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後の俺の嫁であるミュウたんと初めてあったのは、ひぐらしの鳴く頃だったと思います。 みんごるHPに行くとジジババの中に一輪の花が咲いてました。 ほんと魅力のないキャラばっかだな!! なんだよユメリって!上戸綾じゃねぇか!! 俺は平山あやの方が好きなんだよ!! そうその一輪の花こそ愛しのミュウたんです。 「あぁ!!ミュウたんかわいいお!!もっとこっちみてぇ!!!くやしい!!!!!でも(ry」 ミュウたんで発売日まで毎日のように叩きつけるようなオナ(ry まぁそんなこんなで発売日当日。 みんごるPを買って、帰る途中の出来事です。 俺「あぁ早くミュウたんとちゅっちゅしたお!!縞パンだよね!!ねぇそうでしょ!ああミュウたんの足裏最高だお!!!ビクビ(ry」 こんなことをひとりごちていると、電柱にぶつかりました。 買って2ヶ月の自転車をポアしてしまいました。 ミュウたんとはそれ以来の付き合いです。
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自作 映画『ヨヨとネネ』ビハク、『塔の上のラプンツェル』フリン・ライダー、『ミュウツーの逆襲』サトシなど、 死亡、あるいは瀕死となった作中の重要なキャラクターを生き返らせるためのベタな方法である、そのキャラクターに落とす体液といえば何? (2015年8月 早押し学園投稿問題) タグ:アニゲ・その他 FUNKY MONKEY BABYS Quizwiki 索引 な~ほ
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「我慢するな」 洞窟の中に、赤毛の少年の声が響いた。 「我慢……何をですか?」 白いポケモンが、それに答える。 「薬だ。そろそろタイムリミットだろう? なら、我慢するな。無茶もするな。 手間と時間を惜しむより、自分の身体と命を惜しめ」 少年は傍らのアタッシュケースを指しながら、ぶっきらぼうにそう言った。 「……しかし」 「しかし、は無しだ。 今ここで我慢して、肝心なところでネクローシスが始まったらどうする? 待っているから、さっさと済ませろ」 ポケモンはすみません、と呟くと、アタッシュケースの留め金を外した。 金属製のピルケース数個。ペン型の注射器と、代えのカートリッジや注射針。それに、小さな水筒。 その他もろもろの道具が、スポンジ台に綺麗にはめ込まれている。 彼は申し訳なさそうに、それでも手慣れた手つきで、作業を進めた。 薬剤を注射し、錠剤やカプセルを飲み込んでいく。 彼が幼いころから、何度も見ている光景だ。 延命処置を施す様を見る度、少年は胸を締め付けられるような心地だった。 彼と彼は違ういのちなのだ。そう囁かれるようだった。 作業が終わるまで、数刻もかからなかった。 ケースの蓋を閉めたのを見、行くぞ、と声をかける。 「解りました」 頷いて立ち上がる。 気がつけば、背を越されてしまっていた。 長く伸びた影を見遣り、少年は呟いた。 「悪いな。……おぶれなくて」 ポケモンが思わず少年を見ると、赤毛はすでに翻っていた。 「――行くぞ」 宣言するその背中に、彼は頷いた。 「――はい」
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イベント戦「本当の最後決戦」 キャラ マリオ マリオ「あれ?クッパとガノンがいないぞ!?」 ミュウツー「ふっあのキャラは俺だけに任せるんだぜ」 ミュウツー「喰らえ!かめはめ波動拳V5」 マリオ「なっ早いこれは!170キロ!チャップマンの速度レベルじゃないか、ってうわーー」 マリオ 他界 ミュウツー「ふふふふふ、これが本当の他界さ」 ???「タッタッタッ」 ミュウツー「なんだよテメーは」 ???「貴様、残らず殺ってやる」 ミュウツー「何っ!?」 クッパ「倒してやる」 ミュウツー「かかってこいやーでてこいやー」 クッパ「だが、そのネタは寒いんだがな!」 ミュウツー「いてぇぇぇ」 ミュウツー「甘い、復帰できるのだ」 クッパ「なにっ!このなったら ○クッパ ●ミュウツー ○●○●○●○●○●○ クッパ「ワープ!」 ミュウツー「ワープ!ってああああああ」 ミュウツー「くっ」 クッパ「どうした?この程度か?」 ミュウツー「ふっ逆襲だ!」 ミュウツー「俺の進化、闇のかめはめ波動拳」 クッパ「くっうわぁぁぁぁあ」 クッパ「もう・・・・限界で・・・す」 ミュウツー「さぁ、お前はもう殺るさ!」 クッパ「だが、甘いな!」 ミュウツー「なんだと!?」 終点→ポケモンスタジアム 2人「今でまだまだ戦いだ」 第5話「スタジアム大歓声の戦い!」
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日本コロムビア アーティスト小林幸子 楽曲 コメント 日本のレコード会社。 アーティスト 小林幸子 ホウオウ: こちらより 楽曲 ミュウツー:風といっしょに 『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』のエンディング主題歌。 シェイミ:さよならありがとう コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 アーティスト 吉木りさ ヒャダイン ドーブル♀:吉木りさ 漫画家を目指していたので ラプラス♂:ヒャダイン 名前の由来が某RPGの氷の呪文なので -- (ユリス) 2016-02-05 21 44 47 草案 アーティスト ローズと裕介 ロズレイド♀:三代目コロムビア・ローズ 野村未奈 名前ネタ。 ルカリオ♂:走裕介 楽曲 ディアルガ:5分5秒の二人 -- (AKODON。) 2016-02-05 20 32 00 草案 アーティスト 走裕介 ルカリオ:北海道網走市出身だからシンオウ地方といえばコイツ ゴーゴート:実家は農家なので草タイプで。 楽曲 クレベース:流氷の駅 ケンタロス:呼人駅 ユキメノコ:おんなの雪 カイオーガ:篠突く雨 ラプラス:北国フェリー ホエルオー:北国街道・日本海 ゾロアーク:夢航路 ダイケンキ:昭和縄のれん -- (AKODON。) 2016-02-03 23 19 48
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前へ 一ヶ月後… 一年に一度の大会。 それは、最高の体調、最高の仲間。 そして最高の場所で行うべきである。 例えば卓球の夏大会。 いくら使用する範囲が少なめだからといって、小学校の体育館を使うだろうか。 それと同じ。 バトエンの一年に一度の大会の場面は… 東 京 ド ー ム …のふもとの敷地内である。 なんと素晴らしい事だろうか。 しかもその日は、巨人vs広島の感動の試合の日だ。 そんな人が賑わう中、夢を持った少年、少女、中年、老人が集うのだ。 掌に汗とエンピツを握り締めて。 AM11 00 「まもなくバスが出発しまーす 各自エンピツを忘れないように」 アナウンサーの声が響き渡る。 東京ドームへは、高速を通り、専用のバスで行く事が出来る。 地下鉄を使えばいいのだが、これには大きな「意図」があるのだ。 そう、「交換」である。 バスは最近よくある二階建て。 通路の中心には、縦長の大きなデスクが置かれている。 バスの中で見知らぬ人と語り合うもよし。 新しい戦力を入れるもよし。 練習試合をするもよし。 全ては自由なのだ。 東京ドームに到着するまでの2時間は。 さまざまな期待を乗せ、バスは出発する。 ~バス内にて~ 「ねぇ、そこの眼鏡の君。」 「な、なんだい? 僕は今パーティの組立に忙しいんだ…」 のび太のパーティはまだ出来上がっていなかった。 「今更出来てないの!? それは酷いな。 それにしても君のコレクションはすごいな。 コモン(ノーマル)からキラまで揃ってる。」 「あ、それは友達から貰ったんだ。凄い金持だから。」 「へぇぇ… 少し僕に見せてくれる?」 「え…… ちょっと待ってね。 もうすぐパーティが出来上がるから…」 のび太が言い切る間もなく、その少年はキラエンピツを取り上げていた。 「へぇぇ~ これがミュウツーか… 初めてみたよ。」 少年が手にしているのは、スネオのとっておき、ミュウツー。 脅威的なその強さに、ヤフオクでは100万以上の値が付けられているとか。 恐らくコピーだろうが。 「これが… 伝説ノカーど… ミュウツー…」 バキィィッ 「!!?」 バス内に、鋭い音がこだまする。 その音は、まるで木の小枝を踏みつけた… いや、それとは比べ物にならない。 箒が折れたような音だった。 「これでミュウツーを持つものは他にいないな…」 急に少年の雰囲気が変貌する。 まがまがしい空気が周りに広がる。 「な、なんてこと…」 「知ってるかい? この世界に、『ミュウツー』は4本あった。 一本~三本までは、イギリス・スペイン・エジプトの餓鬼が持ってたよ。 俺はそれを奪ったよ。 金は何千万と積んださ。 それでも奴らは譲らなかった。 仕方ないから、我が会社の力を見せてやったら素直に渡したよw 中には自殺にまで追い込まれた奴もいたな… おっと、通報しないでくれよ。 そして最後の一本は… もう使い物にならないな。」 少年は足元のエンピツを踏みつける。 「一パーティに同じエンピツは3つまで。 俺は伝説のミュウツー軍団を作るのさ!」 「な、なんて事を…」 周りの人の視線が、その少年に集中する。 今までそれほどね偉業を成し遂げた人は居ないからだ。 「…僕は君がどんなパーティを作ろうが興味は無いよ。」 「ふんっ 負け惜しみを 実は君の腹腸は煮えくりかえっているんだろ? ポーカーフェイス気取ってクールに決めてるみたいだけど手が震えてるぜ。」 「いいか、僕は君がミュウツー軍団を作ろうが作らまいが興味無いね。」 「だから負け惜しみを言うなよ…」 「どうせ僕が君を倒すからさ」 この一言で、周りの人の目線がのび太に移る。 「馬鹿め! パラレアのミュウツーを倒すだと? 笑わせるなよ!」 「せいぜい吠えときなよ。 君の実力ではミュウツーを使いこなせない、その事を"予選"で教えてやるよ。」 「ふ… なら楽しみに待っておくよ。」 少年は二階へと上がっていった。 「お、おい。 君。」 パーティ結成を再開したのび太に、中年の男が話しかけて来た。 「なんですか?」 「とんでもない子に喧嘩売ったなぁ。 あの子は確かおととしの優勝者… 腕の良さは折り紙付きだよ。」 「へぇ、でも去年負けたんなら弱者ですね。」 のび太は眼中に無いようにパーティを組み続ける。 「ええと… 確か名前は……」 東京ドーム 『お前らー 優勝したいかー』 『オー』 参加人数数100人の大きな大会。 「なんとか間に合った… これならミュウツーに勝てる!」 「何に勝てるって?」 突如背後に現れた少年。 こいつこそ、スネオの魂のエンピツを折った男だ。 「ミュウツーに勝てる訳ないじゃんw 夢見てんじゃねーよ」 「寝言は寝てから言いやがれ。 のび太が負ける訳ないぜ」 「何だ? このブタゴリラは… 邪魔だ!」 「んだと、てめえ!」 「お、落ち着いてジャイアン」 「う る せ え」 突然鳴り響いた声。 その声の正体とは!? 大きな声の主。 それはバトエン界の偉人、「馬場 鳥男」だった。 「開会式を始める! それぞれ整列しろ!」 マイクが壊れんばかりの怒声を浴び、人々は整列する。 「え~ これよし開会式を始める。 まず、去年のチャンピオンの出木杉 英才君の挨拶だ。」 「ゴホン、え~ ようこそ。 木の葉が芽吹き、春が近づいてきましたね。 ~~~~~中略~~~~~ 本日は、決して不正行為が無い用に、最高の大会にしましょう。 終わります。」 拍手がぱらぱらと起きた。 出木杉 英才。 校長に向いている男だ。 「次にルール。 予選は各自戦っていき、5勝したら本戦出場だ。 負けた選手は即退場。 そして、5勝したあかしに、負けた相手のエンピツを一本奪う事とする。 つまり、戦えば戦うほど自分のパーティが強くなるだろう。 制限時間は15 00まで。 この私に11本のバトエンを見せろ。 よし、行けい!」 説明が終わり、各自がばらばらに走り出した。 のび太の狙いはただ一人。 「狙いはあいつ… 海山択戸だ」 「呼んだ? ちょうど俺も君を探してたんだ。」 「それなら話は早い。 いくぞ!」 次へ
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殺意と鉄血が呼ぶは死の熱風‐Santana‐ ◆SqzC8ZECfY 三回目の放送が終わった。 つい先刻行われた戦闘で巻き起こった銃弾の嵐、そしてそれ以前に度重なる戦闘で傷つき荒れ果てた駅の構内で、四つの影が佇んでいる。 日が沈み、薄暗闇となった空間は沈黙に支配されていた。 四つの影は静寂を保っている。 その時、壁に開いた破壊の傷跡からひゅるりと風が入り込み、影たちを撫でた。 ひとつの隙間風を合図とするようにそれらはようやく動き、そして音を発する。 「まずは情報を整理しましょう」 黒い外套を纏う灰色がかったブロンドヘアーの少女、ナインの提案。 他の3人は待合室の長椅子に腰掛けて、または壁に寄りかかりながら彼女に視線を集める。 この四人はそれぞれの理由のために手を組むことを決めた。 その理由は生き延び、勝ち残るための利害の一致。 それがなければ彼らは即座に互いを喰らい合う。 信頼の感情など誰も抱いていないし、それゆえに戦力として見切られれば即刻切り捨てとなる。 情報も力のうちであると考えれば迂闊に手の内をさらけ出すわけもない。 だがそれでは当面の敵である団結した集団相手に不利をこうむる事にもなりかねないので、そのあたりは妥協する必要がある。 残りの三人が寡黙であるがゆえに自然と議事進行役に収まったナインは、まずは自分からカードを切った。 「まず生存者は24人……私たちを除けば20人。そのうち私の知り合いが二人いてどちらも生き延びているわ」 「名は?」 ザンバラの金髪に鍛え上げられた巨躯を持つ青年、リヴィオが問う。 声は穏やかだが言いようのない威圧感をまとった男だった。 心の底でかつての仲間を売るも同然の行為に罪悪の念を感じたが、ナインはそれを振り切って答えた。 「佐山・御言、新庄・運切。二人はお互いをパートナーとして信頼し合っている。そして両名ともに腕は立つし、それなりの修羅場を潜り抜けているわ。 とくに佐山は抜け目なく隙を突く戦い方を得意としているから注意すべきよ」 そして二人の外見を簡単に説明した。 新庄の「男であり女である」という特徴を説明するのに多少の骨は折れたが、そういう人種なのだと無理矢理に近い形で押し切った。 佐山に関してはリヴィオがしばらく前に遭遇したという。 確かに抜け目のない男だったということだ。大分前だったので今は何処にいるか判断できないとも。 相変わらずあの悪役は人をくったような戦い方が好きらしい。だが敵として相対するなら相当に厄介なことは間違いないだろう。 「リヴィオ。貴方の知り合いや、ここに来てから遭遇した人間の情報を教えて」 「……こいつらも平等に情報を吐き出してもらう。それが条件だ」 そういって残りの二人、メイド服の女と異形――ロベルタやミュウツーを顎で指す。 ナインは小さく息をつき、 「当然よ。そうでなきゃ何のために組んだのかわかりゃしないわ。 あんたらも提案を呑んだからにはそのへんを納得してると考えていいわよね?」 ミュウツー、無言で頷く。 ロベルタ、「はい」と短い返事。 ナインはまた溜息をついてリヴィオに情報の開示を促す。 「……ヴァッシュ・ザ・スタンピード。ニコラス・D・ウルフウッド。後者はそのパニッシャーの本来の使い手だと言えば腕のほどが分かるか? そしてヴァッシュという男は都市を一つ灰燼と化し、月に穴を開けた化け物だ」 パニッシャー。 それは人ひとりを殺すには有り余る凶悪な威力を持つ破壊兵器。 ロベルタの手元に収まった巨大な十字架を指しながらリヴィオは説明した。 だがナインは別のところで彼の言葉に眉をひそめる。 「……月に穴?」 「そうだ。五番目の月に大穴を開けた伝説。知らぬものなど惑星中で誰もいない」 「……戯言を。ここで蜂の巣になるのがお望みならそうして差し上げますが?」 ロベルタの重く冷たい声がリヴィオを刺した。 地球に五番目の月など存在しない。まして穴を開けたなど。 偽りの情報を語るなら組む価値はないということだ。 確かにそれを戯言と言い切るのは無理もないが、ナインにはそれとは別の心当たりがあった。 「待って。惑星といったわね。その惑星の名前を言って頂戴」 「……どういうことだ」 「いいから! そういえばギラーミンが最初に言ってたわ……異なる世界から私たちを集めたって。 まさか……さらなる異世界があったなんて……あんたの言ってることが嘘でなければその証明になるってことよ」 「……ノーマンズランド」 聞いたことがない。 ナインの知る11の世界(ギア)のどこにもそんな世界はなかった。 名前からしてアメリカだが、それにあてはまる4th-Gにそのような惑星があったなどとも。 「なるほどね……道理で予想外のことばかりなはずよ。私たちの知らないギア……今までの常識は完全に通じないってことだわ」 「……異なる世界というものがどういうものかはよく分かりません。しかし世界が違えど銃弾と刃で殺せるのであれば、それで充分としましょう」 「…………ええ、そうね。その割に馬鹿みたいな再生力を持ったトカゲのしっぽの親戚みたいな奴がいるけど」 「「……」」 女性陣二人が冷ややかな視線でリヴィオ、ミュウツーを見据えたが、二人は無視。 ちなみにミュウツー、ロベルタの知り合いは今回の放送で全員死亡が確認されたという。 「ともかく……ヴァッシュという男は化け物ということですが、ならばどうやって倒すおつもりですか」 「出来る限りぶつかるのは避けたほうがいいだろうな。やるとなれば大詰めに差し掛かってからだろう」 聞くところによるとそのヴァッシュとやらは、あまりに強大な自分の力を怖れているのか、他人を傷つけることは自衛以外ではほとんどないらしい。 その気になれば辺り一帯にたちまち死の嵐を振りまく怪物――リヴィオの説明にナインは内心で息を呑む。 それでも勝たなければならない。そのために自分たちはこうして手を組んでいる。 それからさらにここで遭遇した敵について言及する。 「最初のホールで女を殺されて狂ったのか……イカれた嗤い方をする金髪に白スーツの男だ。放って置けば他の奴らを殺して回ってくれるだろうが……」 「……ラッド・ルッソ」 「こっちに銃を向けるなら別に……殺さなくてもいい理由はないわ。見境なしに暴れまわってるみたいだしね……」 ラッドについては放置。 だがどうやら個人的な恨みを持つ者が複数いるようで、砲火を交えることになれば容赦は必要ないという結論になった。 続いて真紅、御坂美琴の情報。橘あすかは放送で死亡が確認された。 「電撃使い、バラの花びらのような攻撃を放つ人形……」 「遭遇位置はD-5。二時間以上は経過しているから現在どこにいるかは不明。そして劇場から西へ向かったのが一人」 『単独で行動するからには腕に自信があるのだろう。実際に戦ったが要注意といえる』 「髯をたくわえた巨漢ね。名前はわからない……」 ミュウツーからの情報。 鉄の二輪車――おそらくはバイクに乗って西に向かった男。 近づけばおのずと排気音で目立つことになるが、それで見つかっても一向に構わないという自信の表れといえる。 ◇ ◇ ◇ 四人が円を作り、その前にそれぞれのデイパックが置いてある。 四つのそれを一つずつ横にずらすと、各自の荷物が別の人間の手元へと渡った。 「――さて、生存者の情報に関しては以上。次は武器、その他の装備品についてよ」 全員の荷物を平等に確認するための処置だった。 それぞれの主力武器――ロベルタのパニッシャー、リヴィオのソードカトラス、ミュウツーの機殻剣ははじめから除いてある。 ナインはARMSのブレードがあるため、荷物の全てを隣のリヴィオに確認させていた。 さて、まずリヴィオの交渉条件はロベルタの持つパニッシャーだ。 だが現在の所持者である彼女にしてみれば、わざわざ自分の最大戦力といえる武器を手放すメリットがない。 リヴィオの方は一見、何の変哲もない拳銃しか持っていないので、トレードなど成立するはずもなかった。 その拳銃に込められた弾丸の真価をロベルタが知れば話は違っていたのだろうが、リヴィオはそれを話さない。 取って置きのカードは伏せておく。いつ、どこで、誰が裏切るか判断のつかぬ現状では当然といえる判断だった。 「この武器に匹敵する威力の戦利品をどこかで手に入れたらリヴィオに譲る。これが妥協点よ。 どうせこのまま共に行動するんだから、誰かを仕留めることになればその時はロベルタに優先的に武装を回すわ」 「よろしいでしょう。こちらとしても無駄に大きいよりもっと手軽な方が扱いやすい」 「お前が使いこなせていないだけだ……パニッシャーは最強にして最高の個人兵装だ」 「……ならばこの本来の使い手であるウルフウッドこそが最強で、貴方はそれに劣るということでしょうか?」 空気が重く軋んだ。 すぐさま殺気のぶつかり合いにまでエスカレートしかねない険悪な空気に、すかさずナインが割って入る。 「やめなさい。強さなんてどうでもいいわ。勝って生き残った者が結果として強いということよ。たとえ弱いものが騙し討ちで強者に勝ったとしてもね」 『待て、このまま共に行動するということは二手に分かれたりはしないということか?』 「ええ、そう。戦力の分散なんて愚の骨頂。最大戦力で微塵の躊躇もなく敵を叩き潰すのが効率的かつ生存率の高い選択よ」 「……確かにこのまま禁止エリアが増加していけば、こちらとしても探索の手間は省けます。利にかなっているかと」 ミュウツーは飛行能力を持っている。 遊撃隊として利用する手もあるが、ナインはそれをしない。 なぜならば――、 「裏切らぬように互いを監視できるほうが安心でしょう? 二人きりになれば片方がもう片方を裏切っても対等だけど、四人なら裏切り者を三人で返り討ちにできるもの。 普通、そんなリスクを犯す真似はしないわよね。私としてはあんたにしてほしいけどね……ナナリーを殺した片割れであるあんたに」 それはまぎれもない憎悪だった。 ナナリー・ランペルージが死んだ要因となった者は三人。 園崎詩音はロベルタが仕留めたと聞いている。 だからその憎悪が向く矛先はラッドともう一人、ミュウツーだ。 睨むナインのその瞳に黒い感情が渦巻いていた。 「……で、どう動く。病院の東は封じられているから南下してそこから西か」 興味はないといわんばかりにそっけなくリヴィオが行動を促す。 あと五時間後には北も封鎖されるので、南から一周してそこから学校か古城へ向かえば会場の約半分を潰していくことができる。 さらにミュウツーが遭遇した単独で西へ向かったバイク。 集団の一人だったが、なぜかそこから分かれての行動。 決裂した可能性もあるが、それより考えられるのは陽動――その逆方向には病院、そこが本当の目的だとすれば。 「手負いの集団が治療のためにそこで休息をとっている可能性がございます。おそらく支給品も多く所持しているでしょう。当面の目的と合致します」 リヴィオに続いてロベルタが自らの荷物をまとめ、立ち上がった。 逃がす暇を与えるなという無言の意思表示だ。 放送前までで休息は充分。食事もとった。あとは獲物を狩りに赴くのみ。 猟犬は感情のない刃の眼でナインの決断を待つ。 やがて今までで一番長い溜息をつき、彼女はミュウツーから視線を外してからこう言った。 「……そうね。いきましょうか」 「ええ」 人の気配が感じられぬ空虚なビル街に荒れ果てた駅がある。 ひゅるり、ひゅるりと時折吹くビル風がやたらと大きく耳に響く。 瓦礫が散乱、廃屋も同然となった駅の構内から、やがて四つの人影は飛び出した。 黄昏時の日に染まった赤黒いアスファルトを高速で駆け抜けるその姿は、死を撒き散らす不吉な影。 死神たちが今、夕闇を往く。 ◇ ◇ ◇ ――リヴィオ・ザ・ダブルファングは考える。 自分は確かにあの人には勝てる気がしない。 だがラズロなら、己のうちに潜むもうひとりの鬼ならば勝てるはずだ。 今から向かう先に劇場で出会った連中がいる可能性が高い。 つまり、再戦の機会は意外と早く訪れるかもしれない。 もしロベルタから譲られる前にその時が来たのなら――、 (……そうなれば殺して奪うだけだ。俺の役目は決着の舞台を作り上げること) ――ロベルタは考える。 この四人の中で一番不利なのは自分だ。 リヴィオとミュウツーの再生能力はもちろんのこと、このナインも左腕で弾丸すら弾く防御が可能。 そして致命傷を受けぬまでも戦闘不能のダメージを受ければ足手まといとして切り捨てられるのは想像に難くない。 戦力は上がった。だが今まで以上に慎重に構えなければならない。 ざわりと体中におぞましい悪寒が走り始める。 また禁断症状だ。このままこの三人に隙を見せるわけにはいかない。 錠剤を取り出し、走りながら口に含んだ。 がりりと音を立て、歯で砕いて喉に流し込む。 頭脳が凍るように冷え切っていく。 殺人のための機械へと変わっていく。 全ての不義に鉄槌を叩き込むための撃鉄へと変わっていく。 あとは殺意という弾丸を込めて発射するだけ。 (サンタマリアの名の下に……我が前に立つ全ての者に、暴なる銃弾と血の刃を、そして……死の嵐を) ――ナインは考える。 ここまではどうにか思惑通り。 だがこの先、南西へ向かった先の病院に美琴はいるだろうか。 可能性はある。最後に会った時、すでに負傷していたからだ。 それにあれから橘あすかが死んだということは、敵に襲われたというケースがもっとも考えられやすい。 どうにか生きてはいるのだろうが、それならば怪我の具合がひどくなって治療のために病院へ、ということも充分ありえる。 ……手心を加えるつもりなど毛頭ない。 真紅も生きているとすればこの戦力でも油断はできない。 (恨むなとは言わないわ。私が貴女に願うのはただ一つ――――死になさい御坂美琴) ――ミュウツーは考える。 レッドとサカキが死んだ。 彼らが死んだことは正直いってショックだった。 特にレッドのことは自分を唯一ボールに収めたポケモンマスターとして密かに認めていた。 喋ることができないこの身があの瞬間はありがたかった。 こいつらに下手に感づかれてもいいことはありそうにないからだ。 だが……このままギラーミンのいいなりでいいのだろうか。 イエロー、レッド、サカキ。 カツラほどではないが自分に関わりのあったポケモントレーナーだ。 彼らの命は失われ、そして本当かどうかも分からないカツラを盾にした脅迫に屈したままで、果たして正解なのかどうか。 こちらが要求したカツラ生存の証、声を聞かせるという話も第一放送から音沙汰ないままだ。 ノルマは果たした。自らが仕留めた数はそう多くはないが。 だが何の連絡もなしというのはどう考えてもおかしいのではないだろうか。 ミュウツーの心中にいやが応にも疑念が渦巻く。 『――D-6へ向かえ』 声が聞こえた。 思わずミュウツーは足を止めて周囲を見渡す。 誰もいない。 ミュウツーが突然止まったことをいぶかしむ三人の他には、誰も。 (誰だ……!?) 『……とりあえずノルマを果たした褒美をくれてやる。D-6の湖を探してみるがいい』 (待て! なぜマスターの声を聞かせなかった!? 答えろ!!) 『“3つの湖に隠された力を解き放て”……』 (答えろ! マスターは……生きているのか!? 声を聞かせてくれ!!) 『優勝のリミットはあと30時間だ……勝ち残れ……己の戦闘生命としての存在意義を証明してみせろ……』 (待ってくれ――――!!) 声の最後の部分が遠く、聞こえなくなっていく。 必死の思いで懇願の思念を飛ばしたその時だった。 「突然立ち止まってどうしたというのですか」 (――!!) ロベルタだ。 どこかで見たことのあるMTBから足を下ろし、引いてこちらに近づいてきた。 後ろのリヴィオとナインも訝しげにこちらを見ている。 (……今の声は?) 「声? 誰も何も聞いてはおりませんが」 (……気のせいか。すまない、行こう) 「……? ならば結構でございます」 (…………………………D-6、か) ミュウツーは誰にも悟られぬように、自分の心の中だけでそっと呟いた。 【D-4/一日目 路上を高速で南下中】 【ブレンヒルト・シルト@終わりのクロニクル】 [状態]:疲労(小)、左腕欠損(ARMSで代替)、ARMS復旧 [装備]:汗で湿った尊秋多学院制服(左袖欠損)、ARMS『騎士(ナイト)』@ARMS(左腕に擬態)、全て遠き理想郷(アヴァロン)@Fate/Zero アリス・ザ・コードギアスの衣装@ナイトメア・オブ・ナナリー [道具]:支給品一式×2(食料一食、水1/5消費)、アンフェタミン@Fate/Zero [思考・状況] 基本行動方針:優勝狙い 1:殺し合いに優勝し、優勝者の褒美でナナリーを含む全ての参加者を『蘇らせる』 2:望みが同じ参加者とは協力する 3:リヴィオ、ロベルタ、ミュウツーと手を組む。具体的な方策を話し合う。 全員蘇生についても話す予定。 4:佐山と新庄には注意(特に佐山) 5:1st-G概念を行使できるアイテムを手に入れる 6:ミュウツー、ラッド、詩音を許すつもりはない 7:御坂美琴、真紅、橘あすかは見つけ次第殺す 8:ARMSが完全に回復するまでどこかで休憩する。 ※ARMSコアの位置は左胸です。 ※アリスの衣装はネモが変化した姿です。ネモの意識、特別な力はありません ※髪を切りました ※ARMSは電撃を学びました、以後電撃を浴びても操作不能にはなりません。 【リヴィオ・ザ・ダブルファング@トライガン・マキシマム】 [状態]全身治癒中、左腕再生中・かなり復元、背中のロボットアーム故障 [装備]M94FAカスタム・ソードカトラス×2@BLACK LAGOON、.45口径弾×14、.45口径エンジェルアーム弾頭弾×4@トライガン・マキシマム [道具]支給品一式×6、 スチェッキン・フル・オートマチック・ピストル(残弾20発)@BLACK LAGOON、 ココ・ジャンボ@ジョジョの奇妙な冒険、.45口径弾24発装填済みマガジン×3、45口径弾×24(未装填) 天候棒(クリマ・タクト)@ワンピース、ミリィのスタンガン(残弾7発)@トライガン・マキシマム、三代目鬼徹@ワンピース [思考・状況] 0:ラズロが戻るまで必ず生き抜く。 1:参加者の排除。ウルフウッドとヴァッシュに出会ったら決着を付ける? 2:ウルフウッドを強く意識。 3:身体が万全になるまで戦闘は避ける。 4:ロベルタからパニッシャーを手に入れる。いざとなれば殺して奪う。 4:ナイン、ロベルタ、ミュウツーと手を組む。具体的な方策を話し合う。 【備考】 ※原作10巻第3話「急転」終了後からの参戦です。 ※ラズロとの会話が出来ません。いつ戻ってくるか、もしくはこのまま消えたままかは不明です。 【ロベルタ@BLACK LAGOON】 [状態] メイド服を着用 薬物依存、疲労(小) 右腕に切り傷(応急処置済み) 、肋骨にヒビ、眼鏡なし 、MTBで移動中。 [装備] パ二ッシャー@トライガン・マキシマム(弾丸数20% ロケットランチャーの弾丸数2/2) コルト・ローマン(6/6)@トライガン・マキシマム 投擲剣・黒鍵×4@Fate/zero、レッドのMTB@ポケットモンスターSPECIAL [道具] 支給品一式×3(食料一食、水1/2消費)、コルト・ローマンの予備弾35 グロック26(弾、0/10発)@現実世界 謎の錠剤入りの瓶@BLACK LAGOON(残量 50%) パ二ッシャーの予備弾丸 2回分、ロケットランチャーの予備弾頭1個、キュプリオトの剣@Fate/Zero 、首輪(詩音) [思考・状況] 1:殺し合いに優勝する。 2:必ず生きて帰り、復讐を果たす。 3:ナイン、リヴィオ、ミュウツーと手を組む。具体的な方策を話し合う。心を許す気はない。 4:パニッシャーに変わる武器を手に入れたらリヴィオに譲ってもよい。 【備考】 ※原作6巻終了後より参加 ※康一の名前はまだ知りません。(よって康一が死んだことも未把握) 【ミュウツー@ポケットモンスターSPECIAL】 【状態】:疲労(小)、 【装備】:機殻剣『V-Sw(ヴィズィ)』@終わりのクロニクル 【所持品】:基本支給品一式、どこでもドア@ドラえもん 【思考・行動】 1:生き残り、サカキを救う。 2:隙を見て参加者に攻撃を加える 3:ナイン、リヴィオ、ロベルタと手を組む。具体的な方策を話し合う。 4:イエローを殺した相手を見つけたらたとえ後回しにしたほうが都合がよさそうでも容赦しない。 5:機会があればD-6を調べる。 6:もしギラーミンの言葉に嘘があったら……? ※3章で細胞の呪縛から解放され、カツラの元を離れた後です。 念の会話能力を持ちますが、信用した相手やかなり敵意が深い相手にしか使いません。 ※念による探知能力や、バリアボールを周りに張り浮遊する能力は使えません。 ※ギラーミンに課せられたノルマは以下のとおり 『24時間経過するまでに、参加者が32人以下でない場合、カツラを殺す。 48時間経過するまでに、ミュウツーが優勝できなかった場合も同様。』 ※カツラが本当にギラーミンに拉致されているかは分かりません。偽者の可能性もあります。 ※V-Swは本来出雲覚にしか扱えない仕様ですが、なんらかの処置により誰にでも使用可能になっています。 使用できる形態は、第1形態と第2形態のみ。第2形態に変形した場合、変形できている時間には制限があり(具体的な時間は不明)、制限時間を過ぎると第1形態に戻り、 理由に関わらず第1形態へ戻った場合、その後4時間の間変形させる事はできません。 第3形態、第4形態への変形は制限によりできません。 ※ギラーミンから連絡のないことへの疑問、もしカツラが捕まっていないという確証を得られたら? ※なぜギラーミンの約束したカツラからの言葉が無くなっていたのかは不明です。 ・共通情報 ※佐山、新庄、ヴァッシュ、ウルフウッド、ラッド、真紅、御坂美琴、ライダー(名前は不明)の情報を共有。簡単な外見も。 ※ロベルタはヴァッシュが黒髪だったため、会ったことに気付いていません。 ※参加者が異世界から集められたことをほぼ確信。 ※四人の支給品を確認。AA弾はリヴィオのみが知っている。地下鉄と用水路の情報はまだリヴィオとロベルタが秘匿中。 ※まずは病院へ、そこから西? 時系列順で読む Back 第三回放送 Next 世界-The World- 投下順で読む Back 第三回放送 Next 世界-The World- Back Next Alliance for MASTER ブレンヒルト・シルト 砂鉄の楼閣(前編) Alliance for MASTER リヴィオ・ザ・ダブルファング 砂鉄の楼閣(前編) Alliance for MASTER ロベルタ 砂鉄の楼閣(前編) Alliance for MASTER ミュウツー 砂鉄の楼閣(前編)
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「ちょっと……ここはどこおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」 暗闇に星々が輝く宇宙のような空間の中、赤茶色の髪色の少女が自らの置かれた状況に戸惑いの叫び声をあげていた。 少女の名は桃宮いちご、地球を侵略しようと企むエイリアンとそのエイリアンが放つキメラアニマと戦うため、「μプロジェクト」によってレッド・データ・アニマルの遺伝子を打ち込まれた5人の少女達「東京ミュウミュウ」の内の一人でイリオモテヤマネコの遺伝子をその身に宿し、「ミュウイチゴ」に変身して敵と戦う少女で、少し前に東京タワーでの決戦でキッシュ達を始めとしたエイリアンの大規模作戦を阻止し、雨の降りしきる中で想い人である青山雅也の告白を受け取り、彼に自らの想いを伝えたのであるが、まさかそれから数日後にこのような事態に巻き込まれるとは夢にも思っていなかったのだ。 「ようこそ、常ならぬ願望を抱く新たなマスター候補者よ」 その時、いちごの耳に見知らぬ男性の声が聞こえてきた。 「!?あなたは誰!?キッシュ達の仲間!?また新しいエイリアンなの!?」 いちごは姿が見えぬ男性に対し、男性とキッシュ達エイリアンとの関与を疑うが男性の声はいちごの疑問を否定する。 「安心したまえ。私は君が言う『エイリアン』とは全くの無関係だ。これから行われるのは万能の願望器『聖杯』を求めて戦いあう『聖杯戦争』、そしてここはその予選が行われる空間だ」 男の言葉に対し、いちごの理解は全く追いつかなかった。『願望機』だの『聖杯』だの男の口から聞いたこともないようなワードが次々と出てきたうえに、予選とか言われてもいちご自身にはそんなものに立候補した覚えは全くなかったからだ。 「『願望機』だとか『聖杯』だとかそんなもの一体何なのか私には全然分かんないし、『予選』とか言われても私はそんなものに立候補した覚えは全くないよぉ!!」 「ふむ……君は身に覚えがないと言うのか。では答えを教えてあげよう。君は自らの意思で『星晶石』を受け取っただろう?それによって君はこの聖杯戦争に導かれたのだ。」 「えっ……『星晶石』って一体何の話……っあ!!?」 いちごは男の言う『星晶石』について一つだけ心当たりがあった。 彼女はエイリアン達との東京タワーでの決戦前に想い人の青山雅也に人気バンド「Tierra」のライブのチケットを譲られ、一緒にライブに行く約束をしており、想い人との大切なイベントを絶対に成功させたいと思った彼女は願掛けとしてお守りを買うために『アンティークショップ・美紗里』という名前のお店を訪れており、緑色のウェーブがかかった髪に左目を隠している前髪のひと房が紫色をしていた印象的な姿をしていた「ミザリィ」と名乗る店長の勧めで購入した3つの金平糖のような形の石のことを思い出したのだ。今にして思えばあれが、というよりそれしか心当たりがないのだがあの石が男の言う『星晶石』なのだろうということを察する。 「ふえ~~~~~~~ん!こんなことなら別の物を買えばよかった~~~~!」 「まあいいではないか。」 「良くない!!」 まあそれはさておき、と男が言うと 「ではこれより予選を開始する。」 その言葉と共にいちごの目の前に円形の魔法陣が描き出され、そこから黒い人型の影のようなものが現れる。 「!?……まさか……キメラアニマ!?」 いちごは目の前の人型の影を見て、その影が彼女とその仲間たちが元の世界で戦っている敵、エイリアン達が送り込んでくる刺客『キメラアニマ』だと考えた。だがその考えはまたしても聞こえてきた男の声によって即座に否定される。 「違うな、そいつはキメラアニマではない。そいつは『シャドウ』というサーヴァントのなり損ないだ。彼を倒せば、君は晴れて予選突破となる。」 「キメラアニマじゃない!?それに『サーヴァント』って……分かんないことが多すぎるよお!!」 『願望機』『聖杯』に続き『サーヴァント』といういちごの知らない単語がまたしても出てきていちごの混乱はますます増すが男はそれを意に介さず言葉を続ける。 「もっとも君に敵意を持って襲いかかって来るという点においてはそいつも君が元の世界で戦った『キメラアニマ』と同じと言えるが。ああ、そうそう、一つ忠告しておくが自分一人でそいつを倒そうと思わないほうがいい。シャドウは生身の人間では絶対に倒せない。だが打ち倒すための鍵は既に君の中にある。私から君に与えられるヒントは以上だ。」 「ねえ、待って!!あなたにはまだ聞きたいことが……」 いちごは叫ぶが男の声が再び聞こえることはなかった。 「もぉ~~~~~!!こうなったらヤケだぁ!!」 兎に角今は目の前の敵を倒すしかない。そう判断したいちごは変身を決意する。 『ミュウミュウイチゴ!メタモルフォーゼ!!』 いちごが変身のための掛け声を叫ぶといちごの身体が光に包まれ、いちごはピンク色の可愛らしいドレスのような衣装に赤色の髪と頭と尻に猫の耳と尻尾を生やした魔法少女『ミュウイチゴ』へと変身する。 「やいやいそこの黒いモヤモヤ!私はこんな訳の分からないところに無理やり連れてこられて、しかも訳の分からない単語を色々と並べられて無理やり戦わされてすっごく頭にきてるんだから!お礼にタップリ!ご奉仕するニャン!」 いちごはお得意の決め台詞を放つと 「ストロベルベル!」 ミュウイチゴに変身することで装備できる武器の名を叫ぶと尻尾についたベル付きのリボンが姿を変え、持ち手がピンク色のふさふさのファー仕様となっているリング状の武器となりミュウイチゴの手に装備される。 『リボーン ストロベリー チェーーーーック!!』 ミュウイチゴが技名を叫ぶとストロベルベルの中心のイチゴ型の装飾にピンク色のエネルギーが収束され、そこからハート型の巨大なエネルギー弾がシャドウに向けて発射され、シャドウに直撃、シャドウの体にハート型の穴が形成される。 「やった!」 イチゴが喜んだ直後、イチゴの目に信じられない光景が映し出された。 なんとシャドウの体に作られたハート型の穴がたちまち塞がるとシャドウの体は元の姿に戻り、そのまま何事もなかったかのようにミュウイチゴに向かって突進してくる。 「え……うそ……」 自らの必殺技が効かなかったことにイチゴは激しく動揺するがシャドウはそれに構うことなく手に持った剣を振るい、ミュウイチゴの手からストロベルベルを弾き飛ばす。 「きゃあ!」 ストロベルベルを弾き飛ばされ丸腰になったミュウイチゴに対し、シャドウは容赦なく剣を振るい、ミュウイチゴを仕留めようとしてくる。 (必殺技が効かなかった……こいつを倒すには一体どうしたらいいの……) ミュウイチゴの身体能力でシャドウの振るう剣を必死に躱しながらイチゴは必死に思案する。イチゴは確かに東京ミュウミュウに選ばれた戦士の一人だがミュウミュウになる前はただの普通の女子高校生でしかなかった。それに必殺技を放てば大体のキメラアニマを倒すことが出来たしピンチになっても他のミュウミュウの仲間たちの助けでいつも切り抜けることが出来た。故に戦闘に関してはずぶの素人であるイチゴにとっては仲間の助けなしにこの場を切り抜ける方法がどうしても思いつかなかったのだ。 (さっきの声は私の中にコイツを打ち倒す方法があると言っていた……でも私はどうしたらコイツを倒せるのか方法がまるで分からない……ああ、もう!一体どうしたらいいのよ~~~~~!!) イチゴは彼女なりに目の前の敵を打ち倒す方法を必死に考え続けるがやがてそれにも限界が訪れる。 「!?いたっ……」 シャドウの振るった剣がイチゴの足を捉え、切り裂いたのである。幸いにもミュウイチゴとなったことで肉体強度も飛躍的に上昇したため深手にならずに済んだがあまりの痛みに体のバランスを崩し、尻餅をつく形で転倒してしまう。 シャドウはその隙を見逃すことは無く、イチゴを叩き斬るべく容赦なくイチゴの頭上に向かって剣を振り下ろそうとする。 (ああ……私、死んじゃうんだ……ごめん、みんと、れたす、プリン、ざくろさん、私はここまでみたい……) イチゴは自身に迫りくる剣を見ながら、不思議と遅く感じられる時間の中で、同じミュウミュウの仲間である藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろのことを思い起こしていた。 (青山くん……死ぬ前にせめてあなたと結ばれて結婚して……あなたの子供を産んで幸せな家庭を築きたかったよ……) そして最後にイチゴの脳裏に浮かんだのだ想い人である青山雅也の顔であった。だが、 『いちご!しっかりするんだいちご!!』 え……青山くん…… 青山雅也の声が脳裏に響いた瞬間、自らの考えの愚かさをイチゴは痛感した。そうだ、キッシュ達エイリアンの侵攻はまだ終わってない。また彼らの侵攻が再開された時、地球の平和は誰が守るのか。ミュウミュウは5人揃っての『東京ミュウミュウ』である。自分がここで死んでしまったら残されたみんと、れたす、プリン、ざくろに申し訳が立たない。 それに自身の青山への恋心はこの程度で諦められるようなものではなかったはずだ。ミュウミュウとして地球の平和を守る使命を果たすためにも、青山雅也と結ばれる夢を果たすためにも自身がここで死ぬわけには絶対にいかなかった。 (そうだよ……東京ミュウミュウとして地球の平和にご奉仕するためにも……大好きな青山君と結ばれるためにも……私はまだ、ここで死ぬわけにはいかない……) イチゴのミュウミュウとしての使命感と青山雅也への強い恋心の気持ちが強くなった瞬間、イチゴが手に持っていたセイントグラフがそれに呼応するかのように光り始める。 (私はまだ……ここで諦めたく、ない!!) そしてイチゴのミュウミュウとして使命感と青山雅也への恋心の気持ちが最高潮に達した瞬間、セイントグラフが宙を舞い、辺りは大きな光に包まれた。 その光にシャドウは攻撃を中断して後方へ下がる。 光が消え去った後、ミュウイチゴとシャドウの間に一人の幼い少女が現れていた。 だがその少女はただの幼い少女と形容するには異様な姿をしていた。 外見年齢はミュウミュウの仲間である黄歩鈴よりも更に幼い小学生位の年齢に見えた。 深紅の瞳に薄い黄色の髪をサイドテールに纏め、頭にナイトキャップのような帽子を被っており、血の色のようにも見える紅いドレスのような服装に紅い靴を履いていた。 そして背中には翼……というよりは一対の枝に綺麗な宝石のようなものが合計八つぶら下がっていると表現した方が正しいものが翼のような形で背中から直に生えており、手には剣……というよりは長針と短針が一体化して巨大に伸び、尚且つ歪んだような形状をした奇妙な武器を得物として持っていた。 イチゴはその少女に対し、頭の中で思ったことを直ぐに口に出していた。 「逃げて!そいつは私たちを殺そうとしている!ここにいたらあなたも巻き込まれる!私が時間稼ぎをするからあなたはその隙に……」 だがその少女はイチゴの言葉に対し、予想外の返答を返してきた。 「逃げる、ですって?こんな雑魚相手に?私も舐められたものね。」 その言葉と同時にシャドウは少女に向かって突進してきた。それに対応するかのように少女の武器に炎が宿り、まるで神話の武器の再現とも言えるような炎の剣が形成される。 同時だった。 シャドウが少女に向かって剣を振るうのと少女が炎の剣をシャドウに向かって振るうのは全く同時だったにも関わらずシャドウの剣は少女を傷つけることは出来ず、シャドウだけが炎の剣によって一方的に焼き斬られ、霧散、消滅する。 だが戦いはこれで終わりではなかった。今度は二つの魔法陣から先ほどと似たような形で弓を持ったシャドウと槍を持ったシャドウが現れる。 だがそれに対する少女の対応も早かった。 少女の武器から炎が消えると少女は武器をまるで弓のような形に持ち替え、弓を持ったシャドウに対しまるで白くて太い針のような矢を武器から連続発射し、放たれた矢によってシャドウは全身を刺し貫かれ、霧散、消滅する。 そして最後に残った槍のシャドウが跳躍し、少女を上から刺し貫こうとするが少女は再び武器を剣のような形に持ち替えると武器に再び炎が宿り、降下してきたシャドウに炎の斬撃を放つ。そして最後に残ったシャドウは炎の斬撃によって一方的に切り裂かれ、霧散、消滅する。 シャドウが倒された後、再びシャドウが現れることは無く、その事実が戦いは終わり、少女が勝利したことを証明していた。 (強い……ただ見ているだけしか出来なかった……この子、いったい何者なの……) イチゴは目の前の少女の正体が誰なのかは分からなかった。ただ少女の圧倒的な強さと異様な見た目から、自分たちミュウミュウともキッシュ達エイリアンとも違う、何か別の存在なのではないかと感じていた。 やがて少女は戦いが終わったことを確認すると、浮遊しながらイチゴに近づき、イチゴの目の前に降り立つと可愛らしさと礼儀正しさが同居したような幼い声でイチゴに自己紹介する。 「サーヴァント、アーチャー。真名はフランドール・スカーレット。……貴方が私のマスターさん?」 ◇ ◇ ◇ ミュウイチゴとフランドールは気が付くといつの間にか教会の礼拝堂らしき場所へ転送されていた。 「ようこそ、見事試練を乗り越えた聖杯戦争のマスターよ。私は言峰綺礼。この聖杯戦争の監督役を務めている」 突如としてイチゴの耳に『予選』の空間に呼ばれた時に聞こえてきた声と同じ声が聞こえてくる。イチゴが驚いて声が聞こえてきた方向を向くとそこにはこの教会の神父であり、この聖杯戦争の監督役でもある男、言峰綺礼の姿があった。 「あなたは誰?キッシュ達の仲間?私をこんなところに連れてきて一体何を企んでるの?」 イチゴは変身を解くことはなく、ストロベルベルを手に言峰を警戒しながら睨みつける。 「まあ、落ち着きたまえ。さっきも言った通り、私とこの聖杯戦争は君たちの言う『エイリアン』とは全くの無関係だ。それに私の立場はあくまで中立、そちらから仕掛けてこない限り、こちらも君に危害を加えるつもりはない。」 「……」 0 そう言われてもイチゴは素直に信じる気になれなかった。変身状態のまま暫く睨み合いが続くがやがてしびれを切らしたのか言峰が口を開く。 「さて、いい加減君も変身を解除してくれないかね?このままでは話を進めることが出来ない。このままずっと睨み合ってるわけにはいかないだろう?」 「……分かりました。」 イチゴは未だ男を信用することは出来なかったが取り敢えず向こうが危害を加えてこないことが分かると変身を解除して元の桃宮いちごの姿に戻り、言峰の話を聞くことにする。 いちごは言峰から聖杯戦争のルールについて一通り教わった。 聖杯によって選ばれた(今回の場合は星晶石が招待状)参加者であるマスターとそのサーヴァントが生き残りをかけて戦うということ。 聖杯はどんな願いでも叶える願望機であり、手に入れられればありとあらゆる願いを叶えることが可能だということ。 そして聖杯にアクセスするためには令呪の存在が必要不可欠であり、3画全て失えば失格となるということ。 「……なに、それ……幾ら何でも意味分かんないよぉ……」 「まあ、そうだろうな。大体のマスターは君のように荒唐無稽な夢物語と一蹴するのが普通だ。」 いちごは自らもミュウミュウに変身したり、宇宙からやってきたエイリアンと戦ったりしている身ではあるが、言峰の話はそんな自らの実体験を遥かに上回るような荒唐無稽な話であり、自らがミュウミュウであることと、キッシュ達エイリアンの存在を除けば普通の女子高生に過ぎないいちごにとっては言峰の話を現実として受け入れるのは無理がある話であった。 それに仮に言峰の話が全て本当の事だったとしてもいちごはこの聖杯戦争に参加する気にはなれなかった。 「……もう帰して……」 「ん?」 訝しむ言峰に対し、いちごは自らの意思をはっきりと伝える。 「私は願いを叶えるために他の誰かを殺すなんてそんなこと全然理解できないし、そんなことに参加なんてしたくない!!私はそんなことに参加なんてしたくないから私を元の世界に帰して!!」 「そうか……君はこの聖杯戦争に参加しないというのか……」 綺礼は目を細め、心なしかつまらなさそうな口調になる。 「君が参加したくないと言うのであれば私からはもう何も言うまい。帰還ゲートはそこの扉だ。すぐにでも使用可能だから好きに使うといい」 言峰綺礼は説教台の隣にある扉を指さす。いちごがその扉の存在を確認し、真っ直ぐ扉に向かおうとした時だった。 「あら、あなたは本当にそれでいいのかしら?」 帰還ゲートに向かおうとしたいちごの背中に幼い声が投げかけられた。 それはこれまでいちごとと言峰のやり取りに対し、沈黙を守っていたアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットであった。 フランドールの言葉に反応したのか、いちごはその場で足を止め、フランドールの方に向き直る。 「本当にそれでいいのかって……それってどういうこと?」 「だってあなたは地球の未来を守る魔法少女『東京ミュウミュウ』なんでしょ?目の前で人の命が奪われようとしているのにそれから目を背けて元の世界に逃げ帰るなんて……恥ずかしいとは思わないの?」 自分よりも幼い少女に上から目線で説教されたことが我慢ならなかったのか、いちごは思わずその場で憤慨する。 「何よ!!まだ小さな子供のくせに分かったような口をきいて!!あなたに一体何が分かるっていうの!?」 「あら、あなたは相手を見た目で判断するのかしら?言っとくけど私はあなたよりも遥かに長い年月を生きているのよ?」 普通なら今のフランドールの言葉をハッタリだと一蹴する所であるが、いちごはそうすることは出来なかった。 確かに目の前の少女、フランドール・スカーレットは見た目だけなら自身よりとずっと幼い少女であるが普通の生物では有り得ないような奇妙な形状の翼や彼女の身に纏う雰囲気、そして何より予選でシャドウ相手に見せた圧倒的な強さから、目の前の少女の発言がハッタリではなく本当のことなのではないかといちごは感じていた。 「それとも……私はあなたのことをこう呼べばいいのかしら?『いちごのおねえちゃん』?」 「!!?」 フランドールの言葉にいちごは思わずズキューンときてしまった。彼女の仲間の中にはいちごの事を「いちごのお姉ちゃん」と呼び慕う、メンバー最年少の黄歩鈴がいたがそんな歩鈴よりも幼い容姿のフランドールに「いちごのおねえちゃん」と呼ばれたことでいちごの心は思わず揺り動かされてしまったのだ。 「か……かわいいぃぃぃーーーーー!!!」 いちごはたまらずフランドールに駆け寄り、彼女に急接近すると彼女の小さな身体を抱き上げる。彼女は元々可愛いものが好きという女の子らしい趣味があったのだが、それだけでなく彼女は家では兄弟姉妹がいない一人っ子であったため、妹の存在に心の中では密かに憧れを抱いていたのだ。 「ちょっ……やめてよいい加減に離れなさい!」 だがフランドールはいちごに抱きしめられたことを迷惑と感じたのか、小さな身体からは想像も出来ないような凄まじい力でいちごを無理やり引き剥がすと背中の翼で空中に浮遊し、いちごを真上から見下ろせる位置で浮遊する。 「勘違いしないで頂戴。さっきのは冗談で言っただけよ。私が本当に姉と呼び慕うのはレミリアお姉様だけ、あんたのような人間を姉と呼び慕うなんてそんなことは絶対に有り得ない話だわ。」 フランドールは先ほどまでとは打って変わって冷たい声色でイチゴを見下す。その表情は礼拝堂が薄暗いこともあっていちごからはハッキリと伺うことは出来ない。だが薄暗い闇の中でもフランドールの目だけが紅く不気味に輝いており、先ほどの発言と相まっていちごは目の前の少女が人間ではなく別の何かなのではないかという思いを強くする。 「あなた……一体何者なの?」 いちごは思わず少女に問いかけていた。その問いかけに対し、フランドールは答えを口にする。 「私?私が何者なのかですって?そうねえ、敢えて表現するなら……吸血鬼で破壊神で……そしてあなたと同じ魔法少女と言った方が正しいかしら?」 「……え?吸血鬼?破壊神?魔法少女?一体何を言ってるのあなた?」 意味が分からなかった。吸血鬼だとか破壊神だとか魔法少女だとか肩書が多すぎて目の前の少女の正体がますます分からなくなってしまったのだ。 「それにあなた……元の世界では『エイリアン』って連中と戦っていたと言っていたわね?その『エイリアン』って連中……そいつらは饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈よりも強いのかしら?」 「は?……饕餮尤魔とか摩多羅隠岐奈って……誰?」 「え?知らないの?饕餮尤魔は剛欲同盟の同盟長で、摩多羅隠岐奈は幻想郷を創った賢者の一人よ?あの二人を知らないなんてあんたどんだけ田舎暮らしなのよ?」 意味が分からなかった。『聖杯』『聖杯戦争』に続いて『幻想郷』だの『剛欲同盟』だの自分の知らないワードがまたしても飛び出してきていちごの頭はパンクしそうになっていた。 そんないちごの様子に毒気が抜かれたのか、フランドールは空中を浮遊することをやめゆっくりと床に降り立つ。 「ねえ!吸血鬼だとか破壊神だとか魔法少女だとか幻想郷だとか剛欲同盟だとか饕餮尤魔だとか摩多羅隠岐奈だとか私の知らない単語ばかり並べられてもあなたのことが全然分かんないんだけど!?ちゃんと一から説明してくんないと分かんないよぉ!?」 「あーはいはい、説明不足だったわね、ちゃんと一から全部説明してあげるからよく聞いて頂戴。」 こうしてフランドールはいちごに対して自らの出身や最近の自らの経験をいちごに語って見せた。 幻想郷は「外の世界」と称される人間社会とは隔絶された秘境であること。その幻想郷には「紅魔館」と呼ばれる勢力が存在し自身はその勢力の長であるレミリア・スカーレットの妹で自身は姉を含めた幻想郷に二人しかいない吸血鬼の内の一人であるということ。ついこの間石油が幻想郷中で噴出する異変が発生し、その犯人である剛欲同盟の同盟長である饕餮尤魔を倒すために幻想郷を創り上げた賢者の一人である摩多羅隠岐奈に自身が目を付けられ、彼女の依頼で饕餮に戦いを挑み、死闘の末に勝利を収めて異変を解決したこと。その後隠岐奈が用意した試練である「剛欲な挑戦」に挑み、戦いの連続でボロボロになりながらも最後に待ち構えていた隠岐奈と戦い、死闘の末に勝利を収めて隠岐奈に認められたこと。フランはそれらの出来事をいちごに自慢げに語って見せた。 「どう?あなただってエイリアンの襲来という『異変』を解決したかもしれないけど私だって石油噴出という『異変』を解決したのよ?これで私をあなたと同じ『魔法少女』として認めてくれるかしら?」 「……」 いちごはフランドールの話を聞いてやはり目の前の少女が只者ではないということを改めて痛感していた。彼女の話を聞いているだけでも饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈が如何に強大な存在であるかということが嫌というほど伝わってきた。仮に自身を含めたミュウミュウの5人の力を合わせて饕餮や隠岐奈に戦いを挑んでも恐らく勝つことは出来ないであろう。 そんな存在に勝った目の前の少女の実力は本物だといちごも認めざるを得なかった。 ……最も、それでも『吸血鬼』だの『破壊神』だの『魔法少女』だのと肩書が多すぎだとは思うが。 「……ねえ、私はどうしたらいいと思う?私は人を殺してでも願いなんて叶えたいとは思わない。勿論願いがないと言えば噓になるけどそのために人を殺すなんて嫌。そんな私に何か出来ることが本当にあるの?」 「あら、簡単じゃない。エイリアンの襲来や石油の噴出が『異変』であるのならこの聖杯戦争もまた『異変』と呼べるものじゃないかしら?それを解決するのもまた、魔法少女としての使命じゃないかしら?」 「……」 フランドールの言葉を聞いてもいちごの内には未だ迷いがあった。東京タワーでの決戦以来、キッシュ達エイリアンの活動は報告されておらずミュウミュウとして活動する必要性は元の世界では現状失われているがだからといって殺し合いに身を投じるのには未だ引け目を感じていた。 いちごはダメもとで言峰綺礼に質問をしてみる。 「あの……もし仮に私が聖杯戦争に参加しなかったとして……それで参加人数が足りなくなって聖杯戦争が中止に……なったりはしませんかね?」 だがいちごの質問に対し、言峰は無情にも首を振り、回答する。 「残念だがそれはないな。仮に君が参加しなかったとしても聖杯戦争は他の参加主従で予定通りに行われる。そして参加したマスターとサーヴァント同士で聖杯を巡って殺し合いが発生するだろう。要はこの聖杯戦争に君たちが参加して介入するかしないか、それが変わるだけの話だ。」 それに、と言峰は更に言葉を続ける。 「聖杯の力は数多の平行世界・多元宇宙へと及ぶ。手にした者の願いによっては君の世界にも影響が及ぶかもしれん。そのうえでよく考えたまえ。聖杯戦争を辞退し元の世界に帰るか、聖杯戦争に参加しマスターとしてサーヴァントと共に戦い抜き、聖杯を目指すか。」 「……」 言峰の言葉を聞き、いちごのこれからの方針が固まりつつあった。いちごは欲張りなのである。いちごは青山雅也が大好きである。だがそれだけでなく、同じミュウミュウの仲間として出会った藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろとの絆も、彼女たちとカフェミュウミュウで皆とお喋りをしたりして楽しく過ごした時間も、カフェミュウミュウで赤坂圭一郎が作ってくれる美味しいケーキも、自分の大切なお父さんとお母さんも、学校の友人である本条みわと柳田もえも、青山雅也と一緒に行った動物園や河原もみんなみんな大好きなのであった。 それら全てを聖杯の力によって歪められ、失ってしまうことはいちごにとっては何よりも耐え難いことであった。 いちごは決意を固めた表情で言峰を見据え、言葉を発する。 「私……聖杯戦争に参加します!」 「へえ……覚悟は決まったようね。」 「ほう……それはどういった風の吹きまわしかな?」 言峰の疑問に対し、いちごは理由を話す。 「私だってまだ誰かを殺して願いを叶えたくないという気持ちはある……でもミュウミュウになったその日から、この力を誰かを救うために使うと決めていました。目の前で誰かの命が奪われようとしているのにそれを見て見ぬふりをする位なら……私はその人に手を差し伸べて全力で救うことを選びます。それがミュウミュウとして私にできる闘いです。」 「フッ……いいだろう。」 いちごの宣言に対し、言峰は笑みを浮かべる。 「桃宮いちご。君の参戦を聞き入れた。聖杯は君を歓迎するだろう。細かいルールは端末のヘルプで参照できるが他に質問はあるかね?」 言峰の最後の問いかけにいちごは決意を込めた表情で答える。 「大丈夫です。話がこれで終わりならこれで失礼します。さっ、行くよアーチャー。」 「一時はどうなるかと思ったけどこれで一安心ね。これであなたも立派な魔法少女だわ。」 「だから私は魔法少女じゃなくてミュウミュウだってば。」 いちごとフランドールはそんなやり取りをしながら言峰に背を向けて、、教会の出口である扉に向かって歩く。 「喜べ東京ミュウミュウ。君の願いはようやく叶う。」 綺礼は立ち去ろうとするいちごの背中へそう言葉を投げかける――― ―――桃宮いちごとフランドール・スカーレットは教会を後にした。 ◇ ◇ ◇ 時刻は夜の7時、ここはC-4地区、多目的超高層ビル「ビックアイ」前の待ち合わせスポットとして人気の広場。 「桃宮さん!ごめん、待った?」 「ううん、青山君。私も今来たばかりだから全然待ってないよ。」 桃宮いちごは想い人であり、現在は恋人となった青山雅也……の再現NPCと「ビックアイ」前でデートの待ち合わせをしていた。 彼はあくまで再現NPCであるものの、容姿、性格、そしていちごとの関係がそっくりそのまま再現されており、そのため東京タワーでの決戦後における彼からの告白を受けた後の彼との関係がこの聖杯戦争においてそのまま維持されており、今日は彼との夜のデートを「ビックアイ」で過ごすために「ビックアイ」前で待ち合わせをしていたのだ。 何故「ビックアイ」なのかというと「ビックアイ」の内にはショッピングモール、図書館、映画館、プラネタリウムといった若い男女のデートに最適な施設が幾つか存在しており、いちごは青山と一緒に映画館で映画を見たりプラネタリウムで星空を眺めたり、ショッピングモールで一緒に買い物をする予定を立ててきたのだ。 「ご機嫌ね、マスター。」 「えへへっ、そりゃあ、もう……って、え!?」 再現NPCとはいえ、大好きな青山とのデートで浮かれているいちごの背後から、突如として聞き覚えのある声が聞こえてくる。 驚いて背後を振り返るとそこには自身がこの聖杯戦争で召喚したアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットがそこにいたのだ。 「な、なんであんたがここにいんのよ!?」 「あら、今はもう夜の7時よ?吸血鬼にとって苦手な太陽はもう出ていないし外を出歩こうが私の勝手でしょ?それにこのパラディウム・シティには亜人種や異人種も普通に出歩いてるし、私が街をうろついていたって別に誰もおかしいとは思わないわよ。」 「そ、そういうことじゃなくて別に私にくっついていなくたってあんたは問題ないはずでしょ!?なんで私のデートについてくんのよ!?」 そう、フランドールはアーチャーのサーヴァントであり、アーチャーにはクラススキルとして「単独行動」のスキルがある。このスキルによってフランドールはいちごからある程度離れて自由に行動しても支障が少ないはずなのだ。 「何故って……あんたがベタ惚れな『青山雅也』って人間がどんな奴か顔を拝んでおこうと思って。これから長い付き合いになるかもしれないんだから挨拶をするのが当然でしょ?」 「う、うるさい!余計なお世話!!」 「い、いちご……」 いちごがフランドールの態度に憤慨した次の瞬間、青山に肩を叩かれハッとなって後ろを振り返る。 「えっと……この子は?」 「あっ……え、えっと……」 青山の問いに対し、いちごは直ぐに答えることは出来なかった。まさかこの子が吸血鬼だとか自身が召喚したサーヴァントだなんて馬鹿正直に言えるわけがない。いちごは少し悩み、適当に嘘をつくことにする。 「えっと……私は家で外国人一家をホームステイさせていて、この子は一家の娘さんなの。だから彼女とは血のつながりはないんだけど……私にとっては妹同然に可愛がっていて……それで……」 咄嗟にでっち上げた作り話であるが青山はいちごの話を信じたのか、フランドールの前に来てしゃがんでフランドールの目線に合わせると自己紹介をする。 「初めまして、僕の名前は青山雅也。君の名前は?」 青山が自己紹介をするとフランドールはスカートのすそを上げ、丁寧にお辞儀をすると自らも自己紹介をする。 「初めまして、私の名前はフランドール・スカーレットです。いちごさんには毎日お世話になっています。」 フランドールは最初、クラス名で自己紹介しようかと考えたのだが相手は聖杯戦争の参加者ではなく、聖杯戦争のことを何も知らないNPCであり、そういった相手にクラス名で自己紹介する方が逆に不自然と考え、真名で自己紹介することにしたのだ。 「へえ、フランちゃんっていうのか。日本語が上手なんだね。」 「はい、お父さん、お母さん、それにいちごさん一家の人たちが一生懸命日本語を教えてくれましたから。」 勿論嘘だ。フランドールは生まれた瞬間から、両親がいない状態で、いや、最早そもそも両親が存在するのかどうかすら分からないまま、姉のレミリアと共に今までずっと紅魔館で生きてきたし、博麗霊夢や霧雨魔理沙と普通に会話できる以上、日本語は普通に話せるのであるがそんなことを話したら逆に話がややこしくなるのでいちごの話に合わせてあげているのだ。 「それでフランちゃんはどうするの?よかったら一緒に行く?」 「いえ、大丈夫です。いちごさんの恋人がどんな人なのか気になって挨拶に来ただけですから。それでは私はこれで。」 「そっか、でももう今は夜遅いからね。悪い人に絡まれないように気を付けて帰るんだよ。」 「ありがとうございます。じゃあね、いちごのおねえちゃん。デート楽しんできてね。」 そういうとフランドールは二人に背を向けて歩き出し、雑踏に紛れて見えなくなってしまった。 (も~~~~~~~う!!どうせ私たちのことをからかいに来ただけなのに何が「ありがとうございます」よ全く!!) フランドールの背を見ながらいちごが心の中で憤慨していると突如として空から雨が降ってきた。 「?……雨……青山君、早く「ビックアイ」に入ろっか。」 いちごがそう言って青山に背を向けると、突如として青山は自分が着ていたパーカーをいちごに被せてきた。 「……濡れるよ。」 「……青山君……」 あの時と同じだ。自分が今一緒にいる青山雅也は本人ではなく、ただの再現NPCであるということはいちごは理解しているはずなのであるが、それでも胸の高鳴り、ドキドキ、興奮を抑えることは出来なかった。 (だ……ダメ……落ち着け、私。でないと、青山君の前で……ね、猫耳が……) ピョコッ、そんな擬音と共にいちごの願いも虚しく、いちごの頭部から猫の耳が生える。 (で……出ちゃった~~~~~~。ど、どうしよう……) 「……いちごが本当の猫だったら、このまま連れて帰れるのにな……」 あの時と同じだ。今の言葉は本気ではなく、ただの比喩表現だということは分かってはいるのだが、今の青山の言葉を聞いて、胸の高鳴り、ドキドキ、興奮が自分の中で更に上昇していくのが嫌でも実感できた。 (ど、どうしよう……これ以上は……もうダメ……) このままでは限界が来る、そう判断したいちごは思わず駆け出していた。 「ご、ごめんなさい!」 「いちご!!」 青山の制止も虚しく、いちごはパーカーを被ったまま、夜のパラディウム・シティの街中へ消えていった…… 『はぁ……はぁ……危なかったぁ……もー何でいっつもこうなの?いっつもいい所で猫耳が出ちゃうんだからぁ。』 夜のパラディウム・シティの街中、パーカーを被った何かが路地を歩いていた。因みに 先ほどの雨はにわか雨だったのか、つい先ほど止んだばかりであった。そして強い風が吹くとパーカーが何処かへ飛んでいき、パーカーの下の存在の姿が露わになる。 『ん?あ、あれ?』 その存在は自らの違和感に気付いたのか、近くのビルのガラスを鏡代わりにして、自らの姿をまじまじと見つめる。 『う……嘘ぉぉぉーーーーー!!?私ってば、また猫になっちゃったよぉぉぉ!!?』 そう、その存在の正体は猫化してしまった桃宮いちごであった。彼女はイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたあまり、ある一定の条件を満たすと強制的に猫化してしまう体質になってしまっており、以前も猫化したことで大変な思いを経験したばかりであった。 「ママー、あの猫ちゃんかわいー。」 猫化したいちごの存在に気付いたのであろうか、子供のNPCがいちごに近づき、いちごに触ろうとしてくる。 『もぉ~~~~~~!!!一体どうしたらいいのぉーーーーー!!?』 「まってー、ネコちゃーん。」 突然の不測の事態に混乱したのか、いちごは子供から逃げるように走り出し、裏路地の中に迷い込む。 そして裏路地を進もうとした瞬間、いちごは何か大きなものにぶつかり、弾き飛ばされてしまう。 『あたた……って、ええっ!?』 いちごは目の前の存在が何なのか確認した途端、あまりの衝撃に思わず固まってしまう。 何と目の前にいたのは以前いちごが猫化した際にキスをしようとしつこく絡んできた黄色いデブ猫……の再現NPCであった。 まさかこのような形で再会する羽目になってしまうとは思わなかったのか、いちごは恐怖のあまりその場で固まってしまう。 やがてデブ猫はいちごの存在に気付いたのか、ゆっくりといちごの方に振り向き、口からよだれを垂らす。 『おんやぁ~、カワイ子ちゃんがいる~!』 (な……何でコイツがここにいんの!?) 『ぼ、ぼ、僕チンとデートしな~い?』 (ぜ、絶対イヤーーーーーー!!!) いちごが恐怖でその場で震えているのを恥ずかしがっていると勘違いしたのか、デブ猫は更にアプローチをかけてくる。 『いや~だニャ~~、そんな恥ずかしがらなくていいのに~~照れ屋さ~ん。』 『い……イヤぁーーー!!』 兎に角デブ猫から逃れようといちごはデブ猫とは反対方向に逃げ出すが、デブ猫は逃すまいといちごをしつこく追いかけ回す。 (もぉ~~~何でこんな目にぃ~~~!!) 逃げるいちごをデブ猫が捕まえようとしたその時であった。 何と何処からともなく一匹のコウモリがその場に現れ、デブ猫に襲いかかってきたのだ。 「ギィーーー!!ギィーーーー!!!」 『な、何よこのコウモリは!?い、痛い痛い痛いやめてやめて!!お、お助け~~~~!!』 コウモリの激しい攻撃にこりゃたまらんと思ったのか、デブ猫はいちごとコウモリから離れるように何処かへ逃げ去っていった。 (た、助けてくれたの……?でも何で……?) 突然の事態に状況がよくのみこめなかったのか、いちごは唖然として空中のコウモリを見つめる。 すると突然、いちごの頭の中に聞き覚えのある声が響いてきた。 『マスター、マスター。』 『え……この声……もしかしてアーチャー!?』 何と声の主はアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットであった。 いちごはフランドールの姿を確認しようと辺りを見回すがその姿を確認することは出来ない。 『一体何処にいるの!?姿位見せてよ!?』 『ここよここ、今あなたの目の前にいるじゃない。』 『えっ……それってもしかして……』 いちごはフランドールの発言から、目の前にいるコウモリの正体を察する。 『まさか……あなたがそうだというの?一体その姿はどうしたの!?』 『あら、私は吸血鬼なんだからコウモリへの変身能力位持っていて当たり前じゃない。それに驚いたわ、あなたも猫への変身能力を持っていたのね。』 『なりたくてなった訳じゃない~~~!それにあなた帰ったんじゃなかったの!?』 『そんなの嘘に決まってるじゃない。帰ったふりをしてあんたの様子をずっと見てたのよ。』 『じゃあ何ですぐに助けてくれなかったの!?』 『さっきまでにわか雨が降ってたでしょ?吸血鬼は流水を渡れないのよ。だから雨が止むまで私は動くことが出来なかったわけ。』 そう言うとフランドールはコウモリへの変身を解除し元の姿に戻る。 「さっ、何がしたいのか分からないけどもう十分楽しんだでしょ?あんたも早く元の姿に戻ったら?」 『……出来ないの。』 「……え?」 いちごの意外な発言に最初フランは面食らった様子であったが、やがて全てを察するといたずらっ子のような笑みを浮かべる。 「……もしかしてあんた……自分の能力の制御が出来ないの?それで年上ぶってただなんておっかしー!」 『笑わないでよ!大体この体質だってなりたくてなった訳じゃないんだから!』 「じゃあその姿から元の姿に戻る方法はあるの?……まさか一生その姿のままって訳にはいかないでしょ?」 『……あるけど……』 「なぁんだ、あるじゃない。じゃあ早く言ってよ。」 フランドールが催促するといちごは決意したような表情になり、フランドールを見る。 『……キスをして……』 「……は?」 最初、フランドールは何かの冗談で言ったのかと思った。だがいちごの真剣な表情から、冗談ではなく本気で言っているのだということを察する。 『お願い、キスをして。キスをしてくれないと私は元に戻れないの。だからキスをしてお願い!』 「……んー。」 フランドールは最初、何か考えるような仕草をしていたが、やがてどうするか決めたのか、しゃがんでいちごの目線に合わせると自らの意を伝える。 「……いいわよ。」 『え!?ホント!?』 「ただし条件があるわ。」 『え!?一体何!?』 一体何を言われるというのだろうか、いちごは思わず身構えるがそれに対し、フランドールは悪戯っぽい笑みを浮かべ、条件を伝える。 「取り敢えず私に付き合ってくれない?そうしたらその後でキスでも何でもしてあげる。」 『え?それってどういう……え、ええっ~~~~!?』 言うなり、フランドールは猫化したいちごを抱えるとそのまま空中に飛び上がり、パラディウム・シティの夜空を駆け抜けるように何処かへ飛び去っていった…… ―――ここはA地区のどこかの森林の中にある泉。 『た、助けてよぉ~~!猫は泳げないんだよぉ~~!』 「ほらほら、頑張って。あと少しだから。」 泉の、比較的陸に近い浅瀬で、猫かきで必死に泳ぎながらフランの所まで泳ごうとする猫化いちごと、そこから少し離れた所に、水遊びをするために服や下着等を全て脱いで一糸纏わぬ全裸となったフランドールが、楽しそうな笑顔でいちごに水をかけていた。 『だから私は泳げないんだって~~!もう勘弁してよぉ~~~!』 「そんなことはないわよ。だってあなた、イリオモテヤマネコのDNAを体に打ち込まれたんでしょ?だからあなたは本当は泳げるのよ。」 『えっ……それってどういう……?』 よく、猫は泳ぐことは出来ないと言われており、実際大体の猫はそうなのであるが、猫の中には環境に適応した結果、泳ぐことが出来る猫も存在していた。 そう、イリオモテヤマネコがまさにそれである。 イリオモテヤマネコは沖縄県の西表島のみに生息しており、そこの大自然で生き抜くために陸の小動物だけでなく、水の中を潜って泳いでエビや魚を狩猟して食べる生活を送っていた。そのため彼らは猫でありながら泳ぎが大得意なのだ。 だからイリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれた桃宮いちごだって、猫化した状態でも本来は泳ぎが大得意なはずなのだ。 やがていちご自身も水に慣れたのか、泳ぎがスムーズになり、猫化した状態で水の中をスイスイと泳ぎ始める。 (すごい……イリオモテヤマネコって泳げるんだ……私、今まで知らなかった……) そういった知識量においても、所詮レッドデータアニマルの知識を齧った程度しか知らない桃宮いちごと、紅魔館でパチュリー・ノーレッジから借りた本を色々と読み漁って知識を蓄えたフランドール・スカーレットとの間で、圧倒的な開きがあるのであった。 やがていちごは泳いでフランドールの元にたどり着くと、フランドールはいちごを抱え、翼で空中を浮遊する。 「何だ、やれば出来るじゃん。」 『ねえ、こんなことやらせたくてわざわざここまで連れてきたの?』 「んー、それもあるけどあなたには私の能力の一端を見てもらいたいと思って。」 (……あれ?確か吸血鬼は流水を渡れないんじゃなかったっけ?何でこの子は平気なの?) そう、吸血鬼は流水を渡れない、それは日光と並んで有名な弱点であり、それはフラン自身も確かにそう言っていたはずなのだ。 何故なのか、いちごがそう考えていると突如として木々の間から何者かが姿を現す。 グルルルルルルルルル…… (え!?魔獣!?どうしよー!こんなタイミングで出てくるなんて!!) 現れたのは一匹の血に飢えた魔獣であった。そもそもここはA地区、魔獣の生息域であり、この場に魔獣が現れるのは何らおかしいことではなかった。 ミュウイチゴの状態ならともかく、ミュウイチゴに変身できない猫の状態では魔獣に対して勝ち目はない、そう思っていちごがフランドールの顔を見た瞬間、いちごは背筋が凍るような感覚に襲われる。 何故ならいちごが見たフランドールの表情は先ほどまでの純粋無垢な幼い少女のそれではなく、幼い少女が……いや、人間がするとは思えないような狂気すら感じるような恐ろしい笑みを浮かべていたのだ。 「……それに、女の子の裸を覗くような変態さんにはここで退場してもらわないとね。」 ボンッ!! その言葉と同時だった。フランドールが手を握りしめると魔獣の頭部がザクロのように弾け飛び、頭部を失った魔獣はその場で倒れ、息絶える。 (え……今の何?一体何が起こったというの?) いちごは目の前で起こった出来事が全く理解できなかった。戸惑いながらも再びフランドールの顔には先ほどの笑みは既になく、外見相応の純粋無垢な笑顔がそこにはあった。 「驚いた?これが私の能力『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』、この能力は元々持っていたんだけど最近になって能力を鍛え直して実戦で使いやすいように調整したんだ。」 そう、フランドールは最近の石油噴出異変の解決の前に、摩多羅隠岐奈の協力の元、自らの能力を鍛え直し、弱点である流水をカバーするために吸収してしまった水や石油を魔力消費の代替として消費、排出することでダメージを避けると同時に遠距離の敵に能力を行使することが可能となり、弱い敵なら一撃で倒せ、一定以上の実力者相手でもダメージを与えることが出来るようになっていたのだ。 これが流水が弱点の吸血鬼であるフランドールがある程度水に耐えることが出来るカラクリの正体であった。 「さて、もうこれで用件も済んだし、あなたの望み通り、キスをしてあなたを元の姿に戻してあげる。」 『えっ!?ちょ、ちょっと今ここでそれをしたら……』 いちごの制止も虚しく、フランドールは猫化いちごと唇をあわせキスをし……いちごの姿は元の人間の姿に戻る。そう、泉の真上の空中で。 「あ」 「あ゛」 気付いた時には時すでに遅しであった。いちごはバランスを崩して空中から落下し、そして。 バッシャアアアアァァァン!! 服を着たまま泉に豪快にダイブしてしまう。そして水の中から顔を出したいちごの目は完全に涙目であった。 「も~~~~イヤァァァァァァ!!!何で私がこんな目にィィィィィ!!?」 少し時間が経過した後、泉には一糸纏わぬ全裸の桃宮いちごの姿がそこにはあった。 因みに服や下着等は先ほど泉に豪快にダイブしたことでずぶ濡れになってしまっており、乾かすために全て干している最中であった。 「うう……恥ずかしい……」 「ごめんごめん、悪かったって。どうせここには他に人はまず来ないし、乾くまで私と一緒に遊びましょうよ。」 基本野外で肌を晒すことに慣れていないいちごは顔を赤らめるが、やがてどうせ他に人は来ないだろうし、ここには同性のフランドールしかいないと開き直ると、サーヴァントであるフランドールとの親睦を深めるため、彼女と水遊びをすることにする。 「きゃはは、それそれ~!」 「も~う、冷たいってば~!」 いちごとフランドールは暫し時を忘れ、お互い水をかけあいながら水と戯れ続けていた。 やがて暫くすると、フランドールは突如として手を止め、いちごに予想外の言葉をかける。 「……ねえ、抱っこして。」 「……え?」 最初、彼女は自分をからかうために言ったと思ったのだが、彼女の寂しそうな顔から冗談で言っているのではないというのを悟り、ゆっくりと彼女の傍まで近づき、抱き上げる。 (……あったかい……) フランを抱き上げたいちごは彼女の温もりを直に感じていた。お互い全裸で素肌で直に触れ合っていることで温もりを直に感じ取れているような気がするのだ。 (私も……将来、青山君と結婚して……子供を産んでお母さんになったらこうして自分の子供を抱いたりする時が来るのかなあ……) 将来の青山雅也との結婚、そして青山との子供を出産して母親になり、自らが産んだ子供を抱く未来の自分の姿を想像していると不意にフランの口から予想外の言葉が飛び出してきた。 「……いちごのおねえちゃん……」 「……え?」 最初、彼女はまた自分をからかうために言ったのだと思った。だが今までのからかうような口調ではなく、どこか寂しそうな、か細い口調であることにいちごは気づいていた。 いちごはフランから聞かされていた彼女の今までの出来事や境遇を思い出していた。 彼女……フランドール・スカーレットは幻想郷でまず最初に行動を起こし、紅霧異変という騒動を起こした紅魔館の主、レミリア・スカーレットの妹で、彼女自身もその騒動の前後辺りのタイミングで博麗の巫女である博麗霊夢と戦い、早い段階から存在を認知されていたのであるが、その後も幻想郷で数々の異変が発生したにも関わらず、彼女はそれらの異変にほとんど関与することはなかった。 では紅魔館が異変に関わらなかったのかと言えばそんなことはなかったのだが、基本的に異変解決のために行動を起こしていたのはメイド長である十六夜咲夜がほとんどで、たまにレミリアが行動を起こすことがあったり、基本的に図書館にいることが多いパチュリーでさえ、何かしらの形で外出し異変に関わることもあったというのにフランドールは彼女たちと違い、表舞台に出てくることは最近までほとんどなかった。 何故か、それは彼女は基本的に地下に幽閉されており、咲夜やレミリアと異なり積極的に自ら行動を起こすことが出来ず、いつも異変解決に向かう彼女たちを紅魔館で見送る役目しか出来なかったのだ。それ故にほとんど交友関係が広がることもなく、彼女と深い関りがあるのは同じ紅魔館のメンバーしかいなかった。それはこれから先もずっと続き、いずれは過去の存在として誰からも忘れ去られ、埋もれていく存在になっていくのだと思われていた。 だが最近になってそんな彼女の境遇に、ある一つの大きな変化が訪れた。 幻想郷を創った賢者の一人、摩多羅隠岐奈が彼女の元を訪れたのである。 最初はまさか賢者が自分の所を訪れるとは思っていなかったらしく、とても驚いたらしいのだが石油噴出騒動の主犯である饕餮尤魔を倒すため、全てを破壊する力を持つ彼女の力が必要だと力説されたため、久しぶりに自身も行動を起こすことを決め、そのために隠岐奈と特訓をしてブランクの解消と自らの力を高めることに成功し、立ちはだかる様々な敵を倒した後、異変の主犯である饕餮尤魔と対峙、饕餮の強大な力に傷つきながらも死闘の末に饕餮を破壊、異変を解決することに成功したというのである。 その後は摩多羅隠岐奈の主催した「剛欲な挑戦」に挑戦し、隠岐奈に認めてもらいたい一心で数々の強敵たちと戦い、傷つきながらもボロボロの身体で最後に待ち構えていた隠岐奈と対決、必死の思いで戦い、最終的に彼女を下し、彼女に認められたという。そしてその際に彼女に挑戦成功の証として贈られた「すばらしい!君は破壊神として崇められるだろう」と書かれた彼女の直筆のサイン入り色紙は今でも紅魔館の地下の彼女の自室に大切に飾られているという。 (フラン……) いちごは自身が抱いているフランドールを見ながら彼女が戦った饕餮尤魔、摩多羅隠岐奈のことを彼女の話の中から思い出していた。 饕餮尤魔、彼女は幻想郷に存在する畜生界の三大組織の勁牙組、鬼傑組と肩を並べる剛欲同盟の長で表向きは畜生界最弱を装っているが実際は畜生界でも最強の力を持つ存在で「何でも吸収する程度の能力」という強力な能力を持ち、博麗の巫女である博麗霊夢ですら彼女の討伐を諦め、異変解決を投げ出した程の存在であるということをいちごはフランから聞いていた。 そして摩多羅隠岐奈は八雲紫と肩を並べる幻想郷を創った賢者の一人で後戸の神・障碍の神・能楽の神・宿神・星神・地母神・能楽の神・星の神・養蚕の神・障碍の神・被差別民の神・幻想郷の賢者と数多くの肩書を持つ正真正銘の神様で尊大で自身家な性格とそれに裏打ちされた強大な力と強力な能力を持ち、最強でこそないものの彼女に勝てる存在は幻想郷では数えるほどしかいないともいちごはフランから聞かされていた。 いちごは当然両者に会ったことも彼女らの戦いぶりを見たわけでもないので詳しくは分からないものの、フランの話を聞くだけでももし仮に自分が……いや、ミュウミュウの5人の力を合わせて饕餮や隠岐奈に戦いを挑んでもまず勝てないであろうということは何となく感じていた。 そんな強大な存在に立ち向かっていったのだ。自分の手の中にあるこの幼い少女が。怖かっただろう、辛かっただろう。でも「異変を解決したかった」「賢者に認めてもらいたかった」その一心で饕餮や隠岐奈に戦いを挑んだのだ。 それまで誰からも相手にもされず、孤独だった彼女にとって饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈は自らの存在意義や幻想郷での居場所を証明してくれる存在であったのであろう。 そんな彼女たちからも相手にされなくなってしまったらまた誰からも忘れ去られていった孤独な日々に逆戻りしてしまうのかもしれない。 先ほどの呟きもそんな気持ちが思わず声に出てしまい、自身の事を単なる戦力やマスターとしてではなく、そんな自分を無視せず常に相手をしてくれる存在として見ているのではないかと感じたのだ。 そう考えるとやっぱり元の世界に帰らずこの聖杯戦争に参加して良かったと思う。 彼女は表面上は気取ってはいたがもし仮に自身が元の世界に帰ってしまっていたら彼女はまた誰からも相手にされない孤独な存在に逆戻りしていたかもしれない。 そんな不安な気持ちでいっぱいだったかもしれないのだ。 いちごはフランを強くギュッと抱きしめる。 元の世界で侵攻を再開しているだろうキッシュ達エイリアンやそれと戦っているであろう仲間の4人に対する申し訳なさや不安は確かにある。 だけど人々を守る東京ミュウミュウとして、そして何より自身が抱いている少女のマスターとして、それら全てを投げ出して元の世界に帰る気持ちにはなれなかった。 いちごは改めて決意を固める。ミュウミュウに選ばれたものとして、そして目の前の少女のマスターとして、人々を救い、聖杯戦争を共に戦い抜こうと。 その決意の気持ちが、いちごの口から自然と溢れていた。 「……もう一人にしないからね、フラン。」 【サーヴァント】 【CLASS】 アーチャー 【真名】 フランドール・スカーレット 【出典】 東方projectシリーズ 【性別】 女性 【ステータス】 筋力A 耐久B 敏捷 A 魔力B+ 幸運 C 宝具A+ 【属性】 混沌・善 【クラス別能力】 対魔力 B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 単独行動 A マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクAならば、マスターを失っても一週間現界可能。 【保有スキル】 グレイズ:EX 「弾幕ごっこ」「少女達の遊び」と呼ばれるフランドールを始めとした幻想郷の人間・妖怪・神々の少女たちが戦いの中で身に着けた能力。このスキルによってフランドールの通常攻撃に「グレイズ属性」と呼ばれる属性が付与され、通常攻撃している間は敵の通常攻撃に一切被弾することがなくなり、完全無敵の状態となる。またフランドールはそれ以外にも任意で蝙蝠に変身することが出来、その状態においてもフラン自身に「グレイズ属性」が付与され、通常攻撃に対して完全無敵となる。ただし蝙蝠に変身している間は魔力消費が激しくなるため、長時間変身を維持することは出来ない。また通常攻撃が途切れると「グレイズ属性」が消滅して無敵状態が解除されてしまう他、宝具に対しては「グレイズ属性」が付与されていても無敵が適応されず通常通りに喰らってしまう。 幻想の吸血鬼:A 幻想郷という隔離された世界に存在する吸血鬼。 スキルランク同等の怪力・飛行・吸血・変化のスキルを兼ね備える複合スキルだが代償として太陽・流水に対して極端に弱くなってしまっており太陽光や流水を一定以上照射、吸収してしまうとダメージを負ってしまう。ただし流水に関しては後述のスキルを使うことである程度カバーすることが可能。また上記のグレイズと飛行・変化能力を併用することで魔力消費量が激しくなる代わりに飛行・変化中に自身に「グレイズ属性」を付与することが可能なほか、「グレイズ属性」を付与しないことで魔力消費量を抑えて飛行・変化能力を行使することも可能。 ありとあらゆるものを破壊する程度の能力:A 幻想郷における実力者の少女達が兼ね備える能力の中でフランドールが有している能力。後述の宝具の発動に必要不可欠な能力であり魔力の代わりに吸収した流水・石油・流血等を魔力の代替として消費することで後述の宝具の発動を可能としている。また代替を用いずに直接魔力を消費することで宝具を発動することも出来る。 またこの能力を応用することで鍵のかかったドアに触れることで鍵だけを破壊してドアを開閉するといった芸当も可能。 【宝具】 『きゅっとしてドカーン』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人 前述の「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を行使することで使用可能となる宝具。万物には『目』と呼ばれる「その物の一番弱い箇所」と称される急所が存在し、それをロックオンして手で握り潰すことで『目』を直接攻撃する。相手をロックオンできなくても蓄積した流水を消費することが可能なため、流水の蓄積によるダメージを避けるために流水を消費する目的で空撃ちすることも可能。 『禁符・スカーレットニヒリティ』 ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人 幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈との特訓で新たに獲得した必殺の宝具。一定以上の流水・石油・流血かもしくは自身の魔力を一定以上消費することで使用可能となる宝具で破壊エネルギーを凝縮した紅く輝くリンゴ型の爆弾を生成し、それを敵に直接ぶつけて爆破することで敵を爆砕する。元々フランドールはこの宝具を有していなかったものの、隠岐奈との特訓で「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を成長させたことで「剛欲異聞」において新たにこの技を新規に獲得している。 【weapon】 「レーヴァテイン」 フランドール・スカーレットが愛用する北欧神話に登場する伝説の武器の名を冠した武器で、見た目は時計の長針と短針が一体化して巨大化し、尚且つ歪んだような形状をした奇妙な見た目の剣。元ネタ通りに炎を纏わせることで炎の大剣として相手を焼き切る近接武器として扱えるほか、武器の持ち方を変えることで弓として扱うことも出来、この状態では魔力で作り出した矢を発射して遠距離の敵を攻撃する遠距離武器として扱うことも出来る遠近両用の万能武器。 この戦法は「剛欲異聞」においてフランドールが前述の「スカーレットニヒリティ」と共に摩多羅隠岐奈との特訓で編み出した戦い方であり、彼女が当聖杯戦争において「アーチャー」のクラスで現界した最大の理由である。 【人物背景】 「東方project」の舞台である幻想郷の勢力の一つである「紅魔館」の主、レミリア・スカーレットの妹で幻想郷に二人しかいない吸血鬼の内の一人で作中での発言から年齢は少なくとも495歳以上だと思われる。 初登場は「東方project」の事実上の第一作にあたる「東方紅魔郷」のEXステージで本ゲームの裏ボスを務めており、本編の紅霧異変の一件で異変解決にあたった博麗霊夢に興味を持ち、紅魔館の外に出ようとした所、勢力の一員で紅魔館の図書館の管理人を務めているパチュリー・ノーレッジによって館の周囲に雨を降らせるという方法で阻止され、その一件の調査で館を訪れた博麗霊夢と対面、霊夢に勝負を挑むものの死闘の末に敗北する。 二次創作においては「姉のレミリアを始めとした紅魔館の他のメンバーによって強制的に地下に幽閉されており、そんな自らの置かれた境遇に悩み苦しみ、外への自由を求め続ける」みたいなキャラ付けをされることが多いが、公式漫画である「東方智霊奇伝」に登場した際に「自分は閉じ込められてなんていなかった」「苦手な日光も当たらず無償で衣食住を提供してくれる居心地のいい快適な生活に不満なんてない」「そもそも自らの能力で何でも破壊できるのだから自身を閉じ込めるなんてそもそも無理」と上記の二次創作におけるキャラ付けを否定するような発言をしている。だがその一方で後述の「東方剛欲異聞」においては幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈は「危険な能力故に閉じ込められていたから鬱憤が溜まっていたんだろう。」と考察しているため実際の真相は不明。 初期の頃から登場していたキャラであり知名度や人気が非常に高いキャラでありながらも上記のスタンスの関係もあってほとんど活動せず長らく出番がない状態であったのだが「東方剛欲異聞」において幻想郷の各地で石油が流出する異変が発生しその犯人とされる饕餮尤魔を倒すため、彼女の「ありとあらゆるものを吸収する能力」に対抗すべく、幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈が秘密裏に彼女に接触し饕餮討伐を依頼、これを承諾する。そして隠岐奈の能力の支援を得て各地を転々とし、異変解決のため幻想郷に住まう人妖たちと戦いを繰り広げるがその最中偶然にも博麗霊夢と再会する。そして彼女と会話していく中で彼女が饕餮討伐を諦めたこと、異変解決を投げ出したことに失望する。その際、「以前自分の所にやってきたお前は全てを破壊する目をしていた」「その頃を思い出せ、敵は殲滅せよ」と自身の霊夢に対する感情をぶつけ、彼女と戦闘を繰り広げそれに勝利している。 そして石油の海の最奥にて異変の主犯格である饕餮尤魔と遂に対峙、彼女と戦いを繰り広げる。戦闘においては当初は優勢に戦いを進めるものの、血の池地獄から注ぎ込まれる力を吸収されたことで饕餮がパワーアップしてしまい、形勢を逆転される。それでも何とか饕餮を追い詰めるものの追い詰められた饕餮は奥の手である「お腹を空かせたグリードモンスター」を発動、それに対抗するため隠岐奈と共に編み出した新技である「スカーレットニヒリティ」を発動させ、死闘の末に饕餮を破壊、異変を解決することに成功する。 その後饕餮は血の池地獄の管理人となり、隠岐奈から近況報告と異変解決達成の知らせを受け取り、お互い挨拶を交わした後隠岐奈と別れる。 その後隠岐奈が用意した「剛欲な挑戦」に挑み幾多の強敵と戦いを繰り広げた後最後に現れた摩多羅隠岐奈と戦い、死闘の末に勝利している。 「剛欲異聞」にて描かれた石油噴出異変の真の黒幕は摩多羅隠岐奈であり、石油を自身の管理下に置くため饕餮を共通の敵に仕立て上げ、異変が解決した後堂々と石油を自身の管理下に置くことが今回の異変において彼女が仕組んだシナリオであったことがEDにおいて語られている。 【サーヴァントとしての願い】 強いていうなら日光に晒されても大丈夫な身体にしてもらい、太陽光の下でも自由に出歩くことが出来るようになりたい。後幻想郷中の皆にもっと相手にしてもらえるようになりたい。 【方針】 また孤独に戻るのは嫌なのでマスターと一緒に戦いたい。一人はもう嫌なのでマスターと別れたくない。 【把握媒体】 「東方紅魔郷」「東方文花帖」「東方智霊奇伝」「東方剛欲異聞」などをご参照ください。「東方智霊奇伝」は全国の書店にて絶賛発売中で「東方剛欲異聞」はNintendo Switchにて絶賛配信中です。ただ「剛欲異聞」は難易度が非常に高いためキャラ把握をしたいだけならYoutubeなどの動画サイトで把握した方がいいかもしれません。またフランドール単体で知りたいなら動画サイト等でキャラ解説動画があるのでそちらで把握してもいいかもしれません。 【マスター】 桃宮いちご 【出典】 東京ミュウミュウ にゅ~ 【性別】 女性 【能力・技能】 『ミュウイチゴ』 イリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれたことによって備わった能力。「ミュウミュウ・イチゴ・メタモルフォーゼ!」の掛け声と共に「東京ミュウミュウ」の一人である魔法少女「ミュウイチゴ」に変身することが出来る。この姿になると身体能力と肉体強度が飛躍的に上昇する他、後述する武器である「ストロベルベル」を装備することが出来る。 『猫変化』 イリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたことによって強制的に身についてしまった能力。ある一定の条件を満たすと肉体が猫の姿に強制的に変化してしまう。この姿になってしまうと前述のミュウイチゴへの変身が不可能になってしまう他、人間時の思考を維持できるものの人間の言葉を話すことが出来なくなり猫の鳴き声を出すことしか出来なくなってしまう。 また自らの意思で人間の姿に戻ることは出来ず、この状態を解除するには他の生物とキスをすることでしか解除する方法はない。 作中での描写から「興奮状態となり心拍数が一定以上の数値に達すること」がこの能力の発動条件だと思われるが「何故戦闘時における興奮状態でこの能力が発動しないのか」「何故変身が解除された際に変身前に着ていた服がそのままの状態で維持されているのか」「猫に変身した際に着ていた服が猫化に巻き込まれるなら何故羽織っていたパーカーが猫化に巻き込まれなかったのか」「猫に変身していた際に河で溺れたりシャワーを浴びたりしていたのに人間に戻った際に何故服がずぶ濡れになっていなかったのか」等色々と不可解な部分も多い謎の多い能力。 【weapon】 「ストロベルベル」 「ミュウイチゴ」に変身することによって装備することが出来る武器で見た目は中心にイチゴ型の装飾が付いて装飾の下にベルがぶら下がっており、持ち手がピンク色のふさふさのファー仕様となっているリング状の武器。 エネルギーを込めることによってベルが付いた装飾の部分からピンク色のハート型のエネルギー弾「リボーン ストロベリー チェック」を放つことが出来る。 また出力を抑えることでエネルギー弾を連射することも可能なほか、ブーメランのように直接敵に投げつけて攻撃することも可能。 【人物背景】 元々は同級生で剣道部のエースである青山雅也に恋心を抱く普通の女子高校生であったのだがある時学校に潜入していた藍沢みんとから受け取ったチケットを手に青山をデートに誘い、デートのために訪れたレッド・データ・アニマル展で彼女の適合率の高さに目を付けていた白金稜によって「μプロジェクト」の対象に選ばれ、イリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれ地球を侵略しようとしているエイリアンに対抗する戦士である「東京ミュウミュウ」の内の一人「ミュウイチゴ」に変身する力を得た少女。 初戦闘で「ミュウイチゴ」に変身し、エイリアンが送り込んだ生物兵器である「キメラアニマ」を倒した後、「μプロジェクト」の中心人物である白金稜と赤坂圭一郎に自らが戦わなくてはならない敵とミュウミュウとしての使命を二人に告げられ、普段は高校に通ったり白金達のアジトである「カフェミュウミュウ」でアルバイトをしたりしつつ、既に仲間になっていた「ミュウミント」こと藍沢みんとと自分自身を除く他の3人の仲間を捜索しつつ、エイリアンやキメラアニマと戦う「東京ミュウミュウ」として活動していくことになる。 基本的には少々ドジっ子で天然ボケの慌てん坊だが、根は真面目でカフェ内では物凄い働き者で、戦いとなると一気にリーダーっぷりを発揮する一面もある。 終盤、青山に対する思いから興奮しすぎたことととイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎた結果、猫に変身してしまい元に戻るために奔走、河で溺れて青山に自宅に連れ込まれそこで正体がバレそうになったり、青山宅から脱出した後猫の姿のままで街中をさ迷い歩くが、時を同じくしてキッシュ達エイリアンが東京タワーで大規模な作戦を展開し、それを食い止めるためミュウミュウの他の仲間4人が必死になって戦っている姿をニュースで偶然知ってしまう。 それを見たことで仲間の元に駆け付けることを決意、何とか元の人間の姿に戻ることに成功し、直後ミュウイチゴに変身して仲間の元に駆け付け、戦いの末にキッシュ達エイリアンの作戦を阻止することに成功する。 だがその日は青山と「Tierra」のライブを一緒に見に行くことを約束していた日であり、遅刻が確定したことを理解しつつも青山に自身の想いを伝えるため、雨が降りしきる中必死になって会場に向かい、たどり着いた会場で雨の中自身を待っていた青山に告白され、自身も青山に自らの想いを伝え、晴れて二人は恋人として結ばれる。 【マスターとしての願い】 出来ればキッシュ達エイリアンを聖杯の力で撃退したいとは思うが、そのために他の人を殺すのは論外だし、エイリアン達は自分たちの力で何とかするつもりなので、聖杯を求めるよりも困っている人を助ける方向で活動したいと思う。もし聖杯が手に入っても自身ではなく、サーヴァントの願いの方を叶えてあげたい。 【方針】 東京ミュウミュウとして誰かを苦しめたり不幸にしたりするような願いを持つマスターや、聖杯を手に入れるためには手段を選ばず誰かを殺すことも厭わないマスターとサーヴァントがいたら戦って止めて聖杯戦争の未来にご奉仕する。でも人を殺すようなことはしたくない。 【ロール】 カフェのアルバイトをしつつ月海原学園に通っている高校生 【令呪の形・位置】 右手の甲の位置。右太ももの内側の股の付け根にあるアザと同じ形をしている。 【把握媒体】 漫画「東京ミュウミュウ」及びアニメ「東京ミュウミュウ」「東京ミュウミュウ にゅ~」などをご参照ください。漫画は新装版が現在10巻出ています。アニメは旧版、新版共にdアニメストアその他配信サイトで全編配信中で、新版は2023年4月に第二期が放送されます。キャラ設定や造形等は2022年の新版「にゅ~」の方に寄せているので把握する場合は「にゅ~」の方を把握した方がいいかもしれません。
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春香メール「手の中の希望」 取得条件:ドームで引退コンサートを失敗する 春香です。私、ひとりになっても、がんばりますね```☆ お別れのとき、プロデューサーさんにあったかいもの、もらったから```。 苦しい時は、そっと手をにぎれば、いつでも思い出せます。 そして、最高のアイドルになれたら、「大事なこと」きっと、伝えに行きますねっ! いつかまたどこかで、プロデューサーさんといっしょに歌えるって信じてます。 それだけがあの日、私の手の中に残った、希望なんです```(;_q) 春香メール一覧に戻る トップページに戻る
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【作品名】私の頭の中の消しゴム 【ジャンル】泣ける映画 【先鋒】ひったくりwithバイク 【次鋒】キム社長with車 【中堅】4WDwithチェ・チョルス&キム・スジン 【副将】ショベルカー 【大将】大型ダンプカー 【先鋒】ひったくりwithバイク 【属性】スジンからバッグ奪った人 【大きさ】バイクに乗った成人男性並み 【攻撃力~素早さ】バイクに乗った成人男性並み 【長所】ひったくり 【短所】チョルスが開けたドアにぶつかり自滅 【次鋒】キム社長with車 【属性】スジンの父と車 【大きさ】車に乗った中年男性並み 【攻撃力~素早さ】車並み 【長所】社長 【短所】娘の結婚に反対 【中堅】4WDwithチェ・チョルス&キム・スジン 【属性】4WDカーにのった工事現場作業員と恋人 【大きさ】それぞれ4WDカー、成人男性、成人女性並み 【攻撃力~素早さ】 4WDカー並み チョルスは鍛えているのでかなり強い。成人男性を一方的にフルボコにできる。 スジンは普通の成人女性並み。 ただし車の中には金属バットと大型シャベルが入っている 【長所】チョルスが結構強い 【短所】スジンがアルツハイマーに・・・ 【副将】ショベルカー 【属性】中堅夫婦の家を建てるのに出動したショベルカー 【大きさ】中型のショベルカー並み 【攻撃力~素早さ】大きさ相応のショベルカー並み 【長所】重機 【短所】「ユンボ」と表記すると、ジャンプの某打ち切り漫画に 【大将】大型ダンプカー 【属性】中堅夫婦の家を建てるのに出動した大型ダンプカー 【大きさ】 ショベルカー並みの高さ、ショベルカーの倍くらいの長さ、ショベルカーと同じくらいの横幅 【攻撃力~素早さ】大きさ相応 【長所】これはでかい 【短所】 この映画を家庭科の授業中に見てる最中、ずっと最強スレに出すことばかり考えていたテンプレ作者本人 参戦 vol.88 293 vol.89 367 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/09/22(火) 17 26 52 ID Y9bMqV6G 私の頭の中の消しゴム考察 ○恋空、頭文字D、パズラー 【先鋒】車負け 【次鋒】分け 【中堅~大将】大きさ勝ち △ぼくらの(OP映像) 【先鋒・次鋒】跳ね飛ばして勝ち 【中堅】だいたい互角。中の人同士の対決とか考慮しなくていいんだっけか? 【副将・大将】完敗 ×乃木坂春香の秘密 (アニメ) 【先鋒・次鋒】突撃勝ち 【中堅】リムジンの方がでかい。負け 【副将・大将】飛べるので不利 ○ちっちゃな雪使いシュガー 【先鋒】突撃勝ち 【次鋒】不可視分け 【中堅】天候操作負け 【副将・大将】サイズ勝ち ×となりのトトロ 【先鋒】オート三輪負け 【次鋒】サイズ勝ち 【中堅】バス負け 【副将・大将】不可視分け △もて?モテ! 【先鋒】バイクからたたき落とされて負け 【次鋒】サイズ負け 【中堅】サイズ分け 【副将】ショベルカー勝ち 【大将】サイズ勝ち ×ペプシマン 【先鋒】バイク負け 【次鋒】分け 【中堅】サイズ負け 【副将】サイズ勝ち 【大将】スライディング負け ×BIG RIGS 【先鋒】車負け 【次鋒~大将】分け △サザエさん 【先鋒】車負け 【次鋒】分け 【中堅】サイズ勝ち 【副将】サイズ勝ち 【大将】飛べるので不利 乃木崎春香の秘密(アニメ)>ぼくらの(OP映像)=私の頭の中の消しゴム>パズラー