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【武装神姫】セッション3-0【SW2.0】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18943912 追加ハウスルール:ニトリの特殊加工 d66(1d6×2回の組み合わせ)を振って、その出目によって武具強化が出来る。 種類も効果もランダムな博打強化。ガンは今のところ未対応。 ランクBは4回まで、ランクAは3回まで、ランクSは2回まで、ランクSSは1回限り。 武器加工 2回目の出目 防具加工 2回目の出目 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1回目の出目 1 ダメ増減 -1 -1 ±0 ±0 +1 +1 1回目の出目 1 強化失敗 1000Gが水の泡 2 威力増減 -3 -2 -1 +1 +2 +3 2 防護点増減 -1 -1 ±0 ±0 +1 +1 3 C値増減 +1 +1 ±0 ±0 -1 -1 3 回避増減 -1 -1 ±0 ±0 +1 +1 4 命中増減 -1 -1 ±0 ±0 +1 +1 4 必筋増減 +3 +2 +1 -1 -2 -3 5 必筋増減 +3 +2 +1 -1 -2 -3 5 魔法被ダメ増減 -1 -1 ±0 ±0 +1 +1 6 好きな種類 選んだ種類による 6 好きな種類 選んだ種類による 追加ハウスルール:≪かばう≫について ≪かばう≫を持たない人でも、補助動作と主動作を消費する事によって、対象に≪かばう≫を行えるものとする。 この≪かばう≫を実行する際、補助動作での行動や魔法の行使等は行えないものとする。 その他は通常の≪かばう≫と同様の制限を受ける。 例:各種練技、賦術等 以上原文ママ。 戦闘特技≪かばう≫を持っていなくても、補助動作・主動作を放棄することで、かばう宣言が出来る? (*1)
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WEB拍手へのお返事と、メッセージログのページ。 WEB拍手へのお返事。 メッセージログ WEB拍手へのお返事。 4月1日限定ネタについて。 くはははははは、騙されおったか、皆の衆。 世は満足じゃ~♪ まあ、イベントですのでこういうのもありかと。 5/4 作戦成功。この作戦、半月に一度位更新できたら良いのですが、ネタが…。 5/5 インターミッション08、某エイジと~ との事ですが…。 エイジはよく覚えていませんな~。なにせ最後に読んだのはもう『ん』年前の事ですし…(私の高校には図書室に普通に漫画があったのですよ)。 5/6 神姫愛好者さま。 このページは半分貴方の為のページです(5/23現在)。 感想の一つ一つがオラの元気玉を大きくするんだ! 5/11 神姫愛好者さま。 10回全部に違う物を書いておりましたよ。 …それからあのカニデカ、良いですよね。ファイナルベントのやっつけ仕事っぷりがまたなんとも言えずに良い味出してます。 某PSの格闘ゲームでは王蛇より強いんですが…(バイザーが武器な時点でかなり有利)。 5/22 神姫愛好者さま。 これから先ですか。それは読んでのお楽しみって事で…(これでアイゼンが一回戦敗退とかしたら皆困るだろーな)。 あとAC4fAは面白いですぜ旦那。 原稿用紙一枚分も無いセリフでキャラが立つ奴連打。 シナリオも分岐式で両勢力どちらの切り札にもなれますし、あっと驚く仕掛けがいくつもあります。 4時代からの引継ぎキャラに隠しイベントの山(例えば、とあるミッションで僚機が敵に向かって行った後、しばらくその場で待っているとオペレータの女の人に『お前も行け!!』と叱られます)。いやあ、語ると尽きないのでこの先は自粛。 AC好きなら買って損は無いのでは? 5/29 神姫愛好者さま。 同士討ち万歳。それからネコはバトルには使いづらいのですが、日常ネタはすごい出てくるので困ったものです。いっそ奴が主役の方が良かったかも…。 6/29 マヤアさんはスゴイっす。……色んな意味で。それから例の鳥子、実はランク9の人より強かったりする。……まあ、マヤアさん相手ではサザビー相手にザクかグフか程度の差でしかないけれど……。 6/29 そう、真の強者は戦わずに……、って違うから。そうじゃないから。あれを強者の見本にしちゃダメーーーッ!! 7/1 ご愛読、及び初拍手、有難う御座います。拍手コメントがとても励みになります。無理をしない程度に頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。……この文章、ちと硬いですかね? 7/6 WEB拍手の文字を左揃えにしたくてスキンを弄ってみたのですが、これしか左揃えになるスキンが無かったのです。……しかし意外に好評なようで、これがメイド効果と言うものでしょうか? 9/6 ほぼ二月ぶりのメッセージでした>土下座さま。 前から趣味が合うとは思っていたが、まさかこれ程とは……。 因みに、オラトリオ以降ALCはスペシネフとサイファー → マイザーγ、スペ戦を使ってましたね。(近所のゲーセン潰れて半年ほどやってませんが……) 9/7 やっぱりマヤアは凄いですね~。いやもう、マジでこいつを主人公神姫にすれば良かったと……。 それから募金5円も有難う御座いました~。 9/28 有難う御座います。>土下座さま。 アイゼンとデルタのバトルにもご期待下さい。……ちゃんと面白く書けると良いのですが……。 メッセージログ 容量対策に、メッセージの格納ページを作成。 残虐とかはどうなった? -- 名無しさん (2007-09-14 15 09 05) 遅レス申し訳ないです。あのネタは残虐度を薄めて再構成中です。いつの日か日の目を見るときが来るでしょう。・・・たぶん。 -- ALC (2007-09-15 19 50 08) http //proxy.f3.ymdb.yahoofs.jp/bc/78c0fc3e/bc/c128/%a5%b9%a5%c8%a5%e9%a5%a4%a5%af%a1%a6%a5%d5%a5%e9%a5%f3%a5%ab%a1%bc.jpg?BCiPl7GB3GMVsMbu -- 写真、明るさを調整しました。良かったら使って下さい。 (2007-09-17 18 50 55) ごめんなさい。理由は不明なのですが見れませんでした。 -- ALC (2007-09-17 23 13 14) http //www.mediafire.com/imageview.php?quickkey=6ttzukx3m71 thumb=4 -- 慣れないツールの使用でこちらも手落ちがあったかと。今度は大丈夫のはずです。何かに使えるとは思いますので、お渡ししておきます。 (2007-09-18 15 13 14) ども、ミヤコンです。フランカー格好いいですねw まさかアーマーになるとは・・・・それにしても鳥子は組み変えしやすいですね。 -- ミヤコン (2007-09-18 16 27 01) 遅レスでごめんなさいなALCです。 そしてまたもや見れない画像(泣)。私のPCが原因なのでしょうか? ファイアーウォールとか? -- ALC (2007-09-19 22 42 36) ミヤコンさまお褒め頂きありがとう御座います。 まったく鳥子の便利さときたら・・・。 誰ですか、鳥は一個で良いやとか言って一個しか買わなかったALCは? もう近所の店では鳥子売ってないじゃないですか!? 二個買った魚子はいっぱいあるのに・・・。 さて、フランカー(いまだ仮)の件ですが、白子+鳥子がベースである以上できるんです。 そう、黒鳥子を入手すれば黒いフランカー(仮)ができるんです。 そちらの名前をどうしようかと考え、いまだ(仮)な訳なのです・・・。 ・・・遅レスな上に長々と失礼しましたALCでした。 -- ALC (2007-09-19 22 48 22) 「神姫の構造について~」、拝見しました。よく考えられていると思います。少なくとも、読んでいて矛盾は感じませんでした。 -- 土下座 (2007-09-23 00 59 36) 途中送信失礼しました。私も漠然とは考えていましたが、「腹部に関節がないのは、やっぱり神姫のボディで一番容積を稼げる部分だから、ここに関節をつけちゃうとバッテリーとかも小さくせざるを得なくて活動時間が減るのかなー」くらいの曖昧さでしたがw あと一般論ですが、世間のサブカルチャーは、エロと賭け事の存在が定着の鍵と聞いたことがあります。つまり世間にこれだけ定着していると言う設定の武装神姫は、逆説的にエロの存在が(ry -- 土下座 (2007-09-23 01 03 47) 土下座さま。お読みいただきありがとうございます。えろボディはありますよねきっと。一般販売なのでデフォルトにあるかどうかは微妙ですが。 実は次回のえろらぶシリーズはそれ関連のネタだったり…。 さて、本編八話とどちらが先に更新できるのやら…。 筆を早くしたいALCでした。 -- ALC (2007-09-24 00 42 34) にゃー -- 名無しさん (2007-09-25 10 33 58) にゃー? 意図が分かりませんが一応返礼します。 にゃー。 -- ALC (2007-09-26 01 11 21) いつの間にか2036HITを超えておりました。当初の目的であっただけに感無量です。来てくださった全ての方に改めて感謝いたします。 -- ALC (2007-09-29 03 19 03) この下にさりげなくネタが仕込んであるのに今気付いたw -- 土下座 (2007-10-29 23 23 35) ↑ぱっと見何が何の事だか分らなかった俺、参上。こんな所にこんなネタを仕込むとは……俺もマネしよw -- 神姫愛好者 (2007-11-01 07 35 07) カモメとウミネコの件で突っこみを入れたものです。大変ご無礼いたしました。出来たらメールでも差し上げようとアドレスを探したのですが、連絡先がWeb拍手しか見当たらなかったもので……。あの時の投稿は、ハンドルネームを含め、全て公開して下さって構いません。特に問題ありません。 -- 男爵 (2008-04-17 15 11 38) と言う訳で、男爵さまより『カモメとウミネコは違う鳥です』という旨のご指摘を頂いておりました。 分類上近似ではありますが、別種の鳥です。 生態も少々違うようですが、どちらも『カモメ科カモメ属』の鳥なので、広義の意味で『カモメ』と呼称していました。 ついでに、真紀を混乱させて遊ぶ為でもあります。 -- 以上、ご指摘ありがとう御座いました。ALC (2008-04-22 00 13 38) 初めまして、何時も更新を心待ちにしながら拝見させていただいております。登場人物の『藤堂晴香』『藤堂奈津子』の名前と『南の島で怪しい研究』でピーンと来たのは自分だけの筈……だと思いたい( -- 通りすがり (2008-05-23 17 18 36) あ、あのね。別に、南の島で仲間とバカンスに行ったら、別のグループの女の子とかと仲良くなって、海洋生物と戯れたり、しばかれそうになってみたり、あまつさえお母さんが出てきたりするゲームとは関係ないのよ。偶然の一致、この作品はフィクションなの。……余計な事言うと、ラスボスまで取っておこうと思ったらサメには使えなかったライフルが火を吹いちゃうかもしれないよ? -- 隠し事の下手なジョーカー(ALC) (2008-05-23 23 59 55) 先生!要塞さんの写真がいつの間にか武装一覧から消えてます、どこのどなたの陰謀ですか! -- テンチョーの中身 (2008-07-07 19 47 09) 慌てるな、これは孔明の罠だ!! ……と言う事で、要塞さんの写真、復活です。 ん? 前と違う? 気のせい、気のせい。 -- ALC (2008-07-14 23 45 51) 待ちました……ずーっと新作を待っていましたよ。にしても、要塞さんすげぇ、これなんてAF? -- HPが消えて寂しいジョーカー的突っ込みした通りすがり (2008-08-14 12 46 57) Σ(゜△゜) あのHP、マジで消えてる!? ……そして要塞さんは、AFだけにパイルに弱い、と。……って、誰が上手い事言えと!?(爆) -- 長らくお待たせしました、ALC (2008-08-15 00 55 36) もう止めてマヤア! 祐一のライフはとっくにゼロよ!(財布の中身的な意味で -- ずっと前にDLしたムンラビに手を出そうか迷っているジョーカー (2008-09-02 13 39 01) 祐「俺のターン。俺は手札からATMを使用、ライフポイントを500回復させる!! (無駄な足掻き) -- ムンラビやると、どんなに死にまくっても、晴香は実は強かったんだって実感できる。ALC (2008-09-04 01 57 19) マヤアすげぇ(笑) -- 名無しさん (2008-09-06 01 20 15) 祐一募金の協力しときますねつ⑩ -- ミヤコン (2008-09-06 08 35 30) 募金総額=15円。マ「わ~い。祐一ゃん、5円チョコ3つ買って~」 祐「え、僕の取り分は!?」 マ「ん~、チョコっとやる」 祐「誰が上手いこと言えと…?」 -- 皆様、有難う御座います、なALC (2008-09-07 00 51 07) キカイオーにはまった人がここにいるぞ! -- テンチョーの中身 (2008-09-29 23 41 27) イター!? 意外と多いぞキカイオー好き!? -- リアル知人は「遊戯王?」とか言う奴ばかりだったので結構嬉しい、ALC (2008-10-05 21 07 57) つーか昔ドリキャス版持ってたぜ!持ちロボはなぜかラスボスがお母さん属性のあの子だぜやっふー! -- テンチョーの中身 (2008-10-10 22 42 29) 「お母さんのお墓参り(結果的に)」は、いまだにインパクトに残る土下座 -- 土下座 (2008-10-10 23 59 56) 今日、ドリキャス(現役)版やってたら お父さんルートに進んでしまった。 分岐条件ミスった。 -- ALC (2008-10-19 22 26 38) それはそれとして、ばかねこ回答者の皆様。 推理内容を公開しちゃっても宜しいでしょうかね? いえね、とあるお人が見たいと言うモノで……。 -- ALC (2008-10-19 22 28 22) あまりといえばあまりにも極端な攻撃方法に思わず拭いたw100くらいならまだしも千ですかwww -- ミヤコン (2008-10-20 08 27 36) まずは切腹してお詫びを……。 ミヤコン様。申し訳ない、コメントに気付きませんでした。……何たる不覚。 ……核なるうえは、ノワールさんのコラボSSでも書くしか……。 (恥の上塗りになったら如何しよう?) -- ALC (2008-11-16 23 06 35) -
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自己板コテまきひとの初恋の女の子の名前=○○先生 『自己板コテ』まきひとの名前一覧
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何かを得るためにはそれ相応の代価を支払はなければならない 7月26日(火) そして次の日、私はまたあの騒音の中にいた。耳が痛くなってきそうなほどの音量で、様々な音が混ざり合っている。やっぱりこの空間には慣れそうにない。 「そう? あたしは慣れてるけど」 「私は二回目」 「私に関しては初めてですよ……」 肩に乗ったシリアが、私の顔を支えに座っている。冷たい指の感触が頬に伝わる。 「大丈夫?」 「うん、なんとか……」 シリアもこの空間には馴染めそうにないな、と思いながら私は神姫バトルのコーナーを見た。 今日もいい賑わいを見せている。中学校や高校が夏休みに入ったためか、若いマスターが多く見受けられた。中には親子連れの姿まである。 ちなみにお金に関してだが、ちゃんとリアルマネーだ。さすがにゲームセンター側としても運営が成り立たなくなってしまっては困るだろう。 だが神姫センターでの買い物にはspt(神姫ポイント)を使うらしい。これはバトルに勝てば手に入り、また運営にお金を払えばもらえるそうだ(倍率は0.2倍だとか)。 ただまあ、神姫バトルでリアルマネーを賭けた勝負は禁止らしい。3年前にはちらほらやっていたらしいが、今は警察の目が鋭くなっていてここ最近では数は少なくなったとか。全部華凛から聞いた。 「これって交代制だよね?」 「そうよ、沢山いても回転率次第で早く回ってくるから、今のうちに用意して起きなさいよ?」 相変わらず天井に吊られているモニターを見る。なるほど、確かに画面右上には時間制限のような数字が見える。300秒らしい。つまりいくら長引いても5分で片がつく作りになっているようだ。 つまり私の番が回ってくるまで軽く時間がある。それまでに私は華凛に聞きたいことがあるのを思い出した。 「華凛、神姫持ってないんだよね?」 「んー? ないわねー」 華凛はあくまでモニターから目を離さずに生返事した。 「じゃあ、なんでこんなに神姫に詳しいの?」 「…………」 華凛はモニターを見たまま黙っている。だがその横顔には戸惑いの色がハッキリ見て取れた。 「……知りたい?」 その時、華凛の声が幾重にも重なったゲームの音に遮られずにやけに鮮明に聞こえた。何か、変な気分だ。まるで、知ってはならないことを知ろうとしているような―― まるで、華凛の嫌な過去を知ろうとしているような、そんな感覚。 私は、華凛のことはだいたい知っている。私のことは話したし、華凛のことも話してもらった。 だが、まだ私の知らない華凛がどこかにいるようだと薄々思っていた。まだ私は、親友のことを全部知っていない。 「……知りたい」 私はそう答えた。華凛が進んで話してくれるなら、私も黙って耳を傾けた。だが、今はそうではない。私から求めている。今までにない緊張感が、私の体の中に走る。 「…………」 華凛は目を閉じた。逡巡しているようにも見える。やがて、ゆっくりと目を開いた華凛は、 「えいっ」 私の頬を両手で引っ張っていた。 「そっかー、知りたいかーっていうか柔らかっ、あ、なんかクセになりそう……」 「か、かふぃん?」 しばらく私の頬をむぎゅむぎゅと引っ張った後、ようなく華凛は離してくれた。 「あー、柔らかいわね、いやホント。マシュマロみたいってこういうこと言うのね」 「……痛い」 「ごめんごめん。で、なんであたしが神姫に詳しいかだったわよね?」 「うん、そう」 「それはね……」 「……それは?」 華凛は十分に間を取ってから話しだした。 「実は、あたしも神姫が欲しいのよ」 「……?」 それがどう神姫に詳しいことに繋がるのだろうか? 「あたしって下調べとかは結構するからね、神姫が欲しいから、色々調べたのよ」 仁さんも色々教えてくれたし、と華凛は語った。確かにあの人の神姫の話は面白い。調べているうちに詳しくなったと華凛は語った。 だが、なんだかんだ言って今の理由は嘘だろう。華凛が私の考えてもいることが分かるように、私だって華凛が嘘をついているかどうかぐらいすぐに分かる。 華凛は嘘をついている。でも、その意味まではわからない。 (話したくなったら、話してくれるよね……) 私は華凛がいつか話してくれると思いながら、自分の番を待った。 (何で……話せなかったんだろう……) あたしの隣にいる小柄な少女は、緊張した面持ちで自分の神姫と話している。 それにしても、なぜあたしは樹羽に話せなかったのだろう。 (神姫……か) 神姫を見ていると、不安になってくる。その小さな体は簡単に壊れてしまいそうで―― (違う……そうじゃない……そんなの言い訳だ) あたしはもう一度樹羽を見た。さっきよりは緊張はほぐれ、真っ直ぐ前を見ている。 あの真っ暗な部屋で塞ぎ込んでいた子が、2週間も経たないうちにここまで成長するとは、あたしも驚いた。 違うな、多分これが本当の樹羽の姿なのだろう。自分の殻を少しずつ割って、ゆっくりと本来の樹羽が出てきているのだ。 (この調子で行けば、夏が終わる前に樹羽の引きこもりは治るわね……。そしたら、あたしは……) そこまで考えて、あたしは頭を振った。今からそんなことを考えても仕方がない。 だが静かに迫るその時を、あたしはただ待つしかなかった。 直前の人がバトルを終え、私の番が回ってくる。 相手は青年だった。椅子に座り、対戦相手を待っている。ポケットからイヤホンを出そうとしたが、こちらの姿を確認すると黙ってまたポケットにしまった。 少し背が高い。それにしっかりとした目、キレのある顔立ち。なんだかんだ言って、つまりかっこいい人だった。 だが、なんとなく近寄りがたいオーラが出ている。私が声を掛けようか悩んだが、 「よろしく……お願いします……」 とだけ言った。だが、声が小さかったせいか、相手には聞こえていなかったらしい。 私の中で気まずさが残った。どうしようか悩んでいると、後ろから声がした。 「あれ? 東雲じゃん。何やってんの?」 華凛だった。後ろから対戦相手をに話し掛けている。話し掛けられた方は、華凛を見るや、目を見開いた。 「あ、秋已? お前こそ、神姫も持ってねぇのに何やってんだよ?」 「あたしは付き添い。本命はこの子」 東雲と呼ばれた人は、こちらを改めてみた。 「てことは、やっぱり対戦相手ってことか。俺は東雲榊(しののめさかき)。よろしくな」 「奏萩樹羽……よろしく……」 適当な言葉が見当たらず、私はそう答えた。東雲くんは肩をすくませると、 「シンリー、対戦相手だ」 と台に向かって言った。 台には一人の神姫の姿があった。普通の神姫より少し小さい。黒いポディに金髪。生では初めて見るが、アルトアイネス型の筈だ。 シンリーというらしい彼女は台の上で何やら書いていた。神姫サイズの小さなノートに、何やら走り書きのような文字がちらほら書いてある。 「ちがう……こうじゃない……もっとこう、テーマを絞って……」 ああでもないこうでもないと何やらぶつぶつ呟いている。 「な、なにがあったんだろう……」 「さあ」 シリアも対戦相手に挨拶しようと出てきたが、肝心の対戦相手が取り込み中だ。 「ちょっと東雲、どうしたのアレ」 「ああ、あいつ作曲出来てな、最近スランプらしいから気分転換に来たんだが……」 気付けばネタ帳を持ち出し、気分転換にならないらしい。 「曲作れるんですか? すごいですね」 シリアは初対面の相手に普通にしゃべっている。社交性はシリアの方が上だな、やっぱり。 「ああ、ネットで『Day Black』って偽名であげてるよ」 『Day Black』、直訳すると、『東雲』になった筈だ。 「そう、なんですか……」 シンリーはまだぶつぶつ言っている。あれでバトル出来るのだろうか? 「バトルは、出来るの?」 疑問をそのまま口にしてみる。すると、東雲くんはちゃんと答えてくれた。 「出来るっちゃ出来るな」 「何よそれ、つまり100%じゃないってこと?」 「ま、そうなるな。だけどナメんなよ。強いぞ、俺たちは」 にやりと笑う東雲くん。 「いいじゃない、その勝負、乗ったわ!」 「華凛、戦うの私とシリア」 だが華凛はそんなことお構い無しでことを進めた。気付けば椅子に座って、ヘッドギアを着けている自分がいる。 「シリア、行ける?」 ポッドに収納されたシリアに尋ねる。 『私は問題ないよ。でも、シンリーさん大丈夫かなぁ?』 耳元のスピーカーからは、シリアの心配そうな声が聞こえてくる。 「相手のことを考えるのはいいけど、バトルには集中しよう」 『うん、そうだね。集中集中……』 私もあの状態のシンリーは気になる。だが、対戦相手なのだ。やるなら、全力でやらないと失礼だろう。 私はボタンを押した。既に聞きなれたアナウンスが流れ始める。 『…3、2、1、0、RideOn―――』 そしてカウントがゼロになり、私の意識は神姫にライドした――。 東雲と樹羽の勝負が始まった。あたしはモニターで二人の勝負を観戦している。 (また、やってしまった……) 昔から挑発には弱く、すぐに受けてしまう。これは樹羽の勝負なのに、何やってるんだろうねあたし。 (でもまだあたしが引っ張らなきゃいけない時期か、さすがに一人でゲーセン行けって言うのは時期尚早よね……) モニターの中の樹羽は、武装を展開している。まもなく戦いが始まるだろう。 (それにしても、樹羽のあの能力だけは予想外だったわね……) 通常、人の脳では指示することの出来ないブースター部分に指示を送ることが出来る。これは普通に身に付くものではない。この能力を使いたいからといくら努力しようとも無いものはどうしようもない。 (樹羽は……普通じゃない……) だからどうと言うわけではないが、やはり気にはなる。 (でも、本人も知らない能力だし。樹羽のお母さんに聞く? いやいや、そんなこと聞けないでしょ) 結局あたしは、樹羽の能力については何もわからないままなのであった。 第六話の2へ トップへ戻る