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キャロラインオブグレートブリテン(キャロライン・オブ・グレート・ブリテン) イギリス国王の系譜に登場する人物。 関連: ジョージニセイ (ジョージ2世、父) キャロラインオブアーンズバック (キャロライン・オブ・アーンズバック、母) 別名: カロリーネフォンハノーファー (カロリーネ・フォン・ハノーファー)
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ジョージウィリアムオブグレートブリテン(ジョージ・ウィリアム・オブ・グレート・ブリテン) イギリス国王の系譜に登場する人物。 関連: ジョージニセイ (ジョージ2世、父) キャロラインオブアーンズバック (キャロライン・オブ・アーンズバック、母)
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ヨーロッパ世界 ブリテン島 - デンマーク - アイルランド島 イングランドに含まれる島の一つ 紀元前、ローマに追われたケルト人が移住 その後ゲルマン諸民族のアングロ・サクソン人が移住し、アングロ・サクソン七王国を築き上げる のちのイギリスである アングロ・サクソン人 イギリス ヘンリー8世 英国国教会
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288. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 41 55 「ふ〜〜。しかし、地に足つける前に空戦をすることになるとは・・・。」 イギリス南部の飛行場の駐機場で九六式艦戦から出てきたパイロットがそう言った。 彼の機体には弾痕とペンキが剥がれた跡がいくつもあり、明らかに空戦をしてきたことを物語っていた。 「ここじゃ日常茶飯事ですよ。」 着陸した機体を調べている整備員が彼に言った。 「たしかに、これじゃ俺たちが呼ばれるのも不思議はないな。」 『一航戦搭乗員は指揮所に集合せよ!』 飛行場に設置されたトランペットスピーカーから伝達を聞いて、さっきのパイロットは他の搭乗員と共に急いで指揮所に向かい整列した。 「南郷茂章少佐以下32名!、本日付で第3航空隊の指揮下に入ります!!」 提督たちの憂鬱 支援SS バトル・オブ・ブリテン 〜騎士とサムライが舞う空〜 1939年9月1日、ナチス・ドイツはポーランド回廊を取り戻すためにポーランドに宣戦を布告。 2日後の9月3日、イギリスとフランスは援助協約に基づきドイツに宣戦布告。 第二次世界大戦の始まりである。 開戦からわずか1ヶ月でポーランドが降伏した。 これに対し英仏軍は1940年4月、ドイツに先駆けノルウェー北部を占領し、スウェーデンからの鉄鉱石の輸送路を封鎖した。 これを受けたドイツは仕返しとばかりにオランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランスに対し総攻撃を掛けた。 経済的に厳しくなっていたドイツは怒涛の勢いで4国は降伏させ、同国に傀儡政権が創られた。 勢いに乗るドイツはフランコ軍を支援するためそのままスペインに侵攻し、更にはジブラルタルをも占領してしまった。 10月12日、日本が英国側に立って参戦。 日英軍と自由フランス軍がカナリア諸島に侵攻した。 戦艦3隻を含む仏西連合艦隊が迎撃のために出撃したが、第7艦隊の猛攻の前に全滅してしまった。 対ソ戦を計画しているヒトラーは西方の安全を確保するため、1941年6月、英本土への爆撃を開始した。 英空軍はこれに対し、日本から購入したレーダーや何とか数を揃えた戦闘機を用いて迎撃にあたった。 各国亡命政府軍や日本の第12航空艦隊第3航空隊もこの防空戦に参加した。 しかし、度重なる空戦に機体の損失が追いつかなくなっていった。 幸い英本土のため、搭乗員の損害は酷くなかったが、載せる機体のほうは甚大であった。 そのため、日本軍はやむを得ず、第7艦隊第1航空戦隊の戦闘機隊から4個中隊が派遣されること決定し、今に至るのである。 289. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 42 27 司令に対し挨拶が終わった後、一航戦の搭乗員達は兵舎に入りおのおの荷物を置き、整理していた。 「しかし、まさか着陸前に空戦を行うとは思いませんでしたね。」 冒頭に搭乗したパイロット、天城戦闘機隊第2中隊長の岩本徹三大尉が隣にいる他の搭乗員にそう言った。 彼ら一航戦の搭乗員達は第3航空隊が使用する飛行場に到着するとそこには、独空軍の爆撃部隊が今まさに空襲をしようとしていた。 そのため、彼らはスクランブルした第3航空隊と共にいきなり空戦をすることになったのだ。 「それだけ敵さんも必死なんだろう。」 天城戦闘機隊第1中隊第1小隊2番機の赤松貞明大尉がそう言った。 「でも、あれくらいまだ序の口ですよ。」 「ん?」 後ろからどこか聞き覚えのある声がし、二人がその声に振り向くとそこには、懐かしい顔がいた。 「西沢じゃないか!、お前、ここに配属されていたのか?」 「えぇ。」 「横空以来だな、懐かしいな。」 彼らが西沢と呼んでいる男は、西沢広義中尉。 ここ第3航空隊の第1中隊第4小隊長を勤めていた。 「お前が居るってことは、坂井も居るのか?」 岩本が西沢に聞いた。 岩本と西沢、そして坂井こと坂井三郎は同時期に横空こと横須賀航空隊に所属していたことがあったのだ。 赤松はそのときは空母の搭乗員だったが、横須賀に入港した際、三人と知り合り模擬戦をした仲であった。 ちなみに、史実では4人とも海兵団からの一兵卒だったが、この世界では同僚や教官、一部転生者たちの工作で海軍兵学校の航空科に入学し士官になっていた。 「いえ、坂井はフィンランドに派遣されたのでおそらく今は帰還して内地にいるかと。」 「なんだ、せっかく久しぶりにあいつと呑もうと思ったのに・・・。」 赤松が残念そうに言った。 「また、酒の話ですか?」 西沢が呆れて言った。 「俺から酒をとったら何が残る?」 「・・・魚雷がありますが?」 「こんなもの、相手が居なきゃどうにもならん!!」 「あ、あははははは・・・。」 西沢はただ笑うしかなかった。 「で、まだ序の口ってどういうことなんだ?」 岩本が話を戻そうと西沢に聞いた。 「あ、はい。敵さんはあちらこちらの基地から、時間差で攻撃してくるんです。」 「なんで、そんな面倒なことをするんだ?、いっぺんに攻撃したらいいのに。」 赤松が聞いた。 「きっと、俺達を疲れさせるためですよ。」 岩本がそう考えて言った。 「そんなことしないで正々堂々と戦えばいいのに・・・。」 「・・・さっきの空戦で四発機(Fw200)2機を堕とした人が言う台詞ですか?」 「『敵機を見るものではなく、感じるものだ』と言っている人間には言われたくないな・・・。」 (どっちもどっちだよ。) 西沢は心の中でそう言った。 しかし、某提督から見れば西沢もそんな超人たちと同類であることは知る由も無かった。 「お喋りしていないで、さっさと荷物整理したらどうだ?」 西沢と話している赤松と岩本の背後から自分達の上司である南郷少佐が二人に言った。 西沢は知らぬ振りをしてその場を離れ、岩本と赤松は慌てて作業を再開した。 290. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 43 11 荷物の整理が終わると、到着したばかりの一航戦搭乗員たちは特に任務も無く、おのおのに自由時間を過ごしていた。 岩本と赤松は、西沢が「午後は特に任務が無い」とのことなので、駐機場の隅で昔話に花を咲かせていた。 「しかし、懐かしいよな〜。まさかまたこうして同じ場所で働くなんて。」 岩本が昔同じ職場で働いていたときのことを思い出しながら言った。 「えぇ、皆もう大尉か中尉で、それぞれ隊長職に就いていてもおかしくないですからね。」 西本も同じように懐かしく思いながら答えた。 「俺は違うけどな。」 しかし、赤松はどこか不満そうに言った。 「あ、赤松さんは南郷少佐の2番機でしたっけ?」 「あぁ、いつも隊長のお守りさ。」 「でも、赤松さんだからこそ任せられるているんじゃないですか。自分なんか隊長の後ろでじっとしているなんてできませんよ。」 「そうか?」 「そうですよ。」 「そういえば、赤松さんと岩本さんはカナリア沖に出たんですよね?」 西沢が思い出したように二人に聞いた。 「あぁ。俺は上空直援で、岩本は一次攻撃に出たんだったよな?」 「えぇ。でも、敵機は水上機ばかりで、すぐに片付けちゃいましたけどね。」 「何機堕としたんです?」 「たしか、4機だったかな?」 「惜しかったですね〜。あと1機で撃墜王だったのに。」 「あぁ。」 「あれ?、赤城で5機堕として撃墜王がなった奴が出たって言うからてっきりお前だと思っていたが、違うのか?」 「あぁ、それは内の中隊の2小隊の隊長をしている藤田です。あいつが5機堕としたんです。」 「ほぉ、今度紹介してくれないか?」 「いいですよ。」 『敵機来襲!!』 『ウウウウウウ〜〜〜〜〜!!!』 突然、トランペットスピーカーから大声と空襲警報が鳴り響いた。 「ったく、少しは空気読めよな。」 「ほんとうですね。」 「急ぎましょう。」 三人はおのおの愛機へ向かって駆け出した。 「エンジン始動!」 「回せ〜!、回せ〜!」 「1機でも、多くあげろ!!!」 兵舎や指揮所などあちらこちらから駐機場へ走っている搭乗員達が大声で叫ぶ。 『敵編隊は小型機・中型機合わせ約100、現在位置、北緯約50度40分、東経約0度40分、高度3,000m、毎時165ノットで針路285に向けて飛行中!!』 レーダーサイトからの詳細な情報が、スピーカーから搭乗員達に伝えられる。 「コンタクト!」 エンジンを始動し、出撃準備が整った機体から順に滑走路に入り、離陸を開始する。 機体不調などを除き、総勢約70機の九六式艦戦は次々と大空へ羽ばたいて行った。 「12.7mmは左右共に異常なし。エンジン、油圧、燃料、照準器も異常なし。」 岩本は機内で愛機の調子を確認していた。 幸い、愛機に不調は無かった。 『編隊長より、全機へ。敵編隊は現在ブライトン上空を通過中。あと10分すれば接敵する。各自機体の調子を見ておけ。』 南郷少佐が無線で指示をする。 夢幻会の尽力で、航空無線は史実の雑音だらけのものとは違い、英国も驚くほどの鮮明さで聞こえていた。 10分ほどして、第3航空隊と一航戦戦闘機隊は自分達の2,000m下を飛行する編隊を発見した。 『1時方向下に機影多数!、鉤十字!、独軍機!』 『全機降下!、大要を背にして攻撃する!、その後は各自2機1組で行動せよ!!』 南郷少佐の指示を受け、全機が一斉に降下を始める。 (あいつを狙おう。) 岩本は降下しながら敵を確認し、右端にいるJu87に狙いを定めた。 (喰らえ!!) 岩本は20mmと12.7mmの発射ボタンを押した。 ドドドという衝撃と共に機銃弾が放たれ、Ju87に吸い込まれていく。 Ju87は岩本機に気づいて、7.92mm MG 15 機関銃を撃とうとしたが、時既に遅く20mmと12.7mmで撃ち抜かれ爆発四散した。 他の機もおのおのに敵機に狙いを定め、銃撃を加え、初撃で34機を撃墜。 一方、味方の損失は1機も無かった。 (よしっ!) 岩本は心の中でガッツポーズを決め、そのまま機を反転させ、再び敵機に向かった。 291. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 44 14 「そろそろか・・・。」 愛機のBf109の操縦席で一人の男が、葉巻を吸いながらそう呟いた。 男の服には中佐を表す階級章が、首には柏葉付き騎士鉄十字章があり、只者ではないことが伺える。 彼の名前は「アドルフ・ガランド」。 第26戦闘航空団の司令であるとともに、その名声を敵味方に知られたエースパイロットである。 彼は今、英本土へ向かう味方の爆撃機の護衛任務をしていた。 その編成は彼の指揮するBf109 24機の他に、Bf110が24機、Do17が32機、Ju87が16機、計96機という編成である。 目標はブリストル飛行機の本社工場があるブリストル市。 しかし、ガランド達第26戦闘航空団はここまでである。 なぜなら、彼らの乗っているBf109の航続距離が660kmと短く、そろそろ帰路につかないと帰りの燃料がなくなったしまうのだ。 (全く、何でこんなに足が短いんだ!。同じ単発のJu87なんか重い爆弾(500kg)を抱えて1,000kmを余裕で飛べるというのに!) ガランドは心の中で悪態をついていた。 (今度あの太っちょに会ったら、文句を言ってやる…んっ!) ふと彼は、自分の右手に映る影を見つけた。 時間は午後二時半、太陽は南南西にある。 その方向へ顔を向けるととそこには急降下してくる「タイプ96(九六式艦戦)」がいた。 「全機散開!!、敵襲だ!!」 ガランドは大声で叫ぶと同時に急降下に入った。 他の機も同じく急降下したり、左右に旋回したり、機銃で応射するなどの行動をとる。 そんな彼らに20mmと12.7mmの暴雨が降り注ぎ、Bf109 3機、Bf110 8機、Do17 9機、Ju87 14機が火を噴いた。 (くそ、なんてこった!) ガランドは考え事をして警戒を怠ってしまった自分に恨んだ。 しかし、過ぎてしまったものは仕方がない。 今は残っている戦闘機で敵の攻撃から残っている爆撃機を守ることが先決だ。 「第3中隊は爆撃機の直衛につけ!!、第1、第2中隊はシュヴァルム戦法(ロッテ戦法)で各個撃破に向かえ!!」 くわえていた葉巻を操縦席に特設された灰皿で揉み消し、愛機の速度を上げ、敵機に向かった。 (さぁ、かかって来い!。日本人!) 機を反転させ敵機に向かった岩本は、次の目標に目の前を飛んでいるBf109を選んだ。 自分達が攻撃した際、右へ旋回したその機は岩本たちに後ろを見せる形になって飛行していた。 岩本はバックミラーで背後に敵がいないことを確認して、機銃の発射ボタンを押した。 機首と左主翼に機銃弾を受けたBf109はエンジンナセルから火を噴き、クルクルと回りながら落ちていった。 敵機が落ちていくのを確認した後、岩本は次の目標を探そうとしたそのとき、左方向で赤い光が見え、その方向に振り向いた。 「っ!!、岡元!」 見るとそこには、自分の部下の岡元二飛曹の機が火を噴いて落ちていた。 岩本は岡元機を堕としたと思われるその機体を見た。 「!?、ネズミ…か?」 その機体の操縦席下方には葉巻をくわえ、手に斧と拳銃を持ったネズミ(ミッキーマウス)のマークが入っていた。 それはガランドの乗るBf109だった。 「あんなものをつけているという事は、敵の手練か?」 「堕とさなければならない」そんな使命感のようなものを覚えた岩本はその機体を追いかけることにした。 292. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 44 54 「来るか!」 岩本は相手がシャンデル(斜め方向に上方旋廻すること)をしてくるのを見て、こちらの挑戦に乗ったことを知った。 「坂井、お前の得意技借りるぞ!」 そう言って岩本は降下を始めた。 ガランド機も岩本機を追いかけて降下に入る。 岩本は気速が増したところで、機体を引き上げ、右斜めに宙返りを始めた。 そして旋廻の頂点に近づいたところで、右のフットバーを緩め同時に左のフットバーを蹴り、操縦桿を左に倒した。 すると、機体は失速寸前となり、左へ横滑りを始めた。 そして、体勢を整えると岩本機はガランド機の背後をとる形となった。 「喰らえ!!」 岩本は機銃の発射ボタンを押した。 20mmと12.7mmの合わせて4門の射線がガランド機に襲いかかった。 「逃がすか!」 ガランドは降下に入る岩本機を追いかけた。 (低空でのカンプフ【ドイツ語でドックファイトのこと】に持ち込むつもりか…。) ガランドは相手の意図そう考えた。 突如岩本機が宙返りを始めた。 ガランドも負けじと宙返りを始める。 すると、相手機が突然横滑りをし、自分の背後を捉えた。 「なっ、なに!!」 ガランドはその芸当に驚き、唖然とした。 しかし、驚いている暇は無い。 岩本機が攻撃をかけてきたのだ。 (くっ、横転だ!) ガランドはエルロン・ロール(回転しながら飛行すること)をしながら、左に針路をとり、攻撃をかわそうとした。 そのとき、右主翼からカンカンカンという音がした。 見ると、主翼が被弾し燃料が漏れ始めていた。 ガランドは燃料流出を止めるため、右主翼の燃料コックを閉鎖した。 しかし、これでガランドの取るべき行動は一つになった。 (離脱するしかない。) ただでさえBf109は航続距離が短い。 航続距離のギリギリまで護衛してきて、そこで空戦をし燃料タンクが被弾した。 幸い、火は出てないが、右主翼内の燃料は流出を続けている。 このまま空戦を続ければこっちが先にダウンしてしまう。 他の空戦のほうも、自軍の損失のほうが多く、敗色が濃厚であった。 ガランドは味方に退却を命じ、離脱を開始した。 293. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 46 14 『全機攻撃を中止!、全機集合せよ!』 南郷少佐の指示が入り、岩本は空戦をやめ、集合地点に向かった。 「逃がしたか…。」 岩本はさっき戦った敵のエースのことを考えていた。 「また、あのパイロットと戦うことになるだろうな。ま、そのときは決着をつければいいか。」 岩本はそう言って味方と集合した後、基地へ帰還した。 こうして、この空戦は日本側の勝利で終わった。 「ダメだ、燃料がもたない。」 基地へ帰還途中のガランドは燃料計を見ると、残りはもう無いに等しい状態だった。 このままだと、1分も経たずに彼の機体のエンジンは止まることが予想された。 「仕方が無い。マッキ!、聞こえているか?」 彼は、列機にいる「マッキ」こと部下の「ヨハネス・シュタインホフ」に連絡を取った。 「司令、どうしました?」 「燃料がもう無い。俺はこのまま洋上着水を行う。基地に救助を要請してくれ。」 「わかりました。」 そのとき、機首のほうでガクンっと音がしてプロペラが止まった。 「くっ!」 彼は緩降下で海面に降下し、プロペラで海面を叩かないよう注意しながら機種を上げつつ、そのまま見事に洋上に着水した。 コクピットから出た彼は、主翼に降り、葉巻を吸いながら救助を待った。 マッキの連絡で海軍のSボート(魚雷艇)が来てくれたが、機体が水没してしまったため、彼はイギリス海峡でひと泳ぎをするはめになった。 彼がその後風邪をひいてしまい、復帰するのに一週間はかかったのはまた別の話である。 <空戦結果> 日本側 撃墜:九六式艦戦11機 戦死:6名 重傷:2名 ドイツ側 撃墜:Bf109 11機、Bf110 14機、Do17 18機、Ju87 16機 戦死:112名 捕虜:15名 294. ham ◆sneo5SWWRw 2009/11/10(火) 23 46 44 「「「「乾ぱーい!!」」」」 その夜、基地内で第3航空隊と一航戦航空隊との親睦会が開かれた。 第3航空隊の小園司令と一航戦航空隊代表の南郷少佐がそれぞれ挨拶をし、乾杯の音頭をとった。 そしてその後は、もう飲めや歌えやのドンチャン騒ぎとなった。 岩本はそんな一角で赤松と西沢、自分の部下の藤田、西沢の部下の荻谷ととも酒を飲み交わしていた。 「藤田怡与蔵中尉です!、よろしくお願いします!」 「荻谷信男一飛曹です!、よろしくお願いします!」 藤田と荻谷は少し緊張しながら、敬礼をした。 特に荻谷は自分以外が将校のためか、声が上ずっていた。 「赤松だ。まぁ、楽にしろ。」 「はい、失礼します。」 二人はそういって座る。 「岩本だ。ほれ、一杯どうだ?」 「は、恐縮です。」 「さぁ、グーっと!」 岩本が酒をすすめられ、荻谷は自分のグラスを手にした。 一方、赤松は藤田に酒をすすめながら話をしていた。 「お前さんが、撃墜王になったっていう藤田か。話は岩本から聞いているぞ。」 「は、どうも。」 「ほれ、グーっと!」 赤松にそう言われ、藤田は一気飲みをした。 「ところで、お前さんはさっきの空戦で何機堕としたんだ?」 一人、チビチビと飲んでいた西沢が藤田に聞いた。 「えっと、ここに着いたときに1機、迎撃で2機堕としました。西沢さんは?」 「俺は今日、1回目で2機で、2回目で3機。でも、2回目は共同撃墜が1機いたから正確には2.5機だ。赤松さんは?」 「俺は、どっちも2機だ。」 「おぎやー。」 「あ、はい、西沢さん。なんでしょう?」 「今日、お前は何機堕とした?」 「1回目、2回目ともに3機です。」 「なっ、俺より多い!」 岩本が驚いて叫んだ。 「一応聞くが、お前は?」 赤松が岩本に尋ねた。 「1回目が3機で、2回目が2機です。」 「惜しかったなぁ〜。あと1機で並んだのに・・・。」 「まぁ、本当ならもう1機いたんですが、これが手強い相手で・・・。」 「ん?、どういうことだ?」 「実は2回目の空戦のとき、敵の手練と戦ったんです。」 「ほぉ。」 「坂井の左捻り込み。あれをやったんですが、主翼に当たっただけでして・・・。」 「あれを躱すのか・・・。」 赤松が感嘆した。 「なにか、特徴とかってあったか?」 西沢は何か心当たりがあるのか、神妙な顔つきをして岩本に尋ねた。 「そういえば、操縦席の下に葉巻をくわえたネズミのマークがあったな。」 岩本はその相手の機体の操縦席の下にあった特徴的なマークを思い出して答えた。 すると、西沢はポケットから何かの写真を取り出して、岩本に見せた。 「もしかして、これじゃないですか?」 「おお、そうだこれだ。」 岩本は写真にはあった擬人化したネズミを見て、そう答えた。 「これは、ミッキーマウスと言ってアメリカのアニメだったかな・・・それに出てくる登場人物です。」 「アニメっていうと、テレビでやっているあれか?」 「えぇ。」 夢幻会の指導により、日本では1938年頃からテレビ放送が始まっており、3年経った今では日本六大都市(東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸)では当たり前となっていた。 また、軍でも教材や娯楽などのために師管区や鎮守府などを始めとする主要基地や学校も設置が進められていた。 もっとも、内容はフシミン、コノミン、MMGの主導で萌えや燃えが取り入れられたりしているため、嶋田にとっては頭痛の種であった。 「それで、葉巻をくわえたミッキーマウスをつけているパイロットはただ一人しかいません。」 「・・・誰なんだそれは?」 「アドルフ・ガランド中佐。総撃墜数60機を超えるドイツ軍の撃墜王です。」 『60・・・。』 岩本、赤松、藤田の一航戦搭乗員組は驚き、唸った。 「そんな凄いやつだったとは・・・。たしかにそれなら捻り込みを躱せるかもしれんな。」 赤松が感嘆として言った。 「・・・ま、また会えば決着をつければいい話です。辛気臭い顔しないで今夜は呑みましょう。」 岩本はもうこの話はお終いとばかりにそう言って、再び酒を赤松に差し出す。 「そうだな。」 赤松もそう言って、岩本にお酌をしてもらい、一気飲みをした。 こうして、この日の夜は更けていくのだった。 <終>
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787:635:2022/09/05(月) 07 17 39 HOST 119-171-248-234.rev.home.ne.jp 銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようです欧州大戦 幕間 ブリテンに集う者達 斜陽差すスラブの大地に二つの影が映る。 黄昏の空を光の尾を引く機械仕掛けの白き竜と巨大な翅を羽ばたかせる蝶が西へとの道を急ぐ。 そしてその道すがら英国近海に問題が発生しているのが判明、一部戦力を分割し彼らは蛭子命の背に乗っていた。 「待てやああああっ!?これ大丈夫なのかよ!?」 『オリオン様。我が主蛭子様は安心安全がモットー大丈夫に御座います。』 『藤原秀郷公は…大丈夫そうですわね…オオマガツ姉さま。』 「はあっーはっはっはっ!!まさか神の背、それも大蝶の姿の蛭子神の背に乗り異国の空を駆ける日が来ようとはな!! 愉快、愉快!対州姫もそう思わんか?」 「流石は日本随一の怪異殺し。モスラの背に乗ってソレとは肝が座っておるのぉ…。」 ちなみにオリオンは自分行けないからとカミさん(アルテミス)にケツを蹴られて発破かけられてたりする。 英国へと先行するふそうと一旦分かれた二つの影は怨嗟と絶望に惹かれ東欧に顕れたパリの祭神ケルヌンノスの分御霊、スラブにおいてはチェルノボーグと呼ばれるそれに対処する為に若干遅れていた。 急がなければ… そう思考する白き竜は深く息を吸い大気に満ちるエーテルと空気をその身へと取り込む。 エーテルと空気は竜の二つの心臓へと送られる。 一つは天然の竜の心臓、心臓へと至ったエーテルは莫大な魔力を生みだし終えると別のところへ送られる。 そして空気は科学が生み出したもう一つの竜の心臓、縮退炉とも呼ばれるそれに送られ絶対的熱量により急激に加速膨張しプラズマとなり竜の心臓から送られたエーテルと混ぜられる。 エーテルとプラズマ、混合され膨張する二つの空の気は人で言えば下肢に当たる所に備わる器官に送られると天然の竜の心臓と科学の心臓により生じた莫大な電力により生み出された磁界によりさらに加速され後方に排出され竜の躰を前へと押し出す。 加え斥力推進に高機動可変力場も加わった前人未到の超高機動。 人類の機体ならば中の人間は即座に肉塊となり果て、機体が空中分解してしまう程の圧倒的なまでに暴力的な加速により壁となる大気とそこに満ちるエーテルまでも用いて空を"跳ねる"。 それを重力制御と事象可変シールド、そして竜自身の強靭な肉体を以て完全に制御していた。 なぜそこまでして英国への道を急ぐのか…。 彼女はティアマトの娘であり白き大地、アルビオンの名を与えたた一体の竜である。 日本の太母の影響で不完全な状態で誕生し人の手で完全な肉体を得た前代未聞の半機械の竜。 自身の名と同じ大地の別の呼び名…ブリテン。 その名を聞く度に彼女の胸に去来するのは何とも不可思議な感情だった。 切ない様な、怒りを覚える様な、絶望する様な、切望するような…。 そして妖精國、今はなき異聞のブリテンの諱とそのブリテンより座礁した白光と呼ばれた騎士の名を聞きその感情は強くなる。 脳裏に浮かぶは生まれたばかりの自分に存在しない筈の誰かの記憶、彼女の中の誰かの声が悲鳴を上げ訴える。 そんな記憶はあり得る筈がないと竜は頭を振る。 しかしその足は内なる声により確実に歩みを早めていた。 その声は言う。もう失うな失わせるな。悲しむな悲しませるな、と。 【…………パー……ァル…。……シヴ……。私の………うと………。】 788:635:2022/09/05(月) 07 18 12 HOST 119-171-248-234.rev.home.ne.jp 大量の呪いを帯びた黒い灰の降り積もる花の都を槍を背負う一人のイゼイラ人が裁きの宮を目指し走る。 「アインビル、ちょっと待ちなさい!!魂継ぎをして助かったとはいえまだ病み上がりなのよ!!」 その後を叫びながら艦娘ローマが追うが人っ子一人すれ違わない。 人間の兵士はおろか土着の妖精や神崎島の妖精すらいない。 巴里全域及びブリテン島への海に続く地域に戦艦リシュリューの名で非常事態宣言及び全ての人員への避難命令が発令されたからだ。 いやそもそも普通の人間であればこの呪いの降り注ぐ街には一刻として存在してはいられないだろう。 そういう類のものなのだ、この降り注ぐ灰というものは。 そしてアインビルと後を追うローマはセーヌ川を渡り裁きの宮の門を潜り祭壇を目指す。 廊下を駆け抜け曲がると祭神を祀り、鎮める為に設けられた祭壇が見えた。 しかしその場の光景は壮絶の一言に尽きる。 聖女ジャンヌ・ダルクは倒れ口端より血を流す王妃マリー・アントワネットに抱えられ、 リシュリューはその手を穴の方へ向け指で何かを掴むような仕草をし脂汗を流し歯を強く噛み締めていた。 「ファーダ!!」 「アインビル!?何故ここに!?」 「リシュリュー、貴女が心配でここまで来たのよ…。」 驚くリシュリューにローマがため息つきながら理由を話す。 理由を聞き納得したリシュリューは言う。 「アインビル、先に行ったトトロットとパーシヴァルに続きブリテンに向かいなさい。」 憂国騎士団より回収しこの裁きの宮に一時保管した神器を持ち王妃と聖女を連れてブリテンへ向かえと。 それに反対の声を上げるアインビルをリシュリューは諭す。 「何故です!?ファーダ!」 「今ここで貴方に出来ることは何もないわ。英国で乱痴気騒ぎしてるキャベツ共を大人しくさせて呪い怨嗟の連鎖を止めなさい。 それこそが貴方のすべき事であり私の助けになるわ。 その為には彼女らと貴方の、デュランダルと七賢人の力が必要だと【私(彼女)】が言ってるのよ。 ここは私一人で十分、貴方や他の人間は足手纏いですらある。」 リシュリューはノートルダムの穴をちらりと見る。 そこにはトトロット達が見た時より多くの呪いの灰を身より吹き出し続けるケルヌンノスの姿があった。 ク"オ"オ"オ"オオオオオオオォォォォォォォ!!! ケルヌンノスの声が巴里の街に響き渡る。祭神は嘆く様に怒る様に叫ぶ。 ケルヌンノスに伝わって来るのだ。 この瞬間も生まれ続けるヒトであることを踏みにじられた人々の悲嘆と怨嗟が。 「私とセーヌの女神のセクアナの全力で結界を維持し呪詛と穢を祓い続けているけどもう現状維持すらもう出来ないわ…。 地に降りた主の加護得た聖女の祈りも王権を神授した王妃の嘆願も既に通じない。 今はケルヌンノスが祟り神として目覚めるのを遅らせるのが精一杯…。 だから行きなさい…!自分の役目を果たしなさい!! だって貴方はこの戦艦リシュリューの副官でしょう!!?」 その言葉を聞きアインビルは口端か血が流れるのも気にせず唇を強く噛むとリシュリューに敬礼をしその場を走り去る。 リシュリューはローマに声をかける。 「ローマあの子のこと、お願いするわ。」 その言葉はひどく優しかった。それは仔を見守る神の如く、子を見守る母の如く。 「はぁ…分かったわ。ま、出来ることをするだけよ。軍神もアレの相手するよりは楽って言ってるしね。」 「ケルヌンノスを汚染する神の蠱毒、神すらも蝕む呪詛。流石のオリュンポス十二機神も分が悪いか…。」 「モノがモノだけにね。それじゃあまた。」 「また後で…。」 ローマは踵を返し、王妃が聖女を支えその場を後にする。 リシュリューは一人になった祭壇の間、孤独な空間でリシュリューは空を見上げる。 スラスターの駆動音が巴里の街に響き渡り空に赤い機体が浮かび上がりスラスターを吹かすとブリテンの方へと飛び去っていった。 その巨体をリシュリューは、巴里に残る最後の人は最後まで見送った。 789:635:2022/09/05(月) 07 20 06 HOST 119-171-248-234.rev.home.ne.jp 短いですが以上になります。転載はご自由にどうぞ
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銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようです欧州大戦その二十一 ブリテンを統べるもの 『Lahaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!』 魔女…解放されたローレライは怒りの歌を歌う。 今日という日は怒りの日、辱められた己の尊厳と捉えられた自分の不甲斐なさ全てを吸血鬼達にぶつける。 その歌でその場の第四帝国の吸血鬼達は鼻や耳から血、或いは血涙を流し血と臓腑を吐き出し絶命していく。 「ひぃぃぃぃ!?」「逃げろぉぉぉぉ!!」 その歌から逃れようと足掻くのは曰く主に祝福された者達、その実態は呪い、一生主の御下を歩くことは出来ない。 上位種と謳った傲慢なその姿は既になく自身が生み出した災厄に何故自分がと追われるその姿は見苦しい。 その中でも最も見苦しいのは吸血鬼達の長だ。部下を犠牲にし盾にして逃げていく。 それに合わせローレライも移動する。 魔女ローレライ…否ラインの乙女、女神の残照は己への不敬を、穢した者を決して許しはしない。 それが神というもの…ソレを見て米軍愉快な仲間達は焦る。 「どうすんだアレ!?」 「神剣ならどうにかならんのか!?」 『呪いの出力が上がっておる!現状守るのが精一杯…我らではどうにもならん!』 焦るのは柏木らも同じ、呪歌が止んだと思ったらまた始まった。 「ハァっ!!」 「シッ!!」 そのローレライを止めるべくナヨが、ネロが斬りかかる。 しかし金属音が響くだけでその刃は通らない。 「チィッ、硬い!」 「生半可な攻撃は通らんぞ!!」 「喰らえ!!」 アルトリアの聖槍も市街地でその真の力を発揮することが出来ない。 援護で銃撃も行われるが二人の攻撃が通らないならば通ることはなく文字通りの豆鉄砲でしかない。 「退いて!Fire!!」 ウォースパイトの砲撃やヴィクトリアスの航空攻撃も効果がなかった。 それらを気にせずローレライは歩みを進める。 ネロやウォースパイト達は一旦引くと柏木達の所に集まる。 「クソどうしろってんだ!?」 「アフロディーテサマ、あの歌を完全に止めるコトハ!?」 「外部へは最小限に止めてるけど…怒りから形振り構わず振りまいてるアレを完全に止めるのは無理ね。 生半可な実力じゃ腐っても女神だからあの通りだけど。」 フェルの質問に答える電子の歌姫の躯体に降りたアフロディーテ。 その姿は赤い髪ではなく電子の歌姫の緑色の髪の身体に女神としての衣を纏っている。 「そうだ!権能で大西洋異聞帯の様にアレを操って止めて下さい!そう「嫌よ。」、え!?」 「この身体はあの子のもの。あの子は誰かを傷つける為に誰かを心を蝕む為に生まれたんじゃないわ。 貴方達にそう願われて生まれた…この身体にある限り私はそれを逸脱する行いをする気はないわ。」 柏木は手段を思いつきアフロディーテに頼むが速攻で拒否され、アフロディーテはローレライに追い回される吸血鬼達に目をやる。 「あれ…残滓であれど女神を止めるなら寧ろあの弱きモノ…元人の吸血鬼共をさっさと始末した方が早いわよ。 人間が堕ちた人間にけりを付ければ納得もするでしょう。」 「ですがその為にはあれを一時的にでも止めなくては…。」 「対馬では大勢の深海棲艦や艦娘の協力があり、アマテラスサマもイザナミサマもいらっしゃいマシタ。 シカシそれらの方々より劣るとはいえ女神…この場でこの地の妖精サン達は協力してくれるでしょうが…、 アマテラスサマ達のいないワタシ達にそれが出来るでショウカ…?」 「それにヨーロッパは神去し後、一部は日本に流れ着きましたが…。」 237 名前:635[sage] 投稿日:2023/02/25(土) 17 42 13 ID 119-171-248-234.rev.home.ne.jp [52/92] 力を持ちながらもそれが出来るのか分からず唇を噛む柏木とフェル、 そして自分は何も力も持たない地位だけの英国の女王は手に爪が食い込む程に手を握る。 その女王の肩を叩く存在がある。 「いるよ。」 「貴女は…?」 声が響き女王が問う。その相手は白いキトンに青いヴェールを纏いその手に火を持つ女。 フェルと柏木がその名を呟く。 「「ヘスティア様…」」 「このブリテン島は神秘が薄れたけど…けど信じなさい。ここには薄れた神秘しか残ってないけど戻ってきた妖精達もいる…。」 その名は炉の女神ヘスティア、そしてヘスティアは大具足で巨人と戦う電を呼ぶ。 『今取り込み中なのですが!?』 「今すぐにキミの力が必要なの!!」 『だったら俺が変わるぜ!!』 『はにゃ!?ポルコ―トさん!?…お願いするのです。』 助けを申し出るのはとある少女と家族を助けた大西洋異聞帯の人工知性の生まれ変わり。 その申し出を受け電は大具足を降りヘスティアの下へと向かう。 ヘスティアは電に盾を…騎士達の円卓を、かつてのブリテンの中心を出すように言った。 「電ちゃん、円卓をここに…。」 「なのです!」 地面に置かれる円卓、その中央にヘスティアが火を置く。 それは文明の火、人が齧った果実の結果或いは巨神から与えられたもの。 そしてヘスティアの火は祈りを捧げるもの、人とそれ以外を繋げる架け橋でありその地の中央に座する存在。 火が灯された円卓はこの国の中心でありこの国の祭壇となる。 それを見送るとつかつかとアフロディーテは歩みを進める。 「貴女が祈りなさい、貴女が呼び掛けなさい。」 「え…?」 「女王陛下が!?」 声を掛けた相手は英国の女王。 「この地の王権を継ぐもの、この地の代表。この地の為に戦う存在は貴女しか喚べないわ。 この地に残った神秘の残照を撚り合わせ、人々の祈りを束ね。呼びかけなさい…。」 英国王室は極東の天津日嗣程神の血を絶やさず年月を重ねた存在ではなく無理難題も良い所。 それでも女王は頷いた。あの夢か幻かもしれぬ両親に誓ったのだ。二人に誇れる自分であると。 ヘスティアがその言葉に続く。 「相応しい器はある…戦艦ウォースパイト…戦争を忌む者、キミに降ろすんだ。」 「Really!?私は日本の艦ではないわ!そんなこと…。」 「キミにしか出来ない。その名の意味と勇気の代名詞となった名前、この地の守護者を降ろせるのはキミ以外にいないよ。」 そのヘスティアの言葉に戸惑いながらもウォースパイトは頷く。 アフロディーテは己が権能を以て、電子の歌姫の声を届ける。 『この地に生きる者達よ!この地を守りたいのなら…!隣に立つのもの守りたいのならば…!』 その声は届く。 今も戦う軍人達に、幼子を庇う親に、愛するものを守る市民に、守る為に戦い或いは歌い伏した者へも。 『歌いなさい…!祈りなさい…!祈りは力なり!力が祈りなれば!!』 女神…電子の歌姫は歌いだす。天命を受け大海原よりこの国は始まったと…。 238 名前:635[sage] 投稿日:2023/02/25(土) 17 44 13 ID 119-171-248-234.rev.home.ne.jp [53/92] 続き街角の市民が歌う。これこそがこの国の証と守護天使達が歌うと…。 戦う軍人達も叫ぶ。統べよ!ブリタニアよ紺碧の海を統べよ!と…。 全員が歌う。我らブリテンの民は断じて奴隷に成らじ!! ブリテンの島中で叫ぶその声に押され女王は火の灯された円卓の前に立つ。 「ボクとアフロディーテ、ローマ皇帝ネロ・クラウディウス・クラウディア…そして騎士王アルトリア・ペンドラゴン…触媒としては十分なハズだよ。」 「ヘスティア様はドナタが来るのか分かってるのデスカ?」 「まあ…ね。完全な力持つ神はこの島にいないけど…前例あるしどうにかなるさ。」 フェルに渡された召喚の呪文(英国ver)を詠い女王が喚ぶ。古きブリタニアの神秘、とうの昔に失われたその残照を…。 民の声が、兵の雄叫びが、人々の歌と願いが呼掛ける。 女王が束ねるその祈り、その願い、その声に応える存在は確かにあった。 …しかし残っているのはものなどほんの僅か…戻ってきた妖精によりさらに少し神秘が戻ってきたがそれぞれが一柱にすら未だ足りない。 それぞれがならばと頷き合う。 アンヌヴンの大女王(Morgan le Fay)が…。 サン=タルバンの女王(Boudica)が…。 倒れなかった者(Andraste)が…。 湖の貴婦人(Viviane)が…。 己を民の歌う歌に歌われる存在(もの)とする…ブリテンの大地を守る為にその一つで彼女たちは一致していた。 電子の歌声が響く。この地に自由を見出した九柱の女神達。と。 伏せた市民が最後の力を振り絞った声が木霊する。汝の幸福の為に渚を整えたり、と 傷を負った軍人が血を吐く様に叫ぶ。比類なき美を冠ぶり正義を守る雄々しき心を秘めた祝福されし聖なる島、と。 皆が叫ぶ。女神よ、蒼き紺碧の海を統べよと。 嗚呼、降りる。神秘を失った島に…ブリテンに在った女神達が戦争を忌む者に降りる。 それはこの島を襲う戦争を忌む故に。 コリント風の重装歩兵の如き兜を被り盾を左に持ち右には海神の三叉戟(トライデント)。 妖精(ニンフ)を連想されるかの様な軽やかな白い衣…盾に描かれるはユニオンジャック。 「あの姿は…!」 「グレートブリテン島の擬人化、大英帝国を表す女神…!」 その名は…それはブリテン女神の総体…『女神ブリタニア』 239 名前:635[sage] 投稿日:2023/02/25(土) 17 44 52 ID 119-171-248-234.rev.home.ne.jp [54/92] そしてウォースパイトの身体を借りる女神ブリタニアは柏木の方を向き言う。 「行きなさいMr.、Mrs.柏木…。あれを…ローレライを食い止めロンディニウムを守るはブリテンの女神たる私の役目…。」 それに頷きその声にを聞き終わる前、フェルはケッテンクラートを造成すると柏木はその後ろに飛び乗る。 フェルはそれを確認する間もなくアクセルを全開にすると夜のロンドンを駆け抜ける。 「貴方達はヒトとしての役目を果たして来なさい…。」 アクセルを吹かし去るケッテンクラートを見送るブリタニア。 ブリタニアは見送り終えるとローレライの方を向く。 その傍らに立つのは…。 「まさか姉上と共に戦場に立つ日が来るとは思いませんでした。」 「私はモルガンであってモルガンでないのですが…。」 騎士王アーサー王ことアルトリア・ペンドラゴン。 「かつては敵同士なれど現在(いま)は共にブリタニアを守る同士!頼むぞ、ブーディカ!」 「いやネロ帝…続けますが私はブーディカであってブーディカであ…!」 ローマ皇帝ネロ・クラウディウス・クラウディア。 「あートネリコ!姿形変わってるけど…ってことはこっちのトネリコか!?」 「え…あれがモルガン陛下!?」 駆け寄ってくるのは妖精國出身トトロットとパーシヴァル。 「はぁーまさかOld Ladyに神降ろしするなんて…。」 他にも源頼光やら源為朝(in浅間・智)、 仮面ライダーなゼルエやらシャルリとかウルトラマンなシビアにネメアに吸血鬼追って行った柏木夫妻…総勢十二名以上。 後、電…後に新生円卓とか呼ばれる面々である。 「ヴィクトリアスさんも英国艦だし他の方々も英霊とか異星人とかだし…なんか電だけ場違いな気が…。」 「いや、イナヅマ。ギャラハッド卿と融合してる貴女が一番相応しいと思うわ。」
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■<ブリテンロード>(このクリーチャーがシールドをブレイクする時、かわりにそのシールドをすべて表向きにしてもよい。このクリーチャーが表向きのシールドをブレイクする時、かわりに相手はそのシールドを墓地に置く) 作者:wha 武利天王(ぶりてんおう) アルビオン・ハート KGM 光/水文明 (8) クリーチャー:メタリカ/武利天王国 12500 ■ブロッカー ■相手のシールドゾーンに表向きのシールドが5つ以上あれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。 ■このクリーチャーが攻撃する時、相手のシールドゾーンにある表向きのシールドをすべてブレイクしてもよい。 ■T・ブレイカー ■<ブリテンロード>(このクリーチャーがシールドをブレイクする時、かわりにそのシールドをすべて表向きにしてもよい。このクリーチャーが表向きのシールドをブレイクする時、かわりに相手はそのシールドを墓地に置く) 十王篇能力。 +関連カード/1 《武利天王 アルビオン・ハート》 IP-07 「アイデアパック07:謎のオリカ十大王国」 カードリスト:wha 評価 名前 コメント
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【名前】グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国 【属性】国家 【大きさ】イギリス並み 【攻撃力】イギリス並み 【防御力】イギリス並み 【素早さ】イギリス並み 【説明】 イギリス国土及び国民ひっくるめてのイギリスそのもの。当然軍人は武装しているしインフラは通っている。 輸入は死んでるが国内で生産されたものは流通するし、人が勝手に事故死したり繁殖することもある。 民間人は基本的に戦闘には参加せず、軍人が担当する。要するに戦時中の状態である。 【長所】長い国名 【短所】EU離脱 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 7 : ◆rrvPPkQ0sA :2017/01/21(土) 00 02 14.53 ID 5lutHfOv グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国は、 とりあえず、最強スレのルールでは一つの意思に統一されていない存在は参戦できないが、 それが参戦できる妄想スレではどう扱われるんだろうな。 全国民が好戦的なのか、説明にある通り戦時中くらいの士気なのか 27 : ◆llyMtx4ftn46 :2017/01/29(日) 03 49 19.79 ID oDv1LZBV グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国考察 イギリス軍レベルの戦闘力を持つ。核に耐えられない相手なら大概勝てるだろう。 機動兵器の壁上から見る。 ◯ 世界連合ロボット軍団 最大で100m程度の大きさなので、核ミサイルやその他ミサイルで勝てるだろう ◯ 藤原啓治が演じたキャラ達 核ミサイルなどで勝てる ◯ 門真昌平 核や毒の影響を受けるので勝ち ◯ イルムッホプキング ミサイルなどで勝ち ◯ さいきょうロボガンダムwithアムロ 物量差でいけるだろう ×? ギルギロス大統領 核でも厳しいか? × ボールペン 速すぎる × フランケン 防御力が高い。傷つけるのは難しいか。 × ソフィア 同上 × 孔明 同上 ここら辺が限界か。 ギルギロス大統領>グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国 >さいきょうロボガンダムwithアムロ 28 : ◆rrvPPkQ0sA :2017/01/29(日) 12 40 30.79 ID e0IWGDCx その考察だと相手の防御力が高くてもこちらが負けるかわからんのだけど ブリテンの敗北条件は何?全国民の全滅?降伏?統治機構の崩壊? 29 : ◆llyMtx4ftn46 :2017/01/29(日) 13 04 41.00 ID 4bwYhMEZ 戦闘は軍人が担当するらしいから、攻撃が通じず、軍隊壊滅レベルの被害を受けそうな場合は敗北にした
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▲【Bランクの壁/即時発動能力の壁】 >j>天のゼオライマー>死ねない死刑囚>ソル第2紀12082年>-地球人類連合軍->武富士/愛降/霊句=シルバー仮面 >凄い戦車と長い糸>孔明>ソフィア>フランケン>ボールペン=ギルギロス大統領 >グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国>翼襲祭>さいきょうロボガンダムwithアムロ>イルムッホプキング =門真昌平=藤原啓治が演じたキャラ達>世界連合ロボット軍団 ▼【軍隊の壁】 【名前】グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国 【属性】国家 【大きさ】イギリス並み 【攻撃力】イギリス並み 【防御力】イギリス並み 【素早さ】イギリス並み 【説明】 イギリス国土及び国民ひっくるめてのイギリスそのもの。当然軍人は武装しているしインフラは通っている。 輸入は死んでるが国内で生産されたものは流通するし、人が勝手に事故死したり繁殖することもある。 民間人は基本的に戦闘には参加せず、軍人が担当する。要するに戦時中の状態である。 【長所】長い国名 【短所】EU離脱 7 : ◆rrvPPkQ0sA :2017/01/21(土) 00 02 14.53 ID 5lutHfOv グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国は、 とりあえず、最強スレのルールでは一つの意思に統一されていない存在は参戦できないが、 それが参戦できる妄想スレではどう扱われるんだろうな。 全国民が好戦的なのか、説明にある通り戦時中くらいの士気なのか 27 : ◆llyMtx4ftn46 :2017/01/29(日) 03 49 19.79 ID oDv1LZBV グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国考察 イギリス軍レベルの戦闘力を持つ。核に耐えられない相手なら大概勝てるだろう。 機動兵器の壁上から見る。 ◯ 世界連合ロボット軍団 最大で100m程度の大きさなので、核ミサイルやその他ミサイルで勝てるだろう ◯ 藤原啓治が演じたキャラ達 核ミサイルなどで勝てる ◯ 門真昌平 核や毒の影響を受けるので勝ち ◯ イルムッホプキング ミサイルなどで勝ち ◯ さいきょうロボガンダムwithアムロ 物量差でいけるだろう ×? ギルギロス大統領 核でも厳しいか? × ボールペン 速すぎる × フランケン 防御力が高い。傷つけるのは難しいか。 × ソフィア 同上 × 孔明 同上 ここら辺が限界か。 ギルギロス大統領>グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国 >さいきょうロボガンダムwithアムロ 28 : ◆rrvPPkQ0sA :2017/01/29(日) 12 40 30.79 ID e0IWGDCx その考察だと相手の防御力が高くてもこちらが負けるかわからんのだけど ブリテンの敗北条件は何?全国民の全滅?降伏?統治機構の崩壊? 29 : ◆llyMtx4ftn46 :2017/01/29(日) 13 04 41.00 ID 4bwYhMEZ 戦闘は軍人が担当するらしいから、攻撃が通じず、軍隊壊滅レベルの被害を受けそうな場合は敗北にした
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