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712. 名無し三流 2011/12/28(水) 23 12 34 今回のSSは、頑張るルフトバッフェです。 とりあえずなにがしたいのかと言うと…… ・ドイツ空軍にまともな大型爆撃機を持ってほしい ・いつまでも急降下爆撃厨じゃないルフトバッフェが見たい He−177は、素質が良いだけにもっと活躍してほしい機体でしたね。 工業力は史実程じゃないっぽいけど、ドイツなら出来るはず…… 713. 名無し三流 2011/12/28(水) 23 13 04 1940年代も半ばに差し掛かろうかという頃、ドイツ第三帝国の空軍であるルフトヴァッフェは、 遅まきながら自分達が変革しなくてはならないという事を知ろうとしていた。 バトルオブブリテンでは大きな損害を出し、ソ連にはなかなか止めを刺せず、 その一方ではるか彼方の極東にいる仮想敵軍は彼らを鼻で笑うような戦果を挙げている。 この現実から、ドイツ空軍再建の立役者の1人であったエアハルト・ミルヒは1つの結論を出した。 「ルフトバッフェの戦略空軍化が急務である」 と。 提督たちの憂鬱 支援SS 〜ドイツ空軍の改革・その始まり〜 元々、ルフトヴァッフェは戦術空軍である。 コンドル軍団の時代から、彼らの任務は地上部隊の支援が中心だった。 この種の任務に求められるのは広域を破壊するような絨毯爆撃ではなく、 航空機にとっては非常に小さな目標である戦車などを確実に破壊できる精密爆撃(=急降下爆撃)で、 またこれに要求されるのはペイロードの大きい大型機ではなく小回りの利く小型機だ。 当然、小型機は航続距離が短くなるので遠隔地にある敵工場を破壊するような事はできず、 これがバトルオブブリテンでの苦戦や独ソ戦の長期化に繋がっている。さらに、 航続距離が短いと戦線が前進するにつれ新たな飛行場が必要になるという問題も出て来る。 これは独ソ戦や北米侵攻の際に特に顕著になったものだ。 そして問題は"戦術空軍すぎる"事だけではない。"陸軍寄りすぎる"事もである。 新たな仮想敵国として日本が加わると、万が一の場合に大規模な海戦の発生は避けられない。 その時、空母を持たないドイツ海軍が沿岸から離れすぎる事は日本の機動部隊に一方的に叩かれる事を意味し、 沿岸に近くてもドイツ空軍が海軍へ効果的援護を行えるかどうかは怪しかった。 714. 名無し三流 2011/12/28(水) 23 13 42 最終的に、エアハルト・ミルヒはルフトヴァッフェの問題点を次のようにまとめた。 ? 長距離を飛行し、敵工場地帯を効率よく破壊できる高性能大型爆撃機の不在。 ? ?に関連して、航続力が長く、かつそこそこの戦闘能力を持つ戦闘機の不在。 ? 大洋上における対艦攻撃の経験不足と、そこから来る関連技術の遅れ。 これらの問題は共に空軍の再建に取り組んだ盟友であるアルベルト・シュペーア、 そして日本軍の脅威を最も痛切に感じていた1人であるエーリヒ・レーダーとの協議の上、 3人の苗字の頭を取った『MSR提言』として第三帝国の指導部内で提示された。 この提言はこれまでのドイツ空軍の急降下爆撃偏重を痛烈に批判するものであり、 具体的にではないがこの流れを作った1人であるヘルマン・ゲーリングをも暗に非難するものだった。 勿論ゲーリングは慌ててこの提言を潰しにかかったが、海軍・軍需省との共同戦線を張られていたため、 彼の影響力の及ぶ範囲ではこれを揉み消す事はできなかった。 そうこうしている内にMSR提言は総統であるヒトラーの目にも留まる事になる。 説明を求められたゲーリングは「急降下爆撃は対艦攻撃にも有効であり、日本人は実際にそれで戦果を挙げている」 などと苦しい言い訳を余儀なくされた。後にこの釈明を聞いたレーダーは苦笑しながら、 「急降下爆撃で破壊できるのは艦上構造物だけであり、そもそもこの戦法は対空砲火に晒され易い。どう考えてもペイしない」 と部下に語ったという(ゲーリングはこれに対し、「工業力が旧来の米国以下である日本には、それでも十分打撃だ」と再反論している)。 こうしてゲーリングの反対もむなしくルフトヴァッフェ内では改革の機運が高まっていくのだが、 機運だけでは改革は動かない。ミルヒはこの機運を機運だけで終わらせないために、空軍外の人間とも協力し、 数少ない戦略爆撃機の卵だったHe−177の設計をより洗練されたものにすべく、同機の強化計画を実行に移した。 計画の内容は史実におけるHe−177Bと似たようなもので、 エンジンをDB606からより信頼性の高いものへと換装すること、 急降下爆撃能力の撤廃、防御機銃の強化、この3つが最優先目標とされた。 果たしてHe−177強化計画は某国家元帥が抵抗を諦めたからか十分な成功を収め、 ドイツ空軍内では最もペイロードに優れ、そして機械的信頼性も高い爆撃機となった。 その性能たるや北米侵攻のドサクサで確保した元米空軍の重爆撃機パイロットに、 「もしこれが(日本との)開戦時にあったなら」と言わしめる程だった。 715. 名無し三流(これで投下終了) 2011/12/28(水) 23 14 20 さて、この改良型爆撃機は、計画の成功を内心疑っていたヒトラーを、 そして急降下爆撃に拘っていたゲーリングをも唸らせた。 ヒトラーは「これがあればソ連を屈服させられる」と大いに喜ぶと、 この爆撃機に『フリューゲンドラッヘ(Fluegen Drache)=飛竜』という愛称をつけた。 ドイツ週刊ニュースでも彼の機の存在は格別に大きく取り沙汰され、 そこで放映された試験飛行の現場にはエアハルト・ミルヒらと共に、 何故かヘルマン・ゲーリングまでいた事は国内でちょっとした語り草になったという。 このように、ドイツ空軍史上に残る傑作機として扱われたHe−177F(FはFluegen Dracheより)だが、 その裏でエアハルト・ミルヒとアルベルト・シュペーアは予測可能・回避不可能な問題に直面していた。 予算である。 急降下爆撃をしなくてもよいので機体強度を適切にする事ができ、 これでHe−177Fの生産コストは旧来のHe−177に比べむしろカットできたのだが、 開発コストを下げる事はできなかった。そして、大型機のパイロット育成もタダではできない。 戦略爆撃機隊を編成するだけでも大変なコストがかる。 そして、そのコストを費やした上でそれを護衛する部隊まで育てるのは、非常に難しかった。 ドイツ空軍パイロットはこれまでの任務上、目と鼻の先でドツき合うような戦いが多かったので、 これを長距離作戦に適応させるだけでどれぐらいの労力がかかるかは想像もしたくないくらいだ。 また、極東ではBf109やFw190をあらゆる面で上回る超性能戦闘機(しかも艦載可)の開発が進んでいるという、 ミルヒやシュペーア、レーダーでなくても通常の3倍の頭痛がしてきそうな恐ろしい噂が立っているのだ。 旧来の体質、予算不足、不気味な程に技術力のある仮想敵国…… ドイツ空軍の改革への道は、かくも苦難の多い中で始まったのだった…… 〜To be continued……?〜
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255 :4:2012/08/27(月) 09 13 50 本編時系列 提督たちの憂鬱 第12話 1/9 1939年11月30日 ソ連軍芬蘭侵攻を開始。 『陸軍大国ソ連が本気を出せば、人口370万の小国であるフィンランドは成す術がない…… 多くの国が当初そう判断した。しかしその判断は当事者の行動ではなく、 部外者である大日本帝国の行動によって修正されることになる。』 『ソ連がフィンランドへ侵攻する直前に成立した近衛内閣はフィンランドに対して 出来る限りの支援を行うと発表した。支援の内容が明らかにされると、各国は驚愕した。 何しろ義勇軍の派遣、大規模な物資支援、さらに資金援助まで行うと日本が公言したのだ。 ソ連に蹂躙されるばかりと思っていた国にとっては金を溝に捨てる行為であった。 だがこれまで日本の先読みによって痛い目にあった国々の中に、フィンランドが勝算を持っている、 又は持ち堪えるという確信を日本が持っているのではないか、そう考える国が出てきたのだ。 さらにフィンランドがソ連相手に強硬な態度を貫いたのは日本と密約があったからではないか、 そう勘繰る者さえ居た。』本編12話より抜粋 独逸総統官邸 ヒトラー:遣欧艦隊の通行を許可する。 日本がこれ以上英国寄りになり欧州に本格介入をさせず、 さらに英国の介入を阻止、そしてソ連からの抗議を受け流す等動きまわる。 独逸:『この世界では史実以上に疲弊していた。ハイパーインフレや世界恐慌の際に 日本が火事場の何とやらで、貧しいドイツをさらに貧しくしてくれたので台所事情は史実よりも 火の車であったのだ。このせいでドイツ海軍では装甲艦が2隻しか建造できず、 ビスマルク型も1番艦であるビスマルクの建造しか出来なかった。 さらに日本海軍の長門型が出てきたときに備えて強引に42cm砲を積んだため、 色々と不具合が起こっていた。この状態で英国海軍と戦えるわけが無い。』本編12話より抜粋 ドイッチュラント級装甲艦:「ドイッチュラント」「アドミラル・シェーア」 予算不足により2隻しか建造できず。 ビスマルク級戦艦:「ビスマルク」予算不足により1隻しか建造できず。 強引に42cm砲を積んだため、不具合が起こっていた。 英国首相官邸 チェンバレン:宰相。チャーチルと芬蘭の問題について会談。 チャーチル:海軍大臣。チェンバレンと芬蘭の問題について会談。 256 :4:2012/08/27(月) 09 14 23 2/9 遣欧艦隊 南雲忠一:遣欧艦隊司令官。旗艦妙高の自室で頭を抱えていた。 『「フィンランドへの支援が名目だ。あまり深入りしないようにしないと。 しかしあまり消極的に戦うとデータが取れないし。 それに私も闘志が低いなんて言われかねない……源田の二の舞になるのも嫌だしな」』 『「胃が痛いな……はぁ」』 『任務、艦隊の保全、それに自身の評判、 様々なものに挟まれて南雲は苦悩した。』本編12話より抜粋 加藤建夫、坂井三郎、篠原弘道、樫出勇、笹井醇一:遣欧艦隊所属陸海軍航空隊。名前だけ登場。 源田実:名前だけ登場。 『海軍主流派(夢幻会派)や戦闘機派に思いっきり睨まれ、 窓際に追いやられていた。』本編12話より抜粋 山本五十六、大西瀧治郎:名前だけ登場。 『山本や大西は助かったものの、下手をすれば国防に大穴を開けかねない 失態を犯したことは否定できず、彼らの昇進は遅れることになる (夢幻会派の将官の昇進を優先させたいという生臭い理由もある)』本編12話より抜粋 妙高型重巡洋艦:「妙高」「足柄」遣欧艦隊所属。 遣欧艦隊旗艦「妙高」 『様々な人間の思惑が交差しつつ、日本艦隊はフィンランドに向かう。』本編12話より抜粋 257 :4:2012/08/27(月) 09 14 55 3/9 冬戦争序盤、ヘルシンキ空襲。 クリル・A・メレンコフ:上級大将。芬蘭侵攻作戦総司令官。 開戦初頭からの苦戦に驚愕し焦る。『前線空軍にあらゆる損害を無視して空襲を行え』と指示。 同時に各地の陸軍部隊に進撃を命じる。 スターリン:名前だけ登場。 クリメント・ヴォロシーロフ:ソ連国防委員長。名前だけ登場。メレンコフの上司。 山口鋠:陸軍少佐。名前だけ登場。冬季戦技教育団(通称:冬戦教)を創設。 <提督たちの憂鬱 支援SS> 創設者辺境人氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/161 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/162 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/163 ソ連空軍:芬蘭空軍により大損害を受ける。 I-15戦闘機:ソ連製。複葉機。九三式戦闘機の襲撃により多数が撃墜される。 SB-2爆撃機:ソ連製。フィンランド空軍と首都に配備された高射砲群により多数が撃墜される。 九三式戦闘機:複葉機。最高速度400キロ。7.7mm機銃2門。航続距離700キロ。 I15と互角に戦える機体。日本が格安で提供。 高射砲群:日本の支援で首都ヘルシンキに秘密裏に設置された高射砲群。 ソ連陸軍:日芬ゲリラ部隊に苦戦。 『ソ連軍はフィンランドへ北部、中部、南部の3方向から攻め込んでいた。 だがどの戦線でも思っていたように進撃することはできなかった。 故に彼らは中部戦線でフィンランド軍の防衛線を突破、 その後に南北のフィンランド軍を包囲殲滅することを狙い攻勢に出た。』本編12話より抜粋 軍団砲兵:ソ連軍所属。 日本人義勇兵:旅行を名目にして芬蘭に派遣されていた兵士は 即座に義勇兵として芬蘭軍へ加勢した。 『カムチャッカや樺太、北海道である程度寒さに耐性をつけていた彼らは、 フィンランド兵と並んでソ連兵と戦った。特に山口鋠陸軍少佐によって創設された 冬季戦に特化した部隊・冬季戦技教育団(通称:冬戦教)から派遣された将兵は、 フィンランド軍が驚くほどの早さでフィンランドの冬に順応していた。』本編12話より抜粋 冬季戦技教育団:冬季戦に特化した陸軍特殊部隊。(通称:冬戦教) スキー・九四式軽雪上車:移動や奇襲に活躍。 258 :4:2012/08/27(月) 09 15 31 4/9 中部戦線、要衝・コッラ ソ連軍第8軍:56師団75師団所属。コッラ突破を図る。 『彼らは軍砲兵、師団砲兵を総動員してフィンランド軍及び日本義勇軍が立て篭もる陣地に 砲弾の雨を降らせてから突撃を開始する。』 『最終的にフィンランド軍の頑強な抵抗で、ソ連軍のコッラ侵攻は多大な犠牲の末に頓挫し、 中部戦線はこう着状態に陥った。』本編12話より抜粋 銃剣、スコップ:塹壕に取り付いたソ連兵たちを芬蘭軍兵士が叩き出す。 ベ式短機関銃:MP18改。開発者辺境人氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/163 試製九六式狙撃銃:開発者New氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/421 九七式狙撃銃:開発者New氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/422 昭五式小銃:三八式の後継新型自動小銃。開発者New氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/929 説明書:ミニスカサンタの美少女が色々と銃器の取り扱いを説明している漫画風の取り扱い説明書。 MMJが(ry 259 :4:2012/08/27(月) 09 16 17 5/9 北部戦線 スターリン:赤軍の苦戦により機嫌は悪くなっていった。 『スターリンをさらに苛立たせているのは、日本海軍遣欧艦隊の存在であった。 スターリンはドイツやスウェーデンに色々と圧力を掛けて日本艦隊が 現地に到着しないように画策したものの悉く失敗した。』 『スターリンはヒトラーの態度から、ドイツがソ連の弱体化を 図っているのではないかと疑うようになった。』 『赤い独裁者の中に、拭いがたい、ドイツに対する深い疑念、 そして敵意が芽生えていく。』本編12話より抜粋 ソ連軍第163狙撃師団:スオムッサルミ村で芬軍に包囲されて孤立。 ソ連軍第44狙撃師団:精鋭部隊。第163狙撃師団救援に向かうも撤退。 ソ連空軍:瑞典が輸出したサーブJ9戦闘機や 日本が援助した真空管レーダーや無線機が有機的に機能し始めると、 迂闊に攻撃することが出来なくなっていった。 サーブJ9戦闘機:開発者辺境人氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/588 260 :4:2012/08/27(月) 09 17 19 6/9 冬戦争中盤。 『フィンランド軍の抵抗でソ連軍が悪戦苦闘を重ねていることは、 日本や英国の情報操作もあり、あっという間に世界中に喧伝された。 一般国民は圧倒的兵力で侵略を行うソ連に果敢に戦うフィンランド軍という好印象を与えていた。 しかしある程度、情報を掴める人間達は戦争前からの日本の姿勢から、 この情報を冷静に受容れていた。そして彼らの関心は、日本から到着する本格的援軍(表向きは義勇軍) に向けられた。情報分析能力が高いことに定評のある日本が差し向けた援軍、 果たしてその実力は……誰もがそちらに興味を持った。 フィンランド軍総司令官・マンネルハイム元帥は日本の義勇兵が極寒の地である北欧で 十分に戦えることを知って、新たに到着した日本軍に期待していた。』本編12話より抜粋 芬蘭軍最高司令部 マンネルハイム:元帥。芬蘭軍総司令官。杉山大将と会談。 遣欧軍独立遊撃部隊の編成を要請。 杉山元:大将。遣欧軍司令官。マンネルハイム元帥と会談。 心の中でガッツポーズをとった後、申し出を受託。 『(火消し役、独立遊撃部隊か……ふふふ、出番も増えるな。 日本の、帝国軍の評判を高めるには丁度良い舞台だ……)』本編12話より抜粋 南雲忠一:遣欧艦隊司令官。 部隊の消耗を心配していたが、比較的消耗が少なくて済みそうだと安堵した。 遣欧軍:1個旅団(戦車連隊1個、歩兵大隊1個、砲兵大隊2個、 戦闘工兵大隊1個、輜重大隊1個)、2個航空戦隊、鳳翔戦闘機隊。 『質の面では選りすぐりであったが、如何せんソ連軍と正面から相対するには 数が不足しているのは否めない。』本編12話より抜粋 261 :4:2012/08/27(月) 09 18 03 7/9 南部戦線、地上戦。 宮崎繁三郎:少将。旅団長。派遣され即座に現地を視察。 『「ふむ、確かに参謀本部が15師団から部隊を選抜したのは正解だったな。 下手をすれば我々が露助の二の舞になるところだった」 -40度にもなる極寒の大地にさすがの宮崎も圧倒された。 同時に参謀本部が対ソ戦の要である15師団から部隊を引き抜いたのも納得がいった。 もしもこの大地の寒さを甘く見ていれば、大した防寒装備もないソ連軍の二の舞となり、 凍傷によって部隊の戦闘力は激減していた。 またカムチャッカや樺太に配備されたことのある人間な この極寒の環境にもすぐに慣れて、存分に戦えるだろう。』本編12話より抜粋 一木清直:中佐。歩兵大隊大隊長。転生者。包囲殲滅戦は男の浪漫。 西竹一:少佐。戦車部隊を率いる。 芬蘭軍連絡将校:日本軍の用意周到さに脱帽。 『「驚きました。ここまで日本軍の防寒装備が整っているとは……」』本編12話より抜粋 温熱給水用沸水兼給水自動車、携行式組み立てストーブ:芬蘭軍連絡将校も驚く防寒装備。 日本陸軍第15師団 :豊原に駐留。対ソ戦の要。遣欧軍へ戦力を抽出。 第51混成旅団(宮崎旅団):マンネルハイム防御線での遊撃任務を担当。 豊原に駐留している第15師団から抽出された部隊で構成される。 友好的な雰囲気で芬蘭軍と協力関係を構築。 九七式中戦車:開発者New氏。和製T-34。8両出撃。 KV-1の76mm砲弾を弾き返す。歩兵部隊との連携によりソ連軍戦車を圧倒。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/689 九五式対戦車噴進弾:和製パンツァーファウスト。開発者New氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/869 ソ連軍 :宮崎旅団の到着を知りさらなる攻勢に出ることを決断。 KV-1重戦車:ソ連軍。新型重戦車。一方的に撃破される。 T-35重戦車:ソ連軍。多砲塔戦車。 同上。 T-100重戦車:ソ連軍。多砲塔戦車。同上。 軽戦車部隊:ソ連軍。重戦車部隊の後方に配備。同上。 狙撃師団:ソ連軍。重戦車部隊の後方に配備。同上。 262 :4:2012/08/27(月) 09 18 34 8/9 南部戦線、空戦。 加藤建夫:陸軍中佐。名前だけ登場。九六式戦闘機24機指揮。 柴田武雄:海軍少佐。名前だけ登場。九六式戦闘機12機指揮。 九六式艦上戦闘機:開発者辺境人氏。 最高速度562キロ、12.7mm機銃を4門搭載し、 航続距離2200キロを誇る当時最強の戦闘機。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/588 芬蘭空軍:九三式戦闘機・サーブJ9戦闘機配備。 遅れてやってきたが獅子奮迅の働きを見せる。 ソ連軍司令部:地上の苦戦により航空支援を開始。 I-15戦闘機:ソ連軍。複葉機。日芬航空隊の活躍により壊滅。 I-16戦闘機:ソ連軍。単葉戦闘機。同上。 『空で圧倒的優位に立っていることを知った フィンランド軍は、地上で反撃に出る。』本編12話より抜粋 芬蘭軍:『日本軍による援護の下、 彼らは果敢にもソ連軍の戦車に対して肉弾攻撃を仕掛けた。 ある者は火炎瓶を戦車の機関部の排気管めがけて投げ込み ある者は車体に駆け上がり、抱えていた爆薬を砲塔の死角に押し込んだ。 直接戦車を狙わない者は、無限軌道の前に対戦車地雷を放り込んだ。 この攻撃で次々に重戦車群は急停止、爆発炎上していく。』本編12話より抜粋 『戦車がやられ、空軍もボロ負けとなり、ソ連軍の士気は地に落ちた。 元々士気が低かった彼らは、我先に後退し始めていく。 それは、ソ連の攻勢が頓挫したことを意味していた。』本編12話より抜粋 スターリン:創意工夫でソ連軍戦車を撃破した芬蘭軍の奮戦や、 ソ連軍の重戦車が日本軍の新型中戦車によって一方的に撃破され激怒。 自分に責任が及ばないようにメレンコフを更迭し、 経験豊富な軍人を総司令官にすることを決断。 クリル・A・メレンコフ:上級大将。芬蘭侵攻作戦総司令官。更迭される。 263 :4:2012/08/27(月) 09 19 25 9/9 夢幻会会合 日本軍の快勝を聞いて祝杯を挙げた。 嶋田繁太郎:会合出席。戦闘機重視派。 『九六式戦闘機が活躍していることに胸を撫で下ろした。 何しろここで戦闘機が役に立たなかったら目も当てられない。 「これで零戦の導入にも弾みが付く」』 『栄達よりは、快適な引退生活を夢見ていた嶋田であったが、 今の情勢が彼の我が侭を許さなかった。 「海軍大臣か、連合艦隊司令長官か、それとも軍令部総長か。選り取り好みですな」 「面倒ごとが増えるだけですよ………宮様の腰巾着と言われるし」 「ははは。出世が早いと、嫉妬も強いものですよ」』本編12話より抜粋 辻正信:会合出席。 『「赤い熊達をカレリア地峡やコッラ川やラーテ林道で、 大量の肥料に変えれたことに乾杯しましょう」』本編12話より抜粋 東条英機:会合出席。 新型戦闘機開発:零式艦上戦闘機の開発に取り掛かる。 『緊急連絡が会合の席に飛び込んだ。 それはこの場の誰もが予想しなかったもので、そして史実の悪夢を呼び覚ますものであった。 「張作霖が乗った列車が!?」 かくして、中国で新たな動乱が幕を開ける。』本編12話より抜粋
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748 :taka:2012/06/05(火) 11 00 05 とあるUボート乗組員達の憂鬱 「こうして君と食事をするのも久し振りだな」 「ええ、そうですね艦長」 「よしてくれよ。もう私は艦長じゃないし、君だって主任じゃないだろう。 ここはもう懐かしのあの船の中じゃない。テーブルだって鰻の寝床のような狭さじゃないし。流れている音楽もラジオの軍用番組ではない。 食事だって黴臭い黒パンやソーセージや缶詰の魚じゃなくて、小洒落たランチだ。そうだろ?」 「……ええ、そうですね。あの頃は大変でしたが、今では懐かしく感じます」 1946年 ヴィルヘルムスハーフェンの軍港近く、小洒落た海軍御用達のレストランで二人の軍人が食事をしていた。 1人は大佐、もう1人は少佐の階級章を付けている。 大佐は柏葉付騎士鉄十字章、少佐は騎士鉄十字章を首に提げていた。 二人は、第二次世界大戦で同じUボートに乗って戦ったかつての同僚だった。 大佐の方は艦長、少佐の方は主任。大西洋を戦地としてイギリスの船団を何度も襲った。 日本の護衛艦隊とも交戦した。ジブラルタル突破任務での強烈な爆雷攻撃で着底させられた時はもはやこれまでかと覚悟した。 だが、機関長と機関員の必死の努力、同乗していたカメラマンも含めた総員の復旧作業によって彼らは奇跡的に海面まで戻って来られた。 ビスケー湾で浮上航行中に日本海軍の哨戒機の銃撃を受け、ヒヤリとしたがこれが思わぬ幸運を呼ぶ。 銃撃による漏水の修理により入港が丸一日遅れた為、本来の入港予定時刻にラ・ロシェル軍港が英国空軍の空襲を受けたのを知ったのは翌日だった。 あのまま日本軍機の襲撃を受けず順調に帰港していたらと思うと……あちこちに損傷が残る軍港内に入港する乗組員達の背中には寒気が走っていた。 結局、あの奇跡の生還を遂げた後、同じメンバーで哨戒任務を行う事は無かった。 機関長と負傷者は艦を降り、今回限りの搭乗だったカメラマンも名残惜しそうに去っていった。 何人かの搭乗員を入れ換えつつ、1942年2月14日の停戦まで彼らのU96は大西洋で戦い続けた。 艦長も対英戦が終了した後の再編成により、柏葉付き騎士十字勲章授与と同時に艦長職を退き地上任務になった。 主任はその規律を重んじる統率力により、大戦終結後に開発された新世代型Uボートの艦長職に着任した。 現在も念入りな試験航海を繰り返し、能力のテストと問題点の洗い出しを行っているらしい。 生真面目で綿密な彼の性格は、そういった膨大なチェックや緻密なテスト作業に向いているそうだ。 「かつての96と比べものにならないほど居住性が向上しています。トイレの排水もわざわざ潜望鏡深度まで上がらずに済ませられますよ」 「そうか。ならば是非とも一泊してみたいものだなその海中ホテルに」 軽口を言い合いながら彼らは食事を続ける。 現役こそ退いたものの、艦長は今でも船に、主に帆船に趣味で乗るという。 前年では全欧州のヨットレースに独逸チームスタッフとして参加し、見事優勝を勝ち取った。 上層部のいざこざや現在のナチスによる政治には関わり合いになりたくないらしく、余暇があればヨットに乗っているらしい。 主任は艦長と対照的に今でもナチスと関係が深いようだ。 ただ、ナチス嫌いである艦長と今も尚交友関係を続けている辺り複雑なものがあるのかもしれない。 「そうだ、こういう本が出たのを知っているか?」 「ああ、あのカメラマンが出した本ですね。我々の艦がモデルではないかって言われまして。その通りなんでしょうね」 艦長がテーブルの上に置いた本、そこには『海底からの生還者達』と題した本が載せられていた。 内容は激烈な通商破壊戦の最中、船団攻撃に成功したものの反撃を受け浅海に着底したUボートの中で起こる人間ドラマが描かれていた。 船団攻撃での戦果が過大過ぎる事とラストがあからさまにハッピーエンドなのが玉に瑕だが、実体験に基づく極限状態と状況下における人間描写は秀逸だった。 (その後、カメラマンと話す機会を得た際に聞いた話では、本来は凱旋後に空襲を受け乗組員達の悲嘆の中艦が沈む予定だったが『改訂』を指示されたらしい。後に映画化されたものの、ラストのラ・ロシェル軍港での派手な出迎えとエンディングは見に来た元乗員達の苦笑を誘ったという) 「あれからもう5年近くか……何時かはあの艦に乗った乗組員を集めて、派手に騒いでみたいもんだ。ラ・ロシェルでのパーティーみたく、な」 「…………そうですね。偶になら、良いかもしれません。あの様な破廉恥な騒ぎも」 堅物らしからぬ返答に、艦長は思わずコーヒーカップに口を付けたまま主任を見やる。 すまし顔でケーキを具材毎に分解している主任を見た後、艦長は口元を綻ばせ代用でない本物の珈琲を美味そうに啜った。 終わり
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75 :グアンタナモの人:2012/05/06(日) 12 48 49 ※提督たちの憂鬱 支援ネタSS 凍空の猟犬 一九七二年、ノルウェー王国北部。 ラップランドの峻険な山間部に築かれたノルウェー王国国防の要、クヴィスリング空軍基地はにわかに活気付いていた。 「あれが今度、日本が輸出を解禁する戦闘機か」 「あれと比べると、うちの<ヴィッゲン>が小鳥に見えるな」 ノルウェー空軍の関係者は口々にそう言いながら、山肌を刳り貫いて造られた強固な格納庫から姿を現した二つの機体を眺める。 一九メートル半ばはあろうかという全長。全幅も一三メートルはあるだろう。 備わる双発の発動機は、それだけで鋼の身体を宙に浮かせられる強力な推力を持つ。 外側に傾いた二つの尾翼も何処か誇らしく、輸出する際に用いられた〝鷲〟の通称を否応なしに感じることができた。 大日本帝国では航空母艦の艦載機として用いられているらしいが、この機体は陸上で運用するために必要な装備を廃しており、本家以上に洗練されているという話も小耳に挟む。 なんでも、かの三菱/スホーイ 二七式戦闘機<真鶴(まなづる)>とも全距離において互角で渡り合える機体に仕上がっているらしい。 そんな前口上に期待し、遠巻きで眺める彼らの前で、鋼で出来た二機の〝鷲〟は悠々と滑走路に向かっていく。 一機は白に近い灰色を基調に、両翼や尾翼の一部が紺色で染められている。 もう一機も同じ基調だったが、こちらは片翼と尾翼の一部が赤色に塗られている。 塗装こそこうして違っていたが、どちらの尾翼にも赤い猟犬らしきイラストが描かれていた。 「それにしても、何でうちの空軍基地でPVの撮影なんてやるんだ?」 「北欧に売り込むためのデモンストレーションも兼ねてるんだろうな。実際に見せられると、確かに惚れちまいそうだぜ」 空軍関係者から見れば、間違いなく垂涎の機体であろう。 ノルウェーがこの翼を得られたのなら、その防衛を確固たるものにできる。 そんな自信すら湧き上がってきそうだった。 「倉崎/ノースロップ=ダグラス 二五式戦闘機三一型乙<戦風>……いや、<イーグル>か」 刹那、〝鷲〟が吼える。 発動機から炎の噴流が吐き出され、ぐんぐんと加速。やがては地を蹴り、雪がちらつく凍空に舞い上がった。 〝鷲〟でありながら、まるで空へと翔け上げる猟犬であるかのような錯覚を彼らは覚える。 ノルウェー空軍の関係者だけではない。 招かれていた北欧諸国の空軍関係者や、当の大日本帝国空軍の関係者すらも同様の気持ちを抱いていた。 とある一団を除いては。 (……生きているうちに実写で鬼神と片羽の出撃を拝めるとは。しかもあの空軍基地にそっくりな場所からだなんて、涙と鼻血が纏めて出そうだ) (このPVは間違いなく永久保存版だな。撮影機、絶対に手抜かりはするなよ) 大日本帝国空軍の高官らしき老人達が、静かにガッツポーズを決める。 輸出にあたり、言葉巧みに某空軍基地に酷似しているクヴィスリング空軍基地でのデモンストレーション飛行とPV撮影を主張した彼らの努力は、ここに結実したのだった。 (終)
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789 :New ◆QTlJyklQpI:2012/03/14(水) 00 05 04 日米英三国大同盟ルート ネタSS ~アメリカ軍の憂鬱~ 「それで?」 アメリカのホワイトハウスの住民、ローズヴェルト大統領は冷たい視線を陸海軍の代表らに送りながら尋ねた。 「どうして我が合衆国軍が無様を晒し、日本軍が活躍してるのかね?」 1941年の対独反攻作戦はドイツ軍の裏をかいて成功を収めた。ヒトラーでさえも何度も誤報でないか側近に尋ねるほどで ドイツ軍は混乱の内に橋頭保を確保され、フランスの戦力と分断された。慌てて戦力を戻そうとしたがソ連の不穏な動きに 拘束され動けずにドイツ本国への進撃を許してしまった。 もう間もなくベルリンにも到着し、連合軍がドイツを降伏させるまで時間がかからないだろう。 しかし、その前に米軍では日本軍装備に比しての自軍の装備の悪さに前線将兵からクレームが殺到していた。 特に進撃に砲を固定されたM3中戦車や歩兵支援用と言えるM2中戦車では話にならず待ち伏せされて 大被害を被っていた。パットン大将も満州の盗賊らと勝手が違うと思っていたが予想外の被害に頭を抱え 本国に新型戦車の開発を迫るほどであった。 一方の日本軍は九七式中戦車改と一式軽戦車により88mm高射砲などによる被害も受けつつも米軍より 遥かに損害少なく進撃していた。ほぼ同じ装備を持つ英軍も右に倣えであった。 空にも同じ事が言え日本の烈風や飛燕や流星が叩きだす戦果に比べても米軍のP-40やP-38、F4Fは「数だけ立派」 と言われる始末だった。 「我がアメリカン・ボーイズたちは日本軍の戦車と航空機が欲しいと言い、ナチどもは日本機よりアメリカ機を落とす 方が楽だと言ってるらしいぞ」 「大統領閣下、ただ今新型のM4中戦車にM10対戦車自走砲を早急に前線へ送っておりますので もう少しで日本軍も目ではない戦果を機体できるかと」 「航空機も海軍は新型のF6FやF4U、陸軍はP-47、P-51の配備を急いでおります」 「・・・・・わかった、いいだろう。ただし、それでも戦果が上がらなかった時は覚悟したまえ」 大統領に釘を刺されながらも辛うじて首がつながった担当者。 しかしその後日本軍が三式中戦車や四式重戦車、烈風改や富嶽、そしてジェット戦闘機疾風を配備すると この担当者らの首どころか御役所仕事をしていた組織は首を挿げ替えられた。 尚ドイツ、ソ連との戦いの中、本国に送った前線将兵の文の中でもっとも多かったのは 「日本軍の戦車が欲しい」「日本の航空機が欲しい」「こんな糞装備送った奴を殺せ」 だったらしい。
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甲皇国空軍ZB-29級戦略飛行船 甲皇国空軍に所属する飛行船。戦争中、無差別爆撃でアルフヘイム中の都市を焼き払った。別名「スカイフォートレス」(空の要塞)。 甲皇国空軍指揮官ゼット伯爵の空中艦隊ドクトリンに基づいてアルフヘイム戦争中に設計されたZB-17級から 連なる重武装戦闘飛行船シリーズの完成形とされる。数十年をかけて開発・建造されたこの一連の戦闘飛行船群は、 アルフヘイム軍の防御を高高度から突破して敵の都市を直接爆撃し、敵国を一挙に降伏に追い込むことを主眼としており、 一回の戦闘のみならず一国の戦略に影響を与えるものとして「戦略飛行船」の名を冠されている。 強化された浮力嚢と長大な船体によって大量の爆弾を搭載できる浮力を持つだけでなく、 高高度を高速で飛行できる巨大なプロペラや羽ばたき翼を備え、さらに多数の対空砲や、高性能爆撃照準器を装備していた。 70年にわたるアルフヘイム戦争のさなか、大量のクラスター火炎弾や建造物破壊用重爆弾、 汎用炸裂弾等をアルフヘイム大陸全土の都市に投下して大火災を引き起こし、 さらに物資の輸送を阻止するため運河や港に浮遊式爆弾石を投下するのにも使用され、 アルフヘイムのみならずスーパーハローワーク商業連合をも物資不足に陥らせた。 だが、当初の目的であったアルフヘイムの早期降伏は達成されなかった。 大口径装甲貫徹爆弾(通称ケーブバスター(洞窟崩し))にさえ耐える強力な魔法によって堅固に防御された王宮や要塞都市は被害を免れ、 甲皇国と異なり工業化されていないためにその破壊によって継戦能力を失うような産業や交通の中心地も存在せず、 各部族に束ねられたアルフヘイム民はパニックに陥って逃げだすこともなく破壊された都市もすぐに復興し、 いたずらに反甲皇国感情を広めたのみで終わったからである。しかし、数年にわたる一連の爆撃作戦でアルフヘイムの人口は減少し、 生活環境は百年前の水準に落ちたとされる。これによってアルフヘイム戦争の当初の数十年間、 海空において組織だった防戦を行ったアルフヘイム正規軍は兵站の基盤を失って弱体化し、 爆撃に続く甲皇国陸軍による本格的な侵攻に対応しきれなかった一因になった。 一方で甲皇国空軍側の損害も少なくなく、アルフヘイム空軍による迎撃や、 空中・地上からの魔法攻撃により多数が撃墜・損傷、全乗組員の半数が死傷し、その平均寿命は数週間とも言われた。 アルフヘイム本土への侵攻後も、低空で地上部隊の支援を行う際に多数が撃墜され、さらに和平後の協定で保有数が削減されたことにより、 甲皇国空軍空中艦隊は実質的に崩壊した。しかし甲皇国本土には未だに一都市を壊滅しうる数の戦略飛行船が残っており、 状況によってはミシュガルドに対しても爆撃を行える状態にあると言われている。 登場作品:ミシュガルドを救う22の方法
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891 :yukikaze:2014/07/03(木) 01 44 05 アメリカ海軍の憂鬱 太平洋戦争がアメリカの勝利であったことに疑いを持つ者はいない。 何しろ片方は国土に碌な被害を得なかったのに対し、片方は空襲によってボディブロー のように体力を消耗しつつあったからだ。 大日本帝国が驚嘆すべき奮戦を行ったのは事実であったが、戦術的勝利の積み重ねで、 戦略的な劣勢を覆すのは至難の業であり、精々がピュロスの勝利であった。 もっとも、アメリカ海軍にとっては、勝利と呼ぶにはあまりにも苦すぎた結果であった。 確かに彼らは連合艦隊を壊滅させたのだが、同時に自国の艦隊も無視できない程の ダメージを受けることになった。 ミッドウェーで、アメリカ海軍の恐怖の対象と言ってよかった、ナグモタスクフォースを 叩き潰したまでは良かったが、ソロモン海において、復讐に燃えるナグモの手によって アメリカ空母機動艦隊は文字通り全滅。(第二次ソロモン海海戦では、防空指揮の不手際で、 エンタープライズとワスプが撃沈。サラトガが大破。南太平洋沖海戦では、龍驤撃沈と引き換えに サラトガとレンジャーが撃沈。ホーネットが自沈という最悪の結末を迎えている。) 以降、ソロモン海では水上部隊の殴り合いへと発展するのだが、夜戦の技量に勝る日本海軍は、 「ソロモンの悪夢」と、アメリカ海軍軍人にとってトラウマと化した、クリタ(憂鬱古賀が転生) の猛威によって、サウスダコダと補助艦艇多数を失い、遂にソロモンから叩き出されることになる。 余談だが、栗田は日本海軍の勝利を決定づけた第三次ソロモン海戦(ガタルカナルの撤退支援の為 出撃したアメリカ海軍戦艦部隊と、大和を旗艦とする増強された第八艦隊による夜戦。 最終的に日本側は撤退する海兵隊を満載した高速輸送船団を壊滅させている) による負傷で、これ以降前線に赴くことは出来なかったのだが、ソロモンでの比類なき武勲は 彼が中央で辣腕を振るう際の大きな武器となっている。 892 :辺境人 ◆8D9w8qm5Zc:2014/07/03(木) 01 44 14 軍事費に予算を取られるのは仕方ないけど史実を知ってることによる金儲けのチャンスは 戦後でもあるかな? 例えばOSで窓を先に作るとか前世でもやってた研究予算の集中による 特許の先取りとかで 893 :yukikaze:2014/07/03(木) 01 46 43 この1942年秋から1943年初頭まで行われた消耗戦により、さしものアメリカ海軍 の戦力も激減し、1943年秋口まで低調な動きしか出来なかったのだが、この貴重な 時間を日本海軍は無駄にしなかった。 日本海軍の佐官グループは、大本営を通じて陸軍の佐官グループのみならず、内務省 や商工省大蔵省や外務省のグループとも接触を図り、最終的には絶対国防圏の成立と、 それに伴う兵力の撤退を完遂させたのである。 勿論、その過程で起きた空爆や海戦によって、何隻もの軍艦や輸送船が沈んでいったものの、 何もせずに占領地に張り付けた挙句玉砕されるよりかははるかにマシであったし、 本来これらの地域に送られる予定の物資を、マリアナやパラオ、フィリピンに送った事は、 結果論から言えば最良の選択であった。 そして太平洋戦争の天王山というべきマリアナ沖海戦。 強固な掩体壕によって保持された第一航空艦隊と第三艦隊による同時飽和攻撃は、 アメリカ海軍の強固な防空網を完全にマヒさせ、参戦した空母12隻全てが撃沈破される という、信じがたい打撃を受けることになる。 (正規空母7隻、軽空母5隻の内、正規空母4隻、軽空母3隻が撃沈。残りも大中破) 日本海軍の航空戦力を実質的に消滅させたとしても、何の慰めにもならない結果であった。 もっとも、それもフィリピン沖海戦(日本名レイテ沖海戦)に比べればマシであった。 これまでの日本海軍の性格から、自らの艦隊を狙っていると確信していたハルゼーであったが、 日本海軍の思惑は彼の予想をはるかに上回っていた。 空母機動艦隊に呼応すると睨んでいた日本海軍の戦艦群は、彼らを完全に無視して、 サンベルナルジノ海峡へ突入。念のためにと布陣していたオルテンドルフ率いる旧式艦隊と激突。 日本海軍が先手を打って水上機部隊による照明弾投下をしたことで、夜戦に慣れていないオルテンドルフ 艦隊が混乱をしたところに、日本海軍の砲弾が襲来。 会戦早々にミシシッピーに座乗していたウェイラー少将が、旗艦もろとも大和によって沈められ、 更にオルテンドルフ提督が座乗していたナッシュビルも、水雷戦隊突破の為に巡洋艦部隊を狙うよう 命じられた扶桑・山城(中央砲塔2基と副砲を外す代わりに多数の高角砲と機銃を積んで、防空戦艦 に生まれ変わっていた)によって消し飛ばされたことで、第七艦隊の指揮系統は文字通り崩壊。 後は、混乱が加速度的に拡大するアメリカ艦隊残存部隊に、夜戦慣れしている第一遊撃部隊が蹂躙する という、一方的な殺戮劇となる。 これだけでもアメリカ海軍を卒倒させかねないのだが、これはまだ前座でしかなかった。 サンベルナルジノ海峡を突破した第一遊撃部隊は、スプレイグ少将の悲鳴とハルゼーへの罵声が 入り混じった電文を聞きつつ彼らを瞬殺。レイテ湾口で最後の抵抗を示そうとするキンケイド提督を 鎧袖一触で踏みつぶすと、レイテ湾にひしめいている輸送船団と、事態の急変に右往左往している 上陸部隊に、無慈悲なまでの宣告を行う。 「天佑マサニ我等ノ手ニ有リ、全艦突撃セヨ」 ここから後は地獄の現出であった。 多くの輸送船が必死に脱出をしようとするのを嘲笑うように、日本海軍は圧倒的なまでの火力を叩きつけ、 煉獄へと変えていた。 三時間にも及ぶ一方的な砲撃の後に残ったのは、激しく燃え盛るレイテ湾と、そして3万人近いかつて アメリカ兵だったものと、それに倍する負傷者の山であった。 完全に面目を潰されたハルゼーが、空母部隊をミッチャーに任せると、自ら戦艦部隊を率いて突進をしたが 殿に残った武蔵と重巡2隻、それに軽巡1隻(重雷装艦大井)と駆逐艦6隻を沈める代償に、戦艦3隻並びに 巡洋艦4隻沈没というダメ押しを食らってしまうことになる。(初戦で武蔵の支援の元、大井が雷撃を開始 し、ニュージャージが被雷。回避行動をとったアイオワ共々一時的に戦列を離れてしまう。すぐに指揮権 委譲したリー提督だったが、攻防能力の差に屈して轟沈。だが、武蔵もこれまでの蓄積されたダメージと 数の暴力によって、アラバマを沈め、マサチューセッツを大破した所で、近距離戦を挑んだアイオワ級 2隻の砲撃によって壮絶な最期を遂げることになった。) 894 :yukikaze:2014/07/03(木) 01 51 04 当然のことながら、アメリカ国民は海軍の体たらくに激怒した。 空母こそ沈められなかったものの、戦艦9隻、巡洋艦8隻、そして何より陸軍部隊は 2個軍団を編成上から消滅するという大損害を受けたのである。 特に陸海軍の戦傷者をあわせると12万人という結末は、ハルゼーの首を飛ばす程度 では到底収まりがつかないほどの政治的混乱を生じさせたのだが、それを更に助長 したのがルーズベルトであった。 秋の大統領選挙こそ、当初の予測と違って何とか接戦をものにしたものの、 フィリピンでの敗北とその後処理のまずさを糾弾され、心身ともに消耗しつくした ルーズベルトは、議会での答弁中に突如倒れ、そのまま執務不可能な状況に陥る。 しかも間の悪いことに、この時期のアメリカ合衆国の次期副大統領はトルーマンが 内定しており、現副大統領のウォーレスが大統領職を継承するのか、トルーマンが 大統領になるのかで混乱を助長させることになる。 結局は、ウォーレスが大統領、トルーマンが副大統領になるのだが、この時の政治混乱 のツケは大きく、アメリカ海軍はフィリピンの大敗から半年間完全に身動きを取ることが 不可能になった。 (なお、この混乱により、マッカーサーが強く望んでいたフィリピン解放作戦はなし崩し的 に延期になり後述の作戦の影響で無期限延期になっている。) 最終的にはハルゼーのみならずニミッツも引責辞任すると共に、キングが嫌いまくっていた タワーズを太平洋艦隊司令長官にすることで漸く体制を整えることが出来たのだが、キングの 受けた屈辱と焦りは博打と言っても良いある作戦を強行することになる。 オペレーション・アイスバーグ 日本と南洋諸島とのシーレーンの結節点である沖縄を攻略することによって、 一気に日本の継戦能力を崩壊させ且つ海軍の手によって戦争を終わらせようとする あまりに政治臭の強いこの作戦は、当然のことながら各方面からの大反対が沸き起こることになった。 海軍内部ですら「あまりにも投機的すぎる」として、未だ陥落をしていないマリアナ諸島攻略 に全力を尽すべきという意見が多かったが、キングは「マリアナは前回の海戦以降完全な要塞島と 化しており、アメリカ兵が何人死ぬか見当がつかない。しかも最終的には沖縄も攻略しないといけない ので被害は加速度的に上がる」として、強固な防御を誇るマリアナよりも、沖縄と小笠原諸島を攻略 することで、トラックと同様、無力化すればよいと強引に押し切ったのである。 もはや政治的に追い詰められているキングにとって、この作戦は最後の賭けであった。 そしてキングはこの賭けに敗れた。 1945年4月21日から行われたこの作戦は、日本側の「マリアナ襲来」という予測が 覆された事での混乱から、上陸作戦そのものは成功したが、成功したのはそこまでであった。 まず彼らの誤算は、硫黄島にしろ沖縄にしろ、サイパンと同様、水際防御を完全に諦め、 徹底的な防御陣地による迎撃戦を展開した事である。 これにより、アメリカ軍は大量の爆弾や砲弾を撃ち込んだにもかかわらず、日本側の損害は 限定的であり内陸部に踏み込んだ瞬間、壮烈なまでの歓迎を受けることになる。 2点目は兵力の読み誤りである。 キングはこの無理な作戦を推し進めるにあたって、賛同を得る為に、不利益なデータを 「不確実」としてもみ消し、甘めなデータを正式なデータとして活用していた。 そのため、沖縄や硫黄島の増援部隊を「マリアナ増強の為の部隊」とした結果、 アメリカ軍は当初与えられたデータよりもはるかに多く且つ精強な部隊にまともにあたることになる。 そして極めつけの不運が「カミカゼ」襲来である。 4月末という季節外れもいい時期に起きたこの台風は、アメリカ海軍にとっては日本海軍以上に打撃 を受けることになった。 この時期のアメリカ海軍は、対空火力の増強と引き換えに、トップヘビー傾向が強くなっており、特に 戦前に建造された駆逐艦はその傾向が強すぎた。 そして台風のメカニズムに十分な蓄積を持っていなかったアメリカ海軍は、台風の最も強い箇所に 突っ込んでしまい駆逐艦5隻が沈没し、航空機も100機以上が失われるという大失態を生じさせてしまう。 しかもこの時の被害による再編などから、任務部隊は予想以上に離れてしまい、連携しがたい場面に陥る。 そしてその隙を見逃すほど日本海軍は甘くなかった。 895 :yukikaze:2014/07/03(木) 01 53 02 4月30日に行われた沖縄沖海戦は、まさに本戦争でのアメリカ海軍を象徴する海戦であった。 アメリカ側は、イギリス機動艦隊と、軽空母3隻からなる1個任務部隊(TF58-4)を、 南西諸島寄りに展開して連合艦隊襲来の為の警戒ラインを作り、残り3個任務艦隊 (正規空母10隻、戦艦6隻基幹)で、今度こそ連合艦隊に止めを刺すつもりであった。 だが、台風の襲来により、沖縄に展開していた対地支援用の護衛空母部隊の戦力が半壊 してしまい、マケイン提督はやむなく、正規空母の半数を沖縄近海に張り付けざるを得なかった。 マリアナ・フィリピン戦での不手際により、陸海軍の関係は破断寸前にまで追い込まれている以上、 陸軍の信頼をつなぎとめるには、兵力の分散という不利益を受け入れざるを得なかった。 そして前述した再編による混乱などから、前述の英機動艦隊とTF58-4を支援できるのは、TF58-2(正規空母 2隻、戦艦2隻)のみであり、彼らを支援する為に残りの任務部隊からエセックス級2隻と、アイオワ級4隻 並びに引き抜けるギリギリの数の護衛艦隊が急行している最中であった。 そして彼らは来た。 空母雲龍・天城を基幹とする任務部隊は、稼働可能であった金剛と比叡をお供に南西諸島に襲来。 そのほぼ全力を、イギリス機動艦隊にぶつけ、イギリス側の対応のまずさも相まって、 彼らの航空戦力の過半を失わせることに成功する。 この事態に、TF58-3とTF58-4の任務部隊の指揮官は、小癪な日本艦隊を潰すべく、 航空部隊を出撃。二度にわたる攻撃により、雲龍と天城をそれぞれ大破させ(後、自沈) 金剛と比叡にも打撃を与えるなど、ワンサイドゲームの様相を示していた。 この状況に両任務部隊の指揮官は快哉を上げていたとされるが、その喜びは、日本本土から 大挙襲来する基地航空部隊の出現により霧散することになる。 特に突出していたTF58-3の部隊は、基地航空艦隊の攻撃を一身に浴びることになり、 遂には正規空母2隻がそれぞれ被弾。TF58-4も航空戦力が枯渇したことにより、 一瞬の空白を生むことになる。 この被害に両任務部隊は一時撤退を図るのだが、その決断はいささか以上に遅すぎた。 撤退するTF58-3部隊に対して、日本海軍最後の水上砲戦部隊というべき第二艦隊が突撃。 空母を逃がすべく殿を務めたインディアナとノースカロライナは大和と陸奥によって沈められ、 護衛部隊も伊吹を中核とした重巡4隻と、精鋭を以てなる第二水雷戦隊によって追い散らされ、 まさに暴風のごとく沖縄へと進撃をしていた。 この事態に、マケインは割り振れる空母部隊の全力を以て第二艦隊を叩こうとしたが、 真珠湾最後の生き残りである瑞鶴が、全ての艦載機を戦闘機にすることで敵攻撃隊に 無視できないダメージを与えた事と、自らを被害担当艦にすることで、自らの沈没と 引き換えに第二艦隊の大半を無傷で決戦の場に到達することに成功する。 896 :yukikaze:2014/07/03(木) 01 55 41 もはや第二艦隊を止めることができるのはアイオワ級4隻を中核とする水上砲戦部隊のみ。 そしてレイテの最終戦でアイオワ級の命中率の低さを思い知らされたアメリカ海軍は、 損害覚悟の上で接近戦による砲撃を選択することになる。 後はもう両軍の意地のぶつかり合いであった。 まず最初に屈したのがウィスコンシンであった。陸奥と殴りあっていた彼女は、 ノースカロライナによって無視できない被害を受けつつも、ビッグセブンの誇りを かけて殴り合いに挑んだ陸奥の執念の一撃により司令塔を吹き飛ばされて脱落。 だが、陸奥の奮戦もそこまでであり、度重なるダメージによる火災と浸水により、 遂に彼女の命運も尽きることになる。 だが・・・伝説はここからがクライマックスである。 3対1と圧倒的に不利になったにもかかわらず、大和はそれに動じることなく果敢に砲戦に打って出る。 徐々に徐々に継戦能力は失われていくのだが、本次大戦において最も多くの戦艦を沈めた最強戦艦の 名は伊達ではなかった。 自慢の46センチ砲は遂にアイオワの息の根を止め、戦力比は2対1。 第二砲塔は機能を停止し、傾斜復旧も困難になりつつある中、大和の砲撃はニュージャージーを包み込み その水柱が収まった時には、かつてニュージャージーだったものは大爆発を起こしつつ波間に沈んでいった。 今更ながらの大和級の化け物ぶりに、アメリカ海軍水上砲戦部隊の多くの乗組員が恐怖を覚えたその時、 これまで対地攻撃に割り振っていた正規空母の航空機部隊が現れ、第二艦隊に襲い掛かることになる。 余談だが、この時ミズーリ艦長は、味方の来援を喜ぶどころか「航空機部隊のクソ野郎どもが。俺達の 神聖な戦いに横槍を入れるな」と怒鳴りつけ、撃墜命令を出しかねない剣幕であったとされる。 この米軍機の襲来により海戦の趨勢は決まった。 大和は味方を一艦でも逃がすべく、「残存艦ハ我ニ構ワズ本土ニ落チ延ビヨ。サラバ」と決別電を打つと 被害担当艦として、先の瑞鶴と同様、一身にその敵弾を浴び続けていた。 その光景は、アメリカ海軍水上砲戦部隊の全ての乗組員が、大和が遂に行き足を止め、静かに波間に 没しようとする時に、歓声を上げることなく、無言で敬礼をし、更には日本海軍の水兵たちを率先して 救助し且つ丁重に遇した程であった。(一部の艦は、波間に浮かぶ日本海軍の水兵を機銃掃射しようと した航空機に警告射撃を行い、抗議した飛行隊長に対して「手柄だけをかっさらいに来た屑が人間の 言葉をしゃべるな」の言葉と共にストレートを叩き込んでいる) だが、大和は沈んだが、日本軍は勝利をもぎ取った。 大和の犠牲のもと生じた制空権の一時的な空白に乗じた日本陸軍の反撃によって、米軍の侵攻は とん挫し以後、終戦まで突破が不可能になったからである。 日本海軍最後の勝利であり、栄光に満ちた敗北であった。 そしてアメリカ海軍にとっては、勝利と呼ぶにはあまりにも苦すぎる勝利であった。 戦後、日本海軍をどうするかという問いに対し、キングに代って海軍作戦部長に 就任したミッチャー大将は静かにこう述べたという。 「絶対に彼らの栄誉を汚さないことです。彼らに過酷な扱いをした場合、それはスカパフローの ドイツ海軍のごとく、彼らに恨みと軽蔑の思いを植え付けることになります。戦争指導者の処罰は ともかく、日本海軍を文字通り解体するなど百害あって一利ありません。核実験の道具に使うなど 論外です」 アメリカ海軍がこの戦争の結果についてどう思っていたかを示す一幕であった。
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155 :4:2012/07/30(月) 20 41 54 本編時系列 提督たちの憂鬱 第6話 1/2 1932年7月以降 第二次五ヵ年計画 第二次五ヵ年計画:上海事変を片付けた日本政府は第二次五ヵ年計画を開始。 各地で高速鉄道、発電所、湾港施設、巨大製鉄所などの整備が開始された。 軽工業国家からの脱皮を果たすべく重工業の梃入れをこれまで以上に行った。 総額20億円以上という巨大な国家プロジェクトは、夢幻会の全面的な後押しの下で進められていく。 遼河油田石油プラント:急ピッチで油田開発を進める。 哨戒のために航空機やジープなどを配備予定。 国民党:華北戦線で粘り黄河周辺でこう着状態。 華北戦線:黄河周辺でこう着状態。 日本製旧式兵器:中国内戦で旧式兵器を売り払う。 稼いだ資金は装備や工廠の設備の更新の足しになる。 米国:張作霖への支援を本格化。軍需工場の建設や装備購入の為の借款を行う。 英国:蒋介石に軍需物資の支援を行う。 仏蘭西:雲南軍閥を支援。各国共に軍閥を利用して中国を分断する動きを進める。 『「少なくとも、かの国が国際舞台の桧舞台に登場するのは史実より四半世紀は遅れますね」 辻の言葉に他のメンバーもニヤリと笑う。』本編6話より抜粋 対ソ工作:中央アジアへ民族自活の精神や資源情報を吹き込んで、ソ連を混乱させることを提案。 極東ソ連軍の工作と連携させることで弱体化を図り、国外で行動する余裕を失わせることを狙う。 満州以南での分断工作と武力以外でソ連、特に中央アジア方面の分断へ力を入れる。 陸軍夢幻会派:統制派と呼称されている。 『この統制派は軍近代化を図る一方で非正規戦や諜報活動によって 中ソの分断と瓦解を図っており、明石大将の後継者たちと見做されていた。 現在、この会派には真崎、東条、相沢などの入れ替わり組みと、 史実の皇道派・統制派の一部が所属している。』本編6話より抜粋 156 :4:2012/07/30(月) 20 42 39 2/2 1933年 フランクリン・ルーズベルト大統領選出。 ルーズベルト:『中国内戦を利用した特需によって 失地回復を目指したフーバー大統領だったが、大恐慌発生の失敗を補いきれず落選。 米国では史実どおり、フランクリン・ルーズベルトが大統領として選出された。』本編6話より抜粋 米国:ニューディール政策の実施を発表。 夢幻会はこれを予期して投資を行い莫大な利益を得る。 同時に予期せぬイベント発生。米国が大規模な中国支援を開始。 中国国内の富裕層によって軽工業の振興が活発化。 中国海軍基地:米国支援により中華民国政府(奉天軍閥)は山東省に海軍基地を建設。 中国軍需工廠:奉天では軍需工廠の建設が計画され、規模は大阪砲兵工廠に匹敵。 英国:日本は役に立つ駒、或いは鉄砲玉に過ぎない。華南とインドを繋ぐ鉄道を建設予定。 中国南部とインドを繋げ、経済面で華北部を引き離す。米企業の中国市場進出への牽制、妨害を目論む。 『確かに日英同盟は東アジアでの権益維持において重要ではあった。 しかしながら日本と徒党を組んで米国と本格的に事を構える気は、 英国にはさらさら無かった。 謀略・外交で高い能力を誇る英国にとって日米の分断はそう難しいことではない。 日本にとって意外な敵は自身の背後に居た。』本編6話より抜粋 海軍:軍縮体制に不満を持つ人間は多い。内務省、情報省、憲兵と連携して不穏分子の監視を行う。 辻正信:会合出席。MMJのネットワークを使い不穏分子を監視。 新潟の干拓、農業の機械化と効率化の推進。 地主達に企業の創設や投資を促して経済の活性化を図る。 『地主階級の人間について徹底的な調査を行い、様々な醜聞を集めていたのだ。 家主には問題なくても、その息子や娘には問題があるケースが多い。 中には地主階級にも関わらず共産主義思想に染まっている者もいた。 辻はそういったスキャンダルを利用して、硬軟あわせた交渉を行っていたのだ。頑固な人間たちでさえ、 そういった身内の醜聞を持ち出されては、大抵は折れるしかなかった。』本編6話より抜粋 石原莞爾:石原莞爾を中心とした一派は、未だに世界最終戦争論を掲げている。 アジア新秩序:一部には日本を中心としたアジア新秩序構築を主張する者もいる。 日本の政治家:今の政府のやり方を腰抜け呼ばわりする人間が多い。 それも自分達が主導権を握るためだけに、今の方針を貶める輩が少なくない。 日中両国:これまで以上に、壮絶な経済戦争を繰り広げることになる。
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102 :4:2012/07/27(金) 07 37 22 本編時系列 提督たちの憂鬱 第2話 1/2 1919~1921年の間 午後8時伏見軍令部長が嶋田さんを料亭に招待。夢幻会と初接触。 夢幻会:逆行者達の利害を調整する為の組織。日清戦争前後に結成。 夢幻会海軍派閥:さらに細かく航空機派閥、戦艦派閥、水雷戦隊派閥等々色々な派閥がある。 しかもサブカル系派閥にも掛け持ちで所属しているので非常に複雑。 夢幻会海軍派閥:伏見宮博恭王、加藤寛治、大角岑生、南雲忠一、近藤信竹、福留繁 南雲忠一:中の人は海上保安庁の職員で新型巡視艇の副長になる予定だった。 海軍目標:現実的な路線として、西太平洋における日本の自主性の確保。 30年から半世紀は非戦方針。最終的にはアメリカと雌雄を決する。 夢幻会協力者:伊藤博文、大久保利通、坂本竜馬、東郷平八郎 新興企業倉崎重工:社長 倉崎重蔵 夢幻会転生者 三菱財閥:三菱の元を作った坂本家と夢幻会は深く繋がっている。 103 :4:2012/07/27(金) 07 38 03 2 /2 3日後:前回と同じ料亭で、夢幻会陸軍・財界派閥と接触。 夢幻会陸軍派閥:さらに細かく航空機派閥、戦車派閥、砲兵派閥等々色々な派閥がある。 しかもサブカル系派閥にも掛け持ちで所属しているので非常に複雑。 陸軍目標:基本的に自国勢力圏防衛に重点を置く。海軍と協力して日本の繁栄を目指す。 リムランドの資源地帯を抑え中ソを警戒。 特務機関を用いた周辺国(特に中国)の徹底的な弱体化と分断を目論む。 夢幻会陸軍派閥:東条英機、杉山元、牟田口廉也、寺内寿一 夢幻会協力者:山県有朋 辻正信:大蔵省に所属 MMJ幹部 転生者 阿部信行:内務省の中堅幹部 転生者 近衛文麿:転生者 特撮推進派閥筆頭 陸軍高官:日露戦争、第一次世界大戦で消耗し兵力のやり繰りに苦労している。 女性職員の採用を検討中。
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6話 涼宮ハルヒの憂鬱VI Watch suzumiya haruhi no yuuutsu 14 FINAL español in åç» | View More Free Videos Online at Veoh.com 涼宮ハルヒの憂鬱 無料動画@Wiki