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ソロモン海域 [部分編集] 禁忌の胎動 / 知略の猛将 Generation G-13 紫 (自動A):このカードは、リロール状態の場合、紫国力1を発生する。 (戦闘フェイズ):《[0・3]R》全てのユニットは、このターン、「高機動」を失う。 特定のカード・効果を対策する能力を持つ特殊G。 高機動を完全にシャットアウトしてしまう。 攻撃の手段に高機動を利用している相手に対して大幅なアドバンテージが稼げる。 単純にドロー拠点などでブロックできるだけでも大きいし、プロトタイプガンダム《CB1》やガンダム(ハイパー・ハンマー装備)などで交戦できればベスト。他、例えばコア・ファイター《BB2》の合体能力を妨害する事もできる。 このターンの一文により、この効果が解決した後、新たに高機動ユニットが場に出たり、「高機動を得る」効果が適用されたとしても、それらの高機動も失う。例えばジョニー・ライデン《BB3》に対しても有効だと言う事。 反面、元々高機動に耐性があったり、そもそも高機動を利用するデッキが流行していない場合においては、全くの無駄になってしまう点には注意。 まぁ無駄と言っても特殊Gなので、最低限の国力源としては機能するのだが。 青中速、緑中速、赤単ラフレシアなど、相手の攻撃を確実に防御したいデッキに、高機動対策として投入される。 「【高機動】」は失われない。例えば非凡な加速性能と組み合わせる事で、ブロッカーの高機動を消して確実な高機動アタックをする、という使い方ができる。 当然ながらリングエリアにいるユニットは対象にならなのでリングエリアに出撃したガンダムヘブンズソード(アタックモード)でも同様のことができる。 参考 その他、対策能力を持つ特殊G オーブ避難民 宇宙引越公社 隠遁者
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ここではレベルの高そうなブロンティストの書き込みを補完する ブロント教の教え 肉食タイプがモテる
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登録日: 更新日:2023/03/25 Sat 08 29 04NEW! ▽タグ一覧 プロフィール 身長: 体重: 年齢: デビューした日: 誕生日: 好きなもの: 苦手なもの: エピソード 配信タイトル コラボ相手一覧 ラクル リンク Twitter YouTube
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ヴァルソロメオス バルトロマイの別名。
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第二次ソロモン海戦 陣営情報 陣営 軍事費 都市収入 国家収入 都市 空港 港 最大数 兵力 大日本帝国 20000 600 0 6 13 6 32 8 第11任務部隊 5000 100 900 1 2 0 32 13 第16任務部隊 - - - - - - - - 第18任務部隊 - - - - - - - - 担当国 大日本帝国 参戦国 第11任務部隊、第16任務部隊、第18任務部隊 作戦期間 42年8月17日~9月10日 勝利条件 大勝利 15ターン以内に敵司令部を破壊する 勝利 敵司令部の破壊 追加新兵器 空軍 零式艦戦32型(生産/改良)、隼2型(進化) 陸軍 なし 海軍 なし 戦勝ボーナス 結果 経験値 訓練値 資金 大勝利 +150 +30 +6000 勝利 ? ? ? 攻略 [簡単なマップ説明] アメリカ軍キャンペーンマップ東ソロモン海戦と同じマップ。 プレイヤーはマップ北西のラバウルからスタート。 マップ中央にあるガダルカナル島のルンガ飛行場にある 第11任務部隊の司令部を目指して進撃する。 ルンガ東方には空母サラトガを中心とした機動部隊が展開している。 ラバウルとルンガの間にはソロモン諸島があり、日本軍の空港・港がある。 [攻略の手引き] まず零式艦戦21型を配置し、ソロモン諸島へ向かわせる。 第11任務部隊にはリベレーターが配備されており、2ターン目にはソロモン諸島の空港・港が 爆撃されてしまう。損害をなるべく抑えるために全力で迎撃に向かおう。 リベレーターを墜としたら艦爆や艦攻を配備して司令部と機動部隊の攻略に備える。 こちらの戦力は空母4隻(飛龍・蒼龍・翔鶴・瑞鶴)と戦艦3隻なので 艦載機の運用に困ることはないだろう。 後はルンガへ向けて進撃するのだが、米軍の増援部隊として第16任務部隊、第18任務部隊が 出現する。航空機(もしくは戦艦の艦砲射撃)を使って手早く始末しよう。 機動部隊と増援部隊を潰したらあとはゆっくりと司令部の攻略に取り掛かろう。 史実(敗北)ルートの初戦にしては戦力も充実しており配備場所も豊富、敵自体も弱めで苦戦する要素はほぼない。 このマップから零式艦戦32型と隼2型が登場する。特別な思い入れのある人は使おう。 コメント 攻略等に関して意見のある方はコメントをお寄せください。 また誤字脱字以外で特に攻略内容に変更を加えた場合は、変更箇所とその理由をコメントするようにしましょう。 名前 コメント
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トップページ>論文アンソロジー 論文アンソロジー 刊行年順 『韓日関係過去と現在』景仁文化社、2014年 『韓国社会の近代的転換と西欧「社会科学」の受容』ソンイン、2013年 『朝鮮時代の韓国と日本』景仁文化社、2013年 『東アジアのなかの韓日関係史』ジェイエンシ、2010年 『韓日歴史の争点』1・2、景仁文化社、2010年 『近代辺境の形成と辺境民の暮らし』東北亜歴史財団、2009年 『戦後韓日関係の展開』亜研出版部、2008年 『19世紀朝鮮知識人の文化地形図』漢陽大学校出版部、2006年 『17・18世紀朝鮮の外国書籍受容と読書文化』ヘアン、2006年 『近代を読み直す』1・2、歴史批評社、2006年 『韓中外交関係と朝貢冊封』高句麗財団、2005年 『開化期韓国と世界の相互交流』国学資料院、2004年 『韓国併合の不法性研究』ソウル大学校出版部、2003年 『朝鮮後期史研究の現況と課題』創作と批評社、2000年 『大韓帝国史研究』白山資料院、1999年 『ソウル商業史研究』ソウル学研究所、1998年 『朝鮮土地調査事業の研究』民音社、1997年 『大韓帝国の土地調査事業』民音社、1995年 『大韓帝国期の土地制度』民音社、1990年 『韓国資本主義性格論争』大旺社、1988年 『近代西欧学問の受容と普専』高麗大学校出版部、1986年 『日本の侵略政策史研究』一潮閣、1984年
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ソロモンの武器 名称 値段 威力 重さ 属性 アビリティ ダガー 200Gold 5 3 無 - メイジマッシャー 2000Gold 12 7 無 - ミスリルダガー 23000Gold 30 12 無 - グラディウス 120000Gold 52 15 無 - 疾風のナイフ 211500Gold 66 5 風 - 風の杖 5000000Gold 120 20 風 マジックフォース 蟷螂の斧 240000Gold 60 8 風 - 風斬り刃 520000Gold 84 25 風 - ヴァジュラ 34000000Gold 221 51 風 猛毒撃 ソロモンの防具 名称 値段 威力 重さ 属性 アビリティ 皮の服 1600Gold 6 3 無 - ウッドアーマー 16000Gold 15 5 無 - ストーンアーマー 45000Gold 29 10 無 - ブロンズアーマー 98000Gold 45 28 無 - ミスリルシールド 240000Gold 50 32 無 ブロッキング ミスリルアーマー 260000Gold 65 35 無 - ゴールドアーマー 1250000Gold 110 60 無 - 風のささやき 154000Gold 75 24 風 - 風神の鎧 27400000Gold 232 42 風 - 飛竜 42750000Gold 199 -1 風 - ソロモンのアクセサリー 名称 値段 威力 重さ 属性 アビリティ 革の靴 200 Gold 1 0 無 - ペンダント 3000 Gold 8 5 無 - 剣士の篭手 120000 Gold 22 7 無 - 貝殻のピアス 350000 Gold 19 6 無 - ルビーの指輪 550000 Gold 24 6 無 - ダイヤの指輪 750000 Gold 28 7 無 - ブレスレット 335000 Gold 29 12 風 - 風神のリング 7800000 Gold 40 2 風 - 緑の篭手 3280000 Gold 42 6 風 -
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概要 国名:オソロシア共和国 首都:ワスクモ 人口:3億1000万人 GDP:7兆ドル(後で変えるかも) オプチャリンク https //is.gd/juRIFg 【各州の紹介】 ワスクモ州:人口9000万人を抱えるオソロシアで1番発展した州。経済の中心。州の中心であるワスクモには各国政府の大使館や国の重要施設が並ぶ。 フエキ州:人口7000万人のワスクモ州の次に発展した州。 主にワスクモのベットタウンとして栄えており、鉄鉱石を使った重工業が盛んである。 オシロソア州:人口5000万人の州。州の名前の由来はスランがふざけてオソロシアのことを「オシロソア」と言ったこととか。 主な石油を用いた加工製品の生産。工廠などはここにある。 リシア州:人口3000万人の比較的小規模な州。主な産業は畜産業や農業。 プサングラード州:人口6500万人の大規模な州。金正熊同志はこの州で育ったと言う。 レメバ民族自治区:人口2500万人のレメバ王国に住む、レメバ民族による統治が国から認められている。主な産業は畜産業や農業、伝統工芸品なども有名。 データ 貿易額 輸出額 2500億ドル 輸入額 1600億ドル 国家元首:ドミトリー社長(国家主席) ワスクモ条約機構理事国 (本部ワスクモ) オソロシア国防軍 オソロシア国防軍 陸軍 35兆円 海軍 27兆円 空軍 20兆円 海兵隊 8兆円 保持兵器は、オソロシア国防軍を参照してください。 国旗 軍旗 旧国旗でもある。 歴史 紀元前前5世紀、高緯度の為不凍港を求めてノズワルに住んでいた人々が南下し、ソロシア王国(Kingdom of Sorussya/Королевство Соруссия)を樹立。他の列強に並び新大陸へと航海を始める。1860年、現在のオソロシア共和国の位置に傀儡国家として新しいソロシアを意味するオソロシア共和国(AuSorussya Republics/АуСоруссия республика)を樹立。1935年、ソロシア共和国は崩壊し、大アンドゥー国(未作成)となる。1946年、リンベルク帝国の拡大に伴い滅亡。その為オソロシア共和国にはソロシア王国から逃げたスラブ系移民が今でも多く残っている。 重要人物一覧
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ソロモン要塞内の司令室では、ドズル中将が一進一退の攻防戦を気むずかしい表情で見守っていた。彼を意を決したように立ち上がると、参謀のラコックに言った。 「ラコック、ここを頼む。」 「は、閣下。」 「すぐ戻る。」 ドズルは司令室からの廊下を進み、彼の愛する妻であるゼナが控える部屋へと入っていった。 「万一の事がある、女どもは退避カプセルに移れ。急いでな。」 「戦局はそんなに悪いんですか?」 ドズルとの娘であ、まだ幼いミネバを抱くゼナの心境は、不安で押しつぶされそうになっていた。ドズルはすぐにはそれに答えず、侍女のほうをむいて言う。 「急げ。」 「はい」 侍女が準備にかかると、ようやくドズルはゼナと向き合った。 「このソロモンが落ちるものか。万一だ、万一の事を考えての事よ。ようやくにも手に入れたミネバの為。」 ドズルが見つめるミネバは、少しうるさそうな顔をして小さくのびをした。 「お声が大きいから。」 「ははははは、急げよ。」 ドズルは背を向けると、足早に司令室へと戻っていった。 戦いは続いていた。幾百、幾千もの兵器がぶつかり合い、戦闘の行方は混迷を極めていた。 生か死か、それは終わってみなければわからなかった。確かな事は、美しい輝きがひとつ起こるたびに何人か、何百人かの人々が確実に宇宙の塵となっていくという事だ。 第二連合艦隊旗艦、タイタンの艦橋では、ティアンム提督が副官に質問を投げかけていた。 「ミラーの準備はあと?」 「は、あと4分ほどであります。」 「ん、ソロモンもそろそろこっちに気付くぞ。」 連邦軍の用意した対要塞兵器は、いよいよその全貌を表しつつあった。第二連合艦隊の位置するサイド1の残骸の影には、磨き上げられた無数のミラーが展開されていた。これらのミラーは全体で大きな凹面鏡を為しており、太陽光を反射することで強力な太陽炉の役割を果たすことができた。このソーラ・システムこそ、ティアンム提督の切り札であった。ワッケインの第三艦隊をはじめとする戦力のここまでの戦いは、ソーラ・システムの準備が整うまでの単なる時間稼ぎに過ぎなかったのである。 [削除][編集][コピー] 09/01 23 57 Windows(PC) [343]エルザス 342 一方のドズル中将も、第三艦隊を連邦軍主力とは認識していなかった。彼は主力は他にいると判断し、激戦のさなかに方々に偵察を出して主力艦隊を探させていたのだ。そして今、その結果がようやく伝わろうとしていた。ソロモン要塞の参謀、ラコックは、一本の報告の電話を受け取った。 「なに?馬鹿な、サイド1の残骸に隠れていたのがわかりました?」 「どうしたか?」 その様子を見ていたドズルがすぐに問いただす。 「ティアンムの主力艦隊です。」 「ん、衛星ミサイルだ。」 ドズルの決断は素早かった。ビーム撹乱幕の影響でソロモン要塞の強力なビーム砲台はほぼ無力化されている。そして今からこちらの艦隊を派遣しても、敵主力の迎撃が間に合うとも限らない。現時点で最良の反撃は、衛生の岩石を利用したミサイルのほかになかったのである。とはいえ、ミサイルを撃つだけで敵の主力を放っておくドズルではなかった。 「敵本隊に戦艦グワランとムサイを向かわせろ。」 戦いは二手、三手先を見越してやるものなのだ。 「第七師団に援軍を求められましては?」 ラコックがコーヒーをドズルに渡しながら言った。 「すまん。キシリアにか?フン、これしきの事で。国中の物笑いの種になるわ。」 ドズルはラコックの提案を一蹴した。もしこの段階で彼がキシリアに援軍を要請していれば、歴史は変わっていたかも知れない。 [削除][編集][コピー] 09/01 23 57 Windows(PC) [344]エルザス 343 ソーラ・システムの照射準備は最終段階に入っていた。タイタンの艦橋ではオペレーター達が忙しく状況を報告する。 「ミラー配置完了。」 「姿勢制御バーニア、連動システムOK。」 報告を聞き、ティアンム提督は冷静に指示を下した。 「ソーラ・システム、目標、ソロモン右翼スペースゲート。」 「軸合わせ10秒前。」 そのとき、対空監視役のオペレーターがティアンム提督を振り見て叫んだ。 「迎撃機接近、各艦注意!」 「構うな!焦点合わせ急げ!」 「3、2、照準入ります!」 その瞬間、無数のミラーは一斉に光り輝き、ソーラ・システムは衛生ミサイルの到達前に最初の照射を開始した。同時にソロモン右翼の第6スペースゲートはそこにあった艦船ごと一瞬にして蒸発し、ミラーは照射角度を変えながらソロモンの表面を次々に灼いていった。多くのジオン兵達は、自分たちが何によって攻撃を受けているかもわからないまま、一瞬にして消滅した。あらゆる物質の融点を楽にこえるその光は、ソロモンの守備隊とその設備そのものに甚大な被害を与えていった。照射された後には炭化した死体さえも残らなかった。 ナガモン達は、その様をもっとも間近に見ていた。彼女たちは一度それぞれの母艦に戻り、簡単な修復と補給を受けていたのである。照射の瞬間、ナガモンと彼女のそばにいた黒猫、乃人の三人は強烈な光に包まれ、自分たちがビームの直撃を受けたに違いないと思った。だが、違った。実際に光を浴びていたのはソロモンだった。彼女たちはその反射で目がくらんだに過ぎない。その光の中でいかなる殺戮が行われているか、ナガモンには想像もつかなかった。 「ソロモンが、灼かれている…」 黒猫が呆然としてつぶやいた。 「し、新兵器なんてものじゃない…」 そう言った乃人は半ば震えているようだった。 「最後の審判だよ…」 ナガモンは妙に冷めた口調でそう言った。 [削除][編集][コピー] 09/01 23 58 Windows(PC) [345]エルザス 344 混乱が広がっていた。ソロモンの司令室も、カメラからの強烈な光の映像で真っ白になっていた。司令官たるドズルさえも、状況にうろたえたように叫んだ。 「な、何事だ?!」 「第6ゲート消えました!敵の新兵器です!」 「な、なんだ?」 「レーダー反応なし、エネルギー粒子反応なし!」 「レ、レーザーとでもいうのか?方位は?」 「敵主力艦隊です」 「グワラン隊が向かっているはずだな?」 ドズルが状況を確認しようとしている間にも、ソーラ・システムはソロモンを着実に灼いていった。 「こちら、45メガ粒子砲、どこへ攻撃すればいいんだ?うわあーっ!」 ひとたびその光を浴びたものに、なすすべはなかった。彼らは逃げることもできずただ灼かれた。それはソロモン表面だけで起こったのではない。その前面に展開し、防戦に当たっていたMSと艦船も同様だった。 一隻のムサイの艦橋で、一人の男が立ちつくしていた。その男の左腕は義手で、階級章は男が大佐であることを示している。 彼の目の前では、立った今まで彼の誇る自慢の部下だったものが次々に消し炭にされていた。ザクが、ドムが、あっという間に融解し、光に包まれていく。 その男、ヘルベルト・フォン・カスペンは、怒りに頬を痙攣させつつも、あらゆる思考ができない状態に陥っていた。目の前の光景が理解できぬ。今まで持ちこたえていた戦線が一瞬にして消滅し、そして部下達が全滅した。これが事実であったが、カスペンには納得できなかった。彼は自分が生きていることが奇跡的であるということすら気づかず、ただただ怒っていた。最初に消滅したのは、カスペンがメキシコ高原で腕を失ったとき彼を助けたザクのパイロットだった。光に包まれるほんの一瞬前、ザクのモノアイがたしかにこちらを向いたような気がした。何かを訴えかけているようだった。それが何だったのか、今では永遠にわからなくなってしまった。 「ぬうぅぅぅ…ぐぬぬ…ぬうああああああああああ!!!!!」 カスペンの怒りの慟哭が宇宙にこだまする。それは声をあげる暇もなく散っていった戦士達の、断末魔を代弁しているかのようだった。 [削除][編集][コピー] 09/01 23 58 Windows(PC) [346]エルザス 345 ソロモン表面を焼き尽くしたかのように思われた強烈な光は、それが始まったときと同様に、あまりにも唐突に途絶えた。光が消えてからしばらくは、ジオン、連邦双方の兵士達が次に何が起こるかを見極めようとしていた。彼らはすぐにでも第二射があるのではないかと疑ったのだ。ジオンの兵からすればその一撃は今度こそ自分の命を奪うかも知れないものであったし、連邦の兵士もあまりに強大なその力に巻き込まれるのは御免だった。しかし、第二射はすぐには来なかった。一瞬止まっていたかに見えた戦場に再び息もつかせぬ激動が戻り、戦いは続いていった。 ソロモン守備隊はソーラ・システムによって手ひどい損害を負ったが、戦意を失ったものはほとんどいなかった。むしろ、絶望感の増したジオン兵たちは端から見れば狂気ともとれる危険な行動に出るようになった。戦場のあちこちで傷ついたザクが意を決したように加速すると、それらは次々に連邦の戦艦に突っ込んでいった。あるマゼラン級戦艦は一度に三機のザクの体当たりをくらい、船体は一瞬のうちに焔に包まれた。通路を灼熱の火炎と断末魔と肉片が駆け抜け、マゼラン級は轟沈した。 最後の瞬間を前に、ソロモン守備隊の文字通り死力をつくした反撃は連邦軍を恐慌状態に陥れようとしていた。そしてその混乱に乗じるように、いま数隻の戦艦がソロモンのスペースゲートを発進しつつあった。それらは黒の騎士団の戦艦群であった。 「とりつきつつある敵陽動艦隊を撃滅する!我々が血路を切り開く!」 蜃気楼に乗るゼロが宣言し、黒の騎士団の機動兵器が次々に戦場へと飛び出してゆく。その中にはグラハムたちツィマッド社特務隊の機体も混じっていた。グラハムはすでに、付近の宙域にガンダムらしき敵機がいることを知らされていた。 「今度こそガンダムを討ち取る。ダリル、フェイト、アルフ、三人とも私についてこい!」 グラハムの改造されたフラッグが一気に増速し、彼の部下達がそれに続く。 運命の導きであろうか。彼らの向かったその先には、たしかにナガモンとBlackCatの姿があった。補給を終えブラックハウスを発進したナガモンは、刻一刻と状況の変わる戦場を見渡した。すでに友軍の主力はソロモンにとりつきつつあるらしい。無数のジムがソロモン目指して突っ込んでゆく。そしてそれを援護するのが役目なはずのボールまでもが、ものすごい速さで飛び込んでゆく。ジオン側の戦線は着実に食い破られつつあった。パイロットの技量では、連邦軍はジオン軍の足下にも及ばないかも知れない。しかし彼らにはそれを補って余りある物量があった。互いに互いを援護し合い、ひたすら数で押しまくる。一対一の戦闘では負けるはずのないジオン軍MSは、押し寄せるMSの巨大な波に呑み込まれるように、一機、また一機と撃破されていった。 「ユーノ、オレたちはどうすればいい?ジムに続いてソロモン内部へ突入するか、それともここで敵MSを一掃するか?」 ナガモンの質問に対し、ユーノはあくまで冷静な態度で答えた。 「このままここに残るべきだろう。まだ敵も諦めてはいないはずだ。さっきの新兵器のおかげで確かにこちらに有利にはなったけど、今度は一気に艦隊へ肉迫攻撃をかけてくるかも知れない。そうすればさっきの新兵器は使えないから。艦隊をやらせるわけにはいかない。」 「了解した。右翼の守りが手薄だからそっちの応援に回る。黒猫、乃人はオレに続け。シン、ナノハはブラックハウスとアースラを頼む!」 BlackCat、ブラックRX、WhiteCatの三機が母艦から離れ、警戒線を張っている魔理沙たちのところへ向かってゆく。残されたシンは、ナノハとともにブラックハウスとアースラに近づく敵機がいないか、周囲をよく確認する。そのとき、シンの視界の片隅にわずかに光るものが映った。反射的に機体を動かし、ナノハへ注意を呼びかける。 「右斜め下方でなにか光った!気をつけろ!」 「了解!」 ディステニーとレイジングハート、双方の機体がそちらを向き、油断なく目をこらす。だが、その正体を見破ったのはレーダー手のカントーが先だった。 「イエロー14より敵の戦艦複数が接近中!ザンジバル級1、ムサイ級が3!」 「対艦戦闘用意!後続のサラミスに打電!『ワレニ続ケ』!副長、艦隊砲撃戦の指揮を任せます!」 あずにゃんの反応は機敏だった。そして指揮を任された京の仕事も素早かった。 「了解、総取り。ブラックハウス隊、右一斉回頭!敵艦隊へ向け機関最大!」 ブラックハウスの巨体が唸りをあげ、その重さを振り切るような速さで艦首が横に振られる。いまブラックハウス隊が向かい合った敵こそ、因縁あさからぬ黒の騎士団であった。黒の騎士団の戦艦群を指揮しているのは扇だった。彼は正面から立ち向かってくるブラックハウス隊を見て、奮い立っている自分に気がついた。 「俺にも、武人としての気概ってもんがあるんだな…」 ぽつりとつぶやき、ぶんぶんと頭を振って気を引き締める。 「敵は我々の左側面を突こうとしているぞ!そうなる前に奴らの後方に回り込む!全艦全速前進だ!」 ダモクレスが真っ先に増速し、遅れてムサイ級の戦艦が追随してくる。黒の騎士団戦艦群は、針路をやや右側に変え、同じく右へ回頭しつつあるブラックハウス隊と素早くすれ違おうとしていた。だが、対峙する京の下した命令は奇想天外なものであった。 [削除][編集][コピー] 09/14 22 20 Windows(PC) [348]エルザス 347 「ブラックハウス隊、左一斉回頭!取り舵いっぱい!」 ジョーンズが即座に舵をきり、艦橋から見えていた星々が左から右へと流れてゆく。回頭したのはブラックハウスだけではない。アースラと、後続のサラミスがそれにならっていた。敵艦隊の目の前で急速ターンをかけたブラックハウス隊は、そのまま一気に加速して敵艦隊の前に立ちはだかり、進行する敵に対して丁字の陣形を敷くことに成功していた。 「目標、右翼敵艦隊!主砲、副砲、右舷ミサイル、撃ち方始めェ!」 京が小気味よく命令を飛ばし、射撃の瞬間をいまや遅しと待ちかまえていたトレインがレールガンの砲門を開いた。途端に驚異的な密度の弾幕が形成され、黒の騎士団に襲いかかる。先頭を切って進んでいたダモクレスが急旋回してどうにか弾幕を抜けたが、取り残されたムサイ級は悲惨だった。その内の一隻、扇が座乗するイカルガは、次々と被弾箇所が増える中でどうにか反撃に移ろうとしていた。 「取り舵だ!敵の弾幕を避けつつこちらも攻撃する!主砲メガ粒子砲、黒い木馬が目標だ!撃て!撃て!」 すでに右舷エンジンから火を噴きつつも、イカルガの主砲が反撃を開始した。後続のクロメル艦橋では、マネキンが一刻も早く弾幕を抜け出そうと懸命に叫んでいた。 「機関最大を維持してこのままダイブだ!急げ!」 クロメルの艦首がぐぐっと下を向き、最大出力で稼働するエンジンがその巨体を激しく振動させる。さらにその背後では、もう一隻のムサイ級、アイメルが弾幕を強行突破していた。アイメルは船体のあちこちに被弾していたが自力航行は可能らしく、急制動をかけて向きを変えるとブラックハウス隊の真横へと退避していった。 「シン!ナノハ!今離脱した敵艦を追って!戦艦は戦艦同士でしとめられる!」 ユーノからの通信をうけ、ディステニーとレイジングハートがバーニアを噴かして加速してゆく。 その間にもイカルガは前進していた。ブラックハウスの艦橋から見るその船体はみるみるうちに大きくなり、両者の間の弾幕は濃くなる一方だった。ここで、京はさらに奇抜な命令を下した。 「ブラックハウス、後進いっぱい!総員衝撃に備えろ!!」 思わず息を呑んだクルーも少なくなかった。彼らが京の命令の意味を理解し、慌てて手近なものに捕まったその瞬間、ブラックハウスはいきなりの逆噴射を開始し、固定されていなかったあらゆるものが慣性に引きずられて吹き飛んだ。 「なんて操艦するんだ!」 格納庫でMKⅡが吼えた。整備用の各種器具が散乱していた格納庫は、一瞬弾丸飛び交う最前線の様相を呈していたのだ。負傷者がいなかったのは奇跡としか言いようがない。 「副長!いったいどういうつもりなんですか?!」 驚いたのは艦長であるあずにゃんも同じだった。ブラックハウスの背後ではアースラがブラックハウスに追突しないように急旋回をかけていた。ほとんど狂気のような命令だったのだ。操舵手がジョーンズでなかったらまず命令が履行されることさえなかっただろう。 「敵艦は我々に肉迫しようとしています。しかしこのまま距離をおいていられれば今の攻撃で敵を撃滅できます!右舷!弾幕薄いぞ!!」 京の言うとおりだった。弾幕に絡め取られたイカルガはその中を強行突破することで血路を開こうとしていた。しかしブラックハウスがいきなり後退したため、イカルガはいつまでも弾幕のなかに居続けることになったのだ。 [削除][編集][コピー] 09/16 23 37 Windows(PC) [349]エルザス 348 そのイカルガ艦内では、クルー達が血まみれになりながら破損箇所の修復に追われていた。廊下のあちこちには焼けこげた死体が転がっていたが、それを振り向くものはいない。ごくわずかな衛生兵をのぞけば、イカルガ艦内には死傷者の相手をできる余裕のあるものなど一人もいなかったのである。彼らは増え続ける損害を限られた人員で補充し、破壊され続ける船体と内部機構を修繕し、そして反撃に全力を挙げねばならなかった。船体の修理のため、彼らは戦友の死体を踏みつけ、その血で真っ赤に染まりながら作業をしなければならなかった。そうしなければ船が沈むからだ。巨大な戦艦の、どこか一カ所でも本来の働きができない部署があれば、それが轟沈の決定打となる。末期の水を求め、か弱く腕をのばす戦友達を、彼らは放っておくしかない。 彼らには使命があった。たとえ戦友の亡骸を踏みにじろうとも、自らの部署を死守する使命が。たとえ自らの体が炎に巻かれようとも、自らの責務を全うする使命が。 そんな彼らの命を預かっている扇は、すでに絶望的な状況の中である決断を下そうとしていた。ブラックハウスは逆噴射をして後進中とはいえ、速度は全速前進中のイカルガのほうが早い。あと一分たえられれば、大破寸前の船体を敵艦にぶつけることができる――― 狂気の攻撃であった。扇は艦橋にいるクルー達を見渡し、ただ一度だけうなずいた。 [削除][編集][コピー] 09/16 23 37 Windows(PC) [350]エルザス 349 「マスタースパーク!!!!」 魔理沙の絶叫とともに破壊力抜群のビームが照射され、ソロモンを守っていたザクが一度に4機も撃墜された。 「これで9つ!さあ、次はどいつだ!」 猛る魔理沙を横目に、アリスは注意深くあたりを観察していた。二人の上空にはパチュリーのリトルデーモンと、アリスが操るボール、シャンハイとホウライが旋回している。 「さっきより敵の襲来規模が小さくなってきてるわね。パチュリー、あなたは何か確認できる?」 「左斜め上方より、アンノウンが接近中よ!ザクよりも動きがすばしっこいわ!気をつけて!シャンハイとホウライもそっちに戻して!」 「了解!魔理沙!!」 「おう、援護はまかせとけ!」 「調子いいんだから。」 彼女たちに接近してくる敵は大胆にも単独であった。ただ、普通のMSよりは反応が大きく、ヒト型の機体ではない。不格好な球体に数本の突起が生えたなまめかしい機体だ。 その機体、ジークフリートは、ナイトギガフォートレスと呼ばれる種類の兵器であった。ナイトメアフレーム同様、黒の騎士団が設計、開発した秘密兵器であり、それを操る男もまた、黒の騎士団に与するものであった。 ジェレミア・ゴットバルト。 ゼロことルルーシュの母、マリアンヌに仕え、彼女亡き後はその寵児たるルルーシュに忠誠を尽くすべく、不屈の闘志を持って戦線に舞い戻った騎士である。「舞い戻った」というのは、彼がルウム戦役において一度撃墜され、体の半分以上を機械化しているからである。 「我が主君、ゼロに最後の勝利をもたらすため…」 ジェレミアがインテリジェントに抑制された声でつぶやく。 「戦いに望んでは、もちろん全力で!!」 ジークフリートの巨体が翻り、アリスのストロードールめがけて一気に急降下してゆく。 「来た!魔理沙!」 「まかせとけって!マスタースパァァァーク!!!!」 必殺の一撃が放たれ、ジークフリートは確かに直撃コースを進んでいた。そのまま直撃かと思われたその瞬間、ジークフリートは信じられない機動で機体を旋回させ、ビームをよけていた。 「なっ!?人間が乗ってる動きじゃないぜ?!」 「まさか、向こうも無人機を?!」 魔理沙とアリスが口々に叫ぶが、上空から観察しているパチュリーが冷静に敵を分析する。 「機体のあちこちにバーニアがついてるらしいわ。見かけより小回りがきくみたいよ。油断しないで!」 「了解だぜ。アリス、今度はシャンハイとホウライで二正面攻撃だ!」 「やってるわよ!」 魔理沙の言葉通り、アリスはシャンハイとホウライを左右から回り込ませ、ジークフリートに対して挟み撃ちを仕掛けようとしていた。だが、ジークフリートは突然進行方向を転じたかと思うと、機体をグルグルと回転させながらシャンハイへと体当たりを敢行した。 「シャンハイッ!!」 アリスが叫ぶと同時に、シャンハイは回避行動をとった。しかし、ジークフリートの機体から飛び出た突起物がシャンハイの機体をかすめ、哀れなボールは制御がきかなくなってしまった。そのまま加速するジークフリートの背後に、ホウライが追いすがって攻撃を仕掛ける。だが、ホウライが放ったビームライフルは、ジークフリートの装甲に対して無力であった。 [削除][編集][コピー] 09/16 23 38 Windows(PC) [351]エルザス 350 「か、固いぞこいつ!」 「見ればわかるわ!パチュリー、手を貸して!」 「了解!三方から包囲殲滅、いいわね!」 リトルデーモンが急降下を始め、マスタースパークとストロードールも散開する。パチュリーがジークフリートの進路に立ちふさがり、マスパとストロードールがそれぞれ左右の斜め後方から追いかける構図だ。 「ふん、なめられたものだ!」 ジェレミアは一喝すると、機体に急制動をかけて停止してしまった。これには魔理沙たちもあっけにとられた。 「と、止まったぜ?」 「罠かも知れないわ!不用意に近づかないで魔理沙!」 「アリス、もう一度ホウライで攻撃を!」 「もう、うちの子ばっかり!!」 言いながらもアリスは、ホウライを素早く操作して敵機に千金させ、そのコックピットと思しき部分にビームライフルを撃ち込んだ。その途端、ジェレミアが吼えた。 「そこぉ!!」 ジークフリートの突起物――その正体は巨大なスラッシュハーケン――が勢いよく射出され、三方に散っていた魔理沙達に襲いかかった。 「?!」 不意を突かれた三人は、どうにか直撃はさけたものの、機体の一部をえぐられることになってしまった。特に一番接近していたストロードールはジェネレーターに損傷を追い、先頭継続ができない状況に陥ってしまった。 「アリス!大丈夫か?!」 血相を変えた様子の魔理沙がアリスに呼びかける。 「どうにか…ね。あなたは?」 「私は大丈夫だぜ。パチュリー、そっちは?」 「かすり傷ってとこね。それより魔理沙!アリスのストロードールをつれて一時退却よ。こうなると私たちの手に負える相手じゃないわ!」 「退却って、そんな!」 三人が会話している間にも、ジークフリートは再び巨体を振るわせて動き始めていた。 「あいつがもしこのままブラックハウスやアースラに向かったら!」 「大丈夫よ。見て。」 リトルデーモンがジークフリートの進路を指さし、魔理沙はその先を凝視した。 「ナガモン中尉たちの到着よ。あとは彼女たちにまかせましょう。」 [削除][編集][コピー] 09/16 23 38 Windows(PC) [352]エルザス † † † † † 「魔理沙、アリス、パチュリー!大丈夫か?!」 オレは接近してくるMAもそっちのけで、まずはそう叫んでいた。 「こちらパチュリー、アリスが少しやられたわ。三人でこのままアースラに帰還します。そっちへ行ったMAのデータを送るわ。食い止めて。」 「了解した。乃人を護衛につける。後は任せろ!」 オレは乃人に合図を出し、BlackCatを敵MAに向けた。乃人はWhiteCatの腕で敬礼を寄越すと、魔理沙達の護衛の為に進行方向を変えた。 「それじゃあナガモン先輩、また後で!」 「あぁ、気をつけてな。」 「ナガモン先輩こそ、気をつけてください。」 「心配いらない。死にはしないさ。」 「先輩。」 「なんだ?」 「この戦いが終わったら、一度休暇をとってまたサイド6へ行きませんか?みんなで、またあのレストランにでも。」 「ああ、それはいいな。でもどうして今そんなことを?」 「思いついただけです。また行きたいなって。それじゃ、約束ですよ?」 「了解した。交信終わり!」 WhiteCatの機体がどんどん離れていく。代わりに後ろにいたブラックRXが真横に並んだ。 「乃人、大丈夫かな?」 黒猫がWhiteCatを見つめて言った。 「魔理沙達をアースラまで送るだけだ。すぐに戻ってくる。それより、あのMA、強敵だぞ。情報にあったギレン総帥が直接送ったってMAか?」 「わからないけど、装甲も機動力も段違いだよ。でも、二人なら大丈夫。」 「お前が言うと妙に説得力があるな。」 オレは機体を翻し、MAに真上から飛びかかってゆく。 「本気でいってるんだからね!」 ブラックRXも旋回し、MAの真正面へ。ここからが本番だ。見せてもらおう。敵MAの実力って奴を。 [削除][編集][コピー] 09/16 23 39 Windows(PC) [353]エルザス † † † † † イカルガの命運が尽きようとしていた。艦内のクルーの三割が死傷し、すでに右舷エンジンは完全に停止、イカルガは左舷エンジンだけでブラックハウスににじり寄っていた。ブラックハウスからの弾幕は一方的で、イカルガは反撃しようにもメガ粒子砲の砲塔をすべて潰されて反撃もままならなかった。それでもここまで接近できたのは、後続のクロメルが別方位からブラックハウスに攻撃をしかけたからだった。ブラックハウスの火線は一時的にクロメルに集中し、その間にイカルガは血みどろの漸進を続けた。 だが、その死の行軍にも終わりがやってきた。 ブラックハウスのレールガンが放った一撃が、イカルガの艦橋を直撃し、その船体の上部は膨れあがる焔に包まれた。 「敵ムサイ級、大破!」 ブラックハウスの艦橋では、アークが紛れもない事実を報告していた。砲撃戦を指揮していた京があずにゃんを振り向き、自信に満ちた表情でうなずいた。あずにゃんは感嘆の言葉でそれに応える。 「お見事です副長!もう一隻のムサイも損傷を負っています。この調子で沈めましょう!」 「了解です。ブラックハウス、次の目標へ向かう。今沈めたムサイには構うな!」 「待ってください!」 「なんだ?」 京を遮ったのはカントーであった。 「まだムサイの左舷エンジンは生きています!敵ムサイ級、なおも接近中!」 続いて、アークも異変を知らせてきた。 「ムサイの船体舳先にエネルギー反応があります。これは…?」 「どういうことだ?何が起こっている?撃沈したのではないのか?」 曖昧な報告に、京は不審がるように問いただした。問題のムサイは爆煙に包まれて肉眼では様子がわからない。普通ならとっくに四散していてもおかしくない。そんな京の疑念を払拭したのは、カントーの次の叫びだった。 「敵艦、コムサイを射出!コムサイ急速接近!!」 「なに?!」 次の瞬間、漂う煙を振り払うかのように、イカルガに搭載されていたコムサイが弾丸のような勢いで飛び出してきた。コムサイを操っているのは、扇であった。 「ジィィーク・ジオン!!」 「特攻?!」 あずにゃんが叫んだ時には、コムサイはブラックハウスのすぐ目の前にまで迫っていた。それはほんの一瞬で窓枠からはみ出すほど大きくなり、そして――― 「千草…っ!」 ブラックハウスの艦橋を目の前にして、扇は確かに愛する女性の姿を見た。 そうか、君はそっちに居たのか。今こそ君のもとへゆこう――― ルウム戦役で行方不明になって以来、ずっと探していたひと。ようやく逢えた。きっと彼女は喜んでくれるだろう。こうしてまた逢えたこと、そして手みやげは黒い木馬轟沈の戦果だ。 「千草、やっと逢えた…!」 扇は神秘のような彼女に向かって手を伸ばす。その柔らかい肌へ… だが次の瞬間、扇の視界を真っ白なガンダムが埋め尽くしていた。 「ブラックハウスはやらせない!」 乃人渾身の叫びが宇宙にこだまし、WhiteCatの機体がコムサイに激突して爆散した。 「え…?」 あずにゃんは、艦長席に座ったまま凍り付いたように動けなかった。確かに今、WhiteCatが艦橋の真後ろから現れ、そして、そして… 「乃人さん…?」 「レーダー!!WhiteCatの反応は?!」 京の怒号のような叫びが艦橋に響く。だが、それに答えるカントーの声は消え入るようにか弱かった。 「WhiteCat、シグナルロスト…」 あずにゃんは立ち上がった。 「アークさん、無線は?!」 「乃人少尉!乃人少尉!応答願います!…だ、ダメです…」 「そんなはずありません!もう一度!」 「乃人少尉!こちらブラックハウス、応答を…あぁあ…」アークの瞳はすでに涙でいっぱいだった。声に力が入らない。 「お、応答…願います…うわあぁあ…」 「呼び続けて!!」 あずにゃんの叫びがむなしい沈黙に響いた。応えはない。 「艦長…」 京があずにゃんに絶望的なまなざしを向けた。あずにゃんは艦長席に崩れ落ちた。 [削除][編集][コピー] 09/19 00 04 Windows(PC) [354]エルザス † † † † † ずっと前から、先輩を追いかけていた。 ナガモン先輩は、ずっと前から私の目標であり、あこがれの人だった。先輩はいつもやさしくて、私のことを好いていてくれてるみたいで、私はとても嬉しかった。 でも、先輩はある時を境に変わってしまった。この戦争が始まってまもなく、先輩はジオンの捕虜になった。そこでの恥辱の日々が、先輩を変えてしまったんだ。 先輩は無理をして男言葉を使うようになった。少しでも弱みを見せないようにしているらしかった。その姿が辛くて、痛くて、私はなんとか先輩を救ってあげたいと思うようになった。だけど、私にはなにもできなかった。先輩は、私が救うには大きすぎて、強すぎる人だったんだ。 すべてを一人で抱え込んでしまう先輩の姿に、私はさらに胸を痛めた。どうしてあの人は、他の人に助けを求めないんだろう?どうして私は、あの人を助けられないんだろう? 苦悩と葛藤の日々は長いこと続いた。だけどある時から、先輩は昔のように優しく笑うようになった。 黒猫中尉と出逢ってからだ。 彼女と居るだけで、先輩はなぜか本当に楽しそうで、そうやって微笑む先輩を見て、私は一緒になって笑った。でもそれは、抱え込んだ孤独や不安から逃げるためだったのかも知れない。 私にははっきりとわかっていた。 先輩は、黒猫中尉のことが好きだ。 だけど、それがわかっていても、私の思いは変わらなかった。先輩に私の思いを聞いて欲しかった。想いの限りを尽くして、言葉にしたかった。 でも結局、何も言えなかった――― 私は、危機に直面したブラックハウスの真後ろにいた。大破したはずの敵艦から、コムサイが飛び出してきたのだ。 私の行動に迷いはなかった。ブラックハウスを守る。私にとっては当たり前すぎることだった。あずにゃん艦長や、京大尉や、アークやカントーを守ることだから。 「ごめんねWhiteCat…」 スロットルを押し開けば、WhiteCatは私に応えるように優しく唸った。WhiteCatも私の行為を認めてくれてる。そう思った。 あっという間にブラックハウスの艦橋を飛び越えて、そして――― 「ブラックハウスは、やらせない!!」 瞬間的に、いろんな思い出が蘇ってきた。泣いて笑った日々。なんだか昨日のことみたいだけど、でも、それはみんな確かにあった出来事なんだ。いつもいつも、言葉じゃ言えない想いを抱えながら、先輩と歩いていた。どうして言えなかったんだろうと、少しだけ後悔がよぎる。初めてあのときめきを感じてから、私はどれくらい変われたんだろう。少しでも先輩に近づけたのかな。 でも、うまく言えないけど、私は満足している。先輩のことがこんなにも好きなのだから。たとえ聞いてもらえなくったって、私の想いに欠けてる部分なんてないから。 幾千万もの星がきらめく。最期の瞬間。もう二度と戻れない。せめて最期くらい、この想いを口にしたい。胸にうずく痛みが増していく。なぜだか涙が溢れてくる。この気持ちがずっと一緒だった。 「ナガモン先輩、大好きでした…」 さよなら… [削除][編集][コピー] 09/19 00 46 Windows(PC) [355]エルザス † † † † † 「乃人…?」 敵のMAと戦いながら、オレは胸が苦しくなるような感覚を覚えていた。ものすごく苦しい。そして一瞬脳裏をよぎった乃人の笑顔。今のはいったい…? 「ナガモン!前ッ!!」 黒猫の叫び声で、オレは我に返った。敵の突起物が目の前に迫っていた。 「なッ!?」 間一髪、バーニアを噴かして身をかわした。危ないところだった。 「こいつッ!」 ブラックRXが飛び出してきて、突起物とMAを結んでいるワイヤーを掴んだ。すぐさま反対の手に持ったビームサーベル、「リボルケイン」が振りおろされ、ワイヤーが断絶する。 「すまない、助かった。」 「今何か感じた。ブラックハウスに戻ったほうが良いかもしれない。」 「お前も感じたのか?乃人か?」 「そこまでは…わわっ!」 並んでいたBlackCatとブラックRXの間に、また別の突起物が突っ込んできた。 「とにかくこいつを何とかしよう。今のところ奴はビームや射撃武器は見せていない。とにかく距離をとれば…」 「わたしはどうするの?」 「ボルティックシューターがあるだろ。それを使えばいい。」 「射撃戦はいやだなぁ…」 「いいから早く!来たぞ!」 ぶつぶつ言う黒猫は、敵の攻撃をよけると一気に加速して敵から離れた。オレもそれにならい、黒猫とは別の方向へ向けて加速する。どちらが追われたとしても、追われなかった方が敵の背後に回って仕留める。無言だが黒猫も同じことを考えている。 「さあ、どっちを追う?」 アームストロング砲か、ボルティックシューターか。それくらいは選ばせてやる。 だが、敵は予想外の動きを見せた。ぷいとそっぽを向いたかと思うと、爆発的に加速して離脱していったのだ。オレと黒猫は置いてけぼりになってしまった。 「にゃ、にゃんだ?」 あまりにもあっけない引き際。黒猫も面食らった様子だ。だが、一刻も早くブラックハウスに帰りたい身としては好都合だ。 「とにかく戻ろう。さっきの感覚、やはり気がかりだ。」 胸の苦しさはまだ続いていた。心なしかさっきより重くなっている気がする。取り返しのつかない事態が起こっている気がする。 オレと黒猫はソロモンに背を向け、元来た方向へ全速で戻っていった。 [削除][編集][コピー] 09/19 23 32 Windows(PC) [356]エルザス † † † † † ナガモンと黒猫がブラックハウスへと向かっていたころ、月のグラナダから、キシリアの艦隊が援軍のために出撃しつつあった。だが、戦況を覆すには、あまりにも遅すぎる援軍であった。消耗を重ねたソロモン守備隊のMSは、ドズル中将の命令により要塞の近くへと呼び戻された。水際で敵を食い止めようというのである。 ソロモン要塞内では、ドズル中将が妻子におのれの覚悟を示そうとしていた。 「ゼナはいるか?」 「あなた、いけないのですか?」 「馬鹿を言うな、ソロモンは落ちはせんて。」 「では…」 「いや、脱出して姉上のグラナダへでも行ってくれ。」 「いけないのですか?」 「大丈夫、案ずるな。ミネバを頼む。強い子に育ててくれ、ゼナ。」 「…あなた…」 「私は軍人だ。ザビ家の伝統を創る軍人だ。死にはせん。行け、ゼナ、ミネバと共に…!」 妻子と侍女達を乗せたシャトルを見送り、ドズルはほんの一瞬だけ、愛する者のことを思った。罪な夫であったと、自分のことながら思う。それでも妻は自分を許すであろう。どんなに悲しもうとも、自分のことを理解してくれるであろう。自分が生涯の伴侶としてえらんだあれは、そういう女なのだから。 だからこそ、とドズルは気を引き締める。この戦い、まだ終わらせるわけにはいくまい。 ドズルはきびすを返し、秘密兵器の待つ格納庫へと歩いていった。 「右斜め上方!足なしのドム!」 「またこいつか!さっきからしつこい!」 ナノハとシンは、ソロモンにほど近い宙域で獅子奮迅の活躍を見せていた。ブラックハウスの弾幕から逃げ出したアイメルを追ってここまできたが、気づいた時には敵のMS部隊のまっただ中にいたのだ。それ以来、二人は度重なる敵の攻撃をすべて撃退していた。 そして今、二人に襲いかかっているMSは、ザクレロとともに出撃した二機のドム・バインニヒツであった。ザクレロはすでにシンが倒したが、ドム・バインニヒツのしつこさは異常だった。ナノハとシンが何機のザクを仕留めようとも、ドムはひるむ様子も見せず、むしろより強硬な姿勢で攻撃を仕掛けてきた。 「左後ろ7時からもう一機が来てるよ!気をつけて!」 「了解!」 ナノハの報告にすかさず答えつつ、シンはディステニーを旋回させた。正反対の方向から同時攻撃。あまりにも使い古された戦法だ。 「今正面に見えてるのをアルファ、後ろから来てるのをベータと識別、いいか?」 「了解。どっちから攻撃?」 「アルファだ!援護してくれ!」 言うやいなや、シンはディステニーを駆って識別符丁アルファのドムへと突っ込んでいく。 「ディバインバスターはもう何度も撃てないよ!実弾のライフルで援護します!」 「この際なんだっていい!」 「行っくよー!そこぉっ!!」 レイジングハートのスナイパーライフルから放たれた弾丸は、数瞬の内にディステニーを追い抜き、アルファへと迫った。直撃コースを飛んでいたアルファはギリギリのところで機体を翻すと、弾丸をやり過ごした。だが、そこに一瞬の隙が生じた。無理矢理の急制動はアルファのスピードを殺してしまい、アルファはほんの一瞬だけ宙空に浮かんだ格好になった。 「でやあああああああああああああっ!!」 ディステニーのアロンダイトビームソードが一閃し、アルファはその餌食になった、かに見えた。だが次の瞬間、爆煙に包まれたのはディステニーのほうだった。 「ぐわああああああああッ!!!」 「シン君!?」 シンはアルファが手に持っていたラケーテン・バズーカには注意を払っていた。シンが斬りかかったとき、バズーカの銃口は確かにディステニーに向いてはいなかった。 「くそっ!何がどうなって…!?」 シンは無事だった。ディステニーの前部装甲は超至近距離からの攻撃でも、コックピットを守って見せた。だがその代わりに、機体表面はあちこちが不気味に変形し、時折火花をふいていた。 「バズーカはこっちを向いてなかったのに!ナノハ、もう一度援護を!」 「ダメ!ベータが急速接近!後ろ!!」 ディステニーは振り返る暇もなく、背後からベータの攻撃を受けた。ベータはディステニーを追い抜きざまにサーベルで斬りつけ、ディステニーは左足を綺麗に切断されてしまった。ザクレロにやられた右腕と合わせると、これ以上の戦闘はかなり厳しい状況だった。 そして二機のドム・バインニヒツは、ディステニーに最後のとどめを刺すべく、悪魔のように舞い戻ってきた。
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エウソロス(2) ギリシャ神話に登場する人物。 関連: キュジコス (息子) 別名: エウソーロス(2)