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SIDE Task Force141 五日目 0819 ロシア ペトロパブロフスク ゲイリー・"ローチ"・サンダーソン軍曹 今更ながら、ローチは気付かされていた。戦場では、敵より厄介なものがいる。無能な味方がそれだ。ある意味では有能な敵より厄介と言える。敵は問答無用で撃てばいいが、無能であっても味 方は味方であるため、発砲してはフレンドリーファイアになってしまう。もちろん、フレンドリーファイアとは"友好的な射撃"と言う意味ではない。 突如として収容所の地下を襲った衝撃と轟音は、Task Force141の兵士たちを派手に転倒させた。先陣を切るマクダヴィッシュのみがどうにか崩れかけた城の壁に手をついて持ちこたえ、通信機 に向けて怒鳴り声を上げている。 「シェパード将軍、今のは何ですか!? 海軍に砲撃をやめるよう言ってやってください!」 戦友たちに助け起こされて、ようやくローチは突然の衝撃が作戦を支援する米海軍による艦砲射撃だったことを理解する。くそが、打ち付けた頭をぶるぶる振って、正気に戻る。味方撃ちで死ぬ なんて冗談も過ぎる。そういえば、ヘリからこの城に降り立つ前も海軍の戦闘機がかなり際どい戦闘機動で飛び交い、危うく墜落しそうになった。ゴーストは「アメ公め」と怒りを露にしていたが 今ならその気持ちを一〇〇パーセント理解できる。 通信機から、電波に乗って届けられたシェパード将軍の声が響く。だが、どうにも歯切れが悪い。彼は今次作戦の指揮官であるはずなのだが、作戦を支援する米海軍とは指揮系統を別にしていた。 「話が出来る雰囲気ではないが――」 いいからやれ、とその場にいた誰もが思った。指揮官は今頃暖房の効いた空母のCICにいる。こっちは冬のロシアで寒さに震えながら戦争中なのだ。通信機の向こうの雰囲気をそれとなく察した のか、シェパードは渋々海軍に話をつけた。 「海軍は攻撃の一時中止を了承した。しかし彼らはさっさと引き上げたい様子だ。マクダヴィッシュ大尉、急げ。私の指揮下に諸君らを直接支援出来る部隊はいない」 「了解。分隊、急ぐぞ」 やれやれ、と重い腰を上げて分隊は前進再開。米海軍は、Task Force141への支援にあまり乗り気ではないのだ。艦砲射撃も支援はしてやったぞ、とアピールが主な目的の投げやりなものだった のかもしれない。彼らは一刻も早く、こんなロシアの僻地なんぞより時空管理局に蹂躙される祖国アメリカの救援に向かいたいのだろう。 電源が落ちた区画を進み、やがて電灯が生きている区画へ。暗視ゴーグルを外して、警戒しながらさらに前進。 三〇フィートほど進んだところで、こちらの動きを監視制御室からずっと追いかけているゴーストより連絡が入った。どうやら近道があるらしい。 「大尉、ゴーストです。そこの壁、左側です。壁の向こうに古いシャワー室があります。一番奥に627号のいる独房に通じる穴があります」 「壁の向こう? ……なるほど、豪快に行くか」 ローチ、とマクダヴィッシュが彼を呼んだ。前に出たローチは、ここの壁を爆破して突入しろと命ぜられる。豪快に行く、とはつまりそういうことらしい。ローチは準備にかかりながら、ついで に魔導師のティーダを呼んだ。最初に突っ込むので、続いて援護しろと言う。 「爆破すんのか。地球の兵士たちはなんつーか……」 「野蛮って言うなら違うぞ。これは立派な作戦だ」 ティーダの顔が、苦笑いで染まる。その間にも野蛮と思われた手段を実行すべく、地球の兵士は爆薬を壁にセットする。 配置に就いて、スタンバイ。顔を見合わせ、アイコンタクト。準備が出来たところでローチはマクダヴィッシュに目をやり、彼が頷くのを見てから爆破のスイッチを押す。 ドッと、爆破された壁が突き破られる。突入するローチは、視界がやけにゆっくりと動くことに違和感を覚えた。自らの息遣い、鼓動、銃を構える腕の感触。突然の爆風に吹き飛ばされ、シャワー 室で屯していた敵兵たちの驚く顔がはっきりと見える。それらのダットサイトの照準が合わさることで、ようやく視界内の動きが現実に還った。 引き金を引く。フルオート射撃。パパパパッとM4A1の銃口が火を吹き、五.五六ミリ弾の薬莢が弾き飛んでいく。背後の壁から、それも爆風の直後にいきなり浴びせかけられた銃撃に対応出来る 敵兵はほとんどいなかった。悲鳴もそこそこに薙ぎ倒されていく敵。 装填されているマガジンの弾を撃ち切ったところで、ローチは手近にあった柱の一つに飛んだ。マグチェンジ、空のマガジンを外して予備のそれに切り替える。その間にも生き残った敵が復讐の 銃撃を開始するが、遅れてやって来た橙色の奇妙な弾丸に撃たれ、沈黙させられていく。チャージング・ハンドルを引いて再装填が終える頃には、ティーダに続いてTask Force141の分隊がシャワー 室に流れ込んできた。隣の柱にいるティーダにグッと親指を立てると、橙色の弾丸の持ち主はかすかに笑い、それからすぐに拳銃型デバイスを持って柱から半身を出し、射撃を再開する。 完全な奇襲により出鼻を挫かれた超国家主義者たちだったが、決してそのまま押し込まれるような容易い敵ではなかった。囚人たちの利用するこのシャワー室は上から監視できるよう、二階建て になっている。敵兵たちがわらわらと繰り出し、二階から撃ち下ろしてきたことで分隊はまたしても激しい銃撃に晒されることになった。 ライオットシールドを置いてくるんじゃなかったな――かすかな後悔を振り払うようにして、ローチの手がM4A1の銃身に装着されていたM203グレネードランチャーに添えられる。二階に向けて照 準、引き金を引く。ポンッとおよそ兵器にしては間の抜けたような発射音の後、二階の廊下でグレネードが炸裂。爆風と衝撃が敵兵たちを吹き飛ばす。 二発目を放つつもりで、彼はM203の砲身をスライドさせた。空の薬莢を外そうと手をかけたところで、盾にしていた柱がバキバキと砕かれるようにして銃撃を浴びる。たまらず、グレネードの薬 莢を落としてしまった。マクダヴィッシュの方を見ると、指で正面に敵、と合図していた。わずかに身をよじってシャワー室の奥を見ると、ライオットシールドにMP5Kで武装した敵兵を複数視認。 くそ、今度は敵が盾持ちだ。 グレネードをぶち込めば、いかにライオットシールドと言えど吹き飛ばせるだろう。だが、敵は二階にもいる。先ほど撃ち込んで吹き飛ばした奴らはほんの一部だ。Task Force141の仲間がM4A1 を撃ち上げて二階の敵の動きを阻害するが、彼自身もまた銃撃に晒され、短い悲鳴を上げて倒れた。駆け寄って容態を診ようとするが、無駄だと気付く。すでに事切れていた。 ティーダ、とマクダヴィッシュの声がシャワー室でエコーする。名前を呼ばれた空戦魔導師は即座に分隊指揮官の意図するところを察し、文字通り飛び上がった。二階へと、飛行魔法で。魔法 使いの突然の乱入に驚く超国家主義者たちは、そのまま魔法の弾丸で撃ち倒されていく。もっとも彼らは運がいい。人を殺すのをよしとしない彼の放った弾は、全て非殺傷設定だった。当たれば しばらくの気絶は免れないが。 二階からの銃撃が弱まったことで、ローチはM203にグレネードを再装填。マクダヴィッシュの銃撃をライオットシールドで弾きながら、着実に距離を詰めてくる敵の足元目掛けて照準、射撃。 放たれたグレネード弾は敵兵たちの足元で起爆し、破壊の限りを尽くした。宙に舞う敵、割れるシールド。チャンスを逃さず、分隊はこの隙に一気に前進する。 それにしても――戦争の真っ只中で、ローチの思考に雑念が走っていた。このシャワー室、どっかで見たぞ。たぶん、映画で。その映画では最後、爆撃を中止するよう緑のスモークを焚くこと になるのだが――まさか、ね。シェパード将軍の要請で、海軍は攻撃を中止しているんだ。映画は映画だ。 雑念は、ほんの一瞬だった。シャワー室を突破した分隊は、指示された通り独房に通じる抜け穴に向けて飛び降りる。 SIDE 時空管理局 機動六課準備室 五日目 1228 第四一管理世界"キャスノー" ポール・ジャクソン 元米海兵隊曹長 "こちらの"囚人627号ことクロノ・ハラオウンが収容されている独房に到着したジャクソン、グリッグ、シャマルの三人は、お行儀よく正面の扉から入った。壁を爆破して突入も考えたが、それ をやるには独房の壁が分厚すぎたのだ。敵が待ち構えている可能性があると知っていても、独房には正面から入るしかなかった。 行くぞ、と視線のみでジャクソンが二人に合図する。黒人兵士と湖の騎士は――傍から見ると奇妙なことこの上ない。防寒装備で機関銃を持った兵士と、ふんわりしたスカートの魔導師の組み合 わせ――頷き、彼の突入に続いた。 扉を開く。中に入って最初に眼にしたのは、二機の傀儡兵と、その傀儡兵たちに何かを口頭で指示していた一人の傭兵だった。こちらを見た傭兵は一瞬遅れて敵の侵入に気付き、モタモタとデバ イスを構えようとする。無論その動きを許すジャクソンではなく、M4A1の銃口がすぐに火を吹いた。傀儡兵には数発の銃撃を浴びせて倒し、親指がセレクターをフルオートからセミオートに切り替 え、傭兵には一発のみの銃弾を叩き込む。傭兵はあっと悲鳴を上げてひっくり返るが、即死はしなかった。魔法の杖を弾き飛ばされ、床に転がる。 グリッグ、と彼は戦友を呼んだ。頷いた黒人兵士はジャクソンの意図するところを読んでおり、床に転がり苦しむ傭兵を蹴って仰向けにさせる。M240の銃口を額に押し付け、ドスの利いた声で言う。 「囚人627号はどこだ?」 「し、知らん、俺はただの雇われた傭兵だ」 ガッと、グリッグは傭兵の腕を踏んだ。ちょうどジャクソンに撃たれた部分だった。血が噴出し、傭兵は苦痛の悲鳴を上げる。たまらずシャマルが止めようとするが、ジャクソンが彼女の動きを 制する。でも、と彼女の瞳は訴えていた。いくら敵だからって、これでは拷問ではないか。 「言わなきゃもっと踏むぞ。ただし言ったらそこの優しいお姉さんが治癒魔法をかけてくれる。どうだ」 「ろ、627号は、107号室だ、そこに見張りと一緒にいる、た、頼む、痛いっ」 「上出来だ」 飴と鞭、とはよく言ったものだ。グリッグが傭兵から足を離す。無論、銃口はしっかり向けたまま。途端にシャマルが駆け出し、淡い光で撃たれた傭兵の腕に治癒魔法をかけ始めた。 「いくら何でも、これはやり過ぎじゃ…」 「急がなきゃならん。殺さないだけマシさ」 結局、シャマルは従う羽目になった。治療しておいてなんだが、一応バインドによる拘束魔法で傭兵を動けないようにしておいた。 ジャクソンは近場にあった地図で、107号室を確認。どうやら二階に上がるようだ。収容施設は全体で見ればかなり広いが、凶悪犯罪者や政治犯を収容する独房となればこのこじんまりした建物 だけだ。M4A1を構えて、自ら先頭に立って二階へと上がる。 外の様子はどうかな――鉄格子が設けられた窓から、ちらっとだけ眼をやる。もはや収容所は手がつけられないほどの大混乱のようだ。時折、派手な爆発と黒煙が上がる。桜色と金の二つの閃光 は相変わらず飛び回っているが、彼女らの攻撃で爆発が起きている様子ではない。混乱した傭兵たちが誤射で暴発したか、それとも騒ぎに便乗した本当の囚人たちが暴れているかだ。もっとも彼ら が脱獄する心配はまずない。ここは雪と氷が支配する死の世界だ。鍛え抜かれた兵士でもしっかりとした準備がなければあっという間に凍えて死ぬ。皮肉にも囚人たちが生きるには、この世界には 収容所以外に安息の地がなかった。 では不当に逮捕された囚人はどうしているのだろう。クロノのことだ、大人しく捕まっていることなどないと思うのだが。 M4A1のダットサイトの向こうに、107号室と記された独房が見えたのはその時だった。シャマル、とジャクソンは彼女を呼んだ。銃口はしっかり周囲を警戒するように辺りを探りながら、魔導師 にしか出来ない頼みごとをする。 「探索魔法で、ここに本当にクロノがいるか調べてくれ。見張りがいるかどうかも」 「はい、了解――手荒な真似は避けてくださいね。クロノ提督、たぶん衰弱してるでしょうから」 そんなに乱暴者に見えるかな、俺。恋人の言葉に少しだけショックを覚えながら、ジャクソンはシャマルによる探索魔法の結果を待った。 数秒して、彼女が「間違いない、います」と言ってきた。見張りも一緒に、とも付け加える。この107号室の中に、クロノがいるのだ。ジャクソンはグリッグと共に、突入準備に入った。 手荒な真似は避けてくれ、と言われたばかりだが――少しばかり後ろめたいものを感じつつ、爆薬を扉にセットした。ただし、救出目標もろとも吹き飛ばしては意味がない。扉を破壊できる最低 限の量に留める。これなら大丈夫だろ、とシャマルに眼で訴えた。彼女は悩むような表情を見せたが、爆薬の量が最低限であることを見て、結局承諾した。 起爆スイッチを握る。壁に張り付き、カバーポジションに就いたグリッグが親指を立てて準備OKであることを示す。あとはジャクソンの心の準備だけだ。もっともこちらも、すぐに完了する。 爆破、突入。 SIDE Task Force141 五日目 0831 ロシア ペトロパブロフスク ゲイリー・"ローチ"・サンダーソン軍曹 SIDE 時空管理局 機動六課準備室 五日目 1237 第四一管理世界"キャスノー" ポール・ジャクソン 元米海兵隊曹長 果たしてそれは、偶然で済ませてよい代物であったのか。奇妙に奇妙が重なり、やがてそれは必然となる。 二人の兵士は生まれも育ちも国籍も違う。所属も違う。居場所に至っては、別の世界ときた。同じものと言えば、どちらも銃はM4A1を持っていたこと。ただしこれも、ローチの方はM203が装着 されているのに対し、ジャクソンのそれはフォアグリップが取り付けられていた。 それなのに、二人の目的と見たものは、ほとんど完全と言っていいほどに一致していた。無論、戦っている敵が違うと言うなどいくつかの相違点はある。だが、それすらもが些細なものでしか ない。そのくらい、二人はまったく同じ動きをしていた。 ローチは、囚人627号を確保すべく、壁に爆薬をセットして起爆し、突き破られて出来た穴から突入した。 ジャクソンは、囚人627号を救出すべく、扉に爆薬をセットして起爆し、突き破られて出来た穴から突入した。 二人がそこで眼にしたのは、まず敵の見張り。だが、その背後に誰かいる。誰か、とはすなわち囚人627号だった。彼――正しくは彼らは捕虜と言う立場に置かれ、どちらも厳しい環境に置かれ ていたにも関わらず、突入してきた襲撃者に対し、見張りを羽交い絞めにして盾にすると言う行動に出ていた。 ローチは、銃を撃つ。銃弾は全て、見張りの超国家主義者の身体によって受け止められた。 ジャクソンは、銃を撃つ。銃弾は全て、見張りの傀儡兵の身体によって受け止められた。 何だ、いったい――疑問を持つタイミングまでもが同じだった。次の瞬間、穴だらけになった見張りの身体が投げ捨てられ、握り拳が自身の顔面に叩きつけられる。悲鳴も上げられないまま、 ローチもジャクソンも、地面に打ち倒されてしまった。視界が一瞬、黒く染まる。 次に視界が回復した時、ようやくここで、二人の見ているものが違った。あるいは、そこが分岐点だったのかもしれない。 ジャクソンが見たものは、予想通りクロノ・ハラオウンだった。息を切らし、明らかに痩せてしまっているが、眼光の鋭さは戦場で見た彼そのものだった。見張りの持っていたデバイスを奪い、 こちらに向けている。 しかし、ローチが見たものは、予想とは違った。否、もともと予想などしていなかったのだ。囚人627号がどのような人物なのか、具体的な情報は一切なかったのだから。 ニット帽を被ってはいるが、髭面は隠しようがない。纏った歴戦の雰囲気も同様だ。彼を知る人物ならば、誰もがその名を口にするだろう。プライス大尉、と。 SIDE Task Force141 五日目 0832 ロシア ペトロパブロフスク ゲイリー・"ローチ"・サンダーソン軍曹 その、髭面の男は、見張りの持っていたAK-47を奪い、こちらに向けていた。荒い呼吸をしているが、眼はしっかりとこちらを睨んでいる。まるでこちらが敵か味方か、品定めしているようだっ た。 「銃を捨てろ!」 マクダヴィッシュ大尉が、拳銃、M1911A1を髭面の男に向ける。その瞬間、男の表情が変わった。懐かしいものを見たような、ともすれば安堵とも受け取れるような表情だった。 「ソープ…?」 「――プライス大尉?」 どうやら、知り合いらしい。マクダヴィッシュの姿を見るなり、明らかに髭面の男の警戒が緩んだ。 ソープ、と呼ばれたマクダヴィッシュは眼を丸くしていたが、やがて話は後だ、と言わんばかりに、手にしていたM1911A1をクルリと回し、プライス大尉と呼んだ男に渡す。まるで、借りていた 物を返すかのような仕草だった。それも、尊敬する上官に接するような態度を伴って。 「お返しします、貴方の銃です」 プライス大尉は、何も言わず、さも当然のようにしてM1911A1を受け取った。それも、信頼する部下から受け取るようにして。 訳も分からず見守っていたローチだが、すぐに後からやって来たティーダに助け起こされる。畜生、殴られた顎がまだ痛い。この爺さん、マジで何者だ。 「ソープって誰です?」 会話を聞いていたティーダが、疑問を口にすると、収容所に再び衝撃と轟音が走ったのは、果たしてどちらが先だったか。この衝撃は、経験がある。それも割りとつい最近だ。海軍の奴ら、と 思わずローチは口走った。 「そんなことより脱出だ、行け!」 マクダヴィッシュの言うことは、もっともだった。囚人627号こと髭面の男、プライス大尉をメンバーに加えてTask Force141は駆け出す。ここがどこであるか、などは二の次だ。辺りはもう崩 壊が始まっており、留まっていては崩れる瓦礫に巻き込まれてしまう。 走る。途中、哀れにも崩落に巻き込まれた敵兵を見かけたりもしたが、助ける余裕も義理もなかった。どうにか収容所の外へと通じる道を見つけ出すと、彼らを載せてきたOH-6の姿が見えた。 パイロットが、必死に手招きしている。危険を冒して、迎えに来てくれたのだ。希望を見出したように、分隊はヘリに向けて走った。 その行く手を、突如として崩れ落ちてきた瓦礫の群れが阻む。くそ、ともはや誰のものかも分からない悪態の言葉が吐き捨てられた。「引き返せ、引き返せ!」と叫ぶマクダヴィッシュの声に 従うまでもなく、全員が踵を返して来た道を戻る羽目になった。 「ブラボー6、海軍の奴らが攻撃を前倒しで再開させた。これが終わったら連中は支援を切り上げるといっている」 今更遅い! ローチはたまらず叫んだ。シェパードに言われるまでもなく、崩落の原因が海軍の艦砲射撃にあることは分かり切っていた。おそらく、航空機による爆撃も再開されているはずだ。 何故そんなことが分かるのか。目の前に、不発弾が転がっていたからだ。転がっていたと言うよりは、瓦礫の中に埋もれていたと言うべきか。ともかくも、不発弾がぶち抜いてきた穴を見上げれ ば、灰色でも眩い外の世界が見えた。なんとかここから出られないものか。 「大尉、ここです! ここからヘリに回収してもらいましょう!」 「聞こえたか、6-4!? 我々の現在地が見えるか、どこにいる!?」 「こちら6-4、ブラボー6、確認できない――」 おい、頼むぜ。瓦礫で生き埋めなんて俺は御免だぞ――そう思った瞬間、天から何かが降ってきた。気付いた時には視界がすでに真っ黒で、意識が消えかかっていた。 あ、駄目だ、これ。俺もう死んだ。 「何でもいいがなソープ! さっさとやらんか! そこの魔導師、手伝え!」 どうやらゲームオーバーはしてないらしい。真っ黒だった視界が晴れて、代わって見えたのは自分に圧し掛かってきた瓦礫を取り除くプライスと、そして肩を貸して起き上がらせるティーダ、 それから不発弾によって出来た脱出路に向けて信号弾を打ち上げるマクダヴィッシュの姿だった。 しっかりしろ、とよろめきながら立ち上がるローチに、ティーダとプライスが喝を入れる。ヘリはどうやらこちらを視認出来たようだ。真上に来ているのは分かるが、それからどうするのだ。こ こまで降りてくるには不発弾が作った穴は小さいはずだ――なるほどね、と殴られた頭でも分かった。ヘリからワイヤーが落とされたのだ。マクダヴィッシュがお手本になって、ただちにフックを かける。ローチ、プライスもそれに続いた。ティーダだけが自前で飛べるので、ワイヤーを無視した。 ヘリが上昇する。途端に、ワイヤーが上に引っ張り上げられた。兵士たちの身体が浮かび上がって宙吊りになり、天空へと引っ張られていく。最後にティーダが、飛行魔法でそれに続く。 まるで彼らの脱出が終えるのを待っていたかのようにして、収容所となっていた古い城は巨大な爆風を上げた。 SIDE 時空管理局 機動六課準備室 五日目 1249 第四一管理世界"キャスノー" ポール・ジャクソン 元米海兵隊曹長 脱出劇は、こちらでも繰り広げられていた。救出されたばかりのクロノ・ハラオウンはシャマルの手で最低限の治療が施されたものの、一人で飛べるほど回復し切った訳ではない。ジャクソン が肩を貸して共に走り、その周囲をグリッグ、ギャズ、それからシグナム、ヴィータ、ザフィーラが援護しながら後を追う。シャマルは走りながらでもクロノに治癒魔法をかけていたが、それで 足が速くなる訳でもなかった。 「すまない、僕一人のために」 「お前一人じゃない。俺の国のためでもある」 クロノの言葉に、正直な気持ちでジャクソンは答えた。提督と言う要職にある彼が、管理局の主導権を握る報復強行派に異議を唱えれば沈黙させられている慎重派は活気付く。やがてはアメリカ と管理局による無益な戦争を終わらせられるだろう。祖国アメリカのためにも、クロノはジャクソンにとって必ず助け出せねばならない戦友だった。 敵の追撃は執拗だったが、上空援護が極めて強力なおかげで振り切るのに時間はかからなかった。回収地点に到達したところで、二つの閃光が舞い降りる。なのはとフェイトだ。やぁ、と弱々し い挨拶をするクロノに、フェイトが涙目になって寄り添ってくる。 「クロノ! よかった、無事だったんだ…」 「無事とは言えないが、何とか生きてる――君たちは、僕を助けに?」 「そうだよ。はやてちゃんが主体になってね」 クロノの問いに、なのはが答えた。はやてと聞いて、救出されたばかりの提督は目を丸くする。はやてが? 疑問に答えるようにして、上空に巨大な影が現れる。部隊を回収しにやって来た、次元航行艦『アースラ』だ。かつてのクロノの艦。どうしてここに、と彼は肩を担ぐ戦友、ジャクソンに目で 問いかけた。 「俺たちの拠点さ。ようこそ、クロノ提督。機動六課準備室へ」 戻る 次へ
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一粒の砂に世界を、 一輪の花に天国を見出すには、 君のてのひらで無限を操り、この一瞬のうちに永遠を掴め。 「無垢の予兆」 ウィリアム・ブレイク ーーーあなたを、ビーチで待っている。 “サム、来るな!“ 瞬間。躰は、宙に浮き上げられた。 これが“伝説の配達人”サム・ポーターブリッジズが記憶した、アメリカ大陸での最後の記憶。 薄々予測はしていた。だが。 「.....またビーチか。しかも殺し合いとはな」 以前、謎の竜巻に巻き込まれたサムは、その先の異空間ーービーチで、白髪の兵士と戦ったことがある。 だが、今回は、どこか違う。 赤い月の下、首輪を付けられた上に殺し合いをしろという。まぁ、手錠端末も元から付けられているから、状況が少しHARD MODEになっただけだが。 恐らく、殺し合いをしろと言った少女の目的は、死人を増やすことによる“対消滅”(ヴォイドアウト)の実行だろう。 だが、どこか妙ではある。 死んだ人間はあの世とこの世の“繋ぎ目”であるビーチを経由して、遺体を焼却せずそのまま残っているならーー亡霊、BTになるはずだ。そこに生者が触れると対消滅が起こり、一帯がクレーターと化す。 だが、この殺し合いの空間がビーチだとするなら、そこから死んだ人間はどうなる? 先程首輪を爆破された少女や、それはあの世からの帰還者であるサムにも言えることで、このビーチで死んだら、自分はどうなるのか? そう考えたところで....赤ん坊の泣き声が聞こえ、サムは思考を中断した。 「....ルー!」 首輪を付けられ、泣いている赤ん坊ーーサムがルーと呼んでいるBB-28を彼は抱き抱え、いつもの様子であやし始めた。 「....よしよし、わかったよ。大丈夫だ」 BBは泣き止みこそしたが、きょとん、と指をくわえて彼の方を見つめているようだった。 「そうか....記憶を失っているんだったな」 サムはBBを胸のアタプターに付ける。本来なら接続するところだがーーー 「.....いや、やめておこう」 前述の白髪の兵士のことを思い出し、やめた。 奴は、BBと接続した人間を探知できる。あの嵐の中には必ず奴がいた。今回も嵐に巻き込まれた後の殺し合いだ。この中に奴がいないとも限らない。 「なんでも願いが叶う権利ーーか。対消滅の中で生き残るやつなどいるか」 人を殺せば、死体になる。 死体は放置すればネクローシスを起こし、BTと化す。 ならばサムは、そのBTのこの世の繋がりをコードカッターで断ち切らねば、あるいはその血液であの世に戻さなければならない。 その可能性があるなら、疑うべきだ。 かくして、戦場からの脱出が始まった。 サムはまだ知らない。 恐らく、死者はBTにはならないであろうことを。 そしてーーBBにも、首輪は付けられている。 BBの首輪を解除するにはーー“普通の方法であるならば“、BBをポッドから出さなければならないことを。 【サム・ポーター・ブリッジズ@Death stranding】 【状態】健康 【装備】オドラデク@Death stranding,手錠端末@Death stranding,ストランド@Death stranding 【道具】基本支給品 【思考・状況】基本方針:ルーを連れて戦場から脱出する。 1:オドラデクを使い人を探す。 2:殺し合いの中で生まれるであろうBTに警戒。 3:首輪が爆発したら俺はどうなる?死ぬのか? 【BB-28@Death stranding】 【状態】健康(生まれて来てないのに健康?) 【装備】BBポッド 【道具】基本支給品、ランダム支給品0~2(当然持てるわけないのでサムが所有) 【思考・状況】 1:😶 【備考】 共に参戦時期はエピソード6:デッドマン終了後。 “何かを忘れてる” “ーーー思い出せ、思い出せ” “ーーー俺は■ ■ ■ ■ ■ ■ ■・■ ■ ■ー“ “■■をーーー返してくれ!” “■■をヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ” An Access Violation(C0000005h) has occurred in thread ‘Worker2’ at instruction location 000000001417C0806h エピソード??壹け繝ェ繝輔か繝シ繝 【八将神枠:豹尾神】 【■■■■■ド・アンガー@Death stranding】 【状態】蛛・蠎キ 【装備】グレネードランチャー@Death stranding、アサルトライフル@Death stranding 【道具】 【思考・状況】:BB繧貞叙繧願ソ斐繝サ?檻B?滉ソコ縺ッ菴戊??□? 【能力】 戦場型ビーチ:■■■の周囲(半径600m~800m程度)に入った人間を銃弾・砲弾が飛び交い地雷が埋め込まれている第二次世界大戦を模した戦場型ビーチに引きずり込む。また■■■はBB-28に接続した者を優先的に排除する。亡霊である特性上、BB-28を接続した者も気配遮断スキルを無視して■■■を探知できる。 骸骨兵:骸骨の形をした傀儡兵を八人程度使役できる。リンボの手によって若干ではあるが数が増えている。
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『FINALVENT』 再びベノスネイカーが現れる。王蛇もそれに呼応するかのように、同じ方向へ、地を這うように走る。 そして、高く高くバック宙をし、ベノクラッシュを放った。 「させへん!刃もて、血に染めよ。穿て、ブラッディダガー!」 はやてがブラッディダガーで阻止しようとする。 十数本の短剣を飛ばし、ベノクラッシュの軌道上へと放ったが、それより早くベノクラッシュがガイに届いた。 そして、水泳のバタ足のようにガイを蹴る。とことん蹴る。徹底的に蹴る。 ブラッディダガーの軌道を変え、王蛇に撃ち込んでも止まらない。蹴る、蹴る、蹴る。 「ぐあ…ぁ…」 それが…ガイの断末魔となった。 何度も何度も蹴られ、ついには爆散してしまったのだ。 (助け…られへんかった…) 「あ、ああ…あああぁぁぁぁぁ!!」 はやてが突如へたり込み、声を上げて泣き出す。 助けられたはず、でも助けられなかったという罪悪感、そして目の前での人死にのショックに打ちのめされたのだ。 「どうしてそんな簡単に人を殺せるんですか!どうして!!」 精神的に打ちのめされたはやてに代わり、なのはが問い詰める。 すると、こともなげに王蛇が答えた。 「ライダーってのはこういうもんだろ?」 ズドォォォォン!! 「なっ、何だぁ!?」 ファムを止める為に店内にいた龍騎が爆発音に気付き、店から出る。 「あっ、待て!」 それを追い、ファムが店を出た。そして、泣くはやてと王蛇を問い詰めるなのはを見て、全てを察した。 「またかよ…またここで芝浦がやられたのか…!」 また?何を言っているのか分からないファム。だが、今はそれよりも優先すべきことがあった。 「浅倉…!あんたを殺すッ!」 龍騎との戦闘で出していた薙刀『ウイングスラッシャー』を手に、王蛇へと駆け出した。 第十五話『再起の時』 『はやてちゃん、大丈夫ですか?』 「ありがとな、リィン。もう大丈夫や」 はやてが立ち上がる。どうやら泣くだけ泣いたらしい。 「それより、あの人だけは止めなあかん。力貸してな」 『はいです!』 そう言ってシュベルトクロイツを構えるが… (何でやろ…あかん、腕が震える…力が入らへん) ガイの死がトラウマとなったのか、恐怖で体に力が入らない。 そのままシュベルトクロイツを落とし、再びへたり込んでしまう。 「はやてちゃん!?」 慌ててなのはとシャマルが助け起こすが、はやては依然、怯えている。 「何だよ…つまらねえな」 王蛇がそう言い、ファムの方を向く。 「お前と戦りあう方が面白そうだ」 そして、ベノサーベルを片手にファムへと向かっていった。 「くそっ!止めないと…」 龍騎が止めに入ろうとしたが、それより早く王蛇に銀のサイが体当たりを仕掛ける。 銀のサイ、それはメタルゲラスだ。契約者が死んだのに何故ライダーに喧嘩を売るような真似をしたのか。 前述の通り、メタルゲラスはガイを友人としてみていた。そう考えると、友人の敵討ちという自然な理由になる。 そして何度も王蛇へと体当たりを仕掛けた。ちなみにファムはメタルゲラスが邪魔で攻撃できない状態である。 「何だよ…そんなに俺が気に入ったか?」 そう言って、王蛇がカードを取り出す。そのカードには『CONTRACT』の文字が刻まれていた。 次の瞬間、カードとメタルゲラスが輝きだす…光が収まったときには、メタルゲラスが消えていた。いや、王蛇の契約モンスターになったのだ。 「早速試すか…?」 そう言うが早いか、メタルゲラスのファイナルベントのカードを取り出し、装填しようとする。が、そうしようとした時に体の粒子化に気付いた。 「時間切れか…」 そう言うと、王蛇がミラーワールドを出て行った。去り際に「次は倒す、必ず倒す」と言い残して。 それを見た一同も、自分が粒子化し始めているのに気付き、それぞれミラーワールドを出て行った。 その夜、八神家にて。 『僕~ら~は~選~b『バナナといったら滑r『「詐欺師?」「お前の親z』 「だぁ、もう!遠慮して譲れよ!」 「いやダメだこれは譲れん!」 「まあまあ、じゃあここは間を取ってこの番組に「「おい!」」 この時間帯は、どこの家庭でもテレビのチャンネル争いが勃発している。 八神家もその例に漏れず、現在チャンネル争いの真っ最中だ。 ただいつもと違うのは…はやてがそれに参加していないことだ。 (…なあ、はやてがなんか変だけどどうしたんだ?) シャマルとリィンには、ガイの死が尾を引いているとしか思えなかった。 (…リィンちゃん、もしかして) (はいです…きっとあの事です) (あの事?あの事とは何だ?) 「みんなコソコソして、どないしたん?」 さすがにチャンネル争いをやめてコソコソしだすのはおかしいと思われたらしく、はやてが聞く。 「あ…いえ、何でもありません」 シグナムがそう言って、またチャンネル争いが始まった。ただしはやてに聞こえないよう、念話を使って話の続きをしているのだが。 (で、あの事って何だ?) ヴィータの質問に、シャマルが今日あった事を説明した。 浅倉の起こした立て篭もり事件、それによるライダー同士の戦い、そして目の前でのガイの死についてを。 …チャンネル争いしながらなので聞こえているかは疑問であるが。 翌日の午後、再び八神家にて。ちなみに始業式が終わって帰宅した後である。 「はやて…昨日からなんか変だよ。何かあったのか?」 ヴィータが意を決し、はやてに問いかける。 昨日シャマルから事情は聞いていたが、それでも自分の耳で聞かねば納得できないのだろう。 「…え?多分気のせいやないの?」 嘘だ。 いつものはやてとは、やはりどこかが違う。どこがかは分からないが、漠然と。 …と、ここで例の金属音が響いた。 「モンスターか!はやて、行くぞ!」 そう言って外へと駆け出そうとするヴィータ。はやても行こうとするが、その場を動けない。 「どうしたんだよ、はやて」 「ごめん、ヴィータ…私は戦えへん」 そう言ったとき、二階からシグナムが駆け下りてきた。 「主はやて…ヴィータ、先に行っていてくれ。私もすぐに行く」 「…分かった。はやて、シグナム、後で必ず来いよ」 そう言ってヴィータが駆け出した。 残ったシグナムがはやてと話し始める。 「主はやて、シャマルから話は聞きました。そのおかしな様子の原因もです」 「…はは、ヴィータにも見抜かれてるくらいやし、よっぽどバレバレだったんやな」 そう言い、自嘲気味に笑うはやて。その後、自分の肩を抱き、話す。 「何でやろな…?あの時から、戦いの場に出るのが怖くなったんや。 また私の目の前で誰かに死なれたらと思うと…」 弱々しい、今にも泣き出しそうな声だ。心なしか、震えているようにも見える。 そんなはやてに業を煮やしたのか、シグナムが苦言を呈する。 「だから戦わないのですか。戦うことで救える人を見殺しにして…!」 「シグナム…?」 「死なれるのが怖いなら、死なせないよう強くなればいい。 少なくとも、私はその方が遥かにマシだと思います」 そう言うと、シグナムが玄関へと足を進める。 「シグナムにも、そういう経験があったん?」 「…ええ、それこそ数え切れないほどに」 そして靴を履き、はやての方に向き直る。 「主はやて、無礼な物言いをお詫びします」 そしてシグナムがモンスターの気配へと駆け抜けていった。 「死なせないように強く…か」 「ちっ…もうモンスターは逃げた後か」 ヴィータが気配の場所に着いたときには、もうモンスターの気配はしなかった。 肩を落とし、帰ろうとするヴィータ。だが、その場所から先ほどとは別のモンスターの気配がした。 (逃げた奴以外にもいたのか。狙いは…あたしか?) そう思ったとき、モンスターが映る。幸いシアゴーストだから、倒すのは難しくなさそうだ。 「うわ、すげえ数」 …訂正、ミラーワールドの外からでも分かるほどの大群だから、殲滅は難しそうだ。 「ま、いいや。じゃ、行くか!」 グラーフアイゼンをハンマーフォルムへと切り替え、騎士甲冑を纏う。 そしてヴィータはミラーワールドへと踏み込んだ…どういう訳か、シアゴーストではない、人型の何かもいる。 「あなた…どうやって生身で入ってきたのですか?」 …シザースだ。シアゴーストの群れと戦いながら、ヴィータに問う。 「あんたこそ、何でいるんだ?あたしは気配がしたのと同じくらいに入ったんだけど…」 ヴィータがシザースに聞き返す。シアゴーストの群れを相手にしながらだ。 「質問にはその答えで返してほしいものですが…まあいいでしょう。 このモンスターが現れるより前に、別のモンスターがいました。私はそいつの相手をしていたのです。 これで満足いきましたね?」 「ああ。で、そっちの質問の答えだけど…こいつら片付けてからでいいか?」 ざっと30体。先日の傀儡兵よりは少ないが、こちらの戦力も少なく、相手は傀儡兵より強力、さらには時間制限まで付いているときた。 話は戦いに片をつけてからの方がいい。 「…ええ、いいでしょう」 シザースも納得したらしく、シザースピンチを構えた。 (…どうやら、気付かれなかったようですね) シザースはまだ腹の底に何か隠しているようだったが、そんな様子に気付かず、ヴィータがシアゴーストに一撃を見舞う。 はやてはまだ八神家にいた。 先ほどのシグナムの言葉を反芻し、そして考えている。自分が今何をすべきかを。 『はやてちゃん…』 リィンも心配している。下手をすればそのまま再起不能になりかねないようなトラウマを持っているのだから、当然といえば当然か。 …と、はやてが立ち上がり、蒼天の書を手に、リィンとともに家を出た。 『はやてちゃん、もう大丈夫なんですか?』 「何とかな。私なりの答えも見つかったし」 『答え?』 「うん。誰かに死なれるのは怖いけど、何もしないで見殺しにするのはもっと嫌。これが私なりの答えや」 「く…数が多すぎる」 シアゴーストの大群を前に、さすがのシグナムも参っているようだ。 …というのも、倒したそばからゾロゾロと現れるのだ。まるで某『一匹見たら三十匹いると思え』の虫である。 「というかあなた、一体いつからいたんですか?」 「ついさっき…2分ほど前だな」 そう言いながら、また一体斬り倒す。 「ヴィータ、カートリッジは後どれだけ残っている」 「まずいな…あと2発しかねえ」 そろそろカートリッジも数が少なくなってきた。これでこの数を何とかしなければならないとなると、多少きつい。 「みんな、今からでかいのいくで!ちゃんと避けてや!」 声に反応し、3人とも上へと振り向いた。はやてがいた。 「フォトンランサー・ジェノサイドシフト!解き放て!」 刹那、金色の光の雨が降り注ぐ。そして降り注いだ光は、シアゴーストのほとんどを射抜いた。 シアゴーストの残りは3体。だが、それよりも驚いたのは、はやてが立ち直ったことである。 「はやて!もう大丈夫なのか?」 「うん。心配かけてごめんな。でも、もう大丈夫や」 はやてはそう言うと、シグナムの方を向く。 「シグナム、ありがとな。おかげで目が覚めたわ」 「…何のことかは存じませんが、お役に立てたのなら幸いです」 「じゃ、後はこいつらを片付けるだけだな。グラーフアイゼン、ラケーテンフォルム!」 『Jawohl. Raketenform.』 ヴィータがグラーフアイゼンを変形させ、回転を始める。 それと同時に、シグナムはレヴァンティンに炎を纏わせ、シザースは一枚のカードを取り出した。 「ラケーテンハンマー!」『Explosion.』 「紫電一閃!」『Explosion.』 『FINALVENT』「はぁっ!」 遠心力を利用した打撃魔法『ラケーテンハンマー』が、 炎を纏った斬撃『紫電一閃』が、 空中での回転体当たり『シザースアタック』が、3体のシアゴーストを砕いた。 『渇いた~叫びg』『第一球…投げt』『同情するならk』『5300円という大胆予想だg』 「昨日お前だったんだから譲ってくれたっていいだろ!」 「ダメよ、この回見逃すわけにはいかないわ」 「あ、ホームラン打たれた…」 「よし、今のうちに…「「待て待て待てぇ!」」 その晩も例によってチャンネル争いの真っ最中である。 はやてがまた参加したことから見ると、どうやら復活できたらs…いや、贔屓のチームの投手が打たれ、落ち込んでいるようだ。 分かりやすく言うと、 orz ←こんな感じだ。今ので逆転不可能なまでの点差がつき、さらに落ち込む。 そんなはやてを尻目に、チャンネル争いを続ける一同。ちなみに真司は夜勤の真っ最中で家にいない。 だが、はやてはすぐ復活し、チャンネル争いに再び参加する。そんなはやての様子を見て、シグナムがほっと一安心。 (主は立ち直れたようだな…よかった) 「リモコン取ったぁ!」「しまった!」 本日のチャンネル争い、勝者はヴィータでした。 戻る 目次へ 次へ
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目が覚めると、そこは見知らぬ世界だった。 魔法少女リリカル☆なのは~NEXUS~ 第一話 『悪魔』 闇の書事件。ロストロギア、『闇の書(夜天の魔導書)』を巡る事件から一年が経とうとしていた。事件の中心人物だった 少女、八神はやては今では自力で歩けるまでに回復し(もっとも、まだ激しい運動はタブーだが)、家族である魔導 書の騎士達も、管理局の保護観察を受けながらも彼女と平和な日々を送っていた。 そんなある日の夜。 「今日はすき焼きやぁ。ヴィーダもお腹すかしてるやろなぁ」 「そうですね。あ、そうだ。帰りに皆のアイスを買っていきましょう」 「ええなぁそれ」 はやてと彼女の守護騎士の一人であるシャマルはゆっくりと鳴海市内を歩いていた。シャマルもまだあまり速く歩け ないはやてに合わせて気持ちゆったり歩いている。荷物は二人で半分ずつ。全部持つと言うシャマルをはやてが説得 して、半分ずつにするのは何時ものことだった。 ふと、はやては空を見上げた。頬に当たった冷たい感触。雪だ。またふわふわと降りてくる。 「……雪やなぁ」 「……そうですね」 二人はしんしんと降る柔らかな雪をしばらく見つめ続けた。彼女達にとって、雪とは特別な意味を持つものだから。 「(リィンフォース……今どこにおるんやろなぁ)」 一年前に旅立っていった一人の家族のことを思い、はやては少しだけ微笑んだ。 刹那、夜空を白い光が掠めた。 「あれ?流れ星?」 はやてが言った。シャマルもつられてそれを追う。だがその光が輝いたのは一瞬。もう見えるはずも無かった。 「願いこと、しましたか?」 「そんな余裕、あらへんよ」 「ほないこか」はやてとシャマルは手を繋いでその場を後にした。 「(今の光、本当に流れ星やったやろか……)」 心中、はやては首を捻っていた。今の光は魔導師が飛行する時に残す魔力の残光にも見えたからだ。 闇の書事件から一年が過ぎようとしていた十二月一日。一人の青年が漂着しているのが発見されて市の病院に運ばれ、 その明朝に行方を眩ましてから一週間後のことだった。 砂漠に覆われた世界。かつて、フェイト・テスタロッサ(現フェイト・T・ハラウオン)とはやての守護騎士、シグナムが 激突したこの地で今、管理局の精鋭達は己らの知る存在を遥かに超えたモノと交戦していた。それは静かに、しかし 確実に彼らに死を運ぼうとしている。 「く、くそぉっ!」 彼らとて管理局の精鋭。その強い自負があった。故に彼らはここで判断を誤る。 逃げておけばよかったのだ。形振り構わずに。この中の誰一人として、それに敵うはずがなかった。 「消えろぉっ!」 一人の魔導師が破れかぶれに魔道杖を振るった。他の魔導師もそれを見て、何とか自分を奮い立たせて『ソレ』に 立ち向かった。同時に繰り出される砲撃魔法。青の光の爆発が『ソレ』を吹き飛ばした。 「なっ!?」 かに見えた。あれだけの砲撃を受けたというのに、『ソレ』は確かに自分の足で立っていたのだ。 「こんな……馬鹿なことが……」 恐怖を一気に通り越させられて、絶望の底辺。その巨体が、彼ら管理局魔導師の自信と意地、全てを砕いて捨てた。 それは確かに人の形をしていた。しかし人ではない。 まず大きさが違う。それはまるで大型の傀儡兵のよう。 そしてそれは仮面を被っているようだった。人でいう口の部分の輪郭が、まるで笑っているようで。しかしその 微笑みは優しげでない。この世全てを哂うような皮肉げな微笑。頭頂部からは角のように突起が生え出ていた。 胸には黒い水晶体。 全身を覆う黒と赤の斑なツートン。それはかつて、ある世界でこう呼ばれていた。 悪魔―『ダーク・メフィスト』と。 『下らん、これがお前達、魔導師とやらの力か』 地の底から響いてくるような低い声。戦う意志をすっかり失っていた局員達をさらに追い詰める。彼らに許されることは ただ震えることだけである。 『まあ良い。最初からお前達には期待などしていない。人間の身で、私に対抗し得るはずがないのだから』 ダーク・メフィストは腕を胸の前で交差させた。その両腕に集う紫紺の妖光。炸裂音を発しながら増してゆくその光を前に しても、優秀なはずの管理局員達は身動き一つ取れなかった。あまりにも大きな力の壁を前にして、心と身体が麻痺してし まっていた。やはり彼らに残された道はただ死を待つことのみ……― 『諦めるな』 世界に、希望の光が射した。 ここが何処なのか、分からない。自分に残されたこの力が何を意味するのか分からない。あの時、確かに感じた はずだ。自分からあの溢れる力が抜けていくのを。だというのに今、身体を満たしているのは失ったはずの光の力。 一体何故?何の為に?この力はあるというのだろう。それはまだ分からない。それでも……。 「この力が有る限り、俺は退かない」 姫矢准は、再びエボルトラスターを天に振り上げた。贖罪の戦いはもう終わったのかもしれない。それでもまだ 宿命が告げていた。戦い続けろと。砂塵舞う地に降り立ち、立ち上がる銀(しろがね)の巨人。眼前に立ち塞がるの はかつての強敵。それに向かって彼の戦士は立ち向かう。 ウルトラマンネクサス・アンファンス、降臨。 ED『英雄』 次回予告 傷付き、倒れるウルトラマン。 『所詮は光の残り滓。お前にはやはり、輝く力は残されていなかったということだ』 再び闇を彷徨う姫矢。 「堕ちて来いよ姫矢。闇は、悪くないぜ」 「俺はお前とは違う!」 そして管理局も強大な敵の対応に追われることとなる。 『黒い巨人、鳴海市上空に出現!』 「なのはさん!フェイトさん!急いで!」 三人の魔法少女VS闇の巨人。 『人の身で、私と戦おうというのか』 次回、魔法少女リリカル☆なのは~NEXUS~ 第二話『暗黒』 「スターライトぉ!」 「プラズマザンバーぁ!」 「ラグナロクっ!」 『ブレイカー!!!』 前へ 目次へ 次へ
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フェイトは思う。 出来る事なら、普通の女の娘として暮らしたかったと。 世界中にたった一人しか居ない、誰よりも大切な母親と、ここまで自分を育ててくれた恩師。 それから、幼い頃から苦楽を共にした、姉妹同然の使い魔と――本物の姉妹である、姉と。 皆が揃って、平和な毎日を送れて居たなら、どんなに幸せだっただろう。 自分の意思で空を飛んで、使い魔と共に魔法の訓練に励んで、それが終わったら、美味しい料理を作って待ってくれている母親。 一緒に食卓を囲む家族が居て、家族皆で笑い合える、幸せな生活。 だけど、それを叶える事は未来永劫不可能であった。 姉は……アリシアは、生まれる前に死んでしまった。 それが原因で母も狂い……虚数空間へと消えてしまった。 育ての親である師は姿を消して、残っているのは使い魔だけ。 だが、それでも今の日々が辛いなんて思った事は無かった。 何故なら、自分の事を大切に思ってくれる友達が、一緒に居るからだ。 だからフェイトは、過去の辛い境遇にも耐えられる。 だけど……もし、死んだと思っていた母が、生きて居たとしたら。 生きて居た母が、またしても悪事に手を染めようとしていたなら。 自分は、最後に残った娘として、一体何をしてあげられるだろう。 “どうすれば、母さんを救えるのだろう” EPISODE.21 母子 次元空間航行艦船アースラ、会議室―――11 02 a.m. 未確認生命体第42号の撃破から、既に一日が経過していた。 今回の議題は他でも無い、昨日クウガが撃破した42号について、だ。 それぞれがテーブルに向かい合わせに座るという形は、既に何度と無く見なれた光景だった。 「――で、この傀儡兵についてだが」 と、話を続けるのはクロノ・ハラオウン。 クロノは神妙な面持ちで、言葉を続ける。 「前回の戦闘で破壊された傀儡兵の残骸を調べてみたところ」 フェイトが僅かに俯いた。 その様をちらりと横目で見たクロノが、その先を告げる事を一瞬躊躇ったかのように見えた。 きっとそれは、見間違いでは無かったのだろう。 「プレシア・テスタロッサが時の庭園で使用していた物と、完全に一致した」 声のトーンを落として、結論が述べられた。 結論を聞いたフェイトは何も言わずに、その表情を曇らせた。 予想通り、というか、やっぱりか、というか。そんな表情であった。 一方で、未だ状況を飲み込めて居ない者が一人。 雄介が、神妙な空気を破る様に、声を発した。 「あの~……時の庭園とか、傀儡兵って、何なんですかね……? 戦ってみた感じ、何かロボットっていうか、人形みたいな印象でしたけど」 雄介はまだ、プレシアに関する事実を知らない。 必要が無ければ、フェイトのトラウマとも言えるこの話をしないのは、当然と言えた。 さて、そんな雄介に、「私が説明します」とフェイト。 十数分の説明の後に、雄介は事のあらましを大体ではあったが、理解した。 プレシアには、アリシアという娘が居た事。アリシアは不幸な事故で死んでしまった事。 その代わりに生み出されたのが、フェイトである事。そして、そんなフェイトを、プレシアは愛さなかった事。 それがきっかけで起こった、なのは達が魔法と出会う事になった事件――PT事件。 以上の話を全て聞き終えた雄介は、言葉を失った。 「でもね、五代さん。勘違いしないで欲しいの。 彼女は……プレシアは、本当は優しいお母さんだったと思うの」 「はい……俺もそう思います」 苦々しげに告げるリンディの言葉を、雄介は肯定した。 きっとプレシアは、本当は優しい母親だったんだと思う。 だから狂おしいまでに一人娘を愛して……愛が故に、本当に狂ってしまった。 だけど……娘への愛の為にそんな事件を起こしてしまった事は、本当に悲しい事だと思う。 そしてもしも、そのプレシアが生きて居て、未確認事件と何らかの関連性も持っているのなら……。 「もしもプレシアが未確認事件の黒幕だったなら……極刑は免れないだろうな」 「……次元犯罪だけでなく、大量虐殺の罪まで付いちゃう訳だからね……」 「でも、まだプレシアさんが黒幕だって決まった訳じゃないんですよ……ね?」 神妙な面持ちで告げるエイミィに、質問するのは雄介。 そうだ。まだプレシア本人が、自分の意思で未確認と関わっているとは限らない。 プレシアがかつて使っていた“道具”が現れたからと言って、それが直接プレシアが黒幕という結果に繋がるとは限らないのだから。 「まあ、その件については一旦保留にしましょう。現状では憶測の域を出ませんから」とリンディ。 そうですね、と言いながら、表情を切り替えるフェイト。 本当の意味で本心から気持ちを切り替える事はまだ出来ないだろうが…… それでも、今は伝えねばならない事がある。 「42号が言ってたんです。アリサの持ってる“バックルのかけら”を返せ……って」 「バックルのかけら……?」 「うん、それを返せば命だけは助けてくれるって…… その時は、42号の口車に乗せられちゃいけないと思って耳を貸さなかったけど」 それに、42号の言葉はフェイトの心をも抉るようなものだった。 そんな言葉を深く考えて聞こうと思わないのも仕方の無い事と言える。 だけど、翌々考えてみれば42号は重要なヒントを教えてくれていたのだ。 「バックルのかけら……ね」 「あのー……それについては心当たりがあるんです」 「心当たり?」 「あ、はい。前にも言ったと思うんですけど、クウガと未確認の身体って、ほとんど同じらしいんですよね。 未確認にも俺のアマダムと同じような霊石があって、多分42号が言ってたのはそれの事じゃないかと思うんです」 察しのいいクロノは、その説明だけで雄介の言わんとする事を理解した。 クウガとしての雄介の身体の中枢を担っているのは、腹部のアマダムだ。 それがベルトとして顕在し、そこから全身へと神経状の組織が繋がっている。 「つまり、クウガのベルトと同じようなベルトが未確認にもあって、その欠片を42号が求めて居た……と、そういう事か」 果たして、その通りであった。 42号は何らかの未確認生命体が本来身に付けて居たバックルの欠片を求めて居た。 そして、それを所有しているのがアリサ……という可能性が高い。 だけど、これに関してもアリサ本人に確認を取らない事には何とも言えない。故に、現状で話せるのはここまでだ。 この事に関しては、後ほどアリサから話を聞くという事で、話がまとまった。 次の話題を出したのは、雄介であった。 伝えなければならない事が、最後に一つだけ残っているのだ。 一同に説明したのは「未確認に、電撃攻撃は御法度」という事。 どういう事かと尋ねる一同に、雄介は説明を続ける。 「クウガがビリビリ……金の力でパワーアップするって事は前にも話したと思うんですけど、 それと同じように、身体が殆ど同じ未確認もやっぱりパワーアップしちゃうんですよね」 非常に解りやすい説明であった。 電撃でパワーアップする未確認に対して、電撃による攻撃は無意味。 現に45号が金の力に力に目覚めつつあった事も併せて説明する。 だけど、その為に42号との戦いでフェイト達を退かせた、とは言わない。 フェイト達とは、決して短くはない時間を共に過ごしたのだ。 戦いの場で「電気の力は役立たずだから下ってくれ」だなんて、遠回しにも言える訳が無かった。 されど、そこまで説明してしまえば、やはり遠回しに一つの結論が導き出されてしまう。 「つまり……私は戦っちゃいけないって事、だね」 只でさえ沈んでいたフェイトが、苦々しげに呟いた。 この事件には母親が絡んでいるかもしれない。だけど、自分が戦う事は許されない。 誰よりも真相を知りたい筈のフェイトが、未確認との戦闘においては事実上“役立たず”。 そんな事実を突き付けられたフェイトの心中はやはり、穏やかでは無かった。 だが、そんな空気を破るのは五代雄介だ。 「ううん……フェイトちゃんだけじゃない。出来れば俺は、なのはちゃんにもクロノくんにも、未確認とは戦って欲しくないんだ」 「五代さん……僕達の身を案じてくれるのは嬉しいが、そんな心配は――」 「クロノ君、未確認には42号や45号とは比べ物にならない程、強くて、惨い奴が居るんだ」 雄介にしては珍しく、相手の言葉を遮って言葉を続けた。 46号や、0号。もしもあんな奴らが出てきたら、なのはちゃん達には絶対に前線に立たせる訳には行かない。 たった一つしかない命を、こんな下らない戦いで散らして欲しくはないのだ。 それを伝える雄介の表情も、ただならぬ神妙さを帯びて居た。 「そんな奴らが出てきたら、もしかしたら怪我じゃ済まなくなるかも知れない。」 「でも……、それは五代さんだって――」 「俺は大丈夫だよ。だって俺は、クウガだから」 今度はなのはの言葉を遮って、雄介が言った。 雄介の言葉には、どういう訳か安心してしまう妙な気迫があった。 なのはやクロノはまだ何か言おうとしていたようだが、今度はそれをリンディが遮る。 「解りました……今後未確認生命体との戦闘で、魔道師組が前線に出ることを禁じます」 「ありがとうございます、リンディ艦長」 果たして、リンディの艦長としての判断は正しいものと言える。 何も魔道師組に出来るのは、戦闘だけではない。42号との戦いの様に、どうしたって魔道師のサポートが必要になる時もある。 今後はそういった局面でのサポートに重きを置いて、未確認事件の解決に挑む。 そして何よりも、大きな理由がもう一つ。 本局からの辞令が下れば、リンディは艦長を引退する事になっている。 皆にはまだ言っていないが、既に艦長引退の旨は本局に伝えているのだ。 しかし、引退まであと僅かという時に未確認事件が起こってしまった。 あと僅かの間だけでも、自分は艦長を務めねばならない。だからこそ尚更、最後まで誰にも命を落として欲しくは無いのだ。 当然、クウガとして戦う雄介が危機に陥れば手段を選ばずに救出するつもりだし、死人を出すつもりは無い。 それを踏まえた上での判断であった。 ◆ 42号が起こした小学生連続殺人事件から、既に一週間が経過していた。 未だに世間は42号の連続殺人事件の話題で持ちきりで、ワイドショーでは毎日の様に報道されていた。 それを見る度に胸を痛める事になるのは、仕方の無い事だったし、それはもうどうにもならない。 雄介やなのは達に出来るのは、今後こんな被害を出さない様に、もっと早く行動に出る事くらいだ。 この事件に係わった皆が皆、そんな決意を固めて、束の間の平和を享受していたある日の事。 「フェイト……?」 ハラオウン一家が暮らす部屋のリビング、その食卓での出来事。 声を掛けたのは、穏やかな面持で昼食を口へと運ぶリンディ。 声を掛けられたのは、リンディと向かい合って座るフェイト。 他には誰も居ない、二人きりの昼下がりであった。 「どうかしたの、母さん?」 「大した用事じゃないんだけど、少し話がしたくて」 くすっ、と笑うリンディに、フェイトも釣られて笑みを浮かべた。 42号が起こした社会的混乱は相当な物で、未だに臨時休校は続いていた。 だからフェイトが家に居て、クロノは何らかの用事で本局に向かっている。 母親と娘が二人きりになれるのは、本当に久しぶりなのであった。 「やっぱりプレシアさんの事、気になるわよね」 「え……いきなり何を……」 「最近の貴女、少し元気が無かったから」 「ううん、そんな事ないよ。私は今でも十分幸せだし……」 今の家庭が幸せだと、フェイトは微笑みを浮かべた。恐らくそれは本当の事だろう。 だけど、だからこそフェイトは気を使って、プレシアの話題を出そうとしない。 母親として接するリンディが居ながら、前の母親の話をする事はリンディに失礼だ、なんて思っているのだろう。 心優しいフェイトであるからして、仮にも母親を勤めるリンディには、それが手に取る様に解るのであった。 「そう言ってくれるのは嬉しいんだけど……無理はして欲しくないわ」 「だから、私、無理だなんて……」 「生き別れになった本当のお母さんが、もしかしたら生きて居るかも知れない…… もしも私がフェイトの立場だったら、きっと夜も眠れないくらい気になると思うんだけど」 フェイトの、食器を動かす手が止まった。 果たして、リンディの言った事は正解であった。 ここ数日というもの、フェイトはろくに寝付けていない。 「もしフェイトがそうやって悩んでいるのなら、母親としてはとても心配なの」 「……ごめん、なさい」 居心地悪そうに、フェイトが呟いた。 苦笑いと一緒に溜息を漏らして、リンディが続ける。 「いい、フェイト? どんな理由があれ、私は貴女の母親で、貴女は私の娘なの。 困ってる事とか、相談したい事とか、遠慮せずに話してくれないと、私はとっても心配してしまうの」 「でも……プレシア母さんだって本当に生きているのか解らないし、今はどうしようもないから……」 「だからって、一人で抱え込んでちゃ余計に寂しくなるだけよ?」 果たして、リンディの言う事は正しかった。 事実として、フェイトの悩みは誰にも相談出来る筈も無い。 それと言うのも、誰かに心配をかけたくないというフェイトの優しさからのもの。 だからリンディも、その優しさを責めるつもりはない。娘を心配する母親の面持ちで、フェイトを見詰めた。 そんなリンディに多少心を許したのか、フェイトが苦々しげに口を開いた。 「プレシア母さんも気になるけど……私はもう、戦闘でも役に立たないし…… そう考えたら、何だか苦しくなって……母さんを助けたいのに、何も出来なくって」 「フェイト……」 助ける、というのは恐らく精神的な面で、という事だろう。 もしもプレシアが生きているのなら、今度こそその心の闇から救い出したい。そう考えているのだろう。 「何も出来ないなんて、とんでもないわ。貴女は優秀な魔道師で、貴女にしか出来ない仕事だってあるわ」 「私にしか出来ない仕事……?」 「ええ……魔道師として、アルフやなのはさん達と一緒に五代さんのサポートをしたり、それに――」 「それに……?」 一旦言葉を止めた。 それから、意を決した様に告げる。 「それに……もしもプレシアさんが生きていたら、もう一度彼女と対話が出来るのはきっと、貴女だけよ」 「私に、出来るかな……」 「出来るわ。きっと、貴女なら」 「でも、プレシア母さんは私を愛してないから……私は、アリシアじゃないから……」 「フェイト……」 それから、リンディはおもむろに立ち上がった。 テーブルを挟んで向かい側に座るフェイトの右隣へと歩み寄った。 脅える様な瞳で、何事かと見上げるフェイト。リンディは黙ったまま、その腕を伸ばした。 「――ッ!?」 フェイトの、声にならない呻き声が漏れた。 リンディが、その腕に、その胸に、フェイトの頭を抱いたのだ。 豊満な胸に頭を埋め、ぎゅっと強く抱き締める。 「確かに貴女はアリシアじゃない……ううん、アリシアである必要なんかないのよ。貴女はフェイトなんだから」 「でも……、私はアリシアじゃないから、プレシア母さんに愛されなかった……私は嫌われてるから……」 「貴女は嫌われてなんかいないわ。現に私は貴女を愛しているもの。世界中の皆が貴女を嫌っても、私は貴女を愛し続けるわ。 私の娘のフェイト。この世界にたった一人しか居ない、大切な大切な私の娘のフェイト・T・ハラオウン」 「リンディ……母、さん……」 震える声で、母の名を呼んだ。 大きな腕に抱かれながら、フェイトは小刻みに震えて居た。 気付けばフェイトの瞳からは、ぽろぽろと涙が零れ落ちていた。 「プレシア母さんも……昔はこうして抱いてくれた…… 家事を手伝って、褒めて貰った時……一緒にピクニックに行った時……何かあれば、いつだって優しく抱き締めてくれた…… ……でもそれは、本当は私の記憶じゃなくて、アリシアの記憶で……ひっく」 「ごめんなさいね、フェイト……昔の事、思い出させちゃったかしら」 困ったような表情を浮かべて、リンディはそっとフェイトの頭をかき抱いた。 だけど、フェイトの涙は止まらない。優しく撫でれば撫でる程、涙はぽろぽろと流れ続ける。 一拍の間を置いてから、フェイトが震える声で言った。 「ごめんなさい……リンディ母さんは、悪くないから…… だから、出来れば……もう暫くこのまま……」 リンディは、慈愛に満ちた笑みを浮かべて、フェイトを強く抱いた。 思えば、フェイトが涙を流す姿を直接見たのは初めてではなかろうか。 周囲に心配を掛けまいと、フェイトはいつだって自分の心の中にしまい込んできた。 悲しみや、寂しさを、ずっとしまい込んで来た、閉ざされたままの心の扉。 そんな心の扉を開ける為の鍵になったのが、リンディであった。 「ええ……泣きたいときは、泣けばいいのよ。いつも強がってばかりじゃ、誰だって身が持たなくなるわ」 「私……なのはやはやてに、心配をかけたくなかったから……」 「なのはさんもはやてさんも、それを迷惑だなんて思わないわ。あの子達は真剣にフェイトの話を聞いてくれる それは、フェイト自身が一番良く解っている筈よ。違って?」 何も違いはしない。 なのはもはやても、クロノやアルフだって、フェイトの事を本気で心配してくれる。 親友が悩んでいるとあらば、なのはなんかは他をほっぽり出してでも話をしようとするだろう。 はやて達だって同じだ。やり方は違えど、フェイトを思う心はなのはと何も変わらない。 フェイト自身もそれを理解しているからこそ、答える事が出来なかった。 「いい、フェイト? 絶対に諦めちゃ駄目よ。もしもプレシアさんが生きていたなら、もう一度ちゃんと話をするの。 今の貴女なら、今度はきっと大丈夫。きっと、プレシアさんを助けられる。ううん……絶対にプレシアさんを救い出せる。私はそう思うわ」 力強い眼差しで、リンディはそう告げた。 気付けばフェイトは、心の中に温かい何かが満ち満ちているような感覚を覚えていた。 こうしてリンディに抱き締められて、力強い眼差しでこう言われれば、頑張ろうと思えてくるのだ。 プレシアが生きている保証は何処にも無いが……もしも生きているのなら、もう一度話をしよう。 一度は諦めた筈なのに、不思議なものだな、とフェイトは思った。 「アースラ艦長として一緒に居られる時間はあと少ししかないけれど…… それでも私は、貴女の母親として、貴女を信じて応援し続けるから……だから、絶対に諦めないで」 「え……え? アースラ艦長としてって……どういう……」 「あ、ああ……まだ言って無かったわね」 胸から頭を持ち上げ、そっと見上げれば、リンディは気まずそうに苦笑いを浮かべて居た。 それからややあって、フェイトはリンディから事のあらましを聞いた。 聞けばリンディは、元々艦長を引退するつもりだったらしい。 未確認事件が始まる少し前に、本局にその旨を伝えていた事。 アースラ次艦長として、クロノを推薦しておいた事。 そして、今日はクロノが新艦長就任に関する案件で本局に赴いている事。 この話はまだ必要最低限の人員……クロノとエイミィにしか知らされておらず、他は誰も知らない事。 全ての話を聞き終えて、フェイトは何処か感慨深い思いに駆られた。 「じゃあ、母さんと一緒に仕事が出来るのは、あと少しだけなんだ……」 「そういう事に、なっちゃうわね……でも、あなた達の母親って事に変わりは無いから、安心してね?」 「あ、そっか……リンディ母さん、専業主婦になっちゃうんだ……」 艦長を辞めるという事は、つまりはそういう事だ。 正確には本局の仕事も少なからずあるだろうし、専業主婦という訳ではないのだが……。 だけど、炊事洗濯などの家事に専念するリンディを想像すれば、どういう訳か可笑しくなってくる。 気付けばフェイトはくすりと笑っていた。 「そうね、それにこれからはもっとフェイトと一緒に居られるわ。貴女だって本当ならもっと母親に甘えていたい年頃でしょうし」 「もう、母さんったら……」 悪戯っぽく笑うリンディに、フェイトは僅かに頬を赤らめた。 リンディの言う通り、フェイトはまだ10歳で、小学4年生の女の子。 普通ならまだ親に甘えている年齢だし、フェイトの様な人格の人間の方が珍しいのだ。 暫しの談笑を続けた後に、フェイトが口を開いた。 「あの、リンディ母さん……」 「ん? 何かしら、フェイト?」 「私、母さんに愛してるって言われて、凄く嬉しかった…… これからもリンディ母さんと一緒にいられるなら、私は本当に、本当に嬉しい……」 少しばかり恥ずかしそうに、顔を俯かせる。 伝えなければならない事がある。言わなければならない事がある。 恥ずかしくても、照れくさくても、自分はそれをリンディに伝えなければならない。 だからフェイトは意を決して……心からの声を絞り出した。 「あの、だから……その…… 私のお母さんになってくれて――本当に、ありがとう」 何処までも幸せそうな、年相応の少女の笑顔が、そこに輝いていた。 戻る 目次へ 次へ
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関西自動傀儡倶楽部(関西ロボットクラブ)は 関西でロボットを趣味としている人達の集まりとして SNS(mixi)のコミュニティとして発足しました。 各種ロボットイベントに参加したりオフ会などを開催して、 情報交換などの交流を行なう予定でしたが、 なにぶんコミュニティの管理者である私(桃色兎)が生来の怠け者だったため 現在活動停止中の状態です。 SNSのような閉鎖された環境では敷居が高いのではないかと思い 公開された場所に情報の集約、交流ができるサイトを確保しよう という目的で、@wikiに作成されたのがここです。 情報は随時加筆修正していきますが、Wikiというシステムは 「誰でもサイトの編集が可能である」という点が特徴です。 もしも掲載されている情報に誤りや不足があることに気付いた場合は 遠慮なく編集してみて下さい。 編集を行った際は掲示板のコメント欄で 一言コメントしておいていただけると嬉しいです。 【 関西自動傀儡倶楽部内での基本方針 】 ・堅苦しい挨拶は抜きでお気軽に。 ・敬称はあってもなくてもOkです。 ・原則として仲良く平和に和気藹々といきましょう。 ・自己紹介などは掲示板にどうぞ。 ・情報の取捨選択、金品授受などは自己責任で。 ・各ページの編集は自由に行なってもらって結構ですが 重複するものが他にないか事前に確認して下さい。 ・困ったことや意見・要望はお問い合わせページから送信して下さい。 【 禁止事項 】 ・誹謗 ・中傷 ・煽り ・荒し ・その他@wikiの利用規約で禁止されていること
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魔法少女リリカルなのはStrikers 外伝 光の騎士 第二話 闇の書事件から2年後 新暦67年 とある次元世界 此処は何処にでもある無人の次元世界、周囲は白い雪に覆われ、所々に文明が栄えていたであろう証拠の残骸が、厚い雪に覆われその姿を隠している。 本来なら無人のこの世界は静寂に包まれ、ただその大地を白く染め上げるだけで終わり、次の季節が来るまでその姿を維持してる・・・・筈だった。 「ぐ・・・はぁ・・・」 黄金色の光が物凄いスピードで白銀の大地に落下・・・否、叩きつけられた。 爆音が轟き、衝撃で雪が、地面が吹き飛び、雪原の大地に土色のクレーターを作り出す。 「・・・・やりすぎたか・・・・」 その光景を上空から見下ろす一人の女性 ボーイッシュな顔立ちと髪型、そしてそれに似合う鍛え上げられた体、一見逞しい美男子にも見えるが、そのボディーラインから彼女が女性だと直ぐにわかる。 気温が氷点下に達するにも関わらず服装は薄いタイツの様なスーツのみ、そんな格好にも関わらず一切寒さを表していないのは、そのスーツが特殊なものだという事を意味している。 そして、両手、両足にはエネルギーで形成された羽・・・否、刃。 その刃を小刻みに振動させながら、彼女は先ほど自分が落下させた者の様子を伺っていた。 障壁で攻撃を防がれたが、地面に叩き付けられた衝撃までは緩和しきれてはいまい、高確率でクレータの真ん中で気を失っている筈 その様に内心で結論付けた時、彼女の瞳が急速な魔力収束を感知、その直後 「プラズマ・スマッシャァァァァァァ!!!!」 未だたちこめる爆煙の中から、中・近距離砲撃魔法『プラズマスマッシャー』が彼女『トーレ』目掛けて放たれた。 それ程離れていない距離、発射速度、そして不意打ち、直撃する条件は全て揃っている。だが 「IS・ライドインパルス」 どんな速度の速い魔道師でも避ける事は難しい、自己破壊願望の持ち主でもない限り誰もが防御魔法で耐える事を選ぶ、 だがトーレは何もせずに何かの名前を呟くだけ、だがそれで十分だった。 呟いた直後、軸戦場にいた女性は消えてしまう。否、消えたのではなく途轍もないスピードで移動し、迫り来る砲撃を軽々とかわした。 だが彼女が移動を終えた直後、突如気配を感じ上を見上げる、すると其処には黄金色の大剣を振り下ろそうとしている少女『フェイト・T・ハラオウン』の姿 その剣が自分目掛けて振り下ろされる瞬間、彼女は左腕だけを掲げる。誰もが見ても防御とは思えない行為。 だが、フェイトから見れば防がれるかもしれないという恐怖が体を支配する。 そしてトーレから見ればこの程度の斬撃、これで十分といえる防御手段・・・そして激突 互いの武器がぶつかり、魔力とエネルギー波が激しい音を立てながら荒れ狂う。 一見すればザンバーを振り下ろしているフェイトの方が有利に見えるが、彼女達の顔を見ればその考えは間違っていることが直ぐにわかる。 「・・・・・ぐっ・・・・・」 歯を食いしばり、両腕に力を込め、振り下ろすザンバーに更に力を込めるフェイトに対し、 その渾身の攻撃を片手で平然と受け止めるトーレ・・・否、徐々に押し返す・・・・・・・・そして 「・・・・先ほども申し上げた筈です・・・・」 力任せにトーレは腕を振りザンバーを弾く。彼女のパワー、そして自身が持つザンバーの重さに振り回されるかの様にフェイトは再び吹き飛ばされる。 トーレのパワーとザンバーの重さにより、空中で振り回されているフェイトに、トドメと言わんばかりにインヒューレントスキル『ライドインパルス』を使用、 ソニックフォームとほぼ同等の高速移動で一瞬で間合いをつめ、右腕に生えるように展開してあるエネルギー刃『インパルスブレード』を袈裟に振り下ろす。 だが、フェイトも黙って攻撃を喰らうほど愚かではない、間合いが詰められた瞬間、体に力を入れバランスを一瞬で戻すと同時にフォームチェンジ、 その場から一瞬で退避し、トーレとの距離を再び広げた。 「・・・ソニックフォームですか、ですがその姿では・・・・・死にますよ?」 ソニックフォームへと姿を変えたフェイトを一瞥した後、トーレは彼女を睨み付けながら忠告するかのように呟く。 彼女の忠告、それが正しい事は忠告された本人であるフェイトが一番理解できていた。 今のフェイトの状態『ソニックフォーム』はスピードを極限まで高めた高速戦闘フォーム、だが、デメリットとして防御能力が殆どなく 攻撃を喰らえば大ダメージは必至、下手をすれば死ぬこともある。 それでも、このデメリットを補うほどの高速移動はこれまでに仲間の危機を何度も救い、強敵から幾多の勝利を自身に齎した。 だか今回は違う、今戦っている人物、彼女もまた高速移動を使用した戦闘を行う・・・・それも自分とほぼ同等のスピードで だがそれだけではない、今戦っている相手はパワー、技のキレ、そして戦闘経験、殆どにおいて自分を凌駕し、魔法に対する体制も備えている。 自分が唯一勝っているのは攻撃方法の多さのみ、スピードに関してはソニックフォームでようやく互角といった所だ。 正直自分がこの相手に勝てる可能性は限りなく低い、だが逃げることなど出来ない。背を向けた途端、自分は間違いなく切り裂かれるだろう。 否、逃げようなどとは思わない、傍から見れば勝てる可能性はほとんど無い戦いを行おうとする自分を馬鹿だと思うだろう だが自分が彼女を足止めしなければ・・・助けられる人達も助けられなくなる、戦っているなのは達にも危険が及ぶ・・・・・ならば 目の前の敵を見据え、ゆっくりとバルディッシュを構える。ザンバーでは獲物が大きいため、破壊力には劣るがサイズフォームに変形、少しでも小回りが効く武器に置き換える。 「・・・・・引きませんか・・・・ならば」 フェイトの行動、そして表情から続けると理解したトーレもまた、腿と足首、そして手首からインパルスブレードを発生させ構える。 彼女の事はドクターから聞いている、だが、捕獲命令などが出ていない以上目の前のいる少女は敵、倒すべき好敵手 「(・・・ん?『好敵手』か・・・・・ふっ、このような感情、チンクと戦って以来だな)」 目の前の少女を敵ではなく、好敵手と思ってしまった自分に対し不思議な気持ちになる。 そしてふと思ってしまう、もし目の前の少女が敵ではなく自分達の妹であったなら、共に高みを目指す事もできただろうと。 「まったく、クアットロの事を悪く言えんな・・・・余計な事を考えるなど・・・・」 相手は余計な事を考えながら戦えるほど甘い敵ではない、殺すつもりで挑まなければこちらが負ける可能性もある。内心で自重した後、顔を引きしめ頭を切り替える。 互いににらみ合い、それぞれ出方を伺う・・・そして 「はぁあああああああああ!!!」 「おぉおおおおおおおおお!!!」 互いの叫びと共に、自身の翼を羽ばたかせる・・・その直後、空には激突した時に生ずる激しい光と爆音が響き渡った。 『はぁ~い、トーレ姉様~元気ですかぁ~?』 突如目の前に開く空間モニター、其処に写っているのは眼鏡を掛けた女性、 何がそんなに楽しいのか、面白そうに笑いながらモニター越しに姉であるトーレを見つめている。 「お前の目は再調整が必要だ様だな・・・・この姿で元気と言えるか馬鹿者」 現在トーレは空を飛びながら空間モニターで会話をしている、だがその姿は酷い者だった。 戦闘用のスーツは所々裂け、左腕の手甲は粉々に砕けている、そして右肩から左腰辺りまで大きな袈裟の傷があり、スーツで隠されていた肌を大胆に露出させていた。 『あらあら?トーレ姉さまったら大胆!!これは録画物ですわ~』 「・・・・・後でストレートをくれてやる、変えの眼鏡を用意しておくのだな・・・・・で、クアットロ・・・守備は?」 このままクアットロの戯言に付き合っては話が進まないと結論付けたトーレは現状を聞く あの施設から離れてから、それなりに時間が経過している、聞かずとも、間違いなく全てが終っているであろう 『まぁ、結果から言えばトーレお姉さまが思っている通りですわ、こちらの被害は研究施設とガジェット数十機、研究資材云々とチンクちゃんの目・・・・・ですわね。 まぁ、収穫もありますわ、高い素質を持ったサンプルが二体、結果としては被害、収穫あわせてプラスマイナスゼロ・・・・いいえ、管理局の有名なおちびさんを再起不能にしたら プラスですわね、トーレ姉様の方は?』 「痛みわけといった所だ、相手のアバラを数本折ったしデバイスも破壊した、あれではもう戦えまい」 『あらあらもったいない、戦闘馬鹿・・・じゃなく、戦闘タイプのお姉さまと戦えるなんて、あの二人に匹敵するサンプルじゃないですか~、 回収用のガジェットを数体送りますね~』 「その必要は無い、おそらくもう仲間に回収されている筈だ、我々ももう構う必要は無い・・・・撤収するぞ」 一方的に通信を切った姉にクアットロは溜息を一つ、そして表情を一変し、つまらなそうな表情をしながら歩き出す。 「『仲間に回収されている筈』ですか・・・・アバラ数本にデバイス破壊、これだけすれば相手はただの人間、適度に痛めつければ拉致など簡単ですのに、 妙な所で甘いトーレ姉様・・・・・・・私はそんな所だけは大嫌いですわ」 姉であるトーレの強さはクアットロが一番良く知ってる、彼女もそんな強い姉の事は嫌いではない。だが、妙な所で『情け』や『フェア精神』など、 敵に塩を送る様な真似は好きになれない・・・むしろ反吐が出る。 「ドゥーエ姉様の様に、敵は敵、味方は味方ときっちり区別して殺してくれればいいのですけれどね・・・・」 誰に語りかけるわけでもない独り言をつぶやきながら、クアットロはその場からゆっくりと姿を消した。 新暦67年 地上本部・首都防衛隊の要であるゼスト隊がある調査の途中、消息を断った。 彼らが行っていたのはある『秘匿任務』、本来なら時間をかけて行う調査だったのだが、上からの突然の圧力により任務の中止も時間の問題だった。 それを怪しく感じたゼスト含む部下のクイント、メガーヌ達は調査を決行するが、その後彼らとの通信は突如途絶えた。 だが、彼らも天に見放されたわけではなかった、近くの次元世界でとある任務に当っていた時空航行艦アースラにクイントが送ったSOSメッセージが届いていたのだ。 現場に到着し、早速それぞれの役割を果そうと奮闘する魔道師達、だがPT事件や闇の書事件など、様々な事件を解決した彼らでも、 魔力結合・魔力効果発生を無効にするAAAランク魔法防御AMF『ANTI MAGILINK-FIELD』、そしてそれらを駆使し質量兵器で攻撃を行なう機動兵器ガジェット、 そして魔力とは異なるエネルギーを使用する戦闘機人の前には苦戦を強いられた。 その結果アースラ、ゼスト隊双方の武装局員の多くが負傷 ゼスト隊の隊長『ゼスト・グランガイツ』と隊員『メガーヌ・アルピーノ』は行方不明(生き残った隊員の証言、そして施設の崩壊などから死亡の可能性が高い) ゼスト隊隊員『クイント・ナカジマ』は意識不明の重傷、後に応援として駆けつけた湖の騎士により一命を取り留めるも、魔力を生み出すリンカーコアが消失、魔道師としての道を断たれる アースラ所属の魔道師『フェイト・T・ハラオウン』は打撲と骨折の重傷、デバイスのバルディッシュもまた、中枢以外無事な所が無いほどに大破 そして、アースラの応援として駆けつけた魔道師『高町なのは』は意識不明の重傷、一命は取り留めるも、入院生活を余儀なくされた。 それから8年後 第61管理世界『スプールス』 ミッドチルダの様な都会とは正反対の自然に満ち溢れた管理世界、ビルや道路など人口建造物は一切なく、純粋に自然の力により生えた草木で覆われた世界 其処では動物達が何不自由なく暮らし、人間もまた、スプールスの景色や動物と触れ合うため、この世界に訪れる。 そんなスプールスの中にある自然保護区間、其処には密猟者に狙われる希少動物や絶滅危惧種が多く存在する。 無論管理局もこの行為を見過ごす事はせずに自然保護隊を編成、自然保護区間にベースキャンプを張り、常に監視を行っていた。 現在は夜の11時、ベースキャンプの側にある丸太を置いただけの簡単な椅子に一人の女性が座っていた。 自然保護隊特有の服装の上から、休暇の時に購入したコートを羽織った女性『ミラ』は白い息をはきながら夜空を見上げていた。 季節としてはこの世界は今は冬に該当する。だからこそ、この時期の見張りは体にとても堪える、だからこそ自然と手をすり合わせた後、はく息で量掌を暖める。 だがこんな寒い夜だからこそ、冬の澄んだ空気は夜空の星をより一層輝かせてくれる。見慣れた人物でもこの景色には見惚れてしまう、ミラもまたその一人だった 「また星か・・・まぁ、気持ちはわかるけどね」 そんな彼女の後ろから二つのコーヒーカップを持った男性が歩いてくる、男性『タント』はミラの隣に座り、適度に砂糖が入ったコーヒーが満たされたカップを渡す。 彼女は軽くお礼を言った後、コーヒーを受取り早速口にした。コーヒーの温かさが体に染み渡り冷えた体を温めてくれる。 「・・・・・キャロもこの星を見てるのかなって思ってね・・・・・元気にしてるかしら?」 「まったく、最近手紙を貰ったばかりだろ?優しい上司や先輩と一緒に頑張ってるって、まぁ星に関しては否定するけどね、 此処より星が綺麗に見える次元世界なんて、早々見つかるもんじゃないさ・・・・・おっ、流れ星」 タントの言葉に、ミラはカップから口を離し空を見上げる。だが既に流れ星は流れた後、空には変らない満開の星空 だが直ぐに新たな流れ星は現われた。ミラは即座に願いを呟く、『キャロが元気でありますように』と・・・・・・だが 「・・・・おい、おかしくないか?」 一番最初に気が付いたのはタントだった、ミラが願いをかなえた流れ星、だがそれは消える事無く徐々に近づいてくる・・・・・・そして 「「うそ」」 二人の声が重なると同時に、その流れ星はベースキャンプの近くに落下した。 「・・・・・隕石かしら?」 「隕石だったらここら一帯はクレーターだ、動物は無論、俺達も無事じゃすまないさ」 「そうよね、落下の割にはたいした音も衝撃も無かったし、だったら人口物?密猟者の襲撃?」 「わからない・・・もうすぐ落下地点だ・・・気をつけろ」 隕石落下を目撃した二人は即座にベースキャンプの仲間に報告、そして直ぐに仲間数名を引き連れ調査に向かった。 悪戯、密猟者の仕業、謎の宇宙人、仲間の間では様々な憶測が飛び交うが、どれも予測であるため当てには出来ない。 だが隕石で無い以上、人口物の可能性が高い。誰かの悪戯で済めばいいが、こんな所で悪戯などをしても何の意味も無い。 「周囲の状況は?」 「放射線や有害残留物は一切関知されてないわ・・・・あるのは熱源・・・・温度からして生物のようね・・・でも一つだけ」 「そうか・・・・皆、・最悪戦闘になるかもしれない、気を引き締めて」 タントの言葉に皆自身の武器を持つ手に力をこめる。此処にいる全員は今まで戦闘などほとんど行ったことは無い、 無論密猟者とのいざこざもあったが、殆どの場合管理局がバックに付いている自分達を見た瞬間、さしたる抵抗もせずに捕まるため、打ち合いなどの戦闘は殆ど無かった だが今回は違う、相手は得体の知れない何かだ、密猟者とはわけが違う。 緊張からか、冬にも関わらず誰もが冷や汗を掻き、静けさから生唾を飲み込む音が大きく聞こえる。 そして、先頭のタントが立ち止まり後ろにいるミラ達に目を合わせる、それは『行くぞ』という意味を込めた視線 その視線に全員が頷き同意を示す、それを確認したタントは何度目かになる生唾を飲み込んだ後、目の前の茂みをそっと掻き分けた。 「・・・・傀儡兵か?」 第一目撃者であるタントが、落下物を見たときに口にした最初の言葉だった。 大きさからして一メートル強、白を強調した西洋の甲冑のような物を着た傀儡兵の様な物体が横たわっていた。 一度大声で呼んでみるがピクリとも動かない、試しにゆっくりとにじり寄り、デバイスの切っ先で突っついて見るがやはり反応はしなかった。 「(何だ?・・・・・機能が停止しているのか?)」 内心でつぶやきながらも目の前の物体を警戒しながら手招きをし、後ろで待機しているミラ達を呼んだ。 「傀儡兵・・・ではないようね、体温もあるし、生物みたいよ?」 「だが、見たことが無いな・・・・・こんな生き物、鎧の様な物を着ているから知性はあるようだが」 改めて周囲を確認したが、見つかったのは見たことの無い生物。失礼だとは思いながらも体を彼方此方触ってみると、 手や頬に当たる部分など、人肌の様な温かく柔らかい部分もあった。 そして口の様な部分からは息を吸ったり吐いたりする行為も見受けられる事から、 目の前の物体が『物』ではなく『者』だという事が結論付けられ、今は簡易の担架で寝かされている。 「管理局に問い合わせてみる必要があるわね・・・・・・見たことの無い知性のある生物である以上、次元漂流者の可能性もあるわ」 「わかった、だがもう夜も遅い、今夜はやめて明日にしよう・・・・・引き上げた!」 タントの合図で皆がその場から引き上げる、誰もが戦闘が起こらなかった事への安心感に満たされていた。 緊張からか全員が激務を終えたかのように疲れた顔をし、体を引きずる様にベースキャンプへと進む。 そんな中、ミラは担架で運ばれてる者へと改めて目を向けた。 見たことの無い生物、このような職についている以上興味がないと言えば嘘になる、 だからこそ、改めて眠っている彼『バーサルナイトガンダム』を見据え、小さく呟いた。 「・・・まるで騎士ね・・・目覚めても騎士らしく紳士であればいいけどね」 ほぼ同時刻 「・・・・・疲れた・・・・」 表情からして『もう疲れて動けません』と言いたげな表情をした女性が夜道を歩いていた。 女性用のスーツを見事に着こなした美女、すれ違う男性は通り過ぎた彼女の容姿を再び見ようと振り返る。 だが、当の女性はそんな男達を無視し、真っ直ぐに家へと歩みを進めていた、疲れた表情で 「・・・まったく・・・・毎度毎度あんな・・・・脳味噌と顔を合わせていると・・・・精神が参るわ」 彼女の呟きは決して冗談ではない、現に彼女は主に3つの脳味噌『管理局最高評議会』の世話的な役割を行っている。 だが常にメディカルチェックや情報管理、それらを脳が入った3つのカプセルの前で行っているため、主に体力よりも精神的な疲れが大きかった。 否、もしかしたら体力的な疲れもあるかもしれない、だが彼女には・・・・戦闘機人No.2『ドゥーエ』にとっては常人の疲れなど感じるほどの事でもない。 だが、元を正せば人間であるため、メンタル面までは戦闘機人といえども限界があった。 「家に帰ったら・・・・・部屋の掃除・・・・溜まった洗濯物・・・・ウーノに提出するレポート・・・・脳味噌達のメディカルチェックの結果・・・・・・地獄だわ」 考えるだけでも鬱になる、これではせっかく貰った休みも潰れれうだろう・・・・だが、どれも逃げることが出来ない物ばかり、 観念したかのように大きく溜息をついた後、歩みを速める、。少し手も家に早く付き、少しでも自由な時間を手に入れたいから。 そんな時であった、進路上右側に人だかりが出来ているのを見つけたのは 「人だかり?あそこは確か湖・・・・・だれか溺死でもしたのかしら?」 物騒な事を呟きながらも、どうせ通る道なのだと内心で自分自身に理由をつけたドゥーエは、人ごみの中へと足を踏み入れた。 人を書き分け、皆が注目する所を除く、其処で彼女が見たのは、局員と思われる人物数名が何かを調査している姿、 だが周囲には特に変った所は無い、何気なく自身の知覚器官を使用してみるが特に目立った所は無かった。 それでも局員がこうまでして調査を行っているのだ、何かあった筈、ためしに近くにいる男性に聞いてみることにした。 「すみません、此処で何かあったのですか?」 「あっ・・・・ああ、なんでも隕石が落ちたらしいですよ」 突然美女に話しかけられた男性は顔を真っ赤にし戸惑いながらも、此処で起こったことを話し始めた。 今から約1時間前、光の弾が此処に落ちた事、自分を含めた数名がいち早く現場にたどり着いたが、其処には何も無かった事、 ただの悪戯にしては手がこんでいるため、一応管理局が調査をしている事、男性はそれらを簡潔にまとめ、ドゥーエに説明をした。 「そうですか・・・おそらく悪戯でしょうね、ありがとうございます」 自分の知覚センサーにも全く反応は無かった、おそらく暇人による悪戯だろう。 そう結論付けたドゥーエは丁重にお礼を言い、その場から立ち去った。 人ごみを離れてから数分、もう直ぐ自分のマンションに付く距離まで差し掛かった時、突如近くの茂みから物音が聞こえた。 その音はゆっくりとこちらに近づいてくる、この辺りは住宅街なども無いため、その音は嫌でも大きく聞こえる。 「・・・はぁ、またかしら?」 ドゥーエは以前にもこのような自体に遭遇した事がある、その時現われたのは連続強姦魔であり、自分を強姦しようと襲い掛かってきた。 がたいの良い男のため、普通の女性ならさしたる抵抗も出来ずに犯されていただろう、だが相手が悪かった。 その男は翌日、早朝ジョギングを日課としている男性に斬殺体として発見される事となり、新聞の一面を飾ることとなった。 「ふっ・・・まぁいいわ、むしろいらっしゃい。いいストレスのはけ口になるから」 自身が敵と決め付ける時に見せる冷酷な表情で茂みを睨みつける、自然と舌なめずりをし、襲い掛かって来るであろう獲物を待ち構える 骨を片っ端から折ってやろうか、ピアシックネイルで切り刻んでやろうか、現われるであろう外的をどう料理するかを嬉しそうに考えながら獲物が来るのを待つ そして、等々茂みから音の正体が現われた・・・だが、茂みを掻き分け出て来たのは、強姦魔でもなければ変態でもなかった。 出て来たのは一メートル位の物体、傀儡兵に見えなくも無いが、知覚センサーで見る限りでは生物らしい。だが、このような生物は全く見たことが無い 全身ずぶ濡れのその生物は、ゆっくりとドゥーエの前まで歩く。意外な生物の出現に一瞬呆気に取られたが、直ぐに気持ちを切り替え、 何者か聞こうと口を開く、だがそれと同時にその生物は力尽き、ゆっくりと地面に倒れた。 「・・・・・さて、どうしましょうか?」 目の前で倒れている生物、無論そのまま無視して帰るのが利口だ、さっそくその考えを実行しようとするが、ふと考えてみる この生物は今まで見たことが無い、下手をすれば新種の可能性もある、もしかしたらあの隕石騒ぎの犯人はコイツかもしれない 「もしかしたらドクターですら知らない生物かもしれないわね・・・・・・このまま見捨てるのは勿体無いか、それに何気に可愛いじゃない」 そう結論付けたドゥーエは、一度周囲を確認した後その生物を背負い、自身のマンション目指して再び歩み始めた。 ほぼ同時刻 とある無人世界 それは兵器だった、遥か昔、王の武器として戦場を駆け巡り、自らが手を下した相手を自身の分身に、王の兵に作り変えた。 屍兵器と呼ばれた彼女達は戦場を自分達色に染め上げ、王の力を、そして自分達『マリアージュ』の力を敵に見せ付けていた。 だがそれも、突如現われた光の騎士により自分達マリアージュは全滅させられてしまう。 圧倒的な力の前に、無敵を誇っていた屍兵器は余りにも無力だった。 だが、全てが絶滅したわけではなかった、古代ベルカ・ガレアの王『イクスヴェリア』の側近の一人が、 無断で軍団長クラスのマリアージュを一体保存していたのだ。それは王のためではなく、自身の野心を実現する時の駒として利用するため、 だが、その側近の謀反は直ぐに発覚。結果、自身が保存したものと同型の軍団長クラスのマリアージュによって、 屍兵器の一体となる末路を辿ってしまい、光の騎士に消されてしまった・・・・・保存されたマリアージュをそのままにして。 だが遥かな時が過ぎ、マリアージュは突如目覚めた、自身の創造主であるイクスヴェリアの目覚めと共に。 彼女は探す、創造主であるイクスヴェリアを、自身と同じ軍団長クラスのマリアージュを生み出してもらうために・・・そしてその命を奪うために。 彼女の中では戦いは終わっていなかった、味方は主である側近のみ、それ以外は全てが敵、当時のベルカの戦を戦っていた魔道師や兵を同じ思考を今でも持っている。 だからこそ、謀反を起こそうとした側近が入力した命令も変る事は無かった、『イクスヴェリアの抹殺』という使命も忘れてはいなかった。 その使命の遂行はすぐにでも実行できる筈だった、自分が目覚めたのは本来は無人世界だったが其処は次元犯罪人に労働をさせる施設がある世界だった、 そのため犯罪者とはいえ人間のも多くいた・・・・目の前に材料がある以上、マリアージュのやることは決まっていた。 目に付く人間を殺し同じマリアージュにするという古代ベルカ時代では日常的に起こっていた行為。 結果、さしたる苦労もせずに数十対の兵隊マリアージュを手にすることが出来た。 そして、何処かの世界で目覚めたであろうイクスヴェリアを探すべく、多次元へと渡ろうとした・・・・・その時である、 突如時空を裂く様に現われた流れ星がマリアージュ達の近くに落下したのは。 「・・・・・索敵」 突然の出来事、普通の人間なら驚く事態も、マリアージュ達は冷静に現状を分析、直ぐに今後の行動選択に入る。 分析の結果、落下したのは魔力、体温からして何かしらの生物、だが人間で無い以上自分達マリアージュとして使用するのは不可能 そうなると限られた選択肢は少ない、否、一つしかない『組しない物は全てが抹殺対象』 「・・・・結論、対象の抹殺・・・・」 軍団長の呟きに、落下地点に一番近いマリアージュが攻撃を開始する、それぞれが両腕を刀や槍などに武装化し、落下してきたアンノウンへと攻撃を仕掛ける。 完璧な先制攻撃、直ぐに決着は付くだろう・・・・軍団長はそう考えていた。だが、その考えが間違っている事に彼女は気が付く、それ程時間を要せずに 「ふっ、早々面白い歓迎をしてくれるな、この世界は」 勝負は直ぐについた、マリアージュ達の完全な敗北と言う形で。 マリアージュは行動不能になると燃焼液に変化し自爆するという特性がある、だから死体等は残らない 今この場にいるのはアンノウンと、アンノウンに行動不能ギリギリまで痛めつけられ、今は首を握りつぶすかの勢いで掴まれている軍団長マリアージュのみ 今正に行動不能に陥りそうなマリアージュですら、何が起こったのかが理解できなかった。全ては一瞬、強大な魔力により先行していたマリアージュは蒸発 残りも吹き飛ばされ、切り裂かれ、焼かれ、潰された。 このまま使命を達成せずに終るのか・・・・マリアージュの中では既に結論が出ていた、だが、アンノウンの言葉が、彼女に別の選択肢を与える。 「さて・・・ふざけた歓迎の礼はせねばならんが・・・・・気が変った・・・貴様、我の下僕となれ」 突然のアンノウンの提案に、マリアージュは思考する 現状で勝てる可能性は0%、このまま機能停止するよりは、目の前のアンノウンの仮の部下となり行動を共にする方がまだ可能性はある。 「私にも使命があります・・・・・古代ベルカ・ガレアの王・イクスヴェリアの抹殺、その使命を破棄する事は出来ません」 「好きにしろ、我には興味はない。駒として貴様らを使えればそれで良い・・・・」 話は終わりといわんばかりにマリアージュを放す。突然戒めを解かれたため、尻餅をつき倒れるが、直ぐに立ち上がり破損した部分の自己修復を開始しようとする。 だが、それよ早くアンノウンは回復魔法『ミディアム』を施し、一瞬で彼女の怪我を完治させた。 「モタモタするな・・・・先ずは現状と此処が何処かを知りたい、教えろ」 「了解しました、ですが先ずは貴方を仮の主と認定、貴方の命令を聞く様にマリアージュの行動設定を変更しておきます・・・・・貴方のお名前をお聞かせください」 「名前か・・・・・・ふっ、奴が欠けている今の我では『神』とは名乗れんな・・・」 マリアージュを見据えアンノウンは叫ぶ、自身の名を、他次元世界にまで響くかの様に 「我が名は魔王!サタンガンダム!!」
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「大丈夫?」 追い詰められていた自分達を助けてくれた――そうして自分が追い詰められた――少女に駆け寄って 声をかけながら、エステル・ブライトは内心首を傾げていた。 面識の無い女の子だった。高町なのはという名前も今は知るべくも無い。 見た目十歳にも満たないだろう年齢。白い着衣も馴染みの無い、一風変わったデザインのもの。 聞くには何百年と封印されてきたはずのこの場所である。 今回の事件の関係者には到底思えないが、だからといってずっと昔からこの場所にいたという道理はありえない。 他にも、先程放った見たことも無い攻撃も気に掛かる。 導力魔法(オーバルアーツ)に似てはいるが、戦術オーブメントは見当たらない。違うのだろうか。 それら、幾つも湧いてくる疑問を意識の片隅まで追いやって、少女の顔を覗き込むと、 ぺたん。 「ちょ、ちょっと!?」 その途端にその場にへたり込んだ相手の様子に、エステルは思い切り泡を喰った。 自分も膝を落としてもう一度改めて様子を窺って、その憔悴した面に気が付く。 目端に浮かんだ涙と、小さく震えている細い肩。心の中に押し込めていたものが一気に噴出したのだろう。 もっとも―――今は気を抜かれるにはまだ早い状況なのだが。 「エステル!」 馴染み深い声に強く呼ばれて、はっと顔を上げる。 数歩前に立っているのは、黒い双剣を手にした黒髪の少年。ヨシュア・ブライト。エステルとは同い年の“おとうと”。 そして、ヨシュアが半身に立ちながら目線で指し示す先には、 彼に叩き落された腕の先を引き戻す機械獣―――《環の守護者》の姿があった。 じゃキん、と一々耳に響く音を立てて、切り離されていた爪が接ぎ合わされる。 掴んではめこむのではなく、だからといってワイヤーの類で引き戻すわけでなく。 自前で空中に浮かび上がって動くという出鱈目ぶりではあったが―――まぁ割と今更。 ―――機動端末として胴体部分と別個で行動・戦闘まで行ったことを思い返せば、驚くことでもない。 「―――来る!」 警告の声があがるのと同時にトロイメライの頭部装甲がスライドし、現れた四連装の砲門が火を噴いた。 立て続けに吐き出された砲弾が放物線を描き、三人の立つ位置めがけて殺到する。 咄嗟にエステルは少女の身体を抱き寄せると、その場から大きく跳び退った。 地面に触れた砲弾が爆裂し、巻き起こった爆風が髪をなぶる。 着地。素早く自分とは別方向に跳んだヨシュアを目の隅で確認し、抱えた少女を床に降ろすと、 「走るわよ!」 さらにその手をとってその場から駆け出した。 なおも撃ち込まれる砲撃。胸部からのミサイル攻撃まで加えたそれが、追い縋る様に二人の走るすぐ後ろで爆発していく。 出せる限りの全力、掛け値なしの全力疾走に息は瞬く間に上がっていた。 後ろ手に手を繋いだ少女は時折足をもつれさせかけながらも必死で引き摺られないようについてきている。 あまり運動の類は得意ではないのか、加えて年齢による体格差も考えれば無理からぬところであったが、 それを気遣って足を緩める余裕はあいにくと無い。 止めろ止まれと訴える足を無理矢理走らせながら、どうにか状況を窺う。 不意の介入で束の間の休息こそ得たものの、もとより限界寸前の体力は底を付くには遠くなかった。 戦術オーブメントを見れば先程の爪の一撃を止めるのに使ったアースガード ――岩壁を巡らせ、敵の攻撃を一度だけ無力化するアーツ――で完全にエネルギーを切らしている。 もとよりこの走りっぱなしの状況では、他の行動は取ろうにも取れないところがあったが。 (マズ……) 連戦に次ぐ連戦を経てきたことを思えば、それも止むを得ない状況と言えたが、 こうなる前にどうにか対処出来なかったことをエステルは呪った。 この場に居合わせるほかの仲間達も状況は大差無いはずだ。アレと真っ向から打ち合うのは間違いなく手に余るし、 アーツにしてもあの装甲に有効打となる水準のものを放つには一度導力を補充するのは避けられず、 加えてアーツの駆動にそれなりの時間を要することになる。そしてそれを許すほどこの敵は甘い相手ではないのだ。 あとは――――。 ぎゃいん―――――――ばぁん!! 「え…?」 「あ」 視界の片隅で僅かに捉えた一閃がそんな思索を不意に打ち切った。 研ぎ澄まされた金の月輪が宙を舞い、トロイメライの頭部で炸裂する。 「……させんっ!!」 体を傾がせた機械獣を鋭く見据え決然とそう言い放ったのは、エステルにとって思いもよらない人物だった。 年の頃は三十半ばの手前ほどか。黒い軍服を纏い、手には朱塗りの鞘に納めた一振りの太刀を持った青年である。 「た、大佐!?」 ヨシュアも同感なのだろう。彼もまた、呆気にとられた声を上げていた。 さもあらん。アラン・リシャール大佐。彼が行おうとしていたことを食い止めにきた自分たちを、何故助けるのか。 「ここは私が引き受ける。…君達はここから逃げたまえ!」 「で、でも!」 「君達は最早限界だろう。私のほうはもう動けるようになった。――時間を稼ぐくらいのことは出来る!」 早口にそう言い捨て、巨体目掛けて踏み込んでいく。 対するトロイメライも度重なる闖入に苛立ったのか、リシャールに対して正面に向きあっていた。 ごうっ―――ばきゃっ!! 繰り出される剛腕。空をうねらせ、大岩をも打ち砕く一撃は、しかし標的を捉えず空しく床を穿っただけだった。 その影から躍り出る黒い軍服。鋼爪の軌道を正確に見切ったリシャールが、その身を深く沈めさらに加速することで、 放たれた一撃を掠らせもせずに掻い潜ってのけたのである。 結果、双方の間合いは半ば眼前にまで詰まっていた。 「はぁっ!!」 跳躍。そして鞘走る銀光。 見目鮮やかに煌くそれが白い装甲に吸い込まれ、さらにトロイメライの体躯を揺るがせる。 しゃ、がいんっ! 先制の、そして渾身の一太刀。しかしそれを放ってなお、剣戟は緩まない。 閃く白刃が立て続けに放たれ、そのどれもが狙い過たず軌跡を刻む。 これが人相手であったなら、受けた者は瞬く間に視界を覆うほどの血煙を上げて、そして絶命したに違いない。 対して、懐に入られ、それを振り払おうと荒れ狂う腕は何れも空を斬っていた。 円を描くような体捌きから放たれた剣閃で、脇を過ぎ去った爪の横っ面を引っ叩き、 或いは跳んでかわした勢いのまま腕上を駆け抜け肉迫し、その顔面に迅雷の如き太刀行きを走らせる。 「…す、凄い」 その様を見るエステルの声には、紛れも無い感嘆の念が込められていた。 実際、武芸に覚えがある者が見れば、大半はその太刀捌きにも足運びにも魅入られるに違いない。 覚えが無い者であろうとも、人一人が自身を遥かに上回る異形の巨体を圧倒するかといった様には心を躍らせるだろう。 「でも…」 だが、幾太刀斬撃を浴びたところで、トロイメライの巨躯は小揺るぎこそすれ動じない。 対する青年の動きには、時を経るにつれて僅かずつではあるものの、鈍り、揺らぎが見え始めていた。 彼もまた、つい先ほどまでの自分たちと状況は変わらないということだ。 圧倒的な攻撃力や耐久力、持久力の差。それを前にして出来ることは言葉通り『時間稼ぎ』でしかなく、いずれ追い込まれ屠られる。 言うなれば、いずれ落ちるのが確定した綱渡りも同然である。その当人がそれを理解していないわけが無く、 「何をしている!早く――――」 それでいてなお、「行け」と告げる声を、染み入る様に澄んだ音が遮った。 しゃあああぁぁぁん。 「え」 「な…」 床に灯る桜火。幾重もの円と二つの正方形、それに見たことの無い奇妙な文様が描く魔法陣。ぎょっとして、その場から数歩退く。 その中心に立つのはすぐ傍らの白い服の少女。その面差しに浮かぶのは、大きな恐れと、それを上回る強い意志だった。 掲げる両手。灯る蛍火。それは術者の魔力に呼応して、みるみるうちに膨れ上がる。先の一撃の比ではない。抱えきれない、という表現ですら足りない。 少女の半身を覆い隠すほどにまでに成長した光球は、破裂間際の風船を思わせるように張り詰めていた。 理解出来ないものであっても、それが解き放たれればどれほどの力を持つのか、漠然となら想像するのは難くない。 だが―――。 果たしてそれが起死回生の一手と成りうるのか、それは術者たる少女―――なのはにとっても分からなかった。 なのはの十八番にして、手持ちの魔法の中では二番目に位置する威力の魔法ではある。 だが、相手はシューターの直撃を何事も無く耐えた化け物である。一撃で倒せる保証など出来るものではない。 そして、倒せなければ逆に倒される―――死ぬのは自分のほうである。 それは嫌だ、と思う。ここから逃げ出してしまいたくなる。しかし、それは全力で心の奥底に押し込めた。 かつて聞いた父の言葉。『助けを求めている人が居て、自分にその力があるのなら助けなくちゃいけない』。 自分もまたそのようにあろうと思うそれに、恥じることが無いように。 かつての失敗。助けられるはずの人を助けられなくて、後悔をすることが無いように。 決意で心を強く固め、術式を進めていく。球に架かる環状魔法陣。同様のものをその前にも重ねていく。ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。 集束に告ぐ集束。一点突破による貫通を狙わなくては、あの装甲は貫けない。 「おおおぉおぉぉぉぉぉっ!!」 が、ぎぃ―――――キン。 黒服の男の一刀。閃光もかくや、といわんばかりの居合いが傀儡兵の顎――といっても口は無いが――を強烈にかち上げる。 宙に舞う銀。耐え切れずに刀身が折れ飛ぶのは、どれほどの衝撃だったのか。白い巨体もまたその上体を大きく仰け反らしていた。 (―――今!!) あちらもまた自分を脅威と認識していたのか、いつの間にやら正面に向き直っていた。その上で胴体ががら空き――――絶対の、好機。 「ディバイイイイイイィィイィン……バス、タ――――――――――――――――ッッッ!!!!」 弾ける光球。輝きが堰を切って迸る。 祝聖の砲火。本来大きく荒れ狂うはずのそれは真っ直ぐに宙に線を引き、 ――――寸分の迷いも無く《環の守護者》を捉え、その腹の砲門をブチ貫いた。 沈黙。 誰もが固唾を呑み、或いは呆然と魅入られていた。 どてっ腹に見事に開いた風穴。動きを止めたトロイメライに。 ぼん。 静寂を破ったのは、そんな破裂音。 ぼん、ぱん、ぼ、どどどどん。 開いた風穴の周りに散る火花が誘爆しているのか、ところどころからささやかな爆発音を響かせ、煙を上げる。 自壊するのは遠くあるまい。内側からの爆発のためか、それまで鉄壁の守りを誇った装甲も、ところどころ歪みを見せ始めていた。 ―――――だが、それでいてなお。白い龍機は動くのだ。 ギン、と音を立てて灯る双眼。突きつけるように伸ばされたのは、左の青い爪。 自分に向けられたそれに言い知れぬ予感を覚え、なのははそこから離れようと―――して、出来なかった。 (っ!!―――バインド!?) 視覚に映るものは何も無いのに、縫い付けられたようにその場から動けない。歩いては勿論、飛行魔法類による機動さえも不可能だった。 床を踏んでいた足が宙を蹴る。目に見えない何かに縛られたまま、ふわりと身体が浮かんでいた。 数メートルの高さへと持ち上げられ止まってしまえば、手足を振り回したところでどれも虚しく空気を掻くばかり。 真っ直ぐに指した腕が下がり、腰溜めに構えられる。それになのはが感じたのは今日一番の恐怖と戦慄だった。 尻を引っ叩かれた馬のように、出来る限りのスピードで防御陣を展開する。残っている魔力を片っ端から注ぎ込んだ、最高強度のラウンドシールド。 かの千の雷槍を受けてさえ罅も歪みも生まないであろう光の盾を、しかし解き放たれた死の一撃は粉々に打ち砕く。 「――――――――!」 拮抗は僅かな間。魔力の守りを破って、桁外れの熱力が襲い掛かる。 上がった悲鳴さえ、殺到する衝撃と灼熱に呑まれて消えた。意識が途切れなかったのは幸運だっただろう。 緩やかな放物線を描いて落下。生身で落ちれば馬鹿にならない距離と高さ。 地面に叩きつけられる紙一重で立て直し地面に叩きつけられずに済んだのは、奇跡と言えたかもしれなかった。 全身を経験したことのない痛みが埋め尽くす。制服はその大半が一瞬で焼け落ちており、全身に火傷を負っていた。 短時間ながら、シールドでかなりの威力を減衰させてなおこれである。守りが無かったら子供一人、四肢くらいなら消し炭になったかもしれない。 痛覚以外の感覚全てが遠い。熱ささえ感じない。思考は纏まり無く、繋ぎ止めた意識もところどころ切れては繋がるのを繰り返す。 音が光が遠ざかる。視界は暗く閉ざされ、聞こえる音も言葉として伝わらなくなっていく、絶望と諦念に染まる世界のなかで、 「やれやれ…。諦めなければ必ずや勝機は見える―――。そう教えたことを忘れたか?」 その言葉は、何故かはっきりと耳に届いた。 心の闇が瞬く間に晴れていく。聞いたことも無い声なのに、何故か安堵せずには居られない。 どんな窮地でも、誰であっても絶対に安心出来る、大海のように大きく全てを包み込むような存在感。自分の父にだって無いそれがその声には在った。 傍らを何かが駆け抜けて行く。流れる風。霞んだ目で見たのは、断ち切られて宙を舞う、傀儡兵の赤い腕。 その光景にもう大丈夫だということを理解して、なのはは掴んでいた意識を手放したのだった。 前へ 目次へ 次へ
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赤王こと、ネロ・クラウディウスが花嫁姿となって登場した★5セイバー。通称 嫁王。 ステータスはATK寄り。★5セイバーとしてATKが両儀式、アルトリアに次ぎ、紅閻魔と並んでワースト3位タイ。HPは平均的。 カード構成は赤王と同じだが、N/Aが適正値0.54から0.7とかなり高めに設定されておりNP効率が高い。 クラススキルは赤王と共通で「対魔力 C」「騎乗 B」。 属性は混沌・花嫁・人。善・悪・中庸や狂・夏にも属さない性格で性格対象のバフ・特攻・制限などを受けない。 特性は赤王と共通(〔ローマ〕、〔アルトリア顔〕、〔王〕)。 スキル いずれも味方単体対象で3T持続のスキルで統一されている。 どれも味方指定なのでサポートに徹するのもよし、自身に付与してアタッカーになるのも良しなので自由な立ち回りが出来る。 全てのスキルを自身に使用しても十二分に強いので、サポート役と決め付けずに時には自身がアタッカーとしてガンガン攻撃していくことも重要。 どのスキルも同系列の効果を持つ他のスキルと比較しても、倍率が高めなのも見逃せない。 これらを任意の味方に使い分けられると考えると、その利便性は推して知るべし。 【スキル1】天に星を A → EX CT 9-7 NP獲得量を大幅に引き上げるスキル。 最大で「黄金律 B」相当の倍率でNP獲得量をアップできる。 強化クエストをクリアすることで、更に最大30%のNPチャージが追加される。 より直接的な宝具発動の補助が可能になった。宝具でNP回収が見込めるサーヴァントに使用するとより効果的。 効果の伸び幅は控えめだが、CTの長さがネックになる場合が多いのでスキル育成は優先的に行いたい。 【スキル2】地に花を A CT 8-6 攻撃力を底上げし、スター発生率を上昇させるスキル。 単体付与の倍率としては「死なずのマグス」に次ぐ高倍率。 3T持続バフとしても「嗜虐のカリスマ」等の二重カリスマ系スキルとのCT・倍率の中間になっている。 スター発生率バフとしても最大50%で効果が期待できる倍率。自身のHit数は少ないので恩恵は大きくないが、多段Hit宝具持ちサーヴァントに付与すると大量のスターを獲得できる。 【スキル3】人に愛を A → EX CT 7-5 防御力を上昇させ、尚且つHPを回復させるスキル。 最大でHP3000、防御力20%と倍率としては並程度だが、CT最短5Tで回転させられるため場持ちを向上させられる。 2021年3月24日実装の強化クエストにより、〔天〕属性特攻20-30%(3T)が追加された。 敵は選ぶが、全体の約1/3が対象であるため役に立つ機会は多い。 スキル2と合わせて合計最大76%バフを自身はもちろん味方へも付与することも可能になる。 + 〔天の力を持つ敵〕特性持ち一覧 Class Rare Name 剣 5 ディオスクロイ 伊吹童子 4 ラーマ 鈴鹿御前 カルナ〔サンタ〕 弓 5 ギルガメッシュ オリオン アルジュナ イシュタル 4 クロエ・フォン・アインツベルン ケイローン アシュヴァッターマン 3 エウリュアレ ダビデ 子ギル 槍 5 カルナ ブリュンヒルデ アルトリア・ペンドラゴン 玉藻の前〔ランサー〕 エルキドゥ ロムルス=クィリヌス ヴリトラ 4 アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 フィン・マックール 源頼光 パールヴァティー 哪吒 ワルキューレ 3 クー・フーリン クー・フーリン〔プロトタイプ〕 騎 5 オジマンディアス ケツァル・コアトル エウロペ ネモ 4 イシュタル〔ライダー〕 術 5 玉藻の前 スカサハ=スカディ 4 アイリスフィール〔天の衣〕 オケアノスのキャスター 3 クー・フーリン 殺 5 カーマ 4 ステンノ ニトクリス〔アサシン〕 狂 5 源頼光 アルジュナ〔オルタ〕 4 ヘラクレス ブリュンヒルデ 裁 5 アルトリア・ペンドラゴン 4 ケツァル・コアトル〔サンバ/サンタ〕 アストライア 讐 5 カーマ 月 5 大いなる石像神 分 5 シトナイ エネミー 手、扉、ゴースト系、デーモン、ホムンクルス、ヘルタースケルター系、ゴーレム系、人形系、本系、自動防衛装置、魔神柱、ノブ系、スノーマン系、マジカルステッキ、ラフム、グガランナ、黒武者、量産型メカエリチャン、雷石系、ヘブンズフィール・ミミクリー、空想樹ソンブレロ、空想樹ソンブレロの種子、イースウルヴル、イースガルム、ワルキューレ、女中、ありがたい石像、マハーナーガ、ウッチャイヒシュラヴァス、ドゥン、ガルダ、サラマー、傀儡兵、多多益善号、ダンシングコイン、タロス、ポセイドンコア、広域殲滅兵器、アフロディーテ、デメテル、ゼウス、対人殲滅兵器、お手伝い人形、埴輪ノッブ、不可視の敵意、敵艦アルファ、亜種空想樹の種子、羅刹王・髑髏烏帽子蘆屋道満、超ベイビィカレン、祭神ケルヌンノス、ノリッジの厄災、ありがたい黄金像 宝具「 星馳せる終幕の薔薇 (ファクス・カエレスティス)」 Arts単体の超強力な攻撃+やけど、クリティカル発生率ダウン、防御ダウンの追加効果。 デバフ効果はどれも5Tという長さをもつことから持久戦にも長けている。 安定して効果を発揮する防御ダウンもさることながら、クリティカル発生率ダウンが中々に有用。 高難度のボスだとクリティカルワンパンで事故死、などと言うことがままあるので、クリティカルによる事故死の発生率を抑えてくれるのは、主に耐久で非常に助かる。 17/04/19に念願の宝具強化イベントが実装され、宝具の威力が上がったと共に宝具に付属していたやけどの効果値も上昇した。 これにより、ネロ・ブライドの弱点であった「自分自身の打点は決して高くなく、自身をアタッカーとして運用する場合はいささか物足りない」と言う点がある程度克服された。 おかげで元々高かった運用の自由度も向上し、今まで以上に状況を選ばない万能サーヴァントとして花開いたと言えるだろう。 総評 サポートに回っても良し、自分が暴れても良しの万能サーヴァントであるため、花嫁としてマスターの愛にしっかり応えてくれるはずだ。 アタッカーとサポーターのどちらでも活躍が期待できるが、その器用さ故に雑な運用では器用貧乏な立ち回りになりやすい点には注意しておきたい。そのため、採用する際は役割をはっきりさせることが望ましい。 「天に星を」と「地に花を」はCTが若干長めなのがネックだが、それに見合う使い勝手の良さを誇る。 どれも優秀なので出来る限りスキル強化しておきたい処だが、後半からの指定アイテムの要求の厳しさがたまにキズ。 そこはキャラへの愛情でカバーしてあげよう。
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Last Update 2009-08-06 20 50 24 (Thu) 重複クエと呼ばれ、+2Lv差、合計15回になるまで1日に何回も実施可能。報酬のおみくじで様々なアイテムを入手可能。 発生Lv 推薦Lv 連続 種類 クエスト名 地名 NPC 内容 難度 報酬 EXP 名声 12 12 反乱 反乱平定・イタチ 河北 冀州城 始報 趙鐸 ・収集 イタチの戦利品x8(Lv11 イタチ) 1 - 1700 - 13 13 反乱 反乱平定・黒山の暴徒 河北 冀州城 始報 趙鐸 ・収集 黒山の暴徒戦利品x8(Lv13 黒山の暴徒) 1 - 1900 - 14 14 反乱 反乱平定・黄巾守備兵(重複) 河北 冀州城 始報 趙鐸 ・収集 黄巾守備兵の戦利品x8(Lv14 黄巾守備兵) 1 - 2000 - 16 16 反乱 征伐・ガラガラヘビ(重複) 西涼 出関道 始報 呂献 ・収集 ガラガラヘビの戦利品x10(Lv16 ガラガラヘビ) 1 封筒甲(おみくじ) 3200 - 16 16 反乱 征伐・雄蜂(重複) 西涼 出関道 始報 呂献 ・収集 雄蜂の戦利品x10(Lv16 雄蜂) 1 封筒甲(おみくじ) 3200 - 16 反乱 [詩経]を借りて読む-1時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 春秋筆x1(南極子NPC 宝箱クエの報酬) 1 [詩経]:1時間有効 - - 16 反乱 [尚書]を借りて読む-2時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 春秋筆x2(南極子NPC 宝箱クエの報酬) 1 [尚書]:2時間有効 - - 16 反乱 [楽経]を借りて読む-3時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 春秋筆x3(南極子NPC 宝箱クエの報酬) 1 [楽経]:3時間有効 - - 16 反乱 [儀礼]を借りて読む-4時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 春秋筆x4(南極子NPC 宝箱クエの報酬) 1 [儀礼]:4時間有効 - - 16 反乱 [易経]を借りて読む-5時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 春秋筆x5(南極子NPC 宝箱クエの報酬) 1 [易経]:5時間有効 - - 16 反乱 [詩経]を借りて読む-6時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 春秋筆x6(南極子NPC 宝箱クエの報酬) 1 [春秋]:6時間有効 - - 16 反乱 [孫子兵法]を借りる-1時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 道理尺x1 1 [孫子兵法]:1時間 - - 16 反乱 [将苑]を借りる-6時間 関中 長安城 始報 曹植 ・収集 道理尺x6 1 [将苑]:6時間 - - 17 17 反乱 征伐・女王蜂(重複) 西涼 出関道 始報 呂献 ・収集 女王蜂戦利品x10(Lv17 女王蜂) 1 封筒甲(おみくじ) 3300 - 18 18 反乱 征伐・密林の暗殺者(重複) 西涼 東要塞 始報 高章 ・収集 密林の暗殺者の戦利品x10(Lv18 密林の暗殺者) 1 封筒甲(おみくじ) 3500 - 18 18 反乱 征伐・氏族戦士(重複) 西涼 東要塞 始報 高章 ・収集 氏族戦士の戦利品x10(Lv18 氏族戦士) 1 封筒甲(おみくじ) 3500 - 19 19 反乱 征伐・氏族兵士(重複) 西涼 東要塞 始報 高章 ・収集 氏族兵士の戦利品x10(Lv19 氏族兵士) 1 封筒甲(おみくじ) 3600 - 19 19 反乱 征伐・暗殺者・隼(重複) 西涼 東要塞 始報 高章 ・収集 暗殺者・隼の戦利品x10(Lv19 暗殺者・隼) 1 封筒甲(おみくじ) 3600 - 20 20 反乱 征伐・羌兵法師(重複) 西涼 涼州城 始報 陳禄 ・収集 羌兵法師の戦利品x10(Lv20 羌兵法師) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 3700 - 20 20 反乱 征伐・荒野ハゲワシ(重複) 西涼 東要塞 始報 高章 ・収集 荒野ハゲワシの戦利品x10(Lv20 荒野ハゲワシ) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 3700 - 20 20 反乱 征伐・荒野の馬賊(重複) 西涼 東要塞 始報 高章 ・収集 荒野の馬賊の戦利品x10(Lv20 荒野の馬賊) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 3700 - 21 21 反乱 征伐・西原馬賊(重複) 西涼 涼州城 始報 陳禄 ・収集 西原馬賊の戦利品x10(Lv21 西原馬賊) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 3900 - 21 21 反乱 征伐・羌族偵察兵(重複) 西涼 涼州城 始報 陳禄 ・収集 羌族偵察兵の戦利品x10(Lv21 羌族偵察兵) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 3900 - 22 22 反乱 征伐・東原馬賊(重複) 西涼 涼州城 始報 陳禄 ・収集 東原馬賊の戦利品x10(Lv22 東原馬賊) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4000 - 23 23 反乱 征伐・巨石坂の馬賊(重複) 西涼 涼州城 始報 陳禄 ・収集 巨石坂の馬賊の戦利品x10(Lv23 巨石坂の馬賊) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4200 - 23 23 反乱 征伐・焼当羌族番兵(重複) 西涼 冀城街 始報 候慶 ・収集 焼当羌族番兵の戦利品x12(Lv23 焼当羌族番兵) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4200 - 24 24 反乱 征伐・焼当羌族番兵(重複) 西涼 冀城街 始報 候慶 ・収集 羌族精鋭兵の戦利品x12(Lv24 羌族精鋭兵) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4300 - 25 25 反乱 征伐・西蜀反逆兵(重複) 西涼 冀城街 始報 候慶 ・収集 西蜀反逆兵の戦利品x12(Lv25 西蜀反逆兵) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4500 - 25 25 反乱 征伐・玉門の盗賊(重複) 西涼 冀城街 始報 候慶 ・収集 玉門の盗賊の戦利品x12(Lv25 玉門の盗賊) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4500 - 25 25 反乱 征伐・雄ギツネ(重複) 西涼 長寧・厩 始報 栄邦 ・収集 雄ギツネの戦利品x12(Lv25 雄ギツネ) 1 八卦の筒・乙(おみくじ) 4500 - 26 26 反乱 征伐・破壊僧・戦(重複) 西涼 長寧・厩 始報 栄邦 ・収集 破壊僧・戦の戦利品x12(Lv26 破壊僧・戦) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 4700 - 26 26 反乱 征伐・雌ギツネ(重複) 西涼 長寧・厩 始報 栄邦 ・収集 雌ギツネの戦利品x12(Lv26 雌ギツネ) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 4700 - 27 27 反乱 征伐・破壊僧・呪(重複) 西涼 長寧・厩 始報 栄邦 ・収集 破壊僧・呪の戦利品x12(Lv27 破壊僧・呪) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 4800 - 27 27 反乱 征伐・火影ヒヒ(重複) 西涼 長寧・厩 始報 栄邦 ・収集 火影ヒヒの戦利品x12(Lv27 火影ヒヒ) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 4800 - 27 27 反乱 征伐・火影トカゲ(重複) 西涼 長寧・厩 始報 栄邦 ・収集 火影トカゲの戦利品x12(Lv27 火影トカゲ) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 4800 - 28 28 反乱 征伐・西蜀逃亡兵(重複) 巴蜀 落鳳坡 始報 袁韋 ・収集 西蜀逃亡兵の戦利品x15(Lv28 西蜀逃亡兵) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 5800 - 28 28 反乱 征伐・西蜀残兵(重複) 巴蜀 落鳳坡 始報 袁韋 ・収集 西蜀残兵の戦利品x15(Lv28 西蜀残兵) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 5800 - 29 29 反乱 征伐・大トカゲ(重複) 巴蜀 落鳳坡 始報 袁韋 ・収集 大トカゲの戦利品x15(Lv29 大トカゲ) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 6000 - 29 29 反乱 征伐・西蜀敗残兵(重複) 巴蜀 落鳳坡 始報 袁韋 ・収集 西蜀敗残兵の戦利品x15(Lv29 西蜀敗残兵) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 6000 - 29 29 反乱 征伐・西蜀兵くずれ(重複) 巴蜀 落鳳坡 始報 袁韋 ・収集 西蜀兵くずれの戦利品x15(Lv29 西蜀兵くずれ) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 6000 - 30 30 反乱 征伐・渓谷洞窟怪力兵(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 渓谷洞窟怪力兵の戦利品x15(Lv30 渓谷洞窟怪力兵) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 6200 - 30 30 反乱 征伐・渓谷洞窟見張り兵(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 渓谷洞窟見張り兵の戦利品x15(Lv30 渓谷洞窟見張り兵) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 6200 - 30 30 反乱 征伐・荒地ヤマイヌ(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 荒地ヤマイヌの戦利品x15(Lv30 荒地ヤマイヌ) 1 八卦の筒・丙(おみくじ) 6200 - 31 31 反乱 征伐・渓谷洞窟戦士(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 渓谷洞窟戦士の戦利品x15(Lv31 渓谷洞窟戦士) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6300 - 31 31 反乱 征伐・渓谷ヤマイヌ(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 渓谷ヤマイヌの戦利品x15(Lv31 渓谷ヤマイヌ) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6300 - 32 32 反乱 征伐・五斗米教信者(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 五斗米教信者の戦利品x15(Lv31 五斗米教信者) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6500 - 32 32 反乱 征伐・五斗米教祭者(重複) 巴蜀 五丁壮士の塚 始報 田初 ・収集 の戦利品五斗米教祭者x15(Lv32 五斗米教祭者) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6500 - 32 32 反乱 征伐・青眼ザル(重複) 巴蜀 太平・厩 始報 高奉 ・収集 青眼ザルの戦利品x15(Lv32 青眼ザル) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6500 - 32 32 反乱 征伐・アルマジロ(重複) 巴蜀 太平・厩 始報 高奉 ・収集 アルマジロの戦利品x15(Lv32 アルマジロ) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6500 - 32 32 反乱 征伐・五斗米教の民(重複) 巴蜀 太平・厩 始報 高奉 ・収集 五斗米教の民の戦利品x15(Lv32 五斗米教の民) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6500 - 33 33 反乱 征伐・赤眼ザル(重複) 巴蜀 太平・厩 始報 高奉 ・収集 赤眼ザルの戦利品x15(Lv33 赤眼ザル) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6700 - 33 33 反乱 征伐・牙大トカゲ(重複) 巴蜀 太平・厩 始報 高奉 ・収集 牙大トカゲの戦利品x15(Lv33 牙大トカゲ) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6700 - 34 34 反乱 征伐・大カマキリ(重複) 巴蜀 綿竹関 始報 公孫業 ・収集 大カマキリの戦利品x15(Lv34 大カマキリ) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6900 - 34 34 反乱 征伐・竹海の伏兵(重複) 巴蜀 綿竹関 始報 公孫業 ・収集 竹海の伏兵の戦利品x15(Lv34 竹海の伏兵) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6900 - 34 34 反乱 征伐・竹海の刺客(重複) 巴蜀 綿竹関 始報 公孫業 ・収集 竹海の刺客の戦利品x15(Lv34 竹海の刺客) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 6900 - 35 35 反乱 征伐・暗殺者・暗(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 暗殺者・暗の戦利品x15(Lv35 暗殺者・暗) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 7100 - 35 35 反乱 征伐・蛮族オオカミ兵(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 蛮族オオカミ兵の戦利品x15(Lv35 蛮族オオカミ兵) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 7100 - 35 35 反乱 征伐・蛮族イノシシ兵(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 蛮族イノシシ兵の戦利品x15(Lv35 蛮族イノシシ兵) 1 八卦の筒・丁(おみくじ) 7100 - 36 36 反乱 征伐・蛮族騎兵(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 蛮族騎兵の戦利品x15(Lv36 蛮族騎兵) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7300 - 36 36 反乱 征伐・士族の長(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 士族の長の戦利品x15(Lv36 士族の長) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7300 - 36 36 反乱 征伐・藪大カマキリ(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 藪大カマキリの戦利品x15(Lv36 藪大カマキリ) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7300 - 37 36 反乱 征伐・建寧兵(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 建寧兵の戦利品x(Lv36 建寧兵) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7300 - 37 37 反乱 征伐・士族私兵(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 士族私兵の戦利品x15(Lv37 士族私兵) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7500 - 37 37 反乱 征伐・士族暴徒(重複) 巴蜀 成都城 始報 厳尚 ・収集 士族暴徒の戦利品x15(Lv37 士族暴徒) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7500 - 37 37 反乱 征伐・建寧精鋭兵(重複) 巴蜀 盧津関 始報 馬悠 ・収集 建寧精鋭兵の戦利品x15(Lv37 建寧精鋭兵) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7500 - 37 37 反乱 征伐・建寧兵長(重複) 巴蜀 盧津関 始報 馬悠 ・収集 建寧兵長の戦利品x15(Lv37 建寧兵長) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7500 - 38 38 反乱 征伐・人食いアサガオ(重複) 南蛮 馬援の祠 始報 馬亭 ・収集 人食いアサガオの戦利品x15(Lv38 人食いアサガオ) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7600 - 38 38 反乱 征伐・猛毒アサガオ(重複) 南蛮 馬援の祠 始報 馬亭 ・収集 猛毒アサガオの戦利品x15(Lv38 猛毒アサガオ) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7600 - 39 39 反乱 征伐・南中採石商(重複) 南蛮 馬援の祠 始報 馬亭 ・収集 南中採石商の戦利品x15(Lv39 南中採石商) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7800 - 39 39 反乱 征伐・南中用心棒(重複) 南蛮 馬援の祠 始報 馬亭 ・収集 南中用心棒の戦利品x15(Lv39 南中用心棒) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7800 - 39 39 反乱 征伐・南中漁師(重複) 南蛮 馬援の祠 始報 馬亭 ・収集 南中漁師の戦利品x15(Lv39 南中漁師) 1 八卦の筒・戊(おみくじ) 7800 - 40 40 反乱 征伐・人食いワニ(重複) 南蛮 南中城 始報 韓昱 ・収集 人食いワニの戦利品x18(Lv40 人食いワニ) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 9600 - 40 40 反乱 征伐・深淵のワニ(重複) 南蛮 南中城 始報 韓昱 ・収集 深淵のワニの戦利品x18(Lv40 深淵のワニ) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 9600 - 40 40 反乱 征伐・南蛮反乱軍兵士(重複) 南蛮 南中城 始報 韓昱 ・収集 南蛮反乱軍兵士の戦利品x18(Lv40 南蛮反乱軍兵士) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 10000 - 41 41 反乱 征伐・南蛮反乱軍兵長(重複) 南蛮 南中城 始報 韓昱 ・収集 南蛮反乱軍兵長の戦利品x18(Lv41 南蛮反乱軍兵長) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 10700 - 41 41 反乱 征伐・南蛮反乱軍女戦士(重複) 南蛮 南中城 始報 韓昱 ・収集 南蛮反乱軍女戦士の戦利品x18(Lv41 南蛮反乱軍女戦士) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 11000 - 42 42 反乱 平定・野生の象(重複) 南蛮 八納洞 始報 李輝 ・収集 野生の象の戦利品x18(Lv42 野生の象) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 11000 - 42 42 反乱 平定・八納洞巫師(重複) 南蛮 八納洞 始報 李輝 ・収集 八納洞巫師の戦利品x18(Lv42 八納洞巫師) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 11500 - 43 43 反乱 平定・野生の虎(重複) 南蛮 八納洞 始報 李輝 ・収集 野生の虎の戦利品x18(Lv43 野生の虎) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 11700 - 43 43 反乱 平定・八納洞頭領(重複) 南蛮 八納洞 始報 李輝 ・収集 八納洞頭領の戦利品x18(Lv43 八納洞頭領) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 11700 - 43 43 反乱 平定・八納洞の象兵(重複) 南蛮 八納洞 始報 李輝 ・収集 八納洞象兵の戦利品x18(Lv43 八納洞象兵) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 12200 - 44 44 反乱 平定・謀反象兵(重複) 南蛮 三江・厩 始報 衛泉 ・収集 謀反象兵の戦利品x18(Lv44 謀反象兵) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 12500 - 44 44 反乱 平定・八納洞謀反の将(重複) 南蛮 三江・厩 始報 衛泉 ・収集 八納洞謀反の将の戦利品x18(Lv44 八納洞謀反の将) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 13000 - 45 45 反乱 平定・籐甲兵長(重複) 南蛮 三江・厩 始報 衛泉 ・収集 籐甲兵長の戦利品x18(Lv45 籐甲兵長) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 13200 - 45 45 反乱 平定・赤トカゲ(重複) 南蛮 三江・厩 始報 衛泉 ・収集 赤トカゲの戦利品x18(Lv45 赤トカゲ) 1 八卦の筒・己(おみくじ) 13200 - 46 46 反乱 呉越の野狼(重複) 江南 琴韻水台 始報 左義 ・収集 呉越オオカミの戦利品x20(Lv46 呉越オオカミ) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 15800 - 46 46 反乱 反乱平定・呉越蒼オオカミ(重複) 江南 琴韻水台 始報 左義 ・収集 呉越蒼オオカミの戦利品x20(Lv46 呉越蒼オオカミ) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 15800 - 47 47 反乱 反乱平定・長江海賊(重複) 江南 夷光小築 始報 葛豊 ・収集 長江海賊の戦利品x20(Lv47 長江海賊) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 15800 - 47 47 反乱 反乱平定・長江泥棒(重複) 江南 夷光小築 始報 葛豊 ・収集 長江泥棒の戦利品x20(Lv47 長江泥棒) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 15800 - 48 48 反乱 反乱平定・水軍・先鋒(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 水軍・先鋒の戦利品x20(Lv48 水軍・先鋒) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 17600 - 48 48 反乱 反乱平定・反乱水軍(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 反乱水軍の戦利品x20(Lv48 反乱水軍) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 17600 - 49 49 反乱 征伐・南ヒョウ(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 南ヒョウの戦利品x20(Lv49 南ヒョウ) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 18600 - 49 49 反乱 征伐・許貢家の客(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 許貢家の客の戦利品x20(Lv49 許貢家の客) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 18600 - 50 50 反乱 征伐・幡陽水賊(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 幡陽水賊の戦利品x20(Lv50 幡陽水賊) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 19600 - 50 50 反乱 征伐・幡陽盗賊(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 幡陽盗賊の戦利品x20(Lv50 幡陽盗賊) 1 八卦の筒・庚(おみくじ) 19600 - 51 51 反乱 征伐・幼鹿神(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 幼鹿神の戦利品x25(Lv51 幼鹿神) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 24300 - 51 51 反乱 征伐・玉清の鹿神(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 玉清の鹿神の戦利品x25(Lv51 玉清の鹿神) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 24300 - 52 52 反乱 征伐・玉清の雑役夫(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 玉清の雑役夫の戦利品x25(Lv52 玉清の雑役夫) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 26900 - 52 52 反乱 征伐・玉清門徒(重複) 江南 播陽・厩 始報 程洛 ・収集 玉清門徒の戦利品x25(Lv52 玉清門徒) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 26900 - 53 53 反乱 征伐・荊州反逆兵(重複) 荊襄 襄陽城 始報 黄述 ・収集 荊州反逆兵の戦利品x25(Lv53 荊州反逆兵) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 26900 - 53 53 反乱 征伐・荊州反逆兵(重複) 荊襄 襄陽城 始報 黄述 ・収集 荊州敗走兵の戦利品x25(Lv53 荊州敗走兵) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 26900 - 54 54 反乱 征伐・木牛流馬(重複) 荊襄 襄陽城 始報 黄述 ・収集 木牛流馬の戦利品x25(Lv54 木牛流馬) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 32400 - 54 54 反乱 征伐・機関銅人(重複) 荊襄 襄陽城 始報 黄述 ・収集 機関銅人の戦利品x25(Lv54 機関銅人) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 32400 - 55 55 反乱 征伐・反乱虎豹騎兵(重複) 荊襄 襄陽城 始報 黄述 ・収集 反乱虎豹騎兵の戦利品x25(Lv55 反乱虎豹騎兵) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 35200 - 55 55 反乱 征伐・反乱青州兵(重複) 荊襄 襄陽城 始報 黄述 ・収集 反乱青州兵の戦利品x25(Lv55 反乱青州兵) 1 八卦の筒・辛(おみくじ) 35200 - 56 56 反乱 征伐・臨江の水鬼(重複) 荊襄 当陽・厩 始報 呂泰 ・収集 臨江の水鬼の戦利品x25(Lv56 臨江の水鬼) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 38200 - 56 56 反乱 征伐・傀儡兵(重複) 荊襄 当陽・厩 始報 呂泰 ・収集 傀儡兵の戦利品x25(Lv56 傀儡兵) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 38200 - 57 57 反乱 征伐・鬼器(重複) 荊襄 当陽・厩 始報 呂泰 ・収集 鬼器の戦利品x25(Lv57 鬼器) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 41200 - 57 57 反乱 征伐・冥府の鬼馬(重複) 荊襄 当陽・厩 始報 呂泰 ・収集 冥府の鬼馬の戦利品x25(Lv57 冥府の鬼馬) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 41200 - 58 58 反乱 征伐・灼熱の屍兵(重複) 荊襄 当陽・厩 始報 呂泰 ・収集 灼熱の屍兵の戦利品x25(Lv58 灼熱の屍兵) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 44300 - 58 58 反乱 征伐・灼熱の屍将(重複) 荊襄 当陽・厩 始報 呂泰 ・収集 灼熱の屍将の戦利品x25(Lv58 灼熱の屍将) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 44300 - 59 59 反乱 征伐・黄巾増援兵(重複) 関中 子牛・厩 始報 曹炎 ・収集 黄巾増援兵の戦利品x25(Lv59 黄巾増援兵) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 47500 - 59 59 反乱 征伐・扶風軍密偵(重複) 関中 子牛・厩 始報 曹炎 ・収集 扶風軍密偵の戦利品x25(Lv59 扶風軍密偵) 1 八卦の筒・壬(おみくじ) 47500 - Lv52 江南 播陽・厩/程洛 玉清門徒*25 EXP26900 八卦の筒・辛 ↑雑役夫もLv52です。度々間違えて申し訳ない - 名無しさん 2009-06-29 20 18 39 大幅にスリム化してみました。 - 管理人B 2009-07-01 20 04 02 書いてませんが、重複クエにも回数あるみたいですね^^ - 名無しさん 2009-07-25 11 29 23 Lv差ではないですか? - ロレイン 2009-07-25 18 38 13 Lv12反乱平定・イタチ→Lv12手斧初心9段で15回で終了。ほかのクエも引き続きためしていきまするーっ - 管理人@あゆみん 2009-08-02 04 40 09 Lv13反乱平定・黒山の暴徒→Lv13手斧初心9段で15回で終了。 - 管理人 2009-08-04 10 37 09 Lv14反乱平定・黄巾守備兵→Lv14手斧初心9段で15回で終了。 - 管理人 2009-08-07 01 59 13 Lv16征伐・ガラガラヘビ→Lv16手斧初心9段で4回で終了。回数間違ってる可能性含めて別キャラでも確認してみます。 - 管理人 2009-08-08 04 22 58 Lv16征伐・雄蜂→Lv16手斧初心9段で4回で終了。回数はまちがってないのかも? - 管理人 2009-08-08 06 27 06 (・∀・)ことわる - 名無しさん 2009-09-06 23 43 26 名前