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氷菓 13. 夕べには骸に クイズ研究会部長 おまえら ひまかー みな おおー クイズ研究会部長 神山市のクイズ王に なりたいかー みな おー クイズ研究会部長 予選くらいは 突破 するぞー みな おー クイズ研究会部長 クイズ トライアル セブン みな おー ☆ クイズ研究会副部長 第一問です 金剛石とはダイアモンドのことですが 緑柱玉とはエメラルドのことである まるでしょうか ばつでしょうか 里志 第一問目はこんなもんかな クイズ研究会副部長 答えは まる! 里志 真のデータベースが誰か 教えてやる ☆ クイズ研究会副部長 いよいよ人数が絞られてきました! これが予選最後の問題となるでしょうか では 第七問! だるい は英語のダルが語源である まるでしょうか ばつでしょうか ☆ 漫研部員 えー どっちだろう 漫研部員 語源っぽいきもするけど 漫研部員 ねえ 摩耶花 どっちだとおもう 摩耶花 うーん まる かな ☆ クイズ研究会副部長 答えは 里志 ためなくていいから クイズ研究会副部長 ばつー 予選終了 正解の方 おめでとうございます 決勝戦は こちらの壇上で おこないまーす さあどうぞ 一人目のファイナリストでーす クラスとお名前をどうぞ 清水 清水紀子です クイズ研究会副部長 決勝は早押しで7ポイント先取になります 自信の程はいかがですか 清水 そうですね ちょっと緊張しています クイズ研究会副部長 二人目のファイナリストの紹介です クラスとお名前を 後藤 2年C組 後藤直樹です がんばります 谷 よう 里志 お 谷 福部 お前面白い格好してるな 里志 《誰だっけ》 ま まあね 谷 お前 全然俺にきづいてなかっただろう 里志 アハハ クイズに集中しててさ 《あ 思い出した》 で 谷君 囲碁部はどう? 谷 囲碁部か ちょっと 面白いはなしがあってな 聞くか? クイズ研究会副部長 では 三人目のファイナリストの方 里志 あ はいはい ほら いこう クイズ研究会副部長 おお なんか 頭に土星のってますよ 里志 フフッ クイズ研究会副部長 クラスとお名前をどうぞ 里志 古典部の福部里志です クイズ研究会副部長 は? 里志 古典部でーす クイズ研究会副部長 へえ 古典部なんて あるんですねえ この学校 変な部活 おおいですもんねえ 里志 ねえ そう 変な部活なんですー なんせ 活動目的が 不明なんです クイズ研究会副部長 エッ そうなんですか 里志 文集を作る部活だって事はわかったので 作ってみたんです そしたらわれながら すごいことになりました 力 はいってますよー 奉太郎 《たしかに ちからはいってるな 部数は》 里志 なんと この カンヤ祭の 重大な秘密を解き明かしたんです みな えー クイズ研究会副部長 ほー それは 里志 カンヤ祭の 名前の 由来ですよ 神山高校文化祭が つまって カンヤ祭なんて簡単なもんじゃありません 古典部はそれをッ 里志 つきとめました! みな おー クイズ研究会副部長 その由来とは 里志 それは 買ってくださーい たった200円で 神山高校文化祭 45年の秘密が あなたの手に! 文集氷菓は 特別棟4階 地学準備室で 絶賛発売中です 里志 《アピール成功だ もう優勝なんてどうでもいい》 ☆ <地学準備室> える 折木さーん 奉太郎 おお どうだった? える 田名辺さんいわく 他の部の売り場においてもらうのはいいそうです それで入須さんのところに ご相談に行こうとしたんですけど たどり着けなくて 奉太郎 《まあ 察しはつくが》 える 困りました 奉太郎 フン 里志の宣伝 なかなか面白かったぞ える エッ 宣伝 そうです 確か壁新聞部が号外を出していました 古典部をとりあげてもらえないか 聞いてみます 奉太郎 《せわしないな ん?》 ☆ える すみませーん 遠垣内 なにか用事かな える こんにちは遠垣内さん 古典部を とりあげていただけませんか 遠垣内 は? んー 意味がよく わからないんだけど える あ すみません 壁新聞の記事に 古典部の宣伝を載せていただけないか お願いにきたんですが 遠垣内 うーん えっと おれ もう部員じゃないんだ 三年だから引退したんだよ える は すみません では 後輩の方を 紹介していただけないでしょうか 遠垣内 それはいいけど 無駄だと思うな 2時間に一枚号外をだすから スケジュールはあらかじめ決まってるんだ える 載せるのは 無理 ですか 遠垣内 無理とは言わないよ 二日目の昼以降なら 紙面に余裕もとってあるけど カンヤ祭には50からの団体が出展してるから 注目すべきところを優先して載せるんだ こういっちゃなんだけど 古典部って たしか文集しかだしてないだろう える でも 文集の内容は 遠垣内 内容はどこの部活も真剣だよ みんなの注目を集めるネタがあれば こっちから頼んで 取り上げさせてもらうけどね える ネタですか わかりました お手間をとらせて すみませんでした 遠垣内 なにか面白い話が持ち上がったら もいっかいきてよ 力になれるかもしれないし ☆ 十文字 える える あ かほさん 十文字 久しぶり える 十文字のおじさまは その後お元気ですか? 十文字 もうすっかりね それより みょうに 暗いけど どうしたの える 少しいろいろありまして 十文字 ふーん ま はいって なんなら占ってみようか える あいかわらず すごいですね えっと ではタロットでお願いします 十文字 ああ それはだめなんだ える え どうしてですか 十文字 える こういうの 好きだっけ える は これは? 十文字 あたし一人でやってるから 結構席をはずすんだ ちょっと離れて戻ってきたら タロットから運命の輪がなくなってたの で 代わりにそのカードが置いてあった える 十文字って なんでかほさんの苗字が書いてあるんでしょう 十文字 さあ なんでだろうね える その無くなったカードは見つかったんですか? 十文字 こんなのも残ってたし 戻ってくるとは思うんだけど える 泥棒にしては 本当に風変わりですね 十文字 じゃ 最後にもう一つ見せようかな える このしおりは 何か特別な? 十文字 中身は出回ってるのと同じ そのカードと一緒においてあったの 最後の 参加団体一言コメントのページを開いてね える 何か 意味があるのでしょうか 十文字 さあね 私は 運命の輪が無事に帰ってくれば それでいいんだけどね ☆ クイズ研究会副部長 さあ いよいよ クライマックスです 清水さん 後藤さんが 5ポイント そして 谷さん福部さんが6ポイントで 二人が王手をかけています この決着の行方はどうなるのでしょうか みなさんもご声援よろしくお願いしマース では 次の問題です いきまーす 球の表面積を求める公式は4Πr2乗 クイズ研究会副部長 おお はやい 問題はまだ終わっていませんが 大丈夫でしょうか 清水 はい クイズ研究会副部長 それでは清水さん お答えください 清水 3分の4Πr3乗 クイズ研究会副部長 ふ ん く んー 正解 清水 やったー クイズ研究会副部長 球の表面積を求める公式は 4Πr2乗です では 体積を求める公式をお答えください 答えは3分の4Πr3乗 おみごとです これで清水さんも 王手 三名の方が6ポイントになります すばらしい デットヒートになってます 後藤さんも ガンバレ うん では 次の問題です いきます 神山高校の 生徒会長のフルネーム を 答えてください 里志 あれ クイズ研究会副部長 はい 清水さん 清水 陸山宗芳 クイズ研究会副部長 はー ふー くーんー 里志 そのためはもういいよ クイズ研究会副部長 正解 クイズトライアルセブン・・ 谷 おい 福部 里志 おしかったね おたがい 谷 だな 引きわけってとこだ 里志 で なにか 谷 囲碁部の面白い話の続きだよ 碁石がいくつか盗まれたんだ 里志 へえ 無くなったんじゃなくて 盗まれたんだ 谷 碁笥に 囲碁部から碁石を盗んだって犯行声明文がはいってた 全部を使うわけじゃないから 10個くらいなくなってても きづかんのだがな 里志 そんなものぬすんでどうするのかな 谷 それはもちろん 五目並べでもするんだろ 里志 他の部員の冗談でしょ それじゃ 谷 あ いやいや まてまて 引き分けのままじゃ きがすまん 勝負しようぜ 次はどこにでる? 里志 明日のお料理研かな 谷 オーケー この勝負の白黒は そこでつけよう 期待してるぞ 里志 《無粋だねえ 谷君との勝負は 興味ないんだけど 奉太郎は真面目にやってるかな 》 ☆ 園芸部員 やってる? 奉太郎 うわ や やってますよ 園芸部員 カンヤ祭の語源が乗ってるのって これ? 立ち読みしていい? 奉太郎 だめです 200円なんで かってください あまりまくって泣きそうなんです 園芸部員 アハハ 奉太郎 先輩 前 開いてますよ 園芸部員 え あーあ 破けてる まいったなあ 奉太郎 ちょっとつかってみてください 園芸部員 おお よくこんなの 持ってたなあ 助かった 礼だ やる 奉太郎 エアガンですか? 園芸部員 水鉄砲だよ 園芸部で 焼き芋をやってるんだ 火を消すのがバケツだと 芸が無いだろ 奉太郎 じゃあこれ いるんじゃないですか? 園芸部員 そいつはサイドアームでね メインアームはこれ AKな 奉太郎 《さいで》 園芸部員 じゃあな サンキュー 奉太郎 グロックの 17か ☆ 秋分 陰陽の中分となれば也 ☆ <漫研> 河内亜也子 そもそも この文集が失敗だったのよ だーれもこないじゃない いまからでもポスターでも描いて お客さんを呼んだほうがいいって 湯浅尚子 うんん でも こういう雰囲気で行こうってみんなで決めたし 摩耶花 なんで私を見るかな 河内 漫画のレビュー100本なんて そんなかたっくるしい物 誰が読むの? 漫研部員 あの 河内さん もう 河内 だいたい レビューなんかしたって 意味無いわよ 無駄よ無駄 ねえ? 漫研部員 ええ まあ 摩耶花 《福ちゃんは信じてくれるかな 本当におとなしくしようとしてたんだよ》 摩耶花 むだってどういうことですか? 先輩 河内 要は読み手の問題だからよ 摩耶花 読み手の? 河内 そうよ 漫画の面白さは本来みーんな同じなの 摩耶花 誰が描いてもですか 河内 そうよ 摩耶花 なら 面白いかどうかの差は どこででできるんですか? 河内 わからないの? 伊原 それが読み手なのよ 結局 読み手の面白さを感じるアンテナが 高いか低いか それだけなのよ 摩耶花 つまりアンテナの低い人には 面白さが伝わらないって事ですか 河内 そうよ だからレビューなんて無駄だっていってるの あたしたちは好きのものだけ読んで けらけら笑ってればいいのよ 摩耶花 《漫画がどれも同じだなんて そんな事絶対に納得できない負けるもんか》 摩耶花 じゃあ先輩 その理屈なら いわゆる名作っていわれるものも 無いって事ですよね 河内 名作はあるよ 摩耶花 定義はなんですか 河内 長い年月 たくさんの鑑賞者っていうふるいにかけられ続けて残ったもの これが名作よ 摩耶花 違います 河内 ふーん 摩耶花 名作は最初から名作として生まれてくるんです 河内 時間に淘汰されてないものなんて それこそあんたの主観じゃない 摩耶花 違います 河内 何が 摩耶花 これは経験の問題です 先輩は これってすごいっていうものに ガツンとやられたことが無いだけです 河内 へえ いってくれるじゃない 摩耶花 書き手の才能や技術の差は 絶対にあります 先輩 去年この学校の文化祭で売られた 夕べには骸にって漫画 読みましたか 河内 知らないよ 摩耶花 じゃあ明日 持ってきます それで納得してもらえないなら 私にはもう 言葉がありません 摩耶花 《これで氷菓を置いてもらう話 できなくなっちゃったな なにこれ》 摩耶花 いらっしゃいませ ☆ える 乙女の戦い あの 湯浅 はい える これは 湯浅 もう終わりました 明日はまたやりますので 是非来てくださいね える はあ ☆ 里志 で どうだった? 僕のアピール 少しは役にたったかな 奉太郎 ああ まあな 14部売れた 里志 え ほんとに 奉太郎 宣伝は案外効くらしい 里志 滑り出しとしては上々 だね あしたもいっちょがんばろうかな お料理のコンテストは 自信あるんだ 摩耶花 あの三人一組のやつ? 里志 は 三人一組 ほんとに 奉太郎 《総務委員なのに イベントを把握してないのか》 える すみません 売り場を広げてもらうことも 壁新聞に取り上げていただくこともできませんでした 奉太郎 気にするな える は でも 気になることが あったんですが 奉太郎 《気になる?》 える いえ やっぱり 気になりません 奉太郎 《大変よろしい》 里志 ほら 三人一組なんて 書いてないよ 摩耶花 間違いないよ お料理研の子がそういってるのきいたもん 里志 あー 誤算だ 一人でも出られると思ったのに そういや 摩耶花 漫研は どうだった 摩耶花 何もなかったわよ 里志 摩耶花 千反田さん 一緒に お料理研のコンテストにでてくれないかな 摩耶花 抜けられるように 部長に相談はできるけど える 宣伝になるなら是非でたいです 里志 よし ひとまず望みは繋がったね 奉太郎 どんだけ でたかったんだ 里志 料理にはちょっとじしんがあるんだ こんなに楽しそうな大会 でない手はないよ 全校生徒の皆さん およびご来場の皆様 この放送を持ちまして カンヤ祭 一日目を終了します 校内に残っている生徒は すみやかに戸締り 掃除を完了して 下校してください 奉太郎 あ える はっ あの 折木さん もしかして これ 奉太郎 ああ いや える いえ なんでもないです ☆ 摩耶花 どこだろう ない どこにいったんだろう ふ はぁ 摩耶花 かわりにこれを いやだめだ 摩耶花 どこにもない なんで ☆ Welcome to KANYA FESTA ! ☆
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氷菓 16. 最後の標的 里志 こんな早朝から貼ってるなんて 気合が入ってるじゃないか ま 気合なら僕も負けないけど 里志 ん 谷 ん よー 福部 遅かったなあ 里志 やあ おはよう 《まいったな これじゃあ十文字を泳がせるのは難しいか 》 しかし 朝から張り込みとは 精が出るね 谷 お前もな 里志 《ここに探偵志願者たちが 待機してるって事は 犯行はまだみたいだね さあ十文字 くるならこい》 ☆ える 《いよいよ最終日です 正念場です 》 える ? 供恵 なるほどねぇ える 《今の方 どこかで お会いしたような 》 ☆ <地学準備室> 奉太郎 《十文字事件をえさにして氷菓を売ろうという発想は悪くない だが それでも完売には少し足りないか 考えてみるか うまくいくかは わからないが》 ☆ 谷 何もおきんな 里志 《確かにね 十文字の狙いは クイズ研? いやいやまさか イベントが終わったクイズ研からなにをぬすむんだ 》 男子生徒 ごめん 飽きたしいくわ 男子生徒 なんか おれももういいや 谷 ん 里志 《どうした 怪盗十文字 人の多さに恐れをなしたのか 》 谷 なんだと 里志 何かあったの? 谷 ふん 十文字め フェイントかけやがった 里志 フェイント? まさか クイズ研? 谷 いいや軽音部だ 弦がやられた 里志 《軽音部 軽音部だって?》 それ 本当なんだろうね? 谷 そう思うなら 自分で確かめりゃいいだろうが じゃあな 里志 まって 《・・ 無駄か》 男子生徒 何か 軽音部がやられたらしいぞ 男子生徒 それ ほんとか? 里志 《十文字の柔軟性は 僕の予想と能力を大きく上回ってる 正攻法では通じない 考えな直さなきゃ 現行犯逮捕以外に 僕に何が出来る 》 ☆ <地学準備室> 奉太郎 おお 売れるときは売れるもんだなあ 委託した20部も売り切れて 千反田が追加で10部持って行ったし 朝から通算9部 これは今後に期待がもてる さすが土曜日 供恵 オース 奉太郎 ! 供恵 相変わらず省エネに いそしんでるわね 奉太郎 姉貴 ほんとに来るとは 供恵 かわいい弟のために様子を見に来たお姉さまに感謝しなさいよ はい 奉太郎 ありがとうございます 供恵 ん なにそれ あんたに似合わないわね 奉太郎 ああ これは わらしべプロトコルだ 万年筆が手鏡になった 供恵 ほ 要するに 物々交換って事? 奉太郎 まあな 供恵 へえ じゃあ 奉太郎 あ 供恵 これもらうわね 代わりに はい 奉太郎 なんだ? 夕べには骸に 漫画か 供恵 これが暇つぶしになるかどうかは あんたしだいね 奉太郎 どういう意味だ 供恵 じゃあいくわ 奉太郎 おい 奉太郎 あんしんいん たくは? 奉太郎 夕べには骸に いかかでしたか 自分で言うのも何なんですが 結構いいできばえだとおもいます まあわたしは背景を手伝ったくらいで ほとんど何もしていないんですが この漫画を楽しんでもらえたなら わたしじゃなく原作と作画の手柄です 奉太郎 あんしんいんたくはってのはチーム名みたいなもんか 奉太郎 私たちは全員 漫画研究会に属しているわけではありません ただ漫画が好きで 話しているうちに気があって それじゃあかいてみようかってことで描かれたのがこの話です 処女作としてはかなりのものだと思いますが あんまり身内ぼめになってもよくありません これを手に取ってくれた人の評価にまかせるとしましょう さて私たちは今回一回で解散するつもりはありません 来年のカンヤ祭目指し もうスタートしています 原作のAは 次回は作風をコロンとかえてミステリー風にせめるといっています なんでもクリスティーの長有名作を一ひねり二ひねりできないかたくらんでいるとか タイトルはもうできているそうです 予告します 次回作のタイトルは クドリャフカの順番 また暗い題名を ではまた来年 カンヤ祭の時期にお会いしましょう 安心院鐸玻(あんしんいんたく)は クドリャフカの順番? クドリャフカが何かは知らないが 順番という単語が引っかかる それに クリスティーの長有名作・・・ 供恵 《これが暇つぶしになるかどうかは あんたしだいね》 奉太郎 姉貴め まさか厄介ごとを持ち込んできたんじゃないだろうな ☆ <放送室> 吉野 うわあ える あ すみません あの 放送部部長の吉野さんですよね 吉野 そうだけど 君は? える こんにちは 古典部の部長をしています 千反田えるです 吉野さんにおりいって 吉野 きみが古典部の部長さん ちょうどよかった 君に会いに行くところだったんだ きみ お昼のラジオのゲストにでてみない? える へ? 吉野 十文字最後の標的の部長ってふれこみが 一番受けると思うんだ どう? える はっ 《願っても無い チャンスです》 こちらこそ よろしくお願いします 吉野 じゃあ 十二時に放送室ね 放送は十二時半だから よろしくー える はい ホッ ☆ <地学準備室> える 戻りました 里志 や 千反田さん える お疲れ様です 何か進展ありました? 里志 く が抜かされて 軽音部から弦が盗まれたんだ 一から考え直しだよ える はあ どう思います 折木さん 奉太郎 うーん 里志 同人漫画に夢中で さっきからずっとこの調子なんだ える はあ 奉太郎 はー える ? 奉太郎 いいぞ これ 里志 へえ える あら? 里志 どうしたの える この絵どこかで見たような気が 奉太郎 錯覚だろう 姉貴がもってきたやつだぞ える いえ 間違いありません! 奉太郎 千反田 いまはそれどころじゃないだろう える は 私 わたし気になります 奉太郎 《でた》 える ここまできてるんです 奉太郎 飲み込め える 無理です! 奉太郎 そこをなんとか える 別のページも見せてください ☆ 奉太郎 ほら える ありがとうございます ☆ 里志 フフフ える ! この絵 会議室前に張られていたポスターの絵と似ています! 里志 ふうん ふうん 確かに える 折木さん この漫画 少し貸してください 見比べたいんです! 奉太郎 わかった ただ すぐに返してくれ ちょっといるんだ える はい! ☆ やっぱりこっちの絵だよな すみません 売り物じゃないんです ありがとうございます 摩耶花 あがりです 次は 適当に描いて おねえさん 写真良いかな 水 そろそろ換えてきますね あ うん ありがとう 写真はだめです あ おっと ・・・ アッ ご ごめん 伊原 私 そんなつもりじゃ 摩耶花 《・・・ うん 大丈夫 もとがカーキーいろだからね 目立たないよ たぶん ・・・》 伊原・・ 湯浅 伊原・・ 摩耶花 すみません部長 あと よろしくお願いします 湯浅 七色インコの服 着替えないと 摩耶花 気にしないでください ☆ える おっ 摩耶花さん 摩耶花 ちいちゃん える いま ちょっといいですか? あら ジャージ? 摩耶花 う うん 着替えたんだ それでどうしたの える あ これなんです 摩耶花 お 何でちいちゃんがこれもってるの? える 私のではなく 折木さんのなんです 摩耶花 なんで 折木が? える お姉さんが もって来たそうですよ 摩耶花さんこの漫画のこと知ってるんですか? 摩耶花 ま まあしってるよ える あのですね 文化祭の宣伝ポスターがあるんですが そのポスターを描いた人と この漫画を描いた人が同じ人なのか わたし きになるんです 摩耶花 ! そのポスターどこ? える 会議室の脇です 摩耶花 よし いこう! ☆ 秋分 陰陽の中分となれば也 ☆ 摩耶花 える どうですか? 摩耶花 99パーセント同じ人ね 耳の処理の仕方が全く同じ! える そうですか ありがとうございます 胸のつかえが降りました 摩耶花 ウフッ 気になるよね える はい 摩耶花 ねえ 誰が描いたか聞いてみない? える そうですね 気になります 田名辺 はーい える こんにちは 田名辺さん 田名辺 やあ 君は えっと える 古典部です 田名辺 そうそう で またなにか? 摩耶花 ちょっとすみません そこに貼ってあるポスター 誰が描いたのかわかりますか 田名辺 ああ それなら 陸山だよ える えっ 陸山宗芳さんですか? 生徒会長の? 田名辺 ああ お前もなんかかけってせっついたんだ 結構良い出来だろ? える はい とてもすばらしい出来だと思います 田名辺 うふっ 本人が聞いたら喜ぶよ 摩耶花 《原作に続いて作画までわかるなんて 本人に聞いてみようかな もしかしたら 黄金コンビは続いてるのかも》 ☆ える わかりましたー 里志 やっぱり同じだった? って あれ 摩耶花は ジャージ? 漫研は? 摩耶花 あ うん 代わってもらった える 同じ方でした 名前もわかりました 奉太郎 ほー よかったな える 陸山宗芳さんでした 驚きです 奉太郎 ん? 有名人か? 里志 ほ 奉太郎 冗談でいってるんだよね 奉太郎 知ってるのか? 摩耶花 生徒会長 奉太郎 あ ああ なるほどな 《ずっと りくやまだと思ってた》 ということは この あんしんいんたくはの内 絵を描いたのはその くがやまってことか 里志 あんしんいんってなんだよ それは安心院(あじむ)と読むんだよ 九州の地名さ 奉太郎 それは人生において必須知識なのか える あの 読み方でしたら ここに小さくローマ字で書いてありますよ 奉太郎 お 摩耶花 それ 絵は陸山先輩だけど 原作は安城はるなって人だって 奉太郎 ほお お前これのこと知ってたのか 摩耶花 大好きな漫画よ 去年この文化祭で買ったの 奉太郎 《あの伊原がはっきり大好きというとは 》 摩耶花 ねえ折木 奉太郎 あ 摩耶花 それ ちょっと貸してくれない? 奉太郎 構わないが少し待ってくれ まだ使うんだ 摩耶花 使う? える そうです 実は私 放送部のお昼のラジオに出ることになったんです 奉太郎 《なんと!》 摩耶花 ちいちゃんすごいじゃない 里志 やるねえ 出演までこぎつけるとは これで氷菓の完売も見えてきたね じゃあ僕が ゲストの極意を伝授してあげるよ える 本当ですか 里志 まず第一に ゲストの時間てのは5分ぐらいしかないんだ だからその短時間で どれだけめだてるかだよ える ふーん なるほど 里志 そして 第二に古典部を連呼する える はい まかせてください 里志 頼んだよ 千反田さん 奉太郎 《カンヤ祭の歩き方 園芸部 お料理研 軽音部 クリスティーの長有名作 クドリャフカの順番 》 奉太郎 ん 何だ? える どうです? 奉太郎 なにが? える いえ 里志 摩耶花 奉太郎 《まあいいか どうせ考えに煮詰まっていたところだ 本来なら こいつらに相談しながら考えを進めたいが 千反田がじゃまだな 俺がやろうとしてることを知ったら 反対するに違いない 》 奉太郎 里志 すまんがちょっと来てくれ 里志 やっぱりなにかわかったね 奉太郎 奉太郎 う える ♪ 本当ですか 折木さん? 奉太郎 《いらん勘を働かせるな 千反田の目の色が変わってしまったじゃないか》 える なにか 気づいたんですか? 奉太郎 気づいてない気づいてない える じゃあ 十文字事件のことじゃないんですか? 奉太郎 ん いやあ んー 摩耶花 ちょっと 折木 える わたしだって わたしだって とっても気になってるのに どうして 福部さんだけ ・・・ 奉太郎 《まいったな かくなるうえは 》 確かに十文字事件の事だ える じゃあ わたしたちもぜひ! 奉太郎 ものすごく 卑猥な話だが いいか? ☆ 里志 ヒフフフフ で 聞かせておくれよ 卑猥な話をさ 奉太郎 無理に連れ出して悪かったな 里志 なあに かまわないさ 奉太郎 別にたいした考えがあるわけじゃない ただ ちょっと腑に落ちん点がいくつもでてきてな それが意味を持っているような気がするんだ 里志 被害にあった部活に 隠されたつながりでもあったのかい 奉太郎 いや 別にそうじゃないな 里志 なら 怪盗十文字のささいなミスでも見つけだしたとか 奉太郎 それも ちと違うかな 里志 ! 奉太郎 ? なんだよ 里志 どっちでもない? 容疑者は千人以上だよ? それなのに つながりもミスも見つけず 犯人を特定しようって言うのかい 奉太郎 まあ そうだな 里志 どうやってさ 奉太郎 はっ 里志 あ ん 奉太郎 まあ 犯人がどうとか いうわけじゃない 少し考えをまとめたいんだ 里志 ふうん 聞かせてよ 期待してるよ 奉太郎 奉太郎 第一に 何故十文字は 十の部活から 十の品を盗むのか これは署名から読み取って仮定しただけだがな 里志 その仮定も いまや 疑わしいけどね 奉太郎 第二に 何故現場に グリーティングカードを残すのか 里志 ああ これだね 奉太郎 第三に 何故 失われたという言葉を使うのか 頂いたとかが普通じゃないか 第四に 何故カンヤ祭の歩き方を残すのか 部活の一覧が載ってるのはあれだけじゃない 何故あれにこだわる 里志 ちなみに それもあるよ お料理研のやつ 奉太郎 第五に 何故園芸部とお料理研なのか えやおがつく部活はほかにもある 特にお料理研 普通なら料理研だとおもうぞ 里志 それは古典部と工作部 どっちが狙われるかって問題にも直結するね 奉太郎 第六に こいつが一番おかしい 何故くを飛ばして けをぬすんだのか 里志 それは警戒をかいくぐるためだよ グローバルアクトクラブは物を盗めるような状況じゃなかった 奉太郎 第七に これだ 里志 この漫画は別に関係ないでしょ 奉太郎 それがそうでもないかも知れん 里志 クリスティーの長有名作といえば 里志 そうだね そして誰も居なくなった オリエント急行の殺人 アクロイド殺し ABC殺人事件 その四つかな 奉太郎 ひねって漫画にして クドリャフカの順番というタイトルを付けるとするなら おれは ABC殺人事件だと思っている 里志 クドリャフカって昔実験で ロケットに乗せられて 帰ってこられなかった 犬のことだね 僕なら非業の死というイメージで そして誰も かな 奉太郎 まあ これは想像の範疇だから一致しなくてもいいさ 里志 ふーん なんだか奉太郎の言いたいことがわかった気がするよ 奉太郎 里志 この文化祭で クドリャフカの順番って漫画は売られているのか 里志 いいや 総務委員にそんな話は来てない もし漫研ででてたなら 摩耶花が何かいってるだろうし 奉太郎 ならばだ 去年の文化祭で 夕べには骸にという漫画がでた そのあとがきで 来年はクリスティーの長有名作をひねった漫画をだすと予告してあった その作品は推測でそ して誰も居なくなったか ABC殺人事件だ そして 予告された今年 明らかにABC殺人事件から頂いたような事件がおきている こいつは偶然か 里志 つまり奉太郎は 十文字事件は夕べには骸にで予告されていた と言いたいんだね 奉太郎 まあ 全く関係が無いとはおもえないくらいかな 里志 ふうん 奉太郎 十文字には 出来るだけ迷惑をかけず かつ邪魔されずに事件を完遂させたい意思すら感じる 愉快犯とはおもえない なのに くを飛ばしたのはなぜだ やりようはいくらでもあっただろうに 里志 この事件 何か意味があるぞ 里志 僕は戻るよ 千反田さんも心配だしね 奉太郎 そうだな 頼む 俺はお前から借りたものを少し見てみるよ 奉太郎 な 里志 千反田に このつくものを用意するように伝えてくれ 里志 犯人を釣るえさだね 考えてるさ 校了原稿を用意しておくよ ☆ 里志 《期待してるよ 奉太郎》 ☆ <放送室> える は は 吉野 キューにあわせて入るからね える はい 放送部員 5秒前 4 3 吉野 吉野康邦のレディオビート 特別版 はーい こんにちは パーソナリティの吉野康邦でーす 本日最終日のゲストは古典部の部長 一年A組の千反田えるさんでーす える あ はい よろしくお願いします ひゃっ ☆ Welcome to KANYA FESTA ! ☆
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氷菓 15. 十文字事件 <地学準備室> 奉太郎 珍しく 弁当を作ってくれたのはありがたいが 姉貴よ なぜエスニック? える 折木さん 店番 ごくろうさまです 奉太郎 おお 里志 やあ 勝った 勝った 摩耶花 際どかったけどね 奉太郎 優勝おめでとう ん える ありがとうございます 折木さんのお力添えのおかげです 奉太郎 いや まあ 里志 でも おどろいたよ 奉太郎はああいうことをする 地球人類で最後の一人だと思っていたのに 奉太郎 祭りの空気に当てられただけだ もうやらん える それでですね 折木さん 見ていただきたいものがあるんですが 奉太郎 ん える これです メモ お料理研から おたまは既に失われた 十文字 奉太郎 あ える ♪ ☆ 奉太郎 ふーん お玉がぬすまれてたのか 摩耶花 うん 私たちのとこだけ 奉太郎 暇なやつがいたんだなあ 里志 お料理研だけじゃないんだ 他に囲碁部もアカペラ部も 同じ目にあったみたい える 占い研もです これと同じ文面で えっと 犯行声明は 奉太郎 ものすごく暇なやつが居たんだな うん このスパイスの香りがまた える 折木さん 奉太郎 《まずい これはだめだ いつものあれが 千反田えるの好奇心が 発動する》 える 文化祭に乗じてこんな事をするのは 誰なのか なぜ 十文字さんの名前をかたるのか どうして次々に盗むのか 私 気になりまぐ 奉太郎 そんなことしている場合じゃない この文集が 里志 その文集のこと なんだけどね 地味にイベントで宣伝したりしても やっぱり大して売れないとおもうんだ 摩耶花 確かに なにかもっとはでなこと やら無いと駄目よね 里志 そう それでだ この怪盗事件を壁新聞部に売り込むのはどうかな できれば明日の校内ラジオの出演もいただく そこまで行けば この文集もそうとう はけるんじゃないかな 摩耶花 なるほど える それはいい考えですね 奉太郎 売りこむったってどう売り込む 古典部とは関係ない事件だぞ 里志 こんな感じさ 古典部の名探偵 折木奉太郎 文化祭を騒がす 怪盗 十文字を捕らえる これまでの彼の活躍は 古典部の文集 氷菓を ごろうぜよ える それはすばらしい方法です 摩耶花 まあ わるくはないわね 里志 でしょ これなら 十文字の正体も暴けるし 古典部の宣伝にもな 奉太郎 ふざけるな! なにが名探偵だ 客寄せパンダなぞ 絶対やらんぞ ふん える がんばってみましょうよ 折木さん 奉太郎 かりに ピエロになるとしてもだ 生徒だけで1000人 一般客を入れればそれ以上はいるんだぞ そのなかからどうやって捕まえろっていうんだ える 難しい ですか 奉太郎 無理だ ・・ フン 摩耶花 その怪盗もどきが 古典部をターゲットにしてくれればなあ 奉太郎 まあ な 里志 なら 自作自演で 摩耶花 却下 里志 あいた じょ 冗談だよ 冗談 奉太郎 ターゲットか これまでどこの部活が取られた 里志 囲碁部 アカペラ部 お料理研と あ なんだっけ える 占い研です 里志 そうそう 奉太郎 ん アカペラ部 囲碁部 占い研 お料理研か 里志 ABC! もしもし 鈴木君 君のクラブで何か盗まれ・・ そう 盗難だよ 摩耶花 えのつく部活は 映研に園芸部 演劇部 SF部ね える どういうことですか 奉太郎 法則性だよ それに極め付けに簡単なやつ アカペラ部 囲碁部 うらない研 一文字とんでるが お料理研 これでえが出てくれば間違いない える あ 五十音順ですね 奉太郎 そういうことだ 里志 ありがとう 園芸部がやられてる ちょっと留守にした間に 水鉄砲盗られたって える 水鉄砲? 奉太郎 焼き芋の火の 用心だとさ 昨日の客が園芸部員でもってた 摩耶花 ちょっとまって クリスティーのABC殺人事件だと Aのつく土地でAのつく人が殺されるのよね で お料理研からおたまが盗まれた 里志 あ ちょっと待って 千反田さん 占い研から盗まれたもの聞いてる? える は はい 運命の輪でした タロットカードの 里志 オーケー となると 奉太郎 園芸部の水鉄砲はAKじゃないか 摩耶花 AK? なにそれ 奉太郎 ロシア製の突撃銃だ 摩耶花 そんなのでいいんだったらさ 囲碁部は石じゃない? 里志 かもね じゃあ アカペラ部は 奉太郎 なんでもいい 調べればすぐわかる 里志 どうしてだい? 奉太郎 犯人の署名はなんだ 里志 じゅうもんじだけど 奉太郎 なぜそう読む 普通に読めばじゅうもじだろうが みな ああ じゅうもじ 里志 そうか あいうえお かきくけこ で10文字 つまり最後の十文字目は える こ 古典部です 奉太郎 こいつは 古典部を売り込むには 十分な材料だと思わんか える 私 さっそく壁新聞部に掛け合ってきます 奉太郎 はりきっとるなあ ん? どうした 里志 ん ああ ちょっと 思いついたことがあってね この件は ・・・ いや いいんだ 調べてくる 奉太郎 なんだ あいつ 摩耶花 さあ 奉太郎 伊原は漫研に帰らないのか 摩耶花 帰るわよ 奉太郎 フッ 摩耶花 何? あたしがここにいちゃ 悪いの 奉太郎 なぜ怒る 摩耶花 怒ってないわよ ☆ える スー ハー 交渉のコツ 一つ 相手に期待してるように見せること 二つ こちらの利益を小さく見せること 三つ 人目につかないところで異性に頼むこと よし (壁新聞部部員) よけい 園芸部にインタビューしてくる (壁新聞部部員) おいアカペラ部はどうなった (壁新聞部部員) いま電話してる (壁新聞部部員) お料理研は 遠垣内 ああそうだよ 何度言ったらわかる しゃべってる暇あったら動け える あの 遠垣内 すまんな 千反田さん いまちょっと立て込んでるんだ またあとで来てくれないかな える あ はい ではまたあと じゃ駄目です 古典部のことなんです 遠垣内 ん その話なら 特別なネタがなきゃだめ・・ える そのネタがあるんです 遠垣内 というと? 遠垣内 あまり時間が無いんだ 手短に・・ ちょ おい どこにいくきだ え える このことは 壁新聞部にしか ご相談できないことなのです つまり その 私 期待してます 遠垣内 うわ そ そう ありがとう える でも 古典部の利益は小さいのです 遠垣内 はあ える どうですか なんかこう がんばろうってきに なりませんか? 遠垣内 う あ いや 意味わかんないんだけど える ですよね・・ 遠垣内 言っただろ 立て込んでるって ネタがないなら あとあと える ま 待ってください そ ネタです 文化祭でいろんなクラブからものを盗んでる人が居るんです その犯人が 遠垣内 十文字 十文字のことだろ なにかしっているのか える え あの その ☆ 遠垣内 なるほど 五十音順か 占い研もやられてたとは それでか える それでとは 遠垣内 ああ ここ 壁新聞部だろ える は ということは 遠垣内 カッターナイフをやられた える いまお忙しそうなのはそのことなんですか 遠垣内 ああ 悔しいのもあるけど こういうネタを待ってたんだ それにしても よく気づいたね える あ はい 折木さんが 遠垣内 ああ そう とにかくありがとう 助かったよ える あ 遠垣内さん まってください ここまで教えたんですから 古典部のことも ちゃんと書いてください 遠垣内 あ える いいですね お願いします える 《あそこで念を押す何て 遠垣内さんを疑うのとおなじです 》 里志 あ ごめん える すみません 里志 千反田さん どう 成果はあった? える ええ まあ どうなんでしょう 里志 ? える すみません こちらの話です 里志 あ そう あ それより アカペラ部からきいたんだ 盗まれたのアップルジュースだったって える 私も壁新聞部で聞きました カッターナイフが盗まれたそうです 里志 か だね 五十音順は確定だ こうなると次のきは 奇術部しかない 奇術部の次の公演はもうすぐだ これに張り込めば える 現場を押さえるんですか? 里志 うん そのての怪盗の弱点だね 自分のルールに縛られてしまう じゅうもじの正体を見破るのも 難しくない える でも き で見破っちゃったら 里志 犯人が古典部までたどり着けないっていうんだろ それくらい いくらでも手は打てるさ える そうかも知れませんけど 里志 とにかく奇術部に張り込んでみるよ 善は急げだ それじゃ える ? ☆ 秋分 陰陽の中分となれば也 ☆ 里志 《・・・ まだ2時か》 谷 ん 福部じゃないか 里志 やあ 谷君 谷 ここに来てるって事は 知ってるのか? 里志 何を? 谷 とぼけんなよ 怪盗十文字のことさ 里志 まあね 谷 ふふん じゃあこれが 次の勝負だな 壁新聞部のことは? 里志 カッターナイフだろ 知ってるよ 谷 ああ 壁新聞部の連中 ゲームにのったぞ 次号のトップは十文字の記事だ しかも 怪盗を捕らえた団体には 号外を丸ごと提供するつもりらしい 里志 ふうん 谷 まあ 悪いが こいつは俺の勝ちだよ こう見えても実はミステリファンなんだ 里志 おてやわらかにね ☆ 奉太郎 伊原 お前クリスティーのABC殺人事件は読んでるよな? 摩耶花 当たり前でしょ 奉太郎 なら 聞きたいんだが ABCの順に殺す理由はなにかあったのか 摩耶花 ネタバレだけどいいの? 奉太郎 頼む 摩耶花 ABCの順に殺したかったから そうしてみました なんてお話になると思う? 奉太郎 ふむ 摩耶花 この件も同じか考えてるわけ? 奉太郎 そうだな 五十音順の法則はいずれ誰にでもわかることだった それは十文字だって予想しているはずだ 摩耶花 うん 確かにそうね 奉太郎 この盗み方になにか別の意図や意味が隠されている可能性を考えていた ま ただの愉快犯でなければだが 摩耶花 折木 あんた 十文字を捕まえたいと思ってるの? 奉太郎 おれが? なぜ 摩耶花 熱心だから 奉太郎 おれはどうでもいいさ だが千反田が気になるといった以上最後には避けられない問題になる 摩耶花 無視すればいいじゃない 奉太郎 それが出来る相手じゃないから面倒なんだろうが 摩耶花 フフフ バッカ さてと 奉太郎 いくのか 摩耶花 うん あ そいえば 小麦粉 ありがとね 助かったわ 奉太郎 おお それそれ 摩耶花 あんた お金取る気? 奉太郎 人聞きの悪い あの小麦粉 わらしべプロトコルで手に入れたものなんだ 摩耶花 なにそれ 奉太郎 かわりに何かくれ なければプロトコル終了でもいいが 摩耶花 なるほど そうね 奉太郎 ん 摩耶花 これあげる 奉太郎 いいのか 摩耶花 うん 奉太郎 でも それがないとコスプレ に 摩耶花 コスプレっていうなばか! ☆ (奇術部部長) 奇術部第5回公演まもなくはじまります 里志 ふん 入須先輩 こんにちは 入須 あ 君か 里志 お好きなんですか 手品 入須 好きというほど くわしくないが へんか? 里志 いえ ちょっと意外で 《もしかして》 まさかね 湯浅 でもさなにもあんな言い方しなくてもいいんじゃない 里志 摩耶花の先輩か 昨日漫研でみかけたな 女子生徒 面白そう ねえ ちょっと あれ 里志 おっと 田名辺先輩と これは 敬礼 生徒会長 陸山宗芳閣下だ 陸山 や 女帝さん 田名辺 どうも 入須 お 田名辺 ん おお 福部 里志 どうも (奇術部部長) おまたせしました 奇術部公演これより開催します 本日はお集まりいただき まことにありがとうございます 我々奇術部一同が日々磨いてまいりました芸をとくとごらんください 里志 《さて これだけの衆人環視のなか どうやって盗みを働くんだい 怪盗十文字》 (奇術部部長) ではさっそく 高村洋一演じる リビングデットから (奇術部部員) あっ (奇術部部長) どうした (奇術部部員) その 里志 あ キャンドル う すいません 谷 くそ 里志 《いつだ いつもなにも 演者以外はステージには誰も近づいていない ということは 最初から盗られていた うわあ 何のために僕はここで 考えてみれば 十文字が公演中に盗む保障なんて どこにもなかった 》 ☆ (漫研部員) ありがとうございました 摩耶花 昨日より売れてるかな (漫研部員) うん売れてる ポスターの効きめかも 摩耶花 よかった (漫研部員) やっぱり先輩のゆうとおりにしてたらよかったんじゃない (漫研部員) ねえ誰かさんが変に反対しなきゃ 昨日だってもっと売れてたのにね (漫研部員) まあまあそんなに言ったらかわいそうだよ (漫研部員) 気にすること無いよ 摩耶花 うん (漫研部員) だいたいさあ みつかんなかったとか (漫研部員) あれ嘘でしょ (漫研部員) 実はたいしたことない漫画をみせるのが急に怖くなったんじゃないの (漫研部員) 聞いたことも無い同人だして 通ぶってみたかっただけでしょう (漫研部員) いるいる (漫研部員) どうせそんな漫画ある訳無いんだから 河内 ストップ そこまでね 聞いたこと無いならだまってること 湯浅 ただいま (漫研部員) でも 先輩 河内 聞こえなかった 知らないなら黙ってろって言ったのよ (漫研部員) あ 部長 奇術部どうでした 湯浅 うん 楽しかったわよ (漫研部員) へえ 私も明日 見に行こうかな 湯浅 うん いっておいでよ (漫研部員) 何時からでしたっけ 湯浅 一日に何回かやってるから 大丈夫だとおもうよ (漫研部員) そっか それじゃあ 摩耶花 ごめん ちょっと出てくるね (漫研部員) うん わかった ☆ 摩耶花 あ ふく ・・ はあ 情けないなあ 福ちゃん達ににげたくなってる 湯浅 伊原 摩耶花 あ はい 湯浅先輩 湯浅 ごめんね 変なことになっちゃって 摩耶花 どうして先輩があやまるんですか 湯浅 ずっと黙ってたから 伊原の味方してあげたかったんだけど 摩耶花 でもそうしたら 河内先輩と湯浅先輩の対立になっちゃいますよね わたしそんなの嫌ですから これでいいと思います 湯浅 亜也子はね 本気じゃないのよ 摩耶花 亜也子? 湯浅 河内のこと 河内亜也子 摩耶花 あ 本気じゃないって どうしてそんなことわかるんですか 湯浅 亜也子とわたし 友達だから 摩耶花 それだけで 湯浅 亜也子とはるなも友達だったの 摩耶花 はるな 誰ですか 湯浅 安城はるな 夕べには骸にの作者の一人よ 摩耶花 は 合作だったんですか 湯浅 作画は他の誰か 亜也子なら知ってるかもしれないけど 摩耶花 その人 何年何組ですか 湯浅 あ はるなはもういないよ 転校しちゃった 摩耶花 そうですか でもその安城はるなさんと友達だからって なんで河内先輩が本気じゃなかったっていえるんですか 湯浅 うーん そうだよね ごめん でも これ以上は説明できないな だって 亜也子は友達だから 摩耶花 説明すると河内先輩の悪口になるんですか ・・・ 少し涼んだら戻ります 湯浅 伊原・・ 摩耶花 すぐに 戻りますから ☆ 壁新聞部員 号外号外 必見だよ える あ える あ 遠垣内さん ☆ 里志 やられたよ 奉太郎 奇術部から キャンドルが盗まれてた 犯行声明も見つかったよ 奉太郎 よかったじゃないか 古典部にくるまで 十文字には捕まって欲しくない 里志 ま そうなんだけどさ 現場を押さえられるかと思って 奉太郎 公演中に盗難が起きると? 里志 うん 奉太郎 十文字は犯行時刻まで決めてなかっただろう お料理研のおたまだってそうだったはずだぞ 里志 気づいてたなら教えてくれよ 奉太郎 お前が現場を押さえるつもりだったなんてしらなかった 里志 うん まあ そうだけど える もどりました 入須さんにお預けした20部の氷菓ですが 売れ行き好調だそうです 奉太郎 《まあ あの入須のやることだからな 》 える それともう一つです 壁新聞の午後4時号に十文字事件のことが取り上げられていました 五十音順の法則もしっかりのってます 里志 へえ える 古典部の名前もでてましたよ 十文字さんの最後の犯行は 古典部もしくは工作部だって 奉太郎 工作部 そんなのあったのか 里志 あったね そういえば そっちにいかれたら 計画はご破算だね える 明日は 放送部に交渉に行こうと思ってます 校内放送で古典部のことを取り上げてもらえれば あ 何ですか 奉太郎 いや おまえ つかれて 摩耶花 お疲れ 里志 ああ 摩耶花 摩耶花 今日の売り上げはどう? 奉太郎 入須に渡した20部を除けば16部だ 里志 快挙だね 摩耶花 快挙 ま そうかもね ☆ える お願いして回るのは 私がすべきことですけど なんだか 疲れました ☆ 摩耶花 ボディトーク 夕べには骸にには一枚おちるけど やっぱりこれもいい うわ 私のは 百枚おちる ☆ 里志 奉太郎はかわった いや 真価を発揮した 千反田さんに出会うことで 僕がこよなく愛する 意外性を秘めた人間として はたして僕はそれをただ 愉快だ とだけ思っているだろうか 容疑者は1000人以上 この中から推理で犯人をみちびきだすなんて どんな人間にも不可能だ だとしたらできるのは 現行犯逮捕 これだけだ 奉太郎向きじゃないこの事件の真相を 僕の手で解き明かす 奉太郎 十文字は僕が捕まえて見せるよ ☆ 奉太郎 おお 通販もやっているのか フハァー ☆ Welcome to KANYA FESTA ! ☆
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氷菓 11. 持つべきものは <家> 奉太郎 姉貴か 供恵 ただいま ウフッ 胸にとびこんできていいわよ? 奉太郎 やめとく 供恵 久しぶりに帰ってきたって言うのに つまんないやつ ☆ 奉太郎 これが南米みやげか? 供恵 そうよ ほしかったでしょう 奉太郎 別に お天気お姉さん おはようございます それでは 全国の天気予報をお伝えします・・ 西日本 ・・ 強い勢力を持った太平洋高気圧におおわれ 晴れるところが多くなりそうです ・・ 厳しい暑さが続きそうです 供恵 めずらしいじゃん テレビ見てるなんて 新聞は? 奉太郎 頭つかいたくない 供恵 ふうん あんたひまそうね 奉太郎 予定がぎっしりだ 供恵 予定? 何の 奉太郎 昼寝 供恵 座ってるだけで5千円になるバイトがあるんだけど どう 奉太郎 うん 供恵 やる? やらない? 奉太郎 うーん 供恵 はい決まり! やるってことで向こうに言っとくねー 供恵 はい バイト先で使いな ☆ 供恵 はい折木です あ 里志君? 久しぶり ええさっき戻ったとこ 奉太郎 いるわよ ちょっとまっててね 奉太郎 里志君か電話 奉太郎 うん 里志 奉太郎 前に貸した本 もう読み終わったかい 奉太郎 うん 里志 読みおわったんなら そろそろ返してほしんだけど 奉太郎 ん 里志 今日取りに行ってもいいかい 奉太郎 ん バイトの後なら 里志 え 奉太郎 バイトの後なら 里志 バイト? 奉太郎が 一体何を血迷ったんだい? 奉太郎 なんとなくな 姉貴の知り合いの代役で市民プールの監視員だ 里志 ふーん お姉さんの なるほど 奉太郎が額に汗するとはねえ 奉太郎 もう出る時間だから切るぞ 里志 わかった あとで冷やかしに行くよ 奉太郎 好きにしろ じゃあな 里志 じゃ ☆ <プール> 里志 奉太郎 やっ 来たよ える ウフ 奉太郎 まさか三人とはおもわなかった 里志 あのあと二人に声をかけたんだよ 世にも珍しいものが見られるよって 摩耶花 福ちゃん それがこれ? 里志 そう 働く奉太郎 摩耶花 正直がっかりなんだけど える まあまあせっかくですしみんなで楽しみましょうよ 摩耶花 まあそうね せっかくだし える ウフッ 男性 おいこら 人の女 じろじろみんなぼけ 女性 ちょっとやめなよ 別の男性 いや そんな 監視員 お客さん ちょっと落ち着いてください 摩耶花 なにあれ 奉太郎 《係わり合いになりませんように》 ☆ ほらもうちょっと だ いくぞー える じゃあいきますよー そーれ 摩耶花 あ はい 里志 はっ よっと 里志 千反田さん セパタクロ 摩耶花 あはは だめねちいちゃん 里志 はい 千反田さん罰ゲーム える うへ える えーぃ ごめんなさい ごめんなさい 里志 あははは 摩耶花 いくよー せえの それー 里志 いくよー そーれー 監視員 おーい 交代だ 休憩していいぞ ☆ える 折木さん お昼一緒にどうですか 摩耶花 もうちょっと早くに言ってくれてたら もっとちゃんとした昼食作ってこられたのに 里志 それは奉太郎に言って欲しいね える どうしてですか 里志 だって ものぐさが服着て歩いてるような奉太郎がだよ急に勤労精神に目ざめったって言うんだもん これを見逃す手は無いよ だろ奉太郎 奉太郎 うん える でも こうやってみんなで集まって とっても楽しいです 摩耶花 ま まあ 里志 それにしても似合わないね える なにがですか 里志 プールと奉太郎 摩耶花 プ 確かに える 二人ともひどいですよ 摩耶花 水着と折木も似合わないわね 里志 うんうん太陽と奉太郎もね 摩耶花 海と折木とか 里志 夏と奉太郎とか える もうだめですってば ねえ折木さん 里志 さて そろそろプールに戻るかな 摩耶花 そうね じゃあごみ片付けよっか える じゃあ椅子を元に戻しておきますね える よいしょっと 子供 うへーん 女性 えーまた欲しいの しょうがないなあ じゃあ二つ目買いにいこっか える びっくりしましたね 奉太郎 ああ える バイト どうですか 奉太郎 うん まあ 普通 える 私も 一度やってみたいです 奉太郎 うん える ん わー 早いですね 奉太郎 うん える 将来の夢は 水泳の選手ですかね 奉太郎 うん える あの中から 金メダルを取る選手が出てくるかもしれませんね 奉太郎 さあな える えっ 奉太郎 そいつがそうなる人間かどうか それだけだ 特別な人間ならなる 普通の人間なら ならない える 折木さんは特別になりたいんですか? 奉太郎 別に どの道俺は普通の人間だ える 折木さんは特別ですよ 私にとって 奉太郎 えっ える 福部さんも摩耶花さんも特別です 私がかかわった方は 私にとって みなさん特別です 奉太郎 お前の主観の話はいい 俺は一般論として える 主観じゃだめですか 周りと比べて普通とか特別とかそんなこと気にしなくたっていいじゃないですか 誰か一人でもいい 特別と思ってくれる人がいれば私はそれで十分だと思うんです はっその えっと 失礼します ☆ 白露 ○気ようやく重なりて ○にさりで白色となれば也 ☆ える 《折木さんは特別ですよ》 える 《主観じゃだめですか》 監視員 折木君 交代よ 休憩にはいって ☆ える あの 折木さん 奉太郎 うん える えっと 気になることがあるんです 奉太郎 えっ 里志 奉太郎の仕事の範疇だよ える あの赤い水着の方 わかりますか 奉太郎 うん える あの方 私たちがご飯を食べ終わったときは 左の耳に白いものをつけてたんです でも 今見たらそれがなくなっているんです 奉太郎 よくそ んなことに気付いたな える いえ 気付いたのは ほんとにたまたまなんです 奉太郎 で それがどうした 摩耶花 どうしたじゃないでしょう もしそれがイヤリングとかピアスだったらどうするの? だれかが踏んだりしたら最悪怪我しちゃうかもしれないのよ? える 折木さん 一緒に探してもらえませんか 奉太郎 《この広さの中を 本気か》 奉太郎 耳についてたのは確かなのか? える はい 奉太郎 ならさがすまえに まず本人に確認を取るべきだろう える そうしたいんですが なかなか聞きづらくて 奉太郎 別に変なこと聞くわけじゃない 大丈夫だろう 摩耶花 ならあんたがいってきなさいよ 奉太郎 遠慮する える お願いします 折木さん 摩耶花 折木 あんた監視員でしょう 里志 どうだい奉太郎 える わたし きになります ☆ チーフ監視員 えー あの怒ってた人の? 面倒なことになったなあ 奉太郎 はあ チーフ監視員 折木君 おおごとにしたくないからさあ こっそり探しておいてよ 奉太郎 はあ でも一人ではむりです チーフ監視員 なら他の連中は監視もあるから プールサイドを見廻ってもらおう 折木君 プールの中を頼むよ 奉太郎 はあ ☆ える 私も手伝います 里志 もちろん僕も 摩耶花 ま しょうがないわよね 奉太郎 たすかる える さて じゃあどうやって探しましょうか 里志 場所を分担したほうがよさそうだね える そうですね どうですか折木さん 奉太郎 まかせる 摩耶花 あんたねえちょっとはやる気だしなさいよ 里志 うんうん まったくだ まさに給料泥棒だね せめて分担ぐらい決めたらどうだい ・・・ わかったよ ぼくがかんがえる じゃあ 階段のところは千反田さんと摩耶花 滑り台のとろは奉太郎 飛び込み台のところは僕 で どうかな える わかりました 摩耶花 いいんじゃない 奉太郎 たのむ 里志 奉太郎 奉太郎 ん? 里志 このバイトってやるべきことなのかい? 奉太郎 どうだろう 里志 なんだ考えてないの? なんともおそまつなモットーだね 奉太郎 悪かったな 里志 そ それ 文句でもなんでも リアクションはしてくれないとね つまんないよ じゃあね またあとで ☆ 摩耶花 折木! サボってんじゃないわよ 奉太郎 サボってない おはじきを拾ったから捨てに来ただけだ 摩耶花 どうだか フー 折木 今のあんた見てると力抜けちゃうのよね はっきり言って迷惑 奉太郎 なら見るな 摩耶花 前のあんたは見るといらいらしたのよね それも迷惑 どっちも迷惑なんだけどさ だったらせめて 前のあんたに戻ってよね 張り合いあるだけ まだましだからさ 奉太郎 まだまし か ☆ 奉太郎 ☆ 摩耶花 みつかったの? 奉太郎 いや でも 探さなくてもよくなるかもしれん 里志 あ ということは 奉太郎 なにかわかったんだね える アハッ 奉太郎 《大丈夫だ》 千反田 お前が見たのは本当にイヤリングか? える はっきりとは ただ 左に耳に白いものがあったのは確かです 摩耶花 片方だけっていうんなら ピアスかもしれないわね 奉太郎 違う 装飾品の種類を聞いてるんじゃない ついてたのはそもそも装飾品なのかって事だ 摩耶花 あ どういうこと 奉太郎 あれを見てくれ もし耳になにかをつけているんだとしたらあんな風に無造作に耳をたたかないんじゃないか 里志 つまり 奉太郎 耳についていたのは おそらく本人が知らないうちについた何かだ 摩耶花 だとしたら 何がついてたって言うの 奉太郎 それなんだが 里志 伊原を抱っこしてくれるか 里志 ああ 摩耶花 ちょ こんなところで 奉太郎 じゃあ千反田ならどうだ 摩耶花 ちいちゃんだから いいってわけないでしょ 小さい子供みたいで恥ずかしいじゃない 奉太郎 《まあ まさに小さい子供の様子をためしたいからなんだが》 摩耶花 だいたい何のためにそんな事するのよ 奉太郎 仮説の裏づけだ 摩耶花 仮説ってこの件の? 奉太郎 ああ える 私はかまいませんよ 摩耶花 わかったわよ やればいいんでしょ 里志 千反田さん けっこう 力もちだね 摩耶花 どういう意味 里志 あ いや そういう意味じゃないって あくまで 一般的な見方としてだよ 奉太郎 ああ やっぱり える やっぱりってなにがです? 奉太郎 手だ 普通は肩に置く 摩耶花 ね もう おりていい? 奉太郎 ああ かまわない える よいしょっと 奉太郎 あれをみてくれ さっき あの女性があの子を抱っこしているところを見かけた 二人は多分親子かなんかだろう あの子がソフトクリームをもったまま抱っこされたらどうなるかだが 里志 そうか ちょうど耳のところに ソフトクリームが当たりそうだね 奉太郎 ということだ える は じゃあ 今それがないのは 奉太郎 泳いでいるうちに落ちたか 誰かに教えてもらったか そんなとこだろう える は あ あの 折木さん! 奉太郎 どうした える えっと その 私 折木さんの そういうところ やっぱりすごいと思います 奉太郎 ん 誉めても何もでんぞ える はい 里志 なんか ひさしぶりだね 奉太郎の皮肉 奉太郎 悪いか 里志 悪いね 無いとこっちが調子狂っちゃうからね 奉太郎 フン える そうだ まだお礼をいってませんでした 折木さん どうもありがとうございました お騒がせして すみませんでした 奉太郎 あ いや 摩耶花 ちいちゃんちがうわ イヤリングかピアスっていったの私だもん 折木 ごめん 奉太郎 いいからやめろ 里志 さーて 一息ついたら なんか小腹がすいてきたな 僕もソフトクリーム 摩耶花 ソフトクリームがどうした・・ あ 氷菓! 福ちゃん 氷菓の原稿 今度こそ間違いなく明日くれるっていったよね どうなの もうできてるの? 里志 ま まあ 大体出来てるって言うか なんというか 摩耶花 要するに出来てないのね そうなのね 里志 そうともいうかな 摩耶花 そうとしか言わないわよ さ 福ちゃん 今すぐ帰って原稿書くわよ 今日という今日は 仕上がるまで絶対離さないんだから 里志 い いやあ あともう少しだから ひとりでもがんばれるよ 摩耶花 信用できない ああ ちいちゃん折木 ごめん 先かえるね また明日 里志 さよなら うわ える 原稿 仕上がるといいですね 奉太郎 どうだかな ま 求められているうちが華だ せいぜいがんばればいいさ える 求められるうち 私 今日も折木さんに頼ってしまいましたね いつもすみません 奉太郎 全くだ いい迷惑だ える あ ひどいです 奉太郎 でもまあ それも悪くないかな いやなんでもない える はあ そういえば折木さん 白いもの どうしてソフトクリームってわかったんですか 奉太郎 ああ それか 簡単だ ここには他に白いものは無い もう一つあったか える じ じゃあわたしもこれで バイトがんばってくださいね 奉太郎 あ ああ 監視員 おい 交代だ 奉太郎 はい めんどくさ
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氷菓 3. 事情ある古典部の末裔 <喫茶パイナップルサンド> 奉太郎 マスター コーヒーをもう一杯 える あの 実は 私 える 私 折木さんに 頼みがあるんです 奉太郎 えっ あぁ えっ ・・ 頼み? える はい 本当ならこれは 私だけの問題ですから お願いできる筋合いではありません だからまず話を聞いてくれませんか? 奉太郎 まあ 聞く だけなら える はい ☆ える 私には関谷純という叔父がいたのですが 私がその叔父から何を聞いたのか 思い出させてほしいんです 奉太郎 よくわからんのだが える はっ すいません 先走りすぎました ちゃんと順を追ってお話します える 実はその叔父は7年前にインドに行ったっきり 行方不明になっています 子供のころの私は その叔父によくなついていました どんな突拍子も無い質問にも必ず答えてくれて 知らないことなど何も無いような人でした える 私が幼稚園のころ 叔父が古典部だったことを知り 私は興味を持ちました いつも家にあった 酢昆布に 語呂が似ていたからだと思います 奉太郎 《駄洒落か》 える ある日私は 古典部にまつわる何かについて 叔父に尋ねました するとその時だけ何故か 妙に返事を嫌がったんです 奉太郎 嫌がった? える はい 私がずいぶん駄々をこねて ようやく叔父は答えてくれたんですが その答えを聞いた私は 奉太郎 お前は? える 泣きました 恐ろしかったのか 悲しかったのか 大泣きしました 奉太郎 泣いた・・ える しかも母が驚いて跳んできてくれたんですが 叔父はそんな私をあやしたりはしてくれなかったんです その時の事は ただショックが大きかっただけで これ以上何も覚えていません える でも 中学生になった頃 気になりだしました 叔父はなぜ 答えを渋ったのか なぜあやしてくれなかったのか える それからの私は やれることはやったつもりです 疎遠になっている関谷家にもできる範囲で接触しました ですが どうしても思い出せなかったんです ☆ える だから 神山高校に入ったとき 古典部が最後の望みだと思いました 奉太郎 それが一身上の都合か える ですが古典部が廃部寸前だったとは知りませんでした 職員室で聞いてみても 叔父が高校生だった45年前の事を知っている先生もいなくて 奉太郎 で なぜそこで俺に助けを求める える それは それは折木さんが私では想像もしなかった結論を出してくれそうだからです あの鍵の時とか 本の時 そして勧誘メモの時もです える 折木さんなら きっと私を答えまで導いてくれると思うんです 奉太郎 買いかぶられても困る あんなものは ただの運だ える ならその運に頼らせてください! 奉太郎 気がすすまん 奉太郎 《これは 千反田という人間の 大げさに言えば人生観にもかかわる問題だ そんな事に省エネ主義のこの俺が少しでも責任を負うとでも? ご冗談を》 奉太郎 何故 俺だけなんだ 頼れるやつは他にもいるだろう 奉太郎 人海戦術を使えばいい お前の友達にも頼んでみればどうだ? える 折木さん 私は過去を言いふらして回る趣味はありません える こんなの 誰にでもする話じゃありません 奉太郎 すまん ☆ える 私は随分無茶を言っています 自分の思い出に折木さんまで巻き込んではいけないと解っています ただ 叔父よりもずっと愛想は悪いけれど あなたも答えてくれました 奉太郎 愛想が悪くて悪かったな える 私は そんな折木さんに 叔父を重ねていたのかもしれません 奉太郎 高校は3年間ある その間にゆっくり探せばいい える 私は叔父が死んでしまう前に叔父の事を思い出したいのです 奉太郎 死んでしまう? える はい 法律では7年の間、生死が不明となれば 死亡したとして扱う事が出来るそうです 奉太郎 そうなのか える 叔父の家でも、いずれこの件に区切りをつける予定です ささやかですが葬儀も営むそうです だから だから私は叔父が伝えてくれた事を胸に その葬儀に臨みたくて ・・ すみません ☆ 回想 奉太郎、どうせやりたいことなんて無いんでしょ? ☆ 奉太郎 俺はお前に対して 責任を取れない だから お前の頼みを引き受けるとは言わない だがその話を心に留めておいて ヒントになるような事を見かけたら 必ず報告しよう その解釈に手間取るようなら そのときも手助けする える はい 奉太郎 それでよければ 手伝わせてもらう える ありがとうございます どうか よろしくお願いします 奉太郎 ああ ☆ <教室> 奉太郎 《高校生活といえども けして薔薇色だけではない 例えば定期試験 神山高校でも 一学期中間テストが始まった この試験期間中はすべての部活が休止になる それはもちろん古典部もなのだが 普段から何もやっていないので 正直ほとんど変わらない ならば普段どうりにしていてもいいようなものだが 鍵が貸し出されないのでは仕方が無かった》 ☆ <自室> 奉太郎 中間テスト終了 やれやれ 手紙(折木供恵) 前略 私は今 イスタンブールにいます ちょっと失敗しちゃって 日本領事館に篭ってるから 街の中はまだ観てないんだけどね 奉太郎 何やったんだ 姉貴・・ 手紙 この旅おもしろいわ きっと10年後 この毎日の事を惜しまない 手紙 ところで古典部はどう? 部員は増えた? それで ちょっと気になる事があったから 書いておくね あんた文集作る気ある? 古典部は毎年文化祭で文集出してたんだけど 今も続いてるのかな 続いてるとしたら もしかして文集の作り方わからないかもしれないと思って 古典部の文集は図書室には無いからね 探すのは部室 そこに使われてない薬品金庫があって バックナンバーはその中 鍵は開いてるわ じゃあプリスチナに着いたら一度電話するから かしこ 折木供恵 奉太郎 薬品金庫? タイミング良過ぎだろ・・ ☆ 小満 万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る ☆ <地学準備室> える 本当ですか? クシュン 奉太郎 本当だ その手紙もここに持ってきた 摩耶花 なるほどぉ 薬品金庫ねぇ うん 奉太郎 ここには無いぞ える あっ そう言えば見当たりませんでした じゃあ文集は? 文集は? 摩耶花 チイちゃん落ち着いて 落ち着いて 奉太郎 《チイちゃんって》 奉太郎 千反田 その手紙には部室の薬品金庫って書いてあるだけだ 姉貴がここを卒業したのは2年前だからな その間に部室が変わったんだ える なるほど そういうことですか 摩耶花 それで 折木 2年前はどこだったか分かってるの? 奉太郎 顧問に聞いてきた 生物準備室だとさ 摩耶花 へぇ 珍しく準備がいいじゃない 奉太郎 効率を上げただけだ 摩耶花 ふうん 張り切ってるわね 奉太郎 そんな事は無い 俺は一般に張り切らない える じゃあ行きましょう そういえば福部さんは? 摩耶花 ああ 手芸部よ なんか夏のファッションシーンを先取りーだとかなんとかいってたけど える 折木さん! <生物準備室前> える あら? 開きませんよ? どなたかいらっしゃいませんかー? 遠垣内 やあ すまない 鍵をかけてた 我が壁新聞部に入部希望かな? える いえ 違います ここは壁新聞部の部室なんですか? 遠垣内 そうだけど? 奉太郎 《このにおい 香水? いや消臭剤か?》 遠垣内 で、何か用でも? える あの、私、古典部の部長 千反田えると申します 3年E組の遠垣内先輩ですよね 遠垣内 どうして俺の名前を える 去年万人橋さんのお宅でお姿を見かけていたものですから 遠垣内 万人橋の家で まてよ もしかして 神田の千反田さん? える はい 父がお世話になっています 遠垣内 ああ こちらこそ そうかぁ 千反田の 奉太郎 《何を気にしているんだ》 遠垣内 それで なにか える はい それでこの生物準備室に古典部の文集のバックナンバーが保管されていると聞いてきたんです ここは以前 古典部の部室だったそうですね 遠垣内 あ ああ 俺が一年の頃はそうだったかなあ える では ではその文集はご存知ですか? 遠垣内 あ いや ないね 奉太郎 そうですか ありがとうございました 摩耶花 帰るな! 摩耶花 あの すいません ここにあるはずなんです 探させてください 遠垣内 悪いけどさっき無いって言ったはずだよ える そんな 奉太郎 さ 帰ろうか ☆ 摩耶花 あんたおかしいと思わないの? 奉太郎 思う 摩耶花 だったら帰るな 遠垣内 ま 気の毒だけど 他をあたってくれ える でも ここにあるっていう手掛かりを見つけたんです ここになければ学校中を探さなければならなくなるんです 奉太郎 《学校中・・ 冗談じゃない》 える 少しの時間でいいんです 中を見せてください 奉太郎 俺からも 遠垣内 あまり部外者に入ってほしくないんだよ 摩耶花 先輩 でもここは部室である前に 教室ですよね 遠垣内 君は? 摩耶花 古典部の伊原摩耶花です 遠垣内 わかった いいよ 探せばいい だけど あまり引っ掻き回さないでくれよ <生物準備室> 奉太郎 他の部員さんは? 遠垣内 ああ きょうは休みなんだ 俺は6月号のねたを考えてた 神高月報ていうんだが 歴史も古くて もう500号近い 摩耶花 この部室には無いみたいね える やっぱりそうですか ハクション 摩耶花 どうする? 折木 ☆ 奉太郎 先輩 部室の入れ替えのときに何か荷物の出し入れはありませんでしたか 遠垣内 そういえばダンボール箱をいくつか運んだな 奉太郎 ダンボール箱ですね 遠垣内 ああ 奉太郎 《と、なると・・ だがそいつを手に入れるのはちょっと難題だ ここはカマをかけてみるか》 奉太郎 すいません どうもこの部屋はものが多くて探し物には手間がかかりそうです 顧問の先生にも手伝ってもらって 徹底的に捜索したいんですが いいですかねぇ 遠垣内 それはだめだ あまり引っ掻き回さないでくれと言っただろう える でも ここになかったら もう手掛かりが無いんです 奉太郎 責任もって 全部元通りにしますから お願いしま・・ 遠垣内 駄目だといっている! える そんな・・ 遠垣内 俺は忙しいんだ 何が徹底的に捜索だ ここにはお前らの文集など無いんだ わかったら帰れ! 奉太郎 先輩 俺たちは薬品金庫の中身に興味があるんですよ 遠垣内 なんだと 奉太郎 その中に文集があるはずなんです それさえあれば先輩の手を煩わせる事もないんですがね ところで俺たち これから図書室に用があるんですが 俺たちが行った後でもし文集が見つかったら 地学準備室に置いといてもらえませんか 鍵は開いています 遠垣内 お お前 お前は俺を 奉太郎 先輩を? 遠垣内 わかった 見つかったらそうしておくよ 奉太郎 お願いします さあ行こうか 遠垣内 おい1年 お前の名前だけ聞いてなかったな 奉太郎 折木奉太郎 悪いとは 思ってますよ ☆ 摩耶花 ねえ折木 どうしてこんなところで待っているのよ? 奉太郎 省エネだ 摩耶花 なによそれ 奉太郎 ところで千反田 遠垣内の家は どういう方面で有名なんだ える そうですね 中等教育に影響力があって 教育関係者が何人もいるお家柄ですね 奉太郎 なるほどなぁ 奉太郎 《5分経過》 そろそろ戻るか ☆ <地学準備室> 奉太郎 あ きてるな 摩耶花 文集だわ 摩耶花 ちょっと折木 あんたこれどうやったの? 何か知ってたの? 奉太郎 まあ ちょっと脅迫をな 摩耶花 脅迫? 奉太郎 ああ 伊原 お前口は堅い方か? 摩耶花 何よ 言うなといわれればしゃべらないわよ 奉太郎 そうか じゃあまずはじめ 遠垣内が部屋から出てきたとき やつは明らかに俺たちを警戒していた 摩耶花 確かに 奉太郎 室内の様子はどうだ? 窓を開けて扇風機を回していたが あの位置ではテーブルのうえの用紙も吹き飛ばしてしまいかねん 摩耶花 空気の入れ替えをしたかったんでしょう? 奉太郎 そうだ ではなぜ換気をしたかったのか もっと言えば 何故内側から鍵を掛け 赤外線センサーまで設置して 摩耶花 ちょ、ちょっとまってなによその赤外線センサーって 奉太郎 ああ 廊下の両側に見慣れない小さな箱があったんだ それにあの室内にあったあのアンテナのついたのが受信機だとすると あそこを誰かが通れば アラームがなる仕組みなんだろう 摩耶花 よくそんなのが分かったわね 奉太郎 ま 状況からの推測だけどな 問題は何故そこま警戒して 接近者が来るや 慌てて部屋の換気をしたのか 摩耶花 匂いを消すため 奉太郎 それが妥当だろう 奴は消臭スプレーの匂いもさせていた で そこまでして人に知られたくないにおいとなると 摩耶花 タバコね 奉太郎 教育界の名家の御曹司ともなれば なんとしてでも 不法行為を見つかるわけにはいかないって事だな 摩耶花 なるほどねぇ 奉太郎 まあ もし千反田が風邪を引いていなかったら 一発でにおいに気づいていただろうがな 摩耶花 でもまって 結局文集ってどこにあったの? 奉太郎 薬品金庫のなかだろう 摩耶花 おーれーきー 奉太郎 べ、別にからかってるんじゃないぞ 薬品金庫はあの簡易テーブルの下にあったんだ そしてその中に タバコやライターも隠していたんだろう だから俺が先生と一緒に探させてくれと頼んだとき 遠垣内はあんなに慌てたんだ 摩耶花 やっぱり あんた 変! 奉太郎 なにを 典型的な 一般人を捕まえて 里志 みんなー ヒマワリー 奉太郎 里志 文集のバックナンバーが見つかったぞ 里志 え わ 本当だ へぇ こんなのだったんだ 摩耶花 40年も前となると さすがに手作り感があるわよねぇ 里志 それはガリ版印刷だね 正確には謄写版印刷って言って明治時代に発明されたものなんだよ 1970年代だとまだ学校にはコピー機はなかった時代だから ほらこっちはコピー機をつかってる 奉太郎 どうした 千反田 奉太郎 どうした える 折木さん ちょっと える これです 奉太郎 氷菓 第2号 える あの時私は これを見つけたんです 叔父のところにこれを持っていって これは何かと聞いたんです 奉太郎 思い出したのか える この中を見てください これには叔父の事が載っています 何かがあったんです 45年前に この古典部で 奉太郎 《今年もまた文化祭がやってきた 関谷先輩が去ってからもう1年になる この1年で先輩は英雄から伝説になった 争いも犠牲も 先輩のあの微笑さえも すべては時の彼方に流されてゆく いやそのほうがいい 覚えていてはならない なぜならあれは 英雄譚などでは決してなかったのだから 全ては主観性を失って 歴史的遠近法の彼方で古典になってゆく いつの日か現在の私たちも 未来の誰かの古典になるのだろう 一九六八年 十月十三日 郡山養子 》 える ここにある去年は 45年前になります ならば 古典部の関谷先輩とは 叔父の事でしょう その叔父が 私に教えてくれた答えも 古典部に関する事でした 奉太郎 なら もう大丈夫だろう える でも 思い出せないんです もうちょっと もうちょっとなのに・・ あの日 叔父は何を語ってくれたのでしょう 45年前叔父に一体何があったと 奉太郎 調べてみればいいさ える でも 覚えていてはならないって書いてあります もし調べたら 不幸な事になるかもしれません 忘れられたほうがいい事実というのは存在するでしょう 奉太郎 45年も前のことでもか える 違うんですか 奉太郎 違うさ ここに書いてあるじゃないか 全ては 歴史的遠近法の彼方で古典になっていく 時効って事さ える はい 奉太郎 それに 調べるって言ったって第2号に去年の事って書いてあるんだから 創刊号を見ればいいだけだ 摩耶花 ちょっと何よこれ 創刊号だけ欠けているじゃない 里志 あっ える はっ
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【ミリマス】金髪撫子は炬燵に入り、たい焼き氷菓に色狂う 執筆開始日時 2017/12/05 元スレURL https //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512480326/ 概要 === 765プロ劇場多目的和室にはこたつがある。 十二畳の畳張り。広い部屋の中央に、もう一度言うがこたつがある。 コタツ、炬燵、おこたコタツ。テーブルと布団の組み合わせ。 俺のこたつが真っ赤に燃える。お前もこたつむりにしてやろうか? あー、あー、こたつみかん。冬が去ってもおこたは出しておこう……。 さて、そんなこたつにアイドルが入る。劇場にあるのだ当然だ。 道具は、使われるため、利用されるためにそこにあるのである。 日本人の、アイドルの、日本の地に立つ二本の足を温めるためにあるのである。 だからほら、こたつに両足を突っ込んで、蕩け切った表情を浮かべる劇場アイドルエミリースチュアート!! 「……はぁ~……幸せでしゅ」 英国生まれの金髪少女、エミリーはすっかりコタツの虜だった。 今もその一辺を占拠して、日本の誇る冬の文化、こたつみかんを堪能し終わったばかりである。 タグ ^エミリー スチュアート ^田中琴葉 ^望月杏奈 まとめサイト アムネジアss大全 あやめ2nd えすえすMode エレファント速報 おかしくねーしSSまとめ だる速 プロデューサーさんっ!SSですよ、SS! ポチッとSS!! SSまとめ ホライゾン SSでレッツゴー SSびより SSまとめプラス SSマンション SS 森きのこ! SS2chLog YomiCom wiki内他頁検索用 ほのぼの エミリー スチュアート コメディ ミリオンライブ 作者◆Xz5sQ/W/66氏 田中琴葉
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氷菓 8. 試写会に行こう! ごめんなさい でも どうしようもないです。みんなに謝ります。それしかないと思う。 もう誤らなくていい。最初から適材適所ではなかったのは確かだ。よくここまで頑張ってくれた。後の処理はなんとか考えてみる。ただし、上手くいったとしてもお前の望む方向にはならないだろう。 ☆ あ・た・し♪; と言う訳で今はちょっとね 名前を入れて下さい; そうですか あ・た・し♪; うん 名 前を入れて下さい; 急にこんな話しをしてすみませんでした あ・た・し♪; ごめんねー、さすがに時間と距離は、動かせ ないもんねー 名前を入れて下さい; いいえ、そういう事情なら、仕方ないです あ・た・し♪; かわいい後輩の頼みだもん、なんとかしたいけどねー 名前を入れて下さい; ほかに心当たりはありませんか?そういうことができる人間に あ・た・し♪; うーん あ・た・し♪; ・・・・・・ 名前を入れて下さい; 先輩? あ・た・し♪; zzz・・・・・・ 名前を入れて下さい; 先輩 あ・た・し♪; 冗談よ あ・た・し♪; 頼りにはなんないけど、使い方によっちゃ あ・た・し♪; 踊ってくれるのがいるわ ☆ L あ、たぶん大丈夫だと思います 名前を入れて下さい; では、その日来てもらえるか? L 是非、生きます! L 間違えました、行きます 名前を入れて下さい; そうしてくれると、こちらも嬉しい 名前を入れて下さい; 時間と場所は、追って伝える L 取っ手も楽しみです L 取っ手も、です L とっても 名前を入れて下さい; 知ってるかもしれないが 名前を入れて下さい; 変換はしなくても構わない 名前を入れて下さい; そのままENTERを押せば L 層なんですか L そうなんですか L ああ、ほんとうですね 名前を入れて下さい; では、頼む 名前を入れて下さい; そうだ、どうせなら L はい 名前を入れて下さい; 友達も誘ってくればいい 名前を入れて下さい; そう三人ばかり L いいんですか 名前を入れて下さい; 確か古典部だったな? 名前を入れて下さい; 部員を引き連れて来てくれれば、私も嬉しい <外> 里志 へえ 決勝進出だってさ 奉太郎 みたいだな 里志 すごいよね ああいうのを見ると 僕にも何か才能がとか考えちゃうけど どうも福部里志には天賦の才はなさそうだ 大器晩成にかけたいところだけど望み薄だね 奉太郎 データベースがなにいってんだ 里志 そりゃ知識に関しては それなりに自負もあるけどさ そんなもの極めたってクイズ王にもなれやしないんだよ 奉太郎 そうか? 里志 そうさ 羨ましい限りだよ まったく 奉太郎 でも ま 羨ましいばかりでもないだろう 里志 例えば? 奉太郎 天才は俺たちみたいな普通の人生を望んでも得られないからな 里志 普通の人生に魅力を感じるのかい 奉太郎? 奉太郎ならそうかもね 里志 でもはたして奉太郎にそれが送れるかな 奉太郎 どういう意味だ 里志 僕は福部里志に才能がないことを知ってる でも折木奉太郎までがそうなのかはちょっと保留したいところだよ 奉太郎 俺の人生が普通じゃないってのは人間観察がなってないな 里志 評価を保留したいっていってるのさ ところで 少し急いだほうが良くないかい 編集会議に遅刻したら 摩耶花が怖い 奉太郎 確かに 《まったく夏休みだってのに》 <地学準備室> 摩耶花 遅い! 里志 う フフフ 摩耶花 またそうやってすぐごまかす 奉太郎 千反田は? 摩耶花 ああ まだ来てないのよ 心配ね 里志 うわ その差はひどいよ摩耶花 摩耶花 日ごろの行いの差でしょ える 遅れてすみません 試写会です! みなさん 試写会に行きましょう 2年F組が製作した クラス展示のビデオ映画なんです 里志 ふうん える わたしの知人がそのクラスにいまして 感想を聞かせて欲しいそうです その相談をしてて少し遅れてしまいました <廊下> 摩耶花 どんな映画なの? える えっとミステリー映画だそうです 摩耶花 へえ 里志 面白そうだね える ここですね <視聴覚教室> える お言葉に甘えて来ちゃいました 入須 ああ よく来た ようこそ 本日は招きに応じてきてくれてありがとう える 伊原摩耶花さん 福部里志さん 折木奉太郎さん 私が所属している古典部の方たちです 入須 よろしく 私は入須冬実だ 里志 ああ やっぱり 入須先輩でしたか 見たことがあると思ったんです 入須 すまない記憶にないんだが 里志 あ 6月末の文化祭実行委員会 軽音部と演劇部の争いの調停 あれはほんとうに見事でした 奉太郎 《里志が手放しで誉める奴がいるとは》 入須 やはり覚えていないな 里志 そうですか 摩耶花 ちいちゃんとどういう関係なの? える 私の家と入須さんの家でお付き合いがあって子供のころからお世話になっています 奉太郎 《旧家・名家もなかなか大変なんだな》 入須 さて これは私たちのクラスで作製した映画だ これを見てぜひとも率直な意見を聞かせて欲しい える 楽しみです 奉太郎 見て 感想を言うだけでいいんですか? 入須 それではおかしいか? 奉太郎 俺たちに不評でも取り直しが効かないんでしょう? 宣伝してくれって事ですか? 入須 いいや 奉太郎 なら 見せてくれる意味が解からないんですが 入須 もっともな疑問だな 確かにただ見てもらうだけでは意味がない でもまず見てもらったほうが効率的だと思う どう? 奉太郎 効率的ねえ 入須 このビデオ映画にはタイトルは付いていない 仮称はミステリー ビデオが終わったら一つ聞かせてもらいたいことがあるからそのつもりで ではそろそろ始めよう それでは 健闘を 奉太郎 《健闘?》 <ビデオ映画> ナレーター 2年F組の有志はかんや祭への参加を決め 奈良久保地区の展示取材の為 現地に向かった 山西みどり まだつかないの 杉村二郎 も もうすぐだよ あと5分もかからない 頼之上真美子 でも さっきもその台詞聞いたよ 鴻巣友里 勝田竹男 けっこうきついな 山西みどり 暑いしそれに疲れたわよ 海藤武雄 暑いのはお前だけじゃない さあそろそろいくぞ 奉太郎 《自主制作ならこんなもんか》 山西みどり まだー 杉村二郎 みえてきたよあそこが奈良久保だ 鴻巣友里 すごいね 勝田竹男 なるほどここなら取材のしがいがありそうだ 海藤武雄 どにかく今夜休める場所を確保しよう 取材はそれからだ 鴻巣友里 それならあそこがいいんじゃないかな 海藤武雄 いってみよう ☆ <館> 鴻巣友里 なんだかいやな予感がする ☆ 里志 館もの! 摩耶花 館もの? ☆ 山西みどり ほこりっぽぃ 勝田竹男 どうやら屋根はしっかりしているな 海藤武雄 ここで寝るのは危ないなあ ガラスが散らばってる 杉村二郎 暗くなる前に泊まれる場所を探そう 鴻巣友里 こっちに見取り図があるわよ 里志 おお見取り図 海藤武雄 手分けして中を調べよう 頼之上真美子 え 危なくない? それにたぶん鍵がかかってるでしょ 鴻巣友里 それなら大丈夫 きっとあると思う 頼之上真美子 えっ? 杉村二郎 ここは事務所か 杉村二郎 こっちの鍵は? 鴻巣友里 それマスターキーだと思う なくなったら困るし置いておいたほうがいいよ 杉村二郎 そっか そうだな 鴻巣友里 ほら これ これだけあれば 調べられるでしょ 海藤武雄 じゃあ 使えそうな部屋をみて周るんだ 皆 うん 里志 普通だったらさ 全員で行動すると思わないかい? 奉太郎 何が言いたい 里志 もうすぐ事件だ賭けてもいいよ 摩耶花 ふん 奉太郎 《俺は話しかけられたんだが》 ナレーター 事件はこの後に起こる 里志 そうだろうとも 摩耶花 ふん 勝田竹男 どうだそっちは 鴻巣友里 山西みどり 鏡の破片が散らばってて掃除しないと使えないわね 勝田竹男 そうか こっちも似たようなものだ 勝田竹男 おーい 杉村 そっちはどうだ 杉村二郎 割ときれいだよ 使えるのかもしれない いったん降りるよ 山西みどり 海藤君は 勝田竹男 まだ調べてるのか まあいいさ みんなで迎えにいこう 勝田竹男 控え室か 勝田竹男 いないな 勝田竹男 ん おかしいな 山西みどり そでじゃない 勝田竹男 開かない 鍵が掛かってる 頼之上真美子 どうしよう 鴻巣友里 マスターキーとってくる 頼之上真美子 あ 私も ☆ 杉村二郎 海藤! ち 血だー 頼之上真美子 キャー 山西みどり ちょ ちょっとあれ える はっ 奉太郎 《よくそれだけ感情移入できるな》 勝田竹男 ちくしょう 誰が 勝田竹男 そんな ☆ 摩耶花 終わり なの? える えっ は まだ 終わってませんよ 入須 映像はここまでだ 奉太郎 どういうことですか 入須 この事件の犯人は誰だと思う? ☆ 処暑 陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也 ☆ 入須 順を追って説明しよう でもその前に一つだけ聞かせて欲しい この映像 技術的にはどう思う 摩耶花 正直に言わせてもらうと稚拙だと思います 入須 私もそう思う 技術のないものがいくら情熱を注いでも 結果はしれたもの 奉太郎 でも それはそれでいいんじゃないですか 入須 そう わたしもそれでいいと思っている 自己満足の世界は許されていい事だと思う 入須 出来不出来は本質的に重要とはいわない ならこの企画にとって致命的な自体とは 里志 完成しないことですね 入須 そう それでは自己満足にもならない このビデオはロケ地が特殊で夏休みの間しか撮影できないのにまだ完成していない える 撮影が上手くいかなかったんですか? 入須 スケジュールの消化は順調で次の日曜の撮影で完成するはずだった 摩耶花 じゃあ なんの問題が? 入須 脚本だ クラスで唯一漫画を描いた事がある 本郷まゆという子に一時間の映画の脚本が託された 摩耶花 そんな無茶な 入須 本郷はよくやってくれた でも彼女はいま見てもらった場面まで書いたところで倒れた える はあ 奉太郎 まさか 続きを俺たちに? 入須 さすがにそんなことは頼まない そこで最初の質問だけど 犯人は誰だと思う? 本郷は これから解決編というところでたおれた 見るものが見れば犯人を割り出すことが出来るはず 里志 でも素人が書いた脚本にちゃんと手がかりがまかれているんですか? 入須 それなら大丈夫 あの子はミステリーの勉強をきちんとしていた 十戒も きゅうめいだいも にじゅっそくも守っていたはずよ 里志 へえ 奉太郎 モーゼの十戒か? 里志 いいや ノックスの十戒だよ きゅうめいだいも にじゅっそくも 探偵小説におけるルールをうたった文句だよ 入須 そう トリックを解く鍵はフェアに提示されているということ それを踏まえたうえで犯人は誰だと思う? 奉太郎 《健闘ってのはこのことか》 里志 誰と言われるとよわいな データベースは答えを出せないんだ 摩耶花 そうね わたしもちょっと自信が あやしいと思うのはいたけど 奉太郎 ん なんだよ 里志 いやあ これは奉太郎の担当じゃないかと思って 探偵役はね うわあ いやそうな顔だね 奉太郎 真剣に見てなかった える それなら もう一回みせてもらいましょう 奉太郎 勘弁してくれ 入須 参考意見で構わない 気楽にいってくれればいい 奉太郎 そうですか では山西先輩だと思います える どうしてですか 奉太郎 態度が悪かったから 摩耶花 折木! あんたね 奉太郎 入須先輩が考えればいいじゃないですか 入須 私はミステリーに疎くてね 奉太郎 それなら なんでミステリーが題材になるのをとめなかったんですか? 入須 私は最初企画に参加していなかった 北海道からもどってきて事態の収拾に乗り出したのがおととい もしわたしが最初から参加していたら 企画を進めはしなかっただろう 奉太郎 じゃあ最後にどうして俺達古典部が選ばれたんですか? 入須 まず 千反田と面識があったこと それから 氷菓の話しを聞いたこと える え ご存知だったんですか? 奉太郎 《糸魚川先生から聞いたのか?》 入須 事態の収拾に乗り出したとき 思い出したのは君たちだ 君たちならもしかしたら 探偵役をつとめられるかもしれないと 奉太郎 変な期待は困ります 入須 そうだな 君たちには迷惑な話だったと思う あやまろう なら 試写会はこれで終わり ありがとう ごくろうさま 奉太郎 えっ える ちょ まってください それじゃあ結末はどうなるんですか? 入須 わからない 努力はしてみるけど 未完成に終わることも覚悟しているわ える それじゃあ困ります このビデオは完成しないのはとても悲しいです わたし そんなの嫌です 奉太郎 《嫌といっても入須だっていやだろう》 里志 ま 未完てのも後味が悪いよね 摩耶花 そうねえ せっかくみんなで作ってたのに える それに それに なぜ本郷さんが 信頼と体調を損ねてまで途中で脚本をやめなければならなかったのか える 私 気になります! 里志 手伝ってあげようよ 奉太郎 摩耶花 どうせ暇なんでしょ える 折木さん やりましょう 本郷さんの弔い合戦です 入須 本郷は死んでいない える はっ そうでした とにかく折木さん 奉太郎 ここで引き受けて犯人がわからなかったらどうするんだ える あ 奉太郎 2年F組の先輩たちの前で土下座でもするのか そこまでの責任は取れない 入須 それなら オブザーバー的な役目ならどうだろう 奉太郎 オブザーバー? うわ 入須 私たちのクラス探偵役志願者の話を聞いて 参考意見を言ってもらう どう? 奉太郎 はあ それなら まあ える うは 入須 そうか 助かるよ <外> 里志 入須先輩は有名だよ ほらあそこ 彼女の家は総合病院の経営者なんだ 奉太郎 ほう 大病院のご令嬢か 里志 けど 入須先輩が有名なのはそれだけじゃないよ あの人にはあだ名があるんだけど 何だと思う? 奉太郎 さあな 里志 女帝だよ 奉太郎 サディスティックなのか? 摩耶花 それは女王様でしょ 奉太郎 そのツッコミ魂に敬礼 摩耶花 なにやってんの? 里志 美貌もさることながら 人使いが荒くて上手いそうだよ 彼女の周りの人間は いつしか彼女の手駒になるってさ 奉太郎 ほお そいつはたいしたもんだ 里志 それにしてもさ せっかく女帝がご登場遊ばしたんだから ぼくらもシンボルの一つくらい欲しいもんだね 奉太郎 シンボル? 里志 まず摩耶花は正義かな 審判と迷ったんだけどね 奉太郎 なんだそれ 里志 タロットのことだよ 奉太郎 ふうん 摩耶花 じゃあ福ちゃんは何なのよ 里志 そうだね 愚者 いや魔術師かな 愚者は千反田さんに譲るよ える え そうですね 言われてみれば 愚者かなと思います ウフフ それが私の良くないところかも知れませんけど 摩耶花 わかんない 奉太郎 《おれもだ》 える 折木さんは 里志 それは決まってるよ 力さ える え そうですか 私は星がいいと思うんですが 里志 いや 絶対 力だね バッチリだよ 奉太郎 ふん 誉めているわけじゃなさそうだな 里志 そうでもないさ 奉太郎 《いまいましいやつだ》 <家> 奉太郎 無理だ 奉太郎 はーい える おはようございます 迎えに来ちゃいました 奉太郎 《なんてお嬢様だ》 <地学準備室> える おはようございます 摩耶花 おはよー 里志 おはよ える 今日は使いの方に案内してもらって探偵役の方に話を伺いましょう 摩耶花 いつの間に打ち合わせしたの? える チャットです 神山高校のホームページに 生徒だけ入れるチャットルームがあるんです 摩耶花 へえ そんなのがあるの? 今度教えて える いいですよ える はい どうぞ 江波 古典部の部室はここですか? える はい あなたは2年F組の方ですか? 江波 江波倉子といいます よろしくおねがいします 入須から話しがあったと思いますが 今日はこれから皆さんを探偵役に引き合わせます ではいきましょう <通路> 摩耶花 ちいちゃん それお菓子? える はい 今日は頂き物のチョコレートです みなさんで食べながらお話ししようと思いまして 摩耶花 いいねえ える おなかがすいては 頭が働かなくなってしまいますし 里志 どんな推理を聞かせてもらえるのかな 楽しみだね奉太郎 奉太郎 お前らみんな楽しそうだよな 里志 先輩 質問していいですか 江波 どうぞ 里志 誰の話を聞くんですか? 江波 助監督と小道具 広報の三人です 里志 へえ ちなみに江波先輩は何を担当していたんですか? 江波 私は企画に参加していません 興味がなかったので 奉太郎 《実に俺好みのいい回答だ》 える 江波さんは 本郷さんと親しかったんですか? 江波 どうしてですか える いえ ただあの脚本をかかれた方がどのような方だったか 気になるだけです 江波 本郷は生真面目で注意深く 責任感が強くて馬鹿みたいにやさしく 脆い 江波 私の親友です える そうですか 江波 ここです 現在映画の製作は中断していますのでおそらく誰も来ないでしょう 江波 この3人が探偵役志願者です
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氷菓 3. 事情ある古典部の末裔 <喫茶パイナップルサンド> 奉太郎 マスター コーヒーをもう一杯 える あの 実は 私 える 私 折木さんに 頼みがあるんです 奉太郎 えっ あぁ えっ ・・ 頼み? える はい 本当ならこれは 私だけの問題ですから お願いできる筋合いではありません だからまず話を聞いてくれませんか? 奉太郎 まあ 聞く だけなら える はい ☆ える 私には関谷純という叔父がいたのですが 私がその叔父から何を聞いたのか 思い出させてほしいんです 奉太郎 よくわからんのだが える はっ すいません 先走りすぎました ちゃんと順を追ってお話します える 実はその叔父は7年前にインドに行ったっきり 行方不明になっています 子供のころの私は その叔父によくなついていました どんな突拍子も無い質問にも必ず答えてくれて 知らないことなど何も無いような人でした える 私が幼稚園のころ 叔父が古典部だったことを知り 私は興味を持ちました いつも家にあった 酢昆布に 語呂が似ていたからだと思います 奉太郎 《駄洒落か》 える ある日私は 古典部にまつわる何かについて 叔父に尋ねました するとその時だけ何故か 妙に返事を嫌がったんです 奉太郎 嫌がった? える はい 私がずいぶん駄々をこねて ようやく叔父は答えてくれたんですが その答えを聞いた私は 奉太郎 お前は? える 泣きました 恐ろしかったのか 悲しかったのか 大泣きしました 奉太郎 泣いた・・ える しかも母が驚いて跳んできてくれたんですが 叔父はそんな私をあやしたりはしてくれなかったんです その時の事は ただショックが大きかっただけで これ以上何も覚えていません える でも 中学生になった頃 気になりだしました 叔父はなぜ 答えを渋ったのか なぜあやしてくれなかったのか える それからの私は やれることはやったつもりです 疎遠になっている関谷家にもできる範囲で接触しました ですが どうしても思い出せなかったんです ☆ える だから 神山高校に入ったとき 古典部が最後の望みだと思いました 奉太郎 それが一身上の都合か える ですが古典部が廃部寸前だったとは知りませんでした 職員室で聞いてみても 叔父が高校生だった45年前の事を知っている先生もいなくて 奉太郎 で なぜそこで俺に助けを求める える それは それは折木さんが私では想像もしなかった結論を出してくれそうだからです あの鍵の時とか 本の時 そして勧誘メモの時もです える 折木さんなら きっと私を答えまで導いてくれると思うんです 奉太郎 買いかぶられても困る あんなものは ただの運だ える ならその運に頼らせてください! 奉太郎 気がすすまん 奉太郎 《これは 千反田という人間の 大げさに言えば人生観にもかかわる問題だ そんな事に省エネ主義のこの俺が少しでも責任を負うとでも? ご冗談を》 奉太郎 何故 俺だけなんだ 頼れるやつは他にもいるだろう 奉太郎 人海戦術を使えばいい お前の友達にも頼んでみればどうだ? える 折木さん 私は過去を言いふらして回る趣味はありません える こんなの 誰にでもする話じゃありません 奉太郎 すまん ☆ える 私は随分無茶を言っています 自分の思い出に折木さんまで巻き込んではいけないと解っています ただ 叔父よりもずっと愛想は悪いけれど あなたも答えてくれました 奉太郎 愛想が悪くて悪かったな える 私は そんな折木さんに 叔父を重ねていたのかもしれません 奉太郎 高校は3年間ある その間にゆっくり探せばいい える 私は叔父が死んでしまう前に叔父の事を思い出したいのです 奉太郎 死んでしまう? える はい 法律では7年の間、生死が不明となれば 死亡したとして扱う事が出来るそうです 奉太郎 そうなのか える 叔父の家でも、いずれこの件に区切りをつける予定です ささやかですが葬儀も営むそうです だから だから私は叔父が伝えてくれた事を胸に その葬儀に臨みたくて ・・ すみません ☆ 回想 奉太郎、どうせやりたいことなんて無いんでしょ? ☆ 奉太郎 俺はお前に対して 責任を取れない だから お前の頼みを引き受けるとは言わない だがその話を心に留めておいて ヒントになるような事を見かけたら 必ず報告しよう その解釈に手間取るようなら そのときも手助けする える はい 奉太郎 それでよければ 手伝わせてもらう える ありがとうございます どうか よろしくお願いします 奉太郎 ああ ☆ <教室> 奉太郎 《高校生活といえども けして薔薇色だけではない 例えば定期試験 神山高校でも 一学期中間テストが始まった この試験期間中はすべての部活が休止になる それはもちろん古典部もなのだが 普段から何もやっていないので 正直ほとんど変わらない ならば普段どうりにしていてもいいようなものだが 鍵が貸し出されないのでは仕方が無かった》 ☆ <自室> 奉太郎 中間テスト終了 やれやれ 手紙(折木供恵) 前略 私は今 イスタンブールにいます ちょっと失敗しちゃって 日本領事館に篭ってるから 街の中はまだ観てないんだけどね 奉太郎 何やったんだ 姉貴・・ 手紙 この旅おもしろいわ きっと10年後 この毎日の事を惜しまない 手紙 ところで古典部はどう? 部員は増えた? それで ちょっと気になる事があったから 書いておくね あんた文集作る気ある? 古典部は毎年文化祭で文集出してたんだけど 今も続いてるのかな 続いてるとしたら もしかして文集の作り方わからないかもしれないと思って 古典部の文集は図書室には無いからね 探すのは部室 そこに使われてない薬品金庫があって バックナンバーはその中 鍵は開いてるわ じゃあプリスチナに着いたら一度電話するから かしこ 折木供恵 奉太郎 薬品金庫? タイミング良過ぎだろ・・ ☆ 小満 万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る ☆ <地学準備室> える 本当ですか? クシュン 奉太郎 本当だ その手紙もここに持ってきた 摩耶花 なるほどぉ 薬品金庫ねぇ うん 奉太郎 ここには無いぞ える あっ そう言えば見当たりませんでした じゃあ文集は? 文集は? 摩耶花 チイちゃん落ち着いて 落ち着いて 奉太郎 《チイちゃんって》 奉太郎 千反田 その手紙には部室の薬品金庫って書いてあるだけだ 姉貴がここを卒業したのは2年前だからな その間に部室が変わったんだ える なるほど そういうことですか 摩耶花 それで 折木 2年前はどこだったか分かってるの? 奉太郎 顧問に聞いてきた 生物準備室だとさ 摩耶花 へぇ 珍しく準備がいいじゃない 奉太郎 効率を上げただけだ 摩耶花 ふうん 張り切ってるわね 奉太郎 そんな事は無い 俺は一般に張り切らない える じゃあ行きましょう そういえば福部さんは? 摩耶花 ああ 手芸部よ なんか夏のファッションシーンを先取りーだとかなんとかいってたけど える 折木さん! <生物準備室前> える あら? 開きませんよ? どなたかいらっしゃいませんかー? 遠垣内 やあ すまない 鍵をかけてた 我が壁新聞部に入部希望かな? える いえ 違います ここは壁新聞部の部室なんですか? 遠垣内 そうだけど? 奉太郎 《このにおい 香水? いや消臭剤か?》 遠垣内 で、何か用でも? える あの、私、古典部の部長 千反田えると申します 3年E組の遠垣内先輩ですよね 遠垣内 どうして俺の名前を える 去年万人橋さんのお宅でお姿を見かけていたものですから 遠垣内 万人橋の家で まてよ もしかして 神田の千反田さん? える はい 父がお世話になっています 遠垣内 ああ こちらこそ そうかぁ 千反田の 奉太郎 《何を気にしているんだ》 遠垣内 それで なにか える はい それでこの生物準備室に古典部の文集のバックナンバーが保管されていると聞いてきたんです ここは以前 古典部の部室だったそうですね 遠垣内 あ ああ 俺が一年の頃はそうだったかなあ える では ではその文集はご存知ですか? 遠垣内 あ いや ないね 奉太郎 そうですか ありがとうございました 摩耶花 帰るな! 摩耶花 あの すいません ここにあるはずなんです 探させてください 遠垣内 悪いけどさっき無いって言ったはずだよ える そんな 奉太郎 さ 帰ろうか ☆ 摩耶花 あんたおかしいと思わないの? 奉太郎 思う 摩耶花 だったら帰るな 遠垣内 ま 気の毒だけど 他をあたってくれ える でも ここにあるっていう手掛かりを見つけたんです ここになければ学校中を探さなければならなくなるんです 奉太郎 《学校中・・ 冗談じゃない》 える 少しの時間でいいんです 中を見せてください 奉太郎 俺からも 遠垣内 あまり部外者に入ってほしくないんだよ 摩耶花 先輩 でもここは部室である前に 教室ですよね 遠垣内 君は? 摩耶花 古典部の伊原摩耶花です 遠垣内 わかった いいよ 探せばいい だけど あまり引っ掻き回さないでくれよ <生物準備室> 奉太郎 他の部員さんは? 遠垣内 ああ きょうは休みなんだ 俺は6月号のねたを考えてた 神高月報ていうんだが 歴史も古くて もう500号近い 摩耶花 この部室には無いみたいね える やっぱりそうですか ハクション 摩耶花 どうする? 折木 ☆ 奉太郎 先輩 部室の入れ替えのときに何か荷物の出し入れはありませんでしたか 遠垣内 そういえばダンボール箱をいくつか運んだな 奉太郎 ダンボール箱ですね 遠垣内 ああ 奉太郎 《と、なると・・ だがそいつを手に入れるのはちょっと難題だ ここはカマをかけてみるか》 奉太郎 すいません どうもこの部屋はものが多くて探し物には手間がかかりそうです 顧問の先生にも手伝ってもらって 徹底的に捜索したいんですが いいですかねぇ 遠垣内 それはだめだ あまり引っ掻き回さないでくれと言っただろう える でも ここになかったら もう手掛かりが無いんです 奉太郎 責任もって 全部元通りにしますから お願いしま・・ 遠垣内 駄目だといっている! える そんな・・ 遠垣内 俺は忙しいんだ 何が徹底的に捜索だ ここにはお前らの文集など無いんだ わかったら帰れ! 奉太郎 先輩 俺たちは薬品金庫の中身に興味があるんですよ 遠垣内 なんだと 奉太郎 その中に文集があるはずなんです それさえあれば先輩の手を煩わせる事もないんですがね ところで俺たち これから図書室に用があるんですが 俺たちが行った後でもし文集が見つかったら 地学準備室に置いといてもらえませんか 鍵は開いています 遠垣内 お お前 お前は俺を 奉太郎 先輩を? 遠垣内 わかった 見つかったらそうしておくよ 奉太郎 お願いします さあ行こうか 遠垣内 おい1年 お前の名前だけ聞いてなかったな 奉太郎 折木奉太郎 悪いとは 思ってますよ ☆ 摩耶花 ねえ折木 どうしてこんなところで待っているのよ? 奉太郎 省エネだ 摩耶花 なによそれ 奉太郎 ところで千反田 遠垣内の家は どういう方面で有名なんだ える そうですね 中等教育に影響力があって 教育関係者が何人もいるお家柄ですね 奉太郎 なるほどなぁ 奉太郎 《5分経過》 そろそろ戻るか ☆ <地学準備室> 奉太郎 あ きてるな 摩耶花 文集だわ 摩耶花 ちょっと折木 あんたこれどうやったの? 何か知ってたの? 奉太郎 まあ ちょっと脅迫をな 摩耶花 脅迫? 奉太郎 ああ 伊原 お前口は堅い方か? 摩耶花 何よ 言うなといわれればしゃべらないわよ 奉太郎 そうか じゃあまずはじめ 遠垣内が部屋から出てきたとき やつは明らかに俺たちを警戒していた 摩耶花 確かに 奉太郎 室内の様子はどうだ? 窓を開けて扇風機を回していたが あの位置ではテーブルのうえの用紙も吹き飛ばしてしまいかねん 摩耶花 空気の入れ替えをしたかったんでしょう? 奉太郎 そうだ ではなぜ換気をしたかったのか もっと言えば 何故内側から鍵を掛け 赤外線センサーまで設置して 摩耶花 ちょ、ちょっとまってなによその赤外線センサーって 奉太郎 ああ 廊下の両側に見慣れない小さな箱があったんだ それにあの室内にあったあのアンテナのついたのが受信機だとすると あそこを誰かが通れば アラームがなる仕組みなんだろう 摩耶花 よくそんなのが分かったわね 奉太郎 ま 状況からの推測だけどな 問題は何故そこま警戒して 接近者が来るや 慌てて部屋の換気をしたのか 摩耶花 匂いを消すため 奉太郎 それが妥当だろう 奴は消臭スプレーの匂いもさせていた で そこまでして人に知られたくないにおいとなると 摩耶花 タバコね 奉太郎 教育界の名家の御曹司ともなれば なんとしてでも 不法行為を見つかるわけにはいかないって事だな 摩耶花 なるほどねぇ 奉太郎 まあ もし千反田が風邪を引いていなかったら 一発でにおいに気づいていただろうがな 摩耶花 でもまって 結局文集ってどこにあったの? 奉太郎 薬品金庫のなかだろう 摩耶花 おーれーきー 奉太郎 べ、別にからかってるんじゃないぞ 薬品金庫はあの簡易テーブルの下にあったんだ そしてその中に タバコやライターも隠していたんだろう だから俺が先生と一緒に探させてくれと頼んだとき 遠垣内はあんなに慌てたんだ 摩耶花 やっぱり あんた 変! 奉太郎 なにを 典型的な 一般人を捕まえて 里志 みんなー ヒマワリー 奉太郎 里志 文集のバックナンバーが見つかったぞ 里志 え わ 本当だ へぇ こんなのだったんだ 摩耶花 40年も前となると さすがに手作り感があるわよねぇ 里志 それはガリ版印刷だね 正確には謄写版印刷って言って明治時代に発明されたものなんだよ 1970年代だとまだ学校にはコピー機はなかった時代だから ほらこっちはコピー機をつかってる 奉太郎 どうした 千反田 奉太郎 どうした える 折木さん ちょっと える これです 奉太郎 氷菓 第2号 える あの時私は これを見つけたんです 叔父のところにこれを持っていって これは何かと聞いたんです 奉太郎 思い出したのか える この中を見てください これには叔父の事が載っています 何かがあったんです 45年前に この古典部で 奉太郎 《今年もまた文化祭がやってきた 関谷先輩が去ってからもう1年になる この1年で先輩は英雄から伝説になった 争いも犠牲も 先輩のあの微笑さえも すべては時の彼方に流されてゆく いやそのほうがいい 覚えていてはならない なぜならあれは 英雄譚などでは決してなかったのだから 全ては主観性を失って 歴史的遠近法の彼方で古典になってゆく いつの日か現在の私たちも 未来の誰かの古典になるのだろう 一九六八年 十月十三日 郡山養子 》 える ここにある去年は 45年前になります ならば 古典部の関谷先輩とは 叔父の事でしょう その叔父が 私に教えてくれた答えも 古典部に関する事でした 奉太郎 なら もう大丈夫だろう える でも 思い出せないんです もうちょっと もうちょっとなのに・・ あの日 叔父は何を語ってくれたのでしょう 45年前叔父に一体何があったと 奉太郎 調べてみればいいさ える でも 覚えていてはならないって書いてあります もし調べたら 不幸な事になるかもしれません 忘れられたほうがいい事実というのは存在するでしょう 奉太郎 45年も前のことでもか える 違うんですか 奉太郎 違うさ ここに書いてあるじゃないか 全ては 歴史的遠近法の彼方で古典になっていく 時効って事さ える はい 奉太郎 それに 調べるって言ったって第2号に去年の事って書いてあるんだから 創刊号を見ればいいだけだ 摩耶花 ちょっと何よこれ 創刊号だけ欠けているじゃない 里志 あっ える はっ
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氷菓 14. ワイルド・ファイア 摩耶花 すみません ありませんでした 河内 見つからなかったの 夕べには骸に 摩耶花 夏休みに 田舎に持っていってしまったみたいです 河内 ふうん そうなんだ 摩耶花 はい 河内 そ じゃあ ポスター手伝って 摩耶花 あ ポスター ですか 河内 そ 萌えるやつね 私ちょっと出かけてくる 摩耶花 先輩 タイトル覚えてた ☆ 里志 千反田さん 摩耶花 お料理コンテスト 11時半開始だからね える はい 摩耶花 あ 福ちゃん ごめん 漫研でポスター描かなきゃ ならなくなったんだ 里志 え そうなの えと それじゃあ 摩耶花の出番は最後にするとして 12時10分までにきてくれればいいよ 摩耶花 わかった なんとかしてみる じゃあ 里志 じゃあ僕も 総務委員会に顔出さなきゃいけないから 先いくね 奉太郎 《満喫してるなあ》 ☆ 田名辺 それ 体育館に運んでおいてくれ 里志 了解しました ところで 先輩は見て回らないんですか 田名辺 なんだかんだ雑用があるからなあ ちょこちょこはみてるんだが 何か面白い話でもあったか 里志 面白い話ですか あ 囲碁部に怪盗がでたそうです 田名辺 ほう 里志 碁石を盗んで 犯行声明を残していったそうです 田名辺 ほう そうか 囲碁部でなあ 里志 はい まあどうせ 部員の自作自演だとおもいますけどね 田名辺 いや おかのからきんたんだが アカペラ部でも似たようなことがあったらしいぞ 里志 え そうなんですか 田名辺 ああ クーラーボックスから ドリンクが一本やられてたらしい 里志 それにも犯行声明が? 田名辺 なにか変なメモが入ってたそうだ 里志 《これはおもしろくなってきたぞ》 田名辺 どうした 福部 にやにやして 里志 いやあ なんでもありません ☆ える 今日こそ がんばります うん ☆ <廊下> 入須 よし わかった える 引き受けてくださるんですか? 入須 うん える ありがとうございます! 入須 礼は売れてからだな で いくらで何部だ? える 一部200円で 刷ったのは 200部です 入須 多いな える 手違いで多くなったんです それで なんとか売りたいとおもって わたし わたし ・・は! 入須 150円に値下げして20部渡せ うちのパンフと合わせて200円で売る える はい ん? 入須 なんだそれは 見本を渡せ える え はあ そういうことでしたか すみません 持って来てないです 入須 これからは現物を持って歩け 頼み方一つでずいぶんかわる える 入須さん! 入須 な なんだ える 入須さんは 物を頼むのが上手ですよね 入須 ! える わたしに 人への頼み方を教えてください 入須 はあ? 女子生徒 え 何 入須 そうだな いいか 何を頼むにしても 相手には自分から動いてもらうように仕向けることだ える 仕向ける 入須 そのためには 相手に精神的な満足感を与えなければならない いろいろあるんだが お前にも使えそうな手は 期待だろう える 期待? 入須 そう 相手に 自分は期待されていると思わせるんだ える おもわせる 入須 それができれば 後は実に簡単に尽くしてくれる える 尽くしてくれる 入須 ああ ただし 問題はあまり大きく見せないことだ える おおきくみせない 入須 自分にはささいなことだが 相手にはそこそこ大事らしいな くらがいい それと もう一つ える ! 入須 できれば人目につかないところで 異性に頼むんだ える は はい 入須 文集 早くもってこい える わかりました える 大変べんきょうになりました ☆ <地学準備室> 製菓研究会員 トリックオアトリート! 製菓研究会員 いえーい 奉太郎 ? 製菓研究会員 トリックオアトリート! 製菓研究会員 いえーい 奉太郎 何者だお前ら 製菓研究会員 製菓研究会の訪問販売です ビスケットはいかがでしょうか 奉太郎 いくらだ 製菓研究会員 一袋100円でござんすよ 旦那 製菓研究会員 ああ なにこれ かっこいい! 製菓研究会員 ああ それ持って売りにいくのいいかも 奉太郎 なんなら ビスケット2袋と交換してやってもいいぞ いまなら文集に そのピストルをつける 製菓研究会員 え ほんとにいいの バキューン 製菓研究会員 じゃあ これ かぼちゃの感謝の印に これもあげる 奉太郎 小麦粉? 製菓研究会員 イエーイ トリックオアトリート バキューン ☆ 里志 お 漫画研究会が誇る職人か いいね 河内 はい あがり 里志 まや・・ 里志 よーし やるぞー ☆ える あ 摩耶花さんは? 里志 まだいそがしそうだったよ える そうですか 里志 摩耶花を信じよう 谷 おーい 福部 うちのスハラだ 料亭の息子だ 里志 へー そりゃすごいね 谷 まあ せいぜいがんばってくれよ じゃあ 里志 せいぜいね える ? お料理研究会副部長 さー 気になる今回のエントリーは 1番 チームあじよし! 2番 チーム ファタモルガーナ! 3番 チーム天文部! そして4番 チーム古典部! ルールは各チーム三人一組で 一人の持ち時間は20分 20分経過後 次の人と交代していただきます 一人が料理してる間 他の人が声をかけると反則になりますので注意して下さい える 福部さんは何を作るんですか 里志 よくぞ聞いてくれたね 福部流海鮮チャーハンさ える たしか ごはんはお米から炊かなくてはいけませんから では 福部さんは最後の大将ですね 里志 いや 僕は最初の先鋒でいくよ は 海鮮チャーハンが作れない今 どこで出たっておんなじさ える よろしくお願いします お料理研究会副部長 各チーム 一人一品以上作っていただきます 食材は中央のかごから早い者勝ち もしなくなってしまっても 校内からであれば補給を認めます それでは 先鋒の選手! お料理研究会部長 おん ゆあ きっちん 里志 よっしゃー お料理研究会副部長 それでは まいりましょう ワイルドー みな ファイアー ☆ 奉太郎 ふぁいあー ☆ 秋分 陰陽の中分となれば也 ☆ お料理研究会副部長 さあ 始まりました ワイルドファイアー 各チーム いったいどんな料理をわれわれに披露してくれるのか 実に楽しみであります お料理研究会副部長 おっと チーム古典部 煮干の頭とはらわたを一つ一つとっています なんとも仕事が丁寧だ どうですか部長? お料理研究会部長 大切な下処理ですよ 副部長 お料理研究会副部長 チームファタモルガーナ あさりを用意しました える 《だいこんのおみおつけでしょうか は 福部さん それではいけません 大根の皮をむいていませんよ ふ! いけません いけません 助言はルール違反です》 える 《だいこん 皮 皮です 福部さん あは 気づいていただけましたか え 一切れ一切れにピーラーをかけるんですか は お湯が 沸騰しちゃってます! 》 お料理研究会副部長 チーム古典部 これは時間が掛かりそうだ お料理研究会部長 あ メビウスの輪の中で 里志 できた えっと お料理研究会副部長 各チーム 何を作っているのか まだわかりません おっとチーム古典部 首をかしげているぞー 里志 あちーち える 《あ わかりました トン汁ですね》 お料理研究会副部長 おっと チームあじよし これは定番 ミートソースだー ☆ 摩耶花 このペースじゃ間に合わない ☆ お料理研究会副部長 先鋒のみなさん そろそろお時間です 5 4 3 2 1 お料理研究会部長 チェンジ エレメント! 里志 ごめん 一品しか作れなかった える 大丈夫です 任せてください 里志 頼んだよ 千反田さん お料理研究会副部長 これはすごいぞ チーム古典部 中堅 これはみごとな桂剥きだ お料理研究会部長 大根の真なる姿が いやあ 美しい いまだったら汚染された河川も きれいになりそうですね かわだけに 里志 《すごいや もう一品つくっちゃったよ ・・・ あ やっぱり千反田さんだ》 お料理研究会副部長 なんと 古典部拝み洗いだ さらに6リットルしかない水を惜しげもなく捨てる お料理研究会部長 米の旨さのために 決死の覚悟ですね お料理研究会副部長 オー チーム天文部中堅 あれはなんだ 何の料理なんだー お料理研究会部長 過激に ファイヤー お料理研究会副部長 一方のチーム古典部 これは ぎせ焼きか? 故郷の味だ お料理研究会部長 ひろみー 里志 《ぎせやきなんて聞いたこともないよ》 お料理研究会副部長 さあ チーム ファタモルガーナ ぶりの照り焼きが佳境にはいってきた お料理研究会部長 ブリリアント お料理研究会副部長 チーム古典部 ぎせ焼きができあがったようです お料理研究会部長 おなかがすいてきました お料理研究会副部長 この中堅はいったい何者だ 里志 《豪農千反田家息女 千反田える嬢だ 覚えとけ》 お料理研究会副部長 一方チーム天文部 アバンギャルド料理がまだ続いているぞー お料理研究会部長 闇に食われろ! お料理研究会副部長 チーム古典部 ゆでたジャガイモに片栗粉を加えてすり鉢にいれました 今度は芋もちだ 手馴れているぞ古典部 だ しかし これはまずいか 里志 《まずい? なにが 》 うわあー お料理研究会副部長 チーム古典部 助言は反則ですよ 里志 《だめだ つうじてない》 お料理研究会副部長 ここで40分経過です 大将にかわってください える 福部さん どうでした? 里志 すごいね 千反田さん ここまで料理が出来るなんて知らなかったよ える 私 料理 好きなんです 里志 うん みごとみごと ただ える ただ? あー 食材が残ってません! 里志 はは 摩耶花 ごめん ☆ お料理研究会副部長 さあ とうとう大将戦となりました 摩耶花 あがりです 摩耶花 すみません ちょっと すみません お料理研究会副部長 おっと チームあじよしは デザートにりんごを用意する構え!見る見るウサギさんができあがっていきます 古典部の大将はまだ現れないのか おっとチームあじよし ウサギさんのほかにも お花型にもきりぬきはじめた まだ大将のあらわれないチーム古典部を尻目に チームあじよしは デザートを用意しております ☆ 里志 摩耶花ー お料理研究会副部長 なんだー 私服の女の子がやってきたぞー チーム古典部かー える 摩耶花さん! お料理研究会副部長 るか 古典部です チーム古典部ついに大将が登場だ! お料理研究会副部長 さあ チーム古典部 一難さってまた一難 もう食材が残っていないぞ お料理研究会副部長 何も作れなければ 大将の得点はもちろんゼロ ここまで大健闘のチーム古典部 もはやここまでか 摩耶花 《これだけ》 お料理研究会副部長 チーム古典部 小さなたまねぎを手に入れた 摩耶花 《どうする》 お料理研究会副部長 しかしこの小さなたまねぎひとつで何を作ろうというのか 何も思いつかないのか ただ立ち尽くしております どうする古典部 一品も作れなければ 失格になりますよー 奉太郎 《どうする》 摩耶花 《なにができる》 える 《摩耶花さん あれだけの食材でどうするつもりでしょう 私 気になります》 里志 《え だれのせいやねん》 お料理研究会副部長 古典部大将 一歩も動けません ・・ でたー ファタモルガーナ オムレツです 摩耶花 《考えろ 考えろ》 お料理研究会副部長 チーム古典部 もはやここまでか 摩耶花 《なにか なにかあるはず》 お料理研究会副部長 さあ チーム古典部 打つ手がありません 残り時間はわずか10分 このままタイムアップを待つしかないのか 奉太郎 さとしー える は いま 福部さんの名前が呼ばれませんでしたか あ ほら 里志 え ほんとに 奉太郎 さとしー お料理研究会副部長 バナナをだし汁で煮ています 里志 すみませーん お料理研究会副部長 なにか 里志 ちょっと静かに 奉太郎 さとしー える 折木さんです あそこ 部室に 奉太郎 さとしー 奉太郎 さとし こっちにこい 真下までこい 早く える 福部さん 里志 うん 里志 なにかー 奉太郎 しっかりうけとれよー 里志 ナイスキャッチ で これなに お料理研究会副部長 チーム古典部 先鋒が戻ってまいりました 里志 摩耶花 摩耶花 何? は! お料理研究会副部長 なんと これはすさまじい展開です あれはまさか小麦粉か お料理研究会部長 ルール上 オッケー ならばよし! 摩耶花 よし! お料理研究会副部長 さあ 残り7分 ワイルドファイアー 各チームが作業終盤に差し掛かっている中 やっと動き出したチーム古典部 このあまりに不利な状況の中 いたいどんな戦いぶりをみせてくれるのか お料理研究会部長 わたし きになります! お料理研究会副部長 なんと 甘エビの頭をとりだした どうしようというのか える かきあげ 里志 そうか かきあげか お料理研究会副部長 さあ ワイルドファイアー 残すとこ 後 5分です 摩耶花 ちょっと 料理研 おたまくらい用意しなさいよ お料理研究会副部長 おたまを手に入れた古典部 次の作業にとりかかります おいあげます チーム古典部 怒涛の追い上げで巻き返しをはかります 里志 かき揚げ丼だ お料理研究会副部長 まにあうのか チーム古典部 あと1分 さあ もう 時間がないぞ お料理研究会副部長 すくった さらに のせたところで 3 2 1 終了 里志 よっしゃー える 摩耶花さん! 里志 お疲れー 里志 イエーイ える フフッ 里志 どうしたの える なんでもありません ☆ お料理研究会副部長 えー それでは 結果を発表いたします 栄えある優勝は チーム古典部! 奉太郎 疲れた ☆ 摩耶花 あげたりない 里志 いやあ 時間も選択肢も無いのに最高だったよ 摩耶花 だっておたまがなかったのよ おたまさえあれば完璧にできたのにさ あれもってくるのに1分くらいかかったよね 私もバカだった おたまがないならないなりに お料理研究会部長 いやあ本当に申し訳ない ちゃんとかくにんしたはずなんだがなあ 最後にもう一回確かめるべきだった 里志 いやあ 僕も始めにおかしいと思っていたんだから 確認するべきでしたよ える ちょっと失礼します 摩耶花 いや もういいんですけどね える あら これは 摩耶花 なに 里志 あっ 犯行声明! ☆ Welcome to KANYA FESTA ! ☆
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(水自然)(コスト4) (パワー5000) (クリーチャー)(リキッド・ピープル/スノーフェアリー/ゴースト/スペシャルズ) ■このカードを、能力を持たないカードとしても扱う ■自分がシールドゾーンにあるカードを手札に加える時、相手にそれを見せてもよい。それが能力を持たないカードなら、相手のクリーチャーを2体まで選ぶ。そのうち1体を持ち主の手札に戻し、もう1体は、次の自分のターンのはじめまで攻撃もブロックもできない。 ■ブロッカー ■Wブレイカー 評価 選択肢 投票 壊れ (0) 即戦力 (0) 優秀 (0) 微妙 (0) コメント 名前 コメント