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28話:心の奥までは偽れない 森の方から、銃声が響いてくる。誰かが戦っているのだろうか。 しかし、赤髪の女剣士――朱雀麗雅にとってはどうでも良い事であった。 「……」 麗雅の心は早くも揺らぎ始めていた。 殺し合いに呼ばれた幼馴染と近所の知り合いの少女のために、 この殺し合いに乗ると、迷わないと決めたはずだった。 だが、しばらく他の参加者とも、二人とも遭遇せず、一人でいる時間が多くなると、 自分の行動方針を改めて考えずにはいられなかった。 (私は……どうすれば良いのだろう) 一度殺し合いに乗ると決め、麗雅は先刻、バニーガール姿の見知らぬ女性を襲った。 結局手傷を負わせただけでその女性を殺す事は出来なかったが、 自分が殺し合いに乗っていると、女性は間違い無く認識しただろう。 例え今更殺し合いをやめたとしてもその女性から自分の特徴、殺し合いに乗っていると言う事を、 他の参加者――最悪、幼馴染、四宮勝憲と知り合いの少女、葛葉美琴――が 伝わり、広まっているかもしれない。 この殺し合いと言う状況下、そんな事態に陥って自分は信用されるはずも無い。 (…くそっ…自分の撒いた種とは言え……) 自分の行いを悔いながら、いつしか麗雅はすぐ隣に鬱蒼とした森が広がる道路に出ていた。 「! いつの間に…」 反対側は住宅街が広がっていると言うのに、もう反対側は未開の土地のような深い森。 「…思えば私はずっと同じような場所をうろついているだけだな…。 こんな事で他の連中が見付かるはずも無い……」 それとも、無意識の内に最初いた場所から動かず、他の参加者と遭遇するのを避けているのかと、 心の中で麗雅は付け加える。 やはり自分は――――。 ガサッ! 森の方向の、背の高い茂みから物音が聞こえた。 この時麗雅は考え事に夢中になる余り、警戒を怠っていた。 いつもの彼女なら防げたはずである。 ザシュッ! 「……ぐ、あ……」 左腕を切り落としたその斬撃を。 ボトッと生々しい音を立てて麗雅の左肘から先がアスファルトの上に落ち、 切断面から真っ赤な液体が壊れた蛇口のようにビチャビチャと流れる。 激痛と急速に血液が身体から失われていく感覚を耐えながら麗雅は襲撃者と距離を取った。 「う…ぐ…」 「惜しかったですね…左腕だけでしたか。ですがすぐ、命も頂きますよ」 刀を携えたセーラー服姿の、美しい金髪を持った半狐獣人の少女――志水セナは、 やや疲労の色が強い表情を浮かべながらも、余裕と言った様子で言い放つ。 「…フフ、私も、落ちたものだ…不意討ち、如き、防げただろう、に…」 麗雅は自嘲気味に笑った。 そして、残った右手で持った刀の切っ先を、霞む視界の先の少女に向ける。 少女は自分を殺す気でいる。恐らく手当てをする暇など与えてはくれない。 片手剣でも少女を戦闘不能にするのは可能だが、 その後で手当てを試みても手遅れだろう。 要するに、自分はここで死ぬ。少女に負けようと勝とうと。 それが自分の人生の結末。 「ふぅ…四宮さんを追っていたら見失ってがっかりしてたけど…」 「…何?」 セナが口にした苗字に、麗雅は反応する。 「…おい、お前、勝憲を知っているのか」 「え? 知り合いですか? …さっきまで追い掛けてたんですよ。森の中で」 「……そう、か」 どうやら捜し人の内、一人はまだ無事らしい。先程の森の方から聞こえた銃声はそれだろうか。 少女の口ぶりだともしかしたら近くにいるのかもしれない。 麗雅は安堵した。切断された左腕の痛みも、血が失われていく感覚も次第に麻痺していく。 もう自分は長く無い、その前にやらなければならない事があった。 「ちょっとお喋りが過ぎましたね。さっさと」 「全くだ」 セナは自分の言葉が言い終わらない内に胸部に違和感を覚えた。 喋ろうとしたが口が上手く動かない。それどころか身体が上手く動かない。 手足から力が抜け、持っていた刀を道路の上に落とした。 目の前の、赤髪の女性が突き出した右手の先が自分の胸元に伸びている事を確認すると、 セナの脳裏に、自分の背中から血に濡れた刃が生えている光景が浮かび上がった。 「…一応、私も、ある剣術道場の師範をしていてね……刀の扱いには長けているつもりだ。 少なくとも君よりは、な」 麗雅がセナの胸――心臓を貫いていた刀を引き抜くと、 糸の切れた操り人形のようにセナはアスファルトの上に崩れ落ちた。 意識が遠退く最中、なぜかセナの脳裏にはこの殺し合いにも呼ばれている、 行き付けの食堂のオヤジの顔が浮かんだ。 なぜ、親でも友人でも無く、あのオヤジの顔が浮かぶのか。 自分でも訳が分からず、乾いた笑いを浮かべながら、セナは逝った。 「……勝憲……取り敢えず、これで、大丈夫、か……?」 力の無い掠れた声で麗雅が言う。 大切な幼馴染を追っていた少女――なぜ名前を知っていたのかは分からないが――は、 ここで始末した。これで幼馴染の安全は、多少は確保されるだろう。 「……」 アスファルトの上に麗雅は両膝を突いた。 もはや、立っている事もままならない。身体中の感覚が消えていく。 切断された左腕の痛みもほとんど消えていた。 それに、寒気がする。眠気も感じる。 ふと切断面を見ると流れ出る血の量が少なくなってきていた。 これは治癒しているのでは無い、身体の血液がもう無くなっているのだろう。 間も無く、自分は死ぬ。麗雅はそう確信した。 「……ふふっ……罰、か…これは……私への」 一時は幼馴染と知り合いの少女のためとは言え殺し合いに乗り、見知らぬ女性を傷付けた。 だが、結局迷い、やはり殺し合いはやめようと思っていた時に、この様。 このような中途半端な覚悟で、改心しようなど、虫の良過ぎる話だ。 だから――罰が下った。麗雅はそう思った。 「…あ、あ……馬鹿だな…私は……こんな、事なら……最初から……素直に、 二人を…探せば良かった…んだ……馬鹿だ…大馬鹿、だ……私………は」 麗雅の目から、頬を伝い涙が流れた。 死への恐怖では無い、自分の愚かさへの悔恨の涙。 そして、もう二人に会えない事への悲しみの涙。 「……勝憲……美琴………出来、るなら…もう……一度………お前達に…あ……い…………」 会いたいと切に願った。 それが彼女の最期の願いだった。 そしてその願いは、彼女が生きている時に叶う事は無かった。 ◆ 「何とか市街地には出れたな…しかし、銃弾もう3発しか残ってねぇぞ…。 あのセナって奴は振り切れたけど…どうすっかなこれから」 森を抜けた四宮勝憲は、そのまますぐ傍にあった道路を北上していた。 彼の右手には追跡者との命がけの鬼ごっこの際に酷使したコルトM1917リボルバー。 シリンダー弾倉内に残っている三発の.45ACP弾が、最後の弾であった。 何とか追跡者である志水セナと名乗った半狐獣人の少女を振り切る事には成功したが、 すっかり弾が少なくなってしまったのは痛い。 「全くよぉ…どこかに銃器店とか無いのか…………え?」 勝憲の足が止まった。 前方数十メートル先に血溜まりの中に倒れる二人の女性がいた。 遠目からでもはっきりと分かる、炎のように赤い髪。 幼い頃から見慣れた、赤の色。 「……!」 勝憲は居ても立ってもいられず駆け寄った。 「……お、おい……嘘、だろ……」 そして勝憲は確認する。倒れて物言わぬ屍となっている赤髪の女性が、 紛れも無く自分の幼馴染と同一人物であると。 良くみればもう一方の死体はついさっきまで自分を追っていた少女のようだったが、 今の彼にはそんな事どうでも良かった。 「れ……麗雅。お前…何、死んでんだよ」 震えた手で、麗雅の頬を触る。 まだ温もりがあった。ついさっきまで生きていた事を示していた。 死に顔はまるで眠っているようだったが、頬には涙を流した跡がある。 そして、左腕が、切断されていた。 断面から大量に出血したようだった。 「……麗雅……嘘だろ、こんな、こんなのってアリかよォ!! 折角、折角見付けたのに、 ……馬鹿野郎…馬鹿野郎……ぐ……うう…………」 アスファルトに突っ伏して、勝憲は慟哭する。 正直、喧嘩している時の方が多かった。色々小言を言われ鬱陶しくも思ったりした。 それでも、大切な友人であり幼馴染だった。 散々森の中を逃げ回った末に彼を待ち受けていた現実は、余りにも非情だった。 【志水セナ 死亡】 【朱雀麗雅 死亡】 [残り33人] 【一日目/朝方/D-6住宅街東部】 【四宮勝憲】 [状態]肉体疲労(大)、深い悲しみ [装備]コルトM1917(3/6) [持物]基本支給品一式、 [思考・行動] 基本:殺し合う気は無いが襲い掛かる者には容赦しない。美琴の捜索。 1:麗雅……。 2:手を洗いたい。 [備考] ※特に無し。 ※朱雀麗雅、志水セナの死体の周囲に二人の所持品も放置されています。 EVE~逃亡劇~ 時系列順 こんな村おこしは嫌だ EVE~逃亡劇~ 投下順 こんな村おこしは嫌だ 奈落に咲いてしまった紅い華 朱雀麗雅 死亡 EVE~逃亡劇~ 志水セナ 死亡 EVE~逃亡劇~ 四宮勝憲 朱の色と空の色
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人が人を好きになる瞬間と言うのはいつなのだろうか。 俺の場合それは恐らくあいつと一年ぶりに出会った日だった。 四月。太陽の光がぽかぽかと暖かくなり、そろそろ半そでで外に出てもいいんじゃないかと心も軽くなる季節。 俺が佐々木と再会したのは春を象徴するかのようないい天気の日だった。 虫達と一緒にハルヒの活動もより活発となり、俺たちはまたいつものように駆り出されていた。 佐々木に会ったのはそんなどこにでもある日常だった。 出会いは唐突でまったく予期していない出来事だったが、久しぶりに見る佐々木は変わっていなかった。 肩のところで切った栗色の髪、相変わらず勉強ばかりしているのか白い肌に細い肩。涼しげに笑う口元。 春風になびく髪はそよぐ茂った草木をイメージさせた。 それなのに佐々木の眼の色はこの陽気な季節とは不釣合いでどこか寂しげだった。 「ほ、ほらキョン!いつまでボーっとしてんのよ、さっさと行くわよ!」 「あ、あぁ」 ハルヒがぐいと強引に俺の腕をひっぱる。 「またね、キョン」 佐々木はハルヒの方を少し見てどこか寂しそうに俺を見て笑っているだけだった。 そのときからだろう、俺の頭の中の隅にいつも佐々木がいるようになったのは。 佐々木が時折見せる物憂げな顔、その曇りを晴らしてやるのが俺の役目のような気がした。運命と言うやつであろうか。 佐々木を笑顔にしてやりたかった。 最初のデートの誘いはいたって簡素な物だった。「久しぶりに話でもしないか」とかいったそんな簡素なメールを送っただけである。 そうして俺たちは喫茶店で待ち合わせることにした。 高校に入ってしゃれっ気も出たのだろうか、普段見るより幾分かおしゃれだった佐々木は新緑の季節に輝いて見えた。 二人だけでこうやってちゃんと会って話すのは少し気恥ずかしかったが、一年のブランクなどすぐに埋まり、 会話は思っていたより弾んだ。 それからも佐々木とはちょくちょく二人で会うようになり、俺は佐々木に想いを告げようと決心した。 どこの誰が考えたのか知らないが、六月の花嫁は幸せになれる。そんなコピーを覚えていた。 別に結婚とかそういった大げさな物ではないが、俺にとっては告白もプロポーズも同じような物である。 きっと佐々木を幸せにしてやる。そういう意気込みもあった。 六月の灰色の空は街行く人々の気持ちを暗くし、しとしとと降り続ける雨は止むことを知らない季節に 俺は佐々木に思いを告げた。 生まれてこの方一度も告白などしたことがなかった。テレビドラマや小説の中で、主人公はヒロインに甘い文句を連発し、 世界中では今もこの瞬間にいくつものカップルが誕生しているだろうが、あんなに緊張するものだとは知らなかった。 佐々木は少し照れたように含み笑いをしながら 「いいよ、君がそう言うなら。」 といってくれた。 その日以来すべてが輝いて見えた。水びたしになった建物や草木はきらきらと光り、汗ばむ肌も陽気な夏の到来を予感させ、 自転車に乗れば常に追い風が吹いている気さえした。チープな表現だが俺は無敵だった。 俺は幸せだった。 夢を見た。 いつものように佐々木と会う夢。これからどこへ遊びに行こうか、今日は少し背伸びしておしゃれなレストランへ行ってみようか、 そんなことを考えていると佐々木がポツリと言う。 「ねぇキョン、僕の名前を覚えてる?」 佐々木の名前?バカだなそんなの忘れるわけが―― あれ、なんだっけ。佐々木の名前―― 夢はそこで終わった。 俺の見る夢にはぼんやりとはっきりしとはしないがなんとなくなら覚えている夢、そして起きた後も生々しく記憶に残る夢の 二種類の夢を見る。今回の夢は後者だった。佐々木の名前、もちろん忘れるわけがない。はっきりと覚えている。 だが― 学校に行く途中ずっと頭がはっきりしなかった。頭の中をもやもやが取り巻いていてすっきりしない。 佐々木の名前のことだ。はっきりと思い出せるが何か得体の知れない違和感のような物が頭の隅にあった。 教室に入ると俺は中学校が同じだった国木田のところへと向かった。国木田も確か佐々木と面識があるはずである。 「やぁおはようキョン」 「国木田、変なことを聞くがいいか?」 「どうしたのさ?」 「実は――」 国木田から聞いた佐々木の名前は俺の知っている佐々木の名前と同じ物だった。当たり前である。 国木田は俺のことをさして変なやつと可笑しそうに笑っていた。 そうかこいつは俺と佐々木のことを知らないんだったな。俺は佐々木とのことを誰にも話していなかった。 谷口やハルヒにばれるといろいろと面倒くさそうだったからである。そしてそれ以上に周りに秘密にしていることが楽しかった。 一時間目の国語が始まり、俺は古典の教科書を開いた。ノートが湿気でべたつき気持ち悪かったので俺はノートをとる事を破棄し、 しばらく雨の降る校庭を眺めていたが、30分が過ぎたころで俺は教師の講義の声を子守唄にして眠りについた。 ―――キョン ―――ねぇ、キョン 誰かが俺を呼ぶ声が聞こえた。佐々木か? 目の前に佐々木が現れ、また俺に言う。 キョン、僕の名前を思い出してくれたかな 忘れるものか、お前の名前は―― 「キョンったら!」 俺は背中をつつかれ眼を覚ました。 「あんたいつまで寝てるつもりなの?そろそろ授業が終わるわよ。」 なんだ、夢の中の声はハルヒだったのか。 時計を見るとハルヒの言うとおりあと五分少々で授業が終わろうとしているところだった。 結局黒板を写したのは最初の三行だけ。まったく中間試験が近づいてきているというのに、われながら呆れる。 それより――またあの夢を見た気がするな…。今回の夢ははっきりと覚えていなかった。 休み時間、俺はもう一度国木田の席へと向かった。 朝ともう一度同じ質問を国木田にすると、予想通り不思議そうな顔をして答えた。 「どうしたの?さっきも言ったじゃないか。佐々木の名前は――」 あれ?そうだったっけ、佐々木の名前。 信じられないことだが俺は今生まれてはじめて佐々木の名前を聞いたような感覚に陥った。 国木田から聞いた佐々木の名前は確かに俺の知っている佐々木の名前だったが… なんだろう、この今はじめて聞いたような響きは。 その感覚は「新鮮な響き」という表現とは遠く、なにかもっと気味の悪いものだった。 昼休み。いつものように谷口国木田の二人と昼食を取った俺は五時間目の準備をし、 食堂から帰ってきたハルヒと雑談していた。 「なあハルヒ、おまえ人の名前忘れたことってあるか?」 「え?」 「だから、クラスメイトの名前を思い出せなかったりとか…」 「なによいきなり。忘れるも何もこのクラス全員の名前を言えって言われたって無理よ」 「そんなんじゃなくてさ、もっと身近な人の名前だよ。例えば、朝比奈さんや長門なんかの」 「そんなの忘れるわけないじゃない。」 そうだよな、それなのに俺の頭はどうしてしまったんだろうか。 もうなんかいもあいつの耳元で囁いたはずである佐々木の名前を忘れるなんて。 授業が終わってからも俺の頭のもやもやが晴れることはなかった。 直接佐々木に会いたかったが部活をサボろうとするとハルヒが烈火のごとく怒り出すのは火を見るより明らかだったので、 俺と佐々木が会えるのはもっぱら休日のみだった。佐々木もそれを理解していてくれた。 佐々木は俺たちの他人が知っても何の面白みのない部活の話をいつも楽しそうに聞いていた。 自分も北高に入って俺たちと一緒にそんなわけの分からないことをしたかったと、うらやましそうに語っていた。 部活が終わると用事があるとみんなには嘘をつき、一人だけ帰り道からはぐれ佐々木に電話をかけた。 せかすようにコール音が数回鳴ると佐々木が電話を取った。もしもし。 佐々木の声…最後に聞いてからそんなに時間は過ぎてないはずである。佐々木の声、こんなんだっただろうか。 いつもは俺の心を満たしてくれる佐々木の声は、俺に何の感動も起さなかった。 会いたくてたまらないはずなのにあまり長く喋る気にはならなかった。 俺は会話を済ますと電話を切った。 俺は寄り道することなくまっすぐ家へと向かい、中学の卒業アルバムを探した。 やはり佐々木のことが気になっていた、俺の中の佐々木が消えかかっている。そんな不吉な思いさえした。 物置でホコリまみれになっていた卒業アルバムを引っ張り出してくると、佐々木のページを祈るように開いた。 いつもの佐々木を感じたかった。俺を安心させてほしかった。 だが―― 俺は背筋が凍りつくかと思った。 そこにあったのは黄ばんだ紙面にびっしりと印刷された無機質な数字や見たこともないような文字。 まるで佐々木のページだけが文字化けを起したかのように、まるっきりそのページだけが異質な世界だった。 一瞬気を失いそうになった俺は目を閉じて深呼吸すると、改めて恐る恐る佐々木のページを覗き込んでみた。 そこには今さっきのようなおかしな文字はなく、あったのは他のクラスメイトとなんら代わりのない、各々の好きな歌手や将来の夢などを書き連ねた 何の変哲もない卒業文集の1ページだった。 ふつう卒業文集を開くときはノスタルジーな気持ちが生まれるものであるが、今の俺にはそんな余裕はなかった。 あるのは得体の知れない恐怖だけだった。 俺は佐々木のページのある文章に目が止まった。 「はやくみんなでタイムカプセルを開けたい」 タイムカプセル…。そうだ、俺たちは卒業式のあとクラスメイトみんなで校庭の桜の木の下にタイムカプセルを埋めたのだ。 俺の記憶では確かに佐々木もタイムカプセルに参加したはずである。 何かが狂っている。俺の知っている佐々木とみんなが知っている佐々木。何かがズレている気がする。 気付いたときには俺はスコップと懐中電灯を準備して雨の中を自転車で全力疾走していた。 外はすっかり暗くなり雨も本降りとなっていた。 びしょ濡れになっていることなんか気にも留めず俺はかつて通っていた中学校を目指した。 天気が幸いしてか外を出歩いている人もおらず、誰にも見つかることはなかった。 校門を乗り越えると、俺はなるべく周囲を警戒してタイムカプセルを埋めた桜の木へと急いだ。 桜の木に近づくにつれ気付いた。誰かが立っている。 俺はスコップを身構えながら恐る恐る近づく。だんだんとシルエットがはっきりしてきた。 そいつは傘もささず、ただぽつんと俺を待っていたかのように立っていた。 懐中電灯をゆっくりと向けると、俺はそこに立っているのが誰だかわかった。 「長門…」 長門は雨が降りしきる中じっと俺の眼を見ていた。 いつから立っているのか、ずぶ濡れになっていた。 「長門、こんなところで何をしている」 「あなたを待っていた。」 「俺を?」 「計画は失敗した。」 長門は意味不明な言葉をつぶやくと続けた。 「話がある。」 今俺は長門のマンションの一室にいる。髪と服を乾かした俺は、長門と向き合って座っていた。 「なんだよ話って」 「順を追って説明する。まずわたし達ヒューマノイドインターフェイスがこの惑星に送り込まれた理由について」 「ハルヒの観察だろう?」 「そう、当初の主な目的は涼宮ハルヒの観察だった。もうひとつの目的は監視。 この全宇宙の有機生命体において彼女の存在は並外れて特異であり、 宇宙の環境さえ変えてしまう可能性があった。しかし途中で状況が変わった。原因はあなた」 そういって長門は俺を見た。 「なんだと?」 「あなたが涼宮ハルヒと接触を開始してから古泉一樹らの言うところの"閉鎖空間"と呼ばれる次元断層の発生が活発化された。 情報統合思念体は次元断層の拡大は宇宙を飲み込み、やがては世界を崩壊させる。そう判断した」 「…」 「涼宮ハルヒは人間にとっても、宇宙にとっても危険をもたらす爆弾。このままではいつそのときが訪れるか分からない、 起こりうる危惧に対しては事前に防護策をとるべきと判断した。そして情報統合思念体はある計画を遂行した。 情報統合思念体の作り出した有機生命体に、涼宮ハルヒの人智を超えた能力を移植させようというもの」 俺は背中に寒気を感じた。佐々木が長門の一味が作り出した人間だったと言うのだ。 信じられなかった。 こんなウソのような話、誰が信じるものか。しかし長門が言うことによって、その信じがたい話はよりいっそうリアリティを増した。 長門がハルヒをかれこれ一年もの間だまって観察していたのはこのためだったのだろう。 俺が佐々木の顔を思い浮かべると、長門はまた続けた。 「彼女はわたしたちと同じタイプのヒューマノイドインターフェイスではない。どちらかと言えばあなたたちと同じく 感情を持ち、成長する有機生命体。そして同時に器の存在。彼女は4月に生まれたばかり。それまでの生い立ちなどは 情報操作によりあなた達の記憶の中に刷り込ませた。」 「な、じゃあ俺が佐々木と過ごした中学三年間ってのは…」 「あなたの記憶の改ざんによって造られた幻。このまま行けば万事うまくいく予定だった。 ただここでまたひとつ不具合が生じた。あなたが原因で彼女の存在を維持出来なくなった。 ここ数日あなたが感じた違和感がそう。」 「俺が原因って…」 「造り出された彼女をこの世界に融和させるにはあまりに複雑な情報操作が必要。エラーの発生を回避することは困難だったが、 これほどのまでとは予想外だった。親密な人間関係はより彼女に関する情報の複雑化を強いられる。だから」 「それが、俺のせいだって言うのかよ」 「……」 「それで、佐々木はどうなるんだ!」 「………」 「長門!!」 正直言ってここから先は聞きたくなかった。 佐々木はもう長門たちにとってはエラーなのだ。冷酷非情な長門の親玉がエラーに対しどう処理するかなんて、聞かなくたって分かる。 「彼女をこのままにしておいて安全であるとは断言できない。この先世界に対して何らかの悪影響を与える可能性は無いと言えない」 そのひと言は、俺を絶望させるには十分だった。 「なんとか…佐々木を助けてやれる方法はないのか…」 「無い訳ではない。今ある選択肢は2つ、ひとつは彼女をこの世界から消し去ること。もうひとつは彼女から涼宮ハルヒに繋がる力をなくすこと。 この場合彼女は今までと同じように生活を送ることができる。ただし、後者を選んだ場合、彼女の記憶を一切消すことになる。」 「な、なんだと!」 「酷な選択なのは分かっている。わたしもあなたのことを思って最善を尽くしたつもり、分かってほしい。」 長門は同情の眼で俺を見ていた。その眼が俺に対するものか佐々木に対するものかはわからないが… それよりも今回のことは長門でもどうしようもなかったのだ。 俺が4月に佐々木と再会したことを、いや初めて出会ったことを勝手に運命だと感じているのなら、これもまた運命なのだろう。 「情報連結解除開始は今から24時間後、それまでに…」 それ以上は何も言わず長門は俺にスイッチを渡した。これを押せば佐々木は普通の生活を送ることが許され、助かる。 だが俺は佐々木を失うことになる。その代償は俺にとってあまりに大きかった。 最期の日、俺は佐々木にめいっぱいいい思いをさせたかった。 今まで俺は何もしてやれなかった。もっと二人だけで遠くに出かけてみたかったし、誕生日も祝ってやりたかった。 せめてなにかと、俺は佐々木にプレゼントを渡した。俺と佐々木のイニシャルの入った指輪。 例え佐々木の記憶がなくなったとしても、佐々木の近くに俺の身代わりを置いておきたかったのだ。 少しサイズが大きかったが、佐々木は満足そうな顔をしてくれた。 「ありがとう、大切にするよ」 「サイズわるかったな、今度からはちゃんと調べるよ」 「じゃあ指輪はその時まで待ってこれはネックレスにして首にかけるよ。 今度はペアにしようか!ねキョン、いいアイデアだとは思わないかい?」 落ち込んで見える俺を励まそうとしたのか、佐々木は楽しそうに笑った。 今度は――か、本当に今度があったらと思えば思うほど涙がこぼれそうだった。 「キョン、今日はずいぶんと優しいんだね」 「そうかな」 夕暮れが近づいてきていた。 佐々木には本当のことは言わないでおこうと決めた。 「なぁ佐々木」 「なんだい?」 「もし佐々木が次の朝起きて記憶喪失になってしまったらどうする?俺がどこの誰かも分からない、そうなったらどうする?」 佐々木は一瞬あっけに取られたような表情になったが、すぐにいつもの表情に戻るといつものように笑った。 「そのときはキョンが僕を助けてくれるんだろう?」 夕日に照らされた佐々木の顔はきれいだった。 そうだよな、また一からやり直せばいいだけだよな。 またこうやって一緒に夕焼けを見られる日が来るのはいつになるか分からないが、諦めないさ。 佐々木がいる限り。 FIn
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「もう私は我慢しないよ、澪。 だから澪も我慢するなよ?」 「うん、もう我慢なんかしないよ、律。 私は律の恋人として、律と一緒に幸せになりたいから」 「よし、じゃあ……」 言いながら私は澪の下に身体を潜り込ませる。 肌と肌、鼓動と鼓動、アソコとアソコが重なる。 くちゅっ、とエッチな音が響く。 「なあ、澪。 本当のセックス……しよ?」 「……いいの?」 「私はしたい。 澪をもっと気持ち良くさせたい。 ううん、澪ともっともっと気持ち良くなりたい。 二人で気持ち良くなって、二人で幸せになりたいんだ……!」 「私も……、私もしたいよ、律……。 律と本当の、恋人同士のセックスがしたいよ……!」 「おうっ!」 威勢良く言った私の声と同時に二人で動き始める。 身体と身体、おっぱいとおっぱい、アソコとアソコを激しく擦らせる。 擦れる度に加速度的に快感が膨れ上がっていく。 「ああっ、律っ、律っ! 嬉しい……、嬉しいよ、律ぅ……っ! あっ、ああああんっ!」 「こんなの序の口……んっ、だぞ、澪っ。 気持ち良くしてやる……。 今まで出来なかった分、最高に気持ち良くしてやるからなっ!」 「やだあっ! 私も……、ひゃっ、私も律を気持ち良くするうっ! 気持ち良くしてあげるんだからあっ!」 「してくれ……、ああっ、私を気持ち良くしてくれ、澪っ! はっ、ああっ、ああんっ……!」 「律っ、律っ、律っ……!」 「澪っ、澪っ、澪っ……!」 触れる。 擦る。 キスする。 私が澪の乳首を舐めると、澪が私のクリトリスを弄り、 私が澪のお尻を撫でると、澪が私の首筋に吸いついて、 アソコとアソコだけはもう離すもんかと擦れさせながら吸い付き合って……。 そんな風に私達はお互いを気持ち良くしていく。 いや、気持ち良くなっていく。 二人で。 二人で最高のセックスで上り詰めていく。 「好きっ、大好きだよ、律っ、もう離れたくないっ!」 「私もっ、私ももう離れないっ! 澪から絶対に離れない! 離れてやらないから……ああっ、覚悟しろよっ!」 「うん……、うん……っ! 私、一生律と一緒に居るっ! んはあっ、一生律と一緒に気持ち良くなるうっ!」 「なろう……っ! ずっとずっと一緒に気持ち良くなろう、澪おっ! あっ、あっあっあっあっ、ああああああっ!」 「ひんっ、ひっ、あっ、気持ち良いっ! 今までで一番……、んああっ、ううんっ、 今までのセックスなんて比べられないくらい気持ち良いよおおおおっ! 律うっ、律うううっ!」 液でびしょびしょなのに吸い付き合う私のアソコとアソコ。 もう二人とも限界が近い。 それに気付いた私達はどちらともなくお互いのクリトリスに指先を伸ばした。 触る前に最後のキス。 キス、キス、キス……! 舌が離れなくなるんじゃないかってくらい絡め合った後、私達はお互いの一番気持ち良い場所に触れた。 「イクっ、私もうすぐイクよ、澪っ!」 「私……、んんっ、私も……、私も……っ!」 「あっあっあっあっあっ、ひんっ、ひゃああああっ!」 「ああんっ、はっ、はんっ、んあああああああっ!」 「澪っ、澪っ、澪っ、澪っ!」 「律っ、律っ、律っ、律っ!」 「大好きだよ、澪おっ! イクうううううううううううっ!」 「私も……、私も大好きっ! 律と一緒にイックううううううううううううっ!」 「あっ、あああああああああっ……!」 「あああああああああああんっ……!」 最後に弾いたクリトリス。 私は全身に澪を感じながら、 澪もきっと全身に私を感じながら、今まで経験した事も無い絶頂に達した。 最高気持ち良くて、最高に幸せだった。 長い長い回り道をして辿り着けた幸福だった。 「はーっ、はーっ……」 「ふーっ、ふーっ……」 肩で息をする私達。 だけど愛しさと幸せは止まらない。 全身を汗とエッチな液で濡らせながら、私達はまた唇を重ねていた。 これから先、何万回も重ねるキスの内の大切な一回だ。 「うっ……」 唇を離した時、急に澪が涙を流し始めた。 私とのセックスを後悔したのかってちょっと不安になったけど、そうじゃなかった。 涙を流しながら、澪が私の肩に頭を寄せる。 「やっと……、やっと律と恋人になれたんだよね、私……」 「そうだよ。 だから泣くなって」 「でも……、でも嬉しくて……」 「嬉しいのは私だって同じだよ、澪」 そう言って涙にキス。 三粒ほど舐め取ると、澪はやっと笑ってくれた。 ちょっと遠い目になって呟く。 「遠回り……しちゃったよね……」 「そうだな……」 長い遠回りだった。 私の思春期が遅くて、澪も自分の気持ちを言葉に出来なくて、 本当の気持ちに辿り着いて伝え合うまで、本当に長い長い遠回りをした。 寂しくて辛くて悲しい事も多かった。 「だけどさ」 私は言った。 「遠回りしてた時も、私は澪の事を忘れなかったよ。 思い出す度に泣きそうになったけど、忘れたくなかった。 それはきっと澪が最初に私を否定してくれたからだ。 あのままセックスを続けて関係を続けてたとしたら、逆に簡単に私達の関係は終わってたんじゃないか? ずるずるずるずるなあなあな関係になってたと思う。 何となく、そんな気がする。 だからきっとこの遠回りは無駄じゃなかったんだ。 辛くても悲しくても、私の心の中には澪が居てくれたんだから。 そのおかげで私達はやっとだけど、分かり合えたんだ。 これから先どんな事があっても、私はそれを忘れないよ、澪」 「私だって」 澪が私の腕の中で微笑む。 こうして私達の新しい関係が始まる。 悩む事や大変な事はこれからもたくさんあると思う。 だけど澪と一緒なら、何とか乗り越えて行けるはずだ。 ……なんて、ちょっと気障だったかな。 「それにしてもさ、澪」 「何だよ、律?」 「遠回りしてたのも本当っちゃ本当だよな?」 「うん、まあ、それはそうだけど」 「だからもうちょっと取り戻さないか?」 「取り戻す?」 「そうだな、例えば……」 ——セックス、まだ足りないだろ? 私がそう耳元で囁くと、顔を真っ赤にした澪が拳を振り上げた。 あーあ、こりゃまた叩かれちゃうな。 だけどそれもいい。 澪に恋人として初めて叩かれる記念の一発だ。 思う存分に身体に刻み込む事にしよう。 そんな風に私は澪と色んな思い出を刻み込んで生きていきたい。 笑ったり、泣いたり、叩かれたり、キスしたり、セックスしたり……。 色んな思い出を刻み合って、さ。 /| |/ __ ヽ│ll│<オワリデス ┷┷┷ 戻る
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1298520872/244-259 初夏。 早朝。 今日も朝から快晴だった。 そして今日は祝日で、さらに今日から長い夏休みの始まりであり、好きなだけ惰眠を貪れる期間でもあった。 しかし… 「うー…今日も暑っちーなぁ…」 あまりの暑さに目が覚めちまった…。 もうちょい寝ていたかったんだけどな…。 それにしても…本当に暑っちー…。 おかげで下着まで汗でびしょ濡れだよ…。 「しょうがねー…着替えて朝飯にでも行くか…」 俺は着替える為に、寝巻を脱ぎ始めた。 その頃、リビングでは… 「桐乃ー、ちょっと悪いけど京介を起こしてきてくれない?」 「えー…? 面倒くさいなぁ…」 今日は休日。 だけど我が家は、食事は平日も休日も関係なく、いつも決まった時間に食べるのが習わしになっている。 もうすぐ朝食の時間で、お母さんは準備の仕上げに入っていた。 そしてあたしはお母さんに頼まれて、兄貴を起こしに行く。 本音を言うと面倒くさいけど、朝ご飯抜きはさすがに可哀想だもんね。 うんうん、あたしってホントできた妹だよねー♪ 階段を上がって兄貴の部屋の前に来たあたしは、ノブに手を掛けて扉を開いた。 寝巻を脱ぎ、たまたまあったタオルで身体を拭いて、下着を替えようとパンツを脱いだ瞬間だった…。 ガチャ 「兄貴、そろそろ朝ご飯だ…よ…」 妹様が、何の前触れもなく、ノックもせず…扉を開けやがった…。 今の状況を説明すると… 俺は下着を着替える為にパンツを膝ぐらいまで脱いだ。 因みに上着は一切何も身に着けていない。 つまり、ほぼすっぽんぽんの状態だ。 それに対して桐乃はTシャツに短パンというラフな普段着姿で、ドアノブに手を掛けて扉を開いた状態で固まっている。 目線は…俺のナニに釘付けになっていやがるけどな…。 「う…」 「き…」 「うわああああぁぁぁぁ!!!」 「きゃあああああぁぁぁぁ!!!」 「あ…ああああ…あんた、何そんな汚いモノを見せてんのよ、このヘンタイ!」 「るせー! てめー、人が着替えている最中にいきなりドアを開けやがって!! ノックぐらいしろといつも言ってるだろうが!!!」 「いいから、その貧相なモノをしまいなさいよ!!」 「な…だれが貧相だ! てめー、他人のモンでも見た事あんのかよ!!」 「な…! あ…あるワケないでしょ!! ヘンタイ!!!」 桐乃が涙目で俺を睨んできた。 てのか、そんなに見たくなけりゃ扉閉めればいいだろうが…。 「…で…? てめーはいつまで俺の着替えを見てるんだ…?」 俺はジト目で桐乃に尋ねた。 するとどうだろう、桐乃は気付いた様子でハッとして、みるみる顔が真っ赤に染まり… 「…ぐす…っ…知るか! バカ!!」 バタン!!! 桐乃は逆ギレして、涙を浮かべながら扉を乱暴に閉めた。 …少し大人げなかったかな…。 いや、今回ばかりは俺が被害者なんだから、譲歩する必要はねーよな。 まぁ…あとであいつの我侭にでも付き合ってやれば、機嫌は収まるだろ。 そういう結論に達した俺はとっとと着替えて、桐乃から少し遅れてリビングに向かった。 「お早うー」 俺は朝の挨拶と共にリビングに入る。 そこにはお袋と共に、さっき怒って先に降りて行った桐乃が座っていた。 桐乃は…まだ顔を真っ赤にして怒っている様子だ。 その証拠に、ギロリ…という擬音が聞こえてきそうな形相で俺を睨んできたよ。 あーこわ。 「あんた、桐乃に何したのよ? さっき泣きながら降りて来たわよ? 理由聞いても答えてくれないし…」 お袋が俺を諌めるように言ってきた。 なんだ、桐乃は何も言ってねーのか…じゃあ俺も答える必要無いな。 「別に、大した事じゃねーよ」 俺はあまり取り合わないようにして席に座った。 隣に座る桐乃がまだ横目でにらむので、俺は桐乃の頭をくしゃっと撫でる。 「さっきは言い過ぎた。 悪かったな」 桐乃は真っ赤な顔のまま俯いて、「ん…」と首を少しだけ縦に振った。 いつまでも喧嘩しててもしゃーないし、俺が折れるつもりで桐乃に謝る。 これで御破算でいいよな。 「「いただきます」」 それじゃ、朝飯でも食べますかね。 「ごっそーさん」 「御馳走様でした」 俺たちは同時に朝食を終え、一旦自室に戻ろうと階段を上る。 階段を上り切り、部屋に入ろうとした時、桐乃が口を開いた。 「あんた、今日の予定は?」 今日の予定? 桐乃がそういうのを聞いてくるとは珍しいな。 「午前中は麻奈実と図書館で受験勉強。 午後からは一応空いてる」 別に隠す必要も無いので、俺は正直に答えた。 「チッ…地味子か…」 麻奈実と一緒というの部分に反応して、桐乃は露骨に嫌を顰めて盛大な舌打ちをかましてきやがった。 今更だからいいけどさ、そういうのはせめて当事者の居ないところでするものだぞ、妹よ…。 「じゃあ午後からあたしに付き合って」 ほらきました。 多分そうじゃないかと思って、午後は空けといたんだよな…。 「へいへい。 で、どこへ遊びに行きたいんだ? アキバか?」 こいつの事だから、俺と一緒の場合はファッション系ではなくオタク系の場所だろう。 大方アキバか新宿…ぐらいじゃねーかな…と思って聞いてみたら… 「アキバもいいけどさ、今日はブクロに行きたいんだよね」 池袋…予想外の回答が来たぞ…。 池袋っつったら…瀬菜のヤツが以前『池袋には乙女ロードがあって、そこがあたしたちのホームだ』とか言っていた気がするが…、ま…まさか… 「き…桐乃…お前まさか…BLに転んだワケじゃ…ゲフぅッッ!!!」 お…ふ…不意打ちでボディーブロー…かまされた…ゲフ…。 腹を押さえて桐乃を見たら、真っ赤になって怒っていた…。 「ふざけんな! あたしがBLに転ぶワケないっしょ!! キモい事言うなっての」 どうやら桐乃にとって、BLは否定しないが相容れないものらしい。 そりゃあ今の今まで妹ゲーやってたんだから、まさかとは思ったけどさ…だからって、いきなりボディーブローはねーだろうよ…。 「あたしが付き合ってほしいのは、しすしすオンリーで、 ホントは午前中から行きたいけど、あんたも受験生だから我慢してあげてんじゃん」 「しすしすオンリー?」 聞き慣れない言葉が出てきたぞ? 俺が頭に疑問符をつけていると、桐乃は『そんな事も知らないの?』的な顔をして、腰に手を当てて説明してきた。 「しすしすオンリーってのは、しすしすのみをテーマにした同人誌即売会で、他のジャンルでもそういう一定のテーマに限定にしたオンリーイベントが、毎週都内のどこかで必ず行われているの。 で、今日は池袋のサンシャインシティでそれが行われるってワケ」 なるほどな。 同人誌即売会はコミケだけだと思っていたから、そういうのがあるとは知らなかったぞ。 本当に同人誌ってのは奥が深いな…。 「で、開始が11時なんだけどさ…」 桐乃はちらっと上目遣いで俺を見てきた。 …そういう視線は反則だろう…お前…。 俺はちらっと腕時計に目をやった。 8時40分か…ここから池袋だと…2時間近くかかるな…。 午後からだと間違いなく間に合わないだろう。 しゃーねーか…。 俺は自室に入り、扉を開けたままケータイを持って、ある電話番号にダイヤルした。 「もしもし麻奈実か? 悪いけどさ、今日の勉強会だけど…ドタキャンさせてくれ。 この埋め合わせは必ずするから。 ああ、悪い。 明日は必ず。 ああ。 じゃあな」 麻奈実に勉強会中止の連絡を入れて、俺は桐乃に向き直った。 「桐乃、池袋に行くから準備してくれ」 俺の言葉に桐乃はきょとんとして、頭に「?」マークを浮かべている。 「え? …てのか…勉強会はいいの…?」 「今日1日くらい休んだって影響はねーよ。 それよりも…しすしすオンリー、楽しみにしてるんだろ?」 桐乃は暫く呆然としていたが、俺の言葉の意味を理解したのか、顔に少しずつ笑みを浮かべて… 「うんっ!」 最後には天使の様な笑顔で慌てて自室に戻っていった。 そして約2時間後…俺たちは池袋のサンシャインシティに着いた。 コミケ程ではないとは言え、けっこうな人数が並んでいる。 桐乃が準備出来てすぐに俺たちは千葉駅へと向かい、千葉~快速~錦糸町乗換で各駅停車~飯田橋で地下鉄乗換~東池袋というルートを使って1時間半で行けた。 サンシャインは池袋が最寄りかと思っていただけに、このルートはけっこう便利だ。 桐乃は俺の分を含めてカタログを2部購入し、早速サークルチェックに取り掛かる。 カタログを買って来た時の桐乃の顔は、まるで子供みたいに楽しそうだったな…。 因みに俺は最初から桐乃の荷物持ちのつもりで来たから、カタログのチェックはしていない。 それから少しして、一般入場が始まった。 それと同時に桐乃はサークルチェックを終えて、臨戦態勢に入る。 今回の参加サークル数は大体80ぐらいだったので、サークルチェックも簡単だったみたいだ。 「兄貴、入ったらすぐに○○△に並ぶから、ついてきて!」 桐乃の頭では既にシミュレーションが出来ているらしい。 ホント、自分の趣味になると、こうも人間って変わるものなのね…。 俺は半分呆れつつも、桐乃に従って行動を共にした。 それから2時間。 全てのサークルを回り終えた桐乃と俺は会場を後にした。 けっこう豊作だったらしく、桐乃はとても御満悦な顔をしていた。 その分だけ同人誌の冊数もあるから、手提げ袋が手に食い込む分だけ重いんだけどな…。 池袋駅へと向かう途中のサンシャイン通りで俺たちは軽く昼食を摂り、ゆっくりと雑談を交わしていた。 「兄貴…今日はあたしの我侭に付き合ってくれて、ありがとね」 「おいおい、どうしたんだよ急に」 今日はえらく殊勝な事を言ってるな。 「だってさ…受験生じゃん、兄貴…。 夏コミにも付き合ってもらうのに、さらに一日あたしの為に潰してくれて…」 どうやら俺が麻奈実との勉強会をドタキャンしたのを気にしているようだ。 「大学受験てさ、高校受験の比にならないぐらい…難しいんでしょ…? だから…午後だけでよかったのに…」 「いいんだよ、桐乃」 俺は桐乃の頭の上に手を置いて、軽く撫でてやった。 「今日桐乃に付き合うと決めたのは俺の意思だからな、お前が気にする必要はねーよ。 だから今日は一日中、何にでも付き合ってやるぜ」 桐乃の頭を撫でながら、俺は桐乃に気にするなと伝えると、桐乃は顔を真っ赤にして、軽く頷いた。 これ…今朝も同じ様な事をした気がするな…。 「よし、じゃあ次はどこへ行きたい? さっきも言ったが、今日はどこにでも付き合ってやるよ」 「………ホントに…いいの…?」 まだ桐乃は気にして聞いてくるので、『気にするな』と、俺は桐乃に対して首を縦に振って応えた。 その答えに桐乃は、今朝の様な満面の笑みで返してくれた。 「じゃあ、次はアキバに行こ♪」 それから数時間後、俺たちはとらのあな、メロンブックス、ソフマップやラジオ会館などのアキバ散策を満喫して、自宅へと向かっている。 桐乃から『ささやかなお礼』ということで、帰りは東京駅からちょっとだけ贅沢してグリーン車で千葉まで戻った。 俺は普通車でもいいと言ったけど、桐乃はこういう時は絶対に譲らない。 その辺りは親父そっくりで頑固だなと思う。 でもまぁ…今日一日ずっと歩きまわったから、桐乃のこの心遣いは正直言って有難かったな…。 そして夜。 晩飯が終わった後、桐乃がシスカリ対戦を希望してきたので、俺は桐乃の部屋に向かった。 対戦ゲームが終わり、そろそろ自室に戻ろうかという時だった。 「ちょっと待って…」 と、桐乃は俺を呼び止めた。 何か思案顔をしていた桐乃はパソコンチェアを立ったかと思うと、扉の鍵を閉めてベッドに座る。 鍵を閉めた…って…一体何を考えているんだ? コイツは…。 「あ…あのさ…最後に…もう一つだけ、お願いがあるんだけど…」 桐乃は何かを躊躇う様に、重く口を開いた…。 「あんたのソレ…もう一度…じっくりと見せてくんない…?」 ……はい…? 何か、とんでもない事をぬかしましたよ、この妹!? お…おおお…俺の…モノ…見せろって… 「おおおお…お前、何考えてやがるんだ!? 俺の見せろって、変態か!!」 「あんたが朝っぱらからあんなの見せるから、今日一日ずっと頭から離れないんじゃないのよ! 責任取ってよ!!」 「責任取れって…アレはお前が悪いんだろうが!」 ああもう…忘れてたのに蒸し返しやがって、ホントこいつが何を考えてるのかたまに分からなくなるわ…。 「それに…兄貴、『今日一日は何にでも付き合う』って言った…」 ええ!? それって…こんなアホな事も含まれるの!? 確かに言ったけどさぁ…。 ああもう…好きにしろ!! 俺は開き直って桐乃に尋ねた。 「…で? 責任取れって…俺のナニ見てどうするつもりなんだよ…」 「…じっくり観察する」 はあ? 観察?? 「エロゲーじゃモザイクかかって分からないから…実物がどんなのか…見てみたいかな…って…」 …興味本位っすか…。 俺だって男なんだけどなぁ…分かってるんだろうか、こいつは…。 しゃーないから、一応釘刺しておくか…。 「あのな、俺だって男だぞ。 それが何を意味するのか分かってるんだろうな?」 桐乃は真っ赤な顔になって目を見開いた。 次に機関銃のような罵詈雑言が来るものだと警戒していたら… 「…い…いいよ…アンタだったら…」 …はい…? 「あの…桐乃さん…?」 「だから、兄貴だったら…その…間違いが起こっても…いい…って言ってんの…。 何度も言わせないでよ…」 そ…それって…。 「つべこべ言ってないで、早く見せればいいでしょ!!」 桐乃はヤケっぽく文句を言ってきたと同時に、素早くベルトに手を掛けて…一気に俺のスポンとパンツを下ろしやがった…。 そして…露わになる、俺のモノ…。 それを桐乃が興味深そうに凝視している…。 「うわぁ………お…思っていたより…その…グロテスク…?」 グロテスクって…まぁ…そうだろうなぁ…。 初めて見るんだろうから、そんな印象を持ってもおかしくないわな…。 「へぇ…」 桐乃は俺のを興味深げにジロジロと色々な角度から観察しているが…これ…なんて羞恥プレイだ? 俺が恥ずかしい思いをしているだけじゃねーかよ…。 「…あ…あのさぁ、桐乃…。 その…ジロジロ見られると…恥ずかしいんだが…」 「…もうちょっと我慢してくんない…?」 桐乃は俺の意見を却下した…。 うう…涙が出そうだ…。 「ねぇ…兄貴…」 「あん…?」 桐乃が上目使いで俺を呼ぶものだから、俺は桐乃に顔を向けた。 すると… 「今日一日…ホント…ありがとう…。 今からのは…全て…今日のお礼だから…」 と、一言だけ口を開いて… 「ん…!」 「………!?」 何を思ったのか、桐乃は急に…俺の唇を塞いできた…。 そしてそのまま舌を俺の口の中に侵入させ、口腔内をくまなく貪り始めた。 「んむううぅ…!?」 「ん…んむ…っ…んん…っ」 「ん…んんん…んむむ…」 あ…やべ…桐乃の舌の気持ちよさに…頭がボーっとしてきた…。 そしてそれに反応するように…俺のモノも…カチカチに硬くなりましたよ…。 「ぷは…」 桐乃の口が俺の顔から離れ…俺と桐乃の唇を、透明の唾液が糸を引く様に伝う…。 そして、桐乃は視線を…硬くなった俺のモノに移した…。 「…ごく…っ…これが…男の人の…」 桐乃が艶やかな表情で俺のを凝視し、その直後… 「はむ…」 桐乃は躊躇う事無く…俺のを…頬張った…。 「ん…んちゅ…んん…」 兄貴のアレを見ているうちに、気持ちが高ぶっちゃって…あたしは…兄貴のを頬張っちゃったんだけど…せっかくだから…兄貴にも気持ちよくなってもらいたいな…。 あのゲームのフェラチオのアニメーションシーンを参考にしてるんだけど…確か…こんな感じ…だったかな…。 「お…き…桐乃…すげ…気持ちいい…っ…」 兄貴…あたしの口で気持ちよさそうにしている…。 ちらっと表情を見たけど…なんか…可愛い…♪ もっと…もっともっと気持ちよくなってもらお…。 あたしは兄貴のを隅々まで舐め回し、時には竿を甘噛みし、時にはぶら下がっている袋を咥えて口の中で舐め回しと、色々と試してみた。 そして兄貴が一番気持ちよさそうにした場所…その…兄貴のモノの先っちょと亀の頭の首筋みたいな部分を、重点的に舌先で攻める様に舐め回した…。 「やべ…桐乃…出ちまう…」 兄貴がそろそろ限界のようだから、ちょっと苦しいけど…あたしは兄貴のを再び口に含み、それを根元の部分…あたしの喉の奥まで達するぐらいまで深く咥え込んだ。 その瞬間… 「うおおお…っっっ…!!」 兄貴のがあたしの口の中で激しく震え、喉奥に精液を射精しているのが分かった…。 喉から逆流した精液があたしの口の中に溜まっていく…。 生温かくて…苦くて…ヘンな味がして…そして臭い…。 だけども嫌ではない精液独特の味と匂いが、口腔内に充満していく…。 「んぐ…んぐ…」 あたしは頑張って精液を飲み下そうとするが、兄貴のからは未だに大量の精液が放たれていて…とても飲み干せる量ではなくなってしまった…。 そして溜め込まれなくなってしまった精液があたしの口の端から溢れ出し…あたしの顎から首を伝い、あたしの服へと染み込んでいく…。 やがて放出が止まり、兄貴はあたしの口からアレを抜いていく…。 兄貴のはあたしの唾液と兄貴の精液で滑っていて、てかてかに光が反射していた…。 「…はぁ…はぁ…はぁ…」 漏れた分以外の兄貴の精液を何とか飲めたのはいいけど…あたしは身体が火照っていて、頭がボーっとして…何も…考えられなくなっていた…。 いかん…あまり気持ちがよくて、思わず桐乃の口に射精してしまった…。 桐乃はボーっとしたままだし…大丈夫か…? 「桐乃…大丈夫か…?」 「…あ…兄貴…」 何とか気が付いたみたいだな…。 「桐乃…一応確認する…。 俺…もう…収まりつかねーぞ…いいんだな…?」 口に出しちまったとはいえ、俺たちは兄妹だから…今ならまだ引き返せる。 俺は警鐘のつもりで桐乃に尋ねた。 しかし… 「いいよ…」 桐乃は拒絶しなかった…。 本当にいいのか…? と再度聞くと、桐乃は微笑みながら答えを返して来た。 「兄貴だから…いいよ…。 あたし、最初から…兄貴に…全てあげるつもりだったからさ…」 あ…やべ…。 この笑顔と答え…反則だろ…。 俺は桐乃が愛おしくなり…唇を塞いだ。 唇を離すと桐乃は一度俺を離れ、ゆっくりと…そして1枚1枚丁寧に自分の衣服を脱いでいく。 そして桐乃は恥ずかしながらも…俺の目の前で生まれたままの姿になった…。 桐乃の裸は…陸上競技で鍛えられて、さらにモデルをもやっている所為か…とてもバランスが取れた、とても美しい姿だった…。 俺が桐乃の姿に見惚れていると、桐乃は再びゆっくりと俺に抱きつき、俺に抱き抱えられるようにしてベッドに横たわった…。 「桐乃…」 「いいよ…きて…お兄ちゃん…♥」 俺たちはお互いに頷き合う。 そして俺は自分のを桐乃の秘所に充てがい… ズプ…ヌププ… 「んん…んんん…っっ!!」 少しずつ体重をかけて… 「い…痛…っっ…!!」 根元まで…全て挿入した…。 「桐乃…痛くないか…?」 俺は耳元で桐乃に囁いた。 だけど桐乃は涙を流していたが、嬉しそうだった…。 「少し…痛いけど…、それよりも…兄貴に挿入れてもらった…幸せの方が大きいかな…へへ♥」 くうぅ~~~…っっ!! すげー嬉しい事を言ってくれるじゃねーのよ、このお姫様は…。 「兄貴…動きたいんでしょ…? いいよ…♥」 挿入れたまま暫く動かずにいると、桐乃が求めてきた。 桐乃が痛がらないように気をつけて、俺はゆっくりと…抽送を開始した…。 「…ん…んん…っ…」 とりあえず一往復だけストロークしてみたけど…桐乃…眉を顰めて…痛そうだな…。 「桐乃…無理するなよ…。 あまり痛そうだったら…その…止めてもいいんだぞ…?」 「いいよ、そのまま…続けても…兄貴が気持ちいいなら、あたし…それで十分だからさ…」 桐乃…お前ってやつは…。 こんな状況なのに俺に心配かけまいとして…。 「今だから言うけどさ…あたし…小さい時からずっと…兄貴だけをみてきたんだよ…?」 桐乃…? 「幼い時にさ…『お兄ちゃんのお嫁さんになる』って言ったの…覚えてる…?」 ああ…覚えてるさ…。 「途中、冷戦状態になっちゃったけど…あたし…今でもずっと…あの言葉を心の中で温めてた…。 だから…今…夢が叶って…とても幸せだよ…」 桐乃は涙を零しながら、俺にこれ以上ない笑顔を向けてくれた。 「お兄ちゃん…好き…愛してる…」 桐乃…俺…本当に…幸せ者だ…。 小さい頃からずっと…俺の事だけを見ていてくれたなんて…。 なのにお前を長い間無視してしまって…本当に…申し訳ない…。 俺は感極まってしまい…瞳から…涙を零してしまった…。 その涙は少しずつ…少しずつ…桐乃の顔を濡らしていく…。 「桐乃…俺も…お前の事…愛してる…」 俺は心の奥底にあった本当の気持ちを、桐乃に伝えた。 「何があっても俺たちはずっと一緒だ…兄妹だとかはもう関係ない…。 俺が社会に出て生活できるようになったら、一緒になろうな…桐乃…」 そして…そのまま…俺はプロポーズした…。 俺の言葉に目を大きく開いた桐乃は…暫くして…とても嬉しそうな顔で…その瞳から大粒の涙を溢れさせた…。 「お兄ちゃん…」 「桐乃…」 俺たちは自然に顔を近づけて…唇を重ねた…。 そして俺はそのまま、抽送を再開した…。 「んんん…んん…っ」 俺の先端が、桐乃の膣内の壁のような所に当たり、その瞬間…桐乃の身体が激しく震えた。 どうやら子宮口に当たったみたいだ。 「お…兄ちゃん…っ…すご…気持ちいい…よ…っ」 抽送を繰り返していくうちに桐乃は痛みを感じなくなったみたいで、その代わりに呼吸が激しくなり、喘ぎ声を発するようになった。 そして結合部からは桐乃の潤滑液が溢れ出すようになり、さらに抽送がスムーズになる。 次第に俺の腰の動きが激しくなっていき、俺ももっともっと桐乃で気持ちよくなろうとさらに動きを加速させる。 「あ…ああ…♥ おにい…ちゃ…激し…♥」 「桐乃…お前の膣中…すげ…気持ちいい…」 「も…っと…もっと…激しく…して…♥」 「桐乃…桐乃…っっ!」 パンパンパンッ! という肌と肌が叩き合う音が室内に響き、俺と桐乃はお互いを激しく求め合う。 「だ…め…だめ…! あたし…イっちゃう…♥」 「俺も…そろそろ…出ちまう…っ…」 桐乃は両脚を俺の腰に回し、俺のが抜けないようにしっかりと咥えこむ形をとると、俺も桐乃の膣内に射精しようと激しい抽送を繰り返す。 俺もそろそろ限界が訪れようとした。 「桐乃…イクぞ…イクぞ…!!」 「きて…お兄ちゃん…♥ あたしの膣内に…出して…いいからぁ…♥」 「桐乃…っ」 「お兄ちゃんの…精液…全部…あたしに…ちょうだい…!!」 桐乃…桐乃…っ! 俺の忍耐は限界を超えて… 「桐乃おぉ…っっ!!!」 ビュルルルルルルッッ!! ビュルルルルルッッ!!! 「……………!!!」 桐乃の膣内に大量の精液を射出した。 「…! ………!! …………!!!」 桐乃は俺の射精を子宮口で受け止め、身体を痙攣させてイキながら必死になって声を殺し、俺の身体にしがみつく。 「き…桐乃……きりの…おぉ…っっ」 ビューーーッッ!! ビュルルルルッッ!! ビュプッビュプッ!!! 「はぁ…はぁ…お兄ちゃん…おにい…ちゃ…ん………っっ」 ビュクッ…ビュプッ… 長かった射精がやっと終わり…俺は脱力して桐乃に覆い被さった。 桐乃も俺の背中に両腕を回して、俺を受け止めてくれている。 お互いの身体にき、心地よい疲労感が漂っていた…。 「桐乃…」 「お兄ちゃん…」 俺たちは互いに見つめ、微笑み合いながら…自然に唇を重ねた…。 「幸せになろうな、桐乃…」 「うん…♪」 これからは大変な困難が待ち構えているだろう…。 だけど、俺たちはそれを乗り越える覚悟で結ばれた。 だから、何があっても俺たちは一緒に生きていく。 可愛い妹でもあり、愛する異性でもある桐乃と共に…。 「大好きだよ、お兄ちゃん…♥」 END
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現在のステータス:倭建命 現在のステータス:倭建命 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:セイバー ┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:倭建命 【レベル】:80 【アライメント】:混沌・善 ┣━━━━━━┳━━━━━━┳━┻━━━┳━━━━━╋━━━━━━┳━━━━━━┫ 【筋】:40 【耐】:40 【敏】:50 【魔】:50 【運】:30 【宝】:70 ┣━━━━━━┻━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━┻━━━━━━┫ ___ ,-‐ `゙ヽ _ ,-- 、, - 、 `ヽ / _,-‐ _`゙ヽ丿 / / / <  ̄ ` / / / / / ///>i -‐ / / ///// /i /l/i l / / / i /l/t/ ヽ l//l /il /,- ~ / i l ゝノ ヾ リ/ /ノ リ / /_ -‐/ / /. i i (l ;;i /;;r . /;;ノi/ ー- /;;;;;i i/ i//__l_`ヽ、 /;;∧;;;i / `゙k l`゙ i ヽヽiノ _, - =‐,-、、 l_l ヽヽ ;;ヽ;l / i;l ヽ;;ヽ`ヽ l lヽヽ `ヽ;l l l;l ヽ;;ヽ/ l. l `ヽ ヽ 、 . ll;l l;;;/ , l ヽ、 l;;l, 「r ―― l/ l ヾ、 ヽ l;;l // ヽ , ヽ ヽ ヽ ヽヽ、 ヽl、 // ヽ /;;;;;ヽ、 ` ヽ ヽ、 ヽ, . / l , ‐ __ ヽ/;;;;;;;; ヽ、 l l-‐〉〉 / / l /_r ヽ;;;`ヽ、 ヽ、 l l‐  ̄`ヽ //- _`゙ヽ-‐┌/;;;/`゙ヽl l `, ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○対魔力:A 相手が使用ステータスに【魔】を選択した場合、それに「-50点」のペナルティ修正を与える。 A以下の魔術は全てキャンセル。 事実上、現代の魔術師ではセイバーに傷をつけられない。 ○変装:A 戦闘時、ラウンドの1回目に行われるステータス比較で、敵陣に対し「-10点」のペナルティ修正を加える。 またステータスを隠蔽し、透視によって看破されなくする。 自身の姿形や真意を偽り他者を惑わすスキル。 ○火除けの加護:B 自陣が受ける「戦力値」の計算前に発生するLPに対するダメージを、常に「2点」軽減する。 この効果が適用されるのは、スキル及び対人宝具によるものに限られる。 草薙剣により野火攻めを退けた逸話の具現。生半可な炎では火傷一つ負う事はない。 ○神殺し:A 「◯神性」スキルを持つキャラクターとの戦闘において、自陣の勝率に常に「+50%」の補正を得る。 神威を打倒した者のみが持つ特殊スキル。 セイバーは幾柱もの神々を討ち取っており、神性を持つ相手との戦闘では常に有利な補正を得る。 ○神性:B Cランク以下の「◯神性」を持つ相手との戦闘では、勝率に「+10%」の補正を得る。 セイバーは「◯神殺し:A」の効果により、Aランク以下の「◯神性」による勝率補正を無効化する。 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。 天照大御神の直系であり、本人も軍神として祀られるセイバーは高い神霊適正を持つ。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○素戔嗚尊(たけすさはやすさのおのみこと) ランク:A 種別:対人宝具 神剣を手に、無数の神々と怪物達を討ち取った日本最高の英雄としての武勇の具現。 その身体や扱う技の全てが宝具の域に昇華されており、セイバー自身がある種の 「神造兵器」として超人的な戦闘力を発揮する。 その力は、名高きスサノオと同様に“軍神”として奉られる程の域にある。 戦闘の開始時、自陣のLPとMPの現在値、及び最大値に「+5」点のボーナス修正を加える。 ステータス比較を行う際、自陣に対して常に「+10点」のボーナス修正を得る。 同時に自陣が受けるスキル、宝具による数値的なペナルティ修正を常に「10点」分無効化する。 また宝具の効果以外で、敵陣のLPに対して与えるダメージを常に「+1点」する。 このキャラクター自身と所持しているスキル全てを、Aランクの対人宝具としても扱う。 ○天叢雲御剣(あめのむらくものつるぎ) ランク:A++ 種別:対城宝具 三種の神器の一つであり、八岐大蛇の尾から生じた最高位の神剣。 セイバーは叔母である倭姫命よりこの剣を授けられた。草薙剣とも呼ばれる。 一つの国、一つの世界における“武力”を象徴する剣であり、その一撃は所有者の魔力を 変換して“嵐”や“雷”といった自然的な暴威の“概念”として解き放たれる。 その出力は最高の聖剣に勝るとも劣らない。 敵陣に「◯怪力」スキルを持つキャラクターがいる場合、自陣の勝率に常に「+50%」の補正を得る。 この宝具は「戦力値」を算出する際にMPを「5点」消費する事で使用できる。 自陣の「戦力値」に「+【宝】×3点」のボーナス修正を加える。 この時、さらに「5点」のMPを消費する事でボーナス修正に「+【魔】点」する事ができる。 この宝具を使用したラウンドで「戦闘結果」の判定に勝利した場合は、通常のダメージ処理を 行わずに敵陣に対して「戦力値の差分÷10」点のダメージを与える。 この宝具は最低限「2戦力の優位」を得ている状態でなければ使用できない。 ただし敵陣が同じタイミングで「対軍宝具」を使用した場合は「1戦力の優位」のみで、 「対城宝具」以上を使用した場合は無条件で使用する事ができる。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 日本国最強クラスの大英雄。第12代景行天皇の第二皇子。小碓命。 幼い頃からの異常な力。命令の解釈の齟齬でうっかり兄を殺してしまった事等で父に恐れられ、 矢継ぎ早にまつろわぬ神々や怪物の討伐に向かわされ続け、戦い続けた果てに力尽きた。 主催地:日本の大英雄をセイバークラスで呼んだだけあり、極めて強力。 ちなみに今作では「先祖返りを起こした両性具有」の存在。 結構押しが強く目立ちたがり。そして、非情に見えて相当できない子を気遣っている。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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ゆずれない願い アニメ「魔法騎士レイアース」OPテーマ 同じく本人歌唱でCSpop n14にも収録されている。 BASIC MEDIUM HARD Level 2 5 8 Objects - - - BPM 89-140 TIME Artist 田村直美 Version plus(田村直美 PACK) 動画 攻略 名前 コメント ※攻略の際は、文頭に[BASIC] [MEDIUM] [HARD] [SPECIAL] のいずれかを置くと、どの譜面に関する情報かが分かりやすいです。 コメント(感想など) 名前 コメント ↑攻略と無関係の曲に対するコメントはこちらでお願いします。あまりにもかけ離れた内容は削除される場合があります。
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「――ちゃん、起きて」 「……」 「――美希ちゃん!」 「……あふぅ」 「よかったぁ……おはよう、美希ちゃん」 「ん……雪歩……おやすみなの」 「寝ちゃダメだよ、美希ちゃん!? もうレッスン場が閉まっちゃうから、出ないと……」 「む~、もうそんな時間なの?」 「はう!ご、ごめんね、待たせちゃって……。 私ばかり何度もレッスンし直したから……。 結局、終盤はほとんど私のソロレッスンみたいになっちゃって……。 美希ちゃんはどの振りも一発オッケーだったのに、私本当にダメダメですぅ……」 「まったくなの」 「うぅ……」 「それにしても、ミキと雪歩のユニットなんて珍しいよね」 「そうだね……で、でも、私と美希ちゃんだと不釣り合いだし、やっぱり辞退した方がいいかな……」 「ミキは楽しみだよ?」 「えっ、楽しみ?」 「うん。ミキは気づいたの。765プロのみんな、それぞれ個性があるって」 「個性……」 「ミキね、学校の先生に、お前は勉強もスポーツもなんでもやればできるって、褒められたんだ。 でも、気づいたの。ミキと雪歩で同じ歌を歌っても、それは同じ歌じゃないの。ダンスもお芝居も同じ。 ミキは雪歩にはなれないし、雪歩もミキにはなれない。みんなそう。どこかにマネできない部分があるの」 「……」 「それが、個性。その個性をかけあわせたとき、もっとドキドキするんだ」 「かけあわせる……ユニット、ってことだよね」 「ピンポーン!だから、雪歩とのユニット、楽しみなの」 「美希ちゃん……」 「雪歩はどう?楽しみじゃないの?」 「……ううん、私もすごく楽しみ! 私も私の個性を出せるように……あと足をひっぱらないように、がんばるね!」 「うん、がんばるの!」 □ 「ふあぁ……よく寝たの。やっぱり事務所のソファは最高なの」 「おや、美希。いま帰るところですか?」 「うん。貴音は屋上に用?」 「ええ。今宵は月がよく見えるので、少し見ていこうかと」 「ふーん……」 「美希もどうです?」 「じゃあ、せっかくだし行ってみるの」 「ふふっ……では、行きましょう」 「うわぁ、本当に月がおっきいの。 そういえばお姉ちゃん、今日はスーパームーンだって言ってたかも」 「月は古来より、多くの人の心を捉えてきました。 かぐや姫の伝承しかり、ウサギが住むという言い伝えしかり」 「十五夜のお団子もそうだよね」 「ええ。では、どうしてそれほど月は魅力的なのだと思いますか?」 「うーん……キレイだからかな」 「それもあるでしょう。しかし、それだけではないと私は考えています」 「じゃあ、どうして?」 「月を見る人は、月に自分自身を重ねているのです」 「自分自身を重ねる?どういうこと?」 「月はみずから光ることはできず、太陽の光を反射して光っています。 すなわち、他者の力がなければ輝くことのできない存在ということなのです」 「……言われてみると、そうかもね」 「ええ。この私も、プロデューサーをはじめ多くの方々に助けられて、アイドルをしている」 「そっかー。だから月に自分自身を重ねているんだね」 「そう……ただ、中には特別な人もいると思います」 「特別な人?」 「みずから強い光を発して、周囲を光らせる……太陽のような人です」 「ふーん……」 「ふふっ。小難しい話をしてしまいましたね」 「ううん。なんとなく、わかる気がするの」 □ 静謐な空気に包まれた美術館の、入口から近い展示室にて。 眠りから目覚めた美希はゆっくりと、床から上半身を起こした。 カメラのピントが合うように、ぼんやりとした視界がクリアになっていく。 そうして、ここがレッスン場でも事務所でもなく、美術館であることを思い出す。 「さっきまでの、夢?ってコトは……」 先程まで見ていた光景は、それを夢だと認識したとたんに、美希に悪い想像をもたらした。 雪歩や貴音が夢に出てきたのは、いわゆる予知夢のようなもので、何かの予兆ではないか。 最初の放送で春香の名前が呼ばれたように、雪歩や貴音にも良くないことが起きているのではないか。 「そんなの、やなの!」 これまで美希は、大切な存在を喪う経験などしたことがなかった。 家族は両親も姉も健在で、そもそも“死”に触れた経験自体ゼロに等しいのだ。 加えて、天海春香を喪ったからこそ、仲間を喪いたくないという気持ちが何より強い。 ただの夢であってほしいと思いながら、周囲を見渡す。カミュとハンターの二人は床で寝ていた。 誰かに相談したかったが、ナインズくんの姿はなかった。ケータイも無いから、メールを送ることもできない。 「……ううん、悩んでもしかたないの。 たしか亜美と真美もそんなカンジで歌ってたよね」 美希は双海亜美と真美ふたりの持ち歌を脳内で再生して、不安な気持ちを紛らわせる。 生まれつきのマイペースさもあって、悪い想像を抑え込むことに成功する。 そのとき、近くで落ち込んだ声がした。 「むううん……」 「あれ?おはなちゃん、しょんぼりしてるの」 おはなちゃんことムンナは、美希の近くでふわふわと浮いていた。 その頭から出ている煙は、これまでのピンク色とは微妙に異なっている。 煙はわずかに黒みを帯びており、その表情にも陰りが見える。 「うーん。どうしたんだろ?」 「……むう」 美希はムンナの頭部をやわらかく撫でた。しかし、反応は鈍い。 全身をくまなく観察してみても、わかりやすい怪我の傷や病気の兆候は見られない。 こうなると美希には判断がつかない。なぜなら美希には、ポケモンどころか一般的な動物の知識もろくにないのだから。 それでも頭をひねって考えると、あるひとつの可能性に思い至る。 「あ!もしかしたら、イヤな夢でも見たのかも。どう?おはなちゃん」 美希と同様、悪夢を見てしまったせいで落ち込んだのではないか。 そう問いかけても、ムンナの表情は変わらない。 どう対処したものかと、美希は首を傾げる。 「そうだ、こんなとき響なら……!」 美希はふと、同じアイドル仲間の我那覇響がしていた話を思い出した。 響は何匹もの動物たちと暮らしており、普段は仲がいいが、たまにケンカをすることもあるという。 ケンカのあとはどうしても、響自身も動物たちも、気分が落ち込んでしまう。 そんなときに、響はいつも得意の歌やダンスの力を借りるのだそうだ。 浮いているムンナに手招きをしながら、美希は口ずさむ。 「MOONY GOOD NIGHT 真夏に光る~♪」 いわく、楽しい雰囲気を好むのはヒトもイヌも変わらない。 歌やダンスを楽しむことで、自分自身も周囲の動物たちも楽しい気分になるのだと。 「お月様 お願い良い夢を~♪」 表情に陰りがあるのは落ち込んでいるからだと、美希は判断した。 ムンナを膝の上に置いて、頭部を撫でながら、やさしく語りかけるように歌う。 選んだのは、美希の楽曲のレパートリーの中でも、とくに穏やかであり、夢見心地になれる曲だ。 「むううん!」 「おはなちゃんもいっしょに歌うの!」 「むぅ~ん♪」 「あはっ!」 膝の上のムンナは美希の歌に合わせて、ぴょこぴょこと身体を左右に揺らしはじめた。 目を細めながら調子外れな音を出すさまを見て、美希もつられて笑顔になる。 それからまるまる一曲、美希はムンナと心ゆくまで歌を楽しんだ。 □ ふむ、あの娘以外の二人は眠り、もう一人は美術館の外。 しばらく頃合いを見計らっていたが、この好機を逃す手はあるまい。 あのとき塗料にし損ねた人間が現れたときには驚いたが……。 わらわに気づいた様子もない。今度は確実にまる飲みにしてくれよう。 それにしても……この身はいちど消滅したはず。 それを復活させていただき、ふたたびお役に立てるとは、まさに無上の喜び。 あの方からは「首輪をはめた人間を吸収しろ」と命じられた。 その理由まではわからないが……もとより、偉大なるあの方を疑う必要などない。 あの方の寛大なお心遣いは、わらわへの信頼あってこそ。 そうであるならば、その信頼に応えることで感謝の意を示すべきだろう。 さて、まずは能天気な娘からだ。 寝ている男どもに比べれば、まだいい色になりそうだ。 カカカ……ひとりずつ塗料にしてくれる。 この美術館を訪れたのが、貴様らの運のツキよ。 □ 「ふう……」 美術館の女子トイレの洗面台で、美希は一息ついた。 ひとまず、ムンナのテンションを元通りに戻せたことに安堵していた。 ムンナには美希がトイレに行く間、カミュとハンターの様子を見てもらっている。 「それにしても、カミュもハンターさんも、ぐっすり寝てたの」 二人の寝顔を思い出しながら、蛇口をぐいと回す。 美希とムンナの歌声を聞いても、起きるそぶりを見せなかった二人。 彼ら二人はこの美術館に来るまでに、激しい戦闘を繰り広げたと話していた。 「ほんとうに疲れてたんだね。ご飯モリモリ食べてたし。 あ、ちゃんとセッケン付けないと、律子…さんに叱られちゃう」 備え付けのハンドソープのポンプを押す。 765プロの事務所では、体調管理の一環として手洗いの習慣化を促されていた。 面倒で適当に済ませてしまう美希は、ルールを決めた秋月律子から説教されることもしばしばあった。 たあいのない日常のひとコマを思い出して、美希は笑みをこぼした。 「そうだ、ナインズくんどこ行ったんだろ。眠くないのかな。 あれ?アンドロイドは寝なくても平気、って言ってたっけ?」 しっかりと泡立ててこすり、流水で泡をすすぐ。 美希たち三人が寝ていた部屋に、9Sの姿はなかった。 さきほどまでの会話の流れからすれば、三人を放置して去るとは考えにくい。 それに、9Sから美希へとされた宣言のこともある。 「貴方を護ります、かぁ……。 そんなこと言われたの、はじめてかも」 ゆっくり流れて消えていく泡を、じっと見つめる。 数時間前、美希と9Sの二人は互いに約束を交わした。 独りにしない。その言葉に込められた感情は異なるとしても。 「ナインズくんは、ウソはつかないって思うな」 その言葉に嘘偽りは無いことだけ、美希は確信している。 ただし、不安要素もある。9Sの精神は安定しているとは思えない。 「……いなくなったり、しないよね」 ヨルハとは何なのか。 9Sは何を抱えているのか。 記憶を取り戻すことで、何が起こるのか。 どれも、美希には見当もつかないことだった。 「……あっ」 備え付けのハンドペーパーで濡れた手を拭いて、ゴミ箱に投げ入れる。 丸めたペーパーはゴミ箱のふちに当たり、床にぽとりと落ちた。 「……」 無言のままそれをひょいと拾い上げて、あらためてゴミ箱へと入れる。 ただそれだけのことなのに、美希の手は震えていた。疲労ではない。 脳裏に浮かんできた9Sの言葉が、美希の不安を噴出させたのだ。 「とにかく、このままだとダメ」 美希はそう呟いて、洗面台の鏡にうつる自分を見つめた。 胸元にチョウの模様をあしらったグリーンのキャミソールと、紺色のスカート。 いつもとまるで変わらない、そのままの星井美希がそこにいる。 「今のままだと、なにかあったときに動けないの」 このまま、9Sに護られているだけの状況ではいけない。 互いに大切な約束を交わしたのだから、美希も9Sの力になりたい。 美希の心には、これまでに交わした約束よりも能動的な感情が芽生え始めていた。 「ミキもナインズくんを護りたい。 でも、そのためには戦えないといけない……」 ぽつりぽつりと呟いて、美希自身のするべきことを確認する。 目標のオーディションに合格するためには、レッスンが必要不可欠。 アイドル活動を初めたての頃の美希は、そんな当たり前のことも知らなかった。 しかし、初の単独ライブを終え、プロデューサーから新人卒業と評された今の美希は違う。 目標達成のためには行動が必要だと身に染みて知っている。だからこそ、するべき行動を導ける。 現状の美希にとって、目標とは護ること、そして行動とは戦うことだ。 「だから、ナインズくんには止められたけど、これを……」 ゆえに、美希は行動を選択する。 洗面台のそばに置いた、とある支給品を見つめる。 支給品を確認した9Sからは使用を控えるように言われたアイテム。 いずれ使用することになるかもしれないそれを握りしめて、美希は再び鏡へと視線を移した。 すると、知らない幼女が鏡に――しかも美希の背後に――写り込んでいた。 「わっ、びっくりしたー!」 少し驚いて振り向くと、トイレの入口付近に幼女が佇んでいた。 服装は洋風で、低身長の高槻やよいと比べても背が低い。年齢は十歳にも満たないだろう。 とつぜん現れた相手に、どう対応しようかと逡巡している間に、幼女の方から声をかけてきた。 「お姉ちゃん。わたしのパパとママ、知らない?」 「パパとママ?……キミもここに連れてこられたの?」 「え?ええと……よくおぼえてない。 この美術館にパパとママといっしょに来たんだけど、はぐれちゃって」 目元を拭うしぐさをするメルを見て、美希は弱ってしまう。 小学生の女の子から告白されたこともある美希だが、励ましたり慰めたりするのは不得意だ。 もし三浦あずさならどうするか。美希はあずさのことを思い浮かべながら、言葉をかけることにした。 「……迷子になっちゃったんだね。キミ、名前は?」 「わたし、メル……ぐすっ」 「メル……かわいい名前なの」 両親とはぐれて、いつの間にかここに辿り着いていたと、涙声で話すメル。 そんなメルの様子を眺めた美希は、わずかながら違和感を覚えた。 「……?」 メルの話によると、メルは美術館にパパとママと来て、いつの間にかはぐれたという。 しかし、ずっと美術館にいたのにもかかわらず、美希は誰の姿も確認していない。 そして他の三人も、誰一人として親子の話などしていない。 「お姉ちゃん、おねがい。パパとママを探して! きっとこの美術館のどこかにいるはずなの……」 「うーん、そう言われても……」 美希は当惑を隠さずに口ごもる。 わずかな違和感は疑惑へと変わりつつある。 それに、言葉だけではなく、見た目にも違和感がある。 このままメルという幼女を素直に信じるべきか否か、美希は決めかねた。 「……あっ!思い出した!」 「え?」 「パパとママがいなくなる前、きれいな絵を見てたよ」 「きれいな絵って、どんなやつ?」 「えっと、ろうかにあった美人さんの絵」 「廊下……ああ、そういえばあった気がするの」 美希は古めかしい女性の絵画のことを思い出した。 横を通り過ぎたとき、視線のようなものを感じたことも。 そのときに抱いた率直な感想を、つい口にしてしまった。 「ミキ的にはあの絵、あんまりイケてないって感じ」 「…………」 「そんなに美人ではないと思うの」 「ねぇ、パパとママのこと、探してくれないの?」 小首をかしげて尋ねてくるメル。 その雰囲気に剣呑さが増したことを、美希は肌で感じていた。 「ううん。でも、いちどナインズくんに尋ねてから……」 「もういい!」 「あっ、メル!?」 慎重な策を取ろうとした美希の言葉を遮って、メルはトイレを飛び出した。 そして、カミュとハンターの寝ている部屋とは反対方向、女性の絵画のある廊下へと向かう。 まるで美希の態度に業を煮やしたように。 「……」 美希は考える。メルが虚偽の発言をしている疑惑はある。 しかし、本当にメルが両親とはぐれている可能性も否定はできない。 その場合、メルの両親には姿を現わせない理由があることになる。監禁されているのか、さもなければ――。 「――それは、ダメなの!」 メルの両親は殺害されている可能性がある。そのことに思い至り、美希は駆け出した。 独りになったメルが、もし危険な人物と遭遇してしまったら。美希は絶対に後悔する。 ほどなくして、女性の絵画のある廊下へと辿り着く。付近には誰もいない。 「これ、だよね……」 あらためて目にした女性の絵画は、柔和な笑みをたたえていた。 解説文によると、壁画の模写らしい。デザインや配色はシンプルながら丁寧に描かれている。 とはいえ美希からすると面白味のない絵画だ、という評価は変わらなかった。 それよりも、と美希は周囲を見回す。メルも近くにいるはずだった。 「お姉ちゃん、来てくれたんだね」 すると背後から、幼い声をかけられた。 メルの無事を確認して、美希はひとまず安堵する。 「メル!よかったの……」 振り向いた美希。その安堵は即座に警戒心へと変化する。 メルが悠然と構えていた。怯えた態度など、毛ほども感じられない。 「あはは……ははは……」 「!?」 とつぜん笑い出したメルを、美希は理解できずにいた。 このときの美希に不足していたもの、それは何よりも経験である。 これまでに異常事態を経験してきた者であれば、あるいはその場から離れることもできたかもしれない。 そう、カミュやハンター、あるいは9Sであれば。 「カカカ……カカカカカ……!」 しかし、美希は態度を急変させたメルに意識を割いてしまった。 そのせいで、絵画から――正確には女性の胸元にあるカギから――放たれた怪しい光に反応するのが遅れた。 哄笑しながら雲散霧消していくメルと、驚愕する美希。 「えぇっ――!?」 そして思考よりも速く、まばゆい光は美希を飲み込んだ。 □ 「うっ……ここは……?」 気がつくと美希は奇妙な場所に倒れ込んでいた。 そこは石造りの歩道のようで、ただし中空に浮いていた。 「不気味なところなの……」 恐怖心に身震いして、美希は周囲を見渡す。 まっすぐ伸びた歩道には、等間隔で炎が揺らめいているものの、それでも暗い。 そして、歩道以外の周囲の空間は、その上下左右すべてが暗雲に包まれていた。 「ナインズくん!カミュ!ハンターさん!」 大声で名前を呼んでも、返事は無い。 目を凝らすと、前方に人影らしきものが見えた。 美希は駆け出した。今は誰かと合流するのが最善だ。 ゆっくりと近づいてくる人影。その輪郭と容姿が次第に明瞭になる。 「ひっ……!な、なにコレ!?」 土気色の肌。ぎょろりと飛び出た眼球。開いた口の隙間から垂れるよだれ。 リビングデッド。それは生者を呪うために墓場よりよみがえった、ゾンビである。 美希の全身に怖気が走る。嫌悪感はもちろん、強い悪意に触れること自体、初体験だった。 「こいつら、何匹もいる!?」 リビングデッドは背後を向いて手招きのような動きをした。 すると、地中から同じリビングデッドが這い出てきた。 その数は二体、三体と次第に増殖していく。 「近寄らないで欲しいの……っ!」 リビングデッドの動きは緩慢ではあるものの、明確に美希を追跡している。 このまま歩道に留まっていても、体力が尽きて捉えられてしまうことは容易に想像がついた。 なおも増え続けているリビングデッドを遠巻きに見て、美希はひとつ息をついた。 「もう……ぶっつけ本番だけど、やるしかないの!」 美希は震える手で、あるアイテムを髪に装着した。 それは“シルバーバレッタ”と呼ばれる銀の髪飾り。 その穴には既に、マテリアがひとつセットされている。 「……」 マテリアの使用方法は、解析した9Sから説明を受けていた。 目を閉じて、9Sの説明を思い出す。曰く、精神を集中させるのだと。 (集中……集中するの……) 美希は魔力という概念を知らない。 それでも、アニメや漫画で魔法を使うときのイメージを脳裏に浮かべる。 相手に魔法を命中させる。その一心で、精神を極限まで集中させていく。 「いっけー!サンダー!」 そうして放たれた雷の魔法は、リビングデッドの群れへと降り注いだ。 するどい雷光は死体の精神と肉体を駆け巡り、電気信号を遮断する。 リビングデッドの動きは止まり、そのまま崩れ落ちた。 「ハァ……ハァ……」 一方の美希は、肩で息をしていた。 魔力を持たない人間にとって、魔法の行使は体力を消耗する行為だ。 サンダーは下位の魔法であるが、それでも美希の体力の消耗は激しい。 「でも、なんとか……」 「カカカ、無駄な抵抗よ」 リビングデッドを一掃できた、その事実に安堵したのも束の間。 天から不気味な声が降る。その笑い方に、美希は聞き覚えがあった。 「メル……!」 「カカカ、ただの小娘かと思えば魔法を扱えるとは。 驚かせてくれる……しかし、威勢がいいのもここまでよ」 指パッチンのような音と同時、歩道の向こうから新たな人影が現れた。 美希は息をのむ。リビングデッドには嫌悪感を抱いたが、このモンスターには違う感情を抱いた。 それは暴力への恐怖。四本の腕はどれも丸太と見間違うほどの剛腕で、トゲつきのグローブを嵌めている。 マッスルガード。頑丈な肉体を活かした攻撃を主とするモンスターである。 「そんな……」 「おぬしの首であれば、掴んだだけでへし折れるであろうな」 美希はへたり込む。その目には絶望が浮かんでいた。 体力的に、もういちど雷の魔法を唱えることはできない。 なまじできたとしても、その場で体力が尽きて倒れてしまうのは確実だ。 「もうダメ、なの……?」 「カカカ……」 勝利を確信した笑い声を、どこか遠くに感じながら、美希は目を閉じた。 マッスルガードの装着した鎖から鳴る、ガチャガチャという音が近づいてくる。 (これじゃあ、ぜんぶ中途半端になっちゃうね……。 ナインズくんとの約束も……おはなちゃんのことも……) 「むううん!」 「――え?」 美希は聞き覚えのある声に、驚いて目を開けた。 するとそこには、サイケこうせんを真正面から食らい、仰向けに倒れ込むマッスルガードの姿があった。 勢いよく振り向く。そこにはおはなちゃんことムンナの姿があった。 美希は満面の笑みを浮かべて、ムンナへと駆け寄った。 「むううん」 「おはなちゃん!助けに来てくれたんだ!」 「むう~ん」 「ありがとーなの!ホントに……」 涙目の美希はムンナをぎゅっと抱きしめた。 その頭上から、ふたたび不気味な声がかけられた。 「ほう。モンスターをそこまで飼い馴らしていたか。 つくづく貴様は予想外の存在よ。ならば、わらわ手ずから吸収してくれる!」 美希は頭上を仰ぎ見た。今は警戒を緩めるべきときではない。 天の不気味な声は、まだ余裕綽々の態度を崩していないのだ。 魔力と呼ぶべきエネルギーが、その空間に凝縮していく。 「わらわは美と芸術の化身メルトア! 貴様はこの場所で、わらわの塗料となり果てるのだ!」 宣言の直後、絵画の女性に似た雰囲気の、緑髪の巨大な女性が空中に出現した。 青と紫を基調とした西洋風ドレスに、黄金の王冠と胸元に光るカギ。 さながら王女のような佇まいで、見るものに威圧を与えている。 メルトアの深紅に光る双眸が、美希とムンナをじっとにらんだ。 「しかし残念だ、メインディッシュが控えているのでな……。 ゆっくり味わうことはできそうにない。すぐに吸収してやるわ」 「メインディッシュ……?ナインズくんたちのこと!?」 「カカカ!さて、どうかな?」 「そんなこと、絶対させないの!」 「むううん!」 美希はメルトアに対して毅然と言い放つ。 ムンナと合流できたことで、絶望感は和らいでいた。 圧倒的な大きさの敵に対しても、立ち向かえるくらいには。 「カカカ。小娘とはいえ愚かよのう。 よいか?わらわに吸収されることで、貴様は絵の塗料となる。 わらわという至高の芸術を彩れることこそ、得がたい幸福と知れ!」 そう言い放ち、メルトアは深紅の瞳を閉じた。 「むううん……!!!」 「うん、なにか来る……!」 美希はムンナの声に応じて、メルトアをじっと見つめた。 ムンナは特性の“よちむ”で、美希は直感的に、メルトアから危険を感じ取る。 しかし、それに対応するよりも、メルトアの瞳が開かれる方が、何倍も速かった。 「むううん!」 「マズいの!」 メルトアの瞳から、高熱のレーザーがほとばしった! →
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autolink DC/W09-067 カード名:忘れない思い出 美春 カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:7000 ソウル:1 特徴:《メカ》?・《バナナ》? 【自】このカードがアタックした時、あなたは自分の山札の上から1枚を公開する。そのカードが《メカ》?のキャラなら、あなたは自分の控え室のキャラを1枚選び、手札に戻してよい。そうしたら、あなたは自分の手札を1枚選び、控え室に置く。(公開したカードは元に戻す) 美春は自分のために、ほんの少し長生きすることよりも、 たくさんの人達のために生きたいんです レアリティ:C illust.CIRCUS アタック時の手札交換能力持ちカード。無論《メカ》?単なら高確率で成功する。 パワーは低いがノンコストで交換は強い。 複数出して大幅に手札を入れ替えることもできるし、リフレ前にCXを落としたりすることもできる。 【メカデッキ】?なら入れておいて損はしないだろう。 ・関連ページ 「美春」? 《メカ》?
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232 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/02(日) 21 06 25.43 ID HD2QBAQo ただいま。 全然関係ないけど、前スレの812が妙に嬉しかったなぁ。 書いた人ありがとうな。 じゃあ続き書くよ。 236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 07 27.09 ID kKvGX8s0 お疲れ様。 無理しない程度に書いてくださいな。 237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 07 30.14 ID Qx5.kiA0 wwktk 240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 08 16.72 ID 3dz709co 232 あの画像、上段中央が 1だよ? 243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 09 43.27 ID lYx7Tnoo 240 ちょwwwwwwwwwwwwwwwwww 250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 13 42.84 ID BougaA20 + + ∧_∧ + (0゜・∀・) ワクワクテカテカ (0゜∪ ∪ + と__)__) + 283 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/02(日) 21 26 36.35 ID HD2QBAQo 「私は、マ男くんの過去にどんな事があったかは知らないよ。 なんで学歴が中卒なのか。なんで今まで職務経験が無かったのか。 ここについては、人によって意見が変わるだろう。 でもね、私は思うんだよ。大事なのはそういう所じゃないんだ。 何を理由に働くのか。何故自分は働くことにしたのか。 ここが重要だと私は思う。一番最初に話したけど、努力、チャンス、そしてそれを見逃さない判断力・・・。 マ男くん、私が見る限り、君はこの内の二つをすでに持ってるんだよ」 この人は、まだ俺にやめるべきではない、と言っている。 まだやれる。頑張れると言っている。 「君は未経験でこの会社に入ってきた。私と一緒でね。 そして、リーダーから何も教えて貰わずに仕事を任されただろう。 その時、君はどうした? 井出さんに聞いたり、私に聞きに来たりした。 みんな忙しくて、マ男くんに構ってあげられなかった。 それでも、君は諦めなかった。一人で努力して、一人で判断して、一人で完成させただろう。 私は違ったよ。 リーダーに何度も聞きに行って、怒鳴られながらも、教えてもらわないと仕事が出来ませんって反撃して そうやって、人の力を使って完成させた。 どっちが凄いと思う? 私は、マ男くんの方が凄いと思うよ」 藤田さんと俺は、共通点も多いが、真逆だと言える部分も多いことが分かった。 俺は今まで、人を信用できた試しがなかった。友達だと思ってたやつにいじめられたり、手の平返されたり 常に裏切りと背中合わせで暮らしてきた。だから俺は、一人で頑張らないと生きていけないと思ったのだ。 所が藤田さんはどうだ。今まで上手く行ってきた分、人の温もりや優しさを知っている。 だからこそ、あの真底最悪のリーダーや井出にも諦めず、教えを請う事が出来た。 そしてそれが結果となっている。 俺と藤田さん・・・全く違う人生を歩み、ある一点で交錯する場所・・・。 藤田さんがこの部分を話し始める。 285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 28 34.96 ID TlmwbRI0 やっぱりいいね。考えさせられるよこの文章 スパイダーマンを見ているみたいだよ 287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 28 54.25 ID CfuEDGso 伏線だったのか・・・ 中卒ってことがいかに関係ないか思い知らされる文章力だなこりゃ 288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 28 54.76 ID Qx5.kiA0 藤田さんも最初からできる人じゃなかったのか 289 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 29 01.86 ID vLdjJqs0 283 ちょwwwwwwいきなりwwwwwwwwww なんか二人の主人公みたいだな~ 290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 29 40.74 ID 8BgcoIIo リーダーの教育方針は一貫していていいな 291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 30 08.87 ID N00ioOMo 290 天然だけどな しかも自己中心的 307 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 38 02.54 ID GVKczVQo 藤田さんイメージ 309 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 39 20.86 ID kKvGX8s0 307 イケメンwwwwwwwwwwww 310 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 40 37.68 ID cpyHQF20 307 そうそうそうこんな感じwwwwwwwwww 311 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 40 41.53 ID 8xONJTQo 307 なにこの801に持ってこいな画像wwwwww 312 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 40 51.85 ID UuBnO4oo 307 カッコよすぎwwww 331 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 52 40.02 ID YXy/0b.o でもさ、リーダみたいのは結構周りにいるんだけど、 藤田さんは、なかなかいないよなぁ。 332 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 53 22.36 ID EGcMpVY0 331がなればいいさ 334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 54 07.33 ID IttH47I0 藤田さんのようになりたいよな 人望ってのはそういうところから生まれるんだなとわかるいい人だと思うよ 337 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/02(日) 21 55 55.08 ID HD2QBAQo 「マ男くん、今君は、この会社をやめたいって思ってるだろう。その気持ちが分からない事もない。 だけど、やめた先に何があるだろう? よく考えてごらん。私は、今はやめるべきではないと思うよ。 君がどういう理由で、長い長い無職歴を捨て、働く気になったのかは知らない。 私を例にあげるならば、私は彼女が死に、ご両親からの手紙で働く気が起きた。 つまり、人の出会いと別れが、私の原動力となったんだ。 こうなったら人は強い。どんな困難にだって立ち向かえる。 私は少なくとも、こう思っている。 君は私よりも無職歴が長いようだったから、私なんか足元にも及ばない衝撃を受けたんだろう」 藤田さんの言う通り、俺と藤田さんは人の死で大きく人生が変わった。 そして俺は、どんな事があってもくじけないと決めたんだ。 何度、書類選考で落とされようが、面接までこぎ着けて落とされようが、父ちゃんに良く頑張った、と言われようが 俺は決して諦めなかった。 入社日に考えられないような現実を突きつけられても、初めてのプロジェクトリーダーで死にそうになっても 俺は諦めなかったんだ。 藤田さんは、人の出会いと別れが原動力となった、と言った。 俺が頑張ってこれたのは何故だ? 確かに先述の人の死もあるだろう。 だけど、何よりも、藤田さんのようになりたいから。藤田さんが憧れの人だったから。 なんだ、俺だって、出会いが原動力になってるじゃないか。 中卒がなんだ? 中卒だから仕事ができないのか? それは違う。 仕事ができないなら、できるようになればいい。 中卒なら、大卒に負けないぐらい仕事ができるようになればいい。 この考え方こそが、大事なんじゃないのか? 「君は、確かに今の時点では私や上原さん、中西さんには仕事ではかなわないだろうし コミュニケーションや度胸では、井出さんやリーダーにはかなわないだろう。 だけどね、君はこれら全員を上回る底力を秘めてるんだよ。少なくとも私はそう思うよ」 340 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 56 56.51 ID ZQx.mxco 藤田さんみたいな先輩が欲しい 341 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 58 42.56 ID kKvGX8s0 藤田さん・・・ホントにいい人だな 343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 59 40.20 ID VHeim8c0 自分より上回るとわかってて育ててくれる人ってそうそういないしね 345 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21 59 46.64 ID EharnlM0 君はこれら全員を上回る底力を秘めてるんだよ。少なくとも私はそう思うよ なんという心に響く言葉を吐くんだ。こ の人が上司ならどこまでもついていきたくなるんじゃないか? 347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 01 15.49 ID RakAJEAO 345 藤田さんとマがいるなら この会社に入ってもいい 346 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 00 50.05 ID RvlVLDQo 失礼だが長い長い無職歴糞ワロタwwwwww 352 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 02 36.10 ID 8BgcoIIo 上原さんまだ頭数に入ってるんだww 356 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 03 35.07 ID TlmwbRI0 藤田さんのような人がいたらいいナじゃなくて おまえらが藤田さんのような人間になれるように頑張れよ。 俺もそうなるように頑張るから。 365 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 06 08.77 ID RakAJEAO 中西はあれでもPG歴五年だからなあ 362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 04 17.71 ID IvBu4bAo しかしやっぱり・・・ 常識ある人なら、ある程度経験積んだら、こんなとこ転職すると思うんだが。 363 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 05 48.31 ID VHeim8c0 362 社長に世話になったとかなんかあるんじゃね? 364 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 05 57.58 ID 0NrOEpso 362 マ男も藤田さんも上原さんも色々ワケあり 375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 09 05.11 ID 7s1jWEYo 転職って、、、三年前って超就職氷河期だぞ? 大卒新卒ですら苦労したってのにいくら経験者だからって 当時はそうやすやすと転職できる環境じゃなかったと 釣られてみる 376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 09 50.82 ID cvwahkwo 藤田さんは上原さんを亡くなった彼女と同じにするまいと思ってるから 上原さんを見捨てて転職するようなことはできんのじゃないか 373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 08 12.56 ID Ipewbyw0 上原さんがリーダーなればいいんじゃね? 379 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 10 17.24 ID RakAJEAO 373 全てのやり取りをメールにする必要があるなww チャットの場合はマのPCのスペックをあげなきゃだめだww 380 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 10 20.96 ID 12vaTDgo 373 それはwwwwwwww 382 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 10 53.00 ID HOkagY2o >君は、確かに今の時点では私や上原さん、中西さんには仕事ではかなわないだろうし > コミュニケーションや度胸では、井出さんやリーダーにはかなわないだろう。 > だけどね、君はこれら全員を上回る底力を秘めてるんだよ。少なくとも私はそう思うよ」 ドラクエの勇者ってこんな感じだな 385 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 12 05.93 ID EGcMpVY0 例えが微妙すぎるwwwwwwwwwwwwwwwwww 386 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 12 15.46 ID lYx7Tnoo 目の前がよく見えない。。。 なんか目から血が流れてきてるんだけど・・・ 396 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/02(日) 22 14 08.84 ID HD2QBAQo 「努力も出来て、一人で的確・・・かどうかは分からないけど、間違いではない判断も出来て。 マ男くんは、真の意味で強い人間なんじゃないかな。それに、誰にだって挫折はある。 重要なのは、そこでくじけるのか、それを力とするのか、この違いなんじゃないかな。 君はチャンスに恵まれていない。酷かもしれないけど、私はそう思う。 だけど、入社日に渡された仕事をこなした君を見て、私は君を育てたいと思った。 私はそれを社長に言ったし、社長も私と同じことを思っていた。 だからじゃないけど、君の事は気に掛けていたし、どうしようもない時は手を差し伸べた」 まさか、この件は・・・。俺はここで薄々感づいていた。 平成の孔明、藤田さんは、俺を 「学歴の件に関しても、バレた時に助けようと思ったよ。君は明らかに様子がおかしかったからね。 だけど、私は思ったんだ。 ここで助けたら、マ男くんは、いつまで経っても一人立ち出来ないのではないか。 いつまで経っても、私を頼るんじゃないかとね。だから、限界まで私は我慢した。 一種の賭けでもあった。最悪、連絡無しで会社を去る可能性だってあるんだから。 私はこの事を社長に話し、辞職を願い出た時、私を呼んでもらうように言っておいたんだ」 間違いない。この人は、この学歴事件を上手く利用し、俺の精神的レベルアップを図っていたのだ。 なんという孔明の罠なのか・・・ 399 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 15 06.34 ID 8oordyIo 孔明SUGEEEEEEEEEEEEEEEE 400 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 15 12.51 ID bhSxQmgo 藤田さんどこまで孔明なんだよ 402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 15 36.12 ID a8Yro0E0 「平成の孔明、藤田さんは、俺を・・・」 に反応したのは俺だけじゃないはず 409 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 16 45.81 ID BvK.JoMo 402 アッー 403 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 15 47.45 ID lYx7Tnoo さすが藤田さんww 406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 16 17.40 ID Qx5.kiA0 藤田さんは勇者1人でバラモスを倒すタイプ 407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 16 19.83 ID 12vaTDgo 大成長か死か、マジでRPGの世界のようだww 411 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 16 56.95 ID oWwNN4Ao 藤田さんの手のひらかよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 414 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 17 20.73 ID FPAQjs.o 藤田さんすげえええええええ このぐらい先読みなんて孔明には造作も無いことなんだな 俺も頑張ろう…… 415 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 17 25.48 ID mYHYoHM0 まさに孔明・・・ 417 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 17 28.30 ID ICFpu/Ao もう今度から頭のきれる人を孔明と言わずに藤田さんと呼ぼうぜ 419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 17 50.93 ID VHeim8c0 今の日本にまだこんな先輩がいると信じたい… 412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 17 03.16 ID Ipewbyw0 俺の会社にも井手みたいなのがいたよ 企画押してるのに一人だけ「おやすみマンモス」と言って定時に帰ってタクシーに轢かれた 420 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 17 52.87 ID 12vaTDgo 412 最後ふいたwwwwwwwwww 422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 18 07.13 ID 4yLTCo2o 412 ちょwwwwwwwwwwwwwwwwww 424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 18 18.01 ID /sNRprk0 412 抹茶ミルクふいたwwww 428 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 19 15.16 ID RakAJEAO お前ら後輩から藤田さんって呼ばれるように頑張れよっ 俺も頑張るから 431 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 22 08.49 ID 7yszasc0 私、男だけど藤田さんになら抱かれてもいい 432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 22 13.52 ID Q4UOqTA0 なんか泣けた。 こんなに大切にしてくれる人との出会いってそうそうないと思うな。 436 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 23 25.71 ID gxJR4tg0 空気読まなくてごめんなさい にっ、似顔絵・・・描いてきました 459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 26 00.66 ID mYHYoHM0 436 う、うう、うま 444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 24 30.25 ID 799.yKA0 436 うめええ!!! この調子で全員を!!! 446 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 24 42.27 ID dPwJZu.0 436 ちょwwwwwwww 井出wwwwwwwwww 450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 24 55.68 ID qT2/nHA0 436 いい仕事してますね。 453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 25 06.95 ID oftOP/so 436 イメージ通り過ぎてワロタ 458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 25 57.04 ID 7s1jWEYo 436 やばいwwww完璧にシンクロしたwwww 481 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/02(日) 22 30 03.67 ID HD2QBAQo 「社長は、私のこの提案を猛反対したよ。原石をドブに捨てるのと一緒だと。 けど、私はそうは思わなかった。現場で君を見ていて、そんな事をするとは思えなかった。 そして、君はやっぱり私の思った通り、きちんとケリをつけにきた。その君に、今私は話をしている」 俺の中で、何かが再び築き上げられていく。 働く決心、基本情報資格取得、就職、リーダー就任 そして 憧れの人からの認定資格。 自信が、より大きく、より強く、より完璧になって復活した瞬間だった。 「マ男くん、もう一度、頑張ってみないかな。 私は、これからも君を助けていくし見捨てることもしない。 いずれ、君は私と肩を並べ、私を追い越すだろう。 もう一度、頑張ってみないかな」 俺はここで始めて口を開いた。 489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 30 58.87 ID 2i41S9Yo 481 !!!!! 488 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 30 56.56 ID Sf2rznE0 藤田さんかっけー 487 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 30 49.04 ID VAKhnEQo 481 わっふるわっふる 491 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 31 05.91 ID 3dz709co 481 下の口も開いたんだな・・・ 498 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 31 37.82 ID cvwahkwo 藤田さあああああああああん 505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 32 38.33 ID laK2UC6o 藤田さんどんだけ男前なんだよ… 508 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22 32 50.46 ID kKvGX8s0 藤田さんは教育者の鑑だな 527 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 09 06 16.02 ID y/gtPGko 「すいません、ありがとうございます・・・」 言葉が詰まった。色んな想いが、俺の中で渦巻いていた。 俺は自分をほんのちっぽけな存在としか思っていなかった。 例え俺が死んだ所で、世界には、日本には、この会社には何の影響も無いだろう。 そう思っていたが、それは違ったのかもしれない。 中には、引き止めは常識だから、と言う人も居るだろう。 だけど、藤田さんという一人の人間が、俺のために過去を語ってくれた。 確かに話の内容が本当かどうかは分からん。 だが俺に、やめるな、頑張れと励ましてくれた。これは紛れも無い事実だ。 俺はそれに応えないといけない。 「藤田さんのようになれるかどうか分からないですけど」 まだ俺は頑張れるだろう。 「頑張ろうと思います」 「おぉ、そうかw やっぱりマ男くんは、私の見込んだ通りの男だったなぁw」 いや、俺じゃなくて、あなたが凄いと思うが。 こうして俺は、退職を思いとどまった。 ケンジにこの件を話したら「お前を繋ぎとめておく罠だよ」と言われたが、お前ひどすぎるぞ。 先週書いた前述では、一気に復活したかのように書いてあるが、実際はそうでもない。 やはり、最初のうちは戸惑いや不安もあった。 だけど、背水の陣から、藤田さんという強力な後ろ盾が出来たという事が俺の中での最も大きな変化だった。 あの人が居るから大丈夫、安心できる。 他人にそう思わせる事の出来る人が、この日本に何人居るだろうか。 藤田さんは、本当に尊敬できる人だ。 528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 08 08.84 ID Pzzh5oAO 来てる━━━━(゚∀゚)━━━! 529 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 10 41.56 ID wbsmn/k0 オハヨ━━━━(゚∀゚)━━━! 532 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 09 16 11.60 ID y/gtPGko 「じゃあ、マ男くん、顔を洗ってw 先に開発室で待っているよ」 鼻水と涙で、俺の顔はグショグショとなっていた。 「あ、待ってください」 「ん?」 中卒とみんなにバレた。みんなはどう思ってるんだ? 意志が確認できたのは、藤田さんだけだ。 「えっと・・・ちょっと・・・あのー・・・戻りにくいっていうか・・・」 「ん? なんで?」 「いや、やっぱ・・・リーダーがあれだけ・・・でしたから・・・」 「あぁ、リーダー以外は気にしてないから大丈夫だよ。 大体、うちのチームで大卒はリーダーだけだから」 そ、そうだったのか。確かに藤田さんも大学中退だもんな。 「みんな何か言ってましたか?」 細かく聞く俺。やはり受けた傷は未だに深い。 「いや、特には何も。リーダーが怖くて、みんないつも通りに接することが出来ないだけだよ。 そのリーダーにも、私から話をしておいたから、君は何も気にせずに来れば大丈夫」 そう言って部屋を出て行く藤田さん。そんな事を言われてもな・・・。 しかし、あのリーダーに真っ向から話をしたと言うのか。凄い度肝だ。 俺はしばらく、部屋で考え事をしていた。 藤田さんの話した内容、俺が歩んできた人生、そしてこれからの事。 やはりどう考えても、今は辞める時じゃない。 俺はまだ、人生をやり直し始めたばかりなんだ。 俺がここで辞めたとしよう。誰が喜ぶだろう? 親はもとより、俺自身も喜べるはずがない。まだ頑張れる。 よし、開発室に戻って ・・・ん? 待てよ。・・・何か忘れている気がするな。なんだ? うーむ、思い出せん。 特に重要じゃなかった事までは記憶しているが。 533 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 22 20.35 ID QZZj0ys0 朝早くから乙ww 続きwwktk 534 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 09 26 54.81 ID y/gtPGko そんなこんなで、俺は開発室に戻った。 「ただいま戻りました」 「おかえり、マ男くん」 藤田さんだ。 「おい、マ男」 む・・・。リーダーか。 「はい」 「社長と話してきたのか?」 本当に藤田さんから話を聞いたらしい。 「えぇ」 「そうか。すまんかったな。まぁ気にするな。仕事が出来れば俺は文句無い」 社長と話したのを確認して謝罪なのかよorz しかも、この人の謝罪は信用できん。 しかし、とりあえずは一件落着という所か。 「なーマ男くん」 井出だ。なんだ? 「上原さん、生きてんのかなぁ?」 し、知らんがな・・・。何故それを俺に聞く・・・。 「さぁ・・・。確かに復帰遅いですよね」 「だよなぁ・・・」 間を置く井出。顔がニヤけている。何を考えている。 「ぶふっww ちょっとカワウソだったよねww」 ・・・。 よし、仕事をしないと。 とりあえずは、元の雰囲気に戻りつつあった。 次第に俺も楽になり始めた頃、中西さんから呼び出しがかかった。 今更なんだ? 俺はもうリーダーじゃないんだけどな。何かあったっけ・・・って、思い出した。 藤田さんが既婚でないこと、彼女居ないことを言うのを忘れていた。 536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 28 27.03 ID gliEptAo 来た途端にお前ら・・・・・・ _ ∩ ( ゚∀゚)彡 ワッフル!ワッフル! ⊂彡 539 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 09 35 39.08 ID y/gtPGko これはまずい。だが、飲み会からずっとゴタゴタしていたのだ。 それ所ではなかった。てか、もう半年以上も前の話だぞ・・・。 「マ男さん、藤田さんの件なんですけど」 ほら来た。すいません、中西さん、言うの忘れてました。 「結局、自分で聞きました。で、彼女も居ないみたいで、結婚もしてないみたいなんです」 なんだ、知ってるのか。じゃあ俺はもうこれで 「けど、何ででしょう・・・。私、何か女性として見られてないみたいで・・・」 め、面倒なことになりそうだぞ、これは・・・。 「そ、そうですか。何でなんでしょうね」 藤田さんは過去の件から、もう恋人作らないと思うぞ・・・。 「女性として見られてないっていうか、恋愛対象? として見られてないんです」 それを俺に言われても困るんです、中西さん。 俺に恋愛相談なんて愚の骨頂なんです。 「どうしたらいいでしょうか・・・」 ほら来た。どうしたらいいでしょうかって、どうしようもないですよ。 そもそもで、この人は何故俺に聞くのか・・・。 542 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 41 34.97 ID TpWeDpco 中西さんにとって藤田さんは本命 マ男は間男ってことか 543 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 42 11.56 ID BQTcmgwo 半年以上忘れてたってwwwwヒドスwwww 545 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 09 46 28.00 ID y/gtPGko 「うーん・・・諦めるとか・・・」 と言うと、睨まれてしまうぞ。 この人は、恋愛事になると執拗になる。上手くかわすんだ。 「中西さんの気持ちが伝わってないんじゃないですか?」 「マ男さんもそう思います?」 く、食いついてきた。 しまった。話の路線を変えるべきだ。 「それはどうかは分からないですけど、藤田さんって先天的にモテる人だなーっていうか」 「やっぱりそう思いますよね!? 実は私もうんたらかんたら」 な、なんなんだ。何かさっきからドツボにハマってないか? この人からは逃れられんのか!? 「もう好き過ぎて、自分でもどうにかなりそうで」 何故か俺に藤田さんの想いを語る中西さん。 それを藤田さんに言えば良いんじゃないのか・・・。 いや、言っても藤田さんは困るだけだろうし、結果も見えてるけど・・。 「と、とりあえず、私から言えることは、私に相談されてもどうしようも出来ないって事ですよ」 これだ。これで解放される。 「もう決めました」 何をだ。 「告白します・・・」 な、なんだってー!? 何がどうやったら、この流れになるんだ!? これは面倒なことになってしまったぞ・・・一体これからどうなるのだ。 というか、俺を呼び出した意味あんのか、これ・・・。 547 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 51 08.57 ID xeZjD0go こういう相談してくる時って、もう自分で答え出してるからな。。。 自己肯定のためだけに相談してきて自己完結するパターン 548 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 52 10.87 ID Hg/HWZwo 背中を押してほしい ってだけだろうなww 549 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 09 53 27.78 ID TpWeDpco 振られたら辞める黄金パターンだなwwwwww 550 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 09 57 10.57 ID y/gtPGko それからは、さすがに俺も何か対策は無いものかと頭をひねっていた。 しかし、藤田さんの過去をバラすわけにもいかないし、バラした所で中西さんの事だ。 自分が代わりになると言い出すだろう。 良い方法が思い浮かばん。誰も何のリスクも無しで済ます方法が思いつかん。 しかし中西さんの行動力は異常だ。いや、そうさせてしまう藤田さんが凄いのか? どちらにせよ、中西さんが行動を起こしてしまえば、職場での人間関係がさらにカオスになること請け合いだ。 そんな時だった。 「藤田さん」 中西さんが、ついに動いた。 「うん?」 「今週末、晩御飯ご一緒できませんか?」 や、やりやがった。これで牽制を掛ける気だな。 てか職場で言うのか、この人は・・・。何という・・・。 これじゃ周りの空気を気にして、大概の人は断れんぞ・・・。 中西さん、何という戦略か。 すると俺の隣から 「えっ!?」 井出だった。おまえ、まだ諦めてなかったのか・・・。 「うーん・・・。それは何か理由があってのことかな」 藤田さんが切り返す。 開発室内の全員が、二人を凝視している。 ガン見である。 「断れ、断れっ」 小声で連呼する井出。 お前、たぶんそれ聞こえてるから。 「はい、プライベートでお会いしたいなって」 恥ずかしそうに言う中西さん。 端麗な容姿がさらに雰囲気を引き立てる。 コイツ、狙ってやがる。 藤田さんを落とそうとしている。 少し沈黙した後、藤田さんが答えた。 553 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 10 08 40.47 ID y/gtPGko 「ごめん、それは出来ない」 な、なんだってー!? こ、断ったぞ。 「っしゃ!!」 井出だけが猛烈に喜んでいた。 お前絶対ワザとだろ。 「え?」 中西さんが、なんで?という顔をしている。 相当な自信・・・かどうかは分からないが、この時点で切られるとは思ってなかったのだろう。 藤田さんはPCに顔を向け、口を開いた。 「気持ちは嬉しいよ。だけど、ごめん」 「えと・・・」 「プライベートは、ちょっと無理なんだ」 しばしの沈黙。 もう全員がドラマのワンシーンを見ているかの如く、二人を凝視していた。 「・・・わかりました」 いまいち納得が行ってない様子だが、トボトボと自分の席へと戻っていく中西さん。 リーダーが口を半開きにしている。井出が中西さんに声をかけた。 「中西さん、代わりに僕とどうかな? おいしいディナーを」 「ごめんなさい」 あ、哀れすぎる・・・。 なんだこの差は・・・。 露骨過ぎて、井出がかわいそうに見えてきた。 「はぁ・・・」 ため息をつき、席についた中西さん。 これじゃ、もう今日は仕事にならないだろうな。 そして翌日。 554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 10 36.56 ID Ks8pSw60 井出バロスwwwwww 557 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 16 27.48 ID wbsmn/k0 549がくるか?きちゃうのか? 558 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 10 17 49.58 ID y/gtPGko 中西さんは、今日も元気がないようだ。昼休憩がやってきた。 井出が真っ先に会社を出る。続いて中西さんも出て行った。 「おい、藤田」 「はい」 「なんでお前、昨日断ったんだ?」 「断った・・・?」 「中西さんの誘いだ」 リーダーが珍しく、他人の問題に関与している。 傍若無人を絵に描いたような人が、昨日の件について気にしていた。 確かに藤田さんの過去を知らない人間からしてみれば、あんな美人から誘われて断る男はそうは居ないだろう。 俺だって断らない。たとえ好意が無くてもだ。 それを藤田さんは断った。気になるのも頷ける。 「私では、彼女に応えられないからですよ」 「なんだおまえ、好意に気付いてんのか」 「何となくは。まぁ私では、彼女とは不釣合いでしょう」 本音なのだろうか。 どちらにしろ、中西さんの恋が叶う可能性は、これでもう万に一つも無い。 藤田さんは何事も無かったかのように、再び仕事に打ち込み始めた。 その背中は、どこか寂しいものに俺は見えた。 ・・・中西さんの恋は、静かに終わろうとしていた。 560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 25 37.07 ID xeZjD0go 案外井出と・・・ 563 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 10 29 16.83 ID y/gtPGko そして、時は過ぎ去っていく。 中西さんの契約終了の日が迫ってきた。美人が去る・・・。 恋愛対象として見ていなかったとは言え、俺も男だ。 やはりそれはどこか寂しかった。 「なぁ、中西さん。ウチで正社員にならんか? 俺が社長に直談してやるぞ」 リーダーが声を掛けた。 中西さんは仕事が出来る。 戦力として残ってもらいたい気持ちは、俺にも当然あった。 「いえ、お気持ちだけ受け取っておきます。今の私じゃ、ここに居るのはちょっとw」 だろうな。 藤田さんは、無表情で中西さんを見つめていた。何を思っているのだろうか。 藤田さんのことだ。このような経験、一度や二度では無かったはずだ。 その度に、この人はあぁやって断って来たのだろうか。 だとしたら、昔の彼女の死は、それ程に重かったのだろう。 「中西さん、実は俺ずっと」 井出落ち着け。空気を読め。 「では、みなさんありがとうございましたw また機会があったら、その時はw」 井出の恋は、派手に終わった。 もとい、元から散っていたものが、完全に消滅してしまった。 564 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 31 56.28 ID 8LMgo.AO 井出wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 566 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 33 49.36 ID wbsmn/k0 井出わろすw 565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 32 52.60 ID RBOhG9A0 げんしけんのクッチーが空気読める奴に見えてくるwwwwww井出wwwwww 568 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 34 47.50 ID d5iOH3Qo ここで上原登場 569 :上原:2007/12/08(土) 10 38 54.49 ID lIPl3gDO ぼ、ぼ、ぼ、す、す、す 570 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 10 40 40.12 ID y/gtPGko 第四部「平成の孔明、マ男に過去を語る」このレスで終了だぜ。 そして年月は過ぎ去り、新卒がやってくる季節・・・つまり、春がやってくる。 出会いあれば別れあり。 その逆も然りだ。中西さんは去っていった。 それと同時に、二人の人物が姿を現す事となるのだ。 その人物は、果たしてどんな人間なのか? 俺を支えてくれる存在なのか、はたまた邪魔してくれる存在なのか? 藤田さんの罠で、精神的なレベルアップを果たすことが出来た俺。 しかし、その代償である藤田さんの過去話・・・それは、想像を絶する内容であった。 あの藤田さんが元NEETだったとは。 意外な共通点を発見し、さらに距離を縮めた俺と藤田さんは、この先も絆を深めていくことになる。 だが当時の俺は、これからぶち当たるさらなる壁の存在を、この時は知る由もなかった・・・。 そして残された、いくつかの『謎』・・・。 上原さんはいつ復帰するのか? 藤田さんがリーダーをやらない理由とは? 新たにやって来た二人の新入り、俺としては始めての後輩となる人物とは? そして、スレタイの意味する限界・・・。 全ての『謎』が、次回でついに明らかとなる! どうする俺!? どうなる俺!? 続くぅ!! 次回、第五部・最終章『もう俺は限界かもしれない』 571 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 42 54.84 ID wDMg6SQ0 ついにスレタイの核心にせまるわけだ 572 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 43 01.15 ID t3dMG6ko ついに最終章か! 573 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 43 41.01 ID 8LMgo.AO wktk 575 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 46 37.70 ID JqZTd760 次回も楽しみにしてます!! 578 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 10 51 22.22 ID zGPSe1U0 うん、面白いw 最終章がスレタイとか、どんな燃えアニメなのかとw