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音無 年齢:16 性別:男 身長:171cm 体重:61kg 紋章:光 経験:学生 種族:人間 メイン:異能者 サブ:探索者 エクストラ:- 追加サブ:探求者 イメージアイコン:キリト/桐ヶ谷和人(ソードアート・オンライン) PL:オレンジ 「終わりなき歌を」 外見 純日本人調で、整った顔立ちの少年。黒を基調とした服を主に着用している。 平常時は武器を持たず、戦闘時のみ血によって黒き剣を形作り、武器として使用する。 それが血の魔剣でありながら黒色をしているのは、悪魔の力が関わっているというが……。 人格 飄々とした態度を保ちつつも、無思慮に他人に近づく性格。 特に可愛いと思った女の子に対しては、積極的な態度を見せる。 真面目な時は真面目。ただしその条件は不安定。たぶんやる時はやる。 来歴 とある理由によって家族を失ったことをきっかけに、天之川諸島に引っ越してきた。 彼は自らの名前に関する記憶、またそれに類する事柄についての記憶を保持していない。 その為、彼の名乗っている“音無”という名前は、彼の立場を表しているものにすぎない。 +神曲 +第一楽章 +「ねえ、お父さん」 「どうしたんだい?███」 「ここの弾きかたがわからないんだ」 「ああ、ここはね。こうやって……」 「あっ、できた!ありがとう、お父さん!」 +「ねえ、お母さん」 「どうしたの?███」 「ここの部分が上手くいかなくってさ」 「あら、それはね。こうやって……」 「あっ、できた!ありがとう、お母さん!」 +「ねえ、つばさ」 「どうかした?お兄ちゃん」 「お前にとって、一番大切なものってなんだ?」 「えっ?そんなの、家族に決まってるじゃん」 「そっか。……うん。僕も、家族が一番大切だよ」 +「ねえ、みんな」 「お願いだから」 「僕に声を聴かせてよ」 「どうして」 「僕の名前を呼んでくれないの?」 +第二楽章 +「違法使いの嘆き」 「ようやく追い詰めたぞ、忌まわしき違法使いめ」 「うっわー……まだ追ってくる?しつこすぎない?」 「惚けたことを抜かすな!我が意はすなわち唯一神の意なり!」 「あっちょっと待ってあのだから待ってって!」 「待つものか、我らに仇なす存在はすべて排さなければならぬのだ!」 「あーもう、これだから使徒ってやつはあったまかたいなぁ!」 +「神の使徒の決意」 「つーかマジでここでやんの?街中だよ?」 「大を救うに、小の犠牲はつきもの。当然だろう?」 「え、うわ。ちょっとガチで引いたわ。うわお前らそこまでやんの。うわっ」 「貴様……我だけでなく我が同胞までも貶めるか!万死に値するぞ!」 「いやそういう意味じゃなくってさぁ……いい加減にしろよ、クソ四文字どもが」 「愚劣なる者め。此れより世界の意を以て、貴様を粛正するっ!」 +「終曲を奏でるもの」 「ふふ、これで終いか?違法使い」 「はぁ、はぁ……っくそ。ふざけ、んなよ……」 「所詮は違法使い。神の使徒たる我には届かなかったようだな」 「……やれ、る。やれる、っ。俺はまだ、やれるんだ……っ!」 「せめてもの慈悲だ。神の祈りを捧げてやろう。エイメン」 「っが……ぁ……」 「────我らが唯一神の意思を此処に」 +第三楽章 どれだけ永く、そこにいただろうか。 どれだけ強く、嘆いていただろうか。 どれだけ大きく、叫んでいただろうか。 三つの屍は動かない。 声を響かせることはなく。 誰かの名を呼ぶこともなく。 流す涙も枯れ果てた。 虚ろな瞳は世界を映す。 遠く遠く、声が聞こえる。 +「少年よ、力が欲しいか?」 「……力?」 「神をも殺す力。守るべきものを守るための力」 「……守る、ための」 「君の家族を奪った奴に、ちょうど私も恨みがあるのでね」 「……お前は。お前は、誰だ」 「私か」 「私はLucifer。明けの明星だ」 +... 「明けの明星……」 「知らないのであれば、無理な詮索はしなくていい」 「……じゃあ、ルキフェル。お前は、何を望むんだ」 「おや、随分察しの良い少年だな。しかし、私が望むのはひとつ」 「ひとつ?」 「YHWH。すなわち、君の仇だよ。分かるかね?」 「……そうか。それなら」 「話は終わってはいない」 「私は悪魔──すなわち、代償を求める存在」 +... 「……だったら、お前は」 「君の全存在を担保にしたまえ。それを代償としよう」 「全存在、だと?」 「“人生の証”と“存在の証”。君の“音楽”と“名前”だよ」 「ふん……良いさ、持ってけよ。そしたら力、くれるんだろ?」 「ああ……だが、君の素質は見極めなければならない」 「……なに?」 「君が自力で、どれほど強くなれるか。試させてもらおう」 「……」 「案ずるな。単に強くなれば良いだけの話だよ」 「……分かった。上等じゃねえか。やってやるさ」 「その意気だ。真の強さを手にした暁には、担保も君に返すと約束しよう」 「君の未来が、どれほどの輝きを見せるか。私に教えてくれ、███████君」 +第四楽章 +「ミカねーちゃんみたいな手合いはほんと苦手だよ」 音無:小さく溜息をつく。 東郷水鏡:「そう?おねーさんはキミみたいなコ、結構好きだよ」 音無:「そりゃどーも。できれば気を遣って関わらないでくれるともっと嬉しい」 東郷水鏡:「そうはいかないってやつかな。・・・だってさ、そうやって自分から孤立を選ぶ人って結局溜め込んで自壊するものだから。・・・見えすぎちゃうと、放っておけなくなるタイプなのよね」 音無:「……そういうのおせっかいって言うんだよ」 東郷水鏡:「よく言われる。それにさ、せっかくいい子だって思えたのにそういうのを放置するなんてしたくないの。私が、東郷水鏡の心にしまった剣が、それを許さない」 音無:「なら好きにすればいい。俺はやることを変える気はないけどね」 +「もうちょっと可愛げのある子になりなよ。お姉ちゃんはずっと君のもとにいるわけじゃないんだからさ」 リアン:足を止め、背を向けたまま リアン:「ずっと一緒に居ますよ」 音無:「そうかい」 リアン:「お姉ちゃんは、私のお姉ちゃんだから。」 リアン:「そういう運命に……」 リアン:そのまま歩き始める 音無:「大切な人は、いつまでも傍にはいない」 音無:「覚えておくんだね。きっといつか役に立つよ」 リアン:「……そんな運命は私が否定する」 リアン:店を出た小さな背は、すぐに人混みに紛れて見えなくなった 音無:「さて、と」 音無:彼女が手を伸ばした機種を手に取り、少年もその場から離れていった。 +「ゴヨウもなんだかんだ見た目で損してるよな、絶対」 名無ゴヨウ:「見た目で損って、ちょっと服着てない程度だぜ?そんなんで嫌われてるようじゃオレもまだまだってことよ」 名無ゴヨウ:「オレがイケメンだってことを服がなくても証明できるようにならなくてはツキは来ないってもんだぜ…」 音無:「いや、服着てない程度ってそれだけで問題なんだけどな」 音無:「ずっと前みたいなの維持できてたらイケメンなんだが」 名無ゴヨウ:「安定していられないのが悲しいところなんだよねえ。いっつもあちこちから色々好き勝手に色んな信仰ぶちこまれるから」 名無ゴヨウ:「ま、それを安定させっために生きてるし、維持できるようになったその日がオレの人生の終着点かつイケメン人生の始発点ってところだな」 音無:「はは、まあがんばれよ。応援してるぜ」 名無ゴヨウ:「お前もな。契約料前払いしてんならさっさと認めさせて稼ぎに使い倒しちまえ」 音無:「だからその為に強くなろうとしてんだろうが」 けらけら。 名無ゴヨウ:「あっはっは、そうでしたー」 けらけら。 +「ずっとクーを見ていたいかな」 黎守 玖羽:「うん?」 音無:「何かおかしいこと言ったか?」 黎守 玖羽:「多分言った」 黎守 玖羽:「……と、思う……けど?」 音無:「ずっとクーを見ていたい」 黎守 玖羽:「……えーと、えー、と。」 黎守 玖羽:「デート……する?」 音無:「それ食材買う前に誘ってほしかったな……」 黎守 玖羽:「……こほん」 黎守 玖羽:「ほら、そもそもデートというのは男女が1対1で出かける事であってだね」 黎守 玖羽:「……ね?」 音無:「つまり?」 黎守 玖羽:「既にデート中と言っても……良いのではないかと……」 黎守 玖羽:「思うわけだよ音無君。」 ワトソン君でも呼ぶような感じで 音無:「カップル的なデートだったらもっと嬉しかった」 黎守 玖羽:「…………」 胸元のペンダントに視線を落とし、指先で触れてみる +「おっけ、そーいうことなら協力しよう」 音無:「時間ならあるよ。だから俺にも龍ちゃんの技術教えてね」 大宰府龍次郎:「あんがとな。ああ、礼は必要ならしたる。基礎の基礎ばってん」 大宰府龍次郎:片手の拳をテーブル越しに音無に向けて突き出す 大宰府龍次郎:「共闘ばい。これからのな」 音無:「友達の頼みだ、断るわけにゃいかねえよ」 音無:冗談めかしく言いつつ、笑みを浮かべて拳を突き合わせる。 大宰府龍次郎:「ぬかせ。ただん仲間くさ……そう決まったんなら時間が惜しか」 大宰府龍次郎:「行くぞ!」 音無:「おう。……あ、待って。パフェ掻っ込む」 がつがつがつ。 音無:「あっやばい冷たくて頭が」 アッー。 大宰府龍次郎:「アホ」伝票を持って会計へ向かいながら毒づき 音無:急いで食ってから龍次郎の後を追う。 +「……そういえば、なんとなく思ったんだけど」 音無:「両親はなんか言ってないの?こう、変な虫がついてるとか、そういうの」 黎守玖羽:「………………」 黎守玖羽:「…………何も」 音無:「…………」 音無:「……そうか」 音無:「本当に何も言ってない?」 黎守玖羽:「ああ、何も言わないよ」 音無:「…………わかった」 音無:「それなら、気にせず楽しむことにしよう」 黎守玖羽:「ん……」 音無:握る手の力を強め。もう一度、次は何をしようかと促して。 +「クーと一緒なら……」 黎守玖羽:「じゃあ寝ようか……くぁぁ」 黎守玖羽:ふらふらと立ち上がり、部屋の階段へと向かう 音無:「……良いの?」 少し戸惑いつつも、一応後を追う。 黎守玖羽:「ねむい……」 音無:「……うん」 隣まできたら、歩くペースに合わせて。 黎守玖羽:応接室と同じように黒い寝室に入ると、そのままダブルサイズのベッドに倒れこむ 黎守玖羽:まるで行き倒れ 音無:「(……黒ばっかりだな)」 そんなことを思いつつ。 音無:クーの顔が見える辺りに、軽く腰掛ける。 黎守玖羽:「………………ん」 黎守玖羽:時々もぞもぞと動いていたが、そのうち動かなくなって、寝息を立て始める 音無:「……良いのかな。……良いか」 音無:そっとベッドに身を倒して、クーの傍に横になる。 音無:「(……誰かと一緒に寝るなんて、いつぶりかな)」 音無:「(ま、いいか。こんなこと、考えるのも面倒くさい)」 音無:しばらく眠りに落ちたクーを眺めてから、自分の瞼を下ろす。 +「んー……たぶん有名、だと思う。俺よく知らない」 澪標海斗:「なんて奴?」 音無:「ルキフェル」 澪標海斗:「最上級じゃねーか!」 音無:「あっ、そうなの?そんなすごいのあいつ」 澪標海斗:「四系の悪魔のトップ。ってか元四側のナンバーツー」 音無:「マジかよ、あいつ四の字に恨みあるってぐらいしか言ってなかったぞ」 澪標海斗:「そりゃお前、ちゃんと鍛えねえとやべえわ。僕みたいな特例じゃなきゃ契約しただけで食い破られかねねえぞ」 音無:「なにそれこわい」 澪標海斗:「まーなんだ。年上から一言言うとすりゃ、矛盾って言葉通りにならなきゃいいですねって話」 音無:「……どういう意味?」 澪標海斗:「全てを突き破る鉾と、全てを防ぐ盾。それはけっして『同じものじゃない』」 音無:「ふむ」 澪標海斗:「神を殺そうとするなら、そりゃつまり神に連なる全部に喧嘩売るって話だ。守ろうとすんのは無理だってわけ」 澪標海斗:「鉾じゃあ、盾にはなれねえのさ」 音無:「……なるほどね」 +「言葉で答える気はないのかな、って」 音無:顔を近づけて、目を覗き込むように。 黎守玖羽:「…………ん」 近付いてきたのにあわせて唇を触れ合わせ 音無:「……。」 面食らった態度は表に出さず。軽く抱きしめたまま、唇を重ね。 黎守玖羽:てしてしと、離してと言うように肩を軽く叩く 音無:「……ん」 唇を離して、抱きしめる腕も解き。 黎守玖羽:ゆっくりと音無から離れ、手近なクッションを手に取り、別のソファにゆっくりと移って 黎守玖羽:「……ぁぁぁぁぁ」 顔の前でクッションを抱きしめて横になる 音無:「……」 視線をそちらに向けながらも、口元に手を当てて。 音無:ばくばくと心臓が破裂しそうなのを感じつつ、僅かに視線を逸らす。 黎守玖羽:しばらくソファでのたうった後、クッションを抱えて座り直して 黎守玖羽:「……その、うん、あの」 黎守玖羽:口元を隠したまま、少し上目遣いになる 音無:「……なに」 視線はそらしたまま、顔の下半分を手で覆って。 音無:赤面しているのはあんまり隠せていない。 黎守玖羽:「は、恥ずかしい、から……やめよ……?」 音無:「……恥ずかしい、のは、わかるけど」 音無:直視するのが難しいけど、視線を戻して。 音無:「俺は、こういうの……嫌いじゃない、し」 音無:自分でも何を言っているかよくわかっていない。 黎守玖羽:「頭、ぐるぐるするから……よくないよ……」 黎守玖羽:ぽふ、と再びソファに倒れこむ +「ま、それが恋だって自覚できてなかったのを、ちゃんと自覚できたのは良いことだ」 音無:肩に回していた腕を解いて、イカ焼きがぶり。 宿曜安志:「いやー、我ながらヘタレっと思うっすけどね! でもしかたねーんすよ!」 宿曜安志:「海斗のやつがー! あいつは子供すぎじゃないかって言うからー!」 音無:「海斗が言ってたのか……あ、そういえば誰なの?」 宿曜安志:「……ま、改めて思い返すと今じゃ逆に言い返したくなるっすけど……」 宿曜安志:「んー、オフレコっすよ?」 音無:「とーぜん。男の秘密を他に明かすかよ」 宿曜安志:頷く。誰も聞いてないのを確認し、音無の肩を抱いてひそひそと。 宿曜安志:「……マースちゃん、ね」 音無:「…………マジ?」 宿曜安志:「冗談で言うかよ……」 音無:「えー、マジかー。そっかー」 にやにやしてる。 宿曜安志:「くっ、あの洞窟の時とは立場が逆ッ……!」 音無:「マースにねえ。アンジーが惚れるってこた、あいつも良い子なんだな」 宿曜安志:「……良い子っすよ。すっごく」 宿曜安志:「僕が全力で笑わせたくなるぐらいにはね」 音無:「あー、はー。だいたい分かった」 音無:「普通の男じゃ分かんねえけど、アンジーならいけるさ」 宿曜安志:「……ありがとっす」 +... 黎守玖羽:「側に居てと 抱きしめても……もう二度と聞こえない キミの歌声は……」 黎守玖羽:メロディーだけだった歌は、いつしか儚げに歌詞を口ずさみ始める 黎守玖羽:「降り注いだ 雨のサイレン ボクの代わりに今この空が泣き続ける……」 音無:「…………」 黎守玖羽:https //www.youtube.com/watch?v=wkGJfxXYgfg 黎守玖羽: 黎守玖羽:そのうちに歌い終えて、シャワーで髪を流し始める 音無:「……好きだよ」 音無:ぽつりと、無意識に零すように。 黎守玖羽:「……ん」 自分とは随分と髪の量も違って、すぐ流し終えてしまい 黎守玖羽:シャワーを止めた後も、撫でるように髪に触れ続ける 音無:「どれだけ好きでも」 音無:「あっさり、いなくなっちゃうんだもんな」 音無:背を向けたまま、髪を撫でられて。言葉を続けて。 黎守玖羽:「…………そうだね」 +「強くなるさ。必ずな」 黎守玖羽:「……そうか」 剣を降ろし、背を向ける 音無:「だから、今は」 音無:「君の傍に居ることはできない」 黎守玖羽:袖で目元を拭うと、剣を鞘に収める 黎守玖羽:「……ボクだって、弱い人間だ」 黎守玖羽:「人間なんて、理不尽の前には簡単に消えてしまう」 黎守玖羽:「だから」 黎守玖羽:「長くは待てないよ」 黎守玖羽:出口へと歩き始める 音無:その背中に届くのは言葉ではなく 音無:至極洗練された、清らかなる歌声 音無:音無き者が紡ぐ、今だけの旋律 : :「──言葉に寄り添うだけの 空の愛と導きはいらない」 :「──飾られた祈りでは 明日の手掛かりに触れない」 : 音無:少し前に、クーが聴かせたその歌を 音無:まるで、自分のもののように歌って聴かせ 黎守玖羽:「…………」 歌を背に、拳を強く握りしめて 黎守玖羽:扉の前で立ち止まる 音無:去ろうとも、立ち止まろうとも。 音無:その歌は、最後まで歌い上げて。 黎守玖羽:「……ありがとう」 黎守玖羽:歌い上げた後の静寂に小さな声が響き、扉の音 黎守玖羽:音無一人を中に残して、再び静寂が満ちる 音無:先程まで座っていた椅子に腰を下ろし。 音無:おもむろに、仰ぐように視線を上に向けて。 音無:「いつか俺も、歌ってみせるさ」 音無:「平和をもたらす、永き歌を」 +参加セッション セッション ドラマ 参加回数 日時 GM シナリオ名 参加PC ログ 対象PC1 ログ 対象PC2 ログ 1回目 5/3 レン GORIRA THE LAST 音無/リアン/シャル/東郷水鏡/火野宮リョーマ LOG 東郷水鏡 LOG リアン LOG 2回目 5/9 梅酒 コール・オブ・ウォーター 音無/ユイ/名無ゴヨウ/貫烈火/望月るる LOG 名無ゴヨウ LOG 3回目 5/10 ゼットン 君に届け 音無/AAフレンド/エドワード/畑山 楼季/幸神瑠璃 LOG 4回目 5/12 ポポカ 痴漢じゃない、恋泥棒だ 音無/秋城つばき/古鐘捧之助/貫烈火/黎守 玖羽 LOG 黎守 玖羽 LOG 5回目 5/16 たまこ 童話廻廊-女王と従者の鑑- 音無/シャロン/大宰府龍次郎/アルカ・ヘルム/黎守 玖羽 LOG 大宰府龍次郎 LOG 黎守 玖羽 LOG 6回目 5/19 梅酒 ダークライト・メモリー 音無/黎守 玖羽/フリット・シュトロハイム/宿曜安志 LOG 黎守 玖羽 LOG 7回目 5/25 あたろう Welcome to S LWorld! 音無/澪標海斗/シャロン/宿曜安志/No.Mlas LOG 澪標海斗 LOG 8回目 5/26 不人気 フリーソーメン 音無/東郷水鏡/名無ゴヨウ/秋城つばき/古鐘捧之助 LOG 友情チケット① 黎守 玖羽 LOG 9回目 6/2 レン 妖炎上 音無/ザイア・クロウライト/名無ゴヨウ/ユイ LOG EX① 6/3 ぴゃー ヴェスペリアのなつやすみ(前編) 省略 LOG 宿曜安志 LOG EX② 6/5 梅酒 スーパー天之川サンシャイン 省略 LOG 黎守 玖羽 LOG 10回目 6/8 不人気 海王島納太刀 音無/黎守 玖羽/東郷水鏡/フリット・シュトロハイム/樹多村彩 LOG 黎守 玖羽 LOG 11回目 6/12 梅酒 悪魔の箱 音無/七瀬祐希/名無ゴヨウ/エレノーア/大日百一 LOG *回目 PC名/PC名/PC名/PC名/PC名 LOG LOG LOG 「案ずるな。人は強くなれる生き物だ」 +キャラクターメモ 《基本データ》 ML7/HP70/MP73/LP5/行動値13/信仰10 筋4/知2/器7/敏7/感4/精8 命中2D+17/物攻3D+58/回避2D+16/提起2D+11 物防5/魔防6/結界2 罠探3D+4/罠解3D+7/情報2D+2/危機2D+4/識別2D+2/探索2D+4 《スキルなど》 PV:[英雄の素質][マイスター:回避][豪腕][サイコブーストSL1] [見えざる手SL3][アクロバット][急襲SL3][ファインドトラップ][リムーブトラップ] SU:[紋章効果:光(シナリオ1回)][瞬間移動/2] [高速起動SL1(シナリオ1回)][高速展開SL1/6(シーン1回)] IN:[時間停止/8(シーン1回)] MV:[縮地SL1/2] MN:[血の魔剣SL2/(SL*5)以下のHP] [亜空間殺法/6(シナリオ1回)] MA:[【再動】自在の刃SL1/6][強制転移/8] JB:[未来視(シナリオ1回)][運命支配(シナリオ1回)] JA:[行動支援SL3/3(シナリオ3回)][解放効果:光/信仰1(シナリオ1回)] DA:[痛みの共有/10(シナリオ1回)] OP:[矛盾提起SL3/6(シナリオ3回)] 《アイテム》 EQ:[波紋の刃(攻撃力+6/[自在の刃]/[運命支配])] [エクセルガード(愛用品)][エルヴンスキン(愛用品)][守護の指輪][増強の指輪【敏捷】] PS:[イカサマの金貨][大魔石*1][魔石*1]/[携帯電話][高級霊薬][飛翔符] 《技能》(79/91) [属性:光/10][美形/10][飲兵衛/5][梟の目/10][料理上手/10][トビウオ/8] [普通の家/0][高等教育/5][経験:学生/3][日本語/0][アーティスト:戦闘/8] [専門知識:音楽/7][専門技能:音楽/7] [アーティスト:音楽/8][挫折:音楽/-4][欠点:音楽/-8]
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悪徳の街は北海道太平洋沿岸に存在する架空の都市である。 名前は北海道九城市だが、現在はほぼ悪徳の街という通称で呼ばれている。 悪徳の街 五区概要管理区 工業区 居住区 農業区 貧困区 特に有名な施設 悪徳の街 概要 北海道の太平洋沿岸に存在する治外法権として黙認されている都市。 食料品工場や医薬品製造工場、魔道具の生産施設が存在する工業都市である。 夏は涼しいが冬は極めて寒く、豪雪が町全体を覆う。 そんな地域だが空港があり、様々な人間や幻想種がやって来る。 住人の移り変わりが激しく、特に貧困区では住んでいる人間が週替わりの家も珍しくない。 完全環境型都市(アーコロジー)を目指していたが、住人が増えすぎたことにより 現在は外部からの食料輸入に頼っている。 ちょうど龍脈の交差地点にあるため、混濁したマナが地面から噴出している場所がいくつも見られる。 その関係で街では異界が生まれ、そして消えていくことが繰り返されている危険地帯でもある。 また、そのマナと一緒にお湯が噴き出ている場所も存在しており。 街の中にはいくつもの天然温泉と、それを使用した温泉宿が存在する。 悪徳の街には主に【管理区】【工業区】【居住区】【農業区】【貧困区】の5つの地区が存在し、 住人は自身の仕事や、財政面によってどこかで仕事に従事することになる。 【悪徳】について この都市には他には無い特色が一つある。 それは【悪徳】…この街全体には【認識災害】がかかっている。 ここの都市にいる人間は【悪】を行うことに快感を覚えるようになる。 良心の呵責が、他人を害することが肯定されやすく、誘惑が強くなる。 【悪神事変】より40年がたった今、この街では悪事を行うことは半ば常識のようなものとなってしまった。 それに加えて、この都市には【悪神】と呼ばれる システムめいた精霊、神が存在していると言われている。 治外法権 この都市は政府より治外法権として黙認されている。 理由は三つ、まずこの都市が存在しない場合はそこに流れ込んでいた犯罪者たちが世界に散らばってしまう。 世界中に犯罪を起こされるよりは、その都市に集めて内部で爆発させる方が扱いやすいと政府は判断している。 次に、【悪神】の存在によって政府によって制裁を下そうにも、大きな戦争を起こす必要が生まれてしまう。 都市住民達の力は侮れないし、上層部の魔法がぶつかった場合 このあたりの地域に草も生えなくなるような被害が起きる可能性もある 少なくてもマナの噴出地帯としては使い物にならなくなるだろう。 最後に、この都市による利益。この都市は工業都市であり、内部での自給自足もある程度成立している。 外部へ輸出されるのは主に工業製品と魔道具、特に魔道具はこの都市の危険性(異界の発生率)の関係もあり 他の地域では生産出来ない物、他の管理者では作り得ない物が多く存在しているため。 この都市を政府が容認していることに大きな影響を与えている。 ちなみに、一部の政治家との癒着がある。 五区概要 管理区 都市政府の施設や企業の高層ビルが林立する支配区は、いわば悪徳の街の心臓部だ。 道行く人々の身なりもよく、あらゆる設備にふんだんに金がかかっている。 しかし、一皮剥けばそこには隠し切れない腐敗が現れる。 他人を食い物にして築かれた富と、富める者のための平和。 嘘の上に塗り重ねられた嘘と、偽りの安寧を繋ぎ止めるための制度。 それらを持ってこの都市をわが物顔で闊歩するのは金を持った違法遣い達だ。 常に街の自警団である【大楽軍】が巡回しており、治安は悪くない(良いとも言い難いが) →詳細ページ 工業区 海岸沿いに築かれた、この都市最大の工業地帯。 ありとあらゆる欲望が多くの労働者の犠牲の上に成り立っている。 もともとは普通の工業区だったはずなのだが、マナの噴出と小規模な異界化と消滅。 そこに目をつけた【企業連盟】が魔道具の生産ラインを作成。 それによる莫大な利益が生まれ、多くの欲望と労働者、成り上がりの富裕層を生んだ。 今では無茶苦茶な労働環境と、それを隠そうともしない支配層によって ここで働く最下級の人間達は【労働奴隷】とまで呼ばれているようになってしまった。 →詳細ページ 居住区 海沿いに存在している貧困区とは違い 山側、農業区の真上に存在しているのがこの居住区だ。 ここは歓楽街やショッピングセンター、商店街など 人間の生活に必要なものが大抵揃う区域であり、人間の住む主な建物は アーコロジー計画の時に建てられた集合住宅である。 この街の自警団である【大楽軍】の本拠地があるのもここ。 →詳細ページ 農業区 街の山側、地下に存在している農業地帯。 地下でありながら、魔法によって天候や気温が自在に生み出される。 というのも、この辺りに満ちるマナによって魔道具を常時稼働させても 十分以上にお釣りが出るからだ、ここで育った農産物、畜産物はブランド品として通用するほど。 ただし、その生産物のほとんどは街の中で消耗している。 この地区を統括している組織である【都市統制機構】がこの都市のアーコロジー化にいまだに執着しており、 都市外への食料輸出に法外な値段をつけているためである。 →詳細ページ 貧困区 工業区と隣り合うように築かれた、北海道最大の貧民窟。 主な住人は工業区で働く【労働奴隷】と国外からの不法入国者等の難民達だ。 さらにはここ以外に行き場の無い者や、【違法遣い】が逃げ潜んでいる。 貧民窟とは言うものの、まともな建物が無いわけではない。 ただし、その建物にはしょっちゅう貧民達が武装して入り込もうとするし 壁には落書きがびっしりと書かれている、住んでいる人間は大抵それに対抗するため武装している。 貧民達は大抵、ベニヤ板と新聞で作った建物に住んでいる。 冬国にそんな建物で大丈夫かと思われるが、この辺りには地下熱水が通っており、雪が積もることはない。 ……間欠泉が噴き出してくることがある、ということを除けば良い環境であると言えるだろう。 →詳細ページ 特に有名な施設 人間市場 貧困区の地下に存在する人体実験用の人間素体を売っている場所。 主なのは工業区で量産されたホムンクルス素体だが 捨て子や街の中で生まれたいらない子供、少数だが大人も売っている。 奴隷用に売っているものではないので、そういうものを求めていた人間は がっかりすることが多い。 食料分配舎 貧困区と居住区に存在する建物。 農業区で作られた野菜や肉をほぼ無料で配布しており 貧乏人の助けとなっている、ただし 貧困区の全ての人間に行き渡るには全く足りておらず 食料分配舎を壊さない範囲で、抗争がよく起きている。 管理しているのは【都市統制機構】だが、誰に渡るのかには興味が無いのか そういった抗争はほとんど無視されている。 九城水路 町中に張り巡らされた水路。 下水処理以外にも小舟による物資輸送を目的とされている。 正確な計算によって作られているが アーコロジー計画が頓挫したせいか、工事途中で切り上げられた場所も多く それによる死角にホームレスが住み着くなどの問題が起きている。
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美空 三日月(みそら みかづき/Mikaduki Misora) 年齢:13(戸籍上) 実年齢:1歳未満 性別:女 身長 147 体重:41 スリーサイズ:73-54-77 種族:幻想種(変化) クラス構成:異能者/探索者/侍/錬金術士/学徒 所属学園:ラムネシア魔法学園J2-R(中等部2年ローズブレイド寮)※自宅通学 研究会:外骨格・献身・騎士道 素行:D 所属:学園都市卓 PL名:みこみこ キャラシHTML版 イメージアイコン:長月 (艦隊これくしょん) イメージCV:福圓美里 (イギー@ジョジョの奇妙な冒険 等) ―胸に秘めた熱い想いは 無限の未来へと駆けていく― イメージ曲:FREEDOM 歌詞 ―夜風が運ぶ淡い希望を乗せて 何処まで行けるか― イメージ曲(戦闘):アフターダーク 歌詞 「この戦争が終わったら見たいものがあるんだ」 外見 猫の変化。全体的に黒い。 夜に馴染む緑色の長髪に黄色の三日月型髪飾り、左手の薬指に黄緑色の猫目石の指輪が光る。 しばしばぼーっとして上の空になる。 興奮している時や気を張ってる時は一人称「オレ」でキツい口調をするが、 プライベート等気を緩めてる時は「私」で柔らかい態度を示す。 幻想変化したら緑眼以外は真っ黒。夜だと背景と同化する。通称"黒猫"。 昔は素行が悪く"ドブ猫"と呼ばれる事もあった。戦争状態になってからは態度が若干改善された。 →二つ名:黒猫/ドブ猫 人格 マイペース気味。 基本めんどくさがりだけど頑張る時は頑張る。 人間歴1年未満のせいか、世間知らずな所がある。 趣味は漫画、音楽を聞く事、運動。好きなものは風見空、麦茶、メロン味のお菓子、満月。嫌いなものは煩い奴、ネギ類(食べられないわけでは無い)。 苗字と「ミカ」で呼ばれたくなかった。今は苗字でも平気。「ミカ」は出来れば恋人だけに呼ばれたい。 +呼び名について 姉さん(三日月の飼い主の意味)の死により人間の死がトラウマになった。 人間になってからは姉さんのような優しくて明るくて誰かを守れる人になろうと決めたが、 姉さんを貶された事、誰も姉さんと自分を守らなかった事で人間が嫌いになる。 それでも姉さんだけは特別で、自分だけでも守ろうと、大切にしようと思った。 「美空」と「ミカ」の呼び名は姉さんを連想させるものであり、それを嫌がる理由は2つある。 1つは誰にも姉さんの事を知られたくないから。貶されたくないから。 もう1つは姉さんの名前が自分には見合わないと思っているから。 今までは自分は姉さんになれないと思っていた。 だけど人と触れ合っていくうちに姉さんを自分の一部と思えるようになった。 だからもう姉さんの呼び名で呼ばれても平気。髪飾りが壊れたって前を向ける。 経歴 発見されてから1年も経ってない新しい幻想種。 幻想種になるまではただの猫としておよそ半年生きていた。人間換算で13歳という事になっている。 今年4月に異能学園の友人A(同じくパニッシュメント)によって手配された。 学園生活 前年度の冬に異能学園より転入。敏捷の集中教育を受ける。 授業態度は悪い。単独行動が目立つし平気で授業をサボる。そういう時は大抵ラムネシア迷宮で昼寝や散歩してる。 毎日変化があって飽きない所が気に入り、休み時間や気が向いた時などにもいる。 幻想変化状態で屋根の上や壁を走るからすぐに主要施設に戻れるし滅多に捕まらない。 しかし寮長にこっそりタンキュウ(ラムネの学内警備隊)に手配(首輪付け)された。「どうせ暇だし」と渋々活動に加わってる。 調査報告は猫由来の(本当の猫よりは控えめとは言え)鋭い感覚を、出動では常人を上回る俊敏性を発揮する。 居場所が分かりにくいのが難点。「猫の手を借りたい」と言う時は三日月の事を示す。 +関連NPC 小咲夜空 小咲夜空(こさき よぞら/Yozora kosaki) 種族:人間 クラス:錬金術士/ほか イメージアイコン:月詠小萌(とある魔術の禁書目録) 「オーバーワークはげんきんですよ~。……って、こらっ!大人をからかっちゃいけません!」 三日月の担任でタンキュウの指導教員。詳細は学園ページ参照。 転校のいきさつを聞いている。三日月には何も詮索しないでいる。 「これからよろしくなのですよ。三日月ちゃん」 「ああ……お前が教師?本当に?」 「これでも大人なのです」 「オレより小せえじゃねえか」 「好きに呼んで下さいね。何なら夜空でも構わないのです」 「じゃ夜空で」 「本当に呼び捨てにされました!?」 「大人に見えねえから」 「からかわないでください!」 +異能学園との因縁 ラムネに入る前は異能学園生徒だったが、入学して一月も経たないうちに転校した。 以来異能学園は忌避している。執行委員として何度か異能学園に触れて慣れてはきたがまだ抵抗はある。 転校のいきさつ 三日月が異能学園の入学から間もない頃に同級生・真霧雄二と小競り合いを起こしてしまう。 処分は無かったものの、事件を知った友人Aはこのまま放っておけば更に大きな事件を引き起こすと判断し、 研究発表会で知り合ってから長く親しいラムネシア学園の教師(小咲夜空)にかけあい、転校が決まった。 この情報は関係者のみ把握している。事件の噂は異能学園生なら知っていてもいい。 +関連NPC 真霧雄二 真霧雄二(まきり ゆうじ/Yuji Makiri) 種族:?? クラス:異能者/ほか イメージアイコン:間桐慎二(Fate/stay night) 『無能、役立たず、いけしゃあしゃあとしゃしゃり出るうすのろとんま!あいつが死んで清々したぜ!ハハハハハ!』 異能学園の生徒。ランクC。 自慢癖がありしばしば悪行自慢をしていた。 美空光夏に注意された事で喧嘩し、大勢の同級生の前で叱られて以来、美空光夏に因縁をつけている。 +猫の歴史 +猫の歴史は一年にも満たない +一年足らずの歴史に重みは無い +しかし猫にはこれしか無い 最初は名無しの捨て猫だった。ダンボールの中にいた事以外は録に覚えていない。 ある夏の日に人間に拾われた。しかし冬にその人間──飼い主は死んだ。拾われてからたった半年後の事だった。 飼い主を記憶する者は猫と数少ない人間だけとなった。 それと同時に猫は幻想種になった。 自分の名は飼い主から取った。苗字はそのまま、名前は少し変えた。 そして飼い主がいつもつけていたアクセサリーを髪飾りにして常に身に着けている。 +猫の思い出 SSタイトル 内容 登場キャラクター 初めての夏 一年前、ただの猫だった頃の思い出 美空三日月美空光夏(飼い主) 雪の記憶 上 半年前、人間になってからの最初の思い出 雪の記憶 下 思い出の終わり SSテーマ曲:memory of snow 歌詞 +関連NPC 美空光夏 美空光夏(みそら みつか/Mitsuka misora) 種族:人間 クラス:異能者/伝承術士 ルーン魔術 /ほか イメージアイコン:皐月(艦隊これくしょん) 「えへへっ!平気平気!ボクに任せてよ!」 三日月の飼い主。三日月が言う「姉さん」とはこの少女を意味する。 丸っこい顔にキリッとした大きな目、金色の長いツインテールが陽の光に照らされて輝く元気はつらつな女の子。 性格は無邪気で陽気でお人好し。天然。人の役に立ちたがる。ボクっ娘。 三日月型のアクセサリーを身に着けていた。海で何となく買ったお気に入りだった。 生前は異能学園中等部1年生だった。学力は並。 異能とルーン魔術の使い手。異能ランクはDと低いがルーン魔術でカバーしていた。 好きな食べ物はオムライスなど黄色いもの。嫌いな食べ物はネギ類。 趣味はスイミング。夏に産まれたから夏が好きで、特に夏の海でよく泳いでいた。 将来の夢は水泳選手か海水浴場のライフセーバー。 Pick Up 「あのフザけた司教野郎にはいつか絶対報復を喰らわせる!」 敏捷特化の妨害その他諸々担当(詳細はキャラシのその他メモ参照) 攻撃並、防御並、命中強、回避強に加え、異能支援、錬金支援、判定支援、防御支援と便利異能らしく色んなスキルが使える 罠探知3d+10・罠解除3d+6・探索3d+10・危機感知4d+10 ※太陽を睨む目装備時 +技能 肉体 天上の美、下戸、身体的特徴(醜)<目つき><傷だらけ>、 梟の目、北極星、嗅覚鋭敏、幻想変化<猫> 一般 貧しい家快適な家、義務教育、経験<タンキュウ>(5CP)、噂の人物<猫> 社会 日本語、素行<D>、特別優遇学生<敏捷>、メシマズ、 専門技能<追走><逃走>、二つ名<黒猫/ドブ猫>、欠点×1 <欠点> かけがえのない欠けた月 髪飾りにコーティング(保護魔法)がかかっていない 雪の記憶 雪が降っている この状況では敵を対象とするアクションに失敗する。 ただし逆上してる時は欠点不発。 +... 「空となら一緒に見れる気がするんだ……雪」
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932 :名無しさん:2012/07/25(水) 21 43 17 ねたss「新3B政策とイラクの夜明け」 3B政策。それは、かつてのドイツ帝國皇帝ヴィルヘルム2世によって主導された、ベルリン・ビザンティウム(イスタンブール)・バグダードを鉄道で結ぶという政策であった。 その目的は、鉄道建設及び沿線に資本を投下し自国の経済圏に組み込むことであったが、イギリスの3C政策と対立し第一次世界大戦の敗北によりその野望は潰えた。 しかし、第二次世界大戦の勝利はドイツにとって再び中近東に目を向ける機会となった。 特にペルシャ湾岸は世界最大の石油の資源地帯であり、この地域へのアクセスを確保することは非常に重要である。 また、ルート上にはトルコ、イラクといった反露、反英感情の強い国家の存在もあり、ソ連という敵がいる以上、取り込んでおく必要があったためだ。 この政策に賛成したのが意外にもイラクである。 今のイラクはイギリス委任統治領メソポタミアが1930年にイギリス・イラク条約を結び、1932年イラク王国として独立を承認された事から始まる。 しかしイギリスは基地をイラク国内に維持し、軍を自由に動かせるなど、独立には程遠かった。国王ファイサル1世が1933年に死去した後、反英派のガージー1世が即位したが、 1939年に自動車事故で急死。その後4歳のファイサル2世の即位と、反英感情の土台には十分な要素がそろっていた。 そんな中、第二次大戦が始まると、イラクはイギリス・イラク条約に基づきナチス・ドイツと国交を断絶したが、1940年に反英派のラシード・アリー・アル=ガイラーニーが首相となり、 その後の英独停戦、独ソ戦のドイツ勝利に伴うゴタゴタにつけこみ、資源をバックに枢軸国への接近を図った。 933 :名無しさん:2012/07/25(水) 21 44 35 ~バグダード Radwaniyah宮殿~ 「イギリスからクウェートを奪回すべきだ」 「いや、まず国内のイギリス軍の撤収、条約の改正が優先だろう」 「そんな手順を踏む必要はない。あんな条約さっさと破棄してしまえばよいのだ」 「枢軸諸国がいる限りイギリスは譲歩せざるを得ないのでは」 「石油資源の国有化を遂行させるべきだ」 「軍のドイツ式に合わせて近代化を」 等々、今までの反発からか強硬策が目立っていた。 (・・・) 一方、首相ガイラーニーは憂鬱であった。たしかにイギリスは許しがたき侵略者である。 しかし、南は親英のサウード家が支配するサウジアラビア、西はどう転ぶか予測できないフランス領シリア、 そして東は英ソの重しがとれた事で活発になることが予想されるパフラヴィー朝イランと状況は決して楽観できない。 「・・・首相、ガイラーニー首相」 意見を求められた事に気づき、発言をした。 「まずは、国力を増加させるべきだ。そのためにドイツと手を結び国内への投資を優先させる」 対英強硬派からは不満の表情がにじみ出ていたが、この国には産業基盤が徹底的に不足しているのだ。 身を守る武器も国家の柱となる石油の採掘施設も自国ではろくに生産できない。 となれば、当面は国内を優先させるしかなかった。 イラク王国は枢軸(というかドイツ)頼りであるが、独立国家として自らの道を選び始めた。 様々な問題を抱えつつも、イギリスの凋落、そしてアメリカが歴史の中に消えた今、少なくとも彼らを前途は暗いものではないだろう。
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+13×13 +26×26 鬼灯市(ほおずきし/Hozuki City) 概要 「鬼灯市(ほおずきし)」は近畿地方に存在する都市のひとつだ。 かつては多くの神社や仏閣が存在していた街だが、大火事によりそのほとんどが消失。 その後進められた近代都市計画で繁華街などが開発され、現在は若者が多く集まる一大都市となった。 地理 海に接していない内陸都市であり、北東に「撫子山」、南東に「鬼灯山」、北西に「天命山」、南西に「木蓮山地」が連なる盆地。 市外の近隣には人の手の届かない自然が残っている地域もある。 北から南へ市の中心を横断するように「藜川(あかざかわ)」が流れる。 地域 鬼灯市は「上京区(かみぎょうく)」「下京区(しもぎょうく)」 「左京区(さきょうく)」「右京区(うきょうく)」そして「中京区(なかぎょうく)」の5区より構成される。 経済活動など都市機能の中心は下京区であり、左京区では近年再開発が活発に行われている。 異界 現在、鬼灯市内に長年に渡って自然的に定着している異界は一部危険地域を除いて存在しない。 しかし、鬼灯大火災の影響で土地全体のマナが著しく変質した結果、 国内でも珍しい、新たな異界が頻繁に形成されやすい一帯となっている。 交通 鬼灯市下京区の「鬼灯駅」は近畿地方の各種路線を繋ぐ。 市内の移動は路線バスと上京区・左京区・下京区・右京区にそれぞれ停車駅のあるモノレールが主となる。 都市高速道路である「鬼灯高速道路」は利用者が多く、たびたび渋滞している。 +その他の情報 気候 以前は底冷えの厳しい地域だったが、都市化によるヒートアイランド現象である程度改善された。 このため、一日の気温差こそ激しいものの、近郊都市と比べて一年を通して過ごしやすい気候となっている。 降水量は年間を通して多めであり、冬は都市中央部でも十数センチほど雪が積もることもある。 景観 開発に伴う景観保全が積極的に行われなかった結果、高層ビルの立ち並ぶ近代都市景観が中心となっている。 ただし、中京区などの地域の一部では、かつての歴史・自然的景観が残されている。 また、上空から俯瞰すると都市全体が「卍」の形状で区画されているように見えることも特徴である。 経済 魔法技術産業や先端産業、金融機関などの大手上場企業の本社がひしめく。 中京区を中心とした鬼灯団扇や鬼灯織などの伝統産業も特徴的だ。 また、下京区の鬼灯駅一帯は近畿でも有数の繁華街となっている。 教育 鬼灯市が学術的研究の場として注目されるようになったのは戦後以降。 とりわけ異界と災害の研究が鬼灯大学を中心に広く行われている。 また、数多くの文豪を輩出した土地柄としても有名であり、文芸研究も盛んだ。 観光 鬼灯駅近辺は近畿でも有数の繁華街を形成しており、娯楽施設には事欠かない。 市内にはその他各種大型レジャー施設や高層建築物、劇場、ホール、スタジアムなども存在する。 わずかに残る史跡や宗教施設も人気が高く、夏の鬼灯祭では藜川での船渡御を観に大勢の観光客が集まる。 食 庶民的な和菓子屋から高級和食店に至るまで、鬼灯市では日本の古きよ良き和の味を堪能できる。 名物の『月光餅』は月輪のような焼き模様を生地両面に付けた餡餅であり、代表的な土産物。 また、近畿でも名高いラーメン処でもあり、老舗から新規までが軒を連ねるラーメン街が存在する。 治安 左京区の一部地域の治安は悪化の一途を辿っている。ホームレスが多く、夜は不良たちがうろつき回る。 無計画な都市開発の影響で放置されている左京区の廃墟地帯を彼らは利用しているのだ。 左京区に本部を置く暴力団「鬼灯組」と市外組織との摩擦も強まっている。 +歴史 歴史 平安時代以前の歴史書では、木蓮山地は撫子山や鬼灯山まで繋がっており、 つまり鬼灯市に相当する地域もまた山林であったとおぼしき記述が見られるものの、 平安時代以降の文献では打って変わって鬼灯盆地の存在がはっきりと記述されている。 この矛盾は未だに解明されておらず、学術研究機関が鬼灯市に多い理由のひとつにもなっている。 平城京から平安京への遷都に伴い、鬼灯は藜川に面した中継地帯として発展していた。 だが、武家社会への移行と共に都市役割が変化。仏閣の新設や木蓮山地の修験道化などにより、 室町時代初期には日本古来の宗教施設が集まり歴史と伝統を司る都市へと変貌する。 応仁の乱に端を発した戦乱の時代で鬼灯は市街地の大半を失うも、織田信長の保護と町衆の力で復興を遂げる。 豊臣秀吉は「天正地割(てんしょうちわり)」により鬼灯の洛中と洛外の確定を行った。 現在の卍状の都市構造も、この時にできた街道を元に造られたものである。 明治時代の市制施行で鬼灯は鬼灯市となった後もその歴史的文化が保全され、 二度の大戦で被った戦火も近隣都市と比較して奇跡的なほど小さかった。 しかし、魔法時代の幕開けと共に、鬼灯市の災害との戦いの歴史も始まることとなる。 1950年の「鬼灯大火災」の甚大な被害の原因は未だ謎に包まれている。 上京区から発生した中規模火災は瞬く間に他地域へと広がり、 最終的には中京区を除いた鬼灯市ほぼ全域を焼き尽くした。 これによる死者数は、第二次世界大戦での鬼灯市の空爆死者数を大きく上回り、 日本の災害史上でも稀に見る最悪規模のものとなった。 鬼灯市の復興は、戦後復興と並ぶ要望として日本政府から六王国へと突きつけられる。 しかし、元々古来からの宗教の影響力の強い土地柄であったため、 急激に復興が進む間も六王国と神々は互いに牽制し合い、 ついにはどの王国も鬼灯市に強く根付くことはなかった。 一方で、消失した神社や仏閣の再建設はほとんど行われず、 土地に根ざしていた神格達の多くは信仰と力を失った。 代わりに鬼灯市に入り込んだのは、急速な経済成長につられた商工業。 結果的に強力かつ加速度的な経済復興だけが市の持つ力として残ったことで、 魔法的な背景を随所に残しつつも大企業による経済支配の強い地域という、 世界的にも類を見ない歪な構造が鬼灯市に形成されたのだ。 こうして大火災を乗り越えた鬼灯市だったが、 現在に至るまで幾度とない中規模火災や水害風害、それに土砂災害に見舞われている。 魔法世紀以前は災害が多発する地域ではなかったため日々先端研究が行われ、 また科学と魔法の粋を凝らした災害予知・対策が編み出されている。 中でも、記憶に新しいのは9年前の「鬼灯大地震」。 左京区を中心に、多数の児童を含む死者・行方不明者を出した。 左京区では復興再開発が順調に進められているものの、未だに爪跡が残っている地域も少なくない。 地区詳細 ◎使用フリーについて フリーの欄に◯がついている場所はどのGMが、どんな役割で使用しても問題ないものとします。 他のGMに使用して欲しくない場合は、フリーの欄を×にするか、未記入にしておきましょう。 フリーでない場所を使用したい場合は作成者、またはサブGMまでご連絡ください。 +中京区 中京区(なかぎょうく/Nakagyou-ku) 鬼灯市中京区は、鬼灯市内でも歴史と伝統を色濃く残す数少ない地域である。 寺院や仏閣を巡りながら、茶屋通りで羽を休める観光客の姿を多く見ることができる。 農地もほとんど中京区でしか見られない。地域の和食店向けの地産地消食材が栽培されている。 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー 夕闇通り 茶屋通り 近年、観光地として再評価されつつある茶屋通り。十四夜会が寄合所として使っている一帯でもある。 銭山金次郎他 メイト ◯ 鬼灯高速道路 都市高速道路 鬼灯市の各区の境界に沿って走る都市高速道路。市外の高速道路にそのまま接続していて、パーキングエリアやサービスエリアも各所に設置されている。利用者が多く、渋滞の激しい時期や時間帯も存在する。 メイト ◯ 藜川 河川 鬼灯市を北から南に流れる一級河川。上京区から流れる藜川は夕闇通りのすぐ西を通り下京区へと向かう。鬼灯祭の時期になると船渡御を観に大勢の観光客が集まり出店が立ち並ぶ。 メイト ◯ +上京区 上京区(かみぎょうく/Kamigyou-ku) 鬼灯市上京区は五区でもっとも夜間人口の多いベッドタウンだ。単に市内郊外、と言われた場合はこの上京区を指すと考えて問題ない。 右京区や下京区で働く人々の多くが帰る場所であり、鬼灯市の生活機能が集中している。 鬼灯大学をはじめとした各種教育機関と研究機関が並び立つ、学術の都・鬼灯市を象徴する地域でもある。 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー 鬼灯大学 大学 長い歴史を持つ国立総合大学。自由の学風を精神としている。 メイト ◯ 鬼灯大病院 病院 上京区にある非常に大きな病院。末期病患者から風邪引きまで幅広い患者がやって来る。魔法医師のクロという男が非常に有名だが、いつも多忙なため会うことも治療を受けることも難しい。 Drクロ 梅酒 鬼灯高速道路 都市高速道路 解説は中京区の同項目を参照。 メイト ◯ 藜川 河川 鬼灯市を北から南に流れる一級河川。上京区の藜川は釣りスポットとしても有名。 メイト ◯ 天命山 山 鬼灯市と隣の市の境目にある、地元民からは『命の山』と呼ばれる霊山。『命(ミコト)様』と呼ばれる地元民のごくごく一部から小さな信仰を受ける者が主を務めている。桜の名所として知られている。 伊東ミコト青葉流 そま +下京区 下京区(しもぎょうく/Shimogyou-ku) 鬼灯市下京区は市内最大の繁華街である。 鬼灯駅周辺には鬼灯駅ビルや鬼灯タワーなどを中心に多種多様なレジャー・商業施設が揃っている。 一方で、南東部に大規模な自然を残している数少ない地域でもあり、危険指定区域も存在する。 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー 鬼灯駅 鉄道駅 鬼灯市を代表する駅。新幹線・在来線・地下鉄・モノレール、それに各社のバスが乗り入れている。駅ビルには百貨店・商業施設・ホテル・劇場などが完備されており、吹き抜けとなっている大階段では休日にコンサートや大階段駆け上り大会が開催されている。 メイト ◯ 鬼灯タワー 電波塔 鬼灯市のランドマークタワー。台座のビルにはホテルや名店街が入居しているほか、地下には公衆浴場もある。展望台からは下京区を完全に一望……できたのは昔の話で、現在は周囲に立ち並ぶ高層ビルのせいでいまいち存在感の薄いスポットと化している。 メイト ◯ 鬼灯高速道路 都市高速道路 解説は中京区の同項目を参照。 メイト ◯ 藜川 河川 鬼灯市を北から南に流れる一級河川。下京区の藜川河川敷はほとんど埋め立てられている。 メイト ◯ 鬼灯山 山 妖怪や、神社が焼けてしまって居場所が亡くなった神がたむろしていると噂の霊山。一応危険区域に指定されているため、魔法使い以外は立ち入ることが出来ない。 オニ 梅酒 +左京区 左京区(さきょうく/Sakyou-ku) 鬼灯市左京区は工業地域であり、魔法技術産業や先端産業の工場や倉庫、それに工業団地が地区の大半を占める。 同時に、鬼灯大地震の復興のため現在の鬼灯市でも急速に再開発が進められている地域である。 治安は五区の中でも極端に悪く、左京区で起きた軽犯罪のニュースはテレビや新聞をいつも騒がせている。 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー 鬼灯組本部 暴力団本部 暴力団「鬼灯組」の総本部。いわゆる「古風なヤクザ」であり、自警団的側面の強い穏健派組織。永遠に続く鬼灯市の都市開発の土木建設関連を主な資金源としている。 メイト ◯ 鬼灯高速道路 都市高速道路 解説は中京区の同項目を参照。 メイト ◯ 木蓮山地 山地 鬼灯市の南西から市外へと長く連なる広大な山地。修験道としても知られている。古びた神社仏閣に山村があちらこちらに存在し、日本古来の動植物と幻想種が交じり合った特殊な生態系が形成されている。異界の発生もそれなりの頻度で確認されるため、危険区域指定ことされていないものの、観光ガイドなどでも山道の一人歩きが勧められていない山。 メイト ◯ +右京区 右京区(うきょうく/Ukyou-ku) 鬼灯市右京区は官庁街だ。市街地では庁舎の周りに大手企業の本社が立ち並ぶ。 また、山沿いの高地は高級住宅地が存在し、鬼灯市右京区に居を構える著名人も増えてきている。 政治や金の裏側を探るべく、左京区とは別方面のマスコミが張り付いている地域。 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー 鬼灯市庁舎 市庁舎 鬼灯市の市庁舎。バブル時期に建てられた非常にごてごてした過美な外観。周辺にはスキャンダルをつけ狙う記者たちがあちらこちらに潜んでいる。 市丸直介 メイト ◯ 鬼灯高速道路 都市高速道路 解説は中京区の同項目を参照。 メイト ◯ 撫子山 山 秋の山全体が燃え上がるような紅葉で有名な山。異界の発生件数は極めて少なく、鬼灯四山の中ではもっとも安全。紅葉のシーズンではない時期でも登山客で賑わっている。 メイト ◯ +鬼灯地下街 鬼灯地下街(ほおずきちかがい/Hozuki Underground Shopping Area) 鬼灯市の地下には、地下鉄駅を中心とした巨大な地下街が5区にまたがって形成されている。 内部はこれ以上ない程複雑に入り組んでおり、現地の人間でさえも迷ってしまうほど。 事例こそ少ないものの、異界など発生しようものなら文字通りの「鬼灯ダンジョン」と化してしまう。 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー +その他市外近隣地域 名前 分類 備考 関連PC・NPC 作成者 フリー Q A Q.長ぇ! A.設定のうち、タブ内に格納されている部分はおまけ的なものです。 鬼灯市を舞台として使用する場合は、タブ内の設定は把握していただかなくとも問題ありません。 Q.鬼灯市を舞台としたセッションを組みたい! でも準備がめんどくさい! A.こちらより、鬼灯市のマップセットをダウンロードしましょう。 どどんとふ左上メニューの「マップ⇒マップ切り替え⇒切り替え実行」でフォルダ内の.msvファイルを実行することにより、 当記事最上部の画像と同じマップセットを再現することができます。 あとは「夕(夕闇通り)」や「駅(鬼灯駅)」のように必要な場所に応じたマップマスクを配置していけばあなただけの鬼灯市が完成。 もちろん、このマップセットは凡例であって絶対ではなく、設定に大幅に矛盾しない限りGMが自由にマップを組んでも構いません。 現在、更に鬼灯市の各地区のマップセットをサブGMが現在誠意製作中です。 +地理や地域に関するQ A Q.キャラ設定時やGM時に鬼灯市に勝手に建物を追加したいんだけど大丈夫? A.鬼灯市には「何でもある」。 PLやGMは好きなロケーションを鬼灯市に存在するものとして設定・描写することができます。ただし、 ・十四夜会以外の十三家が何らかの形で直接的に関係する施設 のみ不可とします。他は夕闇通りと異なり、大型施設だろうとブラックだろうと何でもありです。 ロケーションを登場させる際は五区のそれぞれの特徴を踏まえることを推奨しますが、これは強制ではありません。 (例:大型ショッピングモールを生活の中心である上京区に設置、 寂れた寺院を歴史と伝統の残る中京区に設置、など) なお、ロケーションの追加の際、事前事後のメインGMやサブGMへの報告は不要です。 Q.建物が何でもOKなら、自然地域は? A.設定の地理に書かれている内容を超えるような規模の自然地域が 鬼灯市内に存在するものとして描写を行いたい場合、事前にサブGMにご連絡ください。 (連絡が不要な例:小さな川、広場、街中に存在する雑木林、小高い山など 連絡が必要な例:藜川を超えるような大型河川、撫子山に匹敵する標高の山など) 鬼灯市は大都市であり、基本的に大規模な自然地帯は市内の中心部に残っていません。 そういったロケーションがセッション内で必要となる場合は市外の近隣を利用することを推奨します。 Q.埠頭とか海岸とか追加しても良い? A.地理に設定してある通り鬼灯市は内陸都市なので、そもそも海に面していません。 鬼灯市の近隣市の海岸や埠頭、という設定にすることを推奨します。 それらのロケーションが鬼灯市内でなければならない必然性がある場合は、サブGMにご相談ください。 なんか堅苦しく書きましたが、言ってくれればほぼOKを出すと思います。鬼灯市はGMにとって都合の良い世界です。 ちなみに、鬼灯市を内陸都市と設定した理由は、海岸沿いだと近畿内で鬼灯市の位置が限られてしまい、やや扱いにくくなるからです。 Q.山多くね? セッションでどれ使えば良いの? A.これまでのセッションログを見る限り、山はきわめて出現頻度の高いロケーションだったため、 それまでに存在した本命山と鬼灯山に加え、機能を分けGM視点で扱いやすくしたロケーションとして撫子山と木蓮山地を追加しました。 撫子山は異界が存在せず、非魔法使いでも安心して観光できるスポットとして。 木蓮山地は鬼灯市の南西から市外にまで長く連なっており、要するに「何でもある」山地です。 セッション中に汎用的なロケーションとしての「山」が必要な場合は木蓮山地を使用すると良いでしょう。 Q.鬼灯市の面積とか人口とか何県にあるかとか各都市との位置関係とか設定してるの? A.面倒なので詳細には設定していません。 鬼灯市はセッションに応じて近畿地方の都合の良い場所に都合の良い規模で存在します。 また、鬼灯市が何県にあるかという描写はどうしても必要な場合を除き避けることを推奨します。 Q.治安の項目は読んだけど、各地区の治安レベルって比較するとどのくらいよ? A.右京区>上京区>中京区>下京区>>左京区。必ずしもこれに沿う必要はありません。 Q.歴史、やたら謎めいてない? A.「実はこうだったんだよ!」「な、なんだってー!?」 というセッションネタに使えるように、鬼灯市の歴史には不明瞭な部分を多く盛り込みました。 これらの謎を紐解くセッションを行う場合も、サブGMへの事前事後の連絡は不要です。 魔法や異界による過去再現など、客観的証明のように思える手段を使っても問題ありません。 セッションに応じて真実が異なったり矛盾したりするかもしれませんが、 歴史的真実なんて所詮そんなものでしょう。 Q.あれこれめんどくせえな! 好きにやらせろよ! A.サブGMは見学だろうとログだろうとその卓参加中だろうと 既存設定との大幅な矛盾などを見かけても苦笑いするだけで一々突っ込んだりしないので 細かいことは気にせず自由にやっちゃっても問題ありません。 Q.それでも不安だし、分からないこともあるし…… A.サブGM(@Mate_Casual)にお気軽にご相談ください。
https://w.atwiki.jp/daydawn/pages/670.html
夜刀神 参仕(やとがみ さんじ/Yatogami Sanji) 本名 天宮志郎(あまみや しろう/Amamiya Shirou) 年齢:24 学年/職業:警備員 性別:男 レベル:14 メイン:戦士 サブ:錬金術士 エクストラ:悪魔使い 追加サブ:異能者・学徒 上級:暗黒騎士 種族:人間 参戦回数:19回 アライメント:善 表の顔:警備員 身長 181 体重:76 PL名:みこみこ アイコンイメージ:大倶利伽羅(刀剣乱舞) 「俺の正義でお前を守れれば、俺はそれでいい」 「俺が誰かって?夜刀神参仕……正義の味方とでも思っておけよ」 +夜刀神の日記帳 最後のページ ※関連シーンNo.3 アトラ ※関連日記 008 俺は『正義の味方』を目指していた。 一度現実に絶望し闇に堕ちてからも、たくさんの仲間に支えられて 再び『正義の味方』の夢を掲げた。 そしてその夢は叶った。 実際この街で誰かの為になれたはずだ。 その為に俺はここまで体を鍛えてきた。 守りたいものを守りたくて──だが、 俺の正義は本当に守りたいものの為にはなれなかった。 特別な人の為にどれだけ必死になろうとも手が届かなかった。 何が本当に守りたいものなのか分からなくなった。 夢は、追いついた時点で夢じゃなくて現実となる……そうアトラも言っていた。 結局、俺の正義は我儘で、自分勝手で、エゴなんだろう。 『正義の味方』である限り『誰かの味方』にはなれない。 それでも、正義が我儘だろうと、自分勝手だろうと、 それできっとどこかで助かった人たちがいる。 アトラはそれを誇りなさいと言った。 アトラが認めるなら……俺も誇っていいのだな。 以前俺は、アトラにアリスを救った事を誇っていいんじゃないかと言った。 そしてアトラは「あなたが誇ってもいいと認めるなら、誇るわ」と返した。 そのアトラが言うんだから、俺も誇ろう。 俺は多くの人を救ったのだと。 ああ。 ようやく分かった。 俺が本当に守りたいものは……この想いなのだな…… 【これまでとこれから】 夜刀神参仕(本名、天宮志郎)は 1990年*月、福岡県**市に生まれた。 夢見がちな幼馴染の影響から、そしてその幼馴染を守りたいという願いから『正義の味方』を目指した。 大学卒業後すぐに警察官となった。しかし、就職2年目で一般人殺害の不祥事により退職。 「自分に『正義』を名乗る資格は無い」と言い残し、以後「夜刀神参仕」と名前を変えて裏社会に生きた。 201*年*月、北海道九城市にて対悪神組織【モノクロ】に所属。 初めは『正義の味方』の夢を捨て、ただの組織の下僕として戦っていたが、 組織仲間からの影響により、人の為に生きるという目的を見つけた。 さらにその後、自分の為に人を守ると決め、『正義の味方』の夢を再び掲げた。 そして特別な人の為になりたいとも願った。 しかしどんなに頑張っても叶わなかった。 2016年4月、悪神は消滅。【モノクロ】は解体した。 『正義の味方』の夢は叶った。しかし満たされなかった。 本当に守りたいもの、欲しいものが分からなかった。 だが、長い長い戦いの果てに、多くの友との交わりの末に、やっと見つけた。 それは──誰かを救ったという誇りだった。 全てを救おうとして何もかもを取りこぼした天宮志郎は 何かを守りたくて足掻いて何も掴めなかった夜刀神参仕は 最後の最後に、本当に守りたいものを見つけた。 どちらも正しかった。正しかったのだ。 ただ結末が、願ったものとは違っただけ…… 悔いしか残らなかったとしても、その過程に多くの理想を果たせたのなら…… 2016年*月、大切な仲間達の旅立ち、或いは眠りを見送り、 友を象った人形と日記を抱えて世界に旅立った。 『正義の味方』として、世界中の人々を救いに行った。 友への『想い』と、守ったものへの『誇り』を胸に 彼は今も世界のどこかで誰かを救っている。 守りたいものを守れる強さ それを信じられなくなる弱さ 守れたものを守れなかった辛さ 何も信じられなくなる脆さ 立てなくなっても 守りたいものを守れるのなら 全てを受け入れて 未来を探す 重ねた涙の果てに光を見つけた 祈りは時を超えて その意志は夜明けを灯す ──Brave Shine── 以下、過去情報 +記憶ノ欠片 記憶ノ欠片 ~ 正義喪失 +補足 時系列は夜刀神が警察に入ってから辞めるまでの間。〈欠片前〉は7~9歳の頃。 〈欠片五〉のみ一人称、他は三人称。 〈欠片四五六〉は秘密〈子供殺し〉の対象のトラウマ。あまり自分から話したがらないが、強く押される等、流れ次第じゃ話す。 +欠片零 欠片零 到達 彼はある名家の長男だった。 正義感が強く、子供の頃からよく困ってる人を助けていた。 時々無茶をしたが、日頃の行いが良いからと温かい目で見守られてきた。 独り善がりな正義になる事無く、時には失敗をしながらも誇り高く立派に育った。 大学卒業後すぐに警官になった。警官はずっと夢の職業だった。 +欠片一 欠片一 失望 彼は憧れの警官になった。だがそこでは腐った現実が待ち受けていた。 いくら必死に犯罪者を捕まえても 「勘弁してくれよお巡りさんよお!後で親父が金出すんだからよ!」 保釈金ですぐに釈放されたり、 「はっはっは、若いな君は。はて、指紋?足跡?何の事かね?」 証拠を偽装したり賄賂を流したりで無罪放免。 彼らはそうやって何も反省せずに犯罪を繰り返した。 「なんで私だけこんな目に会うのよ!主犯はあいつなのに!」 「俺はタダのアルバイトなんだよ!信じてくれよ!」 一方で金も権力も無い貧乏人は彼らのスケープゴートにされ、必要以上の処罰を背負わされた。 金と権力が全てだという世の中に失望した。 何よりも彼が失望したのは、彼自身もそうやって親の金と権力で守られてきたと言う事だ。 自分の正義が全ての人に認められたと思っていたのは間違いだった。 +欠片二 欠片二 消耗 それでも彼はめげなかった。 困ってる人を助けたいという気持ちは間違いじゃないはずだと、己の正義を貫いた。 彼は魔法使いになった。 理由は違法使いに対抗する為というのもあるが、それ以上に人を守りたかった。 しかしその気持ちは長くは続かなかった。 何をやっても上手く行った学生時代と違い 何をやっても上手く行かなかった。 罰するべき人には何もできず、守るべき人は守れなかった。 そもそも権力者に独りで勝てるわけが無かった。味方は一人もいなかった。 疎まれ、呆れられ、咎められ、笑われ、それでも耐えていたものの、 懲戒処分をきっかけに彼の気持ちは冷めていった。 +欠片三 欠片三 守レズ 「ねえ!まっ……」 青年が人通りの少ない道を歩いているとそんな声が聞こえた。 青年はその声に聞き覚えがあった。 声の出処に向かうと、以前関わった少女、少女を殴り引き連れようとする少年がいた。 少年が少女をいじめているようだった。少女は口を塞がれていた。 「おい、何をやっている」 「くそっ……何だよお前」 「その女に何をしている。今すぐやめろ」 「うっせえな引っ込んでろよ!」 「やめないなら貴様を……」 「そういやお前どっかで見た事あるな……警官か?あっはーなるほどね」 「俺が悪い事してるってわけ?ひゃははは!」 「こいつが俺を怒らせるからこうしてんだよ。俺は悪くねえ!」 相手が警官と気付いても悪びれるどころか開き直った。 ふてぶてしく青年に正面から立ち向かった。 「明らかにやり過ぎだ。それ以上は止めろ」 「うっせえなあ警察風情が!」 少年は苛立って少女を壁に叩き付けた。少女は物言いたげな目を青年に向けていた。 「俺に勝てると思ってんのか!俺は代議士の長男だぞ!」 その言葉に青年は顔を歪めた。こいつも親の力で好き勝手やってる連中かと、少年を憎んだ。 こいつを逮捕しても無駄だからせめてこの場を収めようと思った。 「犯罪は犯罪だ。その女を解放するまで俺はここを動かないぞ」 「…………ちっ!糞が!」 数秒睨み合い、そして少年は少女を乱暴に突き放して何処かへ行った。 少女に怪我は無かった。だがようやく解放されたのに未だに青年を睨んでいた。 「ねぇ……なんでもっと怒らなかったの?」 「言っても聞かないなら仕方ないだろ」 「なんであいつを捕まえなかったの?」 「あいつは捕まえても無駄だからな」 「だったらもっと叱ってよ!」 「前に言ったわよね!?困ってる人は助けるべきだって!」 「人を困らせちゃいけないってあんなに言ってたじゃない!」 「なんであいつを叱らないのよ!」 「……俺の役目じゃ無い」 「………………信じてたのに」 そう言って少女は去った。感謝の言葉は無かった。 後にその少女は死体で発見された。 少年にマンションから突き落とされたようだ。 決定的証拠が複数あり少年は逮捕され、少年の父親である代議士は辞職した。 罰するべきものには罰を与えられたが、失ったものは元に戻らなかった。 +欠片四 欠片死 殺メル 青年は惰性で過ごしていた。 目の前で守れるものを守れなかった自分を責めていた。 以前持っていた熱血的な正義感はその様子からは欠片も見られなかった。 そんな時、通報があった。 「監禁されている。助けて欲しい」という少女からの通報だった。 青年は誰よりも真っ先に監禁現場に駆けつけた。 もう二度と守れるものを失いたくなかった。 そこでは炎に包まれる中、刃物を持った少年と素手の少女が無防備に蹲る少女を追い詰めていた。 知識の弱い青年でも二人は魔法使い、戦士と魔道士だと分かった。炎は魔法のものだった。 (守れるものを失うくらいなら――) 青年は二人を殺そうと刀を抜いて突っ込んだ。 考えるより先に体が動いた。 「なっ!?」 右側の少年を袈裟斬り。 「いやっ!?やだっ!!」 続いて隣の少女を切り上げる。 二人とも一撃で倒れた。 未熟な魔法使いでは背後からの奇襲には対応できなかった。 かくして監禁された少女は救われた、はずだった。 +欠片五 欠片誤 堕チル 俺は二人を斬った後すぐに女の子の元に駆け寄った。 「おい!大丈夫か!俺は警察だ!」 「うぐ……怖かったよぅ……」 目立った傷は無かった。安心した。今度は守れた。 震える少女を強く抱きしめた。 「大丈夫だ……大丈夫だ……っ!」 少女を抱きながらそんな言葉を繰り返した。 少女を安心させる為に。 自分を安心させるように。 できればずっとこのままでいたかったけど、ずっとここにいるわけにはいかない。 「よし、安心しろ!今すぐ病院……に……っ!」 この子を安全な所に連れて行こうとしたその時だった。 体が動かなかった。 まるで体が固まってるようだった。 何をされた?さっきの魔道士の仕業か? そう思い、命令を聞かない体を力ずくで動かし後ろを振り返ろうとした。 「ぐっ!!」 少女から目を逸らした瞬間に頭に衝撃が走った。 何が起こったのか分からなかった。頭が上手く回らなかった。 「このっ……!」 左手で頭を支えて必死に意識を保つ。 この攻撃は何だ。ただの魔法攻撃じゃない。 じゃあ精神攻撃?異能者がいる?まだ共犯者がいたのか? なら殺さないと駄目だ。 よろめきつつも刀を握り、 がむしゃらに体を捻って背後を斬った。 ――この子を守りたい。 この子は俺が守らなきゃいけない。 ここでこの子を守れなかったら……!―― しかし、何も斬れなかった。 後ろには誰もいなかった。 血を流した二つの死体しか無かった。 「どういう……ことだ……」 意識が朦朧としてきた。 まとまらない頭を無理やり回そうとしたら 体中を壁やドアか何かで挟まれるような痛みが走った。 否――押し潰された。 「がああっ!!」 体中、指の先まで潰された。 この魔法には覚えがある。 「こいつはシャドウボックス!!」 空間を圧縮して敵を押し潰し恐怖を与える魔法。 以前受けた事があった。その威力も。その恐怖も。 そして攻撃された方向も分かった。 この方向は――後ろだ。 だが後ろにはあの子供しか―― 駄目だ。怖い。それ以上考えちゃ―― 「何をしてるバカ!早くそいつを逮捕しろ!」 それは同僚の声だった。 二つの死体の傍らで蹲ってる俺にそいつは―― 「加害者は一人の女性!被害者は―― ・ ・ ・ ・ ・ 二人の男女だ!」 「うあああああああああああああああああああ!!!」 +欠片六 欠片録 ソレカラ 監禁犯は捕まらなかった。 あの少女はパラライズとデストラクションを駆使して弱い魔法使いを攫う違法使いだった。 麻痺と放心と恐怖に囚われながらトラウマを負った彼は数日間廃人状態だった。 退院後、罪無き子供を二人も殺した責任を問われて警察から追放された。 本人も警官を続けたいとは思わなかった。 身も心も堕落した。悪魔と契約しチンピラになるまでにそう時間はかからなかった。 今ではとっくに熱血的な正義感は無くなっていて、組織の命令に従う事だけが夜刀神の全てとなっていた。 守るべきものを守れないどころか、自分の手で殺めた彼に正義を名乗る資格は無かった。 +欠片前 欠片善 憧レノ全テ 「KEEP OUT」のバリケードテープが広げられた、どこかの地下の構内。 たくさんの野次馬が蠢く傍ら、人が通らない柱の下で 十歳にも満たない男の子が高校生の少女に抱きしめられていた。 是は彼の欠片。 是は彼の全て。 是は彼が進み始める前の記憶。 是は彼が覚えた最初の想い。 「うぐっ……えぐっ……ひっく……」 「ええぇん……よかったですぅ……ぐす……」 「おいおい……おちつけって」 「坊やが生きてて……えう……本当によかった……えぐっ……」 「抱きつくほどじゃ……」 「だってっ……君には……死んでほしくなかったからっ……」 「今までずっとっ……君を探してたんですっ!」 「うわああああん!」 「い、痛いって……なんでお姉ちゃんがそんな事したんだよ」 「母さんか父さんの知り合い?」 「いえ……さっき道に迷った時に……うぐっ……君が案内してくれたんです」 「坊やに案内されなかったら私、逃げ遅れてました……」 「ああ……さっきの」 「だから……坊やは無事でいてほしいって、心配でっ……ぐすっ」 「……それだけで俺を」 「はいっ!……私……今まで誰かに助けて貰った事ってあんまり無くて……」 「ドジ踏んでばっかりだし……何やっても全然上手くいかないし……」 「だから坊やだけは助けたいって思ったんですっ!」 「………………えっと、その……」 「ひっく……どうしました?」 「……ごめんなさい」 「へ?」 「あれは、その、適当に言ったんだ……」 「映画館なんて行ったこと無いし……それに…………」 「それに?」 「……その……嘘でもいいやって……」 「ふふん、大丈夫ですよ」 「嘘でもいいんです!気にしません!」 「え……?」 「だってあなたのおかげで助かったんですから!」 「で、でも……」 「いいんです!むしろ私の方からお礼を言わせてください!」 「私を助けてくれて、ありがとうございます!」 「………………お姉ちゃんみたいな人、見たこと無い」 「え?」 「……みんな嘘をついたら怒るし……それに」 「そんな笑顔は初めて見た」 「笑顔……ですか?」 「うん……お姉ちゃんの笑顔……凄くキラキラしてる」 「お姉ちゃんみたいなキラキラした笑顔、初めて見たよ」 「は……ぅ……」 「……そんな風に言われたの、私も初めてです」 「…………えへへ」 「……俺変なこと言った?」 「いえ、嬉しいです!」 「嬉しいの?」 「はい!とてもとても……嬉しいですっ!……ぐすっ」 「そう……変な人」 「変でもいいです!ありがとうございます!」 「お礼に頭をなでてあげますね!」 「ひ……う……」 「よしよし」 「なんで……」 「なんでそんなに俺と仲良くできるんだよ」 「だって……えっと、お友達だから、でしょうか?」 「友達……」 「あ、もしかして……嫌ですか?」 「嫌じゃ……無いよ」 「うん……嫌じゃ無い」 「えっと、あの、ありがとうございます」 「えへへ、何だか涙が出てきちゃいました」 「あ、でも最初から泣いてるから同じですね、あはは」 「あはは……お姉ちゃんって凄いな」 「へ?」 「だって凄く笑うし、凄く泣くもん」 「凄く面白い」 「そうでしょうか……よく分からないや」 「たぶんそうだよ」 「うーん……まあいいです!じゃあ、私とお友達になってくれますか?」 「うん、いいよ」 「俺もお姉ちゃんの事、もっと知りたい」 「わあい!ありがとうございます!」 「うわっ……お姉ちゃんすぐに抱きつくな」 「だってお友達ですから!」 「そうかなあ……まあいいや」 「うん!じゃあ早速私と遊びましょう!どこがいいですか?クレープなんてどうでしょう!」 「うーん……お姉ちゃんに任せる」 「分かりました!私に任せて下さい!えーっと……」 「そう言えば私達、まだ名前を知らないですね」 「あ……そう言えば」 「まずは名前の交換ですね!」 「私の名前は―――― ――――記憶はそこで途絶えている。 過去譚等 +参加記録 参加回数 日時 GM シナリオ名 同卓メンバー ログ No.1 2/1 梅酒 ゴブリン退治 松田永梨/滑川霧人/餡餅童子/Mr.ジョンソン LOG No.2 2/6 ぴゃー 【運命のルーレット】 ケラウノス・L・サンダーボルト/ほむーん/ミラ・カーティス/勅使河原・フィン LOG No.3 2/9 レン 解き放たれしゴリラ 東雲陽翔/デュー/ケラウノス・L・サンダーボルト/ジェネラル LOG No.4 2/10 梅酒 『こんにちわ赤ちゃん』 アラン・フォスダイク/エカテリナ/玖蘭・アーデルハイト/滑川霧人 LOG No.5 2/20 FEマン 地下闘技場の謎 Mr.ジョンソン/デュー/エカテリナ/エクレア LOG No.6 2/21 リース 聖者無き地に咲く桜 2話 東雲陽翔/毒島聖/ベン・ケノービ LOG No.7 2/24 梅酒 ホムンクルスは無邪気に笑う 滑川霧人/エカテリナ/エル LOG No.8 2/28 灰人 TARGET EX 「仇敵」 松田永梨/水野ケイ/ナハシュ=シャホル/ジムゾン LOG No.9 3/4 スネコ 『【耐性生物駆除】』 松田永梨/オリバー・L・ウォード/ビリー/のらくろ LOG No.10 3/5 ペンネ 『魔石=300円』 ほむーん/水野ケイ/丹赤朱美/蕪姫 LOG No.11 3/7 たまこ まどろみ、或いは嘆色の夢 丹赤朱美/勅使河原・フィン/灰空曇/レイン・A=G LOG No.12 3/14 レン 麻雀物語 玖蘭・アーデルハイト/武也・D・プロドセル LOG No.13 3/20 レン ヒーロー爆散 玖蘭・アーデルハイト/オリバー・L・ウォード/H・D・エイブラムス/ナハシュ=シャホル LOG No.14 3/21 梅酒 『クレイジーフェイク』 玖蘭・アーデルハイト/松田永梨/アラン・フォスダイク/滑川霧人 LOG No.15 3/25 はきの 赤い霧に沈む街:再び 東雲陽翔/灰空曇/武也・D・プロドセル/ケラウノス・L・サンダーボルト LOG No.16 3/26 比那名居 『Crazy town Crazy life』 アトラ・グリード=グラード/灰空曇/蕪姫/ジェネラル LOG No.17 3/30 薊 『騙して悪いが仕事なんでな』 彼岸花情/玖蘭・アーデルハイト/灰空曇/ケラウノス・L・サンダーボルト LOG No.18 4/9 メイト Ep4『言葉事件-SpeakLow-』 武也・D・プロドセル/デュー/のらくろ/毒島聖 LOG No.19 4/15 リース 聖者無くとも日は昇る ベン・ケノービ/蕪姫/ルーキス・オルトゥス/エカテリナ LOG +ドラマリスト No.3 デュー(敵)(受) No.5 デュー(好) ※時系列はセッションNo.7~No.8の間、ドラマNo.7の後 No.6 東雲陽翔(好) No.7 エカテリナ(好)(受) No.8 松田永梨(好) No.9 松田永梨(好) No.10 ほむーん(好) No.11 東雲陽翔(好チケ)(受) No.12 ダニエル(好失敗) No.12 クラン(好)(受) No.13 クラン(好) ※時系列はセッションNo.14~No.15の間、ドラマNo,14の後 No.14 松田永梨(好) No.15 東雲陽翔(好) No.16 アトラ(好) ※時系列はセッションNo.17~No.18の間、ドラマNo,17クランの後 No.17 ジョー(好)(受) ※時系列はドラマNo,17クランの前 No.17 クラン(好) シーンNo.1 東雲陽翔(好) GMチケット クラン(好) No.19 ルーキス(好) シーンNo.2 クラン+永梨(好) シーンNo.3 アトラ +特記アイテム アルケーの帽子 アルケーがこの世界から消滅した時に遺した形見。 ちゃぶ台の上に大切に保管され、 殺風景な夜刀神の家の唯一の装りになっている。 ※関連セッションNo.7 ホムンクルスは無邪気に笑う ※立ち絵は能見クドリャフカ(リトルバスターズ) クランのあみぐるみ クランを象ったあみぐるみ。 不器用なりに(文字通り)魂と愛を、そして黙って死ぬなという想い──願いを込めて作った。 部屋に押しかけてきたクランに別れ際、眠りに堕とされる間際に渡した。 (大事にされていればいいのだが……)と夜刀神は若干気にしている。 ※関連ドラマNo.13 クラン(好) 【卓No.17追記】 クランにモノクロメンバーの前でからかわれた。大事にされているのは分かったけど恥ずかしかった。 アリスのあみぐるみ アリスを象ったあみぐるみ。 (アリスとはアトラが依頼中に拾った(買った)人造人間の少女だ。現在彼女の家に住んでいる) 短い手紙と一緒にアトラに贈った。今はアリスに与えられてるらしい。 救われたお礼(アリスを殺さずに済んだ事から)、アリスへの気遣い、そして 短命のアリスを看取るアトラを案じる想いが込められている。 ※関連ドラマNo.16 アトラ(好) +夜刀神の日記帳 +001 1~3ページ目 ※関連ドラマNo.11 東雲陽翔(好チケ) 俺には自分というものが無い。 ……と言えばまたあいつに笑われるんだろう……いや笑いはしないな。あいつなら怒るか。 兎に角俺は過去を捨てた……違う。過去を捨てたい。捨てて割り切りたい。 だが俺は割り切ったつもりでいて未だに割り切れていないようだ。あいつに言われた通りにな。 ああそうだ。俺は過去に囚われている。あの醜悪な地獄に囚われている。 だがあの地獄を後悔はしない。 あれは馬鹿げた正義に取り憑かれた俺に相応しい最悪の末路だ。あれは昔の俺には当然の結果だ。 いや。 そうじゃないな。 俺が本当に割り切れるやつなら、昔の地獄を地獄だとは思わない。 そうだな。俺は未だに後悔している。あの地獄を、そして俺がやってきた全てを後悔している。 きっと俺はそれを永遠に後悔するのだろう。 忘れたくても忘れられないのだろう。 それを戒める為に俺は日記をつける。まあそれだけが理由では無いのだが。 どんな地獄を経験してきたかなどには意味が無い。それが地獄であったと言う事実が重要だ。 なのでそれについては筆録しない事にする。 まあ、簡潔に記せば、監禁犯を被害者と勘違いし、無実の子供を2人殺したのだ。 あの監禁犯は精神を犯す魔法を使って俺の動きを封じ込めた。あれで俺は暫く廃人状態になった。ああ忌々しい。 本当に書きたい事を忘れそうなので話を戻す。 どの道過去には戻れない。あいつらエリートは俺のような落ちぶれた輩は相手にしない。 これからの事を記す。 これから残せるもの……陽翔は人と過ごした時間と思い出だと言った。 たかが思い出に何の意味がある、と、以前の俺ならそう言って吐き捨てただろうな。 だが今の俺は、不思議とそれを捨てられない。 俺の知り合いに残り1年で死ぬホムンクルスの少女がいる。 あいつの事を想うと思い出がとても大切なものに思えてくる。 あいつが何も楽しい思い出が無いまま死ねば、あいつはきっと最期まで悲しく寂しいのだろう。 そう想うと何故か胸が苦しくなる。 どうせ1年で死ぬと言うのに、何を気に病んでいるんだろうな俺は。 しかし陽翔に言わせればそれも強がりらしい。自分を誤魔化しているらしい。 ああ。 そうだ。 俺はあいつに死んで欲しくないのだ。 あいつには1年と言わず何年でも生き続けて欲しい。 だがそれは叶わない願いだ。 ならばせめて最期まで幸せのままで居て欲しい……と言うのは俺の我儘だろうか…… 眠くなった。 続きは明日だ。 既に消えたホムンクルス。 いずれ死ぬホムンクルス。 善性の使徒であり、悪を怨む怨霊でもある少女。 人間では無く、人間らしい、人間以上に輝くあいつらの事も、いずれ記すとしよう。 +002 4~9ページ目 (文字を消したり、ページを破った跡がある) (破られていないページには松田やほむーん、アルケー、陽翔の事が箇条書きに書かれている) 日記というからにはすらすら書けるものだと思っていたが、思うように書けない。 そもそも思い出や記憶をまとめるノートは日記と言えるのか怪しい。 これはきっと日記では無く備忘録なのだろう。 忘れた時の為に備える記録。 備忘録にしては長すぎるノートになるが、 過去も未来も今も何もかもを置き去りにしてきた俺には丁度いいかもしれない。 なら連日書かなくても問題無い。しかしこのまま貯めておくというのもバツが悪い。 貯まった課題は早めに消化しておきたいものだ。 +003 10~12ページ目 ※関連ドラマNo.12 クラン(好) 暫く続きを書けないでいたが、ようやく書けるようになった。 今日は依頼で知り合った女に会った。 会ったとは言うが、自分から会いに行ったのでは無く向こうから押しかけてきた。俺の部屋に勝手に侵入してきた。 何とも非常識な奴だ。不法侵入罪で訴えてやりたい。ここに警察はいないが。元警察しかいないが。 名前は伏せておくべきか。あいつのように誰かに覗かれないとも限らない。 ……いやいいか。俺の日記を覗き込む奴など、人の心にズケズケと入り込む奴など、あいつくらいだろう。 しかし俺に恨みのある奴に見られたら不味いな……簡単には見られないように隠しておかなければ。 どうせこの日記帳の存在を知ってるのはクランだけだ。 あいつは人を誂うのが好きなようだ。 「風の吹くまま気の向くままに」と俺に遊びに来たようだが、余程退屈なんだろうか。 音も無しに勝手に侵入するのはどうかと思うが…… しかし見られて困るものは無い。家財も装飾も大してない殺風景な家だ。 勝手に覗かせておけばいい。 アレはアレで面白い奴だ。普段煽られるのは鬱陶しいが、あいつには悪い気はしない。 暇で退屈ならいつでも俺に遊びに来いと言ってもいいくらいには気を許している。 まあ、とっくにこれを覗かれたから手遅れとも言えるが……好きにさせておこう。 きっとあいつも退屈なんだろうからな。 さて本題だ。 今まで他人との繋がりを避けてきた俺はその借金を返さなければいけないようだ。 女慣れ以前に人慣れ。俺は初歩的な問題から始めなければいけない。 己の過去を捨て、己を切り離してきた俺には当然の義務なのだろう。 ……義務というのもどうなんだかな。 俺はそれを義務だと思ってやりたいのか?違うな。 俺は好きな人の為に生きたいのだ。これはそうする為に必要な責務であり、 それをなおざりにしてきたツケだ。 相手の望み、意志、傍にいる事、言葉で言えば簡単だが、俺には困難だろうというのは想像に難くない。 果たして俺にそれが務まるのだろうか……意識はしておくが…… そう言えば「焦りは禁物」とも言われたな。ならばあまり強く意識しない方がいいのかもしれない。 まあ……何とかやっていこう。気長に学んでる時間は無いかもしれないが、他にやる事も大して無いのだ。 月が流れるようになだらかに進めばいい。 明けない夜は無いが、夜はまだ長いのだから。 ……こう書いていると、俺よりクランの方が俺の事を知っている気がするな…… それはそれで不甲斐ないのだが……まあ自分の事は他人の方がよく見えるとも言うしな。 気にしてもしょうがない。だから気にしないでおこう。 きっとそれがいい。 +004 13~18ページ目 ※前半 関連セッションNo.13 ヒーロー爆散 ※後半 関連セッションNo.7 ホムンクルスは無邪気に笑う 「心が変われば態度が変わる」とは誰の言葉だったか。 「見方が代われば態度が変わる」とも言ったか。もしかしたら逆かもしれない。 まあどうでもいい。兎に角変わったのだ。 オリバー・L・ウォード。ナハシュ=シャホル。 以前一度会ったはずだが、全く印象が違って見えた。 ナーシアは以前は鬱陶しい奴だという印象だったが、今回は機敏に動ける器用な奴という印象だ。 それに観察眼だか洞察力だか……まあ中々できる奴だな。口数の多さは玉に瑕だが。 オリバー……あいつは子供という印象だった。 猿を連れているがむしろ猿に飼われているんじゃないかと思うくらいにガキだ。 まあその猿の実態は悪魔だが。そう、ガキだ。正しく子供。 異常への覚悟、恐怖や悪への警戒心、そんなこの街にいるならあって当たり前のものがあいつには欠けているように見える。 まあ、その印象は今でも変わらないが、あいつにも意地を張るくらいの度胸はあるようだ。 猿を飼い慣らす程度には成長したのかもしれない。 俺が変わったのか、見えていなかったのか、或いはあいつらが変わったのか。 いずれにしても面白くなったものだ。この灰色にくすんだ凡庸な街も中々に彩られているようだ。 俺やエイブラムスという黒も、あいつらを引き立てる色と言えるのかもしれない。 彩りと言えば、あの赤い奴らは無事に生き返ったらしい。 仲間も殆ど生き返った。悪魔に操られた亡霊少女は救われた。 あいつらもまたこの街を彩るのだろう。 ……まあ仲間の1人は俺の仲間が殺したのだが。 あいつはあいつで無鉄砲過ぎる。とんだお転婆少女だ。 少しは自制を覚えるべきじゃないか?まあ煩く咎めるつもりは無いが。 仕事の邪魔にならないように見張っておく必要はあるかもしれない。ドジを踏む可能性が万が一にもあり得る。 ……………… 一人じゃない、か。 本当に好き勝手やりやがって。あいつめ。 しかし以前から惹かれた奴らの事は未だに上手く書けないな……そう昔の事でも無いんだが…… 昔の事より今持っている印象を書くべきか。昔の事に囚われるべきでは無いだろう。 今回のようにあいつらにまた会えば違う印象を持つかもしれないしな。 それにしてもあいつらには久々に会いたいものだ。長い間会っていないように感じる。 ざっと3人の事をまとめよう。 既に死んだホムンクルス、アルケー。 いずれ死ぬホムンクルス、ほむーん。 善性の使徒であり、悪を怨む怨霊、松田永梨。 あいつらの記憶を手短に書く。 アルケーは以前依頼で護衛を任された奴だ。 護衛、と言うよりはベビーシッターに近い。 白い髮に青い目。俺の肘下程度の身長で、まあ、美しい少女だ。 何よりもずっとにこにこと微笑む奴だった。それは陰りが無く純粋で、何かを偽るものでも誤魔化すものでも無く、 ただそれをありのままに見て綺麗だの楽しいだのかっこいいだのと素直に思い微笑むような奴だ。 きっとあいつはあらゆるものを受け入れるのだろう。 悪を拒まない。どんな悪でも受け入れる。 何でも受け入れると書くとまるでシスターや女神のようだが……あながち的外れでは無いんだろう。 マスターの理想。神の領域に至った理想のホムンクルス。 そのせいで3日しか生きられない儚い子。 偶然産まれてしまったと聞いたが、まあそんな情報は些細な事だ。 あいつは俺の過去を覗いた。憐れみや同情はしなかった。恐怖も無かった。 ただ楽しそうに無邪気に、興味のあるものをもっと知りたいという純粋な子供のように俺の心を覗くのだった。 あいつは…………完全体だった。 シスターどころか女神と言ってもいい程に、理想のホムンクルスだった。 あいつは最期にお姉ちゃんといつか会えると告げた。 お姉ちゃんとは子供の頃によく遊んだ、まあ、幼馴染のようなものだ。 よく笑いよく泣く、子供みたいな奴だった。俺より7,8つ程度は年上なのだが。 数年間付き合って、というか遊んで、じきに進級か何かの事情で会わなくなった。 あの頃の記憶は殆ど曖昧だが、まあ、楽しかった。 人を助けて泣くような奴など、あいつくらいだろう。 この落ちぶれた身ではもう会う事は叶わないと思うが、それでもアルケーは会えると言ってくれた。 もしかしたらそれは俺への慰めで、本当は会えるのか、そして繋がってるのかは知らないのかもしれない。 だが、救われた。 俺の闇一色の過去の中で唯一楽しかった思い出がそれだから。 俺は、救われた アルケーは、俺と2人しかいない場所でそう告げて……そして、消えた。 ああ。 消えたとも。 あいつは。 神の領域に至ったから。 だから、消えた。 「よかった」 「もう 寂しくない ね」 それがあいつの最期の言葉だった。 それだけは今も忘れていない。 哀しくないと言えば嘘になる。 これが哀しくない訳が無い。 哀しいに決まっている。 それでも俺は前を向くしか無いのだ。 過去には戻れない。 未来は見えない。 ならば今を大事にするしか無い。 アルケーには3日と言わず、俺が死ぬまでずっと生きていて欲しかった。 いや、死ぬまでと言わず俺が死んだ後もずっとずっと生きていて欲しかった。 だがそれは叶わない願いだ。 だから俺はせめてアルケーの事を忘れないでいく。 アルケーと過ごした事、アルケーと遊んだ事、そしてアルケーの最期も、 一生手放さない。 一生忘れない。 ああ。 俺は一生後悔するのだろう。 何も守れなかった俺の生涯を一生悔やみ、嘆き、哀しむのだろう。 だが、それでいい。 俺には今がある。 今があればそれでいい。 今の幸せがあればいい。 例えそれがこの先無くなってしまうとしても。 何かを失うとしても。 失い続けるとしても。 そこに幸せだった証は残っているのだから。 それがあれば、今が無くても、何も掴めなくても、 生きていける。 ……生きていける……はずだ。 時間をかけ過ぎた。もう寝ないと明日に支障が起こる。 今日はここまでにする。 +005 19~23ページ目 ※関連セッションNo.14 クレイジーフェイク この間の依頼は正直堪えた。 守る権利を奪われるわ女にされるわで調子が狂う。 恥じらう余裕も無かった。 オッサンは腑抜けになるし松田と滑川はノリノリだしクランは参るし散々だった。 戦闘の時こそクランを奮い立たせる為に威勢良く怒声を放ったが、あれは俺の為でもあった。 守る権利を奪われた俺の身ではああでもしないとあいつらを守れなかった。 魂を削ってでも意地を張らなければ誰も守れなかった。 ああ、物凄くきつかった。 おまけに麻痺と重傷の呪いで体を縛られる。 終いには神の雷に灼かれる。 生きてるのが不思議なくらいだ。 あの体が痺れ鈍る感覚と雷撃──ありとあらゆる細胞が破裂し神経を悉く焼き尽くし焦がすような痛みは今も忘れられない。 もう二度とあんな羽目にはなりたくないが、それであいつらを守れたなら、 俺はそれでもいいと心から思う。 それに、俺は死ななかったしな。 悪魔から押し付けられた呪いで俺は死ななかった。 不死の呪い。 死を許されない呪い。 代償は魔力と信仰──想い。 想いの強さ。信じる力。 俺は──あいつに想われた。信じられた。 俺はこんな所じゃ死ねない、終われないと。 いや……それだけじゃないな。 あの時、クランに抱きとめられていた時、微かに聞こえたものがある。 焼け爛れた体でも、焦がし尽くされた意識でも、あいつの想いは聞こえた。 あの時は頭が焼けていてよく分からなかったが、今なら分かる。 あいつは俺に、死んで欲しくないと、生きていて欲しいと、 願った。そして叶った。 ならばこれは願いなのかもしれない。 不死の願い。 ああ…………悪くないな。 願われるなら、生きてやろうという気になる。 はあ。 俺はあいつに背負われてしまったのだな。大して何も持って無い癖に。 まあ、お転婆娘なあいつなら俺が死んでも案外ケロッとしてるのかもしれないが、 しかし全く平気とはならないだろう。あいつはあいつで平気そうに振る舞っておきながら内面で気にするように見える。 もし俺が死んだらあいつはどれだけ哀しむんだろうか……考えても仕方ないな。 それにしても妙にあいつの事が気にかかる。 割りと話しやすいし、気を許してるし、教えを請うたり助けられたというのはあるが、それだけでは無い気がする。 親近感、慕い、敬い……どれも近いが何か違うな。 何よりあいつの場合、近くにいると安心すると言うより不安になる。 何故だろう。嫌では無いのだが…… さて。 話を切り替える。 久々に会いたいと思っていた松田に会えた。 先程も名前を出したが、今回の依頼のメンバーだった。 まあ、会えた。会えたはいいんだが……筆舌に尽くし難い。 状況が状況だし、俺は調子が狂っていたし、松田は変なノリだったし、戦闘では俺も松田も皆夢中だったし、 色々ありすぎて書く事がまとめられない。 いや、無理。マジであの異界はおかしい。正気の沙汰じゃない。イカれてる。 とてもじゃないがついていけない。 ……ああ、でも松田に話がしたいと言ったんだったな。 確か夢中になってる最中に言ったはずだ。 女の声だからいまいち自分で言った感覚がしないんだが……まあ、言った。 近いうちに会いに行こう。それまでに俺の感情を整理しておかなければ。 でなければまたあいつの思いを聞き逃してしまう。 それと俺と会った時にあいつが何を思っていたのかもなるべく振り返るとしよう。 ……やめだ。人の気持ちを考える余裕が無かった頃の俺の心象など当てにならない。 まあせめてあいつの言葉だけでも可能な限りまとめておくか。 しかし眠い頭でやる事じゃないな。 焦ってはいけない。 落ち着ける時に考えよう。 続きはそれからだ。 +006 24~28ページ目 ※関連ドラマNo.14 松田永梨(好) 最後に日記をつけたのは何日前だったか。長らくつけていない気がする。 と言うのも最近は色々あった。 それにある事に集中していた。 まあ、編み物なのだが。 何故編み物なのかと言えば、人形を作りたいからだ。 人形があれば消え逝く人の形を忘れないで済む。 人造人間やホムンクルスを作るという手もあるが、俺はその手の魔術には通じていないし、 何より、体は作れても魂は再現できない。 死んだ者はもう戻れない。再現出来たとしてもそれは元の魂に似た別人だ。 それは一番やってはいけない事だと思う。 なので俺は人形を作る。 何も俺は人間を作りたいとは思っていない。人の形を忘れたくないだけだ。 ちなみに編み物で作れる人形はあみぐるみだ。 人型の編み方を覚えればあとは毛糸の色や太さを変えるだけでアレンジが効く。細かい装飾が必要なくらいだ。 編む技術も一旦コツを覚えてしまえばどうということはない。 まあ……そう容易くは無かったが。 基本独学だ。この図体で手芸教室とやらに行こうものなら門前払いだろう。 肝心な所は永梨の伝手で学んだ。永梨がいなければ出来なかった。 さて、その永梨だが、この前話をした。 得られたものはいくつかあるが、まずは永梨の事について綴る。 結論から言えば、上手く行ったと思う。 俺の言いたい事を言えたし、永梨の本音を聞けた。 やはり永梨は迷っていた、と言うより、今も迷っているらしい。 しかし永梨はそれでもいいらしい。 人は迷うものだから、迷う事自体が人として大切な事だから、と。 願わくば俺はその迷いを振り払う手伝いをしたいのだが、あまり考えない方がいいだろう。 迷っているのに無理に答えを出させれば、きっと余計なお節介になる。 俺に必要な事は傍に居て支える事なのだろう。 いざ永梨が迷いに押し潰されそうになった時に助けられる事。 いざ倒れそうになった時の支えとなる事。 しかしいざという時に永梨の傍に誰もいてやれなかったら永梨は誰にも頼れない。 誰しも常に永梨の傍に居られるとは限らないから、その可能性は常に残る。俺とて例外では無い。 だが永梨なら俺以外にも助けを借りる事ができる相手がいる。 俺が傍に居られないならそいつらが、そいつらが駄目なら俺が傍に居ればいい。 永梨を助ける役目は俺では無いのかもしれないし、俺かもしれない。 はたまた誰も永梨を助けられないかもしれない。 考えれば考える程キリがないが……まあ、考えても仕方ないのだろう。 永梨は大丈夫だと言った。ならば俺はその言葉を信じよう。 陽翔もいる事だしな。案外、俺が思っているより永梨は大丈夫なのかもしれない。 心配御無用。それならそれで気が楽になる……物足りなくもあるが。 ……まあ、大丈夫だろう。 迷いを迷いと言い切った永梨の事だ。 今の永梨なら、大丈夫じゃない時はそう言うと思う。 その時に手を貸せばいい。 もしかしたらまたあの夜のように意地を張るかもしれないが、その時は手を引っ張ってやる。 まああの時は上手く行かなかったが……今度は上手くやるさ。 ここで今日の日記を終わらせてもいいんだが、俺はあと1つ書かなければいけない。 自分の事。 壊れたもの。失くしたもの。 今まで俺は何を失ってきたんだろう。 正義、意志、命…… 色んなものを失ってきたように思う。 だが、それでも 本当に大切なものは失っていないらしい。 人を想う事ができる心。 消えない罪にずっと縛られる必要は無い、と、 永梨はそう言って俺を受け入れた。 この気持ちはどう表したものか…… +007 29~32ページ目 ※関連ドラマNo.15 東雲陽翔(好) ※締め括り 関連ドラマNo.13 クラン(好) 陽翔と話してようやく分かった。 俺は不安なのだ。 再び正義を張る事が不安。 どれだけ強く仲間を想っても罪は消えない。 子供殺しの罪。 ああ、これは不安じゃないな。 恐怖だ。 再び子供を殺す羽目になる事を恐れているのだ。 これが迷い、か。 そうか。 忘れていた。 ずっと自分の事、正義や意志を捨ててきたから 迷うような事が今まで無かった。 いや、迷うような事を捨ててきた。 迷いを放棄していた。 迷い。迷いか。 永梨や陽翔もこんな気持ちだったのか。 何となく分かった気がする。 どれだけ悩んでいたかは想像つかないが、まあ分かる。 分からないけど分かる。 こいつは重い。 重すぎる。 置いていきたくても体に引っ付いてくる。 死ぬまでずっと背負わなければいけない十字架のようだ。 考えれば考える程重みを増す。 体が押し潰される。 だが、背負わなければいけないんだろう。 俺が俺である限り、こいつを背負って前を向く。 迷う事自体が人として大切な事だから、 こいつを前では無く背中で背負う。 何、いざとなりゃ仲間の肩を借りればいいさ。 独りでやってどうにかなるもんじゃない。 だからあいつらがしたように、壊れそうになればあいつらに助けて貰えばいい。 本音を言えば、誰かに背負わせたく無いのだがな。 それだと陽翔に怒られる。 そう言えば前に陽翔に言ったのだった。 「お前に全てを救う力は無い」 それは俺とて同じだ。 それに、陽翔にも心配かけちまったからなあ。 あまり無茶をしてはいけないか。 不死の呪いだって限界があるのだから、程々にしなければな。 仲間を頼るってのも、まあ、悪くない。 俺も誰かに頼られるような奴になれてりゃいいんだがな。 なあ?お転婆娘。 独りで背負い込むくらいなら俺の元に来い。これは俺の我儘だ。 お前に何があったのか、何に迷っているのか分からんが、まあ、いつか聞かせてくれればいい。 独りで死ぬな。 生きろ。俺も生きるから。 +008 33~40ページ目 ※関連ドラマNo.16 アトラ(好) ※アリスについて 関連セッションNo.16 Crazy town Crazy life 最近は色々ありすぎて何から書こうか迷ってしまう。 しかしそれでもこの日記帳は続けなければいけないと思う。 いや、続けたい。 思いを記録する為に。 想いを確認する為に。 実際、色々ありすぎて何があったのか、何を思っていたのかを忘れかけれてるからな。 落ち着ける今のうちにやっておこう。 主題は大まかに分けて二つ。 クランとアリス(アトラ)。 今日は書きやすい方のアリスについて書く。 クランの事は書きづらいというか、まだ整理がついていないというのが正直な心情だ。 とても気軽に書ける事じゃない。なので一旦置いておく。 と言う訳で、本題だ。 アリス。 正義の象徴、だった人造人間。 後から聞いた話も含めて、まずはアリスと出会った出来事から説明しよう。 アリスは最初は敵として出会った。 あいつは俺達を悪とみなした。 自身を「正義」と名乗り、悪を滅ぼす、正義の象徴。正義の執行者。 故に、アリスに悪と断定された俺達がアリスと戦うのは当然の結果だ。 細かい事情は省く。兎に角、俺達はアリスと戦った。 戦い、そして俺達が勝った。 その後アリスはアトラの家に引き取られた。 今は正義の執行者としての役目を捨て、普通の子供らしく育っている。 まあこの先あいつも正義を貫くようになるかもしれないが、その時はその時だ。 最初に見た正義は余りにも独り善がりだったが、今ならアトラの教育で丸くなってるはずだ。 しかし、独り善がりな正義と書くとどうしても永梨を思い出してしまう。 あの時は永梨の想いや悩みを聞かなかった。いや、聞けなかった。 今回もアリスを止めようと説得したが、上手く行かなかった。 最初はてっきりアリスの主人の絶対命令にだけ従う人形──道具だと思った。 自身の体がいくら傷付いても戦いの手を止めない様子は、まるで絶対命令を課された人形だった。 主人の道具として、正義という名目を与えられ、殺戮を行っているのかと思った。 だが違った。 アリスの主人──"お父様"は、とっくにアリスの手で殺されていた。 アリスにとっての"お父様"とは、アリスの武器の大鋏だった。 あいつは主人からの命令ではなく、あいつ自身が持っていた正義に拠って殺戮を行っていた。 あいつはあくまでも自分の価値観で行動していた。 あいつは自分の正義を持っていた。 しかしそれは余りにも独り善がりだ。 何せ誘拐犯を殺す時に子供まで巻き添えに殺すくらいだ。やり過ぎだ。 それでも、あいつにはあいつの正義があった。 正義を貫き、悪を挫くという意志があった。 それだけでもあいつは人間らしいと言えるだろう。 ただの道具と違って意志があるのだから。 俺はあいつの意志を見抜けなかった。 ああ全く、俺はこういう手合は苦手のようだ。面目無い。 最もあいつがこの街の認識災害に染まっている以上、俺が見抜けないのは当然かもしれないが、 俺は人を見抜く事に関しては半人前、と言うのは認めざるを得ないのだろう。 …………ふむ。 こんな風に書くと誰かに怒られそうだ。 それに、アトラやジョーならひょっとしたら違う事を言うのかもしれないな。 ジョーならきっと「アタシには見抜けない事ばかりよ」なんて言うに違いない。 アトラなら「そんなの当然でしょ」と言いそうだ。 しかし……アトラはジョーとは何か違う気がする。 アトラの場合、ジョーとは違って何かの強迫観念に突き動かされているように見える。 強迫観念か、或いは責任感か。 普段のお調子者っぷりは案外その反動なのかもしれない。(まるでどこぞのお転婆娘だな) と、考えた所で結局は妄想に過ぎたいのだが。勝手に他人の身で被害妄想をしてるだけだ。 例え責任感で動いていようが、それがアトラの望んだ事なら気にする事じゃない。 それに今回はアトラがいたからアリスが救われた。 そうだ。 アトラはアリスを人間だと見た。信じた。俺とは違って。 だからアリスは人間でいられた。救われた。 アリスが救われた事で俺も救われた。 俺だけではアリスを勝手に道具と断定し、守りたい人を殺す所だった。 また子供殺しの罪を重ねる所だった。 無論、アリスが道具として処分される可能性もあったのだろう。 アリスは殺されても仕方ない事をした。きっとアリスを殺したとしても誰も責めないのだろう。 だが、それでも、アリスを殺さなくてよかったと思う。 そしてアリスが人間として生きていられて本当によかったと思う。 どっちもアトラがいなければ実現しなかった結末だ。 アトラによってアリスが救われ、俺も救われた。 過程がどうあれ、救われた人間がいる。 ならばそれでいいでは無いか。 終わり良ければ全て良し。 文句無しの花丸だ。 いや、犠牲者はいたが……まあ、十点程度の減点にしておこう。 俺には関係無いし依頼人は納得したし、俺にとっては十分ハッピーエンドと言える。 あの後もアトラはちゃんとアリスの面倒を見ている。 アトラも楽しそうだし、あれなら十分アトラに任せられる。 財力も申し分無い。豪邸住まいの金持ちは伊達じゃないな。 最もアリスの教育をアトラだけに任せっきりにするのは気がかりなので 暇があればこれからも様子を見に行こう。ひょっとしたらアリスも喜ぶ……かもな。 喜ばなかったら様子を見に行くのが嫌がらせになってしまうんだが…… やけにアトラに悪いチンピラのイメージを持たれていたようだし…… ……まあそのイメージは払拭されたと信じたい。 それに、気がかりな事は他にもある。 アリスは戦う度に魂をかなり削ると聞く。 武器の大鋏が失われた今は戦闘能力こそ低いものの、無茶をする可能性は否定できない。 あいつにだって正義を貫く意志があるんだからな。 まあその点についてはアトラが咎めてると思う。 そして何よりも肝心な事がある。 アリスは人造人間だ。普通の体じゃない。無論寿命も言うまでも無く、短いはずだ。 大切なものを失う哀しみは十二分に知っている。 お調子者なあいつも少なからず哀しむはずだ。 当の本人は自分の死についてどう思っているのか分からないが、 人造人間だからもしかしたらほむーんやアルケーと同様に受け入れてるのかもしれないし、 人間のように早過ぎる死を恐れるのかもしれない。 もし"その時"が来たら、あいつらはどうなるんだろう。 何を感じて、何を想うんだろう。 考えても答えは出ない。出る訳が無い。 "その時"にならなければ分からない。 今壊れていないものを心配してもしょうがない。 ならばせめて、この想いを形にしよう。 今までそうしてきたように、忘れないように、アリスの形を残しておこう。 それが今の俺に出来るせめてもの気遣いという奴だろう。 しかし、アトラにはこの趣味をまだ言って無かったな。 これを貰った時アトラはどんな表情をするんだろうな。 びっくり箱を作っているようで我ながらにやけてきた。 今日の日記はここまでにしよう。 人形作りには気合を入れる必要がある。 とてもじゃないが、日記の事を考える余裕は無い。 上手い人なら余裕を持ってできるんだろうが……俺はこういう手作業は苦手だからしょうがない。 第一俺が手作業が得意な訳が無いだろう。 続きはまた今度だ。 クランの事については、もう少し気持ちを落ち着かせてから書く。 +008~009の間に挟まってるDVDの中の録画データ No.18 『言葉事件-SpeakLow-』 OriginalExtraScene.『その声を覚えてる』 ※これはメインストーリーとは関係無い、個人的なストーリーです。 餓鬼は消えた。やってらんない戦いだった。 力だけしか無い空想の餓鬼が手こずらせやがって。 だがこれで今回の俺達の役目は終わったのだろう。 言葉が真実になる異変も収束している。俺達以外の仲間も役目を果たしたようだ。 時間はとっくに夜になっていた。 ここは我楽街、デューのゲートで帰ってきた場所。 俺の役目は果たした。だが俺にはやりたい事がある。 いや、やらなければいけない事がある。 異変に気付いた時から考えていた。 不死の呪いで蘇ったとは言え、体も心も疲労が溜まってる。魂も魔力も殆ど無い。 満身創痍だ。それでも、それでも俺は──── ────ここなら大丈夫だ。人気は無い。 我楽街の路地裏をずっとセンス・オーラを展開しながら走ってきた。何処にも気配は無い。 だが時間はあまり残されていないだろう。 まるであの時みたいだな…… 誰も居ない場所でケータイを取り出し、ビデオカメラを起動して録画を始める。 空想を、理想を召喚する。 「俺はここにアルケーを召喚する!」 「来てくれ!アルケー!」 正面の空間が揺らめき、変色し、やがてそれは収束し…… 「んぅ……」 白いマントを羽織る、幼い少女が現れた。 美しい白髮。青空のような瞳。混じり気の無い純粋な笑顔。 確かにアルケーだ。よかった……本当に現れた。 「また会えたな……アルケー」 「うん」 いつものように、にこにこと笑っている。 アルケーが最期に遺した小さな白い帽子を取り出して被せる。 全身の姿をちゃんとカメラに写す。ああ、こいつには本当によく似合う。 しかし夜の路地裏は体が冷える。こいつは寒がるし俺もまずい。 「アルケーと俺の間を中心とした結界を展開する。光と熱と音を遮断。天辺にはここを明るく暖かく灯す白い光。地面は硝子」 空想は実現した。光と熱が硝子に反射し、辺りが暖かく真っ白な空間に包まれた。まるでここだけ別世界に切り取られたようだ。 アルケーは「わふぅ」と声を漏らした。アルケーも落ち着いたようだ。 「アルケー、自己紹介をするんだ」 「わたし、アルケー」 「マスターの理想だよ」 「ああ、理想だ。神の領域に至った理想のホムンクルスだ」 「えへへー」 嬉しそうに、にこにこと笑ってる。 「俺はお前の声と姿を記録する為にお前を召喚した」 ケータイを見せ付けるようにアルケーの身長に合わせて跪き、カメラをアルケーの顔に近付ける。 「なあ……お前はあと何分ここに居られるか分かるか?」 「えーと……2分38秒かな」 「そうか……短いな……」 「わたしは、何でも知ってるよ」 「ずっとあなたの心の中にいたから」 「わたしはあなたの理想」 「あなたの経験も、理想も、心も、知ってる」 「アルケー……」 「だから、あなたが悲しい事も知ってるよ」 アルケーは俺に歩み寄り、にこやかに、俺のケータイを掲げる手を握った。 「わたしは」 「ずっとあなたの心の中にいるよ」 「っ…………」 「ケ……ケータイは……」 「ケータイはそこに浮く。必ずアルケーの顔を撮る……」 俺の手からケータイが離れる。俺の手が空っぽになって、哀しくて、虚しくて、耐えられなくて──── ────ずっと我慢していた。この時の俺はもう自分を抑えきれなかった。 自由になった両手でアルケーを抱き寄せて、全身で強く抱きしめた。 俺の口から言葉が勝手に溢れ出した。 俺にはもう、湧き出す想いを止められなかった。 「アルケーっ……!俺はっ……!」 「俺はっ!ずっとお前に生きていて欲しかった!」 「俺はお前達を護りたかった!護ると決めた!」 「だからお前もっ……護りっ……たかっ……!」 「げふっ!アルケーもっ!生きてっ!!うぐっ!げふっ!がふっ!!」 涙と嗚咽が止まらなかった。 最後はもう、全然言葉にならなかった。 「大丈夫だよ」 アルケーは両腕で俺を優しく包んだ。 こてん、と頭をかしげて俺の顔にくっつけ、体重を俺に預けた。 そして、すぅ、と息を吸って、囁いた。 「あなたの理想は叶う」 「生きて、誰かを守れる」 「っ……!」 「誰かを守れない時もあるけど」 「でも、あなたが守れる人もいるから」 「あなたの理想は無駄にはならない」 「あなたがやる事は無駄じゃない」 「シロウは」 「間違いじゃないよ」 「アルケーっ!でもっ!お前はっ!」 俺にくっついてたアルケーを腕に抱えたまま、お互いの顔が見えるように少し降ろし、 アルケーの目をじっと見つめる。 「わたしは、大丈夫」 「ずっと、あなたの中で生きるから」 へらりと、無邪気に笑って応えた。 そして俺の肩に乗っかっていた手を俺の頬に伸ばし、そっと涙を拭い取った。 「守るために戦うって、いい人なんだって」 「シロウは、いい人」 「いい人だから、みんなを守りたいんだよね」 「アル……ケー……っ!」 「みんなを、守って、シロウ」 「お姉ちゃんにも、会えるよ」 「でも、でもっ!!お前はっ!!」 「わたしは ずっと」 「あなたの中で 生きるよ」 アルケーの姿が、色が、声が、重さが、温もりが薄れていく。 アルケーの手が俺の顔からするりと落ちる。 体が以前のように発光している。 空想の終わりが近付いている。 「まっ、待ってくれ!!」 「嫌だ!!アルケー!!」 「アルケー!!アルケー!!!!」 必死に名前を叫んだ。 子供みたいに泣きじゃくった。 「わたしは 寂しくない よ」 「シロウが ずっと覚えて くれてる から」 最後に、また、にこりと──── 「ありがとう シロウ」 「わたしは しあわせ だよ」 ────無邪気に、笑った。 ……………… ………… …… 空想は終わった。 アルケーの体は消えて失くなった。元の空想に戻った。 展開した結界も失くなり、現実が戻った。 かしゃん、とケータイがアスファルトの地面に落ちた。 ざあざあと雨が降っていた。 現実は、暗くて、寒くて、静かな、夜の闇に包まれていた。 冷たい夜の風と雨が、空想の名残を掻き消した。 ただ一つ、空想では無い、アルケーの被っていた帽子だけが残った。 「ぅ……ぁあ……」 「分かってた……分かってた……」 「分かってた分かってた分かってた分かってた分かってた!!」 「分かってんだよこんな事は!!!!」 「ちくしょおおおおおおおあああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」 ────────ここは我楽街の路地裏。さっきまで空想が存った場所。 煌々と輝いていた月は雨雲に隠れて見えなくなっていた。 地面に落ちたケータイは録画状態のまま、カメラを天に向けていた。 雨はカメラと、白い小さな帽子を握りしめて蹲る男を濡らした。 雨が降りしきる中、孤独な黒い龍の哀しい雄叫びが、 いつまでも、いつまでも、響き渡った。 +「わたしは ずっと── 「わたしは ずっと── +──あなたの中で 生きるよ」 ──あなたの中で 生きるよ」 +~後日談~ ~後日談~ ケータイはアルケーの顔を最後までしっかりと撮っていた。 夜刀神がアルケーを腕の中に降ろした後も、ちゃんと顔が映っている。 現実的に考えれば撮影する位置が夜刀神の頭と被ってしまうのだが、ここは空想の中だ。物理的な現象は無視される。 「ケータイはそこに浮く。アルケーの顔を撮る」という空想が最後まで実現したと言う事だ。 あの後、夜刀神の魂の容量が増えた。 アルケーのおかげ──では無い。 あの異変では様々な理想を召喚できた。 能力の引き上げ、力の増強、自身を襲う攻撃の無力化等、戦いに勝つ為の"理想"を"真実"へと変えられた。 魂を回復する事もできたが、夜刀神の魂の容量は理想の召喚によって増えたのでは無い。 理想は所詮は空想だ。異変が終われば理想は空想に戻るし、 そもそも異変の最中であろうと魂は増やせても魂の容量までは増やせない。 アルケーの言葉通りにアルケーが夜刀神の中に生きた、つまり、 アルケーの魂が夜刀神の中に宿った──わけでもない。 アルケーの魂はとっくに根源へと、魔法の中へと連れ去られた。至った者だから。 ならば何故か、それは──── ────アルケーのあの言葉が真実であって欲しいと、夜刀神が願ったからだ。 自分の中にアルケーがいて欲しいと、アルケーが生きて欲しいと、願ったのだ。 だが願いは叶わない。 増えた魂はアルケーのものではなく夜刀神自身のものだ。 いくら魂が増えようとも、アルケーは夜刀神の魂には宿らない。 心の中で生きていようとも、魂の中にはいない。 故に、夜刀神の魂の増加は夜刀神自身の成長だ。 あくまでも夜刀神が自分自身の力で魂の容量を増やしたに過ぎない。 それで願いが叶ったんだ、と、自分を誤魔化している。 或いは「アルケーの言葉を忘れない為にアルケーが生きた証を俺に遺したんだ」と、夜刀神ならそう言うのだろう。 それはきっと"未練"と言うのかもしれない。 そもそも今回の理想の召喚だって"未練"から始まってるのかもしれない。 何故なら夜刀神の真の願望は、アルケーの声と姿を記録する事では無く、アルケーにずっと生きて貰う事だから。 それに夜刀神が召喚したアルケーは本来のアルケーでは無く、 アルケーを取り戻したくて心の中で創造した偽物のアルケーなのかもしれない。 だったら、どんな言葉が真実になろうとも、夜刀神の願望は現実にはならない。 夜刀神の願いは永遠に叶わない事を、本人は知っている。 本人が一番よく分かっている。 それでも夜刀神は諦めきれない。 アルケーの生を願わずにはいられない。 夜刀神は今日も何かを背負う。 消えて失くなったアルケーの体を背負いながら生きている。 果たして彼は、やがて後悔に押し潰されるのか、或いは──────── +009 41~44ページ目 ※関連セッションNo.18 Ep4『言葉事件-SpeakLow-』 ※関連シーンNo.1 東雲陽翔(好) この間、大きな異変を片付けた。 言葉が真実になる異変だ。 とは言っても俺達は足止め、本命は別の連中が片付けたらしい。 敵は善神と名乗ったが、「神」を名乗るには余りにも幼稚だった。 『悪を倒す』 その意志は間違いじゃないんだろう。 だがあいつは余りにも独り善がりだ。 目の前に立ちはだかる相手を全て敵……いや、「悪」と見做す。 悪を倒す為なら罪無き人も巻き込む。 それ程の独り善がりだ。 「何故、君達は、僕を願ったんだい」 これが奴の最期の言葉。遺言とも言えるな。 あの時俺には何も言えなかった。 俺に聞かれても知らん、願った奴に聞け、と言いたかった。 何故あんな奴が願われたのだろう。 何故、あいつは善を謳ったのだろう。 今なら分かるかもしれない。 あいつは人を好きではなかった。 『人の為』に『悪を倒』そうとは思ってなかった。 救うべき人の事を考えなかった。 あいつはあくまでも『悪を倒す』だけの機構。 そんな存在が願われた理由は、きっと 『悪への恨み』なんだと思う。 ま、考えた所で仕方無い。 所詮はあいつは空想の産物。『無』から生まれたもの。 あいつが消えた所で『無』が『無』に環ったに過ぎない。 つまり、何が言いたいかと言えば いくら善を謳った所で、『誰の為か』が無ければ誰も救われないと言う事だ。 それがきっと、俺が得るべき教訓だ。 俺はそれをあいつに言えなかった事を少し後悔している。 独り善がりな奴でも、矛先を変えれば立派な正義になり得たのだから。 まあ、ただの可能性だがな。 あいつが夢の結晶である以上、そう簡単に気が変わるとは思えない。 それにあいつの為以前に、俺の為でもある。 俺はいつの間にか、『俺の為』だけに仲間の事に悩んでいた。 『そいつの為に』と言う事が抜けていた。 そいつが本当は何に悩んでいるのかを知らずに勝手に思い詰めていた。 「一人で溜め込み過ぎ」とはこういう事なのかもしれない。 陽翔に言わせれば「良い奴」らしいが。 そういやあ俺が警察にいた時もこんな風に悩んでいた気がするな…… 陽翔と話した事を思い出す。 今まで色んなものを背負ってきた俺を思い出す。 この街に来てから色んな事があった。 陽翔は見違える程に頼もしくなった。 最初に会った時は、確か、そう、子犬のように頼りない奴という印象だった。 よく覚えてないが、みんなを守ると言いながら可愛がられてしまう奴だったような気がする。 でも今は変わった。成長した。 助けたい相手の事を考えながら動けるようになってる。 色々と大人になってるように見える。 言わば、子犬から番犬になったってもんだ。 あいつはきっと今も誰かを護っているんだろう。 誰を護っているのか、誰に護られているのか。 想像は止まらないが、まあ、上手くやっているだろうさ。 アランが死んで6番が行方不明、事態が大きく動いてる。そろそろ何かが終わる気配がする。 色々落ち着いたらたっぷり話をしてみたい。そうだな、あいつが酒を飲めるようになる頃にでも誘ってやろうか。 俺のやるべき事は決まった。 あいつの為に何が出来るのか、それを探しに行く。聞きに行く。 長らく日記に何を書こうか悩んでいた。何をすればいいのか分からなかった。 だがもう迷いは無い。 まあ、不安はあるが、出たとこ勝負だ。 迷いが無くなったならもうこの日記を書く必要は無いのかもしれない。 そしたらこれが最後のページになるのかもな。 捨てるか残すかは後で考えよう。 ああ、そうだ。 最後に、アルケーへの言葉をここに残しておこう。 今言っても遅いかもしれないけど、それでも言っておきたい。 ありがとう、アルケー。 俺はあいつらを護る。 だから見ていてくれよ。 俺もお前を、忘れないから。 +010 45~50ページ目 ※関連シーンNo.2 クラン+永梨(好) ※回想 シーンNo.1 東雲陽翔(好) 今思えば、クランはきっと『希望』が欲しかったんだと思う。 クランにとっての『星』をそう言い換えれば納得行く。 『希望』……或いは夢か、目標か……まあ、『光』だ そして永梨はとても眩しかった。 あいつは月どころか、太陽にも及ぶくらい眩しかった。 まさに『希望の光』だった。 以前陽翔を『太陽』と例えたが、陽翔と同じくらいに輝いていると思う。 故に、クランは永梨に惹かれた。 永梨がクランにとっての『星』だった。 クランは騎士として手を差し出し、 永梨は姫としてその手を取った。 最も善神と悪神は未だにいがみ合っているんだろうが…… あいつらは…………何とかなりゃいいんだけどねえ…… そして当の俺はと言うと、またみっともなく足掻いていた。 クランを死なせたくなくて、必死にクランに手を伸ばした。 だがダメだった。 終いには悪竜に睨まれて死にかける始末だ。 永梨……いやアフラ・マズダがいなければ実際死んでいた。 これ以上無くみっともない、悪足掻きだった。 クランはあいつにとっての『星』を見つけた。 でも俺はクランの『星』になりたいとは思えなかった。 直接「お前が欲しい」と告げたけど、本当にクランが欲しかったのだろうか。 ルーキスからはナンパのようだと言われたが…… その気があったら「俺がお前の『星』になる」と言えたんじゃないか? それにクランが永梨のものになったというのに、俺はどうもしなかった。 まあ、足掻いた所で無駄なのは分かってるが。 俺は逃げるようにあの場から去った。 悔しさはある。でもこの悔しさは何か違う。 俺の手で目標を達成出来なかったと言う事に対する悔しさだ 『嫉妬』とは違う……そんな気がする。 俺は本当に……クランや永梨が好きだったのか? 『迷うことが人として大切』だと永梨は言っていた。 ならばこれが迷いなのか。 あいつらへの『想い』が何なのか。 あいつらと別れる前に整理しなければいけないな。 あいつは『人を想うことができる心が、人として一番大切』とも言った。 ならば俺の『想い』とは一体何だったんだろう。 永梨への想いもクランへの想いも、恋とは違う気がする。 でもあいつらへの『想い』は確かにあった。 何故ならクランが星を見つけて安心したし、 永梨が自分を人だと言った時も同じだ 俺はちゃんとあいつらを想っている。 安心……そう、安心だ。俺はあいつらが心配だった。 庇護欲と言うものか? これは正義の味方としてでは無い。 しかし、恋でも無い、気がする。 今まで何かを掴んだつもりでいて掴めなくて 掴めていないという事にすら気付かなくて 俺は何をしてきたんだろう。 俺は何の為に、誰の為に、何を想ったんだろう。 安心と言えば、陽翔がちゃんと大人らしくなった時もそうだったな。 あれは俺がアルケーを召喚して風邪を引いた時の事だった。 電話だけで俺の様子を察して食事や看病の用意をしながら俺の家に押しかけた。 陽翔と話した事を思い出す。 そいつの力になってやるとか、ちゃんと話してやるとか。 今思い返すと俺はちゃんとあいつの話を聞いていたのかと疑問に思ってしまう。 アルケーの未練もあったし体調不良でもあったのだが…… まあ自己嫌悪に浸っても仕方無い。 陽翔に怒られるしな。 それに帰り際に何だかんだ褒められたんだよなあ。 「お前は、ほんといいやつすぎるなあ」 「何がだよ」 恥ずかしいのか微妙に目を背けてる 「ちょっと気になった、困ってるかもしれないからってだけでそうやってすっげー気にするし」 「自分みたいになってほしくないからって俺に色々言ってたし」 「いやそこまでじゃ……」 「お前がそう思ってなくても俺が思ってるの!」 ああ。 そうか。 そういう事か。 俺があいつらを心配する理由は、俺みたいになってほしくないからだ。 永梨も、クランも、陽翔も、 俺のように闇に堕ちて欲しくないから、見ていられなかったんだ。 全く、今更になって気付いても仕方無いぜ。 何で気になるんだって、陽翔にも聞かれたのになあ。 しかしそれだけだろうか。 それだけじゃこの悔しさは説明できない。 ルーキスは格好良い所を見せたかったんだろと言ったが…… しかしこれは恋と言うのだろうか。 恋と言うには……幼稚過ぎる。 最も、『正義の味方』と言う夢も幼稚だがな。 結局俺は、子供の頃からずっと成長していないのだろうか。 英雄譚の真似事を、闇に堕ちた後もずっと引きずっていると言うのか。 幼馴染、守れなかった子供、誤って殺した子供、アルケー……失ったものをずるずる引きずりながら。 だったら俺は何の為にこの闇から這いずり上がったんだ。 何の為に、誰の為に…… 俺は一体、誰の味方になれたんだ。 +キャラクターメモ ■夜刀神 参仕(やとがみ さんじ) 《耐久値・ステータス変化・スキル効果等》 物防29+硬質化5d+龍鱗10 魔防16+龍鱗10 結界5+武装15 特殊効果: 発動中: 未発動:武装/龍鱗/フォルダ/マキアー 《基本データ》 年齢:24歳 性別:男 身長:181cm 体重:76kg アライメント:善 ML12 / HP120/MP95/LP5/行動値4/信仰5 筋9/知1/器7/敏2/感2/精9 《判定など》 命中2D+17 / 物攻2D+28 /射程1/回避2D+0 [特筆判定]罠探知(ボヤンス),メトリー2D+9/転身2D+9 《スキル》 【セットアップ】 [高速付与/8 + 硬質化(SL5)/5 or 対属性付与/5] [フォールダウン/8] / [ギガントマキアー(SL1)/12+信1] / [龍鱗の盾(アイテム)] 【イニシアチブ】 [時間停止/6] / [再行動/LP1+信1] 【ムーブ】 [霊魂武装(SL3)/4+LP1] 【マイナー】 [亜空間殺法/6] 【メジャー】 [デス・ブリンガー(SL5)/8]【EX貫通】 / [甘ったれるな!(SL1)/8]【EX再動】 【判定前後】[運命改竄(SL2)/8] / [砂塵結界(SL1)/6] [光翼(SL3)/6] / [ストーカー(アイテム)]命中判定を自動成功にする 【その他】 [ブルクラッシュ/無し] / [武の極み・業(SL1)/8] [ワンフォアオール/8] / [カバーリング/3] [ディフェンダー(SL5)/4]【EX増幅】/ [チャクラ(SL3)/5] / [不死の呪い/20+信1] 《ダメージロール》 2D+62 デスブリ 3D+28 極み 追加:亜空間殺法20 ブルクラ30 光翼9 《非戦闘用スキル》 [サイコメトリー/4] / [クリアボヤンス/4] / [強制転移/8] / [瞬間移動/2] / [転身/6] ■技能 鉄の胃袋 犯罪歴/秘密〈犯罪歴〉 運転免許/特殊運転免許〈船舶〉/大学教育 外国語〈英語/中国語〉/専門技能〈捕縛術/パソコン〉/人物特徴〈捕縛術〉
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1 2 唯梓 2013/02/05 http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359990767/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 素晴らしい -- (名無しさん) 2014-07-11 16 47 55 うん、良いな。可愛らしい -- (じゅわ〜) 2013-02-09 12 55 08 最近じゃむしろ珍しいキャラ愛とカップリング愛を感じる良SS たまこまの小ネタはみんな思ってたことだよなw -- (名無しさん) 2013-02-09 02 40 35 餅屋のあれは「たまこまーけっと」だよな… -- (名無しさん) 2013-02-08 23 31 54 ほのぼのしていてお互いが好きって気持ちはちゃんと伝わってくる良い唯梓だったよ! -- (名無しさん) 2013-02-06 02 29 30 最近読んだSSで一番気持ち悪かった -- (名無しさん) 2013-02-06 01 19 48 会話の内容とか良い雰囲気出ていると思いました -- (名無しさん) 2013-02-06 00 51 25 まぁ口調や性格は置いといて かわいい子達ですな -- (名無しさん) 2013-02-05 23 47 31 久々の王道パターンの唯梓に満足! -- (名無しさん) 2013-02-05 22 29 16
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悪徳の街は北海道太平洋沿岸に存在する架空の都市である。 名前は北海道九城市だが、現在はほぼ悪徳の街という通称で呼ばれている。 悪徳の街 五区概要管理区 工業区 居住区 農業区 貧困区 海賊区 PickUp施設人間市場 食料分配舎 九城水路 悪徳の街 概要 北海道の太平洋沿岸に存在する治外法権として黙認されている都市。 食料品工場や医薬品製造工場、魔道具の生産施設が存在する工業都市である。 夏は涼しいが冬は極めて寒く、豪雪が町全体を覆う。 そんな地域だが空港があり、様々な人間や幻想種がやって来る。 住人の移り変わりが激しく、特に貧困区では住んでいる人間が週替わりの家も珍しくない。 完全環境型都市(アーコロジー)を目指していたが、住人が増えすぎたことにより 現在は外部からの食料輸入に頼っている。 ちょうど龍脈の交差地点にあるため、混濁したマナが地面から噴出している場所がいくつも見られる。 その関係で街では異界が生まれ、そして消えていくことが繰り返されている危険地帯でもある。 また、そのマナと一緒にお湯が噴き出ている場所も存在しており。 街の中にはいくつもの天然温泉と、それを使用した温泉宿が存在する。 悪徳の街には主に【管理区】【工業区】【居住区】【農業区】【貧困区】の5つの地区が存在し、 住人は自身の仕事や、財政面によってどこかで仕事に従事することになる。 【悪徳】について この都市には他には無い特色が一つある。 それは【悪徳】…この街全体には【認識災害】がかかっている。 ここの都市にいる人間は【悪】を行うことに快感を覚えるようになる。 良心の呵責が、他人を害することが肯定されやすく、誘惑が強くなる。 【悪神事変】より40年がたった今、この街では悪事を行うことは半ば常識のようなものとなってしまった。 それに加えて、この都市には【悪神】と呼ばれる システムめいた精霊、神が存在していると言われている。 現在は【悪神】はいなくなっているが、【悪】の味をしめた人間により、 この街は相変わらず日本でも飛び抜けた犯罪都市である。 治外法権 この都市は政府より治外法権として黙認されている。 理由は三つ、まずこの都市が存在しない場合はそこに流れ込んでいた犯罪者たちが世界に散らばってしまう。 世界中に犯罪を起こされるよりは、その都市に集めて内部で爆発させる方が扱いやすいと政府は判断している。 次に、【悪神】の存在によって政府によって制裁を下そうにも、大きな戦争を起こす必要が生まれてしまう。 都市住民達の力は侮れないし、上層部の魔法がぶつかった場合 このあたりの地域に草も生えなくなるような被害が起きる可能性もある 少なくてもマナの噴出地帯としては使い物にならなくなるだろう。 最後に、この都市による利益。この都市は工業都市であり、内部での自給自足もある程度成立している。 外部へ輸出されるのは主に工業製品と魔道具、特に魔道具はこの都市の危険性(異界の発生率)の関係もあり 他の地域では生産出来ない物、他の管理者では作り得ない物が多く存在しているため。 この都市を政府が容認していることに大きな影響を与えている。 ちなみに、一部の政治家との癒着がある。 五区概要 五区環境早見表 区名 結社 人口 治安 衛生 結界 管理区 【皇宿の下知】 少 良 良 良 工業区 【NEU】 中 不定 悪 不定 居住区 【大楽軍】 中 普 普 普 農業区 【都市統制機構】 少 良 良 良 貧困区 【ストレンジア】 多 悪 悪 悪 管理区 都市政府の施設や企業の高層ビルが林立する支配区は、いわば悪徳の街の心臓部だ。 道行く人々の身なりもよく、あらゆる設備にふんだんに金がかかっている。 しかし、一皮剥けばそこには隠し切れない腐敗が現れる。 他人を食い物にして築かれた富と、富める者のための平和。 嘘の上に塗り重ねられた嘘と、偽りの安寧を繋ぎ止めるための制度。 それらを持ってこの都市をわが物顔で闊歩するのは金を持った違法遣い達だ。 常に街の自警団である【大楽軍】が巡回しており、治安は悪くはない。 ごく少数のエデン神族の生き残りが住んでおり、エデン大使館の近くを歩く時は注意が必要である。 彼らにとってただの人間とは、奴隷でしかないのだから。 →詳細ページ 工業区 海岸沿いに築かれた、この都市最大の工業地帯。 ありとあらゆる欲望が多くの労働者の犠牲の上に成り立っている。 もともとは普通の工業区だったはずなのだが、マナの噴出と小規模な異界化と消滅。 そこに目をつけた【NEU】が魔道具の生産ラインを作成。 それによる莫大な利益が生まれ、多くの欲望と労働者、成り上がりの富裕層を生んだ。 今では無茶苦茶な労働環境と、それを隠そうともしない支配層によって ここで働く最下級の人間達は【労働奴隷】とまで呼ばれているようになってしまった。 マキナ人の【マザーコンピューター】がこの街の内部に存在している。 彼らという機械の労働力は、生産性を向上させると共に人間の労働者の扱いを更に悪いものにしつつある。 →詳細ページ 居住区 海沿いに存在している貧困区とは違い 山側、農業区の真上に存在しているのがこの居住区だ。 ここは歓楽街やショッピングセンター、商店街など 人間の生活に必要なものが大抵揃う区域であり、人間の住む主な建物は アーコロジー計画の時に建てられた集合住宅である。 この街の自警団である【大楽軍】の本拠地があるのもここ。 流れ着いたプレイライト人の多くがここで暮らしている。 すっかり馴染んだ今では、彼らの路上でのパフォーマンスはどこに行っても行われている。 →詳細ページ 農業区 街の山側、地下に存在している農業地帯。 地下でありながら、魔法によって天候や気温が自在に生み出される。 というのも、この辺りに満ちるマナによって魔道具を常時稼働させても 十分以上にお釣りが出るからだ、ここで育った農産物、畜産物はブランド品として通用するほど。 ただし、その生産物のほとんどは街の中で消耗している。 この地区を統括している組織である【都市統制機構】がこの都市のアーコロジー化にいまだに執着しており、 都市外への食料輸出に法外な値段をつけているためである。 現在は神族の出入りがあり、妖怪や怪異が出歩く幻想の地区としても知られている。 →詳細ページ 貧困区 工業区と隣り合うように築かれた、北海道最大の貧民窟。 主な住人は工業区で働く【労働奴隷】と国外からの不法入国者等の難民達だ。 さらにはここ以外に行き場の無い者や、【違法遣い】が逃げ潜んでいる。 貧民窟とは言うものの、まともな建物が無いわけではない。 ただし、その建物にはしょっちゅう貧民達が武装して入り込もうとするし 壁には落書きがびっしりと書かれている、住んでいる人間は大抵それに対抗するため武装している。 貧民達は大抵、ベニヤ板と新聞で作った建物に住んでいる。 冬国にそんな建物で大丈夫かと思われるが、この辺りには地下熱水が通っており、雪が積もることはない。 ……間欠泉が噴き出してくることがある、ということを除けば良い環境であると言えるだろう。 落ちてきた【Ivanirs】の街を中心にアストラル人の勢力が増大。 それでも相変わらずこの街は弱者の街であり、力の強い者こそが正義となる。 →詳細ページ 海賊区 悪徳の街から少し沖に出た所にある群島、海賊区は自称であり本来は【漂流群島地域】である。 これは【漂流】によって流れ着いた島々であり、一つ残らず異界と化している。 それでも今まで海図になかった新たな島々は新たな資源、大きな資産として様々な勢力に注目されている。 しかしながらこの海賊区を根城にする【海賊同盟】の存在により、安々とは近づくことが出来ない。 群島の中でも最も大きい島である【Dragon tail(竜の尾)】に住まうレプタイルの勢力が存在している。 彼らは採取、狩猟、略奪によって生活しており、ほとんどの勢力と敵対している。 これだけ危険であっても、群島に眠る様々な利益を求めて手を伸ばす人間は後を絶たない。 →詳細ページ PickUp 施設 人間市場 貧困区の地下に存在する人体実験用の人間素体を売っている場所。 主なのは工業区で量産されたホムンクルス素体だが 捨て子や街の中で生まれたいらない子供、少数だが大人も売っている。 奴隷用に売っているものではないので、そういうものを求めていた人間は がっかりすることが多い。 食料分配舎 貧困区と居住区に存在する建物。 農業区で作られた野菜や肉をほぼ無料で配布しており 貧乏人の助けとなっている、ただし 貧困区の全ての人間に行き渡るには全く足りておらず 食料分配舎を壊さない範囲で、抗争がよく起きている。 管理しているのは【都市統制機構】だが、誰に渡るのかには興味が無いのか そういった抗争はほとんど無視されている。 九城水路 町中に張り巡らされた水路。 下水処理以外にも小舟による物資輸送を目的とされている。 正確な計算によって作られているが アーコロジー計画が頓挫したせいか、工事途中で切り上げられた場所も多く それによる死角にホームレスが住み着くなどの問題が起きている。 あとで色々追記します。
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説明 3rdアルバム。 “起きて見る夢”がテーマであり、同時発売となった4rd「白金の夜明け(アルバム)」と対をなしている。そして白金の夜明けと合わせて死生観をあらわしている。 人間が産まれてから死んで転生するまでを順番に歌っているのが特徴。 リード曲はWE ARE BORN 収録曲 1embryo -prologue- 2WE ARE BORN 3モノクロデッサン 4ゴリラパンチ 5武陵桃源なかよし物語 6勝手に君に 7青春賦 8サボテンとリボン 9デモンストレーション 10仏桑花 11泣いてもいいんだよ 12Guns N Diamond 13バイバイでさようなら 14HAPPY Re BIRTHDAY 概要 発売日:2016年2月17日 定価: レーベル:EVIL LINE RECORDS オリコン週間: オリコンデイリー: 累計売上: 関連
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『セレスティア』 セレスティアは次元旅団が観測した中でも、最も少ない人口を有する次元の一つだ。 空に浮くこの島もかつては海だったのか、水都セレスティアは島のほとんどを占める湖の隅に位置する潟の上に存在する。 しかし、そんな小さな世界の果てで、妖精たちはおもしろおかしく過ごしているのだ。 水上都市部 施設名 概説 関連キャラ マナコード 作成者 図書聖堂 - セレスティアで一番大きく、そして一番深い建物。名前の通り十字教施設のようなデザインをしているが、関連性はなく、建造者・所有者は共に不明。中は無限に匹敵する蔵書に溢れており、地下には不定で果ての無い迷宮が延々と続く。次元旅団の施設が敷かれており、時城市への通勤は徒歩0分。 マリー 読書 GM エントランス 図書聖堂の入口から広々と広がる1階部分。奥は礼拝堂となっている。セレスティアに住む「人間」の情報源になっている。ゴーレムに関して統計的に調べられた行動規範が記された看板が立てられており、この次元の実質的法典となっている。 イナバP 司法 GM ゲートルーム セレスティア次元とガイアを結ぶトーチホールが設置された部屋。部屋とホールの管理はマリーがしている。この部屋のおかげで、図書聖堂の住人はガイア在住の団員よりも出勤時間が短いまでもある。 マリー 研究機関 GM 居住区域 図書聖堂の2階以上のエリアを総称してこう呼ぶが、昔はただの書斎が広がるだけで人が住むような場所ではなかった。大昔のPT立ちが生活用品を徐々に(無断で)持ち込み、今の形となった。どの部屋にも壁一面の本棚があり、そこに自分好みの蔵書を並べるのが一種のトレンドだ。聖堂内のゴーレムたちはさながらホテルマンで、住人の要望を快く叶えてくれる。 エル リラックス GM 寝不足食堂 ゴーレムによって運営される図書聖堂併設の食堂。24時間年中無休がウリであり、人や妖精の溜まり場と化している。食券機のボタンをどれでもいいので押すと、券が出る代わりにオーダーを聞かれる画期的なシステムが導入されている。このガイアに於ける食券システムとドライブスルーを組み合わせた全く意味のない技術は当然ここだけのものだ。 おしゃべり GM 礼拝堂 セレスティアの四季折々を描いた鮮やかなステンドグラスが一際目を引く区画。礼拝堂という呼び方は妖精たちが名付けたものではなく、余所からやって来た信仰心の篤い人々が勝手に呼び始めたもの。元々何かしら信じるものがあった旅人たちが祈りを捧げる場所としてよく利用している。妖精たちはといえばこれといって拝む神などいないので、周りの人間を真似して差し込む光やガラスの落とした影などを拝んでいる。 アート GM 屋上バルコニー 図書聖堂の屋上に設けられた広いバルコニー。手入れのよく行き届いた観葉植物が多く飾られている。謎の魔法植物を持ち込んで植えようとしたり斬新な盆栽や生け花を作ろうとする妖精と、庭師ゴーレムの戦争が名物。 イナバP 園芸 GM 地下区域研究施設 セレスティア地下区域を調査するために次元旅団によって設置された施設しかし調査の度内容が変化するため進捗は思わしくない模様それでも得られたデータを記録し次の調査に生かせないかと日々研究が続けられている アバター 研究機関 水橋 地下区域 セレスティアの最大の謎にして、数少ない危険。深層に進めば進むほど、来るたびに変化する迷宮、出自の不明な魔物、まるで異なる文化圏を訪れたように変わる景色、侵入者を地上に追い返そうとするゴーレムが待っている。この次元の謎を解き明かそうと、勇んでダンジョンに挑戦する者もいる。 マリー 宗教 GM カンポ(小広場) 水路と小道の多いセレスティアでは、路地裏にある小さな広間をイタリア同様「カンポ」と呼ぶ。見上げれば干された洗濯物が見える広場は妖精たちの格好の遊び場だ。いつもきゃっきゃと騒ぎながら、彼らは楽しそうに名もなき歌を歌っている。 音楽 GM ゴンドラ停 この街の交通は基本的に徒歩かゴンドラだ。街の至る箇所にはゴンドラの停まるバス停のようなものがある。歩く速度と大して変わらないゴンドラだが、舟に揺られて進むのは味がある。舟渡に頼めば、舟謳を歌ってくれる。 旅行 GM SUSHI屋 セレスティアでも有名なパン屋。店主イチオシの「寿司パン」というものがあり、それ以外のパンならばどれも絶品の美味しさだ。店内と軒先に小さなテーブルが置かれており、買ってすぐにいただくことも可能。 グルメ GM どろぶねクリニック マッドドクターが一人で切り盛りしている小さな医院。マッドはマッドでも泥の方の意味だ。ゴーレムの医院と聞き機械的なものを想像しがちだが、院内はアナログ。希少な魔法薬をドクター○リオの如く乱暴に処方する処置を得手とする。こんなんだが医師の腕は非常に良い。ベッドの数は多くないが、簡素な入院設備もある。 トンデモ GM メイド・おみやげ「ターバン屋」 これでもアイテムショップなんです。最初は変哲な所もない普通の商店だったが、端々に聞いたガイアの知識を取り入れた結果、とんだキワモノとなったおみやげ屋さん。メイド服を着た店主と、購買層の行方不明な道具の数々が売っている。訊ねれば、だいたいの品が「あるよ」と返される。 旅行 GM 魔法薬店「大鍋」 常に怪しい色の煙が煙突から湧き出ている薬屋。「今日のおススメ」や「店主の気まぐれ調剤」など少々おかしなラインナップがあるが腕はまとも。ガイアではあまり見ない珍しい魔法薬を多く取り扱っている。また、薬品のレシピを持ち込めばその通りに作ってくれる。 研究機関 GM 時野教会 図書聖堂の礼拝堂とはまた趣向が違い、きらびやかさは無いがシックで落ち着いた雰囲気のある教会。教会と言っても十字教の施設でもないようで、だれがいつ、どのような目的で建てたかは不明。セレスティアの本好きたちが、趣を変えて読書に耽りたい時のよく訪れているようだ。 アート GM 服飾全般「lala」 仕立てから直し、古着の扱いまで幅広く行っている服飾店。セレスティアの妖精は単純明快だが、男子も女子もファッション(かっこよさ、かわいさ)への関心は高い。魔法の綿から生み出した服は、ガイアのマジックアイテムの鎧に匹敵する性能を誇ることもある。 ファッション GM シューズショップ「OZ」 ファッション好きな妖精たちは足元を飾ることも忘れない。そんなおしゃれさんの広いニーズにお応えし、よくわからない皮や布、ガラスなど様々な材料で作られた多様な靴を揃えている。ここで靴を買った暁には、羽が生えたように足取りが軽くなること請け合いである。 ファッション GM 宝飾店「きらきらぼし」 セレスティア晶山で採れる希少な石を加工して売っている。一つ一つが店主の手作りで、ガイアの一級品に劣らない逸品。しかし商売にはあまり興味が無く、ガイアで売れば数倍の値が付くような値段設定をしている。見ただけで指の太さがわかる店主には、特注品の依頼も多い。 ファッション GM レストラン「さいぜ」 ガイアにある某イタリアンチェーン店の噂を元に生まれた個人経営のレストラン。出される食事は別にイタリアンに限らず、和洋中華フランスイタリアとなんでも出てくるファミレスといった印象。シェフの腕もレシピも良く、本物のサイ●リアより美味しい。 グルメ GM アナログゲーム交流所「ピンゾロ」 遊び好きの妖精のたまり場の一つ。「1の出る数だけ明らかに少ない店主」を筆頭に、出目やプレイングに癖の強い客が多い。初めて来た人が肝心なところでファンブルを起こすのが恒例行事。最近の流行りは、「ビルドファイト」と言うゴーレム技術を取り入れた卓上ゲーム。 ゲーム GM ラーメン「いのがしら」 コシのある太麺、濃厚でよく絡むスープ、じっくり漬け込んだチャーシュー。やや狭い店内で出されるそれは、あらゆる「美味さ」を追求した逸品だ。しかしこの店の店主は、ラーメンを食することに身構えず、素直な心で楽しんで欲しいと常々願っている。ラーメン道、ここに在り。 ばか GM クリーム&クレープ「あまちゃん」 綺麗な飾りつけと暴力的な甘さが魅力のスイーツ店。写真映えする盛りが若い人に、その味が妖精に割と評判で、二人連れ立って入店する様が頻繁に見受けられる。 青春 GM ワンコイン銭湯「ふじやま」 ガイアのコインランドリーと銭湯の知識が混ざったのか、暖簾をくぐると昭和日本の香りがする。ワンコインをはき違えているようで、硬貨を一枚出せば入浴できる。お値段1円から500円まででご自由に。セレスティア近辺で採れる、珍しい薬草を使った薬草風呂が人気。壁面のタイルにはセレスティア晶山の見事な絵がある。そこは富士山じゃないようだ。 リラックス GM バー「グァラディア・ファーロ(Guardia faro)」 迷路のように入り組んだ路地の奥、ひっそりと営んでいるバー。地下へ続く階段の先、青を基調とした内装はまるで海底にいるかのような雰囲気を味わえる。営業日は店主の気まぐれで特に宣伝もしていないが、ぽつぽつとこの店を訪れる客足は絶えない。セレスティアで道に迷うと、何故かこの店にたどり着くという噂がまことしやかに囁かれている。 ハイソ コマ ゴ・リ・ラ 妖精の店主が趣味で営むゴーレム専門の工務店。正式名称は『ゴーレム・リペア・ラボラトリー』。謎の多いゴーレムだが、この場所では彼らに関する詳しい知識が得られる。セレスティア中の情報を有するゴーレムたちの溜まり場でもあり、妖精たちの不確かな噂より有用な情報が集まる。 ゴシップ GM セレスタプリズン 次元犯罪者は他次元に逃げれてしまうため、捉えた彼らを拘束しておきたい場合に収容させる場所。有り体に言えば監獄。セレスティアに次元旅団が一から建てた施設だ。収容者には特殊な首輪と腕輪が装着され、これがあると魔法も異能もほぼ使えなくなる。 司法 GM ストーリーテラーアジト 妖精から距離を置くように都市部から西にやや離れ、郊外の運河沿いに身を寄せ合った人間たちの集落。庭には、空想化で消えていった人々の名前の掘られた石碑が墓標のように立ち並んでいる。彼等が存在していた事実そのものまで消え去ってしまわぬように。 ヘメロソティス マジメ GM・たまこ Tips『妖精は馬鹿ばっか』 「うわ…。なんの騒ぎです?」 トーチホールを介することで、ガイアと容易に行き来することができる。だが、その前提としてPT(パラレルトラベラーズ)の能力は必須だ。 それを勘違いした妖精が「ここを潜れば別の世界に行ける!」とゲートルームに忍び込む。 当然、PTの力を持たないただの妖精にトーチホールを利用することはできない。 結果、そこは彼らの遊び場になり下がる。 「放っときましょう。何度も摘まみ出してもまた入ってくるんですから」 彼らの一挙手一投足を気にするなんて、それこそ馬鹿げている。 こうして放置されたセレスティアのゲートルームは、いつも妖精で埋め尽くされている。 他次元からの来訪者に歓声を上げ、花吹雪で出迎えるのはマシな方で、時には妖精で埋め尽くされた部屋の中に転移する羽目になる。 時折、ゲートルームから忽然と居なくなる妖精もいるが、彼らの行き先など誰も知らない。 当人も含めて。 都市郊外(浮遊島内) 施設名 概説 関連キャラ マナコード 作成者 やま(セレスティア晶山) 「セレスティア晶山」は後に来た人間たちがつけた名前で、現地民は「やま」と呼ぶ。晶山とつけられている通り、様々な珍しい奇石が結晶で多く産出する。実は活火山であり、近辺ではいくつか露天風呂が湧いているようだ。 ワイルド GM 天然露天温泉「ぷーる」 まず「柵が無い」、そして「混浴」ときた露天風呂。一部の妖精がよくバタ足で泳いでいる。ゴーレムが管理する小さな脱衣所が近くにあるだけだが、オーシャンビューならぬレイクビューとなってセレスティア淡湖を一望できる絶景を有している。泉質は「硫黄泉」で、無色透明だが独特な香りがある。浴用効果は切傷・刀傷、高血圧症、痛風、便秘、痔、糖尿病となっている。 スポーツ GM みずうみ(セレスティア淡湖) 「セレスティア淡湖」は後に来た人間たちがつけた名前で、現地民は「みずうみ」と呼ぶ。島の面積の5割以上を占めるこの大湖は、透明度が高く絶景スポットでもある。夜になると湖面に星空が反射し、砂上となった奇石は淡く光が灯り、その光景は大変美しい。 生物 GM ならくの滝 セレスティア淡湖から、島の外へと流れていっている大滝。この流れに乗って外に放り出されたら、二度と戻れないだろう。それほどまでに壮大で圧倒的だ。あまりの落差に滝は途中で霧となって消え、この辺りはよく虹が見えたりする。 旅行 GM 湖畔のビーチ なんかこの近辺だけ気温が暑めな気がする。気のせいかもしれない。大切なのは、この砂浜では水着を着て遊ぶのがとても素敵だということ。夏が過ぎたなら、外の次元からセレスティアに訪れるPTもいる。 青春 GM 海の家「りばーさいど」 もそもそした焼きそば、薄いラーメン、溶けかけたかき氷、炭酸の抜けたビール。どれも美味とは言えないが、記憶と共に残る思い出の味がここではいただける。そもそも「海」の家ではなく湖の家が正しいのだが、そこはこの世界の大味さの一つだ。 おしゃべり GM 釣りの穴場 セレスティア淡湖は豊富と言うほどではないが、いろんな種類の魚が釣れる。砂浜は妖精たちや旅行者(PT)がよく騒いでいる。それを避けるように湖畔に沿ってある程度歩き、林の影を抜けると少し入り江になったそこが、釣りのポイントとなっている。入れ食いとまではいかないが、ぼうっとしながら思考を整理したいものに好まれている。 ヲタク GM ひだまり農園 安定した気候を利用した果樹園が主流。苦い野菜は育てていない。果物好きな妖精のつまみ食いが絶えないため、警備用のゴーレムが雇われて見回りをしている。 園芸 GM Tips『はたらくよろこび』 「仕事ですか?」 今は特に御座いませんねえ。 流暢に喋れるゴーレムに、どこか申し訳なさそうにそう返されてしまった。 この地で生きるのに金銭の重要度はさして高くない。街を歩いているゴーレムにお願いすれば、食糧も寝床も娯楽ですら用意してくれる。 しかしこの街は活気に溢れてる。毎日がまるで学校の文化祭のような、どこか非現実的な熱が浸透している。 「みんな好きでやってるのですよ。彼らはそれを楽しんでいるのですから」 感性が豊かな世界なんです。ゴーレムはそう残して、己の職務に戻っていった。 気づいて見れば、遊び、商い、研究、この島の住人はなにかしらに打ち込んでる者が多い。 さぁ、明日も明後日も時間はたくさんある。 なにをしようか?