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6年前 第97管理外世界 現地呼称名「地球」、「日本国」にて、ある実験が行われた。 「電圧異常なし」 「全システム、異常なし。人口磁場シールド展開準備完了」 その実験は、数年毎に発生するソーラーマキシマムによる電磁波が、精密機器に及ぼすのを防ぐために行われた実験だった。 電子機器を守るためのシールドを生成し、その中に陸上自衛隊の特別実験部隊を展開させて、人口電磁波を発生させる。その後部隊の装備品が問題なく稼動したら実験は成功、稼動しなかったら実験は失敗だった。 「人口電磁波発生まで、後5分」 「作業員は直ちに退去せよ」 だが、実験は失敗でも成功でもなかった。 「イレギュラーです!シールドの耐久予測値を超えます!!」 「シールド内の気圧異常!気温低下しています!!」 「操作を受け付けません!!」 偶然、本物のソーラーマキシマムが発生、実験用の人口磁場と合わせて、膨大な量の電磁波が実験部隊を直撃した。 《01より本部、何が起こっている!?状況を報告・・・・・・》 膨大な霧が発生しそれが晴れたとき、実験部隊は姿を消していた。代わりに、草原と1頭の馬に乗った侍がそこにいた。 ミッドチルダ 時空管理局本局 「何、これ・・・?」 なのはは、目の前の画面に映し出された光景に絶句していた。 ミッドチルダの市街地の一角で、ブラックホールのような物が、周囲の物体を飲み込みつつ増殖していた。 「これが初めて現れたのが6年前、そん時はまだゴルフボール大の大きさやった。それがどんどん成長して、この様や」 「何で本局は隠してたの!?」 「対処のしようがないんや。これはあちこちの次元世界に発生して、次々と成長していってる。発表したところで、皆がパニックを起こすだけ・・・って説明をうけたわ」 八神はやて二等陸佐は、ため息を吐きつつ言った。 「じゃあ、このまま世界は飲み込まれるだけなの・・・・・・?」 フェイトは呆然と呟きつつ、画面を眺めた。 「いや、このブラックホールみたいな物を作り出している『原因』には対処できるって、本局の人が言ってたわ」 「原因・・・・・・?」 「どうも、オペレーションロメオ実行部隊『ロメオ隊』指揮官の森一等陸佐です」 「時空管理局『ホール』対策部隊指揮官、八神はやて二等陸佐です。よろしくお願いします」 6年後、ホールと名づけられたそれは、着々と次元世界を飲み込みつつあった。 「今回の任務は、戦国時代にタイムスリップしたと思われる第3特別実験中隊を、現代に連れ戻すことである。彼らの消失以降ホールが発生したため、彼らを連れ戻せばホールも消失すると思われる」 「せやから、うちら対策部隊は陸上自衛隊のロメオ隊と合同任務を行います。時空管理局もこの事態を重く見ている為、うちらも彼らに同行、戦国時代に向かいます」 「戦国時代・・・?どうやって行くんですか?」 「前回第3特別実験中隊が消失した時と同等の電磁波が3日後発生する見込みだ。前回と同じ状況を作り出し、我々もタイムスリップする」 「なおタイムスリップをした場所は、1週間後に現代に揺り戻されるやて。せやからそれまでに第3特別実験中隊を捕捉、フィールドまでつれて来て現代に帰還します」 管理局と自衛隊の合同任務。それは「過去」に向かうというものだった。 「ん、君何やってんだ?」 興味深そうに装甲車を見ていたフェイトに、ある男が話しかけた。 「はわわ、ごめんなさい!ちょっと見ていただけで・・・」 「いや、別に俺は責めている訳じゃないよ。君は?」 迷彩服を着てタバコを吸っているその男は、普通の自衛隊員ではないとフェイトは直感した。 「私はフェイト・T・ハラオウンです。あなたの名は?」 「俺?俺は・・・」 男はタバコを携帯灰皿に捨て、続けた。 「鹿島勇祐、元二等陸尉だ」 こうして幕開けた合同任務。460年の時を超え、彼らは戦国時代へと向かう。 「空がきれいだな・・・。現代とは大違いだ」 「ここが、戦国時代・・・」 だが彼らは、すでに敵の罠中にあった。 《03、攻撃を受けた!あいつら普通の人間じゃない!!》 《ヨークとマリアが地上からの質量兵器の攻撃を受けて撃墜された!八神隊長、指示を!!》 麻酔弾の銃声、非殺傷設定の魔導弾が森の中を交錯する。合同部隊の前に立ち塞がるのは、防弾甲冑に身を包んだ異形の兵だった。 《麻酔弾じゃ効果が無い!!実弾使用許可を!!》 《八神隊長、非殺傷設定解除の許可を・・・うわあああああああああ!!》 倒れてもすぐに起き上がる戦国の異形の兵たちに実弾、殺傷設定魔法を使用して、どうにかその場を切り抜けた彼らを待っていたのは、本来救出対象であった第3特別実験中隊だった。彼らは合同部隊に牙を向く。 《こちらは天導衆である!!おとなしく武器を捨てて投降せよ!!》 《投降しない場合、攻撃も辞さない!!》 異形の装飾を施された攻撃ヘリに包囲された彼らが見た物は、本来この時代にはいない、いてはいけない人物だった。 「人だ、人が飛んでいる!!」 「あれは・・・戦闘機人!?なんでここに!?」 投降した合同部隊が連れて行かれたのは、「本来」の歴史上あるはずのない城。 「どうだ鹿島、この城は?」 「的場さん・・・!あんたの目的は何だ!?」 「目的・・・?日本を作り変えることだ」 そう言って「元」第3特別実験中隊の指揮官であり、「今」では「織田信長」となった的場毅一等陸佐はニヤリと笑った。 「ジェイル・スカリエッティ、何であなたがここに?あなたは去年行方不明になったはず・・・」 「さあね、私もここにいる理由を知りたいよ。いきなり私の研究施設ごとここに飛ばされ、仕方ないから一緒に飛ばされてきた天導衆に協力したんだよ」 「なぜ天導衆に協力を?」 「なぜかって?ふーむ・・・・・・」 戦闘機人によって床に組み伏せられているフェイトを見ながら、スカリエッティは続けた。 「歴史を変革するのが、面白そうだったからかな?」 消滅するのは、全次元世界か?俺達か? リリカル自衛隊1549 目次
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656 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/10/30(木) 18 41 30 ID ??? じゃあ俺もプチ報告。コンベのDX平安でいきなりDX陽炎の敵が出てきた。 その事について聞いたら、戦国自衛隊のオマージュ。卓紹介と内容が違う事について聞いたら、 前にこれで卓紹介したら誰も集まらなかったから変えたと答えた。詐欺だと運営に報告して帰った。 スレ205
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戦国自衛隊をお気に入りに追加 情報1課 <戦国自衛隊> #bf 外部リンク課 <戦国自衛隊> ウィキペディア(Wikipedia) - 戦国自衛隊 Amazon.co.jp ウィジェット 保存課 <戦国自衛隊> 使い方 サイト名 URL 情報2課 <戦国自衛隊> #blogsearch2 成分解析課 <戦国自衛隊> 戦国自衛隊の87%はカテキンで出来ています。戦国自衛隊の12%はマイナスイオンで出来ています。戦国自衛隊の1%は苦労で出来ています。 報道課 <戦国自衛隊> 大友克洋、「AKIRA」連載中に徹夜明けで短編アニメ制作の日々「本当に楽しかった」(映画ナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【アイドルSEXY列伝】薬師丸ひろ子 アイドルではなく…デビューから女優、アーティストだった - ZAKZAK 角川映画祭で上映の傑作SF『ファイブスター物語』と『戦国自衛隊』が残した逸話(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 情報3課 <戦国自衛隊> #technorati マンガとは マンガの33%は厳しさで出来ています。マンガの30%はカルシウムで出来ています。マンガの25%は元気玉で出来ています。マンガの9%は毒物で出来ています。マンガの1%は月の光で出来ています。マンガの1%は毒電波で出来ています。マンガの1%は魂の炎で出来ています。 28589.jpg?_ex=300x300 s=2 r=1 ヨスガノソラ 春日野 穹 -すくみず 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ゴルフ総合 ページ先頭へ 戦国自衛隊 このサイトについて 当サイトは漫画のタイトル毎にインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ページをブックマークしておけば、ほぼ毎日その漫画のタイトルに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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「今回君達に頼みたいのは、鹿島元2尉の説得だ」 森はそう言って、なのは、フェイト、はやてにファイルを手渡した。ファイルを開くと、そこには自衛隊の制服を着た男の写真と、簡単な履歴書が入っていた。 なのは達は、その男に見覚えがあった。 「この人って、前にホールを見せられた時にいたような・・・・・・」 リリカル自衛隊1549 第7話 「過去」 「そうだ。彼は現役時代に的場1佐の部下だった。今回協力を打診したんだが、本人にはやる気が無いようだ」 「何故彼に協力してもらいたいんですか?」 森はフェイトに訊かれると、机から立ち上がって窓の外を見つめた。 「彼は的場1佐の腹心の部下だった。そして的場1佐の作った図上演習シナリオ『D-3』を制圧した、たった一人の男だ」 「その『D-3』って、そんなに難しいんですか?」 はやての問いに、森は机からファイルを取り出し、はやてに見せた。 はやてがファイルを開くとそこには沢山の名前と、制圧できたか否かや敗北までの時間が書かれていた。 そしてたった一人だけ、「制圧」と書かれた欄があり、名前は「鹿島 勇祐」とある。 「どうやったかは知らないが、鹿島元2尉はD-3を制圧した。的場1佐の戦略や思考をよく知る彼を同行させれば、戦国時代で的場1佐がどこで何をしているかわかる。だから連れて行きたいんだが・・・・・・」 「本人にはやる気がない、と?」 なのはの問いに、森は苦々しい表情で頷いた。 「何で鹿島さんには、そんなにやる気が無いんですか?」 はやての問いに、森は再び窓の外へ目をやって答えた。 「鹿島は現役時代、的場1佐が創設した特殊海兵旅団『Fユニット』に所属していた。そのFユニットは、上層部から時期尚早と判断され、解散。鹿島元2尉は自衛隊の体質が変わらない事に絶望、退官・・・・・・とある。本当の事はよくわからないが」 「その、Fユニットとは?」 フェイトは森に問い、森は再び資料に目を通しつつ答えた。 「その時の自衛隊は法整備の遅れにより、有事の際に満足に活動できないと判断されていた。しかも自衛隊の機動力・輸送力は足りず、まともに作戦行動も取れない。的場1佐はそんな状態に危機感を抱き、独自の部隊を作ろうとした。 独自の指揮系統を持ち、独立した航空部隊、車両を保持し、有事の際は日本全国のどこへでも素早く展開できる。いざという時には先制攻撃も可能。それがFユニットだ。 的場1佐は関係各所の協力を得て、人材や装備を集めるのに奔走。ようやく部隊の設立が軌道に乗った」 森の説明を聞いたなのはは、表向きの機動6課設立の経緯を思い出した。レリック事件に満足に対応できない管理局の体質に危機感が抱かれ、独自に対応できる機動6課が作られたのだ。 「なんだか、機動6課と似ていますね」 「ああ、君達がもといた部隊の話は聞いている。本当にFユニットと君達の機動6課とやらの設立の経緯は似ている。ただ違ったのは、組織の体質だ」 森ははやての問いに、少し複雑そうな表情を見せ、答えた。 「Fユニットは解散させられた。理由としては予算超過、Fユニットが的場1佐の私兵部隊化するのをを恐れた統幕の判断、それと的場1佐の暴走やクーデターを恐れた政府の判断、そして日本が独立した防衛力を持つのを厄介に思ったアメリカの横槍。 詳しい事は私にもわからない。だが的場1佐やその部下数名は徹底的に抗った。統幕会議に乗り込んで部隊の必要性を説明したり、Fユニットの設立を後押ししていた国会議員のところへ押しかけたり、さらには装備調達額の水増しからなる部隊予算の流れをマスコミに公表する云々等、脅迫めいた文言を防衛庁長官に送ったりした。 的場1佐の信条は『勝てない戦いはしない』らしかったが、それこそ勝てない戦いだった」 「その結果、どうなったんですか?」 「的場1佐を始めとする徹底的に抗った隊員は閑職に回され、素直に帰順していた隊員は、その後設立された特殊部隊等に移籍した。中には何も変わろうとしない自衛隊の体質に絶望し、退官する道を選んだ隊員もいる」 「それで、鹿島さんは退官したと?」 はやての最後の質問に、森は静かに頷いた。 フェイトが鹿島の履歴を見つつ、呟く。 「退官後、民間の会社に防衛大学校卒業の経歴を生かし、就職。しかしすぐに退社。その後も職を転々とし、現在某零細企業のしがない営業マン。営業成績は最悪、上司の受けも最悪・・・。現在、6度目の転職を考え中・・・・・・」 「ただの駄目な大人やないですか」 はやてが突っ込んだ。森は表情を変えず、はやての突っ込みを受け流した。 (それより、こんな個人情報をどっから調べたんやろ?そもそも上司の受けとかどうやって調べたん や?) 密かに疑問を持ったはやてに気づかず、森は続けた。 「そこで、君達に彼の説得に行って欲しい。私と神埼1尉は防衛省に行って色々説明しなければならない事があり、時間が無い」 「でも、わたし達は鹿島さんの事をよく知りませんよ?」 「それに、わたし達だけだと説得できる自信が・・・・・・」 なのは達はそう言って困惑したが、森は気にしないような顔で続けた。 「大丈夫だ。説得には彼にも同行してもらう。おーい、入ってくれ」 森のその言葉で、司令室のドアが開いた。 背広を着た、マッチョな男がそこにいた。 「それがし、斉藤山城守が家臣、飯沼七兵衛と申す」 マッチョマンはそう言うと、窮屈そうに胸のネクタイに手を掛けた。 「・・・・・・あの、森1佐。もしかしてこの人って・・・・・・」 恐る恐るはやてが質問すると、森は無表情のまま答えた。 「そう。彼が、戦国時代から飛ばされてきた武士だ」 戻る 目次 次へ
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リリカル自衛隊1549 第1話 「消失」 新暦0070年 第97管理外世界 現地呼称「地球」の日本国にて――― 《ヘリの給油完了》 《了解、直ちに退避しろ》 そんな言葉が無線で飛び交う中、的場毅一等陸佐は待機していた82式指揮通信車から外に出た。外には多数の車両が配置され、それを取り囲むように巨大なアンテナ塔が立ち並んでいた。 陸上自衛隊東富士演習場。ここにてある極秘実験が開始されようとしていた。 《01から21までの無線、異常なし》 《弾薬の積載を急がせろ》 直径数百メートルの円内に配置された、陸上自衛隊が保持するありとあらゆる装備品が集められ、現在その整備が大至急行われている。 アクエリアス計画 それが今回の実験の名称だった。 定期的に発生する太陽からの電磁波、ソーラーマキシマムは精密機器に重大な影響を及ぼす。軍事用の通信衛星の回線でさえブラックアウトさせる電磁波は、高度に情報化された現在の軍事組織にとっては致命的なものだった。 よって防衛省はこの現象から装備品をシールドする機器の開発を民間企業に依頼、その中で橘工業が開発に成功した。 数度の実験を経た後、今回が初めて人体がシールド下にある事を想定した実験だ。陸上自衛隊部隊が作戦行動中である事を想定し、陸上自衛隊の装備するありとあらゆる武器兵器が集められた。 個人携行の89式小銃から、最新鋭の戦車でようやくお披露目したTK-Xまで。航空部隊には、国内に十数機しか配備されていないAH-64Dアパッチ攻撃ヘリや海上自衛隊や航空自衛隊の掃海、哨戒、救難ヘリまで用意された。 シールドが実弾、燃料、車両部品等に与える影響を調べるため、各種車両の後方には物資集積所が設けられ、実戦同様に大量の物資が集積された。 この戦力があれば、地方の小都市くらいなら簡単に制圧できるだろう。的場はそんな事を考えたが、今は実験が滞りなく実施できるかどうかを確認することが最優先だ。 的場は自ら進行状況を確認するため、各種車両やヘリの間を見回る。幸い、作業は問題なく進行しているようだった。 「・・・でよ~、昨日俺の古いダチから聞いたんだけどよ」 「またその話か。だからガセじゃねえの?」 的場が96式装輪装甲車の脇を通った時、若い陸士達が雑談しているのが聞こえた。彼らは戦闘防弾チョッキに身を固めつつ、実弾の装填された89式小銃を握っていた。だがその顔にはやる気が見当たらない。 当然だろう。この実験中隊に配属された者は、さまざまな理由で所属原隊で疎まれている者たちだ。彼らは厄介払いのようにこの部隊に配属され、自らを「冷凍食品」と揶揄していた。ただ突っ立って訳の分からない電磁波を浴びるからそう言ったらしいが、確かにその通りだと的場は思った。それに「冷凍食品」なんてモルモット役をやらされる隊員達が、真面目にやる気を起こすはずもない。 自分自身、特殊部隊のFユニットを解散させられて依頼、様々な部隊を転々とさせられていた。今回いきなり第三特別実験中隊の隊長を命ぜられ、同じく数年前にFユニットに所属していた部下達も、今回副官として着任した。 「だから本当だって。え~と、何だっけ。何年か前に海鳴市で・・・」 「空飛ぶ白服ロリ魔法少女が目撃されたってんだろう。もう何度も聞いたよ」 「あれ、そうだっけ」 都市伝説の類かと的場は思い、次の場所に向かう。幸い、滞りなく実験準備は進んでいる。 《実験開始5分前。作業員は退避してください。各要員は車両または航空機に搭乗して下さい》 その言葉で作業員は次々と退避し、入れ替わりに次々と自衛隊員が割り当てられた車両に搭乗する。 車両群を取り囲むように配置された鉄塔の向こうにあちこちある天幕には、自衛隊関係者だけでなく米軍関係者の姿もちらほら見える。話によるとこの計画は日米共同プロジェクトらしいが、実際にはアメリカが殆ど日本に開発、負担させているのが現状である。おそらくF-2支援戦闘機を開発した時のように、勝手に口出しされて、挙句の果てに技術だけ持っていかれるのがオチだろう。 「変わらんな、この国は・・・・・・」 的場はそう呟き、自身も82式指揮通信車に乗り込んだ。 《電圧異常なし》 《全システム、異常なし。人口磁場シールド展開準備完了》 その言葉と共に、シールド発生装置の発する重低音がかすかに増え、緊張で辺りの空気も張り詰めてゆく。 《人口磁場シールド展開。全て順調に稼動しています》 《人口電磁波発生》 《第3特別実験中隊、状況開始》 状況開始とはいっても、各車間における無線通信やGPS、それに車両本体や装備品に異常が無いかを確認するだけである。的場は無線機を手に取り、通信に問題が無いか確認する。 「01より各車、応答せよ。送れ」 しばらくして、各車から続々と返信が返ってくる。 《03より01、通信に問題なし。各種機器も正常に作動中。送れ》 その後全車から似たような内容の連絡が届き、的場が通信に異常が無いと本部に報告しようとした、その時だった。 《イレギュラーです!シールドの耐久予測値を超えます!!》 その言葉に車内が一瞬ざわつくが、的場が手で制するとすぐに静まった。 《ソーラーマキシマム発生!!》 《シールド内の気圧異常!気温低下しています!!》 「どうした、何があった?」 的場はそう問いただしたが、返ってくるのは本部の混乱しているような通信だけだった。 《神崎2尉、実験の中止を!》 《理論上では十分対応できます。シールド出力を最大に》 「おいおい、一体何が・・・」 通信士の一名がそう呟いた、その時だった。 瞬く間にシールド内に霧状の渦が発生し、第3特別実験中隊を包み込んだ。 これはただ事ではないと的場は直感し、本部に状況を問いただそうとした、が・・・。 「01より本部、何が起こっている!?状況を報告」 そこまで言ったとき、強烈な光が窓から差込み、本部との通信は永久に途切れた。 《どうした、何があった!?》 《第3特別実験中隊との連絡途絶!応答ありません!!》 《GPS信号途絶!第3特別実験中隊の位置を捕捉できません!!》 《第3特別実験中隊消滅・・・消滅しました!!》 目次 次へ
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ドナドナよろしくトラックに詰め込まれ、なのは達が連れて来られた富士山麓の偽装基地には、常に雨が降っていた。人工雲とやらの影響だろうとなのはは思い、そして偽装基地に到着しトラックから下車した。渡されたビニール傘を開き、なのはは歩き出した。 リリカル自衛隊1549 第5話 「大穴」 しばらくなのは達は歩き、そして途中から見知らぬ男が加わっているのに気づいた。外見は30台半ば、服装もTシャツにジーパン、パーカーととても自衛隊員には見えず、その男の表情も不機嫌そうだった。 (誰だろう・・・。自衛隊の人には見えないし、管理局にもあんな人はいなかったはず・・・・・・) なのはがそんな事を考えていると、列の先頭を歩く森が突然止まった。そして斜め前方を指差した。 「あれを」 森の言葉でなのは達が前を見ると、そこにはとんでもない光景が広がっていた。 富士山麓に、巨大な大穴が開いていた。 「これが現在、確認されている中で最大のホールだ。3年前に現れ、そして成長速度も一番速い」 よく見ると、ホールがじわじわと周囲の地面を飲み込みつつ、大きくなっているのがわかった。 ふとなのはは疑問を抱いた。確か4日前に聞いた時に、はやては富士山麓のホールの大きさは約100メートルと言っていた。だが今見ると、ホールの大きさはどう見積もっても200メートルはある。 そのことを神崎に訊くと、神崎はさほど驚いた様子も無く答えた。 「ここ1週間でホールが急激に成長しています。今では一日に最大20メートルも大きくなっています」 その言葉で管理局のメンバーは息を飲んだ。まさかそこまで急成長するとは思っていなかったからだ。 とその時、先程の見知らぬ男が口を開いた。 「ホール・・・とか言ったよな。これが的場さんとどう関係があるのか説明してくれ」 男はそう神埼に問い、神崎は答える。 「彼らがタイムスリップした影響で、本来の歴史とは違う流れが出来ているんだと思われます。第3特別実験中隊という異分子を取り込んだ影響で、歴史が変わってきているんです」 「それで?」 「もし彼らが現地の人間に攻撃され、自衛行動を取った際に現地の人間を殺したら・・・。本来死ぬはずの無かった人間が死に、それが現代に影響を及ぼします」 「自分が生まれてくる前に自分の親を殺すのと同じだ。そうして少しづつズレていく歴史は、私達が存在する事を許さなくなっているんだろう。そうして出来たズレが、ホールだ」 神崎の言葉を森が引き継ぎ、それを聞きながらなのは達はホールを眺めた。 「第3特別実験中隊が行動を起こし、私達のいる本来の歴史とは大きく異なる歴史が発生した時・・・・・・、旧い歴史は消滅します」 「正しくは“何も無かった事にされる”だな。私の存在も、鹿島君、君の存在もだ」 森のその言葉で、なのははヴィヴィオの事を思い出した。昨年機動6課が襲撃された際、どうにか守る事が出来たヴィヴィオ。 (ヴィヴィオの存在も、無かった事にされるの・・・・・・?) 今回、なのははヴィヴィオを知人に預けて地球にやって来た。なのはと別れる事をヴィヴィオは嫌がっていたが、必ず帰ってくると約束したのだ。 そのヴィヴィオが、無かった事にされる。いやヴィヴィオだけでない。機動6課の面々も、全次元世界の住人も、家族も、自分の存在さえもが“無かった事にされる”・・・・・・。 (止めなきゃ、絶対に・・・・・・) なのははそう決心した。 「あの~、質問なんですけど」 唐突に声が上がった。質問したのはスバルだった。 「その理屈で言えば、私達の存在はとっくに消えてるはずじゃありませんか?確か小説で読んだんですけど、バタフライ効果とか何とか・・・・・・」 神崎は少し驚いた表情をし、森は仏頂面のまま、私服の男は『何で子供がいるんだ?』とばかりに管理局の面々を眺めた。 「いい質問です。確かにあなたの言う通り、歴史にズレが生じることでホールが発生するなら、私達は今ここにいません。第3特別実験中隊が1543年に漂着し、草木の一本でも傷つけたなら、私達はその瞬間に消滅していたはずです。なのに、そうならなかった。何故だと思います?」 誰も何も思い浮かばないのか、答える者はいなかった。 「これは憶測ですが、歴史には些細なズレなら修復する機能があるんだと思います。第3特別実験中隊が過去に漂着し、サバイバルのみに徹していたら歴史のズレは発生せず、ホールも現代に現れる事は無かったでしょう。それでもホールはこうして成長しています」 私服の男が何か言おうとしたらしかったが、森に制されて口を開かなかった。 「これらの事実から鑑みるに、第3特別実験中隊が意図的に歴史を改変しようとしている可能性があります」 「第3特別実験中隊は的場一佐を始めとして、部隊内で爪弾き者にされていた隊員が多い。もし彼らの現代への恨みが、戦国時代で活性化し、過去からの攻撃を始めたとしたら・・・・・・」 「おいおいちょっと待てよ!」 森と神埼がそう言った時、私服の男がいきなり叫んだ。 「俺は的場さんを助けてくれって言われてここに来たんだ。それを過去からの攻撃だの何だの、話をすり替えるな」 「過去からの攻撃ではなくても、我々の世界が消滅の危機に瀕しているんです。鹿島さん、あなたの力を貸して欲しいんです!」 「ふざけるな。大体あんたらおかしいぜ。的場さん助けたくて俺に協力を求めんのか、世界が消滅するのが嫌で俺に協力して欲しいのか、どっちなんだ?」 鹿島と呼ばれた男のその投げやりな言い方に、なのは達は怒りを感じた。世界が消えるかも知れないのに、何を言っているんだという風に。 「世界が消滅するかどうかの時に、そんな事を言っている場合か!!」 「場合なんだよ」 滅多に表情を変えない森が怒鳴っても、鹿島は面倒くさそうに受け流す。 「消えちまえばいいんだ、こんな世界」 そう言って傘を折りたたんで帰ろうとした鹿島に、神崎が後ろから近づき、言った。 「逃げるんですか?Fユニットの時みたいに」 その言葉で鹿島は振り向き、そして怒鳴った。 「あんたに何がわかる!!資料だけ見て、人の全てを理解したような事を言うな・・・!!」 そう言って鹿島はすたすたと偽装基地のゲートに向けて歩き出した。神崎はその後を追い、森はいつもの仏頂面に戻って鹿島を見ていた。 はやては森に近づき、鹿島について尋ねた。 「鹿島さんって、誰ですか?」 「特殊部隊時代に的場一佐の腹心で、誰も制圧したことの無い図上演習を、ただ一人制圧した元自衛官だ」 そう言って森はトラックへ向けて歩き出し、はやて達もそれに続く。なのはは最後にはホールを眺め、そして作戦に不安を抱きつつトラックへ乗車した。 戻る 目次 次へ
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【種別】 登場人物・出演俳優 (ゲスト出演俳優) 【名前】 岩間天嗣 【よみがな】 いわま たかつぐ 【役名】 佐藤博彦 【登場話】 第20話、第21話 【主な出演作品】 風魔の小次郎 (第9話ゲスト) 戦国自衛隊1549 (船田三曹) 【関連サイト】(外部リンク) 所属事務所プロフィール BOOTLEG 役者紹介 渋谷プロダクション 【関連するページ】 仮面ライダーリュウガ 登場人物・出演俳優 第20話 第21話
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短編・ネタ・嘘予告インデックス A~M 作品タイトル クロス元 作者 ACE COMBAT ZERO 金の閃光、円卓の鬼神 前編 ACE COMBAT ZERO T-2改氏 ACE COMBAT ZERO 金の閃光、円卓の鬼神 後編 ACE COMBAT ZERO T-2改氏 Hell Junpers HALO3 ODST 第22SAS連隊隊員 上へ N~Z 作品タイトル クロス元 作者 THE OPERATION LYRICAL ACE COMBAT04 T-2改氏 上へ あ行 作品タイトル クロス元 作者 上へ か行 作品タイトル クロス元 作者 上へ さ行 作品タイトル クロス元 作者 上へ た行 作品タイトル クロス元 作者 上へ な行 作品タイトル クロス元 作者 上へ は行 作品タイトル クロス元 作者 果てない夢を追いかけて キン肉マン Black氏 上へ ま行 作品タイトル クロス元 作者 上へ や行 作品タイトル クロス元 作者 行方不明の2等陸士2名に関する報告書 Dead Space 第22SAS連隊隊員氏 上へ ら行 作品タイトル クロス元 作者 リリカル自衛隊1549 予告編 戦国自衛隊1549 TK-X氏 上へ わ行 作品タイトル クロス元 作者 上へ
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蒼の使者 1クロスオーバーSS 《青の使者》 2《青の使者》 第二話 by earthさま 帝国召喚 帝國召還とのクロスもの 憂鬱召喚 by ネタ2 622さま 憂鬱+帝國召喚 「憂鬱召喚」 第一話 by 5の人さま 憂鬱召喚 序章 by グアンタナモの人さま Island War ローリダという国の消滅 憂鬱21世紀 vs 全島(中○)世界 by ひゅうがさま 島戦争ネタSS ~憂鬱世界にローリダが来ました~up2013.01.05 by New ◆QTlJyklQpIさま スター・ウォーズ・シリーズ Utsu Wars 1.Episord Ⅰ ~ミスティック・ドリーム~up2012.08.18 2.Episord Ⅱ~生存への策動~up2012.08.19 2.5.Episord 2.5~前世の残滓~up2012.08.19 3.Episord Ⅲ~反乱軍の始動~up2012.08.19 3.5.Episord 3.5~最強のTIEファイター~up2012.08.19 4.Episord Ⅳ 前編~死兆星の胎動~up2012.11.18 4.Episord Ⅳ 中編~死兆星の胎動~up2012.11.18 4.Episord Ⅳ 後編~討伐する者、される者~up2012.11.18 4.5Episord 4.5~フォースの縁(えにし)~up2013.01.04 5.Episord Ⅴ 前編~異形の翼~up2013.01.04 5.Episord Ⅴ 後編~異形の処刑者~up2013.01.04 by 名無し三流さま なのは by 861名無しさま 本当にすごかった竜の火の力 by Monolith兵さま 『東方夢幻城~Gloom Admirals』修正版up2012.07.23 by 537さま われら、宇宙海賊?up2012.08.06 by 145名無しさま Red Alert!!!up2012.08.18 by 名無し三流さま 一発ネタ 憂鬱エムブレム・聖戦の憂鬱new2015.06.27 ファイアーエムブレム「封印の憂鬱」 by ライスインさま 夢幻会×戦国自衛隊1549ネタSS 夢幻会×戦国自衛隊1549ネタSSその2 提督たちの憂鬱×海底軍艦ネタSS by ハニワ一号さま 提督たちの憂鬱×日本国召喚クロスネタ 提督たちの憂鬱×日本国召喚クロスネタ ロデニウス沖大海戦 前編 提督たちの憂鬱×日本国召喚クロスネタ ロデニウス沖大海戦 中編 提督たちの憂鬱×日本国召喚クロスネタ ロデニウス沖大海戦 後編 by ham ◆sneo5SWWRwさま
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タイトル別クロスSSインデックス A~M N~Z あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 A~M 作品タイトル クロス元 作者 ACE COMBAT ~THE UNSUNG Striker~ ACE COMBAT5 ~THE UNSUNG WAR~ F-16CCV氏 Call of Lyrica4l CALL OF DUTY4 MODERN WARFARE T-2改氏 Gears Of Lyrical Gears Of War 第22SAS連隊隊員 HALO THE LYRICAL HALO3 第22SAS連隊隊員 上へ N~Z 作品タイトル クロス元 作者 THE OPERATION LYRICAL ACE COMBAT04 T-2改氏 上へ あ行 作品タイトル クロス元 作者 上へ か行 作品タイトル クロス元 作者 上へ さ行 作品タイトル クロス元 作者 上へ た行 作品タイトル クロス元 作者 上へ な行 作品タイトル クロス元 作者 上へ は行 作品タイトル クロス元 作者 上へ ま行 作品タイトル クロス元 作者 魔法少女リリカルなのはSAVERS デジモンセイバーズ やまさん 上へ や行 作品タイトル クロス元 作者 上へ ら行 作品タイトル クロス元 作者 リリカル自衛隊1549 戦国自衛隊1549 TK-X氏 上へ わ行 作品タイトル クロス元 作者 上へ