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432 :ナイ神父Mk-2:2016/10/04(火) 22 22 04 大陸SEEDネタ その7 AAアフリカ降下とその時の原作勢 C.E71年2月14日、ザフトのア・バオア・クー攻略部隊が壊滅の憂き目に遭っている頃、アフリカのザフト勢力圏であるリビアでは地球連合の新造艦アークエンジェルがアラスカへの降下を失敗して立ち往生をしている真っ最中であった。艦内では臨時で艦の指揮を執っているラミアス大尉が艦メンバーを集めて、これからのアークエンジェルが取る方針について会議を行っている。 「では、我々はこのまま海に出てユーラシアの勢力圏に入ると?」 「ええ、このまま此処に居てもザフトの的になるだけ。それなら管轄が違うとは言え、連合勢力圏のユーラシア方面へと 逃げるほうが得策だと思うのだけど・・・」 「ですが、この艦は大西洋連邦の物です。余りユーラシアに見せるのは・・・」 「それならインド洋か西に移動してザフト勢力圏を突破するの?其れも無茶だと思うわ」 「しかし・・・」 ユーラシアの勢力圏へと入る事を主張するラミアスに対して、あくまで他の連合圏に入らず大西洋連邦勢力圏に入るのを主張するバジルール中尉で妥協点は見出せず、平行線になるかと思われたその時、二人の間に入ったのはフラガであった。 「お二人さん落ち着け、俺はユーラシアに行くには賛成だ」 「ですが、それでは大西洋の機密が・・・」 「少尉も落ち着け、何もユーラシアに亡命する訳じゃ無いんだ、少し物資を補給して直ぐにアメリカへ向かえば問題は無いだろ? それに、少尉が思ってるよりユーラシアはこっちの機密に興味を持ってないみたいだぜ」 「その根拠は?」 「アルテミスの時だよ、あの時ユーラシアの司令は俺達を拘束してアークエンジェルを鹵獲する事だって出来た筈だ。其れなのにしなかったと言う事は、連中は俺達にそれほど興味が無いか、友軍に対して其処まで無茶をやる程、滅茶苦茶な連中じゃ無いってのは解かるだろ?」 「確かに其れはそうですが・・・」 「まあ、何か有れば俺のMAや坊主のMSも動かせる。立ち往生して落されるよりはマシだろ?」 「解かりました、お二人の案で行きましょう」 フラガとラミアスの二人に説得されて折れる形でバジルールも納得、その後アークエンジェルは目標をユーラシア連邦の 中東方面へと定めて飛行を開始する。その間に、数度ザフトのMSから戦闘を仕掛けられる事に成るが、此れは別の話である。 そして、AAが頼みの綱としていた大西洋連邦の都市ニューヨークでは現在ブルーコスモス内の派閥争いが加速していた。現在のブルーコスモスの派閥は小さい物を除けば、穏健派、中道派、過激派の3つに分ける事ができていたが、この過激派が問題であった。 現在のブルーコスモス過激派には大きく分けて2つの派閥がある、アズラエル率いるアズラエル派とジブリール率いるジブリール派である。 「だから、先ほどから何度も言っていますが、現在はエネルギー危機脱却が最優先です。それが出来なければ空の化物を打つ事すらままならないのですから・・・」 「だから、それが弱腰だと言うのですよ!戦力が足りないなら大洋かユーラシアに圧力を掛ければ言い!」 「大洋に?圧力を?其れこそ冗談では有りませんよ。現在の世界のTOPは間違いなく彼らです。その彼等に下手な工作をすれば其れこそ破滅ですよ!」 ブルーコスモスの会合に出席していたメンバーは又か、とうんざりした表情でアズラエルとジブリールの二人の言い争いを眺めている。 「大体、あの時そちらが核さえ使用しなければこんなエネルギー危機に直面はしなかったのですよ。この状況に成った事の責任を棚に上げて無茶を通そうとするのは聊か不義理ではありませんか?」 433 :ナイ神父Mk-2:2016/10/04(火) 22 23 04 「何を言う、あれは理事が核を使わないなどと言う日和見な事を言うから代わりに行った事です!それに言わせて貰うが、あの時全面核攻撃を承認していればこんな面倒くさい事にはならなかったのだ。私が核を打ったせいで現状の様になった?こうなったのは貴方の責任だ!」 「言ってくれますね・・・」 「両者ともそろそろ落ち着いて下さい、このまま言い争って居ても埒が開きませんよ」 最近はアズラエルとジブリールの仲裁役をやらされている参加者が疲れた様に二人を諌めるも、この後数時間、会合が終了するまでずっと二人は言い争いを続け、会合参加者は全員疲れた顔で会場の外に出ていた。会議より1時間程たった頃、アズラエルの姿は自宅内の執務室に有った。モニターには軍でアズラエルの意思を伝える役割のサザーランド大佐の姿も見られている。 「全く、あの狂信者の戯言には付き合いきれませんよ。何で高い金を掛けて作ったプラントを吹き飛ばさなければ行けないのか。あれが後々必要に成って来るのは解かりきった事のはずなんですがねえ・・・」 「ジブリール様は東アジアに拠点と利権を多く持ってらっしゃいます。それが影響しているのでは?」 「其れは解かっていますが、アレは異常ですよ。もう戦争云々ではなく、完全に生存競争を考えてる目ですよアレは」 「しかし、コーディネーターが滅びてくれるならそれで良いのでは?」 「貴方達軍はそれで良いでしょうが、商売人の僕や政治家の皆さんはそれじゃ困るんですよ。コーディー共を根絶やしにするの一体幾ら掛かると思いますか?銃火器や兵器だって安い物じゃないんですよ?」 「それは・・・まあ、私も軍人ですからその手の予算については把握していますが・・・」 「はあ~、此れなら相手がクラウス議員だった時の方がまだマシでしたよ。彼女相手ならまだ妥協点の探りあいだけだったのに・・・」 「しかし、クラウス議員は・・・」 「解かってますよ、過激派の台等を嫌って政治家に専念すると言って抜けた事位、お陰で穏健派の影響力は駄々下がりでジブリール君みたいな夢想家が幅を利かせる始末です。いっそこっちから頼んで復帰してもらいたい位ですよ・・・」 アズラエルはひとしきりサザーランドへと愚痴を語り、その後肝心の用件を2、3伝えると通信を閉じて、仮眠を取る為奥の寝室へと向かった。 その背には年に見合わない哀愁が漂っていた事を此処に明記しておく。 しかし、アズラエルは愚痴で済む分恵まれていたと言っても良い、そう思われるほど現在のザフトの議員の様子は酷い物であった。 「馬鹿な。全滅だと?傭兵共も合わせれば100機近いMAとMSが居た筈だが」 「艦隊は完全に壊滅です。此れは偵察型のジンが実際に確認してきた事なので間違いは無いかと・・・」 「此方で解析した連合のMSはPS装甲で非常に高い実弾防御を実現していた、大量生産とまでは行かない物の其れを配備していたのでは?」 「だが、アレは鹵獲時点では碌なOSを積んでいなかったのだぞ。それが昨日今日でもう運用に耐えるだけのOSが組み込まれたとでもいうのか?」 パトリックの側近であるユウキの報告に、ザフトの議員の多くは混乱していた。しかし、此れは有る意味当然の結果だといえる。戦争開始から現在まで連合側はザフトに負け続けで有った筈が、此処に来て突然の大敗である。そんな中でもパトリックは取り乱さず冷静を装いながら議員たちに落ち着くように呼びかける。 「混乱するのも解かるが、議員が此処で慌てても仕方ない。次の策を考えるべきだ。アフリカに対する戦力強化はどうなっている?」 「はい、現在の所新造したバクゥやザウードをアフリカ方面へと送り続けては居ますが、やはりア・バオア・クー攻略の失敗で俄かに勢いづいている地球軍の事を考えると想定された数の戦力を送るにはもう4ヶ月は掛かるかと・・・」 「ジャスティスとフリーダムを送ると言うのは如何だ?」 「其れでも厳しいかと、如何にジャスティスとフリーダムが強力な戦力でも多勢に無勢と成れば処理が追いつかず敗北する可能性も・・・」 「それは幾らなんでも考えすぎでは?ナチュラルのMS如きフリーダムとジャスティスが居れば簡単に撃破できるのでは?」 434 :ナイ神父Mk-2:2016/10/04(火) 22 23 39 「それに単対多を想定して建造したのがフリーダムだ。多少の数の差くらいは覆せる。」 「議長、御判断を」 フリーダムとジャスティスの投入案に耳を傾けていたパトリックは、心を決めたのか瞑っていた目を開けて口を開いた。 「解かった、アフリカ戦線にフリーダムとジャスティスを完成し次第投入する。他の者も其れで良いな」 こうして議長の鶴の一声でフリーダムとジャスティスの投入が決定されるが、これが後に地球軍を大きく利する事になるとは、賛成した議員も含めザフト全員が予想し得なかったことである。 大洋の本気とユーラシアの準備 C.E71年4月現在、ビクトリア湖のマスドライバー基地にはアフリカ侵攻作戦に向けて多数の大洋の陸軍部隊が駐留を始めていた。 基地内には所狭しとノーマルのザクやドムを初め、南方や砂漠での運用を想定したディザートザクやドムトローペンが配置され、少し奥を見れば宇宙から召集された特務艦隊のザンジバルやアーガマが停泊し、町の郊外には合わせて7隻は下らない大型の陸上艦艇が鎮座して、多数のMSに守られている。 基地を警備している南アフリカ統一機構の兵士達も、此処までは兵力が集結する様子など滅多に見ることは無く、その威容に見入っている。 「大洋もすげえな、一つの作戦の為に、此処まで戦力を投入するのかよ・・・」 「余所見をするな曹長、気に成るのは解かるがな。それだけ砂漠の虎が脅威に見えたんだろう。それに北アフリカの連中もいる。油断は出来んぞ」 「申し訳ありません、少尉。でも確かに其れは厄介ですね・・・。あれ、あの青い色の部隊ってまさか・・・」 「ん、お前はそう言えばミーティングの時に居なかったな。アレは亡命してきた青の部隊の連中だよ」 「やっぱりですか、北アフリカ共同体のエース青の部隊・・・でも何で亡命なんかを?」 「現在のアフリカ共同体のTOPが自民族が第一の人間でな。青の部隊を構成する兵士達の部族も弾圧を喰らったのさ」 「それで亡命を。しかし良く大洋はMSの提供を許可しましたね。」 「元々錬度が高い事は大洋も知っていたし、恐らく難民を受け入れたからその分のアピールでも有るんだろう。どちらにせよ戦力が有るのはいい事だ」 其処まで話すと少尉は自身の搭乗するザクスナイパーの元に向かって再び歩き出し、曹長も後ろの機体を気にしつつも自身のザクへと向かって行った。ヴィクトリア基地で大洋が南アフリカ軍と共に兵力を準備しているのと同時刻、北アフリカを挟んで反対側の地域でもユーラシア連邦の陸軍が多数の陸上艦艇をスエズに集結させて反抗作戦への準備を行っていた。 「・・・では侵攻部隊はアフリカを南下しながら徐々に北上してくる大洋の軍と合流する形となると?」 「そうだ、今作戦はユーラシア、大洋、南アフリカの3軍合同だ。そして我々は、北から侵攻を開始する。MS部隊の指揮はロンメル大佐、君に任せたい」 「それは構いませんが、ビッター少将は如何なさるのですか?」 「私は今回は陸上艦『レーニン』から部隊の指揮を取る。まあ、本隊であるレビル大将の補助の様な物だが・・・」 「解かりました。MS部隊指揮の件、やらせて頂きます。」 「頼んだぞ。今回の作戦でユーラシアを脅かすザフトの戦力を排除できるかどうかでこの戦争の行く末が決まる。失敗は許されないからな」 その後、C.E71年の5月5日、3国共同で企画されたアフリカ反抗作戦は、大型陸上戦艦だけで2カ国合わせて10隻、超大型の戦略爆撃機4機を投入した一大作戦となり、今まで温存され続けてきた大洋とユーラシアの本気をザフトや大西洋連邦に見せる事となる。 435 :ナイ神父Mk-2:2016/10/04(火) 22 24 13 以上です。WIKIへの転載は自由です。
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もやしもん Blu-ray BOX 【初回限定生産版】 Blu-rayBOX発売日:10月26日 ◆特典 ■外箱:オリジナル菌BOX ■封入特典:ブックレット、菌シール ※ブックレットの内容は、2007年12月発売の単巻に収録されているものを再編集したものです ■特典映像:菌劇場DX1~4 1腸内フローラ 2表皮常在菌 3根圏 4カリブの黄色いジュゴンちゃん 2007年10月放送開始。2011年10月26日にDVD-BOXが発売。続編にもやしもん リターンズがある。 http //kamosuzo.tv/ 監督 矢野雄一郎 原作 石川雅之 シリーズ構成 高橋ナツコ キャラクターデザイン 高岡じゅんいち プロップデザイン 小野旭 美術監督 新田博史 色彩設計 山本智子 撮影監督 市川幸彦 3DCG監督 八木竜一 編集 笠原義宏 音響監督 菊田浩巳 録音調整 山田陽 音響効果 森川永子 録音助手 清本百合子 音楽 佐藤直紀 アニメーション制作 テレコム・アニメーションフィルム、白組 脚本 高橋ナツコ 武上純希 猪爪慎一 絵コンテ 矢野雄一郎 鏑木ひろ 田頭しのぶ 加瀬充子 青山弘 河内日出夫 渡辺了 演出 池畠ヒロ史 鏑木ひろ 小山田桂子 滝沢潤 玉田博 矢野雄一郎 作画監督 末永宏一 古俣太一 野口寛明 森光恵 滝口禎一 関根昌之 本間充 藤澤俊幸 ■関連タイトル もやしもん Blu-ray BOX 【初回限定生産版】 もやしもんDVD-BOX【初回限定生産版】 テレビアニメ もやしもん オリジナルサウンドトラック えほん もやしもん 「きんのオリゼー」 いただきます もやしもん ぬいぐるみ 合体オリゼー フィギュア・ホビー:もやしもん 原作コミック 石川雅之/もやしもん 1巻
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もやしもん (2008:部員:もやしもん) 2009年2月14日に開催された、『もやし祭り』に集った6人の部員をさす。
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喰処 やしき2006/2/25 おすすめのラーメン屋さんが南方町にあるというので行ってきました。 看板にもっこりラーメンという文字が。 もっこりラーメンとはニラの粉を練り込んだ麺を使用しているもの。 それを食べてみようかと思って中に入ってメニューを見たらニラ味噌。 せっかくなので注文時に普通のラーメンをもっこりに出来ないか聞いてみました。 出来ないと言うことなので普通のラーメンにしました。 が、厨房で聞いてきたようで出来ると言うこと。 で、出てきたのがこれ。もっこりラーメン850円。 ニラ味噌が別盛りになっているだけのようです。 値段がそれを物語っています。 麺はニラの香りがかすかにするような気がします。ニラの甘みもあるかな。 どっちも気のせいといわれれば、そうかもと答えるかな。 チャーシューが美味しいとの情報ですが、もも肉だと思いますが結構柔らかくていいです。 脂身がないのでヘルシーでもあります。 スープも美味しかったので、今度はすすめられたチャーシュー麺にしてみます。 住所 登米市南方町原屋敷62-2 電話 0220-58-5320 営業時間 11時~2時 18時~20時 隔週水曜日(休み) 駐車場 有り by JIJI 95杯目 何度も目の前を通っていながら一度も入った事がありませんでした。確か最初は『はなやか』(字忘れた)って言う店名だったんですけれども、すぐに変わりましたね。丁度南郷の『花野果市場』が出来たばかりだったので、その辺りも関係あるのかなぁとか思っていました。『もっこりらーめん』といえば南方の道の駅にもあった気もしますが…まだちゃんと運営されているのかな?今日米山の道の駅に行ったら目当ての品がなかったので、ちょっとがっくりでした。(全然関係ないですけど) -- 灯 (2006-07-02 22 43 42) 名前 コメント
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エリアEx3 星斗風穴 「小さな守り神様」クリアで解放 ※【総力】と書かれてるエリアは挑戦中、味方の編成に空きがあると、編成に加えておらず、気絶していないキャラを増援として呼ぶ事が出来る。 コトツキジム ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック 【総力】弐拾壱人組手 100 7 火水地然光闇理 0 日緋色金×3 日緋色金×3 日緋色金×3 【総力】拾四連組手 100 1/14 火水地然光闇理 0 日緋色金×3 博麗の涙×3 日緋色金×3 【総力】拾四煉組手 100 1/14 火水地然光闇理 0 日緋色金×3 博麗の涙×3 日緋色金×3 蓮華樹海 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック ステージ1 100 3 地然闇理 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ2 100 8 火水然光闇理 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ3 100 8 火水地然光闇 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ4 100 3 火然光闇 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ5 100 3 火水然闇 0 霊酒×50 霊酒×50 霊酒×50 ステージ6 100 3 火水地然光闇理 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 琴月公園 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック 【団体】琴月杯-序 100 1/8 然 0 無し 無し 無し 【団体】琴月杯-中 100 1/8 理 0 無し 無し 無し 【団体】琴月杯-結 100 1/8 闇 0 日緋色金×3 博麗の涙×3 日緋色金×3 時雨渓谷 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック ステージ1 90 1/16 火水然光闇理 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ2 100 3 水光闇理 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ3 90 1/12 火水然光理 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ4 100 3 火水然光闇理 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ5 100 1/8 火地然光闇 0 博麗の涙 秘封石×10 秘封石×10 ステージ6 100 1/8 火水地然 0 日緋色金 日緋色金 日緋色金 バトルタワー ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック 【団体】赤の層-序 100 1/8 火 0 無し 無し 無し 【団体】赤の層-中 100 1/8 火 0 無し 無し 無し 【団体】赤の層-結 100 1/8 火 0 天元の霊珠 博麗の涙×3 日緋色金×3 【団体】青の層-序 100 1/8 水 0 無し 無し 無し 【団体】青の層-中 100 1/8 水 0 無し 無し 無し 【団体】青の層-結 100 1/8 水 0 天元の霊珠 博麗の涙×3 日緋色金×3 【団体】黄の層-序 100 1/8 地 0 無し 無し 無し 【団体】黄の層-中 100 1/6 地 0 無し 無し 無し 【団体】黄の層-結 100 1/6 地 0 天元の霊珠 日緋色金×3 博麗の涙×3 【団体】緑の層-序 100 1/8 然 0 無し 無し 無し 【団体】緑の層-中 100 1/8 然 0 無し 無し 無し 【団体】緑の層-結 100 1/8 然 0 天元の霊珠 博麗の涙×3 日緋色金×3 【団体】白の層-序 100 1/8 光 0 無し 無し 無し 【団体】白の層-中 100 1/8 光 0 無し 無し 無し 【団体】白の層-結 100 1/8 水光 0 天元の霊珠 日緋色金×3 博麗の涙×3 【団体】黒の層-序 100 1/8 闇 0 無し 無し 無し 【団体】黒の層-中 100 1/8 闇 0 無し 無し 無し 【団体】黒の層-結 100 1/8 闇理 0 天元の霊珠 日緋色金×3 博麗の涙×3 【団体】紫の層-序 100 1/8 理 0 無し 無し 無し 【団体】紫の層-中 100 1/8 理 0 無し 無し 無し 【団体】紫の層-結 100 1/8 光理 0 日緋色金×3 博麗の涙×3 天元の霊珠 【団体】虹の層-序 100 2 地闇理 0 無し 無し 無し 【団体】虹の層-中 100 2 火水光 0 無し 無し 無し 【団体】虹の層-結 100 2 水然光理 0 天元の霊珠 日緋色金×3 博麗の涙×3 歌姫の別荘 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック 【団体】オールナイトライブ-序 100 2/8 然光 0 無し 無し 無し 【団体】オールナイトライブ-中 100 2/6 水地然光 0 無し 無し 無し 【団体】オールナイトライブ-結 100 2/6 水地然 0 日緋色金×3 博麗の涙×3 日緋色金×3 瓏樹園 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック ステージ1 100 1/8 水地 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ2 100 1/8 地然 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ3 100 1/8 水然 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ4 100 1/8 火然 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ5 100 1/8 火水 0 秘伝の書×5 秘伝の書×5 秘伝の書×5 ステージ6 100 1/8 火水地然 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 柚華湿原 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック ステージ1 100 1/8 水地 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ2 100 1/8 水然 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ3 100 1/8 水光 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ4 100 1/8 水闇 0 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ゴールドエッグ×5 ステージ5 100 1/8 水理 0 秘伝の書×5 秘伝の書×5 秘伝の書×5 ステージ6 100 1/9 水然闇 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 黄臥封穴 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック 浅層探索 100 3 地然光 0 秘伝の書×5 秘伝の書×5 秘伝の書×5 深層探索 100 3 水闇理 0 秘伝の書×5 秘伝の書×5 秘伝の書×5 【総力】侵層探索 100 1/15 水地闇 0 博麗の涙×3 日緋色金×3 博麗の涙×3 異空穴 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック ステージ1-1 100 1/10 火 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ1-2 100 1/10 水 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ1-3 100 1/10 地 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ1-4 100 1/10 然 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ1-5 100 1/10 光 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ1-6 100 1/10 闇 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ1-7 100 1/10 理 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-1 100 3 火 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-2 100 3 水 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-3 100 3 地 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-4 100 3 然 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-5 100 3 光 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-6 100 3 闇 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 ステージ2-7 100 3 理 0 月天石×30 霊酒×30 霊酒×30 【団体】ステージ3-1 100 1 火水 0 無し 無し 無し 【団体】ステージ3-2 100 1 地然 0 無し 無し 無し 【団体】ステージ3-3 100 1 光闇理 0 博麗の涙×3 天元の霊珠 天元の霊珠 【団体】ステージ4-1 100 2 火水地然闇 0 無し 無し 無し 【団体】ステージ4-2 100 2 地然光闇 0 無し 無し 無し 【団体】ステージ4-3 100 2 然光闇理 0 博麗の涙×3 天元の霊珠 天元の霊珠 清龍洞 ステージ名 敵Lv wave 属性 霊力 初クリア ハード ルナティック 【突破】ステージ1 100~113 1/14 火水地然光闇 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 【突破】ステージ2 100~115 1/16 火水地然光闇 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 【突破】ステージ3 100~115 1/16 火地然光闇理 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 【突破】ステージ4 100~115 1/16 火水然光闇理 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 【突破】ステージ5 100~115 1/16 火水地然光闇理 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 【突破】ステージ6 100~120 1/21 火水地然光闇理 0 博麗の涙 博麗の涙 博麗の涙 【突破】ステージ7 100~120 1/21 火水地然光闇理 0 博麗の涙×3 博麗の涙×3 博麗の涙×3 コメント欄 投稿欄は下の方にあります。最新の25行まで表示されます ここに載っている時雨渓谷のステージ1と3は難易度高すぎたからクエストレベル100→90に下げるってのもあったね 敵自体の下方修正は騒霊三姉妹の巨大敵化とかエインヘリアルの回復スキルをディレイ1T単体50%からディレイ2T全体10%に弱体化(デバフ解除的にむしろキツくなったと感じる人もいるかも)とか -- (名無しさん) 2018-06-19 14 34 33 エインヘリアルは1体ならで単体デバフで潰せばよかったけど全体だと対応出来ずに一気に崩されることもよくあるしね -- (名無しさん) 2018-06-19 15 19 59 コトツキジムってどうやったら入れますか?教えて下さい! -- (名無しさん) 2018-07-15 21 33 31 バトルタワー終わったー。Ev2もしんどかったがようやく全制覇できた -- (名無しさん) 2018-07-25 17 30 22 ういーくりーは、もう、属性ごとにキャラ固定してしまった。しかし、水の層の厚さよ…。深龍・ジェル箱の存在だけで、難易度が大幅に変わる。 -- (名無しさん) 2018-08-05 22 18 31 本当コイツ脊髄反射みたいなクエしか作らねぇな遂にこっちの先手まで取らせないようにするって性格クソすぎだろ -- (名無しさん) 2018-08-08 10 25 08 ↑炎属性の所、初動がCTブースト125%?のことひめというとこか。 -- (名無しさん) 2018-08-09 00 39 19 ↑そうそれ、ハードまで落とせばギリその後の攻撃は耐えられたから多分防御上げて属性で耐えてね^^ なんだろうがよそんでもCT125ってガチで嫌がらせに走ってんじゃねぇか「先手は取らせません^^」ってな感じが本当ビキビキくるわ取りあえず嫌いな東方キャラいなかったけどコイツのせいで小兎姫だけは嫌いになれそうです -- (名無しさん) 2018-08-09 10 06 42 つうか敵にCT耐性あんならこっちにも寄越せやヴォケ -- (名無しさん) 2018-08-09 10 07 31 CT防御は通常リグルが居ますよ()。でも正直『だからどうした』ってレベルだけど…。 あ、防御250くらいの水属性なら3500ダメージ前後で耐えられるので、カウント18(速度278以上)のCTブースト居ればギリSフラン前に割り込めます。そこから回復とCT削り、速デバフで立て直せばOK。真っ向からならこんな感じでしょうか、ルナでもみとりやにとりとサンタ小悪魔なら達成が容易で、他属性でもタンクならやれるかと。真っ向からなら挑むなら、ですが -- (名無しさん) 2018-08-10 18 51 16 炎ウイークリーは、幻月、夢月、にとり、みとり、サテラ、椛、小悪魔、任意で固定しとる。 -- (名無しさん) 2018-08-19 00 12 41 ウイークリーの団体きつすぎるわボケ -- (名無しさん) 2018-08-21 11 17 58 あれより簡単なのって桜花杯くらいだと思うが?団体戦の中では大分余裕でしょう? -- (名無しさん) 2018-08-21 11 52 15 ウィークリーのパンドラボックスってどうすりゃええんだ… -- (名無しさん) 2018-08-30 21 33 07 上昇能力反転(敵にバフがかかっていた場合、パッシブ無視で50%まで下げる)を使うか、速度600だからバフカット 封殺か -- (名無しさん) 2018-08-30 21 40 34 ↑なるへそ…上昇反転もちを手に入れないとな、サンクス -- (名無しさん) 2018-08-30 21 44 59 16体のところの少人数縛りは難しかった -- (名無しさん) 2018-09-08 23 01 55 清瀧洞きっついなあ。 -- (名無しさん) 2018-09-17 21 23 11 ウィークリーの更新がされてなかったので更新しました -- (名無しさん) 2018-11-17 11 16 35 ウィークリーにホワイトジェネラル確認 -- (名無しさん) 2018-11-17 22 21 13 ウィークリーの編集お願いします -- (名無しさん) 2018-12-17 08 27 57 ウィークリー火!何もしないまま根絶やしされました。見てただけ(´•ω•`)順番が回ってこない٩(๑`ȏ´๑)۶ロックユームカつくんですけど…倒すには、どうすれば良いですか? -- (名無しさん) 2019-01-16 08 37 17 今回でウィークリーは終わりみたいだな -- (名無しさん) 2019-02-01 22 30 01 今回のウイークリー団体の報酬が博麗の涙3個と天元 -- (名無しさん) 2019-02-10 13 31 30 チャレンジクエストでは初:月天石×30、ハード、ルナ:霊酒×30みたいです -- (名無しさん) 2019-02-10 19 56 36 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「神をも恐れぬ」 俺設定満載です。 善良なゆっくりが大勢虐殺されます。 東方キャラっぽいのが見えたり見えなかったり。 オリキャラ注意。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくちちちぇいっちぇね!」」」 ここは、人里に近い森の中。 一匹の老ドスまりさが従えるゆっくりプレイスに、いつもと変わらない挨拶が飛び交った。 ただ何時もと少し違うのは、挨拶を投げかけた来客の姿が群れの多くの知る生き物の姿ではなかったことだ。 からだから生えているのは二つのあんよに二つのおてて。ゆっくりの体にあたるあたまは、あんよとおててがはえているからだの上にある。 それはにんげんさん、というゆっくりの友人であり、天敵でもある生き物と良く似た特徴を備えていた。 でもそれはにんげんさん、ではないはずだった。にんげんさんにはむしさんのような透き通ったはねはついていない。 ようかいさんかもしれない、とも思ったが、物知りの大人ぱちゅりーが?マークに溢れた仲間達に少しばかり呆れたような解説を加える。 「むきゅ。あれはようせいさんよ」 妖精。それは自然が意識を持ったものとでもいうべき存在だ。 この世の自然の営みには全て、それにまつわる妖精が生まれる。 氷の妖精、春の妖精、光の妖精などなど、多種多様の種類に及ぶ彼らは、自然の運行の媒介者として幻想郷のあちこちで見られる存在だった。 もっとも自然そのものであるだけに、人里に近づけば近づくほどその姿を見る事は少なくなるようではあったが。 そのため、人里に程近いこの地に暮らすゆっくりの多くが、彼女達の存在を知らないことは道理とも言える。 ともかく、いつの間にかこのゆっくりの里の広場に現れ、ゆっくり流の挨拶を投げてきたようせいさんを、 この場のゆっくり達は多少いぶかしみながらもひとまず客として迎えることにしたようだ。 「おねえちゃんはゆっくちできゆひちょ?」 「うん、お姉ちゃんはゆっくりできる妖精さんだよ」 ことに、子供は警戒心が薄い。ゆっくりできる、と請け負った妖精をたちまち満面の笑顔で迎え、何匹かの赤ゆっくりがその足元に群がっていく。 「ゆ? ようせいさんのおねえちゃん、あちょんでくりぇゆの?」 「ううん、ちがうよー。お姉ちゃん達が遊ぶんだよー」 「ゆっ。いっちょにあちょぼうにぇ!」 会話が、微妙にかみ合っていない。その事に気づいたゆっくりが、どれ程の数いただろうか。 何匹かの親ゆっくりが微妙な顔でこちらを見守ることを知ってか知らずか、ずれた答えを返した妖精は一匹の赤ゆっくりの側に歩み寄った。 そして、すっと両腕を伸ばす。ほっそりとした指先を、赤ゆっくりの腹を抱えるように潜り込ませる。 「ゆっ?」 赤ゆっくりはといえば、成体たちの心配そうな顔などハナから気付いていなかった。 ただ無邪気に近づく妖精の顔を見上げ、指先が自分を包み込むことにも無警戒だった。 抱きかかえられた、と思うや否や、急速に今までいた地面が遠くへ離れていく――ここに至って、赤ゆっくりの内に沸くのは未知の世界への爆発的な歓喜。 ゆっくりの里の広場が、ゆっくりの里全体が、里を含んだゆっくりプレイスが、一望できるほどの高さにいたるまで瞬く間のこと。 「ゆっ! ゆゆっ!! おちょらをとんでりゅみちゃい!」 「ていうか、飛んでるんだけどねー」 くすくすと笑う妖精の口調に微かに含まれた嘲りのトーンに、抱きかかえられる赤ゆっくりは気付かない。 ただ、体験したことのない大空の飛翔に大いに喜び、僅かに竦み、きゃっきゃと腕の中で喚声を上げていた。 眼前に広がるのは、見たことがあるはずの、見たこともない世界。地を這うれいむ種には見ることができないはずの世界。 それをもたらしてくれた「ようせいさん」に、無垢な赤ゆっくりが警戒心を抱くほうが無理な話というものだ。 「ゆ? ゆっくちはやくなにきゃとんでくりゅよ? ありぇもみんなおねえ……」 何かを遠くに見つけてはしゃぐ赤ゆっくりの様子に、妖精はくすりと優しい微笑を作り。 何を思ったのか、片翅を大きく傾けて、捻りを加えた急ターンをかけた。 「ちょっとアクロバット、いくよーっ♪」 「ゅっ……ゅきゃあぁぁぁぁぁっ!!?」 ……視界が反転、急加速。 突如掛かった強力なGに、それまでの喚声が悲鳴へと変わる。 ――惨劇は、ここから始まった。 「ゆー、たのしちょう……」 急旋回の重圧に晒されている当人にとっては、それはすでに「たのちい」ものではなかったのだけど。 地上から見上げる分には、縦横無尽に空中を飛び回るその姿は確かに楽しそうにも見える光景だった。 「ゆっ! もどっちぇくりゅよ!」 「ちゅぎはれいみゅのばん――ありぇ?」 ようせいさんはきっと順番に、おそらまで子供たちを連れて行ってくれる。 そんな事は誰も一言も請合っていないにも関わらず、この場の子供ゆっくり達の中ではそれは既成事実となっていた。 だから、急に戻ってきたようせいさんがそのままあっという間に自分達の頭上を飛び越していったことに、一様にぽかんとした顔をした。 「ぴぎゃぁっ!!」 反応が遅れたのは、そのせいだけではなかっただろうけど。 頭上をフライパスするついでに妖精が落としていった何かが、地面に激しく激突した。 危うく一匹の子まりさの側を掠めるようにしてすっ飛んできたそれは、小石や砂を巻き上げ、柔らかい何かをぶちまけて粉々に砕け散る。 落下地点のすぐ側にいた子供たちを、小石やその柔らかい何かは強かな衝撃と痛みを齎した。 「ぃぎゅうぅ、いだいよ……」 「ゆっくちちていっちぇえ!」 「ゆっくちできないようせいさんはゆっくちどきょかにいっちぇね!!」 一体何が起きたのか。何が降ってきたのか。わからないまま、突然の衝撃にそこかしこで抗議の声があがるった 先ほどまでの楽しい雰囲気も雲散霧消し、傷付いた子や赤ゆっくりは無傷の姉妹に助けられてふらふらとその場を離れようとする。 「……ゆゅっ?」 その中で、状況をゆっくり観察するだけの余裕があった個体が、異常にようやく気が付いた。 落下点。地面に出来た小さな窪み、それを中心にして広く爆散した黒い餡子。 そこにへばりついているのは、つい今しがたまでの記憶に残るそれよりは損傷が激しいとは言え明らかに見覚えのあるリボン……? 「どぼぢでぇぇ……っ!?」 何が起きたのか。何が潰れたのか。 最初理解できず、次に信じたくない思いから理解を拒み、一縷の望みを掛けて大空に戻った妖精を見上げる。 ぐるぐると自分達の頭上を旋回する妖精たちは、誰一人として『何も持っていない』。 その事実を認識して、ようやくゆっくりと理解が浸透していく。 それは紛れもなくを原型を留めないほどの勢いで大地に叩きつけられ、絶命した子ゆっくりたちの姉妹だった。 そして、頭上を見上げたことでようやくそれがゆっくり達の低い視界に映り込む。 何時の間にだろう。周囲全体を大勢の妖精達がくすくすと笑いながら取り巻いているではないか――!! 「ゆぎゃああああぁぁぁぁっ!!?」 ソレに気付いたものが撒き散らした恐慌は、ゆっくり、しかし確実に周囲全体に伝播した。 絶叫をあげて逃げ出した子ゆっくりの頭上に、風を切り裂く音と共に黒い影が迫った。自分の番だろうか。 瞬間、走る事も忘れて全身を強張らせる。 ……だが、一陣の風が子ゆっくりの傍らを通り過ぎても、恐れていた衝撃や浮遊感はない。 ――その代わり、どんどん前方へ遠ざかる妖精の腕には、別の恐るべき事態が抱きかかえられていたのだけど。 「れいむのいもうとがぁぁぁぁぁっ!!!」 その呼び声に応えるかのように、恐るべき事態――別の赤ゆっくりを抱えた妖精が空中で急制動を掛けて反転した。 その赤れいむのつけたリボンに、子れいむは見覚えがある。 傍らを逃げていたはずの妹が、いなかった。 自分が生まれた次のにんっしんっで生まれたその妹は、子沢山の家族の中で子育てを分担する内に特に自分に懐いてくれた、 目に入れても痛くないような妹だった。 その愛する妹を奪ったやつが、自分を、笑いながら、見ている。 「ゆっくちいもうとをはなちてね! ゆっくちできないようせいさんは、ゆっくちちないではやくちんでね!」 その意味を、子れいむは全く理解しなかった。理解できなかった、と言い換えてもいい。 容易く今の状況を忘れるゆっくりの習性が、恐怖を怒りで上書きさせていた。 ただ憤りのままに、妹を殺し、また拉致した相手に抗議と呪詛の言葉を投げつける。 子れいむの義憤が再び恐怖で上書きされるのはその僅か後、反転した妖精が再び高速でこちらに迫ってきた時のことだ。 「は゛な゛ぢでぇ゛ぇ゛ぇ゛っ、お゛どざな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛っ!」 「ゆ゛っ!? や゛ぁ゛だあ゛あ゛ぁ゛、ごな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛っ!」 「「ぶりゅびゃっ!?」」 仲良し姉妹が最期に見たのは、互いの涙と鼻水に塗れ、恐怖と絶望でしわくちゃに歪んだなんとも薄汚い顔だった。 正面から熱烈な抱擁を交わし、次の瞬間十分な威力を持った運動エネルギーが二匹を液状の何かに変えて周囲一帯へと降り注がせる。 そのすぐ傍らでは駆けつけた親まりさが、抵抗する間もなく数人の妖精に抱えられて大空へと昇っていく。 命乞いの声など、誰の耳にも届かない。恐らく数分後、上空数百メートルの高空からゆっくりの巣穴に質量爆弾として投下されるだろう。 そのまりさが連れ去られた場所で、三人組の妖精が遺された赤ゆっくりを捕まえてお喋りしながら間食に耽っている。 彼らが犠牲になっている間がチャンスと見てその脇を駆け抜けようとした成体ありすは、降り注いだ光弾にカチューシャと髪の毛を持っていかれた。 それでもなんとか巣穴に帰り着いたところを、親を親と認識しない愛妻まりさに拒絶され、入り口で揉み合う内に二匹とも光弾の餌食となる。 「だづげでぇ゛ぇ゛ぇぇ゛ぇ゛ぇ゛!!! 」 「ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 「てっきらいしゅー、きゅうこうかだねー」 楽しかったはずの、ゆっくりプレイス。だが今ここにあるのはすでに戦場――いや、屠殺場以外の何者でもない。 阿鼻叫喚の騒ぎの中、一人足を止めて何もかもを諦めたように呟くちぇんはすぐさま投下された小石爆弾の直撃を受けて散華した。 その飛び散る餡子を掻い潜るようにして、高速かつ低空飛行で飛ぶ二人一組の妖精が飛び去る。 こちらは何も抱えてはいない。その代わりに、彼女達の両の翅近くから生まれるのは死を齎す光の玉だった。 「「「ゆぎゃぁぁぁああぁぁぁっ!!」」」 前方数十メートルで交叉する、二条の光弾の連続射撃。 地面を舐めるように迫るその掃射に、追いつかれた赤ゆっくりから粉々の餡子片へと変わってゆく。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛、でい゛ぶの゛あ゛が゛ぢ゛ゃ゛ん゛が゛がっ!!!?」 愛する子供達の虐殺を目撃し、その窮地を救うことどころか駆け寄ることすら出来なかった親れいむは、 これ以上ないほど大きく口を開いて叫ぶ形相のままに厚い氷の中に閉ざされた。 「こーんなおっきなゆっくりも、一撃で凍らせられるんだから。あたいってば最強ね!」 やがて自慢げな声が、氷漬けにされた親れいむの頭上から聞こえた。それが、この世で耳にした最期の声となる。 直後、なにか硬いもの――妖精が振り下ろした靴底――が、激しく親れいむの頭頂を打つ。 憎悪に濡れた視線をなんとか仇に向けようとするれいむの視界に生まれたのは、縦横に走る無数の皹。 それが何を意味するか、理解する間も思考を走らせる間もなく、それはれいむの意識ともども微細な破片となって砕け散った。 ゆっくり達の中には、それなりに機転の利くものもいる。 一匹のぱちゅりーが、空を飛ぶ妖精たちは障害物の多い中では動きも鈍るだろうと、鬱蒼と木々が覆い茂る森の中へ逃げ込んだ。 確かに、この森の中を開けたゆっくりプレイスのように高速で飛びまわれば、たちまち立ち木に衝突するだろう。 「むきゅっ。このままどこか、こかげにかくれていればだいじょうぶね」 多くの仲間を見捨てたことは悲しいが、そもそも他のゆっくりに比べても体の弱いぱちゅりーに、戦うことなどできはしない。 せめて少しでも多くの仲間が、この場を生き延びてくれたら。せめて、ドスの近くに逃げ込めば、何とか命は永らえるだろう。 自分の弱さを呪う贖罪の気持ち、仲間の無事を願う心からの祈り、群れのリーダーであるドスへの無条件の信頼。 それらをないまぜにして、ぱちゅりーは未だ悲鳴が絶えない恐るべき殺戮の野を振り返る。 「……むぎゅぅっ!?」 そして、絶句した。殺戮の野を後にしたつもりが、ここもその領域の一部でしかない事を突きつけられて、絶句した。 「やっ、鶯饅頭。どーこいくつもりなのさ?」 ぱちゅりーが向けた視線の先。真新しい玩具を目にした子供の無邪気さをこちらに向ける『敵』が、そこにいた。 森は、確かに高速では飛べない。そう、高速では、飛べない。 高速では、飛べない、だけだ。 二本の足で下草の上を歩き回り、翅を小刻みに羽ばたかせて低速で飛ぶ妖精の一群が、ぱちゅりーの姿を捉えていたのだった。 「おうちについちゃよ!」 「これであんちんちてゆっきゅりできりゅね!」 安心してゆっくりできる巣穴に逃げ込んだゆっくりも、少なからず存在した。 「あかちゃんたち、ゆっくりしないではやくおくまではいってね!」 どうにもおつむが足りないらしく、巣穴に帰り着くや否や入り口近くでゆっくりしはじめた赤ゆっくりを親ゆっくりが叱り付ける。 ゆっくりの巣穴はそう大きくはないが、討手である妖精たちもまた小柄なのだ。 人間なら諦めるしかないサイズでも、妖精たちは這って入り込むこともできない訳ではない。 いや、人間ですら腕一本もぐりこませることはできる。巣穴にたどり着いたぐらいで、油断できるはずがないのだ。 「ここだここ。ここに今何匹か逃げ込んだよー」 現に、すぐ外には既に何人もの妖精の気配があった。れいむとまりさの夫婦は、息を潜めて外からのアクションを待ち受ける。 たぶん、他の機会には見ることなどできないだろうゆっくり夫婦の悲壮な決意に固められた顔つき。 口に含んでいるのは、里の近くで拾った錆びた鉄釘だ。手なり、上半身なり乗り入れてきたら、これで突き刺し抵抗してやる――、 「おーい、雨か水の妖精いるー?」 だが。 両親ゆっくりの決死の覚悟は予め無為となることが約束されていた。 「なになにー?」 「細い巣穴に逃げ込んだちびがいるのー。服が汚れるのやだからさ、水流しこんじゃってくれないー?」 「んー、そっか。ゆっくりって水に弱いんだっけ。わかったー」 外から流れ込んでくる会話は、両親達の戦意を奪い去るには十分だった。 奥にいる子供たちは、迫る死をはっきりと自覚しその恐怖から早くも餡を吐き出している。 「「ゆっくりやめてね! あかぢゃん゛だげでも゛だずげでね゛!!」」 巣穴を水浸しにするという攻撃の前には、抵抗の手立てなどありはしない。 この上はせめて、己を生贄にしてでも子供たちを助けてもらおう。 後半泣き声に替わった悲痛な叫びと共に出口へと駆け出した親ゆっくりは、しかし再び外気を吸うことすら赦されなかった。 「「い゛ま゛おぞどにででい゛「注水開始ー!」ぶびゃぇべべっ!!」」 巣穴の外、入り口に向けて差し向けられた妖精の指先から高圧の水流が迸る。 その長く延びる水槍は大口を開けたれいむの口中に飛び込み、後頭部を粉砕して即死に至らしめた。 すぐ後ろにいたまりさが、その死を理解する暇もない。 そうと気付くより早く水の穂先がまりさの眼球を貫き、体内の餡子をかき混ぜ、溶かして目から耳から洗い流す。 二匹を貫き注ぎ込まれる水流は途中で土壁に当たって砕け、子供達の逃げ込んだ奥底までは届かなかった。 断末魔を上げることすら赦されなかった親の死に気付かぬ子らは、入り口近くから土を這って迫る水に怯えながらしばらく過ごすことだろう。 そして、体の底を水が浸すに及んでやがて気が付くのだ。 両親がもはやこの世におらず、助けに来てはくれないこと。 この暗い地面の底から広くて楽しい場所に再び出ることもできず、自分たちも溶けて崩れて両親の後を追うのだということに。 「どぼじでぞん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!!??」 泣き叫ぶドスまりさの声は、大空の更なる彼方から降り注いだ。 まりさ種に連なるドスまりさにしては極めて珍しいことではあったが、このドスには飛行能力が――当然、備わってなどいない。 見慣れた黒い三角帽子に金色の髪、三メートル近い巨体、口の中の茸、ドスまりさが備えているのはありふれた同族の特徴でしかない。 ドスが空に浮かんでいる理由。それは眼下の惨劇と全く同じことだ――違いを上げるとすれば、ドスの巨体を持ち上げる為には無数の妖精を必要としたという所だろうか。 「あっはは。」 その周囲を、それよりやや小さな妖精達がいやらしい笑みを浮かべて円を描くように飛びながらいう。 「ねぇねぇ、ドスの奥さんがおバカなよーせーに氷漬けにされちゃったよ? 今どんな気持ち?」 「ねぇねぇ、生き残りの子供たちを匿ってた巣穴も見つけられて、もうすぐぜーんぶ殺されちゃうよ? 今どんな気持ち?」 幻想郷に無数棲息する妖精は、ある意味において人間以上にゆっくりという種にとっての天敵となる存在だった。 何しろ、悪戯好きな種族である。しかも加減と言うものを知らない種族でもあった。 ドスは今まで多くの仲間達が、妖精達の遊び道具として嬲り殺される姿を見てきた。 多くの民間伝承で、彼らは人間を悪戯のままに死に至らしめることも多い妖精たち。その姿は幻想郷でも変わる事はないのだ。 ――だが。 地上の悲惨な光景に対する絶望、遠く離れた人里すら遠望できる高空に持ち上げられた恐怖、それらを推して必死に現状を考える。 今まで多くの危地を、思慮に思慮を重ねる事で生き延びてきた。その記憶が、事ここに至ってもドスに現状の把握と打開策の模索という苦行を止めさせない。 確かに妖精たちは自分たちを玩具とするために襲う。その点は、人間と同じだ。 でも、妖精たちは飽き易い生き物だった。その場で遊べる犠牲者さえ手に入れれば、人間みたいに執拗に追いかけてなぶり者にする ことなんてあんまりなかった。 そもそも大勢で群れそのものを全滅させようと襲ってくることなんて見たことも、聞いたこともない。 そしてその襲撃を押し止める術も、どれ程考えても欠片も思い浮かばなかった。 「ようせいさんやめてよおおおおぉ!!! もうやべでええええぇ!!!」 ――仮に考えついたところで、今この状況から眼下数百メートルの仲間達に指示を下す術など何もなかったのだが。 長いゆっくり生から得られた経験と知識を総動員し、ありとあらゆる可能性を考え、全てにおいて不可の結論を得たドスには、 もはや泣き叫ぶだけの巨大饅頭と成り果てる他何も出来なかった。 「くすくすくす。ドス、ゆっくりにしてはお利口さんなのにまだわかんないんだー?」 「わかんないんだー?」 狂ったようにやめてやめてと懇願するドスまりさを囲いながら、だが妖精達の態度は欠片も変わらない。 「じゃあ教えてあげなきゃねー」 「あげなきゃねー」 一人が傲慢な口振りで言い放ち、周囲を回り、或いはドスを支える妖精達がそれに続いて唱和する。 「神様がどんだけ怒ってるか、教えてあげなきゃなねー」 「あげなきゃねー」 歌声が、回る。ドスの周りをくるくると回る。 厄神さまの周りを回る厄のように、くるくると。もっともこの厄は、その真ん中にいるものを祟り殺す厄だったけど。 話は、この夏にまで遡る。 恐らくそれは村人の思いつきだっただろう。その年の夏祭り――当然、収穫前だ――に、常と違って秋穣子が招かれた。 彼女は豊穣の神だ。人間はすっかり忘れ去ってしまっているが、彼女の豊穣を授ける力は、収穫前に彼女を祀る事によって約束される。 そして偶然の産物ではあったが、この年、穣子は久方ぶりにその本来の神徳を幻想郷の人々に授ける事となった。 その年の秋。 適度な降雨と好天に恵まれ、作物はこの数年来なかったほどにたわわな実りを見せ、家畜も大いに肥え太った。 紛う事なき豊作だ。人間の民草からは多くの感謝、多くの信仰がこの恵みを授けてくれた穣子に向けて捧げられ、 彼女は日ごろ弾幕が弱いだの神力そのものが弱いのではないのかだのと疑問を呈される面目を躍如することとなった。 だが、感謝だけではなかった。 上機嫌だった穣子の顔色を一変させたのは、ある農民が捧げた祈りだった。 曰く、彼の村の農地は里外れにあり、日ごろ鳥獣の被害を受けやすい場所だった。 それが、今年の豊作では神のご加護もあり獣は出なかったものの、鈴なりに実った野菜を狙い集ったゆっくり達の間断ない襲撃で、 却って常より大きな被害を出してしまったというのだ。 農民の訴えを聞いた穣子は、怒った。 被害の過多は問題ではなかった。神の授けたご利益を、下等生物ごときに台無しにされたのだ。 それも他の鳥獣らは穣子の禁制に従って耕地に近づく事すらしなかったのに、である。 「あんた達、今すぐ人里まで出向い一里四方のゆっくりどもを根絶やしにしなさい」 豊穣の神――自然神たる穣子は、すぐさま眷属とも呼ぶべき秋の妖精たちや神々に従順な山の動物たちを集めてこう命じた。 神々の下僕はその命を受け、さらに他の同族たちを誘った――理由は簡単、面白そうだからだ。 「ゆっ!? そ、それならわるいのはにんげんさんのものをぬすんだゆっくりできないゆっくりだよ!」 妖精の説明を聞いたドスが、「だからはやくまりさたちをいじめるのはやめてね!」と血相を変えて訴える。 これは、まりさ種によく見られる責任転嫁などではない。 間違いなく、このドスの群れには人間の畑で悪さを働くようなゆっくりはいなかった。 それどころか、人間の恐ろしさを知るドスの群れは山に踏み入った人間に近づく事もせず、人間の気配が近づく度に 巣を別の場所へと移動させる事すらしていたのだ。 過剰とも思える、人間との接触の忌避。 だが、その徹底振りが虐待愛好家や加工所の手がこれまでこの群れに及ばなかったことの最大の理由だった。 「そうね、あなた達の群れが何も悪さをしてないのは知ってるわ♪」 だと言うのに、ドスの目の前で綺麗な翡翠の羽根を羽ばたかせるオレンジ色の妖精は、にこやかな笑顔でそんな事を言い放つ。 だったら、とドスは混乱する。 なぜ、何も悪い事をしていない――まさしく、人間の目から見ても善良な――自分たちまで罪を問われなければならないのか。 なぜ、他人のモノを盗ったという罪が皆殺しという過剰な罰でもって報いられなければならないのか。 よしんばそれらの罪と罰の因果が自分たちに結びついているとして、なぜ、人間ではなく妖精によってその罪が断罪されなければならないのか? 「あっははー。こーゆー時はー、わからないよー、って言うんじゃないのー?」 赤色の妖精が、愉快そうに尋ねた。 「まだわからないんだ? わからないよねー、かとーせいぶつのあんた達にわかるはずないよねー」 青色の妖精が、小馬鹿にするように謳った。 「だから、あたし達がとくべつにあんた達が殺される理由、教えてあげるねー?」 黄色の妖精が、わざとらしく悲しげな顔を作って告げた。 「神様はね、こう決めたの。今回の事件はゆっくりって種の罪だー、ってね」 「誰が悪い、って吟味はめんどいからパス。とりあえず全部懲らしめちゃえば、悪いのも漏れなくパニッシュできるじゃん?」 「だ・か・ら☆ あんた達、ゆっくりは全員皆殺しなの。悪い事しててもしてなくても、関係ないの。ゆっくり理解してねー♪」 「ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛……!?」 あまりに理屈の通らない死刑宣告に、ドスは口をぱくぱくさせる事しかできなかった。 神の怒りは古来より常に理不尽だ。そこに畑を荒らしたゆっくりたちと、 ドスまりさの群れに代表される『慎み深い』ゆっくりたちとの区別はない。 穣子は、里に近いゆっくり尽くを誅戮すると定めた。 畑作を行っている、ゆうかやみのりこすら例外ではなかった――ゆっくりは神を奉じないから、赦す理由など何一つない。 だから、ドスも、その群れの仲間も、神の怒りを逃れる事など叶わない。ただ、それだけのこと。 ……もっとも、ドスが痴呆のように言葉を失っていたのは、今の事態の入り口、人間や妖精、さらには妖怪の上位に君臨する 『神』という存在の概念すら理解できていなかったからというだけなのだけど。 「どぼじでぞん゛な゛ごどに゛な゛る゛の゛お゛お゛お゛ぶべら゛っ!!??」 急速に遠ざかるドスの悲鳴が長く尾を引き、やがて大地を震わせる轟音が鳴り響くと共に途絶えた。 ゆっくりにしてはよく回る餡子脳も、自身の能力を超越する状況にはなんらの貢献を果たすこともなかった。 ただその重さ数トンに達しようかと言う鈍重な巨体は、自由落下の果てに群れの倉庫として用いられる自然洞穴の天蓋をぶち抜き、 その中に逃げ込んだ群れの最後の生き残りを殲滅する役には立ったことを、付記しておく。 この日から一昼夜、神勅を受けた妖精や神の眷属たちが里の一里四方を徘徊し、野生のゆっくりを悉く根絶やしにした。 神罰の嵐を辛くも逃げ延びたゆっくりも、長く生き延びることはできないだろう。 彼らには秋の終わりを告げる紅葉の神、秋静葉の手によって『食べようとする植物が枯れ果てる祟り』が掛けられているのだから。 人里から遠く逃げても、彼らは誰にも受け入れてもらえないはずだ。 同じゆっくりですら、彼らを拒み、殺そうとするだろう。 生き残りが食物を探すだけで、食い扶持が文字通り根から絶えていくのだ。見過ごせるわけがない。 かくして人里近くのゆっくりは全滅し、神の怒りはその顛末を見届けた人間たちに神々への畏怖を刻んだ。 それでもゆっくりはまた奥地から絶えず湧き出し、次の春にはまた人里近くに巣を作るだろう。 夏にはまた畑に出没し、農夫の丹精込めて育てた作物を食い荒らす事だろう。 それもまた、この幻想郷に織り成す自然の一環だから。 姉妹の女神はただ今回の一件が、少しはゆっくりの本能に教訓を刻んでくれる事を祈るばかりなのだ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 初SSになります。 コンゴともよろしくお願いしますです。 ……このSS書いてる間に、前スレで信仰云々が出てしまったのは不覚のキワミ。 このSSに感想を付ける
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「神をも恐れぬ」 俺設定満載です。 善良なゆっくりが大勢虐殺されます。 東方キャラっぽいのが見えたり見えなかったり。 オリキャラ注意。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくちちちぇいっちぇね!」」」 ここは、人里に近い森の中。 一匹の老ドスまりさが従えるゆっくりプレイスに、いつもと変わらない挨拶が飛び交った。 ただ何時もと少し違うのは、挨拶を投げかけた来客の姿が群れの多くの知る生き物の姿ではなかったことだ。 からだから生えているのは二つのあんよに二つのおてて。ゆっくりの体にあたるあたまは、あんよとおててがはえているからだの上にある。 それはにんげんさん、というゆっくりの友人であり、天敵でもある生き物と良く似た特徴を備えていた。 でもそれはにんげんさん、ではないはずだった。にんげんさんにはむしさんのような透き通ったはねはついていない。 ようかいさんかもしれない、とも思ったが、物知りの大人ぱちゅりーが?マークに溢れた仲間達に少しばかり呆れたような解説を加える。 「むきゅ。あれはようせいさんよ」 妖精。それは自然が意識を持ったものとでもいうべき存在だ。 この世の自然の営みには全て、それにまつわる妖精が生まれる。 氷の妖精、春の妖精、光の妖精などなど、多種多様の種類に及ぶ彼らは、自然の運行の媒介者として幻想郷のあちこちで見られる存在だった。 もっとも自然そのものであるだけに、人里に近づけば近づくほどその姿を見る事は少なくなるようではあったが。 そのため、人里に程近いこの地に暮らすゆっくりの多くが、彼女達の存在を知らないことは道理とも言える。 ともかく、いつの間にかこのゆっくりの里の広場に現れ、ゆっくり流の挨拶を投げてきたようせいさんを、 この場のゆっくり達は多少いぶかしみながらもひとまず客として迎えることにしたようだ。 「おねえちゃんはゆっくちできゆひちょ?」 「うん、お姉ちゃんはゆっくりできる妖精さんだよ」 ことに、子供は警戒心が薄い。ゆっくりできる、と請け負った妖精をたちまち満面の笑顔で迎え、何匹かの赤ゆっくりがその足元に群がっていく。 「ゆ? ようせいさんのおねえちゃん、あちょんでくりぇゆの?」 「ううん、ちがうよー。お姉ちゃん達が遊ぶんだよー」 「ゆっ。いっちょにあちょぼうにぇ!」 会話が、微妙にかみ合っていない。その事に気づいたゆっくりが、どれ程の数いただろうか。 何匹かの親ゆっくりが微妙な顔でこちらを見守ることを知ってか知らずか、ずれた答えを返した妖精は一匹の赤ゆっくりの側に歩み寄った。 そして、すっと両腕を伸ばす。ほっそりとした指先を、赤ゆっくりの腹を抱えるように潜り込ませる。 「ゆっ?」 赤ゆっくりはといえば、成体たちの心配そうな顔などハナから気付いていなかった。 ただ無邪気に近づく妖精の顔を見上げ、指先が自分を包み込むことにも無警戒だった。 抱きかかえられた、と思うや否や、急速に今までいた地面が遠くへ離れていく――ここに至って、赤ゆっくりの内に沸くのは未知の世界への爆発的な歓喜。 ゆっくりの里の広場が、ゆっくりの里全体が、里を含んだゆっくりプレイスが、一望できるほどの高さにいたるまで瞬く間のこと。 「ゆっ! ゆゆっ!! おちょらをとんでりゅみちゃい!」 「ていうか、飛んでるんだけどねー」 くすくすと笑う妖精の口調に微かに含まれた嘲りのトーンに、抱きかかえられる赤ゆっくりは気付かない。 ただ、体験したことのない大空の飛翔に大いに喜び、僅かに竦み、きゃっきゃと腕の中で喚声を上げていた。 眼前に広がるのは、見たことがあるはずの、見たこともない世界。地を這うれいむ種には見ることができないはずの世界。 それをもたらしてくれた「ようせいさん」に、無垢な赤ゆっくりが警戒心を抱くほうが無理な話というものだ。 「ゆ? ゆっくちはやくなにきゃとんでくりゅよ? ありぇもみんなおねえ……」 何かを遠くに見つけてはしゃぐ赤ゆっくりの様子に、妖精はくすりと優しい微笑を作り。 何を思ったのか、片翅を大きく傾けて、捻りを加えた急ターンをかけた。 「ちょっとアクロバット、いくよーっ♪」 「ゅっ……ゅきゃあぁぁぁぁぁっ!!?」 ……視界が反転、急加速。 突如掛かった強力なGに、それまでの喚声が悲鳴へと変わる。 ――惨劇は、ここから始まった。 「ゆー、たのしちょう……」 急旋回の重圧に晒されている当人にとっては、それはすでに「たのちい」ものではなかったのだけど。 地上から見上げる分には、縦横無尽に空中を飛び回るその姿は確かに楽しそうにも見える光景だった。 「ゆっ! もどっちぇくりゅよ!」 「ちゅぎはれいみゅのばん――ありぇ?」 ようせいさんはきっと順番に、おそらまで子供たちを連れて行ってくれる。 そんな事は誰も一言も請合っていないにも関わらず、この場の子供ゆっくり達の中ではそれは既成事実となっていた。 だから、急に戻ってきたようせいさんがそのままあっという間に自分達の頭上を飛び越していったことに、一様にぽかんとした顔をした。 「ぴぎゃぁっ!!」 反応が遅れたのは、そのせいだけではなかっただろうけど。 頭上をフライパスするついでに妖精が落としていった何かが、地面に激しく激突した。 危うく一匹の子まりさの側を掠めるようにしてすっ飛んできたそれは、小石や砂を巻き上げ、柔らかい何かをぶちまけて粉々に砕け散る。 落下地点のすぐ側にいた子供たちを、小石やその柔らかい何かは強かな衝撃と痛みを齎した。 「ぃぎゅうぅ、いだいよ……」 「ゆっくちちていっちぇえ!」 「ゆっくちできないようせいさんはゆっくちどきょかにいっちぇね!!」 一体何が起きたのか。何が降ってきたのか。わからないまま、突然の衝撃にそこかしこで抗議の声があがるった 先ほどまでの楽しい雰囲気も雲散霧消し、傷付いた子や赤ゆっくりは無傷の姉妹に助けられてふらふらとその場を離れようとする。 「……ゆゅっ?」 その中で、状況をゆっくり観察するだけの余裕があった個体が、異常にようやく気が付いた。 落下点。地面に出来た小さな窪み、それを中心にして広く爆散した黒い餡子。 そこにへばりついているのは、つい今しがたまでの記憶に残るそれよりは損傷が激しいとは言え明らかに見覚えのあるリボン……? 「どぼぢでぇぇ……っ!?」 何が起きたのか。何が潰れたのか。 最初理解できず、次に信じたくない思いから理解を拒み、一縷の望みを掛けて大空に戻った妖精を見上げる。 ぐるぐると自分達の頭上を旋回する妖精たちは、誰一人として『何も持っていない』。 その事実を認識して、ようやくゆっくりと理解が浸透していく。 それは紛れもなくを原型を留めないほどの勢いで大地に叩きつけられ、絶命した子ゆっくりたちの姉妹だった。 そして、頭上を見上げたことでようやくそれがゆっくり達の低い視界に映り込む。 何時の間にだろう。周囲全体を大勢の妖精達がくすくすと笑いながら取り巻いているではないか――!! 「ゆぎゃああああぁぁぁぁっ!!?」 ソレに気付いたものが撒き散らした恐慌は、ゆっくり、しかし確実に周囲全体に伝播した。 絶叫をあげて逃げ出した子ゆっくりの頭上に、風を切り裂く音と共に黒い影が迫った。自分の番だろうか。 瞬間、走る事も忘れて全身を強張らせる。 ……だが、一陣の風が子ゆっくりの傍らを通り過ぎても、恐れていた衝撃や浮遊感はない。 ――その代わり、どんどん前方へ遠ざかる妖精の腕には、別の恐るべき事態が抱きかかえられていたのだけど。 「れいむのいもうとがぁぁぁぁぁっ!!!」 その呼び声に応えるかのように、恐るべき事態――別の赤ゆっくりを抱えた妖精が空中で急制動を掛けて反転した。 その赤れいむのつけたリボンに、子れいむは見覚えがある。 傍らを逃げていたはずの妹が、いなかった。 自分が生まれた次のにんっしんっで生まれたその妹は、子沢山の家族の中で子育てを分担する内に特に自分に懐いてくれた、 目に入れても痛くないような妹だった。 その愛する妹を奪ったやつが、自分を、笑いながら、見ている。 「ゆっくちいもうとをはなちてね! ゆっくちできないようせいさんは、ゆっくちちないではやくちんでね!」 その意味を、子れいむは全く理解しなかった。理解できなかった、と言い換えてもいい。 容易く今の状況を忘れるゆっくりの習性が、恐怖を怒りで上書きさせていた。 ただ憤りのままに、妹を殺し、また拉致した相手に抗議と呪詛の言葉を投げつける。 子れいむの義憤が再び恐怖で上書きされるのはその僅か後、反転した妖精が再び高速でこちらに迫ってきた時のことだ。 「は゛な゛ぢでぇ゛ぇ゛ぇ゛っ、お゛どざな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛っ!」 「ゆ゛っ!? や゛ぁ゛だあ゛あ゛ぁ゛、ごな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛っ!」 「「ぶりゅびゃっ!?」」 仲良し姉妹が最期に見たのは、互いの涙と鼻水に塗れ、恐怖と絶望でしわくちゃに歪んだなんとも薄汚い顔だった。 正面から熱烈な抱擁を交わし、次の瞬間十分な威力を持った運動エネルギーが二匹を液状の何かに変えて周囲一帯へと降り注がせる。 そのすぐ傍らでは駆けつけた親まりさが、抵抗する間もなく数人の妖精に抱えられて大空へと昇っていく。 命乞いの声など、誰の耳にも届かない。恐らく数分後、上空数百メートルの高空からゆっくりの巣穴に質量爆弾として投下されるだろう。 そのまりさが連れ去られた場所で、三人組の妖精が遺された赤ゆっくりを捕まえてお喋りしながら間食に耽っている。 彼らが犠牲になっている間がチャンスと見てその脇を駆け抜けようとした成体ありすは、降り注いだ光弾にカチューシャと髪の毛を持っていかれた。 それでもなんとか巣穴に帰り着いたところを、親を親と認識しない愛妻まりさに拒絶され、入り口で揉み合う内に二匹とも光弾の餌食となる。 「だづげでぇ゛ぇ゛ぇぇ゛ぇ゛ぇ゛!!! 」 「ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 「てっきらいしゅー、きゅうこうかだねー」 楽しかったはずの、ゆっくりプレイス。だが今ここにあるのはすでに戦場――いや、屠殺場以外の何者でもない。 阿鼻叫喚の騒ぎの中、一人足を止めて何もかもを諦めたように呟くちぇんはすぐさま投下された小石爆弾の直撃を受けて散華した。 その飛び散る餡子を掻い潜るようにして、高速かつ低空飛行で飛ぶ二人一組の妖精が飛び去る。 こちらは何も抱えてはいない。その代わりに、彼女達の両の翅近くから生まれるのは死を齎す光の玉だった。 「「「ゆぎゃぁぁぁああぁぁぁっ!!」」」 前方数十メートルで交叉する、二条の光弾の連続射撃。 地面を舐めるように迫るその掃射に、追いつかれた赤ゆっくりから粉々の餡子片へと変わってゆく。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛、でい゛ぶの゛あ゛が゛ぢ゛ゃ゛ん゛が゛がっ!!!?」 愛する子供達の虐殺を目撃し、その窮地を救うことどころか駆け寄ることすら出来なかった親れいむは、 これ以上ないほど大きく口を開いて叫ぶ形相のままに厚い氷の中に閉ざされた。 「こーんなおっきなゆっくりも、一撃で凍らせられるんだから。あたいってば最強ね!」 やがて自慢げな声が、氷漬けにされた親れいむの頭上から聞こえた。それが、この世で耳にした最期の声となる。 直後、なにか硬いもの――妖精が振り下ろした靴底――が、激しく親れいむの頭頂を打つ。 憎悪に濡れた視線をなんとか仇に向けようとするれいむの視界に生まれたのは、縦横に走る無数の皹。 それが何を意味するか、理解する間も思考を走らせる間もなく、それはれいむの意識ともども微細な破片となって砕け散った。 ゆっくり達の中には、それなりに機転の利くものもいる。 一匹のぱちゅりーが、空を飛ぶ妖精たちは障害物の多い中では動きも鈍るだろうと、鬱蒼と木々が覆い茂る森の中へ逃げ込んだ。 確かに、この森の中を開けたゆっくりプレイスのように高速で飛びまわれば、たちまち立ち木に衝突するだろう。 「むきゅっ。このままどこか、こかげにかくれていればだいじょうぶね」 多くの仲間を見捨てたことは悲しいが、そもそも他のゆっくりに比べても体の弱いぱちゅりーに、戦うことなどできはしない。 せめて少しでも多くの仲間が、この場を生き延びてくれたら。せめて、ドスの近くに逃げ込めば、何とか命は永らえるだろう。 自分の弱さを呪う贖罪の気持ち、仲間の無事を願う心からの祈り、群れのリーダーであるドスへの無条件の信頼。 それらをないまぜにして、ぱちゅりーは未だ悲鳴が絶えない恐るべき殺戮の野を振り返る。 「……むぎゅぅっ!?」 そして、絶句した。殺戮の野を後にしたつもりが、ここもその領域の一部でしかない事を突きつけられて、絶句した。 「やっ、鶯饅頭。どーこいくつもりなのさ?」 ぱちゅりーが向けた視線の先。真新しい玩具を目にした子供の無邪気さをこちらに向ける『敵』が、そこにいた。 森は、確かに高速では飛べない。そう、高速では、飛べない。 高速では、飛べない、だけだ。 二本の足で下草の上を歩き回り、翅を小刻みに羽ばたかせて低速で飛ぶ妖精の一群が、ぱちゅりーの姿を捉えていたのだった。 「おうちについちゃよ!」 「これであんちんちてゆっきゅりできりゅね!」 安心してゆっくりできる巣穴に逃げ込んだゆっくりも、少なからず存在した。 「あかちゃんたち、ゆっくりしないではやくおくまではいってね!」 どうにもおつむが足りないらしく、巣穴に帰り着くや否や入り口近くでゆっくりしはじめた赤ゆっくりを親ゆっくりが叱り付ける。 ゆっくりの巣穴はそう大きくはないが、討手である妖精たちもまた小柄なのだ。 人間なら諦めるしかないサイズでも、妖精たちは這って入り込むこともできない訳ではない。 いや、人間ですら腕一本もぐりこませることはできる。巣穴にたどり着いたぐらいで、油断できるはずがないのだ。 「ここだここ。ここに今何匹か逃げ込んだよー」 現に、すぐ外には既に何人もの妖精の気配があった。れいむとまりさの夫婦は、息を潜めて外からのアクションを待ち受ける。 たぶん、他の機会には見ることなどできないだろうゆっくり夫婦の悲壮な決意に固められた顔つき。 口に含んでいるのは、里の近くで拾った錆びた鉄釘だ。手なり、上半身なり乗り入れてきたら、これで突き刺し抵抗してやる――、 「おーい、雨か水の妖精いるー?」 だが。 両親ゆっくりの決死の覚悟は予め無為となることが約束されていた。 「なになにー?」 「細い巣穴に逃げ込んだちびがいるのー。服が汚れるのやだからさ、水流しこんじゃってくれないー?」 「んー、そっか。ゆっくりって水に弱いんだっけ。わかったー」 外から流れ込んでくる会話は、両親達の戦意を奪い去るには十分だった。 奥にいる子供たちは、迫る死をはっきりと自覚しその恐怖から早くも餡を吐き出している。 「「ゆっくりやめてね! あかぢゃん゛だげでも゛だずげでね゛!!」」 巣穴を水浸しにするという攻撃の前には、抵抗の手立てなどありはしない。 この上はせめて、己を生贄にしてでも子供たちを助けてもらおう。 後半泣き声に替わった悲痛な叫びと共に出口へと駆け出した親ゆっくりは、しかし再び外気を吸うことすら赦されなかった。 「「い゛ま゛おぞどにででい゛「注水開始ー!」ぶびゃぇべべっ!!」」 巣穴の外、入り口に向けて差し向けられた妖精の指先から高圧の水流が迸る。 その長く延びる水槍は大口を開けたれいむの口中に飛び込み、後頭部を粉砕して即死に至らしめた。 すぐ後ろにいたまりさが、その死を理解する暇もない。 そうと気付くより早く水の穂先がまりさの眼球を貫き、体内の餡子をかき混ぜ、溶かして目から耳から洗い流す。 二匹を貫き注ぎ込まれる水流は途中で土壁に当たって砕け、子供達の逃げ込んだ奥底までは届かなかった。 断末魔を上げることすら赦されなかった親の死に気付かぬ子らは、入り口近くから土を這って迫る水に怯えながらしばらく過ごすことだろう。 そして、体の底を水が浸すに及んでやがて気が付くのだ。 両親がもはやこの世におらず、助けに来てはくれないこと。 この暗い地面の底から広くて楽しい場所に再び出ることもできず、自分たちも溶けて崩れて両親の後を追うのだということに。 「どぼじでぞん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!!??」 泣き叫ぶドスまりさの声は、大空の更なる彼方から降り注いだ。 まりさ種に連なるドスまりさにしては極めて珍しいことではあったが、このドスには飛行能力が――当然、備わってなどいない。 見慣れた黒い三角帽子に金色の髪、三メートル近い巨体、口の中の茸、ドスまりさが備えているのはありふれた同族の特徴でしかない。 ドスが空に浮かんでいる理由。それは眼下の惨劇と全く同じことだ――違いを上げるとすれば、ドスの巨体を持ち上げる為には無数の妖精を必要としたという所だろうか。 「あっはは。」 その周囲を、それよりやや小さな妖精達がいやらしい笑みを浮かべて円を描くように飛びながらいう。 「ねぇねぇ、ドスの奥さんがおバカなよーせーに氷漬けにされちゃったよ? 今どんな気持ち?」 「ねぇねぇ、生き残りの子供たちを匿ってた巣穴も見つけられて、もうすぐぜーんぶ殺されちゃうよ? 今どんな気持ち?」 幻想郷に無数棲息する妖精は、ある意味において人間以上にゆっくりという種にとっての天敵となる存在だった。 何しろ、悪戯好きな種族である。しかも加減と言うものを知らない種族でもあった。 ドスは今まで多くの仲間達が、妖精達の遊び道具として嬲り殺される姿を見てきた。 多くの民間伝承で、彼らは人間を悪戯のままに死に至らしめることも多い妖精たち。その姿は幻想郷でも変わる事はないのだ。 ――だが。 地上の悲惨な光景に対する絶望、遠く離れた人里すら遠望できる高空に持ち上げられた恐怖、それらを推して必死に現状を考える。 今まで多くの危地を、思慮に思慮を重ねる事で生き延びてきた。その記憶が、事ここに至ってもドスに現状の把握と打開策の模索という苦行を止めさせない。 確かに妖精たちは自分たちを玩具とするために襲う。その点は、人間と同じだ。 でも、妖精たちは飽き易い生き物だった。その場で遊べる犠牲者さえ手に入れれば、人間みたいに執拗に追いかけてなぶり者にする ことなんてあんまりなかった。 そもそも大勢で群れそのものを全滅させようと襲ってくることなんて見たことも、聞いたこともない。 そしてその襲撃を押し止める術も、どれ程考えても欠片も思い浮かばなかった。 「ようせいさんやめてよおおおおぉ!!! もうやべでええええぇ!!!」 ――仮に考えついたところで、今この状況から眼下数百メートルの仲間達に指示を下す術など何もなかったのだが。 長いゆっくり生から得られた経験と知識を総動員し、ありとあらゆる可能性を考え、全てにおいて不可の結論を得たドスには、 もはや泣き叫ぶだけの巨大饅頭と成り果てる他何も出来なかった。 「くすくすくす。ドス、ゆっくりにしてはお利口さんなのにまだわかんないんだー?」 「わかんないんだー?」 狂ったようにやめてやめてと懇願するドスまりさを囲いながら、だが妖精達の態度は欠片も変わらない。 「じゃあ教えてあげなきゃねー」 「あげなきゃねー」 一人が傲慢な口振りで言い放ち、周囲を回り、或いはドスを支える妖精達がそれに続いて唱和する。 「神様がどんだけ怒ってるか、教えてあげなきゃなねー」 「あげなきゃねー」 歌声が、回る。ドスの周りをくるくると回る。 厄神さまの周りを回る厄のように、くるくると。もっともこの厄は、その真ん中にいるものを祟り殺す厄だったけど。 話は、この夏にまで遡る。 恐らくそれは村人の思いつきだっただろう。その年の夏祭り――当然、収穫前だ――に、常と違って秋穣子が招かれた。 彼女は豊穣の神だ。人間はすっかり忘れ去ってしまっているが、彼女の豊穣を授ける力は、収穫前に彼女を祀る事によって約束される。 そして偶然の産物ではあったが、この年、穣子は久方ぶりにその本来の神徳を幻想郷の人々に授ける事となった。 その年の秋。 適度な降雨と好天に恵まれ、作物はこの数年来なかったほどにたわわな実りを見せ、家畜も大いに肥え太った。 紛う事なき豊作だ。人間の民草からは多くの感謝、多くの信仰がこの恵みを授けてくれた穣子に向けて捧げられ、 彼女は日ごろ弾幕が弱いだの神力そのものが弱いのではないのかだのと疑問を呈される面目を躍如することとなった。 だが、感謝だけではなかった。 上機嫌だった穣子の顔色を一変させたのは、ある農民が捧げた祈りだった。 曰く、彼の村の農地は里外れにあり、日ごろ鳥獣の被害を受けやすい場所だった。 それが、今年の豊作では神のご加護もあり獣は出なかったものの、鈴なりに実った野菜を狙い集ったゆっくり達の間断ない襲撃で、 却って常より大きな被害を出してしまったというのだ。 農民の訴えを聞いた穣子は、怒った。 被害の過多は問題ではなかった。神の授けたご利益を、下等生物ごときに台無しにされたのだ。 それも他の鳥獣らは穣子の禁制に従って耕地に近づく事すらしなかったのに、である。 「あんた達、今すぐ人里まで出向い一里四方のゆっくりどもを根絶やしにしなさい」 豊穣の神――自然神たる穣子は、すぐさま眷属とも呼ぶべき秋の妖精たちや神々に従順な山の動物たちを集めてこう命じた。 神々の下僕はその命を受け、さらに他の同族たちを誘った――理由は簡単、面白そうだからだ。 「ゆっ!? そ、それならわるいのはにんげんさんのものをぬすんだゆっくりできないゆっくりだよ!」 妖精の説明を聞いたドスが、「だからはやくまりさたちをいじめるのはやめてね!」と血相を変えて訴える。 これは、まりさ種によく見られる責任転嫁などではない。 間違いなく、このドスの群れには人間の畑で悪さを働くようなゆっくりはいなかった。 それどころか、人間の恐ろしさを知るドスの群れは山に踏み入った人間に近づく事もせず、人間の気配が近づく度に 巣を別の場所へと移動させる事すらしていたのだ。 過剰とも思える、人間との接触の忌避。 だが、その徹底振りが虐待愛好家や加工所の手がこれまでこの群れに及ばなかったことの最大の理由だった。 「そうね、あなた達の群れが何も悪さをしてないのは知ってるわ♪」 だと言うのに、ドスの目の前で綺麗な翡翠の羽根を羽ばたかせるオレンジ色の妖精は、にこやかな笑顔でそんな事を言い放つ。 だったら、とドスは混乱する。 なぜ、何も悪い事をしていない――まさしく、人間の目から見ても善良な――自分たちまで罪を問われなければならないのか。 なぜ、他人のモノを盗ったという罪が皆殺しという過剰な罰でもって報いられなければならないのか。 よしんばそれらの罪と罰の因果が自分たちに結びついているとして、なぜ、人間ではなく妖精によってその罪が断罪されなければならないのか? 「あっははー。こーゆー時はー、わからないよー、って言うんじゃないのー?」 赤色の妖精が、愉快そうに尋ねた。 「まだわからないんだ? わからないよねー、かとーせいぶつのあんた達にわかるはずないよねー」 青色の妖精が、小馬鹿にするように謳った。 「だから、あたし達がとくべつにあんた達が殺される理由、教えてあげるねー?」 黄色の妖精が、わざとらしく悲しげな顔を作って告げた。 「神様はね、こう決めたの。今回の事件はゆっくりって種の罪だー、ってね」 「誰が悪い、って吟味はめんどいからパス。とりあえず全部懲らしめちゃえば、悪いのも漏れなくパニッシュできるじゃん?」 「だ・か・ら☆ あんた達、ゆっくりは全員皆殺しなの。悪い事しててもしてなくても、関係ないの。ゆっくり理解してねー♪」 「ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛……!?」 あまりに理屈の通らない死刑宣告に、ドスは口をぱくぱくさせる事しかできなかった。 神の怒りは古来より常に理不尽だ。そこに畑を荒らしたゆっくりたちと、 ドスまりさの群れに代表される『慎み深い』ゆっくりたちとの区別はない。 穣子は、里に近いゆっくり尽くを誅戮すると定めた。 畑作を行っている、ゆうかやみのりこすら例外ではなかった――ゆっくりは神を奉じないから、赦す理由など何一つない。 だから、ドスも、その群れの仲間も、神の怒りを逃れる事など叶わない。ただ、それだけのこと。 ……もっとも、ドスが痴呆のように言葉を失っていたのは、今の事態の入り口、人間や妖精、さらには妖怪の上位に君臨する 『神』という存在の概念すら理解できていなかったからというだけなのだけど。 「どぼじでぞん゛な゛ごどに゛な゛る゛の゛お゛お゛お゛ぶべら゛っ!!??」 急速に遠ざかるドスの悲鳴が長く尾を引き、やがて大地を震わせる轟音が鳴り響くと共に途絶えた。 ゆっくりにしてはよく回る餡子脳も、自身の能力を超越する状況にはなんらの貢献を果たすこともなかった。 ただその重さ数トンに達しようかと言う鈍重な巨体は、自由落下の果てに群れの倉庫として用いられる自然洞穴の天蓋をぶち抜き、 その中に逃げ込んだ群れの最後の生き残りを殲滅する役には立ったことを、付記しておく。 この日から一昼夜、神勅を受けた妖精や神の眷属たちが里の一里四方を徘徊し、野生のゆっくりを悉く根絶やしにした。 神罰の嵐を辛くも逃げ延びたゆっくりも、長く生き延びることはできないだろう。 彼らには秋の終わりを告げる紅葉の神、秋静葉の手によって『食べようとする植物が枯れ果てる祟り』が掛けられているのだから。 人里から遠く逃げても、彼らは誰にも受け入れてもらえないはずだ。 同じゆっくりですら、彼らを拒み、殺そうとするだろう。 生き残りが食物を探すだけで、食い扶持が文字通り根から絶えていくのだ。見過ごせるわけがない。 かくして人里近くのゆっくりは全滅し、神の怒りはその顛末を見届けた人間たちに神々への畏怖を刻んだ。 それでもゆっくりはまた奥地から絶えず湧き出し、次の春にはまた人里近くに巣を作るだろう。 夏にはまた畑に出没し、農夫の丹精込めて育てた作物を食い荒らす事だろう。 それもまた、この幻想郷に織り成す自然の一環だから。 姉妹の女神はただ今回の一件が、少しはゆっくりの本能に教訓を刻んでくれる事を祈るばかりなのだ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 初SSになります。 コンゴともよろしくお願いしますです。 ……このSS書いてる間に、前スレで信仰云々が出てしまったのは不覚のキワミ。 このSSに感想を付ける
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いやしの丘 目次 -目次 いやしの丘基礎データ 場所データ場所アイテム 討伐クエスト 捕獲クエスト 奇襲モンスター一覧 基礎データ エリア 回想の草原 場所 いやしの丘 分類 一般 難しさ ★×8 天候 - 説明 いやしの草が 生い茂る丘に~ INFO - 場所データ 場所アイテム 入手素材1 いやしそう 入手素材2 - 入手素材3 - 追加報酬 ふしぎなサンダル 討伐クエスト クエスト名 ヒント ドロップ モンスター名 ワンダーエッグ討伐 賢さ - ワンダーエッグ - - クエスト名 ヒント ドロップ モンスター名 くものだいおう討伐 賢さ - くものだいおう - - 捕獲クエスト クエスト名 ヒント ドロップ モンスター名 ○○捕獲 - - - ○○捕獲 - - - 奇襲モンスター一覧 奇襲モンスター ヒント ドロップ モンスター名 キングレオ HP - キングレオ - - 奇襲モンスター ヒント ドロップ モンスター名 デスサイザー 素早さ&MP - デスサイザー - -
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消して絶やしてはならない灯。
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【初音ミク】ゼロイチノセカイ【オリジナル】 vocal 初音ミク やしさん http //piapro.jp/t/BhKc ピコピコ音が面白く、どんどん展開が変わる楽曲。BPMも速くノーツも多い2作品ですが、HARDプレイヤーでも完走させてくれる丁寧な譜面です。譜面とPVと音楽のシンクロが素晴らしいです。 edited by karlcpさん、回天さん