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年の瀬も押し迫り……なんて常套句が毎日のように浮かぶ12月末。 沙織が「京介氏の慰問会を開きませう」とか言って、控えめながらクリパの場を設けてくれたり、 (アイツの心遣いには頭が下がるぜ本当) 黒猫が「邪魔にならないといいけれど」と腕の通しやすい上着を拵えてくれたり、ゲー研の連中は、冬コミは申し訳程度しか参加できないと伝えたんだが、暖かい励ましで迎えてくれた。 (代わりとばかりに武勇伝をせがまれもした。ないから、そんなん) 麻奈実やあやせたんも「手伝える事があれば気兼ねなく言って(ください)」と宣う。 俺ってば思ったより愛されてんのかしら…と感慨も大きい。 そんなこんなで早30日。 親父もようやく休みに入ったかと思えば、年末年始の警ら体制がどうこうと助力を請われたようで、完全にリラックスする訳に行かない様子だ。 そんなこんなを配慮してか、お袋はさっさと正月休みに要ると思われる買い物をリストアップ、俺に渡して自分は夫婦水入らずと決め込んでいる。 車も無しに面倒な任務だが…まあ、たまにはいいだろう。 二人とももう今年中にすべきつとめは果たしたんだし。 かくして俺はカートを引き摺り出して玄関に立つ。 「桐乃、もうそろそろ出掛けるぞ?」 「いま行くからちょっと待ってってば~」 なんてやり取りを数回経て、小綺麗なジャケットを羽織った妹が下りてくる。 少し軽装な印象なんだが、昼間だし、あんなんでも足りるのかな。行ってきますの一声をかけ、買い出し行の始まりだ。 「なぁ桐乃」 「うん?」 「昨日にも言おうとしたんだけどな。お前、冬コミのほうはいいのか」 筋金入りのオタである妹にとって一大イベントなのは確かだし、それ以外に黒猫のサークルの件もある。 俺が参加を見合わせるのはともかく、今回桐乃には俺のぶんまで遺憾無く楽しんで来てもらうか……という想定はあっさりスカされた。 「別に問題ないって。店舗で委託販売するとこは抑えてあるし、何ヵ所かは沙織に頼んだし」 「そりゃ…あとでキチンと礼しとけよ?」 「もちろん。当たり前じゃん。 黒いのの方は、朝から付き合えないのはゴメンだけど、陣中見舞いに顔出すつもり」 なるほどね。ちゃんと話をつけてあるならいらん心配だったか。 おそらく現場主義に見える桐乃がこうして残ったのは俺を気遣ってなのだろう。 こうも気にかけられると何ともこそばゆい心境だよ全く。 関東でもことに千葉は暖かいほうだ。この時期なのに10℃以上になるくらいだもん。 ただ、今日はやや風が冷たい。首にかけたマフラーを気持ち内側に巻き直す。 「……結構使ってくれてんだね、それ」 チラッと視線を寄越して妹は言う。 去年麻奈実にもらったのは、それはそれで重宝していて。今年も早くに箪笥から出したところ、桐乃のやつが「こっちの柄のが合う」と渡してきたのが今巻いている物なのだった。 以来は交互に着回している。 「ああ。突然『兄貴に受け取ってほしいものがある』なんて言われた時は何かと身構えちまったけど桐乃にしては実用的だよな、これ。ありがとよ」 「桐乃にしては、が余計だっての」 クスリと笑う俺の妹様である。 コイツ、ここしばらくで随分態度が軟化したんじゃね? 理由はわからないが、喜ばしくもあり、反面どうも落ち着かない感じもある。 世にある普通の仲が良い兄妹という枠に収まるには、俺たちの間にはこう…しこりのようなものが残っていたはず、なんだが……? いつかの偽装デートの時のように、あるいはあのとき以上に自然に俺と妹は隣り合った距離を保ち、歓談しながら街路を行くのだった。 買出しと言っても、任されたのは嵩張らないものだけだ。 そごうの中だけで大抵の用は足りるっぽい。 ほかダイソーやパルコにも寄る予定だが、さして時間も食わないだろ。 入口前の椅子に、一足先に来ていた彼女がケータイと睨めっこしているのが見えた。 皆まで言うこたないよな。加奈子だ。 「よう、待たせたか」 遠めから声を投げかければ、ハッとこちらに向き直り、トテテ……と駆け寄ってくる。 何とも子犬ちっくなヤツである。 マネージャーやってた頃とは随分な態度の違いだ、そう思うと苦笑も浮かんだ。 「桐乃も来るなら言ってくれりゃよかったのによ。 てゆーかぁ、お前ら兄妹なのにソレは無くない」 ??? ソレとは? 今日はいつかみたいに手を繋いだり、まして腕を組んだりもしてない。 はて…と桐乃を見やると、小さい子がするように指先で俺の上着を摘まんでいた。 「いつの間に、ってか何やってんのお前?」 「い、いいじゃん別に、兄妹だって、これくらい」 心なしか照れた様子で裾から手を離す。 何でそんなと訊きたくはあったが、加奈子がからかうでもなくへぇ~と呆れてたので、いつもこうじゃないのよとフォローせざるを得なかった。 「それより加奈子、見ちまったぜ、お前なにまたタバコくわえてんだよ」 そう、待ってるあいだ手持ち無沙汰だったのか、それらしきモノを口にしてるのが伺えた。 あやせも俺も口を酸っぱくして止めるよう言ってたのにな。 火は着けてなかったから口寂しさを紛らわしてただけにせよ、体面ってもんがある。 「ちょっ、誤解すんな! あれはタバコじゃないって。これこれ」 ん……前に言ってた電子タバコか? 甘ったるくて嫌だと言ってたから、てっきり習慣に抗えず…と思い込んでしまった。 果たして加奈子が懐から取り出したのは、 「チョコシガレットだぁ!?」 「そそ。結構イケんだよコレが」 あまりの意外性に吹き出しかけた。 隣で成り行きを見ていた桐乃も呆然としている。そりゃそうだろう。 「大体さ。いくら今は外れたからって、あんたがマネージャーのころクドクド言ったろ。 アイドルするなら務めのうちだの、あと、ヤニの臭いが残ってたら好印象も台無しだの…」 確かに言った。たぶん一言一句違わなかった。一応頭に置いてたのね。 「京介があんまりしつけーから、やめてやった。見直したか」 へへんと無い胸を張る。 「あれ、兄貴、京介って……?」 そういえば、加奈子が俺を名前呼びしてるのは、桐乃には初耳だったか。 ほんのちょっと前まで糞マネ糞マネ言ってたんだから、急な違いに面食らうのも無理ない。 俺自身ですら初めはそうだったもの。 「こないだの件から妙に仲良いみたいとは思ってたけど……加奈子、どんな心境の変化?」 桐乃のやつが珍しい戸惑いの面持ちで問う。 「ん~、そもそもコイツが加奈子のマネージャー外れるって言い出すからさぁ」 本来ならあの日…俺は加奈子にそう伝えて、我侭娘と雑用係の関係は円満終了。 ひいては二人の繋がりも希薄になり……という流れが当然だったんだろうが。 今となっちゃそんなアッサリとした幕切れは全然現実味が無い。不思議なもんだ。 その辺りの経緯に軽く触れてから、 「マネージャーはもう止めになっちゃったんだし、じゃあ京介でいいっしょって」 「じゃあ、ってのがコイツらしいよな。いきなり呼捨てかよ? とツッコミ入れるか迷ったぜ」 まぁ、実のところ加奈子が俺を呼ぶ時は未だに「なあ」とか「おい」とかが多いんだけどさ。 うん、これと似たケースを既に身近で経験してたな。 「ふーん……うちの兄貴が加奈子のメガネにかなうなんて、思わなかったケド」 そ、その言い草はないんじゃないかマイシスター。 確かにあんな劇的なイベントが無ければ、加奈子が俺への接し方を改める事もなかったろう。 あの件を切っ掛けに、以前と比べて険の取れた加奈子は、そのちんまい容姿とも相まって、ときに可愛らしく見えるのだった。 恥ずかしいから本人には言ってやらないが。 「桐乃は辛口だねー。普段は冴えない男だけど、やるときゃやってくれんよ、お前の兄貴」 なぁ? と俺に振られても。 ニシシと歯を覗かせて笑う加奈子。頼むから、あまり過大評価はしてくれるな。 桐乃は一瞬こちらへ目を向け、かと思ったらすぐに逸らし「そんなこと……」とかゴニョゴニョ呟いた。 たぶん、助けられたって贔屓目が一時的に俺を頼りになる男に見せてるだけだの、そんな風に言いかけたのかと察するが。さすがに飲み込んでくれた。兄さん喜んでいいんかしら。 いつまでも入口でダベってちゃ埒があかない。 他の買い物客の邪魔にもなるしと、三人で連れ立って移動する。 適度に暖房の効いた店内では防寒具が余計になり、俺もマフラーを畳もうとしていると、 「なかなか洒落たマフラーだよな、それ。あんたのセンスにしてはさぁ」 加奈子が興味を示してきた。言葉ほどに皮肉は込めてないんだろうが、 「俺にしては、が一言余計だっつーの」 そりゃ、俺じゃなく桐乃が見繕ってくれたものだから、指摘は正しいんだが。 と、隣でその桐乃が吹き出した。 あぁ……そうだ。意識してなかったとはいえ、ついさっき同じやり取りをしてたっけ? ツボにはまったらしい妹様は放っといて、怪訝そうな顔の加奈子に説明をしてやる。 「そっか、桐乃が選んだなら納得。あんたならもっと凡骨なチョイスしそうだもんね~」 待て待て。最近やっと口の悪さがなりを潜めてきたと安堵してたら、それかい。 若干ヒクついてる俺を気にとめることなく、加奈子はマフラーを手に取りしげしげと観察する。 「ん~、柄はカッケーけど編み方は割りと荒いんじゃねーのコレ」 おぃ、褒めてんのか貶してんのかハッキリしないな。 ていうか編みがラフなのはそういう意匠なんじゃないか? 決してみすぼらしい印象は無いし、むしろハンドメイド感ただよう所が気に入ってるんだ。 そう言って返すと、 「めんご、別に貶すとかじゃなくて。これぐらいなら頑張ればアタシにも編めるかなぁ……って」 加奈子は言外に含みを持たせて俺を見やる。 それは、アレですか。感謝の気持ちを込めて俺に贈りたいという……いやぁ参るぜ。 二人して場を弁えずに固まりかけていると、横合いから桐乃が控えめに割って入る。 「あのさ、チャレンジ精神に燃えてるところ言いにくいんだけどね。 いまから編み始めると今シーズンは間に合わないんじゃないかなー、たぶん」 「そうでもなくない? 一月ぐらいかければどうにか形には出来そうじゃん」 「あたしもそう思ったんだけど。考えるのと実際やってみるのとじゃ大違いで」 そこまで喋って、桐乃はしまったという顔で口をつぐんだ。 えー……ちょっとした重大発言に出くわしちまったぞ。 「ブラコン」 しばし間を置いて口を開いた加奈子いわく。 「何だかんだ言って、そっちこそ仲良いよねー。 さっきのといい、よっぽど兄貴のこと離したくないんだ? 可愛い妹にこんだけ慕われて、あんたも悪い気はしないだろ。この果報者。うりうり~」 や、ちょ、やめれって。 まくし立てられた桐乃は、黒猫にからかわれた時のように反発するかと思いきや、否定の言葉のひとつもなくモジモジとしていた。 ……これなんてエロゲ? そんな様子を見て拍子抜けしたのか、加奈子も一歩引き、 「ちょっと前から何となく思ってた。やっぱ桐乃も京介のこと好きなんだぁ」 も? 今『も』って言ったのお前? 急展開に俺の脳が着いて行けずにいるうちに、 「こいつのことだからきっと妹のピンチを見かねて体当たりでどうにかして…ってとこでしょ。 聞かなくても大体想像つくわ。そういう男だよ、こいつってば。 それがただ善意や責任感からやってるってのがタチ悪ぃし。 そんなされたらさ、他意は無くてもさ、ときめいちゃうじゃんね?」 連帯感か共感かを滲ませて、加奈子は桐乃の手を取った。 聞き間違えでなければ、三角カンケイ的なものが俺たちの間には成立している?? のか? 「何すっとぼけた面してんのよ。二枚目半が台無しだぜー」 「……半とか、ひでぇな。好いた相手にそゆこと言うか?」 「言うね。ほれほれ、買い物済まさないとだろ」 まるでいつも通りのように、空いたもう片方の手で俺を引っ張りながら加奈子は快活に笑った。 すっかり後延ばしになっちまった、当初の頼まれごとである買い出しをこなしていく。 加奈子と桐乃は普段の調子で雑談に興じていて、やれ某が可愛いだの面白いだのといったやり取りに花を咲かせる。 年も性別も違う俺は正直ついていけず、若干茅の外感をおぼえたりしつつ…… 休みに入ってからこっち、やっと心置きなく友達と盛り上がれている二人を微笑ましく見守った。 一通りの買い物を済ませた頃には昼を回っていて、いい時間なんで飯を食っていく事にする。 「それにしてもお前ら、店冷やかすのもいいけどさ。 いちおう一緒に買い出しするって建前なんだから、ちっとは手伝わんかね?」 オーダーを伝えて席に腰を落ち着けたところで、少しばかり釘を刺しておく。 別に話に加われなくて寂しかったとかじゃあない、勘違いしないでくれ。 「えー。だって兄貴だけでもテキパキこなしてたでしょ。買うものだって多くはないんだし。ねー?」 「ねー」 ねー、じゃないよ。こいつらときたら…… 「そんな露骨にガッカリすんなって。荷物運びは交代でもってやるから。 桐乃も、そんなんでいいよな?」 「あたしは最初からそのつもりで来てるし」 とまぁ、何とも頼もしいお言葉をいただいた。 へーへー、お嬢様がたにおかれましては寛大なるお気遣い有り難く…… 「でもよ加奈子、お前んちの方はいいのか。買い物とか大掃除とか」 「いいのいいの。ウチはあんたらの家ほど気合い入れて新年迎えるでもないし。 そういうのは姉貴がどうにかしてくれるから。全面的に任せてきた」 そうなんか。見も知らぬ来栖姉に、労いの一言も送りたい気がした。 「そういう訳だからさぁ、あんたの家に行ったらこのまま何か手伝ってってやるよ」 邪魔でなければだけど? と付け足して加奈子は申し出た。 我が家もあらかた片付いていることだし、普通に桐乃のとこに遊びに来るノリで構わないんだが。 昼飯を食らって一息ついてから、大通りへ出て我が家への帰途を辿る。 俺たちのような買い出しを終えた人間を目当てにしてか、通りにはタクシーが長蛇の列を作っていた。 「ぷは~、食った食ったぁ~」 いっそ清々しいくらい開けっ広げに、加奈子が爪楊枝で食べ滓をつつきながら言う。 「お前ね……言っちゃ悪いが豪快すぎだって。食い方といい、それといい……」 「あ、あたしも同感かな……いかにも加奈子らしいんだけど、ちょっと……親父入ってると思う」 あれだけ旺盛な食欲を見せておきながら、それが体型に反映されてないのは驚嘆に値するってのもある。 珍しく兄妹一致した意見を受けて、さしものちんちくりんも多少たじろぎ、 「いーじゃんかこれぐらい、見逃せよー。 こう見えて仕事関係じゃどうこう言われないように自重してんだ」 要するにその反動でプライベートでは、特に飯時に完全に地が出てしまうらしい。 そういうことなら、直すべきと強くは言えないものの。 初見の奴には外見とのギャップが大きすぎて、損しちまうんじゃなかろうか。 そう指摘してやったところ、 「ばっか、アタシだってそこまで迂闊じゃねーっての。 よそさまの目があるとこなら、ちゃんと年相応の大人しく振る舞いも出来る……わよ」 言葉尻が不自然に浮いちゃってんじゃん!? 心配だこいつ…… 俺は既にマネージャーならぬ身ながら、一抹どころでない不安を禁じ得ないんだぜ。 常人離れした集中力を持つ加奈子のことだ、体裁を繕うくらいわけないって自負があるのかもだが、取り繕う以前に、そのがさつな面を少しは改めていこうな? と、前々から妹に向けていたのと同じ感覚が胸に去来するのだった。 家へ帰る途中で加奈子がケーキ屋に寄りたいと切り出して、いまは桐乃とやいのやいのとブツを選んでいる。 この上ケーキまで食うとは……女子の言う「甘いものは別腹」の恐ろしさの片鱗を味わったぜ。 まぁ、あいつら二人とも、片や生活習慣、片や体質で、脂肪が付きにくいみたいだけどよ。 加奈子はもうちょい脂肪もつけたほうが良いと思われる。 いや、ほら、寒そうじゃん。あの体型だと。他意は無い…… 帰宅。 やけに長い時間が経った気がしたが、実際にはまだ三時ぐらいだった。 荷物を手分けして運び入れて行くと、お袋がキッチンに立っている。 夕飯の支度を始めるには早いし、コーヒーでも淹れてるのだろう。 「「ただいま」」「お邪魔します」 「お帰んなさい。あら加奈子ちゃん、今日も来てくれたのね~」 お袋がにこやかに応対する。 この数日の訪問で以前にも増して加奈子への心証は良くなったと見える。 実際そこまでしなくても……ってほど連日見舞いに通って来てたし、俺たちと違って親に対しては最低限の礼儀は保って接してもいたし。 「寒かったでしょ、ご苦労さま。ちょうどコーヒーにするところだから、こっち来なさいな」 お誘いに応えて、三人とも上着を脱いでリビングへ。 親父がまた無愛想に「ゆっくりしていきなさい」と声をかける。 その厳つさは娘と同じ中学生にゃ怖かろうよ……と思うも、肝の太い加奈子は動じてないようだ。あぁ、初対面でもないしな。 「お忙しい中、今日もお邪魔します。おじさま、おばさま」 加奈子は居住まいを正して挨拶する。 こういう姿勢を、見てくれだけじゃなく、明らかに気持ちを込めて出来るのがコイツのすげぇところだ。 この親父をして「齢15にしてよく出来た娘さんだ。桐乃は良い友を持った」と言わしめていた。 無論桐乃も同感で「意外だけど、ああいうところちゃんとしてんだよね……あの子」と。 買ってきたケーキは年末の挨拶に、ということらしい。 ご迷惑をかけて勝手ですけど今後も変わらないお付き合いをお願いします云々。 定型とすらとれる文言ではあったが、台詞臭さを感じさせない語りで加奈子は締めくくった。 「うへ~……緊張したわぁ…」 茶会を終え、二階の部屋に上がるなり、ヘナヘナと脱力する加奈子。 いや大したもんだったから気を張ってたのは当然なんだろうな。 もっと楽にしてくれて構わないと親は言ってた。 全くだ。例の件で責任を感じて、ってのが拭えないのは仕方無いにしろ、もうそろそろ……そういった面は抜きで、俺ら兄妹共通の友達として家に上がって欲しい。 前のように「オバサンお邪魔しまーす」「んだよ桐乃、兄貴はまた冴えねーツラしてんな」ぐらいでいい。 やや大袈裟だが、そのほうが望ましいのは本音なんだ。 うまい具合に言葉を選べたかイマイチ自信のないまま、俺の思いを伝えようと試みる。 「言いたい事は解ってっけど、ついこんなんなっちまうのは責任だけが理由じゃないってゆーか……」 あれだけ凛とした姿を示したのとは一変、加奈子の様子はしどろもどろだ。 「わからないな、そういう自然な付き合いに戻ったら親父もお袋も喜びこそすれだ。俺だってさ」 「察しろよ、バカ……お前ホントに気が付かねーヤツな……」 「無理無理、兄貴にそんなデリカシー期待するだけムダなんだから」 呆れ果てたと言わんばかりのふいんきを漂わせ、見計らったようなタイミングで妹様がやって来た。 なんだ、その言い様だと加奈子が今みたいなかしこまった対応を続けちまう理由がわかるのか? 「悪いがニブチンな俺にも納得いくように説明してくんないか。頼むぜ」 「兄貴が思ってるように申し訳なさ一杯で徹底的に丁寧な対応してるんじゃなくてさ。 加奈子はさ、兄貴のこと好きなわけじゃん? あたしがこんなん説明する義理は無いけど。 よーするにこの子ってば……お父さんお母さんに、ふつつか者ですが」 「あー! あー!! やめぇ――――!!!!!」 そ……そういう含みだったの? 桐乃はヤレヤレとジェスチャーし、加奈子は突っ伏すような格好で固まっちまった。 俺が今更ながら自分の不明を恥じ入っていると、 「話は聞かせてもらったわ!」 意気揚々と、お袋が満面の笑みを湛えて部屋の扉を開いた。 終
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316537661/408 京介×香織、彼方 桐乃、黒猫×男ども 沙織×真田 ※支離滅裂。薬物ネタ。エロパロなのにエロくないです。すいません。 「なぁ、沙織」 「ん?なんでござるか京介氏」 「沙織の家ってセレブなのか?」 「んー、セレブの本来の意味は有名人を指し示しめますがここでいうセレブとはお金持ちという意味合いでござろうか」 「ああ、それでいい。で、セレブなのか?」 「その意味でしたら拙者の家はセレブということになりますな。」 「よし!」 「なにがよし、でござるか?それに相手に向かってそのような質問はいささか不粋であると思いますぞ」 「ああ、わるい。すまんかった。ただどうしてもセレブかどうか知りたくてな」 「ふむ、どうしてでござるか?」 「最近のGoogleのニュースのピックアップにな。セレブ家族でコカイン中毒、セックスパーティーまで!みたいな記事があったんだよ。で、本当かなとおもってな」 「ははぁ、拙者の家族が金持ち=セレブだからそのようないかがわしいパーティーを催しているか気になったわけですな?」 「そういうことだ。で、どうだ?」 「残念ながら拙者の家庭ではそのようなドラッグやパーティーはしなかったでござるよ。」 「そうなのか…」 「本当に残念そうでござるな。まさか…」 「い、いや、そんなことない!ない!ただちょっとどんなもんかなと庶民の俺は思ったりしてだな、別に参加したいとは…」 「んふふ、拙者は京介氏を信じてござるよ。ところで来週の休日にきりりん氏と黒猫氏をつれて拙者のマンションに来ていただけないでござるか?見てもらいたいものがあるでござるよ」 「いいぜ…」 「な……」 俺と桐乃と黒猫は沙織のマンションのある一室に入った瞬間目を疑う光景に出くわした。 眼鏡を外した沙織が全裸でロープで天井に吊され、どこかで見覚えのある男に突かれて喘いでいた。 とてつもない激情に駆られたが部屋の甘ったるい香りに戦意は削がれ意識がとろんとしていく。 桐乃と黒猫もどこか様子がおかしい。 「ようこそ、わたしのサークル隠微な花園《エロティックガーデン》へ」 沙織の姉の槇島香織が得意げに宣言する。 俺は彼女に付き添われ部屋の中に踏み入れる。 桐乃たちも他の男どもに中に入れられる。抵抗とかそういう思考は失せていた。ただ俺達の困惑な表情を見て取ると面白そうに香織は言った。 「おや、妹からは何も聞いてないないようだな。ふふん。あいつもなかなかのSだな。これは小さな庭園《プリティガーデン》のもう一つの顔で、いわゆる乱交サークルというわけだ」 乱交サークル。セックスパーティー? 「ああ、そうともいうな。わたしは死ぬまでにありとあらゆるものを堪能したいと思っていてな、これもその一環てやつだ。インドアの隠微な活動だな」 この臭いは…? 「大麻だ。クラクラするだろ?ま、はじめだけだなそんなの。もっと凄いのになれればどうってことない」 桐乃と黒猫を見ればぐったりとしているところを男たちに服を脱がされ、腕に注射針を刺されていた。すると桐乃たちは眼を見開き、痙攣しだした。 「おい、いきなり全部注入するかよ。信也、様子を見てくれ」 そういうとずっと空中に吊された沙織を突きながら舌をひたすら絡ませていた男がぴったり動きをやめ勃起した肉棒から体液を滴らせながら桐乃たちの瞳孔にライトをあてたりしながら様子を見て 「まぁ、大丈夫だろ。○○、お前医者の癖に分量間違えるな…って聞こえてないか」 信也という男はガリガリの眼鏡男を叱ろうとするが途中で諦めた。その男は眼が完全に逝っていた。 男たちは桐乃たちの無事を確認すると隣の部屋に連れていった。 しばらくして桐乃と黒猫の「あんっ♪」「そこ、いいわっ♪」というどこか歯止めを失った楽しげな嬌声が聞こえてきた。 桐乃と黒猫はこの部屋に入るまでは処女だったはずだ。それが完全に女の声をあげていた。 「さぁ、わたしたちとたのしもうじゃないか。」 いつのまにか俺は服を脱がされ、腕に注射の跡が残っていた。 「うはぁ、君って童貞君?いいほうけいおちんぽじゃん」どこか加奈子に似た女性が俺のチンカスいっぱいほうけいちんぽを舌で剥き 「チンカスいっぱいじゃん。あたしが掃除してやるよ♪」とれろれろとなめ回されながら 沙織の姉とねっとりとした官能的なキスを交わした。 こうして俺のセレブ体験は幕を開けたのだった。 おわり。
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http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1273071103/907-913 夕暮れの町並みを二人並んで駅まで歩く。特に会話は無かったが、元々こんな所で歩きながらするような野暮な話をする気にもなれなかった。多分沙織も似たようなものだろう。 そうこうするうちに家からの最寄り駅に着き、俺は駅の入り口に着くや否やおもむろに口を開いた。 「沙織、送るのは駅までって話だったが――スマンありゃウソだった」 「え?」 「沙織の家まで送らせて欲しい。俺は今日まだ沙織と別れたくない」 「え、えっ?えええええ?」 沙織がいつにない狼狽を見せている。まあ無理もないだろう、俺がこんな積極的な姿勢を見せるのは妹絡み以外では恐らく初めてだ。ってよく考えると桐乃相手には結構なことやらかしてるんだよな…。 それはともかくとして、沙織は今守りに入っている。ならば俺が押すしかないだろう、天才は初太刀で殺すのが鉄則なのだ。 「京介どの、それはどういう・・・?」 「言葉通りの意味だよ。沙織が嫌じゃなければだけど」 「そ、そんな言い方はずるいでござる。そもそも家に帰って来れるんでござるか?」 「終電に間に合えばいい。万一乗り逃しても親父に許可は取ってある」 「えっ・・・」 俺はもはや前進制圧あるのみと化していた。立場的にはどちらかというと世紀末救世主のほうだが。 最後の言葉のニュアンスはちとヤバかったかもしれないが、そんなことはもう知ったことではない。 沙織の返答を待ってじっと瓶底眼鏡を見つめていると、やがて意を決したように沙織が口を開いた。 「で、ではお願いするでござる・・・」 いじらしい仕草と共に顔が真っ赤に染まっていくのが目に見えてわかり、今この歳になって人を意識するってこういう事なのかとつぶさに感じた。やばいこの娘かわいすぎる。 沙織の家までは乗り降りの移動も含めて俺の家から2時間弱かかり、沙織のマンションに着く頃にはちょうど日が降り切るぐらいだった。 さて、ああまで言い切ったからには俺にはこのまま帰る気は当然なかったわけだが、当人にそれがきちんと伝わっているのか。そんな不安は全く杞憂だったわけだが。 「さて、我がマンションに着き申したが、・・・このまま戻る気はさらさらござらんのであろう?」 俺は無言で首を縦に振った。流石空気の読める女だ。 と関心していると沙織が徐にすっと眼鏡を外し、じっとこちらを見つめてきた。言葉が続けて紡がれる。 「それに、私も京介さんに『人生相談』をしたくなりました。もっと私のことを知って欲しいんです」 こ、ここでそのキーワードは反則だろぉぉぉぉ!! そう思わず叫びそうなほど俺の体はぐっとよろめいた。今のは痛かった、痛かったぞ・・・! そして俺と沙織は、互いに目を合わせられないまま中へと歩き出した。 マンションの一室のリビングのソファに腰を下ろすと、その前にある机を挟んで沙織と向かい合う。 このマンションすべてがこいつの(正確には親のものだが)住みかだというのだから、世の中金があるところにはあるもんだと改めて思う。 しかし俺はあまりの広さに逆にこいつの身の安全を心配せざるを得ない。いくら防犯施設があってもこんな美少女一人で住むのはな・・・ 「最近はきりりん氏や黒猫氏と一緒にここで語らうことも多いのでござるが――」 「男の方をお招きしたのは京介さんが初めてなんですよ?」 薄く儚さを潜ませた笑顔をほころばせてくる沙織。だんだんメガネの使い分けが上手くなってきた気がするが、これがいわゆる成長性Aってやつなのか。緩む頬を締めるのに必死である。 「・・・わたしの身の上は以前お話しいたしましたよね?」 「ああ、聞いたな。姉のこと、その周りのコミュニティのこと・・・」 沙織が一呼吸置いて語り始めたことに対して俺は静かに耳を傾ける。 「わたしはコミュニティの取りまとめ役として、常に中立中庸でなければならないと思っていたのです。でなければ、姉のときのように私がコミュニティを分解させる引き金を引いてしまうかもしれないから、と」 姉のとき、というのはもちろん姉が結婚してコミュを離脱せざるを得なかったという件のことだろう。 「だから、わたしは誰に対しても平等に接するよう心がけましたし、同時にわたしに人を好きになる資格なんてないと思っていました」 それは極端すぎるだろうと思ったが、あくまで話を促す。まだあわてるような時間じゃない。 「わたしは汚い女なんです。コミュニティを守りたい一心とはいえ、私の中には桐乃さんや瑠璃さんに京介さんと結ばせたくないという心が間違いなくありました。いや――」 そこで一呼吸間をおき、意を決したように沙織は告げてきた。 「京介さんを渡したくない、という嫉妬をコミュニティのためと転嫁して誤魔化していただけだったんです」 「・・・・・・!」 沙織の顔が瞬く間に羞恥で染まっていく。俺は沸騰しそうになる頭を限りなく冷却して、胸の内に抱えていた質問項目を並べていく。ここで暴走しては何のための人生相談だかわかりゃしない。 「・・・ありがとう。でも、それだと桐乃や黒猫がまるで俺を好いているように聞こえるんだが」 「・・・え?本気で言ってるんですか京介さん?流石の私でも呆れましたわ、京介さんらしいですけど」 「・・・すまん」 桐乃のやつや黒猫に関しては、黒猫はまだしも桐乃に男として好かれているなんて思ったためしなどない。 いつもがあの態度だし、そもそも実妹だ。もっとも好かれていようが嫌われていようが俺は奴らに対して手を差し伸べるのはやめないだろうが。我ながら難儀な性格だと思っている。 「次にだ、もしその2人のどちらかと仮に俺と付き合うようだったら沙織はどうするつもりだったんだ?」 「それは・・・もちろん祝福しますわ」 「だったら、そもそもその時点でおかしいじゃないか。仮にそうなったとしてもそんなことで壊れる関係じゃないと俺は思ってる」 「・・・・・・」 確かに4人で遊ぶ時間は減るかもしれないが、だったらそれが関係の断絶につながるというのか? 例え俺が麻奈実やあやせという外部因子と付き合うことになっても、この4人の関係は多少はたわんでしまうのは避けられないと思う。 一つの関係の中で好きや嫌いという感情が存在する以上、全く変化しない関係はないだろう。一番の相違点は『別れたとき』に計り知れない軋みが生じるかどうかであり、沙織が懸念する最大の心配点もそこにあるのは違いない。 俺は覚悟を決めた。いっそう深い深呼吸を置いてから沙織の目をはっきりと見つめる。 「だったら・・・」 「だったら、俺と沙織がずっとずっと離れず付き合い続ければいい話じゃないか!」 「・・・・・・っ!!」 「俺は槇島沙織が好きだ。愛してる。付き合って欲しい」 時が止まる。 まくし立てるような必死さがちと情けないと思ったが、出すものは出し切った。先に言われちまったのはちと悔しいが。 「・・・本当に、わたしなんかでいいんですか?」 「沙織じゃなきゃ駄目なんだ。むしろ俺なんかでいいのか不安なぐらいだよ、こんな健気で尽くしてくれるお姫様には」 「そんなこと!京介さんは、私が知る誰よりも素敵な男性です!」 もはやそれ以上言葉は要らなかった。ソファから身を乗り出して沙織の肩を掴んで引き寄せ、欲望の赴くままに唇を重ねた。さすがにファーストキスで舌までは入れなかったが。 「んっ・・・んんっ・・・ぷはぁ。京介さん・・・お願いがあるんです」 一旦唇を離し、明らかにオーバーヒート寸前の俺の思考回路にトドメとばかりに沙織の爆弾発言が飛び込んできた。 「今日の間は・・・京介お兄様って呼んでいいですか?」
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1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 19 41 39.83 ID aNI0gf2f0 桐乃「ちょっと、人生相談があるんだけど……」 シロッコ「ほぉ、やっと私のことを頼り始めたか。可愛い奴め」 桐乃「は、はぁ。何いってんのよ、このスケコマシ!」 シロッコ「強がらなくていい。君は癒しの場所が欲しいだけなのだろう、私にはわかる」 桐乃「そ、そんな訳ないでしょ……! いい加減なこと言うじゃないわよ!」 シロッコ「私に人生相談しようと考えた、君の判断は実に正しい。 君の野望を叶えられるのは私だけだ。これからもそれだけは覚えておいてくれ」 14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 20 03 25.33 ID aNI0gf2f0 シロッコ「なるほど、エロゲーかい」 桐乃「それだけじゃないわ。メルルとかこういう系の DVDいっぱい持ってるのよ」 シロッコ「ほぉ」 桐乃「……。このことについてどう思う。 やっぱりアンタ、私のことオタクでキモイとか思ってる!?」 シロッコ「フフフ。あまり私を見くびらないでもらいたいな」 桐乃「え?」 シロッコ「オタク趣味で気持ちが悪い。それは俗人の考え方だ」 19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 20 18 01.67 ID aNI0gf2f0 シロッコ「むしろ私は、私の妹である君がこのような 趣味を持っていたことに敬意を表したいくらいだ」 桐乃「ど、どういうことよ……?」 シロッコ「私は、今の時代を支配するのは女だと思っている。 君の行動はそれを見越して、仮想世界の女性を 携えているのではないのか。そう、 いつか君がその支配者になるであろう時に備えて」 桐乃「べ、別にそんなつもりじゃないけど……。アンタ、 私のこの趣味のことおかしいと思わないの。本当に?」 20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 20 28 22.07 ID aNI0gf2f0 シロッコ「無論だ」 桐乃「信じらんない……。心の中じゃ笑ってるんじゃないの?」 シロッコ「くどいな。血判でも欲しいか?」 桐乃「血判?」 シロッコ「いいだろう。私、パプテマス・シロッコは我が妹のオタク趣味 に対し、何一つやましい心を抱かんことをここに約束する。 もし違約した場合は、君に私の命を差し上げよう。これで満足か?」 桐乃「……う、わ、わかったわよ。そこまでするのなら信じてあげるわよ!///」 シロッコ「ありがたきお言葉」 27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 20 57 04.94 ID aNI0gf2f0 シロッコ「しかし、人生相談と言うほどだ。これだけではないのだろう?」 桐乃「……」 シロッコ「無理に今話せとは言わん。話したくなったときに いつでも私を呼んでくれ」 桐乃「……いないの」 シロッコ「よく聞こえなかったな」 桐乃「この趣味について一緒に話せる友達がいないの!」 28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 21 08 53.69 ID aNI0gf2f0 桐乃「友達には私がこんなアニメとかゲームやってること 隠しているから……。話せない」 シロッコ「フフフ。隠すということは少なからず疚しいことを しているという自覚がある訳なのか」 桐乃「うるさい! 仕方ないじゃない、あんたみたいに 物分りいい人ばかりじゃないんだから、あやせたちに こんな趣味ばれたら絶対軽蔑されるし……」 シロッコ「しかし、語りたいか」 桐乃「悪い!?」 シロッコ「とんでもない。やはり世の中を動かしていくには 同志というものが必要になってくる。正しいものの考え方だろう」 桐乃「でも、どうすれば」 シロッコ「簡単なことだ。ないものは作ればいい。少し待っていろ。 私に良い当てがある」 34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 21 18 07.60 ID aNI0gf2f0 シロッコ「よし、事態は整った。あとは簡単だ」 桐乃「ちょっと。なんなのよ勝手になんかすすめちゃって。 ちゃんと説明しなさいよ。当てって何なわけ!?」 シロッコ「待てばわかる」 ピンポ~ン シロッコ「どうやら、来たようだな」 桐乃「来たって……誰が?」 シロッコ「構わん。入って来い」 ガチャ ヤザン「……」 41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 21 33 14.45 ID aNI0gf2f0 桐乃「な、なんなのよ、コイツ……」 ヤザン「コイツだとォ?」ギロ 桐乃「うっ」ビク ヤザン「チッ」 シロッコ「ヤザン、ご足労だったな」 ヤザン「いきなり呼びつけて何のようだァ、シロッコ!?」 シロッコ「今日、君を呼んだのは他でもない。 実は君に紹介したい子がいる」 ヤザン「どこのどいつだ?」 シロッコ「私のすぐ隣にいる」 桐乃「ちょ、ちょっと!」 47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 21 44 09.77 ID aNI0gf2f0 ヤザン「なんだとォ!? こんな人形紹介するなんざぁ シロッコ、ふざけているのかァ!」 桐乃「はぁ? 人形なんかじゃないわよ!」 シロッコ「まぁ、聞け。なにも私とて、無作為に君たちを会わせた訳ではない。 同じ志を持つ者同士だからこそ、この場に会するに相応しいと思っただけだ。」 ヤザン「同じ志だとォ!?」 シロッコ「ヤザン、確か君は先日の有給休暇に秋葉原へ 行ったのだったな?」 桐乃「え」 ヤザン「それがどうしたってんだァ」 51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 21 58 33.83 ID aNI0gf2f0 シロッコ「そこでだ。次秋葉原へ行くときは このキリノも連れて行ってくれないか?」 ヤザン「なぜそんなことをせにゃならん!?」 シロッコ「何分、キリノは一度も秋葉原の地に踏み入れたことがない。 そうだったな?」 桐乃「……そ、そうだけど」 シロッコ「そこでだ、君のような頼りがいのある水先案内人が必要なのだ」 ヤザン「ハンッ。こんな奴、聖地に連れて行ったところで何になる」 シロッコ「ヤザン、言ったはずだ。君たちは同じ志を持つ者だと」 ヤザン「じゃあ、まさかコイツ……」 シロッコ「そうだ。あまりこのような表現は好きではないが、 俗に言う『オタク』なのだよ。ヤザン、君と同じでな」 53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 22 07 36.27 ID aNI0gf2f0 ヤザン「……」 桐乃「……」 ヤザン「ハッ。女がオタクなんざ気に入らないんだよ、消えな!」 桐乃「は、はぁ!? なにそれ、男女差別じゃない! そういうのマジうざいんだけど! つーか、キモイ!」 ヤザン「ギャンギャン吠えんなよォー! なら、貴様の好きなアニメを言ってみなァ!?」 桐乃「メルルよ。星くずうぃっちメルル!」 ヤザン「メルルだぁ? ヌハッ、魔法少女ごときに熱を上げてるなんざ まぁだ子供の間合いだなァ~!」 60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 22 29 29.82 ID aNI0gf2f0 桐乃「くぅー! アンタ、メルルの魅力が理解できないなんて頭沸いてるんじゃないの!?」 ヤザン「ぬかせ。女が戦場にいるアニメなんざ底が浅いってんだよォ」 桐乃「い、言ったわねぇー! じゃあ、あんたは何が好きなのよ!?」 ヤザン「そんなもん、黒執事が至高に決まってんだろーが」 桐乃「うわー、アンタ男のくせにBL好きな訳? しかも よりによってあんな三流アニメ。ドン引きなんだけど」 ヤザン「言いやがったな……? 手篭めにしてやるゥ!!」 シロッコ「もう充分だろ。そろそろこのくらいにしておけ」 74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 23 27 34.22 ID aNI0gf2f0 シロッコ「どうだ。お互い価値観をぶつけ合った感想は」 桐乃「楽しい訳ないじゃない。こんなわからんちんと話したって」 ヤザン「ハンッ、にわかがほざくなァ」 シロッコ「ヤザンよ。そこで、もう一度君に問う。 キリノを秋葉原へ連れて行ってくれはしないか? ヤザン「この後に及んでどういうつもりか!」 シロッコ「何を言う。先程の論争を聞いた後だかろこそのことなのだよ。 秋葉原こそ二人の雌雄を決するには絶好の場だと思わんか? そう、君のBLを愛する気持ちが確固たるものならば、 この私の頼みを素直に聞き入れてくれるだろうと信じている」 ヤザン「ええぃ……。パプテマス・シロッコ、お前は汚い奴だな!」 75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 23 36 35.51 ID aNI0gf2f0 シロッコ「引き受けてくれるか」 ヤザン「仮に引き受けたのなら、俺にもその見返りが来ると考えてよいのだな?」 シロッコ「もちろんだ。期待してくれていい」 ヤザン「んじゃあ、仕方ねぇ。今回ばかりだけだからな」 シロッコ「さすが私の見込んだだけのことはある。やはり君を呼んで正解だった」 桐乃「ちょっと、勝手に決めないでよ。私はまだ行くとは言ってないんだけど!」 76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /17(金) 23 46 55.33 ID aNI0gf2f0 シロッコ「この機会を逃せば、君は一生メルルの魅力を ヤザンに示すことができなくなるだろう。それでもいいのか?」 桐乃「む……」 シロッコ「行けばきっと、良い経験になる。行って来るがいい」 桐乃「……。わかったわよ。わ、私は別に行きたくないけど、 アンタがそこまで言うなら行ってあげるわよ!」 シロッコ「いい子だ」 ヤザン「ハッ、いちいち可愛くねぇ野郎だ」 81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 00 19 39.04 ID k6EgRDaz0 その夜 桐乃「ねぇ」 シロッコ「どうした。日程なら、一週間後に決まったはずだが」 桐乃「そうじゃなくって。あのさ……えと。アンタは一緒に秋葉原に行かないの?」 シロッコ「やはり私が一緒に居なければ心細いか?」 桐乃「な、何、勘違いしちゃってるの。私はただあんな 男と二人きりじゃ、アイツ何しでかすか心配なだけよ! バカ、アホっ!」 83 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 00 22 45.11 ID k6EgRDaz0 シロッコ「覚えておいた方がいい。それを心細いというのだよ」 桐乃「だ、だから違うっつてんでしょ!///」 シロッコ「私はヤザンを信頼している。そうでなければ、大切な妹の身を 見ず知らずの男にやすやすと委ねる訳がなかろう」 桐乃「……」 シロッコ「とは言っても、無理ないかもしれん。キリノはヤザンと 今日あったばかりだからな。いいだろう、その日は私も同伴するとしよう」 桐乃「ほ、本当!?」 88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 00 25 48.43 ID k6EgRDaz0 シロッコ「嘘はつかん。しかし、よく私に本当の気持ちを話してくれた。 この調子で寂しいと感じたらいつでも私を頼ってくれていい。 私の胸ならいつでも……」 桐乃「ちょ! な、なれなれしく触るんじゃないわよ、この変態っ!!」 バシッ!! シロッコ「うっ」 桐乃「もういい、寝る!」 バタン シロッコ「やれやれ……。決められた役割を演ずるというのは難しいものだな」 115 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 15 46 50.98 ID k6EgRDaz0 当日・秋葉原 桐乃「わぁ~。噂には聞いてたけどやっぱりすごいわー、あは!」 シロッコ「どうだね。赴いたかいがあったろう」 桐乃「うん。ねぇねぇ、早くどっか入ろうよ!」 シロッコ「ならば希望はあるか?」 桐乃「えーとね。あ、そうそう。私、まずとらのあな行ってみたい!」 シロッコ「とらのあなか。初めてにしては良い選択だ。 そういうことだ、ヤザン。頼む」 ヤザン「わあったよ、案内すりゃいいんだろうが。 メロンブックスから廻るつもりだったのによォ、ケッ」 117 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 16 01 00.69 ID k6EgRDaz0 ヤザン「着いたぞ。ここだ」 桐乃「大きーい。秋葉のとらのあな、一度行ってみたかったのよねぇ!」 ヤザン「ええぃ、はしゃぐのは中に入ってからにしやがれ」 シロッコ「……ん。何だこのプレッシャーは。何か良くないものが来る?」ピキーン 桐乃「ちょっと、何ブツブツ言ってるのよ。アンタも早く店に入るわよ」 シロッコ「ああ、すまない。今行く」 カミーユ「あの、すみません。ちょっといいですか?」 桐乃「え。なに、私?」 120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 16 14 47.22 ID k6EgRDaz0 カミーユ「はい。もしかして、あなたモデルの高坂桐乃さんじゃありませんか?」 桐乃「え、あ……そうだけど」 カミーユ「やっぱりそうか。感激だな。僕、あなたの大ファンなんです」 桐乃「そ、そう」 カミーユ「ビックカメラまで部品を調達しに来たかいがあったな。 あの、よければこの色紙にサインしてもらえませんか」 桐乃「そ、それは……」 シロッコ「そこまでだ少年。桐乃が困惑しているのが君には見えないのか?」 カミーユ「な、なんなんです。あなたは!?」 122 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 16 31 31.95 ID k6EgRDaz0 カミーユ「キリノさんのマネージャーか何かですか?」 シロッコ「そんな生暖かい関係ではない。私は正真正銘キリノの兄だ」 カミーユ「身内だったのか。でも、僕はただ妹さんにサインを もらうだけのつもりだったのに、お兄さんまで割って入ってくる なんて過保護すぎやしませんか! それが兄のやり方なのかよ!」 シロッコ「フンッ、賢しいガキが……」 カミーユ「もらうものもらったらすぐに立ち去りますので それまで干渉しないでください。それで、サインの方お願いできますか?」 桐乃「……べ、別に。いいけどさ」 カミーユ「ありがとうございます」 123 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 16 46 53.02 ID k6EgRDaz0 桐乃「はい。これでいい?」 カミーユ「これ、一生大切にします。そういえば今日は キリノさんどうして秋葉原へ?」 桐乃「え。そ、それは……その」 シロッコ「いい加減にしたまえ、少年。貴様は 用が済んだら消えるのでなかったのか」 カミーユ「性懲りもなくまた来る! 自分以外の男が 妹に寄り付くのがそんなに嫌だっていうんですか!」 126 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 16 50 12.59 ID k6EgRDaz0 シロッコ「貴様はもう消えていい!」 カミーユ「身勝手な兄のわがままで妹を殺すこともある ってこと、覚えておいてください! それでは、キリノさん失礼します」 タッタッタ 桐乃「……」 シロッコ「気にするな。あらぬ邪魔が入ったが、 こういうことも多々あるものだ」 129 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 17 16 06.44 ID k6EgRDaz0 店内 桐乃「うはー。エロゲといい、DVDといいすごい品揃えじゃない。 まさかここまでだとは思わなかったわ!」 シロッコ「気に入ってもらえて私も嬉しい」 桐乃「あ、これ買い。あれも。それも!」 ヤザン「だぁー。どうでもいいが、とっとと終わらせて 同人コーナーに行くんだよォ」 桐乃「うるさいわね。アンタも少しはエロゲやギャルゲ やってみたらいいじゃないの」 ヤザン「断るゥ!」 130 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 17 30 22.26 ID k6EgRDaz0 同人コーナー ヤザン「ヌハッ。いいねぇー、やはりBLコーナーは活気が違う」 桐乃「うげぇー……」 ヤザン「この同人誌のわんこ、たまんねぇなァ、おい!」 桐乃「理解できないわー」 ヤザン「んん~。そりゃ、ケツの穴小せぇガキの女にはわからんだろうよォ」 シロッコ「やはり、お互い譲らんか。フフッ、面白い。なら」 133 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 17 38 27.36 ID k6EgRDaz0 桐乃「大漁大漁。今日だけで随分遣っちゃったわー。でも、悔いなし!」 ヤザン「ヌハハ、俺の方もとんだ大物が引っかかったもんだぜ」 シロッコ「ヤザン」 ヤザン「なんだ」 シロッコ「今日君が購入した中で一番、気に召している 同人誌をキリノに見せてやってくれないか?」 ヤザン「正気か!?」 135 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 17 47 38.72 ID k6EgRDaz0 シロッコ「やはり魅力を訴えるには直に作品を 見せた方がいいだろう」 ヤザン「……。いいだろう。汚すなよ」 桐乃「い、いらない。こんな不潔そうなの別に見たくないし」 ヤザン「あぁん!?」 シロッコ「キリノよ。いつまでも頑なに拒んでいては 新境地に踏み出すことなど絶望的だ」 桐乃「……。わ、わかったわよ。ちょっとだけなら読んであげる」 136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 17 53 29.98 ID k6EgRDaz0 シロッコ「フフッ。それでこそキリノだ」 ヤザン「ほらよ。いいか、絶対に汚すなよ!?」 桐乃「……」 ヤザン「なんだ。怖いのかァ?」 桐乃「は、はぁ。そんな訳ないじゃない。 こんな薄い本ごときで! フン、どうせ 1分もしない間に飽きちゃうんだろうけどね!」 ヤザン「いいから、減らず口叩いてねぇでとっとと読みやがれってんだよォ!」 138 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 18 03 46.00 ID k6EgRDaz0 ・ ・ ・ 桐乃「こ、これは……ゴクリ」 シロッコ「見たまえ、ヤザン。キリノはあの本に引き込まれているようだ」 ヤザン「ヌハッ、当たり前だろうがぁ。よぉし、ビビってるようだから 少し喝を入れてやるかァ」 桐乃「え、えぇー。こんなことまでしちゃうの……///」 ヤザン「縮んどるぞぉ、まだ本番前だ! しっかりせぇい!」 桐乃「ひっ。わ、わかってるわよ。今、読んでる途中なんだから 驚かせるんじゃないわよ!」 シロッコ「フフフ。この流れ、悪くない」 144 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 18 42 28.58 ID k6EgRDaz0 桐乃「……ふぅ。やっと読み終わった」 シロッコ「新境地に踏み出した気分はどうだ?」 桐乃「べ、別に特に面白いわけじゃなかったけどさ。 まぁ、及第点くらいはあげてもいいかな」 ヤザン「言うに事欠きやがって。素直に最高だったと言いやがれ」 シロッコ「目くじらを立てることはない。今の表現はキリノからすれば 立派といって良いほどの褒め言葉なのだからな」 146 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 18 45 01.58 ID k6EgRDaz0 ヤザン「ホォー」 桐乃「バカ! 褒めてなんかないわよ!」 ヤザン「どうやらやっと貴様もこちらの世界に味を占めたようだなァ? いいだろう。俺がもっといいところへ連れて行ってやる」 桐乃「いいところ? どこよそれ?」 ヤザン「それは着いてからのお楽しみってなァ」 148 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 18 50 45.79 ID k6EgRDaz0 ヤザン「ここだ」 桐乃「何よここ。メイド喫茶?」 ヤザン「そんなつまらんところと一緒にすんな。 いいから着いて来い」 桐乃「なんなのよ、もぉ」 ガチャ カランカラン ダンケル「お帰りなさいませ、お嬢様」 ラムサス「お帰りなさいませ、旦那様」 桐乃「ちょ、ちょっと。ここってもしかして……」 ヤザン「そういうこったァ!」 150 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 19 02 59.11 ID k6EgRDaz0 ラムサス「これはヤザン隊長。また俺たちの執事喫茶に いらしてくれるとは光栄であります」 ヤザン「バカヤロウ。ここで俺のことはそう呼ばないだろォ!」 ラムサス「失礼しました、旦那様」 ヤザン「そうだ、ラムサス。それでいいんだ、ヌハハハハ。 いいかお前ら、今日は俺より特にこの女をもてなしてやれ」 桐乃「え……?」 151 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 19 05 59.02 ID k6EgRDaz0 ラムサス「了解です」 ダンケル「さぁ、こちらへどうぞ。お嬢様」 桐乃「ちょ、ちょっと、お嬢様って……。やめなさいよ、恥ずかしいわね!///」 ダンケル「それは失礼いたしました。では、どのようにお呼びすればよろしいですか?」 桐乃「……。ああ、もお! 面倒くさいからお嬢様でいいわよ!」 ラムサス「かしこまりました、お嬢様」 152 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 19 15 58.98 ID k6EgRDaz0 ダンケル「それでは、ただいまお飲み物をお持ちいたしますので 少々お待ちください、お嬢様」 ラムサス「他に何かありましたら何なりとお申し付けください、お嬢様」 桐乃「うぅー、なんたって私がこんなところに……///」 シロッコ「その割にはまんざらでもないような顔をしているな」 桐乃「ち、ちがっ。そんな顔してないっ!」 154 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 19 18 08.52 ID k6EgRDaz0 ヤザン「どうやら少しはこちらの世界の良さがわかったようだなァ」 桐乃「……うん。本当にちょっとだけど、わかった気がする」 ヤザン「ヌハハ、初めから素直に認めておけばいいものォ!」 シロッコ「さて、次はヤザン。君の番だな」 ヤザン「あん?」 159 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 19 34 44.24 ID k6EgRDaz0 シロッコ「キリノが君の趣味を認めた以上、君も キリノの趣味の理解に努めるべきだと思わんか?」 桐乃「そうよ。メルル見てみなさいよ」 ヤザン「ええぃ、骨のない幼女が戦うアニメなど誰が見るものかァ!」 桐乃「いいから、騙されたと思ってやってみなさいよ。 ほら、ちゃんと今日ノーパもDVDも持ってきたんだから」 ヤザン「いやに準備がいいときやがる。どいつの差し金だァ?」 シロッコ「フフッ……」 160 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 19 44 21.52 ID k6EgRDaz0 桐乃「はーい。注目! メルルの始まり始まり~」 チャチャラチャー 『星くずうぃっちメルルー!』 ヤザン「チッ。くだらん」 視聴から5分 ヤザン「ん……。まぁ、少しは骨がありそうだが」 視聴から10分 ヤザン「幼女の変身シーンだとォ!? ええぃ幻覚などに俺が騙されるものかァァ!」 視聴から15分 ヤザン「こ、こいつはなんだァー……!?」 視聴終了 ヤザン「……」 桐乃「どうだった、メルルは?」 ヤザン「このアニメ、俺の弱点を知ってるというのか……!」 165 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 20 03 22.64 ID k6EgRDaz0 桐乃「言っておくけど、今アンタが見たのはほんの初めの一話よ」 ヤザン「なにぃ?」 桐乃「話が進むにつれてどんどん熱くて可愛い展開が繰り広げられるわ」 ヤザン「頼みがある」 桐乃「何よ、いきなり?」 ヤザン「一期だけでいい。メルルのDVDを全巻、貸してくれ!」 166 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 20 05 15.32 ID k6EgRDaz0 桐乃「え、まいったわねぇ。私は全然構わないんだけど 今、一巻しか持って来てないのよ」 ヤザン「ええぃ、使えん野郎だ」 シロッコ「それなら、心配する必要はない。先程アニメイトに寄ったとき メルルをBOX買いしてきた。ヤザン、これを君に進呈しよう」 ヤザン「なんだとォ! シロッコ、本当にいいのか!?」 シロッコ「キリノをここへ連れて来る見返りを期待していい と申したはずだ。日頃の君への感謝も含めている。遠慮はいらん」 ヤザン「パプテマス・シロッコ、お前は最高の男だ!」 170 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 20 48 51.07 ID k6EgRDaz0 秋葉原駅 シロッコ「さて、日も暮れてきたことだ。そろそろ帰還するとしよう」 ヤザン「ヌハッ、今日は思いのほか楽しめたぜ。 シロッコ、キリノ礼を言うぞ」 桐乃「……」 シロッコ「どうやらキリノも君に言いたいことがあるそうだ」 桐乃「私も、今日読んだような同人誌、もっと読んでみたくなったから……だから」 ヤザン「ん?」 171 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 20 50 19.68 ID k6EgRDaz0 桐乃「今度は夏コミに連れてって!」 ヤザン「ホォ~。先に言っておくがあそこは戦場だぞ」 桐乃「わかってるわよ、それくらい」 ヤザン「戦場ではビビった方が死ぬんだ! それでもいいのか!?」 桐乃「覚悟しているわ!」 ヤザン「よし、そこまで言うならいいだろォ」 桐乃「マジ? やったー!」 176 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 21 08 18.83 ID k6EgRDaz0 ヤザン「じゃあなァー。また会おうぜ、お嬢ちゃん」 桐乃「次会うときはちゃんとメルルの予習しておきなさいよねー!」 桐乃「えへへ。やった、やったー。コミケ、コミッケー♪」 シロッコ「どうやら満足してくれたようだな」 桐乃「当然よ。夏ミケにも連れてってくれるみたいだし、 メルルの良さもやったわかったみたいだし、 アイツ、意外といい奴じゃない」 シロッコ「そのことだが、私は今非常に驚いている」 桐乃「どうして?」 177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 21 10 55.53 ID k6EgRDaz0 シロッコ「散々敵視していたあのヤザンに君が頭を下げて あのような約束をこぎつけたことについてだ」 桐乃「大したことじゃないわよ」 シロッコ「いや。以前の君からは到底考えられない行動だと 言っても過言ではない。自信を持っていい、君の 人間性は着実に成長している。私が保証しよう」 桐乃「なっ……/// 気取ってんじゃないわよ。 あ、あんたなんかに褒められたって、ちっとも嬉しくないんだけど!」 シロッコ「そうか。それは残念だ」 178 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 21 18 47.23 ID k6EgRDaz0 シロッコ「さぁ、我々も引き上げるとしよう」 桐乃「……」 シロッコ「どうした? そんなにこの場所が名残惜しいか」 桐乃「そ、そうじゃないけど。あのさ……」 桐乃「……」 桐乃「今日はありがとう……///」 シロッコ「フフフ、ハッハッハッ!!」 桐乃「な、なにバカ笑いしちゃってんのよ!!/// い、い、一回礼言われたくらいで、舞い上がっちゃって 変態なんじゃない!?」 180 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 21 32 02.95 ID k6EgRDaz0 シロッコ「すまない。気分を害したのなら、謝ろう」 桐乃「あ、当たり前だっつーの! たくっ!」 シロッコ「礼には及ばんさ。私はいわば君に忠誠を誓っている身だ。 その所存はこれからも変わることはないだろう」 桐乃「……」 シロッコ「そう。この身を滅してでも、君に尽くしていくつもりだ。 だから、安心してくれていい」 サワッ 桐乃「あ……///」 シロッコ「決して、君の元から黙って居なくなったりはせん」 桐乃「……うん」 182 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 21 39 49.20 ID k6EgRDaz0 数日後 公園 スタッフ「よし、今日の撮影は終了だ。お疲れさん、桐乃ちゃん」 桐乃「はーい!」 桐乃「ふんふふんふ~ん♪」 あやせ「最近、機嫌いいわね。桐乃」 桐乃「あ。あやせ」 あやせ「何かいいことでもあったの?」 桐乃「う、ううん。別に」 185 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 21 51 41.46 ID k6EgRDaz0 あやせ「ふーん、何か怪しい。さっきから自分の手提げの 中のぞいては笑っちゃって」 桐乃「そんなことないって。あはは……」 あやせ「ならいいんだけど。あ、そうそう、桐乃。 あなたに是非会いたいっていうファンの子が来てるわよ」 桐乃「え?」 カミーユ「お久しぶりです。今日、公園で雑誌の撮影が あるって本当だったんですね」 桐乃「あ、あなた……確か、あのときの」 189 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 22 02 43.65 ID k6EgRDaz0 あやせ「あら。桐乃、知り合い?」 桐乃「ち、違う。全然違うって。いいから、 あやせはもう先に帰っててよ。ね、さぁさぁ!」 あやせ「変な桐乃……」 桐乃「そ、それで今日は何の用……? サインはもうあげたはずだけど」 カミーユ「はい。今日はそれのお礼をしたくて。これ、ペットロボットの ハロっていうんだけど。桐乃さんに差し上げます」 ハロ「ハロ、ハロ。キリノ、ダイスキダ、キリノ」 カミーユ「こら、余計なことしゃべるな」 195 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 22 13 10.29 ID k6EgRDaz0 桐乃「い、いいわよ、別に。何か高そうだし……」 カミーユ「気にしないでください。この前のお礼ですから。どうぞ」 桐乃「……。あ、ありがとう」 ハロ「ヨロシクナ、キリノ、カワイイヨ、キリノ」 カミーユ「今日はお兄さんはいらっしゃらないようですね」 桐乃「べ、別にいつも一緒な訳じゃないし」 カミーユ「少し安心しました。いたらあなたとおちおち話も できないですから。怖いんです、独占欲の強い人は」 198 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 22 20 38.24 ID k6EgRDaz0 桐乃「あの、私そろそろ帰るから」 カミーユ「え、もうですか? 今、仕事終えたばかりでは」 桐乃「私、色々と忙しいの。それじゃ」 スタスタスタ ハロ「マッテ、キリノ、マッテー」 カミーユ「あ……。やっぱり、モデルは忙しいんだな」 カミーユ「ん? この手提げ、キリノさんの忘れ物か?」 199 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 22 28 17.42 ID k6EgRDaz0 カミーユ「届けないとな。中に住所とか書いてあるものは入ってないだろうか」 ゴソゴソゴソ カミーユ「ん。なんだ、これは……」 カミーユ「『星くずうぃっちメルル』の新作DVD!? なんだって、キリノさんがこんな気持ちの悪い子供向けアニメを?」 ゴソゴソゴソ カミーユ「まだ、何かあるな。これは……ゲームソフトか? いや、ただのゲームソフトじゃない。 ど、どういうことなんだよ、キリノさんが18禁のゲームって!」 201 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 22 37 00.30 ID k6EgRDaz0 カミーユ「なんてことだ。清楚なはずのキリノさんが、こんな……」 カミーユ「こんな趣味して嬉しいのかよ……」 カミーユ「満足なのかよ……」 カミーユ「モデルがオタクで誰が喜ぶんだよーーー!!」 カミーユ「はぁはぁはぁ……」 カミーユ「あいつだ。キリノさんをこうまでさせたのは あいつの仕業に違いない!!」 ダダダダダダダダダダ 207 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 23 09 25.42 ID k6EgRDaz0 シロッコ「キリノめ。仕事の帰りにヤザンの元を訪れるほどの 仲になるとは。よほど意気投合したか。 読んだとおりだ、時の運はこちらへ傾いてきた」 シロッコ「……なんだ。また異質なプレッシャーがこちらに近づいてくる」 カミーユ「待て!」 シロッコ「ん。貴様は確か秋葉原で妹に付きまとっていた小僧」 カミーユ「お前だ。兄でありながらキリノさんを自分好み 染めては弄んで!」 シロッコ「フンッ。なんのことだ」 213 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 23 19 52.44 ID k6EgRDaz0 カミーユ「知らないとは言わせないぞ。これは 一番兄が妹にしちゃいけないことなんだ!」 シロッコ「子供がほざくかー! 私はキリノの兄だ。 私にはそういう資格がある!!」 カミーユ「まだ、口ごたえするのならば!!」 ダダダダダダダダダダ グサッ!! シロッコ「ぐおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ……ぉぉ!!」 カミーユ「ここからいなくなれぇー!!」 221 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 23 29 57.76 ID k6EgRDaz0 シロッコ「うぐぐぐぅ……がはっ」 ピチョピチョ… カミーユ「やったのか……?」 シロッコ「わ、私だけが死ぬ訳ではない……。 貴様の心も……一緒に染めてやるぅぅ。 カミーユ・ビダン……!!」 ドサッ カミーユ「え……。俺の周りに映像が広がっていく? こ、これは、星くずうぃっちメルル?」 225 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 23 39 02.48 ID k6EgRDaz0 そしてまた数日後 加奈子「なぁー、あやせー。桐乃の兄ちゃんって 最近亡くなったんだよなー」 あやせ「ええ。私はそう聞いたけど」 加奈子「それにしちゃさぁ、桐乃全然動揺してない ように見えるんだけど、なんで~?」 あやせ「さぁ。私にもわからない」 桐乃「それじゃ、私、用事あるから先に帰るね!」 タタタタタタ あやせ「あ、ちょっと桐乃!」 加奈子「それどころか前にも増して元気のような」 229 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 23 54 02.47 ID k6EgRDaz0 桐乃「おまたせ!」 カミーユ「やっと、来たな。それじゃあ、早く劇場版メルルの 先行試写会に行くぞ」 桐乃「うん。それにしても、あんた大丈夫なの? ここ最近、私放課後振り回してばかりだけど」 カミーユ「空手部には病欠といってあるから平気さ」 桐乃「ならいいんだけど」 231 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12 /18(土) 23 55 03.21 ID k6EgRDaz0 桐乃「初めて会ったときは、アンタがまさか こんなメルルオタクなんて思わなかったわ」 カミーユ「俺にとってメルルは幻覚でもなければ意識だけの存在でも ないんだ。キリノと同じくらい愛していられるのだから」 桐乃「や、やめなさいよ、そういう恥ずかしいセリフ!/// 気持ち悪いんだけど!」 カミーユ「あはは、ごめん。それじゃ会場に急ごう」 桐乃「うん」 -Fin-
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全4回の最終回。 なるようにしかならない 私の家に来ていただけますか? 沙織からの誘い 逃げ場にならない一人暮らし の世界の最終回です。 京介と桐乃とその他大勢。 ---------------------------------------- まあ、その後もみなさんのお世話になりながら、模試までに間、ほぼ誰ともセックスもせずに、清い毎日で しっかりと勉強をして、無事、A判定をゲットだぜ! この、印象深くて奇妙な毎日ともおさらばだよ。押し入れから畳んだ段ボールを出して、組み立てていって、 荷物を詰め込んでいく。 これで、終わるんだ…と思うと何だか寂しくもなるなあと感慨に浸っていると携帯が鳴ったので取ると ディスプレイには桐乃と出てる。 「何か、久しぶりだな。元気か?桐乃」 「それはこっちのセリフよ。それより、A判定記念パーティをそっちでするから、 そこで待ってなさいよ?」 「ああ、みんなでか?」 「そうよ。じゃあね!」 引越祝いと同じような騒ぎになるのかねえと思いながら、段ボールに詰める作業を続け、あらかた終わった頃、 チャイムが鳴ったのでドアを開けたら桐乃だ。 「なんだ、疲れた顔しているかと思ったら元気そうじゃない」 「俺は、A判定をやり遂げた男だからな、ふん!」 「そうね。さあ、大家さんに話を付けてあるから、庭でパーティをするの。早く来なさい」 「ああ、今、行くよ」 桐乃の後について、階段を降りていくとアパートの庭に簡易テーブルにクロスが掛けられ、和風洋風の料理や 和菓子とか誰が何を持ってきたのか一目瞭然という感じの皿が所狭しと並んでいた。 みんなそろってるな。一同に揃うと感慨深いよ、俺の未来の嫁たち。 ジュースの入ったコップを渡されて桐乃の音頭で、 「では、京介のA判定とアパート追い出し記念で、かんぱーい!」 「「「「かんぱーい」」」」 大変、晴れ晴れとした気分だ。ジュースがやけにうまい。 「それで、京介。誰に決めたの?」 「えっ?! 誰にって…。」 「あんた、2ヶ月近くこんなに可愛い女の子たちに毎日お世話されて、何とも思わなかったの? せっかく お膳立てしてあげたのに。ひょっとしてホモ?」 「なわけあるかっ! その、何だな、誰にと言うとだな」 オイオイ、みんなきらきらした目で俺を見つめてるよ。 「正直、魅力的すぎて俺にはまだ、決められないよ。というか後半、勉強に集中してて、色恋なんて 頭の片隅にも、無かったぜ…。」 「お兄さんのことだからそんな感じだと思ってましたけど、かまいませんし」 「京介、誤魔化さなくてもいいのよ。堂々と契約について説明なさい」 「私のパートナーは、京介さんですから」 「きょうちゃん、まだ、あたしが恋人だってみんなに言ってなかったの?」 みなさん、すいませんでしたと俺は、雰囲気的に土下座した。 「あはは、何、土下座してんのよ。 やっぱりね。あたしはさ、京介の全てを見てきてるわけで、 最後は…ちょっと言えないことまで飽きるまで知ってしまったし」 「お、オイ、桐乃、何を言い出してるんだ?」 俺は、震えが来ていた。 「だから、はっきりした。あたしに必要な男は、"京介"じゃ無いの。あんたには言葉で言い表せない くらい感謝してるけど、兄妹であっても恋愛対象じゃ無いわ」 庭は、しーんとしている。 「この2ヶ月の間、考えてさ、そしてもう、あたしは行動に出ているの。自分にふさわしい男を探している。 あ、御鏡なんて変態は眼中に無いからね?」 「やっぱりね、きょうちゃん、この間、言ったこと、当たってたでしょ?」 「麻奈美、さすがだぜ。うすうす感づいていたんだな」 「そう。でも、桐乃ちゃんのじゃましちゃ悪いからはっきり教えなかったよ」 「ありがとう、麻奈美さん。まあ、そういうわけよ。あたしは見限ったけど、あなたたちは、 どうなの?」 「わたしもお兄さんも桐乃みたいにスーパーマンじゃありませんから」 「あんたみたいなビッチには京介の肝心なところが見えてないみたいね。哀れだわ」 「きりりん氏、わたしはあなたの知らない京介さんを知ってますよ」 「きょうちゃん、あとでこの2ヶ月の間のこと、全部教えてね?絶対だから」 ふらふらと立ち上がり、一時はどうなるかと思ったが、何だよ、俺は生きてていいの?と周りを見回したら、 あやせも瑠璃も沙織も麻奈美もやさしい表情だ。 「今までありがとう、京介!」 桐乃は、唇にキスしてきた。俺と桐乃の目になぜか涙が流れた。 これで、正常に戻るんだよな。 「はい、これであたしの言いたいことはおしまい! さあ、飲み食いしながらあんたの2ヶ月間を根掘り葉掘り 聞こうじゃ無いの!」 まーこの後は大変な騒ぎとなり、ご近所から怒られたりしたが誠に楽しい宴となり、 宴のたけなわな頃、親父の軽トラックが来て、親父に彼女たちの関係を聞かれ、また、 お父様にご挨拶を!とか冷や汗でまくりで、俺の2ヶ月間の刑は、終わったのだった。 ---------------------------------------- おしまい。 おまけとして、このページの最後に添付ファイルとして、縦書きバージョンのpdfを付けましたので本に近い感じで読みたい方は、どうぞ。
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時は現在、場所は自分の部屋。俺は 「俺、アメリカに行く事になりました」 そうニコやかに皆に告げていた。反応は予想通り、皆ポカンと呆けてアホ面を晒している。こうなったらいくらモデルになれるくらい綺麗な顔でも許容値を超える時があるのはいたしかたあるまい、佐織なんか特にメガネ着用時の時にそんな顔をしたら軽く許容値を超えてしまうのは必然だろう。 ほら、そのだらしなく開いたお口を閉じなさい。そう言いたい。言えない。 「そ、それでだな、その…、皆も連れて来るようにと言われたんだが……どうする?」 仕方なく規定事項だけ口にした 断ってくれ、これ以上人数が増えたら俺の精神が崩壊する危険性が80%を超えてしまう。 そう切に願うが、悲しきかな、やはり俺の願いは叶う事無かった 「「「行く!!」」」 そう元気良く声を揃えて言われたのだから。今現在、俺の精神崩壊率、90%強。 俺の精神が崩壊するのは最早決定事項と言っていいだろう。 さて、俺の精神崩壊率を確認したところで、どうせだから今回の参加メンバーも確認しておこう。うん、説明もふまえて。 一人目、リア・ハグリィ(Ria Hagry) 桐乃のライバル 兼 妹。 多分、今回のアメリカ行きにはこいつがかなり関与してくると思われる。 まぁ、その、なんだ。アメリカでこいつの悩みを解決できるのならばしてやりたいと思っている。 ちなみに俺の事は兄貴的な意味で好いてくれていると思われる。 二人目、高坂桐乃 俺の妹。 そして最近、俺を嫌っていくスピードが半端無く速いと思う、最近なんかだと俺が何気なくリビングに入っただけで殴られる事件が多発している。 多分この事件が原因だろうと思われる、この前俺のパンツが無くなっていく事件が発生した時、俺が「何か知らねぇ?」と桐乃に聞いたら顔を真っ赤にして「し、知らないに決まってんじゃん!!!」とキレてどっかに行ってしまった事があるのだ。今では俺も反省している。自粛。 三人目、黒猫(五更瑠璃) 桐乃の裏の友達 黒猫は俺とのイベント数が多分一番多い。キ、キスもした事あるしな。 だが最近、俺が何かしたのだろうか、前にも増して俺を嫌っている気がする。俺が載っている雑誌を氷点下の眼差しで見て「この雑誌のせいで先輩が調子に…」とか呟いていたぐらいだ。黒猫の俺にたいする好感度は上空から急激に落下して今頃地面を掘り進んでいるに違いない。 四人目、沙織・バジーナ(槇島沙織) 桐乃の裏の友達。 数年代前のオタク格好、ござる口調、メガネを取ると美少女。などなど色々時代が遅れている気がする俺の友達である。 だが格好はともかくとても気が利き、助けてくれた回数は数え切れない。それと言い忘れていたが沙織はメガネを取ると性格まで変わり本物のお嬢様になるのだ。 五人目、田村麻奈実 俺の幼馴染。性格がノホホンとしていてどうしてもおバアちゃんっぽく感じてしまう。 擬音を口にするという変な性質をしているが、特に個性は無く俺が一番気を緩めて話せるのは麻奈実だろう。 う~む、本当はこんな事を言いたくは無いが今までやってきているので好感度の話をしよう。好感度は、高い?だろう。多分、まぁそこらへんの奴よりかは確実に仲が良い事を断言できる。 183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[sage saga]:2011/06/03(金) 15 12 00.59 ID TyyaJg2o0 六人目、新垣あやせ 桐乃の表の友達 兼 俺のラブリーエンジェル。 上記で分かると思うが容姿がまるで天使の様に美しい。だが美しい花には棘がある、と言う様にあやせも棘があるのだ。とてつもなくでかいのが。俺は何回も罵られ通報されかけ殴られ殺されかけているのだから。 ちなみに好感度は上記同様無いに等しい、ていうか確実に嫌われている。 七人目、来栖加奈子 糞ガキ、以上。と言いたいが色々因縁があるのは事実なので説明。 初対面から印象が少しも変わらないこいつ、だが仕事の方は天才じゃないのかと思う事が多々ある、ちょっとみただけで踊りの歌をマスターしたりした時は素直に驚いてしまった。 ……それと最近分かったのだがこいつは俺以外には意外と優しいらしい、話によるとブリジットには特に甘いとの事だ。この情報からして分かると思うがこいつもあやせ達と同じく俺の事を嫌っていると思われる。 八人目、ブリジット・エヴァンス(Bridget Evans) ブリジットちゃんは最近意外な面を見せ続ける傾向がある、椅子を鉄くずと化したりした時は冷や汗が止まらなかったのをまるで昨日の様に記憶している 結構懐かれている自信はあったのだがこの前のメルルイベントを俺のせいで行けなくなってから何かと嫌われている気がするのは気のせいではあるまい。 好感度は今急降下中で最早嫌いの域に入っているので大嫌いにシフトするのにそんなに時間はかからないだろうと思われる。 以上が今回の参加メンバーだと思われる、多分。 何故多分かと言うとハンサムの野郎がどういう思考で人選をしているか分からないからである、まさか本当に俺の知り合い全員を誘ったりはしていないと信じたい。 ただでさえ八人もいるのだ、これ以上増えるなら俺の手におえる事態ではなくなるのは自明の理なのである。 「で、まだ聞いていないのでござるが出発は何時なのでござろうか?」 沙織が首を傾げて聞いてくる、メガネ着用時だがちょっと可愛い。 「?、京介氏? 聞いているでござるか?」 っおうっ、そうだった、俺としたことが大事な事を話し忘れていたらしい 早くしらせないと間に合わなくなるところだった、さすが沙織だな。 「あぁ、出発時は明日だってよ」 「「「あ、明日!?」」」 いきなり大声を出して騒ぎ出す桐乃達。ん?、何でそんなに焦ってんだ?。別に着替えとか歯ブラシとか適当に持ってけばいいだけだろう? 「お、お前なぁ!!、加奈子達はお前と違って時間かかんだよ!、化粧とかもいるし、下着とか服とかもじっくり選びたいの!!」 加奈子が他の皆がリアを起こしている間俺に何か説明(叫んで)してくるが結局何も分からなかった。だってそんなの一時間あったら楽勝で出来るじゃんねぇ?。 俺がそんな事を思っていると俺に説明は無理だと断念したのか、皆は俺に一発くれると早足で俺の部屋から立ち去った。 意味が分からん。俺は間違った事は言ってない……筈だよなぁ?。本当にこれだから女子は、未知過ぎるだろ。 今度のアメリカではこれが八人になるんだぜ?、本当、ぞっとしないね。 そんな事を考えて、俺は痛む頭を撫でながら一際大きなため息を漏らしたのだった。 ここまで。 やる気起きない。コメくれ。 それと誰に絡んで欲しいかもついでに書いてくれ、これだけの人数を一遍に相手するssを書くのは無理だから別々に絡んでいく事にする。 「は~い、皆さん書けましたか?」 俺が名前を最後に書き込むと皆が血眼でハンサムにむかって頷いた。どうしてこうなった。と、俺は問いたい。 事の始まりは朝、俺達が7時に空港に着いた時に始まった 俺は別に何もしていない、今回もハンサム兼マネージャーの一言によって始まってしまったのだ。 『皆さんは今回専用機で移動してもらいます、さて、ここで問題になるのは席順ですね。ちなみにリアさんが京介さんの隣なのは決定事項です』最後の口調がハートがつきそうな感じなのを是非とも止めていただきたい そして何故席順が問題になるのか小一時間程問いただしたい。そんなので喧嘩するのなんか小学生までだろう。 「あ、兄貴!、やっぱり妹の私が隣の方が落ち着くでしょ!?、こ、ここ、今回だけ隣になってあげてもいいよ!?」 行き成り俺に飛び掛ってくる桐乃。どうやら席順で喧嘩するのはこいつらも一緒らしい。 それと、やめろ桐乃、服の袖を引っ張るんじゃない。 伸びるだろうが。 「っな!、桐乃ずっけぇぞ!!、クソマネ!加奈子んとこ来るよな!?」 抱きつくなぁ!!? 当たってるのがちっぱいだとしても柔らかいのは柔らかいし、一応女の子の匂いもするので俺の顔が熱くなるのは致し方無いに違いない。違いないんだ。決して俺がロリコンという訳ではない。 ……加奈子は恥ずかしく無いのだろうか。 うん、やっぱり恥ずかしいらしい。今頃になって加奈子は顔を赤くして俺と自分の胸の距離を離そうとモゾモゾと体を動かしているのだから か、可愛い………。 ?、いや、待てよ俺、相手はあの加奈子だぞ?、あの煙草を吸ったり口が悪いあの加奈子だぞ? 「可愛いとか思ってないからな!?」 ひとまず否定しておこう。 「い、いきなりどうしたんだよ、クソマネ」 「いや、何でもなイヨ?」 ま、まぁとにかくこれ以上いらん事を考えないように話題を変えよう。うん。今の加奈子はやばすぎる。 そう考えて頭を振って邪念を振り払うと改めて今の現状を振り返る、すると一つの事実が見えてきた こいつら、まるで反発しあう磁石みたいだ。 今回の事も桐乃が俺の隣に座ろうとしたら皆が邪魔をしようと口々に俺の隣が良いみたいな事を言い出しているし。 ふむ、そんなに桐乃の思い通りになるのが気に入らないのだろうか?、ていうかその反発に俺を巻き込むのを是非とも止めていただきたい。うん。 結論はやっぱりそこなのだ。 そんな事を思ってうんうんと一人頷いていると、今度はあやせが何か言い出した。もう勘弁してくれ。 「お、お兄さんは何時変態的な行動をするか分からないので私が隣で見張っておきます!!」 そう言って桐乃とは反対の袖を掴むあやせ。ん~、シャンプーの香りがかぐわしい。 っじゃねぇ!!、何でだ、何でそんなに俺に引っ付く!?、お前らは本当に磁石で体が出来ているのか!? 反発ばっかし過ぎなんだよ!、たまには仲良く引っ付けや!! 「出来れば拙者も京介氏の隣が良いでござるなぁ」 そう言って何やら意味ありげにこちらを見てくる沙織。 そんな期待の篭った目で俺を見つめても無理だ。この事に限らず俺の事なのに俺に決定権は無いからな。だから俺に期待しても無駄だ、諦めろ。 「むっふぅ!、リアはもう隣決定してルもんね!!」 そう言って俺の横っ腹に抱き付いて(突進して?)くるリア。 これ以上俺の負担を増やすのを止めていただきたい。 猿かお前らは、俺は木じゃないんだぞ?。 そんな疑問を抱かずにはいられない、嬉しいのか嬉しくないのか分からない微妙な異常事態だな。 まぁ一人は俺の事をただ見ている奴がいるみたいだが、それも止めて欲しいと思うのは致し方あるまい。 「わ、わわ、私もその奴隷の隣に立候補してもいいかしら?」 なにやら頭から湯気を出しながら黒猫が聞いてくる。ちなみに俺にではない。 誰に聞いているかは不明だ。 「は~い、皆さん書けましたか?」 俺が名前を最後に書き込むと皆が血眼でハンサムにむかって頷いた。どうしてこうなった。と、俺は問いたい。 事の始まりは朝、俺達が7時に空港に着いた時に始まった 俺は別に何もしていない、今回もハンサム兼マネージャーの一言によって始まってしまったのだ。 『皆さんは今回専用機で移動してもらいます、さて、ここで問題になるのは席順ですね。ちなみにリアさんが京介さんの隣なのは決定事項です』最後の口調がハートがつきそうな感じなのを是非とも止めていただきたい そして何故席順が問題になるのか小一時間程問いただしたい。そんなので喧嘩するのなんか小学生までだろう。 「あ、兄貴!、やっぱり妹の私が隣の方が落ち着くでしょ!?、こ、ここ、今回だけ隣になってあげてもいいよ!?」 行き成り俺に飛び掛ってくる桐乃。どうやら席順で喧嘩するのはこいつらも一緒らしい。 それと、やめろ桐乃、服の袖を引っ張るんじゃない。 伸びるだろうが。 「っな!、桐乃ずっけぇぞ!!、クソマネ!加奈子んとこ来るよな!?」 抱きつくなぁ!!? 当たってるのがちっぱいだとしても柔らかいのは柔らかいし、一応女の子の匂いもするので俺の顔が熱くなるのは致し方無いに違いない。違いないんだ。決して俺がロリコンという訳ではない。 ……加奈子は恥ずかしく無いのだろうか。 うん、やっぱり恥ずかしいらしい。今頃になって加奈子は顔を赤くして俺と自分の胸の距離を離そうとモゾモゾと体を動かしているのだから か、可愛い………。 ?、いや、待てよ俺、相手はあの加奈子だぞ?、あの煙草を吸ったり口が悪いあの加奈子だぞ? 「可愛いとか思ってないからな!?」 ひとまず否定しておこう。 「い、いきなりどうしたんだよ、クソマネ」 「いや、何でもなイヨ?」 ま、まぁとにかくこれ以上いらん事を考えないように話題を変えよう。うん。今の加奈子はやばすぎる。 そう考えて頭を振って邪念を振り払うと改めて今の現状を振り返る、すると一つの事実が見えてきた こいつら、まるで反発しあう磁石みたいだ。 今回の事も桐乃が俺の隣に座ろうとしたら皆が邪魔をしようと口々に俺の隣が良いみたいな事を言い出しているし。 ふむ、そんなに桐乃の思い通りになるのが気に入らないのだろうか?、ていうかその反発に俺を巻き込むのを是非とも止めていただきたい。うん。 結論はやっぱりそこなのだ。 そんな事を思ってうんうんと一人頷いていると、今度はあやせが何か言い出した。もう勘弁してくれ。 「お、お兄さんは何時変態的な行動をするか分からないので私が隣で見張っておきます!!」 そう言って桐乃とは反対の袖を掴むあやせ。ん~、シャンプーの香りがかぐわしい。 っじゃねぇ!!、何でだ、何でそんなに俺に引っ付く!?、お前らは本当に磁石で体が出来ているのか!? 反発ばっかし過ぎなんだよ!、たまには仲良く引っ付けや!! 「出来れば拙者も京介氏の隣が良いでござるなぁ」 そう言って何やら意味ありげにこちらを見てくる沙織。 そんな期待の篭った目で俺を見つめても無理だ。この事に限らず俺の事なのに俺に決定権は無いからな。だから俺に期待しても無駄だ、諦めろ。 「むっふぅ!、リアはもう隣決定してルもんね!!」 そう言って俺の横っ腹に抱き付いて(突進して?)くるリア。 これ以上俺の負担を増やすのを止めていただきたい。 猿かお前らは、俺は木じゃないんだぞ?。 そんな疑問を抱かずにはいられない、嬉しいのか嬉しくないのか分からない微妙な異常事態だな。 まぁ一人は俺の事をただ見ている奴がいるみたいだが、それも止めて欲しいと思うのは致し方あるまい。 「わ、わわ、私もその奴隷の隣に立候補してもいいかしら?」 なにやら頭から湯気を出しながら黒猫が聞いてくる。ちなみに俺にではない。 誰に聞いているかは不明だ。 「き、京ちゃん!!、私も隣がいいよ~!!」 やめろ、そんな潤んだ目で俺を見るんじゃない。何か罪悪感が沸いてきちまうだろうが。 俺は慌てて目を逸らすと自分の体の現状を改めて見てみた ここまでで俺の体積に納まりきらない程の人数が俺に抱きついてきている。俺の体から何か特殊なガスが出てきていると言われても今なら納得できる気がする。 だが七人、まだ七人なのだ。そう、あと一人残っているのだ。 でもここまでで俺の体はほとんど占領されてしまっている、取り付く所がまだあるのだろうか。 諦めてくれたらあり難いのだが。 ていうかわざわざくっ付く意味が全く分からない。 お前らは子泣き爺かと問いたい。問えないがな。 ……?、何だ今さっきの感覚は。一瞬背中から痛みが走ったんだが って痛っ!?、え、何?、何かが俺の背中をよじ登ってる!?、異常に痛いんだが!? 俺の予想が正しければこのよじ登っているやつは靴のまま足に力を入れまくっているんだろう。 ふっ、痛さで大体予想がつくのさっ。 「ふふ、マネージャーさんの特等席ゲットです!!」 俺の首に座りながら、…まぁ簡単に言えば肩車の状態でそう叫んだのは言うまでも無いだろうがブリジットちゃんである あの背中の痛みはよじ登って行く時に発生したのだろう。背中に抱き付いていた黒猫は大丈夫なんだろうか、ちょっと気になる。 とにかく、はい、今俺の体に八人の女の子が抱きついています。そう頭の中で纏めて自嘲気味に笑う俺。 もうどうにでもな~れ~。 さて、訳が分からなくなってきている皆の為に今の状態を簡単に纏めてみようと思う。 妹、桐乃!。ポジションは右腕! ヤンデレ、あやせ!。ポジションは左腕! 幼馴染、麻奈実!。ポジションは背中! ロリ、加奈子!。ポジションは胸! ロリ2、ブリジット!。ポジションは肩車! ロリ3、リア!。ポジションは右腹! 邪気眼、黒猫!。ポジションは左腹! ヲタク、沙織!。ポジションは……視線? うん…まぁこんな感じかな?、我ながら何で倒れないかが不思議だ。 確かに普通の人から見てウハウハな状態なのかも知れないが、今の俺の現状は例えると反発し合う磁石の中に鉄の塊がポツンと棒立ち状態なのだ。そりゃくっ付くっつ~の。 何が言いたいかというと俺の現状は決してハーレムではないという事だ。嫌われてるしな。 そんな状態の俺達を見かねたのか、ハンサムはやっと俺達を止めるために口を開いた。 「さて、皆さん。そんなに京介さんの隣が良いならここは公平にクジで決めようじゃないですか」 そんなのがあるなら最初から出せやこの野郎、と思わない事も無かったがここは何も言わずに自粛。わざわざ現状をややこしくして自分の首を絞める事もあるまい。 まぁ、とにかくそんなこんなで俺達はクジの名前欄に名前を書き込んでいって。 それで現在、冒頭に至るのだった。 加奈子!加奈子! ブリジット!ブリジット! あやせ!あやせ! 黒猫!黒猫! リア!リア! 沙織!沙織! ふぅ…… 「ジャカジャカジャカジャカ」 空港の人混みの中で異彩を放つこの声のせいで周りの視線が物理的質量を伴って俺につきささってきている気がする。 でも俺が何を言っても止める事が出来ないのは今までのやり取りの中で学んでいるので俺はできるだけ自分の存在感を消すように肩を狭くしてこの声が止むのを待っている 30分経過し……たと思える5分が経ち、やっとハンサムの声が止む気配を発しはじめた 「ジャジャン!!」 よし!、オワッタァ!! 俺は肩を狭くしながら小さくガッツポーズをする 「パラパラパラパラ」 「もういいわぁああああ!!、早く結果を言えやコラ!!」 思わず熱狂的なツッコミをしてしまう。 そのせいで俺の存在は結果としてハンサム達よりも目立ってしまい俺の今までの肩をせまくする行為は無駄になり、地球の栄養となるために循環する事もなく空気に溶け込み消えていった。 「も、もういいから早く結果言って出発した方がいいって!」 桐乃も羞恥に耐えているのだろうか、頬が赤み掛かっている。 周りを見てみると桐乃だけでは無い、皆頬が赤い。恥ずかしいと思っていたのは俺だけでは無かった様だ。 良かった、俺はもうこいつらは常人には分からない領域に達してしまっていると思っていたらから、恥ずかしいという感情も無くなってしまっていると思っていたがどうやらそうでは無いらしい、こいつらも一応常識人としての知性はまだ残っているようだ。 そう思って俺が安心の笑みを浮かべると、若干頬の赤みが増した気がする桐乃たちが目を逸らすようにハンサムに向き直った。どうしたのだろうか。 ちょっと気にしつつ俺もハンサムに向き直る、視線に早くしろという意思を込めて。 「ふぅ、分かりましたよ。それでは結果を発表します」 そう言って肩を竦めるハンサム。 さすがに俺の血走った目を見ると、何を言わんとするか理解したんだろう 「ジャカジャカジャカジャカ」 『「それはもういいから」』 全員の声がハモりハンサムの声を妨害する。 どんだけ言いたいんだ、それ。 思わず呆れる俺。 そんな俺達を見て初めて残念そうな顔をしたハンサムは今度こそ簡単に席順を発表して下さった。 「それでは発表します、席順は 空席 空席 空席 空席 空席 空席 桐乃 ブリジット 麻奈実 リア 京介 加奈子 沙織 黒猫 あやせ 空席 空席 空席 です」 「いやったあぁあ!!」 何がそんなに嬉しいのか加奈子は本当に飛び上がり喜びを全身で表現し始めた。 周りの桐乃達はリア以外羨ましそうに加奈子の事をハンカチを噛みそうな勢いで見詰めている。 まぁこの状況で俺が皆に話しかけるとどうなるか分からないので、とりあえず見送って無視モードに移行する事にした。 「席が決まったんだ、早く移動しようぜ?」 俺はこの台詞をハンサムに言ったつもりだったんだが、桐乃達にはそう聞こえなかったらしく「分かってるっつの」という桐乃の言葉を皮切りに皆移動をし始めた。ちなみにリアと加奈子は「うん!!」「おう!!」と何故か喜色満面で返事をしてきた。 そんなに桐乃達と競って勝ったのが嬉しいのだろうか。その年からそんなに底意地悪いなんてお兄さん困っちゃう。 あぁ、そういえば加奈子はあんななりでも桐乃と同い年なんだっけ?。 なんて下らない事を考えながら俺は自分の席に乗り込みシートベルトを着用した さぁ、もうすぐ離陸だ。 本当だったら今頃、俺はリアと家でノンビリしたりダブルデートもどきをしている筈だった、何故こうなったと思っている方も多いだろう。俺もそう思う。 だが今更そんな事を気にしていても始まらない。 え?、赤城達(笑)の事も忘れてる?、それも上記同様気にする必要はない。 何故なら現実の時は今も動き続け今正に俺達を空へ飛び立たせようとしているからだ。 車輪が回りだした感覚が体を駆け巡る、どうやらもう走り出したらしい。これをもって脱出は不可能となった。 今度はちょっとした重力が圧し掛かってくる感覚が体を巡る、俺達が乗る飛行船『運命』(今命名)はいよいよ空へと駆り出たらしい 出発進こ~~う そんなやる気の無い心の声が俺の中を這いずり回って行った。 離陸してやく30分ぐらい経った気がする現在、俺はまたもやハンサムの策略に嵌った事に気がついていた これは正当に決まった座席では無い。 考えてみると最初からおかしかったのだ、なんで俺が都合よく中心に来ているんだ? 「おうクソマネ、これ食ってみろよ、意外といけんぞ?」 そう言って何やら棒状のジャガリコらしき物体をキラッキラッした目をして俺の顔に近づけてくる加奈子。ひとまず無視。 この鬱憤を心の中の嫌味で発散しなければとてもじゃないが相手をする気分にはなれないのである。 だが続いて沙織までもが俺にコンタクトを計ってきた 「京介氏!、暇なんでしたら一緒にガンプラでもどうでござるか?」 ………うん……まぁ、わかってたけどね?。俺がいくら気分じゃなくても俺が中心に居る以上こいつらのちょっかいから逃れる事は出来ないと。 この現状を例えると虫の群れの中心に蜂蜜を塗りたくった木が一本、まるで無防備に突っ立っている様なものだ。 「はあぁ」 二酸化炭素がどうやって酸素になって返ってくるかも知らないで俺は大量の二酸化炭素をため息という形で吐き出す 離陸時から俺の肩身の狭さと、俺への悪戯の酷さっていったらそれはもう凄いものだった。離陸して5分経った頃に態勢を楽にしようと肘掛に肘を乗せようとしたら最早全部埋まっていて、俺の手は行く当てが無くなり膝の上へと滑り込み もうちょっと深く座ろうとシートに体を沈めようとしたら前を加奈子の足が我が物顔で占領していたのでそれも叶わず背筋を伸ばす。その結果、俺の体制は背筋をピシっと伸ばして手は膝の上、まるで卒業式の時の体制の様になってしまっている。校歌が聞こえてきそうだ。 それに加えて前後左右斜めからの一斉ちょっかい、これのせいで精神までもが肩身をせまくしてしまっている。 これではトラの檻の中に生肉を放置していくのとなんら変わりないのではないだろうか。 おい、こら、ジャガリコで俺の頬を突っつくんじゃない。やめろ加奈子。 俺が加奈子の攻撃を止めさせるべくジャガリコをへし折ろうとしていると、気にしていなかった反対の斜め前から攻撃を受けた 「ア痛ァアア!!」 思わず絶叫。 そのくらい痛かったのだ。 ……沙織よ、お前もなのか。お前だけは俺と同じく常識人だと信じていたのに。 今回ではお前が一番性質悪いぞ?、なんでザクの頭のツノっぽいものを俺の頬に向けたんだ。最低でももっと丸っこい物にしてくれよ。 そんな事を考えながらも俺は仕返しとして沙織からザクヘッドを奪い取りツノをへし折った。ザクよ、安らかに眠れ。 「何をするでござるかぁああ!!??」 俺はそんな沙織の叫びを無視すると今度は後ろからの攻撃の武器であるチョコポッキーをへし折る。チョコで顔がベタベタする。 ちなみに加奈子のジャガリコは沙織のザクヘッドと共に葬った。 ポッキーをへし折った際に手についたチョコをふき取っていると、今度は前から声が掛かってきた。 もういい加減にしてほしかとです。 「せ、先輩、こ、小腹がすいたならこんなのはいかがかしら」 ん?、今度はどんな攻撃を仕掛けてくる気だ? 何て事を考えながら顔を上げたため、思わず目の前にあるお握りを見て目をまん丸にしてしまう俺。 これを、黒猫が俺に? 「い、いらなかったかしら」 ちょっと不安そうに眉をハの字にしながら聞いてくる黒猫 「いやいや、いるって!!」 俺はそう言うと思わず緩んでしまう頬を隠しながらお握りを受けとった。 いつ食べよう?、今すぐ食べた方がいいか? 何て事を考える程女の子手作りのご飯は特別なのだ。 久々に女の子に対して可愛いと思えた気がする。思えば今までよく心が折れなかったなぁと思える苦行を数え切れない程味わってきているのだ、やっと、ちょっとしたお返しが神様から帰ってきたんだろう そんな事を考えて、気が緩むといつ涙が溢れるか分からない状況になりながら俺はやっとこさ笑顔を作って黒猫にお礼を言う 「ありがとな、黒猫」 ちょっと鼻声になっていた気がして後味が悪いが、なんとか言えたのでまぁ良しとする。 「ふ、ふんっっ!、ありがたく食べるがいいわ!!」 俺のお礼にたいして黒猫はリンゴ顔負けの真っ赤さでそんなありがたい言葉を下さった。 照れているのが丸分かりである。 ちょっと微笑ましく黒猫がボスンッという効果音と共に座るところを見届けると俺は後で餓死寸前に食べようと鞄にお握りをしまい込み、小説でも読もうかと入れた場所を適当に手で探る 何分か探すが見つかる気配がない。 あれ?、おっかしいなぁ、確かここらへんに入れてた筈なんだが。なんて事を思いながら若干顔をしかめていると横からジャガリコらしき物体が二・三本俺の目の前に差し出された。 なんだ?、くれるのだろうか。 何て疑問に思いジャガリコを呆然と見ていると反対からもお弁当箱がさしだされてきた、いや、お弁当の残りと言った方が良さそうだ。トマトらしき物体とピーマンしかそのお弁当箱には入っていなかったのだから。 「なに?、くれるのか?」 ひとまず質問しておこう、これで無断で食べて何か言われても困るしな。 俺の質問にまず反応したのは加奈子の方だった。 加奈子はただ簡潔に「ん」と頷くと「やる」と言って俺とは反対の方向に視線を向けた。 まぁくれると言うんだったら貰うが一体どうしたんだろうか。やけに優しいが。 ちょっと加奈子を心配していると、リアも便乗するように俺に言葉を発してくる 「私のもあげるね」 「自分で食べなさい」 即座に言い返すと俺はリアにお弁当を押し返した、口にジャガリコをくわえながら うん、結構いける。 「ん、結構いけるな、サンキュー加奈子。ところでこれって何味なんだ?」 たまにはこっちから話題をふるか、と思って適当に話しかけてみる 加奈子は肩をピクッと震わせると俺の方に改めて向き直り話し始めた。 「明太子味。結構うまかっただろ?」 どうやら今は機嫌が良さそうだ、良かった。何でか俺が黒猫と話していると不機嫌になっていた加奈子だが、何とか本調子を取り戻したらしい。 それどころか雰囲気から分かるくらい今の加奈子は喜色ばんでいる。 何がそんなに嬉しいのか、満面の笑みで「ニシシ」と笑い声をあげているのだ。 変な奴だな。と思う だがそんな頬を赤くして笑っている加奈子を見て可愛いと思ってしまったのも事実として俺の中に存在していた。 俺は頬をポリポリと人差し指で掻きながら「ああ、結構うまかった」と言って目を逸らした。 こいつらが俺の事を嫌っているという考えを改めないといけないのかも知れない。 だってそうだろ?もし俺があいつらの立場になってみろ それで俺に好意を素直に表せと言われても絶対に「出来ない」と言い切れる自信がある。 もしかして俺はこいつらにちょっとは好かれているのかも知れない、好いてくれているから俺にちょっかいをだしてきて、好いてくれているから自分なりの好意表現としてちょっと意地悪をしてしまう。 そんな感じなのかもしれない。もしそうじゃなくても俺は今後、この考えでこいつらと接してみるとしよう そうすれば何かが変わるのかも知れない。 気分的にも楽だしな。 そう考えてちょっと俺は自虐的に笑ってみる、ふむ、頑張れ俺。
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http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289713269/9名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 15 49 55 ID hqKzDSck [1/2] 1乙。 8 別物と言うよりは別格と言うべきかもしれんw ところで、原作前に一体何があって兄妹間に溝が出来たんだろうって妄想してみたんだが、なんか妙なことに…… 桐乃が小六の頃、京介に「お兄ちゃん、エッチして」なんて言い出して、紆余曲折の果てに初SEX実行。 しかし事後になって…… 「うう……もう、何よ! 痛いだけじゃない! ヘタクソ! 幻滅したわよバカ兄貴!」 「うるせえ! お前だって痛がるだけだったからちっとも面白味がなかったぞ! この不感症が!」 「な、な、なんですってー!? ふざけんじゃないわよ! 二度とエッチさせてやるもんか!」 「はん! こっちから願い下げだね!」 「「フンッ!」」 それ以降二年に渡り、兄妹の冷戦状態は続くのであった―― などという電波が受信されてしまった。一体どうしてくれようw12名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 16 19 13 ID /HGk9LG8 [1/2] 黒猫「変な匂いがするわね」すんすん 京介「いきなり人の服の匂い嗅ぐの、やめてもらえないか……?ナチュラルで臭い人扱いされてるみたいで、正直傷つくんだが」 黒猫「これは…あの女の匂い……」ギリ 京介「gkbr」 敵な王道ヤンデレを書いてください、と思いました21名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/14(日) 17 38 26 ID eoDvmQ3D [1/2] ttp //anicone.minibox.jp/img/oreimo/1025oreimo11b.jpg 拾ったエロ画像だけど、 ここから桐乃が京介に催眠術かけようとした挙句自爆して常識を失い、 あやせと一緒にお風呂入ってるところに京介を無理矢理引っ張り込んだ。 で、あやせは突然過ぎて状況が理解出来ていない そのうちに、あやせの裸体を見た京介の理性が飛んでいき―――― な光景を思い浮かべた124名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 13 52 02 ID dhkg+6xH [1/4] あやせ「お、おにいさん、…その、お話があります」 京介「おう、なんだ?」 あやせ「お兄さん、この前私の家にきたときのことなんですけど…その…本当に、私のこと、す、好きなんですか?」 京介「…何言ってるんだ、当たり前だろ? 俺が劣情をむき出しにするのはお前だけだ」 ppppppppppppp 京介「あ、ちょっとごめん、もしもし?おう黒猫…いやぜんぜん…そうか、今すぐいく」 あやせ「どなたですか?」 京介「彼女」 あやせ「っえ?」125名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 13 53 35 ID nprQLqjB [1/2] 124 っちょとまて、本スレの小ネタを転載するのは止してくれ せめて許可取ってくれ127名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 13 57 50 ID uYIah/8m 125 許可いるの? 張る前に注意書きすればいいとかじゃなくて?128名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 14 01 33 ID nprQLqjB [2/2] 127 あーそれぐらいでいいかも ※本スレ小ネタ転載129名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 14 25 25 ID dhkg+6xH [3/4] あ?なんか話し声が聞こえる 兄貴が電話してる? 何はなしてんだろ? この会話、相手は地味子か! あ!いいこと思いついちゃった この、バスローブを着て よし! 「はぁぁ、シャワー浴びたら生き返ったぁ」 「ねぇホテルのバスローブって、妙なところに出っ張りが・・」 聞こえてるかな? 「うおお、電波がみだれたぁあ」 よし!聞こえてみたい。兄貴すごいあせってるし。ざまぁ地味子! 「何?誰と電話してたの?」 「ああ、地味子か」 まっさいしょっからわかってていってるんだけど 「そ、そんなカッコででてくんな!」 やった!兄貴意識してくれてる! 「キモっ! あんた妹に欲情してんの? ああこれだからシスコンは」 ああ、どうしてあたし素直になれないんだろ。兄貴気づいてよ。 「おめえにだけはいわれたくねぇ」 なんで気づいてくれないの! なんであたしが妹もののエロゲ好きなのかわかってる! これが限界でしたorz130名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 14 45 54 ID dhkg+6xH [4/4] 「お兄さん、・・・誰と電話してるんですか」 http //brunhild.sakura.ne.jp/up/src/up473962.jpg163名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/15(月) 22 08 36 ID 0J65UrbR 桐乃からツン要素がほぼ消えた場合 俺は高坂 京介。 中2の妹を持つ兄である。何せ、複雑なお年頃だからな、「ウザい」「キモい」なんて平気に言ってくるんだから恐ろしい。 それなのに、好きなのは妹もののエロゲ。人それぞれなんだな、うん。 そんな妹を持つ俺はこうして日々耐えているんだ。 ある日のこと。 コンコンーーーと俺の部屋の戸がノックされた。珍しい、というより怖い。 「兄貴?その、は、入ってもいい?」 へっ!何?妹ですか?こんなこという奴では無かったよな? 「兄貴ぃ?寝てるの?」 あぁ、待たせてるんだったな。 「お、おぅ。起きてるぞ、入っていいぞ」 なんということでしょう。 あんなに人を苛立たせる達人だった桐乃はすっかり変わり、今では顔をほんのり赤く染め、上目遣いをする女の子になったではありませんか。 えっ?どーゆー風の吹きまわし? まさか!!日頃の苦労を神様が見ていて、桐乃の性格を変えてくれたとか? ありがとうございます!!神様!! 「えっと、お願いがあるんだけど…」 ヤバい、天使ちゃんに匹敵する可愛さって、、、。 「な、何だ?言ってみな?」 「今度、またアキバに行くんだけどその時に例の2人にプレゼント買いたくてさ。1人じゃ、ちょっと怖いから一緒に…ダメ、かな?」 「行く。絶対行く。例え世界中が敵になろうとも行く」 クッ、つい可愛すぎて、なんという孔明…!! 「ホント!ありがとう兄貴!!」 抱きついちゃらめぇ!!リヴァイアサンが起きちゃうじゃん! 「だ、大丈夫だ。問題ない」 こんな妹を持って、俺は幸せ者だぁ。 (アキバ編は省略されました。電波を飛ばしたので、誰か受信してください。)267名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/17(水) 01 30 21 ID G/LPEKR8 [1/4] 久しぶりSS書いてみたくなったのでこっそり投下 7巻読んで何となく思い付いた…一応過去ログは流し読みしたけどネタ被っていたらすまない 皆さんこんにちは あやせです 突然ですが、私は今窮地に陥ってます。あぁ、いきなりこんな事を言っても訳が分からないですね。話は十数分前に遡ります。 今日私は、親友の桐乃の家に遊びに来た。すると桐乃のお兄さんが出迎えてくれた。 「あれ?桐乃の奴今家にいないみたいだけどコンビニでも行ってるのか?まぁすぐに戻ってくると思うから、あいつの部屋で待っててくれよ」 そう言うとお兄さんは、保留中だった携帯での会話を再開した。『相手できずすまない』というように片手拝みするお兄さんに、『気にしないで』と口パクで答え二階に上がった。 桐乃の部屋に向かおうとして、ふと手前のドアが少し開いている事に気付いた。 お兄さんの部屋だ。閉じてあげようとノブに手をかけた時、ふと悪戯心が湧いた。下の様子を窺うと、お兄さんはまだ電話中のようだった。どうやらすぐには終わらない様子 それを確認すると、ちょっとだけ罪悪感を感じながらもドアを開けた。 お兄さんの部屋は思ったより片付いていた。衣装タンスの引き出しが一つだけはみ出している。気になったので、中を見ないように閉じる。 机の上にはパソコンが置かれている。これでお兄さんは普段あのいかがわしいゲームをしてるのかと思うと、叩き壊したくなったが自重する事にした。 ふとディスプレイの陰に、まるで隠すかのように置かれている一冊のノートに気付いた。興味をそそられ手に取る。表紙にはこう書かれていた。 「マイラブリーエンジェルの切り抜きVOL.2」 これもいかがわしいモノなのかしら?恐る恐るページを開こうとした時 「じゃあ細かい打ち合わせはその時ってことで、じゃあ…」 お兄さんが電話を終え二階に上がってきた! 冷静に考えればそこまで慌てる事もないのだが、その時は見つかってはいけないという事しか考えられず更なる苦境へ自分を追いやってしまった。 そう部屋のクローゼットに隠れるという愚行を… 部屋に戻ってきたお兄さんは首を捻りながら独り言を呟いた。 「あやせの奴桐乃の部屋にもいないしどこ行ったんだ?」 胸の動悸がお兄さんに聞こえてしまうんじゃないかと思う位高鳴っている。助けて桐乃! そうだ桐乃!私は液晶の光が外に漏れないように手で覆いながら、桐乃にメールを打った 件名:助けて桐乃 本文:訳あってお兄さんの部屋のクローゼットの中にいるの。気付かれないようお兄さんを連れ出して! メールを送信して祈るような気持ちで返信を待った。ややあって返信が来た 件名:それ無理 ど、どうして!?慌てて本文を開いて見る 本文:今兄貴の押し入れにいるの… 終284名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/17(水) 02 37 50 ID JksV4RLe 267 おはよう、こんにちは、こんばんわー あたし事高坂桐乃です。突然だけど今、あたしはすっごいピンチなんだ。なんでって? それは今から説明するから黙って聞いてくれる?後、先に言っておくけど勘違いしないで欲しいけどあたしはブラコンじゃないからね 今日はあたしの大親友あやせが家に遊びに来る日だったんだ。あやせとの約束の時間まではまだあるし バカ兄貴でもからかって遊ぼうかと思ってたんだけどずっと電話してるみたいだし 少し暇を持て余してたのがあんな事しちゃった原因かなと今では思う 部屋を出て階段にいくまでのドア・・・兄貴の部屋があいてるのを見ちゃったんだよね 悪戯心というか好奇心というかお母さんから兄貴がどこにエロ本隠してるのかとか聞いてたし 本当にあるのかなーなんて確認してやろうかなって気持ちがふつふつと・・・・別に他意はないんだからね! 兄貴の部屋に入ったあたしはそれっぽい言い訳を探しながら辺りの散策を始めた 本当に何もない殺風景な部屋だと思う。少しくらい何か趣味とか持った方がいいんじゃないかな?健全な男子高校生がこんな空虚な部屋でいいんだろうか? そう思っていたあたしの目の前に飛び込んできたのは兄貴の衣装ダンス・・・つまり兄貴の下着やパンツや下着が入っているタンスだった 「・・・・・ハッ!?」 気付いた時には手がタンスを引き出そうとしている所だった。いやいやいやあたしは何をするつもりだったの!? でも、普段兄貴がどんなパンツを履いているかをチェックするのだって妹の立派な役目だよね?だから、ここでアニパンをくんかくんかしようが 別にあたしが変態なんじゃなくて兄貴のパンツの趣味が悪いかどうかチェックしているだけであってやましい気持ちはないんだ 「はぁ・・・・はぁはぁはぁ・・・・・・・」 高鳴る胸の鼓動を抑えながらゆっくりと少しだけ開いた衣装ダンスへと手を伸ばしていく そっと手を差し入れ指先に柔らかな布の感覚が伝わってきた。ま、まだ焦るな桐乃・・・・ その時、下の方から階段を登る音が聞こえてきた。チィッ!!あと少しだったのに・・・・ドアを開けておいてよかった でも今外に出ると絶対に登ってきた誰かと鉢合わせしちゃう。どうしようどうしよう!? その時、あたしの目に飛び込んできたのは押入れだった・・・・ こうですか?分かりません354名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/17(水) 20 22 03 ID G/LPEKR8 [5/8] 久しぶり書いたSSが思いの外受けたので調子に乗ってもう一本投下 幼少時代というオーダーがあったので即興ででっちあげて見た 「おにいちゃん待って~」「や~だよ!悔しかったら追い付いてみろ!」 あたしの横をそれ程歳の離れていない兄妹が駆けていく。その光景に、あいつはもう忘れたであろう、けどあたしには忘れられない記憶が甦った。 小学校に入ってから、兄貴はあまり遊んでくれなくなった。 あたしはいつも玄関で兄貴が帰ってくるのを、お昼寝も我慢して待っていた。 けれど兄貴は帰ってくると、ランドセルを放り出しすぐに飛び出していってしまう。 今考えれば、兄貴は小学校でできた新しい友達と遊ぶのが楽しくて仕方なかったのだろう。同い年の子なら話も合うだろうし、まだ小さいあたしと一緒だとできない遊びもできたんだろう。 けど幼いあたしはそんな事が分かるはずもなく、一緒について行こうとしていた。けれど小学生の足に追いつけるはずもなく、いつも置いていかれていた。 その日も兄貴は、いつもの様にランドセルを置くと外に飛び出していった。あたしは一生懸命に後を追いながら叫んだ。 「待ってよお兄ちゃん!きりのも連れていって~!」 「桐乃は足遅いからダメ~!待ち合わせビリの奴が罰ゲーなんだから、桐乃を連れていったら俺が罰ゲーになっちゃうだろ!」 そう言って兄貴はあっという間にいなくなってしまった。 それでもあたしは必死に後を追い掛ける。小さくなった兄貴が角を曲がり姿が見えなくなった。一生懸命走って角を曲がった時には、兄貴の姿はどこにも見あたらなかった。 それでも兄貴を見つけようと走り回っているうちにあたしは………迷子になった。 家に帰ろうにもどっちに行けばいいのか見当もつかない。うろうろとしてる内に、気がつけば夕方になっていた。 歩き疲れたのと心細さで、あたしはその場に座り込んでしまった。 もうこのままお家に帰れないのかな…お父さんお母さん… 「お兄ちゃん……」 「なんだよ」 その声に顔を上げると兄貴がいた。肩で息をしてムスッとした顔で見下ろしていた。そしてボソッと言った。 「帰るぞ」 あたしは兄貴におんぶされて家に帰った。おんぶされてる間、ホッとしたのとうれしかったのとかのがごちゃまぜになって、ずっと泣いてた。 「お前なぁ…そんなに泣いたらただですらブスな顔が余計ブスになるだろ。いい加減泣き止めよ」 「あ~あお前のせいで電人ザボーガーの再放送見逃しちゃったよ」 家に帰る途中兄貴は前を向いたままブツブツと文句を言っていた。 兄貴は結局一度降りろとか自分の足で歩けと言わず、あたしは背負われたまま帰宅した。 ねぇ兄貴。あたし今じゃモデルやれるくらい可愛くなったし、足も速くなったよ? 後は何すればもっと一緒にいられるのかな… 終389名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/18(木) 00 06 44 ID G/LPEKR8 [9/9] 267の続き考えてみたんだけどルート選択で迷ってる 誘い受けっぽくて申し訳ないんだが桐乃デレイベントとあやせデレイベント どっちが需要あるかな? あの後二人が潜んでいるのを知らないまま京介が取る行動によって展開変えよと思ったんだが、どれが最適か自分でも判らなくなってしまった…ちなみ選択肢は 壱…「妹×妹」を始めて未クリアールートを進める 弐…「ラブリーマイエンジェル」をひとしきり眺めた後vol.3の作成に入る 参…パソコンで黒猫とのコスプレ写真データを眺めてニヤつく 四…赤城からの電話で会う事になり着替えるためにクローゼットを開ける 伍…おもむろにアキバで購入したDVDの鑑賞を始める なんでこんなに選択肢が増えたんだろう………orz398名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/18(木) 00 35 09 ID WMQ9i9py [1/4] 395 大事なことを忘れてるぞ。カリ○アンコムのサンプル動画をチェックするという選択肢を!412名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/18(木) 02 45 31 ID EahMEaQY [1/4] 398のおかげで、京介はあやせが家にいる事を知ってるという当たり前の事に気付いた その結果が…ご覧の有様だよ! ※京介がド変態な気がするけど仕様です。京介は変態じゃない!ちょっとシスコン気味のナイスガイだよ!という方はスルー推奨413名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/18(木) 02 47 31 ID EahMEaQY [2/4] 二階に上がったはずのあやせが見当たらないのは気になるが、ひとまず俺は自分の部屋に落ち着いた。 コン…。あやせの為に冷蔵庫から持ってきた缶ジュースを置いて椅子に座る。 さて…今日は予定もないしこれからどうするかな… 壱…「妹×妹」を始めて未クリアールートを進める 弐…「ラブリーマイエンジェル」をひとしきり眺めた後vol.3の作成に入る 参…パソコンで黒猫とのコスプレ写真データを眺めてニヤつく 四…赤城からの電話で会う事になり着替えるためにクローゼットを開ける 伍…おもむろにアキバで購入したDVDの鑑賞を始める なんだ?急に頭に選択肢が浮かんだぞ。 …まぁいい。まず壱と伍はないな。あやせが家に来てるのにこんな事をして見つかった日にゃあ……ゾクゾクするねぇ! イヤ違うだろ俺!あやせに暴力振るわれる事に悦びを見いだしてるわけ………ない…ハズ… 四…電話は…鳴らないな。大体この時間、あいつは部活に忙しいはずだ。電話なんかするヒマもないハズだ。 よって残るは弐と参なんだが、当の本人が来てるのに切り抜きをわざわざ眺める事もないよな。よってコスプレ写真鑑賞に決定! …いや待てよ。今桐乃は外出中。そしてあやせと俺だけしかいねぇ!そして手元にカメラがある!チャンスじゃね?これってあやせの生写真ゲットのチャンスじゃね!? い、いやこここれは、ふ不純な目的じゃない。今後コスプレ写真を撮影するときの参考にすするためであって、やましい事など何一つない! あやせはプロのモデルだし?プロにお手本見せてもらって写真写りのいいポーズを見せてもらうだけだしぃ? OK!一分の隙もない完璧な理屈だ!それにうまくすれば、あやせのセセクシーショットとかも撮れちゃったりして! 女豹のポーズで上目づかいのあやせとか…いかん鼻血が出て来た…。 こうしてはおれん。俺はデジカメを掴むと部屋を飛び出しそうとした。 ガラッ ガチャッ 背後の物音に振り返った俺の目に映ったのは、それぞれ絶対零度の瞳と地獄の業火を灯した二人が跳躍する姿だった…… 散々ボコボコにされた後、俺は二人の前で正座させられ罵声(主に桐乃の)を浴びせられた。桐乃は 「ポーズの事ならあたしに聞けばいいじゃない!」と怒っていたので、妹に女豹のポーズを取らせる程変態じゃないと言い返したら蹴りが飛んできた。 おまけに俺のお宝である『ラブリーマイエンジェル』は二冊とも没収され焼却されてしまった。中身を見た桐乃は「信じられない!この変態!」と罵声を浴びせ、あやせは怒りと羞恥のあまりかページを開いたまま顔を青くしたり赤くしたりして無言だった。 それから数日後、手加減という物を知らない二匹の野獣から受けた傷も癒えてきた頃、あやせから一通の封書が届いた。 中には一葉のスナップ写真だけが入っており裏返すと走りがきがしてあった。 『お兄さんへ 女豹のポーズなんてはしたないポーズは絶対しませんから!』 自室でセルフで撮影したとおぼしき写真を見ていると、頬が自然と緩んできた。 写真についての詳細は伏せるが、ただ一つ言える事 やっぱりあやせは俺のラブリーマイエンジェルって事だ! 終 いつも不憫な京介にも救いを…というオチになっちゃった434名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/18(木) 14 17 00 ID pVrs2TbN [2/3] 389 413 あやせが麻奈美に連絡して京介を外に呼び出してもらう、 で普通に解決すると思っていた。439名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/18(木) 14 56 20 ID EahMEaQY [5/7] 434 着信音 「どうした麻奈美」 「もしもしきょうちゃん?あのね…ちょっと部屋から出られるかな?」 「は?なんで?」 「それはもちろんあやせちゃんや桐乃ちゃんが困ってるか……」 「なんで桐乃とあやせの名前が出てくるんだ?」 「と、とにかく今すぐ部屋から離れてほしいの!絶対押し入れやクローゼットの中を覗かないですぐに出て~」 「………」574名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 00 24 40 ID tJYeZvxh 桐乃「いいから限定版!」 京介「でも桐乃! ヤフオクはもうっ……」 桐乃「限定版!」 京介「お前がアメリカ言ってる間のアニメDVDも、ゲーム、フィギアも買ったんだぞ! 貯金が……無くなってもいいのかよ!」 桐乃「やっと掴んだチャンスなの……アメリカから帰ってきて…… ようやくプレイできんのよ! お金が尽きてもいい!」 黒猫「必死になってついてきなさい。……オタクを辞めないのならね」 つDVD 加奈子「ロリこそ加奈子が生きる道なんだよ!」 つ フィギア あやせ「桐乃の趣味を認める、断固たる決意ができました」 つ エロゲ 沙織「拙者はバジーナ……諦めの悪い女でござる」 つ 限定品 桐乃「あたしは……あたしがグッズを買わないと、空白期間を取り戻せないと思っていた」 京介「桐乃……」 桐乃「あたしはグッズを揃えられないかも知れない けど……プレイはするから!」 京介(一瞬、気が弛んだのか…… ずっと……こんな頼もしい友達が欲しかったもんな)592名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 16 14 21 ID XMOWjLL/ [2/2] 風邪引いてマスクしたときにふと思った。 クンカ―たちはマスクの匂いを吸うのだろうかと。593名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 16 15 22 ID sR847fy8 [2/3] 592 違う。 なめるんだよ594名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 18 35 12 ID rezq0Z53 593 違う。 たべるんだよ595名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 18 37 25 ID JCsIaqMv 最近のはワイヤー入ってるやつとかあって食べにくいだろうな596名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 19 19 21 ID SWsMlxhb 具体的に検証してんじゃねーw597名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 21 05 42 ID yPIFUd/D [1/2] デカイ脱脂綿が付いてるマスクあるだろ あれの脱脂綿だけ食べればいい598名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 21 09 34 ID maWZ+a7y 595 それでもクンカーならやってくれるっ……!599名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/20(土) 21 33 55 ID PGWy8z0H [2/2] 「あれ?兄貴何やってんの?」 「ん?ああ、ちょっとな俺も何かしてみるかってことで パン作ってるんだ。」 「な、なななな!?あんたもパンツ食ってるの!?」 「あれ?あんたもってことは、お前もか。桐乃。」 「や、えっとその・・・うっさい!」 「?なんだ?まぁいいや今度互いに食べさせあいっこしようぜ。」 「!?」 なんか電波が(ry641名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/21(日) 13 12 45 ID VmLFSa/4 [1/2] 麻奈実「くんか? よく分からないけど京ちゃんが泊まりにきた時はいつも私が洗濯して畳んでるよ~」 麻奈実「布団? 京ちゃんはいつも私と一緒のお布団で寝るから匂いなんてよく分かんないよ~」 麻奈実「汗の匂いっていっても、いつも京ちゃんと一緒にお風呂に入ってるから別に気にならないかな?」 麻奈実「そんなにコソコソしなくても、京ちゃんはたまにはいぱーへいき? を見せてくれるよ~」 桐乃「」 黒猫「」 あやせ「」643名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/21(日) 15 03 35 ID 2f/eY0gA [1/4] くんかで盛り上がっている所を腰を折ってすまないけど 設定資料のための質問! 沙織ってアルバイトとかしているのかな?それとも小遣い? どちらのほうが自然なのだろうか? 事件のお礼に京介に横浜でフランス料理をおごるっていうんだけど… 「なぁ…、沙織…、あそこにいるのってこの前TV出てた芸能人じゃねぇか?」 「え!そうでしたの…、あの方はよくきている方ですわ」 「あっちは確か国会に出ていた政治家の…」 「そうなのですか~…、気づきませんでしたわ」 沙織はゆっくりと優雅に料理を口に運ぶ。 「…(この店ってめちゃくちゃ高いんじゃねえか…)」 正直、俺の財布の中には福澤先生が1人いらっしゃるか、いらっしゃらないか、そのぐらいのレベルの話だから 正直、生きている心地はこれぽっちもしない。 ~お会計~ 「ご馳走様でした、大変おいしゅうございましたわ」 「またお越しくださいませ!槇島様」 沙織が挨拶をするとボーイがゆっくりと扉を開ける。 おいおい!顔パス&女子中学生がつけですか~www、初めて聞いたよ!確かにフランス料理初めてだけどさ。 そりゃ値段なんてわかるわけないよ!それに名前も覚えられてるってどんだけ金持ちなんだよ、お前。656名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/21(日) 16 38 08 ID 0+nl9/PN [2/2] 親父w 沙織は(親の金とはいえ)纏まった資金があるんで 汗かいてバイトするよか、株とか先物取引とかで転がして自分の金作る方がよくね? お嬢様の好奇心で「私、アルバイトというものを経験してみたいのですわ」 って京介に人生相談するのもありだが657名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/21(日) 17 11 02 ID 2f/eY0gA [4/4] 656 整いました! それいただきます、理にかなっていますからね。 「沙織…、悪いけど俺そんなに持ち合わせがなくてよ…」 「ご心配なさらずに、京介さん…、今日のお手間をお掛け致しましたのでわたくしにご馳走させてください」 確かにちと今日は厄日に近いものがあったがな… 「でもあれだぞ、お前の親からもらった金でおごって貰うのはちょっとな…」 「あら…、そういう事でしたら…」 沙織はそういうと自分のバッグから財布を取り出す。中に見えるのは白金色に輝くカードらしきものだ。 「それって…、あのブラックカードよりも上でいらっしゃるプラチナカードってやつですか?」 「自分の生活費は自分でとわたくしも思っています、ですから先物をちょっとやらせて頂いているのですわ」 ああ~…、さいですがすか。 今日一日でやけに沙織が遠くの人になっちまったみたいだな、まぁ、それだけこいつの隠されていた素性を知れたって 事で前向きに考えるか…。 ちょい出しはこれで止めます、アドバイス感謝!744名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2010/11/23(火) 15 11 25 ID t8Bkc3fZ [1/2] 「あやせ‥相談したいことがある‥‥」 いつもと違うトーンで桐乃のお兄さん、京介さんから電話をもらったのは昨日の事。 いつもなら 「結婚してくれ」 「愛してる」 「本気なんだー」 とか叫んでセクハラして (も、もちろん冗談だってわかってますよ。で、で、でも好きだって言われて悪い気はしないし。お兄さんのこともちょっとはいいなーなんて思ったりして。と、突然結婚とか言われるからびっくりしただけで‥‥はっ、なななに言ってるのわたしっ) くるのに昨日の電話は雰囲気が違ってた。 「すまない‥‥こんなことを相談できるのはあやせぐらいなんだ」 またセクハラですかお兄さん、と言おうとしていたのをぐっと飲み込んでしまった。 いつもとちがうっ。 さらに次のセリフで私はテンパってしまった。 「‥‥‥桐乃に告白された」755名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2010/11/23(火) 17 28 44 ID t8Bkc3fZ [2/2] 「あやせ‥‥俺はどうすれば‥」 お兄さんは俯いたまま私に問い掛ける。 「‥俺は今まであいつのことを妹として見てきた。 でも告白なんてされたらもうそれも無理だ。 ぶっちゃけあいつ超可愛いいだろう? 読モなんかやるくらいスタイルもいいし。 最近特に綺麗になったような気がしてちょっとドキドキするときもあったけど‥」 お兄さんは一気にそこまで言ってまた肩を落とす。 「でも妹なんだ‥」 私はかける言葉が見つからない。 「告白のときのあいつの顔がさ‥真っ赤にしてそれでもまっすぐこっちを見て、きっとものすごく勇気だして、でも不安で不安でしょうがないって顔して‥今にも泣き出しそうな‥そんな顔してるから思わず「わかった」っていっちゃったんだけど‥」 「なっ!桐乃の告白うけたんですか!?」 言葉と同時に無意識にグーがお兄さんの顔に飛ぶ。 「ゴッ!」 「あれだけ桐乃には手を出さないで下さいと言ったじゃないですか!! 死ねぇぇぇぇぇぇ!」 「ま、まてあやせ。頼むから話しを聞いてくれ」 「問答無用っ! 変態、痴漢、スケベ、この悪魔ーっ!!」 私は言い訳を一切聞かずお兄さんを殴りつづけた。747名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/23(火) 16 16 30 ID 4e8/5gl3 京介「結婚してくれ」 あやせ「法律的に無理じゃないですか死ねェェエェェェ」 沙織「つまり自分が16になったらもう一度プロポーズしてくれということでござるな」 桐乃「あやせがあの馬鹿の毒牙にかかるなんて冗談じゃない! ドラゴンボール集めてあやせを永遠に15歳にしてやる!」 神龍「オッケー」 黒猫「あなたのお友達の妨害をするより、兄妹結婚を認めるよう頼めばよかったのではなくて?」 桐乃「はっ!? ……な、何言ってんの! あたしがなんであのシスコンと……」 神龍「まだ願いは1つ残っているが? 願いが無いのならこれで……」 桐乃「ま、待って! きょ、兄妹で……」 加奈子「加奈子にオッパイを寄こせってんだよ!」 神龍「その願い、確かに叶えた。ではさらばだ」
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316537661/768-777 「沙織ってござるござる言ってた割に忍者のコスプレしたことないよな」 「ほえ?」 何の気なしにつぶやいた俺の発言がきっかけだった。 「いや、今でこそあの眼鏡ほとんど使ってないけどさ。ああいう口調だったからそういえばくの一にでもなったことあるのかなっと」 とはいえ、『~氏』とか考えるに別に特定の何かってわけでもなかったのだろうが。 「あれは彼方さんの『コスプレ』とでも言うべきものでしたからね。なるほど、考えてみればその発想は無かったですわ」 「しょっちゅうニンニンとか言ってた気もするが」 「そういえばそんなこともあったでござるなぁ~ふふっ」 「おい」 口をωにして顔をほころばせる沙織に軽くチョップで小突きを入れ、沙織はてへっと舌をちろりと出す。 死ぬほどあざといが、加奈子の次ぐらいには似合うから困る。いや、麻奈実とタイぐらいか? そんなことを居間のソファに体を預けながら考えていたところ、 「……また他の女の子のこと考えてました?」 「別に?」 こういうことには意外なほど鼻が鋭い奴だったりするのがこの沙織である。 なぁにぃ聞こえんなぁとばかりに目を上に泳がしてわざとらしくうそぶく。 「……新垣、あやせさんでしたっけ?」 「――ッ!?」 未知の角度からの追求に思わず背筋が凍った。 なんでそんなことを……と訊こうとしたが、それでは自白したようなものだと思いとどまる。 「『最近友達の――あやせって言うんだけどさァ――の様子がおかしいのよね。 そんで聞いてみたら”今度の休みにお兄さんと久しぶりに会うんだよ”って返ってきてさ。 あのバカに釘刺しておいた方がいいんじゃないの?』って匿名希望の方から投書を戴きまして」 ご丁寧に口調までトレースしてくれたおかげでバレバレである。 あ……あんのバカ妹がぁーッ!!と逆ギレしそうになったが、よく考えてみればこれに関してはあやせが軽率なだけで桐乃に罪はない。 ああそうさ、ばれなければ黙っておくつもりだったのは認めるよ。これに関しては完膚なきまでに俺が悪い。 って誰に言ってるんだろうか俺。 「別に京介さんが誰と会おうとわたしは止めませんよ?けども、彼女たるわたしには一言でも言伝してほしかったですね。 わたしの許可無く手を出していいのは桐乃さんと瑠璃ちゃんだけです」 あいつらならいいのかよ!と心の中で突っ込みながら、ばつの悪そうに俺は沙織を見た。 その悲しげな表情に、自責で思わず唇を噛んだ。 「いや、悪かった。ちょっと欲を出しちまった俺が本当に悪い。こんなできた彼女がいるってのにな」 「まったくですよ。 さて、話がまとまったようですし、コスプレでもしましょうか」 「えっ?」 「忍者のですよ。さっき言ってたじゃないですか」 そういえばそんなことも言ってたっけな……あまりの冷や汗にすっかり忘れてたぜ。 「忍者っつっても結構広い気がするが。ハットリ君のでもするのか?くの一はいなかったような……」 「ああ、それに関してはきちんとツテがあるので大丈夫です」 「ふぅん?すると俺は?」 「漆黒で構いませんよ。ちょっとした都合もあるので」 「うぅん、なんか面倒くs――」 にっこり。 「やらせていただきます」 「よろしい。それでは向こうで着替えてきてくださいな」 首を二度縦に振ってマンションの外に出る。 すっごいニコニコしながらキレるのがうちの娘の特徴でもある。というかやっぱあれ超恐ええよ! 「この格好をするのも何度目なのかな」 というほど多くもない気もするが。最初に素顔の沙織を見た時から指折り数えられるぐらいか? なんにせよ沙織に付き合わされて結構コスプレをしてきたが、これが俺に一番合っていると自分でも思うことはある。 沙織も『姉さんの旦那さんが元ネタ』だとか言ってたし、そのへん思い入れがあるんだろうかね。 用意の済んだ俺は元いた部屋の玄関に手をかけてノックをした。 「おーい、戻っていいかー」 「はーい」 許しを得た俺は取っ手を回してドアを開けると、沙織の意外な姿に心を奪われた。 くの一っちゃらしいんだが、黒を基調とした軽装で、沙織の豊満なボディが余すところなく表現されている。 ってかこれは…… 「……SO(ステラ・オーシャン)3のクレア?」 「ご名答!どうです?似合いますか?」 ふわっと一回転して腰を低く落とし、右手を閉じたチョキの形にして口元に寄せる。 元のキャラが貞淑で温和なグレーの長髪ということもあってか、はまりすぎて怖い位である。 「――いや、すっげえかわいい」 「ふふっ、お褒めに預かり光栄です。京介さんも良くお似合いですよ。さあさあ中へ」 「お、おう」 語彙力のない自分が恨めしいが、あげつらった言葉も変だと自己弁護してみる。 そうして忍者というか隠密に導かれて俺は部屋の中に入ったのだが―― 「……なにこれ?」 部屋の中には縄に鞭といった――いわゆる、そういう系のシロモノ?が並べられていた。 というか、こんなのが部屋のどこに隠されていたのかという疑問もあるが、 「隠密といえば捕縛、尋問じゃないですか。だから京介さん、お願いしますね」 「いや、その理屈はおかしい」 「わたしは夜魔の女王の放った斥候という設定でお願いします」 「人の話を聞け!」 そもそも漆黒はダークヒーローではあるがそんな趣味はないと思うんだが。 黒猫に聞かせれば「漆黒はそんなこと言わない」とか一蹴されそうである。 「大丈夫です、人は誰しも暗黒面を持ってるものですから。さあ!京介さん」 やけにノリノリで怖いぐらいの沙織さんがちょいちょいと手招きをしてくる。 そのやたら扇情的な仕草に思わず俺も劣情を煽られてきた。 「……なに、そんなに俺にやって欲しいの?」 「……京介さんじゃなきゃ頼みませんよこんなの。言わせないでください恥ずかしい」 「わ、わかった」 好いた女にそこまで言われたら据え膳ってレベルじゃあるまい。覚悟を決して俺は沙織を縛りにかかる。 ご丁寧に部屋周りには引っ掛ける用のフックみたいなものがついていた。 世の中には色々便利なものがあるもんだな……と変にしみじみと思いながら縄を結っていると、 「あ、そうそう京介さん」 「ん?」 「この衣装、別に破っても構わないんで。脱がしたいならそれでもいいですけど」 「……」 けろっとした顔で言い放ちやがる。 こいつ、たまに痴女の素質があるんじゃないかと疑わざるを得ない時があるんだよな。 嫌いかと言われればうん、大好きSA!と答えるところだが。 薄暗い部屋の中、両手両足を部屋の壁と縄で拘束された女が一人いた。 「ここは……?」 「ようやくお目覚めかね」 そこから姿を現したのは、黒いマント姿に身をうつした漆黒――つまり俺だった。 「女王の為に御苦労様、と労っておこうかな?」 「下種が……一思いに殺せ!」 「殊勝な心がけだが――その容姿、殺すには惜しいのでな」 「なん……だと?」 「要は、俺の女になれ、ということだ」 「ふざけるな!誰がそんな……」 「そうだ。その強気な態度。それが実にいい。 まあいい、俺の手でじっくりと俺の味を教えてやる」 我ながら歯の浮くような台詞だが、いわば小芝居のようなものなのだから気にしたら負けだ。 沙織もそのへんがわかっているからこそ余計なことは言わない。 彼女に下種とか言われると地味に傷ついたりもするんだが、まあいい。今はとにかく雑念を捨てることだった。 俺――漆黒は徐に彼女の首筋を掴み、強引に唇を奪った。 「――んッ!?」 「俺謹製の媚薬だ。割と即効性だぞ。さて、次は――」 力いっぱいに首元から忍装束を引き千切る。 見た目よりも割とやわい作りだった。そういう意図だったと内心苦笑せざるを得ないが―― その何度見ても飽きない大きな双球が外気に晒され、俺は生唾を飲み込んだ。 「普段の力さえ出せれば……貴様なんぞに……!」 「その縄も貴様等の力を削ぐように出来ているのでな。無駄なあがきはよすことだ」 「くっ……」 いかにも悔しそうな素振りで俺を睨み付ける。 なんかどこかで聞いたようなセリフだが、今は考えるのはよそう。 漆黒はこね回す様な動きで両手を胸へと動かし、乳首をきゅっと摘み取る。 時に強く、時に優しく。 「うっ……ああっ……」 「どうだ、愉しくなってきただろう?」 「だっ……誰が!」 「そうか。では、こちらも味わうとするか」 「あっ……」 残っていた衣装を股の下まで裂き取り、残っているのは白いショーツ一枚となった。 そこをショーツの上から丹念に舐め回す。 女の体が電撃を受けたようにビクンと跳ねた。 「ああっ……ひ、卑劣な……」 「お仕置きに汚いも何もあるまい。現にお前のここは悦んでいるぞ?」 「き……貴様の薬のせいだろうっ」 「ん?言っている意味がわからないな。あれはただの栄養剤だぞ」 「なっ……」 「お前は自分が快楽に溺れていると認めたのさ。それが真実だ」 「姑息な真似を……!」 「何か違いがあるのか?違わないさ、ははは」 残ったショーツも破り捨て、露になった秘所に人差し指を滑らかに差し入れる。 今だきつさを失わないそれはまさしく名器と呼ぶにふさわしいだろう。 そしてそれがある一点に到ったとき、 「んっ……くっ…あっ…あ…あああああっ!!」 体をバイブのように著しく痙攣させ、目の前の女はイき果てた。 あ、そういやバイブ使うの忘れてたな。まあいいや、俺ももう我慢できん。 ヒャア、がまんできねぇ0だ! 「ま……まだ……!」 「心までは屈さぬか……ますます気に入った。まあいい、夜はこれからだ。じっくりと可愛がってやろう。まず一発目を受け取るがいい」 「な、何を!」 漆黒は名も知らぬ女の腰を持ち上げて後ろ向きにさせると、むき出しにした性器をそこにあてがった。 「やっ……やめろッ!?」 「悪いが、それはできない相談だな」 あくまで余裕そうに、漆黒はずぶりと思い切り差し入れた。 「ぐっ……うううううっ!!」 「なんだ、非処女か。とんだ淫乱女だったのではないか、ははははっ!」 「そん、な、ことっ……あぁんっ!」 初めても戴いたんだが……と恍惚に一瞬浸るも、すぐに打ち消して一心不乱に腰を振る。 「ほうらっ、中に出すぞ!」 「っ!?や、やめろっ!それだけは!」 「ペットの言葉に耳を貸す奴がいるか?」 「ぺ、ペッ……あっ、うぁあっ!」 内心すまんとおためごかしをしながら、俺は欲望を素直に沙織の膣内に解き放った。 「んっ……ああ……あああああああ!!」 キューッと収縮した膣に一滴残らず搾り取られ、ズルリと自分のモノを抜く。床に倒れた沙織の蕩けた表情は抜いた後だというのに未だ魅力的だった。 もう腰がガクガクで正直立ってるのも辛かったが、漆黒としての矜持で直立し続けた。 「パーフェクトです、京介さん。惚れ直してしまいましたわ」 「感謝の極み」 うっとりとした沙織の表情に頑張った甲斐があったかな、と自分を讃えようとしていた矢先―― 「さて、第二幕の開始ですわね?京介さん?」 「えっ」 「だってまだあの『わたし』は堕ちてませんからね。物語はちゃんとやりきらないと」 「ちょっ――」 明日はあやせと待ち合わせがあるんだけど、 「京介さんに拒否権はありません」 にっこり。 ああ、そういえばこいつ知ってたんだっけか、そのこと…… もはや言葉は不要だった。 俺は黙って深く頷き、夜が更けても絞られ続けたのだった、マル。 次の日、俺がげっそりとした表情で遅刻までしてしまい、あやせに深く心配されたのは言うまでもなかったとさ。
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http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1288544881/521-524 あたし、高坂桐乃は今時流行りの読モや携帯小説家もやってるイケてる女子中学生で自慢だけど自分の事を可愛いとも思ってる。 学校では勉強も県内で上位3位以内の秀才だし部活の陸上部でも全国大会出場クラスのパーフェクトな女の子。 だけど、そんな完全無欠の美少女のあたしにも秘密がある。それは可愛い女の子の出るアニメやエロゲが大好きだという事。 とは言っても、最近は兄貴やオタ友の黒猫と沙織達には趣味の話をする様にもなったけれどまだ隠している極秘事項がある。 それは、あたしが勉強も部活もトップクラスで仕事もエロゲも全力で取り組んでいる完璧超人で、その力の源であるミラクルパワーに関する事。 出版に関わった担当編集さんが言っていたけど、一日3時間睡眠にすれば6時間睡眠の人と比べて起きている時間が1週間で21時間。一週間が約一日長い!これをナチュラルにこなしてるのがこのあたし高坂桐乃である。 普通だったら、寝不足は乙女のお肌の天敵だからご法度なんだけど。あたしは特殊なエネルギーを吸収する事でこれを完全に克服した。 それこそが、兄貴分というビタミンだ。兄貴分と言っても弟分の対となる方の兄貴分では無く、妹には必須アミノ酸くらい大切な栄養素なの。 どうやってそれを吸収するのかと言うと、兄貴とスキンシップ(ベタベタするとか恥ずかしいからいつも蹴ったりしちゃうの)やフレグランスによる鼻孔から摂取(パンツの匂いとか最高ね!)等の方法を取る。 この兄貴分の重要性は、海外留学の際に兄貴分不足で欠乏症に掛かる等その必要性は疑いようがない。 そう、だからこの行為はあたしがあたしである為に必要不可欠な自然な行動。けど、兄貴だけには絶対に知られてはいけない極秘ミッションなのだ。 そして今日も、兄貴が風呂に入っている間に兄貴のパンツ略してアニパンをゲットし速やかに兄貴分を吸収しなければならない。 兄貴の入浴時間は約15分、と言うかもっとしっかり洗いなさいよねあたしなら肌のケア含めて毎日45分は入浴に費やすと言うのに。 でも、全部の匂いが消えちゃうとベッドの匂いが薄くなっちゃうから余り綺麗好きになるのも考えものかもね。 あっと、こんな事考えてる間に無駄に時間を浪費してしまった。この短い兄貴の入浴時間は一分一秒も無駄に出来ないと言うのに! 「兄貴のパンツ……くんかくんか……今日も臭くてこのスメルが堪んない。くんかくんかくんか」 このくんかタイムが一日のうちであたしを一番無防備にさせる。うちのお風呂はトイレとは別の位置にあるから兄貴が風呂に入っている間にトイレに行こうとした両親に出くわす心配が無い、だから今まで安全にこの至福の時間に浸ってこれた。 「くんかくんか、アニパンの匂い嗅いでたらえっちな気分になって来ちゃった。もう、匂いで妹を妊娠気ぃ?この変態兄貴ぃ」 あたしは、兄貴のパンツを右手で鼻に宛てがい、左手でミニスカートをまくり上げショーツの上から下腹部を撫でた。 アニパンの匂いを嗅ぎながら女の子の大事な部分を撫でると脳裏に電流が流れる様な快感が頭の中に広がる。 「ひゃふ、あぁぁん」 急激に満たされた兄貴分であたしは立っている事もままならずにその場にへたり込んだ。 「あぁ、あたしの中を兄貴分が満たされていく、頭の中空っぽで馬鹿になっちゃううう」 いつもならこれだけで満足出来たのだが、今日発売した新作エロゲ『妹と洗脳とチュウしよー』を徹夜でクリアするには更に兄貴分を吸収して兄貴分満タンのアニマックスにならなくては。 そこであたしは思いついた、アニパンを嗅ぐだけでこんなに興奮するならこのアニパンを口に含んで経口投与したらどれだけの効果が得られるか。 ただ、これには問題がある。兄貴のパンツを嗅ぐだけならまだマーキング程度だけど、兄貴のおちんちが触れていたパンツを口に含んだら間接フェラになってしまう。 それを考えると余計に興奮し下着越しに撫でているだけなのにショーツが妹汁で濡れてグッショリしてしまう程だ、これはもう試さずにはいられない。 「パンツで間接フェラさせるなんて兄貴ってば超変態!いえ、スーパード変態ね。でも、良いよあたしも変態妹だからお互い様だね。あ、兄貴のパンツ頂きます。はむ」 それをしゃぶった瞬間に鼻孔を擽る兄貴臭と共に独特の酸味と塩味の味覚が口全体に広がった。 「これが兄貴のおちんぽの味……おいひい……しゃぶしゃぶ……おいひすびてしゃぶ中になっちゃううう」 想像以上の快感だった、これはヤバい。兄貴に口と鼻を犯される感覚と、兄貴に無断で間接フェラをしているこの背徳感があたしを苛む。 「むしゃむしゃ、ふーふーー。あへへ、もうダメこのままイっちゃいそう」 淫靡な味と匂いで感覚が麻痺していたあたしは声をかけられるまで気付かなかったが、あたしがこの痴態を晒している瞬間に兄貴が風呂から上がってしまっていた。 「お、お前……何してやがんのこんな所で……」 兄貴のスイートボイスであたしのメインメモリーが急激に冷却される。 「うへ?」 兄貴のパンツを口に含んでいる所為で、間抜けな声を出してしまった。 風呂に入っていたはずの兄貴が既に風呂から出ていて、この場に居るはずが無いあたしを見つめて硬直し怪訝な顔をしている。 そして、風呂上りの兄貴は部活で鍛えたりしてない割には筋肉が発達し所々角張った美しいフォルムを惜しげもなく晒していて当然全裸だった。 「あ、あ、あんたなんてもの見せてくれちゃってるのよ!」 溢れでるヨダレと兄貴分が一緒になった液体を飲み込みながら咄嗟にそう言うの精一杯だった。 「うおっ、すまん!」 兄貴は慌てて両手で股間を隠す。その様子が妹に興奮して股間を押さえてるみたいで妙に可愛らしく思えた。 「て、て言うかお前何口に咥えてんだよ?」 股間をガードしながら私を見つめていた兄貴が私の口に挟まれても入り切らずに口からはみ出している兄貴のパンツに気づいてしまった。 「はっ、はむはむしゃむしゃ」 いきなり指摘され混乱したあたしはパンツを口の中に隠すという突飛な選択をしてしまった。 「おい、何食べようとしてんだよ!それ食いもんじゃないだろう!?」 兄貴はあたしが無理やり口に押し込もうとしていた物を引っ張って奪おうとする。 兄貴が両手を使って座っているあたしから無理やり奪おうとするので丁度あたしの目と鼻の先に兄貴の勃起チンポが出現する。 急に現れたマゼラン級の一物に目を奪われてつぃ口元が緩んでしまい、唾液と兄貴分が混じり合った兄妹合体アニパンツが奪われてしまった。 それにしても妹がオナってるのを見て勃起するなんて我が兄ながら変態シスコン野郎である。あやせに見つかったら抹殺されちゃうよ? 「うお!見覚えがあると思ったらやっぱり俺のトランクスじゃねーか!唾液でべとべとな上に噛んだ所為でボロボロになってるし!」 奪われてしまったアニパンを恨めしく思うと共に、完全に言い逃れ出来ないこの状況にあたしは絶望した。人生オワタ\(^o^)/ 「何してたかは怖すぎるから敢えて聞かねえけど、どうしてくれんのこれ?」 兄貴は急いでタオルを腰に巻くと眉間にシワを寄せこめかみをピクピクさせながらあたしに詰問して来た。 まさか、責任を取って犯させろとか言う気なの?そんな展開を妄想したら股間から妹汁が流れだして止まらなくなるんだけど。 「聞いてんのかよ、弁償しろよ!俺のパンツと共に汚された俺の純情をよ!」 近親相姦バッチこいのあたしだが、流石にこの一線を越えてしまったら今までの生活が崩壊しかねない。 ここは、何とかして乗り切られねば……。 「五月蝿いわね、男が純情とかキモいんですけどー。どんだけパンツが大事なのよ。仕方ないからこれあげる」 あたしは閃いた打開策を直ぐ様実行に移し、立ち上がってスカートの左右両端の裾から手を差し込みショーツに手を掛け一気にずり下げた。 片足ずつパンツを脱いでから両手に持って人差し指と親指で開いて丁度妹汁で湿っている面を相手の正面に向け差し出した。 「これ、あんたのパンツなんかと比べ物にならないくらい高いあたしのパンツなんだから。これで文句無いでしょ!」 この場を乗り切る為にこんな事をしてしまったが、あたしのパンツで兄貴がオナったりしたらどうしよう。その妄想だけでご飯3杯は行けるんですけど! 「そんなもんいるかよ!変態じゃあるまいし!」 だが、兄貴にはこのショーツの価値も分からないのか文句を言ってきた。ブルセラショップに売ったら1万は下らないあたしのパンツに謝りなさいよね! しかもパンツ愛好家を変態呼ばわりし出した、それじゃまるでこのあたしが変態みたいじゃないか。 「馬鹿!もう知らない!」 あたしは恥ずかしさと怒りで頭に血が登って兄貴に自分のパンツを投げつけて勢い良く脱衣所から駆け出した。パンツをはいてない為にやたらにお尻がスースーしてちょっと気持よかった。 その夜は新作エロゲを放置して兄貴の生おちんぽを思い出して何回もイってしまった。 おわり
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「ちょっと違った未来2」 ※原作IF 京介×桐乃 「あ~、またそんなものばっかり食べて!」 わが棲家に到着するなり妹様はかんかんである。 「そんなこというならおまえが作ってくれよ。たまには桐乃の手料理が食べたいな。」 「うっ。」 相変わらず上達しない妹を見つつ 「飯食ってきた?」 「ううん、あんたんとこで食べようと思って。」 それなら。 「なんか作ってやるよ。なにがいい?」 「ご飯に合うならなんでも。あ、カロリー調整はしてよね。」 よしきた。俄然やる気が出てきた。 俺が料理を作っている間、桐乃はなにか本を眺めている。 「ねえ京介~?」 「う~ん?」 野菜を切りながら答える。 「警察官の試験ってもうないの~?」 「うん?もうないよ?」 「じゃあ卒業までフリーなんだ?」 「基本そうだけど、仕事になってあたふたしないように色々勉強したいんだ。だから完全フリーじゃないぞ。」 「ちぇ、わかってるってそんなの。」 足をぱたぱたしながら桐乃。 そう、俺は警察官の試験に合格していた。千葉県警で親父と同じ警察だ。大学の教官には同じ公務員ならもっと危険度の低い、事務系の仕事がどうだ?と薦められたが、親父と同じ仕事に就きたいんです、と答えるとそのようにしてくれた。 親父は思いのほか喜び、お袋は「刑事なんてなっちゃだめよ。あんた弱いんだから。」といつもの調子だ。ちくしょう、大学で柔道始めたんだぞ、俺。まだまだ弱いのは否定できないがな! 「じゃあさ~。」 トントントン。包丁を動かす。 「一度行って見たいところあるんだケド…。」 すこし桐乃の声音が変わった。空気が張る。 「…どこだよ?」 「先に料理作っちゃってよ。おなかすいた。」 サラダを盛り付けて、テーブルに運ぶ。 「ん~、おいしい♪あんた無駄に料理上手いよね~♪」 「おかわり欲しいなら言えよ。」 「こんだけでいい。」 体重管理があるもんな。 「でさ。」 「ん~?」 「どこに行きたいって?」 交差する視線。 「あんたの両親のお墓。」 「…。」 外の音が騒がしい。朝の日差しが俺たちを照らす。だが俺の心は…。 (ついにきたか。) 墓の場所は親父に聞いていた。本当の父親と母親がそこで眠っているらしい。知ってはいたが…。 「もうそろそろかなって思ってさ。」 桐乃が続ける。 「あんたあと卒業だけじゃん。今までは負担になりそうで話にもしづらかったケド…。」 「もういいんじゃない?ね、一緒に行こうよ?」 「…そうだな。」 何事も踏ん切りだ。 その週の日曜、墓参りに行った。墓は遠方にあった。真宗の寺にあって整備が行き届いているのか年月を思わせない綺麗な墓だった。桐乃は水を汲みにいった。気を利かせてくれたのだろう。 「…。」 本当に血の分けた両親が眠るであろうその墓を前にしてなんと言葉を紡げばいいのか。 桐乃が持ってきてくれた水をすくい、墓石を綺麗にする。そして手を合わせる。 「…。」「…。」 二人して終始無言だった。なにもなく、そのまま寺を出た。 「なあ?」 「なに?」 帰りの車で桐乃に声をかける。 「案外、あっけなかったな。」 「…そ。」 「俺さ、自分の本当の両親っていうから行って見ればなにか衝撃があるのかなって思ってた。」 「でも全然そんなのなくってさ。」 「やっぱ現実じゃこんなもんなのかな。」「なに?本当の記憶が~とか期待しちゃった?」 「黒猫が喜びそうなこというんじゃねーよ。」 直線距離にアクセルをかける。「おまえなんか丁寧に手を合わせてたけど、なに話してた?」 「…あんたとのこと。」 窓の外を見ながらつぶやく。 「俺とのこと?」 「だから、あんたにはあたしらがついてるから心配しないで下さいって言った。それから…。」 「それから、あんたのお嫁さんはあたしだって。だから心配しないでって。」 照れてるのか視線を窓から離さない。くすぐったいな。 部屋にもどると桐乃が後ろからしなだれかかる。合図。 俺は桐乃の唇を奪いつつ、胸をまさぐる。 「ふぁっ。」 吐息が漏れる。「立って・・・られないよぉ…。」 ぞくっとした。 そのままお互いの服を脱がせながらベッドで移動した。 「明かり…つけないで…。」 俺はその言葉を無視した。だって桐乃の綺麗な肌を見たいから。 「ん…ぁ…電気・・・消してよぉ…。」 首筋を舐め上げながら俺は問いかける。「どうして?」 「んぁっ…もう・・・ばか…。」 「桐乃の顔が見たい。」 「ぁん…え…?」 「桐乃の、Hな顔が見たい。」 「もう、ばかっ。」 俺に抱きしめられながら、弱々しく抵抗する桐乃。これがふりだってわかってる。本当に可愛い奴だ。嗜虐心に火がともる。 もうたまらない。今日はどういう風に愛し合おうか…。期待に満ちた桐乃の顔を見つめながらそのままのしかかった…。 「ふぁ…。」 桐乃の唇を貪りながら秘部を丹念にやわらげる。・・・最近とみに思う。俺は桐乃なしでは生きていけないんじゃないか、と。 この味を知ってしまっては他の女では満足できない・・・。確信があった。実際一日その体に触れないだけで、その声を聞けないだけでも想いは募る。桐乃狂いになる。いや、もうなっている。そんなことを思い、桐乃の切ない吐息を聞きながら夜が更けていった・・・。 いつものように暖かい日差しが俺を射す。朝になった。桐乃は俺の隣ですやすやと静かな寝息をたてている。 「起きるか。」 もうすこし桐乃の顔を眺めていたいと思いながらも、起きたときのことを考えて食事の用意をすることにした。今日も桐乃の大好きな和食にしよう。 「ん…んん…。」 朝食の匂いにつられたのか目を覚ましたみたいだ。「おはよう、桐乃。」 「ん、おはよう兄貴…。」 昨日さんざん責め立てたからな。疲れが残ってるのだろう。 「朝食、もうすぐできっぞ。」 「ん…ふぁ…。」眠気まなこをこすりながら答える。ここ何年でよくも無防備になったもんだと思う。冷戦が溶けた時を考えたら信じがたいな。 「顔洗うから。」 そういって洗面台にふらふらと移動した。さて、今日はどうするかな。 「いただきます。」 食事をしながら桐乃が聞いてくる。「兄貴ぃ、今日はどうすんの?」 「図書館でも行こうかなって思ってる。おまえは?」 「一旦家に帰る。お父さん達に顔見せておかないと。」 そうだった。あの頑固で規則に厳しい親父は娘を手元に置きたがる子煩悩でもあるのだ。一日離れただけで20歳は老け込むらしい。(お袋談) 「んじゃ途中まで送るわ。」 「ん、ありがと。」 こうして今日もつつましく俺たちの朝を終えた。 「車で送ろうか?」 「今日は電車で帰るから。」 「じゃ、駅まで送るわ。」 とても気持ちのいい朝だった。外にでると日差しのやわらかさがよくわかる。 でも、そのとき気づかなかったんだ。俺たちに迫り来るその影に…。 俺が猛スピードで迫り来る車に気づいたのは本当に刹那だった。桐乃は俺との話に夢中で笑顔を綻ばせている。―――間に合わない! 俺は桐乃を道の向こう側へ押し出した。 ゴッ ―――俺の意識はそこで途切れた。