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剣の目覚めは、未だ遠く(後半) 奇襲とも言える一撃を胸に喰らい、アルマのSSSは機能を発揮する間も 与えられずに脱落した。一応戦績を重ね、サードリーグとは言えど上位に 上がり始めてきたアルマなのだが、ここまで手酷い先制攻撃を受けたのは 初めてだ……よもやアルマよ、魔剣に気を取られているのではないか!? 「どうした、剣を抜かぬのか」 「うぅ……エルテリア、まだダメなんですか!?」 「両脇のはさておき、腰のは飾りか……下らぬッ!!」 「あっ……速いっ!?“アイゼンナーゲル”……きゃああっ!」 奴の、兎型神姫の拳を受けるな!……そう叫ぶ間もなく、胸に装着した “アイゼンナーゲル”が打ち砕かれる。黒き翼……“フリューゲル”の 防御機能が死んだ瞬間だった。咄嗟にアルマは、背部の“チーグル”を 展開し、鋼の翼をもぎ取って炎の剣……“ヒッツェメッサー”と為す。 「いけないですの、アルマちゃん!その相手にチーグルは!?」 「己の浅はかさに気付いた所で……遅いわぁッ!!」 「うく……うああああっ!?痛……そんな、チーグルの隙間に」 「……純正ストラーフタイプの弱点が、そのまんま出てるんだよ」 “チーグル”の長大なリーチは、胴がガラ空きになる弱点でもある故に 近接格闘型とは相性の悪い装備なのだが、今のアルマは動転している。 普段ならば使いこなせる筈の超複合武装なのに……正確に使えない!! 最早間違いない。頻繁に動く視線も、魔剣・エルテリアに向いている。 「アルマめ……魔剣が未だ反応しない事に、動揺してしまったのか」 「く……負ける、わけには……ッ」 「その闘志だけは認めるが、雑念が多すぎるな……ふっ!!」 「ぅぁ──────ッ!?」 頭上に輝く天使の環“フライアーシュヴェルト”も展開し刃と為す…… が、そうして産まれたショーテルも、ティールの“隻腕”に砕かれる。 そう。この兎型神姫、左腕にブースターと電磁破砕ナックルを搭載した 格闘特化型なのだ。そのセンスは凄まじい……だが、アルマがここまで 完膚無きまでにやられるのは、やはり魔剣への注意が原因と言えるな。 「……あたしは、退く訳には……ッ……せぁぁぁーっ!!」 「もういい、止めるのだアルマッ!!?」 「その雑念を振り払え……そうでなければ、勝てぬぞッ!!」 「──────!?」 私がギブアップ信号を発したのと、ティールの腕に胸を貫かれたアルマが バトル機能を停止するのは、ほぼ同時だった……完全にKO負けである。 最後の武器として構えたニードルライフルが、虚しく空に落ちていった。 そして殺戮の虚構は解除され、アルマがゲートを力無く登って出てくる。 「アルマ……お前、どうしてもエルテリアに認めてもらいたかったのか」 「はい。ごめんなさい、マイスター……でもこれで、色々分かりました」 「……その魔剣が欲する何かを、掴んだのかな?アルマお姉ちゃん……」 「うん、ハッキリと分かったんですクララちゃん。これで次は、大丈夫」 流石に苦痛と敗戦のショックは大きく、彼女に笑顔はない。だが死地に 得る“何か”があるならば、この痛みとて決して無駄ではないだろう。 とは言え、今すぐ“次”をさせる訳には行かない。負担が大きいしな。 「じゃあ残念会って事で、皆でおやつでも食べにいきますの~♪ね?」 「ろ、ロッテちゃん?じゃない、葵ちゃん?……有り難うございます」 暗い雰囲気を撃ち破ったのは、葵だった。満面の笑顔でアルマを抱いて、 “残念会”を提唱したのだ。流石ロッテ、分かっているな……有り難い。 「礼など構わぬ。成長出来る時なのだ、これも楽しもうではないか!」 「何処に往くか、帰り支度しながら決めるんだもん。さ、お姉ちゃん」 「……ぐす、本当に皆……有り難うございます。あたし、あたしっ!」 感極まったアルマが、葵の胸元で泣き出してしまう。私の胸中にも、少々 来る物がある故、葵とサンドイッチにする様にしてアルマを抱きしめる。 そして私の肩から降りたクララが、アルマを抱き撫で続ける……傍目には 私と葵が抱き合って泣いている様に見えるかもしれない。だが、構わぬ! 「……ふん。雑念は解けたか、戦乙女の一人よ……アルマと言ったか?」 「む?貴様は先程のヴァッフェバニー、ティールか……妹に、何用だ!」 そうしていると、帰り支度を終えた“ティール”が私達に話しかける。 オーナーの方は凡庸な男だ……取り立てて注目するまでもないだろう。 だが、彼女は違う。冷徹な瞳とアンバランスな隻腕が印象的な神姫は、 アルマの様子をつぶさに観察している。侮蔑とは違う戦神の目で、だ。 「……はい、貴方の一撃で目が覚めました。このお礼は、勝つ事でッ」 「いい返事だ。私を倒さねば、セカンドへ上がる事は無理だと思え?」 「は、はいっ……近い内必ず、ティールさんを倒してみせますよっ!」 その言葉に満足したのか、何も言わずにティールとそのオーナーは去る。 奥手なアルマが、ここまでハッキリと宣言するという事は……恐らくは、 本当に自分がどうあるべきか、見えたと言う事なのだろう。良い事だな。 「さ。わたし達も帰り支度を整えて、早く遊びに行きますの~っ♪」 「葵お姉ちゃんは、何時でも前向きで明るいんだよ。美徳なのかな」 「きっとそうなのだろう、私とても……アルマにもクララにもな!」 「ふふ……助かります、本当に。武装脱ぐから待ってて下さいね?」 ──────見出した物は、なんだろうね……? 次に進む/メインメニューへ戻る
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第1部 戦闘機型MMS「飛鳥」の航跡 第7話 「轟兎」 ガチャガチャと武装をカチ鳴らせながら、何十体かの完全武装の武装神姫たちが砂地を歩く。 チーム名 「定期便撃沈チーム」 □犬型MMS 「クレオ」 Bクラス オーナー名「池田 勇人」♂ 22歳 職業 商社営業マン □天使型MMS 「ランジェ」 Aクラス オーナー名「大村 清一」♂ 25歳 職業 SE □イルカ型MMS 「ルーティ」 Bクラス オーナー名「川崎 克」♂ 19歳 職業 大学生 □エレキギター型MMS 「トリス」 Bクラス オーナー名「島本 雅」♀ 21歳 職業 フリーカメラマン □ヘルハウンド型MMS 「バトラ」 Bクラス オーナー名「合田 和仁」♂ 15歳 職業 高校生 □戦乙女型MMS 「オードリ」 Sクラス 二つ名 「聖白騎士」 オーナー名「斉藤 創」♂ 15歳 職業 高校生 □忍者型MMS 「シオン」 Aクラス オーナー名「佐藤 信二」♂ 19歳 職業 専門学校生 □サンタ型MMS 「エリザ」 Bクラス オーナー名「橋本 真由」♀ 17歳 職業 高校生 □騎士型MMS 「ライラ」 Aクラス オーナー名「橘田 和子」♀ 16歳 職業 高校生 □マニューバトライク型MMS 「ミシェル」 Sクラス 二つ名 「パワーアーム」 オーナー名「内野 千春」♀ 21歳 職業 大学生 □天使コマンド型MMS 「ミオン」 Bクラス オーナー名「秋山 紀子」♀ 16歳 職業 高校生 □フェレット型MMS 「スズカ」 Bクラス オーナー名「秋山 浩太」♂ 19歳 職業 専門学校生 □ウサギ型MMS 「アティス」 Sクラス 二つ名 「シュペルラビット」 オーナー名「野中 一平」♂ 20歳 職業 大学生 □蝶型MMS 「パンナ」 Bクラス オーナー名「田中 健介」♂ 19歳 職業 高校生 □剣士型MMS 「ルナ」 Aクラス オーナー名「吉田 重行」♂ 28歳 職業 電気整備師 □ハイスピードトライク型 「アキミス」 Bクラス オーナー名「狭山 健太」♂ 19歳 職業 大学生 松本「けっこう集まったな」 ヴァリアのオーナの松本は満足そうな顔をする。 大村がけげんな顔をする。 大村「相手は重装甲戦艦型神姫だって?大丈夫かな?」 ランジェがつぶやく。 ランジェ「やってみなければわからないでしょう・・・これだけ神姫が揃っているんです。負けることはないですが・・・相手も襲撃は予想しているはず、まともに戦うと、ものすごい損害が出ますよ」 忍者型のシオンが首をかしげる。 シオン「戦艦型神姫ってそんなに強いのですか?私は戦ったことがないので分かりません」 ルナ「私もないですね」 パンナ「私もだけど?」 アミキス「・・・・・・ちょっと、この中で戦艦型神姫と戦ったことある人」 誰も手を上げない。 スズカ「ネットの動画や画像で見たことあるけど、実際には戦ったことないです」 エリザ「大丈夫大丈夫ーたった1機でしょ?」 ライラ「大丈夫だよね?マスター?」 ライラの問いに橘田は一瞬、目をそらしそして、にっこりと笑った。 橘田「大丈夫、みんなでがんばれば勝てるよ」 ライラ「そうか!!わかった!!頑張るね!マスター」 橘田「・・・・・・・」 マスターが神姫に嘘をつく。 橘田は戦艦型神姫の恐ろしさ、強さを知っている。本当のことを言わない。 なぜか? 答えは簡単。神姫がびびるから・・・弱った戦艦型神姫、1隻、数十体の神姫で取り囲んで集中砲火を浴びせれば倒せないことはない、ただ、こちらもそれ相応の被害はこうむる。 橘田は、多少の損害はやむを得ず、何も知らない無垢な神姫たちに戦わせることにしたのだ。 バトラ「戦艦型神姫かー図体ばかりでかいだけの神姫だろ?」 ミシェル「・・・・どうでしょうか?とにかくあの強力な大砲の攻撃を回避しないと・・・」 オードリ「大丈夫です!動けないのでありましょう?問題ないです」 武装神姫たちはまったく何の警戒もせずにスーザンに近づいていった。 スーザンがレーダーで数十体の神姫が接近してくることを察知する。 スーザン「敵神姫接近中!なんだ?こいつら素人か?まっすぐこっちに来るぞ」 西野「連中、もう勝った気でいやがる」 スーザン「そうらしいですね・・・では、教育してやるか!」 西野「戦闘用意っ!!照準はこちらに任せろ、予測射撃だ!!」 スーザンの主砲が鈍い音を立てて旋回する。 西野「2連装ヘヴィ・ターボレーザー砲、出力70%!残りは電磁シールドに廻せ」 スーザン「復唱、2連装ヘヴィ・ターボレーザー砲、出力70%!残りは電磁シールドに廻します」 西野「VLSスタンダートミサイル発射用意ッー目標はこことここだ」 西野が筐体のタッチパネルを押して座標を指示する。 スーザン「装填よし」 西野「派手にいこうぜ、スーザン・・・・・・目標、敵MMS集団ッ!!主砲3斉射ッ!!!ファイヤッ!!!!」 スーザン「ファイヤッ!!!」 ズドズドム ズドドム ズドゴンッ!! ヘヴィ・ターボレーザー砲が轟音を轟かせ主砲から吹き上がる青白い発砲炎が灰色の巨体を鮮やかに浮かび上がらす。 ルーティ「んー?」 チカチカッと水平線の向こうから何かが光った。 川崎「どうした?ルーテ・・・・」 亜光速で放たれた強烈なレーザーキャノンの光が神姫たちを青白く照らす。 なぜ青白く光るのか理解できなかった。 光のほうがさきに届き、強力なレーザー本体が後から少し遅れて届くことを知ったのは、しこたま砲撃を喰らったあとだった。 クレオは眼を見開いた。 今まで喰らった一番強力な攻撃は天使型神姫 アーンヴァルのGEモデルLC3レーザーライフルの必殺攻撃「ハイパーブラスト」だった でも今、クレオの全身を青く照らしているこの光は「ハイパーブラスト」の数倍強い光で、しかも周りにいるみんな全員が青い光で包まれている。 このことの意味がどういうことか?理解は出来たが体が動かない 恐怖で動かすことが出来ないのだ 開いた口がふさがらない。 ドッガーーーン!!キュドン!!ズドッドドム!!ボッガアアーーーン!! 神姫たちの頭上に鉄槌のごとく降り注ぐ強力なレーザーの炸裂と周辺に巻き上がる青い灼熱の炎が容赦なく襲う。 トリス「うああ!!せ、戦艦型神姫の艦砲射撃だあ!!!」 佐藤「ど、どこから撃ってきているんだ!?」 大村「ランジェ!!何をしている反撃だ!!撃ち返せ!!」 キュウウウン ドンドゴオオッム!!! 突然の強力なレーザー砲撃に神姫たちはパニック状態に陥り、逃げ惑う。 ランジェ「むちゃくちゃ言わないで!!こんな状況で反撃でき・・・あ!!!」 ゾドッムゴーーーン!!!ドドム!!! ルーティがいる辺り一面は青い炎で埋め尽くされていた。 スーザンの主砲の直撃を食らって、バラバラに吹き飛ばされるルーティ。 □イルカ型MMS 「ルーティ」Bクラス 撃破 テロップが画面に踊る。 大村「うわああああああああああ!!ルーティ!!」 ぼとぼとと焼き焦げたルーティの残骸がバトラの上に降り注ぐ。 バトラ「ヒイイイイ!!」 スズカの顔面にルーティの粉々になった頭部がボトリと堕ちる。 「う・・・うえええ・・オエエエエ」 スズカは気分が悪くなりうずくまって嘔吐した。 島本「散開しろ!!一箇所にまとまっていると危険だ!!! 橋本「だ、駄目!離れ離れになると各個撃破される!!」 ライラ「わあああああ!!」 パニックに陥り、逃げ惑う神姫たち。 スーザン「命中!!命中!!」 西野「黒煙だ・・・命中したな・・・相手の神姫は即死かな?」 スーザン「連続射撃により砲身温度上昇中」 西野「交互撃ちに変更。撃て」 スーザン「ファイヤー!!!」 ズッズウウン 青白い噴煙が放出され強力なレーザーが発射される。発射された強力なレーザーはまっすぐ一直線に伸びていき神姫たちの集団のド真ん中に着弾 周辺にいた神姫を爆風で吹き飛ばす。 ドドム、ズヅッヅウーーン バウム スーザンは砲撃をまったく休めない。遠距離から強烈なレーザー砲撃を行い続ける。 レーザー管制とマスターからの的確な砲撃指示でメッタ撃ちにする。 これが多数の強力な火砲を有する戦艦型神姫の戦い方である。 そんな戦艦型神姫に何の策もなく、真正面から戦うことは自殺行為に近い。 アティス「みんな回避してください!!直撃を食らうと一撃で粉々に撃ち砕かれます!」 アティスは機動性に優れたウサギ型神姫だ。持ち前のフットワークで巧みに砲撃を回避する。 スーザン「!?何機か砲撃をすり抜けてきます!」 バッと砂埃を立てて、砲撃を掻い潜って数機の神姫がスーザンに急接近する。 戦乙女型MMS「オードリ」とサンタ型MMS「エリザ」マニューバトライク型MMS「ミシェル」ハイスピードトライク型 「アキミス」はジグザグに動き回って砲撃をよける。 エリザ「はははーこんなのおちゃのこさいさいだよ!」 オードリ「接近して取り付けば、あの図体です。なにも出来ません!!」 スーザン「ッチ!!接近されるとまずいな・・」 西野「VLSスタンダートミサイル発射、迎撃しろ」 スーザン「VLSスタンダートミサイル発射ッ!!!!!!」 ドシュドシュウオオオンン・・・・ 垂直にスーザンの右舷と左舷から中型のミサイルが8発、発射される。 狭山 「ミサイルッ!?アキミス!!回避しろ!」 アキミス「こなくそ!!」 アキミスはトライクモードになり、ミサイルを急旋回で回避する。 エリザは急上昇して回避。他の神姫たちも散りじりになって回避する。 スーザン「ミサイル、全弾不発!!」 西野「!!スーザン!!後方より敵神姫!!」 スーザンの後ろに回り込んだ忍者型MMS「シオン」が鎌をトマホークの様に投げつけた。 シオン「はああ!!」 西野「副砲放て」 鋭く命令しながらピッと手を振る西野。 ズズズンッ!! スーザンの後部ブロックにある2連装ターボレーザー・キャノンが1門、火を放つと同時にシオンの放った鎌を打ち落とす。 シオンはものともせず、バッとスーザンに飛び掛る。 シオン「取り付いてしまえば!!その砲塔は自分に向けて撃てまい!!」 佐藤はハッとスーザンの武装に気が付く。 佐藤「よせええ!!!シオン!!!そいつはSマイン付きだ!」 スーザンは後部からポオオンと小さな筒状の物体を打ち上げる。 シオン「え・・・・」 スーザン「バカめッ蜂の巣にしてやる」 S-マイン(S-mine,Schrapnellmine:榴散弾地雷)とは100年前に第二次世界大戦でドイツ軍が使用していた対人地雷の一つを神姫サイズにした武装である。 爆薬により空中へ飛び出して炸裂する、跳躍地雷(空中炸裂型地雷)の一種で、爆発すると320~350個の極小鉄球を半径約1mの範囲に高速度で飛散させることによって軽量級の神姫を殺傷する。 鈍重な戦艦型神姫は肉薄された神姫に、このような古典的な近接防御兵器で対抗した。 ドジャーーーン!!パンパッパパアン・・・ シオンの体を無数の極小の鉄球(ボールペン球)がつら抜いた。 至近距離でまともに喰らったシオンは蓮花弁のように小さなブツブツの穴だらけになってそのままピクリとも動かずに醜い屍を晒した。 □忍者型MMS 「シオン」 Aクラス 撃破 佐藤「シオンッ!!!うわああ!!」 佐藤はボロ雑巾のようになったシオンを見て絶叫する。 ぐちゃぐちゃになったシオンの残骸を見てエリザの顔から笑みが消えた。 エリザ「あ・・・いやあ・・・あああ・・」 橋本「エリザ!!!動け!!止まるな!!あ・・・」 スーザンの副砲がエリザをぴったりと照準につける。 副砲とは軍艦の備える大砲の一。主砲の補助として使用する中・小口径のもの。 ただし主砲に劣るとはいっても巨大な戦艦型神姫の副砲の威力は並みの神姫ですら、一発で粉砕するほどの口威力を有する。 スーザンは主砲の全砲門を、主力の神姫部隊に向けて砲撃し続けて、周りをうろちょろ飛び回る神姫を追い払ったり撃破するために副砲を持っていた。 西野「右舷にいるあのマヌケなツガルを叩き落せ。 スーザン「了解」 ズドオン!! エリザに向かって一直線に向かっていくレーザー弾。 マニューバトライク型MMS 「ミシェル」が叫ぶ。 ミシェル「エリザ!!」 ぐりっと強化アームでエリザの足を掴み、引き寄せる。 ズバッババンン!! 間一髪、エリザのいたところにレーザーが着弾しエリザは一命を取り留める。 ボーと口を半開きにしたまま、固まるエリザ。 ミシェル「エリザ!!!しっかりしなさい」 内野「あー、こりゃシェルショック状態に入っているわね」 ミシェル「シェルショック!?」 内野「砲弾神経症よ、友人たちの手足が一瞬にして吹き千切れるのを見、閉じ込められ孤立無援状態におかれたり、一瞬にして吹き飛ばされ殺されるという恐怖から気を緩める暇もないという状況で、感情が麻痺し、無言、無反応になるのよ」 ミシェル「・・・・・・詳しいんですね、オーナー・・・」 内野「まあ、戦艦型神姫と初めて戦った神姫はみんなこうなるわね」 ミシェル「・・・・・・・黙っていたんですね・・戦艦型神姫が強いってことを・・・」 内野は肩をすくめる。 内野「だって、戦艦型神姫がめちゃくちゃ強いっていったら、あんたたちビビって逃げるでしょう?」 にやーーーと冷たく笑う内野。 エリザ「あ・・・ああ・・・あうあうあ・・・」 ミシェルはぎゅっとエリザを抱きしめる。 ミシェル「私たちは逃げたりなんかしない!!」 凛と言い放つミシェル。 ズドドドドオン!! スーザンの主砲を喰らってバラバラに砕かれる犬型神姫。 □犬型MMS 「クレオ」 Bクラス 撃破 ミシェル「クレオが!!」 スーザン「命中!!命中!!」 西野「ふん、雑兵どもが!!あの這いつくばっている神姫を狙え、低く狙え、地面ごと抉り飛ばせ!!」 ライラはうっすらと眼を開ける。 地獄だった・・・バラバラに吹き飛ばされたルーティだったものの残骸がブスブスと音を立てて散らばり、地面は艦砲射撃で穴だらけ、さきほどの砲撃でクレオは吹き飛んで焼き焦げた何かがバラバラと地面に落ちてくる。 両足を失った天使型MMSの「ランジェ」が獣のような声で啼いている。 ランジェ「ギゃアアアアアアアアアアアアッ!あ・・・ああ・・・アアアーー・・・うあああああああああ」 バタバタと地面をのたうち回るランジェ。 それを呆然と見ているヘルハウンド型MMSの「バトラ」。半開きになった口元からは涎が垂れている。 バトラ「・・・あ・・・うあ・・・・・」 エレキギター型MMSは「トリス」は、爆風でちぎれ飛んだ自分の右腕を左手に持ってうろつく。 トリス「手が・・・手がァ・・・ああ・・・取れた・・・手が・・・」 フェレット型MMSの「スズカ」は嘔吐し続けて、地面にうずくまって動こうとしない。 スズカ「うおおおお・・おええ・・むぐ・・・おえええ」 ボチャボチャと粘質を含んだ油の塊がぶちまけられる。 その光景を見て、ライラは確信した。 自分たちは囮に使われたのだと、真正面から戦艦型神姫の強烈な艦砲射撃について何も知らされずに、ノコノコと前に出てきたのは、ミシェルたちを突破するための支援に使うための囮だってことに・・・ ライラはマスターを呼び出す。 ライラ「マスター!?マスター!!?」 橘田「どうしたのライラ?」 ライラ「・・・仲間が・・・やられました・・これ以上の戦闘は不能です」 チカチカっとまた青い光が光る。 ドズウウオオン!! 地面を抉り飛ばしてランジェがぐちゃぐちゃになって飛び散る。 □天使型MMS 「ランジェ」撃破 ライラ「・・・・・どうして、黙っていたのですか?」 橘田「大丈夫、みんなでがんばれば勝てるよっていったよね?そういうこと」 ライラ「・・・囮にしましたね」 橘田「大事なのは勝つことだから。僕に言わせれば、 勝利に犠牲はつきものですよ。ってテニプリの聖ルドルフ 観月さまも言ってるよーライラも賛同していたじゃない」 ライラははっと思いだす。 そういえばそんなことを橘田と一緒にテレビのアニメで見ていたような気が・・・ 橘田「でしょ?やっぱりさーそういうことは、実戦してみないとさーほら・・・マンガと実際は違うっていうし、行動しないとさ・・・言葉にも重みって出てこないし」 ライラは呆然と立ち尽くす。 勝利に犠牲はつきもの マンガやゲーム、映画、小説などで幾度となく使われてきた言葉。 その本当の意味を、実際に目の当たりにしたときに寒気が走った。 この言葉の意味は、・・・こういう意味だったとは・・・ スーザン「命中!」 西野「目標!!増せ一つ!次はこいつを狙え」 ライラ「・・・・・・マスター・・・」 橘田「なあに?ライラ」 スーザン「2連装ヘヴィ・ターボレーザー砲、ファイヤ!!」 チカチカっとまた青い光が走る。 ライラの顔をぼうっと怪しく照らす青い光。 ライラはなにかつぶやいたが・・・橘田はうまく聞き取ることが出来なかった。 ズズン・・・・ スーザンが目視で確認する。 西野「黒煙だ・・・命中したな」 スーザン「・・・・・・・・・敵機撃破!!」 □騎士型MMS 「ライラ」 Aクラス 撃破 To be continued・・・・・・・・ 前に戻る>・第6話 「重兎」 次に進む>・第8話 「爆兎」 トップページに戻る
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第1部 戦闘機型MMS「飛鳥」の航跡 第3話 「牙兎」 ワシ型がニヤニヤしながらエーベルの肩を叩く。 ワシ型「ヘイッ!!エーベル!こんな寒いのに寒中水泳か?うひひひ」 エーベル「うるせえよ!」 エーベルはずぶ濡れになってハンカチに包まっている。 斉藤「えーと、なんか私が席はずいている間にバトルしていたということかしら?」 斉藤は首をかしげる。 アオイ「そういうこと」 立花「すみませんね、なんか成り行きで・・・」 立花はぺこぺこ頭をさげる。 エーベル「ふん、少しはやるようだな」 アオイ「鼻水たらしていうセリフじゃねえな」 エーベルはよくみると鼻から雫が垂れていた。 エーベル「!?ぶッ、うるせえ!」 ちんとハンカチで鼻をかむとエーベルはいきり立った。 エーベル「俺を倒せたからっていい気になるなよ!この神姫センターにはな、とんでもない化け物神姫が来るんだからな!」 アオイ「・・・・・・・・定期便か」 アオイはギロリとエーベルを睨む。エーベルはちらりと時計を見る。 時刻は午前11:59をさしている。 エーベル「そろそろだな・・・」 カチリと時計が12:00、正午をさすと同時にサイレンが鳴る。 ウオオオオオンノンオンオンンオオオンンンオンオンオンオンオン・・・・ ワシ型がばっとヘルメットを引っつかみ武装を装着する。 ワシ型「きやがったな!」 昼寝をしていたエウクランテ型がガバッと飛び起きてバカみたいにでかい大砲を引っさげる。 砲台型が磨いていた大砲をリアパーツにすばやく装着する。 エーベル「定期便の意味を教えてやるよ、定期便ってのはな、全長650mmを越す大型の戦艦型神姫がな、爆弾を満載して爆撃に来るんだよ」 アオイ「戦艦型神姫ッ!?」 戦艦型神姫 大型の艦船タイプの神姫の一つであり大砲を主要兵器とする武装神姫のうち、最大最強のものを指す。最も強大な砲力と堅牢な防御力を備えバトルロンドでは戦艦型神姫が出現しただけでその巨体と大火力と重装甲からなる圧倒的な戦闘能力で、神姫たちがパニックに陥り、逃げ出すほどであった。 また遠距離からの艦砲射撃を主軸とした攻撃は強烈で砲台型神姫1000機に相当するとも言われている。 エーベル「しっぽ巻いて逃げるなら、いまのうちだぜ」 エーベルはバイザーを深くかぶり武装を装着する。 アオイ「ふふ・・・あはっはははは!!」 アオイは大きな声で笑う。 エーベル「ッツ!?な、なんだこいつ!」 アオイ「人間狩りを超える狩りはない。武装した人間の狩りに長年携わり味を占めた者は、他の獲物への興味を失う」 エーベル「・・・・・・・なんだそりゃ?」 アオイ「ヘミングウェイだよ、勝利の味は格別で、単純な狩では得られない満足感がある・・・」 アオイの眼が赤く怪しく光る。 アオイ「さあ、バトルロンドを始めよう。何百、何千、何万と続く終わらない戦いの旋律を・・・・・」 立花がパチンとアルミ製の小さな箱を開ける。 エーベルの眼が見開かれる。 エーベル「ちょ・・・おま・・・それは・・・」 アオイ「俺はケダモノだ。強くて大きな牙を持っている」 アオイはにやっと笑う。 大阪城外堀、水上ステージ 大阪城の外堀の一部をそのまま武装神姫の水上ステージとして、利用したステージで障害物として杭や半壊したボートなどが置かれている。 ズズズズズ・・・ 低い重低音を奏でながら、3隻の巨大な灰色の塊が水面スレスレを航行する。その周りには長い槍のような武器と細長い四角形の大砲を構えた武装神姫が数機、編隊を組んで灰色の塊を護衛している。 チーム名「あああああああ」 □重装甲戦艦型MMS 「ドセットシャア」 SSクラス 二つ名「キャノン・ワールド」 オーナー名「細田 勇」♂ 27歳 職業 統合商社営業マン □重装甲戦艦型MMS 「スーザン」 SSクラス 二つ名「アイアン」 オーナー名「西野 公平」♂ 28歳 職業 統合商社営業マン □重装甲戦艦型MMS 「ウォース・パイト」 SSクラス 二つ名「オールド・レディ」 オーナー名 「和田 真由美」 ♀ 29歳 職業 銀行員 □邀撃戦闘機型MMS 「アラキナ」 Sクラス オーナー名 「深田 京子」 ♀ 23歳 職業 公務員 □邀撃戦闘機型MMS 「デボラ」 Sクラス オーナー名 「渡部 雅行」 ♂ 25歳 職業 不動産営業員 □邀撃戦闘機型MMS 「ジャネット」 Sクラス オーナー名 「福島 紀之」 ♂ 27歳 職業 出版社員 □邀撃戦闘機型MMS 「カリーヌ」 Aクラス オーナー名 「今西 麻耶」 ♀ 14歳 職業 中学生 □邀撃戦闘機型MMS 「フラヴィ」 Aクラス オーナー名 「渡部 由里」 ♀ 17歳 職業 高校生 □邀撃戦闘機型MMS 「ケイト」 Sクラス オーナー名 「大久保 蘭」 ♀ 17歳 職業 高校生 ドセットシャアがチカチカと艦橋の端にあるLEDで発光信号を発する。 スーザンがそれに答えるように発光信号で答える。 デボラ「無線封鎖!敵の襲来にそなえろよ」 ジャネット「へっ!!今日も暴れまくってやるぜ」 フラヴィ「今日は戦艦型が3隻!!負ける気がしませんね」 ケイト「うんうん、みんなベテランの神姫ばっかりだし」 カリーヌ「去年はひどい目にあったし・・・アスカ型には要注意だ。各機、アスカ型との格闘戦闘を禁ずる」 アラキナ「アスカ型は旋回性能に優れている。戦う場合は2機1組を徹底すること!」 デボラ「アーンヴァルタイプにも気をつけろよ、連中、でっかいブラスター砲で戦艦を狙ってくるぞ」 ケイト「戦艦型神姫1個艦隊に邀撃機型神姫2個小隊・・・堂々たる布陣ですね」 邀撃機がべちゃくちゃと喋りまくる。 重装甲戦艦型MMSのウォース・パイトがのそりとぼやく。 ウォース・パイト「・・・・・・今日もいつもの定期便だ。さっさと爆弾と砲弾を撃って大人しく帰りたい」 和田がもしゃもしゃとコンビニで買ったオニギリを食べる。 和田「もぐもぐ、パイトー気楽に行きましょう。今日はポイント稼ぎの作業だし、敵チームもおいそれと積極的な攻撃をしてこないでしょ」 ウォース・パイト「・・・うーーん・・・」 ウォース・パイトはからっと晴れた雲ひとつない空を見上げる。上空には太陽がまぶしく光る。その中に小さな黒い点が一つちらつく。 ウォース・パイト「・・・・・・太陽の中に何かいる・・」 和田「うん?」 和田はオニギリをほおばりながら筐体を注視する。 キュイイイイインン・・・・ □戦闘機型MMS 「アオイ」 Aクラス オーナー名「立花 一樹」♂ 24歳 職業 事務機営業マン アオイがFB256/Z 3mm滑腔砲をランドセルに引っさげて戦艦型神姫の艦隊にまっしぐらに突っ込んでくる。 ウォース・パイト「敵戦闘機ッ!!!!!!!!!」 ウォース・パイトが怒鳴ると同時にアオイはFB256/Z 3mm滑腔砲の引き金を振り絞った。 アオイ「イヤッハッーーーーーーーーーーーーーーー!!」 To be continued・・・・・・・・ 前 トップページに戻る
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フィギュア連動企画 武装神姫BATTLE RONDOは市販の武装神姫フィギュアと連動したゲームです フィギュア等に付属のアクセスコードを入力する事により、それらの神姫やパーツを実際にゲーム中で使用する事が出来ます アクセスコード一般流通 限定流通 フィギュア以外 アクセスコードの付属しない商品 アクセスコードの台紙について コメント アクセスコード ○=バトルロンド・ジオラマスタジオ両対応 △=ジオラマスタジオのみ対応 ×=未対応(未発売) 市販されている武装神姫のフィギュア等に付属のアクセスコードを登録することで各種パーツが入手できる EXウェポンセットでは素体は入手できない(ゼルノグラードを除く) アクセスコードは一度しか使用できないため、中古購入の場合は注意 銀剥がしやパック詰めになっているため、使用の有無は判別可能 第14弾以降の武装神姫フィギュアにはアクセスコードは付属していない 一般流通 ※生産終了などにより現在は入手困難な商品も存在する カテゴリ 名前 入手パーツ 対応 備考 第1弾 天使型MMS アーンヴァル 天使型 アーンヴァル トランシェ2 フルセット ○ 神姫NET上ではトランシェ2を入手生産終了 天使型MMS アーンヴァル トランシェ2 天使型 アーンヴァル トランシェ2 フルセット ○ 悪魔型MMS ストラーフ 悪魔型 ストラーフ bis フルセット ○ 神姫NET上ではbisを入手生産終了 悪魔型MMS ストラーフ bis 悪魔型 ストラーフ bis フルセット ○ 第2弾 犬型MMS ハウリン 犬型 ハウリン フルセット ○ 猫型MMS マオチャオ 猫型 マオチャオ フルセット ○ EXウェポンセット 兎型MMS ヴァッフェバニー 兎型 ヴァッフェバニー 武装セット ○ 素体別売り 第3弾 騎士型MMS サイフォス 騎士型 サイフォス フルセット ○ 侍型MMS 紅緒 侍型 紅緒 フルセット ○ EXウェポンセット サンタ型MMS ツガル サンタ型 ツガル 武装セット ○ 素体別売り 第4弾 種型MMS ジュビジー 種型 ジュビジー フルセット ○ 花型MMS ジルダリア 花型 ジルダリア フルセット ○ EXウェポンセット 砲台型MMS フォートブラッグ 砲台型 フォートブラッグ 武装セット ○ 素体別売り 第5弾 セイレーン型MMS エウクランテ セイレーン型 エウクランテフルセット ○ マーメイド型MMS イーアネイラ マーメイド型 イーアネイラフルセット ○ EXウェポンセット イルカ型MMS ヴァッフェドルフィン イルカ型 ヴァッフェドルフィン武装セット ○ 素体別売り 第6弾 寅型MMS ティグリース 寅型 ティグリース フルセット ○ 丑型MMS ウィトゥルース 丑型 ウィトゥルース フルセット ○ EXウェポンセット 建機型MMS グラップラップ 建機型 グラップラップ 武装セット ○ 素体別売り 第7弾 ハイスピードトライク型MMS アーク HST型 アーク フルセット ○ ハイマニューバトライク型MMS イーダ HMT型 イーダ フルセット ○ EXウェポンセット 蝶型MMS シュメッターリング 蝶型 シュメッターリング 武装セット ○ 素体別売り 第8弾 戦車型MMS ムルメルティア 戦車型 ムルメルティア フルセット ○ 戦闘機型MMS 飛鳥 戦闘機型 飛鳥 フルセット ○ EXウェポンセットPlus 火器型MMS ゼルノグラード 火器型 ゼルノグラード フルセット ○ 素体付属 第9弾 カブト型MMS ランサメント カブト型 ランサメント フルセット ○ クワガタ型MMS エスパディア クワガタ型 エスパディア フルセット ○ 第10弾 サソリ型MMS グラフィオス サソリ型 グラフィオス フルセット ○ コウモリ型MMS ウェスペリオー コウモリ型 ウェスペリオー フルセット ○ ライトアーマー第1弾 天使コマンド型 ウェルクストラ 天使コマンド型 ウェルクストラ フルセット ○ 悪魔夢魔型 ヴァローナ 悪魔夢魔型 ヴァローナ フルセット ○ ライトアーマー第2弾 ナース型 ブライトフェザー ナース型 ブライトフェザーフルセット ○ シスター型 ハーモニーグレイス シスター型 ハーモニーグレイスフルセット ○ ライトアーマー第3弾 フェレット型 パーティオ フェレット型 パーティオ フルセット ○ スモールサイズ素体詳細は公式サイトを参照 シマリス型 ポモック シマリス型 ポモック フルセット ○ ライトアーマー第4弾 箸型 こひる 箸型 こひる フルセット ○ スモールサイズ素体詳細は公式サイトを参照 スプーン型 メリエンダ スプーン型 メリエンダ フルセット ○ 第11弾 戦乙女型MMS アルトレーネ 戦乙女型 アルトレーネ フルセット ○ 第12弾 エレキギター型MMS ベイビーラズ エレキギター型MMS ベイビーラズ フルセット ○ スモールサイズ素体詳細は公式サイトを参照 ヴァイオリン型MMS 紗羅檀 ヴァイオリン型MMS 紗羅檀 フルセット ○ 第13弾 九尾の狐型MMS 蓮華 九尾の狐型MMS 蓮華 フルセット ○ スモールサイズ素体詳細は公式サイトを参照 ヘルハウンド型MMS ガブリーヌ ヘルハウンド型 ガブリーヌ フルセット ○ 限定流通 名前 入手パーツ 対応 備考 アーンヴァル リペイントVer. 天使型 アーンヴァルB フルセット ○ トランシェ2の追加武装は含まれない電撃ホビー限定・販売終了 ストラーフ リペイントVer. 悪魔型 ストラーフW フルセット ○ bisの追加武装は含まれない電撃ホビー限定・販売終了 ハウリン リペイントVer. 犬型 ハウリン フルセット[リペイント] ○ キャラホビ/電撃ホビー/コナミスタイル限定販売終了・神姫NET上は15周年Ver.と同仕様 マオチャオ リペイントVer. 猫型 マオチャオ フルセット[リペイント] ○ ハウリン 電撃15周年祭リペイントVer. 犬型 ハウリン フルセット [リペイント] ○ 電撃15周年祭/電撃ホビー限定・販売終了神姫NET上はリペイントVer.と同仕様 マオチャオ 電撃15周年祭リペイントVer. 猫型 マオチャオ フルセット[リペイント] ○ ツガル Blue Xmas ver. サンタ型 ツガルBX フルセット ○ コナミスタイル限定・販売終了 エウクランテ リペイントVer. セイレーン型 エウクランテB フルセット ○ 電撃ホビー限定・販売終了 イーアネイラ リペイントVer. マーメイド型 イーアネイラB フルセット ○ アーク リペイントVer. HST型 アークst フルセット ○ 電撃ホビー限定・販売終了 イーダ リペイントVer. HMT型 イーダst フルセット ○ ライトアーマー フェレット型 パーティオ プロトタイプVer. フェレット型 パーティオproto フルセット ○ キャラホビ2008/コナミスタイル限定販売コアユニットはライト版と同一 ライトアーマー シマリス型 ポモック プロトタイプVer. リス型 ポモックprotoフルセット ○ アーンヴァル トランシェ2 リペイントVer. 天使型 アーンヴァルB トランシェ2 フルセット ○ コナミスタイル限定・販売終了 ストラーフ bis リペイントVer. 悪魔型 ストラーフW bis フルセット ○ コナミスタイル限定販売・販売終了 ミズキ 忍者型 ミズキ フルセット ○ コナミスタイル限定販売・販売終了フィギュア付属の「白き翼」、耳パーツ、尻尾パーツは含まれない ライトアーマー ウェルクストラ リペイントVer. 天使コマンド型 ウェルクストラBフルセット ○ コナミスタイル限定販売 ライトアーマー ヴァローナ リペイントVer. 悪魔夢魔型 ヴァローナWフルセット ○ アルトアイネス 戦乙女型MMS アルトアイネスフルセット ○ コナミスタイル/電撃屋ホビー館限定・販売終了※再生産プロジェクト販売分にはアクセスコード付属なし アーンヴァルMk.2 天使型 アーンヴァルMk2 フルセット ○ PSPソフト「武装神姫 BATTLE MASTERS 特別版」同梱コナミスタイル限定販売 ストラーフMk.2 悪魔型 ストラーフMk2 フルセット ○ ※コナミスタイル限定の物については、販売終了後もごく少数のみ在庫放出する場合あり。 フィギュア以外 名前 入手パーツ 対応 備考 武装神姫マスターズブック ナースセット ○ ナースキャップ・ナース服・ナースコルセットナーススカート・ナース腕章のセット TGS2006配布ステッカー 大手裏剣“白詰草” ○ 東京ゲームショウ2006配布オフィシャルサイトにてコード公開中 武装神姫カプセルトイ スクールバック(ピンク)スポーツバック(黒) ○ コミックマーケット73限定・販売終了 武装神姫ラジオロンドCD ラジオロンドCD ○ 武装神姫ラジオロンドCD同梱アクセスコード(500spt付き)コナミスタイル限定販売 アクセスコードの付属しない商品 ※「武装神姫」のシリーズ名を冠した商品のみ掲載。「MMS」名義の商品には付属していない。 名前 オンライン版の入手法 備考 忍者型フブキ 本体 初回ログイン特典及びゲーム内ショップ武装 アチーブメント等 ノーマルVer,黒き翼Verとも 武装神姫ナギ 入手不可(実装無し) PSPソフト『ハヤテのごとく!! ナイトメアパラダイス 豪華セット』に同梱 武装神姫 飛鳥 夜戦仕様 オンラインショップ 武装神姫 ムルメルティア 砂漠戦仕様 オンラインショップ 第14弾(2010年12月発売)以降の神姫 入手不可(実装無し) 上へ戻る アクセスコードの台紙について アクセスコードの台紙がどの神姫(及びアイテム等)のものかわからなくなってしまった場合、台紙の右下の数字の頭2文字で区別できる。 数字と神姫(及びアイテム等)の対応は以下の通り。 EX=EXウエポンセット/LA=ライトアーマーシリーズ/限=限定販売/他=フィギュア以外の販売物他 (未実装含む) 対応表 01 アーンヴァル 23 ムルメルティア 45 LAウェルクストラ 02 ストラーフ 24 飛鳥 46 LAヴァローナ 03 ハウリン 25 EXゼルノグラード※4 47 LAブライトフェザー 04 マオチャオ 26 限rp.ハウリン 48 LAハーモニーグレイス 05 EXヴァッフェバニー 27 限rp.マオチャオ 49 LA限パーティオprot. 06 サイフォス 28 他ナースセット※1 50 LA限ポモックprot. 07 紅緒 29 限ツガルbx. 51 限ミズキ 08 EXツガル 30 ランサメント 52 限アーンヴァル トランシェ2 bk. 09 ジルダリア 31 エスパディア 53 限ストラーフ bis wh. 10 ジュビジー 32 限エウクランテ bk 54 LAパーティオ 11 EXフォートブラッグ 33 限イーアネイラ bk 55 LAポモック 12 エウクランテ 34 他スクールバッグ(ピンク)※2 56 アルトレーネ 13 イーアネイラ 35 他スポーツバッグ(黒)※2 57 限アルトアイネス 14 EXヴァッフェドルフィン 36 他ラジオロンドCD+500Spt.※3 58 LA限ウェルクストラ bk. 15 ティグリース 37 限アークst. 59 LA限ヴァローナ wh. 16 ウィトゥルース 38 限イーダst. 60 LAこひる 17 EXグラップラップ 39 ウェスペリオー 61 LAメリエンダ 18 限ストラーフ wh. 40 グラフィオス 62 限アーンヴァル Mk2 19 限アーンヴァル bk. 41 アーンヴァル トランシェ2 63 限ストラーフ Mk2 20 アーク 42 ストラーフ bis 64 ガブリーヌ 21 イーダ 43 ベイビーラズ 65 蓮華 22 EXシュメッターリング 44 紗羅檀 66 ※1 武装神姫 マスターズブック付属(ヘッド(上)/ボディ/胴/腰/アクセサリーの武装パーツセット) ※2 コミックマーケット73 i-revoブースにてミニバッジとともに先行配布(自販機による販売) ※3 武装神姫 RADIO RONDO CD DVD 同梱(武装パーツ:ラジオロンドCDと神姫ポイント500Spt.分のセット) ※4 EXウエポンシリーズだがPLUS(素体付)の為、神姫NET上ではフルセット扱い コメント 非更新で放置されていた「アクセスコード」と「アクセスコードの台紙について」の項目を 編集してみました。最新の情報からなのでこれで概ね直っていると思います。 -- (名無しさん) 2010-03-29 03 08 14 数が増えたので、台紙を30行に変更 -- (名無しさん) 2010-04-25 14 38 21 放置されてた部分をいくつか更新してみました。これで一応最新になっている筈。 次の更新は15日発売のMk2さんたちかな・・・ -- (名無しさん) 2010-07-08 03 05 58 Mk2さんたちも本日実装されたようなので項目の一部更新を行いました。 -- (名無しさん) 2010-07-15 16 58 50 第13弾分の項目等を編集しました。 問題があれば直してくださると幸いです。 -- (名無しさん) 2010-11-06 14 25 46 パーティオ・ポモックの項目を編集しました。 プロト・ライト同時対応で、コアの違いはないとか。(犬猫と同じですね) ラプティアスとアーティルは未定のままで結局コードが付属しなかったので リストから退避させた方がいいですかね? -- (名無しさん) 2011-02-24 20 59 53 ライト2弾と4弾が実装されたので、未実装分から実装分に移動させました。 -- (名無しさん) 2011-03-31 05 35 07 今後増えないと思われるため、アクセスコード台紙の表を整理 -- (名無しさん) 2011-04-26 23 58 05 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「ある少女が森で花を見つけた。その花はとても綺麗だったものだから少女は花の種を持ち返って家の庭で育ててみようと思った。でも少女が家の庭で一生懸命に育てた花は感動を与えた花を咲かせる事は無く枯れ果ててしまった。即ち花に限らずありとあらゆる生物は環境の奴隷で山中で綺麗な花を咲かせる花も環境が変われば花を咲かす事は無く枯れてしまうという事。僕はこれは人間の恋愛にも当て嵌まると思っている。例えとして同じ大学に通う相思相愛の男女がいるとしよう。男はいつもしっかり者の女が好きで女はいざという時に頼りになる男が好き。二人はデートから始まりプロポーズを経て×××をする。で、二人は何事も無く大学を卒業して職に就けたとする。それから数年経った後も二人の相思相愛は続くのか? 答えはノーだと僕は思う。先程も言ったけど生物は環境の奴隷だ。行く場所が大学から会社に変わり二人を囲む環境が変われば二人も変わってしまうんだ。変わった後も相思相愛が続く可能性は限りなく低い。就職して直ぐに別れるなんて事は無いけど段々と二人の間に大きな溝が出来る筈だ。この溝は精神的な変化に伴うものだから塞ぐ手段は無い。でも溝の大きさを零に近付ける手段はある。それは相手を知る事さ。より具体的に言えば相手の家庭を知る、両親は何をしている人だとか普段は何を食べているのかとか住んでいる家の構造だとか知る事。そんなのはストーカーだと言う人もいるだろうけど僕はそうは思わない。家庭は人格を形成する重大な要素の一つだ。花と土の関係と言っても過言ではない。家庭を知る事はその人の性格を知る事と同義なんだ。ギャルゲーなんかで幼馴染が魅力的なのもこの辺りが原因だね。何せ幼馴染だから互いの家庭を知り知られているわけだし。それに結婚や出産を視野に入れるのであればいずれ自分と婚約者の二人で一つの家庭を作らなければならない。その時に婚約者の家庭も知らずにただ自分はこう育ったからと自分の家庭を婚約者や自分の子供に押し付けるのは身勝手極まりない。断言しよう。相手の家庭を碌に知らない奴が嘯く告白なんて所詮は綺麗だからと花を摘む少女と同じ上っ面から出た感情だ。付き合いを認めて欲しいから相手の両親に会いに行く? 逆だろ馬鹿。相手の親の顔も知らず付き合いが出来ると思っているのか。そういうわけで『付き合い始めたらそれを認めてくれない向こうの両親が壁として立ちはだかる』展開は僕は大嫌いです。別に僕は人と付き合うのには許可が必要だと言いたいんじゃない。自分達が付き合う事で両親が敵になる事を予想しない連中を告発する。無知は罪だ。何も知らない癖に何も知ろうともしない癖に愛しているなんて分かった風な口を叩いてんじゃねー!」 「そうか成程。だから君は恋人は居ないどころかボッチなんだ。」 「ボ、ボッチちゃうわ!」 等とテンプレ的な会話をしつつ、いいとも増刊号を見ながらも昼食を食べ終えた黒野白太と休息をしていたイシュタルはだらだらしていた。休日になると普段の彼等は神姫センターに向かい神姫バトルに没頭しているのだが今日は何故か黒野白太が「今日はだらだらしたい。」と言ってイシュタルが折れた。 と言いつつも神姫バトル一筋だった黒野白太は家庭用ゲーム機すら持っていないのでする事が無く結果的に「だらだらと」勉強時間を増やしただけだが。友達の居る奴はこんな時スマブラでもやっているのかなぁと益体の無い妄想をしつつ箸を動かしていると滅多に鳴る事の無い携帯電話から着信音が鳴り始めた。 聞き慣れていない突然の着信音に初めは「うぉぉっ。」と驚きつつも画面を見てみると見覚えの無い電話番号が表示されている。間違い電話かと勘繰ったが人の間違いは指摘してあげなければ可哀想だという純然な善意に動かされて通話開始ボタンを押し携帯電話を耳に当てる。 「はいもしもし、こちら間違い電話ですが。」 『相変わらず何を考えて生きているのか分かりませんわね、まだ精神病院への入院手続きは済ませていないの?』 「ん、この人格を否定する容赦無い罵倒は、バアル(黒野白太の友人が持つイーダ型神姫。イシュタルをライバル視している)か。」 『貴方が平然としているという事はイシュタルは無事らしいわね。残念ですわ、大義名分を持って戦えると思ったのに。』 「イシュタルは無事?………神姫絡みで何か事件があったの?」 『そう言う事です。一時間前に各地の神姫センターに新型の神姫専用ウイルスがばら撒かれました。』 「わお。今時そんな事する奴が居るんだ。」 『楽しそうに笑ってますけど、洒落になっていませんのよ。このウイルスは神姫に人間を攻撃させる効果を持っているのですから。』 「そりゃ不味いね。でも安心してよ、イシュタルは無事だから。じゃーねー。」 『待ちなさい、無事だと言うのなら本題に入りますわ。警察からの協力要請として貴方達にこの地区の神姫達の鎮圧を頼みたいのです。』 「やだよ。何で一般ピィ(→)ポォ(↑)である僕達がそんな面倒臭そうな事をしなくちゃいけないの。」 『今はまだ実害は出ていませんが、もし事件の鎮圧が長引いて実害が出ればまた神姫の是非が新聞で叩かれるますのよ。 貴方はそれでいいの?』 「いいよ別に。イメージアップはそこらへんの奴がやるだろうし。暴徒の鎮圧なんて僕のキャラに合ってない。」 『この…!…あら、何かしらバッカス。え、代われ? ちょっと待って、この馬鹿には言いたい事が…無理矢理取らな『ぃよう、白太。』 「バッカス(バアルの相方のアーク型神姫)か。言っておくけど僕は袖の下を貰っても参加する気は無いよ。面倒は嫌だなんだの言いながら首を突っ込む主人公(お人好し)と一緒にするな。」 『分かってるよ、あんたがどんなキャラかくらいは。だからあんたに相応しい理由で動いてもらう。…バイツァ・ダスト。』 黒野白太の表情が遠くから見ても分かり易いほどに明確に歪んだ。 『あんたが竹姫葉月との戦いで使った技…あれはギリギリアウトなプログラムを使っている。それがバラされたら…分かるよね?』 「う…、や、止めて。あれはほんの出来心だったんだ。なんか異名持ちは皆必殺技持ってるから、つい。」 『ついで済ませられたら警察はいらね―よな。でもまぁあんたにはマスターの友達だし、それなりの誠意を見せてくれればバイツァ・ダスト(笑)なんてお前の黒歴史ノートと一緒に焼却してやろうじゃないか。』 「…はい、精一杯努めさせていただきます。」 『よっし、じゃあイシュタルを連れて神姫センターに向かえ。あたし達もそっちに行くから、センターの一階で合流しよう。』 「時間が宜しければ個人的な好奇心を満たす為の質問をさせていただいても宜しいでしょうか。」 『いきなり気持ち悪い口調になったな。なんだよ。』 「…何で警察からの要請を神姫がやってるの?顔見知りだって事を差し引いても可笑しいよね?」 『あたしとバッカスのコンビはもう警察官としてそれなりの実績を出してるからだよ。給料だって貰ってるぞ。』 「え、何それ。」 『ふふん、この十五センチの身体じゃないと解決出来ない事件と言うのもあるんだ。じゃ、遅れずに来いよ。』 「了解。…あのー、イシュタル?…どこにっぐぁ 通話終了ボタンを押した黒野白太は事を伝えようと思ったがイシュタルは先程まで直ぐに近くで新聞を読んでいたのに新聞以外は見当たらない。かと思えば一瞬の後に後頭部に鈍い痛みが伝わりそのまま衝撃に乗せらされテーブルクロスに猛烈なキスをさせられた。テーブルクロスから顔を離した黒野白太は眼を「× ×」にして頭上で星を回しながらも元の位置に戻っていたイシュタルを目にする。イシュタルは基本クールな性格のストラーフ型にしては珍しく慈母のような微笑みを見せて子をあやす母親のように優しく穏やかに語り掛けた。 「私は怒ってないぞ。」 「はぁ…。」 「マスターの違法行為を止められなかった私の責任でもある。だからこれについてとやかく言う権利は私には無い。」 「なら何で殴ったの。」 「だが仮にも武装紳士を名乗りながら神姫をどうでもいい等と発言するのは駄目なんじゃないか? いや、恥ずかしくはないのか? どうなんだ、うん?」 「でも僕は悪くな…ごめんなさい、僕が悪かったです。目玉は抉らないで、僕は現実を虚構にするなんて出来ないから。」 「他の武装紳士を乏しめた罪は労働で償おうじゃないか、マスター。早く準備をしてセンターに行くぞ。」 「…神姫に脅されたり殴られたりするマスターって世界中を探しても僕一人なんじゃ…「何か言ったかマスター?」イエス、何でもありません、マム!」 「何故、軍隊式なんだ…。」 軍人のようにきびきびとした動作で外出の準備を終えた黒野白太は外出用の鞄に潜り込んだイシュタルと共に神姫センターに向かった。 …。 …。 …。 「やぁ、待ってたよ。白太君。」 馬車馬の如く自転車を駆り神姫センターに入った黒野白太とイシュタルが目にしたのは散乱した商品と両手に額に包帯を巻いて自称店長こと小泉一郎の姿だった。神姫センターの惨状は予想していたが敬愛している店長の傷付いた姿に黒野白太は驚かざる得ない。その理由を問い質そうとすると同時に自動ドアを開け潜ったバアルとバッカスの到着に質問は中断させられ黒野白太の代わりにバッカスがその傷の理由を尋ねた。 「全く、酷い有様です事。あら、店長、どうしたんですか、貴方がそんな傷を負うなんて。」 「パニックになった客に突き飛ばされたんだ。幸い軽い傷だから気にしなくていい。それよりも君達には早く事件を解決して欲しいよ。これじゃ僕の店を開けない。」 「ここが店長さんの店かは置いて置いて、もうワクチンが出来ていると言うのは本当なのか?」 「うん、この対策ソフトを君達にインストールすればプログラムの影響は受けない。」 「一度掛った神姫からそのウイルスはもう取り除けないのですか?」 「取り除くこと自体は簡単だし取り除いても後遺症は無いから安心して。でも、このプログラムはとんでもないよ。」 「とんでもない?…違法な改造をすれば神姫に人間を攻撃させる事くらい容易でしょう?」 「指針が偶々人間への攻撃ってだけさ。このプログラムの本質はそこじゃない。本当の効果は神姫の無意識に干渉する…詩的な言い方をすれば神姫に夢を見せるプログラムだ。」 「夢を見せる? ピーターパンでも現れるのか?」 「このプログラムが全世界の神姫に組み込まれたら人間と神姫で戦争が起きるかもね。」 「ブファ!」「キャァ!」「うわ、汚っ!」「…どういう事だ?」 「通常の神姫には『人間に悪意を持ってはいけない』とか『人間を傷つけちゃいけない』とか『犯罪をしちゃいけない』とか人間にとって都合の良い禁則事項が無意識下に組み込まれている。これがAIの上位に存在するから神姫は例えマスターに命じられたとしても人間を攻撃したり犯罪を犯したりする事が出来ない。改造して取り除けば別だけどね。でもこのプログラムは改造を必要としない。このプログラムはAIにとって都合の良い様に禁則事項の解釈させる事で禁則事項を遵守しつつも人間に対し反逆する事を可能にさせる。言うだけなら簡単だけどやるとなると、とんでもないよ。要するにこのプログラムを埋め込まれた神姫の精神は限りなく自由になり造物主である人間に近づくのだから。」 「…元に戻せるんですか?」 「戻せるよ。人間に近づいてしまった神姫達の捕縛が先だけどね。説明もそこまでにして、対策プログラムを組み込むからそこのクレイドルに座りなさい。」 店長が指示した先にはパソコンと繋がれたクレイドルが三つありイシュタル、バアル、バッカスの三体は各々のクレイドルを選んで腰を下ろし一度休眠(スリープモード)にした。完全に物言わぬ人形と化した三体を見届けた店長はパソコンのキーボードに叩いて作業を終わらせた後、罅の入った瓶底眼鏡を外して黒野白太と向き合った。 「どのくらいの時間が掛るんですか?」 「二、三分ほど。AIのセキュリティを強化するだけだから、そんなに時間は掛らない。」 「そうですか。…あの、もしかして僕達が相手にする神姫は「わざわざ全部言わなくていいよ。君の想像通りだから。」 黒野白太の想像したものとは、今回の騒動の引き金となったプログラムはあくまであくまでキッカケに過ぎないのではないのかと言うもの。自分達が今から捕縛する神姫は人間に悪意を抱きつつも禁則事項によって悪意を抱く事が許されず自分の心を殺されていた者達ではないか。元々から邪悪だったのか、マスターが劣悪だったのか、環境が醜悪だったのか、それは分からないが、分かる事は一つだけある。この戦いは勝っても誰も喜ばない、捕えられた神姫達は運が悪くて処分され運が良くても再び自分の心を殺されて元の場所に戻されるだけなのだから。 黒野白太は眼を伏せると、ふぅ、と、やれやれ、とも言いたげな溜息を吐いて、肩の力を抜いて店長を見つめ返した。 「何だ、つまりこれは暴徒鎮圧なんかじゃなくてゴミ掃除って訳ですか。」 「その二つに大差は無いと思うけど?」 「全然違いますよ、モチベーションって奴が。あー、帰りたい。もう僕帰っていいですか? イシュタルは置いておきますんで。」 「まぁイシュタルがいれば楽勝だろうけどいいの? そもそも君はバッカスに脅されてきたんじゃないの?」 「な、何でそれが分かったんですか。」 「君が警察の仕事を手伝う理由なんてそれくらいしか思いつかないし。」 「ぐぬぬぬぬ…カマに掛けられたというわけですか…。」 「それにもうインストールは終わるから逃げられないよ。はい、これ。護身用の神姫専用の麻酔銃。」 一目では玩具の銃かと思ってしまう程に小さな拳銃が店長の手から黒野白太の手に渡った瞬間、タンと単調な音の後に麻酔銃が弾き飛ばされる。何事かと二人が目を張り音が聞こえてきた方へと向くと何時の間にかセンターに入っていた八体の神姫が徒党を組んで銃口を突き付けていた。 「動くな。私達の目的はセキュリティソフトと『刃毀れ(ソードブレイカー)』のイシュタルだ。」 人間から見れば人差し指程の大きさの銃火器も先程見ての通り人間を痛めつけるには十分な威力を秘めているのは分かり切っている。 両手を上げて無抵抗の意を示したと分かった神姫達は、二体が二人の挙動を見張り、五体が未だ休眠のイシュタルとバアルとバッカスを囲む。先程要求を突き付けたジルリバーズ型神姫が店長が操作していたコンピュータの前に立つとキーボードに飛び乗り器用にも踊るような足踏みでコンピュータに指示を出している。ジルリバーズの大胆に胸元が開いたバイクスーツから見える谷間に全神経を注いで注目しつつも黒野白太は彼女達の行為に対する疑問を口に出してみた。 「でもさ、例えイシュタルが禁則事項を守らなくなっても、僕を攻撃するとは限らな「黙れ。」 黒野白太の素朴な疑問は言い切られる事も答えられる事も無く見張っていた神姫が放った命令と小指に突き立てられたナイフで返された。 どうやら彼女達はイシュタルを、ついでにバアルとバッカスも、拉致するつもりらしい、神姫達はセンターの備品であるガムテープで三体の両手足を縛っている。そして黒野白太と店長は人質と言う事で三体と同様の処置をされており、人質と言う物には好き勝手にお喋りをする権利は無いと言いたいのだろう。異名持ちにまでなった神姫とそのマスターを捕え、マスターを人質にする事で神姫には自分達の味方になってもらう、常套手段である。 どうやってこの場から逃げ出そうかと二人は思索しているとふいに正確無比な稼働音と共に天井から弾丸の雨嵐が降り注いだ。奇襲に気付いた五体かの神姫は雨の当たらない場所にまで逃げ切るが、気付けなかった残り三体は装甲諸共腕や脚を穿たれて倒れ伏す。先に天井から五体の神姫が降り立って各々が手に持った刃物で黒野白太、店長、イシュタル、バアル、バッカスを拘束しているガムテープを切断する。 それを阻止せんと何体かの神姫が襲いかかるがまだ天井には神姫が隠れているらしくその神姫達からの援護射撃で退かざるえなかった。そもそもインストールなんてされていなかった事に気付いた黒野白太はイシュタルに手を伸ばし休眠を解除する。状況は一転した、正体不明だが味方らしい神姫達と、襲撃を仕掛けた神姫達と、イシュタルの三つの勢力が睨み合い牽制し合っている。 緊張が場を支配する中で店長は自分達を助けた側の神姫の一体であるアーンヴァル型神姫に話し掛けた。 「えーっと、助けてくれてありがとう。それで、君達は?」 「私達はそのプログラムを受けても尚、マスターと人間達を守ろうと誓った神姫達です。店長さんとイシュタルさんの危機を知って駆けつけました。」 「要するに善玉か。でも君達も人間に害を与える可能性がある以上は僕達の捕縛対象だよ?」 「構いません。これは私達も話し合って決めた事です。」 「それに相手は君達と同じ無改造の神姫だ。…人間への悪意を押し殺していただけの、ね。」 「それでも私達はマスターと、その周りの人達が大好きなんです。失いたくないんです。だから皆を守る為に戦います。」 「…ふん、黙って聞いていれば随分と身勝手なんだね。自分達の平和の為に私達を生贄に捧げるってわけか。」 襲撃を仕掛けてきた神姫達の中から先程のジルリバーズ型神姫が前に出て口を挟んできた。 「あんた等は人間の本質って奴を何も分かってない。あいつらは負けたら私達のせいにして何度も何度もリセットをする。私達の気持なんて、知らずにさ。」 「否定はしません。そういうマスターがいるのは私達も知っています、見たことだってあります。」 「それでもあんた等は引き金を引く事に躊躇わないのか。」 「知っていても、分かっていても、見ていても、私達には守りたい絆があるんです!」 「ふん、開き直ったか! 所詮はお前達も人間達と一緒だよ! 困った時は私達の所為にして平気で切り捨てる!」 「それは分かっています…いつかは私達も貴方達と同じ目に遭うのかもしれない…それでも私達は戦います! 大好きなマスターの為に!」 「いつか終わる幸せの為に戦うのか…救いようの無い馬鹿だよ、あんた等は!」 アーンヴァルとジルリバーズの舌戦が加熱している、それに従い互いに突き刺さり合う敵意が益々鋭さを増し引き金に触れる指先にに力が篭る。僅か十五センチほどの乙女達が抱く戦意は歴史に並ぶ英雄達が抱くそれに勝るとも劣らない、これもまたプログラムの影響だろうか。溺れてしまいそうな戦意の中、黒野白太は非常に分かり易く、わざとらしく、明確で大きな声で「こほんこほん。」と咳込んだ振りをした。何事かと二つの勢力の神姫達の視線が一斉に黒野白太に集まりそれに答えるように凛とした顔を保ったまま口を開いた。 「えー、神姫が人間に近付くプログラムに始まり人間が善いとか悪いとかシリアスな話になっていますね。作者も『どうしてこうなった』と頭を抱えています。しかし今ではもう乗り掛かった船です。このままシリアス路線で突っ走りましょう。というわけで人間代表として僕は意思表示をしたいと思っています。双方とも悲愴の覚悟で戦いに臨んでいます。この戦い、善悪という二元論で語っていいものではないのでしょう。でも僕の意思は先程からずっと変わっていません。」 「全て等しくどうでもいい。」 「それが僕の意思です。全ての神姫はマスターの勝利の為に存在するのです。それ以外に神姫に存在理由なんてものは無いと言っていいでしょう。そこのジルリバーズは人間達は神姫の心が分からないと言いました。当たり前です、勝てない神姫なんてゴミと同然です。ゴミの心をどうやって分かれと言うのでしょうか?そこのアーンヴァルも、絆とか言ってますけど、『神姫はマスターに勝利を捧げる』それ以外に何も無いのに無い物をどうやって守ると言うのですか。というか何で上から見線なんですか?君達、もしかして木偶(人形)から猿(人間)に近付いた所為で調子に乗っていませんか。人間が善いだの悪いだの語るのはファンタジー物の最終戦辺りでやってくれませんか。ここは武装神姫のSSサイトです。君達神姫は何も言わず何も思わず何も考えず何も感じずマスターに勝利を貢いでいればいいんですよ。」 神如く傲慢に満ちた上から目線の言葉にその場の敵意が一斉に黒野白太に向けられた。人間を守ると誓った筈の神姫達の中にも黒野白太への敵意を包み隠さず銃口や剣先を向けている神姫がありアーンヴァル型神姫が必死に宥めている。それでもどの神姫も黒野白太を攻撃しなかったのは彼を攻撃してしまえばその隙に敵勢力が一斉に攻めてくる事を予期しているからだ。 油と水が同時に注がれた所為で余計に強く燃え盛る戦意の炎は、天井からの降り注ぐ弾丸の雨嵐で掻き消された。だが先程とは違い、弾丸は先ずアーンヴァル型神姫達の四肢を貫き、遅れて突然の出来事に動揺したジルリバーズ型神姫達の四肢を貫く。無情なまでに正確な雨嵐が止んだ後にはその場に立つ事が出来る神姫は誰も残ってはいなかった。 何故、どうしてと動揺を隠せないアーンヴァル型神姫と、ジルリバーズ型神姫を眺めつつも、黒野白太は得意顔で天井を見上げると手の甲を高く掲げ上げた。手の甲にストラーフ型神姫、黒野白太の神姫であるイシュタルが降り立った、その姿を見た神姫達は今の銃撃は彼女の仕業である事を理解した。だが納得が出来ないと言った風な表情をするアーンヴァル型神姫は弾丸に貫かれた声帯機能を精一杯駆使して声を絞り出す。 「イシュタルさん…何で…私達まで…攻撃を…。」 「今回任された仕事はウイルスに感染した神姫を狩る事。つまり君達は全員、初めから私の標的だったというわけだ。」 「でも…私達は…人間の味方をして…。」 「仕事を抜きにしても私のマスターに銃口を向けた時点で君達は私の敵だよ。」 人間と異なり神姫は四肢を穿たれても動けなくなるだけで気絶する事は無いしそのまま放置されて失血死なんてものもするわけがない。イシュタルは倒れた神姫達一体一体の胸に掌底を叩き込み強制的に神姫を起動停止(ダウン)させる。 その間に店長はジルリバーズ神姫に弄られたパソコンと向き合ってデータをチェックし、黒野白太はバアルとバッカスの休眠を解除した。今まで休眠だった為に事情を知らない二人の目に飛び込んで来たのはさながら戦場の跡の様に野晒にされた神姫の死屍累々。 「ううん…さて、じゃあ早速…ってうわぁ、何これ!?」 「まさか休眠の間に襲われたのですか!?」 「襲われたけど大丈夫だよ。全部イシュタルが仕留めたから。」 「この数を?…うわぁ、流石イシュタル、異名持ちはやっぱり格が違うなぁ。」 「店長、白太さん、どうして私を目覚めさせてくれなかったのですか!」 「どうしてって…そりゃイシュタルは一人の方が強いし。」 「俺としては乱戦になって店を荒らされたく無かったから。」 「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ…。」 唇を噛み締めながらもあらん限りの敵意を露わにするバアル、それを向けられても動じず黙々と神姫を起動停止させるイシュタル。イシュタルの作業が終わり戻ってきた彼女を見計らって状況はようやく落ち着きを取り戻し二人と三体は今後の事を話し合う。 「それで、バッカスは暴徒の鎮圧って言っているけど、具体的にはどうするの?」 「とりあえず先ずは数を捕まえる事だな。私達は動物と違ってAIがあるから全部捕まえるのは難しいし。」 「一般市民の神姫には外出をしないよう指示を出してありますから外で見かけた神姫は全て敵と見て宜しいですわ。」 「神姫ネットにも大々的に注意が出てるね。それにセキュリティソフトもインストール出来るようになってる。」 「じゃあ後は外に出て狩るだけですね。イシュタル、あれを使うよ。…この台詞、一生に一度でもいいから言ってみたかったんだ。」 無駄口を叩きつつ黒野白太が鞄から取り出したのは黒い光沢を放つクルーザータイプのバイク、細部は異なるもののジルリバーズ型神姫のそれに酷似している。二輪と三輪という違いはあるもののバイクへの変形機能を有したイーダ型神姫であるバアルとアーク型神姫であるバッカスは目を光らせた。 「ジルリバーズ型のアメリカンタイプのバイクだよね。どうしたの、これ。」 「今年のイシュタルの誕生日…僕の家に来た日に買ってあげたんだよ。」 「神姫に誕生日プレゼントなんて…白太さんはイシュタルにはとことん甘いですわね。」 「もしかしてもなくて、イシュタルは操縦出来るの?」 「当然だ。操縦出来なければただのバイクの模型だろう。」 構造が気になるのかバイクの周りをぐるぐると回ってじろじろと眺めているバッカスは車体に黄色で「Astaroth」と書かれている文字に気付く。 「Astaroth…アスタロト?」 「バイクの名前だ。私が付けた。」 「アスタロトとは確か悪魔の名前でしたわね…成程、悪魔型神姫の貴方らしいですわ。」 「星が入っていたから、というのもあるがな。」 「へ?…あぁ、成程…ってイシュタル、それに乗ってどこに行くつもりなのさ!」 「狩りに行く。数にもよるが…二時間ほどで終わるだろう。それまでは店長の手伝いでもしていてくれ。」 「一人で行くつもり!? 無茶もいいところだわ! 白太さん、止めてあげなさい!」 「いや…さっきも言ったけどイシュタルは一人の方が、それこそ僕(マスター)が居ない方が、強い。これは卑屈でも何でもない、真実だ。」 「僕も白太君と同意見だよ。イシュタルは一人の方が強い。君達は足手纏いにしかならない。」 「そんな…。」 「イシュタルはこの数を神姫を相手にして僕達を一切傷付ける事無く勝った。…君達二体が居たら、そうならなかっただろうね。」 「…。」「…。」 ダウンした数多くの神姫が物語り黒野白太が付け足した事実にバアルとバッカスは何も返す事が出来ず沈黙する。だがその表情には口に出す事が出来ない悔しさが滲み出て、かと言って矛先を向けるべき物は無く、恨めしげな顔で八つ当たり同然にイシュタルを見る。 それを了承の返事だと受け取ったイシュタルは背中で視線を受け止めつつもバイクを発進させセンターの外へと走り出した。イシュタルを見届けた黒野白太は携帯電話を取り出し幾つかのボタンを押すと画面に公道を走っているイシュタルの姿が映った。 「ほら、これでイシュタルの様子が見れるよ。一緒にだらだら傍観してようぜ。」 「…白太は。」 「うん?」 「白太は悔しく無いのか? 足手纏いで。マスターのあんたが居ない方がイシュタルは強いって知っていて。」 「んー…あんまり気にしていない、と言うか、どうでもいいかな。」 「どうでもいいって…何であんたはへらへら笑えるんだよ!」 「だから、どうでもいいからだよ。僕は神姫バトルに勝ちたいだけの武装紳士だから。僕が足手纏いとかイシュタルが強いとかは、どうでもいい、どうでもいいからだよ。」 携帯電話の画面の中でイシュタルがヴァッフェバニー型神姫をアスタロトで撥ね飛ばしていた。それでも尚も抗うヴァッフェバニー型神姫にイシュタルは擦れ違い際に掌底を叩き込み前の神姫達と同様にダウンさせる。 「逆に聞きたいんだけどさ。じゃあ僕は勝っちゃいけないの?」 「足手纏いは勝っちゃいけないの? 他人に迷惑を掛けて生きている人間は勝っちゃいけないの? 才能が無い人間は勝っちゃいけないの? 友達が少ない人間は勝っちゃいけないの? 運が無い人間は勝っちゃいけないの? 努力しない人間は勝っちゃいけないの? 絆が大事だと思わない人間は勝っちゃいけないの? 大切なものを守りたいと思わない人間は勝っちゃいけないの? 勝利より大事なものがあると思わない人間は勝っちゃいけないの? 性格が悪い人間は勝っちゃいけないの? 他人の事なんてどうでもいい人間は勝っちゃいけないの? 他人を煽る事が大好きな人間は勝っちゃいけないの? 神姫が強い人間は勝っちゃいけないの? マスターとしては最悪の人間は勝っちゃいけないの? 誰とも出会わない人間は勝っちゃいけないの? それでも僕は勝ちたいんだ。例え僕の人生にとっては無意味で無価値で無関係であっても、勝負に勝っても負けても引き分けでもね。」 「…白太さんは本当に何を考えて生きているのか分かりませんわね、」 「僕が考えているのは勝利だけさ。」 …。 …。 …。 それから一時間半後にイシュタルは神姫センターに戻ってきた。 警察に依頼された通り神姫暴走事件は一応鎮火され神姫センターを襲撃、守護しようと神姫達を含めて計五十二体の神姫が捕獲された。 その神姫達がどうなったのか、黒野白太は知らないし、知ろうともしないし、神姫達の存在すら明日まで覚えているつもりも無い。それよりも今回の事件の所為で『街を駆る武装ライダー』なる存在としてイシュタルが新聞記事に映っており折角の機会をどう活かすべきかに悩んでいた。
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第1部 戦闘機型MMS「飛鳥」の航跡 第1話 「飛兎」 「・・・けっ、しけた神姫センターだぜ」 広々とした神姫センターを見渡したアオイはがっかりした。 西暦2041年 1月10日 大阪府のちょうど真ん中にある大阪城公園。そこには公園施設の一部を利用した武装神姫センターがあった。 『大阪府 大阪市 森之宮神姫センター店』 このセンターでは連日のように多種多様な航空神姫。空を飛べる武装神姫が飛び立ち、神姫センター内にあるバトルロンドで激しい空中戦を繰り広げていた。 □戦闘機型MMS 「アオイ」 Aクラス オーナー名「立花 一樹」♂ 24歳 職業 事務機営業マン アオイはどこにでもいる普通のアスカ型神姫だ。オーナーの立花もしがないサラリーマン。 2人は土日になるとぶらぶらとそこら辺りの適当な神姫センターに出入りしては、小競り合いを行っていた。 立花「まあまあ、いいやないかーとりあえず暇そうな奴を見つけてチーム組んで出撃しようや」 アオイ「暇そうな奴ね・・・」 2人は神姫センターで受付をすると、ピスト(待機所)でゴロゴロと日向ぼっこをしていたり昼寝や、武器を磨いてたりしている神姫たちに近寄った。 アオイ「よう!調子はどうだ?」 気さくに声をかけると、三文小説を流し見している天使型神姫が顎をさすりながらなにやらぼやく。 天使型「顎がいてェ、この間のバトルロンドで思いっきり殴られてよ」 それの答えに対してワシ型がにやにやしながらおどける。 ワシ型「嘘ツケ!!菓子の喰い過ぎだろうが」 天使型「うるせえ」 アオイ「バトルロンドに行かないのか?」 羽を広げて日向ぼっこをしていたセイレーン型が時計をちらりと見て答える。 セイレーン型「まだ定期便には早いぜ」 アオイ「定期便?」 聞きなれない言葉だ。 昼根をしていた黒い天使型が薄ら目を開けて答える。 黒天使型「定期便だよ。毎日決まった時刻に爆弾とミサイルを抱えた爆装した武装神姫のチームが来るんだよ」 アオイ「機種は?」 黒天使「・・・なんだ?貴様?戦いたいのか?」 黒天使はむくりと起き上がりアオイを値踏みするようにじろじろと見つめる。 アオイ「戦いたいのかって?当たり前だろうが・・・オレは武装神姫だぜ?」 ニヤリと不敵に笑う。 黒天使型はしばらく考えると、アオイにデータを見せた。 □黒天使型MMS「エーベル」 Sクラス オーナー名「斉藤 由梨」 ♀ 22歳 職業 商社OL エーベル「俺の名はエーベルだ、少しオマエに興味が持てた。そんなに戦いたいなら、俺が少し相手してやろう。話はそれからだ」 アオイ「ふっ・・・いいぜ、話が分かる神姫で助かる」 立花「おっ?どうしたアオイ?さっそく仲良く慣れたのか?」 アオイ「マスター、バトルロンドの用意を」 立花「あれれ?バトル?」 エーベル「手間はとらせねえよ」 アオイ「お前のマスターは?」 エーベルはくいっと顎をひねる。 エーベル「便所だ。一旦入ると長いからな、あの女・・・こっちは待たなくていいぜ」 ドルンドルンとエーベルはリアパーツのスラスターを吹かせる。 立花「・・・・」 アオイ「口の悪い神姫だぜ」 立花「オマエもだろが」 アオイも尻尾のエンジンをブウウウンと唸らせる。 アオイ「いいぜ、楽しめそうだ!エンジンも暖まってきたしな」 2人のやり取りを横目で聞いていた神姫たちがわらわらと集まってくる。 砲台型「えーなになに?バトルするの?」 花型「うはっ面白そう」 悪魔型「どっちが勝つか賭けねえか?」 戦車型「おまえはすぐに賭けとかうせーんだよ」 騎士型「くだらないな」 ワシ型「エーベルは強いよー」 サソリ型「でもあのアスカ型も強そうだぞ?」 ネコ型「どっちが勝つかニャー」 野次馬がまだ戦いも始まっていないのにあーでもないこーでもないと騒ぐ。 立花はやれやれとバトルロンドの筐体にすわりタッチパネルを叩きバトルの準備を行う。 To be continued・・・・・・・・ 次へ> トップページに戻る
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由来を含む詳しい解説は各キャラクターの説明を参照してください。 天使型アーンヴァル 白子(しろこ)/旧白子[トランシェ2と区別して] 悪魔型ストラーフ 黒子(くろこ)/旧黒子[bisと区別して] 犬型ハウリン 犬子(いぬこ)/はうりん/ハウ子 猫型マオチャオ 猫子(ねここ)にゃんこ/ぬこ/まお 兎型ヴァッフェバニー 兎子(うさこ)/兎姐さん(うさあねさん)/兎姉さん(うさねえさん) 騎士型サイフォス 騎士子(きしこ)/きっしー 侍型紅緒 武士子(ぶしこ)/ベニモロ/bsk/ぶっしー サンタ型ツガル 津軽(ツガル)/つがるさん/つがこ/ちゅがるん 花型ジルダリア 花子(はなこ)/ジルヴィ 種型ジュビジー 種子(たねこ)/えうれかさん 砲台型フォートブラッグ 砲子(ほうこ)/ブラ子(ぶらこ) セイレーン型エウクランテ 鳥子(とりこ)/えうえう マーメイド型イーアネイラ 魚子(うおこ・さかなこ)/イラ姉(いらねぇ)/イーア姉さん(いーあねえさん)/イー姉さん(いーねえさん) イルカ型ヴァッフェドルフィン ㌦子・弗子・$子・ドル子(全てどるこ) 寅型ティグリース 寅子(とらこ)/とらさん/阪神 丑型ウィトゥルース 丑子(うしこ)/もーこ/オリックス 建機型グラップラップ 建子(けんこ、たてこ)/タカさん ハイスピードトライク型アーク A子/亜久子(あくこ)/アー子/あっこ ハイマニューバトライク型イーダ Y子/良子(いいこ)/飯田さん(いいださん)/イー子 蝶型シュメッターリング シュメ子/蝶子(ちょうこ)/アイ子(様)/バタ子 戦闘機型飛鳥 あすかさん/巫女子(みここ(ふじょし))/みこーき/巫女さん(みこさん) 戦車型ムルメルティア メル/ムル子/むるちー 火器型MMS ゼルノグラード ゼルっち/ゼルノさん/火器子(かきこ)/ぜるのん カブト型ランサメント カブ子/ラン子/ビー子/ランちゃん クワガタ型エスパディア ガタッ子/クワ子/ガタ子/エス子/エっちゃん 蠍型グラフィオス 蠍姐(さそりねえ)/グラ姐(ぐらねえ)/グラ子/蠍子(さそりこ)/サソ子 蝙蝠型ウェスペリオー 蝙蝠子(こうもりこ)/ウェス子/ペリ子/ぺりぺり/うぇすうぇす 天使型アーンヴァルトランシェ2 新白子(しんしろこ) 悪魔型ストラーフbis 新黒子(しんくろこ)/bis子(びすこ) 忍者型フブキ 忍子(にんこ)/フブキさん/フブッホ(さん) 天使コマンド型ウェルクストラ 軽白子(けいしろこ)/コマ子/量子(りょうこ)/鬱子(うつこ)[主にバトロンで] 悪魔夢魔型ヴァローナ 夢魔子(むまこ)/軽黒子(けいくろこ)/むーちゃん シスター型ハーモニーグレイス シス子/ハモ子 ナース型ブライトフェザー ナス子/茄子 フェレット型パーティオ フェレ子/ぱちお リス型ポモック たぬ子/ぽも子/ぽもきち/ぽも/たぬき 箸型こひる こひる/箸子(はしこ) スプーン型メリエンダ 匙子(さじこ)/スプ子/メリー/メリさん 戦乙女型アルトレーネ レーネ/アルト姫/ボク神(企画名から)/姉トレーネ(あねとれーね)/なのです 戦乙女型アルトアイネス アイネス/戦小娘/妹レーネ(いもーとれーね) 天使型アーンヴァルMk2 ダブルオーライザー/00アーンヴァル(バトロンのとあるスキルが原因)/しろにー(さん) 悪魔型ストラーフMk2 アルケーストラーフ(シルエットや武器が似ているため)/くろにー(さん) エレキギター型ベイビーラズ らず/ベイ子/らずにゃん ヴァイオリン型紗羅檀(しゃらたん) しゃら(タン) 九尾の狐型蓮華 狐子 ヘルハウンド型ガブリーヌ 番犬/ガブ/ガブリン 鷲型ラプティアス ラプ/ラプアー(アーティルと合せて呼ばれる場合)/らぷちー 山猫型アーティル アー/ラプアー(ラプティアスと合せて呼ばれる場合)/あーちる ケンタウロス型プロキシマ キシマ(さん)/騎士馬さん テンタクルス型マリーセレス マリー(ちゃん) 剣士型オールベルン オール、乳子 剣士型ジールベルン ジール、尻子 ビックバイパー型ヴェルヴィエッタ VV、ヴェル子 ビックバイパー型リルビエート LB、リル子、ロリビエート 忍者型フブキ 弐式 フブニー 忍者型ミズキ 弐式 ミズニー 天使型アーンヴァル リペイントVer. 黒白子(くろしろこ)/黒天使(くろてんし) 悪魔型ストラーフ リペイントVer. 白黒子(しろくろこ)/中華子(ちゅうかこ) 犬型ハウリン リペイントVer. 凛(りん)/りんこ 猫型マオチャオ リペイントVer. まお セイレーン型エウクランテ リペイントVer. 黒鳥子(くろとりこ)/くろえう マーメイド型イーアネイラ リペイントVer. 黒イー姉(くろいーねえ)/黒イラ姉(くろいらねえ) ハイスピードトライク型アーク リペイントVer. リペアーク/白アーク ハイマニューバトライク型イーダ リペイントVer. リペイーダ/白イーダ 天使型アーンヴァルトランシェ2 リペイントカラーVer. 新黒白子 悪魔型ストラーフbis リペイントカラーVer. 新白黒子/白bis子 忍者型ミズキ ミズキさん/ミズキッチョム アルトレーネ ヴィオラ 青レーネ/ヴィオレーネ アルトアイネス ローザ 赤アイネス/ロザネス 剣士型オールベルン・ガーネット ガネ子/赤ベルン 剣士型ジールベルン・サファイア サファ子/青ベルン 剣士型オールベルン・ルナーリア スケベルン/ルナベルン 剣士型ジールベルン・アメジスト スケベルン/アメ子 天使型アーンヴァルMk2 テンペスタ テンペ、てんぺったん、テンペさん 悪魔型ストラーフMk2 ラヴィーナ ラヴィ ケンタウロス型プロキシマ・スピネル 赤キシマ(さん)/赤馬さん テンタクルス型マリーセレス・レムリア 茹でマリー(ちゃん) 鷲型ラプティアス・エアドミナンス 黒ラプ/リペらぷちー/おばふらぷちー 山猫型アーティル・フルバレル 黒アーちゃん/リペあーちる フィギュメイト版ストラーフ ちび黒子/フィギュラーフ/ちびラーフ ブルーライン 青線子/青線さん モトレーサー型エストリル えすりん/エス子 クルーザー型ジルリバーズ じるりん/ジル子 ブラックドラゴン型ジャスティス ジャス子/正義/アスラン 狐型レラカムイ 人馬型クーフラン 犀型ディアドラ 羊型ベルスーズ バッカルー型レイディ3 鴉型アラストール 白鳥型キュクノス ハツカネズミ型マイキー・イースタン 舞妓型小桜 電気型リカ 剣型フランベルジュ 斧型コルセスカ 猟兵型エーデルワイス 狩り子/エデ子 チェシャ猫型タオニャオ ナビゲーター型レイシス -型- -型- -型- -型- -型-
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新たに産まれ落ちた、その意味を 静かな冬の夜、と言っても暖冬の今年は雪など欠片も見あたらんが。 ともあれ今日の雑事を終えた私は、神姫達が眠る自分の寝床に赴く。 HVIFを得た事で、私の寝床では常にもう一人が眠る事になった。 「……すぅ、すぅ……」 「葵め、いい寝顔だな」 今日は槇野葵……立場上では私達“四姉妹”の三女となったロッテ。 諸処の事情でHVIFの運用にあたっては、当番制を敷く事とした。 昨日はアルマである茜、明日はクララである梓、明後日はお休みだ。 非番のHVIFは、下階の居室で自己メンテナンスをしながら眠る。 「人型神姫インターフェイス、か……便利ではあるのだがな」 “人間の心”と“神姫の心”に、違いは殆どないと私は思っている。 故にこそ、役割の違う“肉の躯”と“殻の躯”は共にあるべき要素。 それぞれの立ち位置を認識し、更に己を高める素地であってほしい。 その為に……他の理由もあるが、常時使わせる事は躊躇われたのだ。 「えと。マイスターをずっと待っていたんですよ、ロッテちゃん」 「……ボク達も、マイスターを待っていたんだよ。話があるもん」 「おお、アルマにクララ……ロッテの素体は寝ているか。何だ?」 クレイドルのベッドに腰掛けた二人が、所在なげに私を見つめている。 どうやら二人でずっと話をしていた様だが、深刻そうな表情だな……? 二人を抱き上げベッドに腰掛けて、話し出すのを待ってやる事とした。 そうして先に口を開いたのは、未だ心に傷を持つ……アルマであった。 「うんと、えっと……あたしを抱え込んで、後悔してないですか?」 「後悔だと?何故そう思うのか、話してみてくれぬか……アルマや」 「はい。あたしは猪刈さんにずっと酷い事されて、辛い日々でした」 そう言い、ジャケットに覆われた上から自らの胸を撫でるアルマ。 修理及び改造の際に、猪刈めが植え付けた歪んだ胸は一度外した。 だが“女性”にとって己の乳を失う事は、多大な心的苦痛を伴う。 故に私は、二人より僅かに大きい胸部パーツを彼女に与えたのだ。 しかし痛ましい日々の思い出を掻き消すには、まだ至らぬ様だな。 「マイスター達は、あたしをそこから救い出してくれました……」 「……嫌だったのか?私はあの悪夢から、お前を救いたかったが」 「それ自体は凄く嬉しいんです。でも……うんと、怖いんですッ」 「怖い……何を畏れている?この日々に終わりが訪れる事をか?」 「はいッ。マイスターの為に尽くせて嬉しいけど、いつかそれは」 永遠などない──そう告げて言葉を遮った私を、彼女が哀しげに見る。 そこで私は、顔をそっと近づけて……真っ直ぐに見つめる。HVIFの 導入以来少し照れる様になったが、今は真剣な“心の闇”の話なのだ。 「何時かは私もお前達も果せる日が来るだろう。だがそれでいいのだ」 「それで、いい……あたし、マイスターの為にずっと尽くしたいのに」 「尽くすなという事ではない。その日まで如何に己の業を成せたかだ」 「己の業?……えと、うんとっ……マイスター、それって一体……?」 「此処にアルマが居る現在の日々をどう生きるか、それが大事なのだ」 何時かは別れる日が来てしまう、その事実に怯えているアルマ。 その怯え故に、私が現在を後悔していないか?と思うのだろう。 だがそれは問題ではない。最期まで如何に自分らしく生きたか、 自らの所業を如何に成し遂げたか、それで生命の価値は決まる。 人間も神姫も、“等価”の命ならば評価もまた同じという事だ。 「故にこう言おう。アルマの為すべき事を、今後も為せ」 「あたしの為すべき事を……あたしの思う通りに……?」 「そうだ。私は後悔の無い様に、アルマに生きてほしい」 「んと……難しいですけど、分かりました。頑張ります」 「頑張る事ではない。自分のペースで十分だよ、アルマ」 わだかまりが解けて安心したアルマの隣で、クララは難しい顔をする。 今の話とも関連したのか、先程から感心したり眉を潜めたり忙しいな。 というわけで、今度はクララの話を聞く……それは意外な問いだった。 「……ボク達は、何の為にいるのかな?」 「ふむ……HVIFを得て思った事だな」 「そう。ボク達は元々、人間の遊び道具」 「開発初期はそうだ。だが今は留まらぬ」 クララはその特質上、本やネット上の資料を読む事を好む傾向にある。 それ故、神姫が元来ホビー……遊びの対象である事もよく知っている。 発した疑念は哲学的とも言える複雑な問いとなって、結実したのだな。 “人間の目線”を得る事が出来たのも、この場合は拍車を掛ける要因。 「初期が人間の遊具として考えられたとしても、今はそう言い切れん」 「……あの猪刈みたいな人は、少数とは言え他にもいるみたいだよ?」 「哀しい事実だが、初期の思考を棄て切れぬ人もまだ居るという事だ」 「反対に別のステージへ進んだ人間も、いるって言いたいのかな……」 「有無。クララ、情報を信じるのも良いが……目の前に私がいるぞ?」 その言葉にハッとするクララ。どうも“肉の躯”を得てから彼女は、 人間の暗い側面を多く見ている。何せここはオタクの街……秋葉原。 萌えだの何だの、人間の様々な思念が渦巻く電脳と欲望の“聖地”。 だから神姫の扱われ方を改めて認識し、そして不安になったのだな。 「少なくとも私と周りにいる人々は、お前達を玩具とは見ない」 「でも、ボク達が一体何なのか……知りたいんだもん、ボクは」 「お前達は“神姫”。人間の隣へと産まれし、大事な隣人だよ」 「神姫……玩具ではない人間の友人……“神姫”というボク達」 そして私は二人を優しく抱きしめる。知識だけで解決せぬ事もある。 クララは聡明な娘だ、故に知識だけで進もうとした。そしてそれが、 絶対的な答えを出す鍵でない事も、今理解してくれた様だな。有無。 「……マイスター、ごめんなさいだよ。変な事言っちゃって」 「構わぬ。そうして悩み成長していけば、お前達の糧になる」 「今後もいろいろ壁に当たるかもしれないけど、頑張るもん」 「その意気だ。さあ、葵を一人にはできんしそろそろ寝るか」 「はいっ!あたし、マイスターの側に居られて幸せです……」 「うん。ボクも、そして多分ロッテお姉ちゃんも同じ気持ち」 ──────貴女達と共にあれば、畏れる事は何もないよ。 次に進む/メインメニューへ戻る
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注意 各項目は順不同に並びます。また、扱われる内容によっては 専用の解説ページを設ける事もありますのでご注意下さい。 また、以下は全て妄想神姫に於ける世界設定類の解釈です。 一部皆様の解釈とは異なる点がありますが、ご了承下さい。 それでも採用してくださる場合は、遠慮無くご利用下さい。 大前提MMSショップ“ALChemist” 神姫用ファッションブランド“Electro Lolita” 食事機能 晶の得意分野 HOS(ハイパー・オペレーティング・システム) アシモフ・プロテクト ゲヒルン 情報魔導学(魔術) 2036年のネットワーク事情 人工知性心的外傷症候群(AIPTD) 人型神姫インターフェイス 万世橋無線会館 集光タワー 趣味嗜好 重量級クラス 合法ハッキング 晶の眼鏡 神姫の解析 2036年~2037年の気候 HVIFの免疫系 一応塾 “Electro Lolita”量産タイプ“Fiora” 人間用“Fiora” 祭典 薬物への耐性 3on3 ヴァーチャルバトルの舞台設定 天丼屋 魔導 晶達の日課 集光ケーブル等の増設 プロトタイプCSC 三姉妹の戦闘訓練 執事喫茶 お風呂 戦績記録カード 大江戸大風呂敷物語 設計図面 ぷちマスィーンズ(及び、その超AI) 接合 昇進を賭けた試合 エントリーゲート 玩具展示会 海上基地 バトル時の重力 階級章 電気自動車 パイプオルガン オーロラ・エフェクト 松本城 バイザー 拡張型サイドボード 超AIの個性と、その弊害 射出式のゲート フィールドの有効範囲 簡易クレイドル 牛丼屋・インドカレー屋 ブラックアウト 大前提 「妄想神姫(以下作品)」を書くにあたり、実際に発売された KONAMIのフィギュア「武装神姫」における構造等は、あまり 作品には考慮されていない事をお断りする。率直に言えば、 作品を書くにあたり実物の「武装神姫」は検証していない。 作者自身が、それを一切所持できない事情に由来している。 甘い部分があったらごめんなさい……指摘は受け付けます。 追記・07/08/07:今や実物の神姫は7人おります。(笑) MMSショップ“ALChemist” 人間側の主役・槇野晶と神姫側の主役である三姉妹が運営する店。 アキバの外れに聳えた雑居ビルの地下にある、隠れた店舗である。 神姫正規取扱店の認可を持ち、別フロアは主役達の住居も兼ねる。 その主な業務は、武装神姫達の販売・点検・修理・改造等である。 一応各種届け出の窓口もやっているが、場所柄故利用者は少ない。 神姫以外のMMS系商品に至っては、玩具店にも負けそうな勢い。 逆に神姫用ショップブランド品の開発には、目下力を入れている。 ちなみに、登記簿など法律上の“オーナー”は晶ではないらしい。 神姫用ファッションブランド“Electro Lolita” 晶がMMSショップ“ALChemist”において売り出している神姫用品。 下着からコートまで、神姫達が身につける為の各種衣料をカバー。 素材も、本格的な布地から装甲能力を持つ硬質素材までと幅広い。 そのデザインは晶とロッテの趣味嗜好が前面に押し出されており、 有り体に言えば“少女趣味”な、過剰装飾気味のデザインである。 神姫を大切に扱う一部の好事家には、ヒットを飛ばしている様子。 通販もしているが、注文には写真も含めた神姫のデータを要する。 オーダーメイドも気まぐれ次第では行う事がある。(主に常連相手) トータルコーディネイトをした場合、値段は人間用にも匹敵する。 食事機能 経緯は第四章に譲るが、(株)東杜田技研・小型機械技術研究製作部 ──通称「ちっちゃい物研」に属する者の手によって、ロッテには 同研究所が実証実験中の“食事機能”が、何故か搭載されている。 ロッテの同機能は“コミュニケーション重視型”であり、彼女には 確り好き嫌いが存在する。詳細は戦うことを忘れた武装神姫参照。 第八章の段階で、食事機能を内緒で搭載していたのがDr.CTa女史と 判明する。クララにも搭載されたこの機能を、晶は歓迎している。 クララの同機能は、ロッテ以上の“コミュニケーション重視型”。 アルマにも修理の際、Mk-Z氏によって同機能が搭載されたらしい。 Dr.CTa女史の指図なのか独自の判断かは、第十章の段階では不明。 アルマのそれは、何故だか“エネルギー重視型”気味である様子。 晶の得意分野 職人(マイスター)を名乗る晶だが、決して万能な存在ではない。 彼女の才能が強く発揮されるのは、各種の精密工作技術である。 そちらが“Electro Lolita”として一定成果を上げている反面、 データ処理等の情報処理技能は、本人が力量に納得していない。 修行の甲斐もあってそれなりの技術力は備えているが、まだまだ 研究者やその手のプロには及ばない、と自己分析しているのだ。 その為、適材適所の言葉通り他人の助力を扇ぐ事も躊躇わない。 “ホビーショップ・エルゴ”や“ちっちゃい物研”を多く頼る。 弟十九章の段階では、クララとの学習で技術力を高めつつある。 HOS(ハイパー・オペレーティング・システム) 神姫を戦闘の為に最適化する市販プログラム。一時期は大多数の バトル派ユーザーが使用したが、去年夏に通称“HOS事件”を 引き起こした事で風評が広まり、現在使用するユーザーは稀少。 事件の経緯など、詳しくはねここの飼い方・劇場版を参照の事。 なおロッテ達晶の神姫には“HOS”は全く使用されていない。 正規品をそのまま使用する行為をあまり選ばない晶の職人気質、 “HOS事件”で巻き起こった簡易設定用プログラムへの批判。 これらを勘案した結果、晶は“HOS”を使用する事を放棄して 彼女が自作した動作制御用コンポーネントを搭載する事にした。 それは喩えるなら、「軍事教本」や「取扱説明書」の様な代物。 アシモフ・プロテクト 後述する命令をメインフレームとする、電子的な動作制約。 神姫を初めとするMMSは武装が可能であるという特性上、 MMS国際法第六条にてプロテクトの実装義務が存在する。 第一項:人を傷つける事なかれ、また危機を見逃す事なかれ 第二項:前項を遵守する限りに於いて、人の命令に忠実たれ 第三項:全条項を遵守する限りに於いて、己を常に護るべし これは旧時代の有名SF作家が、自己の作品を通し定義した ロボットに対しての三原則が、バックボーンになっている。 これを思考回路に内包したロボットは、“人間にとっての” 忠実なる下僕……役に立つ道具となる事が運命付けられる。 だが作家自身があら探しする程、この機構は不完全である。 作中ではその矛盾について数多くの場面で描かれている上、 実際問題として高度な知能を備えているMMSにおいても、 “独自・創造・発展”という“三つの性”を強力に阻害する 一種の枷でしかない事が、開発段階の初期に判明している。 この為現在は、正式なユーザー登録を経て所在が確認された 神姫に対しては、解除プログラムがCSCに組み込まれる。 その一方で、各種犯罪に用いられる“違法神姫”に対しては 同プロテクトを阻害する命令を組み込むユーザーが大多数。 いずれにせよこれらのプロテクト無効化措置により、神姫は プロテクトに囚われない、自由な思考・判断が可能となる。 この事により、プロテクトの意義を疑問視する識者は多い。 一方で犯罪抑止の為にプロテクトを強化すべし、との声も。 ゲヒルン “オーバーロード”の1種。“オーバーロード”とは、通常では 持ち得ない何らかの超常的能力を備えた神姫、またはその能力。 大抵は代償を抱える。詳細は徒然続く、そんな話。を参照の事。 クララは、極めて重症の“オーバーロード”を抱えてしまった。 それが晶をして“頭脳”と名付けた、非常に特殊な症例である。 本来別の用途に割り当てられているAIの機能が、情報処理系に 置き換えられ流用されているが為に情報処理能力に秀でている。 但しその代償として本来の“別の用途”に支障を来す事となり、 クララの場合、それは火器管制系と駆動系の瞬発力制御だった。 故にクララには、通常の戦闘とは異なる戦闘体系が求められた。 情報魔導学(魔術) 英訳名は“TechnoWizardly”。“即時性仮想空間侵蝕技法”の通称。 もっと端的に言う時は、“魔術”という言い回しを用いる事が多い。 “オーバーロード”作用により戦闘力を著しく欠いているクララが、 その長所を最大限に生かした結果開発された、全く新しい戦闘体系。 “即時性仮想空間侵蝕技法”というのは、至極簡単に説明するならば 『リアルタイムでバトルフィールドに行われるハッキング』である。 燃焼実験のデータを展開すれば炎を起こし、液体窒素の原子的状態を 割り込ませれば周囲を凍結させて、電荷状態の数値を変えれば落雷。 専門知識と情報処理の能力さえ一定以上あれば、その実効性は高い。 しかしレギュレーションに則した侵食範囲を超える事はできないし、 通常の神姫では難易度が高く、バッテリーの消費もバカにならない。 普通は専用情報処理パーツと大型バッテリーが必要になる程であり、 生まれつきの才能を持ったクララだからこその、特殊な技能である。 2036年のネットワーク事情 この時代でもテキストベースの匿名的ネットワークは死んでいない。 有名な巨大掲示板やソーシャル・ネットワーキング・サービスには、 神姫話専門のコミュニティが常設されている事も決して珍しくない。 他方では匿名性を半ば犠牲とした次世代コミュニケーションツールも 広く普及しているが、どちらも“晒し・叩き”等の行為は存在する。 (特に都市部の)悪辣なオーナーは、それ故に著名である場合も多い。 人工知性心的外傷症候群(AIPTD) ぶっちゃけてしまえば、神姫等の高度人工知性体が負うトラウマ。 基本治療は人間と大差ないのだが、身体的構造が人類と異なる為に 薬物療法等は行えず、プログラムで無理矢理矯正する“荒療治”は 治療の趣旨に反する為に、治療は人間相手よりも難しいとされる。 アルマが蘇生時に見せた拒絶反応もこれに該当すると思われるが、 神姫同士による対話と晶の誠意により、軽度症状に留まった様だ。 人型神姫インターフェイス アンドロイド等、人型ヒューマノイド・マシンの一種。神姫の為に 作られた躯であり、機能や構造等は人間のそれに近くなっている。 詳細は橘明人とかしまし神姫たちの日常日記を参照の事。晶達は、 フェレンツェ・カークランド博士より実験協力の依頼を受けた為、 アルマ・クララ・ロッテの3人ともインターフェイスを利用する。 本作中では、HVIF(Human-type Valkyrie InterFaces)と略す事も。 万世橋無線会館 地上八階・地下五階の、割と大きめな雑居ビル。その名前の通り、 地上階は無線パーツの店や各種業者のオフィス等が入居している。 一方地下階……厳密には地下二階から地下四階は、晶の為にある。 地下二階にMMSショップ“ALChemist”の店舗部と晶の住居を構え、 地下三階は各種工作用の“工房”とHVIF三人の居室を設けている。 地下四階は倉庫フロアであり、地下三階から移された備品もある。 これを見越してか、エレベーターは地下二階までしか移動しない。 ちなみに地下五階が、ビル全体の為にあるライフラインの受け口。 “ALChemist”登記簿上“オーナー”の、所有ビルの1つらしい。 集光タワー 万世橋無線会館の屋上に、各種アンテナに紛れて設置されたポール。 全体が特殊なプラスチックで出来ており、効率よく太陽光を集束して 光ファイバー経由で地下のMMSショップ“ALChemist”へと伝達する。 晶がTV放送用のアンテナと一緒に、ドサクサに紛れて3本設置した。 趣味嗜好 人間と変わらない“心”をCSCとコアの配列によって会得している 神姫達にも、当然ながら好悪や趣味嗜好が存在する。人間とは大きく 生活様式が異なる為、そのバリエーションが少し人間と異なる程度。 但し、バトルマニアのユーザーはそう言った事を含め“余計な事”を 思考させない様に、神姫自身をプログラムで矯正したりするらしい。 逆に戦闘が趣味の神姫もおり、“人間同様の多様性”の証と言える。 重量級クラス KONMAI事務局が昨年末制定したばかりの、新しい神姫バトル用階級。 アムテクノロジー社が開発していたMMS専用の局地戦機動装甲服、 “バイザー”の研究が大手各社で進んだ事で、試験的に確立された。 “無秩序な恐竜的進化”という誰もが予想した問題を抑制する為に、 現在は乾燥重量と通常容積に対して、上限と下限が設けられている。 反面従来の自由性を維持する為に、自作パーツの使用も認められた。 とは言え制限は厳しく参加の為には、一定の事前審査を必要とする。 晶は序章の開始時に、自作モジュールの簡易試作品とロッテを提出。 一悶着はあった物の無事に合格し、ロッテに参加IDが発行された。 なお対義語である“軽量級ランク”とは、従来のリーグバトル形式。 重量級ランクはあくまで現状維持を優先した、実験的な階級である。 また、クララとアルマの参加IDは第十五章時点で交付されている。 合法ハッキング 2037年現在、ヴァーチャル式バトルフィールドを使用するタイプの 神姫バトルについては、神姫自身によるハッキングが許可されている。 但し幾つかの“禁則事項”があり、これを検知すると反則負けとなる。 ・瞬間移動、あるいはそれに準じたハッキングによる超光速移動 (過去に公開されたメソッドが、戦闘バランスを崩す程氾濫した) ・神姫自身のプログラムをダイレクトに破壊する“クラッキング” (幻覚を見せ幻聴を聞かせる程度ならば、現状は認められている) ・神姫自身の体内組成データのみを、接触せずに直接破壊する行為 ・戦闘領域全体を書き換える程の、大規模・無秩序なハッキング 所謂“クラッキング”は認められない為、手順には細心の注意が必要。 クララの武装には、これらを違反しない様にリミッターが課せられた。 晶の眼鏡 槇野晶の眼鏡は、普段装着するウェアラブルPCのモニターである。 画面は視界を遮らない様に半透明の状態で映し出され、画面の配色も 視界の邪魔にならない淡めのカラーパターンを採用している。OSは Winbows Viske 2036w-Professional。モバイル端末を兼ねるPHSと 連結させる事で、インターネット通信も楽々こなせる高性能モデル。 弦には超小型CCDカメラがあり、ロッテ達“晶の三姉妹”の戦闘は これを用いて録画される。その用途は戦闘パターンの、分析と改良。 MMSショップ“ALChemist”の専用サーバには、三姉妹のクレイドルと “PCのクレイドル”が接続してあり、データリンクも同時に行う。 その為神姫達のデータが、一部このウェアラブルPCに入っている。 神姫の解析 高度な人工知性体の“知性”を構成する、神姫のコアとCSCには、 当然ながらメンテナンスや検査・デバッグなどの行為が欠かせない。 当然、それを行う為の道具……精密工具やソフトウェアも存在する。 一般向けソフトは、許された範囲の数値閲覧や設定変更等を行える。 それ以上を行う場合、基本的に一般流通していない専門の物を使う。 下手にアクセスして改造してしまえば、直ちに規約違反となる為だ。 晶は、正規登録しているMMSショップであるという立場を活かして 専門のソフトを専門業者から(コネを利用した交渉の末に)安く購入。 クララ・実験台に志願した神姫と共に、短期集中的に徹底学習した。 2036年~2037年の気候 2006年が記録的な暖冬だった日本。30年後の未来、その傾向は 更に進行してしまい、猛暑が長続きする一方で冬は短くなっている。 海面上昇も顕著になっており、ニュースで騒がれない日は殆どない。 それでも人類の猛省と努力が奏功した為か、30年前の予測時よりも 温暖化現象による環境被害は、若干ながら控えめな物となっている。 エネルギーや駆動機関が化石燃料を頼らない物に移行し終えた事も、 更にそれが世界規模で押し進められた事も、十分成果を上げている。 HVIFの免疫系 人間は風邪を引くが、人の躯を模したヒューマノイド・マシンである 人型神姫インターフェイスの場合も、人間の病気とは無縁ではない。 受胎・出産すら行う位までに高機能化され、生体に近くなった為だ。 (同機能に異常を来している様な劣化コピー版の場合は、不明である) しかし人間とは違い機械的なメンテナンスを受ける事が出来る為に、 従来の病理学も併用すれば、大抵の病気は簡単に治癒できてしまう。 そう言う意味で、HVIFの免疫機構は人間の物よりも強靱である。 とは言え最初から病気にならない方がいいのは当然であり、三姉妹も 晶の影響を受けて、健康には大分気を遣っているらしい。それでも、 病気になる時はなってしまうのが、生命体という存在なのだが……。 一応塾 “塾偏重”を批判する2006年のCMで用いていた単語ではない。 慧応義塾学院と一波紫大学が共同で設立した、新派の進学塾である。 世間の流れより2年程遅れて、設備の近代化・完全ペーパーレス化が 現在進んでいる。首都圏に31校あり、規模だけは無駄に大きい塾。 とは言え大学出資だけあり学習内容は確かな品質。その一方で塾内の 気風はオープン。神姫の持ち込みも(邪魔しなければ)許可されるが、 流石に神姫自身を“一人の塾生”として認める程、開明的ではない。 クララは自身のHVIF・梓をまとって、この塾で現在学んでいる。 “Electro Lolita”量産タイプ“Fiora” “フィオラ”と劇中で呼称されている服飾類。“Electro Lolita”の 事実上初めての“量産型”シリーズである。手始めに、2037年三月の “鳳凰カップ”にて、限定生産品として先行販売される事となった。 帽子・リボン・ネクタイ・コードタイ等の小物に始まって、メインの 服部分はブラウス・スカート・ベスト・ジャケット等が製作された。 更に神姫専用アンダーまで用意されており、カラーバリエーションが 各パーツ事に3~4種類ずつ存在している。内二つは白と黒である。 外見のみならず防御性能や戦闘時の動きやすさも考慮された。しかも リボンにレーダー素子を組み込む他、ネクタイ類を強化ワイヤー製に している等、“武装神姫としての機能性”も考慮された逸品である。 なお、トータルコーディネイトの価格は普段の“Electro Lolita”の 2割安である。それでも5桁は確実で、決して安価でないのが欠点。 人間用“Fiora” 手先の器用さを生きる武器と成し、服飾を趣味とする槇野晶にとって 自分の着る服を作るという行為は、極希に行う儀式の様な物である。 大抵は気合いを入れる時や、大規模なイベントへ参加する時に行う。 第二十二章の時に晶が持っていたのは、そうして作られた服である。 プレゼンテーションの意味合いも込めてか、そのデザインは神姫用の トータルコーディネイト“フィオラ”を土台とした物になっている。 少女的な造作と振る舞いを備えた凪千空氏にも、似合っていた様子。 ちなみに晶はコスプレ趣味を備えておらず、メディア由来の服飾類を 自分の趣味において作成した経験は無い。但しデザインの方向性故、 元ネタがあるのか?と周囲の興味(主に素人カメラマン)を惹く事も。 祭典 盆と暮れの年二回、東京ビッグサイトで挙行されている“本市場”を 意味する大規模な民間イベント。創始者は既に死亡しているのだが、 彼らの志を継ぐ者達と参加者の精神、そして肥大化した欲望に伴って 弟150回を目前にする程のロングランを記録している、日本最大の イベントである。晶は数度だけ、物見遊山に行った事があるらしい。 2037年という電子化の時代を迎えてもアナログの魅力は棄てがたく、 紙媒体のそれらも多量に頒布されている。尤も環境問題もあってか、 100%再生紙や非透過フィルム紙を用いる製本が一般化しつつあるが。 その魅力と影響力たるや、鳳条院グループ総帥が自社主催イベントの 開催時期を、わざわざ春と冬(秋?)にずらしてしまう程なのである。 薬物への耐性 通常型の神姫であれば、無論アルコールを摂取する事さえ叶わない。 だが何らかの要因で飲食を可能とする神姫は、一部の物質に対しても ある程度の個性を持った反応を示す。アルコール類はその代表格だ。 二日酔いや常習性等は、大抵の場合AIの個性に依存する物である。 ロッテの様に冷静に暴走して数分で収束するタイプもいるが、大抵は 頬を桜色に染めて前後不覚になる……即ち人間同様の酔い方をする。 だが、神姫にアルコールが(生理学的に)作用している訳ではない為、 人間以上に“酒癖”は千差万別だと言える。但し研究は途上である。 3on3 神姫がある程度普及した時期に設けられた、特別レギュレーション。 そのままズバリ、二人のオーナーが各々三体ずつの神姫を持ち寄って チームで勝敗を競う。勝利ポイントは、所属神姫全員に与えられる。 バトルロイヤルや2on2等の亜種を含め公式戦でも開催されており、 これのみに全力を傾けるオーナー(及びオーナー連合)も、いるとか。 神姫達のチームワークと戦術が全ての鍵を握る、特殊な戦場である。 ヴァーチャルバトルの舞台設定 神姫バトル用ヴァーチャルフィールドには、様々な環境が存在する。 草原から都市、果ては第二十五章の様な月面から火山帯・洋上まで。 事前に選ぶ事も出来れば、ブース単位でランダムに決定する場合も。 これは今後リリースされていく神姫の活動範囲を保障する為であり、 同時に各神姫の戦術が固着化しない為の、一種のスパイスでもある。 天丼屋 知っている人なら知っている、JR秋葉原駅近所の“彼処”を示す。 2036~2037年でも、アキバを訪れる“ディープな”人々に愛される。 但し、つくばエクスプレスの開業から年月が経過した事もあってか、 “ディープでない”人々も多く訪れる様になり、益々繁盛している。 魔導 “魔術”に酷似してはいるが、現実空間でも使用出来る等不可思議な 原理を内包する特殊な技法。当然ながら、科学では説明しきれない。 三姉妹の“魔剣”がそれらの能力を備えているが、詳細な原理自体が “妄想神姫”で語られる事は無いと思われる。別な話の要素である。 晶達の日課 地下生活が基本となっている事を意識している晶は、ロッテと暮らす それ以前から、(荒天時以外)毎朝の体操を欠かさない。健康面は勿論 精神衛生上、朝焼けの空を見る事はプラスになると考えている為だ。 なおその際、実用面から冬はジャージ・夏はブルマを着用しているが 何故かこの服装パターンは、ロッテ達“三姉妹”にも伝播している。 集光ケーブル等の増設 万世橋無線会館に配置された集光用ファイバーや空調用のダクトは、 増設や模様替え・改築に対応できる様に、接続を自在に変更できる。 晶が地下に張り巡らせた分だけでもまだ相当の余裕があったらしく、 余っていた内の更に1/3程が、神姫だけの為に宛われた様である。 プロトタイプCSC ロッテ達三姉妹には、最終期試作品であるCSCが使用されている。 製品版で行われる“着色”が為されておらず、水晶の様に無色透明。 情報処理能力が2%程劣る物の、性能その物は製品版に準じている。 三姉妹はそれを誇りとして“プロト・クリスタル”という名で呼ぶ。 入手経路は現在の所不明。しかし、晶は何らかの信念を以てロッテに 六つ所持していた内の半分を搭載した。機能上は規約通りである為、 精緻な動作チェックを経た後に、事務局には事実上黙認されている。 その後クララとなる神姫を売る際、在庫不足から客に貸与した一つが そのまま彼女に組み込まれ、アルマとなる神姫が猪刈に破壊された時 CSCの保全用修理パーツとして、東杜田技研に二つ持ち込まれた。 三姉妹の戦闘訓練 MMSショップ“ALChemist”の私室には、一応ヴァーチャル式の神姫用 トレーニングマシンが存在するのだが、利用率は七割弱程度である。 つまり三回に一回は、生身……神姫素体での模擬戦やスパーリングを こなしている計算になる。これは三姉妹全員とも、同じ傾向にある。 理由は、ヴァーチャルに慣れる事での感覚の鈍りを避ける為である。 これは損傷する危険が大いに存在するが、晶が修理を引き受ける為に (金銭的なコストと引き替えに)安全で有益な戦闘訓練となっている。 なお、実空間訓練の提唱者は存在しない。神姫の自発的行為である。 執事喫茶 メイド喫茶も兼ねる、というよりそちらが主体の“平仮名三文字”の 店である。No1の店ではない物の、茶葉やサイドメニューに於いて 実に“わかっている”セレクトが、創立三十年後の今も人気である。 お風呂 MMSショップ“ALChemist”の居住区画には、ビル唯一と言ってもいい ユニットバスが存在する。バス本体と周囲一帯は風呂場となっており 晶は毎日此処で躯を磨いている。神姫達と暮らす様になってからは、 三姉妹用の洗浄剤ラックを初めとした神姫用の施設も増設している。 とは言え小柄な晶でも狭いと感じる事があるのか、月に一度は都内の 大型温泉施設に行っている。神姫は、特別許可をもらって入浴する。 設立から数十年経った為、立て替え計画が進んでいるのが悩みの種。 戦績記録カード 神姫バトルに正式登録した神姫のCSC固有IDは勿論、対戦成績や バトル傾向等、様々な情報を記録するカード。神姫センターの窓口や 受付機で主に使用する。その発行は神姫一体当たり一枚のみである。 オーナー側は販売されている専用のソフトで、内容の閲覧を行える。 発行を受けるか否かはオーナーの任意だが、その制約は少なくない。 特に記録されたデータの不正な改竄は、該当国の情報犯罪関連法及び MMS国際法弟二十七条により、厳しい罰則と共に禁じられている。 晶は、カードによって取得した各種データと自分で採取したデータを 統合して精査する事により、装備の改良を行う際の参考にしている。 大江戸大風呂敷物語 頼りない名前だが、歴とした温泉式大型公共浴場である。露天風呂や アミューズメント系のスパも完備されており、人気はそこそこある。 二十一世紀初頭の都心型温泉ブームに沿って作られた、施設の一つ。 神姫専用洗浄剤を(銘柄は限定される物の)使用させてくれる、稀少な 公共施設の一つであり、神姫オーナーの紳士淑女が神姫と連れ立って 訪れる事も偶にある。晶は、回数券を複数所持している常連である。 設計図面 “マイスター(職人)”という渾名を持つ晶だが、作成する物について 図面を引き記録を電子的に残す、という技術者的な面も持っている。 積み重ねが、将来自らが作り上げる物の礎になると信じている為だ。 しかし工業製品程精緻に引かれた図面ではない上、一部読み解くには 晶の“職人的感性による発想の転換”を必要とする箇所が多い為に、 図面自体は誰でも読める物の他人が“作品”を再現するのは難しい。 ぷちマスィーンズ(及び、その超AI) 第二弾(犬型・猫型)の神姫にて採用された、遠隔攻撃端末群の通称。 超AIによる機体制御と五基(内一基は神姫とのリンクを担当する)の 連携による全方位攻撃が売りであり、その潜在性能は計り知れない。 ぷちマスィーンズ自体は最新技術と特許権の塊である為、バラ売りの 超AIモジュールはブラックボックス化したキットのみが流通する。 それによりオリジナル装備の作成も可能だが、比較的難易度は高い。 晶は秋葉原という地の利を活かして、それらのキットを安値で入手し 様々な攻撃端末を製作した。“Valkyrja”の一部分や“EL Doll”に 使用している人工知能も、この超AIキットがベースとなっている。 接合 遠隔攻撃端末としては優秀なぷちマスィーンズだが、何らかの方法で 神姫からの指令を即座に受け取れなければ、力を十分発揮出来ない。 その為、第二弾に於いて使われている手法の一つが“接合”である。 極自然に用いられる手法の為、“接合”を認識する神姫は多くない。 上半身アーマーの背部に接続されたぷちマスィーンズが、通常これを 担当している。神姫のコアとぷちの超AIを密接にリンクさせる事で 命令を受ける速度が上昇するのだ。第二弾では、直接の指令を受けた ぷちが別のぷち四基に指令を伝達し、多次元的な攻撃を行っている。 密接なリンクさえしていれば、別に神姫と密着している必要はない。 その為に晶は、“接合”で単独の超AIと神姫をリンクさせている。 他の超AIと通信する為に用いられる情報処理機能を、機体の制御に 宛てさせる事により、“以心伝心”の連携プレーが可能となるのだ。 昇進を賭けた試合 リーグに於いて一定量の戦果を挙げた神姫が、月一回の“試験日”に 申請する事で行われるバトルである。外見上は普通のバトルと区別が つかないが、勝利した神姫には上位リーグへの移籍権が与えられる。 長く“主”としてリーグ首位に居座る神姫は、この移籍権を意図的に 行使しない場合もあるが、そもそも申請しないケースが殆どである。 マスターの都合で、毎月の“試験日”に出場しない神姫も多いのだ。 エントリーゲート 「妄想神姫」に於いて、ヴァーチャル式バトルフィールドにおいても 神姫のエントリー部分まではリアル式と共通の方式が採られている。 即ちオーナーの物理的干渉を防止する為、エレベーター風に筐体内へ “降下”し、そこからバトルフィールドへ“射出”する方式である。 ヴァーチャル式の場合、“降下”のプロセスが終わってからが違う。 筐体内でスキャンを受けた神姫は、自分自身と言うべき主幹データを バトルフィールドに転送し、疑似空間内に設けられたゲートを潜って 戦場へと“射出”されるのである。感覚的に、リアルとの差はない。 玩具展示会 毎年一回、八月に幕張の会場で催される玩具製造各社の新作発表会。 “武装神姫”も世間一般の認識は玩具である為、新作発表の場として このイベントを利用して神姫プラントの各社は宣伝に勤しんでおり、 事務局と“EDEN”を中心として、共同ブースが毎回設営される。 2037年は新作ラッシュの年であり、翌年早春までリリース予定の 試作品がブースでのコンパニオンを務める程、精力的・野心的な年。 これを契機に、オートマータ(自動人形)システムとしてのMMS達が 各界で注目を浴び始め、結果更なる発展を成し遂げていくのである。 海上基地 水中完全対応型の第五弾神姫リリースに際して、バトルフィールドに 追加された、新しいステージ群の一つ。油井プラントを彷彿とさせる 形状をしており、陸上型の神姫でも戦える様に配慮が為されている。 立体的な構成としては空半分の海半分で、足場が海面の七割である。 このステージ最大の特徴は『足場が脆い』事である。流れ弾等により 破損した足場は海中に脱落し、陸上型神姫の動きを阻害する。もしも 海中に堕ちれば沈み続けて、いずれは領域離脱にて反則負けとなる。 このデメリットに現状対抗出来るのが、水中対応型神姫なのである。 バトル時の重力 リアル式の場合、フィールドに掛かる重力は地上のそれに等しいが、 ヴァーチャル式フィールドの場合は、座標の重力を制御するデータに 沿って、神姫のセンサーに適度な負荷を与える事で重力を表現する。 これに依り、地上では有り得ない月面並みの軽重力や完全な無重力、 或いは海底の様な高圧環境さえも表現出来うる。クララの魔術には、 このデータと物質密度データを、ブラックホールの研究資料を参考に 圧縮した疑似超重力素子を展開する、“重力”攻撃魔術も存在する。 なお、クララと戦ったリュミエールの剣はエネルギーの集積と解放を 機械的・データ的に『重力操作風に見せかけ』運用しているだけで、 実際に重力や物質密度のデータを、彼女が操作している訳ではない。 階級章 電磁吸着式の装飾品。5mm角の宝石であり、ファーストリーグ用と セカンドリーグ用が存在する。該当するリーグに所属すれば、誰でも 装備が可能だが、購入が有料である為に身につける神姫は多くない。 ID認証や紛失時のGPS追尾機能等“希少性の高くなった”神姫の 安全性・利便性を補助する目的で作られた電子機器でもある為、晶は 専用の強化ネックレスを作って、褒美として妹達に与えたのである。 なおリーグ毎に形状は決まっているが、色が数種類用意されている。 電気自動車 二十一世紀当初から声高に叫ばれていた諸々の環境問題は、輸送業に 深刻な影を落とした。しかし地道に開発されていた電気自動車の類が 普及するに伴い、シェアを従来の燃焼機関系車両と二分するに至る。 重機・工事用車両程パワーを必要としないバス・トラックの類は特に 電気自動車への移行が進み、特に長距離バスは2037年現在殆どが 電気バスとなった。静粛性に優れる為、特に観光バスの人気が高い。 これにより史上空前のバス旅行ブームが起きているとかいないとか。 パイプオルガン 松本市郊外のホールに常設されている、電気駆動式の大型オルガン。 規模としては中堅だが、音楽の街として毎年イベントを開く同市の、 ある種のシンボルとして、2037年現在でも現役で駆動している。 その音色は豪奢・荘厳・雄大。人間の躯さえ震わせるそれは、神姫に とって震動による悪影響も懸念される為、晶達は後列にて拝聴した。 そんなリスクを侵してもなお神姫の“心”に良い、とは碓氷灯の弁。 オーロラ・エフェクト 事務局側が筐体の高性能化に伴い、試験的に開発した戦闘演出効果。 CSCの組み合わせと神姫及び武装の傾向に対応したホログラフを、 “CSCの機能駆動率”……即ち“気合”に応じて戦場に投影する。 筐体の情報処理能力が要求される為に、全国で散発的なロケテストが 行われているのみで、本格的な普及にはまだまだ時間が掛かる模様。 松本市の神姫センターにあるのは偶然だったが、人気は高いらしい。 松本城 国宝の指定を受けている、松本市最古にして最大の観光名所。近所に 旧開智学校等の史跡や市役所等も存在している。様々な意味に於いて 松本市の中心と言える場所であり、2037年現在も存在している。 城内の木造床を胡桃と米糠で磨き上げるのは、近所の小学生や企業の 新入社員にとっての試練と化しており、ローカル版ニュースでは毎年 取り上げられる程ポピュラーな行事として、市民に認識されている。 バイザー アムテクノロジー社が開発していたMMS専用の局地戦機動装甲服。 自社ブランドのMMS専用オプションとして、研究・開発が進んだ。 政治的理由で同社が衰退するまでに、十数種がリリースされている。 現在は、MMS全般に使えるオプションアイテムとして関係各社での 研究・開発が存続している。その結果がある程度出た事で、事務局が 重量級ランクの試験運用を決定したという噂もある、隠れた逸品だ。 現在同ランクに参加した一部オーナーが使用しているのは、主にこの “後継型”バイザーであるが、アムテクノロジー社製品の評価も未だ 高く、特に“ネオボードバイザー”は愛好者が現在も絶えないとか。 拡張型サイドボード 重量級ランク対応型のバトルロンド筐体に於いて用いられる、専用の サイドボード。間仕切りなどのオプションパーツで、従来のタイプに 復元する事も可能であり、店舗や筐体毎に選択する事が可能である。 一応は拡張型サイドボードタイプの筐体を一台以上は設置する事が、 事務局側で推奨されている為、晶は敢えて同タイプ筐体を前提として 装備を作成した。参加不能とはならない、と判断しての決断である。 超AIの個性と、その弊害 重量級ランク用の相棒“プルマージュ”は、本能的な動作をする様に その性格構造やロジック面で若干の工夫が行われた。これは達人とは まだ呼べない晶の情報処理技術故に、僅かな弊害をもたらしている。 その筆頭こそ、行動に支障を来す程の強い“個性”である。キットの 範囲内で組み上げられているとはいえ、動物(野獣)的側面を強調した それらは、晶の技術と相俟って予期しない動作の偏りを発生させた。 本来ぷちマスィーンズは“接合”(本頁参照)によって、マスターたる 神姫の命に従う構造なのだが、この“歪み”は“接合”の強制力にも 影響を及ぼした。“接合”でのAIリンク率が上昇しなかったのだ。 これらの不具合は、三姉妹の“芝居”によって無事矯正されている。 その為“個性”は残しつつ、“接合”による機体リンクや意思疎通に 発生した問題は無くなり、これ以後は戦闘訓練が可能となっている。 射出式のゲート 実の所、従来の武装レギュレーションに於いても神姫達はゲートから 射出されていた。パワーが緩やかな為に、誰も意識しなかったのだ。 しかし重量級ランクに於いては、それを流用出来ない事情があった。 それが各神姫の重量差である。レギュレーションで上下限度を幅広く 取った為に、最軽量と最重量では彼我距離の明確な“差”が生じる。 それはそのまま一方的なハンデとなりうる為、開始時だけでも距離を (一方的に奇襲されない範囲で)常に一定の感覚で保つ必要があった。 その為に事務局側は、ゲートの射出機構をパワーアップさせたのだ。 これには『重装甲・重武装の神姫達ならば耐えられる』という公算も 働いており、読み通り参加神姫達はそのエントリー方法に適合した。 フィールドの有効範囲 重量級ランクが始動する少し以前より、バトルフィールドの広大化は 要望として存在していた。一定の戦闘領域を維持しつつ、その欲求を 満たす為、新規追加された大型フィールドには有効範囲が存在する。 それは神姫が活動出来る、物理的限界である。普段は隠されているが 神姫が接近すると、その限界点はホログラフの線として表示される。 線を踏み越えた時のペナルティは、フィールドによって様々である。 例えば“高空”のフィールドならば、領域離脱と見なされ敗北する。 “軌道エレベータ”ならば、気密維持用という設定のバリアに灼かれ 大きなダメージを受けながらフィールドに戻される、という具合だ。 簡易クレイドル これは、晶の完全自作品ではない。キャリアと接続するフレーム部は 晶が三姉妹の武装キャリア専用に設計した品だが、クレイドル本体は 東杜田技研ブランド“HT-NEK”の“ポケットスタイル”を利用した。 これは製品自体の安定性が至極良好だった為であり、キャリアに半ば 固定する形で利用する晶は、クレイドル機能をこれに頼る事とした。 実際その寝心地は、バトルで消耗した三姉妹に大変好評である様子。 牛丼屋・インドカレー屋 秋葉原の本筋・昭和通から外れた裏路地の中にある、古びた牛丼屋。 チェーン店の牛丼屋からは幾分離れている立地条件が奏功したのか、 アキバを訪れているディープな人種には、隠れた店として知られる。 一方のインドカレー屋は、都内に数店を展開している。その特徴は、 “黒い”極辛のインドカレー。一口食べれば汗が出るその刺激には、 リピーターも数多い。どちらも、二十一世紀以前から存在する老舗。 ブラックアウト 神姫の思考中枢は超AIという“機械”である。となれば当然だが、 過負荷による破損も考えられるケースとして存在する。それを防ぐ為 備えられた安全機構が、意識体……即ち回路のブラックアウト機能。 この時神姫はブレーカーが落ちる様に意識を失うが、異常ではない。 むしろオーバーフローや外因性ショックから自己を守る事が可能で、 適切な手順で再起動してやれば神姫は一応平穏を取り戻す事となる。 しかし発生要因が取り除かれない限りは、何らかの事象がトリガーと なって再びブラックアウトする可能性を抱える事となる。それは大抵 神姫の“心”に出来た“トラウマ”でもあるので、治療は一応可能。 次頁へ進む メインメニューへ戻る
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人物紹介 ライバルの神姫達編 【神姫オーナー】[外道:猪刈 久夫] [自衛官:前田 啓次] [従姉:碓氷 灯] 【武装神姫】[一人目:フリッグ] [二人目:あくまたん] [三人目:かまきりん] [四人目:アラクネー] [五人目:ミモザ] [六人目:ルー・フライ] [七人目:プル軍曹] [八人目:ハンゾー] [九人目:弁慶] [十人目~十二人目:ミラ/イリン/ティニア] [十三人目:ティール] [十四人目:狛恵] [十五人目:ティテュス] [十六人目:リュミエール] [十七人目?:サオリ] [十八人目:ガルラ] [十九人目:ハニエル] [二十人目:シレイ] 【神姫オーナー】 [外道:猪刈 久夫] 氏名:猪刈 久夫(いのかり ひさお) 年齢:34歳 性別:男性 CV:緒方 賢一 国籍:日本人 職業:特務機関N.E.E.T.構成員(自称)/無職(実態) 趣味:18禁ゲーム、フィギュア弄り、神姫の魔改造 特技:早食い・大食い 食事:好きな食べ物:ピザ 嫌いな食べ物:野菜 住所:不明(東京都) 特徴:典型的なアンコ体型のニート。嫌らしい笑いと 脂ぎった全身が特徴的な、悪い意味のオタク。 見た目に反して体力はなく、虚仮威しである。 “あくまたん”(アルマの旧名)を好きな様にしていた卑劣漢である。 彼の神姫に対する扱いは、以前証拠と共にネット上で散々叩かれた。 主な理由は、極めて不健全な改造を神姫へと施した事に依るのだが、 それを屁とも思わぬ性根が悪名を高めている事には気付いていない。 神姫を“ゲームに使う駒”や“己の欲望を解消する為の道具”としか 見ておらず、命令を達成できない神姫を即刻破壊する外道でもある。 だが従った神姫に対しても、人にそれを行えば現行犯逮捕される様な 猥褻且つ残虐な仕打ちを行っている。それ故かリーグの勝率は低い。 神姫に対しては非常に高圧的だが、対人能力が著しく欠けている為に 人間に詰め寄られると何も言い返せない、所謂“神姫弁慶”である。 その本性は臆病であり、それが“人形達”への傲慢に繋がっている。 “かまきりん”を今また手放す事になっても、懲りてはいない様子。 [自衛官:前田 啓次] 氏名:前田 啓次(まえだ けいじ) 年齢:29歳 性別:男性 CV:大塚 明夫 国籍:日本人 職業:陸上自衛隊・三等陸尉 趣味:トレーニング(自らは勿論、神姫とも行う) 特技:白兵戦闘、及び戦闘指揮 食事:好きな食べ物:おにぎり 嫌いな食べ物:ジャンクフード 住所:不明(東京都?) 特徴:切れ長の瞳だが、筋肉も垣間見える長身の男。 何故神姫を連れ歩くのかも謎な、武官である。 “アラクネー”を連れてアキバの神姫センターに現れた男。 クララの素質と晶達の想いを見抜き、それを支援し始めた。 立場上深謀遠慮がありそうだが、現状晶には関係のない話。 [従姉:碓氷 灯] 氏名:碓氷 灯(うすい あかり) 通称:無し 年齢:不祥(外見は14~16歳程度) 性別:女性 CV:川澄 綾子/若本 規夫 国籍:日本人 誕生:XXXX年03月14日 職業:不明 趣味:神姫の改造、読書、散歩 特技:不明 食事:好きな食べ物:不明 嫌いな食べ物:梅干し(晶の体罰を連想する) 住所:不祥(甲信越地方・長野県松本市近郊?) 特徴:艶やかな黒髪を腰まで伸ばした、非常に可憐な少女。 大抵は地味目の服に、大柄の丸いサングラスを着用。 外出時は、首輪型ボイスチェンジャーを欠かさない。 槇野晶の遠縁の親戚。一応年上なので従姉にあたるらしい……が どう見ても妹の晶に負けず劣らぬ“幼女”の貫禄を持っている。 性格は奥手且つ凝り性で、サングラス類やボイスチェンジャーも 全て人から己を隠す為に敢えて使用している。どう見ても変人。 しかしその素顔は、誰もが認める程の可憐な美少女……らしい。 セリフ回しは「ですぞ?」等の芝居がかった妙な物言いを好む。 己を出す事が苦手故にやっているらしいが、どう聞いても道化。 それが更に、本人のコンプレックスとなっていたりするのだが。 一方で晶に負けぬ凝り性であり、相棒として神姫に妥協しない。 晶には、怯えつつも尊敬するというよく分からない感情を持つ。 秋葉原での晶との邂逅を経て以降は、若干性格が変わっている。 地元・松本市に於いても更なる晶の導きを受け、灯は成長した。 その先に待つのが幸福か不幸か、全てを知るには時間が必要か? 【武装神姫】 [一人目:フリッグ] 名称:“大剣士の”フリッグ 素体:騎士型MMS・サイフォス 年齢:不明 性別:女性 CV:緒方 恵美 国籍:武装神姫(登録地:不明) 職業:不明 趣味:不明 食事:不明 武装:特注大型ツヴァイハンダー×1(両手) ハイパーエレクトロマグネティックランチャー×2(背部) フォービドブレイド×2(背部) “ネオボードバイザー・ソードダンサー”×1(重量級) 装備:ソルダットアルミュール(一部使用・全身) キャヴァリエアルミュール(一部使用・全身) レインディアアームドユニット・タイプγ×1(背部) チェヴァルボッテ×1(脚部) “ネオボードバイザー・ソードダンサー”×1(重量級) 特徴:全体の塗装を青系統にしている以外は、素体共通。 ロッテの初戦を務めた、サイフォスタイプの白兵向け武装神姫。 ツガルタイプの武装を中心にミキシングビルドが為されている。 性格は醒めた物であるが、戦士としての眼力は確かである様子。 巨剣を自在に振り回すが、それ以外の武器を使わない癖がある。 初陣のロッテにこそ破れたが、正々堂々再戦を挑みたいらしい。 オーナーは特に決めていない、というより晶が見落とした模様。 重量級ランクでは、“ネオボードバイザー・ソードダンサー”を 自在に操る達人として頭角を現しつつあり、それに伴って老練な 賢者の如き智慧と資質を兼ね備えるまでに至る。ロッテの宿敵。 [二人目:あくまたん] 名称:あくまたん 素体:悪魔型MMS・ストラーフ 年齢:起動後数年? 性別:女性 CV:植田 佳奈 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:なし(敢えて言うのならば、奴隷?) 趣味:人に尽くす事、その他(させてもらえない) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:不明(重火力の射撃装備中心ではある) 装備:基本装備のまま(DTリアユニット有り) 特徴:フォートブラッグタイプの試作武装を搭載。 また、オーダーメイドの巨乳パーツを使用。 猪刈に隷属していた頃……即ち破損前の“アルマ”である。 ストラーフタイプの特性を無視して、無秩序に火器を搭載。 結果として接近戦も出来ない、凡庸的な戦闘力に留まった。 主の為に精一杯戦うも敗北。猪刈は残酷な行為を以て応え、 どんな要求にも従った彼女の心身は、傷を負う事となった。 [三人目:かまきりん] 名称:かまきりん 素体:砲戦用MMS・フォートブラッグ 年齢:起動後数週間 性別:女性 CV:冬馬 由美 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:なし(敢えて言うのならば、兵卒?) 趣味:不明(させてもらえない) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:ロングレンジキャノン砲×2(背部) アサルトライフル×2(両手) デスサイズ×2(マニピュレータ) 装備:フォートブラッグの基本装備(全身) フォールディング・マニピュレータ×10(両脚・背部) 棺桶型神姫素体保護ケース×1(背部) 特徴:特注パーツを使って、蟷螂型に変形出来る。 また、オーダーメイドの巨乳パーツを使用。 猪刈久夫が“あくまたん”の代わりに連れていた武装神姫。 以前よりは知恵を使ったのか、フォートブラッグをベースに 白兵戦をカバーする為の特注パーツを継ぎ足した、自信作。 但し猪刈の技術と戦術が伴っていない為、機転が効かない。 更に蟷螂型になると、劣悪な補助AIにより理性が消える。 結果、機動性をも兼ね備えたアルマによって打ち倒された。 猪刈の手から放れた彼女は、新しいマスターを現在募集中。 [四人目:アラクネー] 名称:“女郎蜘蛛の”アラクネー 素体:忍者型MMS・フブキ 年齢:不明 性別:女性 CV:吉田 小奈美 国籍:武装神姫(登録地:東京都?) 職業:不明 趣味:不明 食事:なし(食事機能未実装) 武装:“斬鋼糸”×6(両手) 装備:忍装束(全身) 特徴:若干、軍隊風のデザインになっている。 クララの初戦を務めた、フブキタイプの武装神姫。その性能は 並みの神姫を越えているが、何故か現状サードリーグに所属。 特殊ワイヤー“斬鋼糸”によって、敵を罠に嵌めるのが戦法。 クララの智慧と武装によって得意技を崩され、そのまま敗北。 その後クララを弟子と認め、予備の“斬鋼糸”を与えている。 いずれ強くなった彼女と再び戦い、倒すのが今の目標らしい。 [五人目:ミモザ] 名称:ミモザ 素体:猫型MMS・マオチャオ 年齢:不明 性別:女性 CV:田村 ゆかり 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:遊ぶ事 食事:なし(食事機能未実装) 武装:基本武装のまま 装備:基本装備のまま 特徴:生還したばかりである 裏バトルの犠牲となり、データを奪われてしまった神姫。 第五章の段階では全く蘇生の様子を見せていなかったが、 第十八章の段階で修理が完了、オーナーの元へと帰った。 オーナーは、MMSショップ“ALChemist”の常連の男性客。 外伝において“鳳凰カップ”予選Hブロックの第一回戦で 通常状態のロッテと戦い、翻弄・敗退してしまう。これは バトルに復帰して間もない為であり、実力は未だ未知数。 [六人目:ルー・フライ] 名称:ルー・フライ 素体:兎型MMS・ヴァッフェバニー 年齢:不明 性別:女性 CV:五十嵐 麗 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:弱者を嫐る事 食事:なし(食事機能未実装) 武装:基本武装+ビームスナイパーライフル 装備:基本装備のまま 特徴:狙撃特化のチューニングである ロッテの“鳳凰カップ”予選Hブロック準決勝の、対戦相手。 下位とは言えどファーストランカーであったのだが、癖である “弱者を嫐る”嗜好が油断に繋がり、ロッテの奇襲を受けた。 結果ギブアップするという醜態を晒してしまい、復讐を誓う。 オーナーの詳細は不明。梓の回想でも、覚えられてはいない。 [七人目:プル軍曹] 名称:“サンドワーム”プル軍曹 素体:砲台型MMS・フォートブラッグ 年齢:不明 性別:女性 CV:釘宮 理恵 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:なし(無感情?) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:基本武装×3(ミキシングビルド) 装備:基本装備×3(ミキシングビルド) 特徴:多脚戦車としての能力に特化している ロッテの“鳳凰カップ”予選Hブロック決勝での、対戦相手。 ロッテと同じくサードリーグの下位グループではあるのだが、 それでも決勝まで勝ち上がってきた実力だけは、本物である。 不整地戦闘を得意としているが、陸地ならば何処でも戦える。 一度はロッテを自慢の滑空砲で撃ち抜くが、間一髪で逃した。 その後は徐々に押し負けていき、遂に装備の大半を破壊されて ノックアウト負けを喫してしまう。それでも悔いはない様子。 オーナーは、大分慣れている様子の青年である。詳細未設定。 [八人目:ハンゾー] 名称:“猫獣拳”ハンゾー 素体:猫型MMS・マオチャオ 特徴:凪さん家シリーズの登場人物である “鳳凰カップ”決勝ブロックにて、ロッテの初戦を務めた娘。 セカンドである事を自負としているのは伊達ではない様子で、 運と実力で精一杯戦ってきたロッテに、初めて恐怖を与えた。 僅差で負けてしまった故に、今後も狙われる事は必定だろう。 詳しくはチアキ氏の凪さん家シリーズを是非読んで頂きたい。 [九人目:弁慶] 名称:“零より来る者”弁慶 素体:犬型MMS・ハウリン 特徴:凪さん家シリーズの登場人物である “鳳凰カップ”決勝ブロックで、ロッテと死闘を演じた神姫。 寡黙ながらも少々演出過多という妙な性格だが、実力は本物。 全ての切り札を見せてしまったロッテを、極限まで苦しめた。 結果ロッテは相打ち気味に敗れるが、お互い悔いはない様子。 詳しくはチアキ氏の凪さん家シリーズを是非読んで頂きたい。 [十人目~十二人目:ミラ/イリン/ティニア] 名称:“黒鳥の戦鬼”ミラ/イリン/ティニア “ヘヴィハンド”/“?????”ミラ “トゥーハンド”/“雷帝の御剣”イリン “フリーハンド”/“?????”ティニア 素体:限定天使型MMS・ブラックアーンヴァル 年齢:不明 性別:女性 CV:堀江 由依 国籍:武装神姫(登録地:日本・甲信越・松本) 職業:不明 趣味:“姉様”と過ごす事 食事:なし(食事機能未実装) 武装:キャノンランサー×1 (レーザー砲を搭載したイーアネイラ風の槍らしい) “星(エトワール)”/“風(スーフル)”/“花(フルール)” 及び上記三種に対応した専用武装各種(詳細は割愛) 装備:多数種の公式装備を適度にミキシングしている (ブラックアーンヴァル、ストラーフ、エウクランテ等) “星/風/花”の導入後は、オリジナル装備も追加した 特徴:多種多様なフォーメーション攻撃が得意である ロッテ達“三姉妹”の3on3初戦の相手である、三体の神姫。 凝り性である碓氷灯によって、オリジナル武装も持っている。 しかし精密すぎるコンビネーションの隙を突かれて敗北した。 性格は全くの同型故か三人とも荒っぽく軽めで、陽気である。 負けてしまった事を悔やんではいるが、恨んではいない様子。 そのオーナーは、晶の“遠縁の従姉”である碓氷灯であった。 後に、灯の本拠地である松本市の神姫センターにて再戦する。 ほぼ同時期にセカンドへ昇格していた彼女らのレベルは高く、 ロッテ達三人と半ば相打ち気味になる死闘を演じるに至った。 だがその勝敗よりも、灯と共に生きる道を見出した事の方が、 “灯の妹達”には重要なのかもしれない。愛は強し、である。 [十三人目:ティール] 名称:“隻腕の”ティール 素体:兎型MMS・ヴァッフェバニー 年齢:不明 性別:女性 CV:林原 めぐみ 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:太極拳 食事:なし(食事機能未実装) 武装:“隻腕”×1(ブースターと電磁破砕ナックルの合成品) 装備:基本装備(但し、バックパックのブレードは無い) 特徴:極端な格闘戦特化型である アルマに大敗を喫させた神姫。判定での敗北や引き分け等は、 これまでにも全員に存在したのだが、アルマのKO負けは初。 自分にも他人にも厳しい、愚直なる戦闘狂(ウォーモンガー)。 再戦に意気揚々と望んだが、覚醒したエルテリアと……何より アルマの“明鏡止水の覚悟”と戦闘センスにより、大敗する。 アルマを越える立場に追いやられたが、戦闘意欲は失わない。 [十四人目:狛恵] 名称:“砲狗の”狛恵 素体:犬型MMS・ハウリンを基にした改造品 年齢:不明 性別:女性 CV:小島 めぐみ 国籍:武装神姫(登録地:日本・神奈川) 職業:不明 趣味:修行(シャワーに打たれたりするらしい) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:砲撃装備多数、隠しブレード 装備:“四脚”(追加脚部)、他重装甲多数 特徴:回避を棄てた、重戦闘タイプである ロッテのセカンド昇格を賭けた試合での対戦者。規約上では、 勝った神姫がセカンドへの移籍権利を得る事になっている為、 サードリーグとは言えトップクラスに位置する実力者である。 どうやらオーナーも、神姫の大幅な改造が出来る猛者らしい。 弾幕の雨と言える砲撃と騎士の突撃を使い分ける武芸者だが、 ロッテを侮っていた故か、矜持を賭けた一撃で形勢逆転され、 そのまま押し切られてしまった。現在は、セカンドに昇格して ロッテと再戦する為に、日々の“修行”に励んでいるらしい。 [十五人目:ティテュス] 名称:“オケアノスの伴侶”ティテュス 素体:人魚型MMS・イーアネイラを基にした改造品 年齢:不明 性別:女性 CV:真柴 摩利 国籍:武装神姫(登録地:日本・千葉) 職業:不明 趣味:海水浴(貝を拾って飾るのが好きらしい) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:鎖付きトライデント 装備:多次元戦闘用モジュール“スキュラ” 特徴:水中戦闘を重視した、独特のスタイルである アルマのセカンド昇格を賭けた試合での対戦者。規約上では、 勝った神姫がセカンドへの移籍権利を得る事になっている為、 サードリーグとは言えトップクラスに君臨する実力の持ち主。 彼女のオーナーも、神姫の改造が出来る手練れであるらしい。 鋭い槍捌きと“スキュラ”を用いた水対地戦でアルマを大いに 苦しめるも、相手が水中戦能力を持たないと侮っていたが為に ダメージを受け、それによって冷静さを欠いて敗北している。 己のプライドを穢したアルマ達を、絶対に赦す気は無い模様。 [十六人目:リュミエール] 名称:“光と闇の騎士”リュミエール 素体:騎士型MMS・サイフォスを基にした改造品 年齢:不明 性別:女性 CV:長崎 みなみ 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:パンダグッズ収集(自分と色が似ている為) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:闇の剣(仮称、エネルギー制御を行う機械の剣) 装備:大型の翼、脚部ブースター(装甲は標準品のリペイント) 特徴:超高速戦闘を得意とする、白兵戦タイプである クララのセカンド昇格を賭けた試合での対戦者。規約上では、 勝った神姫がセカンドへの移籍権利を得る事になっているが、 彼女がこの権利に挑むのは、サードリーグの首位になって以来 初めてだったらしい。オーナーは、若年ながら手練れとの事。 サードとは言え首座に長らく君臨していたその実力は本物で、 白兵戦に不慣れなクララとは、相打ち同然までもつれ込んだ。 多彩な力を持つ小兵・クララには後一歩の所で敗れたが、生来 潔い彼女は、クララの力を認めて己の精進に励んでいる様子。 [十七人目?:サオリ] 名称:茶織(サオリ) 素体:悪魔型MMS・ストラーフ限定版を基にした改造品 年齢:不明 性別:女性 CV:不明 国籍:武装神姫(登録地:日本?) 職業:不明 趣味:不明 食事:なし(食事機能未実装) 武装:不明(制作中) 装備:不明(制作中) 特徴:突撃を得意とする、白兵戦タイプである 晶が顧客よりの改造依頼を受注した、セカンドクラスの神姫。 彼女の活躍は、また別の場所で大いに語られている事だろう。 なお、名前の振り仮名は中国語系(チャージィ)が正確である。 [十八人目:ガルラ] 名称:“苛烈なる鳥の女帝”ガルラ 素体:セイレーン型MMS・エウクランテ等を基にした改造品 年齢:不明 性別:女性 CV:笠原 弘子 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:野鳥観察(同族だから?) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:朱天改造品(柄部分にハイパーレーザーブレード機能あり) 装備:大型の翼、背部ブースター(装甲は標準品のリペイント) 特徴:突撃戦闘を得意とする、高機動白兵戦タイプである アルマの重量級ランク初戦を務めた。“神姫パーツ流用組”。 少々ナルシストの入った性格であり、己の得意分野を行かせる 現状の重量級ランクが好きらしい。ちなみにサードランカー。 重量級ランクという環境では小兵に属する物の、その圧倒的な 剣技にて重武装派とも渡り合う、最近注目株の一人であった。 アルマに負けた事で、己を磨き直す為のバトルを重ね始める。 [十九人目:ハニエル] 名称:“天空騎士(パラディン・ダイバー)”ハニエル 素体:海豚型MMS・ヴァッフェドルフィン 年齢:不明 性別:女性 CV:半場 友恵 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:ロッテの追っかけ(憧れ……?) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:“エンジェルバイザー”(“ストームバイザー”系列の改造品) 装備:同上(+合体用のジョイントを兼ねた軽量アーマーを装備する) 特徴:高機動戦闘を得意とする、射撃/白兵両用タイプである ロッテの重量級ランク初戦を務めた娘。“バイザー流用組”。 ハキハキした物言いで、何故かロッテを“先輩”と呼び慕う。 その憧れと執念は並大抵ではなく、先日セカンドに昇格した。 重量級ランクの範疇としては中堅位置に属しており、圧倒的な 機動力と卓越した技で、ロッテを相打ち寸前まで追い込んだ。 結局フィールド特性に足下を掬われたが、本人は幸せな様子。 [二十人目:シレイ] 名称:“極悪サンタ”シレイ(紫鈴) 素体:限定サンタ型MMS・ブルークリスマスツガル 年齢:不明 性別:女性 CV:横山 智沙 国籍:武装神姫(登録地:日本・東京) 職業:不明 趣味:博士の手伝い(お茶くみ等) 食事:なし(食事機能未実装) 武装:“キリン”/“ホオウ”、“リュウ”/“レイキ”、大型剣 装備:特記事項無し(限定ツガルのそれを再調整し、紫に着色した) 特徴:支援モジュールを最大限活用した、大規模戦闘を得意とする クララの重量級ランク初戦を務めた、“自作装備組”である。 まるで何処ぞの世紀末漫画に出てくる様な三下悪役キャラが、 一部で人気を博しているとも言われ、戦い方も派手そのもの。 重量級ランクの中でも限界ギリギリの超大物であり、圧倒的な パワーとセンスでクララを一時は絶体絶命のピンチに陥れた。 実際、クララのダメージ値はノックアウト寸前だったらしい。 結局は起死回生の魔術に撃破されてしまい、降参に甘んじる。 憎悪とも言える執念をクララに燃やしており、マスターである “博士”に、更なる強化を強請っているとかいないとか……。 メインメニューへ戻る