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Chapter62「フリード遠征8:イケメンかよ。惚れちまうだろ」 地獄だ。 フレイヤ王女の姿に変えられて、王女の格好をして人前を歩かされているだけでも苦痛なのに、なぜ大臣の息子なんかに言い寄られなくちゃならんのだ。 何度も言うが俺は男だからな。男色の趣味なんて微塵もないんだぜ!? しかしそんな魂の叫びも届かず、大臣の息子オスマンは力ずくで俺の身体を押さえつけると、目を閉じて口を突き出しながら顔を近づけてくるではないか。 てめえ、冗談じゃねえぞ! まじで無理! やめて、死ぬ!! なんとか逃げ出そうと抵抗するも、こいつやけに力が強い。 いつもの俺ならこの程度の男に力で劣ることなど絶対にあり得ないのだが、今はフレイヤの姿になっているせいか、自分の力もそれ相応に弱体化しているのだ。 振り返ってヴァルキュリアの面々に助けを求めるも、彼女たちは怒りに身を震わせたり真っ青になって慌てたりするだけで、助けの手を差し伸べてはくれない。 いや、できないのだ。ただの従者にとって、大臣の権力というのは抗うことのできない絶対的な力。下手なことをすれば城から追放もあり得るらしい。 ちょっと待て。フレイヤ王女には権力はないのか? 大臣に頭上がんないわけ? ユミル国の権力事情なんて俺は知らない。そんなことはどうでもいい。 とにかく今はこの人生最大の窮地をどうにかしてくれ! 誰でもいいから!! だが無常にもオスマンの顔は着実に近づいてくる。 ああ、その光景がスローモーションで見えるぞ。そして脳裏には走馬灯が。 脳裏? そうだ、俺の脳内にはフレイヤの意識が憑依している。 精神だけの状態でも魔法は使えるとフレイヤは言っていた。 この危機的状況を打破するにはもう魔法に頼るしかない。 フレイヤ様、どうか! なにとぞ、お願いします! しかしいくら念じても唸っても、脳内にフレイヤからの返事は届かなかった。 ……はぁ!? もしもし、ちょっとお姫さん? 返事がない、お留守のようだ。まさか逃げやがったのか。 そういえば憑依はいざとなればいつでも解除できるとか言ってたような……。 万事休す。 そして脳内には最悪の想像が展開され始めた。 結局抵抗虚しく、このいけ好かない野郎に手篭めにされた俺はあんなことやこんなことをされて陵辱されるに違いない。 中身が男だということも知らずに、このオスマンはそのままフレイヤ王女(俺)を手中に納め、権力にものを言わせて結婚を迫ってくるってわけだ。 そして初夜は見たくもない男の裸体を……地獄だ。 さらに俺は男なのに、この男によって抱かれ……地獄だ。 やがて望んでもいないこの男の子を孕むという展開……地獄すぎるぜ。 (……はぁ。さすがにその想像は下品すぎるんじゃないの。ドン引きね) 脳内に響く鈴を転がすような声。 おお、神さま女神さま。じゃなかった、フレイヤ様! このやろう、おまえ一人で逃げたんじゃなかったのか。 (人聞きが悪いわね。ちょっと魔法を使うために集中してただけよ。念波で助けを呼んだから、もうすぐ助っ人がやって来るはずだわ) その言葉通り、すぐに城の奥のほうから一人の青年が走ってくる。 そしてがっしりとオスマンの腕をつかまえて言った。 「やめないか! フレイヤ様が困っておられるではないか。いくら大臣の息子とはいえ、このような無礼な振る舞いは許さんぞ」 「ん? なんだ、エインヘリアルの隊長か。君さぁ、バルハラの治安維持部隊が城で何をやってるんだい? こんなところで油を売ってないさっさと仕事に行けよ」 「もちろん仕事中だとも。城だってバルハラの中にあるのだからな。その治安を乱すような行為を見逃すわけにはいかん」 「なんだと? 僕はただフレイヤ王女と楽しくお話してただけじゃないかぁ」 「ほう。では本当にそうなのかフレイヤ様に聞いてみようじゃないか。そうだ、せっかくだから大臣にも立ち会ってもらおうか。もしおまえの言う話が事実なら、フレイヤ様とお近づきになれるいいチャンスかもしれないぞ?」 そう言って、エインヘリアルの隊長はこちらに視線を送った。 なるほど。つまりは、おまえの親父に言いつけてやる作戦か。気に入った。 俺は返すように頷いてみせると、覚悟しとけと言わんばかりにオスマンをきつくにらみつけてやった。 「そ、そうだ。父上から大事なお使いを頼まれていたんだった。いやー残念だ。フレイヤ王女を父上に紹介するのはまたこんどにしよう。はっはっは……失礼っ!」 するとオスマンは慌てた様子で一目散に逃げていくのだった。 父親の権力を借りて威張ってるくせに、肝っ玉はずいぶん小さいようだ。 「行ったみたいだな。大丈夫だったか、フレイヤ?」 オスマンが視界から消えたことを確認すると、エインヘリアルの隊長は笑顔を見せながらこちらに手を差し伸べてきた。……というか呼び捨てかよ。 助けてくれたのはありがたいが、王女に対してやけになれなれしいな、こいつ。 一体何者なんだと考えていると、フレイヤが彼について説明してくれた。 この男の名はスキルニル。 さっきも言われていたが、バルハラ治安維持部隊の隊長をやっている。 もともとは城下街のガキ大将で、どうやらフレイの幼なじみらしい。 子どもの頃から親しい相手で、フレイヤにとっても兄弟のような感覚らしい。 (少なくともあなたよりもずっと信頼できる人よ) はいはいそうですか。 どうせ俺はうさんくさい男ですよ。 「どうしたフレイヤ。ぼーっとして、おまえらしくないな」 おっと、返事もせずにこいつを放っておくわけにもいかない。 とりあえず適当に話を合わせておかなければ。 「な、なんでもありませんよ。お、私は大丈夫です。助けてくれてありがとう」 「…………? なんか変だぞ。本当に大丈夫かよ」 「いえいえ、本当に大丈夫ですんで。それじゃあ私は急ぎますからこれで」 スキルニルだかなんだか知らないが、こんなやつに構っている暇はない。 こんな過酷な任務はさっさと終わらせてしまうに限る。トロウの元へ急ごう。 もちろん助けてくれたことには感謝しているがな。 ありがとう。そしてさらばだ、青年よ。 彼を後にしてその場を去ろうとすると、しかしスキルニルはフレイヤ(つまりは俺のこと)を引き止めた。 「待て。おまえ、本当にフレイヤか?」 げっ。さすがに幼なじみの目は欺けないのか。 慌てて言い訳をしてもボロを出すだけだ。俺は素直にフレイヤに助言を求めた。 (さっき魔法で彼の精神を読んだのだけど、どうやら彼は大丈夫みたいよ。ここは事情を話して彼を味方につけるべきだと思うわ) なるほど、それなら安心だ……ってちょっと待て! 事情を話すっていうことは、つまり俺の正体が俺、じゃなくてこのフレイヤの中身が実は俺だってことを、わざわざ俺の口から教えるってことだろ。 つまり俺がフレイヤ王女の姿になっているってことを話すってことで……。 (あら。何か問題でも?) そりゃ問題あるだろ。だって王女様の中身が男なんだぜ? (ないでしょ。そういう作戦なんだから、話せばわかってもらえるわよ) なくないだろ! 色々とほら、例えば俺の気持ちの準備とか……。 (そういうことなら全く問題ないわね。いいから早く話しなさい。王女命令よ) ひでえ。 俺はしぶしぶこれまでの経緯をスキルニルに説明した。 ヒルデたちも一緒になって説明してくれたので、変な誤解をされることなく彼は作戦に理解を示してくれたようだ。 「ははぁ、なるほどな。それで合点がいったよ。前からフレイヤの様子がおかしいとは思ってたんだ。やっぱりトロウに洗脳されてたんだな」 「うすうす感じていたのか」 「オレは昔からフレイヤのことを見てきてるんだ。気付かないわけがない」 「なるほど。ところでずっと思ってたんだが、おまえは洗脳とかされてないのか」 「ああ、大丈夫だと思う。たぶん城のみんなはトロウにうまく騙されてるだけで、操られたりはしていないんじゃないかな」 スキルニルの話を聞いてずっと疑問に思っていたことが解決した。 外の世界ではムスペやニヴルが攻め落とされたり、バルハラ城がいかにも怪しい暗雲に包まれたりときな臭いことこの上ない。しかしどうやら城内に暮らす者たちはトロウにいいように言い包められて、一切の疑問を抱くこともなく普通に生活を送っているらしい。……いや、それまさに洗脳って言うんじゃないのか? ともかく、フレイヤのように操られていたわけではないらしい。 「ムスペの件は先にあちらが手を出したので正当防衛の結果ということになっているし、ニヴルまでトロウの支配下になっていたとは知らされていなかった」 「そうか……。それにしてもフレイヤが操られていると知っていたなら、なおさらさっきはよく助けに来てくれたな。罠とは思わなかったのか?」 「ああ、フレイヤの声が聞こえた気がしたんだ。操られていたときのフレイヤじゃない、オレのよく知るフレイヤの声がね。そのあとで変な態度を取られたんで、やっぱりおかしいと思って疑ってしまったんだが」 「すまんな。その声はたしかにフレイヤ本人だが、おまえの目の前にいるのは中身が俺のフレイヤ王女だ」 「まったく驚いたよ。身代わりが男だなんて。誰か他に代役はいなかったのか?」 「そりゃ俺が聞ききたいぜ……」 フレイヤとの脳内会話は俺以外には聞こえないが、だからといってフレイヤが他人と話せない状態にあるわけではないらしい。 助けに彼を呼んだときと同様に、テレパシーの魔法を介してフレイヤはスキルニルと会話することができるようだ。 もっともその場合は、フレイヤとスキルニルの会話は俺には聞こえないのだが。 スキルニルの返答と相槌だけが俺には聞こえるのだが、なにやら楽しそうな会話をしているようなので少し悔しい。 もしかしてフレイヤって俺にだけ厳しく接してないか? その後、フレイヤに説得されたスキルニルは、このまま俺たちに同行して力を貸してくれることになった。 もともと彼はトロウに支配されたこのユミルでエインヘリアルの隊長として動いていたので、フレイヤの隣に彼が立っていても怪しまれる原因にはならない。 「トロウはおそらく王の間にいるはずだ。所詮オレは治安維持部隊。そう気軽に陛下とはお会いできない。だけどフレイヤ王女なら話は別だ」 「ああ。さっさとトロウを騙してこんな陰気なところはトンズラしたいね」 「ところで協力してやる代わりにひとつだけ言わせて欲しいことがある」 「おう、なんだ?」 「あまりフレイヤの顔で品の無い言葉を口にしないでくれないか」 「……すまん。努力はする」 その後スキルニルに案内されて、俺たちはバルハラ城の王の間へと向かった。 城のホールを抜けて中庭を囲む回廊を通り奥へ。再び屋内へ入るとそこは謁見などに使われる玉座の間だ。 その部屋の左右にある階段を上ると兵士の訓練場。そこから複数の通路が伸びていて、そのうちのひとつを行くと螺旋階段があり、それを上り切ったさらに先の通路を行くとようやく王の間が見えてくるという。 ……ううむ、これは俺一人じゃ絶対に迷子になりそうだ。 天馬は階段を上れないのでヴァルキュリアたちは中庭で待機だ。王の間は塔の上にあり広いバルコニーが隣接しているので、いざというときにはそこから救援に駆けつけることができる。 その螺旋階段へと向かう通路を抜けた頃……いや、王の間への通路だったか。 やけにこの城は迷路のように入り組んでいるのでよくわからなくなってきたが、とにかくヴァルキュリアたちと別れたあとのどこかで俺たちは一人の男に声をかけられた。 「おっと……。ちょっと待ちな、お二人さん。この先は王の間だ。あんたらのようなのが一体何の用があるっていうんだい?」 これまでにすれ違った誰とも雰囲気がまるで違う男だった。黒ずくめの服装をしていて、一目で使用人や兵士のような城に仕える者ではないことがわかる。 「その言葉、そのまま返させてもらおうか。おまえはどう見てもこの城の者じゃないな。一体ここで何をしている。貴様、何者だ?」 スキルニルは腰に提げていた剣を抜き放つと、その切っ先を突きつけながら鋭く問いかけた。 そんな様子を見て黒ずくめの男はふっと鼻で笑ってみせる。 「ニンゲンというのは視覚に頼りすぎているんだよなぁ。だから見た目だけでしか物事を判断することができない。だったら、これなら俺がわかるかな?」 そう言うなり男の姿が瘴気のような黒い霧に包み込まれる。そして霧が晴れるとそこには見上げるような漆黒の竜の姿があった。 「お、おまえは……第一竜将のアリアス!!」 スキルニルは驚いたような声を出した。 俺はそのアリアスとやらは知らなかったが、竜将というキーワードには聞き覚えがあった。 第五竜将ヴァルト、第四竜将ファフニール、第三竜将イフリート……。 トロウの手下どもに与えられている称号だ。 (第一竜将アリアス……。私も操られていた間のことは記憶が少し曖昧だけど、あいつのことはわかるわ。アリアスはトロウの配下の中でも特別よ。あいつだけはトロウに意見することができる。トロウの右腕だとも言われていた気がするわね) くそっ、そいつはとんだ大物だ。 だが慌てるのは早いんじゃないか。まだこちらの正体がバレたとは限らないぞ。 うまいこと言ってやり過ごせるのでは。そう思って俺は第一声を発した。 「わ、私はフレイヤです。トロウ様に次の作戦のことで呼ばれたので城に戻ってきたところです。そういうあなたこそ、トロウ様の腹心なら私のことを知らないわけじゃありませんよね? それを知らないというのなら、それはおかしい。もしかしてアリアスを名乗る偽者なんじゃないですか?」 我ながらけっこう強気に出たものだ。偽者はこっちなのに。 もしかしたらフレイヤの精神を憑依させていることで、お姫さんの強気な本性が少し俺の精神に影響したのかもしれない。 それを受けて漆黒竜は再び笑ってみせた。 「へぇ……。フレイヤ王女だったのか。そいつは気がつかなかったなぁ。なにぶん俺はハナが利くもんでね。臭いが違うからてっきり別人なのかと思ったぜ」 「に、臭いが違う!?」 「ずいぶん男臭くなったようだが……香水でも変えたのかな、フレイヤ王女様?」 まじかよ。これ絶対にバレてるぞ。 アリアスのやつめ、絶対に確信した上でおちょくってるに違いない。 おい、フレイヤ。魔法で何とかならないのか。 (臭いを変える魔法!? たしかにものの性質を変えるのは変性魔法の領域ではあるけど、物質でも動物でもないなんて……そんなのやったことないわよ!) なんてこった。まさかトロウに会う前に作戦が失敗することになるなんて。 こうなったら仕方がない。振り返って猛ダッシュでヒルデたちと合流してマッハで逃げる! もうこれしかないな。 撤退することを告げようとスキルニルに一歩近寄ると、なんとスキルニルは俺の両手を取って正面からこちらに向かい合うように立った。 ……え? おまえ何やってんだ、こんなときに? 「いや、この方は間違いなくフレイヤ王女だ。その王女様を男臭いだと? 貴様、第一竜将だかなんだか知らないが、無礼が過ぎるのではないか?」 「ああ、そうかもしれない。もし本当にそれが本物の王女ならな」 「だったら今からそれを証明すれば、信じてそこを通してくれるんだな」 「証明だと。はんっ、そんなことできるわけがないだろう」 「ならばこれを見るがいい」 そう言ってスキルニルは勢いよく俺の身体を引き寄せた。 あまりに一瞬のことなので何が起こったのか、すぐには理解できなかった。 ただハッとしたときには、スキルニルの顔がものすごく近くにあった。 「んんんんん~っ!?」 そのとき俺の脳内にはある効果音が再生されていた。 なんというか、こう、ズキュゥゥゥン! という感じのあれが。 いやいやいやいやいや、ちょっと待て。 俺は一体どうなったんだ。こいつ何しやがった。 スキルニルはアリアスに向かってこう言った。 「おまえが言うように、もしこれが偽者のフレイヤ王女で、しかも男だったとしたら、こんなふうにキスなどできるわけがない。これでは証明にならないか?」 な、何を言っているんだこいつは!? というかそれってつまり俺は……。 嘘だろ……運命の人のために残していた大事なファーストキスだったのに……。 それがまさかこんな形で奪われてしまうなんて! そんなひどい! しかしなぜだろう。 オスマンのクソ野郎とは違って、絶望的な地獄のような嫌悪感はなかった。 そりゃたしかにスキルニルは男だけど、よく見ると顔も整っているし、中身が俺とはいえフレイヤ王女を全力で守ろうとしてくれているのが伝わってくるし、なんと言えばいいのだろう。 不思議と悪い気持ちはしなかった。 (は!? ちょっとやめて) もしやフレイヤの精神を憑依させている影響がここにも!? ああ、俺の中の何かが目覚めようとしているのか! しているのかッ!? そう思うとスキルニルってけっこうイケメンだし、アリな気がしてきた♂ (黙らないと消し炭に変えるわよ) ……俺は正気に戻った! ともあれこの衝撃的な行動は効果があったらしく、アリアスは唖然とした顔をしながらも黙って俺たちを見逃してくれた。 いや、せめて何か言ってくれ。なんか気まずいじゃねえか……。 後にスキルニルはこのときのことをこう語っている。 「中身がフリードだろうが、同じ身体にフレイヤが憑依してるんだろ? それにここで正体がバレたらいずれフレイヤの身に危険が迫ると思った。そう思ったからこそオレは迷わず行動に移れたんだ。それがフレイヤを守ることに繋がるんだから」 イケメンかよ。スキルニル、おまえ性格がイケメンかよ。 まあとにかく、こうしてアリアスの追及が逃れた俺たちは、なんとか王の間の前までたどり着くことができた。 目の前には金色に縁取りされた重厚そうな立派な扉がそびえ立っている。 この先にトロウがいる……。 隣に立つスキルニルと顔を見合わせ、互いに頷き合う。 そして武者震いを抑えながら、俺は王の間の扉に手をかけた。 Chapter62 END 魔法戦争63
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ep.ゲストSP 「おくりびと」だけど質問ある?後編 放送内容 ゲスト おくりびと(納棺師) さおちゃん 参加メンバー Tomo Kimura K-suke その他 名前 コメント すべてのコメントを見る
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7/1 超爆連合と雷雨の戦争となる 両方が疲弊して戦闘が終了 主な勢力[超爆連合][雷雨] 7/2 勢力はできるが人数が揃わず個人のトーナメント戦に 第一回魔法戦記トーナメントが開催されA・Bリーグに分かれて戦った 主な勢力[SOM][夢幻大][混沌の支配者] 7/3 突如放たれたレーザーにプリ忍のリーダーが餌食に それ期に阿変が暴れだし周り全てを巻き込んだ戦闘になった 主な勢力[プリ忍][阿変][荒野の迅雷] 7/4 神殿が出現し深夜に一部を裂空の虎が攻略し神殿を入手、その後虎が世界相手に戦争 虎の戦争中に一部の人間は神殿に進入。残りの謎を解き明かした 主な勢力[裂空の虎][イェゼパ神殿警備隊] 7/5 脱兎とダニエルの戦いになり多数の死人が出る 最後は脱兎のリーダーが仲間を助けるために全ての魔力を失って戦いは終わった 主な勢力[脱兎][ダニエル] 7/6 2次元が大好きなエロ魔王が3次元を消滅させる為に世界と滅ぼそうとする この戦いは魔王の身体が限界に近くなり自爆、魔王は光になって消えた終了 主な勢力[エロ魔王軍][自詠隊] 7/7 神を名乗る魔法使いが電波を使い次々と魔法使いを洗脳し世界征服を目論んだ 全勢力を巻き込む宗教戦争となるが、神は討ち取られ世界に平和が戻った 主な勢力[神の使徒][木鉄汗国][ABYSS][Shooting Star Dust] 7/11 天帝を名乗る魔法使いが魔王になるために伝説の戦士に戦いを挑む そんな中に本当の魔王が出現し、伝説の戦士と激しい戦闘を繰り広げた 主な勢力[ころろロシアンティー][天帝][伝説の武器] 7/12 地の魔王でだいちまおを名乗る魔王とその脅威から世界を救済する聖の戦い 聖は魔王に敗れてしまうがその後魔王が宇宙まで飛んでしまい力尽き死亡 主な勢力[だいちまお!][救済の光] 7/13 神の命により人類を滅ぼそうとする大天使が降臨するが敵対勢力が馬鹿やらかした 黒歴史 主な勢力[びっくりするほどユートピア!] 7/14 温泉ができて過疎、北極と南極が争った 黒歴史 主な勢力[北極のブリザード][南極のそよかぜ] 7/15 放火魔勢力の輪廻の炎が王国やその他相手に戦争をしかけるが 最後は大嵐ができたりなくなったり決着のつかないままカオスで幕閉じ 主な勢力[輪廻の炎][エンブレム王国] 7/18 一部以外の勢力は行動も起こせない無能勢力しかなく戦場は終始混沌に包まれていた 黒歴史 主な勢力[殲滅軍][友情(勢力ではないらしい)] 7/19 魔王(笑)が女だけの魔王軍を作り、魔王が人間の男虐殺計画を目論んだ だが魔王(無)や氷風水×8などが現れ、他勢力も魔王の計画を阻止しようとした。 主な勢力[魔王軍][覇][BWP][まさに覇道!etc] 7/20 この世界に別荘を建てに来た魔王が現れ魔王軍新興パーティと称し殺戮を行う 魔王軍は壊滅したが魔王は仕留めきれず魔界へと消えていった 主な勢力[晴天][魔王軍][Busters] 7/21 己れ力を示すためだけに殺戮を行う魔王が現れるが下克上に合い相打ちしてしまう これじゃあ俺も変態だなあ、ハハッwwwだけど、これで少しは、怖くないだろ? 主な勢力[魔王軍][ヒャッホウ] 7/22 2つの勢力は一触即発の状態だったが後半gdgdになりカオス 黒歴史 主な勢力[Free.Wizards][世界を統べし者] 7/23 人外が多く出てしまいハンターは出たがこれといった戦闘もなかった 黒歴史 7/24 女魔王が登場、世界征服など考えておらず(時間がなく転生前にやっと現れたため)人間の男と恋に落ち結婚 最後は全ての勢力から祝福される。ちなみに変態が多く、最後は変態がショタとゴールインした模様 主な勢力[フルーツ突撃部隊 ][Live union] 7/25 裏と表の世界を取ろうとするマフィア達の熾烈な抗争がおきたが ボス通しの戦いに決着がついたところで中立がでしゃばり両ボス死亡の誰得?展開に 主な勢力[カルニヴォーロ・かにぼーろ][ルノラード] 7/26 序盤はクエストなどがあった、終盤人間勢力と妖怪勢力がお互いの意地とプライドを賭けて戦った。 妖怪側につく人間もいた、最終的に妖怪の頭が倒されたがお互いに遺恨は残らなかった。 主な勢力[シャインソウル][百鬼夜行] 7/27 魔王のバーゲンセール。五人の魔王が確認された日。歴史に残るための勢力らしきものも現れた 最初と三番目の魔王は倒され、残る水鉄魔王と大魔王であるはずの第四魔王は空気であった 主な勢力[魔王討伐隊(仮)][時の歯車] 7/28 川辺の宿戦記。正義勢力と悪の勢力で戦ったが、甘ちゃんが多く死人は少なかった が、戦い終わって川辺の宿で休んでいるところを変態が襲撃。彼の光化学スモッグにより多数の被害が出た 主な勢力[Salvation][ 悪の華 ][旅人同盟] 7/29 まったりとクエストが数回行われ、医療系勢力[黒い孤島]が医療を行ったり警察組織[鉄血警察]が生まれる 夜はABチームバトル開催、荒らしもきたが過疎なりになごやかなムードでBチームが勝利し、医者が治療に奔走しつつ終焉 主な勢力[黒い孤島][鉄血警察] 7/30 世界撲滅委員会が強力な仲間を集め、日中に各地の町や集落、亜人の里を破壊 海馬コーポレーションとラグナロクが協力して対抗し、各リーダーは死傷するも委員会の野望は止められた 主な勢力[ 世界撲滅委員会 ][海馬コーポレーション][ラグナロク] 7/31 風紀委員会や不良グループ、小規模マフィアなどのグループができる、だが風紀委員会が風紀を乱しを脱退する者出てくる。その後不良グループが風紀委員会とトレイルファミリーに宣戦布告、長い戦いの末トレイルファミリーボスが惨殺され悲しい結末となった 主な勢力[風紀委員会][トレイルファミリー]
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メニュー 当wikiの紹介 当wikiは2009年7月11日(土)に発売された『ドラゴンクエストⅨ』すれちがい通信で受け取れる宝の地図wikiです。 勇気ある旅人wiki一周年を迎える事が出来ました。今後は自分なりにwiki編集は勿論、配布活動も細々とですがやっていきたいと思います。 まだまだドラクエⅨが熱いです!勇気ある旅人 公式サイト ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人 公式サイトhttp //www.dqix.jp/ レベルファイブ 公式サイトhttp //www.level5.co.jp/products/dq9/ ▲ページトップ 当wikiの使用方法 ※1 あらぶる風の地図Lv73(通称:シーモアS8・ダックスS8・アフロスチッカラ・新宿S8Ⅲ・横浜マスオ・KZ-S8Ⅱ・ジョナ風73・ましゃチッカラ・てっくるS8Ⅱ・温泉あら風73・でぶS8Ⅲ ) ※2 【※3 RANK SEED】DD 263C【※4 地図名】あらぶる風の巣Lv73【※5 発見者】シーモア・こうちゃ・アフロス・としゅき・いさお・カズ・パイン・まさひろ・てっくる・きゅうこ・でぶ【※6 場 所】カルバド大草原(57)【※7 地 形】 火山17F【※8 ボ ス】 ハヌマーン 【※9 宝 箱】S8A5 即げんませき(3F),即きしんのまそう(12F), 即グリンガムの鞭(14F), 即ひっさつのおうぎ(16F)【※10 内 容】 階段近く通り道にSA箱が多くマラソンするのに適している。ソーマ8げんま4の回収所用時間は最速7分00秒。 ※回収タイムゾーンは7分00秒~7分08秒。【※11 難易度】低【※12 タイマーツール(PC用)】 【※13 詳細】【※14 所 持 】グラビア界の新星・超神速エース(2)・ディフェンサー・ザ・スーパースター・ザ・スーパースター・闇の力の戦士・ダンジョンキャット・神話の英雄・ディフェンサー・意気揚々・意気揚々 ※1・・・その地図の通称です。 ※2・・・場所です。PCからは画像で確認出来ます。 ※3・・・地図のRANK SEEDですCGIツールに打ち込めば出せるベース値(主人公の転生・Lv)が解ります。 ※4・・・マップです。クリックして頂くと、ボス部屋までのマップが表示されます。地図クリアにお使い下さい。 ※5・・・発見者名です。 ※6・・・場所です。 ※7・・・地図の地形です。ボス部屋を含んだ数字です。 ※8・・・地図のボスです。 ※9・・・宝箱の即開け詳細です。低いランクのアイテムは記載していない事もあります。 ※10・・・地図の簡単な詳細です。 ※11・・・マラソン地図など、自分の主観ですが激低・低・中・高・超高などで記載しています。 ※12・・・マラソン地図などのタイマーツールです。ご使用ください。 ※13・・・内容に対して、さらに詳しく記載してます。 ※14・・・地図の所持キャラです。欲しい地図がある場合は控えて頂けると助かります。 ▲ページトップ ROMの詳細 ◆当wikiの所持地図メンバーの紹介です。全39ROM(※発掘用14,地図回収用25 全13職業)※中古ROMを再利用する場合は全て初期化して一から作っています。 勇気ある旅人 まさひろ ☆99 僧侶 メインROM(魔王 究極バトルキング まさひろ ☆99 バトルマスター 発掘用 究極ウルトラスター まさひろ ☆99 スーパースター 発掘用 究極大魔道 まさひろ ☆99 魔法使い 発掘用 レディエクソシスト まさひろ (+6)99⇒☆99 賢者 発掘用 伝説の勇者 まさひろ (+6)99⇒☆99 旅芸人 発掘用 神話の英雄 まさひろ (+6)99⇒☆99 バトルマスター 発掘用 ゴッドハンド まさひろ (+6)99⇒☆99 パラディン 発掘用 自然体クィーン まさひろ (+6)99⇒☆99 魔法戦士 各最短+発掘用 じごくのそうじ屋 まさひろ (+6)99 とうぞく 発掘用 ジャングルの女王 まさひろ (+6)99 レンジャー 発掘用 光速キング まさひろ (+6)99⇒☆99 戦士 発掘用 天空の花むこ まさひろ ☆99 ぶとうか 実用倉庫+発掘用 精霊の使い ましゃひめ ☆99 僧侶 オンリー倉庫+発掘用 勇気ある旅人 ましゃひろ 99 バトマス 自前倉庫+地図回収 すれちがいヒロイン ちびまる 99 レンジャー オンリー 超神速エース サックス 99 パラディン 地図回収用 闇の力の戦士 ゴルベーザ 99 魔法戦士 ネタ/マニア トレジャークィーン きんかく 99 武闘家 地図回収用 グラビア界の新星 ぎんかく 99 賢者 地図回収用 超神速エース(2) サトミソ 99 旅芸人 地図回収用 エンターテイナー よしゅき 99 スーパースター 地図回収用 ザ・スーパースター みねふじこ 99 盗賊 地図回収用 ディフェンサー シャア 99 戦士 地図回収用 魔王 りゅうおう 99 魔法使い 地図回収用 天下無双 オリオル 99 ぶとうか 地図回収用 超神速エース(3) アイノレ 99 僧侶 アイル軍団専用 社長 ヅェイ 99 バトマス アイル軍団専用 ダンジョンキャット パイソ 99 賢者 地図回収 意気揚々 ウミゼロゴ 99 パラ 地図回収 負けずぎらい ニューク 99 賢者 地図回収 ようちえんじ パグパイブ 99 賢者 地図回収 ムチ大王 ねもうす 99 賢者 各ボス最短地図・その他 せいぎの味方 アイス - 旅芸人 氷マップ最短用 悪の手先 ブルー - 旅芸人 水マップ最短用 ようせい クリム - 旅芸人 火山マップ最短用 マロン - 旅芸人 洞窟マップ最短用 オリーブ - 旅芸人 遺跡マップ最短用 宝の地図マスター なつこ ☆99 バトルマスター 妹のROM地図保管の倉庫に借りてます(発掘用・本人自前)地図 ▲ページトップ
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No. 名称 元ネタ 備考 1 いいひと いいひと。 高橋しん作の漫画タイトル 2 いつも心に感謝を いつも心に太陽を TBS系列のテレビドラマタイトル 3 慕われるもの うたわれるもの アダルトゲームブランドLeafのゲームタイトル 4 こころの友 「心の友よ!」 漫画「ドラえもん」登場人物・ジャイアンの台詞 5 感謝感激雨霰 非常にありがたい気持ちを表わす言葉 6 1億と2千年前からアリガトウ 「一万年と二千年前から愛してる」「一億と二千年後も愛してる」 TVアニメ「創世のアクエリオン」テーマソング「創聖のアクエリオン」 7 優雅に咲かせアリガト桜 優雅に咲かせ、墨染の桜 弾幕系シューティングゲーム「東方Project」BGM 8 半径3000kmがアリガトの届く距離 半径85センチがこの手の届く距離 VOCALOID 巡音ルカを用いた楽曲「ダブルラリアット」の歌詞 9 どんなときでも、一人じゃない どんなときでも、ひとりじゃない ワイルドアームズ セカンドイグニッション DISC1OP曲 10 まもりびと大家族 だんご大家族 クラナド
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Chapter51「ちびっこ戦記6:猫になったわたし」 あれから数日が過ぎた。 結局プラッシュが迎えに来てくれる気配はまるでない。 その後、わたしがどうなったのかというと―― 猫にまみれていた。 ティエラの家にはかなりの数の猫が住んでいる。 それはもう、こんな狭い家のどこにこんな数の猫がいたんだというぐらいすごい数で、百とか二百とかそういうレベルの話じゃない。もしかしてベッドの下やタンスの裏に異空間があってそこに猫が潜んでいるのではないか。そう思うほどにたくさんの……もはやおびただしいと表現していいほどの数の猫がここにはいた。 猫たちは新しい住民に興味津々で、次々と鼻を近づけては臭いを確認していく。 その渦の中心にいるわたしは全く身動きが取れない。なんせわたしの顔の全方向に猫の頭があるのだ。視界の先は猫の鼻のどアップで埋め尽くされている。 (ええい、なんなんだこいつら! 寄るな! わたしから離れろ!) 木の椅子の上から微笑ましい表情をしながら、そんなわたしの様子を眺めていたティエラは笑いながら言った。 「あはは。みんな、あんたがどういう子か知りたがってるのさ。猫は匂いでコミュニケーションをとる。竜はそうしないのかい?」 「ふぎゃっ! みぎゃぎゃっ!!」 「そうカッカしないで。怒りや不安、恐怖といった感情は実は匂いに出る。あたいも詳しくはないんだけどさ。そういう感情が昂ぶったときには、特殊なホルモンが体内で分泌されてね。それが匂いにも表れるんだって。今は廃れた科学って信仰における考え方だよ。だからどんなに隠しても、匂いですぐにわかる」 椅子から飛び降りてティエラが一歩踏み出すと、猫の鼻の群れはさっと離れて魔女のために道を作った。そしてティエラが顔を近づけてわたしの匂いを嗅ぐ。 「ふぅん……なるほどね。これは不安だ。不安の香りがする」 「……っぐ」 「ほら! 今、生唾を呑んだでしょ。間違いない。あんたは不安を感じている」 まさにその通りだった。 強がって見せてはいるが、正直なところわたしの心の中は不安でいっぱいだ。 これからわたしはどうすればいいのか。プラッシュは本当にもう助けに来てくれないのか。どうすればわたしは元の姿に戻れるのか。というか、そもそもわたしは元に戻れるのだろうか。 魔法で姿を変えられただけだ。だったら話はややこしくない。魔法で解決できる単純な話だ。 だけどわたしには、自力でそれを解決できるほどの能力はない。少なくとも変性の魔法に関しては。竜の姿に戻る魔法が、ティエラの猫化の魔法で上書きされてしまったのがその何よりの証拠だ。 だったらこれからわたしはどうすればいい。 自力で解決できないのなら、仲間の力に頼るしかない。 仲間のうちでこの手の魔法に長けていそうなのは、プラッシュかフレイヤ。もしかしたらクルスもある程度は心得があるかもしれない。 それならば、このまま脱出して仲間に助けてもらうか。 しかし、この姿では空も飛べない。どうやってアルヴに戻ればいい? あるいは仲間の助けが来るのを待つか。 プラッシュはたぶん期待できない。フレイヤやクルスはわたしがこの浮島アインカッツェにいることを知らない。これも望み薄だ。 となれば、やはり自力でなんとかして元の姿に戻る方法を探るしかない。 この魔法の効果時間はどれぐらいだろうか。いや、そんなの待ってられない。それにその魔法の使い手が目の前にいるのだ。いつ上書きされて効果時間を延長されてもおかしくない。 ならば術者が死ねばどうなる? 魔法の持続力には主に二種類のパターンがある。つまり術者が魔力を消費しつつ魔法を持続させるものと、あらかじめ魔力の塊を一気に放出しておいて、それを燃料のように消費しながら効果を維持するものだ。 前者ならば術者が死ねば魔力の供給がなくなってすぐに効果が切れる。 後者の場合はすぐには効果が切れないが、上書きされなければいずれ効果が切れるときがくる。 しかしもしこれが魔法ではなく呪いによるものだったとしたら? 呪いも魔法の一種ではあるが、効果の維持に関しては魔法と少し違う。 パターンとしては後者に近くて、あらかじめ一定量の魔力を使って発動させるという意味ではよく似ているが、呪いの場合は魔力の塊の燃料として消費するのではなく、さらに膨大な魔力を使って効果を『現状』として貼り付けてしまうものだ。 つまり簡単に言ってしまえば、呪いは時間経過では効果が消えない。 石化なんかも呪いにあたるわけだが、そういった呪いはちゃんとした手順を踏まなければ解呪することができないと聞いたことがある。 当然、術者を殺しても呪いは解けないし、その術者が独自に作り上げた術式の場合であれば、解呪方法は術者にしかわからないわけで、下手に術者を殺してしまうと二度と呪いが解けなくなってしまうことだってあるそうだ。 永遠に猫のままだと? そんなのは困る。 まだ自由に動ける分、永遠にぬいぐるみのままなんていうのよりはずっとマシだけど、このままでは竜の威厳の「い」の字もありはしない。 それにこのままじゃ、わたしの美しいマリンブルーの鱗をたたえたびゅーちふるボディが台無しではないか! これはわたしに対する最大の侮辱だ。許せん。 とにかく、迂闊にこの魔女を倒してしまうのはまずい。 まずはなんとかして元に戻る方法を見つけなくては。それがはっきりするまでは大人しくしておいたほうが良さそうだ。 しばらくわたしは様子を見ることにした。 ふとあるとき、視界の端で何かが動いた。 物陰から伸びる細長い物体。一体それが何者なのか。よくは見えなかったが、わたしはなぜか直感した。あれは何か重要なものだ。見逃してはならない! さっきまではやんわりとした眠気に襲われていたが、急に目が冴えてきた。なんだろう、この胸の高鳴りは。ドドドドド、と心臓が脈打っている。 身体の底から力と勇気が湧いてきた。よくわからないけど、今なら行ける! わたしは身を低くしてその何かに狙いを定めた。あれは今もまだ、あの物陰に潜んでいるはずだ。きっとまた隙を見せる。それを絶対に見逃すな。 そのとき、窓から心地よい風が吹き込んでくる。森の朝露の匂いだ。そういえば昨夜はしとしとと雨が降っていたな。などと考えているとその刹那、再び奴が例の物陰からちらりと姿を見せた。 その隙をわたしは決して見逃さない。 ――今だ! 弾かれたパチンコ玉ようにわたしは飛び出すと、ツメで木の床をドリフト走行しながら、奴に渾身の一撃(ネコパンチ)を叩き込んでやった。 手ごたえアリかッ!! 仕留めたそれは小さなネズミだった。 周囲からは称賛の声が上がった(ような気がした) わたしは仕留めた獲物を咥えると、物欲しそうな周囲の視線を横目に自慢げに胸を張って歩いた。そして落ち着ける場所を見つけると、仕留めたばかりの獲物を置き、一息ついてそして思った。 (ちょっと待て! わたしは何をやっているんだ……!?) ネズミを一匹捕らえた。 猫としてはひと仕事成し遂げたといったところだろう。 だが待て。わたしは猫じゃないだろう。こんなものを捕まえて一体どうするつもりだ? 食べるのか? 冗談じゃない! 仕留めたネズミを投げ捨てると、周囲の猫たちは目の色を変えて獲物へと群がっていった。 (これはまずい。もしかすると思考まで猫化していっているのかもしれない。このままでは竜の誇りを忘れてしまう。このままじゃいけない!) すぐにわたしは行動を開始した。 とにかく元に戻る手がかりは、きっとあの魔女にあるはずだ。ティエラの持ち物を探ってみるとか、あとをつけてみるとか、何かできることがあるはず。 ティエラはいつもあの木の椅子に座っているが、たまにどこかへ出かけていく。 別にわたしはこの家に閉じ込められているわけではない。猫たちは自由に出入りしているし、わたしも自由に出ることができる。ティエラもそれを妨げようとは一切しない。わたしが自力でこの島から出て行けないとわかっているからだ。 (あいつ、いつもあそこに座っているけど、あそこに何かあるのか?) 椅子の先には木の机がある。ニンゲンのサイズなので猫の身体には大きい。ティエラがその机を使っている様子も特にはない。 だがもしかすると、そこに何かが隠されているのではないか? ティエラがいつも椅子の上にいるのは、おそらくその何かを守るために違いない。きっとあそこに元に戻るための手がかりがあるのだ。 ちょうど今、魔女は出かけている。今がチャンスだ。 木の椅子に飛び乗ると、それを踏み台にしてさらに跳躍。机の上に飛び乗った。 机の上は片付いていたが、鍵のかかった小箱がひとつだけ置いてあった。 ――これだ! わたしはそう思った。厳重に鍵までかけて、いかにもな匂いがぷんぷんする。 なんとかこの鍵をこじ開けられないだろうか。 猫になったわたしは魔法が使えなくなっていた。だから何か別の方法を使ってこの箱を開けなくてはならない。 ツメを鍵穴に差し込んでうまく開けられないか試してみたが、ツメが折れて痛い目に遭ってしまった。 ならばかじってみてはどうか。……歯がかけた。 そうだ。この机はそれなりの高さがある。小箱を床に落として叩きつければ、うまくいけば鍵が壊れるかもしれない。 前脚でつつつ、と小箱を押して机の端に移動させていると、そのとき叫び声が飛んできた。 「ちょっと! あんた何をやってるのさ! すぐにそこから降りなよ!」 入口のほうを見ると、ティエラの慌てた顔があった。 ふふん。今ごろ気付いても遅いのだ。あの慌てようをみるに、この箱の中には大層な秘密が隠されていると見た。間違いない、これこそが核心だったのだ。 「こら、ダメだよ! その箱から手を離しなってば!」 残念だったな。油断したおまえが悪い。この勝負、こんどこそわたしの勝ちだ! ティエラの顔を見つめながら、勝ち誇ったようににやりと笑ってみせると、わたしはすっと小箱に最後の一押しを加えた。 小箱は床に落ちると、音を立てて壊れた。 「ああっ、何てことを……!」 壊れた箱からは何か粉のようなものが舞い散った。 甘いような酸っぱいような不思議な香り。その匂いを嗅いでいると、なんだか頭がくらくらしてくる。身体が軽くなったような気がして、なんだか力が入らない。くすぐったいような、ほんわかするような、ふわふわした感じ。 落ちた箱の周囲には猫たちが群がっている。箱の落ちたあたりの床をなめ回している者もいれば、ごろごろと床を転げまわっている者、びくびくと痙攣を起こしている者までいる。これは―― 「な、なんてことを……一度にこんなに与えたら……猫には刺激が強すぎる。だからこうして、大事に、しまっ、て、あった、の、に……」 小箱に隠されていたのはただのマタタビの粉末だった。思っていたような重大な秘密ではなくて少しがっかりしたが、魔女も含めて今はすべての猫が身動きが取れなくなっている。 これはまたとないチャンスだ。何か行動を起こすなら今しかない! わたしは勢い良く飛び出した。 ……まではよかったのだが、マタタビの効果はわたしにも及んでいた。脚に力が入らない。だからうまく着地することができない。 机の上から飛び出したわたしは、そのまま床に転がり落ちた。すると、さらに濃厚なマタタビの香りがわたしを包み込んでいく。 ああ、景色がぼやける。あらゆるものが極彩色に見える。身体の内側を虫が這いまわっているような感じがするし、頭の中で誰かが何かを囁いている。 き、気持ぢ悪い……。最悪……。 そしてわたしの意識は、落ちた。 Chapter51 END 魔法戦争52
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Chapter07「それぞれの向かう先」 火竜は自らをムスペルスの王子だと名乗った。 ムスペルスといえば火竜の国なので、目の前の竜がそこから来たのは間違いないだろうが、しかしヴァルトを追い払ってくれたとはいえ、一国の王子である身がなぜこんな場所にいるのだろうか。偶然にしてはできすぎている。 船はたしかにムスペルスに向かっていたが、ここはまだ大樹を発って少し進んだ程度の場所であるので、まだユミルのほうが距離としては近い。ということはこの火竜、わざわざ自分からこちらへ向かってきたということになる。 そういう理由でさっそくオットーはこの火竜を警戒したが、それならばお互い様だろうと相手は返した。 「貴殿はユミル国のフレイ王子だな。なぜこんなところに一国の王子が? という意味では我々は同じ立場だ」 まただ。こういった展開は前にも見た。身分を隠すように扮装しているはずなのに、なぜかフレイはすぐに王子だと見抜かれてしまう。そしてその言葉に対してオットーが警戒をさらに強めるのも同じ展開だ。そしてその警戒を解かせるきっかけを作るのは今回もまたセッテなのだった。 「そりゃ王子ってわかって当然っすよ。セッちゃんはおれの知り合いっすからね。そのおれがお慕いしている相手といえば、フレイ様しかいませんから」 「……おい、セッテ。まさかおまえは他所で王子のことをべらべらしゃべって回っているのか。無用心にも程がある!」 「えぇーっ。そんな誰彼かまわず、見境なしにしゃべり倒してるわけじゃないっすよぉ」 「まあいい。それで……セルシウス殿、と仰いましたか。ヴァルトとかいう風竜を追い払っていただいたことは感謝します。しかし偶然通りかかったわけではありませんよね。王子に声をかけたということは、何か我々にご用があるのですか」 オットーはセルシウスに対して必要以上に警戒することはやめたが、それでもまだ心を許してはいない様子だ。 返答次第ではたとえ王子だろうと容赦するつもりはない、とでもいいたげなオットーの目がセルシウスを睨む。対してセルシウスは臆することもなく答えた。 「ふむ。たいへん忠実な従者をお連れのようで、うらやましい限りだ。私にはここまで我が身を案じてくれるほどの従者はいない。……いや、小うるさい年寄りはいたかな。まあ、ともかくまずこれだけははっきりさせておこう。私は貴殿らを害するつもりは一切ない。見てのとおり、私ひとりだ。それだけは理解してほしい」 そう言ってセルシウスは深く頭を下げた。人間を見下している節のある火竜が、その人間に対して頭を下げるようなことは滅多にないことだ。その様子を見て、クルスも「信用してやってはどうじゃ」とオットーをなだめた。 「クルス殿がそういうなら。先の発言は失礼致しました、セルシウス殿。ご無礼をお許しください」 「いや、構わん。ユミル国では戦の気運が高まっていると聞く。となれば私は敵国の者ということにもなり得る。警戒されるのも仕方がないこと」 場が落ち着くと、今度はフレイが口を開いた。 「せっかく我々を助けてくれたというのに、失礼を言ってすみません。突然の敵襲に合って気が張り詰めていたもので。ところでセルシウス王子はどうしてここに? バルハラではなくここへ来たということは、僕に何かご用でしょうか」 「先に言うが、これはあくまでムスペルス国の見解ではない。あくまで私の意向であるとして聞いてほしい。私は説得に来たのだ。私はユミルと我が国が戦争状態になることを望んでいない」 「ふむ。戦争を回避したいのは僕も同じです。しかしなぜその話を僕に? そういう権限は父上が持っている。同じく王子のあなたならよくご存知のはずですが」 「それは承知の上だ。ただ……率直に言おう。我が父、火竜王ファーレンハイトは私とはまるで正反対なのだ」 セルシウスはムスペルスの意向を話し始めた。 火竜王ファーレンハイトはユミル国を、いや人間というものをあまり良く思っていない。 ユミルから宣戦布告か、あるいは攻撃とみなす行為でもあろうものなら、これはいい機会だとして、そのままユミルに攻め込んで人間を滅ぼしてしまおうと考えている。そんな噂がムスペルスでは流れているのだという。 「ムスペルスの歴史は戦争の歴史だ。太古より、氷竜の国ニヴルヘイムと我が国は互いを認めず争い合ってきた。そして父上は最近になって力をつけてきたユミルも認めたくない様子でな。そんな父上をすぐ近くで見てきたからこそ、私はこれ以上の戦争は起こしたくないのだ。だから私はこうして来た」 その話を聞いてフレイは思った。同じだ。セルシウスも自分と同じなのだ。 フレイは昔の優しかった頃の父上を知っている。だが今のニョルズ王はまるで別人だ。それでも父親は父親。平和な時代をなんとか送ってこれたユミル国の歴史を父上の手で壊してほしくはない。だからこそ戦争は絶対に起こさせたくない。 「腑に落ちたような表情をしているな。やはり王というのはどこも同じなのだろうか。もちろん私は父上を説得しようと試みた。だが無駄だった。私の言葉など聞き入れてくださらぬ」 「そうか……。実は僕も同じなんだ。戦の気運の件で父上を問い詰めたが聞き入れていただけなかった」 「そうであろう。だから王子である我々が動かなければならない。ゆえにユミル王ではなく、貴殿に会いに来たというわけだ」 お互いに事情は把握できた。状況が整ったことで、両者はようやく談義に入ることができる。 さっそくセルシウスが本題を切り出した。 「我が国ムスペルスと貴殿の国ユミルの間で同盟を結んでもらいたい。もちろん、今の我々にそういう権限はない。これは非公式の同盟ということになる。だがいずれ我々が国を継いだとき、それは活きてくる。それに両国の王子が互いに手を取り合ったと民が知れば、あるいは意識を変えられるぐらいの効果は得られるかもしれない」 戦争というのは王が起こすのではない。兵士がいて、それが戦闘行為を開始するから戦争になるのだ。そして兵士とは民である。その民の心に呼びかけることができれば、あるいは戦争を防げるかもしれない。民衆の総意にただ一人反対する王は王ではない。ただの暴君なのである。 「なるほど。悪くない考えだと思います」 「では同意してくださるか」 「それが両国の未来につながるのであれば、よろこんで」 ムスペルス、ユミル間の非公式の同盟は二人の王子によって締結された。 もちろん非公式であるので調印などの手続きを踏むことはない。物がないので誓いの杯を交わすようなこともしなかった。だが、友好の証にとセルシウスは自分の鱗を一枚フレイに差し出した。 「これが我らの誓いとなろう。受け取ってくれ」 「ではこちらからも」 代わりにフレイは腰に差していた短剣を手渡した。大樹をモチーフにしたユミル王国の紋章が入っている。大地の魔法を得意とするフレイだが、王子のたしなみとして剣術も学んでおり、護身用として提げていたものだ。 「いいんすか、フレイ様。丸腰になっちゃいましたけど」 「僕たちは戦いに行くわけじゃないしね。必要ないほうがいい。それに僕にはこれがある」 といってかざした手のひらからは、小さな花が咲いた。たとえ王子とはいえ、魔法の腕前に関してはそこらの魔道士に劣っているつもりはなかった。 それからセッテは、難しい話が終わったことを確認すると、セルシウスに懐かしそうに話しかけた。 「いやぁ。それにしても久しぶりっすねぇ。何年ぶりっすか」 「10年程になるか。私からすれば10年などつい最近だが、やはりセッテにとっては長い時間か。それにしても人間は成長が早いな。見ない間にずいぶん背が伸びた」 「セッちゃんは全然変わらないっすね。あ、好き嫌いは直ったっすか」 「う、うむ……まぁ。努力はした」 「あーっ。それ絶対直ってない反応っすよね。ダメっすよ、肉ばかり食べてちゃ」 「いやでも、私は竜なので……」 「言い訳しないっす」 二人の仲のよさそうなやりとりにオットーは、 (ああ、またこいつはフレイ王子に飽き足らず他国に王子にまで無礼な態度を。まったく兄として恥ずかしい) などと考えたり、一方クルスは、 (こやつ、私のときもそうだったが、人間にしては竜相手にも変わらぬ態度で接することができるのじゃな。そこは好感がもてる) と密かに見直したりしていた。 しばらく旧友との再会を楽しんだセルシウスは、あまり長く離れているとこっそり抜け出してきたのが爺やにばれるからと言ってムスペルスに帰ることを告げた。 「ところでフレイ王子よ。貴殿はこの後どうするおつもりなのだ?」 「実は我々はムスペルスに向かうところだったんです。火竜の協力を得たい事情があったもので」 フレイはニョルズ王を影で操っているトロウに対抗するために、火竜の力を借りたいと説明した。 セッテの知り合いがまさかのムスペルスの王子で、さらには非公式とはいえ同盟も組むことができたのだから、これで話は良いほうに進むだろう。セルシウスを通せば火竜たちもすんなりと話を聞いてくれるはずだ。 そう安心していたが、セルシウスの表情は明るくない。 そして冷たく言い放った。 「引き返せ」 予想していなかった返事にフレイたちは驚いたが、それは拒絶とはまた違う雰囲気で、少し力ない様子でもあり、どこか諦観めいたものさえ感じられる。 「ど、どういうことっすか? セッちゃんから頼んでくれれば大丈夫っすよ。おれがムスペに修行に行ったときだって、セッちゃんのおかげで他の火竜たちも差別したりしないで、おれのこと受け入れてくれたじゃないっすか!」 セルシウスは申し訳なさそうな顔で言った。 「すまぬ。しかしこれはセッテだけのときとは話が違いすぎる。トロウを倒すために力を貸せとは言うが、それが火竜たちにとって何のメリットがある? それも人間のためにわざわざ力を貸してくれるような火竜は見つけるのさえ難しいだろう。私としては友であるセッテの力になってやるのは構わないが、私のような考えの者はむしろ我が国では異端扱いでな……。来るな、とまでは言わないが期待はできんと思うぞ。悪いことは言わないが、引き返したほうがいやな思いをしなくて済む」 修行当時のセッテはまだ幼い子どもだったというのもあるのだろう。たとえ竜でも鬼ではない。ニンゲンを嫌っていたとしても、子どもに手をかけるようなことはしない。なぜなら火竜は誇り高いからだ。ゆえに他種族の子どもを襲うような卑怯な真似はしないが、だからこそ他の種族よりも優位に立たねばならないという考えに至ってもいる。 それに今のムスペルスとユミルの間はいつ戦争が起こってもおかしくない緊張状態だ。うかつに王子であるフレイが顔を出そうものなら、大きな問題に発展する恐れもある。 そういった理由を並べてセルシウスは、ムスペルスに向かうことに遠まわしに反対していたが、それでもフレイは首を横に振った。 「あなたが自国を大切に想う気持ちはよくわかります。しかし、それは僕のほうも同じです。トロウを野放しにしておいては、ユミル国は取り返しのつかない過ちを犯してしまいます。それを阻止するためなら、僕は何だってします!」 フレイの強い意志に根負けして、セルシウスはもう引き返すようには言わなかった。しかし少しでも問題になることを防ぐために、ムスペルス王城で会ってもこちらからは声をかけないし、何かあっても助けてはやれないと代わりに付け加えた。 「そういう理由で道案内もしてやれない。申し訳ないがトロウの件に関しては、少なくとも戦争の危険性がなくなるまでは、私は不干渉の立場を取らせてもらう。冷たいようだが、これも戦争を回避するためだ。わかってほしい」 「こちらも無理を言うつもりはありません。ただ国の未来が懸かっている以上、やる前から諦めてしまうわけにもいかないので、僕なりにやれるだけのことはやってみるつもりです。それと同盟の件、ありがとうございました」 「いや、それに関してはこちらからも礼を言う。ありがとう」 あとは社交辞令的なあいさつだけだ。話を終えると、セルシウスはセッテのほうを少し見たが、しかしそれ以上は何も言わずにムスペルスへと帰っていった。 飛び去っていく火竜の背中を見送ると、これまであえて黙っていたクルスがようやく話し始めた。これはムスペルス国とユミル国の問題なので、余計な口出しはしないようにしていたのだ。 「話のわかる火竜もおるもんじゃな。しかしあやつの言うように、火竜の説得はちと骨が折れるかもしれん。……だが、それでもお主は行くというのじゃろう?」 フレイは黙って首を縦に振った。 「ならば私も何も言わん。では少し邪魔も入ったが、改めてムスペに向けて出発じゃな」 再び魔導船グリンブルスティに魔法を施して、一向は火竜の国ムスペルスへと舵を取った。 一方その頃、ユミル国バルハラ城のとある一室での出来事。 トロウが鏡に向かって手をかざすと、その像が徐々に歪み始めて別の場所の光景を映し出した。 鏡に映っているのは薄汚れた部屋と並んだ檻の数々。そして檻の中には異形の姿の者たち。その奥から一人の男が歩いてくると、鏡の外のトロウに向かい合って立ち止まる。トロウはその男に鏡越しに声をかけた。 「ドローミ。新しい研究のほうは順調ですか?」 するとこちらの声が鏡に映し出された向こうの空間にも届いているのだろう。ドローミと呼ばれた男が返事をする。 「これはこれはぁ、我が主。理論の構築のほうはすでに完成しておりますよぉ。しかし、あくまで理論は理論。実際に試してみなければ、それは机上の空論でしかありませんからねぇ。ひっひっひ……」 「以前捕らえたサンプルがいるでしょう。あれを使いなさい」 「ええ、ええ。もちろん、すでに行っておりますともぉ。ですが、あれ一匹だけでは十分なデータが取れませんからねぇ。サンプルの数は多いに越したことはありませんのでぇ。わかりますよね、トロウ様ぁ?」 「ふむ。数が足りないのはわかりました。しかしその点については心配しなくてよろしい。もうすぐ活きのいいのがたくさん手に入りますよ……」 にやりと不気味な笑みを浮かべながらトロウは自分の背後に立っている魔道士に目配せする。血に塗れたような赤黒いローブに身を包んだその魔道士は静かに頷くと、「では作戦通りに」と告げて転移魔法を使ってどこかへと姿を消した。 再びドローミのほうに視線を戻すとトロウは問いかけた。 「それで例のサンプルは今どうなっていますか?」 するとドローミは部屋の片隅に目をやり、その問いに答える。 「例の装置で力を無効化して、逃げられないように繋いでありますよぉ。少し前までは家に帰せだのなんだのとわめいてましたけど、今は泣き疲れて眠っています。くひひ……かわいい寝顔だなぁ」 ドローミが目をやった先には青い髪の少女が台の上で横にされている。少女の両の手首、足首、そして首には表面に奇妙な紋様が浮かぶリングがはめられており、さらに逃げ出せないようにと、首のリングは鎖で壁につながれている。 「しかし竜とはいえ、こう幼い少女の姿をしているとぉ……うひひひ。こう、ムラムラくるものがありますなぁ」 「貴重なサンプルです。どう使うかはお任せしますが、勝手に孕ませたりはしないでくださいよ。それはニヴル攻略の際に交渉の上で重要なキーになるのですから」 「うひょほほ! ト、トロウ様ぁ。孕ませるだなんて、そんなド直球にぃ。うひ、うひひひ」 「やめろ! ……今は仕事の話をしているのです。余計な妄想は謹んでいただきましょうか?」 不気味な笑みを浮かべたままトロウが忠言するが、目は全く笑っていない。しかし、まるで爬虫類のような眼で刺すようににらまれても、ドローミは全く気にすることなくトロウとはまた別の意味で気味の悪い笑みを浮かべている。 「いやぁ、惜しいなぁ。このサンプルを孕ませれば、謎多き竜人族の生体調査もできるかと思うのですけどねぇ」 「いい加減にしておきなさい! ああ、汚らわしい。竜人族などもっての他です。それよりも、その装置について聞かせなさい。それの有効範囲はどの程度まで拡張できますか?」 「そうですねぇ。この個体にしか使用していないので他の種にも有効とは断言できませんがぁ、完全に無力化させるためには五つの装置を直接取り付けて使用する必要がありますねぇ」 「ふむ。直接取り付けずに使用することは可能ですか? 壁に埋め込むなどして、知らずに有効範囲内に入った者を無力化させるような使い方ができると好ましい」 「魔封結界は展開できますよぉ。しかしそれで展開フィールド内の全てを無力化するのは厳しいかとぉ。対象が増えるほど効果も分散しますし、一体だけだったとしても完全に無力化とまではいかないかもしれませんねぇ」 「無力化とまではいかなくてもいい。それでも力を弱体化させる程度のことはできますね?」 「まぁ、装置の数を増やせばできなくはないですよぉ。対象を立体的に囲い込むように設置すればあるいは可能かと……」 「結構。それで聞けて安心しました。さてドローミよ。その新しい装置、さっそく実地試験をやってみたくはありませんか? さっき言った新しいサンプルにも関係があることなんですがねぇ」 暗い部屋で不穏な計画を話す二人の男たち。その不気味な、気味の悪い笑い声が闇の底から這い出してくるかのように響く。 青い竜の少女はこの後、自らに降りかかる運命をまだ知る由もなく、拘束されたままその目を開くこともなかった。 Chapter07 END 魔法戦争8
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INTが高いと魔法ダメージが減る。 魔法防御が高いとやっぱり魔法ダメージは減る 以下メモ 旧地下3階のおじいちゃんで検証。同じくらいの魔法防御が実現できておばかな人を募集しています。 魔防 int25 Int31 0 382 364 20 343 317 40 291 276 61 251 228 84 205 183 109 145 129 142 76 56 162 34 15 182 1 1 グラフで書くと 182でどちらも1ダメージになるが全体的にみてINT6の差で20ダメージ程の差がでている。 もっとINTの差が開けばダメージ差も大きくなるんじゃないかな。
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この変態戦記は本スレで増え続ける変態キャラクターを揶揄するために作られたパロディです (本スレでの変態キャライクナイ! 変態スレ池という意味で) 変態を増やしたり、本スレやWikiを弄んだりするなよ? ここでやれ 殿堂入りした変態 テンプレ 基本ルールとか ◇ 同板のIDで魔法戦記のパロディスレ。紳士やふえぇ///や女王様やガチムチさん用。 基本ルールはIDで魔法戦記と同じなのでwikiや本スレ(IDで魔法戦記)などを熟読のこと。 こっちでは空気も読まず、周りの視線も気にせず、いちゃいちゃしちゃったり 結婚しちゃったり戦っちゃったり・・・まあ要するに、好きにしてえぇ! ここではIDで魔法戦記の属性(1→炎等)に加え、以下の属性が付加されます。 1→ツン 2→デレ 3→S 4→M 5→ロリ/ショタ 6→ウブ 7→フェチ 8→メンヘラ/天然 9→構って 0→構う A→男性器 B→女性器 C→変態 /→属性2倍(倍々形式で増加) XYZの3つ(順不同)→ド変態 AB//の4つ(順不同)→性 これらに当てはまらない場合→ノーマル(商人等にもなれる) +→能力UP 参考:IDで魔法戦記の属性 1→炎 2→水 3→雷 4→木 5→煙 6→音 7→地 8→風 9→氷 0→鉄 A→光 B→闇 C→無 /→魔力2倍(倍々形式で増加) XYZの3つ(順不同)→魔王 AB//の4つ(順不同)→聖 これらに当てはまらない場合→戦士(後述で商人にもなれる) +→能力UP (端末の数字や記号は無視されます) 大見出し 属性等の表示はまあ適当に名前欄に記入。 性別を書いてもいいですが、表示は強制ではありません。 ☆基本sage進行、最中の場合は絶対sage☆ ☆転生直後は出来るだけage、暇で過疎ってるならage進行☆ このスレで何ができるのか ◇ このスレでは仲間を集めて互いに性力争いを繰り広げたり、気ままに出会った人と恋愛して 結婚してみたり、ド変態が現れれば世界総変態化の野望に全力で加担したり、誰かが開催する 『怪しいパーティ』を楽しんだり、『恋愛の才能を持たず、セックスも強くない(+なし)負け組み』 に限りスレ住民相手に気楽な水商売を楽しんだり出来ます。 (もちろん魔法戦記もできますよー) ☆注意☆IDで魔法戦記スレとは平行世界の物語です。本スレ(IDで魔法戦記)には 迷惑を掛けないようにして下さい。 要するにこのスレのあなたの変態妻を本スレで見かけても声を掛けないこと。 属性解説(あくまで参考程度です) ◇ 1の属性【ツン】(炎) ツンとした性格。単色レベル2以上は恋愛がニガテ。結構乱暴者で無理やり手篭めにしたりもする。 2の属性【デレ】(水) デレデレした気持ち悪い属性。ツンと合わさると、恋人の前ではツンとして皆の前ではデレっとする。 レベル4以上で皆にシカトされる。 3の属性【S】(雷) サド。戦闘に向いたいろいろな技を習得している。[デレサド構って]とかになると演じ切るのは至難。 ローターやバイブ、ムチなどのセックスアイテムを作成、装備可能。 4の属性【M】(木) マゾ。痛めつけると喜ぶ。レベル4以上のマゾは死ぬために戦闘をする。あまり関わらないようにしよう。 5の属性【ロリ/ショタ】(煙) ロリかショタの二択。レベル4以上だと規制される。 ロリが居ればロリコンは何処からともなく沸いてくるので、ロリコンは誰でも任意で。人を見たらロリコンと思え。 6の属性【ウブ】(音) ウブで恥ずかしがり屋。あんなことやこんなことを優しく教えてあげよう。 高レベルだと、誰の言う事でも素直に聞いてしまう? 7の属性【フェチ】(地) 特殊な性癖をもつ変人または偉人。自らのフェチには異常な才能を発揮することも。 フェチアイテムを作成可能。レベル4以上だと見る者を好きな格好に出来る力を持つ。フェチの種類は自由。 8の属性【メンヘラ/天然】(風) 訳の分からないことを口走る。レベル2で電波、レベル4以上でいつ自殺するか分からない危険な属性。 構って属性と組み合わさるとやっかいなことに。周りも影響を受ける。 9の属性【構って】(氷) 姫とかお嬢とか呼ばれる。いろんな人にこれでもう怖くないだろ?と頭を撫でられる。 レベル2以上だと構う属性の無い人からもしつこく構われる。レベル4以上で常時ぬるぽ状態。 0の属性【構う】(鉄) 誰かを全力で構わないといけない。紳士とも言う。レベル4以上で強制全レス、レベル8で過労死。 Aの属性【男性器】(光) 強靭な男性器を保有。恋愛において強力なアドバンテージとなる。設定性別は女でも可。 Bの属性【女性器】(闇) 名器持ち。おっぱいも美しい。男の場合は尻でもいい。 Cの属性【変態】(無) 変態!変態!変態アイテムを作成、装備可能。 ◇ その他(ノーマル) 恋愛属性の無い負け組。変態かSに性アイテムを作ってもらうことで性生活は飛躍的に高まる。 の数だけセックス能力が上昇する。+:強性器、++:英雄性器。 ◇ その他(商人etc...) のない負け組は金銭や物品を扱う仕事や水商売に就くことも出来る。 ◇ XYZの属性【ド変態】 全ての属性に加え、スカトロを極めし究極の変態。スレに恐怖と混乱をもたらす。 もちろん魔王でもあるので、魔力で自由を奪い、むりやりウンコを食わすこともできる。 ◇ AB / / の属性【性】 あらゆる性技を極めた性のスペシャリスト。触れただけで相手を昇天させることも。 ド変態に単騎で立ち向かえる。 ◇ の属性【伝説の性器】 無尽蔵の性欲と性力を持つセックスマシーン。24時間イキ続けることも可能。 彼/彼女もまたド変態に太刀打ち出来る数少ない存在の一つ。 一番重要視されることは・・・特にありません。空気が読めなくてもいいじゃないか。 もちろん本家顔負けの本格魔法戦記を繰り広げるのもいいでしょう。 参加者全員が変態魔法戦記の刹那的な登場人物です。全員でこのスレを盛り上げましょう。 ☆基本sage進行、最中の場合は絶対sage☆ ☆転生直後は出来るだけage、暇で過疎ってるならage進行可☆ パー速スレ (ルール議論、シチュ議論、表彰式等) http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1250867423/ 参考:IDで魔法戦記@wiki http //www2.atwiki.jp/mahousenki/ 一番重要視されることは・・・特にありません。空気が読めなくてもいいじゃないか。 もちろん本家顔負けの本格魔法戦記を繰り広げるのもいいでしょう。 参加者全員が変態恋愛魔法戦記の刹那的な登場人物です。全員でこのスレを盛り上げましょう。 現在あがっているシチュ 学園、病院、会社、警察署、他にあったらドンドン頼む -- 名無しさん (2009-08-23 00 43 19) 長距離鉄道(旅もの?)、無人島(ヤリたい放題?)、共同生活(ご近所付き合い?)、大都市(オーバーテクノロジー?)、開拓途中の村(ローテク?) -- 名無しさん (2009-08-23 00 49 39) ↑集合住宅? 団地? -- 名無しさん (2009-08-23 05 35 53) 社交パーティーとか・・いや・・・ロリとショタは集められるし・・・・ -- 名無しさん (2009-08-23 12 16 36) 刑務所 -- 名無しさん (2009-08-25 03 49 05) 村の発展系で、閉鎖的な村社会とか 後宇宙 -- 名無しさん (2009-08-25 16 47 19) 名前 コメント
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ディフェンスの守り方 ディフェンスは個人の力ではどうにもならないので、全員が各自の役割を理解して、チームとして協調してプレーすることが重要。 ディフェンスを練習するには人数が必要なので、メンバーを増やすために走り回ることになる。もしくは合同練習をやってしまう手もある。