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やさしいクラス設計 なんだかちょっと微妙な感じ。 暇なときに突っ込み入れてみると楽しいかも。 狭い業界どこで会うかわからんのでほどほどにはしとかんとやけど。
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【検索用 わたしたちはなにものたろうか 登録タグ VOICEROID ukiyojingu わ 曲 結月ゆかり】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ukiyojingu 作曲:ukiyojingu 編曲:ukiyojingu 唄:結月ゆかり 曲紹介 「言語交錯 3/10」 曲名:『私たちは何者だろうか?』(わたしたちはなにものだろうか) ukiyojingu 作品集第3弾『言語交錯』収録曲 歌詞 (bandcampより転載) 1月22日、新宿駅にいた。 大宮行きの京浜東北線に駆け込む人の前で舌打ちをしたあの人は、何者だったのだろう? 考えたところで仕方がない。 京浜東北線を渋谷で乗換え、井の頭線に乗った。 途中で喉が渇き、改札前の自販機で安い水を買った瞬間、急行はすでに出発していた。 時間をつぶすため、売店で何か食べようか考えていたら、 後ろに中年サラリーマンが立っていることに気づかなかった。 私もいずれは、こうなるのだろうか。 きっとそうなのだろう。 人間はいつか、最後に死を迎えるはずだから。 気を紛らわそうと、通信制限がかかった携帯電話をのぞき込む。 不意に目に入ってきたのは、中国の肺炎についてのニュースだ。 やはりここでも、人が「死」を迎えている。 勘弁してくれと思いながらネットを見ているうちに、急行電車が渋谷駅のホームに流れこんだ。 乗り降りする人、人、そして、人。 彼らは何者だろうか。 彼らのうちのどれくらいが、「死」について考えているのだろうか。 渋谷から井の頭線に乗って、下北沢で降りた。 ホームの前ではホームレスと、自作絵画を売る人がいる。 自動販売機を眺めているホームレスはいかにも飲み物が欲しそうだが、他人に興味がない大衆たちは誰も、彼に飲み物を与えようとはしなかった。 だからといって、誰も彼らを責めることはできないだろう。 私も、彼らと同じ「私たち」の一部なのだから。 友人との待ち合わせに指定されたこの場所は複雑な構造な駅舎があるという印象で、改札口を見つけるのに苦労した。 小田急線のホームは、探しても見つからない。 誰かに尋ねようかと思ったが、「他人に興味がない彼らが私に興味を持つはずもないだろう」と、不意に諦めて自分で探すことにする。 彼らを咎めることは私には決してできない。 なぜなら、私も彼らと同じ、「私たち」の一部だからだ。 待ち合わせののち、用事を済ませた私は何となく上野に来た。 コンビニでいつでも飲んでいる缶コーヒーを片手にベンチで休憩していたら、男女のペアが傘袋に手をかける風景が目に入ってきた。 男性の方が誤って傘袋を二重で取ってしまい、余分にとってしまった一枚を使わずに使用済みの袋入れに入れてしまった。 それを見た私は思わず、傘袋を使用していなかった私の傘に、その未使用の傘袋を入れた。 その傘袋を使用しないともったいないと思ったからだが、そう思ったのはなぜだろうか。 「他人」は、未使用の傘袋を見てどう思うのだろうか。 何も、思わないのだろうか。 私たちは何者だろうか? そのようなことを考えている私たちこそ、疑うことのできない存在だ。 私たちは何者でもあるし、そして何者でもない。 それは定義の問題だろう。 私は私を確かめられることを恐れ、人と話すことを避けている。 誰かが私の身体に介入することを恐れている。 だが、私の恐れを一向に理解せず、他者は何も思考することなくただ生き続けるだろう。 生命や死を何も意識せずに、ホームレスに飲み物を分け与えないように、そして未使用の傘袋を捨てるように。 それは私たちであり、そして私たちではない者たちなのだ。 コメント 名前 コメント
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Q: 434 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:2008/01/31(木) 23 43 41 ID guywpuMQ 赤衣の男は何者ですか? 飛竜一頭を倒せない王立騎士団ってばかですよね? 古龍の血はレアで希少価値あるがじゃあ毎回でてる赤いエフェクトは何?はぎ取りで血くらい出るだろ 達人のドクロは大杉じゃない? A: 436 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:2008/02/01(金) 00 01 22 ID JXVa8qrR 434 一度に沢山の質問をするのは、マナー違反ではないでしょうか? 437 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:2008/02/01(金) 00 16 53 ID RfVrXEMj 434 謎の人物です じつはアンセム・・・いやなんでもない 彼らはばかではありません 飛竜が強すぎるだけのことで、ハンターは化け物なんです 毎回でてるのも古龍の血です 倒したときに体外に流れていってしまい、体内にはほとんど残っていないのです 達人のどくろのほとんどは偽者だと思います おそらく偶然見つけたどくろをそうよんでるだけでしょう 439 :ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン:2008/02/01(金) 11 31 52 ID MHn79qqA 434 古龍達の血は、体外に出た瞬間から急速に劣化します また、古龍達の生命活動が停止しても同様です つまり、素材として使える新鮮な血は少量しか手に入らないわけです。その大半は劣化してしまい、素材としての使用に耐えません 古龍の血 王立騎士団 赤衣の男 達人のドクロ
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ピンリンパンとは何者なのか?
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エオルゼアの世界観(設定等)【アシエンとは何者か】 <概要> エオルゼアの世界観(設定)がわかるカットシーンを振り返ります。動画の目次(チャプター)には、「クエスト名」と【見どころ】を載せています。 エオルゼアの歴史に戻る
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会場では漫画フェアが大いに盛り上がっている。 中央にあるステージでは司会者が大きな声で話していた。 「次は今回のHOUKAISHOWでの一大イベント:九霄コスプレ大会です!」 「皆さんご存じのように!知る人ぞ知る——蓬菜寺九霄様は人類を救った英雄のひとりです!」 「—— 包帯、マント、紫の長髪に代表される三大特徴は、今さら言わなくてもみんなよく知っていますよね。」 「今、私が立ってるステージからこうして周りを見ると、もうあたり一面「九霄様』だらけ。たくさん素敵なコスプレイヤーさんがいますね。例えばこっちのその人とか、あの人とか……」 「…… あれ、この人だかりの外側にいるそこのコスプレイヤーさん。九霄様にそっくりで、隣にいる「シーリン」もこれまた本物そっくり......でもそのそばにいるお仲間さんは誰のコスプレをしているのかな?崩壊大戦の時、あまり人気のなかった人物かな?」 鉄師一夏 ……。 シーリン 九霄様、あの司会の人、もしかしてシーリンたちのことを言ってるのかな? 九霄 そうだろう……まさか「九霄コスプレ大会』なんてものがあるとは。ハハハ、面白い!この救世主本人が直々に挑戦してやろう! シーリン 九霄様が出場すれば、絶対勝てるよね! 九霄 フフン、一等賞の商品はすでに我が手中にあり! 鉄師一夏 あの、ちょっと待ってください—— 九霄 今度は何だ?せっかく漫画フェアに来たのに、ちょっとしたコンテストに出るのもダメなのか? 鉄師一夏 ……小さいイベントではありますが、やはり報告しないといけません。あと、人契連に関する事は口外禁止ですから—— 鉄師一夏は胸につけたバッジ型のカメラを触り、何か操作するような仕草をした。しかし判断を待たず、九電は先にステージへと上がってしまった。 九霄 はいはい、報告するなら報告しておいてくれ。我は参加するからな——行こう、シーリン! シーリン は〜い、九霄様! 鉄師一夏 待って……。 ……。 「25番の方、おめでとう。今回の「九霄コスプレ大会」、あなたは第二位です!これは賞品です、どうぞ!」 九霄 ……ええっ、ちょっと待って。我が二位なのか? 「はい、残念ながら、あなたの衣装やお化粧も達菜寺九雪にこれ以上ないくらい近いとは思うのですが、すごく重要な細かい点だけちょっと及ばなかったですね。」 九霄 細かい点?どういうことだ!? 「アハハ、それについては今回の大会の一位——7番の方にお手本を見せて頂くことにしましょう。」 7番の参加者 あなたのそのコスプレ、普通のコスプレイヤーの中では一流かもしれない。この救世主にも近いと言えよう。 だが残念なことに、この救世主の中二病気質が全然足りない! 救世主である九霄様は、自らの中二病の魂を常に燃え上がらせているのだ。フハハハハ、見よ、これこそがこの救世主の「大宇宙幽冥螺旋殺」なり! 九霄 ……何だこれは!?我はこんなんじゃないぞ! それに目の前で他人に自分を演じられるだなんて……ホント恥ずかしい! ……。 「はい!では最後にステージの周りのみんなも私と一緒に———」 「超螺旋冥道暁月炎龍破!!——皆さんありがとうございました!」 シーリン ううっ、九霄様……「九電様コスプレ大会」で一位とれなかったね。きっとどこかで何か間違いがあったんだよ。シーリンがちょっと主催者に文句言ってくる—— 九霄 もういい……こういうコスプレ大会は凝り固まった印象でやってるだけだから、我は全然気にしないのだ……。 でもこの救世主に対してみんなが持ってるイメージがまさかああいうのだったっていうのは、ちょっと気になる……。 シーリン 九霄様は九霄様だよ。他の人にどういうイメージを持たれてるのかとか気にしなくていいと思う。 シーリンにとって九霄様は、自分の心の中のものを常に追い求めてる英雑で、他人の考えばかり気にする人なんかじゃないから! 九霄 ハハハ、確かにそうだ。 あっちのステージでも何かゲームをしているみたいだ。見に行ってみよう! 鉄師一夏 ちょっと待って…ハァ…待って…ください…。 九霄 わかったわかった。また報告が必要なんでしょ。一夏が我の代わりに適当に言っといてくれたらいいのに。 九霄がシーリンの手を引き、楽しそうに駆けていく様子を見ながら、鉄師一夏は仕方なさそうにため息をつき、その後を追いかけて行った。 ……。 時間が過ぎていった。 「HOUKAI SHOW」の会場。 九霄とシーリンはまるで体力が無限であるかのようだった。まったく飽きる様子もなく会場をまわり、ブースひとつひとつを興味深げに見てまわった。 三人の中で鉄師一夏だけが警戒態勢を維持しようと努めていたが、体力的にも精神的にも既に疲れ果てていた。 鉄師一夏 あの二人…… 疲れるということを知らないのですか? 体力を取り戻すため、鉄師一夏は二人からほど近い視野の開けた場所にあるベンチに座り、十数メートル先にいる二人の状況を監視し続けた。 鉄師一夏 よくよく考えてみると、それも当然なのかもしれませんね。 崩壊に立ち向かうことのできる戦士は、普通では考えられないほどの力を持っている。 この世界がひとつの劇だとしたら、彼女達こそステージ上に立つ主役なのでしょう。 鉄師一夏は一瞬、めまいを感じたように錯覚した。 一日中、あちこち走り回り疲れたからだろうか? 「……ねえ?」 どこからか少女の声が聞こえてきた。すごく聞き覚えのある声だった。 鉄師一夏は声の方に振り向いた。 鉄師一夏 「蓬莱寺九霄さん?あなたもう——」 違う。そう訊ねた直後、すぐにわかった。その子が蓬莱寺九雪 霄ではないということが——しかし服装も見た目も九雪に非常にそっくりだった。 少女 ……また「蓬菜寺九霄」と言われちゃったわ…… 少女はやや失望したような表情を見せ、ため息をついた。 鉄師一夏 ……わかりました。 「カロラ・フェルモンド」……ですね? 少女 ……! やったあ、うれしい!今回の漫画フェアで、私のコスプレがなんなのか言い当てたのはあなたが初めてよ! カロラ・フェルモンドが着ている服は蓬莱寺九霄にそっくりだし、作品自体も人気があるわけじゃないから、コスプレをするといつも間違えられちゃうのよ!シクシク…… 鉄師一夏 ああ、まああまり気になさらず……。 少女 あっ、そうそう、ところであなたはなんのキャラなのかな? 何かのゲームの主人公かしら?私にもよくわからないなぁ——対戦型ゲームの英雄のような気がするけど……。 鉄師一夏 ……。 違います。 私は英姫などではなく、ただの会社勤めの者です。 少女 そうなんだ……。 そう言うと鉄師一夏は座っていたベンチを立ち、少女の元を離れ九霄とシーリンの方へと向かっていった。 ……。 こうして漫画フェアでの一日は終わった。 鉄師一夏は九霄とシーリンを連れて会場を後にした。 車の後部座席に座り、二人は楽しそうに話している。 九霄 あの「崩壊獸連結」っていうゲーム、本当に面白かった。ゲームとは言え、現実で崩壊獸と戦っている時よりもなんだか面白かったのだ。 シーリン ふふつ。九霄様、また今度、一緒に遊びに行こうね! 九霄 もちろんだ。それと「スーパー英雄ショー」もすごくよかったぞ。「人契連議会シアター」では笑い過ぎておなかが痛くなったくらいだ……。 後部座席の二人は楽しそうに笑い、鉄師一夏は静かに運転し続けている。 そして予想していなかった言葉が発せられた。 九霄 一夏は今日の「HOUKAISHOW」で、何か面白いことはあったか? 鉄師一夏 ……。 「一夏」という呼び方に鉄師一夏はまだ違和感があった。そう呼ばれると仕事と私生活を混同しているように感じられるからだ。 鉄師一夏は普段の生活に仕事を持ち込みたくないと考えていた。しかし相手にその呼び方を変えさせようとしても、自分のような末端の職員にはどうにもできないことは明らかだった。 それに考えてみれば、任務対象の人物がこのように接しやすくなれば、三日間にわたる「保護(監視)任務」の遂行もよりやりやすくなるに違いなかった。 あと三日だけでいい、三日後には人契連の年次総会が終わる。これまでも自分の取柄といえば忍耐力ぐらいしかなかった。その唯一の能力を発揮し続けるだけでいい。 鉄師一夏はそう思い、九青の自分に対する呼び方を拒むのをやめた。 鉄師一夏 …… 特に面白いものはありませんでした。 私はもう夢を見るような年齢を過ぎていますから。 九霄 ほほう。 そうは言うが、我は見ていたぞ。漫画フェアの会場の一角で、女の子と意気投合して話していたのをな! 全然想像できなかったが……一夏も実は好きなんだろう? 鉄師一夏 ……。 九霄 自分の気持ちに素直になっても良いんじゃないか? ……。 結局、最後までその問いに答えることはなかった。 二人を送った後も鉄師一夏は自分の部屋には戻らなかった。彼女が建物を降り再び車に乗ると、電話が鳴った。 冷たい感じのする男性からの電話だった。 ??? 「今すぐ本部に来て、任務の経過報告をするんだ。」 鉄師一夏 わかりました。 車が始動した。 人契連本部オフィス。 127階。 パリン! そこで最初に生じた音は、耳をかすめるようにして飛んで行ったコーヒーカップが、後ろの壁にぶつかって割れる音だった。 続けて奏でられたのは、上司のぺちゃくちゃとうるさい口から鳴る、いわゆるソロの「オペラ」だった。 上司 ……屈辱だ。我々「ケアプロジェクト特別チーム」の恥だ。なんの予兆すら把握できないで対象人物にニューヨークに来られてしまうとは。これは三か月は反省し続けるべきミスだ……。 …… この屈辱の原因はお前だ。鉄師一夏.....お前がもっと真面目に仕事していれば.....こんな事にはならなかったんだ……。 …… 蓬莱寺九霄がニューヨークに来たことで、人契連の高官や議会関係者が夜も眠れない思いをしていることはわかっているな? 七日、いや、7時間もあれば、彼女は全人類にとって最も重要な指揮の中枢部を旅と化すことができるんだぞ。 …… 蓬莱寺九霄をただの女子高生と思わんことだ。彼女は核兵器なんかよりも千倍は危険な怪物なんだ。もっと厳粛に……。 上司の口は止まることなく動き続けている。低音が続くこともあれば、耳をつんざくような高音が鳴ることもある。 鉄師一夏は頭を下げ立ち続け、上司の言葉を静かに聞いていた。 あとどれくらい聞けば、このパフォーマンスアーティストは満足するのだろうか? 無性に疲れた……。 仕事とはこういうもの。別の仕事をしたところで変わるわけでもない。 ここで働き始めてからもう何年も経つけど……全然慣れない……やっぱり私って、質のよくない残り物みたいな存在なのだろうか? 鉄師一夏の視線がデスクの前にあるポトスに向けられた。緑色の葉が空調の冷気を受け、小さく揺れている。 鉄師一夏 …… はい。おっしゃる通りです。 これからはより適切に任務にあたるようにします。 上司 うむ、わかればいい。 隣の部屋にいる高官が会話の内容を聞いて既に満足したからだろうか。アーティストは咳払いをすると、演じるような口調をやめた。 上司 いいか、人契連の本部は人類を未来へと導く組織で、精鋭が集まる場所だ。ただでさえここでは優秀でなければ辞めさせられるのだ。ミスをしたらどうなるかくらいわかるだろう。 だがこれまで蓬莱寺九霄と接する中で、距離感をかなり詰めることには成功しているみたいだからな。その点は私の指示をうまく実行しているわけだから、更にうまく進めることだ。 この数日、人契連の年次総会が行われているが、蓬莱寺九霄のような特別人物は、年次総会の結果に非常に大きな影響を与えるだけの力を持っている。 その彼女がもし誰かのことが気に入らないなどと言えば、その発言に他意はなかったとしても、世界的な激震につながることだってあり得る。 蓬菜寺九霄とは引き続き良好な関係を維持するんだ——そして彼女が会期中に人契連本部に対しネガティブな事を言わないようにするんだ。それができさえすれば、お前も私も本部から更に重用されることになるだろう。 わかったか? 鉄師一夏 ……わかりました。 上司 聞こえないぞ。 鉄師一夏 ……わかりました!これからも頂いた指示に学び、最善を尽くします! 鉄師一夏は自分の体がそう叫ぶのを耳にした。 上司 よし、戻っていいぞ。蓬菜寺九霄の『保護』を継続するんだ。 十分警戒するのを忘れるな。ジュネープの奴らも今はおとなしくしているが、何か仕掛けてこないとも限らん……何か気づいたら直ちに状況を報告するんだ。 鉄師一夏 わかりました。 上司 ちょっと待て。 鉄師一夏 ……。 上司 コーヒーカップのかけらを掃除してから行くんだ。 鉄師一夏 ………………………………………………………………………………はい。 ……。 エレベーターが途中の階で時折止まりながら127階から下へと降りていく。鉄師一夏はエレベーターの中の隅に立ち、本部で働くスーツと革靴で身を固めた精鋭達がエレベーターを乗り降りする様子を見ていた。 それぞれ違う人物だが、共通してうぬぼれと焦りの表情が見てとれた。エレベーターの明かりによって、その顔につけられた幻影の仮面が照らされているかのようだった。 鉄師一夏は時々、自分の顔にもそうした仮面がつけられてはいないかと考えることがあった。 鉄師一夏 (疲れた……もう少し頑張ればホテルに戻って寝られる……。) そう考えながらエレベーターに5分乗り、ようやく1階へとたどり着くことができた。 大きなガラスの自動ドアを介して夕陽が差し込み、広々としたホールの床を照らした。 日差しの奥には受付があり、人工的な光によって照らされていた。受付嬢の制服を着た人が忙しそうにしているのが見え、そこに知っている人影が見えた。 あっ、一夏! 鉄師一夏 …慕さん。 …今日も当直なの? 慕寒音 そうなの。先輩に交代頼まれてさ。おかげでせっかくの休みが台無し……元々、休みを使ってお見合いに行こうと思ってたのにさ。 鉄師一夏 お見合いってこの前したんじゃなかったっけ? 慕寒音 ……ああ、この前のあれね?彼とはもうおしまいにしたの——あの人、いかにもできそうなふりをしてたけど、こっそり調べてみたら家は賃貸で、車もレンタルだったんだもの。 どう、あなたの相棒なんだから私もなかなかやるでしょう。こういうスパイ活動の能力とかさ〜。 もうこの年だし、いい結婚相手を見つけたいとは思ってるけど、やっぱりいつ何時も油断しちゃダメよね。 実家からも、これ以上あてがないんだったら家柄の合った人を探すよって言われててね。 鉄師一夏 そうなんだ……。 慕寒音 でも一夏だったら、それくらいお茶の子さいさいなんじゃない? 鉄師一夏 私なんて全然ダメだよ……。 慕寒音 そんな謙遜しないでよ!最近どう?誰かいい人でも見つけた? 鉄師一夏 ……そういうの私、考えたこともないよ。 慕寒音 わかった!一夏はすんごく高いポストまで登って、お姉さま風の口調で入ったばかりの若い男性を口説くつもりなんでしょう? そういえば私、すごく当たる占いサイト知っててさ。将来の結婚がどうなるか完全に言い当てられるらしいんだ。一夏もやってみる? 鉄師一夏と話し込んでいるのは神州出身の慕寒音という子だ。以前、鉄師一夏の学校に交換派遣され、その時に二人は知り合ったのだ。 鉄師一夏 やめとくわ。私、今は仕事があるし。 英雄のケア…とか。 慕寒音 えっ、それってあの「陽光と共に」プロジェクトのこと? 鉄師一夏 慕さんも知ってるの? 慕寒音 もちろん知ってるわよ……受付って色々と情報が集まってくるからさ。 「世界英雄ケアプロジェクト」の仕事って、ものすごく大変な任務だって聞いたけど。 慕寒音 まあ本部からの指令なんだけど、任務を担当する主任達はそれを自分の腹心の部下にはさせないで、自分が面白く思ってない人にさせることがほとんどなのよ。 そうすれば、万が一のことがあっても責任を押し付けやすいでしょう。うまくいったらいったで功績は自分のものにできるし、どう転がっても主任達が損することはないからさ。 一夏、あなた……。 鉄師一夏 そう、それが現実なのよ。私、上からのウケがあまりよくなくて。 慕寒音 あのさ、そうじゃないかもしれないじゃない——「陽光と共に」プロジェクトのイザーリン博士とか、すごく人柄がいいって聞いたよ。本当にやりにくいのは達菜寺九電とか若い子だけだって言うじゃない。 鉄師一夏 そう…その蓬莱寺九霄さんなのよ。 慕寒音 ああ…。 鉄師一夏 色々と情報ありがとう、「映」ちゃん。おかげで自分がどういう立場にあるのかがよくわかったわ。 …… まあ仕事ってさ、いつもそんな感じよね。 ……。 ホテルに戻った。なぜか部屋が異常なまでに蒸し暑い。 堪らずエアコンをつけたものの、人を苛立たせる温かい風しか吹き出してこない。 疲れたのに全然寝付けない。 いずれ睡魔が訪れることを願いテレビをつけると、最新のニュースが流れてきた。 聞こえてくるキャスターの声がうるさく感じる。 「先日より世界各地で頻繁に発生している地震や津波について、専門家はなんらかの新しい地質活動の前兆ではないかと指摘しています……。」 「世界各地で紛争が起きていますが、人契連が今回の年次総会でそれらを解決に導くことができるか、注目が集まっています……」 「ポップスの女王と言われるエミールの世界公演がまた延期されました。関係者によると延期は国の内乱によるものだということです……エミールはなんでもこなす非常に珍しいタイプのミュージシャンで、民謡からロック、アニメソングに至るまで各種ジャンルで一世を風靡しています……。」 「行方がわからなくなっていた人契連の第五艦隊がついに見つかりました。場所は東経……。」 どれも不穏ニュースばかり。 今の私の気持ちと一緒。 テレビを消した。 その時突然、電話の呼び出し音が鳴った。忘れるはずもない番号からだった。気が重くなりつつも電話に出た。 ??? もしもし、一夏。最近仕事はどう? 色々と言いたかった。 愚痴をたくさん言いたかった。 だけど結局いつものように答えた—— 鉄師一夏 …… 特に問題ないよ、お母さん。 母親 それならよかった……一夏、人契連本部はエリートばかり輩出する場なんだから、しっかりやらなきゃだめよ。 このところ就職が厳しいそうじゃない?隣の家の子なんてもう半年くらいブラブラしてて……ちゃんとした子だったのにどうにもならないそうなのよ。それでね、ご両親が訪ねて来てお願いされたのよ。あなたからその子に仕事を紹介してもらえないかって。 でも安心して、私からちゃんと断っておいたから。 鉄師一夏 ありがとう、お母さん。 母親 あらやだ、お礼だなんてやめてよ。あなたは人契連本部で頑張って上を目指すんだから、今この時期に汚点になるようなことしちゃまずいわ——私はそういう偉い仕事に就いたことはないけど、それくらいの常識はわかってるんだから。 将来、もしお偉いさんになれたら、その時はそれくらいしてもいいだろうけどね。でも、今はまだ日々成長するために努力する段階だものね。——そうだ、一夏、上司との関係はどう? 鉄師一夏 …… その、特に問題ないよ。 母親 あなた、上司との関係は密にしておかなきゃダメよ。ちゃんとゴマするところはすって、笑顔は絶やさないようにね。任務があれば自分から率先してやるようにするのよ。そういうのを積み重ねて先に進むことができるんだからね。わかった? あなたがそういうの苦手だっていうことは知ってる。だけど考えてもみて。あなた中学から大学まであんなに勉強を頑張ってきたじゃない。親の私達も必死の思いであなたを育てて、それでようやくここまでこれたのよ。 今ある現実は大変な思いをして手にできたものなんだから、もっと現実的に、賢くやっていかなきゃダメよ。 鉄師一夏 ……わかってる、わかってるから。 母親 あまりこういうことは言いたくないけど、あなたにはちゃんとして欲しいのよ。 そういえば、最近誰か付き合ってる人でもいるの? 鉄師一夏 いないよ。 母親 そろそろ探したらどう? お母さんの年代の頃は、今のあなたの年齢で大体子供を産んでたのよ。 でも相手を探す時は、相手の家柄とか自分の状況とかちゃんと考えるのよ。 …… もちろん、絶対に高官とか富豪とかと結婚しなきゃいけないって言ってるわけじゃないわよ。一番重要なのは人柄だしね。でも最低限、やっぱり中間層以上の家の人と結婚しないとね。将来、苦労しないためにも。 一夏、聞いてる? 鉄師一夏 うん。 母親 小言ばかりで面倒くさいと思うかもしれないけど、これはすべて大事なことだからね。あなたにもいつかわかる時が来るわ。 —— じゃあそういう事で。仕事も忙しいだろうしそろそろ切るわね。 電話が切れ、プープーという音が響いた。 鉄師一夏はスマホを持ちながら、無表情で消されたテレビを見つめた。 慕寒音と話をした時の様子が頭の中に浮かんできた。 鉄師一夏 結婚……か。 人と付き合って結婚して、子供を産んで育てる。そして歯が抜け落ち、しわだらけになるまで子供達が成長していくのを見届ける……。 その光景を想像してみても、なんの実感も湧かない。それにそういった事を想像しても「嬉しさ」に関連した感情を、少しも抱くことができない。 でも予見することのできない未来において、そういう道に進んでいくこともあるかもしれない、いずれにしても家族は近くもなく遠くもない所に立ち、期待のまなざしで私の方をずっと見てくる……いや、期待のまなざしで見るというよりも、そうするよう催促してくる。 すべてはあなたのため。 だけど、もしかしたらそうすることで本当に幸福感が得られるかもしれない.....普通の大人として無表情に生きていくことができるのかもしれない……。 鉄師一夏 ……もう電気を消そう。 電気を消しに歩いていたところ、何かにつまずいて転びそうになった。傘が足に引っかかったのだ。 それは折り畳み傘ではなく長傘だった。畳んであると、まるで柄のついた刀のように見えた。柄には慕さんが中学校の時につけた剣の名前がゆがんだ字で取られていた。 こんな使いにくい傘、なぜずっと捨てずに使ってきたのだろう? 鉄師一夏は、自然に壊れてしまうのを待っているのだと思う。 伝説の武器などではなく平凡な機械生産品に過ぎないのだから、いっか壊れるに決まってる。 鉄師一夏 そうよ、その時になったら捨てればいい。 鉄師一夏は独り言を言いながら電気を消した。
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