約 833,110 件
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6383.html
EX131 アプスー 編集 レアリティ R+ レベル 1 40 50 能力 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 コスト 5 HP 96 144 162 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 属性 青 AT 40 60 67 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 配置 全て AG 35 35 35 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 なし 分類 その他 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 深淵の巨影 前列 太古の鉤爪 イラストレーター 中列 原初の大顎 ナブランジャ 後列 潮目の突撃 備考 特技 深淵の巨影 編集 発動確率100特技ゲージ3 自身のATをAT分アップし(2ターン)、更に自身へのダメージを無効にする(2ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ相対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □□□ □□□ □●□ □●□ □□□ □□□ 備考 前列 太古の鉤爪 編集 発動確率100 範囲内の敵にAT×0.6のダメージを与え、更に一番HPの低い敵にAT×0.4のダメージを与える 効果1 効果2 属性青 属性青 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□□ 65% ×0.60 ■□□ 65% ×0.40 ■□□ 25% ×0.72 ■□□ 25% ×0.48 ■□□ 10% ×0.90 ■□□ 10% ×0.60 備考 中列 原初の大顎 編集 発動確率100 範囲内ので一番HPが低い敵にAT×1.3のダメージを与え、更に同じ範囲の敵へのダメージを25%増加する(2ターン) 効果1 効果2 属性青 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□□ 65% ×1.30 ■□□ 100% ×0.25 ■■□ 25% ×1.56 ■■□ ■□□ 10% ×1.95 ■□□ 備考 後列 潮目の突撃 編集 発動確率100 範囲内の味方のHPをAT分ダウンさせ、範囲内の敵にAT×1.3のダメージを与える 効果1 効果2 属性無 属性青 範囲タイプ相対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □■□ 100% ×1.00 □□□ 65% ×1.30 □○■ ■■■ 25% ×1.56 □■□ □□□ 10% ×1.95 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6341.html
EX124 ニンリル 編集 レアリティ R+ レベル 1 40 50 能力 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 コスト 2 HP 48 72 81 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 属性 緑 AT 16 24 27 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 配置 全て AG 32 32 32 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 なし 分類 女性 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 魂癒しの聖女 前列 熱意の消散 イラストレーター 中列 絡み付く若草 はなぉ。 後列 活力の被覆 備考 特技 魂癒しの聖女 編集 発動確率100特技ゲージ4 味方全体にかかっているマイナス効果を打ち消す 効果1 効果2 属性無 属性なし 範囲タイプ絶対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ ■■■ ■■■ 備考 前列 熱意の消散 編集 発動確率100 敵全体で一番ATの高いキャラの特技発動確率を100%ダウンさせる(2ターン) 効果1 効果2 属性無 属性なし 範囲タイプ絶対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ ■■■ 備考 中列 絡み付く若草 編集 発動確率100 敵全体で一番AGの低いキャラの通常行動の発動確率を100%ダウンさせる(1ターン) 効果1 効果2 属性無 属性なし 範囲タイプ絶対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ ■■■ 備考 後列 活力の被覆 編集 発動確率100 味方全体で一番ATが高いキャラにかかっている通常行動ダウンの効果を打ち消し、更に一番ATが高いキャラにかかっている行動不能効果を打ち消す 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6407.html
EX135 ネルガル 編集 レアリティ R+ レベル 1 40 50 能力 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 コスト 6 HP 120 180 202 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 属性 黒 AT 48 72 81 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 配置 後列 AG 33 33 33 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 なし 分類 男性 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 冥界の統治者 前列 冥府の死霊 イラストレーター 中列 沸き立つ悪疫 ナブランジャ 後列 死裂の呪言 備考 特技 冥界の統治者 編集 発動確率100特技ゲージ3 自身に3ターン戦闘不能にならないトランスの効果を与え、自身のATをAT分アップする(3ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ相対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □□□ □□□ □●□ □●□ □□□ □□□ 備考 前列 冥府の死霊 編集 発動確率100 敵全体で一番ATが高いキャラにAT×2.0のダメージを与える呪いの効果を与え、自身にAT×2.0のダメージを与える呪いの効果を与える 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 65% ×2.00 □□□ 100% ×2.00 ■■■ 25% ×2.40 □●□ ■■■ 10% ×3.00 □□□ 備考 中列 沸き立つ悪疫 編集 発動確率100 範囲内の敵にAT分のダメージを与える呪いの効果を与え、自身にAT分のダメージを与える呪いの効果を与える 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□□ 65% ×1.00 □□□ 100% ×1.00 ■□□ 25% ×1.20 □●□ ■□□ 10% ×1.50 □□□ 備考 後列 死裂の呪言 編集 発動確率100 敵全体にAT×0.8のダメージを与える呪いの効果を与え、範囲内の味方を犠牲にする 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 65% ×0.80 □□□ 100% ×1.00 ■■■ 25% ×0.96 □○■ ■■■ 10% ×1.20 □□□ 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/shibumakubungei/pages/128.html
メソポタミアンズ・シックスティー タイトル:メソポタミアンズ・シックスティー 作者:須鴎 由利 掲載号:2014年文化祭特別誌『Earl Grey』 僕は時計を見る。父が生前にくれた唯一の贈り物であるそれは綺麗に整備されていて、何十年も使われ続けているというのに秒針は未だ一度もその役目を怠慢したことが無い。十二を指す。カチ、と細い音がして分針が一進む。 退屈な僕は頬杖をつく。本当なら今日の昼間は家でゆっくりと過ごすつもりだったのだがこのざまだ。僕は友人にお金を少しばかり借りていて、その友人に今日の講義に代わりに出て欲しいとお願いされていたのだ。 「一時間二千円のバイトだと思ってさ、な」 頼みの綱のアルバイトの給料はまだ受け取り日ではないし、僕にはお金を払わなければならない用件があったから今貯蓄を崩すわけにはいかなかった。 禿げあがった頭の教授は僕と同じく欠伸を噛み殺している。それを見てただでさえ少ない学生も大きな口を開ける。 僕はノートを見る。メソポタミア考古学。世界最古の文明について。友人の頭はどうなっているのだろう。この講義は詰まらなくて意味がわからないと大学で定評があった。それはそうだ。五千年以上前の人間の意思を理解するなど不可能以外の何物でもない。ましてや、本当に人間だったかも定かでは無いのに。 「もしかすると古代メソポタミア人は我々人間とは違う人種であった可能性があります。神話の英雄ギルガメシュが三分の二神であったように、もしかすると宇宙人に近かったかもしれないのです……」 前の学生が漕いでいた船が沈没したようだ。ちなみに始まってからまだ三十分も経っていない。メタリックのシャープペンシルを走らせる。出席日数はどうするのだろうか。今頃合コンに出掛けているに違いない友人のことを考える。時計の音がカチカチと鳴っている……。 ふと気づくと分針は前に見た時から右回りに十五も移動していた。ノートを見る。勿論進んでいない。顔を上げると、板書は丁度一つのパネルが消されたところだった。どうやらぼうっとしていたらしい。今日「あれ」を受け取りに行くつもりであったから、知らず知らずのうちに浮かれていたのかもしれない。僕は少しばかりそのことに呆然とする。友人に何と釈明すればいいのだ。そして僕の借金は。 「六十進法の話をしてたぜ」 いつの間にか僕の隣には男が座っていた。浅黒い肌を持つ男は口角を上げて、流暢な日本語で、後で説明してやるよ、と笑った。 メソポタミア人だ。僕は瞬間的に思う。 * * * 大学の食堂というのは昼時を過ぎてしまえば利用する人もぱったり無くなってしまって静かなものだ。僕達が行った時も昼時を随分過ぎているからか、食堂には数人の学生しか居なかった。一般学生である僕が外人と歩いているのが珍しいのだろう、ちらちらとした視線を感じる。 「書き写すのは終わったのか?」 目の前の男はそう言って微笑する。僕は筆箱のチャックを閉めて頷いた。 「御陰様で。助かりましたよ、本当」 とても 綺麗な字という訳では無かったが、男のノートは良く整理されていて見やすかった。僕は半刻前思ったことも忘れて、丁寧にそれを返す。 「それにしても、見ず知らずの学生を助けるなんて随分優しいんですね」 しかも見た所外国人だ。ただでさえこの地縁血縁共同体が消失した現代社会では希少種であるというのに。だがそれを口に出すのは躊躇われた。自分の狭い了見と偏見をこの目の前の男に晒す訳にはいかなかった。僕の苦い逡巡も知らず、男は少しの間を置いて言う。 「見ず知らず! そうかもしれない。でも困った人を見たら助けるのが道理だろう。あと敬語は居心地が悪いから無くて良いんだ」 「癖みたいなものです。気にしないで下さい」 僕はとっさに嘘をつく。親しくない人間に自分の人となりを明示するのは苦手だった。しかも外国人に! こんなことなら知らない人でもゼミを取っている日本人に頼めばよかった、と深く後悔した。男はそうか、と言ってそれ以上尋ねて来なかった。 話してみると男は一つ年上の交換留学生で、考古学を専攻しているらしかった。流暢な日本語は向こうのインターナショナルスクールで習得したらしい。 「お名前は?」 「うん? うん、……ヨセフだ。気軽に呼んでいい」 男はまた笑みを浮かべた。嘘臭いな、と思った。佐伯諒です、と僕は控えめに言った。 「リョウ! 良い名前だ」 ヨセフはまるで僕の名を太古から知っていたかのように口にした。これが外国人なのか、と凝り固まった思考を無理に動かす。留学生といえば一番オーソドックスな話題をしていない。 「あ、あの、どこ出身なんです」 「ん? メソポタミアの方面だよ」 ぽかんとする僕を見て彼は吹き出した。 「……君って面白い奴だ!」 訳が分からない。つまり西アジア――国で言えばイラクとかの方から、ということなんだろうか。僕は全く以て混乱した。因みにジョークであることに気付いたのは家に帰ってからだった。 「ところで礼をけしかけるようで悪いんだが、この後予定は入っているかい? リョウ」 僕は身を硬くした。なんていうフランクさ。これぞカルチャーショックというやつだ。 「こ、講義は入っていないですが予定があります」 じゃあそれに付いていってもいいかな? と尋ねるヨセフに僕は気が遠くなるのを感じた。断る為の言い訳が思いついては消えていく。まるで肉食系女子のアタックだ。そんなものを受けたことは無いけれど。これが外国人なのだろうか。 * * * ノーと言えない日本人の僕は、毎週金曜にバイトしている喫茶店で演奏会をしている。これだけ聞くと僕がとても高尚な人間のように感じられるが、実際にやっているのは駅の寂れた裏路地にある物好きなお店だし、僕自身も小学生の時は何度かその腕で賞を取ったことはあったけれど最近は「趣味と生活資金の為」に落ちぶれている。十で神童、十五で才子。そして僕は今年二十歳になる。只の人になる。 「なあリョウ、君があの小さな店で受け取った入れ物は何なんだい」 「今にわかります、よ」 ヨセフはキャンパスを出てからずっとこんな感じだった。黙っているのは気まずかろうと思っていたが、ヨセフが行く道のさきざき、興味津々に質問してくるせいで沈黙は全くやって来なかった。逆に僕が気まずかった。 少し歩くと目的地の喫茶店が見えてきた。古びた木戸に手を掛ける。チャラララ、と上のガラス製ドアーチャイムが回る音と共に僕たちはレジに並んだ。 どうも、と頭を下げると同じく寡黙なマスターも会釈した。そして僕の後ろの外国人に一瞬ぎょっとすると何事も無かったかのようにグラスを拭き始めた。 「コーヒーで」 いつの間にか僕の前を抜かしていたヨセフがメニューの一番上を見て注文した。嘘だろ。この店で美味しいのはアールグレイだけだ。それに僕はコーヒーがあまり得意ではない。だが僕はこの知り合ったばかりの外国人にコーヒーも飲めない、と思われたくは無かった。 「僕もコーヒーで」 マスターは再びぎょっとしたように目を見開くと、やはり何事も無かったかのようにレジ打ちを始めた。 僕は深く深呼吸して、弓を弦に押し当てる。やってくる二階席のお客さんは皆顔馴染みで、ほぼ僕はその人達の為に演奏しに来ているようなものだった。ヨセフは一番離れた席で、何を考えているのか解らない瞳でじっとこちらを遠巻きに見ているだけだった。 やはりヴァイオリンを弾く瞬間は、僕が神童だった頃の高揚感をもたらしてくれる。楽曲はタイスの瞑想曲。僕の一番好きな曲だ。幽玄な一つ一つの音はまるで、穏やかな夜明けに神様の声を届けているような気分になる。 ふと新しい知り合いの顔を盗み見る。彼は不可解なものを見るような目でこちらを見ていた。僕は慌てて頭の中の譜面に集中する。黒い目が僕を射抜くようで全く気が落ち着かなかった。 疎らな拍手が聞こえる。その音でようやく曲が終わりを迎えたことに気付いた。 「佐伯君、今日は心ここにあらずだったね」 一番古い顔馴染みの常連さんがにこにこと僕のテーブルにチップを置く。 「まあこれで頑張りなよ」 僕はありがとうございます、と小さく言って頭を下げた。お客さんが二階席から皆降りたのを見計らって僕はヨセフのもとへ向かった。 「……何か言いたいことでもあるんですか」 ヨセフは目の前に立っている僕を見上げると首を振った。あんなにガン見されたら誰だって居心地が悪い。 「今のはなんだったんだい」 「タイスの瞑想曲ですが」 題名なら最初に発表したはずだ。でもそんな苛つきを更に上回る言葉を彼は言い放った。 「これって『音楽』かい?」 僕は驚きが隠せなかった。この世で音楽を理解しない人間が本当にいるなんて、と思った。 「……音楽ですけど」 ああ! と彼は大袈裟にリアクションを起こした。あるいは彼の故郷はヴァイオリンが無いのかもしれない。 彼に演奏がどうだったか聞くのは躊躇われた。もし彼が本当に音楽を理解しない人間ならば、僕の演奏とプライドが傷付けられてしまうのではないかと危惧した。 「さっき受け取っていたのはその楽器だったんだね」 僕は首肯する。消耗した弓と一緒に本体もメンテナンスにも出したから、少し時間が掛かってしまった。小学校に上がる前、母が買い与えてくれたこのヴァイオリンは大切な宝物だ。 彼の向かいに腰を下ろし、まだ熱のあるコーヒーを一口飲む。やはり苦い。そして薄い。つまり不味い。 「君って真面目なんだな」 瞬きを数度繰り返す。確かに自分がぐれているとは思っていないが、面と向かって言われると違和感がある。 「どうしてですか」 「いや、十五分くらいの講義内容でも他の人にノートを写させて貰うなんて勉強熱心だなと思ってさ」 僕は内心合点がいった。確かにこれだけ見れば僕はとても真面目な学生だ。とても友人にお金を借りている人間には思えないだろう。 「実は僕、この講義友人の代わりに出てたんです。……その、借りがあって」 別に誰に聞かれている訳でもないのに僕の声は後半になるにつれて尻窄みになっていった。 「えっそうだったのか。だからあんなに必死に写していたんだね」 ヨセフが笑う。僕も苦笑する他無かった。 「なら機会があれば勉強してみたらいい。メソポタミア史はいいよ。楽園だ。あれこそ人と社会のあるべき姿だよ」 その言葉は歴史を専攻する学生と言うよりはまるで生きたメソポタミア人のようだった。馬鹿げた空想を頭の中から払う。 外を見ると夕方を過ぎて辺りは暗くなっていた。二階席からは駅から流れてくる人の往来がよく見える。僕はこの眺めを割と気に入っていた。 「――――ところでリョウ、人間が犯した最大の罪って何か分かるか?」 ヨセフは唐突に話し始めた。びくりと意識を戻す。あまりに唐突すぎて僕は全く質問の意図を理解できなかった。ほぼ初対面の相手にぶつけるには余りに重過ぎる問いではなかろうか。 「まさかワールド・ウォー・ツーとかアトミック・ウェポンとか言わせる積もりじゃないでしょうね」 僕は考えられる限りの普遍的な答えを口にした。 「まさか! 俺はそんな馬鹿なことを聞かないさ。そんなヒューマニズム的な観点で話をしているんじゃあないのさ」 彼は深く嘲りの色を顔に浮かべた。だがそれは目の前の僕を嗤うと言うより、ここでは無いどこかを見ていた。 「俺が思うに、人間が犯した最大かつ最悪、しかも永続的な罪は文化大革命に他ならないね」 文化大革命といえば中国で推し進められた二十世紀後半の政治闘争だ。新たな時代の幕開けとして「旧思想・旧文化・旧風俗・旧習慣」の打ち壊しを掲げてプロレタリアートを率い、様々な歴史的遺産を破壊して回ったらしい。確かに人は沢山死んだらしいが、歴史上の出来事だ。僕は思う。ちなみにどうしてこんなに詳しいのかというと、一昨日の夜にテレビで見たからだ。偶然に。 「一体何個の文化的遺産が打ち壊されたと思っているんだ。いや、規模が違えどもどこの国も同じことをしている。あれこそ忌むべき群衆の姿だよ。そういう意味で人間は貧しい。そこら辺の動物よりも!」 ヨセフの言葉はどんどん語気を強めていった。人が死ぬことよりも彼の中の文化論はくっきりとしていた。都合の良いことに喫茶店の中は演奏会が終わったせいか二階席には人はいなかった。異端者と見られないことに安堵する。僕は彼の興奮に内心首を傾げながら薄いコーヒーを啜る。 「でも今の中国も、日本も、イギリスも存続しているじゃないですか。国が自分の国は今から変わります、って顕示する為に必要な儀式なのでは?」 一昨日見た番組で喋っていた専門家の受け売りをする。 「わかってないな」 彼の眉根に皺が寄る。ヨセフは気を落ち着かせるかのように、ぬるくなったであろうカップに口を付けた。 「いいかい、その国が数千年掛けて築いてきた文化を壊すって言うことは、その数千年の中で生きてきた人間を、その人間達の魂を、殺すってことなんだぜ」 悲しみと怒りでヨセフの語尾は震えた。どこで彼のスイッチは入ったのか、考古学者には考古学者なりの感情の起伏があるのかもしれない、と僕は考えた。 「メソポタミア時代は良かったよ。誰もそんな愚かなことは考えなかった」 彼は遠い故郷を懐かしむように言った。 「もしかしたら史実に残って無いだけで実際にはあったかもしれないでしょう」 「いいや、これは断言できるね。メソポタミア人は独自の文化観を持っていた」 どうして彼はそう言うのだろう。もしかしたら本当に彼はメソポタミア時代の生き残りで、その黒とも焦茶ともつかない瞳で古代ウルクの王国都市を見てきたのかもしれなかった。 「ところでこのコーヒー、薄いね」 ヨセフはカップを少し持ち上げて言う。瞳と同じ色をした液体が揺らめく。そうですね、とだけ僕は言う。カチカチと時計の音が聞こえる。 * * * 翌日、僕はキャンパスの中庭で見知った顔を見つけた。上を見てノートに何か書き込んでいる。僕だってあんな不可思議な邂逅を迎えられたら声なんて掛けたくはないが、こればかりは別だ。 「あの!」 右手を挙げる。ジーパンに黒いTシャツの男はこちらに気付き、瞬きをした。もしかして僕のことを覚えていないのか。 「どうしたんですかそんな顔して。僕ですよ、リョウ」 言葉にすると彼はようやくああ、と首肯した。 「リョウか! 昨日も会ったね?」 何故疑問形なんだ。あんな強烈な印象を僕に植え付けたっていうのに自分自身は名前しか覚えていないなんて失礼してしまう。 「会いましたよ勿論。先輩、昨日喫茶店に携帯を忘れていったでしょう」 僕の隠された不機嫌を知らずヨセフは頭に疑問符を浮かべた。嘘だろ、携帯電話が無くて生きていける人間がいたとは。彼が外人だからという理由ばかりではない。僕は鞄の中から黒いガラパゴスケータイを取り出して彼に押し付ける。 「これ、先輩のでしょう。テーブルに置きっ放しになっていたんですから」 ところで僕は熱心なスマートフォン信者という訳ではないが、この携帯の型は余りに古過ぎると感じていた。そう、短く言い表せば時代遅れだ。幅が二センチ近くあるそれはまるで十年前のモデルだ。ヨセフは自分の手に握らされた黒い物体を凝視すると、僕に言った。 「せっかく届けてくれて悪いんだがこれは俺のじゃあ無いよ」 今度は僕が疑問符を浮かべる番だった。喫茶店の後片付けをする僕に「先に帰る」と言った彼のテーブルの上、これは確かに置かれていたのだ。覚えは無いが、もしかしたら僕達の前の客の忘れ物なのかもしれない。寄ることがあったら持っていこう、と心の中に留めておく。 「そうですか。じゃあ喫茶店に返しておきますね」 「そうしてくれると忘れた人も喜ぶだろうね」 ヨセフはそれだけ言うと話は終わったとでも言うようにまた作業に戻った。また空を見上げている。 「……えっと、何見てるんです」 「上だよ」 同じく空を見上げる。僕の視界に入るのは風に揺れる緑の木々と青空と眩しい太陽だ。僕もほんの一年前は夏休みだったのに、今はまだ授業がある。去年の七月は違う意味で辛かったけれども。 「上がどうかしました?」 「太陽の方角と回り方を調べているんだ」 僕は再び彼の奇行に首を傾げることとなった。彼は考古学を専攻しているのではなかったか。 「天文も勉強してるんですか? 調べてどうするんです」 彼はまた上に向いて言った。 「占うんだよ」 僕は呆然とする。時代錯誤にも程がある。彼のお国柄なのか――どこの国かは知らないが――それこそメソポタミアの占星術みたいだ。 「リョウ。君も何か占ってみる?」 いや、と口篭った。占いだなんて今の時代まともに信じているのなんてきっと何かの宗教信者か悪徳商法ぐらいだ。暇なOLでさえテレビの星座占いをチェックするくらいだろう。 「いえ……僕はこれからメディア工学の講義があるんです」 足早に中庭を去る。やはり変わった外国人だ。 「よっ佐伯」 昼時、いつも通り食堂のメニューを眺めていると後ろから声を掛けられた。その声は古賀だ。 「お前何にする? よかったら飯一緒に食おうぜ」 古賀は高校時代からの友人だ。そう、こいつだ。合コンの為に講義をパスした奴は。古賀のせいで昨日から非日常体験ばかりしている。 「なんだよその恨めしげな目は」 僕は鞄から取り出したノートを押しつけると向こうのテーブルを指差した。 「……留学生?」 席に着くと僕はすぐに昨日のことを語り出そうとした。二つの皿からは良いカツカレーの香りが漂ったが、すぐに口を付ける気分ではなかった。 「そうだよ、君の講義にいるだろ。肌が少し黒くて、日本語を流暢に話す奴」 古賀は眉を顰めた。 「そんな奴いたっか。俺昨日の講以外は全部真面目に出席したけど見たこともないぞ」 「え、そんな真面目だったの!」 僕がオーバーに驚いて見せると彼は持っていたノートでバシリと脳天を叩いた。身長高いアピールか? 「ていうかキャンパスでも普通に見かけたこと無いわ。白人の留学生なら見たことあるけど」 僕はううん、と唸った。確かにいるはずだ。エセグローバリズムを掲げるこの大学は年に数人、外国からの留学生を受け入れている(何故かと言えば今のご時勢、こういう謳い文句の方が受験生が増えるからだ)。けれどやはり数人は数人で、英語が得意だったり本当に海外を目指している人は留学生に積極的だけれど、僕みたいな一般で一般の学生はほとんど彼らに触れる機会が無い。作ろうともしない。 彼はノートも毎回とっている風だった。実は日本人、という線も考えたがあんなに彫りが深い日本人は見たことが無いし、それでは昨日の会話自体内容が無いような気がする(駄洒落ではない)。これでは僕が話したい昨日の出来事がまず始まらないじゃないか。 「それにしてもお前凄いな。日本語話せるとはいえ外国人と話すなんてさ」 話しかけてきたのは向こうだよ、と苦い顔をしてみせるが僕も内心そう思っていた。例えエセでもグローバリズムの欠片すら無い僕が外国人と話すなんて思ったこともなかった。 「俺は無理だな……なんていうか、外国人って何考えてるかわかんないしさ」 その苦難を昨日抱えて過ごしたんだぞ、と僕は言う。それから福神漬けをポリポリと食べる。 やあ、と次に遭遇したのは帰り道だった。 「今から帰りかい?」 まるで僕を待ち伏せしていたかのように僕の方面の駅前にヨセフが立っていた。僕も小さく会釈する。 「俺も今講義が終わったところだよ。寄りたいところがあるんだけど一人では入りにくくてね」 それは暗に僕に連行を強要しているのだろうか。まず彼が何の講義をとっているのか不明だ。だがそれを尋ねることはしない。何故なら僕は臆病で暇で典型的な日本人の学生だからだ。 「それで……寄りたい場所ってどこなんですか」 大手電気屋のテレビコーナーの中に僕はいた。幾十と並んだモニタの中のキャスターに見つめられながら口を開く。 「何故連れてきたんです」 「ほら、一人だと気恥ずかしいだろ。いかにも一人暮らしを始める学生みたいでさ」 「始めるんですか」 「うん? うん、まあそんなところだよ」 嘘臭いな、と僕は思った。画面に映っているのはシリアだかイスラエルだかの紛争で、激しい銃撃音と共に土煙が街を覆っている。キャスターの深刻そうな顔。日本に生まれて良かった。僕が考えるのはそんなところだ。 「今の時代はすごいよな」 画面前のソファに腰掛けてヨセフは言った。ビニールで包まれた売り物のリモコンを操作し、チャンネルが切り替わっていく。今度は花が開く瞬間を倍速加工して流している。鮮やかな色彩が眩しい。このテレビはそこが売りのようだった。 「どこにいたって色んな情報が手に入りますからね。たとえ地球の裏側からでも、密林の奥深くからでも」 こうやって日本の外に出なくてもワールドカップは見れるし、リアルな爆風を感じなくてもフセインの死を遠巻きに眺めていられる。テクノロジーとは偉大だ。頭上ではこの店の売り文句が頭に残るBGMに乗って流れ続けている。 「グローバリズムは素晴らしい。メソポタミア時代は敵の内政や状況を知るためには専用の人間や文書を送らなくては相手の国が誰かに乗っ取られていたとしても知る術が無いんだからね。でも文化も言語も、良くも悪くも一つの国にはそれぞれの形態があったんだ」 本当にヨセフはその話題が好きなようだ。僕も彼の話が気になって、古賀に渡す前にあのノートと参考文献を読んでしまったから、メソポタミア時代に詳しくなってしまった。 「世界は随分狭くなったよ。自由という言葉がまるで流行のように広がっている。それが俺達に統一化を迫っているとは誰も知らないんだ」 ヨセフは独り言ちた。僕は彼の言っていることが余り理解できなかったし、しようとしなかった。そういう話をしているんだな、という漠然とした思考がぐるぐると回っていた。耳障りなBGMも頭の中を回っていた。彼がここにやってきた本当の理由が何なのか考えようとしたが皆目見当もつかなかった。ただ僕はそうかもしれないですね、と曖昧な言葉を返したに終わった。 さて、と彼は立ち上がる。 「そういえば借りたアパートには備え付けのテレビがあることを忘れていたよ」 * * * 夢を見た。 僕は暗い道を歩いている。後ろか前からかわからない足音がずっと響いていた。 僕より背が高く僕より強い何者かが、僕を囲うように捕らえる。それから僕からヴァイオリンを取り上げ、静かにライターで火を点ける。 あっという間に木製のヴァイオリンは燃え上がり、少しの間をおいて灰色に沈黙した。僕はその残骸を見てぼんやりとする。だがまるで何かを急ぐかのように前を向き、再びけろりと暗い闇へと歩き出すのだ。 怖い夢だなあ、と僕は思う。もう一人の僕がそれを眺めている。 ――――どうやら枕がずれていたようで思うように睡眠することができなかった。寝違えた首を摩りながら一人カーテンを開ける。朝の日差しが起きたばかりの目を刺激した。数分の空白を経て脳が覚醒する。 時計を腕に巻く。普段より少し遅い起床だ。カチカチと秒針が一回りする。そういえば何故時計は六十で一つ桁が上がるのだろう。今まで考えたことも無かった。それもこれもあの講義とあの謎の多い留学生のせいだ。 携帯電話が鳴り響く。古賀だ。 「もしもし? 佐伯暇?」 「人を熟語のように言うなよ。暇だけど」 「そりゃ良かった。俺今日行きたいところがあるんだけど一人で乗り込むのは気が引けてさあ」 昨日も聞いた台詞だ。 「合コンなら行かないぞ」 そっちじゃねえよ、と電話越しに笑う声がする。 散々カラオケで歌いまくった僕達は掠れた声のままファストフード店に乗り込んだ。丁度ポテトは全サイズ百五十円だ。 「頼んでから気付いたけどこれ全部食べきれない気がするわ」 「シェイクで流し込むんだ」 日曜の昼間ということもあり店は混んでいる。世は夏休みということで中高生が多かった。冷房が少し寒い。 「あのさ、古賀が歌った……一番目か二番目の曲。あれいいな。何て名前だったっけ」 ああ、と古賀が頷く。教えて貰った曲名はカタカナ文字が多過ぎて余り記憶できそうに無かった。「電子の歌姫よ。知らんの?」 ポテトをまとめて三本程掴む。 「最近はさ、歌手とか見つけなくても曲が作れるんだよ。電子音声に歌わせんの」 「その曲も電子音声が歌ってるのか」 僕は余り想像が及ばなかった。どの程度肉声とは違うのか。歌うという魅力が削られはしないか。それともまた違う魅力があるのか。 「最近はヴァイオリンとかギターとかの音も皆電子音声で作れるからなあ」 僕はふと今朝の夢を思い出した。思い出そうとした。それが不可能なことを悟ると諦めた。そして身の回りの音という音が全て電子音声になる想像をした。やはりよく分からなかった。 「ふーん」 僕が言ったのはそれだけだ。ポテトを咀嚼する。脳裏には浅黒い肌の男が浮かんでいた。 * * * 翌日、今度のレポートに関する資料をウェブで漁った僕は鬱々としながら、大学の大閲覧室を出ると、丁度肩がぶつかった。 「――すみませ、」 黒いシャツの袖から出てるのは褐色の腕だ。うお、と僕は妙な声を出して立ち止まる。 「こんにちはっ?」 ぶつかった方向を向くが目の前には誰もいない。言葉を受け取るはずのヨセフはずかずかと大閲覧室に歩みを進めているところだった。嘘だろ。 「ヨセフ!」 それでも止まらない。僕は慌てて自分より十センチ程高い外国人の肩を叩いた。 「あの!」 ようやく振り向いたヨセフは僕の姿を見て数度瞬きをした。 「誰?」 だれ、と言ったのかこの男は。頭に血が上りそうになるのを抑える。デジャブどころではない。この会話をつい最近僕達はしたのだ。 「誰って、僕ですよ、佐伯諒ですよ! 本当に忘れてしまったんですか!」 言葉にすると彼は、ああ! と頷いた。 「リョウか、昨日も会ったね?」 「……会ってませんよ」 僕は本当にこの人の記憶力を心配しなければいけない。病院送りに(暴力的な意味でなく)した方がいい。 そんな男の傍らには数冊のクラシカルな表紙の本が積まれている。 「その本は借りてきたんですか」 「上の図書室でね。だがここも図書室も利用している人はびっくりするくらいに少ない」 「まあ、用事が無ければ来ませんよ」 そういう僕も読書は苦痛な方の人間だ。どうしても読まなくてはいけない本がある時はスマホの電子書籍を使うし、それでも無いときにしか本屋や図書館には行かない。大体のことはインターネット上の情報で済んでしまう。 「先輩もレポートの資料集めに?」 タイトルを見ると歴史書、というより神話だ。表紙のイラストは神様と思われる人と、小さな舟に乗った少年と動物達が描かれている。海かとも思ったが、木や家が流れているところを見ると、濁流……いや洪水の中のようだ。タイトルは外国語で書かれており、残念ながら語学力の無い僕にはわからなかった。 「うん? うん、まあね」 相も変わらず嘘臭い。僕は何も言わず本を置いた。 「そうだ、君がもし暇なら付き合って欲しい場所があるんだ」 「暇ですね」本当はレポートがあるが僕はヨセフの用事に興味があった。古賀は知らないと言っていたが今度こそは写真に撮るか何かして物的証拠に残してやろう、と息巻く。 「うん、それはいい。凄くいい」 ヨセフは笑った。 「実は、東京観光をしに行こうと思ってね」 東京観光というからにはタワーやらを見るのかとでも思っていたがそうでもないようで気ままに道に並ぶ店を眺めたり、冷やかしに入ったりしていた。 「それにしても埃っぽいな」 「まあ、そういう街ですからね」 擦れ違う人は皆僕の隣を一瞥し、歩き続ける。大きい都市になると皆観光客に慣れるのかこれまで通り他人と足並みを揃えている。 「お、ジャパニーズカルチャー」 ヨセフが指差した先にはキャラクタのTシャツが露店に並んでいる。 「あれも一つの文化体系だね」 「文化って言ったって全員があんなの着てる訳じゃないですよ」 古賀は地味に持っていそうだが、と思う。 「あれもいつか消える日が来るんだろうか」 ヨセフは呟いた。 「来ないでしょう」 僕は言った。この世に古賀と日本が有り続ける限りはきっと無くなりそうもない。 「そうだろうか」 ヨセフは前を見ながら一言漏らした。 昼時になって一番困るのは昼食をどこで取るかだ。彼女がいれば洒落たカフェにでも入るのだろうが、誠に遺憾なことに隣にいるのは僕より背が高い外人だし、そもそもお洒落なカフェを知らないのだから探しようも無かった。僕はハンバーガーでいいが。ポテト百五十円だし。 「混んでるね」 だが駅前まで戻ってきてファストフード店に入ると、平日とは思えない程混雑していた。 「……確か近くの動物園が確か昨日からパンダの公開日だったような」 仕方なしに通りを歩いているとふいにヨセフが足を止めた。怪しげなお店だ。ガラスの向こうには変わったテーブルが並んでいる。 「うわ、このテーブル面白いですね」 何が面白いのかというと、このテーブルが、向き合う二対のエジプトのファラオがガラス板を持ち上げる奇妙なデザインなのだ。 「趣味が悪い」 ヨセフはガラスの奥を見ながら冷たい声で言い放った。一瞬僕が貶されたのかと、どきりとしたが彼は隣の僕のことを気にしてもいなかった。 「神様時代が違えばこのデザイナーは死刑どころじゃ済まないぞ。市中引きずり回しの後象の足で踏み潰されてワニの谷へ真っ逆さまってとこだな」 それは……想像しただけで恐ろしい内容だ。だが僕は生きているし、きっとこのデザイナーも今日という日をのうのうと生きているだろう。むしろ面白い、と発注がぞくぞくと来ているのかもしれない。 「歴史は既にエンターテインメントだ。一つの文化の形がまさかここまで醜く作り替えられるとは古代人も思っていないだろうな」 ……結局僕達はその店の横のファミレスで食事をすることになった。どちらにせよ混んでいて、しかもあれを見てからヨセフは終始不機嫌だ。僕は早速のこのこ付いて来たのを後悔し始めていた。こんなんじゃ「はいチーズ」もなにもない。 「ところでリョウ。君は『バベルの塔』という話を知っているかい」 唐突だ。パスタがくるくると中心のフォークに巻き取られていく。僕達のようだ、と思う。 「人間が天まで届く位の高い塔を建てる。これを知った神様が、この塔を打ち壊すんだ。建設中だった人々はちりぢりになり、お互いの言語が通じなくなってしまった、という話だよ」 聞いたことがあるような無いような。彼が言うにはこれもメソポタミア発祥の神話らしい。 「『神に届こうとするなど横柄だ』と神様が怒ったからと一般に言われているけれど、そんなこと実際にはどこにも書かれていないんだ。 どんな思いで神様はバベルの塔を壊したのだろう」 そんなの、分かるはずもない。なぜならそれは僕達の中で既に歴史であり、文化であり、神話上・つまり想像上の出来事になってしまったからだ。宗教を信じなくなった僕達の中では「神様の意志」なんてまやかしで、理解もしようとしない。存在も信じない。 「俺は……そんなものを皆で作っている暇があったらもっとやるべきことがあるだろってことだと思うね」 ヨセフは軽く笑う。カチカチと腕時計の音が響いている。 橙から群青に染まり始める街を歩く。この駅周辺は都会のベッドタウンということで住宅地が多く、夕方になると通行人で人の波ができる。僕は鞄の中の黒い携帯の存在を確認して横断歩道を渡る。昨日はすっかり忘れていたが、さっきヨセフと別れた途端に思い出したのだ。 そういえば、今日は仕送りが届く日だったかもしれない。一人暮らしの学生は何かと大変だ。 道行く人は皆急いでいる。名前も知らない人と一体化して、この波を作り歩いている。明日も出勤。疲れ。夕飯。考えていることはきっと大差ないだろう。まるでファシズムのようだと僕は思った。 次の角を曲がれば見知った喫茶店だ。目の前は部活かコンクール帰りだろう女子高校生がヴァイオリンのケースを背負い歩いていた。僕も部活をやっていた頃はよくその姿でここを歩いていた。 帰ったら録画したバラエティでも見よう。そして寝てしまおう。 そう思っていた。その時。 けたたましいブレーキ音がすぐ近くで鳴り響いた。僕は余りの驚きで目を瞑る。痛みはやって来ない。恐る恐る目を開けると前の高校生とヴァイオリンのケース、自転車の男が転んでいるのが見えた。 大丈夫ですか、という声が「だ」の音で突っかかり言うのをやめた。双方怪我は無いようだったから無関係の僕が言っても無意味だろう。女子高生はそのうち起き上がり、同じく転ぶ男に声を掛ける。大丈夫ですか、ぎりぎり避けられて良かったです、不注意ですみません、いえこちらこそ……詫びるフレーズが通り過ぎていく。 ああっ、といきなり大きな女子高生の声が聞こえた。 ――――コンクリートの上に投げ出されたケース。開いた金具から木製の欠片が転がり落ちた。ヴァイオリンのネック、つまり弦が張ってある部分だ。千切れた弦がまるで折れた部分を離すまいとするように申し訳程度に伸びていた。 きっとぶつかった衝撃で地面に叩き付けられたのだろう。それにしてもあの損傷は酷い。弁償します、そんな高いものでは、でも。そんな問答が背後で聞こえる。きっとあのヴァイオリンは修理できないだろう。たとえ修理したとしても決して元の音色は奏でられないだろう。 僕は突然、昨日の夢の内容を思い出した。 赤い炎がヴァイオリンを燃やし尽くすのだ。 赤い炎。 僕はそれを見ている。 湧き上がる焦燥感がどこからやってくるのかは知らない。僕は急ぎ足で歩く。角を曲がる。 「こんばんはっ」 勢いよく喫茶店の木戸を開ける。縺れたドアーチャイムが歪な音を立てる。客はおらず、カウンターでマスターとアルバイトの長い上田さんがメニューを片手に向かい合っていた。 「……やっぱり昔ながらのナポリタンなんて売れないですよ……。 どうしたの、佐伯君。今日は七時閉店よ」 「カルボナーラ、いや最近定着し始めたラザーニャにでも替えてみるか。佐伯君。演奏会は今日じゃないぞ」 言ってからマスターは首を傾げた。 「……む? 何の演奏だったかな」 僕は身震いした。 「何、何って、『ヴァイオリン』ですよ。忘れてしまったんですか」 声が揺れる。上田さんとマスターは顔を見合わせた。 「 ? なんだ、それは」 「楽器? って言うの? 聞いたこと無いんだけど……ふふ、佐伯君からかってるでしょ」 違う、違うのだ、と言いたかったが口の中がからからに乾いてしまって、意味の無い文字列が舌の上で崩れていく。僕は後ろ手で戸を開けると外に転がり出た。 街は依然として変わりが無い。人は皆歩いている。僕はスマートフォンで検索する。変換が出て来ないことに苛々とする。検索結果は――意味の無い言葉ばかりだ。レンタルショップに駆け込む。クラシックのレーンにはピアノ・オルガン・ハープ、と来て「ヴァイオリン」だけが無いのだ。 擦れ違う車の脇を自転車で急いだ。壊すように鍵を開ける。自分の部屋の机上に横たえられたケースを開く。 「空白」が崩れ落ちた僕を眺めた。 街はテクノポップが流れている。 * * * 「おいおい、どうしたんだよ今日は。隈がすごいぞ」 僕は顔を上げた。瞼は重いのに待てども眠りはやって来ず、代わりに僕を迎えたのは朝日だった。噎せるような臭気が鼻を刺す。野菜カレーが目の前の皿に盛られている。 「……『ヴァイオリン』」 「は? 何だそれ。新種の生命体か?」 古賀は僕を笑わせたかったのだろうが、生憎そんな気には全くならなかった。 そう、世界から「ヴァイオリン」が跡形も無く消え去っているのだ。 「本当に大丈夫か?」 心配そうに尋ねる古賀の声に生返事を返して、僕はテーブルの上の冷水を口に含んだ。思い返せば午前の科学の講はほぼ頭に入っていない。誰も「ヴァイオリン」という一つの存在が消えたことを知らない。一体どうして、誰が、何が起こっているんだ。尋ねる相手も見つからない。 「そういえば、佐伯。俺あの禿教授にこの講取ってる留学生いますかって聞いたんだよ」 弾かれたように顔を上げる。 「それで?」 「お、おお……やっぱいないってさ。まあこの講取ってるのなんて余程の物好きしかいないし。俺みたいなね!」 ヨセフは自分のことを交換留学生だと言っていた。教授はそんな人間はいないと言った。どちらかが嘘をついているということだ。そう考えると、やはりヨセフの方が疑わしい。僕みたいに誰かの代行という訳でも無さそうだ。でもその嘘に何のメリットがあるのだろう。そしてもしそれが事実なら彼はこの大学の人間ではないということ可能性が出て来る。 「なあ、本当にいたのかよ。そんな奴」 「でも、確かに僕は昨日もその前もそいつと話したんだ」 古賀がカレールーに塗れた茄子を崩している。福神漬けはいらない派だったのか。 「お前も気になるだろ、もしかしたら不法滞在かも」 古賀はまるで楽しげだ。でも追及したってどうするというんだ。 「別に関係ないだろ……話が飛び過ぎだよ」 「いいじゃん、こういうの刑事みたいで楽しそうだし。正体を暴く! ってさ。どうせお前は暇だろ」 それはそうだけど、と僕は言う。でも今はそれどころではないのだ。最近色んなことが一気に起こり過ぎている。友人の講義に出たら変わったな外国人と出会うし、外国人は意味不明なことばかり口走るし、世界からヴァイオリンは消滅している。今度はその外国人すら、存在が怪しくなっているのだ。黙りこんでしまった僕を見て、古賀は口を開いた。 「今日、やっぱ変だよお前、俺の話もあんま聞いてないしつっこんでもくれないし。しかもその訳も話してくれないもんな」 それはそうだ。何故ならこれは古賀には話せない話だからだ。話しても信じて貰えない話だからだ。 「いや、悪い。今そんな余裕無いんだ」 席を立つ。後ろから、何だよ付き合い悪いなー、と拗ねたような古賀の声が追う。 食堂を出ると見覚えのある浅黒い肌の男がこちらに向かって歩いて来ているのがわかった。噂をすれば! 僕は目を剥く。先輩、と呼ぼうとしたが今になっては本当に先輩なのかどうかもわからない。名前も本名なのか怪しいところだ。一方、ヨセフは自分の前で急に立ち止まった僕を不思議なもののように見ていた。 「こんにちは。僕はリョウです。昨日も会いました」 「やあリョウ」 親しげに右手が上げられる。「それで、何の用だい?」 寝不足で血流の悪い頭の中をぐるぐると言葉が巡る。ヴァイオリン。炎。突然現れた外国人。 「……そうだ、そうだよ! ちょっと僕と落ち着いて話せる場所まで来てくだ……来てくれないか」 僕は目前の食堂に視線を流して、「勿論ここではなく」と付け足す。何故か、彼が何かを知っているのではないだろうか、彼がこの一連の事件に関係しているのではないだろうか、という強い確信が突然僕を支配していた。数分前の迷いなんて無かったように、僕は行動していた。 ヨセフがその黒い後ろ頭を掻く。 「それはいいんだけれど、君午後の講はとっていないのかい」 「そんなの、さぼってしまえばいいんだよ」 僕の返答に、ヨセフは肩を竦める。 「君って、見かけに反して真面目じゃあ無いんだなあ」 まあね、と僕は言う。そしてそれはこの前から知られていることだ、と僕は思う。 * * * 「それで、話ってなんだよ。リョウ」 ヨセフが僕の名前を口にしながら席に着いた。僕はアールグレイを二つ乗せたトレイをテーブルに置いて彼の向かいに腰を下ろす。初めて会った日もこうしていたような気がする。僕にとってこれは四日間の出来事だがおかしな位に長く感じた。 「君はきっとこの言葉を知っているんじゃないかと思う。『ヴァイオリン』」 ヨセフは記憶を手繰るように天井を見た。 「『ヴァイオリン』? ……ああ、知っているよ。『楽器』だよね」 やはりそうだ、と思う。世界から消えた「ヴァイオリン」を彼は知っている。喫茶店のBGMはどこか冷たいヒーリングミュージックだ。電子音声なのだ。 「そう。でもヴァイオリンは魔法のように無くなってしまった」 ――その言葉でようやく彼は明確な意味を込めて僕を見た。驚きというより、その目の中にはえも言われぬ悲しみがあった。けれど実際に言ったのは一言だった。「そうか」 六文字の空白を哀れむような響きだった。 「それは、一体どういうことなんだろうね」 「君が来てからこんな不思議なことが起こり始めている。しかも僕と君以外、誰もヴァイオリンの消失を知らない」 白を切るような言葉に返事はしない。頼んだポットからは赤い色が滲んでいる。 「そして僕は君を疑っている。 君が、何らかの方法でこの世から『ヴァイオリン』という概念を消してしまったんじゃないかって」 喫茶店は俄かに沈黙した。電子音声も沈黙した。二階席には誰もいなかった。鳩時計がぽーん、と間抜けな音を鳴いた。 「馬鹿な空想はやめてくれよ」 暫くしてからヨセフは言葉を紡いだ。 「何だって俺がそんなことをするんだい? 動機も方法も知らない。しかも『ヴァイオリン』という概念を消すだなんて。ファンタジー小説じゃあるまいし」 「そうさ。これはファンタジーじゃあない。現実なんだ」 僕は静かに言った。色濃くなってきたアールグレイをカップに注いだ。蒸気と共に匂いたつ仄かな香り。ヨセフは口を付ける気が無いのか、カップを見ようともしない。目は未だ琥珀色に変わったポットに伏せられている。 「……じゃあ君の疑問に答えよう。犯人は俺じゃない。尤も、サスペンスではこういうのがお決まりの台詞らしいが、それは『犯人』という存在がいる時に限る」 僕はヨセフが一連の事件の犯人だとばかり思い込んでいた。確かに彼が直接何かをしたところを見た訳では無い。ヨセフの言った内容が頭の中でそのまま鞄に入れた時のイヤホンコードのように絡まる。 「つまり、どういうことだよ」 「さあ……いつでも設問者は与える以上のヒントは出さないものだろう」 「君はいつからクイズマンになったんだい」 「ある意味最初からだね」ヨセフは真面目な顔で言う。 それで会話が終了した。僕の中の疑念は晴らされていないというのに、思考が追いつかないのだ。眠っていないからだ。僕は注いだばかりの紅茶で喉を潤した。時計は二時を回ったばかりだ。今から行っても五時限目には間に合わないだろう。時計を見ていると、ふと自分は何をやっているのだろう、という漠然とした思いが湧き上がってきた。出会ったばかりの外国人と授業をサボり、頼まれてもいないヴァイオリンを消した犯人捜しをしている。 「……どうしてあの日、僕に声なんか、掛けたんだ」 あの講義の時間。うとうとしている僕に話し掛けた時。言いながら僕は急速な眠気がやってきているのを感じていた。遂に寝不足の頭が悲鳴を上げたらしい。確かアールグレイには安眠効果があった。いや、それはカモミールティーじゃなかったか。 待ち望むヨセフからの回答は無かった。もしかしたら例に洩れず忘れているのかもしれない。彼が言う、「困った人を見ると助けずにはいられない」なんて言葉を信じるには謎が多過ぎた。 昼の古賀に心の中で謝る。やはり、ヨセフという外国人は彼の正体について何か隠していることがあるのだ、と僕は確信する。 彼が異常に忘れっぽいこと。名前を言わないと僕を認識しないこと。彼が来てから「ヴァイオリン」という一つの文化が消えたこと。炎の夢。初対面であんな質問をしてきたこと。彼がメソポタミア時代に執着する訳。そう思いながら意識が遠のいていく。時計の針がカチカチと鳴っている……。 揺すられる振動で僕は瞼を持ち上げた。妙に眉間が痛い。どうやらテーブルに突っ伏して眠ってしまったようだ。僕の肩を掴んでいる人影の方向を振り向くと、アルバイトの上田さんがこちらを見ていた。 「申し訳ありませんがお客様、只今席が大変混雑しておりますので長時間の居座りはご遠慮下さい」 僕は従業員だったんだからそんなに他人行儀に言わなくたっていいじゃないか、と思ったところではっと我に返った。目の前には誰も座っていない。 「あの、友人がいたと思うんですが」 「はい? なんのことだかわかりませんが……」 上田さんが不審者を見るような目でこちらを見る。もともと客の多くない店だ。出入りに関してはスタッフ皆が確認する程であるのに、一人の外国人が出て行って気付かないはずがないのだ。そこまで思い至って「混雑」というワードを思い出した僕は驚いて店内を見回す。子供を塾に送った後であろう母親達――いわゆるママ友の集いだ――が大きな塊となって二階席のテーブルをほぼ占拠していた。テーブルの上は新メニューのパスタが乗っている。 「うちの子は絶対海外大に行かせるわ」「やだあ、まだ中学受験も終わってないのに」「子供の進路を開いてあげるのが親の務めでしょう」「グローバルな人材育成」「塾代が高いのよお」 上田さんが僕を覚えていない訳は、ひょっとすると「時代の修正」が行われ始めているからでは無いだろうか。毎週の演奏会で雇われた僕はヴァイオリンが無ければ上田さんは出会わない。ヴァイオリンが消え去るということはただの客とウェイターということになってしまう。いよいよファンタジーだ。 僕は急いで店の外に出る。歩いている通行人の中に探している姿は無い。眠ったから帰ってしまったのだろうか。腕時計を見る。五時二十七分。秒針が一周して、二十八分。 僕はその晩、珍しくカレーでも作ろうか、とスーパーに寄って帰った。家に帰って冷蔵庫を開け、この前からずっと買ったままにしていた瓶を開ける。 福神漬けがカビていた。 * * * 朝、駅からキャンパスまでの道を歩いていると古賀と会った。 「……おはよう」 「よっ、おはよう。なんだ今日もげっそりしてるな」 ちょっとね、と僕は苦い顔をする。結局昨日もあの喫茶店の後ろくに眠ることができなかった。しかも何か後味の悪い夢も見てしまった。勿論内容は覚えていない。 「君も一限講義入れてるのか? あの古賀が」 「仕方無いじゃん。前回休んだし今日休んだら本格的にわかんねえよ」 あ、今日あの禿頭の講義な、と古賀が欠伸しながら言う。思い出しただけでも欠伸が出てしまう程らしい。 先週の金曜から始まったのか。僕は急に思いついた質問を口にする。やはり昨日のことが頭から離れない。 「……古賀。お前失くしたものを捜そうとする時ってまず何する?」 急な質問に古賀は目を瞬かせた。 「はあ? 失くした時? うーん知ってそうな人に訊くかな」 「それはもうやった」 まあ問題なのは知っていそうな人が教えてくれないということではあるのだが。 「えええ、じゃあ失くした時に自分とか周りの人が何をしていたのか思い返すとか?」 あの日を思い出そうとするが頭の中が靄でもかかっているかのようにはっきりとしなかった。 「我ながら妙案。俺ってば天才かな」 古賀の脇を小突くと古賀の手からスマートフォンが滑り落ちた。「わっ、ごめん」 幸いカバーのお陰で本体は傷付いていないようだ。古賀自慢の可愛いミニスカのキャラクタが描かれたカバーを傷付けたことを怒られることは別だが。確か名前は「ほっかちゃん」。北海道旅行に行った時に買ったと言っていた。僕からすれば県という概念一つを擬人化してしまうなんて不思議な話だ。 「ん?」 拾い上げるとやたらとピンクなウェブサイトが液晶に現れる。でかでかとしたタイトルだ。 「君、出会い系もやってたのか……」 僕の同情的な目が耐え切れないのか古賀は奇声を上げながらその場にしゃがみこんだ。「青森の子なのよ……方言可愛いのよ……昨日知り合ったばっかりだけど」 それは確実に騙されている、と僕は思ったが口には出さないでおいた。ただでさえ酷い傷口を抉る必要は無いだろう。 「それにしても青森は遠いな」 僕のコメントに意地になった古賀が反論してくる。 「そんなことねえよ! 距離は離れてても心は通じ合ってんだよ! 俺とシオリちゃんみたいにな!!」 古賀の叫びを黙殺する。立ち上がった古賀が携帯を弄りながら言った。 「今じゃ遠くてもメールや電話って手段があるからさあ。そう考えると何日も掛けて恋愛してたり相手の気持ちを占ったりしてた昔の人って馬鹿みてえ、ってカンジ」 僕は黙っていた。そのうちにキャンパスに着いてしまった。 「そういや、昨日の偽留学生の話はケリついたのか?」 「うん? うん、まあ大体は……」 濁した言葉に古賀が眉を上げる。 「おいおい、なんだよその嘘臭い返事は」 だよな、と僕は思う。昼飯の約束をして僕達は別れた。 欠伸を噛み殺す。必修科目の生命科学は今までとても面白いと感じていたはずなのに今日は右耳から左耳へ通り抜けて行く。 「で、あるからして……人間の祖先は……」 頭の中の大部分を占めているのはやはり昨日のことで、けれども答えは一向に出なかった。 時計の針がカチカチと鳴っている。メソポタミア人が六十進法を発明したのは七千年以上前のことらしい。それを現代の僕達がまだ使っている。どうして六十なのか。数えやすい。六十は約数が多い。メソポタミア人は両手で六十まで数えられた。そんな理由が飛び交っているけれど、実は理由なんか無いんじゃないか、と僕は思っている。 神様がバベルの塔を壊した理由がわからないように、僕達もメソポタミア人がどうして六十進法を使って時を刻んでいたのか、知る術が無いのだ。 では何故僕達はそんな得体の知れないものを使っているのだろう。メソポタミア人が六十進法を使っていたかどうかなんて、既に僕達の中では神話上の話なのだ。 秒針がまた一周する。分針が一進む。 「話は逸れますが……人間の全ての流れがアフリカにあり、全ての母がそこに帰結するように……私達が息をするように使う全ての文化体系には帰結しうる場所があります」 シャープペンシルの芯がぼきりと折れた。 「私達が今何気なく使っているカレンダーの暦や七曜であったりアルファベットの原型である楔形文字、神話、物語や価値観の原型……それらは全て西アジア、つまりメソポタミアが母なんです。 人類の発現点がアフリカと言うのなら人間の人的文化の発現点はメソポタミアと言えるでしょうねえ」 僕はガタン、と大きな音をたてて立ち上がった。 講義室じゅうの視線が注がれた。 「どうした、佐伯」 教授の声が遠くで聞こえる。 今にも届きそうな答えがあるのに爪少しが掠るだけ、というもどかしさが体の神経を縦横無尽に走った。 メソポタミア。音楽。 文化。ほっかちゃん。ヴァイオリン。 ファラオ。香り。福神漬け。 プロレタリアート。 グローバル化。六十進法。 浅黒い肌の男。 言葉の形をした物体が血管の中をぐるぐると回る。 答えは無い。僕は講義室を飛び出した。 * * * 電車を乗り継ぎ最寄りに降りる。あの喫茶店に答えがある。 人は全くというほど歩いていなかった。 不意に、どこからか聴き慣れた音楽が流れた。 鞄の中の黒くて厚い携帯電話が振動している。 止まったような空間の中でただヴァイオリンの音が質の悪い携帯電話から能天気に奏でられている。 楽曲はタイスの瞑想曲だ。 手に取るとずっしりとした重みがあった。「通話ボタン」を押す。ズザザ、と痺れるような音がした。 「……やっぱりこれ、君の携帯だったんじゃないか」 《騙したのは悪く思っているよ、リョウ》 やはり昔のもので電波が悪いのか、借り物の携帯電話からはひっきりなしにノイズ音が聞こえた。 《君自身に気付いて貰わなくてはいけなかった》 「僕みたいな一般の学生がこんなことを理解したって世界が変わるのか?」 だって僕は、本当に普通の人間だ。 《君が理解するから変わるのさ。……君のような人間の集団で世界は成り立っていて、実際に行動に移すのは君達だ……。 一つの破壊が全てを消してしまうように、君が変われば世界が変わるということなんだ》 僕はゆっくりと歩いていた。目的地はもう見えていた。 「やあ」彼は右手を上げた。 「やあ」僕も右手を上げた。 「通話終了ボタン」を押すと手の上の厚さ二センチの携帯電話はさらさらと砂になっていく。 「最初から……この物語には明確な『僕達』という容疑者……いや加害者がいて、『君』という被害者がいたんだね」 「被害者自身が犯行を止めようとするなんて情熱的なドラマだろう?」 だからこれはサスペンスだ、と彼の目が言っている。 「君が記憶を一日以上保持できないのも、『名前』という文字にしなければ僕を認識できないのも、君が『概念』という存在だからだ。文字は形に残るが、記憶は一日ごとに変わる次の君に引き継ぐことはできなかった」 「お見事」 ヨセフはぱちぱちと投げ遣りな拍手をした。 「君が音楽を理解できないのは、実際の音色が君の中には無いからだ。きっとメソポタミアにも音楽はあっただろう。でも文字や芸術と違って、その時代の音色をこの時代に再現することはできない」 「俺にはあの日の楽曲が雑音のように聞こえていたよ」 こめかみが滲むように痛い。あの機械があれば俺も君にメソポタミア時代の音楽を聴かせられたのにね、と彼は録音機能の付いた携帯を思い返して言った。 「君はあの携帯に僕の演奏したヴァイオリンを録音すると僕に持たせた。僕の眠らせた日は……バッテリーを入れ替えたんだ。昔のは消耗が激しいから。これが僕に気付かせる最後の鍵だったんだ。そしてあの日ヴァイオリンが消えてしまうことも君は知っていた」 「そうだね、知っていた。知っていて、君を行かせた」 「だったら……知っていたんだったら止められたんじゃないのか!」 僕はヨセフの襟を掴んだ。 「リョウ、何を言っているんだ。止められないことは君自身がわかっていただろう。 文化は今も少しずつ消えていっているよ。故意や過失に関係なく」 きっと僕の知らないところで今も何かが消滅しているだろう。それはアフリカ奥地の先住民族の踊りであったり、ある職人の技術であったりするだろう。戦争の爆風で砂に埋もれてしまった陶磁器でもあるだろう。 「グローバル化が君達に与えた影響とはなんだ? テクノロジーは伝播し、自由や便利なんて言葉で甘く誘い込む。でも結局はその人達の本質は何も変わっちゃあいない」 僕ははっとして手を離した。自分が外国人であるヨセフを見た時に考えていたこと。古賀の言葉。人々の反応。 《外国人だ》《僕の隣を一瞥し》 《ぎょっとすると何事も無かったように》 《俺は無理だな……外国人って何考えてるのかよくわかんないし》 「便利で新しいものの代わりに古いものはどんどん捨てられていく世界だ。俺はそれを変えようと、君に出会った。さっき言った通り、一般人の代表である君にね」 ヨセフの言う通りだ。 「リョウ、君は僕が見込んだだけはある。ここまで誘導するのはとても大変だった」 彼の言う通りだ。グローバリズムを捨て、僕達は内なる独立した文化を大切にし、育んでいくべきだ。 「この答えまで気付いてくれてありがとう。 さあ、今までの物語もここで終わる。君の鞄の中に入っているスマートフォンをこの火の中に放ってしまえば、終わるんだ」 ヨセフの言葉で僕達の周りに、一瞬で炎が燃え広がった。夢の中で見た炎だ。そうだ、彼の言う通りだ。僕は今まで大切なヴァイオリンが消えるところも見ているじゃないか。僕は鞄の中から薄い液晶のスマートフォンを手に取った。 炎が燃え盛っている。 ヨセフがこちらを見ている。その黒く沈んだような目で、僕を見ている。 僕達は自由を捨てるべきだ。 本 当 に? 僕達は、全ての人間が作ってきた文化を背負って生きていくことができるのか? 「いや……」 僕は黙って左腕から腕時計を外す。辺りは誰もは歩いてはいなかった。 炎が燃えていた。瞬くような光が目を焼く。 赤い穂は揺らめき、様々な姿へ成り代わった。 僕。古賀。喫茶店のマスター。女子高校生。 通行人A。名前のない民衆。 人の往来。 僕達を取り囲む影の無い多数が儀式のようにぐるぐると回っていた。溶けるような熱気が覆っている。秒針の音だけが酷く規則的に時間を刻んでいた。 だがそれも終わる。 「僕はこれから、君が言う人類最大の罪を犯すよ」 男の目が見開かれる。 「なんだって……? 嘘を言うなよ」 「嘘じゃ無い。僕は本気だ」 火がゴウッと大きな音をたてた。 「なにを……言っているんだ」 「僕は臆病で一般的な人間だから、この時計を壊したらどうなるのか、とかこれからどうするのか、とかそういうのは考えてないんだ。考えたくないんだ」 「いいかい、リョウ、その腕時計を壊すってことは、」 「ああ、そうさ、わかってる。わかっているよ。君が教えてくれたさ」 「そんな……俺は、俺はそんなことの為に君のもとに来たんじゃあない!」 悲痛な叫び声が赤い空間に飲み込まれて消えた。 「僕も大衆の中の一人だったというだけの話だよ」 「そんな、どうして、リョウ。君は、君だけはわかってくれるんじゃ無かったのか」 「いいかい、君が何者であろうと濁流に抗うことはできないんだ。流れをもう誰も堰止めることができなくなってしまった」 「やめてくれ……」 「一つ文化が消えてしまったってまた新しいものを作ればいいじゃないか」 「俺を、俺達を殺すのか」 もはや炎は僕達の半径一メートルにまで近付いて来ていた。背丈を優に超える高さまで臙脂の壁がそびえ立っている。ちりちりとした熱を頭の後ろに感じる。 「これが自由の代償だと言うなら喜んで受けるよ。だってもう今の世界なしには生きていけない。戻れない。 消えていくのは君の方だ」 僕は炎の中に腕時計を投げ入れた。 「リョウ……どう、して……」 建物や地面が歪んで見える。渦を巻くように空が捻じ曲がる。視界が目まぐるしく変わっていく。 赤い炎が目に焼き付いて離れない。 目の前の男の双眸から涙が一筋流れた。それは炎の中に落ちて、音もなく蒸発した。 ――――僕は椅子に座っていた。 「なああ、お願いだよ、今日はどうしても外せない用事があるんだよお」 「どうせコンパだろ」 口がそう動いていた。 「一時間二千円のバイトだと思ってさ、な」 確かに今はお金が無いけど、と僕は言った。 「だったらいいじゃないかよ、おらー金返せー」 わかったよ、とノートを受け取る。タイトルには「情報科学」と書かれていた。 「……お前、こんなのとってたっけ?」 古賀は瞬きする。 「とってたも何も俺は最初からその講出てたけど。お前にも話しただろ」 そうか、と言って別れる。講義の行われる教室に着席する。程無くして教授が現れた。髪がふさふさだ。でもどうしてそんなところに違和感を覚えるのだろう。 「えー……ですからね、現代の人間は凄いってことですよ。なんて素晴らしい世界!」 教授の語り口に生徒全員が笑った。僕は笑わなかった。 顔を上げる。今は何時だろう、と思ったが壁には何も掛かっていなかった。 腕を見る。少し日に焼けた腕が見える。 でもどうして僕は腕を見たのだろう。 僕はシャープペンシルを手に持ち、さらさらと板書を写す。ふと、頬に水が垂れてきたのがわかった。エアコンかよ、と上を向くが何も無い。僕の目から流れているのだ、とわかった。どうして僕は泣いているのだろう。借りたノートに丸い染みがいくつもできる。 日に焼けた腕には何か巻かれていたかのように一部分だけ白い箇所がある。
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6425.html
EX138 スサノオ 編集 レアリティ SR+ レベル 1 40 50 能力 躍神3 コスト 7 HP 112 168 196 治癒2 属性 無 AT 48 72 84 護慧2 配置 中列・後列 AG 11 11 11 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 なし 分類 男性 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 八首落とし 前列 建速須佐之剣 イラストレーター 中列 十握の剛剣 い~どぅ~ 後列 破砕の断刀 備考 特技 八首落とし 編集 発動確率100特技ゲージ5 敵全体の生存しているキャラにランダムで8回AT分のダメージを与え、自身を行動不能にする(2ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ □□□ ■■■ □●□ ■■■ □□□ 備考 前列 建速須佐之剣 編集 発動確率100 範囲内の敵にかかっている効果を打ち消し、更にAT×1.3のダメージを与える 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ相対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□□ 100% ×1.00 ■□□ 60% ×1.30 ■□□ ■□□ 30% ×1.56 ■□□ ■□□ 10% ×1.95 備考 中列 十握の剛剣 編集 発動確率100 範囲内の敵にAT×1.2のダメージを与える 効果1 効果2 属性無 属性なし 範囲タイプ相対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □□□ 60% ×1.20 ■□□ 30% ×1.44 □□□ 10% ×1.80 備考 後列 破砕の断刀 編集 発動確率100 範囲内の敵にかかっているダメージ軽減効果を打ち消し、更にAT×0.6のダメージを与える 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□■ 100% ×1.00 ■□■ 60% ×0.60 □■□ □■□ 30% ×0.72 ■□■ ■□■ 10% ×0.90 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6323.html
EX121 エンリル 編集 レアリティ SR+ レベル 1 40 50 能力 天翔1 コスト 6 HP 112 168 196 撃昂2 属性 緑 AT 48 72 84 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 配置 中列・後列 AG 37 37 37 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 なし 分類 男性 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 天命の激風 前列 逆巻く暴風 イラストレーター 中列 風槍の連射 SHURIKEN 後列 烈風の刻印 備考 特技 天命の激風 編集 発動確率100特技ゲージ5 敵全体から生存している敵にランダムで4回AT分のダメージを与え、更に同じ範囲の敵のAGをAT×0.5ダウンさせる(2ターン) 効果1 効果2 属性緑 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ 備考 前列 逆巻く暴風 編集 発動確率100 敵全体にAT×0.5のダメージを与え、更に一番HPが低いキャラにAT分のダメージを与える 効果1 効果2 属性緑 属性緑 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 60% ×0.50 ■■■ 60% ×1.00 ■■■ 30% ×0.60 ■■■ 30% ×1.20 ■■■ 10% ×0.75 ■■■ 10% ×1.50 備考 中列 風槍の連射 編集 発動確率100 範囲内の敵に2回AT×0.4のダメージを与える 効果1 効果2 属性緑 属性なし 範囲タイプ相対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □□□ 60% ×0.40 ■■■ 30% ×0.48 □□□ 10% ×0.60 備考 後列 烈風の刻印 編集 発動確率100 敵全体で一番ATが高いキャラにAT×1.2のダメージを与え、更に同じ範囲の敵のAGをAT×0.5ダウンさせる(2ターン) 効果1 効果2 属性緑 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 60% ×1.20 ■■■ 60% ×0.50 ■■■ 30% ×1.44 ■■■ 30% ×0.60 ■■■ 10% ×1.80 ■■■ 10% ×0.75 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6347.html
EX125 アントゥ 編集 レアリティ SR+ レベル 1 40 50 能力 封迅 コスト 3 HP 96 144 168 治癒2 属性 赤 AT 16 24 28 護慧2 配置 全て AG 14 14 14 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 2 分類 女性 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 再誕の旋律 前列 魂魄の息吹 イラストレーター 中列 虚ろの衛兵 かわすみ 後列 生命の献身 備考 特技 再誕の旋律 編集 発動確率100特技ゲージ4 戦闘不能の味方全員をHP25%で復活させ、更にATとAGを生存している味方の数×5アップする(2ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ 備考 前列 魂魄の息吹 編集 発動確率100 範囲内の戦闘不能の味方をHP10%で復活させる 効果1 効果2 属性無 属性なし 範囲タイプ絶対 範囲タイプなし 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □□■ 100% ×1.00 □□■ □□■ 備考 中列 虚ろの衛兵 編集 発動確率100 味方の範囲内の空いているマスにHP10/AT1/AG1のファミリアを生成し、更に範囲内のファミリアの行動を攻撃対象変更行動に変更する(2ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ相対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ 100% ×1.00 ■○■ ■○■ ■■■ ■■■ 備考 後列 生命の献身 編集 発動確率100 味方全体の空いているマスにHP10/AT1/AG1のファミリアを1体生成し、更にAG5以下の味方への攻撃を反射する(2ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ 100% ×1.00 ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6369.html
中列 暁の神聖 編集 発動確率100 範囲内の一番ATが高い赤属性の味方にかかっているマイナス効果を打ち消し、更に同じ範囲の味方のATをAT×0.5アップする(1ターン) 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □■■ 100% ×1.00 □■■ 65% ×0.50 □■■ □■■ 25% ×0.60 □■■ □■■ 10% ×0.75 備考
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6367.html
特技 夜明けの旭光 編集 発動確率100特技ゲージ3 味方全体にかかっているマイナス効果を打ち消し、敵全体にかかっているプラス効果を打ち消す 効果1 効果2 属性無 属性無 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ ■■■ 備考
https://w.atwiki.jp/soq_skygalleon/pages/6359.html
EX127 シャマシュ 編集 レアリティ R+ レベル 1 40 50 能力 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 コスト 5 HP 96 144 162 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 属性 赤 AT 40 60 67 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 配置 全て AG 34 34 34 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 制限 なし 分類 男性 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。 特技 熔炎の双刃 前列 焼炎の斬撃 イラストレーター 中列 陽光の放射 五十嵐 後列 焼却の火閃 備考 特技 熔炎の双刃 編集 発動確率100特技ゲージ4 範囲内の敵にAT×0.75のダメージを与え、更に別の範囲内の敵にAT×0.75のダメージを与える 効果1 効果2 属性赤 属性赤 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□■ ■■■ ■□■ □□□ ■□■ ■■■ 備考 前列 焼炎の斬撃 編集 発動確率100 範囲内の敵にかかっているバリア効果を打ち消し、更に2回AT×0.4のダメージを与える 効果1 効果2 属性無 属性赤 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 ■□□ 100% ×1.00 ■□□ 65% ×0.40 ■□□ ■□□ 25% ×0.48 ■□□ ■□□ 10% ×0.60 備考 中列 陽光の放射 編集 発動確率100 範囲内の敵に2回AT×0.4のダメージを与える 効果1 効果2 属性赤 属性赤 範囲タイプ相対 範囲タイプ相対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □□□ 65% ×0.40 □□□ 65% ×0.40 ■■■ 25% ×0.48 ■■■ 25% ×0.48 □□□ 10% ×0.60 □□□ 10% ×0.60 備考 後列 焼却の火閃 編集 発動確率100 範囲内の敵へのステータス変化効果を無効にし(1ターン)、更に2回AT×0.4のダメージを与える 効果1 効果2 属性無 属性赤 範囲タイプ絶対 範囲タイプ絶対 効果範囲 クリティカル率 効果範囲 クリティカル率 確率 倍率 確率 倍率 □■□ 100% ×1.00 □■□ 65% ×0.40 □■□ □■□ 25% ×0.48 □■□ □■□ 10% ×0.60 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る