約 3,548 件
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/825.html
494 :第三帝国:2012/02/21(火) 20 32 41 ネタSS~世界線変動率200%の世界 「はぁ・・・」 質素ながら上品な一室で、黒と銀の礼装で身を固めた男たちに混じり、 白に金ボタンの礼装に身を包んだ少女(?)こと嶋田××元帥が憂鬱なため息をつく。 その姿は毎度毎度おちょこって来る変態どもに対して疲れたものでもなく、 また第二次世界大戦、そして銀河をめぐる戦争を指導してきた人物には似合わない、深刻なものであった。 「しっかり気を保て、嶋田。 この程度のことなんて書類仕事よりもたやすいだろう」 落ち込む嶋田に励ますように述べる親友の山本大将。 「いや、ヤマモト閣下。 シマダ閣下がああなるのは無理もない。 我々だとて今日起こるであろうイベントが未だ悪い夢でも見ているのではないかと信じたい程だからな」 夢幻会内では「リアルインチキおじさん」 と言われている芸術提督ことメックリンガー上級大将が冷や汗をかきながら答える。 その言葉にウンウン、と幾人かが頷き同意を示した。 「メックリンガー提督、卿はまだそんな風に捉えているのか? これは両国の平和を象徴する重要な出来事ゆえに、この奇跡を祝福すべきではないか」 どんよりした空気を払うべく、 前向きな新人社員気質なミュラー提督が先輩方にいい加減現実を直視しろと促す。 だが、「へんじがない、ただのしかばねのようだ」と呟きたくなるような静けさを以て彼の問いかけに答えた。 「ほう、それはこの俺に対しても言えることなのか?」 「ろ、ロイエンタール元帥」 女を誑しては止まない美貌を持つ帝国の元帥閣下こと、 ロイエンタール元帥はいつもの冷静な態度ななく、ゲンナリとした空気を纏っていた。 しかも眼の下にはクマがあり、せっかくの色男が台無しである。 「卿はいいだろうな、自前の艦隊の世話だけを考えればいいのだから。 だが俺やミッターマイヤーは元帥なんて称号をもらって以来、 全宇宙艦隊の管理から始まり連日連夜の政策会議、果てはニホンとの外交交渉でタンクベットを往復する日々だからな」 憂鬱な空気を吐き出すロイエンタールにミュラーは思わず後退してしまう。 余談ながら、某種なしは現在タンクベットで休養中である。 「だが、それはいい。 その程度のことは後でカイザーに文句を言うくらいで俺の矜持は我慢できる だが、だがなぜこの俺がツジとオーベルシュタインの結婚式で祝辞を読まなければならないのだ!!!」 そう吐き捨てるように叫んでから、 この世を恨むように再度大きくため息をついた。 「くそ、こんなことなら叛乱でもすべきだったか? いや、だめだこの程度で叛乱を起こすなど俺の器が疑われる上に、それを計算した奴らの手のひらで踊るようなものだ あの男と女の葬儀でもっともらしい事をいいながら内心で舌を出すのが俺の夢であったのだが・・・マインカイザーは・・・」 「げ、元帥」 嗚咽と共に流れ出した男涙にミュラーはドン引きである。 しかしミュラーのような一般的な反応は少数派のようで周囲の人間、 特に帝国側はロンエンタールに同調するように涙を流し出す人間が後を絶たず部屋はさながら葬儀会場のようになった。 なお司会役を押し付けられ、同じく祝辞を言わなければならないオフレッサーとビッテンフェルトの脳筋コンビに至っては号泣している。 495 :第三帝国:2012/02/21(火) 20 34 38 「えらい嫌われているな、おい」 「あーうんそうだな」 あの義眼がそこまで嫌なのかよ、と山本、嶋田の2人は絶句する。 とはいえ、嘆きはしなかったが辻の辞職と電撃結婚は日本政府内でパニックをもたらし、 そのさいに、周囲から「親友であるおまえが真意を確認しろ」等と訳のわからない事を言われ、なおかつ厄介事を押し付けられて、 あの辻が、あの辻が(大事なので2度いいました)それこそ乙女な反応をしてしばらく幽体離脱状態(電脳的に)になったものだ、 と嶋田は帝国側の惨場を遠くを見るような眼で観察した。 「時間よ!!・・・てっ、何をしているのかしら?」 ツンデレ至上主義者だったせいか黒髪ル○ズとして転生を果たした富永中将が部屋の惨場に顔面を引きつらせる。 まあ、結婚式だと言うのにむさい男どもが揃いもそろって葬式かのごとく男涙を流す状況を理解しろという方が無理かもしれない。 「ロイエンタール・・・」 「遅いじゃないか、ミッターマイヤー・・・」 富永中将の後ろにいる親友の言葉にロイエンタールは力なく答える。 ミッターマイヤーは親友の状態に気付いており、できれば自らの口で言いたくはなかったが残酷な現実を告げる。 「そろそろ、オーベルシュタインの結婚式が始まるぞ」 「・・・ああ、そうか。では逝くとしよう」 よろけながらロイエンタール、 ならびに帝国側陣営は幽霊のごとく立ちあがり、日本と戦争をした時以上の覚悟をもって会場へと足を運んだ。 その後、帝国将官たちは新婦と新郎を呪いながら酒を飲んだそうだ。
https://w.atwiki.jp/silverphilosopher/pages/267.html
シュトゥラミィ・エルザール 登録日:2010/11/14 Sun 02 49 投稿先:アトラス連合の政治家たち No.4 更新日:2013/10/13 Sun 20 51 15 ▽タグ一覧 アトラス連合軍人 人物 女性 神話モチーフ 名前 シュトゥラミィ・エルザール 種族 セラム 体格 身長171cm 主な能力・地位 元アトラス連合軍将官(現在は辞職) 親族関係 夫:エンキ・ウルス娘:リシュア・ウルス父:ルシュフェア・エルザール兄:ユピテイル・エルザールetc 主要活躍宙域 アトラス銀河系 スペック Gex6.6 活躍年代 基準時の約1万年前(第3次タイタニア戦争)~基準時の3000年後 メインページリンク プロフィール セラムの女性。 ディガスの高位大使であるユピテイル・エルザールの妹にして、アトラス連合の副議長、ルシュフェア・エルザールの娘で、サナディール・エルザールのおばにあたる。 羽根は2対で金色に近いクリーム色。 アトラス連合でルシュフェアが専横していた時代、才気渙発な女性として知られ、早くに頭角を現していた。 かつては父同様世の中がセラム中心に回っていると考えているようなタイプであり、兄ユピテイルも手を焼いていたようである。 よく言えば面倒見のいい所もあったが、面倒見のいい所と職務として達観すべきところの使い分けがうまく行かず、それが苦難の人生を歩むことにつながった。 その才能は、特に軍事に関して発揮されており、第三次タイタニア戦争では歴戦の勇者を抑えて彼女が艦隊の総督に任命される(とんでもない高速出世である)という異例の大抜擢を遂げる。 実際、抜擢すること自体にはさほどの反発もない位の才能は彼女にはあった。 しかし、理論優先で大局的な視点に立ち過ぎた彼女の采配に現場からは不協和音が続出。その上、予想外に力をつけていたタイランタ連邦の前に、シュトゥラミィの指揮は裏目裏目に出る結果となった。 「第三次タイタニア戦争でタイランタがアトラス連合に一時優位を築いたのも彼女と軍の現場の不協和音が一つの原因だった」 「彼女の抜擢が大失敗だったことでアトラスでも現場色の強い人物が高位軍人に抜擢される傾向が強まった」 などと、軍人として残っている彼女の評価は悪評ばかりである。 客観的に見れば決して無能ではなく、他の将軍であれば勝てたか、と言えばそれも微妙だったことは否定できない。 悪評は敗戦の不満や高速出世の妬みによる部分も少なくないと言える。 とはいえ、このような事態になってまで司令官に留任させるほど甘くはなく、連合は司令官を解任。 それだけでなく、ルシュフェアは個人的にも羽根を作ることを娘に禁じると言うとんでもない命令(セラムにとっては街中を裸で歩けと言うも同然)を言い渡した。 ルシュフェアにしてみれば自分とあまりそりが合わないユピテイルよりも自分と思想の近い娘を後継者候補として残しつつ、示しをつける予定だった。それで何とか羽根を消して普通に活動する能力を身につけた彼女だが、プライドが高い性格である上セラム官僚の多いアトラス上層部には居づらくなり、遂に公職を辞して下野、行方をくらました。 下野している際に何をしていたか、詳細は兄ユピテイルにすらも明かしていない(リーヴァス宙域中を放浪していたようだ)のだが、再びその存在が明らかになった時、何と彼女は遊星ネヴィルに潜伏していた(半ば自暴自棄になって殺されに行こうとしたとも言われる)。見事な薄いクリーム色の2対の羽は目立つのだが、彼女は下野しても羽を作ることがほとんどなかった。 そこで、ネヴィリアンの高名な貴族家系であるウルス一族やヒルミヨ一族との交流もしている。 特にネヴィリアンのエンキ・ウルスとは深い仲になっていたようで、シュトゥラミィとエンキの間には虹の翼を隠し持つ子、リシュア(リシュエル)・ウルスも生まれている。 やがて、ユグド・カーリス大使の縁で彼女の存在は秘密裏にユピテイル大使に知らされ、最終的にこっそりとユピテイルが引き取った。 その後は羽根の消し方を始め、サナディール大使に様々なことを仕込んでいる。 後に貪欲なセラムの父、ルシュフェア・エルザールと刺し違える形で、彼女は寿命を閉じた。 デザイン・プロフィール:イメージモチーフはシュメールの金星の女神イシュタルである。 ルシュフェアが明けの明星=金星の神であるルシファーをモチーフにしていること、更にネヴィリアンがシュメールの創造主アヌンナキをモチーフにしていることから、両者をつなげる役割として抜擢したもの。 エンキ・ウルスと深い仲になった設定は後付。ネヴィリアンとセラムの混血がいてもよいという話になった際、ネヴィルに潜伏していたという設定だったシュトゥラミィを推薦したことに始まる。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ 名前 コメント -GDW世界 白銀の賢者分室 GDW メインページ
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/232.html
356. yukikaze 2010/02/19(金) 18 25 36 ユトランド沖海戦書く予定でしたが、クィーンメリー爆沈までA4を7枚超えるってどういうことですかね? あと、ビーティー提督をどう描写するかで悩んでいる状況ですので、気長にお待ちください。 そのお詫びとしてはなんですが、こういうの作ってみました。 その日、五人の男は、実に居心地悪そうに、ソファーに座っていた。 部屋を見回してみると、彼らが背伸びしても手が届かないであろう高価な美術品が品好く並べられており、益々自分達が場違いな場所にいるという思いに囚われていた。 (「おくつろぎください」なんて言われてもくつろげるわけないよなぁ・・・第一、いくら映画好きだからと言って、山本さんや円谷さんはともかくとして、何だって助監督経験しかない俺や谷口君が呼ばれるんだよ。黒澤君に至っては入って1年目だぞ) 心中溜息をつきながら、本多猪四郎(史実では円谷と組んでゴジラや太平洋の鷲を監督した男)が、机の上に置いてある茶器(素人目に見ても高価であることが分かるので、怖くて誰も手を付けていない)に、座ってから何度目になるか分からない視線を向けたとき、部屋に一人の男が入ってきた。 その姿を見て、五人は慌ててソファーから立ち、挨拶をしようとしたが、男は「そのまま。そのまま」とにこやかな笑顔で、彼らを制すると、まず約束の刻限に遅れたことを詫び、一人一人に実に丁寧な挨拶を交わした。 その応対に、男達は更に恐縮するのだが、帝国最大の名家の当主にして夢幻会の重鎮、そして、後に「特撮映画の父」と呼ばれることになる、近衛文麿は、男達のそういった態度に気にすることはなく、唐突に話を切り出した。 「映画を作って欲しいんですよ。皆さんに」 「映画・・・ですか?」 後年、この時の状況を苦笑いして話すことになる本多であったが、この時は、近衛の言葉をオウム返しにするのがやっとであった。 「そうです。映画です」 対する近衛は、事態を未だ飲み込めていない男達の顔を見ながら、落ち着いた声でそう返答する。 「公爵閣下。申し訳ございませんが一からご説明願えないでしょうか。何分、ここにいる全員がいまいち状況を飲み込めていないものでして」 五人の中で最年長者であり、また近衛とも面識のある円谷がそう切り出してくれたことに、他の四人は心の底から感謝の思いを抱いていた。 近衛もまた、自分の発言が唐突であったことを理解したのであろう。自分の性急さを謝すると、最初から説明を始める。 「皆さんは我が国が世界からどう思われていると思いますか?」 近衛の質問に、五人は顔を見合わせる。一体それと映画作りと何が関係有るのだろうかと? 「残念ながら、未だに馬鹿にされているのが現状です。確かに軍事・経済では一等国と呼ばれるほどの実力を付けましたが、それでも尚、彼らは我が国を馬鹿にしている。文化的に遅れているとしてね」 そう言う奴に限って、我が国の伝統芸能が持つ『美』を理解できない愚か者ではあるのですがね、と、吐き捨てるように呟く近衛に、五人の男達は愕然とした思いを抱いていた。 それはそうだろう。何しろ近衛がいった海外からの評価というのは、彼らのプライドを大いに逆撫でするものであったからだ。 「つまり・・・閣下は連中に大きなシッペ返しを与えたいと? かつてハリウッドにやったように」 そう確認する円谷に、近衛はいたずらっ子のような笑みで肯定する。 「子供じみた発想かもしれませんけれども、いい加減連中の態度には頭に来ていますので、そろそろ灸を据えてやろうかなと思いまして」 その言葉を聞いた本多の耳に、ふと笑い声が聞こえてきた。ぎょっとして見ると、恩師の山本監督が、実におかしそうに笑っていた。そしてそれは山本だけでなく、本多やそのほかの男達からも発せられた。 確かに子供じみているとすれば子供じみているであろう。だが同時に、これ程痛快無比な企てもないであろう。「文化後進国」と見下していた日本が、実は自分たちを超えるものを持っていると知った時の、彼らの間抜け面は確かに見物であろう。 「お話は分かりました、公爵。で・・・我々はどんな絵を撮れば良いのですか?」 そう言う山本の声に、近衛は自分の目論見が成功する事を確信した。 357. yukikaze 2010/02/19(金) 18 26 52 (続き) 山本が総監督として作った「地中海の守り人」は、題材を第一次大戦下の地中海での護衛作戦としたものであったが、発表と同時に、世界中に反響を巻き起こした。その特撮技術の凄まじさもさることながら(多くの批評家が「これは一次大戦で実際に撮影されたものじゃないのか?」と、驚き声を上げたとされる)、好評を得たのは主要登場人物の心理描写であった。 普通、この時期の戦争映画では、自国の将官は常に過ちをせず、敵は残虐で無能という勧善懲悪パターンが多いのだが、この作品では船団護衛をする日英海軍の指揮官にもきちんとミスを描き、また判断の結果に苦悩をするなど、極めて現実的な描写をし、襲撃をするドイツ軍人も、単なる好戦主義者とかそう言ったものではなく、民間船へ攻撃する事へ内心嫌悪感を持ち、にも関わらず実際には民間船を撃沈することで勲章を得た事実に自嘲しているというものであった。 実際、シナリオを担当した黒澤は、第一次大戦で船団護衛に従事した将官に取材を申し込み、当時の状況を丹念に拾い上げるという徹底振りであった。 この作品は、第6回ヴェネチア国際映画祭に出展され、ムッソリーニ賞(最高賞である)を採るなど、日本映画の実力を大いに知らしめると共に、日本文化を見下していた者達の口を閉じさせることになる。 「上手く言ったというべきですかな・・・近衛さん」 「実に見事にね」 辻の言葉に、近衛は薄く笑うと映画の批評記事に目を通した。 「主要登場人物の描写は、テンプレのものではない。だが、脇役については、きっちりとテンプレになっている。黒澤君は嫌がったけどね。だが、あくまでこれはプロパガンダの一環だよ」 そう言って、彼は識者の批評を諳んじる。 「『自己の利益に捉われる中国人船主によって窮地に立たされ、更に戦場につきものの判断ミスをしながらもなお、最後には人種の違いを超えて船団を守りぬく日英の軍人。逆に、当人は騎士道精神を重んじる高潔な人柄なのに、人種差別論者の同僚や部下によって苦悩を重ねる運命にあるドイツ軍人。立場が違えば友となれたであろう彼等が、戦場で戦わなければならないというのは大いなる悲しみである』か。実にありがたい評価だな」 「土肥原君の報告によると、映画の観客は概ねその評論家殿と同じのようですよ。まあプロパガンダは抜きにしても、これは傑作ではありますからね。何しろ戦後日本の映画界を代表する連中を総動員したんだから、そうでなければ困りますが。ああそう言えば、ドイツ宣伝省大臣がこれを購入して、頻繁に上映会を開いているようですが、彼は理解したようですね。我々の狙いに」 そう批評する辻に、近衛もまた同意する。 「さて。これで人種差別論者と中国人に対する潜在的な嫌悪感の種を世界中にばら撒くことには成功した訳だ。後はこれを芽吹かせるだけだが・・・」 「それは我々の仕事というわけですな」 そう言う二人の顔には笑みが浮かんでいた。最も第三者が見れば、それは悪魔の笑みにしか見えなかったであろうが。 ひとしきり笑いあった後、彼は壁にかけてある写真を見つめる。 そこには、山本総監督を筆頭に、この映画で尽力した円谷や本多、黒澤や谷口といった連中が、胸を張って写っていた。 「君達の努力と才能に心から敬意を表させてもらうよ。本当の目的が中国人とナチスへの嫌悪感を植えつけるプロパガンダ映画であったとしても、この作品の素晴らしさは誰も否定できないものだから」 361. yukikaze 2010/02/20(土) 13 24 53 取りあえず言い訳をいくつか。 まずこの作品作ろうと思ったのが、「映画による世論誘導SSってなかったよな」であり、 じゃあ夢幻会がそういったことをやらかすとしたらと考えたら、以下の目的かなと。 ・ 文化後進国と舐めている連中を黙らせる ・ ナチと中国人への嫌悪感を知らず知らずに植えつける ・ 無制限潜水艦作戦への嫌悪感も植えつける ・ 英国の対日感情を、主に国民レベルで好意的にする ただ、こうした目的を達成する為には、娯楽性の高いプロパガンダ映画では難しいですので 日本映画界のオールスター勢ぞろいでやるかとなり、そうした場合、最もインパクトが強いとすれば この時期かなと。(実際、1938年に賞をとっているし) 総監督を山本にしたのは「ハワイ・マレー沖海戦」の円谷とのタッグを速めさせたかったから。 この場合、本多は円谷の補佐で、谷口が山本の補佐になるのかなと。 で・・・主要登場人物の心理描写は、芸術家肌の「世界のクロサワ」に任せると。 もっとも、映画撮るのには時間がかかりますので、黒澤には史実よりも2年ほど早く東映に入社してもらいますが。 艦船に関しては桃型が史実でも健在ですので(海保に移譲されているでしょうが)、それを利用しています。 ちなみに海保にとっても海上護衛戦をクローズアップしてもらえれば、組織の格好の宣伝になりますので、 全面的協力をしています。(海軍も対抗して協力したお陰で、予算もかなりつきます) 主役は当時の大スター使うのは確定ですが、端役も後の大スターを使っているという設定です。 まあ冗談抜きに、日本映画史語る上で欠かす事のできない代物になるんじゃないですかねぇ。
https://w.atwiki.jp/h_session/pages/8367.html
PL名:M1 ■コンセンサス表 (1「見るのも嫌!」~3「可も不可もなく」~5「全然OKバッチこい!」で記載してください。) 1,エロールの是否 :5(決まった相手以外は抵抗します) 2.陵辱を伴うRPの是否 :3 3.苦痛を伴うRPの是否 :3 4.性別や属性変化RPの是否:3 5.多人数との性的RPの是否:1 6,NPCへの殺傷RPの是否:2 7,同性・両性とのRPの是否:4 8.具体的な禁止シチュ列挙 :グロ、スカ(大)、隷属 9.具体的な希望シチュ列挙 :可能な限り相手に合わせます。 【プロフィール】 名 前:クレア・ハイマン 二つ名: 種 族:人間 年 齢:20 性 別:女 外 見: 出 身:地球 C V: 性 格:冷静(1) タイプ:権力者の… レベル:2 総CP:40+47 5D = [4,1,2,5,1] = 13 消費P:45 残CP:42 所持金:592cr 【能力値】 【操縦レベル:2LV】 :初期:現在:ボーナス:対応:成長:操縦 体力 : 8: 8:( 2):防御: :2 知力 : 8: 8:( 2):回避: 1:3 技量 :12:12:( 3):命中: 1:4 意思力:11:12:( 3):近攻: 1:4 魅力 :10:10:( 2):遠攻: :2 HP :12 【アビリティ】 名前 :消費::効果 鋼の魂 : 0: こんな事もあろうかと: 5: 集中力 :10:あらゆる気力消費や気力へのダメージが-1され、気力がマイナスの状態での修正を+1分打ち消します 苦手・恐怖症 :-2: 【技能】 名前 :習得:LV:消費:効果 交渉 : : 1: : 専門知識 : : 1: : 切り払い : A: 1: 8: 家事 : B: 2: 8: 【精神コマンド】 名前 :消P:消気: 偵察 : 5: 5: 信頼 : 5: 5: 【所持品】 オートマチック ノーマルスーツ 【戦いの理由】 親への反感(5) グランとの絆(1) 【設定】 士官学校を卒業したての仕官。 卒業後の配備先も決まっていたが親への反感からMSを掠め取ってレメゲトンに参加した。 祖父はとある軍将官である為に、繋がりが他人に知られないように普段は「クレア・エイダス」と名乗っている。 スーパーロボット大戦TRPG ユニットシート 【プロフィール】 名 称:アルストロメリア 二つ名: 外 見: 総GP:170 タイプ:リアル 【能力値】 最大HP :10(10GP) 最大EN :10(30GP) 装 甲 :08(00GP) 運動性 :14(64GP) 近距離攻撃力:13(50GP) 遠距離攻撃力:08(05GP) 命中:18 回避 18+1 防御:10 【ユニット特性】 -25 名前 :消費:効果 ディストーションフィールド:12:ATフィールド相応 :気力10以上で発動、ダメージを、算出して5点までのダメージを無効化 ボソンジャンプ : 8:テレポート相応 :任意で空間を渡る能力。ターン開始時に気力を3点消費することで、そのターン回避に+1 飛行 : 8: 高機動 :10:回避の際に振るダイス目を、「3Dした中の好きな2D」に変更 高速飛行 : 7:1度の移動で、二回分の移動が可能になり、回避に+1 サポートAI :10: 冷静 閃き 回避+1 ★修理困難 :-7:基準値が「-2」され、回復量も半分 ★冷却機能不備 :-7: ★活動限界10T :-30: 純科学 :-4: ★非互換性 :-2: 【強化パーツ】 ・ブースター 【武装オプション】 名前 :消費:効果 ・近距離 バリアブレイク : 3:シールド防御を除くダメージ減少・無力化系のユニット特性を無視 ガード不能 : 3:これを使用した攻撃は「シールド防御」できません。 【近距離攻撃】 【基本攻撃力:17】 名前 :命中:攻撃:EN:オプション クロー :18:17: :ガード不能 クロー :18:17: 1:バリアブレイク 【遠距離武装】 【基本攻撃力:10】 名前 :命中:攻撃:EN:オプション ラビッドライフル :18:10: : 【必殺兵器】 距離: 必要気力: 消費EN: 名前 :命中:攻撃:オプション(◎のみ) 【設定】 【改造等】 2/26 ブースター購入(1000Cr) 4/20 活動限界5T → 10T へ(9000Cr) 【セッション暦】 1/10 10CP 1696Cr 2/8 5CP 2550Cr 2/26 5CR 1426Cr 3/22 12CP 2250Cr 4/20 15CP 2500Cr
https://w.atwiki.jp/srwbbs/pages/32.html
ブルースター連邦 ベル・ランス 愛称 ランス CV 緑川光 本編の主人公。西暦2979年6月29日生まれ。物語開始時点で18歳。 ブルースター連邦宇宙軍(通称ノーザナイツ)の宇宙海兵隊「ノーザパイレーツ」所属の中尉。 宇宙軍副司令だった父と、ゾイド人の母を持つハーフ。いわゆるセカンドと呼ばれる人種。 しかしその両親を幼い頃に火星の勢力(キルナとカルドの二説あり)の手によって暗殺されてしまい、 その復讐のために軍人を志す。 とはいえ復讐鬼というわけではなく、ロボットアニメによくある、仲間思いで正義感の強い若者である。 キルナとの開戦直後、遥か遠いブリードキングダムでのマリンカイザーの復活を感じ取り、 何かに導かれたようにZナイトに搭乗し出撃。死闘の末マリンカイザーを撃破する。 以降Zナイトのパイロットとして正式に任命され、ブルースター軍の反攻作戦の主軸を担うこととなる。 余談だが、PVではサラにもアディルスにも名ではなく姓で呼ばれている。 なにか名前にコンプレックスでもあるのかもしれない。 初登場話数:第3話「マトリクスの継承者」 今作での扱い:キルナに所属部隊が壊滅させられ、チームコンボイに救助されてからは彼らに同行していた。 サラ・オーディン 愛称 サラ CV 平松晶子 物語のヒロイン。17歳。ランスとはそれぞれの母が姉妹の従兄妹。 両親を亡くしたランスはオーディン家に引き取られたため、ランスとは兄妹同然の間柄。 性格は、これまた物語によくある世話好きの幼馴染といった感じ。 彼女もまたセカンドであり、その能力は非常に高い。 遠く離れたクレタ島でのZナイトの危機を感知、 更に意図せざるとはいえNOVAまで発動させられるほどである。 ランスに好意を抱いている。 アディルス・オーディン 愛称 アディルス CV 堀内賢雄 陸軍近衛師団所属の大尉。20歳。サラの兄で、すなわちランスの従兄。なので彼もセカンド。 生真面目で大人しげな印象の人物だが、逆境に強い鉄の意志の持ち主でもある。 父親が宇宙軍司令にも関わらず陸軍に所属しているあたり、親の七光りを嫌ったのだと思われる。 キルナから奪回したマリンカイザーのパイロットを任せられ、ランスとともに戦う。 オーラーブ・オーディン 愛称 オーディン CV 岸野一彦 ブルースター連邦宇宙軍総司令官。ブルースター連邦評議会の顧問も務める。52歳。 アディルスとサラの父。ランスの育ての親。ゾイド星人のエレノアを妻にしている。 勇猛かつ沈着冷静。また、かつて迫害されていたゾイド人たちを保護するなど、高潔な為人である。 壊滅したブルースター連邦軍を再編、ブルースター解放のために戦いを続ける。 キルナ アルフレッド・ゼルダン 愛称 ゼルダン CV 目黒裕一 物語のライバル。キルナ宇宙軍地球方面作戦司令官。31歳。正確な階級は不詳だが、将官。 指揮官としてもパイロットとしても超一流で、 開戦後わずか三日で地球の大部分を制圧したところからもその有能さが見て取れる。 そのためかギスカールの覚えがよく、彼の娘のルシエルと婚約している。 しかし彼の真の野望は、ブルースター・火星の両惑星を手中に収めること、 すなわち全人類の統治者となることである。 そのため、地球侵攻以前から火星の反政府勢力であるカルドとも密かに繋がりを持っていた。 ためらい無く部下を射殺するなどきわめて冷徹で非情だが、 軍人としての誇りも持ち合わせており、自らギルガ・メシュを駆ってZナイトに相対した。 いわく、「軍人に必要なのは運ではなく意志の力」 大雑把に言って、いわゆる物語によくある美形の天才ライバル。 主人公絡みでは詰めが甘くなるあたりもきちんと伝統を踏襲している。 まあ、後に地球総督を兼任しているので、ちゃんと戦功も立てているのだろう。 クレスト・ギスカール 愛称 ギスカール CV 島香裕 惑星国家キルナの第56代大統領。55歳とされる。 火星の環境の急激に悪化したために、かつて捨てたはずの地球に再移住すべく侵攻を開始する。 かつて地球人によって苛烈な弾圧を受けたゾイド人の生き残りであり、 実は彼にとって地球侵攻は、地球人に対する復讐だった。 その正体を明かしているかどうか不明だが、隠していたほうがそれっぽいだろうか。 ルシエル・ギスカール 愛称 ルシエル CV 天野由梨 あるいはルシェルかもしれない。ギスカールの娘。 セカンドなのでなにか使えるかもしれません。 カルド ギネビア・シャムシール 愛称 ギネビア 火星の反政府組織カルドの女首領。 「アーマーキラー」「火星の赤い薔薇」の異名を持つ天才的なパイロット。 地球侵攻時には以前から繋がりがあったゼルダンと連携し、 密かに彼の意を受けて装甲巨神奪取のために行動する。 ゼルダンに好意を抱いている。 どうやら姐御肌だが実は純情な……というパターンらしい。 作品ページへ戻る
https://w.atwiki.jp/senjounokizuna/pages/348.html
ミノフスキー粒子濃度 戦場の要素のひとつ、ミノフスキー粒子の散布状況。 ミノフスキー粒子が散布された状態では、その濃度に応じてレーダーの機能が阻害され、スクリーンの視界に頼った戦闘を余儀なくされる。普段とは一味違った戦闘となるだろう。 なお、通信やロックオン、武器の誘導性、警報など、レーダー以外の機能には変化はない。(ミノフスキー粒子の原作設定についてはミノフスキー粒子(Wikipedia)を参照。) 散布の予定は戦場移動スケジュールと共に公式HPにて公開されている。 濃度の種類 散布濃度は以下の3種類。濃度によってレーダーの能力が変化する。 オンライン対戦では全国で一律の設定となる他、店内イベントモードでの設定も可能。 散布無し(濃度0%) レーダーは正常に動作する。 敵味方や移動状態を問わず、機影を点灯表示する。 濃度50% 戦闘濃度散布。 レーダーの機能が弱まり、高速移動する機影以外はレーダーで捕捉できなくなる。 具体的には、敵機についてはブーストダッシュ・ジャンプ移動を行うと点灯し、それ以外(歩き、停止、垂直ジャンプ、タックルや格闘)では点灯しない情報があるが、ターミナルのリプレイ時にタックルは点灯している。 味方機は、停止や歩き状態では半点灯(薄い点で表示)され、ブーストダッシュ、ジャンプ、タックルを行うと全点灯(濃い点で表示)される。 敵部隊の動向をレーダーでうかがい知ることが難しくなるため、味方との通信による情報交換が平常時よりも重要になってくる。 また、気付かれないよう歩き移動で行動して裏をかいたり、逆にブースト移動によって注意を引き付けたりといった駆け引きが生まれることになる。 濃度100% 高濃度散布。 レーダーが全く機能しなくなり、敵味方を問わず一切の機影が表示されなくなる。 完全に視界に頼った戦闘となるため、敵部隊への注意はもちろん、味方との連携に際してもシンボルチャット等の通信が非常に重要となる。 但しこの濃度での戦闘になることは現在極めて稀で、数か月に1度・或いはそれ以下のペースの模様。 このゲームを始めてある程度経つ佐官・将官クラスの人でも全く経験がない人は結構いる。 なのでこの条件での戦闘を意識する必要は現状のところあまりないと言える。 REV2.0になってからは、イベントモードでの開催となった。 ■濃度100%散布 実施履歴 実施期間 戦場 対戦人数 2008/2/14(木) ニューヤーク 8vs8 2008/3/14(木) ジャブロー地下 8vs8 2008/4/13(日) ニューヤーク(R) 8vs8 2008/9/22(日) 鉱山都市 6vs6 2009/7/7(火) ニューヤーク_夜 6vs6 2009/8/4(火) ニューヤーク_夜 6vs6 ミノフスキー粒子散布下での敵拠点撃破難易度 凡例 ○:敵側に気づかれずに拠点攻撃しやすい △:敵側が気づかれずにそこそこ拠点攻撃しやすい ×:基本的に不利 戦場名 連邦軍難易度 ジオン軍難易度 コメント ニューヤーク △ ○ ドーム/ひな壇ビル/高速道路からの単独攻撃が可能 ニューヤーク(R) ○ △ ニューヤーク_夜 ○ ○ 視界が悪く砲撃ポイントが増える為有利不利が同等に変化 グレートキャニオン × × 進入路が少ないため、敵に少ない迂回ルートを抑えられると厳しい タクラマカン △ △ 目視されやすいためミノフスキー粒子が役に立たないVer2から有利不利はあまり感じられない タクラマカン(砂嵐) ○ ○ 砂嵐の為視界性が悪くなり有利不利が同等に変化 ジャブロー地上 △ △ 砲撃ポイントが遠く、しかも目視され易い ジャブロー地下 △ △ 迷宮の様なMAPだが砲撃ポイントが限られており目視されやすいVer2からジオン軍の不利は軽減された ヒマラヤ × △ 谷側拠点に攻め入る方が有利 ヒマラヤ(R) △ × トリントン △ △ 目視されなければ拠点撃破は容易ただし敵が建物内に集中している時のみ トリントン(R) △ △ 鉱山都市 △ ○ 基本的にピラミッド側が不利、煙突側が有利 鉱山都市(R) ○ △ 鉱山都市_夜 ○ ○ 視界が悪く砲撃ポイントが増える為有利不利が同等に変化 ア・バオア・クー × △ 砲撃地点の多い要塞側が有利。宇宙側は不利。 ア・バオア・クー(R) △ × 北極基地 △ ○ どちらも潜水艦ドック内から砲撃できる為、敵側は外部からのアンチ不能 ルナツー △ △ 如何に早く砲撃ポイントに到着するかが勝負の為有利不利は索敵の速度に依存する リボー・コロニー × △ 迂回ルートが限られ、ルートによっては隠れる場所が少ない。穴は時間を置いた後の中央ルート リボー・コロニー_エリアB ? ? MAPが狭くミラー面通過時にばれやすいため、スネークは厳しいか? オデッサ △ △ 左右の迂回ルートが存在するが開始直後はマークが厳しい オデッサ(R) △ △ アイランド・イーズ
https://w.atwiki.jp/chaina_battle/pages/527.html
Template Infobox 軍人? 東郷 平八郎(とうごう へいはちろう、弘化4年12月22日(1847年1月27日) - 昭和9年(1934年)5月30日は、日本の武士・薩摩藩士、大日本帝国海軍軍人である。階級位階勲等爵位は元帥海軍大将・従一位・大勲位・功一級・侯爵。 明治時代の日本海軍の司令官として日清・日露戦争の勝利に大きく貢献し、日本の国際的地位を引き上げた。日露戦争においては、連合艦隊を率いて日本海海戦で当時屈指の戦力を誇ったロシアバルチック艦隊を一方的に破って世界の注目を集め、アドミラル・トーゴー(Admiral Togo 、東郷提督)としてその名を広く知られることとなった。当時、日本の同盟国であった英国のジャーナリストらは東郷を「東洋のネルソン」と、同国の国民的英雄に比して称えている。日本では、大胆な敵前回頭戦法(丁字戦法)により日本を勝利に導いた世界的な名提督として、『陸の乃木 海の東郷』と乃木希典陸軍大将と並び称され、日露戦争の英雄として国民の尊敬を集めた『日本の歴史 明治』より。。 生涯 生い立ち 薩摩国鹿児島城下の加冶屋町二本松馬場(下加治屋町方限)に、薩摩藩士・東郷実友と堀与三左衛門の三女・益子の四男として生まれる。幼名は仲五郎、14歳の時元服して平八郎実良と名乗る。慶応3年(1867年6月に分家して一家を興す。薩摩藩士として薩英戦争に従軍し、戊辰戦争では新潟・函館に転戦して阿波沖海戦や箱館戦争、宮古湾海戦で戦う。 イギリス留学 大政奉還、明治の世の中になると海軍士官として明治4年(1871年)から同11年(1878年)まで、イギリスのポーツマスに官費留学する。東郷は当初鉄道技師になることを希望していた。イギリスに官費留学する際、最初は大久保利通に「留学をさせてください」と頼み込んだが、大久保は「平八郎はおしゃべりだから駄目だ」と言い断った。次いで西郷隆盛に頼み込んだところ、「任せなさい」と快諾、ほどなく東郷のイギリス留学が決定した。東郷の才能を軍人にあると見込んだ西郷の人物眼の確かさをも物語るものであろう。 当初英国ダートマスの王立海軍兵学校への留学を希望したが英国の事情で許されず、商船学校のウースター協会で学ぶことになる。留学先では「togo、china」とからかわれるなど苦労が多く、おしゃべりだった性格はすっかり無口になってしまったと言われている。しかし宮古湾海戦に参戦していたことを告げると、一躍英雄として扱われることとなった。この留学の間に国際法を学んだことによって、日清戦争時に防護巡洋艦浪速の艦長として停船の警告に応じない英国の商船(高陞号)を撃沈するにあたって、このことは国際法に違反しない行為であると正しく判断できたのだとされている。さらに、このときの沈着な判断力が、のちに連合艦隊司令長官に人選される要素となった。 帰国途上、西郷隆盛が西南戦争を起こして自害したと現地で知った東郷は、「もし私が日本に残っていたら西郷さんの下に馳せ参じていただろう」と言って、西郷の死を悼んだという。実際、東郷の実兄である小倉壮九郎は、薩軍三番大隊九番小隊長として西南戦争に従軍し、城山攻防戦の際に自決している。 日清戦争 明治27年(1894年)の日清戦争では緒戦より「浪速」艦長を務め、豊島沖海戦(イギリス船籍の高陞号撃沈事件)、黄海海戦、威海衛海戦で活躍する。威海衛海戦後に少将に進級し同時に常備艦隊司令官となるが、戦時編成のため実際には連合艦隊第一遊撃隊司令官として澎湖島攻略戦に参加。 日清戦争後一時病床に伏すも、明治32年に佐世保鎮守府司令長官となり、明治34年(1901年)には新設の舞鶴鎮守府初代司令長官に就任した。これは後の対米戦備での位置づけから閑職であったと見なされがちであるが、来る対露戦を想定してロシアのウラジオストック軍港に対峙する形で設置された重要ポストであり、決して閑職ではなかった。但し、東郷自身は中央への移動を希望していたようである。しかしながら日露開戦前の緊迫時期に海軍首脳の山本権兵衛に呼び戻され、明治36年(1903年)12月に第一艦隊兼連合艦隊司令長官に就任する。本来は常備艦隊司令長官である日高壮之丞がそのまま就任するのが筋であったが、山本が我の強い日高を嫌って命令に忠実な東郷を据えたのだといわれる。しかし実際には、日高が健康問題を抱えており指揮が難しい状態であり、当時の将官の中で実戦経験豊富な東郷が至極順当に選ばれたというのが真相であった。 またこの時、明治天皇に理由を聞かれた山本は「東郷は運のいい男ですから」と奏したと言われている。 日露戦争 250px|thumb|連合艦隊旗艦[[三笠 (戦艦)|三笠の艦橋で指揮をとる東郷、1905年]] 明治37年(1904年)2月10日からの日露戦争では、旗艦三笠に座乗してロシア東洋艦隊(ロシア第一太平洋艦隊)の基地である旅順港の攻撃(旅順港閉塞作戦)や黄海海戦をはじめとする海軍の作戦全般を指揮する。 そして明治38年(1905年)5月27日、ヨーロッパから極東へ向けて回航してきたロジェストヴェンスキー提督率いるロシアのバルチック艦隊(ロシア第二・第三太平洋艦隊、旗艦「クニャージ・スォーロフ」)を迎撃する。この日本海海戦に際し、「敵艦見ゆとの警報に接し、連合艦隊はただちに出動これを撃滅せんとす。本日天気晴朗なれども波高し 」と秋山真之参謀が起草し大本営に一報を打電した。また、艦隊に対し、「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」とZ旗を掲げて全軍の士気を鼓舞した晩年になってこの文言を、1932年の軍人勅諭奉戴五十周年記念放送においてレコードに録音した。このことで肉声が残っている。。東郷は丁字戦法「トウゴウ・ターン」を使って海戦に勝利を納めた。 この海戦における勝利は、当時ロシアの圧力に苦しんでいたトルコにおいても自国の勝利のように喜ばれ、東郷は国民的英雄となった『学び、考える歴史』浜島書店。その年に同国で生まれた子供たちの中には、トーゴーと名づけられる者もおり、また「トーゴー通り」と名付けられた通りもあった『学び、考える歴史』浜島書店。 日露戦争後 日本海海戦での勝利により海軍大将に昇進する。日露戦争終了直後、訪問艦にてイギリスに渡洋、他の将校・乗組員とともにサッカー(フットボールリーグ、ニューカッスル・ユナイテッドのホームゲーム)を観戦ニューカッスル・ユナイテッド、初期の黄金期の出来事である。ニューカッスルは造船所や兵器工廠、砲廠アームストロング社などがあり、日本にとって重要な取引先であり留学先でもあった。日本海海戦にもこの造船所で作られた戦艦が多数参加、主力艦を占めた。。 明治38年(1905年)から同42年(1909年)まで海軍軍令部長、東宮御学問所総裁を歴任。明治39年(1906年)、日露戦争の功により大勲位菊花大綬章と功一級金鵄勲章を授与される。明治40年(1907年)には伯爵を授爵。大正2年(1913年)4月には元帥府に列せられ、天皇の御前での杖の使用を許される。大正15年(1926年)に大勲位菊花章頸飾を受章。当時の頸飾受章者は皇太子裕仁親王と閑院宮載仁親王だけだった。 また、タイム誌の1926年11月8日号において、日本人としては初のカバーパーソンとなった。 晩年 末次信正、加藤寛治らのいわゆる艦隊派の提督が東郷を利用し軍政に干渉した。昭和5年(1930年)のロンドン海軍軍縮会議に際して反対の立場を取ったロンドン軍縮問題はその典型であるが、その他に明治以来の懸案であった兵科と機関科の処遇格差の是正(一系問題。兵科は機関科に対し処遇・人事・指揮権等全てに優越していた)についても東郷は改革案に反対した。結局、この問題は終戦直前に改正されるまで部内対立の火種として残された。その他にも、第一種軍装を詰襟から英国式のダブルに変更する案が出たが、「この服(詰襟を指す)で、日本海海戦に勝ちました」との東郷の一言で、変更の話は立ち消えになった。 壮年時代はよく遊び、料亭に数日間も居続けたり、鉄砲打ちに出かけたりしたが、晩年は質素倹約を旨とし、趣味といえば盆栽と碁を嗜む程度であった。自ら七輪を用いて、料理をすることもあったという。しかし新聞記者に対し妻が、新婚時代内職して家計を支えたエピソードを話すと、家族に経済的心配を掛けたことはないと激怒した。 死去 昭和9年(1934年)、88歳で死去。死去の前日に侯爵に陞爵した。死去に際しては全国から膨大な数の見舞い状が届けられたが、ある小学生が書いた「トウゴウゲンスイデモシヌノ?」という文面が新聞に掲載され大きな反響をよんだ。6月5日に国葬が執り行われた。国葬の際にはイギリス帝国海軍東洋艦隊旗艦の重巡洋艦ケント、アメリカ海軍アジア艦隊旗艦のヒューストンやフランス、オランダ、イタリア、中国の艦船が直ちに東京湾を目指して出港。儀仗隊を葬列に参加させ、弔砲を定刻に発砲し、偉大な功績を称えた中国の軍艦寧海は国葬時刻に間に合わぬと判断し、儀仗隊を下関から列車で東京に向かわせ、自らは後日弔意を示した。 東郷の遺髪は英海軍のホレーショ・ネルソンの遺髪と共に海上自衛隊幹部候補生学校(江田島)に厳重に保管されている。 子孫には海軍兵学校40期生で少将になった息子の東郷実、その子で72期生の東郷良一(少尉で重巡洋艦摩耶に乗組み、比島沖海戦で戦死し2階級特進で大尉になった)、曾孫には防衛大学校卒の幹部海上自衛官がいる。係累の東郷良尚は日本ユニセフ協会の副会長である。 影響 神格化 死後東京都渋谷区と福岡県宗像郡津屋崎町(現福津市)に「東郷神社」が建立され神として祭られた。但し東郷自身は生前乃木神社建立の時、将来自身を祭る神社の設立計画を聞いて、止めて欲しいと強く懇願したが、結局神社は建立されている。また銅像が長崎県佐世保市の旧海軍墓地東公園と鹿児島県鹿児島市の多賀山公園にある。東京都府中市には別荘地に建立された東郷寺があり、桜の名所である。 晩年において海軍における東郷の権威は絶大で、官制上の権限は無いにもかかわらず軍令・軍政上の大事は東郷にお伺いを立てることが慣例化していた。海軍省内では伏見宮博恭王軍令部総長とともに「殿下と神様」と呼ばれ、しばしば軍政上の障碍とみなされた。井上成美は「東郷さんが平時に口出しすると、いつもよくないことが起きた」と述懐したうえで、「人間を神様にしてはいけません。神様は批判できませんからね」と語っている。また岡田啓介・米内光政・山本五十六なども、東郷の神格化については否定的な態度をとっている。 錬度を上げることに熱心で聯合艦隊解散の辞に「百発百中の一砲能(よ)く百発一中の敵砲百門に対抗し得る」という言葉を残している。 昭和天皇は学習院時代、院長であった乃木希典については印象深く、尊敬もしていると述べているが、東宮御学問所総裁であった東郷については、後年、記者の質問に「何の印象もない」と答えている。 東郷元帥の名を冠した「東郷鋼(はがね)」という鉄鋼製品が作られていた事から、東郷元帥に反発する海軍内の佐官や将官の手で「東郷バカネ」という地口が作られ、流布したという。ただ実際は海外鋼輸入問屋河合鋼鉄のライバル流通が考え出した洒落という説もある。日本の産業界が当時、国産第一を標榜していた背景で考察する事も可能である参考、「たたらのはなし」日立金属HP。 東郷ビール伝説 「長年ロシアの圧迫を受けてきた北欧諸国では人気絶大で、フィンランドでは東郷の肖像をラベルにしたビールが売られていた」といういわゆる「東郷ビール伝説」があるが、これは1970年から1992年まで製造され2003年に復刻版製造された「提督ビールシリーズ」の一つで、山本五十六、また日露戦争で東郷と戦ったロシアのステパン・マカロフ、ジノヴィー・ロジェストヴェンスキー両提督も同じシリーズのラベルになっており、フィンランドで特別に東郷平八郎が人気絶大といった事実はない。東郷のラベルのものは1971年製造開始された。なお現在日本で販売されている「東郷ビール」は、オランダで製造されているプライベートビールに日本の会社がフィンランド「提督ビールシリーズ」で使われた東郷ラベルをつけているものである。 逸話 死後、私邸が東郷元帥記念公園として使用される。現在でも私邸に置かれていた獅子像などが残っている。 一般に寡黙、荘重という印象があるが時として軽忽な一面もみせた。晩年学習院に招かれた際、講演中に生徒に「将来は何になりたいか」と質問し「軍人になりたい」と答えた生徒に「軍人になると死ぬぞ」 「なるなら陸軍ではなく海軍に入れ。海軍なら死なないから」と発言し、陸軍大将であった乃木希典院長を憮然とさせたというエピソードがある。 東郷は宮古湾海戦にて奮戦、戦死した甲賀源吾を軍人として尊敬していた。また、明治新政府によって逆賊として斬首に処せられた小栗忠順の名誉を後に回復している。日本海海戦でバルチック艦隊を破って後、山村で隠棲していた彼の遺族を私邸に招き、「日本海海戦で勝利を得たのは、(小栗上野介が生前に建造した)横須賀造船所で艦隊の十分な補給と整備を受けることができたからである」と故人の功績を称え、感謝の言葉を惜しまなかったという。 東郷の国葬に併せて米英両国から日本向けに追悼のメッセージがラジオで放送された。アメリカからはウィリアム・スタンドレイ海軍作戦部長のメッセージがNBCから、イギリスからはボルトン・イヤーズ=モンセル海軍大臣のメッセージが英国放送協会からそれぞれ放送されたが、アメリカからの放送では予定より早く終了したため、時間調整に日本の曲として『お江戸日本橋』『かっぽれ』という、おおよそ追悼に似つかわしくない音楽が放送されてしまうというハプニングが起こった。この模様が全国に生中継されてしまった日本国内では、アメリカ側の選曲を問題視する声が一部で出たという。 ワシントン軍縮条約の結果主力艦の保有比率が対米英6割と希望の7割より低く抑えられたことに憤激する将官達に向かって、「でも訓練には比率も制限もないでしょう」と諭したと言われる。(伊藤正徳著「連合艦隊の最後」) 日本海海戦時カール・ツァイスの双眼鏡を敵の沈没状況や降伏確認に使用した。この双眼鏡は5倍と10倍兼用で、発売されて間もない1904年(明治37年)小西本店(現コニカミノルタホールディングス)が輸入したもの。現在は三笠記念館に収蔵されている。 元国連事務総長のブトロス・ガリは日本に来ると必ず東郷神社に参拝した。エジプト出身であるガリは「小さい頃、ものすごく励まされた、心を解放された」と言っている。 水生昆虫のカワゲラにはトウゴウカワゲラ属(Togoperla )がある。これは、チェコ人昆虫学者Frant Klapálekが東郷平八郎にちなんで名づけたとされ、他にもオオヤマカワゲラ(大山巌)、ノギカワゲラ(乃木希典)、カミムラカワゲラ(上村彦之丞)と名づけられたカワゲラ属が存在する。 東郷が亡くなった1934年にはブラジルでカステロエス会社が東郷へのオマージュとして『Cigarros Guensui』という銘柄のタバコを販売した。宣伝には日本語で『聖将東郷元帥永久の思ひ出にシガーロス「元帥」を日本の皆様に捧ぐ』と書かれていた。 日本海海戦の際、旗艦三笠に掲げられた大将旗は1911年、英国国王ジョージ5世の戴冠式に明治天皇の名代、東伏見宮依仁親王に随行して出席した際、かつての留学先だった海員練習船「ウースター」校に寄贈されていた。日本側にこうした経緯を記した記録がなかったため、長らく所在不明となっていたが、2004年東郷神社の松橋暉男宮司が著書の執筆にあたり調査したところ、ウースター校の財産を引き継いでいる財団マリン・ソサエティーが、同時に寄贈された銀杯や東郷元帥の胸像とともに所蔵していることがわかった。神社側が来年の大祭の際に貸してもらうよう申し入れたところ、無償で永久貸与されることになった。 系譜 東郷氏 桓武平氏渋谷氏流 吉左衛門実友━┳実猗 ┣祐之進(夭折) ┣小倉壮九郎 ┣平八郎━━━━┳彪━━┳一雄―=┳良夫━━┳良久━━┳龍太 ┗四郎左衛門実武┣實 ┣良子 ┣尚子 ┗平 ┗将平 ┗八千代┗百子 ┗宗子 東郷を演じた俳優 田崎潤 - 『明治天皇と日露大戦争』 三船敏郎 - 『日本海大海戦』・『日本海大海戦 海ゆかば』 渡哲也 - 『坂の上の雲』(NHK・21世紀スペシャル大河ドラマ) 脚注 参考文献 真木洋三 『東郷平八郎 (上・下)』 ISBN 4163084304 ISBN 4163084401 ISBN 416730502X ISBN 4167305038 星亮一 『沈黙の提督―海将 東郷平八郎伝』 ISBN 4769809891 生出寿 『海軍の父 山本権兵衛~日本を救った炯眼なる男の生涯』 ISBN 4769804504 ISBN 4769820542 『日本戦艦史』(『世界の艦船』増刊号)海人社、1988 ノビコフ, プリボイ 『ツシマ―バルチック艦隊の壊滅 (上・下)』 ISBN 4562014768 ISBN 4562022515 ISBN 4562022523 司馬遼太郎 『坂の上の雲』 文春文庫(1999年版) 1 ISBN 4167105764、2 ISBN 4167105772、3 ISBN 4167105780、4 ISBN 4167105799、5 ISBN 4167105802、6 ISBN 4167105810、7 ISBN 4167105829、8 ISBN 4167105837 吉村昭 『海の史劇』、新潮文庫、ISBN 4101117101 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2009年3月5日 (木) 14 30。
https://w.atwiki.jp/revival/pages/742.html
前線基地に設けられた、将官用の食堂。 簡素なテーブルに折りたたみ式の椅子。照明は節電のため半分のみ。経費削減にいそしむ社員食堂といった状況だが、これでも末端兵士たちよりはマシだ。彼らは暖房も効かないテントでの食事を余儀なくされているのだから。 しかしながら、食にはうるさいディアッカは、不満を隠さない。 軍隊特有の味気ない金属トレーに無造作に盛られた料理。これはまあよしとしよう。 しかしミックスベジタブルとマッシュポテトのサラダ、トースト、ミートボール入り野菜スープ、フルーツのヨーグルト和え。そんな単純で工夫のかけらも見られない本日のメニューを前に、グリーンピースを器用にフォークの先に刺しながら彼はぼやく。 「メニューが単調になってきたな。せめてもう一品、いろどりの良いおかずがほしいな」 そんな親友に、イザークが釘を刺すように言う。 「愚痴を言うのは構わんが、『ええい、これを作ったのは誰だ! 俺が本当の食事というものを教えてやる。鍋を貸せ!』と厨房に怒鳴り込むのはやめるんだな。 食料担当に平謝りするのはもうこりごりだ」 いやな過去を思い出したか、苦虫を噛み潰したようなイザークの顔だった。ディアッカは、もうしませんよ隊長殿と茶化しつつも、鋭く指摘してみせる。 「しかし、ここ最近、食事のメニューが単調になっているのは事実だぜ。補給、結構厳しいみたいだしな。いくら上の奴らが奇麗事を並べていたって、食事が貧相なのは状況悪化の明白な証拠だ。士気にも関わってくるんじゃないのか」 「……認めたくないがそのとおりだな」 イザークの渋面は収まらない。 部下の前では決して口に出さないが、将官用の食堂ならば本音で堂々と会話ができるのはありがたかった。はっきり言って、戦況は明らかに統一連合側に不利に展開している。 出撃すれば地の利を知り尽くしたゲリラにいいようにあしらわれ、地域住民からはあからさまではないものの非協力的な態度をとられ……そして一番はこの天候だ。 そう、窓から見えるのは相変わらずの雪景色。 冬が厳しいコーカサス地方であったが、今年の冬は折からの寒波を受けて、厳冬といってもよいほどの気候となっていた。毎日のように吹雪が続き、雪はうずたかく積もっている。 当然、遠征軍としても雪の対策はしてきたのだが、予想を超える寒さがあらゆる面でその足を引っ張る結果となっている。 寒さのせいでMSの駆動部分のグリスが固まってしまい、やむなく古毛布をかきあつめて関節部分を覆ったり、焚き火を起こして冷えたグリスを溶かすなどという、笑うに笑えない事態すら発生しているのだった。 もっともイザークやディアッカに言わせれば、天候不順にまともに対応できないなど、連合軍の怠慢以外の何物でもない。派閥抗争などにうつつを抜かしているから、こんな基本的なミスを犯すのである。ただしそれはそれとして…… 「とりあえず事態の打開を図らなければな。お前の言うとおり、このままでは全軍の士気に関わる」 「ハスキルの奴の申し出を素直に受けたのは、それが目的か?」 「ああ」 イザークはつい先ほどのハスキルとの面談を思い出す。いきなり呼びつけて何を言うかと思えば、『トラブルで遅延していた地図情報の整理が一部終わりました。イザーク中佐が部隊展開する場所ですので、とりあえずご提供いたします』との白々しい申し出だったのだ。 ハスキルが意図的に、統一連合への地図情報の提供をサボタージュしているのはとっくに分かっていたが、このタイミングで、部分的にとはいえ、イザークにそれを提供するとは。 マルセイユ、ジアードの各中将に事前に断りを入れているとは言え、彼をご指名で地図情報を提供したハスキルの真意は、イザークにしても図りかねるというのが本音である。 「罠、じゃないのか?」 ディアッカがイザークの心を見透かしたように言う。そう、イザーク自身もそれを疑った。地図情報がまったくの出鱈目で、のこのこ出撃したイザークたちは、ゲリラに一網打尽される未来図が、ふと頭をよぎる。だが、その可能性をイザークは捨てた。 「それはないな。ハスキルが、俺を罠にかけるメリットなどない」 ハスキルは統一連合に対して非協力的であり、内部対立をあおってはいるが、表立って敵対しているわけではない。 もしここでイザークたちを罠にかけ、全滅させたとしたら、統一連合もさすがにハスキル、ひいては東ユーラシアの責任を追及しはじめるだろう。イザークたちの命は、統一連合との関係悪化という代償を払うほど重いとは思えない。 「おおかた、目障りなゲリラを片付けてほしい。しかし自分たちは汗と血を流したくない。統一連合の若造に丸投げしてしまえば楽なものだ。こんなところだろうさ」 イザークはハスキルの意図をほぼ正確に理解していた。もっとも、地図情報を提供するときに、ハスキル自身がヒントを与えていたのだが。 『この地域は、例のリヴァイブが活発に行動している場所です。そして、この地形を見ていただければ、おそらく奴らがどのような作戦を考えているか、イザーク殿にはお分かりいただけるかと』 地図を見せられつつイザークは頷いた。なるほど提供された地図の内容が真実ならば、ここに部隊を展開させればリヴァイブが出てくる可能性は極めて高かろう。土地勘に疎い者を陥れるには絶好の地形だからだ。 成功すれば、ハスキルや東ユーラシアにとって目障りなゲリラ組織にダメージを与えられる。失敗しても、ハスキルたちには別に損害は生じない。そう考えればイザークにも納得がいく。 まさか、イザークの手腕をハスキルが買っている、などとは思いもよらなかったが。 「で、我らが隊長殿は、あえて奴の意図に乗せられるつもりか?」 確認の意味で、ディアッカが再度問いかける。 「ああ、今回の遠征の目的のひとつは、第三特務隊の仇討ちだ。ハスキルの奴を喜ばせるのは癪に障るが、その目的を果たせるのならば、瑣末なことにこだわってもいられん。 リヴァイブとやらに、これ以上大きな顔をさせていられないからな」 なるほどね、とディアッカは同意し、ミートボールを口に放り込んだ。それを口に含んだままで、行儀悪く、言う。 「それで、どんな作戦を考えているんだ。もう、アイデアは浮かんでいるのか」 そこではじめてイザークは笑った。よくぞ聞いてくれたとばかりに答える。 「ああ、今回は過去の失敗をヒントにさせてもらった。俺たちがさらした無様な姿を、ゲリラどもに再演してもらうとしよう」 「再演?」 「ああ。準備はすでに済ませてある。ハスキルの言うとおりに働いてやる分、きちんと必要な物品の要求はしておいたさ……どうやら注文の品が来たようだな」 イザークは窓の外を指差した。ディアッカがそちらに顔を向ける。窓の外、雪の降り注ぐ中、東ユーラシア軍のMS搬送用トレーラーが基地に入ってくる姿が見えた。 荷台に積まれたMSを見て、ディアッカが素っ頓狂な声を上げる。 「何い!? あんな骨董品が注文の品だって言うのか?」 驚きの言葉を発したディアッカに、イザークは意味ありげな表情を浮かべるだけだった。 場所は変わって、こちらはスレイプニールのドック内である。 ダストガンダムの調整に余念がないサイが、コクピットのシンに指示をする。 「シン、ホバーユニットの通電状況をチェックしてくれ」 サイの言うとおりに、ホバーユニットをチェックするシン。しかし、つい手が滑って、ユニットを稼動させてしまった。 不幸にもダストガンダムの足元にいたシゲトが、ひええええ、と情けない悲鳴を上げて吹き飛ばされる。風圧に耐えて踏ん張っていたコニールに激突し、そのまま二人はもつれあって壁まで飛ばされた。 目から火花を出しながら悶絶する二人。コクピットから顔を出して眼下の惨劇を確認したシンが、さすがにすまなそうに声をかける。 「えーと、すまん。大丈夫か? お前ら」 コニールがたちまち憤怒の形相となり、シンを怒鳴りつけた。 「この、阿呆パイロット! あたしらを殺す気かっ!」 「いや、これは単なる不可抗力だ。意図的なものじゃない」 「意図的じゃなければいいってもんじゃない! 」 コニールの罵声。必死に手を合わせるシン。その光景に、ついハンガーにいたメンバーたちの頬も緩む。 シンの表情に、わずかばかりだが明るさが戻ってきた。 リヴァイブ名物、コニールとの夫婦漫才(命が惜しいので当人たちの前では決して誰も口にしないが)がスレイプニールのBGMに復活しつつある。 それはリヴァイブやスレイプニール隊にとって喜ばしいことだった。 彼がリヴァイブのエースであり、そのメンタリティが作戦に大きく影響することは誰しもが認める事実であったからだ。 おかげで艦内の皆の表情も明るい。このところリヴァイブは連戦連勝。統一連合を翻弄し、戦ってはほとんど損害もなく、相手に大打撃を与えるという成果を積み上げている。まさに獅子奮迅の大活躍と言えるものだった。気持ちが高揚するのも当たり前だった。 「さあて、次の相手はどっちだ? 見掛け倒しの統一連合軍か、それとも間抜けな東ユーラシア軍か」 「どっちでもいいさ。いっそまとめて来やがれ。返り討ちにしてくれる」 威勢の良い言葉が艦内のそこかしこで響き渡っている。 ただし、その雰囲気を歓迎していない人間が三名ほどいた。 戦場を渡り歩き、その機微を知り尽くしたその三名にとっては、現況は好ましくないものに映っているようだ。 「あんまり、良い空気じゃないっすね。こりゃあ」 普段の軽口はどこへやら、壁際に背中を預けた少尉が憮然として言う。 「明るいのは歓迎だけど、緊張感がないのは勘弁ですね」 少尉の言葉に頷くのは、床に腰を下ろした大尉だ。 「浮き足立っているようなものだな。仕方ねえ、こんな大規模な作戦展開は初めてだろうからな。それが連戦連勝じゃ、こうなるのも当然だろうよ」 勝って兜の緒を締めよではないが、ほんの僅かな気の緩みがミスにつながり、少しのミスが取り返しのつかない結果につながるのが戦場と言う物だ。 確かにリヴァイブも今まで、東ユーラシアや治安警察と戦い何度も勝利を収めてはいる。けれどもそれは小規模な戦闘にとどまっており、今回のような大軍同士の戦いというのは、ほとんどのメンバーにとって未知の領域である。 それについてメンバーが多少の不安を持っていたところに、相次ぐ連勝を重ねたため、かえって気持ちが大きくなりすぎている。もっとはっきり言えば、少し調子に乗りすぎている。それが大尉たちの懸念材料だった。 しかし、気分の乗っている仲間を、勢いを殺さないように軌道修正させるのも至難の業である。その微妙なバランスを理解しているのは、この艦の中でも大尉、中尉、少尉、それにラドルとシホくらいのものであろう。 本来ならばシンもその中に加わるべきだろうが、多少の持ち直しはあるもののいまだ精神的な不安定が垣間見える状態では、あまり当てにはできなかった。 どうしたものかと考えるものの、一向に答えは出そうにない。そうこうしているうちに、中尉が大尉たちを呼びにきた。 「次の作戦についてブリーフィングが始まります。艦橋に集合してくださいとのことです」 ああ、と重そうな腰を上げる大尉。困ったように頭を掻いてため息をつく少尉。二人の胸中を察して、中尉が言う。 「……なるべく冷静にいきましょう。せめて私たちだけでも」 その言葉に頷く大尉と少尉だった。
https://w.atwiki.jp/yukimi0/pages/229.html
前線基地に設けられた、将官用の食堂。 簡素なテーブルに折りたたみ式の椅子。照明は節電のため半分のみ。経費削減にいそしむ社員食堂といった状況だが、これでも末端兵士たちよりはマシだ。彼らは暖房も効かないテントでの食事を余儀なくされているのだから。 しかしながら、食にはうるさいディアッカは、不満を隠さない。 軍隊特有の味気ない金属トレーに無造作に盛られた料理。これはまあよしとしよう。 しかしミックスベジタブルとマッシュポテトのサラダ、トースト、ミートボール入り野菜スープ、フルーツのヨーグルト和え。そんな単純で工夫のかけらも見られない本日のメニューを前に、グリーンピースを器用にフォークの先に刺しながら彼はぼやく。 「メニューが単調になってきたな。せめてもう一品、いろどりの良いおかずがほしいな」 そんな親友に、イザークが釘を刺すように言う。 「愚痴を言うのは構わんが、『ええい、これを作ったのは誰だ! 俺が本当の食事というものを教えてやる。鍋を貸せ!』と厨房に怒鳴り込むのはやめるんだな。 食料担当に平謝りするのはもうこりごりだ」 いやな過去を思い出したか、苦虫を噛み潰したようなイザークの顔だった。ディアッカは、もうしませんよ隊長殿と茶化しつつも、鋭く指摘してみせる。 「しかし、ここ最近、食事のメニューが単調になっているのは事実だぜ。補給、結構厳しいみたいだしな。いくら上の奴らが奇麗事を並べていたって、食事が貧相なのは状況悪化の明白な証拠だ。士気にも関わってくるんじゃないのか」 「……認めたくないがそのとおりだな」 イザークの渋面は収まらない。 部下の前では決して口に出さないが、将官用の食堂ならば本音で堂々と会話ができるのはありがたかった。はっきり言って、戦況は明らかに統一連合側に不利に展開している。 出撃すれば地の利を知り尽くしたゲリラにいいようにあしらわれ、地域住民からはあからさまではないものの非協力的な態度をとられ……そして一番はこの天候だ。 そう、窓から見えるのは相変わらずの雪景色。 冬が厳しいコーカサス地方であったが、今年の冬は折からの寒波を受けて、厳冬といってもよいほどの気候となっていた。毎日のように吹雪が続き、雪はうずたかく積もっている。 当然、遠征軍としても雪の対策はしてきたのだが、予想を超える寒さがあらゆる面でその足を引っ張る結果となっている。 寒さのせいでMSの駆動部分のグリスが固まってしまい、やむなく古毛布をかきあつめて関節部分を覆ったり、焚き火を起こして冷えたグリスを溶かすなどという、笑うに笑えない事態すら発生しているのだった。 もっともイザークやディアッカに言わせれば、天候不順にまともに対応できないなど、連合軍の怠慢以外の何物でもない。派閥抗争などにうつつを抜かしているから、こんな基本的なミスを犯すのである。ただしそれはそれとして…… 「とりあえず事態の打開を図らなければな。お前の言うとおり、このままでは全軍の士気に関わる」 「ハスキルの奴の申し出を素直に受けたのは、それが目的か?」 「ああ」 イザークはつい先ほどのハスキルとの面談を思い出す。いきなり呼びつけて何を言うかと思えば、『トラブルで遅延していた地図情報の整理が一部終わりました。イザーク中佐が部隊展開する場所ですので、とりあえずご提供いたします』との白々しい申し出だったのだ。 ハスキルが意図的に、統一連合への地図情報の提供をサボタージュしているのはとっくに分かっていたが、このタイミングで、部分的にとはいえ、イザークにそれを提供するとは。 マルセイユ、ジアードの各中将に事前に断りを入れているとは言え、彼をご指名で地図情報を提供したハスキルの真意は、イザークにしても図りかねるというのが本音である。 「罠、じゃないのか?」 ディアッカがイザークの心を見透かしたように言う。そう、イザーク自身もそれを疑った。地図情報がまったくの出鱈目で、のこのこ出撃したイザークたちは、ゲリラに一網打尽される未来図が、ふと頭をよぎる。だが、その可能性をイザークは捨てた。 「それはないな。ハスキルが、俺を罠にかけるメリットなどない」 ハスキルは統一連合に対して非協力的であり、内部対立をあおってはいるが、表立って敵対しているわけではない。 もしここでイザークたちを罠にかけ、全滅させたとしたら、統一連合もさすがにハスキル、ひいては東ユーラシアの責任を追及しはじめるだろう。イザークたちの命は、統一連合との関係悪化という代償を払うほど重いとは思えない。 「おおかた、目障りなゲリラを片付けてほしい。しかし自分たちは汗と血を流したくない。統一連合の若造に丸投げしてしまえば楽なものだ。こんなところだろうさ」 イザークはハスキルの意図をほぼ正確に理解していた。もっとも、地図情報を提供するときに、ハスキル自身がヒントを与えていたのだが。 『この地域は、例のリヴァイブが活発に行動している場所です。そして、この地形を見ていただければ、おそらく奴らがどのような作戦を考えているか、イザーク殿にはお分かりいただけるかと』 地図を見せられつつイザークは頷いた。なるほど提供された地図の内容が真実ならば、ここに部隊を展開させればリヴァイブが出てくる可能性は極めて高かろう。土地勘に疎い者を陥れるには絶好の地形だからだ。 成功すれば、ハスキルや東ユーラシアにとって目障りなゲリラ組織にダメージを与えられる。失敗しても、ハスキルたちには別に損害は生じない。そう考えればイザークにも納得がいく。 まさか、イザークの手腕をハスキルが買っている、などとは思いもよらなかったが。 「で、我らが隊長殿は、あえて奴の意図に乗せられるつもりか?」 確認の意味で、ディアッカが再度問いかける。 「ああ、今回の遠征の目的のひとつは、第三特務隊の仇討ちだ。ハスキルの奴を喜ばせるのは癪に障るが、その目的を果たせるのならば、瑣末なことにこだわってもいられん。 リヴァイブとやらに、これ以上大きな顔をさせていられないからな」 なるほどね、とディアッカは同意し、ミートボールを口に放り込んだ。それを口に含んだままで、行儀悪く、言う。 「それで、どんな作戦を考えているんだ。もう、アイデアは浮かんでいるのか」 そこではじめてイザークは笑った。よくぞ聞いてくれたとばかりに答える。 「ああ、今回は過去の失敗をヒントにさせてもらった。俺たちがさらした無様な姿を、ゲリラどもに再演してもらうとしよう」 「再演?」 「ああ。準備はすでに済ませてある。ハスキルの言うとおりに働いてやる分、きちんと必要な物品の要求はしておいたさ……どうやら注文の品が来たようだな」 イザークは窓の外を指差した。ディアッカがそちらに顔を向ける。窓の外、雪の降り注ぐ中、東ユーラシア軍のMS搬送用トレーラーが基地に入ってくる姿が見えた。 荷台に積まれたMSを見て、ディアッカが素っ頓狂な声を上げる。 「何い!? あんな骨董品が注文の品だって言うのか?」 驚きの言葉を発したディアッカに、イザークは意味ありげな表情を浮かべるだけだった。 場所は変わって、こちらはスレイプニールのドック内である。 ダストガンダムの調整に余念がないサイが、コクピットのシンに指示をする。 「シン、ホバーユニットの通電状況をチェックしてくれ」 サイの言うとおりに、ホバーユニットをチェックするシン。しかし、つい手が滑って、ユニットを稼動させてしまった。 不幸にもダストガンダムの足元にいたシゲトが、ひええええ、と情けない悲鳴を上げて吹き飛ばされる。風圧に耐えて踏ん張っていたコニールに激突し、そのまま二人はもつれあって壁まで飛ばされた。 目から火花を出しながら悶絶する二人。コクピットから顔を出して眼下の惨劇を確認したシンが、さすがにすまなそうに声をかける。 「えーと、すまん。大丈夫か? お前ら」 コニールがたちまち憤怒の形相となり、シンを怒鳴りつけた。 「この、阿呆パイロット! あたしらを殺す気かっ!」 「いや、これは単なる不可抗力だ。意図的なものじゃない」 「意図的じゃなければいいってもんじゃない! 」 コニールの罵声。必死に手を合わせるシン。その光景に、ついハンガーにいたメンバーたちの頬も緩む。 シンの表情に、わずかばかりだが明るさが戻ってきた。 リヴァイブ名物、コニールとの夫婦漫才(命が惜しいので当人たちの前では決して誰も口にしないが)がスレイプニールのBGMに復活しつつある。 それはリヴァイブやスレイプニール隊にとって喜ばしいことだった。 彼がリヴァイブのエースであり、そのメンタリティが作戦に大きく影響することは誰しもが認める事実であったからだ。 おかげで艦内の皆の表情も明るい。このところリヴァイブは連戦連勝。統一連合を翻弄し、戦ってはほとんど損害もなく、相手に大打撃を与えるという成果を積み上げている。まさに獅子奮迅の大活躍と言えるものだった。気持ちが高揚するのも当たり前だった。 「さあて、次の相手はどっちだ? 見掛け倒しの統一連合軍か、それとも間抜けな東ユーラシア軍か」 「どっちでもいいさ。いっそまとめて来やがれ。返り討ちにしてくれる」 威勢の良い言葉が艦内のそこかしこで響き渡っている。 ただし、その雰囲気を歓迎していない人間が三名ほどいた。 戦場を渡り歩き、その機微を知り尽くしたその三名にとっては、現況は好ましくないものに映っているようだ。 「あんまり、良い空気じゃないっすね。こりゃあ」 普段の軽口はどこへやら、壁際に背中を預けた少尉が憮然として言う。 「明るいのは歓迎だけど、緊張感がないのは勘弁ですね」 少尉の言葉に頷くのは、床に腰を下ろした大尉だ。 「浮き足立っているようなものだな。仕方ねえ、こんな大規模な作戦展開は初めてだろうからな。それが連戦連勝じゃ、こうなるのも当然だろうよ」 勝って兜の緒を締めよではないが、ほんの僅かな気の緩みがミスにつながり、少しのミスが取り返しのつかない結果につながるのが戦場と言う物だ。 確かにリヴァイブも今まで、東ユーラシアや治安警察と戦い何度も勝利を収めてはいる。けれどもそれは小規模な戦闘にとどまっており、今回のような大軍同士の戦いというのは、ほとんどのメンバーにとって未知の領域である。 それについてメンバーが多少の不安を持っていたところに、相次ぐ連勝を重ねたため、かえって気持ちが大きくなりすぎている。もっとはっきり言えば、少し調子に乗りすぎている。それが大尉たちの懸念材料だった。 しかし、気分の乗っている仲間を、勢いを殺さないように軌道修正させるのも至難の業である。その微妙なバランスを理解しているのは、この艦の中でも大尉、中尉、少尉、それにラドルとシホくらいのものであろう。 本来ならばシンもその中に加わるべきだろうが、多少の持ち直しはあるもののいまだ精神的な不安定が垣間見える状態では、あまり当てにはできなかった。 どうしたものかと考えるものの、一向に答えは出そうにない。そうこうしているうちに、中尉が大尉たちを呼びにきた。 「次の作戦についてブリーフィングが始まります。艦橋に集合してくださいとのことです」 ああ、と重そうな腰を上げる大尉。困ったように頭を掻いてため息をつく少尉。二人の胸中を察して、中尉が言う。 「……なるべく冷静にいきましょう。せめて私たちだけでも」 その言葉に頷く大尉と少尉だった。
https://w.atwiki.jp/sssr/pages/71.html
ドイツ・きゃらくたー #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 来春 理非 (らいしゅん りひ) 誕生日:3月7日 身長:153cm/B72 W57 H79 (CV.斎賀みつき) 「私は害虫以外「何も」殺したことがない」赤十字の代表団にユダヤ人虐殺を問われ 「答えは一つ。働くか死ぬかだ」ベーメン・メーレン保護領での理非のスローガン ナチ党が誇る完璧超人…もとい鈴久マーク2。 プラハの虐殺者、邪悪な若き死神、上級猜疑官と不気味な異名ばかり持つ。 親衛隊の血だらけの右腕。 運動神経(フェンシング・水泳等)、知性(トライリンガル)、教養(ヴァイオリンの名手)とどこを取っても非の打ち所の無い逸材なのだが、権力欲がおそろしく旺盛で、相手が無能と見れば誰彼構わずバカにするため、周囲の人間との折り合いは絶望的に悪い。部下散々扱使うだけでなく、自らも常人離れな仕事量をこなす完璧超人。彼女の副官を勤められたら、出世コースは保障されたも同然と言われるほどの強制労働。他人を信用したことは一度もないが人間不信ではなく。自分は誰にも殺せないという強い思い込みのある自信家。プライベートではスポーツを非常に好み。理非が人間に近づけるわずかな時間と同僚から評されるほど、運動に熱中した。 最初は将来有望な海軍士官として海軍に在籍していたものの、絵入玲の胃に穴を開けたため不名誉除隊の憂き目を見、生涯に亘る恨み辛みを抱えつつもナチ党に入党する。役目を与えられた理非は仕事に取り付かれたように業務こなし、上司である緋村の期待に応えられるようあらゆる手段をもって親衛隊の組織拡大と権力獲得に邁進するも理想のアーリア人の美貌と文武両道な有能ぶりに緋村だけでなく、ナチ党内のあらゆる幹部から嫉妬と恐怖の目で注目されるようになっていた。ナチ党内でもとてつもないスピードで昇進し、親衛隊情報部SD(後に国家保安本部RSHA)のトップに就任後。国防軍の影響力弱体化、突撃隊首脳陣の粛清、国民の密告制度などドイツの暗部のヒロイン的存在として活躍し、SSNo.2の座をゲットする…が、徐々にその影響力を緋村に警戒されるも緋村は理非に依存せざる得ない関係にいつのまにかなってしまい、理非を邪険に扱うことは出来なくなっていた。鈴久から「面倒だからお願い」と頼まれたユダヤ人問題を出世の糸口になると判断し、あっさりと引き受け。ユダヤ人虐殺を行なう過程で必要な書類上で殺害していく官僚的テロシステムを確立してしまう。一説には大量虐殺を国力の無駄な浪費だと反対していた彼女は、どこか遠方にユダヤ人国家を建国するプロジェクト模索するも、戦況の悪化で実現できなくなってしまい。止む終えず虐殺へとプランを変更した。彼女自身、ユダヤ人への弾圧は非人道的ではなく「医学的な問題」と考えていたらしい。 その後半ば左遷される形でベーメン・メーレン保護領副総督に就任。飴とムチを巧みに使い分けて経営手腕を発揮、ボヘミアの民族主義者を巧みに押さえ込みつつ次々とナチ党へ若者を心酔させてゆく。この頃の理非の状態は比較的穏やかで、謀略や虐殺の業務の頃に見せていた血走った表情も影を潜めていたと直属の部下達は証言していることから、彼女なりに副総督の仕事に愛着を持つという、珍しい心境が彼女の中で芽生えていた様子が伺える。 そんな油断が仇になって、1942年5月下旬、「ドイツを末端から弱めていきましょ」との城寺六子の指示により暗殺される。この時の理非は重症を負いながらも果敢に暗殺者に抵抗し、死に掛けてるにも関わらず暗殺者達に恐怖を抱かせた。満は有能な行政官の死を悼み、紆余曲折の末下手人の出身地には「かつてリディツェあり」と書かれた杭が立つことになった。彼女の死は国外だけではなく、国内でも安堵の声が大きいことからも彼女の敵の多さを物語っている。 たまに戦闘機パイロットとして各地にスポット参戦する。こちらの方面でも勲章を貰っており、有能さを示している。愛機はBf110。しかし、すぐに満や緋村に止めるように説得され、しかたなく事務仕事に専念することにしたが、一時期彼女の執務室から殺意が滲み出ていたほど不満を持ったらしい。 理非との交流関係は数えるほど乏しく。部下の中でもシェレンベルクのことは高く評価し。お互いの自宅で音楽会を開くほどの交友関係を持つドイツ国防軍情報部長カナリスには敵意と尊敬の念で接していた。上司である緋村とは冷えた関係であったが、親衛隊入隊時の恩を感じてか基本的に緋村の命令には忠実に従っていた。希少価値に近い理非の友人と呼べるかもしれない存在は陸軍のカタリナぐらいのもので、突撃隊首脳陣粛清の時をきっかけに関係を交流を持ち。独ソ戦ではユダヤ人虐殺の協力をしてもらうなど仕事仲間としてカタリナを信頼していた。また、プライベートで何度か二人で外出したり、カタリナの家庭料理をよくご馳走してもらっていた。理非曰く「毒見をしなくて済む料理」とカナリアへの信頼ぶりを表す評価をしている。 ワルサーPPKを元にワンメイク・カスタムした拳銃を愛銃としている。射撃の腕も標準以上。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 シェレン・シェレンベルク ?揃いのSSの中で唯一の知性の光。数カ国語を操り、ヨーロッパにおける諜報活動を担当する。ちなみにSS最年少将官。 優秀な諜報官であり、一切容赦なく緋村の命令を実行する緋村の懐剣的存在。 ポーランドにおける反乱分子の炙り出しや、オランダ侵攻の口実を作るなどその活動は情報戦全般に及び、 緋村からも良い方の愛称である「ベンジャミン」で呼ばれるほど信用されていた。 最終的にその活躍は満の聞き及ぶところとなりウィンザー公(エレドア)誘拐作戦を彼女に命ずるに至った(作戦は計画段階で中止) しかし彼女自身は徹底したリアリストであり、緋村の信奉する満の思想を内心「ガキの我侭」と切り捨てている。 またドイツの敗色が濃厚になってからは強制収容所のユダヤ人を秘密裏に解放、保護し、戦後の自らの保身を図っている。 戦中も枢軸の不利を悟るや否や緋村を説得し連合軍との講和の道をさぐるが、連合国の中でも悪名高い彼女の言を信用する者はなく、 戦争末期、デンマークで連合軍によって逮捕された挙げ句、味方からは「敗北主義者」と呼ばれる事になった。 ちなみに戦後は数々の司法取引をくぐり抜け、禁固二年というSS上級将官の中では破格と言っても良い恩赦を受けている。 だが逆に言えばそれらの敗北主義的行動は彼女の高すぎる諜報能力がもたらした物とも言える。 SS内でも性格の真逆と言っていいマリア・ハウサーとは仲が悪く、お互い一切関わり合おうとしない。 ヴィルヘルム・カナリス、ハイドリヒと対立する独諜報部ツートップ両者と親交が深く、ともすれば分裂しがちなドイツ諜報部を影で取りまとめていた。また両者が消えた後はドイツ諜報部を掌握している。 諜報部のトップに立った彼女が最初に下した指令は「連合勝利後、戦後処理時のドイツに対する温情措置の誘起」であったらしい。 結果的にWW2後のドイツにはWW1時に比べて遙かに緩やかな処分しか下されなかった事から、彼女の策は成功したと言えるのかもしれない。 キャラクターに似合わず超甘党、コーヒー1:砂糖2のコーヒーを飲む。ハウサーを悶絶させたとか何とか。なお、チャップリンの映画「サニーサイド」を見て真似するようになったらしい。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 アンドレアナ・ヴラソフ ソ連軍司令官。盧溝橋事件に伴う日中戦争勃発に伴い、国民党への軍事顧問団の一員となるが、あまりにも幼児体型だったため、蒋作に見向きもされなかった。その後、冬戦争が始まり、次第に司令官としての頭角を現していく。 バルバロッサ作戦におけるモスクワ攻防戦では勇猛果敢に奮戦し、敵味方に名を轟かせる。 と、ここまではトントン拍子できたものの、元来のバカとお調子乗りがわざわいし、レニングラードでまんまとマンシュタインにとっ捕まえられる。猜疑心の強い星凛に睨まれ続けていたウラソフは、その反発心からか、マンシュタインの説得もありドイツ軍の軍門に下る。 だが、ドイツ軍でのウラソフの扱いはもっとひどかった。だが、本人はバカなのでそれに気づいていない・・・。愛すべきバカ。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 オルトルート・ディルレヴァンガー 欲に飢え続けた漆黒の堕天使。第一次大戦で輝かしい戦歴を持ち、戦後も教職や金融を渡り、大学では政治博士の称号を得るなど周りに尊敬されるような人生を歩んでいたが、輝かしい経歴は一度の性的暴行という行為によって脆くも崩れ去った。理性すら失ったディルレヴァンガーが辿り着いたのは親衛隊として敵と戦うという役目だけであった。 前大戦での経験を活かし、負傷をものともしない勇猛な戦いぶりは上層部に評価され、失った博士号の地位を取り戻すなどの一定の名誉の回復に成功する。しかし、理性だけは取り戻すことができず、犯罪者達で膨れ上がった第36SS武装擲弾兵師団与えられたディルレヴァンガーは失った過去を埋め合わせるように部下達と戦争犯罪を犯し始めてしまう。ディルレヴァンガー達の汚名は親衛隊でも庇いきれないものになり、徐々に同僚達からも嫌われ、組織の中で自然と孤立してしまう。 戦時中は祖国に裁判にかけられ、戦後も戦犯として裁かれると思われたディルレヴァンガーは裁判を受ける権利すら奪われたまま、捕虜収容所で変死してしまい、死体には何者かによる性的暴行だけが残っていた。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 ライサ・カミンスキー 共産主義からの解放を叫び続けた小悪魔。ロシア革命に伴い赤軍に参加するも赤軍に収容所に放り込まれるという残念な過去の持ち主。独ソ戦勃発後、住んでいた町の周辺でパルチザンによる住民被害を聞きつけ、友人達と相談し親ドイツ派の自警組織を結成する。町に到着したドイツ軍に自治権を与えられた町は反共産主義の人々が集い始め、亡くなった友人から自警組織の代表を受け継いだカミンスキーは「ロシア国民解放軍」結成。カミンスキー達の噂を聞きつけ、多くの人達が積極的にこの組織に参加する。 戦況悪化に伴い組織の援助を条件に親衛隊に入隊。組織は増強される共に「第29SS武装擲弾兵師団」に成長。カミンスキーは師団長に任命される。しかし、故郷を失い親衛隊内でも不当な扱いを受けるカミンスキー達の中には自暴自棄な空気が蔓延し、ワルシャワ鎮圧戦でその不満はついに戦争犯罪という形で爆発してしまう。小柄なカミンスキーは組織の長として威厳を持つため、常に強気で他人と接したが本性は寂しがり屋でかなりの甘えん坊。 しかし、ドイツ人には傲慢な悪女と写り「野蛮なスラブ娘」という渾名を付けられてしまう。