約 3,055 件
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水の都ローレラ(2010年7月15日) ■ギルド依頼報酬 LV55 頭:ネレイドティアラ 胴:ネレイドビスチェ 脚: 右:海鳴りの三叉 左:深海の硬盾 備考:ティアラとビスチェは渡す不可 ■道具屋 LV1 頭:素頭 胴:儀式の衣(上) 脚:儀式の衣(下) 右:素手(右) 左:素手(左) 薬草+1(30) 薬草(10) 潮風の羽根(100) 転生玉(1) メインチャット来て(30) チャット2来て(30) HOMEチャット来て(30) [薬草+1×10] [薬草×10]
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真名:三叉 宮平 性別:男性 属性:混沌・中庸 参戦時のマスター:両儀式(幼) ステータス: 筋力:B 耐久:B 敏捷:B 魔力:B 幸運:D スキル: 騎乗A:乗り物に乗って戦闘もしくは撤退した場合コンマに+3 陰陽道B:陰陽師、安倍晴明から学んだ日本独自の魔術体系。戦闘時に+2 無窮の試練A:まつろわぬ神、アラハバキと戦い互角以上に戦った腕前。戦闘時+3 宝具: 『百鬼夜行の行軍』 生前、貴方が指揮を執ったアヤカシの軍勢。と言っても妖怪・人間の混成軍だったようだ。 貴方は上空から見る事で効率的に指示をする。 戦闘時に+3
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【マスター】 プリンセス・デリュージ@魔法少女育成計画ACES 【マスターとしての願い】 ピュアエレメンツの復活 【weapon】 三叉槍 【能力・技能】 固有魔法「氷の力を使って敵と戦うよ」 触れたものを凍らせることが可能。凍らされれば並外れた腕力の持ち主である魔法少女さえも動けない。 また、人造魔法少女であるため変身や力の使用に特殊な手順が必要となる。 【人物背景】 人為的に生み出された人造魔法少女の一人で、かつて「ピュアエレメンツ」と呼ばれた魔法少女達の生き残り。 【方針】 聖杯を狙う
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壁の外 風吹峠(スカーリング・パス) 風哭きの峠道(スカーリング・パス) Skirling Pass スターク領 岡部版 酒井版 原語 海竜の岬 シー・ドラゴン岬(ポイント) Sea dragon point あざらしの入り江 <海豹の入江> Bay of seals 海辺の東方監視所 海を望む東の物見城(イーストウォッチ・バイ・ザ・シー) Eastwatch by the Sea 黒の城(キャッスル・ブラック) 黒の城(カースル・ブラック) Castle Black やもめの見張り所 寡婦の物見城 Widow s Watch トーレンズ・スクウア トーレンの方塞 Torrhen s Square 石の浜(ストーニー・ショー) 岩石海岸(ストーニー・ショア) Stoney Shore グレイウォーター監視所 灰色沼の物見城 Greywater Watch バイト灘 <白浪湾>(ザ・バイト) The bite 丘陵地帯 古墳地帯 Barrow lands アリン領 月の山 月の山脈 Mountains of the Moon タリー領 渡り場(クロッシング) 〈関門橋(クロッシング)〉 crossing 三叉(トライデント)川 三叉鉾(トライデント)河 The Trident 百炉の間 百の暖炉の間 悪霊の沼(ハッグス・マイア) 魔女の沼地(ハグス・マイア) Hag s Mire ※Hag=魔女 キングズ・ランディング 赤い城(レッド・キープ) 赤の王城(レッド・キープ) Red Keep メーゴル砦 〈メーゴルの天守〉 エーゴンの高い丘 エイゴンの高き丘 Aegon s High Hill 竜の穴(ドラゴンピット) 〈竜舎(ドラゴンピット)〉 DragonPit マーテル領 ドーンの辺境 ドーンとの境界地方(マーチズ) the Marches 囁きの瀬戸 〈囁きの入り江(ウィスパリング・サウンド)〉 Whispering Sound 夏の海の土地 岡部版 酒井版 原語 ドスラク ドスラキ Dothraki ラザリーン※ドスラクの南、ドロゴにより略奪 ラザール Lhazareen ブラーボス ブレーヴォス Braavos コホール クォホール Qohor リース ライス Lys ヴォランテス ヴォランティス Volantis ミイリーン ミーリーン Meereen アスタポール アスタポア Astapor カルス クァース Qarth 古代ヴァリリア自由保有地 古代ヴァリリア永世領(フリーホールド) 架空言語で語尾がiなら所有格は、割とありがちな設定かな - 名無しさん 2009-08-17 03 17 55 ああああ - 名無しさん 2012-01-17 16 21 56 あああ - 名無しさん 2012-01-17 16 22 10 ああ - 名無しさん 2012-01-17 16 22 27 あ - 名無しさん 2012-01-17 16 22 38 1 - 名無しさん 2012-01-17 16 23 09 2 - 名無しさん 2012-01-17 16 23 20 3 - 名無しさん 2012-01-17 16 23 35 4 - 名無しさん 2012-01-17 16 23 47 5 - 名無しさん 2012-01-17 16 23 58 名前
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トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 勝利回数 1 10 20 30 40 50 60 Normal インゴット x5 ★6高性能化素材選択券 x2 Hard インゴット x10 ★6高性能化素材選択券 x2 ★5 剣崎晋作 x1 VeryHard【壱】 インゴット x15 資材20%ブースト 10分 x2 ★6 訓練教官 x1 改装設計図 x100 VeryHard【弐】 インゴット x20 雷撃術・初級 x600 重油半補給物資 x1 雷撃術・中級 x300 ★6 訓練教官 x3 VeryHard【参】 インゴット x25 重油全補給物資 x2 資材20%ブースト 20分 x1 改装設計図 x300 雷撃術・上級 x40 ★5 馴鹿早紀 x1 VeryHard【肆】 インゴット x30 ★6 パーツ改造キット x2 生産バーナー x5 ★6 訓練教官 x4 戦技強化上級選択券 x1 爆撃EX錬成計画書 x1 ★5 W・ローレン x1 EXTREME ★6 剣崎晋作 x1 [部分編集] VeryHard【参】の編成 敵戦力:25891 陣形:梯形陣 重油消費:25 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、戦艦、戦艦、軽巡、軽巡、潜水 敵旗艦技 : 無敵の耐久力4(HP +20%) 敵戦艦戦技 : 技能 : 敵軽巡戦技 : 技能 : 敵潜水戦技 : 技能 : 未分類技能 : 火力上昇5、命中上昇5、命中率強化5、速力上昇5、戦技発動上昇5、挑発5 VeryHard【肆】の編成 敵戦力:55901 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、空母、空母、空母、軽巡、潜水 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人4(火力 +20%) 敵戦艦戦技 : 同志の楯、不沈の黒城、金剛不動の構え、士魂の砲撃 技能 : 敵空母戦技 : 順風の敏速(*、未来への軌跡、隼翼の円舞、不屈の龍爆、フォース・コマンド、牙砕ノ龍爆、ターニングストライク、蒼天からの龍爆、破砕の豪爆、破軍の追討、猛禽の爪撃 技能 : 爆撃機 200機 x3 敵軽巡戦技 : 破盾の先雷、蒼海を這う散雷、 技能 : 敵潜水戦技 : 百折不撓の潜艦、追討の雷鳴、海震の弾雷、海神の三叉戟 技能 : 未分類技能 : 火力上昇5、雷撃上昇5、戦技発動上昇5 EXTREMEの編成 敵戦力:90166 陣形:梯形陣 重油消費:35 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、空母、空母、空母、軽巡、潜水 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人4(火力 +20%) 敵戦艦戦技 : 同志の楯、不沈の黒城、金剛不動の構え、士魂の砲撃 技能 : 敵空母戦技 : 順風の敏速(*、未来への軌跡、隼翼の円舞、不屈の龍爆、フォース・コマンド、牙砕ノ龍爆、ターニングストライク、蒼天からの龍爆、破砕の豪爆、破軍の追討、猛禽の爪撃、カウンター・ヘルダイブ 技能 : 爆撃機 200機 x3 敵軽巡戦技 : 破盾の先雷、蒼海を這う散雷、 技能 : 敵潜水戦技 : 百折不撓の潜艦、追討の雷鳴、海震の弾雷、海神の三叉戟 技能 : 未分類技能 : 火力上昇5、雷撃上昇5、戦技発動上昇5 ※「順風の敏速」の使用艦種が正しくない。 ↓コメント等 名前 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
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トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 勝利回数 1 10 20 30 40 50 60 Normal インゴット x5 ★6高性能化素材選択券 x2 Hard インゴット x10 ★6高性能化素材選択券 x2 提督応援サルベージチケット x10 VeryHard【壱】 インゴット x15 資材20%ブースト 10分 x2 ★6 訓練教官 x4 提督応援サルベージチケット x10 VeryHard【弐】 インゴット x20 雷撃術・初級 x600 重油半補給物資 x1 雷撃術・中級 x300 提督応援サルベージチケット x10 VeryHard【参】 インゴット x25 重油全補給物資 x2 資材20%ブースト 20分 x1 改装設計図 x400 雷撃術・上級 x40 提督応援サルベージチケット x10 VeryHard【肆】 インゴット x30 ★6 パーツ改造キット x2 生産バーナー x5 ★6 訓練教官 x4 ★6 パーツ改造キット x3 戦技強化上級選択券 x1 雷撃EX錬成計画書 x1 EXTREME 提督応援サルベージチケット x10 [部分編集] VeryHard【参】の編成 敵戦力:29250 陣形:輪形陣 重油消費:12 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、戦艦、戦艦、戦艦、駆逐、駆逐 敵旗艦技 : 金城鉄壁の装甲4(装甲 +20%) 敵戦艦戦技 : 技能 : 敵駆逐戦技 : 魚雷発射5、、 技能 : 未分類技能 : 命中上昇5、回避率強化5、 VeryHard【肆】の編成 敵戦力:56531 陣形:梯形陣 重油消費:15 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、戦艦、空母、軽巡、駆逐、潜水 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人4(火力 +20%) 敵戦艦戦技 : 決意の抜錨、艦隊の防壁、金剛不動の構え、不沈の黒城、永劫の砲炎、旭日勝天の大和無双 x2?、超究大和砲、士魂の砲撃 技能 : 敵空母戦技 : 万里の攻爆、龍神の凱旋、、 技能 : 爆撃機 200機 敵軽巡戦技 : 龍の共鳴、昏海の雷鼓、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 迅雷の雄略、天舞う龍の眼差し、疾風乱雷、復讐の雷迎 技能 : 敵潜水戦技 : 深海の潜影、潜特型ノ奇襲・改、追討の雷鳴、海神の三叉戟 技能 : 未分類技能 : 雷撃上昇5、対潜上昇5、戦技発動上昇5 EXTREMEの編成 敵戦力:91180 陣形:梯形陣 重油消費:17 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、戦艦、空母、軽巡、駆逐、潜水 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人4(火力 +20%) 敵戦艦戦技 : 決意の抜錨、艦隊の防壁、金剛不動の構え、不沈の黒城、永劫の砲炎、旭日勝天の大和無双、超究大和砲、士魂の砲撃 技能 : 敵空母戦技 : 万里の攻爆、龍神の凱旋、怒髪翔天の轟爆、 技能 : 爆撃機 200機 敵軽巡戦技 : 龍の共鳴、昏海の雷鼓、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 迅雷の雄略、天舞う龍の眼差し、疾風乱雷、復讐の雷迎 技能 : 敵潜水戦技 : 深海の潜影、潜特型ノ奇襲・改、追討の雷鳴、海神の三叉戟 技能 : 未分類技能 : 雷撃上昇5、対潜上昇5、戦技発動上昇5 ↓コメント等 名前 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
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開催時期 1996年10月 開催地 九州地区国立大学島原共同研修センター(長崎県島原市) #alpslab_slide 参加校(太字は主幹校) 熊本大学 長崎大学 宮崎医科大学 内容 研究発表五行説の異同について(長崎大学) 本草綱目(熊本大学) 三焦・腠理について(宮崎医科大学)五行説の土の季節の配当の矛盾、三焦の解剖学的実態と機能的意味、腠理の解剖学的実態とその生理的意味およびそのモデルを用いた桂枝湯・麻黄湯の適応と作用機序について議論がなされた 弁証論治トレーニング三叉神経痛の一例肝火の分類と治療方針に関する議論がなされた
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タイプ ひこう 飛行の空のお嬢様。作者曰く、ラフィーナのようなお嬢様。 生意気な性格で、辛抱強い。 彼女の帽子についているオレンジ色のリボンは太陽を象徴する。 解説 まりしゃと同じ能力。 空中ジャンプが2回使える。 公開ページ うpろだ『まさお3ボスラッシュアップローダー』 技性能など 標準 エアシュータ 空気のシュータを三叉に放つ。 装備1 旋風撃 上方に3発の風を放つ。 装備2 フェザーマシンガン 羽のマシンガンを放つ。 装備3 ジェットアタック ジェットで体当たり。敵を吹っ飛ばす。
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各都市のショップ(武器屋)で売られている共通武器(新しい武器が入ればリストは更新され、販売される)。 武器の大体が「ジェム鉱」で強化されている。 購入者はそのまま使わずに、自らの手を加えてから装備するのがほとんど。 剣 長剣 短剣 双剣 大剣 突剣 重剣 刀 短刀 ポールウェポン 棒(棒術具) 槍 薙刀 三叉槍(トリアイナ) ランス(洋槍) ハルバード(斧槍) 銃・砲 ハンドガン ショットガン ライフル マグナム サブマシンガン ロケットランチャー 弓 弓 クロスボウ(ボウガン) その他 籠手 ヌンチャク(二節棍、三節棍) 杖 大鎌
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Guilty or Not Guilty ◆UjRqenNurc カーテンから零れる柔らかな光。 朝を告げる小鳥の囀り。 肌触りのいい、清潔なシーツ。 いつもの時間、いつもの部屋。いつもの静謐な朝の風景。 ひだまり荘の自分の部屋だ。 悪い夢でも見ていたのか、身体がベトベトして気持ちが悪い。 (宮ちゃんが迎えに来る前にシャワー浴びとこ……) 自分で起きなければ誰も起こしてくれず、黙っていて食事が出てくるわけでもない一人暮らしの生活。 だが、家族に気兼ねなく自分のしたい事を好きな時に出来るのもまた一人暮らしの特権と言えた。 ゆのはベッドから身を起こすと、うとうとしたままお風呂場へと向かう。 蛇口を捻ると細かい水滴が裸身を叩き、起伏の少ない身体を水流となって流れ落ちる。 (あれ……私、いつパジャマ脱いだんだっけ……) 頭をよぎる些細な疑問。 だが、心地よい水流の流れがそんな疑問をも押し流す。 軽く指で髪を梳き、水を切る。 キモチイイ。 なんだか、久しぶりにシャワーを浴びた気がする。 ずっと入りたかったのに、入りそびれていたというか…… 飢餓感にも似た衝動が充足するのを感じた。 だが、長々と入っているわけにはいかない。 軽く汗を流したらすぐ朝の準備をしよう。 石鹸を付けずに、掌で軽く身体をなぞる。 腕、首筋、胸元を経て、肋骨に沿うように脇腹を擦りあげた手が股間へと伸びる。 「ひゃうっ」 思わず、妙な声を出してしまう。 それまで自分の意思に御されて動いていた指。それが自分の意思に反して滑ってしまったのだ。 その原因は指先に感じるぬめり。 「え? なに……?」 思わず指を目の前に持ってくると、その指先から粘液が糸を引いて垂れ落ちた。 その雫を、無意識に目で追う。 足元のタイルに雫が弾けて消えるのと、果たしてどちらが早かっただろうか。 突然、足首をなにかに掴まれた。 それは、お風呂場と言う個人的な空間ではおよそあり得ない出来事。 心臓が止まるかと思った。 瞬間的にとび跳ねた身体は浴場の壁に当たり、押し付けられたお尻の肉が硬いタイルに密着して形を歪ませる。 私に気付かれないように、こっそり入ってきた宮ちゃんの悪ふざけ? 早鐘を打つ心臓を抑えながら、ゆのはゆっくりと視線を動かし足元を視認する。 まるで万力のように足首を固定するソレは、巌のような男の手。 断じて親友の物などではありえない。 鼓動が早まる。 見たくない。 見てしまったら、私はあそこに連れ戻されてしまう。 眼をつぶって、身体を丸めて、悲鳴を上げてしまいたかった。 階下に住む優しい先輩たちに、隣に住む親友に助けに来て貰いたかった。 だというのに瞼は閉じるどころか、引きちぎれそうなほどまで見開かれる。 壁にしっかりと押し当てられたお尻はそれ以上ずり落ちることもなく、脚を竦ませながらも自立している。 喉から漏れる呼気がわずかに声帯を振るわせ、声にならない音を立てた。 そしてついに、ゆのはそれを見てしまう。 うつ伏せに倒れながらも、自分の足を掴み、見上げてくる男の顔を。 強い意思を感じさせる、男性的な極太の眉。 固く結ばれた口元。 短く刈りあげられた髪。 そして機械のような冷徹な光を放つ眼差し。 「キャアーーーーーー!!」 限界まで溜め込まれた恐怖が爆発する。 一度見たら絶対忘れられないような、特徴ある顔。 こんな人、知らない。 (ほんとうに?) 「いやああああっ!!」 掴まれていない方の足を持ち上げ、踵で蹴りつける。 踵から伝わる鈍い衝撃。 だというのに、男に怯む様子はない。 無表情に、それでいて全てを見透かしているかのように。 男の視線が、ゆのの裸身を刺し貫く。 「ひぃうっ!」 手を離して欲しかった。 逃げ出したかった。 だから蹴った。何度も、何度も。 だが、逃げられない。 男の力は緩まない。 そのうち、自由だったもう片方の足も掴まれる。 今度はクラスメイトと同じくらいの背格好。 気弱そうだが、優しそうな男の子が同じように倒れながらもゆのを恨めしそうに見つめていた。 どこにでも居そうな男子だったが、やはり知らない人だった。 (ううん、知ってる……) いつの間にか、お風呂場は自分の部屋の物ではなくなっていた。 見覚えのない、広い大浴場。 そこで自分を捕まえる二人の知らない男性。 (いや……) 歯の根が噛み合わない。 顎が痙攣するように震える。 歯と歯のぶつかり合う音がうるさかった。 手を振り上げる。 頭上にあるのは、大量の水で作られた鉄鎚。 ゆのはその柄を握り締めると……振り下ろす。 (いやああああああああ!!) 視界を染める、赤。 その色に包まれるように、ゆのの意識は赤暗く暗転する。 どこかで判っていた。 これが自分の罪の具現。 忘れてはならない……そして誰にも知られてはいけない記憶だと。 私が殺した…… まだ、何をされたわけでもないのに。 怖かった。 ただ、それだけの事で。 あの二人の命を、奪ってしまったのだ。 ごめんなさい。 ごめんなさい。 あんな事になるなんて、思ってなかったの。 ……私、警察に捕まっちゃうのかな。 そしたらひだまり荘にも、学校にも、もう居られない。 宮ちゃんもきっと、口も利いてくれなくなっちゃうよ…… そんなの……やだよ…… でも……だれも……見てないんだから……このまま知らないふりをしていれば…… だけど、息が苦しい。 心が押しつぶされそうになる。 例え誰にも見られていなくても、誰にも知られる事がなくても。 私だけは知っている。 私が……人殺しなんだって。 そして眼に映るのは自分の部屋ではなく、どこかの見知らぬ路地裏。 背の高い建物に取り囲まれたそこで、ゆのは目を覚ます。 コンクリの壁に背を預けていたゆのの身体に、窓ガラスに浮かぶ朝露が垂れ落ちてきてぽつりぽつりと当たる。 人の眼につかない代わりに、陽の光も射さない路地裏。 いまだ色濃く漂う夜の残滓は、ゆのの素肌を粟立たせ乳首を硬く尖らせる。 あの時、温泉で二人の男を殺害してしまった後。 放送でヒロの死を知ったゆのは、思いっきり泣いた。 泣いて 泣いて 涙が枯れ果てるまで泣いて 意識を失うように眠りについたのだった。 心神喪失とも言える状態でこんなところに来たのは、誰の目にもつきたくないと無意識の内に思ったからだろうか。 冬眠から目覚めたばかりのリスのように、ゆのはのろのろと起き上がる。 身体をぶるりと震わせる。 全てを、覚えている。 トレードマークの×の髪飾りが力なく揺れた。 足に当たり、転がるバレーボールのような球体。 人殺しの凶器。 ゆのはそれに一瞬陰鬱な目を向けると、すぐに背ける。 そしてそれを置き去りにしたまま、その場を立ち去った。 × × × このゲームのジョーカー、趙公明と共に初めて行われた放送を聞く紅蓮の錬金術師、ゾルフ・J・キンブリーの表情は渋い。 その渋面の訳は、齎された死者の数や名前といった情報によるものではなく、放送を前にして明かされた参加者たちの名を記した名簿が原因であ った。 一人、また一人と、名を呼ばれるたびに赤く染まる文字列。 名簿にこのような小細工が施されていたのでは、あの少女への扇動など全てが無意味。 生存者への心理的な駄目押しが目的なのかもしれないが、キンブリーにとってはいい迷惑であった。 「どうやら、私の仕込みは失敗のようですね。無用なお時間を取らせてしまい、申し訳ありません……」 名簿から顔を上げ、同行者に視線を向けるとキンブリーはぎょっとする。 「サヨウナラ……サヨウナラ……太公望、そしてまだ見ぬ好敵手たちよ……オールヴォワール!!」 はらはらと、頬を伝う涙。その両眼からあふれ出す奔流は止まるところを知らない。 北の天を仰ぎながら腕を広げ、嘆きの声をあげる趙公明。 どこからともなく聞こえてくる、オーケストラの演奏を思わせる荘厳な葬送曲はキンブリーの幻聴であろうか。 本気で嘆き悲しむ趙公明の姿がそこにはあった。 「……どなたか、お知り合いが?」 「ああ……我が永遠の宿敵、太公望くんが……そして、決闘を楽しみにしていた数多くの実力者たちが はかなくも散ってしまったのだよ……」 「ほう、それは……残念でしたね」 キンブリーは趙公明の口ぶりから、あの合成獣と練成した少女や、森あいのような無力な存在ばかりが死んだわけではない事を知る。 この男が決闘を楽しみにするほどの実力者たち。 そんな存在もがこの六時間のうちに数多く散って行ったとは……なんという戦場であろうか。 事実、キンブリーの同僚であった焔の錬金術師や、鋼の錬金術師の弟といったキンブリーと比肩しうる錬金術師たちも、 たった六時間のうちに逝ってしまっていた。 それは彼らのような実力者ですらもが、この島では簡単に死んでしまうと言う事。 油断をすれば、自分もたちまちのうちに死者の列に加わることになるであろうという事。 (ですが……この戦いは単純な強さの比べ合いというわけでもないでしょう。 どのような手段を使ってでも、生き残ったものこそが正しいのです) どのような強者であろうが、次の瞬間に死を迎えていてもおかしくはない……この島がそんな場所であることを 知り、キンブリーは昂る。 そんな死と常に隣り合わせの戦場こそが、彼に最高の生を実感させるのだから。 そしてキンブリーは思う。 この素晴らしい結果に、自分の撒いた火種はどれほどの影響を及ぼしてくれたのだろうかと。 確認する術がないのが残念だが……きっと見事な爆発力をみせてくれたのではないだろうか。 一つの爆発は連鎖反応を起こし、自分すらも予期せぬ所に爆発が起きるだろう。 そしてそれはこの島全土を焼き尽くすのだ。ああ、それは、なんと美しい…… ――そんな光景を幻視して、彼の口元が陶然とした笑みの形に歪む。 そのようなキンブリーの昂りが伝染したのか、はたまた彼独自の別の思考を経たのか、趙公明もまた常の姿を取り戻す。 生者の数が減っても、それは決して質の低下を意味するわけではない。 むしろ淘汰された参加者たちは、新たな装備も手に入れてより強大になっていることだろう。 参加者の間引き――放送までになるべく多くの死を作り出し、参加者たちの意識を戦いと死に集中させる。 それは本来ジョーカーである趙公明の仕事でもあったのだが……そのような些細な事を気にする彼ではなかった。 さっきの涙はなんだったのかと思うほどの晴れやかな笑顔でキンブリーに語りかける。 「さて……じゃあ、戻ろうか。 ああ、そうそう。名簿の件だけど」 趙公明が懐から取り出した名簿を見せる。 ジョーカーである彼の持つ名簿は、最初から全ての名が記されていたのだろうか。 細かい書き込みと、マーカーによる色分けが為されていた。 だが、そんな情報よりもキンブリーの視線を奪ったのは―― 「植木耕助の名が……赤く染まっていく……なるほど、そういう仕掛けでしたか」 彼の目の前で、黒い文字から赤く変色する植木の名。 それを見てキンブリーも名簿の仕組みを「理解」する。 「ありがとうございました……と礼を言うべきでしょうか」 「何、君の仕掛けたせっかくの火種だ。それが爆発する様を、僕もまた見てみたかったのさっ」 並んで歩く二人の男たちは軽く微笑みを交わすと歩きだす。 彼らの見定めた実験材料の少女の元へと。 ◇ ◇ ◇ 「……今回の死者は、以上ですね」 「17人……そんなに……」 呆然とする少女。 能力者同士のバトルを見続けてきたとはいえ、人の死に耐性があるわけではない。 キンブリーのもたらした情報を裏付けるように、変色した名簿の文字が彼女の心に追い打ちをかける。 「ええ、大変に悲しい事です……私の知り合いも、何人も呼ばれてしまいました…… ですが、だからこそ私は優勝せねばならない。 死んでしまった方たちを蘇らせるために」 「はい……」 とはいえ、多少時間を与えて気持ちを落ちつけた事が功を奏したのか、目に涙が浮かぶ事があっても受け答えは しっかりした様子である。 これならばと、キンブリーは言葉を繋ぐ。 「それで、あいさん。貴女にいくつかの質問があるのですが……まず一つ。 貴女は何か、武器を持っていますか?」 「……はい。まだ、使ってみた事はないけど……ですけど」 自分に与えられた武器。 あの妙な棒は植木の所で捨ててきてしまったが、デイパックにはもう一つ武器が入っていた。 「ああ、別に楽に喋って貰ってかまいませんよ。私は誰に対してもこういう口調ですからね」 「は、はい……私の武器は……これです」 それは少女が持つには、いささか不釣り合いな大きな銃。 M16A2。 アメリカ軍でも制式採用されている傑作アサルトライフルだ。 「へぇ……可憐だね。今度から君の事をガンスリンガーガールあい君と呼ばせてもらおう!」 「へ、へんなあだ名付けないでよっ! ……っ下さい」 図書館で何やら妙な知識を色々と仕入れてきたらしい趙公明が茶々を入れるが、確かに小さな少女に大きな銃というアンバランスな組み合わせに キンブリーも魅力を感じる。 そして兵器として見ても悪くはない。 キンブリーも錬金術師とはいえ一応軍人としての教練は受けており、基本的な銃の扱い程度なら教えられるし 銃ならば誰が使おうとも、破壊力に関しては一定の威力が出る。 当たれば……という前提付きではあるが、ある程度は戦力として計算出来るだろう。 元より彼女に純粋な意味での戦闘能力など求めているわけでもない。 「ふむ、いいでしょう。使う時が来るまではデイパックに仕舞っておいてください。 ……では次の質問です。あいさん、植木君以外の知り合いの名前は名簿に載っていましたか?」 「はい。鈴子ちゃん……同じチームの仲間がいます。でも……」 「植木君のように、お互いの認識に食い違いがあるかも……と?」 キンブリーの補足に、森は目を伏せてこくりと頷く。 植木を誤解してしまった原因。 彼の話を素直に信じるなら、自分より三年先の未来からやってきたらしい植木。 もし、鈴子ともそんな食い違いがあったなら……それを森は恐れる。 「……最後の質問です。もし、その鈴子さんが私の前に敵として立ちはだかった時…… 貴女は彼女を撃つ事が出来ますか?」 キンブリーの最後の質問に対し、森は言葉に詰まる。 それはキンブリーのやり方に賛同した彼女がもっとも恐れる未来。 もし、植木を殺したその手で、鈴子をも殺すようなことになれば……果たして自分は正常でいられるのかと。 銃を握る手にぎゅっと力が入る。 冷たい鉄の塊……紛う事なき人殺しの為の道具。 (これを……鈴子ちゃんに向けて撃てって言うの? 無理……無理だよっ!) だが心中の言葉を、森が口に出そうとした瞬間、キンブリーが先んじて口を開く。 「少し意地悪な事を言ってしまいましたね。謝罪します。 先ほども言いましたが、私も憎くて人を殺すわけではありません。 私に害を及ぼさないのであれば、無益な殺生をするつもりもない」 「じゃ、じゃあ……」 「ええ、鈴子さんと出会った時の対処は貴女に任せる事にしましょう なるべくなら説得して、私の計画を手伝っていただければ嬉しいのですが」 「説得……でも……」 「自信を持ってください、あいさん。 貴女と彼女とは、仲間だったのでしょう? どのような食い違いがあるにせよ、貴女の知る彼女は話も聞いてくれないような人なのですか?」 違う。 と森は思う。 植木の正義に共感して植木の味方になってくれた彼女は、とても仲間思いの熱い女の子だ。 自分の為に怒ってくれた時は、本当に嬉しかった。 それに深慮遠謀を旨とする彼女であれば、私みたいに短絡的な行動はそうそう取らないはず…… (でも、鈴子ちゃんに植木の事、なんて言えば……) 森はキンブリーより与えられた初めての命令に思い悩む。 だから気付かない。 二人の男たちが自分を見る目に。 まるで研究用のマウスでも見るかのような、酷薄で、無機質なその眼差しに。 ◇ ◇ ◇ 放送を聞いた鈴子は、名簿をデイパックに仕舞いこむと再び滑走を始める。 結局ロベルトは参加しておらず十団の仲間も、いや、それどころか鈴子の知る限り以前の戦いから継続して参加しているのは 十団の裏切り者、植木耕助ただ一人。 むろん、鈴子が知らない能力者が参加している可能性もあるのだが―― 生き死にに関わる戦いに、愛するロベルトが参加していない事は嬉しい。 だが知っているのが敵である植木一人という事実に、鈴子は心細さを覚える。 それは鈴子がこのゲームをたった一人で戦わねばならないという事なのだから。 「やはり私達の戦いとは、関係なく仕切り直しという事なのでしょうか……」 正直なところ、まだ判断はつかない。 なぜならば、これは新しい神による新たなゲーム。 ルールも、参加者すらもまるで違うゲームであるということは判る。 だがもし、優勝者に「空白の才」が貰えるのであれば、それは新たなゲームに参加出来なかったロベルトの代わりに 十団唯一の参加者である鈴子が手に入れなければならない。 そして、それをロベルトに渡せば……ゲームの新旧に関わりなく我々十団の目的は達成されるのだ。 同時にそれは、鈴子の二心のない忠誠をロベルトに知ってもらうチャンスでもあった。 「そう、私たち中学生の戦いとは関係なく神が選ばれてしまった。 だからこれは、その補償のようなものなのかもしれませんわ」 天界の事情か何かで神は既に選ばれてしまったようだが、せっかく用意した「空白の才」だ。 だれか相応しい人間に与えようとしてこの戦いが開かれたのかもしれない。 その人選に関しては選出基準がまったくわからず、いささかの不信感を覚えるがまぁ天界など元々そんなものだ。 気絶ではなく死ぬまで殺しあえとは酷い話ではあるが、「空白の才」という報酬の大きさを考えれば…… むしろ、今までの扱いのほうが寛容すぎたのかもしれない。 そしてこんな酷いゲームでも、乗った参加者は相当いるのだろう。 たった六時間で16人もの参加者が死んでいるという事実、そしてこれまでに断片的に見聞きした戦いの様相。 これは銃や爆弾といった兵器を使用した、本物の殺し合いなのだ。 鈴子はごくりと唾を飲み込む。 前のゲームの進行と比べると、あまりにも急激。 新たなゲームの参加者たちは、人の命をなんとも思っていないのだろうか? その狙いはやはり…… とにかく、これは慎重に事を進めなければならない。 ぽつぽつと、あたりの風景に現れはじめる人工物。 「まずは、デパートの傍まで行って様子をうかがうべきですわね」 人を傷付ける用途では使えず、また発動に際しビーズが必要になるとはいえ、使い慣れた能力であり さまざまな事に応用出来る自身の「ビーズを爆弾に変える能力」は、やはり必要だ。 だがビーズがあるだろうデパートには人が集まっている可能性が高い。 だからまずはその近くの建物を拠点として、これからの方針を考える事にする。 鈴子は人殺しなど、したくはない。 だが、自分の事しか考えられない最悪な人たち。何の考えもなしに人を殺す人でなし。 そんな人に「空白の才」は渡せない。 最悪の場合は、24時間ルールによる勝者なしの結末を迎えなければならないだろう。 常ならば、街の住人たちが姿を見せ始めてもおかしくはない時間。 陽の光に照らされはじめた無人の街を、孤影が走る。 その後には、刃と化した足でアスファルトに刻まれた傷跡が残っていた。 ◇ ◇ ◇ あれからしばらく歩き、森たち一行は北上していた。 太陽は既に高く昇り、建物の影が道路に色濃い陰影を映し出す。 初めて明るい所で見る街の全容だが、森にそれを眺める余裕などない。 頭の中はキンブリーの出した課題をどうこなすかで一杯だ。 逆にキンブリー、趙公明の二名は初めて見る異世界の施設や風景に興味津津といった様子である。 だから、最初にそれに気付いたのも趙公明であった。 「おや、あれはなんだろう」 遠くに見える、砂埃。 どうやらこちらに向かっているらしいそれは、 「鈴子ちゃん!」 森が叫ぶ。 ローラースケートでも履いているのだろうか。 トップスピードに乗った滑走はさながら自転車並みの速度でこちらに近づいて来る。 「鈴子ちゃーーーーーん!!!」 信頼する年上の親友に会えた喜びで、森は懊悩を忘れて大声で呼びかける。だが 「えっ!? ちょ、ちょっとぉ……」 森の大声でこちらを確認した鈴子は、突如進路を変え、彼女らから遠ざかっていく。 「ま、待ってよ、鈴子ちゃーーーん!!」 森は必死に追いかけるが、どんどん引き離されてしまう。 これ以上離されては、声も届かなくなるだろう。 頭の中を駆け巡るのは、鈴子にあったらあれを言おう、これを聞いて欲しいという先ほどまでのシミュレーション。 だから森はぶちまけた。今、森の思考の大部分を占めている悩みを。 この島で、自分の他に植木を知る唯一の人にこの想いを受け止めて欲しかったから。 「わ、わた……私……私、植木を殺しちゃったのぉーーーーー!!」 ◇ ◇ ◇ 「鈴子ちゃーーーーーん!!!」 突然呼びかけてくる少女の声。妙で明け透けで、親しみのこもった呼び方だった。 鈴子には、まるで覚えのない声だ。 声の聞こえてきた方角から位置を特定。 いた。 このままの進路を取れば行きあう事になるだろう所に、三人の男女が立っていた。 声を掛けてきたのは、その内の一人。 頭の上に眼鏡をかけた、中学生くらいの女の子だ。 手を大げさなほどに振って、こちらに存在をアピールしている。 見覚えはないが……中学生、という外見から考えるに、彼女も前の戦いに参加していた中学生だろうか。 前の戦いでは、最強の能力者として知られたロベルト。 そしてその配下である鈴子にも、ロベルト十団の参謀格としてそれなりに名を知られているという自負がある。 だからどこかで顔と名を覚えられてしまっていてもおかしくはないが…… それだけにしては、妙になれなれしくはないだろうか? 鈴子は、こういうなれなれしく近づいて来る人間が大嫌いだった。 こういう人間は、必ず鈴子を利用する為に近づいて来るのだ。 お金、名声、力……そんなものだけが目当てで、声をかけてくる人たち。 そんな人たちは結局、鈴子の気持など考えておらず、自分の都合のいい道具としてしか扱われる事はないのだ。 大方、鈴子の力を利用しようというのだろう。 もしくは、ロベルトがいない事をいい事に十団に対する恨みでも晴らそうというのか。 「そうは参りませんわ……」 スケートの要領で右脚首を捻り、方向転換。 進路を別に取る。 「ま、待ってよ、鈴子ちゃーーーん!!」 妙に後ろ髪を引かれる、切羽詰まった声。 もし相手が少女一人であれば、鈴子は立ち止まって話くらいは聞いてしまっていたかもしれない。 鈴子・ジェラードは基本優しい人間なのだ。 だが、相手は三人。 もし襲われでもしたら、抵抗は難しい。 うかつに近づくわけにはいかない。 そして続く絶叫が、鈴子の心境を決定付ける。 「わ、わた……私……私、植木を殺しちゃったのぉーーーーー!!」 ――っっ!! 殺した……植木耕助を? 十団を内部から壊すべく仲間入りした男とはいえ、顔見知りの人間が死んだという情報は鈴子の心を大きく揺さぶる。 (どこで十団内部の事情を聞きつけたか知りませんが……そんなことで私に取り入ろうだなんて…… 下種としか言いようがありませんわ) 接触する価値なし。 少女に侮蔑の眼差しを送ると、そう断じて鈴子は滑るスピードを速める。 そして角を曲がろうとした瞬間――――そこに人がいる事に鈴子は気付く。 その場に響きわたる二つの悲鳴。 一方は喪失と絶望に慄く悲鳴であり…… 一方は驚愕と悔恨に彩られた悲鳴であった。 遠目にその光景を見ていた森たちが駆け付けた時、その場に残されていたのは白い裸身を血に染めてのたうち回る少女と、 一本の切断された腕だけだった。 ◇ ◇ ◇ 「どうしましょう……私、なんてことを……」 鈴子は動揺していた。 さきほどの、交錯の一瞬。二人が起こした反応は同一。 ぶつかりそうになったから、手を出して衝撃を抑えようとした。 ただの反射行動だ。そこに悪意や害意が存在するはずがない。 身の軽い少女同士の激突など、悪くてもしりもちをつく程度。 何の問題もなかったはずなのだ。 そう、鈴子の四肢が刃となってさえいなければ。 まるで切れ味の鋭い包丁で、大根でもぶっ切ったかのような感触。 初めて人を切った感触は、残酷なほど味気なかった。 鈴子の腕には血糊一つついておらず、ともすれば先ほどの事は幻ではなかったのかとさえ思ってしまう。 「ロベルト……私は一体、どうすれば……」 そうだ、私の持ち物の中には血止めに使える手ぬぐいや、どんな怪我にでも効くという妖精の鱗粉があります。 さすがに腕を繋げるほどの効力は見込めないでしょうが、命だけは取り留める事が出来るはずです。 今すぐに戻って彼女の手当てをしましょう。 鈴子の中の感情的な部分が囁く。 そんなつもりはなかったとはいえ、あれは自分の過失。 例え許してもらえずとも、誠心誠意償うのが当然の事だと。 だが、鈴子の理性はそんな感情論には流されず、反論を試みる。 いいえ、確かに治療をすれば彼女は助かるかもしれません。 ですが今戻れば、あの三人組とはち合わせるのは確実。 あの殺し合いに乗った三人組と戦いながら、彼女の手当てをするつもりですの? それにこの身はロベルトに「空白の才」を届けると誓った身ではありませんか。 覚悟を決めなさい、鈴子・ジェラード。 心中を苛む二つの意見。 滑走しながら思い悩む鈴子は目の前にひと際大きな建物を見つける。 図書館。 落ちついて思案するには打って付けの建物だった。 「そう……ですわ、まずは落ちついて……良く考えてから決めましょう……」 鈴子は自分の走ってきた道に、痕が刻まれていることにも気付かずに図書館へと入って行った。 【H-08/図書館前/1日目 午前】 【鈴子・ジェラード@うえきの法則】 [状態]:疲労(小)、左足首捻挫 、スパスパの実の能力、カナズチ化 [服装]: [装備]:なし [道具]:支給品一式、妖精の鱗粉@ベルセルク 、手ぬぐい×10 [思考] 基本:このゲームの優勝賞品が空白の才ならそれをロベルトの元へと持ちかえる 1:あの女の子をどうするか考える 2:他人は信用できない。 3:このゲームが自分達の戦いの延長にあるかを確かめる。 4:ビーズやその他の道具を確保する為に、デパートに向かう。 5:情報を集め今後どうするかを考える。特に他の参加者への接触は慎重に行う。 6:この戦いが空白の才を廻る戦いであり、自分に勝てない参加者がいるようなら誰も死ななかった時の全員死亡を狙う。 [備考] ※第50話ロベルトへの報告後、植木の所に向かう途中からの参戦です。その為、森とは面識がありません。 ※能力者以外を能力で傷付けても才が減らない可能性を考えています。実際に才が減るかどうかは次の書き手に任せます。 ※気絶させても能力を失わない可能性を考えています。気絶したらどうなるかは次の書き手に任せます。 ◇ ◇ ◇ 「そんな……どうして? 鈴子ちゃん……」 気絶した少女を前に、森は呟く。 その呟きに答えたのは、少女の容態を見ていたキンブリー。 「彼女も殺し合いに乗った……ということなのではありませんか?」 「そんなっ! 嘘ですっ鈴子ちゃんが……」 「ですが……実際血止めはしましたが、この少女はもはや死に体。知っていますか? 戦場でもっとも有効なのは、敵を生かさず殺さず、負傷兵を生み出して相手の行動の自由を奪う事。 なるほど、あいさんのお話通り、実にクレバーなお嬢さんだ」 自分なら全てを完璧に吹き飛ばしますがね。と心の中でキンブリーはつぶやく。 まぁ、実際のところただの偶発的な出来ごとだったのだろう。 この裸の少女にとっても不幸だっただろうが、彼女にとっても恐らく不幸な出来事。 「素晴らしい切断面だね。これがスパスパの実の能力って奴かな 鈴子・ジェラードくん……面白いね、是非戦ってみたくなったよ」 少し遠くに切り飛ばされた少女の腕を持って、趙公明が近づいて来る。 「止めてよっそんな……鈴子ちゃんと戦うだなんて……」 森が趙公明をポカポカと叩く。 「ハハハ。やめたまえ、ガンスリンガーガールあいくん」 「変なあだ名で呼ぶなぁーーっ!」 「ではガンスリあいくん」 「略しすなーっ!」 趙公明の軽口に思わず激昂する森だったが、彼の持つ少女の腕を見て我に帰る。 「そうだ、キンブリーさんお願いっ! この子の腕を錬金術で治してあげて」 「……あいさん、私は優勝狙いなのですよ。確かに哀れではありますが、結局全員死んで頂かねばならないのですが……」 「だってっ! 私、まだその錬金術って奴見てないもんっ! 本当に生き返らせる事が出来るなら、腕くらい治せるでしょ!?」 ……生き返らせるにも、色々条件があると説明したのを忘れたのでしょうか。 まぁ、所持品どころか、身ぐるみすら剥がされた上に片腕の欠損した少女など、さすがに利用価値すらないと思っていたが 森あいがそれで完璧に私を盲信するようになるなら、それはそれで使い道が出来たと言えるでしょうか…… この切断面であれば、合成獣と少女を融合させた時の要領で、細胞同士を融合させればなんとかくっつけることは可能でしょうし。 動くかどうかまでは保障できませんがね。 「……いいでしょう、ではその腕を持ってきてください。」 キンブリーはゆのの身体と腕の接合面の下の大地に、小さく練成陣を描く。 迸る練成光。 「凄い……これが錬金術……」 血の気が引いた白皙の肌には、傷一つ残っていなかった。 森が初めて目にする錬金術の奇跡。 (おや、血がコートに……) 先ほどの練成の時にでも、袖口に付着させてしまったのか白いコートに赤い染みが付着していた。 キンブリーはそれがスーツにまでしみ込まないように素早く脱ぐと、ゆのの上に被せてやる。 見る見るうちに、血を吸って赤く染まっていくコート。 「……ありがとう、キンブリーさん。私のお願い聞いてくれて……」 「いいのですよ、錬金術師よ、大衆の為にあれ。 錬金術師としての常識です。 ……ですが、その娘をこれからも連れ歩く事は出来ませんよ。我々にはやらねばならない事があるのですから」 「……わかっています」 森の顔つきが変わる。 堕ちたな、とキンブリーは感じた。 その時である。 『Tough Boy! Tough Boy! Tough Boy! Tough Boy!』 彼らが後にしてきた南の地より、混乱と混沌を感じさせる風が吹く。 その風に乗り、彼らはどう動くのか。 一つだけ言えるのは、彼らがその風に乗った時、風は嵐となり、台風をも超える暴風がこの島に吹き荒れるかもしれない ということだけである。 【H-08/三叉路付近/1日目 午前】 【ゆの@ひだまりスケッチ】 [状態]:貧血、後頭部に小さなたんこぶ、洗剤塗れ、気絶 [服装]:キンブリーの白いコート [装備]: [道具]: [思考] 基本:??? 1:ひだまり荘に帰りたい。 2: [備考] ※首輪探知機を携帯電話だと思ってます。 ※PDAの機能、バッテリーの持ち時間などは後続の作者さんにお任せします。 ※二人の男(ゴルゴ13と安藤(兄))を殺したと思っています。 ※混元珠@封神演義、ゆののデイパックが付近の路地裏に放置されています。 ※切断された右腕は繋がりましたが動くかどうかは後続の作者さんにお任せします。 【趙公明@封神演技】 [状態]:健康 [装備]:オームの剣@ワンピース [道具]:支給品一式、ティーセット、盤古幡@封神演技 橘文の単行本 小説と漫画多数 [思考] 基本:闘いを楽しむ、ジョーカーとしての役割を果たす。 1:闘う相手を捜す。 2:太公望と闘いたい。 3:カノンと再戦する。 4:ヴァッシュに非常に強い興味。 5:特殊な力のない人間には宝貝を使わない。 6:宝貝持ちの仙人や、特殊な能力を持った存在には全力で相手をする。 7:自分の映像宝貝が欲しい。手に入れたらそれで人を集めて楽しく闘争する。 8:競技場を目指す(ルートはどうでもいい) 9:キンブリーが決闘を申し込んできたら、喜んで応じる。 [備考] ※今ロワにはジョーカーとして参戦しています。主催について口を開くつもりはしばらくはありません。 ※参加者などについてある程度の事前知識を持っているようです。 【ゾルフ・J・キンブリー@鋼の錬金術師】 [状態]:健康 [装備]:白いスーツ姿 [道具]:支給品一式*2、ヒロの首輪、不明支給品0~2 小説数冊、錬金術関連の本 学術書多数 悪魔の実百科、宝貝辞典、未来日記カタログ、職能力図鑑、その他辞典多数 [思考] 基本:優勝する。 1:趙公明に協力。 2:首輪を調べたい。 3:剛力番長を利用して参加者を減らす。 4:森あいを利用して他の参加者を欺く 5:参加者に「火種」を仕込みたい 6:入手した本から「知識」を仕入れる 7:ゆのの腕がちゃんと治ったかどうか森が知る前にこの場を離れる [備考] ※剛力番長に伝えた蘇生の情報はすべてデマカセです。 ※剛力番長に伝えた人がバケモノに変えられる情報もデマカセです。 ※制限により錬金術の性能が落ちています。 【森あい@うえきの法則】 [状態]:疲労(中) 精神的疲労(中) [装備]:眼鏡(頭に乗っています) キンブリーが練成した腕輪 [道具]:支給品一式、M16A2(30/30)、予備弾装×3 [思考・備考] 基本:「みんなの為に」キンブリーに協力 0:……植木……ごめんね…… 1:キンブリーを優勝させる。 2:鈴子ちゃん…… 3:能力を使わない(というより使えない)。 4:なんで戦い終わってるんだろ……? ※第15巻、バロウチームに勝利した直後からの参戦です。その為、他の植木チームのみんなも一緒に来ていると思っています。 ※この殺し合い=自分達の戦いと考えています。 ※デウス=自分達の世界にいた神様の名前と思っています。 ※植木から聞いた話を、事情はわかりませんが真実だと判断しました ※キンブリーの話をどこまで信じているかはわかりません 【M16A2(30/30)@ゴルゴ13】 アメリカ軍が現場の意見を採り入れ、旧型化したM16A1に近代化を施した傑作突撃銃。 ゴルゴ愛用の物かどうかはわからない。 × × × 罰が当たったんだ……人殺しの私に。 どうしよう……お母さん。 腕が、利き腕が、なくなっちゃったよぉ…… ささやかに夢見ていた私の未来。 今はまだ、何をしていいかもわからないけど、美大に入って……やりたい事を見つけて…… それでみんなともずっと一緒…… でも、ヒロさんが死んじゃって……私も腕がなくなっちゃって…… もう、無理なんだ。 私の夢は、形を持つことすら許されなかった…… 「無理じゃないよ……ゆのさんには出来る。信じて……」 えっ? 誰? 突然掛けられた声に、ゆのは振りむこうとするが身体が動かない。 背中に当たる、柔らかい感触。 風に揺れる、見覚えある髪の毛が先っぽだけ見える。 「え、ヒ……ロさん?」 ゆのの問いかけに、くしゃりと笑う声が応える。 そっか、夢の中まで会いに来てくれたんだ。 ありがとう、ヒロさん…… 明晰夢。 沙英さんあたりからかな、聞いた覚えがあるよ。 夢を夢と自覚する夢。自分の都合のいいようにコントロール出来る夢だって。 神様からの、最後の贈り物なのかな…… それとも、私ももう…… 私は力を抜いて、甘えるようにヒロさんにもたれかかる。 普段なら、さすがにこんな事は出来ないけど……えへへ、夢だしいいよね。 私が本当に寝ちゃうまで……死んじゃうまでずっと一緒に居て貰おう。 「ごめんね……それは出来ないの。私はもう行かなきゃいけないから…… それにゆのさんはまだ死なないわ」 私の手に、ヒロさんの手がそっと重なる。 あ、なくなったはずの腕がある……夢って凄い。 「きっと、大丈夫……だから、信じて。 絶対生きて帰れるって」 祈るように、信じるように、ヒロさんは囁く。 握られた手が暖かい。 そんな温かさに溶かされるように、私は心の中の重荷を口に出した。 「ヒロさん……でも、私は人殺しなんですっ! それが凄く苦しくて……辛くてっ! もうこんな嫌な思いしたくない。痛いのも、怖いのも、もう嫌なんです。 このままずっとヒロさんと一緒にいたい……」 「……それでもゆのさんには生きていて欲しいな……そして、沙英の事を助けてあげて」 「沙英さんを、私が? そんな、無理です。 それに私なんかが助けなくても、沙英さんならきっと……」 「ううん、あの子は強そうに見えるけど繊細な子だから……誰かが傍にいて上げなきゃなの。 こんなこと、もう……ゆのさんにしか頼めないから……」 ヒロさんの身体が離れていく。 振りむこうとしても、私の身体は動かない。 どうして!? 明晰夢なのに、思い通りになるはずの世界なのにっ! 「いかないでっ!! いっちゃやだぁ!!」 「ごめんね……私も、もっとみんなと一緒にいたかったな…… 一緒におしゃべりして、みんなに私の作ったご飯を食べて貰って……凄く幸せだったよ、ありがとう」 「ヒロさんっ! 待ってっ!」 動かない……身体が動かないよぉ。 もう会えないのに、お話出来ないのに、どうしてぇっ! 私はこれが夢だって事も忘れて、もがいて、もがいて……そして……何も聞こえなくなった。 時系列順で読む Back Eingeweide Schwert Gelegenheit (後編) Next 弦がとぶ―圧倒する力― 投下順で読む Back Eingeweide Schwert Gelegenheit (後編) Next 弦がとぶ―圧倒する力― 070 Men&Girl~ピカレスク~ 森あい 116 天国とは神のおわすことなり 070 Men&Girl~ピカレスク~ ゾルフ・J・キンブリー 116 天国とは神のおわすことなり 070 Men&Girl~ピカレスク~ 趙公明 116 天国とは神のおわすことなり 080 ×☆☆☆ ゆの 116 天国とは神のおわすことなり 082 信じたい人誰ですか? 鈴子・ジェラード 119 黄色い猿より鯨の方がかわいいよね!