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「あの……キョンくん? 何かあったんですか?」 帰りの坂道で俺は朝比奈さんに尋ねられた。あとは卒業を残すのみのマイフェアレディは、この半年で時折大人びた雰囲気を見せることがあって、言ってみれば朝比奈さん(中)への移行段階らしい。 だからこそハルヒの持ってくるコスチュームを着るのもそろそろ羞恥極まってくる頃合いかもしれず、それでも気丈に申し出を受けている姿には感涙すらする。SOS団で一番うたれ強いのは朝比奈さんだと確信する次第である。 そんな麗しの女性が発する気遣いの言葉に、俺はようやく彼女に長門妹に関して何も話していなかったことに思い至った。 「実はですね……」 「長門さんに妹さんが?」 そうなんですよ。それで、もしかしたら長門がいなくなってしまうかもしれない、と。 「そんな……」 本気で心配している様子の朝比奈さんだった。心温まるね。当の長門本人は今先頭でハルヒと何やら話しているが、さて何を思っているのだろうか。 「何とかできないんですか、キョンくん」 もちろん何とかしたいですよ。今だってそれを考えていましたし。 だが今回は長門本人に関わる問題だ。これまでみたいに誰かと共に事態解決へ奔走したりとか、そういう事で片がつくとは思えないんだ。とりあえず、有希と由梨の両方ともう少し話してみる必要がありそうだが。 「わたしにできることがあったら、何でも言ってくださいねっ!」 はりきりモードの朝比奈さんだった。もちろんです。と言うか、あなたがそう言ってくれただけで、少なくとも俺の動力炉に暖かな火が灯りますよ。 長門が気がかりではあったが、とりあえず一度駅前で別れて、自転車置き場へと向かう俺。 長門由梨が現れたのはその時だった。 「あなたに話がある」 俺はチャリを押して例の七夕公園に向かう。隣の由梨は真っすぐ前だけを見ていて、とてもじゃないが世間話ができる雰囲気ではない。髪が真っ黒なためか、どうも冗談を言う気にもなれない。 この公園に来るのは久しぶりだった。もうすっかり冬になってきたし、この頃は大小どちらの朝比奈さんとも時を駆けたりしていなかったからな。 自転車を止めて、俺たちは距離を取って座った。十二月の風はやはり冷たく、マフラーを巻いていても心許ない感じだった。 横目で由梨をうかがって、あらためて思う。……本当に長門そのものだ。2Pカラー状態だし、あくまで同じなのは姿形だが、それでも俺は何か未知の感覚に包まれるようで、ひさびさに情報統合思念体の力を実感するのだった。一年前、二人の長門が相対するところを見たあの時とは、また何か違う。 朝比奈さん(小)が二人になった時は、別々にしか見ていないし、本物の双子を見たならまた別の感想を抱くだろう。 「話って何だ?」 ようやく俺は言った。長門由梨はその言葉を待っていたかのように、しかし首はこちらを向かず、 「あなたや涼宮ハルヒ、その他周囲の人間にとって、長門有希がどれだけ必要とされているのかを知りたい」 真っ黒な長門は淡々と言う。意外な質問だった。何を言われるのかまったく予想ができなかったのも事実だが、思わぬ変化球だ。 「お前たちの親玉は人の心が理解できるようになったのか?」 俺の問いに由梨は真顔のまま首を二度横に振った。本当に機械的動作で、何だかやるせなくなる。 今の有希がいかに宇宙人属性から脱したかがよく分かる。そういえばあいつは、過去に一度だけ笑ったことがあったしな。あぁ、あの改変された世界とは別にだぜ。 「長門有希が始めに文芸部に置かれていたことには理由がある」 俺の回想などお構いなしに黒髪長門は言った。しかしこいつ、まったく人の目を見やがらねぇ。こっちがチラチラ様子をうかがってるのがバカみたいじゃないか。 で、理由って何だ。ハルヒの動向を観察して、入手した情報を親玉に報告する……とかいうのがずっと前に有希本人から聞かされたあいつの役割のはずだが。 「それだけではない」 まったく考える様子も見せず、オートリピートのように由梨は答える。 「有希が本当にあの場所に置かれたのは、インターフェースがどこまで人間に近づけるかを調査するため」 ……。 重大事実、なのだろうか。 いつだったか古泉が言っていた台詞が鮮明に蘇る。 「長門さんがあの場所にいるのには、何か他に理由があるはずです。彼女でなくてはならない理由が」 それがこれだったのか? 俺たちSOS団団員と毎日を過ごすことで、長門に生じる変化を見る。 そのまま頷いてしまいたくなるくらいの回答だ。それならば、長門に与えられた無口属性や、他のインターフェースがハルヒとある程度の距離を取って配置されていた理由も分かる気がする。 「彼女の本当の役割は涼宮ハルヒの観測ではない。観測のみが目的ならば、あのような設定をされることはない」 由梨は淡々と告げる。そして俺は思い出す。去年の五月、あの何もないマンションの一室で、今の由梨と同様に無機質だった長門は言った。 「この三年間は至って平穏。しかし最近になって、無視できないイレギュラー因子が涼宮ハルヒの周囲に現れた」 あの待機モードの三年間だって観測は続いていたはずだ。しかし、長門はハルヒに接近したりしなかった。 情報爆発が起きてから情報統合思念体は地球に注目するようになった。それから今まで、ずっとハルヒの動向を観測している……と。 俺は考える。観測だけならそもそもインターフェース自体が必要ないんじゃないだろうか? 情報統合思念体については、今になっても俺はさっぱり分からないことばかりだが、唖然とするしかないようなとんでもない技をいくつも使えるってことだけは分かっている。ならば、単独でハルヒの動向を見守る事だってできるだろうと思う。ならば、なぜヒューマノイドインターフェースを用意してコンタクトを図る必要があったのか? あんなにもハルヒに近いところに宇宙人を置いておく必要があったのか? ……その答えがこれか。長門にだけ与えられた役割。本人も知らなかった本当の目的。 あいつは一年前に過去や未来の自分と同期を取ることを拒んだ。そして統合思念体はそれを認めた。 その時に俺は何とも思わなかったが、あれが始まりだったのかもしれない。事実、あの日を境に長門は劇的なまでの変化を遂げてきた。俺にも予想できない積極性を見せて、時に困ったりしたこともあったが、それすら俺は長門が人間に近付いているが為の感情発露なのだと受け取っていた。統合思念体はハルヒだけでなく、変化する長門有希という固体をも観測していたのだ。 ふと見ると長門由梨は俺が考え終えるのを待っているかのように、微動だにせず虚空を見つめている。 初めの長門はこんなだったのだ。それが今は婦警服を自分に当てがったり、自己流のジョークを飛ばしたり、ハルヒに思わぬ提案をしたり、クラスメートと会話するくらいにまで成長した。 「そうだったのか……」 思わずつぶやきが漏れる。 「自律進化の可能性。その糸口の一つ」 由梨が言った。確かに、長門は誰の力も借りずに、自分自身の意思でここまで変わってきた。これを大仰に言い換えれば、あるいは進化と言えるかもしれない。 「長門有希は我々の想像を大きく飛躍した変化をした」 真っ黒な由梨を見て思う。長門には最初性格らしい性格がなかった。朝倉涼子や、この前まで生徒会の書記だった喜緑江美里さんには、明確な人格設定らしきものがあった。名前は分からずじまいだったが、春や夏に対峙したあの敵対インターフェースにも分かりやすいキャラクターがあった。随分と荒っぽい奴だったが、みな確固たる「色」を持っているように思えた。 だが、長門はどうだ? 確かな性格がないのが性格、なんてのはゴマカシに過ぎず、客観視すれば 個性らしきものは全くなかった。ハルヒは最初「あたしが見つけた無口キャラ」と言ったが、それは長門が他に取るべき行動を持たなかったからだ。言わば初めの長門は「白」だったのだ。無色と言い換えてもいい。長門は俺たちSOS団と放課後や学外での活動を共にすることで、自分を獲得していったのだ。 「そして、彼女の役目は間もなく終了する」 由梨の言葉が俺を思索から呼び戻した。公園にかかる放送だってもう少し抑揚がありそうなものだが、黒髪長門の言葉には温度がなかった。 「なぁ。……あいつをそのまま、ここに残してやることはできないのか?」 俺は言った。 「長門有希にいなくなってほしい人間なんか誰もいないんだよ。……さっきお前は言ったよな? どれだけ必要とされていたか知る必要がある、って。他の誰にも代わりが効かないくらい、あいつは俺たち全員にとって大切な仲間なんだ。何度も助けてもらったからってだけじゃない。これは、俺個人の感情でしかないが……俺はあいつがいなくなったらたまらなく寂しい。ひょっとしたら、何ヶ月も立ち直れないかもしれない。言い方は変わるかもしれないが、朝比奈さんや古泉、ハルヒだって似たようなことを言うはずだ。だから……これは俺からの頼みなんだが、あいつをここに――」 「できない」 長門由梨は雪よりも温度の低い声で言った。 「既に決定は下っている。わたしが有希の観察を終え、有希が思念体に報告を終えた後、パーソナルネーム長門有希は情報連結を解除される」 ……何とかならないのかよ。 「多少の誤差はあれ、おそらく一週間程度ですべての工程が完了する」 それだけ言うと由梨は立ち上がって何のためらいもなく歩き出した。 「待て」 「……なに」 俺の呼び止めに黒長門は振り返らず答える。 「お前は、姉さんが消えちまうことに何の抵抗もないのか」 「姉というのは設定上の概念にすぎない。わたし個人に特別な思いはない」 そうか……。だと思ったさ。こいつはつい最近誕生したのかもしれないし、無理もない。 「お前と長門……有希は、同じ部屋に住んでるのか?」 「わたしは303号室。有希とは別の部屋」 「……長門、お前がどう思ってるのか聞こうと思ってここに来た」 俺は由梨に同行してマンションまで行き、708号室を訪れ今に至る。由梨は当然のように三階でエレベーターを降り、未練も何もないように俺に背を向けた。 有希……いや、長門はお茶を入れて湯飲みを俺に差し出してくれた。元気がないように見えるのは気のせいじゃないだろう。 「長門、大丈夫か?」 「……へいき」 平気には見えなかった。 春先からこっち、長門の気がふれたようになることは、実は何度かあった。だがそれはどちらかというと、どうやらこいつの気質らしい負けず嫌い根性から来るもので、今のものとは別種だ。悄然、というか、天気で言えば小雨のような長門の表情には……何だか胸がざわざわする。 「もちろんお前はここに残るために申請なり何なりするんだよな? 何もしないままなんてことないよな?」 質問というよりは、長門と自分自身に言い聞かせるかのような言葉だった。 「いなくなったり……しないよな」 言葉が途切れる。 「……雨」 「ん?」 「雨、降ってる」 すっかり暗くなったカーテンの向こうで、雨が降り出したようだった。しとしとと……余計な演出だ。 「情報統合思念体の決定を覆せる見込みは低い」 長門の声がいつもより小さい気がした。珍しく目を合わせようとしない。 「だからって諦めるのか? 長門、お前らしくないぜ」 我ながら中身のないことを言っていると思う。そんなの長門だって分かっているだろう。俺が長門より分かっていることなんていくつあるだろう。こいつには教えられたり助けられたり、そんなのばかりで、俺はなかなか恩返しできなかった。だが、そういうジレンマさえもとっくの昔に吹っ切って、俺たちはその先にある新しい信頼関係を築けていたはずだった。 「困った時は、お互い様」 いつか長門から聞いた言葉だ。あの時は不覚にも目頭が熱くなった。やたらと切羽詰っていたからな。 ……そう、全員が全員を助け合ってここまでやってきたのが、SOS団の何よりの強さだった。だからこそ、厄介事を乗り切った後に部室でのんびりしている時間や、谷口や国木田、鶴屋さんにコンピ研、妹や生徒会に阪中、ミヨキチ、機関のみなさんと合間に起こしてきたイベントごとがたまらなく楽しかったんだ。 そんな日が、いつまでも続くと思っていた。 本当はそんなはずないし、いつか別れはやって来る。 それでも、できるだけ長く笑っていられればいいと、そう思っていた。 これが終わりの始まりなんだろうか? こうして、一人、また一人とSOS団から団員がいなくなって、やがて市内探索や年中行事もしなくなって、俺たちは別々の場所へ歩いていく……。 しょうがないことなのか、長門? 「俺はな、長門」 長門は目を合わせようとしない。 「朝比奈さんはともかく、お前は……ずっと近くにいてくれるような気がしてたんだ」 沈黙。 こうして長門と差し向かいで話すのは久しぶりだ。長門の力を借りるような困った事態になることは、もう滅多に起きなくなっていたからだ。 「そんなはずないのにな……」 言葉の最後は尻切れになった。何と続けたらいいか分からなかったからだ。 また沈黙。 俺だけが喋っていて長門が無言になるこの状況は、初めてここに来た時と真逆だった。 「……今日は」 長門が言った。注意深く耳を澄ませていないと聞こえないような音量。 「今日は、かえって」 ドアを閉めると雨の音が容赦なく世界を包み、吐く息は真っ白に曇った。 ……こういう役回りはうまくいかない。 俺が人の気持ちにも自分の気持ちにも鈍感なのは、この一年でさんざん分かっていたことだ。 だから長門は、あの時……。 エントランスに降りると、外で自転車が雨に打たれていた。 その手前、庇のある場所に人影がひとつ。 「あなたが久しぶりに困っているようだったのでね。おせっかいを承知で来てしまいました」 古泉だった。 「ここで立ち話をしては冷えますから、どこか喫茶店にでも行きましょう。奢りますよ」 一年前、長門が大量のエラーを溜め込んで世界を変えたあの時、光陽園学院の生徒になっちまってた古泉とハルヒと共に入った喫茶店に俺たちは入った。ここも随分久しぶりだ。 「今さらですが、今日はお時間大丈夫ですか?」 「あぁ」 古泉に借りた傘を傘立てに置きつつ答えた。 本当は予備校のある日だったが、行っても上の空になってしまうことは目に見えている。 窓の外の雨は強さを増し、やむ気配がなかった。 俺たちは適当に注文をして、人もまばらな冬の夜の喫茶店の一角に落ち着いた。 「二人の長門と話をした」 先に切り出したのは俺だった。 こういう時に一番理解者となってくれるのが古泉なのを、俺はしぶしぶながら認めていた。古泉も分かっていて待ち伏せしたのだと思う。 ……俺が話をしている間、古泉は黙って頷きを返していた。喫茶店の中は驚くほど静かで、まだ七時かそこらなのに深夜のようだった。 「なるほど」 十五分ほどの小話を終え、俺はぬるくなり始めたコーヒーを飲んだ。 「長門由梨は長門有希がいなくなることを告げに現れた、ということでしょうか」 「たぶんな」 俺はあらためてあの黒髪長門が現れた理由を考える。 あいつがいなかったら長門は誰から自分がいなくなるという事実を告げられていただろう? おそらくは情報統合思念体そのものから、直接だ。 そして、自分がいなくなると知った長門はどういう行動に出るだろうか。これは俺の推測だが、あいつはたぶん俺たちに何も言わない。 世界を変えちまったあの時だって、長門は一人でエラーの蓄積を抱え込んでいた。あれから実に色んなことが起こったが、あいつが弱みを人に見せようとしないのは、どうも性格から来るものらしい。 それはそれで自分の意思が芽生えているのだと好意的に解釈できた。しかし、こういう時にもあいつは誰にも相談しなかったのではないだろうか。さっきの様子からしても、あいつはどうしたらいいのか分からずに戸惑っているようだった……。 「古泉、俺はどうしたらいいんだろうな」 戸惑っているのは俺も同じだった。長門が頼れる人の数は、たぶんそんなに多くはない。 しかし、俺には負い目があった。ふいに古泉が言う。 「あなたは、一度はっきりと長門さんの好意を断っています」 ……そう。初夏のことだった。長門は自分の言葉と意思で、はっきりと俺に自分の気持ちを伝えてきた。俺がずっと自分の中でセーブをかけて、気付かないフリをしていた領域に、長門は真っ向から歩み寄って来たのだ。……そして、俺はそれを断った。とっくに答えを出していなければいけないことだったはずなのに、俺はぐずぐずと回答保留をし、結果長門を傷つけた。だから、俺が気休めを言ってもあいつには空々しく聞こえるだけかもしれない。これまで通りの団員としての関係はすぐに元に戻ったが、以来俺に長門のタブーとなる事柄ができたことは間違いなかった。 「しかし、今でも長門さんが一番心を許している存在はあなただと、僕は思っています」 古泉の言葉が容赦なく突き刺さる。……やっぱりそうなのか? 「だからこそ、長門さんはあなたに心配されることに耐えられなかったのかもしれません」 反論の余地もない。その通りだと思う。 「情報統合思念体の決定が覆らず、涼宮さんの力も部分的に消失し始めている今となっては、僕らにできることは何もないのかもしれません」 古泉は淡々と言う。お前はそれでいいのかよ。 「僕個人の感情を言えば、長門さんがいなくなってしまった後のSOS団なんて想像もできません。我々は五人が揃って初めて意味を持つのです。それが増えても、欠けてもいけない。あなたも分かっているでしょう?」 どういうことだ。 古泉は両手の平を組んで、俺に挑むような視線を向けて言った。 「誰かがいなくなる時がすなわち、SOS団が終わる時なのです。……そう思いませんか?」 家に帰ってから何をどういう順番で行ったか、まるで覚えてない。 古泉が言ったことの意味について俺はずっと考えていて、妹が宿題について何か言っているのも、母親が今日は予備校云々言っているのも、夕食を取るのも風呂に入るのも、すべて半自動的に行っていたらしく、気がつけば俺は就寝準備状態だった。 本当に長門はいなくなるのだろうか? どうも実感がわかないのはどうしてだろう? これまで当たり前に毎日を過ごしていた仲間が、ある日突然いなくなるなどと聞かされて、リアルに想像できるほうがおかしいかもしれない。想像外の出来事に何度も立ち会ってきた俺だったが、それでイマジネーションが豊かになったかと言えば、そうではなかった。 ……今、長門は何を思っているのだろう。 天井を見上げて、俺は息をついた。
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お客様は宇宙人の続き 関連:お姉さんシリーズ、教科書文通シリーズ いつもは持ち帰らずにロッカーに保存している日本史の教科書を持ち帰り、なぜかしら迂闊にも世界史のそれと間違えて登校し、 教科は違えど同一の教科書を使用しているであろう〝彼〟や涼宮ハルヒがいる隣のクラスではなく、 教室2つ分の距離を隔てた先にある9組に足を運んだのは、この星の有機生命体が言うところの〝なんとなく〟である。 なぜ、〝彼〟や涼宮ハルヒではなく、古泉一樹を選んだのか。 そもそも、何故、日本史の教科書を持ち帰ろうと思い立ったのか。 それを説明する術を、私は持ち合わせていない。 古泉一樹が手渡してくれた教科書が高い価値を持っているように感じ、自分が属するクラスの教室まで抱きかかえるように持ち帰った理由も、上手く言語化できない。 それだけではない。 1組から9組まであるとはいえ、一般的な公立高校の廊下の長さには限度があり、 私の教室から古泉一樹がいる9組までの距離はそうありはしない。 にもかかわらず、私の心拍数は上昇し、何かしらの達成感がけして大きいとはいえない胸を占拠している。 教室に戻ってきたにも拘らず、教科書はまだ、私の腕の中。 「この戦国時代と呼ばれる時代は……」 いつもどおりの筈の授業が今日は嫌に単調に感じる。 この国のかつての事実よりも、もっと大切な何かを考えなくてはいけないような高揚感。 理解不能。 エラー? 折角、教科書を借りにいたというのに、これではどうしようもない。 それでも、私が古泉一樹に教科書を借りに行ったということには充分な価値があるように感じられた。 ふと、目線を机上に移すと、先ほどの休み時間、古泉一樹に借りた日本史の教科書が視界に入る。 古泉一樹らしい、まるで新品のような綺麗な教科書。 授業中暇を持余したような落書きも、一片の破れや端折りもない、丁寧に使われてきた教科書。 裏表紙の隅に、意外なほど乱暴な筆致でI.Kとイニシャルだけ書かれた教科書。 古泉一樹の、教科書。 理由は分からないが、自分の物と内容的には全く変わらないはずのこの教科書が、妙に興味深く感じられた。 思考が段々、教科書を手渡してくれた古泉一樹の長門有希のそれとは違う、大きな手から、 自分に意見を求める時の少し首を傾げるような仕草、時々、本当に時々だけ見せる心の底から楽しんでいると思われる際の笑みを思い出し、 心拍数が上昇するのを感じた。 また、エラー。 最近、エラーが多い。 そのせいか、殆ど右から左へ流れていた日本史教師のページ指定の声に、自分としたことがワンテンポ遅れてページをめくった。 開いた瞬間、そこで、息が止まった。 落書きがあったのだ。 今の今まで、どのページも落書きどころか、書き込みもドッグイヤーと呼ばれる意図的なページの端折すら見えなかったというのに。 しかも、その落書きの内容が、私の胸を詰まらせた。 長門さん 古泉一樹の外見や、物腰に似合わない乱暴な細い黒鉛での筆致。 間違いなく、古泉一樹の字。 おそらく、いつも古泉一樹が使用している細い芯を使用している青いシャープペンシルで書かれた字。 〝長門さん〟とは、私を表す個体識別名称、長門有希を古泉一樹が表す際に使う呼称。 その文字の斜め左、45度地点には、長門有希、情報統合思念体、TFEI端末という言葉が、 これまた乱暴に、私の名を書いたものと同じシャープペンシルであろう細い線にぐりぐりと塗りつぶされる形で消されていた。 長門有希ではなく、〝長門さん〟。 情報統合思念体やTFEI端末という言葉が消されていたことから考えて、古泉一樹は、この落書きをした際に情報統合思念体が造ったヒューマノイドインターフェースとしての私ではなく、 SOS団の団員である、一人の高校生である、長門有希について考えをめぐらせていたことが想像できる。 何故だか、それが、とても喜ばしく感じた。 古泉一樹も、今の自分のように授業以外のことが気にかかり、違うことを考えてしまうことがあったのだろうか。 そのとき、私が古泉一樹を思い返したように、古泉一樹も、長門有希を思ってくれたのであろうか。 少なくとも、この字を書いた時、古泉一樹の脳内は、私のことだけであったであろうということに、なぜかしら、強い喜びを感じた。 これも、エラー?
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春日局の人気番組「教えてササッキー」の4回目で20-776、21-446、21-535の続きだよ。今週も佐々木さんに対する質問を大募集だよ。 電話受付中。春日局に電話してね、待ってます。 先週は変な人が乱入して大変だったわね。 それじゃ、電話かかっているので早速いっちゃいましょう。まずは、前回聞けなかった方から。 26歳自営業(女性):佐々木さんに聞きたいのですが、現在4歳の子供がいるのですが、子供を勉強好きにするにはどうしたら良いですか? 佐々木:まず、親が勉強好きになることだと思います。キョンも勉強好きの私に教えられて、随分勉強が好きになったから。 それから、初めは絵本や学習漫画で勉強に入りやすくするのが良いと思います。 26歳自営業(女性):どうもありがとうございました。 88歳無職(女性):先週の元気な女の子達。ありゃあ、どうなったですか? 佐々木:涼宮さんは警察でかなりしぼられたらしいです。橘さんは今、精神病院で治療中です。 17歳カナダ在住(女性):キョン君は私がモーションかけても完全スルーしたのよ。あなたはどうやってキョン君を落としたの?教えてくれない? 佐々木:誰です、あなたは。 17歳カナダ在住(女性):私はキョン君のクラスメートだったのだけど、私がモーションかけても完全スルーしたのよ。 腹が立ったので、キョン君に軽い悪戯しようとしたら長門さんに邪魔されて。 佐々木:もしかして、あなたTFEIの朝倉さん?どこが軽い悪戯よ。あなたのせいでどれだけキョンが苦しんでいるか。私たちに関わらないでよ。 ガシャン 佐々木:そうだ、長門さんに私のキョンを助けてくれたお礼をしないと。今度お中元を贈っておこう。 150億歳急進派(性別不明):あんた、さっき、うちの涼子ちゃんをいじめたな。この落とし前はどうつけてくれるのじゃい。 佐々木:誰ですか。あなたは? 150億歳急進派(性別不明):ワシは泣く子も黙る情報思念統合体の急進派じゃい。うちの涼子ちゃん、おんどれにいじめられて泣いてたぞ。 この落とし前はどうつけてくれるのじゃい。 佐々木:あなたの所の涼子さんが、私のキョンをいじめたのに、全然反省してないじゃないですか。あなたから言い聞かせてください。 150億歳急進派(性別不明):有機生命体風情がワシら情報統合思念体に喧嘩を売るのか?ワシらは宇宙誕生以来進化し続けとるんだぞ。 その気になれば、ワシら地球など木っ端微塵にできるんだぞ。 佐々木:脅迫でしか会話できないなんて野蛮ですね。とても150億年生きていたとは思えませんね。 150億歳急進派(性別不明):何?おんどれ、命がいらないらしいな。 ―――『まあまあ急進派』という声が受話器の向こうから聞こえる。 150億歳急進派(性別不明):まあ良い。今日はこれくらいで勘弁してやるわ。 ガシャンツーツーツー 佐々木:あー恐かった。命が縮まる思いだった。 ちょっと早いけど一曲いってみましょう。私の生歌で「ハロー・マイ・フレンド」 (来週も続いたら良いね)
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【文明】 全文明 【命名ルール】 隷運の○○ 【多種族冠詞】 - 【進化冠詞】 遺真(ゆいしん)の○○ 作者:ソウル 備考 超次元が滅びた際、滅び行くサイキック・クリーチャーに「アルカー」という思念体が契約を結んだクリーチャー。 アルカーは20種類ほど存在する意識も感情も持たない、『運命の化身』とでも言うべき存在。契約を結ぶと、『生きる運命』を得ることで新たな体と共に生存する。しかしその後の運命は契約するアルカーごとに定まっていて、大きく変えることはできない。サーヴァントたちは、いわば『運命の奴隷』。 固有のキーワード能力としてフェイトスタイルを持つ。
https://w.atwiki.jp/katakamuna/pages/20.html
autolink 図形 ※実際には二文字あるいは三文字が重なり合って新しい一文字の字形をつくる書き方が正しいが参考として掲載。 アマカムナ アマカムヒビキ カムナガラ タカマソトハラ オシクモネ タカマハルハラ アラカミチ ウマシアマタマ カムナミチ 内容 アマカムナ アマとカム。 アマカムヒビキ アマとカムは連続して発生、収束している。 カムナガラ カムはカタチとして見えない。 タカマソトハラ 宇宙の外には。 オシクモネ 立体的に広がるクモのようなものが根のようにある。 タカマハルハラ 宇宙はハリ拡がっている。 アラカミチ あらゆるものの持続。 ウマシアマタマ 宇宙を産み示す。 カムナミチ カムの道。 解説 ナについてはまだ理解できていない。カムナガラの解釈ではナい、無いという意味になるが、それはナガラの連続語による意味のようだ。アマ、カム、ナとくると、単独でアマとカムに対して包括的な意味合いがあり、「何回も繰り返す」思念だとか。まだ釈然としないが一旦は特殊な重み付けと理解する。ヒには始まりの源の意味がある。連続してヒが発生し収縮している事がヒビキとなる。ナガラとは、ナい(無い)、カ(カタチ)、ラ(露出)からカタチが露出されないとなる。ラについてはピンとこないが、図象をみると真昼の状態であるようだ。タカマとは宇宙球のことをさしている。タとは独立の思念であり、カはカタチ。マは間であり、空間のこと。カムから独立したマのことであるらしいがここからはまだ読み取れない。オとは、立体的の意味、六方向、大きいの意味がある。クモは六方向かもしれない。ちなみにムも六の意味がある。図象をみるとオとムは非常に似ている。シは示という思念。クは自由、モは藻のような連なり性、ネは根の思念。ハルとは、ピンと張る思念。ハとルの図象を重ねるとわかりやすい。ハラも図象を重ねると立体的な原の思念がわかる。カとはカタチ。アとラはある、現れる、露出という思念。ミは実。チは持続性。ウマシとは、間を産み示す思念。 ミチは持続する実の意味で道となる。学者の道を選ぶなどの、道と同様。 名前 コメント すべてのコメントを見る 詳細ページの構成で悩んでます。。資料の文章を校正して書いても資料的価値にはならないし、校正したらただのメモだし。全体の方向性がつまってなかった。。 -- (管理人) 2011-11-28 23 13 34 コメントテスト1 -- (テスト3) 2011-11-17 13 33 04
https://w.atwiki.jp/precure891/pages/42.html
暗黒の暦 アジェンダー 世界中の人々の季節に対する不満などが集まった負の思念体。通称『暗黒の暦』。一人称は「我」。 この世から季節の概念を失くすために暗躍し、ファスティスに宿って彼を操ると同時にカンパーニの妖精達を魔人に変えてしまった。 ファスティス共々『天空のカレンダー』の封印に巻き込まれていたが、プリキュアが季節のカケラを集めきったことで封印が解け復活する。 その後ファスティスの肉体から離れカケラの力で実体化するが、キュアコスモとキュアアースの必殺技で消え去った。
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傾国デッキ SR貂蝉の計略「傾国の舞い」に攻城を頼ったデッキ。 舞を踊っている間は永続的に攻城してくれるため攻める必要がなく、SR貂蝉を守ることが必要になる。 数カウントだけ踊って優勢勝ちを目指す場合は「流星デッキ」と似たものになる。 「傾国の舞い」が士気7計略なこともあり、群単にしても混色にしても、流星デッキと違った戦術が必要となる。 構成 キーカードが1.5コストと軽く、基本的に攻める必要がないためか決まった形というものはほぼない。 2色での運用も非常に多く、組んだ勢力によって性質が大きく変わるのも特徴。 ただどのようなデッキであっても 天では乱戦時の速度が速いため、舞姫を守るための柵。 舞姫を守るための計略。 を上手く組み込みたい。 キーカード SR貂蝉 コスト1.5 弓兵 人 2/5 魅力 コスト1.5としては超低スペック。問題は舞姫をどう守るか。 最後の最後に舞ってミリ勝ちというのもあり。 しかし、その場合は群雄お得意の自城削り計略が上手く使えなくなったりするので、それはそれで注意が必要。 ver.3に入り、全体的にダメ計の威力が下がった為、知力はそのままだが多少のダメ計耐性が付いた。 現行のダメ計の場合、赤壁か落雷をピンポイントで食らわない限りは即死しない。 一発で落ちない為にも、避雷針を置いておこう。 貂蝉のみの1枚で26c後、魅力7枚なら14c後に舞を開始できる。魅力1枚に付き2c短縮。 大戦天で落城まで62Cと弱体化。落城を狙う場合はあまり時間がないことを覚えておこう。 その他のカード 【コスト2.5】 R華雄 槍 人10/2 勇 普通のデッキなら厄介極まりない自城削りも傾国デッキで防衛目的ならば使える。 混色ならば傾国使用直後どうしても残り士気は最大2になるため守りが難しいのだが、 士気3の超絶強化はその問題も解消してくれる…はず。 R高順 騎 天9/5 勇 説明不要の群雄のエース騎兵。 UC陳宮と併せて破滅陥陣営も。士気3で超絶強化出来るのは非常に大きい。 破滅二回、以降陥陣営にすればずっと武力20程の数値を保てる。 SR董卓 騎 人8/8 魅/勇 暴虐には自城ダメージがあるがそれを傾国で補おうという発想。 士気5なので士気12から踊れば踊り際のカバーができ、普通の号令なら返り討ちにできる。 舞姫と同じ人属性で精兵陣とも属性がかみ合うのもプラス。 【コスト2】 【コスト1.5】 C陳宮 弓 天4/7 柵 柵弓。計略は華雄や同様傾国デッキと相性がいい。 誰か1枚アタッカーが落ちてもその場を凌げる。 だからと言って調子に乗って使い過ぎたりしたら本末転倒。 「城の防衛の手を抜いて落城された」や「遅舞いから使い過ぎて城ダメ負けした」じゃあ目も当てられない。 ご利用は計画的に。 C李傕&郭汜 弓 人6/3 柵 柵弓。コスト1.5柵弓最高武力の6。 自城削りが傾国と相性良しなのは言わずもがな。 火事場も付いてるので他の自城削りと組み合わせても威力が増す(と言っても大した数値ではないが)。 弓である為援護射撃としては非常に頼もしいのだが、直接的な戦力として使い難いのが小さい悩み。 R呂姫/(SR呂姫) 槍 人5/4(5) 魅/勇 ノーリスクの超絶強化の役割は広い。 人属性と魅力を持ちつつ、スペックも悪くない。 それだけに、使い手次第で化けるし半端な存在にもなる。 SR左慈 歩 天4/9 伏 高知力伏兵は開幕の守りを固くし、変化の術は相手の強化計略に対する対策になる。 壁役として。 R賈詡 騎 天4/9 伏 兵種的には傾国に合わないが完殺は優秀な妨害計略であり、傾国以外の攻め手を持てる。 開幕に強くなれる高知力伏兵であるのもプラス。 C胡車児 槍 地6/3 スペックは上等、完殺はうまく使えば大きく時間を稼げるため隙が無い。 【コスト1】 UC李儒 弓 天1/8 柵 守りにおいて暗殺の毒は強力。連環と組み合わせる事で更なる効果を生む。 問題は群雄でやろうとしても、連環を持つ軍師が自身である事か。 毒連環をするなら二色で。 C馬元義 弓 天3/1 活 知力は低いものの麻痺矢を持っており単体強化つぶしに。 武力もありコスト1としては十分。知略昇陣からだと意外に長く続く為、結構便利。 C程遠志 槍 天3/1 活 群雄でコスト1槍が欲しいなら一択。活持ちなのでいざという時の捨て駒にも出来る。 C張梁 歩 人5/1 壁役。武力5とバナナでかなり粘り強い。 C陳蘭 攻城 人3/4 傾国に攻城兵?と思われるかもしれないが、硬さを生かして壁にしたり、 士気2で香車をぶっぱなし、相手の戦力を分断することも可能。 使い方しだいでいかようにも化けられる。 UC袁術 攻城 地2/6 募 陳蘭とは違いこちらは完全な壁役となる。 自爆は士気が軽く、脳筋の動きをある程度抑制できる。 C雷薄 攻城 地4/2 こちらも壁。 落雷は脳筋は落とせるものの士気が重めなのが辛いところ。 だが壁としては屈指の固さを誇る。 UC厳氏 弓 人1/7 柵/魅 人とは違う道を行きたいあなたに。 柵持ち、人属性と貂蝉との相性はいい。 城ゲージが同じor負けているときは傾国、リードしているなら破滅と使い分けよう。 高順などの火事場計略の使い手と組ませるのが一般的か。 軍師 C賈詡 再起興軍(天)/精兵戦陣(人) 守りに強い陣略を持つ。発動後は圧倒的な防御力を見せ付けるが、溜まるまでの時間が問題か。 属性を人で固めておくと非常に強力になる。 裏の手の再起も、号令でねじ伏せられた時等、総武力が低いが故の弱点を補える。 武将の自分が使えなくなるのは痛い。 C陳宮 再起興軍(人)/知略昇陣(天) 知略昇陣でダメ計、妨害計略対策。計略の効果時間の延長にも。 自城削りは効果時間が延びると削る量まで増えてしまうので、よく考えて。 再起はC賈詡とは属性が違うので、元々再起を使う気ならデッキ構成によってはこっちをどうぞ。 R張角 太平要術(地)/知勇兼陣(人) 兼陣で守りに強くなれ、太平要術はレベルさえ高ければ、窮地をなんとかしてくれるかもしれない。 呉の武将の属性が一切無駄にならないのもプラス。 SR李儒 兵力増援(地)/兵軍連環(天) 連環がベーシックで使いやすい。連環の効果が薄い相手でも増援があるので一応潰しが効く。 武将の自分と同時に使えないのが最大の弱点か。連環と毒の相性が良いだけに、残念である。 対傾国デッキ 総括 デッキサンプル 武将名 勢力 コスト 兵種 属性 特技 武/知 計略名:消費士気 SR貂蝉 群 1.5 弓 人 魅 2/5 傾国の舞:7 SR董卓 群 2.5 騎 人 魅勇 8/8 暴虐なる覇道:5 R呂姫 群 1.5 槍 人 魅勇 5/4 天下無双・改:5 C李傕&郭汜 群 1.5 弓 人 柵 6/3 悪逆無道:3 C張梁 群 1 歩 人 5/1 黄巾の群れ:3 C賈詡 群雄 軍師 天 再起興軍 人 精兵戦陣 総武力26/総知力21 人単暴虐傾国。攻めにはなかなか使いづらい暴虐も守りなら使いやすい。舞った後も精兵戦陣+暴虐で武力+8なら武力勝負でそうそう負けることはない。無双改や悪逆などと合わせれば武力20超のコスト1.5ができあがり、相手の超絶強化も潰せる。5枚暴虐で自城ダメは35%ほどで傾国で取り返すとはいえ、少々時間がかかる。暴虐を使うときは残りカウント数を考えて範囲に入れること。無論、専守防衛が基本だが、相手を全滅させたら敵城を叩きに行くのも忘れずに。 武将名 勢力 コスト 兵種 属性 特技 武/知 計略名:消費士気 SR貂蝉 群 1.5 弓 人 魅 2/5 傾国の舞:7 UC関平 蜀 1.5 槍 人 募 6/6 長槍戦法:3 R龐統 蜀 1 槍 人 伏 1/9 連環の計:6 R姜維 蜀 2 槍 人 募 7/7 挑発:3 R関銀屏 蜀 1 槍 人 魅/勇 3/4 若き血の目覚め:3 UC周倉 蜀 1 槍 人 勇 4/2 強化戦法:4 C法正 蜀 軍師 人 長槍閃陣 天 再起興軍 総武力23/総知力33。ACVer3.00で猛威を振るった人単長槍傾国デッキ。ACでは長槍の弱体化によって厳しかったが天で長槍射程、槍撃威力が向上したためVer3.00ほど圧倒的ではないが戦えるようになった。軍師MASTERで士気8溜まる頃に陣略がMAXになる。とは言え長槍陣だけで相手の攻勢を凌ぎ切るのは難しい。舞いデッキの常ではあるが踊り際をどう守るかが勝利の鍵。
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ヒスティサルビア(ひすてぃさるびあ) 登場作品 +目次 ハーツ 関連リンク関連種ハーツ ネタ ハーツ No. 299 種族 ゼロム? Lv 72 HP 30070 攻撃力 830 術攻撃力 660 防御力 1190 術防御力 1120 命中力 1140 回避力 1150 集中力 1140 弱点属性 地 経験値 614 ガルド 610 出現場所 テツ=ハガネのスピルメイズ3逃亡者のスピルメイズ重想空間ヘルウェルズ 落とすアイテム 古代竜の大牙×3・龍の首の珠×3 盗めるアイテム 薔薇金 (※基準はNormal 落とすものは最大値) 行動内容 飛びかかりながら角を突き刺して前方の相手を攻撃する。 ボディプレスで前方の相手を攻撃する。2HIT。 口から白色の液体を飛ばして前方の相手を攻撃する。反転?の追加効果。 フラッシュティア/光属性の思念術攻撃。 グランドダッシャー/地属性の思念術攻撃。 総評 重想空間ヘルウェルズに出現する刃物状の角を持った芋虫型のゼロム。 サルビアやスカーサルビアの強化版で最上位種。体色は赤紫色。 大まかな攻撃パターンは下位種と同じだが、鋼体が2回分に増えた他、液体飛ばしの追加効果が反転?、唱える思念術がフラッシュティアとグランドダッシャーになった。 攻撃力が非常に高く、かなりタフな敵だが、周りが強敵揃いでいまいちパッとしないのはスカーサルビアと同じ。 ただし、異様に詠唱の早いグランドダッシャーはかなり強烈なので要注意。 ▲ 関連リンク 関連種 ハーツ サルビア スカーサルビア ▲ ネタ ▲
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作品名:蒼穹のカルマ 用語分類:種族分類 蒼穹のカルマに登場する用語。 レーベンシュアイツを支配する魔族の王ルーン・ロヴァルツのこと。 千年前に勇者とその聖剣によって封印された。 その本体は思念体であり、憑依した肉体に限界がくるたび肉体を変える。 詳細形容 戦闘能力基本性能 魔力光 思念体 形態変化(初期のみ) 存在吸収 元ネタ 関連項目 関連タグ リンク 詳細 形容 +ルーン・ロヴァルツ 第一形態 浅黒い肌と黒白反転の眼と捩れた角を持つ男性肌はペイントがされている。 狼狽に満ちたアステナの声とともに、背の高い成人男性の姿に固着した。 否——普通の人間には見えない。浅黒い肌、奇妙な隈取りの施された左頬、白目と黒 目の色が入れ替わったような双眸。——そして、側頭部から生えたねじくれ曲がった角。 +ルーン・ロヴァルツ 第二形態 有翼の怪物翼と尾と角が生える。 鎧の如く筋肉が隆起する。 耳まで口が裂ける。 (中略)明らかに、魔王の容貌が先ほどと違って見えた。肩は鎧さながら に隆起し、背からは翼、臀部からは尾まで生えている。口は耳まで裂け、額からは新た な角が出現し、禍々しい雰囲気を放ちながらも人間のものと認識できていた顔は、真に化 け物じみた様相を呈していた。 +ルーン・ロヴァルツ 第三形態 多触腕の怪物腹に巨大な口ができる。 そして魔王の身体が輝いたかと思うと、今度は下半身が蛸のように分かれ、腹に巨大な 口が出現した。心なしか、体躯も大きくなっている。 +ルーン・ロヴァルツ 第三十五形態 ジェノサイドボォォゥル 下半身を球体に変えた魔王下半身の球体には無数の口が存在する。下半身の複口から熱光線を吐く。 高らかな笑いとともに、魔王の姿が異形の者に変わっていく。肩や背からねじくれ曲 がった角が何本も生え、腰から下が衣服をも巻き込んでぐにゃりと歪んだのち、風船のよ うに丸く膨らんでいく。球体の上に魔王の上半身が付いているという滑稽な格好だ。そし て、何か臓器のような表面をした球体の至る所に亀裂が入り、幾本もの牙を揃えた大き な口が一斉に開いた。 +そうきゅん マスコットキャラクター「そうきゅん」のぬいぐるみに憑依した姿足を使って二足歩行が可能。 相応に脆い。 逆さまの視界の中に、ウサギと犬を足して二で割って、その上側頭部にねじくれ曲がっ た角を付けたような、意味不明な生物のぬいぐるみが立っているのがわかる。 +鷹崎駆真 アーマードレスに身を包み角を生やした鷹崎駆真目は血色、側頭部からは捻れ曲がった角を持つ。角から魔力光線を放つ。 胸部や腰部、腕部などを、身体のラインに沿ったアーマードレスが覆い、駆真の長い黒 髪や血色の眼を不気味に飾り立てている。そして何より特徴的なのが、その側頭部だ。駆 真の視界からはその先端しか確認できないが——そこには、禍々しくねじくれ曲がった角 が生えていた。 +鷹崎在紗 魔王と鷹崎在紗の共存鷹崎在紗に魔王が補助する関係。 魔王の判断で肉体を使う。鷹崎在紗に認識できない攻撃を認識して回避行動が可能。 在紗は、自分の身体が急に言うことを聞かなくなるような感覚に襲われた。身体が突然、 回避行動を取るように後方へと飛び退いたのである。 魔力による身体能力強化魔力を使って、非力な肉体を強靭にする。 だが今在紗の身体には、魔王ルーン・ロヴァルツが宿っている。彼の魔力を込めた一撃 であれば、在紗の非力な腕でも、なんとかリサに対抗し得るはずだった。 戦闘能力 基本性能 魔力光光線 破壊光 形態変化 存在吸収 憑依(精神存在としての能力) 魔力光 +光線 魔力による破壊光線ルーン・ロヴァルツは手から出す。 駆真は角と視線を結んだあたりから出す。 在紗は両角の中心、顔の手前あたりから漆黒の光線を出す。 駆真がぴしゃりと言い、その魔族に鋭い視線を送ると、駆真の角の先端と視線を結んだ あたりから光線が迸り、魔族の全身を焦がし尽くした。 +破壊光 消滅させる光の奔流光の塊が奔流となって襲う。 細かい瓦礫や破片程度の物体ならば消滅する。 魔王が両手を駆真に向けると、その手に集積されていた光が、凄まじい奔流となって襲 いかかってきた。先ほどの光線で砕け落ちた天井の破片がそれに触れた瞬間、音もなく消 滅する。 思念体 負の想念の集合体肉体にとり憑き、精神を乗っ取って自分の肉体に変える。魔王の肉体略奪を防ぐには魔王の各を最も占める想念において上回らなければならない。 『言っていなかったか。私の本体は負の想念の集合体。生物の身体を渡り歩き、永劫の時を 生きる精神生命体よ』 (中略) 『精神生命体である私に精神力で敵う人間などいない。……私に打ち勝つとすれば——そう だな、私の意識のもっとも多く占めるファクター——邪悪さや残忍さにて私を上回らね ばならん。ふ——有り得ないことだ。悲しいな、人間』 身体強度は憑依先に依存するぬいぐるみなどの脆い身体に憑依すれば、相当に脆くなる。 「ぬ……ッ!? や、やめろ! 私の身体の強度は宿っている器に依存するのだぞ!」 形態変化(初期のみ) 百八形態まで変化する作品初期に使っていた肉体でのみ可能。 形態が増えるほど強くなる。 存在吸収 魔族を肉体ごと吸収する魔力を奪うついでと思われる。 倒れたのではなく、その姿が綺麗さっぱり消えて無くなったのである。 そう……あたかも、魔王に吸収されてしまったかのように。 元ネタ 魔王 悪魔や魔物たちの王のこと。 本来は仏教用語で、欲界の第六天にあたる他化自在天にあり、「第六天魔王波旬」のことを指す。 その後、キリスト教ではサタン(ルシファー)の訳語として用いられ、 神話や伝説における邪神、破壊神や悪魔や怪物、妖怪などの魔性を統率する 王の呼称として幅広く使用されるようになる。 関連項目 神器ヴェクサシオン 魔王を一撃で葬る形態を持つ道具。 関連タグ 光線 存在吸収 形態変化 憑依 用語 用語(種族) 精神存在 蒼穹のカルマ リンク Wikipedia 魔王
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「これから大車輪を作るわよ!」 綺麗に通った高い声が静かな部室に響いた。何を作るって? 「大車輪よ!!」 大車輪よ、じゃねぇよ。なんで大車輪なんだよ。 「……意味はないわ!でもこれを作る過程に意味があるのよ!!」 意味がないのに意味があるのか。そりゃあすごい。頑張ってな。 「何言ってんの、あんたも手伝うのよ。みくるちゃんと古泉くんは部室を片付けて。有希は工具の用意お願いね。あたしとキョンは材料を買ってくるわ」 ハルヒはそう言い放ったかと思った瞬間には俺の左腕を掴んで引っ張り走った。おいおいもう少し落ち着け、俺が転んじまう。 「あんたが遅いからでしょ!早く早く」 結局俺はそのままハルヒにずんずんと引っ張られながら近くのホームセンターへ行って木材を買ってきた。もちろん持つのは俺の役。 部室へ戻ってくると真ん中にあった机は片付けられて丁寧に新聞紙が敷かれていた。側に立っていた長門の手には工具入れとドデカいボンドを持っていた。 と、言っても実は既にホームセンターで買うときに加工してもらってきたので後は釘とボンドで組み立てればいいだけだった。 木材を持ってくるだけで汗びっしょりになって死に掛けていた俺は木材を置くとへたりと床に座って休むことにした。 「ご苦労様。あんたにしてはかなり頑張ったほうね。そこで休んでなさい。団長からのありがたーい気遣いよ」 そう言うとハルヒは古泉と長門と朝比奈さんを集めて木材を組み立て始めた。しばらく休んでいるとハルヒのブラチラが見えたりハルヒのパンチラが見えたりハルヒの項が見えたりとそれなりにいいものを見せてもらった。さすが団長様、サービス精神が旺盛だ。 途中から俺も参加してどうにか大車輪を組み立てることができた。高さは俺の頭より高く、なかなかの迫力だった。よく俺はこれを一人で持ってこれたなと自分に感心しているとハルヒが薄く汗ばったおでこを袖でぬぐいながら言った。 「じゃあ早速転がしに行くわよ」 そういえばなんでこれを作ったんだ?よりによって大車輪を、しかも片側だけを。 「だから意味なんてないって。さっきボーッとして何かを待ってたらさ、『 381大車輪』って書いてあるのが見えたのよ。ただそれだけ」 ただそれだけって……だいたいなんだ381って? 「わかんない、その前についてる不等号もなんだかわからないけどなんとなく急げって言ってるように聞こえてね……」 全くわけがわからんな。まさか本当にそんな意味のない思いつきでこんなものを作らされる羽目になるとは……。 「あ!」 何かが思いついたような声を出したハルヒはすぐさま大車輪を担ごうとした。どこに持って行く気なんだ? 「今また何かが見えたわ。校庭で大車輪を転がせって!」 俺達は訝りながらもハルヒの言うとおり大車輪を校庭へ持っていき、適当なところで縦に置いた。すぐさまハルヒが滑らかな側面を押して転がす。 高さはあっても厚くはない大車輪は微風にすらよろめかされていたが、ゆっくりながらもどこかを目指して転がっているようだった。 「きっと宝の場所を教えてくれるのよ!」 そう言ってハルヒはキャッホゥとパンチラをも気にしないスキップをしながら大車輪の後を追っていく。そのパンチラに引かれるように俺は自然にハルヒの後を追っていた。 しばらく校庭を転がりまくった大車輪はある木にトスンと当って案内を終えた。その木には何かが彫られていた。 それはかなり細かい文字が上から下までズラーッと彫られているものだった。俺はハルヒと一緒にそこに書き込まれている文字列の一部を見てみる。そこにはこう書かれていた。 『 406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/09/13(木) 22 04 45.75 ID 2giDxQBUO 405 か、過激だ…… なんかちゅるやさんがすごくかわいくみえてきたwww 407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/09/13(木) 22 05 26.82 ID g4ZSOEpq0 AA職人か? 408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/09/13(木) 22 07 01.85 ID Facc1ld10 IDがファックwww 407 コピペですw 』 「……」「……」 ハルヒはむぅんと唸りながらこれらの怪奇な文字列を真剣に眺めていた。表情から察するに恐らくこれらは何かの暗号であると見ているに違いない。 実際俺にもこれらの文字列が何を意味しているのかは全くわからない。ただ唯一理解できるのは、これらは日本語で書かれていて、ある規則に則って彫られているということだけだ。 ハルヒは木のあちらこちらを上から下へと舐めるように見回しながら何かを探しているようだった。そしてちょうど一週してきた辺りの少し上を見て叫んだ。 「あった!これよ!あたしがさっき頭の中に見えてきたのは!」 なんだって?本当かそれ? 「本当よ!こっちきて見て見なさいよ!」 全身を細かく彫られている木が嫌に気色悪く感じて少し離れていた俺は仕方なくハルヒの人差し指が指し示す場所に近づいた。そこにはこう彫られていた。 『 384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/09/13(木) 20 43 47.71 ID g4ZSOEpq0 381 大車輪 』 確かにハルヒが言った通りのことが彫られていたので恐らくこれを見たというのは間違いではないだろう。だがこれは一体何を示しているんだ? 「それをこれから調べるのよ!あたしがざっと見た感じだと、この左に書いてある番号と不等号の後に書かれてる番号は繋がっているに違いないんだわ」 なるほど、さすが勘がいいだけある。そう見ると最初に見た部分でも会話が成り立っているように見える。ということは、381が彫られている場所を探せばこの謎が解けるかもしれないな。 「そういうこと。あんたも頭が回るようになったわね」 そらどうも、俺のことはいいからまずは381を探そうぜ。 「そんなの簡単よ。今見つけたのが384だからそのすぐ上に……あれ?」 先ほどまで381を指し示していたハルヒの指はいつの間にか422のwktkという謎の暗号を示していた。しかし俺が見たところではハルヒの指は先ほどの位置と全く変わっていなかった。一体何故? 俺はハルヒとあれあれと見失った381を探したがどこにも見つからなかった。しばらくしてもう一度先ほどの場所を見てみる。 「426になってる……」 ハルヒは愕然とし、俺は驚愕した。静かにその木から離れてその細かな文字列らを眺めてみると、それらは静かに、だが確実に上へと流れていたのだ。木の形の凸凹や色はそのままで、彫られた文字のみがまるで生きているように下から上へと木を登っていく。 目の前の不思議すぎる現象にどうやってハルヒに説明したらいいのかと一体何が起こっているんだということを考え始めようとしたとき、ずっと空気になっていた古泉が俺の肩に手を置いた。 「少しまずいことが起こっています。涼宮さんがあちらに興味を引かれている今のうちにちょっとこちらへ」 古泉に引かれながら少し離れた位置にいる同じく空気と化していた長門と朝比奈さんと合流する。いったい何が起きてるんだ、長門? 「情報統合思念体が検索した結果あの木には私達の世界とは異なる世界の極一部の情報とリンクしていることが判明した。原因は不明」 異世界の情報とリンク?あれはつまり何かの暗号とかじゃなくて別世界の言葉だったってことか? 「基本的な概念・仕様等は全く異なっていない。あれはこちらの世界にもある言葉」 というかどうしてそのパラレルな情報とやらがこの木とリンクしてるんだ? 「情報統合思念体が今新たな情報を得た。あちらの世界の情報の海の中で、ある局所的部分からの超高度エネルギーの情報爆発が連続で起きたことによる時空の歪みが原因」 あっちの世界の情報爆発とやらが原因?ということは今回はハルヒの仕業じゃないってことか? 「そう」 じゃあいったい誰の仕業かわかるか? 「現在情報統合思念体がリンクを通して調査中。あちらの世界とこちらの世界での相違点はごく少数。調査終了推定時刻は後1分」 「どうやら異世界と言ってもほとんど我々のいるこの世界と同じ、パラレルワールド程度の世界のようですね」 程度というな程度と、俺には十分恐ろしいことだと思ってるぞ。 「どうしてこんなことが起こってるんでしょうかねぇ。なんだかちょっと怖いけど、あちらの世界に行ってみたいなって気もしちゃいますね。うふふ」 後ろ手を組みながら無邪気な微笑みが可愛すぎる朝比奈さん。朝比奈さんならあっちの世界とやらでもたぶんやっていけますよ。 「え~どうでしょうか。あたしってすごくドジだからなぁ」 ハルヒが言ったらぶん殴りたくなるような台詞でもあなたが言うなら大歓迎できるほど可愛いからですよ朝比奈さん。 「……」 気付くと長門が静かな瞳でこちらを見つめていた。情報統合思念体の調査はもう終わったのか? 「オワタ」 ん?なんかアクセントが違うような。で、情報統合思念体の結論はどうなったんだ? 「あちらの世界とこちらの世界の相違点から考察した結果、あちらの世界には私達は全く異なる概念で存在している」 異なる概念?どういうことだ?と質問しようとした瞬間、急に長門は口をぽかんと開けて目の光が失っていき虚ろになっていった。どうした長門、大丈夫か? 長門は俺の問いかけには反応せず、数秒してからふいに唇を動かした。 「長門は俺の嫁」 何を言ってるんだ長門?お前どうした?何かおかしいぞ。 「……膨大な量のののノイズがが……分裂吸収合併脚本家有刺鉄線アナルはやっぱりレベっ……」 壊れたラジオのような声で訳のわからない言葉を放っていた長門の口は急に閉ざされ、目にはいつもの静かな光が宿っていた。どうやら元に戻ったようだ。大丈夫か長門? 「おk。あの木のうrlを通して情報統合思念体に膨大な情報量が送り込まれたため、一時的にうrlとの通信を遮断した」 全然大丈夫じゃないんじゃないか?いつものお前とは少し違う言い方のような気がするが。 「さきほど送られてきたノイズの波によって私のデータの多くが改変された。ノイズを取り除ききるには少し時間がかかるが問題は無い」 時間ってどれくらいかかるんだ? 「おまいらが使ってる時間概念でいう一週間だお」 ……まぁ微妙にかかってる気がするが、長門にしてみれば短い時間か。しかし何とも慣れない喋り方だ。 「サーセン」 それより結局今俺たちはどういう状況にあるんだ?詳しく教えてくれないか。 「あちらの世界では私たちはアニメキャラクターという概念で存在している」 なんだって?俺たちがアニメのキャラクター?なんじゃそりゃ。なんで俺らがアニメのキャラクターなんだよ。 「kwskはラノベというジャンルの小説のキャラクター。その小説の中から私たちはその世界に生まれている。タイトルは『涼宮ハルヒの憂鬱』だってお」 本になっても主役はハルヒなのか。で、そんな俺たちが実質的には存在してないような世界で何が起こったんだ? 「『涼宮ハルヒの憂鬱』と呼ばれる小説があちらの世界でベストセラーとなった。その後に続編を次々と発刊して更に人気を博し、今ではアニメ化しゲーム化も進んでいる」 おいおい俺たちがベストセラーになってる?なんつー世界だ。想像ができん。 「更に同人誌と言われる市場で『涼宮ハルヒの憂鬱』の二次創作が急激に増え始め、別方面としてはSSと呼ばれる二次創作小説もまた爆発的に書かれた。 その彼らの二次創作の根源となる妄想が世界中で止まることなく増幅していき、それが原因でついに情報爆発が発生した。しかしそれは偶然によって起こされたものではない」 偶然じゃないってことはもしかすると……。 「恐らくはあちらの世界の彼らの意志がそうさせたと思われる……常識的に考えて」 つづく