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パチェ部隊へようこそ! レベル制限は500↑、アイコンがパチュリー、中国、魔理沙、霊夢、咲夜の人は制限なし!(実話 ,.へ ___,.へ __,,. --─ ──`<.,,/ ト、 ,. " ` く ト. ∧ / ゝ____,.へ--、へr-、ノ i、 ! | /! V i__,.へ!_,./-- ─ -- -<ヽi__/ Y | /」 __i. r へ,.イ / ハ ハ i `ヽ7、.| .|/ ∠__,.ヘ `Y´ / / ノ__,/,.ィ レ 、!__ハ i i iヘ| | > /iヽ. i イハ ハ rr=-, r=;ァ !_!ィヘ.| .| !/ !., | V | "  ̄  ̄" ハ ハノ.| |> ∧ `ヽ、ノ 〈 ハ. ー=- .从ヽレi. | V /!〈rヘハ!|>,、 _____, ,.イハ ハ〉 レ |/ / レ / Vヽ !/ <攻略もやっているので見ていらしてね まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 無料で会員登録できるSNS内の@wiki助け合いコミュニティ @wiki更新情報 @wikiへのお問合せフォーム 等をご活用ください @wiki助け合いコミュニティの掲示板スレッド一覧 #atfb_bbs_list その他お勧めサービスについて 大容量1G、PHP/CGI、MySQL、FTPが使える無料ホームページは@PAGES 無料ブログ作成は@WORDをご利用ください 2ch型の無料掲示板は@chsをご利用ください フォーラム型の無料掲示板は@bbをご利用ください お絵かき掲示板は@paintをご利用ください その他の無料掲示板は@bbsをご利用ください 無料ソーシャルプロフィールサービス @flabo(アットフラボ) おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 @wikiプラグイン一覧 まとめサイト作成支援ツール バグ・不具合を見つけたら? 要望がある場合は? お手数ですが、メールでお問い合わせください。
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ジノマ・チュリス VR 火文明 (14) クリーチャー:ビートジョッキー 45000 ■このクリーチャーはタップしてバトルゾーンに出て、ターンの初めにアンタップしない。 ■相手のコスト6以上のクリーチャーが攻撃する場合、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。 ■T・ブレイカー 作者:蜜柑丸 チュリスデッキの超大型守護獣。パワー4万は大概の相手を問答無用で殴り倒せる。 相手の大型獣をひきつけて返り討ちにしていく迎撃戦を展開していく。 しかし小型獣に対しては効果が通じず、防御をすり抜けられてしまうのが難点。 アタッカーとして使うには致命的な弱点を抱えているのも弱み。完全に防御特化型として割り切った運用が求められる。 フレーバーテキスト 最近炎の木の様子がおかしいなーまあ沢山炎の実が食べられるからいいんだけどねー。---ジノマ・チュリス 名前 コメント
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「本編では!!なんとパチュリーのセーラー服姿も......」 「死ねえええええええええええええええええ!!」 あらすじ 陰陽師の家系に生まれたパチュリーは、母親が死んでから学校に行かず家に引き篭もっていた。 今日も父のタクアン和尚が(娘のセーラー服姿をみる為に)学校に行かせようとしていたが、 突如パチュリーをねらって国家錬金術師を名乗る者達が現れる。 母の残してくれた式神大悟の協力もあり撃退に成功するも、その日からパチュリーの騒がしい日常が始まるのだった・・・・ 解説 引き篭もり陰陽師パチュリーとその暑苦しい式神大悟の汗とか涙とか友情とかの熱血物語(…になるのかなあ。) 基本的にパチュリーが父親や式神に振り回される役回りである。 時々、おまけコーナーとして衣玖さんが視聴者の質問等に答えてくれる「衣玖さんの部屋」というのをやっている。 とりあえず一番重要な点は、パチュリーのセーラー服姿が見られるかど・・・ 「日符『ロイヤルフレア』!!」 2010年12月11日をもって完結。 登場人物 + ... 主人公 パチュリー:もやし番長 堀田大悟:式神 両親 タクアン和尚 永江衣玖:故人 七曜高校の生徒 琥珀:保健委員 シエル 圭太郎 アリス・マーガトロイド 教師陣 前田慶次:担任、国語担当 上白沢慧音:数学担当 ワラキー:歴史担当 A.B.A:保険医 六道学園 アスラ 冥界番長 ジェダ:舎弟 ゆっくり五姉妹:舎弟2 喫茶店ブラックノア 蔵土縁紗夢 愛乃はぁと 愛乃佐祐理:店長 シン:常連 国家錬金術師 アルミの錬金術師 ガソリンの錬金術師 畳の錬金術師 焔の錬金術師 うにゅほ:焔の錬金術師の使い魔 機神の錬金術師:会長 国際魔法使い協会 古手梨花 高町なのは 朔 いぬさくや:朔の裏人格 四条雛子 八雲ゆかりん:会長 ヴぁーん レオパルドン:ゆかりんのペット 街の人達 レオーネ・アバッキオ 世紀末病院院長 霧雨魔理沙:アリスの音楽サークルのメンバー コメント + コメント一覧 ページ作りました。 -- 名無しさん (2009-03-05 16 35 37) ヒャッハー!!項目だー!! …すいません。でもその位嬉しいです。作ってくださった方、有難うございます!! -- うp主 (2009-03-05 22 34 45) おや?慧音が数学担当とはめずらしいな・・・ -- 名無しさん (2009-03-06 02 10 29) 最近ワラの出番が増えて嬉しい限り 錬金術か… -- 名無しさん (2009-03-06 14 30 32) パチュリーが良い、和尚が楽しい、大悟がイカス・・・でも琥珀さんが一番キャラ的に好きです -- 名無しさん (2009-03-10 23 19 41) 新しい話更新したのでマイリストとかキャラとか更新してみるテスト(汗)。 -- うp主 (2009-04-27 20 50 14) ドット絵版でセーラー服パチュリーきたぞー!! -- 名無しさん (2010-02-27 22 26 59) この動画も最終章突入か、最後まで応援しています -- 名無しさん (2010-05-23 15 04 35) 久々に新作きたぞ -- 名無しさん (2010-10-09 18 52 06) 最終話、アップさせて頂きました!!それに合わせて項目のキャラ項目を全て更新させて頂きました(汗)。観て頂いた皆様、本当に有難うございました!! -- うp主 (2010-12-11 03 06 56) 名前 コメント マイリスト
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フュリー 聖戦の系譜に登場する女騎士。クラスはペガサスナイト。CC後はファルコンナイトとなる。~ 北方の王国シレジアの天馬騎士であり、四天馬騎士筆頭のマーニャの妹。~ 作中では明言されていないが、恐らくはフュリー自身も四天馬騎士には名を連ねていると思われる。~ 初登場は2章。~ 出奔したシレジア王子レヴィンを探して部下と共にアグスティ城に立ち寄った際、シャガール王の嘘を信じ込んで~ 一時シグルド軍を攻撃するが、レヴィンの説得によって自軍に加わる。~ 大人しく真面目、融通の利かない性格で、レヴィンには丸め込まれることが多いが、昔から彼に想いを寄せていたらしい。~ 結婚した場合はセティ、フィー兄妹の母親となる。バーハラの悲劇後も生きていたが、解放軍蜂起の前には病没したようだ。~ ~ 前半における自軍唯一の飛行兵であり、女性陣で唯一聖戦士の血統を持たない。~ 所有個人スキルは「追撃」のみでやや非力だが、クラス自体が非常に有能であり、飛行特性を生かして戦場を駆け巡る。~ しかしその特性ゆえに単独行動が多く、カップリング成立が意外に困難である。~ 発生すればほぼ確実に成立するイベントがあるレヴィン以外を夫とするならば、単独行動は控えた方がいい。~ カップリング相手としては上述のレヴィンが、イベント的にも子供、特にセティの能力が極めて上々かつ 関係成立が簡便なために選ばれることが多い。~ また、クロードが相手だと息子はきちんとバルキリーを継承する有能なセイジとなり、娘もよりBランクまでの杖を振るえる~ ファルコンナイトとなれるため、こちらも有力である。魔法防御も高いため、敵のスリープで眠ることはほぼないだろう。~ アレク相手で「見切り」を持ち弓やアーチを気にしないフィーが生まれるが、能力面で失うものは多いかもしれない。~
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【ダン戦-Legend-】レックスが幻想入り 解説 レベルファイブが開発したゲーム「ダンボール戦機」の登場人物にして事件の主犯であった【檜山 蓮】こと【レックス】が主役の作品。 ストーリーはゲームクリア後(レックスが死亡した後)からとなっており、この作品では生存設定として作られている。 また、この作品は外伝形式になっており、その1年後を舞台とした続編「ダンボール戦機W」の現代入り動画『【ダン戦-Another-】玩具の世界へ現代入り 』と話がつなげられている。 現段階で分かっているのは、当作品のヒロインとなる【村紗水蜜】と、その犬猿の中(村紗曰く)の【封獣ぬえ】がレックスから操作技術を教えられていること。 そのうちの村紗は「ダンボール戦機」の主人公【山野バン】が習得していた必殺ファンクション『超プラズマバースト』をレックスから習得している。 登場人物 レックス 物語の主人公。 ダンボール戦機において事件を起こした影の主犯だが、主人公【山野バン】に唯一心を許し、意志を託して悲しい最期を迎えるのは原作通り。 しかしそんな絶望から救われるように、彼は自身が望んでいた世界へと導かれるのであった・・・ 村紗水蜜 長い年月により地底から蘇った舟幽霊。 物語ではヒロイン的なポジションとなり、レックスやそれと共に来たLBX【イフリート】を受け入れようとする。 好奇心は相変わらずだが、幽霊というだけあって霊感を感じることができる。 イフリート レックスが最後の戦いで作り上げたLBX。本人は『モンスター』と呼ばれこともある。 原作だと完全破壊されるのだが、半壊状態の形のまま何故か幻想入りしている。 しかしこの状態ながらも自律的に動けたりするのだが、どちらかと言えば邪念によって動いているとか・・・ 動画リンク マイリスト
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アルセナ・チュリス SR 火文明 (14) クリーチャー:ビートジョッキー 13000 ■自分のターンの終わりに、このクリーチャーをタップしてもよい。そうしたら自分の山札の上から2枚を表向きにする。その中から【チュリス】と名前にある進化ではないクリーチャーを好きな数コストを支払わずに召喚し、残りを山札の一番下に置く。 ■相手のクリーチャーが攻撃してブロックされなかった時、バトルゾーンにいる自分の名前に【チュリス】とあるクリーチャーを選ぶ。その攻撃しているクリーチャーと選んだクリーチャーをバトルさせる。 ■T・ブレイカー 作者:蜜柑丸 大型チュリスの一番上に立つ総大将的なチュリス。 ターンの終了時に山札からチュリスを大量に踏み倒す能力と、相手の攻撃を強制バトルで止める能力を併せ持つ。 攻めの後の守りを任せられる、頼もしい奴だ。 フレーバーテキスト 反乱の中で最も大規模だったチュリス達の反乱。途中まではよかったが空腹で動けなくなった所を袋叩きにされて鎮圧された。 余談 実在の兵器や要塞を捩った名前の大型チュリス達の一番上という事で、名前のモデルは兵器工場を表すArsenalから。 名前 コメント
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇◇ 12月中旬某日 「間に合わせますから……お願いですからあと少しだけ待ってください……締め切りまで待ってください……………ハッ」 ~間に合うかもしれないパチェさん~ 「しまったわ……うっかり寝ていたようね…………」 紅魔館にある大図書館の一室にて、 魔女パチュリー・ノーレッジは冷や汗を浮かべながら呟いた。 すぐさま壁に立てかけている時計を見ると10分も寝てしまったようだとわかり、思わず呻き声が漏れる。 不眠不休で執筆していたしわ寄せとして居眠りをしてしまったらしい。 「まさかここまで切羽詰るとはね……泣き言を言う暇さえも無くなるなんて……」 このような事態となったことには複雑な事情があった。 年末に人間の里で開かれる個人製作の本や小道具を扱ったお祭りにて、パチュリーは自作のグリモワールを出品しようと考えていた。 彼女がこれまで書物を読み学んできた魔法や儀式の実践方法(主にサバト)を漫画形式でわかりやすくまとめ、即売会会場にやってくる歴戦の大魔法使い達も満足できるように、というコンセプトで描かれたものだ。 いや、『描かれた』という言い方はまだ正しくない。 何故ならば未だ執筆中であり、先行きの見えない状況であるからだ。 「疲れた……原稿がぜんぜん進まない……やり直しはやっぱりきついわ…………」 こうなってしまった原因はパソコンという外の世界の式神にある。 骨董品屋に流れ着いたものを妖怪の山の河童が修理・改良し、本来必要な電力というエネルギーを必要とせずに動作させることが出来るようにした一品。 作業効率が高まるかと思って導入したことが完全に裏目に出た。 「何でパソコンってあんなに壊れやすいのよ……」 HDDとやらの故障によってこれまでの作業がパー。 データも何もぶっ飛んで、それどころかパソコン自体動かなくなる始末。しょうがないので紙とペンを使いひたすら書き殴る他無い。 やり直しを余儀なくされ、ほぼ無休で執筆を続けた紅魔館メンバー。 開始当初は6人いたそれも一人また一人と過労と睡眠不足によって倒れ、今残っているのは小悪魔とパチュリーのみ。 このままでは印刷所に間に合うどころか原稿の完成ですら危うい。 「小悪魔、原稿進んでる? 小悪魔~。…………小悪魔ったらこの修羅場にどこ行ったの?」 パチュリーが寝惚け眼を擦りながら室内を見回す。 アシスタントである小悪魔の姿が見当たらない。トイレにでも行ったのだろうか? そういえば小悪魔も一週間で合計休憩時間が3分という状況でよく頑張ってくれていた。 ちょっとばかし働かせすぎたけど、十数秒のトイレ休憩ぐらいなら大目に見よう。 そんなことをパチュリーは考えながら、小悪魔の作業がどのぐらい進んだのか、彼女が座っていたあたりまで歩く。 すると小悪魔が先ほどまで作業していた机の上に何か書いてある。なんだろうと覗き込む。 『労働組合に訴えてやる』 ご丁寧に血文字で書かれていた。どうやら魔界に逃げ還ったようだ。 「はい再召喚そしておかえりィィィ小悪魔ァァァァァ!! さぁこれから楽しいタノシイ『趣味』の漫画描きの始まりダヨォォォ!!」 「やだああああああああああ!! 私もう寝たいの~! 両目をつぶりたいの~!!!」 呼び戻された小悪魔の顔は絶望で染まっていた。 ちなみに趣味の漫画描きは仕事ではないので労働基準法に触れない。 毎日毎日24時間ぶっ続けで絵を描き続けても趣味ならばしょうがない。 「ルーラ! テレポ! 煙玉! こあぁぁぁぁ! 助けて大魔王様!! この魔女からは逃げられないぃぃ!」 「はい小悪魔、アナタのGペンと鉛筆とカッターと筆はこれよ♪ 四刀流ねすごいわかっこいいわ~♪」 「もう無理です間に合いませんよ! 冊子で誤魔化すしかないですよ~!!」 「そんなみみっちぃこと出来るわけないじゃない! ねぇ小悪魔、何が不満なの? 休憩したいのなら片目ずつ交互に瞑らせる許可をあげてるじゃない。右脳と左脳を交互に休ませてあげてるわよね。睡眠ってようは脳の休息でしょ」 【忙しい人必見! 眠らなくても仕事が出来る裏技!!】 ①右目だけを瞑り、左脳を休めつつ仕事 ②左目だけを瞑り、右脳を休めつつ仕事 ③①~②繰り返し 「ほぉら、全然問題ないでしょ♪」 「体を休めてないですよ体を! 不満どころじゃねぇですよ! 大体脳なんて下等な器管に頼らない私達悪魔にとっては、睡眠っていうのは脳の休息じゃなくて体と心の休息なんです!」 「ウルセェこの脳なし! 黙ってこっちにきなさいよああもうこのやりとりで2分過ぎたぁぁぁ!」 本来だったらこうして揉めている時間でさえも惜しい。パチュリーは必死の形相で小悪魔を誘う。 「いいから早く戻ってきなゲッホゲホゲホ!」 先ほどまでまくしたてるように喋っていたツケがやってきたのか、決壊したダムのように咳が止まらなくなるパチュリー。 そしてそんな隙を小悪魔が見逃すはずが無い。 「今だ!! こああああああああ!」 「ゲホガホッ! しま、った! ゲホッ!」 パチュリーが発作を起こし吐血したために拘束作用が弱まった。 小悪魔は召喚用の魔方陣を滅茶苦茶にかき回してすぐさま脱出。 パチュリーが連れ戻そうとしたときにはすでに遅し。魔界に帰ってしまった。 「クソッ逃げやがったあの小娘! 鬼! 悪魔! ゲホゲホッ! ま、間に合わなくってもいいの!?」 パチュリーは親指の爪をガリガリと噛みながらイラつきを露にする。 再召喚は出来るのだろうが、冷静になった頭で考えてみると小悪魔を呼び戻したところで揉めて時間を浪費することになるだろう。 今はそんな時間も惜しい。諦める他ない。 「小悪魔め……アンタは今執筆中の本に出てくる女の子のモデルにしてやるわ…………とりあえず生やしてやるゲホッゲホッ」 今後の方針が決まったことは嬉しいが、必要な人員が欠けてしまった事が頭を悩ます。 ストレスのせいか、喘息だけでなく頭痛までする。 「ゴホッガホッ、あぁ……どうしよう…………」 最後の戦力であった小悪魔がいなくなったせいで残るはパチュリーのみ。 その事実を前に、ストレスと疲労によって体調が芳しくないことが絡み合ってパチュリーを不安にさせる。 アシスタントが欲しい、労働力が欲しい、一人では間に合わない。 「……そういえば妖精が寝ている間に本を作ってくれるって話が外の世界の童話にあったわね。ハッ、そんな都合のいい話あるわけないっての。ここの妖精メイド達は仕事すら満足に出来ないしやる気は無いわで遊んでばかり――」 その独り言がパチュリーの脳内を駆け巡った。 「妖精……妖精……小人…………ゴーレム………………そうか!」 光明が見えた。 これほど重要なことを何故忘れていたのだろう、余裕がないときは大事なものを見落とすものだと思いつつも、パチュリーはこの危機的な状況を打開する方法が閃いた。 「私にはアシスタントを作る魔法が使えたじゃない!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◇ 「えぇと、泥……はちょっと足りないわね。しょうがない、捏ねて形を変えることができるからお正月の餅つき用の餅米を合挽きに代用して…………」 以前、パチュリーと魔理沙は図書館の本を巡って幻想郷の少女達を象った小型の泥人形――ゴーレムたちを用いて激闘を繰り広げたことがある。 もっとも最近の魔理沙はそのような小細工を行なう事もなくなって自らの体で直接図書館に侵入してくるために、 パチュリーもそれに応じて低級なゴーレム達は制作しなくなっていたため、すっかり忘れていた。 「まさかあのときのゴーレム作りの経験がこんなところで活きるなんてね……魔理沙、それに関しては感謝するわ」 ゴーレム達は単純な命令しか受け付けず、複雑な行動が取れないがアシスタントくらいは出来るだろう。 それだけでも効率が全然違う。 「よし、泥――じゃなくて餅人形のベースとなる体は出来た。あとは知能を与える触媒として髪の毛ね」 パチュリーは部屋に落ちている紅魔館の住人の髪の毛を拾っていく。 執筆活動の手伝いをしていた彼女達の髪の毛を手に入れることは容易かった。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇ ゴーレムの材料であり触媒でもある餅と紅魔館の住人の髪の毛を載せた魔法陣。 それに向かってパチュリーは呪文を唱える。 はやる気持ちを押さえ、けれども出来る限りの高速で。 儀式を始める前、パチュリーは心の中でアシスタントを作るのに時間をかけるくらいならその時間を執筆に当てたほうがいいのかもしれないと少しばかりの躊躇があったが、 目の前で繰り広げられる餅の変化を見ているとその躊躇も吹っ飛んでしまった。 呪文が進むと共に魔法陣からは煙が立ち上り、餅がシュウシュウと音を立てながら形を変えていく。 もうすぐだ、もうすぐ完成する。パチュリーはその手ごたえに昂揚感を得る。 そしてパチュリーが呪文を終えたそのとき、バフンと煙が立ち上り、魔法陣を覆い隠した。 「キタキタキタァー! さぁ来い私の愛しい愛しい奴隷達!」 パチュリーが煙の中にいるであろう自らの下僕達を呼び起こした。 けれども煙の中からは何の反応もない。一体どうしたのであろうかと一瞬不安になる。 しかしパチュリーはあせることはないと思い直し、アシスタントとなるゴーレム達が出揃った後の事を妄想する。 きっと自分が眠っている間に作業を全て終えてしまうに違いない。 なにせ自分が作ったゴーレムなのだ。それはそれは優秀なものになるだろう。 けれど、パチュリーのそれはあまりにも楽観的かつ甘い考えだった。 煙が晴れゴーレム達の姿が露になったそのとき、彼女は膝を落とし絶望した。 「失敗だ……」 レミリア、フランドール、咲夜、美鈴、小悪魔、パチュリー。 確かに顔つきこそ紅魔館の住人達の面影があった。 けれど、その者たちは持っていなかった。 Gペンでペンいれをする右手も―― 鉛筆で下書きをする左手も―― カッターでトーンを削る右足も―― 筆でベタ塗りをする左足も―― それどころか―― 「人の形を……していない…………」 『『『『『ゆっくりしていってね!』』』』』『うー♪』 「オワタ」 ぷにぷに、むにむに、もちもち。 そんなファンシーな擬音を生じさせながらじゃれあう、紅魔館の面々の顔を持ったゴーレム達。 いや、ゴーレムなどという剛健な存在を連想するような響きとはかけはなれた物体がそこにはいた。 その姿を現すならば饅頭顔、生首、一頭身。 ようするに首から下、正確には顔から下が無く、その顔さえも弾力性のあるタイプのスライムを連想させる柔らかさを持った6体――いや6頭――はたまた6匹のナマモノ達だった。 『ゆっくりしたけっかがこれだよ!』『ゆっくりしなくてもこれだよ!』『ゆ~♪』『zzz(サクッ)』『ねるなみすず』『う~♪』 「私の……私の時間が…………」 パチュリーは目の前が真っ暗になった。 どうやら泥ではなく餅を使ったことに問題があったらしく、増してや体調が普段よりも優れない状態で作った。 そのためにクオリティが下がるのも無理のないことだった。 「あぁ……せめて、せめて頭だけじゃなくて、マドハンドみたいに手だけだったらよかったのに…………」 『げんじつがつらかったらにげてもいいの』『しかしまわりこまれてしまった!』『げらげらげら』 「うざっ」 『なんでうちらてがないの!』『しんりのとびらをひらいたよ!』『もっていかれたあああ!』『てをあわせるだけでれんきんじゅつができるようになったよ!』『しまった! てがない!』『う~♪』 「…………ハァ」 ため息も出ようものだ。せっかく時間をかけて作り上げたゴーレムが失敗。 制作にかけた時間は戻ってこないで、さらにこのゴーレム達はアシスタントとして用いることは難しそうだ。 まさに骨折り損のくたびれもうけ。 『ゆっくりしていってね!』『ゆっくりしていってね!』『ゆっくりしていってよー!』『ゆっくりしろ!』『ゆっくりしね!』『う~♪』 パチュリーは頭を抱えながら、椅子にもたれ掛かるように力なく腰を下ろした。 その横でゴーレム――ゆっくりゆっくり五月蝿いからゆっくりと仮称するが、そのゆっくり達を見て絶望した。 「駄目だ、絶対こいつらじゃ仕事になんない。何でこんなことになっちゃったのよ……」 頭を抱えて涙目になるパチュリー。そんなパチュリーの姿を見たゆっくり達。 ゆっくり達は円陣を組んで何かを話し合い、再度パチュリーに向き合った。 皆が皆眉をキリリと吊り上げ何かを決意したかのような表情だ。 『ごしゅじん~』『ゆっくりみていってね』 「何よどうしたのよ?」 パチュリーの特徴を持ったゆっくり。 ゆっくりパチュリーとでも言うべきか、その物体は一応は主人を認識しているようだ。 そしてゆっくり達は互いに何か示し合わせたかのように頷いたかとおもえば、 な、なんとゆっくり達が……! ゆっくり達がどんどん重なっていく。 『『『『『かがみもち!』』』』』『うー♪』 「私に年越しを意識させんなぁぁぁ!」 『だめだったよ!』『おしょうがつはゆっくりできるのにね』『かわいくってごめんねー』 ゆっくり達はイヤアーと片目をウィンクしながら申し訳なさそうに見えない顔で反省した後、 再び重なっていき―― 『『『『『トーテムポール!』』』』』『うー☆』 「同じだろうグハアァァァ!」 ゆっくり達は二度パチュリーに対してネタが受けなかったためか、少しばかり俯いた。 それも当然、パチュリーからしてみたらこのような物体に構っている暇なんて無い。 しっしと追い払おうとするが、ゆっくり達の様子がおかしい。 ジタバタ、ウネウネ。ゆっくり達は何故か離れない。 『『『『『やべ、くっついた!』』』』』『う~……』 「何やっとるか餅どもゲハァ!」 パチュリーは律儀につっこみを続けるあまり吐血。 あぁ私って長く生きられないなぁと思いつつ、薄れ行く意識の中で三途の川が見えてきたパチュリー。 よく見るとスカーレット姉妹と美鈴がバタフライで三途の川を逆走している。 吸血鬼って本当は泳げるんだ、スゲェ! 『あきた!』『とって!』『むああんむあふああん』『う~……う~……』 「あ~! うざったい! 外してやるから黙りなさいよ!」 くっついているゆっくり達を無理矢理外す。 柔らかくて癖になりそうな触感だと思ったことにパチュリーは若干の悔しさを感じた。 『とれた!』『じゆうだ!』『あんがと!』『かんしゃ!』 「ど~いたしまして……ケホッ……」 パチュリーは疲れた。突然変異を起こした魔法生物ほどタチの悪い存在は無いと痛感する。 寝惚けて作った自分が一番悪いんだろうなと自嘲するが、そうなるまでに自分が肉体的にも精神的にも追い込まれていたのだと改めて感じた。 自分は満身創痍。頼りになる労働力はない。締め切りは迫っている。 それらの重い事実を改めて実感し、体の奥から力が抜けていくのがわかった。 そして心が弱くなったとき、思い出したくも無いあのときの記憶が蘇る。 ――うそ! 嘘よ! こんなのってアリ!? 何でパソコンが動かないの!?―― ――う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん! わだじの、げんこ……う! わたじ……だぢの―― 心細いとは、このような気持ちを言うのだろうか。 ――寝ちゃ駄目よフラン……寝たら死ぬわ……―― ――眠い……眠い…………いつもシェスタばかりしているツケが…………―― ――咲夜さん、能力の使いすぎですよ。もう休んでくださ――咲夜さん!? 誰か、誰か担荷を!―― 自暴自棄になるとはこういうことなのだろうか。 ――もう無理ですよ間に合いませんよ―― そして、全てがどうでもよくなった。 「あ~もう、やめよやめ」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 『ゆ?』と、ゆっくり達が何があったのかと目を合わせる。 パチュリーはそのまま独り言を続ける。 「どうせ間に合わないし作っても出来の悪いものしか完成しないだろうし――」 『ごしゅじん~どしたん?』 「もうどうでもいいや。本当は間に合うはずだったけど、事故があったんだからしょうがないわ。そうよね私悪くないもん」 パチュリーはその場にごろんと寝転がり、ふて腐れる。 「私一人だけで頑張って、馬鹿みたい」 彼女は全てを諦め、緩慢なる破滅を選んだ。 そしてそんなパチュリーの持つ雰囲気を感じ取らずに擦り寄るナマモノが6つ。 まるで年端もゆかない子供達が新しい友人を歓迎するかのように。 『ごしゅじんもゆっくりするの~?』『やっとそのきになったんだね!』 「ゆっくりだろうがさっくりだろうがどっちでもいいわよ。あ~もう知ったこっちゃ無い。私知らな~い」 『なかまがふえるよ!』『やったねたえちゃん』 「勝手にしなさい。もうあんた達見てると羨ましくてしょうがないわ。気楽でなんも考えてなさそうだし」 『じゃあなかまにいれたげるね♪』『ゆ~♪』 ゆっくり達はパチュリーの両手両脚のそばに散った。 そしてパチュリーの手足に頬を擦り付ける。もっちりとした柔らかさに加え、微妙に温かくって心地よい。 「きゃっ、ちょ、ちょっとあんた達くすぐったいわよ」 『むきゅ~♪』『こぁ~♪』『じゃおん♪』『ゆ~♪』『う~♪』『う~♪』 「悪い気はしないけど、何かこそばゆいわね――ん? あんた達何大口を開けてるのよ?」 『とりあえずねー』『りょうてりょうあしをー』『ざくざくきりおとしてー』『だるまにしてー』 「やめんか一頭身共!」 『『『『『だめ?』』』』』『う~?』 「駄目に決まってるでしょうが! ゲホッゲホッ」 『ゆっくりできるのに……』『ゆっくりするにはてあしはいらないのさ』『ただあたまだけあればいい』 『ないすぼーど♪』『う~♪』 「こいつら人畜無害そうな顔してとんでもない奴らね……」 『おもったんだけど』『なにさ』『くびをきればすぐだよね!』『そっか!』『あたまいいね♪』『あたましかないけどね♪』 「納得してんじゃないわよ生首共。いい加減に黙らないとあんた達に足を生やしてタンスの角に小指ぶつけさせまくるわよ」 『ざんねんだね!』『むねんだよ!』 パチュリーはもう反応をすることさえも疲れてきた。パチュリーはゆっくり達を振り払い、ゴロンと寝転がりゆっくり達に背を向ける。 そんなパチュリーを見て、ゆっくり達は母を怒らせてしまったのか不安になった子供のような様子でおずおずと心配そうに顔を覗き込んだ。 『ごしゅじん~』『う~』 「なによ。私は今から眠るんだから静かにしなさいよ」 『なんでごしゅじんはゆっくりしないの?』『さっきからゆっくりしてないね!』『いまもゆっくりできてないよ!』 「………………」 『おしえてー』『ゆっくりきかせていってね!!』 「…………私が眠くなるまでの間よ。眠くなったらすぐに話は打ち切るから」 「ことの始まりは本当に普通。人里で年末に即売会があると小耳に挟んで、ちょっぴり興味があったから応募しただけ。会場に足を運ぶ気も無かったし、適当に薄い冊子を作って後は代役に売りに行ってもらおうかと思ってたの。だけど――」 ――パチェったら即売会に参加するの!? 面白そうじゃない私もやるわ!―― ――私もやる~♪ 面白そ~♪ いいでしょお姉様♪―― ――私もいいですか? 門番なためか外勤ばかりなんで、たまにはデスクワークもやってみたいなって―― ――陵辱系なら得意ですわ―― ――どれどれ…………咲夜さん、マニアックすぎるどころじゃないですよこれ…………―― ――これは確実に発禁になりますよね…………―― ――ふふん、美鈴も小悪魔も大袈裟ね。そんなまさか(パラパラパラ)アグネ○早く来てくれー!!―― ――お姉様、ア○ネスは召喚獣じゃないのよ(パラパラパラ)助けて○グネス~~!!―― ――咲夜、貴方一人で描くと暴走の恐れがあるから、描く時は時を止める程度の能力の使用は禁止ね―― 「――ってな感じで一気に賑やかになったわけ。そうなると当然規模も大きくなるわけで――」 ――紅茶とお茶請けをお持ちしましたわ。少し休憩してはどうでしょうか?―― ――やたー♪ 咲夜大好き~♪―― ――ねぇパチェ、休憩前に言っておきたいんだけどここのシーンあるでしょ? このドロワーズの書き込みが甘いんじゃないの?―― ――お嬢様、なんだかノリノリですね―― ――美鈴、私のことはチーフって呼びなさい。いいわねチーフよ―― ――お姉様ったらまた外の世界の漫画の影響受けてる~―― ――でしたら私は編集長で。素晴らしい雑誌を作って見せますわ―― ――咲夜さん、出版社ごと発禁になりますよ―― ――むぅ…………―― ――あははっ、咲夜さん拗ねないでくださいよ~―― 「――とまぁ、皆で一緒にワイワイと描いてた。忙しかったけど悪い気はしなかったわ」 それは今となっては決して戻らないであろう楽しかった思い出。懐かしくて懐かしくてどうしようもない。 そしてその話を聞いたゆっくり達はというと目を輝かせている。 「どうしたのよ?」 『おもしろそー』『ちょっとやってみるね!』『ゆ~♪』 「あ、コラ。勝手に紙とペンを使うんじゃないわよ」 ペンを口で咥え、使っていない紙に向かって絵を描くゆっくり達。 どうやら好奇心旺盛な奴らのようで、人の話を聞いて真似しようとしているらしい。 ミミズが這いずり回ったような線はお絵かきと呼ぶことすらはばかられるが、その姿はとても楽しそうだった。 「見てると何か複雑な気持ちになるわね」 ゴーレムは大なり小なりそのモデルとなった人妖の性質を持つ。 今回のゆっくりと名づけた突然変異のゴーレム達は特に情緒が発達している。 そんなゆっくり達は、モデルとなった紅魔館の住人の「楽しく頑張っていた頃の思い出」を強く受け継いだのかもしれない。 「そうそう、丁度あんな感じだったわ」 ゆっくりレミリアはとても楽しそうだ。一番楽しんでいたノリのいいレミィのことが思い返される。 ゆっくりフランは意外にも上手い。レミィに褒められるとすごく嬉しそうにはしゃぐところが妹様みたい。 ゆっくり美鈴は常に眠そうだ。その代わり器用で姉妹への面倒見もいい。 ゆっくり咲夜はサポート係だ。秘めたるポテンシャルを持つがために援護に回った咲夜のように、常に皆が全力を出せるように細かい仕事をやり続ける。 ゆっくり小悪魔は不器用だ。だけどそれを補うかのように一生懸命に頑張っていた。こき使っていたのはちょっと申し訳なく思う。 そして、ゆっくりパチュリーはむっつりとした顔をしながら作業していた。 自分は傍から見たらあのような顔をしていたのかと苦笑する。 気になったので傍によってみる。 「アンタ、楽しい?」 『それなり~』 「素直になりなさいよ」 「…………ねぇ」 『どーしたのさごしゅじん』 「アンタ達に聞くのもおかしな話だけど、私って今から頑張れば間に合うかな?」 『『『『『『むり♪』』』』』』 「満面の笑みで言ってるんじゃないわよ! それとレミィみたいな奴、アンタ喋れるんじゃないの!」 『う~?』 「しらばっくれてんじゃないの。――まぁ、アンタ達がどう言おうと諦める気はないけどね」 『さっきはあきらめるとかいってたよ!』 「やっぱなし。私達が苦しんでる一方で、アンタ達だけ楽しそうにしてるのはなんか癪だし」 『ひねくれてるね!』 ゆっくり達はケラケラと笑う。口元が半開きになった妙に腹たたしい笑い方だが、どこか愛嬌がある。 『ごじゅじん~』 「何よ」 『ゆっくりをあいするこころをわすれないでね』 「忘れないでって、それ以前に愛してるなんて言ったことはないし――それに今は修羅場だから無理。ゆっくりしてる暇なんて無いわ」 『おーまいごっど』 「だけど――やらなきゃいけないこと全部が終わったら思い出すわよ」 『ぐらっちぇ!』 ゆっくり達の姿を見ていて思う、紅魔館の面々での作業はパチュリーが描こうと言い出さなかったらありえなかった。 それに締め切りなんてなくても本なんていくらでも自分達で描けるが、どうせだったら皆に見て欲しい。 この自己満足の塊のような、私達の思い出のアルバムを。 ――そうだ、みんなで即売会に参加してみるのも面白いかもね~―― ――お嬢様ったらそう言いつつも面倒ごとは私達に押し付けるんですから。どうせ会計は私達にやらせるんでしょう―― ――私コスプレってやつやりたいな~♪―― ――でしたら私がコーディネイトして差し上げましょう―― ――咲夜さん、目が血走ってますよ―― ――そういえばさ~―― ――パチェは参加してみたい? それとも描ければそれで満足?―― ――…………そうね―― ――私は―― 「さて、私もこれからみんなをしょっ引きに行こうかしら」 『『『『『『ゆっくりがんばっていってね!』』』』』』 「そうそう。ひとつ聞きたかったんだけど」 「ここってどこかしら? 私達が作業していた部屋じゃないわよね」 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 「ん……」 顔に感じる冷たく固い机の感触と、肩に感じる温かく柔らかい毛布の感触。 パチュリーはぼんやりとした頭で現在の状況を推理する。 その意味することはワトソンですらホームズの助けを借りずに理解出来るほどに簡単なものだ。 「夢……だったの……?」 先ほどまでの賑やかで五月蝿くて暢気で陽気なナマモノ達は夢幻の存在だったのだろうか。 「だとしたら、これは一体……?」 机の上には、あの半開きの妙に腹の立つ顔で固まったままのゆっくり達。まるでゼンマイが切れたブリキのおもちゃのように動く様子が無い。 そしてゆっくり達のすぐ傍には、ゆっくり達が描いていた線を載せた紙があった。 相変わらずグチャグチャとしていて、何を描いたかわからない。 だがしかしこれらが先ほどのゆっくり達とのやりとりが現実であった出来事だと証明する証拠にはならない。 パチュリーのゴーレムは普通これほどすぐに動かなくなったりしない。最初から動いていなかったということも考えられる。 またゆっくり達が描いていた線に関する説明はもっと単純だ。パチュリーが寝惚けて紙に描いたという可能性がある。 結局のところゆっくり達とのやりとりや夢だったのか、それとも現実だったのか、それはわからなかった。 ハッキリしていることは、数時間経過しているということと、だるさが残りながらも体力が回復しているということだった。 「………………………………」 パチュリーは眼前のゆっくり達の動かない姿を見て、脳裏にゆっくり達の動き回っていた頃の姿を浮かべる。 思わず笑いがこぼれる。夢にしても実際あったことにしても、奇妙にもほどがある存在だった。 そして気が付く。自然に笑うことが出来るほどの余裕が自分に生まれていた事を。 「よし、ギリギリだけどこれから頑張るかな」 まずはみんなを無理矢理連れ戻しにいこう。嫌がられようが死に掛けていようがかまうものか。 全てが終わった後、仲間はずれにしたことに対して文句を言われるよりはましだ。 そしてやるだけやってみよう。気力だけは充実している。 ◆◆◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ガリガリガリガリガリガリガリガリ。 「あ~まさか復活してから即原稿を描かされるなんてね。いくら吸血鬼がアンデットとはいえ扱いが酷いわよ。三途の川は冷たかったわ~」 「ほんとだよねお姉様~。いたいけな吸血鬼をこんな目に会わすなんて~キャハハハハ。あ~なんか私今テンション高いすっごくテンション高い。今だったらずっと寝ないでも大丈夫な気がする」 「フラン、気を抜いたら駄目よ。ちょっとでも気を抜いたらガクンと眠気が襲ってくるわ」 「へ~気をつけないと。それにしても、飽きっぽいお姉様がよくこんな辛いことを投げ出さないでいるね~」 「あら、吸血鬼が飽きっぽかったら何百年も毎日毎日血なんて飲めないわよ。吸血鬼はこの世で一番根気溢れる種族なの」 「へ~495年吸血鬼やってるけど初めて聞いた」 「そうね、例えるなら人間達は栄養があるからって500年間毎日3食欠かさず青汁を飲んだりするの? しないわよね? どんな人間でも100年くらいで飽きちゃうでしょ?」 「なるほどね~。人間って飽きっぽい生き物なんだねぇぇぇそれに比べて吸血鬼って凄いなぁァァ」 「そうよねそうよねぇぇぇ」 ガリガリガリガリガリガリガリガリ。 レミリアとフランドールが原稿に筆を走らせて、その隣で美鈴が昼寝を求めながらベタを塗り、すぐ横で咲夜がトーンを削る。 「眠い……眠い……眠い……眠い……シェスタしたい…………」 「美鈴しっかりしなさい。寝たら殺すわ」 「普通そこは『寝たら死ぬわ』ですよ咲夜さん!? 何でそんなに殺る気満々なんですか!?」 美鈴の眠気がバッと醒める。殺気とは眠気と酔いを醒ます一番の特効薬だ。 「背水の陣よ。貴方は追い込まれることで力を発揮するタイプだから」 「咲夜さんってば私の事を追い込むっていうか追い詰めてるじゃないですか!?」 「ちなみに背水の陣とはいうけど、貴方の場合後にあるのは川じゃなくて崖ね。場所は千尋の谷」 「そんなライオンか何かじゃあるまいし!?」 「よく言うじゃない、獅子は我が子を千尋の谷に叩き落とすって。厳しい親ライオンならではの野性味溢れる愛情なのよ」 「『叩き落す』じゃなくて『突き落とす』ですよ! 親ライオンってば殺意満点です!」 「『クックック、これであの邪魔なライオンの血筋は途絶えた。もう俺を止められる者はいない』」 「ライオンキングで似たようなシーンありましたよ!?」 そんな二人が冗談を言い合えるのは元気な証拠だ。たとえそれが瀕死の状態での空元気でも、元気は元気。 冗談を言うことが気力の充実につながり、残り少ない体力を補うのだ。 そしてその更に隣では、つい先ほど無理矢理連れ戻された小悪魔に対して、パチュリーが道具を差し出している。 「はい小悪魔、アナタのGペンと鉛筆とカッターと筆はこれよ」 「………………………………………………………………」 小悪魔が逃げ出したことについては無理もなかった。前回逃げ出した直前は紅魔館の皆が倒れて精神的に折れそうになった状態で、魔界の悪魔達でさえも過酷さのあまり逃げ出すような修羅場。 そんな状況に一度は追い込んで、更にまた地獄に舞い戻らせるのは鬼畜の如き所業に違いない。 けれど、パチュリーはそれでも小悪魔を連れてきた。 前回本当に体力も精神もギリギリになるまで描き続けてくれた小悪魔。そんな彼女と原稿完成の瞬間の喜びを分かち合えないのは御免であった。 そんな我侭で自己中心的な考えをしていることをしている自分を自嘲する。 「…………パチュリー様ったら、本当に悪魔使いが荒いですね」 小悪魔は怒っているとも泣いているとも笑っているとも言える複雑な表情で道具を受け取った。 「………………逃げてごめんなさい」 「気にしてないわよ、ほらさっさと仕事しなさい。それとこっちも悪かったわね」 あの時ギリギリまで手伝ってくれてありがとう。一番言いたかった一言が喉でつっかえてしまった。 彼女達は円状のテーブルを囲みながら作業をする。 一人だったら60分掛かる仕事も、2人だったら30分で済む。6人ならば10分だ。 実際にはそれほど単純ではないが、気力の充実した者達が必死に頑張れば不可能ではない。 けれども遅れていたという事実は変わりない。これから先は今まで以上の地獄となる。文字通り血反吐を吐きながら描き続けることになるであろう。 体力と気力が枯れ尽きても。 「咲夜」 「はい」 「熱いコーヒーを頼むわ」 「かしこまりました、今ここに用意しております」 「ありがとう、さすがね」 パチュリーは熱いコーヒーをぐぃっと煽る。苦い。けれども目が冴えてくる。 「まぁゴーレムに仕事を全部やらせようとした私が甘かったのかもしれないけど」 パチュリーは帽子を脱ぎ、その長い髪を紐で一括りにまとめる。髪が作業の邪魔をしないために。 「目的と手段を間違えていたら世話ないわね」 パチュリーはそのふわふわとしたローブを脱ぎ捨てる。少しでも手足を動かしやすくするために。 「自分達の本を作る。だから絶対に作り上げる。間に合わせる」 パチュリーはふわっと宙に浮いたかと思うと、右手に万年筆を、左手に鉛筆を、右足にカッターを、左足に筆を持った。 七曜の魔女パチュリー・ノーレッジ。 先ほどまでは体力が落ちていたが故に出来なかった、彼女の持つあらゆる属性の魔法を組み合わせ同時に操る技術を今こそ活用する時だった。 右手はGペンでペン入れを行ない―― 左手は鉛筆で下書きをして―― 右足はカッターでトーンを削り続け―― 左足は筆でベタ塗りをやり続ける―― 「キシャアアアアアアアアアアアアア!!!」 両手両脚が蜘蛛のようにシャカシャカと蠕き、四肢を蛸のようにクネクネと躍らせる。 エクソシストという外の世界の映画で背面返りのままベッドを降りてきた悪霊のような姿勢だ 「私達もパチェに続くわよ!」 「「「「おう!」」」」 パチュリーに続き少女達が両手足に文房具を持って宙に浮き、同じ姿勢を取って金切り声を上げながら漫画を描き、6体の背面返りがベッド上で踊る。 6人で6分の1、更に両手両脚を使うことで更に4分の1、掛け合わせることで24分の1。 女達は丸一日掛かる仕事を1時間で終わらせる。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 悪魔の住む屋敷、紅魔館。 「う~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」 その一室にて一生懸命に執筆し続ける少女達。 「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハアァァァァァァ!!!!」 彼女達は円卓を囲んで必死の形相で描き続ける。 「あちょおおおおおおおおおおおおお!」 汗だくになり、目は涙を浮かべ、指先からは血をにじませながら。 「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」 考えてることは皆同じ、絶対に間に合わせる。 「こぁ~~くまくまくまくまくまくまぁ!!」 そして長い長い余生でいつの日か、このような馬鹿があった日のことを思い出そうと。 「ゴホガホゲハガハグハゲハァゴハアァァァァァァ!!!」 そんな円卓の中央に位置するは、彼女達を一頭身にディフォルメしたかのような物体。 ミミズの這いずり回ったような線が引かれた紙を囲み、ペンが口元に差し込まれている。 まるで、皆で楽しそうに絵を描いているかのようだった。 脳を休める方法を思わず試しそうになってしまったレポート中の自分。 休まるかぁ!!! ああ、ゆっくりしたい……もちもちぷにぷにしたい…… -- 名無しさん (2010-01-31 00 59 13) アグネスのくだりで爆笑したw 咲夜さん普段どんだけ自重してないんすか。 -- 名無しさん (2010-02-07 03 58 50) ちょwwwwwwwwwww PADIOwwwwwwwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2013-05-02 22 10 46) 名前 コメント
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※東方原作キャラが出てきます ※ちびりゃのダイエット教室の後日談要素があります。 読まなくても問題はありませんが、蛇足の部分の意味がわからなくなると思います。 申し訳ありませんがご理解ください。 ※オリキャラがほんの少しだけ出てきます。 話の中核に関わってくる訳ではありませんが、苦手な方はご注意を。 よろしければどうぞ 魔女達の日常(実験編) 「パチュリー様~!道具を揃えて参りました~!」 「御苦労様。じゃあそこに並べてくれる?」 「わかりました~!」 ここは紅魔館の図書館。 色取り取りの本の山が暗く静かに佇む部屋だ。 そのような部屋から、不釣り合いな程に騒がしい声が聞こえてくる。 騒がしい声の主の名前は小悪魔。 この図書館の司書だ。 そしてもう一人。 椅子に座りながら、手に持った本から目線を離さずに小悪魔に対して静かに返事をする少女。 紫と白のストライプ模様を付けたパジャマのような形状をした洋服を身につけ、頭にナイトキャップを付けた紫色の髪をした少女。 蝋燭の光を反射し、ナイトキャップに飾られた月がキラリと光る。 少女の名前はパチュリー・ノーレッジ。 紅魔館の主の親友でもあり、この図書館の主だ。 小悪魔が机の上にせっせと何かの道具を並べる。 何か黒っぽい物が入っている小瓶、大きく膨らんだ皮製の袋などが置かれて行く。 「で、あの2人はまだ来ないの?」 「それがですね~…」 「パチュリー様」 小悪魔の声を遮るナイフのように鋭く澄んだ声。 その声の主は音もなく現れた。 頭に白いホワイトブリムを付け、身体にはエプロンを付けた銀色の髪をした少女。 少女の名前は十六夜咲夜。 言わずと知れた紅魔館のメイド長だ。 「霧雨魔理沙とアリス・マーガトロイドが現れましたが」 「通してくれる?」 「わかりました」 咲夜は一礼をしてその場を音もなく去る。 音もなく現れ、用件だけを述べ、音もなく去る。 面倒がない非常に優秀なメイドだと咲夜の事をパチュリーは評価していた。 台詞を取られたことで涙目になっている自身の召使いにも見習ってほしいと思う程に。 「パ、パチュリー様~…」 「よう、パチュリー」 「こんにちは」 「いらっしゃい、魔理沙、アリス」 「あぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」 2つの影が現れる。 白黒のエプロンドレスを身につけ、長い金髪に黒い三角帽子を被った少女、霧雨魔理沙。 蒼いドレスを纏い、短めの金髪に紅いカチューシャを付けた少女、アリス・マーガトロイド。 この2人はパチュリーの誘いで図書館にまで招かれたのであった。 そして、またも台詞を遮られた小悪魔。 実に不憫である。 「私なんてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」 涙を流しながら走り去っていく小悪魔。 ドップラー効果が働き、小悪魔が離れる程にその叫びの音は高くなる。 後には呆然とした表情をする2人と平然としているパチュリーが残された。 「…なに?あれ」 「気にしなくていいわ。お腹が空いたら戻ってくるから」 戸惑いながら問いかけるアリスににっこりと微笑みながら返事をするパチュリー。 小悪魔は実に不憫であった。 「で、今日は何をするんだ?」 早速魔理沙がパチュリーに問いかける。 先陣を切るのは彼女の役目みたいなものだ。 アリスはそんな魔理沙に呆れたように溜息をついた。 「貴方ねえ…小悪魔から言われてたでしょ?聞いてなかったの?」 「私はお前と違って日々を考えながら生きているからな」 「そうね、誰かさんは他人から本を盗むことばっかり考えているものね」 「おいおい、それじゃあ私が泥棒みたいじゃないか」 「違うの?」 「違うな、考古学者と言ってくれ」 魔理沙とアリスの内容がない会話が続く。 この2人は仲が良いのか悪いのかパチュリーにはよくわからない。 顔を合わせれば喧嘩ばかりしているが、基本的に敵対することはない。 「で、魔理沙の質問だけど…」 「うん、そうだ。私は質問したんだった。それで何だっけ?」 「ちょっと!話は終わってないわよ!」 とりあえずパチュリーはこの2人の話を遮ることにした。 時間を無駄にすることは彼女は好きではなかったのだ。 アリスが食いついているが気にしないように話を進める。 「私達はゆっくりの召喚をするのよ」 パチュリーは静かに用件を告げた。 ゆっくり。 幻想郷に現れた饅頭の総称だ。 色々な種類がいるが、共通していることは幻想郷の住民を顔を模した姿をしているということだ。 魔理沙は顔に疑問符を浮かべる。 何がしたいのか分からない、と言いたいかのように。 「何がしたいのか分からないぜ」 実際に遠慮をせずにそれを言ってしまうのが魔理沙の凄いところだ。 パチュリーも慣れているので気にすることはないが。 「…そう?」 「そうだ、ゆっくりなんかそこら中に沢山いるじゃないか。わざわざ召喚する必要なんかあるのか?」 魔理沙の疑問は最もなところだった。 ゆっくりは幻想郷の至る所に大量に生息する。 捕まえようとすればすぐに捕まえてくることが出来る。 空を飛べるこの3人には造作もないことだった。 そして、魔理沙はどちらかというと現実的な性格だ。 異変など自身の興味が惹かれることがあれば別として、基本的に自身に益のないことはしない。 そんな魔理沙には、ゆっくりの召喚実験というものは何がしたいのか理解不能だった。 成功したところでそこら中にいるゆっくりが目の前に現れるだけなのだから。 「ただのゆっくりじゃないわ」 「そこから先は私も聞いてないわね。普通のゆっくりとはどう違うのかしら?」 「まあ簡単に言えばアレね」 魔理沙とアリスは、パチュリーの視線の先を見る。 その先にいたのは… 「うっう~♪うぁうぁ♪れみ☆りゃ☆う~♪」 「れみりゃ様~!ここには面白い物なんて何もありませんよ!さあ、外に出ましょう!」 「れみぃはぁ♪さくやによんでもらうごほんをさがしにきたんだも~ん♪」 「じゃ、じゃあ!私が探して来ましょう!どんな御本が良いですか!?」 「うぁ♪このごほんはなんだぞぉ?」 「や、やめてくださ~い!!私がパチュリー様に怒られちゃう~!!」 そこには涙目になっている小悪魔と、紅魔館の主を模したゆっくりである胴付きのゆっくりれみりゃがいた。 「…で、あれが何だって?」 「わからない?」 不敵に笑うパチュリー。 魔理沙には訳がわからない。 れみりゃが踊り、小悪魔が涙目になりながら叫ぶ。 そのような光景は紅魔館の中では日常茶飯事だ。 特に目新しい物でもなかった。 「何だ、パチュリーはれみりゃが欲しかったのか?ここに来る時に見かけたぞ?身体は付いてなかったけどな」 「れみりゃって人里では結構人気あるのよね。私もそれでれみりゃの人形作ってみたのよ」 「お前も言うのか?『うっう~♪うぁうぁ♪』って」 「言わないわよ!…まあ、れみりゃ人形を使った人形芸をしていたら、たまに頼まれたりするけど」 「言ってるんだな?」 「言わないわよ!」 またも話が脱線する2人。 この2人は実は本当は非常に仲がいいのではないか、とパチュリーは思った。 とりあえず話を戻すことにする。 「違うわよ、あんな煩いのが2匹もいたら敵わないわよ。騒音公害だわ」 何気に酷い事を言うパチュリー。 れみりゃは何をやっても騒がしいので間違ってはいないのだが。 静かに本を読みたいパチュリーにとっては天敵と言っても問題ないかもしれない。 「私達が召喚するのは…胴付きのゆっくりよ」 ゆっくりには胴なしと胴付きの二種類が存在する。 そして、ゆっくりの9割9分が胴なしだ。 しかし、極稀に人間や妖怪と変わらない胴体を付けたゆっくりが存在する。 その例が… 「ごのごぼんむずかじぐでわがらないぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 (バリバリ) 「やめてぇぇぇぇぇぇ!!!!泣きながら本を破かないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 後で小悪魔にはお仕置きだな、とパチュリーはその時思った。 それはともかく、胴付きゆっくりの最たる例が紅魔館にいるゆっくりれみりゃだ。 そして、胴付きゆっくりは特殊な能力を持っているという仮説をパチュリーは立てていた。 何故そう思ったのかは簡単だ。 紅魔館のれみりゃからは、魔力が感じられたからだ。 自身や魔理沙やアリスの胴付きゆっくりならば、もしかしたら魔法が使えるゆっくり、なんてことも実現するかもしれないとも考えていた。 「簡単に言えばね、胴付きゆっくりからは魔力を感じるのよ。もしかしたら魔法を使えるゆっくりなんてのも実現出来るかもしれない」 「あのれみりゃじゃダメなの?」 アリスは至極真っ当な質問をする。 胴付きゆっくりで良いと言うのなら、あのれみりゃも胴付きゆっくりだ。 その問いにパチュリーは首を横に振る。 「ダメね。魔法の本を見せたらあんな風に泣きだすもの。出来れば私達の胴付きゆっくりが良いわね」 「ふ~ん…」 「魔理沙は興味ないかしら?」 「う~ん…」 魔理沙はパチュリーの問いに難しい顔をする。 パチュリーが研究者気質を持っている魔法使いだとすれば、魔理沙は現実的な思考の魔法使いだ。 ゆっくりが魔法を使えようが使えまいが自身に益はない。 いや、むしろそれは人間達にとって危険になるのではないか、魔理沙はそう考えていた。 だとすれば、そのような危ない実験は辞めるべきではないだろうか、と。 「なあ、アリス?」 「何よ」 「魔法を使えるゆっくりって人間にとっては危険な存在にならないか?」 「そうね…」 アリスの今の種属は魔法使い。 人間ではない。 しかし、アリスは元人間でもある。 だから普通の妖怪と違って人間を食べることもないし、思考も人間と大差なかった。 対し、パチュリーは生まれながらの魔法使いだ。 それ故、人間である魔理沙や元人間のアリスとは意識が少々ずれているところがある。 主に人間に対しての意識が。 パチュリーは役立たずと思う時はあるが良い奴だ。 それは魔理沙にとって間違いなかった。 しかし、人間と妖怪の壁というものが存在したのも事実であった。 「パチュリー、そこはどうなの?例えば、他のゆっくりへの影響とか」 「やってみなければわからないわよ」 あっけらかんとパチュリーは答える。 自身の実行しようとしていることの危険性に危機感を感じているようには魔理沙の眼には見えなかった。 「まあ、異変が起こりそうになれば責任持って止めるわよ」 「…お前がか?」 「小悪魔が、ね」 小悪魔、不憫である。 結局魔理沙も実験に参加することにした。 興味があったからではない、危機感があったからである。 どうせ今、自身が実験を止めてもパチュリーは近いうちにやるだろう。 だったら自分の目が届くところでやってもらった方が良い。 魔理沙はそう結論を出した。 自分のポジションじゃないな、と魔理沙は心の中で苦笑する。 騒いで周りをひっかきまわす。 自他共に魔理沙はそういうポジションだと認識していたのだ。 「…で、どうするんだ?パチュリーよ」 「そうね…2人が持ってきてくれた物をそこに置いてくれる?」 「魔理沙、貴方きちんと持ってきたの?」 「ん、ああ…多分…」 2人はパチュリーに頼まれていた物を目の前に置く。 そこには様々な魔法道具が並べられた。 「ここで実験やるのか?」 魔理沙の問いにパチュリーは苦笑する。 「まさか。私の本達に影響があったらどうするのよ」 「そんなに大規模な実験になるのかしら?」 「念の為よ」 「で、どこでやるんだ?」 「以前妹様が暮らしていた地下室でやるわ。レミィからの許可ももらってる」 パチュリーは立ち上がり、小悪魔がいる方向へ視線を向ける。 そこには… 「う~…う~…ざぐやぁ!ざぐやぁ!」 「お呼びになられましたか?おぜうさま」 「早っ!こんなに早く来れるのなら最初から来て下さいよ!本が一冊犠牲になっちゃったじゃないですか!」 「ごめんなさい、私も忙しかったのよ」 「う~…う~…さくやぁ…」 「おぜうさま、おやつの時間でございますよ。本日のおやつはミルクプリンでございます」 「うぁ♪れみぃぷっでぃんたべてゆっくりするぞぉ♪」 「おぜうさまは泣かれているよりもプリンを食べてゆっくりしている方がお似合いですわ」 「う~♪う~♪ゆっくりゆっくりぃ♪」 「じゃあごめんなさい小悪魔、失礼するわ」 「ばいばいだぞぉ♪」 「バ、バイバイです…はぁ…糊でくっつくかなあ」 「楽しそうだなあいつら」 「そう?私は小悪魔が不憫に思えるけど」 同情の視線を小悪魔に向けるアリス。 どこからどう見ても小悪魔は不憫だった。 「小悪魔!ちょっと来なさい!」 「は、はい!?」 小悪魔がパチュリーの声に気付き、ページが破れた本を持ったまま走ってくる。 「これ、全部地下室まで運ぶから手伝いなさい」 「え!?は、はい…」 「ここでやらないのならわざわざ私達が並べる意味なんかなかったんじゃないのか?」 「…私の人形に運ばせるわ」 「そう?じゃあ小悪魔はやっぱりいいわ」 「えっ!?」 「その破れた本をきちんと戻しておきなさい。良いわね?」 「は、はい…」 小悪魔が肩を落として去っていく。 いくら忙しくても、いくら不憫でも、主の為に働くことが彼女の意義だったのだから。 気を使ったつもりが余計なことを言ったかな、と少々後悔をしたアリスであった。 「さ、行きましょ」 「…そうね、上海達、頼むわね」 「シャンハーイ!!」 アリスの声に合わせて沢山の人形がその場に現れる。 人形達は各々の魔法道具を持ち、地下室へ向かう。 「お前の人形って便利だよな~」 「私も人形の魔法をもっと研究しようかしら」 「研究だけじゃ無理よ。手先が器用じゃないと」 魔理沙とパチュリーは羨ましそうに道具を運ぶアリスの人形を見る。 そして、その光景を小悪魔は見ていた。 「うう…人形なんかに負けませんからね!!」 アリスの人形に対してライバル心を燃やす小悪魔。 小悪魔は涙を流すことでまた一歩大きくなったのだった。 「パチュリー、こんな感じで良いのかしら?」 「良いわ。さすがアリスね」 「アリスをおだてても茶くらいしか出ないぜ」 「毎日のようにお茶をたかりに来る魔理沙には言われたくないわね」 アリスはそう言って人形達を戻す。 後には、パチュリーの指示通りに置かれた様々な道具と魔法陣が残された。 「じゃあ始めるわよ」 「鬼が出るか…神が出るか…」 「不吉なこと言わないでよ」 パチュリーは魔法を詠唱し始める。 それは魔法使いでないと聞き取れない言葉。 「来なさい!」 そして、力ある言葉がパチュリーの口から発せられた。 魔法陣から白い煙が上がる。 その煙を見てパチュリーは成功を確信する。 「やった…!」 パチュリーの口からわずかに喜びの声が漏れる。 そして、煙が晴れた先にいたのは… _,,,, --──-- ,,,__ , '´ __ `ヽ、,ヘ ___,,, ll.llヽ_r'_ヽ 、 ,、_) ヽ ,______r'´イ´ //7/ ['、イ_,-イ、ゝ,_, ,イ_,-,_ゝヽ、__〉 ~ // ,! 、!-|ーi、λ_L!」/_-i、|〉',ヽイ ~ i_ノL.イ (ヒ_] ヒ_ン ).!_イ | |´ lj.lj//. ヽ! |.i"" ,___, "" | ! | | // ..| ! ',. ヽ_ン .,! ! .| | ・ | |ヽ、 イノi .| .| ・ ,,,|| .| ` ー--─ ´/ /入、 | ・ / _,-/,,_ | i ''  ̄ /\ し / i l /ヾ,,_ /,,___ノ/___ ヽVヽ /`ヽ y/ .... ,/ ' '⌒ ~ ヽ, / / .| / _,, ' r i / l | / | i | / | / l 入 |/ | ~` 、 | / !'ヽ, V `T⌒\ | i i |ヽ, ヾ. .| | ヽ ヽ \,... .ヽ,,_____i.,,,_ `ヽ| ヾ, | \~` i `キ | メ ;;_ " ̄人 | \ヽ \i メ ヽ- " r'了 _ ⊥, | r=-,_ヽ ~ - ~ヽ---" ̄ ̄ _,,, l ,⊆三ミ` - r'勺 川.| --__,, ,,,,__ ____ /  ̄,二) __, ' ~' ~~  ̄ ̄``~~""T ̄  ̄ ̄ | / / ,, | Y'/ , ' _, | r' , ' _, " | iレ' - - - | / / / / | / | 確かに胴付きゆっくりが召喚された。 しかし、そこには3人の想像を大きく超えたゆっくりがいた。 確かに…確かに…胴付きのゆっくりぱちゅりーではあったのだが…。 「な、何よこれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 パチュリーは悲鳴を上げる。 何か色々と汚されたような気がしたからだ。 「…」 アリスは茫然としている。 自分は夢でも見ているのだろうか、と軽い現実逃避に走っていた。 「あーはっはっはっはっはっは!!!!!!!」 魔理沙は腹を抱えて爆笑している。 目の前の胴付きゆっくりぱちゅりーのビキニ姿が笑いのツボに入ったようだ。 「むきゅ!?ここはどこ!?私のプロテイン入りクリームソーダは!?」 ぱちゅりー…いや、マッチョリーが叫ぶ。 どうでもいいがプロテインなんて入れたらクリームソーダが台無しである。 しかし、ツッコミを入れる者はどこにもいなかった。 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「…」 「あーはっはっはっはっはっは!!!!!!!」 「むきゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」 普段静かな地下室が本日だけは非常に喧しかった。 ,.-─- 、 ∧_,,∧\足/ /\ ( e'ω'a)∩‐ | 蛇 ⊂ / ヽ/ r‐' / `""ヽ_ノ 「あぅぅぅぅぅぅぅ!?」 「ぱっちぇがいないぞぉぉぉぉぉぉ!?」 俺、れみりゃ、ちびりゃ、ついでにマッチョリーが一緒の席で昼食を食べていた…はずだった。 しかし、マッチョリーが突然消えた。 何が起きたのかわからなかった。 あまりにも突然だったのだから。 れみりゃとちびりゃは大騒ぎしている。 俺だって驚きのあまり叫んでしまうところだった。 会話をしている最中に突然消えたのだから。 後には奴のプロテイン入りクリームソーダが残された。 「…ん?」 マッチョリーが先程までいたと思われる席の足元に何かが落ちている。 それは… 「ジャージ…?」 先程マッチョリーが着ていた紫色の上下のジャージだった。 あいつもビキニ姿で店に入ってくる勇気はなかったのか、ジャージを着ていたのだ。 しかし、このジャージがここにあるということは…。 「あいつは…今…どんな格好をしているんだ?」 急にマッチョリーのことが心配になってしまった俺であった。 今度こそ後書 小悪魔の扱いが酷いと思った方はごめんなさい。 良くも悪くもパチュリーはこのようなキャラだと私は思っております。 蛇足はお兄さん視点です。 ちびりゃのダイエット教室で昼食を食べているところを召喚された、ということです。 お兄さん達の現代日本と幻想郷は次元が違っております。 分かりにくくてすみません。 こんなのゆっくり小説じゃない!って思われた方、ごめんなさいと言うしかないです。 謝ってばかりだなあ私。 何ともひどい結果なんだw 無事に送還されるといいねw -- 名無しさん (2011-02-28 10 17 41) 名前 コメント
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425 :名前が無い程度の能力:2007/04/04(水) 00 59 59 ID sKhZ4BmA0 珍しく割とハッキリ覚えてる夢。 大規模な同窓会か旅行のような雰囲気で、新幹線風の乗り物で移動してたんだ。 明らかに周囲は昔の同級生ばかりなんだが、なぜか同じ列の端っこでパチュリーが本を読んでた。 パチュリー以外には東方キャラはおろかアニメ・ゲームキャラはゼロ。 それでなぜかバスケをやる流れになったんだ。 で、運動して大丈夫なのかってパチュリーに話しかけたんだ。 そしたら本読んだまま「できれば避けたいけど…」って言いながらもちょっと乗り気に見えた。 なんか受け答えのしかたがちょっと長門みたいだなと思った。 程なく目が覚めたが、運動するパチュリーをちょっと見てみたかった。 よく考えたら東方キャラの夢を見るのは初めて。 別に東方キャラで一番パチェ好きってわけではないけど、なんでだろう。 のんびり
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モターナ・チュリス R 火文明 (13) クリーチャー:ビートジョッキー 17000 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべて破壊する。 ■このクリーチャーがアタックする時、相手のパワー12000以下のクリーチャーを1体選び、破壊する。 ■T・ブレイカー 作者:蜜柑丸 超々大型のビートジョッキー。出た時に相手の小型獣を一掃し、その後はアタックでそれなりの大型獣を消し飛ばしてくれる。その分コストはかなり重め。 いまいち使いづらさが目立つが、強力な事に変わりはない。 何とか早く出せればその力を発揮してくれるだろう。 フレーバーテキストではララーテ・チュリス共々行方不明になってしまった事が語られている。 一体何があったのだろうか。 フレーバーテキスト ララーテ・チュリスとモターナ・チュリスの二人がいない?あんな戦車よりでっかい二人を見逃す方が難しいッスよ。---ナグナグ・チュリス 名前 コメント