして考えてもいいでしょう」 「問題は亜種のワーム、翼や足の欠けたドラゴンです。 ワームは巨大な体躯と力を持つドラゴンで、知能についてはまちまちです。 西の神話の竜はドラゴン、東方神話に出る龍はワームの部類に入るでしょう。 ドラゴンに比べ、比較的多い頻度で物語の怪物として登場します」 西洋のドラゴンは火を噴く、街を焼き尽くすなど火のイメージから来ていることが多い。 キリスト教のサタンからのイメージが強いのだろうか。姿は翼のあるドラゴン型だ。 火吹き竜として有名なサラマンダーだが、もとは周囲を冷やすトカゲとして伝わっていた。 火を噴く竜と冷やす竜、変温動物としてのトカゲが神話の土台となっていると考えられる。 対して東洋のドラゴンは雨乞い、洪水など水の印象が強い。 姿はワーム型。モデルは蛇、湿気の多い場所に生息し、脱皮をすることから輪廻転生や 不老長寿の象徴とされる。陸に生息するドラゴンに対して龍は湖や海に住む。 リュウグウノツカイや鯉の滝登りなどの水生生物に関する物語が多い。 火と水の関係から、ドラゴンは破壊を司り龍は再生を司っているとされている。 火は山火事などで全てを焼き尽くすがために否定的、 水は雨を想像させるがために肯定的なものとされている。 ペラペラ 「落ち着きなさい。ファンタジーな方面に詳しいのは痛いほど理解した」 「えっ、あっう!?」 茂人ははっと我に返った。 耳まで赤くする。 「すみません。取り乱しました」 「語学が堪能でファンタジーが好きな茂人君にぴったりな仕事がある」 武原はとびっきりの笑みをしている。 してやったりといった表情だ。 「茂人君にはダークエルフとの交渉を担ってもらおう」 「ダークえるふ」 「茂人君の考えている通りのダークエルフだ。 褐色で耳が長くプラチナの髪、しかも美女。興味を惹かれるだろう?」 懐から2枚目の写真を取り出した。 褐色で耳が長い豪奢な鎧を着たエルフが血に濡れた地面に倒れている。 長い睫毛、滑らかな褐色の肌、肩まであるプラチナブロンドの髪、整った目鼻。 ここまで均整の取れた顔立ちはモデルでもそうはいるまい。 とてもよく出来たコスプレ写真だった。写真集が出せそうだ。 耳の長いエルフ。よりにもよってマニアックなダークエルフ。 総理は私をからかっているんじゃないか。 「頭の中が表情に出ているぞ。 近頃、我々の周りに奇妙な隣人が越して来てね。 いや、我々が越してきたとするべきか」 「?」 「この道をいけばどうなるものか危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし踏み出せばその一歩が道となり その一足が道となる迷わず行けよ」 行けば判るさ、一休さんか。面白そうじゃないか。 「ダークエルフと交渉の件。承りました。 でもどうしてですか、私より神話や伝承に詳しい研究家なんていくらでもいますよ」 「交渉には広い視点が求められる、相手は異種族で異民族で異世界人だ。 我々の常識は利かんが、エルフやドワーフ、彼らと我々の常識は多少通じる部分もある。 エルフは魔法を使い、ドワーフは鍛冶が得意だ。中世風の鎧を着て剣を持っている。 これは我々の想像する典型的なファンタジーと同じくする。 彼ら相手には柔軟な対応が求められ、交渉のための知識も必要だ。 常識外を相手にするには深い知識はかえって邪魔になる。 しかし交渉を望むには精神的な土台と最低限の知識を持っていなくてはならない。 固定観念に囚われた、外交に縁のない神話研究家ではいかんのだ」 「そこで、君に白羽の矢が立った」 ギーグなのは隠していたつもりだったんだけどなあ。ばれていたか。 「外に車が出ているから乗りたまえ。それと茂人君には封筒も渡しておこう」 棚からファイルを取り出した。中には封筒が入っている。 茶封筒に入った大きいものと 「現地についてから開くといい」 青い便箋サイズの小さな封筒 「こっちはエルフと会った後に開くものだ」 「了解しました」 「此方です。どうぞ」 総理官邸から車に揺られ、乗り換えること三回。 研究所らしき場所についた。何処かの企業っぽい建物だ。 作業員用勝手口から通される。 入り口にはエアカーテンと吸着マットが敷かれていて、査察で見たような 精密部品や薬品を扱っているような工場に近い印象を受けた。 壁に複数の穴があいた通路に入ると、壁から温風が噴出し埃を取った。 いくつかのスライドドアとエアロックを抜けると、監視所らしき場所に通される。 「ようこそ。田中茂人さんですね。お待ちしておりました。 研究主任の黒桐中人(こくとうなかひと)です。Nでも黒人でも気軽に呼んでください」 人払いを済ませた後、部屋には荒沢と私だけが立っていた。 荒沢は20代に見える研究員で、主任にしてはとても若い。 男か女か判断に困る中性的な顔立ちをしていて、蠱惑的な瞳が印象的だ。 「部屋は完全防音ですから話しても大丈夫ですよ」 「エルブ王国?から来たダークエルフ?の親善大使と交渉をする手筈だったのですが」 怪しい雰囲気だ。もしや私は嵌められたのではなかろうか。 物体Xの実験台にされたり、人体実験の材料だったり。 バイオハザードな下らない妄想が脳裏を駆け巡る。 「はい。おっしゃる通りです」 「竹島戦で韓国軍が戦闘した相手、について知っていらっしゃられますかな」 「詳しく話を聞きたいですね」 「首相からお話は聞いておられますかな」 そういえば封筒を開いていなかったな。 「資料を貰っていました。現地で開けと言われていた物がありますね」 「では、それを見ながら説明いたしましょう」 荒沢がリモコンのボタンを押すと、部屋の窓が動いて隣の小部屋の様子が見える。 部屋のベッドには褐色の肌、プラチナブロンドの美が付く幼女が眠っている。 「竹島戦で韓国軍が殲滅されたのは知っていますね」 「ええ」 近々、TVで公式発表される予定の情報だ。世間では既にTSBが未公表情報をスッパ抜き、 世間では何処が攻撃してきたかと騒ぎになっている。 「今後の報道では中国でも韓国でも露西亜でもましてや亜米利加でもない“正体不明の敵”と戦い、 一人残らず殲滅されたと“言われます”」 「ええ」 じゃあ何処の国が襲ってきたんだ、それ以前に日米同盟はどうなったんだ!? 驚愕を抑えつつ、話を促した。 「おや?驚かれませんな。知っておられましたか」 知るはずないじゃないか。 「失礼。それはこれから報道されるんでしたね」 「もちろんですとも」 さりげなく念を押して確認をした。 「韓国軍を襲撃したのは謎の生命体群です。通信テロから数時間後、 体長7mの巨大な空飛ぶトカゲが海の向こうから襲ってきました。 しかも100匹近くの大群です。自衛隊は必至の抵抗を試み、日本海側に戦力を集結。 戦力集中の結果が国境封鎖と自衛隊の防衛出動です」 そういやネットで話題になってたな。UMAを確認したって。 「それらがベッドで眠っている子供とどう関係が?他の国はどうなったんですか!」 「結論を急がないで下さいな。謎の生命体郡は現代科学の常識を覆す生態をしていてですね、 信じられない巨体で空を飛んだり、ある種の『超能力』まで使うんですよ。とても興味深い。 私達研究チームは『魔法』と呼んでいますが」 「通信が途切れた理由は」 「日本の外で大規模な戦争が起こったと考えられています。 核や細菌兵器、サイバー攻撃などが一斉に行われました。 その結果として日本国内のインターネットをはじめとした通信機器は一斉に遮断。 衛星も一度に破壊、又は無力化されました」 話が大きすぎて現実味がない話だなと思ってしまった。 同時に突っ込みどころがある話だと。 「ネットが破壊されるはずがない。リスク分散のために無数の独立したサーバーから成り立っている」 「インターネットの破壊は不可能だと思われていますが、実はそうでもないんですよ。 とあるクラッカーは「30分あればインターネットをダウンさせられる」と言いました。 ネット環境の普及のためにはデータ形式や管理方法を並列化させないといけません。 OSや防火壁は常時進化していますが、その根幹を支える管理システムそのものはさほど変わりません。 そこをトロイで偽装したボットが同じ時間に一斉攻撃をかけるとシステムは広域にわたって停止します。 Dos攻撃に代表されるように、ネットは負荷が一箇所にかかると停止します。 一定以上の負荷をかけられると枝葉末端まで連鎖的に壊滅するのですよ」 「簡易なアナログ回線まで壊滅したのはおかしい」 「そのネットを支え、補助しているシステムが壊れたんですよ。中継局や中継器までね」 海外との通信が切れたせいで大騒ぎになっている。 事件当時、大慌てで職員総出で大使館の機械を全部壊れているか確認した。 「日本だけが無傷で残るのは不自然だ」 「偶然残ったのですよ。外を歩いているだけで隕石に直撃される世の中です。 戦争で偶然生き残った国家があってもいいでしょう。 日本も甚大な被害を受けていますよ。貿易を絶たれるだけで明日の食事すらままならない」 「アメリカは軍事大国だ。簡単に壊滅しない」 「過去に新しい戦略や戦術導入によって滅びた大国など星条旗の数ほどあります。 裏付けとなる写真が此方です」 ひゅうがの甲板に貼り付けられたワイバーンの死骸。 おおすみに牽引されるニンゲンの死骸。 戦闘機の機関砲で粉砕されるネッシーの動画。 「全長7mの竜の死骸、体長数十mもある人型クジラニンゲン、6mもあるネッシー。 どれも現代科学の常識を超えています。居ると言われ続け、確認されていなかった動物達です」 「私達の予想外の事態が進行している証拠です。 航空自衛隊によって殲滅され、海上自衛隊によって運搬された死体が段階を得て、 国民の皆様に晒されることになるでしょう」 「他にも裏付けとなる証拠があります」 船から撮られた海の写真だ。 「本来はユーラシア大陸、中国があった場所の写真です」 「海だけじゃないか」 「中国の一部が大きく消滅しています。えぐれた湾から察するに、 大規模な核攻撃やそれに類するものがあったと考えられています」 「写真は嘘だ。ありえるはずがない」 「まだ証拠があります」 島を埋め尽くす死体。“鎧を着た”蛮族達。剣や槍、地面に刺さった大量の弓矢。 「エルフやドワーフっぽい死体だな。映画の撮影か」 「いいえ、違います。メディアにはまだ伝えられていませんが、“外からの侵略者”達です。 彼らは超能力、魔法を使い、竜に乗ってやってきました。自衛隊が撮った映像を見ますか?」 「いや、いい。やめておく」 「死体役は全員エキストラかな」 「いいえ。違います本物です。私達はこんなに大量の小人病患者、ドワーフを用意できません。 死体に見せかけた役者を大量動員して凝ったメイクをしても、死体鑑定で簡単に判別できます。 良い検体がありますが、直接死体を拝見なされますか?」 「遠慮しておくよ」 「残念だ。彼らの体はとても興味深いのに。ミュータントですよ、突然変異ですよ。 ヴィールスで変異したのでしょうか。とても面白い症状だ」 「さて、信じてもらえましたか?」 「信じるしかないだろう」 中人は満足そうな笑みを浮かべたあと言った。 「全部フィクションです」 「は?」 「ええええええええええっ!?」 長話して引っ張っておいて最後の言葉がそれかあああ! 「・・・・とここまでが、今夜発表される政府発表です」 「が」 「真実は別にあります。そのためにあなたをお呼びしました。 政府発表は嘘ですが、真実も限られた含んでいます。 少なくともあなたと私、ごく限られた小数の人間以外には真実でしょう」 中人の瞳に嘘はない。淡々と決められた話をしていた感じだ。 「専門化が断定し、十数万人の自衛隊が動き、日本の通信が一斉に遮断され、 ミュータントが実際に襲ってきて、それを説明できる理由が信頼ある政府から説明されたら それは本当になる」 「現実は常に考えられる最悪の下を行く、かな」 「おっしゃる通りです」
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/723.html
第2話 私が生まれた時には、この大昔の海上油田を改造して作った基地には20数人かの大人の人間たちがいて、そして そいつらは全員が男の人で、私たちの「父さんたち」だった。 私がどの「父さん」の娘なのかは、はっきり言ってよく判らない。 なにしろ、私みたいな…茶色でも金髪でも黒髪でもない、オレンジ色の髪をした男なんて居なかったからだ。 確かに「父さんたち」は人種も年齢もバラバラで、若いのもおっさんなのも居た。 妹たちの中には、明らかにこの人が父親だろうなって判る子も居る。 けど、一番最初の子である私は、父親が誰なのか特定する手がかりがあんまり無かった。 髪の色だけじゃなく顔立ちも肌の色も、誰とも似ていなかったからだ。 でも、それはどうでもいい。 確実なのは私は母さんから生まれた娘で、母さんが私のこの世で一番敬愛する人だってことだ。 母さんは昔、この基地じゃない別の場所……大きなタンカーを改造して造った移動式の街というか、避難民の寄り合い所帯 みたいなところで暮らしていたんだけど、その船がグランキョに襲われた。 運良く母さんは避難ポッドに入る事が出来て、その後数ヶ月ぐらいでサルベージされて助かったんだけど、 その代わり、母さんを引き揚げたのはこの基地の男たち。 他に身よりも無いし、行くあても無かったから、母さんはこの基地で男たちと一緒に暮らす事になった。 母さんが12歳ぐらいの頃だって。 母さん自身、自分の正確な誕生日とかわからないから、だいたいそんくらい。 私は母さんが、産んだ時から数えてくれたから今自分が15歳だってわかるけど。 それから一年経たず、母さんは私を産む事になった。 「若い母さんだな……美人だ」 「まあね、私、母さんが12か13ぐらいの時の子だし」 母さんと私たちが写ってる写真を見せた時に、それを言ったときのあいつは物凄く変な顔をしていた。 で、その後、これに関する話題は全く聞いてこなくなった。 普通、そういう事を男が気にする? 産ませる側の癖してさ…… 変な奴だな、と私は思った。 まあ、30年だか40年前だかの時代の人間の考える事はどうでもいいけどね。 どうせ、あいつも男なんだし。 まあ、それはともかく。 それから母さんは私が15歳の誕生日を迎えるまで、ずっとこの基地で暮らしてきた。 1年が経過するたびに娘の数は増えていって、今では姉妹が13人。 最年少は3歳。 ……よく産んだもんだよね、母さんも。 グランキョの攻撃も年々激しくなっていって、「父さんたち」も一人、二人、と死んで行った。 基地には時々訪れる、母さんが昔住んでたような大きな船を改造した避難船とか、遠い陸地のほうからサルベージや交易に 訪れる船なんかもあって、もしかしたらその中に居た大人たちも「父さんたち」の一人だったかもしれないのだけど、その人たちもいつしか、来なくなった。 多分、グランキョに襲われて沈められたんだろうと思う。 優しかった父さんも、嫌いだった父さんも居た。 最後まで残ってた、私たち娘に一人一人違う刺青を体に入れた若い中国系の父さんと、名前をつけたイタリア系の父さんが死んで、 ついに基地の大人は母さんだけになってしまった。 末っ子のロンが1歳になるかならないか、って辺りだったと思う。 それからの母さんは、女手一つで私たちを育てた。 育児と同時進行で、ガンベレットに乗ってサルベージに出かけたり、 基地の修理や点検をしたり、引き揚げてきた機械を再生させたり。 もちろん私たちも、母さんを手伝った。 小さい子たちは母さんと一緒にガンベレットに乗せてもらうのを特に嬉しがったし、上の子達は整備や修理の仕方や、操縦の仕方を習った。 13歳を迎えた子は操縦桿とペダルに手足が届くようになるので、コクピットでの座る場所が母さんの膝の上から後ろ席のシートに変わる。 そうして、ガンベレットの使い方やサルベージの手順、グランキョとの戦い方を教わるのだ。 私は2年間、母さんの後ろでナビを勤めた。 前席に替わる事もあったし、妹…ルチェやラーナの教習を私が受け持つ事もあったけど、基本的には私と母さんがコンビでサルベージを行ったり基地を防衛してきた。 母さんは、もう十年以上「父さんたち」と一緒にガンベレットを扱ってきた事もあって、操縦技術は物凄く上手かった。 グランキョのAIを出し抜き、その弱点を突いて、戦えば必ず勝った。 17隻ものグランキョを相手にし、追って来る魚雷を全部避け、最終的に間抜けな蟹たちをを水没したビルの下敷きにしてやった事もある。 でも、あの日は勝手が違った。 いつもの海域、いつもの深度。 いつもの海底地形で、いつものソナー反応で、いつものサルベージ作業、そのはずだった。 その日だけは、そうじゃなかったんだ。 「そっちの黒い頭がコッコドリッロ。 チビ助がタルタルーガ。 スクアーロは機嫌が悪いとすぐ噛み付くから気をつけて。 いつも機嫌悪いけど。 おっきい魚のビニール風船を抱えてるのがペーシェ。 元気なのがビングイーノで、隣がガッビャーノだけど、この子はメーヴェって呼んであげてね。 バッグを抱えてるのはチコーニャ。 でチコーニャと腕を組んでる色白そばかす娘がチーニョ。 赤い頭のフォーカとオターリャは双子だけど、この子達は手の甲の刺青で判別してね。 ちなみにフォーカの方がお姉さん。 それで、ラーナが抱っこしてるのが、末っ子のロントラ・マリーナ。 長いからロンもしくはマリーナって呼んでるけど」 その大部分が10歳以下であろう幼い少女たちに纏わりつかれながら、俺は困惑していた。 正直、紹介をされても数が多すぎて誰が誰だか判らない。 なんでこんな、小さい子ばかり何人も居るんだ。 ムスっとした表情で黙りこくっているラーナという三女が両腕で抱えている3歳児が、キャアと無邪気に笑う。 その顔に眩しいものを憶え、愛想笑いを返してやると末っ子・ロンが嬉しそうにまた笑い返した。 が、それを抱いている13歳くらいのラーナは仏頂面でこっちを睨み続けたままだ。 長女だというヴィーペラの方を向くと、 「……ラーナはいつもそんな感じだから、気にしないで」 と苦笑いで言われた。 だが次女のルチェルトラからも、少し離れた所から不審の視線を送られ続けている。 下の子たちからはともかく、この姉妹……俺をサルベージしてくれた恩人である少女たちの、年長組みの子らからは どうも歓迎されて無いような雰囲気を覚えていた。 「ねえ、どうして海の底で眠っていたの?」 「アズミって変な名前ー!」 「このバッジなあに?」 「背が大きいねー、きっとルチェより高いよ!」 「ねー、そんな長袖の服着てて暑くないの?」 「アズミ、アズミ! こっち見て、ほら!」 過半数を超える小さい女の子たちは俺の服を引っ張ったり持ち物を物珍しそうに眺めたり、俺に矢継ぎ早に質問をしたりと忙しなく、そして喧しい。 兄弟がおらず、自分より年が下の子供が周囲に居なかった俺は、はっきりいってどう扱ったらいいのか解らない。 それにしても、どうしてこの子達はこんな好奇心旺盛に俺に構ってくるのだろうか。 ちなみに現在、歩きながらこの「基地」の案内と説明をされている途中である。 「……大人の男の人は随分久しぶりに見るからね。 みんなはしゃいでるのよ」 ヴィーペラはそう言って笑った。 ここに大人の男がいないっていうのは、最初彼女たちは微妙にはぐらかしていたが、最終的には説明してもらっている。 それは俺をかなり驚かせたが、もっと俺を驚かせたのは、俺が海の底で眠っている間に数十年くらいは 年月が過ぎていたと言う事で、それを聞いた時俺は思わず頭を抱えた。 最悪というのは、こういう事だ。 俺は文字通りの浦島太郎状態で、海上自衛隊はとっくの昔に壊滅しており、人類同士の戦争もほぼ決着が付き、 そして今はAIを搭載した無人兵器が人間を襲っている。 戦前のSF小説みたいな状態が現実になっていた。 いや、あの戦争も充分SF小説で予見されてたような状態だったけどな。 さらに何の因果か、絶海の孤島の海上油田の廃墟に、女の子たちと野郎一人。 ハーレム系のギャルゲか何かか。 笑えない冗談だ。 どうせ女の子なら、どうしてもっと年齢が上の方のお姉さん方を用意してくれないんだ。 俺はロリコンではないし、ましてやペドフィリアでもない。 女の子たちの半数以上が10歳以下って、戦前のマンガやジャパニメーションでも少ないんだぞ。 どんな需要だよ。 畜生、呪うぜ神様。 もともと別に信じては居なかったけど。 というか、既に俺の時代には宗教なんてものを信じる奴は本国が消滅して合流・吸収された元アメリカ海軍系の一部の連中ばかりで、 殆どの日本人は信仰とかに拘りを持ってなかったし、伝統ある八百万の神様の神社や仏様の仏閣は海の底だったわけだが。 「電源施設と居住区は第1階層だけど、屋上のヘリポートにも小屋が立ててあるの。 で、あんたはとりあえずそこに住んでてくれる?」 屋上へ向かう階段を登りながら、ヴィーペラにそう言われる。 なんだそりゃ。 さっき居住区を通りかかった時は、だいぶ部屋が余ってそうな感じだったんだがな。 「お前なあ……年頃の女の子が何人も居るのに、一緒に暮らすつもりか? 大昔の男はそうだったかどうかしらないけどさ」 俺が不満を口にすると、後ろに居たルチェルトラがあきれた声で返してくる。 ああ、そうでしたね。 いくらガキでローティーンって言っても、15とか14とかの女の子も居るんでしたね。 軍隊に入ってこの方、女との付き合いが無かったもんでね、デリカシーに欠けて申し訳ありませんでしたね。 だがな、そういう事を言うんだったら、お前らこそ服装とかに気を使ってもらいたいんだが。 俺がそう言うと、前後でヴィーペラとルチェが不思議そうな顔をする。 ……もしかして、判っていないのだろうか? 俺が問題にしたいのはお前たちの格好だ。 年頃の乙女を気取るなら、もう少しその……露出をだな。 そろいも揃って下着なのか水着なのかよくわからん、ブラとパンツ程度しか無いような狭い布地で胸と下半身を覆ったものしか 体に身につけていないのはどうかと思う。 小さい子らはワンピースタイプの水着みたいな格好だが、ヴィーペラは紐水着みたいなセパレーツに薄いTシャツっぽい (微妙に透けてる)のを上に着てるだけだし、ルチェは下乳が見えてる、ラーナに至ってはパンツがローライズだ。 コッコドリッロという子は下がスパッツだからまだいい。 タル…なんだっけ、タルタルーガ?は11歳児がマイクロビキニとか着るな。 上は辛うじてチューブトップだから許すとして。 いや別に、お前たちの胸とか尻とか裸とか見たって別に面白くもなんとも無いが。 「……何言ってんの? 暑いじゃん。 それよりあんたはそんな、全身ウェットスーツみたいなのにジャケット羽織って、暑くないの?」 「服に使える合成素材は少ないんだ。 私たちは妹たちの服を作って、その余りで自分たちのを作ることにしてる。 それでも、下の方の子は上の子のお下がりが多い」 ……そうでしたか。 ちなみに俺の着ているのはガンベレットの操縦士が着用する潜水服で、深海での体温の保護・調節維持とか 長時間行動中の筋肉と精神の疲労を電気刺激で癒してくれるとか、色々便利な機能が付いているスーツだ。 地球上どこでも暑いのは俺の時代からそうだったし、現にこれを着ているから暑くない。 ちなみにジャケットもほぼ同じ機能が付いてて、スーツとはセットだ。 ただ体に妙にピッチリするのと、ゴムみたいな質感に包まれてるのとで着心地と動き心地は慣れないと気持ち悪い。 「いっくよおおおおおおおお!!」 暑い日差しが照りつける屋上ヘリポートの床を、ピングイーノ、愛称ピングが走り抜ける。 思いっきり助走をつけて、ヘリポートの端っこからはるか下の海面に向かってジャンプした。 俺が、おい!?と声を掛ける間もなく、叫びながらピングは落下してゆき、やがてドボン!!という大きな水音が聞こえてくる。 ピングが飛び込んだ地点まで行って下を覗き込んでみると、美しいブルーの波間にピングが顔を出して笑いながらこちらを見上げて手を振っていた。 「早くおいでよーっ!!」 いや、おいでって言われてもな……と俺は呆れる。 ここから海面まで、結構な高さがあるぞ。 あんな小さな子がよく平気でダイブが出来るもんだ。 そう思っていると、嬌声を上げながらまた一人、小さな女の子が俺の隣を走り抜けて海へと飛び込んで行った。 飛び込む瞬間、顔だけ俺のほうを振り向いて、ニコっと笑って小さく手を振る。 左頬に書き込まれた可愛らしいカモメの刺青が、妙に俺の印象に残った。 そして、その子も水柱を上げて海面にダイブ。 数秒して顔を出し、俺のほうを見上げてまた笑った。 まあ、すぐ海に飛び込んで泳げるという点では水着状の服というのも便利なのかもしれないな。 ……たしかあの子はガッビャーノとか言った、気がする。 そして彼女のメーヴェという別名が、ドイツ語でカモメを意味する事にも気付いた。 そう言えば……ヴィーペラとルチェはそれぞれ左右のわき腹に、ラーナがおへその隣に動物の刺青を入れているのも思い出す。 確か、蛇、トカゲ、カエル…他の子たちも、それぞれ腕やら背中やら太ももやらに、一つずつ生き物の刺青をしている事に今更気付いた。 俺が、ヘリポートの隅のほうに立てられている廃材で組み立てられた小屋の方へ歩いていくと、 小屋の整理をしていたヴィーペラが「何?」と言いたげな顔をして振り返る。 ……ちょっと待て。 この小屋は物置か何かに使われていたんじゃないか? 明らかに古臭い大小の、雑多なガラクタばかり出てきてるんだが。 「ああ、ピング? 変わった子でしょ。 ああやって高い所から飛び降りるのが好きなのよ。 本人は”空を飛んでる”つもりなんだとか言うけど、あんまりああやって飛び込み続けるもんだから、 『空を飛ぼうとしてるペンギン』みたいだって、父さんたちが名付けてね……それで、ピングイーノ。 今じゃ、他の子も真似してああやって海に飛び込むようになっちゃってね……」 いや、俺が訊きたいのは女の子がいきなり海に飛び込んだことでは無いんだが。 ペンギン……そうか、あの子の左腕上腕に入ってた刺青は、ペンギンだったのか。 つまり、この少女らは自分らの名前に合わせた刺青を、体に入れているのだ。 納得が行ったが、それってどうなんだ? 俺の居た時代の女の子たちには、いや女の子に限らず、刺青を入れる文化なんてマンガの中のヤクザしか居なかったから どうも刺青というものには違和感を覚えてしまう。 女の子が、それもあんな小さい頃から体に彫り物なんかをして、モラル的にどうなんだろう。 まあ、モラルなんて俺がいた時代でも、建前上のものぐらいしか残ってないような者だったけどな……。 そういう風に考えていた真後ろを、また誰かが歓声を上げて走って行き、そして海に飛び込む。 今度の水音は二つだった。 「こらーっ! スクアーロ! ペーシェ! お前たちまで飛び込むんじゃない!! ああもう……ラーナ、悪いけど水タンクの残量見てきてくれないか? あいつら上がった時に風呂に入れないといけないし 足りなくなったらまた精製しとかないと」 ルチェが海面ではしゃぐ妹たちに叫んでいるようだが、返って来るのは楽しそうな笑い声ばかりだ。 ラーナが無言で頷いて、小走りで階段を下りてゆく。 それにしても、ラーナって子は無口だ。 他の女の子たちがあんなにはしゃぎ回り……今も自分たちも海に飛び込もうとする双子の女の子をルチェが 追い掛け回している様子とかに比べると、どうも大人しすぎて浮いている。 「ラーナは『仏頂面のカエル』。 悪い子じゃないんだけど、元々大人しい上に、どうも人見知りする子だから……。 母さん以外に懐かなくて、父さんたちにもあまり好かれてなかった。 まあ、ラーナの方から父さんたちの事を、好いてなかった感じはするけれど」 俺がラーナの降りて行った階段の方を眺め続けていると、ヴィーペラが片付け作業をしながら語り始めた。 特に訊いては居ないし、教えてくれと言ったわけじゃないが。 それとも、そんなに気になっているように見えたんだろうか? 「……ちなみに私とルチェも、小さい頃は父さんたちになかなか懐こうとしなかったみたいで、おかげで 『毒蛇娘』とか『獰猛な肉食トカゲ』とか言われて、それが名前になったの」 ……それは難儀な事だ。 そんな名前をつける親も、かなりどうかしてると思うけどな。 それにしても、髪とか肌の色とか、同じ姉妹とは思えないほど似てない子も多いな、と俺は呟いた。 中には何人か、容姿に共通性のある子もいるのだが。 「そりゃそうよ、私たち、みんな父親が違うんだから。 ああ、双子は別ね。 あと、タルタとチコは父親同じっぽい感じ。 ペーシェとロンは、確率半々って所かな」 ヴィーペラはこっちを向くと、事も無げに言った。 俺は少しの間その言葉の意味を考えて……少なからず動揺した。 おい、それってつまり……「父さんたち」ってのは、そういう事か!? 「父さん」と、他の人「たち」って事で無くてか!? 「あー、懐かしい! これどこに言ってたのかと思ったら……」 そう言って彼女が見せてきたのは、棚の上に置かれていた写真立てだった。 今より幾らか幼いヴィーペラと、彼女を背中から抱きしめて笑っている、日焼けした逞しそうな若い女性の写真だ。 「それ、サルベージした中にたまたままだ生きてるカメラとフィルムがあったから、父さんの一人が取ってくれたのよね」 二人で写真を除きこみながら、懐かしそうにヴィーペラが説明する。 俺は、随分と若い母さんなんだな、と何気なしに言った。 そして写真の中の、ヴィーペラ達の母親であるという女性は、とても美しかった。 全体的に漂う母親らしい慈愛の優しさと、多くの苦難を乗り越えてきたであろう、無い面の強さが外見の美しさに現われている、 そんな感じで表現できる人だと俺は思った。 「まあね、私、母さんが12か13ぐらいの時の子だし」 ……その言葉に、俺は絶句するしかなかった。 何なんだそれは。 つまり、その……「父さんたち」ってのは、まさか。 その時、俺は旧に俺は後ろから両腕を掴まれた。 驚いて振り返ると、そこには双子の姉妹が揃って俺の両脇に立ち、 両方の腕を小さな両腕でしっかりと捕まえていた。 待て、なんで引っ張る? え、何? どこに連れて行くって? ちょっと、押すなって。 そっちは海……おい!? 危な……っ!? 朝から連続した驚愕の事実との対面に、かなり動揺していた俺は情けなくも4歳児の女の子二名に拘束されたまま 抵抗も出来ずに引っ張られ、海へと突き落とされた。 水音を立てて海中に沈む直前、俺は双子の姉妹であるフォーカとオターリャ…『いたずらアザラシ』『悪巧みアシカ』と それぞれ呼ばれている少女らが、ハイタッチをして笑っているのを見た。 少女たちとたっぷり海水浴につき合わされた後、シャワー室で一緒に真水で海水と塩分と洗い流し、俺は再び ヘリポートまで上がって自分に割り当てられた小屋に戻ってきた。 今の俺は、ジャケットとスーツの上を脱いで上半身裸だ。 あれから、ヴィーペラとルチェが二人して小屋を綺麗に片付けてくれたようで、どうにか寝られる位には整っている。 電気も付くという話だったし、急ごしらえで作られたベッドもある。 とりあえず、ジャケットとスーツを適当な所に干しておく。 明日には乾いているだろう。 それから、ギシギシという音を立てるベッドにゆっくりと腰掛けた。 これ絶対、適当なマットを適当な台や木製の椅子の上に乗せただけの代物だろ。 ……サルベージされ、蘇生されてから驚きの連続の一日だった。 何十年も海底で眠り続け、目覚めた時には古巣の海上自衛隊は消滅していた。 相棒がどうなったのかもわからず、確認する術は無い。 それにしても、あの戦争を生き残った海上自衛隊が、今は影も形も無いってのは無常感を俺に刻み込む。 第三次世界大戦が始まると同時に、世界でも有数の戦力を保有していた海軍である海上自衛隊は当然の如く同盟国アメリカに 借り上げられ、世界各地に出張する事になった。 日本としては手放したくは無かったんだろうが、そうも行かないのが政治と外交のつらい所。 数年間、海外の様々な戦場で死線を潜り抜けた海上自衛隊の精鋭たちは、結局アメリカが大量破壊兵器で事実上消滅したのを機に 逆にアメリカ海軍を吸収して凱旋したが、その頃には海面上昇によって日本は半分以上水没、とても国を維持できる状態じゃなかった。 仕方なく、大量の被災民を抱えた上で新生海上自衛隊は住める土地を求めて戦う事になったんだが、 陸自と空自が壊滅し、陸上戦闘なんか出来ない状態になってた日本と自衛隊は海上と海中に縄張りを持つ事しか出来なかった。 それが、海上交易国家、新生日本の誕生だ。 しばらくは海上運送と沈んだ資源を引き揚げるサルベージ業を一手に引き受け、そこそこの勢力を保っていたんだが、 海底の資源をサルベージしたいのは日本だけじゃない。 当然、敵対する国家と戦争中の関係をそのまま持続した戦争になる。 無人水中攻撃艇「グランキョ」はそうして、海上自衛隊に対抗するために投入された。 皮肉な事に、グランキョを作ったのもガンベレットを製作したのと同じ、国を失くしたイタリアの亡命技術者で、 しかも元々同じ開発プロジェクトの同僚というより共同研究者。 元を同じくする親戚というか兄弟のエビとカニが、水中で戦いあう事になったわけだ。 そして、海上自衛隊を散々苦しめたグランキョは、今もしぶとく生き残って戦い続けている。 ちなみにどうでもいい事だが、ガンベレットとグランキョはどちらも「陸戦形態」に変形する機構を持っている。 通常は潜水艇だが、脚を展開して陸上に上がり、戦闘を行えるようになっている。 元々は海から進入して強襲揚陸作戦をするための機能というか、このシリーズの開発コンセプトがそうなのだが、 海上自衛隊がそれを採用したのは、いずれ機を見て住むための陸地を奪い取るためだった。 戦車とか装甲車とか、かつての自衛隊が保有していた戦闘車両は今は海の底だっため、代わりの陸戦兵器を調達する必要があったのだ。 だがはっきり言って、無用な機能だと思う。 確かに格闘モードによる接近戦は、結構有効な戦術として使えたし、格闘用アームは水中作業用のマニュピレーターとしても便利だった。 が、可動部が多くなると整備の手間が増えるし、そもそも俺も相棒も水中戦は何度も経験したが、ついぞ陸戦の機会なんぞ無かった。 海上自衛隊が、新生日本が戦いで疲弊し消滅してしまうまでに、陸上を占拠している敵国に対して侵攻作戦を開始できたかどうかはかなり怪しい。 陸戦なんかまず起こらなかったんじゃあないか、と思う。 つまりだ。 腕は10歩譲って、有用だと言ってもいい。 歩行するための脚は要らない。 無用の長物だ。 しかし、脚はハイドロジェットと兼用だ。 厄介な事に。 これが別々だったら、外して重量軽減の役に立ててやるのに。 そして代わりに、緊急浮上時用のフロートでも取り付けてやる。 相棒が生きていた頃は、共に何度も陳情申請を繰り返したものだが、最後まで聞き入れられる事は無かった。 ……そうだ。 相棒は死んだのだ。 仮に沈み行く母艦から脱出できていたとしても、何十年も経った今も生きているわけが無い。 あの時仮眠に入る前に潜水母艦の待機室で最後に交わした言葉が、相棒との永遠の別れになった事を思い出し、 俺は感傷に浸りながらベッドに寝っ転がって目を閉じた。 夕飯の時間になってもあいつが降りてこないので見に行くと、眠っていた。 仕方が無いので起こすのも悪いから、そのまま寝かせておく事にする。 昼間、小屋の片づけをしている間は妹たちの遊び相手になって貰ってたし、相当疲れただろう。 小さい子たちの相手は私も疲れる。 一人二人ならいいんだけど、多いしね。 一応あいつの分の皿は、取り分けておいた。 後で目を覚まして降りてきた時の為。 まあ結局、次の日の朝になるまで起きてこなかったけど……。 夕食の後は、騒ぐ下の妹たちを上の子たちで手分けして寝かしつけるのに一苦労だ。 最近はタルタやスクアーロが下の子たちの相手を手伝ってくれるようになったけど、母さんが死んだ直後は本当に大変だった。 ピングは寂しがってメソメソ泣くし、チーニョは夜中に起きて泣き出すし。 母さんがいなくなった分、私やルチェやラーナといった年長組みが、自分も泣きたいのを我慢して、妹たちを慰めてあげなければならなかった。 それでも、もう4ヶ月もたてばそれぞれ母さんの死から立ち直って、少しずつ成長してゆく。 とくに『暴れワニ』のコッコは自分も4番目のお姉さんで、5番目の『頑固カメ』タルタよりも年上なんだ、という自覚が 出てきたのか妹たちを寝かしつける時には率先して絵本を読み聞かせたりするようになってる。 だから、その日の夜は、昼間に結構大きなイベントがあったにも拘らず、興奮覚めやらぬ妹たちを寝かしつけるのにさほど時間は要らなかった。 おかげで、皆寝静まった後に年長組みだけで秘密で話し合う機会が作れた。 「ヴィーペラは、あいつの事をどう思ってるんだよ。 親しげに話しかけたりなんかして」 居住区からもヘリポートからも離れた反対側の区画にあるクレーンの近くで、手すりに寄りかかりながらルチェは不満そうな声を上げた。 議題は主に、あいつの事だ。 私たちが沈没船から引き揚げて、蘇生させた、アズミダイスケとかいう、男の人。 見た感じ、割と若い人で、そんなに悪い感じはしなさそうではあった。 小さい妹たちがあれだけ興味を示したように、この「基地」にはほぼ2年ぶりとなる、大人の男の存在。 それは、「父さんたち」を思い出させ、どこか懐かしさを私たちに与えると同時に、不安にもさせる。 妹たちの中には物心付く前に「父さんたち」が死んでしまって、ほぼ初めての「男性」との接触になる子も居る。 だが、優しい父さんばかりではなかった事を、上の子たちはしっかりと憶えてもいるものだった。 「あいつはさ、結局、男なんだ。 私たちの潜在的な的。 貞操の危機って奴?」 そう、あいつも昼間、言っていた。 私たちの肌の露出がどうのこうのって事を。 幼い頃は、「父さんたち」に見られていても気にしなかった。 でも、15歳になった今は、なんとなくわかるような気がする。 意識する、と言う事を。 「あたしだってもう子供じゃないんだ。 母さんが、父さんたちに何をされていたのかぐらい知ってる」 昼間のあいつの顔も思い出す。 あいつは言葉には出さなかったけど、その表情が明らかにそう言っていた。 異常だ、と。 それは何となく私も予感していた。 私はどうやって生まれたのか。 どうして父親が、あの中の誰なのか判らないのか。 それを考えるのは、とても怖い。 自分が自分でなくなってしまうかのような、そんな不安がある。 ルチェはどうしてそんなに強く、きつい調子で言うんだろう。 私は母さんの子だ。 それでいいじゃないか。 父さんが誰だっていいじゃないか。 「優しい父さんもいたけど、私たちが「年頃」になるのを狙ってた父さんもいた。 2年前に最後の父さんたちが死んでなかったら、今頃どうなってたかわからないよ」 普段喋らないラーナも、珍しく自分の意見を言う。 しゃがんで尻餅をついて、こっちを見上げてくる妹の顔は、明らかに怖がっている。 ……そう、そういう事だ。 最後の二人の父さんたちは、私たちに優しいほうだった。 でも、同時に余り好きで無い父さんや、明確に嫌いだった父さんとも、彼らは仲間で、十数年をこの基地で暮らしてきたんだ。 母さんと。 母さんを見つけて、この基地に置いて、そして、私たちを産ませた……。 「どうすんだよ、ヴィーペラ。 あいつ、このままここに置いておくのか? だったらあたしは、間違いが起こらないように、全力であいつを見張ってなくちゃ行けない。 妹たちになんかあったらどうすんだよ?」 私は、ルチェとラーナにそう突き上げられても、返すべき最適な答えをまだ持っていなかった。 俯いたまま、最年長で、1番上のお姉さんで、妹たちを死んだ母さんの代わりに守っていくべき立場である私は、 妹たちに何も答える事が出来ないでいた。 (続く) ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
https://w.atwiki.jp/teno-group/pages/123.html
手野武装警備実力部隊編成 手野武装警備は一定の実力部隊を持つ。 この実力部隊は、国会の議決による承認を経て変更されなければならず、官報に記載される。 また、艦船の建造、就役、除籍、廃艦については年度計画に従って内閣の承認を必要とする。 なお、陸上部門、航空部門、宇宙部門の各武装についても、各年度計画に従い、これらについても内閣の承認を必要とする。 戦前の手野武装社では、国内の各実力部門は地名で、国外の各実力部門は番号で呼ばれていたが、現在ではともに番号によって管理される。 なお、番号はそれぞれ固有の規則に従って付けられ、愛称として地名あるいは関連しているものの名称がつけられることがある。 特に手野武装社時代からある部隊については、そのまま地名の名称を通称号として使用しているものがある。 手野武装警備、手野武装警備武装一覧はそれぞれ別に記す。 また、編成において使用している階級については、手野武装警備階級表に特に記す。 目次 陸上部門 海上部門 航空部門 宇宙部門 統括部門 陸上部門 陸上部門は、部隊編成とそれぞれの部隊内および指揮官等において定められる一般的な兵力編成がある。 陸上兵力編成 陸上兵力編成は、各総本部、各本部、各支部ごとにあらかじめ定められている編成のことをさす。 それぞれごとに、直轄する部隊あるいは機関が定められており、それぞれの編成がある。 また、同様に編成の定員が定められている。 以下、それぞれの標準的な編成を記す。 総本部 本部 支部 総本部 総本部は警備管区を所管する。 また、警備管区内の警備区、警備管区直轄警備支区をそれぞれ直隷している。 総本部長は警備管区長となり、本部長は警備区長となる。 警備管区警備区 警備小区 憲兵総科 経理総科 技術総科 衛生総科 軍楽総科 法務総科 情報総科 兵站総科 警備管区付隊 一般警備総隊 儀仗総隊 本部 本部は警備区を所管する。 また、警備区内の警備小区を直隷している。 警備区警備小区 憲兵科 経理科 技術科 衛生科 軍楽科 法務科 情報科 兵站科 警備区付隊 一般警備部隊 儀仗隊 支部 支部は警備小区を所管する。 支部は警備管区直轄警備小区あるいは警備区所管の警備小区がある。 支部の兵力編成については、いくつかの標準が設けられており、そのうちの1つを総本部が選定し、各個の支部の実情に合わせて大要を変えない程度に手を加える。 なお、標準編成中の隊は複数設置することができるが、その数は1つの種別に付き最大4隊までと定められている。 また、隊は設置しないこともできる。 手野武装警備における隊は連隊、大隊あるいは中隊のいずれかの規模を示す。場合によっては小隊のこともある。 以下にあるのは、標準編成である。 普通兵力標準編成 警備小区普通科中隊(直轄警備小区の場合は普通科大隊)中隊付隊(直轄警備小区の場合は大隊付隊) 徒手隊 対車隊 小砲隊 普通偵察隊 警備小区付隊 一般警備隊 機甲兵力標準編成 警備小区機甲科中隊(直轄警備小区の場合は機甲科大隊)中隊付隊(直轄警備小区の場合は大隊付隊) 機甲隊 中砲隊 機甲偵察隊 警備小区付隊 砲兵兵力標準編成 警備小区砲兵中隊中隊付隊 重砲隊 対空砲隊 対艦砲隊 砲兵偵察隊 砲兵射撃隊 警備小区付隊 空挺兵力標準編成 警備小区空挺大隊大隊付隊 空挺隊 空挺偵察隊 空挺射撃隊 警備小区付隊 支援兵力標準編成 警備小区支援大隊整備隊 補給隊 輸送隊 衛生隊 工作隊 電子隊 警備小区付隊 教育兵力標準編成 警備小区教育連隊普通教育隊 機甲教育隊 砲兵教育隊 支援教育隊 特務教育隊 警備小区付隊 部隊編成 陸上部隊の幹部部隊編成は、以下のようになる。 総本部 本部 支部 総本部 総本部は陸上自衛隊方面隊相当の部隊となる。 総本部は法令上は奉行総所と呼ばれ、総本部長は総奉行と呼ばれることとなる。しかしそのように呼ぶ者は少ない。 奉行総所は奉行管区の管区長となるが、これも法令上の呼び方で、通常は警備管区と呼ばれることの方が圧倒的に多い。 総本部は総本部長以下、以下の幹部を有する。なお、()内が法令上の呼び名となる。ない場合は一般の呼び名と法令の呼び名が一致している場合である。 総本部長(総奉行)総本部副長(総奉行副長) 監察官長 主席参謀長(総奉行幕僚長)上席参謀長(総奉行上席幕僚副長)武装警備部長(奉行総所武装警備部長) 武装装備部長(奉行総所武装装備部長) 医務総監 参謀幹部(総奉行次席幕僚副長)総務部長 法務官長 人事部長 情報部長 本部 本部は陸上自衛隊師団あるいは旅団相当の部隊となる。 本部は法令上は奉行所と呼ばれ、本部長は奉行と呼ばれることとなる。しかしそのように呼ぶものは極めて少ない。 奉行所は奉行区の区長となるが、これも法令上の呼び名で、通常は警備区と呼ぶことのほうが圧倒的に多い。 本部は本部長以下、以下の幹部を有する。()内は法令上の呼び名であり、ない場合は一般の呼び名と法令の呼び名が一致している場合である。 なお、旅団相当の本部の場合、一部の幹部を有さないことができる。 本部長(奉行)本部副長(副奉行) 監察官 主席参謀長(奉行幕僚長)上席参謀(奉行上席幕僚副長)武装警備部長(奉行所武装警備部長) 武装装備部長(奉行所武装装備部長) 医務官長 施設課長 参謀幹部(奉行次席幕僚副長)総務部長 法務部長 人事部長 情報部長 会計課長 通信課長 支部 支部は陸上自衛隊連隊相当の部隊となる。 本部隷下の通常の形態の支部あるいは総本部隷下の総本部直轄支部の2つの系統がある。 なお、通常の形態の支部のことを一般支部、総本部直轄市部のことを直轄支部と呼ぶ。 一般支部あるいは直轄支部のいずれにおいても、各兵力標準編成にかかわらず、その幹部の構成は変わらない。 支部は支部長以下、一般支部、直轄支部のそれぞれにおいて、以下の幹部を有する。()内は法令上の呼び方である。ない場合は一般の呼び名と法令の呼び名が一致している場合である。 一般支部 支部長支部副長 輔佐官長上席輔佐官武装警備長 武装装備長 医務長 施設長 次席輔佐官総務課長 人事課長 情報課長 通信課長 直轄支部 支部長支部副長 輔佐官長上席輔佐官武装統括長 医務長 施設長 次席輔佐長総務課長 情報課長 通信課長 海上部門 海上部門は、艦隊編成とそれぞれの艦ごとに定められる一般的な兵力編成がある。 また、各総本部、本部、支部ごとに定められる編成がある。 海上兵力編成 海上兵力編成は、艦種別に定められている職員あるいは乗組員の職名である。 艦種の詳細については手野武装警備武装一覧海上部門の項に詳述する。 なお、以下に記すのは、各艦種ごとの幹部職員の職名である。 各艦船の実情に合わせ、艦長、副長、機関長、主計長を除く幹部職員を置かないことができる。また、特に必要と認める場合は記載外の幹部職員を置くことができる。 但し、記念艦、後備艦並びに艦載艇についてはこの限りではない。 戦艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 海雷長 通信長 飛行長 機関長 医官長 主計長 副砲長 高射長 空母 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 通信長 飛行長 機関長 医官長 主計長 飛行隊長 練習艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 水雷長 機雷長 通信長 飛行長 機関長 医官長 主計長 副砲長 高射長 教育長 病院艦 艦長副長 内務長 航海長 通信長 飛行長 機関長 医官長 看護長 主計長 潜水艦 艦長副長 航海長 魚雷長 機関長 主計長 輸送艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 機関長 医官長 獣医長 草木長 主計長 水雷艦 艦長副長 航海長 砲術長 水雷長 機関長 主計長 駆逐艦 艦長副長 航海長 砲術長 水雷長 副砲長 機関長 主計長 音響艦 艦長副長 航海長 砲術長 飛行長 機関長 主計長 揚陸艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 通信長 飛行長 揚陸長 機関長 医官長 主計長 飛行隊長 記念艦 艦長航海長 砲術長 設標艦 艦長副長 航海長 砲術長 通信長 機関長 主計長 海洋指揮艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 通信長 飛行長 機関長 医官長 主計長 工作艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 通信長 機関長 医官長 主計長 造船長 造機長 造兵長 測量艦 艦長副長 航海長 砲術長 通信長 機関長 主計長 迎賓艦 艦長副長 航海長 通信長 機関長 主計長 迎賓長 砕氷艦 艦長副長 内務長 航海長 砲術長 通信長 飛行長 機関長 医官長 主計長 深海探査艦 艦長副長 内務長 航海長 通信長 潜水長 機関長 医官長 主計長 雑役艦 艦長副長 航海長 通信長 機関長 主計長 艦載艇 艇長機関長 第一種予備艦 艦長副長 航海長 機関長 主計長 第二種予備艦 艦長副長 航海長 機関長 主計長 特別予備艦 艦長副長 航海長 機関長 主計長 第一種後備艦 艦長(修理中であれば修理員長と称する)副長 機関長 第二種後備艦 艦長(修理中であれば修理員長と称する)機関長 海上部隊編成 海上部隊編成は、各総本部、本部、支部ごとに定められる幹部部隊編成である。 総本部 総本部は、鎮守府に相当する組織である。 総本部は法令上は大鎮所と呼ばれ、総本部長は大鎮所長と呼ばれることとなる。ただし、そのように呼ぶ者は少ない。 大鎮所長は鎮所管区長を兼ねることとなるが、こちらも通常は警備管区長と呼ばれることが多い。 総本部は総本部長以下、以下の幹部を有する。なお、()内は法令上の呼び方である。ない場合は一般の呼び名が法令の呼び名と一致している。 総本部長(鎮所管区長)総本部副長(大鎮所副長) 監察官 主席参謀長(大鎮所幕僚長)上席参謀長(大鎮所上席幕僚副長)武装警備部長 武装装備部長 医務総監 参謀幹部(大鎮所次席幕僚副長)管理部長 総予備艦隊司令長官(予備艦隊総司令官) 先任伍長(大鎮所最先任曹) 本部 本部は法令上は鎮所と呼ばれ、本部長は鎮所長と呼ばれる。ただし、そのように呼ぶ者は少ない。 鎮所長は鎮所区長を兼ねることとなるが、こちらは通常は警備区長と呼ばれることが多い。 本部は本部長以下、以下の幹部を有する。なお、()内は法令上の呼び方である。 本部長(鎮所区長)本部副長(鎮所副長) 監察官 主席参謀長(鎮所幕僚長)上席参謀長(鎮所上席幕僚副長)武装警備部長 武装装備部長 医務監 参謀幹部(鎮所次席幕僚副長)施設課長 通信課長 会計課長 総務課長 予備艦隊長官(予備艦隊司令官) 先任伍長(鎮所最先任曹) 支部 支部は支部長以下、以下の幹部を有する。なお()内は法令上の呼び方である。 支部長支部副長 参謀長上席参謀武装統括長 医務長 施設長 次席参謀総務課長 情報課長 通信課長 艦隊編成 手野武装警備の艦隊は、基幹として定められる以下のものがあり、これらに他の隊あるいは艦船を統括して指揮をさせる。 この基幹として定められているものは手野武装警備独自の艦隊編成であり、これを基幹編成と称する。 また、防衛省、並びに海上保安庁との協議に基づいて、および国連軍としての艦隊として法定艦隊あるいは国連艦隊が定められている。 基幹編成 基幹編成とされるのは、以下の各艦隊がある。 空艦隊 海艦隊 陸艦隊 輸送艦隊 潜水艦隊 予備艦隊 後備艦隊 空艦隊海洋指揮艦:0~1隻 空母:1~3隻 駆逐隊:2~4隊駆逐艦:2隻 水雷隊:1~2隊水雷艦:2隻 海艦隊海洋指揮艦:0~1隻 戦艦:1~3隻 駆逐隊:1~3隊駆逐艦:2隻 水雷隊:1~2隊水雷艦:2隻 陸艦隊海洋指揮艦:0~1隻 揚陸隊:1~3隊揚陸艦:2~5隻 駆逐隊:1~3隊駆逐艦:2隻 水雷隊:0~2隊水雷艦:2隻 輸送艦隊輸送隊:1~5隊輸送艦:2~4隻 駆逐隊:2~5隊駆逐艦:2隻 水雷隊:1~3隊水雷艦:2隻 潜水艦隊深海探査艦:0~2隻 潜水隊:1~4隊潜水艦:2~3隻 予備艦隊第一種予備艦:1~5隻 第二種予備艦:1~5隻 特別予備艦:0~3隻 後備艦隊第一種後備艦:0~5隻 第二種後備艦:0~5隻 法定編成 法定編成は、海上自衛隊あるいは海上保安庁の艦船類と共同して行動する際に定められる編成である。 このため、それぞれの艦隊編成は、海上自衛隊あるいは海上保安庁の艦隊と共同運用されることが求められる。 法定編成によって海上自衛隊と共同運用する場合は連合護衛艦隊、海上保安庁と共同運用する場合は巡視船隊と称することとなっている。 現在、法定編成については以下の各艦隊が設定されている。 国連編成 国連編成は、国連軍として国連安保理に提供した手野武装警備の艦隊の編成である。 制式には手野武装警備国連派遣軍と称するが、通常は国連軍と称することが多い。 同様に派遣しているテック・カバナー総合軍事会社と区別するために、手野国連軍とすることもあるが、ここでは単に国連軍とする。 この編成については、内閣の承認のほかに国連軍事参謀委員会の承認を経なければ、新たに編成を行い、現在の編成を変更し、あるいは編成を解隊することができない。 但し、戦闘などの損耗による編成の変更あるいは解隊については事後承認でも可能となっている。 国連編成は他の編成とは異なる編成となるため、ここに別記する。 国連編成は原則として東西半球国連軍総司令部あるいは各大陸総司令部付の艦隊となり、その半球総司令部あるいは大陸総司令部から各国連軍司令部への派遣という形をとる。 また国連軍は特別協定に基づき、指揮権は国連軍事参謀委員会が執ることとなっている。 ただし、通常任務やその指揮権に基づいて移譲された任務についての指揮については各総司令部あるいは国連軍司令部が取ることとなっている。 この際、国連軍に編成される艦隊の指揮は、各国連軍艦隊の長が執ることとなる。 国連編成は半球総司令部と大陸総司令部において設置される国連軍艦隊司令部、各艦隊ごとの司令部の2つがある。 以下、それぞれについて記す。 国連軍艦隊司令部 手野武装警備における国連軍艦隊司令部(U.N.Naval Freet Force Headquarters)は、手野武装警備とテック・カバナー総合軍事会社の合同で設置される司令部の一つである。 国連軍として供出されている艦船のうち、国連軍として編成されていない艦船が主に属する。 この司令部は、西半球総司令部であれば手野武装警備社員が、東半球総司令部であればテック・カバナー総合軍事会社社員がそれぞれ総司令長官となる。 各艦隊ごとの司令部 ここを編集 航空部門 航空部門は、航空部隊編成と、それぞれの部隊ごとの兵力編成がある。 航空兵力編成 航空部隊編成 宇宙部門 宇宙部門は、宇宙部隊編成と、それぞれの部隊ごとの兵力編成がある。 宇宙兵力編成 宇宙部隊編成 統括部門 統括部門は、各部門の統括指揮を行うための部門であるため、独自の戦力は有さない。 全体を統一指揮するための部隊を有する。 このことから、統括部門は軍令を担当し、陸上、海上、航空、宇宙の4部門は軍政を担当するものとされる。 また、特に憲兵組織については、捜査の指揮権を有するのは統括部門に属する者と定められている。 ただし、憲兵の階級を有する者を、統括部門は有さない。 統括部門は全国統一の警備管区が1つ、国内を10に分け本部となる警備区もしくは支部となる警備支区が置かれる。 なお、統括部門の幹部部隊編成は以下のようになる。 総本部 本部 総本部 総本部は警備管区を所管する。 また、警備管区内の警備区をそれぞれ直隷しているほか、統括部門のうち全国的な広がりを持つ事柄についてを直接指揮、監督する。 総本部長は警備管区長となり、以下の幹部を有する。 総本部長 本部 本部は警備区を所管する。 また、警備区内の警備小区をそれぞれ直隷している。 本部長は警備区長となり、以下の幹部を有する。 本部長 ここを編集
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/1572.html
125 名前:DD122はつゆき ◆MRcHkgpJ.ZGl [sagesage] 投稿日:2016/07/24(日) 09 13 50.80 ID Dq9qgxwu 「うおー、マジっすか! ロボットっすね、ロボット!」 例の写真を見せてやったところ、橘は長良の予想通りの反応を示した。 まるで子供のように目を輝かせながら大はしゃぎだ。 「そのロボットとやりあうことになるかもしれん」 「ってことは、倒して鹵獲したら、そのロボットは俺らのものってことですよね!」 「倒せたらな」 鹵獲できれば、研究用として接収することにはなるだろう。 もしそうなれば、防衛装備庁は大喜びするに違いない。 いずれにしろ、そのロボットらしき巨大甲冑がどういう原理で動いているのかは分らない以上、 無闇にやりあうのは得策だとは思えない。 出来ることなら、穏便に済ませたいところではあった。 何にせよ、まずは知っていそうな人間に聞いてみるのが一番だ。 「橘。タケヒロさんのところに行く」 「あー、あの頑固爺さんに聞いてみるんですね。了解です」 橘は小型トラックを発進させた。 日本が外地と呼んでいるこの世界において、「人間」は、どのような進化を辿ったのか、獣の耳と尻尾を持っている。 地球人の耳があるのと同じ場所には、獣のような体毛に覆われた、三角形の狼の耳が飛び出しており、 腰の辺りには、狼や狐を思わせる毛筆の毛先のような尻尾が着いている。 これが、この外地における普通の人間だ。 そんな彼らから見れば、尻尾を持たず、耳の形状が丸みを帯びていて体毛の無い日本人の姿は奇異に映った。 自衛隊を含めた日本人に対する「マルミミビト」という呼称はそこから来ていた。 外地における自衛隊や政府による民生支援は概ね好評で、特に鉄製の農器具のほか、軍手や足袋などが喜ばれた。 「最初は奇妙な連中だと思ったけど、付き合ってみると意外と気のいい連中だよな」 「この肥料……堆肥だっけ?」 そう言って、農夫の一人が傍に堆く積まれた「畑の香水」の元に目をやった。 「それを使ってみると、作物の味がまるで違うよな!」 「だよな。あと、サイレージとかいうやつ?」 もう一人が、肩に掛けた手拭で汗を拭きながら、少し離れたところに幾つも転がっているロール状のラップサイロを眺めた。 「あれで作った牧草だと、牛が良く食うんだよなぁ」 「そうそう。うちの母ちゃんが、乳の出が良くなったって喜んでたぜ」 堆肥やサイレージの製法は、始めの頃こそ奇異に思われていたが、効果が目に見えてくるようになると、 どの農家も積極的に受け入れるようになっていた。 「丸蟲を退治してくれるのも有り難いよな」 「ああ、それはあるな。さっき飛んでった斑色のタマゴも、蟲が来ないように見張ってるんだってな」 「音がうるせえから、牛が怯えるのが玉に瑕だけどな。ハハハ!」 何よりも歓迎されたのが、丸蟲から受ける被害が大きく減ったことだった。 成人男性の身長ほどもある硬い外殻に覆われた丸蟲を倒すには、屈強な戦士が数人が上手く連携し、 槍や細剣などで、硬い外殻の隙間や間接部分を狙い倒すしかなかったからだ。 それをマルミミビトの兵隊――自衛隊は、魔法の杖を使って、たった一人でいとも簡単に屠ってしまう。 自衛隊は、外に働きに出ることが多い若年から中年層を中心に、大きな支持を集めていた。 「お、噂をすれば、マルミミビトの魔法馬車だ!」 丁度、駐屯地から村へと続く舗装された道を、側面に日の丸を張ったオリーブドラブ色の 小型トラックが通過しようとしていた。 「おおーい!」 二人の農夫は、トラックに向かって大きく手を振った。 それに連動するかのように、彼らの尻尾も大きく左右に振られていた。 「あ、二尉。お百姓さんが手を振ってるっすよ」 こちらに向かって手を振る外地人を確認した橘は、小型トラックのスピードを落として徐行させた。 仏頂面で自分の考えに沈んでいた長良は、すぐさま顔を上げると、 笑顔で二人の農夫らしき外地人に向かって手を振り返した。 外地派遣隊では、現地の人に出会ったら、笑顔で挨拶することが励行されている。 イラク復興支援でサマワに派遣された自衛隊が行っていたウグイス嬢作戦を、そのまま真似たものだ。 サマワに派遣された陸上自衛隊の復興支援部隊は、あえて砂漠地帯では悪目立ちする オリーブドラブ一色で車両の塗装を統一し、車体の側面に目立つように日の丸を描いた。 そして、他国の軍隊がゲリラの襲撃などを恐れて猛スピードで市街地を通過するのとは対照的に、 わざと速度を落とし、そして、選挙のウグイス嬢よろしく、現地の人々に出会うたびに、笑顔で挨拶し いついかなるときも笑顔を絶やさないことで、敵意が無いことを強く印象付けたのだ。 それが、一人の死者を出すことも無く、任務を完遂した一助になっていたことは間違いない。 それを、この外地でも実践することとなり、その効果は抜群だった。 ちなみに、ウグイス嬢作戦を提案したのも、長良自身だったりする。 農夫達の姿が見えなくなると、長良は途端に先程までの仏頂面に立ち戻った。 その様子を横目に、ハンドルを握る橘は僅かに笑みを浮かべた。 「……なんだ?」 気付いた長良が、怪訝な表情で橘を見た。 「いやあ、二尉の演技力に感心してただけっすよ」 「うるせえ。黙って運転してろ」 「あいた! 蹴らないでくださいよ~」 良好な関係を維持しているとはいえ、自衛隊が全ての外地人から諸手を挙げて歓迎されているのかといえば、 当然そんなことは無い。 これから長良が会いに行くのは、その急先鋒ともいえる村の長老の一人だ。 村の人々が住む住居は、一昔前の日本の農村にあるような、茅葺屋根の家屋がほとんどだが、 有力者である長老が暮らす家は、かつての庄屋や地主のような屋敷に住んでいる。 橘の運転する小型トラックは、タケヒロという老人が暮らす屋敷の門前で停車した。 「それじゃ、ここで待ってますね」 「ああ」 車を降りた長良は、門をくぐり屋敷へと向かった。 「お前達マルミミは、いつになったら、余所へ行ってくれるんだ?」 散々待たせた挙句に会ってくれたタケヒロ老は、不機嫌さを隠そうともせず、開口一番に言った。 長良には、タケヒロ老を始めとする村の長老達の気持ちは分らないでもない。 彼らには彼らなりのやり方で、これまで村を導いてきたという自負があったに違いない。 そこへ、突如として、得体の知れない余所者である自衛隊が現れたのだ。 警戒するなというほうが無理な話だ。 その得体の知れない連中が、彼らのこれまで築き上げてきたであろう村人からの信頼を 民生支援や災害派遣の名の下に、一瞬して奪い取ってしまったのだ。 意図してのことではないとはいえ、結果的にそうなってしまったことに違いは無い。 しかし、多少の同情があるとはいえ、余計な無駄話で時間を浪費する気は更々無かった。 「あの門の閉じ方がわかれば、すぐにでも」 涼しげな笑顔で即座に切り返し、タケヒロ老の無駄口を封じた。 もちろんこれは、日本政府の方針とは異なる。 口うるさい年寄りを黙らせるための方便だ。 ……長良個人の本音ではあるが。 「これをご覧いただけますか」 老人が二の句を継げないでいるうちに、すかさず例のロボットらしきものが写っている写真を見せた。 「もしご存知であれば、これが何か教えていただけますでしょうか」 「何かと思えば……」 見せられた写真の鮮明さに驚きつつも、タケヒロ老は、マルミミビトの無知をせせら笑った。 「これは元老院の騎士が操る魔操冑機だ」 「まそう……ちゅうき、ですか」 魔法で操る甲冑という意味だろうか。 「それは、いったいどういうものなのでしょう」 「そんなことも知らんのかね?」 「我々の世界には存在しないものですので」 小馬鹿にするようなタケヒロ老に、長良はすまし顔で答えた。 やたらと回りくどいタケヒロ老の話を整理すると、この魔操冑機は、その名のとおり、 魔力を原動力とするロボットということが分った。 動力源となる魔力コアのようなものが機体の中枢に設置されいるらしい。 操縦は人が乗り込んで行うもので、専門の訓練は必要となるが、操作方法を知っていれば、 誰でも動かす程度のことは出来るらしい。 ただし、魔力の高い人間が操作すれば、機体の限界性能は上がるようだ。 「お見せした写真に写っている三体の魔操冑機は、この村に向かってきています」 「それがどうした? 騎士団の巡察任務だろう」 巡察任務について尋ねると、丸蟲のような害虫や、辺境地域の治安維持のため、 騎士団が定期的に行っている巡回任務のことらしい。 確かに、写真の中には丸蟲を倒しているものもあった。 「行商人らしき馬車を襲っている写真もあるようですが、それも騎士団の任務ですか?」 「あぁ? 騎士団がそんなことをするか。大方、野盗の類が行商人に変装していたのだろう」 それを見抜いた騎士団が討伐したのだ、とタケヒロ老は即座に切り捨てた。 「だが、知らせてくれた事には礼を言っておく」 ご苦労だったとばかりに、タカヒロ老は鷹揚に頷いて見せた。 「こうしてはいられん。騎士団の方々をもてなす宴の準備をしなくてはな」 「我々も騎士団の方々にご挨拶がしたいのですが」 日本政府の当初の目的は、外地の中央政府との交渉だ。 もし、タケヒロ老の言うような騎士団とやらであれば当然のことだが、 それ以外の連中だった場合には、それ以外の方法で対応をする必要があるからだ。 「お前達のような得体の知れない連中を、中央の方々に会わせるわけにはいかん」 「だからこそ、お会いしてきちんとお話をさせていただきたいのです」 長良は、根気強く説得を続けたが、タカヒロ老はまったく聞く耳を持ってくれなかった。 「もう用事済んだろう? さっさと帰ってくれんかね」 「……分りました。お手間を取らせました」 これ以上に説得は不可能と感じた長良は、タケヒロ老に頭を下げると、その場を後にした。
https://w.atwiki.jp/teppei46iwakuma21l/pages/34.html
対艦攻撃では世界トップクラスの攻撃力を持つF2支援戦闘機。 私は航空自衛隊のF2支援戦闘機が好きなので、J-Power F16を改造してしまいたいと思います。 改造する「J-Power F16」です。 従来の主翼の1~2割ほど大きなものとなります。 百均の10mm厚の発泡スチロールを数枚重ねて、形を整えます。 従来の主翼(左側)より少し大きいのが、分かるでしょうか? 従来の主翼は14gで、改造後のこの主翼は20gなので、プラス6g。 F-2らしくなってきた。あとは水平尾翼が出来れば、ほぼ完成だね。 選択肢 投票 いいねぇ (1) 戻る