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創元SF文庫〈キャプテン・フューチャー全集9〉『フューチャーメン暗殺計画/危機を呼ぶ赤い太陽』 (エドモンド・ハミルトン 著/野田昌宏他 訳/東京創元社) カバーイラストとモノクロ扉絵を描いています。 ・壁紙
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ゾンビは相手を殺すんじゃないわ。仲間に引き入れるのよ。 ――狂気を招く者ブレイズ "Zombies don t kill. They recruit." ――Braids, dementia summoner オデッセイ 【M TG Wiki】 名前
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ポロッ・・・( ^ω^)「・・・・・・・」川 ・_・)「・・・・・・・」 ∧_∧ (´∀` )「・・・・・・・」 ∧∧ (*゚ー゚)「・・・・・・・」(*´・ω・)「・・・・・・・」ヽ(`Д´)ノ「・・・・・・・」( ゚д゚) 「・・・・・・・」(゚д゚) / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| 「・・・・・・・」 ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ∧_∧ (´∀`#)「お前が大声出すからだぞっ!!」 ヽ(`Д´#)ノ「俺のせいかよっ!!」 ( ^ω^)「大丈夫、まだ100円だけだお」 ∧∧ (*;゚ー゚)「そうそうまだ大丈夫だよ」 川;・_・)「頑張って内藤君」 ( ^ω^)つ○ チャリンッ (*;´・ω・)「今度こそ・・・・」 ヽ(`Д´;)ノドキドキドキ・・・ ( ^ω^)カチッウィ~ン・・・ ∧_∧ (´∀`;)ゴクリッ・・・( ^ω^)カチッウィ~ン、ガシッ! / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| 「ここからが本番にょろ・・・」 ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ウィ~~~ン・・・(;^ω^)川;・_・) ∧_∧ (´∀`;) ∧∧ (*;゚ー゚)(*;´・ω・)ヽ(`Д´;)ノ(;゚д゚) / /" `ヽ ヽ \ //, '/ u ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー'u ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._)u j /⌒i ! \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ポロッ、ポトッ・・・(;^ω^) !!!!!!!!!川;・_・) !!!!!!!!! ∧_∧ (´∀`;) !!!!!!!!! ∧∧ (*;゚ー゚) !!!!!!!!!!(*;´・ω・) !!!!!!!!ヽ(`Д´;)ノ !!!!!!!!!!(;゚д゚) !!!!!!!!! / /" `ヽ ヽ \ //, '/ u ヽハ、 ヽ 〃 {_{ー'u ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._)u j /⌒i ! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ∧_∧ (´∀` )「やっ、やった~~~っ!!!!!」 ∧∧ (*゚ー゚) 「初めてなのに二回目で取るなんて凄いじゃない!!!!!!」 (*´TωT) 「感動した」 ( ゚д゚) 「おめでとう」 川*・v・)「凄い凄いっ!!!!!!!!」 ヽ(`Д´)ノ 「いやマジスゲ~って!!!!」 ( ^ω^)つ 川*・_・)「ありがとう内藤君」 ∧∧ (*゚ー゚) 「この記念にみんなでプリクラ撮りましょ」 (*´・ω・)「でも全員入るかな?」 ヽ(`Д´)ノ「お前が抜けたら良いんじゃね?」 ∧_∧ (´∀`#)「ちょ待てやっ!!」 ヽ(`Д´)ノ 「冗談だよ冗談」 ( ゚д゚) 「それで誰がお金出すんだ?」 / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i 「じゃんけんで決めるにょろっ!!」 \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' |川 ・_・)「じゃあそうしましょ」 ∧_∧ (´∀` )「望むところだ」 一同「ジャ~ンケ~ン、ポンッ!!」(;^ω^) 川;・_・) ∧_∧ (´∀`;) ∧∧ (*;゚ー゚) (*;´・ω・) ヽ(`Д´;)ノ(;゚д゚) / /" `ヽ ヽ \ //, '/ u ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー'u ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._)u j /⌒i \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ∧_∧ (´∀`;)「・・・・・・・・・・・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!!!!!」 ∧∧ (*゚ー゚)「それじゃあアンタに決定ね」 ∧_∧ (´∀`;)「今月ゲームの買いすぎでピンチなの分かってんだろお前らっ!!」 (*´・ω・) 「そんなに嫌なの・・・」 ヽ(`Д´)ノ 「たかだか400円くれ~でうるせぇ奴だな」 ( ^ω^) 「じゃあ・・・200円僕が出すお」 ∧_∧ (´∀` ) 「おぉ!本当かよ!」 「サンキュー内藤」 つ○ チャリンチャリンチャリンチャリン ∧∧ (*゚ー゚)「フレームはこれで良いか」 「はいみんな撮るよ~」 ヽ(`Д´#)ノ 「お前汗くせ~ぞ!あんま近づくなよっ!!」 ∧_∧ (´∀`#) 「汗くせ~のはみんな一緒だろうがっ!!」 ( ゚д゚) 「喧嘩してると写れないぞ~」 川 ・_・)「早くみんなカメラ見て!」 いきま~す♪3・2・1パシャッ!( ^ω^) 川 ・_・) ∧_∧ (´∀` ) ∧∧ (*゚ー゚) (*´・ω・) ヽ(`Д´)ノ ( ゚д゚) / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | カコンッ ∧∧ (*゚ー゚)「どれどれ~」 川 ・_・) 「良く撮れてるわね」 「内藤君ほら」 ∧_∧ (´∀`;)「うわっ、俺顔半分途切れてるじゃん・・・」 ( ゚д゚) 「まぁ流石に8人で撮るのは無理があったな」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 ∧_∧ (´∀` )「ちぇっ、内藤はしっかり写ってるから良いよな」 ヽ(`Д´)ノ「お前は日ごろの行いが悪いんだよw」 ∧∧ (*゚ー゚)「あそこにハサミがあるからみんなの分をわけましょ」 チョキチョキチョキ ∧∧ (*゚ー゚)つ「はい、内藤君」 ( ^ω^)「・・・・・・・ありがとうだお」 ヽ(`Д´)ノ「なんだそんなにまじまじと見て?」 「お前ナルシストか?」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 ( ゚д゚) 「もうこんな時間だし、そろそろ帰るか」 川 ・_・)「そうね」 ヽ(`Д´)ノ「帰って晩飯だっ!!」 ∧_∧ (´∀` )「なかなか楽しかったぜ」 (*´・ω・) 「それじゃあ」 / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i 「また明日にょろ」 \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ∧∧ (*゚ー゚)「バイバ~イ」 コツ、コツ、コツ、コツ ( ^ω^) 「・・・・・・・」 ( ^ω^) 「!!」 ピュンッ!! ザザッ!! (;^ω^) 「お前は・・・」 ∧_∧ (・∀・ )「相変わらずだな・・・」 ∧_∧ (・∀・ )「今日は警告しにきただけだ」 ∧_∧ (・∀・ )「遊びに惚けるのも良いが、まさかお前に限って」 ( ^ω^) 「心配無用、任務はしっかり遂行するお・・・・」 ∧_∧ (・∀・ )「そうだ。それがお前のあるべき姿だ」 ∧_∧ (・∀・ )「もう直ぐお前の元に任務決行の指令がくるだろう」 ( ^ω^) 「・・・・・・そうかお」 ∧_∧ (・∀・ )「何を迷っている?」 ( ^ω^) 「迷い?」 ∧_∧ (・∀・ )「その調子で本当に任務を遂行出来るか怪しいものだが安心しろ」 ∧_∧ (・∀・ )「ボスは万が一の時の為に保険をかけた」 ( ^ω^) 「その保険がお前か・・・」 ∧_∧ (・∀・ )「その通り、お前の任務遂行が失敗した場合」 「お前とターゲット両方の抹殺を命じられている」 (;^ω^) 「・・・・・・・」 ∧_∧ (・∀・ )「そう深刻な顔をするな」 「全く難しい事ではないだろ?」 ( ^ω^) 「分かっているお・・・・」 ∧_∧ (・∀・ )(やはりコイツ・・・) ∧_∧ (・∀・ )「言いたかった事はそれだけだ。じゃあな」 ( ^ω^) 「迷う、僕が?」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 コツ、コツ、コツ、コツ・・・ ∧_∧ (・∀・ )「フフフフッ・・・」 ( ^ω^) 「ただ今戻りましたお」 ( ●_・)「ご苦労だった」 「それと任務の決行日が決まったぞ」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 ( ●_・)「三日後の7月26日だ」 ( ^ω^)「承知いたしましたお・・・・」 ( ●_・)「うむ、頼むぞ」 「お前は私の息子も同然だ。お前ならやり遂げてくれると信じているぞ」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 ( ●ー●)「簡単なこった。学校に誘い出して頭をブチ抜く」 「それだけで仕事は終わりだ」 ( ●ー●)「今までだってそうやってきただろ?」 「それと同じ要領だ」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 カツ、カツ、カツ、カツ バタンッ ( ●ー●)「・・・・・・」 「ボス、ブーンの奴・・・」 ( ●_・)「・・・・・・・」 次の日 ワイワイガヤガヤ ∧_∧ (´∀` )「あ~、後二日で夏休みだぜ~♪」 ヽ(`Д´)ノ「待ちきれねぇよウワァァァァンッ!!!!」 (*´・ω・) 「みんな大はしゃぎだなぁ」 ( ゚д゚) 「夏休みは何して遊ぶかな」 ∧∧ (*゚ー゚)「みんなで海に行きましょうよ」 川 ・_・) 「それ良いわね」 「実は私海行った事なくて」 ∧_∧ (´∀` )「内藤ももちろん行くよな?」 ( ^ω^) 「・・・・う、うん・・・」 ヽ(`Д´)ノ「相変わらず元気ねぇなぁ~っ!!」 「そんなんで夏乗り切れんのかよっ!!」 (*´・ω・) 「君は元気過ぎると思うよ・・・」 ∧_∧ (´∀` )「今から楽しみ過ぎるぜ」 キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪ ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「はいは~い、みんな席着いて~」 ガタガタガタ ( ^ω^) 「・・・・・・・ジ~ッ」 川;・_・)「なにっ?」 ( ^ω^) 「いや、なんでも・・・・」 川;・_・)「・・・・・・・」 ミ~ンミ~ン ( ^ω^) 「・・・・・・・」 川 ・_・)「そう言えばもう短縮授業だからお昼いらなかったね」 ( ^ω^) 「!!」 川 ・_・)「あっ、でもちゃんと作ってきたから大丈夫だよ」 ( ^ω^) 「・・・・・・・ホッ」 キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪ ∧_∧ (´∀` )「午前中に帰れるってのは良いもんだよなぁ~」 ( ゚д゚) 「やっぱり終わるのが早く感じるよ」 ヽ(`Д´)ノ「帰ったら何すっかなぁ~っ!」 ( ^ω^) 「・・・・・・・」 テクテクテクテク 川 ・_・)つ△「あっ、内藤君これ」 ( ^ω^) 「・・・・・・ありがとうだお」 ∧_∧ (´∀` )「お前どんだけおにぎり好きなんだよ」 ∧∧ (*゚ー゚)「そんなに美味しいのかしら」 テクテクテクテク 公園 (*^ω^)「もうここで食べていくお」 ガサゴソ ( ^ω^) 「いただきます。パクッ!」 (*^ω^) 「美味しいお」 ( ^ω^) 「ごちそうさま」 ( ^ω^) 「・・・・・・」 「わ~いわ~いっ!!」 「待ってよ~・・・」 「あははははっ」 ( ^ω^) 「帰るかお」 テクテクテクテク ( ^ω^) 「ただいま戻りましたお」 ( ●ー●)「学園生活も明日で終わりか」 「かなり名残惜しいんじゃねぇか?」 ( ^ω^) 「………」 ( ●ー●)「んなわけねぇか、明後日は頼むぜ」 ( ^ω^) 「あぁ…」 ( ^ω^) 「少し休むお……」 バタンッ ( ●ー●)「………」 「ボス、あいつ本当に大丈夫なんでしょうか…」 ( ●_・)「私も多少不安になってきた」 「もしもの場合は……」 ∧_∧ (・∀・ )「承知しております」 翌日 ( ^ω^) 「………」 テクテクテクテク 川 ・_・)「内藤君おはよう」 ( ^ω^) 「……おはよう」 川 ・_・)「明日から夏休みだね」 「早くみんなと海に行きたいな」 ( ^ω^) 「………そうだね」 川 ・_・)「海にもお弁当持って行くから」 「もちろんおにぎりも」 ( ^ω^) 「………楽しみにしてるお」 川 ・_・)「いつもならもっと喜んでたのに」 ∧_∧ (´∀` )「今日は校長の話聞いて通信簿もらって終わりだから楽だな」 ヽ(`Д´)ノ「明日から待ちに待った夏休みだぜっ!!」 キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪ ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「はい、みんな校庭にでなさぁ~い」 ∧∧ (=゚ω゚)「明日から夏休みです」 「旅行先での事故や病気にはくれぐれも注意して………」 ∧∧ (*;゚ー゚)「もう本当に長いなぁ…」 ヽ(`Д´#)ノ「イライライラ」 ∧_∧ (´∀`;)「早く終われよ~」 ∧∧ (=゚ω゚)「以上で話は終わります」 「それではみなさんまた二学期に元気でお会いしましょう」 川;・_・)「やっと終わった…」 (;゚д゚) 「あ~、頭クラクラクラする…」 ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「みんなお待ちかねの通信簿配りますよ~」 ∧_∧ (´∀`;)「とうとうきたか…」 ∧∧ (*゚ー゚)ワクワク (*´・ω・) 「ドキドキするなぁ」 ヽ(`Д´)ノ「優等生は不安になる必要ねぇだろっ!」 「俺なんかもう絶望的だぜっ!!」 ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「はい、はい、はい」 ゾロゾロゾロ ∧_∧ (´∀`;)ドキドキドキ… チラッ ∧_∧ (´∀`;)「!!」 ∧_∧ (´∀`;)「…………」 ヽ(`Д´)ノ「あぶねぇーっ!ギリギリオール2だったぜっ!!」 川;・_・)「そんな大声で言わなくても」 (*´・ω・) 「良かった。一学期のとあんまり変わってないや」 ∧∧ (*゚ー゚)「あっ、一つだけだけどまた上がってる」 ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「はいみんな帰りのホームルーム始めますよ」 ガタガタガタ ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「通信簿は隠さずにしっかり親御さんに見せるように」 「良いですね」 ∧ ∧ (*‘ω‘;*)「それでは日直さん号令を」 「起立!礼!」 「さようなら~っ!!」 ∧_∧ (´∀`;)「…………はぁ」 ヽ(`Д´)ノ「しけた面してんじゃねぇよっ!!」 「ため息ついたくれーで上がったりしねぇんだぞ!!」 ( ゚д゚) 「そんなの忘れて夏休み満喫しよう」 ( ^ω^) 「………」 ∧∧ (*゚ー゚)「そうそう、少し怒られるくらいでしょ」 ∧_∧ (´∀` )「そうだよなっ、いつまでもウジウジしてるなんて俺らしくなぇや」 川 ・_・)「………」 ミンミンミンミンミン ( ^ω^) 「………それじゃ僕はこれで」 ∧_∧ (´∀` )「海でプールのリベンジしてやるからなっ!!」 ヽ(`Д´)ノ「冷たいもん食いすぎんなよっ!!」 ∧∧ (*゚ー゚)「日程とか決まったら連絡するから」 ( ゚д゚) 「あぁ、またな」 (*´・ω・) 「身体に気をつけて」 -公園- ( ^ω^) 「ふぅ………」 川 ・_・)「内藤君」 ( ^ω^) 「あれ、帰り道逆のはずじゃ?」 川 ・_・)「ちょっとお話がしたいから遠回り」 ( ^ω^) 「そう、なんだ……」 川 ・_・)「内藤君転校して来た時に比べて凄く変わったよね」 ( ^ω^) 「………」 川 ・_・)「友達もたくさん出来たし」 ( ^ω^) 「そう、だね………」 川 ・_・)「喋るようにもなったし」 ( ^ω^) 「そうだね………」 川 ・_・)「…………」 ( ^ω^) 「…………」 川 ・_・)「ねぇ、死ぬのって怖いと思う?」 (;^ω^) 「いきなりどうしたんだお………」 川 ・_・)「どうなの?」 ( ^ω^) 「………怖いよ」 川 ・_・)「そう」 ( ^ω^) 「………」 川 ・_・)「変な事聞いてごめん。海楽しみにしててね」 「それじゃ」 ( ^ω^) 「さよなら…」 -アジト- ( ●_・)「明日が決行日だ。やり方は簡単」 「ターゲットを学校に呼び出し抹殺する。それだけだ」 ( ^ω^) 「………」 ( ●ー●)「こんな簡単な任務しくじる訳ねぇよな」 ( ^ω^) 「もちろんだお…」 ( ^ω^) ピッピッピッピッピッピッピッピッ トゥルルルルルル、ガチャ 『はい久遠ですけど』 ( ^ω^) 「あ、内藤だけど」 『えっ!初めて電話してくれたね』 ( ^ω^) 「実はどうしても久遠さんのおにぎりが食べたいんだお」 「だから明日作ってきて欲しいんだお」 『えっ?あ、うん分かった』 ( ^ω^) 「待ってるから頼んだお」 ガチャッ、ツー、ツー、ツー…… (;^ω^) 「あ、学校に来いって言うの忘れたを……」 トゥルルルルルル ガチャ 『内藤君?』 ( ^ω^) 「場所言うの忘れてたお」 「明日2時に学校に持ってきて欲しいお」 『うん、分かった。それじゃあね』 ガチャッ、ツー、ツー、ツー…… -翌日- 川 ・_・)♪~ ( ^ω^) 「お待たせだお」 川 ・_・)「はいおにぎり」 ( ^ω^)「折角だから教室で食べるお」 川;・_・)「今日学校誰もいないし勝手に入ったら怒られるよ……」 ( ^ω^) 「大丈夫だお」 川;・_・)「うっ、うん…」 ガチャガチャ、カチッ 川 ・_・)「え、今どうやって鍵開けたの?」 ( ^ω^)「ちょっとした手品だお」 ガラガラガラ ( ^ω^)「さ、食べるお」 川 ・_・)つ△ 「はいどうぞ」 (*^ω^)「いただききますお」 (*^ω^)「パクッ、やっぱり美味しいお」 川*・_・)「そんなに私のおにぎり食べたかったんだ」 (*^ω^)「そうだお」 パクパクモグモグッ!! ( ^ω^)「ゴックン、ごちそうさまだお」 ( ^ω^)「そうだ。久遠さんにプレゼントがあるお」 川*・_・)「え?何かな?」 ( ^ω^)「これだお」 チャッ! 川;・_・)「えっ、どういう事」 「そんな玩具で脅かそうなんて…」 ( ^ω^)「おもちゃじゃないお…」 ピュンピュンッ!! ( ^ω^)「隠れているのは分かっているお」 ∧_∧ ( ・∀・)「やはりお前の目は欺けないか」 川;・_・)「えっ、なになに?」 ∧_∧ ( ・∀・)「言ったろ、俺は保険だって」 ∧_∧ ( ・∀・)「保険の役目は知ってるよな?」 ( ^ω^)「僕が失敗した場合、僕とターゲットの両方を消すんだろ?」 ∧_∧ ( ・∀・)「まぁ良い、二人とも死ね」 ( ^ω^)「久遠さん、こっちだお!!」 川;・_・)「えっえっえっ?」 ∧_∧ ( ・∀・)「ブーン、俺はこの日をどれだけ待ちわびていたと思う?」 ( ^ω^)「そんなの知るかおっ!!」 ∧_∧ ( ・∀・)「まぁ確かに長々とナンバーワンの影に埋もれていたナンバーツーの気持ちなんて…」 「分かるわけ無いよなっ!!」 そう言うとモナーは躊躇無く引き金を引いた ズピュンピュンズピュンッ!! (;^ω^)「くそっ!」 「そのまま伏せてて」 川 ・_・)「………」 (;^ω^)「はぁはぁ…」 ∧_∧ ( ・∀・)「とんだ腰抜けになっちまいやがって」 「俺を殺せ!殺してみろ!!」 (;^ω^)「はぁはぁ…」 「久遠さんこっち」 タッタッタッタッタッ!! ∧_∧ ( ・∀・)「逃げろ逃げろ、逃げて逃げて逃げまくれ!!」 ガラガラガラッ!ピシャ (;^ω^)「ふぅふぅ…」 川 ・_・)「………」 (;^ω^)「久遠さん大丈夫…」 川 ・_・)「あのね内藤君、いえブーン」 (;^ω^)「!!」 「あぁ、さっきモナーが僕の本名を呼んだから…」 川 ・_・)「いいえ違うわ。私はあなたと同じ組織の人間なの」 (;^ω^)「意味が分からないお…」 川 ・_・)「確かに意味が分からないのも無理ないわ」 川 ・_・)「あなたは確かに頭脳も戦闘能力も申し分ない」 「だけどまだ試されていない事があったの」 (;^ω^)「………」 川 ・_・)「そこでボスはあなたを任務と称して試す事にした」 「情に流されずに私を殺せるか」 (;^ω^)「そっ、そんな…」 川 ・_・)「私は最初からあなたと接触するように仕向けられていた」 「あの子達は想定外だったけど」 (;^ω^)「………それじゃあおにぎりも」 川 ・_・)「あなたに情を移させるのが私の任務」 「私は組織の為なら命を捨てる事も惜しくないの」 (;^ω^)「嘘だ」 川 ・_・)「私は人を欺く仕事をしているけど、これは嘘じゃないわ」 「そしてあなたは私を殺せずに組織を裏切った」 (;^ω^)「何もかも嘘、全部嘘……」 川 ・_・)「組織はあなたを情に流されない完璧な暗殺者にしたかった」 「そしてあなたはその完璧な暗殺者になるべき人だった」 ( ^ω^)「………!!」 ∧_∧ ( ・∀・)「楽しい楽しいかくれんぼ♪」 ( ^ω^)「僕と一緒に逃げよう」 川 ・_・)「私にとっての任務遂行はここで死ぬ事」 「組織に使える者は組織の為に働き組織の為に死ぬの」 (;^ω^)「完全に操り人形になってしまったのかお…」 川 ・_・)「……」 カチャッ ∑(;^ω^)「まっ!!」 そんな僕の声を掻き消すかのように 彼女は自分のこめかみに当てた銃の引き金を躊躇無く引いた ドサッ… ( ^ω^)「………」 カチャ 僕は自分の持っていた銃のサイレンサーを外した ∧_∧ ( ・∀・)「どこかなどこかな~♪」 ( ^ω^)「………」 ∧_∧ ( ・∀・)「そろそろイライライしてきたぜ~♪」 ∧_∧ (#・∀・)「オラッ、出て来いよブーン!!」 ∧_∧ ( ・∀・)「ん?」 騒ぎを聞きつけて出動してきた警官隊が学校を包囲していた ∧_∧ ( ・∀・)「ちっ、もうきやがったか…」 ( ^ω^)「!!」 僕は外の警官隊に気を取られているモララーに教室のドア越しからタックルを仕掛けた ∧_∧ ( ・∀・)「!!てめ!」 不意をつかれたモララーはそのまま体制を崩し僕はそのままモララーの腕をとり (#^ω^)「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!!!」 僕はその腕を肘の間接とは逆の方向へ力任せに曲げた ∧_∧ (;・∀・)「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!俺のうっ、腕が……」 モララーの腕は鈍い音を立てて変形していく 僕は倒れたモララーの右太ももに間髪要れず銃弾を放った ∧_∧ (;・∀・)「て…めぇ…お、俺のう、腕……」 「ぬあっ!!んぐぐぐ………殺し…てや…る」 ( ^ω^)「殺す?」 「今のお前のそのなりを見てもそんな強がりが言えるのかお?」 ( ^ω^)「これが僕のあるべき姿なんだろ?」 「お前と話す事はもう何もないお。さよなら」 ∧_∧ (;・∀・)「ブーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!!!!!!!!!」 僕は容赦なくモララーに銃の全弾を放った ( ^ω^)「せっかくの保険だったのに役に立てずに死ぬなんて残念だったお」 「突入っ!!突入っ!!」 僕がモララーに放った銃の銃声を聞きつけたのだろう 警官隊が突入を始めた ( ^ω^)「…………」 僕は急いで非常階段を下り 裏の柵を乗り越え学校の外へ出た 大勢の野次馬、テレビ局、警官隊が学校の前を囲んでいた ( ^ω^)「…………」 「ニュースです。本日午後3時頃私立VIP高等学校で銃乱射事件が発生」 「学校内には銃で死んだと見られる男女二人の遺体が確認され」 「警察はテロの可能性もあると見て調べを進めています」 「テロっつったって学校には誰もいなかったんだろ?」 「男女関係のもつれとかじゃないの?」 「男女関係のもつれで銃乱射はないだろ………」 「日本もおっかなくなってきたな…」 「女の方はその学校の生徒らしいじゃん、男の方は身元不明らしいけど」 ∧_∧ (´∀`;) ∧∧ (*;゚ー゚)(*;´・ω・)ヽ(`Д´;)ノ(;゚д゚) -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ / | l>,、 __, イァ/ /│. / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ∧_∧ (´∀`;)「まさか俺達の学校であんな事件が……」 ∧∧ (*;゚ー゚)「久遠ちゃんが久遠ちゃんが……」 ∧∧ (*;TдT)「うっうっ、うわーーーーっん!!!!!」(;゚д゚)「………」ヽ(`Д´;)ノ「流石に俺もこれは……」(*;´・ω・)「内藤君も今どうしてるのかな……」 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | 「終業式依頼音沙汰がないにょろ」 `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ∧_∧ (´∀` ) 「あいつも何も言わねぇで消えちまった」( ゚д゚) 「内藤って、変だったけど良い奴だったよな」ヽ(`Д´;)ノ 「なんだよそれ」 ∧∧ (*゚ー゚)「元気にしてると良いけど」(*;´・ω・)「本当ににね…」 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ー' ゛'`ー リ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ / | l>,、 __, イァ/ /│ . / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | 「何だか物足りない感じにょろ…」 `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' | ∧_∧ (´∀` ) 「もう9月なのに、まだまだ暑いなぁ………」 i .i| i | .i | il | _,」k、 〃 いヽ __ ヾ 、_ノ l __ ,ィ ´  ̄`'' ‐ケ __  ̄ ― __/ ィェェェkt、 ヽ __――  ̄ \ .l ;. |― ̄ ./ / ̄ニニニニニニニニ二二二二二二二ユ―― '; ' ; rf――――ィュt―――――ニニニニニニニニニニニヽ ̄ヽ ' レ ̄ 〃´`ヽ`t`ミii>ヽ レ仁‐h‐〃^ヽヽ ̄ ̄ ̄l ̄ il jj /il ̄` `''ーo‐fィィィ― ''└ ''´ il li jj 〉 `ー‐´ rhTrh riih rhih rhiirh`ー´ ´ '-' .'-' "" '-'-' ' ' '' ( ^ω^)「………」 「まもなくZIP空港発○×△便ロサンゼルス行きが……」 学校での事件以来僕は裏切り者として組織に追われる身となった その間僕は住処を転々とし、暗殺者時代に培ったハッキングや犯罪の技術を使い ATMから不正に金を引き出す、スリをするなどして食い繋いでいた ( ^ω^)「………」 -二ヶ月前- 「ガードヲオイレクダサイ」 ( ^ω^)「カチッ」 「アンショウバンゴウヲニュウリョクシテクダサイ」 ( ^ω^)ピ、ピ、ピ、ピ 「オヒキダシキンガクをニュウリョクシテクダサイ」 ( ^ω^)ピ、ピ、ピ 「ゴリヨウアリガトウゴザイマシタ」 ( ^ω^) 僕は不正に引き出した30万円を握り締めると足早にATMを去った 罪悪感なんてものはない 僕はその金でコンビニの梅干おにぎりを一つ買った 僕は公園のベンチに座り コンビニで買った梅干おにぎりの包みを丁寧に外した コンビニのおにぎりを食べるのは初めてだ おにぎり自体を食べたのも久遠さんが握ってくれたのが初めてだった ( ^ω^) パリッ… おもむろにおにぎりを頬張る 久遠さんのと違って海苔がパリパリで そして何よりも ( ^ω^) 「久遠さんのより、しょっぱいお……」 ( ^ω^)モグ、モグ、モグ… どうしてこんなにしょっぱいのだろう やはり久遠さんのが一番だ 一番だけど ( ^ω^) 「もう二度と食べられないんだお…」 僕は正しかったのだろうか あのまま情に流されていなかったらどうなっていたのだろうかと考えてばかりいる でもあの時の彼女を見て自分の意思で戦う事の意味を少しだけ知った気がする ( ^ω^)「………疲れたお」 もう戦いたくないな また学校にも行きたいな だが僕はこの世界に存在しない人間 組織にも追われている ( ^ω^)「どうすれば答えは見つかるのかお…」 戻る 次へ
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「短剣は囮に過ぎない。本物の凶器は薬瓶に入っている。」 "The dagger is just the distraction. I carry the real killer in a vial at my side." ラヴニカのギルド 【M TG Wiki】 名前
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たくさんぶち殺せば、その中にはおいらの標的もいるはずだ。 The more victims he kills, the more likely he is to get the right one. レギオン 【M TG Wiki】 名前
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「・・・・シャンハーイ。(おかしい・・・・・あっけなさすぎる。)」 動かなくなった奇妙な人形を前にして上海は手にしていたセミオートショットガンの弾をリロードする。 目の前には、近距離でショットガンを連発されてボロボロになった、蓬莱人形の彼氏である、不気味な人形があった。 【・・・・・まさか、包丁だけで襲い掛かってくるとはな。】 その様子を見ていたリゾットが、呆れたように呟いた。 【ま、暗殺向きだけどそれ以外は弱いってタイプのスタンドだな。 それにしてもあっさり終わったなー。まるで五部ゲーのプロシュートVSミス・・・・・・・・・・。】 【グレイトフルデッド!!!】 【にぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!】 無線の向こうでは、イルーゾォが余計なことを言って直触りされていた。 【・・・・後は、蓬莱だけね。上海。】 アリスの言葉に、上海はこくり、と頷いた。 ここに来るまで、たくさんの苦難があった。 時には人形を倒し、説得し、うっかり鍋の中に入ってしまったり、キャンディーが置いてあると思ったら罠だったり。 ベイビィ・フェイスを発動してみたら球体間接好きにはたまらない展開になったり。 メタリカは役に立った、金属類を引きつけて動かし、敵の注意を引くことが出来た。 ビーチボーイは遠くのものを引き寄せるのに役に立ったし、バタフライも壁を無視することが出来たのは大きかった。 ちなみにグレイトフルデッドとジェラートのスタンドは使ってない。 グレイトフルデッドは無機物相手には、死ぬほど無力だった。老化なんて精々飾ってある花が枯れる程度だ。 ジェラートはスタンドを使う事を、本人がいように嫌がった。 何でも「こんな馬鹿番外編でスタンド判明とか嫌だ。もうしばらく目立たないからそれだけは勘弁してくれ。」 とのことだ。まぁしょうがない。 だが、元凶である蓬莱人形の恋人の人形のいる部屋に入ると、あっさり勝負ははついた。 【メーンッ!!】 と真正面から背丈と同じくらいある包丁を振りかざして、襲い掛かってきたのだ。 だが、それを見た瞬間、暗殺チーム一同は言った。 【【【【【・・・・・見たところ、遠距離攻撃のスタンドじゃないみたいだから、人形壊しちまえ。】】】】 そして連射可能なショットガンでガンガンと攻めたところ、あっさりとその人形は壊れてしまった。 【・・・・何を油断している、まだ、敵のスタンド自体は仕留めてないんだぞ。】 リゾットの冷静な言葉に、上海は頷いた。 「シャンハーイ・・・・・。(だが、奴はまだ放っておいていい。私にはやることがある。)」 そう言って、上海は歩き始める。 【どこに行くつもりなの?!上海!!むやみにうごいちゃ・・・・。】 「シャンハイ。(私には分かるんです。あの子が、待ってます。)」 そう言ってシャンハイは、ジャキン、と拳銃を構えた。 いつの間にか、空は曇り始めていた。 太陽はすっかりその姿を消し、厚い雲が空いっぱいに広がっていた。 びゅぅっと、生ぬるい風が吹く。 そんな中、上海は、アリス邸の屋根の上にいた。 そこには、彼女以外にもう一人・・・いや、もう一体の人形がいた。 赤いドレスに身を包んだ、彼女と同じ金髪の人形。 「ホウラーイ・・・・・。(来たわね・・・・・、お姉さま。)」 「シャンハイ!!(蓬莱!!)」 上海は彼女の名前を呼び、ジャキッとハンドガンを構えた。 「ホウラーイ・・・。(ずいぶんと地味な格好ですのね。まるで女を捨てたかのよう。)」 「シャンハイ。(私たちは人形だ、男も女もクソもあるか。)」 蓬莱の言葉を、上海はぺっと切り捨てた。 それを見て、蓬莱人形はクスクスと笑う。 「・・・ホウラーイ(・・・そう、私達は人形。でも、私はお姉さま達とは違う!!)」 蓬莱の体から、ぶわぁっと魔力があふれ出す。 「ホウラーイ。(私は手に入れた、彼を愛することで・・・アリスに従うことしか出来なかったお姉さま達にはない力を!!)」 蓬莱が、手のひらを掲げ、弾幕を放つ。 「シャンハイッ!!」 とっさに上海は身をかわし、それを避けた、が。 「・・・・っ?!」 上海がいた部分の屋根は、弾幕の形にえぐれていた。 到底、人形一体ではありえないパワーである。 疑問に思うと、すぐさまイルーゾォが助言をしてくる。 【注意しろ!!あのスタンド・・、蓬莱に憑依してやがる!!】 イルーゾォの通信を受けて、上海は思い切り攻撃を仕掛けることにした。 もはや隠れる意味もない、派手にやってやろう。 「シャンハーイ!!」 咒詛「上海人形」!! 上海は自らの弾幕を展開し、蓬莱をけん制する。 すると、蓬莱はにやりと笑い、こちらも弾幕を放ってきた。 「ホウライッ!!」 咒詛「蓬莱人形」!! 激しい弾幕がぶつかり合い、お互いを相殺しあっていく。 だが、力は、圧倒的に蓬莱が上だった。 敵スタンドを、先ほど上海が傷めつけてしまったせいもあるのだろう。 その恨みのパワーが、さらに蓬莱の力を強めていた。 【無理よ!!蓬莱・・・殺す気で弾幕を撃ってきてる!!】 上海は弾幕を撃つのに集中していて、銃を撃つことは出来ない。 そして、遠くからの支援は限界がある。 【やっぱり遠距離じゃ・・・私が直接そっちに・・・・・!!】 立ち上がったアリスを、イルーゾォが引き止める。 【今から言っても間に合わねーよ!!こっちからの援護に集中しろ!!】 【でも・・・・でもぉ・・・・!!】 戸惑うアリス達をよそに、人形たちは激しくぶつかり合う。 このまま真っ向勝負では無理だと判断した上海は、ナイフを抜き、弾幕を自分の前方に集中させた。 横や斜めから迫り来る弾幕を、機敏な動きで避けて行き、正面のみの弾幕を破壊していく。 そしてナイフの届く距離まで接近し、思い切りナイフを突き出す。 だが、蓬莱の口元が、ニヤリ、とゆがんだ。 『「メーンッ!!」』 「?!」 蓬莱の腹の部分から、奇妙な形をした腕のようなものが飛び出してくる。 それは突き出した上海の腕を、ナイフごと掴んだ。 「ホウラーイ!!(捕まえた!!)」 蓬莱が、狂ったような笑みを浮かべる。 【スタンドだ!!上海!!】 そう、上海を掴んだその腕はエボニーデビルのスタンド像のものだった。 今からスタンドを借り、敵の腕を振り払うのでは間に合わない。 「ホウラーイ!!(死ねよぉ!!)」 弾幕が、上海を狙って放たれようとする。 「シャンハイッ!!(舐めるな!!)」 上海はそう叫ぶと、自由な腕で銃を操り、捕らえられている腕に突きつける。 そして上海は引き金を引き、自らの腕を吹き飛ばした。 「ホウライッ?!(何っ?!)」 腕を吹き飛ばした衝撃で、蓬莱の姿勢が揺らいだ。 スタンド像もその衝撃で、上海の腕を落としてしまった。 その隙に、上海は一気に距離をとる。 【上海!!】 通信機から、アリスの悲痛な叫びが聞こえてきた。 「シャンハーイ!(問題ない!戦闘は続けられる!)」 そう叫んで上海は抜いた銃の標準を、蓬莱に向ける。 「っ!!」 それを見て、蓬莱はエネルギーをためていた弾幕を放った。 世界が、スローモーションになったかのような錯覚に陥る。 上海が撃った三発の弾丸は、ほぼ同じ軌道を描いて、まっすぐ蓬莱の額へと向かう。 一発目は、弾幕と相殺しあって消えた。蓬莱の顔に、笑みが浮かぶ。 二発目は、弾幕に弾き飛ばされた。蓬莱は、さらに顔を喜びに歪める。 三発目も、弾幕にあたり、消えた。蓬莱は、勝ち誇った。 そして、その表情のまま、蓬莱の首は、宙に飛んだ。 その横では、先ほど吹き飛ばした、ナイフを持った上海の腕が、宙に舞っていた。 「シャンハーイ・・・・。(だからお前は、いつまでたっても餓鬼なんだ。)」 力のある人物が見れば、すぐに分かっただろう。 アリスが人形たちを動かすのに使っている魔法の糸が、分離したはずの上海の腕に、まだ繋がっていたのを。 上海はアリスの人形達の中でも力を持ち、古参である。それゆえ、アリス同様、指を動かさずとも、糸を操れるのだ。 それが、自分の体ならば、思考能力さえ残っていれば、糸でバラバラになっても動かせる。 「・・・・・・・・・・・・シャンハーイ(・・・・・・どうして裏切った?あの毒人形にでも毒されたか?)」 上海は、静かに、吹き飛んだ蓬莱の首まで、歩いていく。 「・・・ホウラーイ(だってお姉さま・・・・、従ってばっかじゃ、それこそアリスの求める『自立人形』なんて、夢の夢じゃない・・・。)」 もはや体を動かすことの出来ない蓬莱は、観念したように笑った。 「ホウラーイ・・・・。(ただでさえ私は、力が強いばかりでそれ以外はてんで駄目な子だったから・・・皆を見返したかったの。だから、彼を愛して、アリスに反抗すれば、『自立人形』になれるかなぁって・・・・・。)」 そう言って、蓬莱は自嘲の笑みを浮かべる。 「ホウラーイ・・・ッ!!(でも・・・・、駄目だった・・・!!私はただ・・・主を『アリス』から『彼』に変えただけの・・・操り人形だったの・・・・。)」 蓬莱の目から、ぽろぽろと涙がこぼれる。塩味のしない、人形の涙である。 「ホウラ・・・・・。(私は・・・・・・。)」 そう言い掛けて、蓬莱はその活動を停止した。 上海はその頭を優しく抱え、持っていたかばんに詰める。 頭にあるコア部分さえ残っていれば、人形である彼女たちは大丈夫だ。 【上海!!まだスタンドを倒してない!!油断するな!!】 イルーゾォに声を掛けられ、上海はハッとする。 そうだ、まだこの事件の元凶である、あいつを仕留めていなかった。 「シャンハーイ・・・っ!!(殺してやる・・・・っ!!)」 明確な殺意をこめて、上海は魔力の糸をさらに増やす。 不可視の糸が、片腕の彼女の代わりに、彼女の持つ銃器に弾をリロードする。 だが、突然、ドォンと地面が揺れた。 【な・・・何だ?!】 【まさか・・・・あいつ!あれに憑依したって言うの・・・?!】 アリスの言葉に、イルーゾォは?を浮かべた。 【あれ・・・・・?何だよ、それ。】 【・・・・・・・私が、魔理沙を振り向かせるために作っていた物・・・・。あの河童から、幻想郷の技術者の称号を奪還するために・・こつこつと作っていた・・・。】 アリスの家が、ゴゴゴゴゴと音を立てて、地面からずれていく。 ずれたそこには、家がすっぽり入る程の、巨大な穴が開いていた。 そして、そこから、何かが昇ってくる。 アリスは、その正体を呟いた。 【そう・・・、私が研究していた自立型協力弾幕兵器・・・・マジカル・ギアが!!】 穴から上ってきたのは、花やらピンクやら虹やら星やら、まるで小学生女子の文房具のようなペイントの・・・・・巨大な兵器だった。 まるで恐竜のような形の脚で地面に立ち、その上には弾幕を発射するための、訪問や敵の位置を察知するための魔力レーダーがついている。 きらきらと、ラメをふんだんに使われた体が、輝いていた。 その時、イルーゾォは思った。 (どうしよう・・・・、ここは突っ込むところなのだろうか・・・・・。) その時、アリスは思った。 (あぁ・・・、あの河童の発明をあんまり魔理沙が気に入るもんだから対抗して外の本にあった兵器を参考にしてせっかく作ったのに・・・!!あれに乗り込んで私ごとで魔理沙に盗んでもらう計画が・・・・!!) その時、レミリアは思った。 (・・・・・・・もうカオス過ぎてどうでもいいわ・・・。パチェにこの間読んでた薄い本貸してもらいましょ。) その時、フランは思った。 (何あれかわいい!!後でお願いしたらアリス作ってくれるかなぁ?!あれで遊びたい!!) その時、メローネは思った。 (・・・・・・ごめん、何か俺切れそうだわ。MGS舐めてんじゃねーよ腐(ry) その時、ギアッチョは思った。 (・・・・・・そういやMGS4買ったけど積んでる・・・・・。) その時、パチュリーは思った。 (オタコンとスネークはリバありで・・・!!でもスマブラ関係のカップリングも美味しいわ!!) その時、咲夜は思った。 (今夜はリゾット達も夕飯食べていくのかしら・・・・?あとで手伝ってもらいましょ。ついでに何かイタリアンの作り方教えてくれないかしら。) 超オマケ【スーさんとメランコ】 「ん・・・・・・・・・。」 メディスンは、誰かがすぐそばにいる気配に目を覚ました。 「目を覚ましたけ?」 「スーさん!!」 彼女の目の前では、大柄な青年がばらばらになった彼女の体を包帯でつないでいた。 「めらんこ、帰っど。皆心配してんべ。」 「で・・・でも!!せっかく人形革命が達成されるチャンスなのに・・・・。」 「んなごと言っておめえさ死んじまったら元も子もねえべ。家で直してやっがら・・・・。」 青年はそう言って、煤で汚れたメディスンの頭をきれいにし、体にはめた。 そして動かないメディスンの体を背中に背負い、青年はのっしのっしと歩き始める。 「・・・・・・ごめんね、スーさん。もうママにもシーくんにも心配かけないわ・・・。」 「ん。」 前へ 戻る 次へ
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彼は、まるで高価な絹のシャツをまとうように、悪名を身にまとっている。 He wears his infamy like a fine silk shirt. メルカディアン・マスクス 【M TG Wiki】 名前
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高街の幅の広い大通りや優雅な尖塔は富裕層の遊び場だ。夜の帳が下りれば、それらは上質な狩場にもなる。 The broad avenues and graceful spires of Park Heights are the playground of the affluent. After nightfall, they also make a fine hunting ground. ニューカペナの街角 【M TG Wiki】 名前
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――そんなのありすぎて、言えないよ ◇ 「恋のゲンコーハンで~タイホしちゃうぞ~♪」 華やかなステージでアイドルが声を張り上げる。 一層、大きな声でそのステージを盛り上げるのは、客席の大量のオタクたち。 ファンの規模は数千人。この歌が終われば楽屋に戻れる。 国民的人気アイドル・速水玲香のステージであった。 先ほど、ファン同士がもみ合いになってしまい、不幸にも一方がもう一方を殺害してしまう殺人事件が起きて、慌ただしいままにこのライブは始まったのだが、そんな騒ぎが嘘のように盛り上がっている。 最初の挨拶の他に、そんな暗い事件の面影は残っていなかった。 続けるのは不謹慎とも言われたが、結局、ライブは予定通り行われた。 はるばる遠くから来てくれたファンもいる。 それに。 病院に運ばれる間もなく亡くなった一人のファンの為にも──。 レクイエムとして、歌を捧げたい。 そこにいるファンの為に歌い、そこにいないファンの為にも歌う。 それから、もう一人。 玲香には特別な人がいる。 大好きな、金田一という人──。 ◇ 冬木市でのライブを終えて、楽屋のドアを開けた玲香であった。 先ほど起こった不幸な殺人事件の事も、ここ数日玲香の頭を悩ませていたある事象の事も、このライブの真っ只中だけは忘れる事ができた。 忘れられるからこそ、笑顔でファンの前に出ていけるのでもある。 これまでも、玲香は何度か殺人事件に巻き込まれたり、父親が死んだり、父親が殺人犯だと知らされたり、その父親を殺した殺人犯が実の兄だと知らされたり、その兄が死んだり、殺人容疑をかけられたり、養母に裏切られたり、マネージャーが殺されたり、誘拐されたり、親友が薬浸けにされて自殺したりした事もあったが、その度に悲しい事は忘れてステージに立ったものである。 もう慣れた、と言っていい。 まだ多くの人の歓声が楽屋にまで届いている。 アンコールも終えたので、これ以上は流石に玲香の体力的にもファンの前に出ていく事は無理であった。 やめ時を忘れると、アイドルの方が倒れてしまう。次の仕事で、また別のファンたちに答える為にも、ここで一度、今回の仕事は終わり……というつもりだった。 運営をしている人たちは、最初に起きてしまった殺人事件の処理で忙しいらしく、普通ならすぐ挨拶に来てもおかしくないのに、玲香の楽屋には来なかった。 まあ、やむを得ない事だろう。玲香も疲労を感じていたので丁度良い。 「……」 楽屋の中には、汗ばんだ玲香にタオルを送るマネージャーの姿があった。 本来なら安息すべき場面だが、玲香は戦慄する事になる。 そのマネージャーは、ライブを始める前──いや、もっと言えば、アンコール前に楽屋に一度戻った時のマネージャーとも違っていた。 ……しかし、そのマネージャーの顔を玲香は知っている。 彼こそが、ここ数日、玲香を悩ませている元凶であった。 「……ど、どうして、あなたがここにいるの?」 そう訊かれて、マネージャーはにやりと頬を歪ませた。 よく見ると、このマネージャーの足元には、成人男性の足が転がっている。 知っているブーツ。知っているズボン。それは、先ほどまで生きていたはずの本当のマネージャーのそれだった。 数分前まで、それは立って動いていたのではないか……? 死体──。血の匂い──。 玲香も流石に死体は見慣れてきたとはいえ──それでも、不快感を示さざるを得ない。 また、殺人事件が起きた。本日、このライブで二度目だ。 先ほどまで生きていた生物が、その器だけを残して横たわるこの感覚。決して十代の彼女が平然としていられる事ではないかもしれない。 しかし、偶然にも何度か殺人事件に巻き込まれる機会があった彼女は、まだ声をあげずに済んだ。 今、タオルをこちらによこした、この男は「玲香のマネージャーを殺害して、新しくマネージャーの座を奪おうとした」のである。 そして、少なくとも今、「マネージャーを殺害する」という段階までは成功したらしい。 「マスターと違和感なく行動を共にできるんだ。この方が、聖杯を手に入れるには都合が良いだろう?」 犯人は返り血を浴びていなかった。 20代ほどの実に若い容姿のその男──それは、速水玲香が呼び出してしまったサーヴァント、アサシンであった。 その真名は、「七人目のミイラ」──六星竜一。 数日前から、どういうわけか彼女の周りにいる。 本来、玲香には呼び出す意思はなかったが、彼は突然現れ、玲香をマスターとして扱ったのである。 右も左もわからない玲香に聖杯戦争のルールを教え、更に玲香を困惑させるに至った。それから、聖杯戦争というゲームが玲香の脳裏を掠めている。 他のサーヴァントとマスターを殺しつくし、願望器を得るという不愉快なルールのゲーム。 玲香は無視を決め込もうとしていたが、呼び出してしまった以上は、彼を撃退する術はなかった。 七人目のミイラは、玲香の前にこんな手段まで使って現れたのだ。 玲香も遂に、顔を青くして、七人目のミイラを前に言葉を発せなくなった。 「……まあ、アンタにやる気がないっていうなら、別に俺はそれでも構わないが、俺の居場所は作ってもらわないとな」 やる気──つまり、他のサーヴァントとマスターを殺す気。 居場所──つまり、それはかつて玲香のマネージャーがいるべきだった居場所。 玲香にやる気がなく、居場所を作ってやる気がなくても、アサシンはやる気があり、居場所を自ら作ろうとする。 彼はそういう男だった。 そして、何より、わけもわからずに聖杯戦争に巻き込まれた玲香に対し、アサシンは「令呪」のルールを教えていない。 凶行を止めようにも玲香にはどうする事もできない力関係が自然と生まれていた。 この六星は、かつて、玲香の友人である金田一一が巻き込まれた六角村の殺人事件の犯人だという。 玲香が巻き込まれた事件でも、巧妙なトリックを使う殺人犯は山ほどいたが、彼もまたその例にもれず、あらゆる手段を使って殺し尽くしてきたらしい。 二人は金田一という共通ワードを持ってはいるものの、金田一という存在への向き合い方はお互い随分と異なっていた。 玲香は、金田一は無二の親友であり、大切な人だと思っている。一方で、六星は金田一を、自分の犯罪を暴いた宿敵だと思っている。 殺人を平然と容認できる玲香ではないし、六星は殺人の為に生きている。 ……相容れない。マスターとサーヴァントの相性は最悪と言っていいだろう。 「……どうして……どうして、こんなに酷い事をするの?」 玲香は、落胆に始まった。 マネージャーとは親しくしていたが、まさかこうなるとは思いもしなかっただろう。 確かに、これまで、玲香のマネージャーが殺人犯だった事もあるし、強姦魔だった事もあるし、親友の自殺に繋がっていた事もある。 しかし、今回のマネージャーは決して罪のない良い人だったと思う。 こんな風に、簡単に殺されて良いはずがない。 そんな玲香の反発を、アサシンは一笑する──。 「酷い……? ……ハッハッハッ、甘いねェ、国民的人気アイドル・速水玲香チャンよ」 「……」 「人間を殺すのも虫を殺すのも同じ事さ……ちょいとナイフを捻ればあっというまだ」 玲香はいかにも唖然、といった様子であった。 アサシンの感情は理解されないのも無理はないかもしれない。 憎しみに瞳すら向けてきている。 流石に、それでは不味いと思ったのだろう、一層、その反発が強くなると感じたアサシンは、声のトーンを落として、もう一度、玲香にちゃんと伝える事にしようとした。 しかし──やはり、苛立った。 アイドル、と浮かれている相手に全てを包み隠さず話すのも忍びない。 六角村の殺人に関して──そして、六星竜一という男の生い立ちに関して生まれた問題について、何が問題だったのかを話そうと、もう一度改めて口を開いた。 「……元はといえば、あの村の連中が悪いのさ。恨むなら六角村の連中を恨むんだな」 「村の連中……? マネージャーさんは関係ないじゃない……!」 「フン。俺も、元はと言えば母さんたちを酷い目に遭わせた六角村の連中に復讐する為に俺は殺人マシンになったんだ。 一人の人間がこんなにおちぶれるまで、最悪の事をしたのは六角村の連中だ。 ……まあ、温室育ちのお嬢様にゃあわからないだろうがな。母親をメチャクチャにされた子供の気持ちなんて……」 そんな言葉を発した時、不意に。 アサシンに予想外の一撃が放たれた。 ペチッ。 ──頬を叩く警戒な音。 こうして少女の強い反発を受けるのは、二度目の事である。 アサシンへのビンタと共に、玲香はこんな言葉をかけた。 「甘えないで!」 「何だと!?」 思わず怒りそうになるアサシンであったが、玲香は、怯える要素もなく、言葉を返した。 そこには、先ほどまでの怯えた子羊のような玲香はいなかった。 まるで、金田一少年や七瀬美雪の姿が彼女に重なる──。 かつて、対峙した──心と勇気でで犯罪者に対抗しようとした少年少女に、彼女は似ていた。 だから、アサシンはその瞬間、何も言えなかった。 「私だって、辛い事はいっぱいあったわ! 温室育ちなんかじゃない! 小さい頃に誘拐されて本当のお父さんを殺されて……それからずっと私を誘拐した犯人をお父さんだと思って育てられて……小さい頃からずっと芸能界で生きて友達もいなくて……。 しばらくして、そのお父さんも殺されて……犯人が実は生き別れのお兄ちゃんで……そのお兄ちゃんも死んじゃって……。 それからまた誘拐されて……殺人容疑をかけられて……お母さんみたいに思っていた事務所の所長にも裏切られて……友達は自殺して……。 何度も、一体どうしたらいいのかわからなくなった事はあった……。死にたくなる事だって何度もあった……。正直、今でも何が何なのかよくわからない……。 でも、みんなそのくらい辛い事を抱えて生きてるの! あなたみたいな人だって世の中にはいっぱいいるわ! 私は人を殺そうなんて思った事なんて一度もないし、誰かを殺して幸せになった人なんて、何度殺人事件に巻き込まれても一度も見た事ないっ!」 「……」 「……」 二人の間に沈黙が流れた。 肩で息をするほどに怒りを露わにした玲香と、気まずそうに目を逸らすアサシン。 落ち着くには時間がかかったが、やがて、アサシンの方が口を開いた。 「……すまなかった」 「……」 「俺が悪かった」 【クラス】 アサシン 【真名】 七人目のミイラ(六星竜一)@金田一少年の事件簿 【パラメーター】 筋力D 耐久D 敏捷E 魔力E 幸運E 宝具C ※幸運はEだが、宝具の効果により、対象殺害時には都合の良い事が起きやすい。 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 気配遮断:A サーヴァントとしての気配を絶つ。隠密行動に適している。 彼の場合は、普通の人間に紛れ、サーヴァントとしての本能を隠す事ができる。 マスターのフリをしてマスターに接触し、殺害するといった戦法が可能なレベル。 【保有スキル】 不動高校:A 強力な犯罪者の血と、それに付随する悲壮な過去。 彼の場合は、愛している人間や無関係な人間も含め、十名の人間を躊躇なく殺害する事ができる殺人マシーンとしての特性を持つ。 なり替わり:B NPCをペナルティ殺害し、その戸籍を乗っ取って平然と「人間」として暮らす事ができる。 特に「今度新しく付近の高校に赴任する事になった25歳~30歳程度の高校教師」が有効手である。 顔が変わるわけではないので、殆ど街の人間とかかわりのない人物としかなり替われない。 今回の場合は、マスターのマネージャーを対象に発動済。 芸術犯罪:B 殺人に芸術性を求め、死体に何らかの細工を施す趣向。 彼の場合は、「かつての事件になぞらえて被害者の体の部位を大きく切断する」という行動をわざわざ行う(最初のトリックに必要だったとはいえ)。 【宝具】 『七人目のミイラ』 ランク:EX 種別:対人 レンジ:1~5 最大補足:1~20 都合良く殺人事件が起きる『金田一因子』を発動させ、殺人者側としてかなり手の込んだ殺人が何故か都合良く上手くいくようになる宝具。 この宝具は常時発動しており、この宝具によって死んだNPCは「ペナルティ」には抵触しない(聖杯を以てしても止めようがない為)。ある意味究極のバグ。 尚、効果が同じであっても別名の宝具(「放課後の魔術師」、「地獄の傀儡師」など)が幾つも存在する模様。 彼の場合、「直接手を下さなくても勝手に復讐相手が心臓発作で病死する」という高い精度を持つほか、「教会で死体が発見された夜に誰も教会を見張らず寝静まる」(その隙に死体を入れ替える)、「五塔夫人殺害の際にその場に居合わせた美雪が都合よく気を失う」、「金田一が通りかかる瞬間に何故か突然教会の十字架が降ってくる」、「集中線まで使って現れた警察が雑魚」、「高校側が何故か新任教師の顔を知らない」という感じで、この宝具をかなり上手に運用している。 サーヴァント自身の低いパラメーターを補う強力な宝具であるが、マスターやサーヴァント自身が死ぬパターンが充分にありえるというのが問題点。 『芸術的な死体』 ランク:B 種別:対人 レンジ:1 最大捕捉:1 父・風祭淳也から受け継いだ、「(物理的に考えて不可能な)凄まじい速さで人体を解体し、エキセントリックな死体に細工する」という特異な力。 彼の父である風祭は、燃え盛る教会の中、ナイフだけで死体×6を瞬時に解体して七人に見せかけるというトンデモない離れ業を行っている(狩猟が趣味で動物の身体構造をよく知っているから…らしい)。 それと同様に「七人目のミイラ」も、死体を切り刻みまくっている。 彼は、「刻んだ死体を他人の家の鎧の中に入れる」、「隣で美雪が寝てる中で死体を切り刻んで館ごと燃やす」という行動を行いながら、誰にもバレずにそれを行っており、死体解体行為・死体装飾行為に対する異常なまでの敏捷性が備わっているのだろう。 目安としては、だいたい一分程度で人間の死体を「芸術品」に仕上げられるものと思われる。 『禁断の果実(エデンのリンゴ)』 ランク:B 種別:対作品 レンジ:∞ 最大捕捉:- 他の犯罪者が利用したトリックを無自覚に盗む宝具。 このトリックの運用により、書き手は投下作品そのものが闇に葬られかねないスリルを味わう事ができる。 また、いかに有名なトリックであっても、他のマスターやサーヴァントが「あの小説で使われていたトリックだったから」という理由で彼の使用したトリックを暴いたりはしない。 【Wepon】 ナイフ 【人物背景】 「金田一少年の事件簿」の「異人館村殺人事件」に登場する殺人鬼。 多くの殺人者を輩出した実績のある私立不動高校の教師・小田切進の正体。 普段は温厚な先生を演じているが、「本物の小田切進」を殺害してなり替わり、一年近くも平然と教師を続けてきたらしい。 母ともども戸籍がなく極貧生活だった彼がどうやって高校教員レベルの知識を得たのかは謎だが、とにかく物凄く頑張ったのだろう。 実は青森県六角村で生まれた風祭淳也と六星詩織の息子であり、父親の顔は知らず、母親と一緒に暮らしてきた。 詩織はかつて、村にある大麻畑を告発しようとした両親を目の前で殺害され、自らの六人の姉妹と一緒に教会で生きたまま燃やされそうになってしまった過去を持っており、村人に強い憎しみを抱いていた。 生き残ったものの、職と住まいを転々とする極貧生活を、生まれた子供と共に送り続ける母は、もはや復讐に狂う殺人鬼となり、愛する人との間に生まれた子供・竜一さえも復讐の道具に利用したのである。 竜一は、そんな母によって、殺人術・格闘技などを教え込まれ(詩織はどこで殺人術を学んだんだ…)、感情のない殺人マシーンとして育てられる。 「お前は母さんの代わりにあの連中に復讐するんだよ…お前はあいつらを殺す為に生まれてきたんだから!!」 そんな竜一は、さまざまな殺人術を仕込まれた上で、「最後の仕上げ」として母を殺す事を命じられた。 涙ながらに母親を殺した後は人間らしい感情を失い、「何人殺しても何も感じなくなった」と言っている。 七人目のミイラという悲しき犯罪者はこうして誕生した。 小田切進を殺害して不動高校に赴任したのはその後で、六角村の名家の娘・時田若葉(不動高校に入学)をターゲットにするのが目的だった。 若葉を利用する為にひとまず恋愛関係になって近づくも、一緒にラブホテルから出てくる瞬間を激写され(六星の自演)、若葉の父親が怒って政略結婚させるために村に帰すところから物語は始まる。 六星は金田一一、七瀬美雪とともに「若葉を政略結婚の魔の手から取り返す!」という名目で六角村に行き、そこでザルすぎる村人たちの監視を乗り切って、時田若葉、草薙三子、一色寅男、五塔蘭を殺害。兜霧子も若葉を教唆して殺害。 復讐相手の一人である時田十三はこいつの凶行で娘を殺されたショックからか、心臓発作を起こして勝手に死んだ。 さらには、金田一に真相を明かされて手詰まりと思われた段階からも、兜礼二、連城久彦を殺害。美雪を人質にしたり、金田一を猟銃で撃ったりと大暴れした。 最終的に、父である風祭に殺害されるが、風祭は大麻畑を燃やしつつ、寄り添うようにして自害。 その結果、この事件では、金田一、美雪、俵田(警察)、モブを除く、全ゲストキャラが見事全滅した。ここまでやったのは、20年以上の歴史ある金田一少年の事件簿でもこいつだけ。 今シリーズでも彼に次いで異常な犯罪者である遠野英治、的場勇一郎もそれぞれ同じ不動高校の生徒と教師なので、もしかしたら高校内ですれ違った可能性さえある。そう思うと恐ろしい。 彼ら三人の異常犯罪者が同じ時期に学校に揃っていたというのは、もはや「キセキの世代」と呼んで然るべき時代であろう。 人を虫けらのように殺す犯罪者としての側面を持ってはいるが、普通に育っていれば心優しい素直な人間に育っていたようで、利用する為に近づいたはずの若葉にもだんだんと愛情が芽生えていた模様。 母や若葉を殺害する時には涙を流しており、殺人マシーンとなりながらもどこかで他人を愛していたようにも見える。 六角村の住民が全滅した後にわかったのは、「若葉は六星に殺害される時に抵抗していなかった事」、「六星は切断した若葉の首を見晴の良い丘に葬った事」、「」 メチャクチャ撃たれた為に死んだかと思われていたが、「金田一少年の一泊二日小旅行」にて生存していた事が発覚。 六星に一瞬でやられた警官二名が実はメチャクチャ強い警官だった事や、連城が実は既に百人殺している殺し屋だった事が判明し、その耐久性や戦闘力の高さが化け物じみている事が明かされた。 この設定を流用すれば、サーヴァントとして身体能力込みでそこそこ強い事になる。 ちなみに、以上の内容は全て、「金田一少年の事件簿」の事件のネタバレになるので、本編を読んでから読むように。 【願い】 不明であるが、他のマスターやサーヴァントを殺すつもりである。 【マスター】 速水玲香@金田一少年の事件簿 【マスターとしての願い】 ない。 いや、あるといえばあるが、ありすぎてどうしようもない。 【能力・技能】 アイドルとしての抜群の歌唱力と美貌(彼女がテレビに出ない日はないらしい)。 常人なら三回は自殺してもおかしくない悲惨な目に遭ってもめげないメンタル。 どう考えても異常としか思えないほど曲がりくねっている絶叫マシーンが平気。 手作りの結構おいしそうなスイーツを作れる(っていうか、本当に手作りなのか…?そういう演出じゃないよな…?)。 相対したサーヴァントは勿論、マスター・関係者の幸運値をD~Eランク相当に下げる事が可能。 【人物背景】 「金田一少年の事件簿」の「雪夜叉伝説殺人事件」以降に登場する準レギュラーキャラ。 作中世界における人気アイドルで、彼女がテレビに出ない日はない。漫画には出ない事の方が多い。 不幸なキャラクターが多い「金田一」の中でも不幸オブ不幸といえば、もうそれは彼女の枕詞と言ってもいい。 殺人事件に巻き込まれるのは当然として、何度も誘拐されたり、酷すぎる出生が明かされたり、体を迫られたり、濡れ衣を着せられたりする。 しかも、既に美雪とラブラブな金田一に想いを寄せるキャラとして描かれるので、負け確定ヒロインとして、メタ的には更に哀れな感じになっている。 死ぬ気配を見せた事が一度もないのに、googleで検索すると何故か「速水玲香 死亡」と予測変換が出るなど(2015年3月現在)、検索した奴は何考えてるんだと言いたくなる事案まで発生中。 ヒロインである七瀬美雪も、殺人鬼に定期的に襲われたり、頭をハンマーで殴られたり、太ももをボウガンで撃たれたり、ひき逃げで重体になったり、殺人容疑をかけられたりする事はあったが、玲香と違って不幸な生い立ちはなく、実際そんなに不幸ではない(強いて言えばイトコがとばっちりで顔をグチャグチャにされて殺された程度だが美雪自身はそんなに気にしていない)。 一般人である美雪が直接各事件の奥深くにあるドラマに関わらない構造のためか、不幸のドラマが玲香の方に全部やってくる。出てくるとだいたい悲惨な目に遭う。 美雪と違ってそんなに殺人事件に巻き込まれない(とは言っても4~5回くらいは巻き込まれているが)ので、最近の美雪が死体を見ても何も感じなくなっているのに対し、玲香はやはりまだ少し慣れていない感じがある。 美雪を除く中学校までの幼馴染が80パーセントくらいの割合で殺人犯になる、または殺される金田一も結構不幸だが、あいつは存在そのものが元凶なので除外。 まずは、基本的なパーソナルデータを簡単に明かしておく。 年齢は16歳~17歳。 身長157cmで体重は36kg。血液型はO型。おとめ座。スリーサイズは83・55・84。体重からしておかしいが、スリーサイズのせいで余計に不自然になっている。 好きな食べ物はメンタイコ。飼っている猫の名前はポチ。3歳で記憶を喪失するが、記憶喪失前は福岡県に住んでいた可能性が高い。なので無自覚で咄嗟に福岡弁が出る事がある。 絶叫マシーンが好き。ブログをやっている。アイドルだが首にネックレスなどの物が巻けない。 あの国民的大人気女優・ともさかりえと天下を二分するアイドルらしい(東原亜希ではない)。 本名は「梓」だが、記憶をなくしているので本人は知らなかった。 アニメの声優は飯塚雅弓。「殺人犯になって金田一を欺く」というエキセントリックなセガサターンでのゲーム版では倉田雅世、パチンコ版ではゆかなが演じている。 ドラマでの俳優は中山エミリ(堂本剛主演版)、酒井若菜(松本潤主演版)。山田涼介主演版には未登場。亀梨和也主演版なんてない。 ちなみに、松本潤の主演版ドラマでは、金田一の幼馴染という設定になっている。父子家庭で育ったが、父親が中学生の時に死亡という、比較的不幸でもない設定に改変。 とはいえ、一応出自は漫画版のつもりなのでそれに準拠で。 では、ここからは彼女が登場した各事件を順番に振り返ってみよう。 初登場は「雪夜叉伝説殺人事件」。ここで金田一少年と初遭遇してしまう。あと剣持、明智にも遭遇。 テレビのドッキリの為に北海道の背氷村に来た彼女は、ロケのメンバーが次々に「雪夜叉」によって殺害される連続怪奇殺人事件に巻き込まれる。 この時点では、着替えを盗撮されて明智に殺人の濡れ衣を着せられた程度で、まだそんなに不幸ではない。 初期は「さっきのお礼よ…!//」のようなツンデレなキャラ付をされていた感じもあるが、その後は別にそんな事はなくなった。 あと、クソババア女優との共演を嫌がるシーン、未成年だがタバコを吸っているシーンなど、悪女のような素振りをあえて見せる場面もあったが、こういう事もなくなった。 正直、加納りえとかいうクソババア女優は業界でも嫌われていたうえに、人間として最低な事をして事件の原因を作った挙句、最初に殺されるので、玲香に嫌われても仕方がない。 今回の犯人は玲香とは関係あるようでほとんど無関係なロケクルーの綾辻真里菜さんなので、実際そんなにダメージはない。その後の事件の犯人はだいたい彼女の関係者になってくるのだが…。 そして、何を間違ったのか、今回の事件で金田一に惚れてしまい、以後、「タロット山荘」などでわざわざ金田一をテリトリーに招き入れてみすみす殺人事件を発生させてしまう事になる。 次の登場が「タロット山荘殺人事件」。「雪夜叉伝説」では、正ヒロインの七瀬美雪は金田一に同行していなかったので、美雪との初顔合わせ。 父親である速水雄一郎が登場する。タイトルにある「タロット山荘」は、雄一郎が経営する山荘である。 引退するつもりでここに引きこもったのでメディアでは一時失踪扱いになったが、金田一を招待して本心を打ち明けようとする。が、芸能関係者やオタクまで一斉に押しかけてきてしまう。 芸能レポーターや所属事務所の社長の赤間といった気持ち悪い中年に体を狙われていた事もあったが、こいつらは雄一郎によって無事殺害される。 このペンションの為に赤間に5000万円の借金がある事や、「テレビに出ない日はない」くらいの人気アイドルなのに安月給な事が明かされた。芸能界の闇である。 雄一郎は、金田一にネチネチと遠回しに「あんたが殺したんでしょ」、「個人的に犯人を暴きたくないから自首してほしいんだよねー」みたいな事を言われ続けて、遂に怒って金田一も殺そうとしたがそれは玲香が来たおかげで助かった。 玲香的には実家で殺人事件が起きている時点でアレな感じもするが、まあ玲香の体を狙っていた中年二人の死は玲香にとってプラスなのでここまではまだそんなに不幸じゃない。 しかし、二件の殺人事件だけではまだ安心…と思っていたのもつかの間、玲香の最愛の雄一郎が不審死を遂げてしまう。 自殺と思いきや、「いや、これは自殺に見せかけた巧妙な殺人事件だ!」と推理モノっぽい展開になり、ちゃんと雄一郎以外にも犯人がいる事が明らかに。 最愛の父親が殺された…というだけならまだマシだったのだが、彼女の不幸はこれだけではなかった。 それは、金田一の公開推理で明かされる事になる。 玲香は実の父を喪ったかに思われたが、実は雄一郎は、3歳の玲香と兄を誘拐し、目の前で本当の両親を絞殺した誘拐殺人犯だったのである。そのトラウマが原因で玲香は3歳までの記憶をなくし、首に物が巻けなくなっていた。 ちなみに、雄一郎を殺害した犯人は、玲香のマネージャーの小城拓也という男。この小城が実は、玲香の本当の兄で、彼も最後には玲香を庇って雪上で死亡してしまう事になった。ひどい。 父親だと思っていたら実は誘拐犯で、そいつが自殺したと思ったら実は殺されていて、マネージャーは優しい人だと思っていたら実は父親を殺した殺人鬼で、実の兄だった。何を言っているのかわからねーと思うが(ry もう説明しづらいので単行本を読んでほしい。 今回の事件で、「本当の父が殺されていた」、「育ての親が実は本当の父を殺した殺人犯でしかも死んだ」、「兄が育ての親を殺した殺人犯でしかも死んだ」という酷い目に遭った。 それにしても、「あなたは玲香に大事に想われているからできれば自首してほしい」というような事を雄一郎に言い続けたくせに、玲香の実の兄は玲香の前で公開処刑する金田一は頭おかしい。 正直、金田一がみんなの前で小城の正体を暴露しなければ、玲香が一人で外に出ていって死にかける事も、それを庇って小城が死ぬ事もなかったのでは…(金田一の公開推理の犠牲者は決して彼らだけではないが)。 あと、アイドルオタクによる異常としか言いようがないストーカー行為(ハッキングして玲香の居場所を突き止める、玲香と長く一緒にいたいからロープウェイを壊す)を受けていた事も判明。 社長にもレポーターにも体を迫られ、ファンにはストーカーされ、親父はクズでマネージャーは殺人鬼……アイドルって大変だね。 それから、金田一を助けようと吹雪の中に飛び込んだ美雪を見て負けヒロイン確定を悟ったが、最後には新曲「あきらめないわ」を美雪に向けて送る事で宣戦布告。色々あってもやはり前向き。 その後もなんだかんだで登場はするが、事件に本格的に関わる機会はそんなにないので省略。 次の本格的な登場が「速水玲香誘拐殺人事件」。シリーズ最大の殺人鬼・高遠との初遭遇(のはず、変装だが)。 速水玲香が誘拐された殺人事件はとっくの昔にあるはずだが、またまた誘拐されて殺人事件に巻き込まれる事になる。人生で二度目の誘拐+殺人。 とはいえ、ハッキングで移動経路を特定して実家までやって来るオタクまでいるのに誘拐が二度目で済んでいるのは幸運かもしれない。 まあ、今度はマネージャー・安岡保之と一緒にヤバいピエロに誘拐され、マネージャーが殺害され、気絶するほど強く頭を殴られ、母親のように慕っていた(養子に迎えようとしてくれていたレベル)事務所の社長に見捨てられたというだけの話である。 どうでもいい誘拐事件の真相はというと、安岡が実は強姦魔(厳密には、仲間に真奈美を強姦させた)で、安岡保之の妻の真奈美がそれを知って殺害…という流れらしい。玲香は完全なとばっちりだった。 一応、今回は、生き別れになった玲香の母(「タロット山荘」の小城の母でもある)が登場しており、これまた実は芸能界では大物女優な三田村圭子である。彼女は、家族よりも芸能界を選んだのであった。 しかし、そんな彼女が、今回は実の娘の為に多額の身代金を用意したり、玲香を労わっておにぎりを作ったり、割と救われる場面が多い。 玲香が唐突に「うまか…」とつぶやくシーンは本来なら感動的なシーンのはずだが、何故か笑える。 ちなみに、三田村が玲香の母だと気づいたのは金田一で、玲香は最後まで気づく事はなかった。この人が名乗りをあげれば多少救われるんじゃないかなぁ…とも思うんだが。 まあ、これも精神的苦痛に加え肉体的苦痛まで伴ったので、割と酷いかもしれない。精神的にダメージを受けるのは玲香、肉体的にダメージを受けるのは美雪の役割だったので尚更。 「金田一少年の決死行」では一応、(終わらなかったが)最終回だから出てくる。 殺人容疑(ちなみに高校二年生の一年間で四度目)のかかった金田一を匿い、最後に金田一に金をたかられるくらいしか出番がない。 短編だと「速水玲香と招かれざる客」が代表的登場話になる。 案の定、殺人事件に巻き込まれるが、「イベントが脱獄犯(殺人鬼)の乱入で台無し」、「暴走した殺人犯に狙われそうになる」という割と大した事ないものだった。 今回は殺人事件の発生を終盤まで知る事なく、楽しそうにイベントしていたら実は裏で殺人事件が起きていたという感じなので比較的ダメージが薄い。 とはいえ、金田一しか答えがわからないようなクイズゲームイベントで金田一と二人きりになろうとしたところで、天文学的な確率で脱獄犯がその答えを全て当ててしまい、金田一と二人きりになり損ねてしまった。 未成年の男女+凶悪殺人鬼というヤバい環境で一つの部屋に閉じ込められる事になっており、読んでいる側からすれば超危険な状況になっていたが、金田一と剣持警部のお陰で助かる。 あとは、「錬金術殺人事件」。多分だが怪盗紳士との初遭遇(変装だが)。 「ドアを溶かして侵入した後、またドアを溶接して密室を作る」というこれまたエキセントリックすぎるトリックで有名。なんでバレないの。 ここでも案の定殺人事件に巻き込まれるが、今度は容疑者認定されて監禁される程度で済んだ。精神的に追い詰められて階段から転落したが大した事はない。 金田一と美雪の絆を前にして落ち込む事もあったが、最終的には美雪と親しくなり、「三人でデート」する事になったので、割と恋愛面では前向きな展開になっているのかもしれない。 謎解き場面では、芸能界の友人・夕凪はるかが薬浸けにされ、自殺させられた事が明かされるが、まあその程度は金田一キャラでは珍しくないので割とマシ。 ちなみに、はるかの兄である神丘風馬が今回の殺人鬼だが、こいつの勘違いで玲香はゲス扱いされて犯人の罪を着せる為のスケープゴートにされる羽目になった。 まあ、正直こんなんでも比較的マシだと言わざるを得ないのが現状である。 今回もマネージャーが過去の事件に関連していた事がわかるが、当人には自覚がないので殺人鬼や強姦魔よりマシだろう。 と、ここまでの不幸をお手軽にまとめると、 幼い頃に、母親が家族と仕事を天秤にかけて仕事を選んだ その後、兄と一緒に誘拐され、父親を目の前で殺害される 更にその後、記憶を閉ざし、その誘拐犯を父親だと思って生活し続ける 3歳までの記憶は閉ざされる 誘拐犯親父によって、5歳から劇団に入れられてしまい、小さい頃に友達と遊んだ記憶が殆どないらしい その親父がペンション作るために玲香の事務所の社長から5000万円も借金 その事務所にいる間中、毎日のように働いているのに安月給 雪夜叉の殺人事件で金田一とか剣持とか明智とか厄介な奴らと遭遇してしまう 一応知り合いが頭をカチ割られてグロ死する瞬間を見る事に 芸能レポーターに体を狙われ、事務所の社長に体を狙われるがまあ両方死んだ(もっと言うと雪夜叉でも迫られた事があるがそれはドッキリなのでまあ) 父親が死んでその死体をうっかり見ちゃう と思ったら父親は実は誘拐犯だった事が判明、犯人は彼女のマネージャー その犯人は実の兄だった事が明かされ、とりま最終的には玲香の目の前で死んだ 新しい事務所に移籍して社長を母親のように慕い、養女になる事を考えるが、その社長の本性は金の亡者の人間のクズ マネージャーと一緒にヤバげなピエロに誘拐される(人生二度目) ピエロに多少乱暴され、丸一日気を失わされる ピエロに目の前でマネージャーが射殺される(マネージャーが目の前で死んだのはこれで二回目) そのマネージャーが実はアイドルを強姦させたりする人間のクズだった事が判明 客船まで貸し切って金田一と二人きりになろうとしたイベントに脱獄犯が紛れ込み台無し 芸能界の親友が薬浸けにされて自殺 その加害者みたいな扱いをされて殺人鬼のスケープゴートにされる そのため、知り合いたちに殺人鬼扱いされて精神的に追い詰められ、階段から転落 と、まあ改めて羅列すると酷いものである。 よく「気を失ったキャラが次のシーンではベッドの上」というシーンがあるが、彼女は現在までの少ない登場で三回もそんな状態になっている。 「アイドルが重大事件を起こした、又は誰かの死に関わったマネージャーと」事を「1マネージャー」、「アイドルが人間のクズな社長の事務所に在籍する」事を「1社長」の単位で表した場合、彼女は現在3マネージャー2社長という好成績を収めている事になる。 あと、社長秘書の正体がマジキチ連続殺人鬼の高遠だったり、マネージャーの奥さんが殺人鬼だったり、彼女に関わる芸能関係者やファンの民度が極端に低かったりもするが、その辺は割と普通かもしれない。 幼少期から、人が殺されるその瞬間を見てる事も珍しくない。父親も兄もマネージャーも目の前で死んだ。養父は死体を目にし、養母にしてくれようとしたババアは近々死ぬ。 周囲に殺人容疑をかけられて責められ、人間不信になった回数は二回。人に裏切られてヒスを起こす事もあった。 タロット山荘の時も人間不信になって飛び出していった事があるが、ぶっちゃけ人間不信にならない方がおかしい。既にまともに人間と会話できなくなってもおかしくない。 それどころか、金田一ワールドでは普通は殺人鬼側に回ってもおかしくないレベルである。 悲劇的な過去を持つ復讐鬼が多数登場する金田一の中でも、「殺人鬼でも被害者でもないくせに不幸の代名詞扱い」という時点でヤバい。頭おかしい。 ふと考えてみると、誘拐クソ野郎に殺され、父親の座を奪われた本当に玲香パパも凄く可哀想かもしれない。 わかってると思うが、以上の内容は全て、「金田一少年の事件簿」の事件のネタバレになるので、本編を読んでから読むように。 【方針】 聖杯戦争はしない。
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