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エンディング 突然麻帆良の地に現れた少年、柊蓮司。 アーティファクトらしい剣を使い、いくら封印状態にあるとはいえ、エヴァンジェリンと茶々丸の二人を相手に互角以上の戦いをやってのける。 それでいながら、魔法使いの常識を知らない。 いや、本人は知っているつもりのようだが、明らかにおかしいことを言う。 彼曰く。 異世界からやってきた。 彼が元々いた世界は魔王に狙われていて、さきほど麻帆良で暴れていたのも魔王である。 彼はそういった魔王とその手下と戦う魔法使い(ウィザード)である。 これでも実は高校三年生である。 小学生に見えるのは、年齢が下がっているからである。 ――以上の発言と情報から、学園長は一つの結論に達した。 ――――柊蓮司はいろいろ可哀想な子である。主に頭とか。 * 魔王を撃退した十分ほど後。 柊はエヴァンジェリンと学園長の二人に、必死に事情を説明していた。 自分がここに飛ばされるハメになった経緯であるとか、ファー・ジ・アースのこと、ウィザードのこと。 柊はできるかぎり理解してもらおうと説明するのだが。 魔王のロリ発言のせいでわかりやすいくらいに機嫌の悪いエヴァンジェリン。 柊の見た目が子供なせいか、発言の内容が突拍子もないせいか、あまり話を信じていなさそうな学園長。 「そうか、異世界の高校生か、すごいのう」 などと、なんとなく生温かい口調の台詞に柊もちょっと涙目だ。 「で、あの変態はなんだ」 「だから本人が言ってた通り魔王だって」 「あんな魔王がいてたまるか! 貴様、大概にしろ!」 「だーっ、もう、俺だってあんなのが魔王なんてイヤだよ! それでも実際魔王なんだよ!」 「変態が過ぎて魔王と呼ばれているとかその程度だろう!」 「ちげーよっ!?」 「だいたい、貴様の話からしてうさんくさい。 魔王がそんなにゴロゴロいる世界があるかっ! 毎週のように世界の危機が起きているとでも言うつもりか!」 それでだいたいあってる。 「いや、実際雑魚魔王とか割といるからな……」 「なんだその雑魚魔王というのは!? 雑魚だったら魔王ではないだろう!」 「いるもんは仕方ねえだろ!?」 「そうかそうか、柊くんは魔王を退治する勇者なんじゃの。すごいのう」 「その可哀想な子を見るような視線と台詞やめろっ! それに俺は勇者じゃなくて魔剣使いだ!」 「そうかそうか」 「じーさん、わかってないだろ!?」 「いやいやわかっておるとも」 明らかにわかっていない口調である。 「ああああ、もう、これだから異世界はっ……!」 あまりの話の通じなさに柊が嘆いたところで、柊の0-Phoneが鳴った。 肩を落としつつポケットから0-Phoneを取り出し、ディスプレイに表示された名前を見る。 この状況で連絡をしてくるであろう人物は一人しかいない。 「――アンゼロットからか」 うんざりした表情0-Phoneを開くと、0-Phoneの画面から光が溢れ、空中へとアンゼロットの姿を映し出した。 『魔王に逃げられた柊さん、お疲れ様でした♪』 しかも勝手に通話状態になっている。 もちろん、通常の0-Phoneにはこんな機能はない。 「なんでもう逃げられたって知ってんだっ!? っていうか俺の0-Phone勝手に改造するなよっ!?」 『こちらからの観測で時空の安定が確認されない間は、魔王が倒されていないとわかります』 「改造はスルーかよ。 ……でもまあ、確かに――」 アンゼロットの正論に柊も頷きかけるが、 『そちらの音声も多少拾っていましたが』 「って盗聴じゃねえかっ!?」 結局、悪びれないアンゼロットの台詞にツッコミを入れる。 『まあ、相変わらず失礼な人ですね、柊さん。 せっかく一人で異世界に放り出された小さい柊さんのために――』 「小さい言うなっ! だいたい、誰が原因だと思ってんだ!」 『もちろん魔王です』 「…………」 笑顔でさらりと言い放つアンゼロット。 実際、あの魔王が居なければこんな目にあわずに済んだのは確かだが。 「……おい、そいつはなんだ、柊蓮司」 エヴァンジェリンが立体映像のアンゼロットを睨みながら言う。 そいつ呼ばわりされたアンゼロットは笑顔でエヴァンジェリンの方を向く。 その表情は確かに笑顔なのだが、目はまったく笑っていない。 『ああ、そちらの失礼な方がその世界の原住民なんですね、柊さん』 原住民の部分を強調してアンゼロットが言う。 その言葉にエヴァンジェリンも不敵に笑う。 「ふん、貴様も異世界がどうとか言い出すクチか?」 小馬鹿にしたように言う。 そして睨み合うアンゼロットとエヴァンジェリン。 何故か火花が飛び散り、嵐をバックに竜虎が咆吼する幻影が見える。 『どうやらこちらの事情を理解してもらえていないようですね……。 これも柊さんの説明がヘタなせいですね。説明下手男。 やはり、「下」という文字も入っていますし、柊さんがいろいろ下手なのは仕方ないのですね……』 「って俺のせいかよ!? しかも下のせいで下手とかどういう理論だっ!?」 柊がつっこみを入れるが、二人ともそれが聞こえていないようにスルーした。 「ふ、ならば貴様に説明してもらおうか。 納得のいく説明ができるのだろうな、小娘」 と、挑発するようにエヴァンジェリンが言えば。 『ええ、もちろんです、六百歳の幼女さん♪』 アンゼロットもそれに笑顔で応じる。 そのあたりの台詞もばっちり盗聴していたらしい。 そうしてまた火花を散らし睨み合う二人。 0-Phoneを持っているせいでその睨み合いを間近で見る羽目になってしまった柊は、ちょっと表情が引きつっている。 「――まあ、説明してくれるだけマシか……」 そう呟いて自分を納得させようとする柊。 『それではいきます。えーい、安直魔法かくかくしかじか~♪』 「まて、それは説明じゃないっ!?」 いや、効果は似たようなものだけど。 立体映像のアンゼロットが人差し指を軽く振るうと、星が飛び散る演出と共に妙にリリカルな効果音が流れる。 「…………」 「…………」 無言のエヴァンジェリンと学園長。 「……さすがに0-Phoneごし――というか異世界まで魔法を飛ばすのは無理があったんじゃないか、アンゼロット」 黙ったままの二人を見て柊が言う。 だがアンゼロットは笑顔を崩さず、自信満々の口調で言った。 『大丈夫です、ロンギヌスの技術は日々進歩しているんですよ。 先ほどの効果音と演出も完璧だったでしょう?』 「そっちかよっ!?」 そんなやりとりをしている二人の方を向くエヴァンジェリンと学園長。 いや、二人の方を見ているというよりは柊の方を見ている。 「なるほど……下がる男」 「そういうことか……下がる男」 納得したように言う二人。 「まてっ、なんだその語尾はっ! 何に納得してんだっ!? ていうかむしろ何を説明したんだアンゼロットォ!?」 両手で握った0-Phoneを上下に振りつつ叫ぶ柊。 立体映像を投影している0-Phoeが振られているのにアンゼロットの姿はまったくぶれない。 にっこり微笑んでアンゼロットは言った。 『もちろん“柊さんの事情”です』 「……それは俺がここに来ることになった経緯って意味だよな?」 『“柊さんの事情”です』 「…………」 『“柊さんの……”』 「もういいよっ!?」 同じ言葉を繰り返すアンゼロットに柊はいろいろと諦めた。 明らかに余計なことまで知られているのだろう。主に下がるとか、下がるとか、下がるとか。 落ち込む柊の肩をエヴァンジェリンが軽く叩く。 「なに、安心するがいい。貴様の言ったこと、信用してやろうじゃないか……下がる男」 「だからその語尾やめろよっ!」 「なに、気にするな……下がる男」 魔王(と書いて変態と読む)のせいで溜まったストレスを発散するように柊で遊ぶエヴァンジェリン。 異世界に行っても『下がる男』という通称からは逃げられない柊だった。 ……どちらかというと、アンゼロットから逃げられないと言う方が正しいのかもしれないが。 「ふむ、しかし異世界が存在するとはのう……悪かったの、柊くん。てっきり頭の可哀想な子と思っておったわい」 髭をなでながら学園長が言う。悪かったと言っている割には口元が笑っているが。 「そんなこと思ってたのかよ……」 がっくりと肩を落とす柊。 ファー・ジ・アースにおいては頭が悪いと連呼されていた柊であったが、麻帆良へ来て頭が可哀想に進化しかけていたらしい。 「今でも可哀想な子であることには変わりないがの」 「なんでだよっ!?」 「自覚してないんじゃのう……」 「その憐れむような目やめろよっ!」 『まあ、いつも可哀想な柊さんはおいておきまして。 事情は理解していただけたと思います。 つきましては、そちらへ飛ばされた魔王の件ですが……』 アンゼロットの言葉に学園長が頷きながら返事をする。 「ああ、例の魔王じゃな。 一定年齢以下の者にしか傷つけられないとは……こちらとしても協力はしたいのじゃが、その条件は厳しいのう……」 「ふん、私は手を貸すのはかまわん。 アレは完膚無きまでに叩き潰さないと気が済まんからな」 悩む学園長と違い、エヴァンジェリンは即決で協力すると宣言した。 よほど魔王の発言が頭に来ているらしい。 「……それと、学園側からは私以外誰も出す必要はない。むしろ出すな」 エヴァンジェリンが学園長を睨みつけながら言う。 「エヴァ?」 「私と茶々丸と、おまけにそこの柊蓮司で十分なんとかなるだろう。 それでいいな、柊蓮司」 おまけ扱いされたあげく、いきなり話をふられた柊は目を丸くしている。 「お、おまけってなぁ……。 まあ、元々一人でやれって話だったからそれはいいんだけどよ。 他の協力者を断る必要はあるのか?」 その柊の言葉にエヴァンジェリンはバンと机を叩いて怒鳴りだす。 「大有りだ! いいか、考えても見ろ! 他の連中を連れてまたアレに遭遇して……またあんな事を言われたらどうする!?」 「アレって魔王のことか? あんな事っつーのは……ああ、六百歳の幼女とか――」 「口に出すな、忌々しい! ――あんなことを他の連中の前でぶちまけられてみろ、私の名に傷が付くではないか!」 プライドの高いエヴァンジェリンとしては、あんなやつに幼女扱いされるところを見られるなんてことは恥をさらすことと同じである。 特にエヴァンジェリンの正体を知る魔法使いたちになど見られたくない。 『まあまあ、大丈夫ですよ。 貴女の二つ名に≪永遠の幼女(エターナル・ロリータ)≫が追加される程度です♪』 楽しそうに余計なことを言うアンゼロット。 実際にそう呼ばれることを想像したのかエヴァンジェリンは怒りで顔を赤くする。 「勝手にそんな二つ名を増やすなッ! とにかく、他の連中は絶対に同行させん! いいな!」 「む、むう……ワシとしては他の先生方とも話し合って方針を決めたいのじゃが……」 「いらんと言ったらいらん! ジジイ、貴様は情報だけこちらに渡せばいい。 後はヤツが余計なことを言う前にひねり潰す……!」 変な二つ名を付けられかねない危機感からか、いつも以上に殺気の籠もった口調になっているエヴァンジェリン。 「わ、わかった。この件はエヴァと柊くんに任せるとしよう」 学園長の言葉にそれでいいとばかりに頷くエヴァンジェリン。 その様子を見ていたアンゼロットが微笑む。 『――話がまと……って良か――』 「アンゼロット?」 安定していたアンゼロットの映像と音声がぶれ始める。 『また――空……不安定――った……』 「おい、アンゼロット!?」 ノイズがのったテレビのように映像がぶれていく。 『……にか――ば連絡……ッ――』 そして音声は途切れ、映像はブラックアウトし――『視聴できません』という白文字だけが浮かび上がった。 音声もツーツーという電子音だけになっている。 「――ダメだ、完全に切れちまったみたいだ」 柊はしばらくいろいろと0-Phoneを操作してみたが、アンゼロットへと回線が繋がることはなかった。 諦めて0-Phoneを閉じてポケットに押し込む。 「ふむ……時空が不安定ということだったのう。今日はもう夜も遅い。 続きは明日としよう。明日になればまた時空も安定するかもしれん」 「そうだな。さすがに疲れた……」 思えば、朝からほぼ戦うか気絶するかのどちらかである。 年齢が下がっているとはいえ体力は本来の年齢のままだが、それでも十分疲れが溜まっていた。 「帰って休むか……って、帰れねえんだよな。 まあ、最悪野宿でいいか……」 「い、いや、学園の中で野宿されても困るんじゃが……」 学校の敷地内で野宿する見た目小学生、中身も未成年。 どう考えても休んでいる途中に補導されるだろう。 ついでに学園のイメージ的にも、教育的にもよろしくない。 「エヴァ、今日は柊くんを泊めてやってくれんかの?」 「私の家にか?」 面倒そうに言うエヴァンジェリン。 「空いている寮の部屋にでも押し込めればいいだろうに……」 「そう言われてものう。明日から新学期じゃからどこも満員じゃよ」 「チッ――面倒な――」 「下手に他の者にまかせてあの魔王のことがもれても困るじゃろ?」 断る口実を考えていたエヴァンジェリンだったが、その一言に凍り付く。 「エヴァ以外のところに泊めるのなら、事情ぐらい説明せんとまずいからのう」 別に事情を説明せずとも子供一人を泊めるぐらいはできるのだが、学園長は言外にそうするならそのあたりのことをばらすと言っているのだ。 「ぐっ――いいだろう。寝床ぐらいは提供してやる。 ジジイ、電話を貸せ、茶々丸に連絡する」 そう言って学園長の返事を待たずに机にある電話を手に取る。 なんで私が、などとぶつぶつ呟いている。 「茶々丸ってあのロボの子だよな? エヴァンジェリンと一緒に住んでいるのか?」 電話しているエヴァンジェリンの邪魔にならないように少し抑えた声で学園長に訊ねる。 「ああ、彼女はエヴァの魔法使いの従者(ミニステル・マギ)じゃよ」 「みにすてるまぎ?」 聞き慣れない単語に首をひねる柊。 「ああ、こちらのことはまだ説明していなかったのう……明日はそのあたりも含めて話しをするとしよう。 柊くんもこちらのことがわからないと困ることもあるじゃろう」 いくら協力者がエヴァンジェリンだけだと言っても、麻帆良学園やこちらの世界のことも知らなければ困ることも多いだろう。 ここでトラブルを起こさないためにも説明は必要だ。そう思い柊も頷く。 「ああ、そうしてくれると助かる。今日は俺の方ばっかり話してたからなあ」 「そうじゃの。おかげで“柊くんの事情”はよくわかった」 「蒸し返すなよっ!?」 「ふぉっふぉっふぉ。細かいことを気にしていると大きくなれんぞ、柊くん」 「嫌味かっ!? 俺の年齢わかってて言ってるよな!?」 「はて、なんのことかの? 柊くんは見た目が小学生な高校生じゃろ?」 「んなわけあるかっ!」 「……何を騒いでいるかと思えば。漫才か?」 受話器を置いたエヴァンジェリンが呆れたように言う。 「漫才じゃねーよっ!」 学園長に遊ばれていた柊が叫ぶが、エヴァンジェリンは興味なさそうに扉の方へ向かう。 「ふん、そんなことはどうでもいい。話はついた。行くぞ、柊蓮司」 何故かさきほどまでとは違い、楽しそうな口調のエヴァンジェリン。 それを柊は不思議に思ったが深く考えないことにした。 ――何かを企んでいる時のアンゼロットの笑顔と同じような雰囲気を感じたが、気のせいだろう。 そうして退室しようとする二人へと学園長が声をかける。 「ああ、柊くん。明日の午後、またここに来てくれい。 エヴァも身体測定が終わったら来てくれるかの」 「ああ、わかった」 「ああ――ほら、トロトロしてないでさっさと着いてこい!」 エヴァンジェリンは立ち止まっていた柊の袖を掴み、せかすように引っ張った。 「わ、わかったから引っ張るなっ!」 そして柊は引きずられるようにエヴァンジェリンに連れて行かれた。 * 「……なあ、エヴァンジェリン」 「どうした、柊蓮司」 「――これはなんだ?」 「お前の寝床だ」 「どう見ても犬小屋じゃねーかっ!?」 柊の前にあるのは大型犬用ぐらいのサイズの犬小屋だった。 ちゃんと『ひいらぎれんじ』とネームプレートまでついている。 茶々丸が周りの余った木材や工具を片付けているところを見ると、作りたてのようである。 「わざわざ茶々丸に用意させたんだ。感謝しろ」 「そんなものわざわざ用意するなよっ! 使ってない部屋を貸すとか、そういう選択肢はないのか!?」 「ない!」 エヴァンジェリンは即答した。 「その方が面白いからな!」 仁王立ちして胸を張って言う。そのまま高笑いする姿は、間違いなく悪の魔法使いであった。 ――やっていることは悪の魔法使いらしいと言えるかは微妙だが。 「なんでどこに行ってもこんなやつらばっかりなんだああぁぁぁぁ!」 そんな柊の叫びと共に、麻帆良での初日は幕を閉じたのだった。 ← Prev Next →?
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ウィザード職業案内 職業の特徴 強大な攻撃魔法を操る、スペシャリストです。 一撃の威力は他に並ぶ物がなしというほどに豪快で圧倒的に強いのが特徴です。 反面、防御力は最低、HPも貧弱とまさに魔法使いそのものです。 スキルの特徴 特筆すべきはメッティオ。恐ろしいまでのダメージを敵に与えます。 ただしLv差が離れすぎるとMISSも多いので注意。 範囲攻撃魔法も使え、ハイドも使え、デバフも豊富で回復スキルも持っています。 テレポートも使え、移動手段も困る事はありません。 狩りはアタックスペルの基本であるメラーラをメインに使って狩りをすることになるでしょう。 ただでさえ効率が悪い狩りになるので早めの開放をお勧めします(メラーラはレベルキャップが無いので開放さえすればいつでも10を目指せます) 基本的なスキルの流れとしては、遠距離からのメラーラを一発入れてそこからデバフやマインドで足止めなりして後はひたすらメラーラを打つという形になります。 そして、メッティオはモンスター相手には雑魚だと即死を出すことが容易なため、クールタイムが終わり次第すぐ打つことになるでしょう。 狩り効率も少しよくなるので対人を考えている人は早めの開放、考えてない人も解放することをお勧めします(開放に10スキルポイントを使うため、他に覚えたい・開放したいスキルがある場合は後回しでもOKです) 移動スキルとして、テレポートがあります。 非常に使えるスキルなので覚えるのをお勧めします(スキルツリー一つ前もヒールのため、津覚えて損は無いと思います) WizにあるハイドはビコンやSWのハイドとは違います。 敵が近くにいても発動可能で使うと詠唱なしで即発動。 動くと通常状態に戻り、継続時間も数十秒とかなり短いです。 狩り・PVPなどで敵からのタゲを解除する場合に使うことができます(というか、それ以外に使い方がないかと) 応用としてハイドからのメテオコアがあり強力なコンボになりますが、PVPだと障害物を間に挟まれたりするとスキルがミスしハイドも解除されるので注意です。 Wizはデバフの種類も豊富です。 毒・ノローヌ・ムーニャ・スタンなどPVP・狩り両方で活用されるデバフがあります。 基本としてスキルレベルアップで威力と時間が上がります。 毒やノローヌは威力や時間が上がるとかなりよいので開放は迷わずするといいかもしれません。(追記:ノローヌはスキルレベル3だとエンドレスでノローヌ状態にできる為、開放の必要は無いらしいでした^^;) ですが、ムーニャやスタンは攻撃をすると時間が短くなるという欠点がありますので開放はスキルポイントがあまってるっていう場合以外はやめといた方が言いと思います(スキルポイントがあまってるのなら攻撃魔法の開放を優先した方がいいと思いますが・・・) 最後に狩りにおいて開放を優先した方がいいスキルとして メラーラ(言わずもがな) マイン(狩りでの使用頻度がかなり高く、ルート時間が延びる) 毒(これで狩り効率がかなりあがる) 参考程度にどうぞ 対人時の立ち回り 強力な魔法によりトドメを刺しまくれますが、 緒戦で期待されるのはデバフをばら撒くこと。 そのほうがトータルで勝てるはず。 上手いWIZが一人居るだけで数的不利を一気に挽回できます。 まさにPTのエース。 その他 PTプレイで最初から攻撃魔法で補佐したりするとタゲがくるので注意。 一撃の威力が高い事をお忘れなく…。 編集者 某タルン氏 スキル追記 ねーさま
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■NightWizard The 3rd Edition キャラクターシート■ 【パーソナリティ】 キャラクター名 神坂 大雅 プレイヤー名 Let 種族 侵魔 ワークス 魔王/二つ名 年齢 見た目15~22くらい/性別 男 髪の色 紺色 瞳の色 緋色 肌の色 少し青白い肌色 身長 173cm/体重 67㎏ 【ライフパス】 出自(設定) 愛され系/キーワード 愛し愛される 目的 忌むべき力 邂逅(設定) /感情 血縁/対象 ルーサイファー 印象 年齢不詳 性格 知己にはナイーヴ他人には勇敢 コネクション/関係 御鏡 芽衣 /奴隷 不動凛 /奴隷 ルー=サイファー/奴隷 サクラ=ヴァンスタイン/奴隷 紅月 望 /友人 【キャラクターデータ】 クラス 落とし子/勇者 レベル 11 属性 <火>/<風> CF修正値 2 プラーナ内包値 9 能力 属性1 属性2 クラス1 クラス2 ボーナス 最終 筋力 1 0 2 3 4 10 器用 1 1 3 3 2 10 感覚 0 1 4 3 2 10 理知 0 0 4 3 0 7 意思 1 0 3 3 0 7 幸運 0 1 2 3 0 6 戦闘値 ベース クラス L V 特 殊 未装備 武 器 魔 装 防 具 他 合 計 命中(筋+器)/2 10 01/01 +02 +06 20 -00 +00 +02 +01 023 回避(器+感)/2 10 00/01 +03 +01 15 +00 +00 +01 +00 016 魔導(理+意)/2 07 01/01 +00 +01 10 +00 +00 +01 +00 011 物攻 -- 01/01 +05 +00 07 +31 +00 +01 +05 044 魔攻 -- 01/01 +00 +00 02 +00 +00 +01 +00 003 物防 -- 01/01 +03 +00 05 +00 +00 +04 +00 009 魔防 -- 01/00 +03 +00 04 +00 +00 +04 +00 008 耐久力(筋+属性) 25 02/03 +50 +31 113 +00 +00 +00 +00 113 魔法力(意+属性) 14 03/02 +50 +00 69 +00 +00 +00 +00 069 行動値(理+感) 16 00/00 +00 +01 17 -01 +00 +01 +00 017 射程 -- --- - -- --- 至近 ■特殊能力 名称 SL タイミング 判定 難易 対象 射程 代償 条件 効果 汎用 月衣 - 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 所持品を隠せる,マイナーアクションで飛行可能(代償 1D6MP) 月匣 - 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 月匣を展開できる。 落とし子 ダークソウル 2/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 命中か、魔導どちらかにに+3(SL+1) また耐久力+5 命中指定 カースドウェポン 3/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した武器の【命中】に-1 【物攻】に+9(SL*3) 絶望の壷 3/3 DR直前 自動 なし 自身 なし なし シナリオ一回 攻撃の【物攻】【魔攻】のジャッチに+30[SL*10]する。魔王の血統のの効果中は使用回数を消費せずに使用できる 紅月の刻 1/1 オート 自動 なし 自身 なし 1プラーナ シナリオ一回 秘技:行動終了時:。未行動となる。ただし、【命中】【魔導】-5。ラウンド終了まで 侍 愛刀 1/5 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した刀に命中+2、物攻+2(SL*2) 斬鉄剣 3/3 メジャー 命中 対抗 単体 武器 なし 刀使用 対象に物理攻撃を行う。【命中】-2、物攻+15[SL*5]し、クリティカルするとさらに+10する 構之事:柔 1/3 セット 自動 なし 自身 なし 5MP 刀装備 命中ジャッチに+3(SL+2)ラウンド終了まで持続する 構の極み 3/3 常時 自動 なし 自身 なし なし 刀装備 《構之事:~》の効果中指定した戦闘値のジャッジを+6「SL*2」する。指定:物攻、回避 受けの太刀 1/1 DR 自動 なし 自身 なし 8MP 刀装備 装備している刀の攻撃力分ダメージを軽減する。 魔鎧使い 魔鎧所持 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 魔鎧所持 カバーリング 1/1 DR直前 自動 なし 自身 なし 5MP なし 対象をカバーアップする。行動不能にならない レンジドカバー 1/1 《カバーリング》 自動 なし 自身 なし 1Pr なし カバーアップの距離を近距離に変更する 因果の一撃 1/1 オート 自動 なし 自身 なし 1Pr シナリオ一回 受けたHPダメージを相手に返す 生体装甲 1/5 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 【耐久値】に+10(SL*5+5)する 身鎧一体 1/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 取得している魔鎧の命中と行動値を+2(SL+1)する 勇者 勇気ある者 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし プラーナ内包値を+2点する 英雄覚醒 1/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし プラーナ内包値を+2(SL+1)点する 一般 伝家の宝刀 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した武器の攻撃力を+1する キープオフ 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし エンゲージを封鎖する 鍛錬 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 耐久値に+5 指定:耐久値 トレーニング:回避 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 回避+1 ライトファイター 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 装備が衣服ののみ時に回避+1 行動値+1 伝家の宝刀Ⅱ 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した武器の攻撃力に+2 トゥーハンドスタイル 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 両手武器を装備中命中に+1する トゥーハンドスタイルⅡ 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし トゥーハンドスタイル、両手武器 両手武器を装備中、物攻ジャッチに+3 能力値UP:感覚 2/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した能力値を+SLする ハイパーセンス 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし 【感覚】10 【命中】【魔導】に+1する 耐久力UP 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 耐久値に+【CL】 トレーニング:命中 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した能力値に+1する【命中】指定 能力値UP:器用 2/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した能力値を+SLする 能力値UP:筋力 3/3 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 指定した能力値を+SLする モンスターハンド 1/1 常時 自動 なし 自身 なし なし なし 白兵武器のジャッジに+3 魔王印:ルー=サイファー 1/1 常時 なし 自身 なし なし なし なし あなたは卓越した能力を得る(演出)誰も尊敬できず、チョココロネを食べられなくなる 闇の威光 1/1 常時 なし 自身 なし なし 3プラーナ なし 洗脳特技。対象はあなたに忠誠を誓う。シナリオ終了時、または、あなたの戦闘不能、死亡するまで継続 キャンペーン専用 媚薬塗布 3/5 メジャー 命中 抵抗 単体 武器 3MP[SL]点 なし 対象に物理攻撃を行い1点でもダメージを与えた場合対象に[BS:催淫]を[SL]段階付与する(最大5) トランスエイジ 1/1 メジャー 命中 なし 単体 近距離 3MP なし 対象の肉体年齢を変更する 衣服攻撃 1/1 メジャー 命中 対抗 単体 武器 なし 《着衣》所持対象 対象に物理攻撃を行う。この物理攻撃が命中した場合、対象の《着衣》を破壊できる。《着衣》が破壊された対象は以下のペナルティを受ける。【行動値】のジャッジの達成値に[-10]のペナルティを受ける。これはシーンが終了するまで継続する。 隷属者との房事 1/1 メジャー 自動 なし 自身 単体 なし シーン一回 現在締結しているコネクションを消費して以下の効果を得る。消費したコネクションはそのシナリオの間中は回復しない。・[消費コネクション数(最大3)]点のプラーナを回復・[消費コネクション数(最大3)]×10点の[HP]を回復・[消費コネクション数(最大3)]×5点の[MP]を回復 貴方が隷属させた者との肉体的な交わりによって、対象から活力を得る房中術の一種 隷属者の献身 1/1 リアクション 自動 なし 自身 単体 なし ラウンド一回 [コネクションを1枠]消費することでそのダメージを0にできる。 【装備】 装備重量上限[【筋力】+CL] 19 魔装記憶上限[【意思】+CL] 18 名称 種別 重量 命中 回避 魔導 魔攻 物攻 魔防 物防 行動 射程 部位 備考 妖刀 白兵(刀) 10 31 -2 至近 両手 メインプロセス終了後、狼狽。カースドウェポン+愛刀の効果 輝明学園改造制服 防具 1 1 1 1 衣服 回避ジャッチに+2することができる。シーン一回 メアサイアマント 防具 2 1 1 1 1 3 3 -1 肩 スロット:3 スロット:iris 1 シナリオ一回 判定の達成値に+2 スロット:irisデータカードファイター 1 iris装備時に命中+1 物攻+2 合計 【所持品】 名称 種別 重量 効果 MPポーション*2 2 MPを2d6回復する HPポーション 1 HPを2d6回復する 情報ソース:調査*2 情報収集判定を【感覚】へと変更する Evil-eye 1 エネミー識別、トラップ識別にジャッチに+2する 【設定】 侵魔としての名は『レオロス』今の名前は封印されていた人間の名前を使っている 第八世界に封印された際、大した力もないのに人へと封印された魔王。 近年まで復活ができずに、度重なる世界結界への影響により緩んだ封印を掻い潜り、復活した。 所々抜けており、そこに愛嬌があるといえばあるらしい 人の体を奪って復活したため、表界にてで思った通りに力をふるうことができずにいる。復活したと言っても人の以外に篭っており。この体がなくなれば露と消える身である。 元々心を操る力を持っており、ウィザードに討伐される前に逆に戦力を得ればいいのでは…活動をしている。 性格としては、どこか抜けているが、妙なところでやるときはやるやつ。 自らの瘴気で作った刀で戦う近接型 最近マントも顕現できるようになって割とご満悦 ■セッション履歴 20... GM/CL+ 経験点 特技 御鏡 芽衣 輝明学園御琴(みこと)市女子分校芸能学部に所属する学生。 天涯孤独の生まれで、寂しい思いをしてきた、その分いろんな相手に幸せを振りまこうとアイドルを目指している。 明るい性格、地道に人気はあがって、ファンはできていた。 プラーナに瘴気が侵されていき、身体を感覚をいじられており、常に発情している。 精神はまだ通常では平常だが、快楽で精神に負荷をかけて隷属化した。 不動 凛 捕らえた生徒会副会長 じっくりと調教中…弱点であるお尻を攻める時間、責めない時間と緩急をつけて自ら快楽をねだるようになった 現時点での前衛…補佐としても信頼がある ルー=サイファー 現在初等部に通っており、素の素体の(テスラ)性格とルーと仕手の性格を切り分けており 調教時の気分によって変えている
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【近親】バイトでウィザード【相姦】 http //sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1127102941/ 種別/SS創作 分類/作品単独 検索ワード/椎名美由貴
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概要 ニュータイプの亜種、あるいは変種と考えられている物。 特徴として、物体や他者の意思、遠くで起こった事象、自身の意思を音楽と言う形で感じとり、発信することが出来ると言う点が挙げられる。 彼女達の能力は電波を通じることであらゆる通信機器への介入が可能であり、ナイトウィッチ同士が共振することで、更に広範囲への発信が可能となる。能力を使う際は、頭部にレーダーのようなオーラが現れる。 外宇宙のウルトラマンであるアハトと接触したサーニャ・V・リトヴャク、幼少期に宇宙から飛来した生物『モフィ』を連れ添ったヴァージニア・ロバートソン、幼少期に突然変異的に覚醒したエレーナ・ハリエンジュが該当する(本人は完全音感と言う障害だと認識している)。 その中でもハリエンジュは物体や事象から感じ取った『音』に対して調和する『音』を行動によって発信することで、それらに対する最適解を導けると言う特異な性質を持っている。反面、ハリエンジュのナイトウィッチとしての能力は、遠隔への発信能力が著しく低い。
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東京ウィザード とうきようういさあと【登録タグ:VOCALOID project megawasabi 初音ミク 曲 曲と 曲とう】 曲情報 作詞:project megawasabi 作曲:project megawasabi 編曲:project megawasabi 唄:初音ミク ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり コメント 名前 コメント
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目次 アクティブ奥義Lv.1 サンダーボール Lv.1 マジックガード Lv.2 ノースストーム Lv.2 サラマンダーブレス Lv.3 マンイーター Lv.3 エレメントバースト Lv.3 サンダーブレイク Lv.4 アイシクルピラー Lv.4 メテオダスト Lv.5 ホワイトファイア Lv.5 ソウルコンタクト Lv.6 ヘルラーヴァ Lv.6 アイスアーマー Lv.7 ランページブリザード Lv.7 オールネイチャー Lv.8 エクリプスプロミス Lv.8 デスサンバ Lv.9 コキュートス Lv.9 オーバーマジック アクティブ奥義 Lv.1 サンダーボール Lv.1 マジックガード Lv.2 ノースストーム Lv.2 サラマンダーブレス Lv.3 マンイーター Lv.3 エレメントバースト Lv.3 サンダーブレイク Lv.4 アイシクルピラー Lv.4 メテオダスト Lv.5 ホワイトファイア Lv.5 ソウルコンタクト Lv.6 ヘルラーヴァ Lv.6 アイスアーマー Lv.7 ランページブリザード 入手方法:Lv.7ウィザード奥義の卵 周囲のパーティメンバーに先知の風格が波及する。 4種類のLv.7奥義の効果は重複します。 Lv 増加魔攻 有効レベル 消費MP 消費SP 増加魔法命中 増加経験値 増加スキル経験値 増加ドロップ率 増加緑OP率 持続 1 38 Lv.80以下 3 5% 3% 3% 3% 3% 5分 2 Lv.85以下 3 Lv.90以下 4 92 Lv.95以下 71 5 110 Lv.100以下 78 6 7 8 9 10
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ウィザードウィッグ 魔導院で入手できる頭防具。 コーディネート用。 ゲーム中唯一のウィッグ(かつら)である。 使用コーディネート バロックウィザード
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長野県飯波市前原町、マンション矢吹35号室にある花丸家の部屋の窓はいつも開けられている。 彼らの息子と娘たちが帰ってきても良いように。彼らはいつだって太陽がすっかり沈んだ夜、窓から帰ってくるのだ。 …だからこそ、花丸クラレンス(旧姓は長すぎるので略)は困惑を隠せなかった。 「久し振りね。トナとコニーの結婚式以来だから…2年ぶりってところかしら?」 太陽の輝く昼間に玄関から尋ねてきた、サファイアの姿に。 リビングで、サフィーはお子様用の椅子に腰かける。 「…花ちゃんは?」 辺りを見回して、花丸家の末娘がいないことに気づく。 「花は今は幼稚園よ。去年から通い出したの」 「そっか。そう言えばあの子ももう4歳だったわね。 最後に見たときはまだお母さんから離れられないちびっこだったのに」 人間の時間の流れの早さを改めて思い出し、サフィーが少し寂しげに言う。 「それにしても驚いたわ。いつ、太陽の光を克服したの?」 「…一昨日よ」 「ずいぶん急なのね」 冗談だと思ったらしい。クラレンスが苦笑しながら、コーヒーポットの電源を入れる。 クラレンスはサフィーよりも300年ばかり長い800年前、中世の世から長生きしている“元”吸血鬼である。 そんな彼女は、6年前、とある男性と運命的な出会いを経て結婚し、偶然と奇跡のタッグマッチで人間に戻ってからはこの飯波市で夫と愛する娘と共に平和に暮らしている。 吸血鬼は長生きすると、不快感と大幅に力が落ちるのを我慢すれば太陽の下を歩き回れるようになる。 その事を知っているクラレンスは、それなりに長生きしているサフィーが昼間、外を歩き回っても不思議には思わない。 「コーヒーを入れてるんだけど、お砂糖とミルクは…ごめんなさい、忘れて」 人間に戻ってから6年。クラレンスは、いつもの癖で戸棚からお客様用のカップを出してから気づいた。 吸血鬼は、血しか飲まないことに。 「砂糖もミルクもたっぷりでお願い。苦いのは、苦手なの」 「…え?」 だからこそ、サフィーの返答にクラレンスは驚いた。 その様子を見て、サフィーは溜息をつきながら、クラレンスに言う。 「色々あったのよ。今のアタシは吸血鬼兼ウィザードだって言われたわ」 そして、彼女は話し出す。2日前から始まった、じつに嘘くさい、魔法使いの物語を。 話を聞き終えて、クラレンスは溜息をついて、サフィーの方を見る。 「普通だったら、出来の悪いジョークと思うか病院に行くのを勧めるところなんだけど」 「あいにく、マジだから困ってんのよ」 サフィーも溜息。互いに長いこと生きてくぐった修羅場も10や20ではきかないもの同士。 こういうジョークを言うようなことはしないことはお互い分かっている。 「自分を魔法使いだって言うやつは昔から腐るほどいたけど、大概は詐欺師かいいとこ特殊な超能力者の類よね?」 「普通だったら、ね…」 サフィーは実際に自らを魔術師と称する男の使った魔法を思い浮かべる。 「傷を一瞬で治して、何も無いところから本を取り出して、とどめに手からビーム。あんだけ分かりやすく使われたら否定しようもないわ」 「手からビーム…まるでゲームかアニメに出てくる魔法使いね」 「ほんと~にそんな感じよ。あれ。それに、アラキが蘇ったのもなんか魔法使いが関係してるらしいわ」 「ふ~ん…あたしは見てないから確認するけど、あのクソ爺にちゃんととどめは刺したのよね?」 「少なくとも、肉体が崩壊して土に帰ってから蘇った吸血鬼ってのは、アタシは聞いたこと無いわね」 「そうね。確かに、そこまでいっちゃったらどれだけ長く生きていてもどうしようもないわね」 「でも、あいつは蘇った。まるで、小説に出てくる吸血鬼みたいにね」 真顔で、クラレンスをまっすぐに見る。 それを見てサフィーがマジなのを察して、クラレンスはサフィーの求めている答えを返す。 「…それで、私に何を聞きたいのかしら?」 「分かるの?」 「今の私があんたにできることって言ったらそれくらいでしょ?」 今のクラレンスには吸血鬼としての力は無い。だが、800年生きてきた長い長い人生とその知識はサフィーのそれに勝るとも劣らないのだ。 「…そう。それなら話は早いわ。アタシが聞きたいのは、狼人間のことよ」 「狼人間?満月の夜に狼に変身するあいつらのこと?」 「そ。アンタも見たことくらいはあるでしょ?」 「そうね。戦ったこともあるわ。吸血鬼狩人として、教会で飼われてた奴とね」 何百年か前の記憶を呼び覚ましながら、クラレンスが答える。 はるか昔、まだ人間が夜の吸血鬼と戦えるような武器を持っていなかった時代のことに思いをはせながら、クラレンスが言う。 「吸血鬼と違って不可視の力こそ使えないけれど、身体能力と再生能力は夜の吸血鬼並みかそれ以上。厄介な相手よ。変身する前に仕留めれば楽勝だけど、ね。 でも、その位のことはあなたも知っているんじゃないかしら?」 「ま~ね」 サフィーは頷いて答える。 「アタシが聞きたいのは、この街の狼人間のこと」 「この街の?」 「そ。アタシの仲間…さっき言った魔法使いの片割れが言ってたの。銀色の毛皮の狼に助けてもらったって。 アンタ、この街に住んで長いでしょ?だから、何か知らないかと思って」 「そうねえ…銀色の毛皮の狼…狼…ああ、そういえば、半年くらい前かしら」 考え込んでいたクラレンスが思い出したことを口に出す。 「私は見てないけれど、飯波ケーブルで狼人間の変身が中継されたってずい分話題になってたわ。近所の奥様方の話だと、飯波高校の生徒だったって。 正体がバレてすぐ、引っ越したらしいけど」 「へえ…」 ビンゴ。サフィーが目を細める。 「半年も前のことだから、詳しいことは覚えてないけれど、名前は確か…ギン…」 「銀之介?」 「そう、そうよ。銀之介だったわ…何で知ってるの?」 不思議そうな顔でクラレンスは聞き返す。 「ちょっと色々あってね。でも、これで分かったわ。あとはこっちで何とかできると思う」 いのりが見た人狼が恐らくは銀之介であること、そして彼が元飯波高校の生徒であること。 それだけ分かれば、十分だ。サフィーは立ち上がる。 「そろそろ帰るわ。知りたいことも分かったし、ね」 「あら。泊まっていかないの?あの人は今アメリカだから、女2人で少し不安なの。花も喜ぶと思うわ」 「やめとくわ。さっきも話したけれど、今は厄介なことに巻き込まれてるの。アンタや花ちゃんを巻き込んだらコニーに怒られちゃう。 それに…この街はアタシたち“家族”にとって大切な街だもの。アタシが、何とかしてみせる」 本当はアタシの柄じゃないんだけどねと笑うサフィーの顔に宿るのは、戦いに向かう戦士の表情。大切なものを守るために、戦うことを決意した顔。 「トナとコニーに伝えて。しばらく、この街には近寄らないようにって」 その顔をクラレンスは知っている。かつて、ジルを助けるために義理の息子が見せたのと同じ顔だ。 「ええ。適当にごまかして伝えておくわ」 「ありがと。じゃ、またね」 そして、サフィーは立ち上がる。 「…ねえ、サファイア、1つだけ、教えてくれる?前から気になっていたことがあるの」 玄関へと向かうサフィーに、クラレンスが声をかける。 「…なに?」 「なぜ、あなたは人間に戻らなかったの?」 あのとき、奇跡と偶然から生まれた、吸血鬼が人間に戻れる薬は1人分しか残っていなかった。 「あなたには、人間としてジルコニアと一緒に暮らす道もあった。なのに、あなたは薬を私に譲って、吸血鬼として生きる道を選んだ。 それは、なぜ?永遠に続く、一人きりの永遠がどれだけ苦痛か、あなたは知っているはずよ」 クラレンスはサフィーをまっすぐに見つめる。サフィーはそれから眼をそらして、答えた。 「…別に。今さら人間に戻る気にもなれなかった。それだけよ。それに、別にあのときの判断が間違ってたとも思っていないわ。 パパさんも喜んでたし、花ちゃんだって、アンタが人間に戻らなければ、生まれてこなかったでしょ」 「それは、そうだけど…」 「悪いとか思ってるなら、筋違い。アタシが吸血鬼でいるのを選んだのは、自分で決めたことよ」 それだけ言うとサフィーは花丸家を後にした。 「…本当はね、怖かったの」 扉の外で、一人になったサフィーが上を見上げ、呟く。 「アラキを倒したあと、人間になって、何がしたいか、考えた。考えて…なにも思いつかなかった」 空には、吸血鬼となった日に見たのと同じ星空。数少ない、500年の間に変わらなかったもの。 「クラレンス、アンタには分からないかも知れないわね。人間として、大人になったアンタには」 その空を見上げるサフィーの表情は…諦めと、恐れが入り混じった顔。 「人間のアタシがどんなだったかなんて、とうの昔に忘れたわ。知ってるのは吸血鬼“赤毛の悪魔”としてのアタシだけ。 …吸血鬼であることを捨てたら、アタシには何にも残らない。それがどうしようもなく、怖かった。それだけよ」 そう独白するサフィーは、まるで迷子になって途方にくれる幼い少女のような顔だった。 ← Prev Next →
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月と星と柊と 忘却世界・ラグシア城跡百階ダンジョン最下層の封印の間は今、床一面に描かれた魔法陣と壁の魔術文字が放つ浄化の光によって隅々 までもが照らし出され。 アンゼロットは首に刃を突きつけられたままの体勢を意に介した風も見せず、清らかなる天界の光に刺し貫かれて痛む右目――冥界 の魔力を導く金色の邪眼――をきつく閉ざしつつも、冥界との繋がりを阻まれて床に膝を付き、荒い息をつく黒翼の戦姫を“してやっ たり”と言わんばかりの表情で見下ろしていた。 「これは・・・・・・そうか・・・・・・エルンシャが・・・・・・」 「ええ、そのとおりですわ。此処は元々、冥界最強の魔王エンディヴィエの一部を封じていた場所。わたくしを封じるつもりで連れ込 んでおいて、欲を出して自分まで脚を運んだのは致命的な誤りでしたわね」 「ぐ・・・・・・・・・身体に・・・・・・・・・力が・・・・・・・入らん・・・・・・・・」 “このあたしを・・・・・・・・なめんじゃ・・ないわよ!” 「がっ、はっっ! ごほぉっ・・・・・・げふっ・・・・・・!」 突如、もう一柱の古代神の思念が響くや、急激な脱力感に苦しむ戦姫の脇腹を内側から突き破り、か細く白い右腕が現れて。 黒髪の戦姫は激しく噎せ返り、大量の蝿の死骸を吐いた。 「ぐぉ・・・が・・・ごほぉっ・・・・・・何故、邪魔をする、蝿? もう少しで、もう少しでアンゼロットが手に入るというのに・・・・・・」 “あたしは裏界第二位の実力を持つ魔王! あたしの獲物は誰にも渡さない!” 「裏界に封じられた事自体が無能の証だと言うのに、其処で二番だと言うのが自慢になるか。何処まで頭が悪いのだ、貴様はッ!」 戦姫が一喝するや鎌鼬が渦巻き、切断された魔王の腕が床に触れるや蝿の死骸と成り果て、崩れ散る。 「うふふっ。その寄り代の支配率、随分と下ったようですわね」 「この・・・・・・・・」 勝ち誇る月女王と、悔しげに歯噛みする古女王。形勢は、完全に逆転していた。 無論、この老獪な古代神が、この展開を全く念頭に置いていなかった筈はない。だが、何処かに油断があったのだろう。 本来、封印の魔法陣を起動するには数十人の術者が必要だ。完全体の世界の守護者であれば単独でも起動出来るだろうが、砕けた守 護者の欠片と、その手の術式に関しては門外漢のウィザード二人だけでは超高位の魔王を封じられる程に強力な魔法陣を起動は無理だ と判断しても不思議ではない。 「恐らくエルンシャ様は、柊さんとコイズミの脳を外付けメモリ代わりにして砕けた身体を補ったのでしょう」 「莫迦な・・・・・・たった二人の人間の脳に、此れだけ大規模で複雑な術式を押し込んだだと? 脳髄が焼き切れて廃人になるぞ・・・・・・」 「貴女が驚くのも無理はありませんね。普通はそうなるでしょう。実際、二人とも鼻血と血涙流してますし」 アンゼロットがチラと視線を動かせば、男達は今にも倒れそうな苦しげな表情で脳を蝕む激痛に耐え、それぞれの得物を杖代わりに 辛うじて倒れるのを堪えていた。勝利を確信した銀髪の少女の視線を追い、そちらを見遣った戦姫の目が大きく見開かれ、その喉から 驚愕の呻きが漏れた。 「信じられん・・・・・・エル=ネイシアの・・・敬虔なる下僕達ならばいざ知らず・・・・・・裏界の間抜けどもと生温い馴れ合いを続けて来たフ ァー・ジ・アースの腑抜けどもに、此れ程の気力があるなどとは・・・・・・」 「良く知りもしない者を甘く見るからです。あの二人は、わたくしがこの手で直々に鍛え上げたのですよ。この程度の苦痛、ものとも しませんわ」 「こ・・古精霊!」 アンゼロットの駄目押しの言葉を聞き流し、戦姫は声を振り絞って突然の事態の変化に動揺する下僕達へと呼びかけた。 「魔法陣を砕―」 「せっかよ!」 己が下僕へと指示を下さんとする古代神の叫びを征し、封印の間に、神殺しの魔剣使いの咆哮が轟いた。 脳が灼ける。頭が割れそうな激痛が走る。眼球の毛細血管が破裂し、視界が深紅に染まる。教科書を数ページ読んだだけで頭痛がす る柊の脳を、超高位・超高密度の魔術情報が駆け抜ける。脳の一部が損傷し、苦労して憶えた数々の魔法の記憶が失われていく。エン チャントフレイム。エアブレード。エアダンス。ストームラン。過去の激戦を支えてきた知識の数々が消えていく。魔剣との繋がりに 異常が生じる。 「グッ・・・・・・グぉ・・・・・・が・・・・・・ッ・・・・・・」 「こいつぁ・・・・・・・・・覚悟しちゃ・・・いたけどよ・・・・・・20年近く生きてきて、こんなに頭使ったのは初めてだぜ・・・・・・」 『二人とも、もう少し、もう少しだけ堪えてくれ。あと少しで魔法陣が安定するのだ』 「俺らのこたぁ気にすんじゃねぇ! さっさと済ませやがれ!」 気遣う慈父神を怒鳴りつけた柊が、隣で苦しむコイズミの様子を覗おうとした矢先。確かに掴んだ筈の勝利を?ぎ取られ、突然に窮 地に落とされた戦姫の叫びが、耳朶を打った。 「こ・・古精霊! 魔法陣を砕―」 「せっかよ!」 魔剣を、天井に向けて突き上げる。心に、魔剣の像を描く。魂を、世界に開放する。 世界と世界を遮る帳が、下がる。 帳が下がって下がって下がって。 下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって。 下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって。 下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって。 下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって下がって。 三千世界の隅々から、己が魔剣の平行存在を掻き集める。 なんの変哲もない、ただのバスタードソードの魔剣 超巨大武器の魔剣 ヒルコと融合した魔剣 神の血で汚れた魔剣 神の手で折られた魔剣 七つの宝玉を刃とした魔剣 ウィッチブレードの魔剣 超長大武器の魔剣 遺産兵器の魔剣 錬金兵装の魔剣 神姫武装の魔剣 天使武器の魔剣 人化した魔剣 精霊船の魔剣 下僕の大群の魔剣 一つの世界を埋め尽くす、無限とも思える数の、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣、魔剣。 「降り注げ! 三千世界の剣!」 柊が魔剣を振り下ろす。集められた無窮の魔剣が、豪雨のように降り注ぎ。 「ワイドカバー!」 古精霊の一体が空間を捻じ曲げ、総ての刃を自らの小さな身体に集めんとした。 「んだとっ?!」 「させませんわ! 陰の気!」 切り札を封殺され、動揺する柊の前で、アンゼロットの大いなる者としての力が空間の歪みを相殺するも。 別の古精霊が同じ事をして瞬く間に針鼠の様な姿となり、最後にAK用らしき刃渡り3mの巨大な魔剣に串刺しにされ消滅した。 柊蓮司渾身の一撃を持ってして尚、敵の被害は唯一体。 「我が下僕の忠節、軽く見るでないわッ!」 「甘く見てんのはおめーの方だぜ、エルヴィデンス! コイツで決めてやる!」 我に返った柊は勝ち誇る古女王へと叫び返すと、振り下ろした魔剣を素早く引き戻し、両目を閉じて意識を研ぎ澄ます。 サトリ、発動。封印開放。生命の刃・最大出力・・・・・・プラーナ、全開。この一撃に、注げる限りの力を込めて。 薙ぎ払う。 「でぇぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッッ!!」 繰り出された斬撃は金色に輝くプラーナを纏いて宙を引き裂き。 また別の古精霊が空間を捻じ曲げ、主と仲間を庇い、斬撃波の総てをその身一つで受け止めた。 「またかよっ!」 「甘ったれめ! この程度、基本だろうが!」 「ここまでが露払いですわ!」 月女王が咆哮とともに右手を天へと突き上げ。 「下僕達! わたくしにプラーナを集めなさい!」 ウラーッッッッッッ!!!!!! 雄叫びと共に、闇の精霊達が一斉に、彼らの女王にプラーナを捧ぐ。 「聖天驚撃(セント★エクスクラメーション)!!!」 目を眩ませる閃光が広間を隅々まで照らし出し、古精霊達は悲鳴を上げる事すら許されぬまま、眩い月光の中に融けてゆき― 光が消えた時。黒髪の戦姫はピタリと閉じた黒翼を盾として、己が身を守りきっていた。 強烈な打撃を受けた翼は弾け跳び大きく削れていたが、戦姫が翼を広げるや、その身には傷一つありはしなかった。 「クックック、その程度―」 『もう一撃だ!』 「!!!」 エルンシャの叱咤に応え、アンゼロットが左手を振るう。ガラ空きになった戦姫の胸元に銀色の光弾が炸裂し、破砕された胸当ての破 片が飛び散って――黒髪の戦姫は、声も無く両膝で床を打った。 「やった・・・のか?!」 「油断するな、コイズミ! もう一度止めを―」 気を抜いたコイズミを諫めた柊が走り出そうとした、その時。 「デスゲイル!!」 旋風が、地下空間に吹き荒れた。 ← Prev Next →