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曲名 ノーザンクロス 時間 4 53 5 18(フェードアウトVer) 収録CD ライオン マクロスFO.S.T.2 「娘トラ。」 アーティスト シェリル・ノーム starring May n ジャンル R&B エンディング使用話数 16~18,22~24 使用話数 25 English Words Introduction in reality 物語の後半の主要エンディングとして使われた曲で、22話のタイトルにもなっている。 『アニカンR MUSIC』Vol.6にて、May nは「この曲を歌った時に菅野さんに褒められて嬉しかった」とコメントしている。 CDに関しては、オリコン週間シングルチャートで3位、デイリーチャートでは2位を記録した。 また、2008年9月の月間ランキングでも6位に入り、売上枚数9.4万枚を記録した。 Introduction in MACROSS Frontier 2059年暮れ、滞在しているフロンティア船団内で発表された曲。 ガリア4慰問ライブの中止以来、体調不良を理由に芸能活動を停止し、一時は引退も囁かれていた頃、アイモ記念日にフロンティア船団内をバジュラが襲撃。 その事件中、シェルターで自身の曲『ダイアモンド クレバス』を熱唱する出来事が起こり、それがきっかけで復活を果たす。 そしてシェリル復活後に三番目に発表された曲がこの『ノーザンクロス』。 レオン三島の大統領就任演説の際のTV放送で披露され、バジュラ星侵攻時のバトルフロンティア内特設ステージにおいても歌われた。 V型感染症発覚後に作られたためか、ガリア4以前の曲とは違い、シェリルの心の叫びが紡がれた歌詞が目立つ。 悲痛なまでに孤独と愛への切望を込めた歌唱には魂が込められており、泣き叫ぶように歌うその姿に、聞く者は心を打たれてしまう一曲。 空虚の輪郭。果たして輪郭とは物事の周囲の線なのか、容貌のことかは分からないが、その帰結する深潭は真実。「死にたい」という言葉が逆説的に語られている。 直接的な明言は無いものの、フロンティア船団に来てから、アルトに恋をし、今に至るまでが刻々と綴られている。 下記に示す通りノーザンクロスとははくちょう座の中心となる北斗七星の総称である。 ヨーロッパには普段鳴かない鳥である白鳥が、死の間際にのみ最も美しい声で鳴くという伝承があり、人々はこれを「スワンソング」と呼んだ。 これにちなみ、作曲家や演奏家が生前最後に残した作品を「スワンソング」と呼ぶ事がある。シューベルトの死後編纂された歌曲集のタイトルが「白鳥の歌」なのもこれにちなんだものである。 シェリルがこれを知っていたかは定かではないが、この「ノーザンクロス」というタイトルには、死にゆくシェリルの最後の叫びという思いが込められているのだろう。 蛇足だが、ノーザンクロスとは、はくちょう座の中心部の別名で、そのはくちょう座の一番明るい星、デネブは、ベガ、アルタイル(Altair)と共に夏の大三角形を作る。 ベガ、アルタイルはおりひめとひこぼしの事で、また、はくちょう座と、アルタイルがある、わし座はどちらも鳥類。 CD information1 Release Date 2008年8月20日 ディスク枚数 1 フォーマット Single, Maxi レーベル JVC entertainment(V)(M) プロデュース 菅野よう子 収録時間 20 分 42 秒 ライオン Number list 1 ライオン 2 ノーザンクロス 3 ライオン without vocals 4 ノーザンクロス without vocals CD information2 Release Date 2008年10月08日 ディスク枚数 1 フォーマット Soundtrack レーベル JVC entertainment(V)(M) プロデュース 菅野よう子 収録時間 74 分 マクロスFO.S.T.2 「娘トラ。」 Number list 01 Prologue F 02 ノーザンクロス 03 トライアングラー(fight on stage) 04 High School Life 05 トランスフォーメーション 06 アナタノオト 07 Test Flight Delight 08 星間飛行 09 イヌミミランカ 10 妖精 11 追憶のトランペット 12 真空のダイアモンドクレバス 13 愛・おぼえていますか ~bless the little queen 14 蒼のエーテル 15 is this LOVE? 16 shadow of Michael 17 アイモ O.C. 18 Battle Frontier 19 娘々サービスメドレー 20 プロトカルチュア CD information3 Release Date 2008年12月03日 ディスク枚数 2 フォーマット Soundtrack レーベル JVC entertainment(V)(M) プロデュース 菅野よう子 収録時間 143分 マクロスF VOCAL COLLECTION「娘たま♀」 Number list DISC 1 1 トライアングラー/坂本 真綾 2.What bout my star? @Formo/ランカ・リー=中島 愛、シェリル・ノーム starring May n 3.アイモ/ランカ・リー=中島 愛 4.ダイアモンド クレバス~展望公園にて/ランカ・リー=中島 愛、シェリル・ノーム starring May n 5.Welcome To My FanClub s Night!/シェリル・ノーム starring May n 6.射手座☆午後九時Don t be late/シェリル・ノーム starring May n 7.What bout my star?/シェリル・ノーム starring May n 8.インフィニティ #7/シェリル・ノーム starring May n、ランカ・リー=中島 愛 9.「超時空飯店 娘々」 CMソング(Ranka Version)/ランカ・リー=中島 愛 10.星間飛行/ランカ・リー=中島 愛 11.私の彼はパイロット/ランカ・リー=中島 愛 12.ねこ日記/ランカ・リー=中島 愛 13.ニンジーン Loves you yeah !/ランカ・リー=中島 愛 14.宇宙兄弟船/徳川 喜一郎 15.SMS小隊の歌~あの娘はエイリアン/SMSのみなさん 16.アイモ O.C./ランカ・リー=中島 愛 17.アイモ~鳥のひと/ランカ・リー=中島 愛 18.愛・おぼえていますか/ランカ・リー=中島 愛 19.ダイアモンド クレバス/シェリル・ノーム starring May n 20.アイモ~こいのうた~/坂本 真綾(蘭雪) DISC 2 |1|ライオン/シェリル・ノーム starring May n、ランカ・リー=中島 愛 |2|ダイアモンド クレバス50/50 /ランカ・リー=中島 愛、シェリル・ノーム starring May n 3 シェリルのアイモ/シェリル・ノーム starring May n 4 妖精/シェリル・ノーム starring May n 5 ノーザンクロス/シェリル・ノーム starring May n |6|ブレラと子ランカのアイモ/ランカ・リー=中島 愛 |7|アナタノオト/ランカ・リー=中島 愛 |8|蒼のエーテル/ランカ・リー=中島 愛 |9|愛・おぼえていますか~bless the little queen/ランカ・リー=中島 愛 |10|娘々スペシャルサービスメドレー(特盛り)/ランカ・リー=中島 愛、シェリル・ノーム starring May n |11|トライアングラー(fight on stage)/ランカ・リー=中島 愛、シェリル・ノーム starring May n |12|母と子ランカのアイモ/坂本 真綾(蘭雪)、ランカ・リー=中島 愛 13 娘々スペシャルサービスメドレー(特盛) without vocals 14 アナタノオト without vocals
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第5弾 ~時空の戦慄~ UNIT U-076 緑 発生 緑/赤 2-4-0 U エース(2) 高速戦闘 武装変更〔VF-2SS〕 (防御ステップ) 《0》自軍本国の上のカード1枚を廃棄する。その場合、このカードと交戦中のX以下の防御力を持つ全ての敵軍ユニットを破壊する。Xの値は、廃棄したカードの合計国力の値と同じとする。 特徴 バルキリーⅡ バトロイド Mサイズ [5][1][4] 出典 「超時空要塞マクロスⅡ -LOVERS AGAIN-」 1992 大気圏外専用装備「スーパーアームドパック」を装備したVF-2SS バルキリーⅡ[F]。運任せとなるが、1対多交換の可能性を秘めたテキストを持っている。 デッキ構築の時点で色々気を遣ってやる必要があるが、X=3~5位が平均である。キャラ無しの4国ユニットまではこのカードと交戦しただけで破壊される、と言っても、過言ではないだろう。しかし、これはあくまで「大体これぐらいは出るだろう」というだけで、運任せの性質上、その値に届かない事もある。こればかりは仕方ないので諦めよう。むしろ、4国力で高速戦闘を持ち、戦闘力が5/1/4である、と言う事を評価して、テキストはおまけ程度に考えた方が良いかも知れない。 テキストの性質上VF-1S ストライクバルキリー[B]など、マイナスの戦闘修正を与えるカード全般と相性が良い。テキストを有効活用したいならこれらと組み合わせよう。 余談だが、何も付いていないはずのVF-2SS バルキリーⅡ[F]の背中にも、同様の「スーパーアームドパック」が付いている。
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ロンゲスト・バースデー 詳細 ミッション概要:マクロスに奇襲をかけてきたカムジン機を撃破せよ。 天候 時刻 制限時間 レベル 目標 機体固定 - - 10 00 4 敵を殲滅せよ - 友軍機体 VF-1J 一条機/一条輝 敵機 初期配置 戦艦×1+リガード 増援 戦艦×2+リガード 戦艦×2+リガード グラージ+リガード 敵エース グラージ/カムジン(増援第3波) 攻略ポイント 例によってエース速攻撃破があるのでエース登場→マックスワールド発動で安定か デチューンガンで最初の戦艦でコンボ稼ぎ、54650PT。Sランク。 -- Aki 55190PT SS 雑魚はある程度格闘でミサイルばらまき、エース出現でマックスワールド。あとは格闘とミサイルで殲滅。 乗機YF-19 -- モノリス ランク 45000PT以上でA 49000PT以上でS 55000PT以上でSS 隠し ランクB以上で VF-1Aバルキリー マックス機 追加 45150でA確認 -- 名無しさん (2008-11-08 13 03 45) 50960でS確認しました -- 名無しさん (2008-11-08 20 38 34) 56020でSS確認 -- 名無しさん (2008-11-16 13 02 31) 49300でS確認しました -- 名無しさん (2008-11-16 23 10 47) 44660でA確認 -- 名無しさん (2008-12-04 21 52 38) 49200でA -- 名無し (2009-01-03 02 11 58) 55240でS確認 -- 名無しさん (2009-04-02 23 26 48) 44160でA確認 -- 名無しさん (2009-08-20 17 35 04) 59010でSS確認 -- 名無しさん (2009-10-10 14 51 45) 50390でS -- 新庄雷鳥 (2011-07-02 16 08 34) 名前 コメント
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銀河を駆ける歌声、プロモーション COMMAND C-010 緑 発生 赤/緑 1-3-0 R (戦闘フェイズ):敵軍コマンド1枚のプレイを無効にし、持ち主の本国の上に移す。 ♪(常時):敵軍コマンド1枚のプレイを無効にし、廃棄する。 特徴 対抗 歌 出典 「マクロスF」 2008 緑のコマンドカウンター。 何のお膳立てなしでも戦闘フェイズ中だけ、歌手がいれば常時タイミングで敵軍コマンドによる妨害に睨みを利かせることができる。 さらにGにもなる。と汎用性の高さはぴか一。 歌手がいない場合、プレイを無効にされた敵軍カードは、廃棄されずに本国の上に移ってしまう。 廃棄できないことを「相手に対するドローロック」或いは「ジャンク利用を妨害した」と見るか、「ただの時間稼ぎ」と見るかは人それぞれではあるが、余程のことがない限り、せっかくカウンターしたカードを引き直されてしまうというデメリットである。 歌手がいなくともそれなりの性能は持っているが、使用タイミング及び効果は共に歌手がいたほうがより強力なので、是非ともセットで運用したい。 このカードと同じ名称の歌を劇中で歌っているシェリル・ノーム(ss1)が場にいる状態で、このカードの上段の効果を使った場合、直後に敵軍本国に1点ダメージを与えることができるため、ほぼ確実にカウンターしたカードを相手の捨て山へと送り、再利用を防ぐことができる。 そもそもシェリルがいれば下段の効果で廃棄させればいいという、なんとも無駄なシナジーである。 合計国力が同じ3であるリーリン一味の罠と違いコマンドしかカウンターできないのは、緑が本来はカウンターを得意としていないからだと思われる。
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19 :愛しい痛み:2008/11/19(水) 02 40 16 ID 16YZME5+ アルト×シェリル 初投稿です。あまりエロくはないです。 * * 「どうしたんだよ?」 シェリルの様子がおかしい。 いつもなら背中に腕をまわしてくるのに、今日は手の甲で顔を隠すように クロスさせている。 「ネイル、取るの忘れちゃったから」 アルトはシェリルの細い手首をつかんで爪を見る。指先に輝くゴールドの マニキュア。シルバーのラメにアクセントにあしらわれたパープルの ストーンがヘッドライトに照らされている。 アルトも男のわりに形の良い爪をしているが、それとは全く別物だ。 「長いと、痛いかなと思って……」 顔を赤らめて恥ずかしそうに言うシェリル。 今夜は仕事が早く終わったアルトは新曲のジャケット撮影をしていたシェリル をスタジオまで迎えに行き、家に着くなり性急に求めた。 それこそ、シェリルが靴を脱ぐ間もないほどだった。玄関で深く口付け、 そのままベッドへダイブした次第だ。 「かまわねーよ、それぐらい。付けたままだと爪が剥がれたりするのか?」 「そこまで長いのじゃないから大丈夫だと思うけど」 自分はいつももっと痛い思いをしているだろうにこんな些細なことを 心配して気遣ってくれる。配慮が足りないのは俺の方だというのに……。 愛しさがこみ上げる。 「なら、問題ない」 アルトはシェリルの手を自分の背にまわさせた。 「もう!痛くても知らないんだからねっ」 プイッと顔を逸らしつつもしっかりアルトの広い背中に腕をまわす。 そんなシェリルの姿が可愛らしくて暗闇の中でも淡く輝く ストロベリーブロンドの髪を梳いた。 「シェリルがつける傷なら全部受け止めるさ」 どんな女性が聞いても痺れるような甘く低い声で囁いた。 「……バカ。アルトって実はM?」 「さーな。行くぜ、こっちはもう我慢の限界なんだ」 十分すぎるほどの蜜で潤うその場所にアルトは自身を挿入した。 「ひゃっ……」 「くっ……」 互いに甘く愛しい痛みが走る。 明日は二人ともオフ。 夜はまだ、始まったばかり。 * * 付け爪って簡単に取れるものなんでしょうか? 知識もないのに書いてしまいました。すみません。
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695 名無しさん@ピンキー sage 2008/05/29(木) 19 14 10 ID /Wov335R こちらラビット1、爆撃開始。 600と-616をまとめて加筆修正した完全版。 内容アルシェリ。 696 ヴァージン・クィーン1 sage 2008/05/29(木) 19 17 03 ID /Wov335R SMS。マクロスフロンティア船団の防衛の要である彼らは、アイランド1に接続された戦闘艦、マクロスクォーターで生活しているが、 学生でありSMS隊員でもある者は学業を優先するとされ、緊急時以外の出動ローテーションからは外され、 非番も週末に合わされており、ほぼ普通の一般市民と変わらない生活を送っている。 「午前中はシミュレータ訓練しようと思ってる」SMSの制服を着ながら、アルトは言った。 「またか?お前、ヒマさえあればシミュレータだな。もっと人生を楽しめよ」ミハエルが寝台に寝ころびながら茶化すと、アルトは彼にビシッと指を突きつけて宣言した。 「いーや。格納庫をグルグル回るのはもうゴメンだ!今日こそ完了してやる、あのシミュレータ」 ドアを開けたアルトが突風のように出ていくと、ミハエルは真面目な顔になった。 (・・知らないってのは、怖いね) 今、アルトが挑戦している戦闘シミュレータのレベルはA-3++。 彼ほど短期間でこのレベルに挑戦できるパイロットは希だと、カナリア中尉もクランも、オズマ隊長ですら言っていた。 (俺もうかうかしてられない・・かな) ライバルとも言えるアルトのパイロットとしての技量が、 自分のすぐ背後に迫っているのはひしひしと感じてはいる。が (休むときは、休むのも仕事のうち・・と) ミハエルは誰かヒマなガールフレンドを見つけようと、 コミュニケータ端末を取り出した。 部屋を後にしてシミュレータルームにズンズン歩いていくアルトのコミュニケータ端末が、 メールの受信を告げて電子音を鳴らした。 (ランカか・・?) 受信フォルダを開いて、アルトはギクッとした。 "FROM Sheryl Nome TITLE 今日、休みでしょ?" 「お前っ!どうして俺のアドレス知ってんだ!」30分後、彼は涼しい顔をしたシェリルに詰め寄っていた。 「おまけに俺が今日休みだって、何で知ってる!」 「そんなに怒らなくたっていいじゃなーい」サングラスを外して振り向きながらシェリルは悪戯っぽく微笑む。 「アドレスは、ちょこっとし・ら・べ・た・の。グレースに頼んで、フロンティアのメインフレームに・・」 「・・それって犯罪じゃないのかよ・・」ガックリうなだれて、アルトはもう降参のポーズを取った。 「休みのことは、ルカ君から聞いてたから」 「わかったよ。で?」 「買い物、一緒に行ってもらおうと思って。いいでしょ?アルト」 「荷物持ちならそのマネージャに頼めばいいだろ!」 「友達と行きたいの・・私、本当に友達って言えるヒト、アルトしかいないから」 (ああ、ダメだ)アルトは一瞬で観念した。この前の出撃の前と同じだ。この寂しそうな顔をするシェリルに、アルトは手も足も出ない。 「前にも言ったでしょ。アルトは私を"シェリル・ノーム"扱いしないから・・居心地がいいの」 「・・わかった。付き合ってやるよ」しょうがない。シミュレータは明日までお預けだ。 「ホント?じゃあアルト、ゴハンもお願いね。デートなんだから。SMSからお給料も出たんでしょ?」 「どこまでハッキングしてんだよ・・お前のマネージャ・・」 不意に近寄ってきたシェリルが、頭を抱えたアルトの耳元に唇を寄せて囁いた。 「アルトのことは・・何でも知りたいのよ。私」 彼はなんとも言えない渋い顔で、シェリルを見返した。 #another1 ヴァージン・クイーン にぎやかなゼントラモールの中で、軽やかに鼻歌を歌いながらアルトの前を歩いてゆくシェリル。 今日の彼女は、周りに気付かれないように、前回来たときより念入りに変装している。 今日は絶対、だれかに気付かれて邪魔はされたくない。 「・・あのなあ」 あきれ果てた口調で、アルトがシェリルの背後から言った。 「なぁに?アルト」あちこちのセレクトショップで買い込んだ服が入った袋を、 両手に持ち、肩から首からぶら下げている彼に笑顔を向けるシェリル。 「いったいどれだけ買えば気が済むんだよ!何軒回ったと思ってんだ!」 「アルト。女の子の買い物はとびきり重大なの。そんなこともわかんないようじゃ、モテないわよ」 あたし以外の女の子にはね。 最後の言葉は言わずに置いて、シェリルはまた歩き出す。 「くっ・・まったくお前って・・」かわいいんだか、かわいくないんだか。 「まったく、何よ」 「何でもねえ!俺はちょっとここで休む!」アルトはそばにあったベンチにドサッと座り込んだ。 「しょうがないわね。そしたら・・あっ!」周りの店をチェックしていたシェリルが、声を上げた。 「?」顔を上げたアルトの目の前に"ランジェリー・ザ・ファッシネイト"の看板があった。 「ここで待ってて。そのあと、ゴハン食べに行きましょ。それとも、一緒に来たい?アルト」 「いっ?バカお前、ここは・・」 「フフッ、冗談よ。楽しいなあー、アルトは」 店の中に入っていったシェリルを見送って、アルトはベンチにもたれて雲の浮いた空を見上げた。 疲れを感じるが、悪くない気分で、ベンチを埋めている買い物袋を見回す。 量が多すぎて、動力を切ったEXギアと同じぐらいの重さを感じるほどだ。 (結局、格納庫を回ってるのと変わんねえか・・・) そう思うと笑えてきた。気分がいいせいか、いつもは高度2000しかないとわかっている空も、いまは妙に高く見える。 (ならきょうはとことん、あいつに付き合ってやるかな) アルトがすぐ目の前にやってきたドリンクの自動販売ロボットに声をかけ、コーラを飲んで休んでいると、 なぜか買い物袋を下げていないシェリルが店から出てきた。 「なんだよ。欲しいもの、なかったのか?」 「ねえアルト?」これからあなたをビックリさせます。とでも言いたそうな、いたずら心タップリの笑みだ。 「何だよ・・」 「こっちとこっち、どっちが好み?」シェリルはアルトの目の前に、ブラジャーを2つ出して見せた。 1つはゴージャスな深紅のシルク。もう1つは黒のハーフカップで、レースが大胆なデザイン。 ブホォッ!一瞬で耳まで赤くなったアルトの口からコーラが噴き出した。 シェリルの笑い声と、いい加減にしろぉーーーッというアルトの叫びが、昼時のゼントラモールに響き渡った。 「ああもう、すっごいおかしかった。さっきのアルトの顔」 「ホンットに信じらんねえ女だな。お前。かわいげってものがないのかよ」 ムスッとした顔でシーザーサラダをつついているアルト。 「だって、店員さんが、彼氏の好みでどっちか返品してもいいって言うんだもーん」 「彼氏じゃねえっ!」 「そんなに怒ると、ゴハンがまずくなるわよ。ホントアルトって、私を特別扱いしない男よね。ある意味ショックなぐらいよ」 運ばれてきた牛肉のカルパッチョを食べて、シェリルは歓声を上げた。 「おいしい!これが天然の牛肉の味ね?感動的だわ」 喜んで食べているシェリルを見ながら、アルトはコミュニケータ端末を取り出して、いまやっている映画をチェックしてみた。 オレは何をやってんだろうな・・。 ワガママ女に振り回されて、面倒を見て、それでも・・それでも別にイヤじゃないのは・・ シェリルを好きになりかけているせいかもしれない。 アルトが周りに張りつめている壁のような気持ちを、ハデにぶちこわして接近してきたシェリルが、 イヤリングをお守りに持っていってと彼に告げたあの時から、 だんだんと大きな存在になりつつあるのは、もう認めなければいけない。 こういう事で、人は自分の心をいつまでもだましておけないのだ。 「ねえアルト、そのチーズ、ちょっと食べさせてよ」 少し考えこんでいた彼の前にあるカプレーゼの皿から、シェリルがあっという間にモツァレラを持っていった。 「ああもう、今日はほんとに楽しかった」シェリルは草の上に寝ころんだ。湖が見える丘の上で、草の匂いのする風が気持ちいい。 「満足したか?もうフロンティアで、お前の見てないところは残ってないぐらいだぞ」 「ありがとう。やっぱりアルトといると居心地がいいわ。気張らなくてすむから」 「だからってブラジャーで驚かすのはどうなんだよ?」 アルトは木にもたれかかって腕を組み、表情だけ怒った顔で言った。 「やだもう!また笑っちゃうじゃない。やめてよアルト」 ひとしきりコロコロと笑って起きあがったシェリルはヒザを抱いて座り、一日の終わりを告げる夕日を眺めた。 「そろそろ帰ろうぜ。帰ってきませんでしたって事になったら、お前のマネージャに何をされるやらだ」 シェリルの顔からとつぜん明るさが失われた。視線を地面に落としたシェリルは、ぼそっと言った。 「・・いいの」 「えっ?」 「グレースは、私がアルトと一緒だって、知ってるわ。 言ってきたの。私は今夜、帰らないって。私の居場所をスキャンしないでって」 「なに言ってんだ・・お前」 「私、夜がきらい・・夜が来ると、一日がいくら楽しくても、ひとりぼっちに戻っちゃう」 「・・・」アルトは何も言えず、ただ足元でうずくまるシェリルを見つめる。 「いまの私は、宙ぶらりん。帰る場所も行くあてもない。夜が来ると、ギャラクシーはもうないって考えちゃうの。 壊されてバラバラになって、真っ暗な宇宙に散らばってるだけ。私の知ってる人たちはみんなみんな死んで、誰も残ってない。 それを思うと眠れないから、薬で脳活性を下げて、ムリヤリ眠るの」 下を向いて話すシェリルは、座り込んでヒザをきつく抱きしめることで、どんどん小さくなっていくようだった。 「毎晩毎晩、不安で悲しくて、寂しくても、誰にも話せない。私はいつも前向きな“全速前進のシェリル・ノーム”でなきゃいけないから」 木の幹にもたれてシェリルの言葉を聞いていたアルトがそこに見たのは、 いつもの勝ち気な、自信たっぷりな態度の下にゆっくり潜み続けていた悲しみと、絶望に潰されそうな、ひとりのか弱い女性だった。 「ここにいるより他の船団に行ったらどうかってグレースは言うけど、私はこれ以上ギャラクシーから遠い所に行くのは耐えられない。 私一人だけ生き残って歌いまくって踊りまくって、まわりから持ち上げられても、そんなの、ただのピエロ。私はシャロン・アップルじゃない。 悲しいこともあるし、つらさも感じる人間なの。だから私は」 冷たくなり始めた風の中にちぎれ飛び続ける言葉が、ふいに途切れた。 シェリルの後ろに座り込んだアルトが、彼女の体を抱きしめていた。人の体の暖かみと、女のように細いこの男の体が秘めた、たくましく強い力。 「もう・・それ以上言うな」アルトはもっと、つよく抱いた。 いま彼は、自分が何のために、戦う組織に身を投じたのかを理解した。 それは守るため。宇宙をさまよう、寄る辺ない放浪者であるフロンティア船団を守るため。 そして、シェリルと同じ悲しみを背負うものを、増やさぬため。 「・・あなたが必要なの・・ここにいたいの。帰る所も行く所もないけど、 いま私がいたい場所は、ここよ。アルトがいる、フロンティア・・」 アルトの肩にもたれ、シェリルは彼の方を向いて瞳を閉じた。求められるままに、アルトはシェリルの唇を奪う。 それは長い、長い、シェリルの悲しみ、さびしさを全部引き受けよう、吸い出してしまおうとするような、優しいキスだった。 強い風が吹いて、シェリルがかぶっていた帽子が飛ばされ、丘の上へ消えていっても、二人のシルエットは重なっていた。 アイランド1には、雨が降っていた。シェリルはアルトに借りた男物のシャツを着て、部屋の窓から外を眺めていた。 そこは彼がSMSに入るまで住んでいた部屋で、フロンティアでは成人とされる17歳になった者が希望すれば、 独立のために小さな居住スペースが割り当てられるのだという。 シャワールームが開いて、Tシャツと短パン姿のアルトが現れた。シェリルの心臓はもう胸を突き破りそうに跳ねている。 これほど胸が高鳴ったのは、いつ以来だろう。 最初のオーディションを受けたとき?それとも、初めてライブステージに立ったとき以来? 「聞いて、アルト」 「・・なんだよ?」 「絶対笑わないでね。私・・初めてなの・・。男の人と、こういうの」今度はシェリルが耳まで赤くなる番だった。 「そうか。意外と言えば意外かな・・でも別に」アルトはベッドに座り込み、タオルをイスの背に投げた。 「怖かったら、しなくたっていいんだぞ?」 「もう!私がこんなに恥ずかしい告白してるのに、なんで余裕たっぷりなのよ!アルトのくせに!」 「お前はそうやってプリプリしてる方が」アルトが言った。「似合ってるよ」 そして彼は、窓際のシェリルに向かって手をさしのべる。 その手を見たとき、彼女の心に歌の歌詞が浮かんだ。もうずっとずっと昔から歌われてきたあの歌詞が。 いまあなたの声が聞こえる ここへおいでと さびしさに負けそうな私に (ああ・・この歌のハート。今ならわかる) そしてシェリルは、アルトの手を握って、彼の横に座った。 「おかしいでしょ?歌ってる歌はいろいろ挑発的なのに、私はまだ・・したことがないなんて。 ヴァージン・クイーンってとこね。これ、次の曲のタイトルにするわ」 「クイーンね・・そう言うとこ、やっぱりお前らしいな」 言うと、アルトはシェリルの頬に触れた。少し冷たい指。 恥ずかしさにアルトの顔を見ていられなくて、目を閉じたシェリルの体がピクッと反応する。 豊かなストロベリーブロンドをかき上げると、イヤリングのない、彼女の左の耳が現れた。 アルトの指はその耳たぶに優しく触れ、つまみ、首筋を、唇を愛撫してゆく。 彼の指が触れた所から全身へ、絶え間なく波が伝わるようで、彼女の体はそれにいちいち反応してしまう。 (すごい・・これが「感じる」ということなのね) 指で触れられるだけで、心もからだも溶けていってしまう事に、ぼうっとしていくシェリルの意識は驚きを覚える。 「お前のイヤリング・・なくしちまってゴメンな」 「何よ・・こんな時に・・ずるい・・んっ」 キスで唇を塞がれ、彼女の心はたちまち流れ去った。イヤリングは失われ、アルトは帰ってきた。 それでいい。これから始まる心と体の繋がりが、これから彼を戦場で生き残らせ、彼女を悲しみから救う絆になると思いたい。 シェリルはキスに応えようとあごをコクンと上に向け・・そして理性は体の外に叩き出されて、何光年も遠くに飛んでいった。 アルトのキスは控えめな、あの丘の上でのキスとはちがっていた。 彼の舌がシェリルのそれを求めてうねり、絡むたびに、彼女はくぐもった声を鼻から漏らし、息をする瞬間だけ唇を放した。 それだけでどうにかなってしまうほど、長いキスだった。 その間にもアルトの指が、宇宙で最高のエステティシャンたちにケアされたつややかな背中をなぞり、愛撫し、 もう片方の手は髪をなで、かき上げ、うなじに触れてくる。 「あんっ・・っはあ・・だめアルト、こんなの・・私、変になる・・」 「それでいいんだ・・「もっとよくしてあげる」って、お前も歌ってるだろ」 そのキスの間にシェリルはいつの間にかシャツを脱がされてしまっていた。 背中を支えられながらベッドに寝かされる途中、 昼間に買ってそのまま身につけた黒のブラも、気付かぬうちにホックを外された。 男の指がこれほど器用に動くのが、シェリルには驚きだった。 「やっ、恥ずかしい・・見られちゃう。あっ、やだっ」 今まで、この宇宙の誰も触れた事のない、シェリルの固く尖った先端にアルトの唇が触れた瞬間、 彼女の体がビクンッと跳ね、高オクターブが口から漏れた。 「ああっんっ!」信じられない快感だった。キスよりも、指よりも感じてしまう。 処女の固さをほぐすためにアルトはあらゆるテクニックを駆使してシェリルを愛撫している。 それがもたらす体の反応が、死んでしまうかと思うほど恥ずかしい。 そう思えばそれだけ、彼女の体は最初よりもっと敏感になってゆくのだ。 唇に甘くはさみ込まれた先端が舌先で転がされ、もう片方も指で、 何かのスイッチのように優しくひねられている。 もうシェリルには、自分の体のどこが感じているのかわからなくなっていた。 アルトの触れるすべての場所が、快感で喜んでいる。 「ああっ・・あっ・・だめ・・だめ・・んっ、んんっ・・」 脚の間がもう耐えられないほど熱く、おしっこが漏れたかと思うほど濡れているのがわかる。 無意識のうちに彼女の腕が、上になったアルトのシャツの下にもぐり込み、それを脱がせる。 「大丈夫か?シェリル」 シェリルの体の反応が強烈すぎるかと、気遣ったアルトが声をかけると、彼女の瞳がスッと開いた。 「んっ・・はあ・・いま・・なんて言ったの?」 「大丈夫かって・・」キョトンとしたアルトは素直に答えた。 「ちがう。そのあとよ」 「シェリルって・・名前を呼んだだけだろ?」 シェリルは彼の首に両手を回して引き寄せると、自分からキスをした。 どれだけ、アルトに”お前”ではなく名前で呼んで欲しかったか。どれだけ、彼を求めていたのか。シェリルは今わかった。 唇を離した彼女はアルトが一瞬クラッとするほどの艶めかしさで、彼の耳元にささやいた。 「だいじょうぶ・・だから、最後までして。アルト」 うなずいたアルトは、手を回してシェリルの腰を少し浮かせると、するりと最後に残ったランジェリーを抜き取った。 優しく脚が開かれ、その間にアルトの体が割り込んでくる。 シェリルが見つめるその顔は真剣で、何だか難しい顔をしているのが不思議だった。 どうして男はこれほど冷静な顔で、女の体をこれほど燃え上がらせる事ができるのだろう。 「あんっ・・そう、そこ」入り口にアルト自身が当たると、彼女はせつなく反応した。 「行くぞ。シェリル」 「きて・・アルト。ああんっ、んあっ・・んんうっ!」 アルトの体が動くのを感じたとたん、シェリルの唇はキスで塞がれ、彼女は夢中でアルトの背中に両手でしがみつく。 「あっ、いたっ・・アルトお願い・・もっと、やさしくして」シェリルはこの世の男を一人残らず腰抜けにしそうな甘え声でささやくと、 アルトの耳を噛み、首筋に力いっぱいしがみついた。 「うっ・・もうちょっと、力抜け・・シェリル。もう少しだから」 「ああんぁっ!」 痛みの最高の部分はもう過ぎていたが、生まれて初めての痛みで、意識が全部そこに飛んでいるせいで、 ちゃんとこの体がアルトを受け入れているのか、シェリルにはわからないし、 そこを見て確認するようなことは、まだとてもできない。 「はあっ・・は・・動くぞ。シェリル・・」アルトが、荒い息の混じった声でささやいた。 「動くって、ちょっと待ってアルト、あたしっまだ・・あっ・・ああっダメえっ」 それまでに感じたものとはケタ違いの快感が爆発する反応弾のように広がると、 残っていた痛みを体から押し流し、シェリルはまた、アルトに必死でしがみつくしかなくなった。 その背中はうっすら汗をかいていて、彼もまた感じているのだと、シェリルに伝えてくる。 「アルト・・私、ダメっ・・こんなの・・おかしくっ・・なりそう」 「くそっ!シェリル、締めつけすぎだぞ・・お前っ」 耳元で途切れなく感じる吐息と切れ切れの声。 アルトの耳たぶを噛み、夢中でしゃぶりつくシェリルをきつく抱きしめながら、彼は限界が近づいてくるのがわかった。 「シェリル・・俺もう・・ダメだ。イッちまう・・抜かないと」 「あっ・・いいの。そのままで・・いいの。私を、アルトのものにして・・」 この言葉で、持続させるために残っていたアルトの理性のカケラもぜんぶ、吹っ飛んだ。 彼はシェリルの上半身をベッドから抱き上げると、対面座位で最後の突き上げをかける。 「くっあっ・・シェリル・・」 「やっ、これ・・さっきより、深いの・・ア・・ルト・・あんっ!」 シェリルがアルトの唇をふさいだ瞬間、彼は彼女の中で爆発し、二人は手を握ってベッドに倒れ、そこから何もわからなくなった。 バスルームで熱い湯をたっぷり浴びて汗を落としながら,アルトは考えていた。 今日から彼女になったとはいえ、シェリルは銀河ヒットチャート1位のアイドル。普通の女とはワケがちがうのだ。 正直、これからどういう風に付き合っていけばいいかなんてわからない。でもきっと、想像もつかない毎日になるだろう。 そんなことを考えていると、バスルームの扉がバーンと開き、シェリルが堂々と入ってきた。 「何よアルト、お風呂に入るんだったら起こして欲しかったな」 「いっ!?何やってんだよお前!寝てたんじゃないのか?」あわてて前を隠そうとするアルト。 「お風呂ぐらい一緒に入りたいじゃない?アルトは私の彼氏なんだし。ところで、何で隠してるの?」 「恥ずかしいからだよ!お前も少しは隠せ!」横を向いてそう言うと、シェリルの顔がみるみる笑顔になった。 その顔はそう(これからあなたをビックリさせます)の顔だ。 「ふうん・・恥ずかしいんだ。そう言えば・・」 「そう言えば何だよ」 「私、さっきアルトのをちゃんと見てないのよね。 アルトだけ私のこのボディをじっくり見といて、ずるいわよ!今度は私にソレを見せなさい!」 「やめろおっ!ベッドの上と風呂は別もんなんだよ!」必死で抵抗するアルトにシェリルは言った。 「おとなしくしなさい!じっくり見れば、きっといい曲が浮かぶわ!」 「ウソつけ、どんな曲だソレ!やっぱりお前、かわいく・・んむ」 シェリルが不意にアルトにキスをして、けっきょく彼はその言葉を最後まで出せなかった。 唇を離したシェリルが、ポカンとしたアルトに宇宙最高の微笑みで言った。 「大好きよ。アルト」 いつのまにか雨の上がったアイランド1の空が、宇宙の星空を映している。 そこにバルキリー隊の流星のような光が飛んで、消えていった。 了 ※続きは2-6
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390 名無しさん@ピンキー sage 2008/05/19(月) 11 06 41 ID cai8ZsRA 「さあ、アルト、たーくさん用意しておいたわ」 「こ、これは……」 シェリルが示した撮影用の衣裳、その種類の多さにアルトは絶句した。楽屋のなかには、10や20ではきかなさそうな数の衣裳類が所狭しと並べられている。 「今度のアルバム・ジャケットは、日本の伝統文化をフィーチャーするの。 そこで、アルトの出番ってわけ」 「それにしたって、この量はなんだよ」 抗議する口調で言ってはみたものの、心のどこかで浮き立つような気分を味わっていた。 役者の家系で育った身としては、きらびやかな衣装を見ると血が騒ぐ。 「今日はカメラテスト用ね。いくつかアルトに着てもらって、会議にかけるの。 まずは、それからお願いしようかしら?」 シェリルが指定したのは十二単だった。 背後に控えていた着付けのスタッフやメイクアップアーティストがよってたかってアルトを平安時代の姫君に仕立て上げた。 「その衣装はさっきよりシンプルだけど、神秘的な感じがするわ」 次の衣裳に着替えてホリゾントの前に立つアルトに、シェリルが声をかけた。 「これ、巫女の装束じゃないか……なんで女物ばっかりなんだよ」 「あら、そうだったの? アルトに似合いそうなのを片っ端からピックアップしただけなのよ」 「それは男の人の衣裳でしょ?」 次の衣裳に着替えて出てきたアルトは、シェリルの言葉を聞いてがっくりした。 「いや、白拍子だから女の装束だ。狙ってやってるんじゃないだろうな?」 「えーっ、だってカタナをつけてるじゃない」 「確かに太刀を佩(は)いているけどな、女が男装して舞うのが白拍子なんだよ」 「ややこしいのね」 「どうしてチャイナドレスが混じってるんだよ?」 赤い絹の生地に鳳凰の刺繍が入ったチャイナドレスをまとったアルトがスタジオに登場した。 撮影スタッフの間からどよめきが漏れる。 きわどいところまで切れ込んだスリットから、すらりとした脚線美をのぞかせる。 胸や尻はパッドとコルセットで補正しているため、見事な曲線を描いていた。 「素敵、予想以上だわ」 シェリルも目を輝かせた。 「お前な、俺を着せ替え人形にして遊んでいるだろ?」 「そうよ」 あっさり肯定されて、アルトは拍子抜けした。 「これで最後にしましょう」 振袖姿のアルトを撮影して、シェリルが宣言した。 「ふぅ、着せ替え人形も楽じゃないな」 アルトがボヤいた時、ハプニングが起こった。 「誰か、そいつを捕まえて!」 女性スタッフの叫び声。 控え室の方から、何かを抱えた男がこちらへ走ってくる。 アルトの脇を通り抜けようとした瞬間、アルトは袖を握って男の顔の辺りに袂を叩きつけた。 ガツンという硬質な音がして男の足が止まる。 そこへ男性スタッフやら警備員が飛びかかって取り押さえた。 後に判ったことだが、男はシェリルの熱狂的なファンで、控え室からシェリルの私物を盗み出そうとしていた。 「アルト大丈夫?!」 顔色を変えてシェリルが駆け付ける。 「大丈夫、問題ない。それにしてもアイツ、運がなかったな。振袖姿の俺の前にくるなんて」 「どういうこと?」 アルトは袂をシェリルの手に持たせた。袂の一番下の部分に何か固い物が入ってる。 「なにこれ?」 「袂落としって言って、袖の形を整える重し。とっさの時は今みたいに護身具として使える」 「アルトは意外性のカタマリね」 軽口を叩いてはいるが、シェリルはホッとした様子だった。 「雇い主に時間外労働の手当が欲しいぜ、まったく。 撮影に来て荒事がついてくるとは思わなかった」 「そうね…ご褒美あってもいいかも。アルトは何が欲しい?」 「そうだな」 何が欲しいと言われると、アルトは困った。思いつかない。 「一日だけ、私が奴隷になってあげましょうか?」 シェリルが、あの悪戯っぽい微笑みとともに囁いた。 「ねえ、ちょっとグレイス聞いてよ!」 シェリルの口調からグレイスは次に続く話題が予測できた。 「パイロット君のことかしら?」 二人分のハーブティーを淹れるとティーカップに注いで、ひとつはシェリルに、ひとつは自分用にとテーブルの上に置いた。 「あのカボチャ頭ったら、私の誘いを断ったのよ。ほっといてくれ、だって。信じらんない。この、シェリル・ノームの誘いを、よ」 「カボチャ……あんなにハンサムなのに、カボチャはないんじゃないかしら?」 「カボチャで十分よ」 シェリルは自分の携帯端末を取り出すと、アルトのグラフィカル・シンボルを似顔絵からカボチャに変更している。 「でも、そういう所、気に入っているんでしょう? シェリル」 「それはそうだけど……にしたって限度があるわ。鈍すぎよ」 ハーブティーを飲みながら、グレイスの頭脳は素早く計算を続けていた。 芸能界で異性関係が破滅的なスキャンダルに発展した例は、有史以来数限りない。 アルトとの関係も、少しひやひやしながら見守っているのが正直なところだ。 しかし… (故郷に戻れない歌姫と、彼女の為に戦場を駆けるパイロット……絵になる構図だわ) ルックスも素晴らしいし、経歴も華やか。シェリルの相手として不足はない。 今のところは、シェリルとの関係に付け込んでシェリルの行動に介入してこようとはしていない。 この関係を、どんな形でメディアに公開したら、シェリル・ノームにとってプラスになるか。 笑顔の下で冷徹な計算を働かせるグレイス。 「あー、何かまた悪だくみしてるでしょ?」 シェリルの指摘を、笑顔で受け流す。 「次のオフはどうします?」 「そうね……」 返事をしようとしたところで、シェリルの端末に着信のサインが出た。 カボチャのアイコンが明滅している。 シェリルは携帯端末を取り上げた。 「もしもし…」 アルトの声が聞こえてくる。なんとなく気分が沈んでいるようだ。 「ハイ、何の用?」 「ええと、だな……新統合軍からの依頼なんだが。 その、シェリルに軍のためのキャンペーンソングを作ってもらえないかっていう話があって」 いつものアルトらしから歯切れの悪さ。いかにも気が進まない、という口調だ。 「ああ、その話。私のところに直接オファーが来たけど、断ったの。 戦争みたいな状態だから、協力は惜しまないけど、政治とかからは距離を置きたいから。 なんでアルトから、そんな話が出てくるの?」 「いろいろ、しがらみってヤツさ。いいんだ。 お前に一応、話すだけは話してみるってことで、説得は俺の仕事じゃない。 お前のスタイルに合わないなら、断るってことだな。じゃ」 そこで通話が切れた。 シェリルはカボチャのアイコンが消えていく様子を見つめていたが、顔を上げてグレイスを見た。 心得顔のグレイスはインプラントされたインターフェイスを使って、フロンティア内部のネットワークにアクセス。高速で検索を終了した。 「早乙女アルトと新統合軍で検索したら、ヒットしました。アルト君、軍用機の無許可・無免許使用で軍に告訴されかかっているわね」 「なにそれ?」 「フロンティアでのファースト・ライブ直後の事件だわ。 バジュラが船内に侵入したことがあったでしょう? その時に戦闘機に乗って派手に活躍したみたい。 バジュラに襲われたという状況から見て、止むを得ない緊急避難だと思うのだけど……法的措置に乗り出すようよ。 シェリルの歌と引き換えに、一種の司法取引みたいなものかしらね?」 「馬鹿、意地っ張り」 シェリルは唇を引き結んだ。なぜ、その事情を先に言わない。 答は判っている。 (私に無理強いしないため) シェリルは立ち上がり、部屋の中をイライラと歩き回った。 ふいに立ち止まると、にっこり笑ってグレイスを振り返った。 「ねえ、グレイス。統合軍は私を利用したいみたいだけど、私も軍を利用させてもらってもいいわよね?」 「悪だくみを思いつきましたね?」 グレイスのメガネがキラリと光った。 SMSマクロス・クォーターの居住区画。 「そーゆーわけで、シェリルの答えはNoだ、キャサリン・グラス中尉殿」 「しかたありません、早乙女アルト准尉。軍は法的措置を講じます。後悔しても遅いのよ?」 アルトは携帯端末をポケットに突っ込んだ。 「軍もなりふりかまってないな。俺みたいなガキを脅すなんて」 キャシーは深いため息をついた。 「どうしてSMSの連中は……ま、いいわ。終わったことです」 アルトにも心積もりがあった。今は戦時下。 人口の限られた都市宇宙船では人手は貴重だ。何らかの刑事罰が下るにしても、執行を猶予されるか、状況が落ち着いてからのことだろう。 その時、アルトの端末が振動した。 手に取ると、相手はシェリルだった。 「はい……え、いいのかよ? 無理しなくって……えっ……あ、ああ。交渉してみる」 アルト通話を切ると、なんとも釈然としない面持ちでキャシーに報告した。 「シェリルはキャンペーンソングを引き受けるとのことです」 「まあ、どういう風の吹き回しかしら? でも、ありがとうアルト准尉」 「別に俺が説得したわけじゃ……ついてはシェリルの方からの依頼があります」 結局、キャシーと新統合軍は、シェリルの要求を呑むことになった。 複座型VF-171のコクピット。 タンデム配列の前席にはシェリルが、後席にアルトが乗り込んでいる。 二人ともきちんとパイロットスーツを身に着けた姿だった。 VF-171は巨大な機械腕によって飛行甲板へと搬出されつつある。 「どんな手を使ったんだよ?」 アルトは機内だけで通じる回線で話しかけた。 「銀河の妖精は魔法が使えるのよ」 澄まして答えたシェリル。しかし表情は好奇心できらめいていた。初めて見る軍用艦の内部やキャノピーを隔ててみる宇宙空間に目を見張る。 シェリルは軍のキャンペーンソングを制作する代わりに、取材としてバルキリーへの搭乗を願い出た。 統合軍は訓練用の機体を貸し出してくれた。 シェリルの表情が素材になるかも知れないということで、コクピット内部を写すカメラも設置されている。 パイロットはアルトを指名していた。 「答えになってないって。でもな……ありがとう。正直、助かった」 「ふふっ」 素直なアルトの感謝が耳に心地よい。 「こちら管制、シルフィード1、発進位置に着いた」 管制がコールサインでアルトを呼び出した。 「こちらシルフィード1、発進位置を確認した」 「シルフィード1、発進許可が出た……銀河の妖精とデートとは羨ましいねぇ。帰ってきたら袋叩きに遭うぞ」 「管制、忠告感謝する。発進」 スロットルを押し込むと反応炉が出力を上げた。 機械腕が機体を解放する。 リニア・カタパルトの与える加速が体をシートに押し付けた。 蹴りだされるようにVF-171は虚空に躍り出る。 現在、フロンティア船団が停泊しているのは、ガスジャイアント型惑星の近傍宙域だった。ここで補給物資を収集している。 「さあ、訓練風景を見ていこうか」 新統合軍が射爆訓練を実施している宙域へと向かう。 途中でシェリルが声を上げた。 「あ、光った。あそこで訓練しているの?」 ガスジャイアントから、宇宙空間に向けて電光が閃いた。 「あれは違う。フラックス・チューブ(大電流束)だ。 ガスジャイアント型惑星の周りには強力な磁界があって、その中を衛星が通る度に発電する。 遠いから細く見えるが、地球がまる焦げになるぐらいのサイズはあるぞ」 「すごーい。大きな電子レンジみたいなものね」 「そう……とも言えるな」 「でも、音が聞こえないと迫力ないわ」 「聞こえるぜ」 「ほんと?」 アルトは通信機のノイズ・キャンセリング機能を止めた。 ガガガガガ…ガガガガガガガガガガ…ッ!!! 巨大な何かを引っかくような音がスピーカーから飛び出した。すぐに人間の耳に害のないレベルまで音量が下がる。 「どうだった、天上の音楽は?」 アルトの質問にシェリルは頭を振った。 「あまりに刺激的」 木星タイプ・ガスジャイアント型惑星の周囲には、環が5つ、衛星が10個ほど確認されていた。 複雑な空間構成で見所が多い。 ところどころで少し寄り道してゆきながら訓練宙域に到達する。 「こんな世界を、いつも見ているのね」 シェリルの声が寂しそうに聞こえたのは気のせいだろうか? 「そろそろ見えてくるはずだ…」 キャノピーにいくつかの記号が表示された。友軍機のシンボルだ。 「こちらシルフィード1、グリフィン・リーダー応答願います」 すぐに返事がきた。 「こちらグリフィン・リーダー、シルフィード1歓迎する。特等席へご招待だ」 座標を指定してくるので、誘導に従って飛ぶ。 今日の訓練は母艦のような巨大な目標への攻撃訓練だった。 電子的に作り出された実物大ダミーめがけて、小隊単位での攻撃をしかけている。 砲火をかいくぐり、対艦ミサイルが射出され、命中とともに巨大な火球が生まれる。 「グリフィン4、貴様は撃墜された。離脱せよ」 グリフィン・リーダーの判定に、翼を翻すグリフィン4。 新統合軍は高性能の無人戦闘機に頼りすぎていた。 強力なジャミング能力を持つバジュラの前に、人間のパイロットが再び重視されてきてはいるが、錬度不足は否めない。 「ね、アルト、参加してみたくならない?」 シェリルが声をかけてきた。 「ちょっと待て、子供の遊びじゃないんだぞ。事前の計画に沿ってやらないと…」 アルトが嗜めるのも聞かず、シェリルはグリフィン・リーダーに呼びかけた。 「こちらシェリル・ノーム。グリフィン・リーダー聞こえますか?」 「感度良好。まさか軍用の回線でシェリルさんの声が聴けるとは思ってませんでしたよ」 「飛び入り参加させてもらってもいいかしら?」 しばらくの沈黙があって、グリフィン・リーダーが返答した。 「いいでしょう。その代わり、怪我をしても知りませんぞ」 「ありがとう、グリフィン・リーダー」 キャノピーに表示されたグリフィン・リーダーの映像に向かって投げキスを飛ばすと、シェリルはアルトをけしかけた。 「許可が出たわよ」 「お前なぁ……舌を噛まないように歯を食いしばってろ」 使い慣れない新統合軍のVF-171だ。頭の中でスペックの違いをチェックしながら、攻撃位置に遷移した。 機載コンピュータに訓練の設定、使用するダミー武装のデータが入力されきた。 「行け、シルフィード1」 グリフィン・リーダーの合図とともに、標的艦へと加速する。 個艦防御システムの砲火をひらりひらりと回避し、バトロイドに変形して砲火を潰し、再びファイター形態にシフトして、実体の無いダミー弾を射出する。 「おお……」 通信回線にグリフィン小隊一同の声が響いた。判定は敵艦の撃沈。 アルトにしてみれば、バジュラの母艦と相対した時のことを思えば、たいしたことはない。 「さすがだ、シルフィード1」 グリフィン・リーダーの賞賛とともに、小隊各機がバンク(小さく翼を振る)して同意を示した。 「飛び入り許可、感謝する……大丈夫か?」 礼を述べると、前席のシェリルに声をかけた。 「め…目が回ったけど……だ…だいじょぶ……でも、疲れたわ」 「OK、帰投しよう」 アルトは機種をアイランド・ワンへと向けた。 格納庫へ戻り、アルトはVF-171から降りる。 シェリルは案外しっかりした足取りで、コクピットから出てきた。 整備士たちが拍手で迎えるのに手を振ってこたえた。 「帰りましょう」 アルトと並んで更衣室へと戻る。 通路の角を曲がって、周囲に人がいなくなったところで、ぐらりとシェリルの足元が揺れた。 思わず抱きとめるアルト。横抱きにして、顔色を見る。 「あ…あは……足に来たみたい……アルト、激しくするから」 顔色は悪くなかったが、大量の汗が流れ落ちている。 「冗談言えるぐらいなら大丈夫だな」 シェリルを抱き上げたままアルトは、グレイスの運転する迎えの車に乗り込んだ。 アルトは自分史上最大のいたたまれなさを味わっていた。 シェリルが宿泊している高級ホテル。一泊いくらするのか見当もつかないスウィートルーム。 ぐったりしたままのシェリルを運び込み、ダブルサイズのベッドに横たえたところで、グレイスに呼び出しがかかった。 インプラントした通信端末を経由して何事か話していたグレイスは、すぐに外出した。 「シェリルのこと、お願いしますね」 そう、言い置いて。 「お願いしますねって……」 シェリルを見る。 バルキリーパイロットのスーツは体を締め付ける構造になっているので、少しばかり苦しそうだ。 逡巡したが、アルトはスーツを脱がせることにした。 「うーん……」 全てのホックやジッパーがはずされると、シェリルが小さな声で唸った。 「だ、大丈夫か?」 シェリルは目を閉じたまま、起きる様子はない。 ため息をついて、アルトはスーツを取り払った。 シンプルな白いアンダーウェアに汗がしみこんでいて、肌に貼りついている。 かなり目のやり場に困る。 「ええと…」 さすがに下着に手をかけるのはまずい気がしたので、スーツを壁にかけると、自分もスーツの上半身を脱いだ。 シェリルの顔を覗き込む。 呼吸はさっきより楽になったようだ。長いまつげが震えてうっすらと瞼が開いた。 そしてアルトを認めると微笑む。 「良かった。疲れてただけみたいだな」 アルトは胸を撫で下ろした。 「…もう」 シェリルの腕がアルトの頭を抱き寄せる。 「うわっと」 「ちゃんとキスしてくれないと、フロア中に響く悲鳴をあげるわよ」 シェリルがアルトの耳元で囁いた。 アルトの中で何かが堰を切ったようにあふれ出た。 「このっ…!」 シェリルの唇を奪った。 シェリルは叫ぶために大きく息を吸ったところで口づけられたので、吸い込んだ空気は熱い吐息に変わった。 「……んっ」 アルトは全てを貪るような勢いで、吐息を吸い、しなやかな体を抱きすくめた。 舌を花びらのような唇の狭間へ突きいれる。シェリルもそれを迎え入れ、同じようは猛々しい動きで舌を動かした。 長いキスの後、アルトはようやく唇を離した。 「あ……はぁっ……」 ほんのり上気したシェリルの表情は微笑んでいるかのようだった。 その笑顔をはぎとりたくて、アルトは動いた。汗で濡れて貼りついたシェリルのアンダーウェアをむしるように取る。ブラを取ったところで、汗の匂いが立ち上った。 シェリルは腕で胸をかばう。微笑みが、羞恥の色に変わった。 「ダメっ…今はっ…汗っ」 アルトは、シェリルの腕をこじ開けシーツの上に押さえつけた。思わず顔をそむけるシェリルの首筋に唇を押しつけた。ぴりっと汗の味がする。 「…っ」 ピクンと体を震わせるシェリル。 アルトは唇を離し、吐息のかかる距離でシェリルを見つめた。 「俺はイヤじゃない……」 シェリルは小さく頷いた。軽く頭を持ち上げて、唇をアルトの顎の先に押し付ける。そこで滴となっていた汗を舐めとった。 そして、二人は汗にまみれたまま、肌を重ねた。 アルトの指がシェリルの敏感な部分に触れた。 奥まった場所にある花びらは繊細な形をしていた。 指を滑らせると、含んでいた蜜がこぼれ、自然に指が内部へ導き出された。 「……ぅ…ん」 声を漏らしたシェリルを見つめる。 「痛くしたか?」 「ううん…」 シェリルは首を横にふる。そしてアルトの頭を抱きしめて、自分の胸に押し付けた。 繊細な指がアルトの髪をかきまわす。 髪をまとめていた紐が解け、黒髪がはらりと広がる。 シェリルはアルトが自分の中心へと入ってきた瞬間、思わず声を上げた。 かすかに予想していた摩擦も痛みもなく、自然に、あまりに自然に一つになった。 自分がどれだけ濡れているのか感じられた。 思わず顔をそむけたくなるような羞恥と、どこまでも求めてしまう欲望、相反する気持ちが体の中でぶつかり、大きなうねりとなる。 そのうねりを突き破るようなアルトの動きが、シェリルの感じる全てとなった。 ベッドの上で愛し合った後、二人でバスルームへ。 互いの長い髪を洗う。 シェリルのストロベリーブロンドをアルトの指がシャンプーの泡を立て、アルトの黒髪をシェリルの指が梳いた。 ヨーロッパスタイルの狭いバスタブに二人で収まる。 アルトに背後から抱かれながら、シェリルは頭をアルトの肩に乗せた。 「ふふっ……」 理由はないが、気恥ずかしさが混じった笑い声が漏れてしまう。 アルトはシェリルの耳元で囁く。 「お前……シェリル……綺麗だ」 「なぁに? 今頃気づいたの?」 「ベッドの上で、ここから上が…首も、顔も……」 アルトの指がシェリルの胸を横切るように肌の上を滑る。 「あ…」 ほてりを残した肌は敏感になっていて、思わず声が出る。 「綺麗な桜色に染まって…」 「さくら…色?」 「淡いピンク……かな」 「そんなの、見てたの?」 シェリルは体を起こした。バスタブの水面が揺れる。 「何もかも見逃したくなかったから」 「ずるい」 シェリルは腰をねじって、アルトを見た。 「え?」 「ずるい! ずるい!」 湯を手ですくってアルトにかける。 (私は何も覚えてないぐらい夢中だったのに、そんなの見てるなんて!) 「わっぷ……やめっ…」 至近距離での水しぶきは、たまらない。アルトはシェリルを抱きすくめて動きを封じた。 しばらくアルトの腕の中で抗っていたが、シェリルは再びアルトの肩に頭を乗せた。 「アルト、見せなさい」 「何を?」 「私だけ見られているなんてアンフェアだから、私も見るわ。そこ、座りなさい」 シェリルの言う通り、アルトはバスタブの縁に座った。 「服着てると、そんなに思わないけど、胸板が厚いわ」 シェリルは手のひらでアルトの胸板を撫でた。その手が腹から腰へと滑る。 「ん…」 思わずアルトが声を漏らした。 「ふぅん、こんな形なのね」 アルトの膝の辺りにシェリルは顎を乗せた。手をのばしてアルトの陽根に触れる。すぐに反応し、見る見るうちにシェリルの手の中でそそり立った。 「見れば見るほど不思議なカタチ」 「しょうがないだろう。生まれつきこうなんだから」 アルトの頬は湯のためばかりではなく、上気していた。 「でも、全部、アルト」 シェリルの目はトロンとしていた。そして手の中のもの、その先端に唇を落とした。すぐに唇を離すと、アルトを見上げてほほ笑む。 「おい…」 アルトは目を丸くした。 シェリルはそのまま立ち上がった。完璧なプロポーションにそって湯が流れ落ちる。 「上がりましょう」 「お前なぁ」 「どうしたのアルト?」 いきり立ったものをもてあまし気味のアルトを不思議そうに見るシェリル。 「いや、いい。……いい加減のぼせそうだしな」 アルトはバスタブを出た。 それから、二人はベッドの上で眠りに落ちるまで戯れた。 全裸で待機されたら、アップしないわけにはいきません。 しかしながら、ご期待に沿えたかどうか不安です(汗
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836 :(アルト×ランカ)「kiss…」:2009/07/11(土) 15 26 37 ID CLjxwewX 保守を兼ねて通ります-。 カプは、アルト×ランカです。 17話くらいの2人の補完を…と思って書きました。 二人が結ばれるようにしたかったんだけど、やっぱり途中までになってしまいました。 誰かもっと濃いのを書いてくれ…。 ほとんどエロくないので、だめな方は(アルト×ランカ)「kiss…」をNGにしてスルーしてやってください。 アルトは、ランカとオズマの住むフラットを訪れていた。 ランカからの「相談したいことがある」という内容のメールを見て、直接ランカに会って話をしたいと思ったからだ。 フラットの入り口を守るボディーガード達をやり過ごすために、路地の間から壁をよじ登り、窓から部屋に入るなど、 いささか不本意な形になってしまったが、ようやくランカに会うことができて、アルトは少しほっとしていた。 「アルトくん、ごめんね…。でも…来てくれて本当にありがとう!」 ランカは本当に嬉しそうな表情でアルトを出迎えた。 しかし、SMSとバジュラの戦闘を最前線で目の当たりにして間もないことなどもあって、 今も決して平穏な気持ちでいられるはずはないのだろう。 そのことを考えると、アルトにはランカが少し無理をして笑顔でいるようにも見えた。 … だからこそ、俺は、今のランカを守りたいと思ったんだ…。 アルトはそう思いながら、自分の率直な考えをランカに伝える。 「生き残るのが連中か俺達か。たぶん俺達はそういう瀬戸際にいる。だとすれば…。」 「いいんだよね?」 「少なくとも俺はそう思う。」 自分の歌が戦闘で皆の役に立っているということ…即ちそれは、バジュラを駆逐するために、 自らの力が使われているということだ。 その事実を真摯に受け止め、この先自分がどうすべきかをしっかり決めたいのだと。 ランカはそんな風に自分自身の不安な気持ちと対峙し、自らの採るべき意思を少しずつ確認 しているように思えた。 ほんの少し間をおいてから、ランカは明日のファーストライブに向けて気合いを入れるように、 アルトに向かって宣言する。 「おーーっし!私、歌うね、精一杯。明日のライブもがんばるよ!!」 「あぁ。今度こそちゃんと観に行ってやるよ。」 「うん!絶対だよ!」 ランカのファーストライブは、当初予定されていた日程での公演が中止となり、順延されてい たが、明日、ようやく開催されることになっていたのだ。 もし、当初予定されていた日程でライブが催されていれば、アルトはランカのファーストライ ブを観ることができなかっただろう。 また、以前、ミス・マクロスフロンティアコンテストの時も約束どおりに訪れることができな かっただけに、明日、ファーストライブを観に行くと、ランカに約束できたことがアルトにと っては何だか嬉しかった。 そんなやりとりをしているうちに、お互いの顔に自然な笑顔が戻っていった。 カフェテーブルを前にして椅子に座っているアルトの傍らで、クッションを抱えてベットに座 っていたランカは、アルトに話しかける。 「それから…シェリルさん、大丈夫かなぁ…早く元気になってほしいよ…。ね、アルトくん。」 「ああ…あいつは、本当にいつも無理しがちだからな…。 全く、いつも心配するこっちの身にもなれって、思うけどな…。 まあ、あいつのことだから、じきにいつものとおり、元気になるさ。」 アルトは椅子の背もたれに肘をかけてランカの方に振り向き、ふわりと微笑んだ。 なんだがほっとするようなアルトの笑顔に、ランカは思わず惹きこまれそうになった。 それから、ランカ自身もいつもの明るい笑顔を返しながら、アルトとの会話を続ける。 「うん、そうだよね!私もそう思う! シェリルさんなら大丈夫だよね!…アルトくんは、今日、この後、どうするの?」 「俺か?俺はこの後、SMSの本部に戻るんだ。 今日はこんな時間だって言うのに、 今後の哨戒作戦に向けた会議への呼び出しがかかっているからな…。」 「…そっか…。」 ランカは、がっかりした様子で、ほんの少し、うつむいた。 その様子に、アルトの胸が少しうずく。 そんな寂しそうな様子のランカは見たくない。ランカには、やはり、笑顔でいてほしい。 そんな風に思いながら、ランカに声をかける。 「あっ、ランカ、お前はどうなんだ?まだ少し時間はあるのか?」 「あ、うん、今日はもうね、リハーサルも終わったから、平気…あ、あのね、アルトくん、 あの時…バジュラに攫われた私を最初に助けに来てくれたのは、アルトくんだったよね… 私ね、本当に嬉しかったんだ。」 「いや…俺は…結局、おまえを助けられなかったから…」 アルトは複雑な思いでうつむいた。本当に助けられなかったのだ。 自分の力のなさを実感し、大切なものを守れるようになりたいと、あの時、痛切に感じた ことをアルトは思い返す。 アルトは、ランカに背を向けながら、座っていた椅子から席を立った。 「俺の力が足りなかったから…。」 そんなアルトの様子に、ランカは少し慌ててしまう。アルトの背中に視線を向けながら、 アルトくんにとって、嫌な記憶を思い出させたいわけじゃないのに…。 と思うと、胸が痛くなる。 「あ、もちろん、アルトくんと一緒に協力してくれたブレラさんやお兄ちゃん、 それに、SMSのみんなに感謝してるんだけど…ううん、あ、あのね、 アルトくんが助けに来てくれたのが、本当にその、一番嬉しかったんだよ…!」 ランカは急にベットから立ち上がり、アルトの手を取った。 いきなりのことに驚いて、アルトがランカの方に振り返る。 「えっ、…ランカ…?」 振り返ったアルトの視界が一瞬、遮られた。 「本当にありがとう…!」 その言葉とともに、ランカの唇が、アルトの唇を一瞬塞ぐ。 「っ…!!」 「えっ、あ、ランカ…!!」 驚いたアルトが自らの身体を逸らせてランカから離そうと、少し急に後ずさる。 「…う、うわあぁ…っ!!」 「きゃあっ、アルトくん…!」 バランスを崩した2人は、ほぼ同時にベットへと倒れこんだ。 アルトは自分の真下に、ランカを組み敷く形になった。 あやういところで、ランカを下敷きにせずに済んだアルトは、ほっとため息をつく。 それからアルトは自分の身体を起こしかけ、その時、初めて下にいたランカの視線に気が付いた。 大きな、澄んだ輝きと、しっかりとした意思をたたえた赤いガーネット色の瞳が、じっと、アルト を見つめている。 まるでアルトを呼んでいるような瞳だ。 その瞳に吸い寄せられるように、アルトは、ランカの頬に手を寄せる。 「…アルト…くん?」 差し伸べられたアルトの手に触れようとしたランカは、どこか切なげな面持ちで、自分を見つめる アルトの表情を見て、動くことができなくなった。 「ランカ…」 アルトは、ランカの名を呼ぶと、ふいにランカの顔に自分の顔を寄せ、唇を重ねた。 そして、慈しむような、軽く、甘いキスをランカの唇に幾度か降らせる。 「…ん…あ…っ…アルトくん…」 ランカが少し苦しげに口を開いた。 アルトは、ランカの唇を割って、慈しむように更に深く唇を重ね、ランカのやわらかい口腔内に ゆっくりと舌を差し入れた。 それから、ランカのやわらかな舌の感触を確かめた後、自分の舌をランカの舌に絡めて、更に 深く愛撫してやる。そして、そこまでしてから、ふいに一度、唇を放した。 「…ん…あぁっ…やあっ…アルトくん…やめ…ない…で…」 それを聞いたアルトはもう一度、何度か軽く口付けた後、再び深く唇を重ね、先程よりも時間 をかけてランカの口腔内を余すところなく愛撫していく。 「…っ…は…あぁぁあぁん…あっ…ん…」 再び唇を解放されて、ランカは潤んだ瞳で頬を紅潮させながら、アルトを見つめた。 それから、ふいに我に返り、キスだけで身体の芯が少し熱くなるほどに感じていた自分が急に 恥ずかしくなったのか、更に頬を紅く染めた。 「あ、あのね、アルトくん、あたしね、その…っ…」 ランカは、恥ずかしい気持ちでいっぱいになって、言葉にならない気持ちを伝えようとする。 「…ランカ…」 アルトがランカの名前をもう一度呼んだその時だった。 アルトのポケットに仕舞われていた、携帯のバイブ音が鳴り響く。 咄嗟に起き上がり、ランカに背を向けて取り出した携帯からは、オズマの威勢の良い声がいきなり 容赦なく響きわたった。 「アルト!!今、どこにいやがる!緊急召集だ!すぐさま来やがれえぇっ!!!」 …アルトは、ため息をつくと、少しばつの悪そうな顔をしてランカを振り返る。 「…えっと、あの…ランカ…その、すまない…」 「…ええっ!うそっ……だって、…これからアルトくんと……え、あっ、何でもないっ!! …うん、…何でもないよっ…!!!……全然、平気だからっ!!大丈夫だよ!!!」 いきなり急に我にかえったランカは、首を左右に振りながら、そう答えた。 「えっと、その…何だ、じゃ…また…明日な!」 「うん、明日のライブでまってるね。」 ランカは笑顔で、来た時と同じく窓から帰っていくアルトに手を振って見送った。 アルトが路地を走り去っていくのを見届けると、自分の部屋の壁にもたれかかり、天井を見上げて、 ため息をついた。 「…はぁ…っ、もぉ!…お兄ちゃんのばかあぁぁ…っ!!!」 アルトが居なくなったランカの部屋に、ランカの声がこだました。 end …どなたかアルトの携帯が鳴らなかったVerを書いてくれ…orz。
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第4弾 ~幻影の音楽譚~ COMMAND C-034 緑 発生 緑/赤 3-4-0 R (敵軍攻撃ステップ) 配備エリアにいる敵軍ユニット1枚を自軍配備エリアに移し、このカードをゲームから取り除く。ターン終了時に、そのユニットを持ち主の配備エリアに移す。 ♪(帰還ステップ) 《[3・6]》セットカードがセットされていない敵軍ユニット1枚を自軍配備エリアに移し、このカードをゲームから取り除く。 特徴 支配 歌 出典 「劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~」 2009 敵軍ユニットのコントロールを奪取する歌。上段、下段でその役割が大きく違う。 上段の効果は、一時的に敵軍ユニットのコントロールを奪い、ブロックに使う、というもの。規定の効果前に相手のフィニッシャーを借りてくれば攻撃抑制になったり、規定の効果後、配備エリアに引きこもっている装填ユニットを借りてくれば、チャンプブロッカーを用意しつつ相手の装填を潰す事が出来る。下段と違いセットカードの有無は関係ないのでかなり柔軟な運用が出来る。 一方下段の効果は、《[3・6]》と軽くない国力コストと、「セットカードのセットされていない」という条件が付いている代わりに、返却期限のない、完全な「借りパク」効果となっている。出てきたばかりでキャラがセットされていないフィニッシャーや、装填ユニットが対象となるか。 どちらも強力な効果なので、是非デッキに採用したい1枚である。 プレイタイミングが、上段は敵軍攻撃ステップ、下段は帰還ステップとなっている。タイミングの違いに注意。 どちらの効果にも「このカードをゲームから取り除く」の一文がある。恐らく再利用をさせない為のデザインだろう。 放課後オーバーフロウの下段効果と併せると、キャラがセットされているユニットでも借りパク出来るようになる。
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マリア登場。