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ファンタシースターZERO part60-136~140,147~154,161~171,312~217,329~336,338 136 :ゲーム好き名無しさん:2012/02/20(月) 06 39 12.35 ID DlR/6pYu0 リクエストにないので需要はわかりませんが、Wikiにもないので DS「ファンタシースターZERO」を投下します。 ----- かつてこの星では3つの種族が共存し栄光を築いていた。 人々は更なる繁栄のため『神』を作ったが、やがて神と人々の間に亀裂が入り、戦争が始まった。 種族同士の絆は分かたれ、星は汚染された。 大空白を経た今、人々はたくましく生きていた。 ヒューマンとキャスト、2つの種族が。 ----- ◆用語説明 ・ハンターズ エネミー退治から探し物まで、人助けをしてまわる何でも屋。 ギルドに認定された者だけがハンターズになれる。 ・ヒューマン 生命力と創造性に溢れる種族。 ・ニューマン 今は地上にいない『失われた種族』 ヒューマンに似ているが耳が長い、フォトンの制御に長けているなどの特徴がある。 ・キャスト 機械でできた種族。 無印などで言うところのアンドロイド。 大空白以来眠っていたようだが、最近目覚めるキャストが増えている。 137 :ファンタシースターZERO:2012/02/20(月) 06 45 35.23 ID DlR/6pYu0 名前欄入れ忘れました。スミマセン。 主人公はキャラメイク式で種族と職業、あといくつかの項目が決められます。 種族によって展開が多少異なります。 今回のはキャスト編。 また、選択肢によってキャラの好感度が変わりますがその辺は気分でw ----- 雪山で目を覚ます主人公。 「聞こえる? ねぇ、聞こえる!?」 少女が心配そうな顔で呼び掛けているのがカメラに映る。 なかなか身体が動かない……だが、何とか「聞こえる」と返した。 驚く女の子。だが安心したのかすぐに笑顔になった。 「ボクはサリサ。君は?」 名乗る主人公。「いい名前だね」と笑うサリサ。 周囲を見渡すと墜落した乗り物(いわゆる降下ポッド)があるがそれには一切触れず、 寒いからシティに行こうというサリサに従い一旦下山。 「ヒューマンは野蛮だから気を付けて」 「サリサもヒューマンじゃないの?」 「あ、うん……そうなんだけどね」 138 :ファンタシースターZERO:2012/02/20(月) 06 47 10.25 ID DlR/6pYu0 活気に溢れるダイロンシティに対し驚くばかりのサリサ。 一方主人公は何だかぼうっとしている。 空白期以前から眠る機械のヒトであるキャストは、最近あちこちで目覚めているが、記憶が曖昧になることも多いという。 そしてまた他人事のようにヒューマンを悪く言うサリサ。 とにかく、記憶の手掛かりを探すなら雪山に戻った方がいいかもしれない。 テレポーターがあるらしい建物に行き雪山に行きたいと言うと、二人は『ハンターズ』と間違えられる。 何でも、雪山に救援に行くために応援を頼んでいたらしい。 ヒューマンは苦手だが事件とあっては見過ごせない。 間違えられたのをいいことに、救援のついでに記憶の手掛かりを探すことにした二人だった。 139 :ファンタシースターZERO:2012/02/20(月) 06 49 44.95 ID DlR/6pYu0 【記憶の雪どけ】 クエストを受け雪山についた二人。 主人公が目覚めた場所とは違うようだが、それも探すとしよう。 名前以外の記憶がないはずの主人公だが、襲い来るエネミーたちを難なく倒していく。 身体が覚えている、という奴だろうか。 それに感心するサリサだったが、自分はやっぱり落ちこぼれなのかな、とも呟いた。 月が綺麗な湖畔。 遥か遠くで流れ星のような光が空に向かって伸びている。 記憶喪失の主人公と遠くから来たらしいサリサにはそれが何だかわからなかったが。 夜明けが近付く頃、突如誰かの悲鳴が響く。 急いでそちらに向かうと、巨大なエネミーの群れに人が襲われていた。 自分がオトリになるという主人公。 だがサリサは一緒に戦う、一緒なら大丈夫だという。 それはサリサ自身を励ましているようだったが、とにかく群れと戦うことにする。 140 :ファンタシースターZERO:2012/02/20(月) 06 51 41.67 ID DlR/6pYu0 何とか群れを撃退した二人。 だが助けを呼んでいたヒューマンは手遅れだった。 二人が聞いた悲鳴は断末魔の悲鳴だったのだろう。 このままだと可哀想だからと、粗末ではあるが墓を作り弔ってあげた。 あたりはいつの間にか朝になっていた。 主人公がいた場所もわからない。 これからどうしようか? ふと月を見ると光の柱は朝の日差しにも負けず輝いていた。 あれを目指そう、と決めた所で巨大な銃剣を握った男がやってきた。 男の名はカイ。どうやら彼が本来の『ハンターズ』らしい。 偽称してきたのがバレたくないのか、道に迷ったことにするサリサ。 確かに迷っていたのは間違いじゃないが。 するとカイは自分が送っていくと言い出す。 エネミーを倒し仲間を弔ってくれた礼をしなければ、と。 了承したがサリサは不信感をあらわにしている。 「油断しちゃダメだよ、だってヒューマンは……」 「そんな風には見えなかった」 「……うん。ボクもそう思う。だけど教わってきたことと全然違うから……ごめん、もう少し考えさせて」 147 :ゲーム好き名無しさん:2012/02/21(火) 10 26 05.32 ID /Z03Na1c0 ファンタシースターZERO、続き投下します。 なお、地の文には選択肢やキャラの会話以外にもだいぶ私の主観が入っています。 台詞も正確にはメモれていません。ご了承ください。 148 :ファンタシースターZERO:2012/02/21(火) 10 26 44.30 ID /Z03Na1c0 ダイロンシティに戻りクエストの報告をすると成功報酬のメセタが貰えた。 お金なんていらないと言うサリサだが、罪悪感があるなら外に出た後パーッと使っちまえというカイの言葉に渋々頷く。 パーッと使うかは主人公に任せ、カイの案内で改めてシティを見てまわる。 やはり活気に溢れ、人々はみな温かい。 「そういや何でここらに来たんだ?」 「え、えと、世界を見て回りたかったから……かな? 変だよね、こういうの」 明らかに今考えた言い訳だが、カイはそういうのは誰にでもある、と笑った。 そして彼はサリサが周囲(主人公除く)を警戒し敵意を飛ばしていたのを見抜いていたようだった。 それ以上の探りは入れて来なかったが、世の中そんな悪い奴ばかりじゃないぜ、と言われてサリサは確かに頷いた。 シティに来たはいいがこの先どうすればいいのかわからない二人に対し、カイは話を切り出した。 二人をハンターズに推薦したい、と。 エネミーを倒す腕前、助け合いの精神。 ハンターズに、そしてシティで暮らす人々にとって必要なものを二人は持っていた。 このシティでは市長がハンターズギルドの代表も務めており、カイの紹介で話だけでも聞いてみることに。 市長に経緯を説明すると笑顔で礼を言い、その場でハンターズへの登録を済ませてくれた。 そして二つのことを尋ねる。シティの感想と、遺跡を壊してまわるヒトの噂。 前者はともかく後者に心当たりはない。 遺跡は古の技術が詰まった、人々の生命線だ。そんなものを壊す気が知れない、と話しあうカイと市長。 押し黙ってしまったサリサを気遣うと、多分違うはず、と何かを気にしているようだった。 サリサの不安はさておき、登録が済んだのでクエストカウンターに行くと、また遺跡というキーワードが出てきた。 オゼット湿地帯の遺跡に向かった調査隊が行方不明になったらしい。 それを聞いたら黙ってはいられない。主人公はサリサとカイと共に救援に向かうことにした。 149 :ファンタシースターZERO:2012/02/21(火) 10 27 28.16 ID /Z03Na1c0 【仲間の力】 オゼットでは雨が降り注ぎ、張り巡らされた足場の一部が腐り落ちそうになっていた。 汚染が強かった土地(と言うよりも汚染が少ない場所の方が少なく、そこにシティが出来た)だが、自然が息を吹き返してきたのか草木が前より元気になっているらしい。 ここからも空に伸びる光が見える。カイによると『天の柱』と呼ばれるものらしいが、それ以上のことは誰も知らないのだという。 エネミーを蹴散らしながら進むと、助けを求める声がした。 三兄弟で調査隊をやっているようで、兄はまだ奥にいる。 急がなきゃと言いつつどこか嬉しそうなサリサ。 物語の登場人物になったみたいだと頬を赤らめる――まあ14歳だから仕方ないね。 やたらと本で読んだ知識をひけらかしてみたり自分のことを「ボク」と言ったりする、そういうお年頃だ。 そんな話をしているうちに雨は止み空には虹がかかっていた。 奥へ進むが人影はない。そのかわりに何かを引きずったような痕跡が残っていた。 巨大な水棲エネミーだろう、と気を引き締める三人。 そしてまたどこかで聞いたような叫びが。さっきの調査隊にそっくり(使い回し)で一目で兄弟だとわかる。 話を聞くと一番上の兄は弟たちのために最奥でオトリになっているという。 急いで駆けつけると、長兄に水中から触手が襲いかかろうとしていた。咄嗟にかばう主人公。 調査隊の三兄弟は無事に助けたが、この巨大なタコ型エネミー・オクトディアポを倒さなければめでたしとはいかない。 150 :ファンタシースターZERO:2012/02/21(火) 10 28 07.79 ID /Z03Na1c0 悪戦苦闘の末オクトディアポを倒す。 サリサはフォースの中でもテクニックが上手い部類に入るらしい。 喜び合っている所に明らかにシティの人間とは違う雰囲気の青年が現れた。 「これが三種族が結束した力、か。おとぎ話とばかり思っていたがそうバカにしたものでもないようだな」 「レーヴェ隊長!? どうしてこんなところに?」 どうやらサリサの知り合いで、ここに来たのは任務のためだという。 「逆に問うぞ。お前こそ何故ヒューマンやキャストを連れ立ってこんなところにいるのだ?」 最初の頃のサリサと同じくまるで自分がヒューマンではないかのような口ぶり。 ヒューマンが遺跡の技術を手に入れるのをその手で排除するのが彼の任務だという。もっとも、オクトディアポは彼の差金ではないようだが。 ヒューマンが栄えればこの星は再び滅亡の道を歩む、ならば我々の手で管理すべきだと主張するレーヴェ。 サリサは小さく、だがしっかりと言い返した。 「ヒューマンはそこまで愚かではありません。過去にあやまちがあったとしてもそれを繰り返すとは思えない」 「随分とヒューマンに肩入れするな。オトモダチにでもなったのか」 「そうです。この二人はボクの友人であり、仲間でもあります。任務のためにはまずヒューマンのことをもっと知る必要があると判断したんです」 レーヴェは一人くらいはそういうのがいてもいいか、と瑣末なことは気にしない様子で立ち去った。任務を忘れぬように、と釘を差したが。 押し黙るサリサ。 「シティに帰ろう」 と主人公が声を掛けると随分と驚いた様子だった。問い詰められると思っていたのだろう。 カイも「嫌なことは忘れて帰ろうぜ!」と笑顔で同調する。 「言いたくないならそれ以上は踏み込まないさ。誰にだって言いたくないことはある。お前はオレたちのことを仲間だって言ってくれたじゃないか。話したくなったら話せばいい」 カイの言葉に頷く主人公。 サリサもありがとう、と言って笑顔になった。 「いつかは全てを話すと思うけど、今は時間をちょうだい」 151 :ファンタシースターZERO:2012/02/21(火) 10 28 37.45 ID /Z03Na1c0 ※余談 クエストカウンターからはストーリーとなるメインクエストの他にサブクエストやクエストを受けずにフィールドに行くことができます。 湿地帯のクエストにはオクトディアポの再出現の調査・額の後退が気になる市長のためにエネミーの粘液の採取を行なう、というものがあります。 そのどちらもサリサの同行が条件になっています。 また、主人公がニューマンだと湿地がスタート地点になり、やはりサリサが出てきます。 どうやらスタッフはサリサとタコの組み合わせに執着があるようですね。 164 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 01 42.65 ID KJAe13U+0 続き投下します。規制引っかかったら支援お願いします・ ----- シティに戻って市長に報告。レーヴェのことはサリサが話す気になるまで黙っておこう。 「皆優しいよね……市長さんも仲間だって言ってくれたし」 「そりゃあまあ、世の中助け合いだろ? むしろサリサの方が変わってるぜ。ヒトを見たら泥棒と思えとか教わったのか?」 「……うん。ヒトの中にも色々なヒトがいるから気を許しちゃダメって、そう学んだの」 「ちょいとばかり寂しい話だな。他人を信じないで生きていけるような世の中じゃないってのによ」 「そうだね。悲しい教えだと思うよ。でもボクはそれが間違ってるってわかったから、よかった」 辛気臭くなってしまったので話をやめて外に。 すると怪しげなおっさんが主人公に物凄い勢いで近寄ってくる。 知り合い? 覚えていないだけかもしれないけれど、それも何だか違うようだ。 彼はニコラ。遺跡から発掘されたもので商売をしているようだ。 「君、実はもう200年くらい生きてるとか、そんなことはないかな?」 シティに住む老人のキャストが言っていた。 『大空白』――約200年前に何かが起こり、ニューマンは消え、キャストは眠りにつき、ヒューマンの人口も著しく減ってしまった、記録にも残らない歴史。 目覚めたキャストも記憶がなく、いまやニューマンは姿形がわからないどころか存在すら疑問視されている。 主人公は眠りについていたキャストだから、200年前は普通に生活していたかもしれないが全然覚えていない。 話が見えてこない。カイが痺れを切らすとニコラは語る。 最近見つかった遺跡に、大空白前の映像投影装置が残っており、主人公そっくりのキャストがそこに映っていたのだという。 それは不思議だ。興味を示すと、ニコラは『オギ』の所に行ってほしいという。 ニコラの友人であり遺跡に行った時に同行していたキャストのハンターズだが、渓谷のエネミーを討伐中に行方不明になったという。 そういえば市長も優秀なハンターズが行方不明になったと言っていた。 これは渓谷に行かなければならないだろう。 165 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 02 16.13 ID KJAe13U+0 【機械じかけの仲間】 グラーシア渓谷は湿地とは打って変わってカラッとした場所だった。 エネミーを倒しながら渓谷を進むがなかなか見つからない。 腕は立つようだから死んではいないはずだが、と話していると何かの声が聞こえた、気がした。 「そこのヒューマン! おい、こっちだ!」 声の方向を見ると生首、もといキャストの頭が落ちていた。 「きゃあ! な、なにこれ!」 「そう驚くこともないだろう。キャストのヘッドパーツが落ちているだけじゃないか」 どうやら声の正体はこの頭らしい。そして彼がオギだ。 ボディが壊れて立ち往生していたらしいが、こんな状況でも冷静というか飄々としているというか。 サリサが腰を抜かしているが、キャストにとって体は飾りであり、あったほうが便利には違いないがなくても死ぬわけではないとやはり冷静に語る。 ヒューマンなら死ぬんだよ、とカイが呆れながらツッコミを入れた。 「お前たちヒューマンにとってもハートこそが一番大事なものなんだろう? それがキャストにとっては頭なだけだ。そこのキャスト、お前ならばワタシの言ってることを理解してくれると思うが……」 「か、飾りなの!? ねえ、体ってただの飾りなの!?」 視線が集まっている。何か言わなければ……というところでオギが話題を変えた。自分で振ったくせに。 主人公の名を問い、ニコラと同様200年前のことを聞く。 大空白の前に何があったのかを記す映像投影装置。閉ざされた記憶に興味があるのは皆同じだ。 オギが案内を引き受けるが、その前にやらなければならないことがある。 オギを助けたことで主人公たちの依頼は達成されたが、オギが受けていた依頼の巨大エネミーを倒さなければならない。 動けないオギの頭をカイが抱え、奥に進むことに。 166 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 02 48.00 ID KJAe13U+0 そして気になることがある。オギの不意を突きボディを壊したのは、エネミーではなくヒトだという。 だがオギにはヒューマンの外見の違いには頓着がなく、不意を突かれたこともあり特徴を挙げることは出来なさそうだ。 「たとえば、凄い雷のテクニックを使う、とかは?」 サリサには心当たりがあるようで、オギもそれに頷く。 その人物は湿地で出会ったレーヴェだろうが、それ以上の詮索はせず、渓谷の奥地に進む。 潜んでいたのは巨大なドラゴンだった。力も相応だろうと他人事のように分析するオギ。 「今のワタシには手も足も出ないだろうな」 「小洒落たこと言ってんじゃねえよ! ったく、色々な意味で重い依頼だな!」 「上手い言い回しをしたのかもしれんが……な」 「……カイ、つまらない」 漫才をしている間にドラゴンは準備万端。 強烈な炎を避けつつ、何とか倒すことに成功した。 そして戦いの中でオギは確信した。 映像にあった何者かと戦う勇猛なキャスト、その戦いぶりは同型の別人ではなく主人公そのものだと。 サリサもレーヴェのことを切り出す。彼は『地上のヒト』が過去の遺産を手に入れるのを防ぐために遺跡を破壊してまわっているのだという。 映像投影装置が狙われるのも時間の問題だ。 「隊長は強い、でもこれはボクが何とかしなきゃいけない問題だと思う」 主人公はこれは皆の問題だ、とそれを否定する。 もうサリサ一人の問題じゃない。仲間はいつも、いっしょなんだから。 167 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 03 36.25 ID KJAe13U+0 シティに戻り市長に報告する。 オギのボディをどうするかだが、これから行く遺跡ならパーツもあるだろうということ。 シティにとってもオギの戦力や遺跡の調査は重要という訳で正式な依頼としてクエストカウンターに登録される。 勿論行くのは主人公、サリサ、カイ、そしてオギだ。 【過去との出会い】 廃棄都市パル。『大空白』以前の文明で栄えていた都市だが、今はすっかり風化して植物とエネミーに覆われている。 エネミーもそれに適応したのか爆弾を吐くカエルやアイテムボックスに住み着いたヤドカリといった顔ぶれに、主を失ったガードマシーナリーが混ざっている。 サリサは興味津々だがカイはあまり過去に興味がないようだ。飽くまでサリサと主人公の保護者であるというつもりらしい。 『ハンターズ心得』――地球に生きるものはみな兄弟であり家族である。 自分のためでなく他人のために何かをやるってのも面白いものだ、とカイは語る。 目覚めて1年のオギはそこまでは思えていないようだが、まずは体がないことには始まらない。 半分くらいまで来たところで、キャストの骨格やパーツが沢山転がっているのを見かける。 殆どはエネミーに荒らされていたが、ほぼ完全な状態のボディがあった。 もしかしたら眠りについているだけかもしれない、と土などをどける――だが駄目だった。頭部が完全に失われている。このキャストは死んだのだ。 オギがそのボディを使えないか試す。サリサには抵抗があるようだが、体は服のようなものだとケロリとしたオギ。 カイはどちらにも理解を示すが、ヒトの役に立てた方がこのキャストも浮かばれるだろうと言うと、サリサも納得した。 168 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 04 09.55 ID KJAe13U+0 接続するとオギが尋常でないうめき声をあげた。大丈夫か!? 「いや、なに、拙者は大丈夫でござるよ」 明らかに大丈夫じゃない! キャストはボディにサブのメモリーがあるのだが、その不適合により言語回路にエラーが出たらしい。 それ以外は問題ないし体も動く。 「安心めされい。この口調も、しばしの間の話でござる」 「……この体のキャストはこういう話し方だったのかな?」 「そのようでござるな。かすかに残るメモリーから判断するに、当時からかなりの変わり者として見られていたようでござる」 「当時のヒトたちが皆そういう話し方ってわけじゃなかったのね?」 「勿論でござる」 「……なんか、すっごく良かったって思うわ」 なにはともあれ、ボディを手に入れたオギもハンターズとして復帰、仲間に加わる。 さあ、進もう――――「あいやまたれぃ!」 オギがボディのメモリーから面白いデータを見つけたらしい。 地図だ。割と広い地域を示したもののようで、解析に時間はかかるが新しい遺跡の手がかりになりそうだ。 とりあえず映像投影装置を見て、帰ったらまた考えよう。 遺跡が見付かったならまた4人で。焦る必要はない。 169 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 04 56.37 ID KJAe13U+0 ところで、フィールドにはハンターズの足跡とでも言うべき『メッセージパック』がある。 戦闘の基本やエネミーの生態など、後に続くハンターズのためのものが多いが、中には単なる呟きもある。 雪山や湿地、渓谷でも見かけたとあるパーティーの旅の思い出をここでも見かける。 『毎日が楽しいな』『あのバカを誰か止めてくれ』『バカだけどちょっと羨ましい』そんな和気藹々とした旅路だったが、最近皆の咳が止まらないらしい。 気になるがこれは過去のこと、このパーティーが無事であったことを祈るしかない。 映像投影装置まで辿り着いた。ここにはエネミーもいない。 オギが装置を起動させると、確かに主人公そっくりのキャストが戦う姿が映っていた。 敵はキャスト――いや、自分の意思のない『ロボット』のようだ。 ござる口調が出るエラーも修正し、他の映像も出ないか探る。 そこに雷のテクニックが襲いかかる。 現れたのは勿論レーヴェ。サリサを今度こそはと問い詰める。 サリサたちはヒューマンは地上を荒廃させた下等生物であると『大いなる母』に教えられてきたらしい。 ヒューマン同士、そしてキャストと支え合う姿を見てサリサは考えなおした、だが何が地球を変えてしまったのかという問いには答えられない。 そして『母』が間違っていると言うこともできない。ただ誤解があっただけなのだと言うが、言葉は通じない。 無論彼にとって下等生物であるところのヒューマンや、それと手を取り合うキャストの言うことなど聞くはずもない。 レーヴェが2機のホバー戦車型機動兵器を呼び出した。 D・メビウスとD・ケイオス。ドリルと堅牢な装甲を持つ強敵だが、力を合わせて撃退に成功した。 「なるほど……ヒューマンとキャスト、そしてニューマン。三種族が集まった時の力は計り知れぬモノがあるようだ」 だが貴様らは無残にも朽ちるだろう、と捨て台詞を残して去るレーヴェ。 攻撃と戦闘の影響で装置は完全に沈黙してしまったようだ。 そしてここまで来ては隠し事もしていられない。 サリサはヒューマンじゃない。『失われた種族』であるはずのニューマンだ。そして、レーヴェも。 170 :ファンタシースターZERO:2012/02/25(土) 02 05 40.18 ID KJAe13U+0 ダイロンシティに戻り詳しいことを聞こうとすると、空から何かが聞こえ、そして見えた。 機械で出来た兵器らしきエネミーがシティに次々と降下してきたのだ。 ダイロンシティだけではない。近隣のアローマシティを含め、各地のシティが同時に攻撃を受けているという。 幸い、各シティにはハンターズがいる。2日間の攻防の末防衛に成功したようだ。 そこでサリサから三人と市長に話があった。 全てを話すことを決心したのだ。 ニューマンは『今は地上にはいない』だが大空白で月に逃れ、そこで世代を重ねてきた。 今になって地球にやってきた理由――それは命令、いや、お告げを受けたからだ。 ニューマンたちには『母』や『マザー』と呼ばれる絶対的な指導者がいる。 ただ、マザーは姿を見せず声のみを届け、一般市民にわかる姿は似姿のレリーフしかない。 声も親衛隊であるレーヴェのようなエリートにしか直接は届かないのだという。 それはまるで神のようだ。 月の神『マザートリニティ』の命令は『ヒューマンの監視』と『ヒューマンが過去の遺品を手に入れるのを妨害すること』 マザートリニティは地上が荒れ果てたのはヒューマンの罪によるものだとニューマンに教えている。 ヒューマンはニューマンを月に追いやり、キャストを眠りにつかせた挙句、地上を荒廃させ、自らも一度は滅びかけたような愚かな種族だ、と。 その教育はかなり徹底しているらしい。実際、最初の頃のサリサもキャストである主人公以外には心を開かなかったものね。 そして今の攻撃。あれは月製の兵器だ。普段は防衛用に使っているようだが、レーヴェの報告によりそれが地上に向けられたのだろう。 ――――マザートリニティと交渉出来ないだろうか? 友好条約とはいかなくても一時停戦くらいは出来るかも知れない。 しかし月に行く手段がない。通信網もあるはずがない。無線が使えないからとサリサも通信機は持たされていない。 レーヴェのメビウス&ケイオスならヒトを乗せて行き来が出来るが、それ以外に帰還の方法はないという。 市長が「こんなこともあろうかと!」と言って何もないというKYな発言をしつつ、作戦会議。 月に行く手段―――― 「月に行く巨大テレポーターとか?」 主人公がひらめく。カイは茶化すがサリサはそこから「地球と月は光の門を通じて行き来していた」というおとぎ話を思い出す。 そしてそれはきっと――――『空の柱』だ。 オギのサブメモリーの地図にも『空の柱』という単語が記されているらしい。 その道を辿り、『空の柱』を目指すとしよう。 313 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 01 00 37.90 ID rCzLNhhD0 【遠き旅路】 洞窟遺跡マカラ。かつて『光の門への道』と呼ばれた場所。 輝く水晶の洞窟には、暗所にもかかわらず花が溢れている。 道すがらカイはかつて天の柱を目指したハンターズの話を始める。 サリサと主人公は目を輝かせる。 カイはつまらない話だと言ったが、ここで期待しなかったらウソだろう。特にお話好きのサリサにとっては。 ――――あるシティに、今のサリサと同じくらい若いハンターズがいた。 大人顔負けの、才能に溢れるハンターズだった。 「だもんで、自分が何でも出来るだなんて恥ずかしい勘違いをしちまったのさ。まだまだ子供だってのにな」 世界の謎を解くのだと言って、同じような若者を集めて天の柱へと旅立った。 最初は順調だった。エネミーに遅れを取ることもない。 しかし若者たちはひとり、またひとりと倒れていった。 ヒトの手が入らない未開の地は空気が汚染されている――後悔した時にはシティへの帰り方もわからなくなっていた。 とうとう一人だけになってしまい、自分がどれだけ愚かだったのか、どれだけ仲間を苦しめてしまったのかを後悔しながら、遠くに見える天の柱だけを目印に進んだ―――― 「……って話」 「そ、それでどうなったの!? その子は辿り着けたの? それとも……?」 「そいつは死ななかった。汚染への強い耐性があったんだろう。歩いて、歩いて、歩き続けて……」 「…………」 赤くなったサリサが夢中で話を聞いている。 「歩いてたら、見たことのないシティが偶然見つかってな。で、そこに居座ることにしたのさ」 世界の謎は諦め、先輩たちの指導はちゃんと聞いて、のんびりと。 サリサの落胆は物凄かった。 でもこれは実際にあった話、サリサが好きな物語やおとぎ話とは違うのだ。 「案外その辺を歩いている奴がそいつだったりしてな」 とカイが締めくくると、サリサもそれはそれで納得したようだ。 オギが何かを言いたがっているが、世の中言わないことがいいこともあるものだ。 そしてあのパーティーの足跡をここでも見つける。 でもこれが最後だと嫌でもわかる。 「皆いなくなっちゃったけど、あたしはアンタといっしょで楽しかった……よ…………」 『後悔はない』と題されたそのメッセージパックを横目に、主人公たちは進んだ。 水晶に囲まれた大広間には見たこともないような巨大テレポーターがあった。 だが、そこは水晶を主食とするエネミーの巣になっていた。 倒しても倒してもキリがない。離れた所にある起動装置にカイが向かうが、エネミーに取り囲まれてしまった。 「これだけのエネミーを引き連れてそっちに戻るわけにはいかん……俺たちが為すべきことを考えたら判断は1つだ。オギ、お前はわかってくれるよな?」 そして、主人公も。 テレポーターの光がその輝きを増す向こうで、カイがエネミーの海に呑まれていく。 泣き叫ぶサリサを羽交い締めにして、3人は光に包まれた。 314 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 01 01 24.42 ID rCzLNhhD0 目を覚ますと、星空と白い荒地が見えた。 大きな青い星が地平線の向こうに浮かんでいる。 あれが地球。ヒューマンやキャストが暮らし、ニューマンが憧れ続けた星。 そして3人がさっきまでいた場所。テレポーターはやはり月に続いていた。 「カイにも見せてやりたかったな……」 「そうだ! カイ! 早く助けに行かないと……!」 そうしたいけれど、それは出来ない。 こうしている間にも月からの降下部隊はシティに攻撃を仕掛けている。 カイは3人のために足止めになることを選んだ。その意思を無駄には出来ない。 「託されたものを投げ捨てて、一体お前は何をするつもりだ!」 オギの厳しい言葉が続く。そしてサリサは反論出来ない。 カイのしてくれた昔話のことをオギは切りだす。 あれはカイ自身のことだ。無茶をして仲間を犠牲にしてしまった、かつての若いハンターズ。 だからこそ彼は一歩引いた所でサリサや主人公たちを見守っていたのだ。自分と同じ轍を踏まないように。 「これは無論ワタシの推測に過ぎない。だが、キャストであるワタシにもわかったことなのだ。キャストよりもヒューマンに近い、ニューマンのお前にならもっとよくわかるのではないか?」 「……ねえ、オギが言ってることは本当なの? カイは……?」 主人公にすがりつくがその手をオギが止める。 汚れ役を引き受けてくれているのだろう。 「カイは悲しんで欲しくてあんなことをしたのではない。本当にカイを大切に思うならば、進まなければ」 そしてサリサも決意するが、そこに足音がやってきた。 銃を構える沢山のニューマン。 一見どれもレーヴェに見えるが、微妙に異なっている――だが、中央にいるのは本物だ。 「ん? 確か男のヒューマンがもう1人いたはずだが? ここに来るまでにくたばったか?」 「……ッ! カイは死んでなんかいない!」 「ほう、つまり死を確認することも出来ない状況だったと。エネミーの巣になっていたからあの道は放置したが、オトリにするとはな。それとも見捨ててきたのか?」 「見捨ててなんかいない! カイが……それを望んだから……!」 「だが、そのヒューマンが死んだという事実には違いあるまい……いや、別にお前のせいではないな。ヒューマンのようなクズにはお似合いの死に方だ。つまりは、ただの必然」 気に病む事はない、と言いながら言葉責めを続けるレーヴェ。 これには流石にオギも黙ってはいられない。仲間を貶されて黙っているほど気が長い訳ではないのだ。 だがそれすらも機械人形ごとき、と切り捨てる。レーヴェが見下しているのはヒューマンだけではなかったようだ。 「厄介な状況だな。逃げ道はなく、敵は大勢。どうする?」 決まっている。 「戦う」 「そうね、ここで降参したらカイに怒られちゃう」 「付き合うぞ、2人とも。地球のヒトの力、見せてくれよう」 固まっていればやられる。散開して、生き残ったものがマザートリニティに向かう。 作戦とすら呼べないものだったが、オギの指令に対して2人は頷いた。 「撃て!」 だが、銃声は響かなかった。 代わりに爆発音が響き、煙幕が張られた。 混乱のさなか、誰かの声が導いている。 生き残れるならこの際何でもいい。導きに従うと、暗い研究室に辿り着いた。 315 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 01 01 49.38 ID rCzLNhhD0 会議中の女性がこちらを向いて微笑んだ。 彼女の名前はアナ。レジスタンスのリーダーだという。 マザーの私兵軍団ともいうべきニューマンの中で、隠れて活動をしていたらしい。 サリサもレジスタンスの存在は知らなかった。 何でそんなニューマンがいるのだろう? 助けられた礼は言うが、当然その疑問は生まれてくる。 アナはどこから説明しようかしら、と半分面白がっているような様子だ。 「ニューマンはヒューマンを元に作られた種族である、ってことは知ってる?」 サリサは驚く。下等生物と教えられてきたヒューマンと先祖が同じなんて、笑い話にもならない。 「調べてみたところによると、ヒューマンの遺伝子を改造して作られたのがニューマン、という話よ」 遺伝子は少なくとも今のこの世界では聞きなれない単語らしい。 アナにとっても本による聞きかじりの知識のようだが、マザーの教育よりは確かだと彼女は考えている。 むしろ全てがマザーの言われるがままの状況に、どうして誰も文句を言わないのかのほうが不気味で不思議だ、と。 「……ま、そんなことを考えるあたしが他のニューマンと違ってひねくれてただけなんだろうけどね」 ヒューマンの血が色濃く出たせいなのかもしれないと語った。 確かに彼女は外見も他のニューマンとは異なっている。 たとえば褐色の肌。たとえば――――― 「……ちょっと、オギ、どこ見てるの?」 「胸だ」 しばかれた。 ※なお、ニューマン編でも触れられないので蛇足ではありますが、主人公で作れるニューマン♀もかなり『外見的特徴』があられています。 ハニュエールのぴったりボディスーツを注視するの禁止! 「見るのではなく、具体的な数値にしてその明らかなる差を表現すべきだっ……」 しばかれた。 316 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 01 02 39.01 ID rCzLNhhD0 笑顔で進行を促すサリサに引き気味のアナだが、話を進めた。 疑問を持ったアナはマザーの教育を受けずに月を調べて回った。 収容所送りモノだが、監視の目すら届かないような所に彼女は入り込み、そして日記を見付けた。 マザーは人目につくような資料は隠蔽したようだが、日記にまでは及ばなかったようだ。 200年前に起きた戦争、それは力に溺れたヒューマンではなく、マザー自身が引き起こしたものだと日記には書かれていた。 それについては予想がついていたが、何故戦争が起き、マザーとは何者なのかについてがわからない。 日記は破損が大きく原因についてはわからないが、マザーの正体は生体コンピュータだ(キャストとは少し違う) これについてはアナの推測ではあるが、ヒューマンやニューマンに200年を生きるのは無理だし、機械の軍団を自在に操れるのはコンピュータくらいだ。 そして、戦争の推移。 突然の戦争でヒトもちぐはぐだった最初はマザーの優勢だったが、やがて三種族が力を合わせたことによって、マザーを月へと追い詰めた。 追いつめられたマザーはいくつも禁断の手を使った。 病原菌によるバイオ攻撃。身体の丈夫なヒューマンはともかく、生命力の低いニューマンはそれで地上で暮らせなくなった。 バイオ兵器が通用しないキャストに対しては、フォトンノイズ。いわゆるミノフスキー的な粒子で、侵食された機械は機能を停止してしまう。 月の都市は無事だったが、地球からの援軍が望めない状況でマザーの機械の軍団を相手にしては勝ち目がなく、滅ぼされてしまった。 そしてマザーは追撃を加えた。フォトンイレイザーという巨大なレーザーで地上を焼き払ったのだ。 マザーも地上に降りることは出来なくなったが、この戦争はマザーの勝利で終わった。 その日記が嘘である可能性もあるが、整合性があるし、隠蔽された資料を見付けてみれば日記と大差なかった。本物と見ていいだろう。 ただ、その後何故滅んだはずのニューマンが月で暮らしているのか、ヒューマンが地上に出てキャストが目覚めたのか、説明できないことは数えきれないほどある。 でもあらゆる出来事の中心には常にマザートリニティがいた。絶対に何かある――故に彼女はレジスタンスを組織したのだ。 アナの話はそこまでだ。 そして、これからのこと。 フォトンイレイザーを使われたら今度こそ地球は終わりだ。 そのエネルギー供給源を叩けば、発射は止められる。 だが、その場所がわからない――そこで必要なのが、オギだ。 大空白前月にいたキャストのほぼ完全な形での亡骸(つまり首だけがない)を見付けた。 フォトンノイズも月では散布していない。マザー自身も影響を受けるから。 アナの無線による誘導でそのボディの在り処に行くことにした。 330 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 22 46 48.63 ID rCzLNhhD0 【明かされる真実】 アルカプラント。ヒトや原生生物の姿はなく、ガードマシーナリーのみが徘徊する基地。 ベースメントを抜けると、廃棄物置き場に辿り着いた。 ゴミの山にキャストの遺体が放置されていることに憤りを感じる3人。 通信でアナに聞いた所によると、これは全て200年前にマザートリニティに敗れたキャストだという。 使えそうなボディのあては既にある。 「ぬおおおおおおおっ!!」と叫び声を上げながらボディ交換をするオギ(合体アニメは必見!) この前の「ござる」の時とは随分様子が違うが、オギにピッタリのボディだったため嬉しくてつい派手に動いてしまったらしい。 ボディの持ち主はマザーへの敗北を悟った時、サブメモリーに全ての記録を移していたらしい。 やがて誰かがボディとその記録を生かしてくれることを祈って。 情報量が多すぎて整理しきれないが、フォトンイレイザーへのエネルギー供給炉の場所はすぐにわかった。 この基地の最奥だ。恐らくこのキャストたちもそれを潰しに向かっていたのだろう。 フォトン供給炉はかつてはヒトの発展のために使われていた施設だが、それを兵器として使われるとは何とも皮肉だ。 「とにかく壊しちゃおう、こんな施設」 「ホッホッホ、それは止めていやだきましょうか、地上の皆さん」 そこにマザートリニティの声が響く。月の女王が自ら出向くとは、と思ったがどうやら声だけらしい。 「ポンコツキャストが2匹と役立たずのニューマン……そんなモノの相手にこの私がわざわざ出向くなんてありえないでしょう?」 代わりにマザーはレーヴェを差し向けた。 だが、今は彼を説得する材料がある。オギのボディの記録だ。 それに彼も気付いているはずだ。地上のどこにもあれだけの汚染を引き起こせるようなものはない。 3人とマザーの言葉の間で揺れるレーヴェ。だが、彼を説き伏せることは出来なかった。 彼は再びD・ケイオスとD・メビウスを呼び出した。 その手は通用しない、と思いきや2機は合体しヒト型の巨大ロボット・ヒューミリアスになった! 2種類のビームと大剣を使う強敵だが、撃退に成功した。 マザーはレーヴェを役立たずとして切り捨てた。戦闘前は可愛いレーヴェ、と言っていたのに。 そして、この供給炉も。マザーは200年の間にもう1つの供給炉を作り上げていたのだ。 3人が動いたせいでレジスタンスのアジトも知られてしまった――完全に利用された形だ。 その功績に免じて短い人生を自由に生きることくらいは許してあげましょう、とマザーの声は途切れた。 放心状態のレーヴェに声をかける。今すぐ仲間になるのは無理でも、同じ道を歩むことは出来ないか? ヒューマンもニューマンもキャストも敵味方も関係ない。同じ、ヒトなんだから。 だがレーヴェは確かめねばならんことがある、と去ってしまった。 とにかく一度アナの元へ戻らねば。 331 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 22 47 33.49 ID rCzLNhhD0 アジトはまだ無事だった。至急オギのボディの記憶を伝える。200年前に何が起こったのか。 マザートリニティはヒトがその叡智を集め地球の環境を管理・保護するために作られた生体コンピュータ。 マザーは突如狂い、暴走を始めた。その結果がマザーとヒトの戦争、そしてマザーが勝利した結果の『大空白』だ。 「勝てるのかな? そんな相手に……」 「ヘッ! だからなんだってんだ! 過去は過去、今は今、だろ?」 聞き覚えのある声。これは……! 「諦めるにしても、やることやってからだ。まだ何も終わっちゃいない、だろ?」 カイだ! 紛れも無く、あのカイだ。 曰く、一度は死んでしまったはずだが昔の仲間たちに追い返されたらしい。 月に来てみると騒動の中心に雰囲気が変わったレーヴェがいて、アジトの場所を教えられたのだとか。 そしてもう1つのフォトン供給炉の場所と防衛機械の配置図の入ったメモリーを渡された。 アナたちレジスタンスはフォトン供給炉へ、そして主人公たち4人はマザートリニティの所へ。 これが最後の戦いだ。 332 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 22 48 54.36 ID rCzLNhhD0 【最後の戦い】 暗黒神殿。マザートリニティの居所であり、防衛しているのは原生生物でもマシンでもなく、得体のしれない、暗黒生物と呼ぶべきモノだ。 アナとの通信は繋がりにくく、しかもかなりヤバそうな状況だ。 でも、彼女たちを信じなければ。 ここのメッセージパックにはかつてのマザーらしき存在の定期報告が残されている。 環境改善のための提案はだいたいが理由をつけて却下されていたらしい。 最後の報告は 「案件六六六、却下。案件却下。進言、却下。申告、却下。全て却下。全て全てスベテ……」 と狂っていく様子だった。 そしてマザートリニティの所にたどり着く。 相変わらずの上から目線で質問に答える。 何故人類に牙を向いたか。 それは地上の環境の改善のためで、人類は最初からどうでも良かったのだ。 サリサたち月のニューマンは100年前にマザートリニティが過去のデータを元に作りなおした存在、その子孫だ。 一度全て真っ更にしてその後ヒューマンやキャストも作り出す、それがマザートリニティが出した答えだった。 でもニューマンにいくら教育を施しても結局無駄だった。ヒトとはかくも愚かなものか。 4人に天罰の光、フォトンイレイザーが襲いかかる。 出力は最小、それでも既に4人はボロボロだ。 身体が動かない……しかしそれでも主人公は無言で立ち上がった。 「200年前もそうでした。実に不愉快です。たった一人のキャストが人類をまとめあげて私に歯向かってきましたね」 手を焼いたが結局それでも結果は変わらなかった、と笑うマザーを睨みつけると、その笑いが止まった。 見間違えるはずもない。200年前の人類側のリーダー、それは記憶を失う前の主人公だったのだ。 許せない、と繰り返す。時を越えて歯向かう主人公が、そして、人類が。 最早手加減など不要。最大出力のフォトンイレイザーで主人公を焼き払ってくれる――しかし、その収束が止まった。 アナとの通信が復帰する。エネルギー源の停止に成功したのだ。 アナたちニューマンだけでは敵わなかった、しかしダイロンたち地上からの援軍が到着したのだ。 ヒューマンが、キャストが――――いや、仲間が。 レーヴェが全てを話し、彼らを月まで送り届けたのだ。 あとは主人公たちの仕事だ。 ここまでやられて立ち上がらない訳にはいかないだろう。 そこに仲間がいるから。平和を乱す奴がいるから。大切なものを守るため。笑顔を取り戻すため。 これが、マザートリニティがゴミクズと呼んだヒトの力だ。 333 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 22 49 22.49 ID rCzLNhhD0 しかし崩れたマザーから影が、闇が広がる。 闇の名はダークファルス。混沌と滅びの化身。 マザートリニティという依代を失ったダークファルスは次の依代として主人公を選んだ。 「ふざけないで! ふざけないでよ! 何が依代よ! 何が混沌よ! ボクたちの住むこの世界、これ以上あなたの好きになんてさせやしない!」 主人公は主人公だ。仲間たちと一緒に生きるんだ。 「必ず皆で生き抜いて、そして、皆で笑って帰るの! 伝えたい事も言いたいこともあるんだから……ジャマを、するなぁっ!」 これが、正真正銘の最終決戦。 死闘の末、ダークファルスの実体が消えて行く。 この空間も危ないようだ。早く逃げなければ。 しかしカイが倒れてしまった。だいぶ無理をしていたらしい。 弱音を吐くカイを殴りつける。仲間を見捨てるハンターズなんていない――少なくとも、主人公やサリサの師匠はそんな教えはしてこなかった。 今度ばかりはオギもカイを助け起こす。今度こそ、4人で帰るんだ。 皆が迎えてくれた。 レーヴェに下った裁定はアナの補佐をして未来の為に働くこと。 マザートリニティは倒れたが、エネミーに汚染、月のニューマンたち、問題は山積みだ。 だが、ヒューマンとニューマン、キャストたちが手を取り合っていくのだ。未来は明るいだろう。 物語はやっぱりハッピーエンドじゃなくっちゃ――いや。 「新しい物語の始まりだ」 やらなければならないことも、やりたいことも、いっぱいある。 だから。 「行こう!」 334 :ファンタシースターZERO:2012/03/18(日) 22 50 14.54 ID rCzLNhhD0 ファンタシースターZERO、これにて本編EDです。 ED後はサリサ、カイ、オギに加えレーヴェが仲間になりサブシナリオや100F中断セーブ無しのマジキチ塔、それぞれの高難易度に挑むことになります。 以下は補足です。 【主人公の種族による展開の違い】 最初の渓谷・湿地・雪山の順番が代わり、また、ヒューマン編のみ【最後の戦い】での仲間がカイではなくレーヴェになります。 設定としては ヒューマン編:主人公はカイの弟子の見習いハンターズ。卒業試験で渓谷に向かった所、サリサと遭遇する。200年前のリーダーは主人公の先祖。 ニューマン編:主人公はサリサと同様レーヴェの部下の降下部隊、なのだが降下の際記憶喪失になってしまった。マザーがニューマンを再生する際、200年前のリーダーもうっかり再生してしまったというお話。 【EDについて】 選択肢によるキャラの好感度で上記ED後の個別EDが変わります。 全員の好感度が一定以下だった場合のシティの皆とのエンディングの他、サリサ・カイ・オギ、あと難しいですがレーヴェのEDもあります(ヒューマン編以外でも可能) また、サリサとカイは主人公の性別によって台詞が変わります。 サリサEDで主人公が男だった場合かなりハッキリと好意を告げられます。女だった場合は友達だと釘を刺されますがw カイEDで女主人公だった場合は一応レディ扱いをされ「お前といると退屈しないぜ」くらいの甘さです。 オギやレーヴェに甘さはありませんw 【シリーズごとの繋がり】 マザートリニティの存在・攻撃は各作品のオマージュ。 アイテムや武器の名前、DFとラッピーは最早お約束。 ラッピー以外のレアモンスターとしてウリボーのような『ブーマオリジン』が登場しますが、PSOには獣人型の『ブーマ』が登場します(多くの場合最初に遭遇する敵) また、PSOに登場するパイオニア船団の母星は『コーラル』ですが、クリア後のサブシナリオでPSZの地球がかつては『コーラル』月が『アルカ』と呼ばれていたことが明らかになります。 あとはご想像にお任せ、といった所でしょうか。 335 :PSZ:2012/03/18(日) 22 51 58.90 ID rCzLNhhD0 これにて投下を終了いたします。 気になった所があれば補足いれますのでお気軽にどうぞ。 336 :ゲーム好き名無しさん:2012/03/19(月) 21 33 02.69 ID o+KuQVsZ0 PSZの人乙です! ニューマン編主人公はアナ率いるレジスタンスの一員じゃなかったっけ? 「アルカプラントのキャストの遺体から情報を引き出すために適当なキャストを連れてくる」 という任務を引き受け降下部隊に潜入した、だったような 338 :ゲーム好き名無しさん:2012/03/20(火) 02 22 58.80 ID TqNYx5yL0 335 ダークファルスは何時から、どうやってマザートリニティに寄生したの? 話を見る限り、マザーを造る際に製造者達が何も知らずにダークファルスの 細胞を使ってしまったみたいだが。
https://w.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/355.html
534 キモシスタープリンセス sage 2008/02/27(水) 00 44 42 ID G0EWXIWA 朝起きて僕がまずすることは、布団をめくって隣に誰かいないか確認することだ。今日はいちいち 布団をめくらなくても分かった。目を開ける前から、胸に誰かの温もりと重みを感じたからだ。 「この重さ……遥だな」 「せいかーい! おはようお兄ちゃん」 「夜中に僕の布団の中に潜り込むのは止めなさいと毎日のように言っているでしょうが」 「いいじゃない、別に変なことはしてないしー。ホントだよ、抱きつくだけでお兄ちゃんのには指一 本触れてないから」 その割に、遥ががっちり両足を巻きつけている右足の太股辺りに、ぐっしょりと湿っぽい感触があ る。無言で布団をめくると、何も履いていない妹の下半身が見えて、股の辺りが盛大に濡れている。 「お兄ちゃん」 息を荒げ頬を上気させている遥をやんわり引き剥がし、僕はベッドから降りる。さて、まずはどこ を探そうか。とりあえず屈みこんでベッドの下を覗くと、闇の中に金色の瞳が見えた。その瞳がすっ と細まり、ベッドの下に潜んでいた少女が妖しく微笑む。 「……おはよう、兄様……」 「冥、ベッドの下で眠って風邪を引くといけないからやめなさいって何度も言ってるでしょう」 「……大丈夫、愛の力でウイルス皆殺し……」 「そうだね、キモすぎてウイルスが自殺するかもね」 「あふぅ」 小柄な体を抱きしめてぞくぞくと身震いしている冥をとりあえず無視して、僕は壁際に歩み寄る。 そこに備え付けられている大きなクローゼットを開けると、長い黒髪の少女が僕の制服に赤らんだ顔 を埋めているところだった。右手は制服をつかみよせ、左手は寝巻きの中にもぐりこんで絶え間なく 股間をまさぐっている。 「ハァハァ……兄さんの臭い……」 「おはよう楓」 「ああ兄さん、おはよう。ねえ、この制服もらってもいい?」 「ダメ。後で鼻噛んだティッシュあげるからそれで我慢しなさい」 「ああ、兄さんの体液つきティッシュ!」 体をくねらせる楓を放置して、僕は箪笥の一番下の段を引き開ける。詰め込まれた僕の下着に、幼 稚園児ぐらいの女の子が埋もれて夢見るようにうっとりしている。 「兄ちゃまぁ」 「おはよう木霊」 「あ、おはよう兄ちゃま」 「とりあえずトランクスを頭に被るのはやめなさい」 「はーい」 素直かつ元気に返事をしつつ、その場から動こうとはしない木霊をほっぽりだして、僕は机の下を 覗き込む。大人しそうな女の子が膝を抱えて丸くなっていた。僕と目が合った途端に、顔が真っ赤に なって体が硬直する。 「おおおお、お兄さん」 「おはよう八重」 「あのあのあの、お兄さんが勉強してるときにここにいたら、ずっとお兄さんのたくましい下半身を 眺めていられるなーとかそういう、あのあのあの」 「妄想たくましすぎてキモイよ八重」 「ふはぁ」 535 キモシスタープリンセス sage 2008/02/27(水) 00 45 13 ID G0EWXIWA 半分白目になって涎を垂らし始めた八重から体を引きつつ、僕は机の傍らに置いてある短めの物干 し竿を手に取る。この辺りかな、と目星をつけて天井の一隅を突いてみる。「さすがだね」と声がし て天井板の一部がくるりと回転し、誰かがひらりと床に降り立った。頭の上で一つに束ねた長い黒髪 と、涼やかな目元が印象的な少女。服装はいつも通りの忍装束だ。 「おはよう兄上」 「おはよう鈴音」 「凄いね、気配は完全に殺してたつもりだったのに」 「気を抜いたら好きなように視姦されると思うとね。どうせ僕が寝てる間に自慰を楽しんだんだろう から、ちゃんと後始末はしておくようにね。天井裏から変な臭いが漂い出したらたまったもんじゃな いから」 「ふふ、今日もクールで素敵だよ兄上」 うっとりしている鈴音の横を通り過ぎて、壁の前に立つ。そこだけ何か、微妙に風景がぐにゃりと 歪んでいるような気がする。手を伸ばすと何か柔らかいものに触れて、「あん」と悩ましい声がした。 壁だと思っていたところから、唐突に人影が現れる。起伏激しい体のラインをくっきり浮き上がらせ る、特殊な素材のスーツに身を包んだ女の子だ。長い金髪と青い瞳。日本人離れした容貌。彼女は舌 を出して悪戯っぽく笑う。 「ばれちゃったねー。おはようブラザー」 「おはようリリィ。風景同化能力とか、こんなしょうもないことに使わないでくれないかな。ヒー ローだったら悪の組織との戦いとかに使ってよ」 「世界平和よりブラザーの寝顔の方が大事よ」 「うん、死んだらいいと思うよ」 「いやーん、今日もブラザーの毒舌が最高にエクスタシー」 頬に手を添えて身をくねらせるリリィから離れて、僕は部屋の片隅に置いてある冷蔵庫に歩み寄る。 僕の部屋に、本来こんなものは置いていないはずだ。そばでじーっと見ていると、不意に機械的な唸 りを発して、冷蔵庫がガチャガチャと高速で変形し始めた。一秒も経たない内に、そこには青い ショートヘアーのスレンダーな美少女が立っている。相変わらず謎に満ちた変形機構だ。 「感想を求めます。本日の擬装はいかがでしたか、兄的存在」 「おはようKMS-03.正直言ってあの形態の意図が分からない」 「理解を求めます。兄的存在が料理をしているときに後ろから思うままに臀部を観察するのが目的です」 「一度全パーツ解体してウイルスチェックしてもらうといいと思うよ」 「解体を求めます。兄的存在が直接作業に従事してくださるのなら」 生真面目な表情でバグっているKMS-03から目をそらし、僕は机の上のポットに歩み寄る。い つもならば紅茶を淹れるために使うポットだが、何故か水位計が真っ青になっている。無言でポット の蓋を開くと、中が青い粘体に満たされていた。その青い粘体が勢いよく飛び出し、僕の体に絡みつ く。粘体は女の形を取り、目やら口やらも次々と生成される。 「おはよーあにー。きづかずにぼくをのんでくれなくて、とってもざんねんー」 「挨拶しながら僕のズボンに潜り込もうとするのはやめなさい、スラミー」 「えー、いいじゃんいいじゃん、すげーきもちいーよぼくのからだ」 「オナグッズ使ってるみたいで嫌な気分になるんだよ君の体は」 「いやーん、じんしゅさべつー」 大して傷ついた風でもないスラミーを無理矢理引き剥がし、僕は背後からするすると伸びてきてい た緑色の触手を踏み潰す。力いっぱい踏みにじりながら部屋の入り口付近を見ると、植物のような緑 色の体をした女が、足の代わりに生えている無数の触手を蠢かして激しく身悶えしているところだった。 「おおう、兄ちゃんったら朝から激しいったらないわもう」 「おはようドリィ。毎朝毎朝触手で僕のお尻を狙うのはやめなさいって何度言ったら分かるの君は」 「怖がらなくてもいいのよ兄ちゃん、痛いのは最初だけなんだから」 「痛いのは君の存在だけでいいよ」 「ひどい! でもそこが大好き!」 一人で興奮しているドリィを触手ごと投げ飛ばしつつ、僕は天井の隅を見ながら短く念仏を唱える。 すると「ぎゃん!」という声がして、空気から溶け出すように半透明の女が現れた。 「念仏プレイって幽霊特有のものよね兄君様」 「おはよう幽子。いい加減成仏してくれないかな君」 「いやー。兄君様を呪い殺して一生地獄で愛し合うのがわたしの未練だもんねー」 「そのキモい妄想を抱いたまま逝け」 「うふふのふー」 536 キモシスタープリンセス sage 2008/02/27(水) 00 45 35 ID G0EWXIWA わけの分からない笑い声を響かせる幽子に向かってもう一度念仏を唱えつつ、僕は足元を見下ろす。 手の平に乗るぐらいのサイズの小さな女の子が、そろりそろりと近づいてくるところだった。摘み上 げて目の高さまで持ち上げると、小人の妹は舌打ちした。 「ちぇっ、もう少しだったのにー」 「おはようリタ。毎朝毎朝僕の足に上ろうとするのはやめなさいって何度言えば」 「リタの登山日記! すね毛の森を掻き分けて、目指すは山頂、にーやんのおにんにん! 旗を立て る代わりにオナホールになってあげるよ?」 「悪いけどそういう類のグッズには全く興味がない」 「きもちいいのになー」 頬を膨らませるリタをぽいっと投げ捨てて、僕はようやく一息ついた。それぞれに気持ち悪い表情 を浮かべている妹たちをちらりと見やったあと、無言で部屋を飛び出す。我先にと後に続こうとした 妹たちが、狭い入り口のところで押し合いへし合いしている内に、たったか階段を駆け下りてリビン グに向かう。父さんがテーブルの前に座って紅茶を飲んでいた。 「おはよう父さん」 「おう、おはよう息子よ。ちゃんと全員見つけられたか?」 「ああもちろん。見つけられなかったら僕はいろんな意味で終わりだ」 「毎朝部屋に忍び込む妹たち。見つけられなかった者は兄を好きにできる」という馬鹿げた取り決 めがなされてから早一年。隠れるつもりがさらさらない妹も多いとは言え、僕の純潔が保たれている というこの事実は、もはや奇跡に近い。 「って言うか、今さらだけどさ」 「なんだ息子よ」 「多いよね、妹。十二人」 「ある意味常識的な数だぞ」 「どこがさ。しかもなんか人外多いし」 「父さん頑張ったからな」 「どこで誰と頑張ってきたのさ、全く。しかも全員変態ばっかりだし」 「いいじゃないか、兄として愛してもらっていて」 「いや、あれは兄に対する愛し方じゃないと思う」 雑談している間にも、階上からは凄まじい物音と振動が響いてきている。銃撃とか剣戟とかおぞま しい絶叫とか、そりゃもういろいろだ。部屋がメチャクチャになっていることは想像に難くない。 「でも帰ってくる頃には綺麗に元通りになってるんだもんなあ」 「父さん頑張ってるからな」 「その努力を違う方向に注いでくれ」 会話を続けつつも、手早く朝飯を片付ける。早くしないと本日の勝利者が降りてきて、登校風景が 恐ろしいことになってしまう。 「じゃ、行ってくるね」 「おう、行ってらっしゃい」 のん気な父さんの声と階上からの戦闘音を背に、僕は家の外へ出た。
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シスター 不思議な能力を扱うシスターさん。 孤児院の責任者(もしく孤児たちの保護者、孤児院の副院長などの設定も)でもある。 レジスタンスチームの精神的な支え……のはず。 一見純朴そうに見えるが、実は腹黒だとか。 しかも、かなりえっちぃ性格をしていらっしゃるとか。 お姉さん属性・巨乳属性に加え、大喰らい属性も併せ持つある意味オールマイティなキャラクター。 治癒の能力を持っており、傷ついた仲間を癒したり、アンデッドを浄化したり出来るらしい。 初期ではとある理由により癒しの効力はあまり発揮できないが、あるイベントを起こすと能力が全開になるとか。 片足を失っており、義足である。 義足には武器が仕込まれてるとか、踏み潰すのに適してるとか、黒い噂が絶えない。 武具結晶の使用は不可能。 第二部ではレジスタンスに所属。 団長たちと共に、帝国の横暴に立ち向かう。 第三部では連合軍に所属。 だが、場合によってはネクロマンサーに呼応し、宰相側に付くこともあるとか。
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シスネ 1 名前 鵠戸 シスネ(シスネ=クグイド) 2 年齢 20代前半~中頃 3 性別 男性 4 種族 【人間?】 数々の探知技能、能力を用いても人間としか感知できない。 また臭い、気、霊質、感触、熱源等も全て人間のそれである。 5 外見 鶯色のくすんだ金のミドルヘアを一つに結わいている。 瞳の色は炎のような深緋色だが特殊な魔術が込められた眼鏡の奥に隠し、瞳の色を灰色に変えている。 やや低めの身長、透き通った色白の肌。童顔。目の下にはくっきりした隈。どこか物憂げで退廃的な色香の持ち主。 厭戦的な性格に反して程よく筋肉のついたぱっと見でもそれなりに鍛えているのが解る体格をしている。 服装 軍帽のようなものに襟のついた長い外套。 烏羽色を基調とした一昔前の軍服のようなスマートな長袖長ズボンといったバンカラファッション。 靴は膝丈の軍用ブーツ。腰には脇差に加え太刀を帯刀している。 上述の服装は外出着であるようで、部屋着は和装。 身長・体重 【身長】 165cm 【体重】 55kg 6 性格 温厚かつ冷静沈着。慇懃かつ厭戦的な性格をした優男。慎重な面が目立ち物事を入念にかつ細やかに運ぶ。 その一方で腹黒く、抜け目無く食えない面も持ち合わせ、胡散臭い言動も目立つ。 細やかな性格が災いしてやりすぎた挙句墓穴を掘るタイプ。 単独行動を好み、特定の団体に属すことを好まない一匹狼だが最近子供を拾ったり助手を雇ったりしているらしい。 日本文化をこよなく愛する日本かぶれで、和洋折衷の服装も刀を好むのも趣味が故。 また演劇や歌劇、闘技などの観る見世物を好み、劇場などに足を運んでいることも多い。 しかし、その本性は…… 7 過去 レインフォース王国、マーレクレア港におけるラケルタ移民区画に住まうフリーの私立探偵。 怪異ではなく普通の探偵任務を中心とし、特定の団体には属さず単独で活動しているが、周囲の探偵たちと共同戦線を張ることもある。 幻術や演技、仕込みを駆使した捜査を得意としているが特に隠密スキルが高いということはなく体を張るのは苦手な傾向がある。 その為同業者や傭兵に護衛を頼むことが多々あるとかそうじゃないとか。 なお、居住などからラケルタ移民かと思われるがれっきとした西洋生まれの西洋人。 本人曰く南の方の生まれらしい。 同区画に拠点を設ける鶴江探偵事務所の面々やネルケを拠点とする八雲とは同業者であり、先輩の間柄。 鶴江探偵事務所隣の骨董品店「月宮堂」の常連であり、サキラたちとはそこで出会い、同業者としての交友を深めている。 厭戦的な性格をしている癖に独自のコネで各テロリストや武装組織に関する情報を多く仕入れているなどどこか不自然で胡散臭い。 名前も偽名であるようでその素性、経歴には謎が多い。 +その素性、正体 彼の正体は聖域内で都市伝説的に知られる正体不明の賞金稼ぎの剣士、魔剣「ミュルグレス」その剣である。 付喪神の神通力由来の幻術により自身の情報を徹底的に偽装しているが、その素性は生物ですらない生きた器物であった。 探偵という職業についているのは情報を収集しやすい立場に身を置き、本業である裏稼業の事前調査などを行うため。 上述の物騒な対象の情報に秀でるというのはミュルグレスとしての仕事の事前調査や「現地収入」によるもの。 なお戦闘を回避しようとし非力な探偵を装っているのは、演技やパフォーマンスではどうにもならない本業のクセがでると困るためである。 8 職業 自称“至って普通の”私立探偵 9 口調 穏やかで丁寧。大抵は敬語口調。 総じて凄く胡散臭い上に白々しい。 会話例 「申し遅れました。私、探偵をしております鵠戸と申します。以後お見知りおきを」 「私はただの私立探偵ですよ?!やめて、暴力やめて!踏まないで!!」 「鴻江くん、ここにいい情報がありますよー。今ならたったの500ヴェルツからでどうでしょう?」 「ソーマ君からも言ってくれませんかねぇ。探偵は少々ミステリアスなほうが映えるのです」 「やだなぁ……あまりに迫ってくると斬っちゃうかもしれませんよ? ……まあ、嘘ですが」 「いやはや、見てください!この美女ばかりの幻想劇の華やかさ。やはり荒んだ日常生活に華は必要なものなのだと実感させてくれますね」 「刀の心得はありますが、日々戦いに身を置く皆様の足元にも及ばぬ腕前故……」 「さあ見てください、燦爛たる太陽があなたを照らしています。かの光は、どれだけあなたが逃げ続けようともその影を追い続け、暴き、晒すのです!」 「どうしてもというならこちらからも行きますよ……!覚悟してください……」 「え?何を言っているんですか。こんな所に戦車大砲なんてあるわけないじゃないですか。…そうですよね?」 「ああ。きっと、夢を見ていたのでしょう。疲れているんですよ」 「ふふふ……お後がよろしいようで」 「……彼をみた瞬間口走っていました。この子の値段は幾らだと。それ程にこの子の姿は痛々しく映ったのです。私も人の子ですから」 「本当、世も末ですよ。私が保護者だなんて」 「今に後悔させて差し上げます。……あぁ、私を本気にさせたことをだよ」 10 一人称、二人称 【一人称】 私、小生 【二人称】 あなたなど。名前で呼ぶときはさんづけか君づけか呼び捨て 11 好きなもの 演劇全般、マジック(特技)、おにぎり、日本文化、静かな書斎、メントールなしの煙草 12 嫌いなもの 鏡、荒事、息苦しい場所・雰囲気、生物関係の科学者・技術者、生体改造、酒 13 好きな人 いないようだ。ちなみに豊満派である。 14 パートナー 仄明の影の面々(特に八雲) 鶴江探偵事務所の面々(特にサキラ) ライカ(奴隷市場で買ってきた従僕だと語るが…?) ルスワール(助手もとい手下) 15 属性 地、幻 16 苦手な属性 空 17 戦闘スタイル 基本的に戦闘は避ける傾向があるものの、どうしようもない時は剣を取って前線に立つ他多少の護身格闘技を身につけている。 ヘタレそうな優男の割には筋がよく、スピードを重視した鋭い剣技が持ち味。 他にも術式不明の強力な幻術の使い手であり、術による撹乱や陽動を得意とする。 剣は未熟であるため術に頼ることが多く術の頻度は高め。 明らかにステータスを凌駕する異常な怪力や俊足を持つなど、どこか実力を制限しているようにも見える節が多い。 その実力は未知数。 18 精神力 ヘタレな見た目通り常人程度であるようで、戦闘に不慣れな者はもちろん歴戦の戦士ですら恐怖を覚えるような状況でもけろりとしていることもある。 精神的にも底が見えない。 19 戦闘熟練度 ★★☆☆☆ 20 技や魔法 剣技 我流の剣技。それなりに筋はいい。 「閃耀・風燕」 一刀目の剣をブラフに使い、相手の攻撃を受け流しつつすかさず逆手に切上げるカウンター技。 所謂「逆風の太刀」。 「閃耀・志那都」 神速の抜刀斬り。異常な切れ味を持つ。 「閃影・夜叉砕」 刀を地面と並行に、両手を交差させ上段に構えた状態から放たれる鋭い袈裟斬り。 「閃影・堤馬風」 刀を地面と並行に、両手を交差させ上段に構えた状態から放たれる渾身の真空刃攻撃。 幻術 神通力由来の特殊能力。強力であるものの制約が多い。 1 術(派生術込)を発動する際には媒体が必要不可欠。 2 術を施した媒体を相手の惑わしたい感覚を通して知覚させる必要がある。 (例えば視覚を誤魔化したいなら 「媒体を見せる」 。嗅覚を誤魔化したいなら 「媒体の香りを嗅がせる」) 3 一度に惑わすことができる感覚は一つの術につき一つ。複数の感覚を誤魔化す際は術の多重展開を行う。当然ながらリスクは大きい。 4 術発動の際に媒体とする物品にシスネが触れている必要がある。 「演目・鏡花水月」 【属性】 幻 相手の視覚を幻惑しつつの瞬間移動。転移系術式。 ごく短距離しか移動はできない為専ら緊急回避に使用する。 「演目・幻影魔劇」 【属性】 幻 幻術の一種。術を放つモーションと共に様々な属性の飛び道具系魔術を放つ。 しかしこれは幻術であり、偽りの魔術。放った魔術は何かに触れるとダメージを与えることなく霞となって消えてしまう。 所謂ただの虚仮威しであり、相手に防御・回避行動を取らせて注意を背ける為の術である。 「演目・空音之鈴」 【属性】 幻 鈴の音を鳴らして相手に聴かせることで発動する幻術。相手の聴覚を誤魔化すことが可能。 聴きたくない言葉が否応がにも飛び込んでくる精神攻撃から、相手の動きを麻痺させる爆音、見張りなどの注意を惹く陽動など幅広い用途に使える便利技。 また多用する視覚幻術と異なり、自身と対象が距離がかなり離れていても幻惑できる。 術の対象となるのは「聴覚」を持つもの。 「演目・朧白刃」 【属性】 幻 幻術の一種。自身の肌を媒体に相手の視覚を瞬間的に狂わせ術者に対する認識をズレさせてしまう。 具体的にいうと目の前に居たシスネが術発動と共に消え失せたように見える、いつの間にか移動しているように見える、分身するなど。 瞬間的な発動であり、相手がこれが幻覚であると知覚する前に効果は夢幻のごとく消え失せてしまう。 術の対象となる者は「視覚」を持つもの。 「演目・白日夢」 【属性】 幻 幻術の一種。自身の肌を媒体に相手を幻惑し、その視覚に極めて甚大な悪影響を与える。 これが幻覚であるというあからさまに非現実的なものや相手の精神を揺さぶる親しい者や故人を呼ぶものではなく、精巧かつリアリティ溢れるものとなる。 こちらも瞬間的な発動であり、これが幻覚であると知覚するのは難しい。 術の対象となる者は「視覚」を持つもの。 「演目・夢幻時計」 【属性】 幻 相手の視覚に一定のリズムで音を発しつつ高速で飛び込む光(光の速度は対象の動体視力により調節する)を見せることで引き起こされる幻術。 幻術に囚われた者の知覚速度に作用し、体感速度が狂わせてしまう。 狂わされた者はごく短時間の間、周囲の時間の流れが停止、もしくは遅滞したように見えてしまうようになる。 その原理は錯覚の一種、「クロノスタシス」に由来する。 術の対象となるものは「視覚or聴覚」を持つもの。 「演目・狂気迷宮」 【属性】 幻 術発動の為の媒体とした物品を中心として展開される範囲型多重幻術空間。 幻術に囚われた相手を突如現実世界とよく似ているものの狂気に満ちた世界に迷い込んだ感覚に陥れる。 相手に強い混乱と恐怖を与えてしまう効果があり、傍から見ると朧げな様子で延々と周囲をふらふら彷徨っているように見える。 他にも色々あるもよう。 21 特殊能力・特殊技能 能力 「地属性耐性」 地・木属性に対して高い耐性を持つ。 「死属性耐性」 死の瘴気や呪いの力に対して高い耐性を持つ。 「聖属性耐性」 神聖な力に対してのそこそこ高い耐性を持つ。 「空属性弱化」 風・雷属性の攻撃に弱い。 「幻術使い」 特殊かつ強力な幻術(相手の感覚に作用し惑わす術)の使い手。 神通力の一種であり、彼の固有能力みたいなもの。 上述の通り彼の幻術には制約が多く、一番手っ取り早く扱え効果も大きい視覚を瞬間的に惑わす術を好む。 「幻覚耐性」 幻覚、幻術全般(知覚・精神問わず)に対する非常に強力な耐性を持つ。 特に視覚に作用するものに対しては異常に強く、彼の視覚になんらかの悪影響を与える技・魔法・能力・状態異常を完全無効化するほど。 その他の感覚に作用するものにおいても非常に強い耐性を持つ。 「幻怪の呪」 相手のコピー系能力に対する耐性というより常時発動の対策術式のようなもの。勿論幻術の一種。 相手の能力や機能の発動に対し予め仕込んだ術式が自動発動し偽情報を送信。はちゃめちゃなものをコピーさせてしまう。 「肉体系状態異常無効化」 凍結、能力値変動以外の肉体系状態異常を無効化する。 「回復無効」 通常の生物に効果を発揮する回復行為を受け付けない? 「血の流れぬ体」 血がまるで流れない不思議な体をしている。 技能 「観察眼」 長年の経験に基づく観察眼の持ち主。 ネンキともいう。 「情報収集」 情報収集能力に長ける。 何故か物騒な組織や人物などの情報を多く入手してくる傾向がある。 「剣術」 そこそこ使えるらしい。 一般的な力量の剣士よりもやや未熟くらいだが筋はいい。 「見切り」 相手の攻撃を見切り、適切に対処する技術。 「交渉・言いくるめ」 依頼人との円滑な交渉を行うためのスキルあれこれ。 「演技」 演技に関する技能、知識。 本人曰く得意なほうであるだろうとのことだが技術は高い。 「マジック」 特技である。転じて様々な工作、仕込みに長ける。 「幻術破壊」 相手の幻術に対しての干渉技術。術者との力比べになるものの、既に展開されている幻術の破壊が可能。 自分の力で強引に塗り替えたり、呪言による自己暗示による打破、術者を逆に展開されている幻術にハメる「幻術返し」なども含まれる。 「目利き」 ちょっとした骨董品の目利きの心得があるらしい。シアから教わった。 「ステルス」 多重展開された幻術を用いたステルス。精度は異常なまでに高い。 機械や装置による感知や能力、感覚による感知全てを欺き、彼がそこに居るという事実や記憶、記録さえ捻じ曲げてしまうほど。 故にステルスを解除すると今まで何もなかったところから転移術も使ってないのに忽然とシスネが出現するような状況が起きたりする。 22 必殺技 「殺陣・夢幻劇」 各種幻術を交え、相手を惑わしながらの乱舞攻撃。 本体の動きもさながら視覚幻術により、変幻自在な剣戟を用いて相手に反撃の余地を与えぬまま追い込む。 特徴的なのは視覚幻術を利用した近距離転移術の多用である。 「演目・虚夢劇場」 【属性】 幻 「流星刀・幻蛍」の能力を使用し、強化された幻術。 粒子が振りまかれた周囲一帯に踏み込んだ対象の五感全てと第六感を狂わせる幻覚空間を展開する。 術媒体は振りまかれる粒子であり、それを知覚した瞬間には術に取り込まれてしまう。 幻覚空間内ではシスネの思うように幻覚を生み出し、あたかも現実であるかのように展開できる。 対象となるものはなんらかの「感覚器官」(霊的なものを感知するものも含む)、それに類するものを持つもの全て。 23 能力 体力 C 魔力 B 魔法攻撃力 B+ 魔法防御力 D+ 精神力 D 精神防御 D? 腕力 C? 物理攻撃力 C+ 物理防御力 C 知力 B 素早さ B? 命中 C++ 24 武器やアイテム 「真銀の太刀」 ミスリル製の一般に流通している無銘の太刀。刃渡り約100cmほど。 軽くそして強度もなかなかのものであり、よく切れる優れもの。 太刀をそれなりに使えるほどの技量はあるらしい。 「護刀・白夢」 ミスリル製の脇差。ラケルタのある刀鍛冶の作品。 美しい白銀の直刃を持ち、同時に豊富な霊力を湛えた刀である。 ちなみに銘の読みは「あきゆめ」。 「流星刀・幻蛍」 星降りの地なる遺跡群に多数見られる隕鉄とそれが組みあがり、騎士の魔物となった「スタールーク」の腕部ブレードを素材に魔導金属幾つかと合成し鍛えた打刀(試作品)。 切れ味は十分だが繊細な素材を使用しているので非常に厄介なクセがあり、やや脆い。 強い力を加え強引に叩きつけるように扱うと痛み、下手をすれば砕けてしまう。 ではどのように扱うというと絶妙な力加減と角度、スピード、技術を持って対象を撫でるように斬るのである。 煌く粒子は刀身に蓄えた星界の霊力で魔術の拡散・強化効果がある。 これらを用いることで普段は出来ない中規模な範囲で多数の感覚を狂わせる幻覚空間を生み出すことが可能。 粒子を媒体にしているので粒子が届かない、遮られてしまう位置には効果がない。 蓄えている霊力自体も特殊なもので、霊力回復には星の見える夜空に刀身を晒し星の魔力をチャージする必要がある。 本来は扱いがとても難しい刀であるが故かシスネとして活動する際は亜空間から魔術転送する形で使用する。 現状のシスネの切り札である。 「望遠眼鏡」 幾つかの術式が施された妖力を秘めた眼鏡。 その効果は魔力により操作される特殊なスコープのようなもの。望遠鏡を使うように遠くまでよく見渡せるようになる。 魔力量の調節で倍率を変化できるようで、望遠鏡の他顕微鏡代わりにもなる。 たぶん伊達眼鏡。 「盗聴及び録音器」 歯車を組み合わせたイヤーカーフのような形状の大元と設置可能な小型盗聴器のセット。 録音機能もついているため会話の録音も可能。 その稼働は魔力によるものではく、機器によるもの。 数年前に流通していたものなので、ちょっと古い。 「集霊針」 特殊な金属で作られた大きめの針。 これを地面に刺すことで施されていた術が発動し、周囲の霊気を集めてくれる。 霊がらみの事件調査にて霊気(魔力)痕を判別するための道具。 シスネは怪異関係は専門外だが、普通の事件に超常的な力や存在が関わることも珍しくないため所持。 「魔法の風呂敷」 鮮度保存術式及び包んだ物品の大きさを操作して持ちやすくする術式が施された魔法の風呂敷。 現場の遺留品を劣化させることなく確保しておくための道具である。 術式により血液などの保存も可能だし大きなものも包める。 「ピッキング用針金」 なんてことない普通のピッキング用の針金である。 「金鋼のロープ」 自身の髪の色に似た鶯色の長いワイヤーで出来た縄。 魔力を通すことで命綱になったり、はたまた相手を切り裂く武器にもなる。 伸縮性にも富んでおり、よく伸びる。 「軽翅の靴」 霊力を流すことで地面すれすれを浮遊することが出来るようになる魔法の靴。 普段は風呂敷に収納しており、足跡を残したくなかったり踏みたくないものが地面にある時に履き替える。 「闇鴉の外套」 いつも羽織っている襟付きの長い外套のこと。 ミスリル繊維を織り込んでおり、霊力を流すことで強度をあげることができる防具。 「惑香扇子」 一扇ぎすればたちまち魅惑的な魔法の芳香が漂う扇子。 例の如くごくごく薄い魔物の羽を刃のように研ぎ澄まし作った暗器にもなっている。 なお、この芳香は微かな花の匂いで材料である魔物の羽から漂うもの。相手の嗅覚を誤魔化す媒体にもなる。 「魔除けの鈴」 常連の骨董品店でお手伝いをしている少女から貰った霊力が込められた鈴のお守り。桜の花の飾りがついている。 太刀の鞘にストラップ代わりに括りつけている。 持ち主を災厄から守る魔除けの効果があり、相手の聴覚を誤魔化す為の媒体にもなる。 他にもあれこれ持ち歩いているらしい。 25 その他 余談 1 サキラの同業者の私立探偵さん。見た目のイメージは「葛葉ライドウ」みたいな感じの冴えないヘタレにーちゃん。 2 名前の由来はスペイン語で「白鳥」。鵠戸の「鵠」は白鳥の古語から。 正体に似た名前を持つ剣の一つ、武勲詩「白鳥の騎士」に登場するエリアスの剣と「静音」に近い語源から命名。 名前が女性っぽい、小柄で色白というのは当初は女性の予定だったため。 3 どうみても胡散臭さバリバリ。すげー胡散臭さバリバリ。 4 当初の設定から瞳の色を灰色に変更。なおメガネを外すと元の緋色に戻るもよう。 5 正体があれなので、ほわーんとしたヘタレ兄ちゃんに。スパロボUXの主人公「アニエス(アーニー)」の影響もちらほら。 6 ちゃんとしたデータを作ってみた。結果胡散臭さ+白々しさ50%増しくらいに。 登録タグ 人外 仕事人 刀 居合い 幻 幻術使い 探偵 日本かぶれ 眼鏡 表の顔
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[しすたーりりぃ] 登場作品:やる夫スレオリジナルキャラクター ◇ やらない夫は三国に生きるようです(完) ←シスター・カーミラ シに戻る システィーナ=フィーベル→
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藻蔵 よく遊ぶシステム クトゥルフ神話TRPG エモクロアTRPG 主に活動している時間帯 平日 :19~24 土祝 :朝昼晩 日 :昼のみ 各キャラクターシート ※年齢指定シナリオの記載について 未成年ユーザさんへの配慮でシナリオ名は記載していません。 聞きたい方は直接藻蔵に聞いてください。 システム名 キャラクター名 URL 職業 周回卓 備考 CoC6 アーティスト ザック ザック 犯罪者 孤独な鯨は何を願うのか CoC6 鴉山焔斑 あずま ほむら 消防士 Life Gose On?????? ロスト CoC6 甘糟虎徹 あまかす こてつ 大学生 18歳のクロノスタシス 半引退 CoC6 天霧レン あまぎり れん 納棺師(大学生) 餞-はなむけ- CoC6 アル・マジャッラ・グセイノフ アル ディレッタント 豪華客船と怪盗団まばゆいあさ不可逆的存在の証明愚かな君でも愛おしい花束で殴る 半引退 CoC6 五百雀ゆきね いおじゃくゆきね 大学生 紅い桜は春に舞う 不定持ち CoC6 市川白猿 いちかわ はくえん 大学生 - - CoC6 鵜飼大紀 うかいたいき 大学生(バンドマン) 灼熱さえあればいい星の神話エンドロール - CoC6 魚返藍海 おかえりあいみ 経理 トリプルハート CoC6 小山内雲雀 おさないひばり バーテンダー 彼方からの君に捧ぐ 半引退後遺症有り CoC6 蛙家央太郎 かえるやおうたろう 生物学者 夢電車死にたがり電車 CoC6 鎹蝶海 かすがい ちょうな 自衛隊 - CoC6 草苅大樹 くさかりたいき 山岳救助隊員 fiarless 不定恐怖症あり CoC6 百足弘泰 くだしこうたい 消防士 渇望のオペラ 不定 CoC6 クリシュナ くりしゅな システムエンジニア Calling 不定 CoC6 黒川犬千代 くろかわいぬちよ 彫刻家 絶世美人火卸の儀薔薇の館人魚姫の物語カタシロ CoC6 黒川獅子緒 くろかわ ししお アニマルセラピスト 時の制約奇妙な動物園 CoC6 牛頭千畝 ごずちうね 警察官 トブ老人知らない老人 CoC6 牛頭日向 ごずひゅうが 警察官 水底から呼ぶものくれない伝説殺人事件※年齢指定シナリオ南海の孤島とローズマリー CoC6 酒井腹新兎 さかいはら にいと フリーター - CoC6 山王院忠臣 さんのういんただおみ 海上保安官 人魚の願い湖畔の霧 CoC6 鹿骨巳之 ししぼねみゆき 猟師 もっとたべたい※年齢指定シナリオ CoC6 修善寺入鹿 しゅぜんじ いるか デザイナー キルキルイキル ロスト CoC6 鷹匠凪 たかしょうなぎ 音楽家 52Hzの救難信号 半引退 CoC6 蝶猪花鹿緒 ちょうちょうか かお 警察官 探索者たるものエイブモズ赤椛あなたを殺してください君にラベンダーを白い花の散り際に心臓がちょっと早く動くだけ凍心 CoC6 蝶猪花 鹿之助 ちょうちょうか しかのすけ 書生 帝国少年誘拐事件 ※帝国 CoC6 蜂谷 帝 はちや みかど 犯罪者 ※年齢指定シナリオ 備考 CoC6 鳩ノ谷倫正 はとのや ともただ 僧侶 - CoC6 春川鶯 はるかわうがいす 精神科医 畜生美少女 CoC6 神門千里 みかどせんり エンジニア 全ては救済のために ロスト かか 自由記述欄
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シスター・エル 年齢:65 性別:女 身長 161cm イメージアイコン ドーラ(天空の城ラピュタ) PL名:はきの イメージソング:Jesus Culture - Miracles 「善だろうが悪だろうが喧嘩してんじゃないよバカタレどもが!!」 外見 桃色の髪を持った威勢の良い女性。声がデカい。 普段は教会のシスターをやっているがシスター服はほとんど着ない。 昔は持っていたがサイズが合わなくなったとのこと。声がデカい。 ライフルを持って、自分で魔法を籠めた銃弾を使う。声がデカい。 年のせいか、戦闘中にとっさに魔法を使うのが辛くなってきたので銃弾に魔法を籠め、即座に使えるようにしたとのこと。 そのため銃と銃弾がなければ魔法を使うのに時間がかかる。声がデカい。 教会兼孤児院 その辺の孤児をまとめて叩き込んでる非認可の孤児院。 たまに根性ある役人が査察にくるが敷地に一歩も立ち入らせず箒でぶん殴って追い返している。 もりもり子供が増えるし、到底子供と呼べない不審者も泊めるし、ボロい教会じゃ食費も修繕費も大変。 更に病気の子供なんかも世話してるので更に家計は火の車。 それでもなんとか回せていけているのは、過去に世話した孤児や浮浪者が立派になって援助してくれているから。 来歴 昔は大きな教会で■■■■■をやっていた。 任務に忠実で優秀な■■■■■として認められ、単独での任務遂行の権限を与えられる。 しかし、数度目の単独任務の際、■■■■された■での任務で■■■■である一人の子供を―――― ――――以下の記録は抹消されている。 「腹が減ってるから喧嘩すんだよ。ほら、早く手洗ってきな!! 飯にするよ!!」 キャラ性能 基本的にサクラメントを撃ってあとは若い者に任せるスタイル。 一応プロテクやその他聖職セットは取得している。 行動値を高めて支援支援する予定だが、この上級環境でどれだけ通用するか……。 通用しなくてもババアだからという言い訳が立つので便利。
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ファンタシースターユニバース 概要 リリース直後のサーバー不調問題(通称イチローオンライン事件) 経緯 原因 その後の経緯 ゲーム自体の問題点 戦闘システムについて 戦闘システムの改悪 PS2問題 属性値問題 タイプ問題 PP問題 ロビー問題 チャット問題 合成問題 使いまわし問題 その他の問題 評価点 豊富な感情表現・チャット機能 多彩なキャラクタークリエイト・カスタマイズ 簡単に進められるストーリーミッション 総評 余談 運営の拙さ その後の展開 ファンタシースターユニバース 【ふぁんたしーすたーゆにばーす】 ジャンル オンライン対応RPG (Windows版は接続必須) 対応機種 プレイステーション2Windows 2000/XPXbox 360 メディア PS2/360 DVD-ROM 1枚 Win DVD-ROM 2枚 発売・開発元 セガ 発売日 PS2/Win 2006年8月31日 360 2006年12月14日 定価(税抜) 6,800円 プレイ人数 1人 レーティング PS2 CERO 12歳以上対象 Win以降 CERO B(12歳以上対象) 周辺機器 PS2 PlayStation BB Unit(*1)専用ネットワークアダプター2USBキーボードオンライン対応 Win キーボード、ゲームコントローラ対応 360 ヘッドセット、USBキーボード対応オンライン、ボイスチャット対応 廉価版 PS2 PlayStation2 the Best2007年7月26日/2,000円(税抜) 配信 360 ゲームオンデマンド2010年8月17日/2,000マイクロソフトポイント 判定 クソゲー 備考 PS2 オンラインサービス終了済み現在はオフライン部分のみプレー可能 Win オンライン接続専用タイトル ポイント 共通 リリース直後は「イチロー」との戦い基本的なシステム面も問題点多数水増しここに極まる PS2/Win 2006年クソゲーオブザイヤー大賞 Win nProtect GameGuardが追い討ち クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 ファンタシースターシリーズ すべてのRPGを過去にする 概要 セガの看板RPG『ファンタシースター』シリーズおよび、コンシューマ機初の本格的なオンラインマルチプレイ機能を搭載した『ファンタシースターオンライン』の流れを組む作品であり(以下ファンタシースターをPS・オンラインをPSOと略す)、そしてセガハード以外でリリースされた初のPS作品ということもあって“本家”からのファンとPSOからのファンに多くの期待を寄せられた。 同時にPSOと同じくオンライン仕様であることがアナウンスされ、プレイステーション2において『FFXI』に続く数少ないオンラインRPGとなったことで、PSファン以外からも高い期待を寄せられていたのだが……。 ちなみにオンライン限定というわけではなく、本作にはオフラインモードとして、ユーザーに世界観導入させるべくストーリー仕立てのアクションRPGも収録されている。 ただし開発者が言ったように「オフラインだけでも大作RPG」ではあるが「オフラインはオンラインのチュートリアル」でもあり、オンラインモードではオフラインの「その後」が語られるストーリーが存在する。そのオンラインで語られる「その後」がパッケージに同封されていたチラシ、続編である『イルミナスの野望』のオフラインモードなどへの導入部となっていた。 本作のオフラインモードは専用のシナリオが存在しており、他のモードや続編では一切遊ぶことが出来ない。 リリース直後のサーバー不調問題(通称イチローオンライン事件) 経緯 当作は 発売直後からオンラインに繋がりにくい状態が続き、多くのPSU購入者らがログインすることができなかった 。ログインしても短時間で落とされる・マップ移動すると落とされる・ロビー移動すると落とされる・マイルームに入ると落とされる・戦闘すると落とされる、そして一度落ちたらリログインは非常に困難(その日はログインをあきらめた方がよいというレベル)かつそれが何日も続くという状況のうえ、ログイン時に他人のアカウントのキャラクターがロードされる、アイテムが増殖できるという、オンラインゲームでは致命的な不具合が続発した。このため9月3日からサーバを停止、9月6日から試験サービスという名のβテスト再開をパッケージ発売後に行うという前代未聞の事態に陥った。しかも前述の致命的な不具合の影響でデータベースの復旧が不可能と判断された事から、再開時にはすべてのゲームデータクリアを余儀なくされ、アイテムやレベル、フレンドリストはもとより、キャラクターデータまでデリートされることになった。この時点でユーザーの不満が爆発し、多くの購入者たちはそれ以降戻ることはなかった。この状況は接続できない時に表示されたエラー番号「No.51」と当時MLBで活躍していた選手・鈴木一朗の背番号「51」をかけてイチローオンラインと名付けられた。 原因 この不具合は、開発者が「想定以上のユーザーが一気にサーバアクセスしたため」というようにサーバキャパシティの見誤りが原因と弁明していた。開発は「サーバに繋ぐのは精々PSO後期程度の人数」と考えていたらしく、その後行われたクローズドβテストでもその想定で問題なかったため、サーバ容量を増やすことなくリリース。そして想定の数倍の人口がサーバに流れ込むフロー状態となって緊急事態に陥ったのだという。しかし、クローズドβの人数など運営側が予めコントロールしているものであるし、オンラインモードのストーリー自体がオフラインの直接の続編、オフラインモードクリア後にオンラインプレイを促すショートムービーが流れるなど明らかにオンラインへユーザーを誘導する構成となっている。 更に言えばこのソフトは初週だけで10万本以上出荷しており、この事態が予測できなかったという主張はあまりにも不自然。 その後の経緯 一旦すべてのゲームデータを消去し、接続を制限したOpβIIが始まり、接続するユーザーも激減したおかげで初期の混乱時に比べれば格段につなぎやすくなったものの、それでも人によっては接続に何度もトライ エラーをくり返す状況が続いた。そんな中、度重なる緊急メンテナンスが行われ環境は整備されつつあったが、ゲームサーバにつなぐという最初の関門がなかなか改善されなかったため、ようやく運営側は「エントランスを二つに分け、それぞれを独立させる」ことで事態を収拾させた。これはゲームサーバを“ワールド1”“ワールド2”と分け、キャラデータも各ワールドに準拠させるというもので、どちらかのワールドに登録されたキャラはもう一つのワールドに移動することもできず、また他のワールドにいるユーザーにメールを送ることもできないというものだった。それでもようやくストレスなく遊べる状況になるということで残ったユーザーからは比較的好意的に受け取られ、また人口の少なさゆえに快適なプレイを期待してワールド2に移民するユーザーも多く見られた。こうして最初の混乱から2週間の無料期間を経て、ようやくPSUは静かに再出発することになった。 PC版とPS2版の同一サーバー運営によるデータ共用はこのゲームのウリの1つであったが、この大規模接続トラブルの影響かは不明だが、すでに発表されていたXBOX360版や後に発売される海外版は別サーバーでの運営となった。 ゲーム自体の問題点 PSUはゲームの出来自体にも様々な問題があった。ゲームシステムが相互に干渉しあって利点を食い潰していたり、仕様として疑問符がつく幾つかのシステムでユーザーが遊び辛かったり、オンラインRPGにもかかわらず交流しにくい面がみられ、それらは総じてPSOからの劣化と見られた。 明らかに開発者の思惑と実態がずれているものも散見し、前作に位置するPSOにくらべれば格段にマップフィールドが拡張され、その数も増え、エネミーの種類も多くなりシステムも増加したにもかかわらず、PSOを進化させた正当な続編(世界観が同じという意味ではない)を望むユーザーからは不評であり、互いに温度差があった。 戦闘システムについて 戦闘システムの改悪 前作PSOの戦闘はアクション形式になっていて、特に初期は極めてシンプルな操作性ながら、間合いの取り方と敵の種類ごとに的確な攻撃を要求される練りこまれたものだった。PSUでは、そのシステムをさらに親しみやすく、かつ無双系アクションのような派手さと爽快感を追求する試みが行われた。しかし出来上がったものは…。 プレイヤー側が自発的に取れる戦闘アクションは「武器を使った攻撃」「歩く」「アイテムを使う」の3種類のみ。緊急回避動作やガードといったものはない。前作を踏襲したものではあるが、アクションゲームとしてしっかりと調整されていた前作に比べるとあまりにも進歩がなく適当に作られている。 攻撃動作が全体的にモッサリしていて敵の攻撃と少しでも噛み合えばまず相打ち。のけぞらない敵なら避けてから攻撃をあてたのに硬直が長すぎて動けず、次の攻撃を食らうという事が平然とありえる。 近接武器は強攻撃の代わりに追加されたフォトンアーツ(略称PA)があまりにも強すぎる。種類にもよるが、大抵の場合1~3セット当てれば大型の敵も難なく倒せてしまう。また、PAにも強力な物と使い物にならない物の格差が大きく、みんな同じ武器で同じ動き、という単調作業になりやすい。 射撃はEXと強攻撃が削除されただけで追加要素なし。武器にセットするバレットによって属性や転倒効果などを付与できるが、一度セットしたら後は敵から離れてボタン連打するのみ。 魔法は武器ごとに使用魔法をセットする方式に変更された上、パレットにないアイテムを使用するサブメニューが撤廃されたので結果的に一度に扱える魔法が少なくなった。さらに魔法自体の威力も大幅に下がり、杖を振るモーションも遅い為、ダメージ効率は全職業中最低。射程も射撃ほど長くないため、最も打たれ弱いのに射撃職より被弾率が高い。 そして敵のアクションの作りこみがあまりにも雑。『高速+ホーミングで突っ込んでくる』などは当たり前で、『バックを取れば高速の背面攻撃』、『吹き飛ばし技に対する反撃で即死魔法』、『食らい判定が完全に消滅する長時間の回転ラリアット』、『魔法のエフェクトと攻撃判定が張り付いたまま動き出す』など、プレイヤーのアクションと対峙する楽しさを全く考えていない投げやりな攻撃パターンばかり。そのクセに『方向転換がまともに出来ないため壁に向かって走って少しずつ方向調整する』、『いきなりあさっての方向に走り去っていく』、『ある程度の間合いを取ると同じ攻撃を繰り返す』というお粗末振り。適当な作りのAIに超性能の攻撃を詰め込んだだけという杜撰さが透けて見える作りの甘さが、プレイヤーのイライラに拍車を掛けた。 敵の攻撃判定が見た目と全く一致しておらず、爪に触れてないのに引っかかれたり、一人分以上横にずれた衝撃波に巻き込まれるなど、仮に調整した結果だとしても理不尽にしか感じられない。PC側の運動性能と敵の杜撰な攻撃判定の相乗効果により、何かの硬直中でなくても、視認してからの回避行動ではかわせない攻撃ばかりだった。 事実、サービス開始から程なくしてガードや緊急回避の追加を切望する声で溢れた。それから間もなく「どうせ攻撃を避けられないので突っ込んでPAボタンを連打していれば良い」という結論に達してしまい、PSU世界においては「骨を切らせて肉を絶ち、折れた骨は薬で瞬時回復」という身も蓋もない戦いが繰り広げられ続ける事になった。 「火力偏重」「死な安(*2)」のゲームバランス以上に、その凄まじい単調さが大きな不評を買い、抑揚のないBGM(BGMのシームレス変化もない)も手伝って「一周しただけで眠くなる」「最大の敵は眠気」と散々な評価を下される。戦闘以外のコンテンツも薄い上も工夫する余地がない(後述)という事も飽きを助長し、人口は減り続けていった。 後の「イルミナスの野望」でタイミングよく次の技を出すとダメージが増える「ジャストアタック(JA)」、回避中にボタンを押すことで無敵状態でPAが出せる「ジャストカウンター(JC)」が追加されたが、単調さの改善に関してはあまり意味がなかった。 JAは全ての武器において、単純に最強PAの二段目から入力するのが最も効率的な上、タイミングは常にモーションの後半なので覚えたり、練習する必要がない。 JCは回避自体がランダム判定なので、回避の高い職でステータス調整をしないと狙えない上に、攻撃特化職で普通に戦った方が早いので自己満足の域を出なかった。 職・武器間のダメージ格差は幾度ものバージョンアップで段々と調整されていったものの、大味で単調な戦闘システムへの改善はサービス終了まで成されなかった。何事も土台が破綻していたら、いくら後付しても無意味という普遍的な教訓の最高の見本だったと言える。 PS2問題 前作のPSOは同じハード同士でしかオンラインモードは楽しめなかったが、本作ではPC版とPS2版とでネットワークモードのデータが共用できるようになり、それは本作のウリの1つでもあった。 しかしながら、このようなマルチプラットフォーム形式のゲームにありがちなハード格差はやはり存在しており、しかもPSUのそれは他のゲームよりも遥かに深刻なレベルだった。 アクションゲームなのに、PS2版は常時処理落ち状態。 さらにプレイヤーの移動処理が画面の書き換えと並行ではなく同時に行われるという不可解な仕様が災いして、移動速度60fpsのPC版と30fps+処理落ちのPS2版の間には二倍以上の速度差がついていた。知識や腕でカバーできない深刻な差である。 武器をクイックチェンジしながら戦うゲームにもかかわらず、PS2版は武器を変更するごとに異様に長いロードがあり、その間は攻撃が不可能。 予めパレット全ての武器変更を済ませておけば僅かではあるがロードを軽減できた…が、オンラインの6人PT+敵3体の場面ではせっかく読み込んだキャッシュデータが上書きされるので焼け石に水。全くゲームにならなかった。 ネットワークモードのデータはPC版とPS2版では共用できるのだが、PS2版はハードディスクに対応しておらず8MBのメモリーカード内にネットワーク関連のデータを保存する形をとっているため、必然的にパッチファイルに使える容量が小さくなってしまう。当時はクラウドといった少ない容量でアップデートできる技術もなかったので大規模アップデートと銘打たれてもディスクに入っている素材以外は使用できない為に後述で述べる既存の使い回しといった内容に乏しいものにならざるを得ず、データの共用化が完全に仇となってしまっていた。 明らかにスペック不足を感じる挙動・アップデート不可能な供給形態と、マルチプラットフォームとしては問題外。後々の大問題よりも目先の売上を優先したのだろうか。 ウリとなるはずだったPC版とPS2版のデータ共有化も初期のサーバートラブルの影響もあって、XBOX360版や海外版は別サーバーによる運営と実質的に方針転換されハードの壁を越えたオンラインゲームとしてのPSUは事実上頓挫した。 イベント期間中の高報酬ミッションなどでは『いかに早く周回出来るか』が稼ぎの肝となる為、足手まといにならざるを得ないPS2ユーザーは煙たがられた。パーティーコメントに『PS2 ×』と書かれる事は当たり前で、ユーザー側も半ば諦めて受け入れていた。 それでも長らくPS2版に合わせたアップデートが続いたが、PC版・PS2版との共用運営に限界を感じたのか2008年秋ごろから、ゲーミングPC講座やPC版のクライアント無料配布、PSU推奨PCが当たるキャンペーンといったPC版への移行を促す動きがみられた。そして2009年4月の大規模アップデートではPC版優遇の内容(*3)となり、事実上のPC版メインの運営へと舵を切る形となった。 第3回大規模アップデートの告知が公式HPで発表時、新マップや新エネミーの追加をはじめとしたPS2版イルミナスの野望のパッチファイルの仕様では対応できない内容(*4)だったために第3回大規模アップデートの2011年4月14日(*5)を以ってPS2版のオンラインサービスが終了となり、完全PC専用オンラインゲームとなった。 属性値問題 PSUには武器と防具、敵、射撃、テクニック(魔法)にそれぞれ「属性」がつく。 「属性」とは炎・氷・雷・土・光・闇に分かれ、各々に相反する属性が存在し、属性が同じならダメージが減り、対になる属性ならダメージが上がる。 すなわち、プレイヤーは炎属性の敵と戦うときはたいていプレイヤーは炎属性の防具と氷属性の武器をつけることになる。この時、防具・武器共に設定されている「属性値」に比例して、ダメージへの影響は大きくなる。 ここで問題なのは、 ・属性の影響が大きすぎること(*6)。 ・あらゆる攻撃全てに属性が1つだけついてしまうこと。 ・プレイヤーは一度に一つの属性耐性しか持てなくなったのに対し、魔法を使用する敵の増加により一度に複数の属性攻撃にさらされるのが常態化するようになったこと。 である。 これらのせいでプレイヤーは1つの属性をカバーする=反属性に対し同じだけのリスクを抱える事になり、属性の恩恵を得るには全ての属性をカバーし、対応属性以外での被ダメ・与ダメを極力避けなければならないというジレンマが生まれてしまった。 前作PSOでは武器にも防具にも複数の対属性を持てた上、反属性は存在しなかったので、これは明らかな劣化とみられた。 敵が別の属性攻撃を出したとき、そのダメージを緩和するには鎧を着替えないといけない。鎧を替えるにはメニュー画面を開く→鎧の項目を開く→攻撃と同属性の鎧を選択しセットする。武器はパレット操作で瞬時に切り替えられるにも関らず、鎧の変更はサービス開始数年後のアップデートまでUIによるサポートは存在しなかった。 毎回敵の攻撃属性に合わせていちいちサブ画面を開け鎧を着替えるのは非常に手間で、殆どのユーザーは無関係の属性に着替えてやり過ごしていた。 「各々反対の属性を持っている敵が同時出現」「一体の敵が、相反する属性の魔法を両方とも持っている」「魔法でなくとも複数の属性攻撃をランダムに使い分ける敵がいる」「自分の属性を変える雑魚敵の登場」などの時も多く、「対応したいのにシステムの不備で出来ない」というクレームは、「反属性の敵が同時に出てくるミッションを増やさない」というコンテンツの調整でやり過ごされた。 対処の為には同種で他属性の装備を大量に持ち歩く必要があった。 なお、射撃職及び法撃職はバレットやテクニックの付け替えで属性をコントロール出来た為、前衛と後衛では装備にかけるお金が倍以上の差がついていた。 PSOでは各属性を底上げするアクセサリが用意されていたが、PSUでは廃止された。このためプレイヤーは「現在自分の持つ属性を強化する」「自分に欠けている属性を補う」といった事が出来なくなった。(合成品の価値を上げるためだと思われる) 属性攻撃を受けた際それに応じた状態異常(氷=凍結・雷=麻痺など)を無効化するユニット(レア)だけは継承されている。 上記の属性とは違うが、敵には「物理に強い・射撃に強い・魔法に強い」などの特性が与えられている。しかしゲーム中では射撃や魔法に強い(あるいは無効化する)敵が多く、物理やPAに強いという敵は数えるほどしかいない。「遠くから攻撃できるから」という理由だろうか? タイプ問題 PSOでは戦闘タイプ(いわゆる職業)は3種と少なく、種族である程度固定されていた。その代わりジョブ(種族)=個性が強調され、利点や弱点が明確であった。 内訳はハンター(戦士)、レンジャー(銃火器使い)、フォース(魔法使い)となっている。PSUではタイプにおける種族固定を廃し、タイプセレクトカウンターでいつでも変更できるよう変更され、これは進化と受け止められた。しかし… 職格差はこの手のゲームで良くある話ではあるが、PSUにおける職格差はゲーム性と密接に繋がっている為より深刻だった。ゲーム自体は大味で単調であり、バランスも緩やかで強さに関する優劣はあまり意味を成さなかった。その代わり『ゲームとしての楽しさ』が職によって左右されていたのである。 前述の3タイプは下位職と定められ、職レベルをアップさせる事で上位職にチェンジできるようになり、上位職は特化職・複合職に分かれる。特化職のレベルを上げることでさらに超特化職にチェンジすることが可能になる。それぞれはパラメータ・使用可能な武器・フォトンアーツのレベル上限・攻撃速度によって特徴付けられていた。 超特化職と一部の特化職は攻撃偏重のこのゲームにおいて、それぞれの得意分野で最高の性能を有している上に攻撃速度の上昇という圧倒的なプロパティを持っている。 当然ながら、攻撃速度は超重要項目である。『戦闘システムの改悪』でも述べたが、このゲームは攻撃を避けてから当てたという有利な状況でも、自分のモーションが遅すぎて次の攻撃を回避できない位もっさりし過ぎている。 攻撃速度の上昇は、DPSの上昇だけではなく回避もしやすくなりゲームとしての快適度が劇的に向上する。そもそもの基準をこちらにするべきという声すら挙がった程。 さらにこれらの特化職はフォトンアーツのレベル(攻撃倍率・命中率・段数)が最高クラスまで上昇するため、火力も高い。 攻撃速度の上がらない特化職も存在するが、こちらはステータスが高く、補助として別種の武器を使用できるため攻撃速度の上がる職と比べてそこまで劣るものではない。(快適さの面では太刀打ちできないが…) 一方複合職は打撃と射撃、射撃とテクニックなど複数の攻撃手段を持つが、フォトンアーツのレベルが途中までしか上がらないため、コンボのフィニッシュが出せない・テクニックが中途半端な性能と悉くカタルシスを削ぐ調整がなされている。しかもパラメータが低く敵を倒すのに時間がかかる・耐久力も低いなど、デメリットに対してメリットが非常に薄い。(*7) これらの理由により、殆どのプレイヤーは一部の職に集中していた。 なお種族間・職業間のパラメーターだが、ステータスの数値が4ケタにも及ぶ上、職による補正は職固有のステータス倍率と種族ステータスの乗算だけで算出される為、職レベルが上がるほど種族格差が広がるというジレンマを抱えている。 PP問題 PSUでは攻撃するのにフォトンポイント(以下PP)をコストとして使用する。これはフォトンアーツ(以下PA、必殺技のこと)を使用するとき、魔法・射撃を行うときに消費される。またPPはキャラクター本体ではなく武器(刀剣類・杖類・銃類)自体のエネルギーとして設定されている。 前衛は武器をふるうだけならPPは消費されないが、威力が非常に低いのでPAがメインの攻撃手段となるため使用頻度は低くさらにフォース系・レンジャー系のジョブは通常攻撃するだけでPPを消費する。もちろん武器のPPが尽きれば魔法や射撃はできなくなる。前衛もPAでなければダメージは雀の涙であるため、連発することになりいずれはPPが尽きてしまう。 PPの回復はアイテムや有料回復ポイントを除けば、時間経過でごくわずかずつ回復していくのみである。言い換えれば、『打撃はタダで攻撃できるが弱い。強攻撃か間接攻撃がしたければ、待つか金を払え』ということである。 プレイヤーは皆やむを得ずこのルールに従っていたが、やはりフラストレーションの溜まる作りであることに変わりなく、このシステムの変更は改善要望の上位に食い込む事になる。 そして続編のイルミナスの野望では『打撃の通常攻撃を当てるとPPが回復する仕様の追加』であった。つまり打撃以外はサービス終了までこのルールを継続させられた。 ロビー問題 PSOでのミッションの流れは 「多数のプレイヤーが集まるオンラインロビーからミッションを受注」→「準備拠点である「シティ」へ移動」→「シティからフィールドに赴きミッションをこなす」という形式であったが、 PSUではこのロビーのシステムを一新。 「シティ」にロビーの機能を加えてプレイヤーの交流の場と準備拠点を統括し、さらにMMORPGにおけるエリアの役割を果たす「中継地点」が生まれた。 これによりPSUにおけるミッションは「シティでミッション1を受注し、出発」→「クリアすると中継地点に移動。中継地点からミッション2を受注」→「クリアすると新たな中継地点へ…」→「ミッションのない最奥拠点に到着」という流れになった。 MMORPG的な世界の広がりを表現したかったのだろうが、それはもう大きな問題を抱えていた。 1.希望のミッションを遊ぶ為に関係のないミッションを強制的に遊ばされる。 まず第一にこれである。特に初期は、レアアイテムや経験値の多いミッションは最低でも一つ先の中継地点に設置されており、シティから受注できるミッションは邪魔な通過儀礼でしかなかった。 ゴール地点に行けば何かしらの利益があるのかといえば、そんなものは全くない。 ミッションをクリア後にゴールを通過してしまうと強制的に次の拠点に進んでしまうので、目的達成後に『ミッションを放棄』で元の拠点に戻ることが風習化。 この余りにも無意味なシステムに対抗した有志ユーザーが「別の拠点にPTメンバーがいれば、シティからそこへ移動できる」「PTメンバーがどのロビーに居たかはミッション受注時点で保持される」というシステムを利用して、タクシーと呼ばれるロビー間移動用のパーティーを形成し、多くのユーザーがこの恩恵にあずかった。 後にイルミナスの野望で「一度行った事のあるロビーに有料で移動できるようになる」機能が追加され、この風習は消え去る事になる。 2.ユーザーが一点集中する 1.の問題のせいで、目的の中継地点に着いたらそこから動かないプレイヤーが続出。効率的なミッションが知れ渡るにつれてさらに人口が集中し、大賑わいか過疎地の超二極化が進んだ。この為、後続の低レベルプレイヤーは無人のシティでレベル上げをするが他人に会う事すらなく、いつの間にか辞めていくという事態が頻発した。 ゲーム内イベントが開催され、非常に有益なミッションが追加されるとプレイヤーが殺到した。逆に言えば、常にイベントを起こすことで人の流れをコントロールできるといえ、実際に運営は有益なイベントを頻繁に開催して人が集中するような措置をとり続けていた。 サービス開始後2年以上経ってから、ストーリー上の重要拠点から全てのミッションが受注できるようになるという投げやりな対応がなされ、この問題も解決した。 チャット問題 ファンタシースターシリーズのチャットは比較的高機能かつ、表現が秀逸で、シリーズでも評価されている部分である。 しかし、MMORPG的なエリアの広がりを意識したにも関らず、それに即した機能の拡張を行っていないために至らない点が散見されてしまう。 PSUにも、他のネットワークRPGのようなサーチ機能が実装されている。 しかしPSUでサーチできるのは「フレンドカード(自分のプロフィールが記載されている)」を交換した相手を検索するフレンドサーチのみで、不特定多数をサーチできるユーザーサーチが実装されていない。このため自分のレベルにあった仲間を探したり、欲しいジョブ人材を探す事ができない。 さらに上記のロビー問題もあり、道中に成り行きでパーティに参加なども難しく、そもそも他人と出会うことすら困難。クエストを遊ぶ仲間を探すためにいくつものクエストをクリアしてロビーを渡り歩くという本末転倒なハメに。 また、ギルドやチームと言ったコミュニティ補助機能が一切搭載されていないため、固定のコミュニティを作る負担が大きかった。(*8) 合成問題 MMORPGの要素を取り入れ、プレイヤーがアイテムを合成するシステムが追加された。 一般的なゲームであれば、ユーザー間の仮想貨幣による取引のメインステージとなる重要なシステムだが、PSUのそれは世界観に合わせて適当に掻い摘んで導入したようないい加減な様相だった。 誰でも簡単に合成が出来てしまう為、運が全てを左右する。 ゲームによっては戦闘での強さを求めてキャラクターを育成するとアイテムを合成・作成するスキルが満足に習得できず、そのようなキャラで強力な合成アイテムを求めるには他人に作ってもらう必要があったり、戦闘での強さを諦めてアイテム作成関連スキルに特化させて育成したキャラは生産者として需要がある、と言うゲームバランスになっているゲームは多々存在するが、このゲームでは誰でも簡単に上限値に到達する事が出来る。上げられる能力には限りがあるが、ユーザーは4キャラクター作る事ができ、合成スキルも4種類なので何も問題はない。 この為、生産確率の低さだけがレアリティの高さに直結し、同じ防御力でも属性値の低い防具は捨て値なのに、高い防具は何百倍もするという事が平然と起こっていた。 素材のアイテムが多すぎる。 武器の種類が大量に存在するのは良いが、それをカバーするための素材アイテムが余りに多く、しかも大量に出土するためミッション中にランダム分配でかばんが満タンになる事が多い。レアアイテムもランダム分配なので、うっかり満タンになっていると抽選から除外されている事もある。これを狙って、レア彫りPTではわざとゴミ素材を拾い他人のかばんを埋めようとするプレイヤーや「レアリティの低い素材は拾うな」と主張するプレイヤーが存在した。 サービス開始から時間経過により当時レア素材だったアイテムがただのクズアイテムになっている事もあったが、それを拾った場合でも『プレイヤー○○がレアアイテム××を取得』と言ったメッセージが表示されるため、地味に鬱陶しい。 合成に時間が掛かりすぎる。特に武器の作成に掛かる手間がとんでもなく多い上に運次第で報われない。 武器完成までのプロセス 武器の設計図である基板を手に入れる(店売りorレア 使用回数制限あり)。 ↓ 作成に必要な材料を集める(レア品含む)。 ↓ 基板に材料をセットし、数十分間~24時間待つ。 ↓ 一定確率で作成に失敗し、素材が失われる。 高いもので成功率80~100%、低いものだと成功率5割を切る。 ↓ 作成した武器に指定した素材によってランダムな強度の属性値が付与される。 (属性値の影響がとても高く、属性値の低い装備は使い物にならない。) ↓ 一定確率で失敗する武器強化を行う。最大10段階。 (レアな強化素材ほど成功率が高くなる) 失敗すると武器自体が完全に失われる。 ↓ 完成! おめでとう! 他の属性の武器も頑張ってね! 『イルミナスの野望』では少しだけ緩和、サービス後半では直接的なレアドロップで武器を追加するようになり、基板システム自体が廃止されたPSPoシリーズと同様に形骸化した。 使いまわし問題 武器の種類だけは馬鹿みたいに多いが、武器グラフィックの大半は色変更か使いまわしだった。 マップのテーマも殆どが使いまわし。それぞれのステージには火事風のモードと凍結風のモードが用意されているが、単なる水増し。 通常版が発売されると同時に拡張パック発売が決定していた点は特筆に値する。しかも内容がほぼ通常版の使いまわしで変化が無い。 前述のPS2問題で触れたアップデートのしにくさも使い回しを助長させている原因となっていた。 エネミーもボスも、姿かたちや攻撃モーションに使いまわしが非常に多く手抜き感が漂う。 例を挙げると、ディ・ラガン、ゾアル・ゴウグ、ビル・デゴラス、ディ・ラグナス、アルテラツゴウグという五体の巨大ドラゴンは、全て四足歩行・首が長い・小さめの翼・二股に分かれた尻尾を持つという全く同じ骨格を流用している。(一応、ディ・ラグナスとアルテラツゴウグは首も2つになっている。)攻撃技も、突進、ブレス、尻尾薙ぎ払いといった全く同じ動きばかりで、目新しさが感じられない。強いて見られる違いと言えばブレスがビームか弾状かという程度。それでいてビジュアルや属性はバラバラであるため、装備やステージと同じく、水増しだとの評価が強い。 なお、上に挙げたのはほんの一例であり、PSUのボスは殆どが同じ骨格を流用したものがそれぞれ2~3体存在している。 シリーズのラスボス格であるダークファルスも、第一形態は骨格と攻撃技、戦闘時のステージがディー・ロレイという蛇の姿をしたボスの使いまわし。第二形態はダルク・ファキスなる、オフラインストーリーモードのラスボスの最終形態から流用している。この2体は名前が紛らわしいばかりかビジュアル面も非常によく似ているために、混同する事態が多発し「ダークファルスとダルク・ファキスの違いって何?(*9)」という質問が飛び交う事態になった。 因みにダルク・ファキスの第一形態の骨格はマザーブレインのものと全く同じ(ステージから生えた人型の上半身、肩から伸びる巨大な腕、バリアーや地面を這うように進む飛び道具を放つ…等々)。 その他の問題 舞台となっている3つの惑星のうちの1つが初期のオンラインでは解放されていなかったり など出し惜しみもひどい。 ミッションごとに難易度が4段階設定されており、難易度を上げると敵が劇的に強くなるのだが、その経験値は敵の強さに全く見合っていない。 ドロップアイテムの質がよくなるという利点もあるが、ただ単にオンラインゲームの悪習であるプレイ時間の水増しを狙った感が強い。 PC版では不具合が多発しているといわれる「nProtect GameGuard」を使用しており、ただでさえ低いこの作品の評価をさらに落としている。 1年後に続編バージョンとして『イルミナスの野望』が発売されたため、ストーリーEpisode 1がやりたい人以外にとっては無用の長物と化した。 ネットワークモード専用のストーリーEpisode2は作成したプレイヤー視点で参加することになるのだが、物語にかかわるというよりはNPCたちの活躍を俯瞰するような展開で一貫している。ぶっちゃけ「空気」といって差し支えないほど存在意義がなく、ユーザー間からはキャッチコピーをもじって「英雄はお前じゃない」など、散々に揶揄される結果となった。 評価点 豊富な感情表現・チャット機能 お礼、お辞儀、喜ぶなどのアクションは非常に良く作りこまれており、ダンスやキックなど種類も非常に豊富。チャット中に出せるカットインも表情や向き、背景などを選択できるため会話の盛り上がりに一役も二役も買っていた。このゲームでのチャットを楽しむためだけにインし続けるユーザーも存在するほどだった。 多彩なキャラクタークリエイト・カスタマイズ PSOで好評を得たキャラクタークリエイトはさらに進化し、体系のほかにも顔のバランスも変更可能に。服装に至っては前作と違い戦闘タイプに縛られなくなり、爆発的に選択肢が広まった。 個性的なキャラクターを作る、という面にかけてはこの時点で卓越した素質を持っていたといえよう。 パラメータを増減する装備としての防具は『シールドライン』という装備アイテムになった。服の一部の発光色がこの防具の属性に反映されるようになっているが、ほとんどは最初からこれを前提にデザインされているため特に問題にはならなかった。 キャラ造形・服装を戦闘面からほぼ完全に分離した構造を持つ3Dゲームは、本シリーズを除けば数えるほどしか存在しない。本作以降、根強いファンプレイヤーをつなぎとめる大きな要因になったことは間違いないだろう。 簡単に進められるストーリーミッション 一般的なネットワークRPGではメインストーリーにかかわるミッションは多数のNPCに話しかけてフラグを立てたり、大勢で強大な敵を倒すなど、メインコンテンツ相応の骨太な難易度に位置づけられている事が多いが、PSUでは専用のミッション群にメインストーリー関連は全て集約されている。これには難易度も複数段階用意されており下限もそこそこ低く抑えられているため、ライトユーザーでも手軽にストーリーの本流を楽しむことが出来た。 ストーリークエストでしか手に入らないアイテムや、EP3では選択肢による分岐も存在するなど独自の要素も盛り込まれている。 なお、EP3終盤のストーリーミッション最高難易度には一定時間内に特定条件を満たしてクリアすると手に入る限定アイテムがあったが、あまりの厳しさに高性能PCがないと不可能とまで言われるほどであった…が、有志の研究により低スペックPCやPS2版でも入手できる方法が確立されていき、条件は厳しいけど工夫すればクリアできる範囲に落ち着いた事で、問題点に挙げられることはなんとか回避された。 ストーリーの展開やプレイヤーキャラの扱いこそ評価されなかったものの、一新された世界観の設定は細部まで練り込まれており、これまでと同様にスピンオフや続編を生み出す土台として十二分に機能した。 上記「シールドライン」などシステムとして使う作中の技術の多くにも、ゲーム内での設定解説が用意されている。 総評 見吉氏はPSO発売当時から『 (PSOの)どこにそんなに皆がハマる要素があるのかわからない 』とインタビューなどで発言していた事があった。 その彼が率いる開発チームが何年も費やして出来た代物は、他の作品から本質も理解せずに適当に掻い摘んだ要素を詰め込み、見せ掛けだけグレードアップして手抜きと水増しに終始した、アクションとしてもRPGとしても中途半端な出来のオンラインソフトである。 純粋にネットゲームとして見れば、初期の中途半端な出来を早急にアップデートで補うことができれば、携帯機での続編が証明してみせたように程ほどのゲームに落ち着く可能性を秘めていた事はユーザー自身が肌身で感じていた。(*10) にも関らず根本的な問題点、本来修正されるべき点は全て携帯機での続編にのみ適用され、PSU自身にメスを入れられる事は一度もなく、イベントや課金コンテンツなどの水増し・延命措置ばかりが取られ一度も盛り返しの努力はなされないまま、後継作であるPSO2がサービス開始してから約2週間後にまるでタイミングを見計らったようにPSUが2012年9月27日をもって全サービス終了が告知された。 多くのフィードバックをやりとりし、それまで長い間遊んでいたユーザーたちに対して何か出来る事はなかったのだろうか… 今となっては全てが後の祭りだが、せめてこの作品の失敗がこれからのセガの作品に活かされる事を望むばかりである… 余談 2006年度のクソゲーオブザイヤーでは『聖剣伝説4』との激戦の末、見事大賞を受賞。KOTYでは「全てのクソゲーを過去にする」と称された。 ただし、KOTY本スレのテンプレに「2006年あたりまでは割と適当に選考されてたので、あまり過去の受賞作にツッコまないであげてください」とあるように選考基準が激変する以前の受賞であり、この後に出た受賞作や以降の受賞作に比べれば、明らかにゲームとしての体裁はしっかりと固まっており、クソゲーとしては明らかに見劣りする大賞作品となっている。「全てのクソゲーを過去にする」と評価された本作が次の年に過去にされる皮肉を予想できた者は少なかっただろう。厳密に言うと本作の悪評は「前作や、一般的なレベルのRPGやMMORPGと比べた場合」の落差が著しい、という点に立脚している。 とはいえ、本作のXbox360版発売から間もなく別の看板シリーズでも同程度の落第作が世に出てしまったことを鑑みるに、2006年末はセガにとって悪夢の冬だったに違いない。 初期、度重なる不具合に耐えかねたプレイヤーはプロデューサーである見吉隆夫氏のブログに殺到。にもかかわらず当の見吉氏はバランスボールで遊ぶ旨を同時期に公開しブログが炎上(通称「バインバイン」)。同ブログは2006年11月20日を最後に更新が途絶え、コメントも放置されている。 ちなみにその後見吉氏はシリーズチームから外され、2009年に「珍道中!!ポールの大冒険」、2016年に「Crazy Open Car」「僕と私のキズナモンスター」のプロデューサーを務めたのち、2020年より株式会社トライエースのプロデューサーとして活動中。 運営の拙さ ルーム型のMORPGに過ぎなかったPSOと異なり、 サーバー保存型のキャラデータ、ゲーム内経済などMMORPGの要素を多数盛り込んだPSUの運営は比較になるものではないのだが、運営側は雑誌インタビューで『6年間のノウハウ』を豪語し、自信を覗かせていた。 しかし、いざ運営がスタートするとイチローオンラインに代表される失態を重ねた上にその対応もワールド分割・有料ベータテストという最悪手を繰り返した。 さらにイベントを盛り上げるため、期間中限定ミッションに通貨流通量を遥かに上回る報酬とレアアイテムを詰め込む事を繰り返した結果、元々かなり強烈な絞り込みの中で必死にレベリングや金策を行っていた多くのプレイヤーがイベント期間以外のプレイに価値を見出せなくなり、平常時のプレイヤー人口が激減。 この対応として、何かしら理由を付けて頻繁にイベントを開催するようになり、2008年ごろからはイベントをやっていない期間の方が短くなった。 2009年6月には課金要素のガーディアンズキャッシュ(GC)を導入。GCでミッションプレイ権を購入し、そのミッション内で装備の確定強化や修復、限定装備を取得できると言うもの。初期のGCミッション限定装備はそれまでの最終装備を遥かに上回る装備ばかりで、それまでまがりなりにも(イベント中の)プレイ時間が報われる形になっていた物が破綻する形になり、多くのユーザーが難色を示した。 クレームが多かったのか、その後のGCミッションで手に入る装備は見た目やエフェクトが特殊なものである程度で、性能面で既存装備を完全に上回るものは殆ど追加されなくなった。 その後の展開 携帯機向け移植作として『ファンタシースターポータブル』がPSPで発売された。 当時大ブレイク中のMHP2Gの勢いに便乗するかのように共闘プレイ・アイテム収集をメインに調整したのが功を成し、PSP版は売上ハーフミリオンを突破。独自の路線を築き本家から孤立してしまう形になったとはいえアクションなどのゲーム性を大幅に改善した続編まで作られ、これらもそれぞれハーフミリオン突破するほどの好評を得た。 当時の本家『イルミナス』は小康状態とも言えるローテション運営が続いていたが、PSP版の発売後に大幅アップデートが決定し、その移植シリーズの売上のおかげで延命がなされた事は誰の目から見ても明らかだった。その経緯から、追加アイテムやミッションにはいわゆる逆輸入も少なくない。 実質拡張パックともいえる『イルミナスの野望』発売後も、ネットワークモードは無印版と並行して運営されてきたが、2009年10月以降は『イルミナスの野望』がないとネットワークモードがプレイできなくなった。 その後、上記にもあるが2010年3月31日にXbox360版を除く海外版、2011年4月14日にPS2版『イルミナスの野望』のオンラインサービスが終了した。 そして、Windows版シリーズ新作(+Playstation VITA初進出作)である『ファンタシースターオンライン2』のサービス開始に伴い海外版を含むXbox360版のオンラインサービスが2012年9月7日、Windows版のオンラインサービスが2012年9月27日に終了した事によって、PSUのオンラインサービスは全て終了した。 サービス終了発表前には1日50人程もアクティブプレイヤーが居なかったと有志の人口調査で推測されている。 PSO2への移行や2012年10月にはWindows 8という新OSが控えていた事による対応も含め採算的にもやむを得ない処置だったのだろうが、サービスの寿命を出し切ったとは到底言えない幕切れというほかないだろう。 2020年東京オリンピック開会式のゲーム音楽メドレーに同作の「Guardians」が使用された。
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コンスタンティナ(3) ローマ皇帝の系譜に登場する人物。 関連: ティベリウスニセイ (ティベリウス2世、父) アナスタシア(7) (母) マウリキウス (夫) マリア(29) (娘) テオドシウス(2) (息子) ティベリウス(3) (息子) ペトルス(5) (息子) パウルス(2) (息子) ユスティヌス (息子) ユスティニアヌス (息子) アナスタシア(8) (娘) テオクティスタ(2) (娘) クレオパトラ(7) (娘)