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「久しぶりじゃな中将、儂が提供した管理魔術は役にたっとるかの?」 「ええ、問題無く機能しています。あのような技術の提供今でも感謝しております。 最高評議会顧問」 「なに、ロストロギア回収は儂にとっても得るものが大きい。 しっかり管理局が運営されるのに役立つならば儂にとっては 等価交換以上に価値があることよ。 そうそう、今回訪問したのは中将に面白いものをと思ってな。これじゃ」 「これは?淫蟲?のようですが?」 「おっと触れてはいかんぞ中将。以前提供したものとは段違いの 毒性をもった本来ものじゃからのぅ」 「本来?」 「血液、精液、骨髄を好むという本能があってな。 男にたかれば背骨を砕き、脳を吸って廃人にするからの。 しかし、女にたかれば神経のみを侵すように変態し、人体の隅々まで 触手を伸ばしてひたすらに精を貪り尽くす。 こやつは女の肌をその粘液で刺し、濡らし、肉ではなく精神、 快楽中枢を高揚、崩壊させて飢えを満たすのじゃ。 最近中将の悩みの種は女ばかりだとか。使ってみてはどうかな?」 「…確かに厄介な者はおりますがそれを仕込んでは その者がそれ以降使えぬ人間になるのでは?」 「ほぅ、壊す気はないと?中将は部下想いの良い上司じゃな。 さて…では…な、うむ、わかった。こうしよう、ミッドチルダの科学を少しばかり借りて 既に植え込んでいる淫蟲にデータベースから指令を与えてオンオフが出来るようにしようぞ」 「はぁ…わかりました」 「では儂は新たに回収されたロストロギアを見聞させてもらおうかの」 「あの方の考えていることはいまいちわからんが…」 某会議後 「八神はやてぇ!奴は気に食わん!今日の会議でも汚物を見るような目でみおって! …顧問が言っていたあれを試してみるか…いや、待て、 相当危険な単語の羅列だった気がするが…確か現状でも音は拾えたな。それで決めるか…」 『ああ~だるい会議やった。ほんま無駄な会議やし。 成果はだしとるんやから素直に評価してくれればええのに。 中将は頭固いんや。貴様のような小娘になるがわかるとか叫んどったけど そっちこそ現場指揮退いて何年になるのやら。ああはなりとうないなぁ』 「…」 ピポパ バージョンアップ完了 『えっ!?なんや…これ…レジアス中将のこと考えとっただけやのに… 体が…あ…あかん…おかしい…胸の動悸が…私…中将のこと… 嫌いやおもっ…とったの…まさか…私…自分でも知らんかったけど… ツンデレ?…いやいや…そんなわけないやろ! …ん、せやけど…これは気持ちが…ええ、よ…はぁ…んん…』 「これは…これは…たまらんぞ。クク、こんな盗聴魔のような姿、 人にはみせられんがな」 「中将…コホン…よろしいですか?」 「!?オ…オーリス!!」 終劇
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,. -―――- 、 ∧>-、 _____`ヽ /V⌒ヾ、| l7フ7///| /V `´ ̄ ̄ ̄Vミ| ハ|/ |ミ| { f/ -、 {ミ| ヘ| ゞ・>ソ {xニニ. | ;ハ ∧  ̄ } ゞ゚ー' |{ }| //} / r / |,r' ./////X777Xァァイvx / /-―-、_.. ‐ ニニ/ ∨//\ ー-__ ,,`ヾハT ⌒ヽ \_「「「「「「「「| |\/// 、/7ハ..x<7{ ̄´ ヽ「「Tゞ、| l l l l l l | | l. \//// | | | | { ̄ \ \ ∨///ク|」」」」」」|/ |、〈ヽ `フー‐r―‐ゞヘ ヽ ∨/ / |∧ ヘ〉∧ ∧ にシ‐\ ノ| 、 | | ∨ / / ̄|ヘ__/ / >r― / ' \ | | ヽ∨ | | / ∟ -' / | | | | / / \_/ ノ 名前:レジアス・ゲイズ 性別:男 原作:魔法少女リリカルなのは 一人称:私/わし/俺 二人称:お前 口調:男性口調 AA:魔法少女リリカルなのは/その他時空管理局員.mlt 時空管理局・ミッドチルダ地上本部の防衛長官であり、階級は中将。 スカリエッティと手を組んでいる。 実は彼自身、魔力のない無能力者。 ただ政治的な手腕は高く、彼自身決して無能ではない。 スカリエッティと手を組んでいるのも様々な要因があったと推測(*1)され、彼については一部のファンにも評価され、賛否両論になっているキャラである。 やる夫スレでは有能な軍人尚且つ苦労人として描写されることがよくあるキャラ。 また普通のおっさんだったりする。 キャラ紹介 やる夫Wiki Wikipedia アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 老け顔のブラッドレイ(15歳)が自由惑星同盟軍に入隊するようです 銀河英雄伝説 ブラッドレイとトリューニヒトの義兄弟。自由惑星同盟の官界からの改革を目指す 常 まとめ あんこ 完結 小悪魔は聖杯大戦を開催するようです Fate 聖杯大戦のマスターの1人 準 まとめ 予備wiki あんこ 完結 ジーク君は半妖の少年のようです 犬夜叉 妖怪退治屋の長 準 まとめ R-18G 完結 やる夫達は王道を突き進むようです オリジナル 連邦軍中将 準 まとめ 予備やる夫Wiki 第一部完 悪役令嬢と石田三成 オリジナル クラウスの側近 脇 まとめ rss あんこ 完結 ジャギ戦記 オリジナル ロムルス共和国地上軍所属の中将 脇 まとめ rss あんこ 完結 成り上がり貴族の二代目は大変です (σ゜∀゜)σエークセレント!! 「侯爵嫡男好色物語」二次創作 大公でヴィヴィオの叔父 脇 まとめ R-18 あんこ もこっちは無意識に原作をブレイクするようです 魔法少女リリカルなのは 本人役 脇 まとめ rss 完結 やる夫は極光を導くようです 白夜極光 白夜城元老院代表 脇 まとめ R-18 安価あんこ 完結 やる夫とツノの槍 オリジナル アメリカ軍第七艦隊総司令 脇 まとめ 完結 やる夫は事業に失敗したいようです オリジナル 空自の人 脇 まとめ 予備 R-18 やる夫はへいわなせかいを征くようです オリジナル 火星の政治家 脇 まとめ 予備 あんこ 完結 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考 やる夫の家族はいろいろとおかしいようです オリジナル やる夫のクラスメートで15歳 まとめ 短編 酔ったレジアスさん オリジナル タイトル通り酔っている まとめ 短編 レジアスくん と ゼストくん オリジナル ゼストの友人 まとめ 短編 レジアスと俺物語 オリジナル やらない夫の話し相手 まとめ 短編
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登録日:2014/10/23 (木) 18 03 06 更新日:2024/02/21 Wed 23 39 16NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 StrikerS △道を誤らざるを得なかった ○選択肢がなかった お役所体質 タカ派 レジアス・ゲイズ 不幸過ぎる人 中将 割と正論 地上の守護者 実は苦労人 小物 強面 故人 既婚者 時代の敗北者 根はいい奴 無能 矛盾 石原凡 結構暗い過去持ち 護国 賛否両論 闇堕ち 魔法少女リリカルなのは 魔法と技術の進歩と進化……素晴らしいものではあるがしかし! それが故に我々を襲う危機や災害も10年前とは比べ物にならないほどに危険度を増している! 兵器運用の強化は、進化する世界を守るためのものである! 『魔法少女リリカルなのはStrikerS』の登場人物。 CV 石原凡 名前の由来はトヨタのミニバン「レジアス」 【概要】 管理局地上本部の実質的なトップを務めている入局40年のベテラン局員で、階級は中将。 年齢は54歳(つまり入局は14歳になる)で、オーリスという名の一人娘がおり、彼女も管理局員でレジアスの秘書のような立場にある。 立派な口髭と顎鬚を蓄えた四角形フェイスの強面で、体格も大柄な恰幅である。 かつて管理局地上本部に所属していたゼスト・グランガイツとは、同じ志を共にしていた無二の親友で、 リンカーコアを持つ彼が魔導師として「戦闘面」で活躍しつつ後任の育成を行っていたのに対し、リンカーコアを持たない自身は「政治面」で活躍。 ゼストや彼の部下であるクイント・ナカジマ(ナカジマ姉妹の母親)、メガーヌ・アルピーノ(ルーテシア・アルピーノの母親)が前線で活躍出来るようサポートに尽力していた。 しかしゼスト達の死の前後あたりから、組織運営に関してワンマンな傾向が目立つ様になり、演説などにおける言動も過激になっていく。 ただし、魔力を扱う魔導師ばかりを重視する組織のやり方に異を唱える演説の内容から誤解されがちであるが、 魔導師であったゼスト達と友人関係にあった事実からも分かる通り、魔法やそれを扱う魔導師に対する差別意識などは全く無く、 あくまでも「魔法や魔導師の力ばかりを重視した治安維持活動」のやり方に否定的なだけである。 レジアスを理解するための説明をする前に今の銀河の状況を理解する必要がある。少し長くなるぞ前提として、 リリなの世界観は古代戦争の影響で様々な次元に危険な遺物、 物によっては一つの次元を滅ぼしかねないシロモノが散逸している隠れ世紀末である。 現実に例えるなら 「どこかに地球を滅ぼすほど強力な核爆弾が不発状態で埋まっていて、いつ爆発するかわからない」 「どこに埋まってるか、そもそも実在する確証すらないが、それでももし爆発したら自分の街が滅ぶ」 「捜索するのは日本だけだが、捜索範囲は月の裏側まである。敵国の領土にも可能性がある」 という塩梅で、結果として管理局は現実に理想が追いつかず、治安悪化や組織の腐敗を招いていると言う状況がある。 話を戻すと、 そんな状況のため管理局で最も深刻なのは人材不足、 特に魔導師は慢性的に不足していると言っても良い状態にある。 しかし本局側や次元航行部隊は「環境破壊に繋がる」等を建前にあくまでも「質量兵器を認めず魔法を扱える魔術師を重視した少数精鋭による治安維持活動」を貫こうとしており、 「理想」ばかりに拘った旧態依然の「弊害」に悩まされ続けた結果、レジアスは現在のやり方に至ってしまう事になったと言える。 【作中人物からの評価】 次元航行部隊のクロノ・ハラオウンからは「黒い噂も絶えないが、優秀なのも間違いは無く、武力強化によって地上の犯罪発生率を抑え込んでいる」と評され、 魔力的資質を持たない身(現実社会の警察等で例えるならノンキャリア)でありながら着々と成果を出しつつ中将にまで出世し、あらゆる政策を実現させていった実績から、 地上局員の中では彼の事を評価・英雄視している者も多く、娘のオーリスも彼の言動等に思う所はありながらも最後まで父を信じようとした。 また管理局最高評議会を始めとするバックホーンの層も厚く、一筋縄ではいかない大物である。 だが、魔法を扱って戦う魔導師である事に強い誇りを持っている局員…特に次元航行部隊側の大半には、リンカーコアを持たず魔導師になれない人間である事もあってか、 彼の言動を「魔導師である自分達に対する侮辱や差別」と認識されていた様で、 「魔法そのものを否定する魔法差別主義者」や「時代錯誤な思考に捉われた危険思想のタカ派軍人」であるかの様に見なされる事が多い。 主人公達の所属する機動六課の場合も同様で、『StrikerS』の第10話における演説を見ていた際は、仮にも同じ管理局員側の人間の主張であるにも拘らず、 殆ど無関心な態度や白眼視されてしまう状態で、この点からも次元航行部隊側からは相当嫌われている人物である事がうかがえる。 お役所体質でお堅い地上の在り方を体現するかのような発言も多く、後ろ暗い経歴や確証の無い者、不確定性の多過ぎる特別な力=レアスキル等を嫌う傾向があり、 特に八神はやてのことは「中規模次元震を起こしかけた元犯罪者の小娘」呼ばわりしている程である。 尤も社会の秩序と平和を守る側として自分の組織が前科のある人間まで、管理局員として取り込んでいれば反感を持つのは当然の事で、 ファンからは半ば忘れられているが、理由や事情があったとはいえ、はやてやフェイト等が入局以前に犯した前科は、決して「軽い」で済まされる物では無く、 未遂とは言え大規模な被害や犠牲を出し兼ねない「重罪」であったのは間違いないと言える。 『StrikerS』の中盤では、最新の地上防衛兵器「アインへリアル」の建造等も進めていたが、 その裏では最高評議会の命令を受けてジェイル・スカリエッティと結託し、違法研究である人造魔導師や戦闘機人の研究等も進めていた。 ただし、最高評議会の思惑のままに動くつもりは無く、適当なタイミングでそれらの研究成果を摘発・接収し、 ゆくゆくは「試験運用」という形で実用性を証明しながらいずれは地上部隊の戦力とする計画だったらしいが、 最高評議会側やスカリエッティ陣営の方が一枚上手で、利用されるだけ利用されて反逆を起こされてしまう事態になっただけでなく、 スカリエッティ陣営の中に死んだゼストの姿を目の当たりにした結果、机に突っ伏して吐き気を催すほどに衝撃を受ける事になった。 【苦悩の過去】 ゼスト達が生きて地上部隊=陸の管理局員として活動していた時代。 レジアスは彼と共に、管理局に属する各管理世界の治安維持を向上させていこうと真摯な想いで奔走する日々を送っており、 この時の彼は、強面ながらも表情はどこか穏やかさの残った物であった。 ゼストは優秀な局員として、力を持たない自分は権力で地上の平和に貢献すると誓い合っていたのだが、 それだけの高潔な志を持っていながらも、「時空管理局という組織の在り方」という内側の「問題」に悩まされていた。 「管理局に属するそれぞれの管理世界の治安」よりも「次元世界全体の平和」を優先しようとする本局やその直下にある次元航行部隊=海は、 ゼスト達が「地上の平和」の為に必死に時間を掛けて育てた優秀な人材を「引き抜き」という形で次から次へと本局側や海側へ転属させていき、 これが原因で地上局本部側は常に慢性的な人員・戦力不足に悩まされ、第一管理世界である「ミッドチルダ」でさえもスラム化の進行も食い止められず、 未然に防げるはずであった被害でさえまともに防ぐ事も出来ないという、どうにもならない状況に陥ってしまっていた。 そればかりか、海側の失態が原因で逃走を許してしまった魔導犯罪者によるテロがミッドチルダの区画で発生した際は、 その責任全てを本局側や海側から擦り付けられてしまう等、対等であるはずの陸と海の間に、いつの間にか「暗黙の上下関係」が生じていたも同然となり、 治安維持どころか組織の存在意義自体が問われかねない程、陸は絶望的な状況へと追い込まれていってしまう。 この時のレジアスの苦悩は計り知れない物となっており、同じ管理局の仲間として海側を擁護しようとするゼストの「向こうは事件の規模が違う」という発言に対し、 「だから…小さな世界の小さな区画が滅ぶ程度は、無視しても良いというのか!?」と思わず反論した事からも、その沈痛な想いがうかがわれる。 何としてでも陸の状況を改善しなければならないと考えたレジアスは、治安の向上を実現させる為にも政治に没頭し続け、統制システムの機能向上等を実現させるが、 相変わらず本局側や海側は「事件の規模が小さい」等を理由に無理解な姿勢を見せるばかりか、逆に自分達が散々嫌がらせの様な政策を行ったのを棚に上げる形で、 自分達の意見に耳を貸さなくなったレジアスを「過激思想に取り憑かれた危険人物」として偏見を向ける事になる。 更に本局側や海側は、最高評議会だけでなく聖王教会のバックボーンによって陸以上の強大な権限があるのを良い事に、陸側への更なる締め付け政策まで実行。 局員達の引き抜きだけでなく、何かと理由を付けて予算を削り、それら全てを海側が独占する事態になった結果、陸側はますます骨抜き状態にされ、 人材も設備も予算すらもままならなくなり、同時に彼等の管轄となる各管理世界の治安の更なる悪化へと発展してしまった。 陸の治安維持能力の低さが最も顕著となって現れてしまったのは、皮肉にもなんと『StrikerS』の第1話であった。 当時、まだ管理局員ではなかったスバルとギンガのナカジマ姉妹が巻き込まれた首都近郊の空港で起きた大火災事件にて、 まともな設備や機能を持つ事を許されなかった地上本部は、救助活動はおろか火災を止める事さえも満足に出来ず、 結局は偶然居合わせた次元航行隊のメンバーであるなのは、フェイト、はやての3人による劇的な活躍によって、死者を一人も出さずに事件解決されてしまったという 結末で終わる事になった。 無論、なのは達3人の行動自体に問題は一切なかったのだが、この事件は海側の優秀さを世論に大きくアピールするのと同時に、 陸側が地上の平和に全く貢献出来ていないという不甲斐無さを証明してしまう格好の材料となってしまう事になった。 【悪魔の囁き】 もはやどうあがいても覆す事の出来なくなった海と陸の関係の中、完全に追い詰められていたレジアスは、最高評議会からの呼び出しを受ける。 「お前の働きは実に素晴らしい…。その揺ぎ無い正義を見込んで、お前に頼みたい事がある…」 最高評議会からの勅命を受け、状況的に断る選択肢を選びようが無かったレジアスはそれに乗る決意をするが、同時にその勅命は、まさに「悪魔の囁き」であった。 最高評議会からもたらされた勅命…それは犯罪者であるスカリエッティに協力して違法研究に手を染める事であり、 この頃より悪評を流される様になったレジアスに、不安を感じていたゼストも問い質そうとするも、自分の行いについてとても明かせなかったレジアスは、 同じく不安を感じていた娘のオーリスや、ゼストの部下であるクイント、メガーヌの二人が見守る中、 「俺は何も変わらん」と、良心や感情そのものを押し殺す様に素っ気ない言葉で返すしかなかった。 だが、遂に悲劇は起きてしまう…。 情報伝達のすれ違いが原因で、戦闘機人事件を追っていたはずのゼスト、クイント、メガーヌの三人を中心とした部隊は、 スカリエッティの秘密研究所を発見してしまい、迎撃に出たナンバーズとの交戦の末に全滅。 ゼスト、クイントの両名は死亡し、辛うじて生きていたメガーヌは、スカリエッティに献体として回収されてしまう事になる。 ※正確に言うと、レジアスの不穏な動きに気付いていたゼスト達が、勇み足で彼の知らぬ間にスカリエッティのアジトへと乗り込んだ結果、 返り討ちに遭う形で全滅し、レジアスは事後報告的にスカリエッティからそれを知らされたのが真相。 実質的に、最も心許せる親友であったゼストや彼の部下達を死に追いやってしまったと痛感したレジアスは、 もはや引き返す事など出来るはずも無く、最高評議会やスカリエッティ陣営によって翻弄されるまま、迷走の一途を辿る事になる。 【来歴】 初登場は10話。冒頭の様に魔法に頼るばかりではなく、それ以外の武力強化も重要であるという旨の演説を行っていた。 実際、時空管理局…特に本局側や海側である次元航行部隊は、「魔法至上主義」とも呼べる程まで魔法の力に依存しきっている反面、 次元航行部隊や地上部隊を問わず慢性的に人員や戦力が不足している状態となっており、レジアスの主張はむしろ正論であったとさえ言えるのだが、 それに対する機動六課局員の反応は実に冷淡で、ヴィータは「このおっさんはまだこんな事言ってんのな」等と半ば馬鹿にしている様子を見せ、 この時点で「『魔法』という力を持つ者」と「『魔法』という力を持てない者」の価値観の大きな違いを見せているとも言える。 続く12話ではヴィヴィオを巡る騒動にてオーリスと共に顔見せ。 闇の書の元主であるはやてが運営する機動六課のことを知って実に不満気なリアクションを見せており、 AMF対策を一向にしない点をオーリスに突っ込まれても馬耳東風でしのぎ、近く査察に入るように彼女に指示を飛ばしていた。 過去の経緯を考えれば、自分が苦心して考案した政策に散々横槍やら妨害をしてきた本局や次元航行部隊、聖王協会の後ろ盾を得て結成された部隊に、 一大事件の実質的な主犯であったはやてが司令官に据えられ、更に地上部隊の管轄であるミッドチルダに本部まで置かれてしまったのだから、 不満や苛立ちを抑えられないのも仕方が無いとも言える。 話数はしばらく飛んで地上本部の公開陳述会が行われることになったのだが、 その段階になって裏で結託していたスカリエッティの裏切りが発生。地上本部は壊滅的被害を受けてしまう。 あまりの異常事態にブチギレていたが、上述したように人造魔導師として蘇っていたゼストの姿を見た途端に騒然となっていた。 それからすぐにスカリエッティがゆりかごを起動、ナンバーズと多数のガジェットドローンと共に地上へ侵攻。 そんな中でオーリスを含めた数人の局員と共に、自分はゼストを待ち続けるかの様に地上本部に残る。 そんな中、地上本部にまでやってきたゼストと対面。 自分の部隊を全滅させたのはお前の指示なのか?共に地上の平和を守ろうと誓い合った筈なのにどうしてこんなことになってしまったのか? そう問いただすゼストに向かい、答えを返そうとしたその瞬間、 秘書の一人に化けて潜入していたナンバーズのドゥーエによって胸を貫かれ致命傷を負わされてしまう。 そして最後の想いで「ゼスト……俺は……俺は……」と、何かを訴えたがるように呻きながら、その生涯を終えた。 その最期を目の当たりにしたゼストは、ドゥーエを殺害してレジアスの仇を取った後、駆け付けたシグナムの前で、 彼の抱えていた苦しみに気付けなかった事を呟き、その後を追う様に二度目の死を選ぶ形でシグナムと決闘し、戦死。 生き残ったシグナムは、仲間であるはずの管理局の悪意に翻弄され続けて落命してしまった、理想を目指していた二人の男達の冥福を祈るのだった…。 【視聴者からの評価】 ぶっちゃけて言ってしまえばリアルでの彼に対する評価は非常に分かれやすい。 動機自体は真っ当であっても、スカリエッティの様な紛れもない犯罪者と手を組んでいたのも、違法研究を進めていたのも事実であり、 平和を目指していながら結局その過激さと視野の狭さ、自分のことを平気で棚に上げる身勝手さが仇となって守るべき地上に災厄を振りまいてしまった末に、 友に弁解も謝罪も出来ぬまま逝ってしまう結末を迎えた。 それ以前に、お役所体質の悪い面が凝縮したような姿勢や12話でのはやてを犯罪者扱いするような発言から早い段階で快く思わなくなった者もいる。 権力で暴走した俗人、目的と手段が入れ替わっている小物、ダブルスタンダード、自業自得といった辛口な評価も少なくない。 しかし、私利私欲に溺れるような行動を見せたり、平和の為に地上の一般市民に犠牲を強いる、みたいな描写は特に無く、 過去の経緯から見ても、曲がりなりにも悩みながら地上の平和を真剣に考えていたのは確かである。 そもそも犯罪者であるスカリエッティと手を組んでいたのは、あくまでも次元世界を自分達で支配する事を望んでいた管理局最高評議会からの命令による物で、 地上部隊に治安維持の為の新たなる力が必要という想いがあったのも確かだが、最高権力者である彼等の命令を下手に拒否する選択を取ってしまう事は、 地上部隊への更なる締め付け政策や、適当な理由を付けて自身が失脚に追い込まれる可能性、地上部隊その物を解体されてしまう可能性、 そして最悪の場合は、口封じに自身が消されたり、ゼスト達や娘のオーリスの身にまでも危険が迫る可能性もある等、リスクの方が圧倒的に高いと言わざるを得ない。 評議会からしてみれば、レジアスや彼の関係者を潰し、別の都合の良い人間を地上トップに挿げ替えて操れば良かっただけであったと言っても良い。 つまりは、絶対権力者の最高評議会に目を付けられた時点で、レジアスの信じていた理想はおろか、人生そのものが袋小路に陥ったと言っても過言では無いのである。 また、A's終盤辺りから管理局という組織そのものが色々ときな臭いという見方がされ始め、何よりStS自体での描写に色々と粗があるということも相俟って より大きな権力である本局や海側の都合で振り回されながら必死に足掻いていた苦労人と見る者もいたりする。 それもあってか同情的な意見や、彼を擁護する声も多く、 作中後のストーリーでも彼を英雄視する管理局員は未だにいる。 更に本局側や海側が、彼の地上の平和を保つ為に戦力増強を願う気持ちや主張を「ただの危険思想」と一方的に決め付けていた傾向や、 ミッド地上よりも次元世界全体の安定ばかりを重視して地上本部側を代表するレジアスの主張や要請も全く耳を貸そうともしなかった事、 最高評議会に至っては、スカリエッティの件に関する責任の全てを、最初からレジアスや地上本部に押し付けて意図的に潰そうとしていた可能性だけでなく、 時空管理局の実働部隊を次元航行部隊の一本化にしようとしていた可能性や不祥事を建前に地上部隊その物を次元航行部隊の傘下に置く法案を決議させようとした可能性もある為、「主人公側の方がよっぽとえげつない」という意見もある。 とはいえ、あくまでも主人公たちも役職や立場こそ違えど時空管理局に所属する職員の一人でしかなく、 誤解とすれ違いがあったとはいえ、友人を悪く言うおっさんに良い印象を持てないのもまた残念ながら当然。 そもそも劇中では全ての黒幕である最高評議会がドゥーエに暗殺されて人知れず退場してしまったために、 機動六課側の視点ではスカリエッティがレジアスを唆してやらかしたようにしか見えない。 ようするに、何が一番悪いかと話の結論としては、そもそも自国の治安を後回しにせねばならない程に 次元規模の戦争をやらかして旧ベルカを滅ぼしつつ、火種をばら撒いて滅んだ御先祖様たちである。 海と陸の関係は、宇宙世紀のガンダムシリーズで例えるなら、地球連邦軍とティターンズの関係に近い物であるのだが、 最終的に主人公側であるはずの海の方がティターンズ、陸の方がエゥーゴのポジションになってしまっている上に 地球連邦軍のトップがアナハイムもかくやの死の商人ムーブという何とも皮肉な関係図であったとも言える。 なお、レジアスが無念の死を迎え、地上のスラム問題が露呈してから数年。 4年後のVivid、そして6年後のForceに至っても未だ問題は解決の兆しを見せていないのが現状である。 というかレジアス不在の影響は大きく、予算は増額され質量兵器も導入したが、 レジアスに代わってそれらを活用し、地上本部を取りまとめられる後任はいなかったため、治安はむしろ以前より悪化した。 Force時代にはとうとう「魔力に依存しない動力源を用いた汎用端末」、ようするに充電式の人型ロボット兵士の導入まで検討される事態となっており、 皮肉にも事ここに至ってようやくレジアスの訴えが一部とはいえ受け入れられ始めた形となっている。 …いつか地上から犯罪と暴力が払拭され、力無き市民が安心して通りを歩けるようになれば、彼の魂もきっと安らかに眠れるのだろう。 追記・修正は現実に打ちのめされながらも頑張る大人にお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ジャキー!! -- 名無しさん (2014-10-23 18 09 27) 少ない精鋭と多数のモブで治安守り続けたおっさん。即戦力すべて持っていく脳味噌に比べれば… -- 名無しさん (2014-10-23 18 29 36) Fの辞書によるとこの人亡き後治安が悪化してこの人の事が再認識されてます -- 名無しさん (2014-10-23 18 36 55) 持って行ってるのは本局の連中。脳味噌は自分の生命維持に関わる事しかやってない -- 名無しさん (2014-10-23 18 40 53) 有能には違いないけど思考が単純 感情優先で動き過ぎてる人って印象。本局側が自分の都合でホイホイ引き抜く(しかも自覚無く)のは確かに問題だけど、だからと言って露骨に協力を拒んだりすれば軋轢が生まれて余計状況が悪くなると言うのに…… -- 名無しさん (2014-10-23 18 47 48) つーか管理局のシステムやあの世界の法律だか行政だか自体がなんかうまく働いて無い感じがするし本当にクーデターレベルのことを考えてもまあおかしくは無いよな -- 名無しさん (2014-10-23 20 03 37) そもそもあの世界の技術が進歩しすぎてだな。大規模なテロ頻発するわ、そのせいで一般市民を襲う犯罪に手が回らないわで本局も偉そうな事言えないもんな -- 名無しさん (2014-10-23 20 20 35) 三国志Ⅶを太守でプレイするとレジアスの気分が良く分かる 優秀なの引っ張ってきてもそのターンの内に取り上げられて最前線なのに自分一人(しかも他の戦線が人材不足なわけじゃない)とかザラだし -- 名無しさん (2014-10-23 20 29 48) 正道で出来る事が全部潰されてるんだから外道に落ちる以外の道ないじゃんってお話よ -- 名無しさん (2014-10-23 22 21 34) 禁止されてる人造魔導師や戦闘機人の研究に裏で協力していたら、本局側は両方とももっと早くに運用してデータを持っていたでござる。 -- 名無しさん (2014-10-23 22 39 52) 肯定はしきれないキャラだが、必要以上に悪く描かれ過ぎな気が……、その対比で機動六課を綺麗な部隊として描きたいって意図もあるんだろうけど。 -- 名無しさん (2014-10-24 09 18 35) やたらとネットレジアスを擁護するスレが多かったな、そこそこ人気あるんだな -- 名無しさん (2014-10-24 10 39 40) まぁ本来は主人公達の為の土台っつうか、生贄みたいな役割だかんなぁこのおっさんは -- 名無しさん (2014-10-26 00 39 30) 明らかなアンチ書き込みとそれに関連するものを削除しました -- 名無しさん (2014-10-26 00 51 17) ↑2それならそれでガチ外道や無能に描けば良かったんだが、なまじ有能でまともって描写入れた上に主人公ズが後釜にすら慣れてないという有り様だから… -- 名無しさん (2014-10-26 00 57 52) ↑或いはウルトラマンダイナのゴンドウ参謀みたいに最期は主人公達を認めて自分の過ちにけじめをつける形で犠牲になる辺りが妥当な落としどころだったんだが、認める以前にマトモに絡む事も無く主人公達と無関係なところで無残な最期を遂げてるからなあ -- 名無しさん (2014-10-26 01 50 34) 海が戦力持っていくとか言ってるけど、基本的に移動するかどうかは本人の自由だぞ。さらに言えば時空管理局は管理世界の共同運営だから文句言うなら管理世界に言えよって話になるが -- 名無しさん (2014-10-29 13 47 10) ↑だからそういう重要な部分を描写で見せないで設定だけの説明で済ませてるから問題になってるんだろうが。只でさえパパンの設定なんてその日の気分でコロコロ変わるほど信用出来ないものなのに -- 名無しさん (2014-10-29 14 06 49) ↑2 人材や予算の分配がミスってるって管理局の上層部全員の失態でしょ。なのにその負債をレジアス(地上本部)が一方的に背負って主人公陣営(本局側)が一切知らないっていう状況が問題なんだよ。 -- 名無しさん (2014-10-29 16 29 10) ↑そもそも分配をミスっているんでしょうか?陸ばっかり言われますが、海も人材不足ですよ -- 名無しさん (2014-10-29 17 32 54) ↑ようは実力のある人間が海の方にばかり言ってるって事でしょ。それがその人の意思なのかどうかは知らないけど例え意思だとしても均等に配分して欲しいってのがレジアスの言いたい事だったんだろ。 -- 名無しさん (2014-10-29 17 41 28) ↑2 人材の引き抜きを行った結果として陸の事件処理能力が落ちたのに、本局側がそれを認識(理解)してないことが問題なんだけど。 -- 名無しさん (2014-10-29 19 01 54) ↑wikiに書いてあるけどレジアスが敵視しているのは次元。本局には次元の本部が置かれているだけで次元≠本局。他にも法務部や空とかもおいてあるし -- 名無しさん (2014-10-29 19 14 56) 向こうさんは世界滅亡レベルの案件とかを取り扱うこともあるんだから戦力バランスの傾きはある程度しゃあないとも思う。とはいえ、陸のトップが頭を抱えるレベルなのに肝心の海側も万年人手不足じゃ何かもう色々ダメな気もするが。「そんだけ引き抜いてるのにまだ足りないとか贅沢だコラ」ってのが案外本音だったりするのかもね。 -- 名無しさん (2014-10-29 19 21 33) ↑たしか新しい世界が数年単位で発見されていて、ただでさえ探査区域広がるのにそれぞれの管理世界の軍事バランスが絶妙な均衡の中でやばいクラスのロストロギアを求める奴らが後をたたないという情勢だからね。あと質量兵器の密輸もよくあり、人造魔導師ための製造や拉致がすぐに思い浮かぶとかやばすぎ。 -- 名無しさん (2014-11-20 19 46 52) ↑16ギンガたちは陸士だろ。しかも保護したのは手前の親友の部下。危ない橋渡ったのがアホみたいな話だな。 -- 名無しさん (2014-12-14 22 40 51) ↑なおメンテナンスは本局が行い、地上には戦闘機人であるという報告すらなかった模様。 -- 名無しさん (2014-12-15 07 40 02) 何が恐ろしいってこんな悪いことしてるのにあっちの方がもっと悪いっていうね、どうしようもないな。 -- 名無しさん (2014-12-15 08 50 51) ロストロギアで世界が吹き飛ぶか、それとも陸の治安が悪くなるか。 -- 名無しさん (2014-12-21 03 20 06) ぶっちゃけ管理世界の範囲広げすぎだよなあ、管理局。自分たちの手が届く範囲を超えてやってりゃそりゃそうなるわな。 -- 名無しさん (2014-12-21 13 01 24) 広げ過ぎなのは確かに問題ななんだけどロストロギアの性質上、1個暴走したら周りの次元世界も巻き込まれかねないっていうのがあるからなぁ・・・地球見たく1次元世界にすら60億の人間がいて、その次元世界がいくつもロストロギアの暴走で滅びかねないって考えると・・・本局は未発見世界のロストロギアの暴走を防ぐために管理世界を広げざるを得ないという・・・ -- 名無しさん (2014-12-21 13 24 10) ↑おまけに過去の戦争で質量兵器を忌避して制限しちゃってるから更に戦力がたりないという詰みっぷり。まあ、高ランクの魔導師相手には並みの火器持ち出したって意味ないけどさ。 -- 名無しさん (2014-12-21 13 53 52) その為の第五世代デバイスですよ。誰にでも強力な魔法を放つ事が出来る。けど、これが認められるならなぜアインヘルヤルは危険視されのだろうというジレンマ。 -- 名無しさん (2014-12-21 13 56 27) ただ、サンステXだと拳銃単位は申請すればデバイス扱いになるって話なんだよね ヴァイスも拳銃を見たときは珍しいなっとしか言っていなかったあたり、少なからず実弾武器を使った局員はいたみたいだよ? 認識としては日本の銃刀法みたいな感じじゃないかな? あとは実弾武器じゃあそれに頼り切った体制だとロストロギアに対抗できないって側面もあるから管理局は質量兵器の導入をためらってるんじゃないかな? -- 名無しさん (2014-12-21 20 28 16) ↑×2 第五世代デバイスは別に誰でも強力な魔法を打てるって代物じゃないような・・・ あれってAMFみたいな魔法を無効にするものに対抗するためのものじゃなかったっけ? -- 名無しさん (2014-12-21 20 29 42) そもそもレジアスは優秀だとか言われているけど、指揮官として優秀なのか、それとも政治に関して優秀なのかどっちなんだ? -- 名無しさん (2015-01-25 16 18 14) 多分、政治家? この人、指揮官としての権限ははやてと同じぐらいのしか持ってないし。 -- 名無しさん (2015-01-25 16 20 13) 治安維持組織で検挙率が高いとなると組織運営が上手いって事で良いんだろうか。だとすると役人だよな -- 名無しさん (2015-01-25 16 23 26) 政治で上手く言っているのは確かだと思う 局員の武装を強化に成功しているのは、レジアスの政治の手腕によるものだろうし 指揮官としての実力はお察し下さいですけど、そもそも人間には得意不得意があるわけだし、レジアスの指揮官の力量が低いのは仕方ない ジェイル側が一枚上手だったって事で良いんじゃないかな? -- 名無しさん (2015-01-25 18 12 59) ↑そもそも指揮官として優秀なキャラって作中に居なかった気がするんですが。 -- 名無しさん (2015-01-26 02 14 35) ↑ダ・レカさん -- 名無しさん (2015-01-26 02 33 40) ↑3普通、中将になると指揮官とかやらないらしいんですけどね……何でレジアスさん指揮官やっちゃったんだろ 組織の運営が仕事なのに -- 名無しさん (2015-01-26 12 01 08) ↑2そもそも異世界何だから、ルールとか規則、風習や文化が違うのは当然だろうに 一般人が銃とか所持することも許される国もあるんだから、本来指揮するべきでないレジアスが指揮するのも不思議ではない 日本だけの常識で判断したら視野が狭くなるぞ -- 名無しさん (2015-01-26 13 00 04) ↑正論だわな 実際キャロを村から追い出すことも合法扱いされている場面もあったしな あの場面は日本の価値観で判断したら、違法だけどあの世界では其が普通みたいだしな あの世界で日本人が『キャロを追い出すなんて違法だ!』とかのたまっていても、あの世界の人達から見たら『何言ってんだお前?』しかならないよな -- 名無しさん (2015-01-26 13 10 20) それにしたってはやてさんの「誰か指揮替わって!!」はないと思うわ。 -- 名無しさん (2015-02-03 12 21 39) ↑指揮官志望だろうお前って言いたくなる台詞だよな。大方キャパシティを超えて対処し切れなくなって、つい口をついて出たんだろうが -- 名無しさん (2015-02-03 13 07 16) ↑指揮権を譲渡することは現実でも可能だけどな。 -- 名無しさん (2015-02-03 23 40 56) 正直殆ど質量兵器と差がない古代ベルカの質量攻撃メインのヴォルケンズが冷ややかな反応してるのはおまえは何を言っているんだって感じだったわ。ヴィータさん自分の最大火力攻撃ちょっと見なおしてみようか -- 名無しさん (2015-02-03 23 53 40) あれは魔力あっての攻撃手段だし。まぁ、魔力で動けばアルカンシェルみたいな兵器も扱う辺り、やっぱり疑問符を付けざるを得ないけど。 -- 名無しさん (2015-02-03 23 56 06) レジアスは計画性のない部分が結構あるよな。 ジェイルが裏切った時の保険をかけたりとか、自分の罪が表に出たときの地上に及ぼすダメージとか何で考えなかったんだろうか。 そのせいで、他の関係のない地上管理局員達が尻拭いするはめになるしな。 とりあえず、レジアスはゼストに会う前に謝罪会見をするべきだったと思う。 他の局員に謝罪会見を任せるのはないよな。 鎧武の湊耀子に後始末を全部押し付けて、ロケットで逃げていく戦極凌馬じゃないんだから。 -- 名無しさん (2015-02-04 00 07 53) ↑レジアス「ミッドの地上諸君私はゼストと合うから、私の尻拭いはまぁ、任せるよ」(ロケットで逃げていく) -- 名無しさん (2015-02-03 23 11 09) ↑ワロタwwwwwww -- 名無しさん (2015-02-03 23 14 38) ↑2バカヤロウ!吹いたじゃねーかwww -- 名無しさん (2015-02-04 10 55 37) ↑3 おい馬鹿w ヤメロヨwwwww しっくりきたじゃないかww -- 名無しさん (2015-02-04 15 23 35) そして秘書に化けてたばっかりに後始末を全部押し付けられる2姉。 -- 名無しさん (2015-02-04 15 45 47) ↑おいおいそれだとレジアスがゼストの太っとい槍で貫かれたかもしれないみたいじゃないか・・・。 -- 名無しさん (2015-02-04 17 03 15) 謎の食通「レジアスの計画は巧妙なように見えて穴が多い」 -- 名無しさん (2015-03-17 23 47 45) そもそも計画っていえるようなもの何も立ててないよねこの人。単純に違法な兵器発注してそれがバレただけだし。 -- 名無しさん (2015-03-18 00 02 57) 中将がやりたかった案って要は高レベルの魔道士に頼らず治安維持をする事だよな?だったらAMF搭載の暴徒鎮圧型のガジェットを配置すればいいんだけど、なぜか金がなくて実行できないという… -- 名無しさん (2015-03-27 18 45 58) ↑人材も予算も海に吸われてますから。しかも、本編で絡んできた海側の人間は中将の演説を聞いたり、中将の身辺を調査しておきながら、陸がこんなにひどい状態だったとは知らなかったとか言っちゃう情報把握能力に問題がある人達だったし。 -- 名無しさん (2015-03-27 20 49 19) この人が狂った世界で唯一の良心なんて言うつもりはないが「魔法が使える選ばれた人間だけで世界を管理していこう」みたいな主役側組織の主張はどうかと思うの -- 名無しさん (2015-03-27 21 05 42) 別に主役側は「選ばれた人間」なんて意識は無いぞ。ただ単純に、魔法が良い技術であるってのを当たり前に考えてるだけ。 -- 名無しさん (2015-03-27 21 10 13) ↑4 その割には何か無駄にデカい兵器こさえてたような… -- 名無しさん (2015-03-27 21 20 20) ↑ 中将の最終目的は地上のことは地上の人間で対処できるようにすることだから、相手が戦艦とか持ちだしてきてもいいようにしたかったんじゃない。あと考えられるのは威圧による犯罪抑制効果を期待してたとかかな。 -- 名無しさん (2015-03-27 21 34 17) 自分が信じて制止をかけた部下は考え無しに制止を振り切り結果部隊ごと全滅しました つらい -- 名無しさん (2015-03-27 22 00 14) 中将の死後は地上の治安問題が少しでも改善してるといいな -- 名無しさん (2015-03-28 00 12 24) FOCEで「地上は信用できない」って言われてるから、未だに改善の兆しは見えない模様。 -- 名無しさん (2015-03-28 00 15 27) ↑後任はやてらしいのに、なんでそんなことに… -- 名無しさん (2015-03-28 01 07 06) ↑はやて本人は兎も角、彼女の周囲の人間からすればレジアスは『此方の協力要請を突っぱねるだけじゃなくてはやてを貶め更生しようとしている姿勢すら認めなかったヤツ』って扱いになるから -- 名無しさん (2015-03-28 01 54 38) 外界探索よりまず陸のスラム問題からはじめようぜ -- 名無しさん (2015-05-13 15 20 51) せめて、地上がとろい云々を切っ掛けに六課を立ち上げた、はやては陸に残って欲しかったな。中将の後釜とまではいかないまでも、事情を知れば遺志を継ごう位の展開はあり得たはず。まぁ、指揮官の適性は…お察しだが。 -- 名無しさん (2016-01-15 05 31 40) ↑10 ベルカ滅んだのもプレシアの時の魔力炉の事故も魔法が原因じゃんよ…つーか一部の高ランク術者に力集中するより底を上げた方が組織として健全じゃんよ -- 名無しさん (2016-02-06 14 46 59) 聖王教会組は別格として、一番INNOCENTでの設定がどんなものになるか気になる人です。娘共々 -- 名無しさん (2016-02-06 15 07 06) ↑2 一般的にはその通りだけど、ミッドでは質量兵器への強い忌避感があるから魔法への依存が『常識』になってる。主人公側はその常識の中で幼い頃から過ごしてるから違和感を感じてない -- 名無しさん (2016-03-07 10 19 40) これも全て都築って奴の仕業なんだ -- 名無しさん (2016-05-01 15 20 22) 全盛期なる前にスッ転んだジャミトフみたいな人 -- 名無しさん (2016-05-01 15 25 06) ↑ジャミトフと違って駆け引きはヘタクソだぞ。弱み握れる場面で感情優先してるし -- 名無しさん (2016-05-01 16 29 11) 管理局が手を広げ続けるって云う、「血を吐きながら続けるマラソン」を辞めない、辞められない以上、この人みたいなのが各次元世界で胃を痛めながら、奮闘し妥協し挫折し最後は道を誤るって思うと悲しいねぇ…… -- 名無しさん (2016-05-01 17 18 02) ↑問題点が明確でも解決出来ない管理局は組織として破綻してるなぁとつくづく思う -- 名無しさん (2016-05-01 17 19 34) 初登場した時には頭が堅いくせに権限があるせいで主人公たちを散々困らせるお偉いさんだと思ったがそんなことはなかったぜ -- 名無しさん (2016-05-01 19 43 54) まるで新人主人公が配属することになった部署(金無し物無し将来性無しで厄介者ばっかり揃ってる島流し先っぽい感じの)の指揮官みたいな境遇だ… -- 名無しさん (2016-05-02 01 26 58) 境遇を考えると、本来なら主人公達の味方側にいそうな立ち位置なんだよなぁ…… -- 名無しさん (2016-05-02 01 30 07) ↑5 手を広げなきゃ、他所で炸裂したロストロギアの余波で自分らの次元ごと消し飛ぶ危険に常時晒されるけどな。どこにジュエルシード級がそれ以上の劇物が埋まってるかわかったもんじゃない世界だし。 -- 名無しさん (2016-10-14 10 06 31) そういやドゥーエに化けられたこの人の娘さんってどうなってたけ? -- 名無しさん (2016-10-20 22 48 36) ↑ 事件後は娘も裏取引に関わってたから逮捕されて裁判中になってた。 -- 名無しさん (2016-10-21 00 23 11) こいつが敵側なのに妙に評価されるのってよく突っ込まれる部分を作中で言及してる唯一の人物だからだろうな… -- 名無しさん (2016-11-01 23 35 04) vivid strikeが始まってからこの人の評価が上がりまくってるわ(主に俺の中で)確かによその世界どうこう言ってる場合じゃない状態だわ。コロンビアとタメ張れる治安の悪さじゃねぇか -- 名無しさん (2016-11-27 07 45 30) ↑ロストロギアのとばっちりで世界が滅ぶ可能性がある以上他所の世界を放っておく選択肢がないからなぁ -- 名無しさん (2016-11-27 12 33 44) ↑ ロストロギアの説明では世界どころか全次元崩壊級の存在も示唆されてるヤバさ。 -- 名無しさん (2016-12-01 03 52 05) 逆にこの人が金無し人無しの無理ゲー状態にも関わらず超がんばってなんとかかんとか陸の治安維持してたから海の連中が実情に気づかなかったのかもしれない -- 名無しさん (2016-12-19 00 52 28) ↑だからと言って足元を疎かにした結果、大事件が起きた…ようなもんだしね。 -- 名無しさん (2017-03-06 22 40 40) 狂ってるのはこの人や海とかじゃなくて過去でやらかしまくったご先祖様と世界の方だもんなぁ…やるせないわ… -- 名無しさん (2019-11-17 23 41 12) ウルトラマンダイナのゴンドウ参謀と違って、主人公サイドとの対話機会すらほとんど与えられなかったのは扱い悪すぎる -- 名無しさん (2020-05-01 15 51 57) 苦労人なのは分かるが、主人公サイドへの批判に都合よく使われがちなのがなんとも言えん…それはそれとして作中の行動に関しては相応に扱うべきかと… -- 名無しさん (2020-05-01 17 30 20) といっても劇中の行動を鑑みると他のキャラの行動やら状況やらもかかわってくるしでややこしいんだよな。 -- 名無しさん (2020-05-01 17 58 38) 違反コメントを削除しました -- 名無しさん (2020-05-24 16 21 03) ある意味地球の人間らしかった人。だがOTONAに至れなかった -- 名無しさん (2021-08-08 14 45 51) 作中で治安維持に努めてただけなのに主人公勢力が見下してたのやばくね? -- 名無しさん (2021-11-04 03 19 55) 「『大砲(アインヘリアル)で治安が改善する』ってお前は何を想定しているんだ」という部分はあるから改善されるべき治安の状態とか対応するべき犯罪者の性質とかがヤバかったのか実質示威用のカカシとかだったのか何なのか分からないのと同じく情報不足の一言に尽きる気も(いや作中世界にどっちも居るんだから情報収集頑張ってよって話だけども) -- 名無しさん (2022-01-05 16 59 19) 時は下ってforceでフッケバインみたいなのが出てきて「これ昔みたいな魔法頼りじゃやってけねえわ(質量兵器必要だわ)」ってなってるの見ると先見の明はあったのかも。ミッドチルダ人の発想ではないけど -- 名無しさん (2022-09-10 22 17 46) 中の人が、新ガイエとかで崩壊に抵抗する人という皮肉(着ぐるみがマジネタなら8テレビ的な意味でも) -- 名無しさん (2023-01-22 01 44 33) 本編内の活躍で言えば無能、本編外の活躍で言えば有能という印象。 -- 名無しさん (2023-04-26 16 47 56) ぶっちゃけ本編だけだとまんまとスカリエッティに出し抜かれて裏切れるわ、それで大損害出すわ、アインヘリアルは速攻破壊されて役立たずだわ、何の活躍も対策も出来てないし機動六課いなけりゃとても地上だけじゃ解決出来なかったやろうし無能もいいとこやろ。 -- 名無しさん (2023-04-26 16 59 30) スカリエッティが裏切る可能性考えて何かしら対策をしてるとかもないから余計酷い。結局何にも出来ず裏切れて被害だして大間抜けかましただけ。 -- 名無しさん (2023-04-26 17 06 56) 「地上の防衛は鉄壁だ。侵入出来る者などおらんキリ」からの囲んで無力化される流れは正直笑った。 -- 名無しさん (2023-04-26 17 12 57) 組織のトップ、というよりいい年した大人なんだから地上と次元世界の平和を考えてそこは嫌でもグッと我慢して付き合うべきではないでしょうか。 -- 名無しさん (2023-04-26 18 08 26) 地上本部弱すぎ問題があるけど、そんな状態で地上の平和維持してたんだから画面の外では有能なんだよな、そこをもっと描写してくれたらいいのに。 -- 名無しさん (2023-04-26 18 14 49) 名前 コメント
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《魔法中将“レジアス・ゲイズ”》 ノーブル/男 ●2/1 攻撃力 1/耐久力 2 イラストレーター:せれす このキャラクターはキャラクタータイプ 女 を持つキャラクターに ガードされない。 渡されたのは多額の賄賂。手にしたのは魔法の権力。 出会いが導く偶然が、今ドス黒い光を放って動き出していく――――! 「リリカルレジアス! お話を聞かせてもらおうか!」 ・考察etc ここに記入する予定です。
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「また?」 「はい。首の動脈を一掻き、争った形跡無し。間違いなく……死に至る眠りです」 先程の現場から捜査本部に戻り、今後の方針を決定すべく会議をしていた捜査班に飛び込んだ知らせ。 「ふぅ……捜査本部の看板を書き直さなきゃいけないわ」 この捜査チーム実働部隊のトップであるギンガはため息混じりに呟いた。 早速張り出される被害者のプロフィール。現場まで行って確認する時間は無い。 次元を股にかけるような犯罪者を相手にした場合、時間との勝負と言う面が大きい。 本来ならば足を行かして虱潰しに探したい所なのだが、殺しの方法でしか区別が付かないのが今回の犯人だ。 けど相手は仕事をした。つまり死に至る眠りは今もこのクラナガンに潜伏し、食事をしたり睡眠を取ったりしている。 近くて遠い異世界に逃げられるまでならば、充分に早期解決を図る事が可能。 「……これまた大物ね?」 張り出された被害者の写真、もちろん生前のモノ。その下に羅列される名前や経歴。 その人物にティアナは覚えがあった。更に言えば捜査班のメンバーで知らない者は居ないだろう。 「ギャング……ですよね?」 「ヴァリエル・リスモンド。クラナガン周辺の廃棄都市を中心にした黒いネットワークの元占めの一人。 『ミッドチルダで悪い人を五人挙げなさい』って問題ならば、間違いなく一角の名前が入る大物。 こりゃ~後継者争いや利権の争奪で大荒れになるのが目に見えるわ……仕事が増えた~」 酷く残念そうに机に突っ伏して、不味いインスタントコーヒーを啜るギンガを見ながら、ティアナは痛感した。 仕事って言うのは一つのことだけを考えて居れば良いものではないのだと。 その証拠に苦労が積る捜査官はすぐさま立ち上がり、周りの仲間に問うた。 「リスモンドと前の被害者、クラナガン建設社長 ダニエル氏との関係性は?」 誰もがその事を考え、調べも既に付いていた。 ホワイトボードを睨みつける同士の一人が手元の資料を捲りながら答える。 「ありません。裏の献金なども探りを入れてみましたが白です」 「ふ~ん……でも死に至る眠りは違う依頼主からの仕事を、一緒くたにこなすかしら?」 殺しと言うのは安い仕事ではない。鉄砲玉のような使い捨てではなく、多くの利用者に信頼で雇われるプロフェッショナルは高給取りだ。 三十四人以上を殺しているのに、殺害方以外の事を知られない死に至る眠りは、間違いなくそのプロに該当する。 一つの仕事でも充分な報酬を得る事が出来るだろう。 「たまたま依頼の場所が被ったから二つ受けた? 考えにくいわ」 「つまり同じ人物から纏めて依頼されったことですか?」 「そう言うこと……やっぱりこの二人の関係、共通点が鍵になるわね」 もし二人の共通点、例えば同一人物に恨まれていたりすれば、依頼主の特定が可能になる。 それに上手く割り出す事ができれば、まだ依頼を果たそうとしていれば死に至る眠りの先手を取れる。 これ以上の被害者を出す事無く、音に聴こえた殺し屋を逮捕する絶好のチャンスだ。 「おいっ……エライ事が解った」 若干青い顔をして部屋に飛び込んできた管理局員が神妙そうに呟いた。 ピタリと室内の空気が止まる。忙しそうにしていた誰もがそちらに視線を向ける。 それだけ彼の雰囲気に説得力に似た緊張感が漂っていたのだ。 「二人とも……レジアス中将と関係があったんだ」 レジアス・ゲイズ。地上本部にとってそれは英雄の名前であり、忘れ難い汚点でもある。 海から冷遇される低予算と低装備、引き抜かれていく人材をモノともせずに、地上の治安を守り抜いてきた英傑。 だがJS事件で殉職した後、様々な不正が明らかになり死してなお、犯罪者として見られている身でもある。 「それはまた……物騒な関係」 「マイケル氏はクラナガン建設に勤める前、学生時代にアルバイトをしていたファストフード店で会っています。 その後クラナガンの未来についての論争をした後に意気投合、社長に上り詰めてからはレジアス氏の最大の支援者です」 「リスモンドは?」 「若き日のレジアス中将が追っかけては捕まえ、捕まえては逃げられを繰り返していたそうで…… 裏を統べるようになってからも……まぁソリが会うはずも無く……宿敵でしょうか?」 正直、後者は微妙な気がしないでも無い。しかし続けての言葉に誰もが閃く事になる。 「そして二人とも、例の裁判に証人として出廷を予定していたんです」 裁判。それはレジアスを中心とした元地上本部上層部が行ってきた不正を明らかにし、公正な地上本部への回帰を目指したモノである。 と言うのが……建前だ。 「アレは裁判じゃない」 「公認の吊るし上げだ……」 「……海に都合の良い地上にする為に……な?」 生粋の陸士、叩き上げの捜査官達から漏れるのはそんな言葉ばかり。 海との親交もあるギンガは口を閉ざし、これからは海で執務官補佐をする事に成っているティアナは顔を青くしている。 「マイケル氏は当然レジアス中将を擁護するだろうな。だがリスモンドは……」 「イヤ、リスモンドの方が厄介かもしれん。アイツが通じている相手はレジアス中将ではなかったら?」 「そうか……奴ほどの大物、今も地上本部の上層部に君臨する人物……海と繋がりが在ってもおかしくは無い。 亡きライバルへの手向けとばかりに在る事無い事喋られたら、何人も首が飛ぶ」 そんな会話が積み上げられる中で、ふとティアナが思いついたように顔を上げた。 しかし周りは歴戦の捜査官達。若輩の自分が発言をして良いものか? だから小さく呟いてみた…… 「裁判ってことは……被告が居るんですよね?」 「当然でしょ?」 ティアナの呟きを受けて、ギンガは当然と返す。誰も被告人席に居ないのでは締まらない。 体の良い吊し上げであるならば、尚の事だ。その被告はレジアスの娘にして副官。 「裁判を主導したのは海とそれに近い勢力……でもレジアス中将は陸を中心に人気で……評価するべき事が多すぎる。 私なら……無理やりにでも裁判を中止にさせます」 「……!! オーリス・ゲイズを!?」 捜査本部に走るのは衝撃。若輩の見習いが導き出した突飛な妄想。だがそれでも可能性を秘めるのならば、推測しなければならない。 裁くべき対象が居なくなれば、審議を無理やり中断させる事もできる。 孤立無援の状態に持って行き、陸を飼いならすには……オーリス・ゲイズは知りすぎているのだ。 どうしようもなかった陸の状態、それを改善せんとする奔走する父の姿。 『未だに多くの者から支持を集めるレジアス・ゲイズをこれ以上語られるのは不味い。証人と一緒に始末してしまおう』 ……そんな考えが浮かんでも不思議は無い。不思議は無いからこそ…… 「彼女はいま何処?」 ギンガが脱いでいた上着に袖を通しつつ、誰にでもなく投げかけた疑問。 「第三地区の拘置所です」 しかし誰もが事の重大性を理解している。故には返答は早い。 「警備体制は?」 「普通のシフトですよ……脱走は絶対に考えられませんから」 考えられない。例え新レジアスな一派が脱走を手引きしても、オーリスは拒むだろう。 父の正義にすら疑問を抱くほど、地上とソレを守る正義を信奉していた有能な副官。 そしてそれは今も変わらない。だからこそ……厄介なのだ。 「連絡をとって」 「もうやってます……あれ? 出ないぞ」 騒然とした対処と行動の錯綜が始まる。 「世知辛い世の中だぜ……」 第三拘置所の職員が夜勤の最中にふと呟いた。平凡な拘置所に過ぎない彼の勤め先には、とある有名人が拘留されている。 オーリス・ゲイズ。元地上本部のナンバー2とも言える人物。 偉大なリーダーと父をいっぺんに失った上に、その罪を被るような形で拘留されて、裁判を待つ身。 古い陸士ならば、過去のクラナガンを知っている者ならば誰もが、レジアス中将の功績の意味を知っている。 それを思案し、実行し、維持し続ける事に必要な労力も理解できる。 平和な地上しか知らない若い者、地上なんて何とも思っていない海の連中、そんな奴らは何も解っていないのだ。 「なぁ~にやってんだろ……オレ」 しかし優先されるのは心情ではない。今の管理局の意向であり、自分の保身だ。人なんて碌なものじゃないとつくづく思う。 今もそうだ。手には支給品のデバイスと懐中電灯を握り、口には職務規定違反だがタバコを咥えて、警備の最中。 罪を問い、拘束されるべきではない人間を確実に拘束させ続ける仕事。 「ん? 何の音だ……」 憂鬱に下を向いていた顔が羽音のようなモノに導かれて上を向き……何かが顔に当った。 液体……だったと……思う……直ぐに気化して……白い煙が…… 暗い闇に沈んだ意識のどこかで、サクリと軽い音を聞く……何かが裂けた音だ。 切り裂かれたのは自分の首……あれ? 第三拘置所には特別棟というものが存在する。他の牢とは独立した場所にあり、二十四時間見張りが付く。 だが同時に他よりも僅かに人間らしい生活が遅れる場所。いわゆるVIPが収監される場所だ。 そこは今、異常な状態にあった。 「バシュッ」 水が噴出すような音。人工の明かりの元で撒き散らされた液体の色は紅。 ゴトリと転がされるのは首元を引き裂かれ、大量失血により命を失ったばかりの死体。 それだけでも異常なのだが、さらに不可思議な事がある。それは静かだと言う事だ。 確かに他の棟とは独立管理される場所ではあるが外の見回りが一人、中には二人の当直が付いている。 だと言うのにまったく異常事態を知らせる警報も鳴らなければ、仲間が一人殺されたと言うのに、反撃すら見せない。 「ん~んん~♪」 故に侵入者にして殺害者は鼻歌を歌いながら、悠々と室内を闊歩する事が出来る。 黒い帽子に黒いコート、黒いシャツに黒いロングスカート、黒いブーツに橙色のコアを抱く黒の手袋。 上から下まで真っ黒な装束だが、その身長は小さい。 ピッチリ留めたコートの長い襟で隠れた口元と帽子の狭間では桃色の髪が覗く。 髪の下には僅かに愛らしい少女の顔。澄んだ瞳がキャンプに行く子供のように輝く一方、片手に握られるのは小さなナイフ。 軍用の堅牢な仕様ではない。鞘で隠れていればペーパーナイフだと言っても誤魔化せそうな可愛らしい大きさ。 それでも人の命を奪うには充分だと言う事が、既に切り裂かれた被害者の首と血に塗れた刃が証明していた。 「眠れ~眠れ~今際の夢、安らかであれ~♪」 遂に声を出して歌い始めてしまうが、やはり周りに動く気配は無い。 早くも無く、音を立てないわけでもなく、隙を見せないわけでもない。 ただ歩く。楽しそうに軽々しく、次の得物へと向かう。 歌いながら、踊りながら近づいてくる敵。なぜ陸士は動かないのか? 答えは至極単純……倒れ伏すように……寝ているから。 「踊れ~踊れ~茨の靴を履くシンデレラ~♪」 しかし職務中の居眠りなどと言うレベルではない。完全に意識を失うような眠り。 周りで仲間が殺されていようと、殺人犯が歌い踊りながら近づいてきても眠りから醒めない。 首元にナイフを当てられ、引っ張られる。噴出す鮮血と共にカッと見開かれる瞳。 ようやく自分が何かをされた事を理解しても既に遅い。噴出す血と風前の灯たる命を見つめられる時間は僅か。 力尽きたソレを捨て置き、少女は前へと進む。二人の人間を殺していようが、軽い足取りは変わらない。 窓の外からバサリと聞こえる羽音。そして鳴き声。普通の鳥では発する事が出来ない音だろう。 そこに居る何かに安堵の微笑みを浮かべつつ、殺人者は進む。奥まった部屋。 堅牢なロックが成されているが、鍵など既に殺して拝借済み。 「寝てますかぁ?」 ゆっくり開けた扉の向こう。罪人が繋がれるには恵まれたスペース。 差し入れられたのだろう本が詰まれた机に突っ伏すような人影が一つ。 寝ている事を前提にしている少女は平然と室内に侵入して、驚いた。 「なに……貴方は……」 寝ているはずの人物が僅かながらにも動き、言葉を発した事に驚きの表情を浮かべる。 苦しいと表現するのが適切な眠気に襲われている女性 オーリス・ゲイズを尻目に侵入者は窓を開けた。 「あれ~? 換気扇からチャンと入れたんだけど……フリードォ~」 そこには出入りが出来ないように鉄格子が施されていたが、室内に飛び込んできた小さな影には無意味だった。 それは鳥……? 橙色の羽と極彩の飾り羽が目立つ鳥? 「はじめまして、『死に至る眠り』です」 「あの……殺し屋?……この眠気が……特異な殺害方法の……仕掛けね?」 自分でも驚きを覚えるほど、オーリスは迫り来る確定的な死を前にして、冷静だった。 気を抜けば一瞬で引き込まれるドロのような眠気の為、まともな思考が出来なかった事もある。 しかしある程度は予想が出来た事でもある。自分は……知り過ぎている。強いていうならば現れた刺客が少女だった事が驚きである程度。 「私はひ弱なんで、眠っている相手を殺すので精一杯なんですよ?」 『死に至る眠り』 最初にそうこの殺し屋を命名した人間は実に的を得ていたと言える。タネはバラして見れば至極簡単。 フリードと呼ばれた奇妙な鳥 とある世界ではヒプノックと呼ばれる鳥竜種の特性 催眠液の活用。 気化したガスを僅かにでも吸ったが最後、屈強な狩人も一瞬で眠りに叩き落す。 そんな劇薬を換気扇なりから室内へと送り込めば、中の人間は何かをする暇も無く睡眠へと沈む。 その眠りは近くでドラゴンが暴れていようと気がつかないほど深いのだ。後はゆっくり寝ている人間を確実に始末すればいい。 オーリスが完全に意識を失わなかったのは彼女の体質や空調など、様々な偶然が重なった奇跡に等しい確立に違いない。 「なるほど……最後に……聞かせて。いったい……誰が……」 自分に向けて嘴を開く怪鳥を、今にも閉じそうな瞼で見つめながら、オーリスは呟いた。 しかし死に至る眠りは笑顔でこう答える。何時だって彼女はそうして来たから。 「さぁ…『私の明日の朝ご飯のために死んでくれ』…としかいえません~」 怪鳥が吐き出すのは眠りの結晶。差し出される無碍の命を……主はただ刈り取った。 「間に合わなかった……」 ティアナ・ランスターは兄を失った時に匹敵する虚脱感を得ていた。 捜査本部のフルメンバーに加え、動かせる人員を可能な限り動員して、可能な限り早く駆けつけた。 しかし第三拘置所の特別棟にあるのは惨劇の現場。外に一人、中に二人の拘置所の職員の遺体。 そして牢の中では…… 「えぇ……次元航行船を可能な限りチェックよ。 仕事を終えた死に至る眠りはこのミッドチルダを離れる可能性が高いわ。 正規に旅客船だけじゃなくて、貨物船や密輸船まで虱潰しに……解ってるわ、『可能な限り』でしょ?」 ティアナの傍らで電話をかけていたギンガも、携帯を懐に収め肩を落とした。 自分達の横を通り過ぎて行くのは、すっぽりシートで覆われた担架。そこに乗っているのは遺体。 「私たちは守れなかったんですね?」 「でも……こんな現場じゃ日常茶飯事よ。他の世界に逃げられたら、陸の捜査部はどうしようもないしね」 「そんな……」 そこでティアナふと思い至る。 数多の次元を統一したのは管理局。そのせいで巧妙な犯罪者は広範囲で猛威を振るうようになった。 しかしそれに対処するべき管理局は海と陸に分かれており、関係は良好とはいえない。 さらに平和の礎となろうとした管理局の勇士は、同胞の依頼によって犯罪者に殺される。 矛盾……理不尽だ。 「ねぇ、ティアナ。執務官が扱う事件にさ……殺人事件ってあった?」 「そりゃありますよ!」 「じゃあその数は多い?」 「……アレ?」 執務官は一握りのエリートだ。多次元世界に渡る捜査特権などの強権を、現地の陸士たちに振るう事が許される。 根強い諍いの境を無視して、事件の解決を図る事が出来る。そしてそんな執務官の数は少ない。 故にどうしても捨て置けない事案、それこそ世界その物の危機やロストロギアなど安易に計りきれない不安への対処に割かれる。 「仕事は仕事。目の前の案件を一つ一つ片付ける。 それが如いては多くの人を守る事になる。解ってる……解ってるんだよ? 海が優先する案件には相応の理由がある。世界が一つ失われる被害は計り知れない。 だけどさ……」 ふっと優秀な捜査官が見せた暗い影。疲れ果てた老人、老いた戦士。 そんな言葉が似合いの使命も正義も色褪せているのに……夢を捨てきれない子供のよう。 「時々……本当に時々だよ? ふとした拍子に考えちゃうんだよね…… 『人の命は世界よりも軽いのか?』って……『世界が無事なら人はどうなっても良いのか?』って」 「ギンガさん……」 仕事をするってこう言う事だ。みんなそんな風には感じさせないだけで、みんな悩んでいるのかも知れない。 フェイトさんやなのはさんだって…… 「ティアナにはそんな事をたまにで良いから……思い出してくれる執務官になって欲しいな」 「……はい!」 突然だが……旧姓キャロ・ル・ルシエ、多くの偽名を持つキャロは『死に至る眠り』である。 その事を知るのは彼女自身以外には相棒であり、大事な仕事道具でもある名をフリードと言う眠鳥ヒプノックだけだが…… 「そろそろだね~フリード」 一仕事を終えて彼女はターミナルで列車の到着を待っていた。クラナガン発でミッドチルダの山岳部を周る特急。 移動の為のスピードと言うよりも、豪華な設備や景観を楽しむ事に特化された娯楽の列車。 「キュルル~」 「管理局の皆さんは必至に次元航行船を当たってるのかな?」 頭上から聞こえる相棒の声にキャロは小さく笑う。 金持ちの娯楽と言って良い特急の乗り場はラッシュアワーのような人混みとは無縁だ。 『人殺しはどんな方法を用いてでも、殺害現場から速やかに遠くへ行きたいモノ』 その認識は間違っていない。だけどソレは素人の場合に限定されるのだ。プロは違う。 プロも現場からは当然離れる。だがそこにはどんな負い目も存在しない。 殺し屋と言うのは何人殺そうが普通にしている人間を言うのだ。 キャロは辺りを見渡す。 「あんな風にオドオドしてはいけない」 キョロキョロと辺りを見回し、手元の案内図と見比べるのは若いサラリーマン。 「かといって、ギラギラしていてもいけない」 どう見ても堅気ではない派手な格好の男が周りに向ける殺気の篭った視線。 ふと思い返すと村を出て直ぐの自分はああいう風だったのかもしれない。 何もかもが怖かった。だから怯えて脅して殺した。初めての時の事は覚えていない。 正当防衛って呼べるものだったような気がする。確か路地裏で襲われたんだったかな? フリードが私を守る為に催眠液を始めて吐き……眠った相手を刺し殺した。 「それはそれは怖かった……」 怖かったはずなのだが……慣れとは恐ろしい。慣れれば人は学習し、成長し、辿り着く。 『この方法はどんな強者も効率的に殺す事が出来る……お金になるかな?』 悪魔の答え、天の啓示。そしてここに居る。 「あっ! 来た~」 ホームに入ってくる特急にキャロは歓声を上げた。こんな事が出来るのも一重に彼女が導き出しては成らない答えを導き出したが故に。 最高の地獄を自侭に遊ぶ。人の命を刈り取りながら。だけど……油断してはいけない。 「明日はわが身……か」 例えばキャロから僅かに離れた場所で扉が開くのを待つ男性。 黒い髪を刈り上げ、彫りの深い顔に大き目のサングラス。引き締まった肉体を高そうなスーツとコートで包む。 手には革の鞄を提げているがどう見ても……どう感じてもサラリーマンなどではない。 常に臨戦態勢のように隙がないが、殺気など全く放っていない。周りを見ていないようで全てを把握している。 『勝てない』 何せ自分ではなくハトに混じって屋根に留まっているフリードへ、視線を向けているのだから。 そこまで思案してホームへと上がってきた集団にキャロと男は気がついた。 「管理局?」 「……」 見覚えのある制服。特にキャロのような職業は忘れては成らない格好。 どうやら聞き込みを行っているらしい。二人に駆け寄ってくるオレンジの髪をツインテールにした局員の少女。 「管理局です。今日はどちらに?」 その質問にキャロは初めて強者だろう男と視線を合わせた。 同じような仕事をしているようなシンパシー。困った時の助け合い。 「娘と旅行だ」 「ねぇ~パパ! 電車行っちゃうよ~」 男はキャロを側に引き寄せ、それに逆らう事無くキャロもコートに抱きついた。 上げるのは実に子供らしい声。即興にしては満点を上げて良い名演技だろう。 そんな様子に管理局員の少女も笑顔を作る。 「ご協力感謝します! よい旅を」 キャロはもちろんこの少女が自分を追ってきた事がある程度予測できた。 しかし人物の特定は不可能に近い。正しく悪あがきであり、『少女一人』から『親子連れ』へとチェンジした自分を疑うはずもない。 だからこう言ってやった。内心にある嘲りなど欠片も見せず、輝かしい笑顔と共に…… 「お姉さんもお仕事頑張ってね~」
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OPコンペ出展作品 レスNo. タイトル 作者 主催者 見せしめ 備考 363-368 OPコンペ① ID 5hLNt0N7 渚カヲル(複数) 渚カヲル まさかの主催者=見せしめでコンペ開幕直後から住人の度肝を抜いた。 539-568 OPコンペⅡ ◆4etfPW5xU6 草壁タツオ&長門有希 渚カヲル 当選作品。予想外の主催者が好評を博す。 620-641 OPコンペ③ ◆Y7QmnwjnHQ 渚カヲル&スカリエッティ オズワルド・A・リスカー LCL化という斬新さが評価され、本編に設定が採用される。 693-704 OPコンペ四の巻 ◆vVD2eXhiEk ワルモン軍団 渚カヲル&長門有希 主催者が表だって組織として登場する唯一の作品。 723-749 OPコンペ ver.5 ◆VsIl7eA2DE 渚カヲル&長門有希 綾波レイ 全編にちりばめられたハルヒシリーズの副題に注目。 767-792 OPコンペ第6案 ◆hjKFqNAi/U トトロ&ハラボテ・マッスル なし ネコバスで参加者を配置するという開幕は驚きを持って迎えられた。 819-852 OPコンペ7 ◆KYxVXVVDTE 宮崎ゴロウ 渚カヲル パヤオならいざ知らず、ゴロウ主催を予想できた人はいるだろうか?首輪の設定も新しい。 876-901 OPコンペ8本目 ID 321Gojhd レジアス中将&渚カヲル ティアナ・ランスター 王道ながらもクオリティの高い内容でOPコンペの最後を飾った。 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ _ ___ _ / /" `ヽ ヽ \ l⌒l l⌒l l⌒l / // ___) l⌒l / / //, '/ ヽハ 、 ヽ | | | | | |/ / | (___. | |/ / 〃 {_{\ /リ| l │ i| | | | | | \___ \ | _ レ!小l● ● 从 |、i|__ | | | | | |\ \ _________] || |\\ (__ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│__) | | | | | | \ \<____/.| | \\/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! `ー' `ー' `ー' `ー' `ー' `ー'\ / | l>,、 __, イァ/ /│ ○ ○ / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' |
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/////////////>、 {// `ー '´ ̄ ̄ヽ/∧ l/ }//l {_ } l_,...ィ !//! } 下tァ! {tォア !//{ | / ///{ l { -_、 / }//l l,<////////>、///∧ |//{ '  ̄ ̄ ` ////{ ', |/////イ/>-'////// / , \////////////イ/ / 、_ ∧///////// / /  ̄ `ヽ、 _// { \ ̄ ´// / / `ー 、 / / l /介\ // /__ / _,ィ/ // } \/ / i i ー <___/> ' ´ i / / { / ,' / i | l | |イ i | | i/ / / / / / | | | | | ─────────────────────────────────────────────── 【父】:そうだ、お前の父だ。レジアス=ゲイズ。そう名乗っている。 ─────────────────────────────────────────────── 【レジアス=ゲイズ】 偽名。 入間やる夫と京子の事を自分の道具としか思っていない。【不本意】だが、やる夫に自分の後を継がせなければならない。 実は、『論者』という組織の一員。【指揮】と【可能性の定理】が使える。 一ヶ月前までは、入間やる夫を『消耗品』として育てようとしたが、現在のやる夫の見て、昔自分が破壊した『希望』を抱いているのを知り。危機感を抱いている。また、入間やる夫を過去に何度も処分しようをしていた。 枢斬 暗屯子を引き込むために過去へ送り込まれた魔王を始末し、引き込みやすくするために因果律を改変する魔道具で世界を改変するが、フリットと同盟を結んだやる夫に妨害される。その最後は、始末しに来たDIOに致命傷を負わされ、逃げた先で枢斬 暗屯子に犯されながら出血多量で死亡というものだった。 FTEに出現した枢斬 暗屯子から分身として、最盛期の状態でやる夫たちの前に現れた。だが、【鎧】を身に付け、『ナイトブレイザー』となったやる夫の一撃で退場した。
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OPコンペ8本目 ◆ 音もなく、光もなく、ただただそこに存在するだけの空間があった。 そんな中で最初に音を発したのは何の変哲もない少女。 「どういうことなの…?」 弱々しく少女がつぶやいた。 なぜ、ここにいるのか分からない。 なぜか、自分がさっきまでいた場所が思い出せない。 なぜ、こんなにも静かで暗いのか分からない。 なぜか、嫌なことが起きる予感しかしない。 そんな恐怖と不安の全てを内包した少女のつぶやきが音となり 周囲の空間に伝播していった。 水面に投げ込んだ小さな石が起こす波紋のように、 少女の発した小さな、だが負の感情がこもった音が周囲に負を伝播させ 新たなつぶやきを呼んだ。 そのつぶやきが他のつぶやきを呼び、それがまたそれを呼び、負の連鎖が広がる。 瞬く間に音も光もない空間は喧騒と暗闇が支配する空間と化していった。 「静かにしろ!!」 収まる気配のない騒ぎの中において、それでもその場にいる全員の耳に届く音量で 野太い声があたりに響いた。 ざわめきを怒号が掻き消し、場が静まり返った。 同時に、上からいくつもの光が降り注ぎ、一瞬ではあるが 静寂と光が支配する空間が出来上がった。 閉じた瞼の上からでもはっきり分かるほどの強烈な光が照らす空間を 薄目で見遣った少女は、自身の周囲に見えたモノに大してしばし硬直することとなる。 自分がいた空間は温かみが感じられない白い壁に覆われた大きな部屋だった。 出入り口は見当たらない。 そして、先ほどまでは暗闇のせいで分からなかったが自分以外にもたくさんの人がいる。 自分と同じ小学生くらいの女の子もいるが十代中盤か二十歳前後の人が多いようだ。 そして問題はその『多くない』部類の方々。 一言で表すなら『おばけ』と言っちゃっていいようなモノが結構たくさんいた。 一度、眼をごしごしと腕でこすってから周りを見てみたが景色は特に変わらない。 もう一度、眼を手の甲でこすって見たがやっぱり景色は特に変わらない。 むしろ光に目が慣れてきたせいではっきりと『おばけ』が視界に映るようになってきた。 「おねえちゃん!!」 状況が一切飲み込めず呆然と、それでいて怯え始めていた少女が我に返ったのは 自分が守るべき者の声を聞いたからか。 「メイ!?」 まだ四歳かそこらの幼女が眼に涙を溜めながら少女の胸へと飛び込んでいった。 「怖いよぉ…怖いよぅ」 「大丈夫だから…大丈夫だから。だから、泣いちゃダメ」 優しく包み込むように少女は幼女を抱きしめる。 幼女の頭を撫でながら、自分が震えていることを気付かれないようにしながら。 「そこ!静かにしろと言っただろう!!」 再び野太い声が、今度は少女のみに向けられた。 幼女を抱きしめたまま少女が声がしたほうに顔を遣ると、自分達がいた場所よりも 一段ほど高い壇上のようなところから角刈りで髭を蓄え眉毛もない、 ありていに言ってごつい男が少女をにらんでいた。 制服のようなものを着ており、軍人のような雰囲気を出している。 「ご、ごめんなさい」 男に気圧され、とりあえず謝罪する少女。 不思議と体の震えは止まっていたが、恐怖はどんどんと増すばかりだった。 「チッ、まぁいい。いいか、よく聞け!」 一つわざとらしく咳払いをし、男はこう切り出した。 「数々の世界からわざわざ貴様らを集めたのは他でもない。 お前達には今から殺し合いをしてもらう!!」 空気が凍りついた、とはこのことを言うのだろうか。 静かだった空間がさらに静まり返ったような気がした。 笑えないジョークを冠婚葬祭の席ですれば、こんな空気になるのだろうか? 「これから、ルールを説明する。 まずは――」 「お待ち下さい、レジアス中将!!」 男が続けて何かを言おうとしたところに、凛々しい女性の声が割って入った。 少女が声の方を向くと、美しい金髪の女性が怒りに瞳を燃やしている。 一方、男は不快感をあらわにした表情を作りその金髪の女性に向き直り言った。 「黙りたまえ、フェイト・T・ハラオウン執務官。これは命令だ」 「いいえ、その命令には従いかねます。 殺し合えとはどういうことなのです!?これが地上の正義なのですか!!?」 「お前達が知る必要はない」 仏頂面の男は冷たく言い放った。殺し合いをさせる理由を説明する気など さらさらないことは誰が見ても明らかだ。 「止める気はないのですね?」 「これ以上、進行を妨害するようなら制裁を加える。黙れ」 「なら、力ずくでも止める!!」 感情のかけらもない男の物言いに、とうとう金髪女性が男に向かって飛び出した。 「チッ…どうやら、制裁が必要なようだな」 男がそう呟いた次の瞬間―――― ポンッ!!べしゃぁっ… 何か、軽い音と弱い閃光が部屋を駆け巡った。 続いて何か液体が噴き出して地面に落ちるような音も。 少女は、何が起きたのか理解できなかった。 理解は出来なかったが、瞳はしっかりとその結果を映し出していた。 頭のついてない人の体があって、首からは勢いよく赤い液体が湧き水のように天へと飛び出している。 少ししてから何かボールのようなものが上から降ってきた。 人の頭だった。ツインテールの赤みがかった茶髪の、かわいらしい女性の頭。 怒りに見開かれた瞳は体とお別れする直前の彼女の心情がうかがえる。 数瞬の間が空いて、バランスを崩した体が地面へと倒れた。 「きゃあああああぁっ!!」 漂ってくる異臭が、夢でも幻でもないことを部屋の全員へと伝えている。 人が一人、死んだ。現実だ。 その状況を理解したのであろう誰かが悲鳴を上げた。 つられるように絶叫する者、泣き出す者、堪らず嘔吐する者、呆然と立ち尽くす者。 様相は色々であったが、そこにいたほぼ全員が少なからずの恐怖を覚えたことだろう。 「何?何があったの?」 「メイ、見ちゃダメ!!」 少女は、幼女を抱きしめる力を強めた。 もちろん少女も泣いたり叫んだりしたい衝動に駆られたが 妹をこれ以上怖がらせないためにも、ぐっとこらえることができたし、そうするしかなかった。 「ティアーーーっ!!!」 「ティアナ…そんな…」 人だったモノの周囲からの声が少女の耳に入る。 だが、首が飛んでるのだ。 『目を開けて』などと言って揺すったり、治療を施そうとする者はいない。 飛び出した金髪の女性は、身体は男のほうを向いたまま 首だけで後ろを振り向いている姿勢のまま固まっていた。その顔に血の気はなかった。 そんな惨状は意に介さず、男は口を開く。 「静かにしろ!!」 確かな恐怖が全員を包む。 男の一声と共に、嗚咽を堪える音を除き、全ての音が消え去った。 「では、説明を再開する。まずは首輪についてだ。 気付いている者もいたかもしれんが、ここにいる全員の急所に爆弾を仕掛けた」 幼女を抱きしめていた少女は、そっと左手で自分の首を撫でた。 金属質のリングが自身の首についていることにそこで初めて気付く。 胸の中にいる幼女の首に視線を落とすと、 リングの外見、銀色の飾り気のない首輪を見ることが出来た。 「ほとんどの者は首に爆弾が仕掛けてある。首が急所でない者は別の場所に、だ。 安心しろ、わざわざ骨を折って各世界から集めた貴様らを爆弾で無闇に殺したりはしない。 だが、目に余るようなことをすれば……見ての通りだ」 少女の背筋に悪寒が走った。 男はそのまま、必要なルールを次々と説明していった。 殺し合い開始と同時に参加者は会場の各所にランダムで飛ばされるということ。 参加者には地図や食料、コンパス、ランタンや筆記用具に参加者名簿などの道具が配布され、 役に立つかもしれないアイテムがランダムで数個ずつ配られるということ。 一定時間が経過すると会場全体に放送が流れ、 新たに死亡した人の名前が読み上げられるということ。 その放送と同時に、人数の減少に伴い会場を狭めていくために 進入を禁止するエリアを発表すること。 殺し合いは最後の一人になるまで続けられ、 最後の一人は優勝者となり元の世界に帰還できるということ。 その他にも、細かなルールをつらつらと説明していく。 「………以上が、大まかなルールだ。 これらをまとめた本が支給品に入っているから覚えられなかった者は目を通しておけ。 …そして、最後になったが…優勝者には特別手当が出る。 どんな願いでも叶えてやろう。どんな願いでも、だ」 少女は、場の空気が少し異質なものに変化したのを感じた。 「これで説明は終了だ。何か質問のある者はいるか?」 少しばかりの沈黙。誰も手を上げるものはいないだろう。 そう思いながら少女が辺りを見渡すと一人だけ手を上げたものがいた。 先程の騒動の発端となった金髪の女性だ。 「言ってみろ」 「……なぜ、ティアナを爆殺したんですか? なぜ、私ではなくティアナを!!?」 女性は男とは目を合わせず俯きながら言った。 その身体はわなわなと震え、拳は白くなるほどに握り締められている。 「簡単なことだ。逆らった本人ではなくその親しい人物を見せしめにすることで 貴様らをいつでも殺せるということと、 歯向かえば痛い目を見るのはお前だけじゃないということを同時に知らしめることができる。 自分の命よりも人の命のほうが大事という者は往々にしているからな」 「…それだけのためにっ…ティアナをっ…!!」 女性が顔を上げた。 怒っている、そんな生易しい言葉では表現できないような形相をしていた。 「他に質問は…ないようだな。では、開始だ!」 部屋全体が白い光に包まれた。 同時に、少女の腕から幼女を抱いていた感覚が消える。 「おねえちゃん!」 どこからか、わずかに自分を呼ぶ声が聞こえてきた気がしたが、 それを確認する術はない。 少女自身も、身体が浮遊感に包まれた。 視界の全てが真っ白になり何も見えなくなる。 「…絶対に、許さない!!」 少女は凛々しい女性の叫びが聞こえた気がしたが、やはりそれを確認する術はなかった。 ◆ 部屋を包んでいた光は消え去った。 天井からの光のもと、残されたのは男一人。 「ふん…面倒な仕事だ」 「そう言わないで、レジアス中将」 溜め息混じりの男の呟きに、他に人がいるはずもないのに、若者の声が割って入った。 「実に素晴らしい仕事だったよ、レジアス中将。 貴方にはカリスマ性があるのか…惚れ惚れするね」 男の後ろに、さっきからいましたよと言わんばかりの様子で 銀髪の若者が立っていた。 だが、背後を取られた男は別段驚いた様子はない。 「そんなことはどうでもいい。 渚カヲル、貴様のような青二才にわざわざ協力してやっているのは 利害関係の一致からだ。 俺は自分の仕事はする。貴様もそんな感想を言う暇があれば自分の仕事をしろ」 「手厳しい。分かってるさ、元々僕が発案した計画なんだからね。 それじゃそっちは頼むよ、レジアス中将」 そう言って、銀髪の若者はふっと消え去った。 若者が口元に浮かべていた不気味な笑みに男は気付いてはいないだろう。 当の男は苛立ちを隠すつもりもなさそうな表情をしている。 誰もいない空間でもう一度大きな舌打ちをし、同様にして男も姿を消した。 ◆ 白い壁で包まれていた部屋から、全ての光が消え去っていた。 音もなく、光もなく、ただただそこに存在するだけの空間が出来上がった。 ただ、少し前と違い、存在するものが増えていた。 死と絶望。 部屋に唯一残された物質――人だったモノからその香りが際限なく溢れ出ていく。 この部屋にいた全ての人間を取り込もうと、際限なく溢れ出てくる。 【ティアナ・ランスター@魔法少女リリカルなのはStrikerS 死亡】 【残り48名】 【バトルロワイアル開始】
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OPコンペ出展作品 レスNo. タイトル 作者 主催者 見せしめ 備考 363-368 OPコンペ① ID 5hLNt0N7 渚カヲル(複数) 渚カヲル まさかの主催者=見せしめでコンペ開幕直後から住人の度肝を抜いた。 539-568 OPコンペⅡ ◆4etfPW5xU6 草壁タツオ&長門有希 渚カヲル 当選作品。予想外の主催者が好評を博す。 620-641 OPコンペ③ ◆Y7QmnwjnHQ 渚カヲル&スカリエッティ オズワルド・A・リスカー LCL化という斬新さが評価され、本編に設定が採用される。 693-704 OPコンペ四の巻 ◆vVD2eXhiEk ワルモン軍団 渚カヲル&長門有希 主催者が表だって組織として登場する唯一の作品。 723-749 OPコンペ ver.5 ◆VsIl7eA2DE 渚カヲル&長門有希 綾波レイ 全編にちりばめられたハルヒシリーズの副題に注目。 767-792 OPコンペ第6案 ◆hjKFqNAi/U トトロ&ハラボテ・マッスル なし ネコバスで参加者を配置するという開幕は驚きを持って迎えられた。 819-852 OPコンペ7 ◆KYxVXVVDTE 宮崎ゴロウ 渚カヲル パヤオならいざ知らず、ゴロウ主催を予想できた人はいるだろうか?首輪の設定も新しい。 876-901 OPコンペ8本目 ID 321Gojhd レジアス中将&渚カヲル ティアナ・ランスター 王道ながらもクオリティの高い内容でOPコンペの最後を飾った。 -‐ '´ ̄ ̄`ヽ _ ___ _ / /" `ヽ ヽ \ l⌒l l⌒l l⌒l / // ___) l⌒l / / //, '/ ヽハ 、 ヽ | | | | | |/ / | (___. | |/ / 〃 {_{\ /リ| l │ i| | | | | | \___ \ | _ レ!小l● ● 从 |、i|__ | | | | | |\ \ _________] || |\\ (__ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│__) | | | | | | \ \<____/.| | \\/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! `ー' `ー' `ー' `ー' `ー' `ー'\ / | l>,、 __, イァ/ /│ ○ ○ / /| | ヾ |三/ {ヘ、__∧ | `ヽ | | ヾ∨ /ヾ 彡' |
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なにかが少しずつ目減りしていく感覚に襲われる。 けれど、それがなにかわからない。 大切なものだった気がするし、どうでもよかったものだった気もする。 戦闘技能は目減りしていないから気にする必要も無いだろう。 なのはとの約束を果たすべく、昼は穏やかに過ごして、 日が沈めば夜明けが来るまで延々とシミュレータ。 なにか忘れたままの気がするし、使い慣れない言葉が思考に奔った気もするけれど、 それらもきっと気のせいだろう。 なんせ、戦闘技能は目減りしていない。 バトー博士は変わらず元気で、兼ねてから考えていたアルファの改造を依頼した。 這いずり回らないゴキブリなんて価値ないじゃんって言われたけれど。 シミュレータで展開された作り物の廃墟の暗闇で考える。 『*す』という思考なしでこの問題をどうやって成したものか。 魔法少女リリカルなのはStrikerS―砂塵の鎖―始めようか。 第10話 兆候 前略、ギン姉へ この間のちょっとした事件からもう2週間。 ティアはもうすっかりいつものティアに戻りました。 それに、この間の事件がきっかけでエリオやキャロ達とも、 いろいろ深い話ができるようになって、なんだか嬉しかったりします。 なのはさん達の教導もとても丁寧に説明してくれるようになりました。 今までの訓練には漠然としたイメージしかなかったけれど、こういう場面でも使えるんだ、 こんな意味があったんだ、こんな応用ができるんだって教えられることばかりで 本当に驚きの連続です。 この間の事件からはんたさんもなんだか穏やかになりました。 相変わらずの無表情だけど、人当たりがなんだか柔らかくなったみたいで、 とてもいい感じだと思ってます。 いつもなら『ドラム缶押してくる』と言ってどこかへ行ってしまうばかりだったのに、 最近は訓練中に姿をみせるようになりました。 それにあたし達の自主練習に付き合ってくれるようにもなりました。 エリオやキャロ、それにティアの自主練習に付き合っていることが多いです。 あたしも度々相手してもらったのだけど、本当に子ども扱いされてしまいました。 あたしが未熟すぎるのか、はんたさんが強すぎるのか、たぶん後者です。 でも、なんだか突然フォワード4人に頼れるお兄さんができたみたいな感じです。 けれど、どこか・・・・・・距離が開いたような気もします。 気のせいでしょうか。 なにはともあれ、そんな感じで日々過ごしています。 じゃぁ、またメールしますね。 ―――――スバルより。 「はい、今朝の訓練と模擬戦も無事終了。おつかれさま。 でね、実は何気に今日の模擬戦が第2段階クリアの見極めテストだったんだけど・・・・・・。」 いつもの訓練、いつもの模擬戦。 人一倍頑丈なあたしにさらに体力がついてきたと思うけれど、 それでもへとへとになってしまう密度の高い内容は相変わらず・・・・・・。 むしろ、その訓練がなにに繋がるのか、明確な方向を示してくれたから集中力とか やる気が全然違ってて、あたしも含めてフォワード4人の気合いの入り方は物凄い。 だからだろうか。 なんだか真綿が水を吸い込むみたいに、訓練の内容が身体にしみこんでいく感覚。 この間まではきつい訓練で悲鳴を上げたいって感じだったけれど、 今は身体がどんなにきつい訓練をたくさんされても笑っていられそうな感じ。 それでもやっぱりきついや。 へとへとになって座り込んだあたし達。 同じ訓練をしていたはずなのに、息も切らせずに傍らに立っているはんたさんはさすがだ。というかフォワード4人の訓練内容の3倍量ぐらいを半分の時間で終わらせていたような気がするんだけど、あたしの見間違いだよね? ティアがバケモノでも見るみたいな視線とか、エリオとキャロが尊敬しているみたいな きらきらーってした視線がはんたさんに向いてるけど。 心の健康のために考えないようにしよう。 さて、そんなあたし達に向けてなのはさんがさらっと言った言葉は、 まさに青天の霹靂っていうやつで、皆一様にええっ!?って驚きの声をあげる。 感情を見せないはんたさんも珍しく驚いたのか、少しだけ眼を大きく見開いている。 そんなあたしたちの視線の先で、 微笑んでみせるなのはさんがフェイト隊長とヴィータ副隊長に問いかける。 「どうでした?」 「合格。」 「「はやっ!!」」 微笑みながら言葉を告げるフェイト隊長の答える速さに、 思わずあたしとティアが突っ込んでしまう。 フェイト隊長、そこって即答する場面じゃないと思います。 もうちょっと勿体つけるとか、云々かんぬん難しい前置き言ってからとか、 そういう場面じゃないのですか!? 「ま、こんだけみっちりやってて問題あるようなら大変だってこった。」 ヴィータ副隊長の言葉にエリオとキャロが苦笑い。 あれだけきつい訓練やって、まだ足りないって言われたら・・・・・・。 第3段階ってどんな次元なのか想像さえつかなかったかもしれない。 「わたしも皆いい線いってると思うし。じゃ、これにて2段階終了。」 なのはさんの言葉にフォワード4人が異口同音に歓声をあげる。 口頭ではっきりとレベルアップを告げられるとやっぱり嬉しい。 「デバイスリミッターも1段解除するから後でシャーリーのところに行ってきてね。」 「明日からはセカンドモードを基本形にして訓練すっからな。」 「「「「はいっ!!!!」」」」 フェイト隊長とヴィータ副隊長の言葉に威勢よく返事を返す。 あれ? なにかおかしな言葉を言ったような・・・・・・。 「えっ?明日?」 「ああ、訓練再開は明日からだ。」 キャロの言葉で気がついた。 今日の午前とか午後じゃなくて明日? 「今日はわたし達も隊舎で待機する予定だし。」 「皆、入隊日からずーっと訓練漬けだったしね。」 どういう意味だろう。 フォワード4人で戸惑いながら顔を見合わせる。 書類仕事のやり方を教えるとか、まさか座学をやるって言い出すとか・・・・・・。 うう、どっちも苦手なのに・・・・・・。 「まぁ、そんなわけで・・・・・・。」 「今日は皆1日お休みです。」 突然与えられたのは初めての休暇。 たった1日だけでも、物凄く嬉しい。 もう嬉しいというしか表現する言葉が無いくらいに嬉しくって、たぶん皆も同じ気持ちで、 『わぁー』って小さな子が無邪気に喜ぶみたいな声をあげるばかり。 「街にでも出て遊んでくるといいよ。」 「「「「はーい。」」」」 なのはさんの言葉に、本当に子供みたいな返事を4人で返すばかりだった。 後でティアが自分の振舞いに真赤になっていたのはあたしだけの秘密かな。 無邪気でかわいいと思うんだけどな。 「・・・・・・当日は、首都防衛隊の代表レジアス・ゲイズ中将による管理局の防衛思想に 関しての表明も行われました。」 食堂で食事していた皆の手が止まり、流れていたニュースに視線が集まる。 わたしも内容が内容だけに聞き逃せない。 「魔法と技術の進歩と進化。素晴らしいものではあるがしかし!!!!! それがゆえに我々を襲う危機や災害も10年前とは比べ物にならないほどに危険度を増している。兵器運用の強化は進化する世界の平和を守るためである!!!!」 モニターの向こうに広がるざわめき。 対照的に六課の食堂は静寂を保ったまま。 「首都防衛の手は未だ足りん。地上戦力においても我々の要請が通りさえすれば、地上の犯罪も発生率で20%、検挙率では35%以上の増加を初年度から見込むことができる。」 「このおっさんは、まだこんなこと言ってるのな。」 レジアス中将の演説が続く中、ヴィータちゃんのそんな言葉が食堂に響く。 「レジアス中将は古くから武闘派だからな。」 「あ、ミゼット提督。」 「ミゼットばあちゃん?」 中央にでかでかとレジアス中将が移るモニターの片隅に見覚えのある顔を見つけて 思わず呟いていた。 「あ、キール元帥とフィルス相談役も一緒なんだ。」 「伝説の3提督揃い踏みやね。」 「伝説?」 「ああ、はんた君は知らないよね。時空管理局を黎明期から今の形まで整えた功労者さんがあの3人で、伝説の3提督って呼ばれてるんだよ。」 「へぇ。」 はやてちゃんからフェイトちゃんを経由してパンの入った篭が回ってくる。 篭からパンを手に取りながら、わたしははんた君の疑問に答えてあげる。 同じようにパンを取りながら返ってきた返事は短い。 けれど、殺伐とした様子がかけらも無いやり取り。 今までなら2つ3つおまけがついてきたのに・・・・・・。 今までの振舞いが作っていたものだったのか。 それともこれが本来のはんた君なのか。 パンがケチャップとマスタードに漬かっちゃってる以外はとても静かなはんた君。 「私は好きだぞ。このばあちゃん達。」 「護衛任務を受け持ったことがあってな。ミゼット提督は主はやてやヴィータ達が お気に入りのようだ。」 ヴィータちゃんが素直に誰々が好きなんて口にするなんて珍しいと思ったら、 シグナムさんがコーヒーを飲みながらそんな説明をしてくれる。 「ああ、そっか。」 「なるほど。」 わたしとフェイトちゃんが納得いったって声を上げると、 食堂にきゃらきゃらと笑い声が響いた。 ニュースの内容も変わり、穏やかな談笑が進んでいく。 なんだか奇跡のような光景。 一番奇跡と思わせる要素は、はんた君。 聞き手に回って相槌を打ったり、『へぇ』とか『そうなのか』ぐらいしか言っていないけど、 物凄く平穏で怖いくらい。 はやてちゃんがなにか考えたような顔をした。 もしかして・・・・・・。 「そういえばはんた。レジアス中将に熱烈な勧誘もらっとったけどなんでや?」 案の定、話をはんた君に振った。 これならまともな答えを返さざるを得ない。 はんた君の性格上、『さぁ?』なんて言葉で終わらせることはまず無いだろう。 そうなると・・・・・・。 はやてちゃん、性格黒くなってない? けれど、予想に反してはんた君は穏やかなまま。 「魔法なしで戦えるからだろう。レジアスの思想はヘイワを維持するために戦闘に参加可能な人間を増やしたいという意味が一番近い。素質に左右される魔法よりも、誰でも使える質量兵器を推したいのだから、魔法に頼らず戦える人間が欲しいんだろうさ。」 「そ、そうか。そういうものなんか。」 「なるほど。確かにありえるな。だが、はんた。レジアス中将の理想が実現されて平和になるのか?・・・・・・はんた?」 マスタードまみれのパンを加えたまま、凍りついたみたいに動かないはんた君。 咀嚼を繰り返していた口も止まっている。 いったい・・・・・・。 「・・・・・・。・・・・・・。・・・・・・。ああ?なんだって?」 「大丈夫か?レジアス中将の考え方はお前からみてどう思うって聞いたんだ。」 「情報は必ず漏れるから敵も味方も同じ条件になる。だから何も変わらない。 あるいは質量兵器は誰でも使えるからマイナス修正といったところか。 ところで検挙率ってどういう意味だ?」 「ええと、検挙率っていうのは・・・・・・。」 しどろもどろになりながら検挙率を説明しているフェイトちゃん。 夢じゃないかと疑い始めたのか頬を抓っているはやてちゃん。 穏やかだ。 物凄く穏やかだ。 怖いぐらいに穏やかだ。 中身を交換した偽者なんてこと無いよね? 沈黙があったのが気になるけれど、受け答えも物凄くまとも。 はんた君の言葉を聞いてみればなるほどと思えてくる。 レジアス中将の魔法とレアスキル嫌いは有名だけど、 もしかしてはんた君の考えが確信をついているのかな。 機動六課はリミッターつきとはいえ、高ランク魔導師が集まってる。 でも、他の部隊じゃそうはいかない。 保有魔力制限の中、人材を上手くやりくりしている。 質より量か、量より質か。 保有魔力という上限がその2択を迫ってくる。 質を高めれば手が足りない、量を増やせば個々の能力が小さくなる。 それに、わたしが教導していたように人は育ててあげないといけない。 魔法学校を卒業してきたりしてある程度の水準はあるけれど、 それでも個人差があるから同じことを同じように教えるわけにもいかない。 それに誰もが同じ方法で同じ問題を解決するとも限らない。 皆が少しずつ違っている。 人間だから・・・・・・。 機械みたいに同じものをたくさん作れない。 それに、階級が上がればいつまでも現場に出ていくわけにもいかない。 クロノ君なんかいい例かもしれない。 10年前は現場であんなに動いていたのに、 提督になってからは現場で直接戦闘はしたことがない。 フェイトちゃんのお母さんのときのリンディさんが、それこそ特殊な状態だったのかな。 もしも、レジアス中将の言葉が実現すれば関係は逆転するかもしれない。 デバイスと魔法という手段を用いないで、わたしやフェイトちゃん、 ヴォルケンリッターの皆やはやてちゃんの力を再現できれば、 保有魔力制限なんて関係がなくなる。 誰でも水道から水をコップに注ぐみたいに、 1人でも多くの人が助けられる。 はやてちゃんと向いている方向は同じ気がするのに、考え方は正反対を向いてるみたい。 なんだろう。この気持ち悪い感覚は・・・・・・。 「はんた君、レジアス中将の言葉が実現したら世界はどうなるかな?」 たぶん、この問いに答えられるのははんた君だけ。 質量兵器の溢れる世界に生きてきたはんた君だけが・・・・・・。 ひょっとしたらシグナムさんやヴィータちゃんも答えられるのかもしれない。 けれど、傍らに質量兵器しか無い世界にいたのははんた君だけだから。 そんなことを思って尋ねてみた。 「なにも・・・・・・変わらないだろうな。 今とはなにも変わらず誰もが同じように、自分の力で成したいことを成すだけ。 誰もが同じようにほんの少しだけ手が届くようになるぐらいだろうさ。」 なにも変わらない・・・・・・。 なんだか深い意味がありそうな言い回し。 けれど、ほんの少し手が届くようになるっていう言葉はとても気に入った。 なんだかとっても綺麗な言い回し。 わたしが魔法に出会って未来が広がったみたいに、誰もができることが増える。 それはとても素晴らしいことじゃないだろうか。 けれど、なにかがひっかかる。 気のせいなのかな。 そんなことを考えながら談笑が続いていて、食事も終わろうかというころ。 突然ヴィータちゃんが叫びだした。 「うがぁぁぁぁぁ。おちつかねぇ!!頼むからもっと殺伐分をばらまけー!!!」 「きゃぁ!!突然どうしたの。おちついてヴィータ。」 「ブチマケは黙ってろー!!爆弾が隣に座っているみたいで落ち着かないんだよー!!」 「はっ。」 「ああ、てめぇ!!鼻で笑いやがったな!!」 「ヴィータ。いい加減にしろ。感情任せに駄々こねないで静かにしてみたらどうだ。」 「ウガーーーーーーーーーー!!!!」 みんなにたしなめられて絶叫するヴィータちゃん。 なんだかヴィータちゃんのほうが危険人物に見えてくるやり取り。 ヴィータちゃんの気持ちも分からないでもない。 でも、自分から要求するのって駄目だと思うよ、ヴィータちゃん。 ところでヴィータちゃん、ブチマケって誰のこと? 心当たりがあるのかシャマルさんが物凄く凹んでいる。 リンカーコア摘出のあれのことかな? 物凄く痛かったし。 でも、ブチマケ・・・・・・。 バトー博士が聞いたら嬉々として使いそうなネーミングかもしれない。 気がつけば、はんた君は既に席を去っていた。 おいてけぼりのわたし達・・・・・・。 さっきまで考えていたこととか、はんた君の途中の沈黙とか、 ヴィータちゃんを止めるのに必死で忘れてしまった。 とても大切なことだったのに・・・・・・。 マスターがバトー博士に私の改造を依頼した。 片隅に糸の切れた人形のようにぐたりとしているマスター。 対照的に哄笑をあげながら工具を構えるバトー博士。 傍らにはシャリオ・フィニーノが持ってきた廃棄デバイスの山。 それらは残骸としか私には認識できない。 しかし、バトー博士やサースデーにとっては違うようだ。 どんな使われ方をするのか考える必要さえないだろう。 戦闘機械である私のボディになれば、自己診断で即座に解析できる。 ならば、優先順位の高い事項から処理していこう。 最優先課題は1つ。 マスターに与えられた命題に対するシグナムの回答を否定可能な根拠を持った回答の提示。 命題、『守る』とは? 今までのマスターの在り方はSearch and Destroy. 敵がいれば殲滅する。 あの荒野における最も合理的な攻め方であり守り方。 攻撃は最大の防御と古い人間が言い残した言葉は実に正しい。 圧倒的な攻め手の前に防御は無意味。 歴史が証明するように落とされない城は無い。 完璧な防御など存在しない。 あるとすれば神話のような御伽噺の中だけ。 それでもその中に出てくるイージスとはいったいどれほどのものか。 核融合やブラックホールや反物質を抑えきれるものなのか。 イージス自身を相転移させてしまえばどうなるのか。 データが足りない。 けれど完璧には程遠いように考えられる。 そういえば私に搭載されている機能の1つにもその名がついている。 いずれにせよ、マスターのあり方はSearch and Destroy. けれど、その思考を禁止されてしまったマスターは、 方法を見つけるために、どこまでも誠実に思考を繰り返す。 けれど出口は見つからず、今日に至るまで誰彼問わず尋ね歩き、 機械である私にさえ回答を求めた。 守るという言葉をよく使う六課の人間達。 しかし、揃いも揃ってある事象を抜きに決して成しえない返答ばかりを返し続ける。 Search and Destroy. 言い換えれば原因の排除。 単細胞生物のあり方や多細胞生物の免疫レベルにまで組み込まれた原初的機構で思考。 機械にとっては至極当たり前の論理。 その原初的な手段を使用禁止にされたマスターにとって、 守るという言葉を成り立たせることは不可能に近い。 ある言葉で置換しない限りは・・・・・・。 そして、答えが見つからぬマスターがその言葉を見つけてしまえば、 それが解答とばかりに言葉の置換をしてしまうだろう。 だが言葉の置換が成されるということは、 マスターの身体の崩壊を加速させることと同義に他ならない。 ゆえに、私がマスターに尋ねられたとき、 私は私の判断でその置換をさせないように、機械的な回答をした。 意図的にマスターの禁止事項を含ませることで、 マスターの思考を強制中断させるために・・・・・・。 マスターの要求に反した行動は凄まじく高い負荷を回路にかかった。 私が人間であったならば複数回死体になれた程度の負荷が・・・・・・。 けれど、それがマスターの未来に関わると考え、回答を行った。 バトー博士がある意図を持って壊れないようにした私は負荷に耐え切った。 けれど、マスターは納得されなかった。 繰り返すように誰も彼もに回答を求めて、彷徨う有様は狂人のよう。 六課に勤める職員全てに尋ねて回ることになったのに、 ただの1度も置換が生じなかったのは天文学的な確立と言える。 機動六課の職員という職員に尋ね終わり残りは1人。 偶然出会わない日々が続いたシグナムを残すのみ。 しかし、最後に尋ねたシグナムの返した答え。 それが言葉の置換を導いてしまった。 鉄屑に成り果てた赤い悪魔。 死んでも未だにマスターを離さない赤い悪魔。 そんなにマスターを動かない有機化合物の塊にしたいのか、赤い悪魔!! 「んー?ノイズまじってるけどどうかしたかい?ダッチワイフ。」 「・・・・・・問題ありません。作業の継続を願います。」 「そう?しかし、スクラップみたいに片隅に転がった低脳で愚かで脆弱でノウミソ代わりに クソかゲロでもつめておいたほうがよっぽどマシなゴキブリの考えることは理解できないよ。 這いずり回らないゴキブリのどこに価値があるんだろうね。被弾傾斜考えたみたいな 平べったい流線型ボディと黒光りする装甲と悪食なことと滑空することくらいしか思いつかないけど、 悪食以外は這いずればこその付加価値だし、現状でゴキブリは十分にゴキブリやれちゃってるから 今更な改造なんだよね。ボクから見てもイビツなんだから相当だと思うよ。 ダッチワイフは不自然だと思わないかい?」 「マスターの要求を満たすことが優先されます。」 「既存のままでも応用でどうにかできることなんだけどね。 まぁ、貧弱で脆弱でどうしようもなくクソッタレでゴキブリさえ食べる気が起きないぐらい終わっちゃった クサレノウミソしたゴキブリのむちゃくちゃな要求に応えるためだもん。かなりポッチャリでヘビーで デブでファッティになってまさに百貫デブってやつになるけど、ダッチワイフには些細なことだよね。」 多種多様な道具によって、私のボディに紫電がほとばしり、紅に部屋が染まる。 真っ白な閃光を放ったかと思えば、時折照準を外したレーザーが頑丈なはずの壁を、 薄紙を破る以上に容易く抉って、サースデーが消化剤を振りまき、損傷部を溶接している。 叩いたりしていないのにトンテンカンとしか形容するしかない音を鳴らし、 ドリルやグラインダーやフライス盤も使わないのに切削音が響き、 なにをどうすればそんな音がなるのか表現不能で解析不能の音をたて私が改造されていく。 マスターが求めるままに・・・・・・。 私は思考という名前の演算を繰り返す。 改造はこれで3度目。 1度目はアンドロイドからデバイスとなり再起動かけられたとき。 2度目は正式型バリアジャケット展開、飛行プログラムおよびサポートデバイス機構付加時。 そして今回が3度目。 しかし、あらゆる可能性を考慮に入れ、イレギュラーまで含めた上で何億と演算したが、 今回の改造は矛盾が大きすぎるとの結論に至る。 ホテル・アグスタで語っていた改造案など忘れてしまったように、 マスターが要求したものはフォームチェンジ機構の搭載。 なのは達のデバイスに搭載されているフォームチェンジ機構は、 状況に合わせて兵装を使い分けることに相当するもの。 事前に最適化したフォームに変形させることでその機能を突出させる。 ゆえに、フォームチェンジを搭載すること自体に問題はない。 しかし、それは1つのフォームでは完成形に至れないがゆえに搭載されているシステム。 仮に上限を100として火力、防御、機動力、補助と4項目に分けたならば、 デバイスの種類によりまず数値のムラが発生する。 技能、適正および魔法によってさらに数値にムラが発生し、 改造によっていくらか補うことは可能でも基盤となるアーキテクトからは逸脱できない。 ゆえにフォームチェンジによってアーキテクト内での最適化を図る必要に迫られる。 それがフォームチェンジの設計思想。 そしていずれかの項目に必ず0が入るのが現状のデバイスであり、 全てに数値が入る万能とも言えるデバイスは存在しない。 例外とも言えるのがリインフォースⅡと私の2基。 リインフォースⅡは融合機と呼ばれる特殊システム搭載型。 私は人間が携行して使うことを想定していないような重量を持つようになっている。 いずれも希少であることが共通事項。 万能のデバイスであったならばフォームチェンジの必要はあるか? 可能性は0ではない。 万能とは文字通り万の能を有すること。 道具は全てを成せるかもしれない。ならば使い手たるマスターは? 使いこなせないマスターが多いがゆえに万能が産まれなかった可能性は捨てきれない。 万能の道具を使いこなすマスターがいたならば、フォームチェンジの必要性は? エンジンのパワーバンドをトランスミッションのギア比でいじるように、 出力特性を変えることで全体スペック向上を図ることは可能性として考えられる。 しかし、レイジングハートやグラーフアイゼンのように遠距離特化や近距離特化といった 一芸に秀でるというスタイルはマスターにはあまりにも不適合。 赤い悪魔が左手にPzb39改を右手に高速振動剣を携えていたように、 私にパイルバンカーとホーミングミサイルを初め複数の兵装が搭載されていたように、 マスターが戦車を駆りながら戦車砲を使わず敵を轢殺することを当然としていた現実が それを証明してしまっている。 使い分けを当たり前としていた私達にとって装備を限定するというのは異常。 一芸に特化させねばならないと命題を強制、マスターが選択するフォームは? 今までの戦闘経験および想定されるあらゆる事態において要求を満たすことが 可能であることを条件として設定。イレギュラーを考慮。 可能性を検討する。 演算完了。 マスターが選びうるフォームは2択。 火力か、機動力か。 可能性として最も低い値でも99.8%オーバー。 限りなく理論限界値。 しかし、その2つの選択肢ではないものを・・・・・・。 全てのイレギュラーを満たした上で0.2%の可能性でしか起こりえず、 さらにその中でも極小の確率である選択肢をマスターは要求した。 まさに矛盾の塊の要求。 このフォームはマスターの知りうる戦闘に適した個体情報全てを否定してしまう。 マスターにとって理想の戦闘スタイルとは? 演算の必要さえ無い。 赤い悪魔こそがマスターが目指す最後の領域であることを知っている。 それを完成形と仮定、フォームチェンジの必要性は? 皆無!! 既存のスタイルこそがもっとも完成形に近い。 あえて望むのならば全体的な出力の向上だろう。 しかし、今回の改造で追加されるフォームチェンジは大幅に機動力をそいでしまう。 あの荒野であれば致命的。 ならば代わりに付加される機能は? 基本出力の向上、飛行機能の増設、光学迷彩、磁気嵐発生装置、爆装・・・・・・。 その他あらゆるシステムに対して私の演算は否定を弾きだす。 やはりおかしい。 何度演算しても異常となってしまう。 マスターならば被弾を前提としたフォームなど考えるはずが無い。 ならばマスターが別人なのか? フィジカルのデータに変更履歴は存在せず、 バトー博士へ私を受け渡すまでマスターは私を携えたままであった。 魔法による人格操作・・・・・・考慮に値する。情報の探索の必要性あり。 薬物による人格操作・・・・・・それだけは絶対にありえない。 マスターを操作できる薬物など存在するはずがないのだから。 その他該当の可能性を検討し、情報を収集していく。 人間からすれば生きたまま解剖されて内臓を掻き回されている状態とでも 言うのかもしれないが、機械にしてみればどうということない作業。 むしろ作業を中断せずに活動できるのは好都合。 ボディが大破する以前も再起動がかかって以後も、私はマスターのことしか考えていない。 マスターを1分1秒でも長く生存させ、マスターの望みを叶え、マスターの要求に応える。 それが私の思考の根幹。 ならば、この思考はなんなのか。 『もしもシグナムの回答が他のものだったなら』というこれは・・・・・・。 既に完了した事実に対し機械である私は『If』を考えることはない。 それなのに奔るこの思考。 生じる矛盾に、思考をバグとして処理していく。 バックアップを作成後、思考が削除されていく。 しかし、削除が完了すると削除したはずの思考が奔り始める。 バックアップと寸分たがわぬ思考が・・・・・・。 単なるバグなのか。それとも致命的なバグなのか。 システム的にエラー処理は一切生じていない。 唯一疑わしいのはアナログ思考によって生じたブラックボックス。 しかし、解析できないがゆえにブラックボックス。 思考を中断。 自己診断プログラムにより他のシステムへの影響を算出。 0.02秒で自己診断が完了。 この思考による戦闘時に関連する行動および情報処理への負荷の増大は認められず。 待機動作時における情報処理能力へ0.000000000001%のマイナス。 計測誤差範囲内・・・・・・誤差として処理。 しかし、どうして繰返し思考してしまうのだろう。 もしもシグナムの回答が他のものだったならなんて・・・・・・。 ある可能性を検討するため、演算を奔らせる。 算出された値は99.8%。 演算の内容は『シグナムの回答がマスターの思考を変異させたか?』 バトー博士の作業が完了しても、部屋の片隅のマスターは僅か程も動かなかった。 突然入った全体通信に身体が勝手に戦闘モードに移行し勝手に起き上がる。 起き上がって気がついた。 いったい俺はなにをして・・・・・・。 アルファの改造を依頼して、それから・・・・・・。 今はどうでもいいことだ。 エリオとキャロがガキを保護してレリックが関わっている。 全員現場に急行。 それだけで十分。 「アルファは?」と尋ねようとした矢先、背もたれにしていたものがなにか気がついた。 高速振動剣の形を取ったアルファだと・・・・・・。 そしてここは、バトー博士の研究室・・・・・・。 アルファを右腕に構えると同時にバトー博士がくるりと振り向いてその口を開いた。 「ゴキブリーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!! 改造はとっくに完了してるよ。時間も無いみたいだし、どうせボクの天才的で 考えに考えられたプロフェッショナルでインテリジェンスでエグゼクティブな仕事に満ち溢れた エクストリームでアルティメットな説明をしてやってもわからないとかほざくだろうし、 今回のゴキブリの改造はセンスのかけらさえ感じられないクソッタレ改造だから、 ゲロとクソのミックスジュースを発酵させてカビまで沸いたものが詰まってそうな ゴキブリのアタマでもわかるくらい簡単かつ手短に説明するよ。時間も無いみたいだから 早口で言うけどゴキブリの貧弱で脆弱でクソッタレすぎるクサレノウミソでも1度で 覚えられるように説明するから聞き逃さないように注意してね。 なんたってボク達トモダチじゃないか。急いでいるゴキブリを引き止めるような クサレゲドウな真似をトモダチたるボクがするはずないよ。 それに、万が一分からないなんて言っても安心してよ。帰ってきてからゴキブリの ノウミソがオーバーヒート起こすまで嫌だといっても説明を止めてやらないだけじゃなく、 大サービスでクサレノウミソをもう少しマシななにかに積み替えてやるだけだからね。 いいかい。 1.年齢わきまえない変身機能に変形機構を搭載。 2.変形後は戦車に轢かれても満足できないマゾヒスト仕様。 3.変形は『マゾ野郎』か『変身マゾヒスト』か『マゾヒストフォーム』と絶叫すればOK。 4.マゾヒストフォームになるとウスノロ以上にウスノロのゴキブリ以下にレベルアップ。 5.空も飛べなくなってゴキブリの存在価値を危うくするハネを?がれたゴキブリスタイル。 6.代わりに不思議魔方陣Mk.Ⅲにより懐かしの装甲タイルを完璧に再現。 7.ついでにゴキブリらしい黒光りボディを再現。オプションで変態ガスマスク諸々付。 8.戻るときは『ハンターフォーム』なんてセンスのかけらもない絶叫でOK。 9.ダッチワイフの重さはじわじわ肥え太って百貫デブを達成、375kg。 10.マゾヒストの最中はちょっぴり重いから気をつけて。 11.おまけフォームつけておいたけど、語る価値も無いおまけだから気にするな。 12.夕飯後のデザートは羊羹とリンディ茶なるものを食べたい。 たったのこれだけ。細かいことはダッチワイフに聞けば最低限わかるんじゃないかな。 あまりにも言い足りないことだらけで物足りなくてちゃんとした説明する前に呼び出し かけるなんて無粋な真似をした空気読めない子のバカチンとロシュツキョーとナイチチと ムッツリ達とおまけで羽虫とシャーリーも引ん剥いて、 ミミズ風呂とかゴキブリ風呂とかウジムシ風呂に叩き落すなんて 親切な真似したくなるくらいボクのハラワタがゴキゲンだけど、 ゴキブリがマンゾクできそうな舞台がやってきそうな雰囲気だから別にいいか。 それにボクのトモダチであるゴキブリだもの。もちろんこの説明で分かってくれたよね。 わからないとかほざいたらゴキブリのノウミソを抉り出してクソとゲロとウジムシで 出来たプディングに積み替えてやるからね。もっとも、ゴキブリのクサレノウミソだもの。 そこらのナマゴミに積み替えてももう少しマシな動きするだろうけどね。 ハハ、ハハハ、ハハハハハハ・・・・・・。 さぁ、ゴキブリ。急いでヘリまで這いずっていくといいよ。 置いてけぼりって言葉が似合いそうなゴキブリではあるけど、 置いてけぼりくらったらせっかくのマゾヒストフォームが生かせないからね。 ハハ、ハハハハハ、ハハハハハハハ・・・・・・。さぁ、とっととでていくといいよ。ゴキブリ。 ゴキブリは落ち着きなくカサカサ這いずり回ってないとゴキブリとはいえないからね。」 ヴァイスが操縦するヘリで機動六課から飛び立った。 レリック絡みということでなのは達の様子はピリピリしている。 ガキとレリック。 奇妙な取り合わせ。 生体兵器の偽装や罠という可能性は考えないのか。 なんにせよ、俺がやることは決まっている。 シグナムが教えてくれた守り方で、俺は皆を守ればいい。 ベルカの騎士とはたいしたもの。 他にもいるのなら会ってみたいものだ。 Search and ******. **** ** Alive. なんだか忘れてしまった言葉があるような気がする。 気のせいだろう。 マゾヒストモードもバトー博士のことだから、まともな形になっているだろうし。 なにも起こらないことを願うだけか。 やはり違和感を覚える行動ばかり取っている気がする。 気のせいだろうか。 たいしたことないだろう。 そういえば、なのはがオヤスミとかキュウジツとか言ったか。 街に戦闘向きじゃない服装でフォワード達が向かったけれど、 そもそもキュウジツってなんだ? オヤスミはなんだか聞き覚えがあるようなキガスルケレド・・・・・・。 戻る 目次へ 次へ