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SF研究会読書会レジュメ著者解説編11月21日 テッド・チャン 1. 経歴 1967年10月20日、ニューヨーク州ポートジェファーソンに生まれる。両親は中国からの移民の一世。(つまり、テッド・チャンは二世。)中国名、姜峯楠(Chiang Feng-nan)。子どものころは中国語が話せた。科学者を志して大学では最初、物理学とコンピューターサイエンスを専攻するも、途中で物理学を捨てている。1989年にロードアイランド州ブラウン大学を卒業。この年に伝統と実績を誇るSF創作講座クラリオン・ワークショップに参加している。この翌年に作家デビュー。現在はワシントン州シアトル近郊在住。フリーランスのテクニカルライターのかたわら創作活動に従事する。2003年夏現在、新作の情報なし。 2. 作品履歴 ①「バビロンの塔」 デビュー作。1990年。ネビュラ賞受賞。ヒューゴー賞三位。ローカス賞四位。<SFクロニクル>読者賞第二位、年間SF傑作選収録。 ②「理解」 1991年。ヒューゴー賞第五位。<アシモフ>読者賞受賞。星雲賞候補。<SFマガジン>読者賞受賞。 ③「ゼロで割る」 1991年。ローカス賞第七位。 ④「あなたの人生の物語」 1998年。ネビュラ賞受賞。ヒューゴー賞第三位。ローカス賞第十位。スタージョン賞受賞。ティプトリ―賞候補。ホーマー賞候補。星雲賞受賞。<SFマガジン>読者賞受賞。二種類の年間SF傑作選に収録。 ⑤「七十二文字」 2000年。ヒューゴー賞第五位。ローカス賞第四位。世界幻想文学大賞候補。スタージョン賞候補。サイドワイズ賞受賞。星雲賞候補。<SFマガジン>読者賞受賞。年間SF傑作選収録。 ⑥「人類科学の進化」 2000年。 ⑦「地獄と神の不在なり」 2001年。ネビュラ賞受賞。ヒューゴー賞受賞。ローカス賞受賞。スタージョン賞候補。2種類の年間ファンタジー傑作選に収録。 ⑧「顔の美醜について~ドキュメンタリー~」 2002年。ローカス賞第二位。スタージョン賞候補。年間SF傑作選収録。 まとめ ネビュラ賞三回受賞。ヒューゴー賞一回受賞。ローカス賞一回受賞。スタージョン賞一回受賞。サイドワイズ賞一回受賞。<SFマガジン>読者賞三回受賞。<アシモフ>読者賞一回受賞。星雲賞一回受賞。 備考 1992年に最優秀新人賞であるジョン・W・キャンベル賞を受賞。2002年に短編集「あなたの人生の物語」でローカス賞短編集部門を受賞している。 テッド・チャン「理解」「あなたの人生の物語」 まずは「理解」のほうから。 1. 登場人物とあらすじ ①レオン・グレコ・・・・・・・・本編の主人公。レオン・ホログラフィックスという会社を個人で営んでいた(おそらく)。会社の業務は映像の編集作業(たぶん)。氷の中に落ち、1時間近く水中にいて脳にひどい損傷を受け、植物状態になる。しかし、ホルモンK療法により驚異的な回復を見せる。そして、病院退院後の定期検査で一般人とはかけ離れた能力を示す。その後のホルモンK注射によって、さらに能力を高めて、真のゲシュタルト(統一的全体像)を求め、心とコンピューターをつなぐという計画を思いつく。世界はわたしの目的の付随物だと考える。 ②ジュリー・・・・・・・・・・・グレコの友人。映画を一緒に見ないかと誘いに電話してきた。 ③フーパー医師・・・・・・・・・・・ボストンの病院のグレコの担当医。グレコの異常に最初に気づいた人。 ④シー博士・・・・・・・・・・・同病院の神経科部長。業績を稼ぎにグレコの担当になった。グレコの異常を促進した人。 ⑤クラウゼン医師・・・・・・・・・同病院の客員医師。政府に雇われた心理学者。CIAとも関係がある。グレコの逃亡を間接的に促すことになる人。 ⑥レイノルズ・・・・・・・・・・グレコとほぼ同じ経歴を持つ男。普通人にとっていいことをしようとしている。 あらすじ 植物状態にあったレオン・グレコがホルモンK投与(都合2回)により回復する。さらにレオン・グレコは驚異的な知能を手に入れる。 ホルモンKと知能の関係について調べるためにレオン・グレコに3回目のホルモンK投与。レオン・グレコさらにパワーアップ。 その知能の上昇ぶりにCIAが目をつけ、エージェント・クラウゼンを送り込む。レオン・グレコはそれに気づいて、逃走を決意。 レオン・グレコはその直後、タイミングよくホルモンKのアンプル入手。CIAに対して数々の捜査妨害工作を施す。 CIAはしびれを切らして、レオン・グレコをおびき出すためにレオン・グレコの元カノを逮捕するように仕向ける。しかし、CIAエージェントの居場所を簡単に探られ(しかも無線の周波数、変調アルゴリズムまで)、かつCIA長官の弱みを握られて失敗。 レオン・グレコは逃亡中まず競馬である程度儲け(どうやったのだろう?競馬の展開まで見えるの?)、後は証券市場での投資で儲けて安定した暮らし。 レオン・グレコ新言語開発しようとする。すべてを一度に表せる象形文字。思考内では自在に使えるが、実用性にかける。結局挫折。プラトー状態(進歩足踏み状態)に。 その欲求不満から、4回目のホルモンK投与を実行。(もう薬物中毒患者みたいだね。)レオン・グレコは更なる高みへたどり着く。上昇志向が止まらなくなっていき、自らの心のさらなる発展のためにコンピューターと心を直結する計画を思いつく。 そこに同じ能力を持った善人超人レイノルズが現れ、レオン・グレコを挑発。 そして、悪人超人レオン・グレコは善人超人レイノルズに敗れ、散った。勧善懲悪の結末でした。 2. グレコの変化について この作品の眼目はなんと言っても、グレコの驚異的な知能の上昇とそれに伴う認識能力の変化である。その変遷を追うために、作中でのグレコのホルモンK投与による三段変化をたどってみる。 ① 1、2回目のホルモンK投与後 記憶力の向上・2つの事柄への同時集中能力・読書速度と理解力の向上・知能検査の成績上昇という症状が見られる。まだ、この段階ではグレコは単に頭が良くなった(秀才になった)だけである。グレコの世界認識能力は一般人と変わらない。 ② 3回目のホルモンK投与後 この後から、グレコの世界認識能力に変化が生じる。あらゆるもののゲシュタルト(統一的全体像)が見え始める。そして、事柄の理解の仕方も全体の動きを把握していけば個々の段階も理解できるというものに変わっている。それに加えて、少しの訓練で細かい身体の制御ができるようになった。つまり、筋肉の協調能力(どれだけ上手く筋肉が使えるか)の向上やバイオフィードバック・テクニックの効果的な活用が容易に可能になっているのである。また、感情という点でも一般人より細かな分類ができるようになっている。この段階にいたるとグレコの世界の見方はもう一般人と異なるものになっている。しかし、まだ、グレコの一つ一つの能力を取ってみれば、意識下の行動・思考の精度を上げているに過ぎない。その点では、グレコはまだこの段階では人間の最上位に立っているかもしれないが、人間の地平を抜け出せていないのである。(捉え方の問題かもしれない。断念はするが、新たな言語を考え出しているし。) ③ 4回目のホルモンK投与後 この後から、グレコは人間の地平を大きく飛び立つことになる。自分の思考の完璧な把握を可能にする思考言語の確立、無意識の支配、超人的な筋肉調整能力、体内の不随意運動の感知、思考過程の中の神経伝達物質が果たしている役割の把握、他人の身体放射物の把握、自らの身体放射物のコントロールなどからも明らかである。そして、グレコは心の更なる発展を求めて、コンピューターと心の直結する(マインドコンピューターリンク)技術の開発を目論む。もはや、グレコにとって、社会は相関関係式のマトリックス(行列)でしかなくなる。 3. レイノルズとの攻防 この短編の最後を飾るのはグレコとレイノルズの攻防であるが、少々わかりにくいので簡潔に言ってみよう。 グレコがまず自らの身体放射物を調整し、相手の体の中に二つの強化ループ(相手の不随意器官の働きを強めるものか?)を作る。一つが単純に血圧を急激に上げるフェイクのループ。もう一つが神経伝達物質の過剰放出を促し、脳の活動停止を狙う必殺のループ。 しかし、あっさりレイノルズに破られる。 レイノルズの反撃。自己破壊コマンドの実行。方法は自分で作った高密度情報音楽を相手に聞かせることと三日前の食料品店でのイメージを意識させることの二つを行った後で「理解」と人差し指を挙げて、唱えればよい。この中にコマンドが入っていた。 4. レイノルズとグレコのスタンスの違い どちらもスーパークリティカル(臨界超越者)であるがその思考には明確な違いが存在する。レイノルズは人間性を愛し、最終的には普通人すべてが分かり合えるようなれる、世界に繁栄をもたらすためのグローバルな感化ネットワークを作ることを計画している。一方、グレコは自己の興味に忠実に生き、世界は自分の目的の付随物に過ぎないと思っている。つまり、レイノルズは知能を人類発達の手段と捉え、グレコは知能をそれ自体を目的と見る。この二人の違いはどこから来たか。おそらく、スーパークリティカルになった後、いかに社会を研究したかの違いだろう。いや、結局は個人の資質の違いなのかもしれないが。ただ、レイノルズがグレコに勝ったから、すべてが解決するわけでもなく、究極のところ、世界を救った後彼はどうするのかというグレコの疑問が問題になるに違いない。高みに上り詰めた者の孤独を感じさせる。高みに上り詰めた者にとって、結局最後は自分のことだけが問題になるような気がするのだが。グレコのように。 5. ホルモンK すべての前提となる中枢神経系のニューロン再生を促進する合成ホルモン。開発企業はソレンセン・ファーマスティカル。副作用はなし。酸素欠乏状態の動物を使った動物実験(イヌとヒヒ)で完全な投薬試験結果を残す。脳の損傷部分を補うように代替ニューロンを成長させる。ただし、健康な動物に投与した場合は何の変化も起こさない。人体臨床実験でも副作用なしの完全回復の結果を残す。さらに人間の場合は脳の損傷の度合いが大きい人間ほど、ホルモンKを使って回復した後の知能が向上するという副次的作用がある。新しいシナプスを人間の場合はすべて使いこなすことができるかららしい。動物の場合はだめだという。(臨界量のアナロジーだとか言っているが、この点はかなり怪しい。)ただし、損傷を受けた神経が大量に再生した後、脳がその状況に適応するために悪夢や幻覚を見ることがある。脳の損傷が大きい人が何回も繰り返しホルモンKを使うとさらにひどくなる。しかも、その人は再生したニューロンの数が多いために脳の必要とする栄養量が増える。さらに、増えたニューロンの分だけ脳の資源を酷使することになり、しばしば、脳の限界を感じることになる。このことはグレコにマインド・コンピューター・リンク計画の必要性を痛感させた。 6.「理解」のテーマと感想 人間の知能がどんどん上昇していったら、どんな世界が見え、どんなことを考えるようになるのか。これがテーマだと思う。この「理解」という作品においては、最終的にグレコとレイノルズという二人を対立的に提示して、その答えを示した。その結末の妥当性はともかくとして、このテーマは面白いと思う。確かに人間一度は自分が大天才だったらどうするだろうというバカげたことを考えるものだが、それを真面目に考えたテッド・チャンはすごい。この作品は私の人間の認識能力というものについてのイメージを一新してくれた。短編でこれほど衝撃を与えることを可能にした、テッド・チャンの着想の良さに脱帽である。 それでは「あなたの人生の物語」をいってみよう。 1. 登場人物とあらすじ ① ルイーズ・バンクス博士・・・・・・・・・・・・本作品の主人公。言語学者。「あなた」の母親。 ② ゲーリー・ドネリー博士・・・・・・・・・・・・物理学者。「あなた」の最初の父親。 ③ ウェーバー大佐・・・・・・・・・・・・・・・・アメリカ軍人。 ④ ネルソン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「あなた」の2番目の父親。 ⑤ ホスナー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・国務省の担当官。 ⑥ シスネロス・・・・・・・・・・・・・・・・・・マサチューセッツ担当の言語学者。 ⑦ バーグハート・・・・・・・・・・・・・・・・・フォートワース担当の言語学者。 ⑧ ヘプタポッド(ラズベリーとフラッパーなど)・・1個の樽が7本の肢に支えられて宙に持ち上げられているように見える宇宙人。放射相称の形態。肢は いずれもが腕としても脚としても用いることができる。その肢に明瞭な間接部はない。胴体の頂部にまぶたのない眼が7つ取り巻くように配置されている。胴体の上面部には発話及び呼吸のための開口部があり、胴体の下面部には摂食及び排泄のための開口部がある。 ⑨ 「あなた」・・・・・・・・・・・・・・・・・・ルイーズとゲーリーの娘。 ~あらすじ~ 地球軌道に船の群れが現れ、あちこちの草原におかしな人工物が出現。世界中に112個、合衆国内には9個。 それぞれに言語学者と物理学者を含む科学者チームが割り当てられた。そして、異星人(ヘプタポッド)とのコンタクトを開始する。 やがて、ヘプタポッドたちがヘプタポッドAとBと便宜的に名づけられた発話言語と書記体系を持つことが分かる。 そして、ルイーズはヘプタポッドの世界認識が人類とまったく異なっていることに気づく。 ヘプタポッド帰る。 2. ヘプタポッドの世界観と人類の世界観の違いについて つまりこの作品の中心の話題はこれである。そして、これは単純明快である。ヘプタポッドは同時的認識様式、人類は逐次的認識様式をもつ。ここから、すべてを説明できる。ヘプタポッドはあらゆる事象を同時に体験し、その根源にひそむ目的(最小化もしくは最大化)を知覚する。人類は事象をある順序で経験し、因果関係としてそれを知覚する。ヘプタポッドの行動は歴史の事象に一致する。さらにヘプタポッドの動機もまた、歴史の目的と一致する。ヘプタポッドは未来を創出するため、年代記を実演するために、行動する。これはヘプタポッドに自由がないことを意味しないし、ヘプタポッドが強制されていることもまた意味しない。自由や強制は人類の逐次的認識様式の中で意味を持つ。これは文脈が異なっているに過ぎない。人類から見れば、ヘプタポッドは自らの未来を知っており、そこで自由意志を持って行動するならば矛盾が生じるだろうと考えてしまうが、未来を知ることと自由意志を持つことは両立しない。そのためにヘプタポッドの発話言語は遂行文であり、書記体系は同時的認識様式に導かれたものであるといえる。だからこそ、国務省のホフナーはヘプタポッドが逐次的認識能力をもち、人類のことを段階的に解析しようとしてくるのではないかという不安を消せなかった。さらに、ウェーバー大佐はヘプタポッドと贈答の駆け引き(つまり、因果律の駆け引き)ができると考えた。また、国務省もヘプタポッドの贈り物が人類が与えた情報だったと知って、激怒することになる。国務省やホフナー、そして、ウェーバー大佐はまさに人類の逐次的認識様式の代表として作品中に登場している。 3.「あなた」について この作品をややこしくしているのがこの途中途中に挿入される「あなた」に関するルイーズの言及である。結局、これはルイーズがヘプタポッドの言語に感化されて出来るようになった同時的認識の産物である。秩序だっていなくて、断片的にでは有るが自分が死ぬところまで分かったとルイーズは言っている。(50年間の期間の記憶だとか。)さて、「あなた」について(面倒だが)まとめてみよう。 ① ルイーズとゲーリーの結婚2年後、ルイーズは「あなた」を妊娠。このとき二人は三十代。 ② 「あなた」が生まれてきた日。ルイーズは「あなた」との絆を確認し、実感している。 ③ 「あなた」が生後ひと月のとき。ルイーズは「あなた」が泣き喚く姿に感嘆し、「あなた」にとっては『今』しかなく、現在時制だけを生きている「あなた」をうらやましく思っている。 ④ 「あなた」が歩くことを覚えた頃。ルイーズは「あなた」との関係が一方通行であることに気づく。同時にルイーズは「あなた」の笑い声に感動を覚える。この上なく素敵なその声に。 ⑤ 「あなた」が3歳のとき。ルイーズは自分の大切な存在が自分の苦痛の種に変わっていくジレンマを体験する。それは結局自分がなりたくなかった自分の母親と同じように自分の娘に接していることに気づくことでもあった。「あなた」は3歳のとき、サラダボウルにあたって、額を一針縫う怪我を負う。 ⑥ 「あなた」が5歳のとき。「あなた」はメイド・オブ・オナーの意味を取り違えて覚えてきた。ルイーズはそれをお気に入りの言語学習の資料の逸話にする。 ⑦ 「あなた」が6歳のとき。ゲーリーのハワイ出張についていくことになって、「あなた」は何週間も前から興奮して、旅行の支度をする。そして、期待感ばかり高まって、今すぐハワイへいくといってぐずりだす。ルイーズは待つほうがいいこともあると「あなた」を諭す。 ⑧ 「あなた」が12歳のとき。ルイーズは「あなた」に掃除機をかけるように命令する。「あなた」はそれを渋々引き受けながら、自分の生まれについて、冗談を言う。 ⑨ 「あなた」が14歳のとき。ルイーズはこのときにはゲーリーと離婚している。「あなた」はなにかにつけて、離婚の事を持ち出してくるようになっていた。このときは宿題の学校のレポート。ゲーリーが知っていたノンゼロサムゲームという単語。ルイーズは「あなた」にゲーリーに電話をかけて調べるように頼まれて、困った。「あなた」もお父さん(ゲーリー)に直接聞くのは嫌だった。結局ルイーズが思い出して事なきを得たけれど。 ⑩ 「あなた」が15歳のとき。週末をたまたまお父さん(ゲーリー)のところで過ごした後、「あなた」はゲーリーが世の常識からあまりにかけ離れたことを聞いてきたことをひとつひとつ並べたてる。(「あなた」はゲーリーに「あなた」が付き合うボーイフレンドたちについてさんざん聞かれた。)ルイーズはゲーリーをかばうように「あなた」をさとす。しかし、「あなた」は反発するだけ。 ⑪ 「あなた」が16歳の夏。ルイーズとネルソンのデート。「あなた」は友達のロクシーと一緒にそのデートを冷やかしに言った。もちろん「あなた」は将来、パパになるかもしれない男を見ておきたかったのでしょうけど。そして、合格点を出した。ルイーズと上手くいくことをジョークで表していた。 ⑫ 「あなた」が大学卒業をする日。ルイーズは自分の娘の成長に改めて驚くことになる。「あなた」は金融アナリストになる。「あなた」はお金に魅了されている。ルイーズは「あなた」との価値観の違いを痛感し、それを認める。このころまでにネルソンとルイーズは再婚している。 ⑬ 「あなた」が25歳のとき。「あなた」は趣味のロッククライミングの最中に誤って崖から転落して、死亡する。ルイーズはそれを山岳救助隊からの電話で知り、ゲーリーにも電話をかけて、死体保管所へ「あなた」を確認しに行く。それはまぎれもない「あなた」。 ⑭ ルイーズについて。ゲーリーとの結婚2年後「あなた」を生む。エリス・アベニューの家に住んでいる。「あなた」が生まれた2年後その家を売って、ベルモントストリートの家に引っ越す。「あなた」が死んだ直後、その家も売り、農場家へ引っ越す。ルイーズの職業については判断が難しい。教授であるうえにハイスクールの英語教師をやっているのか?記述はあいまい。 ⑮ ゲーリーについて。ルイーズと離婚した後、何とかという女性と一緒に暮らす。 4.感想 「理解」との関連で言えば、ヘプタポッドの書記体系はレオン・グレコの考えた新言語とほぼ一致する。レオン・グレコは未来まで見ることはできなかったが、かなりヘプタポッドと近い認識能力を持っていたと推測される。この作品も「理解」と同じように世界の認識様式の転換という発想をベースに持っている。本当にその着想はすごいと思う。この作品の中のヘプタポッドの認識様式と人類の認識様式の違いを明確化していく過程は見事。欲を言えば、「あなた」の物語についてもう少し語ってもいい気がする。作品の題名が『あなたの人生の物語』なんだから。物理学に疎いわたしにとってはフェルマーの原理についてもびっくりした。光の屈折に関してああいう考え方ができるとは思いもしなかった。自分の発想の貧困さを痛感した。また、未来を知ることのジレンマもこういう風に解決できるのかと感動した。(当たり前といえば当たり前の解決方法だが。)テッド・チャンすごし。 2019.02.24 Yahoo!ジオシティーズより移行 http //www.geocities.jp/tohoku_sf/dokushokai/yourlifestory_h.html なお、内容は執筆当時を反映し古い情報・元執筆者の偏見に基づいていることがあります by ちゃあしう
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約3日前から続くユウと桃虹桜の恋の物語いずれ結婚する所まで進んでる様子だが相変わらずユウは桃虹桜にセクハラしまくりしかし中の良い2人。 登場人物 桃虹桜(ユウにセクハラされまくり) ユウ(桃虹桜にセクハラしまくり) チルノフ(ユウ、桃を可愛いがってるが2人の恋の仕方に驚いてるそのせいで溶けることも) マリオ(2人を恋物語の様子をメモしてる) コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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前ページ次ページRuina 虚無の物語 着替えを終え部屋から出ると、隣の部屋の扉が同時に開いた。 中から出てきたのは、まるで炎のような赤毛と褐色の肌が印象的な女性だ。 「あら、おはようルイズ。」 「…おはよう、キュルケ」 「へぇ、本当に人間なのね。全員が貴女の使い魔?」 「使い魔はそこの白いのだけ、あとの3人はその従者よ。」 「へぇ、従者付きでメイジの使い魔だなんて“ゼロ”のルイズにしては気が利いてるじゃない。」 「うるさいわね。」 「誰かさんと違ってあたしは1発で成功したけどね。ところであなたはどのくらい魔法が使えるのかしら?」 キュルケと呼ばれた女性がこちらに問いかけてきた。 フライやレビテーションは使えないが攻撃魔法は多少心得ていると返す。 「へぇ、変わってるわね。ところであなた達の名前は?」 自分達の名前をそれぞれ紹介する。 キュルケはそんな自分を値踏みするかのように眺めている。 探られているようで愉快な気分にはなれないが、それよりも張り詰めたこの空気が耐えがたい。 だが、それを気にせずキュルケは話を続ける 「でも、使い魔ならこういうのもいいわよねぇ。フレイム!」 フレイムというのが彼女の使い魔なのだろうか、 そう考えていると虎と同じぐらいの大きさの火炎蜥蜴がこちらに向かってやってくる。 思わず身構えるが、あの火炎蜥蜴こそが彼女の使い魔のフレイムなのだろう。 「うわ、でかっ!」 「これはすごいわね…」 と感嘆している2人と 何故か真正面から火炎蜥蜴を威嚇しているエンダ。 それらを面白そうに見ているキュルケという奇妙な光景がそこにあった。 威嚇するエンダを宥めた直後にルイズが急き立ててきた。 「あんた達何やってるのよ。早く行くわよ!」 「はい、わかりましたー。」 「じゃあね。」 キュルケに別れの挨拶をしてから食堂へ向かう。 「あのキュルケって人と仲が悪いようだけど、何かあったの?」 地雷だった。 食堂へたどり着くまで、ツエルプスト―家との因縁を何度も語られた。 ようやく食堂へたどり着いた。 意匠が凝っている長いテーブルが、広い空間を生かすよう3列に配置されており、 そのテーブルの上には鳥のローストや鱒を象ったパイ、そして年代物と思わしきワイン等が並べられている。 学生達は各々が談笑していたり、あるいは食事に勤しんでいたりと賑やかだ。 ふと壁を見ると精巧な小人の彫像が並んでおり、その躍動感はまるで今にも動き始めそうな程だ。 そしてルイズが自慢げに告げる。 「ここがアルヴィーズの食堂よ。本来は給仕とコックを除けば貴族しか入れないけど、特別に認めてもいいわ。」 その発言に大いに喜ぶ3人だったが 「ただ、あんた達3人は従者という事だからここでという訳にはいかないわ。」 言いながらも主人は近くにいたメイドを呼びつけ、3人に食事を手配するよう命じた。 「そっか、確かにフィーの従者って事になってたしね。」 「それもそうだけど、釈然としないわね。」 「おお?」 そしてメイドは3人を連れて平民用の食事処へ案内して行った。 椅子を引き、主が座った事を確認する。 そして自分も続こうとすると止められた。 よく見ると、床にはパンとスープ、そしていくつかの料理が小皿に置かれていた。 「いくらあんたがメイジとはいっても、ここは貴族の席よ。だからあんたは床。」 わざわざ食堂に連れてきて床で食べさせる意味は何だろうか。 疑問に思いつつも口にはせず食事を続ける。 せめて野菜はもう少し恵んで欲しいと言うと 「それもそうね。」 と、人気がないのか山盛りで余っていたサラダを渡された。 世知辛さと苦いサラダを噛みしめつつ、3人の方は何を食べているのか気になった。 昨晩会話をしたミス・ヴァリエールの使い魔、その従者が同僚のメイドに連れられてやってきた。 「シエスタ、この3人に食事用意してあげて。ただシエスタが作った奴以外でお願い。」 同僚の言い様に少し腹が立ったが、それは表に出さずに彼女達に声を掛ける 「ひ、ひどい……。と、ミス・ヴァリエールの使い魔の従者の方々でよろしかったですね?」 「何故私達がそうだと分かったの?」 「私達メイドの間でもミス・ヴァリエールがメイジと従者の方々を召喚したと噂になってましたから。」 実は昨晩の会話で大まかな特徴は聞いていたが、それは言わない。 「なるほど~。」 「おお、スゲーな。」 「で、食事は私達と同じような物で良いでしょうか?」 「構わないわよ。」 「大丈夫。ただエンダは生の方がいいんだっけ?」 「ああ。」 「生ですか!? 分かりました。少々お待ちください。」 急いで厨房へ向かい、コック長のマルトー氏に事情を話してから賄いを頼む。 奇妙な注文に驚いてはいたもののシチューを3つと生肉を渡してくれた。 「しかし貴族の従者さんが生肉とは奇妙な注文をするもんだ。」 「先日話す機会がありましたけど、フィーさんは平民の方だそうですよ?」 「だがメイジにゃ違いない。」 「確かにそうですね。でもいい方でしたよ、偉ぶったところなんてなかったですし。 と、そろそろ行きますねマルトーさん。」 「ああ。」 マルトーの料理は3人に好評だった。 材料が余り物とはいえ、貴族を相手に出す料理のそれなので品質は高い。 それを、貴族相手の食堂で長を務める腕のコックが調理をしているのだ。 味は推して知るべし、である。 食事を終え、食堂前の広場で合流する。 陽の光が心地よく、これで満腹だったならば居眠りと洒落込んでいたであろう。 「フィー、そっちはどうだった?」 「こっちはウマかったぞ。」 思わず主人の方を見つめる。 「な、なによ……。」 気まずそうにしていたので、次回から食事は彼女達と一緒でいいと伝える。 「わ、わかったわ。好きにしなさい!」 怒りながらも許可は出すあたり、わかってやっていたようだ。 「あれ、フィーは何食べたの?」 「気になるわね」 「気になるな」 仕方なく、賄い物を頂いたとだけ答えた。 休み時間が終わり、授業が始まった。 教室は階段のように複数の段からなっており、後部の席からでも黒板が確認しやすい仕組みとなっていた。 そして各段に長机が綺麗に整列されている。 蛇や猫、梟や烏と言ったものから火炎蜥蜴や見た事のない生物までもが使い魔として控えており、賑やかだ。 そんな教室が自分達が入った時に一瞬だけ静まり、次の瞬間複数の視線がこちらに向いた。 興味深げな物や楽しげな物もあったが、大半は嘲りの物である事は簡単に想像できた。 このままだと暴れ出すかも知れないからとネルはエンダから目を離さないようにしている。 少し緊迫した空気の中帽子を被り、紫を基調にした服装の教師が入ってきては辺りを見渡して満足気に言った 「おはようございます。春の使い魔召喚は成功のようですね。 このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に、様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」 そして、こちらを見て言葉を続ける。 「あら、とても変わった使い魔を召喚したものですね。ミス・ヴァリエール。」 どっと笑い声が響く。 「おいおい、いくら召喚できなかったからって、そこらにいた平民達をつれ――」 愉快な気分でなかったため、意図して感情を消した無機質な表情を作り、見つめる。 すると圧倒されたのだろうか、小太りな少年は途中で黙り込んだ。 静かになったため、シュヴルーズという名の教師は授業を始めた。 その内容は去年の復習ということだ。 今では使い魔である自分も魔法師であるため、授業の内容は非常に興味深い。 真剣に教師の話を聞き、黒板を見てはその内容を記す。 ちなみに自分達4人は生徒でないため、主人の席の付近にある段差に腰をかけている。 ドットやラインといったランクは、故郷に無い概念であったし 特に興味深かったのは“錬金”という魔法である。 彼女が短い詠唱をして杖を軽く振っただけで、机の上の小石が真鍮へと変化したのだ。 そんな授業の最中で事件は起こった。 シュヴルーズが錬金を実演させる生徒として主人を指定したのだ。 その瞬間、他の生徒たちから彼女へ非難が殺到した。 「危険です、先生!」 「先生!」 「それはやめた方が……」 様々な暴言が飛び交ったがそれでも彼女はルイズを指定し、そしてルイズは前に出た。 それを見た他の生徒達はあわてて机の下へ避難を始める。 そんな中、キュルケが避難しつつも声をかけてきた。 「悪い事は言わないから避難した方がいいわよ。」 「なんでですか?」 「危険だからよ。」 そしてルイズの方を見ると、小石にさっきとは比べ物にならないほどの魔力が注ぎ込まれている事を感じた。 咄嗟に懐から小杖を取りだして詠唱。即座に自分たちを守る結界を構成する。 その次の瞬間、爆風と衝撃が部屋を蹂躙した。 教室を覆っていた煙がはれると、そこには惨状ともいえる光景が広がっていた。 破壊された教卓や机の破片が散乱しており、窓にも罅が入っている。 咄嗟に張った結界のおかげで自分と仲間達は爆発に巻き込まれなかったが、 その一方で爆心地にいた女教師はさほど大きな外傷も見えず、気絶していた。 「ちょっと失敗した様ね。」 爆発を起こした張本人は、ところどころ衣服が破れつつも悪びれもせずに言ってのけた。 脳内で彼女の評価を改めつつ辺りを見渡すと 「だからゼロのルイズにやらせるなって言ったんだよ!」 「うわ、ラッキーが蛇に食われた!」 「どこが“ちょっと”だよ!」 「なんてこった!」 「いまの凄かったな!」 ……大惨事だ。 前ページ次ページRuina 虚無の物語
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【ゲーム】Ruina 廃都の物語 (PC) 【作者名】名前はそのうち考えよう 【完成度】更新中 (09/02/13~) 【動画数】 【part1へのリンク】 【マイリストへのリンク】http //www.nicovideo.jp/mylist/11081399 【備考】 +【紹介&発掘スレのレビュー】 以下発掘スレの000から引用 (08/12/10のレビュー) (現時点でのレビューはありません) 名前 コメント
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真と妖 ~人間とは言えない人間との物語~ 動画リンク コメント 真と妖 ~人間とは言えない人間との物語~ 1803人目の幻想入り 作者 幻夢 ひとこと 主人公 動画リンク mylist/27638056 OP 新作 一話 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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世界の測量 ガウスとフンボルトの物語 著:ダニエル・キールマン 訳:瀬川裕司 古典的な測量を学んでみたくなった。 翻訳小説はいまいち肌に合わない。 特に、これちょっと気の利いた会話だろ?って感じのセリフとか出てくると、もうダメ。
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このページでは、ニンテンドーDS用ソフト『スローンとマクヘールの謎の物語』と、『スローンとマクヘールの謎の物語2』の2作品を紹介しています。 スローンとマクヘールの謎の物語 概要 水平思考パズルって? システム 評価点 問題点 総評 その後 スローンとマクヘールの謎の物語2 概要(2) 特徴・評価点(2) 問題点(2) 総評(2) スローンとマクヘールの謎の物語 【すろーんとまくへーるのなぞのすとーりー】 ジャンル 新発想ストーリーパズル 対応機種 ニンテンドーDS メディア 512MbitDSカード 発売元 レベルファイブ 開発元 デジタルワークスエンターテインメント 発売日 2009年5月21日 定価 3,333円(税別) プレイ人数 1人 レーティング CERO B(12歳以上対象) 判定 なし ポイント 珍しい水平思考パズルシミュレーターゲーム…と呼べるかは微妙 概要 レベルファイブの『アタマニアシリーズ』第一弾。世界的に有名な推理パズル「水平思考パズル」をテーマにしている。 本作は、両氏が共同で執筆した『Lateral Thinking Puzzles』(*1)をゲーム化したもの。 なお、「スローンとマクヘール」とは登場人物の名前ではなく、水平思考パズルの第一人者ポール・スローン氏と水平思考パズルの研究者である数学者デス・マクヘール氏のことである。 水平思考パズルって? このように言うと分からない人も多いだろうが、「ウミガメのスープ」というとなんとなく聞いたことがある人もいるのではないだろうか。 とりあえず代表的な問題を一問例題として挙げる。 男はレストランに入るとメニューから「ウミガメのスープ」を注文した。 スープを一口すする((ゲーム初起動時のチュートリアルではこの時に「本当にウミガメのスープか」と聞く))と、男は席を立ち、レストランから飛び出した。 そして、男は崖から飛び降り、自殺してしまった。なぜだろう? この文章が問題文であり、回答者は「はい」「いいえ」「関係ない」で答えられる質問を出題者に尋ねることで、この一見して不可解な状況の謎を解く…というのが水平思考パズルのやり方である。以下質問の一例。 男はウミガメのスープの味が気に入らなかった?→いいえ 崖から飛び降りて自殺したことは重要だった?(*2)→関係ない ウミガメのスープの味は男の記憶にあった?→いいえ 男はウミガメのスープを食べたことがあった?→はい 男には漂流した経験があった?→はい + 正解・ネタバレ 微グロ注意 男はかつて家族や仲間と一緒に海上を漂流していた経験があった。 食料はほとんどなく、衰弱死してしまった息子の肉を食べるように仲間から言われるが、男は頑として食べようとしなかった。 そこで仲間達は「これはウミガメのスープだ」と偽り彼にスープを食べさせることに成功する。 数年後、本物のウミガメのスープを食べた彼はそれが記憶の味と異なっていたことで自分の食べたものの正体を悟り自殺したのだった。 システム この独特な水平思考パズルをゲームにするために本作は独特なシステムを用いている。 問題を開始すると問題文が下画面に表示され、その中から怪しいと思う単語をタッチする。例えば上の「ウミガメのスープ」だったら、問題文の中から「男」という単語をタッチすると「ウミガメ、レストラン、グルメ」という選択肢が表示され、ここから「ウミガメ」を選ぶと「スープ、アレルギー、愛護団体」という選択肢に繋がり、さらに「スープ」を選ぶと「思い出、高価、好き、驚いた」という選択肢が表示される。さらに「思い出」を選ぶことで、「男にとってウミガメのスープは思い出深い物だった?」という質問文が完成するのである。 質問文にははい、いいえ、関係ない以外にも応答があり、物語の本質に迫る質問なら「いい質問ですね」と言われ、隠された謎に迫る質問なら「すばらしい質問ですね」と言われる。単なる褒め言葉ではなく、後者の「すばらしい質問ですね」にたどり着くと問題文の中には存在しない単語「シークレットワード」が解禁され、シークレットワードを用いて質問文を作ることが可能になる。 自分が物語の本質を理解した、と思ったら解答に入る。解答編ではいくつかの選択式の質問がされ、全問正解でクリアとなり、物語の解答が示される。 「いい質問ですね」を何個か出すと、画面背景の「想像の木」が成長し、解答編での選択肢が少なくなるボーナスがある。 ゲーム…とは言えないかもしれない。 「制限時間」「質問回数の制限」「クリア出来なかった場合のペナルティ」「少ない質問数で答えにたどり着いた場合の特典」…といった、ゲームを「ゲーム」たらしめる要素が本作には一切ない。本気で皆無。おまけモードはあるが、普通にプレイするだけで解禁される。 質問は何個してもいい(*3)し、解答編で間違えても再挑戦は何度でもできる。どうしてもわからなければ「後で解く」ことにして次の問題に進んでもOK。 じゃあ「電子書籍」なのか、というと「質問を重ねて解答にたどり着く」という独自の要素があるので純粋な電子書籍とも言えない。 書籍版ではどうしても質問が最初から限定された数個しか掲載できず、水平思考パズルの本質である「物語の核心に迫る質問を考える」ということができないので、そういった意味では本来の水平思考パズルに近い形式の解答方法が可能である。ゲームでも書籍でもなく「シミュレーター」と捉えるのが一番近いかもしれない。 そもそも水平思考パズルは「勝負」ではなく、出題者と回答者が協力し合って物語の核心にたどりつく「共同作業」に近い側面もあるので、ある意味この方向性は誤っていない。 また、出題した方も「出題したらそれっきり」とはいかない点もある。 評価点 演出は非常に雰囲気があっていい感じである。 影絵風の個性を消した独特なイラストと穏やかなフルボイスの問題読みは、本作の問題の雰囲気に良くマッチしている。 物語と物語の間では案内人がちょっとした解説を行ってくれる。物語と関係あったりなかったりだが時々深いことも言っている。 BGMも静かで落ち着きがあってなかなか良く出来ている。やりこむとおまけモードでBGMが解放されていく。 問題点 解答編での「答え合わせ用の質問に正解できたらクリア」というゲーム的な方式に、構造上の問題がいくつもある。 この「答え合わせ用の質問」及びその選択肢自体が大きなヒントになってしまっている例が少なくない。 ひらめき系の問題は特に、「なぜそんな選択肢があるのだろう?」と考えれば答えが出てしまう問題が多数見られる。 もし自分の解答に自信がなくても、たとえ一切答えがわからなくても、当然解答にトライすること自体はできる。問題を始めてすぐ解答することも可能。 答え合わせ用の質問から答え自体は分からない場合でも、「この問題は何がカギになっているのか」は間違いなく見えてしまう。 そのため、プレイヤーが実直に質問だけから問題を解こうとする姿勢を見せないとこのゲームは根幹が傾く。 間違いを潰す形で正解にたどり着けないよう、プレイヤーの解答の正誤に関わらず質問は全問出題される。それはいいのだが、「1問目:死因は? (他殺/自殺/事故死)」「2問目:どうやって殺された?」なんてのも出てくる。1問目の存在意義は? 質問には「問題の本質とは関係ない質問」が混ざっている場合が時々あり、これも正解しないと間違い扱いされる。 例えば上のウミガメのスープなら、答えは「家族」ではなく「友人」でも物語の本質は変わらないのだが、「友人」だと正解にならない。 本質的な「解答」自体はわかって早く次の問題に進みたいのに、解答編の質問に合わせて些末な部分を質問しなければならないこともしばしば起きる。 自分がしたい質問ができない、という状況が発生しがち。 キーワードに沿って質問をしなければならないため、聞きたいことはあるのにどう聞けばいいかわからない、ということがある。 「食べ物のせいで死んだ。なぜ死んだのだろう?」とあるのに「死因(感電・転落・捕食など)」がシークレットワードになっている問題がある。「即死だった?」を質問しないと解放されない。 核心的な質問は、上述のシークレットワードを解放しなければできない。「最初からその質問をしたかったんだけど…」という状況も起きる。 問題の難易度にかなり幅があり、特に簡単な方は手垢のついたありきたりなクイズ問題やミスリード問題もそれなりに出てくる。 ある程度ミステリーやクイズ等に慣れていると「問題の半分ぐらいでわかった」「タイトルだけでもうわかった」という問題も珍しくない。 情報を少なくするだけで十分に改善されていたであろう問題もある。 それこそ、後述の『頭の体操』シリーズを読むような人であれば、両手の指で足りないほどの問題を即答できる。 難しい問題は難しい問題で、大抵は良くできたクイズのように「やられた!」と納得するタイプの問題ではない。 解答を聞いても、人によっては「それだけの事でそうならないでしょ……」などと違和感を覚えてしまう問題もいくつかある。 一応、正解した後に「そんな事をしなくても良かったのでは」とゲーム内でコメントする問題もある。 原作の問題ではあるが、上述の「ウミガメのスープ」を筆頭に、人死にの出るような暗い話が多め。 その暗さが意外性を呼んで問題を引き立てる場合はあるし、「ウミガメのスープ」もそうなのだが、そういった「暗さの必要性」を感じる話は必ずしも多くない。 本作は『レイトン』から流れてきたライト層も割とプレイしたため、そのような内容には特に好みが分かれた。 実際パッケージにも「レイトン教授オススメ!」と書かれており、レイトンファンに向けたセールスを期待していたことがうかがえる。 問題の暗さもあってか、CEROは「B」。その割には漢字に全て振り仮名が振ってあったりと、対象年齢が判然としない。 問題数は全80問とあまり多くない。 一度解いてしまえば正解は変わらないので、やりこむには適さない。ただし、他人に解かせてみたりする楽しみ方はある(*4)。 価格自体は安いので妥協はできる範囲だが、本作が書籍のゲーム化であることを考えると値段が増えた分の付加価値があるかどうかは評価が分かれる。 本作オリジナルのヒントキャラ「アンナ」が出張り過ぎで非常にうっとうしい。 出題後、解答するまで常に画面をちょろちょろ動き回っており、落ち着いて考えたいのに邪魔になる。 質問の回数が増えるとヒントが任意で聞けるが、「これとこれとこの選択肢を選ぶと「すばらしい質問ですね」にたどりつけるよ!」と直球で示してくる。 総当たりでどうにかなる「何の質問をするか」のヒントより、もう少しぼかした問題自体のヒントを聞きたかったという声が多い。 しばらく放置するだけでも、ヒントっぽいなにかしらを喋ることがある。設定で切ることは不可能。 じっくり考えるゲームなのに、放置すると勝手にヒントを出すのでは全く趣旨と合っていない。多くのプレイヤーからウザキャラ扱いされた。 間違えた際のボイスに「真面目にやっていますか?」というものがあるが、煽っているかのような表現でやたら刺々しい。 とはいえ、よほど間抜けな質問をしない限りここまで冷淡な対応をされることはない。例えば上の「ウミガメのスープ」なら、実は男はウミガメだった?などという「流石にこんな選択肢は用意しない方が良かったのでは…」と思うような質問文も作れるが、流石にこんな質問をしていたらこういう返答が返ってくるのも当然と言えば当然と言えよう。 総評 質問によって、起承転結の「起」と「結」の部分をもとに、理由となる「承・転」を導き出すという独自性はある。 ただ、確認の質問によって解答の正誤を判別するというシステムは難点も多く、ゲーム化するにおいてうまく落とし込めているとは言いがたい。 原作からの問題自体も、ちょっと先入観を捨ててみればすぐ分かるミスリードや既視感のある叙述トリックが結構含まれており、大した目新しさはない。 全てが「ウミガメのスープ」のような問題であると期待すると、間違いなく肩透かしを喰らう。 一方で、特に普段あまりゲームや謎かけ自体に触れないライト層からは、それなりにハマったという声も見られる。 同社の『レイトン』と同様、とっつき易さから初心者を呼び込んだ作品だということも事実ではあるだろう。 その後 続編として『スローンとマクヘールの謎の物語2』が発売された。詳細は後述。 アタマニアシリーズ第二弾が『多湖輝の頭の体操シリーズ』である。 スローンとマクヘールの謎の物語2 【すろーんとまくへーるのなぞのすとーりーつー】 ジャンル 新発想ストーリーパズル 対応機種 ニンテンドーDS メディア 512MbitDSカード 発売元 レベルファイブ 開発元 デジタルワークスエンターテインメント 発売日 2009年9月3日 定価 3,333円(税別) プレイ人数 1人 レーティング CERO B(12歳以上対象) 判定 なし ポイント 問題は全問入れ替え追加要素は些少 概要(2) 前作から3か月ほどで発売された続編。発売間隔が短いことからもわかる通り、続編と言うよりは第二集とでも言うような内容である。 特徴・評価点(2) 全問入れ替えとなった80問の物語。 「練習問題」含めた全ての問題が新問となりつつ、前作と同じボリュームを持っている。 このため、前作を遊びつくしていても普通に楽しめる内容になっている。もちろんチュートリアルは一から丁寧に、問題の難易度も最初はごく易しい物になっているので本作からプレイしても何の支障もない。 「挑戦状」という新システム追加。 10問ごとに案内人もしくはアンナからちょっとしたパズルが出題されるようになった。水平思考パズルとは全く関係ない「嘘つきは誰?」や暗号物などだが、趣が違って気分転換にはちょうどいい。『レイトン教授』っぽい問題だと言われやすい。 もちろん、通常の問題と同じくスキップして後で解いてもOK。 問題点(2) 前作の問題点はほとんど直っていない。 解答方法などは、「そういうもの」として諦めがつかなくもないが、アンナの言動は多少大人しくはなったもののほぼそのまま。「オプションでオフにする」などがあれば良かったのだが…。 問題の傾向が若干変化している。 やや難易度が高くなったというか、理不尽な傾向の問題が増えている感がある。その代わり、「一目で解けた」というような難易度の低いものは減っているのでこの辺りは痛し痒しか。 総評(2) 良くも悪くも前作からの無茶な変更点は皆無。雰囲気含めてほとんど同じ感覚でプレイできる。 つまり、前作が面白かった人なら普通に楽しめ、前作がつまらなかった人には相変わらず退屈な内容である。 好きな人にとってのパズルとしての楽しさは相変わらずだが、あまり過度な期待はしない方がいいだろう。
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ナーサリー・ライム 作品名:Fate/EXTRA 使用者:キャスター(= ナーサリーライム) 奈須きのこ作品のFateシリーズに登場する存在。 固有結界であり宝具のひとつ。形状はサーヴァント。 マスターのありすからかたちを得たナーサリー・ライムのサーヴァント。 ありすが好きな物語を基にジャバウォックの電脳魔や名無しの森の固有結界等を 使用する力を振るえる。 死後にSE.RA.PH内部を徘徊するありすの願望を実現する宝具・永久機関・少女帝国を持つ。 存在についての詳細来歴 基本性能 固有結界・名無しの森 サーヴァント・キャスター形容 使用者との関連性マスターの姿になる 元ネタ 関連項目 関連タグ リンク 存在についての詳細 来歴 子どもたちの夢を受け止める子どもたちの英雄実在する英雄ではなく、英雄的な存在として成立した概念。 ナーサリーライムは実在の英雄ではなく、実在する 絵本の総称である。 イギリスで深く愛されたこのジャンルは、多くの子 供たちの夢を受け止めていくうちに一つの概念として 成立、"子供たちの英雄"としてサーヴァント化した。 基本性能 宝具のランク EX 種別 対人宝具 レンジ 0 最大捕捉 一人 宝具による効果 マスターの願望に沿った顕現 固有結界・名無しの森 固有結界・名無しの森を展開陣地作成スキルによって得られた固有結界である 詳しくは名無しの森の項目を参照 キャスターというクラスの特性上、各ステー タスは軒並み低い数値となっている。その代 わりに強力なスキルを所有しており、特に「陣 地作成」によって生み出される強力な固有結 界「名無しの森」は相手の自我を極限まで 薄めることでアイデンティティを崩壊させる という恐ろしいものとなっている。 サーヴァント・キャスター 形容 黒の大きなフリルのスカートの付いたドレスを着ている。 見た目10歳に満たない少女。 マスターであるありすの姿を鏡に映したかのような存在。 サーヴァントそのものが固有結界であり、マスターの心を映して、マスターが夢見たカタチの擬似サーヴァントをつくり上げる。 使用者との関連性 マスターの姿になる 名前すら覚えていないマスターのためにマスターの姿を取る本来の姿は不明。(そもそも固有結界であるため無形と思われる) さんせんめの、サーヴァント。 ワタシはアナタ、アナタはワタシ。 名前も忘れたアナタのために、 アナタの姿をそっくり映す。 ワタシの名前はわらべ歌。 トミーサムの可愛い絵本。 マザーグースのさいしょのカタチ。 元ネタ ナーサリーライム(Nursery Rhymes) イングランドにおける童謡の名前。 アメリカや日本だとマザー・グースとも呼ばれる。 関連項目 固有結界 かたちを得ていない状態のナーサリーライムの種族分類。 一応宝具としても扱われている。 サーヴァント かたちを得たアリスの種族分類。 ジャバウォック サーヴァント化したアリスによって生み出された電脳魔(ファミリア)。 サーヴァントにすると全ステータスがEXという驚異の戦闘力を有する。 名無しの森 アリスによって再現された固有結界。 永久機関・少女帝国 アリスのサーヴァントとしての宝具。 関連タグ Fate 奈須きのこ作品 存在 擬人化 概念 リンク Wikipedia ナーサリーライム
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