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541 名前: ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン [sage] 投稿日: 2006/09/17(日) 00 43 03.07 ID mXAwT5VU 4本角 龍壊棍 音閃光無し スキル:高級耳栓 猫飯:無し 持ち物:いにしえセット、力&守りの爪護符、モドリ玉、砥石、千里眼 角笛、強走G、鬼人G、調合書5冊、秘薬、力の種、回復G ホームランを運任せで狙っていく感じ。砂19 47討伐。 終盤一死。約49分で黒討伐。 突き上げの見切りは苦手なので突き上げ時は尾(背中判定部分)も 狙いました。 全体的に運任せであまり参考にはならないと思いますが、 需要があれば動画を上げるつもりです。
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「エラーが発生した」 まだ寒さの残るこの季節。目が覚めて歯磨きのために来た洗面台で顔を合わして、一言目がそれですか。 呆れてるうちにレイ姉も後ろからのたのたとやってきました。 「おはよう。……どうしたのルリ? 歯磨き粉の泡が口からこぼれそう」 危ない危ない、私までボケキャラになるところでした。 ……歯磨き粉は……もうついてないですね、よかった。 聞いてくださいレイ姉、有希姉がおかしなこと言い出したんです。 エラーが発生したとか。 「お姉ちゃんにも聞いて欲しい。今の私はエラーが発生し、機能のほとんどをリカバリーにまわしているので 一般女性と等しいスペックしか発揮できない。性格パターンにも若干の影響が出ている。 ただ、日常生活には支障はないので安心して欲しい」 はぁ、そうですか。 問題ないならいいですけど……って、「お姉ちゃん」? 「大変だわ。有希が『お姉ちゃん』だなんて……」 「お姉ちゃん、苦しい……」 ああ……なんということでしょう、匠のレイ姉に抱きしめられて有希姉は顔を赤くして……顔を赤くしてる? 「有希、もう一度言って」 「……お姉ちゃん」 「大変」 って言いながら全然大変そうに感じません。 むしろ喜んでるようにしか見えないです。 頭撫でまくってるし。 私なんて目まいがしそうです。 あの有希姉が、キョンさん相手にすら「あなた」としか言わない有希姉が、「お姉ちゃん」だなんて……。 それどころか抱きしめられて顔を赤くして、恥ずかしそうに眉を下げてるなんて……。 有希姉の眉が動く時はムッとしたときぐらいだと思ってたのに。 「そんなことない……」 ほら、今少しだけ眉間が動いたじゃないですか。 有希姉って無感動無関心無表情かと思いきや、案外そうでもないんですよね。 一緒に暮らしててつくづく思いました。 むしろこっそり観察してても楽しめるぐらいです。 初めてのものには異常に関心持つし。 この前だって雑貨屋さんで3時間ぐらいじっと…… 「有希、他に具合の悪いところはないの? 無理しなくていいのよ。 学校も休んでもいいわ」 話遮られました。 こーゆー時に急にお姉ちゃんぶるというか、母性を発揮するんですよね、レイ姉って。 しかも今「お姉ちゃん」って呼ばれたせいかいつもより3割増で過保護になってるっぽいです。 「大丈夫。変化があったのはデータベース以外の全機能の縮小。原因はバグの蓄積。 しばらくすれば完全復旧する」 「よかった。でも、元に戻っても『お姉ちゃん』って呼んで欲しいわ」 「……それは……嫌」 「『嫌』……」 「今はエラーのために言語プログラムも変わっている。修復後は呼び名も自動的に元に戻る」 断るとか否定するとかじゃなくて、「嫌」ですか。 普通っぽくなった今の言い方の方が案外グサっときますね。 ま、その内なおるんならそんなに心配なさそうで何よりです。 レイ姉はしょぼーんとしてますけど。 でも、バグが蓄積って、そんなにバグが出るほどのことしましたっけ? なんか、家じゃじっとしてるだけな気がしたんですが……。 「これは人間で言えばストレスの蓄積と爆発に近い」 「ストレスが溜まることなんてあったの? そういう時こそ、『お姉ちゃん』に頼って欲しいわ。私がいるもの」 「……」 有希姉、無言で窓越しに隣の家を見てます。 ああ、そういうことですか。 言わんとしてる事はわかります。 「正直、付き合ってるこっちがSOS」 わぉ、これは歴史に名を残す瞬間です。 あの有希姉が冗談をかましましたよ? ていうか本音? 「私からも、あそこの次女になんとかするよう言っておくわ。個人的に色々言いたい事もあるから」 こっそりガッツポーズ決めながら言うレイ姉も、実は性格パターンにおかしなことが起きてませんか? 「あら、まだトーストかじりながら『遅刻遅刻ぅ』なんて言わないわよ」 そんな事言い出したら本気で世界の終わりを信じます。 「シンジさん相手ならやりかねない」 そうそう。 「ひどいわ有希。ていうか有希、私でも名前で呼んだことないのに……妹にまで出し抜かれた……」 ああ、今のでわかりました。 本当に学校休むべきなのはレイ姉ですね。 おかしいです。 「朝は人間の機嫌が不安定な時間帯。これぐらいなら問題ない。いつものこと」 はぁ……。なんか朝からどっと疲れました。 ま、しばらくは面白い有希姉が見れそうなんで、とりあえずビデオビデオ……。 おわり
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「ふう、やっと一週間終わり…」 「レイ姉けっこう疲れてますね」 「最近色々と忙しくなって…」 「では姉さんが元気が出るようにエネルギーを注入する…」 「有希姉そんなことできるんですか?」 コクリ 「じゃあお願いするわ」 「わかった」 ttp //www.xera.org/usrbbs/moeren/files/moeren26919.jpg 「……」 「元気でた?」 「…………ありがとう…」 (…有希姉、あなたという人は…)
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チューリップハット奥2 前のお話→チューリップハット奥 54 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 16 14 43 ID ii6c7Hp3 前スレで子供が忘れた帽子をX子が被ってたけど戻ってきた者です。 仕事が終わって携帯見たらXからメールが来てました。 「こないだ○さん(私)の子が被ってた帽子可愛かったね。アレってもしかして手作り? ウチの子にも作ってくれないかな~?」という内容。 思わず「どういうつもりですか?」とだけ返信してしまったけど、 本当にどういうつもりなんだろう? なんかもう今さらだしもう帽子が必要な気候でもないし 55 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 16 23 39 ID cPpEkvjJ 泥が厚かましく新品を作って寄越せって? 異常に執着してるね。ちょっと危ない人かも。 56 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 16 25 30 ID jL+5vSPw 54 取りあえず、こんな事がありました。とママ友に 根回ししておけば? 57 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 16 27 52 ID pnxXXCib 54 「実は私、あなたを狙ってます、タゲってます、目下認定してます」ってことじゃね? 58 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 16 29 04 ID AyOkSzA/ 54 オークションに出しますから商材を用意しなさいよ、下僕 ってことかと 59 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 16 35 20 ID XKWlVHR8 旦那に「この間の帽子はどうした?」とか言われて まさか盗んだ物で持ち主に返したとは言えず、 作ってもらおうと考えたとか 60 :名無しの心子知らず:2008/08/25(月) 19 01 33 ID 9f1QaBL9 泥棒が調子に乗って仕切りなおししてきたって感じだね・・・ 次のお話→84
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541 名前:1/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 43 50 ID mXZ15+S3 「やぁっちまったぁぁぁぁ」 ガンダールヴで無くなった衝撃から立ち直ったあと、最初に感じたのはその事だった。 命の恩人を疑った挙句、ほとんど痴漢の様な暴挙…… 「いや、あれどう考えても痴漢だし……」 しかも自分の命を救ったのは、親の形見…… 「うぁぁぁ、会わせる顔ねーよ……」 「ほとんど極悪人だな、相棒」 抜身のまま壁にかけてあるデルフが、気軽に言ってくれる。 「そもそも、お前がちゃんと話してたら、あんなに疑うことも無かったのに」 「わすれたんだから、しょーがねーよ、相棒」 そのためにあの子に……テファにした事を思い出すと…… ……幸せな気分になった。 「はっ、違うだろっ俺っ。」 「………相棒……オトコノコって切ないねぇ……」 反論できない。 「……まぁ、ガンダールヴで無くても……恩返しはしないとなぁ……」 「そうだなー、相棒今のままじゃただの痴漢だもんな。」 「……黙っててくださいデルフさん」 相棒に止めを刺されそうだ…… 小さな足音が部屋に近づいてきてる。 ……まだちゃんと顔を会わせる自信がない…… デルフを手振りで黙らせて、あわてて寝たフリをする。 小さなノック 「あの……はいりますね。」 どうぞ、お入りください、寝たふりのまま心の中で答える。 ドアが開いて、ゆっくり足音が近づいてくる。 「………眠って……ます……か?」 「おぅ、寝てるよ。」 ナイスフォロー相棒。 「そうですか……」 あれ?テファがベットに座った…… え?布団がめくられて…… ちょ、ちょちょちょっとまって。ボタンが…… 「テ、テファっ」 あわてて飛び起きる。 びっくりした表情で、テファの手が止まった。 「あ、起きましたか。」 「……はい起きました。」 ……眠っていると綺麗な女の子が服を脱がしてくれる。 ここはどんな天国ですか?やっぱり俺死んだ? 「あの……テファ?」 「はい?……あ、あの……」 「あ、サイト。ヒラガサイトだよ」 「サイトさん?」 「いや俺もサイトでいいよ、テファ」 一瞬驚いてから、おずおずと 「サイト」 と、呼んでくれた……嬉しい……世の中には見た目は互角でも、人のこと犬って呼ぶ娘もいるのに…… 「サイト……それでね」 ちょっと言い難そうにテファが続けた。 「なに?何でもするよ。」 にっこり笑いながらテファは続けた。 「脱いで」 俺の世界は凍りついた。 542 名前:2/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 44 30 ID mXZ15+S3 聞き間違いだろうか…… 「えと……なんて?」 「脱いで、サイト」 ………ゴクリ、喉が鳴る。 「えっと……テファさん?」 「……脱いでくれないと……出来ないです」 頭の中がピンク色になった。 「テ、テ、テ、テファっっっ」 「動きづらいなら……わたしが……」 またボタンが外されて行く。 「じ、じじじ自分で出来るです」 やっぱりここは天国か?震える手でボタンをはずし、上着を脱ぎ捨てる。 風に晒された背中に、暖かいナニカが当たった。 「テ、テファ」 「はい、動かないでくださいね、サイト」 気持ちいい感触が背中を……って 「テファ?」 「あ、動いちゃだめですよ、サイト」 テファがお湯を絞ったタオルで俺の体を拭いてくれている。 「………何を期待したんだ……俺のバカバカバカ」 「?」 顔を真っ赤にしながら自責する俺を、テファは丁寧に拭いて言ってくれる。 「サイト、拭いてほしいところとかある?」 ………これ以上注文できません。 「ありがとう、テファ。気持ちいいよ。」 ちょっと赤くなったテファが、持って来てた桶でタオルを絞りなおした。 背中、首、顔、胸。時々タオルを絞りながら、指先まで丁寧に綺麗にしてくれる。……えー、このままいきますと…… 「あの……サイト……どうする?」 「…………」 色々な期待があいまって、喉がカラカラで喋れなくなる。 「……動ける?」 「はいっ、動けます」 はっ、頭が空っぽの状態だったので、つい返事を…… 「じゃぁ、続きは自分で……のほうが良いかな?」 ちょっと惜しかったけど、確かに気がらくだ。 「うん、ごめんねテファ、こんな事までさせて。」 「ううん、いいの」 にっこり笑う……天使?俺やっぱり死んだ? 「お湯、ちょっと熱めだから、もう少ししてから使ってね。」 え? 「じゃあ、お休みなさい、ゆっくりやすんでね。」 「まって、テファ。」 昼のように手をつかむ……今度はそっと。 「……赤くなってる……」 熱めのお湯……自分は普通に使ってた。 「だって……絞ったらちょっと温くなるから、ちょうど良いかなって。」 ……熱かったろうに…… 「大丈夫よ、気にしないで。」 ………胸が熱くなる。 「あの……ありがとう。」 「ううん、いいの。困った人がいたら……助けなきゃ、ね?」 俺の手をそったはずしたテファが、慌てた様に部屋を出る。 「そのまま置いておいてくれたら良いから。」 ドアの隙間から見えたテファの顔は、赤かった気がする。 「いい子だよな」 「だなー」 「流石に下半身はなー」 ズボンを脱ぎながら、デルフに話しかける。 「相棒の意識がないときは、してくれてたけどな。」 え? 543 名前:3/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 45 02 ID mXZ15+S3 恥ずかしさのあまり、数時間悶絶。 「し、仕方がないことだよ……な。」 やっと立ち直った直後に…… 「だよなー相棒。下の世話までさせて、今更だよな」 ……2週間で何か色々大切なものを失ってしまった気がします、ママン。 しくしく泣きながら、壁に向かって三角座りする俺に、デルフが一生懸命はなしかけていたが…… 切なさのあまり立ち直れなかった。 ……… …… … あれから、三日(もちろん体は自分で拭いてる) 「やっと少しは動けるようになってきたな……」 「だなー相棒、たくさん相手してくれて嬉しいぜー」 話すくらいしかすることないからなー 「あ、起きてるのねサイト……大丈夫?」 「うん、もう平気。ありがとテファ」 今日も今日とて、お湯と桶。 「テファ、風呂って有る?」 ゆっくりお湯に浸かりたい気分だった。 「……サイトって……貴族?」 「え?」 「暖かくなってきたら、側を通っている川で水浴びするけど……」 そういえば、地球じゃないんだよな…… 「冬場は大体こうしてるわ……ごめんね」 「い、いや、いいよ。ごめんこっちこそ。そうだよな、それが普通だよな。」 「ううん、ごめんね。」 ……俺、ここに来てからろくでもないな…… 黙り込んだ俺を励ますように、テファが続けた。 「もう少し体が治ったら、水場まで案内するね。」 「うん、ありがとう。」 「水浴びにはまだ早いけどね。」 「そんな無茶したら、倒れるって。」 「そうね、もう魔法は使えないし。」 「……ごめんな」 「あ、いいの、気にしないで、私が魔法上手ならもっと治るの早いと思うけど。」 「テファって魔法使えるの?」 「……下手………なの」 しょんぼりと俯くテファ… あぁぁぁぁだから俺って…… 「いや、魔法なんて使えなくても平気だしな」 「……ありがとう」 あー、気を使ってるのばれてる…… ふ、とテファが聞いた。 「………あの……サイト…」 「?」 「どこか汚れてる?」 クルリと回りながら、テファが心配そうに聞いた。 「お風呂……そう言えば入ってないなって……」 ………自分が神々しいとまで評した女の子が、不安そうに自分を見上げてる。 「きっ、綺麗だよ。テファは」 緊張する…… 緊張が伝わったのか、赤くなったテファが小さくありがとうと呟くのが聞こえた。 「早く暖かくなると良いわね」 テファが優しい目で話しかけてくれる。 ふと思いついたことが有った。 「ちなみに、川ってどの辺り?」 544 名前:4/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 45 33 ID mXZ15+S3 「さー風呂作るぞー」 「………唐突だな、相棒。」 次の日の朝早くから、早速川の辺りまで行ってみる。 「いや、恩返しになるかなって」 女の子だもんな、風呂嫌いじゃなさそうだし。 「……覗くの?」 「覗かねーよ。」 多分。 デルフと話しながら、川沿いを下流に向かって歩く。 「ん〜、この辺で良いかな?」 「いやー待てよ相棒、ここ掘るの大変そうだぜ」 「この辺は?」 「水はけが良過ぎるかもな、入ってる間に湯が抜けると、悲惨だぜ?」 妙に詳しいデルフに相談しながら、場所を選定する。 村から離れすぎると、かえって危ないし。 「お……ここは?」 「ん〜〜よさそうだね、あの辺なら木がブラインドになって、相棒も覗けないし」 「……そのネタしつこいぞデルフ」 場所が決まる。 シャベルみたいな気の利いたものがなかったので、借りて来た木の板でゴリゴリ掘り始める……しんどい。 「……無理かも……」 「だなー、そんな先の鈍い木の板じゃなかなか掘れねーだろうな。」 「先が鋭いといいの?」 「あと金属で、持つところがしっかりしてて……」 「ほうほう」 「なぁ……相棒」 「なにかね?デルフリンガー君」 「なんで、俺の柄とか刀身の根元にシャツ巻いてるんだ?」 「……先が鋭くて、金属で、持つところがしっかり」 「……むわぁぁぁぁてぇぇぇ、相棒!おりゃあ伝説の武器だぞっ」 「…新たな伝説がまた一ページ」 「風呂桶掘った武器なんて称号いらねぇぇぇぇ」 「……諦めろよ、デルフ」 「い、いやだ、断固として抗議するぞ、相棒」 「………」 「無言で振り上げるなぁぁぁ、む、胸か?あの胸かぁ?」 「なぁ……」 ……俺の手が止まったのに安心してデルフが返事をする。 「な、なんだぁ?相棒」 「みょーにルイズの口調の真似が上手くないか?」 「まぁ、貴族の嬢ちゃんとはたまに話すしな」 「どんな?」 「ん〜〜だから、風呂の話とかさ。」 「……あ、」 「?」 「あれはお前のしわざかぁぁぁぁぁ」 そのまま地面に突き立てる。 「しまっ……あっー」 デルフの泣き声を音頭に地面をどんどん掘り進める…… 伝説の武器は地面掘るのも優秀だった。 545 名前:5/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 46 05 ID mXZ15+S3 夕方近くまで掛かって、川から水を引く水路、風呂桶部分、排水用水路を掘りぬいた。 「うぅぅぅぅぅ、汚されちゃった、デルフ汚されちゃった。」 ……なんか泣いてる。 「地面掘った武器なんて、きっと俺くらいじゃねーか?」 「いや、結構きっと、まだあるって。」 「本当か?相棒」 「いや、スコップとか、鍬だって武器になるらしいし」 「それ、逆だーーー、慰めになってねーーー」 「いやー流石伝説、結構掘ったのに、歪みひとつない」 「7万の軍勢より、地面掘るほうがつらいぞぉぉぉ相棒!」 武器としたらそうなのか? 「ま、それはさておき」 「いや、頼むから置くな相棒」 「後は……これと……薪かな?」 川原で大きめの石を幾つか拾う。 風呂桶の横に石を準備して、シャベル代わりに持ってきていた板をどけて水を引き込む 「よし」 「……順調だね……相棒……伝説のプライドを汚してまで掘っただけはあるやーね」 ……しつこい 「よし、デルフ、一番風呂だ」 風呂桶にデルフを突っ込む 「……相棒、これまだ水じゃねー?」 「薪取って来るなー」 そのまま村に帰る。 「相棒のおにぃぃぃぃぃ」 帰る際の道しるべもばっちりだ。 546 名前:6/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 46 36 ID mXZ15+S3 「あ、テファ」 「サイト?今までどこにいたの?」 ちょっと息を切らしたテファが問い詰めてくる。 「ちょっと川のほうに、それより……」 「それより、じゃないっ。」 ……あれ?テファが泣いてる……… 「怪我が治ったところだから……どこかで倒れてたらどうしようって……」 ……しまった………驚かそうと思ってたのが裏目に出た。 「ご、ごめん……テファ」 確かに俺が悪い。 「………ど、怒鳴ってごめんなさい……でも……」 「うん、俺が悪い……」 「……ん、わかってくれたら、もうしないでね……サイト」 ……俺、着々とこの子に頭が上がらなくなってるな。 「あーそれで……さ、」 「なぁに?」 「薪もらっていい?あと火と」 「?うん、いいよどれくらい?」 「一抱えくらいかな?あと、子供たち集めといて」 「????」 「着替えと、タオルもたくさん用意しといてね」 「え、ええ……」 「んじゃ、後で呼びに来るからー」 「サ、サイトー、どういう事なの〜?」 「あとでねー」 薪の場所は知ってるし、火も手に入れて……デルフの元に戻った。 547 名前:7/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 47 08 ID mXZ15+S3 十分石が焼けるころを見計らって、村まで戻る。 「今日の相棒はひでーや………」 「悪かったって……相棒なんだから恩返し手伝ってくれよ……」 「もうちょっとやり方ってもんが……」 テファが子供たちをつれて川沿いに歩いてくる。 「あれ?迎えに行くところだったのに」 「……サイト、とりあえず集めたけど?」 小さい子達が……不振げに俺を見上げてる。 「説明してくれる?」 「見たほうが早いよ、ここまで来たらすぐだから、こっち」 来た道を戻る。 ………気のせいか小さい子達の視線が痛い…… 「……こいつ、テファねーちゃんいきなり襲ったやつだぜ」 「こんな森のほうにテファねーちゃん連れてくるって……」 「ヤツはやる気だ……」 「みんなで、テファねーちゃんを守るぞ」 「わたし、フライパン持ってきたわ」 ……信用ねー 「鬼畜にふさわしい扱いだよな」 ……相棒も容赦ねー 焚き火が見え始める。 「?あれのこと?サイト?」 「うん、側まで行けばわかるよ」 側に寄ったテファが息を呑む。 自慢げな俺を…… 「わかんねーよ」 「なんだよ?これ?」 「自慢げなくせに、わっけわっかんねー」 ……子供たちは容赦なかった… 「サイト……これ……」 「うん」 デルフを焚き火に突っ込む 「ま、まて相棒、今度は……」 そのまま焼けた石を風呂釜の中に転がす。 「火箸かぁぁぁぁ」 いくつか転がしたところで、風呂に手を突っ込む。 「で、どう?」 テファの方を見ようと…… 「で、どう?じゃねーよ」 「こいつ、なにがしてーの?」 「次に怪しい行動とったら、このフライパンが……」 ……が、餓鬼ども……… 「……ありがとう……サイト」 うぅ、流石テファだ……分かってくれたみたいだ。 「でも、病み上がりに無茶したのはダメよ?」 ……釘は刺された。 テファが子供達に説明をして、何人かづつ入ってみる。 最初は恐る恐るだった子供達だったけど…… 「やるじゃん、サイト!」 「見直したぜ!サイト」 ……順応は早い 「ただの痴漢じゃなかったのね!」 「そうだな、痴漢グレートとかか?」 …………勘弁してください。 548 名前:8/8[sage] 投稿日:2006/09/30(土) 20 47 40 ID mXZ15+S3 テファが子供達をお風呂に入れて、俺が村まで送る。 それを何セットか繰り返して、全員終わったころには日が暮れていた。 「おつかれーテファ。」 「ううん、これ作るほうが大変だったでしょう?」 ……いや、多分テファの方が大変だったと思う。 小さい子の風呂があんなに大変だとは…… 「いや、テファの方が大変そうだったけど?」 「?なにが?」 ……分かってらっしゃらない…… 「小さい子の相手、大変じゃない?」 「?ううん、全然……あの子達は……怖がらないし」 小さく続いた言葉に、テファにとって、あの子達の大切さが分かった。 「……あ、そうだ」 「?」 「温くない?」 「まだ暖かいわ」 「んー焼いてた石、もうないし……テファ、まだ入ってないよな?」 「……わたしは…今度でも……」 「ん、いや、これ、お礼だし。」 「えぇぇぇぇぇ……これっ、お礼だったの?」 「うん、助けてくれてありがとう。ささやかながら……一つ目のお礼かな?」 「……ありがとう、サイト」 「俺、村に戻ってるから、ゆっくり入ってから戻ってきなよ」 「あの……」 はっ、デルフとのやり取りを思い出す。 「の、覗かないよっ」 「……えっ………あっ」 げ、薮蛇、考えてもいなかったみたいだ。 「いや、本当に覗いたりしないから、あそだ、あの子達見張りに連れて来ようか?」 ………デルフ………第二風呂釜設営計画立案中だぞ…… 「え、ううんいいの。みんな寝てるだろうし。」 ……そういやそうか…… 「……じゃあ、村に戻ってるな」 「……まって、サイト」 ? テファがもじもじと俺を呼び止める。 「なに?テファ」 「……一緒に入らない?」 39 名前:1/6[sage] 投稿日:2006/10/03(火) 02 26 59 ID 1fAfJHeu (一緒に入らない?) ………そう聞こえた………いや、まてサイト。 体を拭いてもらったときのことを思い出せ。勘違いは恥ずかしいだけだぞ。 「………いや……かな?」 「…い、いいの?」 「……その……一人だけ入るの悪いし、その……」 ……勘違いじゃなかったですか…… 「怖い……し」 「え?」 「……今の季節、肉食の大きいのは冬眠してるけど……怖い……よ」 …うぇ……そんなの出たですか………迂闊に山とか森とか歩くものじゃないな…… 「その……夜の森って………何か出そうで……」 テファの方にばかり気を取れられていたけど、言われて見ると…… 先の見えない真っ暗な闇に、どこかでなってる風の音…… 「一人で……置いて行かれると………」 確かに……これはちょっと人でなしだ。 「ごめん……あ、でも待ってようか、一緒に入らなくても」 ちょっと恥ずかしいし。 「……覗き放題だな、相棒」 無言でデルフを地面に刺す。 「い、いやだぁぁぁ、もう地面はいやぁぁぁぁ」 おぉ、トラウマ。 「あの……ね、折角だから……ゆっくり入りたいなって……ダメ?」 子供の相手をしていたため、地面にしゃがみこんでたテファが見上げるように…… ダメです!ダメです!!ティファニアさん。 美人がそんなことをしてはいけないと、魂の師匠も言ってます。 いけない魔法使いです―――サイトは魅了された。 「じゃ、じゃあちょっと薪足すね、石も増やして、のんびり入ろう」 ……俺は何を……… 「本当?、ありがとうサイト、うれしい。」 夜の闇が一瞬退いた。そんな錯覚を覚えるほど綺麗な笑顔… ……ま、いいか。これだけ喜んでくれるんだから、ちょっと位恥ずかしくても。 「あーじゃあ、ちょっと薪足したり用意してくるね。」 「あ、手伝う?」 「いや、いいよ石拾ったりもするし、……それくらいはね」 「……ありがとう、サイト」 ……些細なことでやわらかく笑ってくれるのは、男にとってとても働き甲斐のあることだと思う……見習ってくれ……ルイズ…… 薪をくべて、新しい石を幾つか放り込む。 テファは……あれ? 「あ、サイト」 茂ってる木から何かの実をもいで来た。 「あのね、サイトそこの木にこれが生ってたの。」 柔らかそうな果物だった。 「時期的にはまだちょっと早いけど、美味しいのよ。」 見たことのない果物に興味を引かれて、テファに駆け寄る。 果物特有の甘い香りがした。 「美味しそうだね、なんて言うの?」 「これはねー、も………」 そこまで言った瞬間、何かが跳ねる水音がした。 「きゃっ」 あたりに果物を散らしながら、テファが怯えてしがみ付いて来る。 そのまま、視線を音の方に……あれ? 40 名前:2/6[sage] 投稿日:2006/10/03(火) 02 27 32 ID 1fAfJHeu 「テファ」 恐る恐る川を見るテファが可愛い。 「大丈夫、魚が跳ねただけみたいだよ。」 「そ、そうなの?」 ぐおっ、体を密着させたまま、テファが川を見る…… もちろん、テファの胸が俺の腕の中でグネグネと形を変える。 (り、理性……りせい……リセイ……リ…セィ…) 「……よかったぁ……」 しかも、腕の中で微笑まれた日には…… 「相棒、転がってるぜー果物」 (はっ) テファが慌てて果物を拾い始めた。 「ご、ごめんなさい、サイト。わたし……気が小さいね」 デルフ……余計なことを……いや……助かった……か? 「あ、手伝うよ、テファ」 「ありがとう、サイト」 ……ひょいひょいと、拾い上げていくって…… スカートの裾を入れ物代わりにするのは目に毒です、テファ。 「あ、おれ、あっちに運んどくね」 持てるだけ持って、風呂のそばに置く。 「ありがとう、サイト。助かったわ」 ……分かった……テファ、警戒心がないんだ…… 男が居る前で、あんな行動……。 しみじみとテファを見る。 「な、なに?サイト」 「いや……綺麗だなって……」 良くこれで、ここまで無垢に育ったなぁ…… 「な、え、う、あうあ……」 真っ赤になってる。 「さ、お風呂入ろうか、テファ」 「って、……サイト……からかった?」 ……そんなつもりは無いけれど、 「また魚が跳ねないうちにね、テファ」 「ひ、ひどい、サイト…………うれしかったのに……」 ま、またこの人は…… 「じゃ、俺あっち向いてるから……」 「……うん……」 しゅるしゅると、紐が解ける音…… ごそごそと、多分服を脱ぐ音……… パサッって小さな……音……これは… うあぁぁぁぁ、俺今すごい変態だ…… お湯がくみ上げられる音に続いて、ザーっと流す音…… 続いて、何かが水に沈む音…… 「あの……サイト」 「はいっ」 「わたしも……あっち向いてるね」 「はいっ」 振り向いて、ギクシャクと風呂に近づく…… 広めに作ってて良かった……小さい子多いからそのほうが良いだろうと思ってたんだけど…… 自分が助かったな…… っと、入る前に 「あ、テファ、まだ脱いでないからこっち見て。」 「なに?サイト」 「石ころがすから、気をつけてね」 「うん、ありがとう、サイト」 さて、 「あいぼぉぉぉ、俺こんなのばっかりかよぉぉぉ」 この上なく頑丈な棒で、石を転がした。 41 名前:3/6[sage] 投稿日:2006/10/03(火) 02 28 04 ID 1fAfJHeu デルフを適当に立て掛ける 「サンキュー相棒、いつでもどこでも役に立つな」 「うれしくねーやい、くそっそのうち仕返しするぞ、相棒」 そんな俺達を、テファが楽しそうに見てる。 「仲いいのね、あなた達」 「……そんなことないわ……サイトは私の体だけが目当てなのよっ」 「……デルフ、そこまですねなくても……」 「今日一日で、どれだけひどい目にあったか……」 「サイト、デルフさんに、何かしたの?」 「いや、デルフで掘ったんだ、これ」 「うぁ、ひでえ相棒、こんな恥を人に広めるなんて……」 デルフが本気で嫌そうな声を上げる。 「……秘密にしとく?」 「おぉ、話せるね、娘っ子、どっかの痴漢とは大違いだ」 「マテ、デルフ、誰が痴漢だ?」 「だれだろーね、相棒、抱きつかれてにやけてたの、誰も気づいてないと良いな」 ……こっこいつ…… 「あっ……ご、ごめんなさいサイト…」 「いやいや、娘っ子、相棒は喜んでたから問題ねーや」 「そうなの?」 「おぉよ、どれだけにやけてたのか見せてやりたいね」 くっ、分が悪い…… 「テファ……」 「な、なぁに?サイト」 声をかけて注意を引く、そして。 「脱ぐけど……見たい?」 「きゃっ、ご、ごめんなさい、あっち向いてるね」 デルフが舌打ち……舌も無いくせに…… これ以上デルフに喋られない内に、どんどん脱いで、湯に掛かる。 急いで湯船に……って、テファ……背中からでも谷間が見えますよ… 「お、お待たせ、テファ浸かったよ」 背中合わせに湯に浸かる。真面目に理性が持たないかもしれない。 「ありがとう……サイト」 「え?」 「気持ちいいね」 「……うん」 「最初ね、サイトが自分が入りたいから作ったと思ったの……ごめんね」 「いや、良いよ、……そう思われそうな言動だったし」 背中に軽い感触が……背中と背中がくっついてる……てか、もたれてる? 「こんなにゆっくりお風呂に入るのって、久しぶりよ……サイト」 ……あれ?昔は入る機会あったんだな……テファ。 「あ、そうだ、ちょっとまってね」 お湯に浸かったまま、脱いだ服のほう…つまり、俺の視線側に…… 慌てて目をそらす。 ……正確には顔をそらす……視線が追うのはしょうがないさ、なあ? 「サイトはい、美味しいよ」 さっきの果物みたいだけど…… 「あの……テファ……」 「あ、ごっごめんなさい……」 慌てて背中側に回り込む、 「ご、ごめんねサイト」 いえ、眼福でした。 「これ……美味しいよ」 背中側から、にゅっと手が……さっきの果物が皮を剥かれて乗っている。 「あ、美味しそう、ありがとう、テファ」 ……受け取るときに、背中に柔らかい何かが当たったのはきっと気のせい…… だって、ルイズでもシエスタでも届かない距離だしっ。 42 名前:4/6[sage] 投稿日:2006/10/03(火) 02 28 36 ID 1fAfJHeu 焚き火の焔がゆらゆら揺れていた、 後ろに女の子が居る状態で、くつろげるはずも無かったけど…… (忘れてたけど、俺今日一日中労働したし、病み上がりなんだよな……) 体中の疲れがお湯に染み出していくような、独特の感覚…… (あーしまったな……気持ちいぃ) しかも、綺麗な歌が聞こえてきた…… 清水の流れるような美声が、完璧な旋律で…… テファが気持ちよさそうに歌ってる…… (うれしそう……風呂……作ってよかったなぁ……) 芯から暖まりそうな、お風呂。 さっき食べた果物が腹をいい具合に満たしてる。 視界はゆっくりゆらゆら踊る炎。 とどめは、天上の歌声…… ヤ、ヤバイ……寝そう…… 今にも目蓋が落ちそうだ……テファと話を…… だめだー、こんなに気持ちよさそうに歌ってるのを邪魔できねー デ、デルフ……あーどっちにしろテファの邪魔だぁぁ くっ……我慢だ………眠気が何だ…… ここしばらく、寝てばっかりだった……多少は我慢できるはず…… 人間は寝溜め出来ないという事実は無視。 ……根性で……… 耳から理性が解かされる…… 段々目蓋が落ちてくる…… も、ダメ…… ぐー 43 名前:5/6[sage] 投稿日:2006/10/03(火) 02 29 15 ID 1fAfJHeu いきなりサイトさんがもたれ掛かってきた。 「え……」 「あ、娘っ子静かに」 デルフさんが小さな……声?かな?で話しかけてきた。 「わりーね、娘っ子、相棒限界みたいだわ」 「え?」 「一日、これ掘ってたからね、疲れ果てて寝ちまった」 背中にもたれたまま、静かな寝息が聞こえる。 「まだしばらくは、お湯さめねーだろうから、もうちょっと支えてやっててくれねーか?」 「ええ、良いですよ」 私や村の子の為にお風呂作って疲れちゃったのね……… そーっと振り向いて、お湯に落ちないように抱きとめる。 「相棒起きてたら、おおよろこびだーね」 ………確かに……起きてたら無理かも。 正面からだと、胸がサイトさんの枕みたい…。 「わりーね、娘っ子」 「いいえ……でも、デルフさん」 「ん〜?」 「やっぱり仲良しですね」 「なっ、おめーそりゃぁ………」 「ダメですよ、わたし貴方が大騒ぎするところも、治って喜ぶところもみてましたし」 「ぐ……」 「……秘密にしときますね」 「…………助かるよ」 デルフさんが黙り込む…… 私はまた歌いだす、すごく久しぶりに、胸の奥から幸せを感じる…… 優しい人たちだ……助けてよかったよ、お母さん。 サイトが起きない様に、小さな声で…… 寝かしつけるように、やさしい歌を。 途中で、一緒に歌う声が……デルフさんだ。 一曲歌い終わる。 「上手ですね」 「お前さんほどじゃないよ」 「そんな事無いです」 「平和だねー」 「そうですね」 「いつまでも続くと良いねー」 「……戦争ももう終わったんですよね……」 「とりあえずはなー」 「………ゆっくり……傷治して行くと良いですよ」 「……なぁ……相棒……ずっとここに置いちゃくれねぇか?」 「……むりです……きっと」 「そうか……」 「わたしはうれしいけど……」 「?」 「ルイズさんの所に……」 「……そうかもな………」 あれだけの怪我をしてても、ずっと思い続け、つぶやき続けたルイズさんってどんな人なのかしら? そんなことを思いながら、眠っているサイトさんを抱き寄せる。 大きいお人形さんみたい。 そしてわたしは、また歌いだす。 44 名前:6/6[sage] 投稿日:2006/10/03(火) 02 30 09 ID 1fAfJHeu 天国に居る夢を見た。 良い香りがして、暖かくて、綺麗な音楽が聞こえてくる…… 体のあちこちが柔らかくて暖かいものに触れて…… って?あれ? うすーく目を開ける テファの顔が見えた。 え?顔?背中合わせだった気が……寝た俺を……ってことは…… この顔に当たる、柔らかくてボリュームの有る感触って…… てか、腕が……お腹に……背中に、足がぁぁぁぁぁ ぴったり密着ですよ、 しかもテファが歌うたびに胸を伝わって、綺麗な音が直接頭に染み入る…… 「なー相棒まだおきねー?」 「よく寝てます、……大変だったのね」 いや、実は起きてます。 「実は起きてるんじゃねーか?」ぐぉ、デルフ鋭い。 「え?でも?」 「お前さんの胸の中が気持ちよくてうごけねーんじゃねーかぁ?」 「え?え?」 「いや、わかんねーなら……まだいいや」……助かった……… 「こういうのって、うれしいの?」 はい、とっても。 「お前さん、その気に成ったら、国が傾くね、きっと」 まったくだ、 「????」 「ま、誰にでもするなよ」 「んーじゃあ、サイトにしかしないね」 ぐはぁぁぁぁぁ、 「そろそろ起こしたほうがいい?」 「なんかほうっておいてもいい気もしてきたけどな……」 ……デルフにばれてる気がする。 「そのまま、壁にもたれさせて……」 デルフの指示で、この世の天国が俺の隣から去っていく…… 「十分に距離をとったら、こういうんだ『きゃぁぁ、痴漢よぉぉぉ』って」 「えっと……」 いや、なんかテファに言われるとショックで死ねる気がする。 「お、おはよう、テファ」 「あ、起きたの?サイト」 「おー、起きてたの、相棒」 ぐぉ……デルフにはばれてるっぽい。 「ま、そろそろ上がれや、二人とも。あ、その前に」 「相棒、俺も泥だらけだから、ちょっと洗ってくれや」 「錆びない?」 「さびねーよ、伝説の武器だぞ?6000年の業物だぞ?」 風化してそうだ……まぁ……いっか デルフを抜いてジャブジャブ洗う。 「おー気持ち良いね、おんせんてーのは最高だ」 「……剣の癖に……」 適当な壁にデルフを立て掛ける。 「んじゃ、お前さんから上がるといいよ」 「あ、はい……あの……サイト……」 「あ、あぁっ、あっち見てるね……」 テファが遠ざかるお湯から上がって……って……デフルに映って覗けるぅぅぅぅ さっきまで密着してた体が、お湯を拭き取られ……下着を……服を……つい黙って、最後まで観察してしまう……目は……逸らせない。 「さて、次は相棒が上がる番だな?」 え? 「うんわたし、あっち向いてるね」 え?え?え? 「まぁ、上がれるかどうかは別にしてな……」 デ、デルフ……おまえわざとっ……許すけどっ。 テファの「まだ?」って声を聞きながら、この窮地をどう乗り越えるか……俺はのぼせるまで悩み続けた。
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598 名前: ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン [sage] 投稿日: 2006/09/22(金) 14 40 55.08 ID l0n/b4m6 とりあえず報告一番乗り 公式イベントクエスト 黒狼鳥の逆襲 繁殖期夜 武器 オデッセイブレイド スキル 見切り+1 切れ味レベル+1 持ち込みアイテム いにしえの秘薬 回復薬 回復薬G ペイントボール 調合書1と2 こんがり肉 砥石 爪護符セット 8スタート→6→3→10(夜なのでこっちは行けない)→6or7→3→10→・・・のくり返し 最後は7で多分全破壊討伐(時計の針は35分だった) 戦い方はガルルガの左側に回り込むのを基本に足狙い。 倒れたら顔狙い。 ブレスの時は尻尾を斬るまで尻尾狙い。尻尾が斬れたら顔狙い。 サマーソルトは微妙に前に進むのでなかなかタイミングが合わず、足狙いが多かった。タイミングが合えば顔狙い。 バックジャンプ→咆吼、威嚇→咆吼はキチンとガード。ちなみにちゃんと威嚇中にも攻撃。 反省 クック系は苦手というのがモロにでて突進をかなり喰らってしまった。 足にはJP斬り→切り上げ→通常1→通常2→回避を基本としてたが、怒り中は通常1までにしたほうが良かったかも。 回避の最中に突進を喰らう事もしばしば。 599 名前: ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン [sage] 投稿日: 2006/09/22(金) 14 49 21.93 ID l0n/b4m6 ↑ハチミツ追加 忘れてました ガルルガと戦うのは初めてだったんでもっと上手い人がやればタイムは縮まると思います。
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―熱い、まるで身体中の水が枯れていくよう。意識が朦朧とし、手足を思うように動かせない。頭がはっきりしないまま、私はまどろんでいった― …良、起き…。高良… ―"彼"の呼ぶ声がする。なんて甘い響き。この声を聴いたまま眠ってしまいたい。そして― ピトッ 「―冷たッ!?」 シン「良かった、起きたか高良。」 みゆき「あ…シンさん?なんでここに、というよりここはドコ?」 ―気が付くと、私は公園の木陰で座っていた。最刻の頬に触れた冷たさは彼の持っているスポーツドリンクだろう― シン「近くの公園だよ。こなたがアイス買ってこいとか言って歩いてたら高良がフラフラしてるの見て、ここまで引っ張ってきたんだ。」 ―そうだ、私は散歩しようと外に出たが、この暑さに参ってしまい飲み物を買おうとコンビニへ行こうとして― みゆき「―そこからは記憶が曖昧で…おそらくこの暑さにやられてしまったのでしょう。助けて頂いてありがとうございます。」 シン「どういたしまして。それより高良、体は大丈夫か?呼んでもなかなか起きないから心配したよ。」 みゆき「は、はい!大丈夫で…」フラフラ~ シン「我慢するなよ?ほらコレ飲んで。熱中症にはこういうのが効く。」 ―彼は手に持っていたスポーツドリンクを差し出した。そういえば喉がカラカラだ。症状といい水分が欠乏してることといい、熱中症に違いない― シン「ホント気を付けろよ?悪けりゃ命に関わるんだからな。それと飲み物はゆっくり飲めよ、急激に摂取すると吸収されないからな。それと…」 みゆき「は、はい…すいません。」 ―どうしたのだろう、彼が急に強い口調で話し始めた。私の迂濶さを注意しているのだろうか。気のせいか少し怒っている気がする― シン「―!ご、ごめん、説教するつもりじゃなくて!その…えと…」 みゆき「い、いえ、シンさんの言ってることはもっともですから。」 ―私が少ししょげていると、途端に彼はいつもの調子に戻った。それにしても― みゆき「あの、何故そこまで心配してくれるのか聞いてもいいですか?」 シン「―俺は、臆病者だから…」 みゆき「え?」 ―臆病者?私や柊さん達が男性に絡まれてる時に我が身顧みず助けてくれた彼が?― シン「俺さ、向こうの世界で大切なモノを何一つ守れなかったんだ。だから無意識に何かを"失うこと"を極端に恐がってるんだ。だから―」 みゆき「シンさん…」 シン「いや、湿っぽい話になっちゃったな。ごめ「ありがとう」(ギュッ) シン「―た、高良!!?」 みゆき「ありがとうシンさん、私―いえ、私達のこと…そんなに大切に思ってくれて…」 ―彼は自分の弱いトコロを、自身の深い傷を私に視せてくれた。それがたまらなく嬉しく、そしていとおしい― シン「高良…」 みゆき「大丈夫です、私達はあなたとずっと一緒です。」 シン「ありがとう…」 ―彼を抱きしめながら私は祈った。願がわくば彼がこれ以上何かを失うことのないようにと― 前 戻る 次
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570 名前: ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン [sage] 投稿日: 2006/09/19(火) 06 31 48.95 ID KA7NVfRn 百花繚乱ランスソロ 武器:ダーク スキル:耳栓、風圧(大)無効、隠密 ネコ飯:体力+50、攻撃力up大 持ち物:閃光セット35、千里眼、ペイント、調合5冊、力爪護符 強走G、砥石、秘薬、回復G、回復 結果:39分で討伐 残アイテム:閃光2、強走G1、砥石8、秘薬2、回復G6、回復3 詳細: 先に尻尾を斬ってから閃光と麻痺で固める作戦。 エリア6スタート。エリア8の桜へ向かう。 開始6分でエリア3にて桜の尻尾を斬り、閃光使った所で緑に気付かれる。以後緑を重点的に攻める。 約20分間合流され続けるが、閃光で固めつつ同士討ちを誘う。開始26分で緑討伐。 以後桜には残った閃光を惜しみなく使い39分で討伐。 麻痺回数は緑5回、桜5回。 つまんない報告で申し訳ない。次はヴァルハラで挑戦してみます。
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506 :夢に惑う:2008/12/25(木) 01 01 24 ID H0Frw9/j 流れぶった切って申し訳ないんだけど、ミハクラ。(クラミハ?) 糖分は少ないから、ご了承のほど。 ミシェルが生きてる時間で書いても良かったんだけど、あえてそのままにしてみた。 死ぬのが怖くて、恋ができるか。だと? できるはずがないな。そんなことを気にかける暇があるなら、全力で相手を愛してやるべきだ。 だが、死ぬのは怖くないが。死なれるのは、どうしてこんなに。錆びたナイフのように心を抉るんだ。 ~夢に惑う~ 不思議と、涙が溢れ出したのは後になってからだった。 まったく。これじゃあいつもと立場が逆じゃないか。私がいないからと泣きじゃくるのがあいつ、そういうポジションだったじゃないか。 最後の最後であんなことをいうとは。目の前にいたら一発頬を叩いてやらなければ気がすまない。それから、抱きしめてやりたい。 こんなに小さい私だけどな。お前を愛する気持ちだったら負けないつもりだった。愛した時間も、誰にも負けないさ。 「もっと早く、好きだといえれば。お前は今私の傍にいてくれたか、ミシェル……」 結局お前が残したのは、ヴァルキリーとひび割れたメガネと、この気持ちだけだ。 いや、もう一つだけ。お前は確かに、愛してると、言ってくれたな。こんな、マイクローン化したら子供にしか見えない私に。 いつも思ってたさ。どうして私だけこうなのだと。あいつと一緒に年をとっていけないのだと、全力で叫びたいときもあった。 時には、お前がゼントラン化できないことに八つ当たりしたりもした。馬鹿だな、私は。 遠ざかって行くあいつは、どんな顔をしていた。思い出せるさ。 あの景色は、血の一滴、出せない声で何かを伝えようとするあいつの声も、何一つ失くすことなく心に焼き付いてる。 痛むんだ。心臓が一つ脈打つたびに、あの時だけお前を守れなかった私が情けなくて。 けど、私を身体を張って守ってくれたお前に、嬉しさを覚えてしまったから。痛むんだ。 「忘れることができない。なら、この痛みは、きっとおまえ自身だな……」 愛してた、なんて言葉は詭弁だ。『愛している』んだ、ミシェル。 なら私はいつか、この痛みさえ愛することができるのだろうか。 「馬鹿……だ」 ミシェル。私はきっと、恋はしなかったぞ。最初から、愛を感じていたんだ。 我侭を、言おう。こんな月さえ見ていない夜だ。こんなときくらい、我侭を言ったって、罰は当たらないな。 会いたい。あいたい。 「逢いたいんだ……ミシェル。こんなに…こんなに……」 夜の空へ、堕ちることができたら。お前の傍にたどり着けるか? 足が沈んで抜け出せない闇。そんな中、一人で眠るのは、お前か。それとも、私か。 「クラン……」 何万回も聴いたかもしれない言葉。 痛む。そんな声で私を呼ぶな。痛みすら、イトシクナルカラ。 そんな泣きそうな声で、私を呼ぶな。抱きしめたくなるから。 そんな辛そうな声で、私を呼ぶな。泣きたくなるから。 目が覚めると、そこは私の部屋だった。 眠った時間は五時間。まだ朝日が昇り始めたころだ。 「傍にいれないくせに! キスも、愛を囁くこともできないくせに! 夢に見るほどに未練なのか!? ゼントランの女が、恥を…恥を……」 八つ当たりしたベッドとシーツはぐしゃぐしゃ。 けど、どうでもいい。恋しいに、決まってるじゃないか。愛しているんだ。愛しているから、こんなにも恋しいんだ。 こぼれてくる涙が熱い。シーツに滲むそれが、一瞬あいつの血に見えて、ぞっとした。 一週間たった。ミシェルが、私の名前だけを呼んで覚める夢を見始めて。 いつものオープンカフェ。カプチーノ。景色。よく口が回る、あいつがいないだけ。 「クラン……」 「クラン大尉だ、馬鹿者が……」 振り向きもせずに答える。声の主からして、アルトだろう。 ミシェルの死に際に、私と同じくらい近くにいたこいつは、私と同じように引き摺っている様に見えていたが。 今はもう、振り切ったような。落ち着いた顔をしている。 「ここ、いいですか?」 「――っ。ああ……」 一瞬、そこはミシェルの場所だと怒鳴りそうになった。 けど、あいつはもういないんだ。だったら、意味も無い。 何も会話が無い時間は三十分ほどだっただろうか。一時間だったかもしれない。不思議と、なんの重みもなく夢の話が口から出た。 「滑稽だろう。素直になれなかった罰が当たったんだ。一週間も、あいつのことを夢に見るなど……未練たらたらだな」 「……そうとは、限らないと思ぅ…います」 「よせ。下手なことを言うな」 「ならこれは、独り言だ。俺の家計、日本の血筋なんだけど、その国には古事記とか和歌集って言う詩を集めた本があって」 勝手に話し始めたそいつを横目に、カプチーノを一口。 苦い。砂糖を入れてくれるあいつがいないからだ。やけになって三袋を一気に投入する。 「夢にかかれた詩も数多くあるんだが、その中でも多いのは、夢に想い人出るのは自分が想ってるわけじゃなく、相手が自分のことを想ってるからだっていう詩だ」 「……! なにが、言いたい」 「つまり、あの馬鹿…。ミシェルも、クラン大尉のことを想い続けてるんじゃないかってことで」 「クラン……」 相変わらず泣きそうな声だな。 お前は、私がいないといつもそうだ。私が見えないからと、いつも泣く。男なら、強く胸を張っていろ。 だが、今日くらいそれも許してやる。 「ミシェル、私は、今でも、お前を愛してるからな。安心しろ」 抱きしめてやる。ありえない話だ。私とミシェルが同じ体格など。 だがこれは夢だから。あいつに会える、夢だからな。 「クラン…。クラ、ンッ…!」 「泣くな馬鹿者がっ……。こういうとき、泣いていいのは、女だけだ……っ」 気づいたよ、ミシェル。 だから、安らかに眠っていればいい。私だけは、永遠のときが過ぎてもお前を忘れない。 優しい微笑みも、寂しさを隠した瞳も。私だけは忘れないでいてやる。夢の中で目覚めたら、きっとまた会えるから。 見守っててやる。お前が、この夢を覚ますまで。だから、私の腕の中で眠ればいい。 「クラン…。オレも忘れないぜ。笑った顔も泣いた顔も、怒った顔だって……」 「当然だ。いつまでも忘れるなよ、ミシェル」 お前は確かに私の傍にいた。いつだってすぐ横で笑っていた。 気づいたよ、ミシェル。あいつからの初めての口付けは、どこか苦く、熱かった。 その感触が消えるのと目が覚めるのはほぼ同時で。 代わり映えしない、私の部屋だ。 「……なんだ、また泣いてるのか。仕方の無い奴だな、お前は」 あいつの眼鏡を、いつものように胸にしまいこむ。 窓際に置いたせいで結露したそれは冷たかったが、私の体温が移っていくこの感じは、嫌いじゃない。 雫が一滴、眼鏡から零れ落ちる。 「愛は、囁けるな。傍にいなくても、愛し続けることもできる。私はゼントランだからな。私の愛は長いぞ、覚悟しておけ」 雫は、もう残っていない。 あいつにも、私にも。 ...end 駄文で失礼しました。ちょっとした気の迷いなんです…。 なんとなく私はミシェルが攻めのミハクラを妄想できないというか……。 ]
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552 :*Douce nuit* アルシェリ:2008/12/25(木) 23 57 29 ID UhVHRYro Douce nuit アルシェリ です。 使い古されネタでいろんな意味で甘アルシェリ。アルトが珍しくnotへたれ。 でもなんだか色々、うん。とっても乙女、....世話女房です。 御期待に添えてなかったらごめんなさい クリスマスライブが終わり、打ち上げを切り上げて2人はフラットに戻ってきた。 ライブ後軽くシャワーを浴びたがお風呂に浸かりたいと帰ってくるなり浴室に籠る。 彼女のバスタイムはとても長く、暇を持て余したアルトは飲み物と軽食は拝借したが ケーキがないのに気づき、傍にあった端末でケーキの作り方を検索する。 だが生憎とこのキッチンにはケーキ型が無い事に気づきシュークリームに変更した。 「クッキー型は買ったが、ケーキ型も買うべきか?」 など、本気で悩みながら、端末を覗き込み、初めてとは思いがたい 手際の良さで混ぜ合わせていく。先に作ったクリームを冷蔵庫で冷却し、 生地を作り、焼いてオーブンから出した頃、バスルームから繋がるドアが開き 真っ白な肌がうっすら桃色に色づいたシェリルが姿を現した。 「何してるの?アルト」 シェリルは濡れた髪をタオルで乾かしながら楽しそうにこっちへとやってくる。 何度見ても風呂上がりのシェリルはそこはかとなく色気が漂っておりいつまでも見慣れない。 長々と見てると確実に変な気分になるだろうと思い、アルトは視線を反らし ボゥルからカスタードをラ・ポッシュへと詰め込みながらぶっきらぼうに答えた。 「......ケーキ買い忘れたからシュークリーム作ってる」 「しゅーくりーむ?」 知らないらしく、細い首を傾け、チャームポイントである太めの眉を顰めた。 知らないのか?というアルトにシェリルはムッとしたが知らないものは知らない。 知らないわよと言うとアルトはオーブンの隣へ視線をずらす。 シェリルはカウンターをくるりと周りアルトの居るシンク側へと足を向けた。 美味しそうなシュー生地は綺麗な形を描いており触れてみるとパリっとしている。 「あ。これ知ってる。シュー・ア・ラ・クレームじゃない」 ツンツンと指先でシュー生地をつつきながらクリームを移すアルトへと視線を向ける。 「俺が知ってる限りではそう言うんだ、詳しくはよく知らん」 作る事は作れるが甘い菓子には疎いアルトは言葉切った。 「黄色いクリームなのね。前に食べた時はフルーツと白いクリームだったわ」 唇に指を宛て、悩むように眉を顰めて思い出したのを呟く。 「生クリームだろ。これはカスタードだ」 スパチュラで掬ってはラ・ポッシュに詰め込んでいく。 「生クリーム! お料理やキャラメルに使うだけじゃなのね? あ!そういえば 一昨日、矢三郎さんが差し入れてくれた中にあった筈!」 シェリルは嬉々として冷蔵庫へ首を突っ込んでいる。 「あ!あったわ!」 自慢してみせる様に突き出した生クリームのパックがそこにある。 アルトは何とも言えない気持ちになる。いや、そこにあるのはごく普通の生クリームだ 決してあやしいものではない。断じて違う。普通ならなんとも思わない。 カバウシブランドの美味しい特濃生クリーム。いつも使ってる生クリームだ。 だが、体を、頬を染めた風呂上がりのシェリルが持ってるからいけないのだ。 余計な事に、ミシェルが色々と言っていた事を思い出す。 脳内に生まれた余計な煩悩を振り払っているうちにシェリルがは違うボゥルを 取り出し、砂糖と生クリームをぶちまけ、パックの指示を読みながらウィスク を取り出して簡単じゃない!といって鼻歌まじりに勢い良く混ぜ始めている。 「.....シェリル。折角風呂に入ったんだから飛ばすなよ?」 自身の問題とぶちまけた後の掃除の事を思いアルトは溜め息まじりに呟いた。 アルトの心配を余所にシェリルは楽しげに泡立てを済ませ、シュー生地に カスタードを絞り出していたアルトに自慢げにボールを差し出した。 「あたしだってやれば出来るのよ」 いや、泡立てただけだろ、と突っ込みたくなるのを我慢してアルトは シェリルにラ・ポッシュとスパチュラを手渡した。 「やってみろよ、入れて絞るだけだから簡単だろ」 まぁシェリルは家事一般を知らなかっただけで出来ない訳ではない。 今では泡を発生させず洗濯も出来るし料理だってレパートリーは増えている。 見よう見まねで生クリームを詰め込みカスタードの上にのせていく。 「ふふ、コレ楽しわ~」 全てのシューの上に生クリームをのせたシェリルは満足げにアルトを見る。 「お前、最後まで気をつけろよ」 単なるからかいの一言だがそれが余計な一言だった。 生クリームの絞り口を上に向けたままシェリルはなんですって?!と 怒りの表情を浮かべ、次の瞬間しまった!という表情に変わった。 その時には時、既に遅くラ・ポッシュから生クリームはアルトの 顔をめがけて飛び出していた。一瞬の沈黙。 飛び出た生クリームは見事にアルトの顔にべっとりとついていた。 ......なぜ俺なんだ?ここは普通シェリル自身につくのが王道だろ?! 見当違いな怒りを頭の中で叫んで、生クリームを拭おうとしたアルトだが シェリルが「待って!」と拭おうとした手を止めた。 ムッとした表情でシェリルを見ると、楽しげな笑みを浮かべている。 「ちょっとだからあたしが取ってあげる。じっとして」 そう言うと、しなやかな指先が伸びて、頬についた生クリームを拭っていく。 唇にはついてないのに、何故かその上をなぞって離れていった。 シェリルはそのままアルトと視線を外さないまま指先を桜色の唇に吸い込ませる。 「美味しい」 態とやっているのか、それとも全くの無意識でやっているのか区別はつかない。 シェリルは普段から挑発的な行動を取るし、そこから傾れ込んで....と言う事もあった。 まぁ全て寝室でのやり取りと出来事ではあるのだが。 だから多分、今のは後者、からかって遊んでるだけであろう。 だけど、先程からじわじわと煽られ理性を試されていた気分のアルトにとっては 行動に移すのに十分に葛藤する時間が取られ、そして本能が勝った。 シェリルの持っていたラ・ポッシュを取り上げ、シンクの上に乱暴に置くと、 天気や体調、気分によって変わる、名前は知らないが宝石の様な瞳が見開かれるのを 見つめながら、体をシンクに押し付けて唇を奪った。 「んっ?!ちょっ、ふっ、ぁ」 舐めた生クリームの所為だろうか、酷く甘い味がする。 「....甘い」 噛み付く様に幾度か上下の唇を啄んで、開かれた口腔内を舌で蹂躙していった。 最初は抵抗している様に、だが次第に戸惑う様に絡める舌に反応を返してくる。 溢れそうになるどちらのものと言えぬ混ざり合った唾液を舐め、飲み干すと 追うように、シェリルの細い喉元がこくりとかわいらしく鳴った。 それに伴い、強張っていた体からも、力が抜けていくのを確かめると 腰に添えていた手を背中側から撫上げて支えていた右手と左手を交代させた。 自由になった右手で首筋を撫で、下った柔らかな膨らみの先端を捉え、刺激する。 「ふ、ゃぁん!」 高く、頼り無さげな可愛らしい声が塞いでいる唇の間から漏れる。 頂の辺りで円を描く様に指を動かすと可愛らしい膨らみが現れた。 それを軽くつまんで、名残惜しげに離れ、更に下へ下へと手を伸ばしていく。 「ア、ルト....っ」 止める事無く唇と口腔内を蹂躙したからか、腕に添えられた白い手からは 力がすっかりと抜けてアルトの肩へと凭れ掛かっている。 ホットパンツの間から指を差し込んでみると、ちゅぷっ、と淫らな音がした。 その音にアルトは口角をあげ、唇の外側と内側の淵を舌でなぞり離すと 繊細な銀色の飴細工の様な繋がりが2人を名残惜しげに繋いで消える。 「さっきからずっと、限界。入れていい?」 全然内側を溶き解していない、だが入れるのには十分に濡れては居る。 自分の昂りを擦り併せながら、間から入れた指でまだ硬い内側を撫でると 滑らかな桃色の頬に朱が走り、碧の濃度が濃くなった瞳が艶やかに潤んで美しい。 けぶるような睫毛が震え、潤んだ瞳を隠すが、漏れる吐息は期待を意味していた。 「......いいだろ?」 寝室以外でする事の、理性と快感の狭間で揺れる表情を楽しみながらアルトは 己の昂りをズボンから引き出し、白い太腿へと擦り寄せた。 「っ」 小さく期待感に震え、シェリルが息を飲む。 押し付けていたのをやめ、シェリルの腰を掴み反転させシンクの淵を掴ませる 「ん、イヤ.....よ!こんな所でっ」 真っ赤な頬をして不満を漏らして振り返るシェリルの腰を掴んで、問答無用 というと、後ろから一気に己を挿し入れた。 「ふ、ああっ!」 シンクに手を付き、猫の様に背中を撓らせ、長く熱い吐息を吐いた。 濡れてはいるが、まだ慣れてない内側はきつくアルトを拒む様に押し返す。 「...くっ」 反り返った背中に華奢な肩甲骨が浮き出る。 見えないだけでここからは透明な羽根が生えていて、いつか飛び立ってしまうのでは と思い、浮かび上がった骨に舌を這わせ、そこで数度キツく吸い上げた。 「んっ、な、何?」 白い肌はすぐに鬱血して羽根をもいだ傷跡にも見え、羽根を奪った様な感覚になり 反対側も同様に舐め、キツく痕を残し、己の満足感を得た。 「何でもないよ、妖精さん」 先ほどのライブでは手の届かなかった存在が手の内で与えられる快感に打ち震える。 飛び回っていた妖精が己の元へだけ堕ち、独り占めしているという事実が心地よい この表情を見る事が出来るのは自分だけだという優越感に浸る。 「んっ、あ、っ、熱い」 更に高く熱に浮かされ、締め付ける内部を泳ぐ様に奥へと導いていく。 ライトが煌々と照らす中、立ったままで貫かれる事に興奮しているのか いつもよりも締め付けが強い、あまり持ちそうにも無い。 「動くぞ?」 そう言うと、イヤイヤと首を振り顔が見たい、と手を離し首を捻った。 柔らかく柔軟性のあるしなやかな脚を片方持ち上げ、向かい合った。 「っ、つめたい」 シンクの冷たさにゾクリと震えたシェリルと一緒に内側も震える。 「く、...ぁ」 不意打ちにきつく締め付けられたアルトは吐精感を堪え、息を吐く。 「アルト....」 切なげなアルトの溜め息に嬉しそうに笑みを浮かべたシェリルは シンクにかけていた腕をアルトにまわし、自らの軀を擦り寄せた。 「凄い、興奮してる?あたしの中ですごくなってる」 少し恥ずかしげに上目遣いに見つめると、唇をあわせてくる。 耐えきれず、アルトは腰を動かし、シェリルの胎内を我が物顔で掻き乱す。 「っ、ああ、凄、いっ!んっ、お...くっ!」 自らの体重の分、余計に深く飲込んでいるからだろう。 普段はあまり口にしない言葉が聞けて、ゾクリ、と腰に痺れが走る。 「シェリルっ」 愛おしさが溢れて口にした名前に、薄く瞳を見開くと桜色の唇を寄せてきた。 重なった唇が激しくなるに連れて、動きも早まる。 甘い嬌声はお互いの唇が重なる事によってくぐもったものになる。 蠢く内部に耐えられなくなった頃、強く内側を擦るとひときわ強く震え、 強烈に締め付けるとくたり、とシェリルの軀から力が抜けた。 耐えられない刺激に、慌てて引き抜いたが受け止める先までは考えてなかった。 あまりにも強い吐精感に耐えられず、重なり合った間で弾けた。 抱き合ったまま、先に息を整えたのはシェリルで、上半身をアルトから離し 自らの肌に放たれたものを指で掬うとじっと見つめている。 シェリルを離し、自分もシンクに凭れかけシェリルの視線の先を見て それが自分の放った精だという事に気がついて、頬を赤らめた。 何を思ったのか、シェリルはそのまま濡れて紅くなった可憐な唇へと導いた。 「ちょ!お前なにしてんだ!」 口の中に入れ、少し眉を顰めたシェリルは慌てるアルトに微笑みを向ける。 「ちょっと、味見してみようと思って」 「味見ってお前。......味見するもんじゃないだろ」 そう言いながらも落ち着かないアルトにシェリルは思い立った様に呟いた。 「まぁ、美味しくはないけど、嫌いじゃないし、愛しいくらい」 あっけに取られるアルトへ爆弾を添えて華やかな微笑みを向けた。 「アルトの絞り立て生クリーム」 言葉をなくしたアルトと勝ち誇った様なシェリル アルトが我に返り、シェリルを攻撃するのはまた別の話 恋人達の甘い夜はまだまだ長い。 f i n げふん。最後が微妙で失礼しました。今回はここでギブアップです。 というか色々難しくておかしい....。まぁ細かい事は見ないでノリで感じて下さいw シェリルのギャラクシーシュークリーム...なるものを食べてみたかった。