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これまさか使い捨てなのか?チャージできない? (2019-04-27 11 42 49) 一般市民は口座から直接支払いできないならデビットカードやクレジットカードのほうが利便性高いし、悪党からしたら未使用のマネーカードを換金するくらいなら現金で取引すればいいし、利用する価値がまったく無い。裏取引で使わせたい為に設定を後付けして破綻した格好。 (2019-04-27 19 40 52) 現代社会で導入したとしても、資源の浪費だと叩かれそうなのに・・・。 (2019-04-28 08 15 39) チャージできないならウォレット(財布)の代わりにはならない。電子ウォレットの進化形態とは一体…まさか作者はウォレットの意味を理解してないのか? (2019-04-28 14 34 42) 支払い時に「ユーザーの口座を特定するID」を書き込むなら、別途IDの認証が必要になるな。もうクレカでよくね? (2019-04-29 10 07 02) その口座から直接支払えばいいよな (2019-04-29 15 33 21) 読めば読むほど頭が痛くなる説明だな。司波達也暗殺計画(2)にそのままこの原文が載ってるのか? (2019-04-29 15 35 09) ひょっとしてマネーカードを何枚も持ち歩く必要があるのか? (2019-04-29 16 31 25) アニメやコミックでマネーカード使ってるとこってあったっけ? (2019-04-30 04 42 06) コミック夏休み編3巻 13話で会計する際の領収書のバインダーに挟まってるな。まるでそのまま返って来ないようだ。 (2019-04-30 13 02 17) と思って原作確認したら5巻P240に使い捨てのマネーカードってあったわ。これ複数枚持ち歩かないと駄目なヤツ。折り曲げられないお札、現金と変わらんな。 (2019-04-30 13 03 37) マネーカードケースとかあんのかね (2019-05-04 15 08 37) つまり財布代わりじゃなくて現金の代わりじゃん。 (2019-05-03 13 02 37) 財布代わりのマネーカードが普及した結果~と書きながら使い捨てのマネーカードとか意味わからん。この作者は財布を使い捨ててるのか? (2019-05-04 00 04 48) その場で金額を書き込むということは、ペンも必要になるのか。 (2019-05-06 08 26 27) 使い捨てらしいしテレフォンカードみたいに穴が空くんじゃね? (2019-05-07 03 24 10) こんな反社会勢力御用達みたいなものが普及して普通に使われる世界の倫理観が心配だ。 (2019-05-10 01 50 26) 世界観より物語のご都合を優先した結果だな。だから劣等星なんて言われるんだよ (2019-05-11 02 22 23)
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命蓮寺の本堂に、柔らかく暖かい朝の日差しが差し込む。静謐に包まれた寺の本堂からは、一キロも離れた場所で燃え盛る魔法の森の様子など伺えはしない。今も何処で誰が殺し合っているかも知れないというのに、この命蓮寺だけは、それを感じさせない程に穏やかな時が流れていた。 そう、穏やかすぎるのだ。射命丸文も火焔猫燐も、ふたりとも揃いも揃ってまるで緊張感のない微笑み顔で話し合っている。つい数分前には額に銃を突き付けていた者と、突き付けられていた者――命のやりとりをしていた者同士が、だ。それがホル・ホースにはどうにも不気味に感じられた。 簡素な情報交換の結果分かったのは、両者ともに殺し合いには乗っていないということと、二人は同じ幻想郷の住人ということ。この場所へ来て再会を果たした二人は、共に行動する事になるも、些細な方針の違いから口論になってしまった、というのだ。 「――ま、なんとなく事情はわかったぜ」 釈然としないながらも、と心中で付け足しながら。ホル・ホースは、今も穏やかな面持ちで隣り合って座る二人を眇めた。 「けどよ、その口論の理由ってのは一体なんなんだ? せっかく再会出来た仲間同士なのに拳銃沙汰になるってのはよォ……おれには、よほど退っ引きならない事情があったとしか思えねーぜ」 「あややや……それがですね、少々ややこしい話になるんですが」 「…………」 文が話し出した途端、お燐の表情に、にわかに陰りが差したのをホル・ホースは見逃さなかった。 「話は少し前に遡るんですけどね。お燐さんと出会う直前、私はジョニィ・ジョースターという『スタンド使い』と行動を共にしていたんです。勿論、殺し合いには乗っていません」 「ジョニィ・ジョースター……ジョースター、ねえ」 「……あや? それがどうかしましたか?」 「いや、大したことじゃあねーんだが、おれの知り合いにジョセフ・ジョースターってのが居るもんでね、少し気になっちまったのよ」 「ああ……あなたもですか。なるほど」 「あん?」 呟くようなその一言に耳ざとく反応を示すが、文はどうでもいいことのように「お気になさらず」と一言、軽く首を振るだけだった。 「一応補足しておきますと、そのジョセフさんとジョニィさんとは無関係かと思いますよ。ジョニィさん本人に確認したところ、この場の他のジョースター姓の人間に知人は居ないとのことですから」 「そうかい……いや、話の腰を折って悪かったな。続けてくれ」 百年も前にDIOに身体を奪われて死んだ筈のジョナサン・ジョースターの名前が名簿に記されている事もホル・ホースは気になっていたものの、今はそれを考えても詮無いことだ。ジョニィ本人がジョナサンもジョセフも知らないというのだから、話はそれまでだろう。 素朴な好奇心を振り払って、ホル・ホースは文の観察に意識を戻す。彼女の言葉の裏に嘘が潜んで居ないかどうかをしっかりと見極めなければならない。 「チルノさんと合流した私とジョニィさんは、危険人物に襲われているという古明地こいしさんを救出するために、チルノさんの誘導で魔法の森へ向かいました。……けれど、それは、チルノさんとこいしさんの罠だったんです」 「罠?」 「ええ……殺し合いに乗ったチルノさんとこいしさんは、最初から私達を嵌めるつもりだったんです。ジョニィさんはこいしさんを救いたいという思いを利用され……最期はチルノさんと相打ちという形で……」 「……そうか」 ホル・ホースの口をついて出るのは、その一言だけだった。 文の沈鬱な表情からも、ジョニィの最期は凡そ想像がつく。いかにも『ジョースターらしい』愚かな最期と言ってしまえばそれまでだが、文の表情を見ていると、それを口にする気にもなれない。何よりも、妖怪とはいえ『女』のために困難な道を進もうとしている自分がそれを口にするのは余りにも滑稽だった。 一方で、冷静に推察して、少なくとも文がジョニィの死を悼んでいるのはまず間違いないだろう。数々の女の涙を見てきたホル・ホースには、それくらいの嘘は見抜ける。彼女の瞳は、ジョニィを喪って哀しんでいる『フリ』をした女のそれではない。 ……だがそうなると、余計に疑問が残る。誰かの死に対してこうして心を動かす事の出来る彼女が、一体何故どうしてあんな冷徹な顔で拳銃など突き付ける事が出来るのだろうか。 わからない事柄に眉根を寄せて黙考するホル・ホースの意識を釘付けにしたのは、静寂を引き裂くように声を荒げたお燐だった。 「――違うよッ! それは誤解なんだ……! こいし様は、そんな事出来る人じゃないんだ……今はただ、DIOって人にいいように操られてるだけで……みんなが思ってる以上に、あの人は『普通の女の子』なんだよぉ……」 「だからって何ですか。私はあの二人の『卑劣な罠』に嵌められた上に、仲間を……ジョニィさんを殺されたんですよ。その私が、何だってチルノさんを見捨てて逃げ出したこいしさんを助けに行かなくっちゃあならないんですか」 そのやりとりが、ホル・ホースと合流する前の口論の続きであろう事を察した時点で、ホル・ホースは会話から身を引いた。まずは様子見だ。 「それでも、そこを曲げてお願いしてるんだってば。だってお姉さん、幻想郷でも『最強クラス』の妖怪でしょ? その気になれば、こいし様を助けるくらい、やってやれない訳じゃない筈だよッ。あたい一人じゃ力不足なんだ、お願いだよぉ……!」 「……ッ」 お燐が文に縋りつこうとしたところで、文は大きく身を引いてそれを躱した。 ここでもしも身を引かずに組み付かれていたら、それはまさしくホル・ホースが物陰から見ていた揉め事の再現であったのだが。文は十数分前のそれと比べれば幾分冷静さを取り戻している様子だった。 「その気にならないから断ってるんです。お燐さんと行動を共にすることは歓迎しますが、こいしさんを助けに行きたいというのなら、私は『考え直せ』としか言えません。下手を打てばお燐さんだってこいしさんに殺されかねないってこと、わかってるんですか? というか、わかってくださいよ」 「うっ……こいし様はそんなことッ――」 「しないって言い切れないでしょう。貴女の言うところの『人を殺したりなんて出来る訳もない心優しいご主人様』に私は嵌められて、その為にジョニィさんは命を落とす事になったんですから」 「それもわかってる! でも、それでもだよッ……この通り!」 お燐が頭を下げる。 文は何も言わない。呆れた様子で嘆息してはいるが、しかしその瞳には、僅かな逡巡の色が見えはじめていた。 「こいし様は、本当は優しい人なんだ……あたいの説得なら、きっと正気を取り戻してくれるから……っ」 「はぁ。家族の絆、ってやつですか……? なら聞きますけど、そこまで言うからには、失敗した時の覚悟は出来てるんでしょうね?」 「そ、その時は……何でも、受け入れるよ。ただ、やれる事をやらずに諦めるのは、嫌なんだ」 「……いいでしょう、お燐さんの覚悟は分かりました」 小さく首肯した文は、ホル・ホースに向き直った。 「ホル・ホースさんはどう思いますか?」 「えっ?」 突然話題を振られたホル・ホースの額を一滴の汗が流れ落ちる。 ここまでの二人のやりとりを見て、状況は理解出来た。要するに、古明地こいしを助けるかどうか、それが口論の発端。仲間を殺された文が口論の末にヒートアップして拳銃を取り出してしまったというなら、それはそれで無理もない話のように思える。 往々にして、『男』を殺された『女』の激情というのは計り知れないものだ。自分のために『命』すら投げ出してくれる女が世界中に居るホル・ホースには、それが理解出来る。もしもこのホル・ホースが殺されたなら、きっと彼女らの中にはホル・ホースのかたきを討とうとする者だって居る筈だ。それと同じで、文にとってジョニィは『特別な人間』だったのだろう。そう考えるならば、あの拳銃沙汰の背景がようやく見えてくる。 「――あー……そりゃあ、おれとしちゃあよォ……」 言いよどむ。 ホル・ホースとしては、ただでさえ『響子の願い』を受けて行動している最中なのだ。これ以上、厄介事を重ねて抱え込むことは御免被りたい。それが本音だ。 だけれども、古明地こいしは『女』で、それを救いたいと願う火焔猫燐もまた『女』だ。ホル・ホースは女に嘘は吐くが、同時に『世界一女にやさしい男』を自称している。それは『女』という生き物を『尊敬』しているからだ。お燐の願いを無視して、彼女らを見捨てるというのが最も簡単な結論だが、それはどうにもホル・ホースの心に『よくないもの』を残す気がしてならない。 そう、思うものの。 (け、けどよォォ~~~……猫耳ちゃんにはカワイソーな話だが、こればっかりは相手が悪いぜ~~~!) 何しろ、こいしを救うとなると、それは即ち『あのDIOを敵に回す』という事に繋がるのだ。一度はDIOの暗殺を決めたホル・ホースだが、それはDIOが隙を見せてくれたからだ。自分の性質が暗殺に向いている事を理解しているホル・ホースにとって、DIOに真っ向から歯向かう事が愚かだということくらいは容易に判断出来る。 大体にして、DIOに魅入られた女を救うことなど出来るのだろうか。それがそもそもの疑問だ。 これまでホル・ホースは、狂信的なまでの熱で以てDIOに尽くし、そして捨てられて終わる女を腐るほど見てきた。ああいった女どもの考えはホル・ホースには理解できないが、もしも古明地こいしもそういう精神状態にあるとするならば――『こいしの目を覚まさせる』という事は、何らかの理由があって殺し合いに乗った寅丸星を正気に戻すことよりも困難なことであるように思われた。 (つーかよォ……言い分自体は天狗のねーちゃんの方が正しいんだよなァ~……) 一方で、感情論を振り翳すお燐に対して、文の理論はあくまで合理的だ。これまでの人生をあくまで合理的な考え方で生き伸びてきたホル・ホースにとっては、文の言い分の方が共感出来る点が多い。 それに何より、人には誰だって、もう二度と出会いたくない人間というのは居るものだ。自分の場合で言うなら、あのターミネーターみたいなフザけた軍人がそうだ。奴とはもう二度と会いたくない。 あまつさえ文は『男』を殺された身だ。文の視点で考えれば、ジョニィの死のきっかけになった下手人の片割れを助けたいだなんて、願い下げだろう。気持ちは分かる。 つい数分前までは射命丸文とは行動を共にしたくないと思っていたものの、今ではその評価も覆っている。どちらと組むかと問われれば、ホル・ホースが選ぶのは、合理的な判断が出来て、尚且つお燐をして『最強クラス』と言わしめるだけの実力を持った文の方だ。 だが、そういう判断だけでお燐の願いを切り捨ててこいしを見捨てるのはあまりにも寝目覚めが悪い。何よりも、この二人と関わろうと決めた時、もう後悔はしないと心に誓った筈ではないか。 「……なあ、答えを出す前に、ちと確認させて貰ってもいいかい、文?」 「はて? なんでしょうか」 「さっきお燐も言ってたがよ……お前さん、幻想郷じゃ『最強クラス』の妖怪なんだって?」 「……え、ええ。まあ……上には上が居ますし、最強と言ってしまうのは、多少大袈裟ではありますが」 何処か居心地悪そうに文は頷いた。 自分が力を持った参加者だということをあまり知られたくなかった、といったところだろう。 「実際、その気になればこいしの嬢ちゃんを助ける事は出来んのか?」 「天狗のお姉さんなら、相手が『鬼』でも無い限りはそうそう負けはしないと思うよ。こいし様がどんなに強くなってたって、動けなくするくらいは出来る筈なんだ。そしたら、あとはあたいが何とかして説得するから、だから……!」 「ちょっとちょっと、私が天狗だからって過剰な期待をかけるのはやめてくださいよ。私だって今は『葉扇子』もないし……ここじゃどういう訳か飛行速度や力だって大きく制限されてるんです。天狗だから何でも出来ると思ってるなら、それは『買い被り過ぎ』ってものですよ」 なるほどと首肯する。 それほどの力を持っていながらチルノとこいしの罠にハメられたのは、能力に制限がかけられていたから、というのも多分にあるのだろう。 暫しの黙考を経て、ホル・ホースが口を開いた。 「おれとしちゃあ、ただでさえ面倒事を抱えてるってのに、わざわざ自分から危険人物に関わりに行くってのは御免だ……それが本音だぜ」 「そ、そんなっ――」 「まあまあ、落ち着けって。話は最後まで聞いてくれや」 片手を軽く振って、あくまでホル・ホースは飄々と続けた。 「そうよ、確かに本音は今行った通り……けどよ、おれはもうあんたらと関わっちまった。関わっちまったなら、同じ『後悔』を繰り返すことだけはしたくねぇ」 「……というと?」 「おれは既に、ここで女を一人見捨てちまってる。この命蓮寺に住んでた、幽谷響子ってヤマビコの妖怪だ……知ってるか?」 「え、ええ……親しくはありませんが、一応」「あたいも、命蓮寺の前で見掛けたことならあるよ」と、両者揃ってこくりと頷いた。 「だったら話は早い。あのお人好しの馬鹿女はな……最後の瞬間、おれを逃がすために一人で犠牲になりやがったんだ」 響子の最期を思い出す。自分自身の無力を、思い出す。 そうすれば、自然とホル・ホースの握り込んだ拳に力が入った。 女を尊敬している筈の自分が、命欲しさに女を見捨てて逃げる羽目になるなど、こんなに悔しい思いはない。 ジョースター一行に追い詰められた時、一度女を置いて離脱した事はあるが、女が殺される事はないと分かりきっていたあの時とは状況が違う。今回のそれは、確かな『死』が目前に迫っていた中で、殺されると分かりきっていた女を見殺しにして逃げたのだ。 (いいや違うな……言い訳はやめろよ、みっともねぇ! おれが何よりも許せねえのは、そうじゃねぇだろッ――) あの時、もしも響子が自ら囮になると言い出さなかったら。 死ぬよりはマシだと、そう考えて、響子を見捨てて一人逃げ出していたに違いない。あの時確かに、ホル・ホースはそういう情けない事を考えていた。 響子がそれで『何も言わずに死んでくれたなら』まだ良かった。心の中に蟠る感情も、今の比ではないくらいに楽だったに違いない。 だが、みじめなことに、あの女はホル・ホースが見捨てるまでもなく、自らその命を差し出した。自分が一方的に使い捨てたのではない。尊敬している筈の女に、自分を愛してすらいない女に、この上なく情けない考え方をしていた自分は、命を救われてしまったのだ。 それが、どうにも、悔しかった。 (しかもあの女ッ……最期におれになんて言いやがった?) ――おじさんはやっぱり優しいね……でもお願い……もう私にできることはこれしかないの……ごめんね。 (……『優しいね』、だとォ……? 女を尊敬してるだなんて言っておきながら……あの瞬間! 確かにテメェ自身のことしか考えてなかったこのおれを、あの女は『優しい』と言いやがったッ!) それが、自分のみじめさ、みっともなさを、余計に協調しているように思えてならなかった。 ああそうだ。考えれば考えるほどに、ホル・ホースの決意は固くなる。やはりどうあっても、ここでお燐とこいしを見捨てる訳にはいかない。 あの瞬間傷付けられたプライドを、ホル・ホースは取り戻さなければならない。それが見失ってはならないホル・ホースの心の『指針』だ。 「おれはよ……正直なところ……殺し合いなんざどうだっていいんだ。故あれば人を殺すことだって躊躇いはねぇ……所詮おれは、自分が生き残る事が第一のケチな暗殺者よ」 「ホル・ホースさん……」 「けどよ……どうあっても、これだけは、譲れねぇ。女を見捨てるような真似だけは、もう二度と出来ねぇのよ。あの時失ったものを取り戻さなくっちゃあ、おれは前にも進めねぇ……ッ!」 ――だから。 「おれは『理屈』よりも、おれ自身の心の『地図』に従うぜ。こいしの嬢ちゃんを助けに行くっていうのなら、このホル・ホースも助太刀しようじゃねぇか」 例えそれが愚かな行為だとしても。 男には、やらねばならない時がある。今この場でやるべきことが、これだ。 ホル・ホースの決然とした言葉を受けて、暗澹としていたお燐の表情もぱあっと明るく輝いた。 「ありがとう、お兄さん……ありがとう!」 「あややや……もう、この空気では私が何を言っても無駄そうですねぇ。私だけ反対し続けるのも無粋に思えます」 「ってことは、お姉さんも……!?」 呆れた様子で深く息を吐きながらも、文もまた頷いた。 「はいはい、分かりましたよ。やれるだけのことはやってみます。それでいいんでしょう?」 「うん、うん……! ありがとうね、お姉さん……! あたい、きっとこいし様を助けてみせるね……!」 目尻に涙さえ浮かべながら、お燐は深々と頭を下げた。 ◆ 相手に嘘を信じ込ませるための秘訣は、八割の真実に二割の嘘を混ぜる事だ――とは、一体誰が言った言葉だったか。これでホル・ホースはお燐にも文にも何の疑念をいだくこともなく、自然と受け入れてくれた。以後、誰かが問題を起こさない限りはホル・ホースとも良い仲間としてやっていけることだろう。 ふう、と小さく息を吐きながら。深々と下げていた頭をゆっくりと上げた火焔猫燐は、ホル・ホースの目を盗んで、額にじわりと浮かんだ脂汗を袖で軽く拭った。 (状況はパッと見いい感じにまとまってるように見えるけど……) そう。表向きには、良好な関係を結んだチームであるように見える。 みんなでこいしを助けに行く事になって、表向きにはお燐の望む方向へ話が進んでいるのだ。ホル・ホースの答えも、お燐にとっては嬉しいものだったし、この男を騙す事には、僅かな罪悪感すら覚える。 だが……実際のところ、お燐にとってはむしろ緊張感が増す思いだった。 (何がこいし様を助ける、だ……! お姉さんは、こいし様を殺すつもりじゃないか!) ホル・ホースとの合流前、確かにこの女は言った。 お燐を殺して遺体を奪ったら、すぐにこいしも殺しに行く、と。 そんなことは絶対にあってはならない。何が何でも、こいし様の命は自分が守らねばならない。 その為にも、ホル・ホースには騙すようで申し訳ないが、もう暫くはこのまま隠れ蓑として働いてもらって、文の暴挙を掣肘して貰う必要がある。 (――にしても、このお姉さん……何処まで話すのかとヒヤヒヤしたけど、やっぱり自分から遺体の事は話さないんだね……) お燐と出会った時にも遺体の事は隠していたが、一体この女は何を企んでいるのだろう。 チラと横目に文を見遣れば、そこで相手の赤い瞳と目が合った。文はくすりと柔らかく微笑むが、その笑みの意図が見えず、かえって不気味だ。 軽い会釈と愛想笑いで返しつつ、お燐は絶対にこの身体の中に眠る遺体を渡すわけには行かないと再認識する。こんな、何の罪悪感も抱かずに嘘を吐くような『悪人』に、遺体を奪われてはたまったものじゃない。 尤も、それは自分自身にも当てはまる事なのだが。 「でも、こいしさんを救うと言っても、何か勝算はおありですか? 考えなしに挑んでも、また罠に嵌められるのがオチですよ」 文の言葉には、何処か刺があるように感じられた。 居心地の悪い視線に耐えられず、お燐は目を伏せる。 「それなんだがよ、おれの知り合いに空条承太郎ってのがいてな……ヤツなら、DIOの呪縛からこいしの嬢ちゃんを救い出す事が出来るかもしれねェ」 「承太郎って……あの大きいお兄さん、だよね? その人にならさっき合ったけど……」 「なにィッ!? 承太郎に合ったのか!?」と、血相を変えて半身を乗り出すホル・ホース。 若干身を引きながらも、お燐は簡素に状況を説明する。 ジョースター邸の近くで、承太郎・霊夢の二人組と出会って、軽く会話をしたこと。 肉の芽を操るDIOは、それを相手の額に打ち込んで思いのままに操る力を持つ、と聞かされた事。 それらを話し終えたところで、肉の芽についてやけに詳しかったDIOと、DIOに操られているというこいし、両者がお燐の中で結びついた。 「も、もしかして、承太郎お兄さんならこいし様を……?」 「それは分からねぇ。だが、DIOがポツリと言ってたのを聞いたことがあるぜ……承太郎を始末するために差し向けた筈の花京院とポルナレフが、承太郎と戦って裏切った……とよ。おれも詳しい事は知らされてねぇが、もしかしたらって話よ」 「――ッ!!」 その刹那、お燐はハッとして背筋を伸ばした。 承太郎ならば、操られたこいしを救えるかもしれない。 「そ、それならッ! 早速ジョースター邸に向かおう……! まだ承太郎お兄さんが近くにいるかもしれないでしょお!?」 お燐が承太郎と出会ったのは、ジョースター邸の近くで。 ジョースター邸の方向には――ヴァレンタイン大統領が居る。 「お願いだよ、少しでも可能性があるなら、それに懸けたいんだ。あたい、もう居ても立っても居られなくってさぁ……」 文に気取られてはならない。この女は、きっとそこに大統領が居ると知れば、同行を拒否するに違いない。 何も自分自身が遺体を奪って集める事だけが戦いではないのだ。遺体を持った文を大統領の元まで誘導し、必要であれば大統領を援護する。それだって立派な戦いのはずだ。 戦闘力の乏しい自分が無理をするよりも、戦闘自体は大統領に任せてしまった方が合理的であろう。 (幸い、天狗のお姉さんの嘘のおかげでホル・ホースのお兄さんは完全にあたいを信じてくれてる……今のあたいは、きっと情に厚い家族思いな女の子と思われてる筈だよ) にわかに滲む冷や汗を軽く拭い取りながら、お燐はじっとホル・ホースを見詰める。 一緒にジョースター邸に向かって欲しい。そういう願いを込めた、切実な視線だ。何も怪しまれる点などない。 そもそもの話、最初に嘘を吐いたのは自分なのだ。だったら、それをとことん貫き通してやる。 ホル・ホースへの罪悪感はあるが、邪魔をしない限りは大統領がホル・ホースを襲う事もあるまい。これは遺体を大統領の元へと届ける為には仕方のない嘘なのだ。自分のためだけの文の嘘とは違う。 「――ま、本音言や、承太郎のヤローとはあまり会いたくないんだが……確かに、ヤツなら信用できるぜ。事情を話せば、協力もしてくれるだろうな」 「だったら……!」 「ああ、そういうことなら善は急げってヤツよ。とっととジョースター邸の方角へ向かって、承太郎を探すぜ」 「ちょっと待って下さい。もしも承太郎さんが見つからなかったら、その時は……? こいしさんは後回しにしていいんですか?」 何処までも冷淡な目をした文が、あくまで冷静に割り込みをかける。 白々しい言葉だ。口からつい本音が漏れ出しそうになるのを堪えながら、お燐は笑顔を作る。 「だって、折角こいし様と出会えても、助けられないんじゃ意味ないでしょ? あたいね、こいし様を救えるかもしれないっていうなら……少しでもその可能性を高めたいんだ!」 というのは建前である。 本音は――。 (っていうかッ! 今この状況でこいし様と出会ったら、あんた何かと隙を突いて、こいし様のこと殺そうとするでしょッ!? そんな相手会わせられるワケないじゃないのさッ!) そうだ、この女は、こいしに対して明確な殺意を抱いている。 ジョニィを殺された、という事もあるのだろうとは思うが、それにしたって殺意に満ち満ちた相手を家族に引き合わせるのは考えものだ。最悪そうするしかないにしても、せめてホル・ホース以外の見張りをもっと増やすか、いっそのこと大統領の手で文を始末させてからにしたい。 「そうですか。お燐さんがそれでいいのなら、私からは何も言うことはありません。それじゃ、残りの情報交換は移動しながらといきましょうか」 意外なほどあっさりと、文はお燐の考えに同調した。 何か、もう一悶着あるのではないかとすら思っていたのに。 やはり、この天狗は何を考えているのかが中々読めない。 一体いつまでこんな思いをし続けなければならないのか、いいや、それも大統領と合流するまでだ。気を引き締め直して、お燐は立ち上がった。 ◆ 射命丸文は、命蓮寺からやや北上した地点の川沿いの道をジョースター邸へと向かって進みながら、ふと不意に空を見上げた。厚い雲の占める面積が、徐々に肥大している。 この分ならば、あと一時間も待たずに雨が降り出す事だろう。 近いうちに雨が降り出すであろうことは予測していたが、移動を開始した頃に振り出されるとなると、どうにも間が悪い。ただでさえ考えるべき事が多くて辟易しているのだ、文は堪らず嘆息した。 (はぁ……このホル・ホースという男……銃の実力は確かなんでしょうけど) それだけだ。 聞けば、寅丸星一人なんとか出来ず、響子を見殺しにするしか出来なかったというのだから。仮にあのヴァニラのような敵が現れたとして、この男の銃で何処まで対抗できるのかは甚だ疑問である。 最悪の場合、葉扇子もなく、能力に制限をかけられた今の文でも、風の力でゴリ押しすれば問題なく倒せる可能性すらあるのではないか。であるならば、この茶番もまったく無意味という事になる。 (……まあ、それはもう少し様子見ね) というよりも、『ホル・ホースを始末する』という考え自体は幾度か鎌首をもたげはしたものの、文は思い浮かんだプランのことごとくを自分で却下してきたのだ。 文はあの瞬間、自分の心の地図に従って進むと宣言したホル・ホースのギラついた双眸の中に、確かにジョニィの瞳の中に見た煌めきに近いものを感じたのだ。 そんなものを心の指針にしたところで、それが何の力になるのか、と問われれば――その答えの行き着く先にあるのが、ジョニィの死であるのだが。現にホル・ホース自身も、あの時のジョニィと同じように、自ら困難な道に進もうとしている。 (ま、でも……それなら丁度いいわ。見極めてやろうじゃないの) 冷たい視線を、前方を歩くカウボーイハットへと向ける。 もしもホル・ホースがしくじったなら、今度こそ文も見限りが付けられる。 末期の言葉すら残さず哀れに散ったジョニィと同じように、この男も無残に散ったなら――その時はあらゆる懊悩をかなぐり捨てて、問答無用でお燐を殺して、遺体を奪い取ろう。ジョニィの死の切っ掛けになったこいしもその後で必ず殺す。 そうすれば、文がジョニィに見た奇妙な情もすべて消滅することだろう。 (女を見捨てない、だなんて……この場でその信念を貫く事がどれだけ難しい事か。それが人間の尊さだというのなら、精々救ってみせなさいよ……ホル・ホース。私を『納得』させてみなさい) もういい加減、文だって気付いている。 殺し合いに乗ると言いながら、自分が情を捨てきれていない事を。今の自分の中に、二つの感情が渦巻いているということを。 それは、ジョニィのように気高くありたいという白のチップと。 何処までも狡猾に、周囲を利用し尽くして生き残ろうとする黒のチップと。 それぞれが半々、五分と五分で、文の心の中を満たし、どちらか一方を塗りつぶそうとせめぎ合っている。 黒の方が勝ってくれたなら、いっそ気が楽だ。そう考えてしまうあたり、現状の趨勢としては、黒の方がやや有利に傾いているのかもしれない。だけれども、心のどこかに、全てを覆い尽くそうとする黒に抗おうとする白が居るのも確かだ。 (その白はきっと、私の中に蟠るジョニィさんの残りカス。そんなもの、消えてなくなってくれた方がいっそありがたいのに……) ――いや、今は考えるのはよそう。懊悩を吹き払うように、文はかぶりを振った。 それよりも今は、もっと重要な事がある筈だ。 (ああそうそう、この泥棒猫。私がこいしさんを殺そうとしている事は知っている筈なのに……一体どういうつもりなのかしら。承太郎と霊夢のチームに合流して、私に下手な行動させないようにしようって腹積もり?) だとしたら可愛いものだ。チームの中に溶け込めるなら、文としたってその方が生き残っていく上では都合がいい。 大体にして、周囲に人が増えれば増えるほど、お燐の方こそ遺体を奪う為の隙を伺いにくくなるのだ。遺体を奪う事が目的だというのなら、これ程までに不合理な事はない。 仲間の少ない今のうちにホル・ホースを味方につけて、文を『遺体を狙うテロリストだ』とでも言って、糾弾されるのではないか、くらいに思っていたものだから、文にしてみればひどく拍子抜けだった。 (でも……この子だって、自分の家族の生死が掛かっている。あまり浅はかな行動をするとも思えないわ) 相手が情に流されやすい愚か者だからといって、油断をするのは自分らしくない。 お燐のその行動の裏には、常に何らかの打算が隠されている筈だ。それを見抜いて、先手を打つ必要がある。 この女は一体何を考えている。目的はなんだ。 (目的は、私の持つ遺体を奪う事。そして、大統領に渡す事……とすると。もしかして、進行方向に大統領が居る……とか?) だとしたら、このままお燐の思惑通りにジョースター邸に向かうのは宜しくない。 あくまで予想に過ぎないが、少し時間を稼いで様子を見るというのも手かもしれない。 不幸中の幸いか、もうじきに雨が降り出す事だろう。時間帯で言うならば――恐らく、昼に差し掛かる頃には、程度はどうあれ自分たちは雨に打たれる。 この移動速度から考えるに、雨が降り出す頃には自分たちは廃洋館の近くを歩いていることだろう。 傘も持っていないのに、そのまま突き進むのが体力的にも厳しいものがある、とか何とか理由をつけて、しばらく廃洋館に立て籠もって時間を潰すのも良いかもしれない。 お燐がそこで堪え切れず本性を表すような事があったり、何か怪しい行動を取るようなら、此方も動き出すための『理由』が出来るというもの。 徐々にじとりと湿り気を帯び始めた空気を肌で感じながら、曇天の空の下、三人は別段会話を弾ませる事もなく、黙々と歩き続けるのだった。 【E-4 川沿いの道 午前】 【射命丸文@東方風神録】 [状態]:胸に銃痕(浅い)、服と前進に浅い切り傷 [装備]:拳銃(6/6)、聖人の遺体・脊髄、胴体@ジョジョ第7部(体内に入り込んでいます) [道具]:不明支給品(0~1)、基本支給品×3、予備弾6発、壊れゆく鉄球(レッキングボール)@ジョジョ第7部 [思考・状況] 基本行動方針:どんな手を使っても殺し合いに勝ち、生き残る 1:ホル・ホースらと共に移動するが、雨が降り出したら廃洋館へ向かうように進言してみる。 2:火焔猫燐は隙を見て殺害したい。古明地こいしもいずれ始末したい。 3:ホル・ホースを観察して『人間』を見極める。 4:この遺体は守り通す。 5:DIOは要警戒。 6:露伴にはもう会いたくない。 7:ここに希望はない。 [備考] ※参戦時期は東方神霊廟以降です。 ※文、ジョニィから呼び出された場所と時代、および参加者の情報を得ています。 ※参加者は幻想郷の者とジョースター家に縁のある者で構成されていると考えています。 ※火焔猫燐と情報を交換しました。 ※古明地こいしが肉の芽の洗脳を受けていると考えています。 【火焔猫燐@東方地霊殿】 [状態]:人間形態、妖力消耗(小) [装備]:毒塗りハンターナイフ@現実、聖人の遺体・両脚@ジョジョ第7部 [道具]:基本支給品、リヤカー@現実 [思考・状況] 基本行動方針:遺体を探しだし、古明地さとり他、地霊殿のメンバーと合流する。 1:家族を守る為に、遺体を探しだし大統領に渡す。 2:射命丸文を大統領の居る方向へと誘導し、必要であれば大統領を援護する。 3:古明地こいしを救うため、空条承太郎ともう一度合流したい。 4:ホル・ホースと行動を共にしたい。ホル・ホースには若干の罪悪感。 5:地霊殿のメンバーと合流する。 6:ディエゴとの接触は避ける。 7:DIOとの接触は控える…? ※参戦時期は東方心綺楼以降です。 ※大統領を信頼しており、彼のために遺体を集めたい。とはいえ積極的な戦闘は望んでいません。 ※古明地こいしが肉の芽の洗脳を受けていると考えています。また、空条承太郎なら救えるかもしれないという希望を持ちました。 【ホル・ホース@第3部 スターダストクルセイダース】 [状態]:鼻骨折、顔面骨折、疲労(中) [装備]:なし [道具]:不明支給品(確認済み)、基本支給品×2(一つは響子のもの)、スレッジハンマー(エニグマの紙に戻してある) [思考・状況] 基本行動方針:とにかく生き残る。 1:響子を死なせたことを後悔。 最期の望みを叶えることでケリをつける。 2:響子の望み通り白蓮を探して謝る。協力して寅丸星を正気に戻す。 3:火焔猫燐、射命丸文と共にジョースター邸方面へ進み空条承太郎と合流する 4:あのイカレたターミネーターみてーな軍人(シュトロハイム)とは二度と会いたくねー。 5:誰かを殺すとしても直接戦闘は極力避ける。漁父の利か暗殺を狙う。 6:使えるものは何でも利用するが、女を傷つけるのは主義に反する。とはいえ、場合によってはやむを得ない…か? 7:DIOとの接触は出来れば避けたいが、確実な勝機があれば隙を突いて殺したい。 8:あのガキ(ドッピオ)は使えそうだったが……ま、縁がなかったな。 [備考] ※参戦時期はDIOの暗殺を目論み背後から引き金を引いた直後です。 ※響子から支給品を預かっていました。 ※白蓮の容姿に関して、響子から聞いた程度の知識しかありません。 ※空条承太郎とは正直あまり会いたくないが、何とかして取り入ろうと考えています。 126:『BOTTOMs ~最低野郎たち、地の底で~』 投下順 128:四柱、死中にて 126:『BOTTOMs ~最低野郎たち、地の底で~』 時系列順 128:四柱、死中にて 104:カゴノトリ ~寵鳥耽々~ 射命丸文 145:MONSTER HOUSE DA! 104:カゴノトリ ~寵鳥耽々~ 火焔猫燐 145:MONSTER HOUSE DA! 104:カゴノトリ ~寵鳥耽々~ ホル・ホース 145:MONSTER HOUSE DA!
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無題【むだい】 ポーさんの作品。 次元をイメージした曲。 「次元イメージとか言いながら途中で違う人でもいいかもと思い出したww」との事。 歌詞 月明かりで眩しい 君の横顔 その瞳が見つめる先 数え切れない星達 表情が その瞳が 悲しみに染まってる 僕の前で寂しそうに笑って 辛くないフリしようとしてる そんな顔するくらいなら もういっそ泣いて欲しい 今誰かが 僕等の愛に名を付ける きっと、僕等にゃ理解出来無い名前だけれど それすら愛しく思えるように なってしまえばいいのにね 愛してる でも、やっぱり愛せない 僕の前じゃ 泣かない君の事 愛してる? でも、やっぱり聞けない 悲しそうな表情(カオ)の理由も 何もかも 悲しい歌にしたくないけどやっぱり明るい歌には出来なくて 君に捧ぐ 僕からの歌 君に届く かもしれないから 「ねぇ」求める 君の声すら聞こえなくなりそうで 瞳に僕だけを映して もっと、愛して欲しいから 好きだけど でも、やっぱり好きじゃない 泣いて欲しいし言って欲しい 願う、思いも多分もう…
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《鑢 七花(084)》 キャラクターカード 使用コスト3/発生コスト2/緑/AP30/DP30 【虚刀流】/【剣士】 [メイン/自分] [1]このカードは、ターン終了時まで+10/+10を得る。 [メイン/自分] [0]このカードは、ターン終了時まで-10/+10を得る。 刀語で登場した緑色・【虚刀流】【剣士】を持つ鑢 七花。 自分のメインフェイズで、AP・DPが10上昇する使用型テキスト効果、APが10減少しDPが10上昇する使用型テキスト効果を持つ。 次の二つの効果から選択して発動できる。 AP+10/DP+10:使用コストを1払う必要はあるが、実質AP・DP40のキャラになる。 AP-10/DP+10:使用コストを払う必要はないが、その代わりAPが減少するデメリットがある。 どちらにしてもDPは上昇するが、コストを払うかAPを減らすか選ぶことになる。 AP/DPは、1つ目の効果だけ使えば40/40、2つ目の効果だけ使えば20/40、両方使えば30/50になる。 相手の場を見て、的確な効果を選択しよう。 なお、効果使用に1コスト払って40/40にするくらいなら、始めから40/40のバニラファッティを出したほうが、コストの面で得である。 収録 刀語 01-084 パラレル 編集
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《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 《潤》 【潤】「僕の名前は水無月瞳」 《潤》 【潤】「それとも、新人アイドルの水無月潤って言ったほうがわかりやすいかな? 多分そうだろうね」 《潤》 【潤】「本来の僕の名前は瞳なんだけど、双子の潤が入院してるから今はその代役をしてると言うわけだね」 《潤》 【潤】「こんな面倒な事やりたくないんだけどね……」 《潤》 《潤》 http //www.grifis.net/trpg/wiki/wiki.cgi/15thmoon/HC?page=%BF%E5%CC%B5%B7%EE%A1%A1%BD%E1 《潤》 《GM》 ありがとうございました。 《潤》 と言うわけで双子の兄の身代りをしている水無月潤(瞳)です 《GM》 おっとっと。 《潤》 あ、今ので終わったから大丈夫w 《GM》 感謝感謝。ではでは、GMは最近腕が落ち気味の秋春が務めさせていただきます。 《GM》 よろしくお願いします候。 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 HeroineCrisisTRPG くらくら! 「I Love You……But……」 《GM》 開幕でございます。 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 大規模なライブの後の事でした。 《GM》 学校の出席日数が危ないということで、久々に学業に専念する許可を貰い、一週間ほど、アイドルとは無縁の生活を送る事になります。 《GM》 とは言っても、もう既に学び終わった部分の『やるだけ課題』は満載で、夜は面倒そうな具合ですが。 《GM》 なにはともあれ、学校に専念出来るのはそれだけで楽しいもの。今も友人達とおしゃべりの真っ最中です。 《GM》 【ユウ】「そういやハナ、小テストの勉強してきたかい?」割と真面目で、四角いメガネが特徴の男の子、ユウと。 《GM》 【ハナ】「……潤ー、ごめ、今日のテスト範囲のノート見してくんないってしまった潤がいない日じゃん!?」お調子者の女の子、ハナ。 《GM》 元々割と仲のいい二人は、いつもこんな調子である。ぶっちゃけこいつらできてるんじゃないか、と何度か思った。 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「冷静に考えてみてくれ、その頃僕はライブで全国巡回中、つまり範囲なんてわからないどころか、テストがあるなんて知ったのは今の台詞でなんだぞ」 と、ジト目でハナをみます。怒っているわけではありませんが、潤は大体こんな感じですね▽ 《GM》 【ハナ】「チクショオオオオオオ!」力強く叫びながら、ユウをがっくんがっくん揺さぶってます。まあなんというか、こういう男らしい(?)所が、気兼ねなく話が出来ている理由でもあるのでしょう。 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「しかしいつもながらハナは自分が女である事を半分忘れてると言うか、おーい生きてるかユウ」 揺さぶりの範囲はだんだん広くなり、最終的には人間メトロノームのようになっていくユウ、そんないつもの光景を見てしみじみとここが日常なんだなーと思いますよ。ちなみにユウが酷い目にあってるのまで含めて日常です(ぁ 《潤》 ▽ 《GM》 【ハナ】「あーもうどーしよー。ユウは言っても見せてくんないしっ! あと捨ててない! 将来立派な旦那様を迎える予定は未定だけど!」すぱっと断言するあたりは気持ちいい具合。そろそろユウがやばそうなので、必死になって引き離してたりします。 《GM》 では、そんな時。教室の入口から、ちらりと視線を感じます。潤のいるグループに向けて。▽ 《潤》 【潤】「うん、そこでいきなり結婚の話が出てくる辺り、多少は乙女を捨ててない。でもその最大の候補が今まさにあちら側の世界に旅立とうとしてるようにみえ……?」 ユウの顔が青紫っぽくなってきて、そろそろ落ちるかなーなんて頬杖をついてみていると視線を感じてチラッとそっちの方を見ます。兄の代役でアイドルを始めて以来、この手の視線には酷く敏感になってしまいましたね。内心ではまたサインとか強請られなければいいけど、とため息をつい 《潤》 ています▽ 《GM》 【ハナ】「う? おーう、ごめんユウ……って、おう、きたきた。おーい」潤の視線の先にいたのは、内気そうな雰囲気の小柄な少女。ハナが、手を振って呼び寄せます。その間にユウは開放されて、ぐったりしていますね。 《GM》 【ユウ】「あー……死ぬかと、思った……」 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「ベトナムからの帰還、お疲れ様」 今のユウの疲労度はベトコンとゲリラ戦を繰り広げていた米兵くらいだろうか、なんて思いつつ冗談を言いますね。その間も視界の隅に新しくやってきた子を捉えています。話はまだしませんが、ハナの友人だったらまぁ多少は安心できるかな、とか思ってたり▽ 《GM》 【ハナ】「シノ、やーっと来たねぇ。あ、この子、篠田 梓乃っての。中学校からの友達でね、隣のクラス」そんな風に紹介されたシノちゃんは、ちょこんと頭を下げます。カチューシャでおさえたふわふわの髪が揺れて、少し気弱げな目元がちらちらと潤のほうを見て。 《GM》 【ユウ】「潤は平気だって。ハナがこんなにぞんざいに扱うのは、僕と潤くらいなんだぞ」 《GM》 【ハナ】「ぬぁんぁとぉーぅ!?」 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「ユウ、そんなこといってると今度はシベリア送りになるって」と、さりげなくユウをフォローしつつ「篠田さんか、僕はハナとユウの友達の潤、よろしく」と言っておきます。とりあえず挨拶くらいはしないとねって感じで、首後ろでまとめた長い髪が揺れたりしますね▽ 《GM》 【シノ】「あ、はい……よろしく、です」ほんの少し、緊張がほどけたような表情をする、小動物系の少女でした。ですが…… 《GM》 【ハナ】「へぇー。シノが初対面でしゃべれるの、めずらしーね。やっぱくるように言ってみてよかったわー」フォローの甲斐もなく、ユウにヘッドロックをかましたまま、ハナが呟きます。ちなみにケンカ用に髪は短めのハナと、少し長めのシノが並ぶと、なんというか不出来な姉と出来た妹のようにも見えたり見えなかったり。▽ 《潤》 【潤】「さらばユウ、安らかに眠れ。ま、それは置いといて……篠田さんを僕に紹介したのは何か理由が?」 活発な姉と物静かな妹と言う見方もできなくはないけど、それはちょっと美化しすぎかな、とか思ったり。ちなみに今のやり取りを聞いて、なるほど引っ込み思案であんまり喋れないタイプ化、と認識します。なら元気の塊であるハナの友人には丁度いいかな、とか考えてますね▽ 《GM》 【ハナ】「あーうん、なんか、こう、あんま馴染めないらしくてさぁ」ユウの顔色が赤くなったり青くなったり普通になったりしてる橫で、心配してるような顔をしてます。真面目に心配だったらしく、ユウにキめたロックもいつものキレがないようで。その橫で、シノは少し、困ったような顔をしています。 《GM》 【シノ】「静かなの、嫌いじゃないから、いいって言ってるのに。すみません、なんだか」 《GM》 困っているような嬉しそうな、という不思議な顔をしていますが。 ちなみに、只今お昼休みです。お昼は、どうも食べてきたようですね。▽ 《潤》 【潤】「なんとなくわかった、確かに話すのが得意そうには見えないし、それを心配したハナが世話を焼いてるって所かな。まぁうん、中学からの付き合いならわかってると思うけど、基本ハナは善意で動いてるから、困ってても付き合ってやってくれると嬉しい」 と、篠田さんのほうに言いますよ。なぜかハナのほうが心配される側に話が摩り替わってますが(ぁ▽ 《GM》 【ハナ】「うんうん……うん?」疑問の表情になって、ユウの束縛が緩み。慌てて逃げ出します。助かったぜ、という風なサムズアップが、ユウから潤に向けられて。 《GM》 【シノ】「はい。友達、ですから」ほんのりと声を弾ませながら……なんだか、少し緊張したように、言葉を繋げる。まだ緊張がほぐれていないのか、それとも…… 《GM》 【ハナ】「にしてもほんと、シノがこんなしゃべるのは珍しいわ、しかも男子相手に。いや、潤はきれーなほうだから意識しないですんでるのかな?」▽ 《潤》 【潤】「違うんじゃないか? ハナがユウをヘッドロックしていつもみたいに気絶寸前まで逝ってるから、そのお陰で毒気が抜けたんだと思う。キレイってのはありがたく受け取るけどね」 自分は友人以外には人付きが悪い方なので、そんな風に思われてるわけはない、と思っていますね。ちなみにファンサービスは別です。アレは仕事と割り切ってる▽ 《GM》 【ハナ】「あーなるほど。いつもの具合ってことね」納得したように頷いている。シノはなんだか、ちょっと愛想笑いな具合だ。 《GM》 【シノ】「えと……よろしくお願いします、潤さん……水無月、さん?」▽ 《潤》 【潤】「そう、水無月潤。知ってるかな?」 まぁこの学校では有名人の部類だし、多分知っているだろうなーと思いつつ一応確認▽ 《GM》 【シノ】「ええと。じゃあ、改めて。よろしくお願いします、潤さん」やっと、安心したような笑みを浮かべたシノなのでした。 《GM》 【ハナ】「ぺろっ、これは一目惚れの味……!」【ユウ】「いや、ないわー」【ハナ】「ぬぁにぉーう!」▽ 《潤》 【潤】「(ふむ……アイドルとしての『潤』目当てではないみたいかな、これなら別に構わないか)つまりハナがユウに一目ぼれですねわかります」 まぁそう警戒する必要はなさそうだ、とシノ微笑を返しつつ友人二人をいじるのです▽ 《GM》 そんな和やかな昼の時間が流れ…… 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 さて放課後である。 《GM》 ハナがいらない気を利かせたせいで、なんだかシノを家に送っていくことになった。幸い場所は近所なのだが……まあほどほどに会話は弾んでいる。ある意味ハナのおかげといえなくもない、と言えば内容は推して知るべし。 《GM》 【シノ】「とまぁ、そういう具合で。ハナは中学校の時から、あんな感じだったんです」自分の事も織り交ぜつつ話を繋げる少女は、最初に会った時の内気そうな雰囲気とはまたちがって見えた。▽ 《潤》 【潤】「うん、想像できすぎて怖い。といよりはその当時から変わっていないと言う事を賞賛するべきか、それとも強風を感じるべきか」 潤的には二人で歩いて帰っているだけで、無言の行進になっても別に構わないと思ってたのですが、なんだ結構喋れるじゃないか。と言う観想になっていますね▽ 《GM》 【シノ】「あはは。どっちにしても、ハナは変わらないと思います」なんて言いながら、少し視線があうと、ほんのり頬が染まったり。なんとなく、少しだけそう、今みたいに沈黙ができたりするのです。その度に、かばんについているキーホルダーをいじっているのが目に止まるのですが…… 《GM》 さて、ここで魔力の判定をどうぞ。 《GM》 ▽ 《潤》 2d6+7 【ダイス】 2D6+7 = [1,1]+7 = 9 《潤》 な、なぜ!? 《GM》 おや? 9か。 《潤》 自動失敗ってあったっけ、HC 《GM》 なら、そうだね。それでもわかる事はある。 《GM》 なにか、近くで瘴気の反応がした。ちなみに自動失敗もファンブルも無い。 《潤》 良かったw 《GM》 ということがわかった。 《潤》 【潤】「(いまのは……?)」 シノの言葉に少し笑い返しつつ、軽く周囲を見回して異常がないかを確認しますね。まさかファン以上に厄介なのが来た? 《GM》 では、警戒した瞬間の事。 《GM》 ズァ……っと間近で瘴気の塊が膨れ上がりはじけたような感触を受けます。しかも、貴方の隣で。 《GM》 時刻は夕刻、場所は人通りの少ない路地。 《GM》 そこにいるのは、貴方と、おとなしげな少女だけ。そう、つまり……発生源は、彼女だ。 《GM》 しかし当のシノは立ち止まったまま、うつむいている。▽ 《潤》 【潤】「っ!? まさか!」 いきなり横で膨れ上がった瘴気に、反射的にバックステップをして距離をとります。不審な行動と思われるかもしれませんが、今はそんな事を気にしている余裕はありません▽ 《GM》 【シノ?】「……ふぅ、やっと臨界を超えたわ……」顔を上げたシノ。その目は、赤く輝いており、その瞳を潤に向ける。「恋慕の情ほど、もろく儚く、そして大きいものはない……そうは思わないかしら、ヒロインさん?」先ほどまでのシノの口調とは違う、もっと幼げで、かつ、異様な威圧感を感じる声。▽ 《潤》 【潤】「その口ぶり、ただの雑魚じゃないな……しかも、僕が『女』だっていう事まで知ってるとか、どこの魔族かな?」 恋愛感情云々についてはとりあえず無視して、厳しい声を向けますね。姿はシノのものですが油断はしません。そういった甘い感情を抜きにしないと、いつ足元を掬われるか分からないので▽ 《GM》 【シノ?】「んー……まだ、内緒でいい? あと、精神憑依と肉体だけだから、攻撃するとこの子の体が危ないのよ」先ほどとは違う、悪意すら感じそうなのに純粋な微笑みを向ける。「あと、教えてもらったのは色々取引……かしら? アナタへの肉体的なダメージは不可っていうのが、ネックだったけどね」攻撃は出来ない、ということをそうそうにばらしてしまいます。逆に言えば、ばらしても平気な状況ということでもあるのでしょう。▽ 《潤》 【潤】「魔族なんかと取引するつもりはないけどね、戯言をきくくらいはしてやってもいい?(何を考えてる? 自分から弱点をばらすようなまねをして……篠田さんの体が傷つくっていうのも怪しいけど、こちらに何かをさせる気か?)」 臨戦態勢は解かないまま、一応は話をきく事は聞きます。とはいえこの間にも部下とかが周辺を包囲しているかもしれないので、油断泣く警戒しながらですが▽ 《GM》 【シノ?】「そう? 有難う」ふわりと笑みを浮かべて、ひとつ頷く。「実はね、この子性癖がちょっと変なのよ」そう言葉を始めます。「ちょっと……中毒的なほどにお尻……ああ、穴のほうね、そこが好きでね。弄るのが。それを言えずに悶々としてたの。だから、アナタが解消してあげてくれない?」とんでもないことを、シノの口から言わせるのです。▽ 《潤》 【潤】「……うん、あれだお前本当は交渉するつもりとかないんだろ?」 いきなりお尻とかいわれて赤面しそうになりますが、敵の前でそんなのを見せれるかっ! と押さえ込みますね。そしてああやっぱりまともな話じゃなかった、と判断し飛び掛ろうかとしますよ。最悪気絶させれば、元に戻るかもしれない、と思ってます▽ 《GM》 【シノ?】「あ、今気絶させたら、欲求だけ暴走して、ここでシノちゃんが死んじゃうかもしれないわ」さらり、と言葉を付け加える。「社会的に、ね?」▽ 《潤》 【潤】「――――っ!」 シノの直前で潤の身体が止まりますね。秘密を抱えている関係上、社会的ダメージについてはいやと言うほどよく知っています。この目の前の内気そうな少女が、そんなことになれば……最悪自殺しかねない。と思ってしまいますね。別段底まで親しいわけではないからきにせず……といえればいいのでしょうが、人付き合いが悪そうに見えてそこまで非常になれない潤です▽ 《GM》 【シノ?】「それに、わた……めんどくさくなってきたわ。あたしはね、殺しちゃうつもりはないの。ちょっとこの子の変態性癖を解消して、鬱々とした気持ちを解消してあげるだけなの。だから協力してあげて? ね? 変な男に体売るより、いいでしょう?」ある意味脅迫だが、すごく真剣でもある。気味が悪いが、気が抜ける。だが、言っている事は頭がくらくらするほど、非現実的だ。▽ 《潤》 【潤】「僕でないといけない理由なんかどこにもないぞそれ。というか篠田さんを助けるつもりとか……?」 相手の言葉に困惑しますね、非常に真剣に見えるのですが魔族が人間のためにとか言われてもにわかに信じれるわけもなく、どうしたものか、と言う感じになります▽ 《GM》 【シノ?】「助ける、というか……」少し困ったように、言葉を考えるそびるをみせる。「一定以上信頼を置いて、なおかつ関係が深くないほうが、後腐れなくていいかと思って。彼女が信頼している人自体、少なくてね、困ってたのよ」幼げな少女のような口調になって、言葉を続ける。「あと、この子にはちょっとだけ、借りがあるの。だから、このまま放っておくのもね……本当なら、『摘み取って』しまいたいくらいなんだけど」▽ 《潤》 【潤】「どうにも調子が狂うな……とはいえ」 ここで自分が断ったらハナやユウに矛先がいくかもしれないわけで。魔族に普通の人間が襲われたらとんでもない事になるのは分かってしまいます。なので 「……絶対に僕の秘密がばれたりはしないんだろうな」 と、ちょー絶対零度の声で言ってしまうのです▽ 《GM》 【シノ?】「そこは勿論……とはいっても、シノちゃんから遠ざかってると、あんまり保証は出来ないけれど。近くにいるなら、絶対にばらさないと誓うわ。ちなみに近くっていうのはだいたい20m以内ね」具体的な数字まで出します。▽ 《潤》 【潤】「……なんでこんな事になるのか……くそ」 盛大に毒づいて天を仰いでから、その条件を受け入れざるを得ません。本音では抵抗したいですが、それをすると拙いので▽ 《GM》 【シノ?】「じゃあ、よろしく。所構わず求めてくるかもしれないけど、そこのところはうまく対処してね。ここからなら、彼女が多少はっちゃけても、何もばれないから……」と言うと、シノの体から力が抜け、その場に崩れ去りそうになります。▽ 《潤》 【潤】「……篠田、さん」 崩れ落ちそうになると反射的に抱きとめますね。ですが警戒は解けません、今の彼女がどういう状況か分からないので▽ 《GM》 【シノ?→シノ】「う、ん……?」まぶたをあけたシノは、ゆっくりと潤に焦点があって……ぽう、っと頬を染めます。「あ、あの……」 《GM》 《GM》 《GM》 【シノ→シノ(暴走)】「あの、潤さんのアナルぺろぺろしていいですか!」 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 クライマックス兼最終戦闘兼トラップ戦 《GM》 |潤Ini5 偏愛調教TP46 異形の愛情TP20| 《GM》 勝利条件:罠の撃破 《GM》 《GM》 topic |潤Ini5 偏愛調教TP46 異形の愛情TP10| 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 では、激しいキャラ崩壊のあとですが、最終戦闘兼エロシーンです。 《潤》 あーいw 《GM》 では、トラップは 《GM》 ……あ、愛情のほうが速攻2持ってーら。 《潤》 あ、敵じゃなくてあくまでトラップが二つなのね 《GM》 んむ。 《GM》 今回は長期的な調教というわけで 《GM》 トラップオンリーにしてみた。ちょっとストレスあるかもだが、すまぬ。 《GM》 というわけで、罠の攻撃ー。 《潤》 いや問題ないよ! ……まどーよろいはトラップ突破にー2だが、まぁそれは仕方ない、頑張るのみ! 《GM》 では 《GM》 頑張れトラップ、出目5以上。 《GM》 いや、6以上か。分が悪いな。だが嫌いじゃない。 《GM》 通常攻撃ぃー 《GM》 2d6+4 愛情さんの攻撃 り・とらい 【ダイス】 2D6+4 = [6,6]+4 = 16 《GM》 お? 《GM》 侵食攻撃つきで、通ると拘束と託卵! 《潤》 なんとっ!? 《潤》 シールドは8しか止めないから8抜けて、それが半分になって4! 《潤》 bsもらった! 《GM》 (ワー! 《潤》 あ、託卵はHPダメージじゃないと入らないから、これHPに直接? 《GM》 しのさん:お尻にたまごとか、浪曼ですよね……♪ 《潤》 中の人は同意する!w 《GM》 あ、やべ 《GM》 溶解入ってるから、どうがんばっても託卵はいんねーや。 《潤》 とりあえず4点ダメージ受けるので、BSは入ります! 《GM》 OK。ではトラップ解除どうぞ。 《GM》 ちなみに、どっちも任意です。 《潤》 22/21/27/4 CP1 託卵、拘束 《潤》 今攻撃してきたのはどっち? 《GM》 愛情さんだね。 《潤》 了解、あ、ちょっとアクト吟味するね 《GM》 あと、アクト等あればどうぞ。ぶっちゃけ愛情さん突破されると拘束が消えます。 《潤》 うん、後ろの処女と淫らなる緊縛で! 《GM》 おk。 《潤》 22/21/27/4 CP6 託卵、拘束 《潤》 さて、そうなると愛情さんかな、魔力を使って……念のためCP2点使用 《GM》 OK。 《潤》 4d6+7-2+1-4 【ダイス】 4D6+7-2+1-4 = [5,1,6,3]+7-2+1-4 = 17 《GM》 OK、十分すぎる出目だ。 《潤》 抜けた! 《潤》 22/21/27/4 CP4 託卵、拘束 topic |潤Ini5 偏愛調教TP46| 《GM》 OK、ではラウンド最後に軽く描写を。 《GM》 というわけで、ラウンド最後に偏愛さんが動きます。 《GM》 マルチアタックで2回攻撃だァー! 《潤》 こーい! 《GM》 2d6+6 【ダイス】 2D6+6 = [5,2]+6 = 13 《GM》 2d6+6 【ダイス】 2D6+6 = [2,3]+6 = 11 《GM》 しょっぱ……でもいいんだ、充填と障壁持ってるから。 《潤》 シ-ルドを13の方のにつかって5と11か 《潤》 11はニーソをとばして 《潤》 22/16/27/0 CP4、託卵、拘束 《潤》 アクトは 《GM》 ういうい。 《潤》 胎内孵化と突き刺さる視線かな! 《GM》 OK。 《潤》 胎内孵化の判定! 《GM》 かもん! 《潤》 2d6+7 【ダイス】 2D6+7 = [3,4]+7 = 14 《潤》 残念ながらねづきはしなかった! 《GM》 ちぃ。 《潤》 22/16/27/0 CP7、託卵、拘束 《GM》 ではまず軽く描写を。 《潤》 はーい 《GM》 その日の夜。シノの寮に無理やり連れ込まれた潤は、残念ながらどうみても完全に正気とは口が裂けても言えないような状態のシノと一緒にいます。何故か潤の事が実は女性だと知っている上に、潤のお尻に興味津々で。 《GM》 【シノ】「嬉しいなぁ、潤ちゃんのお尻、OKもらえるなんて……あ、はじめて、だよね? すぐに滅茶苦茶なもの入れたりはしないから、安心してね。ゆっくりほぐして、すぐにおっきいの入れられるようにするから」などと、犯人は全く安心出来ない言葉を口走っており。▽ 《潤》 【潤】「頼むから、その他人に聞かれたら確実に人生崩壊っていう台詞を嬉しそうに言うのは止めてくれないかな。というかそんな素敵なものじゃないと思うけど」 と、壮絶に仏頂面と言うか、色んなところがこわばっていると言うか緊張バリバリ出足取り重くついてくるわけです。 《潤》 【潤】「と言うかなんで僕が女だって知ってるわけ! ……え、まってこれもし僕が女で入れ替わってなかったら、潤(本物)が酷い事にとか……?」 で、半分八つ当たり気味にいったところで、その可能性に気づいてみたり▽ 《GM》 【シノ】「だって、こんな事ほかの人には言えないし……ごめんね、こんな変な子で」少し申し訳なさそうな顔で言う辺りは、まだ完全に価値観が吹っ飛んでる様子ではなさそう、に見えたのだが。「? 男の人も、スゴイんだよ?」さらっと、『何を当然のことを?』みたいにかえしてきます。恐ろしい子! 《GM》 【シノ】「それじゃあえっと」部屋の廊下、とはいえ短いものですがそこを抜けると、小奇麗な部屋へ。「えっと、楽に……は、流石に無理かなぁ?」色々、準備するものを広げたりしています。今からあの瓶の中身とか棒状の物体とか連結された毒々しい色合いのビーズとか使われるんだなぁ、やだなぁ、という感想を潤=瞳に与えます。▽ 《潤》 【潤】「今物凄く聞き捨てならない事を言われたわけだけど……潤が犠牲になるよりはマシ……とか全然思えない、これ!」 部屋は小奇麗ですがそれで緊張が解けるわけもなく、次々に広げられていく物品に全身がこわばっていきますね。バイブくらいなら何とか知識があるので、少し顔が赤いですがそれ以外については想像の完全に外なので不安だけが広がっていきます▽ 《GM》 【シノ】「ん? だいじょぉぶ、あ、下着脱いでおいてね? 一応洗濯機ついてるけど、使う? 替えの……あ、うん、『普通の』下着、新品あるけど、そっちはいて帰る? いやもー潤ちゃん履いたままなんてー」ほっぺを赤くしながらクネクネしてるこの子が昼間のあの子だとは信じられません。ですが、多少欲望を刺激されただけで、どうみても人間です。ヒロインでも魔族でもありません。だからこそそれがうらめしい……! 《GM》 【シノ】「でも、冗談言ってるとほんとに切れちゃうかもしれないからね。さ、ほら、これ塗って」って瓶を渡されます。セルフでローションを塗れというセルフ羞恥を天然でかましながら。▽ 《潤》 【潤】「……いや、大人しい子ほど何か抑圧されたモノがあるとはいうけどね。、別人過ぎない!?」 ハナとかと一緒にいたせいかついてしまった突っ込み癖がここでも出ますね。で、そんな事をいってる間にローションを渡されてしまうと、ボフット顔が赤くなるわけですが…… 《潤》 【潤】「……待って、下着はいて帰るとかって何? 普通は穿いて帰るよね?」 と、何やら嫌な予感がして聞いてみるわけですが▽ 《GM》 【シノ】「? まあ、その……話せる子いなくて、はしゃいじゃってるかも。あと、はなかくてもいいよ?」あまりにも激しすぎる切り返しに、潤の思考回路はショート寸前かもしれない。 《GM》 【シノ】「さておき、脱がなきゃ脱がしちゃうよー?」というわけで潤に張り付いてズボンを脱がし始めます。とはいえ、手つきはたどたどしい。▽ 《潤》 【潤】「う……わー……」 なんというか天を仰いで 《潤》 【潤】「大丈夫、その、ズボンは自分で脱ぐ……」 と、ここまで来て無駄に時間を使っても仕方ないなぁ、と思って自分で脱ぎますね。すると明るいピンクの乙女チック奈ショーツが露になるわけで、同性の前とはいえこれからのことを考えるとどうしても羞恥心を抑え切れません▽ 《GM》 【シノ】「あ、でもズボンの上から弄るのも楽しそう……残念」脱いだのを見て、少し残念そう。ズボンの上からだったら、どうなってしまったのでしょう。 《GM》 【シノ】「ん、じゃああと、お腹の中出すのにこれとあれと掃除でウェットティッシュと……」 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 あれよあれよという間に怒涛の勢いで『掃除』されてしまいます。正直何度舌を噛み切ってしのうと思ったことでしょう。壮絶な精神的苦痛と羞恥心が潤を襲います。 《潤》 うわー……真面目に死んだ目になってるかもしれないw 《GM》 【シノ】「だいじょぶ、こっからだよ大変なのは。あ、でも、しばらく便秘はなくなるよ。なんでも、さっき使ったお薬のおかげで、お腹に一切たまらずに全部綺麗になるんだって」レイプ目になってる潤は聞こえているのかいないのか、まあある意味いい側面も伝えます。今後は見られなくて済むでしょうから。 《GM》 しかし、今後、が存在するのです。 《GM》 さあ、これから先は地獄か天国か……。 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 では 《GM》 第二Rです。 《潤》 はーい! 《GM》 開幕飛ばしーの 《GM》 そちらの突破から! 《GM》 あと、愛情さんが突破されたので、拘束はなくなってます。あと、突破能力値は任意ですが 《GM》 障壁1があるので、突破するとMPが3減ります。 《潤》 気合入れて突破しよう、ポテ5ぶち込み! 《GM》 なん、だと。かもーん。 《潤》 そうなると一発は防御で機内のね、まぁ仕方ないw 《潤》 7d6+7-2+1 【ダイス】 7D6+7-2+1 = [3,5,4,1,5,6,5]+7-2+1 = 35 《潤》 よし、だいぶいった! 《GM》 ヒギィ 《GM》 じゃあまるちあたっくー。って 《GM》 こいつ牝豚狩りもってら。 《GM》 アクト2個だっけ?>使用数 《潤》 あくと4個ー 《潤》 って、ダメージがわりとしゃれにならない気がw 《GM》 OK。うわぁすごいことになったぞ…… 《GM》 あ、じゃあせっかくなので 《GM》 さっきの攻撃に、不可視の茨つかっとこう。 《GM》 次の一発次第ではあるいは…… topic |潤Ini5 偏愛調教TP16| 《GM》 ato 《GM》 あとついでに、無駄だとわかりつつ呪いの魔法陣で催淫もかけてやるー! 《GM》 で、改めて罠の攻撃デス。 《潤》 くそう、こいー!w 《GM》 2d6+6+4+4 充填と狩りが強い! 【ダイス】 2D6+6+4+4 = [1,2]+6+4+4 = 17 《GM》 2d6+6+4+4 【ダイス】 2D6+6+4+4 = [1,3]+6+4+4 = 18 《GM》 だが出目がしょっぱい。 《GM》 不甲斐ない…… 《潤》 にはつめはシールドで8けずって10にして 《潤》 うーん、腰に入れよう、二つとも 《GM》 OK。 《GM》 腰APは無事ではいられまい! 《潤》 22/16/0/0 CP2 催淫、託卵 《潤》 腰がはげたよ!w 《GM》 (ヤッター! 《GM》 ではアクトどうぞ。 《潤》 まぁ、このまま次のラウンドもやっちゃいましょう、あ、あくとはっと 《潤》 はいてない、プライドの崩壊、罵倒、ぬれすけ、かな! 《GM》 OK。やだー突破されるー! 《GM》 《GM》 《潤》 突破してやるー! 《GM》 第3R突破どうぞ! 《潤》 くくく、CP6をつぎ込めば確実よ……! 《GM》 くっ…… 《潤》 6d6+7-2+1 【ダイス】 6D6+7-2+1 = [4,5,4,5,4,5]+7-2+1 = 33 《潤》 うわ、出目が凄いw 《潤》 ていうかなに、このきれいに並んでるのw 《GM》 耐え切れなかった…… 《GM》 では。 《GM》 《GM》 《GM》 その日の優しく激しくアナル処女を奪われたのを皮切りに、家で学校で外で中で問わず、激しく求められ続けます。もういい加減同性に目覚めてしまいそうでしたが、なんとかそれもこらえることができ。 《GM》 しかし残念ながらというか幸運にというべきか、お腹の中にずっとものがたまらず浄化されるようになったのは、不幸中の幸い、といったところでしょうか。ストレスでの便秘などに悩まされる事はなくなりそうです。 《GM》 そんな、どこでもかしこでも弄られるのに慣れそうになって、正気と狂気の境を彷徨っていた、数日後の事。 《GM》 少し用事があるらしいシノを、潤は教室で待っています。ほかの面々は、特に用事がないせいか、残っているのは潤一人。 《GM》 今日は何をされるのか、心は憂鬱でも、ならされてしまった臀部とアヌスは、悩ましい具合にわずかな疼きを感じてしまうのです…… 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「……抵抗止めた方が楽になるのかなぁ……って駄目だ、それだけはいけない! そうなったら決定的に大事なものがなくなる!」 と、折れかけてる心を何とか鼓舞しています。というか別の意味でストレスがたまりまくってる?▽ 《GM》 そんなストレスで心が折れかけの潤。そろそろ仕事の再開の時期でもあり、不安で胸が焦がされそうですが…… 《GM》 そんな時。ガラガラと音を立てて扉が開きます。そして、シノが入ってくるのですが、なんだか様子がおかしい……のはここ数日の普段の様子がそもそもおかしかったのですが、なんというか、出会った時と同じように、どこか少し怯えたような様子なのです。 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「(来たか……今日は一体何を……)」 自分からお尻攻めの引き金を引くのが怖くて、あえて何も声をかけませんね。何を要求されるかと内心ドキドキしています。そんな状態なので雰囲気が変わったのにはまだ気づいていません▽ 《GM》 そして、身構える潤の前に立つアナル大好き少女は。 《GM》 【シノ】「あ、あの……潤、さん……?」酷く怯えたような様子で、声をかけてきます。▽ 《潤》 【潤】「な、何……!?」 あからさまに警戒中ですね。▽ 《GM》 【シノ】「ご……ごめんなさい!」勢い良く頭を下げたせいで、潤の額にクリーンヒットがかかります。▽ 《潤》 【潤】「あうっ!?」 おでこ同士がぶつかってくわんくわんくわんっと、ちょっとぴよりますね▽ 《GM》 【シノ】「いたたたた……あの、ええと、ええとですね……」うろたえながら、なんとか言葉を紡ごうとします。「あの、昨日、というかさっきまで、というか色々やった事気づいて、なんでこんなのかわかんなくてその謝りたいのはそうなんですけどええとええとええと」ものすごく混乱しているのは確かで、あと、元に戻ったような気がします。気がするだけかもしれませんが、少なくともトんでた時はここに絶対下ネタのひとつやふたつ混じっていた気がします 《GM》 。 《GM》 ▽ 《潤》 【潤】「いつつ……ってあれ」 まさか今日は頭突きから何かのコンボをかますのか、とかそんな考えさえ浮かんだわけですが。ようやくここで雰囲気が違う事に気づき、シノのほうをじっとみてみます▽ 《GM》 【シノ】「あの、その、ええと……なんだか、ごめんなさい、なにか、よくわからないことに、巻き込んじゃったみたいで……その、ほんとうに、ごめんなさい」今にも泣きそうな顔になりながら必死に謝っています。▽ 《潤》 【潤】「正気に……戻った? いや、ああ、うん……」 慰めた方がいいのかどうかかなり真剣に悩んだり、これ泣きそうな事態になったの僕の方だよね? とか思うわけですがこういう気弱な子に泣かれるのはかなり気が拙い▽ 《GM》 【シノ】「なんでも、なんでもしますから、お願い、黙っててください、ほんとに、なんでも……」顔を涙でぐしゃぐしゃにしながら、ずるずると崩れ落ちます。まったくもって、泣きたいのは潤のほうだというのに。▽ 《潤》 【潤】「うーんなんというか……いわないからいいよ。ていうかそれをするくらいならそもそも見捨ててるし」 ああもう、こういうところで非常になれないんだなぁ、僕。とかみょーに遠い目をしつつ宥めますね▽ 《GM》 【シノ】「ほんと、ですか? あの、も、もう絶対に、あんなこと付き合えとか、言ったりしません、約束します……」 《GM》 少しだけ安堵して……そして、ふらふらと立ち上がります。 《GM》 【シノ】「それ、じゃ……迷惑、だと、思うので、失礼、します」かばんを取りに行くのでしょうか、そのまま歩き出します。▽ 《潤》 【潤】「あんまり、気を落とさないようにね」 どーして被害者と加害者が入れ替わってるんだろう? とか思いつつ見送り▽ 《GM》 【シノ】「はい。あの、また来ても……いい、ですか?」一瞬の後、振り返り。怯えるように問いかけます。▽ 《潤》 【潤】「……そっち系じゃなく、普通に知り合いとしてなら、まぁ」 まぁとりあえず実害はありましたが終わった事ですし、とw▽ 《GM》 【シノ】「は、はい! も、もう絶対巻き込んだりしませんから! ああなんでもうわたしはあの時初対面だった人を巻き込んで……」恥ずかしそうに逃げていきますが……まあ、心のつかえも取れたようでした。 《GM》 さて、そうすると今日はもうなにも無いわけですから……ほんとーに久々に暇な時間が出来ました。 《GM》 不幸中の幸いというか、『やるだけ』課題は、潤が恥ずかしい目にあっている間にシノが全てクリアしてくれていたようで昨日ものをもらっています。筆跡も多少似せてあるので、問題はないでしょう。 《GM》 なんだか妙に律儀で変で変わっていて……なんというか、不思議な子だなぁ、という印象でありました。▽ 《潤》 【潤】「趣味さえアレじゃなければ普通なんだよね、本当……」 と言って大きく身体を伸ばし、まぁ今日くらいは遊びに行くか、立ち上がりますね。行き先はカラオケです、実は瞳も歌うのが好きなので、こうやって時々好き勝手に歌うのを満喫していたり▽ 《GM》 【ハナ】「 (・・/| 」▽ 《潤》 【潤】「おーい、そこのストーカー、なにしてるの」>ハナ▽ 《GM》 【ハナ】「いや、なんか、シノが晴れ晴れした顔ででてったからつい……そうか、潤も身を固める気になったか……」扉から顔だけ出してます。どうやら、ユウは一緒ではないようす。▽ 《潤》 【潤】「いやそれはありえない、ありえない。大事だから二度言うし友人だけどそれはない、というわけでソコでストーカーしてるくらいなら、一緒に来る? これからカラオケだけど」 と、それはないを強調w▽ 《GM》 【ハナ】「OK、じっくり聞かしてもらいましょう。美声も真実も!」ビシっと指差しながら、カバンを背負い、横に並びます。 《GM》 ▽ 《GM》 はてさて、この先一体、どうなっていきますことやら、でございました。 《GM》 余談ですが、シノはその後もこの集まりには頻繁にくるようになり。ファンの子らに嫉妬されたりするんですが……それはまた別のおはなし。 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 HeroineCrisisTRPG くらくら! 「I Love You……But……」 《GM》 これにて閉幕。 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 《GM》 【リザルト】 《GM》 経験点:40+12+12=64 《GM》 ミアスマ:4+4=8.0 《GM》 SP:8 《GM》 名声:1 《GM》 魔物刻印:- 《GM》 人脈:篠田 梓乃(自由取得) 《GM》 《GM》 《GM》 おつかれサマー。 《GM》 いちじまえにおわった! 《潤》 おつかれさまー 《潤》 いい配分! 《GM》 エロは無しでしたね。 《潤》 まぁえろはあとでねっとりやってもいいわけですし 《GM》 おうともさ。
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「ねみぃ」 「寝るな!仲間を見捨てる気か?!」 「……只のゲームじゃねーか。ミラなんたらくらい一人で倒せ」 「つれねぇなぁ。もっと盛り上がろうぜ。夜はこれからだっ!」 「折角の休みに男同士で何を盛り上がれっつーんだ。盛り下がる一方だっつの……先寝るわ」 「いや、お前今は女だからな。ったく仕方ねぇな……ここは俺様のガンランスの出番か。最強の矛と盾、竜撃砲バンザイ!!」 「体は女でも心は男だっつーの。つーかお前、今日も俺んち泊まるのか?」 「帰ってもどうせ一人だしなぁ……だー、こう、どっかに甲斐甲斐しく世話焼いてくれる女の子いねーもんかなー」 「暑っ苦しい工学部に来といて寝言をほざくな。そして俺をチラチラ見るな。キメーよ」 「くくくっwwwしっかし傑作だったなぁ、合コン中に発症しちまうなんてよ」 「うるせー!リア充の貴様に童貞の何がわかるってんだよォオオオ!!」 「いや、今のお前処女だから、童貞じゃなくなってるから」 「うるせー、考えないようにしてる事をイチイチ口に出すなッ!」 「だがなぁ、童貞と違って処女はある種ステータスなんだぞ、誇っていいぞ」 「だぁ…ッ!それセクハラだっ!……あー、サークルの連中のヤらせろオーラを思い出しちまったじゃねーか」 「男扱いしろと言うくせにセクハラもカウントされるのか、都合のいい奴め」 「今の俺は複雑なんだよ」 「へーへー。はぁ……その割に危機感もねーし、ほんっと危なっかしい奴だ」 「は?危機感?何のはな――」 ―――ゴロゴロゴロ…ピシャーン 「ひぁっ?!」 「やばい!紫電の槍(ライトニングスピア)だ!!」 「………お前はヴァナに帰れ」 「おう、抱きついてるてめー様が離れてくれたらな」 「……だって怖い…んだもん」 ―――ピシャーン 「おおぅ…今度は近かったな」 「ひぃっ?!!!」 「はぁ……マジで離れろって、昨日までこの程度の雷怖がってなかっただろうが」 「……そうだけど、今は怖いんだからしょうがないだろ」 ――ブツン 「真っ暗になったな」 「ぇうっ?!」 「停電か。ブレーカー何処だ?」 「げ、玄関の上………」 「ブレーカー上げてくる。でだ、離してくれないと動けないんだが」 「……怖い」 「あのな…」 「…………怖い」 「……だーァッ!解った、お前も来い」 「………(こくり)」 ――カチリ 「はァ……俺の自制心に感謝してくれねーか。ブレーカー上げた代わりに俺の理性が落ちそうになったっつの」 「…………ごめん」 「てめー様の巨乳は俺にとっちゃラージャンの怒りビームより危険な代物だっつーのに、惜しげもなく押し付けてくんなよ」 「…………」 「でだ、雷も収まったし、電気も付けた。早く離れろ」 「…………」 「あのなー……俺も男なんだからホイホイ部屋にあげたり、くっついたりすんなって。大変なのは解るが……下手すると食い物にされんぞ」 「……じゃあお前が守ってくれ。その代わり好きにしていいから」 「おまっ……?!意味解ってんのか!?」 「………女慣れしてるし、今彼女居ないって昨日聞いたし、昔からよく知ってるし」 「本気かよ……」 「どうせ男にめちゃくちゃにされるのなら、お前がいい………」 「駄目だ、俺ァ本気になる相手にしかそんなことしねーし」 「…………(じーっ)」 「ぅ……目を潤ませるな、しなだれるな、凶器を密着させるなぁああああ!」 「ひっ………俺みたいなのはやっぱり好みじゃないのか?」 「……そッそういうわけじゃねーけど」 「ならいいじゃん……据え膳食わぬは男の恥だぞ」 「ちくしょう………後悔しても知らねーぞ……」 「……するわけないじゃん。お前が女には優しいって良く知ってるし」 「………はァ、参った。降参だ。リクエストはあるか?」 「……できれば優しくシてほしい」 「仰せのままに、お姫様」
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ハギハラリナです!よろしくおねがいします! 1990年7月23日生まれです。 生まれも育ちも(大学進学まで!)宮城県石巻市です。 余談ですが、父も母も石巻の隣町で生まれて石巻で出会って結婚しました。 生粋の宮城っ子です。 現在は取手に住んでいます。学バス停留所向かいの釣具屋ビルです。 取手駅前のローソンは利用しすぎてバイトさんのシフトを覚えました。 野球観戦が好きです。 横浜と楽天贔屓ですが、関係ない試合も見に行きます。 古美研中(前乗り含めですが)に5回観戦に行くくらい好きです。 TV局各局のスポーツニュースの時間帯を把握するくらい好きです。 神宮球場は上野から片道230円で行けるので好きです。 選手が球場外周を普通にレッドブル抱えて歩いてたりするくらいミラクルな球場なので好きです。 コンデジでもこれくらい撮れる席が2600円で買えるので好きです。 もうシーズンも終了間際ですが今季もあと2回は観戦に行く予定です。 作品は立体メインに制作しています。 過剰な装飾から垣間見えるナルシズムとコンプレックス、サディズムとマゾヒズムに興味を持っています。 意味を為さなくなる、目的も満足に果たせなくなるそれは洋服か?装飾品か?それとも枷か? 脚を長く見せたいなら高い高いハイヒールを、ジーンズをきれいに履きたいならかちりとしたベルトを。 「美とは己のどこかに我慢を課すこと」という言葉を考えています。 最後に授業スケジュールを。 (月)2限:博物館学Ⅱ、3限:美術解剖学B (火)フリー (水)2限:教育原理、3限:法学、4限:日本美術史概説、5限:工芸教育法B (木)5限:美術教育法B (金)3限:演劇論、4限:デザイン概説 ※全て上野
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この有原の呼称って何になるの?勧誘原かドヤ顔だからドヤ原か? - 名無しさん (2019-04-11 01 59 50) 普通にバット原がわかりやすいんちゃう?シーン名・イラストの両方に関連してる呼称だし - 名無しさん (2019-04-11 13 12 08) わざわざこの有原を凸して3番打者にするくらいなら、恒常に入ってる夜の猛トレーニング東雲・湯上り岩城にすべきやろ。パワー4200越えて鉄壁発動できるこの有原は4番か5番が適正打順。 - 名無しさん (2019-04-13 21 12 07) 3つとも発動したいならそうするしかないわね。でもパワーと鉄壁つけるなら結局4凸必要やね - 名無しさん (2019-04-14 06 37 11) 4凸ってミートどうする気や8-4まで信頼度上げろってか?現実的な運用ラインとしては信頼度6-2の5凸しかない。 - 名無しさん (2019-04-30 22 53 13) フェスハッセがなぁ・・・ - 名無しさん (2019-04-21 20 52 37) キャッチャー運用でええやん。それに来月には2週目で別ポジ来るんやからもう少しの辛抱や。 - 名無しさん (2019-04-30 22 54 57) ホームランイベントでかなりお世話になっています。永井のSSR持ってなかったので。 - 名無しさん (2019-04-16 14 24 41)
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99: 700くらい :2020/03/08(日) 19 50 02 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 雛菊の華 開花編 ナスカ級の艦橋を破滅の光が照らしだす。 艦艇からは重厚に歩むように、MSからは軽妙に踊るように放たれる光。 宇宙空間では星が瞬かない。だからいつも満点の星空だ。 しかし今、コロニー出身者にとってはなじみ深いその景色を押しのけるように連合軍の艦隊が居並んでいた。 「ははは…ハはっハはハッはぁ!なんだ、一体どうしたんだこの数は…まるで2年前のようではないか!」 間違いなく自身を滅ぼすことになるだろうその場面で、それでもアラン・ガーランドは哄笑していた。 無論のこと、絶望に叩き込まれた狂気ゆえではない。その証拠に艦橋要員もみな一様に笑みを浮かべている。 いや、すでに誰もが狂っているのだろうか?あの戦争が始まった時から、あるいはそれよりずっと前から。 「はい、艦長。大洋連合軍だけではありません…今確認したところ大西洋連邦を筆頭に他の国々も確認できます」 「当然だ。奴らの面子を全力で貶めてやったのだからな。我々に注力せざるを得ないだろう」 重要なのはそれだけだ。愚昧なナチュラルが、押さえつけるべきコーディネーターを放り出して地球近傍まで戦力を回していること。 その、たった一つの事実が今は祖国よりも愛おしい。 こうして自制心を働かせていても口の端が吊り上がるのを抑えきれないほどに。 「圧制者というものは難儀な商売だなあ?占領地が反乱すると分かっていて、それでも挑発されれば叩き潰さざるを得んのだから」 「まったくです。こちらにナチュラルどもが目を向ければ向けるほど、祖国の独立運動が激しく燃え上がるというのに」 まあせいぜい野生同然の人間未満には苦労してもらうとしよう。 大義も知らない猿人が数を頼みに独立の戦士たちを押さえつけたところで、高潔なる義憤を失わせることなどできないのだ。 だがしかし、独立戦争に敗亡した祖国では、悲しいことに再度の蜂起がされていない。 まったくもって嘆かわしい話だ。ナチュラルの政府がいかに強権的に支配しているか、強烈な情報統制の中にあってもうかがい知れる。 愚かな連中はこちらの人間を買収した程度で誤魔化せると思っているのだろうが…あいにくコーディネーターはそこまで馬鹿ではない。 同胞だと思っていただけの元売国奴、そして現死者は連合軍に占領された祖国で善政が敷かれているなどと宣ったが。 「騙されるわけがないだろう…!?あれだけ独立への熱情に満ちていた祖国が、あっさりとナチュラルの軍門に下るはずがない!」 そしてあっさりと下ったわけではない以上、苛烈な抵抗運動があったはずだ。彼自身の常識的な考えに従えばそうなる。 いや、今現在もあるのだろう。それを弾圧しているのは…していたのは今目の前にいる連中なのだ。 100: 700くらい :2020/03/08(日) 19 50 46 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp だからこそ、彼は嗤う。これほどまでに嗤ったのは2年前のあの日、ろくに戦うこともできず敗亡の報を聞いた時以来だった。 「ははハッ…ァはハはハははぁっ!ハハッ…!」 色とりどりのプラズマやメガ粒子が艦を掠め、あるいはどこかを吹き飛ばして爆発させても。 最期の最期まで、アラン・ガーランドは哄笑しつづけた。 艦橋が炎で包まれる中、スポットライトのように戦場の光を浴びながら。 ────────── 時は少しばかり遡る。 急行する艦隊が準ホーマン遷移軌道で地球に落下しつつある頃、セルゲイ近傍での戦闘は佳境に入っていた。 一足早く地球低軌道に向かうセルゲイから見る地球は徐々に大きくなっていく。 月近傍の位置エネルギーが運動エネルギーに変換され、近づくにつれて急激に加速しているのだ。 (クソっ!こいつ、しぶとい!) 脳裏に叩きつけられる声。同時に放たれた幾筋もの閃光。 直前、イメージとなって予測されたそのビームを避けるように機体を滑らせる。 「はあっ、はあぁ…っ!」 何度目かになる交差、再度離れる十字目に追撃する余裕はない。 急激な加速度の変化は身体を蝕む。操縦桿を握る手が震え、視界が遠く滲む。 (光が!あぁ、熱いっ!かあさ) (ナチュラルどもが!この世から消えてしまえ!) だが声だけは聞こえてくる。怨嗟の声、恐怖の声。眼前の敵からは使命感と少しの戦意。 それらが頭に響くたびに苦しみが増してゆく。 だから、その攻撃は予測できていても反応できなかった。 コックピットを直撃するであろうメガ粒子の奔流をギリギリのところで回避する。 反射的に身体が動いたのは訓練の賜物か。 「…っ!」 片方のビームサーベルが爆散する。幸いにも損傷が本体に及ぶことはなかったが。 いや、それが本当に幸いだったのかどうか。あるいはここで死んでいた方がよかったのかもしれない。 101: 700くらい :2020/03/08(日) 19 51 27 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 弾かれるように後退するMA。迫るドライセン。 死を覚悟するが、そんなものよりも残酷な未来が訪れるのをスノウは半ば確信していた。 「ぁ…っ…!アアァァッ!!寒い、痛いぃっ!」 強制的に意識が書き換えられる感覚。モニターに映ったMSが歪む。 いや、とっくにスノウは目でモニターを見ていない。耳で音を聞いていない。 真っ暗な視界に白いノイズが雪のように走る。その吹雪の中を…”リックドムが”駆け抜ける。 ジャイアントバズの咆哮。ヒートサーベルの剣戟はあくまで牽制だ。 (何っ!?こいつ、今の連撃を!) あちこちで飛び回るのはハイザックだろうか?遠くから迫る敵意の群れもわかる。 「ぁぁ…ぁああぅ」 眼を血走らせ、うめき声をあげながら、しかし手指の操作だけは止まらない。 凍える宇宙の中で感じるのは雪のように堕ちてゆく喪失感だけ。 (…………!…………!) 四肢と機体の区別がつかなくなった時…誰かの声が聞こえた。 「ぁ…ぅぇ…て」 機械に心を覗かれる嫌悪感に呻きながら漏れたのは何だったのか。 スノウ自身それを自覚しないまま、意識はMAの生体部品へと成り下がった。 ────────── 戦闘中のMSデッキを様々な工具、部品、それに作業員があちこちに行き交う。 紐やテープで壁面につなぎ留められた道具類が無重力の中でたなびいている。 「だからぁっ!そんなことできるわけないだろうが!」 忙しなさに染まるデッキに一角、そこで何者かがヘルメットを突き合わせて怒鳴り合っていた。 ガラスを通して響いているのはくぐもった怒り。 「そんなこと言ってる場合かよ!コロニーが攻撃を受けてるんだぞ!?動かせるのは俺しかいないんだ!」 「増援は来る!子供が戦場なんかに出るもんじゃないんだよ!」 「それまでに被害が出たらどうするんだ!あそこには何百万の人がいるのに!」 ウィル・スプリンガーの胸中を暗い予感が過ぎる。 船体から鈍い重低音が突き上げるたびに、それは焦燥となって身を焦がした。 先ほどから断続的に感じる強い思念もそれを後押ししているのだろう。 「…ッ!クソッ!こうなりゃ無理にでも…!」 「あっコラ!チィッ、誰かこいつを止めろ!」 102: 700くらい :2020/03/08(日) 19 51 58 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 埒が明かないと焦るウィルが男の胸を蹴って加速。 そのままデッキの端に置かれていた白いMS…ブルームへと乗り込む。 すぐに動ける整備士が追いすがるが…その前に搭乗を許してしまった。 「機体チェック。メインカメラ、よし。駆動系、問題なし。左腕は…応急処置なのか」 仕方がない。この短期間で、切り飛ばされたマニピュレーターが修理されているだけで儲けものなのだから。 メインカメラに光を灯す。無機的な丸いモニターが各部に据え付けられたセンサーの画像を統合して周囲の景色を映し出した。 リニアシートに支えられたウィルにはまるで壁が透き通ったかのようにも見える。 「悪い。俺、行かないとだめなんだ。説教も処分も、後で受けるからさ」 身体全体を振って何かを訴える整備士たち。ゆっくりと右手を動かして彼らを除ける。 この機体…ブルームに乗って確信した。さっきまで曖昧な、漠然としていた直観が確信となってウィルに囁きかける。 機体に組み込まれたバッドシステムの補助だろうか? 先ほどまでよりもずっと強く感応波を感じる。まるで突き刺すように、叩きつけるように心が伝わった。 カタパルトに脚を乗せる。 もう一度メインカメラを向けると、観念したのか周りにたかっていた人々が離れていった。 『坊主…どうしても止められないんなら、これだけは言っておく』 「なんだ?」 『システムの補助があるからわかってはいるだろうが。脱出機構はL1とR1の同時押しだ』 自動で作動するが危ないと思ったらその前に脱出しろよ、と言い残して更に離れる。 ウィルはそれにどう返したものかわからず、ただ背中を見送った。 「…約束は、一度破っちまってるしな」 流れるように指を滑らせて発進準備。 「ウィル・スプリンガー!ブルームガンダム、出るぞ!」 直後、ウィルの主観は自身が背中から落ちつつあると訴えかけてきた。 無重力の中で加速度が現れたことで、その方向に重力が加わっているかのように錯覚したのだ。 上方…真っ暗な宇宙に星々が煌めく真空が迫りくる。 だがウィルには、まるでそれが降り注ぐ雪のように見えた。 (スノウ。待っててくれ…今、行くから) ────────── コロニー外壁から徐々に離れつつある戦場。 銃火が交わり、時折爆発で彩られながらFLUUのMS達はかろうじて規律を保ったまま後退しつつある。 死の花を咲かせているのはもっぱらゲイツや旧式のジン。 連合のMSはほとんど傷つかず、損傷したとしても撃墜までは至らない。 半ば以上に一方的ながらも組織的な戦闘を続けていられるのはその中心で暴れまわる大型MA…スノウの存在が理由として大きい。 巨体にものを言わせた出力でドライセンと渡り合い、時に味方MSを援護しながら戦う。 103: 700くらい :2020/03/08(日) 19 52 30 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp ただ、それでも限界はいずれ訪れる。兵器の性能に違いがありすぎるのだ。 MSの性能の違いが戦力の決定的差というわけではないが、だといっても限度はある。 『ガーランド少佐!もう…!』 『…チッ!ここまでか』 ただでさえ性能で劣っているのに、次々と撃破されることで数の差も広がってしまう。 無論、FLUUにとって望ましくない方向にだ。 埋めきれない戦力差が抑えきれない濁流となって押し寄せる。 じきにMSも母艦もそれに飲み込まれ、熱湯に入れた氷のように融けて消え去るだろう。 『どの道戦場での勝利は望めん。連合の主力が到着するまで粘りたかったが…!』 より多くの戦力を、より長く拘束するのが目標だった。 だが稼げる時間が短いのは承知の上でもある。限界が来た時に、どのような末路を選ぶのかも覚悟の上だ。 MS隊を纏うようにしていたナスカ級。ギリギリのところで踏みとどまっていた敗残兵たちの動きが変わる。 「アイザック大尉!俺だ!ウィルだ!」 『なっ!?ウィル、なぜここに』 白いMSが戦場に現れたのはその瞬間だった。動揺するドライセン…指揮が乱れる、ということにはならなかった。 しかし、それと最大加速で突っ込んでくるナスカ級駆逐艦に即座に対処できるかどうかは話が別だ。 『ああ畜生!言いたいことは山ほどあるが今は退避しろ!敵の最後の』 言い終わる前にビームが脇を掠める。それも大出力の、極太のプラズマの塊だ。 同時に一斉に突撃を開始するMS。その中で先陣を切るのは巨大MA…今、撃ってきたのは純白のスノウか。 ウィルは一瞬だけ回避機動で離れてしまったドライセンに意識を向け、無事を確認すると目の前の相手に集中した。 片方の…腕?らしき部位が破壊されている。数日前に追われた時には巨大なビームサーベルを生み出していた武装だ。 機体各部の純白は破片や掠り傷によって鈍色に濁り、歴戦の勇士かのような風格を漂わせる。 「スノウ。聞こえてるんだろ?俺だ、ウィルだよ」 電波だけでなく、呼びかける。感応波…スノウなら感じ取れるはずだ。 だが機体はどういうわけか沈黙を続ける。動きもしない。まるで抗うように。 その間にもナスカ級は全く速度を緩めることなくエンドラに向けて突撃する。 対処しようとするドライセンにジンやゲイツがまとわりつき、戦場は乱戦状態へと陥りつつあった。 (ウィル…ウィル・スプリンガー) 「そうだよっ。お前だってこんなことしたくないんだろう?争いなん」 て、好きじゃなかったはずだ。 そう言い終わる前に殺意の弾幕が押し寄せる。まるで拒絶するかのように、暴れまわるスノウ。 104: 700くらい :2020/03/08(日) 19 53 02 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 直観に従って機体を滑らせなければ喰らっていただろう。 狙わずに撃っているとはいえ、当たれば死ぬ。 「話をぉっ!連れ去られたんだったら戻ればいいだろ!!」 ブルームがウィルの脳内に戦術提案…却下だ。 コックピットを狙えば殺してしまうかもしれない! バズーカの爆風やバルカンで弾幕を張る。 牽制になればいいが…あくまで言葉で決着をつけたかった。 (遅い。ウィルは、遅すぎる) Gでリニアシートが軋み、それでも追い付けずに加速する。 白い閃光となって駆け抜けるブルーム…だが冷静さを取り戻したのかスノウの射撃も精度が上がっている。 「ああっ!そんなのわかってるよ!でも、まだ間に合うだろ!?」 傍にいるなんて耳障りの良いことを言って、約束を守れずに故郷でのほほんとしていた自分。 その間、彼女はずっと苦しんでいた。助けを求めても、誰にも手を差し伸べられず。 宇宙港で別れの日に告げた言葉が脳裏によみがえる。 何が元気でね、だ。人類の革新が、ニュータイプが聞いて呆れる。 「強化人間一人救えずに…!何がぁっ!」 距離を取って動き回り、狙いを絞らせない。 だがくるくるとコマのように旋回するスノウは的確に、片腕を失いながらもビームやバルカンで追い詰める。 (今さらっ。混ざり者がプラントで、どれだけ苦しかったと!) 「だからだよ!今度は!」 ビームの軌跡が見える。だが、無差別にばら撒かれるバルカンはついに避けられなくなった。 衝撃とともに鈍く破壊音が球状の空間に反響する。 コックピットは守れたが…これで左腕は使えなくなった。 元から応急処置だ。ここまで動いてくれただけでも満足するべきか。 残った右腕でビームライフルを引っ掴み、ついでに弾の無くなったバズーカをスノウに向けて蹴っ飛ばす。 こともなげに避けられた…まあ、白い悪魔みたいにはいかないか。 相変わらずコックピットを狙え、と囁くブルームガンダム。それを無視してあくまで武装だけを狙う。 MAはMSより小回りが利かない。普通ならNTの射撃をそうそう避けられはしないが、彼女は強化人間だ。 先読みしていたかのような動きで、踊るように掠めさせる。 お返しされるのはまた大出力のビーム。 「助け…ぐうぅっ!」 今度は腰部。右足のバランサーが狂ったみたいだ。 これでAMBACは右腕と左足だけ。 たった一機のMA相手に随分とボロボロになっている。もう、手加減できる段階じゃない。 105: 700くらい :2020/03/08(日) 19 53 35 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp (だから…!ウィルが憎、違うっ。わたしは、殺した…い?) その瞬間、目の前で座り込む少女の姿をはっきりと幻視した。 氷の結晶が降り積もる白と虚無の黒だけが全ての、モノクロの世界。 足元に繋げられているのは古めかしい鎖、ボロ切れを纏ってすすり泣いている。 それでも少女は、身を切る寒さよりも、自由を奪った鎖よりも、枯れてしまった一輪の花に涙を流している。 (雛菊…そうだ、あの花は雛菊だ) なんで今まで忘れていたんだろう?あれほど大事だったのに、この景色の名を。 (雪景色?いや違う) 「雛菊なんだ!そうだろっ!?」 ガンダムが提案するのはこの期に及んでも敵機の撃墜。そこにパイロットの生存は含まれていない。 それじゃあ駄目なんだ。彼女だけは…!観念しろよ、ガンダム! フットペダルを操作し、グリップを操作。真っ赤に警告するシステムを無視して、弾かれるように前へ。 ブルームガンダムが直線に駆ける。弾幕…最低限避けられれば! (ウィル!殺す…!お前を、殺) 急に視界が開けた。彼女の声も聞こえない。ただMS…ガンダムの意思だけが伝わってきた。 まっすぐ、透明に何もかもが見渡せるように。 今ならはっきり見える。俺にできること、しなきゃいけないこと、やりたいことの全てが。 ビームサーベルは手放した…これは必要ないものだ。 道筋は三次元的な軌跡となって脳内に投影される。それに逆らうことなく機体を滑らせた。 一寸違わず。少しでも外れれば、その時点でおしまい。 ビームを潜る。メインカメラが灼けた。まだだ、モニターに頼らなくても見える。 バルカンを庇う。ついに右腕も潰れて壊れたが、構うものか。 ビームサーベル…どうしようもない。振り切られる前に、懐に飛び込む! 「デイジイイィィィッ!」 銀色に汚れたMAと白いMSが衝突する。 両者のコックピットを揺さぶる衝撃。 破壊された左腕。右脚は突撃時の加速に耐えられずもぎ取られている。コードやパイプの端が空しく宇宙空間にたなびく。 めちゃくちゃに撃ち抜かれた右腕も、もはや原型をとどめていない。 だがMAは追撃せず、かといってMSが再び動き出すこともなく…。 しばらく両者は慣性のままに漂い、乱戦の続く戦場からゆっくりと離れていった。 ────────── 暗くもなく明るくもない。熱くもなく寒くもない。煩くもなく静かでもない。 何もない、虚無の空間。 ウィルが意識を取り戻した時、指先一本動かないのを自覚した。 (いや…取り戻してないんだ) 五感が消え失せ、身体がいうことを聞かない。心の鼓動だけが満ちている。 ドクン、ドクンと命の音が滲む。 「ムンゾと違ってプラントじゃ治療を超えた遺伝子の操作が一般的だった。目とか髪とか肌の色、頭の良さとか運動神経まで気軽に弄る技術」 だが、一般公開されたその技術は、数千万…いや数億の命を人為的な操作の末に産み出したその技術は、まだ欠陥の多い未完成の技術だった。 初期に富裕層がこぞって利用し、彼らの子や孫は優秀な遺伝子を携えて産まれてきた。 …出生率の低下という、種としての致命的な弱点と引き換えにして。 「コーディネイターの金持ちが子供を作れないなんてよくある話だった。亭主が不倫で隠し子を作ってしまうのも」 後者はナチュラルにもありふれている。前者も、プラントに比べれば少ないもののない話じゃない。 だからああいうことが起こるのは不思議じゃなかった。 ただ金持ちが死んで、その時発覚した唯一の子が隠し子だっただけのお話。 「…ただ、それだけの話。急死した金持ちの父がコーディネイターで。母はナチュラルの外国人だっただけ」 そして彼女は去った。開戦前のプラントに、コーディネイター至上主義が蔓延していた外国のコロニーに。 数年後、戦況の悪化から十代前半の少年少女までをもMSパイロットとして戦争に送り出すような国家に。 そして少女が苦しんでいる間、故郷の男の子は戦争なんて知らず、かつて約束した女の子をよそに暢気していただけ。 いつの間にか二重になった鼓動音が互い違いに脈を打つ。 ウィルの耳には今も何も聞こえない。目にも何も映らない。 106: 700くらい :2020/03/08(日) 19 54 19 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp だが心はそこにある。確かに感じ、触れ合える。 「来ないで。私の心に入り込まないでっ」 あかぎれした足が雪に埋まっている。寒さからか、飴細工のように儚い背筋が震えていた。 頭上には見渡す限りの星空。瞬きもせず輝く星々は美しいのに、誰にも触れさせない孤独な冷たさがある。 拒絶の言葉に構わず、ウィルは一歩一歩確かめるように歩み寄った。 積雪を踏みしめる軽い音が鳴るたびにスノウは肩を跳ねさせる。 「近づかないでっ。お前みたいな奴はっ、のうのうと平和を楽しんでたようなウィルは!」 「嫌いか?憎いか?俺のことが」 平和が憎いというなら仕方ない。世界と相いれないのなら、妥協できないなら行き着くところまで進まないといけないのだろう。 だがウィルはスノウがそうではないのだと思っていた。信じていた、と言い換えてもいい。 確たる根拠なんてない。 だが…。 「そんなに憎いんだったら俺の目を見て言ってくれ。そしたら帰るよ、このまま」 「………っ!!」 2歩か3歩か…それくらいの距離を開けてウィルは立ち止まる。 しゃがみこんで背を向けているスノウだが、動揺は伝わってきた。 答えを待つ間も雪は降り続ける。深々と冷たくなっていくウィルとスノウの精神世界。 しかし悲しそうに雫が落ちたスノウの足元だけは、少しだけ雪が融かされて雲のように消えていた。 「色々強化されたんだろ?耐Gでも俺より頑丈なんだったら、今からでも意識を取り戻せばいい。俺の身体をプラズマで焼き払えばいい」 「そんな、ことっ…!だって私、もう何人も殺して、戦友もっ、もう死んじゃって…!」 溢れだす言葉と共に涙が足元を濡らす。一面の銀色の中でスノウの足元だけが土を覗かせていた。 跳ねる肩は、震える背中は寒さからではない。悲しみをしゃくりあげて泣きはらすスノウ。 意識せずウィルの足は再び動き出す。 もう、スノウが拒絶することはなかった。 「本当は憎みたくないのに、殺したくないのに…っ!争いたくないのに争いたくなるのっ!」 「…俺にはどうしようもないかもしれない。スノウを救うことなんてできないかもしれないけど」 寄り添うことはできるはずだ。 そう言ってウィルはスノウと同じように傅いて背を撫でた。 絹糸のような髪を覆う薄い雪の層を払う。 かじかんだ指先で触れると、彼女の体温で暖められた。 「辛かっただろう?ごめんな、傍にいてやれなくて」 「う…ぅ。ぅぅううううっ!」 言葉にならない言葉でスノウは滝のように涙を流す。 大粒の雫が次々に地面に染みわたり、雪を押しのけていった。 怒り、悲しみ、安堵、後悔…様々な感情が灰色の凍った大地を温め、灰色の土を潤す。 107: 700くらい :2020/03/08(日) 19 54 50 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 声を上げて泣き続けるスノウを、ウィルは振り向かせる。 抵抗はない。頭を胸に押し付けて抱き着くスノウの背に腕を回した。 「ウィル…ウィルっ。ごめんね、ごめんなさい…っ!」 「謝らなきゃいけないのは俺だ。本当に悪かったよ、今度はもう離さないから」 流す涙はもう地面に滴らずにウィルの胸に滲む。次から次へと溢れる雫が暖かさを伝えている。 俯いて顔を見せないスノウ。その頭をそっと抱えて、上を仰がせた。 暖かい透明な水が頬を伝っている。だがその表情に悲痛さはなく、一心にウィルだけを見つめていた。 「ウィル。私…何人も殺したの。記憶も失くしたし」 「戦争だったんだ、仕方ないさ。それに記憶だって…ほら」 振り返って示すと白み始めた夜明けの空と、光を受けて輝きだす花たち。 雪解け水を花びらに湛えて陽の光を反射しているその姿はまるで宝石のようだ。 ウィルはその中の一つ…足元に咲いていた一輪を摘んで差し出す。 あの日のように。 「失くしたんだったらまた作ればいい。うまくすれば取り戻せるかも」 「この、花は」 「雛菊だよ。あの日の景色、やっと思い出したんだ」 太陽の目を意味する言葉が語源の花は、今やっと昇った日に照らされて咲き誇っていた。 あたりは一面の花畑。黄色い花芯を白い花弁が取り巻く。 彼方へと視線を向ければ白と黄が混じってクリーム色の絨毯となっている。 「もう。…遅いよ、ウィル。私はずっと大事にしてたのに」 「ごめん。だから迎えに行くからさ。だから、スノウ…」 頬に涙の跡が残る顔で見上げ、雛菊のように微笑む。 重なっていた鼓動が遠ざかる。その笑顔も霞んでいく。 「うん。待ってるよ、ウィル」 ────────── 橙とも赤とも取れない薄明かり。きぃんとした耳鳴りが煩い。 それが瞼の裏だと、聴覚が主に異常を訴えているのだと理解するのにどれだけかかったのだろう。 同時に脳裏を苛む頭痛をねじ伏せて目を薄く開けた。 …途端に後悔したが。 はっきりと意識を取り戻したら余計苦痛が増しただけだ。自覚できるくらいには回復した分、より悪質に。 全天周囲モニターの端々には真っ赤な警告が表示され、同時に鳴り響く騒音が機体のダメージを物語っている。 目覚めた瞬間、脳裏に叩きつけられる情報の津波。 ああ、わかってるよガンダム。言われなくても無茶をやったことくらい。 意識を向けるのも億劫なほどにウィルの脳内を埋め尽くすブルームガンダムの警告。 それらはすべて、敵パイロットを無傷で制圧するなんていう無茶苦茶な作戦を実行した代償だった。 「ったく、悪かったってば。機嫌損ねるなよ、ガンダム」 彼にしてみれば当然の怒りだろう。 せっかく勝率の高い戦術を提案したのにそれを却下された挙句、意味不明な目標のために無茶な戦術を提案させられたのだ。 それでパイロットどころか機体まで死にかけていれば文句の一つも付けたくなるというものだろう。 一つ一つ機能を切っていき、怒りに震える相棒を宥めたウィルはブルームのコックピットハッチを開放した。 機体から空気が抜けて音が遠くなる。身体を流されないようにしがみ付く。 その流れが収まった時、ぽっかりと口を開けた空洞からは漆黒の宇宙空間が広がっていた。 四角く切り取られた無限。その中にポツンと佇む、傷だらけのMAへと落ちる。 ゆっくりとスノウに近づく間、周囲を見渡す。既に戦闘は終わっているのか、無秩序な閃光は収まりつつあった。 この分だと自分もすぐに救助されるだろう。 ふと見上げると、頭上には大きな…曲線を認識できないほど大きな地球。 昼の面が彼方に消え去り、茜色の夕方を挟んで夜の面が顔を覗かせつつあった。 108: 700くらい :2020/03/08(日) 19 56 03 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 「っと、ついたな。スノウ…いるか?開けてくれ。俺だ、ウィルだよ」 通信回線を開いて訴える。聞こえてくれていたらいいが、そもそも聞く必要もないかもしれない。 ここまで近づいた今ならわかる。 機体のサイコミュに補助されなくても、少しだけ綻んだ心がMAの中に蹲っているのが。 中で操作したのだろう、警告灯が光ってからハッチが開く。 …気流に流されたのか小さな身体がまっすぐ飛び込んできた。 「ウィル、っウィル!」 「ああ。ここにいるよ、大丈夫」 宇宙服越しではさっきの交感ほどには触れ合えない。 言葉でしか語り合えず、心は建前に装甲されている。 それでも、目の前にいるという事実は何物にも代えがたかった。 しっかりと互いに抱きしめてその存在を確認する。 ウィルは腕の中の熱に、スノウは身を包む暖かさに身をゆだねながら。 ヘルメットをくっつけて接触通信で語り合う。 「ありがとう。ウィル、私を止めてくれて」 「スノウ…あのシステムが戦わせてたんだな。助けてほしいって聞こえたから」 「うん。あれを受けたら戦ったり殺したりすること以外、考えられなくなるの」 NTや強化人間を精神操作するシステム。 人の意思を捻じ曲げているのなら、そんな機械は人を支配しているのと何も変わらない。 「でもウィルのおかげで助かった。あのシステムも逆に利用して無理やり止めるなんて…」 「無我夢中だったけどな。本当に、あの時は何をやってるのか自分でもわかってなかったんだ」 ウィルはただ、強く願っただけだった。彼女に戻ってきてほしいと。 もう一度チャンスがほしいのだと。 「ガンダムが答えてくれたんだ。散々無茶させたけどな」 手足を失って漂うMSの姿。それに申し訳ない気持ちがなくはない。 星々を背にして、闇を背負って見つめる白いMS。 109: 700くらい :2020/03/08(日) 19 56 38 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 見上げているウィルに、何かを見下ろしているスノウが声をかけた。 「ねえウィル。見て…きれい」 胸の中から見上げていたスノウは、今は抱きしめているウィルの腕の隙間から顔を出して覗いている。 …巨大な、真っ暗でありながら眩く輝く地球を。 回転しているうちに足元に来た地球。自分の方が上下逆転したのだろう。 完全に宵闇に包まれた地球の向こうに太陽の光が沈み、幾億の人々が営む生命の光が眼下を照らし出す。 浮かぶ島嶼の灯は小さな花。大陸の巨大都市は大輪の花畑。 中心部のひと際輝く花芯に、衛星都市の花弁が寄り添う。 「ほらっ!ね、これお花畑みたい!」 「ぅわっ、ちょ!手を離したらまずいって!」 ウィルの腕から抜け出し、笑顔で地球を踏みしめるように動く少女。 バイザー越しでもわかる満面の喜び。 手を広げるスノウに、伸ばした手の指先だけをひっかけている少年は焦って引き戻そうとする。 真空の宇宙に、ゆっくりと雲のように流れるコロニーたち。 蝶々のように踊るのは連合の艦隊だろう。 足元には人の命が息づく地球と、光の花畑。 全てを背にして彼女は笑う。 「もう…っ危ないって言ってるだろ!」 「きゃっ!」 引っ掛かっていた指先を掴んで再び胸に抱き寄せる。 短く悲鳴をあげて、しかしすぐ顔を上げて嬉しそうに微笑んだ。 「焦った?ねえウィル、心配してくれた?」 「うぅ…いやそんな、心配とか…」 そもそも一般人の自分より軍人のスノウの方が宇宙遊泳は上手なのだろう。 しかしどうしても心配になってしまう。 ばつが悪そうに眼を背ける。いたずらっぽい笑みのまま胸に頭を預ける。 すぐ近くにいると、互いの心音が音となって伝わってきた。 「ねえ、ウィル」 「…なんだ?」 「私、自分の名前覚えてないの」 ほら私ジャンキーだから、と冗談めかして言った内容は笑えない。 笑えない自虐ネタなど周囲はどう反応していいのかわからない。 沈痛な顔を浮かべようとして、しかし見つめる視線に思い直した。 彼女はそんなものが欲しいわけではないのだろう。 もっと楽しいこと、喜ばしいものを求めている。 「教えてくれる?私の名前」 「…ああ。スノウ、いやお前の本名は」 花言葉は美と純潔、そして平和と希望。 太陽の目を意味する言葉を語源とし、雪が融け、暖かくなる春に咲くその花の名前は。 デイジー・フローレス 「雛菊の華」 110: 700くらい :2020/03/08(日) 19 57 27 HOST 125-11-141-238.rev.home.ne.jp 以上です。本作の転載は自由です
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#blognavi 一日長いのね、Y高校って。 やっと終わった・・・かと思いきや。 補習があったり、部活やらボラやら、何やらかんやら。 図書館見学にも行きます。 三蔵の楽しい夏休み。 さぁ、宿題が終わるでしょうか。 ①終わらない②終わらない③おわりそうもない。 ヾ( ̄∇ ̄=ノ バンザーイ♪ 楽しく、安全に過ごしたいです。 カテゴリ [学校] - trackback- 2006年07月21日 20 15 55 名前 コメント #blognavi