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ジルベール・シャフラン(宇宙暦?年頃 - )は自由惑星同盟の軍人。オリジナルキャラクターである。 略歴 宇宙暦794年、中間派の第六艦隊司令官として名前が挙がっている。 同年2月上旬、銀河帝国が五個艦隊の動員を開始したという情報を受けてヴァンフリート戦役にヨハネス・ヴィテルマンス中将の第四艦隊、マッシモ・ファルツォーネ中将の第一一艦隊、ウラディミール・ボロディン中将の第一二艦隊と共に動員された。(15話) クレメンス・ドーソン提督と士官学校で同期で優等だったらしい。(20話) 宇宙暦795年時点で第一〇艦隊司令官ジャミール・アル=サレム中将と共に正規艦隊司令官の中では比較的武勲が少ない。ただし、新任の第一一艦隊司令官ドーソン中将よりはずっと実績がある。(31話) 宇宙暦796年までに大将に昇進している。イデオロギー上の理由からヨブ・トリューニヒト国防委員長を嫌っている。中間派の大物であるが、サイオキシンマフィアとは無関係であることが明記されている。(47話) 同年のエル・ファシル七月危機、シャンプール・ショックから始まったパトリオット・シンドローム中、第一一艦隊副司令官フィリップ・ルグランジュ少将から同盟軍で正気を保っている数少ない高官としてシトレ元帥、グリーンヒル大将と並んで挙げられている。(48話) 宇宙暦798年時点で国防委員会戦略部長を務めている。「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦中に動員された警備戦力である予備役部隊でイゼルローン要塞司令官レミジオ・ジョルダーノ地上軍大将と共に行軍副司令官を務めた。なお、行軍司令官は予備役から召集されたビュコック宇宙軍大将。(62話) 宇宙暦799年の同盟軍再編では旧ミズガルズ地域におかれたインディペンデンス統合軍集団の司令官を務めた。(64話)同年のラグナロック戦役終了後、現役を退いた。(71話)
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不毛(ふもう)はザ掲示板に存在するカテゴリの一つ。 例外的に荒らし行為等が認められている。 不毛カテの住人は、不毛人と呼ばれる。 【概要】 不毛では例外的に荒らし行為やスレッドの乱立等が認められており、その為、激しい煽り合いや荒らし行為が日常茶飯事となっている。 また、軍や一族と呼ばれる派閥が多数存在し、戦闘や同盟等をして争っている。 【特徴】 不毛での争いは主にHN「でたらめ家【★】大佐」と言うユーザーとその味方と「アンチでたらめ」と呼ばれるでたらめを嫌うユーザーの争いである。 その他個人規模の喧嘩も多数ある。 【軍・一族】 上でも述べたが、不毛には軍や一族と呼ばれる派閥が存在する。 その主なものを挙げていく。 水虫軍 この軍はアンチでたらめの筆頭であるHN「佐藤つよし」が建てた派閥で、多数のアンチでたらめが加入している。 横浜軍 この軍はHN「でたらめ家【★】大佐」が建てた軍であるが、現在の隊員はリーダーであるHN「でたらめ家【★】大佐」と、HN「朝雨 有抄希」の2名である。 桜一族 この一族は2004年頃栄えた軍であったが、2005年に活動を休止する。そして最近になり活動を再開した。多くの軍や一族を傘下に収めているのが特徴。 宇宙軍 この軍はHN「夢幻塔【呪神】」が建てた軍であり、現在隊員は17名。この軍もまた多くの軍や一族を傘下に収めているのが特徴。
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アクート 人物データ 身長 --- 体重 --- 年齢 --- 所属 アクート隊 趣味・特技 --- 搭乗機 邪蠍蟲 アムステラ神聖帝国宇宙軍少佐 ユリウス直属の部下の一人 残虐で狡猾、権力に固執する最悪の性格 出世欲が強く、その為ならばどんな事をしても手柄を上げる卑劣漢 気に入らない上官を戦場で『誤射』する事など当たり前 その器に似つかわしくない今の地位はそのように築いたものである そのような性格の為、生粋の帝国軍人達には忌み嫌われ 『毒針アクート』の渾名で呼ばれている 追記 名前は悪党から チャットで「アムステラで外道キャラが少ない」との発言により デザイナーがダイの大冒険のフレイザードをイメージして、このようなキャラが作られた 主な活躍 外伝「Thor」 外伝SS「SECRET PENIS」 内容を見る 刺客を用いドクトル・ベイベーの命を狙うも失敗する。 気に入らぬベイベーが母星に戻った事を誰よりも喜んだ 外伝SS「毒針と闘売女」 内容を見る ズレアバーシャとの濃密な関係が形成される様が綴られている。 外伝SS「怪傑ミルット」 SS「White Knight」 外伝SS「ギガント破壊指令-爆熱!巨大ロボット編-」 ※内容を見る 騙し討ちと陰謀、邪蠍蟲を駆り打倒ギガント28号を模索する。 外伝SS「カラクリオー賽の賞」 ※内容を見る ダイスの目で結果が決定すると言う一風変わった形式で書かれたSSに登場。ゲオルグを殺す。 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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【東国人+船乗り+機関士+海賊】 L:機関士 = { t:名称 = 機関士(ACE) t:要点 = エンジン、つなぎ、スパナ t:周辺環境 = 艦内 t:評価 = 体格1,筋力2,耐久力2,外見0,敏捷0,器用4,感覚2,知識4,幸運3 t:特殊 = { *機関士の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。 *機関士は艦船、宇宙艦船におけるコパイロット業務と行為が出来、この時+1修正を得る。 *機関士のアイドレスを着用するには根源力が15万以上必要になる。 *機関士は整備行為ができ、この時、整備判定((器用+知識)÷2)を評価+4補正することを選択できる。補正を選択した場合燃料1万tを消費する。 *機関士は自分が乗る艦の航路数を+1出来る。この特殊は重複せず、同様の特殊を持つものが複数いてもこれらの効果を増加はさせることはない。 } t:→次のアイドレス = 航法士(職業),徳田さん(職業),ニャメ・ナナ・ニャンコポン(ACE),ワープ機関の開発(イベント) } 【機関士のHQ】 ◎宇宙艦長のHQ継承の第1世代により「感覚+1」。 ◎機関士のHQ獲得により「知識+1」。 ★海賊機関士 来るべき大航海、宇宙への期待、ロマン!船乗り達はついに宇宙を舞台に船を漕ぎ出した!あるものは宇宙海賊を夢見たり、あるものは、宇宙の果てに思いを馳せ、そして艦剣片手に宇宙にいった…だが! 彼等は基本的な事に気がついた! ……それは、「宇宙ではバカでは勤まらん」ということであった! 船乗り、海賊達は焦った。基本自分達には知識が足りない、特に機械関係がほとんど皆無であった。帆船、艦を操縦出来ても宇宙艦が故障した場合、特に機関部が故障した場合直す術がないのである。 そして彼等は思った。「俺達に必要なものは理力ではない、知力だ!」 彼等は努力した。馬鹿にされようが、けなされようが、彼等は努力し続けた。 幸い彼等はFVB所属、新しくできた学校に通いながら、イカナさんに食べられそうになりながら教えて貰い(絢爛CDでイカナは機関士でした)、身重のエステルさんには無理をさせないように彼女に隠れて必死に勉強をした(余談、何者かから夜食の提供があった) それにもっとも頼りになった人達がいた。 それは難民達である。彼等の中には技術者もいた。技術者に教えて貰い彼等はついに、海賊機関士を名乗れるぐらいになった! その後の彼等の活躍は凄かった、艦の修理から、扱いの難しい機関部の整備をいってに引き受け、活躍した。 髪は作業の邪魔にならないように頭巾をし、ツナギをきて、スパナをもち整備をした。とはいえ、いつもそんな格好していたわけではない。 非番の日は何時もの水夫や海賊の格好をし、精神の安定をはかっていたそうです。 /*/ 機関士とは、艦船の機械整備をおこなうとともに、操縦者の指示に従って、エンジンや電気・油圧・空気圧などの諸機関を調整・整備・操作するのを役目とする乗員である。主機関、発電機、操舵機、ボイラー、エアコン、冷凍機、ギャレー機器、ランドリーなど、艦内のメカは通信機器以外すべて担当すると思って間違いない。 もともと【帆船】時代には船大工と呼ばれていた部門だ。メインエンジンが火を吹きそうといってはエンジンルームに突入し、風呂の配管が壊れたといって呼び出されるのだ。さすがに「トイレの電球が切れた」くらいで呼び出すと大スパナを振り回して怒ってくるので、そういうときは主計課で交換電球をもらって自分で付け直すべきだろう。 だが一方で、普段から仲良くしていれば、取り付け戸棚を作ってくれたりするなど、いろいろ便宜を図ってもらえるかも知れない。 /*/ 概要: FVBの宇宙軍は海の船乗り、それも暴れ者の海賊を中心として編成された。 しかし、もともとが惑星上の【帆船】乗組員である彼らには大きな技術上の問題があった。宇宙空間での艦船操縦や物理学、機器知識、電気工学、高度な機関知識といった技術などの不足である。 コレは同時に、藩国内には勇敢な船乗りは大勢いたが、技術者や整備士がほとんどいないという状況をも意味していた。 その対策として、FVB首脳陣は藩国外から広く技術者を招き、技術力の拡大を図った。それと同時に「航空宇宙軍幹部候補生学校(エステル伝習所)」、また技術部門の教育機関「宇宙軍機関学校」を設置し専門家育成にも力を入れた。 長い航海中には動力炉の整備はもちろん船のメンテナンスや修繕もクルーが自前で行わなければいけないからである。 FVBの藩国プロジェクトである”宇宙帰還プロジェクト”では、今後ますます、宇宙開発やベースキャンプ設置等の部門で人材が不足してくることが予測されている。技術者育成に力を入れるのは、雇用拡大政策の一環でもあるのだ。 そして教育と訓練を受けた卒業生たちは今、宇宙艦乗組員として広く世に出ようとしている。 彼らのフロンティアスピリットは飽くことを知らず、ますます宇宙開発を進展させることだろう。特徴: FVB機関士は船舶の機関部、特に宇宙船動力炉のエキスパートである。 海賊出身の彼らは、粗暴な外見とは裏腹に人当たりが優しく細やかな職人気質を持っている。 そして、厳しい訓練を潜り抜けた機関士たちは高度な技術力を駆使して、エンジン・補機・電気などの運用管理だけでなくダメージコントロールも行い、また船体の破損や火災などに対する応急の対処、艦の運動と安全を確保する船外活動、その他機械工作なども担当する。 また海賊出身であるため、必要ならば艦船の操縦やパイロットとしても活躍できる能力を持っている。編成: FVB機関士の編成は、機関長の下に機関士・応急長・応急士と呼ばれる士官からなる。 機関士はその名のとおりエンジン運用管理を担当し、応急長と応急士はダメージコントロールを担当している。 SS 「機関士勉強開始」 「宇宙軍機関学校」 それは宇宙艦長を育てる「航空宇宙軍幹部候補生学校」の隣に作られた。船を動かすなら機関士が必要だ、という至って普通の理由である。 そこでは機関士志望の生徒を受け入れ、さっそく授業が始められていた。 /*/ 「いいかお前らー、今日からここが教室だ。」 「教室?ここがですか?」 「そうだ」 「でもここって・・・無茶苦茶広いですけど?」 そう、彼らは今だだっ広い建物の中にいた。 そこには人より小さいものからI=Dよりデカイものまで様々な機械が置いてある。 なかには船一艘丸ごと置いてあったりもした。 「ここには小型船から民間輸送船、T-STSやミアキスまで、この国が手に入れられる全ての機関部を持ってきてある。」 「す、全てですか!」 「そうだ。本当は機関部だけじゃなく全部持ってきたかったが、ミアキスとかは全長1kmもあるからさすがに入らんかった。」 「「・・・・」」 生徒たちが「うわーこの人本気だ」という目で見てる中、 「もちろん機関士ってのはべつに機関部だけ扱えればいいってもんじゃないから、宇宙船の生命維持系とかは他に場所を用意してある。」 「製図とかはどこで勉強するんですか?」 「そういうのはあそこでやる。」 と、建物の一角を指差した。そこには大きな机が人数分整然と並んでいた。 ((ほんとにここが“教室”だったんだ・・・)) 「さあさあ、さっそく授業を始めるぞー。みんな、席に着けー。」 /*/ こうして規格外の教室での授業は始まったのだった。 (文:支倉玲) ★訓練プログラム 機関士がエンジンを丁寧に整備し、うまく制御すれば、エンジン効率は上昇し、より高機能を艦に与えることができる。艦が生きるも死ぬも、操縦士と機関士の二人三脚なのだ(オペレーターは目であろう)。 しかし、こうした技量は一朝一夕には養えない。 そこで、FVBでは訓練学校において、何種類ものシミュレータを用意し、訓練を繰り返し、やがて来る訓練航海に備えるのであるが、ここでそのうちの入門用シミュレータを紹介しよう。 【高機動宇宙船シミュレーター】(ダウンロードし解凍すること) ◎操作説明 LV1 ・目的は黒い玉を全て回収すること ・クリックした方向に向かって加速します ・青玉とマウスの位置関係が離れている程長時間加速します ・加速度は常に一定です ・宇宙空間なので自然減速はしません ・噴射回数と加速時間に応じて燃料代がスコアから引かれます ・壁にぶつかると速度に応じて修理代がスコアから引かれます ・経過時間に応じてスコアが引かれていきます(短時間で終わらせれば高得点) ・今のところ耐久力設定はしていないので壁にぶつかっても死んだりしません。 ★機関士の服飾 一般に、FVBの民は【東洋風の服装】をして、【四季】を感じる生活をしているとされている。 しかし、これにも例外はある。その代表が「機関士」である。 彼らの職場は機関室。もちろん交代はするものの、機関室は構造上、艦の中心部にある。見方によれば最深部である。穴蔵と呼ばれるくらいであって、とても四 季折々の変化を堪能するとはいかない環境である。また、【入り組んだ地形】といえるほどさまざまなハンドルレバーや開閉弁が並び、【火山】を思わせるほど エンジンの高熱が間近な環境で作業する機関士は、ふわふわひらひらが多い東洋風の服装などしていられない。すぐに汚れるし、服の袂や帯をどこかに引っかけ たら危険である。【艦剣】も論外。もちろん同じ理由で【膝までのズボン】もありえない。高熱化した金属部品に生身の身体が触れるかも知れないからだ。 そのため、機関士の服装は突起物が多い狭い場所でも動きやすい【ツナギ】であり、剣の代わりに【スパナ】である。 SS「少年機関士」 FVBで新たに導入された職業、機関士。 彼らの仕事は忙しい。 機関士と一口に言うが、機関部つまり動力関係の管理だけが彼らの仕事ではない。【艦内】の機械部門の一切が機関士の受け持ちである。メイン【エンジン】、発電機、荷役用ウィンチ、操舵機、空調、果ては冷蔵庫やディスポーザーといった生活用にいたるまで、すべて機関士の管轄なのだ。 この文章では、ミアキスに勤める一人の機関士からその職務を追ってみよう。07時30分 機関士の朝は早い。 「……」 アラームをとめてまぶたを擦りながら、年若い船乗りの少年は居住ブロックの狭いベッドから這い出す。 まだ眠気の残る頭を無理やりたたき起こすと、寝巻きから作業用の【つなぎ】に着替える。 【東洋風の人材】らしいともいえる長く伸ばした髪を【頭布】でまとめて、準備は終わり。 機関士の一日が始まった。 11時30分 4時間後。 「わんわん、わんわん!」 「あれ?部品が足りない?そんなはずないんだけどな」 「わうわうわう!」 「わかりました、引継ぎのときに確認します。急ぐものでもないので、作業は続けてください」 「ばうばうばう、ばう!」 熱気の渦巻く機関室の中で、あれこれ報告を受けたり指示を飛ばす少年の周りを、多くの犬士たちが駆け回る。 これが一般的なFVB機関士の作業風景である。 FVBの機関士は船乗りから宇宙艦長を経て新設された、宇宙開発のノウハウを大幅に活かしたアイドレスである。当然その能力は優秀なものであり、更に宇宙艦長が得たHQボーナスまで引き継がれている。それでも多いとはいえない人員で、宇宙艦全体の機械関係を運用することはさすがに無理というものだ。 そのフォローとして運用されているのが、犬士達である。 すでにFVBの国民たち同様艦船、そして宇宙という環境に慣れ始めていた彼らは絢爛世界のBalls並とまではいかずとも作業員として十分な能力を持っており、機関整備でもそれを遺憾なく発揮した。 その為、FVB機関士には彼らを指揮する言わば班長的な能力も求められていた。 「ばうばうー!」 「あ、はいはい…」 そうこうしている間にも、別の犬士に呼ばれて少年が振り返る。 この調子ではどちらが下働きかわかったものではないが、まあ仕事はうまくいっているようだ。 少年はそれなりに【鍛えられた体】を動かしながら、忙しく駆け回っていた……。13時00分 「いただきます」 しばらくして。 少しの間だけ慌しさから解放されて、少年は食堂で昼食をとっていた。 その日の食事は、海軍の伝統食とも言えるカレーライスである。 【稲作】の盛んなFVBでは、カレーに限らず米食が盛んに行われている。 その文化は宇宙に出ても、変わることはなかった。 20時00分 「お疲れ様でした」 「よろしくお願いします…」 「ばう、ばうばうばう!!」 それから更に、8時間後。 やってきた年長の機関士に作業を引き継いで、ようやく少年のその日の仕事は終わった。 ふわふわと低重力のミアキス船内を飛びながら、作業完了の報告と引き換えにラム酒をもらう。 古い海軍の習慣に習って、FVBでは作業終了時は4倍に薄めたラム酒が配給され、いやでも貰えるようになっていた。 部屋に戻ってコップ一杯のラムを飲み干し、少年はベッドに横になった。 本土の【紙と木でできた家】と比べるとまったく異なる環境だったが、慣れとは恐ろしいものでそれでも最近は眠れるようになっていた。 より体力のあるものは空いた時間を利用して色々と船大工のようなことをしているらしいが、そんな気力は元々事務畑出身の少年には残っていなかった。 (文:時雨) SS「ある中堅女性機関士の独白」 「お疲れ様でした」 「よろしくお願いします…」 「ばう、ばうばうばう!!」 新人の少年機関士から作業を引き継いだ。小さい体で、なかなかよくやってくれている。 ふと、宇宙軍機関学校での日々を懐かしく思い出した。 かつて自分は船乗りとして海に出ていた。しかしFVB宇宙軍のさらなる躍進の為、船乗りの【膝までのズボン】を【ツナギ】に着替え。機関士のスキルを身につけるべく校門をくぐったのだった。 …あの少年にはツナギもいいけど半ズボンもよく似合うだろうなあ…。いやそれはともかく。春、桜吹雪の中で入校して後、夏は熱暑とエンジンの熱でひからびかけ、秋の夜長を教本を手に過ご し、冬の寒さに手をかじかませながらスパナを握り。そして全ての過程を終了し、機関士の資格を得て、宇宙の海に出た。きっと彼もそうやって励んできたのだ ろう。 あれから数年。 海賊機関士となった今、再び船乗りの【膝までのズボン】を身につけ、【艦剣】を腰にはき、操艦の難しい【入り組んだ地形】から広大な海まで自在に船を駆る事もあれば、機関士として艦を支えることもできるようになった。主な居場所は狭い機関室だが、案外それも悪くない。 ……あ、でも衣装は船乗りの方が断然カッコ良くて好きなんだけど! 学校と違い、現実の作業では毎日のように思わぬ事態が巻き起こる。色々失敗もしたが、学校で学んだ事を基礎に、少しずつ経験を積み、今では多少は仕事のやり方が判ってきた気がする。 エンジンにもそれぞれクセがあり、個性に会わせた世話してやらなければならない。なだめすかしたりカツを入れたり、どうすれば最高の力が出せるか試行錯誤 しつつ、理解を深める。がんばってくれた後はしっかりとケア。子供のように、きめ細かに面倒を見る。いつも万全の調子がでるように、まめな整備は欠かせない。そうすれば、機械もこちらに応えてく れる。 艦がその性能を発揮できるかは機関士次第。 より速く、より遠くへ、より効率よく。 もっとエンジンの性能を発揮させられる機関士になりたい。 そしていつか、FVBの悲願でもある宇宙への帰還を果たし、宇宙の海を自在に渡ってみたいと思う。 (文:きみこ) ★機関士の誕生 FVBには弱点がある。 その一つ一つをあげていくと、視界がゆがんで心が折れることがわかりきっているので詳しくはあげないが、その中の一つとして「整備が大変な物を沢山 持っている割には、乗り物の整備ができない」があげられる。具体例としては、我らが冒険艦「冒険艦蒼天号弐」であったり、ミアキス級空母であったりするわ けである。 現在では、宇宙港の生産を止めることで整備判定の代わりとすることができるのではあるが、必要なときに宇宙艦艇を生産できなくなるためあまり現実的ではな く、聯合を組んで整備を委託するにしても各資源が厳しい現状ではそればかりに頼るわけにはいかず、整備のできるアイドレスが出てきそうなイグドラシルもな いという、手詰まりの状況となっていた。 しかし、天はFVBを見捨てなかった。 なんと、ADを行使した宇宙艦長から「機関士」という、いかにも整備ができそうなアイドレスが出現したのである。他にも魅力的なアイドレスはいくつも出現したが、この機を逃すまいとFVBは「機関士」を取得することを選択したのであった。 t:名称 = 機関士(ACE) t:要点 = エンジン、つなぎ、スパナ t:周辺環境 = 艦内 t:評価 = 体格1,筋力2,耐久力2,外見0,敏捷0,器用4,感覚2,知識4,幸運3 t:特殊 = { *機関士の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。 *機関士は艦船、宇宙艦船におけるコパイロット業務と行為が出来、この時+1修正を得る。 *機関士のアイドレスを着用するには根源力が15万以上必要になる。 *機関士は整備行為ができ、この時、整備判定((器用+知識)÷2)を評価+4補正することを選択できる。補正を選択した場合燃料1万tを消費する。 *機関士は自分が乗る艦の航路数を+1出来る。この特殊は重複せず、同様の特殊を持つものが複数いてもこれらの効果を増加はさせることはない。 } t:→次のアイドレス = 航法士(職業),徳田さん(職業),ニャメ・ナナ・ニャンコポン(ACE),ワープ機関の開発(イベント) 文: 時雨、栗田雷一、支倉玲、オカミチ、曲直瀬りま、きみこ、光儀 絵:曲直瀬りま、夜狗樹、オカミチ ゲーム:寂水 L:機関士 = { t:名称 = 機関士(職業) t:要点 = エンジン、つなぎ、スパナ t:周辺環境 = 艦内 } ★東国人 t:要点 = 東洋風の服装,東洋風の人材,黒い髪 t:周辺環境 = 四季,入り組んだ地形,稲作,紙と木でできた家,火山 ★海賊 t:要点 = 頭布,日焼け,鍛えた体t:周辺環境 = 海 ★船乗り t:要点 = 髪を隠す帽子か布,艦剣,膝までのズボン t:周辺環境 = 帆船 継承元:東国人:URL:http //namelessworld.natsu.gs/sakura/wan/wiki/035.html ※継承無しでクリアできるようにしました。 Q: 「機関士は艦船、宇宙艦船におけるコパイロット業務と行為が出来、この時+1修正を得る。」の業務と行為の違いはどうなりますでしょうか? A: 違いはない /*/ Q: 「機関士は艦船、宇宙艦船におけるコパイロット業務と行為が出来、この時+1修正を得る。」の行為は75%制限ルールを受けますか? A: 75%制限は受けない。 /*/ Q: 「機関士は艦船、宇宙艦船におけるコパイロット業務と行為が出来、この時+1修正を得る。」の+1修正はどこにかかるものでしょうか? A: コパイロット時にかかりそうな行動に 註)船を使った判定。 船の攻撃、回避など /*/ Q: 船乗り、海賊は共に特殊でボートで2万tの物資を緊急輸送することが出来ますが、これらは重複しますか? A: ええ
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名前 ポルメリア級強襲航宙母艦(きゅうきょうしゅうこうちゅうぼかん) 別名 高速十字空母(オリジナルでの通称) 登場作品 宇宙戦艦ヤマトシリーズ(宇宙戦艦ヤマト2199) 所属 大ガミラス帝国宇宙軍 外部リンク 目次 基本情報概要 性能諸元(オリジナル版) 魅力ポイント! 基本情報 概要 TVアニメ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場するメカ。 作中に登場する敵対勢力である『ガミラス』に属する『宇宙空母』である。 オリジナル版における「高速十字空母」のリメイク版であり、発進前のヤマトへの威力偵察や、親衛隊所属艦の惑星オルタリアへの攻撃で登場。 性能諸元(オリジナル版) 全長: 全幅: 兵装: その他: 引用元サイトより 魅力ポイント! オリジナルの"高速十字空母"のリメイク艦。外見的相違はほぼなく、ガミラス軍が保有する艦艇の中でもひときわ発想が飛んだ戦闘艦艇である。何処が特徴的かと言えば、何と言ってもその外見。円盤に四本の突起を取り付けた様な、いわゆるイトマキヒトデを模したような外見にあろう。 推進力らしきものは見えず、ひたすらクルクル回りながら航行するという見た目にして滑稽な艦艇だ。回転させる必要性がある理由は一切不明で、しかも艦載機を発艦させるときには、一端回転を止めてから四本の突起部下面から発艦させる必要性がある。何故わざわざ回転させるのか・・・・・・。 加えて艦載機の発艦方法も独特すぎており、ブーメラン型の艦載機であるが故に発艦させるときには縦長の発艦口に対して横向きに発艦させるのである。 開発者は何をとち狂ってこんな斬新なデザインにしたのだろうか...? しかも見る限り、ガイペロン級と比べると、こっちの方が新型っぽい。 ちなみに、「ポルメリア」という名前は、ガミラスの「ポルメリア高原」という地名に由来するらしい。なお、ガミラス語には『ポルメリア高原語族』なる方言があるらしい。
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546: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 39 06 大陸ガンダムSEED支援ネタSS 「B-Day」 Main Staring: Federation Atlantic Space Corps,Federation Atlantic,O.M.N.I.Enforcer Green・Wyatt (Vice admiral) Christopher・Lennox (Commander) 23th Special Unit,Federation Atlantic Forces,Federation Atlantic,O.M.N.I.Enforcer William・"Old”・Hunter (Captain) Special Squadron“Thunder Bolt”,Pascific Union Space Force,Pacific Union,O.M.N.I.Enforcer Io・Fleming (Ensign) Cornelius・Qaqa (Chief petty officer:maintenance technician) Vincent・Pike (Commander) Edgar・Burroughs (Colonel) Kasumi・Sajou (Major) Karia・Mitchum(Captain:co-medical Staff) Original:Mobile Suit Gundam SEED Arranged by:ナイ神父Mk-2氏 Special Thanks:時風氏 Written by:弥次郎 地上戦線の終結と、宇宙戦線への移行。 それは、ついにザフトが地球連合の攻勢を支えきれなくなり、地上から叩き出された、ということを示す。 これまで何とか支えていたものが、ついに決壊した。あとは、決壊した堤防がそうなるように、一気に崩れゆくのみ。 僅かに生まれたインターバルを利用し、各国は次なる宇宙での決戦に向けて動き出していた。 オーブ攻防戦とボアズ攻防とを結ぶ円環の一部。 宇宙開発の始まりともなったL1宙域をめぐる大規模作戦。 これは、宇宙という戦場を駆け抜けた戦士たちの記録である。 月 大西洋連邦 月面基地 アルザッヘル基地 上空宙域 月の弱い重力が届きにくい、アルザッヘル基地上空の宙域。 ほぼ無重力のこの宙域には、連合の宇宙艦艇が浮かんでいた。 さながら、空間に浮かぶ小さなガラスの器のようなもの。実際のところ、宇宙というあまりにも大きな、そして無慈悲な空間に対して、高々300mにも満たないような艦艇というのは、極めて便りのないものなのだ。また、その器も、うっかりすれば月の重力にとらわれ、墜落し、粉々に砕け散ってしまうことだろう。月の重力は地球に比べて弱いとは言うが、実際にはその重力は地球の潮の満ち引きに影響を与え、宇宙から飛来する隕石を地球ではなく月面へとコースを捻じ曲げるほどの影響力を発揮している。 まあ、地球と違って一歩間違えば燃え尽きてしまう大気圏に突入することもなく、落ち着いて上方へのベクトル変更を行えば、特別な装備はなくともとりあえず着地は出来るのだから、難易度としてはかなり低い部類だ。 そして、浮かんでいる宇宙艦艇は地球連合を構成する大西洋連邦宇宙軍の所属となる艦艇だった。 数は合計で7隻ほど。中には、ザフトの艦艇を鹵獲し、改装し、自軍の艦艇として仕立て上げたイングランド級がおり、それらを取り巻くのは、大西洋連邦系のMSだ。直線を多用した量産性と性能と拡張性を喧嘩させずに落とし込み、史実以上に量産されたまさにマスプロダクトの鑑と言える産物。 さらにMSだけでなく、航空機ならぬ航宙戦闘機といえるMAも飛び交っていた。 大西洋連邦の現行の、少なくとも地上での運用や宇宙における研究運用においてはMAとMSはある程度の棲み分けを以て連携し、ザフトのMSに対して対処する、という方針で行動していた。敵機及び敵艦の索敵と発見、MSを凌ぐ速力によるインターセプト、弾幕の形成などなど、あらゆる方面でのMAとMSの連携は研究されていた。 本来ならば、MSによる集団戦と平押しでごり押したことだろう。 実際、それで間違っていない。史実においては、それでヤキン・ドゥーエの決戦まで勝ち進んだのだから。 ジェネシスの存在や三隻同盟などのイレギュラーを除けば、そしてザフトのエースラウ・ル・クルーゼの奮戦が無ければ、それこそプラントなど残骸になり果て、コーディネーターの持ちたる国は消え失せていたことだろう。 されど、この世界では、それ以上にいたろうとしていた。 「んっ…と」 くっと、独特の圧力が体にかかる。 それはひどく懐かしい。MSと違い一方から強く押し寄せるのは直進を基本運動とする航空機特有だ。 ウィリアム・“オールド”・ハンターは久しぶりに航空機の、航宙機の操縦桿を握りしめていた。 非常にシンプルな計器類、HUD、見慣れた配置の操縦桿。違うとすれば視野が広く保てるようにモニターが大きくとられており、機体のコンディションを映す表示が複雑ということか。ただ、複雑ではあるが見やすさが損なわれているということはない。 549: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 45 16 (いい機体だ) ハンターは、乗り込んでいるMA「スクィッド」をそう評価する。 火力、速力は非常に高い。若干機動性というか、格闘戦には不向きなところもあるのだが、そこはそれ、だ。 大気圏内の航空機のようなエアブレーキが出来ない代わりに、逆噴射をする必要があるというのが違う点だが、それでも航空機よりも自由度が高い。上下左右の区別が客観的には存在しないということは、自由な方向転換ができるということである。 また、大気圏内においては高度によって発生する保有する運動エネルギーの差異がないということも厄介だ。 いつもの癖で下方向への退避を選ぶと、先読みされて置き撃ちされるだろうという予感がある。 一方で、とハンターはモニターに表示されているMSを見やる。 そこに表示されているのは大西洋連邦のMSであるストライクダガーだ。 正確に言えば、初期型からのバージョンアップモデルであるA2型である。 乗り込んでいるのは、第23特務隊に配属された地上戦線から先行して宇宙に上がったパイロット達。 ストライクダガーは性能が抑えめであるが、一方、極めて素直で、スタンダートな仕上がりのMSであった。 何しろ宇宙空間でのMS操縦を行うというのは、かなり難易度が高いので、そういった機体の方が訓練には向いている。 一番マシなのは、航空機パイロットだ。少なくとも上下左右に存在する幅広い空間を動く術を身に着けているのだから。 しかし、一番まずいのは陸軍の戦闘車両の兵や歩兵たちだ。彼等は地上でMSを運用する分にはよかった。 ファランクスを構成し、地面を動き、敵を捕捉し、射撃を行う。それだけでザフト相手には十分戦力となれたのだ。 だが、宇宙ではファランクスは立体的に攻められるが故に、懐に飛び込まれやすくなり、地上よりもやや不安が残る。 宇宙軍が嘗て行った通商破壊では、ザフトも対ファランクスの戦闘技術を得ており既に実施されつつあることが確認されており、なおのこと散兵戦術への進歩が急務となっている。勿論パイロットの錬度が足りなければこうした集団戦を選ぶのは間違いではないのだ。 今映っているストライクダガーは、まだまだ動きが拙い。 正直なところ、MAでも撃破出来てしまえるのでは、という感想を抱いてしまう。 ただ、指導役であるアルザッヘルやプトレマイオス基地のパイロット達に言わせれば、自分達はかなりのペースで飲み込んでいるとのこと。 地上での動きをうまく宇宙の動きに適応させ、OSに慣れる。元々の能力が高いパイロットが多かったために、そこをなんとかこなし、OSや機体の設定などで甘いところを次々とあぶりだし、調整を繰り替えす。これが完了すれば、後発のパイロット達も短い期間で宇宙での動きになれることができるのだ。直近に迫る戦いに備え、可能な限りデータをかき集め、洗練させる。 MAの研究も行う、という仕事のある自分もさらに努力せねばなるまい。 『あれは…ユノー少尉か』 カメラが次に捉えたのは、ユノーが操る「23-01-03」のナンバーが肩や胸部にペイントされたストライクダガーA2型。 陸軍出身というハンデもあって当初は苦戦していたのだが、彼女は並々ならぬ努力で徐々に乗りこなせるようになっていた。 彼女がコーディネーターだから、という見方をする人間は、ほとんどいないし、声として上がることもない。 彼女がどれほどの努力を重ねているか、ともに訓練していれば、嫌というほどわかるから。 550: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 46 09 そして、ハンター自身も、MAとMSのパイロットとして訓練しつつ、MS隊指揮官としての研修を重ねている。 三足の草鞋だ。ハンターがこの戦争で分かったことだが、優秀になりたければ、それ相応の対価を支払えばよいのだ。 生まれる前か、それとも生まれて成長してからなのか、順番はいささか違うかもしれない。だが、本質は同じだ。 力を得るために、何かを費やす。費やして必ず報われるわけではないが、費やさねば、投げうたねば何もない。 だが、それをあざ笑うが如く例外というものは存在していた。 (なるほど、いきなり宇宙で動かせたキラ・ヤマト少尉の活躍に異常を感じるわけだ…) ハンターの脳裏に浮かぶのは、シミュレーションや戦闘訓練用のレギュレーションとはいえ、戦闘訓練を願ったコーディネーターの少年パイロットだ。 彼の戦闘能力は、搭乗しているMSがフォビドゥンのことを差し引きしても、高いものだった。 一見、フォビドゥンというのはゲシュマイディッヒ・パンツァーでビームを弾きつつ、自在に曲げられるプラズマ砲で戦うだけの、非常にシンプルで堅実なMSに見える。だが、ゲシュマイディッヒ・パンツァーは案外燃費に注意が必要だ。プラズマ砲にしても、屈曲させても問題なく威力を発揮できるように高出力であるし、単独での飛行さえも実現するバックパックを備える機体を制御するのは楽ではない。 下手に電力が切れればまともに動けなくなるのは他のMSも同じであるが、フォビドゥンは輪にかけて依存している。 腕部に機関砲が設けられ、実体のある鎌が武装として選ばれているのは別に趣味でもなんでもなく、それが適切と判断されたためなのだ。 まして、フォビドゥンというのはビームを弾くが故にヘイトを稼いでしまう。嘗て、敵兵を一方的にたたくことができる弓兵やスナイパーがそうだったように、前線において活躍する盾役というのもヘイトを稼いでしまうのだ。ヘイトが集まれば射撃も集まり、TPS装甲が燃費が良いとはいえバッテリーをさらに消費する。 そんなわけで、適宜ゲシュマイディッヒ・パンツァーとそれ以外の武装を使い分け、尚且つ戦場で立ち回るというのは簡単ではないのだ。 だが、そんなことをほんの数か月前まで学生をやっていた少年にできるというのだろうか? ハンター自身、信じられなかった。操縦自体はよどみがなく、敵を打ち倒すための、教本通りとはいかないが、相手の動きに合わせて食らい付くようにして反応する、闘争心溢れるパイロットという印象だ。 しかし、蓋を、否、コクピットハッチを開けてみれば、そこには大人しい性格の少年パイロットがいる。 今一、彼以外のアークエンジェルクルーの証言する戦場の姿と実際のキラ・ヤマトの姿が一致しないのだ。 万が一に可能性があるとすれば、彼がたまたまGAT-X105のコクピットに潜り込み、成り行きでMSを動かし続け、幸運とその類稀な学習能力でザフトのエース部隊を退け続けたという、どこの創作だという流れしかないだろう。 流石にそれを、ハンターが追及するのはためらわれた。聞きたくはあったが、それはキラ・ヤマトという人間を見て止めるべきと判断したのだ。 少なくとも彼は、戦争に積極的に取り組む人間でもなければ、快楽を見出すような人間ではないのだ。 (つくづく、戦争はろくでもないな…) 正直、あの好青年が戦争に関わっていることが不思議でならない。 ある意味で盾役を彼が担うのは幸運であり、同時に不幸かもしれない。 心優しい彼が戦い続けるには、敵を殺すためではなく味方を守るという方がよりやる気を引き出すだろう。 だが、優しすぎる彼は、その身と引き換えに味方を守るかもしれない。そんな破綻を彼には迎えてほしくはない。 ハンターにできることは、彼と言葉を交わし、ケアの真似事をすることだけだった。 結局のところ、彼がどのように戦っていくのかを決めることができるのは彼自身にしかできないことなのだ。 ハンターが無理に関わらなくとも、ムウ・ラ・フラガ中佐をはじめとした大人たちが周りにおり、ケアを行っていることも彼を通じて知れた。 だとするならば、自分はほんの少し方向を示してやるだけが分相応というものだろう。 自分が注意を払うべきは自分の部下たちだ。第23特務隊は、錬成を進めているが、宇宙での戦闘で何が起こるかは分からない。 連戦と訓練で精神的にも疲弊しているパイロットも見受けられる状況なのだ。L1に向けてやることは多い。 まだまだやることがあるならば、自分はひたすらにそれをこなしていくだけだ。 「行くぞ…!」 ペダルを踏み込んだハンターの指示のままに、スクィッドは加速した。 551: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 47 21 月面 大西洋連邦宇宙軍基地 プトレマイオス基地 グリーン・ワイアット大西洋連邦宇宙中将が属する軍内部の派閥は、艦隊派と呼ばれる派閥である。 元々、大西洋連邦というのはイギリスとアメリカという二か国+αが土台として存在している。 統合された軍が編成され、大西洋連邦となるにあたって、その系譜はいまだに続いている。 そして、宇宙軍内に存在している軍事的な方針をめぐるあれこれの派閥の中で、より軍の規模を拡張していくべき、と嘯くのが艦隊派である。 勿論のこと、これは単に軍艦を配備しろ、ということではない。宇宙開発を推進し、地球という揺り籠への比重を小さくし、更なる宇宙開発を推進すべしという、政治や民生までも絡んだある種の繋がりというかコミュニティーのようなものであった。この艦隊派は世間一般、特に戦争勃発後にはその力関係からブルーコスモスの一派とみなされてはいるのだが、どちらかといえばその艦隊派の伸長がひいてはブルーコスモスのシンパの企業に利益があるためという、割とズブズブな関係にあることに由来している。グリーン・ワイアット中将も、その出自を洗えば宇宙艦艇に関わる企業との伝手があることが分かるだろう。 しかし、かと言って彼は政治とコネだけで成り上がったというわけでもない。 そも、宇宙軍中将というのは生半可なことでは就任できるはずもないのだから、コネも実力も運もなければ無理なのだ。 最近では第八艦隊を開戦から暫くは大佐階級だったハルバードンが艦隊トップを務めていたりしたけれども、あれはまあ特例という奴である。 何しろ、宇宙艦隊の指揮官がザフトが選んでいた「敵主力艦及び敵艦隊旗艦をMSの集中投入で撃破する」という斬首戦術の犠牲になったため、急遽人材を昇進させて凌ぐしかなかったのだ。その中でもハルバードン提督はMSの導入を積極的に行うべしと提言を行っており、隗より始めよということで艦隊を任されていたのだ。まあ、戦力温存を命じられていて、MS運用を行う研究を行っていたのに艦隊全滅は頂けないが。 話を戻す。 ともかくとして、人員の育成とMSの配備が進んだ宇宙軍は、エネルギー不足に悩むことはなく、順調にその牙を磨き上げた。 第八艦隊こそ撃滅され、被害は大きかったのだが、それでもなお止まることはなかった。 プトレマイオス基地やアルザッヘル基地は無事であり、艦隊の再建と戦訓の分析と対策の実施などは行えていた。 何よりも、MSの配備も大きいだろう。MSを搭載できるように改装されたドレイク級やネルソン級、アガメムノン級は続々と就役し、MSも宇宙軍の要求に合ったものが徐々に配備され、さらにMAも対MS戦のノウハウを獲得して配備されている。 その光景は、艦隊指揮官たるワイアットをして、満足に足るものであった。 序盤において戦力温存をあえて選び、地上三軍に大きな貸しを作った宇宙軍がついに主役を務める瞬間が来たのだから。 プトレマイオス基地のオフィスにおいて優雅に紅茶を傾けるワイアット中将は、間もなくに迫る連合理事国宇宙軍同士の会合を前にして、資料のチェックと各国に提案する作戦についての練り直しを行っていた。L1奪還の流れとしては、オーブ戦のように互いのフィールドを区分けし、事前の偵察で確認されているザフト重要拠点を叩く手筈となっている。大洋連合は陽動を務めつつ、敵重要拠点への強襲攻撃を予定している。 一方で、大西洋連邦と東アジア共和国は似たような作戦を展開する予定だ。敵主力を如何に補足し、急行して仕留められるか。 データリンクが乏しい中で視界が劣悪な環境での戦闘だ。フレンドリーファイアや敵を見逃すなどが起こりうる。 ワイアットの視線は、オフィスに持ち込まれたモニターに向けられている。 これまでの偵察の結果からピックアップされたザフトの拠点と要注意戦力だ。 世界樹を構成していたコロニーのデブリの大きな塊がL1宙域には4つほど散らばっており、それらにMSや艦艇と思われる機影が多い。 また、小惑星型のコロニー「ウルド」をそのまま利用したと思われる拠点が3つ。さらに、世界樹崩壊でも無事だったバナール球型が1基。 そのほか、連絡を中継するための基地や監視所のようなものを含めればさらに増えるだろう。 (だが、ことはスマートに終わらせる必要がある) 552: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 48 48 当然の判断として、ワイアットをはじめとした大西洋連邦宇宙軍は、細かな拠点を一つ一つ潰すことを選択肢から外していた。 重要拠点を叩き、決戦で敵主力を叩きつぶす。それだけである。デブリの除去は進めているし、制圧に向けた布石は順調だ。 そうすれば残る拠点の戦力は遊兵あるいは孤立した勢力になってしまい、苦労せずに各個撃破できる。 懸念となるのは、大型の機動兵器、明らかに改装が加わっている大型の宇宙艦艇。さらに、機雷の散布やトラップなどを仕掛け、決戦ありきなザフトが少しばかり手を変えてきていることは明らかであった。明らかな時間稼ぎだ。 それによって被害が積み上がることは、許容は出来ても気分が良いものではない。 コストと時間を鑑みれば、そろそろ攻勢に、それこそ一撃での決着を試みる時期だ。 (……仕掛け時、だろうか?) 何事もタイミングが重要だというのは、少しチェスをたしなめばわかること。 戦力を揃え、場面を俯瞰し、動かす。シンプルだが、それ故に言い訳のきかない。 L1奪還作戦はおおまかな日取りは決まっているが、最終的な開始日程についてはこちらに任されている。 大洋連合からも一定期日以上の準備期間があればいつでもいけるとの了解は得ている。 こうしている間にも着々とMSの開発は進み、人員の訓練は進むし、ザフトは消耗していく。 だが、なんというか、スムーズに行き過ぎていて、妙な感触だ。このまま追い払うことが、プラントとの戦争の勝利につながっているは明らかであるが、どうにもニシンの燻製に思えてくる。 「レノックス中佐。君はザフトの不可解な動きについてどう思う?」 問いかけた先、クリストファー・レノックス中佐は少し迷うそぶりを見せた。 宇宙軍全体でも、このザフトの一見無意味に見える時間稼ぎに困惑があった。 時間を稼いで何をやっているのか。 降伏の準備か、新たなる戦力の配備か、それとも逆転の戦略兵器があるとでもいうのか。 しかし、地球から叩き出され、さらには月周辺の拠点も失えば、プラントから地球に影響力を及ぼすのはかなり難しくなるのが実情だ。 例えば、ザフトがパナマ攻防で用いたグングニグールは降下地点をMSによって強引に確保し、さらには地球の軌道上に艦艇を送れたからこそ大西洋連邦に対して牙をむくことが出来た。逆に言えば、降下地点を確保できなければ迎撃されていたし、制宙権をある程度得なければグングニグールの投下さえできなかった。だから地球や月に対して何らかの兵器を、NJ同様に投下して発動させたければ、最低でもL1は必要になる筈なのだ。例え隕石を地球に落とすような攻撃をするにしても、である。 制宙権は紛れもなく連合のものとなりつつあるのだし、そもそもザフトは既に戦力が枯渇に近い。 そんなことをすれば、本国が落ちて元も子もなくなるのだ。 だからこそ、レノックスの返答はザフトに対する非常に困惑を伴うものだった。 「ザフトが時間を稼いでいる意図が今一釈然としません。 とはいえ、それを推し量っていても問題は解決はしないでしょう。 我々は宇宙での勝利を確定できるかどうかさえ不確定です。まずはそれを始めねば、どうにもなりますまい」 「ふむ、そうだな…」 確かに宇宙での勝利というのは大きなもの。だが、積極的に追いかけても何か意図があるように思える。 時間を稼がれているという自覚はある。だが、何のための時間稼ぎなのかが不明だ。 553: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 49 25 「…しいて言うならば、死なばもろともと攻撃を加えることですが…それを実行するには、ピースが足りません」 「ピース、か」 呟くようにその言葉を転がす。 そう、ピース。決定的な駒といってもよい。 空想する分にはいくらでもできるが、かと言って実行にはきわめて多くの対価がいる。 「例えばですが、地球に核兵器や化学兵器を大量投射するという手もありますが、生産できるかどうかも怪しく、すでに地球にさえ近寄りにくくなる状態でそれは現実的ではありません」 「確かに」 「同じような理由で、NJのような兵器も恐らく投下は不可能でしょう。投じることが出来たとしても、それは月面が精いっぱい。 月面に連合の戦力が集中しているので効果を及ぼせば利は大きいでしょうが、その分迎撃されやすいでしょう」 「そして月面を制圧して維持するだけの戦力は既にない、か」 「先程も申し上げましたが、我々はまず足元を固めるべきです。急いだところで、詰み上がるのは犠牲のみです」 「その通りだ、急いてもしょうがない…ありがとう、レノックス中佐」 もう一度基本に立ち返るべきか。そう思い、お茶のおかわりを頼むことにする。 いずれにせよ、ここを超えられなければそれまでなのだ。部隊の錬成と休養が完了したら、即座に行動に移るのがベターだろう。 レノックスに礼を言いながらも、ワイアットは再度モニターに映るL1宙域をにらむ。 (ともあれ、ここを超えてからだ) 大洋連合への諜報活動の結果からすれば、彼らもザフトの動向を追いかけている最中ということが分かっている。 特に、プラント本国周辺にある宇宙構造物を重点的に探しているらしい。戦略的効果を発揮できる宇宙要塞でもあるのだろうか。 それこそ、この戦力差を覆せる何かを備えた宇宙要塞。ある意味、盲点を突かれている。MS主体のザフトがいきなり要塞を要とする戦略をとれば、 MSをようやくそろえた大西洋連邦は苦戦を免れない。最終的に勝利できても、犠牲が大きすぎることだろう。 (より情報の精査が必要だな) ザフトの『友人』からも、上層部の考えが不明であるということしかわからない。 というより、プラントのマジョリティを占める人間達にとっては、手段の目的化が著しく、そういった方針についてのある種の無関心がある。 だからこそ、上層部が情報封鎖を行うのも容易いのだろうと予測される。純正培養され、外の世界を知らないコーディネーター達は、あまりにも無知で、幼いのだ。だがその純粋さがある種の防壁となっている。情報を知らなくても疑問に思わないし、出されている情報を鵜呑みにしている。諜報や調略活動においてはある種の天敵でさえある。 (……) 深く思索を巡らせる中将を抱いて、プトレマイオス基地の時間は流れていく。 最後の時、揺るがないと思われたザフトの優位がついに崩れ、安泰の時が終わる時を目指し、時計は動いていく。 554: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 50 33 月 月面都市「新因幡」 大洋連合がC.E.初頭から開発を続けてきた月面都市「新因幡」。 プトレマイオス基地を凌ぐ巨大な月面都市であり、大洋連合宇宙軍の月面拠点の一つ。 L1世界樹攻防戦後に地球との行き来が寸断状態になった連合の月面都市や基地が、その後も自足出来た原動力の一つだ。 NJの散布後であってもエネルギーの融通があり、何より無事に温存されていた大戦力がザフトの迂闊な行動を抑止していたのだ。 ここほど安全な月面拠点もない。疑いようなく、連合でもトップクラスの戦力が常駐しているのだ。 宇宙での通商破壊を大規模に行っているのは大洋連合であるし、それを行うためのMS戦力もかなり大きい。 アフリカ戦線、そして南米、オーブと戦場こそ違えども発揮された大洋連合のMSの恐ろしさは、連合内部でも有名だ。 ザフトとの戦線を抱えていない、ということを考慮したとしても、宇宙でも活発な活動が出来ているという点において、やはり大洋連合は一線を画す国家と言えるだろう。 そして、その新因幡の一角。軍港として整備されている一角には多くの宇宙艦艇が集っていた。 第二特務艦隊のアーガマ級強襲巡洋艦二番艦「ニカーヤ」、サンダーボルト師団の神風型を改装したMS母艦「ドライドフィッシュ」および大型輸送工作艦「ビーハイブ」を筆頭に、和泉級巡洋艦や高雄型巡洋艦、そして極めつけに長門型戦艦までもがいる。 長門型は全長が400mを超えるナンバーフリート旗艦を務める長門型が顔を出す意味は、推し量るまでもないし、おまけに後方支援を担当する輸送艦に至っては両の手の指を超える数が集っているのだ。 大洋連合が大規模な軍事行動に移ることは明らかであった。 それについてはどの勢力も、新因幡に無形有形の形で諜報の網を巡らせている国ならば察していた。 少々頭が回れば次なる戦場が何処であるかなどわかる。そう、月-地球間のラグランジュポイント1、元々は世界樹と呼ばれるコロニー群の存在していた宙域。現状、最前線どころか、連合の懐の内といってもよい領域である。 その大洋連合は悠然と準備を整えている。焦ることもなければ、急いでいることもない。大洋連合も地上での戦いの小休止が必要であるし、 今からザフトが逆転の手を打てるかと言われれば、それはNoである。そうであるが故に、連合は堅実な積み重ねを行っている。 さて、宇宙艦艇のメンテナンスは、週間単位で行われるのが常である。 長期に作戦行動及び航行を行うのが当たり前の宇宙艦艇ではメンテナンスが必要な箇所を極力減らし、また、メンテナンスをある程度行わなくとも予備のエンジンや機関部を稼働させることで問題なく航行し続ける能力に秀でている。 何しろ動けなくなれば宇宙では死を意味するためで、何が何でも航行できる能力を失ってはならないという意思は設計や建造に出ている。 帰港した艦艇は、その分だけメンテナンスを時間をかけて行う。戦時ということも会って人員がフル動員されて24時間体制での整備だ。 そしてその期間、多くのクルーやMSパイロット達は暇になる。よって、ここぞとばかりに町へ繰り出していた。 新因幡の町の一角はクルーたちのために貸し切り状態になっている店が多い。 戦時ということもあるし、この新因幡が軍の駐留基地となって久しく、よくよく心得ている店が集まっているのだ。 久方ぶりの開けた空間。そして、艦艇にあるPXなどでも得にくい娯楽品が並ぶ店は、連日騒ぎとなるだろう。 殊更に、イオ・フレミング少尉の機嫌は良かった。 長らく愛用してきたFAガンダムも、経験を積み重ねる中で成長する彼にはついに追従が難しくなり、要望していた新型がついに配備されることになったこと。さらに、単純に休みを得られたこと。 加えて、長らく疎遠だった笹原明人と再会できるということも、イオの機嫌をさらに良くしていた。 イオ・フレミングは確かにエースである。だが、逆に言えば彼に追従し得る人間が少ないということであった。 彼の出自も、彼が孤独を深める原因でもあった。上流階級という、ある種の閉鎖環境に彼は生まれた。 別段彼がそれを嫌っていたとか、憎んでいたというわけではない。曲がりなりにも彼は高貴ゆえの義務というものを心得ており、だが、それでも。思うが儘に、自分の考えたことを素直に吐き出せる環境を、仲間を彼は愛していた。 何が悲しくて不自由なところに身を置かなければならないのか。なぜ偽りの笑みを張り付けて振る舞う必要があるのか。 「なあ、コーネリアス。アキトが来るのは何時なんだ?」 「落ち着けよ、イオ。ここ最近そればっかりだぞ?」 「ああ、分かってるさ」 555: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 51 23 駄目だ、分かっていない。 全く落ち着きのない幼馴染の返答に、コーネリアスは苦笑するしかない。 コーネリアスもよくわかっている。イオの言うアキト、笹原明人はイオ・フレミングという人間に追従し得る逸材なのだ。 たまたま任務が一緒になって、知り合い、そして友誼を結んだ。それがイオにとってどれほどありがたいことだったか。 戦場に自由を求めても、その先には結局孤独が付きまとった。だが、それについてきてくれる人間がいる。共に分かち合える人間がいる。 メカニックのコーネリアスでも、艦長を務めるクローディアではできないことをなせた。 そういう意味で、イオは今充実しているのだろう。 笹原を誘って新因幡で騒ぐ計画を楽しそうに語るのは、嘗ての、地上では見られなかった顔だ。 まあ、少しくらいはこの幼馴染に付き合ってやろうか。そう思って、コーネリアスは楽しそうに休みの計画を話すイオに耳を傾けた。 ドライド・フィッシュ ブリッジ どことなく、艦内や宇宙港は明るい空気に満ちていて、にぎやかだ。 戦闘を行う艦艇であり軍港は常に一定の緊張感があるのだが、やっと長期の休みということで、どこか浮かれている。 そんな艦内に、ヴィンセント・パイク中佐は少なからず思うところがあった。 「ったく、少しは緊張感を持ってほしいぜ…休暇が嬉しいってのは分かるが」 「あら、中佐はお休みがいらないのでしたら、16連勤程していただきましょうか?」 「そ、そうはいっていない!休ませろ!」 パイク中佐の愚痴に、壇上で資料の確認を行っていた沙条霞少佐はそうからかった。 軍務である以上、感情を抑え、理性と規律のもとに行動することが求められている。 おまけにサンダーボルト師団は基本的には長期作戦行動、長期作戦を行う為にも物資は多く積まれるが、環境ゆえに消費が速く、補給艦が来なければそれは補充されるかどうかでかなりシビアなところがある。 宇宙艦艇勤務者であり喫煙者でもあるパイクは、まさにそれに苦しめられていたと言えるだろう。 本当ならば彼も思う存分に煙草を吸い、栄養バランスを考慮した食事ではなく分厚いステーキを食べたがっているはずだ。 口ではそういいながらも、結局彼が一番羨ましいのだ。 とはいえ、彼をはじめとしたサンダーボルト師団の上位階級の人間が集められているのは、この休暇の後を見据えてのことなのだ。 来たるB-Day。その日こそ、L1宙域奪還の火ぶたが切って落とされることになっている。 そのB-Dayについてはまだ決定されてはいない。防諜の為と、そして、おおよその日取りはともかくとしても実働を担う大西洋連邦と東アジア共和国の錬成完了を待たなければならないためだ。後詰めとなるのはユーラシア連邦で、当該宙域の掃海と警備を実施し、さらに月面都市「コペルニクス」へのにらみも聞かせる手筈となっている。また、他のラグランジュポイントに対しても各国の宇宙艦隊からの派遣隊が向けられることで、ザフトの締め出しをさらにきつくすることになっている。 これによってザフトは地球からだけでなく、月面周辺からも叩き出されることになる。残るは本国とその前の要塞だけ、というわけだ。 その始まりとなる作戦であるが故に、こうした準備はいくらしてもし足りないのだ。 「中佐、君は少し健康に気を使うべきだぞ?」 「ぐっ」 上官のエドガー・バロウズ大佐にまで言われると、流石に言い返せない。 師団のトップの代理という役目を負うバロウズは、当然だが乗員の健康についても把握している。 長期の宇宙での作戦は心理面だけでなく肉体面でも影響が出るのだ。だからこそ、メディカルスタッフの報告はしっかりと目を通しているのだが、 「カーラ君からのレポートには目を通しているが、少し血圧に不安がある。 それにストレスもかなり溜まっているようだ。だが、それの発散でさらに不健康になるのは看過できんぞ?ん?」 「カ、カーラ先生…」 「艦隊の健康を預かる身としては、中佐にはご自身の健康を顧みてほしいです」 既に、味方無し。 がっくりと肩を落としたパイクの姿に苦笑が漏れる。 556: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 53 16 「まあ、パイク中佐にはちゃんと休みも割り当てるし、多少羽目を外しても構わん。 仕事に影響を及ぼすことだけは避けてくれ」 「良い機会です、中佐も少しは体を絞ってみては?」 「勘弁してくれ…」 健康的な肉体を作るための保養施設のパンフレットを取り出すカーラに、パイクは降参だと両手を上げるしかない。 新因幡の軍の保養施設は、それこそ生活習慣を改善する、あるいは矯正するために用意されている施設だ。 健康体になるしストレスもないのであるが、今の生活から切り離されるというのは中々に辛いものがある。 少なくとも、酒やたばこなどが楽しみの一つであるパイクにとっては辛いだろう。 少し緊張がほぐれたころを見計らい、ちらりとバロウズが壇上の沙条に視線で合図をした。 タイミングとしても時間としても丁度良いころ合い。小さく頷いた沙条は一つ咳払いをすると、一礼をした。 「時間です。では、ミーティングを始めましょう」 沙条の言葉に、ビーハイヴのブリッジに集まった首脳部は襟元を正す。 参謀本部との連絡役も兼ねる沙条は、新因幡を経由して大本営から情報と指令を受け取っており、それを持ってきたのだ。 宇宙での行動はこれまでは通商破壊が中心であり、主力艦隊を動員しての作戦は久方振りとなる。 「先だっての定例会議でもありましたが、まもなく地球連合は地上戦線から宇宙戦線での反抗作戦を開始します」 切り出しは、断言から。 その事実は誰しもが認識していたことであるが、改めて言葉として出されることで、それを強く印象付けた。 これまでの通商破壊も攻勢作戦ではあるが制宙権までも左右するような戦略的な影響力はなかった。 その作戦の意義を、沙条は簡潔に述べる。 「L1宙域の奪還が今作戦の目標となります。月と地球間の行き来をスムーズにする以上の価値があります。 奪還によって憂いなくザフトとの戦線を押し上げ、我々が宇宙においてもザフトに後れを取っていないのだという証明に。 本作戦が上手くいくことが、今後の宇宙での攻勢作戦に与える影響は並々ならぬものとなるでしょう」 そうだ、とバロウズが大きく頷いた。 これまでザフトの侵攻を受け止めていた状態からこそ、攻勢のスタートは勝利をとらねばならない。 「今回の作戦に対しては戦力をかなり配分しております。 宇宙軍の肩慣らしという面もありますが、失敗が早々に許される作戦ではないということをよく心得ていただきたいです」 これは大洋連合上層部が懸念していることであり、同時に連合全体でも共通認識となっていることだ。 言外に沙条は告げている。この作戦の価値は、字義以上の、一方面の作戦以上の物だと。 確かにこれまでも重要作戦はあったのだが、それらはすべて地上、連合にとってのホームグラウンドだ。 そこで勝てたからと言って、楽観視は出来ない。相手の領域でも勝てなければ、再びの膠着となる。 改めて、ブリッジに集まる人員の表情が引き締まった。 「では、具体的な…現段階で定まっている基本的な作戦骨子を説明します」 それに満足げに頷き、沙条は手元のコンソールを操作し、モニターにL1宙域の地図を表示する。 「今作戦は、主力艦隊を吸引役としてザフト戦力を迎撃しつつ、事前の偵察情報に基づいて敵拠点を少数戦力で強襲、機能をマヒさせてザフトの作戦行動能力を奪うことが我々の役割となります」 表示されたマップに視線が集まる中、沙条は説明を継続する。 「L1に点在しているザフト拠点の中でも規模の大きなものはデブリ密集地域に4カ所、小惑星型コロニー3カ所、奇跡的に破壊を免れたコロニーに1カ所。その他、雑多な監視所や中継点が見受けられます。我々の目的はこの主要な拠点となります」 マップ上には沙条の言葉を示す通りの拠点が表示されている。 確定で設置されている箇所は少ないが、予測地点を示す光点はその数倍はあるようだ。 それだけL1という宙域が広く、そして遮蔽物や拠点を設置するのにちょうどよいコロニーの残骸などが安定して漂っているということである。 「勿論、これは最新の偵察の結果ではありますが、絶対正しいというわけではありません。 ここ1カ月ほどでザフトのインターセプトの能力は向上が見られており、宙域内での活動の不透明さが増しているためです。 上層部も偵察を進めることにしておりますが、これ以上の情報収集を続けても成果は望めないのではと懸念されています」 「ふむ…やっかいであるな。蛇のいる藪に手を突っ込むような作戦となるとは」 557: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 54 10 「事前の策として我々は偵察用MSと偵察を行う小艦隊を配置し、長門型陸奥を旗艦とする主力艦隊を接近させ、宙域内の動きを探ることとなる予定です。そして、本体がザフト主力を拘束している間に、第二特務艦隊およびサンダーボルト師団及び派遣艦隊からの戦力でこれを強襲します」 画面上に、色分けがなされた矢印が表示され、デブリの密集する宙域を瞬く間に駆け抜け、突き刺さる。 その矢印の先には、ザフトの拠点を示す光点が存在していた。確かに拠点を少数戦力で強襲するのは危険が伴う。 だが、それはあくまでも譜面上の話だ。あくまでも拠点の能力を奪い、離脱するだけならば一撃離脱に徹すれば容易となる。 問題なのは、そこにきちんとザフトの拠点があるかどうか、である。 「偵察の結果の如何によっては、襲撃地点を変更することもあります。 これについては直前までNJで阻害されない赤外線通信などで情報共有を行いつつ、臨機応変に対応していただきます。 可能な限り隠密裏に近づき強襲することになりますが、それでもMSの回収と補給、さらに宙域の移動は時間がかかるでしょう。 MS隊やMA隊については、戦闘で消費する推進剤や武器弾薬について注意を払ってください」 「コイツは厄介だな…ウチのエース殿は確かに強いが、武器弾薬の消費が激しい。 突撃してはずれだった場合、補給を行う間のインターバルが問題になるな」 パイクのつぶやきに、ビーハイヴ艦長のクローディアは頷くしかない。 サンダーボルト師団のエースであるイオのMSであるFAガンダムは強力だが、補給やメンテナンスには時間がかかる。 航続距離・推力・火力・装甲と優れているのだが、補給時間がかかってしまう。どのタイミングで、何処に向けてぶつけるのか。 パイロットの方は心配いらないが、そうであるが故に無駄に動かすことは望ましくはない。 だが、本作戦が政治的なものもあって奇襲と強襲の合わせ技となれば、FAガンダムほど適しているMSは存在しない。 MA戦力もいるので代替が不可能というわけではないが、それでも戦力が動けなくなるというのは厄介なことだ。 広い宙域だからこそ、そこに注意が必要だろう。 「また、サンダーボルト師団の方にも新型がいくらか配備されることになっております。 予備パーツも含めての搬入ですので、艦艇の整備が済み次第、優先して行いたいと」 「ふむ…それは少し大変だな」 バロウズは脳裏にドライド・フィッシュとビーハイヴのメンテナンスや調整のスケジュールを思い浮かべる。 元々予定されていたこととはいえ、手元の端末に表示されたMSやら新型の設備などは予定以上の量だ。 勿論ドライド・フィッシュやビーハイヴに詰め込むことはできるのだが、予定以上の作業でスケジュールがつまらないか不安だ。 パイロット達は事前にシミュレーターを経験しているので完熟訓練は問題は少ないだろうが、それ以上にメカニック班も大変だろう。 これまでの艦隊での長期作戦行動とは状況が違いパーツのやりくりが楽とはいえ、そこは懸念するに越したことはない。 旧式の艦艇を改装したドライド・フィッシュの設備と新型のMSが何処までうまくかみ合うか、運用上の支障がないのか、不確かだ。 「それについては大変申し訳ないです。ですが、貴方方が良いとの判断です。 物資や新型はその期待の表れと思っていただければ。新因幡の人員も融通しますので、何とか対応をお願いします」 「……参ったな。まあ、こちらでも努力はしてみよう」 困った表情の沙条に、バロウズも追及を諦めるしかない。 彼女もまた、上層からの指示を伝えるメッセンジャーとしての役目であり、それをそのまま伝えることこそが仕事なのだ。 例えそれが彼女の目から見て無茶な要求だとしても、だ。それを察せないほど、バロウズは軍人としても人間としても未熟ではない。 558: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 55 02 それに加え、と沙条はもう一つの懸念を述べる。 ここ最近の偵察や強行偵察で確認された、ザフトの対応についてだ。 「また、ラグランジュポイント周辺ではトラップやMSによる奇襲が想定されます。 作戦宙域に近づく前から警戒をお願いします。どうやらザフトも時間稼ぎに手段を選んでおりません」 「それほどに?」 「はい。機雷、長距離砲、ミサイル、デブリをぶつけるミサイルなどなど……固定砲台型のMSも見受けられているので、どこに敵が潜んでいるのかが明確には分からない情勢です」 「となると、対空監視要員を増やすしかないか?」 「直掩のMS隊を展開しておくのも良いと思われます。スナイパーたちならば、遠距離を監視するのも得意でしょうしね」 「なるほど…少し相談してみましょうか」 小声で議論が交わされつつも、沙条の説明は注意事項へと移る。 この作戦宙域の特性上、通常の宇宙空間との戦闘は違うことが多い。 むしろ、同じところがあまり多くないのだ。それを改めて注意するのは宇宙での活動が長い彼らには今更なのだが、確認を怠ればいずれは忘れてしまう。それを避けるためにも、くどい様ではあるが、沙条は繰り返すのだ 「大西洋連邦宇宙軍とザフト戦力の誤認などが起こらぬように、事前のデータチェックとIFF関連の調整を重点的に行ってください。 こちらについてはメカニック班にお任せします。特に大西洋連邦では鹵獲艦艇を投じるとのことで、厳重注意がなされております」 「鹵獲艦艇…まあ、見分けがつくようにはされているだろうが、留意が必要だな」 そのほか、作戦上における注意事項をいくつか確認し、ミーティングは最終段階に移る。 今後の予定だ。実働を担うのはサンダーボルト師団の他、宇宙艦隊からの派遣艦隊も含まれる。 彼等とのミーティングや顔合わせなど、やるべきことは多い。作戦に投じられるMSについても新型の割合が増えるのだし、大人数が動員されるので、おそらく打ち合わせだけでも数日が必要となるだろう。予定調整に苦労しそうだ。 「第二特務艦隊は3日後に新因幡に帰港予定です。また、我々に先行して宇宙艦隊から抽出した派遣隊が新因幡入りしております。 その後、大西洋連邦宇宙艦隊の首脳部との間で再度ミーティングを行い、最終的な作戦が決定となります」 一息入れて、沙条の目は場に集まる大洋連合の軍人たちを見渡し、ファイルを閉じて願うように言う。 「作戦日程についてはもうしばらく調整が必要となります。 ですので、皆さんは休養をとりながらも、動ける状態を維持してください。 皆さんが最善を尽くされることをお祈りします」 そうミーティングを〆た沙条は、一礼をして場をバロウズに譲る。 彼等の仕事はまだ続く。来たるB-Dayのために。 559: 弥次郎 :2018/05/03(木) 22 55 39 以上、wiki転載はご自由に。 漸く書けました… 書きこみに時間がかかってすいません。 どうやら調子に乗って長く書き過ぎたようです。 ザフトサイドのオープニングは時間がかかります。 新キャラを出すのって結構大変ですので、支障がない程度にそれにオーブ同胞団を軽く書きたいのですが、どう考えてもSAN値削れるヤバイモノになりそうで… あとはブリーフィングファイルで情勢の補足が必要ですな。 今回の「B-Day」シリーズでは許可を頂きました時風氏の第二特務艦隊を登場させます。 これまでの通りある程度の範疇ではありますが、何卒よろしくお願いします。 次回をお楽しみに。
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…『序論』… ジオン公国は、月の裏側のL2に位置するスペースコロニー群、サイド3が地球連邦から独立したものである。 サイド3は、L2を中心に太陽公転面に対して上下に長くのびる「ハロ軌道」上を周回している。 サイドを構成するコロニーはおよそ40基。全て密閉型と呼ばれるミラーを廃した特別な造りになっており コロニー周辺や同じくハロ軌道上に設置されたSPS(太陽発電衛星)からエネルギーを供給されている。 ジオン公国の成立はU.C.0069年、前進は0058年に樹立されたサイド3の共和政権、通称「ジオン共和国」である。 …『ジオン公国設立』… サイド3の動きに対して、連邦政府は経済制裁や連邦軍による示威行動で牽制しようとした。 その対抗手段として、共和国は樹立時に結成された国防隊を国軍に昇格させ、軍事対立も辞さない姿勢を見せたが その戦力は微々たるもので、実際の武力闘争はありえなかった。 月の企業体やコロニーの商工業組織からの協力を得ることで、経済的に連邦政府を牽制し 各コロニーからも政治的な不干渉を取り付けた。 事実、初代首相となったジオン・ズム・ダイクンには、連邦と抗争するつもりはなく あくまでも外交によって共和国を承認させ最終的には宇宙移民者全体の自治権を確立しようとしていたのである。 しかし、ジオン・ズム・ダイクンは志半ばにして病に倒れてしまった。 その後を受けて次期首相に就任したデギン・ゾド・ザビは、それまでの政策を転換し 共和国を公国制に移行させ、連邦との徹底抗戦を掲げ、ジオン公国の樹立を宣言した。 …『ザビ家の独裁』… デギン・ソド・ザビは、ジオンのコントリズムに賛同し、国防隊の設立に尽力した共和国の功労者の一人であった。 ギレンもまた、ジオンの革命を支援し理想を人々に浸透させる役割を演じていた。 さらにザビ家は、財政的にも共和国の設立と維持にとって必要な人材であった。 ただし、彼らのような軍閥はあくまでジオンの理想実現のための必要悪として処遇されていた。 しかし、自ら公王となり、共和国の体制を転換したデギンは、ザビ家による独裁体制を敷き、ジオン派を追放した。 連邦政府は、ジオンの死に乗じてサイド3に揺さぶりをかけ、各サイドからの孤立化を謀った。 連邦は、国力に劣る公国が本気で武力闘争を考えているとは思わず、各サイドに駐留軍を派遣し、事態の鎮静化を待った。 しかし、公国は戦争のための準備を着々と進行させており、そのための秘密兵器の開発まで行っていたのである。 …『ジオン公国軍』… ジオン公国軍は、宇宙世紀0058年に発足した国防隊を基礎に持ち、0062年に国軍に昇格した。 一年戦争開戦まで、10年近く連邦軍との対決のため鍛え抜かれてきた軍隊である。 【公国軍組織】 ジオン公国軍組織図 U.C.0079 ジオン公国軍はギレン・ザビ大将の下、ドズル・ザビ中将が実戦指揮を執る。 本国防衛軍以外の全ての戦力は戦略宇宙軍としてまとめられている。 このうち、重要拠点である月面を守る月面駐留軍と月方面艦隊(戦略防衛軍)を除いた戦力が、 攻撃のために使うことの出来る戦力である。 戦略宇宙軍は地球降下作戦発動後、大きく地球制圧軍と宇宙攻撃軍に組織分けされた。 もとは一つの軍であるため、地上部隊と宇宙部隊との間で組織間の壁というものはない。 装備や人材の移動も頻繁に行われる。 地球制圧軍の中には、連邦軍カリフォルニア・ベースの装備(潜水艦)を接収して組織された 潜水艦部隊「戦略海洋諜報部隊」といった変わったものもある。 また、キシリア・ザビ少将の直接指揮下で行動する「機動攻撃軍」がある。 これは、一年戦争で宇宙をほぼ制圧したジオン軍にあって、比較的余裕のある本国防衛軍 月の戦略防衛軍の一部を、キシリアがデギン公王の娘という立場を利用して可能な範囲で動かしているもので 正式な軍制上での区分ではない。 このような部隊には他に戦略海洋諜報部隊やフラナガン機関などがある。 フラナガン機関は、キシリア・ザビ少将によってサイド6に設立されたニュータイプ研究所である。 ニュータイプの研究は、キシリア・ザビが戦争初期におけるモビルスーツ部隊の高すぎる戦果に 注目したことから始まった。 初期のパイロットたちはジオン公国全体から選抜された優秀なものたちばかりであったが 一部のパイロットは高速で飛来するメガ粒子砲を回避するという、信じられない行動を示していたのである。 しかし、この報告が彼女のところに届けられる頃には、二度に渡るコロニー落とし作戦によって ニュータイプの資質をもつパイロット達の多くが失われていたのである。 【戦力/装備】 開戦前、ジオン軍と連邦宇宙軍との間には、約5倍近い戦力差があった(連邦軍の地上戦力を含めれば約10倍)。 この戦力バランスを跳ね返して緒戦を優勢に進めたのは、ミノフスキー粒子による電波遮断状況に置ける 新戦術を確立していたからである。その中心となるのがモビルスーツである。 連邦軍に大打撃を与えた第一次ブリティッシュ作戦・コロニー落としも、工作機械としてのザクがなければ 実行不可能であったし、ルウム戦役では連邦軍宇宙艦艇を次々と撃破し、その力を見せつけた。 ジオン軍は、他にもモビルアーマー、コロニー爆弾、ソーラ・レイ・システム等 戦力バランスを逆転させるための奇抜な発想にもとづく兵器を投入した 【宇宙艦艇】 ジオン軍の主要艦艇は以下の通りである。 グワジン級戦艦、ドロス級超大型空母、チベ級重巡洋艦、ザンジバル級機動巡洋艦、ムサイ級軽巡洋艦、パプア級輸送艦。 このうち、ザンジバル級は大気圏突入能力を持ち、切り放し式のブースターを利用して大気圏離脱を行うこともできる。 またムサイ級の艦首に取り付けられたコムサイ連絡艇、艦橋下に取り付け可能なHRLS(大気圏降下用カプセル)が 大気圏突入能力を持っている。 また、ムサイ級はジオン軍の主力艦ともいうべき万能艦で、搭載したモビルスーツ小隊とともに機動大隊を形成し 単艦で作戦に従事した。 チベ級重巡洋艦はモビルスーツ搭載数でこそ勝ったものの、基本設計が古いために ムサイほど母艦としての作戦継続能力がなく、火力を生かして専ら艦隊旗艦として用いられた。 ジオン軍の主要艦艇は、例外なくモビルスーツの搭載・補給能力を備えた母艦として建造されている。 チベ級、パプア級などモビルスーツが実用化される以前の旧式艦も改装され、母艦能力を持たされている。 モビルスーツは強力な兵器であるが、単独では十分に働くことは出来ない。 作戦目的地までの安全な輸送、作戦管制、修理、補給などの機能を持った母艦と組み合わせられたことが快進撃の秘密であった。 【モビルスーツ部隊】 モビルスーツはジオン軍の中核となる戦力である。 0073年に試作型、0075年にザクⅠ、0077年にザクⅡが完成し(量産開始は0079年) およそ4000機をもって一年戦争に突入した。 モビルスーツ部隊は3機1個小隊を基本単位としている(隊長機+2機)。 戦前から研究が重ねられ、対艦戦術や、小隊内や小隊間での役割分担(前衛・後衛など)も明確である。 また装備や携行弾種を微妙に変えることによって、あらゆる事態に柔軟に対応した。 モビルスーツ部隊は、大きく師団所属のものと艦隊所属のものに分けられる。 1個艦隊はムサイ級軽巡洋艦4隻からなる「戦隊」4個で構成され、これに「モビルスーツ機動大隊」1個が付属する。 機動大隊は4個中隊、中隊は4個小隊で構成される。ムサイ1個戦隊(4隻)は1個モビルスーツ中隊の戦力を持つことになる。艦隊は通常、攻撃的任務に就くことが多く、機動大隊所属のモビルスーツパイロットも精鋭で固められている。 師団所属のモビルスーツは、特定の母艦とともに行動するわけではなく、任務によって、要塞に配置されたり 艦隊に配置(輸送)されたりする。1個師団は4個大隊からなり、大隊は4個中隊、中隊は4個小隊で構成される。
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(器用+知識)÷2+詠唱補正 詠唱 7 治癒師 6 大魔法使い、マッドサイエンティスト 5 賢者、チューニングマスター 4.5 ゲーマー、世界侍 4 整備の神様、精霊使い、僧侶、砲兵、魔術的舞踏子 3.5 ギーク、幻影使い、魔法使い、妖精に愛されしもの、理力建築士 3 隠居したメード、宇宙艦長、風の中心を探すもの、参謀、シオネ・アラダの守り手、特殊工作員、ハッカー、理力使い 2.5 ゲリラ、護民官、追跡者、星見司 2 風を追う者、強化新型ホープ、工兵長、侍女、世界貴族、大神官、秘書官、船乗り、法官、補給士官、名医、名整備士 1.5 暗殺者、医師、戦争の天才、テストパイロット、特殊部隊員、優しい死神、やわらか舞踏子 1 ガンスリンガーメード、高位西国人、高位東国人、高位南国人、高位森国人、式神使い、整備士、戦車兵、猫の決戦存在、はぐれメード、名パイロット、吏族 0.5 ウォードレスダンサー、北国人、高位北国人、工兵、西国人、神官、超薬戦獣、偵察兵、東国人、ドラッカー、ドラッグマジシャン、入院患者、忍者、猫神、猫先生、パイロット、ホープ、鞭の達人、森国人、弓兵、略奪系考古学者 0 宇宙軍、学兵、軌道降下兵、黒騎士、元気な舞踏子、聖騎士、強い舞踏子、南国人、ぽちの騎士、歩兵、竜士隊、龍の使い -0.5 学生、高位はてない国人、サイボーグ、生徒会役員、猫柔術家、はてない国人、風紀委員会、舞踏子、魔術師に仕える者 -1 犬、犬の神様、犬の決戦存在、犬妖精、王、騎士、剣、剣士、拳法家、銃士隊、世界忍者、大剣士、ドラゴンスレイヤー、泥棒猫、猫、猫の神様、猫妖精、ハイパーメードお局さん、バトルメード -2 竪穴に封印されし化け物
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ダース・シディアス ランク:B E(スターウォーズ) 属性 ・男・独身・銀河帝国初代皇帝・シス・元老院最高議長・人間 固有の敗北条件 (E)以外のジェダイが生きていると敗北 (E)以外の王、長、皇、帝が生きていると敗北 能力値 ESP能力レベル 6 ESPパワー 60 耐久力 3 精神力 5 特殊能力 ・フォース[戦闘][E] シス、もしくはジェダイのみ使用可能。 *NPCに対して、もしくは幻覚に関して予測を得る。 *耐久力を+2で宣言できる。 *自分に関する接触テレパスの出目を1ずらせる。 *誰も操っていないNPCを支援時で操ることができる。 *フォース・グリップ[主要][攻撃][E] [LV:4 損害判定1:1]で攻撃する。損害判定を与えた 場合、自分と対象はラウンド終了時まで逃避できない。 ・フォース・ライトニング[戦闘][主要][攻撃][E] シスのみが使用可能。 LV5以上の攻撃Cカードに対して使用可能。 ESPパワーを消費し、その消費した半分の値だけ火力を 上昇させる。端数切捨て。同調不可。 ・艦船支援[戦闘][支援][攻撃][M] 帝国宇宙軍による艦隊支援攻撃。艦船支援チャートを参照。 ・第四の型「アタル」[戦闘][格闘(白兵):1] ・ライトセイバー[戦闘][格闘(武器):1] 格闘攻撃を受けた時のみ使用可能。 ・シスへの勧誘[全般][特殊] 改心を行う際、自分の改心チェックと別に相手に精神力 チェックを行わせる。このとき正しく宣言する。 精神力チェックに失敗した場合、改心が成功した扱いとなる。 備考 [常動] * ** Q&A Q. A. このキャラクターへの意見 名前 コメント
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星を継ぐもの(1977) 創元社SF文庫 1981年度星雲賞海外長編部門賞受賞作 ジェイムズ・P・ホーガン 05/06/06担当:ちゃあしう 1・作者紹介 ジェイムズ・パトリック・ホーガン 1941年ロンドン生まれ。航空機関連からコンピューターセールスへ転向。いろいろな理系企業を渡り歩き、その後アメリカへ移住。「2001年」に触発された処女長編「星を継ぐもの」でデビュー。 2・代表作 「星を継ぐもの」「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」「内なる宇宙」「Mission To Minerva(未訳)」 以上が「巨人たちの星」シリーズ。その他、「終局のエニグマ」「創世記機械」「量子宇宙干渉機」 「未来の二つの顔」「断絶への航海」「時間泥棒」「未来からのホットライン」「プロテウス・オペレーション」 「造物主の掟」「造物主の選択」「マルチプレックス・マン」「インフィニティ・リミテッド」「ミクロ・パーク」 そして(日本における最新作)「揺籃の星」など 3・あらすじ 大型企業複合体IDCCの一科学部門、メタダインに勤めるヴィクター・ハント博士にUNSA・国連宇宙軍からお呼びがかかる。月面基地の建設現場で真紅の宇宙服を着た死体が発見されたのだ。コードネーム「チャーリー」と名づけられた死体とその所持品に対して直ちにあらゆる角度からの調査が開始される。所属:不明。身元:不明。死因:不明。死亡推定時刻:5万年前・・・ 謎が謎を呼ぶ調査。新たな事実はまた新たなる謎を生む。果たしてこの死体の謎はすべて解明されるのか?そして、木星ガリレオ衛星群のひとつ、ガニメデの氷河の奥からも、宇宙船の残骸が発見される。その関連は? 4・登場人物など ヴィクター・ハント 原子物理学者 トライマグニスコープを開発 UNSAに出向 後に転職 クリスチャン・ダンチェッカー 生物学者 絵に描いたような偏屈・意固地な科学者だが、おいしいところは・・ グレッグ・コールドウェル 国連宇宙軍航行通信局ナヴコム(NAVCOM?)本部長 柔軟で臨機応変な上司 リン・ガーランド コールドウェルの秘書 さまざまなグループの連絡役も勤める ドン・マドスン 言語学者 ルナリアン語解読に力となる 通称「風狂専門馬鹿」 ロブ・グレイ メタダイン工学部長 ハントの(いちおう)相方 「チャーリー」 月面で発見された「ルナリアン」第一号 セルター基地整備員として配属される コリエル 「チャーリー」の相棒(こちらは本名) 巨漢で賭け好き。女に目がない 「シリル」 人類と類人猿とのミッシング・リンク(注:失われた輪(リング)ではない 5・テーマ・考察 多くのヒトが「星を継ぐもの」は本格ミステリーである!と評論している(考古学SFと見る人もいる)。最近は小野不由美推薦!なんてオビがついてますな。実際、謎が提示され、その解明だけがメインのSFというのは珍しい。近年の作品群のように謎がぽんぽんと掲示されては、答えを暗示するだけで解明されずに終わるなどということも無く、続編につながる部分以外種明かしが行われる。もちろん謎の解明にはそれなりの理論付けが行われ、読者に対して非常にフェアである。登場する科学技術の背景もトライマグニスコープ・超融合爆弾・反物質大量破壊兵器アニヒレーター・ガニメアンの駆動システムなどを除けばそれほど現在のものと外れていない。少々強引なところ(体の構造から重力場を推測し、太陽までの距離を測る、月と地球の引力に関するいくつかの表現etc)などもあることから、「星雲賞でこれをハードSFとして推薦した人間は(以下検閲により削除)」(石原藤夫・SFマガジン82年6月)などと悪口を言う人間は存在するものの、謎へのアプローチが多面的かつ科学的なところはなかなか。まぁ、別にハードSFとして読まなくてもいいんだと私は思うのですが。 謎解きのメインはルナリアンの起源について。ルナリアンは人間に極めて酷似した外観を持ち、骨格・酵素等もほぼ現在のホモ・サピエンスと同等である。しかし、地球上には「5万年前の超古代文明の遺跡」は存在しない。ハントが地球外起源、ダンチェッカーが地球起源という視点で謎に迫っていく。「進化は結果的に似た究極の理想形を生み出す(例:魚類のサメ・哺乳類のイルカ・爬虫類のイクチオサウルス)」という考え方については現在も議論が尽きないので一概に地球外起源は否定できないとは思うが、教授が缶詰の魚の骨格を、ガニメアン骨格と対比・対応してゆくさまはお見事。(ルナリアンが缶詰にしていたということは、今の地球人もミネルヴァの魚料理が食べられる?) はじめのシーンは、古典的未来アイテム:エアカーにVTOL旅客機が登場し、紛争は減少してその分を宇宙開発につぎ込む国連宇宙軍UNSA(注:谷甲州の航空宇宙軍のような純軍事組織ではない)が誕生している、とあまりに明るい未来を描きすぎな印象があるが、その後のハント・グレイ・スタインフィールドといった「理系人間」の生態をつぶさに描いているところは興味深い。ぜひご自宅のコーヒーにも「酸化第二鉄」のラベルを…という冗談は置いておいて、ハントの進学・就職・移籍などの部分はホーガン自身の人生経験が反映されているそうだ。ダンチェッカーは往年のチャレンジャー教授(注:コナン・ドイルのSF的作品に登場する万能科学者。専門は何だ?)的な古典SF的科学者そのもので、彼の偏屈さと洞察力が強調されてるだけなのは少々残念。彼の素顔ももうちょっと描いてほしかったところだ。それでもラストの「解決編」で主役を食ってみたり、慣れない冗談を言おうとしてみたりと大活躍。がんばれ主人公!(違) 研究や分析ばかりで無味乾燥な文章になりがちかと思わせて、「チャーリーの日記」という重要アイテムをすえてくるところはうまいと思う。宇宙戦闘描写などは「本家」にはかなわぬものの、種族の生存だけを目的に、最終戦争へと向かっていった自分たちをむなしく思いながら筆を置いた日記のラストはなんともいえない余韻を残す。個人的にはコリエル関連のエピソードがもうちょっと読みたかったがな!とくに通信隊の…(ぉ) そしてラストのダンチェッカー教授による種明かしとエピローグ。ここで初めてタイトルと内容との繋がりがはっきりする――”Inherit The Stars”「星を継ぐ者」。”Star”でも”The Star”ではなく、”The Stars”だ。「継ぐ」のは決してこの小さな水玉ではないのだ! ダンチェッカー教授の言葉を「超人間中心的な利己的発言」ととるか「人間の無限の可能性をあらわした素晴らしい発言」ととるかはヒトによって分かれるかもしれないが、とにかく、これこそが「センス・オブ・ワンダー」なんだっ、文句あるか!と私は言い切ってしまいたい。 これはこれで話として十分なラストを迎えたわけだが、話はまたまたダンチェッカーの独演会のために、もとい、別の謎の解明のために次回作、「ガニメデの優しい巨人」へと続くのである。これは次回のお楽しみ。 6・コレに興味を持ったヒトにすすめる作品 もちろんホーガン作品はぜひ。 エドモンド・ハミルトン「虚空の遺産」 月面で古代の軍事施設が発見された。どうやら人類はかつて太陽系に広がる帝国を築き上げていたらしく、さらに大宇宙に挑もうとしていた矢先に宇宙の敵に先制攻撃を受けて文明を喪失したらしい。大宇宙の謎を求めて、探検隊は残されていた超光速宇宙船で出発するのだが・・・スペースオペラの大家の描く異色作。 グレゴリイ・ベンフォード「夜の大海の中で」 突如軌道を変更し、地球への衝突の危機が迫る特異小惑星・イカルス。ナイジェルは火星探査ミッションへの参加の予定を変更され、爆破のためにイカルスへ赴くが・・・ 一人の科学者の生き様とその人生の節目ごとに太陽系に出現する謎の無機物体の調査を描く。こちらも実は人類の… あと、解説で言及されているアルジス・バドリス「無頼の月」はSFマガジン1961年8月~11月号に連載されているそうだ。物質転送機を使って即死トラップ満載の月の遺跡に挑む話(だが、実際は違う)らしい。でも抄訳。 7・少々ネタ談義 タイトル 傾向と対策 映画:「機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者」 TV:ジーンシャフト第一話「惑星を継ぐ者」 漫画:戸田尚伸「惑星を継ぐ者」 TV:ふしぎの海のナディア最終話「星を継ぐ者」などなど 「Z」で継ぐのは何だ?もしや予告編に出てきた木星? やっぱりあるある翻訳上の注意点 「スカイライン」=「地平線」、タイコ=ティコ(チコ)・クレーター かの石板(*1)発掘地点 「アニヒレーター」(Annihilate 全滅・壊滅させる Annihilation 物質・反物質の対消滅を意味する)(*2) 「原理と機能を一言で表している」といわれても、ちゃんと解説しないと分からんと思うがコレ。第一、英語でそうなっただけのような。 「ファーザー・クリスマス」 サンタクロースの俗称(おもにイギリス) その男、所属不明につき 「それは歴史の中で隠蔽された過去の宇宙飛行士では?」なんて言葉も期待してたんだが。 しかし、真紅の宇宙服って月面での戦闘では目立つ。整備班専用なのか(でもコリエルの戦闘服は青)実は殺る気満々で、戦闘力当社比30%増なのか。「2001年」のボーマン船長を参考にしたというのが一番かも。 ルナリアン SF世界では、月の住人は「ルナリアン」が標準(プラネテスのノノ、ガンダム0083のニナも自らこう名乗っている)。ウエルズの作品での月の住人は「セレナイト」。ムーリアン・ムーシャンは少々語呂が悪いので使用されない…のだろうか。ムーンレイスなんて言い方もあるが。 トライマグニスコープ ニュートリノビームで内部を透視する機械は鈴木光司「リング」シリーズの三巻目「ループ」にも登場する。「ループ」はヒトガンウイルス・人工生命といいネタは持ってきてるんだが、それまでの「リング」「らせん」の世界を「(検閲)」にしてしまうのはいかがなものか。とにかく、現在の技術ではニュートリノを捕らえることそのものがなかなか難しいので実用化は難しいだろう。あらゆるシールドを貫通する通信手段としてなら有望かも ちなみに、私はリング・らせん・ループをSFとして興味深く読みましたが、映画版は見たことがありません(何) プロローグ 折りたたみテントやヘルメットの飲食用チューブ(通例、自殺用の毒薬なんかも入ってたりする)の記述は無いが、チャーリーやコリエルたちはどうやって月面(基地外)で缶詰や食糧コンテナの中身を食ったのだろうか? ちなみにコリエルが「巨人」とされているのは、決して彼がガニメアンだからではない。 ルナリアンの「巨人伝説」 記述を見る限り、ルナリアンは自分たちの進化の途中に去っていった巨人たちを何らかの形で記憶していた? なんとなく「オーバーロード」(幼年期の終わり)とかを思い出させる設定ではある。 エピローグ SF映画なんかでありそうな展開。オーパーツ(その時代にあるはずのない遺留物 Out Of Place ARTifacts)ネタ。 このラストについて、センス・オブ・ワンダーの「駄目押し」とする好意的な意見が巻末に出ている一方、「SF的に大きな落とし穴」と評する動きもある。(「プロテウス・オペレーション」巻末 川又千秋の解説より) 別にそこまで悪いと思わないがなぁ。ちなみに、「2001年」に影響を受けながら、ここは「3001年」を先取りしてるかも。 2018.11.22 Yahoo!ジオシティーズより移行 http //www.geocities.jp/tohoku_sf/dokushokai/inherit_the_stars.html なお、内容は執筆当時を反映し古い情報に基づいていることがあります by ちゃあしう